予算委員会 第2号
- 発言数
- 12 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1967/03/20
会議録
○委員長(新谷寅三郎君) ただいまから予算委員会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 本日、向井長年君が辞任され、その補欠として片山武夫君が選任されました。 —————————————
○委員長(新谷寅三郎君) それでは議事に入ります。 去る十三日、予備審査のため本委員会に付託されました昭和四十二年度一般会計予算、昭和四十二年度特別会計予算、昭和四十二年度政府関係機関予算、並びに先刻予備審査のため本委員会に付託されました昭和四十二年度一般会計暫定予算、昭和四十二年度特別会計暫定予算、昭和四十二年度政府関係機関暫定予算、 以上六案を一括して議題といたします。 まず、水田大蔵大臣から提案理由の説明を聴取いたします。水田大蔵大臣。
○国務大臣(水田三喜男君) 昭和四十二年度予算編成の基本方針及びその大綱につきましては、先日、本会議において申し上げたところでありますが、予算委員会での御審議をお願いするにあたり、あらためてその概要を御説明いたします。 昭和四十二年度予算の編成にあたりましては、先日の財政演説で申し述べました財政金融政策の基本的な考え方にのっとりまして、経済に刺激を与え、景気の行き過ぎを招くことのないよう、中立的な立場を堅持することとし、これにより新しい財政政策の二年目として、財政の弾力的運営の基本的方向を確立することといたしました。 すなわち、第一に、一般会計、財政投融資ともその規模の膨張を抑制することとし、一般会計はその規模を五兆円以内に押え、財政投融資は四十一年度当初に対し、伸び率、伸び額ともに四十一年度を下回る規模といたしました。 第二に、公債、政府保証債の発行額を極力抑制することとし、公債の発行額は八千億円、政府保証債の発行額は五千百億円といたしております。この結果、一般会計歳入に占める公債の割合は、前年度の約一七%から約一六%に低下しておりますが、これは、公債政策の節度ある運用を行なおうとする政府の態度のあらわれであります。 第三に、財源の重点的な配分を行なったことであります。 まず、減税につきましては、最近における国民負担の状況及び経済情勢の推移を勘案し、国民生活の安定と企業の体質の強化等をはかることを目的といたしまして、現下の経済情勢に即応しつつ、所得税の減税を中心とし、これに加えて相続税の減税、企業減税、印紙税・登録税の全面改正、税制の簡素化、その他当面要請される諸施策に対応する税制改正を行なうこととし、国税において平年度一、千五百五十億円余の減税を行ない、租税負担の軽減合理化をはかることといたしました。 歳出面におきましては、住宅政策の推進をはじめ、道路、下水道の五カ年計画の策定等を中心とする社会資本の整備、文教及び科学技術の振興、農業・中小企業の近代化、交通安全対策等の強化、社会保障の充実、輸出振興及び対外経済協力の推進、石炭及び繊維工業に対する対策の確立など重要施策の推進につとめることとし、他方、零細補助金を整理合理化し、定員の増加を真にやむを得ないものに限るなど、経費の効率的使用をはかることといたしました。 以上により編成されました昭和四十二年度一般会計予算の総額は、歳入歳出ともに四兆九千五百九億円でありまして、四十一年度当初予算に対しまして六千三百六十六億円、補正後予算に対しまして四千七百三十八億円の増加となっております。 また、財政投融資計画の総額は二兆三千八百八十四億円でありまして、四十一年度当初計画に対し三千六百十一億円の増加となっております。 まず、一般会計について申し上げます。 歳入予算の総額四兆九千五百九億円の内訳は、租税及び印紙収入三兆八千五十二億円、税外収入三千四百三十六億円、公債金八千億円及び前年度剰余金受け入れ二十一億円となっております。 まず、租税及び印紙収入三兆八千五十二億円は、四十一年度当初予算に対し六千七十五億円の増加、また、補正後予算に対し四千六百十五億円の増加となっております。 この租税及び印紙収入三兆八千五十二億円は、現行税法を前提とする四十二年度の税収見込み額三兆九千三百三十億円から、石炭対策特別会計への税源振りかえ分四百七十五億円及び減税等による減収八百三億円を差し引いた額であります。 税外収入三千四百三十六億円は、四十一年度当初予算に対し三百七十七億円の減少となっております。これは、四十一年度に行ないました農業近代化資金の取りくずし等の特別な収入がなくなったこと及びたばこ消費税率の引き上げに伴う専売納付金の減少等によるものであります。 次に、公債金八千億円は、財政法第四条の規定により公共事業費、出資金及び貸し付け金の財源に充てるため発行する公債でありまして、民間資金需要との調和に十分配意して決定いたしたものであります。 前年度剰余金受け入れ二十一億円は、四十年度に新たに生じました純剰余金を受け入れるものでありまして、四十一年度当初予算に比べ三十二億円の減少となっております。 次に、歳出のおもな経費につきまして順次御説明いたします。 社会保障関係費といたしましては、総額七千百九十五億円を計上し施策の充実をはかっております。 まず、生活保護費におきまして、生活扶助基準を一三・五%引き上げ、その改善をはかることといたしております。 また、児童保護、老人福祉対策の充実をはかるため、保護施設の収容人員の増加、社会福祉施設職員の処遇改善等を行なうとともに、コロニーの建設等心身障害児対策の強化をはかることといたしております。 社会保険費につきましては、福祉年金の年金額の引き上げを行なうほか、近年著しく悪化しております政府管掌健康保険等の保険財政の立て直しをはかるため、保険料率の引き上げ、被保険者本人の自己負担の増額等の緊急措置を講じますとともに、特別の国庫補助を行なうことといたしております。 さらに、保健衛生対策につきましては、精神衛生、原爆障害等に対する経費を増額いたしますとともに、特に、がん対策、血液対策につきまして、その拡充強化をはかっております。 雇用対策につきましても、失業者の就職促進と労働力移動の円滑化に資するための施策を拡充することといたしております。 文教及び科学振興費といたしましては、総額六千二百四十六億円を計上し、青少年の健全な育成と科学技術の振興をはかることといたしております。 すなわち、初等中等教育につきましては、学級編制基準の改善、特殊学級の増設を行なうこととし、父兄負担の軽減をはかるため教材費を大幅に増額いたしております。 また、低所得階層の児童生徒に対する就学援助の拡大、僻地教育・特殊教育の振興、学校給食の改善等についても所要の措置を講じております。 次に、大学教育につきましては、大学入学志願者の急増に対処して、国立大学の学部・学科の新設、拡充により、入学定員の増加三千九百八十五人を予定いたしますとともに、これに即応した施設の整備充実をはかることといたしております。 また、育英貸付金につきましては、その資金の拡充をはかり、対象人員の増加、貸与月額の引き上げをはかっております。 私学振興につきましては、特に私立大学学生につきまして、新たに日本育英会から奨学資金の特別貸与を行なう制度を設けることといたしました。また、私立学校振興会の貸し付け規模の大幅拡充をはかるほか、新たに私立幼稚園の施設に対する補助制度を設ける等によりその強化をはかることといたしております。 なお、税制面におきましても、寄付金控除制度の改正、指定寄付金の対象の拡大、収益事業の助成を通じまして私学の振興をはかることといたしております。 さらに、科学技術の振興につきましても、原子力の平和利用、宇宙開発、大型工業技術の研究開発等の重要研究を推進するとともに、各省の試験研究体制の整備をはかっております。特に、動力炉の研究開発を推進するため、動力炉開発事業団を設立することといたしました。 また、税制面におきましても、企業の試験研究費の税額控除制度を創設する等により技術開発の促進をはかることといたしました。 なお、このほか、ユニバーシアード東京大会の実施及び札幌オリンピック冬期大会の準備のための費用を計上することといたしております。 国債費といたしましては、国債の償還及び利子の支払い等に要する財源を国債整理基金特別会計へ繰り入れるため、一千百五十三億円を計上いたしております。 なお、四十二年度におきましては、公債政策の健全な運営をはかるため、新たな構想のもとに減債制度を確立することといたしております。 恩給関係費につきましては、恩給年額の引き上げを行なう等改善をはかることとし、二千百七十九億円を計上いたしております。 次は、地方財政対策であります。 