商工委員会 第5号
- 発言数
- 39 件
- 登壇者
- 5 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1967/05/23
会議録
○委員長(鹿島俊雄君) ただいまから商工委員会を開会いたします。 まず、理事の補欠互選についておはかりいたします。 委員の変更に伴い理事が一名欠員になっておりますので、その補欠互選を行ないます。 互選は投票の方法によらないで、委員長にその指名を御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(鹿島俊雄君) 御異議ないと認めます。それでは、理事に近藤英一郎君を指名いたします。 —————————————
○委員長(鹿島俊雄君) 次に、衆議院送付の理化学研究所法の一部を改正する法律案を議題といたします。 先般提案理由の説明を聴取いたしておりまするので、本日はこれより質疑に入ります。質疑のおありの方は順次御発言を願います。
○阿部竹松君 法案の内容をお尋ねする前に、二階堂長官に、二、三点お尋ねしたいことがあるんです。法律では現在いまだに東京都にこの研究所を置くということになっております。今回の改正によって埼玉県ということになりますが、すでにもう九九%まで埼玉県にすべてが移行しているわけですね。もし、ここで否決になったら国に与える損害は膨大なものです。国の承認を得て、国会の議決を得て初めて東京都から埼玉県に移行しなければならない。にもかかわらず、いち早く、承認されることを前提として埼玉県に移行してしまっている。法改正をやったと同じがごときお仕事をなさっている。これは立法的にはどういうように解釈されるか、これは立法考査局でいま調査中ですからわかりませんが、政治的には背信行為である。この点の御解明をいただきたい。
○国務大臣(二階堂進君) いまの阿部委員のお尋ねのとおり、法律案を今国会において御審議を願っておるわけでございますが、従来からこの理化学研究所は、現在東京都にあるものは借り物でもございますし、また施設が非常に古くなってきておりましたので、さらにまた業務の内容も新しいテーマでいろいろ研究も進んでいるようなときでもございましたので、移転の計画をして、予算折衝のときにもいろいろそういうお話を盛り込んで予算もつけてもらったような関係もございますが、法律上から申しますというと、お説のとおり法律ができて、初めてこの移転が行なわれるということが私は筋であろうと思っております。しかし、まだ全部移ったわけではございません。一部研究を急ぐというような面もございましたので、そういうところだけを現在の施設ではどうにもならないということもございましたので移転を行なっておる。大体半分程度移転をしているというような状況でございます。全部移管をするのは、まだあとのことでございますが、以上申し上げましたようなことで、一部が移転をすでに行なっておるということになっておるのでございます。
○阿部竹松君 東京大学をはじめ官立大学を東京都以外の近郊の各県に移転すべきであるという意見等も出ておる今日ですから、文京区の駒込にこの建物を置くよりも埼玉県へ持っていったほうがよろしいかもしれぬ。しかし、さりとて法の改正も何も行なわぬ今日、すでに建物は建ててしまう。その研究所へ電話をかけても研究所の所長以下理事がおらない。理事長の赤堀さんも。しかも理化学研究所五十周年記念並びに大和研究所開設披露という本まで印刷されておる。名実ともにでき上がっておる、法律ができ上がる前に。あなたがそういうことをお認めになる前に、おそらく前の技術庁長官時代から計画があったのかもしれません。しかし現実にあなたが現在の長官ですから、こうういうことがなされていいもんですかね。東京都に置くという法律を改正せぬうちからすでに国の予算で建物を建てておる。しかもあなたのほうのこの研究所は七十九億の予算のうち七十四億から七十五億、国の金を使っているはずなんです。立法上これを正しいとお思いですか。
○国務大臣(二階堂進君) お説のような問題もあろうかと思いますが、この法律によりましても、「主たる事務所を東京都に置く。」ということでございまして、必要な施設の一部が向こうに移っておるわけでございます。事務所は依然として東京都にあるわけでございまして、したがって、この新しい事務所のほうには電話をかけても理事長はおられないということですが、それはそうかもしれません。本部は東京にあり、事務所は東京にあるということで、研究所だけは大和町のほうにも置くことができるという解釈をいたしまして、急ぐ研究もございましたので、移転をしておるということでございます。先生がおっしゃいますとおり、研究所法第三条に基づく規定によりますと、「研究所は、主たる事務所を東京都に置く」。ということになっておりまして、法律がまだ改正されておりませんから、まだ依然として事務所は東京にあるわけでございます。今回の法律改正が可決されますと、これに伴いまして事務所も大和町に移転する、こういうことになるわけでございます。
