逓信委員会 第4号
- 発言数
- 146 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1967/11/15
会議録
○松澤委員長 これより会議を開きます。この際、参考人出席要求の件についておはかりいたします。逓信行政に関する件について調査の参考に資するため、本日、日本放送協会から参考人の出席を求め、意見を聴取いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○松澤委員長 御異議なしと認めます。よって、さように決しました。なお、参考人の人選、手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○松澤委員長 御異議なしと認めます。よって、さように決しました。 ————◇—————
○松澤委員長 逓信行政に関する件について調査を行ないます。質疑の申し出がありますので、これを許します。加藤六月君。
○加藤(六)委員 放送行政一般について御質問いたしたいと思います。先般、郵政当局は新しくUHFの開発に努力され、国民のために新しい波としてのUHFの免許事業に携わり非常な苦労をされた、こう思うわけでございますが、その一般的問題について二、三点お伺いしておきたいと思います。まず第一は、これはわれわれ自民党が放送免許の更新並びにUHF局の新免許に際し自民党が政府に要望すべき諸点ということで、正式な文書で申し込みをいたしました。その第一は、免許の更新に際し、各局に教育、教養番組の放送を五〇%義務づけるように努力すること、第二番目は、全国的な番組審議会の設置をしてもらいたいということ、第三番目は、人事についての要望であったわけでございます。ところが、この問題について世上いろいろな風評が飛び、あるいは一部マスコミ界の間において、政府・与党の言論に対する統制であるとか、あるいは番組に対する規制を始めたとか、いろいろな批評、風評が飛んでおるわけでございます。われわれは、ややもすれば番組の低俗化、一億総白痴化ということがいわれておるときに、電波の利用というものは公共の福祉を増進しなくてはならないということが電波法第一条にはっきり書いてあり、国民が平和で文化的な生活をエンジョイし、その教育水準の向上を目ざし、教養を高めるための非常に重要なる役割りをテレビがやっておるということにかんがみまして、どうしてもこういった問題について電波行政の上からはっきりしたその精神を示してもらいたい、こういうことを中心に申し込みをいたしたわけでございます。いま申し上げましたように、特に民放におきましては、その性格上、会社の商業性ということと、もう一つは、いま申し上げました公共性ということとのいろいろな矛盾等があると思うわけでございますが、私たちが要望しましたのは、業者の立場、会社の立場でなくして、国民視聴者の立場に立ってこの問題についてはやっていただきたいということを要望したわけでございますが、まずこれについて、今回の免許更新あるいはUHFの予備免許に対して当局はどういう方針を示されたか、お聞かせ願いたいと思います。
○小林国務大臣 ただいまの加藤委員のお話は私どもももっともなことである、かように考えまして、御案内のように、NHKをはじめ民放の再免許またUHFの予備免許にあたりましては、党のお話は五〇%とありましたが、いろいろの点を勘案いたしまして、いわゆる教育番組、娯楽番組あるいは報道番組等に調和をとれるようにしようということが放送法に規定してありますが、その調和点をわれわれの考えとしてはこの際三〇%程度のものが調和点として適当ではないか、こういう観点から、従来と違って、免許の条件として教養、教育番組を三〇%以上でなければならない、こういうことといたしまして、これがやはりある程度私は世論にもかなうのではないか、かように考えていたしたのでございます。
○加藤(六)委員 それでは、その次にお伺いいたしますが、今回の免許につきましては、再免許のものも含んででございますが、条件というのと要望というのと二通りの表現がされております。その条件——もし間違っておったら御訂正願いたいのですが、日本教育テレビに対する条件、日本科学技術振興財団に対する条件、それから要望としましては、総合局に対するものあるいは日本教育テレビに対するもの、日本科学技術振興財団に対するもの、それぞれあったわけでありますが、世論がいうところの——ここにも新聞の切り抜きを持ってきておりますが、世論ではございませんで、特定の人が言っておるのですが、教育、の定義がはっきりしないワクを免許条件に規定することによって、政府がかってに、番組はおろか放送内容一般にも口を出すおそれが強まってきた、こういう言い方をいたしております。ところが、教育、教養という問題につきましては、いろいろな法的根拠もあるし、特に放送法第二条第五号、これは教育番組についてうたっておりますし、同じく同法第二条第六号に教養番組ということについてもうたってあります。しかるに、一部民放業者の間にはこのワクが免許についてはもともとないのであるというようなことを吹聴しておる人もございますが、これははっきり同法において規定してあると解釈してよろしいかどうかを次にお聞かせ願いたいと思います。
○小林国務大臣 法律に、要するに番組の基準、こういうふうにはっきり書いてありますが、いずれにしましても、これはもう抽象的だ、かように言わざるを得ない。したがって、具体的に何が何であるかというようなことは、それぞれの番組、個々の番組についてこれは評定をしなければならない、こういう問題でありますが、これらは大方の国民の常識によって考えるべきものである、こういうふうに考えております。 このたびの免許の条件につきましても、一体はっきりした定義があるのか、こういう質問がよくありますが、定義があるといえばあるし——これは抽象的にいえば定義がある。しかし、やはりあくまでもこれは抽象的な問題であるから、具体的にこれがどうかというふうな判定になってくるといろいろの問題が出てくることは当然でありますが、要は、大きく見てこれは国民の常識が決定をしていくのではないか、かように考えております。
○加藤(六)委員 しからば、多くの会社が教育番組三〇%というものをまあ常識から見て教育、教養番組であると査定された場合に、もしこれを守らない場合には当局はどういう方針、処置を免許会社に対してされる御意向でしょうか。
○小林国務大臣 これもいま申したように、われわれ当局だけの考えでなくて、やはりある程度世論の判定があろうと思います。したがって、もしそういうふうな極端なこの条件に反するというものがありとすれば、これは警告を発する、あるいは、警告をしても聞かなければ免許の取り消しというような行政処分にも至る、そういう道は開かれておる、かように考えております。
○加藤(六)委員 次にお聞かせ願いたいのですが、ただいまの再免許の条件、要望の中に、東京十二チャンネル、すなわち、日本科学技術振興財団には免許期間を二年間とされております。これに対しては、大臣の記者会見の模様等でも二年間にしたという理由が出ておりますが、この席で二年間にされた理由と根拠をひとつ承りたい、こう思います。
○小林国務大臣 十二チャンネルは、成立にもいろいろな過程があったのでありますが、私ども振り返ってみますれば、ある程度無理があったようにも思っておりますが、いずれにしましても、経常費をすべて寄付金でやるということは非常に無理ではなかったか。すなわち、創設費はどこの会社等においても相当の寄付等を出すが、毎年要る月々の経費まで一切審付金でまかなうというところに多少の無理があったのじゃないか、したがって、その無理が露呈をしまして経営が非常に困難におちいった。相当多額の負債が出たことも事実でございます。 これらにつきましてはいろいろの批判があることは私ども承知しておりまするが、寄付等についても、あるいはもっとはっきりしたものにさせてもらいたいということもあるし、また一面、営業と申しますか、番組のスポンサーによる利益も期待できるのではないか、これらを総合してこれからの経営をしてもらいたいと思いまするが、まだ経営の安定についていろいろ世論の批判もありまするし、私どもとしましても十分な見通しが持ち得ない、したがって、一般的の三年よりかもう少し早い機会において再検討する機会を持ちたい、こういう趣旨からして二年にいたしたわけでございます。
○加藤(六)委員 その次にお聞かせ願いたいのは、実は先般当委員会に報告されたわけでございますが、逓信委員会より派遣されまして北海道、東北地方の視察をいたしたわけでございますが、実は現地へ行ってみまして予想より驚いたのは、混信という問題が非常に大きくいろいろの方面の国民に迷惑をかけておるという事実を見聞した次第でございます。これに対しては、昭和三十七年の本逓信委員会電波、放送小委員会等からも意見が出たり、あるいは審議会からも意見が出ておったわけでございますが、今回の問題は主としてUHFテレビ局に関係しておったのであまり研究されてなかったと思うのでございますが、この混信に対してFM計画、あるいは中波の強力な大電力局を置く等の計画があるのではないかと思いますが、現在のところどうなっておるか、承りたいと思います。
○小林国務大臣 お話しのように、日本海方面における混信ということは受信者にとってまことに御迷惑しごくなことでありまして、政府も責任を感じなければならぬ、かように考えておりますが、今回の再免許の際に、ラジオにつきましては、大体日本海方面十八局で大幅に周波数をこの際変更する、こういうことによって混信をある程度防止した、こういうことが申せますし、なお、いまお話しのように、大電力による混信の防止ということは特に必要でありますから、特に今回は決断をもちまして、日本放送協会、秋田に五百キロワットの大電力放送局をつくる、こういうことを決定いたしまして、東京、大阪の三百キロワット、こういうものとあわせてこれが相当に効果が発揮できる、なお、将来は九州方面にも大電力局を置きたい、こういうことを考えておりまして、これで少しは緩和できるかと思いますが、なおこれだけでも十分ではないのでありまして、お話しのように、近い将来においてはどうしてもFMの活用によってこれを防止する、こういう方法をとらざるを得ない、かように考えております。
○加藤(六)委員 その次には、今回UHFの局方いろいろ免許されましたが、この問題についてお伺いしたいと思います。 まず、ここで再確認をいたしますが、われわわはUHF帯による放送局の新規免許にあたり、三項の点を大臣に申し込みをいたしております。 その一は、「放送局の選定については、公正を期し、例えば、つまみ喰い的批判を受けないよう配慮すること。」二は、「中央・地方を通じマスコミ集中排除について遺憾なきを期すること。」三は、「泡沫申請並びに替玉申請の排除について遺憾なきを期すること。」こういった申し込み等も行なった次第でございますが、先般の当委員会におきまして田代委員からその基準はどういうものであろかということ等について質問があったわけであります。そのときいろいろ電波監理局長が御説明されておりましたが、当局の考え方の基本はこういうものではなかったかと思うので、これをまた再確認させていただきたいと思います。それは、 最近におけるテレビジョン放送番組の多様化に対する国民の要望およびUHFテレビジョン放送技術の進歩発達の現状にかんがみ、UHF帯によるテレビジョン放送局の免許については、次により、その処理を行ない、放送のより一層の発展と公共の福祉の増進につとめることが適当である。 一 教育用テレビジョン放送の需要に備え、UHF帯の電波を確保することとする。 二 全国いずれの地域においても、原則として複数の民間放送が受信できるようにすることを施策の目標とすべきであるが、全国的な置局計画の策定は、今後の事態の推移等を勘案してこれを行なうこととし、この際は、適当と認められる地区について処理することとする。 三 多年にわたり、懸案となっている近畿地方の問題について、その解決を図ることとする。 四 東京、大阪に次ぐ若干の基幹的な地区に対し、新たに民間放送各一社の設置を可能ならしめることとする。 五 前記各号により、新たに割り当てるチャンネルはUHF帯によるものとするが、UHF帯における放送用周波数のうち若干のものは、一号以外にも将来における新たな放送需要等に対処しうるよう、その使用を保留することとする。 六 UHFテレビジョン放送の円滑な発展を図るためオールチャンネル受信機の普及については、今後の状況を勘案のうえ適切な措置を講ずることとする。 こういった基本方針のもとに、先般、十一月一日に北海道テレビジョンJOHH、二千五チャンネルと、十一月三日、二局の予備免許を出された、こう考えるわけでございますが、この点についてまず第一番にお伺いしたいのは、大臣は、就任以来緊急地区であるとか、あるいは緊急懸案地区に対してUHFのテレビ免許を出したいということを言っておられましたが、これが「適当と認められる地区」ということに変わったと拝察できるわけですが、これについてまずお伺いしたいと思います。
○小林国務大臣 大体ただいまお話しの基本方針によって行なったつもりでおります。すなわち、公正に割り当てをする、あるいは言論機関の集中排除をはかる、あるいはできるだけ熱心な力のあるものにやってもらう、こういうようなことも大体その趣旨に従ってやったと存じますし、また教育用の波の保留も考えております。 それから前の放送関係からの答申にも、大体二局を複数局にしろ、そういうふうなお話もありまして、できるだけこの趣旨に沿うようにしたい。「適当」ということでありますが、これは非常にむずかしいことばでありますが、これも、民放というものは経営が成り立つことがやはり一つの条件である。公共用あるいは受信の格差をなくすことも必要だが、それと同時に事業が成り立たなければならない、こういうことでありますので、現在、民間テレビ局の収入が十億以上あるようなものは大体やれるのじゃないか、こういうふうな一つの——これは見当でありますから事実どうなるかわかりません。私どもはそういうふうなところに大体の目安を置いて、そしてそこの辺まではできるだけ複数局にしたい、こういうことで取り運んでまいっておるのであります。 私どもは、どこの地方でも民放が一局ということは——いま県民なり住民の要望からいたせば、なるべく複数局にするほうがやはり筋としてはしかるべきものだと思うのでありますが、その面においてまだ十分成り立ち得るやいなや、こういうことについての見通しのなかったものは一応あと回しにした。それから、初め緊急地区と言っておったが、その後そればかりでなく広くこれを許すようになった、こういうことについてのお話でありますが、実は、これもある程度経営を考えますれば、オールチャンネルを普及させるためにはできるだけUHF局をふやさなければ、これの採算というものに対して相当大きな影響がある、こういうこともありますし、また一方、地方の要望も非常に強かったということで範囲が非常に広がって、緊急ではなくて「適当」ということばを使って広げたじゃないか、こういうことでありますが、全くそのとおりであるのでございます。 そういうわけでありまして、いまのオールチャンネルの普及等につきましても——実はオールチャンネルを普及させるのに大事なことは、費を安くさせる、こういうことでありまして、業者に対しましても、生産費を安くするためにはUHFの局を多くすればするほど大量生産ができる、こういう意味からして生産費を安くしてもらいたい。と同時に、政府においても、普及をさせるためにはただ傍観するだけではいけないので、私どもは何とかこのオールチャンネルの物品税をある程度引き下げてもらいたいということをいま政府部内で検討してもらっておるのでありまして、こういうことによってそういうことを少しでも促進したい、こう考えております。
