逓信委員会 第14号
- 発言数
- 63 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1967/06/29
会議録
○委員長(森中守義君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。 初めに、理事打合会の結果について御報告いたします。 本日の委員会においては、簡易生命保険法の一部を改正する法律案に対する質疑を行なうことになりましたので、御了承願います。
○委員長(森中守義君) まず、委員の異動について御報告いたします。 昨二十八日、村田秀三君が委員を辞任され、その補欠として横川正市君が選任されました。 なお、本日、鈴木強君が委員を辞任され、その補欠として竹田現照君が選任されました。 —————————————
○委員長(森中守義君) 簡易生命保険法の一部を改正する法律案を議題といたします。 御質疑のある方は、順次御発言を願います。
○横川正市君 四十二年の五月の二十四日に、行政管理庁の指示事項に対して回答を行なった中に、勧告の要旨は四、五行のものですが、回答の中に「簡易保険が社会保障の進展、民保・農協生命共済との競合によって停滞しているというのは理論的にも実証的にもあたらない。停滞というならば、その原因は、簡保事業における増員の困難性・保険金最高制限額の存在・資金運用面における諸制約等に原因を求めるべきである。」という回答を出しておるわけですが、このこととあわせながら、事業の積極的な推進問題とあわせて、大正五年に二百五十円であった最高制限額の推移が、自乗ずっと変わりまして、三十九年の四月に百万円に制限額をいたしておるわけであります。この制限額の存在と、それから増員であるとか、保険金運用面の諸制約に対する原因等をあわせて、その困難な面の除去を行なっていると思うのでございますが、まず、この最高制限額が引き上げられたことによって業務に貢献している度合いというものを、これをひとつ説明していただきたいと思いますし、あわせて、この困難な面の二つですね、増員の困難性とか、あるいは資金運用面の制約とか、こういった点について、どういう処置をとられているのか、それをまずお伺いをいたしたいと思います。
○政府委員(武田功君) 最高制限額の引き上げにつきまして、それが直ちにどういうふうな数字上の影響があるかという問題でございますが、過去のこまかいところはともかくといたしまして、一番最近をとってみますと、三十九年に五十万円から百万円に引き上げたわけでございます。これを当時の新規契約の増加状況から見ますと、三十九年度が件数でまいりますと三百二十六万八千件、これが四十年度でやはり三百三十三万九千件と、件数の伸びでは、たいして出ておりません。で、保険料のほうでこれを見ますと、三十八億二千八百万円に対しまして、四十年度が四十一億三千九百万、こういうふうに実質的に上がっておると私どもは見ております。また、保険金額にいたしますと、一件当たりの平均保険金額が、これは全体の平均でございますけれども、三十九年度が二十一万七千円、これが四十年度になりますと、二十三万九千円、こういうふうな数字が出ておりまして、一応、数字的な面から申し上げますと、やはりそれだけの好影響が出ておると、こう見ていいんじゃないかと思います。私ども、かりに目標額を決定いたします際も、大体一割あるいは二割の増加を見ながら立てるいうようなことができると考えております。 それから、それは現在の制限額引き上げの経過に伴いますところの状況でございますが、ただ、一般の需要といたしますと、最近の一般の所得の増加とか、そういったような経済生活の伸びに準じまして、やはりもっと保険をふやしておきたいと、こういう需要は高うございます。それに対しまして、簡保としては、やはり制限額の存在というものがそれの制約をしておると言っていいんじゃないかと思います。 それから増員の問題でございますが、これはやはり官庁機構をとっておりますこと、また、あるいは、いま申し上げましたように、直ちに件数が伸びていかないというようなこと、こういうようなことから、やはり多数の増員をすることはなかなか困難である。最近は多少増員をしておりますが、かつては、しばらく増員がなかった時代もございます。そういうような意味のことを申したわけでございます。 また、資金の運用面におきますことは、これはしばしば当委員会でも御指摘もあり、私どもも痛感しておるところでございますが、現在の法定された範囲内におきますと、どうしても運用利回りがこの程度のところでとどめざるを得ないと、こういうことでございます。
○横川正市君 この勧告の要旨は、もうすでに御案内のとおりで、この要旨の中心をなしているというものは、やはり小額保険を提供する点の使命というものが国営保険の特色であると、こういうふうに言われておるわけですが、大体保険加入層の加入率といいますか、これには、もう勧奨の余地としてあまり期待できる状態にはないと判断されているのか、それとも、加入層に対して勧奨の余地というものは十分残っているし、簡易保険の持っております特色、その特色は十分生かされる分野というものはまだ相当あると判断をされておられるかどうかということです。その点、ひとつ数字をあげながら説明していただきたいと思います。
○政府委員(武田功君) これは現在のわが国におきますところの全体の生命保険の加入の動向でございますが、ある資料によりますと、民間保険、農協、簡保、これらを全部ひっくるめまして、生命保険に加入しているという世帯が約七四%という数字が出ております。また、的確な数ではございませんけれども、その中で、その全体の中で簡保だけに加入しているという数字が二三%というような市場調査の資料がございます。まあこれを見ましても、まだまだ未加入分野というものは相当あるというふうに私どもは判断しております。また、この中でも、いろいろと分析をしてみますと、簡易保険の場合は、低年齢あるいはまた高年齢というところの層がかなり多うございまして、まん中の青年層というところは非常に低いと、こういうふうな数字もございます。したがいまして、私ども、現在の簡保としは、まだまだ未開拓分野が相当にあるという判断をしております。 それから勧告で言っておりますところは、小額保険ということばを使っております。ただ、小額という定義が、幾らをもって小額とするか、これはちょっと、要するに、この勧告の趣旨を了解しにくいところでございますが、かりに現在の無診査保険の限度をもって小額といたしますならば、これはまだまだ伸びる余地があると思います。また、一般に暮らしがよくなれば、もう少し入っていこうと、こういうような需要もございますし、また、最近のように交通戦争の時代になりますと、また、そういう面からも加入の需要というものがあると、こう考えます。したがいまして、私どものほうといたしましては、未加入世帯あるいは未加入年齢層、こういうところに重点を置いて募集を進めていきたい、こういうふうに考えております。
○横川正市君 まあ大体簡易保険の創設期からすでに五十年というような年限を経て、その年限の中で、保険の思想普及の役割りというものは相当貢献度が高かったと、こういうふうに生命保険の特色を私どもは承知をいたしておるわけですが、一体、この簡易保険の特色というのは、保険思想の普及という、そういう面であったのか、それとも、民営も存在をし、官営も存在をするという、その分野に違った層というものを想定して、それぞれ特色を持ったために、簡易保険の存在があったのか、そうしてまた、今日その特色というのは変わりつつあるのかどうかという点、一般には民保、簡保と、内容その他においては全く競合し、その存在はお互い同じような特色を持ち始めたというふうに判断をされておりますけれども、その点どう考えておられるか。それから、その特色がもし前段の二つにあるとすれば、それを生かすのに、どういう方法をとっておられるか、引き続いてどういう処置をとっておられるのか、それをお聞きいたしたいと思います。
