建設委員会 閉会後第1号
- 発言数
- 160 件
- 登壇者
- 18 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1967/11/21
会議録
○委員長(藤田進君) ただいまから建設委員会を開会いたします。 委員の異動について畏告いたします。 昨二十日、田中一君が委員を辞任され、その補欠として村田秀三君が選任されました。
○委員長(藤田進君) 先般、建設省の人事異動がありましたので、今回異動された方々からあいさつがございます。尾之内次官。
○説明員(尾之内由紀夫君) 去る十一日付をもちまして事務次官を拝命いたしました尾之内でございます。浅学非才でございますが、できるだけ努力いたしまして皆さま方の御指導を得てやっていきたいと存じます。どうぞよろしくお願い申し上げます。(拍手)
○委員長(藤田進君) 古賀技監。
○説明員(古賀雷四郎君) 私、十一日付で尾之内次官の後任といたしまして技監を拝命いたしました。河川局長を、二年六カ月の間、たいへん委員長はじめ皆さま方の御指導によりまして大過なく過ごさせていただきましたことを、厚く御礼申し上げます。いろいろ粗野な点があったかと思いますけれども、どうかひとつよろしくお願いしたいと存じます。 今後ともよろしく御指導をお願いし、ごあいさつを終わります。(拍手)
○委員長(藤田進君) 志村官房長。
○説明員(志村清一君) たいへんごあいさつがおくれましたが、去る九月、官房長を拝命いたしました志村でございます。今後とも何とぞよろしく御指導のほどをお願い申し上げます。(拍手)
○委員長(藤田進君) 川島計画局長。
○説明員(川島博君) 去る九月一日付をもちまして計画局長を拝命いたしました川島でございます。よろしく御指導のほどをお願い申し上げます。(拍手)
○委員長(藤田進君) 坂野河川局長。
○説明員(坂野重信君) 本月の十一日付をもちまして河川局長に任命されました坂町でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。(拍手)
○委員長(藤田進君) 派遣委員の報告に関する件を議題といたします。 先般、当委員会が行ないました建設事業の実情調査のための委員派遣について、それぞれ派遣委員から御報告を願います。 まず、近畿班の御報告を願います。大河原一次君。
○大河原一次君 私は、藤田委員長、大森理事、奥村委員とともに、去る十月二日より六日まで五日間にわたり、大阪、奈良、滋賀及び京都の各府県下における道路、住宅、河川等、本委員会所管の公共事業について実地調査いたしました。ここに調査団一行を代表いたしまして、その調査事業の概要及び所見等につき、私から御報告申し上げます。 まず、本調査の調査事項について簡単に申し上げます。昭和四十五年に大阪府千里丘陵で開催されます日本万国博覧会に関係する諸事業のほか、次の事業について実地に調査いたしました。 大阪府下におきましては、阪神高速道路公団の建設事業のうち、特に大阪国際空港に通ずる高速道路大阪池田線及び高速道路大阪守口線、いわゆる三号線及び三号分岐線の建設及び計画決定路線、都市再開発の一翼をなす東大阪流通センター、千里ニュータウン等であります。 奈良県下におきましては、日本道路公団が建設中であります大阪天理道路の建設路線をはじめ、県の計画しています大和高田、橿原及び奈良のそれぞれ道路バイパス計画路線、奈良都市計画街路事業及び日本住宅公団が計画しています平城地区の宅地開発事業であります。 また、滋賀県下におきましては、琵琶湖開発に関する県当局者の説明を聴取いたしましたほか、特に大津駅前地区の都市改造事業及び京阪電鉄石坂線の連続高架事業計画、国道百六十一号線及び主要地方道の京都大原−今津線の道路改良整備を必要とする路線についてであります。 さらに、京都府下におきましては、去る七月二日、ゲートの決壊事故を起こしました関西電力株式会社の建設にかかる由良川水系の和知ダム、同事故に関する問題のほか、国立京都国際会館を参観するとともに、古都保存及び近郊緑地保全に関する諸点についてでありました。ここで右に述べました事業の概要について逐一申し述べますと相当長時間にわたりますので、簡潔に申し上げることにしたします。 まず、日本万国博覧会関係事業であります。同博覧会は、大阪の都心から約十五キロ、名神高速道路沿いの千里丘陵に会場を建設し、昭和四十五年三月十五日より六カ月間開催されるのであります。会場基本計画は、昨年十月会場基本計画委員会から最終答申が行なわれ、本年三月十五日に会場の敷地造成工事の起工式が行なわれて以来突貫工事で進行され、現在若干の未買収土地が残っているものの、その進捗は六五%程度進行しているといわれています。計画面積は約三百三十ヘクタール、今年は場内道路、上下水道、電気、ガス等の主要な配管埋設等の基礎工事に着手し、造成工事は来年一月一応完成せしめる計画となっております。 また、出展参加については、外交ルートを通じ、諸外国及び国際機構に対して参加招請状が発せられるとともに、政府代表及び日本万国博覧会協会関係者の招請訪問も行なわれました。また、国内については、各民間企業、団体に対して参加勧奨が積極的に進められ、調査時において、すでに二十九企業、団体の出展参加が確定し、敷地割り当て、展示内容も逐次固まりつつあるといわれます。資金計画は、同協会の昨年十月案によりますと、総計七百十五億円となっています。内訳として建設費に五百四十七億円、運営費百六十八億円の支出であります。しかし、この数字は正式決定ではなく、今回七百五十八億四千八百万円の要求案が提出されています。なお、現在までの計上予算額は、昭和四十一年度に五億一千万円、今年度に八十五億一千五百万円の建設が計上されています。 さらに、同博覧会を円滑に進行させるためには、会場輸送上欠くことのできない道路、上下道及び空港等の関連する整備事業が必要であり、総額六千三百七十八億円が決定されているということであります。その他私鉄整備をはじめ宿泊施設等の整備について二カ年余の突貫工事に入ることとなり、これに従事する労働者等の問題も一つの課題となってきております。 大阪府下関係の事業について申し述べます。 まず第一は、阪神高速道路公団の事業であります。公団発足以来、昭和四十一年度までの投資予算額は六百四十二億円で、営業区間延長は十四キロ余であり、本年度完成予定が十一キロで、すでに大阪国際空港に通ずる大阪池田線が去る八月一部開通しています。同公団の本年度事業費は二百八十九億円のほか、都市計画街路事業等の受託事業が十三億余万円となっています。 特に高速道路大阪守口線は、いわゆる旧来の三号線の中之島より中宮町までと三号分岐線と称せられていた中宮町から守口市大庭七番までを一路線にして改名いたしたもので、その延長一万四百九十七メートルであります。このうち、従来の三号線は建設が進んで、来年度上半期に供用開始の予定でありますが、三号分岐線の延長五千三百二十メートルの区間は、完成目途を一応昭和四十五年とし、その全体計画での事業費は百三十六億で、本年度においては用地等に四億円余が計画されています。 この三号分岐線は、昨年八月二十九日の大阪都市計画地方審議会で賛否両論あり、ついに採決により高速道路の路線決定が行なわれた際に、審議会は、都市高速道路から発生する公害問題に対する検討についての要請が行なわれたのであります。この要請に基づき、高速道路公害研究委員会(委員長武井高四郎氏)が設置され、去る九月二十九日には委員会の中間答申が提出されたのであります。その結語には、公共事業は住民個々の利益に優先して考えるべきものであるが、高速道路のように沿道住民に直接の利用関係が少ないものは、公共性だけで、住民に許容限度を越えて無制限に受忍義務を負わせることは妥当ではない。したがって、「高速道路の建設にあたってその構造等を検討し、騒音の発生を防止軽減することにより、生活環境への影響をできる限り少なくするようつとめるべきである。」と述べており、特に本路線の沿線には、十指余の学校等が存在している現状に照らして、「学校、病院等の公共施設等については、騒音により機能が著しく低下する場合には必要な防音設備を設置する等、特段に配慮されることが望ましい」と結んでおります。この路線の建設に対する西村建設大臣の五月十日の本院予算委員会及び七月十三日の当委員会における言明もあり、さらに地元の反対運動も強く、すみやかにこれにかわるべき路線その他の再検討が必要であると思われます。 第二は、千里ニュータウンであります。千里丘陵に、面積一千百五十ヘクタールの土地に、人口約十五万人の想定のもとに公営、公団、公社の住宅及び分譲住宅等を建設するため、都市計画法及び新住宅市街地開発法に基づいて住宅都市を建設しております。この住宅地は、小学校区を単位として十二住区からなり、一住区は戸数にして約二千五百戸、約一万人ないし一万二千人が生活する計画です一したがって小学校は一住区一校、中学校は二住区一校、高等学校は全住区三校であり、道路、公園の占める割合は約四五%であるといわれ、理想的な住宅都市として子供の遊び場、いこいの場所を確保しているようであります。また私鉄駅を中心に全体で三地区に分け、各地区には、地区センターを配置し、オフィスビル、病院等の誘致建設が講じられたといわれます。 第三は、東大阪流通センターであります。同センターは、流通業務市街地の整備に関する法律に基づいて行なわれている事業であります。大阪の都心から九キロの至近距離で、しかも建設計画のある大阪中央環状線と築港枚岡線の交点に当たる東大阪市の地区に問屋ビル、倉庫、トラックターミナル等の流通業務施設を都市計画施設として建設するものであります。大阪市における流通業務施設について、昭和四十一年十二月二十八日に、経済企画庁、農林、通産、運輸及び建設省の基本方針が決定されております。この方針に基づいて、本年四月に、流通業務地区の指定及び団地の決定を受け、現在、昭和四十年十月に大阪府と関西の主要民間企業との出資設立にかかる資本金十億円の大阪府都市開発株式会社が主力となって、トラックターミナルを建設しております。このトラックターミナルは、第一期計画として四万四千七百平方メートルに路線車百十八バース、集配車百八バース等を昭和四十二年度において竣工しようとしておるのであります。その資金十七億円は、大部分を開発銀行の融資によっております。なお、第二期計画は一応昭和四十四年末を竣工期と計画されています。 第四は、大阪府下及び奈良県下にわたる日本道路公団の建設中にかかる大阪−天理道路であります。本道路は、名古屋−大阪を結ぶ路線の一部で、すでに三重県亀山市から奈良県天理市間は、建設省直轄事業で昭和四十年に完成しております。その延伸線で天理市より大阪府松原市間、約二十七キロを自動車専用道路として、公団が建設し、明年度を完成目標に工事中であります。すなわち、十月一日現在での進捗は、建設工事は既契約工事に対し八〇%、全体計画の六〇%で松原地区が若干おくれぎみということであります。設計構造としては、柏原−松原インター間は六車線、天理−柏原インター間は四車線の全体計画であり、その資金計画は総額二百十億円と予定され、本年度は五十一億三千七百万円、明年度以降の事業費は予備費二十億円を含め七十九億円と計画されております。 次に、奈良県下における調査いたしました事業計画の概要について申し述べます。 まず、大和高田バイパス計画は橿原市より羽曳野市間約二十・四キロで、現在国道二十四号線と百六十五号線が橿原市で重複し、かつ国鉄、近鉄との平面交叉が四カ所もあり、これを緩和解消するための路線で幅員三十二・五メートルの六車線計画とし、昭和四十一年度に計画線調査を行ない、本年度に路線決定、実測調査に進み、昭和四十五年の万国博までに完成を期するということであります。 橿原バイパス計画は、橿原市八木町付近は国道二十四号線と百六十九号線が交差し、出合いで国鉄と平面交差しているため、交通渋滞を緩和するため市内の四条より膳夫区間の三・四キロを幅員十六.五メートルの四車線で昭和四十一年度より道路改良工事として実施する計画でありました。そのため、付近の宅地化に先立って、市は三十九年度より用地の先行取得を行ない、昨年度末において約八〇%が確保されていますが、本計画路線が藤原宮跡に関係があるので、文化財の発堀調査の結果を待たなければ建設に着手できない状態となっております。 また、奈良バイパス計画は、現在奈良市の市街地を縦断する国道二十四号線の代代路線として、京都府木津町より大和郡山市間十三・六キロを幅員二十一・五メートルの四車路線とし、その事業費七十一億円と計画されています。本路線の計画は、昭和三十八年度から計画線調査を進め、現在までに実測及び重要構造物の調査のほか、実施設計調査と進み、本年度において実施測量、用地買収と計画されているのであります。しかしながら、本路線の一部が平城宮跡に関係するとして、進展しないままとなっているのであります。もちろん、埋蔵文化財の適切な保護及び措置の必要から、事前調査については奈良県知事に委託されており、昨年十月二十一日に協定が結ばれ、四十三年度まで三カ年で調査を進めるということで、現在発堀調査の準備進行中ということであります。 次は、奈良市の都市計画街路の内環状線及び大宮通りの改良事業であります。内環状線の高天町付近は、現在近鉄線が併用軌道であるため、交通混雑は極限に達しています。県庁前から近鉄奈良駅間は、約八〇%が完成し、すでに高天町までの用地取得が七〇%と進行していますが、高天町交差点から油阪間は近鉄線の地下移設と併行して建設する計画であります。この環状線計画は、街路改良延長七百四十メートル、幅員三十ないし三十六・五メートル、その事業費十三億五千万円と予定し、また近鉄の地下移設及び連続立体は約一キロで、事業費五十二億円、その他駅前広場、国鉄関西線との単独立体を含め総事業費は七十一億五千万円と計画されています。 大宮通り線については、延長約手九百メートル、幅員二十三ないし二十九メートル、事業費十七億円で油坂国鉄線を立体化し、国道二十四号線の奈良バイパス計画路線と接続する計画のようであります。 奈良バイパス計画路線より日本道路公団の阪奈道路に接続する区間の改良計画は、現在公団が阪奈道路の拡幅事業を進行中であることから、同地域が終端取りつけ部分である点もあり、公団の施行にかかることが最も適当な方法であると考えられる。今日まで県当局も建設省、公団に公団側施工を要望しているということであります。 さらに、日本住宅公団の平城地区の宅地開発事業でありますが、当地区は、奈良市の中心から西方に約六キロ、大阪市より二十五キロの奈良市及び京都府木津町、精華町にまたがる高の原丘陵に約六百四十ヘクタールの土地に一万九千戸の住宅、人口七万五千人のニュータウンを計画するものであり、公団直轄施行による土地区画整理事業を行なうため、用地取得を進行しています。給水問題及び公共関連事業に関しては、今後の調整を待つという段階であります。 滋賀県下におけるおもな建設計画及び事業の概要について申し上げます。 本県における中心となる計画は、琵琶湖の開発ということでありましょう。琵琶湖は滋賀県の将来を左右する資源であるとともに、近畿経済圏の生命線とも言える宝庫であります。したがって、無計画な開発行為は、県民生活をおびやかす結果ともなります。すなわち、極端な水位の低下は、湖周住民の飲料水の枯渇となり、農業用水での支障、港湾施設の無能化、漁業への打撃及び観光の価値半減等、きわめて影響するところが大きいのであります。かくのごとき弊害を除去することが、琵琶湖水政のキーポイントであり、さらに前進して、弊害除去を機会に、地域開発構想を織り込んだ開発に力を注入することが、重要な課題となっているのであります。それは治水利水面からの総合計画を樹立し、利水に必要な供給方法と湖周辺対策の確立で、現行利水の合理化、県民生活の安定貢献という諸施策が、国や関係府県の積極的な協力と相まって、初めて開発計画に対する実行が遂行されると県当局は強調しております。 ここで本県下の調査した計画事業の概要について申し述べます。 まず、大津市駅前の都市改造事業で、市が土地区画整理事業を施行するものであります。この事業区域は、国鉄大津駅前の京町二、三丁目、末広町、春日町等の面積八・五ヘクタールの土地でありますが、本事業の進展は、滋賀大学付属の小中学校移転あと地が市に移管となり、国鉄の複々線化に伴い、現在の大津駅舎が約五十メートル東方に移設確定した点にあるようです。従って、すでに都市計画決定されている駅前広場及び計画街路等の公共施設の整備改善と宅地利用の増進をはかり、駅前商店街整備をも合わせて健全な駅前市街地を形成することを目的としています。 公共施設のおもな整備は、都市計画街路の湖岸大津駅線、馬場皇子が丘線、大津駅梅林線を十六ないし三十メートルに拡充し、大津駅前広場に七千八百八十平方メートル、公園に八百二十七平方メートル等施設による減歩率は一五%で、その計画事業費は約十億円と計画されているものであります。 第二は、京阪電鉄石坂線連続高架事業であります。この計画は、都市計画街路の大津港馬場線で、大津市大門通りを全体計画として、高架千二百八十メートル、取りつけ道路七百八十メートル、駅舎三カ所、事業費十四億円であります。このうち第一期計画として、高架延長七百二十メートル、取りつけ道路五百五十メートル、駅舎二カ所とし、事業費八億円となっております。この事業の必要は、現在の国道百六十一号線、都市計晦街路大津駅−浜町線、大津駅−湖岸線、打出浜−本宮線等は、京阪電鉄並びに江若鉄道といずれも平面交差しており、交通渋滞及び混雑を緩和し解消するためであります。 第三は、主要地方道、京都大原−今津線の改良整備であります。本路線は、京都、滋賀を経て福井県小浜を結ぶ重要な路線であるにもかかわらず、現在は未整備のまま放置されておりますが、本道路の改良整備によって国道百六十一号線のバイパス的な役割りを果たすもので、県は本路線の難所であります花折峠をトンネルにする計画を進め、昭和三十八年度以来県単独事業で踏査、比較路線調査及び地質調査を行なってきております。県計画によりますと、トンネル延長は五百十メートル、取りつけ道路に三千二百十メートル、幅員六・五メートルの二車線で、事業概算額は五億五千万円となっております。 最後に、京都府下におけるおもな調査した事業の概要について申し述べます。 まず、関西電力株式会社の建設にかかる由良川水系の和知ダムのゲート欠壊事故についてであります。このダムの位置は、京都府船井郡和知町市場地先に建設された発電ダムで、そのダムの諸元等については、本委員会ですでに説明済みでありますので、これを省略いたしまして事故関係について申し述べることにいたします。 すでに御承知のとおり、このダムのゲート欠壊事故は、去る七月二日十一時十五分ごろに発生しております。事故は、第三号ゲートを約三十センチ開放放流しておりましたが、七月二日にじんかい処理のため第三号ゲートを全閉し、第四号ゲートの流かいゲートの操作に入った瞬間、第三号ゲートが破壊、巻き上げ機とともに百三十メートル下流に押し流され、かつ警報活動にもかかわらず釣り人が一人遭難したというものであります。 この事故発生により、関西電力株式会社は、副社長を会長とし、学識経験者による事故調査委員会を組織し、事故に対する詳細調査を行なってきております。京都府知事からは警告が出されておりますが、この事故に際会して、近畿地方建設局及び大阪通産局は、七月四日に京都大学の矢野勝正教授を委員長とする十三名の学識経験者を集め和知ダム事故技術調査委員会を設置し、残存ゲートの水圧試験をはじめ破壊ゲート部材の材質試験、ゲート応力状況を解明するための構造計算等、究明検討の結果、本委員会は去る十月六日中間答申を提出して「テンターゲートの破壊は、脚柱の挫屈によって生じたものである」と言っております。そして今後のとるべき措置として、一、和知ダムの残存するゲート三門については、 前述した破壊原因にかんがみ早急に十分の補強 をさせること。一、類似の他のテンターゲートについては、その 安全性をチェックすること。一、ゲートの設計について、設計の基準となるべ き事項を再検討すること。一、ゲートの操作に伴って、ゲートに作用する外 力並びにその動的な挙動についての研究を推進 すること。 この四項目は、技術調査委員会の全委員が一致したもので、関係当局が今後とるべき必要な措置であると結んでおります。 次に古都保存関係であります。いわゆる古都保存法には、歴史的意義のある景観地帯を、歴史的風土保存区域、いわゆる一般地区として定め、そのうち特に重要地区を特別保存地区と二段がまえで区域を設けております。京都には、この一般区域として、醍醐、東山、大原、鞍馬、御室・衣笠、高雄、嵯峨・嵐山地区の七地区、総面積五千六百五十四ヘクタールを指定し、本年二月一日から現状変更行為については届け出義務を課しています。また特別地区は、醍醐、修学院、大文字山、清水、阿弥陀ケ峰、泉涌寺、金閣寺、嵐山、小倉山及び嵯峨野の十地区、千三百三十七ヘクタールを指定し、本年三月一日から現状変更に対しては、市長許可を必要とする措置を講じ、景観保存につとめております。近郊緑地保全地域及び同特別保全地区指定については、現在保全地区として山科北地区のほか、山科西、行者ケ森及び西山地区の四地域で、総面積二千六百八十ヘクタール、特別保全地区は、この地区のうち、面積一千五百五十ヘクタールが指定面積に要請されていますが、現在検討中のものであります。 このような各種の計画及び事業に対しまして、次に結論としてその所見を申し述べることといたします。 その第一は、万国博関連の諸事業のうち会場地域は、去る八月の集中豪雨の際に、中小河川の欠壊によるはんらん、浸水が生じているため、会場建設に先立って中小河川の改修等、その防災施設を講ずる必要が痛感されます。 局速道路三号分岐線については、前述いたしましたごとく、主管大臣の言明にあるとおり、地元関係者との話し合いが円満にまとまらないのに着工などすべきではなく、路線等については再検討すべきであります。 また輸送力増強のための道路整備に関しては、直接関係する道路のほか、その付近地、京都、奈良及び滋賀県は、それぞれ景観豊かな観光地でもあり、万博を契機にこれら観光地に参集する人口は、極限な期間とはいえ、相当多数にのぼると考えられますので、その関係する幹線道路の整備をも十分実行されることが必要であると考えられます。 第二は、万博関係事業の進行にあたり、建設労働者の供給体制及び雇用問題であります。会場建設をはじめ巨額な関連公共事業を進めるに必要な建設技能労働者の供給が円滑に実行されるかどうか。この労働者獲得のために労働賃金の高騰を招き、建設費の膨張ともなると考えられます。政府も、この労働者問題については、積極的な対策を立てて進められる必要があると考えます。それなくしては、他の公共事業に直接関連する問題となるのであります。 第三は、都市再開発の一手法として流通業務施設の積極的な推進が必要であり、重要な公共的事業であります。しかしその建設資金は、大部分が開発銀行からの融資であり、その金利も八分二厘ときわめて高い現状から、この金利を低廉な措置に置きかえ六分五厘程度とし、その事業を一そう促進せしめることが必要であり、きわめて公共性が高いことにかんがみて、補助事業等の方法について検討の余地が十分考えられるところであります。また、この流通業務施設に先立って、関連する高速道路及び幹線道路の整備が強力に進行されなければ、再び地域は異なるとはいえ、交通ふくそうは避けられない現状であります。道路整備の必要が痛感されます。 第四は、奈良県下の大和高田、橿原及び奈良並びに奈良都市計画街路のバイパス及び整備改良事業でありますが、現在の国道二十四号線及び百六十五号線、百六十九号線は幅員狭小地区が大部分であり、交通容量の三倍、四倍に達する交通量は、道路として機能的にも極限であります。特に笹原、奈良バイパスは、藤原宮跡及び平安宮跡の埋蔵文化財との関係において、建設がおくれているということでありますが、歴史的史跡として保存すべき価値のあるものに対しては十分調査検討され、たとえ路線決定についても、また道路の構造設計等においても吟味され、その調整が行なわれることが肝心であります。文化財保護委員会等においても、現在の社会経済的な伸展に対応するため、道路整備の緊急性を賢察の上、発掘調査等の点において鋭意検討されることも必要であると考えられます。 第五は、阪奈道路の拡幅事業の進行中にかんがみ、奈良バイパスとの接続延伸事業は、日本道路公団事業として建設されることが、経済的にも有効な措置のように考えられますが、その点について十分研究検討されることが望ましいと考えられます。 第六は、大津駅前の都市改造土地区画整理事業でありますが、当地域が大津市の玄関口でもあり、将来の都市発展に対して十分検討され、特に民有宅地に対する建築構造物に対しては、変形な都市形成とならぬよう留意指導する必要があると考え、その資金等の措置についても適切な措置が講ぜられるよう切望いたします。また、石坂線立体高架事業に対しては、交通上緊急なものと考えられますが、都市内構造物である関係上、十分な研究と調査を行ない、経済性に立って検討されるよう希望いたしておりますとともに、この種事業に対して国の積極的な指導と援助が痛感されるところであります。 第七は、主要地方道の京都大原−今津線について痛感いたしたのでありまするが、一般国道の整備に比較して地方道はあまりにも整備進行に差がありはしないかと考えられるのであります。というのは、本路線の改良整備は全線実行されていないと見られるからであります。地域の経済開発の先兵は道路の改良整備であり、特に主要地方道等の道路整備が必要であると考え、道路の整備体制において暗点を指向されるべきであると切望いたします。 最後に、和知ダムに関する問題に関係して、現存するテンダーゲートに対する補強措置等について中間答申を十分尊重すべきであることはもちろんであります。また、政府当局においては、現在の設計基準となっているダム構造令、水門鉄骨技術基準などの再検討をするとともに、ゲートの操作に伴って起こる外力、流動水圧等の研究を推進すべきであり、ダム検査にあたっては設計施行、材質について施工の段階においてきめこまかく監督及び監査的な措置が必要ではないかと考えられます。また、貯水前の危険通報装置を完備することも重要であり、従来の慣行的な行政監督を改善する必要があるように考えられます。 以上で調査報告の大要を終えるのでありますが、ここに各地での陳情及び要望事項について申し上げておきます。 大阪工業大学の佐々学長より、高速道路三号分岐線の建設は、公害防除が完全に実施されることが先決であり、騒音公害に対し積極的な施策が強調され、騒音公害防除が実行されない限り建設には協力できないと陳情が出されており、同路線に対しては沿線地域の住民からも建設に反対する意見が開陳されたほか、千里ニュータウン高野台の住民の方々からは、同地区の緑地帯に建設中のじんかい焼却工場の建設に反対する陳情、主要地方道の京都大原−今津線の国道編入と改良整備の促進に関する問題等、いずれも建設に具体的内容を持つものであり、関係当局が十分に検討を加え、調整されるよう特に切望するものであります。 その他、府県及び市当局等から種々一般公共事業に関する要望がありましたが、特にその中で亀の瀬地すべりの抜本的対策の必要があることを申し述べて、私の報告を終わりたいと思います。