○阿部竹松君 長官の答弁は、一研究所の部門とか分室を埼玉県の大和町へ持っていかれたなら、話がわかるんですよ。全部収容するという前提条件で建物を計画し、建設し、そこへ移動しておるわけです。たまたままだ五分の一か七分の一が完成せざるために残っておるにすぎないわけです。私の発言が誤りだったら、指摘していただきたいし、二人でこれから現地に同行して視察してもいい。どれだけの部分が埼玉県に移行し、どれだけの部分が東京都に残っているか。大体そういう答弁は成り立たぬでしょう。国会を無視するもはなはだしい。一分室を持っていったということであれば、そのくらいのことは政府の了承を求め、その研究所でやられたほうがぼくはいいと思う。しかし、全部移行し、そこに全部収容するという計画に基づいて移行しておるわけですから、たまたま工事がおくれているために今日を迎えているわけですから、それはぼくは確かに長官のおっしゃるとおり、まだまだ行っておりませんからというような御答弁も成り立つかもしれません。しかし、それはぼくは得心のいくような御答弁じゃないような気がする。
○国務大臣(二階堂進君) 少し私の説明が足らないようでございますから、政府委員からひとつ答弁させます。
○政府委員(谷敷寛君) ただいまの御質問でございますが、理研の移転につきましては、相当大規模な移転になりますので、第一期、第二期というふうに期を分けまして、第一期の工事で大体研究施設の半分足らずを移転するということで、昭和四十一年度中に計画を終わりまして、その結果約半分足らずの研究施設が大和町のほうに移ったわけでございます。これに伴いまして事務機構の、これも約三分の一くらいのものが向こうに移っておりますが、法律によりますと、主たる事務所をどこに置くかということは法律にきめてございまして、現在までのところでは、主たる事務所は東京にあるということになっております。したがいまして、この法律が御承認を願いまして、第二期の工事あるいは第一期工事のおくれておるもの等が完成しました暁、主たる事務所が大和町に移るということでございまして、現在主たる事務所が大和町に移っておるということはございません。
○阿部竹松君 振興局長におことばを返すわけではございませんし、ことばじりを取り上げて云々するわけじゃございませんけれども、第一期ならば国の承認求めなくてもよろしい、第二期に移ると国の承認を求めなければならぬというふうに聞こえる。第一期も第二期も第三期も関連性があるわけでしょう。この法文からいくと、ぼくは法律は詳しくないから間違っておったら指摘していただきたいのですが、この法律がある限りは、第一期からすでに持っていかれぬことになっている、そういうことになる。第一期だからよろしいということにはならぬわけだ。初めそこに建設する当時から、やはり国の承認を求めて、何カ年後には移動しますと、第一期工事、第二期工事で大蔵省に予算を組んでもらって、国の議決を経てはじめてやるのだと、こういうことにならなければならないのであって、あなたのように、第一期をやりましたと、第二期は今度ここで審議願って、議決してもらってやるのだと、一貫性が全然ない。昔科学技術庁というところは商工委員会の担当であったからいろいろと話をしたことがあるが、その後特別委員会ができて、皆さん方とお会いしてそういう問題をこの場で論議したことがない。たまたま特別委員会がなくなったので、久しぶりで会って御意見を承るのですが、そういうことをやっておるのですか。第一期だったらよろしいと、第二期から大きくなるんだからと、すべてがそうなんですか。それは大問題ですよ。
○政府委員(谷敷寛君) 移転が全部一括して一度に大和町のほうに移ってしまうということでありましたら、主たる事務所もそれに伴って駒込から大和町のほうに移すということになりますが、先ほど申し上げましたように、相当数年がかりで逐次移っていくものでございますから、どの段階で主たる事務所を駒込から大和町に移すかということは技術的な問題でございまして、いまの予算のあれからいきますと、第一期工事が終わったところあたりで、これを大和町のほうに移すというふうに法律も変えたらいいんじゃないかと、こういうことでございます。
