物価問題等に関する特別委員会 第4号
- 発言数
- 140 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1967/11/01
会議録
○戸叶委員長 これより会議を開きます。 物価問題等に関する件について調査を進めます。本日は、特に公共料金問題について調査を進めます。 質疑の通告がありますので、順次これを許します。武部文君。
○武部委員 運輸大臣の御出席をいただいたわけでありますが、きょうは三名の者が大臣に質問をすることになりまして、時間があまりございませんので、要点のみを質問いたしたいと思います。 その前にぜひ委員長にお願いがございますが、七月の初めに当委員会に佐藤総理が出席をされまして、物価の上昇問題についていろいろ見解を述べられ、同時に、本日議題になります公共料金についても同様に、非常に公共料金の値上げは重要なので慎重にやりたい、こういう発言がございました。当時の佐藤総理の答弁によりますと、非常に楽観的な物価の上昇状態で、心配するには当たらないというような発言があったわけでありますが、今日、事態はきわめて重大な段階でありまして、物価の値上がりが国民生活を非常に窮迫に追い詰めておることは、これは論を待たないところであります。したがって、佐藤総理自身が、十月二十七日の物価安定推進会議で、十月の消費者米価の値上がり以来、物価の値上がりが非常に懸念をされてきておる、したがって国民生活を脅かしておるが、同時に政治不信につながる、こういう懸念すらある、こういう発言がされておるわけであります。したがって、私がぜひひとつ委員長を通じてお願いをしたいことは、少なくとも今日このような事態になっておる最大の責任者である総理が、当委員会にみずから求めて出席をして、物価問題についての政府の見解なりあるいは政府の政策なりというものを責任を持って国民に訴えなくちゃならぬ、私はそういう責任と義務があると思うのです。したがって、来たるべき委員会にはぜひひとつ総理の出席を要請していただいて、物価全般について、ぜひひとつここで十分な論議が尽くされるようにお願いをいたしておきたい。その点が第一であります。
○戸叶委員長 御発言の趣旨に沿いまして、最善の努力をいたしたいと思います。
○武部委員 それでは運輸大臣に質問をいたします。 いろいろ各委員会でも、国鉄の経営なりあるいは現実に起きている赤字の問題なり、そういう問題についていろいろ論争がなされておるわけでありますが、この赤字の解消について、大臣としては、受益者負担であるか、あるいは財政のいわゆる投資によってそれをまかなうべきであるか、こういう点についてはどのような御見解をお持ちでございましょうか。
○大橋国務大臣 御質問のとおり、国鉄につきましては非常な赤字が年々続いておりまして、このままでは財政の破綻も目に見えております。その根本は、人件費の値上がりその他諸経費の値上がり等が原因でございまして、これは国鉄自体ではなかなか解決できない問題でございます。ことに大きな赤字の原因となっております問題といたしまして大都市交通対策、いわゆる通勤輸送のための大都市付近の設備の拡充が原因にあげられておりますが、これは非常な大きな投資をして、しかも単年度に回収できず、長期にわたらなければならぬ性質でございますので、従来から借り入れ金をもってまかなっておりました。その借り入れ金も非常に年々累増いたしまして、金利負担が年間一千億以上というような状況でございます。これらが赤字の原因になっております。 そこで、これに対する対策といたしましては、お説のとおり独立採算性という従来からのたてまえをくずして、一般会計からの補助あるいは利子補給等の財政的援助の方法をとるか、あるいは値上げによるいわゆる受益者負担の方法をとるか、これを選ばなければならぬ段階でございます。受益者負担につきましては、これが通勤の定期券という問題になっておりますので、生計費の引き上げに直接関係いたします。したがって、物価対策上も限界があると言わざるを得ません。したがいまして、ただいま国鉄当局といたしましては、両者をかね合わせて来年度の予算を編成したいという考え方になっております。 その内容といたしましては、第一には政府の出資を仰ぐということでございます。この出資につきましては、通勤輸送の新規の設備のうち、路盤工事に対しまして政府の出資を求める。これが来年度予算として一応三百九十五億円計上いたしております。それから、今年度以降の借り入れ金に対する利子を六分五厘に押えるようにいたしたい。六分五厘よりも事実は平均して高くなっておりますから、その差額約六十五億円を、来年度においては利子補給の形で一般会計から繰り入れてもらいたい。この両者を合計いたしましてもなお赤字が残りますけれども、それに対しまして約三百億のめどをもちまして定期券の割引率の引き下げをいたしたいというのが、一応いまの国鉄からの来年度の予算編成の考え方に相なっておるのでございます。 政府といたしましては、特に運輸省といたしましては、このうち政府出資並びに政府の利子補給につきましてはぜひ実現をいたしたいと存じておるのでございます。 定期券の割引率の引き下げにつきましては、来年度において実施すべき第三次長期計画の内容等もよく検討いたしまして、最終的には政府全体として割引率の引き下げについての何ぶんの決定をいたしたい、かように存じておるわけであります。
○武部委員 割引率の関係についてちょっと質問をいたしますが、政府の出資金等を仰いでなお赤字であるところの三百億程度について割引率の引き下げを考えておる、こういう話でございましたが、それは通勤、通学、さらに新聞など重要産業物資の運賃割引というものがあります。この三つがあると思うのですが、その三つを対象にして割引率の引き下げを考えておられるのか、それとも巷間伝わる通勤割引だけを下げようとしておるのか、その点はいかがでしょうか。
○大橋国務大臣 私の承知いたしておりますところでは、国鉄の考え方としては、三者を合わせまして三百億程度の財源を捻出したい、こういうことでございます。しかし、内容的には主として通勤の定期割引率の引き下げでございまして、これによりまして二百億程度、通学関係は約三十億程度と見積もっておるようでございます。
○武部委員 具体的な数字になりますが、いま通勤定期の割引率で二百億ということを言われました。現在の通勤の割引率は六七%でございますね。それで、法定の割引の最低は五〇%、したがって、法定よりも一七%ぐらい実は割引率というものに差がある。こういうことに数字上はなっておると思うのです。私の調査したところによりますと、通勤定期が六七%の割引で、法定の最低であるところの五〇%にするために、かりに一七%割引率を下げたとしますと財源は三百三十七億円という数字が出ますが、そうすると、いまおっしゃったように、そのうちから二百億円というものを割引率を下げるということになってくると、パーセンテージが相当高くなってくると思うのです。現在六七%の割引率ですが、それを一体何%ぐらいにしようとしているのですか。その点いかがですか。
○大橋国務大臣 国鉄の考えといたしましては、法定の割引率を超過する部分を二カ年計画でもって二年連続引き下げたい、こういうことでございます。ところが、現在の割引率は非常に大きいものでございますから、その差額を引き上げる場合にも相当の率が——いま割引率のこまかい点を説明員から申し上げます。
○高橋説明員 私どもまだ国鉄から正式に説明を聞いてない段階でございますけれども、一応非公式に事務的にはじいたところを聞いたのでは、一キロメートルから三十キロメートルまでにつきましては、先生のお示しの五〇%といういわゆる法定限界一ぱいまで引き下げるというように考えておるようでございます。三十キロメートルをこえます分につきましては、その引き下げ率をもう少しモデレートにいたしまして、そこまでは、限界一ぱいまでは引かないというふうな計算をいたしておるようでございます。
○武部委員 また論争になりますが、もう一つここでこの際大臣に申し上げたいのでありますが、大臣もしばしば言われるように、こうした公共料金、特に交通料金等が非常に他の物価にはね返ることが多いので非常に慎重でなければならぬ、こういう言明がしばしば各委員会で行なわれておるようであります。まことにもっともだと思います。かりにいまの普通運賃を戦前に比べると二百五十倍、いまの通勤定期を戦前に比べると二百二十五倍なのです。ほとんど差がないんですよ。したがって、確かに法定の割引の最低は五〇%ですが、現在の六七%を五〇%に下げるということになれば、これは相当他に波及すると思うのです。大きな影響を与えると思うのです。したがって、せっかく政府の出資金等三百九十五億とかいろいろ努力されておるようでありますが、ぜひひとつ最大の努力をしていただいて、こうした通勤定期あるいは通学定期等の割引については現在の段階を変えないようにしていただきたい、こういうふうに考えるわけでございます。あとでひとつ一括して御見解を承りたいと思います。時間がございませんので。 そこで、もう一つ。先般の当委員会で標準運賃のことが出たわけでありますが、標準運賃制度は、年内にこれをぜひひとつ制定したいというようなことを当局から答弁がございました。当面新聞をにぎわすように、非常にバス、タクシーその他の運賃の値上げがどんどん申請をされて、なしくずし的に値上げが許可になっておる、こういう事実をわれわれは見るわけでして、先般もこの委員会で、標準運賃の設定が年内ということになればもう二カ月足らずのうちだ、したがって、運賃の設定まで現在の申請の値上げを全部ストップしたらどうだ、こういうことを申し上げたわけですが、すでにこれは内定をしておるのだから上げる予定だ、こういう答弁が蜂須賀部長のほうからあったわけであります。私どもとしては、この標準運賃設定までぜひ現在の値上げの申請を保留すべきだという見解を持つわけですが、ひとつ運輸大臣の御見解を承りたいと思います。 一括してもう一つ質問しておきます。先般新潟でタクシー料金の値上げが認められたわけでありますが、その際に夜間料金の申請があって、新潟で初めて夜間料金の値上げを認めたということを私ども耳にするわけですが、真相はどうか。この点が一点。 それから、業界から運輸省に対して、一般的な値上げのほかに、深夜料金、それから時間制の併用、複数乗車の割り増し料金制、こういう三つの強い要請があるということを聞くわけですが、事実そういう三つの強い要請が業界からあるのか。あるとするならば、運輸省はどういうふうに考えておるのか。それをひとつ一括して御答弁いただきたい。