○政府委員(武田功君) 簡易保険を五十年前に創設いたしましたときは、当時こういう無診査保険がございませんでした。したがいまして、第一はやはり、一般の庶民層に対して無診査で、そうしてかつ、集金をする、月掛けをすると、こういうようなことを、全国に網を張っております郵便局制度を利用して進めていくということで創設されたものと私どもは了解しております。その後、戦争といったような異常な事態が起こりまして、戦後のあのきびしい時代になりましたので、民間保険の存立というようなこと、再建、そういうことの上から、あるいはまた、独占禁止ということもあったかもしれませんけれども、民間保険のほうにも無診査保険を認めるということになりましたので、現在の姿をとってみますと、確かに簡易保険あるいは民間生命保険、農協生命共済というものはあまり差がないように見られますが、しかしながら、やはり民間生命保険と簡易保険とは、民間のほうはもともと有診査をたてまえとして、そして、それに戦後加わりましたところの無診査保険とを併用してやっております。簡保はあくまで当初からずっと無診査であり、かつまた、月掛けをすると、しかも、その集めました資金は、地方還元もたてまえといたしますが、同時にまた、公共投資に使われて、そして一般に国家財政のために寄与すると、こういうようなところが特色であろうと私どもは考えております。したがいまして、この特色というものは、今後も十分続けていく価値があるし、先ほど申しましたように、まだ未開拓分野もございますので、単に保険思想の普及ということだけでなく、できるだけ多くの世帯にこの簡保を広めていくということ自体に意義がある、こう思いまして、私どもは今後も、内容的にはまだいろいろと検討する面がございますが、現在の募集推進方針を強力に進めていきたい、こう考えております。
○横川正市君 さきの質問者が何か大臣に質問されたようですから、その度合いについては、どういう答弁があったか、速記録見てませんからわかりませんが、たとえば、いまの局長の答弁の中に、もし簡易保険としての特色としてあるものは一体何だと問われたら、明確に何と何ですというふうにあげられる項目が依然としてあるのかどうかという問題です。これは戦時中に簡易保険は戦費調達の一つの機関になり、戦後は公共投資、こういう血の財源措置となるというふうに変わっていくのか、これが簡易保険の特色だというのか、私は、月掛け、集金、あるいは窓口を通じてのサービスというような、そういうことはもうすでに特色としてはあげられるようなものではないというふうに思っております。それはどういう保険でありましても、月掛け、それから集金というのを始めているわけですし、無診査もやっているわけです。そこで一つ残っていることは、これは保険思想を普及し、その保険思想の普及度合いによって集められた金がどう投資をされるのかという、その投資の内容が変わっているのであって、それが簡保の特色だと、こういうふうに依然として言えるのかどうかという問題です。それと関連をして、現在の職員構成の問題と、加入者に対するいわゆる還元の方法というような、そういったものについて、私はこれは一つの問題点というものが出てくるのではないかと思っているわけです。たとえば、国策を重点にすれば、職員の問題も、それから加入者に還元の問題も、ある程度犠牲にしなければならぬ問題が出てきます。しかし、そうではなしに、長保と簡保との間に当然国民全体の中に保険思想というものを普及していって、それによって生命に対する保障をするのだと、こういうことになってきますと、私は、これは財投計画の中に占める国策的な割合というものは、これはいわば運用拡大の問題で相当カバーしていかなければ勘定が合わない、こういう企業の性質になるので、いわゆる特色というものは一体何なんだ、こう聞かれたときに、明確に簡保の特色はこれでございますというやつを、やはり私は出すべきだ、その出すべきことは、今日の保険思想の状態の中では、私は、これは国策的なものではなしに、保険思想の問題だと、こういうふうに考えるわけなんだけれども、その点は事業経営としてはどう進められようとされておるか、これは根本問題ですからお聞きをいたしたいと思います。
○政府委員(武田功君) 簡保の特色は、いま御指摘のとおり、私ども先ほどから申し上げますとおり、創設当初の保険思想の普及ということはもちろんございます。また、無診査、集金というたてまえも、これはもうすっと五十年これを特色として持ってきておるわけでございます。ただ、戦後、民間にも無診査保険ができた、その部分においては相似点があると、こういうことでございます。それからまた、集めました資金は、やはり私どもが加入者から寄託されたところの財産でございますから、もとより、保険のたてまえといたしましても、これを加入者にできるだけよい形で還元できるようにということで運用の基本的な考え方を持っておりますが、もともと、国営の保険でございますので、したがいまして、これをどこへでも貸したりするということも、これはよろしくございません。また、歴史的な事情もございまして、いわば一種の国家資金、こういう形におきまして、できるだけ公共性の高いところへ運用し、しかも、その中で少しでも利回りの向上をはかる、こういう形にならざるを得ないと思います。したがいまして、現在の運用計画の中でも、地方公共団体に対しまして四十数パーセント振り向けるとか、また、契約者にも貸し付けをするとか、あるいは政府関係機関等に融資をいたします場合でも、融資利率の少しでも高いほうへこれを振り向ける、こういうような配属をしているわけでございます。
○横川正市君 私は、いまのその努力の度合いというものを、実は一つは、最高制限額が上がることによってどの程度の業務貢献度合いというものがあるのかという問題も、実はこの数字ではあまり、この最高額を引き上げることによって業務に貢献する度合いとしては高くはないと、こう見るのです。それよりか、小額というのはどの程度かという点もこれはあると思います。たとえば養老なんかの目的としてあるものは、学資保険であるとか、あるいは保険が満期になったときの土地建物に対する投資であるとか、あるいは日常の生活の中に部分的にためていきながら、それが生活の向上資金に変わっていくとか、そういうようなものもあるし、あるいは、その間に生命の保障をしてもらうという二つの目的が保険の中にあるわけですから、今日どの程度が一体保険の保障額として適当か、どの程度までがいわめる簡易保険の目的とする小額保険なのか、この点は少しいろいろ立場によって論議をする余地があると思うのです。しかし、一般に、たとえば所得の問題からいってみて、官公庁職員であれば平均ベース三万四、五千円、家族構成二・五人で月額一体どの程度の保険をかけることが適当だろうか、そういったことが、かけられる分野での一つの私はバロメーターになるのじゃないか。そういたしますと、二・五人家族がいま二百万ないしは二百五十万ないしは三百万の保険をかけるということが、一体能力として、いわゆる支出能力として可能かどうか。それならば、現在の生活の水準からいって、どの程度まで預貯金であり保険であるか。この点にいわゆる小額保険の金額というものが出てくるのであって、いまの社会情勢の全体から推してみて、五十万は低いけれども、これを百万にする。百万は低いから百五十万にすればいい。そういう意味では、この保険の最高額というものを判断する基準というものは実は薄いのじゃないかと、私はこう思うのです。そこで私、この保険の最高制限額が引き上げられることについて別に反対はいたしません。反対はしないが、一般の庶民の保険思想というものを普及させながら、しかも、なおこの加入する余地というものを残しているところに、どういうふうに入っていくかという使命というものをなくしたら、これは簡保の使命というものはなくなるのではないか、こういうように思うのです。それが一つ。 それからもう一つは、この金がかつて国策に使われていたという分野を持っておりましたが、それは、加入者還元へ急速に目的を変えていくということが必要なのではないか。そういう努力を運用拡大の中にする必要があるのではないか。同時に、それは、ある程度の金利面その他で余裕をつけながらサービスを高めていく、こういう努力が心要なのではないか。ことに零細な金を集めるのですから、そういうことが忘れられたら、簡易保険の価値というものは私はなくなっていくのだろうと思うので、おそらく答弁では、その努力をしながら、なおかつ、加入者の便宜をはかって最高制限額を引き上げていくという答弁になるのだろうと思うのだが、事実上そういう努力がされているのかどうかということについて、私は疑問を持っているわけなんです。 そこで一つお伺いしたいのでありますけれども、保険年金事業といういわば業務の中では、独占性を失って相当競争をしなければならない、そういう性格を持ち、あわせて経済的にいえば、いわば激しい競争をするという性格を持ったものの企業経営として、これに郵便であるとか、あるいは為替、貯金であるとかいうものとは、その性格を異にしているのではないかと私は思うのでございますけれども、その職員の問題等から見ながら、いわゆる役人といいますか、公務員といいますか、そういうような制限の中で企業経営をしていくということの可否について、検討されたことがあるかどうか、これが一つお聞きをいたしたいところなんです。