逓信委員会 第2号
- 発言数
- 20 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1967/03/23
会議録
○委員長(野上元君) ただいまから逓信委員会を開会いたします。 初めに、委員長及び理事打合会の協議事項について御報告いたします。 今期国会における当委員会の定例日は、従来どおり、火曜及び木曜の午前十時を一応の定例とすることになりましたので御承知願います。 本日の委員会においては、参考人の出席要求について御決定願った後、郵政大臣から、郵政省の所管事項について、電電公社総裁から、日本電信電話公社の事業概況について、それぞれ説明を聴取した後、NHK予算の審査を行なうことになりましたので御了承願います。 —————————————
○委員長(野上元君) まず、参考人の出席要求に関する件についておはかりいたします。 日本放送協会関係の付託案件の審査、郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査のうち、放送に関する事項の調査のため、今期国会開会中、日本放送協会の役職員を参考人として随時出席を求めたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(野上元君) 御異議ないと認めます。 なお、その日時及び人選等については、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(野上元君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(野上元君) 次に、派遣委員の報告に関する件を議題といたします。 先般、当委員会が郵政事業、電気通信事業及び電波監理並びに放送に関する実情調査のために、北陸、信越及び中国、九州の両地区に委員派遣を行なったのでありますが、その報告書が委員長の手元に提出されておりますので、これを会議録の末尾に掲載いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(野上元君) 御異議ないと認め、さよう取り計らうことといたします。 —————————————
○委員長(野上元君) 郵政事業及び電気通信事業の運営並びに電波に関する調査を議題といたします。 まず、郵政大臣から郵政省の所管事項の概要について御説明願います。
○国務大臣(小林武治君) 私は昨年十二月郵政大臣を拝命いたしたのでありますが、その後、適当の機会もなく、ごあいさつが延び延びに相なっておることをおわび申し上げます。どうぞこれからよろしくお願いをいたします。さて、所管行政の問題でありますが、御承知のとおり、郵政所管行政には、事業の近代化、電波、放送並びに衛星通信等、多くの重要な課題がございます。私は、全力を尽くしまして、これらの問題の解決に当たる所存でありますが、幸い、当委員会の各位は、郵政行政に精通されておられますので、御指導、御協力によりまして、この重責を果たしてまいりたい所存でありますので、あらためてよろしくお願い申し上げます。 この機会に、郵政省所管行政の概略について御説明申し上げたいと存じます。 まず、今国会に提出予定または検討中の法律案について申し上げます。 第一は、郵政省設置法の一部を改正する法律案でございます。その内容は、電気通信監理官を廃止して、電気通信監理局を置くこと、東京郵政局を二分して関東郵政局を新設すること、長野郵政監察局と金沢郵政監察局を統合し、また、松山郵政監察局と広島郵政監察局を統合することであります。 第二は、簡易生命保険法の一部を改正する法律案でありますが、その内容は、特別養老保険の最高制限額を百五十万円に引き上げ、全保険種類の保険最低限額を引き上げる等、所要の改正を行なうものであります。 第三は、郵便年金契約に関する特別措置法案でありますが、その内容は昭和二十二年十二月末以前に効力が発生した郵便年金について、特別一時金を支給することを定め、年金契約者の意思に基づき、小額年金の消滅をはからんとするものであります。 