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56回国会参議院1967/11/10

社会労働委員会 閉会後第3号

発言数
83
登壇者
13
会派数
3
開催日
1967/11/10

会議録

山本伊三郎日本社会党

○委員長(山本伊三郎君) ただいまより社会労働委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  十一月八日、高山恒雄君が委員を辞任され、その補欠として片山武夫君が選任されました。     —————————————

山本伊三郎日本社会党

○委員長(山本伊三郎君) 次に、派遣委員の報告に関する件を議題といたします。  先般、当委員会が行ないました厚生及び労働行政の実情調査のための委員派遣について、それぞれ派遣委員から御報告を願います。  まず、第一班宮城県及び岩手県の御報告を願います。

土屋義彦自由民主党

○土屋義彦君 過般、宮城県、岩手県を視察いたしました結果につきまして御報告申し上げます。  第一班は、宮城県、岩手県を視察先といたしまして、山本委員長、土屋、藤原委員の三名が十月十六日から二十日にわたって派遣されて参りました。  両県にわたる共通の調査事項といたしましては、出かせぎ労働の状況と賃金事情をとり上げました。  両県の出かせぎ労働者は、宮城県から一万六千人、岩手県から二万一千人が、主として京浜地方へ出ております。全国の出かせぎ労働者数が六〇万と推計されておりますから、その比重は六%であります。堅実な県民性を反映してか、出かせぎ先で蒸発する者は今のところは少ないということであります。しかし、両県とも今後の対策を重視して、宮城県は、上野に独自で県の出稼者相談所を設置し、また、岩手県は、雇用促進事業団がこの十月から業務を開始した東京の相談所に係員を派遣しております。県内における雇用機会の増大、就職ルートの適正化、貿守家族への援助をはかるという一般的な対策を並行させていることは申すまでもありません。  御承知のように、東北は、工業の少ない地域でありまして、その中で、最も進んでいるといわれる宮城県でさえ、工業出荷額は四十一年度二千百億円で、これは全国の二十七番目に位いたします。したがって、賃金水準は、全国総平均を基準といたしましても、宮城は一〇%下回り、岩手は一二%下回っている状況であります。協定されている最低賃金は、四百五十円前後が大部分を占めております。また、内職工賃に対する施策には、特記すべきものは見当たらなかったのであります。  なお、調査事項とは別に、両県とも、僻地医療対策に頭を悩ましていることについて訴えがありました。宮城県は、九十の無医地区、その居住人口五万二千人をかかえており、また、岩手県は、百九十二の無医地区、その居住人口七万七千四百六十一人をかかえておりまして、これらの診療に当たるべき巡回診療車の整備を急いでいるところであります。とりわけ、岩手県は、その地域が四国四県分の広さを持っていますので、診療車を走らせるための道路整備にばく大な投資を要するため、二重の苦心をしている状況であります。  一行が視察しました施設は、宮城県で二カ所、岩手県で四カ所でありました。  まず、宮城県には、指定新産都市として仙台湾臨海工業地区がありますので、それとの関連で宮城総合職業訓練所を選び、次いで、全国的に有名な脳卒中の温泉療法を行なっている東北大学医学部の附属鳴子分院を訪れました。  岩手県では、僻地の保健対策を見る目的で、奥羽山嶺と北上山脈の北部西寄りの寒冷地帯を管轄する小規模の岩手保健所をたずね、続いて、乳幼児死亡率ゼロという記録をつくっている沢内村を訪れました。その間、時間をさいて、盛岡市所在の精簿児通園施設と虚弱児施設とを視察いたしました。  視察にかかる詳細な記述は、別途委員長の手元に派遣報告書を提出いたしてありますので、それによって御承知願いたいと存じます。  以上をもちまして御報告といたします。

山本伊三郎日本社会党

○委員長(山本伊三郎君) 次に、第二班兵庫県及び大阪府の御報告を願います。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 第二班は、藤田、植木両理事が、十月二十六日から三日間にわたって、兵庫県及び大阪府を視察いたしました。  今回の視察においては、両府県のそれぞれに特有な事情を調査することにつとめました。  まず、兵庫県においては、神戸港を擁して、年間三千件をこえる港湾労働災害件数がここ数年横ばい状態を続けており、さらに山陽新幹線建設工事の本格化を控えているため、関係行政当局は労働災害防止対策に腐心しておりました。  次に、大阪府が直面している問題としては、万国博覧会の会場建設事業があり、約四万人の労働者を府外から導入する必要に迫られております。さらに、大阪府特有の愛隣地区すなわち旧釜ケ崎地区の対策があります。この二つの対策については、府当局も努力を重ねておりますが、国の積極的な援助をも要望しておりました。  両府県に共通の問題としては、内職及び家内労働の実情を調査いたしましたが、内職が生活困窮世帯から一般勤労者世帯へと浸透拡大の傾向を示している現在では、大阪府が百二十三カ所の委託内職斡旋所を設置して相当の成績をおさめていることは特筆すべきことであります。  ただ、内職行政について一、二つけ加えますと、内職行政の機構が、労働部、民生部及び労働基準局の三つに分かれている現状は、これを改めるべきであります。また、大阪府及び兵庫県においては、阪神圏としての内職工賃の調整が行なわれておりますが、大阪経済圏に属する近畿各県の特に僻地においては、その内職工賃は大阪府の場合の二分の一ないし三分の一であり、生活水準の差を考慮してもなお工賃の格差が大き過ぎると考えられますので、今後の内職行政においては、このような事情に留意すべきであると存じます。  なお、現地視察として、兵庫県において、川崎重工業株式会社本社、大阪国際空港周辺の騒音被害状況、及び川西市内の不法住宅密集状況、大阪府において大阪労災病院、堺市近郊の自転車部品メーカーである前田鉄工所美原工場及びその下請企業である光鉄工をそれぞれ視察いたしました。  そのうち、大阪空港の騒音対策については、地元八市で結成する騒音対策協議会の会長である伊丹市長から要望が述べられましたが、特に夜間飛行の禁止及び空港周辺における防音緑地帯の設置は実現が可能であると考えられますので、善処を望みたいと存じます。  なお、詳細な報告は、第一班と同様、別途委員長の手元に提出いたしました派遣報告書によって御承知いただきたいと存じます。  これで終わります。

山本伊三郎日本社会党

○委員長(山本伊三郎君) 以上で派遣委員の報告は終わりました。  なお、ただいまの御報告に対し、御質疑のある方は、御発言を願います。——別に御発言もなければ、本件に対する質疑はこれをもって終了いたします。  なお、ただいま御報告がございました各班からは、別途文書をもって派遣報告書が提出されておりますが、これを本日の会議録の末尾に掲載することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

山本伊三郎日本社会党

○委員長(山本伊三郎君) 御異議ないと認め、さよう取り計らいます。     —————————————

山本伊三郎日本社会党

○委員長(山本伊三郎君) 次に、労働問題に関する調査を議題とし、質議を行ないます。  御質疑のある方は、順次御発言を願います。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 私は、政労協と通称言っております政府関係機関に働いている人々の賃金労働条件の問題について、ただしておきたいと思うわけでございます。きょうは、労働大臣と、それから松永労政局長、亀岡官房副長官、この三人の方々にこの問題についてお尋ねをしたいわけでございます。  松永さんが見えていますから、労働省として、そこに働いておいでになる労働者の賃金、労働条件を今後どういう方向できめていこうとしておられるか、いずれ大臣が見えましたらお聞きいたしますけれども、見解を承っておきたいと思います。本来、労働三権があるべきところを、公務員にはない。そして、政労協と言われる政府機関の労働者には、スト権がありますし、調整機関として公労委という調整機関があります。しかし、実際の賃金は、公務員賃金に準じて、また、公務員賃金にプラスしてかくかくの賃金をきめるという慣習をしてきていると思う。ところが、その本体の公務員賃金が紛争のさなかにあるわけでありますが、歴史的に見ると、公務員賃金が人事院勧告によってきまる、この賃金に準じて政労協と言われる政府機関の賃金がきまる、その賃金のきめ方が、あくる年の四月ごろにならなければ問題が解決しない。準じてさかのぼるにしても、まるっきり一年間あとでなければ生活のバックペイができないということは、私は好ましくないことだと思う。ですから、私は、公務員賃金がきまれば、その公務員賃金の解決と同時に政府機関労働者の賃金、労働条件を解決するという方向をとられることが望ましいのではないか、こう思っておるわけです。政府がいままでしてこられた、今後どうしようとしているかの経過の報告をひとつしていただきたい。

松永正男労働省労政局長

○説明員(松永正男君) 政府関係機関の賃金、労働条件等につきましては、ただいま藤田先生がおっしゃいましたように、法律のたてまえといたしましては、労働三法が適用になりますので、国家公務員の場合あるいは公共企業体の場合とは異なりまして、労働法の面から申しますと、民間と全く同じ法制が適用になるということになっておるわけでございますが、公庫、公団等が政府の出資あるいは補助金等によって、まかなわれておるのが通例でございまして、それぞれの——数は非常に多いわけでございますが、公団、公庫の業務の運営を規律いたします根拠法のそれぞれの法律に基づきまして、たとえば予算、決算あるいは事業計画というようなものについて政府の認可を必要とするというようなことから、実際上の運営におきましては、ただいま御指摘になりましたように、給与等につきましても、公務員に準じて取り扱うというような取り扱い方針によって行なわれておるという実情にあるわけでございます。  そこで、政府関係の国家公務員、地方公務員等の給与につきましての改善の方針がきまりますというと、これに並行をいたしまして各公団、事業団等の給与改定の方針がきまってくるというような実情にあるのでありますが、従来それが国家公務員に比べて決定の時期が非常におくれておったというような実情がございまして、準じて取り扱うということでありますけれども、実際には公団、事業団から組合に対する賃上げの回答が非常におくれてくるというようなことがございましたので、これに対しまして、いわゆる政府関係機関の政労協の諸君からも、早く決定をしてほしいという希望が強く出されまして、昨年は、国家公務員についての賃上げの法案を決定したのが十一月二十五日だったと思いますが、その数日前に、労働大臣が、時の山手労働大臣だったと思いますが、発言を閣議でいたしまして、この関係についても早く回答をすべきであるということを主張いたしまして、その結果、従来よりはずっと早く回答を出すという実績が昨年できまして、十一月末から給与予算についての大蔵省の内示があり、それに基づきまして公団、公庫が回答を出すというようなことになったのでありまして、一昨年以前に比べますというと、政府関係機関につきましても、賃上げ回答が非常に早くはなっておるのでございます。  労働省といたしましては、昨年もそうでございましたが、ことしにつきましてもやはり政府関係機関の賃上げの回答を早く出すべきであるということを考えまして、いま政府部内におきましても関係機関と話し合いをいたしまして回答を早く出すということを促進いたしておる現状でございます。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 本来の労使関係でいえば、なんぼ関係機関といったって、機関が独立しているのですから、独立した作業や労働生産に応じて賃金が自主的にきめられ、労働三権が確立されているということなんですから独立的に解決すべきであって、そういう姿なんでありますけれども実際問題としてまあ同じような仕事を政府機関の仕事のある部分をさいて仕事をしているのですから、公務員賃金に準じてという事実上の問題が出てきたと思うのです。だから、事実上の問題が出てきたとすれば、公務員賃金が解決するときに、幾らアルファするかしないかは、その事業自身によってやり得ることですから、それはなにでありましょうけれども、公務員賃金が臨時国会を開いて補正をしなければ解決しないという道筋をとっているわけですが、臨時国会できまれば旬日にしてこの賃金、労働条件の問題は解決するという導きを政府がすべきた、それを指導するのは労働省だと——公務員の給与といえば、総務長官が給与担当大臣でしょうけれども、そこらのぐあいがどうであるのかよくわかりませんけれども、これは独立した事業ですから、主として労働省が責任をもって処理する案件になるのではないか、私はそう思うのです。だから、ここで公務員給与が臨時国会できまれば、時たたずしてこの問題は解決するかまえをとる。これは労使間の問題ですから、いつ解決せいということは私はよう言いませんけれども、しかし、そういう条件を明らかにしておけば、旬日にして少なくとも年内には解決をする。来年の四月まで持ち越して議論をするようなことがないようにすることは当然だと思う。そのかまえは政府でできているわけですね。

