予算委員会第四分科会 第2号
- 発言数
- 273 件
- 登壇者
- 17 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1967/05/23
会議録
○主査(多田省吾君) ただいまから予算委員会第四分科会を開会いたします。 分科担当委員の異動について報告いたします。 本日、占部秀男君が委員を辞任され、その補欠として山本伊三郎君が選任されました。 ―――――――――――――
○主査(多田省吾君) 昭和四十二年度総予算中、自治省所管を議題といたします。 まず、政府から説明を求めます。藤枝自治大臣。
○国務大臣(藤枝泉介君) 自治省関係の昭和四十二年度歳入歳出予算につきまして、その概要を説明申し上げます。 昭和四十二年度の一般会計予算は、歳入三千一百万円、歳出九千二百八十二億二千七百万円であります。 歳出予算では、前年度の当初予算額八千五十二億一千一百万円と比較し、一千二百三十億一千六百万円の増額となっており、前年度の補正後の予算額八千四百二十七億五千五百万円と比較し、八百五十四億七千二百万円の増額となっております。この歳出予算額を組織に大別いたしますと、自治本省九千二百六十五億六千七百万円、消防庁十六億六千万円となっております。 以下この歳出予算額のうちおもな事項につきまして、その内審を説明申し上げます。 まず、地方交付税交付金、臨時地方財政交付金等交付税及び譲与税配付金特別会計へ繰り入れるために必要な経費であります。その総額は九千一百一億三千九百万円でありまして、前年度の当初予算額七千九百二十二億八千一百万円と比較し、一千一百七十八億五千八百万円の増額となっております。この経費は、地方交付税として交付される昭和四十二年度における所得税、法人税及び酒税の収入見込み額のそれぞれ百分の三十二に相当する額の合算学八千九百八十一億七百万円と、交付税及び譲与税配付金特別会計において借り入れる借り入れ金にかかる利子の支払いに充てるため必要な額三千二百万円及び昭和四十一年度における地方財政問題の処理等に関連し、地方公共団体に交付する臨時地方財政交付金百二十億円とを計上いたしたものであります。 次に、選挙の常時啓発に要する経費でありますが、その総額は五億円であります。この経費は、選挙が選挙人の自由な意思によって明るく正しく行なわれるように常時国民の政治常識の向上をはかるために必要な経費であります。 次に、奄美群島振興事業関係経費でありますが、その総額は十七億六千六百万円であります。この経費は、昭和三十九年度に策定された奄美群島振興五ケ年計画に基づき、産業の振興、公共施設の整備等を行なうために必要な経費及び奄美群島振興信用基金に出資するために必要な経費であります。 次に、国有提供施設等所在市町村助成交付金につきましては、十七億円を計上いたしております。この経費は、いわゆる基地交付金でありまして、米軍及び自衛隊が使用する国有提供施設等の所在する都及び市町村に交付するために必要な経費であります。 次に、公共土木施設及び農地等の小災害地方債の元利補給金につきましては、十八億八千六百万円を計上いたしております。この経費は、昭和三十三年、昭和三十四年及び昭和三十六年以降昭和四十一年までに発生した公共土木施設及び農地等の小災害にかかる地方債に対する昭和四十二年度分の元利償還金相当額の全部または一部を当該地方公共団体に交付するために必要な経費であります。 次に、市町村民税臨時減税補てん債の元利補給金につきましては、七十七億四百万円を計上いたしております。 この経費は、市町村民税の課税方式の統一等に伴う市町村民税の減収を補てんするため、昭和三十九年度以降に発行された地方債に対する昭和四十二年度分の元利償還金の三分の二に相当する額を関係市町村に交付するために必要な経費であります。 次に、新産業都市等建設事業債調整分の利子補給金につきましては、五億一千二百万円を計上いたしております。この経費は、新産業都市の建設及び工業整備特別地域等の整備の促進をはかるため、建設事業債の特別調整分について、国が利子補給を行なうために必要な経費であります。 次に、地方公営企業の財政再建債の利子補給金につきましては、十五億一千七百万円を計上いたしております。この経費は、地方公営企業の財政再建を促進するため、再建企業を経営する地方公共団体が起こす財政再建債の利子の一部について国が補給金を交付するために必要な経費であります。 次に、住民基本台帳制度の実施に必要な経費につきましては、一億一千八百万円を計上いたしております。この経費は、市町村における窓口事務の改善をはかり、住民の利便を増進するとともに行政運営の能率化に資するため、住民に関する各種の届け出及び台帳を統合し、住民基本台帳制度を設けるために必要な経費であります。 以上のほか、公営企業金融公庫に対する補給金として五千三百万円、住居表示制度の整備に必要な経費として二千一百万円、地方財政再建促進特別措置に必要な経費として九百万円等を計上しております。 なお、公営企業金融公庫に対する政府出資金を増額するための経費三億円が、別に大蔵省所管産業投資特別会計に計上されております。 以上が自治本省関係の一般会計歳出予算の概要であります。 次に、消防庁の歳出予算の概要を説明申し上げます。 まず、消防施設等整備費補助に必要な経費につきましては、十二億六千万円を計上いたしております。この経費は、化学車、はしご車、救急車等科学消防力の強化及び消防ポンプ自動車、小型動力ポンプ、防火水槽等の消防施設の整備並びに消防吏員待機宿舎施設の設置等について、地方公共団体に対して補助するために必要な経費であり、前年度の当初予算に比し一億八千八百万円の増額となっております。 次に、退職消防団員の報償に必要な経費につきましては、八千五百万円を計上いたしております。この経費は、非常勤消防団員が多年勤続して退職した場合にその功労に報いるため、国が報償を行なうために必要な経費であります。 次に、消防団員等公務災害補償等共済基金に対する補助につきましては、四千三百万円を計上いたしております。この経費は、同基金が行なっている非常勤消防団員等に対する公務災害補償及び非常勤消防団員に対する退職報償金制度の実施に必要な費用を補助するために必要な経費であります。 次に、科学消防等の研究に必要な経費につきましては、四千六百万円を計上いたしております。この経費は、科学消防技術の開発向上をはかるため、消防研究所の行なう経常研究、特別研究に必要な経費であります。 次に、特別会計予算の概要を御説明申し上げます。 自治省関係の特別会計といたしましては、大蔵省及び自治省所管交付税及び譲与税配付金特別会計がありますが、本会計は歳入一兆八十四億六千八百万円、歳出一兆八十四億六千八百万円となっております。 歳入は、地方交付税交付金、臨時地方財政交付金等の財源として一般会計から受け入れる収入、地方道路税、石油ガス税及び特別とん税の祖税収入並びに前年度の決算上の剰余金の見込み額を昭和四十二年度において受け入れる収入及び借り入れ金等であります。 歳出は、地方交付税交付金、臨時地方財政交付金、地方道路譲与税譲与金、石油ガス譲与税譲与金及び特別とん譲与税譲与金並びに借り入れ金の元利償還金及び一時借り入れ金の利子の支払いに充てる財源を国債整理基金特別会計へ繰り入れるために必要な経費等であります。 以上、昭和四十二年度の自治省関係の一般会計予算及び特別会計予算の概要を御説明申し上げました。よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
○主査(多田省吾君) これより質疑に入ります。質疑のある方は順次御発言願います。
○山本伊三郎君 それじゃ、きょうは二つの問題で質問したいのですが、まず第一に、地方公務員の共済組合、これは国家公務員共済組合とも関係がありますが、その問題と、それから地方財政の問題について若干時間をいただいて質問したいと思いますが、まず共済関係について質問いたします。 まことに質礼な質問だと思いますが、戦後公務員に対する恩給法が一応排除されて共済年金に変わったのでございますが、その理由について、自治大臣とは初めてでありますから、なぜ共済年金に変わったかというその理由についてひとつお調べになっていればお聞かせ願いたい。
○国務大臣(藤枝泉介君) 私も不勉強であまりそうしたことを考究したことはございませんが、恩給というものが一種の公務員に対する国家の恩恵的な給付でありましたものを、むしろ、何と申しますか、公務員の連帯による相互扶助制度ということに変えるほうが実際的ではないか、それがいいのではないかということで、従来の国の恩恵的な制度からそうした相互扶助制度に変えたものと考えております。
○山本伊三郎君 大蔵省の給与課長、おられますか。それじゃ、給与課長、あなたの留守中に自治大臣に聞いたのですが、あなたもこういう共済関係やるのは初めてだと思うのですが、失礼なことを聞きますが、戦後恩給法が公務員から排除されて共済年金に変わったという理由について、大蔵省はどうですか。
○説明員(津吉伊定君) 権威であらせられます山本先生からそういう御質問を受けて、試験を受けておるような感じでございますが、恩給はいろいろ、恩給を支給する性格につきまして、勤務に対する報償であるとか、あるいは給与のあと払いであるとか、いろいろな説があるというふうに伺っておるわけでございますが、戦後近代化いたしました公務員の雇用関係におきまして、やはり一般の社会保障、社会保険制度の中におきまして、公務員といえども恩給という特殊な給付制度というものを排除いたしまして、社会保健制度の一環として老齢あるいは傷害等につきましての給付を受くべきであるというふうな考え方かと思います。
○山本伊三郎君 まあまあ、及第点かつかつだと思います。まあそういうことは、冗談はおきまして、おっしゃったとおり、まあ大体そうだと思います。しかし、そういう恩給、まあ給与的性格から社会保険的な性格に変わったというその幕末的な考え方から立つと、現在の国家公務員、地方公務員を、これは二つだけじゃございません、公共企業体等共済組合もありますが、その給付なりいろいろな点でまだどちらともはっきり割り切れない点があるのですね。それが今日共済年金運用上の大きな問題点になると思いますが、そういう観念的なことを言っておってもいけませんので、具体的にはこれから入っていきたいと思うのですが、まあそういう考え方である政府に対しましてですね、実は地方公務員、国家公務員はそうでありますが、民間の厚生年金あるいはまた健康保険と違って、共済制度には短期と長期の二つが併設されておる関係がありますね。この点をはっきり区別して考えなくちゃならぬと思うのですが、さしあたりこの短期給付について簡単な角度からちょっと聞いておきたいと思うのです。 短期給付といえば医療保険のことでありますが、これはまあ健康保険法に準じてつくられておりますが、内容を見ますると、若干そこに問題がございます。たとえば掛け金、健康保険のほうでは保険料といっておりますが、保険料率の算定、また地方公務員、国家公務員の掛け金の算定には相当な問題があるのですが、特に問題があるのは、健康保険法では実は最高八%という上限の限度があるのですが、公務員の場合にはそれがないのです。最近非常に医療費が上がりまして、健康保険の場合は八%という限度があり、しかも被保険者、いわゆる労働者の負担は三・五%ということで制限されておるのですが、一般公務員の場合はその制限がないから、医療費の費用が上がれば、これは無制限に上がってくるというそういう問題があるのですがね。その点についてまあ自治省はどう考えられておるかですね。
○説明員(志村静男君) お尋ねの点でございますが、確かに先生おっしゃいますように、組合健保におきましては保険料の上限といたしまして千分の八十というのがあるのでございます。これにつきまして、これはやはり先生御専門家でございますのでよく御承知のように、組合健保の場合におきましては千分の八十という上限がございますので、そのまあ収入の範囲内で仕事をやらなきゃならぬ、こういうことになるわけでございます。でございますので、その範囲内でもってやれなくなる、具体的にはまあたとえば福祉事業をやっている、あるいはまあ付加給付をやっておるということになりますと、これはやはり削減をしていく、あるいは停止をしていく。それでもなおかつやっていけないということになりますと、いわば最後のとりでといたしまして、政管健保があるわけでございます。それに対しまして、地方公務員の共済制度の短期給付制度におきましては、そういったような意味での制限というものがございませんので、例の付加給付というものにつきましては組合が自主的にきめられる、こういうことになっておるわけでございますので、したがいまして、それに見合うところの収入というものを共済組合の場合は獲得していくということで、たてまえは違いますので、やはりその組合健保におきますところの上限方式だけを切り離しましてこれを取り入れるというのはちょっと困難であると、かように考えておるわけでございます。
○山本伊三郎君 それは表面的にたてまえを言うとそうですが、健康保険の付加給付とそれから共済組合の付加給付の財源を見ても、そんなに区別するほどのことは私は要らないと思う。健康保険でも付加給付は相当やっております。政府管掌は一応別として、組合管掌は相当やっております。したがって、そういう付加給付に要する、いわゆる医療給付以外の付加給付については、これは特別に措置していいと思う。私の説は、医療給付に要するものについては、一応健康保険と同じような限度で規定をして、あなたのおっしゃる休業手当とかあるいはその他若干の健康保険法にないところの付加給付をやり得ることになっておりますが、そういうものは付加給付として別の事業として私は規定してもいいと思うのです。それを短期給付の中に全部入れて、そうして保険掛け金の中にそれ含めてくるところに私は不合理があり、被保険者から見ると、組合員から見ると何か合理性がないように考えるのですが。わかりますか、ぼくの言うこと。
○説明員(志村静男君) 確かに先生のお考えのように、立て方といたしましていろいろお考えというものはあろうかと思うのでございますが、先ほども申し上げましたように、やはりたてまえといたしまして、非常に極端な言い方かもしれませんが、組合健保の場合は収入がきまっておるからその範囲内でやらなければいけない。それに対して、やはり共済制度の場合におきましては、法定給付はこれは別でございますが、短期給付といたしまして付加給付という制度が、これは家族療養費のみならず、災害見舞い金等についてもございますので、やはりまずそういったものを考え、それに見合うところの収入というのを確保するというたてまえになっておりますので、やはり上限というものを取り入れるということは私は困難じゃないかと思っております。さらに、これも先生御承知のように、地方公務員の共済制度は国家公務員の共済制度との均衡ということを考えておりますので、地方公務員の共済制度だけで云々するということも非常に困難な条件にあるわけでございます。
○山本伊三郎君 あとで言われた問題は、それで大蔵省の給与課長に来てもらったのですが、あとの問題は共済制度における基本的な問題です。国家公務員がこうだから地方公務員もこうだというのは、あなた方内部の問題です。 ただいま言われますが、しからば短期給付における支出のほとんどは医療費ですよ。あなたの言われる災害見舞い金とか、そういうものを財源的に出されたらわかると思うのです。財源的に計算されたら、掛け金、保険料のほとんどは医療費に使われておる。したがって、短期給付というのは医療給付と言ってもいいような状態です、これはもう財政状態を見ましたら。だから、私は、いま申しました共済制度をも社会保険制度として考えるということになれば、やはりその点は健康保険とある程度同じような形にして、それ以上、特に公務員なるがためにいま言われた災害見舞い金とか、そういう共済制度のものを入れるというなら、別に地方公務員共済組合の中にも地方議員の給付もありますし、団体関係の共済制度もあるのだから、私はそういうところでやるということはたてまえとしていいんじゃないかと思うのです。まぎらわしいです。そういう点で、あなた言われた付加給付における支出と医療保険に対する支出の割合はどうなっておりますか。
○説明員(志村静男君) これは概数でございますが、まあ組合によりましてまちまちでございますが、大体地方公務員の共済組合の場合、法定給付に対しましては最高約一割、それから低いほうでは大体六%、そういうような状況になっております。
○山本伊三郎君 だから、そういう状態のものですから、私はその点はもう医療給付ということに対しては健康保険と同じように、そのほかの支出については私は事業主が負担してもいいようなものが多いと思うのです。先ほど言われました給与的性格を持つという付加給付も、相当私は内容を吟味してあると思います。したがって、国家公務員の関係もあるから、将来短期給付の見方というものもそういうことで私は考えていかなければならぬと思う。短期給付というと、あなた、ウエートは災害見舞い金、休業手当金とか、いろいろありますけれども、本質はやはり医療保険ですよ。短期給付というのはそうじゃないですか。給与課長と両方、その点答弁してもらいたい。
○説明員(志村静男君) それは御指摘のように、短期給付の中心をなしますのは確かに医療関係ではございますが、ただ、繰り返して非常に申しわけないのでございますが、やはり現行のたてまえが先ほど申し上げたようなことになっており、しかも国家公務員共済制度との均衡というものもございますので、いろいろ先生おっしゃいますように御意見はあろうかと思いますが、地方公務員の共済制度だけでもってどうもこれを変えるということは、そういうことは困難でございますので、それだけは御了承いただきたいと思います。
○山本伊三郎君 それでは、国家公務員のほうはどうですか。
○説明員(津吉伊定君) ただいま自治省のほうから答弁されましたように、短期給付の主要本質的な部分は医療給付であろうかと思います。しかし、付加給付を別ワクに取り出して別な計算をいたすということ、それから実質的に法定給付とワクを別にいたしまして給付を考慮するということは、各組合の実情もございますし、要請が異なる点もあるかと思いますので、付加的な給付についてはいわば同じどんぶりの中で法定給付とともに実情を見て行なわれるということが至当かと思います。
○山本伊三郎君 ぼくの言っていることを十分理解されていないと思いますがね。医療給付、いわゆる法定給付ですね、法定給付は法定給付として、これはどこまでも医療給付、医療保険という精神でやっておられるのだから、それはあわせて付加給付については、健康保険も付加給付ですから、財源がなければ付加給付はやらない、その範囲内で付加給付は各組合でやる。地方公務員共済組合においても、法定でないから、強制的に付加給付をやれといろわけにいかない。財源の関係でやっていないところもある。一致していないところがある。したがって、そういうのを分離をして、医療給付に要する、いわゆる皆さんが言う短期給付の中心になるのは、いま申しました保険料は健康保険と同じように上限をつくって、付加給付についてはこれは折半にするとか、あるいはその他の方法はありますが、お互いの福利行政、福利施設の一つでありますから、そういう考え方でやることが私は一つの道として、たてまえとしていいのじゃないかということを遠回しに言ったのであります。そういう観点を自治大臣はどう思いますか、むずかしい問題ですが。
○国務大臣(藤枝泉介君) 山本さんのおっしゃられておることは理解できるわけでございます。ただ、健康保険、ことに組合管掌の保険のたてまえは、その収入の限度額をきめて、それでやれるだけやれ、財政が悪くなればやめる、場合によっては政管健保へ移行してしまうというようなたてまえと、現在国家公務員並びに地方公務員の共済でとっている制度とは、ややたてまえを異にしておるというので、いままで答弁申し上げたようなことを考えておるわけですが、いまおっしゃられることは一つの考え方として理解できないことはないというふうに考えます。
○山本伊三郎君 これはちょっと説明してわかりにくいと思いますがね、たとえば、今度健康保険法の改正に伴って医療費の一部負担が実現しますね。そうすると、やはり医療保険だということで、公務員の共済組合がそれを取り入れるというふうな考え方を持っておられると思うのです。そうすると、給付方法においては、中心となる医療給付は健康保険によってすべて規定されていく、財源負担についてはいま言われたそういう特殊な福利施設をやらなくちゃいかない、法律上そうなっているから。そういうこともひっくるめておるので、財源の負担は無制限である、こういうところに無理があると思う。一般組合からして見たら、短期給付というのはほとんど医療給付ということに重点を置いておりますよ。いま言われた災害の該当者というのはそうありませんよ。多くて一〇%ぐらいでしょう。そういうことではわれわれは了解できないので、これはひとつ考えてもらいたい。 私の言うのは、そういう点があるので、もし今度健康保険法の改正で、一部負担金なり、あるいは保険料の場合は共通の問題でありますが、これは絶対にわれわれは許せませんし、そういう点を取り入れるということについてはきわめてわれわれは反対の意思を持っております。もしそれならば、それに合わすべく財源負担を考えてもらわなきゃいかないということと、それから現在国のほうから短期給付に対しては、これは健康保険も一緒ですが、政府管掌は別として、何ら補助金がないのです。健康保険の場合は、事務に対する一部補助金として一〇%か一五%出ていると思いますが、共済組合には一つも短期給付には政府からは補助金がないのですが、われわれとしては少なくとも二〇%程度短期給付にも補助金を出すべきであると主張をしておるのですが、これについての考え方を……。
○説明員(志村静男君) 地方公務員の共済制度の短期給付でございますが、これにつきましては、私どもやはり本来のたてまえといたしましては、使用者であるところの地方公共団体と被用者であるところの組合員とが折半をして負担をする、こういうたてまえだという考え方でございます。これにつきましては社会保障制度審議会の答申あるいは勧告等にも、これを支持するところの見解が出ているわけでございます。また、先ほど申し上げましたように、この点につきましてはやはり国の制度との権衡というものも考えていかなきゃならない。また、折半負担をくずすということになりますと、結局は地方公共団体の負担と申しましても租税でまかなわれるわけでございますので、率先いたしまして他の制度に対してこの制度をとるということが非常に私ども困難であろう、かように考えております。
○山本伊三郎君 そこで、私、冒頭に聞いたように、いわゆる前の恩給制度は給与的性格があるけれども、今度のは社会保険的な制度、いわゆる社会保障の一環としてやったと言われているんでしょう。したがって、もちろん社会保障ということになれば、税金でまかなう。国のほうは税金以外にないんですから、それは当然のことですよ。だから、これは自治省だけ責めてもしかたがない、ほかの健康保険の関係もありますからね、しょうがないが、少なくとも自治省は自分の管轄範囲においてはそういう善意にひとつ考えてやっていただかないと、とにかく皆さん方は、いや、わしのほうはこうだけれども、ほかはどうだこうだということで、去年のなすり合いで、政府全体がきまらなければできないのだということで、どこでやってもそうです。社労の関係で言われてもやはり同じようなことを言う。全体の問題があるからと、こう言われておるのですが、そういう点で、これは党としても大きい柱としてやりますから、健康保険の改正については。そういう点でありますので、地方公務員をその一環として考えておいてもらいたい、この補助金について。 それから、まあ大臣が時間がないということですから、重要な問題を先にちょっと聞いておきますがね。これは短期給付がまだあるのですがね、それをあと回しにしまして、長期給付の問題ですがね、今度実は地方公務員共済組合の改正案の中に、年金が引き上げられた。六十五歳以下は一〇%、六十五歳から七十歳までは二〇%、七十歳以上は二八・五%、こういう年金の増額が行なわれたのですが、それを国家公務員、地方公務員もそれに準じて新法期間についても引き上げるという法律案の改正案が出ておるわけですが、その財源はどうするのですか。
○説明員(志村静男君) まず新法の施行日前に給付事由の生じたもの、いわゆる旧法年金でございますが、これにつきましては、使用者が全額負担をする、こういうことにまずなっておるわけでございます。それから次に、まあ新法の施行日以後給付事由の生じたもの、いわゆる新法年金でございますが、その新法年金につきましては、新法年金のうちいわゆる旧法部分につきましては、これは全額使用者が負担する。それに対しまして、いわゆる新法部分につきましては三者負担ということによって負担してもらうというようになっておるわけでございます。
○山本伊三郎君 これはすでに昭和四十年に国家公務員が先手を打ってやったのですね。これはどういう趣旨で三者負担ということでやられたのですか。
○説明員(津吉伊定君) 先ほど先生御質問ございましたように、現在の新法のできます前は、これは釈迦に説法でございますけれども、官吏については恩給制度、雇用人については旧令あるいは旧勅令による共済組合制度というものがございまして、それぞれ旧令あるいは旧勅令、旧法、恩給というふうに並立をし、あるいは時期的にずれておったということでございます。ところが、それらが、旧令は別でございますが、官吏、雇用人ともに総合いたしまして、先ほど及第点かちかちの答弁をいたしたわけでございますけれども、社会保障制度としての社会保険たる性格を持つ共済年金制度となりまして、その共済年金を社会保険として動かしていきます原則は、これは社会保険である限りはいわゆる三者負担、国と使用者、被用者という負担であるべきものでありまして、年金の実質価値を保全するための調整という問題がやかましいわけでございますが、その段階に至りますまでに改定をして、できるだけ実質価値を保全するという措置につきましてもいわゆる三者負担をすべきものというふうに考えた次第でございます。
○山本伊三郎君 それじゃ、大臣が出ていくのですからね。私の言うこともわかっておると思うのですがね。これは三者負担ということについて、ほかにも相当疑義があるのです。それはあとで言います、あなたが帰ってから言いますが、しからばいまあげられた三者負担における負担する料率、それの財源はどうしてとろうとしておるのですか、現在。
○説明員(志村静男君) 今回の改定の場合の三者負担ということになりますと、結局将来の財源率の再計算の場合において考える、こういうことになろうかと思いますが、今回の年額改定に伴う三者負担、それによりますところの財源率への影響というのはきわめて小さいというように私ども考えておるわけでございます。
○山本伊三郎君 きわめて少ないから、それでいまのままでいくのだ、将来やるのだということにはならぬでしょう。平準保険料方式でやっておられるのですから、ちゃんと初めからそういう財源計算をしてやるのですね。今度の場合は少ないからやれるのだと、そこが私としても理解できないのですよ。少ないからやれる、多かったらやれないというふうな理由はないでしょう。財源率はきちっと保険数理で計算しておるのでしょう。国家公務員の場合四十年にやって、それもそのとおり、そのまま六百万円かなにかやった。そんなずさんなことでこれ許せますか。
○説明員(志村静男君) 今回の年金改定に伴ういわゆる三者負担の部分でございますが、これにつきましては、金額といたしまして、四十二年度の分大体約九十万円、平年度にいたしましてまあ二百万円、これは財源率に対する影響といたしましては千分の〇・〇〇一程度というように考えておりまして、非常に現行財源率に対するその影響は小さいわけでございます。