○委員長(藤田進君) 次に、四国班の御報告を願います。稲浦鹿藏君。
○稲浦鹿藏君 去る十一月八日より六日間にわたり、田中委員とともに徳島県、香川県、愛媛県、高知県の四国四県における建設事業につきまして調査してまいりましたので、その概要について御報告申し上げます。 四国四県を回りまして、総体的に感じられましたことは、四国地方における開発・整備につきまして、四つのポイントがあるように思われます。第一は、本州四国連絡橋の問題、第二は道路整備の問題第三は水の問題、第四は都市整備の問題であります。以下、これらの問題について、実地調査個所を中心にしながら、申し述べることといたします。 まず第一は、本州四国連絡橋の問題であります。ご承知のとおり、本州四国連絡橋は、現在三つの代表的なルートが考えられております。すなわち、東の方から申しまして、兵庫県と徳島県を結ぶ明石−鳴戸ルート、岡山県と香川県を結ぶ児島−坂出ルート、広島県と愛媛県を結ぶ尾道−今治ルートの三つのルートであります。これら三つのルートにつきましては、去る五月の土木学会の報告によりまして、いずれも技術的に可能であることが明らかにされ、今後は、各ルートの経済効果等について検討が加えられる段階であります。各県とも、それぞれの架橋促進を陳情の第一にあげ、いまや四国住民の最大の関心事となっております。以下、三つのルートについて計画の概要と各県の陳情の要点をご報告申し上げます。 まず、明石−鳴戸ルートでありますが、これは神戸市垂水と淡路島岩屋間の海上約五キロを三つのつり橋で結び、淡路島を縦断した後、淡路島門崎と鳴戸市大毛島間の海上約一・五キロをつり橋で結ぼうとする計画であります。徳島県においては、本ルートが、西日本経済の中心である阪神地方と四国地方を最短距離で結び、徳島新産業都市はもちろん、四国全域の総合開発を効率的に推進する上で、経済効果が最も高いので、最優先に着工されるようとの陳情が述べられました。 次に、児島−坂出ルートでありますが、これは倉敷市児島から、香川県内の櫃石島、岩黒島、羽佐島、与島、三ツ子島の各島を通り、現在埋立てを進めている坂出市の番ノ州工業埋立地に至る、海上部総延長約九キロのルートを、道路、鉄道併用のつり橋及びその他のトラス橋で結ぼうとする計画であります。香川県においては、本ルートが、瀬戸内海臨海工業地帯を結び、明日の西日本の産業経済の大動脈として、瀬戸内経済圏の形成を促進するために最適であり、さらに技術的、経済的にも、また海難防止の面からも、その有利性は不動のものであるので、早期実現を図られたいとの陳情が述べられました。 最後に、尾道−今治ルートでありますが、これは尾道市から向島、因島、生口島、大三島、伯方島、大島等を経て、今治市に達するルートで、海上部総延長約九キロを、一〇の橋でつなごうとする計画であります。愛媛県においては、本ルートが、中国、四国、九州を結ぶ交通輸送ラインの一環として、瀬戸内海を中心に山陰、南四国、南九州を包含した西日本における工業開発、観光開発、地域格差是正のため、ぜひ必要であり、安全で、かつ建設費が安いという利点もあわせて、すみやかに国道に指定されるようとの陳情がなされました。 なお、高知県は直接の架橋地ではありませんが、高知県の開発並びに四国の総合的開発をはかるために、明石−鳴戸のルートを優先し、鉄道・道路併設橋として架設されたいとの陳情が述べられました。 以上、本州四国連絡橋についての計画の概要と各県の陳情の趣旨を申し上げましたが、各ルートとも、それぞれ重要な意義を持つものであり、今後なお検討されなければなりませんが、いずれにしても、架橋の問題は、四国の総合開発の最も重要なポイントをなすものでありますので、早急な決定が望まれる次第であります。 次に、道路整備について申し上げます。 実地調査いたしました路線は、四国内の道路の一部にすぎませんが、全体的な印象としては、整備のおくれている路線がかなり見受けられたことであります。 まず、徳島市、高松市、松山市の三大都市を結ぶ国道十一号線であります。本路線は、四国における最も重要な路線であり、改良、舗装ともに完了いたしておりますが、近年における自動車の激増に伴い、都市周辺の渋滞が目立っております。特に、徳島市、高松市、松山市周辺の渋滞が著しく、建設省でもバイパスの建設を急いでおりますが、早急な完成を要望する次第であります。 次に、高知市と高松市を結ぶ国道三十二号線と、高知市と松山市を結ぶ国道三十三号線であります。この両路線は、四国の中央山岳部を走る、ほぼ同様な性格の道路でありますが、最近舗装も完成し、両都市間を短時間で結ぶ快適な道路となっております。 次に、四国東南の海岸線を走る、徳島市から室戸市を経て高知市までの国道五十五号線と同じように四国西南の海岸部を走る、松山市から宇和島市、中村市を経て高知市に至る国道五十六号線であります。今回は、後者の五十六号線をほとんど全線にわたって踏査したのでありますが、はなはだ進捗率の悪い路線で、昭和四十二年度分を含めて、改良率五九%、舗装率四九%という道路であります。国道五十五号線もほぼ同様の進捗率と聞きますが、両路線とも、豊かな観光資源を持ちながら、鉄道も途中までしかなく、道路が唯一の交通手段でありますので、その整備促進については、各県とも強い要望が出されております。建設省においても、昭和四十四年度概成を目途に改良を進めておりますが、旧一級国道のうち、前に申しました三路線が完成を見ました現在、残されたこの両路線について、格段の措置が講ぜられることを要請する次第であります。 その他の一般国道、県道等につきましては、その詳細を省略いたしますが、各県とも、主要地方道について、交通量の増大、産業の振興、資源の開発、地域住民の生活水準向上等の理由をもって、国道昇格の上、整備を促進されたいとの要望が出されましたことを申し添えておきます。 また、国土開発幹線自動車道建設法に基づく四国縦貫並びに横断自動車道につきましては、昭和四十三年度から建設に着手されたいとの要望でありました。 なお、海上の道路ともいうべきフェリーにつきましては、明石、鳴戸の日本道路公団のフェリーをはじめ、主として瀬戸内海沿岸各地において、公営、民営によって数多く運行されておりますが、その需要増にもかかわらず、競合路線の赤字等、問題があるように感じられましたので、路線の整理、運賃の適正化、経営の合理化等、検討が必要かと存じます。 第三は水の問題であります。 四国山脈を境にして、南部は年間三千ミリに達する雨量に恵まれながら、反対側の瀬戸内海側は、瀬戸内寡雨圏といわれる国内で最も雨の少ない地方に属し、現に今年の渇水期には、八月から九月にかけて、高松地方において給水制限約五〇日にわたるという水不足を来たしたのであります。そこで四国四県にまたがる最大の河川である吉野川の総合開発が古くから叫ばれていたのでありますが、最近の都市部の発達、また徳島地区、東予地区の新産業都市指定もあって、各県ともこの豊富な水の有効利用を強く要請し、最近に至って、ようやく早明浦ダム建設に関する基本計画が了承され、二十年近くの懸案事項であった水配分と費用の割り振りが決定して、早明浦ダムの建設が水資源開発公団の手によって、昭和四十五年度完成を目標にいよいよ本格的な軌道に乗ることとなったのであります。 吉野川の直轄河川改修事業は、明治四十年から昭和の初めに至る第一期改修事業にひき続き、昭和二十四年から第二期改修事業により護岸工事が鋭意図られておりますが、この治水計画の一環としての洪水調節を実施するとともに、四国四県に対する年間八億六千万トンの新規用水の供給及び電源開発を目的とした早明浦ダムの建設は、四国開発の中核として、その完成が期待されております。同時に、関連事業として池田ダム、香川用水、愛媛分水、高知分水等の建設の促進を図らなければ意味がないことはいうまでもありません。 四国四県における直轄河川は、吉野川のほかに那賀川、重信川、肱川、渡川、仁淀川、物部川の七河川でありますが、これらに対する年度予算は全国の三%にすぎない状況であり、さらに全国的に見て数多い、その他の中小河川についても、年々洪水の被害を受ける河川が多く、また、その中には、都市用水や工業用水を確保し、地方開発に寄与する重要な河川も少なくありませんので、砂防事業とともに、治山治水関係事業費の大幅な増額が必要であります。 最後に都市整備の問題であります。 四国は、四県とも、人口の増大する県庁所在の四大都市を持つと同時に、一方では山岳部や離島の僻地をかかえております。したがって、県内における地域格差是正は、各県の共通した課題であり、同時に、県民の所得水準を上げ、人口を定着させるための工業開発には、各県ともかなりの熱意を注いでいるように見受けられました。しかしながら、新産業都市に指定された徳島地区及び東予地区の例を見ましても、その建設は遅々として進んでおりません。道路の整備、工業用水の確保、工業用地の造成等、産業基盤の整備に、国の重点先行投資が望まれるゆえんであります。 一方、各県の中枢となる四大都市におきましては、東京、大阪等の過大都市のもつ色々の都市問題が、同じように地方都市にも顕在化しつつある感がいたします。交通の渋滞、住宅の不足、市街地再開発の必要、水不足、下水の不備、公害の問題等々であります。このため、各県とも、都市計画事業の推進について特段の要請があり、特に下水道事業の補助率引き上げとその早期完成、公営住宅標準建設費の増額と建設戸数の大幅な増加、公営駐車場の建設に対する国庫補助制度の創設等の陳情がなされました。その他、高松駅前広場の整備、国鉄高徳線の連続高架化等、当面する都市整備事業を積極的に推進する必要があります。これらの中で、香川県坂出市において、駅前の密集市街地を、「人工土地」という新しい方式によって再開発しようという試みが、既に一部完成しつつあることは、今後の都市再開発に一つの示唆を与えるものとして、特筆に値するものと存じます。 以上、四国地方における建設事業の現況と、地元の要望をご報告申し上げましたが、本調査を通じて痛感されますことは、本州四国連絡橋の建設が、四国地方の地域格差を是正し、後進地域を開発するための先決条件であります。これらの要望は、四国四県民こぞっての四国開発にかける長年の願望でありますので、政府当局におきましても、地元の事情を十分考慮の上、一日も早く要望にこたえられるよう、強く要請して報告を終わります。
○委員長(藤田進君) ただいまの両委員からの御報告について御質疑がございますれば、これを許します。御質疑ございませんか。 別に御発言もなければ、派遣委員の報告の件は、これをもって終了いたします。 —————————————
○委員長(藤田進君) 高層ビルの建築問題に関する件を議題といたします。 質疑のある方は、順次御発言を願います。
○石井桂君 私は、この際建築行政の運営について、特に建築基準法に基づく容積地区の制度の運営につきまして二、三質問をしたいと存じます。 超高層ビルの建築につきましては、昭和三十八年の建築基準法の改正で、従来の三十一メートルのビルの制限が、容積地区が指定せられて、その地区に基づく種別の地区によって超高層ビルが建てられるような制度になったわけです。そこで東京都におきましては、すでに容積地区が指定せられまして十数むねの計画がされておるように承ります。ところが、先般、まあ例をあげますと、和田倉門の付近の海上火災でございますか、そのビルのあとに、これは何十階ですか、私はよく存じませんけれども、三十数階のビルについて東京都庁に出願をされたやに聞きました。で、東京都庁では建築主事の確認が得られずにそのまま却下されたやに聞いておりましたが、建築士のほうでは、今度は建築審査会に不服の申し立てをして、建築審査会は東京都の建築主事の処置が不当であるという結論を出され、それに基づいて再び建築士は超高層ビルの申請を出しまして、そうして今度は東京都の建築方面のほうから建設省に建設大臣の指示を、その確認について受けるようにいま稟議しているということを承っております。その経過につきまして、ひとつ建設省のほうの御方針と、それから今後どういうふうにそれを処理するつもりであるか、それを端的に経過を報告して御説明願いたいと思います。
○説明員(三橋信一君) ただいま石井先生からのお尋ねでございますが、経過につきましては、大体石井先生のおっしゃったとおりでございまして、東京都の建築主事が敷地と建物との関係で、東京海上の申請は建築基準法に不適合であるという処分をしたわけでございます。それに対しまして東京海上側から不服申請を、異議の申し立てを建築審査会にいたしまして、その結果、東京都の建築審査会におきまして、その敷地と建物との関係についての東京都の主事の処分はおかしいと、したがって東京海上の不服の申し立てを認めるということになりまして、東京都に差し戻されたわけでございます。その結果、その東京海上の建物につきましても、構造上の問題につきまして建設大臣の認定を受けるわけでございます。と申しますのは、建築基準法に書いてありますとおりの構造でございますれば、あるいはそれのとおりの構造計算によって強度等が確保されるものであるならば、これは主事の確認で済むものでございますけれども、それをこえるものでございます。したがいまして、建築基準法上建設大臣の認定を求めるということになるわけでございまして、ただいま建設省にその認定の書類が来ております。これにつきましてただいま慎重に審査しておりまして、その審査を経て認定を得ることによって、初めて東京都は確認ができるというような経過になるわけでございます。以上が経過でございます。
○石井桂君 東京都から建設省へ審査を願うためにいって、すでに一カ月半ぐらいたっているというぐあいです。もちろん起高層の構造の計算というのは、人間がやっていると何年かかかるらしいのですが、電子計算機を使っても相当時間がかかる。だからやむを得ないのだけれども、一カ月か一カ月半ぐらいたってもやむを得ないのだけれども、まあ慎重に審議しても、やはり底意地の悪い扱いをしない限りは、時間切れというか、相当な時間でいい悪いがきまると思うのです。そこで構造上差しつかえないということになったら、建設省はどうしますか。いま構造の問題で来ているというのだから、構造上差しつかえないんだということになりますと、その書類はどういうふうに扱うのですか。
○説明員(三橋信一君) 現行法上、建築基準法のいまのたてまえで申しますると、現行法でよろしければ、建設大臣がよろしいという認定をするわけでございますが、ただそこで、実は別の議論が一つ起きております。と申しますのは、これは容積地区の制度をつくりますときから、いろいろ議論があったわけでございますが、東京都のただいまの問題になっております地区には、元来高度の制限がかかっておりまして、これを容積地区に切りかえますときに高度の議論をどうするか、つまりどこまでも高い建物がそのまま建ってよろしいかどうかという議論が、いろいろあったわけでございます。その議論がいろいろございましたが、制度としての容積地区だけが残ったわけでございまして、それで現在に及びました。今回この建物の申請が出てまいります前後から、ただいまの建築基準法の制度では、美観地区という制度がございます。この美観地区の中におきます建築物の構造なりその態様につきまして、条例でこれを規制できるということになっております。ところが、この建築基準法の制度につきまして、そのままでいいだろうかという議論が各方面で実は出てまいりました。と申しますのは、全国民的な立場でこれを保存する必要があるというような地区につきましては、条例にまかせるべきではなくて、法律をもってこれを規制すべきではなかろうか、規制と申しましても、これを高いのがいけないとか、低いのがいいとか、あるいはそれぞれいろいろ問題はございますが、どういう規制をするかはともかくといたしまして、全国民的なものとして保存すべきものに関する限りにおいては、法律をもって規定するのが至当ではなかろうかという議論が出てきたわけでございます。そこでこの件につきまして、実は私どもも相当の理屈があると思います。その点の検討をまた別途やっている最中でございます。というような事情でございます。
○石井桂君 ただいま住宅局長がおっしゃったようなことは、超高層ビルができるような制度が設けられる法律ができたときからあったことは、事実です。事実ですが、国会で建築基準法に容積地区を入れるということの審議のうちに、そういうものが相当に審議されているように私は思います。それからいまの東京都の条例であそこを美観地区に指定するということも、何回も都議会に提案されては、都議会でそれを可決することができなかったわけです。そういう歴史もあります。そういう情勢下で法律が三十八年にできているのですから、まだ三年半ぐらいしかたっていないでしょう。ああいうような大きな大改正をして、まだ問題が実は残っているのだ。これから改正しなければいけないのだということであると、どうも建設省は朝令暮改じゃないかというような気がするのです。その当時の大臣が——ちょこちょこかわるからしょうがないけれども、しかし、大臣がかわるたびに法律が変わったのでは、何か朝令暮改のそしりを免かれないと思う。そうしてその当時も美観の問題もあるでしょうし、それからその他高さをそろえろなんという問題もあったと思います。あったと思うけれども、とにかくあそこの地区は容積地区の第一種、つまり敷地一ぱい建てるとすれば十階まで建つところなんです。敷地の半分にして、半分空地にすれば二十階ぐらい建つ、三分の一にすれば三十階まで建つ、敷地の十分の一にすれば百階まで建つところなんです。そういう地域を建設大臣がその当時、三十八年によろしゅうございますと、そういう地域はいいのだということで、容積地区の種類をきめ、法律上は高さも高くていいのだということをきめて、そのほか何も規制しなかったという点は、これは幾らか落ち度があるかもしれないけれども、法律の許される範囲でとにかく建つようなふうな制度にして出たものを、出ている間に何とかかんとか言って許可を引き延ばしておいて、そのあとで法律か条例かをつくる、あるいは省令かをつくるようにして、そうしておやりになるということが、どうも民主政治にふさわしいやり方ではないのじゃないか。法律上欠点があることは、完ぺきな法律が出ることは私どもは予想できません。予想できませんから、悪いところがあれば補うのが、私は妥当な態度だと思います。しかし、何か法律で補うところがあるのだから、前のいまある法律でやらないで、それを押えておいて、次に法律をその間に考えて出そうということは、どうも民主政治のあり方ではないのじゃないか、こういう気がするのだが、大臣がお見えになりましたが、局長のほうからひとつ。
○説明員(三橋信一君) ただいま石井先生のおっしゃいましたように、確かに当時といたしましては、高度の制度をはずしまして、容積だけを残した、これはおっしゃるとおりでございます。したがいまして、当時からただいまのような議論があったのを、そのまま容積だけにしてまいって、この際それをまあ押えようとする、これは民主的じゃないんじゃないかというお尋ねでございます。実は、まあこの容積地区というのは、これは釈迦に説法でございますが、ただいまも御質問の中にございましたように、その地域の床面積、つまり人口と申しますか、あるいは人口ないしはそれから発生する交通と申しましょうか、そういうような人口とその地域の公共的な施設とのバランスを合理的に保つ制度というふうに私ども理解をしておるわけでございます。したがいまして、容積地区をつくったら必ず高い建物が建つのだというふうには、実は必ずしも理解いたしませんが、しかし高い建物が建て得るという余地があることは、お説のとおりでございます。ところが、そういうようなことでまいりましたが、やはりこの三年ほどたちまして、非常に高層建築のいわばブームが出てまいりまして、これが社会的にやはりそのままでいいのだろうか、むしろあの地域のビジョンというようなもの、そういうようなものなしに高いものが乱立していいんだろうかというような議論が一方であることも確かでございます。また、当然そういうビジョンというものがあってしかるべきじゃなかろうかと、私どもも思うわけでございます。したがいまして、これをどう規制するかということは別にいたしまして、またその規制する法律、まあ法律によるといたしますれば、それは建築基準法とは必ずしも限りません。たとえば広告物等の問題、国民的な立場で保存する地域であれば、広告物の問題等も当然問題になってくると思います。そういたしますと、それらを含めまして全国民的な立場で保存する地域については、別途の法体系によってこれを規制し、あるいは秩序あらしめていくということも、これは一つの考えではなかろうかと思うわけでございまして、またそういう声が三年ほどたちました現在、かなり強くなっているということには、やはり耳を傾けざるを得ないというような気持ちでおるわけでございます。
