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55回国会参議院1967/06/06

建設委員会 第12号

発言数
99
登壇者
8
会派数
3
開催日
1967/06/06

会議録

藤田進日本社会党

○委員長(藤田進君) ただいまから建設委員会を開会いたします。  まず初めに参考人の出席要求に関する件をおはかりいたします。  下水道法の一部を改正する法律案及び下水道整備緊急措置法案審査のため、東京都下水道局長佐野幸作君を参考人として出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。

藤田進日本社会党

○委員長(藤田進君) 御異議ないと認めます。さよう決定いたします。     —————————————

藤田進日本社会党

○委員長(藤田進君) それでは下水道法の一部を改正する法律案及び下水道整備緊急措置法案を一括して議題とし、前回に引き続き質疑を行ないます。  質疑のある方は、順次御発言を願います。

田中一日本社会党

○田中一君 最初に伺いたいのは、水の行政区分の問題について、いままで閣議なり、あるいは各省間において、一元化の話し合いが進んだことはないだろうかという点であります。  御承知のように、農業用水は、これは慣行水利権という形でもって、それこそ憲法以前から社会に認められている点でありますが、後に起きているのが上水道並びに下水道、それから引き続いて戦後は工業用水法という法律が生まれておる。水資源というものを役所の、行政官庁のセクションにおいて自分の単行法をもって自分のものにしていくという現状があるわけであります。これは私、かつて水の社会化という本を書いたこともあるのですが、何らかこの水の行政に対してはどこかで調整するものがなくちゃならぬと思うのです。最近のひでり続きで、農業用水にすら事欠いて作付が枯れてしまうなんという問題も起きている。そういう点から見ても、総理がゴルフに行って、ゴルフの芝が枯れているので、その干天ひでりというものに対して何かショックを受けたなんということを新聞で見ましたけれども、そんなものではないんですよ。こうして干天だ、稲の作付が枯れる、都市上水道に対してもピンチが伝えられているという反面、非常に大きなロスが行なわれているという現状が、関係閣僚会議として何か懇談会を持ったらしいけれども、根本的な水の行政問題について論及されたかどうか。たとえば経済企画庁長官は常に、国土総合開発と産業部門と申しますか、いわゆる資本主義経済のチャンピオンとしてそれらを担当しているけれども、国土総合開発の一つであるところの水行政に対して、何ら熱意を示しておりません。これだけの大きな問題として取り上げられているひでり続き、水不足という問題が、三年前には東京はたいへんな騒ぎを起こしたのは御承知のとおりです。まあそのうち小河内も三年分くらいの水がたまったといって、満水になっているから安心しているけれども、それらが全く水全体の問題を考えようという姿勢が全然ないわけなんです。あなたも少なくとも水問題の関係閣僚として閣議でどのような発言をなさっていらっしゃるのか。そうしてむろん下水道もその一つであります。この法案の審議にあたって、建設大臣並びに関係閣僚が集まって、この問題に対するいろいろ懇談をしたとか何とか閣僚会議を持ったとかいうことを言っておりますけれども、どういう点が話題になっておりますか。ひとつ詳細報告してほしいと思います。

西村英一自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(西村英一君) 私が今度建設大臣になりましてからは、特にいまおっしゃりましたような議題につきましての議論をやったことは事実ありません。しかし、私その前も厚生大臣をやったのですが、その長い期間の間におきましては、全然水のことについての考えがなかったかというわけではありません。現にやはり大きい分け方として、水を有効利用しなければならぬから、それを統一的にやりたい。しかもピンからキリまでやるわけにはいかぬからというので、まず大河川につきましてはやはり工業用水、農業用水その他を考えまして、水資源開発公団というものができた次第でございます。しかし、それもきわめて指定された河川についてのことでありまして、全国的にいま言いますというと、これを一元的にどうしようというようなことまでは、まだ発展しないのでございまするが、全然政府がそういうことについて無関心であったというわけではないのでございまして、しかし、まだ十分ではございません。今回のひでりの問題につきましても、やはり建設大臣は建設大臣としての発言をし、やはり農林大臣は農林大臣としての発言があり、いろいろな部門でそこを一カ所に取りまとめてどうするというようなことは、今度はまあ初めて干ばつに対する閣僚懇談会は持ったわけでございまするが、まだ御指摘のように不十分だということは、私たちも認められるのでございまして、全然そういうことに対して関心を払わなかったというわけではございませんが、不十分であったということを、私は認める次第でございます。

田中一日本社会党

○田中一君 かつて水を治める者は天下を治めると言っている。これはいわゆる災害に対する考え方なんです。いま水を利用するものは国民のしあわせを招くのだということばに置きかえられなければならぬと思うのです。水を大事にし、水を完全に利用するものは繁栄するわけなんです。あなたもずいぶん方々外国もお歩きになっていらっしゃるけれども、日本くらい水を自由に、またがってにむだ使いしている国はない。同時にまた、水というものがいわゆる、むろん多目的な用途もあるのですから、それはそれとしての所管大臣が閣僚懇談会でいろいろな発言をするのは、これは当然のことなんです。しかし、その当然さが不自然だと言いたいのです。たとえば農業用水が、ある地点においてはポンプアップして地下水で田植えをした。しかしながら、もうあとの水が来ないために枯死するのだ、またある地点では、あり余ってみんな水を川に流しているという現象があるわけなんです。また電力会社が水利権というものを持って電気を売って配当——配当というか、利潤をあげているわけですから、だから、自分の発電をとめてまでも水を飲まそうという考え方は持たないわけなんです。これを支持するものはやはり通産省。もっと水が大きくですね、大きくどこかで水利用の行政というものが行なわれなければならぬと思うのです。なに、米や麦はアメリカから買えばいいのだという考え方ではだめなんです。米や麦はアメリカから買えばいいじゃなないかという考え方ではだめなんです。新聞でからかっているように、何ら結論は出なかった、閣僚懇談会は何ら結論は出なかった。そういう姿勢じゃ、われわれの生活がないわけなんです。これは茨城県下に起こった現象ですが、いよいよ作付がもう一週間たったら死んでしまうんじゃなかろうか、枯れてしまうんじゃなかろうかという問題。あそこには利根川という洋々たる大河がある。そこから羽村には四十万トン引っぱってきているんです。東京都民の飲料水になっているわけなんです。水は余っているわけなんです。自分のセクト、自分の所管のものだけを考えていればいいんだというものじゃだめなんです。結局、閣僚懇談会は無策であったということに結論づけられておるように新聞で拝見しましたけれども、そういうものじゃだめなんです。産業界のことについては、経済企画庁長官は熱意を上げている。これは歴代の長官がそうです。財界といわず、金融界といわず、あっちもこっちもやっておる。選挙資金もらうのか、何もらうのか知らぬけれども、そういうところには熱意を示している。定期的に大阪だ名古屋だといってはやっている。しかしながら、大事な、人間の生存に必要な国土総合開発、ことに水問題に対しては、そうした熱意を示したことはないんです。なあに、少しがまんしてもらえば雨が降るだろうなんということで考えているんです。水の価値というものは、一面、台風というもので宿命的に位置づけられている日本としては、南方で発生する台風でもってずいぶん被害を受ける、これも一面ある。一面、やっぱりもたらした水を逃がさないということ、ない場合には、足りないながらも完全に公平に利用し得るという考え方に立たなけりゃだめなわけです。これは建設大臣だけに言うべきものじゃございませんけれども、あなたもせんだって、関係閣僚懇談会でもって水問題に対してどうしようかということを話し合っているはずなんです。不十分だったというよりも、何にもなかったということなんです。おのおのがおのおのの持っている立場でもって発言しているにすぎない。これを、ひとつ大きく水の問題に取っ組んだ内閣に水行政の元締めをつくって、そこで一切の水の問題に対する調整をする、コントロールをするという根本的な姿勢を確立しなきゃならぬと思うんですが、これは西村さんに言うだけじゃなくて、あなた、次の閣議が今度の木曜にあるでしょう。そのときに、私がこうして申し上げていることを真剣に取っ組んで発言していただきたいと思うんです。われわれは提案されている法律をここで審議します。少数でわれわれの意思はあまり通じないわけです。われわれも国民の代表としてこれは発言しているわけなんです。今度の木曜日には閣議があるはずですから、そのときには、この間のようなことでなくして、もっと水の問題に対する態度というものをはっきりさせる。建設委員会でこういう要求がある。だから、農業用水だ、工業用水だ、何だかんだと水をぶんどりしないで、総合的な見地からこの水の問題に取っ組もうじゃないかという姿勢を出していただきたい。あなたの当面する水の問題に対するこれからの態度として、あなたはどういうように考えるか、また、しようとするか。あなたの役目は、国土保全の意味で、災害から、水から国土を守るということの一面、あなたの所管する河川に水が流れてくるわけなんです。配分されるわけなんですから、それを太平洋、日本海にそのまま黙って捨てるべきじゃございません。その点ひとつ、どういう姿勢で今後閣僚の一人として、内閣の一人として対処しようとするか。その点をひとつ明確にあなたの考え方を伺い、かつまた、国民はあなたに、内閣の佐藤さん以下閣僚に預けているんですから、これにこたえなきゃならぬ。その態度をひとつお示しいただきたいと思うんです。