○加藤(六)委員 ただいま大臣が、経営の成り立つもの、あるいは地方の要望の強かったものについてやった、こういうお話がございました。順次承っていきたいと思っておりましたが、ただいまオールチャンネル受像機の問題が出てきたわけであります。 われわれが調査しましたところ、まず第一にこのオールチャンネルの問題で問題になりますのは、メーカー側から申し上げますと、オールチャンネル、U、Vを内蔵した受像機については、東京、大阪のチャンネルプランが発表されない限り、しかも東京、大阪にUHFの放送局ができない限り、この問題についてはメーカーとしたら真剣に取っ組むわけにいかない。何となれば、東京、大阪は現在テレビ視聴者の四割以上の人がおる、もし東京、大阪にUHF局ができないのに、東京、大阪の人々に対してUを内蔵した、より高いものを買わすということはメーカーとして忍びない、こういったことをメーカーが言っておったことがございました。さらに、国民的立場から見ましたら同じことが言えるわけでございまして、全然見もしない、必要もないU、Vを内蔵したものを東京、大阪の関係ない国民に買わすということについては非常に矛盾が出てくるわけでございますが、そういった矛盾を押し切ってでもやるとなれば、いま大臣がおっしゃった生産コストを安くするとかあるいは物品税を免除してもらうという程度のことでは間に合わなくなって、オールチャンネル法というようなものまで考えなくてはならない時期がくるのではないかという縣念もありますが、オールチャンネル法については研究、考慮されておられるかどうか、この際承りたい、こう思います。
○小林国務大臣 要するに、値段がたいして差が丸ければ、だんだん買いかえるときにはお買いになる、こういうふうに思いますから、私は、生産費と物品税との関係で値段を近づける、こういうことばやっぱりさしむき強くやらなければならぬと思っておりますが、いまのところ、日本としてはオールチャンネルを強要する、こういうふうな法制化のことはいま考えておりません。 それから東京、大阪はまことにそのとおりでありまして、東京が何らかの方法でもってUが考えられないかということも検討されておるのは事実でございます。それから東北方面に今度は一局もなかった。これはオールチャンネルの普及についてもやっぱりある程度の欠陥がある、したがって、そういうところについても私は近く考えなければならぬ、かように思っております。
○加藤(六)委員 オールチャンネルの受像機が普及しない前、あるいはいろいろな事情があってたちまちUHFを使う場合は、コンバーター、アダプター、いろいろな表現がされておりますが、コンバーターを使わなくてはならないと思います。このコンバーターについても若干勉強させていただいたわけでございますが、これについていろいろ感度が違う製品が市販されておる、こういうように調べておりますが、コンバーターについて、電波監理局は一つの規格、標準というものをすでに設定されておるかどうか承りたいと思います。
○石川説明員 技術的に技術審議会で規格を一応きめまして指導するようにいたしております。
○加藤(六)委員 次に、これから質問することは間違っておるかもわかりませんが、間違っておったら御訂正願いたいと思うわけであります。 今回のテレビ免許について一番いろいろ世上いわれておるのは、先ほど来私が述べました一通りの基準、原則というものがあったわけでございますが、一番むずかしくて、当局がたいへん苦労されたのは、多数の書類が出ておってこれを一本化することにあったと思います。特に水と油、意見の全然違う人、考え方の違う人等々が同じ地区について数本あるいは十数社申請があったわけでございます。これを一本化するということについては並みたいていの苦労ではなかったと思いますが、ただ、これを一本化するまとめ方についていろいろなことがいわれておるので、この席ではっきりさしていただきたい、こう思います。 そのまず第一は、競願の整理はだれが中心になってしたか、あるいは大臣がおやりになったのか、あるいは有力者がおやりになったのか、あるいは県知事がおやりになったのか、いろいろなケースがあるように承っておりますが、それについてまず承りたいと思います。
○小林国務大臣 競願の整理につきましては、たとえば、中にはあれは泡沫だ、これはそうでないといういろいろ議論がありますが、私どもが役所としてそれを認定することはなかなか困難でございまして、やっぱり一番事情に通じておるのはその地方の知事さんではないか、こういうことで、ほとんど大方の県においては知事に第一次の調整を依頼した、こういうことになっております。われわれとしても多少どうかと思うこともありましたが、とにかく、大かた知事さんの調停が多くそのまま認められておる、こういうことになっております。一、二のところにおいてはさようなことが適当でないというところがあって、知事でないところもありますが、ほとんどはその県の知事にこれらの調整をお願いしたということでございます。
○加藤(六)委員 ほとんどのところが知事にされて、一、二のところというところについてはこの席では承りませんが、私は、この基準については各地区において非常に混乱を招いたと思うのです。たとえば、地域ごとにいろいろな事情はあると思いますが、中央紙の関係だけを見ましても、五%の株を持たすところ、七%の株を持たすところ、二五%の株を持たすところという問題が出てきております。マスコミの中央・地方を通じての集中を排除するという精神からいきまして、一定の基準があったのかなかったのか、特にこの問題について多くの矛盾を出してきておる。これは、まず第一に言えますのは、たまたま中央の新聞社と地方の非常に熱心にテレビ経営に参画しようとしておる人とが知り合いであった、したがって、この人はその新聞社の皆さん方と一緒に申請人になった、発起人になった、ところが、いわゆる落下傘部隊ということばがこのテレビ免許に出てきたようでございますが、そういったものでなくして、おくれて書類申請を出した人の中に、すでに中央各紙とは三社あるいは四社つながりを持って出してしまっておったので、しょうがない、あまり有力でない方々が中心になってテレビ申請をされた、ところが中央紙は五%あるいは七%ということで、それにからんでおった多くの地方の有力な発起人の方々の熱意、能力というものは阻害せられて、そうでない方々が中心になって会社ができたというケースもあるようでございますが、これに対してどういう判断を下されるか、承りたいと思います。
○小林国務大臣 大体の新聞社プロパーの株の保有というものは、私どもからは行政指導的に七%以下にしてもらいたい、こういうことを申し上げてあるはずでございますので、したがって、これは新聞社としてのプロパーの問題ではないかということでそういうふうにしてありますが、いろいろなたくさんの中でありますから、画一的な案はなかなかむずかしいし、それからまた、たとえば、せっかく調整をお願いしたのに、一、二何か変更を加えるということになると、また根本的にいろいろな問題が出てきてなかなかやりにくいところもありましたので、とにかく、一番地方の事情に通じておられる方は知事であろう、こういう観点から、できるだけ知事さんのおまとめになったものをひとつ役所の郵政省も認めていこう、こういう方針によってやっておりますので、多少まちまちのものがあるというふうにはわれわれも思いますが、しかし、とにかく新聞社が七%以下であってほしいということは守られておると思います。また、別の形で、あるいはおっしゃるような二五%なんというのがあるのかもしれませんが、形の上でわれわれが見たものは七%以下になっておる、こういうふうに御了承願います。
○加藤(六)委員 その次に承りたいのは、電波監理当局は、今回の申請に対して書類の審査あるいは発起人の会社あるいは発起人の資産、能力、熱意、こういったものをどこを通じてどの程度調査せられたか、承りたいと思います。
○石川説明員 申請書類の中身につきまして審査をいたしたわけでございます。
○加藤(六)委員 それについてどういう審査の評定をされておりますか。
○石川説明員 放送法、それから、それに基づく根本基準の各条項に適合しているかどうかということ、それから、競願の場合にはその度合いがどちらが強いかということで判断しているわけでございます。
○加藤(六)委員 私がお伺いしているのは、発起人あるいは発起会社の資産、能力、そういった問題を調査したかどうかということで、書類の内容が法律に合っているか合っていないかという問題を調査したかどうかを伺ったのではないのです。その点についてどういう方法で調査したかということを承りたい、こういうわけです。
○石川説明員 資産、能力につきまして具体的には調査はいたしておりませんが、融資証明書、出資証明書等によりまして会社の設立が確実である、こういうことを判断したわけでございます。
○加藤(六)委員 それでは、全く均等な割り当てをしてみたり、あるいは、この会社は一六・五%も出す、この会社は三一・三%も出すというような判定はどこでやったか。先ほど大臣は、知事さんを中心にやっていただいた、一番事情に詳しい人だと言われましたが、その基準はどこにあるわけですか。
○石川説明員 その基準は、主として知事さん、その他調停者が判断をされたものであります。
○加藤(六)委員 それならもう一歩突っ込んで承りますが、郵政省は免許権を持っておいでになり、あるいは競合の一本化のときにおいては、大臣、次官は申請会社に対して相当強い表現をされているように聞いておりますが、何を基準にどういうようにされておったのか。先ほど大臣は、調停者は知事だと言われておったのですが、私は、今回のいろいろなことを考えますのに、風評ですからわかりませんが、免許業務に携わっておられる電波監理当局がどの程度書類の審査をされ、あるいは内容を類別されたかということば非常に重要な問題であって、これをせず、適当な方法であっせん者にまかす、あるいは有力者にまかすということでは、今後、あと複数化しようとしてテレビの申請をされている残った多くの地区の皆さん方に対しても疑心暗鬼を与えるのではないか、こう思いましてお伺いしているわけなんで、その点はもう少しはっきりしてもらいたいと思います。
○石川説明員 郵政省の調査といたしましては、統合されたものについては十分調査してありますが、その事前の段階につきましては先ほど申し上げたとおりでございます。
○加藤(六)委員 統合されたものはいいですよ。これからあと次々と質問しますが、統合される基準、株の割り当て——その前の基準が大切なんですよ。この前の委員会では田代委員から質問があって、いろいろなことを言われておりますが、あれは根も葉もないことであってわれわれはおかしいと思っておりますが、問題は、その統合される前の状態だ。統合する基準がはっきりしないところからそういうことを言われるのですが、それをはっきりしなさいというのが私の言い分なんですが、それはどうなっているのか、それを承りたいのです。
○小林国務大臣 これは私が申し上げてあるように、一々の申請者がどれだけどうで泡沫であるのか、いろいろなことが一番よくわかるのはやはり地元の方であって、役所がこれをほんとうにやったらまた別の議論がたくさん出てくる、こういうふうに私は思わざるを得ない。ですから、やはり地元のこれは一つのローカル局だ、したがって、ローカルのことに一番通じておるのは知事である、われわれとしてはこう思わざるを得ないので、またその地区は知事さんもお引き受けになった。したがって、格別の支障のない限りは知事の調整を認めたということで、われわれは何も権限を放棄したわけではありません。それはとにかく、われわれが認めたということはわれわれの権限でやったので、そういうふうにお受け取りを願いたい。要は、とにかくこういうローカル局について東京のわれわれが行って一々調査をして、おまえさんはよせとかなんとかいうことはかえって非常な混乱を来たす、やはりその県の知事が一番いろいろなことをよく御存じだ、そういうことでこれを信頼申し上げてある程度の調整をした、また、調整の段階においてもいろいろ御相談もあったところもございますし、そういうところについてもまたわれわれの意見も申し上げた、こういうことでありまして、個々の会社について、具体的な、綿密な調査をしたかというと、そういうことはできるだけ知事さんにお願いした、こういうふうに申し上げておきます。
○加藤(六)委員 その場合、当局は知事に対して一つの基準、あるいはこういうようにまとめてくれというようなことを示されておりますか、示されておりませんか。
○小林国務大臣 これはもう一律に考えておりません。あるいは多少示した、御相談申し上げたところもあるし、そうでなくておまかせしたところもある、個々の問題について一律ではない、こういうふうに申し上げておきます。
○加藤(六)委員 その次にお伺いしますが、大臣はきょうあまり時間がないようでございますので、今回のUHFをまとめるについて、いわゆる公募問題、どの程度発起人以外の公募者に、一般国民に株を持たして、いわゆる公募して、この問題に、テレビの経営というものに広く国民が参加するかどうかという問題について、これも非常にまちまちでございます。たとえば県内公募一〇%というところにまとめた県があるかと思うと、公募一〇%、縁故募集一〇%というようなまとめ方をされた地区があります。公募そのものに対して当局はどういう考え方を持っておられますか、承りたいと思います。
○小林国務大臣 これももう全国画一的でなくて、それぞれの地方の特殊事情がおありだ、こういうふうに考えまして、私どもは、公募は幾らでなければならぬ、こういうふうなきめ方をしたり、あるいはそういうふうな相談を知事さんに持ちかけた、こういうところはございません。
○加藤(六)委員 公募は好ましくないという指導はされておりませんか。
○石川説明員 財政の基礎を判断する上において、非常に大きなパーセントになるとぐあい悪いということは申し上げておりますけれども、何%以下というようなことは言っておりません。
○加藤(六)委員 この問題といまさっきの問題は、またいつか機会をあらためてじっくり承りたいと思いますので、延ばします。 その次に、今回大臣よりたびたび知事という名前が出ましたが、地方公共団体の持ち株についてどんな考え方あるいは指導をされたか、それを承りたいと思います。
○小林国務大臣 私は、放送の性質からいたしまして、必ずしも公共団体が多く関与することは好ましくない、こういうふうな考え方をしておりますが、これらについても別段の指示はいたしておりません。
○加藤(六)委員 いままでありましたVHF局については、地方公共団体が非常にたくさん株を持っております。多いところでは平均一七・一%、あるいは一六%の県、あるいは一四・四%、あるいは一四・五四三%くらい金を出資されておる公共団体がV局についてはあるわけです。ところが、U局については非常に少なくなってしまって、あるいは皆無の局が非常にたくさんふえてきたと思うわけでございますが、この問題について、今回免許の更新とU局の予備免許を新しく出されるときに、U局とV局の地方公共団体の株の持ち合いについての検討は当局で事前にされたかどうか、承りたい。
○小林国務大臣 従来V局が公共団体が持っておるということは、むしろ公共団体が欲したという場合よりか、株の応募者がなくてやむを得ずその公共団体が持ったような場合が多いのでありまして、これは当時テレビ局が成り立つかどうかということについて非常な疑心暗鬼があったためにこういう結果が生じてきた。ところが、今回は、もう私はU局は相当期間赤字ではないかと思いますが、何だか、テレビ局をやるともうかるというような変なイメージがあると見えまして、応募者が多過ぎて、とても公共団体に行く間がなかったというふうに思いますが、私個人の考えといたしましては、公共団体があまりこういう株をお持ちになるということは好ましくない、しかもこれらから相当の天下りの人が行くということはよくない、こういうふうに私は考えております。まだこれを省の方針として打ち出したわけではありませんが、そういうふうな考え方を持っております。