○大橋国務大臣 まず割引率引き下げ程度を緩和する、国鉄の問題でございますが、これにつきましては、第三次長期計画というものは一応ございまするが、いろいろ御承知のような国家財政の情勢でございまするので、その来年度の規模をどの程度にするかということも、この機会にある程度検討しなければならぬ問題ではなかろうかと思います。したがいまして、政府の出資その他の補助金の程度、また国鉄といたしましては地方納付金の免除を要請いたしております。これらの成果のいかん、及び第三次長期計画の来年度分をどうするか、これらをにらみ合わせまして、でき得る限り割引率引き下げの程度を緩和したいというのがいまの一応の考え方でございますが、何ぶんまだ予算の折衝も緒についたばかりでございまするので、最終的な見込みをこの機会に申し上げることはできませんが、気持ちとして御了知いただきたいと思います。 それから乗り合いバスの問題でございますが、乗り合いバスの運賃改定につきましては、九月六日の臨時物価対策閣僚協議会におきまして、いわゆる標準運賃制度によるということが了承されておりますので、運輸省といたしましては、関係業者に対して通達などによりこの趣旨を徹底いたしますとともに、事業経営上収支の両面にわたる改善合理化を一そう徹底せしめ、安易に運賃の改定に依存するというような考え方のないように指導するなど、運賃の改定については一そう慎重を期することといたしております。したがって、さしあたりましては、すでに臨時物価対策閣僚協議会の了承を得ている事案など、やむを得ないもの以外は運賃改定を認めないつもりでございます。 それから新潟の夜間料金の問題につきましては、説明員から申し上げます。 それから、業界の三つの要請、すなわち夜間の料金、人数による割り増し料金、それから時間制、この三つについては、業界から運輸省に対して希望が出ておることは事実でございまして、私も直接業者から陳情を聞いたこともございます。しかしながら、ハイヤー、タクシーにつきましては、現在の私どもの考え方といたしましては、乗車拒否その他サービスの点において非常に利用者の不満が多いように思いますので、そういう点を考えますと、現在の段階では、いかなる形におきましてもハイヤー、タクシーの料金の引き上げということは適当でない、こう思っておりまするので、まずさしあたってはサービスの改善を徹底的に要請して効果をあげさせたい、かように思っております。
○蜂須賀説明員 新潟につきましては、昨年の暮れに魚沼地区が認可になっておりますが、魚沼地区につきましては深夜料金を認めております。なお、全国的には各地でばらばらになっておりますけれども、深夜料金について認めておる地区が相当ございます。これはもちろん運賃体系でございますので、深夜料金、一般運賃を加味いたしまして全体の収支をはじきまして、そうして適正な運賃にしておるわけでございます。
○武部委員 深夜料金というものを、あなた方としては適当な制度だと思っておりますか。
○蜂須賀説明員 現在の労働基準法では、深夜になりますと深夜の手当が従業員に必要でございますので、深夜につきましては普通よりも人件費が高くなるわけでございます。で、やむを得ないと思います。
○武部委員 やむを得ないと見ておる、こういうことですか。それで、新潟で許可したのが初めてでない、全国にはまだそういうものがたくさんあるんだ、こういうことですか。
○蜂須賀説明員 そうでございます。
○武部委員 時間が来ましたので、それでは運輸省に対する質問はこれで終わります。
○戸叶委員長 木原実君。
○木原(実)委員 いまの武部委員の質問に関連をしてもう少しお伺いをしたいわけですけれども、国鉄の定期代金の問題です。これは定期代金という範囲の中にはとどまるわけですけれども、一体物価という面から考えまして、先ほども武部委員が触れられましたように、公共料金等につきましては、波及効果の面というものはなかなか深刻なものがあるわけです。定期代の問題ということが争点になっているわけですけれども、そういう観点から何か運輸省としてもお考えになったことはございますか。定期代金の割引料率を引き下げることによって、他の物価への波及は当然考えられるわけですけれども、何か波及効果等についてお考えになったことはございますか。
○大橋国務大臣 さしあたりましては、私鉄の定期に国鉄の定期がすぐはね返ることは事実であります。したがいまして、大都市ばかりでなく全国的に通勤者の交通費に影響を及ぼします。このうち相当部分は通勤者本人の負担でなく、経営者の負担になるものもございまするので、これがどの程度あるか、詳細調査はいたしておりませんが、相当な部分が事業者にはね返るのであろう。これは当然労研費のそれだけの増加ということに相なるわけでございます。その限りにおきまして一般物価にも影響があろうと思います。大体現在の状況で事業者が負担しておるものが八〇%ということになっておりますが、しかし、ある金額で打ち切る等のこともありますから、事業者負担はこれよりも相当下回ると思いますが、相当物価に影響はある。したがって慎重に取り扱う必要がある、かように考えております。
○木原(実)委員 これはもう大臣御案内のように、いまの物価の動向からしますと、政治的にはなかなかたいへんなことでございますね。国鉄の企業内の問題としましてはあるいは理があることでございますけれども、やはり政治的に見ますと、これは消費者米価の値上がりから始まりまして、来年の上半期にかけましては物価問題というのが前面に出てくる。しかもそういう中で政府の管理下にある料金等を、あるいは率先をして上げる、こういうことでございますね。ですから、宮澤さんなどが公共料金等の一定期間のストップというような構想も出されたわけですけれども、そういうことはお考えになる余地はございませんか。
○大橋国務大臣 まだ政府といたしましてはそれについて結論を出す段階に至っておりませんが、国鉄の場合におきましては、相当賃金の引き上げということが毎年行なわれておりまするので、やはり賃金についても、いまの情勢から見まして、物価は物価で極力押えながら、しかし、ある程度の賃金の引き上げということは、いかに国鉄財政が苦しくとも、やはり世間並みに考えなければならない問題であろう、こう思っております。
○木原(実)委員 いまちょっと大臣お触れになりました私鉄運賃へのはね返りの点は、何か御検討なさっていらっしゃいますか。
○大橋国務大臣 まだこまかく検討はいたしておりませんが、大体私鉄におきましても国鉄と同じように割引率を引き上げてきておりますので、国鉄が割引率を引き下げるということになりますと、やはり右へならえで、ある程度これも考えてやらなければならない問題であろうと思います。ことに私鉄におきましても、最近大都市乗り入れ等に多額の経費を要しまして、いろいろその面は国鉄と同じような状況だと思っております。
○木原(実)委員 私鉄の問題につきましては、十分行政上の指導の問題その他もあるのでしょうけれども、御案内のように、大手につきましてはいろいろな付帯事業をやっておりまして、ある面ではそれで運輸部門の赤字をカバーするという措置もやっておるのだろうと思います。そういう際に、私どもしろうとでよくわからないわけですけれども、私鉄の運賃値上げを押えるため、何かそういう付帯事業を含めて私鉄の経営内容をやはり検討してみる、こういうようなことはお考えになっていらっしゃいますか。
○大橋国務大臣 特に運賃の問題を検討いたします際に、付帯事業の状況を含めて検討するということは従来やっていなかったようでございます。
○木原(実)委員 これはなかなかたてまえやいろんな問題がございまして、むずかしい面もあるかと思うのですけれども、確かに運輸部門だけとりますと、赤字ということが考えられる面もあると思うんです。しかし、事実問題としましては、大手の私鉄関係というのは、全体の総合的な経営内容というものはかなり豊かだというのが、しろうと目にもかなり明らかなんですね。ただ、何かそれぞれ部門を切りましてやっている。これは私鉄を通していて、それに関連していろいろ事業をやっているわけですから、やはり運賃問題を考える上において総合的に検討をしてやるというようなことは、新しい方式は出ませんでしょうか。そうしませんと、これは切りがございませんね、運賃の値上げの問題は。いかがでしょう。
○大橋国務大臣 よく国鉄等の新線建設等におきましても、その経済的利益をどういうふうに扱うかということで、受益者負担その他の問題が政策論としては論議されておりますが、まだ現在の段階では実現するに至っておりません。しかし、そういう考え方は私鉄についても言えることでございまして、土地の経営とかそういう面で相当な利益をあげておる場合には、それらを総合して収支を検討するということは、一つの考え方として成り立ち得ると思うのでございます。ただ、しかし、そういういわゆる兼業、しかも相当利益のある兼業をやっておる場合に、その兼業が会社の一つの収支の中へ入っておるかどうかということ、つまり総合的に会社が事業経営をやっておるか、それとも個々の鉄道なりバスなりを切り離して経営するか、これはまあ事業者の任意でございますので、そういう事業者の任意によって計算が左右されるような要素を現在の運賃の問題について含めて検討していくということは、なかなか実際上困難だと思います。しかし、だんだん受益者負担の問題がやかましくなってまいりますので、同一系統の経営で一方で鉄道のために非常な利益をあげつつある経営があるとすれば、その利益面をも鉄道の収支を検討する際に含める考え方で、これは今後だんだんそういうふうにすべきものじゃなかろうか、こう思いまして、将来の問題といたしまして十分検討さしていただきたいと思います。
○木原(実)委員 私の申し上げていることは政策論でございまして、なかなかむずかしい面はありますけれども、ともかく国鉄の料金の問題が私鉄にはね返っていく。必ず一般の利用者はそういう面を考えるわけでございますから、政策論として申し上げておきまして、ぜひこれは検討していただきたい。 これはこういうことにも関連をしてくるわけです。大手につきましては、かなり公共性を強調して、運輸部門で赤字の面がございましても他の面でカバーできるという余地が少なくともある。しかしながら、バス路線等において、中小企業の場合、ほとんどそういう面がない。しかも中小企業に対してもやはり公共性が強調されるものですから、いなかの中小企業のバス路線等については、必ずしももうからない路線もそれで動かしておる。そこへもってきて、運賃問題等についてもなかなかむずかしいということになる。そして合理化を要請するということになると、どうも運輸部門一本でやっておる中小企業に対してはたいへんきびしい措置になって、総合的にはゆとりのある大手については料金面でもある意味では緩和をされる、こういう非常にバランスに欠ける面が出てくる。そういう問題があるのです。話が飛びますけれども、中小企業のバス路線、そういう問題につにいて、合理化等を含めまして、何か料金問題と関連をして対策をお持ちでございますか。