西村英一自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(西村英一君) 私といたしましては、いまおっしゃいましたように、やはりその降雨した水を、これを有効に使わなければならぬ、こういうことにつきましては十分関心があり、また責任もあるわけでございます。しかし、さいぜんも申しましたように、大筋としては、やはり先般政府が水資源開発公団をつくりましたことも、いろいろな用途に対してもっと有効適切にそれを利用しようじゃないかという一つのあらわれでやったわけであります。しかし、その場合も、行政の実際上の所管としては、やはりこれはいろいろな各省にまたがりますものだから、経済企画庁にその所管を持っていったのでございます。しかし、やはりここでさらに考えなきゃならぬのは、たとえ、経済企画庁にその行政の表面上の所管があっても、建設省として力をいたしていかなければどうにもならないような現状でございまするから、この水の有効利用ということについては、さらに私は強力に進めなければならぬと思っております。実は今回のこの干ばつの問題に対しましても、私は閣議でも最初に発言をいたしたのでございます。それが徐々に今日のように、閣僚の相互の連絡を持とうじゃないかということまで発展したのでございます。したがいまして、もう少し有効利用しようじゃないかというところまでは、それはだれも言えるのでありますが、しからば、現在の状況から一体どうするのかということにつきましては、これは十分な方策を持って進まなければならぬと思っております。したがいまして、私もその方策等につきまして十分調査をいたしましていきたいと、かように思っておりまするが、せっかくの御注意でございまするから——いま田中さんのおっしゃいました意味は十分わかるのであります。一方じゃどんどん流れておるのに、一方じゃ田植えもできぬじゃないかというようなことにつきましては十分わかりますので、それはまあピンからキリまであるわけでございまするから、どういうふうにしてこれに対処するかということにつきましては、やはり相当に調査をした上でないとこれに対処できないと思いますが、十分御意思のところはわかりまするから、今後努力、いままでも努力してきたつもりでございまするが、さらに方策等につきましては十分研究をしたいと、かように考えるものでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 具体的に、各発電所が発電をとめて放水しているというケースは、最近のこの時点でごいましたか。それをひとつ。

西村英一自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(西村英一君) この段階ではございません。そういう議論もいたしておるのでございます。さあというときには、少し発電をしぼっても農業用水に向けようという議論はいたしておりますが、この段階におきましては、いまはないわけでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 御承知のように、国土総合開発法でも河川法でもどこにも見受けられるように、農業用水に対しては既得権という、慣行水利権という形でもって認めておる。しかし、この上にくるところの、水の分配の上にくるところの政治というもの、高度の政治というものは、これは総理大臣の権限なんですよ。民族の生きるか死ぬかという問題の場合に、水は発電という一つのルートを通じて、産業に奉仕するだけが役目じゃないんです。これは、水の調整、コントロールという問題は、これは河川法などにも出ておるように、ダムの水が溢水すればかなわないから放出をしょうこれから大雨が降る、来そうだと、気象通報で。そのときにはよし放流しようというので安全のために水を放流する。それは通報して放水するということになっているけれども、通報が不徹底だから、よく台風シーズンになると、中州に釣り人が置いてきぼり食っちゃって救護をしなければならぬというような騒ぎも起きるんですよ。自分の企業の都合によっては放水もする。しかし、他の大きな意味の公害、災害に対してはそっぽを向いているなんということは、政府自身の国の行政をつかさどる与えられた責任を果たさないという証拠でしょう。各地点を調べて、その地点に対して放水をすればいいんです。発電を中止させればいいんです。そういう具体的な手段があるにもかかわらずですよ、おそらく農林大臣も各所の干ばつこれを受けているにすぎないんであって、おそらく県知事なんかがやっていると思うんです。しかしながら電力企業というものは、強大なものですよ。日本の電力企業は、あらゆる産業よりも優先して強大なものです。資本金からいっても、規模からいっても、また国民の生活をささえる力としても大きなもの、強大なものです。おそらく日本の産業の唯一でしょう。そういう企業に対して具体的に指示できるのは、総理大臣しかないんですよ。それがゴルフの芝の赤いのを見て、焼けているのを見てがく然としたなんということを、新聞に書かれるようなことでは困るんです。実はまああなた建設大臣だから、総理大臣じゃないから、もうこれ以上言いませんけれども、こういう点は、ひとつ十分に考えてもらわぬと、同じことを繰り返すだけです。三年前の東京都のあの水飢饉、それが一応台風で小河内ダムが一ぱいになり、利根川の導水が一日四十万トン来ている。神奈川じゃ、神奈川から盗んでおったあの二十万トンの水は、今度神奈川県は東京には売りません、差し上げませんと言ってとめていますね、最近の新聞を見ると出ておりますね、相模川。十万トンの水の約束を二十万とって知らる顔をしておったという有名な話があるんです。これはさむらいじゃないが、盗泉の水を飲んでいた。まあむろん利根導水ができたからまあまあでしょうけれども、私はこういう点をもう少し内閣の責任で、水の行政のひとつの姿勢というものを明らかにして、常に対処し得るような考慮——考慮というか具的体な案を立てて守っていくということをしていただきたい。これはもうあなたこれ以上言いません。それはひとつ機会があれば、総理にそれを主張していただきたい。あなたが水をつくるもとを持っているようなものです、河川というものを。その意味で水資源というものはむだにしてくれるなと、かくかくの方法があるじゃないか。この場合にはひとつ発電もとめさせようではないか。そしてどこそこのものをどこそにに持っていこうじゃないかというくらいな具体的なあなた発言をするくらいにならなければだめなんです。それは何かというと、いま申し上げているように慣行水利権というのと農業用水、法律によるところの工業用水、上水、下水というものをこれは水に関連するものです。これらが独立して、めいめいの所管大臣のもとでがんじがらめに守られて、またあなた方の各大臣の下にいるのは各局長、局長連中はこれまたその水がなくなれば、自分の局長というポストもなくなっちゃうんだから、一元化に対しては快く思わない。抵抗するという姿があらわれておる。これをひとつ十分に考えていただきたい。

西村英一自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(西村英一君) お尋ねはないのすでけれども、まあせっかくいろいろ御注意ですが、実は今回の干ばつにつきましても、従来利根川につきましてたいへんな投資をいたしておるおかげでございまして、現在利根川上流に七つのダムがございますが、今回の干害によりまして、普通でございますと、栗橋では毎秒六十トンくらいしか流れんものを、この農業用水のためにプラス五十トン、今日におきましては栗橋で百十トンくらいの水を流しておるわけでございます。したがいまして、さらにこの八日には大潮がございまして、下流のほうで、両総用水のところ、あるいは大利根の用水では塩分が非常にありますから、さらにこの矢木沢のダムを開放いたしまして、プラス五十トンくらい流すわけでございます。そうしますと、ようやく下の千葉県の用水も非常にPPMが下がるわけでございまして、威力は十分発揮いたしておるのでございます。また先般来から利根川の用水をやりましたために、神奈川県から応援を得ておりました二十三万トン何がしというものも、まあかなり神奈川県が困っているから、東京都との間におきまして、それでは今度はひとつ御遠慮しようかということもあるわけでございます。これを要するに、やはり河川のその上流におきまして、いろいろ多目的のダムをつくって投資したから、こういうことができるのでございます。したがいまして私といたしましては、これを全国になるべく及ぼすのみならず、大河川のみならず、今回の予算でも、この多目的でなしに、とにかく降った水をためておかなければ勝負にならんのですから、ひとつ小さなダムにも水をためておこうじゃないかということで、全国に新しい十カ所のダムをつくることになったんでございます。もし皆さん方の御協力を得れば、来年はこれを五十カ所あるいは百カ所、とにかく降った水をためておかなければ勝負にならんのだからということで、この新しい多目的でないダムにつきましても、相当予算上の抵抗があったんでございますが、新しい制度として今年度は十カ所、来年度はさらにこれを拡張して、とにかく降った水をためておこうということに力をいたすつもりでございますから、どうどひとつ御協力のほどをお顧いを申し上げる次第でございます。

田中一日本社会党

○田中一君 いまの建設大臣の発言、非常にいい発言で、そのような姿勢でやってほしいと思うのです。むろん、最近は原子力発電なんということを言われておりますけれども、私は発電オンリーというものから、熱源ということだけから考えるならば、これは原子力発電もあるいはコストが安くっていいことになる時代も来るかもわからない。しかしながら、日本の場合はそういう水の問題がある。何もしいて水で発電だけしろというわけではございません。いま言うように降った水をいかに守るかということは、建設の役目です。私はいまのあなたの案には大いに賛成ですから、御協力申し上げますから。  そこで、自治省来ておりますね。下水道財源の負担の問題なんでんよ。今度、率も四分の一、三分の一から十分の四になったから、これは伸びておると言うけれども、この程度のものでは困るわけです。いままで建設省が予算づけをする下水道の補助金を、私の記憶するところでは、数年前には地元の負担が高過ぎるのでお返しをすると言ってきた例を再三聞いているんです。これは竹内局長もわかっていると思いますが、そういう例があるんです。むろんこれは予算は残ってやしません。そこで要らなくてもわきへ回しています。わきにほしいところもあるんです。これは結局、下水道はどうしても必要だけども負担が重過ぎるというのが、補助金をお返しするというような理由だと思うんです。それでこれは竹内さん、局長のほうには結果としては出てこないんです。結果としては、どこかが年間の補助金は使っているんですから、出てこないんですが、しかし断わられた例は、たくさん私はよく知っているんです。で、これは三分の一、四分の一が十分の四に伸びたということの裏づけ、裏づけというか、この理由は、この緊急整備五カ年計画というものが策定されて五カ年間で完成するというわけじゃない。繰り返して言うと、五カ年間で三〇%、五〇%というような、非常に率の実態は低いところもあるんですよ。五カ年間で一応何らかの形で手をつけるという程度に、あるいは半分ぐらいでき上がるだろう、あるいは三分の一ぐらいでき上がるだろうということであって、これじゃあ困るんです。下水道というものは路線なわけですから、道路が途中で切れたんじゃあとても利用にならないと同じように、一応の完成をしなければ、一応の水路ができなければ利用できないわけなんですよ。私は、国はなるほど五カ年計画をつくって、そしてこれは市民に、市民というか、地方の行政庁に対してこれでやれと、これでやるのだと言っていますけれども、地方計画というものは調整していないんです。この計画に基づいて適当な計画を立てろということなんです。これはおそらく補助率なりあるいは起債の面でもって非常に窮屈なために、そういう意欲がわかない地域が多いのではないかと思うんです。補助率をもっと上げろ、緊急として銘打つならばうんと上げろ。そうして補助率を上げて、そうして地方計画を全部一々都市局はこれを検討して、よろしいと、そうしたならば自動的に起債ももう認め、地元が了承し——地元負担が一参重いんです。地元が了承し、建設省がこれをこの五カ年計画に基づいてこの計画ならよろしいと、これなら八〇%できるという場合には、自治省がその要求を酢だコンニャクだ言わないで、全額これを認めるという態度が望ましいんです。その点はどうですか。いままでの下水道の地方債等は、どういう形でもって認可されているか。認可か許可か知らぬけれども。