○加藤(六)委員 次に今度は、大臣は先般の参議院の逓信委員会、次には記者会見で、まとまらなかった地区は流すといったようなニュアンスの発言をされておるようでございますが、これに関連しまして、十一月一日までに、先ほど発表され審議会にかけられた中で三地区が見送られておって、昨日そのうちの二社が予備免許が出たようでございますが、これはその間において、十一月一日までにまとまらなかったというのが三局残って、あと十一月中に昨日免許になった二社を含んで三社やりたいというのは、どういうように解釈したらよろしいでしょうか。
○小林国務大臣 これはやはりテレビ局というのはローカル、地方としては大問題でありますから、これもある程度まとまらないでそのために地方に混乱を起こすことは好ましくない。したがって、どうにかまとまればいいが、どうしてもまとまらない、そのために非常な混乱を来たす、こういうふうな憂いがあるものは、多少たな上げというようなことも考えざるを得ないであろう、こういうことを申し上げたのであります。私どもとしては、せっかくの地方民の希望でもありますから、できるだけみなが協調してまとまってあとの運営のできるような局のできることを希望しておる、しかし、どうしてもそういうことができない場合もこれは想定しなければならぬ、こういうことでああいう発言をしたことがございます。今後の問題につきましてもまとまることを希望いたしますが、しかしそれがうまくいかない、こういう場合もないとは限らないと思います。
○加藤(六)委員 その次に承りたいのは、これも風評であろうと思いますが、引き続き四地区程度UHFの周波数の割り当てをされるように聞いていますが、今後もこれと同じにうよ、先般の三局は別として、あとは十一月一ぱいに今度は四地区の割り当てをやる、その次はまた二地区の割り当てをやるというように、さみだれ式にばらばらに今後やっていかれるのですか、どうなんですか。
○小林国務大臣 よく民放二十五局と申しますが、今度も十八局済んだのでありますから、あとはもう七、八局、こういうことになります。先般予備免許の際にも問題になったのでありますが、とにかく日本じゅう大体配当されたが東北方面には一局もなかった、これは経営上の問題もありましたが、その後見ますと、必ずしも経営を考えて不可能ではない、こういうふうな考え方も出てまいりましたので、東北方面等については、全国の格差是正、こういうことからいたしましても、やはりある近い機会に措置することが適当ではないか、かように考えております。しかし、おそらくあとの問題についてはいま別にどうこうとふうになっていない、かように考えます。
○加藤(六)委員 話はもとへ戻しますが、たとえば、今回のUHF局の免許をした中で競願の一本化ができなかった地区があるやに聞いております。そうしますと、ほかの県では競願の一本化ができなかったら原則として混乱が起きる、あるいは東京十二チャンネルの場合と同じように訴訟問題が起きる、いろいろな懸念があって一本化一本化ということを言われておるのではないかと思いますが、これはどういう理由で一本化できなくても免許を出されたか、その点を承りたいと思います。
○小林国務大臣 初めから一本化できなくても——中には、場合によると、とてもつむじ曲がりがおって、どうしても一緒になれぬ、七割、八割まとまってもあとの一割、二割がどうしても聞かないからできないということは、私は地方のためにふためである、かように考えて、さような場合は、大部分の方がまとまれば免許もすることがある、したがって、取り下げのない方からはあるいは異議の申し立て、訴訟等があり得る、あってもやむを得ない、こういうことを考えてきたのでありますが、幸い大部分の地区においてはまとまって、さような事態は起きていなかった。ただ、静岡については現に取り下げもないし、競願者がそのままになっておる、こういう事態があるのであります。しかし、これはやはりその地方としては大体の意見がまとまってきて、そして競願者とこっちと比べてみればこっちのほうが適当である、こういうふうな判断のもとに静岡は免許された、こういうことでございます。
○加藤(六)委員 時間があまりないようでございますので、それでは次に、先ほど申し上げました多年の懸案であった近畿地区の解決、これは相当努力せられ、苦労もせられたと思うわけでございまして、ああいった処理をとられたわけでございますが、この解決の基本理念というものはどこへ置いて解決せられたのか、承りたいと思います。
○小林国務大臣 要するに、基本理念はテレビ受像の公正と申しますか、格差をなくする、あるいはあるところに三つやる、あるところへ二つやるというと、やはりその地区のものに格差ができる、したがって、やはり公平に四社いくことがよかろう、こういうことでやったのであります。 ただ、その地域におきまして今度新しい問題として出たのは、要するに県域放送の問題でありまして、広域放送の中に県域放送を認めるのはどうか、これは非常な議論があったわけでありますが、私は、いまのように日本が府県に小さく分かれておれば、やはりその県独自のいろいろの報道、ニュース等があって、県民としてはやはりその県のものを聞きたい、こういう希望が非常に強いのでありますし、また、将来選挙放送等にテレビが利用される、こういうことになれば、当然広域放送の中にも県域放送を認めざるを得ないときが近く私は参る、かような観点からいたして、やはり京都、兵庫等においては住民の関係もあって、その土地の特殊の事情もあろうから、そこの県域放送を認めるということと同時に、これらのいわゆる京阪神地域においては全部四社の波をそのまま受けたいという希望が強いから、公平の立場でもってさような措置をとった、こういうことでございます。
○加藤(六)委員 それでは、これで残ったのは、われわれが考えますのは、関東地方と滋賀、奈良、和歌山等かと思うわけでございますが、いま大臣がおっしゃいました広域放送地域というものと県域放送というものに今後大きな課題が残されておる、こう思いますが、いま残っておる関東地方、滋賀、奈良、和歌山、これに対してはどういうお考えを持っておられますか。
○小林国務大臣 私は、時期の問題は別として、将来これらも問題になるべきだ、かように考えております。
○加藤(六)委員 どうも時間が延長しましてまことに申しわけございません。あとの質問はいつの日にか留保させていただきまして、本日はこの程度でやめたい、こう思います。 どうもありがとうございました。
○田代委員 いまの質問に関連しまして。 加藤君が根も葉もない質問を私がやったというような、単純な、われわれとしては非常に許すことのできないような発言をいたしましたが、それはともかくとして、先ほどの加藤君の発言に関連して、このUを許可するにあたって、大臣並びに当局が何かそういう指示をしたとか、あるいは圧力なり、そういうものを加えたというような発言がありましたが、その内容はどういうことですか。この許可にあたって、大臣あるいは当局からそういう認可に影響を及ぼすような何か指示とか、そういうものがあったかどうかということをまずお伺いしたいと思います。
○小林国務大臣 どうも、いま指示がなさ過ぎてしかられたように思いますが、私どもは圧力を加えたりしたことはございません。
○田代委員 いま加藤君がおっしゃったことに対しては、この前、小林大臣が出席されなかったので、とかく世間にこの免許にあたってはうわさが立っている、そうして、昨年来政治の一つのポイントには黒い霧という問題がずっとつきまとっておるわけです。ですからこの際、われわれとしては非常にえりを正して、そういう利権に関するようなことは、うわさにしましてもそういうことが起こっては非常に困るので、またわれわれとしてもそれは国民に対して非常に責任を感ずるので、こういう問題については慎重にも慎重を重ねて、態度をはっきりしておく必要があるのではみいか。うわさによると、たとえば以前の大臣が、こういうことに関して、大臣がやめたらあとから会長になったとか、あるいはそのむすこが社長になったとか、こういうことがある。だから、静岡は今度は非常に激しく競合した地区なんですが、小林さんの出身である静岡においてこれは一本にまとまったという形になった。ですから、それはうわさであることを私たちは非常に願うのでありますけれども、小林さんがもし大臣をやめてしばらくたったらそういう設置された会社の大幹部になっておるとか、あるいはそれに対して非常に関連があるというようなことがあればたいへんなんだから、また、これは田澤さんにしてもそうなんです。ですから、そういう点についてはやはり私は念を押しておく必要がある。そういう点で、自分はそういうことは絶対にないならないというようなことをはっきりお答え願いたいわけで、これは当然われわれとしてはそこまで念を押しておかなければならないと思うのです。
○小林国務大臣 実は、今度の免許というものは、私もまことに公明正大に行なわれた、皮肉を言う人は、黒い霧がなさ過ぎたということまで言う人がありますが、いまの問題につきましては今後の事実が証明するので、そういうことはない、あり得べからざることだということをはっきり申し上げておきます。
○田代委員 私はそういうことを非常に希望しておったわけですが、なさ過ぎたというようなこと自体が実におかしな話で、ないことがあたりまえだ。そういうことが非常に疑惑の内容を持っておる。しかし、とにかくそういう点は今後私たちは見詰めておりますから……。 これで関連を終わります。
○松澤委員長 森本靖君。
○森本委員 いまの話のついででありますが、静岡の件であります。田代君はまとまったと言っておりますが、大臣は、いま答弁せられましたように、まとまっておらぬのにここだけは免許しておる、しかもこれは大臣の選挙区である、地元であるというところに一つの大きな問題があろうと思います。その他のところについては、まとまったところを全部免許しておる。静岡だけはまとまっていないにもかかわらず免許しておる。これは大臣としては、地元の意思はまとまらなかったけれども、そういう方向にあったから免許したのだ、こうおつしゃられると思います。しかしこれは、私はいま言ったような問題もあるということを一つ提起しておきたい。これはいずれまた私らのほうでも詳細にいろいろ内容を調べてみたいと思いますし、私が昨年の予算委員会でこの静岡の問題については質問をいたしておりますので、今度の免許については、いま、まとまったからやられたというふうに質問者は言われたけれども、大臣はまとまらぬけれどもやった、こう言っておるわけです。事実、それは大臣がおっしゃったように、まとまらなかったけれども、地元の意向がそういうふうにあると判断をして免許せられた、こういうふうに大臣は言っておられるわけです。そこにちょっとちぐはぐな点があるわけで、全国的にはまとまったところだけをやった、こういうように言っておるわけです。まとまらぬところは残るところもあるだろう、こう言っておる。そこで、その辺のまとまったところとまとまらぬところというのがちぐはぐな点がある。 それから、さらに今度のチャンネルプランの修正要領については、確かに一応筋は立てた形で出しておりますけれども、この中には十億円以上という問題については載ってないわけです。それは公開の席においてはいま大臣がこの委員会で初めて明らかにしたわけであります。ただし、この十億円という問題についても、東北地方では十億円をこえるところがあると思うのです。そういうところについては、大臣はあとから順次考えていくのだというふうに言われておるけれども、あとから順次考えていくということだけでなしに、十億円以上ということを一つのめどにしたとするならば、全国的にそれも一諸にやるべきではなかったかという一つの疑問点も当然出てくるわけであります。 それから、一本化の問題についても知事に一任をしたというふうに言われた。しかし、本来ならばこの財産能力、負担能力あるいは申請者の能力という問題については、知事に全部まかしておくよりかは、一応郵政省としてはそういうものを全部免許、検査として調べるところの責任がある。それをやろうとするならば半年なり一年はかかる。しかし、それをほとんどやらずして、実際問題としては、ほとんど地方の有力者の知事さんに頼んでまかす。いかにこれを急いだかということがその点でわかってくるわけであります。そういう点にも一つのちょっと納得のいかない点があるわけであります。 こういう点については、われわれとしてはもう少し内容を詳細に調査をして質問をしたいというふうに思っておるわけでありますけれども、ただ、ここで基本的な問題として大臣にお聞きしておきたいと思いますことは、一応のチャンネルプランの修正案というものを出しておりますけれども、これでは日本の今後のいわゆるUとV、それからさらに放送体系というものをどう持っていくべきであるかということがちっとも明らかになっていないわけであります。一体日本のいまの民放、NHK、それからUとVとの関係、そういうものを全国的にどういうふうに持っていくか。これは私が前に大臣に質問をしたときに、Uの許可をする場合については、少なくともUHFのチャンネルプランを全部発表するのがほんとうである。これは前回政府が提案をいたしました放送法と電波法との改正案の中にはそう載っておるわけです。免許する場合には全国的なチャンネルプラン、周波数分配計画を出して、そうしてそれによってこの免許をおろすべきであるということは載っておるわけであります。しかし、あの法律が一応ああいう形において流産になったから、とりあえず緊急地区としてやるということになって今回の免許になったわけです。その場合には少なくとも全国の技術的なチャンネルプランを発表することはむずかしいとしても、どこそこについては何ぼ、あと幾ら置くというふうな置局関係だけは明らかにして、そして具体的にチャンネルを与えることは、今回の場合はこことここである、こういうふうにやったらどうかというふうに、これが大体次善の策ではないか、こういう質問を私がした場合に、大臣はかつて、それが一番次善の策でございます。こういう答弁をされておるわけであります。ところが、全国のこれに対するところのチャンネルプランがないわけであって、単にこの修正案については、複数化の問題と広域圏放送内における県域放送というものが出ておるだけでございます。このチャンネルプランの修正案を見ましても、今後一体日本の放送行政というものをどういう方向に持っていくべきであるかということがはっきりしていないわけです。その点の基本的な問題について、大臣は一体どうお考えになっておられるか、これをまず聞いておきたい、こう思います。
○小林国務大臣 いま静岡のお話がございましたが、たまたまそこがそういうところにあった、ほかの地域でも静岡のような事態が出れば私は免許したであろう、しあわせにもみなまとまった、こういうことでございまして、まとまらぬところがあっても、大部分のものは意向が固まれば免許したであろうということは私は前から申しておるのでありまして、たまたま静岡がそれになった、こういうことだけであります。 それからいまの問題でありますが、U、Vは当分混在だ、こういうことは前から申し上げておりますし、それからUを免許する場合には、Uの全国的ないまのチャンネルプランというものをわれわれは持つ、しかし、具体的に免許にならぬ場所は発表しません、こういうことを私は言ったように思います。言ってなかったらあやまりますが、そういうつもりでやっておった、こういうことでありまして、ずっと将来、UとVをどういう関係に置くかというようなことは、まだ必ずしも決定的な結論が出ておらぬわけでありますが、ずつと将来の問題を言えばUになっていくであろうというふうに私は思っておりますし、Uの大体の配当計画というものは私どももうつくってある。 〔委員長退席、志賀委員長代理着席〕 ただ、発表はできません。