四十二年度の地方財政は、景気の上昇に伴う地方税の著しい増収、国税三税の増収に伴う地方交付税の大幅増加等により、その収支は格段の改善をみるものと思われますが、さらに、たばこ消費税率の引き上げにより二百六十五億円の地方財源の強化をはかるほか、四十二年度限りの措置として臨時地方財政交付金百二十億円を交付し、地方財政の健全化に資することといたしております。 このほか、地方公営企業に対する再建措置等をあわせ講ずることにより、地方の行政水準と住民福祉の一そうの向上を期することといたしております。 防衛関係につきましては、防衛力の計画的整備をはかるため、向こう五カ年間の第三次防衛力整備計画を策定するとともに、四十二年度予算におきましては、三千八百九億円を計上いたしまして、国力に応じた防衛力の充実につとめることといたしております。 特殊対外債務処理費につきましては、その実施に必要な経費として三百三十五億円を計上いたしております。 公共投資につきましては、最近の経済情勢にかんがみ、全体の伸びを前年度以下に押えることといたしましたが、その内容におきましては、道路、下水道、空港の整備につき長期計画を策定する等、極力その充実をはかることとし、約一兆円を計上いたしております。 まず、住宅対策につきましては、住宅建設五カ年計画の線に沿い、公営住宅、改良住宅、公庫住宅及び公団住宅を合わせまして、四十一年度より三万六千五百戸増の三十四万戸を建設するとともに、宅地造成を推進することとし、一般会計の住宅対策費として六百四十九億円、財政投融資計画におきまして住宅金融公庫及び日本住宅公団に対し三千百四十億円を計上しております。 なお、税制面におきましても、住宅貯蓄の助成、住宅取得借り入れ金の金利負担の軽減、貸し家高層住宅建設の促進のための措置をとり、住宅対策の充実に資することといたしております。 また、生活環境施設の整備につきましては、市街地面積の予想を上回る拡大等にかんがみ、総事業費九千三百億円にのぼる下水道整備五カ年計画を策定することとし、四十二年度は、その初年度として、一般会計において二百七十億円を計上いたしております。公園緑地の整備、上水道水源の開発にも特に配意いたしております。 次に、道路整備につきましては、最近の道路事情にかんがみ、新たに四十二年度を初年度とする総規模六兆六千億円の第五次道路整備五カ年計画を策定することといたしました。四十二年度には、一般会計において四千百二十四億円、財政投融資において道路公団等の有料道路事業に二千三百四十二億円の資金を投入することといたしております。 空港整備につきましては、新たに投資規模千百五十億円の空港整備五カ年計画を定め、特に、航空保安に留意して、東京、大阪及び主要地方空港の整備を促進するほか、新東京国際空港の建設についてもその推進をはかることといたしております。港湾につきましても、既定計画に基づきその整備をはかるとともに、最近の海運の近代化に対処するため、京浜及び阪神地区に外貿埠頭公団を設立し、外貿定期船埠頭及びコンテナ埠頭の整備を促進することといたしました。 次に、日本国有鉄道につきましては、山陽新幹線の建設を推進するとともに、幹線輸送力及び通勤輸送力を増強するため、財政投融資を増額することとし、日本鉄道建設公団につきましても、新線建設を促進するため七百五十億円の事業規模を確保することといたしております。 日本電信電話公社につきましては、旺盛な電話需要に対処するため、加入電話等百六十万個を増設するなど、電信電話施設の整備を進めることといたしました。 さらに、治山治水対策については、既定の計画の促進をはかるとともに、一級水系の指定追加等を行なうことといたしました。 輸出の振興と経済協力の推進は、わが国経済が均衡ある発展をはかっていく上において不可欠の要件でありまして、四十二年度においても重点的に施策の拡充をはかっております。 すなわち、日本輸出入銀行に対し二千二百八十億円の財政資金を投入し、貸し付け規模を大幅に増額いたしますほか、日本貿易振興会の行なう事業を拡充することといたしております。 また、貿易外収支の改善に資するため、外航船腹の拡充、国際航空事業の育成強化等につきましても格段の配慮を加えております。 経済協力につきましては、海外経済協力基金に対する財政資金を大幅に増額することとし、また、海外技術協力事業団を通じての発展途上国に対する医療協力、農業協力に力を注ぐことといたしております。 また、税制面でも、従来に引き続いて輸出振興税制の充実をはかることといたしております。 なお、昭和四十五年に大阪で開催される予定の万国博覧会関係の経費として五十四億円を計上し、同時に、税制面では出展企業の準備を容易にするための措置を講ずることとしております。 中小企業の構造改善を推進するため、四十二年度におきましては、財政、税制、金融の各面から強力な施策を講ずることといたしております。 まず、中小企業対策を推進するための体制を整備することとし、このため、中小企業高度化資金融通特別会計と日本中小企業指導センターとを統合し、構造改善のための融資事業及び指導事業を総合的に実施する機関として中小企業振興事業団を新設することといたしました。 中小企業金融につきましても、財政投融資計画において、国民金融公庫、中小企業金融公庫及び商工組合中央金庫に二千九百九十八億円を振り向けることとし、その貸し付け規模の拡大をはかっております。また、信用補完制度につきましても、信用保証協会に対する貸し付け原資の増大をはかるため、中小企業信用保険公庫の融資基金を増額し、金融の円滑化をはかることといたしております。 また、税制面におきましては、中小企業の体質強化に資するため、青色申告者の専従者控除制度について昭和四十三年よりいわゆる完全給与制を実施するほか、小規模企業共済制度についての改正、中小企業の信用保証制度の助成、中小企業者の機械等の割り増し償却について、適用対象企業の範囲の拡大等の措置を講じ、国税において平年度百三十億円の減税を行なうことといたしております。 農林漁業につきましては、その近代化・合理化を推進するため、生産基盤を整備拡充するとともに、需要の変化に即応する生産の選択的拡大、経営の近代化、農畜水産物の価格の安定及び生鮮食料品の流通の改善をはかることといたしております。 まず、農業基盤整備費につきましては、四十二年度農政の重点といたしまして、土地改良長期計画との関連を考慮しながら、圃場、農道及び基幹かんがい排水施設の整備を中心として、これを拡充するとともに、農林漁業を通ずる構造改善事業の推進、農業保険の円滑な運営についても特に配慮することといたしております。さらに、農畜産物の価格安定のため、野菜の主産地の育成、食肉供給の増大につとめるほか、生鮮食料品の流通改善のため中央卸売市場を整備するとともに、新しく流通情報サービスの提供、公設小売市場整備のための経費を計上するなど、施策の充実を期しております。 さらに、金融面におきましては、農林漁業金融公庫、農業近代化資金及び農業改良資金につき、その融資ワクをそれぞれ拡大するとともに、農業基盤整備等の円滑な推進のため、農林漁業金融公庫の貸し出し金利の一部につき、その利下げをはかることといたしております。 石炭対策といたしましては、四十二年度に、新たに石炭対策特別会計を設けることとし、五百二十二億円を計上して、対策の飛躍的拡大をはかっております。 おもな内容は、石炭鉱業の合理化過程で借り入れた債務の元利償還資金の補給、再建会社、中小炭鉱に対する安定補給金の交付、炭層探査、坑道掘進に対する補助の拡大、石炭引き取り補給金の交付、鉱害復旧事業の促進、離職者対策等の強化であります。 また、繊維工業につきましては、繊維工業の現状にかんがみ、紡績業、織布業の構造改善対策を進めることとし、一般会計、財政投融資において所要の措置を講ずることとしております。 食糧管理特別会計につきましては、予算上、消費者米価を十月一日から一四・四%引き上げることとして算定し、なお、食糧管理勘定に生ずると見込まれる一千二百三十六億円の損失を処理するため、調整資金として一千二百三十五億円を繰り入れるとともに、輸入飼料の売買に伴う損失を補てんするため、輸入飼料勘定に五十二億円を繰り入れることといたしております。 産業投資特別会計におきましては、日本輸出入銀行に対する出資をはじめとして、総額六百十二億円の出資を行なうこととし、これに要する財源に充てるため五百六十九億円を一般会計から特別会計へ繰り入れることといたしております。 交通安全対策につきましては、交通安全施設等整備事業三カ年計画を大幅に繰り上げ、横断歩道橋や信号機等、歩行者保護を中心とする交通安全施設の整備に重点を置いて、交通事故の防止をはかるとともに、被害者救済のための救急医療センターの整備、交通事故相談所の設置等を行なっております。 