○山本伊三郎君 あなたいま小さいというが、これは年々ふえますよ。将来は何十億といってふえてくるのですよ。それを、小さいからそれはそれでいいかげんに事をごまかしてやる、大きかったらしかたがないから財源に計上する、そういうものじゃないですよ。そういうことになっていないですよ。私は国家公務員のあの四十年度の――審議に参加しなかったからあとで聞いたのですが、べらぼうなことを、黙っておる間に三者負担だといって取っておいて、将来また保険料率を上げていくのでしょう。いまの人は、いまの保険料率上がらないから三者負担に対する何ら抵抗なかった。これが三者負担ということになると――それに現在もうおらない人ですよ。組合員じゃないですよ、その人は。組合員でない人の負担を現在おる人が、なぜ第三者負担としてその分まで持たなくちゃならぬかということは、これは一つの理論上大きな問題だ。金額の多寡じゃないのですね。厚生年金法の改正のときもそれを押し切ったけれども、それは段階的に引き上げるという終生積み立て金方式をとられたから、将来上げるときに問題があるだろうということで、わがほうは反対したけれども無理に押し切られて、いまの三者負担になっておるけれども、今度の場合はそういうことじゃない。終生積み立て金方式をとっておらない。段階的に上げるということじゃない。すなわち、五年ごとに再計算するというけれども、再計算するけれども、上げるという趣旨じゃない、法律は。下げるような余地があれば下げると、こういうようになっておるのですね。いま言われたように、第三者負担といって、現在はいまのままでやる、将来大きな負担になったら全部いまの組合員に負担がかかるということです。組合員だけじゃない。三者負担であるから、使用者である地方公共団体にも国にもかかるけれども。そういうこと納得していないですよ。
○国務大臣(藤枝泉介君) 先ほど申し上げた、いわゆる相互連帯主義、相互扶助という形でこの共済制度がとられたわけでございます。その際の連帯というのは、同一年代の横の連帯というだけでなくて、年代の違う縦の連帯と申しますか、それもこういう共済制度というものには含まれているのじゃないかと私は思うのでございます。したがいまして、過去の組合員のものを現在の組合員が一部負担する、あるいは現在の組合員のものを将来の組合員が負担するということはあり得ることではないかというように考えるわけでございます。
○山本伊三郎君 それは、そういう論議をされてきめたのではないですよ。あなたの言われることは、一つの常識論としてそういうことを言いますけれども、連帯制度、いまの労働者だけじゃなくて、いわゆるやめた人も将来これに入る人もすべてが連帯性があると、こう言われるのですが、いまの日本の年金制度はそうなっておらない。被用者年金、非被用者年金、おのおの違うのですよ。国民年金も厚生年金も違う。システムが違うのです。そういう中において、あなたの言われるような連帯性はわかる。イギリスのような、一本のような形にしてやれば、それはまああなたの言われることわかるけれども、いまの場合そうなっておらない。この間大内兵衛さんですか、社会保障年金について今日非常に根本的に考え直すという思想も私はそこにあると思うのです。現実にはそうなっておらない。それを私はさっきから短期給付の問題で言いました。健康保険の例を出して言いましたけれども、その政府のいい、かってなところは同じようにその数字を合わして、悪いところは地方公務員、国家公務員、おまえ負担せいというような言い方なんですね。それは私は理屈が通らない。自治大臣の言われるように、思想的にはそれはわかる。われわれもそうだと思う。いまの日本の年金制度はそうなっておらないですよ。したがって、いまおる人の掛け金ですら非常に重いということですね。問題があるときです。それをやめた人のものまでも自分らが負担するということは、相当理解をさせなくちゃいかぬと思うのですね。ひとつも理解さしていないですよ。 というのは、先ほどあんた言われましたように、わずかなものであるから上げなくても済むのだという、これを一ぺん、この退職後の財源負担をいまのおる人にこれだけ上げるからといって質問出してみなさい、相当これは問題になりますよ。それは出さずに、いまの少ない場合はかってにこう間に合わしておいて、たまってきたらこれ改正するというのでしょう。そのこと問題になったら、前からこう三者負担になっていますと、こういう論理でくるのじゃないですか。問題、どうですか、あなたのほう。
○説明員(津吉伊定君) 当面先ほど申し上げましたような改定の処置がされようとしておるわけでございまして、国家公務員につきましては四十年度にも行なったところでございますが、先年指摘されております問題は、私、しろうとながら考えてみますと、いわゆるこのスライドといいますか、調整の問題ということに本質的には尽きると思います。で、われわれの、私のほうの考え方、これは先ほど自治大臣がおっしゃったところと、まあ非常に常識的であるとおっしゃるかもしれませんが、そういう考え方をしております。その反面、一面を見ますと、福祉施設にいたしましても、現在の組合員が負担した施設が後代の組合員によって利用されるというふうな縦の連帯関係というものも否定することはできないと思います。で、今後恒常的に、御承知のように、現在検討が進められております調整規定が運用されるという状態におきまして、負担の関係というのは非常に重要な半面になろうかと思います。当然実質価値の保全ということは至当なことでございますけれども、これは財源を負担する者がなければ行ない得ないことでございますので、考え方として十分検討したいというふうに思います。
○山本伊三郎君 まあ追及していったら幾らでもあるのですがね、無理があるのです。いわゆる無理がある。あなた方そういっても、将来そういうシステムになっておらない。この国家公務員、地方公務員の財源率計算がそうなっておらない。もしそういうものが立法されるときに、そういうこと全然考えられておらなかった。おらないのです。最近スライド制がやかましくなってきましたので、一部そういうことの論議がありますけれども。したがって、われわれとしては、やめた後のこのいわゆる年金、これは社会保障の一環でありますから、これはいまのような三者負担のような割合でいくということには無理があるというのが、国際的な意見が相当ありますよ。やめた人に対する社会保障制度だから、負担割合は――あなたの言われる思想はわかる。しかし、いまのような、同一なような考え方で分担すべきじゃないというのですね。国が相当それに対して多くのものを持たなけりゃ社会保障制度じゃないですよ。全く労働者と使用者がやめた人のものまで全部見ていくということなら、一体社会保障制度とこれ言えますか。いまおる人についてはなるほど、それは自分の年金をもらうのだから、掛け金するということも一応理解されるけれども、やめてですね、掛け金を一つもしていない人のベースアップした財源までもみな同じように自分で持っていくということになれば、一体社会保障制度という考え方はどこにいくのですか。それを私は言いたい。いま言われた八十万円か百万円か知りませんが、これは五年、十年たったら何十億という金になっていくのですよ。財源率に大きく響いてくるのですよ。そういう計算になりませんか。専門家がおられるでしょうから、一体十年先にどういう見込みになるのか。相当大きい金になりますよ、年々。恩給財源がもう二千万ですか、近くいっておるというのはそういう関係ですよ。それについてどうですか。
○説明員(志村静男君) その三者負担なら負担をするという場合におきましても、公費負担といいますか、そういったような割合をふやしたらどうかという先生の御意見だと思いますが……。
○山本伊三郎君 いや、そうじゃない。まあ言ってみなさい。
○説明員(志村静男君) で、まあ例の国家公務員の場合におきましては、共済組合の審議会、あるいはまあ地方公務員の場合におきましても、共済組合審議会というものがございまして、ここでは一部の委員の方から確かに三者負担ではなくて、増加する費用というのは公的負担でみなまかないなさい、こういうような御意見もあるわけでございますが、国のほうにおいてもそういうような意見を参考にいたしまして検討した結果、三者負担という結論をとりましたので、やはり地方公務員共済制度といたしましては、均衡をとらなければなりませんので、それにならって三者負担をしたということでございまして、地方公務員の共済組合だけ使用者の負担をふやすというのは、ちょっと困難であろうと思っております。今後確かに御指摘のように、いろいろ年額の改定というようなこともございますと、改定内容というようなことによりましては、財源率の影響というようなものも出てくる。あるいは、さらにまた、スライド制の実施ということになりますと、いろいろ問題が出てまいりますので、こういう点については今後とも十分検討してまいりたいと、かように思っております。
○山本伊三郎君 ぼくの言っているのは、それは自治省はほかとの均衡を言う。大蔵省のほうはまた厚生年金との関係もあるからという御答弁をするのですね。そんなら一体、この問題のきめつけをどこで討議したらいいんですか。全部関係の大臣を集めてやるということも、これは私は政府の統一としても悪いと思う。したがって、たとえば地方公務員の問題をやったときには、それに対してほかのほうがこうやっているからわしのほうはやらぬ、こういうことだったら、一体これはどこで前進するのですか。
○説明員(志村静男君) 地方公務員の共済関係といたしましては、やはり地方公務員共済組合審議会というのがございますので、そういうところの御意見も聞く、さらにまたスライド制の問題でございますれば、恩給審議会というものもございますので、そういったところにおきますところの審議の模様というものを十分見詰めていく、さらに公務員年金制度連絡協議会、こういったような場もございますので、そういったような場におきまして、お互いに情報交換して検討する、こういうことになろうかと思います。
○山本伊三郎君 それは内輪のそういう連絡会なり審議会でやれるけれども、国会で国民の代表としてそれをやって、明らかにこうだという答弁といいますか、これがいいんだ、これは悪いんだということを明らかにしてもらわなければ困ると思う。今日、われわれとして、そういうやめた人まで同じように三者負担でやるという、そういう思想でこれを立法したのじゃないですよ。今後そういうものは出てきましょう。スライド制が本格的に決定すれば、それは出てくるでしょう。ただ、暫定的に、資金が、財源が非常に少ないのだからこれでやっておけということですよ、一言でいえば。理論的根拠も何もない。そして将来ある機会にそれを含めてやろうと、こういうのですね。それじゃ私はいかぬと。まずそういう退職後のそういう人に対しても年金を増額するという考え方であるならば、財源はどうするかということで、簡単に三者負担でいいという議論ではない。もっと深くやらなければならない。いまの被保険者なり組合員はそれじゃ承服しませんよ。将来幾らふえるかわからないでしょう。十年のうちの計算はどれくらいになりますか。地方公務員だけで、国家公務員だけでどれくらいになりますか。概算でいいんです。
○説明員(志村静男君) それは年額改定の中身でございますか、そういったものいかんによりまして、財源率への影響というものは……
○山本伊三郎君 給付はいまのままで進んで……。
○説明員(志村静男君) 先ほど申し上げました今回の年金改定額に要して増加する費用でございますが、これは四十二年度では九十万、平年度で大体二百万というわけでございます。そしてこれはいわゆる給付現価に直しますと、二千万円、こういう数字になります。
○山本伊三郎君 それに要する費用は総額幾らになりますか、十年後に。
○説明員(志村静男君) ですから、いま申し上げましたように、四十二年度では九十万、平年度で二百万。
○山本伊三郎君 だけれど、十年後にどれだけの額になりますか。毎年やめていく人がある。
○説明員(志村静男君) 今回の年金改定のうちの三者負担にかかる部分だけでございますか。それでございますと、先ほど申し上げましたように、大体、平年度二百万、これを給付現価に直しますと約二千万あればよろしい。したがいまして、財源率に換算いたしますと、千分の〇・〇〇一三程度と、こういうことを申し上げたのであります。
○山本伊三郎君 それは何でしょう、将来もそういうことは全然ない、今回限りということを前提だからと。それで考えていいのですか。それを明らかにしていただきたい。
○説明員(志村静男君) これは今回の年金改定に限るわけでございます。
○山本伊三郎君 この前も、国家公務員の場合は、これ限りということで何か説明をされておった。したがって、財源率には影響しないからということで、あのときには五百万円くらいだったと思うのです。四十年度のは国家公務員の場合だけで、地方公務員のはやらなかった。地方公務員は初めて。それで今回限り、そういうものは三者負担でやるのだからそれでいいというなら、論理はまた別ですよ。それを明らかにしてもらいたい。
○説明員(志村静男君) 私が先ほど今回限りと申し上げましたのは、先ほど申し上げました給付現価に直せば約二千万円になるというのは、今回の部分と、こういうことで申し上げたのでございます。それで、今後こういったような年金改定がありました場合におきまして、いわゆる新法年金の新法部分につきまして三者負担をとるかどうかということでございますが、これはやはり私どもといたしましては、地方公務員共済組合審議会という場もございますので、そういったところの御意見も十分聞かなければなりません。さらにまた、国家公務員共済制度との均衡というものもございますので、その時点におきまして、十分それらの事情を勘案いたしまして検討してまいりたい、かように思っておるわけでございます。
○山本伊三郎君 国家公務員はどうですか。
○説明員(津吉伊定君) 国家公務員の場合におきましては、新法施行日後の改定所要額は千四百万程度でございます。平年度化いたしますと三千四百万程度でございます。財源率にはね返ります分が千分の〇・〇三にちょっと、そのうち被用者負担金、掛け金負担分ですが、これが千分の〇・〇一四程度でございます。
○山本伊三郎君 そこで、だいぶん明らかになってきた問題はそこなんです。皆さん方国家公務員のは二度目なんです。今度二回目、二回また同じようにやっておる。それに要する財源率何も表面に出さぬで、いまの掛け金率どおりでいってそのままやっても三千万円。この前五百万くらいだったと思いますね。第一回のときに五百万、その約六倍にふえている。二回やって六倍にふえている。しかも、対象は、国家公務員と地方公務員とで、圧倒的に数が違う。国家公務員は四十五万くらいの対象者じゃないかと思う。地方公務員はそれに公立学校あるいは警察等の地方公務員を入れますと、少なくとも約二百万近く、まだオーバーしているかもわからぬ。相当大きい額になる。四十五万でも二回目には六倍にふえてきておる。だから、それをそのままころばして、掛け金を三者負担で組合に負担を負わすことになると相当大きい負担になるのですよ。いまは千分の〇・〇三ですか、あなたのほうは千分の〇・〇〇一三ということで微々たるものだ。微々たるものだが、非常に大きくころがって、行き詰まりになり、大きくなる。そういう要素をそう簡単に私はおさめられない。それが私のきょうのこの問題の焦点なんです。今回限りこれでやる、三者負担で、額は少ないがこれでしんぼうしてもらうと。しかし、今後のやつはあなたの言われた何か制度審議会等で審議するとか、それは内輪の問題で、国会の論議にはなっておらない。われわれとしてはそんなものを承服できない。それをここで約束できますか。まあ、大臣おらぬですから、これは今回限りだと……。
○説明員(志村静男君) 同じ答弁を繰り返すようになって非常に恐縮でございますが、やはり今後確かに年額改定というようなことが行なわれますと、その内容というようなことによりましたら、先生おっしゃるように、財源率の影響というものも相当出てくるかと思います。また、今後スライド制の実施ということが問題になりますれば、またこれはやはりこれに関連しましていろいろ問題が起きてくるわけでございます。 それはさておきまして、それではいわゆる新法年金の改定でございますが、地方公務員の場合、今回が御指摘のように初めてでございます。それでは今後これと同じようなことがあった場合において、三者負担をするのかしないのか、いわゆる三者負担というのは今回限りなのかどうかということであろうかと思いますが、将来の問題につきましては、やはり私ども国の制度との均衡というものもどうしても考えざるを得ないわけでございますので、その時点におきまして、国との均衡というものを十分考えまして、慎重に検討していく、こういうことになろうかと思っております。
○山本伊三郎君 ぼくはどちらも、国家公務員、両方おられるのですからね、今後考えるというけれども、このままいってしまったら、ずっといってしまって、財源なくなってしまったら掛け金を上げることは必至です。上げなくちゃならぬことになってくるのですね。それを今後検討してやると言ったって、これを認めるか認めぬかということがいま問題です。これを一つ認めれば前例です。何でも前例前例でころがしてきておる。前例をやるときにそれを明らかにしておかなければ、政府は別にこれは考える余地があるかないか、三者負担でずっといくというような考え方があるならば、もう私はこれは認められぬと思うのですね。重要な問題ですよ。
○説明員(志村静男君) 今回の年金改定におきまして、三者負担にしました理由は、先ほど大臣からも申し上げましたように、私どもやはり地方公務員の共済制度というものは相互共済の制度であり、社会保険の一環であるということになりますと、これはまあ社会連帯思想ということでございますので、社会連帯ということであれば、世帯連帯という考え方も入っておるのではなかろうか、これが一つ。それからもう一つは、厚生年金の場合におきましては既裁定年金の改定に要する費用というのが三者負担になっておるということ。それから三番目には、先ほどから、従来繰り返して申し上げておりますように、三者負担にいたしましても、現行財源率への影響は非常に小さい、こういったような理由から、今回三者負担を国にならいましてやったわけでございまして、将来の問題につきましては、これはもう繰り返して同じことを申し上げるようでございますが、やはり国の制度との均衡を考えまして、その時点で十分検討していくと、こういうこと以外にどうもお答えがないわけでございます。
○山本伊三郎君 あなたは知っているが言わぬと思いますが、しからば厚生年金と同じように考えていく。厚生年金の国庫補助金は幾らですか。
○説明員(志村静男君) これは二〇%でございます。それから坑内夫につきましては二五%、こういうことでございます。
○山本伊三郎君 国家公務員、地方公務員は幾らになっておりますか。
○説明員(津吉伊定君) 国家公務員の場合におきましては、公経済としての国の負担は一五%でございます。
○山本伊三郎君 地方公務員は。
○説明員(志村静男君) 同じく一五%でございます。
○山本伊三郎君 そうでしょう。厚生年金は二〇%国が負担しておるが、地方公務員、国家公務員は一五%。同じ社会保障制度の一環だと先ほどから何回も言われておる。三者負担だ、三者のうちの一者が五%だけこちらが少ないようにしているじゃないですか。そこに私は皆さん方の考え方がきわめてあいまいな、一応数字出しておるけれども、現実に調べていくと、そういうようにいわゆるえこひいきな、差別をしたような形が出ておるのですよ。短期給付のときも申しましたように、そういうものを隠しておいて三者負担、三者負担。理念だけはそのとおりですよ。それはどういうことですか。
○説明員(志村静男君) 御指摘のように、厚生年金保険におきましては二〇%、それに対しまして地方公務員の長給関係におきましては公的負担としては一五%、こういうことになっておるわけです。ただ、これにつきましては、私どもやはり厚年の場合と共済の長期給付とでは、給付水準と申しますか、あるいは給付内容といったものにつきまして差がございますので、ごく大ざっぱな言い方かもしれませんが、大体厚年の場合におきますところの二〇%というものを共済のほうに引き直しますと、共済の場合の一五%とほぼ実質的には均衡がとれておるのじゃないか、かように思っておるわけでございます。
○山本伊三郎君 それは大事な発言ですよ。しからば、それはどういうところで均衡がとれるか、数字で示してください。
○説明員(志村静男君) これは計算のしかたがいろいろあろうかと思うのでございますが、私ども大体、厚年と共済給付と比べてみました場合におきましては、年金の支給開始年齢であるとかあるいは給付算定の基礎になりますところの標準報酬でございますが、こういったものの計算方法の違い等を考えますと、大体、厚年というのは共済レベルに対しまして六割ないし七割程度ではなかろうか、さように考えておるわけでございます。そういたしますと、それの二割でございますので、共済レベルに直しますと一二ないし一四%と申しますか、そういう程度になりますと、大体、一五%というと均衡がとれておるのではないか、かように思っておるわけでございます。
○山本伊三郎君 それはあなた、そういうことを言っちゃそれはだめですよ。給付の高いかわりに掛け金を全部よけい出しておるのですよ。厚年の被保険者の掛け金と国家公務員、地方公務員の掛け金と比較してみなさい、問題にならぬのですよ。掛け金を、おのおの三者負担である掛け金をうんと出しておるから、給付がよくなるのです。これは社会保険制度というシステムをとっておるから、厚年でも地方公務員や国家公務員のように、掛け金、事業主なり本人の掛け金をそれだけ出せば、それだけの年金を支給できるのですよ。この前でも、厚年の原案でも、事業主が負担の多くなるのを押えたために、総評がもっと出しても年金を一万円を二万円にせいと言ったけれども、事業主が反対してできなかった。厚年は、たとえば国家公務員、地方公務員だけ掛け金を出した場合に給付はどうなるか、一ぺんあなた考えてみなさい。あなたは国庫負担の問題だけ言っておるが、そうじゃない。給付のいいということは、三者ともうんと出しておる。三者だけでなしに、政府は一五%ですが、ほかがうんと出しておるから給付がよくなるのですよ。厚年と同じような掛け金にしてそれだけの給付をしてくれますか、それはどうですか。
○説明員(志村静男君) 私が申し上げましたのは、給付レベルと申しますか、給付水準と申しますか、そういう点でいきますと、厚年レベルなら大体六、七割になるのじゃなかろうか。でございますから、負担の実質的な均衡をはかるという点から申しますと、それの二割ということになりますと、共済との比較では一二ないし一四ということでございますので、大体一五と見合うのではないか、こういうことを申し上げたわけでございます。
○山本伊三郎君 そういうことで、実際この共済年金制度を考えておると大間違いですよ。今度かりに健康保険なり農民年金ができた場合に、額が上がったからといって政府の二〇%を下げるということはしませんよ。また上げるかわからぬ。掛け命はうんと上がりますよ。掛け金はうんと上がる。だから、私の言っているのは金額がどれくらいになるか、いまの現状からそうなる。そうじゃないですよ。厚年は二〇%負担、それがこちらも二〇%で合ってくるけれども、あなたのようなそういうかってなことを言っておるけれども、今後国家公務員、地方公務員の共済組合の国家の負担というものはあやふやになってきますよ。一五%に上げた歴史を知っていますか。厚生年金はもともとあれは一〇%を一五%に上げた、一五%に上げたからこちらを一五%にした、二〇%に上がるときにはちょっと待ったということでとめられておるのですよ。大体同じケースでずっといっておったのですよ。それを知っていますか。
○説明員(志村静男君) 大体そういった経緯につきましては承知をいたしております。御指摘のように、当初地方公務員共済組合の場合においても一〇%であったわけでありますが、あれは私学共済と農林共済でございますか、これが一五%になりました場合に、それに右へならえいたしまして国家公務員のほうが上がった。したがいまして、地方共済が上がった。そのあと厚年のほうが国会修正で二〇%になった、そういったように記憶しているわけでございます。
○山本伊三郎君 あなたの論理でいえば、厚生年金を一五%にしたから地方公務員を一五%にする。じゃ、一六%でもいいんだということにあなたの論理ではなる。給付の内容は変わっていない。給付は同じような率でいっておる。じゃ、一五%にする論拠はないじゃないですか。厚生年金が一五%だから、それにしようということで変えた。これは三十九年だったと思います。あなたの論理からいったら、それじゃ差別があってもいいということになれば、将来また大きい問題が起こる、そういうことを考えていくと。政府はそう考えておらなかった。財源の関係で大蔵省が、昨年の国会で農林年金と私学年金についてはわれわれ二〇%上げろと言ったけれども、いろいろ財源の関係があるからというので、一六%、一%だけ上げた。農水委員会で農林大臣は相当やりました。私は考えますということで終わったわけです。やはり厚年というものは基礎になっているんですよ。年金の基礎になっている。国のほうの負担はその率まで上げるという思想がある。それを財源の関係だということで押えておるだけなんです。あなたの論理では押えておらない。どうなんですか。
○説明員(津吉伊定君) 先生おっしゃいますように、厚生年金が一五%、それから国家公務員一〇%負担ということでございます。厚生年金から農林と私学は分離をいたしまして一五%。で、三十九年に、いまおっしゃいましたように、国家公務員も一五%になったわけでございますが、その際の考え方といいますのは、私学、農林の給付水準が、厚生年金よりもその分離した農林、私学という両者につきましては給付水準が上がったということで、一五%、農林、私学のほうの国庫負担というのにならいまして国家公務員のほうもそのバランスで一〇%から一五%になったというふうに伺っております。
○山本伊三郎君 あんたら、てまえがってなことを言っておると思うんです。大体三者負担という思想は、三者平等に負担するという思想ですよ。現在でも厚年でも二〇%しか負担していない、国のほうは。だから、三者というけれども、ちんばの三者です。四〇%、四〇%ずつ負担して、そして二〇%だけ国が負担する、それを三者負担と言っておるんですが、厚年の場合でも、三者負担というのは同率の負担をしなければならないというのが社会保障の思想ですよ。したがって、私は厚生年金の二〇%も問題あるけれども、その厚生年金よりまだ低く押えておいて、そうして私がいま追及したところではああだこうだといって弁解する。皆さん方は政府部内で思想統一してこられたと思うのだが、それではほんとうの社会保障制度としての共済年金に理解がないと私は思うんです。 大臣おらぬから、責任者がいないから、あなたに言う以外にないんだが、理解がない。もし理解があるならば、そういうことを考えて、社会保障制度の年金制度というものに変えた趣旨を冒頭言われたでしょう。そのときには、それを考えていかなければいかぬと思う。恩給制度は給付的な恩恵的なものだからいけないいけないというけれども、日本だけですよ。イギリスでもアメリカでも、恩給の制度は残っておりますよ。ただ、ああいう敗戦という関係で占領軍からの勧告もあって、日本を民主化する、官僚制度廃止、公務員に対する特権は取ってしまえということから、恩給制度は全廃された。残っているのは、すでにやめた人と旧軍人だけが恩給制度が残っている。これは生きておらない。すでに終わった人の恩給法の適用ですね。そういう実は思想で変えられたものを、いい点だけを、皆さん方の側から見ていい点だけを、社会保障制度といっているが、実態からいうとそうなっておらない。しかも、わが国における年金制度というものはまちまちなんです。そういうことをあなたのようなそういう考えでやっていくことには、絶対われわれ承服できない。 その点については、あんたらに聞いても言うことは同じことだと思うから、大臣来たら一ぺんこの点質問しますけれども、しからばもう一ぺん逆から伺いますが、わずか国家公務員千分の〇・〇三、あなたのほうは千分の〇・〇〇一三、その費用は財源率として少ないけれども、それだけマイナスになっておるかどうか、借金になっているのかどうかということ。借金ですよ、積み立て方式だから。前の恩給みたいに金額が上がれば政府が予算で組んで済むというわけじゃない。積み立てた中から出すから、それだけの欠陥が生ずることになるんです。
○説明員(志村静男君) 確かに御指摘のように金額は少なくても、その分だけは要るわけでございますから、それに対しまして手当てをしないということになりますればマイナスになる、こういうことになるわけでございます。ただ、今後一般的な問題といたしまして、財源率の再計算というような場合におきましては、五分五厘というものを上台にしてやりますので、それを上回った実際の利率というものがありますと、多少余裕が出てくる、そういったようなものでもってカバーするということも考えられるのじゃないか、かように思っておるわけであります。