○阿部竹松君 国の機関というものは、あなたのところは違うらしいけれども、第一期工事からやはり法に基づいてやるんですよ。予算措置も第一期、第二期、第三期といって、一回に年度予算組めぬから、こう分けてする場合もありますよ。しかし半分も三分の一もやってしまってからあれするということは、ぼくは初めて聞きます。国会図書館にしてもジェトロにしても、アジア研究所、公団、公社、皆さん方のところ、たくさんある。出発当初から法に基づいてやっておる。皆さん方のどころでは法に基づいてやっておらぬ。特に新聞記事を取り上げて云々するわけではありませんけれども、毎日新聞から始まって、あの一画は一大薬品工場になるであろうといって新聞に出ている。あなたもごらんになったと思う。一体だれが言ったか、それも出ているわけです。そういうことをやっておってぬけぬけと、いかにもわれわれが物を知らぬ者のように御答弁なさるのは当を得ておらぬような気がする。
○政府委員(谷敷寛君) 理研の移転につきましては、移転それ自体につきまして国会の御承認をいままで受けているということはございませんけれども、予算がちゃんとついておりますので、予算を通じて駒込から大和町のほうに移るということは、国会の御承認を得ているわけでございまして、こういうような例につきましては、法律の改正が必要になりました段階におきまして、国会の御承認を得るということでございまして、予算とは別に理研をここに移すからというような御承認を得るような例はないのじゃないかと思うのでございます。
○向井長年君 情報センターは科学技術庁でしょう。あれ二年前に移転したじゃないですか。したでしょう、しましたね。このときには私は科学技術庁やっておったのですが、そのときに、先に移転というかっこうでこの問題出されたのですよ。いま例がないと言うけれども、二年ほど前に情報センター移転したでしょう。
○政府委員(谷敷寛君) 同じ都内でございます。
○向井長年君 都内でも移転して工事をやったでしょう。そのときにその問題について科学技術庁から出されたですよ。
○政府委員(谷敷寛君) 予算で出したのですか。
○向井長年君 もちろん予算も含めて出したですよ。
○政府委員(谷敷寛君) ただいまの議論は、予算でそういうような御承認を得ておりますが、都内でどこからどこに移るというような承認を別にお願いしたというような例はございません。誤解ではございませんか。
○阿部竹松君 予算がきまったからといっても、すでに法律があれば、国会の承認を得なくても、法律があればそれに従って予算を使うことができるわけですよ。しかし、いかに予算が決定しても法律が改正にならぬ場合にはやはりそういうわけにいかない。それはあなた御承知でしょう。それは法律があれば、あらためて審議しなくてもよろしいわけです。予算は何ぼでも消化できる、予算だけ組めば。しかしこれは東京都に中心を置くか、埼玉県にその重点を置くかというわけですから、皆さん方の資本金七十九億か八十億でしょう。そのうち九九%まで国から持っていっているわけですから、国にとって大問題です。にもかかわらず法改正せぬうちに一期工事だから、三分の一だからよかろうとか、二期工事で三分の二だからよろしかろうというのはけしからん。国の財政法上からみても違法である。
○国務大臣(二階堂進君) 私もまことに不勉強で申しわけございませんが、この設置法の改正は、主たる事務所を東京から埼玉の大和町に移すということは、この設置法の改正の一点でございます。したがいまして、この今度の法律には、主たる事務所が大和町に移るための所要の改正を一点お願いしておるわけであります。従来のこの設置法によりますと、主たる事務所は東京都に置くと、こういうことになっておりますが、この東京都が今度は名前が変わる、これがまあ法律改正をお願いしている一点でございますが、ただその場合、先ほど申し上げましたとおり、研究所などは、一々研究所をつくる場合に法律上の手続を経て研究所をつくるということは、いまだかってやっていないというふうに私は了解をいたしております。先生が御質問になる要点は、法律改正をせずにおいてなぜ国の予算を伴う研究所を大和町のほうに持っていっておるか。一期計画であろうと二期計画であろうとそれはけしからぬじゃないかと、こういう御質問のように私はいま了解をいたしておりますが、この御審議願っております法律は、設置法に基づく改正の一点は、主たる事務所がこの法律では東京都になっているものが今度は大和町に変わりますので、その改正をお願いしておるということでございます。そのことはひとつ御了解願えると思います。ただ、国会の承認を経ずして研究所を埼玉に持っていったというのは法律違反じゃないか、こういうような御指摘であるならば、研究所をつくる場合には、今度は埼玉につくりますから、予算をお願いしますからということで、その前に国会の御審議をお願いしなくちゃならないのじゃないかということであるならば、そういう前例はない、そういうことを事務当局は申し上げているわけでございます。