第四は、簡易郵便局法の一部を改正する法律案でありますが、その内容は、委託事務の範囲に、国民年金給付の支払い事務を加えることであります。 第五は、国際電信電話株式会社法の一部を改正する法律案でありますが、その内容は、外債の政府保証を廃止すること、社債の募集、利益金の処分及び事業計画等について、郵政大臣の認可に際して、大蔵大臣への協議を不要とすることであります。 第六は、電波法及び放送法の一部を改正する法律案でありますが、その内容は、臨時放送関係法制調査会の答申に伴う所要の改正を行なうことであります。 以上の各法律案につきましては、後ほど御審議をいただくことになると存じますが、何とぞ、よろしくお願い申し上げます。 次に、昭和四十二年度予算案の概略について申し上げます。 まず、一般会計の予算でありますが、歳出予定額は四十七億一千百万円で、前年度予算額四十二億一千三百万円に比較しまして、四億九千八百万円の増加となっております。 この予算には、宇宙開発体制の整備強化、すなわち、人工衛星開発研究に必要な諸施設費及びATSによる国際共同実験に参加するに必要な地上施設の整備費七億二千二百万円(国庫債務負担行為二億七千万円を含む)、電波監視体制の整備強化に必要な経費六千百万円が含まれております。 次に、郵政事業特別会計でありますが、この会計の歳入予定額は四千八百七十九億七千四百万円で、前年度予算額四千百七十八億三千五百万円に比較しますと、七百一億三千九百万円の増加となっております。この中には、収入印紙収入等で一般会計へ繰り入れる、いわゆる通り抜けとなる業務外収入が千百四十九億七千八百万円ありますので、これを差し引いた実体予算、すなわち、郵政事業運営に必要な経費の財源となる歳入は、三千七百二十九億九千六百万円でありまして、これは前年度予算額に比較いたしまして、四百四億七千三百万円の増加であります。この収入の内訳は、郵便、郵便為替、郵便振替等の業務収入が千七百九十四億五千五百万円で、他会計等から委託された業務の運営に必要な経費の財源に充てるための受託業務収入が千七百五十三億三千六百万円、雑収入が六十二億九千二百万円、郵便局舎等建設財源のための借り入れ金が五十億円、設備負担金が六十九億一千三百万円となっております。 次に、歳出予定額は歳入予定額と同額の四千八百七十九億七千四百万円であります。したがいまして、業務外支出を除いた実体予算も、歳入と同額の三千七百二十九億九千六百万円となっております。 この予算の中には、四十二年度予算の重点施策としておりますところの、郵便送達の安定向上のための経費、事業近代化のための局舎等の整備と作業の機械化に要する経費、貯蓄増強に伴う経 及び労働力確保のための定員増三千九人の経費などが含まれております。 なお、四十二年度の建設勘定予算は二百二億四百万円でありまして、前年度予算額に比較いたしますと、二十六億九千九百万円の増加であります。この増加は主として郵便局舎及び職員宿舎の建設費の増加と郵便貯金会館設置に伴うものであります。 次に、郵便貯金特別会計でありますが、この会計の歳入予定額は二千五百九十七億二千四百万円で、前年度予算額二千百八億九千四百万円に比較しまして、四百八十八億三千万円の増加であります。 歳出予定額は二千百七十五億八千五百万円で、前年度予算額千七百九十億九千八百万円に比較しまして、三百八十四億八千七百万円の増加であります。 最後に、簡易生命保険及郵便年金特別会計でありますが、歳入予定額は四千百二十三億九千五百万円で、前年度予算額の三千六百十六億九千七百万円に比較しまして、五百六億九千八百万円の増加であります。 歳出予定額は二千五百三十七億三百万円で、前年度予算額二千百四十二億八千六百万円に比較しまして、三百九十四億一千七百万円の増加であります。 なお、この中には、昭和二十二年以前の郵便年金の契約に対する特別措置に必要な経費十億円が含まれております。 次に、郵便関係について申し上げます。 御承知のとおり、昨年七月郵便法を改正いたしましたが、これは、料金の改定のみでなく、郵便物の種別体系の改正にも及ぶ画期的なもので、この結果、郵便の利用上にも相当の変化があらわれましたが、特に従来の大型郵便物が大幅に定形郵便物に移行するなど、郵便物の取り扱い上好影響をもたらしております。 