亀谷礼次自治省財政局公営企業第二課長

○説明員(亀谷礼次君) 御質問にもございましたように、補助事業ないし単独事業といたしましての公共下水道の整備につきましては、その財源といたしまして国の国庫補助ないしは地元負担に対しましては、維持管理の面の財政需要を含めまして、建設の面では地方負担額の相応分を地方債でまかなう、なお維持管理の面については、財政需要額を算定いたします交付税で見ると、こういう考え方であったわけでございます。御指摘もございましたように、昭和四十二年度におきましては、補助率が若干是正と申しますか、改正をされたのでございますが、まあ従来におきましても、この国庫補助の見返りといたしましての裏負担につきましては、下水道の財源の負担区分の考え方に沿いまして、所要の財源を地方債で見ておったのでございます。すなわち、昭和四十一年度までにつきましては、お話にもございましたように、大規模下水道につきましてはおおむね大都市で四分の一、その他中小の下水道につきましてはおおむね三分の一という補助制度でございまして、これにつきましては裏負担としまして、大規模下水道については起債充当率をおおむね事業費の六〇彩、それから中小下水道につきましては、一応事業量相当額の三分の一を自己財源でまかなうという考え方のもとに、おおむね三分の一を基準といたしまして起債の充当を考えてきたわけでございます。今回の新年度におきます起債の充当につきましても、おおむね前年度までの考え方を踏襲しておりますが、お話にもございましたように、補助率の改正等もございまして、従来よりは充当につきましても高めてはおりますが、低くなるということはないかと思っております。  なお、現実の新規建設の面につきましても、昭和四十二年におきましては、交付税の面で特別に下水道関係の費目を新設をいたしましたので、その費目の中で、建設の部分につきましても公費負担の原則論的な考え方に基づきまして、その相応分を財政需要額で積算をした次第でございます。

田中一日本社会党

○田中一君 交付税は新設したのですか、今度は。どれぐらい出しておるのですか。

亀谷礼次自治省財政局公営企業第二課長

○説明員(亀谷礼次君) 交付税では従来、今年度のように一元化をされておりません段階におきましては、都市計画ないしは終末処理の関係でそれぞれ所要の財源を見ておりましたが、今年度下水道事業の一元化の見道しがつきましたので、交付税法を改正をいたしまして、従来の両事業を一本にいたしまして、新たに下水道費という費目を算定をして、この内容としましては、一般会計から特別会計である下水道に繰り入れるべき相当額を対象といたしまして、この中で維持管理ないしは建設費相当分の財政需要額を、従来より増額をいたしまして積算をして繰り入れる、こういう考え方ではじいております。  なお、財政需要額につきましては、今年度の事業費との関係が出てくるわけでございますが、現在交付税法の改正が提案されておりまして、その内容になるわけでございますけれども、私が承知しております数字で申し上げますと、昭和四十一年度におきましては、その公共下水道ないし終末処理施設に対応する分といたしまして、単独補助を含めまして、基準財政需要額で概算二百億という数字が出ておりますが、これに対応する昭和四十二年度の現在予定をされております見通しの財政需要額として、約二百四十億程度が見込まれておるように聞いております。

田中一日本社会党

○田中一君 この四十億の増しなんということは、この物価高でもって消えちゃっているよ。もととちっとも変わっていない。そこで、いまの交付金のこれに見合うやつを資料で、ちょっと明細出してくれませんか。はっきりわかるように資料で、四十一年度、四十二年度、一元化した場合に、負担額がどうでこうでというやつ数字で出してください。資料、いいですか。

亀谷礼次自治省財政局公営企業第二課長

○説明員(亀谷礼次君) 御指摘の点、早急にいたします。

田中一日本社会党

○田中一君 そこで、建設省に伺うのですが、これだけの緊急整備五カ年計画を策定するにあたって、財政当局に要求した補助金の補助額の原案はどのくらい要求しておりますか、当初で。

竹内藤男建設省都市局長

○政府委員(竹内藤男君) 補助率といたしまして、公共下水道につきまして大都市、一般都市ともに二分の一、それから流域下水道につきましては十分の六を要求したわけでございますが、結集はそれぞれ大都市、一般都市十分の四、流域下太道一律十分の四、こういうことになったわけであります。

田中一日本社会党

○田中一君 大臣こんなことじゃ困るのです。あなた、事務当局はそういう要求をした、どうしてこんな……多少、このくらいふえているけれども、あなたの当初の要求というものがちっとも貫徹されてないわけなんです。もっとも要求したときあなたいましたかな、策定時代に。

西村英一自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(西村英一君) 原案がもうすでに出ておったときでございます。しかしそれとは別に、相当に私も関心を持ったわです。しかし一般の補助率というものは、今度でも、おそらく私は全部調べておりませんが、ほかのものはあまり上がったものはないのです。下水道だけは特におくれておるものだから、こちらも真剣に要求しましたし、それから大都市は四分の一から、つまり二五%から四〇%になったのですから、まあ大蔵省に同情するわけじゃありませけれども、上げるほうの身分になると、相当向こうじゃ思い切ったつもりで、これはほかの補助率に及ばぬのだが、まあこれだけはということで全部四割、十分の四に上げてくれたのが実情でございまして、私たちはしかし不満でございます。ことに流域下水道につきまして、全くいまでも不満を示しておるのでございますから、今後も引き続いて努力をする考えを持っておる次第でございます。

田中一日本社会党

○田中一君 受益者負担金は、この都市計画法の第六条二項でもって規定されているわけなんですが、これは改定する意思はないのですか。もっと軽減るということなんですが、大体現在五分の一ないし三分の一までのものを徴収することができるのだということを書いていますけれども、これは建設大臣、ずばりともっと低くしたらどうですか。それから都市計画法に基づく各事業のうち、地元受益者負担、地元負担というものは、どのものにどれくらいとっているかということを、ひとつ全部出してください。都市計画に基づく地元負担というものが下水道にはかくかく、道路にはどう、どれにはどうと、事業別にして出してください。この六条の二項という内容を……。

竹内藤男建設省都市局長

○政府委員(竹内藤男君) 現在のところ、都市計画事業の中で受益者負担金と銘打って取っておるのは、下水道だけでございます。ただ街路等におきまして地元負担をさせている例はあると思いますが、それは受益者負担金という形じゃなくて、事実上舗装等の場合に地元が負担するという形で出しておる例はありますけれども、受益者負担金として出しておりますのは、下水道だけでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 それじゃ地元負担として都市計画事業の中で地元負担に依存している事業というものを、全部一覧表で出してください。いま説明できれば説明してくれてもけっこうです。

竹内藤男建設省都市局長

○政府委員(竹内藤男君) 実は、私のほうで詳細に掌握しているわけじゃありませんけれども、調査はいたしますけれども、若干時間を要すると思います。それでよろしければ出したいと思います。

田中一日本社会党

○田中一君 じゃ出していただきたいと思います。  それから、工業用水、上水道、これの負担は、大体工業用水については企業側の使用料金で採算しているということですね。これはあなたの所管じゃないけれども、ただ、これに対しては地盤沈下対策とか、地下水規制の見返りで、国が一部を補助しているということがある。上水道の場合は、全然初めから使用料金によって独立採算が立てられているということになる。しかしながら上水道の場合でも、幹線の問題だけを、幹線路線というか、これだけを事業主体が負担して、使用料金、水の使用料金でまかなっているけれども、自分のところに引くというか、引き込み線というか、引き込み路というか、これはおのおのの負担で、おのおののものでやっているという現状です。そこで現在の下水道の負担というものが、建設費の負担ということになるのですね、建設費の負担。地元負担という、いわゆる受益者負担ということは。そこでこれは自治省もわかると思うけれども、どういう配分率で——地域地域で違うと思うが、いわゆる公平な平均したものを取っているのか、たとえば、いまの上水道にしても幹線は引いてあるが、自分のところへ引くために負担するということは、自分のところからせめて大下水に流し込めるまでの費用は、自分が負担するということになっているのでですか、その区分というか、実際の地方行政庁でやっていることは、どういうところで率をきめているか、負担率というものを。住民個々一律にこれを取っているか、この点はどうですか。

竹内藤男建設省都市局長

○政府委員(竹内藤男君) 受益者負担金を取ります場合には、総対の事業費をはじきまして、延段費も。それにわれわれのほうは、三分の一、五分の一ということになっておりますが、どれくらい全体として受益者負担金でまかなうかということをきめまして、その費用を各所有権者あるいは事業権者という権利者の持っております敷地の、土地の、宅地の面積割りで配分するということになっております。