松永正男労働省労政局長

○説明員(松永正男君) 実は、一昨年までは、公務員関係の給与が、政府が方針をきめまして給与法改正案を国会に出しまして、国会で議決になって実現するということがはっきりしてから、公団、公庫等が回答をしたというようなことで、非常におくれておったわけでございます。昨年は、それを、国会を通らなくても、政府が法案を提出してこれで行くのだという意思を具体的にきめたら、公団、公庫等についても回答をするようにしようということで、その面は促進されたわけでございます。それで、本年につきましても、少なくともそういう線で、政府が予算案や法案を閣議できめるという時期においては、それに引き続いてすぐ公庫、公団に対しても各公団それぞれ回答ができる態勢にいたしたいということでいきたいと考えておるわけでございます。  ただ、公庫、公団等の理事者側から回答をいたしましても、今度それに対して組合側も意見があるわけでございますので、何回か団交を行ないまして、話し合いが早くつけば早くきまるわけでありますが、その話し合いがなかなかつかないで長引きますというと、事業団によっては相当長くかかるものも出てくる。しかし、どちらにいたしましても、スタートを早くすることが早く解決することになりますので、公団、公庫等の回答を早く出すということを私ども促進をいたしたいと考えておる次第でございます。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 その回答を早く出すという一つの順序はきめられておる。しかし、問題は、当事者能力なんです。そうでしょう。松永さんよく御存じのとおり、当事者能力があるかないかによってその問題が解決するかしないかの答えが出てくるわけです。ただこれだけでございますと回答するのなら、公労協の例を見てみたっていいわけで、百円いたしますとか三百円いたしますで問題の解決しないのはわかっておっても、機械的に当事者能力がないから回答するという回答なら、それは一年前に出しておっても問題の解決にならないと私は思う。だから、そういう当事者能力というものは政府関係機関に与えられているのかどうか。もうあまりにも規模が大き過ぎて、政府独立機関というものは、賃金、労働条件のこまかいところまで全部関係官庁に握られておって、事業をやっている、労働者を労働させている当事者が、させている観点から、再生産の観点からそういうものを回答できないということの立場だったら、いつまでたったってこれは解決しないと私は思うんですよ。だから、今日まで歴史的に労使関係を積み上げてきたその裏に官庁があったとしても、事業の理事者側は何といっても当事者能力はあるという非常に幅の広い権限を政府関係機関に与えていくかどうかというところが解決の問題点だ、それが賃金、労働条件が長引くか長引かないかの問題の解決のかぎだと私は思うのです。そこらあたりについて閣議でどういう議論がされたのですか。

松永正男労働省労政局長

○説明員(松永正男君) 先ほど申し上げましたように、百幾つの公団、事業団があるわけでございますが、それぞれ根拠法がございます。その根拠法におきまして、たとえば、予算、決算等のほかに、給与の基準を定めるいわゆる給与規程につきましては政府の承認を要するというようなのが通例になっております。ただ、三公社五現業のいわゆる公労協関係におきましては、たとえば給与の予算総額、給与総額につきましてワクをはめまして、そして仲裁裁定の場合以外はこれをこえて給与を支出してはならないというような規程がござ、いますが、公団、事業団等の場合におきましては、予算は承認を受けなければならない。その中の給与総額についての縛りというものは、必ずしも普通はないわけでございます。この辺は違うわけでありますけれども、いずれにしましても、法律に基づきまして政府のそれぞれの関係の機関の、まあ大蔵省が一番多いわけでございますが、承認を得なければならないという点がございますので、その意味におきましては、こういう公団、事業団等の性格からいたしまして全くフリーではない、相当のそういう意味の制約があるという実情にあるわけでございます。  ただ、これは労働法のたてまえから言いますというと労働三法適用でございますけれども、そのような予算とか事業計画とかいうような面につきましては、それぞれの公団、事業団がそれぞれの主務官庁及び大蔵省と折衝をしてきめるということになっておりますので、その折衝のしかたといいますか、折衝内容いかんによっては、たとえば大蔵省を説得をしてこれだけのものをやりたいということで、まあいわば実力と申しますか、それによってやり得る余地はあると思います。  したがいまして、たくさんの事業団公団の中で、たとえば職務の実態とか職員の質がそれぞれ違うわけでございます。技術者の多いところ、事務屋の多いところ、あるいはお医者のような専門家のいるところ、それぞれの給与体系もみんな違っております。ですから、その意味におきましては必ずしも一律ではないのでございまして、その職務の実態に応じた給与体系というものをそれぞれ持っておられる。ただ、法制的たてまえといたしましては、そのような手続を経ないというと給与支給が実現しないという面の制約は確かにあるわけでございます。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 そうすると、結局、公労協の諸君と同じような議論に落ちついてくるわけですね。ただ、形としては三権があるのですから、そこで問題を処理するというたてまえをとる。しかし、政府機関の代替機関としてやっているというのが、実際的には公務員賃金に準じ、これにプラスして、特殊な生産に携わる方々の労働条件を個個のケースによってきめていく。しかし、頭の上で予算とか事業計画でやって、労働条件その他をきちっと縛ってしまえば、なかなかできない。そういうところがやはり問題だと私は思う。だがら、一つの事業団だけ飛び抜けてうんと離れたところへ行くということについては、それはいろいろ政府側に議論があっても、その事業自身の生産性とか社会の貢献度によってその労働力がどれがけ集中されているかどうかという労働価値論が出でくるわけですから、まあそういう議論はやっていれば非常にこまかしくなるけれども、しかし、理事者が労働組合と交渉しても、賃金、労働条件をきめるのに当事者能力もないのに勝手に回答だけ法三条で出しておるというようなかっこうでは解決しないと思うのですね。それじゃ中労委にそれだけの調査能力があるかというと、それはないと思う。だから、少なくともいままで実績的にやってきたコースの条件で、公務員賃金がきまるときにはそこを出発点として話し合いが行なわれるということにならなければ、公労協のように三千円、四千円の賃金アップのときに百円の回答をしているようなことでは、自主的にどういたしました、ゆるめましたとかゆるめなかったとか言ってみたって、話にならないとぼくは思う。そういうことが払拭されて、いままでの賃金、労働条件をきめる実質的な出発点を早めたと、政府としては公務員賃金がきまれば旬日にしてその問題の解決のために政府機関の事業理事者は取り組むというところまで閣議で了解されたのですか。そうでなければ、来年四月になってしまいますよ。四月、五月になってしまう。臨時国会が開かれれば公務員の賃金がきまりますから、それに続いで旬日のうちに腹を割った交渉や解決方法が示され、労使間の交渉によってその問題の処理に取りかかれる条件を閣議がきめたと、そこまで了解していいんですか。そうすれば、われわれの理解のしかたは変わってくる。

松永正男労働省労政局長

○説明員(松永正男君) 昨年は、労働大臣が発言をいたしました結果、閣議で閣僚の皆さんが了解をされまして、早く回答を出すべきだということで、一昨年よりは非常に前進をしたわけでございます。本年におきましては、国家公務員、地方公務員につきましての給与改定の方針を十月二十日の閣議で決定をいたしました。この閣議決定の中には、政府機関関係のベトスアップについては触れていないわけでございます。ただ、従来の方針が国家公務員に準じて取り扱うということでございますし、昨年はこのようなことで前進をいたしましたので、ことしも少なくとも昨年並みのことで早期回答をすべきであるということで、実は、この関係につきましては、どこが窓口かということになりますと、いろいろあるのでございますが、内閣官房の亀岡副長官に中心になっていただきまして、私ども関係者が集まりまして、これをいま申し上げましたような方針で促進をいたしたいということで、実は昨日も亀岡副長官のところに参りましてそれでやっていただきたいというお願いをいたしておりますし、あしたもまたそれで会議をやろうということになっておりますので、回答の時期を早くするということにつきましては、それで政府部内を推進をいたしたいと考えておる次第でございます。  ただ、ことしの場合は、昨年と違いますのは、人事院勧告に例の都市手当の勧告が内容としてあるわけでございます。これにつきまして、閣議の決定におきましては、勧告の趣旨を実質的に尊重するという決定をいたしておりまして、具体的にどのように実施するかということをいま人事局、人事院等で、まあ人事局でございますが、検討をしているところでございます。それからこの都市手当につきまして、実は、公団、事業団等がそれぞれ非常に事情が違っております。暫定手当制度を持っていない公団、事業団が相当多いのでございます。それから国家公務員のような暫定手当を持っている事業団もございます。それから従業員の勤務地が東京だけにしかないところ、全国的に分布しているところ、それぞれ公団、事業団によって事情が異なりますので、昨年よりはその面では複雑な要素が入っていることは事実でございますけれども、いずれにしましても、早期に回答ができるような態勢を促進するということでいま努力をいたしているところでございます。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 そこが一番肝心なところなんです。これは労働大臣にかわってあなたにお答えしてもらえればいいと私は思うのだけれども、公務員賃金がきまるときには、財政的な財源的な裏づけによって地方公務員の賃金もきまる。公団、公社の要するに政府機関は、東京ばかりでなしに、全国的に散らばっているわけですから、公務員も地方にもおりますけれども、東京だけでは話にならぬので、そういうものの精神というものが続いていかなければ解決しないと私は思うのです。そこで、あなたがおっしゃったように、十二分に亀岡副長官と打ち合わせてやっておるとおっしゃったわけですが、これは閣議了解というところまでその話が参ってそうして施行される見通しはどうなるか。これは労働大臣にやってもらいたいという要求を私はしたいと思うのですけれども、そういう下準備というか、そういうものはできているのですか。

松永正男労働省労政局長

○説明員(松永正男君) 政府部内の意思決定といいますか、方針決定の方法としましては、いま先生おっしゃいましたようなことで、閣議まで行きまして閣議で御了解を得るようにしたいというふうに私は考えております。その方向で推進をしたいと考えております。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 そうすると、いまの政府機関の交渉というものは、公務員の賃金というものが政府と国会に対する勧告ですから、結局、臨時国会で補正予算を含めて人事院勧告の処理の問題が最終的にきまる。国会が開かれなければできない。ことしは臨時国会が非常におくれているんですね。いま聞いているところでは、十二月の四日か五日ごろからしか始まらぬ。それがいつまでかかるかわからぬけれども、通常国会まで続くとしたら十二月の二十日までかかる。そうなってきて、その結論に準じてやっておったら、ことしじゅうに解決せぬ。だから、昨年の閣議での政府の国会に対する提案を準備されたときというのは、今年でしたらいつの時期ですか。そういうときには公務員賃金の問題とあわせて解決する努力が双方でされなければ、便々と日を延ばすことに終わってしまう。だから、その時期はいつですか、ことしとして。

松永正男労働省労政局長

○説明員(松永正男君) 要するに、公務員の給与法改正案と補正予算案を臨時国会に提出するわけでございますから、ことしの臨時国会が開催される前に閣議でおきめになるということになると思います。したがって、臨時国会開催前ということだと思うわけでございますが、昨年は、十一月の二十五日にたしか閣議決定をいたしております。それで……