また、郵便サービスの向上策につきましては、逐次実施中であります。すなわち、当面最大の課題である郵便物の送達速度の安定向上をはかるための措置として、昨年十月より第一種定形郵便物及び第二種郵便物の航空機搭載を実施し、東京・大阪を中心とする全国主要都市間通信の、翌日配達実現の端緒を開きましたが、さらに三月一日からこれを充実拡大して、送達速度の向上をはかるよう取り運んでおります。一方、近距離間の通信についても、スピードアップをはかるため、運送便の増強を逐次実施中であります。 まち、大都市近郊地等で特に地況の発展が著しく、通信力の高い地域については、速達配達区域を六キロメートルまで拡張することといたしております。 最近における郵便業務は、年末年始の繁忙業務も、また、一月末に実施された総選挙に伴う選挙関係郵便物の処理も円滑に行なわれ、引き続き順調に運行されており、なお、地方統一選挙関係郵便物の処理についても、円滑な運行を期するため、十分な準備をいたしておる次第であります。 次に、郵便貯金関係について申し上げます。 本年度の郵便貯金は、おおむね順調に伸びており、一月十四日には、年度目標額四千九百億円を達成し、引き続き増勢をたどっておりまして、二月末日現在におきましては、目標額の一一八%に当たる五千七百五十六億円の増加額をあげております。 また、郵便貯金現在高は昨年十二月に三兆円を突破し、二月末日までに三兆二千四百億円を算するという現況であります。 なお、四十二年度における郵便貯金目標額は五千六百億円を見込んでおります。この目標額は最近の郵便貯金の増勢等を総合勘案したものでありますが、今後一そう適切な増強施策を講ずることにより、目標額の達成をはかっていく所存であります。 次に、簡易保険関係について申し上げます。 簡易保険におきましては、本年度新契約の募集状況は、目標額四十五億円を去る三月十四日達成いたしました。なお、年度末には約四十八億円の実績をおさめる見込みであります。このため、保有契約高は順調な増加を続けており、一月末現在で四兆七千億円をこえ、六月中には五兆円の大台を突破する見込みであり、その資金総額も二月末には一兆四千億円に達しております。 また、郵便年金におきましては、去る二月十八日に本年度の目標額十億円を達成いたし、三月一日現在では、十億八千万円の実績をおさめております。 このように両事業とも順調な推移を見ておりますが、なお一そうの業績の向上をはかるため、四十二年度においては、簡易保険四十八億円、郵便年金十億円の募集目標をもって努力をいたす所存であります。 次に、事故犯罪について申し上げます。 事故犯罪の防止については、ここ数年にわたり、省の最重点施策の一つとして取り組んでまいりまして、三十九年、四十年度と順次発覚件数の減少を見てまいったのでありますが、本年度第三・四半期までの発覚件数は、前年同期と比較いたしますと若干増加しておりますので、さらに一そう自粛自戒し、国民の信頼の回復をはかっていく所存であります。 このため、省といたしましては、昨年七月来数次にわたり防犯対策協議会を開催いたしまして、職場規律の厳正化と管理体制の確立、考査の際発見した遺漏欠陥事項についての是正措置の確保、郵便物事故申告の受付態勢の整備、郵政相談所の設置等の方策を決定し、それぞれ実施するとともに、各種業務に関する防犯指導の徹底をはかっております。 今後とも公務に携わる職員全体の道義心を高めるとともに、諸種の施策を一そう充実させ、綱紀の粛正をはかっていく所存であります。 次に、日本電信電話公社の事業計画並びに予算案について申し上げます。 四十二年度の事業計画は、電話につきましては、農村集団自動電話二十万個を含めて百六十万個の増設を行なうほか、公衆電話増設四万三千個(農村公衆電話四千個を含む)、市外回線増設六万六千回線、電話局建設千六局等の施設増により、一そうの電信電話設備の拡充とサービスの向上を推進いたすこととしております。 また、四十二年度予算の概要を申し上げますと、損益勘定におきましては、収入は六千五百二十億円、支出は六千四百四十九億円でありまして、収支差額の七十一億円は、建設改良及び債務償還等のための資金に充てることとなっております。 