○大橋国務大臣 実は中小企業について全般的に特別な考え方をするところまでまいっておりませんが、しかし、極端に経営が困難におちいっておるというものもあるわけでありまして、それらに対しましては、ある程度補助金制度を実施いたしておるわけでございます。しかし、そういう考え方が全般的にいっておるかというと、全般的にはそこまで実施されておるというわけではございません。
○木原(実)委員 もう一つお伺いいたしますけれども、バス路線の問題でございますが、御承知のように、バス路線が大手によってかなり独占をされておるところがございます。東京の近郊等におきましても大手の私鉄経営者によるバス路線等がございまして、その大部分が路線の独占という形になっておるわけです。ところが、御案内のように、最近は人口がたいへん過密になりまして、その独占されたバス路線だけでは乗客の適正な輸送ができない、こういう状態があるにもかかわらず、なかなかそれが実現をしないというのがずいぶんあるわけです。そういう面についての何か指導といいますか、サービス改善のための措置というものはお考えでございましょうか。
○蜂須賀説明員 九月六日の閣僚協議会で決定した東京のバス運賃値上げに関連していろいろ御注文がございまして、そのとき、運輸省といたしまして、輸送の需要の伸びに対しまして輸送力を確保するように、特にバスにつきまして今後の計画を提出するように言っております。 なお、競争関係につきましては、現在申請は出ておりませんけれども、現在のバス輸送につきましては、独占であるために弊害が起こってはならないということで、サービスその他につきまして十分監督指導していくつもりでございます。
○木原(実)委員 料金問題はおそかれ早かれ出てくると思いますけれども、従来も料金問題が出るたびにサービスの問題は出ておるわけなんです。特に独占の弊害は、東京近郊は至るところにあると思うのです。新しい団地ができる、それに乗り入れる、あるいはまた途中に住宅ができる、いままでの路線があるけれどもなかなか増発してくれない、こういう苦情は、われわれのところには実は殺到しておるわけです。しかし、企業は独占でありますから、参りましても人手が足りないとかいうことになるとどうにもならないという状態が、東京近郊では至るところに出ておると思うのです。そういう問題がやはり解決しませんと、おそかれ早かれバス料金の問題が出てくると思うのですが、それと関連いたしまして、とてものことには利用者は納得できないという問題があると思います。具体的なこともたくさんございますけれども、一つは、独占といいますか、バス路線の確保ということはたいへんな権利でございますね。従来のしきたりもあるでありましょうが、あまりに独占の度合いの保証が強過ぎるのではないか。もう少し自由に企業にやらせるというような方式はお考えになられませんか。
○大橋国務大臣 バス事業をどういうふうに経営させていくかということは、なかなか問題のある点だと思いますが、これはあまり自由にやりましても、かえって過当競争のために危険もございます。やはり人命に関する安全に重きを置くべき事業でございますので、ある程度経営の成り立つようなことも考えてやらなくちゃならぬ、そういう意味で事実上独占を認めておるというところもあろうと思いますが、しかし、独占に伴う弊害ということもいわれておりますので、必要に応じましては競争路線を置くというようなことで、今後ともサービスの改善ということには極力つとめたいと思います。またお気づきの点がございましたならば、ひとつお漏らしいただきますればしあわせであります。
○木原(実)委員 それじゃ時間がございませんので、最後に一つだけお伺いしておきますけれども、タクシーの問題、先ほども武部委員が触れられましたけれども、料金の改定の問題というのはいま御検討中でございますか。
○大橋国務大臣 先ほども申し上げましたとおり、業界のほうにおきましては希望をいたしておることは事実でございますが、私どもの判断といたしましては、利用面等を考えますると、いまの段階において乗車拒否その他サービス面に相当問題がございますので、これをこのままにして値上げを検討するということは適当な措置ではない、こう判断しておるわけであります。したがって、いまのところは、もっぱら意を用いましてサービスの改善に効果をあげさせるという点に主力を注いでおりますので、料金の問題は取り上げる段階になっておりません。
○木原(実)委員 終わります。
○戸叶委員長 有島重武君。
○有島委員 運輸大臣、きょうは時間をお急ぎのようなので、要点だけ私もタクシー行政についてお伺いしたいと思います。 六月二十七日に臨時物価対策閣僚協議会できまりましたタクシー行政に関する改善事項についての運輸省での実施状態について、二、三伺いたいわけなんです。こまかいことはあとでもってまた蜂須賀さんのほうから伺いたいと思いますけれども、最近の報道によりますと、新潟地区、苫小牧地区において地区一括の値上げが行なわれたように聞いております。これは六月二十七日の協議会の決定によりますと、一定地区においては一律には上げない、そういうようなお話でありましたが、それが最近になって上がっておる。これについての説明を伺いたい。
○大橋国務大臣 ちょっと説明員から一応説明させまして、あとでまた補足する点があったら私から説明いたします。
○蜂須賀説明員 タクシー事業の運賃改定につきましては、去る六月二十七日の臨時物価対策閣僚協議会におきまして北海道の苫小牧地区、福島県、新潟県と長野県の四地区につきまして了承を受けた際に、現に同一料金を適用されている地域について、一律に機械的に運賃改定を行なわないとされたわけでございます。したがいまして、了承を受けました四地区につきましても、苫小牧地区は別でございますけれども、その他の三県につきましては全県一円で申請が出ておりましたのでございますが、陸運局におきまして申請を受けまして、経済地域ごとにこれを分けまして、本年三月末の決算を精査いたしまして、収支悪化のひどい地区に限って分割して認可することとしたわけでございます。新潟県のうちで佐渡地区と上越地区につきまして十月の二十日に新潟陸運局が、苫小牧地区につきましては十月の二十八日に札幌陸運局が、それぞれ認可したわけでございます。 また、営業区域を同じくして、かつ事業者別にかりに提供されるサービスが同じでございますと、標準的な能率的な経営を前提といたしまして一定の基準の中におきまして厳格な査定を受けますと、業者は別でありましても運賃率が大体一定になってくる現状でございます。しかし、必ずしも特定の賃率また制度につきましてとらわれる必要を感じておりませんので、提供するサービスの種類、態様につきまして合理性がある場合においては、その限度におきまして特別な賃率または制度を認めるということにしておるわけでございます。
○有島委員 その経過は大体承知しておりますけれども、それについてこれが六月二十七日の決定と矛盾するのではないか、そういうふうな印象を受けるわけです。 もう一つは、三月の決算によってそういったような認可がおりた、そうおっしゃっておりますけれども、六月二十七日以降いまごろになって上がった。これについて、これはある論評ですけれども、来年ないしは近い将来にタクシーの値上げが当然行なわれるけれども、これについては地方からなしくずしにだんだんやってきて全国的に上がるのじゃないか、そういったような勘ぐりもいま出ておるわけであります。そういった点について国民は心配しておるわけですけれども、大臣のお考えを承りたい。
○大橋国務大臣 新潟、苫小牧、福島、長野、この四地区のタクシーは六月に値上げをしようということになっておったのでございますけれども、物価に対する刺激というような点から時期を延ばしておりました。最近になって急に値上げをしようということになったのは、もっと早く上げるべき時期になっておったのでございますが、一般に対する刺激等を勘案いたしまして延ばしておったわけでございます。これをきっかけとして、将来タクシーの料金をどうこうというような意図を持ってやっておることではございません。
○有島委員 物価を刺激する、ないしは世論を刺激するということでもってそれを延ばしていらっしゃったというわけでございますね。言いかえますと、そういったみんなが注目しているときにはやらぬ、少し忘れかけたときにそれを通してしまうというような意図があるのじゃないか、そういうことを心配しておるわけです。ですから、これはどうしても上げなければならないという必然性と、それからもう一つは、世論がこれをきびしく監視していれば延期するなりしておる、そこら辺のところ、値上げに対する必然性が非常に希薄なんじゃないか、そういうふうな印象を受けておるわけであります。 それから次に、七月六日でございましたか、参議院の運輸委員会で大橋運輸大臣が、今後は閣僚協議会の決定に従って個々の業者の申請により個別に処理するということをはっきりおっしゃっているわけでありますけれども、こうなりますと、たとえば東京なら東京地区の中でもって何種類かの運賃系列をお認めになるのかどうか、このことについて大臣のお考えを伺いたい。
○大橋国務大臣 このハイヤー、タクシーの運賃改定の申請につきましては、ハイヤー、タクシーの事業者の団体がございまして、それが業界の取りまとめということで、一律に団体全体を指導して改定の申請をさせるということが従来のあり方でございましたが、これにはいろいろ行き過ぎもあるようでございまして、たとえば運賃の引き上げを希望しない事業者に対してまで改定申請を強要するというような行動に出て、違法または不当な行為が起こりやすいと思われますので、これらの行為が絶対にないようにしようというのがあの趣旨でございます。
○有島委員 そういうわけで、いま伺っているのは一つの地区内でもって要請があった部分、これは経済的に見てどうしても上げなければならないと思われる部分はあるいは上げるかもしれないけれども、その他の部分については、申請を好まないものに対しては現行のままに据え置く。したがって二種類の運賃系列ができる、あるいは三種類の系列ができる、そういうことも今後は起こりますね。
○大橋国務大臣 起こり得ることでございます。
○有島委員 起こり得るということと同時に、この決定の趣旨でございますけれども、これは三項目ございますけれども、この前文には「事業の合理化を促進する」ということと、もう一つは、「固定化した現行制度、現行事業体制にできるだけ競争原理を導入することが望ましい。」と、そうございますから、ただいまのはそういうことも可能であるというようなニュアンスでございましたけれども、むしろ二種類ないしは三種類の料金が並列していることが望ましい、そのように受け取ってよろしいでしょうか。