○森本委員 いま、はからずも大臣のほうから、はっきりしないけれども、将来は大体すべてUに移行していくであろうというふうに言われたわけでありますが、これは確かに、いまの電波を有効に使うという観点からいくとするならば、やはりそういうぐあいになっていかざるを得ないであろうというふうに私も考えます。ただし、今回のチャンネルプランの場合に、大臣はそういうふうに言わなかったと言うけれども、私が執拗にこの点を質問した場合に、せめて置局というものは、全国的にどの程度、どういうふうに置局をするということについて一応考える、その上において具体的に今度はチャンネルを与える地区を置いていく、こういうことで、やはり日本の一般放送事業者はこうある、それからNHKはこうあるということが、そこで一応の輪郭が明らかになってくるわけですね。ところが今回の場合においては、はっきり言えば、いいところだけつまみ食いしたという形になって、その他については一体いつのことになるのかさっぱりわからぬ、こういうことになるわけでありまして、その点についての内容が明確になっていないということであります。今度の場合、これは非常に残念である。やはりそういう筋道を立てた形における免許というものを行なっていくのがほんとうではないか、こういうことを私は言っておるわけであります。
○小林国務大臣 これは、発表するかせぬかは別として、筋道はさようであると私も考えます。
○森本委員 そういたしますと、今度ここで、先ほどもちょっと加藤君からも質問がありましたが、いわゆる広域圏放送内における県域放送というものが出てきたわけでありまして、これはこの修正案にもはっきり載っておるわけでありますが、先ほど言いましたように、関東その他においてもこの問題が当然出てくると思いますが、出てくるというふうに郵政省としては考えておる、こうとっていいわけですね。
○小林国務大臣 私は出てくるであろうと思っています。
○森本委員 そういたしますと、今回の場合に問題のありますのは、たとえば京都、神戸、岐阜、こういうところに新しく広域圏内における県域放送局が出たわけでありますが、これに対するところのいわゆるネットワークあるいは番組の編集ということについてはどういうふうにお考えになっておるわけですか。
○小林国務大臣 これは、京都、兵庫というものはいわば第五局、こういわざるを得ないのでありますが、この免許を受ける方々は自分が中継すべき既成番組がないか、あるいは乏しい、こういうことは覚悟の上と申しますか、したがって相当程度の自主番組を組むというふうなお考えで出てきておるように聞いております。
○森本委員 自主番組を組むといっても、自社制作でこれを行なうということはほとんど不可能に近い。そうなってくると、一体この自主番組というものをどういうふうに制作をするのか、そこまでやはり考えていかなければならぬ。この問題については、郵政省としても放送行政を考える場合に考えていかなければならぬ。そういう場合に、一体これをどうお考えになっているのか。それと関連をして、いまの東京十二チャンネルをどういうふうに考えておられるのか。そういう点についてのある程度の結びつきというふうなものを考えておられるのか、全然そういうものは意識の上にないのか。
○小林国務大臣 意識の上にはありまするが、まだ具体的にどうというところまで進んでいない。十二チャンネルなどは当然意識の中に置くべきだと私は思っております。
○森本委員 そうなってくると、一応いまのキーステーション局を別個に、十二チャンネルのある程度いい波をもらってやるならやる、さらに足らぬ分についてはそれぞれどこから借りてくる、あるいは買うというふうなことになってくると一つの輪郭が出てくるわけでありますが、そういうこともあって、十二チャンネルについては二年というふうに免許をほかのものよりも一年短縮をしておるということも一つの理由にあるわけですか。
○小林国務大臣 それもなかったとは申しません。
○森本委員 そういたしますと、ここで、今後の広域圏放送内における県域放送というもののあり方が自然に一つ浮かび上がってきたわけでありますけれども、将来電波法、放送法の改正という問題でいま新聞では郵政省の原案というものがいわれておるわけでありますが、大体いまのところ大臣としては、この電波法、放送法の改正案というものの主要骨子についてはどういうものをお考えになっておるわけですか。前回提案をしたものを考えておられるのか。あるいは、前回提案したもの以外に新しいものを考えておられるわけですか。
○小林国務大臣 大体前回提案したものが骨子となって、多少その後の情勢変化で追加するものがあろうと思いますが、それらの具体案についてはまだ固めておりません。
○森本委員 先ほど加藤君のほうから、自由民主党から政府に対する申し入れという点の問題があったわけでありますが、この自民党の申し入れをそのまま受けてこれを法制化したらば、これは私はたいへんなことになると思います。ただ、しかし、自民党の案だからといって私は全部が全部悪いとは申しません。あの中にありますところのいわゆる官僚の天下りについては排除せよという点については、これは私は大賛成であります。それから教育、教養番組についても、強制されたものでなしに、教育、教養番組というものを極力ふやせという趣旨についても、私は自民党が提案をしたからといって別に反対はいたしません。ただし、全国番組審議会なるものをつくって、そしてその委員を政府が任命をして、しかもこの番組審議会というものが番組をチェックするところの権限を持っているというようなことについては、これは党をあげて絶対に反対をいたします。おそらくこれは日本の放送事業者あるいはNHK、マスコミ界にとっても反対であろうと思うのです。元来、マスコミというものについては、これは強制力を持って統制をすべきではないのです。これは私が言うまでもなく、暴力を否定して、そうして自分に対して絶対反対の意見も大いに言わすのが民主主義の原則であります。そうして、最終的には多数に従っていかざるを得ない、こう思いますけれども、反対の意見を封ずるということは、絶対にあってはならぬわけであります。そういう点から、このマスコミの規制という問題、特にラジオ、テレビの規制という問題については、これは世間が神経をとがらすのは当然であろうと思います。 そういう面からいくとするならば、全国番組審議会というものをつくって、しかもその委員は政府の任命による、そして番組をチェックするということについては、これは賢明なる小林郵政大臣は、留任するかもわかりませんが、やらぬというふうに私は考えるわけであります。この点の見解を聞いておきたいと思うわけです。
○小林国務大臣 あれは私どもがいただいただけでありまして、まだあれについての意見をどうこうと申し上げておりません。森本委員の言われることはまことにごもっともな点もございまするし、こういうことを参考にしてこれから検討してまいるということでございます。
○森本委員 加藤君の言うこともこっちの言うこともごもっともだったら、どっちの意見がいいのかさっぱりわからぬ。私は、自民党の出した意見についても、そんなに何でも反対だということを言っているわけではない。その中にはいいことも言っている。しかし、悪いことで一つ大きな問題がある、これだけは非常に注意をしなければならない問題である、こういうふうに言っているわけであって、マスコミを規制するということについては、やはりあくまでもそういうものは自主的に規制をする方向に持っていくべきであって、これを権力によって強制するということは、絶対にあってはならぬということを考えているわけです。大臣も大体そういうことでしょうが。
○小林国務大臣 強制とか強要とかいうことが好ましくないということは、もう御意見のとおりでございます。
○森本委員 そこで、この際ちょっと聞いておきたいと思いますが、私はいま言ったようなことで特に重要だと考えるのは、実はこの間の吉田茂さんの国葬当日のラジオ、テレビのみごとに統制をされた内容であります。 これについては、私は吉田さんとは同じ選挙区でありますし、三回一緒に選挙をやっておりますし、個人としては大いに尊敬もし、また、東洋流のいわゆる死者に対する哀悼の意を十分に持っておるつもりでございます。しかしながら、そういう死者に対する哀悼の意を表するということと、その人の政治的な問題を評価するということとはおのずから別であります。だから、ラジオ、テレビというものは、これはもう政治的には公正中古でなければならぬということははっきり法律にうたわれておるわけであります。だから、死者の霊をいたむということについて、それは大いにやられることはけっこうでありますけれども、それとよってさらに政治的な業績をたたえるということについては、やはりそれに対する反対意見も多数あるだろうと思います。そういう際に、これがどこでどういうふうにだれが命令をしたのかさっぱり——いまになってくると、郵政大臣に聞いてもそういう指示をいたしたことはありませんと言うし、官房長官に聞いてもそういう指示をしたことはありません、総務長官に聞いてもありません、どこからどういう命令が出たのか、幽霊みたいな命令でありますが、それはない、こういうふうに言っているわけであります。 そこで、たまたま総理府の国葬のテレビ、ラジオの係の方が来られているそうでありますが、このときに何か要請しなくても、ある程度歌舞音曲は慎んでもらいたいということを、これは新聞に載っておったと思いますが、一般放送界あるいはNHKに言ったことがあるのかどうかちょっと聞いておきたいと思います。
○三井説明員 御存じのように、委員長、副委員長を除きまして国葬委員が十五名でございます。その中で私は報道担当をいたしましたが、短期間でございまして、その取材協定をすることが精一ぱいでございまして、たとえて申しますと、テレビとスチールカメラの取材の位置の問題とかいうことで、各テレビ局の報道担当部長さんに来ていただきまして、もっぱらその調整だけで、この問題については非常に御協力をいただきましたが、それだけでございまして、そういう問題には触れるいとまもございませんし、ございませんでした。
○森本委員 政府が新聞紙上を通じて、とにかく歌舞音曲その他についてはなるべくなら遠慮してもらいたいということを言っておったわけでありますが、郵政大臣も総務長官も官房長官も、一切NHK、一般放送事業者にはそういうことを言ったことはない、たしかそういうふうに言っているわけであります。そうすると、NHK、一般放送事業者は政府の意を考えて放送番組を急遽変更したかどうかは別として、いずれにいたしましても、当日の放送番組は全部変更されたわけであります。そうして、いわゆる国葬一色になったわけでありますが、国葬一色の、葬儀の模様を放送することについてとやかく言っておるわけではない。ただ、しかし、古田さんが結んだところのサンフランシスコ平和条約あるいは安全保障条約その他の問題について、これをも全部ほめたたえるというふうな形に結果的にはなってしまったような放送のあり方については、私はどうかと思う。そういう点については、郵政大臣としては、放送法の中立公正という立場からいくとするならば一体どうお考えですか。
○小林国務大臣 これはいま森本委員がおっやったとおり、私はかような問題についてNHK等に関与したことは一切ございません。 それから、いま返事を申し上げれば、放送というものは政治的に中立でなければならぬ、こういうふうにお答えする以外にないわけであります。
○森本委員 これはもう特に大臣ということでなしに、この際政府も十分に考えなければならぬけれども、NHKの会長もおられるが、一般放送事業界も相当考えなければならぬ点である。というのは、政府が命令もしないということを正式に言っておる。ただ、しかし、新聞紙上を通じて、歌舞音曲その他については、ということを言った。たったそれだけのことでみごとにラジオとテレビが、いわゆるマスコミというものがあれだけの統一をせられたということになると、日本のマスコミ界というものは二十年昔に戻ったのじゃないかという錯覚を起こす。やはりそういう点については、放送界というものはもう少し自主性を持っていいのじゃないか、こういうように考えるわけであって、政府が何にも言わぬにもかかわらず、ちょっと言っただけであれだけの規制がせられるということになるとするならば、政府がちょっとでも権力を持って命令をしたら日本の放送界が一体どういうことになるのか、そのことを考えた場合には、われわれはマスコミ界の今回のあり方については非常にそらおそろしいものを感じるわけです。そういう点については、私は、政府あるいはまた放送界、放送事業者もやはりもう一ぺん考えてみる必要があるのではないか、また、もう一ぺん深く反省をしてみる必要があるのではないかということをこの際強く言っておきたい、こう思うわけであります。 私はあの国葬の儀式をNHKが全部中継をしたことについては何にも言いません。これは政府が政府としてやっておるわけでありますから、その儀式を放送するについては差しつかえなかろうと思います。しかし、まる一日じゅうこの人の政治的な功績をたたえ、業績をたたえ、悪口は言うものは一人もない。人間でありまするから、死者に対しては、個人的な問題について悪口を言う必要はないと思うのです。哀悼の意を表するのは当然であります。さっきも言ったように、私はあの人とは三回選挙をやっておりますし、選挙区も同じでありますから、あの人の性格というものも十分知っております。しかし、そういう個人的な偉いところと、その人のやった政治的な業績がいいか悪いか、後世の歴史家がどういう判断をするかというようなことについては、これまたおのずから別であります。そういう点も今後十分に考えていかないと、マスコミのリードによって一体日本の国民がどっちへ向いていくか、こういう点を考えると非常に重要な問題である。単に国葬の問題だけではない。今後も出てこないとも限らないというふうに考えるわけでありますので、私はこの際特に、これは質問でなしに、大臣もよく聞いておいてもらいたい。なお、さらにNHK会長等においてもこういう点については十分に聞いておいてもらいたい、こう思うわけであります。 そこで、いま新聞でこのNHKのカラーテレビの料金が問題になっておるわけでありますが、これに対して、郵政省当局としてはいま一体どういうふうに考えておられるのですか。
○小林国務大臣 ただいまのところはさような内内のお話があったから是非を検討しておる、こういうところでございます。
○森本委員 是非を検討しておるということでありますが、あの新聞を見ただけではわかりませんけれども、しかし、新聞を見ただけでも——私も十四回ばかりNHKの予算については審議をいたしておりますので目の子算用はできるわけであります。しかし、NHKの料金そのものについては、これは軽々に値上げをしたり、あるいはまたいろいろなことをやるべきではない、いわゆる相当の数字的な根拠をもって国民の納得する形において一つの結論をつけていくべきであるというふうに考えるわけであって、あの料金を、付加料金を百五十円にして、三百三十円プラス百五十円なんとされたら、これは国民はたまらぬ、困りますというふうに感ずることは、私は当然だろうと思います。だから、そういう点について、これは郵政省ではなしに、NHK自身がもっと考えて、そうしてNHK自身が出してくるわけでありますが、いまの物価騰貴その他の問題から考えて、少なくとも料金の値上げという問題については、私は慎重に考えていかなければならぬというふうに考えておるわけであります。私は私なりの結論を一つ持っておるわけでありますけれども、これはまた後日詳細な資料とデータをもって説明をしたい、こう思うわけであります。 そこで、この際大臣に聞いておきたいと思いますことは、これは十一月の十三日の朝日新聞の報道でありますからほんとうかどうかわかりませんけれども、NHKの受信料制度については、政府の認可制度というものを次の放送法の改正の際には盛り込みたい、こういうように言っておるわけでありますが、これは事実ですか。