建設勘定におきましては、総額四千九百六億円で、この財源は、自己資金二千八十九億円、外部資金二千八百十七億円を予定いたしておりますが、このうち、公募債によるもの三百二十億円、縁故債によるもの六百二十億円となっております。 なお、支出の内訳を申し上げますと、一般工事計画に四千六百七十三億円、農山漁村電話普及計画に二百三十三億円となっております。 次に、日本放送協会昭和四十二年度収支予算、事業計画等につきましては、御承知のとおり、去る十四日に国会へ提案いたし、同日当委員会に付託されましたので、慎重御審議の上、すみやかに御承認くださいますよう、お願い申し上げます。 次に、国際電信電話株式会社の事業計画案について申し上げます。 四十二年度事業計画におきましては、前年度に引き続き衛星通信等、広帯域通信幹線の建設を重点的に行なうとともに、対外通信回線、研究設備等の拡充整備を推進することとし、設備投資額七十九億三千万円を予定し、これらに要する費用は、自己資金をもって充当することといたしております。 そのおもな事項について申し上げますと、第一に、衛星通信関係として、茨城衛星通信所の整備拡充をするほか、さらに対欧衛星通信に備え、中国地方以西に衛星通信所を建設することとしております。 第二に、日本−韓国間通信の改善をはかるため、四十三年前半開通を目途に、浜田−舞竜山間に対流圏散乱波通信方式による広帯域幹線の建設を行なうこととしております。 第三は、日欧間通信幹線設定のため、四十三年後半開通を目途に、直江津−ナホトカ間に日本海海底ケーブルの建設を行ない、また、東南アジアケーブルについては、引き続き調査検討を行ない、その建設計画を推進することといたしております。 以上をもちまして私の説明を終わります。 所管行政の円滑な運営のため、御協力のほどお願い申し上げます。
○委員長(野上元君) 次に、日本電信電話公社総裁から、日本電信電話公社の事業概況について御説明願います。
○説明員(米沢滋君) 電信電話事業につきましては、平素格別の御配慮と御支援を賜わっておりまして、まことにありがたく、厚くお礼申し上げます。 ただいまから日本電信電話公社の最近の事業の概況につき御説明申し上げたいと存じます。 まず、本年度の経営状況でありますが、四十一年度予算におきましては、事業収入を五千五百三十億円と見込んでおりますが、一月末における実績は四千七百五十六億円であります。これは年間予算額に対しまして八六%の達成率であり、前年同期の八三・二%を上回り、順調な歩みを示しております。 これは主として公共事業等の事業施行の促進という政府の方針に沿って本年度は特に電信電話施設の建設を促進し、加入者開通等を極力早期に実施して、施設の稼働の向上につとめてきたこと、及び景気の回復に伴う収入の増加等によるものでありますが、公社といたしましては、今後ともサービスの改善につとめ、利用促進をはかり、収入確保のため努力してまいりたいと考えております。 また、建設工事につきましては、その工事総額は前年度からの繰り越し額を加え四千三百二十億円となっておりますが、工事の早期準備、施行の促進につとめた結果、一月末における支出額は三千六百二十八億円でありまして、総額に対し八四%の進捗率となっており、きわめて順調に推移しております。 なお、一月末における加入電話の増設数は百十万七千加入、公衆電話は二万八千個でありまして、年間予定のそれぞれ九三・七%及び七三・七%を消化しており、その結果、一月末における加入電話の総数は八百四十一万加入、公衆電話の数はこ十八万二千個となっております。 次に、昭和四十二年度予算案について申し上げます。 昭和四十二年度予算案は、電信電話拡充第三次五カ年計画に基づくとともに、最近における電話需要の実態を考慮し、国民の要望にこたえることを基本方針として編成いたしました。 まず、損益勘定の内容について申し上げますと、収入は電信収入百五十四億円、電話収入五千八百七十五億円、専用収入二百七十億円、雑収入二百二十一億円で、合計六千五百二十億円を見込んでおりまして、昭和四十一年度に比べて、九百九十億円の増加となっております。 