○大橋国務大臣 料金がいろいろであることが特に望ましいとは考えておりませんが、しかし、それぞれの業者の経営ぶり並びにその考えをもとにして申請を処理いたしてまいりますから、結果的には必ずしも一律の料金でない、二種あるいは三種の料金が並行するということもあり得るわけでございまして、これは新しい考え方から申しまするならば、そういう場合に、それを避けることなくその実態に即応して認可をしていくということが、認可としては望ましいということは言えるだろうと思います。
○有島委員 それでは結論として、運輸大臣としてはそういうことが望ましい、特に物価安定、国民の立場としての考えでございますから、これは望ましいというふうに大臣がお考えになっている、そのように受け取ってよろしゅうございますね。
○大橋国務大臣 そういう認可のしかたによりまして物価の抑制の効果があがるといたしましたならば、これは望ましいことだと存じます。
○有島委員 次に、個人タクシーの問題でございますけれども、個人タクシーの認可について、これはさまざまな議論がかわされましたけれども、この個人タクシーの免許の基準につきまして、この基準が、私の手元にありますのは、これは東京の四十年九月九日のものでございますけれども、大体現在でもこれによっている、そのように伺っております。この中の基準が非常にきびしいというふうに、これは申請者の意見でありますけれども、そういったような意見が多いわけであります。それから、そのことについては一つ一つあとでまたこまかく伺いたいと思いますけれども、この中の一つ気になりますことは、「増強の時期と車両数の決定については、社会的、経済的指標との相関により長期の見通しを樹てた上、既存タクシー事業者の経営状況、輸送状況の実績を基礎にしてこれを行なう。」というようなことが書いてございます。この既存業者の経営状態を基礎にして増車を考えていくという考え方は、やはり国民の立場というよりも既存の業者、特にこれは会社などを保護していくように受け取れるわけなのですけれども、こうした基準については、これはお改めになったほうがよろしいのじゃないか、そういうふうに考えるわけでありますけれども、御意見を承りたい。
○大橋国務大臣 この個人タクシーにつきましては、幸いに今日まで非常に一般的な人気がよろしいようでございまして、この点喜んでおるのでございますが、これは従来から一つの基準に基づきまして厳重に認可をしてきた、その結果、非常に良好な個人経営者のみを選んで認可したという結果になっておるのだろうと思いまして、特に現在の段階でこの基準を変更することが必要とは考えておりませんので、引き続き、全般としてはこの基準でやっていきたいと思っております。 そこで問題は、既存業者の状況を勘案して台数をきめるということでございますが、これはタクシー全体の需給を勘案して、供給過多におちいらないようなことをやってやりませんと、せっかく個人の経営を許しましても経営が困難であって、認可の趣旨がそこなわれるということもあり得るわけでございますので、全般的な台数というものについてはあるめどをつけたい。めどをつけるということになりますと、個人、法人を通じまして、従来からの免許を持って毎日動いておるハイヤー、タクシーがどの程度のお客をとっておるか、これによりまして、大体需要が増加しつつあるかあるいは横ばいであるかというようなことの見当もつき得るわけでございまして、つまり測定する材料として、既存の業者の乗車率というようなものを基礎にしてワクをきめるということでございます。これはほかに適当な需給の測定の方式が考えられれば、何もこれには限らないと思うのですが、一応それが需給の測定の方式としては一番妥当だという考え方で採用いたしておるのでございまして、特に既存業者を保護するというような考え方をもとにしてそういう基準をきめたわけではございません。
○有島委員 大臣のおっしゃるその意図は、いま了承いたしました。しかし、この文案につきましては、大臣の意図とは相反したような方向に運用することができるわけであります。この中には需給という問題よりも、ここに明らかに文章として出ておりますのは、「既存タクシー事業者の経営状況、輸送状況の実績を基礎にしてこれを行なう。」このようにございますから、ただいまの大臣のような、ただし書きがついておりますればいいけれども、そのようなあいまいな表現は、これはお改めになったほうがいいのじゃないかと思うわけであります。いかがでしょうか。
○大橋国務大臣 あるいは読み方によりましては、御指摘のように間違った読み方をしないとも限らないと思いますが、この解釈につきましては、正確な解釈をよく徹底するように通牒いたしたいと思います。
○有島委員 それでは、徹底にとどまってこの文案はこのまま改めない、そういうことですか。
○大橋国務大臣 特に改めないというわけではございませんが、もう一度よく再検討いたしまして、改める必要がありと認めれば改めますし、いま御指摘のような解釈、これはわれわれの意図とは反する解釈ですが、そういう解釈も現実にあったわけでございますから、それらも考慮に入れまして、文章としては再検討させていただきたいと思います。
○有島委員 再検討を要望いたします。 それから、いまのは全体の台数でございますけれども、今度は個人タクシーと会社タクシーとの台数の割合でございますが、これは地方によっては、はなはだしく個人タクシーがおくれているところがあるようであります。千葉などはほとんどない。ことしになってからやっとできたところが幾つかあるようでございますが、一番あると思われます東京都におきましても、四対一になっております。四対一と申しましても、会社のほうのは一台が毎日動きますし、個人のほうは一日おきにしか動かないわけであります。でありますから、四対一と申しましても現実には八対一という稼働率になっております。この会社と個人のタクシーの割合は、さらに個人のほうをどんどん増強して、ある一定の割合を、もっとバランスのとれた割合に持っていくべきじゃないか。それが物価安定という立場から見ますと大切なことじゃないかと思われますけれども、将来、この割合については、個人タクシーを会社タクシーに比してもっとどんどんたくさん許可していかれるようなお考えがあるかどうか、それについて伺っておきます。
○大橋国務大臣 かつてはこの比率についていろいろな考え方もあったようでございますが、ただいまといたしましては、特に個人タクシーをどの程度にワクを押えるというような考え方は全然いたしておりません。 ただいま個人タクシー処理の実情といたしましては、昭和三十九年のオリンピックの年に非常にたくさんな申請がございまして、この未処理の件数が相当にございました。ことしの春で、三十九年申請の分の未処理が約三千件ございました。その後の申請が約千件ございまして、四千件ほどたまっておりましたが、これは特別にこれを処理する人員が確保されていなかったためにそのままになっておったのですが、しかし、いつまでもほっておくべきではないことでございますので、少ない人数の中でいろいろくふうをいたしまして、若干ずつでも処理をしていこうということにいたしまして、まず現在のところ大体毎月三、四百件ずつ処理をいたしております。来年の三月一ぱいに三十九年の申請を全部処理いたします。そうすると、現在申請中のものでその後のものが約千件ございますので、これは来年中に全部処理をしていくつもりであります。処理をいたしますと、大体基準に合格して免許をもらうのが半数くらいございます。これは別に特にワクで押えることなく、免許すべきものは全部免許するという考えでやっております。
○戸叶委員長 有島重武君に申し上げます。 運輸大臣は所用のため十一時三十分に御退席になりたいとのことでございますから、あと一問だけ簡単にお願いしたいと思います。
○有島委員 あとこまかい話は自動車局のほうから伺うことにいたしまして、最後と言われますので、これは質問というよりもちょと申し上げておきたいことがございます。 話がはずれますけれども、それは大阪の陸運局長の上原——自動車局参事官ですか、これの供応の問題がございましたけれども、これは初めには、全然何ももらっていないという話が新聞に載っておりました。最近になって、これは三十万円ほどもらったという報道が出ております。それから、これが明るみに出たのはそういうのだけれども、これは上司にもちゃんと断わりを得ておる、そういうようなことを言っておるようであります。これは一つの業者からでありますけれども、一つだけではなしに、まだ明るみに出ないこともあるのじゃないか、そういうことは当然考えられるわけであります。トラックのほうも私鉄のほうもあるわけですから。それで、これについて世間としては非常に疑惑を持っておる。 それからもう一つ気になっているので申し上げますけれども、食品衛生の点から、ズルチンというものがある一定の量をこえると非常に毒がある、それでもってアメリカなんかでは一九五一年から禁止しておるということになっております。運輸大臣が十年以上も前からズルチン工業のほうの顧問をしていらっしゃって、それでそのズルチンが害であるにもかかわらず、これを禁止するというのを、何かズルチン工業界のほうを保護していらっしゃったということがあったという、そういうことは書物にも出ておりますし、あったわけであります。それで運輸省全体がいまこうした問題から疑惑を受けておりますし、こういった点については、いま大臣になっていらっしゃいますから、当然そういったことはやっていらっしゃらない、それは承知しておりますけれども、あるところから聞きますと、ことしの夏あたりも、やはり工業界の方が大臣のところに出入りしておる、そういったことも聞いております。こういった点についてはすっきりしていただきたい、それを最後に要望いたしまして、質問を終わります。どうもありがとうございました。