○小林国務大臣 いまカラーテレビの付加料問題のお話がありましたが、一体、現在のところわれわれ郵政省が料金にどれだけ関与できるか、こういうことについてはこの委員会でも種々御意見がありますし、口を出せばおしかりを受けける。(森本委員「意見を聞いておるのです」と呼ぶ)意見というものは、私どもこの問題について何がしがの影響力を持ち得るかどうか、こういうことについては、私は別に御意見もお聞きしたいぐらいに考えております。 しかし、いずれにしましても、私自身の考え方は、NHKの放送料というものは、これは公共料金に準ずべきものである。したがって、いまのように、いつ幾らになったかわからない、予算が通ったならば、その陰に隠れておるのがそのまま料金になるのだなんということは、私は適当な方法だとは思わない。いやしくもこれだけ大事な——カラーテレビなんというと、すぐ世間でこれだけ大問題にする、こういう問題を予算に隠れて出してきて、そうしていつの間にかきまっておるなんということは、私は適当な方法だとは思わない。したがって、公共料金なら公共料金らしいきめ方があってしかるべきであるというのが私の考え方でありまして、そのあり方がどうであるべきかということは別問題として、いまのあり方は、私は必ずしも適当でないということを考えておることだけを申し上げておきます。
○森本委員 カラーテレビの料金の問題については、これは大臣がとやかく言うべきではないということではなしに、大臣の意見を聞いたわけであります。というのは、大臣も御承知のとおり、それを何ぼにすべきである、こうすべきであると言う権限は大臣にないけれども、大臣はNHKが予算案を提出してきた場合に、それに対して郵政大臣の意見書というものを付して出すことができるわけです。これはまずいとか、それはよろしいとか、私はまずいと思うとか、こういう意見書を付して出すことができるわけです。だから、そういう意味で郵政大臣はどういうことを考えておられるのかという意味で聞いたわけであります。 それから、いまのNHKの料金の問題でありますが、公共料金でありまするからこそ、これは政府に与えたらどっちに持っていくかわからぬ。それよりか、国民の代表であるところの国会にこのNHKの料金を審議する場を与えておるいまの制度は私はよろしいと思う。いまのような政府にまかせたならば、どっちに向いていくかわからぬ。そのときの政策によってぽっかりぽっかり変えられたら困る。それよりか、国民の代表であるところの国会においてきめるようないまの制度のほうが私としてはよろしいと思う。だから、このNHKの受信料制度について、政府認可制なんということになると、公正妥当であるべき、しかも中立でなければならぬところの公共放送が政府権力によけいに巻き込まれざるを得ないというふうなことを考えなければならぬ。そういう点からいくとするならば、いま大臣が言った考え方というものは多分に危険思想である、こういうふうに私は思うわけであって、このNHKの受信料制度については、いまの制度のあり方がよろしいというように私は考えておるわけであります。大臣は、それを依然として政府認可制度にしたい、こういうことですか。
○小林国務大臣 私は、いまの、何だかいつ通ったかわからないで、ただあなた方が予算を認めることが結果的にはそうだということは——少なくとも、料金というのは一つの項目として、たとえば別途に審議する、こういう問題にもなってもいいぐらいな重要性を持っている、ただ予算を国会が認めたらいつの間にかその陰に入っておったということでは、私は適当な方法ではないというふうに考えております。
○森本委員 これはいずれの機会にか論議をいたしますが、あなた方がということじゃないんですよ。国会ですよ、少なくとも。衆議院、参議院の国民の一番の代表が決定をする場所であって、しかも、その予算を審議するときにはその受信料が幾らであるかということまでちゃんと検討して、そうして慎重審議をして出すわけでありますから、政府がかってにぽんぽんときめるよりはもっと慎重ですよ。これは論議の分かれるところでありますから、あえてここでは論議いたしませんけれども、しかし、少なくとも私は、政府がNHKの受信料について認可制にするということについては、これはやめるべきであるというふうに考えておるわけであります。 そこで、カラーテレビの料金の問題があったわけでありますけれども、このカラーテレビの料金の問題については、私は、値上げをするということについては、これは相当慎重に考えなければ、いまの物価騰貴、物価抑制の時代からいくとするならば逆行するというふうに考えるわけであって、相当これは慎重に考えなきゃならぬ、こう思うわけでありますが、それにいたしましても、ここらあたりでひとつ日本の放送界というもののあり方を私は考え直していかなきゃならぬのじゃないか、こう思うわけであります。 それというのは、日本のように民法が四つもあって、NHKの教育と総合二つあって、それに東京では十二チャンネルがあって、それに六つも七つもテレビがあって、しかもこれが朝から晩まで放送しておるというふうな国はヨーロッパの各国には一つもないわけであります。少なくとも、こういうふうにNHKがいわゆる資本、あるいはそういうところの金に行き詰まってくるというふうな点については、私はむだな放送は廃すべきだと思う。だからその点は、NHKを問わず民放を問わず、いまのように朝から晩までのべつまくなしに放送するなんという日本のあり方は、もうそろそろ考えてみてもいいのじゃないか。もっと有効適切な放送というもの——朝は大体六時半ごろから八時ごろなら八時ごろまで、昼は十一時半から一時半なら一時半まで、夜は大体五時から晩の十時半でもう終わりだ、このぐらいの英断のある放送体系というものをもうつくっていい時期にきておるのではないか、そうして、それとは別個に、今度はほんとうに通信大学の教育テレビというものをやるとするならば、それはそれとして勤労者その他に合うところの時間帯において放送するというふうに、この放送のあり方を根本的にこの電波法と放送法の改正の際に考えていかなければならぬ時期にきておるのではないか、こういうふうに私は考えるわけでありますが、大臣はどう思いますか。
○小林国務大臣 私もだいぶ同感のところがございます。いまのようなやり方がいいと思わない。ただ、たとえば時間をどうするなんていうことを一体政府の意向というか、国会の意向でいまやり得ることかどうか、こういうこともまた考えなければなりませんが、しかし、そういう再検討する時期にきておるということは私も同感をいたします。
○森本委員 これは法律でやるのか、免許のときのいろいろな条件でやるのかそれは別として、しかし、いまの日本の放送界のあり方というものについては、私はやはり相当真剣に考えていかなければならぬと思う。これはヨーロッパ各国から見た場合、日本人は一体いつ働いておりますかということをよく言われますよ、テレビの現状を説明した場合。全くむだな電波が出ておる。そのくせ、電波は足らないところが非常に多い。肝心のいわゆる教育とか、あるいは大学の通信教育というものについてはほとんどいまやられてないというふうなちぐはぐなことになっておるわけであって、これは来年度の電波法、放送法の改正の際に根本的に私は考えていかなければならぬ問題であろうというふうに考えておるわけであります。 それから、この際もう一点聞いておきたいと思いますことは、三〇%、五〇%、七〇%というふうに教育、教養番組ということをやったわけでありますけれども、この一つの教育、教養番組の定義というものは一体どういうことになるのか。今度の再免許、さらに新免許に関してこういう条件をつけておるわけでありますが、この教養番組、教育番組の定義というものが一応郵政省にはありますか。
○小林国務大臣 これはもうどなたも同じだろうと思いますが、定義をいまつけろといったって、定義は抽象的にはつけられますが、一体、具体的の番組について、これが教養かどうかなんてことになってくるとすこぶる微妙な問題が出てきております。したがって、実際問題として、条件はつけても……(森本委員「精神療法」と呼ぶ)いや、それはもういまのところはやはり十分ひとつそういう向きで気をつけてほしい、こういうことであって、これでもしわれわれが行政処分でもすれば、結局行政処分に対する訴訟にもなる。したがって、最後の具体的な判断は、個々の具体的な番組について具体的に裁判所の判断を仰がなければならぬ、こういうことであって、あくまでも通常の場合は常識的になる、こういうことじゃないかと思います。
○森本委員 これはえらいことになって、番組の定義を仰ぐには最高裁判所までいかなければはっきりしないということになるわけでありますが、しかし、それじゃ今回政府がつけた三〇%、五〇%というようなものは、その放送事業者に対する一つの精神的な圧力条項といいますか、その程度に考えざるを得ない、法的には。結局これは、いつかどっかの放送局でございましたか、ナイターが教養番組に入っておったりした例がありますので、そんなことじゃ全く意味がないことであって、わざわざ教育、教養を三〇%、五〇%つけておるけれども、私は、これを法律化するとかなんとかということは別として、やはりこういう問題についてのあり方についても、今回いろいろな検討をする場合に、十分にあらゆる角度から検討してみる必要があるのではないかということを申し上げておきたい、こう思っておるわけであります。私が質問をしたらおそらく大臣はそのくらいの答弁しかできぬかと、こう思っておったら、案の定そのくらいの答弁しかできぬわけであって、実際上、これは全く噴飯ものであるというふうに考えるわけでありますので、ひとつその点十分に今後考えていってもらいたい。 私はまださらにいろいろ聞きたいことがありますけれども、あとの質問者がありますので、たまたまNHKの会長が来ておられますので一言だけNHK会長に聞いておきたいと思います。 それは、これは私は別に番組の内容に立ち至ってどうこうというわけじゃありませんけれども、NHKというものは中立妥当でなければならぬ、政治的にも公平でなければならぬ——私はNHKが一番公平にやっておるものだと解釈をしていままで見てきておったわけであります。ところが、これは別に会長個人をどうこうというわけじゃありませんが、この間、あれはカレルギー伯爵ですか何かが来られたときに、会長とカレルギー伯爵と鹿島守之助さんと三人で「平和の建設」という題で座談会をやられたわけです。私はちょうど見ておったからテープレコーダーにとっておきました。まあ結論から言いますと、その内容はともかくとして、私は、NHKの会長というものはああいう座談会には出るべきではないと思う。少なくとも政治的な問題の話をしておると、結局話は政治的な方向に行かざるを得ない。ヨーロッパ連合、アジア連合ということになって、アジア連合ということになってくると、一体それじゃアジアの自由主義諸国における連合は、あるいは、中共を中心とするところのものは、こういう話題に結論的にいうとなってこざるを得ない。だから私は、会長というふうな重要な職にある人はこういうふうな座談会なんかにはやはり出るべきではないと思う。会長が出る場合は、今回はNHKの会長に就任しましたからよろしくとか、あるいは、今度退職しましたからよろしくとか、あるいは、今回はカラーテレビが非常に時間がふえましたからと、こういうふうなあいさつをNHKの会長が全国のネットワークを通じてやるということについては差しつかえない。しかしながら、何らかの政治的な意図があってNHK会長が——いまの会長は私は政治的な意図があってやるとは思いません。しかし、かりにそういう政治的な意図がある人が出てまいって、この強大無比な完全なネットワークを通じてやったとするならば、その影響力というものは大きなものがあると思う。そういう点からいくとするならば、自分のところのNHKのテレビだからといって、簡単に考えてもらって出演をしてもらっては困る、こう私は考えるわけであって、ああいう場合には、会長が出なくても、放送記者もおれば、あるいはまたアナウンサーもおるわけでありますから、そういう者を使ってやればよろしい、こういうふうに私は考えるわけでありますが、会長から一言そのことについて触れておいてもらいたい、こう思うわけです。
○前田参考人 御趣旨は全く同感であります。私が個々の政治問題に介入し、発言するということは厳に戒めなければならないと思います。ただ、カレルギーさんの場合は個々の政治問題でなく、世界に平和を確立し、できれば世界各国民がその国情のいかんを問わず、将来一つの世界をつくってお互いに手を携えて、世界の人類が平和で、かつ幸福な生活ができるようにという題目でございますので、これは個々の政治問題と異なって、人類全体のために奉仕するという意味ではNHKもやはりその一部分になっておりますから、そういう意味で、それからまた同時に、私個人はカレルギーさんとは直接会ったことはほとんどございませんが、その考え方については四十年来共鳴しているものでありますから、そういう意味で私にも出ろということでありますので出たわけであります。私のたてまえは司会をしてまいりたいという考え方で出たわけでありまして、おそらくその中の一人が、実際はそういう目的で出ておられても、党派において異なるところがあり、そういう意味の言外のいろいろなニュアンスが先生に強い刺激を与えたのではないかというようにも私は考えます。しかしながら、いずれにいたしましても、原則として私は個々の政治問題に介入すべからずという御意見に対しては全く同感でございます。今後この点については一そう私自身も慎重に取り計らってまいりたい、このように考えております。
○志賀委員長代理 井手以誠君。
○井手委員 本日は、いわゆるビル陰といわれるラジオ、テレビ受信の妨害問題、それと関連して日照権が取り上げられておりますが、いわゆる民法の相隣関係——従来ざる法のような印象を受けております相隣関係について、建築基準法の問題も関連してくるわけですが、これらについて問題を提起しておきたいと思います。なるべく簡潔に話を進めてまいりますから、当局のほうでも問題解決の方向で御意見を述べていただきたいと思います。 まず、論議いたします前にNHKにお伺いいたしますが、いわゆるビル陰といわれるものについて全国各地で非常な問題が起こっております。テレビが見えないという紛議が起こっておりますが、最近一カ年間にどのくらいの問題が起こっておるか、現状だけお知らせいただきたいと思っております。特に、霞が関ビルと申しますか、あの高層建築のために荻窪あたりまでカラーテレビが見えないという話も承っておりますので、まず現状についてお願いいたします。
○佐野参考人 お答えいたします。 四十一年度の数字でひとつ御参考に申し上げたいと思いますが、NHK自身が取り扱いました件数は全国で四百五十九件、ビル陰としての被害世帯の受信状況を解決いたしましたものが一万百八十九件という数字になっております。ちなみに、今日この高層ビルが東京はじめ地方都市にまで大きくできまして、四十一年度の年度末の受信障害の実態調査によりますと、私どもはその数四十八万世帯に及ぼうかというふうに見ております。もう一つ、霞が関高層ビルによってこの周辺にどのくらい被害が多いかと申しますと、特に官庁地帯として発生はいたしておりませんが、いわゆるあの高層ビルの反射というような関係で、実は荻窪方面に一部あの高層ビルの思わざる不測の一つの影響として受信障害が発生しておるということも承知し、ただいまその状況を調査中でございます。
○井手委員 相隣関係の法律問題についてはあとでお話しいたしますが、テレビの受信障害について、これはNHKも民放も同様でありますけれども、どういう解決をなさったのか。私の聞いたところでは、問題が起こり、有力者が仲介をして初めて問題が解決に至った、しかし、その法的根拠がないために非常に仲介者も苦労なさっておるということを聞いておるのであります。その点についてNHKとしての当面の解決なさった方法、それから将来どういうふうに解決なさろうとしておるのか、この二点をお伺いいたします。