もちろん、私は、保険の外勤の人たちに、郵便と同じような服装をしているのがけしからぬとか、そういうようなことは申しません。当然そういう服装その他の問題については、外勤者は同じであっていいと思う。しかし、その業務に携わっている職員の方々の心がまえとしては、相当これは違ったもの、いわゆる、たまったものをはけばいいというものではなしに、無から有を生むという、そういう意味合いでの努力も必要でありますし、その努力をエンジョイしていく施策というものも必要であろうと思うのでありますが、それを一貫して、たとえば服務規律の問題であるとか、あるいは業務に対する文献度合いについての日常の指導の問題であるとか、あるいは人事の管理の問題であるとか、そういった点に何らかのくふうがあってしかるべきではないかと思うのでございますけれども、その点は、私の言っているのは、前段は、まだ保険の加入層が小額保険の面で相当あるし、その面に相当な普及をしながら、事業の成績というものを伸ばしていくという余地というものは十分ある。そういう面に入り込んでいくために、いま言うような企業としての努力の面が残されておらないかどうか。この点を、抽象的な言い方でありますけれども、もし、こういう努力をしているということがありましたら、ひとつお聞かせをいただきたい。
○政府委員(武田功君) 私どもも、簡保事業は郵便事業とは違いまして、はっきりしたこれは企業でございますので、いろいろな制約の中でも、できるだけ企業的に運営をしていきたいと、こういうことではいろいろ努力を重ねております。また、職員の心がまえと申しますか、服務と申しますか、これにつきましても、いろいろな機会をとらえて、特に保険の場合には、外に出て積極的に勧奨をすることによって仕事の成果があがるという、こういう仕事でございますから、そういうことをおりに触れて、まず心がまえをやっております。 また、服務の形態とか、給与の体系とか、こういう点になりますと、これは御案内のごとく、末端の局、特に特定局に参りますと、総合服務というような形をとっております。郵政省はいわゆる末端では総合経営という形をとっております関係で、保険だけの特殊な勤務条件なり、またあるいは、給与体系というものをつくることがなかなかむずかしゅうございまして、この点は私どももしばしばいろいろと検討し、問題にしておりますけれども、現在の立て方としては、全体の郵政職員の服務体系なり給与体系の中で処理していかざるを得ないわけでございます。そういうわけでございますが、まあ気持ちとしましては、できるだけ企業的にやっていく。この外務員の制度にいたしましても、いろいろとその職員の訓練、また給与、定員という関係は特色がございますので、今後ともその点は努力をしたいと考えております。
○横川正市君 まあ何といいますか、えらい人にはわからない点がたくさんあるんではないかと思うんですね。一つこういう事件が起こっているんです。人事局長に来てもらったのは、その点だけ答えてもらったらいいのですが、いまどの局といえばどの局で、だれといえばだれと、名前も人も全部わかるわけなんですが、こういう事件が起こっております。それは、第二組合をつくることが、業務がそのことによって阻害されても、至上命令だからしかたがない、それがまた私どもに与えられた任務ですと、こういうような課長さんや局長さんが保険関係の仕事をやっていることに適任だと思いますか、適任じゃないと思いますか。
○政府委員(武田功君) 私からお答えするのが適当かどうか存じませんが、事業局長といたしましては、いま御指摘のような第二組合問題云々ということは、全然私どもはそれを考えておりません。そのことは、おそらくやはり職員内の問題であり、あるいは職員の中でつくっております組合相互の問題じゃないかと思います。そのことが直ちに業務に反映するということは、私どもあまり想像もいたしませんし、また、そうあってもらっては困るわけでございます。特に郵政職員全般といたしましても、やはり公共の福祉のために奉仕するという義務観念を持った方々ばかりでありますから、そういったような問題で自分の本来の仕事を曲げるということは、私どもは想像いたしておりません。 また、保険につきましては、特に保険の仕事が、先ほどから申しますように、やはりみんなが一つの目標を立てて積極的に進んでいってこそ、成果もあがるし、また、自分たちの職務を果たしたという満足感も得られるし、それが本来の仕事でございます。したがいまして、私は、このことについて業務云々と関連して考えることは適当でないと、まあ考えております。
○横川正市君 人事局長さん、どうですか。
○政府委員(山本博君) 私の立場として申し上げますことは、第二組合をつくること云々というようなことを至上命令であると私は思っておりませんし、そういう指導をしたこともございません。したがいまして、事実あったかどうかは私は存じませんが、それを仮定の問題としてお答えいたしますれば、それは望ましくない管理者だと思います。
○横川正市君 これは、ある地方でいま問題になっています。そのことで三六協定が結ばれないというような事件も起こっておるわけなんです。これは、私は架空なことを言っているわけじゃないんですが、私はしかも、そういうような指導をしている人が、実は末端の一管理者がそういうことをやっているのか、それとも、もう一回人事異動があれば本省に帰ってくるような、そういう立場の人がやっているのかという、その点についての連関性は、実は演説要旨を明確に速記にとったやつがありますから、そういう点でも立証できることなんですが、そういうことがいわゆる管理者として不適任者であるということだけは、これはまあ私もそう思っているわけなんです。しかし、そういう事実があるということだけは、これは人事担当者である山本さんもよく承知しておいていただきたいと思うのであります。 それからもう一つは、そういうことをこの際ですから御注意をいたしておきたいと思うのですが、いまの答弁の中にもありますように、仮定のことであるからというふうに、現場の起こっている事態というものを第三者が伝えたときに、はっきりとした態度でもって、そういうことはけしからぬと言い切れない状態、ないしは、これは私は、先般も、たとえば年末の繁忙時における取り扱い業務の内容等について、上局に対して報告がなされたが、それは現場の事実と違っておった報告であった、そういう場合には、一体どういう処置をとるか。これはまあ厳重に処分をいたします——ところが、もう事実資料の面では、現場で起こった事実と本省に報告された事実と違っておるということは明らかになっておっても、どうも仲間意識というか、これに対して厳重な処分をもって臨むということをしない。まあまあと言って過ごされてしまう。そういう事態が非常に多いのです。だから、私は、き然とするところはき然として、そういうことが起こることに対しては、本省の意思はこうだというやつをやはり明確にしてもらわないと、この種の問題というのはあとを断たないのじゃないかと私は思う。ことに、この保険関係の業務というのは、非常に郵便と違って、職員その他の感情というのは、たとえば朝奥さんが職場に送り出していくときに小言を言わないとかなんとかいうくらいまで気を使って出してやる職場なんです。気分がおかしいと、これはもうだれしもが経験しているように、笑顔で相手に接触するなんということはできない、そういう職場なんです。そういう職場であることを私どもは承知をいたしておりますから、その職場の管理者がいま言ったようなことでにらみ合いをしておって、業務成績があがるようなものでは私はないと思っている。その実、これは保険局長調べてもらえばわかりますが、四月から五月にかけて、いままである程度の業績をあげておったのに、ぴたりと保険の募集の業績が落ちてしまって、そうして局長があわを食って前言をひるがえして、いろいろと保険の募集について協力を求めたという職場があるわけですから、全国どの局か、保険の申し込みカードがぱたっととまったところをどこか調べてみたらわかると思うんですね。そういう職場というものがあるわけなんです。だから、私は、職員の関係というものは、そういう面でもいろいろな施策とか対策というものはやられておらなければならない職場だと考えておるわけなんですが、この点は保険局長どうですか。事実上そういう職場があって、そういうことになった、それはもう不適当な管理者だから、即刻かえてというふうな気になるのですが、それとも、何か別途方法をとられるわけですか。そういう職場があったとすれば、どういう処置をとられるか、聞かせていただきたい。