○山本伊三郎君 自分から自分で白状したですね。余裕が出るということになっているのですか。予定利率は五分、五厘で、それ以上に運用しているから、余ったらそれから出すという趣旨ですね。それを確認したい。
○説明員(志村静男君) 今後、現在再計算を、まあ、地方公務員の共済組合におきましてはやることになっているわけでございます。この再計算につきましては、公定利回りとしましては五分五厘ということでやっているのでありまして、結局、五分五厘を上回った部分がよけいになるというような結果になるわけでございますが、そういったようなものにつきましては、私ども給与改定ございますが、毎年のベア等は財源の再計算の場合に織り込みませんので、そういう点で数字が、ただいまお話のございましたようなものに充てたらいいのじゃないかと思います。
○山本伊三郎君 ちょっと重大な発言されましたが、大蔵省のほうでもそういうことですか。五分五厘で低いから、余った財源があるからということを言われた、そのとおりですか。
○説明員(津吉伊定君) 余った財源があるという点は私よくわからないのですが、先生おっしゃるように、結果的にそれだけの改定費用分は穴があくといいますか、借金になるということは確かかと思います。ただし、先ほども自治省のほうからお話がございましたが、財源率の再計算ということが国家公務員につきましても四十四年度に行なわれる、こういうことでありました。その際の再計算の要素としてということでございます。
○山本伊三郎君 それは大蔵省のほうがことばはあいまいです。余っているのは事実です。計算からいえばですよ。どっかで使い込んでいるかもしれませんけれども、余っているのは当然ですよ。現実に五分五厘であれ、平準保険料方式で計算いたしますと、現実に国家公務員の場合、非現業入ったのは三十四年ですか、それから今日まで利回り平均六分二厘あるのじゃないか。それから地方公務員等の場合も、三十七年からですが、平均利回り五分五厘というわけじゃないですよ。相当上がっているわけですよ。六分以上に上がっている。どうですか。
○説明員(志村静男君) この運用利回りでございますが、昭和三十八年度では、全体の平均でございますが、六分四厘三毛、三十九年度が六分五厘、四十年度が六分四厘大毛、四十一年度、これはまだ決算の途中でございますので、見込みでございますが、六分五厘程度、かように見込んでおります。
○説明員(津吉伊定君) 漸次運用利回りが低下をいたしておりますけれども、三十七年度七分四厘ちょっと、四十年度は六分三厘、まあやや六分四厘に近いというところでございます。まあ予定利率という点でみますと五分五厘と六分三厘、四厘という間にあまりがあるということではあるかと思いますが、これはもう十分先生が知っておってお聞きだと思いますけれども、財源率の計算の要素は生存、脱退率等というような財源率計算の要素がありますので、予定利率の余剰をもってだけでできるとかできぬとかということは、ちょっと言えないので、非常にあいまいで恐縮でございますが、そういうことを申し上げたいのです。
○山本伊三郎君 あなたちょっと言い過ぎるからまたひっかかるのです。平均余命にしても、給与指数にしても改定されたときはおのおのの条件を入れて改定されているのでしょう。上がっておるのですよ。そういう要素はみんな入ってやっておるのでしょう。ただ予定利率だけ動かさぬということでしょう。あなたの言われたやつは全部入っておる。三十九年のあなたのほうが改定された財源率を再計算されたときに、平均余命がふえたやつも全部要素に入れて計算してあります。ただ、予定利率だけがいま残っておるのだから、いまのところ予定利率だけが一つの余る要素になっておる。今度の地方公務員の場合もそうなっているでしょう。平均余命は全部入れて再計算しているのでしょう。その点どうですか、入れてないですか。
○説明員(寺本力君) 平均余命も第十一回生命表に基づいて計算いたしております。
○山本伊三郎君 向こうへ行って少し頭を冷やしてきなさい、えらい失礼な言い方ですが。平均にして地方公務員は六分以上に回って、かりに六分といたしましょう。余った財源は別といたしまして、五厘だけ実は財源率が余っておるので、計算の承継として、そうすると財源率にすると、大体一〇%程度動くはずですね。一〇%として、金額に直して一年間どれくらいになりますか。これは専門家でけっこうですから、どれだけ一年間で財源が浮きますか。計算上一〇%財源率が動くのだから、どれくらいになりますか。
○説明員(愛甲正秀君) 大体年間百億ぐらいになると思います。
○山本伊三郎君 いまお話になったように、六分にして五厘の余裕をもって五厘上げた場合に、地方公務員の場合、年間百億大体変わってくるわけですね、百億ですよ。先ほど言われたこの新法自体の給与ベース・アップで地方公務員は八十万円ですか、財源の費用は。
○説明員(志村静男君) 平年度は二百万でございます。
○山本伊三郎君 百億、実は一年間に財源が余るような計算。そうすると、たぶん私は、だんだん詰めていったようでございますけれども、最初はそれだけマイナスになるようなことを言ったが、マイナスになるどころか、まだ余っておる、それが利子を生み利子を生み、利子を生んで相当の大きな財源の余裕というものが出てくることは事実なんです。しかし、皆さん方の出された保険財源率の計算が間違いであるということを認められたら別ですよ、間違っておるのだと、そんなにふえないのだと言われるのだったら、それでけっこうです。あなたの出された財源率の計算からみると予定利率を五・五%、いわゆる五分五厘のやつを、六分に実際やっておるやつを、六分で計算すると、年間百億という金が余裕財源として余っておる、そういう計算にならぬですか。
○説明員(志村静男君) 確かに御指摘のように平均利回りを、五厘でございますか、五厘は高くしてみますと、財源率が大体一割程度私ども下がるというように考えております。したがって、またこれは議論が別問題になるわけでございますが、それじゃ五分五厘でもってみるのはけしからぬじゃないかといった、こういう議論にも発展するわけでございますが、やはり私ども確かに御指摘のように現時点におきましては、いま六分を上回っているような数字になっているわけでございますが、今後ずっと先の問題でございますので、その点でいきますと、必ずしも常にいまのように六分であるとか、六分五厘であるというようなことでいくかどうかわかりませんし、また国家公務員の共済制度をはじめ、各種公的年金制度におきましては、それぞれみんな五分五厘ということに計算しておりますので、わがほうの今回の再計算におきましても、五分五厘ということでやることにいたしたわけでございます。
○山本伊三郎君 自治省はすぐほかのことを言うが、国家公務員の場合は同じことですよ。国家公務員平均したら六分五厘以上になる。だけど、五厘だけあなたにあげて、六分としても、国家公務員は数は少ないのです、金額も少ない、しかし、金利としては同じこと、余っておる。この計算余っておる。もし余らんと言うのだったらば計算をひとつ教えてもらいたい。余る。その余る財源というものを、あなたら隠しておいて、そしてそれを回して、上がるときは料率を掛けて上げようというのでしょう。それじゃ組合もたまったものじゃない。あなたいま言われましたね。それは、前のこの新法ができる国家公務員の討議のとき、いまの総理大臣が大蔵大臣だったころ内閣委員会でやった。佐藤大蔵大臣の答弁は、山本さんそう言われるけれども、日本の金利は高うございます。やがては、これは国際並みに低くなるのですから、五分五厘といっても決してこれは低くありません。こういう答弁であった。それは、私はそのときに議論したけれども、ここで言いませんけれども、私はそう言っていない。平均余命、国勢調査で変わるたびに生命表をだんだん新しくしていくでしょう。一番最近のやつを持っていく。それで現在の段階ですべてデータを計算するけれども、金利は、予定利率については将来低くなるということだけで、現実からみると六分にしてもいいじゃないですか。それならば私言いますよ。将来日本の金利が四分五厘あるいは四分ぐらいに低下したときには、五分五厘の予定利率でずっといきますか、下がったときにも。上がったときだけはそれをとって、下がったときにはやはり変えるでしょう、低く、利率の計算方法、四分五厘にしたら変えるのじゃないですか。変えないですか。変えないと言うのならば、私は、あのとき、将来を考えれば低くなるのだから、そのためにはこういう余裕を持っていてもいいというようなことはあると思うのですが、変えないですか。
○説明員(志村静男君) これが将来どの程度になるかというようなことになりますと、これは専門家でもなかなかむずかしいわけでございまして、いわんやわれわれしろうとにはなかなか、今後どうなるか、金利の推移というようなことはむずかしいわけでございますが、今後長期的に見た場合におきまして、一般的に五分五厘を下回るというようなことになりますれば、これはひとり地方公務員共済制度だけの問題ではございませんので、やはり私ども国家公務員共済制度をはじめ各種公的年金制度におきますところの関連等を考えまして、十分検討しなきゃならぬ、かように思っておるわけであります。
○山本伊三郎君 ぼくは、あなたは相当りっぱな教育を出てこられてるのですから、知ってそういう答弁をされておると思いますが、再計算するときのデータ、基礎資料というものは、そのときの平均余命なり、給与指数なり、全部、財源率に響くやつは、全部そのときの実際のデータ、実情によって改定されておるのですよ、予定利率を。したがって、そういう論理からいえば、現在の実情でやって、将来下がったときには五年ごとに計算することになっているのでしょう。そのときは下がったら、下がったときの予定金利でやるというのがたてまえじゃないですか、論理じゃないですか。上がり得る要素のものだけは、現在の実情をとって、財源率が低くなるという要素だけは将来何年か後に下がるということを見通して、現在のデータというのは無視しておるでしょう。そうでしょう。計算の平均、四十年度の場合は六分を上回っておるでしょう。過去四年なり、国家公務員七年なりのデータをとって、その現状から一応計算して、それで財源率をきめるべきだ。そうすると、余るということはきっちりと出るのです。その上私は言っているでしょう、四厘や三厘の余裕は許してもいいじゃないか、こういう論理があなたにわからぬですかな。
○説明員(志村静男君) これは先生、専門家でございますので、とてももう私ども太刀打ちはできないわけでございますが、その時点時点におきまして再計算します場合、利回りにつきましては、はるか先と申しますか、うんと先を見てやるわけでございますので、やはり簡単に、五分五厘という現在国家公務員はじめ各種公的年金制度におきますところの、そういった財源の基礎になっています利回りを変えるというのは、ちょっと困難だというように考えておるわけでございます。
○山本伊三郎君 これはあなたの省にも専門家たくさんおられるでしょう。専門家というものはそれはもう良心的に考えていますよ。それは将来変わるといったって、すべてそれは、平均余命でも変わっていきますよ。それがために五カ年に一ぺん再計算しようじゃないか、結果は上になるか下になるか別だが、再計算しようじゃないかという法律をつくったんですね。それを予定利率だけ、一番掛け金が安くなる要素だけをずっと五分五厘に固定しておいて、それでほかのものだけはそのつど変えていくというようなことは、これはもう被保険者組合員からいったら全く不利な計算の方法だと、そういうことわかりませんか。それがわからぬというんだったら、私はよほどあなたらはとぼけてると思うんです。 〔主査退席、副主査着席〕
○説明員(志村静男君) 確かに御指摘のように、平均余命等にいたしますれば、今回の地方公務員の共済関係におきましては、一番新しい第十一回の国民生命表、あるいは過去の実態調査にいたしましても、入手し得る一番新しいものを土台にしてやっておると、こういうことでございます。しかし、予定利回りの関係は、確かに御指摘のように、現時点におきましては六分であるとかあるいは六分五厘ということになっておりますけれども、計算の基礎におきましては五分五厘ということでもってやっておるわけでございます。それが、先ほど申し上げましたように、やはり地方公務員独自の再計算というわけにもまいりませんので、これにつきましてはやはり各種公的年金制度におきますところの財源計算のやり方との歩調も合わせなきゃなりませんので、各種公的年金制度におきましてはすべて五分五厘ということで計算しておるという関係もございまして、わがほうにおきましても五分五厘で計算しておると、こういうことでございます。
○山本伊三郎君 これはまああなただけ責めるのは無理だと思いますがね。日本の年金制度における基本的な欠陥です。これはもう厚生年金を含めてそうです。そして、実際は安くなる掛け金を、厚年の場合でも五分五厘、その他の年金制度の計算上の予定利率も全部五分五厘でやっておるんです。日本のあまり人に知られないところの大きい欠陥がここにある。正直ではない。これはもう積み立て金方式を年金制度ではずしたら成り立ちませんよ。ぼくはあえて、別に専門家でも何でもありませんが、これはもう常識で考えてもわかることを日本の政府は強行しておるんです。そういう点がわからずに、年金制度の給付を上げたとかなんとか言うけれども、ぼくは厚生年金の場合では六分にしたら相当変わってくると思うんです。しかし、厚生年金のあの積み立て金の使用方法については、いわゆる国の資金運用部資金で利用しておりますから利率は一定してないけれども、平均したら六分以上に回っている、私の計算では。だから、そういうことで、言いかえれば一〇%程度以上財源率を多く見積もって、それを三者に負担さしておるということです。これに対して何か反駁があれば議事録にとどめておきましょう。そういうことではございませんというならそれでけっこうです。現在の段階でですよ。将来下がってきた場合には計算は別ですけれども、いまの場合ではそれだけよけい取っておるということになる。それについて違うなら違うと……。
○説明員(志村静男君) これまた同じことを御答弁申し上げるわけでございますけれども、現実におきまして確かに五分五厘を上回っておる部分につきましてはそれは多くなるわけでございますが、再計算の結果というのは、その時点から将来のことをすべて計算するわけでございますので、いまの時点で上回っておるということだけでもって云々するのはちょっといかがなものであろうかと、かように私ども考えておるわけでございます。
○山本伊三郎君 あなた、何べん言ってもわからぬが、五年ごとにやるんでしょう、再計算。じゃ、五年の間、かけしましようか、あなたの言うように日本の金利が五年後に五分五厘を下回るというような運用状態になるかということです。もう過去何年かはずっとオーバーしてきておるんでしょう。平均余命もこれは将来どうなるかわかりませんよ。あなたわかっていますか。上がり得るだろうということはわかる。平均余命は上がるだろう、給与指数も上がっていくだろう、物価も上がっていくだろうということはわかる。そういう傾向線を見て一応データにして出しておる。金利だけはそれを出していない。しかも、金利の要素というのは大きいんですね。だから、あなたが言うことは、永久に再計算しないというなら、私、あなたの言うことはわかりますよ。それなら平均余命もそのままとまって、給与指数もそのままいきますよ。しかし、五年五年で再計算するという前提に立てば、計算するというからには、現在のデータですべてをやるというのがたてまえですよ。これを科学的というんですよ。大福帳でやるなら別ですよ。今日電子計算機が発達しているんですから、そういう計算をしたならば私の言うとおりになるというんですよ。ここまで言えば、あなたが何と言おうとも、私はもう、かってにしてもいいと思いますが、そういうことになっている。給与課長、どうですか。私の言うことが間違いなら間違いとここにとどめておいてください。
○説明員(津吉伊定君) 五年ごとの再計算の際に、予定利率の要素というのは意識的に排除されておるわけではないと思いますが、先生の著書にも書かれておりますように――これは私は正しいものだと思っておるのでありますが――「近年の実際利廻りは高率であるが、厚生年金保険または船員保険等の予定利率を考えて予定利率を年五分五厘としている。」、こういうことで、われわれのほうといたしましては、やはり基本的に御指摘になりますような問題ございます。ただし、長期給付制度のいわば大宗という厚生年金におきましてそういう予定利率の考え方というものがあり、また、かけをしてもいいぞと言われるほどのむずかしい問題でございますので、これはやはりそれと総合的に考えられた予定利率の見方というものがわれわれのほうについても一緒に検討してあるべきであるというふうに思っております。
○山本伊三郎君 ちょっとこまかいような話をしたけれども、これは基本的な問題で、ぼくはやはり率直にものを考えていかなけりゃ前進しないと思う。で、よくわかっておると言われますが、私はそういうことは知りながらやっておる。ちょっと腹は悪いかもしれませんが、やっておるのは、一人でも多く認識をしていただきたいということなんです。これはあなただけに言っておることじゃないんです。漫然と国会審議をされておるけれども、大きいところが抜けておるために、非常に被保険者なり、また組合員の損失ということにつながると、そういうことがあるんですね。そういう点は皆さん方当事者は十分認めて、ある機会には政府部内で私は発言してもらいたい。私が無理言ってるなら引っ込めますよ。おまえの言うとおりというならそうしてもらいたい。三者負担の思想でも、総評の場合では、退職後における人については全部政府が持てという思想です。それも私は一つの大きい筋があると思う。しかし、現実の問題としてこれを考えたときには相当問題がある。社会保障制度審議会がどういう結論を出されるか知りませんけれども、労働者が全然負担せずに政府が全部持つということになると、政府の財源をどこから出すか。税金から出すということになれば、どの人から税金を取るかという問題が起こります。これは振りかえ所得になりますから、国民所得からいえば。したがって、相当それは論議をしなくちゃいかぬが、たてまえとしては、やはり退職後の人々の社会保障という上からいえば、政府はこれをみな持つという思想から、持てない場合にはこれをどうするかというところにぼくは論議を発展すべきだという思想なんですね。そういう点も十分考えていただきたいと思います。したがって、私は、ここに大臣が来られていますけれども、長期給付関係の国庫負担は厚生年金並みの二〇%にふやすべきである、もしそれもできないというなら、いまの計算を、五分五厘を六分にして、現状に合った計算をして、これはいま給与課長の言われたように、単に国家公務員、地方公務員だけではいかないと思いますが、政府部内の思想を統一してこれは六%ということでやっていこうじゃないか、こういうことでやってもらわぬと承知ができないのです。その点は自治大臣にまた言いますけれども、皆様方意見があれば言ってもらいたい、私の言うことについて無理があるかどうか。
○説明員(志村静男君) 先ほど大体各地方公務員の共済組合の長期計算の利回りを申し上げたわけでございますが、これは全体の平均でございまして、組合によりましては六分というのを下回っておる。たとえば公立学校共済組合でございますが、そういったような例もございますので、その点は申し添えておきたい、かように思っております。
○山本伊三郎君 じゃそれはあなたの言ったことを訂正するだけで、わしの言ったことに対する意見じゃないのですね。
○説明員(志村静男君) 先生の、公的負担を二〇%にして、それが不可能な場合におきましては長期の利回りを六分に上げてやったらどうかという御意見でございますが、私どもといたしましては、先ほどから申し上げておりますように、やはり他の制度との均衡等から考えまして、ことに地方公務員共済組合との均衡でございますが、公的負担というものを二〇%にするということは困難であると、かように考えておるわけでございます。 それから再計算の場合の平均利回りをどう見るかということでございますが、これにつきましては、先ほどからもう同じく繰り返して申し上げておりますように、他の公的年金制度との関連もございまして、五分五厘ということで計算をせざるを得ない、こういう状態にございます。この点ひとつ御了承いただきたいと、かように思います。
○山本伊三郎君 了承せいと言ったってめったに了承しませんがね。これは皆さん方、政治的な問題が多いから、事務当局にこういうことを追及するのはぼくは無理だと思いますね。そう言うことが無理であるかどうかということだけ聞いたのですがね。政府の見解はあなたらに聞く必要もないと思う。これは相当考えてもらわぬと将来私は――ひどいことを言えば、その年金を管理しているところがだまして多く取っているということを言われてもしかたないと思うんです。その根拠を明らかにすればね。それを余っていることも事実。法律では余らないように計算いたしております、ぎりぎりいっぱいですという計算をいたしておって、事実それだけ金は余っておるということは、これは認められる。そういううそをついて、だまして、被保険者なり組合員から掛け金をとっているのですから、そういうことはいわば高級な詐欺ですよ。了解をさせてない。だからその点は十分考えてもらいたい。あなたに言ったって、おそらくなかなか私の要求を聞くような段階でない。ただ、私は強く政府に要請したい。 それから、時間がきたようですから簡単な問題についてやりますが、ここで言っておきますがね、国家国務員のほうは済んじゃったから私は言わぬが、再計算が十一月の三十日まで一応延期されたらしい。私が言った要求が実現せぬ限りは、再計算の利子というものはわれわれとしては拒否いたしますよ。この立法をするときに相当論議した。私は国家公務員の場合を今度内閣委員会でやりますが、絶対にそんなあいまいなことを許せない。ちゃんと計算してきて、そしてこれだけ取ろうというのなら別として、一方には金が余っておるのに、それにまたよけい掛け金を取ろうというようなことは、われわれとしては国民にうそを言っておるという立場ととらざるを得ない。その点だけ私は、あなたがどう言おうと、どうしても認められない。認めろと言うならば、その点を明らかにしてもらいたい。厚生年金と同じような補助率にするという前提があれば、これはまたわれわれは別の考えが出てくる。それだけ言っておきたい。意見がなければそれだけでいいですが、あとで大臣来たら申し上げます。
○説明員(志村静男君) まあ再計算の実施の時期でございますが、いま御指摘のございましたように、本年の十二月一日から再計算の結果を実施するということになっておるわけです。これにつきましては、山本先生よく御存じのように、本来は長期給付の財源率につきましては、組合が主体で自主的にきめることになっておるわけでありますが、地方公務員の共済制度は三十七年十二月一日に発足したばかりで、各組合それぞれ自主的に計算するというわけにもまいりませんので、自治大臣が定める日までは主務大臣の告示をする日でやるということになっておったわけであります。ところで、当時自治大臣の定める日というのは本年の三月三十一日までになっておったわけでありまして、これは少なくとも五年間に一回の再計策という、五年から見ますとまだ時間があったわけであります。しかしながら、この点につきまして、やはり山本先生よく御承知のとおり、地方公務員共済組合法の制定の過程におきまして、資料の不足等がありまして、主務大臣が暫定的に告示いたします日というのは実情に合わない、だからなるべく実情に合わせるというような御要望等もございまして、五年にはまだ時間がありますけれども、切りのいいところでということで四十二年三月三十一日ということにしたわけであります。しかしながら、これにつきましては、私のほうの再計算がまるまる五年たってやったというようなこと、あるいは関係共済組合等から強い要望等もございましたので、まるまる五年ということでもって本年の十一月末まで暫定措置を延ばしたわけでありまして、これ以上延期をするということは、私ども考えていないのであります。
○山本伊三郎君 あなた、前の昭和三十七年の通常国会から臨時国会、ずっとあれで論議された。あれは長期間やったのですから、よく読んでみなさいよ。一応資料の不足ということは政府の責任だったのです、あのときは。あの論議の中で、この点を明らかにして――安井謙さんが自治大臣だったと記憶しております。池田さんが総理大臣のときだったのですが、そういうことで非常に問題があるので、引き上げるということよりも、引き下げなさいという附帯決議がついておるはずです。したがって再計算をするということは、私はこういう論理から再計算しているなら認めますよ。私の言っておる要素を一つも入れずに、かってな要素だけをとって再計算をして上げるというのですから、これは一方的な決定の解釈であります。そういうことはあなたのほうばかり責めるのは無理です。これは国家公務員の場合について、われわれはやっているときだったのですが、時たまたまその三十九年の審議に参加しなかったから上がっちゃったのですけれども、私はこれは大きな問題を含んでおると思うのです。元来は公務員はそういうことを考えておらなかった。そういう点だけを言っておきます。法律はどうかというとそういうことになっていない。再計算するということで、上げるとも下げるとも書いてない。省令でそういうことを言っている。それはわれわれ承知できない。 次に、あとは簡単なものです、いまの問題以外は。実はこの制度の一つの欠陥というものは、先ほど給与的性格から社会保障的性格に性格を変えたと言われたが、懲罰規定があるのですね、国家公務員、地方公務員の場合は。恩給制度の一つの残滓ですよ。厚生年金にもそういうものはない。ところが、ここにも悪い面がある、懲戒規定があるのです。たとえば懲戒退職のときには二〇%実は退職金を減しておるようです。おのおのの掛け金によって相互扶助的にやった場合には、本人についてはどうあろうとも、結局相互扶助的にやるのだから、厚生年金はそういうことを規定していないのですよ。船員保険もそういうことを規定していないのです、新たにできたら別として。そういう点が、いわゆる社会保障制度とか社会保険制度と言われるけれども、悪いところは恩給制度の残滓を残してあるのです。懲戒規定を載せてあとは年金を減すということ、これはどういうことですか。
○説明員(志村静男君) 確かに新しい地方公務員の恩給制度は社会保障制度の一環であります。しかしながらその給付内容というものを見てまいりますと、公務の特殊性という点からいたしまして、民間水準よりも上回っておるわけでありますので、そういった公務員としての特殊性というものに基づいて上回っておる部分につきましては、やはり公務員関係の特殊性と申しますか、というような点からこういった制限制度を設けるのはやむを得ないことである、こういうように思っております。
○山本伊三郎君 あんた、もう理念が全部統一を欠いていますよ。給付が上回っておるのじゃなくて、厚生年金がだんだん上がってくるのですよ。たまたま掛け金をよけい出しなさいということで、この給付水準がきめられておる。厚年の場合は、いつまでも差があるのは当然だというあんたの論理になりますよ。厚年の場合、低いのは当然である、一緒になったらとるということですか。給付がいいからつくっておる。給付が同じようになったらこれは必要ないのだ、こういうあんたの論理ですか。それはぼくらとして年金制度上考えられないですな。
○説明員(志村静男君) たしかに社会保険という面を強調いたしますれば、先生おっしゃるようなそういった制限は設けるべきではないというようなお考えも出てくるかと思うのでございます。ですからそういうような点からいたしまして、民間、早年と申しますか、そういった年金レベルと全く同じになるということになりますと、確かにいろいろ問題は出てくるかと思いますが、とにかく現実におきましては、公務の特殊性に基づきまして公務員の長期給付制度につきましては、有利な分と申しますか、ことばとしては非常に適当でないかもしれませんが、そういった公務の特殊性に基づく部分というのがございますので、そういったようなことにつきましては、私ども制限というような、これはまた同じく公務員の特殊性からしてやむを得ないのだと、かように思っております。しかし、将来公務員としての給付レベルというものがどうなるかわかりませんけれども、そのときになりましたら、あるいはまた別の見地から問題が起こることもないわけではなかろうかと思います。しかし、これは仮定の問題でございます。