○大橋国務大臣 いまお話しの上原君の問題でございますが、これはただいま検察庁において取り調べ中の事件なものでございますから、その結果を待って疑惑を一掃するような処置は考えなければなるまい、こう思っております。 それから私個人に関連する問題で、ズルチンの問題を御指摘になりましたが、ズルチンにつきましては、これは有毒であるという証明がいままで学問的に出ておらないのです。そこで、私のほうは、有毒であるというものについて早く学問的な結論を出してくれ、それで有毒なものならば転業もさせなければならないし、ただばく然と有毒らしいということでやっては困るし、使用の基準というものをはっきりきめてもらいたいということを業者のほうで申しております。これは当然の要望だろうというので、厚生省の当局に取り次いだことがございます。しかし、厚生省では、まだ研究所のほうで、どの程度用いたらば、それ以上用いたらば有毒であるという、そのはっきりした基準がまだ出ておりません。しかし、いろいろ最近の空気といたしまして、どうも基準ははっきりしないが、あまりたくさん使うと有毒らしいというようなことでございまして、また実際有毒であった実例も出ておるようでございますので、業者もこういう機会に他の事業に転業したいというふうなものが出てまいりまして、それらにつきまして、私も転業することはたいへんけっこうであるというので、転業の問題についていま相談に乗ってやっておるような状況でございます。お話しのように、有毒なものを無理に使わせるということのために私が努力したのではございません。有毒なものは、これは使うべからざるものであるから、はっきりした有毒であるという結論を早く出してもらいたい。それによって善処させよう、こういうことで厚生省との間に立って話を進めてやったことがあるわけでございます。
○戸叶委員長 武部文君。
○武部委員 きょうは公共料金の問題を取り上げることが理事会の決定でありますので、それに限定をして、これから経済企画庁のほうの見解を承りたいと思います。きょうは宮澤さんがおいでになりませんので残念でありますが、経済企画庁としていろいろ今回出された宮澤構想なるものについて、おそらく相談なさった上での発言だろうと思いますので、それにも関連をして、わかる程度でひとつお答えをいただきたい。 そこで、公共料金の広義の解釈がいろいろ言われておるわけでありますが、公共料金の概念、特に国会で議決をされるもの、あるいは政府が政府の責任において決定するもの、さらには申請があって政府がそれを認可するもの、こういう三つの部類に分かれておるものと思います。 そこで、まず最初にお伺いしたいのは、国会の議決が必要な公共料金は、国鉄運賃、郵便料金、電信童話料金、たばこ、NHK受信料、この五つ、こういうふうに理解をしてよろしいか、まず最初に一点。
○中西説明員 それでけっこうでございます。
○武部委員 次に、政府の責任できめるものは、授業料、国立大学、工専の授業料のほかにどういうものがございますか。
○中西説明員 そのほか八項目ございますが、公衆浴場の入浴料金、これは物価統制令で各都道府県知事に権限が委任されております。それからその次が米の政府買い入れ価格、同じく売り渡し価格、それから販売業者の販売価格。販売業者の販売価格は物価統制令できまっております。政府買い入れ価格と政府売り渡し価格は、食糧管理法に基づいてやっております。その次が生糸の繭糸価格、蚕繭、繭糸価格安定法に基づいております。それからアルコールの売り渡し価格、アルコール専売法でございます。その次がアルコールの売りさばき人の販売価格、いわば末端価格といいますか、物価統制令でやっております。それから地代家賃の統制額、これは地代家賃統制令の分でございます。職業紹介の手数料、職業安定法。最後に診察料、健康保険の法律です。以上九項目です。
○武部委員 次に、これはちょっと項目が多いわけですが、この際ひとつお聞きしておきたいと思いますが、政府が認可するもの、これについてひとつ。
○中西説明員 おもなものは二十ございます。塩の売り渡し価格、塩専売法。それから第二、私営の水道料金、これは水道法。第三が電力電灯の料金、電気事業法。ガス料金、ガス事業法。第五が国鉄の定期旅客運賃、国鉄運賃法。六番目が国鉄急行寝台料金、同じく国鉄運賃法。第七、国鉄の小口扱いの貨物運賃、同じく国鉄運賃法。第八、国鉄の手小荷物の運賃、国鉄運賃法。第九、私鉄運賃、地方鉄道法。十、地下鉄運賃、地方鉄道法。十一、自動車運送料金、道路運送法。十二、一般自動車道使用料金、道路運送法。十三、定期航空運賃、航空法。十四、通運事業料金、通運事業法。十五、通運計算料金、同じく通運事業法。十六、重要港湾の入港料、港湾法でございます。十七、旅客定期航路運賃、船のほうです。海上運送法。十八、路面電車運賃、これが軌道法。十九、有料道路の使用料金、道路整備特別措置法。最後に有料橋梁、渡船の施設料金、道路法。以上二十となっております。
○武部委員 お聞きいたしますと、大体三十五の項目が国会なりあるいは政府がきめたり、政府が許可をしたりというような内容になっておるようでありまして、この広義の公共料金が総合消費者物価の指数に大体何%ぐらい影響しておるというふうに経済企画庁は考えておられるか。その点はいかがでしょう。
○中西説明員 CPI全体のウエートの中でおおむね二〇%、もちろん米を含めてであります。
○武部委員 二〇%程度が総合消費者物価の指数に影響を与えておる。これは公共料金が物価の問題に非常に大きなウエートを持っておるという証拠だと思います。 そこで、これは宮澤さんの構想で、どういうふうにお答えいただけるかわかりませんが、先般の公共料金の一年間ストップ、こういうことが提案をされて、いまいろいろ取りざたをされておるわけでありますが、この公共料金の一年間ストップというのは、この三十項目のうちの大体どういう項目についてストップを考えて提唱されたのか、経済企画庁として答弁できればひとつ答弁を願いたい。
○中西説明員 あの中では米と電電の料金と、たばこですか、そのほか何かありましたか、ちょっと思い浮かびませんが、要するに、考え方としては、政府自体の決定にかかわるものという趣旨で貫かれておるはずでございます。
○武部委員 そうすると、三十項目のうちで政府自体がきめるもの、さらには国会の議決できめるもの、そういうもので政府がいわゆる財政措置をすれば値上げをしないで済むのだというものについて公共料金の一年間ストップ、こういうふうに企画庁が主張しておるというふうに理解してよろしいですか。
○中西説明員 当面問題になるもののうちで、財政措置、財投計画などを含めまして措置することによって、いわばスタンドスティルができるものについてはスタンドスティルということで一年ストップしたらどうかというお考えのように承っております。
○武部委員 それでは続いて、先般宮澤企画庁長官と今後の消費者物価の値上がりの趨勢についていろいろ質問したり、答弁があったわけでありますが、本年の四月以降、消費者物価の値上がりの状況、各月別に四、五、六、七、八、九月——十月も大体わかっておるようでありますから、それを月別にひとつ説明してくれませんか。
○中西説明員 総合で申し上げます。 四月、五月以降につきまして、各月、対前月比を先に申し上げます。 四月がプラス〇・三、五月がマイナス〇・六、六月がマイナス〇・六、七月も同様マイナス〇・一、八月がプラス〇・三、九月がプラス一・六、ここまでは全国の指数であります。十月は東京だけの指数ですが、プラス一・五。 次に、四月以降、対前年同月の比率を申し上げます。 四月がプラス三・一、五月三・一、六月二・四、いずれもプラスでございます。七月が二・〇、八月三・六、九月四・一、十月五・四、東京の対前年同月でございます。五・四です。
○武部委員 そこで、この間もいろいろ話をしたわけでありますが、大体上半期は平均して三・一%程度にとどまるであろう、したがって、下半期においてかりに消費者米価の値上がり等から、あるいは公共料金の値上がり等から考えても、大体四十二年度の値上がりのパーセンテージは、政府が当初予想したように四・五%程度にとどまるという自信がある、こういう宮澤長官の答弁があったわけでありますが、この東京の前年比五・四という十月の物価指数、これは当然十月の消費者米価の値上がり等から波及してきた数字だと思いますが、来年の三月までに下半期の消費者物価の、総合的に見て前年比大体何%ぐらいに落ちつくと経済企画庁は見ておるのか、これを最初に承っておきたい。
○中西説明員 的確な見通しは非常に困難でございますが、五%前後でなかろうかというふうに、ただいまのところ考えております。四・五というのを単純に計算しますと、下期六%前後までは天井がまだあいている、アローアンスがあるわけですが、おそらく五%前後に済ませたいし、また済むのではないか、かように考えております。
○武部委員 先般宮澤長官が、本年度の下半期の諸物価の値上がりの結果、来年度の消費者物価は万一横ばいに推移しても、前年比三%以上の値上がりが考えられる、そうして、もしかりにこのほかに国鉄運賃とかそういうものの値上がりが来たした場合は、これはたいへんなことになるというようなことを佐藤総理に強調したということが新聞に出ておるわけですが、そうすると、いまのあなたの説明と少し違うようですが、いかがですか。
○中西説明員 これはちょっと計算が複雑になるのですが、要点だけ申し上げますと、四十三年の四月の指数がどのくらいになるかということと関連がございます。四十二年度は上期は三・一だ、下期が五%前後である、そうなりますと、四十三年の四月の指数は、四十二年度全体の平均に対しまして三%くらい上がった形になる、年度のスタートで三%くらい上がったところから出発していく、そういうことを私のほうの大臣が総理に説明したわけでございます。四十二年度はその三%というのが二・二%くらいでございました。低いところから出たわけであります。そこで四十三年度の物価対策は、四十二年度に比べて〇・八%分だけは荷物を背負っておる、むずかしい条件にある、そういうことで来年度の物価対策について特別の配慮が要るだろう、それが宮澤構想が出た一つの動機でもあったかと思います。そういう意味の御発言であります。
○武部委員 説明をきょうは聞いたわけでありますから、あとは今度論争になるわけでありまして、宮澤さんの御出席を得てやらなければいかぬことですから、あとに譲りたいと思います。 きょうは一応公共料金の内容等についての説明をお聞きしたということにとどめて、私の質問は終わりたいと思います。
○戸叶委員長 木原実君。
○木原(実)委員 若干関連をするわけでありますけれども、いまのような小売り物価あるいは消費者物価の動向があるわけですが、特に差し迫りまして年末等については一段と上げ足が激しいということも予想されるわけなんですが、年末を控えての何か御判断をお持ちでございますか。
○中西説明員 年末については、かねて物価担当官会議というのがございます。関係省庁で実はこまかい個別の価格についてもそれぞれ配慮してもらいたいという要望をいたしまして、いま関係の省庁で、それぞれどういう対策が講じられるか検討していただいております。できれば十一月中旬ころまでにはそれをまとめまして、荷動きがもう始まっておりますから、年末に異常な事態にならないような手配を早目にやりたい、できれば閣僚協議会の御了解まで持っていきたいというのでやっておりますが、まだ作業中でございまして、私のほうで各省の作業の内容を聞くに至っておりません。できればこの上旬中には聞く作業に入ってみたいと思っております。