○政府委員(武田功君) まだ私ども、個々の局の状況についてつまびらかにしておりませんので、いま御指摘の点は調べましてまた対策を考えたいと思いますが、その成績が下がったとか、あるいは局内に何かあったといった場合に、直ちにその管理者をかえるとか、かえないとかという問題になりますかどうか、やはりそのケース、ケースによりますし、また、その局全体の局情もあろうと思います。よく十分調べ、また、双方の話も聞いてやって、そうして、その上で、やはり仲がうまくいかなければ、それはかえざるを得ない場合が起こってくると思います。個々の事情をよく調査した上で考えたいと思います。
○横川正市君 ひとつそういう問題がありますから、十分調査をして、それを取り除く役目というのは保険局の仕事だと私は思うのですよ。 それからもう一つ、具体的な問題では、局舎の問題とも関係するわけですが、一般に保険の窓口というようなものが、公衆が来て、保険加入者については、家庭の事情とかなんとか、いろいろなものがあるわけですが、そういうものを相談にあずかって、そうして解約を根治するとか、あるいはさらに、ひとついいアドバイスをしながら高額保険に加入させるとか、そういったいろいろな処置をとろうとされても、局舎の中にはその場所がないのです。窓口で窓越しにやっておるわけで、そういう面のサービスのためのスペースをとるというようなことは、これはどこからも聞いたことはないのでしょうか、それとも、聞いておったがやらなかったのでしょうか。それはどういうことでしょうか。
○政府委員(武田功君) 確かに、そういった場所がほしいということを聞いたこともございますし、また、省内でも話題になったこともございます。一ころ郵政相談所とかいうような形におきまして、普通局などではそういう簡単な場所をつくってやったこともございます。いろいろな点でその後あまり進んでおりません。私自身も確かに、お金の相談とかということについては、そういう場所も必要かと思います。普通局のみならず、特定局の場合などはかなりあるんじゃないかと思いますが、これはなかなかやはり、それだけの場所があればけっこうですけれども、局舎の建築にからんでまいりますし、さりとて、局長の席というものも十分な席もないというような事情ですから、この点は今後も省内でも関係の向きと相談したいと思います。
○横川正市君 もう一つは、過去において非常に保険の募集の実績をあげて、相当貢献の度合いでは、局長とか課長から、よくやってくれた、よくやってくれたと言っておほめのことばにあずかったり、あるいは賞状をもらったりした者であっても、いろいろな都合で保険がとれなくなった、そうすると、きわめて冷酷な今度はしりたたきが始まるというような、そういう職員間での業績の、そのときどきの都合で顔色を変えていろいろ処置をするという、そういう状態があるわけなんですが、私はまあ、これは一つの顕著な例としてそれをあげたわけですけれども、日常の保険を募集する人たちの募集のしやすいようにするための処置とか、あるいは実際上とれない人であっても、保険がとれるように何らかの指導とか、そういったことをどういう形でやっておるんでしょうか。私はたまたま、ここに「外野新聞」というのがありまして、これには長田次官も郵政大臣も全部載っているわけですが、あなたもまあ載っているわけですが、その新聞を見て、いわゆる外野関係のこういうことが、いまとられている募集に対する一つの何といいますか、激励とか、あるいはテクニックの教授とか、そういうことなんで、実際には手をとるような現場の指導というものはないんじゃないかというふうに考えるわけです。それからもう一つは、とれる者ととれない者との間に、非常にそのために大きな感情的な開きができてきているというような事実もあるわけです。そういうような職場のいろいろな環境に従って、どういう指導をされているのか、それをひとつ具体的にお聞かせいただきたいと思います。
○政府委員(武田功君) 確かに御説のように、保険の職場は非常に微妙なものでございまして、中でお互いの気持ちが疎隔をするというようなことがあってはならないものと思っております。私どもも、そういうような気持ちで下部の指導に当たるように心がけておりますが、あるいは、いま御指摘のあったようなことがあったといたしましたら、よく注意いたします。で、特に保険の外野陣におきましては、優績者という諸君はむしろみんなも優遇するのでございまして、たまたま成績がその年悪かったからといって、やはりその人をむしろ冷酷な仕打ちなり、また、つまはじきすることになりますことは、かえってマイナスになります。やっぱりお互いが技術のすぐれた人たちの知識なり技能を分け合ってやってもらわないと困ります。そういう意味で、私はやっぱり常に、優績者は若い人また未熟な人に大いに指導してやってくれということを言っております。また、その一つのあらわれといたしましても、募集技術指導官といったような制度もつくりまして、そして、これを集団指導という形において、お互いの技量を披瀝し合う、また、優績者会議を持ったり、また、優績者が各よその局に時には呼ばれていって披露し合うとかいうことになります。ただ、仕事の性質上、どうしても個人本位で、自分が少しでも多くとりたいというような心情は、ある程度やむを得ないものがございます。そのために、本省、郵政局の任務といたしましては、できるだけ現業の第一線の諸君が勇気を持って客にアプローチできるようにということの素地をつくるためにバックアップをする、そういうことを基本にして、いろんなことをやっております。まあ、たとえばテレビ、ラジオ、そういう広告媒体を通じまして広く周知をはかる、一昨日も、簡単なコマーシャルソングをつくって、これでもっと進めようとか、そういったような、一例でございますけれども、そういう援護射撃をやっております。それからまた、現場に対しましては、一つは、研修所のような研修機関に集めて教育をする、また、もっと職場でお互いが語り合い、研さんし合うという機会を持たなければならぬと思いまして、来年度の予算に、もっとそれを拡大するように現在作業を進めております。その他いろいろと募集指導の資料を配るとかやっておりますが、何ぶん、数の多い職場でございますのと、予算的にも十分じゃございませんので、思うような成果をまだあげていないわけでございます。ただ、保険の募集の場合には、やはり、いまわれわれを取り巻くところの募集環境というものが非常にきびしい。したがって、これは幾ら管理者がしりをたたこうと、できるものではなし、むしろ、先刻来御指摘のように民保あり、あるいは農協あり、その他いろいろな類似保険がこのごろたくさんございます。そういったようなきびしい中にあって、外務の諸君が勇敢に仕事ができるということは、やはり御本人がしっかりした知識と募集の技量を持つことが第一でございます。したがいまして、私どもは、そういう各外務員の一人一人ができ上がるようにということを主にして現在指導しておるわけでございます。
○横川正市君 これは服務とか、服務心得とか、あるいは規程とか、物品保管何とかいう問題があるのだろうと思いますけれども、ある局では、もう何十年来、赤い自転車の使用について、これは通勤に使ってはならないという何か規程があるようでありますけれども、そうではなしに、たとえば帰りに予約者のところに寄るとか、あるいは、朝ちょっと仕事をしてきて、それから郵便局へ来るとかいうように、業務に熱心であることが当然であるということで、自転車のいわゆる使用については、自分のうちへ乗っていってもいい、こういうことにしておったのを、これは何か最近、郵政省では慣例慣行とか悪弊は全部直すのだという、そういう通知か通達かがあって、自転率は仕事が終わったら全部郵便局へ置いて、うちへ帰るときには私物に乗って帰りなさい、あるいは、その他の交通機関を使いなさいということで厳達が出て、そのことが、今度は逆に日常の業務に響いて、ああそれならば朝九時から夜五時何ぼまでの拘束時間だけわれわれは仕事をすればいいのだなということになって、実際の保険に対する意欲というものを失ったという職場があるわけなんです。これも一つのなまなましい例なんでありますけれども、それほど敏感にいろいろな心理的に作用するような職場なんでありますけれども、それをあなたのほうでは、いや、それはもう使用時間がきまっているのだから、そのきまっている以内で最善の努力をしてくれということなのか、慣行としてではなしに、業務上必要だから、そういうような場合には、当然前例にならって通勤に使うような場合があってもこれはしかたがないというふうにお考えなのか、その一つの微妙なところは、どういうふうにお考えですか。