田中一日本社会党

○田中一君 そうすると、都市計画税というのは、あれは何に使う税ですか。

竹内藤男建設省都市局長

○政府委員(竹内藤男君) 都市計画税は、法律によりまして目的税でございまして、都市計画事業、すなわち下水道を含めます都市計画事業、下水道、街路、公園事業という事業と、それから区画整理事業、これに充当できることになっております。

田中一日本社会党

○田中一君 そうなると、下水道料金は二重徴収されているような形がある。下水道施設というのは、都市計画の一つなんです。ところが、都市計画税を取られながら、かつ受益者負担しなければならないというのは、二重に費用を分担しているということにならざるを得ないが、その点はどうですか。

竹内藤男建設省都市局長

○政府委員(竹内藤男君) 私どもの考え方は、都市計画税のほうは、都市計画事業の実施によります一般的な税金、すなわち街路や、公園や、下水道等の各種の都市施設が整備されまして、その都市計画区域内の全体の居住環境が改善され、土地利用が増進されるというような、一般的な受益を根拠としてこれが目的税として課税する。受益者負担金のほうは、特に著しい受益が、ある特定のものについた場合に、生じた場合に、その者に対して受益者負担金を課する。下水道で申し上げますと、下水道を整備いたしますと、都市全般の環境の衛生の向上でございますとか、あるいは水質保全等による住民の全体の都市環境の改善ということが、一般的な利益として考えられますが、その場所に下水道が整備されることによりまして、この土地がいままで排水が悪かったところはよくなる、あるいは低廉な費用で水洗便所化ができるとかいうような特定住民個々に対する著しい利益があるということが、受益者負担金の根拠でございます。したがいまして、都市計画税のほうは土地家屋の価額を標準として税金として広く課しておりますが、受益者負担金のほうは、その受益の限度と対応させながら課していくと、こういう形で二つの負担がそれぞれ成り立ち得るというふうな考え方を持っておるわけであります。

田中一日本社会党

○田中一君 ぼくには成り立たぬけれどもね。ただ、こういうことが言えるんじゃないかと思うのですよ。たとえば、これは大下水を含めたものだと思うが、大下水に放流し得る地域のものだけから取っておるのだということならば、これは一応の公平というものを考えた場合には、地下水をくみ上げて、まだ排水をため池をつくって吸い込みにしているなんというようなところは、それはまだかかってこない。しかし将来五年後に、計画があるから、計画が実施に移されるまでは取らないんだと、排水が何というのか、主管路というのか何というのか知らぬけれども、そこに流れるまでは取らないんだと、こういうことならば一応納得できるように思いまするけれども、その点はどうなんです。計画全体が五年後にできるんだと、しかしながら、こんなものは下流から大体進めてくるはずだから、終末処理は大体下流から始まって上流にいくに従って負担をしてくれいという形のものか、全体に一綱かけて、十五年先になるか二十年先になるかわからないけれどもそれを取られるのだということだと、受益者負担という形にならないと思うので、その点は自治省あたりでもそういう関係を調べて、何かそういう事例を知っていますか。

竹内藤男建設省都市局長

○政府委員(竹内藤男君) 受益者負担金を取ります場合には、負担区というものをきめてとっております。その負担につきましては、大体われわれは三年ぐらいで下水道が整備される、管渠のほうでございますが、そういうようなことを目途にいたしまして負担区をきめまして、その負旭区から取るというような考え方でやっております。

田中一日本社会党

○田中一君 それはいわゆる幹線の大下水といっているのか、それともいま言われたのは管渠ですか、開渠というのか……。

竹内藤男建設省都市局長

○政府委員(竹内藤男君) 開渠ではございません。管渠、ほんとうの公共下水道の暗渠でございます。

田中一日本社会党

○田中一君 そうすると、三年なら三年計画では、その区域はその事業計画の許可と同時に全部払うんだということなんですか。それは受益者負担金は一時金ですか、それとも三年なら三年分納する形ですか、どういう形になります。

竹内藤男建設省都市局長

○政府委員(竹内藤男君) 原則として三年ぐらいの分割払いにいたしております。

田中一日本社会党

○田中一君 そうすると、その区域は全部一律に一律の額を三年で払うということですか。

竹内藤男建設省都市局長

○政府委員(竹内藤男君) 三年に分けまして、三年ときめました場合、三年に全体の額を分けまして分担させることといたしております。

田中一日本社会党

○田中一君 そうすると、全体の計画はそうなっておっても、かりに下流というか終末処理場に近いところはもう一年目からどんどん下水は流せるが、一番の計画の上流というか、そこは三年たたなければ流せないということになれば不公平じゃないですか。自分でもって、やはりその二年間というものは、最後の放流というか、排水するまでは不公平じゃないか。

竹内藤男建設省都市局長

○政府委員(竹内藤男君) 三年たてば流せるわけでございます。ただ、その終末処理場ができない場合には、終末処理場につながらないという問題がございますが、排水はできる、こういうことになっております。

田中一日本社会党

○田中一君 しかし管が敷設されなければ流せないじゃないかというのです。片方は一年目に流せるし、一番上流というか、そこは三年、完成しなければ流せないじゃないかというのだ。その間不公平があるのじゃないかというのだ。

竹内藤男建設省都市局長

○政府委員(竹内藤男君) 通常下流からやってまいりますので、その負担区につきまして、まあ原則として三年で事業をやれば管がそこは埋まるわけでございます。流せることになるわけでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 三年目に流せるのであって、一年目には流せないのじゃないかというのです。そうすると、その排水をどうその人が処理するか。処理をしなければならないのです、自分で。

竹内藤男建設省都市局長

○政府委員(竹内藤男君) それはおっしゃるとおりでございます。したがいまして、われわれといたしましては、その負担区を設定しましたところに計画どおり事業ができるように進めていきたいと思うわけでございますが、同時に下水道が確実にそこに入るということになりますと、土地の利用の増進を見越してやはりある程度地価が上がるというようなこともございますので、あらかじめ負担金を取ったほうが、その上がった土地をあとで買うというような人もあとで出てまいるわけでございますので、そのほうが公平じゃないかということで、先に負担金を取るわけでございます。

田中一日本社会党

○田中一君 まあそのことはあとにします。  東京都の水道局長来ておるそうですですから、いま新知事で忙しいだろうから、一点だけ質問しておきます。あなた——佐野さんというのかな、都市局が出している「新下水道整備五箇年計画の概要」の中に、——これは資料を上げてください、委員長。

藤田進日本社会党

○委員長(藤田進君) 持っておりますか。

佐野幸作東京都下水道局長

○参考人(佐野幸作君) 持っておりません。

藤田進日本社会党

○委員長(藤田進君) 差し上げてください。

田中一日本社会党

○田中一君 「流域下水道の整備」、これはまあ「同一流域内の多数の都市の下水道事業を効果的に遂行するため、流域単位の下水道事業を強力に推進する。」、私はこの思想の論者なのですよ、やっぱり、こういうことを下水道事業では考えなければいかぬということを言っておる。そこで、卑近な例としてあなたに一ぺん伺っておきたいと思うのは、これはまあ地方々々によってその地方の選挙によって選ばれた市長がいるわけでありますから、事情によって違うと思う。またいろんな政党の市長が、一広域区域の市長等があった場合には、非常に問題があると思うのですよ。これは地元の人のためということを考えるならばこれは何にも関係ないのですけれども、私一つの考えとしてこういうことを考えてみたのですけれども、御承知のように調布の市長——調布、三鷹、武蔵野、保谷、田無、この五つの市長は、これはわが党の市長なんです。これは地域が全部同じ地域なんです。はたしてここにそれぞれ整備された下水道が完成しておるかどうか、ちょっと私調べてないわけですが、これは私、あなたに伺いたいわけです。それで、この際、これを広域下水道と、こう呼びたがっておるのですけれどもね。このせめて五つの都市が共通の下水道計画を立てる、そうして放流する場所は調布ですから、調布辺に終末処理場はつくらなければならぬと思いますけれども、そうしてこれに先行するものは何か。これに先行するものは何か。これに先行するものが都市計画なわけです。都市計画ができないで、おのおのめいめいかってに都市計画をやっておりますと、これはもう全然二重投資、三重投資になって問題にならないわけなんです。だから、各市長がそれぞれ自分の行政区域内の都市計画を行なっております。それに先行して、やはりまず広域下水道、この五つの都市あたりが広域下水道という考え方で下水道の計画をまず立てる、そうしてそれはむろん都市計画に載っておる。いわゆるこの五つの都市が一つの共通の都市計画といいますか、こういうものを考えてやったらどうであろうか。一つのモデルケースとして、水源があるのですから、そういう考え方を美濃部知事が指導して、テストケースとして実現するようにしたらどうかという考え方を持っておるのですが、その点は佐野さんどう考えますか。