○石井桂君 交通問題の点と美観を保存したいという問題があることも、私はあなたのおっしゃるとおりだと思いますがね。しかし交通問題というのは、何もビルが一つできたから交通がうんとふえるようには思わないんですがね。たとえば海上ビルが敷地一ぱい建っていて、それが階十建てだと、これをこわして半分にして二倍にすれば同じ容積ですからね、人口はふえないんですよ。で、まあそのビルをつくったことによって通う人口はふえていくわけではない。ただ交通問題が、だんだん交通難が激甚になってくることは認めますがね。それはビルが一つ建てかえられたからふえる問題じゃない。で、三年の間に何がふえたかというと、霞ケ関ビル、あれ一軒ふえただけですよね。まだどこにもふえてない。で、幾らもたたないうちに、そう朝令暮改することは、そんなら前の措置が非常にずさんだったということになるのか。まあ人間ですから、多少考えが足りないことがあると思うんです。だから、それを改めることには、私は文句を言いたくはありません。それからまた、実際に必要があればそれはいいだろうと思います。ただ、容積地区を指定して建てられるボリュームをきめて、そうして高さもきめられた今日、それを許さないというのは、非常に越権のような気がするんですね。だから、それが民衆にわかるようにしておいていただかないと困る、こういう趣旨なんですがね、質問の要旨は。で、ビジョンを持たなきゃいかぬというけれども、ああいう高層ビルが建つということを考えたときに、そういうことは考えられていると思うのですよ。私は何も宮城のまわりと、銀座のほうにできるところとか、あるいは大田区にできるところとかね、みんな一律にやっていいということは、一律にやることが適切だとは考えていない。場所によっては多少の規制があってもいいじゃないかということは考えております。しかし、法律で一ぺん三十八年に、あそこの和田倉門のところに高い建物が建てられると、ただしこれはパーセンテージがきまっておりますからね、第一種というのは。あれは一〇〇〇%の地域ですよね。だから、敷地が百坪とすれば千坪のあれが建つわけですよ。だから従来の十階建てが敷地一ぱい建っているところだと、もうきまっちゃっているわけですよ。敷地の半分だけのところに建てるならば二十階までしか建たない。きまっちゃっているわけですよ。そういうことは法律をつくるときにもうすでに考えていることなんですよ。皇室のまわりで皇室がのぞけるかどうか。のぞけるのならたいへん失礼じゃないか、こういう意見もありました。それから、三菱が苦労してずっと三十一メートルのビルをつくっておる。長年つくって、自分の犠牲において押えてきた。それをひょっとほかの人が建ててしまっては、これはもう非常にあそこの美観がそこなわれる、こういうような議論が出てきたわけです。しかしね、高さの高い建物が一つあるということも、実際に美観がそこなわれるかどうかというのは、私は建設省の範囲でだけできめられる問題じゃないと思います。大きな問題です、それは。そうして、あるいは正当な答えが出ないかもしれないです。顔が違うように議論も、美観論なんというのは違うのですから。空気をつかむようなことだと思うのですよ。で、そういう議論は、すでに論議されてできた法律なんですね。だから、たまたま認許可、指導に当たる建設省が、建設大臣がおかわりになったときに、前の方針と違うことをちょいちょいやられるとね、朝令暮改のそしりは免れないし、民衆も困ると、そういう議論を私は立てて伺っているわけなんですよ。だから、大臣がお見えになってちょうど幸いなんですが、一週間か二週間前の毎日だか何か新聞にね、大臣は、ああいう建物はどうも好ましくない、これから押えるのだという御方針のようなことが記事に載っておりましてね。これは新聞と大臣の発言食い違いがあると思うのです。あると思うけれども、幸いですから、大臣の御意向もこの際超高層ビルに対しての御意見を承り、また、いま出てきてペンディングになっておる和田倉門の超高層ビルはどういうふうに扱われるのだということを、大臣にお聞きしたほうが端的だと思うがな。
○国務大臣(西村英一君) 私が来るまでに住宅局長からいろいろお話があったと思われますが、私はいま石井さんがおっしゃいましたような意見もあるわけです、意見は。またしかしそれとは反対に、やはりあのような場所は、必ずしも好ましくないというような意見もあるわけです。したがいまして、この問題が起こってからもう数年にまあなっておるわけでございます。そこで、私としても慎重に扱わなければならぬということでございまして、この段階で私がとやかく言うのはおかしいのですがね、まあ私の見解をお聞き取り願えれば、確かにこの建築基準法によって容積地区をきめたというようなことは、これは一つのやっぱり建築上の進歩でもあり、都市計画上の進歩であることはまあ認めるわけでございます。しかし、それはそれとして、やはり都市計画の上におきまして、その容積地区をどういうような地域、ゾーンに適用するかというようなことは、将来の都市計画上非常に重要なことであります。また、その容積地区が指定されておるからといって、いまの容積地区の何というか、主要目的といたしました、なるべく土地を残そうじゃないかということは、これは主目的であると思います。空間を使おうじゃないか、そして土地を残そうじゃないかということが主目的だと思うのです。しかし、いまの法律でその点のちょっと、何と申しますか、欠点があるのじゃないか。たとえばいまの容積地区でいきますと、必ずしも用地を残さなければならぬような法律の規制にはなっておりません。現に海上ビルは、相当な用地を残すように考慮してあるようでございますが、帝国ホテル等はそうではございません。敷地一ぱいに何階かを建てて、そしてあとは上に相当な高さで建てるというような、必ずしも法的にそうなっておらないので、この辺を今後の容積地区を考える場合におきましても、相当に考慮しなければならないということで考えつつあるわけでございます。 もう一つは、今回のやはりあの地域は悪いじゃないかというような、あの地域じゃふさわしくないじゃないかというような世間の批判は、やはり建築基準法によりましても、美観地区であるとか高度制限の地区をきめようというような法律の精神があります。しかし、その美観地区であるとか高度制限の地区であるとかいうようなものは、これは全部条例でまかされておる。条例でまかされておりまするから、これは公共団体の長がそれに応じなければどうにもできないのであります。また、公共団体の長が——そういう指定をしたい、内容もきめたい、高度地区はここは高度地区でこれだけはいかぬよときめたい、あるいは美観地区はここはこうこうしてはいかぬということをきめたいと思っておっても、やはりこの地方公共団体の理解におきまして、それはできないことがあるわけであります。また、その必要ないんだと、そんな必要はありませんよという、これは公共団体の長もあると思います。しかし、それはその公共団体の限られた長の考えでございまして、国民全般広くから見ればやっぱりまた別な感情が、国全体としては長い歴史もありますので起こらぬわけもありません。現にいま古都保存法というものがございまするが、古都保存法というものは、たとえば奈良市なら奈良市の市長は、そんなことをするよりもやはり奈良市の発展のためにはどんどん家をつくって、そうして開発をしてやったほうが市の発展上いい、こういうような考えを持ってどんどん古都を荒らしていくということも考えられるのであります。しかし国民感情からして、やはりああいうところはある程度残しておかなければ困る。まあ京都もそういう問題があるでしょう。そういう国民感情がまた別にあります、その公共団体の区域の長とは別にですね。そういうようなものにつきましてはやっぱり考慮しなければならぬというので、古都保存法もできたと思うのであります。したがいまして、この美観の問題につきましても、やはり条例にまかして、条例でできない場合は国家的に見て何とかこれはやっぱりそうしなければならぬと思うのです。これは法律をつくるにいたしましても、国会の賛成を得てやるのですから、まあ国民を代表してということになりまするから、そういうことをも必要じゃないか。ところが、いまは全然そういう手順が建設大臣には、あるいは政府にはないのであります。したがいまして、その辺の考慮が要るのじゃないかということを考えておるのでございまして、まあいろいろ議論はございまするが、慎重に扱いたい。実は、現在都市計画法を国会に提案いたしておりまして、その都市計画法も、市街地になるべきところと市街地に好ましくない調整地域、市街地にしない地域がございます。これはいままでは、都市計画法によって建設大臣が頭からきめることができましたが、それではいかないので、公共団体の長、知事の稟議に基づいてやることにしております。しかし、かりに東京なら東京でそういう地域をきめましても、知事がやらなかった場合は、あるいはやることができなかった場合はどうすることもできないのでありますから、特に一項を加えまして、政府が必要ある場合は、国の利益に重大な関係ある場合は、建設大臣がみずからこれをやることができるという条項も入れてあるのでございますが、建築基準法にはその点の配慮が欠けておるのじゃないだろうかというふうにも考えられます。いずれにいたしましても、話が長くなりましたが、慎重に取り扱いたいというのが、私の現在の気持ちでございます。
○石井桂君 大臣のお答えを聞きまして、やや安心いたしました。新聞によりますと、いまにも超高層ができるやつをみんな押えているので、その間に、審議を延ばしている間に法律をつくって出して、押えてしまうのだという印象を与えておる記事がだいぶ出ておりますから、ですからどうも建設大臣は建設行政に理解がない人じゃないかというので、一般に建設関係の技術屋の仲間では話題になっているのです。だけれども、いま大臣のお答えは、私はもう八〇%りっぱなものだと思います。ただあの二〇%だけまだ不服なところがある。で、お答えの中の五つ、私が聞き違ったらもう一ぺんお答え願いますが、容積地区が指定されて、そうしていままでよりも超高層ビルができる、できるときのでき方ですね、つまり容積地区を指定すると空地やなんかまわりにうんととれと、こういうたてまえで容積地区ができたのだけれども、大臣の方法によるとボリュームだけ指定するから、指定したボリュームの中でまかなえばいいのだということで、一階か二階は敷地一ぱいに建てる、残りのパーセンテージをずっとろうそくのような高い建物を建ててしまう。そうすると、そこは緑地も何もないのじゃないか、こういう主張を大臣がいまやられていたですね。これはまことに専門家も及ばないようなこまかいところの私は御注意だと思うのです。そういう注文はどんどん私はして、超高層ビルを建てるときに、まわりに相当な空地を残すように設定すべきじゃないかという指導なり規制はやられてもいいのじゃないかと思うのです。しかし、高い建物は何でもかんでも親のかたきのようにとっちめてやれというのでは、あまり文化的な指導ではないように思うから、まず第一点は、私はそういう程度の規制は、超高層ビルの建設にあってもいいのじゃないかとこう思います。そういうことを聞いてやや安堵しておるのですが、その次に条例で指定するようになるものだから、美観地区とか高度地区はなるのだけれども、それで困るから何か法律をつくらなければいかぬ、こうおっしゃるのですが、私は容積地区を指定するとき、もし和田倉門のまわりが不適当なら、あれは大臣がきめることになっているのですから、容積地区は。だからあのまわりだけ抜いてしまえば、容積地区を指定しなければ高いビルが建たなくなるのじゃないか、しかし、その当時の大臣は容積地区に建てさせるほうに賛成して、大きなたいこ判を押されているわけですよ。それが指定されてからまだ三年もたたないうちにまた変えるんだというのでは、よほど前の大臣はそそっかしかったということになってしまう。私は、人間のやることですから、間違ってもしょうがないと思うのです。正しいほうに改めるならいいと思いますけれども、しかしちょいちょい変えられては、困るのは民衆なんです。たとえばビルの設計料の話をするとしみったれていると思われると思いますが、超高層ビルの強度の計算で、地震がきたときにあぶないか確かかということを計算するのに、人間が一生懸命で算術やっていたのでは、半半一年かかりますよ。計算機だってもう二、三日かかってしまう。それで電子計算機を使うことに八千万も九千万も金がかかるんですよ。みんな知らないかもしれないけれども、ビルをつくる計算するのだって八千万も九千万も、一億円もかかるような作業をするんですよ。ですから、法律で初めからいい、ここにはこういう容積のビルができる、そのつもりでビルディングの設計を何カ年かかってやっている間の労力というものは、たいへんなものですよ。設計図が出てきて絵をかいて、それでできるんじゃないですよ。二、三年もかかってようやく労作をしててきたものが、二、三年たって、これは大臣がおかわりになって法律がよくなるんだからいいには違いないけれども、何しろ法律で、これでこうやれば許可しますという範囲をきめておいて忠実にやっていたものを、今度いけないとなると、国民はほんとに方向を失うんじゃないだろうか。そういうことをまず申し上げたいのですが、それが二番目です。大臣の、条例ではできないから国でやる、私はいまの制度で高度制限地区や美観地区をやるならば、その前に容積地区を指定しなければよかったんじゃないか。そうすれば制限三十一メートルは全然押えられてしまう。そういう問題がある。 それから三番目に、広く国民の意見がいろいろあるというのですが、こういう超高層ビルが、つまり、許可されるような改正がされたときに、広く国民の意見があったと思うんですよ。だけれども、いま聞いてやっても、それはみんなの意見ということは、一億の国民に聞くということはできないと思う。早い話が、私は二十何年前の話ですが、初めて高速道路ができる、それは朝日新聞のところから新橋の土橋までできる、それが美観上いけないというので、えらい論議されたことがあるんですよ。私も都市美協会の役員をしていたのですが、つまり、朝日新聞からたった一キロかそこらの間に高速道路をつくると、将来万里の長城みたいなものが一ぱいできて、そしてみにくい都市になるだろうという大反対があった。しかしどうでしょう、いまあれはちっとも目立たない存在になり、高速道路は何十キロと都内を走って、むしろ東京が首都の表象であるかのごとく機械的な美を私は出していると思うのですが、だから世論もさこそと思いますけど、やはりほんとうの意見をくみ取って行政をしなくちゃいかぬので、もう全然どなたか強い人が一人いると、みんなそうだそうだと言うて、大ぜい数を集めての議論は、私はあんまりとらないところだと思いますけどね。で、私は広い国民の声を聞くのはいいけれども、その当時、三十八年に制度をつくられたときに、すでに広い国民の意見を聞いたのじゃないかとこう思うから、それはまあ大臣のお話をあんまりいただかないわけです。 それから超高層ビルの扱いは、慎重にしたいとこうおっしゃっておられますが、ごもっともです。ごもっともだけれど、やっぱり現在国でいままで方針がきまって、そうして超高層ビルを建てる方針が、与えられたワクの中で出てくるやつは、それは慎重に扱うのはけっこうだけれど、三年も四年もかかって慎重に扱う。大臣がこの次建設大臣に留任されてもなかなか許可にならぬという程度じゃ困るので、やっぱり役所のことですから、建築基準法が、法律に合えばどんな大きなビルでも三週間に許可しろという規定がありますよ、大臣は御存じないかもしれないけれど。まあ正当な理由があれば三週間以内にやらぬでもいいですがね、そうでなければ三週間以内に片づけなくちゃならぬ義務があるはずです。それを申し上げておきます。 それからもう一つ、まあいま大臣の御答弁で気がついたのはそんな程度ですが、私がこの問題あんまり長くやっていると時間かかりますから——とにかくいま慎重に扱われる書類が、どのくらいたてば解決されて、大臣からオーケーをいただけるのか、お見通しといっても無理かもしらぬけれども、なるべくそれは早くやることにやっていただくのがいいんじゃないかと思うが、大臣がそれをいいという判断であれば、結局建つことになるわけなんです、超高層のが。ですから、そのお見通しはどうですか。無理かもしれませんが、慎重にやるとおっしゃっていたから。
○国務大臣(西村英一君) 一体その容積地区を指定しておりながら、いまごろおかしいじゃないかと、それは一つのりっぱなあれでございます。しかし、そういう指定をした当時の気持ちとしては、これは推察でございまするが、やっぱり法律にも高度制限もあり、美観制限もあるから、各公共団体の長は、おそらく、少なくとも東京、大阪、京都というようなところには、美観地区も出るだろうし、高度制限も出るだろうと、私は期待しておったのじゃなかろうかと思うのです。現にそういうことを考慮した公共団体の長もあるわけでございます。しかし、いろいろな関係で、議会等の関係でそれができなかったから、ちぐはぐな関係になったということじゃなかろうかと私は思うのであります。したがって、その辺にやはり考えなきゃならぬ点が残っておるわけでございます。そこで、やはりいままでの建築の例をとりましても、皇居の周辺に、あるいは国会の周辺におきましても、まあ法律は別として、いろいろな考慮が払われております。たとえばこの国会の周辺につきましても、私の知っておる限りでは、やはり衆参両院議員の会館をつくるときも、もっと高いものをつくればずいぶん議員の収容力もあったのですが、国会より高いものをつくっちゃいかぬとか、ごく最近も、建設省に最高裁判所の庁舎建築をまかされておりまするが、これも最高裁判所で審議会をつくりまして、相当な方々が審議会の委員になっておるのです。最高裁判所でございまするから、非常にいろいろな考慮が払われているわけでございます、建物上、その中身も。やはりあの辺に建つものでございますから、国立劇場の隣り、近所でしょうか、いろいろな考慮がやっぱり払われておるのでございます。したがいまして、やっぱりそういうようなこともありますので、いろいろ考えなけりゃならぬという気持ちもいたしております。 いま、何か三週間以内にその判断をしなけりゃならぬというようなことですが、それは三週間以内というのは、東京都の審議会の話でございまして、建築審査会が三週間ということになっておるんで、建設省に対する制限はないように思っておりますんですが、これは事務的な話でございまするが……。一体いつごろになる見通しかという見通しは、率直なところ、いまいつだということは言えませんし、ことに現段階の私の立場は、きわめて風前のともしびでございますので、ここでいつということはなかなか言いにくい、御容赦賜わりたいと思います。
○石井桂君 これ以上お聞きしても、ちょっとお答えが苦しくなるんで無理だし、私もどうもいろいろのことを承知しておりながら聞くのもどうかと思うのですが、大体やはり法律が公に出て国民に約束しておいて、その範囲内なら違反にならぬと、こういうことで安心してやらせておく行政、この行政は私は違反しても自分で気に食わなくても、これはいわゆる助長行政というか、国民の福利を増進するための法律で、どろぼうやすりをつかまえる行政と違うと思うのです、建築行政というものは。だから、あたたかい気持ちで御指導を賜わらぬことには、高い建物を建てるやつは、これはすりかどろぼうのようなやつに違いないということで、根っから、初めから押えられる方針では非常に困ると思うので、そこで超高層の問題については、また他の機会に譲りまして、とにかく国民に希望を持たせて、法律が、法律のワク以内で建つような場合には、やはりあたたかい気持ちで指導してあげてほしいと思うのです、私は。いまいろいろ高度地区とか美観地区とか、あるいは知事と大臣の何か連絡がとれないようになっている話も聞きました。しかし建築基準法には、建設大臣の言い分どおり、つまり指導方針に違った指導をするような知事あるいは建築主事が出た場合にはどうすればという規則があったように思うのですよ。建築基準法にたしかあったですよ。大臣から命令ができるとか、勧告ができるとか、そういうことが基準法にありましたから、それは全然ないわけではないと思うのですね。だからそういうこともお考えくださいまして、ひとつこれ以上はもうあまりこの機会には申し上げませんが、一つ申しますと、あたたかい気持ちでおやり願いたいと思います。 それから問題はあとは他の機会に譲りまして、もう一つ問題があるのですが、このごろ建築違反を厳重に取り締まれという新聞紙のキャンペーンがあるのです。それの、そういう建築違反に対するちょうどいい機会ですから、建設大臣の基本的な態度をお示し願いたいと、それは私は建て売り住宅とか何とか、集団的に営業上非常に敷地一ぱい違反をして建てて、そうして道路の上でも、空地のところでも一ぱい建てるような営業者もときたまありますよ。そういう他人に迷惑をかける違反は徹底的におやりになってぼくはいいと思うのですが、大体国民が住宅なり作業場をつくるのは、額に汗した結果、幾らか余裕があればその余裕を貯金しておいて、一生に一ぺんか二度、多くて二度しか建てられないのが私は現状だと思うのです。そのたまに建てたものが違反が、少し背が高いとか何とかいうことで、どろぼうやすりのように徹底的に取り締まられるんじゃ、私はこれが建設省の御方針がもしそうであれば、それは間違いじゃないか。助長行政と警察の取り締まりと違うのだということを考えているのです、私は。そこで問題は、いろいろ新聞のキャンペーンで出ているような違反に対する、建設省が各都道府県の建築関係の行政をする方にどういう方針で臨まれているか、それを承りたいと思います。
○説明員(三橋信一君) ただいま石井先生のおっしゃいましたように、建築をいたしますものは、大きなビルから小さな住宅までいろいろございます。したがいまして、この建築基準法もやはり法でございますので、これに違反しましたものは、やはりそれを是正させる、あるいはひどいものは罰則を適用する。これはいたさざるを得ないというふうに考えます。その間に、やはり血も涙もないような仕打ちは、これはいかぬだろうというのはお説のとおりでございます。ただ問題は、この建築基準法につきましては、御存じのとおり、非常に市民生活の両輪的な関係の問題がいろいろございます。そういう面から見まして、非常に社会的に害を及ぼすとか、そういうようなものについては、特にきびしく取り締まる必要があるのではなかろうかというふうに考えております。したがいまして、ただいま手をつけております違反取り締まりは、そういうような面からまず取り締まってまいりたい。と同時に、これを取り締まりだけでいきました場合には、いろいろ問題があると思います。と申しますのは、取り締まること自体が無理じゃないかというのが石井先生の御説、そういう場合があるのじゃないかということだと思いますが、そういう点につきましては、今後この都市計画の面につきましても、いろいろと都市の発展形態に即応しまして、都市計画の進展もまた当然あってしかるべきであろう、そういう点とあわせまして、この建築基準法の取り締まりというものをやっていきたい、そういうふうに考えております。
○石井桂君 住宅局長の、建設省のこれからとる態度については、私は全く同感です。で、大体東京都の用途地域制度とか、空地の制度とか、あるいは緑地の制度、その大体都市計画の基準は終戦後、私もよく知っているのですが、昭和二十三年ごろ、一帯に計画をしまして、そのときは、戦後東京の人口は三百五十万人に押さえようという趣旨で二十三区のまわりは、野菜や何かつくろうという趣旨の緑地や空地地区の指定がずいぶんあったと思うのです。ですから、いま敷地に対する建物を建てる率、建蔽率が非常に酷になっていますよ。いま練馬——昔は練馬はそのころは大根の産地で、練馬大根が一ぱいで、そういうところで都民の野菜を入れよう——ところがいまはどこへ行ったって、練馬大根を栽培しているところはないですよ。みんな家が建った。そういうところも相かわらず一割しか建てないような制度が、非常に無理なんですね。結局お米の配給というても、いまは配給やっているはずなんだけれども、配給はかってに受けないような私はルールになっちゃっている。それがやはり違反のもとになるのだ。だから、守られないような制度は、よろしくひとつよく再検討して改められるという態度は、もう非常に私はけっこうだと、その点は私ども同感ですから、どうぞ二十三区の外周部におきまする都市計画法は、基準法の実態が改められるように、いまでは無理に違反を製造しているような計画ですから、その都市計画を改められるということを希望いたしておきます。 最後に、建築基準法は抜本的な改正をするというかけ声を方々から聞きますが、建築基準法の改正について、いまどういうふうに進捗しておるか、いつそれを改正したいかということのお見込みなり方針をお聞かせ願って、最後の質問を終わりますから、ひとつお答え願いたいと思います。