○政府委員(武田功君) たいへん微妙なお話でございますが、やはり役所のいろいろな、自転車にいたしましても、器具にいたしましても、そういう公のものを私用に使うということのよしあしというような一般論はさておきまして、自転車の点でも、かつて戦後の、あるいは戦争中、物のないときは、むしろ往復にも使い、そうして早く来いというようなこともございました。また、だんだんおさまってまいりますと、むしろ、この際、けじめをはっきりしろというふうになりまして、いまお尋ねの服務規程におきますところの宮川自転車の使用の点は、そういうようなことから最近通達があったものと思いますが、ただ、ほんとうに仕事のために行くならば、おそらく、そのときはよく話し合えば了解できることじゃないかと思うのです。そのことだけをもって直ちに募集意欲を落とすというような事例があるとすれば、非常に残念であったと思います。よくまた、職員のほうにも、その規程なら規程のたてまえなり遡行を了承してもらうように話し、また、ときには規程の運用について緩急よろしきを得るようにしなければならないと思います。よく責任の部局とも話をしてみたいと思っております。
○横川正市君 何でもない質問なんだけれども、武田さん、あなた非常に困って答弁をするようなことじゃ私はないと思うのですよ。これは、募集当務者というのは、失効解約については責任を持たされているわけですよね。ところが、この失効解約がいつ起こるかというと、出かせぎに行ったから何カ月どうだとか、あるいは昼間はもう全部共がせぎでいないとか、いろいろな家庭の事情によって、集金不可能で失効解約というものが出てくるわけですね。もちろん、失職をして、かけられなくなったというのもあるでしょうが、実はそういうものはかりじゃないわけですよ。だから、保険を募集している者は、これはもう全部といっていいくらい、常に失救解約の防止のために努力をしているという事実もあるわけですよね。だからこそ、朝行ってみたり、夜行ってみたりするわけですよ。それは何も一本や二本じゃないわけですね、パーセンテージからすれば。パーセンテージからすれば、一割五分も二割も出てくるということがあるわけですね。そういうところに実は、私は郵便と違った保険の服務というものがあるのであって、その保険の服務というものを、相当理解ある態度でもって臨んでいかないと何だということになるから、これは業務成績に関係してくる。そういうことが上のほうでわかっておらないというところに不満があるわけですよ。どうなんですか。これは募集も同じですね。入るといって約束したが、朝行かなければ、おやじがいないとか、夜行かなければどうだとかいう人がいるから、この保険の業務成績というものを、これを維持するために、あるいは一日一本確保するためにということで努力をする人たちは、そこまで努力をしておるわけです。ところが、通達一本で自転車を使ってはならぬというから、ああそれならもう夜行かなくてもいいのだな、拘束時間中でいいのだな、こういうことになってしまって、逆に幾ら、いやそうじゃないのだ、保険の募集をしてほしいのだと言っても、それに対して反応を示さないという敏感さを持っているわけなんだが、こういったことを、保険のいわゆる事業局は一体、他の郵便その他のやっているような、そういう方法でいいのかどうかという、これは一つの例をとって質問したわけなんです。あなたは、いや、それはそのつど、きょうは失効解約が何本ありますので自転車を使わしてもらいます、それじゃ自転車の使用帳簿に判こを押して借りていきます、あるいは、あすの朝どこどこへ募集に行きます、それじゃきょうは乗って帰ってもいいと言って、許可証に判こを押しますという、それが規律規程に従った厳格な服務だというふうに説明しているようですけれども、それで一体、微妙な保険の業務の、保険募集に携わっている人たちの気持ちをくんでとった処置か、私はその点が問題だと思うんですよ。局長とか課長が、たとえば市役所と連係をとって、全市一律総募集運動というのをやりますね、これはどういうふうにやるか、御案内ですか。町全部一軒残らず当たるわけですよ。不在の者はバッテンをして翌日行くとか、隣の方にも入ってもらいましたが、どうぞひとつあなたのところも幾らかというようなぐあいに、町総ぐるみでやるわけですよ、この募集というのは。それで、入ったけれどもこれはかけられないから解約すると入った人は簡単に言うかもしらぬけれども、募集者にしたら、これはたいへんなことです。だから、その維持のために一生懸命努力をするのです。だから、保険の事業というのは、長保には、そういう面の条件とか規程とかいうのでなしに、自由に動けるという体制を与えて、その上で仕事をさせているという体制があるんじゃないですか。そうすると、国営事業である簡保は、いわば会計制度が——官庁の会計制度と公社の会計制度が違うから、公社はサービスがどんどんよくなるが、国営事業はサービスがどんどん落ちてもいい、親方日の丸だからこれでもいいのだということでは競争ができないということを、あなたのほうでは事業観念で認識しておれば、私がこういう質問をしたときに、あなたはそんな答弁をしないと思うんですよ。事業というものにもっとゆとりとか余裕というものを持たして、ぜひひとつ一生懸命やってくださいというのが、局長とか課長とか、あるいは、あなたたちの言うことなんじゃないですか。自転車に乗ったか乗らなかったかという私の質問に対して、しゃくし定木に答えるところに問題があると思うんですよ。やはり、使うときには、判こをもらって上司の了解を得なければ車を使っちゃいかぬということは変わりませんか。
○政府委員(武田功君) ちょっと私の答弁が十分でなかったかもしれませんが、私ども、やはり事業局の立場といたしまして、いろいろ規程、規則をつくりますときは、各事業の特色をできるだけ盛ってもらうようにつとめております。たとえば近く施行いたしますけれども、服装にいたしましても、今後は貯金、保険の、ことに外勤の人の場合の服装は、郵便の人と作業の質が違いますので、変えてやってもらうように提案いたしまして、近く施行する段階になっておりまして、そんなぐあいで、当然、おっしゃるように、われわれの事業が円滑にいくようにということで意見を出したりすることにつとめております。これが基本的な考えでございます。ただ、事がもめてきますと、なかなか話はかたくなりますけれども、やはり筋から申しますと、役所のものを使うときは、一応使い方というものはきめなければならないと思うんです。それをあんまりお互いに放任しておきますと、やはりルーズになりがちでございますので、一応、たてまえとしては、規則をつくらなければならぬと思うんです。しかし、たまたま、自転車を使うときは、特に時間外に使うときは一応断われよというようなことが出たからといって、それはけしからぬといって腹を立てて、じゃあもう保険とらないと、こういうふうな気持ちになられても困りますので、先ほど私が申しましたのは、やはり規程をつくるときには、その趣旨を職員の人たちにも話して、また、そういうような事態の場合には、申し出れば気持ちよく受けてやるというような習慣をつけたいと、こういう意味で申し上げた次第でございます。
○横川正市君 やはり申し出なければ使えないという方法でいくわけですな。そうすると、車一台の問題ですが、実はこの問題が起こったために、がたっと募集成績が落ちたという実例を私が申し上げたのは、これは全国的にどうこうという状態は私は掌握しているわけじゃないのです。ただ、窓口をつくってもらえないか。窓口はつくってくれない。ところが、今度は、いままで二十何年来使っていた自転車はぴったり使っちゃだめだという、毎日、課長と職員とがにらめっこしている、あいつはこのごろ募集の成績があがらないということで。そして、あがらない者には、今度は、おまえ、もうそろそろ退職したらどうだと言って退職の勧奨をする。一つ一つあげてみると、ふんわりと募集のできるような環境をつくってやるのでけなしに、とれなくなったらびしびしと規程とか規則とかいうものを押しつけて、ますます萎縮させているという、そういう状態が出ているから、その一例として自転車をあげたわけなんです。そういう状態を承知しながら、親方日の丸方式で、簡易保険の業務は別にそれほど大きな成績をあげたくてもいいのだ、一日一本ないしは三日に一本とっていればいいのだというような考え方を持っているから、実はこれは小額保険の入る余地が相当あっても、そこまでどんどん入っていくような、そういう意気込みというものはその面で出てこないというふうに——私どもはそういう職場についての状態というものをもう少し正確にとらえて、それに対する対策を立てていかなければいけないのではないかと、こう思っているわけなんです。その点はどうも規則、規程に縛られているようですから、いずれ、この問題を検討した上で、どういう影響力があったかということを検討の上で結論をひとつ出していただきたいと思うのです。 それから、あわせてお伺いいたしますけれども、この保険料額表の使用なんですが、これが制定されたのは、どの資料で、いつこれをつくられて、こういう表になっているのかということをまずお聞きをいたしたい。