一方、支出は総額六千四百四十九億円で、施設及び要員の増加等により、前年度に比べて千百四十五億円の増加となっておりますが、その内訳について申し上げますと、人件費は千八百三十二億円で、前年度に比べて二百三十一億円の増加、物件費は九百五十六億円で、前年度に比べて百八十三億円の増加、業務委託費は六百五億円で、前年度に比べて五十七億円の増加、減価償却費は二千百二億円で、前年度に比べて四百七十一億円の増加、その他利子等で二百三億円の増加となっております。 以上の結果、収支差額は七十一億円となり、前年度に比べて百五十五億円減少いたしております。 次に、建設勘定について申し上げますと、その規模は総額四千九百六億円で、前年度予算四千百二十億円に対し七百八十六億円の増加となっております。 この建設資金の調達は、内部資金で二千八十九億円、外部資金で二千八百十七億円と予定しておりますが、外部資金の調達は加入者債券、設備料等で千八百七十七億円、公募債券で三百二十億円、縁故債券で六百二十億円をそれぞれ発行する予定といたしております。 建設計画について申し上げますと、加入電話は百四十万個、公衆電話は三万九千個を増設して極力需要に応じますとともに、市外電話回線につきましては、六万六千回線の増設を行なって、即時通話範囲の拡大をはかりたいと考えております。 次に、基礎工程でありますが、四十一年度末において設備が行き詰まって電話の増設ができない電話局は千四百四十二局に達しますので、この窮状を打開するため、前年度からの工事継続局を含め九百七十局の新電話局の建設を計画いたしますが、このうち、年度内に完成してサービス開始する局は、四百三十一局の予定であります。 また、市外電話の基礎設備につきましては、市外通話需要の増加及び即時化の要請にこたえるため、マイクロウエーブ八十五区間、同軸ケーブル三十四区間等の新増設を行なうほか、三十六局の市外電話局建設を計画しております。 なお、農山漁村における電話普及の促進をはかるため、農村集団自動電話二十万個、農村公衆電話四千個を設置するほか、地域団体加入電話の設置、有線放送電話の公社線への接続を計画しております。 以上をもちまして、最近の公社事業の概況の説明を終わらせていただきます。
○鈴木強君 途中でございますが、大臣の御都合もおありのようですから、ちょっとこの際、提出法案についてお尋ねをしておきたいのでございますが、いまの御説明ですと、電波法、放送法の一部改正案については、臨時放送関係法制調査会の答申に伴う所要の改正をしたい、こういうお話でございます。まことにもっともなお話だと思いますが、ただ一面、すでに新聞や報道によってわれわれが知っておりますのは、かねがね問題になっておりましたNHKのラジオ受信料の全廃の問題でございます。これは乙契約でございますが、これについて政府のほうで全廃したいという意見があることも、これは事実のようでございます。そこで、私はひとつここではっきりしておきたいのは、すでにNHKの予算について、大臣の意見書を付して、お話のように国会に提案をされているわけでございますね。ところが、一方において、放送法を改正しても年度中途においてもラジオの乙契約は無料にする、こういうふうなお考えのように推察をするんでございますが、特に先般の三月十五日に持たれた三局長会議において、このニュースによりますと、大臣がそのような趣旨をお述べになったように、ここに記事があるわけであります。しかも、この中には、われわれが先般部会で指摘いたしましたように、本年十月からの実施を目ざして、もし放送法が改正できない場合には、単独立法を起こしてもやりたい、こういう趣旨の訓示ですか、説明ですか、なされたように記事がなっておるのでございますけれども、ますます従来の新聞、ラジオ等における報道を最終的に確認するような形で三局長会議にお話をしたようになるわけでございますけれども、これは私は非常に問題だと思います。すでにNHK予算については、おおむねこれでよろしいという意見書をつけておきながら、一方において、法律改正によって乙契約を無料にしていくということは、非常に手続上重大な問題があると思うわけです。