○説明員(三橋信一君) 建築基準法の改正につきましては、ただいま建築審議会に諮問をいたしておりまして、建築審議会に四つの部会を設けまして、この部会での検討をほぼ終わらんとしております。したがいまして、今後この部会の意見も取りまとめまして、総会にかけまして、なおその総会にかけますと同時に、各界の御意見もいろいろ伺いまして、それらをもとにいたしまして次の国会に改正案を提出いたしたいというつもりで準備いたしております。
○石井桂君 ひとつ御迷惑でも建設大臣にだめを押しておきますが、その超高層のビルが、ただいま懸案中のものは、東京都から来ているのは構造上の問題の審査の点で来ているわけですよ。それを慎重にお計らいくださるのはけっこうですが、美観や高度地区や、そういう別の、つまり法律によらざる要因で押えられることは非常に困りますので、その点はどうなりますか、それだけお聞かせ願えませんか。東京都から書類が回ってきているのは、構造上のいいか悪いかという点で審議している、吟味しているわけですよ。それが大臣がおっしゃるようなことは、非常に理由がありますが、ないとは申しませんが、美観地区の問題とか、高度の問題をそれにひっかけて、ちょうどいいから押えておくというのじゃちょっとぐあいが悪いと思うのだが、その点はしつこいようですが、大臣、お答え願えませんか。
○国務大臣(西村英一君) 御質問の趣旨がはっきりしないんですが、いま問題の高層ビルのやつを、敵は本能寺でそれだけをねらって改正を云々するんじゃないか、こういうようなこと、そういう敵は本能寺でやるんじゅありません。もう相当に建築基準法ができまして、そのときはベストを尽くしてやったと思うけれども、今後を見まして住宅問題はなかなかたいへんでございましょうし、いろいろな問題が、建蔽率の問題にしましても世の中の変化とともに変わってきます。また取り締まりの問題につきましても、いま住宅局長が申しましたような、やはり悪意なものとそうでないものと、相当に同じ建築違反でもあるわけでございます。いろいろ問題があるわけでございます。それらの点を十分に勘案しまして法律を出すのでございますから、これは建設省がどんなことをいたしましても、衆参両院にかかるわけでございまするから、その点は、石井さんもせっかくこの委員会のあれですから、あなた方の了承を得られなければ通る問題ではございませんので、そういう余分な御心配はなさらぬほうがいいのではないか、こう思います。
○石井桂君 いま大臣の御答弁は非常にありがたいんですがね。私の聞いていることと違うことなんですよ。和田倉門に高層ビルができるのは、都から稟議をしてきているのは、稟議している要点というのは、つまり構造の計算の稟議が来ているわけです。そのときにその答えでなくて、美観とか高度のほうの異論があるからついでに押えておくというのじゃ困りますと、こう言うだけのことなんです。慎重に審議されるのはいいんですけれども、向こうから法律上必要だというので稟議が来ている。稟議の目的は構造の問題なんですよ。構造の問題なら、私はどんなに長くても半年はかからない、一カ月か二カ月で済むと思うのです。ところが美観地区や高度地区をひっかけて、構造の問題が出てきているのをほかの点で押えているのではたまらない。こういうことで、そういうことはなさらないのでしょうねと念を押しているわけなんです。その点をお答え願いたいと思います。
○委員長(藤田進君) わかりましたか。問題は簡単なんで、構造で東京都と建設大臣に言ってきているのだ。それに便乗して美観とか何とかそういうことでこれを云々するのはけしからぬ、こういう趣旨だと思う。その点。
○国務大臣(西村英一君) ただいま慎重に審議中でございます。
○瀬谷英行君 石井さんの質問に関連したことをちょっとこの機会に大臣に質問しておきたいと思います。石井さんがいま質問をされた問題に対して大臣が答弁をして、石井さんは大臣の答弁は八〇%りっぱだ、こういうふうに言われたのです。ところが私が聞いた限りでは、あなたの質問要旨に対する大臣の答弁というのは、八〇%わかりませんよ。だから石井さんが安心したと言われるのは、ちょっとおかしいと思うのです。私はいまの大臣の答弁を聞かれたのならば、かえって石井さん自身は不安にならなければならない。それを逆に八〇%りっぱだ、こう言われるのは、ちょっとおかしいと思う。超高層ビルの問題について、いま委員長からも念を押されたように、問題は、構造上の問題で東京都のほうから問題が出されている。建設大臣の審査認定を待つ、こういうことになっている。ところが構造上の問題でやるならば建築基準法でもってよろしいということであれば、建設大臣のほうもよろしいと言わなければならぬわけなんでしょう。ところが美観上の問題がそれにからんでいる。表向きの話はいろいろ美観上の問題であるとか、さっき局長のほうから答弁された高層物が云々という問題であるけれども、実際はそうじゃないところに問題があるのじゃないか、こういう気がするのです。構造上の問題だけというならは——この容積率というものがあるとすれば、一つの面積に対してこれが横になるか縦になるかだけの話なんです。一つの面積に対して今度一ぱいだったら十階建てのものが、これは面積が少なくなれば上にひょろ長くなる、こういうことであって、中身に変わりはないわけなんでしょう。中身に変わりがないとすれば、基準法上それでかまわないということであれば、何もここで建設省がストップをかける理由はないと思うのです。そのストップをかけている理由というのが、美観上の問題やら何やら、別個の問題であるということになると、これは問題だと思うのです。その点はどうなんですか。
○説明員(三橋信一君) 初めにちょっとお答えいたします。ただいま瀬谷先生からのお尋ねでございますが、容積の問題だから、それが細くなるか太くなるか、構造はそれだけじゃないかというようなお尋ねだったというふうに承りましたが、実は建設大臣に認定の申請のございますのは建築基準法の三十八条に基づきましての申請でございます。この東京都から出てきております認定の申請としての問題は、六十七条の接合の問題、八十七条の風圧力の問題、八十八条の地震力の問題、九十条第一項の鉄材の許容応力度の問題、こういうような問題が、四つほど大きな問題があるわけでございます。したがいまして、ただ容積の問題として高くするか広くするかという問題ではございませんで、そういう点の検討をただいまやっておるわけでございます。その中身をお答え申し上げておきます。
○瀬谷英行君 それならば、霞ケ関ビルというのはできてしまったでしょう、あそこに。あれがよくて和田倉門がいけないというようなことは、ちょっとこれは理解に苦しむわけなんです。それで、まあ表向きの理由はともかくとして、新聞その他に出ているところによると、あそこの和田倉門は、うんと高いものができますと、あそこから宮城がのぞけてしまう。だからおそれおおい、こういうことを大臣が言ったとか言わないとかという話もちょっと出たわけです。おそれおおいということだけが理由ならば、これは建築基準法というものができて、その法に合致する以上は、やはりまずいと思うのですよ。おそれおおい理由があるなら基準法にもそういうように書かなければならない。だからほんとうに和田倉門の建物が技術的に問題があるのか、あるいは美観上という名目で、宮城の前にあんな高いものを建ててはいけないのか、こういうのがほんとうのねらいなのか、その辺が一体どうなのかという今日疑問が出てきているわけです、はっきりと。だから別にあそこに建つことがおそれおおいとかいうことではない、技術的な問題なのだということならば、そのようにはっきりさしてもらいたいと思うし、技術上に問題がないならば、これは許可しなければならないと思うのです、さっさと。これは何か慎重に検討するなんと言っても、どこまで慎重な検討をされるかわかりませんが、やはりイエスかノーか、もし三十階のものがいけないのならば、二十階にしてくれというのか、あるいは近所の建物が十一階だから十一階程度にしなければならない、こういうことなのか、問題ははっきりしておると思うのですね。もう基準法上からいうと、一体どの辺にすべきであるとお考えになっているのか、その点を大臣のほうからお答え願いたいと思う。
○国務大臣(西村英一君) 皇居がまともにのぞかれるから云々というような話がございまするが、それはそういう私は気持ちじゃないのです。やはりその一つは、確かにあなたがおっしゃいましたように、そういう考え方でなくとも、とっぴにあの辺はいまの出願のような建物がどんどん続出しますと、やはり調和を乱すのじゃないか。また交通上の問題も一つは考慮しなければならない。それから最近の構造上の問題といたしましても、いまはあの程度ですが、もっと高いものができますと、自治省のほうの消防の問題か——私に申し込んできているのは立体消防の、下からはもう手がつけられぬ、建築上は、ある程度のスプレーか何かつけてやるようには建築基準法にはなっておりますが、自治省の消防を受け持っているほうは、そういう考慮もしなければならない。それは霞ケ関ができました経験にかんがみまして、そういうような考慮もしなければならないといった問題がいろいろ山積いたしておるのでございます。だから一目的ではないのでございまして、山積いたしておりますから、これは慎重に扱わなければならない、こういうことを考えておるわけでございまして、それは霞ケ関ができました結果に基づきまして、霞ケ関でいま私が一番皆さんから言われているのは、やはり交通問題を一体あれはどうするのだと、こういうことを言われております。また消防の問題等からも、きつく立体消防というような問題も言われておるので、住宅局長が言われましたような技術上の問題も含め、またさいぜん問題になりました皇居周辺の景観というような問題も含めまして、問題が相当にあるから慎重に扱いたい、こういうことを申しておるのでございます。
○瀬谷英行君 消防上の問題、技術上の問題、これらの問題が解決をすれば、そのあと残るところの問題は、美観上というきわめて抽象的な問題しか残らぬ。古都保存法というものがあって、京都でも奈良でも美観をそこなってはならない、こういう配慮があるということでありますけれども、高さというのは、どこまで高ければ美観をそこなうのか、こういうことは一がいに言えないと思う。奈良の大仏さまだってすわっているからあの程度で、あれは立っていたらかなり高いもので、さらに立っていて手でもあげていたら、いいかげん高いものになる。だから高いとか低いとかというだけで美観上の問題は云々できない。だから、美観上といったような抽象的なことでもって、基準法そのものが、きまっておることが守られないということになると、さっきの石井さんの言い方じゃないけれども、やはりいろいろな疑惑が出てくるわけですよ。一体なぜ建設省がこれをとめているのかといったような疑惑が出てくるわけです。だから、そういう疑惑があまりないようにしてもらいたい。こういう気がいたしますが、しかしそれだけ問題があるのだから、慎重に審議しなければならぬというのが、建設大臣の最後の結論でしたね。それならば、それ以上の回答はもう出ないと思いますから、慎重に審議すべきものであるということを、私はこの際確認をしておきたい、こう思っております。あとで議題にする問題にも、やはり慎重に審議しなければならないにもかかわらず、どうも一方的なことが行なわれておるという事実がございます。それで、じゃこの高層ビルの問題については、この程度にいたしましてせっかく大臣きょうおいでになったので、もう一つお聞きしておきたいと思うのです。 総理がアメリカへ行かれる前に、各省庁に対して局を一つずつ減らせということを宿題として言って行った。総理が帰ってきて、きょう初閣議があったわけです。一体建設省としては減らしてもいい局があるのかどうか、建設省としては、じゃどこを減らすつもりなんですか。今回のように画一的に各省庁局一つずつ減らせと、こういうやり方が、はたして妥当であるというふうにお考えになるのか、これらの点について大臣からお考えを伺いたい。
○国務大臣(西村英一君) そういうことを総理から閣議で話がありましたので、それに呼応いたしまして、設建省も昨日案を出しまして、きょう閣議で各省の一省一局削減案を官房長官から報告がありまして、建設省といたしましては営繕局を廃止して、そうして営繕部にして官房に付属せしむるという案を出しました。その前に、建設省は終戦以来、昭和二十三年、建設省ができて以来、官房を除き六局でやってきている業務が非常に複雑なために局の削減は困難であると思う。しかし、これを廃止しなければならないならば営繕局を廃止すると、こういうわけであります。そこで、いろいろこれは問題がありまして、一律にということじゃないかと思いますが、またこの考え方によりましては、やはりそう一律な方法をとってあとの調整ということは、なお今後に残る問題でございまするから、たとえば行政機関の整理にいたしましても、下から積み上げてやる場合もありましょうし、上からやって調節をする場合もあるので、それはやり方の問題に属するのでございまして、建設省はそれじゃそういう局はなくても済むのかというならば、済む済まぬという問題は、これは程度の問題でございまするので、なかなかそれはむずかしい問題であろうと思うのですが、一応私、建設省としてはそういう案を出した。案を出したということだけは、御報告申し上げておきます。
○瀬谷英行君 総理が言ったように、どの省も庁も一律に一局ずつ減らせというふうなやり方は、局の多い省もあるだろうし、少ない省もあるだろうし、整理をしてもいいところもあるだろうし、困るところもあるだろうし、さまざまだと思う。そういういろいろな事情を一切抜きにして、一律に局を一つずつ減らせと、こういうやり方がちょっと当を得たやり方だというふうに私は思わない。思わないけれども、これは建設委員会だし、建設大臣の出ているところですから、そういうことをここで言ってみても始まらないので、別な機会にいたしますけれども、そうすると、営繕局を営繕部にする。局長が今度部長になる。しかし、その仕事の面については、変わりがないのかどうか。内容的にはかなりの人を減らしたり、あるいは課を減らしたりといったようなことになっていくのかどうか。その点もこの機会にお伺いしておきたい。
○国務大臣(西村英一君) いま、その担当する課の問題には触れておりません。これは各省とも同じでございます。またその問題と直接結びつけて定員等の問題にも触れていないんであります。定員等の問題につきましては、いずれ各省全体として触れてくる機会が他日あるかもしれませんけれども、今度の案には触れていないのでございます。
○委員長(藤田進君) 他に御発言もなければ、本件に関する質疑は、この程度にとどめます。 —————————————
○委員長(藤田進君) 次に、砂取の規制に関する件、及び国道の交通渋滞対策に関する件を議題といたします。 質疑のある方は、順次御発言を願います。
○瀬谷英行君 砂利の問題について建設大臣あての陳情書も、この件に関係をして来ておりますので、これをごらんいただきたいと思います。内容はですね、埼玉県の飯能市を流れる中藤川という川があるんでありますけれども、この川に沿った地域でもって山砕石の採取をある会社がやろうとした。ところが、県がこの山砕石の採取の申請に対して、その申請は昨年の九月と本年の二月、河川占用のための許可申請、火薬類使用のための許可申請というものが出ておったわけであります。それが県のほうでなかなか許可しなかったんですが、ことしの十月になって許可をされた。ところが地元の市のほうでは、これにまっこうから反対をしております。こういういきさつがあります。写真をちょっと持ってまいりましたので、あとでごらんになっていただきたいと思うんでありますけれども、埼玉県では、前にも川砂利の乱掘によっていろんな問題が起きました。これはもう埼玉県だけじゃありません。東京近辺で砂利の乱掘による災害がいろいろ出てまいりましたので、川砂利の乱掘に対する規制は、かなり行なわれたというふうに記憶いたしておりますが、今度は川砂利のほうが枯渇をしてきたので、山砂利に目をつけられた、あるいは畑まで掘るようになったというのが、最近の実情であります。言うなれば、今日砂利業者にとっては戦国時代のような状況を呈しております。いきおい厚かましい者や、資本力を持っておる者とか、あるいはずるい者が競争に打ち勝っていくというようなかっこうになるわけなんであります。いろんな問題が必然的に出てまいります。この問題は大宮生コンという会社がここで山砂利を取ろうとした。ところが、地元の市のほうでは、ここで砂利を取られることによって、まず治水砂防の面で大きな不安がある。それから砕石の水洗いによって、河川の汚濁という問題が出てくる。それが市の上水道に被害を及ぼし、大きな公害になるおそれがある。それから農地と道路の破損ということも考えられる。交通の障害もある。緑地の保全、こういうような点から考えても、いろいろな問題をはらんでおる。こういう問題をはらんでおる場合に、砂利業者のかってにまかしていいかどうかという問題が当然出てまいります。だから、地元でもって市議会が満場一致で反対をしたということは、地元の事情としては無理のないところであろうと思います。ところが、それに対して県のほうが、結局若干の条件を出して、つまり、大宮生コンの、この会社に対して、市に一千万円の寄付をさせるとか、あるいは市道の改修費として五百万円の起債を認可するとか、県道の舗装を行なうとか、こういう条件を出して許可をしてしまったわけです。ところが、この条件というものがきわめてあいまいであって、そのあいまいな条件のまま地元が納得することができない、こういう事態になったわけです。そうすると、この県の方針と地元の市の方針がまっこうから対立をした形になった。私ども常識的に考えられることは、こういう場合には、地元の市の意向というものをくんで、かりに砂利の採掘をするにしても、地元のほうで納得のできるような措置が講ぜられ、約束が守られて初めて行なわれていいのではないか。ところが、地元のほうで全然納得ができないままに県のほうでこれを認可をしてしまうということになると、はなはだこれは行政上まあ不可解な問題になってくるわけでありますが、こういう問題に対しては、建設省として十分な指導をしなければ、最後の裁きがつかない問題である。一体こういう問題は、埼玉県だけではないのでありますけれども、一体建設省としてどういうふうな指導をされるつもりなのか、その点をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(西村英一君) 砂利問題につきましては、もう非常に国会の皆さま方からも御注意をたびたび受けております。私自身も建設大臣になりましてからは、実は相当にこの問題には関心を払ってまいったのでございますが、一口に砂利と申しましても、河川砂利、採石、いずれも問題を採石も起こしておる、河川の砂利も起こしておるのですが、河川砂利に関する限りにおきましては、その採取の要綱をつくりまして、一応それに合致すれば、ひとつ取ってもよかろう、許認可を与える個所といたしましても、直轄のものにつきましては建設大臣、その他のものにつきましては各公共団体にまかしておるのでございます。公共団体でもってどういう条件をつけてどういうふうにやっておるかということは、一々私のほうでわかっておるわけではございません。したがいまして問題が起これば、あとの行政指導はやりますけれども、いま御指摘の点につきまして問題が起こって、こちらが、建設省としてそれに行政上関与しているかどうかということは、河川局長がおりますからお答えをさせたいと思います。
○説明員(坂野重信君) 本件につきましては、この採取地が民有地でございます。採取行為、それから採取に必要な、先ほどおっしゃいました火薬類の使用許可というような問題は、通産省の所管でございます。建設省といたしましては、その砂利採取といいますと、山砂利の採取に伴うこの付近の河川管理上の問題があるわけでございます。主として河川管理上の見地から、これが問題にされているわけでございますが、そういう点で、現地のほうには四十二年の十月ごろに係官を派遣いたしまして、主として技術的な見地から、その土石の採取をする場合にどういう、山くずれがあるかないか、あるいは河川を横断するような構造物によって河川にどういう影響を与えるか、治水上差しつかえないかどうかというような、主として技術的な問題について係官が現地を見まして、先ほど申し上げたように、土石流の流出防止の対策あるいは中藤川の土地の占用、これは河川法の二十四条でございます。それから工作物の設置の問題、河川法二十六条の問題でございます。こういう問題につきまして、技術的な見地から埼玉県当局に対して指導をいたしたわけでございまして、埼玉県当局は、先ほどおっしゃいましたように、十月の六日に河川法の二十四条、二十六条に基づいて占用等工作物の許可をいたしておるようでございますが、埼玉県におきましても、いろんな問題にかんがみまして、具体的な措置を現地において現在検討しておるようでございます。しかし、先ほど大臣言われましたように、直接的にはこれは、この区間は一級水系ではございますけれども、指定区間でございますので、そういったいろんな河川法上の直接手続は、県知事におきまして河川管理に当たっておるわけでございますので、いろいろな事情等については、私のほうであるいは詳細については承知していない面もあるかと思いますが、現在においては、私どもの聞いておる範囲内においては、埼玉県において慎重に河川管理上の影響が、悪影響が出ないように検討しているということを聞いている次第でございます。