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 二十二日じゃないですか。

松永正男労働省労政局長

○説明員(松永正男君) 二十五日だったと思います。それで、大蔵省から政府関係機関の給与についての内示がありましたのが十一月の三十日からでございます。たくさんありますので、順次内示をしていったわけでございます。ですから、法案や補正予算案を閣議で決定しましたのに引き続いて公団、事業団等の給与改定の予算の内示がありまして、それに引き続いてそれぞれ具体化して回答が組合に対してなされたというような順序でございます。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 そうなると、結局、それまでの団体交渉は空団体交渉になる。そういうことがないようにいま努力をしている。だから、やはり一日も早く閣議決定をして、公務員や地方公務員と同時に、この賃金、労働条件が解決ができるような条件を閣議決定してつくってもらわなければいかぬ。そうでなければ、ずるずると延びていってしまうという危険がある。問題は、国会ですから、今年は五月実施が八月で三カ月けずったわけですから、これは、はいそうですか、それならそれでやりましょうというわけにはなかなかいかぬと思うのです。しかし、いかぬと思うけれども、政府がきめた精一ぱいのことは関係官庁では取り組む。そこからプラス・アルファされるかされないかは、事業団と労働組合との間にされるのですから、精一ぱいのことは早く閣議をきめて具体的な実質的な交渉に入って、そしてやはり公務員の賃金が解決すると同時に解決するという条件を労働省としてはつくってもらわなければいかぬ。亀岡さんが中心ならそれでけっこうですけれども、やはり閣議に籍を置いておいでになる労働大臣が責任を持ってやるということに少し固めておいてもらわないと、これはなかなか責任分野が明らかにならないで、みんな譲り合うというか、逃げ合うということになってしまうのではないか。そこらの傾向は、事務的には亀岡副長官だけれども、閣議における政府機関の労働条件というのは労働大臣だとぼくは思うのですけれども、どうですか、それは。

松永正男労働省労政局長

○説明員(松永正男君) 具体的に労働大臣にこういう発言を閣議でしてくださいというようなお願いは私はまだ具体的にはしておりませんけれども、こういう問題がありましてこういう状況になっておりますという御報告はいたしております。ただいま先生おっしゃいましたように、臨時国会におきまして国家公務員給与法の改定案がいろいろ御議論があるかと思うのでありますが、それが議論が長引くからこちらも回答がおくれるということには少なくともならぬようにという方針でやりたいと思っております。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 亀岡さん、いま政労協の賃金の問題を事務的な面から聞いておったのですが、松永さんのお話ですと、あなたが事務的といいますか具体的な作業をする中心だということをいまお聞きしたのです。事情はだいぶわかりましたから、重複を避けたいと思うわけですけれども、これは何としても具体的には独立した事業ですから、おのおの生産を上げて社会に貢献をするという独立した政府機関事業として成り立っているわけですから、これは公務員じゃなしに、労働三権があって調整機関もあるわけですけれども、これが年を越さなければ賃金、労働条件が解決しないというようなことは繰り返してはいかない。実質的には公務員給与に順じ、それにプラス・アルファをするという慣例というものができているのですから、何としても公務員の給与、地方公務員の給与がきまれば、順次解決されていかなければならぬ問題だ、旬日において。そこで、問題になるのは、政府機関の当事者能力の問題だと思う。大きいひもが政府機関でついておって、二、三年前にあった公労協のように、二千円も三千円もしなければ物価のカバーもできないときに百円回答するようなことじゃ解決せぬわけですから、少なくとも今日までの慣例に応じて賃金、労働条件を解決する。その実質的な誠意といいますか、交渉に臨む態度に対しては、政府は大きな幅を持ってその事業団にまかしていく。そうして、賃金、労働条件の交渉が始まって、公務員賃金や地方公務員賃金と同じ時期に解決するように持っていくというのが道筋ではないか。だから、亀岡さんが一生懸命に努力してやってもらっているそうでありますから、これは非常にありがたいわけですけれども、そのことを閣議で昨年もおやりになったようでありますけれども、今年も早目に閣議でこれをきめてもらって、実質的に労働組合と理事者との間にこの問題を解決をされる取り組みができるという、そうしてまた、公務員や地方公務員の賃金が解決するときには、同時とは言いませんけれども、それは何と言ったって政府と国会に勧告があるのですから、国会で、はいよろしい、それじゃあしたきめましょうというわけには公務員の問題はいかぬにしても、その推移に並んで、賃金の決定、労働条件の決定というものは、地方公務員や公務員の解決と同じ時期に解決するという道を開いてもらわなければいかぬじゃないか。まあそう言っていったら、亀岡さんが中心で大いにやってもらっているそうでありますが、大臣はだれが責任を持ってくれるのか。これは労働大臣じゃないか。あなたのほうの官房長官になるのか。いずれにしたって、閣議の中でやはりきちっと佐藤内閣の責任分野を明らかにして、亀岡さんを長にした具体的な分野において作業が毎日前へ向いて進むようにしてもらいたいという議論をちょっと質問して、さようにいたしますということ、努力中ですということですが、亀岡さん、どうですか、そこらのあたりをちょっと話して聞かしてください。

亀岡高夫自由民主党内閣官房副長官

○説明員(亀岡高夫君) 政府関係機関の職員の方方に対する給与問題につきましては、前の木村官房副長官から重要問題の一つとして引き継ぎがございましたので、私もいろいろと検討をいたしてまいったわけでございます。そこで、御承知のように、人事院勧告に対する取り扱いについてという閣議決定がなされたわけでありますが、あの際にも、この問題に触れていただくべきじゃないかというような意見も申し上げたわけでございましたが、その点まで達することができなくて、まことに私自身残念と思っておったわけでありますが、しかしながら、政府といたしましては、あの勧告の取り扱い方についてという閣議決定の注の中にこれに対する問題も一応含めてあるといったような心がまえで事務的に検討を進めろということを、まず大蔵省に私から連絡をとってございます。  そこで、藤田委員御指摘のとおり、労働三法による権利を認められておりながら、当事者能力がないために、非常に、何と申しますか、不安定と申しますか、そういう立場に置かれておるという基本問題があるわけでございます。そういう点についても基本的にも検討を進めなければいけないのじゃないかという感じも持っておるわけでございます。これは労働省のほうにおいていろいろ御検討願っておることでございます。いままでの例を検討してみますと、せっかく一般公務員の方々が人事院勧告によって年末前にさかのぼって八月あるいは九月分からのアップ分を受け取ることができる態勢にあるにもかかわらず、公団、公庫等の職員の方々は、年を越して、ひどいのになると二月、三月というような情勢になっておるわけでございます。何とかこの点は、やはり当然支給を受ける権利があるわけでございますので、政府としても、一般公務員に準じて人事院勧告の線に沿って政府機関の職員の方々にも給与体系を改善をしていくのがいままでの慣例でもございますので、支給時期をできるだけ年内にお互いの企業体の中において労使交渉が可能なような配慮をできないものかということで、労働省、大蔵省、それから人事局等に集まってもらいまして協議を進めておる最中でございます。明日も集まっていただきまして、できるだけすみやかに政府としての態度をきめて、去年よりもさらに前進できるような形で収拾をはかりたいという気持ちで対処しておりますので、御了承いただきたいと思います。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 そういうぐあいにひとつぜひしてもらいたいということをお願いをしたいのであります。  大臣が見えましたから、大臣にお伺いしますが、いま松永局長、亀岡副長官とお話をしたのですが、政労協の問題で努力をしておられることはわかりました。問題は、いまお聞きした結論としては、去年よりよい条件で問題の処理をしたいというところまで話はわかったわけです。そこで、去年よりよい条件ということを見てみると、去年より進んだ条件のもとに早くこの問題の処理をするという閣議で了解をしてもらって、そうしてその問題の処理をする。まあ何といっても、私の言いたいことは、政府機関というのは、実質的には独立した事業をやって、独立した作業をやって、生産をやっている。ですから、公務員ということでなしに、労働三法の適用を受けて問題の処理をする機関ということになっているわけです。ところが、公務員給与に準じ、作業によって、事業によって、それにプラス・アルファをしてというのが歴史的なことなんです。ところが、回答はしてもらったって、当事者能力のない回答なら、公労協の二の舞いを踏む以外になんにもない。そこで、閣議で了解をしたときから出発点として実質的に団体交渉その他によってまとめるという、少なくとも年を越さない間に公務員、地方公務員に準じて賃金、労働条件を解決する、このかまえが政府にできれば、私はこの問題は年を越す前に解決すると思う。そういうシステムで事業事業によって特殊な条件によって問題の処理をすることは、まあそこまで画一的に縛るなんということになったら、属した事業機関なんというのはなくなってくる。政府機関がうしろをひもをつけて引っ張っているということじゃどうにも解決しないから、実質的にいままでの慣例や歴史的な事実問題に即して、年を越さない間に政労協の賃金、労働条件を解決するということは、やはり政府が指導しなければならぬ。その指導の基本は労働大臣じゃないか。いや、官房長官かもしれぬ。私はそこらあたりははっきりしませんけれども、いずれにしても大臣の決意のほどがこの問題の解決の促進だ、私はそう思うんで、そういう意味で政労協の労働問題というものを解決するために労働大臣は積極的になってもらいたい。できるだけ早い機会に閣議できめていただいて、そして年を越さない間に解決するんだという指示と、当事者能力についても十分の配慮をしてやってもらいたいということなんですよ、大臣。ぜひひとつ決意のほどを聞かしておいてもらいたいと思うのです。

早川崇自由民主党労働大臣

○国務大臣(早川崇君) 昨年も内面的に指導いたしまして、おととしは二月ごろでございましたか、非常に前進をいたしまして、なお、労働大臣としても、直接の責任者ではございませんけれども、労政面から、藤田先生の御意見はまことにもっともだと思いますので、微力でありますが最善の努力をして、早急に妥結できるように努力いたしたいと、かように思っております。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 まあもうちょっと具体的なことを私は御意見を伺いたいんですが、結局、ひもという言い方は悪いにしたって、閣議でみんなが佐藤内閣の全体が了解してこれをいこうじゃないかというところを出発点にしないと、いつどうなったかわからんということではなかなか前に進みにくいように私ははだで感じるわけですよ、この問題は。一方から言えば独立した事業ですから、なにですけれども、実際事実問題としてはそういうことをやってもらわなければ前に進まぬのじゃないかということをはだに感じるわけですから、できるだけ早い機会に閣議で去年より前に進んだ形でことしは実質的に解決しようということをきめていただいて、そこらあたりから各事業団がその問題と双方が真剣に取り組む。年を越さない間に解決するということの出発点はどうも閣議決定ということに私は落ちつかざるを得ぬ。事務当局が、松永さん、亀岡さんというぐあいに関係各皆さんが亀岡さんを中心にして具体的に進めていただいているわけですけれども、結局そういうことになるんじゃないかと、私はそう思うんで、そこのところあたりの決意のほどをちょっと聞かしておいていただきたい。大体いつ時分には閣議決定して、それから始めて年を越さない間にこの問題の実質的な団体交渉その他で解決をするようにするんだということの決意のほどを聞いておきたい。

早川崇自由民主党労働大臣

○国務大臣(早川崇君) 明日、官房副長官主催で、大蔵省その他の事務当局がこの問題について検討することになっております。昨年は、私の記憶するところでは、たいへんに政労協の御要望もありまして、十一月の二十五日の閣議で発言したように聞いておりますし、また、覚えております。事務当局の下ごしらえができ次第、閣議で推進をするというような心づもりでまいりたいと思っております。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 もうちょっとそこらあたりをぼくは……。どうも私らが政界におって、臨時国会が非常におくれた、総理がアメリカに行って帰ってくるのがいつごろだ、そこからごたごたして臨時国会から通常国会に移ればもう年が越すのだというにおいがするんですね。はだに感じているわけなんです。そういう政治的な問題の都合は政府にもあるでしょうし、いろいろあるけれども、純粋な労働問題ですから、そういう政治問題は政治問題で動くけれども、実質的な労働問題は労働問題としてそれと関係なしにできるだけ早く解決してほしい。しかし、国会がいまいわれている十二月五日ごろから始まって通常国会ぎりぎりになって、通常国会を宣言して自然休会に入るということになると、政労協の賃金問題はそれを待ってからみこしをあげて回答しようかというような、そういうことにはならぬようでありますけれども、実質的には公務員の賃金、地方公務員の賃金がきまると同時に、双方がそれまで実質的な努力をされて、きまると同じ時期に賃金が年内にきまる、やはりその道筋だけは大臣に考えておいてもらわないと、どうも大きな大勢に食われてしまう。この問題も食い込まれて渦の中に入ってしまう。皆さんの努力していただいている気持ちはよく了解できるのですけれども、どうもその渦の中に入っていくような気がします。だから、それとは関係なしに、事務当局で十分に検討されれば、できるだけ早い機会に、きょうは十日ですけれども、ここ一週間か十日ぐらいの間にきちっとしてもらいたい、そして双方が真剣に取り細めるようにしてもらいたいということのお願いなんですよ。大臣、そこのところだけはちょっと決意しておいてくださいよ。そうでないと、どうもいまの調子でいくと、そういう心配があるんですよ。大臣の責任とは言いません。責任とは言いませんけれども、そういう政治の渦の中に巻き込まれるような心配がありますから、少なくとも一週間か十日までの間にこの問題をきちっと佐藤内閣の中でしておいてもらいたい。それはもう順次解決するために双方が努力することですから、これはわれわれが干渉することじゃない。方針だけはひとつここできめておいてください。どうですか。