○佐野参考人 ただいま御指摘のような状況が発生をいたしますと、NHKといたしましては、建築主の側と、これによります被害受信者の側によりまして話し合っていただいて円満に解決するということでございますが、ただし、多くの場合、この両者から要請がありまして仲介の労をとります。したがって、また同時に、技術的な改善の方法にNHK自身が間に入りましてこの受信環境の改善につとめております。ただ、基本的には、NHKの立場といたしまして、この障害防除につきましては、やはり発生者責任主義、つまり建築主側にこの改善を自主的に解決していただく、したがいまして、その防除に関する障害対策の費用は建築主側が全額を負担していただくべきもの、かように考えておりますが、ただ、実際問題といたしましては、後ほど御参考までに申し上げたいと存じますが、その技術指導には最大の努力を払って協会が当たっておる件数が多うございます。 こういうのが一般的な原則でございますが、この一両年、たとえば住宅公団等で最近は特に高層のアパートを建てるようになりますので、そういう際には、協会が全国的にみずから建築の進行途上に住宅公団側と話し合いに入りまして、その周辺並びに公団の建物に入ります方自身もラジオ等については障害がございますので、ここに入居される方のための技術改善並びにこの高層建築からきます被害者の受信状況の改善というものに関与をいたしております。 御参考までに大体NHKの取り扱いました事例を幾つか申し上げたいと思います。 ごく最近におきまして、東京都の北区の赤羽中学、これは鉄筋三階建てでございますが、二十四世帯が受信障害を起こしましたので、北区の教育委員会がいわゆるアンテナ分配設備という方式によりまして経費の九〇%を負担して円満に解決いたしております。一〇%は被害者がこの際には御負担をされております。それから大阪市の東淀川区で市営の高速鉄道の関係で中島駅が建設されました。その際四十世帯が受信障害を起こし、大阪市が百万円余を負担してこの問題を解決いたしております。もう一つ、東京都の新宿区の雪印乳業会社が鉄筋五階のビルを建設いたしまして、その際にはわ、ずかに五世帯が受信障害を起こしましたが、NHKの提案によりまして、雪印乳業会社がアンテナの分配設備という形で十万円を全額負担して解決する、このような幾つかの事例がございまして、大体想定され得るいろいろの被害については事前に調査をし、また早期に解決に向かっておりますが、根本的には、先生が冒頭に御指摘になられましたように、被害世帯が全国的に累増の傾向にあり、かつ、こうした形が一つ一つの局所的な解決では非常に全般に及ばないうらみがある、その関係では、母法上の相隣関係あるいは建築基準法上の問題を解決しなければ全般的な解決には遠く及ばないというような点も事実ございます。
○井手委員 それでは端的にお伺いしますが、ビルの高層建築物の及ぼすテレビ受信障害はどういう程度でございますか。高さと距離の関係を端的にお答えを願います。
○佐野参考人 これは一がいに申し上げるのがむずかしいのでございますが、たとえば電波を出しております放送所とその建物とその周辺にあります世帯戸数との関係で一つ一つのケースの場合に被害世帯の多寡がきまっております。ただ、一般的に申しまして、しろうと考えで、大きな建物ができて被害が何百軒に及ぶというようなふうに考えがちでございますが、これまでの平均値から申しますと、私はいま高さその他で御説明をいたしかねるところでございますが、二、三十戸とか、三、四十戸というようなケースが非常に多うございます。
○井手委員 私が聞いたところでは、建築物の高さの大体三倍くらいは障害が起きると聞いておりますが、違いますか。
○佐野参考人 寡聞にして私はそのようには承知をいたしておりません。
○井手委員 NHKから伺った資料によりますとそういうふうに出ております。ビルの高さの約三倍以内で、と書いてありますが、間違いないですか。
○佐野参考人 私、必ずしもその点は詳しく承知をいたしておりませんので、後刻調べてお答えをいたします。
○井手委員 高層建築物で障害が起こることは明らかであります。そういう高層建築物が次々に建てられる場合に、いまさっきもちょっとお触れになったのですが、ビルを建てるときに共同聴視設備を必ずやらせるというのか、あるいは都会地においては有線化していくという将来の方向というものは考えられないのか、その点をお伺いいたします。
○前田参考人 その二つの問題が御指摘のとおり当面の重大問題だと考えております。たとえばアメリカのように、すでに高層建築が出そろった場所においては、最近私が直接高層事業の責任者から伺っているところでは、ちょうどいままでNHKが遠隔の地に共同聴視の形をとったような一種の共同聴視の施設によって既設のビルの障害を除いていこうという考え方がかなり具体化してまいっております。それから日本その他のように、これからできるというところについては、建築の基準と申しますか、私どももしろうとでございますが、おそらくそういう一般計画の中でその問題を総合的に取り上げていくという傾向が出てきておるということが言えると思います。 私どもといたしましては、既設の問題については、ただいま佐野理事から御説明申し上げましたような方向で処理してまいりましたが、今後長い将来といわないまでも、やはり国土の実情からいって、それから都市の稠密化あるいはまた団地の開拓というような実情から申して、この問題はいずれかの方法で、あるいはそれを併用することによって基本的な解決の方策を、これは一個の事業者としてではなく、国の計画の中で解決していくことが妥当であろうという考え方を持っております。
○井手委員 前田会長からはもっと具体的な二千万にも及ぶテレビ受信者の安心される意見がほしかったのです。 あとでまた伺いますが、最近はこのテレビ受信の障害が非常にふえてまいっておりますことは明らかですが、テレビ受信障害とあわせて同じような被害を受ける日照権の問題、こういうことについて、いま建設省で計画をされておる建築基準法の改正にはどのように考慮されておりますか。
○澁谷説明員 御指摘のように、日照権の問題が最近非常にやかましい公害の問題の一つになっておるわけでございまして、現行の建築基準法ではこれに対処する措置が実はないわけでございます。そこで、建設省といたしましては、建築基准法全般について改正を要する段階にきておりますので、現在建築審議会に諮問をいたしましてその答申を待っておるわけでございますが、この建築基準法全般の改正の中にただいま御指摘の問題も含めて何らかの措置を講じたい。近く答申が出る予定になっておりますので、答申を得次第、具状的な成案を得て国会に提案をいたしたいと考えております。
○井手委員 澁谷さんも御存じかと思いますが、いまの建築基準法は建築そのものの安全性を中心とされておるものでありまして、相隣関係というものは民法の範囲内だけであります。しかも、今回の改正案の試案によりますと、さらに建築の安全性を強化すること、市街地の地域における、たとえば風俗営業などの無秩序な建築について規制をしようというのが改正案の内容であると私は承っております。御答弁のとおりであれば幸いです。けれども、この日照権やテレビ受信権と申しますか、私はあえて受信権と申しますが、それについての配慮はわりにないように承っております。お話のとおりですか。——お話のとおりであるならば、その内容をいま少し詳しく御説明をいただきたいと思います。
○澁谷説明員 何か、建設省のほうで建築基準法改正の成案を得ておるようなお話でございますが、そのようなことはございません。諮問をいたしまして、建築審議会において現在検討を願っておる段階でございまして、その審議会の答申を得てから建設省としての案を作成したいと考えておるわけであります。これはただいま答弁申し上げたとおりであります。その建設省の原案の中にはただいま御指摘になっております日照権の問題も十分取り入れてこれに対する対策を講ずるようにいたしたい。 それから、ただいま問題になっておりますテレビの受信障害の問題、高層ビルによってテレビの受信が妨げられておるというのも、最近のひんぱんに起こる現象でございまして、これをどうするかということは、これは何らかの対策を講じなければならないのは当然でございますが、建築基準法の中で措置をすることが妥当であるかどうか、これは郵政省のほうとも十分連絡をとって、そして何らかの対策を講ずることにいたしたいと考えておるわけであります。
○井手委員 最近東京都内や各地で起こった事例の中に、いわゆる土地所有者の財産権使用の自由という立場からどんどんと高層建築物が建てられる。その地上権、財産権を使用されることは自由です。けれども、二十階、三十階、それ以上のビルが建てられたために、隣地の土地所有者の地上権、財産権というものの保護が一体どうなっておるのか。二階建てが普通である地域において、いままでは採光、通風とも住宅地として適当であった。ところが、隣に高層建築物が建てられた場合、いわゆる谷間になって日照がない、テレビは受信できない、したがってその隣地の財産は、いわゆる地価というものは非常に低下するのであります。高層建築物の建築によって隣の財産権が侵害されるという今日の事態です。民法が制定されたとき、あるいは大正八年でございますか、市街地建築物法が制定された、それを受けた今日の建築基準法、これは今日の何十階というビルを予想しなかったときの状態が法律の根拠になっておる。そうであるならば、南側に高層建築をする場合にはどうあるべきか、あるいは隣地とはどれだけの距離をおくべきかということなどについてはもっと基本的に検討すべき段階であると私は考えております。 きょうは少し新たな民法の問題を提起をしたいと思いますので、そのおつもりでお聞きを願いたいと思っております。従来のようないわゆる民法の相隣関係はほとんどざる法です。当事者主義です。本人がかってな建築をする。隣の者がどんな妨害を受けても、当事者主義ですから、建築した者がかってにすればそれで通るのだ。損害賠償もこれは当事者主義ですから、解決すればそのまま通っていくのです。この民法の相隣関係と今日の建築自体の安全を中心とした建築基準法というものを新たな観点から論議すべきではないか。特に、住宅地域におけるものとビル街におけるものとははっきり区別して建築基準法などというものを制定すべきではないか。長い間俸給生活をしてやっと自分の土地を求め、家を建てていわゆるマイホームと申しますか、これでやっと自分の人生ができたと喜んでおるのもつかの間、隣に大きな建物が建ったためにたいへん苦労してよそに移転しなくちゃならないという事例もあがっております。新聞にもこの間出ておりました。そういう隣地の所有者の被害というものをどうして保護なさるおつもりであるのか。私は、この点について、法務省と建設省の御見解をこの際承っておきたい。いまの法律の解釈じゃなくて、どういうふうに民法を改正しなければならないのか、民法改正の審議ではどうなっておるのか、建築基準法の改正ではどうなさるおつもりであるのか。ビル街と商業地域、住宅地域、これはさい然と分けて区別して建築基準というものをはっきりすべきではないのか。この際申し上げますが、当時における日照時間は大体四時間はあらねばならぬといわれております。そうなりますと、建物の高さの二倍近くは距離を離さねばならぬというのが常識でした。法律は常識の一部です。それがほとんど守られていない。それは幾多の判例にもありますように、東京都の都心においてはやむを得ない場合もあるでしょう。しかし、住宅地においてかってに高層建築を建てられる。それをテレビが、あるいは何が追っかけていくようないまの行政であってはならぬのです。それは政治ではないのです。こういうこともときには国会で論議してもいいのではないかと思いまして、きょうはあえて両政務次官の御意見を承っておきます。
○澁谷説明員 考え方といたしましては、私は井出先生のただいまの御意見に全面的に賛成でございます。確かに事態が急変いたしておりまして、高層ビル、超高層ビルの時代に入ろうとしておるわけでございまして、こういう事態を予想しておらなかった民法なり、特に建築基準法というものは、今日の事態に対処してやはり全面的に再検討する段階にきておる、このように考えております。ただ、御承知のような異常な都市集中でございまして、この異常な都市集中の事態から、何とかしてこの状態を秩序ある都市というものにつくり上げていかなければならぬ、これもまた私どもに課せられておる大きな一つの課題でございまして、この課題にこたえるために、私どもは市街地再開発法という法案も準備をいたしまして、すでに国会に提案をいたしたのでございます。 したがって、いわゆる所有権絶対という考え方に立って成り立っております現在の法秩序の中で、いま先生が御指摘のような問題をどう調整していくかというのが現在緊急な課題でございますが、非常に困難な問題を含んでおることは先生も御了解いただけるだろうと思うのでございます。困難ではございますけれども、現状のままの法体制でこれでいいかというと、それはとうてい現状の法体制ではがまんできない状態にきておるわけでございますので、考え方といたしましては、繰り返して申し上げますが、先生の考え方と全く同感でございます。十分御趣旨を尊重いたしまして、そのような線で何らかの対策を講じたい。建築基準法のちょうど全面改正の段階でございますので、十分ひとつ検討してまいりたいと考える次第でございます。
○井原説明員 ただいま建設政務次官から御答弁がありましたように、井出先生のいまおっしゃっておる御意見については、法務省としても全く同感でございます。現在ちょうど民法の改正を全般的について法制審議会の中、特に民法部会において鋭意審議をいたしておるわけでございます。現在の段階は主として抵当権の改正が急を要しますのでこれに集中いたしておるのでございますが、引き続いてこうした各種の問題につきましても再検討しなければならない段階でございますので、引き続いて検討していきたいと考えておる次第でございます。
○井手委員 法務政務次官に重ねてお伺いいた一ますが、抵当権の問題を審議しておる、しかし相隣関係についても検討したいというお話ですが、私が聞きたいのは、テレビの受信や日照権の問題に関連する相隣関係——先刻も申し上げたように、売春禁止法と同じようなざる法といわれております。しかも、その相隣関係には隣の家の水の流れ、排水、雨漏れまで書いてある。ところが、今日ではテレビというのは水に次いだ必需品であると私は思っております。単に文化生活というような意味のものではないと思うのです。朝のテレビによって一日の社会生活が始まるといっても過言ではないと思うのです。そういうときに、ざる法のような相隣関係、境界から五十センチ離れなければならぬ、それも守られていない。しかも、境界線にまっすぐ何十メートルという建築物が建っておることも事実です。それをいま政府は押えていないのです。かいしょうのない話だけれども、予算関係だなどと言われるかもしらぬが、建設省においては建築主事がいないなどと言って、違法建築についてはほとんど取り締まりをいたしておりません。そういうざる法の民法、相隣関係に対してこの間判例も出ましたように、通風、採光は万人共有の権利であると判例には示された。テレビも見えない、光も来ない、風も通らない、そういう違法なもの、あるいは民法制定当時予想もしなかった高層建築物が今日建てられようとするときに、相隣関係についてどういうお考えを政務次官はお持ちになっておりますか。あなたも政治家だから見識をお持ちになっておられるだろうと思う。民法改正において相隣関係をいかに改むべきかについてあなたの高邁なる御所見を承っておきたい。
○井原説明員 ただいま御意見、御質問がございましたテレビあるいは日照権、その他の妨害等によります生活権の侵害については、それが共同生活において通常生ずる程度であるかどうか、社会通念上受忍することはやむを得ないと判断される程度を越えている場合には、民法上は不法行為の成立を認め得る場合もあるものと考えておるわけでございます。現に、ただいま御発言ございましたような下級審においては隣地上の違法建築による日照権の侵害については不法行為による損害賠償の請求を認容した裁判例があらわれてきておるのでございます。しかし、大都市の発展に伴って生じますこれらの生活利益の侵害に対します救済、あるいは関係者間の利害調整などの問題に関しましては法律上の疑義も少なくないのでございまして、今後は立法上の問題としてこういう問題を十二分に検討しなければならない、こう考えておるわけでございます。ただ、何ぶんにもこの問題は土地の合理的利用、ただいまございましたように都市建設、住宅地区の改良などの施策の策定と関連をしておりますので、この間にあって種々な対立、ふくそうする関係当事者間の利害の調整をどのようにはかっていくかということで非常に困難な課題を内容としております。したがいまして、なかなか一朝一夕に明快な結論をここで出して御答弁することは困難でございますけれども、国民生活の上できわめて重要な問題でございますので、十二分に検討いたしまして相隣関係の法律を充実する以外にない、かような御答弁しかできないわけでございます。