佐野幸作東京都下水道局長

○参考人(佐野幸作君) 御指摘の点につきましては、趣旨としてきわめて私もけっこうだと存じております。しかし、都におきましても、ほかの市町村の公共下水道を現在の下水道法第三条第一項によります趣旨によりますると、それぞれの市町村は、管渠はむろんのこと処理場までもつくらなければならないたてまえになっております。これでは能率の面、または財政的に見ましても必ずしもいいことではない。また多摩川の水質保全の面からいっても感心しない効果的でないということからいたしまして、私のほうでは、東京都ができるだけのこの三多摩の市町村につきまして、公共下水道の助成をするという根本的なたてまえをとっております。その方法といたしましては、二つの幹線を大きな管渠、これは大体従来の河川を利用する面が多いと思いますが、これを東京都で建設をする。それぞれの市内の、町の中の下水管渠はそれはそれぞれの市なり、町なりでやっていただく。そういうところで、いま幹線につきましては、一号幹線、二号幹線、二つの計画がありますが、一号幹線の用地買収をいまやっておるわけでございます。なかなか地元におきましては、これはほかの市なり町から流れてくる汚水が通る用地だということで、ちょっとまあ抵抗があるようでございますが、それぞれに買収計画をいま進めております。  それから処理場につきましては、これも二つか三つの案がございまして、なるべく数多くつくるという考え方は、前段申し上げました趣旨から見ると、これは不経済である。この維持管理も非常にむずかしいということで、なるべく少なくするということになるわけですが、これは三つつくるか、五つつくるか、という案をいま立てておるのですが、さらにもう一つ飛躍しまして、東京の都区に近いところの狛江とか、調布とかあるいは武蔵野、三鷹、こういうところにつきましては、むしろこの海のほうに引っぱってくる。太田区の森ケ崎というところに、いま大きな処理場が建設されて一部稼動しておりますが、そこまで水を持ってきたほうがいいんじゃないか。そうすれば多摩川の水の浄化の点においてもいいのじゃないかというような案を練っておるような次第でございます。  なお、京や町の中でつくられまするこの公共下水道につきましては、国の補助とは別に東京都ができるだけこれを財政的に補助しようという考えでいま進んでおるような次第でございまして、まず、それだけ申し上げます。

田中一日本社会党

○田中一君 それは非常にいいことであって、そういう推進をしなければならぬと思うのですが、そこで建設大臣、いま東京は東京都自身がこれらの三多摩の地区の各都市について共通の計画——けれども下水道だけは何か都市計画そのものが完成しなければ何もならないのです、全体の。それで、そういう一つのモデルケースとしていままで——広域下水道ということはをぼくは使ったのだけれども、そういうものをやった例がありますか。もし、それが正しくて、あるいはそのほうが既成市街地、三多摩これから伸びようとする市街地ですが三鷹、武蔵野は、既成市街地という定義を下しております。その周辺はもう既成市街地と同じように発展をしておるのです。また住宅公団、せんだって住宅問題で質問したように、それこそもう種の国の費用を投じた住宅計画が持たれてい各るわけなんです。だから、それを全部三多摩のある地点を一つのモデルとして大きな地域の都市計画、少なくとも二百万あるいは三百万程度の人口は、将来何年か後に来るという推定のもとにそういう計画を立てる。その計画を立てなければ、いま言う広域的な下水道というものは手がつけられないわけなんですよ。そうすると、いままでのようにその場限りの、団地ができたから団地を流す。そうすると幹線の管が狭過ぎてもう一ぱいでどうにもならぬということになる。そういう点について、積極的な国の補助率の引き上げ等を考えることはできませんか。私は東京都がいま具体的に、あとで要求しますが、具体的なそういう計画を、広域下水道の計画を、資料を出してほしいと思うのですが、建設大臣、それに対するどういうお考えをお持ちですか。

西村英一自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(西村英一君) 大体矛、ういう方向に向かっております。河川にそれぞれの町村がやられて、同じ河川に、いわゆる流域を同じにするところはやはり共通のをやろうじゃないか。現在でも大防の寝屋川北部、寝屋川南部、それから荒川左岸、この三カ所で実施中でございます。計画もその他数カ所あるようでございまして、ぜひともこの方式で、これは町村が共通に同じ河川に面しておれば、そういうことはできるわけでありますから、ぜひともこの方式を進めたいと思っております。ただやる場合に、各市町村が歩調が合わないと、わしのほうはそういうことはあと回しだと、こういうのが中にあるとちょっと困るわけで、広域のあれにならないわけですから、したがいまして、そういう場合にこの下水道の処理を各自治体がやるというたてまえは一応ありますけれども、こういう場合は府県でやらせるとか、あるいはまた国がやるとか、施行の実施の方法については、少し研究しなければならぬかと思っておりまするが最も能率よくやるためには、その方法を建設省としても推奨したいと、かように考えておる次第でございまして、実例等は、もっと詳しく説明が要りますれば、政府委員から説明をさせます。

竹内藤男建設省都市局長

○政府委員(竹内藤男君) 現在実施いたしておりますのは、大臣から御説明になりました寝屋川北部、南部、荒川左岸の三カ所でございます。それから本年度から実施いたしますのが猪名川、大阪でございます。猪名川と安威川、この二カ所、流域下水道を今年度から実施いたします。

田中一日本社会党

○田中一君 これは流域下水道となっているのですね。平地流域というと、流域の範囲に入るかどうかわからぬところもあるわけですね。こっちは多摩川と荒川だ、東京の場合は。それでその放水する場所が、その流域だということを言っておるわけですか。

竹内藤男建設省都市局長

○政府委員(竹内藤男君) 下水道は、御承知のように、自然流下で流すもんですから、必ずしも行政区域に限らないで、一つの河川の水を集めますように流域単位で下水道をつくっていく、こういう考えであります。

田中一日本社会党

○田中一君 自治省、局長かい、あの人だれだい……。

藤田進日本社会党

○委員長(藤田進君) 自治省は第二課長です。

田中一日本社会党

○田中一君 あなた専門の方なの……。だれか的確にずばりと返事する人呼んでくれぬかな。どうも君、作文読んでいるようで幅がないのでね。あなたでいいかな。——こういうことなんだ。そういう考え方に立つならば、下水道法を根本的に変えようじゃないか、法律そのものを変えようじゃないかということなんです。最近生まれてくる三万か四万の都市が全部市になって単独の事業を行なう。自治権というものだというだけでは解決されないものがたくさんあるのですよ。 そうなれば、根本的にいろいろ下水道法を変えよと、——私はいまの大臣あるいは竹内君の意見は大賛成なんだ。その場合、自治省は一体また抵抗するかな。地方自治に対して、都道府県にとやかく言うのはけしからぬじゃないか、おれたちはおれたちでもって自分でやるんだ、こういうふうな思想が自治省の中にあるわけだ、常に。しかし、それをもう乗り越えてしなければならぬという事態が、都市下水道というものにはもうあらわれているわけなんですね。せんだって自治省は、あなた、課長さん知らぬだろうけれども、せんだっても東村山だったかな、市では、国庫資金を出している、あるいは融通している四つないし五つの団体が住宅群をつくっているんです。そこに八千戸あるわけなんです。こういうことも考えてみると、これは地方自治体はもう音を上げているわけです。これにはやはり広域な都市計画が策定できないといううらみがある。いまの下水道の問題も広域下水道というものを計画しても、それは都がかってにやればいい、大体各市の自治権をおびやかすものじゃないか、おれのほうはおれのほうでかってにやるんだ、おれの行政区域はこれだ、こうなるとむだがある。それじゃほんとうの混乱が続くわけなんです、都市としての。これに対して自治省はどういう見解を持っているか。

亀谷礼次自治省財政局公営企業第二課長

○説明員(亀谷礼次君) 私、公営企業を担当しております意味で、今回自治省を代表して出ておりますが、あらゆるすべての面につきまして御答弁できかねる点もあることは、たいへん恐縮に思っておりますが、広域化の問題に関連をした都市計画法との関連における御質問の内容につきましては、自治省としてはいろいろ考えを持っておりますけれども、下水道のみならず、水道その他昨今の行政の広域化の問題には、十二分に対処していくという必要性は考えておるわけでございます。ただ都市計画そのものの問題になりますれば、市町村の自治体としての機能、それからもっぱらその地域における諸般の施策につきましては、当該市町村が最もその任に当たる分野として適任であるという面もございまして、総合的な調整については、国においてとる必要があろうかと思いますが、法そのものについて地方自治体の権限を必要以上に調整をするということついては、十二分に検討していかなければならないんではないか、こういうふうに考えておるように理解をいたしております。

田中一日本社会党

○田中一君 いまの話やはり多少引っかかるところがありますね。そこで佐野さん、いまあなたの答弁されたことを具体的に、むろんこれは各市長を説得すればいい。いまあげた調布、三鷹、東村山、保谷、田無などというところは社会党の市長なんだから、これは話がつくはずだ。けれどもほかの市の場合なかなか話がつかぬと思うので、これはどこまでも自治省がそういう地方自治のたてまえで、ここにひとつ抵抗する場所があるから、ほかの市長さんたちも抵抗するかもしれないのです。下水道には社会党の下水道、自民党の下水道、共産党の下水道などないんです。住民の下水道なんだ。まず、これは、あなたの計画されているもの非常にいいと思うので、その計画を私はほしい。それはひとつ委員長に要求してほしい、その計画は。それで、建設大臣、いまの自治省の課長の答弁……。

藤田進日本社会党

○委員長(藤田進君) よろしゅうございますか、佐藤参考人、いまの資料がほしいという要求。

佐野幸作東京都下水道局長

○参考人(佐野幸作君) 資料を提出いたします。

藤田進日本社会党

○委員長(藤田進君) じゃ佐野参考人、たいへんどうもお繰り合わせいただきましてありがとうございました。

田中一日本社会党

○田中一君 そこで、西村さんちょっと引っかかるところがあるんですよ。自治省の考え方にその方向がいいならひとつとつくりと、あなた自治大臣と相談して、この下水道の法案の仕上げは、衆議院にもう一ぺん返してもいいですから、七月ごろまでゆっくりやりますから、それで一ぺん話し合って、一部改正を、修正をしょうじゃないですか、あなたのねらっている方向に。それはおそらく参議院の当建設委員会の諸君は、同僚の委員はきっと賛成すると思うんだ、あなたの考え方に対して。私はまっこうから賛成だ。ひとつまだ時間があるんだから、それひとつ修正しようじゃないですか。われわれが修正してもいいんだ。どうです、西村さん。