早川崇自由民主党労働大臣

○国務大臣(早川崇君) 公務員給与につきましても、当委員会で、できるだけ早くきめろという強い御要望がございましたので、総理外遊中でございましたにもかかわりませず、まあ完全実施まではいきませんでしたが、最大の努力をして、早期に決定をいたした経緯もございます。十二日に総理が外遊されまして十日間お留守になられますけれども、それとは無関係に方針を早くきめて、新聞の伝えるところでは内閣改造も何かあるようですから、在任中にベストを尽くして藤田先生の御要望に沿うように努力したいと思います。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 それでは、そういうぐあいに努力をお願いしておいて、この問題はきょうはこの辺でやめます。  それじゃ、続いてこれは大臣にお尋ねをしておきたいのですが、先日から公務員賃金の問題について伺いまして、大臣おいでになったと思うのですが、塚原長官、大蔵大臣というぐあいにお見えになって、いろいろいきさつがありました。これは私は前のことは繰り返しませんけれども、新聞その他で見ると、当初予算に組んでもらうことは、ある程度の問題は組んでもらうことはけっこうです。でありますけれども、ある程度の問題を予算処置として組んだら、人事院勧告はしないで、政府が組む予算のワク内でやるなんという話がぽつぽつと新聞その他に出てくるわけなんです。そうすると、経済の推移もあるでしょうし、それから生計費の推移もあるでしょう。むろん物価の推移もそこの中に入ってくるわけです。そうすると、憲法できめ、基準法できめている、労使の対等の立場で賃金、労働条件をきめるという大原則とは離れて、いかなる社会的な障害があろうとあるまいと、当初予算で組んだそれだけで賃金、労働条件は政府がきめてしまって押しつけるようなかっこうで、人事院に代替機関としての役割りを果たさせないでやるということになると、やはり労働三権を全労働者に確立してもらうということでなければ、いま基準法の目的にもあり憲法の目的にもある労働三権によって賃金、労働条件をきめるという原則を確立しないと、少しおかしくなってきはせぬか。まさか労働大臣はそんなことはお考えになっていまいと私は思うけれども、この際ひとつ聞いておきたい。それが軽々の発言だということにいますぐ断定を下すということをここでわしがあなたに要求するわけではありませんけれども、そういうことの裏には、労働条件その他は対等の立場できめるという世界共通の労使関係の理念というものを一ぺん考えてから発言してもらわないと困る。そこらあたりのことを労働大臣はいろいろお聞きになっていると思うのです。実際そんなことをやるとしたら、たいへんなことが起きると思うのですが、新聞その他に軽々に出ますから、労働大臣がどう見ておいでになるか、ちょっとその見解を聞いておきたい。

早川崇自由民主党労働大臣

○国務大臣(早川崇君) 宮澤経企長官の発言はあくまでもワンセットであって、米価、減税、公務員給与ということを再三宮澤君は新聞紙上を通じて言うておるわけでありますから、公務員給与だけを取り上げて物価値上がり分の予測だけを当初予算に組めということを閣議で論議したことはございません。しかし、私が推測するのに、毎年予算編成後の年度途中に勧告が出るものですから、それによりまして財源問題とかあるいはいろいろな支障が出てきておるということも事実でございます。で、これをどうするか、一つのすっきりしたものにしたいという苦悩のあらわれが、宮澤君の発言の一つに、公務員の給与に物価値上がり分を当初予算に組めと。ところが、当初予算にあれを組みますと、どうしても二千億、三千億というものの財源を食うわけです。そうすると、公共事業、社会保障に響いてくる、結局新政策ができないと、まあいろいろな問題が出てまいりますので、これはまだ閣内はもちろんのこと、経済閣僚懇談会におきましても、真剣にディスカッションする機会がなかったわけであります。それが一つ。  もう一つは、当初予算に組んだといたしましても、人事院を廃止する、そしてぽっきりそれで終わってしまうということは、これは考えることはわれわれとしてはできないことであります。厳として人事院というものが存在しておりまするので、もし物価値上がりにプラス・アルファということになって後に人事院勧告が出ますと、補正予算、追加予算ということになるのではないかと、かように思います。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 私の言いたいことは、公務員の給与というものは、今日の歴史的な趨勢からいって、当初予算にある一定の財源を組んでおいて、そして経済の推移、生計費の推移、その他人事院という代替機関が勉強されて、民間賃金にどれだけの差があるかどうかという議論もされるでしょうし、それから社会的な変化もあるでしょう。そういうものが総合されて、それにプラス補正されて、賃金が少なくとも勧告に出たものは完全実施されるという姿なら、まだ私は政府の義務としておやりになるのはいいと思う。しかし、当初一定の額を組んでおいて、人事院にも勧告を出させないで、そうして、その当初予算が、賃金はもう一年先になることをいま時分に予算が検討されるわけですから、四月、五月ごろの賃金をいまきめたワクで押しつけるというような、そして代替機関としての役割りは全部否定してやっていくようなものの考え方じゃ困るのだということを言いたい。それは、当初予算に予算を組んでおいて、人事院がどのようなものを出そうと、少なくともこれだけは完全実施する、あとどれだけプラスするかという国民の意見、労働者の意見によってプラスするという問題に発展していくなら、議論としてあっていいし、政府の責任としてそういう姿を出してもらえばいいんだけれども、何かそういうものが出てきたら、とたんに引きかえのように、もう人事院の代替機関の機能を停止して、そうして当初きめたことは社会がどう変化しようとあとは知らぬ、これで押しつけるんだということになってくると、日本の法律の構成からいって、世界的な共通の理念からいって、これは間違った方向に行くのじゃないか。そこらあたりは、労働大臣が、そういう労使関係という現状の世界共通の理念というものは、どこかの機会で、閣議でもそうでしょうが、しっかりと言っておいてもらいたい。まるでそろばん勘定で、一対何にこうするのだから、一に対して〇・五であっても、一を〇・五にかえて押しつけるんだという発言を新聞その他でやられると、われわれはきょうこんなことは発言せんでもいいことだけれども、ちょっと労働大臣に聞いておかなければならないということになるんですよ。そこらあたりは、大臣、ひとつきちっとしておいてくださいよ。当初予算を組んでもらって、あと対等の立場で社会の推移に沿って賃金、労働条件をきめるという原則を——要するに、再生産への道を開くわけですからね。特に、公務員は、政府のきめられた行政執行の補助者といいますか、柱になっている人もあるわけですから、そういう人を含んだ労働者の賃金をいまのようなかっこうでちょん切っていくなんというようなものの考え方をちょこちょこ出してもらうとやっぱり問題があるので、少しきょうは意見を述べるわけですから、特別の御配慮をあらゆる方面で、労働者を守る何といってもあなたが柱でありますから、そういう点は十分にひとつやってもらいたいということだけお願いしておきます。これはお願いでけっこうです。  その次は、COの問題が、皆さんが努力をしてCOの立法措置まで来たわけでありますけれども、跡始末の問題がなかなか十分にいっていないということなんです。私は、この問題で、具体的な問題についてたくさん言いたいことがあるわけです。ありますけれども、双方によってあの法律やそれからいろいろな通達や了解事項によって今日まで進めていただいていることですから、私はきょう具体的な問題についてここで議論しようとは思いません。だから、いませっかく努力していただいているのですから、この努力をしていただいていることを進めてもらいたい。しかし、進めるときの心がまえを私はちょっとだけきょう聞いておきたいと思うのです。  労働者が業務の中で災害を受けて命が断たれるとか、けがをして一生不具になってしまうというような重大なCO中毒というものが、先日も三池にまた起きましたけれども、これは炭鉱ばかりでなしに、燃料エネルギーの油をエネルギーに使ってこれが化学処理されていってだんだん出てくると、もっともっと鉱害以外のところから一酸化炭素中樺というのは出てくると思う。そうした場合に、その方々も含めてやっぱり援護しなければいかぬということが、あのCO立法は石炭に限りましたけれども、これからは一般のところまで発展して、公害基本法の精神に沿って、また人命尊重の精神に沿ってこの問題の処理をしていかなければならぬというところに順次発展していくと、私はそう思っております。これは立場がどうあろうと、生命に関する問題ですから、みんなして努力しなければならぬ問題だと思うわけです。そういうものを前に控えて、今度は石炭に限りましたが立法措置を講じて、その法律の趣旨に沿って実施されていく。長い歴史がありますから、その間にいろいろの問題もあるわけですから、やっぱり誠心誠意を込めて、一%でも二%でも援護の措置をできる限り高めるという形でこの問題と取り組んでもらいたい。その気持ちだけです、きょうは。ですから、その気持ちだけをひとつ大臣から見解を承って、あとは、最近までの状態、これからどう動いていくかということの問題について、ちょっと御報告を承っておきたい。いずれ、これに対する皆さんの努力の仕上げされた問題について、いいとか悪いとかいう意見があるでしょうから、それはあらためて私はやりたいと、こう思う。そういう角度できょうは明らかにしておいてほしい、こう思います。

早川崇自由民主党労働大臣

○国務大臣(早川崇君) CO中毒者に対する援護につきましては、特に参議院の諸先生方の大きい御努力によりまして、政府案がさらに前向きに修正されまして前進いたしましたことにつきましては、私は心から敬意を日ごろ表しておる次第でございます。あの立法をもとといたしまして、政令その他施行細則もすでに審議会の御意見を参考にいたしまして決定をいたしまして、すでにこれが実施の段階に来ておる次第でございます。われわれは、このような立法ができ、あるいは政令の基礎の上に立ちまして、できるだけCO患者に対しましてはあたたかい援護措置を実現すべく今後とも努力をいたしたい。いわばそういった問題に対する一歩二歩前進と、さらに、最近は、CO中毒患者にたいへん似ておる職業病といいますか、事故病として、むち打ち症というのが出てまいりました。これはまさに精神障害症で同じような状態になっておる患者がたいへんふえてまいりまして、また、CO中毒の立法に伴う皆さんの御努力による、障害等級を七等級から十二等級の中へ九等級を設けたというようなことによって、直ちにCO患者のみならず、むち打ち症患者に恩典を与えてやるという副産物まで出てまいりましたことは、私はたいへん喜んでおるわけでございます。  今後とも、この立法の趣旨に沿いまして、こういった気の毒な人たちに対する補償、援護を一そう充実してまいりたい、これは労働省の基本精神であるということをお約束いたしたいと思います。