○井手委員 いわゆる受忍の限度についてはいろいろ意見はありますが、長くなりますのでこの点は省略をいたします。 重ねてお伺いしたいのは、いわゆる高層建築物が建てられたために、先刻言ったように隣地の値打ちが下がった、住宅にもならない。住まっておった人は移転をしなくちゃならない。そういった隣地の財産権というものの保護はいかがなさるつもりでございますか。
○井原説明員 お尋ねの場合には、隣地居住者は、こうしたビルの建築によって、不法な行為と申しますか、そういうことによってテレビの視聴等いろいろな問題で被害を受けておる。これの損害の賠償を請求する問題が今日非常に多く出ておるわけでございますけれども、一般に、建築行為によってこうした隣地居住者の財産権もしくは生活利益が侵害されるに至った場合、不法行為の成立が認められておるかどうかという点につきましては、御承知のような判例によりましても、建築行為による侵害の程度が社会通念上一般に受忍できるべき程度を越えている場合には建築行為は違反となる、また不法行為を構成するものと解しておるのでございまして、受忍すべき程度の認定については、当該建築行為に対します社会的評価、あるいは建築者において損害の発生の防止または軽減の措置をとり得る可能性、建築者が建築行為をするに至った意図あるいは動機、当該地域の場所的な性質、建築行為の取り締まり法規などの違反の有無、侵害の程度、及びその侵害によって生じました被害、利益の性質もしくはこれに対しまする社会的な評価、被害者において損害の発生の防止または軽減の措置をとり得る可能性など、諸般のこうしたいろいろな事情を総合的に比較考量すべきものであると考えておるわけでございます。 したがって、お尋ねの場合でも、損害賠償の請求につきまして、こうした可否の決定につきましては具体的にいろいろな事情を総合的に比較考量いたしまして、テレビの視聴という生活上の利益の侵害の程度が社会通念上一般に受忍すべき程度を越えているかいなかを判断してきめておるのが今日の段階でございまして、したがいまして、民法の改正にあたりましては、都市政策の見地から、いろいろ都市の状況にもよりましょうが、一律に法律で防止することもなかなか困難でございますので、もろもろのほかの法律ともにらみ合わせまして弾力性のある法律をつくらなければならないのではないか、かように考えておるわけでございます。
○井手委員 いま最後にあなたがお話しになった、テレビ受信が妨害されたことが受忍の範囲を越えているかどうかという問題、これは常識でわかると思うのです。私が先刻言ったように、水に次いでの必需品になっておる今日ですから、受忍すべき範囲かどうかはわかっておるはずだと思うのです。一方の地上権がかってに行使されて、隣地の地上権、財産権が侵害されるということについてはあなたにお伺いいたしましたが、十分なお話が聞けなかったことを残念に思っております。 〔志賀委員長代理退席、委員長着席〕 いまのように、最高裁の判例によりまして、不法行為があれば裁判が決定するであろうというようなことでは、いまの変転きわまりない社会情勢に対して誠意というものがないのじゃないだろうか。私は特にその点をきょうは強調しているわけです。きょうはあなたも突然でございましたから十分なお答えができないことはわかりますけれども、何も私はきょうこれを問いただそうというつもりはございません。やはりこの問題は国会でも十分論議すべき問題であると考えて提起したわけです。 そこで、建設省にお伺いいたしますが、建築基準法においていわゆる建蔽率、建物は百坪のうち六十坪をこえてはならぬ、しかし現実には八十坪も九十坪も建てられておる不法建築がある。しかし、この建蔽率というものだけでは高層建築物の被害、いわゆる日照権、テレビ受信権の被害については防ぐことはできないのです。したがって、先刻申し上げたように、地域を限定してこの点の高層建築物のあり方というものを十分検討されたいということを私は特に申し添えておきます。 そこで、ここで特に私が申し上げたいのは先住権の問題です。かつて浅草でございましたか、地下鉄工事の騒音による損害賠償について、工事以前に居住しておった者に対しては損害賠償は認められ、工事着手後に居住した者については損害賠償が認められなかった。それで、いわゆる先住権というものが、このテレビ受信についても、日照権についてもかなりのウェートを占めるのではなかろうかと思っております。だからこそイギリスにおいては、採光権と申しますか、そういったことで、かつて二十年以上住んでおった人の権利を守るということが明記されておるはずです。御存じだろうと思います。したがって、あとで高層建築物を建てる場合には厳重な規制が必要ではなかろうか。その先住権というものについてのお考えを澁谷さんからお伺いしたい。
○澁谷説明員 私、不勉強でございまして、先住権についての私の意見を持ち合わせておりませんけれでも、先ほど来からの御指摘のように、特に私は、今回の建築基準法の改正の中で住宅地区あるいは工業地区、商業地区、それぞれの特質を持っておるわけでございまして、そういったその地区の特性に応じた建築の規制をすることが適切である、このように考えておるわけでございます。住宅地区の中で突如として二十階あるいは十五階といったような高層ビルができる、そのことによって近隣に居住する人たちに非常に重大な影響を与えるわけでございますので、そういった点は、特に居住地区については厳重な規制をすることが必要ではないかと考えておるわけでございまして、今度の基準法改正の中でそういった点もひとつ十分織り込んで原案を作成したいと考えておるわけでございます。
○井手委員 これらの問題についてはいろいろほかに意見もございますが、政務次官もお急ぎのようでありますし、法務、建設両省に対するお尋ねはこれで終わりたいと思います。 私はことばは少のうございましたが、社会情勢の変わった今日、民法も、建築基準法も根本的に改正さるべきである。民法は、相隣関係についてもっと社会情勢に沿うようなざる法でない改正案を早急にまとめていただきますことを強く要望しておきます。 どうぞお引き取りください。 この機会でございますから、もう一つこれに関連して郵政大臣の意見を聞いておきたいと思います。 ただいままで私が申し上げた諸点について——テレビについてはあなたのほうが主管省です。もっとやはり法の改正その他について積極的な各省に対する働きかけが必要ではないか、こう存じますので、もし幸いそういう計画がおありになるならばこの機会に承っておきたいと思います。テレビ受信権に対する郵政省の考え方と対策。
○田澤説明員 先ほど来井出先生から、いろいろ高層建築物ができるに従って電波の障害がある問題を非常に大きく取り上げていただきまして、建設省あるいは法務省に強くそういう点を訴えてくださいましたことに対して深く感謝を申し上げます。 ところが、ただいまNHK並びに建設省、法務省等のいろいろなお話を聞いてみましても、これからやっていこうという計画あるいはまた考え方が非常に述べられておりましたが、根本的にこれを解決するという一つの考え方が出ておらぬように見受けられましたので、これに対して、私たち郵政省としては率先してこれを各省に訴えていかなければならない立場であることは当然であろうと思うのであります。ただ、この電波障害の問題は日照権と違いまして、予算をさえ取って進めていけばある程度の解決を見ることができるものであろうと思いますので、今後は建設省あるいは法務省あるいはNHKと提携しながらこの問題の解決のために努力を払ってまいりたいと思っております。 さらに、この問題に関しましては、公害基本法が出たおり、その前でございますが、これは当然に公害基本法の中に入れるべきであるということをわれわれは強調したわけでございます。ところが、政府全体としてはこの問題を今回は取り扱ってくれなかったわけでございます。そこで私たちは、将来公害基本法の中に取り入れてもらうか、そうでなければ、これを一つだけでも単独な法でもって進めていくか、その二つの方法で何とか結論を出していきたい、こういうように考えておりますので、御了承を願いたいと思うのであります。
○井手委員 繰り返すようですが、NHKからいただいた資料によりますと、こういうことが書いてあります。被害の範囲——これは建造物によるテレビ受信障害の防止対策の中の被害範囲として、被害のはなはだしい範囲はビルからの距離がビルの高さの約三倍以内で、多少とも影響を受ける範囲はビルの高さの五倍程度です。これは一般にお伺いしたのと同じです。そこで、やはり社会の大勢でございますから、高層建築物が次々に建設されることは必至だと思っております。したがって、電波についてもそれについて備えをしなくてはならぬ、用意をしなくてはならぬはずです。また、同時に障害の問題が次々に起こってくることも当然であると考えるのであります。そして、従来解決されたものは、幸か不幸か、住宅公団であるとか電力会社であるとか、そういう相手のしっかりした公共的なものが多かった、したがって解決の方法もたやすかったと思っておりますが、これが民間になってまいりますとそういうわけにはまいりません。先刻もお話のあったとおり、不法行為であるならば裁判所で争おうじゃないかということになるのです。しかし、一般の人人はあと五年も十年もかかるような裁判で争うことはできないのです。 したがって、これらの電波障害についての解決策として何か法的根拠を持った仲介制度、いわゆる隣の高層建築物によって、先住した、先から住んでおった居住者が被害を受けるということであるならば、そこの負担は加害者が持つ、あるいはどういう仲介をするか、そういう仲介制度か何か、やはり法的根拠を持ったものを設置する必要があるではなかろうかというのが一点、いま一つは、先刻前田会長もちょっとお触れになったようですが、ビルを建設する際には、そういう仲介制度か、あるいは基準に基づいて高層建築物が建てられるときには、当初からその範囲を想定して、ビルの中に共同聴視の方式をとるのか、あるいは、次々に高層ビルが建てられると予想される場合には、電話線か何かを利用した有線化による放送というものを考えるべき段階にきたのではなかろうか、この三つの点について、郵政省とNHKのお考えを承っておきたいと思います。
○佐野参考人 ただいま井出先生の御発言の内容はすべて全く同感でありますし、社会の事態の進行は、遺憾ながらただいま先生の御指摘されたとおりに進んでおるわけでございます。したがいまして、NHKといたしましては、今年に入りまして、郵政省とも御相談申し上げて雑音防止協議会に建設省の代表者も御参加を願うようになりまして、これまで二回にわたりまして、新たに設けました建造物障害分科会というところで、まさに、いま先生の御発言のようなことを中心にいろいろ協議も進めてまいった次第でございます。しかしながら、郵政省あるいはNHKあるいは建設省、その他の業界の方々が加わりましてこの深刻な社会的な一つの公害として発生している事態の解決にいかに時間を費やしましても、率直に申しまして、やはり立法措置が今日存在しないで、お互いに額を集めて、行政上の措置で何かないかというだけでは根本的な解決がはかりがたいという事態に直面をいたしておるわけでございます。したがいまして、立法措置と申しますれば、先ほど来触れております民法上の相隣関係の改善、あるいは特に建築基準法上の改正点について、この社会の進行に相応じた内容に改正していただきたいということを、私どもは建設省代表者等とも、あるいは同じく郵政省御当局もそのような御意見でこれまで二回にわたって協議を進めてまいったのでありますが、先ほど申しましたように、ややその点で行政措置の行き詰まりというようなことに直面をいたしておる次第でございます。 以上のような状況にありまして、私どもも公共放送としての使命の達成上、旧来の山間僻地等における難視聴にかわりまして、新たに都市難聴という問題が重大問題として発生をいたしておりまして、これに対しましては、先ほど前田会長から現状並びに近い将来に対処するお考えも一部お答えがあったわけでございます。 以上、一応NHKの特に受信障害に対処する事務当局というような立場からの現状をもって先生の御発言にお答えし、かつ、先生が御発言していられる方向にぜひ立法上の措置もとっていただきたいというふうに考えている次第でございます。
○石川説明員 電波のビル陰障害につきましては、個別、具体的な問題につきましては、関係者が相寄りまして雑音防止協議会をつくりまして、そこで個別的に解決をはかっているところでございますけれども、ただいま先生からお話のありましたように、現在までのやり方では必ずしも万全を期するというわけにいかない点がいろいろございますので、今後建設省、法務省その他関係者とよく連絡を密にして根本的な解決の方途を講じてまいりたい、かように存じておる次第でございます。
○井手委員 きょう結論を得るものではございませんのでこの程度で終わりたいと思っております。 強い者勝ちのいまの社会生活の中で、現象を追っかける、それも壁にぶつかっておるという今日の事態ではやはり法的根拠が必要であることは申すまでもないのです。ひとつ、もっと積極的にいまのテレビ受信というものがいかに社会生活に重大であるかということをアピールして、対策を積極的に講じていただきたいことを特に要望いたしまして、私の質問を終わりたいと思います。
○松澤委員長 樋上新一君。
○樋上委員 きょうは時間の関係上、簡単にNHKのカラーテレビの問題だけをお伺いしたいと思います。 前田会長にお伺いしたいのですが、私はこの前、小野副会長がおいでになりましたさきの国会のときに、私の質問に対しまして、カラーテレビの特別料金は考えていないというお答えでした。それからまだわずかの期間しかたっていないのに、今度の百五十円のカラーの特別料金というような問題が出てきた。そのときに、もうすでにそういう計画があったのか。計画があって、副会長はそんな問題は考えておらないと答弁されたのか。その期間がわずかしかないのに今度の問題が出てきたのはどういうことか。会長と副会長との間に意見の相違があるのか、その点ちょっと伺いたいと思います。
○前田参考人 この前御質問いただいたのはことしの七月かと思いますが、当時の状態においては、われわれとしてはカラーテレビの問題を検討はしておりましたが、それによって料金の変更をするという結論には達しておりませんでした。また、たてまえとしては、できるだけ料金というものは今日の情勢においてはさわるべきではない、そのような考え方を持っていたことは事実でございます。
○樋上委員 それでは、その当時はそういうことであったけれども、今度の百五十円という積算の根拠になったもの、これはどういうものか。ある人から聞くところによりますと、カラーの制作費はそんなにかからない。私はカラーの制作費がかかるからそういう百五十円という特別料金を取るのかと思ったのですが、そうはかからない。私は専門家じゃないからよくわからないのですけれども、それはNHK側の頭と腕の訓練が足りないからだ、こういうぐあいにもいわれているのです。また、料金の公正化といっているけれども、カラーテレビをかけると、もう電力のほうで約二倍の電力費を払っておる。それはあなたのほうに関係がないか存じませんが、電力料金のほうで二倍の料金を払っているんだから受信料を上げる必要はないのではないか、こういう意見を言うところにも私は一理があると思うのですが、この点はいかがでしょう。