○阿部竹松君 ただいま二階堂長官が答弁されたようなことを私は知っておるがゆえにものを申しておる。法律は確かに簡単な法律で、東京都に置くということを埼玉県に置くということに切りかえたのだ。監事云々——いままで監事の人が理事長を通じなければ長官であるあなたにも総理大臣にもものを言うことができなかったけれども、今度は直訴ができるようにやった、きわめて簡単な法律である。しかし、それはそれでぼくは理解ができるのだが、もし万一、これは自民党さんが絶対多数だから、与党の上にあぐらをかいて科学技術庁長官はやったかもしれぬし、しかし、もしこの法律が通らなかったらどういうことになるのですか。あれだけの膨大な建物を移行しておるわけです。現在建築中ですから、この法律が現状どおり東京に置きなさいと言った場合、だれが欠損するか、国が欠損するわけです。法律が通るということをこれは前提としてものを考えられないでしょう。もし逆になったらどうするのですか。自民党の絶対多数で押し切って、それは数を持っているから、それはあなた方やるかもしれぬ。しかし、そういうことを前提として法律をきめたり予算を使ってもらったんじゃ困るじゃないですか。もしこれが通らなかった場合にはこれは大問題になる。たとえば今度の国会で通らぬということになると、第一期工事から第二期工事まで、もう主力は向こうに移行しているわけですから、損するのは結局国ばかり、こういうことになるのです。これは、通るという前提条件で、絶対多数の上であぐらかいて出している法律だから、そういう答弁が成り立つけれども、もし通らなかったらどうする。逆もまた真なりで、通らぬということをゆめにも思うておらぬからそういう答弁をなさる。それじゃあまりひどいのじゃないですか。立法府をこばかにしたような答弁です。もし通らなかったらだれが損する。さいぜん申し上げましたとおり、九九%まで国の予算の中から流用しているわけですから、これは国民が損するということになる。通ったら計画どおりいきましたということになるのでしょうけれども、これが通らなかった以前として考えておかなければならぬ。そこがぼくはどうも理解できない。
○国務大臣(二階堂進君) 私は何も自民党の多数の上にあぐらをかいているから当然通るだろうと思って、また無理押しで通ろうと思ってこの法律の改正の御審議をお願いしているわけではありません。御承知のとおり、ここにこの理化学研究所が今日まで果してまいりました成果、あるいはまた今後やらなければならない理化学研究所の持つ業務の将来を考えてみますというと、どうしてもこれはやはり広い所に直って、そうしてそれぞれの研究開発をやらなければならないという大きな使命を持っているわけでありますから、そういうことでございまして、いろいろ御議論はございますが、私はこの法律は阿部先生も御了解願って御賛成いただけるものだと思って、またそういうふうに理解していただくようにここで国会において御審議を願っておるのでございます。もし通らなかった場合はどうなるかという御質問でございますが、私は御審議を願った結果、当然これは御理解願って御賛同いただけるものと思って御審議をお願いしておるわけでありまして、自民党の多数を頼んで無理押しをしてお願いしておるわけではございませんので、ひとつその点は御理解を願いたいと思います。
○阿部竹松君 私は長官、決して本法にばかりこだわっているのじゃありませんよ。国のほかの予算、ほかの法律についても、法律がきまらぬうちに、きまるであろうということを前提にしてものごとをなされるということは将来のためによろしくないとこう思うのです。将来のために、これはもうすでに通るなんということを前提にしてやっているわけですから。なお、さいぜんも申し上げましたように、披露記念文献までつくっているじゃないですか。三分の一しかできぬで開設披露記念文献まで出すなんて、そんなあわてたのは民間企業にもありませんよ。そういうことをやっておって、御答弁と食い違うような気がするし、これは一般論としても成り立たぬと思います。決して技術庁長官の御答弁に反対するわけではありませんけれども、一般論として、ほかの当該委員会ばかりでなく、法律と予算の関係について、もしそういうことを次から次へと行なわれることはおそろしいことであり、法律が通らぬ場合、予算がきまっても予算が流れるわけでしょう。大蔵省に再ぶ戻ることになり、また次の国会で再提案するか、あるいは翌年度回しにするか、没にするか、予算は大蔵省の金庫に残ることになる。それを理解してくださいと言われても理解できませんよ。