○瀬谷英行君 先ほど超高層ビルの問題のときに、やはりこういういろんな問題があり、いろいろ意見がある場合には、慎重に審議しなければならぬということを大臣が言われたのです。そうなると、こういう山砂利を取るという問題も、特に地元で反対があるという場合には、県としても慎重に扱わざるを得ないだろうと思うのです。ところが、地元の意向というものをまるきり無視して許可するということは、慎重にこれを検討したことにならぬわけです。だからたてまえとするならば、やはり慎重に扱わなければならないものが、地元の意向というものがまるきり不消化のまんまこれはもう許可の方向へ行ってしまう。それと、あとあとへ残る問題は、はたしてその条件が約束されるのかどうか、いろいろな問題が出てくるわけです。特にこの会社は、先ごろこの砂利問題で汚職がありまして、埼玉県の職員が逮捕されたということがあるのです。それから県会議員がやはり逮捕されたと、こういうこともあるのです、砂利の汚職で。その汚職の贈収賄の贈賄の会社だったわけですね。有罪の判決を受けているわけです。ちゃんとしたその面での前歴があるわけです。そういう前歴のある会社と県との間に、地元の意向を無視して約束が取りかわされたということになると、またここに何かあったのじゃないか、こういう疑惑が出てくるわけなんです。だから、そういう疑惑に対してどう答えたらいいかという問題が今度は出てきますね。それだけに、今度は監督官庁としての建設省としても、細部についてはたして問題がなかったかどうかということを調べる義務があるのじゃないか、こういう気がいたします。特にこれは——これが写真でありますけれども、山を削ってしまった。この山を削ってしまって、この下に川が流れております。この下に流れている川が、——この川なんですけれども、もし集中豪雨がここにあったと仮定をすると、ここはもう、私も一回現地に行ってみましたけれども、掘っても掘っても岩が出てこないでどろばかりなんです。砂利を運ぶところまでいっていない。どろだけ運んでいるわけです。だからもしこんなところに、この間の新潟、山形を襲ったような集中豪雨があったとすると、たちどころにこれは崩壊するだろう。土砂くずれになってくずれたときには、下の——この写真じゃわかりませんけれども、下の川を埋めてしまうわけです。そうするとはんらんをする。そういうことはしろうとが考えたって予測できるところなんです。特に、聞くところによりますと、明治四十三年だかにこの約五百メートルほど上流で土砂くずれがあって、うちがつぶされて死んだ人があるということなんですね。それよりも、木を取ってこういうふうに山半分削っちまったんですからね、条件は悪いわけですよ。この条件の悪いところで工事をそのまま継続をさせるということになると、これは治水上あるいは砂防上非常な危険をおかしているということになる。これをそのまま放任していいかどうか、問題が出てきます。もし、まあ雨がここのところ降りませんけれども、いつ雨が降るかこれはわからぬわけですから、もし大雨が降って、くずれました、洪水だ何だ、こういうことになったら一体どうするかという問題なんですね。当然これは考えておかなければならぬ問題じゃないかと思うのです。そうすると、まずいままでの手続上の問題について見ても、河川法に違反をする個所が多々あった。つまり、県の許可を得る前に会社のほうでは実績をつくっていっているわけです。いろいろなことをやっているわけです。河川法にもう違反しているわけですね。それに対して県のほうでは、むしろ会社のほうの便宜をはかるために、書類の上でこれはつくり直しをすればいいとか、そういったような便宜をはかって、むしろ会社側の、業者の利益をはかるということになってきておる。こういうことは、どうも公害対策上、あるいは地元の利益から考えてみても、納得いかないことだと思うのですね。もし調査をした結果違法な問題が明らかになった場合には、建設省としても、県が許可をしたところの山砂利の採取について、あらためて、これは取り消すとか、あるいは指導するとか、特別な措置を講ずるという必要が出てくると思うのでありますが、その場合は建設省としてどのように扱うおつもりですか。その点をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(西村英一君) それより前の話でございますが、実は皆さ主御承知のように砂利採取業法の問題でございます。建設省は、河川法に関する限り私のほうで取り締まりができるのでございますが、砂利採取そのものについては通産省の専管になっておるわけです。政府全体に責任があるのじゃないかと言えば別ですが、通産省の専管になっておるのでございまして、問題が起こって初めて私たちのほうが知るということでございます。しかも、現在の砂利採取業法は業者の登録でございまして、通産省といえども全般的な業者はつかんでおらないと思うのであります。先般来から国会でもたびたび問題がございましたので、聞くところによると、通産省ではこの砂利採取業法の改正をやろう、つまり業者の許認可制度をとろうといたしておりますが、私は事務当局に対しては、そういう場合は、とにかく山砂利にしましても河川砂利にしても、砂利に関する限りは、何らかの形でもって建設省は必ずとがめらるべき問題が起こるわけでございまするから、この法律は共管にしてもらいたい。ないし、建設省こそこれには責任を持たなければならぬ問題じゃないか。通産省は、砂利を物品として扱うがために所管官庁になっておるのですが、その物品として扱うことよりも、その採取する方法について非常に問題があるのでございまするから、ぜひともこれは、私は、もう少し突っ込んで許認可の法律を皆さんが御審議する場合に、そう私はしてもらいたいということを思っておる次第でございます。 いまの問題でございますが、結局のところは、今後ますます砂利が要るようになります。それに対してこれを指導するのには、業者の善意であるかどうかということにかかっているのでございまして、業者のやり方によって善意な業者にはどんどん許してやって、利益も得るようにしてやらなければなりません。しかしそれとは別に、やはり何でもかんでも利益追求でやる業者もあるのでございまして、その辺は業者の許認可のときにぴしっと押えるという手を、政府はとっておかなければならないと思うのでございます。いま直接の問題になっていることにつきましては、河川局長からひとつ答弁をさせます。
○説明員(坂野重信君) 先ほど申し上げましたように、私どもの現在知っておる範囲内では、県のほうが二十四条、二十六条を許可するに際しては、許可条件としていろいろ河川管理上、あるいは山くずれそういった土砂害の防止上におきまして、いろいろな条件をつけておりました。その条件がはたして励行できるかどうかという問題は、今後の問題でございます。そういう問題につきましては、私どもは二次的な監督の責任者として、十分そういった問題が励行できるように、今後とも厳重に指導していきたいと思いますが、先ほど先生がおっしゃいました手続上不都合があったのではないかという問題につきましては、まあ現在のところ、私どもは県からもそういう話は聞いておりませんが、十分調査いたしまして、その上で善処していきたいと考えております。
○瀬谷英行君 それでは手続上の問題、一々申し上げると時間がかかりますので、これは実情についてさらに調査をしてもらいたい、 こう思います。 それから通産省の関係の方、見えておりますか。——通産省関係にちょっとお伺いしたいのでありますけれども、火薬類の使用許可になってくると思うのでありますが、この飯能の市の人たちが県の商工部長のところに行ったときに、火薬類の使用許可は許さざるを得ないのだと、こういう意味の答弁をしたということなのです。通産省としては、こういう山砂利の採取に際しては、業者の立場に立ってこれは許可するというだけであって、ここで山砂利を取るということが、はたしていいのかどうか、それらの問題について十分に検討をするということは、通産省としては権限がないのか。あるいは通産省としても、それらの点を十分に検討した上で許可をすると、こういうことになっているのか、その点は一体どうなっているのか。通産省当局の回答を伺いたい。
○説明員(竹村豊君) お答えいたします。 まず最初の火薬取締法の件でございますが、私直接の担当ではございませんが、担当課長に確かめましたところ、火薬類取締法の十二条によりまして火薬庫の設置、同じく二十五条によりまして火薬類の消費につきましては、それぞれ都道府県知事の許可を要するということになっておりまして、都道府県知事の許可がおりているという話でございます。 それから、砂利採取法の件でございますが、現行法の砂利採取法と申しますのは、先生も御存じのように、十一年前にできました法律でございまして、必ずしも最近頻発しておりますところの公害の問題に対する手当て等が、十分に行なわれるような法律体制になっておりませんので、通産省といたしましては、今回抜本的な改正をいたしたいとこういうふうに考えまして、現在その骨子を関係各省に合議しておる状態でございます。その骨子を簡単に御紹介させていただきますと、第一の改正の骨子でございますが、従来は事後届け出制になっていたわけでございます。つまり砂利採取業に着手いたしましてから三週間以内に届け出をすればそれでよろしいということで、いわば自由営業であったわけでございますが、これを今回登録制に改めまして、無登録業者は砂利の採取ができないというふうにしたいというふうに考えております。 それから第二の点でございますが、個々の砂利の採取行為に関しましては、採取場ごとに採取方法あるいは公害防止の方法等を定めました施業案というものを業者につくってもらいまして、その施業案につきまして都道府県知事の認可を必要とするというふうにいたしまして、公害が発生しないように、事前に十分チェックする体制をとりたいというふうに考えております。もちろん、この認可にあたりましては、地元市町村長の意見を十分聞くということにいたしておりまして、地元の声も十分反映させたいというふうに考えております。 第三の点といたしましては、現行の公益保護命令という規定がございます。これは砂利採取あるいは排土の堆積等によりまして公害問題が起こった場合には、地方通産局長は必要な措置を出せるという旨の規定でございますが、いずれにせよ、公害が起こったあとでないと、こういう公益保護命命は出せないというたてまえになっておりますので、そういう場合も、要するにそういうおそれがある場合には、こういう公益保護命令が出せるというふうに改正したいと考えておりますし、場合によっては事業停止命令も出せるようにしたいと、こういうふうに考えております。 以上が、次の通常国会早々に出したいと思っております私どもの骨子でざざいますが、現在関係各省と合議中でございます。
○瀬谷英行君 今度は建設大臣にもう一度お伺いしたいのですが、いま通産省の担当者から答弁がありましたが、たとえば山くずれがあった、洪水があった、道路がこわれた、家がつぶれた、こういう問題が起こってからが建設省の仕事のほうになって、そういう問題を起こす前の問題だとえば砂利の問題、山砂利を取るという問題、これは通産省の問題です。そうすると、通産省のほうはどちらかというと、業者に対する保護という立場が——公害対策でも問題になったんですけれども、そういう立場が強いわけです。しかも、従来から届け出制の自由営業だ、だから戦国時代みたいなものだ。その自由営業でもってどんどん砂利を取る。これは山砂利だけでなく畑まで最近は掘って——私は見てきたんですけれども、穴があいてしまって水がたまっておる。子供が落っこって死んだというような問題があるし、畑を傷つけるという場合も非常な問題だと思う。こういう砂利の乱掘の被害というものが、今日非常にたくさん出てきております。これは飯能の場合は一つの例にすぎません。だからこういう被害がたくさん出てきておるということは事実でございますので、そういう被害を除去するためには、この砂利採取という問題に対して、国として一貫した指導方針というものを立てなければならぬだろうと、こういう気がいたします。一つは地元の意向を考えないで仕事ができるということがないようにしなければならない。これも写しなんでありますけれども、私は見せてもらったら、工場の新設計画の申し出書というものがある。その中に市町村の意見を書く欄がある。その市町村の意見を書く欄にはちゃんと市長が、この計画は——一々読みませんけれども、先ほどちょっと私が述べたようなもろもろの事情を付して、建設には反対である、結びとしてそういう意見が付してあるのです。市長のほうで反対であるという意見を付してあるものを、県のほうでこれは許可をするということは、どう考えてもおかしな話です。こういうことが現実に行なわれておるのです。今度は地元でいろいろなトラブルが起きてくる。そういうトラブルに対して、所管があれは建設省だ、これは通産省だと言っておったんでは、迷惑をするのは地元の住民だけだということになる。だからこういうことが現に起こっておるんですから、やはり立法措置にしても急がなければならぬと思うのです。通産省独自の問題としてではなく、建設省としても、かりに大雨が降り、洪水が起きたということになると、矢面に立つのは建設大臣なんですから、建設省としても責任を持ってこれらの法律の改正、あるいは立法措置という点についてはタッチしなければいかぬ。こういう気がするのでありますけれども、近い機会において立法上の措置を建設省当局として講ずる意思がおありになるのかどうか、この点をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(西村英一君) いま御指摘になりました問題につきましては、さっそく係官を派遣いたしまして、どういうふうなことになっておるか、もう少し精査をしまして善処したいと思っております。 今後の砂利問題につきましては、いま先生御指摘のように、いろいろな問題があるわけでございます。しかもまた、この問題は砂利の需要の関係上、建設省としては十分配意しなければならぬと思います。しかし、いま通産省からも発表がありましたように、現在の法を改正したいと思っております。これとは別の法律を建設省として取り締まりのために出すか出さぬかは、これは今後の問題になりまするが、少なくともいま通産省では、先般の国会からたびたび約束しておることでございますが、砂利採取法の改正をするときには、政府全般といたしまして、これはおそらく農地問題にも関係する問題かもしれませんが、いろいろな点につきまして改正をしたいと、改正につきまして、建設省としては現在の砂利採取法は最小限度強化したい、かように考えております。農林省のほうはわかりませんが、建設省としてはそのくらいの気持ちは持っておらなければ責任が持てないと、私は考えておる次第でございます。
○瀬谷英行君 それでは一応砂利問題については終わります。
○委員長(藤田進君) この際、私からも砂利問題について一言お伺いしておきますが、採石場が設けられるいきさつはいまのとおりですがね。これに付随した地元ないし不特定多数が必ず迷惑をこうむるというのがたくさん出ております。たとえば未改修の道路にダンプカーが五分ないし十分ごとに頻繁に交通をする、道路はいたむ、待避所も何もないので、この砂利採石山ができたために、地元なりあるいはこれを交通する者が途中でたいへんな行列をして待たなければならない。あるいは事情のわかった者は、相当迂回をしてそこを回避しなければならない。いわば特定業者の専用道路化してしまっている。御承知のように、ダンプは外装が頑健ですから、普通の乗用車等は当てられると非常に困る。おおむね運転している人もノルマがあって、かなり気荒い人が多い、そうでない人もいますけれどもね。というようなことでどうにも手がつけられない。警察も正規のナンバープレートを持ち、免許証を持ってやっているのですから、どうしようもないというのが相当出ておりますね。たまたま、先般滋賀県の琵琶湖の北西に位置します道路の、先ほど報告もありました花折峠のトンネル、これは日本海に出る道路ですが、これがまさにそうですね。われわれ調査団もたいへん困ったんです。こういうことで特定のこういうことに対する処置をどうするかということは、これは道路局長の所管でしょうが、あるいは警察だけでは現行法どおりにいかないということなんで、行政指導あるいはそれがうまくいかなければ立法措置にするとかやっていかないと、相当な距離が専用道路化してしまう。これは非常に困ったことだと思うのですね。これに対してすでに検討し、結論があればお聞かせをいただきたい。
○説明員(蓑輪健二郎君) 実は採石、川砂利、山砂利の問題につきまして、砂利の需要がきわめて多くなりまして、その関係で至るところでこういうような不和が起きております。これをある所定の場所まで運ぶときに、いま委員長のおっしゃいましたように、非常に無秩序に、かってに道路があればどこでも通るという状態が一部出ております。私これでははなはだいけないと思っております。じゃ、これに対する対策をどうするかということになりますと、いまのそういう砂利の採取その他を許可する場合に、やはりそれの運搬路というもののある程度の指定なり、そうして指定された運搬路に対しては、やはり一般の交通も通るのでございますので、適当な舗装をするなり、沿道に迷惑がかからないような一部局部の改修をするなりということをやっていったらどうかと思っております。また、これはこの間京都府で一部そういうところがございまして、係官を派遣いたしまして現地も調査させましたけれども、町村道の至るところを通っておる。で、一部町村道ではそういうダンプトラックが通らないように杭を打っても、すぐそういうようなものは引き抜かれてしまうというようなことがありまして、やはり私たちの考えとしては、そういうものを運搬するダンプトラックのルートを指定する、指定したルートについては道路管理者としてもある程度の安全管理もし、ある程度の道路の改修もやっていくということが必要ではないかと思っております。ただ、この指定するということが、いまの現行の法律の中で簡単にできるかどうか、この辺実は警察庁ともいろいろ今後協議したいと思っております。なるべくそういうような採石なり山砂利の採取場から幹線の道路に至るまでの道路につきましては、何らかの規制をもちまして、運搬も十分できるし、沿道にも迷惑がかからないようなことを考えていかなきゃならぬというふうに思っております。現在検討いたしております。
○瀬谷英行君 道路の問題に触れたいと思うのですけれども、ここでも結局砂利を積んだダンプカーが狭い道を走る。国道を走られてもなかなかたいへんなのに、狭い道を縦横無尽に走り回る。そうすると、狭い道だけを唯一の通路にしている人がどんな思いをしておるかということは、私から説明するまでもなくわかってもらえると思う。だから、道路問題についても、これはいま委員長からお話がありましたけれども、やはり相当深刻な問題として今後対処してもらいたいと思うのです。 それから最後につけ加えておきますけれども、この砂利の問題について、こまかなことを並べますと時間がかかりますから大ざっぱに言いますけれども、市のほうで陳情に行く。九月二十六日に建設省にも陳情に行った。それから県のほうにも陳情に行った。その際に、栗原知事のほうでは、その陳情に対しては御趣旨ごもっともだというふうに言って陳情者を激励した。十月の五日になって、十日あとになったら、今度は大塚副知事が、今度許可することになったから反対しないでくれ、こういう話なんですね。これは行った人にとってみれば、おそらくずいぶんふしぎなことだと思う。地元の人にとっては、わずか十日の間に、あなたの言い分はけっこうだ、それが十日後にはそうは言わないで、ひとつ反対しないでくれ、許可することになった。こんなことでは、やはりお役所に対する住民の信頼を失なわせることになる、こう思うのです。だから、これをもう一度おかしいじゃないかということになれば、県の立場がおかしくなる。しかし、それを認めていけば、今度は満場一致できめた市の立場がおかしくなってくる。こういう事柄でありますから、いろいろな内部事情というものも介在はしているかもしれませんけれども、その点を含めて十分にお調べをいただきたい、こう思うのであります。 それからこの件につきましても委員長にお願いしたいと思うのでありますが、近いところでありますので、できれば建設委員会として実情を見ていただくようにお取り計らいを願いたい、こう思うのです。 それから道路の問題について、今度は大臣にお伺いいたしますが、あとあと質問者もありますので、私のほうから多少はしょりますが、最近交通の渋滞が非常にひどいわけです。埼玉県の場合は、国道四号線が東北のほうへ走っておりますし、十七号線が上信越のほうへ走っている。いずれにしても通過地域になるわけです。で、調べてみますというと、約八割というものはよその県の車が走っている、そういう実情だそうであります。しかも交通事故というものが非常に多い。場所的には交通が渋滞をする場所なんです。たとえば熊谷周辺、浦和で言うと北浦和周辺、道が細くなっているところがあるのですね。四車線のところもあるかわりに、場所によると二車線くらいになってしまうところがある。道路ばかりは途中でもってくびれてしまったんじゃ、何にもならぬわけです。だからそういうくびれたところについては、バイパスをつくるという計画はあるけれども、そのバイパスの計画が四十六年とか四十五年とか、こういうふうに言っているわけです。その間どうするかという問題が出てくる。だから、少なくとも国道というのは四車線ぐらい最小限ないとまずいと思うのですから、バイパスの計画があるならあるで、それを推進していただくことはけっこうなんでありますけれども、さしあたって今日の極端な渋滞を救済をするという意味で、二車線の区域を四車線に拡幅するといったような措置は早急にとられないと、動脈硬化的症状を呈してくると思うのであります。これらの問題について、大臣としてはどのような対策を講じていただけるものか、お伺いしたいと思います。
○国務大臣(西村英一君) バイパスをやっても間に合わぬじゃないかというようなところも確かにあると思います。したがって、それはやっぱりケースバイケースでございまして、そういうところは二車線を四車線に直すというようなことを急がなければならぬ。いろいろな場合があると思います。いずれにいたしましても、非常に現在の自動車の増加のしかたが急ピッチでございますので、やはり場所によっては早急に直さなければならぬということについては、私も力を尽くしたいと、かように思っております。
○瀬谷英行君 この問題も、砂利の問題と一緒にやはり調査をしていただきたいと思うのです。道路の実情というのは、これはもう山の中まで入らなくても、一目見ればすぐわかることなんです。どうかあわせて院として実情をお調べいただきたい。このこともあわせてお取り計らいいただきたいということを委員長にお願いいたします。 それから交通渋滞対策と関連をしてくるのでありますけれども、建設省で悪質不動産業者の調査をやったということが新聞に出ておりました。で、悪質不動産業者の摘発をするということも非常にけっこうでありまするけれども、その原因は何かということになると、住宅政策のおくれということになると思うのですね。住宅事情が悪いので、勢い何とかして住宅を求めようとして、今度は土地を求めよう、住宅を求めようとして、悪質不動産業者にひっかかるという問題も出てくると思うのです。問題を根本的に解決するためには、住宅対策、あるいは交通対策を総合してやらなければいかぬということになると思うのです。だから、もし東京というものを、一千万のこのマンモス都市東京というものを分散をするということができるんなら別だけれども、それができないとすれば、どうしても首都圏というものを、一貫した考え方でもって、住宅なり交通というものを総合的に考えていく必要があると思うのです。だから、もうこの近辺はどうにもならんということであれば、五十キロ、百キロの地域に住宅地域を設けて、そことの連絡を、たとえば通勤新幹線といったような新しい鉄道でもって結ぶといったこともやらなければならんだろうと思うのでありますけれども、それを行なうためには、建設省だけではなくて、国鉄ともあるいは運輸省とも連携をとって総合的な計画を立てなければならんだろうと思うのでありますけれでも、聞くところによると、国鉄では通勤新幹線という構想を持って、百キロぐらいの地域から東京を結ぶという計画も持っているということなんですけれども、住宅だけできて鉄道ができない。あるいは鉄道だけできて住宅ができない、あるいは道路ができない。こんなことになるとちぐはぐになると思う。だから、それらの一貫した計画を建設省としておやりになる考え方があるのかどうか。もしそういう構想があるとすれば、どのようなものであるかということをこの機会にお伺いしたい。
○国務大臣(西村英一君) 私は、実は先般から交通は総合政策がなくちゃならんということで、昨日それをやったばかりでございます。国鉄総裁の石田さんが私に会って言うのは、君のところは一体けしからんじゃないか、住宅をつくるのに、一体住宅をつくったばかりで任務が終わると思うのか、一体足はどうするのだということを、かねがねから国鉄総裁から言われておりましたので、ことにいまのような勢いで都市に人口が集まれば、通勤輸送ということはもう国鉄としてはたいへんなことだということで、たびたびおしかりがあるわけでございます。したがいまして、そうでなくても、建設省も交通政策をやっているところである、運輸省も交通政策をやっているところであって、相互不可分の関係がある。したがいまして、ぜひとも交通につきましては総合調整をやらなければならんというので、先日、私、運輸大臣、国鉄総裁、日本住宅公団の総裁、かたがた関係者が寄って第一回の会合を開いたわけであります。新都市交通総合対策懇談会。で、いま言いましたように、一体住宅をつくるにしても、やはり行政上の打ち合わせがうまくいくならば、やはりその面から考えてもう少しうまい方法ができるのじゃないか。また、私のほうでも鉄道輸送の関係をよく知れば、ああいうところに団地をつくらなくても、あそこにつくればよかったというようなこともあり得るというようなことで、今後、これは定期的に事務当局の会合を開いて、そうしてこれをトップレベルに上げて政策をきめていくということを昨日やったばかりであります。したがいまして、鉄道におきましても、輸送の新幹線をつくる、それもけっこうでございます。したがいまして、こういうことを相互に調整していこう、こういうことをぜひともやりたいと思いまして、昨日第一次の会合をやりましたが、この会合において私は、第一番には、建設省のほうは、運輸省の計画が鉄道関係において一体どうしようとするのか、ひとつそれを十分話してもらいたい。第二番目には、日本住宅公団において、住宅の戸数はきまっておっても、それを一体どこに持っていこうとするのか、今後五カ年間の間に。そういう全貌をひとつ運輸当局に知らしてもらいたい。しかして後に調節をとっていきたいのだ、こういうことを申しているのでございます。 まだ大きい問題といたしましては、いまもトラックの問題、砂利の問題が出ましたが、要するに、これは流通秩序の確立ということをもう少し考えなければならんのじゃないか。ますますトラックも込みますが、一体輸送でもって一番重量のかかっているものは鉄でございましょう。その次は油でございましょう。その次は、おそらく重量の問題については砂利かもしらんと思うのです。このために、このように車がたくさん走っているのでございます。したがいまして、この流通機構をうまくやるためには、砂利の問題にしても、センターをつくる。私は、センターをつくりたいと思って一生懸命やりましたが、なかなかできません。しかし、一カ所でもつくろうじゃないか、ここにためておこうじゃないかということで、政府みずからやりたいと考えております。また油の問題につきましても、瀬谷さん御承知のとおり鉄道で相当の油を使いまするが、あの油は一一トラックで運んでおるのでございまするが、流通の面からいきましても、パイプラインでセンターに送るというようなことが、最も可能な方法でいい方法ではないか。油に使っておるトラックの量はばく大でございます。しかも非常な危険なところを通っておるのでございまするから。いずれにいたしましても流通機構を受け持っておる運輸省と、流通機構のやはり片一方をかついでおる建設省は、相互密接な関係がありますので、その辺の問題について改善をしたいということを考えておる次第でございます。