公害対策といたしましても、公害の調査及び規制に必要な経費を計上するほか、公害防止技術の試験研究に要する経費を大幅に増額するとともに、財政投融資計画におきましても、公害防止事業団の事業の推進等をはかっております。 さらに、税制面では、公害防止施設、都市交通緩和のための都心乗り入れ施設等について、特別償却を認める等の措置をとることといたしております。 予備費といたしましては、最近におけるその使用状況等を勘案して七百億円を計上することといたしております。 以上、主として一般会計予算について申し述べましたが、特別会計及び政府関係機関の予算につきましても、経費及び資金の重点的配分と効率的使用につとめ、事業の円滑な遂行を期することといたしております。 財政投融資につきましては、以上のそれぞれの項目において御説明いたしたところでありますが、その原資といたしましては、出資原資として、産業投資特別会計出資六百十二億円、融資原資として、資金運用部資金一兆四千九十四億円及び簡保資金二千百億円、合計一兆六千八百六億円の財政資金のほか、民間資金の活用として公募債借り入れ金等七千七十八億円を予定いたしております。 次に、その運用の内容につきましては、輸出の振興、住宅の建設、生活環境施設の整備、中小企業金融の充実等に重点を置くとともに、道路、運輸通信等の社会資本の強化に特に配意することといたしております。また、地方財政につきましても、地方債について必要な措置を講ずることといたしております。 以上、昭和四十二年度予算につきまして、その概要を御説明いたしましたが、なお詳細にわたりましては、政府委員をして補足説明いたさせます。 何とぞ御審議の上、すみやかに御賛同いただきたいと存じます。 次に、本日提案いたしました昭和四十二年度暫定予算の概要について御説明いたします。 四十二年度予算につきましては、年度内に成立を見ることは困難であると思われますので、本予算が成立いたしますまでの間、国政の運営に支障を来たさないよう、四月及び五月の二カ月間について暫定予算を作成することといたしたのであります。 今回の一般会計暫定予算の歳出総額は九千三百億円、歳入総額は八千百三十五億円でありまして、一千百六十五億円の歳出超過となっておりますが、国庫の資金繰りにつきましては、余裕金を運用するほか、必要に応じ大蔵省証券を五千億円まで発行できるよう措置することといたしておりますので、支障は生じない見込みであります。 次に、一般会計暫定予算編成の方針と概要について申し上げます。 まず、第一に、今回の暫定予算におきましては、暫定予算が本予算成立までの応急的な措置である点にかんがみ、人件費、事務費等の経常的な経費のほか、既定の施策に基づく経費を計上することとし、新規の施策にかかる経費は原則として計上しないことといたしております。また、経費の積算にあたりましては、原則として四十一年度予算を基準といたしておりますが、法令に基づく義務的な経費等につきましては、四十二年度提出予算に基づき、四、五月中に支出を必要とする最小限の額を計上いたしております。 しかしながら、新規の施策でありましても、教育及び社会政策上の配慮等から、暫定予算の期間といえども放置することが適当でない経費がありますので、これらのものにつきましては、真にやむを得ないものに限定して計上することといたしております。おもなものといたしましては、生活扶助基準の引き上げ、失業対策事業の賃金日額の引き上げ及び大学生の増募に伴う経費であります。 次に、公共事業関係費でありますが、前例等に照らし、四十一年度予算額のおおむね四分の一を目途として計上いたしました。なお、積雪寒冷地の事業、その他季節的要因に留意しなければならない事業につきましては、特にその円滑な実施をはかり得るよう配慮いたしております。 また、出資金につきましては、対象機関の損益状況等を勘案いたしまして、特に必要なものに限定して計上することといたしております。 第二に、公債の発行について申し上げます。 四十二年度において発行を予定している公債につきまして、年度間を通じて円滑な市中消化をはかり、市中消化の原則を貫くためには、例年季節的に金融が緩和する四、五月におきまして、相当額の公債を発行することがぜひとも必要であります。このような見地から、今回の暫定予算におきましては、四十一年度の四、五月における市中消化の額を目途とし、千八百八十億円の公債を発行することといたしております。 第三に、税制の改正について申し上げます。 四十二年度におきましては、所得税を中心といたしまして減税を実施することといたしておりますが、給与所得にかかる所得控除の引き上げ、退職所得にかかる特別控除の引き上げ等を四月分の源泉徴収から実施することとし、別途法律案を提出いたしております。なお、本年四月末までに期限の到来いたします国税の特別措置等につきましては、本年五月末までその期限を延長することとし、法律案を提出いたしております。 以上、一般会計暫定予算について申し上げましたが、このほか、特別会計、政府関係機関については、一般会計の例に準じて暫定予算を作成いたしております。 なお、財政投融資中予算に関連のある機関につきましては、暫定予算の措置に即応して運用いたすこととしております。 最後に、地方財政について申し上げます。 今回の暫定予算におきましては、地方交付税交付金について、四十二年度の国税三税の収入見込み額に基づき普通交付税の四分の一相当額を地方公共団体に交付できるようにするとともに、補助金等につきましても、公共事業関係費をはじめ、四、五月中に交付を必要とするものにつきましては、前述のように適切な配慮をいたしており、地方財政の運営に支障を来たすことはないと確信いたしております。なお、地方公共団体に対する資金運用部資金の短期融資につきましても、特別の配慮をいたすこととしております。 以上、昭和四十二年度暫定予算について御説明申し上げました。詳細につきましては、政府委員をして補足説明いたさせます。 何とぞ御審議の上、すみやかに御賛同いただきたいと存じます。
○委員長(新谷寅三郎君) ただいまの大蔵大臣の説明に関し、政府委員から順次補足説明を聴取いたします。村上主計局長。
○政府委員(村上孝太郎君) 最初に、昭和四十二年度本予算の補足説明を申し上げます。 お手元の資料に「予算の説明」の参照ページが付記してございますので、御参考にしていただきたいと存じます。 まず、一般会計予算の規模でございますが、新年度予算の前年度当初予算に対する伸び率は一四・八%であります。石炭対策特別会計への振りかえ分を含めました実質規模の伸び率といたしましても一五・九%でありまして、四十一年度の伸び率一七・九%を下回っております。また、国債費を除いた実質規模の伸びを見ますると、昨年度の一七・三%に対しまして一四・五%と、これまた下回っております。 次に、国民総生産との比較でございますが、四十二年度の一般会計予算の規模は、四十二年度の国民総生産の見込み額四十兆九千五百億円の一二・一%に相当しており、四十一年度の割合を下回ることとなっております。また中央・地方を合わせました政府の財貨サービス購入の経済成長に対する寄与率は一九・六%となると見込まれまするが、これも四十一年度当初の見通しにおける約三〇%を大幅に下回るものであり、経済に対する財政の控え目な態度を示すものと考えられます。 次に、歳入について申し上げます。 税外収入三千四百三十六億円の内訳は、専売納付金千六百十二億円、官業益金及び官業収入百六十一億円、政府資産整理収入二百四十一億円及び雑収入千四百二十二億円となっております。 雑収入のうちのおもなものは、日本銀行納付金五百八十四億円、懲罰及び没収金二百六十六億円でございます。 次に、公債発行収入でありますが、財政法第四条第三項に規定する公債発行対象事業費の金額は八千六百九十六億円でありますが、その内訳は、一般会計予算総則第七条に掲げました公共事業費七千四百二十九億円のほか、出資金千百二十三億円及び貸し付け金百四十四億円であります。 なお、公債発行対象経費の金額八千六百九十六億円と公債発行額八千億円との差は六百九十六億円であり、四十一年度当初の三百五十億円に比べて大きく増加しておりまするが、これは公債発行対象経費にできるだけ多くの一般財源を充当し、公債発行額を抑制しようとすることによるものでありまして、公債政策の健全な運用をはかろうとする政府の姿勢を示すものでございます。 前年度剰余金受け入れ二十一億円でございますが、このうち、道路整備緊急措置法第三条の規定に基づき、六億円は道路整備費にあて、これを差し引いた残額の二分の一に相当する八億円は、財政法第六条の規定により、国債償還の財源として国債整理基金特別会計に繰り入れることといたしております。 