村上茂利労働省労働基準局長

○説明員(村上茂利君) 先月の本委員会におきまして、CO特別措置法に基づく規則の制定の経過等につきまして御質問があったわけでございますが、規則制定のため必要な手続といたしまして、中央労働基準審議会と労災保険審議会にそれぞれ諮問いたしまして、非常に熱心かつ慎重に審議を願ったわけでありますが、十月十九日に両審議会から労働大臣あてに答申をいただきました。それによりまして施行規則を制定いたしまして実施に移したわけであります。すなわち、十月二十五日に法を施行することにいたしまして、関係政省令も同時に施行をいたした次第でございます。会では非常に熱心にあらゆる角度からこの問題についての検討がなされたのでありますが、規則の内容としての御意見と、今後の運用につきましても幾つかの御意見をいただいております。それらのものを勘案いたしまして、労働事務次官、労働基準局長、安全衛生課長、それぞれの立場におきまして通達を発しました。この施行にあたりましては遺憾なきを期するように、第一線機関に要望をいたしておるような次第でございます。  ところで、この特別措置法制定の最も大きなきっかけになりました三十八年の三井三池の災害の被災者の問題でありますけれども、あるいは御承知と存じまするが、治癒認定をめぐりましていろいろ争いがございました。関係者の一致した手続に従って医学的な立場からの審査を進めておりましたが、今日までいわば中断という形になっておりましたが、関係者の御協力を得ましてきわめて近い機会にこの審査を再開し、できるだけ早くこの問題についての決着をつけますように、関係方面で属下いろいろ努力をいたしておるような次第でございます。おそらくきわめて近い機会に医学的な審査を再開し、できるだけ早く結論を出し、そしてこの特別措置法に基づくいろいろな仕組みにのせていくという点につきまして関係者の方が非常にまとまってきたように私ども考えております。そこで、そういった気運に向けておりますので、法律の適用問題につきましては、行政府としてはもちろん万遺憾なきを期したいと考えております。一方におきまして、団体交渉が展開されるはずであります。そういった面から考えまして、法律上の問題、労使間の問題、いろいろからみ合いまして、今後におきましても問題解決のための努力がなされると存じますけれども、いずれにしましても、非常に長期にわたって今日に及んでおる問題でございますので、この際、関係者の一そうの御理解を得まして、できるだけ適正な援護措置が被災者になされますように努力いたしたいと、かように考えておる次第でございます。

藤田藤太郎日本社会党

○藤田藤太郎君 私はもう多くを語りませんけれども、昨年の六月にこの委員会で決議をいたしまして、政府与党とわれわれとが申し合わせをいたし、委員会で御努力をいただいて、ようやくことし皆さんの努力で法律ができた。そうして、それを立法するときに、大臣は非常に強い注意で要するにCOの中毒者を援護しようということで、まあ会社の関係もあるわけですから、そういう点も含めて、強い注意をいただいてあの立法ができたことを私は心から喜んでおるわけであります。だから、事故が起きて法律をこしらえようとし、そうしてまたことし立法ができたそれまでの援護をしていこうという気持ちに、もしも事務的にそこにいろいろの問題があってその基本的な考え方が幾らかでもマイナスするようなことになったら禍根を将来に残すという心配をしているわけでありますから、きょうはこの程度でやめますけれども、あらためて労働大臣といたしましても労働君といたしましてもそういうことを振り返ってみていただいて、できるだけそういう立場から問題のあとの処理をしていただきたい。これはもうお願いなんです。これをしていただきたい。それで、基準局長のおっしゃったように、いま、最終段階といいましょうか、大筋が近いうちに話し合ってよい方向に向かうような方向に来た、努力中だとおっしゃるから、それに大いに期待をいたしておりますが、そこらの点が、折衝していると、折衝の中でどうも事務的に流れやせぬかと心配をしますものですから、老婆心ながら失礼な言い方になりましたけれども、これは特段と御努力をお願いしておきたい。きょうはこれだけであります。どうぞよろしくお願いいたします。

早川崇自由民主党労働大臣

○国務大臣(早川崇君) 藤田先生の言われたことは全く同感でございますし、御趣旨に沿いまして今後とも努力をいたしたいと思います。

山本伊三郎日本社会党

○委員長(山本伊三郎君) 他に御発言もないようですから、本日の調査はこの程度にとどめておきます。  速記をとめて。   〔速記中止〕

山本伊三郎日本社会党

○委員長(山本伊三郎君) 速記を起こしてください。     —————————————

山本伊三郎日本社会党

○委員長(山本伊三郎君) 次に、社会保障制度に関する調査を議題とし、質疑を行ないます。  御質疑のある方は、順次御発言を願います。

大橋和孝日本社会党

○大橋和孝君 財政制度審議会、これは大蔵省の諮問機関でありますが、これが十月の十九日に緊急懇談会を開いて、社会保障制度について特にその財政面をいかにすべきかというお話し合いがあったようでございます。その際、大蔵省の見解を出しておられますが、財政硬直化が問題になっております現段階で、こうした考えを出される意図も、その内容のよしあしは別として、理解するわけでありますが、そこでは、医師と患者を締めつけて、国庫負担を徹底的にはずす構想を打ち出しておると、こういうふうに考えられるわけであります。社会保障の大きな後退であるばかりでなくて、日本の医療の内容並びに制度ともに大きく後退を余儀なくされる考えではないかと思うのであります。ことに、新聞の発表で、あれは十月二十五日だったと思いますが、厚生省のほうではこの考え方に一応難色を示しておられるようでありましたが、きょうまでの間にいろいろと詳しく御検討されたと思うのでありますが、厚生省のほうではいまどういうふうにお考えになっておるか、また、こまかく分析もされていると思いますが、その上に立ってひとつお考え方を少し局長のほうから聞きたいと思います。

梅本純正

○説明員(梅本純正君) ただいま、厚生省におきましては、例の抜本対策というのを検討いたしております。ついででございますが、現段階におきます状況は、いろいろと基礎資料を検討いたしておりまして、大臣が、この前、昨日の新聞でございましたか、総理が出発前に、その取り運び方について、総理訪米中に与党の医療基本問題調査会にはかるという段階になるかもしれない、そういう段階になりましたら、一応のたたき台というような案になりますか、あるいは厚生省案になりますか、一応厚生省としての考え方を発表することになる、そうしますといろいろ各方面から御意見も出てまいりすので、その点の取り運び方について御了承をいただきたいという形で、厚生大臣から総理の了承を得たわけでございます。したがいまして、できるだけそう遠くない時期に医療基本問題調査会に厚生省の案というものを一応出す運びになると思いますが、それを目標にいたしましてただいまいろいろと検討いたしております。  御質問の、大蔵省が財政審議会に医療保険問題につきまして意見を表明したようでございますが、私たちから見ました場合には、特別に新しい考え方でございませんで、従来から私どもが大蔵省の考え方ということで平素聞いております考え方が一応羅列してあるというふうな考え方でございます。先ほど申しました私のほうでやっております抜本対策につきましては、関係団体、それから社会保障制度審議会、あるいはいろいろな方面からの意見がもうすでに相当出ておりますので、現在、案をつくりますに際しまして、そういう各方面の意見も検討しながら案の策定をやっておるわけでございます。大蔵省の財政審議会に出しました意見というのも、私のほうといたしましては、一つの意見といいますか、抜本対策を考えるについての一つの素材ということで検討をしてまいりたいというふうな程度に考えております。

大橋和孝日本社会党

○大橋和孝君 私の言うのは、この大蔵省の発表しているものに対して新聞なんかでいろいろ難色を示しておられる、その考え方をもう少し分析して詳しくお聞きしたいと思うのでありますが、特に厚生省は、医療保険をよくしていくというのにはどうすればよいというふうに考えおられるか、そういうことも含めて大蔵省案というものに対して御批判なりお考えを詳しく聞いておきたいと思います。

梅本純正

○説明員(梅本純正君) 先ほども申しましたように、抜本対策につきましては、大蔵省の考え方につきまして一素材として検討してまいりたいというふうに申し上げたのでございますが、そういうものを一素材といたしましてただいま抜本改正の案を考えておりますので、できましたら、もう少しお待ち願いまして、抜本対策の案のところで申し上げたいと思いますが、また、この案につきましては、厚生省内におきまして十分大臣のお考えもまだ聞いておりませんし、これだけの大きな改革になりますので、与党のほうとも十分にまだ接触もいたしておりませんので、やはりこの大蔵省の見解に対して一々反駁なりあるいは意見を申し上げますと、抜本対策の骨子というものを事前に出してしまうというふうな考え方もございまして、できましたら抜本対策ができましたときに全体の構想の中で大蔵省のこの考え方というものに対してどういうふうに考えるかというふうにさしていただいたらと思いますが、御了承願いたいと思います。

大橋和孝日本社会党

○大橋和孝君 なかなかじょうずな答弁で逃げられてしまって、これはもうちょっといろいろと大蔵省の勧告した事柄に対してのお話を聞きたいと思いますが、きょうは時間がないようでございますから、次の機会に、局長の言われるように譲っておきたいと思います。  それから次に、健保の特例法が出まして、薬価基準の引き下げなり、あるいは診療報酬の適正化等が一連の政策として遂行されているようでございますが、診療の第一線にいるところの医療機関では非常にごたごたが起きているように聞いております。この混乱しているような様子は、患者に対する影響等も含めまして非常に困った状態だと思うのでありますが、主務官庁といたしまして厚生省ではこれをどのようにとらえておられ、どのように考えておられるか、また、その状態について報告していただきたいと思います。

梅本純正

○説明員(梅本純正君) 厚生省は、最近におきましては、四十二年の十月から薬価基準の引き下げをいたしました。それから先般の中央医療協議会におきまして答申をいただきまして、いまの見込みといたしましては、十一月の中旬ごろに医療費引き上げの告示をいたしたいというふうな段取りでただいま準備をいたしております。そして、これは十二月から医療費の七・六八%の引き上げということになるわけでございます。  それで、いま御指摘の、地方におけるごたごたという点につきましては、どういう点をおっしゃっておりますか、なにですが、私のほうから解釈いたしまして、まず第一点は、この前の先生の御質問で私のほうとしても十分遺憾の意を表しました例の薬価基準の告示の問題でございます。これにつきまして、医者と患者の間におけるごたごた問題につきましては、各都道府県の保険課を通じまして十分に連絡をとりまして、ごたごたがあった場合には、こちらにも報告をするように、そして十分にその問題について現地において解決できるものは解決するようにというふうに指令をして状況を見ておりましたが、現在までのところ、医者と患者さんの間で特別に大きなごたごたがあったという事件の報告は受けておりません。現在におきましては、もうそろそろお医者さんのほうから支払基金に対して請求書が出てくる時期になっております。その場合に、お医者さんによりましては、新薬価と旧薬価という形の問題がございますので、私たちは新薬価でほとんど間違いなく請求していただけるものと思っておりますが、それを旧薬価で請求をするというふうな動きも一部聞いておったわけでございます。その点につきましては、もう少し支払基金のほうに請求書が来ました場合にあらわれてくると思いますが、いままで私たちが問題というふうに聞いておりました県につきましては、いまのところ新薬価で請求をしていただけるというふうに聞いております。特に先生の地元におかれます京都府でも、最初は非常に問題があるように報告を受けておりましたが、やはり全部新薬価で請求していただけるというふうな報告を受けたわけでございます。その点、できるだけ支払基金とお医者さんとの間で過誤調整なりそういうことをやりまして、ごたごたがないようにしていきたいというふうに考えております。  それからもう一つの問題は、医療費の引き上げにつきましておっしゃっておられます点はおそらく耳鼻咽喉科の問題であろうというふうに考えておりますが、この耳鼻咽喉科の処置について、現行三点を二点に減点をするという問題に関連しまして、耳鼻咽喉科の先生が非常に不満であるということで、各地にいろいろな動きがあるように聞いております。  これはこの際御説明申し上げておきますが、中央医療協議会から、九月十日でございましたか、建議がございました。この建議は、御承知かと思いますが、過去二年間にわたりまして、正式には四十九回、懇談会を入れますと六十数回にわたりまして、今回の医療費の引き上げについての審議が行なわれたわけでございます。それで、一応建議というものが満場一致をもちまして厚生大臣に出されたわけでございます。厚生大臣といたしましては、それだけ御審議を願った建議でありますので、建議の精神は全面的に尊重いたしますということをはっきり確約をいたしまして、建議に基づいて先般諮問をしたわけでございます。  その建議の中におきまして、耳鼻咽喉科の関係につきましては、「乙表における耳鼻咽喉科処置の点数については、他の診療科との均衡を考慮して調整を行なう。」という本文になっておりまして、別表1というのが建議書につけられております。それにおきましては、耳鼻咽喉科処置を三点から二点に減点するというふうに明記されているわけでございます。これは、趣旨は、おそらく、乙表におきまして投薬、注射、処置等が行なわれた場合にも今回再診料を創設いたしましたので、再診料の設定を認めるということになった場合には、耳鼻咽喉科は再診の頻度が他の診療科に比して大きい、診療報酬の引き上げ率がかなり高くなるということで、これを調整するために耳鼻咽喉科の処置の中で普遍的なものを選びまして三点から二点に変更するという御趣旨であったようでございます。  したがいまして、中医協の建議に三点から二点に減点と点数が明記されている点もございまして、今回の厚生大臣の諮問におきましても、やはり建議の趣旨を尊重するというたてまえから三点を二点というふうにしたわけでございます。ついででございますが、建議を諮問にかえますときに、われわれのほうとして建議の精神からはずれないワク内におきまして操作できる点は、建議の中に、手術料について「概ね八〇%」引き上げる、入院料について「概ね一四%」の引き上げというふうに、「概ね」というふうについております部分につきましては、いろいろ学会の御意見も聞いたりしまして点数を厚生大臣のほうできめまして諮問をした次第でございます。先ほどの耳鼻咽喉科のようにはっきり点数の明示されているものにつきましては、建議を完全に尊重した、こういうふうな趣旨でございます。  それで、この点は、耳鼻咽喉科の方々におかれましても、建議の精神を諮問におきまして変更しました場合には、中央医療協議会の従来のいきさつから見まして、非常に議論を呼びまして、この点数改定が十二月施行も危くなりますし、種々の点がありまして諮問案はそういうふうにしたわけでありますが、その趣旨を了解くださいまして、私たちとしましては、いろいろ聞いております急激な行動というようなものは差し控えていただけるものというふうに考えておりますし、ついででございますが、現在、この中央医療協議会の建議におきましては十一月一日から三十日まで医療経済に関する実態調査をやるということで、この調査がスムーズに進行いたしております。この結果が出ました場合には、中央医療協議会においても診療報酬の適正化について抜本的な改正に着手するということでございますので、その辺は抜本対策の際にもしいろいろ問題がございましたら修正をしていただけるものというふうに感じておりますので、この問題につきましてもお医者さんの良心に信頼いたしまして、急激な行動に移らないものというふうに確信いたしております。