○委員長(藤田進君) 他に御発言もなければ、本件に関する質疑は、この程度にとどめます。 —————————————
○委員長(藤田進君) 次に、東北縦貫自動車道建設計画に関する件を議題といたします。
○村田秀三君 私は、東北自動車道建設について質問をいたしますが、東北自動車道といいますると、これは関東から東北にかけまして関係あるわけでありますが、その中でいま問題になっております福島県の問題、ここにいま福島県の県内紙の民報、民友という新聞がございますが、その二つに、二十一日から強制立ち入り測量を開始する、こういうことで、一つの新聞には、からだを張って土地を守る、いまさら離農できぬからブルの下敷きになっても土地を守るのだというような報道、それからもう一つの新聞には、立ち入り測量をめぐり緊迫、こういうことで、いわゆる地権者の集団が、人を集めてそして強制測量を阻止するというかまえを沿線各地に展開しておるというのが実情でございます。まさに緊迫した情勢であろうと思いますが、そういうような実情でございますので、事福島にしぼってこれから質問をいたしますが、このことは、必ずしも私は福島県だけの問題ではなくて、将来関係する地域にやはり同じような問題が提起されてくるのではないか、こう思いますので質問をいたしたいと思います。ただ質問の前提といたしましては、これは明らかにお断わりをいたしておきますが、とかくいたしますると、私どもがいろいろ公団や県あるいは建設省が考え、やろうとしておることについて意見を差しはさむ場合に、道路建設に対して反対をしておるのではないか、こういうような感情を持ってお答えをいただくというようなことが間々あるのではないかと思いますが、私はそうではなくて、道路それ自体をつくることには一向反対をいたしません。むしろ促進の立場に立っておるわけでございます。それで、しかもどのように進めたならば促進さるるであろうかという意味も含めまして、私はこれから質問をいたしたいと思うのですけれども、まあ端的にお伺いをするわけでありますが、現地のいま私が簡単に述べたような実情について、建設省側も、あるいは公団側も承知になっておるのかどうかお伺いをいたしたいと思います。
○説明員(蓑輪健二郎君) 東北縦貫自動車道の福島、特に路線を発表いたしました二本松−須賀川間につきましては、その後非常にこのルートが水田をつぶすということで、これがもっと山側に動かせないかという陳情をたびたび受けておる次第でございます。 実は、東北縦貫自動車道につきましては、三十五年から東北地建でいろいろ調査をいたしまして、その後昭和四十年の十一月に幹線自動車道の審議会におきまして基本計画が策定されまして、昨年の七月に整備計画が策定されまして、整備計画の策定と同時に道路公団に対しまして施行命令を出しまして、道路公団がさらに精査をいたしまして、一番いいルートとしていまの発表されたルートを一応選定した次第でございます。これに対しまして、いま言いましたように、非常に水田をつぶすという反対がございます。これは東北が水田農業にたよる率が非常に高いので、その水田がなくなるということは、東北関係者にとりまして非常に重大なことだと思うのでございますが、まあ東北縦貫自動車道の将来の使命からいいまして、やはりこういうものは必要だということで、われわれとしては最善のいまのルートだと信じておる次第でございます。その後、やはりそういうような反対の陳情もございますので、やはりこれは昭和三十五年からわれわれが非常に長い年月をかけて調査した結果でございまして、やはりこれをいま発表いたしましてすぐに地元の御了解を得るということは、なかなかこれは人情の上からいいましても困難かと思いますので、やはりこうなった、こういうようなルートをとることが一番いいのだというようなことを、よく道路公団から地元の関係者に説得をしてもらうように、公団には申しつけております。その結果、いろいろ一部まだ反対は相当ありますが、やはり県知事、地元の市町村におきましても、土地の立ち入りの承諾している者も多いことだし、できるだけ早く調査をしてくれというような希望もございまして、収用法によります立ち入りの通告をいたしまして、この十一月二十一日からその通告によりますと、立ち入りができるような状態になっておる次第でございます。 —————————————
○委員長(藤田進君) この際、おはかりをいたします。 本件調査につきまして、日本道路公団の役職員を参考人として出席を求め、御答弁をいただくということに取り運んで御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(藤田進君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○参考人(富樫凱一君) ただいま道路局長から御説明がございましたが、道路公団側としてもう少し詳しいことを申し上げたいと存じます。 須賀川と二本松の間の路線は、本年の五月十五日に発表いたしました。その後、地元に対して計画の御説明をし、御納得をいただくように説明を続けておるところでございます。現在までに関係の地権者の総数は約九百名おられますが、そのうちの八百名ほど、率にいたしますと八九%ぐらいになりますが、立ち入りを了承されるに至っております。それで立ち入り測量の手続でございますが、本年の六月十三日に公団から福島県知事に、事業準備のために立ち入り測量を実施する旨の通知をいたしました。県はこれに基づきまして公示いたしまして、これは六月の三十日でございまして、測量の実施期間は四十二年の七月一日から四十四年の三月三十一日までとされたわけでございます。この公示がありましたが、公団は地元関係の説得、説明につとめまして、いよいよ立ち入り測量をするという通知を関係市町村に出しましたが、これは十一月十五日でございます。これによりますと、立ち入りは本日十一月二十一日から立ち入り測量のできる手続は済んだわけでございます。地元関係について見ますと、反対のない部落が数部落ございます。須賀川市の西袋、それから郡山市の大槻、それから富田、それから二本松市等は、これはほとんど反対がございませんので、本日から立ち入り測量ができるわけでございますが、公団といたしましては、その他の区間についてまだ御反対の向きもございますので、今月末から立ち入り測量をいたしたいと考えております。それまでにはよく地元も御納得いただいた上で、立ち入り測量するつもりでございまして、先ほど御質問の中にございましたけれども、強制立ち入りというようなことは考えておらない次第でございます。
○村田秀三君 まあ私がこれからお伺いしたい問題点について前後いたしますが、いまの答弁の中にありました問題について確認をいたしたいと思いますが、最後の総裁の答弁の部分ですが、地元に反対がおる限りは強制立ち入りをしない、このことは確認できますね。
○参考人(富樫凱一君) 反対のない限りはということでございますが、地元の大方の空気が立ち入り測量に御了承願えれば、立ち入り測量をする考えでございます。
○村田秀三君 それは前の答弁とちょっと違うじゃありませんか、これは。いままでいろいろと述べられましたことについても、私が認識をし調査をしておることとは違う部分もございますが、いま須賀川の西袋、あるいは郡山の大槻、富田ないし二本松、これは反対がないので、今日以降測量を開始したいと思うが、しかしまだやっておらない。それからその他の地域の反対の部分、これも説得をし了承をいただいてから測量をしたい、こういう説明でしたね。ということであれば、そのままに受け取ってよろしいんじゃないですか。それを特に言い直しする必要ないと思います。まことにそのような態度はりっぱでございまして、その態度こそが、促進の一つの大きな要素に私はなるのではないかと思いますから、それはそれなりによろしいと、こう思います。大方の大部分といいますけれども、一人でも二人でも反対があるということは、これは前の総裁がおっしゃったことばの中にこれは含まれておるということに理解しますが……。
○参考人(富樫凱一君) これはわれわれの経験から言いましても、どこにでも必ず反対がございます。それが一人、二人理不尽なことを申されて反対されることもございます。そういう場合には、その他の皆さんが御了承していただけるなら、これはまあ測量を始めるという考えを申し上げたわけでございます。
○村田秀三君 そうすると、理不尽な一人二人の問題であるということですね。それは明らかにしておきたいと思います。とにかく土地を売りたくないという者が理不尽だという理解にはなかなかなりにくいわけですから、結局一人二人と、こういうことで確認をしたいと思いますが、よろしゅうございますね。
○参考人(富樫凱一君) これは比較の問題でございまして、まあ百人おるうちの一人二人というようなことであれば、これは測量をしないわけにはいかぬと私は思うわけでございます。その一人二人が絶対数というふうに御解釈願うと、はなはだ困るわけでございます。
○村田秀三君 まあ変なところへ論議を発展させるようなんですが、これはまあ限界の問題、それから当事者間の認識の問題、さまざま関係あると思うのですがね。土地を売りたくないと、手放したくないという者は、これは理不尽とは言えないと思うのですよね。これはそのとおりでしょう。それから、百人のうち一人二人と言いますがね。それじゃこの限界はどこへ引くわけですか。つまり、百人のうち三分の二以上反対しておれば、これはとても立ち入れませんとか、あるいは百人のうちたとえ一割であっても、その反対をする理由というものがまさにこれは妥当なものであると認める場合にはこれはやりませんよとか、いろいろあると思うのです。この場合、やはり土地を手放したくないということそれ自体は理不尽という判断にはこれは立てないわけですね。ずいぶんこまかい話に入っていくわけですが、まあ私はこういう問題は、実は本質的に考えておらなかったけれども、まあおたくのほうから話が出ましたから、この際確認をしておくわけですが、その辺のところをひとつ明らかにしていただきたいと思います。
○参考人(富樫凱一君) これは率がどの率であればその測量をやるのか、あるいは測量をしないのかというその率をきめて申し上げるわけにはいきませんので、現地でいろいろ地権者の方と折衝をしておりますから、それでその部落の全体の空気というものも、現地の者はつかみ得るわけでございます。その上での判断に立つわけでございまして、率をもって示すことは困難かと思います。
○村田秀三君 最初のことばが見せかけであったということが、だんだん出てくるわけですがね。それじゃまあ具体的に私言いますが、ここに新聞が出ているわけですよね。これは地権者が反対をする。そこで、立ち入り測量をさせたくないということでそこにがんばっておるという際にですね、まあそれを取りのけても実施をするという、そういうことはやらないと判断してよろしいですか。
○参考人(富樫凱一君) 強制測量はしないということを申し上げましたのは、その意味でございます。無用の衝突を起こしたいとは考えませんので、そういう場合には御納得のいただけるように説得を続けるつもりでございます。
○村田秀三君 まあいま当面具体的な問題をですね、事前に不測の事態を防止するということはですね、まあこの辺がとりあえずポイントでありますから、いまお答えをいただきましたように、最初のことばもそうであります。反対の地域があるならばこれは強制をしないという、いろいろ詰めましたが、結果的にはとにかく地権者が立ちはだかって、やっちゃいかぬと、やってくれるなと、こういうような行動がある際には、強制測量はしないということですね。この点はお約束できますね。
○参考人(富樫凱一君) お約束できます。
○村田秀三君 わかりました。 それではそのような前提に立ちまして逐次質問をいたしますが、まあ結論から言いますると、大体三つ問題点があるような気がいたします。その一つは、いわゆる、もちろんこれは農耕地を通る部分が大体潰廃される面積の半分になるわけでありますから、非常に農耕地が多いということが言える。これはまあ福島県の場合、実情を御存じの方はおわかりと思いますけれども、宮城県のようなたんぼばかりのようなところではありません。山地も農地も樹園地もある。こういう地域の中でいわゆる農耕地が半分にも達する。そこでこの農耕地を通してくれるなという強い願い、これが路線変更してもらいたいという要求になって私はあらわれてきておると思います。 そこで、もうそう時間をかけてもしかたありませんから、端的に私は申し上げるのでありますが、いま発表になっております路線は、これは最終確定でありますか、これ以外にはないんだということなのかどうか、これをひつ道路局長にお伺いします。
○説明員(蓑輪健二郎君) ただいまの御質問の非常に農耕地をつぶす、確かにそういうことかと思います。それに対して路線の変更をしてほしいという要望も聞いております。この路線の変更につきましては、やはり奥羽山脈の山を通してくれという要望のように聞いております。これは実は話しますとちょっと長くなるかもしれませんが、昭和三十四年に東北自動車道の建設促進委員会というのが民間にございまして、それが一応発表したルートに、この奥羽山脈の山を通るようなルートがございました。実は建設省で三十五年から調査をいたします場合に、やはりこの促進委員会のひとつ山側を通る案もよく検討したのでございます。こういうものの資料によりましても検討いたしましたが、やはり現在山側と、さらに四号沿いの現在にほぼ近いルートを検討いたしますと、山側の場合は、非常に道路の構造上相当の勾配もとらざるを得なく、また曲線半径も大きな半径がとれないというようなことで、高速道路としてきわめてスピードの出ない低規格のものにならざるを得ない。また、その上非常に工費が、その当時の試算でも約五割くらい経費が高くなり、また実際車の発生源からかなり離れておるために、利用が非常に少なくなるということもございまして、現在の四号沿いのルートをいろいろな案をつくりまして、それで検討した次第でございまして、現在発表されましたルートにつきましては、これはそういう検討の結果、これが一番いいのだという形でルートを発表したのでございます。そういう意味で特に大きな事情の変化のない限りは、現在のルートが一番いいし、またこれでできるだけ東北縦貫自動車道の建設を促進していきたいというふうに考えている次第でございます。
○村田秀三君 私がお伺いしたのは、もう確定でそれは変更できないかという質問を申し上げたわけでありますから、まあそれに至る理由として、いま局長はお述べになったと思います。しかし、その問題は後ほど触れたいと思いますが、これは確定線路であって、もういかなる条件の変化があっても、変更はあり得ないとするものなのか、これは一つの計画であるから、条件の変化によってはこれは変更もあり得る、こういうことなのか、そこのところをひとつお伺いしているわけです。
○説明員(蓑輪健二郎君) まあいろいろ条件がございますが、理屈の上から言えば条件が変わってくれば変更もできるかと思いますが、やはりいまのところいろいろわれわれも、耕地をもっと少なくしろという要望もございましていろいろやってみたのですが、やはり利用その他から考えまして、多少の変更をしてもほとんどとにかくいまの耕地のつぶれ地が変わってこないということになりますと、やはりいまのルートが最善のもので、これを変更したくないというような考えでございます。
○村田秀三君 それではお伺いしますが、この地点が一番適切であるというのは、おたくの判断だろうと思いますがね、これは申し上げたくなかったわけですが、過般、社会党の東北開発特別委員会においでをいただきまして、その際にいろいろ話し合いをしたときには、とにかくどうしてもここでなければならないという理由をいろいろと了解づけなければ、説得工作というのは、これは完全なものにならないと私は思うのですね、その場合にここにきめる以前に実は山沿いをやってみた、しかし、結果的にかくかくしかじかだったというものがなければならないから、それもひとつお出しなさいと、これは出しましたか。
○説明員(蓑輪健二郎君) 実はその結果、東北開発特別委員会のほうに提出してございません。いろいろやった資料がございます。
○村田秀三君 その資料は私も見ておりませんから、見てもこちらはしろうとでありますから、はたしてわかるかどうかは別にいたしましても、その資料はひとつ出していただきたいと思います。当委員会でひとつ明らかにしていただきたいと思います。
○説明員(蓑輪健二郎君) ただいまの資料提出いたします。
○村田秀三君 それではその資料を見てから論議をせざるを得ないわけでありますが、これは私個人の考え、あるいは政治的な判断になるかもしれませんが、地方自治体、県はともかくといたしましても、関係する市町村は山沿いにしてもらいたいという意思表示というのが従来あったと思いますが、その点はどうですか。
○説明員(蓑輪健二郎君) 実は整備計画か昨年策定されまして、それによりまして施行命令を出し、その間、その前後からいろいろ県市町村を通じまして、ルートについて折衝したのでございます。その際に、できるだけ耕地を少なくしてくれ、山沿いに持っていってくれという要望はございました。いろいろそういう要望がございましたが、技術的な問題その他から山へ多少持っていったところもございますが、いまのルートにきまったように、お互いにやむを得ないということできまったように聞いております。
○村田秀三君 これは前に局長が言明したことをいまさら私が持ち出して、これを絶対確認しないとおかしいというものの言い方はしないわけですが、しかし行政者としては、良心の上に立ってひとつお答えをいただきたいと思うのですが、過般やはり東北開発特別委員会の席上で、確定路線は、最終決定でなく一つの案である。絶対不変の路線として押しつけるのは間違いである。現地の納得を求めるのが第一に必要であり、そのためにただいまも資料の提出を求めましたが、こういうことをやって説得する必要がある。こういうようなことを言っておりましたが、そのことには変わりないわけですね。
○説明員(蓑輪健二郎君) あの当時、社会党の東北開発特別委員会に呼ばれまして、私いろいろ説明したのでございます。そのときもいろいろ説明の中で、やはりこれは私たち相当長く時間をかけてやったのだし、この案が一番いいと思うと、しかし、相当反対があるということでもございますので、反対者の言うような、こっちへ持っていったらどうか、こういうルートにしたらどうかというようなお話がございますれば、これについてよく調査して、それでもそういう調査をいたしますと、やはりいまの調査とどちらがいいかということの比較になると思いますが、そういう比較もやることはやぶさかでないということを申し上げたのでございまして、やはりその調査をいま山側でやってみますと、多少山側に移したものでやってみますと、ほとんどとにかく耕地のつぶれ地が違わない、そういうことなら、いまのルートが一番いいんだということを、私も確信を深めた次第でございます。
○村田秀三君 反対者の方々が、ここはいまのところは反対だけれども、あの辺ならばいいんじゃないかこういう意見は出てきたのですが、山沿いといってもこれはいろいろありますからね。
○説明員(蓑輪健二郎君) その意見は、個々に多少いま山へ持っていったらどうかというような意見ではなくて、全面的にとにかく奥羽山脈の山腹へ持っていってくれというように私は聞いておりました。これは先ほど言いました奥羽山脈の山腹へ持っていくことは、非常に縦貫自動車道としては困難であるということで、できるだけ山へ持っていったような案を一応公団にも検討さした次第でございます。
○村田秀三君 どうもやはり首尾一貫しないような気がするわけです。先ほど道路局長の説明の中にも、県が早く測量してほしいというような希望も持ってきておるということもありましたが、県の意向なども受け入れながら、つまり最初東北開発特別委員会の中で発言されたこの考え方というのは、私なんかも了承できるわけですけれども、それが何か県段階の圧力と言うと言い過ぎかもしれませんけれども、そういうものによって考えが変わってきている、こう私は思わざるを得ないんですね。その点はどうですか。とにかくいまお答えをいただきましたもろもろのことは、一々検討したというけれども、はたして検討されたのかどうかということになると、私自身は不可解ですよ。もしも検討したとするならば、いままでの暫定路線あるいは建設省がやりましたところの暫定路線について、ここはこういう欠陥があるなどというような説明を聞いて、うんなるほどそうか、そうかという程度のものであろうと思うのです。事少なくとも現地の意見に対して真剣に取り組んだというやはり感じは、いま私は受けないわけです。これはどうですか。
○説明員(蓑輪健二郎君) 非常にこのルートにつきましては、先ほど言いましたように、非常に耕地をつぶすということで、できるだけ山へ持ってきてくれというような要望を聞きまして、それで、では東北縦貫自動車道として機能が失われない範囲で山へ持っていくようなルートが引けるかどうか、その辺を公団でやってもらったのでございます。やはりそういたしますと、地形上御承知のように非常に山が迫っておるところもあるし、いまの四号国道から離れている部分もございまして、やはりいまのルートに比べまして、大きないまの耕地のつぶれ地を少なくできないというような結果もございまして、そういうことから、やはりいまのルートが最善だというふうに、何といいますか、自信を深めたような、自信と言えばちょっと語弊がありますが、これが一番いいんだという考えを強く持った次第でございます。