歳出につきまして、運用経費ごとにその内容について御説明申し上げます。 第一に、社会保障関係費でございます。七千百九十五億円を計上いたしておりまするが、四十一年度当初予算に対して九百七十七億円の増加、伸び率は一五・七%であります。 その内容は、まず生活扶助基準の改定でございます。 生活保護費のうち、生活扶助基準の引き上げは一三・五%であります。これにより、東京都の標準四人世帯に例をとりますと、生活扶助のための支給額は二万六百六十二円から二万三千四百五十一円に増額されることと相なっております。 次に、重症心身障害児対策といたしましては、四十一年度に引き続き六百床の国立重症心身障害児施設の整備をはかることといたしております。そのほか、新たに心身障害児コロニーの建設に着手するものといたしまして、土地購入並びに整地のための費用の一部を計上いたすことにしております。 また、新たに低肺機能者、心機能障害者を身体障害者福祉法の対象として所要の経費を計上するなど、その援護の充実を期することといたしております。 福祉年金につきましては、老齢福祉年金を月額千五百円から千六百円に、障害福祉年金を月額二千二百円から二千五百円に、母子福祉年金を月額千七百円から二千円に、それぞれ引き上げるとともに、所得による支給制限の緩和をはかっております。 医療保険対策でございますが、保険財政対策として予定しておりまする保険料率の引き上げは、政府管掌健康保険で千分の六十五から千分の七十二、船員保険で千分の五十四から千分の六十でございます。 また、一般会計におきましても、政府管掌健康保険に対し二百二十五億円、船員保険に対し六億円、日雇い健康保険に対し三億円の国庫補助を計上いたしております。 第二に、文教及び科学の振興であります。 文教及び科学振興費といたしましては六千二百四十六億円を計上いたしております。四十一年度当初予算に対しまして八百十三億円の増加、伸び率は一五%でございます。 まず、義務教育の充実でありますが、義務教育諸学校の学級編制基準を四十一年度の一学級当たり最高児童生徒数四十七人から四十六人に改めまするとともに、特殊学級千二百の増設を予定しております。 また、給与費につきましては、基準財政収入額が基準財政需要額をこえる都府県の教職員給与等の政令定額の是正をはかることといたしております。このほか、教材費につきましては、新たに教材の整備充実の目標となる基準を設定し、この基準により整備をはかることといたしておりまして、二十八億円から四十四億円へと大幅に増額をいたしております。 次に、私学の振興でありますが、私立学校振興会に対する出資を十二億円から十五億円に、財政投融資を百九十億円から二百四十五億円に増額して、その貸し付け規模を二百四十二億円から三百十億円へと大幅に拡大いたしております。 このほか、理科教育設備等に対する補助を拡充し、新たに私立幼稚園の施設整備に対し一億円の補助を行なうなどにより、私立学校助成費といたしましては六十三億円を計上し、四十一年度当初予算に対し約二〇%の増加を行なっております。 育英奨学事業の強化につきましては、日本育英会の行なう貸し付け事業に対する補助を九十六億円から百二十一億円に大幅な増額をいたしておりますが、私立大学の学費の高騰等にかんがみまして、新たに私立大学の学生を対象とする特別貸与制度を設けまして、新規入学者のうち四千六百人を対象に月額七千五百円から一万二千円の貸し付けを行なうことといたしております。 国債費でございますが、千百五十三億円を計上いたしております。これは四十一年度当初予算に比べ六百六十四億円の増加と相なっております。 その内訳は、国債償還のための経費二百十七億円、国債利子八百十八億円及び大蔵省証券割引料六十八億円等でございます。また、四十二年度におきましては、公債政策の健全な運営に資するため減債制度の充実改善をはかることといたしまして、毎年度、前年度期首国債残高の百分の一・六に相当する額を国債整理基金特別会計に繰り入れることといたしております。本制度に基づく一般会計の繰り入れ額として四十一億円を計上いたしております。 第四に、地方財政につきましては、一般会計におきまして地方交付税交付金八千九百八十一億円、臨時地方財政交付金百二十億円、合計九千百一億円を計上いたしております。 次の、臨時地方財政交付金百二十億円のうち、九十五億円は普通交付税の配分方式に準じまして、二十五億円はその区域内に存する一定の市町村道の延長により案分して交付することといたしております。 なお、四十一年度の臨時地方特例交付金のうち第一種特例交付金につきましては、たばこ消費税に移行することとし、たばこ消費税率を四・四%引き上げることといたしております。この結果、たばこ消費税率は二八・四%と相なるわけでございます。 第五に、公共事業関係費といたしましては、特別失業対策事業費四十一億円を含めまして、総額一兆五億円と相なっております。これは四十一年度当初予算に対し千二百四十三億円の増加であります。伸び率は一四・二%でございますが、災害復旧等の事業費を除いた建設改良関係だけで申し上げますと、約一七%の伸びと相なっております。 まず、道路整備事業費四千百二十四億円の財源構成について申し上げますと、ガソリン税収入等の特定財源三千三百三億円、一般財源八百二十一億円と相なっております。 次に、住宅対策のおもな施策内容について申し上げますと、政府施策住宅の建築単価を建築物価指数の上昇率に応じて引き上げますほか、改良住宅及び公庫の分譲共同住宅等について、規模を〇・五坪それぞれ拡大するとともに、特に、公営住宅につきましては、中層耐火住宅の割合を従来の三六%から四六%に引き上げまして、くい打ち工事等の工事費について大幅な改善をはかり、地方の超過負担の軽減をはかることといたしております。 次に、政府関係機関への投資について申し上げますと、日本国有鉄道の工事規模を四十一年度予算の三千五百億円から三千七百八十億円に拡大しておりますほか、日本電信電話公社建設費につきましても四十一年度予算の四千百二十億円を四千九百六億円に拡大することといたしております。 第六に、貿易振興及び経済協力関係の経費でございます。 貿易振興及び経済協力費三百六十五億円は、四十一年度当初予算に対し八十四億円の増加となっており、伸び率は三〇%でございます。また、このほか外航関係の海運対策として百五十一億円を計上いたしております。 次に、日本輸出入銀行の貸し付け規模を四十一年度当初計画の二千三百三十億円から三千億円に拡大することといたしておりますほか、海外経済協力基金に対する一般会計出資及び財政投融資をそれぞれ四十一年度の七十五億円から九十億円に増額し、あわせて百八十億円の財政資金を投入して、その事業規模を四十一年度の二百二十億円から二百九十億円に拡大することといたしております。 また、万国博覧会関係といたしましては、その開催準備のための経費五十四億円を計上し、その内訳は、政府出展準備費として五億円及び博覧会会場建設費に対する補助四十九億円と相なっております。 第七に中小企業対策費でございます。中小企業対策費といたしましては三百四十八億円を計上しておりまするが、四十一年度当初予算に対し五十五億円の増加、伸び率一八・七%でございます。 まず、中小企業振興事業団の融資条件でありますが、一般分で融資割合四〇%、金利三分五厘、織布業に対して融資割合六〇%、金利三分、共同工場及び公害施設については融資割合四〇%、無利子となっております。なお同事業団に対しましては、一般会計より出資金百四億円、補助金四億円を、財政投融資五十八億円を予定いたしております。 次に、政府関係中小金融三機関に対する財政投融資を御説明申し上げますと、総額二千九百九十八億円となっておりまして、その内訳は、国民金融公庫千四百六十億円、中小企業金融公庫千四百七十八億円、商工組合中央金庫六十億円となっております。 なお、このほか、環境衛生営業に対する貸し付け原資に充てるため二百三十七億円の財政投融資を予定しておりますが、このうち五十九億円は、環境衛生金融公庫が設立されまするまでの間、その業務を行なう国民金融公庫に対するものであります。 なお、信用補完制度につきましても、四十年十二月に創設いたしました無担保保険及び連鎖倒産防止のための保険の制度を恒久化するとともに、中小企業信用保険公庫の融資基金に充てるため九十五億円を追加出資することといたしまして、その充実をはかっております。 第八に農林漁業関係でありますが、まず、農林水産業構造改善対策費として二百六十七億円を計上しておりまするが、その内訳は農業関係二百十五億円、林業関係三十六億円及び沿岸漁業関係十七億円となっております。