大橋和孝日本社会党

○大橋和孝君 私、まだあとから詳しく聞きたいと思っておりましたが、きょうは時間が迫っておりますので、かいつまんでいまの答弁についての意見をちょっと聞いておきたいと思いますが、特に薬価基準の引き下げなんかが問題になって、そうして、いままでの医師の技術料という関係は、いままでの習慣から薬の中に含めて行なわれてきた。最近薬価が高いからこれを引き下げるということで、このあいだうちの答弁を聞いていると、もうそういう方向に行く。またそうなるのも私どもは正しいと思うわけでありますが、しかし、その反面には、技術料というものを相当明確にしなかったら、いままでの体系をくずすところにまた大きな変化を与えると思うわけです。そういう観点からいったら、技術料としていままで行なわれておった処置料をむやみに引き下げるということに対しては、非常に無謀な考え方だと思うのです。少なくとも、いま局長が言われたように、今後医療経済の実態調査をしてもっと明確なものをつくろうというならば、そのときにやってもいいじゃないですか。なぜ先に技術料を引き下げるような反対の行為をして、一方では、薬価の中に技術料を含めていままでやってきたしきたりを是正しようとする正しい動きに対して、それをささえるところの技術料をよりふやしていこうという考え方に対して、逆な行為をするということについては、私はいまの厚生省の考え方——それは建議であり諮問であるからそのままするんだというその考え方自身にも納得できないものがある。技術料をもっと高めていくということにいま努力しながら、幾らかでも高めていくという中で薬価を規制していくべきだと思う。それと反対のことをやって、もっと抜本的なものに変えます、そのときにまた考慮いたします、ということなら、そのときにやったっていいわけだと私は思うんですが、局長はどうですか。

梅本純正

○説明員(梅本純正君) 今回の中医協の建議の趣旨も、結局、診療報酬の改正につきましては、御承知のとおり、従来から、基礎資料がございませんでした。これは、諸種の事情で実態調査ができないという状況が相当年数続いたわけでございます。そこで、中央医療協議会においては、今後は実態調査をやるということがきめられまして、先ほど申し上げましたように十一月一日から調査が始まっているわけでございます。  それで、今回の医療費の引き上げは、諸物価の値上がりその他もありますので、実態調査に基づかなくてもでき得る問題をとらまえて、そして従来のような緊急是正という形で医療費のアップをやるという性格が一つと、それから緊急是正をやるに際して、従来のように単なる点数の引き上げという形でなくて、今回の中央医療協議会がそういう問題に取り組みます前提として東畑会長の意見書というものが合意されておりまして、それでやはり適正化あるいは合理化の方向に一歩踏み出すという二つの性格があったわけでございまして、そういう趣旨から、今回の医療費の引き上げにつきましては、医療費を引き上げるとともに、適正化できる面は適正化していこう、こういうことで検討をされたわけでございますが、結局は、抜本的改正が調査のあとになっておりますために、一面緊急是正的な性格もございまして、結局は最後のところで各科のバランスということが問題になったわけでございます。  そういうことで、耳鼻咽喉科の問題につきましては、落ちついた形は七・六八でございますけれども、耳鼻咽喉科の平均はトータルにおきまして九%になっております。その前に、再診料を認めることによりまして、九%に落ちるまでの間に、一〇数%に一応なったわけでございます。それで、問題としていろいろ御審議になりまして、ただ処置だけじゃなしに、いろいろの項目につきまして、今回は、上げたものもありますし、下げた項目も相当ございます。そういう意味で、技術料評価ということにつきましては、再診料を新設したわけでございまして、再診料を新設した反面、やはり各科のバランスから見ましてその処置というものが落とされたと、こういう結果になっておりますので、ただ処置の点で三点が二点に下がったというだけでは非常に一部の見方でございまして、建議としましては、再診料を認め、上げるものは上げ、下げるものは下げる、そして薬と技術を分離できるものは今回の適正化においても分離をした、こういう趣旨でございますので、その点は御了承をいただきたいと思います。

大橋和孝日本社会党

○大橋和孝君 いまの説明で、そのバランスを直すためにやられたということはわかりますが、これをもっと詳しくいろんなデータを調べてみますと、必ずしもいま局長が言われたような結果になっていない。この点につきまして私はいろいろ資料を持っております。ですけれども、これをやりますと時間がありませんので、これもまたすみませんけれどもあとのほうに譲って、この次の機会には一ぺん詳しくデータも示してもらうし、私のほうのデータにつきましても議論してみたいと思う。特に私のいま申したのは、処置料の三点を二点に下げるということは、技術料をもう一つ高く評価をしない。もし局長が言われたとおりであるとしても、バランスをそろえるためにその技術の面を削っていくということに問題があると思うので、もしそういうことをするにしても、もう少しほかにもバランスをとる方法はあり得ると考えるわけです。少なくとも一つの問題点として、技術料を下げていく考え方は、先ほど申したような理論からして、少なくとも再診料を二点に認めたということがそのほんとうの技術料であると考えるところに間違いがあるわけでありまして、そういう点ももう少し考えなければならぬと、こういうふうに思っておりますので、この点はもう少し局長のほうでもよく考えていただきたいし、私のほうもこの次までにはよくその点で話をしたいと思います。  それで、あと時間が非常に制限されて、私も言いたいことたくさんありますが、ちょっと理論的にも飛躍していくかもしれませんが、特例法について私は一、二点聞いてみたいと思います。  まず、保険料についてでございますが、標準報酬は前年度に比べてどのように変わってきているか、資料を一ぺんいただきたいと思います。給料が上がったりなんかしまして、その推移がどういうふうになっているかということを聞きたい。  それからその次に、初診時の負担金でありますが、百円を二百円にした。前国会では受診率に影響はないと、厚生省はそういうふうにおっしゃいましたが、ほんとうに影響がないかどうか。これについても、できれば資料をいただきたいと思います。  それから次の問題は、薬剤の一部負担が十月一日から実施されているわけでありますが、それとともに免除の証明書が発行されてきているわけです。これが非常に不手ぎわで、九月の三十日になりましても完了しなかったところがだいぶあったと思うのでありますが、おそいところではもう十一月になったと、こういうふうに聞いております。この辺の実情もひとつ報告を願いたい。  次に、免除の対象者で負担金を支払ってしまった人の処置をどういうふうにするのか、きわめて重要な問題でありますが、こういうものに対してどういう指示を与えておられるか、どこでそれを払い戻してあげるということになっているのか、それをひとつ聞かせていただきたい。  もう一つは、免除の対象者の数があのときには約七〇%ぐらいあると、こう言われた。実際はそうではないと思うのです、いろいろ調べてみますと。この数字は一体どこを基準にとって七〇%とあのころおっしゃったか。それも一ぺん算出の基準について聞かせていただきたい。  まず、これらから質問いたします。

加藤威二社会保険庁医療保険部長

○説明員(加藤威二君) 先生の御質問については、また必要な資料は御提出申し上げたいと思うのですけれども、簡単にいま御指摘があった点についてお答え申します。  まず、第一に、平均標準報酬の件でございますが、平均標準報酬につきましては、政管健保の平均標準報酬は四十二年度予算におきまして三万一千六百十五円というぐあいに見込んでおります。実際はどうなっているかということでございますが、たとえば四十二年六月で見ますると、三万四百九十四円になっております。それから七月が三万八百八十二円、八月になりまして三万一千七百四十四円で、予想よりも八月になって上回ってきている、こういう傾向になっております。それでまだ八月程度、それから九月程度の標準報酬しかわかっておりませんけれども、御承知のように十月に定時決定がございます。それによって相当大幅に上がるということもございますので、年間の標準報酬がこの予算におきます三万一千六百十五円とどういう関係の数字が出るかということはまだ確たる予想は困難でございますが、若干これよりも上回るだろうという予想はいたしておりますけれども、はたしてどのくらい上回るかということはまだちょっと見通しが困難であるという状況でございます。  それから初診時の一部負担金の増額によって受診率が低下したのではないかという御指摘でございますが、一部負担金の改定はことしの九月から実施せられておりますが、たとえば金額で言いますると、政管健保の九月分の診療報酬は確定いたしておりまするけれども、二百八十五億九千万円でございます。これは、まだ一部負担金の実施されていない八月との関係におきましては、約四億円減っております。一部負担金ができました九月が八月より四億円減っておりますが、しかし、これは、先生御承知のように、医療費というのは季節によっていろいろ変動がございます。毎年八月よりも九月のほうが医療費が下がるという傾向がございます。実例を申し上げますと、たとえば四十一年におきましては、昨年の九月と八月の医療費を比較してみますると、九月のほうが八月よりも三億円減っております。それから四十年度の八月と九月を比較してみますると、四億円九月が低くなっております。本年も四億円減じておる。こういう傾向を見ますると、確かに八月に比べまして四億円減っておりまするけれども、それははたしてこういう一部負担金ができたために減ったのかどうかということは、なかなかはっきりいたさないわけでもございます。それで、私どもといたしましては、受診率について現在調査いたしておりまするけれども、本人・家族別、それから入院・外来別の受診率が出てこなければ、特例法によって受診率はどうなったかということは断定できないわけでございます。要するに、本人の外来の受診率がどうなったかということが出てこなければ、まだ特例法のそういった面での影響が確定しないわけでございますが、それを目下支払基金で集計中でございまして、いまのところまだ九月からの一部負担金の増による本人外来の受診率がどうなっておるかという数字はまだはっきりいたしていない、こういう状況でございます。  それから健保特例法の一部負担金についての免除証明書の発行状況でございますが、これは法律では交付を受けようとする者の請求に基づいて証明書は交付する、こういうたてまえになっておりますので、極端なことを申し上げれば、役所はじっとしておって、申請があれば出すというのが法律のたてまえでございまするけれども、しかし、そういうことではいかぬということで、私どもといたしましては、積極的にこちらから各事業主に働きかけ、積極的にこちらからむしろ証明書の交付をするというたてまえで各事務所を督励いたしたわけでございます。しかし、先生御指摘のように、一〇〇%はなかなかまいらなかったというのが現状でございまして、十月一日現在におきまして証明書の交付を受けている者は、大体五百五十五万人でございます。これは、免除対象者に対して約七割という数字でございます。ただし、これは十月一日でございますので、なお最近の数字を私ども目下集計中でございますが、十月一日で対象者に対して約七割の証明書が発行されておるという現状でございます。  それから免除対象者が七〇%ということであるけれども、その積算がおかしいじゃないか、積算はどういうことなんだという御指摘でございますが、これは、昭和四十一年十月一日現在で、要するに標準報酬月額別とそれから被扶養者別で被保険者の調査をいたしました。これは全数調査ではございませんので、アトランダムに約四万人の調査をしたわけでございます。したがいまして、たとえば独身の者で二万四千円以下の者がこのうち何人おるか、それから被扶養者が一人の場合は二万四千円に六千円足しまして三万円でございますが、被扶養者一人で三万円以下の者が何人おるか、二人の場合は三万六千円以下の者が何人おるかという調査をいたしまして、その比率をとりまして七〇%という数字を出したわけでございます。しかし、これは四十一年の十月一日現在の標準報酬でございますから、その後四十二年の十月になりますと賃金ベースが上がっておりますので、したがいまして、二万四千円以下の者の比率というものが四十一年に比べますと少なくなっております。現実には、その数字は、四十二年十月におきましては大体六三%程度ということになっております。