○政府委員(武田功君) これは三十九年の四月二十日以後に効力が発生した保険契約に適応いたしますようにしてつくりました料紙表でございます。その基礎はというお尋ねでございますが、いま使っておりますのは、第十回生命表をもとにしてはじいております。
○横川正市君 第十回生命表というのは、たとえば平均寿命がどうであるとか、それから、解約、失効その他についてどの程度見るとか、あるいは還付金についてどうするとかということを計算した上でこの表ができているわけですね。それはどういう計算をされたか、ひとつ数字の上で説明していただきたいと思います。
○政府委員(武田功君) 料額表を計算いたしますのは、保険法、約款、これに保険料算定の基本的な規則がきまっております。で、それに従いまして、いま申し上げましたように、各種類に応じて第十回生命表を使いながら計算をするというふうになっておりますので、もしお許しいただけましたら、非常に技術的な点でございますから、専門の係官からお答え申し上げます。
○説明員(東城眞佐男君) 保険料の計算は、簡易保険法第十八条に、「保険料計算の基礎」として基礎が定まっております。で、それを受けまして、簡易生命保険約款の第六条に、さらに詳細に規定されております。
○横川正市君 私の聞きたいのは、そんな規程とか規律とかによってやったというのじゃなくて、事実、たとえば百万円に加入する場合、終身であれば二十歳、それから、十年養老ならば五歳ですか——ゼロ歳から五歳までですか——から始まって、そして、最終加入年齢は五十五歳、あるいは五十歳、あるいは四十五歳と、加入年齢というのをそれぞれ制限しているでしょう。それはどういう計算でやったか。いわゆる第十回生命表というものはどこの基準でとらえたものかということなんですよ、どの基準で。たとえば、いま一般的に平均寿命というのは延びているわけですね。男ならば六十七、八歳とか、女なら七十二歳とかいうふうに延びているわけですよ。そういうふうに延びているのだが、たとえば何年前の平均寿命が何歳だったときの保険のいろいろないわゆる必需要件というものをかけて、そして、この金額が出たんだ、そのためには、その制限年齢は五十にしなければいけないとか、四十五にしなければいけないのだというやつがあるわけですね。実はそれが、いまの状態でいきますと、いわば最高制限額を上げる以上に、保険の現場の人たちが必要だと言っているのは、たとえば十年養老であれば、五十歳で制限をされ、十五年の養老ならば五十五歳で制限されているけれども、これをたとえば十年ならば、五十五歳に、あるいは十五年ならば六十歳に加入年齢というものを変えてくれないか、それほどに実際上加入する人たちのいわば平均寿命というものが延びているのだから、もしできれば、そのほうが保険を募集するのに非常にためになるのだという意見があるわけですよ。私たちが考えてみて、寿命がずっと延びているならば、保険のかける期間というものもあるし、危険度合いというものもそのつど削減していくわけですから、計数的には、事業としては成り立たないということはないのじゃないか、こう思うわけなんです。その点はどうかということを聞いているのです。
○政府委員(武田功君) 平たく申し上げますと、平均寿命が延びたということをよく世間で申します。確かにそういうことでございますが、この十回あるいは十一回の生命表を見ましても、日本人の寿命がたとえば七十八が八十になったというようなことではございませんで、だんだん中ふくらみと申しますか、ある年齢層が非常に高くなった、それからまた、乳幼児とか、そういう子供の死亡率がこのごろは非常に低くなった、あるいは青年層の結核関係、こういうものが非常に低くなった、こういうことが響きまして、全体的の平均の寿命が延びた、こういう言い方になっております。それで、生命表を見ますと、五十五歳を例にとって見ますと、五十五歳程度から先になりますと、そう余命は延びておりません。したがいまして、十回を採用するか、十一回を採用するかということは、やはりそういうカーブの度合いを見まして、経営上の観点をにらみ合わしてきめておるわけございます。それから算出方式は基本的には予定利率、そして死亡率、付加率、これを要素にしまして数理計算で立てます。数理計算方式は、いま後ほど御説明いたさせますけれども、お尋ねの五十五歳というかりの例をとりますと、それから始まります保険でございますと、先ほど申しましたように、余命がうんと延びたわけじゃございませんので、したがいまして、保険料が非常に割り高になります。だから、需要としては、六十歳からでも入れる保険をつくってくれたらいいじゃないか、こういう御要望がございますけれども、さて、今度はつくりますと、かなり割り高な保険料になります。また同時に、これがどうしても養老ですと、十年といった程度のものでなければできない。そうしますと、今度はむしろ保険数理からまいりますと、いわゆる死亡率が高うございますから、どうしても元の保険料を高くする。したがって、満期のときに掛け金のほうが多くなるというどうも計算ができますものですから、私どもとして、高年齢者の加入する保険をつくることはどうだろうか、こう考えます。ただ、統計的に需要動向を見ますと、五十三、四歳というところになりますと、ぐっとふえてまいりますので、あるいは高年齢になってから、ひとつこの際、保険に入っておこう、こういうような御要望が多いかと思います。その点、今後も十分検討して、引き上げについてはよく考えたい、こう思いますが現在の保険料の計算の立て方からいきますと、どうしてもその辺で区切らざるを得ないという実情でございます。
○横川正市君 これはどの程度掛け金が高くなるかということの計算をしたことがあるんでしょうか。たとえば十年でもって四十六歳から五十歳までの間にどのくらい変わるかというと、四十六歳で八千八百円かけているのが、それが五十歳では八千九百円で百円しか変わっていないわけですよ。それから実際には、なるほど、最近は死亡率の一番高いところはどこかというと、これは四十から五十ぐらいのところの死亡率が高くて、五十過ぎると死亡率というものはあまりその率では高くないというふうに、これは新聞かなんかで私は見たことがありますけれども、最近死ぬのは、われわれのように五十を過ぎたところが一番あぶないのだという話が出ておるわけでありますが、それは波のあることですから、統計上どうなっているかわかりません。これは十五年の全払い養老でかけて、五十一歳が六千百円で、五十五歳が六千五百円で、四百円しか違わない。これは一年百円ずつしか違っておらない。そうすると、たとえば六十歳の加入にしても、それほど掛け金が大きいというふうには思われないわけですが、一番の問題は、死亡率の問題がどう変わってくるかにかかってくる。私は、年とってからお寺通いをするというような思想もありますけれども、年とってからそれじゃ入っておいたほうがいいんじゃないかということで入ろうというその年齢にしては、あるいは五十歳で制限するとか、あるいは五十五歳で制限するのは、これは二十年で養老の場合、五十歳ですか、それは少し早いような気がするわけです。もし養老ならば、たとえば十年養老なんかでも、五十五歳に延ばしても満期は六十五歳ですからね。そういうような点でこれは延ばしたらどうか。下部の実際に業務についておる人は、その点を非常に強く要望をいたしておるわけなんです。もし計算をいたしてみて、余命表その他からいって、急激にここは変わるのだということならば、そのことが非常に不可能になってくる。あまり変わらないならば、可能ではないか。四十八歳から五十歳までの関係であれば、これはわずかに百円の違いです。四十八歳で八千八百円、五十歳で八千九百円、百円の違いならば、これは延ばしてもいいんじゃないか、そういう気がいたしますがね。