○国務大臣(二階堂進君) まだ御理解願っていない点もあるようでございますので、重ねて私御説明申し上げますが、この大和の研究所のほうの予算は昨年の予算で建設移転する施設の予算を計上されて、その分を使ってこういう施設ができておるのです。そうしてまた披露をやったのはけしからぬというさっきのお話でございますが、これはこれだけの一部の研究所が完成したということについての披露をやった、こういうようなことでございます。一般論としては先生がおっしゃるとおり予算は通ったが法律は通らない、それをどんどん施行することはできないじゃないかと、そのとおりだろうと思います。予算が通っても法律が通らなければ予算が執行できないことは当然でございますが、大和町の一部の研究所に関する予算は昨年度の予算でお認めを願って、その予算を使ってここに研究所ができた、また披露宴をやったのは一部分だけが完成したから披露だということであるようでございます。今度は法律でもし東京都の事務所が埼玉県のほうに移転できるという法律が改正になりますれば、全部この事務所も移転をするということになるわけでございまして、それに必要な予算は今回の今度の予算に計上されておるということでございますので、もちろん法律が通らなければ、ことしの予算の中に計上されておるこの理化学研究所に関する分は、法律が通らなければ施行ができないというふうに御理解願っていいのじゃないかと思っております。
○阿部竹松君 一部の予算、一部の建築、一部の移転とおっしゃけれども、それは三年三期計画で全部移行することになっているわけです。それはくわ入れ式の披露宴かもしれぬけれども、そういうことも成り立つかもしれぬけれども、これは移行したことを前提条件でなさっているわけですから、あなたがそういうことを御承知おきないなら、知らぬのは長官だけで、中身は全部移動しているわけですから、それをやっておって国会答弁用語として言っておったなら、とてもたまったものではない。そういうことになります。ちゃんと埼玉県へ一部だけ行っておる。そうすると長官の答弁ですと、大部隊はずっと残しておくわけですか。新聞に出ている記事なんか全部うそですか。そうして皆さん方が発表なさっている書類もみんなこれはうそなんですか。
○国務大臣(二階堂進君) これはまだ全部なおっているわけでもございません。これは駒込にあるのは研究室関係、それから事務関係、工作部関係、二十七の研究室がまだ駒込にも残っておりまして、ここに働いている人が三百三十三人まだいるわけでございまして、大和町に移転をしておりますのが二十三研究所でございまして、ここに働いている職員二百四十人となっております。将来はこれは駒込から大和町に全部なおるわけでありますが、先生の先ほどのおことばを返すようでございますが、九九%なおっているじゃないかというおことばでございますが、決して九九%なおったというわけじゃございません。まだ半分以上が駒込のほうにいるわけでございまして、これが将来全部移転するということでございます。したがって本部も駒込から、東京都から大和町のほうに移転するということの法律上の設置法の改正を検討をお願いしているということでございます。
○阿部竹松君 長官は研究所の中におられる人員をあげて答弁なさったが、人間の数だけでその主力が行っているとか、三分の一行っているとか私は言っているのじゃない、仕事内容そのもの、将来に対する運営について申し上げているわけです。特にあなたのほうは職階制二つありますね、職階制が二つあるのですよ。そういう点についても、これは後日お聞きしておきたいのですが、それはただ人数をあげて、掃除婦だとか門番だとか、全部移管したって、何かほかに売却するまでは、それまでは何十人か置かなければならないわけですから、それをまだ半分残りますよということを言うことは、国会答弁としては少しお粗末じゃないですか。
○国務大臣(二階堂進君) どうも少し御理解が願えないようで私も恐縮でございますが、人だけで私が云々するのはどうかとおっしゃいますが、それはまあそのとおりでございましょう。人だけをもって全部移管したとかなんとかということの結論を出すのも問題になることがあろうかと思いますが、しかし先ほど申し上げましたとおり、この研究室がまだ駒込のほうに二十七残っておりまして、大和町に移転している研究室が二十三、研究室単位にお考えくださいましても、まだ半分以上が残っているというようなことでございますので、全部に近いものがなおっているということにはならないのではないかということを先ほどから御説明を申し上げているようなわけでございます。
○阿部竹松君 そうしますと、最後の部隊が、あそこに残っているのが東京都から埼玉県へ移行するとおっしゃっているわけですから、埼玉県に移行するとすれば、いつまであそこにおられるのですか。