○山本伊三郎君 そういうことは説明されておりませんね、当時は。その点については立法当時あまり論議が集中しなかったことは事実です。これはわれわれほかの問題を重点にして、やらなかったのですから、これは相当一つの社会保険制度としての大きい問題です。あなたが言うように、給付がいいからこれだけ下げてもいいじゃないか。ほかの船員の場合と厚生年金の場合と、給付内容が違いますよ。最短年限が違うのですよ。違うけれども、そんなことは関係ない。給付のいい悪いというのは、その職種に応じて、そのまた掛け金の多寡に応じて内容というものは変わってくる。船員の場合は、最短年限、最低十三年間ぐらい、厚生年金は二十年、同じ労働者の民間の年金保険ですよ。それでもその差がある。差があるのは、船員の持つ特殊な労働ということから規定されておる。公務員は公務員として持つ特殊性があるから、こういう制度ができた、内容もできた。そういう論理からいくと、あなたの言う公務員だけがいいからこの懲戒処分をつくったということは論理が一定しないです。それで通すなら通したらいい。それはあなたと二人の見解でなしに、みんなが聞いておるのですから。そういうことで将来の年金制度を考えるというなら、考えればいい。あまり自説を固持すると、将来大きな問題になる。そうじゃないです。その当時やはり恩給制度は除外したけれども、この地方公務員共済組合あるいは国家公務員共済組合は、恩給制度の若干要素は残っておるという見解があったのですね。というのは、給付の上とか下じゃなくで、恩給制度が五十五歳で年令開始年限が来たから、それにひとつ合わせようじゃないか、恩給制度の一環をちょっと残そうじゃないか、こういうことから、懲戒処分についても非常に無理があるけれども、いまの制度では若干これも残していいんじゃないかという思想がここにあったと私は思う。給付がいいからということでは全然ない。やっぱり年金制度の性格から一応考えてきたんですね、こういうことです、どうですか。
○説明員(志村静男君) 私は実は不勉強でございまして、いまそういったような経緯は先生から初めてお伺いしたわけでございますが、確かに現行の新らしい共済制度というのは、恩給制度と旧共済組合制度を統合してできましたものでございますので、そういったような制定の経緯からいたしますと、そのような面もあったのではなかろうかというふうに、実は初めて、不勉強の結果、私承知いたしたような次第でございます。
○山本伊三郎君 それじゃあ簡単な問題で。実はこの年金制度は年金というたてまえをとっているから、一時金を出す場合には時限立法で、ある種の制限をつけた。女子の場合は多分あれは六年間ですか、四十四、五年ぐらいで、一応一時金が選択制が失なわれると思うのですが、これはしかし、日本のいまの社会事情からいくと、どうしても女子の場合には、年金を六十歳になるまで置いて――厚生年金が通算になると六十歳になりますから、六十歳になるまでその資金を置くということは、非常にたえられない、実情に合わないということで、これは国家公務員も一緒ですが。男子の場合についても選択制ということがいわれておるのですが、特に女子の場合は実情からいって、この選択制というものをぜひ実現してもらいたい。その見解はどうですか、一時金と年金。
○説明員(志村静男君) 先生のお尋ねは通算退職年金と一時金との選択の問題でございますか。
○山本伊三郎君 いやいや、一時金と年金との選択、これはどちらにも入ります、通算の場合にも。むしろ、地方公務員共済組合、国家公務員共済組合の中で、二十年足らずでやめた人については、通算年金にいくということで、これのたてまえで実は一時金を保留してありますね。それを一時金の選択制で、一時金をもらいたい人は一時金でもらう、資格年限がくるまで選択で一時金でもらう。また選択で残そうという人は残す、こういう選択制度ですね。
○説明員(志村静男君) 結局、ですから御指摘のように、女子の場合は、四十六年五月末日まででございます、選択制が認められておりますのは。それに関連して、当然男子の場合でございますが、これは四十一年十月末ですでに選択の時期が切れておるのでございます。それはどうなんだということでございますが、やはり国民年金法というものも施行され、さらに通算退職年金制度というものができました今日においては、いわば国民皆年金という制度になっておるわけでございます。そういたしますと、幾ら本人の自由意思の結果とはいえ、将来年金を受けることができる者が、何と申しますか、少なくなる、受けられない者が多くなるということで、制度の趣旨から申しまして疑問があるわけでございます。しかし、そうかと申しまして、通算退職年金制度は三十六年にできたわけでございますから、その時点におきましては、ある程度の経過措置もつくらなければいかぬということで、すでに三年間というような経過措置をつくり、それをさらに延ばして五年の経過措置をつくった。それが昨年の十一月十日ということで切れておりますので、やはりこれ以上例外を認める、さらに引き続いて認めるということは、私ども、制度の趣旨、国民皆年金という趣旨から申しまして、適当とは言えない、かように考えておるわけであります。
○山本伊三郎君 退職年金の場合は、日本では、これは御承知だと思いますが、非常に統一を欠いているのですね。最短年限にしても、あるいは年金開始年齢にしても、非常に統一を欠いている。また内容もしかり。そういう中でわれわれはそういう通算年金に持っていくのだと、国民皆年金という思想でいくのだということについては、私は無理があると思う。したがって、いま言っている、あなたの言われる国民皆年金の実質が上がれば――一番悪いのは国民年金です、特に国民年金の対象は、農民が一番悪い状態にいるのですね。同じ労働をやっていながら一番悪いのは農民ですわ。それを、農民の年金をぜひともこれは特別につくらなければいかぬという政府の方針も聞いておりますけれども、そういうものが実現すれば、私はあなたの論理は通ると思うのです。しかし、そうでない。それまではある程度の選択制というものを残しておかぬと気の毒ですよ。気の毒というよりも実際に合わないですね。したがって、四十六年までそういうものは実現するという見通しがあるならば一応別として、いまのところなかなかないと思うのです。したがって、もしそういうものが実現すれば、私の主張は取り消してもいいと思う。ただしかし、単に取り消すだけではなく、いまの積み立て金の支給が六十歳ということについては若干問題があると思うんです。あるのだが、これは保険数理の計算の関係もあるからもう少し計算してみなければいけないと思いますが、それはわれわれとしても別の問題として、いまのところでは選択制というものをある程度持続してもらいたいという考え方ですから、これはあなたに幾ら言っても、あなたの責任でそれは言えないと思うが、私の意見を十分省内に反映してもらいたいと思います。これは国家公務員にも関係がありますから、国家公務員の場合にもそういう意見というものを十分考えて、実態に即した考え方をしてもらいたいと思います。 それから次に、退職一時金、これは年金の一時金ではないんですね。退職一時金、いわゆるいま申しました年金のうち最短年限までいかなかった人についてのこの一時金の額は、私の計算では相当引き上げてもいいんじゃないかと思う。というのは、いまのと関連があって、選択制をずっと実施するというなら、それは本人の意思でもらうのだからいいじゃないかということになりますが、これを強制的に積み立てておくのだということになりますと非常に不合理がありますよ。退職一時金の計算をされたと思いますが、二十年たって退職年金をもらえる前にやめた人については、自分の掛け金に複利で利子をつけて返してもらうという程度の額しか出ないんです。したがって、退職一時金は自分の預けた金を返してもらうので、少しも年金制度のありがたみがないから、これを上げるということがわれわれは必要だと思いますが、その点どうですか。
○説明員(志村静男君) 一時金の計算でございますが、たしか私が承知いたしておりますのでは、公的負担分でございますが、それの二分の一に掛け金を足し、それに五分五厘の利息を加えた額、それが大体一時金の額に当たるような計算をしておるように聞き及んでおります。
○山本伊三郎君 それは一ぺん計算を出してください。そういうことになっておれば現実に五分五厘ということにもちろんひっかかってきますが、銀行に積み立て金をしておいて、そうして六十までためるとか、あるいはそのときやめてもいいが、ずっところがしていってみて、その額がどうなるかということを一ぺん計算してください。国のほうの一五%というのは私は入っていないと思うんです、計算をすると。あなたのほうは五分五厘でやっているが、実際、定期預金、積み立て金になりますと六分を上回わることになると思いますから、一ぺんそれで計算をしてください。実際、本人の得ということにならないような計算が出ておりますから、これは数字を見るよりしかたがないので、データを出してください。
○説明員(志村静男君) 資料を至急提出するようにいたします。
○山本伊三郎君 だから私の言うとおりのことが実現すれば、それは上げてもらいたいという主張が通ってくるということで、あなたが言われるのは、政府の持ち分だけは入っていると、こう言われるでしょうが、それは実際入っていなければそれだけの分は上げてもいいということの、私の論旨はそうなりますが、そうとっていいですね。
○説明員(志村静男君) 私、財源のそういう専門家ではございませんからどうもなかなか先生の御納得のいくような答弁ができないのですが、私の承知しているのは、公的負担の二分の一と、それに掛け金を足して、それで五分五厘というような計算がされておる、かようにしろうとでございますが、承知いたしておるような次第でございます。
○山本伊三郎君 私は実際に計算させているのだから、あなたの言うように公的負担の二分の一、七・五%ですね、一五%の半分ですから。それが入っているということですね、それで計算してあるのだから。もし、それがあなたのほうがそれまでいいのだということになればそれまで上げていいということになります、余分にとっているんですから。言いかえれば、だからその分だけはもっと上げてもらいたいと思いますけれども、少なくとも最小限度そこまで上げてもいいという答弁として聞いていいですね。
○説明員(志村静男君) ただ、私が申し上げましたのは、一応財源計算としましてそういうことになっておる、そのように承知しておるということを申し上げたわけでございます。 〔副主査退席、主査着席〕 それじゃ、一時金の額はいかにあるべきかということになるわけですが、これは一時金の額を上げるということになりますと、当然財源への影響ということもありますし、これはまた他の制度との均衡ということも考えられますので、非常に問題が多いわけでございます。
○山本伊三郎君 いつもあなたは他との関係があるからと言われるが、それが一番キーポイントになってしまう。他との関係があるから私のところはやれない、そういうことになると思いますが、それが具体的に、国家公務員のほうがそうやらなければ、やれないということが常に頭に出ているということですね。それはよくわかります。給与にしても国家公務員に準ずるんですからね。ここは自治省関係の討議ですから、自治省としてはそうでありますと、しかし、それは他との関係でできない場合もあるかもわからぬ、できる場合もあるかもわからぬ、正しいことであれば、あなたの言うことは通るわけだからね。そういう意味で自信のあることを言ってください。これは私は国家公務員の審議のときに鋭く大蔵省を責めるんですが、地方公務員の討議のときですから、私はそういうことで追及しておるんですが、そういうことに理解をしていってもいいかということ。国家公務員は、どうですか。
○説明員(津吉伊定君) 退職一時金の額は、先ほど自治省の御説明がありましたように、財源的に国庫負担金の二分の一に、本人の掛け金合計額の五分五厘の複利計算をしました金利を付した額でございます。その退職一時金の額を引き上げるということにつきましては、財源に影響を及ぼしますし、また半面、通算退職年金原資と退職一時金の選択の問題というところで、原則的なことを言われたわけでございますけれども、国民皆年金というたてまえに即する考慮というものも必要でございますので、もちろん検討はしなければいかぬという問題ではございますけれども、直ちに退職一時金の額をすみやかにこうしますという御答弁は本日のところはできないと思います。
○山本伊三郎君 それではもう時間もきたから、集約しますが、一番急所は、国庫負担金を二〇%短期給付にも見よということ、それから長期給付の国庫負担金を二〇%に引き上げること、そういう点が一つの柱です。もしそれが実現しなければ、これは地方公務員だけじゃないですよ、国家公務員の場合もわれわれとしては付加給付率の再計算をして、引き上げることについてはわれわれとしては反対である。なお、もしそれができないというならば、再計算のやり方の予定利率を変えなさい。変えずに、実際は金は余るほど取っておいて、なおかつ国のほうが財源負担を一五%と押えていくことには、われわれは反対である、こういうことです。 それから、退職一時金は、現在のまま公約負担金を二分の一で押えるということについては、私は事実上その計算をやったとすれば、もっとになるんですが、かりに皆さん方の言うことを正しいとしても、それでは退職一時金の価値がない。したがって、少なくとも公的負担の全部と、それから事業主負担の一部をそこに入れて退職一時金を考えること。それから、もう一つは、通算年金の、これは男子、女子を通じて、選択制を実施すること。時限的な方法でなしに、そのまま全部に選択制をやること。もし私の言うとおりなことをやったら、財源率がどれほど多くなるかということを計算してください。これは自治省だけじゃないですよ、根本の大蔵省の給与課でも、私の言った六分で計算をして、そうしていま言われた、上がるという要素を全部計算して、これほど選択制をやると多くなりますということのデータを出していただきたい。これだけ一つ約束したいと思うのですが、どうですか。これは大蔵省と自治省と両方で相談をしてもらってけっこうです。その資料を出していただきたいと思うのですが、どうですか。
○説明員(津吉伊定君) 私、直接計算の専門家でございませんので、どれくらいでできるかというめどはちょっと明確には申し上げかねますが、資料は作成いたしまして提出いたします。
○山本伊三郎君 自治省も。
○説明員(志村静男君) やはり多少時間はかかると思いますけれども、資料のほうは提出いたしたいと思います。
○山本伊三郎君 時間のかかることはわかります。しかし、私はいつも頼んでやっていただくのですが、二週間も三週間もということもないと思うのですが、その点どうですか。
○説明員(津吉伊定君) 具体的に二週間、三週間というのはどうかと思いますが、極力早くいたします。
○山本伊三郎君 一つ実は落としておったのですが、実は、短期給付を途中で切ってしまったのですが、これはそう問題は大きなことはないです。退職者に対する、少なくとも短期給付の一部だけでも利用さすということについてどう考えられておりますか。
○説明員(志村静男君) これは福祉施設等の利用の関係でございますか。
○山本伊三郎君 それだけじゃない、医療給付。
○説明員(志村静男君) 現在の地方公務員の短給制度につきましては、いわゆる継続療養と申しますか、そういった制度がございます。これは退職した者が新たにかかりました疾病には適用がないわけでございます。それじゃなぜそういうことになっておるかということでございますが、これは先生御承知のように、現在の医療制度におきましては国民皆保険ということでございまして、退職をしますればどれかの制度の適用にはなるわけでございます。ただ、医療保険制度の間には、給与水準の差というものもございますし、あるいは通常退職いたしますと所得も下がるというような点もありまして、確かにいろいろ問題があるわけでございますけれども、これは何と申しましても基本的には医療保険制度全体の問題でございますので、そういった全体の関連におきましてこれは検討さるべき問題じゃないかと、こう思っておるわけでございます。 それからそれに関連いたしまして、いろいろ福祉施設の利用等の問題もあろうかと思うわけでございます。これにつきましては、長い間忠実に勤務されて退職された方でございますし、あるいはそういったような方が過去にかけた掛け金等が土台になってつくられた施設もあるわけでございます。それから民間業者との関係等もあろうかと思いますけれども、福祉施設の員外利用というような点につきましては前向きに検討してまいりたい、かように思っております。
○山本伊三郎君 国家公務員の場合。
○説明員(津吉伊定君) ただいま自治省のほうからお答えのありました趣旨と同趣旨でございますが、申すまでもなく、職域保険制度として社会保険の一環である、われわれのほうで申しましたならば国家公務員共済組合というのがございます。国家公務員共済組合は、先ほど来御指摘がございましたが、ある表現を使いますと恩給内色彩というものが入っておるといわれるかもしれぬようなことは、すでに御承知のように、国家公務員共済組合法の一条に共済組合の目的としてあがっておりまして、国家公務員の「相互救済」と、それから「国家公務員及びその遺族の生活の安定と福祉の向上」、「公務の能率的運営」ということを本旨といたしております。それで、現在在職しておる国家公務員というものに対処する保険制度であるということは当然でございますが、退職した人に対する医療給付という問題につきましては、現在、おっしゃいましたように組合員期間一年以上の者につきまして退職をしました場合、療養を受けておるという状態でやめましたときに診療開始から五年の範囲内は継続給付をするということで、そういう状態でない人につきましては、国民皆保険という制度の網の中でいずれかの保険に属して医療を受けるということになるわけでございます。もちろん、そういう網の目が適正に組まれておるかどうか、これは本質的に問題がございまして、自治省のほうもお話がありましたように、医療費の体系、医療保険制度全体という観点からの検討が慎重に行なわれる必要があろうというふうに思います。 蛇足でございますけれども、短期の経理につきまして年度の収支バランスを考えていくという際に、先ほどの縦の連帯関係ではございませんけれども、その縦の連帯関係を退職した人の療養給付についてどのように考えていくか、もちろん財源にはね返る問題でございますので、それをどういうふうに処理をするかという複雑困難な問題でございますので、慎重に検討すべき問題であるかと思います。
○山本伊三郎君 これは、ぼくは自治省に主としてきょう言いましたがね。あなた来てもらったのは、やはり国家公務員の共済制度というものが公務員全体にこれが一応規制の基準となるのですね。現実になっておるのですよ。法律じゃ違うと言われても現実になっておる。しかも、単に地方公務員だけでなくて、公企体の職員等共済組合、農林、私立学校その他幾多の共済制度がありますが、やはりそれが基準となっておるのですね。ところが、大蔵省は非常にその点の私は理解がないと思います。自分のところだけの都合できめるということでなくて、やはり全般の、われわれの意見も聞いて、全般の共済制度についての影響というものを十分配慮して私は改正案を出すべきだと思うのですね。この前の、先ほどのに返りますけれども、退職者の年金の増額の問題でも、これは私審議に参加しなかったからここで言うのもどうかと思いますが、実際にだれに聞いてもそういう深いものが含まれておるということについては、あなたのほうは説明したか知らぬけれども、実は出ておらない。それで私きょう明らかにしたのですが、あなたのほうでやられた四十年度のあの三者負担の一つのケースといいますか、決定というものが今度は地方公務員にもこれは派生しておる。国家公務員の二度目のやつもそういうことになっておるということで、基本的な理念からも非常に問題になる。だからそういう点は十分考えてやらぬと影響が非常に大きいのですね。しかも二〇%の国庫負担についても、大蔵省が相当これに対しては抵抗が強いらしいのです。私は、どんな理論があっても、いままでの経緯から見て社会保障あるいは社会保険という基本に立てば、厚生年金であろうとあるいはまた船員年金であろうと、共済年金であろうと、やはり国のみるというものは平等でなければならぬと思いますね。だからその点は、それは大臣おらぬから、昼から冒頭に大臣にこの点は追及しますが、ぜひひとつ皆さん方も、実際にやっておるのは皆さん方だ。こういうことは大臣はおそらく知らないと思いますね。皆さん方でほんとうの共済年金を理解して私は処置をしてもらいたいと思います。で、皆さん方の意見が通らなければそれでよろしいが、やはり正しいことは正しいとして私は通して意見を出していただきたい。したがって、きょうはすべてのものを浮彫りにしただけであって確約は得られなかったことは残念であります。しかし、皆さん方にここでこうせいということを言えといったって無理だと思いますが、きょうはこの程度にしますが、その点をひとつ実務をやっておるのは皆さん方だから、皆さん方がこうだといえば、政府もまた大臣もそうかといって考えると思いますね。皆さん方の意思というものは相当大きく政治的にも反映する。これは政治問題にしたらそこで妥協するというけれども、これは政府の意向で、皆さん方のものを基礎として国会に出してくるのですからね。その点はひとつ十分考えていただきたいと思います。午前中の質問はこれで終わりますが、最後に私の言ったことについて、あなた方が誠意をもってやってもらえるかどうか、それだけでいいのですが、どうです。
○説明員(志村静男君) 確かに私ども事務を担当しているものといたしましても、地方公務員の共済制度につきましては、制度のみならずその運用という点につきましてもいろいろ問題があるわけでございまして、私どものほうも今後この改善につきましては最大の努力をしてまいりたい、かように考えております。
○主査(多田省吾君) 以上、山本委員の質疑を一応終了いたしまして、次に小柳委員の質問に入りたいと思います。小柳委員。
○小柳勇君 私は、さきの予算委員会の総括のときに農業協同組合の政治活動について質問いたしました。その続きを、最後の問題を質問をいたしたいと思います。 私の質問をいたしますねらいは、農業協同組合法の第一条に書いてありますように、農民の協同組織の発展を促進し、農業生産力の増進と農民の経済的社会的地位の向上をはかる、この基本目的を達成するために農協が正しく発展することを念願するからでありまして、ただいま新聞などで農協の会計の不正あるいは運営のまずさなどがさまざまに批判されておりますが、そういうものと同時に農業協同組合が政治連盟を結成して政治活動をやっている、その政治活動が偏向していないか、こういう問題を中心に質問をしたいと思います。したがって、きょうは政治活動のほうが中心でありますから、この第四分科会で取り上げておりますが、農林省からも担当官においでを願っておりますから、まず農林省から意見を聞きますが、現在の農業協同組合の経営に若干の混乱があるという問題についてどのように把握しておられるか、まずその点からお聞きをいたします。
○政府委員(森本修君) 農業協同組合は御承知のように、主として現在の市町村単位ということであるいは県の連合会、御案内のように全国的に見ましても総合農協といわれるものは約七千、それから専門農協ということで各種の専門的な分野のみをやっておりますところの農協は万を数えるというふうな状況でございます。したがいまして、数ある農協の中には経理その当を得ないというふうなものも間々あるのでございまして、最近の状況からそういったいわゆる経理上の不正が発生をいたしました件数で見ますと、先般もあるいはお答えを申し上げたかとも思うのですが、件数としましてはここ数年来若干減少いたしております。ただ一件当たりの金額が増加をいたしておりますので、不正事件を起こしました金額としては若干増加をしているというふうな概況になっております。 私どもとしましても先ほどお読みいただきましたような農協の基本的な性格並びに農協活動のそういった精神からいいまして、そういった不正、不当事件が発生いたしますことはまことに残念だというふうに思っております。したがいまして、先般も厳重に具体的な内容を添えて監督の通牒を出すというふうなことあるいはまた、一つは役所の監督のみじゃなしに、農協の組織をあげて自粛自戒すべき問題でもありますので、全国の農協中央会にもよく話をいたしまして、組織をあげて自主的にそういった体制に取り組みたいというふうなことで目下対処をいたしておる状況でございます。
○小柳勇君 各界の意見を聞いてみますと、会計責任者が十分充足をしていないという点、それから会計監査が十分でない、規約上の不備もある、会計監査が十分でない、したがって会計経理のずさんさが目立つという点もございますが、このような問題についてどのように今後是正していかれるかお聞きします。
○政府委員(森本修君) 先ほど申し上げましたような農協の経理上のまずさにつきまして、具体的な事件を調べてまいりますと三つのことがこういうた問題を防いでいくのに必要ではなかろうかというふうに思っております。一つは、何といいましてもやはりそういうふうなことを担当する役職員が精神的にそういうことを起こさないということで、何といいますか、モラルを締めるということが一つの問題ではないかと思います。それから、もう一つは、やはり仕事をやっていきますための内部組織が十分でない、経理的な仕事をしておるところの係が、いろいろな目を通って金を出し入れするとか、あるいは仕事をするというふうな角度から見ますと、内部の牽制組織というものが必ずしも十分でないところが見受けられる。それから単協に対しては県が検査監督をやっているのでありますが、そういった面においてももう少し十分配慮をすべき点があるというふうに思われるわけであります。内部的な経理の監査につきましては御案内のように全国農協の中央会あるいは県の中央会というのがございまして、これが各単協等についての経理なりあるいは事業についての監査指導をいたしておるわけですが、農林省としてもそういう関係の特殊な技能を持っておりますところの監査士というのを数年前から中央会に設置するように指導いたしまして、またそれに必要な経費についても助成をいたしておるというふうなことをやっております。そういったことの数点に対して、できる限り今後不正事件が起こらないように体制を締め、また精神を締めてひとつやってもらいたいということでせっかく対処いたしてまいっております。
○小柳勇君 ことしの予算で農業協同組合に対する国の援助措置――国の援助措置がありますと、当然県からもそれに相応した援助をやりますし、また農林省に指導監督などの関係の旅費、経費があがっておりますが、農林省として今年度農業協同組合に対して援助しておられる予算措置などについて概略説明を願います。
○政府委員(森本修君) 農協に対する予算でございますが、先ほどもちょっと一部触れましたけれども、全国まあ主として中央会に対する補助でございまして、中央会に対しましては、全国段階では経営改善対策費ということで経営の改善のための指導の旅費その他について助成をいたしております。それから、先ほど申し上げましたように、特に経理部門について内部的な監査を充実するということで監査士に対する助成がございます。あと、国際協力の関係で助成をいたしておりますが、これは当面お話の筋とはちょっと関係のない事項でございます。それから、都道府県の中央会に対しましても、項目としてはほぼ同じでございまして、経営改善の対策費、それから監査士の設置あるいは活動費あるいは職員の養成研修費といったような関係の助成をいたしております。なお農協の単協に対しましては御案内のように、数年来弱小単協については合併の促進をしておるわけですが、合併をいたしました際に、その合併施設に対して整備のための助成をするということでやってまいりました。これはただし四十二年度以降はその関係は計上されておりません。ほぼ以上であります。