西村英一自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(西村英一君) この流域下水道というのは、ごく最近の考え方なんです。それで、まだ、いま申しましたように、一カ所もでき上がっていないので、実施中でございます。この方法は、まさに能率的にはいいと思います。しかし、これは地方自治という問題もありますから、やはりこれをさらに検討していかないと、しかも実施を進めるということが必要でございますので、私としては、今回提案している法律以外で、さらにそれを訂正して進めていこうという意思は私は持っておりませんが、だんだんこういうふうな方式になっていくのじゃないか、その場合にいろいろ考えなければならぬことがあるんじゃないかととうことだけは、いまも思っているわけでございます。今回改正をするということは、もうしばらく検討してからにいたしたいと、かように感じている次第でございます。

田中一日本社会党

○田中一君 私は常々考えていた、いままでずっと。あなた方もいま気がついたようなうそを言っているけれども、いま気がついたんじゃない、前から気がついているんだけれども、抵抗があったからできなかったんでしょう、竹内君。いまじゃないんだ、ずっと前から考えているんだ、こういうことを。そうでなければだめだということをね。新しい都市をつくるのに、都市の推定人口というものを、いろいろなものを含めた人口増というものを、社会増ばかりじゃありません。人為的にふえるわけですから、そういうものも根本的に考えておかないと、都市問題は解決されないですよ。私がここで修正しましようなんて言ったって、あなたが承認するはずがないのに質問したわけなんですけれども、しかし、その方向にはどうしてもいかなければならぬと思うんです。自治大臣にもこの次に一ぺん次回でも来てもらって、そうしてゆっくりとここで自治大臣にも質問してみたい、その問題。あなたの答弁はそのくらいでしょうからいいですが、竹内君、何かあるかな。

竹内藤男建設省都市局長

○政府委員(竹内藤男君) 流域下水道の問題は、われわれも強力に進めるために、事業主体をどうするかという問題を研究しているわけでございますが、一つは財政負担、先ほど先生の御指摘の財政負担の問題がございます。やはり負担率をある程度引き上げないと、これを別の事業主体にするということが、なかなかむずかしいのじゃないかと思います。この問題につきましては、最近都市への急激な人口集中のために河川のほうがだいぶまいっております。したがいまして、都市河川の改修ということがいま非常に問題になっており、緊急にやらなければならない問題になっているわけでございます。先生御承知のように、河川というものは全部府県がやっておりますので、府県がさらにその上に広域下水道まで引き受けるかどうかという点について若干問題がございます。さらに管理費の問題がございます。流域下水道幹線だけでなく終末処理場の管理費を、どういうふうに関係市町村に分担させるかという負担方式等の問題もございますので、われわれとして鋭意この問題を検討いたしまして、早急に解決してから、事業主体について決着をつけたいというふうに考えております。

田中一日本社会党

○田中一君 それはそう答弁するよりしようがないと思うんですけれども、この方向でいかなければ都市問題解決しないんです。東京の場合には、いま申したように潔緊の問題です。いま目の前の問題です。まあ法案出したのだから、建設大臣は、これをもう一ぺん修正してくださいということは言わぬだろうけれども、次回まで——私の持ち時間米がたからここでやめます。この問題は、今度自治大臣に来てもらって、そこでもう少し最後の質問をしたいと思います。きょうは私の質問はこの程度で終わります。

春日正一日本共産党

○春日正一君 補助率を十分の四に引き上げるということですけれども、四十一年度に比べて四十二年度どれくらいふえるか、わかりますか。

竹内藤男建設省都市局長

○政府委員(竹内藤男君) 公共下水道で四十一年度国費が約百三十億円でございます。四十二年度は百八十二億でございます、五十二億。それから終末処理場におきまして、四十一年度が四十三億六千万円でございます。四十二年度は五十五億八千万円でございます、十二億余。こういうことになります。

春日正一日本共産党

○春日正一君 それでその程度ふえる。私のほうでは都市局関係予算説明というと、四十一年度の事業費千九十一億円、国庫補助金二百三億円、一八・六%。これはパーセントは私のほうで計算を出しております。それから四十二年度が千二百五十八億円、国庫補助金が二百七十億円、二一・二%。若干パーセントがふえておる。この計算でいくと百六十七億ふえておるのですけれども、これだけふえたということは、きっきも話のあった物価の値上がりその他から言えば、そうたいしてふえたということにならない。この四十二年度千二百五十八億に対して、大体起債というのはどれくらい見込まれているのですか。

竹内藤男建設省都市局長

○政府委員(竹内藤男君) 地方債は五百三十五億、管路の分が四百十億、終末処理場の分が百二十五億でございまして、五百三十億見込んでおるわけであります。

春日正一日本共産党

○春日正一君 まあ新五カ年計画で事業規模が大きくなって、補助金もいまいった程度しかふえないということになると、当然国として地方財政に手当てしてやるものは、まあ起債ということになるわけですけれども、大体九千三百三十億ですか、この間出てきた。あれの中で起債はさっきの質疑聞いておりますと、全体の平均で三分の一というような話がちょっとあったようですけれども、大体その程度のものがずっと起債として見込まれていく。正確な計画はないことはないと思うのですが、大ざっぱに言えばこのくらいの、三分の一くらいのものが大体起債として見込まれていくということになるわけですか。

竹内藤男建設省都市局長

○政府委員(竹内藤男君) 起債のつけ方は、一般都市と六大都市で若干違っております。一般都市につきましては補助事業につきましては、先ほど自治省から説明がございましたように全体の補助事業費の三分の一、それからなお単独事業費がございます。単独事業費につきましては三分の二を起債、それから大都市につきましては全体事業費の六五%を起債、こういうことの方針でやっているわけでございます。

春日正一日本共産党

○春日正一君 そうすると、起債が非常にふえている、事業量の拡大に伴って起債がふえている。この閥提出された資料で見ると全国で水道関係の地方債現在高が昭和四十年度末千五百四十億円、その償還する利息だけで七十六億という勘定になっているのですね。だからこれは年々大きくなっていく。そして東京の場合を見ますと、これは私ども調べたのですけれども、東京の現債高が七百四十八億、四十一年度末。四十二年度の支払い利息が六十億六千八百万、しかも料金収入は五十二億七千万ですね。大阪の場合も現債高が二百十八億、四十二年度の支払い利息が十九億四百万、料金収入が十七億九千二百万。京都の場合でいうと、現債高は百五億、支払い利息が四十二年度で八億四千八百万、料金収入が五億百万ということで、まあ現在すでに元金入れずに起債の支払い利息だけで料金収入を凌駕しているし、この傾向というものは、起債がさっき言ったような形でふえていけば、ますます大きくなっていく。そうすると、水道会計はパンクしてしまうのではないか。たとえば東京都の場合今年度の水道の計画を見ますと、まあ企業債三百億、出資金四十八億三千万、この中に都市計画税が十億入っている。それから国庫補助金が五十六億四千万、留保資金二十九億一千万、その他ということでまかなっているのですけれども、しかし大阪の場合なんか見ますと、そういう計算をやりましても実際には赤字が四億円余り、水道関係ですでに赤字という形で出されているし、それから京都の場合でも赤字が十億一千七百万というような形で出されているというふうに、こういう大都市ですでに下水道会計で赤字というものを計上せざるを得なくなっているような状態で、そうすると、そこへさらに起債がふえていくということになれば、当然この赤字というような状態というものは、こういう大都市に限らず全般的にふえていかざるを得ないということになると、この始末をどうするか。その点はどういうふうに考えておいでになるか。

亀谷礼次自治省財政局公営企業第二課長

○説明員(亀谷礼次君) 下水道特別会計の収支についての御質問でございますが、先般御要求によりましてお手元に差し上げました適用団体二十五団体の決算状況がございますが、いま先生おっしゃいましたように、確かに現在公営企業法を適用しておりますこの二十五団体について見ますと、収益収支の面だけでも黒字が団体の総額で三億、赤字団体の合計で十億、差し引き単年度で、三角が落ちておりますが、約七億の赤字が出ているわけでございます。なおこれ以上の資本収支の面では、毎年急激にふえております建設投下のための起債の償還が、非常に大きな重圧となっておりまして、建設資本の投下に伴う資金繰りでは、単純比で約五十億の赤字が出る、こういう形になっております。ただ、確かにこの建設投資に伴う借り入れ金の償還あるいは支払い利息の問題が非常に大きいことは、御指摘のとおりでございますが、今後やはりこれらの問題を是正していきますためには、先ほどからお話のございました広域あるいは流域下水道等を中心にしましたこれらの緊急を要する事業に対します国の財政制度における改善、あるいは前進措置及び借り入れ金に対する神々の条件を緩和する必要があるのではないか。たとえて申しますと、現在これらの建設資金は約八割を政府資金でやっておりますが、その残りは依然として公営企業債を含めた市場公募債でございます。こういう問題もございますので、自治得といたしましては、昨年来予算につきましても、たとえば現在水道については市場債のうち公募債について七分三厘を特に三厘下げまして七分にいたしまして利子補給をいたしておりますが、こういった考え方と同じ方向をとっていくのでも金利の重圧を下げる方向を考えるべきではないか、ないしはこういった市場債引き受けの償還条件等につきましても、政府資金と同じ程度にやはり条件をよくして毎年度の資金繰りの重圧を幾分でも軽くするようにすべきではないか、こういった問題は検討しておるわけでございます。と同時に、本来この下水道会計というものをどういうふうに見るかということになってきますと、建設省のお話もございましたように、建設ないしは維持管理両面について、やはり負担区分と申しますか、これをやはり施行主体あるいは国の助成制度ないしは維持管理の面における受益者、あるいは使用者の面でどういうふうに負担していくか、こういった問題についても十分に検討いたしましてある程度これが制度化された形で円滑に運営ができるような方途を、至急に実施面でのせていかなければならぬであろう、こういうふうに考えているわけでございます。