○木原(実)委員 局長の御判断を承りたいわけですけれども、一般的には、特に大企業方面ではすでに年末の一時金、ボーナス等の支給の話も出ておりまして、かなり高目のものが出るのではないか、こういう予測もされておりますので、年末は購買力が例年にも増してたいへん強いのではないか、こういうことも私どもは予想するわけであります。そうなりますと、これが消費に向かうのも当然でございますし、それがまた、そうでなくても上げ足の高まっておる小売り物価等を刺激するということは当然予想されるわけなんですが、個々の対策はともかくといたしまして、何か消費者物価を総体的に安定をさせるための基本的なお考え方はございませんか、年末について。
○中西説明員 九月の初めの引き締め対策とか公共料金の繰り延べ、あの当時は、すでにその中に年末をおもんぱかっての配慮も入っておったというふうにわれわれは考えます。その推移が現段階でどうなるか、総需要の問題としてこれは関心を持つわけでございますけれども、あらためて公定歩合をさらに上げるという話もこれは立ち消えになっているような形ですし、大きな動きはないのではないかと思います。そこで、個別の流通の問題、需給の問題に重点を置いて年末対策は講じていきたい、こう思っております。
○木原(実)委員 話は少し違いますけれども、先般個々の小売り物価の値上がりについて、たとえばしょうゆ等について、何か規制する具体的な商品名があがっておったわけですが、その後の対策はございますか。たとえば商品名をあげますとキッコーマン醤油だとか何だとかについて、当然ゆとりのある企業だから企業の社会的責任でもって価格を抑制したい、こういう意向が示されましたけれども、その後はどうなっておりますか。
○中西説明員 御指摘のお話は、実は非常にむずかしい問題と考えるのでございまして、政府が権限を持ってどうこうするという性質のものではございません。経営の側でのものの考え方にかかわる問題でございます。おそらく御指摘になりました特定の商品も一つの例であるとは思いますけれども、そのほかにもそういった分野があるのではないかというふうにも考えます。政府として統一してやったというわけじゃございませんが、ものの考え方を経済企画庁でああいうふうに提示しました。その後学識経験者の方々の御意見を聞いていますと、そういうところを問題にする必要のある、そういう経済段階に日本は来ておるというようなことを言われる人がふえております。そんなことも含めまして、ほかの業種についても同種の観点で問題意識を持って、実証的なデータを積み上げてまいりたいと思っております。実はそう簡単な作業ではないわけで、有価証券報告書等々について相当精査する必要がございます。その辺を心がけ始めておるわけですけれども、具体的なケースについては、そうだと言ってくださる業界の数はなお非常に少ない。そういった意味のいわば新しい階段を登り始める過渡期のような気持ちをわれわれ事務当局は持っております。しかし、経済の発展段階がここまで来ると、いずれそういう問題が大きくなるだろうということで、体制づくりはいたしてまいりたいと思っております。
○木原(実)委員 個々の経営と何か行政当局としてお話し合いはなさいましたか。
○中西説明員 私のほうは直接やる立場でございませんので、御指摘のケースについては、農林省で何回かやっておるようでございます。
○木原(実)委員 私どものその種の考え方も、むしろ相当おそきに失しているのじゃないかというような考え方を持っているくらいなんです。むずかしいことはたいへんわかるわけでございますけれども、いずれにしましても単に便乗値上げという問題だけではございませんで、やはり一般論ではなかなか律せられない面がございますけれども、個々の商品なり個々の経営について見ますと、どうも不当にということばが当たるかどうかわかりません。しかしながら、やはり一定の価格抑制面からの制度的な規制というものが必要な段階になってきておる。生活局長のお考え、全面的に賛成でございますけれども、そうしますと、いまの段階はいわば精神論の段階で、何といいますか、多少考え方を整理しつつある段階である、こういうことですが、それ以上には出ませんか。
○中西説明員 精神論という点では、もう二年ほど前から佐藤総理の施政方針演説とか、そういった種類の基本方針が明らかにされる場合には入っておったと思います。それは実行はむずかしいけれども、そういう一つの種をまいているということで今日まで来ております。実はわれわれ行政の手法がどうもふに落ちなかったわけですが、単に原則論で説教しておるというのでは、これは行政としていかにも未熟過ぎる、どういうふうに取りかかるかということをいろいろ相談した上なんですけれども、やはり代表的な企業の営業報告書をたんねんに分析してみようではないかということになりまして、約半年ほど前からそういうアプローチをしてやや方法論が見つかってきた。それで具体的な作業にも入ってきておるというところでございます。いずれにしても実証的なデータなしには説得力が出てきませんし、もう少し時間がかかるかと思います。ただ一つ、二つ作業が済んだからといって、それを花火のように出しましても、それだけで世の中が働くものでもない。むしろある程度隊伍を整えまして、物価安定推進会議なんかでも煮詰めてもらった上で、少しかっこうのついたものとして各省と相談していく、そういう態度をとりたいと思っております。
○木原(実)委員 どうもいまや頼みの綱は経済企画庁みたいなことになっておりまして、たいへん期待をいたしておるわけですが、一方では、たとえば不況に対しては不況カルテルというような例外的な措置もあるわけです。いまおっしゃったようなことは、なかなか独禁法ということだけでもいかないだろうと思いますし、しかし一方では、不況に対しては企業に対しての一種の救済策みたいな、かなり手厚いものがあるわけですね。そうしますと、これは明らかに経営内容もいい、しかし、それなのに価格が上がる一方で、消費者に対するサービスというのですか、そういうものがないというものが、個々の商品について見ればかなりあるわけなんです。これはデータをあげて調べることがなかなかむずかしいわけですけれども、少なくとも実感としてはかなりあるわけです。そうしますと、一方では、不況策に対しては企業に対する救済策があるわけですから、業績も上がり、販路も拡張しておる、こういう場合には、一定の価格水準を示すというような制度的なことはやはり考えられることですね。いかがでしょう。
○中西説明員 独禁法だけでは措置し得ない領域があるというのは、そういうふうに感じております。 第二点の問題なんですけれども、生産性が非常に上がったある企業の成果配分について、国民経済のために還元しろとか、消費者の利益のために還元しろと言いたいことでもあるし、いわれておることでもあるわけですけれども、それをやりますと、幾つか中小企業というような分野がそういう業界に残っておりまして、そちらのほうがまた打撃を受けるという構造問題がからんでおります。どちらかというと、業界自体としては生産性があまり上げられなくて経費が上がって赤字になる、そういうところから、値上げしなくてもいいような会社についての値上げ要請が出てくるようなことでもあるわけです。したがって、大きな企業での生産性向上の成果というものと中小企業の近代化というものをひっくるめて、何か将来にわたってうまく値上げ要因を消していく、そういう手だてはないかというような発想を実はしているわけです。しかし、単刀直入に価格だけぴしゃっと押えるということは、かえってその時点での問題を大きくしてしまう。ひまがかかるようですけれども、やはり構造問題とからめてやらざるを得ないのではないかというふうに考えておるわけです。
○木原(実)委員 なかなかむずかしいことはわかりますけれども、そういうことになりますと、価格の抑制ということは至難中の至難でございますね。 そこでお伺いしますけれども、もう一つ公正取引委員会、これは独禁法に基づいて活動しておりますけれども、将来あれでしょうか、何かもう少し機能を強化するとかなんとかいうことは、独禁法のこれからの扱い方とも関連するわけですけれども、その辺のことは、何かお考え及びのことはございませんか。
○中西説明員 私なりの私見としましてはいろいろございますけれども、大法典ですし、他方、緩和しろというような話と、きつくしろというような話が混線しております。その辺よく見定めてやりませんといかぬのではないかと思っていますが、そこで、日本の独禁法必ずしも十全じゃないし、先ほど私が申し上げたようなことで、いきなり価格統制というのではなしに構造問題があるというようなことを言いますと、いかにも手がないように受け取られるかもしれません。しかし、分野によりましては、新しい製品とか技術の開発、経営の革新、そういったような面からの競争原理というようなものは相当入っていく余地がある。そういうところをいろんな形で応援し、指導していく。通産省、農林省、それぞれ最近流通問題に熱を上げておりますけれども、そういった制度問題と、さらに、運輸省がおられますが、交通運輸関係のいろんな新技術、そういったものとがからみ合いまして、やっぱり物価上昇をしておる経済体質を変えていこうという流れもおのずから生まれてきている。その流れには相当大きな期待を持っていいのではないかというふうに、これは私見でございますけれども思っております。
○木原(実)委員 これから先は論争になりますから、長官でも御出席のときにあれいたしたいと思いますが、いずれにいたしましてもこの段階での、年末を控えて、それからまた、消費者米価の問題以来上げ足が早いというわけですが、お聞きしました範囲で、努力はなさっていますけれども、ちょっときめ手に欠けるという印象がありますが、いかがでしょうか、最後にひとつ……。
○中西説明員 そういう感じは私自身も持っておりますけれども、宮澤大臣が試案ということで構想をお出しになる、いろんな分野でいろんな反響を呼んでおるようでございます。来年の予算編成を控えて、ここ一月ばかりの間に問題が煮詰まっていけば、あれの足らないところを補うとか、あるいはちょっと行き過ぎた点は抑制するとかして、財政金融全体とそれぞれの物価対策がうまくからみ合えば、これはそうむずかしいことではない。その辺、各省庁なり各産業分野の足並みがそろうかそろわないか、またそれがそろえられるか、そんなことに問題がかかっておるので、手がないのではないというふうに思っております。
○木原(実)委員 では終わります。
○戸叶委員長 有島重武君。
○有島委員 先ほどのタクシーの問題につきまして、やや詳しく伺いたいと思います。 先ほど運輸大臣から、同一地区内において二種類ないしは三種類の運賃が並立することは、これは物価安定の上から望ましい、もう一点は、今後の増車については現行を基準とするのではない、もう一点は、会社の場合と個人タクシーとの割合は、これは個人を増強する方向に考えていく、そういった三点のお答えがあったと思いますけれども、これについては、業務部長としてこれを通達なさるでしょうか。