○小柳勇君 ただいまの国の援助措置のほかに各県でこれをやっているんでありますが、私の一つの具体例としてこれは福岡県の場合の実績を読み上げて記録に残しておきますが、三十七年が一千五百八十九万六千円、三十八年が二千八百六万九千円、三十九年が二千四百五十五万九千円、四十年が一千九百二十五万一千円、四十一年が一千百四十八万六千円、四十二年はまだ予算でありますが、三百九十九万円、これはまたそのほかに、国の予算が通りますと、これにある率で県費が加わる、こういうようなことで、農協に対して助成金が出されているという実態を報告しながら次の質問に入ります。 このような農業協同組合と県から援助されている団体が政治活動をやるために政治資金規正法による政治連盟を結成しております。その概要について農林省で把握しておられれば御説明願います。
○政府委員(森本修君) 農政連は御指摘のございましたように、いわゆる政治的な活動をする団体ということでございますので、私どもとしましては全国十数県にあるようだという程度のことはわかっておりますが、正式に調査をした結果はございません。
○小柳勇君 それでは全国農協中央会の農政部からとりました資料によりますと、四十六都道府県中、二十九道府県が農民政治連盟を結成しているという報告が出ておりますので記憶を願います。そこで農林省は、これから農協が正しく発展するように指導監督をされる段階でありまして、政治活動のほうはこれは別の分野でありますから、農林省関係の質問を終わります。 次は、なぜ私がこういうふうにここで取り上げるかといいますと、具体的に先般、農民連盟によりまして地方検察庁に告発をなされた政治資金規正法違反の事件がございます。これはここに写しがございますから、この概要を読んでおきたいと思います。これを速記録に残しておきまして、そのあとこの問題を中心に農業協同組合と政治活動との問題で質問をいたします。 まず第一は、告発人はいずれも福岡県下の各農業協同組合の組合員であります。それから被告発人は昭和三十八年二月一日から福岡県農民政治連盟の会計責任者であります。 第二に、昭和四十一年十一月二十一日午前十時ごろ告発人ら農民組合の者二十名が、県農業協同組合中央会との間に米価闘争資金として一俵当たり最低十円の賦課金を徴収した件について交渉を持った際、この農協中央会の常務理事並びに総合対策部長は告発人らが追及したところ、昭和四十年に農協中央会が農政連に四百五十万円の寄付をしている事実を明らかにした。 第三に、農政連が昭和四十年に農協中央会より四百五十万円の寄付を受けていることは、農協中央会役員の言明により明らかなところでありますが、農政連が政治資金規正法に基づき県選挙管理委員会に提出した該当年度の各定期報告書の寄付の欄には、右の収入の記録がないのみならず、単に「なし」あるいは「該当なし」という虚偽の記載がなされており、昭和三十五年以降現在に至るまで各期いずれも寄付金の受領がない旨の報告がなされている。 第四、以上、被告発人は、政治資金規正法第十二条の会計責任者としてその定期報告書提出にあたり、虚偽の記載をなしたものであり、右の被告発人の所為は、明らかに政治資金規正法第十二条に違反し、同法二十五条の五年以下の禁錮などの刑に該当する重大な犯罪である。最近政党その他の政治団体の政治資金規正法無視の腐敗行為がようやく国民的批判の目にさらされるようになってきたのであるが、いまなお有名無実であり、本件のように無視され、じゅうりんされている現状である。 五、よって告発人等は、政治団体である農政連の責任者の腐敗不正を糾明し、もって民主政治の健全な発達に寄与すべく本件告発に及んだものである。 こういう告発状を出しておるのでありますが、政府から補助を受けて、援助を受けておる農業協同組合が、農政連に四百五十万円の寄付をしている。しかもその農政連というものは、この報告によりましても農協の組合員、農協関係者がほとんどです、この政治連盟を結成しているものは。したがってうらはらの関係にある団体でありますが、農協のほうで会費並びに米価闘争資金を集めて、その中の一部が政治連盟に寄付された。それで選挙活動がなされ、そうして特定の候補を選ぶ、こういうことがなされておるのでありますが、農業協同組合の本旨からいってそういうことが許されるものかどうか、こういう問題であります。したがって、その問題に対して農林省から御意見があれば聞いておきたいと思います。
○政府委員(森本修君) 政治資金規正法あるいは公職選挙法等選挙関係の法律との関係は私実は必ずしもつまびらかではございませんが、農業協同組合がいわゆる政治的な活動といいますか、あるいは農政的な動きをするということにつきましては、もちろん農業協同組合は主として経済的な行為をする団体でございます。しかし多くの組合員なりあるいは単協なりがその経済的な活動をいたします際、一定の主義主張といったようなものをもちまして、ある程度そういった利益の代弁といいますか、主張を各方面に反映をするような動きをするということは、また一面、その傘下の組合員なりあるいは組合の活動を円滑にするゆえんであるというふうな考えで、一定の活動をするということは、これは必ずしも否定すべきことではないと思っております。ただそういう活動にあたりましても、農協の精神なりあるいはその性格なりというものから、当然それに沿ったような形で、いわゆる節度と良識をもって活動すべきことであるということは当然のことだと思っております。
○小柳勇君 次に、法務省から私が読み上げました告発事件のその後の調べの経過について概要を御説明願います。
○政府委員(川井英良君) 先ほどお触れになったような告発事件を福岡地検が受理いたしまして取り調べ中でございます、その後照会したところによりますと、四月の十日付で受理いたしておりますが、ちょうど地方選挙の違反の処理のまっ最中でございましたので、四月の下旬からこの事件の捜査にかかっておりまして、告発人について事情を聴取し、さらに関係議員並びに関係のそれぞれ当局に対しまして捜査を続行中とのことでありますので、いずれ近い機会に結論を出したいと、こういうようなことでございます。
○小柳勇君 自治大臣いま見えましたけれども、先般総括質問で時間が足りませんものですから概略だけ申し上げました農協、農業協同組合が農政連を結成してそこに寄付をして政治活動をやっておる。しかもその選挙の届け出も、政治資金規正法の届け出も十分なされていないという問題で、これは現地では、告発事件でありますから、いま刑事局長からその事件の取り調べ状況を聞いたんでありますが、取り調べはまだ進行していないということであります。で、私の真意は、農業協同組合という、農業の生産と農民の生活を守る、そういう団体が政治活動のために寄付をしているという、国から援助を受けておりながら政治資金を寄付をして、しかも、その特定の候補を推薦している。農民の支持する政党政派にはいろいろあります。農協は代議員制でないのです。一部のボスがその意にかなう人を候補に選んで、そしてそれに米価闘争資金などを集めたものをうらはらの農政連に寄付をしてそれで政治活動をやるということは、農民の感情としても許せないし、それが告発事件として発展していると私は理解しているわけです。したがってこういうような農業協同組合のあり方については、いま農林省の農政局長から聞きましたが、十分な回答がありません。したがってまた別の機会に、これは政治問題として農林大臣の見解を聞きたいと思いますが、政治資金規正法の届け出もできないような情勢、これは会計のずさんさもあります。さっき農協全体の会計のずさんさがある、監査も十分でないとおっしゃいました。また会計責任者、適任者もまた養成が足らぬということもこざいましょう。また政治資金規正法の届け出もしないで政治活動をやっている、そういう団体を近く政治資金規正法で政治団体としてどう取り扱うかという問題が具体的に出てくると思いますが、現在自治省としてどのように考えておられるか、お聞きいたします。
○国務大臣(藤枝泉介君) 政党その他の政治団体の定義でございますが、従来政治に関する施策を推進し、支持し、またはこれに反対し、あるいは公職の候補者を推薦し、支持し、またはこれに反対することを主たる目的とする団体というふうに考え、規定をいたしておるわけでございますが、今回政治資金規正法の改正をいたしまして、あの審議会の答申を尊重してやりますと、寄付するほうも規正をされるわけでございますから、よほどその政治団体という定義を厳格にいたしませんと、たとえば一例でございますが、自分は文化団体と思って寄付したところがそれが政治団体であったというようなことで、善意の寄付者が罰せられるようなことがあってはなりませんので、その辺はさらに法務省や法制局と十分相談をいたしまして、この政治団体としての定義を相当厳格にいたさなければならないというふうに考えております。
○小柳勇君 寄付だけの制限ではなくして、この現在の公職選挙法の第百九十九条でも、「特定の寄附の禁止」というのがございます。で、この法律があるにかかわらず、国から援助を受けてる農業協同組合が、その直前直後の選挙に寄付しておる、こういう事実が明らかになっているわけです。これは政治資金規正法の違反だけで告発しておりますけれども、事実はもっとその前に、寄付してならない団体が寄付しておるという、こういう事実ですね。そういうものを認めておって、次に政治資金規正法で改正のときに政治団体として云々では、ちょっとこの根本が狂ってくるように思いますが、この事件をどう思いますか。
○国務大臣(藤枝泉介君) 御承知のように公選法百九十九条は、国会議員の選挙に関しては、国から補助金、補給金等を受けておるものはその国会議員の選挙に関して寄付してはならない。ある一定期間してはならない。それから、地方公共団体から補助金、補給金等を受けておるものはその当該地方公共団体の議員及び長の選挙に関して一定期間寄付してはならないということは御承知のとおりでございます。したがいまして、たとえばある県の農協がその県から補給金を受けておるというような場合には、その県の知事並びに議会の議員の選挙に関して一定期間は寄付をしてはならないということになるわけでございます。お述べになりました事態が、個々の具体的にどういうことになっておりますか、詳細存じませんけれども、したがいまして、そういう関係にあります場合には、寄付した場合には公選法違反になるわけでございます。
○小柳勇君 昭和四十年といいますと、御存じのように参議院選挙があった年ですね。このときに、さっき読み上げましたけれども、国の助成も百五十万円ありますし、県全体では千九百二十五万円の助成が県の中央会にいっている。県の中央会は県の農政連に四百五十万円を寄付しておる。それが告発状の内容でありますが、その年ですね、それが特定の参議院の候補を推薦して選挙をしているわけですよ。昭和四十年、参議院選挙をやっておりますからね。そこまではここに書いてない。これはただ一番証拠の裁判で争える政治資金規正法の十二条違反だけを告発しております。これは争いに証拠が十分でないといけませんからやっておりますけれども、事実は四十年の参議院選挙、その年に四百五十万円農協から農政連に寄付して選挙をやっておるという事実があるわけです。それがしかも何の届け出もない。帳簿もない。だから、農民組合から農民が二十名押しかけまして役員と交渉したところがこれが明らかになったということです。だから、ほんとうに告発してこれを調べるなら、いま私が言いましたように、公職選挙法、政治資金規正法及び農協法一切をずっと並べて、これを洗っていきましたならば、もっとほかに告発する事件があります。ただそれは証拠も十分でないし、また個人を殺してもいかぬので、ただ政治資金規正法だけの告発をしておりますけれども、十分配慮してあとの裁判の争いに十分勝てるようにしておるわけでございます。そういうことでございますから、私、根本的に農業協同組合が、現在、さっき中央会の報告をいたしましたように、四十六都道府県の中で二十九道府県が政治連盟を結成しておりますから、このこと自体をどうするかということについて、これは中央会で検討してもらわなければならぬ。それを、法律があるけれどもいいと思ってやっておられるのか、あるいは法律を知らないでやっておられるのか、そのことはやはり政治の責任としてこれをただしていかなければならぬのではないか。そして、農民もやはり米価の問題もありましょうから、特定の政治家を選びたいときもありましょう。それは法律に違反しないようなことをしなければならぬ。明らかに違反した事実を知らないで会計責任者がやるというようなことは、これは監督不行き届きであるし、政治家としては責任ありませんか。こういう問題を私は掘り下げているわけです。個人を殺すつもりではございません。また県の農協を殺そうというのではなくて、そういうことをはっきりわからせて、それではどうするかという、さらに発展した考えに立っていかなければならぬと、こういう意味でございます。そういう点で、もう一回、これは自治大臣、農林大臣一緒にお聞きしたいのでありますけれども、きょう農林大臣おられません。さっき農政局長から聞きましたが、自治大臣からもう一回意見を聞いておきたいと思います。
○国務大臣(藤枝泉介君) いまおあげになりました分につきましては、したがいまして、先ほど申したように福岡県から福岡県の農協中央会に補給金、補助金が出ておる場合には、その農協中央会は福岡県の知事並びに議員の選挙に関して一定期間寄付をしてはならぬということになるわけです。また、福岡農協中央会が他の費目につきまして国の補助金を受けているというような場合に、その国会議員の選挙に関して一定期間寄付をしてはならないということになります。その関係を私ども十分つまびらかにいたしておりませんので、ここで断定的にそれが法に反するかどうかということは申し上げられませんが、一般的にはそうした公職選挙法あるいは政治資金規正法というようなものが農政連等に十分徹底してないというような場合におきましては、これは非常に困ることでございまして、やはりそうした点についてはもちろん農林省の農協への指導もございましょうけれども、私どもといたしましても、公職選挙法あるいは政治資金規正法等の徹底については今後も努力をいたさなければならぬと思います。御指摘になりました御趣旨は十分理解いたしたつもりでございます。
○小柳勇君 少し付言しておきますと、各県まちまちのようでありますが、福岡県では農政連議員団という、県で九名の議員団を結成しておる。したがって農協、農政連イコール農協、農政連議員だと、――イコールなんです。そしてその農協には県からそれぞれ何千万かの援助をされておる。国からも援助されておる。こういう事実でございますから、私ども法律が、あまり刑事訴訟法に詳しくないものでも明らかにこれはたてまえ上よくないと思うのです。だから各県まちまちのようでありますから、これは全国的であれば自治大臣にもう少し、一律の指導方針と言いますけれども、各県まちまちのようでありますから、各県お調べになりまして指導して善処していただきたい、こう思います。いかがでございましょう。
○国務大臣(藤枝泉介君) お話のような点は十分調査もし、指導もいたしたいと存じます。
○小柳勇君 あとはまだ告発事件でございますから、具体的にはこれが事件が調べられた過程でまた問題になるか知りませんが、指導されることを期待いたしまして次の問題に移りますが、時間もありませんから簡単に質問いたします。 一つは、産炭地域振興のための中核企業の誘致について再三陳情がなされておりますが、政府が本腰になっていただきませんとなかなか中核企業というものは参りません。特に税の減免措置や交付金の問題などで優遇してもらいませんとやってまいりませんが、自治大臣としての御見解をお聞きいたします。
○国務大臣(藤枝泉介君) 確かに、御指摘のように、炭鉱の関連産業はございましょうけれども、新しい産業が行くと、その下請その他の環境が整備しておりませんので非常に困難な場合が多いと思います。したがって、なかなか新産業が誘致されないというような事実はあろうと思います。ただ、自治省といたしましては、産炭地のいろいろな、たとえば生活保護費がかさむ、失対事業がかさむ、鉱害復旧事業がかさむというようなことに関連いたしまして、鉱区税による措置、あるいは地方債の充当率の引き上げ、特別交付税の増額配分、あるいは補助率の引き上げというようなことも考えておりますし、また、参ります産業に対する地方税の減免に見合うだけの財政措置をいたしまして、できるだけ炭鉱地帯の市町村の活動ができるようにいたしておりますが、今後ともその点は十分に考慮してまいりたいと存じます。
○小柳勇君 最後にもう一問でございますが、炭地市町村における公共事業に対する高率国庫補助、これを全市町村に適用してもらいたいという市町村会からの決議がなされておりまして、再三陳情が参りますが、これに対して自治大臣の見解をお尋ねいたします。
○説明員(鎌田要人君) 産炭地市町村に対しまする国庫補助のかさ上げの問題でございます。実は、御案内のとおり、産炭地域振興臨時措置法でこれが規定されておりまして、役所のなわ張り的なことを申し上げてはなはだ恐縮でございますが、この法律の所管が通産大臣になっております。私ども、側面から補助率の引き上げの範囲の拡大につきまして、いわゆる六条市町村、二条市町村の問題、こういった点について陳情を聞いておるのでございまして、側面から通産省のほうにこの線のプッシュについてさらに努力をいたしてまいりたい。 なお、あわせて申し上げたいのでありますが、この法律に基づきます産炭地域の振興基本計画、これも近く策定される見通しになっておるようでございます。その際に、やはり補助率の問題はさらにまたあらためて検討さるべきときがまいるんじゃないだろうか、こういうように考えております。
○小柳勇君 これは私の希望でありますけれども、山田市のようにあれだけ栄えました市が、もう二万数千に減ってしまいました。まことに産炭地の市町村は財政的に非常に苦しい情勢でございます。企業誘致も努力しておりますけれども、なかなかりっぱな企業も参りません。ここ数年間自治省としても格別の援助なり指導をしていただきませんと、もう執行部も議会もたいへんでございますので、私どもその陳情に来られるたびに話がされておりますが、自治大臣並びに自治省各位の格段の御配慮を願いたい。希望いたしまして質問を終わります。
○主査(多田省吾君) 小柳委員の質問を終わります。 〔主査退席、副主査着席〕
○多田省吾君 若干時間をいただきまして質問させていただきます。 初めに、けさ自治省関係予算概要を大臣お述べになりましたけれども、その中に、選挙費を五億円、そのほか住民基本台帳制度の実施に必要な経費を一億一千八百万円、私は、その住民基本台帳のことでこの一億一千八百万円というようなわずかな金では、いわゆる一斉調査なんかは絶対できないと思う。この前一般質問のときにお尋ねしましたときに、毎年定期的に調査をするというお話でございましたが、その調査はもう単なる記載事項だけの調べであって、国勢調査やあるいはこの前の永久名簿のときの一斉調査のように、住民台帳に漏れているのはないか、そういう一斉調査じゃないと思う。それじゃ完ぺきを期すことができないと思いますが、やはり住民台帳が今度は住民登録もそれから選挙名簿も全部含まれてしまう大事な台帳であると思いますが、そういった国勢調査並みの、あるいは永久名簿をつくったときの一斉調査以上の調査をやる必要があるんじゃないでしょうか。いかがですか。
○国務大臣(藤枝泉介君) この前の予算委員会でお答えいたしましたが、この制度が採用されますと、住民に関する記録はこれ一つになるわけでございます。したがいまして、どうしてもそれが正確でなければ住民に対する行政の完ぺきは期せられないわけでございます。そういう意味で、毎年定期的な検査をさせるように指導をしてまいります。そこで、費用が足りないんではないかという仰せでございまして、十分ではないかと思います。今後も財政的な面におきましても配慮をいたしまして、完璧を期したいと存じます。
○多田省吾君 私がお願いしているのは、あの住民台帳に一ぺん載ったものだけではなしに、住民台帳に載ってない人も国勢調査並みに調べて住民台帳に繰り入れる、そういう一斉調査をやられるのかどうかということです。
○国務大臣(藤枝泉介君) この費用は、御承知のように、二カ年計画の一カ年分を載せておるわけでございます。いまお尋ねの、もちろん住民台帳は、その住民の届け出主義ではございまするけれども、しかし、繰り返して申し上げまするように、住民の記録はこれ一つになるわけでございますから、いろいろなくふうをこらしまして、いま国勢調査並みにと仰せでございますが、そのようにできるかどうかは別問題としまして、漏れている者のないようなそういう調査をいたしたいと考えております。
○多田省吾君 次に、答申の成文化もまだできないようでございますが、政治資金規正法の成案でございますが、この前、下旬に食い込むというようなお話でございました。新聞によりますと、二十五日に自治省案が出て、それで政府が検討すると、そういうことも出ておりますけれども、提出の時期はいかがでございましょう。
○国務大臣(藤枝泉介君) 政党内閣でございますから、与党である自由民主党に十分説明もし、理解もしてもらわなけりゃなりません。いまおあげになりました二十五日というのは、そのような意味で、自由民主党に対する説明並びに理解をいただく会合をいたすつもりでございまして、そのときに党がどのような理解を示されるかはいまから予測はできませんけれども、できるだけその辺で理解をいただいて、提出を急ぎたいと考えております。
○多田省吾君 それでは、二十五日ごろ自治省案は与党に示せるわけでございますか。
○国務大臣(藤枝泉介君) 自治省案と申しますか、われわれの考えておりまする構想は示すつもりでございます。
○多田省吾君 首相は、衆議院の三月二十日の予算委員会でも、答申が出れば、すなおに謙虚な態度で立法化、法制化して国会に審議をお願いする、あるいは四月十日の記者会見では、答申を尊重し、勇断をもって実現に努力する、政治資金規正は国民の至上命令であり、いいかげんな扱いはできない、大骨、小骨を抜くようなことはできるものではないと、こうおっしゃっておられるわけでございまするけれども、伝えられるところによりますると、車の両輪説というようなものもありますし、また、佐々木国対委員長なんかは、命を張っても阻止するということをおっしゃっていると報道されておりますけれども、自治省案が答申尊重の線で出た場合に、もしそういった与党の圧力が出ても、ほんとうに自治大臣が国民の世論をになって答申尊重の成案を押し通すお気持ちが厳然としておありかどうか、その御覚悟のほどをお聞きしたいと思います。
○国務大臣(藤枝泉介君) これは総理がいまお述べになりましたような発言もされております。私もしばしばお答え申し上げておるわけでございまして、答申の趣旨を尊重いたしまして、成案を得て国会での御審議をいただきたいと、私は、それが私に課せられた義務であると考えております。
○多田省吾君 中旬というお話が下旬まで延びる予定らしいのでございますが、あの団体等の準ずるという、それだけのことであったならばそんなにおくれるわけはない。一体どういう理由で成案の途上においておくれたような姿になられたのかどうか、簡単に。
○国務大臣(藤枝泉介君) いま小柳さんにもお答えいたしましたが、その政治団体の定義なども、いままでは政治団体だけが規制をされておったのですが、一般国民が今度はある制限を受けるわけです。したがいまして、政治団体というものを相当明確に規定をいたさなければならないというようなこと、あるいは労働組合の制限を、準ずるとは一体どういう形で準じたらいいかというような問題、それから、選挙を主宰する者の範囲というようなものが、案外この法律の条文として書き上げることになりますと、なかなか困難性があります。さらに、こうした問題につきましては、刑罰の問題でございますから、法務省等との打ち合わせもいたさなければならずというようなところでおくれておるわけでございます。
○多田省吾君 この答申案に、政治資金に関する最後のほうに、「政治資金に係る課税については、たとえば個人の受けた寄付に対する課税」その他を「検討するものとする」とございますが、これもほんとうに答申尊重の線で、個人の受けた寄付に対する課税も厳然と、いままでのようなざる法じゃなくて、規定をするという、そういう御決意はおありでございますか。
○国務大臣(藤枝泉介君) 個人の受けた政治献金についての課税の問題は、これは事実上の課税の問題でございまして、これを法律に入れるのはなかなかむずかしいようでございます。もちろん答申の趣旨を尊重してこれらの問題も研究をいたしております。一方、個人の出した献金についても税法上の優遇措置を講ずる等の措置をとるということを言っておられますので、これもいま研究している最中でございます。
○多田省吾君 その点も、ざる法にならないように希望したいと思います。何度も申し上げますけれども、やはり答申尊重という線にのっとって、やはりおおむね五カ年を目途として、個人献金と党費によりその運営を行なうものとするという立場から、五カ年たてば個人献金に限るという成文化をはかるのが答申尊重の道である。各野党ともそういう線でお願いしているわけでございますし、国民の世論もそうでございます。ひとつもう一回、この成文化を答申尊重の線で入れるべきであると思いますけれども、どうでしょう。
○国務大臣(藤枝泉介君) この点については、どうも多田さんと見解を異にするのは非常に残念なのでございますが、しばしばお答えいたしましたように、政党の近代化、あるいは組織化という問題は、やはり政党自体が努力をしていかなければならない、そういう観点に立ちまして、実は御所見とは異なりますが、この五年というものは、今回提出いたします法律案には入れないつもりでございます。また、私は、それは必ずしも答申の趣旨を尊重しないということにはならないのではないかと考えております。
○多田省吾君 この答申は、政党に対する答申じゃなくて、あくまでも総理に対する答申であり、しかも、五カ年を目途としてということは審議会でもずいぶん論議されて、それでこれは大前提として打ち出されている大事な項目でございます。これはどうしても入れてもらわなければざる法化すると、こう思いますが、どうでしょう。そうしてこの前、再改正もあり得るというお話をちょっとなされましたが、どういう意味でしょう。
○国務大臣(藤枝泉介君) この五年という期限を入れないことはただいま申し上げましたとおりでございますが、政治資金規制というようなことは、そのときそのときのいろいろな社会情勢、政治情勢とにらみ合わせて、しかも、政党が近代化、組織化する方向に向かわせるのがやはりこの政治資金規正法の使命であると思います。そういう意味で、この法律が御審議をいただき、成立をいたした後におきましても、そのときの社会情勢、政治情勢その他を見ながら、政党の近代化、合理化のために必要な研究をし、必要によっては改正をするというような考え方を持っていることを申し上げた次第でございます。
○多田省吾君 最後に、連座制に関しまして、この前も、ある参議院の方に関する連座制の裁判において四年十一カ月という、第一審でもそのくらいかかっている。百日裁判といわれながら非常におくれている。この前、全国刑事裁判官の会同で、横田長官が、他事件に優先して百日以内に判決をぜひ下すようにという要望を出したけれども、そういうことを幾ら口で言ってもなかなか行なわれないと思います。刑事局長にはその概要を承りたい。イギリスの選挙裁判等が十日くらいで、面接に高等裁判官が二人担当して第一審でも判決を下し、すぐ議長にそれを通じて措置をとるというようなことを行なっているからこそ選挙がきれいになると思うのです。そういう意味で、刑事事件ですから、すぐ高等裁判所にというわけにはいかないと思いますけれども、法務大臣はここにいませんけれども、何らかの措置をとらなければならないのじゃないか、こういうことを私は感ずる次第です。そのことに関して刑事局長並びに最後に自治大臣に御所見を承わり、これで終わります。