このうち農業構造改善事業につきましては、四十二年度新たに五百五十地域において事業に着手いたしまするほか、さらに五百市町村を計画区域として指定することといたしております。 次に、畜産振興関係としましては、酪農対策として、加工原料乳の不足払いの財源に充てるため二十億円、学校給食向け牛乳の補助のため六十五億円をそれぞれ畜産振興事業団に交付することとするほか、乳牛の導入に対する助成を拡大強化する等の措置を講ずることといたしております。 また、牛肉の安定的供給をはかるための対策として、家畜導入に対する助成を強化するとともに、繁殖育成センターの設置に対する助成を行なうことといたしております。 また、消費者物価対策の重要な課題でございます生鮮食料品の流通対策といたしましては、中央却売市場の整備費を大幅に増額するとともに、公設小売市場、生鮮食料品集配センター、大規模精米施設の新設等に対し新たに補助を行ない、また、産地及び消費地向けの流通情報サービスを強化する等、流通の改善合理化につきましては特に力を入れております。 なお、農林金融を充実するため、まず農林漁業金融公庫におきまして、貸し付け計画額を四十一年度の千四百二十億円から千六百億円に増額いたしております。 また、基盤整備関係資金のうち、団体営土地改良及び一般林道等につき、現行の六分五厘の金利を五分五厘に引き下げるとともに、新たに中小漁業経営改善資金の貸し付けを予定しております。 また、農業近代化資金の融資ワクを四十一年度の八百億円から九百億円に拡大するほか、農業改良資金につきましては、そのうちの後継者育成資金及び生活改善資金を、四十二年度から農林漁業用ガソリン税財源の身がわり事業の対象からはずしました上、その融資ワクを四十億円に倍増することといたしております。 最後に、石炭対策であります。石炭対策につきましては、原重油関税の税率一〇%相当分を特定財源として四十二年度にはこれに相当する額として四百七十五億円を石炭対策特別会計の歳入に計上いたしまするとともに、収支差額の四十六億円を一般会計から受け入れることといたしております。 特別会計及び政府関係機関についての必要な御説明は、一般会計の関連する項目においてそれぞれ御説明をいたしましたので、省略をさせていただきます。 次に、昭和四十二年度暫定予算について補足説明を申し上げます。 まず、一般会計歳出の規模でありますが、四十二年度一般会計暫定予算の歳出は、総額九千三百億円でありまして、四十一年度補正後予算に対する割合は二〇・八%となっております。この割合が二カ月分の月割り相当をこえておりまするのは、法令等に基づく義務的な経費につきまして四十二年度提出予算を基準といたしましたこと、また、地方交付税交付金につきましては、法律の定めるところにより四十二年度の普通交付税の四分の一を計上いたしましたこと、さらに公共事業関係費につきまして、四十一年度予算の四分の一を基準とするとともに、積雪寒冷地の事業につき、その円滑な実施をはかるため特段の配慮を加えましたこと等によるものでございます。 一般会計歳入の総額は八千百三十五億円でありまして、その内訳は、租税及び印紙収入六千百三十九億円、その他収入百十六億円、公債金収入千八百八十億円となっております。 租税及び印紙収入につきましては、最近の収納実績等に基づき、給与所得及び退職所得につきまして四月から実施される減税を織り込み、四、五月における収納額を見込んでおります。 なお、四月末までに期限の到来する国税の特別措置等につきましては、これを五月末まで延長することといたしております。 その他収入につきましても、最近の収納実績等に基づき、四、五月中に収納を見込まれる額を計上いたしております。 おもなものは、懲罰及び没収金、日本中央競馬会納付金でございます。 公債金収入につきましては、年度間における円滑な市中消化を確保するため、四、五月において発行を予定をいたすことといたしまして、千八百八十億円を計上しております。この額は、四十一年度における四、五月中の発行額を勘案して定めたものでございます。 次に、一般会計歳出のおもなものについて御説明を申し上げます。 第一に、社会保障関係費でありますが、総額千百九十八億円を計上しております。この経費のうちには、生活保護費、結核医療費、精神衛生対策費、国民健康保険助成費、失業保険費負担金等の義務的経費が多いのでございますが、これらにつきましては、四十二年度における人員、単価を基礎として、四、五月に必要な額を計上いたしております。 生活保護費につきましては、特に生活扶助基準を、四月から一三・五%引き上げる等の改善を織り込み、二百八十億円を計上いたしております。 また、社会福祉費におきましては、児童保護費、老人保護費、身体障害者保護費等の経費につきまして、七十八億円を計上いたしております。 また、社会保険費といたしましては、四、五月に必要となる経費について五百三十五億円を計上いたしております。保健衛生対策費につきましては、結核医療費、精神衛生対策費、保健所費、国立病院施設費等につきまして、百六十七億円を計上いたしております。 失業対策費につきましては、失業対策事業費四十六億円、特別失業対策事業費七億円、職業転換対策事業費十一億円、失業保険費七十四億円、合計百三十八億円を計上いたしておりますが、このうち、失業対策事業費につきましては、四、五月の月平均吸収人員を十五万八千人といたしますとともに、特にその賃金日額を四十一年度の六百二十九円二十七銭から七百十円七十銭に引き上げることといたしております。 第二に、文教及び科学振興費につきましては、総額七百八十七億円を計上いたしております。 まず、義務教育費国庫負担金でございますが、義務教育諸学校における教職員給与費の国庫負担分につきまして、四、五月中に交付する必要のある額といたしまして、四十二年度の定数に基づきます四、五月の所要額三百五十九億円を計上いたしております。 国立学校特別会計への繰り入れにつきましては、国立学校、国立病院及び大学附置研究所の管理運営等に必要な経費の財源に充てるため、二百七十三億円を計上いたしております。 なお、大学入学志願者急増に対処するには、学科の新設拡充改組等を四月から行なう必要がございますので、大学生の増募とこれに伴う教職員の定数増加等につきまして特段の措置を講じております。 科学技術振興費につきましては、原子力関係費二十二億円、各省試験研究機関経費三十四億円等、六十四億円を計上いたしております。 また、文教施設費につきましては、公立小中学校校舎の不足を整備する等の公立文教施設整備費、公立文教施設災害復旧費、合わせて三十一億円を計上し、教育振興助成費につきましては、義務教育教科書費、学校給食費等三十三億円を計上いたしております。 育英事業費につきましては、日本育英会に対し、貸し付け金二十六億円及び事務費補助一億円、合計二十七億円を計上いたしておりますが、特に育英事業の緊要性にかんがみ、対象人員の増加、貸与月額の引き上げを織り込むことといたしております。 第三に、国債費につきましては、四、五月中に支払い期日の到来する国債利子百五十五億円のほか、大蔵省証券割引料及び国債事務取り扱い費につきまして、四、五月における所要額を計上することとし、総額二百億円を計上いたしております。 第四に、恩給関係費につきましては、四、五月に支給の必要な金額を積算し、総額四百九十一億円を計上いたしております。そのおもなものは、文官等恩給費五十八億円、旧軍人遺族等恩給費四百九億円、遺族及び留守家族等援護費二十一億円でございます。 第五に、地方交付税交付金につきましては、二千四百五十六億円を計上いたしております。このうち、二千九十六億円は、地方交付税法等の規定に基づき、四十二年度の国税三税の収入見込みにより算出した普通交付税年額の四分の一を四月に地方公共団体に交付することとしておりますので、その財源として、一般会計から交付税及び譲与税配付金特別会計へ繰り入れるものでございます。 このほか、交付税及び譲与税配付金特別会計の借り入れ金三百六十億円を円滑に償還できるよう、その財源として同額を四十二年度の地方交付税交付金のうちから繰り上げて同特別会計に繰り入れることといたしております。 第六に、防衛関係費につきましては、防衛庁費四百七十億円のほか、防衛庁施設費等十一億円、合わせて四百八十一億円を計上いたしております。防衛庁費につきましては、防衛庁の四十一年度末における態勢を維持するため必要な額を計上いたしたものでございます。 第七に、特殊対外債務処理費につきましては三十八億円を計上いたしておりますが、これは、韓国、ビルマに対する無償経済協力費及びインドネシア賠償等の実施に伴って四、五月中に必要となる金額の賠償等特殊債務処理特別会計への繰り入れでございます。 