この乙契約を無料にするということは、従来からもこの委員会で論議をされてきたところでありますから、われわれとしても、できることならば賛成であります。しかし、それだけでなくして、そういう余裕がもしあるとすれば、これは甲契約に対しても、もう少し検討を加える必要があるでありましょうし、また、ラジオの乙契約についても、一体受信者がどういう階層にあるのかということもよく調べてみませんと、一がいに全廃ということも問題があるように思うのであります。あげて、これは再検討の段階にあったにもかかわらず、どうも大臣が御就任以来、そういう強い御方針をお持ちのように思いますので、そうすると、この協会の予算と放送法の関係が非常な矛盾を来たしてくるわけでありまして、われわれとしても、そういうことであれば、NHK予算の審議にもちょっと入りにくいように思うわけですから、この際、ぜひ明らかにしていただきたい、これが一つです。 もう一つは、これは郵便貯金の利子の問題ですが、直接郵便貯金法には関係ございません、これは政令事項になっておるようでありますから。ただ、非常に法律との関係で重大ですから明らかにしておいていただきたいのは、この郵便貯金の利子の引き下げということは一体どうなったか、これだけをひとつお伺いしておきたいと思います。
○国務大臣(小林武治君) NHKのラジオ受信料の全廃の問題でありますが、これはかねてからいろいろの方面からさようの要望もあり、私どももさような趣旨で検討を重ねてまいったものであります。ただいまお話しのような筋論は私はまことにもっともだと、こういうことでございまして、先ほど衆議院の逓信委員会でも同様な御質問がありましたので、私はこういう答弁をいたしておきましたから、それでひとつ御了承願いたいと思います。すなわち、この問題につきましては、あらゆる方面からも全廃の要望がありますので、目下慎重に検討をいたしております。しかして、これは四十二年度のNHK予算には影響のないようにしたいと、かように考えておるものでございます。 郵便貯金利子の問題でありますが、これは実情を申し上げますと、閣議等では問題になったことはありません。大蔵省方面の情報として、ときどき新聞に出ておりまするが、先般、衆議院の大蔵委員会で一議員から質問がありましたので、私は郵政大臣の立場としてはこれは賛成できませんと、したがって、これを郵政審議会に出すとか、政令を出すとかいう考えは持っておらないと、これは私は郵政大臣の立場としてお答えを申し上げております。すなわち、政府等においてはこれについては決定をしたと、こういうふうな筋ではございません。下げるとも下げないとも決定する筋はないが、私の所管事項としては私は反対である、政令を出す意向もない、こういうことをお答え申し上げておきました。
○鈴木強君 ちょっとその点、これはやはり三局長会議で郵便貯金の利子の引き下げ問題は引き下げないことで解決を見たから関係者は御安心願いたい、こういう趣旨の説明をなさっているわけですから、法律そのものの直接のあれはないんですけれども、政令との関連で、法律は政令でまかしておりますからね、われわれとしては、非常に重大な関心を持っておるのです、法律事項と同じように考えておりますから。そういう意味において、政令によって引き下げをするということはしないという明確な態度でよろしいんでしょう。
○国務大臣(小林武治君) 私はさような意向を持っておらぬということは、はっきり申し上げておきます。
○委員長(野上元君) 大臣所管事項についての質疑は、本日はこの程度といたしまして、残余は次回に譲ることといたします。
○委員長(野上元君) 次に、放送法第三十七条第二項の規定に基づき、承認を求めるの件を議題といたします。 まず、政府から提案理由の説明を聴取いたします。小林郵政大臣。