大橋和孝日本社会党

○大橋和孝君 いま大体お聞きしたわけでありますが、まだわかっていない点があるという部長の話でございますが、これはひとつわかり次第資料としていただきたい、先ほどお願いしたように。  それから標準報酬も変わってきているからいま六三%と聞いておるのですが、私のちょっと調べた資料では五〇%近くになっているんじゃないかというぐらいに思っておるのですが、それは違うといたしましても、資料がそのほうが明確であるとしましても、そのことについての算出された過程を資料としていただきたいと思います。  それから次に、被保険者と比較いたしまして免除対象者の数はどれくらいになっているかというのを一ぺん標準報酬の推移とともにちょっと聞かしていただきたいと思います。  それからもう一つ、財政効果はあのころでは十八億と言われておったようでありますけれども、実数がこういうふうにして減少しておるとすれば、財政効果は一体どれくらいになっておるか、これもひとつ御報告願いたいと思います。  それから記者会見で保険局長は、特例法は抜本対策一環であったと言われたそうでありますけれども、二年の時限立法というのは逃げ口上であって、そういうことを言っておられる点からいって長期安定策として考えていたのじゃないかと思うのですが、そういうことについての御意見も伺っておきたいと思います。  それから次は、中医協の建議案とその周辺の問題であります。  中医協の建議案に対する各科の診療報酬についての基本資料をちょっといただきたいと思うわけであります。これにつきましては、うわさによれば、その診療報酬には多少の作為があるんじゃないかということがいわれておるのでありますが、資料を一ぺんこの委員会のほうにも提出していただきたいと思います。  それから点数の改正と薬価基準の引き上げによったところの診療報酬体系の改正で健保財政にどういうふうに影響するのかということについて、一体幾ら補正予算をこの次に組まれるのか、保険別には幾らぐらいの影響が出てくるのか、また、低所得者に対してはどういう手当てをするのか、こういうふうな点についてもひとつお考え方を聞いておきたいと思います。  それから薬価基準の改正によりましていろいろと問題になってきたわけでありますが、この前私が質問いたしました間違いの正誤表を出されたりなんかした問題でございます。これは十月分に旧薬価で請求したのはどれくらいあるのか。いまはほとんどみな私の京都府のほうでも新薬価で出されるというふうに聞いておりますが、実際は私は出るのじゃないかと考えるのでありますが、これはどういうふうに考えておられるか。と同時に、これに対しまして結果が出ましたら、ひとつ資料をいただきたいと思います。

加藤威二社会保険庁医療保険部長

○説明員(加藤威二君) 特例法に基づく免除の証明書を発行した者の総被保険者に対する割合——さっき私が申し上げましたのは、要するに、該当者に対しまして証明書を発行した割合が七割ということでございます。先生の再度の御質問は、総被保険者に対してそれがどのくらいになるか。これは四四%でございます。  それから財政効果の点は、要するに、薬の一部負担対策、それに伴って国会で免除の規定が修正で入れられたわけでございますが、当初、被保険者の外来診療について投薬時一部負担金を設けるという場合に、その財政効果といたしまして満年度で百二十六億円と見込んだわけでございます。それが、実施時期が十月となりましたことによりまして、この額は五十二億円ということになったわけでございます。さらに、標準報酬二万四千円以下の者について一部負担金の免除をするという措置が講ぜられましたために、この財政効果の五十二億円が結局四十二年度では十五億円に減少した、こういうことになるわけでございます。したがって、先生の十八億円という数字はどういう数字か、ちょっとあれでございますが、要するに十五億円というのが、四十二年度における薬の外来の一部負担という制度、しかも免除を伴った薬の外来一部負担というものによって、保険の財政が軽くなるといいますか、助かる、こういうことであったわけでございます。それが、もし、免除率がそれでは七〇%という計算でございますが、先ほど私が申し上げましたように、標準報酬も上がっておりますので、免除率が六三%になるといたしますると、約十九億円財政効果がある、こういうことでございます。

梅本純正

○説明員(梅本純正君) 第一点で、何か私が記者会見でということでございましたが、健保の特例法は、再三答弁申し上げておりますように、抜本対策を実施するまでのあくまでも緊急措置でございまして、抜本対策とは関係がございません。抜本対策の策定にあたりましては、臨時特例にあります一部負担や費用負担のあり方ということも一応検討の対象にいたしまして、別の観点から検討いたしております。  その次に、診療報酬の関係の各科別の資料を出せというお話でございますが、これは御提出をいたします。ただ、その診療報酬についてつくり方に作為があるというふうなお話がございましたけれども、この点は、中央医療協議会といいますのは、支払い側八名、診療側八名、公益委員四名という構成になっておりまして、そうしてこれが二年間にわたりまして、先ほど申し上げましたように四十九回でございますか、審議を経られたわけでございますので、この点はそういうことは絶対ないものというふうに確信いたしておりますし、先ほどの耳鼻咽喉科の問題も、私のほうが作為をして三点を二点にしたということではございませんで、それだけの審議の実態があります中央医療協議会の建議をそのまま諮問案にして引き上げるという趣旨でございますので、この点はひとつよろしく御了解を願いたいと思います。  それから次の補正予算の関係でございますが、結局、十二月一日から医療費を引き上げるということでございまして、これが七・六八%でございます。そうして、四十二年の十月一日から薬価基準の引き下げということが総医療費に対して約四%という影響率になっておりますので、したがいまして、補正予算としましては七・六八%から約四%を引きました約四%弱の引き上げに結果としてなります。したがいまして、本年度四十二年度分におきましては、私のほうの保険はもちろんのこと、生活保護でありますとか、結核予防法、精神衛生法、そういうものも全部この点数のはね返りがございますので、年度内の補正予算としては約四十一億強を補正予算として要求いたしております。なお、それ以外にできるだけ保険料負担を軽減するというので、たとえば例年やります国民健康保険の特別対策というふうな問題も要求をいたしまして、保険料負担の緩和措置、低所得者に対するいわゆる財政措置というものも今後強力に大蔵省と折衝していきたいというふうに考えております。  もう一点、各保険別の影響でございますが、これは四十二年度の影響といたしまして大きなものを申し上げますと、国民健康保険は総額におきまして三十九億六千六百万円、政府管掌の健康保険につきましては二十一億一千七百万円というふうなことでございまして、社会保険に対する影響としましては八十四億程度でございます。

大橋和孝日本社会党

○大橋和孝君 ここで、ちょっと大臣に、先ほどから御質問申していることについてお考えを聞いておきたいと思いますが、いま中医協で行なわれているのに、薬価基準が相当引き下げられているのと、また、医療費が緊急是正で上げられるわけでありますが、そこの中で非常に問題になっている耳鼻科の三点を二点にするというふうな問題、これは先ほど局長からの意見も聞きまして、一つの単なる調整である、一方、二点の再診料をつくったために、回数の多いところは非常に上がる率が大きいからそれをならすためだというふうなことでありますが、そういうふうな考え方はむしろ非常にずさんな考え方であって、いまの薬価基準を引き下げる中には、いままでの古くからの診療体系としてそういう薬価の中に技術料を潜在さして考えてきた。それがために非常に悪かったから、ひとつ技術と分けて考えていこう。これは私は正しい考え方だと思いますが、そういう正しい考え方をもっと具現していくという精神ならばいいと思いますが、ただ単に調整の意味で技術料を引き下げるというようなことが端的に行なわれていくということ自身は、私は非常にまずいと考えます。同時に、先ほどの局長の説明で、いま医療の実態調査が行なわれているからもうしばらくだったら実態がわかってくる、その上で技術料をどうするかということを根本的に考えるのだ、こういうお話があったわけでありますが、もしそうならば、いまごろそういうふうなまずい考え方、間違ったことのあるような考え方を推し進めるのでなしに、もっと根本的に技術料はどうあるべきかということを考えるべきである。もしそういう実態がわかってするならば、なぜいまごろ——ある程度アンバランスがあるなら、ほかの面でバランスの是正はできないものか。そういうことについて、考え方をあとずさりするような、一方にそういうような考え方をあらわしていくこと自身は非常にまずいと思いますが、大臣としてはそういう点についてどう考えておられますか。  それから先ほど非常にこまかい質問を局長のほうにしていたのでありますが、今度の特例法が実施されましても、質問の中で申し上げましたように、いろいろな問題が残っていると思うのであります。また、実際局に当たられている機関の中では、いろいろトラブルを起こす原因がそういうところにあると思うわけでありますが、こういうふうな改正をやる場合には、もっともっとここらのところで今後の措置についてもいろいろ配慮してもらわなければならないと思うのですが、そういう点を含めてひとつ大臣のお考えを聞いておきたいと思います。

坊秀男自由民主党厚生大臣

○国務大臣(坊秀男君) 耳鼻科の点数についてのこまかい点につきましては事務当局からお答えを申し上げているわけでありますが、私といたしましては、第一点は、中医協が非常に精力的に何回も審議をやっていただきまして、非常な努力をしていただいたというようなことで、全体的に見まして中医協の答申と建議というものを尊重してまいるということは決意をいたしておったわけでございますが、さようなことで、各具体的項目については、中医協の建議を尊重して私どものほうの諮問案をつくったというわけでございます。  そこで、いま問題になっております耳鼻科の処置料でございますが、そこにつきましては、私はこれは部分と全体といったような——これは私だけの考えで、事務当局にはそんなことは言っておりません、私だけの考えでございますが、耳鼻科の医療費、診療費の中の全体と部分との関係ということからこれを尊重してまいらなければならない。全体といたしましては相当程度の引き上げということになっておりますけれども、その中の一部のものをとってみますと、引き上げでなくて下がっておるといったようなことで、そこだけをごらんになりますと少し下がっておる。しかしながら、全体を考えてみますと、これは他の科に比べましてむしろある程度、余分と言うとおかしいが、より上がっておるといったようなことも考えまして、これは全体的にひとつごらんになっていただきたい。かような考えをもちまして、第一点は、中医協を尊重しなければならない。第二点としては、全体の姿をながめてみますと、今度の緊急是正におきましてはこれでやっていこうかと、かように考えておったわけでございます。

大橋和孝日本社会党

○大橋和孝君 それでは、大臣にもう一点だけお聞きいたしますが、先ほど一番初めにちょっとお話をしたのですが、今度大蔵省で財政制度審議会に出されておりますのを私ども考えますのに、何と申しますか、患者、医師に対して非常に締めつけをして、国庫負担を徹底的にはずそうという構想だ。特に、私は、医療の内容、制度ともに大きく後退するんじゃないかという考え方を持っているのでありますが、やはり厚生省のほうではこれに対して非常に難色を示すような意見を発表されておったことも私は聞いたわけでありますが、こういうものに対して、ほんとうに医療保険をよくしていこうという考え方なら、どういうふうに考えておられるかということをいま局長に聞いたのですが、それは今度の抜本改正の中でやっていくというわけですが、私は、そういう抜本改正に臨む大臣の考え方として、保険をよくするという立場で大蔵案の見解に対してある程度きびしい態度で対決をして臨んでもらって、そうしてほんとうに保険というものをよくするという観点で厚生省ではがっちりと取り組んでもらいたいという前提で、大臣のこれからの考え方だけを聞いておきたいと思います。