第八に、公共事業関係費におきましては、四十一年度予算額の四分の一を基準といたしますとともに、積雪寒冷地の事業等季節的な要因に特に留意しなければならない事業について特別の配慮を加えることとし、また、災害復旧につきまして四十二年度所要額のおおむね三分の一を計上いたしております。この結果、公共事業関係費の総額は二千三百七十八億円となっております。 その内訳は、治山治水事業費三百八十五億円、道路整備事業費九百八十三億円、港湾漁港空港整備事業費百七十六億円、住宅対策費百二十四億円、生活環境施設整備費六十一億円、農業基盤整備費三百二十六億円、林道工業用水等事業費五十億円、災害復旧等事業費二百七十三億円でございます。 第九に、貿易振興及び経済協力費につきましては、総額二十三億円を計上いたしております。 まず、貿易振興費につきましては、日本貿易振興会等が行なう事業の補助に必要な経費、万国博覧会開催準備のための経費等、合わせて十七億円を計上し、経済協力費につきましても六億円を計上いたしております。 海運対策費につきましては、五十四億円を計上いたしております。その内容は、日本開発銀行に交付する海運業再建整備交付金並びに市中金融機関及び日本開発銀行に支給する外航船舶建造融資利子補給金でありまして、いずれも四、五月中に交付または支給を要する額でございます。 中小企業対策費につきましては、中小企業高度化資金融通特別会計への繰り入れ六億円、中小企業信用保険公庫出資金二十億円等、合計二十八億円を計上いたしております。 次に、石炭対策費につきましては、炭鉱整理促進費、鉱害復旧事業費及び炭鉱離職者援護対策費等について十九億円を計上いたしております。 なお、この歳出は、本予算が成立いたしました場合には、新設予定の石炭対策特別会計の歳出として整理されることと相なっております。 農業保険費につきましては、四、五月中に現実に支出を必要とする額十七億円を計上いたしております。 農林水産業構造改善対策費につきましては、農業、林業及び沿岸漁業それぞれの継続地域分の四、五月に必要な額として四十一億円を計上いたしております。 次に、産業投資特別会計への繰り入れでございますが、特に日本輸出入銀行の損益状況を考慮いたしまして、四十一年の四、五月における出資と同額の三百七十億円を出資することといたしておりますので、この財源に充てるため、一般会計より同特別会計へ繰り入れることといたしたのでございます。 最後に、予備費につきましては、四、五月中における予見しがたい予算の不足に充てるため、五十億円を計上いたしております。 次に、特別会計及び政府関係機関でありますが、特別会計につきましては造幣局特別会計ほか四十四の特別会計、政府関係機関につきましては日本専売公社ほか十二の機関につきまして、一般会計に準じて暫定予算を作成いたしております。 以上でございます。
○委員長(新谷寅三郎君) 次に、塩崎主税局長から説明を聴取いたします。塩崎主税局長。
○政府委員(塩崎潤君) 租税収入について補足説明を申し上げます。 なお、詳細は、お手元に配付申し上げております昭和四十二年度租税及び印紙収入予算の説明に詳しく記載されておりますので、御参考にしていただければしあわせでございます。 昭和四十二年度の一般会計における租税及び印紙収入予算額は三兆八千五十二億二千七百万円でありまして、この額は昭和四十一年度の当初予算額三兆一千九百七十七億一千百万円に対しまして六千七十五億一千六百万円の増加となっております。また、これを昭和四十一年度の補正後の予算額三兆三千四百三十七億二千八百万円に比較いたしますと四千六百十四億九千九百万円の増加となっております。 この予算額は、昭和四十二年度における租税及び印紙収入予算額を現行の税法によって見積もった場合の収入額三兆九千三百三十億三千八百万円、つまり昭和四十二年度の自然増収額を、昭和四十一年度の当初予算額に対しては七千三百五十三億二千七百万円、補正後の予算額に対しては五千八百九十三億一千万円と見積もっております。その収入額から今回の税制改正に伴う所得税減税、相続税減税、企業減税等による減収見込み額千百三億八千万円より税制の調整合理化による増収見込み額三百億六千万円を差し引いた八百三億二千万円の減収見込み額を差し引き、さらに石炭対策特別会計の税源(原重油関税分)振りかえ額四百七十四億九千百万円を引いたものが、昭和四十二年度の一般会計の税収予算額であります。なお、この一般会計における予算額に、交付税及び譲与税配付金特別会計の歳入となる地方道路税、石油ガス税(譲与税)及び特別とん税の予算額と新設の石炭対策特別会計の歳入となる原重油関税の予算額千百五十六億五千二百万円を合わせますと、昭和四十二年度における国の租税及び印紙収入予算額の総額は三兆九千二百八億七千九百万円となっております。 以上が昭和四十二年度の一般会計における租税及び印紙収入予算額の概要でありますが、その全貌を二つに分けて御説明いたします。 第一に、現行法のもとにおきますところの四十二年度の租税及び印紙収入予算額であります。この予算額は、最近までの課税及び収入状況並びに今後の経済情勢の推移等を考慮して見積もったものでありますが、昭和四十二年度経済見通しに基づきまして、昭和四十二年度のわが国の経済は、均衡がとれ安定した発展を持続して、効率のよい経済と充実した国民生活を実現するものと期待し、国民総生産は対前年度一三・四%、実質九・〇%成長するものと想定して、租税及び印紙収入予算の見積もりを立てております。 すなわち、昭和四十二年度におきましては、鉱工業生産は対前年度一四・〇%と順調な伸びを続け、昭和四十一年度における一五・八%の伸び率に引き続いてかなりの増加を示すものと見込まれますので、物価については卸売り物価はほぼ横ばいに推移するものと想定されるのでありますが、法人税収入は相当の増加が見込まれるのであります。また、雇用や賃金の伸びに伴う給与所得の増加や個人消費等の堅調な増勢にささえられた事業所得の増加などが見込まれますので、所得税におきましてもかなりの増収が期待できます。また、間接諸税につきましても、最近の課税の状況等を勘案して算定いたしましたが、総じて経済の安定的な成長に応じて、相応の増収が見込まれております。 ちなみに、七千三百五十三億二千七百万円の自然増収額のうちで、法人税が二千九百億二千百万円、所得税は二千二百四十五億五百万円となっておりまして、法人税は自然増収のうち三九・四%、所得税が三〇・五%を占めており、両者で約七〇%となっております。 各税ごとの歳入見込みの詳細につきましては略させていただきまして、 第二に、このような現行法による租税及び印紙収入の予算を前提といたしまして行なわれます税制改正の大要とそれに伴いまして生じます租税及び印紙収入予算額の増減収額につきまして御説明いたします。 今回の税制改正は、最近における国民負担の状況や経済情勢の推移を勘案いたし、国民生活の安定と企業の体質の強化等をはかることを目的として、現下の経済情勢に即応しつ、所得税を中心とし、これに加えて相続税の減税、企業減税、印紙税・登録税の全面改正、税制の簡素化その他当面要請される諸施策に対応する税制改正を行なうことといたし、国税におきまして平年度千五百五十二億九千四百万円、初年度千百三億八千万円の減税を行なうことになっております。 その大要は次のとおりでございます。 第一に所得税減税であります。これには重点が二つございます。一つは、夫婦子三人の給与所得者の課税最低限を現在の六十三万二千円から平年分七十四万円に一〇万円程度引き上げることを目途といたします所得控除の引き上げでございます。他の一つは、永年勤続者の退職所得の課税最低限を五百万円程度に引き上げることを目途といたします退職所得の特別控除の引き上げでございます。その他の措置もあわせまして所得税減税は、平年度千二百八十億五千六百万円、初年度千八十億七千八百万円となる見込みでございます。 第二は相続税減税であります。 これは、配偶者に対する減税と生命保険金の非課税限度額の改正によりまして、平年度三十億五千万円、初年度九億千六百万円の減税となる見込みであります。 第三は企業減税等であります。 これには四つの重点がございます。その一つは技術開発の促進などによる企業体質の改善であり、その一つは個人の青色申告者の専従者について昭和四十三年からいわゆる完全給与制の採用をはかることを中心とする中小企業の体質の強化であり、その一つは従来に引き続く輸出の振興であり、その一つは公害防止及び都市交通緩和のための税制措置による社会開発の促進であります。これにその他の減税も加えまして、平年度二百四十一億八千八百万円、初年度十三億八千六百万円の減税となる見込みであります。 第四は税制の調整合理化であります。 これには二つの重点がございます。その一つは、印紙税・登録税の全面改正であります。