○国務大臣(小林武治君) ただいま議題となりました日本放送協会の昭和四十二年度収支予算、事業計画及び資金計画の提案理由につきまして御説明申し上げます。 この収支予算、事業計画及び資金計画は、放送法第三十七条第二項の規定によりまして郵政大臣の意見を付して国会に提出するものであります。 これら収支予算等についての概略を申し上げますと、まず、収支予算につきましては、その規模は、収入におきましては九百七十二億八千八百万円で、昭和四十一年度に比べますと、四十七億八百万円の増加、支出におきましては九百九十二億八千八百万円で、六十七億八百万円の増加となっており、このほか、前年度からの繰り越し金二十億円を予定しております。 収支予算の内訳といたしましては、前期繰り越し収支剰余金二十億円、資本収入百九十億八千二百万円、事業収入七百八十二億六百万円、資本支出二百七十四億三千二百万円、事業支出七百十三億五千六百万円、予備金五億円となっており、前期繰り越し収支剰余金は建設費に、事業収入のうち、六十三億五千万円は建設費その他の資本支出に充当することとなっております。 次に、事業計画につきましては、そのおもなものは、テレビジョン放送の全国普及のための積極的な置局の推進、教育テレビジョン放送番組の強化拡充、テレビジョン放送におけるカラー放送時間の増加等となっております。 郵政大臣としましては、これら収支予算等につきまして検討いたしました結果、これをおおむね適当であると認め、お手元にお配りいたしましたとおりの意見を付して提出した次第であります。何とぞ、御審議の上、御承認くださいますようお願いいたします。
○委員長(野上元君) 次に、日本放送協会より補足説明を聴取いたします。前田日本放送協会会長。
○参考人(前田義徳君) ただいま議題となっております日本放送協会の昭和四十二年度収支予算、事業計画及び資金計画につきまして御説明申し上げる機会をお与えくださいましたことに対し、厚く御礼申し上げます。 協会は、昭和三十七年度を起点とする第二次六カ年計画を策定し、委員各位の御協力を得まして、着々その実現に努力いたしておりますが、昭和四十二年度における事業の運営につきましては、この第二次六カ年計画の最終年度としての諸計画を各部門にわたり積極的に推進することとし、テレビジョン、ラジオ両放送の全国普及の早期達成につとめるとともに、すぐれた放送を実施して、国民の要望にこたえ、国民生活の充実向上に資することといたしております。 次に、そのおもな計画について御説明申し上げます。 まず、建設計画から申し上げますと、テレビジョンにつきましては、総合、教育とも全国放送網の早期完成をはかるため、総合、教育両テレビジョン局とも百二十局の建設を完成し、五十局の建設に着手することといたしております。これらにより、四十二年度末におきましては、総合テレビジョン局六百六十局、教育テレビジョン局六百五十一局となり、全国総世帯に対するカバレージは両者とも九五・五%となる予定であります。 一方、ラジオにつきましては、放送の受信困難な地域の解消をはかるため、大阪大電力放送局を建設するほか、第二放送四局の増設を実施することといたしております。また、超短波放送の普及をはかるため、四十局の建設を行なうことといたしております。 これらによりまして、四十二年度末の全国総世帯に対するカバレージは、第一放送九九・七%、第二放送九八・六%、超短波放送八七%となる予定であります。 また、放送規模の拡大と放送内容の多様化に対処し、放送センター第二期工事を取り進めることといたしております。 このほか、ローカル放送の充実に対処するための地方局演奏所の整備、テレビジョン、ラジオ放送設備の充実改善、研究用施設、局舎、宿舎、業務の合理化のための機器の整備等を実施することといたしております。 これらの建設計画を実施するために必要な経費の総額は百九十億円でありますが、これの資金手当てにつきましては、自己資金により百三十六億三千万円、外部資金により五十三億七千万円を調達することといたしております。 このうち、自己資金につきましては、減価償却引き当て金、固定資産の売却代金及び前期繰り越し金百二十六億三千万円のほか、受信料からの繰り入れ十億円を予定いたしております。また、外部資金につきましては、放送債券の発行によるもの二十億円、長期借り入れ金の借り入れによるもの三十三億七千万円であります。 次に、事業運営計画につきまして申し上げます。 