○政府委員(武田功君) 現在の月額を元にして説明をいたしますと、そのきざみ方は百円きざみなり、十円きざみなりというふうにやっておりますけれども、試みに私どもが計算いたしました数からいきますと、五十五歳ぐらいまでですと、いわゆる正味保険科が保険金よりも安い計算でできるわけでございます。ところが、五十六歳を過ぎますと、どうしても掛け金のほうが保険金よりも高くなるという計算になります。したがいまして、これをカバーするためには、やはり保険科のほうを少し上げておかなければならない、こういうことになりますので、その点で私どもはこれが一般の保険種類として歓迎されるかどうかということに疑念を持っておるわけであります。ただ、確かに御指摘のように、五十五になったから入りたいという、あるいは六十でも入りたいという、そういう希望もございます。また、同時に、保険的保護は入ったときからもう保障を受けるわけでございますから、そういう点では需要は確かにございます。また、現場の諸君とされては、そういうことがあったほうがいいという要望もございます。それも承知しております。したがいまして、私どももその点は研究しておりますが、いま、その年齢制限をつけているという理由はそういう理由でございます。また、なおこの点は今後も検討さしていただきます。
○横川正市君 これは第十回の生命表——を十一回が一番新しい生命表ですか。これは民保はどれを使っておりますか、いま。
○政府委員(武田功君) 民保も第十回生命表を使っております。
○横川正市君 そうすると、この十一回生命表というのはまだどこの会社も使っておらないわけですね。
○政府委員(武田功君) 私はそう承知しておりますが、あるいは種類によって使っておるところがあるかもしれません。
○横川正市君 それから、事務当局でできる話だけを先にしておいて、あと、大臣のやつを残したいのだけれども、大臣来なければ……
○委員長(森中守義君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(森中守義君) 速記を起こして。
○横川正市君 取り扱いの中で、自衛隊の団体加入取り扱いについては行なっておらないで、これは集金の人はもう個々別々に集金をしているようなんですが、これはまあ団体加入取り扱いはやれるけれども、相手側が受けないのですか。それとも、保険局のほうで団体取り扱いをしないのですか。どっちですか。
○政府委員(武田功君) 私どもといたしましては、ああいったような多数の人たちの入っておる面については、できるだけ団体扱いをするようにと、こういうような方針で臨んでおります。それで、自衛隊につきましても、自衛隊内のいろいろな事情がございまして、なかなか、最初、この団体扱いなり、また、自衛隊の中での募集についてもいろいろ問題がございます。三十九年にいろいろと話し合いをいたしまして、その結果、自衛隊のほうも、当方の募集並びに集金の事務、それから団体扱いの問題について協力をしようということで、防衛庁の本庁から各部隊に対しまして、指導通達も流して、当方に協力をしてくれるような体制になったわけでございます。現在、自衛隊の内部で団体扱いをいたしておりますのは、自衛隊内の職員、ちょっとこれも正確な数字じゃございませんが、そのうちの六六%程度は団体扱いになっております。
○横川正市君 そうすると、これは自衛隊のやつは、局側とそれからその地方における隊との関係で話し合いがつけば、団体取り扱いしてもいいということになりますか。
○政府委員(武田功君) さようでございます。
○横川正市君 四十二年の五月十五日の「外野新聞」でちょっとこれはお聞きしたいのですが、この「外野新聞」というのは、これはどういう人が発行し、だれが責任者で、この新聞の記事についてはどこに責任があるわけですか、郵政省がずっとやったやつを載っけているわけなんですが。
○政府委員(武田功君) 「外野新聞」は主として外務員の諸君を対象としていろいろと情報を交換し合い、また、中央地方の情勢を知らせよう、こういうことでつくられたものと承知いたしております。これは発行あるいはその責任は、編集の責任は外部の団体でございます。ただ、この新聞のねらい、新聞の設立されました趣旨、また、その頒布いたします対象、内容等も、私どもといたしまして非常に有益なものであると、こう考えましたので、求められれば私どものほうも記事も提供いたしますし、また協力をしてやろう、こういうことでございます。
○横川正市君 ここで座談会をやっておるわけですが、この座談会の記事というのは、そうすると、新聞発行者が責任者ということになりますね。郵政省には責任はないわけですか。
○政府委員(武田功君) 座談会はどの座談会か承知しておりませんけれども、その内容、記事につきましての責任は当方にはございません。
○横川正市君 五月十五日、これには大臣の訓示も載っておりますし、長田さんの、これはあいさつか何かも載っているようですし、保険局長の演達というのですか、講演して達するという、演達も載っているわけですが、この新聞なんかは、出されたら出されっぱなしで、あなたのほうで、間違いがあれば間違いを訂正するということはしないのですか。
○政府委員(武田功君) いろいろと取材をいたしますので、たとえば、いまお話しのは、おそらく優績者会議のときの記事かと思いますが、もちろん、そういう部外紙といえども、間違った内容がありましたら私どもは訂正を求めます。
○横川正市君 これはあまり私も触れたくないわけですが、ここにこういう記事がありますよ。「この家は三百万円ぐらいだなとみたら、五百万円ぐらいを切り出し、それがダメなら三百万円に落とすと案外簡単です。」、これは表彰された第一位の人ですね、これは間違いでしょうか。
○政府委員(武田功君) ちょっと私その記事を見ておりませんので、間違いかどうかわかりませんが、何か募集の際の話法ではないかと思います。
○横川正市君 間違いであったら間違いだというふうにしておかないと、これは問題ですね。あなたのほうの関係で、新聞にまでこういうことが出てきて、いま百万円しかはいれないのに三百万円入れたような誤解を受けるような勧奨方法が記事になっているというのは、これは直しておいたほうがいいと、私はこう思います。 それから、きょうは大臣が来ないようですから、大臣へ質問したいと思っておったので一つだけ触れてあとにいたしたいと思いますが、保険の各種、終身を除いて、養老保険の保険の意義といいますか、それは人間の生命に対していわゆる保障してもらうということが主だと思いますが、そのほかに、どういう目的でもって募集に当たっておるのでしょうか。生命保障以外に、民保では愛児保険であるとか、あるいは学校保険であるとか教育保険とか、いろいろ保険の種類がたくさんあるようですが、簡易保険の場合には、どういう趣旨をその中に織り込んで保険思想を普及されておるわけですか。
○政府委員(武田功君) 募集に際しての内容の説明のしかたという御質問かと思いますが、あまり募集の際にむずかしい高遠な理屈を説きましても、これはなかなか実績のあがるものではございません。したがいまして、制度としてのねらいになりますと、たとえば、いまお話しのように、そもそも保険というものは死亡保障であるということ、また、最近では定期的な保険もかなりございますし、また、養老のように老後の保障ということを主にして、そうして、その途中で事故があればその死亡保障ということになる、こういったそれぞれ趣旨はございます。また、アプローチいたしますお客の対象にもよりますので、若い人に向かっては、養老的な満期保険の効用というものを説くようにというふうにして、その商品商品の特色を相手の需要にうまく合わせるように心がけていくように指導しております。
○横川正市君 もう一つ、還付金の計算は何を要素として計算するのですか。
○政府委員(武田功君) その基礎と申しますとなんでございますが、大体、積み立て金をもとにした計算のしかたをすると御了解いただいていいかと思います。