印紙税の税率は昭和二十九年以来、登録税の定額税率は昭和二十三年以来据え置かれておりまして、物価水準や経済の実情に即応しなくなっている点に着目して、今回調整合理化の措置をはかる次第でございます。その増収額は、平年度三百一億千万円、初年度百五十一億千七百万円となるものと見込まれます。 他の一つは、租税特別措置の整理合理化であります。特別措置については、私学の振興、土地対策の推進、住宅対策の充実等の減税を行なう反面、利子所得及び配当所得に対する特別措置の改正、交際費課税制度の合理化等により、平年度三百十一億四千三百万円、初年度百四十九億四千三百万円の増収となる見込みでございます。 以上のような税制改正の結果、先ほど申し上げたとおり平年度千五百五十二億九千四百万円、初年度千百三億八千万円の減税が行なわれるほか、税制の調整合理化で平年度六百十二億五千三百万円、初年度三百億六千万円の増収が生ずることとなりますので、差し引きいたしまして合計では国税におきましては平年度九百四十億四千百万円、初年度八百三億二千万円の減収が一般会計において生ずるのでございます。 なお、参考までに、地方税におきましては、平年度四百六十四億円、初年度九十八億円の減税が行なわれることになっておりまして、国税、地方税を通じまして、平年度二千十七億円、初年度千二百一億円の国民負担の軽減が行なわれることになっているのでございます。 このような税制改正の結果、国民所得に対する国税、地方税を通ずる租税負担率は昭和四十二年度には一八・五%になる見込みであります。これは、昭和四十一年度の負担率が一八・三%程度になることと比較しますと、税制改正を通じまして国民負担をほぼ横ばいにとどめているものと見られます。 また、直接税と間接税の割合は、昭和四十一年度には直接税が五八・八%、間接税が四一・二%でございますが、昭和四十二年度には直接税の割合が五九・三%、間接税の割合が四〇・七%となるものと見込まれます。 以上が、簡単でございますが、昭和四十二年度の租税及び印紙収入予算の補足説明でございます。 次に、昭和四十二年度の暫定予算の租税及び印紙収入について御説明申し上げます。 今回の暫定予算におきましては、租税収入は、現行法令に基づき、最近の収入実績を勘案して四月及び五月分を算定して計上いたしました。一般会計の租税及び印紙収入予算額は六千百三十八億八千二百万円でありまして、前年同期の実績五千百十六億二千万円に対しましては千二十二億六千二百万円の増加を見込んでおります。 なお、昭和四十二年度におきましては、所得税を中心といたしまして減税を実施することといたしておりますが、そのうち給与所得にかかる所得控除の引き上げ、退職所得にかかる特別控除の引き上げ等を四、五月の給与所得及び退職所得について実施することとし、別途昭和四十二年分の給与所得等に係る所得税の源泉徴収の臨時特例に関する法律案を御提案いたしております。また、四月末までに期限の到来いたします国税の特別措置等につきましては、本年五月三十一日までその期限を延長することとし、期限の定めのある国税に関する法律につき当該期限を変更するための法律案を提出いたしております。 以上が暫定予算の租税及び印紙収入予算の概要であります。
○委員長(新谷寅三郎君) 次に、中尾理財局長から説明を聴取いたします。中尾理財局長。
○政府委員(中尾博之君) 大蔵大臣の提案理由説明に対する補足説明を申し上げます。 お手元の「要旨」でごらんいただきますと、たいへん幸いでございます。 昭和四十二年度の財政投融資の資金計画とそれから財政資金の対民間収支見込みについての補足を申し上げる次第でございます。 昭和四十二年度の財政投融資計画は、総額二兆三千八百八十四億円でございまして、これを四十一年度当初計画額二兆二百七十三億円と比較いたしまするというと、三千六百十一億円の増加でございまして、伸び率にいたしますれば、一七・八%の伸びと相なっております。ここ四年間の財投の伸び率が二〇%以上でございまして、特に四十一年度は当初計画で、金額にいたしまして、四千六十七億円の伸び、それから率にいたしまして、二五・一%の伸びであったことと比べまするというと、来年度の財政投融資計画の規模は控え目なものとなっておる次第でございます。 次に、原資について御説明申し上げます。 まず産投会計の出資でございますが、これは先ほど補足説明がございましたように、六百十二億円を計上いたしております。昭和四十一年度の当初計画額四百八十億円に対しまして、百三十二億円の増加となっております。 次に、資金運用部資金は、四十一年度当初計画に対しまして、千七百三十三億円を増加いたしまして一兆四千九十四億円を見込んでおります。 このうち大宗は郵便貯金でございますが、これは五千六百億円を見込んでおります。次に続きます大口でございますところの厚生年金の積み立て金につきましては、四千四百四億円を見込んでおります。 次に簡保資金でございますが、これは四十一年度に比べまして、四百億円増加の二千百億円を計上することといたしております。 また、公募債借り入れ金等につきましては、四十一年度に比べまして千三百四十六億円を増加いたしまして、七千七十八億円を予定いたしております。このうち、国内の民間資金の利用につきましては、まず政府保証債の発行予定額を五千百億円と見込んでおります。このうち五千億円は従来どおりの発行にかかわるものでございまして、百億円は調整年金資金より引き受けを予定いたしておるものでございます。 その他、国内の民間資金の利用といたしましては、公募地方債六百六十億円、住宅公団が生命保険会社とそれから信託銀行から借り入れますところの借り入れ金等九百五十四億円を見込んでおります。 次に外貨債等につきましては、来年度は世銀借款のすでに契約が既往年度において済んでおりまする分の工事が進捗するに伴ないまして現金が引き出せるが、それを三百六十四億円を見込んでおりまするだけでございまして、外貨債の発行につきましては、外債市場の状況等から判断いたしまして、財政投融資計画の原資としては見込んでおりません。 以上の原資を合計いたしますと、二兆三千八百八十四億円になる次第でございます。 次に運用でございますが、この原資をもちまして、四十二年度の財政投融資の運用を行なうわけでございますが、先ほど大臣からも御説明申し上げましたように、輸出の振興、住宅の建設及び生活環境施設の整備並びに中小企業金融の充実ということに重点を置いております。なお道路、運輸通信等の社会資本の強化にも特に配慮をいたしておる次第でございます。 各機関に対する運用につきましては、重要な事項につきましては、すでに大臣あるいは主計局長のほうからの説明を申し上げましたるところと重複する関係もございますので、別途、使途別分類表を毎年予算の説明で提出いたしておりまするので、その分類に従って総括的に御説明申し上げまするというと、住宅、生活環境施設、それから厚生福祉施設、文教施設、中小企業対策、それから農林漁業の関係、これらいわゆる(1)から(6)までに従来載せております、ことしも載せておりますが、その分が国民生活に最も密接な関係を有する部門かと存じますが、先ほど申し上げましたように、住宅、生活環境施設の整備等に重点を置きました関係上、これら部門に対する財政投融資は総額一兆二千六百五十一億円にのぼっております。 次に、分類表では(7)から(10)までによるのでございますが、国土の保全・災害復旧、道路、それから運輸通信、それから地域開発といった部分でございまして、いわゆる社会資本を形成する部分でございまするが、これに対しましては、七千二百七十六億円の財政投融資を行なうことにしております。特に道路につきましては、四十一年度に対しまして三九・九%の増加となっております。 また、輸出の振興につきましては特に配慮いたしましたことは、先ほどの補足説明にも申し上げた次第でございますが、総額二千三百七十億円、四十一年度に対しまして四八・六%と大幅に増加しておる次第でございます。 以上で、昭和四十二年度の財政投融資計画の説明の補足を終わります。 次に、財政資金の対民間収支の見込みでございますが、これは、別途表紙のついた一枚紙の資料を利用させていただいておりますが、以下、それを解説して申し上げます。 四十二年度の国庫収支の見込みでございますが、これは結局、全体で三百二十億円の散布超過と見込んでおります。 その要因といたしましては、まず一般会計におきまして前年度剰余金を使用いたしまするので、これは過去の蓄積資金が来年度散布に向かいますので、その二十億円の散布超過が見込まれます。また、食管会計におきまして食糧証券の発行増加が予定されておりまするので、この関係で千百十億円の散布超過が見込まれます。それから資金運用部、産投会計におきましても三百五十億円の散布超過が見込まれます。