○村田秀三君 私もここで、路線確定します、などというようなことを約束させるつもりで私は申し上げているつもりはありません。ありませんが、私らの立場になってこうずっと自分で考えてみたわけですが、私はもちろんしろうとですよ。しろうとですが、山沿い、山沿いと言いますが、当初、どこで出したのだかわからないような当初の計画路線、これは奥羽山脈の中腹を通るような計画だそうであります。私は図面持っておりませんが、そういうことを言っておるのではなくて、つまり平地と山地の境目あたりの田畑のないところ、田よりも畑がつぶれるのは、これはがまんができるわけです。そういうような地点を通した場合には、むしろ盛り土をする必要もないし、これは切り土すれば事足りるわけですから、それから交差する公共地もこれは数少なくなる。それからもう一点申し上げますと、いまの路線は全く四号線と並行的に走っておりまして、私も昨年の五月ごろ、建設委員をやっておりました。道路協会から、これからの道路ということで、いろいろとこれは都心部と都心部が直結したほうが経済効果が高いなどというような宣伝文句を見た記憶があります。全くいまの四号線と並行的に走って、そうしてインターチェンジでも、これはもう都心部とは私は言いませんがね、全くそう離れておらない地点にこれは当たるわけですね。このことを考えてみますと、道路建設法の第一条を見ますと、これは新都市、新農村の建設であるとか、整備であるとかということが書かれてある。そうして普遍的な地域の開発をはかる、こうなっているのですね。その目的は道路建設によって達成できると思ったら大間違いですよ。たとえば福島にしろ、白河にしろ、あるいは郡山にしろ、インターチェンジの存在するところ、もっともっとこれは十年先、二十年先を見た場合には、ふくれ上がることは間違いないわけですから、そのことを考えると、インターチェンジが町のまん中とは言わないけれども中心部に近いところに存在するということになるわけですよ。このことがいいのかどうかということを考えると、これは法の目的を達成するものではないし、むしろその都市部の発展を阻害するという考えにしかならないわけです。その新しい都市、新しい農村をこの道路によって建設するというならば、いまの都市の中心部から多少離れておってもそこに建設することこそが、私は法の目的を達成できると思う。そのことと、それから山沿い地帯の傾斜部を、切り土でもって道路をつくったほうが用地買収費も安かろうし、また反対もないだろうし、また耕地もつぶれないだろうし、経費も安くつくということは、しろうと考えでありますけれども、そういう考えを持っているわけですよ。明治時代に、東北本線が建設されるときに、汽車の煙でうちを焼くとか、桑がよごれて蚕が飼えないということで反対運動が起こったということを私も聞いております。当時の町から相当離れた地点に鉄道が建設されて、いまでは失敗したと思っている方々がいることを私は知っております。そういう意味の私は反対じゃなくて、やはり将来を、二十年先、三十年先を展望しつつ、なお今日の時点を解決しようと考えるならば、むしろ地元が言うような路線で再検討したほうが、よりこれはいいものができるし、また建設が促進されるだろう、こう考えているわけですよ。だから、そういうものに基づいて、私が言っていることは、これは地元の方々の大体の意見ですから、検討されたという事実があるならばお出しをいただきたいと思うんですよ。
○説明員(蓑輪健二郎君) ただいまの資料につきましては、先ほども申し上げましたように提出いたします。実はやはりこの建設法に書いてありますように、新都市、新農村の建設ということがうたわれております。縦貫自動車道というのは、やはりインターチェンジ以外は車が乗れないということで、現在の四号国道とはずいぶん性格が違うかと思います。やはりこの東北縦貫自動車道のインターチェンジを中心としたやはり道路網を、それに合ったような道路網をつくっていくということが一つの新都市をつくる基盤になり、また新しい農村をつくる基盤になるかと思います。またいまの奥羽山脈の中腹じゃなくて、平地と山との境ぐらい、この辺も非常にわれわれも考えたのでございますが、何ぶんいま四号国道を中心として考えますと、非常にそういう平地と山地の境が四号国道に接近しておるところもございますし、非常に離れておるところもございます。そういう山すそを通ったんでは、やはり一つの高速道路としての構造がどうしてもできなくなる。やはり相当平地をつぶさなければならぬという結果になろうかと思います。そういう意味では、やはり私もなるべく耕地を避けて山に行くような形で、いまのルートが選ばれたものだと思います。
○村田秀三君 先ほど道路局長は、地元から、路線をどこに想定したならばよろしいのではないかというような場合には検討するというようなことを言いましたね。そうしますと、まあこれはいま私が申し上げましたことなんですが、地元の大方の意見であることは間違いありませんが、いまここで私一人が言っても信用なさらないと思います。だから、地元の方々が具体的にそういう案を出してきた場合には、それを検討いたしますね。
○説明員(蓑輪健二郎君) 地元から具体的な案がございましたら、それの検討は十分いたしたいと思います。
○村田秀三君 もちろんその地元というのは、いま県はいまのところ一生懸命やる気になっていますからね。県が出すはずはありませんから、少なくとも地権者同盟とかないしはその周囲にある方方、これが出すものについて検討するということですね。——わかりました。 では問題を移します。私もこの問題が起きましてから初めて法律などを見たわけでありますが、幹線自動道法の十二条四項には審議会が新都市、新農村の整備に関して審議をする、調査をする、こういう項目がありますね。そういう項目があるわけです。これは審議会の中でその調査、審議をやったかどうかですね。
○説明員(蓑輪健二郎君) 特に審議会には路線部会、資金部会と設けられております。たとえば中央道のルートは赤石山脈から諏訪回りにする場合には、そういうような審議会に部会を設けて検討しております。特にそのほかに重大な問題のないときには、そういう部会にかけておりません。
○村田秀三君 そういう問題があったときには部会にかけているのではなくて、幹線自動車道建設法の第六条には総理大臣が必要があると認めたときは——これが第二項に移りまして、「国土開発幹線自動車道の沿線における新都市又は新農村の整備又は建設」、これに関して、「国の行政機関の長の処分について調整をする」、こうなっております。そして第十二条にいきまして、審議会の所掌事務の第四項「国土開発幹線自動車道の沿線における新都市又は新農村の整備又は建設に関し調査審議すること。」こうなっております。したがって、この二条の内容を考えますと、審議会でその審議をしたかしないかということは、まあ内閣総理大臣が必要と認めないからしなかった、必要と認めたからしたということに私は理解をするわけですね。そこで、私はいわゆる審議会でこの東北縦貫自動車道建設に関連をして第四項の作業をしたのかしないのか。もしも、しなかったとすれば、なぜ必要がないと判断したかということなんです。
○説明員(蓑輪健二郎君) これにつきましては、実際結果から言いますと、具体的に新都市、新農村の建設についての具体的な計画については、いまだに審議しておりません。いろいろこの問題は要するに幹線自動車道をつくるというそのときに、その周辺にどういう土地を張りつけ、また新農村をどうやっていくかということになりますと、非常にむずかしい問題がございまして、なかなか各土地で、各地区で、各幹線自動車道の沿線でこういう計画がなかなか具体的に立たないということもございまして、まだこういうような具体例を審議会にはかけてはおりません。
○村田秀三君 そうすると、そういうことは必要ないと判断したからしなかったということですか。
○説明員(蓑輪健二郎君) これは幹線自動車道というのは、法律の趣旨もございまして、やはり新都市、新農村というものを整備する一つの基盤になるかと思います。で、これが幹線自動車道そのものが新都市、新農村を建設する直接の基盤ではありますが、直接の方策ではなくて、それに伴った道路網をどうするかということが、一つの新都市、新農村の基盤を整備することになると思います。そういう意味で、これにつきましては、今後やはり幹線自動車道をどういうように生かしていくか、どういうように沿道をやっていくかにつきましては、具体的にいろいろ計画をこれから進めていきたいと思います。
○村田秀三君 そうすると、そのほかにも聞いてみたいことありますが、まあ法律の第一条というのはどこかへ行ってしまった。ただ、地図の上に線を引いて、そこへ道路をつくれば事足れりと、こういうことですか、極端な言い方をいたしますが。少なくともこの審議会において新都市、新農村の整備に関する審議がなされていないということは、総理大臣が必要がないと認めたということに理解できるわけですね。そうしますと、総理大臣が必要がないと認めた理由は何か。ここのところを聞きたいわけです。そうしないとおかしなことになると思うのですよね。これは別な問題にも触れるわけですが、多少ニュアンスは違いますけれども、基本計画を決定し、これを公表するわけでしょう。利害関係者は意見を出せというわけです、これは。意見の出しようがないわけですよね。この辺のところはどうですか。
○説明員(蓑輪健二郎君) これは、内閣総理大臣がその必要ないということでしないのではなくて、やはり新都市、新農村ということになりますと、全国の総合開発計画、こういうものも、やはりいままでの全国総合開発計画の手直しということもいま作業をやられていると思いますが、やはりそういうものの一貫で、一つの幹線自動車道を中心とした新しい都市、新しい農村を総合開発計画の一貫としてひとつ出すべきじゃないか、そういう作業を今後進めるべきではないかというように考えております。また、最後の基本計画を出したときに、これを公示いたしまして、利害関係者の意見を申し出るということでございます。これは別に基本計画を出しますと、大体のルートの通過地点が定まります。そういう場合に、やはり地元で考えております一つの開発計画、そういうものとの利害がどうなるかということについての意見の申し出ということで、これはやはり必要なことだと思います。
○村田秀三君 この地元と言いますがね。地元にもいろいろありますね。県も、市町村自治体もあります。それから地権者もおりますね。商業をやっている方もおる、山林を持っている方もある、たんぼをつくっている方もある、樹園地を持っておる方もある、そういう方々も地元でしょう、局長のおっしゃる地元というのは。そこで、私はさかのぼるわけじゃありませんが、この第四条に基づいて地元の意見を聞くことになるんだけれども、その意見を聞くときに、いわゆる十二条四項を受けて、そしてそれを具体化した九条ですか、それがあるわけですが、その中で具体的なものをきめなければ、意見の出しようがないのではないかということをまず言っているわけです、これは。それ以上お答えが進まないとすれば、審議会の中では、総理大臣が必要があると認めたか認めないかは明瞭でないようでありますけれども、いずれにいたしましても、やんなかった、そういう審議はやんなかったということは言えるわけですね。
○説明員(蓑輪健二郎君) 繰り返しますが、具体的な新都市、新農村の建設計画については、この審議会にはかってないわけでございます。やはり十二条の四項の精神からいいまして、幹線自動車道が新都市、新農村の建設というような目的を持っております。やはりルートをきめることによりまして、その周辺が、いまの経済の環境からいいまして、どうなるかというような大きな観点からのいろいろ見解は当然審議会でやられているわけでございます。
○村田秀三君 まあ、何ほどお伺いいたしましても、それは審議会の中でやらなかったことは事実のようであります。ただ、道路をつくれば将来関連ができて、そこに新しい都市や新しい農村ができるんじゃないか、こういう気分的なものはわかりました。 次に、お伺いしますが、法第九条では生活再建、環境整備のための措置をしなさいと、こう書かれておりまして、施行令の第五条で、生活再建、環境整備のための具体的な事項を何項目かに分けて書いてありますね。これは、いつどこでだれがするわけですか。
○説明員(蓑輪健二郎君) これは、具体的にはやはり補償の問題等もからみますので、道路公団で地元とよく、県も入れましてきめる問題だと思います。その中で、やはり公共の事業に必要なようなもの、いわゆる幹線自動車道の実施しますための公共的な補償については、これは道路の関係もございますでしょうし、また、農林省の土地改良の関係もございますでしょうし、各省とも関連があると思いますので、そういう各省と関連あるものにつきましては、道路局で中心になりまして、生活の再建または環境整備の手段を講じていく次第でございます。
○村田秀三君 それじゃ公団にお伺いしますが、公団はそれを行ないましたか。
○参考人(富樫凱一君) 道路公団のできます範囲は、設計協議の段階で、地権者の方といろいろ御相談して、地権者の希望もございますから、それに沿うてやるということが限界でございまして、その他の環境の整備でありますとか、大きな問題になってまいりますと、道路公団ではできないわけであります。
○村田秀三君 設計協議の段階で、地権者の意見を聞いたり相談をしてきめていくんだということなんですが、もうすでに設計協議などというような——まあ設計協議にも、それはいろいろあろうと思いますがね、とにかく強制立ち入りの告示をして、これは、すでに土地収用法がうしろにありますよということですわね。そういう段階であるわけですが、じゃ公団はいままで法第九条並びに施行令第五条に基づいたところの作業を、いま総裁がおっしゃられたのは、たぶんこういう手続になりますよということだと思うのですが、それはいつやりましたか。
○参考人(富樫凱一君) 立ち入り測量の手続は収用法に基づいてやっておりますが、これは、土地買収を収用法でやるという前提ではございません。中心線をきめる作業をやるということでございます。中心線にくいが入りましたならば、それから設計協議をいたしまして、用地を買収するという手続になってくるわけでございます。用地の買収は任意買収にいたしまして、相談ずくでやることに考えております。直ちに土地収用法の手続をやるという考えは持っておりません。
○村田秀三君 この辺の解釈は、少し法文上も私もあいまいだろうと思いますのでお伺いしているわけですが、まあ、用地を提供した者に対してはと、こういう言い方ですね。だから、用地を提供した者ということであるから、契約をして、これは公団に売りますよという理解もできるわけです。しかし提供する者、提供はまだしておらないけれども、これはもう地権者は固定しているわけですから、その固定した方があくまでもこれは前にしろ、うしろにしろ対象になることは間違いないわけですね。その場合に前か、うしろかという問題でありますが、前にしなければならないと書いてもない、うしろでなければならないとも書いてもない、もちろん条文を私なりに解釈すれば……。ところが、いわゆるなぜ売りたくないかという気持ちの中には、土地を取られたならば、おれは百姓をやめなければならない。あしたから、どうやって食べるかということが一番先でしょう。これが解決しなければ、売るか売らぬかという判断はできないですよ、これは。だから法律の条文が、これは売った者には、かくかくしかじかしてやるんだということであるならば、私は、この条文の作成というものは、いささか実情に即さないと思います。思いますけれども、それを明らかにしないから、むしろ混乱があるということは、私は言えると思うのですよ。少なくとも整備計画、実施計画の中で相当に調査をされたとするならば、いわゆる田が幾ら、畠が幾ら、樹園地が幾ら、山林が幾ら、宅地が幾ら、これを明細にされるということが、もうすでにできていなければならないわけだと思いますが、その場合、どうしようとするのか、ひとつお聞かせ願いたいと思うのですよ。
○参考人(富樫凱一君) 先ほど申し上げました中心線の測量が終わりましたならば、それに基づいて具体的な設計を立てるわけでございます。設計を立てますと、必要な用地の幅が出てまいりますから、それによって地権者と相談をするわけであります。それで、御質問にございました環境整備でありますとか、あるいは再建の問題でございますとか、こういう問題になってまいりますと、公団の所掌の範囲を出ますので、これは県に中に入っていただきまして、用地を提供された方の今後の営農方針であるとか、そういうことを県の立場で、事業の計画を説明いたしまして、それで納得していただくわけでございます。 それで、価格の問題でございますが、これもいろいろ折衝しなければきまってきませんので、公団では、部落単位ごとに集まっていただきまして、それで土地の価格をどうするかという御相談を申し上げるわけでございます。あらかじめここは幾らというようなお示しはむずかしいので、折衝の段階で大体きまっていく、こういう姿になると思います。
○村田秀三君 土地の価格まで私は聞いていないのですが、きわめて不明瞭であるということですね、すべて。先ほどお話のあった県の営農計画なるものを最近発表したやに聞いております。一部の方がそれを見て、中身は何にもないのだと、こんなものでおれたちが言うことを聞くと思ったら大間違いだということを言っているというのですね。だから私は、法律の条文もそれはあいまいでありますから、その点は、私は言いませんが、少なくともいわゆるどこの太郎兵衛はどこそこに田があって、これがつぶれるというようなことをみな調べてあるわけでしょう。どこの太郎兵衛の宅地を通って柿の木一本なくなりますよ、柿の木一本の話までは、これはずいぶんこまかいかもしれませんが、そういうことは概略わからないわけですか。
○参考人(富樫凱一君) 概略はわかるわけでございますけれども、設計のいかんによりまして、盛り土にするとか高架にするとか、いろいろございますから、それがきまりませんと、ほんとうの幅は出てこないわけでございます。
○村田秀三君 その辺のところがじょうずに進めるか、へたに進めるか、順序の問題だと私は思っております。確かに中心ぐいを打って両幅をきめて、おまえのへいまでかかるよというところまでいくのには、これはまだその段階ではないことは私もわかります。わかりますが、少なくともどの地域がどうなるということはこれはもうわかるわけでしょう。少なくとも線を引いちゃっておるのですからね。だとすれば具体的に、これはこうなりますから、こうしますよという条件が前に出てこないとこれは不安で、返事していいのか悪いのかわからぬですよ。そうでなくて、あとどうなるかわかりませんが、責任持ってやりますからということでやりますと、言ってみれば地図の上に線を一本引っぱって、ここはもう動かせないのだ、あとは土地収用法でやるだけなんだということと変わりはないと思いますので、その辺はどうですか。
○参考人(富樫凱一君) 設計協議という機会を何カ月か持っておるわけであります。この段階で地権者の方と、ここはこうなりますという説明をいたしまして、それで地権者の側としては、ここはこうしてもらいたいという意見も出てくるわけであります。そういうことで、設計を固めてまいるわけでございますから、十分地権者の方とは御相談する機会があると私は考えております。
○村田秀三君 どうもなかなかかみ合わないところですが、私がこの作業の順序といいますか、手順について専門家でありませんから詳細に知っておらないというところにかみ合わない原因があるいはあるのかもしれませんが、いずれにいたしましても、ともかく地元の方々は、将来どうなるかは知らぬけれども、地図の上に線を引かれた、これを変えちゃならないのだ、そうして、いや、それは価格の折衝があるとかいうことは後日あるにせよ、このまま取られてしまうのだ、平たく言えばこれですよ。これがやはり、何を言っておるのだ、おれのものじゃないか、取れるものなら取ってみろという強い抵抗のところに変わってきているというところに、今日混乱が起きている実態があるわけですよ。と同時に、建設省やあるいは公団側がわれわれと話をする場合には、非常にものわかりのいい話をしている。ところが、実際に県段階に行きますると、これはもう六月、七月ごろの段階ですよ。何をおまえら反対したって土地収用法でやっちゃうのだ——このことばですよ。これは説得ですか。そうではありませんね。脅迫ですよ。こういう手順で進められてきておるところに、一番の私は問題があると思うのですよ。時間が経過しますのに、なかなかその問題についての結論は出てこないようでありますから、先に進みますが、県がこのあとに土地収用法が控えておるのだということで、安心し切っていたと想うのです、正直に言って。それはどこからきているかというと、やはり道路公団と県知事が協定をした、用地取得についての業務に関する協定ですか、正式な名称は私忘れましたけれども、そのことによって県が何かしらん自分がひとりで受け持ってやらなくちゃならないという印象の中で、積極的に進めているという以外に、混乱の原因は考えられないのです。公団は過去の経験によって、それは県知事と協定をしてやったほうがよろしいという判断に立っておるようでありますが、その辺のところをもう少し実際どうなるか聞いてみたい。
○参考人(富樫凱一君) 地図の上に線を引っぱって、あとは用地は土地収用法でやるんだと、こういう考えをもし地元の方に持たれたといたしますと、まことに申しわけのないことでございます。私どもはそういう指導をいたしておりませんが、そういうことがありましたならば、厳に注意いたすつもりでおります。現にいままで新線発表以来数カ月を経ておりますが、この間に縦貫道の説明を各地権者にいたしておるわけでございます。これは、縦貫道がどういうものができるかというもっぱらその説明であったわけでありますが、そういうことでだんだん御納得をいただいてきたと思っておりますが、収用にあたっては、直ちに収用法を適用するということでなくて、大方の御納得をいただいた上で、また必要があれば収用法をかけるという考えで進んでおるわけであります。
○村田秀三君 まあ、これは私の意見でありますが、この作業の手順といいますか、今回の混乱の一番の大きな原因というのは、非常に省略されている部分があるのです。第一番には、先ほど審議会の中で新都市、新農村の審議がなされておらない、あるいは具体的な建設後におけるその地域の条件なり、地権者の動向というものは何ら配慮されておらない、こういうところに一番混乱の原因が私はあったように思うわけです。そこで、これはおそくはないのでありますから、どうしても、先ほど申し上げました新都市、新農村の実態がどういう形になるのか、あるいは道路建設がされて以降、その地方がどのようにこれは影響を受けるのか、ないしは個人個人に対してどう責任を持つのかということを明らかにして、そして、先ほど公団の総裁も言っておりましたが、決して無理をしないで、最後まで説得——説得といっても、私はこれっきりないんだから、ちょっと泣いてくれという説得のしかたもあろうと思うんですが、そうではなくて、一人一人が本心から了解をして、そして将来、自分がどのように生活できるのかという姿を描いて、それをいわゆる公団なり、あるいは建設省、あるいは県が、保障できるという体制まで持ち込んでいって、初めてやはりこれは完全な説得ということになるんじゃないかと思うんですね。そういう手続を省略をしないで、単に強制だ。土地収用法だというようなことでなくて、これは進めていただきたい、こういう希望を申し添えて、私は終わりたいと思いますが、いずれにいたしましても、本日お約束をいただきました冒頭申し上げましたところの、現地で混乱が起きるような強制測量はあくまでも実施しないということ、ないし道路局長が答弁をいたしました地元から出てきました推定路線については、誠意を持って再検討をする。再検討をするということは、当然それが妥当性があるとするならば、路線の変更もあり得るという、前のことばにかえっていくと私は思いますが、その二点を確認をしたいと思いますが、よろしゅうございますね。
○参考人(富樫凱一君) 公団に関する部分はお約束を申し上げます。
○説明員(蓑輪健二郎君) 地元のいろいろこういう路線がどうだということについては、これはやはり誠意を持って検討して、どちらがいいかの結論をつけていきたいというふうに考えております。
○村田秀三君 この際、私は提案があるわけですが、いろいろ現地で混乱を起こしておるやはり原因というのは、一つは、県と道路公団が協定を結んで、土地取得に関しては県がこれを先行的に進めるというところに一つ問題があり、それから基本計画を決定して、そして実際に工事を施行するまでの間におけるこの手続といいますか、進め方といいますか、これが大きく大衆と遊離しておる、まさに一方的である。こういうところに問題があるような気がいたします。実際にこれは混乱をしておるのです。そういう意味合いにおきましては、やはりこの実情というものを当委員会が調査をいたしまして、そして、将来にわたって道路建設が——きわめて重要な道路でありますから、この道路建設がスムーズにいくようなやはり体制、それは立法措置ということになりますと、きわめて将来になるかもしれませんが、あるいは建設省ないし公団の行政的な面にわたっても、変えるべきは変えていかなければならない、こう考えますので、ぜひともひとつ今日の混乱の実情を当委員会が視察をしていただきたい。こういう提案を申し上げまして、質問を終わりたいと思います。
○委員長(藤田進君) 別に他に御発言もなければ、本件に対する質疑はこの程度にとどめます。 —————————————
○委員長(藤田進君) 次に、都市開発の基本問題に関する件を議題といたします。 質疑のある方は、順次御発言を願います。