○蜂須賀説明員 運賃につきましては、すでに、自動車業界を呼びまして、臨時物価対策閣僚協議会のことにつきまして詳しく話をしております。これにつきまして、運輸大臣のただいまのお答えは、物価抑制に役立てば、一地区におきまして、こことここと異なった運賃があるのは望ましいというお話と聞いておりますが、現実にわれわれが、同一地域におきまして同一のサービスをしている場合に、標準的な、能率的な経営というものを前提といたしまして厳重に査定いたしますと、同じ運賃に大体なります。ただ、申請につきまして、現在、大臣もおっしゃいましたように、団体的に統一して申請するということにいたしますと、申請したくない者まで強制し、あるいは指導して申請させるということは望ましくないわけでございまして、そういう意味で、申請が一地区におきましてまとまってこないという場合もあり得るわけでございまして、そういうときに、一地区におきまして異なる運賃が考えられるわけでございます。もちろん合理的な根拠があって、二種の運賃が存在する場合は問題ございません。 それから需給関係の問題についてでありますが、個人タクシーの免許に関連いたしましてのお話でございますが、地方の陸運局には自動車運送協議会というのがございまして、その協議会に陸運局長が諮問いたしまして、タクシーの需給を算定する尺度と申しますか、そういうものにつきまして、いい方法はないかと諮問しておりまして、その結果、いわゆる実車率だとかそういうものが一つの尺度となって出ておるわけでございますが、これにつきましては、東京等大きな都市におきましては一つの傾向でございまして、必ずしも個人タクシーの数が云々というわけではございませんので、個人タクシーの免許につきましては、そういうもの等につきまして一応切り離しまして現在処理をしているわけでございます。
○有島委員 先ほど、六月二十七日の決定についてはこれを徹底してある、そういうお話でございましたね。この中に、先ほども言ったように、「現行事業体制にできるだけ競争原理を導入することが望ましい」云々とあって、それで料金の問題が出ているわけであります。それを徹底なさったと言われるにもかかわらず、やはり一律の運賃ということに固執しておられるような印象を強く受けましたので、そのことを指摘したのです。 それで、ただいま大臣からは、そういうことであるならば、二種ないしは三種の料金が同一地区内にあることが結論としては望ましいということになりましたですね。これについては、はっきりと通達をなさったほうがよいのではないか、そう思うわけであります。
○蜂須賀説明員 これにつきましては、すでに閣僚協議会の了承事項もつけまして発したわけでございまして、地方の自動車部長には八月末にやったわけでございますが、地方は十分これを承知しておるつもりでございます。 なお、新潟の場合と北海道の場合でございますけれども、これは申請が全部一緒に出ておりまして、これを審査したわけでございまして、新潟の場合には県一円で出ておったわけでございますけれども、これを地区別に分けて審査したわけでございます。その間において合理的根拠があれば、もちろん二種の運賃ができるわけでございますけれども、申請を全部調べたところ、現在の段階で分けるような根拠は出てまいりませんので、同一運賃になったわけでございます。
○有島委員 そういうお話を聞いているのではなくて、二種ないしは三種ということが望ましいのだ、そのことをはっきり通達なさったほうがよろしい、そう申し上げておるわけです。それはどうしてかと申しますと、この通達を徹底したとは言いますけれども、現実にはそういうことはあり得ないのだ、そういういま蜂須賀さんの御意見なんですね。そういうような御意見のほうが強く徹底しているわけなんですよ。ですから、言いかえますと、確かに六月二十七日の決定もあるけれども、現実にはこうだというほうが伝わっておって、これが正しく伝わっておらない。これは閣議の決定ないしはいまの運輸大臣のあのお考えは当然だと思うのですが、それを蜂須賀業務部長のところでもって曲げていると言わざるを得ない。これは改められたほうがいいんじゃないか、そう思うわけであります。
○蜂須賀説明員 この種につきましては、地方に十分徹底いたします。
○有島委員 次に、七月十一日のこの物価特別委員会でありましたか、佐藤総理が、個人タクシーは評判がよい、積極的に免許すべきである、これは大都市に限らず地方にも範囲を拡大すべきである、そういうようにここで仰せられましたけれども、その後の運輸省のやり方を見ておりますと、東京においては、先ほど御説明がありましたが、多少スピードアップがなされておるようでありますけれども、本質的には従来とあまり変わりがないのじゃないか。これは、一つには、いま言ったような既存業者を保護していくような方向が根底にある。したがって、個人タクシーの免許の基準が不当にきびしいんじゃないか。先ほども業務部長から、厳重にというようなおことばがございましたけれども、その厳重にが、非常識な厳重さがあるんじゃないか。一つには、個人タクシーの免許の基準が申請者自身は全く事前にはよくわからない、そういうように言っているのですが、今度個人タクシーをどんどん奨励することになるとすれば、申請の要旨はこれこれである、こういうような条件ならばみんな通るのだということを積極的にPRする、そういったサービスを行なうのが当然じゃないかと思いますけれども、そういったサービスをなさるお考えがあるか、それを伺います。
○蜂須賀説明員 個人タクシーの免許につきましては、本年の夏以来、数字で申しますと、七月四日以来、十三都市につきまして四百六十三両の免許をいたしております。なお、個人タクシーの積極的姿勢につきまして十月二十四日に通達を出しまして、各陸運局長に対しまして、個人タクシーについて全国の小都市において増車その他に積極的な姿勢をとるように通達を出しております。 なお個人タクシーの免許の基準でございますが、これにつきましては、個人タクシーの制度が、多年にわたりまして自動車の運転に従事している者に夢と希望を与え、同時にハイヤー、タクシー事業に対しまして新風を注入するというようなことでできたわけでございまして、こういう趣旨を勘案いたしまして、地方の陸運局におきましては免許にあたりまして、年齢だとか経歴だとか、あるいは法令順守状況あるいは事業計画、健康等につきまして一応の基準をつくっておりまして、これを公示いたしております。 なお、この審査にあたりまして、ただいま先生おっしゃいましたように、非常に厳重じゃないかというお話がございますが、これについては、東京陸運局では特に現在申請している者がたまっておりますので、その者に対しまして聴聞を実はやっておるわけでございますが、聴聞通知の中に、こうこうこういうことを審査いたしますということを詳しく書いて本人に渡すようにいたしております。
○有島委員 そういうサービスをやっておる、今後もやっていく、そういうお答えですね。——いま、十月二十四日に通達を出したばかり……。
○蜂須賀説明員 これは自動車部長会議を八月末にやったときに話しておりますけれども、書面で出しましたのは、さっき大臣もお話しいたしましたように、さらにサービス改善についての当面の対策としていろいろやっておりましたので、そのほかとも関連いたしまして書いたわけでございますが、実質的には部長会議のときに話しております。 なお、いまおっしゃいました免許についての、あるいは審査についての事前のPRと申しますか、それにつきましては今後やっていくつもりでございます。
○有島委員 いま申し上げているのは、業者がお客さんに対してサービスすることではございません。いままで指導していらっしゃる、それはいいですけれども、いまここで問題にしておるのは、運輸省側がこれから申請したいと思っている人たちに、そういう夢を与えるという意味です。そういう人たちに積極的にPRもし、サービスもしてやったほうがいいじゃないか、そういった意味のサービスなんです。
○蜂須賀説明員 よくわかりました。
○有島委員 それで、その内容でございますが、基準の内容について、年齢が四十歳以上となっております。四十歳になると、まあ精神的にも安定するとか、家庭的にも何とか財政的にも何とか、いろいろ理由があるようでありますけれども、じゃ三十歳代ではどうしていけないのか、これは非常にわからない。運転のうまさから言えば、これは三十代のほうがずっといいわけです。現に普通の一般会社では、四十歳以上の人は受け付けませんよ。それですから、四十歳以上でなければそれを通さないというのは、私ども常識的に考えても非常におかしいと思うし、それから、現に申請しようと思う人たちもこれは不満に思っておる。これは引き下げるべきではないか。先ほども大臣からいろいろお話がございましたね。三点ぐらい結論が出ましたけれども、そういった精神にのっとっていけば、今後これは当然引き下げるべきではないかと思いますけれども、どうでしょうか。
○蜂須賀説明員 年齢につきましては、各陸運局とも公示の中で、おおむね四十歳から五十五歳までということを言っておりますが、この基準につきましては、先生も御指摘ございましたように、経済的な、家庭的な安定性とか、あるいは職業に対する定着性、あるいは精神的な円熟度、また年齢別に見た場合にも交通法規の順守の状態とか、あるいは交通事故の発生度合いといったようなものを検討しまして、さらに法人タクシーの運転者の労働条件と体力との関係というような問題を見まして、運転者に夢を与えるという創設の趣旨というものを考えておるわけでございまして、技術の熟練度という問題とは観点が違うわけでございます。
○有島委員 その運転手に夢を与えるために個人タクシーはやるのですね、そう考えてよろしいですか。
○蜂須賀説明員 これは当初の創設のときに、運転手に夢を与えるというようなことも入っておりますので、特にハイヤー、タクシー運転手でございますけれども、長年ハイヤー、タクシー事業に従事しております運転手に対しまして、年もとってまいりますと、将来に対する希望と申しますか、そういったものも減ってまいりますので、そういった点を考えてできたわけでございます。
○有島委員 当初はそういうことがあった、現在でもそういうことがある、だからそれがきめ手であるかどうか。個人タクシーの許可のきめ手のそれが第一審の要素であるかどうか。先ほどの運輸大臣とのお話では、個人タクシーは需給にかかっているのです。あるいはこっちの通達をあなたは徹底したとおっしゃいますけれども、これは自由競争を導く、そういうような精神のもとに行なわれているわけです。それは夢を抱かせるのはけっこうでありますけれども、その夢を抱かせるのをたてにとって、そうしてだれから見ても非常に非常識なことに固執しているのは、いまの段階においては不適当じゃないか、いまの段階に不適当ならば、どんどん改めるべきではないか、そう思うのですけれども、どうでしょうか。