○前田参考人 ただいま私どもといたしましては、この問題の検討——その検討の土台となるものは、簡単に申しますと、現在の三百三十円で、これからの社会の変化、技術の発展に伴って、放送法上課せられた義務及び責任を果たしていけるものかどうかという点にあるわけでございますが、ただいまの御質問の点だけに対してお答え申しますと、少なくとも今日においてはNHKは七時間半のカラー放送をしておりまして、これに今後のことを考えますと、いままでは主としてカラー放送というものは、日本とアメリカだけでございましたが、今日ではアメリカは一〇〇%、全部がカラー放送でございます。ヨーロッパにおきましては、この十月以降十二月にかけてほとんどの国がカラー放送に切りかわりつつございます。そういう環境で考えますときに、私どもとしては、少なくとも今後五カ年間に現在の七時間半から最小限度十五時間に切りかえていかなければならないというようなことを考えたわけでございますが、それでは、一体これに要する費用はどのくらいかかるものかということが次の問題になります。 この一日十五時間五カ年間の最終年度といたしますか、それを目標とするためにはこの五カ年間に設備費だけで百二十億円強かかります。これに対して、最初から十五時間やるわけじゃございませんが、五カ年間を目標とした場合、五年目に十五時間になるという計算をいたしますと、この運営費がおおよそ二百七十二億円かかります。この設備費と運営費を合計いたしますと大体三百九十二億円ということになります。しかしながら設備に関しましては、たとえば、放送債券の発行であるとか、いろいろ許された範囲における財政措置によってそれを当面の聴視者の負担から除くという知恵をしぼるべきだと考えております。 この運営費における二百七十二億円というものは、細分しますといろいろなものがございますが、たとえば、ニュースなどの場合には、これはフィルムも特別のフィルムでありまして、両面を使うというフィルムであります。ニュースの場合は最後の瞬間に現像する能力を持たなければなりません。こういうものを、将来ニュースを全体十五時間の中にカラー化するということにいたしますと、この現像費は今日の現像費に比べて一六・一倍になります。その他出演料であるとか、あるいはその他の人件費というものは大差はございません。ただ、化粧あるいは道具関係その他は変わってまいります。それから、電力関係におきましても普通の白黒テレビの照明とは異なりますから、その消費はかなりふえてまいります。しかし、番組全体としては一・五倍以内に押えるという方針で実は五カ年間やってまいりたい、このように考えているわけですが、いま申し上げた点で、かりに施設費も含めて、まあそのカラーテレビの伸びとも関連いたしますが、われわれが想定する限度でこれを一世帯当たりに割ってみるとどういうことになるかといえば、施設費を含めた場合には三百九円になります。それから、施設費をただいま申し上げた方法でその時期の聴視者の負担にしないという形でまいりますと、百八十九円になります。それに対して、経済の現状であるとか、あるいはその他これと関連するいろいろな問題を検討したときにこれを百五十円見当にして、あとは経営の努力によってカバーしていくという考え方から一応算定されたものでございます。
○樋上委員 いまいろいろな算定基準を聞いたのですけれども、いま直ちに、その料金値上げ問題が出てきてそれを早急にやるということは、民放やメーカーでせっかく盛り上がってきたカラーブームに水をさすのではないか。今度の料金に対しては一般的に全部批判的でありますし、この公共料金ともいうべき値上げの問題に対して、また便乗して値上げをするんじゃなかろうか。さらに、テレビの普及率というものはここ数年上昇を続けているのですが、四十二年度の六月現在では八一%であるということは、おのずと受信料が増加しているのと同じことだ。私の調査するところによると、現在のカラーテレビは約六十万台になっているが、この六十万台の契約数の増加は、また普及率から見てたいした数ではない、あえて百五十円の付加金等をつけなくともよいのではないか、こういうふうに私は考えておるのですが、この点はいかがですか。
○前田参考人 民放界の実情については私はつまびらかにしていないわけでございますが、まあ、常識的に判断いたしますと、いわゆるカラードラマと白黒ドラマではおそらくスポンサーの負担するお金が違うのじゃないかと思います。それからまた、これも民放さんの問題であって私に直接関係する問題でなく、したがって私は知識を持たないのでありますが、やはり将来民放さんにおいても、カラーを増強していくという点ではやはり電波料の問題が次の問題としてもうすでに内在しているのではないかと、実はこれは憶測でございますが、私はそのように感じられます。 しかし、それはそれといたしまして、それではNHKの料金というものは今日までどういう状態にあったかということを御理解いただきたいと思います。 NHKは昭和三十七年にテレビとラジオの料金というものを大幅に値下げいたしました。そうして三百三十円という、あらゆる放送を含む基本料金をつくると同時に、当時八十五円であったラジオを五十円に引き下げました。これはその当時物価上昇の始まりの時代でありますが、すでに六年前に大幅の値下げを断行している。その後六年間、私どもとしては企業の合理化、近代化によって値上げをしないというたてまえをとってきたわけであります。したがいまして、私どもとしては、毎回の御質問に対しまして、少なくとも昭和四十三年三月までは現行料金でいくつもりであるということを申し上げておったわけでございます。私としては、その後、それでは現状のままで将来五年間、放送法に規定されるわれわれの最小の範囲であってもわれわれの責任と義務を全うしていくためには可能であるかどうかという問題を考えたわけでございます。現在の三百三十円は、私はそういう形式論を実は好まないほうなのですが、いままで六年間の物価の足取りと対比して計算し直しますと、貨幣価値からいっておおよそ二百七十円になっております。NHKの直接当面する問題としても、たとえば鉄道運賃あるいは電電公社のマイクロ料金というようなものはおおむね一八%上がっております。しかし、これに対してもちろんNHKは全然その値段の改定ということをしてまいっておりません。御承知のように、大衆の利益にこたえるために、明年四月からは七、八億円というお話ではございますが、その面のいわゆるラジオ料金の廃止をいたすわけであります。そういう環境の中に立って、今後三百三十円だけで最小限度の——たとえばカラーだけでも施設は財政のやりくりで将来に延ばすとしても、運営費だけでも二百七十二億円が必要である、それで三百三十円限りでやっていけるかどうかという問題に当面してきたわけでございます。私といたしましては、御指摘のとおり、現在のカラー設備を持っておられる方はおおよそ六十二万内外、こう計算しておりますが、白黒のほうは二千万に達しております。したがいまして、国家的見地からも、また御指摘のような方向に沿うためにも、二千万に対してはこの値段を上げるべきではないという、まず何といいますか、方針を考えてみますと、しからば、カラー自体に対する出費については、ここで再びNHKという公共企業体に対して公正な受益者負担の原則をここでお願い申し上げてはいかがかという考え方で、先ほど申し上げましたような算定の基礎に基づいて実は百五十円というものを考えている最中でございます。 私どもといたしましては、そういう意味では、感傷的にあるいは世俗的に、あるいは、ただいまの社会情勢の中でかなり激しくいろいろな御意見が出るということは私も想像しておりますし、また、批判の上でそれが妥当かどうかということを御承知いただくことも、NHKのような国民の機関としては当然必要であるという考え方で今日おるわけでございますが、非常に簡単に申し上げれば、そういう環境のもとでこれからどうカバーするかというのに対しては、二千万世帯に対しては現状を維持すべきであり、六十万——私どもは昭和四十四年の三月ごろになるとその六十万はおおよそ百万になると考えておりますが、その百万をまるまるちょうだいしたとしても、このお金は大体八億円でございます。したがいまして、私どもとしては、これが物価の問題やあるいはその他もろもろの問題に大きな影響、これはないほうがいいにきまっておりますけれども、それほど大きな影響を与えるという結果にならないんじゃないか、そういう点はひとつお助けをいただきたい、こういう考え方でございます。
○樋上委員 この見解は、大きな影響にならないとおっしゃいますけれども、私らのほうは、この際、これは単にいま説明を聞いただけでそうかというふうに、はたして聴視者が納得するか、この点についてはまた後日詳しく説明も聞かしてもらい、また私たちのほうの案もお話し申し上げたいと思います。きょうは時間の関係上このくらいの程度にしておいてけっこうでございますから、NHKのほうはけっこうです。 それじゃ、郵政事業一般につきましてお伺いいたしたいと思いますが、郵務局長はいらっしゃいますか。——逓信の視察に京都のほうの簡易保険局に参りましていろいろ機械設備を見たのですが、ああいうコンピューターを導入して、そしてどんどん機械化されていく、そういったときの過要員の問題はどうなるか、過員の対策はどうなっておるか、また、四十二年度はその機械化に伴って何人くらいの過員が生ずるかをお伺いしたいと思いますが、わかりますか。これはわからなければ……。
○溝呂木説明員 いま先生御質問のコンピューターは京都の簡易保険局でやっているものだと思います。ただいま保険局のほうの者が来ておりませんので詳しいことはここで答弁できませんが、資料等でよろしければ後ほど提出したい、こういうふうに思います。
○樋上委員 それでけっこうです。 電通の合理化に伴う過員の解消策については、過員の実態はどうなっているんだ、また従来の過員解消策の進捗状況はどうか、進捗の隘路があったのかどうか、今後の過員解消策はどうなっているか、この点はわかりますか。
○曾山説明員 御質問の電気通信業務の合理化によって発生いたします郵政内部の過員の処理状況でございますが、これにつきまして現実の数字を申し上げますと、現在、四十二年度は第三次五カ年計画の最終末年でございますが、四十二年度において発生しました過員が約千六百人でありまして、これが年度末になりますと二千四百人になろうかと思われます。いまの数字は発生過員でございまして、四十二年度末の総体の発生過員は約五千七百人ということになろうと思います。 ただ、そのうちで、先生御承知のように、まず公社に行ってもらう、つまり転出してもらう方がおります。それから次には、退職をしてもらう人がおります。それでもなお郵政省内部に残りたいという人につきましては、郵政省内部の機関で配置転換等をいたしますが、そういうことをいたしまして、郵政省内部に残った人間の数が、今年度末におきましてはおそらく二千四百人になろうかと思われます。なお、かような状況でありまして、この数は、第三次五カ年計画が済んで第四次五カ年計画に入りますと非常にふえてまいります。おそらく第四次五カ年計画におきましては全体で三万人近くの発生過員が出まして、四十七年度末におきましては、総体の郵政省に残ります残留過員は約八千人近くになろうかと思われますが、それに対する対策につきましては次のように考えております。 まず、私どもとしましては、先ほど申しますように、同じ交換の仕事をしておるのでございますから、公社のほうに行ってもらうことが一つ、それから第二には退職をしてもらうことが一つ、退職につきましては、三十九年に法律を改正いたしまして、給付金という特別な退職手当の上積み額を支給しております。これによってできるだけ退職しやすいように考えております。それから第三には、部内に残りましたものをできるだけ欠員局等に充当するというような手段によりましてスムーズに配転をして、そうしてむだな残留というような形で自局に残留することのないようにしていきたいと考えます。
○樋上委員 じゃ、退職者のほうもスムーズにいっておるというところですね。そうですね。
○曾山説明員 いまのところはスムーズでございますが、今後におきましては、私どもとしてスムーズとは考えておりません。先般も参議院の委員会におきまして特にそういう方面についての御質問がございましたが、これに対しまして当方からお答えいたしましたことは、現在のところは電電公社と郵政省が協力しましてスムーズにやっております。しかし、来年度以降につきましてはなかなか容易ならぬことになるということに考えております。この点につきましては、国家的な見地からより高次な対策を考えなければならないというぐあいに考えておる次第でございます。
○樋上委員 その点はよろしくお願いしておきます。スムーズにいくように要望しておきます。 その他、最近の郵便業務の収入増加の鈍化について三つお伺いしたいのですけれども、その一つは、料金値上げの影響による利用減の実態はどうか。それから二番目は、利用減の回復方法、すなわち増収対策はどうなっているか、それはできるのか。三番目は、料金の適正な徴収についての配意はどうなっているのか。この三つについてお伺いしたいと思います。
○曾山説明員 まず第一に、利用減の実態でございますが、今年度、つまり昭和四十二年におきます収入見込みを千七百十五億円と立てておりましたものが、十月末現在の実収高は九百十七億円でございまして、予定に比べますと、実は約九億七千万円の減収でございます。ただこれは私どもとしまして、年度の後半期に至って回復するという見通しを立てておりますので、年度末に至りまして千七百十五億円の総体の予定収入は確保できるというぐあいに考えております。 それから第二の点でございますが、増収対策はどう考えているかということでございます。これにつきましては、まず第一に、郵便業務の正常な運行を期することが、国民からの事業に対する信頼を確保しまして郵便事業を活発ならしめるゆえんでございますので、この点を第一に強調しております。そのほか、基本的に青少年のときから郵便に親しむという習慣づけをいたします意味で、いろいろ作文コンクールというようなこともいたしまして、小さいときから郵便を出すくせをつけるというようなことを増収対策の主眼としており、なおそのほか、各地の郵便局長に、考え得るあらゆる方策を自分で考えて、本省、郵政局、郵便局一体になって増収策を講じようというこまかい指示までいたしておる次第でございます。 最後の適正徴収でありますが、適正徴収も料金を確保いたします一つの、言うならば消極的な増収策でございまして、私どもとしましては特に重点を置いております。特に、大口に郵便を出します料金別納あるいは後納郵便の差し出しにあたりましては、差し出しを引き受けましたあと事後検査をいたしまして、少しでも徴収漏れ等がないようにということにつきまして全国にいま運動を展開中でございます。具体的に申し上げますと、先般展開いたしましたその運動によりまして約六百万円ぐらいの増収があった次第でございます。こういった運動を何回も何回も繰り返していきたいと存じます。
○樋上委員 時間の関係上だいぶせかれておりますのでこれで終わりますが、この次にまた御質問さしていただきたい、こう思います。 最後に一言要望しておきますのは、これはもうお答えなしでもいいですが、年末年始になりますと郵便局のほうでアルバイトを雇うでしょう。あの学生アルバイトが、例年、年賀はがきやまたそういうのを、わからぬところはばっと川へ投げたり燃やしたりということを毎年聞くのですが、このアルバイトの問題につきまして、学生アルバイトの採用基準というものはあるのかないのか、また、事故を防ぐ対策はできているのかといったことを私はお伺いしたいと思うのですが、私の思いますのには、配達をするのに別に学生アルバイトに限ったことはない、近所の地理に詳しい人、そういった人が行政区内にあるのです。そういう人のアルバイトも何ぼでもあるのです。そういう人を雇ったら、大体わかっているのですから、そういうわけのわからぬ学生を雇ってばっとやられるより、そういう地理の詳しい近所の人間を雇ったらどうか、こういう私どもの意見です。 そういったいろいろこまかい点があるのですが、時間が迫ってきますので、この次にゆっくりお話しして御質問することにして、きょうはこの辺で打ち切りたいと思います。
○松澤委員長 本日はこれにて散会いたします。 午後一時十三分散会