○最高裁判所長官代理者(佐藤千速君) まことに御指摘のとおり、百日裁判が要請されておる事件がその趣旨に沿わず、一躍におきまして四百日以上もかかっておるということはまことに残念なことでございます。なぜそれだけかかるのかということになりますと、これはいろいろ原因もあるわけでございまするが、事件の受理が一定の期間に集中するということ、被告人が多数であり、また、同一被告人に対する訴因が多いということ、きのうの刑事裁判官の会同におきましても、訴因が六百九十もあるというような事例の紹介もあったようなわけでございます。事件の内容自体もだんだん複雑になってまいります。追起訴も多い。最初の起訴から追起訴が出そろうまでに三カ月近くもかかるというような事例もあるわけでございます。したがいまして、第一回公判を開くための弁護人の準備にも相当かかる。そのような被疑事件が多いために、証人調べが非常に多くなるということ、あるいは弁護人が特定の弁護人に集中いたしまして、また、その弁証人方が手持ちの事件が多い。地方におきましては所在地以外の弁護人の方がおつきになる。これは東京からおいでになるというようなことで、期日と期日の間がなかなか間隔があくというようないろいろな悪条件がございまするので、これを何とかして一歩でも二歩でも法の規定する趣旨に沿うように改善いたしたいということから、実は昨日も刑事裁判官会同で、さらに具体的なる諸方策につきまして協議をいたした、こういうようなわけでございます。先ほど英国のお話がございましたけれども、私、不勉強で英国の事情を存じません。おそらくわが国ほどにいろいろなこまかい規制は他の国においてはないのだろうと思うのでございますし、また、訴訟の構造も違いまするので、直ちにもって範とするわけにいかないような事情もあろうかと思います。私どもといたしましても現状で決して安住しておるわけではない。さらに決意を新たにして改善に努力したい。きのうはその再出発の日というふうに考えておるわけでございます。
○国務大臣(藤枝泉介君) 裁判所は非常に御苦心になっていると思うのでございますが、公選法に百日裁判を規定いたしてあるのでございまして、ぜひそういう方向に進みたいものだと考えます。特にこうした問題については、やはり裁判所だけの努力でなくて、検察側、あるいは弁護人側も、この公選法の趣旨によって訴訟を促進するという態度が望ましいと思うのでございまして、伝え聞くところによりますと、最高裁のほうからそうした要望も出されるようでございますが、関係当事者の自覚と努力にまちまして、この公選法の百日裁判の実をあげるようにいたしたいと考えます。
○副主査(内藤誉三郎君) 多田君の質疑は終了しました。 次に、山本君。
○山本伊三郎君 それじゃ、午前中自治大臣が退席されましたので、 〔副主査退席、主査着席〕 一応締めくくりをあなたに対して共済問題についてして、あと地方財政の問題についてやりたいと思います。 あなたは聞いておられないので判断しにくいと思いますが、総体的にいって、日本の年金制度は一応理解がなされておるといわれておりますけれども、全般的に、私は政府が非常に簡単に考えておると思う。たとえば予算委員会の総括質問でも一般質問においても、国民所得の本年は七%程度ですね、振替所得を与えたとか、そういう数字だけ言っておられたが、私は、そういう数字だけでは社会保障制度、特に年金制度ということについては前進しないと思う。特に人口の老齢化ということがあって、ますます年金制度のウエートが強くなると思う。そういうことから、もう少し閣僚においても政府においても、単に事務的な問題だとして他にまかさずに、真剣に取り組んでいただきたいと思う。したがって、私は、きょうは地方公務員の年金制度を重点にお話をしたけれども、これは全般に通ずる問題です。特にここで大臣に約束せよといってもこれは無理な問題でございますけれども、当然解決してもらわなくちゃならない問題としては、短期給付に対するいわゆる国庫補助を考えてもらいたい。それから、それと同時に、やめた人に対する問題で、現在長い間地方公務員共済組合におって、やめたら国民健康保険に変わってしまうが、これは非常に内容も悪いし、掛け金も悪い率である。こういうことでは気の毒だから、やめた人、いわゆる退職された方々に対して短期給付で何らかの給付を与えるような形を考えてもらいたい。 それから、長期給付については、これは年金制度でありますけれども、現在の掛け金率は、いまの計算ではどうしてもわれわれ合理的でない。したがって、予定利率を実際の現状に合わせればまだ引き下げられるところがある。したがって、今度掛け金の改定を十一月にやられるようでありますけれども、それをやる前に予定利率を考えて、これは上げる必要はない。 それと、もう一つ重要な問題は厚生年金ですね。政府は公的負担として二〇%やっておるが、国家公務員、地方公務員、あるいはその他の共済組合では一五%――一六%であるから、これは同様に社会保障制度の一環としてやられる以上は、すべて厚生年金に合わせて二〇%の負担を現在一応それに合わせてもらいたい。 それから、ほかはこまかい問題でございまするが、選択制を取り入れてもらいたい。これはあとで聞いてもらったらいいですが、いまは二十年までいかなかったならば年金はつかない。したがって、それ以下でやめた人については、一時金について現在四十六年まで女子の場合は選択制があるけれども、そういう方々については選択制を延ばしてもらいたい、そういうことですね。そのほか若干ありますけれども、基本的な問題としてそういうことについて、政府として、自治大臣としては努力をしてもらいたい。努力というよりも、実現を期するように考えてもらいたい。その点についてあなたから総括的に。
○国務大臣(藤枝泉介君) おそらく担当の者は顧みて他を言うようなお答えが多かったんだと思います。現実に、また、いま御指摘になりましたように、これら地方共済ばかりでなく、国の共済、あるいは厚生年金、その他いろいろな点と非常に密接に結びついておるものでございますので、これら全部を均衡をとって改善をしていかなければならないことは事実でございます。いま幾つか例におあげになりましたような点につきましても、十分政府部内で意見をまとめ、そして改善の方向でつとめてまいりたいと存じます。
○山本伊三郎君 大臣は二時に出られるようでありますから、きょう私、重点として聞きたいと思った地方財政の骨格の問題でひとつお聞きしたいと思うんですが、最近地方財政は硬直性になっておることは一般質問でも言われたとおりであります。私もそれは認めます。その原因は、何も地方団体側だけにその責任があるというわけではないと思うし、いまの地方団体の事務の内容、また、政府との委任事務その他の関係で非常に硬直性になっておるんですが、しかし、今日もう捨てておけないような事態が地方団体の中にあると思うんです。都市を受け持つ地方団体は、都市再開発でもう財源にきゅうきゅうとしておる。また、いなかの地方団体、市町村では、人口の過疎化で財源難で、しかも、人口は年々減っていくという状態です。開発するどころか、だんだんさびれていく状態ですね。新産都市も、政府の大体の見通し、あるいは現在までの報告を見ると、ある程度進捗しておるようでありますが、逆に、人口はふえない、減るという現象である。これはやはり私は地方団体の財政に大きく結びついておると思うのですね。その点について、ちょっと質問が包括的でありますから答弁しにくいと思いますけれども、そういういま申しました要素を踏まえて、自治大臣としては地方行村政についてどういう考え方で今後善処されるのか、この点ひとつ。
○国務大臣(藤枝泉介君) 基本的には、私は、国の補助事業をもっと減らして、そしてそれを地方の自主財源に振り向けるというその形だと思います。その意味では、事業実施官庁が補助金を握って離さないというような、なかなかむずかしい点がございます。あれほど大きくいわれた零細補助金の整理にしても、わずかに五億程度しかできなかったという現状からいたしますと、なかなかむずかしいとは思いますが、やはり精力的にそうした方向で、たとえばこれから地方制度調査会で国と地方の行政事務の配分の裏づけとなる財源再配分についても御審議をいただくわけでございますが、それらの御審議と相まちまして、そういう方向で地方自主財源の充実ということをやらなければ、いまおあげになりましたような過密、過疎の問題等は解決しないのではないかと考えておる次第でございます。
○山本伊三郎君 まあ包括的な答弁としてはそういうことであると思います。しかし、いま言われました地方制度調査会、私は二年ほど前にそれに参画しておりましたが、いろいろ論議したんですが、たとえば地方制度調査会から答申しても、この地方税と国税との税源再配分の問題でも、やはり税調のほうが優先しちゃって、もう地方制度調査会はぷいっとほかされちゃうんですね。したがって、結局税調の答申になると国税中心で、地方税は従という形のものが出てきておると私は見ておる。したがって、きょうは大蔵の主税局の方も来ておられますので、いま言われました事務の再配分はきょうはおいときましょう、これはなかなか委任事務がありましてめんどうですから。ただ、問題は財源の点で、地方税と、それから国庫支出金のことを言われたと思うんですが、まあ地方交付税も含むかもしれません。昭和四十二年度地方財政計画、総額四兆七千七百十四億、歳出歳入とも同じ数字でありますが、その間における地方税収入が一兆九千二百六億、その構成比は四〇・三%。地方財政計画には四〇・三%と出ておるけれども、ずっと過去二十五年からの決算額を見ると、はるかにこの構成比が低いんですね、地方税は。三五%程度しかなっておらない、こういうことで、自主財源が総体の収入の三五%ないし四〇%ということでは、地方自治の本旨というけれども、実はやっていかないと思うんですけれども、まあこういう抽象的な質問をしておると答弁しにくいと思うので、現実に申しますけれども、しからば自主財源を増強するという意味において、自治省は、本年は地方税の改正が出ておりますが、今後税目を指定されてどの点をどうするかという点についてお考えがあれば聞きたいと思います。
○政府委員(松島五郎君) ただいまお尋ねのございました問題は、私ども常に考えておる問題でございますが、なかなかむずかしい問題がございます。と申しますのは、これは申し上げるまでもないことございますけれども、地方税を総体として地方財政の中で何%かという問題、もとより重要なことでございますが、それが同時に三千有余の団体についても、ある程度普遍的に存在するような税金でなければ、たとえば東京都は一〇〇%になりましても、いなかの町村へ行けば一〇%であり、五%であるというような状態では都合が悪いわけでございます。そこで、そうなりますと、経済活動の非常におくれておりますような団体においても相当程度地方税で歳入がまかなえるようにしょうといたしますと、どうしても税金が零細な負担者に片寄ってくるという問題を避けることができないという悩みがございます。そういった面から、従来もしばしば税源再配分の問題が取り上げられてまいりましたけれども、たとえば法人税というようなものを譲り受けようということにかりにいたしましても、市町村、特に大きな市はそれで相当の潤いがございますけれども、いなかの町村で、法人などというものはおよそ存在しないようなところでは何らの恩恵に浴しないというような問題がございます。そういうようなところから、できれば普遍的に存在するような税種で税源配分を考えるということになりますと、まあ所得税のようなものは、これもある程度片寄ってはおりますけれども、比較的偏差が少ないということで、所得税の移譲というようなことがしばしば問題になるわけでございます。ところが、所得税の移譲につきましては、また、御承知のとおり、所得税を減税するが、同時に、それを住民税としては増税の形でもって地方団体が受けとめるということになりますので、一般の国民感情からいたしますと、所得税は安くなったけれども、住民税が高くなるのはおかしいではないかという反対もあるわけでございます。そういうようなことから、従来もしばしば考えていろいろ検討してきておりますけれども、なかなかこれというきめ手はございません。全体としてやはり常に努力をしながら、たとえば、たばこの専売益金の分配を多くして、本年も四・四%引き上げましたが、そういった方向で着実に努力を重ねてやっていく以外にないのではないかというふうに考えております。
○山本伊三郎君 いま言かれたことはそのとおりとは言いませんが、まあそういうことは考えられると思うんです。したがって、自治省ではいろいろ考えておられると思います。いわゆる所得割り、法人割りについてどう変えるとか、いろいろ考えられておると思うのでありまするけれども、いま言われたように、画一的に全国同じような税制で考えるというのは非常にむずかしいと思うんです、今日に至っては。言われたとおりです。もう地方交付税、あるいは、たばこの消費税、あるいは譲与税あたりを調整する以外にないと思うんですが、しかし、私は、もうここまで社会の実態が進んだ以上は、やはり大都市、中都市、あるいは小都市、農村ということで、やはり税制を地域的に考えることが必要な段階にきておるのではないかという気持ちもする。それは一般的な税制、税法というわけにはいかないでしょうが、何らかの措置で特例というものは認められるのじゃないかと思うのです。したがって、こういう点については検討されたことはありますか。
○政府委員(松島五郎君) 御指摘のとおり、私どももいろいろ考えてまいりますと、一つの結論的な到達線としては、先ほど先生がお述べになりましたような問題に突き当たるというような感じも最近いたしているのでございます。これほど人口が一部の団体に集中してきて、その集中は結局ほかの団体における減少になってあらわれてきているということになりますと、全国画一的な税制で、他の団体とひとしく歳出の一定割合が税金でまかなえるような税制を考えるということはほとんど不可能に近い状態ではないか。そうなりますと、むしろ税金でやれるところはできるだけ税金でやれるようにしていく。しかし、どうしてもできないところは交付税というような制度の運用によって考えていくというような割り切り方というものも、ある程度は必要ではないかという考えも持っておるのでございます。ただ、そうなりますと、団体に一体そういう差をつけること自体が、あるいは観念的な問題かもしれませんけれども、どうなるのかという重大な問題に突き当たりますので、私どもとしてはまだそこまで踏み切っていくというところまでは至っておりませんが、そういう点は十分考えられることであろうと思います。
○山本伊三郎君 大蔵省の主税局の方、ちょっといまの問題で。
○説明員(横井正美君) 松島税務局長からお話がございましたように、所得税の問題につきましても、過去におきまして税制調査会、先生からお話がございましたが、所得税を地方に移譲してはどうか、こういうお話もあったわけでございます。しかしながら、その方法が非常に技術的にむずかしいということ、それから、所得税については減税しておきながら、住民税が増税になるのは住民の理解がむずかしいということ、そういうような問題からいたしまして実現に至らなかった、こういう経緯でございます。で、特定の財源によりましてある程度片寄る、こういうような問題につきまして、まあ本年の予算の審議の過程におきましても、財源偏在の問題がいろいろございましたのですが、そういう点がございまして、財源偏在の問題がございますので、非常にむずかしい問題があろうかと思います。したがいまして、私どもとしましては、最終の支給は地方交付税等で考えるという制度によらざるを得ないんではなかろうか、かように考えております。
○山本伊三郎君 私の意見、まああとで申し上げますが、大体まあ政府の考え方、むずかしい点は私も同感であります。それはもう何もかもそんなやれるやつがあれば、何ぼ政府でも、やろうと思えばやったと思います。そうすると、結論からいうと、現在の場合は、地方交付税を運用して財源調節をやりながら地方団体の財政を豊かというと語弊がありますけれども、若干でも運用上やっていこうと、こういう政府の大体の考え方ですか。
○国務大臣(藤枝泉介君) まさに現在はそういうことでございまして、たとえば交付税についての急増の補正、急減の補正などをとっているのもそういう考え方でございます。ただ、これだけで非常に激変する社会情勢に応じられるかというと、なかなかそこには困難があろうかと思います。税制の面と交付税の面と両方考えながら、地方団体全体が一定の行政水準を維持できるようなくふうをしていかなければならないと考えます。
○山本伊三郎君 これはまあ東京などでは二十三区は特別区で、ちょっと東京のほうは調整しておりますから、例はちょっとあがりませんが、これは第二の都市の大阪の例でありますが、三十九年度の決算であります。国税、地方税を合わせて三千九百三十三億円が大阪市、法人を含めた市民が納税をしているわけであります。そのうち国税は二千八百九十五億円、約七三%、府税が六百八億円、これは一六%、肝心の大阪市の金車に入るのは四百三十億、一一%、こういう状態になっております。他の都市を見まするとこれほど顕著ではありませんが、大体こういう趨勢で国税が納まっておる。そういうことで徴税されたやつを、国税三税の三二%という交付税で調整されたのですが、しかし、実際の運用を見ると、その金が生きて運用されないような状態があるのですね。いま言われたように、地域的には非常に問題があると思われますけれども、各地方団体で見ると、地方交付税がくるという大体見通しもつくけれども、どうしても国庫支出金にたよらなければ仕事ができないというような状態が出ておる。したがって、非常に問題があるのです。したがって、これは大都市だけというのじゃありませんよ。いなかも同じような事情があると思うのです。そういう場合の地方団体の自主的な仕事ができるような組織に財政状態ができないかと思う。そういう抽象的なあれをやると時間がたちますが、たとえば地方譲与税がありますね。道路地方譲与税は、御存じのように、府県と指定都市にいっておりますね。これは道路財源として実は充てるようになっておりますね。ところが、目的税である軽油引取税、これと道路譲与税が道路財源として主たる府県を指定都市の財源になっておる。ところが、軽油引取税については、若干補正で、道路の延長、あるいは、また、それ以外に交通状態を考えて補正しているようでありますね。ところが、道路譲与税は、実はそういう補正をしていないというようなことになっておるのですが、その考え方はどういうことなんですか。これはひとつ財源再配分ということで非常に問題がある。
○政府委員(松島五郎君) 軽油引取税のほうはそれぞれの府県が徴収をいたしまして、そのうち指定地の関係につきましては、その指定地のあります府県から当該指定地に交付いたしております。その場合には、御指摘のとおり、道路の交通量を勘案いたしまして更正をいたしております。道路譲与税のほうは、実は全体を一つのものとしてとりまして、それを各府県に配分をいたします関係上、特定の県に、あるいは特定の市だけに補正を用いるということになりますと、いろいろまた府県間の問題が出てまいりますので、現在のところでは、御指摘のとおり、道路の面積と延長とに単純に案分するという方式をとっておりまして、交付団体につきましては一定の譲与制限がございますが、その制限分はもう一度交付団体に再配分する。この配分のしかたも、道路の延長と面積によって単純に配分しているわけでございます。御指摘のように、両方の配分のしかたに差異がございますのは、私も今日の段階となってみますと、あまり合理的根拠がないのではないかというふうに考えるわけでございますが、ただ、いま申し上げましたように、一方は、同じ県とその中にあります市との問題として解決できますけれども、一方、道路譲与税のほうは全県にわたる問題でありますので、なかなか府県間の利害関係もからんでまいりまして、改善がむずかしいという問題がございますが、将来の問題としては、その統一について検討をいたしてまいりたいと思います。
○説明員(秋吉良雄君) 道路譲与税の配分の問題でございますが、富裕団体につきましては譲与制限が行なわれているということは自治省からお述べになったとおりでございますが、この問題をどうするか、軽油引取税の場合と同じように扱うか、あるいはLPGと同じように扱うか、いろいろ問題があろうかと思います。過去におきましては、入場税につきましては、これは最初人口割りでございました。それから三十一年以降二割の譲与制限をするというようなことで、いわゆる不交付団体についても、その他の府県との財源調整をどうするかという基本的な問題でございます。したがって、そういった基本的な問題につきましては、今後自治省と十分相談をいたしまして検討を続けてまいりたいと考えております。
○山本伊三郎君 私の質問は、そういう点でありますが、大体この道路譲与税ができたのは、沿革はここで時間がありませんから言いませんが、わかっておるのですが、いわゆる国税の揮発油税の一部をなしておるということでありますが、私の言いたいのは、もちろん国税の揮発油税についてのウエートもありますが、もっと譲与税を著しく調整しなければいけないという話があったのでありますから、国税の揮発油税と道路譲与税との間のウエートを私はもっと多くすべきではないかと思うのですよ。いまの現状ですよ、いまの道路の現状。しかも、地方団体が受け持つ需要の実態から見れば、現在の道路譲与税では、おそらくそういう道路を受け持ってやるという、軽油引取税なんかも相当ありますけれども、行き詰まってしまっておる。したがって、ここで税制の改正のときには、いわゆるこの特別目的税である軽油引取税を、これもまあ上げるということについては相当問題がありますが、せめては道路譲与税で道路財源を豊かに地方にやるということが今日もう必要に迫っておるのじゃないかと思いますが、自治省としてはどう考えますか。
○国務大臣(藤枝泉介君) 御指摘のように、道路の整備か国道から地方道へ進んでまいります。それがだんだん重点になってくると思いますので、この地方道の財源につきましては再検討をしなければならない時期にきておると思います。新しい道路五カ年計画の詳細な計画策定にあたりましても、こうした地方の道路財源につきまして十分考慮をいたしてまいりたいと考えております。
○主査(多田省吾君) 速記をとめて。 〔速記注し〕
○主査(多田省吾君) 速記を始めて。
○山本伊三郎君 予算が上がらなければ自治省も困りますから、これは一番大事に考えてもらわないといけない。あなた以外にも、これは何ももっと専門的に知っておられますからいいのですが、やっぱり大臣の答弁をいただいておかぬと、今後地方でやるときに、局長というとえらく悪いけれども。 そこで、大臣、聞くだけ聞きますが、問題は、この間ぼくは一般質問やりましたが、総理は、電気ガス税はこれは廃止してもいいのだと、こういう構想で発言されたのでありますが、現在の地方団体における、特に市町村における市町村税でありますが、電気ガス税というのは、相当のウエートを持っておるのですね。たばこの消費税とあまり変わらないくらいのウエートを持っておる非常に有力な財源だと思うのですが、これを私はなくするということはけっこうなんです。大いに賛成ですが、やはり地方団体の財政から見ると、何とかかわり財源を考えてもらわないと、取るだけ取って、あとはおまえかってにせいというわけにいかぬと思いますが、その点について自治省、大蔵省当局の御意見をひとつ。
○国務大臣(藤枝泉介君) 御指摘のように、電気ガス税は六百億をこしておりまして、市町村税としては基幹をなす一つでございます。したがいまして、これはよきかわり財源がなければなかなか廃止をすることはできないような税でございまして、まあ総理も言明されておるのでございますから、われわれといたしましても、そうしたかわり財源を考えつつ電気ガス税に対処してまいりたいと考えております。
○山本伊三郎君 もう一つ重要な点で、電気ガス税の問題で、考え方の問題ですが、これは免税点を上げて、一般家庭消費についてはぼくは税負担を軽くすることは賛成です。しかし、相当多くの企業に対して税の特別措置的な考え方で減税をしておりますね、また免税をね。大口に対してそれだけ免税しなければならぬという思想ですね、日本の産業発展という、こういうこともいわれますけれども、あまりにも私は免税ないしは減税のいわゆるこの大企業の多量使用者に対する減税の分が多過ぎると思うのですが、これについてどう考えられておりますか。
○国務大臣(藤枝泉介君) 御承知のように、電気ガス税の工業用でございますが、基幹産業であり、その材料費の五%以上を占めるということで、いわばまあ原料課税みたいになっておるということによって減免の処置をとっておるわけでございますが、これは常に洗い直して、基幹産業であるかどうか、あるいは五%になっておるかどうかということで変えていっておるわけでございます。ただ、そういう五%以上も電気ガス税が占めるということは、やはり一種の原料保税みたいなものでありますので免税の処置をとっておるわけでございます。
○山本伊三郎君 もちろん税制は、物価問題、経済一般の問題に大きく影響することは一般質問で明らかにしたのでありますが、しかし、いまの実情から見ると、減免税されておる基幹産業を見ましても、やはり相当の利益をあげておるのですね。それを直ちに物価のコストにはね返るのだという考え方に私は賛成しがたい。やはり利益の中にこれは吸収されるものである。しかも、そのウエートを見ましても、あまりにも政府はそういう保護政策といいますか、基幹産業に対して、まあその他の産業もありますけれども、保護政策的にこの税制が行き過ぎている面があると思うのですよ。これだけではない。だから、この点は再検討をする必要があると思う、勇断をもって。これはわが党にも税制調査会のメンバーその他いるのですが、その点もある程度わかるといわれるのだが、出てくるのを見るとそれが出てこないのですね。しかも、地方財政に大きく響くのです。かわり財源がないというときでありますから、むしろそういう方向で私はこの電気ガス税の改正というものは必要でなかろうか、こういう考えでありますが、もう一回自治大臣、それから大蔵省の関係から聞きたい。
○国務大臣(藤枝泉介君) まあ考え方の一つとして御指摘のような点があろうかと存じます。ただ、こういう減免というのは、企業が利益をあげているかどうかということよりも、原料に課税をするということは適当でないというような考え方に立っておると思うのでございます、現在では。ただ、国の特別措置とあわせて、こうした特別措置についていろいろ再検討する必要はあろうかと存じております、
○山本伊三郎君 もう一点だけ。それで向こうへ行ってけっこうですから。私はそういう考え方、これは原料であるということについて、いま原料といえばコストに響くということです、考えてみるにね。ところが、一般家庭消費者は、これはもう日常生活の必要消費財です。だから、それが原料と同じような形に見るということでありますが、やはり会社の経営状態から見れば、これは吸収でき得る可能性までは考えるべきである。片っ方の家庭のほうは電気なくして今日暮らせませんから、そういう必要なものに対しての私は免税、減税ということはいいですが、利益をあげておる、それは原料だと見ている、それなら原料に全部税金かかってないかというと、そうでもない。ほとんどのものは税金税金で物品税かかっておるのですから、したがって、私は、電気ガス税という問題を検討するときには、そういうものをもう一ぺん考え直すべきであると、こういう私は思想なんです。もしそうせなければ、かわり財源といったってないですよ。それは持ってこられたらけっこうですが、かりにこれが改正されたときにどういうものを持ってくるといま局長言えますか。これをはっきり言うてもらったら、ああそうですがと賛成いたします。
○国務大臣(藤枝泉介君) そういう意味で、一方では家庭の必需品に対する課税、一方では企業については原料課税というようなことから総理がおそらく悪税ということばをお使いになったんだと思うのでございます。しかし、いま直ちにこのかわりの財源がここにこうあると言うことはできないのでございますが、そういう性格の税でありながら、一方においては、市町村税としては非常に中核的な税でございますので、かわり財源を見出しつつ対処してまいりたいと考えます。
○山本伊三郎君 大臣がおられぬでも、あとに専門家ばかり残っておるので、一ぺんきょうは忌憚ない意見を聞いてみたいのですが、いまの考え方について大蔵省の主税局としてはどういう考え方を持っておりますか。
○説明員(横井正美君) いま自治省からお話がございましたが、大衆課税であるというような問題は種々あるのでございますが、自治大臣からお話がございましたように、地方の非常に一般的な財源になっており、かつまた、伸長性もかね備えておるということで、この問題は今後慎重に検討する。財源の問題につきましても、地方財政の現状を詳細に分析いたしまして、自治省ともよく御相談して検討してまいりたい、かように考えております。