○蜂須賀説明員 ただいま申し上げましたように、地方の陸運局でいろいろな観点からきめておるわけでございますが、特に既存の法人タクシーの場合には、労働条件等から見まして、年齢をとってまいりますと、現在の体力ではなかなかむずかしい面があるわけでございます。個人タクシーになりますと、実際の勤務は自由的な勤務になりまして、普通は毎日、本人が八時間労働するということになっておりますけれども、非常にフリーになってくるわけでございます。そういう点で、からだのじょうぶな者は法人タクシーでやれるわけでございますけれども、肉体的に弱くなってまいりますとできなくなってくるという問題がございまして、特に年齢のそういう人を優先的に考えるという思想があるわけでございます。 なお、年齢につきまして、四十がいいか三十九がいいかという問題があるかと思いますけれども、現在でもおおむねと言っておりまして、特に優秀な方につきましては三十九歳で免許をやった例もございます。ただ、四十歳が適当かどうかという問題につきましては、さらに検討したいと思っておりますけれども、いまの段階では、いますぐ変えるという考えは持っておりません。
○有島委員 すると、どうしてもお変えにならないわけですか。四十歳を三十九歳に、これは小学校に入る早生まれおそ生まれみたいな話で、三十五歳なら三十五歳にすることがどうして考えられないのか。それは四十歳以上の人を保護してあげるというような発想から出ているわけです。全部。乗るほうにいたしますと、体力的に衰えて保護されなければならないようなのじゃ困るわけですよ。乗るほうの側に立って考えてもらいたい。物価の、国民の立場に立って考えてもらいたい、そういうわけですよ。
○蜂須賀説明員 これは、先生おっしゃったのですけれども、実は安全運転ということを考えてさっき申し上げたようにやっているわけでございまして、むしろこれは運転ができないほどの体力がないということではございませんで、要するに、乱暴な運転をしないということでございますので、決して考えないわけではございません。 なお、個人タクシーは現在評判がいいわけでございますけれども、この評判を落としたくないわけでございまして、将来も現在のこれを維持していくためには、やはり年齢的に、年齢等につきましても制限せざるを得ないと考えております。
○有島委員 それは年齢の制限は当然あるでしょう。その年齢の制限が——一時神風タクシーなんということを言われました。二十歳代の人たちが相当事故を起こした。現在の時点でもう一ぺんこれはお考えになるべきである、こう思うわけなんです。それで、四十歳代と三十歳から三十五歳、または三十六歳から四十歳、そういった事故の統計をひとつお出しになったらいかがですか。そういう統計がございますか。年齢別の事故の数。
○蜂須賀説明員 これは警察庁で調べればあると思いますけれども、正確な統計は現在持っておりません。
○有島委員 正確な統計なしでもってばく然とおっしゃっているわけなんです。ですから、ますますこの一つの基準は規制のための規制である、そういうような印象がある。これは科学的な根拠じゃなくて、いまのような人情的なものをおっしゃいましたね。これは物価の問題または国民の立場、そういったことの発想から出ているのじゃなくて、何か別の要素でもってきめておる。それからまた、科学的な統計的な予測からでもない。非常にあいまいなものである。これは再検討すべきであると思います。要望しておきます。
○蜂須賀説明員 ただいま正確な資料を持っていないと申し上げましたけれども、当初きめるときには統計によったものと考えております。 なお、これにつきましては、もちろんわれわれとしても常に検討していくつもりでございます。
○有島委員 当初きめたときの、昭和何年ですかね、そのときのデータと、それから現在のデータ、それを次の機会にお示しいただきたいと思います。
○蜂須賀説明員 三十四年と思いますけれども、よく調べてみます。
○有島委員 次に、運転歴十年ということでございますね。これについて、タクシー以外の運転歴でもいいようなふうに出ておりますけれども、実際にはこれはどうなっておるのか。これは新聞にも出ておりましたけれども、洋服屋さんだと思いますけれども、これがどうしても通らないというので訴訟を起こしているというのが出ておりましたね。その十年ということですが、しかもこれが、その間にちょっとでもやめていると通らないとか、非常にやかましいことを言われるのだそうでありますけれども、タクシーを十年間休まずにやった者に限るというようなことはありませんですね。
○蜂須賀説明員 そういうことはございません。ただ、運転歴につきましては、運転免許をとっていればよろしいというのではなく、運転免許をとって運転しないということがあるわけでございまして、自家用の運転手につきましては、職業としてやっている場合には問題がございません。なお、その間に、十年間連続してなされているとは言っておりませんが、経歴につきまして、審査の場合にそれを見ております。
○有島委員 この十年というのをもう少し緩和することも考えられますか。たとえば五年以上とか——これは何年やってもまずい人はまずいのだし、それから五年でも、やはり優秀な方もいらっしゃると思うのですよ。ですから、これも制限のためにかまえた制限である。これはその安全性ということからの発想だというふうにおっしゃいますけれども、現実問題としては、これは制限のための制限のように思われる。これから個人タクシーをどんどんふやしていこうというその発想から、もう一ぺんこれは考え直すべきじゃないか、そう思うわけです。 それからもう一つ、この申請の手続について、さっきは大体五〇%は通っていくというようなお話がございました。どういう人が落ちていくのかといいますと、これはほとんど書類不備というので落ちていくのだというふうに聞いております。その書類というのは、これも手元に幾つかいただきましたけれども、戸籍抄本、住民票謄本、履歴書おのおの四通、車の売買契約書、車庫賃貸契約書、営業所賃貸契約書、車庫用地の地主の所有地の登記簿謄本、地主の印鑑証明、免許証取得後の全部のつとめ先の在職証明書、それから官公立病院、保健所の健康診断書、それから資産調書、そういったようなものを全部そろえないといけないのだ。この中で、聴聞通知が来るまでに、受理しても受理番号もなかなかくれないのだ。それで、たとえばいまの中でもいろいろありますけれども、地主の印鑑証明ですね。こんなものはなかなかくれない場合もある。そういったことでもって落とされてしまう。しかもそれは、ちゃんとそちらから車庫を見に来たり何かして、直接調べるようなこともしている。非常に形式的で繁雑できびしい。しかも出したまま、仮受け取り証でもくれるかというとそうでもない。そういうような不親切な状況もあったようですけれども、これももう少し簡略に、スピードアップされた現代生活なんですから、それに見合ったように、もう少しお考えになったほうがいいのじゃないかと思うわけなんですけれども……。
○蜂須賀説明員 たぶん二重貸しとか三重貸しのような例もあったかと思いますので、そういう例があったために陸運局のほうでは非常にしゃくし定木のような点があったかと思いますけれども、こういうものにつきましては、さらにしさいに検討いたしたいと思っております。
○有島委員 大いに検討して、先ほど厳重とおっしゃいましたけれども、厳重のかなめが、非常に形式的な規制のための規制ではなしに、ほんとうにこれが安全を確保できる、または個人タクシーを養成していく、そういった精神を流れ通わしていってもらいたいわけなんです。 なお言いますと、預金通帳なんかも、預金をおろしたようなことがありますとそれをうんと追及されてしまって、何のためにおろしたのだ、そこまで聞かれるというのですね。これはお産だと言うと、その証明を持ってこい、そこまで言われる。それは中には悪い人がいて、表面的にそろえる人がいるということもあったかもしれませんけれども、そのために大ぜいの人が、たいへんだという話を聞いて、出したいのだけれども、私にはだめなんだろうと思っている人で優秀な人もいる。これは首相の発言の趣旨にもたがうし、この閣議決定にもたがうのだと思いますよ。そういった点をさらにこまかく見てもらいたい。 それで、一つには、いまの陸運局の所在が、業者の組合の場所を借りておりますね。これは独立した運輸省の建物にありますか。
○蜂須賀説明員 ただいまの御質問でございますが、資金に関する調査につきましては、事業計画の遂行能力を確認しているわけでございますが、これにつきましては、個人のプライバシーまで入るというような行き過ぎがないように十分注意いたしたいと思っております。 それから東京陸運局の庁舎のことだろうと思いますけれども、これも総合庁舎ができれば当然移る予定でございますが、戦後庁舎がなかったために庁舎を借りているわけでございます。
○有島委員 同じ借りるにしてもその業者のほうのを借りておるような形になっておる、そういったこともあまり不明朗なことじゃないか。これは大ぜいの人が言っているわけですよ。だからますます規制のための規制だ、そういうような印象を受けております。 それから健康診断のことですけれども、これは官公立の診断書でなければだめだ、民間の診療機関では信用しない、そういうふうになっておるようでありますけれども、これは厚生省に伺えばいいのかもしれないけれども、こういつたことが許されるのかどうか。これは医師法の権威を認めない行き方じゃないか。民間の医師の診断書じゃだめだということがあるらしいんですね。
○蜂須賀説明員 これにつきましては、保健所、官公立病院、総合病院または専門医師による云々といっておりまして、民間はいかぬとはいってないと思いますけれども。
○有島委員 それじゃ、民間はいけないとはいっておらないということをしっかりと通達していただきたいと思います。
○蜂須賀説明員 わかりました。
○有島委員 大体以上でありますけれども、いまの線に沿って審査基準を再検討する、その再検討の際には、全部、先日の佐藤首相の発言またはそれに従った通達でございますか、または閣僚協議会の決定、これは個人タクシーをふやす、ふやすのは自由競争ということを導入していって、それによって物価の安定にも資していくのだ、そういう姿勢でもってこれを再検討していただきたい、そう要望いたしまして、質問を終わります。
○戸叶委員長 本日は、これにて散会いたします。 午後零時四十七分散会