春日正一日本共産党

○春日正一君 そうすると、自治省としては、この赤字の問題に対してやはりその始末をしようということになれば、国の補助率を大幅に引き上げていくとか、あるいはこの起債の条件を緩和して負担を軽くしていくとか、そういうこともまあやろうというふうに考えておるということですね。その点で建設省のほうどうですか、大臣、これだけ三倍にもふやして五カ年計画をやっていこう、それによって起債がふえていくと七分何厘を六分何厘に下げたくらいじゃ、やはり利子支払いの総額がふえるということはこれは避けられないでしょう。そうすると、どうしたって水道会計というものが赤字になってくるということになるわけですね。これを建設省としてこういうふうに赤字が出て、すでに赤字というような形で、東京都の場合は一般会計からの繰り入れで赤字という形を出しておりませんけれども、大阪、京都はすでに赤字という形を出している。そうすると、これがもっとふえていくというような傾向に対して、建設大臣としてはどう処理されようと思っておいでになるのか、この点ひとつ聞かしてほしいと思います。

西村英一自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(西村英一君) 御承知のとおり、下水道は一番おくれておるわけです。したがってこれやはり環境整備に最も力を入れなければならぬと思うわけでございます。そうすることを期待するならば、やはりこの補助率が現在のままでは、各地方公共団体もなかなかたいへんだろうと思うのです。したがいまして先ほども言いましたように、補助率は今回は一応のことはできましたけれども、将来にわたってはもう少し補助率のことを検討しなければならぬ。ことに流域のほうも、広域のほうも、この下水道というやつは、やはりそれによってやれば相当地方自治体に利益があるのだ、金の面でも利益があるのだというようなことを説得しないと、ある町村がそっぽを向けばできぬわけでございますから、これは私は特に力を入れまして、補助率の点も十分に考えなければならないと思っておる次第でございます。また一方、この工事をやる面の工法等につきましても、実はいろいろやり方があるようでございます。したがいまして、この方面も能率のいいようなやり方につきまして、相当にこれはそのほうの建設業者の方々にもお願いするところが、たくさん私はあるように感じておるわけでございます。一方、金利の問題等につきましても、起債の金利の問題につきましてもありましょうが、いずれにいたしましても、現在これは二〇%しか普及していないというものを、相当短い期間で普及率を高めようとすれば、政府もあらゆる点からこの問題について考えなければならぬと、かように私は思っておる次第でございます。

春日正一日本共産党

○春日正一君 それで、そういう方向で相当徹底してやらなければならぬと思います。たとえば起債の利息、これを国で全額補給するとか、元金の支払いを繰り延べるとかいうような、相当徹底した形のものがやられないと、いまの事業量でさえすでにそういう状態になっておるものが、三倍の事業量ということになれば、この矛盾というものは相当な深刻なものにならざるを得ない。そういうことから、今度は自治体のほかの仕事が圧迫されてくるような、そういうことにもなると思います。  そこでもう一つの問題は、そういく前に、先ほどから出ている受益者負担の問題ですけれども、この赤字の問題、こういうものを受益者負担ということで下水道料金の引き上げとか、都市計画税、あるいは受益者負担金の賦課というような形でまかなっていくという問題ですけれども、これ行政管理庁の勧告、四十一年九月に出されておるのですけれども、これがどの程度実施されておるのか、特に第五項の「下水道事業の財源について」という項ですね、ここがどのように処置されているのか、この点を聞かしていただきたいと思います。特に「都市計画税の徴収を推進し」というふうになっておるし、こういう点について実際どういうふうに進行しておるのか、その点説明してほしいと思います。

杉浦滋行政管理庁監察局監察審議官

○説明員(杉浦滋君) 過般の下水道行政監察は、申し上げるまでもなく下水道施設の整備促進をはかるという見地から実施したものでございますけれども、それの勧告をいたしましたそれの改善状況はどうかという第一点の御質問でございます。これは昨年の九月に勧告をいたしまして、十一月に建設省から一応の回答が参っております。全般的に建設省は所管の問題をはじめ、私どもの勧告いたしましたところの線に沿って改善措置をはかられておるということが言われるわけでございますけれども、第二点の御指摘の受益者負担金の問題についてはどうかということでございまするが、受益者負担金の問題につきましては、いろいろむずかしい問題があるわけでございますけれども、私どもが勧告をいたしましたのは、現在の下水道施設の整備促進をはかる上におきまして、自己財源を確保するという立場で受益者負担金制度を運用しておる。そういう場面におきましては住民の協力をより円満に得られますような内容で負担金徴収の根拠と申しまするか、つまり具体的なたてまえを明らかにいたしまして、それからまた、これとうらはらの問題でございますけれども、それの基本的な算出方法も、わかりやすく統一する余地があるというふうに考えられましたので、そういう点を検討して改善するように勧告いたしたわけでございます。この問題につきましては、その具体的な基本的な算出方法を統一的に措置するということにつきましては、過般、建設省のほうで標準省令を示されまして、おおむね私どもの期待しておるような、これはもちろん原則的な面でございまするけれども、そういうような措置を出されておるわけでございます。  なお今後、念のために申し上げさしていただきますと、私どもが勧告いたしまして、回答を受けましてから六カ月たちまして、その後どうなっておるかということを、推進する意味で見せていただいておるわけでございますが、ちょうどいまその時期にございまするのでただいまいろいろ実情をお聞きしておるわけでございます。

春日正一日本共産党

○春日正一君 それで、まあ行政管理庁としてはですね、たとえば「都市計画税の徴収を推進し、」というようになってますね。建設省都市局長名で、四十一年八月十二日ですか、「都市計画の推進について」というので、「国庫補助を受けながら、都市計画税を徴収していない市町村が少なからず存在する」、「特に、本税未徴収市町村については、すみやかに賦課徴収が行なわれるよう強く指導すること。」というようなものが出されておるんですね。結局これは市町村の負担、当然それは大衆負担になりますわ。実を言うと、私のところなんか、横浜の都市計画なんかちっとも恩恵を受けていないのだけれども、がけの下みたいなところに住んでおるから、それでもきちっと取られてますよ。それはそれとして、それをさらにもっと取れと、取ってないところは取れということで指導していくということになれば、やはり先ほど言ったそういう下水道事業に限って言えば、資金面からくる負担、そういうものをいわゆる一般市民にとにかく負担さしていけという形で、大衆負担の強化という方向を、役所として行政指導の上で推進していくということになるわけですね。そこの辺の考え方はどうなんですか。

竹内藤男建設省都市局長

○政府委員(竹内藤男君) 先ほど行管からお話ございましたように、われわれといたしましては、都市計画事業の建設財源をできる限り充実さしていきたいという考え方を持っておるわけでございます。したがいまして、下水道事業に限らず、街路、公園等の事業につきましても、できるだけ財源を確保してまいりたい、そういうような考え方で仕事を進めているわけでございますが、実際この通達で、先ほど先生が御指摘になりましたところに書いてございますように、都市計画税は、現行法では目的税ではございますが、税率が千分の二というような制限税率になってございます。しかも、任意に市町村が課税し得るというたてまえになっております。しかしながら、われわれといたしましては、都市計画事業の財源が非常に窮屈だということもございますし、また取っておるところと取らぬところの均衡という問題もございますので、できる限り、全然取ってないような市町村につきましては、この都市計画税を取りまして、都市計画の財源を強化するようにというような考え方で、この通達を出したわけでございます。

春日正一日本共産党

○春日正一君 それから、行管の勧告を見ますと、「受益者負担金制度の活用に当っては、負担金徴収の理論的根拠」を「明確にし」というふうな項があるのですね。これは従来理論的な根拠が明確でなかったということなんですか。

杉浦滋行政管理庁監察局監察審議官

○説明員(杉浦滋君) これは私どもが申しましたのは、私ども全国的に調査をいたしました場合に、その受益者負担金を取るたてまえはどういうようなことを考えておるのかということを、事業者の方にいろいろお伺いしたわけでございまするが、その場合に、事業者のほうのお答えといたしましては、地価の値上がりというものがあるのだからこれを徴収するというようなことでございます。それはまあ確かに考え方といたしましては、そういうことでございまするけれども、それがいざ私どもが具体的な徴収額のはじき方の問題に触れてまいりますると、それが、まあ一般的に土地が値上がりするからというようなことと必ずしも結びついていないということがあるわけでございます。それで私どもも、地価の値上がりを非常にミクロにはじきまして、これを具体的に算出するということの可否並びに当否につきましては、これはいろいろ問題があるかと思いまするけれども、私どものお願いしまするのは、少なくとも住民の御協力をいただくためには、やはり住民が納得されるような算出の方法を裏づけとした徴収を考えていくべきだ、こういう意味でございます。

春日正一日本共産党

○春日正一君 で、建設省のほうでは、その点理論的にはっきりさせたのですか。

竹内藤男建設省都市局長

○政府委員(竹内藤男君) 私どものほうの指導方針としましては、事業費の三分の一ないし五分の一を徴収のめどといたしておりますが、考え方といたしましては公共下水道で受けます下水は、雨水とそれから汚水とに分かれるわけでございますけれども、建設費段階で雨水と汚水と受け持つ分担割合というのは大体七、三、雨水分が七、汚水分が三というふうに考えておるわけでございます。もちろん雨水と申しましても、個人の庭から出る雨水のようなものもございますし、また、汚水と申しましても、水質保全というような立場から申しますと、必ずしも私費で負担さすべき問題じゃないというようなことはございますけれども、非常にマクロ的に考えまして雨水と汚水が七、三であって、汚水分はこれは私のほうで負担すべきものであるというような考え方をとりまして、受益者負担金はおおむね三分の一ないし五分の一を徴収するのが妥当であるというふうに考えたわけでございます。したがいまして、これを各公共団体が実際に適用いたします場合には、そういうような考え方のもとに、これを具体の場所に当てはめて運用していくということになるわけごございまして、この受益者負担金につきましては、市町村の意見を聞き、都市計画審議会の議を経てきめるというような手続も、そういう関係からとっているわけでございます。