以上合計いたしまして、散布超過要因が千四百八十億円になります。これが大きな要因であります。 他面、国庫と日銀との間で納付金を国が受け取ったりあるいは法人税を受け取ったりあるいは手数料を払ったりというようなやりとりがございます。これらの部分は、政府の受け取りあるいは支払いでありましても、対民間の関係では受け取りあるいは支払いの関係に立ちませんので、それを調整いたしましたり、あるいはその他のもろもろの特別会計の受け取り、支払いとの関係を総合いたしまして、その関係で八百六十億円の引き揚げ超過要因が見込まれると考えられます。これらの二つの要因を差し引いて計算いたしますと、外為資金以外の国庫収支の関係では、六百二十億円の散布超過が見込まれる次第でございます。 最後に、外為資金でございまするが、四十二年度中の外貨準備高は増減なし、すなわち外貨の関係では収支とんとんと見込まれるのでございますが、このうちには民間への円貨支払いを必要としない外貨収入が入っております。それを含んでとんとんでございます。したがって、これに見合う円資金の金額が国庫収支面では引き揚げ超過になります。その関係が三百億円でございまして、これがございまするので、三百億円の引き揚げ超過を見込んでおります。 以上によりまして、四十二年度の国庫収支全体といたしましては、差し引き三百二十億円の散布超過と見込まれる次第でございます。もとよりこの見込みは、予算あるいはその基礎となった経済見通しがそのとおり実行され、または推移することを前提としたものでございますことは毎度申し上げたとおりでございます。 以上で国庫収支の見込みについての補足説明を終わります。 次に、先ほど大臣の提案理由説明で、暫定予算につきましては、これに関連しまして、財政投融資中予算に関連のあるものにつきましては、暫定予算に規定する措置に即応して運用いたすことにしておる旨御説明が申し上げてございますが、この関係につきましては、本年四月、五月の暫定予算の期間中、財政投融資計画のうちで予算に関連のあるものにつきましては、暫定予算に規定いたします出資でございますとかあるいは政府保証でございますとか、そういう措置に即応いたしまして実行されることになります。したがって、これらの措置を含んでおります暫定予算の御審議の参考に供するため、暫定予算に関連いたしまするこれらの各機関に対する財政投融資の見積りを「暫定予算の説明」の末尾に掲げて提出いたす予定でございますので、御参照いただければ幸いでございます。
○委員長(新谷寅三郎君) 次に、宮沢調整局長から説明を聴取いたします。宮沢調整局長。
○政府委員(宮沢鉄蔵君) 予算の参考として、昭和四十一年度の経済情勢と昭和四十二年度の経済運営の基本的態度及び経済見通しにつきまして、概要を御説明申し上げます。 初めに、四十二年度の出発点となります四十一年度の経済情勢について申し上げますと、御承知のとおり、わが国経済は、四十年末頃から立ち直り過程に入り、その後も順調な上昇過程をたどってきております。その結果、四十一年度のわが国経済は、四十年度に比べましてかなりの拡大が見込まれ、経済成長率は、前年度比で実質九・七%程度となる見込みであります。 他方、国際収支につきましては、経常収支におきましては、前年度をやや上回る黒字が予想されますが、資本収支の赤字を差し引いた総合収支は、一億一千万ドル程度の黒字にとどまり、黒字幅は、前年度を大幅に下回るものと予想されます。 また、物価の動向について見ますと、卸売り物価は、非鉄金属等における国際的な価格上昇、一部の工業製品の価格上昇等によりまして、年度間では前年度比四%程度の上昇になるものと見込まれます。一方、消費者物価は、生鮮魚介、野菜等の季節商品が比較的安定的に推移してきたこともありまして、前年度に対する上昇率は、五%程度にとどまるものと見込まれます。 次に、昭和四十二年度の経済運営の基本的態度及び経済見通しについて、御説明申し上げます。 四十二年度のわが国経済は、前年度の景気上昇のあとを受けまして、強い上昇基調にあります。 反面、国際収支面につきましては、世界貿易の拡大の鈍化が見込まれ、また、国際競争の一そうの激化、国内需要の増大が予想されますので、四十二年度の輸出は、前年度ほどの伸びが期待できません。一方、輸入は、国内経済の上昇に伴い引き続き相当の増加が見込まれますので、国際収支の先行きには楽観を許さないものがあります。 したがいまして、四十二年度におきましては、景気の行き過ぎがないように、国際収支の動向を十分注視しつつ、着実にして安定的な成長を堅持することが必要であると考えられます。 他方におきまして、わが国経済が均衡のとれ安定した発展を持続して、効率のよい経済と充実した国民生活を実現するためには、消費者物価の安定をはじめ、社会資本の充実、産業体制の整備、農業、中小企業の近代化、労働力の流動化等経済の体質強化と社会開発の推進をはかることが必要であることは申すまでもありませんが、これら構造的問題の解決につきましては、四十二年度においてその着実な前進を期待するものであります。 したがいまして、四十二年度の経済運営にあたりましては、これらの内外の情勢を認識し、国民経済全体との調和を考えまして財政規模及び公債発行額を極力押え、景気に対する財政の中立的な立場を堅持するとともに、物価や国際収支の動向に応じて、財政金融政策を中心とする経済政策の弾力的運用をはかり、同時に、民間経済界における節度ある投資態度に期待することによりまして、現在の景気上昇を持続的な安定成長に結びつけるとともに、経済の体質を強化し、社会開発を推進することによりまして長期にわたる経済発展の基盤を整備し、国民生活の充実をはかることを基本的態度とすることにしております。また、この場合、経済活動が過度に拡大し、経済の安定成長に悪影響をもたらすおそれが生じてきました場合には、わが国経済の長期にわたる発展の基盤の保持に十分留意しつつ、機を逸することなく、金融面、財政面その他各般の施策を講じて経済の過熱を未然に防止するよう慎重な政策運営を行なうことといたします。 このような経済運営の基本的態度に基づき、経済を運営することによりまして四十二年度の経済成長率は、実質九%程度となることを期待しております。 次に、この場合まず、個人消費支出は、経済の安定的な成長に対応して着実な伸びを示すものと思われますので、伸び率は前年度比一三・一%程度となるものと見込まれます。企業設備投資につきましては、製造業部門におきまして相当の増加が見込まれます上に、非製造業部門におきましても引き続き堅調な伸びを示すものと思われますので、投資規模は、前年度水準を一四・八%程度上回るものと思われます。また、在庫投資は、経済の安定的な成長に伴いまして着実な増加を示し、一兆円を上回るものと思われ、民間住宅建設も四十一年度に引き続き、一九・五%程度増加するものと見込まれます。次に、政府の財貨サービスの購入は、四十一年度に比べ一二・八%増の八兆三千五百億円程度となるものと思われます。 このような需要面に対応する供給面におきましては、まず、鉱工業生産は、四十一年度に引き続きかなりの伸びを示し、前年度比一四%程度増加するものと見込まれます。農林漁業生産につきましては、全体として、三・一%程度の上昇となるものと見込まれます。 次に国際収支でございますが、輸出は、その伸びが若干鈍化し、年度間百九億五千万ドル程度となり、輸入は、国内経済の上昇に伴い、前年度比一四・八%増の八十九億ドル程度に達するものと思われます。したがいまして、貿易収支の黒字は、前年度をやや下回る二十億五千万ドル程度にとどまるものと予想されます。 加えて貿易外収支の赤字が増大するものと思われますので、経常収支全体としては、前年度をやや下回る九億五千万ドル程度の黒字となるものと思われます。 他方、資本収支につきましては、前年度に引き続き九億五千万ドル程度の大幅な赤字が避けられないものと思われますので、総合収支において黒字を計上することは、困難と思われます。 最後に物価につきましては、卸売り物価は、ほぼ横ばいに推移するものと考えております。消費者物価につきましては、その先行きは楽観を許されないものがあるのでありますが、各般の物価対策を強力に推進することによりまして、前年度比四・五%程度の上昇におさまることが見込まれます。 以上、四十二年度の経済見通しと経済運営の基本的態度につきまして、御説明申し上げた次第でございます。
○委員長(新谷寅三郎君) 以上をもちまして、昭和四十二年度予算三案並びに暫定予算三案の説明は終了いたしました。 次回の委員会につきましては公報をもってお知らせすることといたしまして、本日はこれをもって散会いたします。 午後一時二十九分散会 —————・—————