○相澤重明君 時間がありませんから、きわめて簡単に質問したいと思うのですが、都市開発の基本方針についてお尋ねしておきたいのですが、まず、法律的な取り扱いとして、政府としては、都市再開発法のいま継続審議になっておる問題を推し進めていくということと、いま一つは、先ほどの御説明がありましたいわゆる都市計画法の改正等所要の手続を行なって、現在の過密化しておるところの都市の計画を策定をしていく、そういう考えであるのか、基本方針をひとつ御説明をいただきたいと思います。
○説明員(竹内藤男君) 御提案いたしております都市計画法及び都市再開発法は、現在いろいろな問題を起こしております都市のいろんな混乱に対しまして、制度的な解決をひとつはかっていこうという考えでございまして、都市計画法のほうは、一番大きく考えておりますのは、特に大都市におきまして非常に広範囲に、非常に低密度に、しかも乱雑な形で市街地が広がっていくという状況に対しまして、これを秩序ある市街地化をはかっていきたいというのが一番大きなねらいでございます。それ以外に、現在の都市が行政区域を越えまして広域的に広がっておりますので、都市計画そのものを行政区域単位でなくて、広域的にきめていきたい、あるいは現在建設大臣がすべてあらゆる都市計画をきめておりますのを、ものによりましては知事、ものによりましては市町村にこれをおろしていきたい、あるいは計画を立てます場合に、道路なら道路、下水なら下水というような形ではなくて、地域性と公共施設とを一体的にきめるように義務づけていくというような内容を含んでおりますけれども、そういうような考え方に基づきまして、これから激動いたしております都市計画に対して対処してまいりたい、こういう考え方でございます。それから都市再開発法のほうは、従来ございました法律を統合いたしまして、新たな手法を考えているわけでございますけれども、これは現在都市の特に既成市街地で起こっておりますばらばらにやはり不燃化が進んでいくというような状況に対しまして、ある程度街区単位あるいは数街区単位にこれをまとめて再開発していきたいというような手法を規定した法律でございまして、郊外部の問題、それから都市の中の問題、こういうものに対しまして制度的に前進をしたいということで御提案を申し上げておる次第でございます。 〔委員長退席、理事大河原一次君着席〕
○相澤重明君 自治省が地方のいわゆる地域の問題と同時に、現在は十六都市を指定をして都市の開発を推し進めていきたい、こういう方向をとられておるということを建設省は御存じなんですか。
○説明員(竹内藤男君) 実は、新聞で拝見しただけでございまして、具体的に私どもに連絡もございませんので、内容はあまり承知しておりません。
○相澤重明君 私は、大臣の時間の御都合でお帰りを願ったのですが、少なくとも内閣として、政府として、都市開発については重点施策としておるものだと私は思うのです。いま自治省が指定都市として十六都市を指定をされたということは、これは全国総合開発計画に基づいた拠点方式というのをとっているのですね。もう拠点方式をとるということになれば、いまあなたが御答弁されたような都市の再開発なり都市計画法なり、あるいは市街地改造法なりというもろもろの条件というものは建設省にかかっているわけです、これは。だから役所が違うからといって、自治省がやっているから、おれは知らぬということには私はならぬと思うのです。建設大臣も閣僚なんでありますから、そういう面で、この政府の連絡調整というものが十分できていないところにこの問題が私はあるのじゃないか、こう思うのですよ。ことしの八月全国の市町村長等が集まって、このいわゆる都市開発の問題と、それから地域のおくれている地域開発についての意見というものを大会できめているわけです。政府に対しては、少なくともこの都市開発のために地域開発都市建設促進法という法律をつくってくれぬか、大都市については、そういう政府としてはずいぶん力を入れているけれども、地域の都市に対しては力を尽くしていないのじゃないか、何にもやっていないじゃないか、政府は。したがって、この地域開発について都市建設促進法という、そういうふうなものをつくってほしい、次の国会には出してほしいと、こういうことまでいま全国の市町村長をはじめとして多くの人は叫んでいるわけです。こういうことについては御存じですか。
○説明員(竹内藤男君) まことに不勉強で申しわけございませんけれども、まだ内容をよく知っておりません。
○相澤重明君 これは一つ私はここに当時の、ことしの八月、全国大会で出された議案書を持っておるのですが、地方開発都市建設促進についての要望書というのを、全国地方開発都市建設促進協議会、この八月大会を行なっておるのです。 〔理事大河原一次君退席、委員長着席〕 これは自治省が主体としておるわけなんですね。ところが、私から言わせれば、この都市の開発については、建設省こそ大事な任務があるのじゃないか。その建設省が、いやそれは自治省の問題だからおれたちは知らぬと言われても、これでは行政がばらばらであって総合的なものにはなっていかないのじゃないか。これは現にこの協議会の会長は長崎県知事ですよ。長崎県知事がこれは全国の会長なんです。こういうことをやられておるということに対して、地域の都市の人たちは、全く地方開発については、政府が政策を持っていないこういうようなことを、新産都市ぐらいのもんだということを言っておるわけです。こういう点について、私はやはり、地方の問題だからといって、都市計画については、これは単に自治省にまかせるだけではなくて、先ほどの砂利の問題で、通産省の専管というこどじゃなくて建設省も共管にせめてしたいと、これくらいの大臣の発言があったくらいですから、地方都市開発こそ建設省が、自治省がそう言われても建設省としての意見を出すべきじゃないか、こう思うのです。したがって、知らないということでありますから、これはやむを得ませんが、少なくとも全国大会をしてそうして陳情書、要望書を出しておることなんでありますから、いま少し政府も積極的に私は取り組んでもらいたい。これは、その要望を申し上げておきます。 そこで、現在の都市再開発法の法律が通らない、あるいは都市計画法の改善案がまだ提案されていない現段階において、都市の改造なり都市計画を推進をするのに、一体どうしたらいいのか。先ほど派遣報告の中で大河原理事から報告のあった中で、都市開発株式会社というのが説明がされておりましたね。この都市開発をいわゆる公共団体が行なう場合と、それに準ずるというか、まあ私から言わせれば民間団体と思うのですが、都市開発株式会社なるものの性格と、そういうものを一体政府としてはどう見てこの行政というものを進めていくのか。まあ一つの例が、新橋の駅前に大きなビルができた。そのビルがどのくらいの収容者があるのか、それが効果があるのかよくわかりません、私には。あるいはまた、浜松町にそういうものができるということについても、よくまだ私も実態を知りません。けれども、先ほどの派遣報告の中にもあったとおり、都市開発株式会社というものはやはり各地域でできてくる。そのことといわゆる国の行政という公共施設というものとの関連というものをやはり明らかにしていかないと、せっかくつくったわ、実は役に立たなかった、投資の実はむだであったということであっては私はならないと思うのです。そういう点について、都市開発株式会社なるものの性格、あるいは今後そういうものを推し進める考えがあるのかないのか。この点についてお尋ねをしておきたいと思うのです。
○説明員(竹内藤男君) 先ほど報告にありました都市開発株式会社というのは、報告にもございましたように、大阪府が四〇%の出資をいたしておりまして、その他は民間から出資を募ってつくっておる会社でございます。東大阪地区におきましては、現在流通業務団地、トラックターミナルとか、倉庫、問屋等を集める団地をつくるために区画整理をやっております。区画整理自体は大阪府が施行いたしておりまして、したがいまして、区画整理で幹線街路の整備もやっておりますが、これは大阪府がやっております流通業務団地に当たる部分は区画整理でまとめるわけでございます。したがって、先買い的に土地を買っておりまして、その土地を買う仕事、それからそののちにまとまりました流通業務団地の上にトラックターミナルをつくる、あるいは場合によりましては、モデル的な問屋施設等をつくっていくという仕事をいまの都市開発株式会社がやるわけでございまして、したがいまして、先生おっしゃいましたように、公共団体のやるべき仕事、民間がやるべき仕事ということを一応は分けて考えているつもりでございます。今後都市再開発を進めていきます場合に、すべてを公共団体に期待する、土地を取得するところから建物を建てるところまで公共団体がやるということは、起債等の制限もございますし、また人間の制限もございますし、また場所によりましては、非常に高度な商業的な知識経験というものが必要でございますので、私どもといたしましては、でき得る限り民間にやっていただくようにしていくことが必要ではないか。その場合におきましても、もちろん公共施設等は、これは公共施設管理者がタッチしてつくっていかなければならない、こういうふうに考えております。ただ民間がやりますといっても、大きなディベロッパーが入っていって全部地元の人を追い出すという形ではなくて、そこは権利者がいるわけでございますので、関係権利者が中心になりまして、必要な場合にはディベロッパーの援助を得て再開発をやっていくというようなことを推し進めていかなければとても間に合わないのではないか、というような感じを持っております。
○相澤重明君 時間がないから資料要求をしておきたいと思うのですが、これは建築基準法とも関係しますね。したがって、都市計画についてのいまの都市開発株式会社なるものは、一体設立をするのに発起人という者はどういう人たちがなれるのか。あるいはいま局長が答弁せられたように単に土地の購入だけではなくて、その地域におけるところの商店なり、あるいは住民なりを収容する能力がなければこれは実際問題としてできないでしょう。そういうようないろいろな法律上の、まあこまかく言えば、たくさんありますが、法律上のいろいろな制限があるはずです。そういうものを防火問題等も含めて私はまあ推し進められることだと思うのですが、都市開発の株式会社というものをつくるにはどういう定款があるのか。そういう点をひとつ資料としてお出しいただきたい。 それから、これは時間がないからやむを得ません。質問できませんから、いまのことは資料を要求しておきます。その次に、公共施設の整備に関連する市街地の改造に関する法律があるわけですね。いまのこの都市開発株式会社といわゆる公共の施設に関連する市街地の改造に関する法律との関係、これはやはり相当私は問題が出てくるのではないかと思うのです。そういう関連性はどうなっておりますか。
○説明員(竹内藤男君) 相澤先生の言われました資料はあとで提出いたします。 それから、公共施設の整備に関連する市街地の改造と申しますのは、先生先ほどお触れになりました新橋の駅前でやっているような非常に密集市街地におきまして、区画整理というような土地だけをいじる方法では公共施設が生み出せないというような地域につきまして、建物を立体化することによって、公共施設の余地を生み出していこうという手法でございます。東大阪は若干家屋はございますけれども、まだ区画整理のできるところでございますので、東大阪におきましては、区画整理の手法で流通団地の土地を生み出す、つまり土地を流通団地としてまとめていくということでございますので、この法律によってやっておるわけではございません。区画整理法によってやっておるわけでございます。
○相澤重明君 公共施設の整備に関連する市街地の改造に関する法律は、これは人口密度とかあるいは大都市とかいう何らかの指定をする基準があるのですか。
○説明員(竹内藤男君) 法律によりまして採択の基準がございまして、先生言われました大都市に限るというようなことはございません。ただ、場所については、建築基準法の用途地域内であることとか、あるいは建物については、木造以外の建物と木造の建物の割合が一定限度に達していること、あるいはその地域を区画整理みたいな手法でやっては過小宅地が多いのでなかなかできないというような、常識的な言い方になりましたけれども、法律はもっと厳密に書いてございます。そういうような条件のある土地でやれるということになっております。
○相澤重明君 これは、全国でどのくらい指定をされておりますか。
○説明員(竹内藤男君) 十二地区でございます。
○相澤重明君 それもひとつ資料で御提出をいただきたい思います。 それから、今後いまの御答弁のような形であれば追加ということが可能だと思うのですが、そういう考えもあのですか。
○説明員(竹内藤男君) 実は、新しい都市再開発法によりまして、これとほとんど同じような手法でやることができるものですから、都市再開発法ができますと、そちらのほうに乗り移っていただきたいのでございますが、現在のところそういう意味で、来年度におきましては、新しい都市再開発法に基づく市街地再開発ということで数地区を要求してございます。したがって、具体的な個所について要求いたしております。
○相澤重明君 この公共施設の整備に関連するいまの法律で、いま社会的に非常に問題になっておる交通事故等に関する多くの問題が起きておるわけでありますが、そういうこの立法の趣旨からいって混乱をなくす、あるいは空地を多くする、いわゆる市民生活をよくしていくというのが目的でありますから、いまのような交通災害が多い場合に、その非常時の場合に、そこにこの法律を適用したようなところには、そういう交通センターというか、そういうようなものを設ける考えはないのかどうか。これは救急センターというのが各都道府県で病院等をつくり、あるいは施設をやっておるわけでありますが、これはなかなか地方自治体だけの費用でやるといっても非常に問題がある。せめて国の法律で地方が開発するなりあるいは国がそういうことを援助していくという立場にあるならば、当面交通戦争とまでいわれる交通問題についてのそういう収容するようなセンターというものも設けるべきではないか。こういう時期的に私はそういうことを取り入れるのが、あるいは内閣でもいろいろ交通問題については御検討を願っておるようでありますが、国会の中においてもすでにこのことは強く叫ばれておるわけです。そういう点で、これは全く新しい構想でありますが、そういうことを政府も考えられないかどうか、この点ひとつお尋ねしておきたいと思うのです。
○説明員(竹内藤男君) この事業によりましてできました建物は、特別にその地域に公害を与えるというようなもの以外はいかなる用途のものでも入れられるわけでございますから、計画といたしましては、そういう交通センターなりそういうようなものをこの中に入れていくということは可能かと思いますけれども、ただ、その部分を、区画整理で生み出すように無償でそういうような延べ面積を生み出すということはなかなかむずかしいと思います。
○相澤重明君 次に入ります。これは私どもが、私神奈川県ですから、東京を中心としたいわゆる首都圏についてはきわめて大きな問題でありますが、東京湾岸の環状道路をつくってほしいと、こういうことを、東京都を中心に周辺の神奈川とか、千葉とか、あるいは埼玉とか、山梨とかという県が寄って、実はいろいろと相談をしたわけです。首都圏についてはいろいろ問題点があると思う。しかし、開発するのにどうしてもいまの陸上だけではどうにもならぬから、この隘路打開には、東京湾に一つ環状道路をつくったらどうか、こういう意見を実は出しておるわけです。すでに運輸省は東京湾の計画を策定をして、国会に予算要求も出しておると私は思うのです。建設省がこのマンモス東京を中心に首都圏整備についていろいろ御苦労を願っておると思うのですが、いまの陸上交通の隘路を打開するのに、そういういまのような提案を地方自治体あるいは民間団体が結集をして叫んでおるわけでありますが、東京湾岸の環状道路というものをお考えになったことがあるのか、それともそういうことはまだ全然聞いていないのか、またそういうことを考えたこともない、そういうことなのか、ひとつ承っておきたいと思う。
○説明員(蓑輪健二郎君) 東京湾岸に環状道路をつくる、さらに千葉県の富津から横須賀に橋をかけて、これで東京湾岸全部環状に結び計画はございます。またその中で、やはり締め切り堤で、もう一ぺん千葉県と東京都をつなげるというような計画もございます。これにつきましては、われわれやはりいまの東京の交通の状況及び千葉その他の埋め立てによる開発の状況から見ると、やはりこれは必要なものだと思います。実はこれにつきましては直轄で調査を進め、四十二年度も約一億で調査を進めております。これは関東地方建設局がやっておりますが、関東地方建設局の中に現地の調査の出張所をつくりまして現在調査を続行しております。また四十三年以降調査費一億五千万を要求いたしまして、湾口の架橋の問題及び埋め立て地と埋め立て地の間をつなげる沈埋トンネルその他の地質の調査を鋭意やっておりまして、できるだけ早く一部に着工したいというように考えておる次第であります。
○相澤重明君 そうすると、基本的には、東京湾岸の環状道路の問題を含めて、開発の方向に政府も進んでおる、こう理解していいわけですね。いまはその調査費を計上して調査の段階である——実施時はいつになるか、これは見通しを持っておるのですか。
○説明員(蓑輪健二郎君) 実施について、四十一年はまだ調査の時期だと思いますが、やはりその中で、急を要するのは東京−横浜のいまの埋め立て地の中の道路及び、先ほど言いました東京湾に主航路の下を沈埋トンネルで抜く、こういうふうなものにつきましては四十四年以降できるだけ早く着工したいというふうに考えております。
○相澤重明君 次に、東京湾岸の開発が進むと同時に、首都圏にとっては一番大事なことは水の確保の問題だと思うのです。そこで、これはたいへん議論もあったことでありますが、群馬県の沼田ダムについては進める方針なのか、進めない方針なのか、またこの首都圏の水の確保については、どういう考えを持っているのか。これは現在の計画なり、お考えなりをひとつ御説明いただきたい。
○説明員(坂野重信君) お答えいたします。 まず、順序が逆になりますが、首都圏の水の問題でございます。首都圏の問題につきましては、御承知のように、非常に水の需要が最近激増してまいりまして、それに伴いまして、建設省といたしましては、昭和四十二年度から広域利水調査費という新しい柱を立てまして、本年度から河川局の中に広域利水調査室というものを設けております。それを中心といたしまして、関東地方、特に首都圏における水の需給に関して目下調査中でございます。特に利根川水系におきましてどういう方法をとれば一体どのくらいの水が開発できるであろうか、そうしてしかも、それを供給する場合に一体首都圏内の需要は将来どのように伸びるであろうか、その問題を中心にして目下調査中でございます。特に首都圏に対する水の供給としては、利根川水系というものが非常に大きなウェートを占めておりますので、利根川水系を中心にして一体将来の開発の水量はどのくらいあるであろうかということをいましさいに検討中でございます。まだ最終的な結論は出ておりませんが、いずれおよそのめどを、できるだけ早急に立てていきたいというぐあいに考えておるわけでございます。まあおよその見当といたしましては、これはまだ確かな資料ではございませんが、昭和六十年ごろで大体河川水に依存する新規の水量は少なくとも七十億トンぐらいは今後必要ではないかというぐあいに考えております。もちろんこれらの信憑性についてはいろいろ問題がございますので、今後の調査によって需要水量についても固めていきたいというぐあいに考えております。 また、沼田の問題でございますが、沼田の問題は、ここ数年前からいろいろ議論されておるわけでございますが、沼田に関連しまして、まず第一点は、水の需要の問題だけでなくて、実は利根川の治水計画の問題があるわけでございます。御承知のように、現在利根川治水計画というものは昭和二十四年の治水調査会におきまして決定して、それによりまして現在その計画を進捗しているわけでございますが、最近の水の出方、あるいは流域の開発の進展、あるいは上流の中小河川の改修工事の進展、そういうようなものによりまして現在考えております基準の流量がございます。一万七千立方メートルというのが基準になっておりまして、それに対して上流ダム群で三千立方メートルをカットしようというのが現在の計画でございますが、いま申し上げたように、最近の調査によりますと、この一万七千という基準の流量がふえる見込みでございます。最終の結論は出ておりませんが、現在までの作業の段階では相当現計画よりもふえてくる。したがいまして、利根川の治水問題を、この際検討し直しまして規模を大きくする必要がある。そうしますと、その対策をどうするかということになってきますと、やはり上流のダム群の増設というものを考えざるを得ないという事態になっておるわけでございまして、その上流のダム群を見てみますと、現在までの調査の段階におきましては、どうしても岩本のダムが最も規模の大きいダムでございます。やはり上流におきまして小さなダムばかりつくっておったんではなかなか用を足さない。どうしても大きなダムをつくる必要がある。そういったことから言いますと、どうしても岩本ダムは治水上の観点からいいましても、つくる必要が出てくるわけでございます。一方、利水上の点におきましては、先ほど申し上げましたように、広域利水の調査を進めておるわけでございますが、この観点からいいましても、岩本ダムというものはやはり水の供給量が非常に多うございますので——この点はまだ調査中でございますが、そういうふうに治水上、利水上の観点からいいましても、岩本ダムは必要であるというぐあいに考えておるわけでございます。
○相澤重明君 私、これで終わりたいと思うのですが、いま首都圏を中心とした問題で質疑をしたのでありますが、国全体から見れば、中部圏なり、近畿圏なりそれぞれの問題をかかえておるわけです。そこで、私はひとつ委員長にお願いしておきたいと思うのですが、四十三年度の予算編成も政府でももう進んでおると思います。そこで、内閣におけるいわゆる総合開発計画があるわけですね。そこで、局長が答弁するのかどうかわかりませんけれども、私は、いわゆる国土開発法に基づく総合開発というものが具体的に四十三年度の予算の中にどう織り込まれるかということがきわめて大事なことだと思うのです。そこで、国土総合開発について審議会を持たれておるし、審議会の答申も出ておるのではないかと私は思うのですが、それらの報告を、いま時間ありませんから、委員長から政府に申しつけて、その答申があれば、答申を私は資料として御提出をいただきたい。それから、国土総合開発について、この立法の精神からいっても、また、いま申し上げたように、各地域の開発条件からいっても、非常な希望が多いわけです。その予算というものが、この中に、四十三年度にはどのくらい織り込まれるのだろうかということはきわめて大事なことでありますから、委員長でその辺を政府に対して、どうなっておるのかということをひとつお尋ねになって、でき得れば資料で私は御提出いただきたい。時間がありませんし、長い間皆さんにおつき合いいただいているわけでありますから、私は、以上で終わりたいと思うのでありますが、これは委員長にひとつお願いしておきたいと思う。もし建設省のほうでその答弁があればこれは伺って、私の質問は終わりたいと思います。
○委員長(藤田進君) 他に御発言がなければ、本件に対する質疑は、この程度にとどめます。 —————————————
○委員長(藤田進君) この際おはかりいたします。 瀬谷、村田両委員から、質疑に関連して、それぞれ現地調査のために委員派遣の要請がございました。委員長といたしましては、後刻、委員長理事打ち合わせ会を開きまして、相談をし、措置をいたしたいと思うわけです。 つきましては、これが委員派遣に関する一切の点について、委員長に御一任願いたいと存じます。御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(藤田進君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日は、これにて散会いたします。 午後三時二十一分散会