○横川正市君 それで、これはアメリカのファースト・ナショナル・シティー銀行の経済月報、一九六六年の七月に発表されたものなんですが、これによると、貨幣の価値指数というのが、日本の場合には、一九五五年を一〇〇にいたしますと、一九六五年、二年前は、貨幣価値の指数というのが六九になっているのです。百円が六十九円になっているのですね。これは普通民間の保険その他の場合には、私は、不動産とか株だとか、自由に投資その他ができますから、いわゆるその運用の妙味で、ある程度のものはカバーできるから、実際上、これは私、調べていませんから、数学の上で何%かということはあげられませんけれども、たとえば愛児成長保険なんかにおける満期配当金——配当金というやつは明確に出て、そうして、その業績によって配当金を出しているという宣伝をいたしているわけですが、それにかわる還付金の場合に、これは当然募集者のためには、明確にこういうふうになりますというやつを付加することが、これは一番募集しやすいのです、実際には。というのは、何年で満期になりますと満期のときにはかくかくにいたしますという金額は、これはもう加入者がすぐそろばんがはじけるわけですね。募集者にしてみれば、あなたがあす死んでも幾らお金を上げますなどと言って、死ぬことを当てにして保険の募集をするなどということは、これはよほど保険の好きな人でなければ、なかなか保険の募集などというものはできないわけですよ。貯金よりは悪いとか、あるいは民間と比較すればこうだとか、対照物を出されてやる場合に、当然、この配当金その他の問題で、民保の場合には説明をしているのだろうと思うのです。ところが、郵政のこの簡易保険に関しては、いわゆる還付金というものについて、昔は、この表の——いまもあるのですか、何年たったら幾らというやつ。一時、なかったですね。いまはついているわけですね。この額を計算の中に入れて、そうして計算した結果、何だ、これは貯金よりも悪いというのは、これは保険の持っている性格上しかたがありませんので、という説明に変えてやっているわけなんです。私はこの関係からいくと、実はこういう表がほしかったのです。たとえば大学までの卒業年次というものを計算して、そうして、そのときに保険なら保険に加入して、そうして幾らかかるかというときには幾らかけておけばいい、というような説明ですね、そういう説明をかりにしても、一九五五年から六五年までの十年の間に、日本の貨幣価値というのは、五五年に一〇〇の貨幣価値が、六五年には六九%に下がっておりますよと、これは実は致命的なことなんですよ、実際に言えば。インフレ下におけるところの保険の募集という使命を負っている者にとって、そう説明されると。それをどうカバーして説明をしていくのか。私は、もっと運用の妙を発揮して、そうして還付金なら還付金に、これらの貨幣価値の下落についてどうカバーいたしておりますという説明書が付加されるならば、非常にこれは有益だと思うのですがね。衆議院の中井さんの質問の中に、スライドというような話がありますけれども、スライドというのはむずかしいと思うのです。そこで、努力の方法としては、逆用にどれだけの努力をするか、いわゆる運用の拡大をどうはかるか、それから零細な加入者に対する補償ですか、還元方式といいますか、これは金持ちが引っくり返って死んだら何千万円払いますという意味の金ではなしに、これは非常に血の出るような金だから、これについては実は、貨幣価値の下落についてこれだけの補償がありますとか、いわゆる国営事業としての簡易保険については、そんなところに妙味を持たしていいのではないかというふうに思うわけなんだが、この点はどうですかね。国がやっているのだから信用がありますよということだけで保険事業の命をつないでいくということだけではなしに、もっと積極的に加入者に対する還元方式として、金の面ではっきりと数字を出していくという、そういう方法はとられないものかどうでしょうか。こんなに貨幣価値が下がっているということを私はこの資料を見てびっくりしたわけなんだけれども、しかも、それは毎日毎月もらう給料じゃないのですよ。何年も先から積み立てていく金であって、最初の積み立てた金が何年後にこれだけ下落をいたしますという、それに対してはどう補償していくか。資本主義の経済の中ですから、私は補償することができると考えておるのですけれども、どうなんですか。
○政府委員(武田功君) 貨幣価値の受動、あるいは、これが直ちに物価の変動と申し上げていいかとも思いますが、それに対応してやっていける保険はつくり得るであろうか、これは私ども保険に携わる者の非常に重要な課題でございます。特に戦後の極端な経済事情を体験いたしました日本としては、これは深刻な問題でございます。ただ簡単な申し上げ方をいたしますと、貨幣価値の変動というものをどの程度にいま見るかということは、これはおそらく困難じゃないかと思います。特に将来に向かっての決定づけということは、これは至難なことじゃなかろうか。かりにそれを、ある程度の仮定を置いてやりました場合に、しからば、今後、変額保険というものが成り立ち得るであろうか、これまた、料率そのものをある程度くぎづけにしたままでやることは非常に不可能でございます。また、運用の面というお話もありますけれども、これまた、運用はそう何倍にもなるような運用方法というのはございません。民保が簡保よりもいいと申しましても、せいぜい一分二、三厘の差でございます。そういたしますと、将来の大きな変動というものに対応することには、とうていたえられないと思います。したがいまして、民間保険業界におきましても、変額保険というものは一つの研究課題になっておりますけれども、どこもまだ手をつけておりません。それから、そういうことでございまして、非常にむずかしい問題でございますから、私どもも、この点は今後も真剣に取り組んでいきたいと思います。ただ、多少でも運用の改善についての努力は、これはいたさなければなりませんので、例年、私ども事務当局といたしましては、運用範囲の拡大、少しでも利回り向上をはかるということに努力をいたしておりますが、何ぶん、最近の財政事情が非常にきびしゅうございまして、まだそこまで成果を得るに至りませんのは、まことに申しわけないと思っております。 それから、この還付金というお尋ねでございますが、お尋ねの趣旨は、私どものほうで申しております分配金のことかと思います。この点は、外務員に持たせております保険料額表の末尾にも、分配金の額を明示してございます。ただ、いま御指摘のありました、たとえば学資金のための満期保険、これなんかは非常にいい例でございまして、私もさっそくそれを、そういったようなわかりやすいものをつくるように指導いたしたいと思いますが、ただ、局によりますと、外務員諸君の中でいろいろ研究いたしまして、アプローチの際のアプローチの資料の一つとして、いまちょうど先生おっしゃったような表を例示いたしまして、そうして、それでもって相手によく説明して理解を求めるということをやっております。この点は、私ども、もっともっとわかりやすいような資料をつくるように検討いたします。また、この分配金の問題でございますが、経営状況を見まして最近も増配をはかっております。したがいまして、現場で話しますときは、やはり何年たてば、たとえば、この十年養老であったら十五カ月分お返ししますよと、こういうことを言わせております。ただ、これが民間保険と違いますのは、民保はいわゆる不確定配当と申しますか、そのときそのときの決算の事情を見て配当をつけております。したがいまして、それが直ちにその年の料金に響きまして、そうして民間のほうが有利なようなとかく印象を受けがちでございます。多少の差はございますが、簡易保険も最後の分配金で相当な還元をしておると申し上げていいかと思います。
○横川正市君 これは資料でやりますけれども、学校なんかの資金なんかにいたしますと、大体わずかに三年くらいのパーセンテージで、国立でもって一六・一%、公立で一八・七%、私立で二三・二%、平均で二二・五%と、実際の費用というものは上がっていくわけですね。この入学してのいろいろな経済ですね、逆に貨幣価値は、日本が全国で二十八番目、これは日本の資料があれば一番いいのだけれども、二十八番目で、六四年から六五年までは最もひどく、七・一%も貨幣価値が下落している、そういう状態になっているわけなんです。ことに、そういうデータが出ているときに、保険の業務成績というものをあげていくというのにはどうしたらいいかというのは、保険の募集者じゃないのですよ、やっぱり保険局がそれに対してどう対処するかということになるのです。こうしてほしい、ああしてほしいということよりか、実際上はこういう経済の変動に伴って貨幣価値が下落していく、物価はどんどん上がっていく。一体いまの金は幾らにしてくれるのでしょうかという、そういう状態で保険の業務成績をあげるのには、一体どうしたらいいかというやつを、もっと私はいろいろな数字の面ではっきりさして下部に流しておくということが必要なんじゃないか、こう思いますから、これは私もあまり勉強不足で、実はもっと資料を整えたかったのは、具体的に家がどうか、土地がどうか、あるいは保険でもって老後の安定はどういうふうに変わってくるかなんというやつを、実際上、資料の上に出して、そうして、それに対して保障としてはどうだというやつをお聞きしたかったんですが、その資料をつくる手間がございませんでしたから、ことばだけで言っておきますけれども、一応ひとつ検討の材料にはしておいていただきたい、こう思います。きょうは私はこの程度にいたします。
○委員長(森中守義君) 他に御発言もなければ、本案に対する質疑は、本日はこの程度といたします。 次回は七月四日火曜日午前十時を予定し、本日はこれにて散会いたします。 午後一時十七分散会 —————・—————