○山本伊三郎君 先ほどの大蔵省の答弁がなかったのですが、道路譲与税と国税、揮発油税との関係ですね、これはどうですか。いまの道路事業の状態から見ると、地方道が非常におくれておる。だから地方団体の財源を補強するという意味において、ある程度考える時期にきておるんじゃないかと思うんですが、その点についてどう思いますか。
○説明員(横井正美君) 今年度の税制改正に関します税制調査会におきましても、この地方の道路財源の問題はずいぶん議論の対象になったわけでございます。長期的な問題といたしましては、たとえば軽油引取税でございますが、ガソリン税との比較におきまして、その小売価格中に占める負担率が低いというような点が検討されまして、軽油引取税の税率の引き上げについて検討してはどうか、長期的な問題でございますが、そういうふうな問題が出ておるわけでございます。したがいまして、今後の長期的な問題としましては、道路財源全般の問題としまして税率の問題も検討してまいるということであろうかと存じております。ただいま自治大臣からお話がございましたように、道路計画が新しく改定になるという際でございます。その改定とにらみ合わせまして、ガソリン税の問題につきましてはなお検討したいと考えておりますが、四十二年度におきましては、地方財政計画ともにらみ合わせまして、それに見合いますような道路財源をきめようということで大蔵省としましては努力してまいったつもりでございます。御承知のように、市町村道関係で二十五億円というふうな予算も計上されておるというふうなことでございます。
○山本伊三郎君 それから、先ほどちょっと大蔵省の答弁が抜けておったと思いますが、先ほどちょっとこまかいというわけではないのですが、相当額が動くと思うのですが、道路譲与税に対する補正ですね、交通量に対する補正、これも相当大きい。現在の交通量による道路の棄損というものが非常に大きいのですが、それを考えずに、ただ道路の延長と道路の幅だけでやるという素朴な方法じゃ今日いかないと思うのですが、これはぜひひとつそういうことでやるべきである、いわゆる軽油引取税と同じ内容でやるべきだと思いますが、その点どうですか。そういう考えは大蔵省は管轄外だから知らぬと言うのですか、どうですか。
○説明員(横井正美君) 先ほど秋吉君からもお話し申し上げましたが、自治省ともよく相談いたしまして検討いたしたいと思います。
○山本伊三郎君 一歩一歩前進しなくちゃいかぬということで、そういうことから尋ねていきたいと思います。 そこで、もう一つ尋ねますけれども、この道府県の住民税ですね、道府県民税と市町村民税でありますが、これは発生したずっと歴史を見ると、府県税として出てきたようでありますが、大体シャウプ勧告によりまして、これは市町村民税にすべきであるということに一応なって、住民税は市町村民税オンリーということになった。それが昭和二十九年ですか、また道府県民税にされた。これは国税と地方税との配分の問題じゃないのだが、地方税における段階別の、いわゆる道府県と市町村の間の財源上から見ると、ちょっと私は逆行でないかと思うのですが、この点はやはり市町村民税に統一をすべきが正しいんじゃないかと思うんですが、その点どうですか。
○政府委員(松島五郎君) 御指摘のとおり、シャウプ勧告では、住民税即市町村民税として整理をされたわけでございますけれども、昭和二十九年に再び県民税が創設されました。その当時の経緯は、県も地方公共団体として、やはり広く住民に分担をしていただくという税種があってしかるべきではないか、こういうような考え方でできたものと承知をいたしているのでございます。県と市町村との間の税源の再配分をどういうふうに考えていくかという問題でございますが、御指摘のように、県民税をもう一度やめて市町村民税に統合すべきかどうかという問題は考えられる問題ではございますが、これも財源全体の構成をどういうふうに府県と市町村の間でしていくかという問題の一環として考えなければならぬ問題もございます。県から単純に市町村に移せば、それで問題が解決するというわけでもございません。したがいまして、その場合における県の税目構成というのはそれではいかなる形になるべきか、また、県税というような、一般県民に広く負担していただくような税金がなくてもいいのかどうか。負担の実体としての性格はどうあるべきかという問題にも関連してくるわけでございますので、私どもといたしましては、ただいまの段階では、まだ両方を統合して市町村税に再び一本化するというところまでは踏み切っておりません。
○山本伊三郎君 これはぼくはシャウプさんの考え方は正しい、全部私はいいとは言っておらないのですが、基本的な考え方としてはそうあるべきだと思うんですね。現在の道府県の事務の内容、市町村の内容、市町村が基礎的地方団体としてやっている事業の内容というものは、これは住民奉仕ということが一番基本的なことですね。府県の場合は機関委任、委任事務がほとんどですよ。政府が従来やっていたやつを実は地方団体ということで名をつけてやらしていることであって、その経費も、実はほとんどがそういう委任事務なり機関委任事務に使っている。これはもちろん補助金もありますが、そういうことを考えると、住民税は昔から戸数割りといいますか、町内で何かあればひとつ持ち寄ろうじゃないか、向こう三軒両隣りのひとつつき合いでやろうじゃないかという、そういう思想から出発していると思うんですね、住民税は。だから、そういう意味で、思想をしては、かわり財源を県に投下するかどうかということは別問題でありますが、思想的にはそういう税金であってしかるべきだと思うんです。そういう点の基本的な考え方は、若干税の配分という額にとらわれて、基本的な考え方についてぐらぐらしているんじゃないかと思うんです。したがって、住民税ほど応益的な性格を持っているものはないのです。たとえば均等割りというものをとっておるということから見ても、もちろん所得割りがふえて均等割りをふやしてないからウエートはだいぶ違いますけれども、そういう思想があるということを考えて、また府県の財源をとってきて市町村にやったらいいという、そういう簡単なことには考えていないが、税の性格からいってそうあるべきだと思うんですが、その点どうですか。
○政府委員(松島五郎君) 市町村は基礎的な地方団体として住民の日常生活に接触する部面を担当する、そういう意味で、市町村税の性格というものも、それにふさわしいものであるべきだということから、シャウプ税制におきましては、御承知のとおり、住民税と固定資産税を中心にした税制が組み立てられたわけでございます。その後、県民税ができましたのは、先ほど申し上げましたように、県も普通地方公共団体として存在する以上は、やはり広く住民に負担をしていただくという住民と税のほうのつながりというものも必要である、こういう考え方で出てきたものと承知をいたしておるのでございます。ただ、それでは県と市町村とどちらが住民の日常生活により多く接触した行政を行なっておるかということになりますと、御指摘のとおり、市町村は、まさは基礎的地方団体としてそのような性格を強く持っておるわけでございます。したがいまして、税金をかりに整理するというような場合に、県民税を市町村民税に移せと、そういうこともそういう点から一つ成り立つと思うのでございます。ただ、現在でも、新しく県民税がつくられましたときから今日まで、県民税のほうはそういうことで市町村民税の一部を移譲したわけでございますけれども、そういうことからその負担は市町村民税よりもはるかに低いものに構成をされておりまして、そういう意味では両面成り立つような形で少なくとも構成されたと考えられるのでございます。ただ、今日においても同じ評価が成り立つかどうかということになりますと、またいろいろ見方があろうかと思いますが、私どものただいまの考え方といたしましては、やはり県も地方団体としてその地域住民との間で何らかの負担という面でつながりを広く持つという税金があるべきではないかと、そういうことになりますと、やはり県民税というようなものが考えられてもいいのではないかというふうにただいまのところでは考えておる次第でございます。
○山本伊三郎君 これは、法人の所得、個人割り、法人割りも同じようなことが言えますが、やはり考え方を統一していかぬと、住民税だけが府県に分割される――たばこの消費税もそうでありますけれども、たばこの消費税は財源配分ということで一応考えられますが、こういうぐあいに二つに取られるということは、合わした額は一緒でも、二重に取られているといった感覚が出るわけですね、住民感覚からすれば。いや、市からも取られ、県からも取られる、こういう感覚が一つあるんですね。これは為政者として考えなければならぬ。額は同じ合わした額でもね。そういうことがある。 それともう一つは、住民税が、道府県民税の場合は税率は違うのですね。道府県民税はいわゆる比例税率でやっておられますね。それから市町村の場合は累進超過税率をもってやっておられますね。ここにも一つ問題があるんですね。これは相当このときに論議を国会でやりました。やったわけですが、いろいろ答弁されましたが、なぜ道府県民税だけが比例税で税率をきめ、百五十万円以上は千分の四ですか、四%、それから百五十万円以下は二%というような税率になっておりますね、これはどういう根拠があるのですか。
○政府委員(松島五郎君) 住民税は、先生御承知のとおり、広く住民に負担していただくという税金でございますので、所得の再配分というような機能を持ちます所得税とは違って、累進構造をあまり強くすることは住民税としては適当ではないのではないかという考え方が一方にございます。そういうことから、税制調査公等におきましても、現在の市町村民税の累進構造それ自体ももう少しフラットなものにすべきではないかという御意見が出ておるのでございます。県民税については、もうすでに移譲のときのいきさつ、あるいはその後の所得税の税源再配分のときの経緯から、その方向に向かって一歩そういう意味での前進をしたわけでございますけれども、市町村民税につきましてもそういう意見がございます。これは実現を見ませんでしたが、昨年の税制調査会の答申におきましても、所得税から税源を移譲する際には、住民税を若干税率を整理をいたしましてなだらかなものに累進構造をしようという答申もあったわけでございます。方向といたしましてはそういうような方向が考えられているわけでございますけれども、フラットにするということは、要するに上のほうを下げるということになるわけでございますので、おのずから減税という問題になってまいりますと、その財源をどうするかという問題に突き当たります。むしろ減税をすべきは課税最低限の引き上げのほうが優先すべきではないかというような御議論もございます。そういうような点から、なかなか税率までフラットにして減税するということができかねるというような状態から、今日、市町村民税のほうは累進構造が県民税に比べてきつくなっておる、こういう状況でございます。
○山本伊三郎君 その考え方は、私は全く反対です。なるほど、地方税は、特に住民税は、いま言っている応益主義でやるということでフラットだという考え方は、昔はそれでできたと思う。今日のように、所得格差が非常に多くなっておる。若干縮まりつつありますけれども、今日、非常に所得格差がありますね。したがって、私は、昔の考え方だけで税源を求めることはできない。この前の、道府県民税が比例税にされたときの一つの話では、そうすると、非常に税源が片寄る。所得の多い層、特にいえば都市に相当片寄ってしまう。片寄るのじゃなしに、高くなってしまう。そういうことではいけないということで比例税にしたんだということも一説に聞いたのですが、私はやはりいまの所得に応じて応能的に負担するということが必要じゃないかと思う。たとえば一般サービス、市のサービス、府県のサービスを見ても、金持ちの人は原則として大きい屋敷を持っておりますね。片一方一般の庶民の連中は、一間六畳くらいで、一軒に何世帯か住んでおりますね。その場合における市のサービス行政の負担というものは、相当変わってきます。そういう実態からいって、単に応益主義だからこれはフラットにして家は税率は同じくらいにしたらいいじゃないか、こういうわけです。同じにしても、額の多い人はたくさん出すんだと、こういう思想だと思うのですが、私はそれではいかぬ。したがって、いまの市町村税における超過累進課税というものをこれまた同じように比例税にしてフラットにするという考え方は、私は受け取れぬと思うのですね。それはもう改悪です。むしろ道府県民税のほうを考え直す必要があると思う。もし片寄るというようなことがあれば、大都市に大きい府県民税が集まるようになれば、またそれは財源調整というようなところで考える一つの技術があると思う。そういう基本的な考え方の違いということについて、自治省として逆行しておると思うのですが。
○政府委員(松島五郎君) 御意見のような考え方は、もちろん十分私どもも考慮してまいらなければならぬと思います。ただ、私どもは、住民税と申しましても、現在の体系では、所得に対する課税の一つの種類と考えられるわけでございます。そこで、常に、税源再配分というような問題の場合にも、所得税との間の税源再配分というようなことが住民税については考えられております。ということは、結局、所得に対する税として、県民税、あるいは市町村民税、あるいは所得税全体を通じてどうあるべきかということが中心として考えられていかなければならないと思います。その上に立って、それぞれの税の性格に即して、税率なりあるいは税の構成をどうしていくかという問題であろうと思います。そういうことを考えますと、金持ちからうんと取る部分は所得税にお願いをして、住民税としては同じ所得に対する課税でも、広く納めていただくというような部面を受け持つと申しますか考え方で税の内容を規制していくという考え方があってもいいのではないか、かように考えておるわけであります。
○山本伊三郎君 所得税と住民税とは性格が違うと言われますが、私は基本的に反対です、明らかにしておきますけれども。しからば、そういう方向でやって、所得税でうんと格差をつけていっても、所得税だけではそうはいかない状態になってきているんですよ。なるべく上のほうには限度を下へ下げてやろうという思想がいまあるんですよ。それは、現在、累進超過率が非常に大きいんですけれども、われわれとしてはもっとやってもいいと思うんですよ。思想が違うから、あなたはそう賛成せぬか知りませんが、現在、実際問題として、これはぼくは大蔵委員会に所属しておりますが、今度やろうと思いますが、課税最低限今度は七十三万九千何ぼですかと言われたのでありますけれども、実際あれで標準世帯での最低限だといっていけると思ったら、大間違いですよ。考えてみなさい。それは、あなたらは、職務の上で、ここで山本さん賛成だと言うと首があぶなくなると思って言わないかもしれないけれども、現実を見てみなさい。それは、東京都内でも、私の住んでいる付近を見ましても、相当所得格差によって違いますよ。しかも、迷惑になるのは、自動車税は出しておるけれども、自動車の車庫もつくらずに、道路に三台も五台も並べているんですよ。朝はそれに乗って出て行く。ぼくははっきり言います。国会でたまに帰るけれども、そういうぐあいに都なり市なりの実際もうじゃまをしているんだから、サービスと言えぬかもしれないけれども、逆に言えばサービスだ、道路を占用しているのだから。そういう人に対して見過ごしているようでは、国民感情から許せぬですよ。車庫がなければ自動車を買うたらいけないというけれども、一体、現在、車を持って車庫を持っている人を調べてごらんなさい、警察庁を通じて。いなかで、私のところは、ほとんど車庫がないですよ、ほったらかしている。そういう実は状態なんです。こういう点を実際に無視して――これはみな税金にかかってくるんですよ。ない人はつつましやかにいわゆるアパートで暮らしている。その人の税金も同じような率に考えるということでは、国民感情が許しません。どんなに説明したって許しません。そういう点はどうですか。
○政府委員(松島五郎君) なかなか、一般の方に理解をしていただくことは、むずかしいことでございます。先ほども申し上げましたように、所得税から税源を住民税に移譲する問題にいたしましても、同じような議論があるわけでございまして、所得税をその分だけ減税をしてその一部を住民税として回す。すなわち、全体としての負担を見れば、同じ所得に対する従来よりは減税になるといたしましても、所得税の減税は当然のことである、住民税は増税である、こういうふうに理解されるわけでございますから、ただいまお話しになりましたような問題につきましても、私どもは、住民税、所得税を通じて累進課税を考えていけばいいのではないかというふうに申し上げましても、一般の方になかなか理解をしていただくことは困難ではあろうと思いますけれども、私は、住民税の性格、所得税の性格からいって、そういうふうにあるべきであり、それをまた一般の方に理解していただくように努力をしなければならぬと、こういうふうに考えております。
○山本伊三郎君 ぼくはそういうことはなかなか実現はしないと思いますが、いま直ちにそういう比例税にして、財源は大体いまのような財源を確保できるというようなお見通しですか。市町村民税を比例税のような形にして、フラットのような形にした場合に。
○政府委員(松島五郎君) そこで、先ほども申し上げましたように、比例税とは必ずしもいかないまでも、できるだけ累進度を引き下げようということで、昨年度も国から所得税で三百億程度の減税をよけいやっていただいて、そのうち二百四、五十億を住民税として納めていただく。その場合に、税率の若干調整をする、こういうことが考えられたわけでございます。しかしながら、そのこと自体も実現を見ませんでしたことは御承知のとおりでございますが、そういうような状況にございますので、財源なしに税率をフラットにしていくというようなことはとうていできないというふうに考えております。
○山本伊三郎君 その論議は、その程度にしておきましょう。それは、具体的な問題が出れば問題になると思いますから。 それでは、先ほど申しました地方財源の確保のためには、もう現在、国税、地方税の税制の上からなかなか調節しにくい。したがって、地方交付税によらざるを得ないといいますが、現在の地方交付税は、国税三税の三二%になっているのですが、これを引き上げる考えがあるのですか。
○説明員(鎌田要人君) 現在の交付税率三二%という率は、大ざっぱに申しまして、国税三税の三分の一ということでございます。御案内のとおり、国債発行下の地方財政の計画的安定的な運営というものを確保いたしますために、昨年の十二月八日でございますが、地方制度調査会が答申をいたしたわけでございます。この地方制度調査会の答申におきまして、国税プラス国債の発行額に、過去十カ年間に国から地方に移譲された交付税、四十一年度の場合でございますと、これに例の特別事業債のうちの九百億相当分が加わるわけでございますが、これらの占める経験的な比率二三%を適用した程度の額を、特別の事情がない限り、国と地方との間の財源配分のめどにすべきである、こういう意見があったことは、御存じのとおりでございます。この考え方自身につきましては、後ほどあるいは御質問によりましてさらに展開されるかと思いますけれども、大蔵省のほうからは国債を分母に含めるということにつきましては、強い異論がありまして、ただ、この考え方につきましては、私ども、従来のような国と地方団体の歳入、歳出の積み上げ計算によって差額をその年その年で財源を埋めていく、こういう考え方に対しまして、上からといいますか、総ワク的にといいますか、一応国と地方との間の財源の持ち分というものをきめる、こういう形で新しい発想といいますか構想を含んでいる、こういうふうに考えておりまして、この構想というものをさらに精緻なものとして発展させていきたい。その過程の中でこの交付税率の問題というものを考えられていかなければならないだろうと思います。 いずれにいたしましても、先ほどから御議論のありますように、地方税、交付税双方のからみ合いで、この率の問題は片方におきまして地方団体に負荷される事務の量を見ながらきめていかなければならない。三二%でおしまいと、こういうことは考えていないわけでございます。
○山本伊三郎君 地方交付税率の引き上げ、それは簡単にやれないとは思いますが、現在、地方財政は、四十二年度は、私が調べた上では、地方税そのものが伸びる。したがって、国税も伸びるから、地方交付税の額、交付金もちょっとふえるからという安易な考えでおりますけれども、しかし、それと引きかえに事務はますますふえてくる。したがって、これだけではいけないと私は思いますが、自治省としては、将来交付税率を考えなくちゃならない、また、その他国債発行に見合うところの財源を確保してもらわなければならない、これはもっともな話でありますが、大蔵省としては、国債発行によって地方交付税に反映する点、また、国債によっていろいろ公共事業をやるのでありますからして、それに対する地方団体の負担は多くなってくると思うのですが、それは、起債またはその他の特別交付金と申しますか、そういうもので考えていこうということか、あるいは、地方交付税率を上げてそういう財源の裏づけにしようと、こういうことであるか、どちらですか。
○説明員(秋吉良雄君) たいへんむずかしい問題でございまして、先ほど自治省からも触れましたように、国債発行下における地方財政の安定的の恒久的な一つのめどといたしまして、いわゆる二三%の答申があったわけでございますが、大蔵省といたしましては、地方制度調査会の答申についてできるだけこれを尊重して実現をはかるという姿勢については変わりはないのですけれども、この問題につきましては、いろいろ基本的になお検討を要する問題が多々あったわけでございます。大蔵省といたしましては、まず、二三%の中に国債を含めまして、その二三%にする、つまり国税と国債と同一に論断することについてはやはり問題があるのじゃないかということをまず指摘してみたわけでございます。 さらに、先ほど地方交付税の問題だけのようにあるいはおとりになったかと思いますが、要するに、国と地方の税財源の配分の問題は、何と申しましても、すべて事務配分ということがもう前提になりまして、それによって財源あるいは税源の配分ということが考えられる必要があるわけであります。その際に、国といたしまてしは、国税収入、あるいは国債収入、あるいはその他の収入、専売益金というようなものもございます。地方につきましては、交付税のみならず、地方税がございます。あるいは、たばこ益金に相当するたばこ消費税という制度もございます。その他の地方税収入というものもございます。したがいまして、単に二三%についてのみこれを議論するのはやはり片手落ちじゃないか、全体の国税、地方税収入、さらにそういったものもあわせ考えて、はじめて問題の全体的把握が可能である、そういったようなことを考えたわけでございます。 さらにまた、国債発行についてはいろいろ議論があろうかと思いますが、政府といたしましては、国債発行についての趣旨は、民間の蓄積を培養し、その民間の蓄積を利用いたしまして社会資本の充実をはかっていくということに趣旨はあるように私どもは承知をしているわけでございまして、国債発行ということは、これは単に国のみの問題でなしに、やはり地方団体として協力すべきのが筋合いじゃないかというふうに私どもは考えておるわけでございます。やはり国と地方との財政運営の基調を同じくして、はじめて、国全体、地方全体がうまくいくのでございまして、その意味合いからいたしますと、大蔵省といたしましては、いろいろ議論があろうかと思いますが、国債発行に対応するものといたしましては、将来の地方税源の見返りになりますところの地方債の発行を考えてしかるべきじゃないかということも考えたわけでございますが、いずれにいたしましても、この問題は非常に重要でございます。いろいろな問題を含んでおりますから、今後とも自治省とも相談いたしまして、十分慎重に検討いたしたいと思います。 なお、地方交付税の税率の引き上げの問題でございますが、これはいわば国と地方の財源配分の一つの接点みたいなものでございまして、要するに、国の財政、地方財政の全体をながめて、はじめて解決すべき問題でございます。したがいまして、地方交付税法の六条の三の二項にございますように、釈迦に説法かと思いますが、地方の財政事情が将来にわたって引き続き著しく悪化しておるというようなときに、はじめて地方の行財政の改革あるいは地方交付税の率の引き上げができるということからいたしまして、国、地方全体の問題として検討すべきことである、かように承知しております。
○山本伊三郎君 国債問題を含めた問題については、またの機会に大臣に聞きたい。これは大蔵委員会で聞きたいと思うのですが、国債は単に地方財政との問題だけでなくして、いろいろな意味が含まれておりますけれども、きょうは地方財政の関係で取り上げているわけなんです。地方債でこれをまかなってもいいように言われますが、これは簡単にそうはいかないんです。国債と地方債においてはやっぱりおのずから性格が違うと思うんですね。国債の場合は、大蔵省といいますか政府が考えて、そうして国会で承認すればそれができるのでありますけれども、地方債を各地方団体がやる場合には、相当の制約があります。したがって、地方債ですぐまかなうということはなかなかいけない場合がある。国債の場合は、いま言われましたけれども、景気刺激ということもこの前あったと思いますし、いわゆる社会資本の増強ということによって国民の産業活動を活発にするということも一つ含まれておると思うのですが、地方債の場合は、住民の福祉ということを重点に地方債は使うのですね。したがって、そのはね返りというものは、これは国債のようなものが出てこないのじゃないかと思うのです。というのは、たとえば地方債の場合に、いま地方で一番困っているのは焼却処理、終末処理の問題です。これは現実の問題であるのですけれども、これを整えるということで借金をするということは、これは産業活動というよりも、日常市民生活のサービスということで地方債を募ることは、国債の場合と若干その点が違うのですね。しかも、地方債を申請しても、自治省は、地方債の計画があって、これをなかなか認めないんです。申請しても認めないでしょう。なかなかむずかしいことを言ってやっております。こういう状態が地方財政を非常に困らせておるのだから、大蔵省の言うのと違って、国債発行と地方債とはだいぶ迷うんです。しかし、地方債計画をきめるときには、自治省も相当苦労しておると思う。それと同時に、地方債はこれは借金でありますから、借金してもいいというところもあります。それで自分の仕事をしたいというところもありますけれども、それを返済するときには相当な財政負担を地方団体は負担しなければならない。利子補給をしてやろうということもたまにはありますけれども、結局その団体の負債になります。こういうことを考えますと、国債と地方債とは私は同一に考えてはいかないと思うのですが、自治省の考え方はどうでしょうか。
○説明員(鎌田要人君) 地方債につきましては、自治省はわりと明確な考え方を持っておりまして、いわゆる公共事業と申しますか、一般的な公共事業、補助事業の財源に起債を充てるということはできるだけ避けてまいりたい。起債を振り向けてまいりますのは、いわゆる地域の住民の生活に直結し、あるいは地域の特性に応じまして開発をはかっていく、こういったいわゆる単独事業の系統でございますとか、あるいは準公営、公営といったような独立採算でまかなえるもの、こういった事業に起債というものは重点的に振り向けてまいりたい。また、そういうことで毎年度の地方債計画もセットいたしておる状態でございます。
○山本伊三郎君 まあそれには私は相当議論すべきことがあるのでございますが、時間もございませんので先に進みますけれども、地方債そのものについても相当に私は問題があると思います。 それで、総括的に聞きますけれども、現在、巷間伝えられるところでは、二割自治、三制自治、あるいは一割自治とかいわれておりますけれども、自治省では、あれは巷間の一つの話だと流されればそれはそれまでだと思いますけれども、現実はどうなっておりますか。いわゆるひもつき財源でなしに、国からの干渉なくして仕事をできる財源が、これはまあ団体によって違いますが、総体的に考えて一体どれくらいの余裕財源があるか。自己の仕事をするための財源がどれくらいあるか。それが二割とか三割とかいわれておりますけれども、その二割とか三割とかの出てきた根拠、そういうものについてひとつお聞かせ願いたい。