まず、国内放送につきましては、テレビジョン、ラジオとも番組内容の向上刷新につとめることといたしておりますが、テレビジョンにおきましては、特に、教育放送の放送時間を一時間三十分増加いたしまして、一日十八時間の規模をもちまして、学校放送番組、通信教育番組等の充実をはかることといたしております。 また、カラーテレビジョン放送につきましても、放送時間を三時間二十分増加して、一日七時間三十分とし、カラー番組の積極的な編成につとめることといたしております。そのほか、ローカル放送につきましては、地域社会に直結した報道、教養番組の充実をはかることといたしております。 ラジオにおきましては、新しい放送分野である超短波放送におきまして、そのすぐれた特性を生かした番組の刷新強化を行なうことといたしております。このほか、報道取材編集体制の整備、放送番組の利用促進等の諸計画を実施することといたしております。 また、国際放送につきましては、放送時間を三十分増加して、一日三十六時間三十分、十八方向の規模により、放送を実施することといたしておりますが、アジア近隣地域向け等について、拡充をはかるとともに、報道番組の充実強化、送信の増力等を行ない、放送効果の増大をはかることといたしております。 次に、受信契約者の普及、協会事業の周知につきましては、大都市圏における総合受信者対策、UHFテレビジョン置局地域に対する受信者の維持開発対策、テレビジョン共同受信施設に対する助成、事業周知の強化等によりまして、受信契約者の維持増加につとめるとともに、受信料の収納につきましても、一そう確実を期するよう、努力することといたしております。 また、受信料の免除につきましては、社会福祉上の見地から、新たに、契約乙の受信者のうち、辺地居住世帯、肢体不自由者、戦傷病者、原子爆弾被爆者並びに母子世帯及び高齢者世帯の一部に対し、契約乙受信料全額免除の措置を講ずることといたしております。 調査研究につきましては、番組、技術それぞれ基礎的分野の調査研究を重点といたしまして、国民世論動向調査、テレビジョン及びラジオ番組聴視状況調査並びに意向調査、放送衛星の開発に関する研究、カラーテレビジョンの改善研究、UHF放送技術の研究等を積極的に実施することといたしております。 経営管理関係につきましては、事業規模の拡大に伴う業務の増大に対処いたしまして、業務全般にわたり合理化を積極的に進め、経費の節減につとめますとともに、職員に対する教育訓練の実施等によりまして、企業能率の向上をはかることといたしております。 また、給与につきましては、社会水準に比し、適正な水準を維持し得るよう、改善をはかる所存であります。 最後に、これらの事業計画に対応する事業収支につきまして申し上げますと、まず、四十二年度における受信契約者の増減につきましては、契約甲においては、年度初頭一千九百十万一千件に対し、年度内九十八万件の増加、契約乙においては、年度初頭百十七万八千件に対し、年度内十万件の増加を見込みまして、これによる受信料収入を七百七十億三千五百万円と予定いたしております。 このほか、国際放送関係等の交付金収入一億四千八百万円、預金利息等の雑収入十億二千三百万円を合わせまして、事業収入の総額は七百八十二億六百万円であります。 これに対する支出といたしましては、放送債券償還積み立て金、外部資金の返還金、受信料からの建設費充当などの資本支出関係六十三億五千万円のほか、事業支出関係に七百十三億五千六百万円、予備金に五億円を充てることといたしております。 以上、昭和四十二年度日本放送協会の事業計画につきまして、そのあらましを申し述べさせていただきましたが、わが国経済文化の発展、国民生活の向上に放送の果たすべき使命がますます重要となっていることに思いをいたしまして、従業員一同総力をあげ、この責務遂行に努力する所存でありますので、委員各位の変わらざる御協力と御支援をお願いいたし、あわせて何とぞすみやかに御審議、御承認賜わりますよう、お願い申し上げまして、私の説明を終わらせていただきます。以上。
○委員長(野上元君) 本件に対する質疑は、次回に譲ることといたします。 次回の委員会は、二十八日火曜日午前十時を予定し、本日はこれにて散会いたします。 午後零時三十一分散会 —————・—————