坊秀男自由民主党厚生大臣

○国務大臣(坊秀男君) 私は、厚生大臣としまして、医療保険というものはどうしても整備充実をはかっていかなければならない、かように考えております。そういったような考え方でもって今度の抜本改正というものに臨んでまいりたいと思いまして、その線に沿いましてただいま抜本改正の案を急いで作業を続けておるという次第でございますが、その間におきまして、財政硬直といったような事態から大蔵省の財政審議会に提出せられました所見というものも私は一応は見ておりますが、その中には、保険をよくしていくためにはやはり考えなければならないといったものもありますし、保険をよくしていくためにはそういったことに縛られておったのではとてもよくしていけないといったような問題も含んでおるということを私は感じております。さような意味におきまして、こういったようなものにつきましては、これをしさいに検討いたしまして、厚生省として、先ほど申し上げました保険をよくする、整備充実していくという立場から、これはきびしい態度でもって臨んでまいらなければならない、かように考えております。

大橋和孝日本社会党

○大橋和孝君 大臣にもう一つだけ、お忙しいのに時間を取って申しわけないんですが、医療経済の実態調査ですね、これが行なわれているわけですが、この実態調査が終わってから診療報酬体系の合理化が行なわれると、こういうふうに言われておりましたけれども、私は順序が何か逆なような気がしますが、その点について聞いておきたい。  それと同時に、マクロ調査とミクロ調査に分けられて、ミクロのほうは中医協の中の委員会が行ない、マクロのほうは五百万円の調査費をつけて日本経済調査協議会のほうに委託されておるというわけですが、一体、この団体はどんなのか、あるいはまた、委託された意図は大臣のほうではどういうふうなところにあるのか、それを聞かせていただきたい。

坊秀男自由民主党厚生大臣

○国務大臣(坊秀男君) 診療費、医療費は、いまやったのは緊急是正でございますが、抜本的改正をやるというためには、医業の実態の調査というものを、何と申しますか、組織的科学的に調査して、その調査の結果に基づきまして、はたしてどういう部門においてどういう改正をすれば抜本改正になるかということでございまして、私は、大橋委員のおっしゃられますように、順序が誤っておるというふうには——まず実態調査をいたしまして、その結果に基づきまして診療費の改定をやっていくということが順序ではなかろうかと、私はさように考えておるのでございます。  それから第二点の、日本経済何々というところへ委託したということは私は聞いておりません。これは局長からお答えさせます。

梅本純正

○説明員(梅本純正君) 今度の医療経済実態調査は、いろいろ過去のいきさつその他がございまして、厚生省が調査をするということでなくして、中央医療協議会が主体となって実施をするというふうなことでやっと調査をすることが進行したわけでございます。それで、御指摘のマクロ調査につきましては、今後中医協の調査実施小委員会というものが設けられまして、もうすでに設けられておりますが、その調査項目、調査方法等について検討されるということになっておりまして、御指摘のような点につきましてはまだ決定をいたしておりません。

片山武夫民主社会党

○片山武夫君 医療費の問題でちょっとお伺いしたいんですが、今度の厚生省の諮問案の中の甲表の再診料についてですけれども、これは聞くところによると、何か内容的に矛盾がある点があるのだ、こういうことがいわれて、私も実は質問を受けて、ちょっとその内容を耳にしまして、非常にわからない点がありますので、一点だけお聞きしたいと思います。  それは、いわゆる甲表で基本診療料が十点というようにきめられておるようでございます。今度これが二点加算することになるわけなんですけれども、具体的な問題として、この診察を受けたときには十二点になるのだけれども、実際に処置をした場合には十点に減らされる、こういったような矛盾があるので、これは一体どういうことなのかという質問を受けたことがあるので、私もよくわからないのでお伺いしたいわけなんですが、具体的に申し上げますと、再診料は十点で、処置を行なわなかったときには十二点になっている、こういう点なんです。したがって、これは、診察を受けて、たとえばけが、そういうことの場合に、薬を使って包帯をすると、十二点のやつが十点に減らされてしまうのだ、こういうふうに非常に矛盾した内容を持っているということを指摘されたのですが、これは特に耳鼻咽喉科のほうから出された質問なんですけれども、この点についてちょっと具体的に御説明願いたいと思います。

松浦十四郎厚生省保険局医療課長

○説明員(松浦十四郎君) ただいまの御指摘の点でございますが、点数表上は、甲表の場合、再診時基本診療料ということで十点でございます。それ以外に、内科加算というのが二点ございます。これは、内科的な診療の場合に、この再診時基本診療料十点にもう二点プラスする、そういう意味で、引き下げるという意味ではございません。ですから、基本的な再診時基本診療料というのがまず十点ございまして、それ以外に内科加算として二点あるということでございます。  その内科加算というものはどういうことかと申しますと、要するに内科の医療機関だという意味合いでは現在それが定めることができませんので、そこで、次のようなことをやらなかった場合にはと、こういう形で内科加算の条件をきめておるわけでございます。ですから、一般的に申しますと、手術とか処置とかということは一般的に内科ではあまりやらない行為でございますから、そういうことを行なわなかったときにその二点を加算する、こういうことになっておるわけでございます。そういう意味合いで、再診料というのは本来十点であって、そうしてそれが内科的な場合にはさらに二点を加算する、こういう形になっているわけでございます。

片山武夫民主社会党

○片山武夫君 そうすると、これは基本点数が十点であって、内科の場合には二点加算するが、ほかの場合にはしないのだ、こういうことなんですか。

松浦十四郎厚生省保険局医療課長

○説明員(松浦十四郎君) 本質的にはそういうことでございます。なぜ本質的にはと申しますかというと、要するに内科とは何かということでございます。内科とは何かというということをきめることができないから、一般処置や手術をしなかったときに二点を加算すると、そういう言い方をしているわけでございます。結局、内科の場合には、手術をしたりあるいはけがの処置をしたりするということは実際ほとんどないわけでございますから、点数表上は、いま申しましたような処置とか手術を行なわなかったときには二点を加算するという形をとっているわけでございます。

片山武夫民主社会党

○片山武夫君 その内科の場合はわかるのですが、今度、眼科であるとか、耳鼻科、婦人科、そういうような場合には、これはどういうことになりますか、具体的に。

松浦十四郎厚生省保険局医療課長

○説明員(松浦十四郎君) 結局、たとえば耳鼻科と申しますと、耳の処置もしくは鼻の処置ということをやった場合には、先ほど申しました定義によりまして、処置を行なった場合には内科加算はないということでございますので、十点だけということでございます。

片山武夫民主社会党

○片山武夫君 何かそのときにちょっと処置をしたり治療したときは、どうなるのですか。

松浦十四郎厚生省保険局医療課長

○説明員(松浦十四郎君) そういう処置をしたらば、その内科加算はなくて、基本の十点の再診料だけでございます。

片山武夫民主社会党

○片山武夫君 どうもそこのところがぴんとこない。じゃ、診察を受ければ、内科の場合には十二点になるのですか。これは何か話に聞きますと、耳鼻科のほうは乙表をいま適用している。これを甲表のほうに切りかえたいという医師もあるらしい。甲表に切りかえた場合にそういう問題が起きてくるのじゃないかということが何か問題になっているらしいんです。どうも専門的でちょっとよくわからないのですが、そうなったときに、耳鼻科で、これはまあ内科じゃないのだから、処置しようがしまいが十点なんだと、こういうことになるのですか、耳鼻科の場合には。

松浦十四郎厚生省保険局医療課長

○説明員(松浦十四郎君) もう一度申し上げますと、要するに、内科とか耳鼻科ということは、お医者さんの看板を見ただけではわからないわけでございます。なぜかと申しますと、「内科耳鼻科」と看板に出ていると、これは内科であるか耳鼻科であるかということの区別はつかないわけでございます。そうすると、個々の患者さんは、治療をした場合に、それが内科的な治療をやっているか、耳鼻科的な治療をやっているかということの確かな区別はつかないわけでございます。御承知のように、お医者さんは何科をおやりになってもかまわないわけでございますから、そこのところが不分明になるわけでございます。そういたしますと、その場合に、点数表を考えます場合には、内科的な治療をやっていたか、それとも耳鼻科的な治療をやっていたかということで区別をするということでございます。そうしますと、ただいま申し上げましたように、処置、手術というのは内科以外のところでほとんどが行なわれるということになります。たとえば、耳にちょいと薬を塗ったとか、のどに塗ったとかという行為は、耳鼻咽喉科で行なわれる行為でございます。ですから、ただいま申し上げましたのは、点数表の中には、処置とか手術とか、やはりいろいろな分類する欄ができております。そこの処置とか手術とかというものを行なった場合には内科加算はないという形の定め方をしているわけでございます。  ですから、具体的に申しますれば、耳鼻科の処置を行なった場合には内科加算はないという形になります。それから、あるいは皮膚の処置を行なった場合には内科加算はない、こういうふうな形のきめ方をしているわけでございます。そういう処置をしなかったならば内科加算がつく、こういう形になっておるわけでございます。

片山武夫民主社会党

○片山武夫君 そこのところがわからない。処置をしなかった場合……。

松浦十四郎厚生省保険局医療課長

○説明員(松浦十四郎君) その場合、処置というのは、点数表上になりますと、ほとんどが内科的でない処置でございます。先生がいま御指摘のように、診察をするということは、これは処置でございませんで、診察になっているわけでございます。ですから、そういう意味から申しまして、処置と申しますのは、大体におきまして患部に何らかの形で手を加えるということでございます。それから手術というのは、患部にある程度きずをつけるような形で治療をするということでございます。ですから、そのいずれかの形の治療が行なわれるという場合には、これはほとんどが内科的でないということが言えるわけでございます。  要するに、患部に何かをやるということに限られてくると、内科の場合は患部が中にあるわけでございますから、そういう意味合いの処置というのは行なわれないわけでございます。ですから、そういう処置を行なったのは内科的でないというふうに判断いたしまして、そういう処置をやった場合にはこの加算はしないのだというきめ方でございます。

片山武夫民主社会党

○片山武夫君 だから、処置をしないとこれは十二点になるのですか。そこのところはどうなんですか。

松浦十四郎厚生省保険局医療課長

○説明員(松浦十四郎君) 御指摘のとおり、処置をしたらば再診時基本診療料十点だけで、二点の加算はつかないわけでございます。

片山武夫民主社会党

○片山武夫君 処置をしない場合、診察だけの……。

松浦十四郎厚生省保険局医療課長

○説明員(松浦十四郎君) 処置をしない場合は、十点に二点加算になりまして、十二点になります。

片山武夫民主社会党

○片山武夫君 それは、耳鼻科にかかわらず、内科でも耳鼻科でも何でもですか。そこのところなんですよ。診察に来たと。たまたま鼻が悪かったと。まあ鼻が悪いんだよと診察を受けた。そのときは、甲表でいけば十二点になるわけですか。

松浦十四郎厚生省保険局医療課長

○説明員(松浦十四郎君) ただみて、なんにもしないで、鼻が悪いということであれば、十二点になります。

片山武夫民主社会党

○片山武夫君 何か鼻が悪いから掃除したと、処置をした場合には、十点になっちゃうのですか。

松浦十四郎厚生省保険局医療課長

○説明員(松浦十四郎君) そのとおりでございます。

山本伊三郎日本社会党

○委員長(山本伊三郎君) それでは、私からちょっと要求しておきますが、中医協の答申、建議に関する資料をひとつ社労委員全員に、いま大橋君からも要求がありましたけれども、そういうものを出していただいて、まだ片山君も若干了解していないようでございますから、次の機会に資料の上で御説明願うということで、本日はこれでおきたいと思います。  他に御発言もないようですから、本日の調査はこの程度にとどめておきます。  なお、次回の委員会につきましては、委員長に御一任を願うこととし、追って公報をもってお知らせいたします。  本日はこれにて散会いたします。   午後一時二分散会      —————・—————

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