○説明員(鎌田要人君) 二割自治、三割自治という話が出ましたのは、私の記憶に間違いがございませんでしたらば、私どもの役所で昔から出しております「地方財政」という雑誌がありますが、この「地方財政」の昭和三十六、七年ごろでしたか、ちょっと正確なバックナンバーを調べたほうがいいと思いますが、それに、ある大学の財政学の先生が二割自治、三割自治ということばをお使いになったのが、私の乏しい見聞では初めてでございます。その言われた意味は、地方団体のいわゆる一般財源――税、譲与税、交付税でございますが、一般財源の中で、まず人件費、それから交際費、旅費、それから建設事業の中でいわゆる補助事業、それから災害復旧でございますね、こういう黙っていても払わなければならないものをとってまいりまして、その残りの一般財源――でございますから、いわゆる単独行政費、単独事業費というものに充てられる財源というのが、一般財源の総体の中で二割ないし三割だ、こういうところから、二割自治、三割自治ということを言われたように記憶しておるわけでございます。私、静岡県に勤務いたしておったわけでございますが、ぴったり二割五分でございまして、その意味においてはこの説は正しいわけでございます。
○山本伊三郎君 そういう考え方は、私はちょっと基礎が違いますけれども、四十一年度の地方財政計画で調べたところ、きょうちょっと持ってこなかったのですけれども、いま言われたように、一般行政費のうちのいわゆる補助事業でない、事務でないものと、それからいま言われた公共事業の単独事業費と合わせますと、ちょうど地方財政計画の総額の二〇%ぐらいに当たるような数字が出たんですね。いま言われたのがそういうことだと思うんです。しかし、正確に言うと、それすらも、実は、単独事業といっても、市民にこたえたことでなくして、いわゆる国のほうの事業に即してやらなくちゃならぬ問題が地方団体にたくさんあるんですね。あなたも、専門家で、地方団体におられたのだからよく御存じだと思いますが、府県とまた市町村とではその趣を異にしていますね。そういうことでありますから、現在二割五分、まん中をとって二割五分と言われましたが、二割五分もないところの市町村が非常に多いと思うんですね。ないどころじゃなしに、借金しなければできないという状態がたくさんあるんですね。こういう状態は自治省は認識しておりますか。
○説明員(鎌田要人君) 認識いたしております。
○山本伊三郎君 そう簡単に認識していると言われると、罪状を認めたようになりまして、これ以上追及することができないんですけれども、そういう実情をどういうことで救済していくかという、救済ということばは悪いけれども、緩和していくかという方策が必要だと思うんですね。これについて自治省当局はどう考えておりますか。
○説明員(鎌田要人君) これは、とうてい私がよく答え得るところではございません。広く衆知を集めて意見をまとめるところであろうと思うわけでございますが、私ども率直に地方財政の実情を見ましたり、あるいは自分で経験をいたしました感じからいたしますと、何と申しましても、これは税、交付税、譲与税、いわゆる一般財源が乏しいということが基本でございます。それから歳出の面におきましては、やはり国のこまかな干渉、補助負担金というものを裏づけにするこまかな指示というものが多過ぎるということでございます。したがいまして、先ほどからお話がございますような税源をふやすということは、当然国と地方との間の税源の移譲という問題が中心になると思います。所得課税の移譲という問題もございましょうし、あるいは道路目的財源の移譲という問題もございましょうが、そういう形で税源をふやすということ、それから補助負担金を大幅に整理いたしまして、これを一般財源に振りかえていく、こういう形、こういうことを行なうことによりまして地方の一般財源というものの割合を高めていく、これがいまのいわゆる何割自治というものを高めていく道だと、こういうふうに考える次第でございます。
○山本伊三郎君 ずばっと申し上げますが、いま、そういう地方団体、中小地方団体が困っておるのは、小中学校の建設費のウエートが大きいことですね。いなかへ行くほど財政負担の比率が多くなってきておりますね、学校建設の。したがって、そういう点において、これはずばり言いますけれども、いま言われたけれども、なかなか一般財源を回せと言ったって、回しませんよ。それは、何ぼ国会で論議したって、そんなもの回せないですが、ひとつ大幅に起債を認めて、そして、借金だから地方団体はあとで困るけれども、これを政府が何年計画かで利子補給なりまた何らかみるという方法で考えられるということはどうですか。借金政策を奨励するわけじゃないですけれども、行き詰まっておるいまの財政を建て直すことを、いま言った税の再配分といったって、なかなかできない。しかも、先ほどから地方財政について言っても、なかなか財源がふえない。地方交付税もなかなかふやせない。だから、借金で当面のいわゆるいなかと都会とのそういう教育設備の格差というものを早急に解決するという、これは一つの例でありますけれども、方法はそれ以外にないと思うんですがね。どうですか、ほかにあればひとつ教えてもらいたい。
○説明員(鎌田要人君) おっしゃるとおりだと思うわけであります。ただ、それにつけ加えて申し上げますと、義務教育の施設につきましてもかなりの超過負担がございます。この超過負担の解消というものを一方で行ないながら起債をつけてやると、こういうことが手っとり早い方法であろうと思うわけでございます。
○山本伊三郎君 超過負担を三年か四年で、現在まだ千億程度あると思うんですが、解消すると言われるのですが、それは、なんですか、その単価基準はしょっちゅう実勢より低くなっているんですね。いまの千億を解消するという数字だけではいかないと思うんですがね。今後とも実勢価額に合わすように、そこを合わしてやらぬと、いまのやつをなくしたけれども、また次の年度にふえてくるんですからね。この点の計画はどうなっていますか。
○説明員(鎌田要人君) 超過負担の解消という問題につきましては、昨年非常に国家財政も苦しいときであったわけでございますが、三百三十一億の超過負担の解消が行なわれ、また、ことしも二百六十六億の解消が行なわれておるわけでございます。この中身といたしましては、やはり義務教育諸学校の建築単価の是正というものも含まれておるわけでございます。ただ、この超過負担の正確な中身というものは、これはもう釈迦に説法かもしれませんが、なかなか複雑怪奇でございます。したがいまして、今年度から一つの新しい試みといたしまして、大蔵省、関係各省、自治省の関係官の間で協議会をつくりまして、一応超過負担の中身というものを洗ってまいりながらその是正を考えていくと、こういう新しい動きも一つ示しておるわけでございますので、そういうものも含めながら、実勢に応じた超過負担の解消ということをなお推進してまいりたいということを考えておる次第でございます。
○山本伊三郎君 どう説明されても、私は、納得といいますか、現実を処理するものにはもうすべてが手おくれになっておると思います。したがって、まあここで論議したって、それは一つの価値はあると思いますが、十分その点は皆さん方実務家でありますから考えなくちゃね。それは、赤字を出さぬ団体も相当ありますがね。赤字を出さぬ団体は必ずしも財政状態がいいと思ったら、間違いですよ。やるべきことをやれずに、歯を食いしばって実は小学校の改築もできずに危険な校舎で勉強しておるというところもあります。道路も、どろだらけの市町村道路がそのままになっておる。いなかへ行ったらおわかりだと思います。こういう実態というものを政府はもっと把握をして、それはむろんハイウェイがりっぱにだきるということは、外国から来た場合に、やあ日本はりっぱな道路をつくったといわれますけれども、私も先年ずっと回ってまいりました。ローマでもパリでも大都会はもちろんのこと、いなかへ行っても道路は整備されて、いなかへ行くほど車が少ないから非常に整備されております。公園もしかり。日本の場合は、比較的東京は公園は整備されておるが、いなかへ行ったら公園はありませんよ。いなかはたんぼのあぜ道で遊ぶということは、これはしきたりになっておるようですね。こういう状態です。しかも、本年度百二十億の地方財政交付金ですか、とられたのですが、このうちには市町村の道路財源を一部見ておるというけれども、ほんのわずかでしょう。とにかく慰めにやったという程度で、こんなもので道路はよくなりませんよ。こういう点で、ぼくは、大臣がおればよかったのですが、いられないが、私は地方行政におりませんからたびたび言えないが、こういう点を考えなければ、自治省が幾らどういう宣伝をしたって、地方では実はもの笑いだ。これはまあ自治省だけじゃありませんよ。大蔵省あたりでも一体どう考えておるのか。しかも、税金は高いと、こういう声ですよ。したがって、私は、極言すれば、ほかの国家事業も大事であるけれども、一番住民の福祉なり生活に直結する地方団体についてもっと重要視すべきである。国会では、佐藤総理は、東京都知事の選挙を通じて、地方団体の必要性ということを非常に強調されておるが、実態は決してそうではない。これは大蔵省も十分考えてもらいたいと思う。東京のまん中に住んでいる人と、いなかに住んでいる人についての格差が、非常にありますね。こういう点を十分考えて、今後地方財政をひとつ運営してもらいたいと思うんです。いま言われたことは、非常に失礼な言い方か知れませんが、わずかな時間でありましたが、言われたことについては、一つとして納得するところはございません。残念ながら。ただあなたのほうは立場上そういうことを言っておられるだけであって、私らが地方を回ったときの見聞から見ると、私は納得するところは残念ながら一つもない。しかし、あなたらが努力しているところの努力は私は買うておりますよ。しかし、現状から見ると、私はそういうものは見られない。そういうことを言って私は質問を終わりますが、最後に、これは一番問題になっております今度の財源確保で、たばこの消費税が、この間自治大臣もちょっと触れられたのですが、それは一つの大きい財源として考えておるということですが、大蔵省はどうですか。これは主計局長がわしに答弁したのでありますが、私は、たばこの消費税をふやすということは、地方の財源の一つの大きな確保だと思うんです。これは徴収事務費も非常に少なくて済みますから、まるまる入るいわゆる地方財政収入でありますからね。ただ、それでたばこの価格を引き上げて、その余剰をもってこれを充てるということになると、これは国民一般が困りますから、この点は大きい問題で、皆さん方が答えられるかどうか知りませんが、しかし、現在のたばこの価格というものについては正当であるかどうか、いわゆる現在の物価水準から言って正当であるかどうかということもこれは吟味しなければならぬ。これは主計局長も、はっきり言わぬけれども、そういうことを言っておる。したがって、たばこの値上げというものを私は近い将来にどうしても政府は考えるだろうと思うのですが、その際、これはそう言うとあなたはもう答弁できぬでしょうが、その際に、たばこの消費税も当然引き上げるべきであるという考えでおるかどうかということ、これだけ大蔵省に一つ考え方を聞いておきたい。
○説明員(秋吉良雄君) あるいは横井税制課長からのほうがいいかもしれませんが、私から便宜説明させていただきまするが、現在のたばこ消費税は、二四%が四・四%引き上げられまして、二八・四%になっておるわけでございますが、これによりますと、専売公社が国に納付する納付金とそれからたばこ消費税の総額とは一挙に逆転をしてまいりまして、たしか五一・四%が地方のほうに回るというようになっております。これについてはいろいろ議論がございまして、現在の専売制度が国の財政専売ということである以上は、いろいろ問題があるのじゃないかという議論がございます。したがいまして、たばこ消費税率の引き上げについては、非常に慎重にやらなくちゃいかぬと思います。今後たばこが引き上げになった場合はどのようになるかということでございますが、これはいまここで確定的な御答弁は申し上げかねますが、いずれにいたしまして、大蔵省といたしましては、財政専売であるという見地に立ちますと、たばこ消費税の引き上げについては消極的な立場にならざるを得ないということを申し上げたいと思います。
○山本伊三郎君 自治省の財政当局は……。意見は合わぬと思うけれども。
○政府委員(松島五郎君) 自治省といたしましては、地方財源を常に増加していくという基本的な考え方をとっておるわけでございますので、この点は、大蔵省と私どもとの見解は、国会に御審議をいただきます段階においては統一されてもちろん提出されるわけでございますけれども、それまでの途中の段階におきましては、自治省のほうは大蔵省と立場と主張が違うわけでございます。ただいまの問題につきましても、私は、いま申し上げました地方財政強化という基本的立場に立って、具体問題が起きました場合には対処してまいりたいと考えております。
○山本伊三郎君 じゃ、私はこれで……。
○主査(多田省吾君) 以上で山本委員の質疑を終わりまして、次に石本委員の質疑に移ります。石本君。
○石本茂君 私は、二つの事柄につきましてお伺いしたいのでございますが、その一つは、先ほど来の御論議の中でも、地域の財政の財源云々ということがありましたが、こういう財源を基本的に掘り出す力というものは、地域にあります住民の皆さまの健康の保全ということがその先に一つの前提としてあると思うのでございますが、現在、僻地あるいは離島等に参りますと、ほとんど医療体制というものが整っていないように思います。もちろん、これは医務行政につきましては厚生省所管でございますので、厚生省はここ十年来、僻地医療対策につきましてはいろいろと措置をしてきておられます。しかし、実態を見ますと、行なわれておるそのものがいまだ生きた姿になっておりませんで、前進していない。今日なお僻地に参りますと、そこに医師もおらない、医療従事者であります看護婦も助産婦も何もおらぬということで、この地域におられます住民の皆さま方は非常に不安な気持ちで毎日の生活を送っておられるわけですが、いまちょっと申しましたように、医務行政は厚生省所管が本然であるのですが、自治省におきましては、こういう問題等におきまして、まさか関係がないということで放置されておりますのか、あるいは何らかの措置をされておるのかどうか、まずお伺いしたいと思います。
○説明員(鎌田要人君) お尋ねの点でございますが、自治省といたしましては、辺地に所在する市町村あるいは当該辺地、こういったものに対しまして当然ながら必要な財源というものを確保するということが私どもの任務の一つでございます。そういう意味合いにおきまして、ただいまお尋ねになりました僻地診療所につきましては、まず端的に第一に、特別交付税におきまして厚生大臣が僻地出張診療所として認定した診療所でございまして市町村がその経費を負担するものが、昭和四十一年度の特交で申しますと三百五十三カ所ございます。その三百五十三カ所につきまして一カ所当たり四十五万円ずつでございますから、約一億六千万円でございますが、これを特別交付税で配分いたしておるわけでございます。 それから第二に、その僻地の中に辺地というのがございます。この辺地につきましては、昭和三十七年でございましたか、辺地における公共施設等の整備に関する法律というものが制定されまして、それの対象といたしまして診療施設を地方債の対象にいたしておるわけでございます。地方債の対象にいたしまして、それの元利償還の五七%を普通交付税でみるということになっておりまして、これが、昭和四十一年度におきまして、事業費六千四百万、この辺地債に充当いたしましたのが三千四百万ということに相なっております。そのほか、普通交付税の配分におきまして基準財政需要額の算定に確定値補正ということをいたしておるわけでありますが、ここにおきまして僻地診療所のお医者さんを確保するための増加経費というものを見ており、こういう交付税、起債等を通じて措置をいたしておる次第でございます。
○石本茂君 伺いますと、非常にありふれたそういうような財政上の問題で考慮されておるのでございますのに、なおかつ、現在、医師も行っていないというようなこの現実に対しまして、厚生当局はもちろん考えなければならないことでありますけれども、もう一歩進みまして、一体、どのような措置を……。さらに、財政的な問題だけで解決できますのかどうか。と申しますのは、これは岩手であります実例でございますが、ある山村でございますけれども、遠くにございますために、地域の住民が、政府当局あるいは地方自治体からのそういう財政だけではなくて、みずからの分担金を出しまして、二十万出してもいないだろうか、三十万出してもいないだろうかということで検討されておりますにもかかわらず、三十万出しても医者がそこには行かないという現実があるわけでございますが、そういうようなことにつきまして、局長さん、どのようにお考えになりますか、重ねてお伺いいたします。
○説明員(鎌田要人君) 実は、僻地におきまする医者の確保という点につきましては、私どもも市町村なりあるいは、病院――公営企業を所管しておりますものですから、病院の関係の方々からも非常に訴えを聞くわけでございます。私どもの耳に入るのは正確でないのかもしれませんけれども、最近のお医者さん方は金だけではないようでございまして、辺地に行くということになりますというと、まず子供の教育の問題がある。あるいは、自分もある程度天下の大勢におくれないように文化的な生活を送りたい、こういうことで、お金の問題もさることながら、生活文化と申しますか、そういうものの立ちおくれがやはりお医者さんが辺地に行くのを拒んでいる大きな要因になっているように思うわけでございます。
○石本茂君 おっしゃるとおりに、これは医師という使命感を持つ人の人間的な精神の基本的な問題が出てきたと思うのですが、このことになりますと、当然、文部省の医師教育、あるいは厚生省の医師というものに対するものの考え方等に出てきてしまいますので、これ以上お尋ねしてもしかたがございませんけれども、どうか、この僻地医療対策につきましては、先ほどのいろんなお話がございましたが、今後とも放置されることなく、医務行政だけに頼られることなく、どうか地域住民の健康保全というところにもう一つ気をつけていただきたいと思うわけでございます。 これにつきまして関連でございますが、かつては福祉国家の建設ということで、市町村等にも保健婦とか助産婦というものが相当配置されておりまして、そうした人々が地域住民の健康の管理という仕事をしていたのでございますが、近年どうしましたことか非常にそうした数が減りましたというのは、自然的にやめました場合に補充をしない、あるいは二人おりました者を一人やめさせる、いろいろな事態がありまして、ほとんどその影をひそめている。現におります者でも、真の使命的な仕事をしているわけでもございませんで、一般事務職と同じように机の前にすわりまして、ただ単に調査、統計などをやっているというような実態が所々ほうぼうに出てきておるのでございます。いまの僻地医療対策と同じように、地域におかれましては、県民の健康の保全対策ということがあたかもぜいたくなことであるかのような、あるいは無用の長物であるかのような感じがだんだん出てきておるように思うのでございますが、いかがなものでございましょうか。
○説明員(鎌田要人君) 市町村の単位でございますと、保健婦、助産婦の多くは、おそらく例の国民健康保険の保健婦の方々のことをおっしゃっておられるかと思うのでございますが、この点につきましては、実は、交付税の基準財政需要におきまして、国民健康保険に対する繰出金というようなもので標準団体におきまして五十万経費を見ておるわけでございますが、私、実は不勉強でございまして、よく実情を知らない点がございます。なお検討さしていただきまして研究をさしていただきたいと思う次第でございます。
○石本茂君 ぜひ十分に御研究願いたいと思うのですが、いま国保の話が出ましたけれども、各都道府県には保健所がございまして、保健所に働くこの種の職種におる者と、それから国保におります者、いわゆる市町村におります者との給与格差が非常に大きいのでございます。ものすごく低いのです、国保を背景にしている者が。でございますから、交付金もけっこうでございますが、何かこういう特定業種につきましては補助金で助成していただくというようなことがお考えいただけますものかどうか。もしそういうことが可能でございますならば、特段の配慮をいただきますことによって、私はその職にある者を庇護するというわけではございませんで、その地域におられます住民の健康対策という意味におきましてこのことを切に希望しお願いしたいわけでございますが、そのことにつきまして今後の御見解をもう一つ伺っておきたいと思います。
○説明員(鎌田要人君) 保健婦に対しまする補助金といたしまして、昭和四十二年度におきまして、三分の一の補助で、人員が五千五百七十六人、金額にいたしまして七億五千万程度の補助金が出ておるようでございます。この補助金の所管は厚生省でございますので、御質問の趣旨を厚生省の担当部局のほうへも伝えまして、なお補助金の増額等について努力をしていただくように私どものほうからも申し添えたいと思う次第でございます。
○石本茂君 厚生行政の中では、いま申されておりますように、相当程度の配慮をされておるわけでございますが、私がお願いしたがったのは、ぜひ自治省当局におかれましても何らかの手段が講ぜられますものならば御配慮を願えることができないかどうかということを言ったわけでございまして、よろしく今後とも御検討をお願いしたいと思います。 次にお伺いしたいと思っておりますのは、これも聞くところの程度の知識でございますが、今回、例の反則金制度というようなものがしかれますことによりまして、七月ごろから百四十億という財源が地方自治体というのでしょうか、市町村というのでしょうか存じませんが、こういうところに配分されるというようなことを聞きましたが、一体この財源をもとにいたしまして、地方団体、自治体では、どのようなことをしようとしておりますのか、それに対しまして監督権をお持ちになります自治省のお立場でどのような具体策をお持ちになって指導されようとしておりますのか、お尋ねしたいと思います。
○説明員(鎌田要人君) お尋ねの反則金の問題でございますが、これは、今国会に先般提案になったと思うわけでございますが、道路交通法の改正に基づきまして、軽度のいわばルール違反というものに対しましては、ちょうど税法で犯則金という制度がございますが、反則金を納めますというと訴追をしない、公訴をしない、こういう大量的に起こるものにつきまして簡易な処理の方法が考えられたわけでございます。この反則金の収入につきましては、これを国庫に入れまして、それの全額を地方団体、都道府県及び市町村に対しまして一定の客観的基準で配ります。その配ったものにつきましては、都道府県や市町村は、交通安全施設の整備に充てなければならない。その交通安全施設の対象は政令でしぼることにいたしておるわけでございますが、これから、私でも、大蔵省、警察庁、関係者で詰めてまいるわけでございますけれども、まあやはり何よりも信号灯でございますとか、あるいは道路標識でございますとか、ガードレールでございますとか、あるいはいま問題になっております歩道橋でございますとか、そういうものにこれを注ぎ込んでまいりたい。百四十億という額でございますので、しかも、これは、法律で、補助直轄事業以外の財源に充てる、地方団体の単独事業の財源に充てるということになるわけでございますので、非常に目ざましい交通安全施設の整備がこれによってできるのではないかと私ども期待をいたしておる次第でございます。
○石本茂君 つきましては、これは私のお願いというか、希望でございますが、その整備といいますか、そういうことももちろん大切でございますが、一般市民として考えておりますのですが、交通安全に対します管理指導体系といいますか、そういうものが一体どういうふうにできておりますのか、中央、地方を含めまして。これはほんとうの担当省ではいらっしゃいませんと思うのですが、この際、もしお聞かせいただけましたら、お聞かせいただきたいと思うわけでございます。
○説明員(鎌田要人君) 都道府県、最近は市町村におきましてもそういう組織ができておるわけでございますが、多くの県におきましては交通安全県民会議というものを一つ持っております。それから県の組織といたしましては交通安全対策協議会というものを持ち、それからまた、これは当然、警察、道路建設、それから広くは教育委員会まで及ぶわけでございますので、道路交通安全対策室と、こういう機構をそれぞれの県が大なり小なり持っておる、こういう形でございます。問題は、やはりそういう本庁の組織じゃありませんで、交通相談所と申しますか、出先で事故にあったときにすぐ相談に行けるといったような交通相談所の組織等の整備ということも大事だろうと思うわけでございまして、そういった点の整備というものを今後進められていく、こういうふうに聞いておる次第でございます。
○石本茂君 そういうふうなことでそういう組織体系が強化され充実するのは非常にいいと思うんですが、事故が起きてからどんなに相談してみたところで、これはしかたがございませんので、事故を未然に防ぐというか、何か組織体系をしっかりつくっていただきまして、できますことなら専任の指導官のようなものでも置けるものなら置いていただいて、この財源が十二分に生かされるような方向づけというものを強く御指導いただけますものかどうか、もう一度聞いておきたいと思います。
○説明員(鎌田要人君) この百四十億の反則金の使途でございますが、その使途といたしましては、私どもの現在考えておりますのは、先生おっしゃいますように、何よりもそれはもうころばぬ先のつえでございますので、ありとあらゆる方策を、設備と申しますか施設というもので交通事故というものを防ぎ得るものがあるならば、あらゆることをやったらいいじゃないか、そういう意味で施設の整備ということに重点を注いでまいりたいということでございまして、特にこれは私の私見でございますけれども、少なくとも歩行者の事故というものをなくするためには、歩道橋の整備ということを最重点で取り上げていったらいいんじゃないだろうか、こういう意見を持っておる次第でございます。
○石本茂君 私ども通行しておりまして見ますのは、朝晩でございますが、ほとんどこれは学校の子供の父兄でございますか、あるいは組織系統の中のどなたかよく存じませんが、私の見たところ、おかあさんかおとうさんかおにいさんか、要するに父兄だと思うのですが、そういう人が大ぜい出られまして、そうして朝晩の交通整理に当たっていらっしゃるのを見ます。いわゆる民間の人々によるこれは自衛策だと思うのでございますが、そうした人方の、おかあさん方の話を聞きますと、もう限度に来ておりますと、われわれは順番制の当番をきめて出ておりますけれども、もうこれ以上どうにもなりませんということをひんぱんに聞いておりますので、どうかそういう民間にたよるということではなくて、これはもう自主的に出てくる善意でございますから、そういうものにたよらなければ朝夕のあの子供たちの登校、下校を守ることができないというようなこと自身が私ども非常に不満なんでございます。ですから、百四十億といえば大きいように見えますが、配分すれば小さい財源だと思いますけれども、どうか自治省当局のお手の中でできる限りの範囲におきましてこの問題を早急に解決というわけにはまいりませんが、先ほど申しましたように、いまありますものの設備等につきましての整備はもちろんでございますが、やはり国民に対しまして指導といいますか、そういうものをもう少し徹底していただきたいと思うわけでございます。 以上をもちまして私の質問を終わりますが、そういうふうなことにつきまして、もう一度お立場上の御意見を承って終わりたいと思います。
○主査(多田省吾君) 石本委員の質疑を終わります。 他に御発言がなければ、以上をもちまして自治省所管に関する質疑は終了したものと認めます。 本日はこれにて散会いたします。 午後二時二十三分散会