○政府委員(谷敷寛君) 移転は、第二期計画が終わりましたならば完了するという予定でございまして、第二期移転計画のほうはまだ財務当局ともはっきり話がついておりませんが、私どもなり理研内の考えとしましては、昭和四十六年度一ぱいに移転を完了したい、こういうふうに考えております。
○阿部竹松君 しからば、さいぜん私が質問の中で申し上げたとおり、数年後に大製薬工場ができるということはこれは事実ですね。
○政府委員(谷敷寛君) 現在理化学研究所が駒込のほうで、先ほど大臣のお話ございましたように半分以上近く残っておりますが、現在駒込で使っております研究施設あるいは土地建物、特に土地建物でございますが、これは現在の特殊法人の理化学研究所ができますときに、あそこにございます科研化学という株式会社から借りておるわけでございます。したがいまして、理研が全部移転を終わりましたならば、一応法律的にはそこの土地と建物は科研化学に返すという法律上のたてまえになるわけでございますが、ただし、あそこには前の理化学の研究所以来五十年近い歴史のある場所でもございますので、理研並びに関係者のほうにおきましては、何らかそのあとの一部でも理研に由緒のあるような公共的な事業に使いたいというような計画を持っておりまして、いままでも科研化学のほうといろいろ交渉しておったのでございまして、あとは全部製薬会社になると、必ずしもそういうことではないのじゃないかと思います。
○阿部竹松君 さいぜん二階堂長官の御答弁の中にあったように、五十周年を迎えた研究所ですから、やっぱりわが国に相当貢献があったということは認めますがね。しかし、ただ戦前、まあ宇宙放射線とかあるいはその他の核物質だとか、こういうものを研究しておったのですが、戦争まで。敗戦までと言ったほうが正確でしょうね。二千人ほどおって、全部軍需物資、軍事兵器、特にウラニウムの研究ばかりやっておったのですね、そうでしょう、この研究所というのは。そこでアメリカさんが進駐してきて、おこって、世界一のサイクロトロンですか、そいつを爆破してしまった。そういう経歴を持っているわけですね。経歴が悪いからここが悪いなんと私申し上げるつもりじゃありませんけれども、そういう経歴を持っておるわけです。ところがあなたのほうで、いま長官からも向こう半分、こっち半分ということで人数の説明がございましたが、今日じゃどういう仕事をなさっているわけですか。そういう経験があるわけですよ。
○政府委員(谷敷寛君) ただいまの御質問でございますが、戦前の理研は財団法人でございまして、今日の特殊法人とは違いまして自主的な経営をやり、できましたいろいろな発明をもとにいたしまして、理研何々会社という、いわば理研コンツェルンというようなものができたわけでございますが、その中で仁科博士が二基のサイクロトロンをおつくりになりまして、いろいろな原子核等の研究等もされたわけでございますが、これは当時の理研の研究のごく一部でございましてそればかりやっておったということではないようでございます。現在何をやっておるかという御質問でございますが、これは先ほどもちょっと話が出ましたように、五十九研究室がございまして、物理化学、工学等いろいろな関係の研究を総合的に進めておるわけでございます。特に最近国会方面からもいろいろ御要望がございまして、水銀農薬にかわる新しい農薬の研究ということに非常に力を入れておりまして、これの研究室が本年度で六つばかり研究室ができまして、こういう新農薬の研究にも非常に力を注いでやっております。
○阿部竹松君 戦前と違うといっても、初めはちょっと財界と当時陛下から十万円ですか、十カ年もらって出発しているのでしょう。それが戦時中ぺしゃんこになって株式会社になったのでしょう。それを今度は政府がてこ入れして、にっちもさっちもいかぬものですからこういう結果になったのでしょう。しかし、一貫したものが流れているのでしょう。あなたのおっしゃたように、ちぎれちぎれのものじゃないはずなんだ。そこで、私が承知しておることと相当違うので、一ぺんここの理事、いま赤堀さんですか、理事長以下参考人として呼んでもらいたい。私の聞いている点で理解できない点、これ以上論争しても水かけ論です。参考人として理事長を呼んでいただいて御説明を聞かぬと、少なくとも国の金九九%まで使っているこの種の研究所が、どうも私得心いかない。委員長に要望いたします。
○委員長(鹿島俊雄君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(鹿島俊雄君) 速記を起こして。 他に御発言もなければ、本案に対する質疑は、本日のところこの程度にいたします。 本日はこれにて散会いたします。 午後二時六分散会 —————・—————