春日正一日本共産党

○春日正一君 いまの話だと、雨水は天然のものだ、使って出すものが三割ですが、その分は自分で負担しろという理論のようですけれどもね。しかし、さっき田中さんの質疑の中でも、たとえば受益者負担の問題、土地の利用価値がふえるとか、地価が値上がりするとかというような問題もあったのじゃないですか。

竹内藤男建設省都市局長

○政府委員(竹内藤男君) したがいまして、これを実際に分担させる場合には、その受益というものを考えます場合には、その下水道が布設されることによりまして、土地利用が増進する、あるいはその結果といたしまして地価が値上がりするいうことに着目して、著しい利益を受けるという観点から、特定のものに負担させる、こういう考え方をしているわけでございます。

春日正一日本共産党

○春日正一君 それで汚水を一般的に流すということは、どこでもだれでも必要なことだし、それだから金を取るというようなことで、自治体のこれは特別の仕事じゃなくて、自治体の本来の仕事でしょう、水道とか、下水とか、道路とかというものは。だから、これは自治体の予算の中で当然やられるべきものだと思うのですけれども、そこで土地の利用価値とか何とかという問題で受益者負担というようなものが出てくるのだと、私どもはそう思っておったのですが、しかし、実際土地が値上がりして利用価値が増進したといってみたところで、たとえば東京のような密集したようなところで、大地主があって、そのために地価がうんと上がって大もうけをした。その何%かを下水道のほうに納めてくれというなら話はまだわかるけれども、一般の住宅で三十坪、四十坪自分の地所を買って住んでいる人たちに、下水が流れるようになって、それはきれいになったといっても、それで今度もうかるわけでもないし、金がよけい入るわけでもない。死んでしまって売るというようなときになればこれは別だけれども、そういうことは一般的に予想されてない、住宅の場合は。ということになれば、ただ土地が上がったから、地価が上がったから、その地域の人たちが一律にこれだけ負担しろというようなことになれば、やはりそこの中に不公平というものが当然含まれてくる。そういうことでこれは理論的にはっきりしてない間額ですよ。だから、そういうふうな状態にもかかわらず、都市計画税も取る、さらに今度は下水道の受益者負担金を取る。しかも、それも三分の一から五分の一ですか、というような相当高額なものを取るというようなことになると、この大衆負担というものは相当なものだと思うのですよ。しかも、これを政府のほうは、これを読んでみますと、受益者負担制度を重視し、これを推進する立場に立つとすれば、何らか特別の促進措置が必要であろう。このため新規事業主体については、都市計画事業決定または事業計画認可に際しその徴収をはかるよう指導し、事業実施中での同負担金を徴収していないものには、事業採択あるいは起債許可に際し、受益者負担徴収都市に比して低利政府債の充当割合を減らすとか、行政上何らかの差等を加えて同負担金を徴収することによる具体的リミットを明確にし、同制度採用の促進をはかる必要がある。これ行政管理庁の監察結果報告ですか、こういうことになっておって、そうすると、受益者負担というのは、税金みたいな意味で一般化されて、しかもこれが国の指導という形なんだけれども、実際には起債を許さないとか起債を回さぬぞというような形で、実際にはこれが全国の下水道に関係ある自治体が強制されてくるというような結果になってくる。こういうことになると、これ受益者負担というものは、名目はいいけれども、実際には強制的な税金みたいな性一格。税金にあらざる税金というようなそういう性格を持ってくる。しかも相当な金額です、これは。こういうことを政府でもってやっていいものかどうか。これは明らかに地方自治体に対する政府の大きな干渉の道具になる。実際上干渉になってくる。このことについては自治省どうですか。そういう地方自治という立場から見て、自治体に対して建設省なり何なり政府機関が、受益者負担金を取らぬから、だから起債の認可をしないとか、あるいは有利な起債はあっせんしてやらぬとか、そういうふうな形で実際上干渉される。そうして受益者負担金というようなものを取らざるを得なくなるというような状態に対して、自治省は地方自治を守るという立場から、どういうふうに考えておいでなんですか。

亀谷礼次自治省財政局公営企業第二課長

○説明員(亀谷礼次君) 公共下水道の財源負担の問額につきましては、先ほどもお答えをしたのでございますが、種々論議されておりますように、われわれといたしましても、公共下水道の設置によります効果というものが、都市環境の整備ある  いは公衆衛生の向上等の公益をもたらすと同時に、他面、その特定の者に対しますところの利益をもたらすことについては明らかなんでございますので、公平負担という問額とともに、特定の受益者からその利益の限度において負担をしていただくという考え方は、やはり制度として妥当なものであろう、こう考えるわけでございます。ただ、その負担の区分等につきましては、従来どの程度をめどにしてこれを考えるのが適当であろうかということは、都市計画税におきますところの問題、あるいは建設における財源負担の問題を離れましていろいろと論議がございまして、現在私たちが聞いておりますのは、下水道財政に関しますところの研究会も、両度にわたりまして意見を出しておられますし、またわれわれ公営企業を所管しておりますサイドにおきましても、一昨年でございますが、地方公営企業調査会におきましても各界の学識経験者の方にお集まりいただきまして、下水道財政についての意見を徴したのでございますが、やはりこの結論におきましても、下水道の整備の緊急性ないしはその実情にかんがみまして、建設及び維持管理の面におきます特定受益者からの適正な負担は取るべきである、ただしその負担区分についても、制度的にはっきりしたものを出さなければならないであろうという答申と申しますか、意見をいただいておることは事実でございまして、そういう意味におきましては、われわれも、建設省から御答弁ございましたように、そういった範囲内における適正な負担を設けるべきであろうと考えます。ただ、相当に事業費が激増しております昨今の現状にかんがみまして、先生もおっしゃいますように、何といっても総額の負担ができるだけ軽減されることが望ましいのであります。そういう意味においては、国の助成制度はもちろん、借り入れ金の条件等につきましても、先ほどから申しますように、でき得る限り具体策がとらるべきものであろう、こう考えておるわけでございます。

春日正一日本共産党

○春日正一君 それから勧告では、下水道の使用料、料金についても適正な使用料の決定とその徴収の確保ということを言っておるわけですけれども、この下水道の料金というものは、本来下水道の維持管理に充てるものだと、私ども考えておるんですけれども、それにもかかわらず建設資金でこの起債の利息がふえてくる、元利払いがふえてきて下水道会計が困難になってくるという状態のもとで、そういうものを埋めるために下水道料金を上げるというようなことになれば、本来の維持管理ということではなくて、建設費分までが下水道料金として取られると、本来の趣旨から違ったものになってくるというふうに思うのですけれども、この点、下水道料金の使用料の適正な決定とその徴収の確保といっている場合、この維持管理費というものとしてそれを言っておるのか、あるいはその赤字に対しても、下水道料金を上げていけと言っておるのか、この点はっきりさしてほしいですね。

杉浦滋行政管理庁監察局監察審議官

○説明員(杉浦滋君) 私どもが使用料の問題につきまして、実際、事業者につきまして見た実情からこの勧告を出したわけでございますけれども、その内容といたしましては、やはり使用料の内容におきましても、各事業者別に区々でございまして、先生の御指摘のような建設資金をどういうふうに取るかというふうな点も、必ずしも統一的に明らかでないということで、それはもちろん明らかにすることによって、適正な使用料を考えるということになるわけでございまするので、そういう点で検討するようにということを勧告いだしたわけでございます。それで、この問題につきましては補足して申し上げますと、建設省からいただきました回答には、はっきり建設費から国庫補助金と受益者負担金または私費を差し引きまして、そしてそれの維持管理の分としてこれを徴収するという方針を、これから基本的にとっていくという御回答をいただいておる次第でご、ざいます。

春日正一日本共産党

○春日正一君 そうすると、結局何ですか、建設省のほうとしては、五カ年計画で非常に大きな資金を引き出して工事をやっていくということになりますと、下水道料金は当然上がるという計算になってくるというふうに考えておるんですか。

竹内藤男建設省都市局長

○政府委員(竹内藤男君) 私ども、先ほど出ましたように、財政研究会を持ちまして研究した結果では、ただいま行管で建設省の回答というふうに申しました建設費から国庫補助金なり受益者負担金なりあるいは私費で当然持つべき分を差し引いたいわゆる残りにつきまして、大体三割分の減価償却費は使用料で持つ、それから維持管理費につきましては、まあ雨水、汚水の割合が逆転いたしまして、汚水が七割分ぐらいだと考えられますので、維持管理費につきましては七割ぐらいを使用料で持つべきだという理論的な計算値が出ているわけでございます。実際の実態を申し上げますと、使用料と申しますのは、維持管理費の大体七割ぐらいしか現在取っておりません。したがいましてわれわれといたしましては、せめて維持管理費をカバーするぐらいの使用料にしてもらいたいというような希望を持っているわけございますが、まだ使用料につきましては、具体的にいろいろ問題もございます。取り方の問題等もございますので、理論的にはそういうふうに考えておりますが、具体的な使用料の問題といたしましては、この点まだ検討中でございまして、使用料に関して特別に統一した方針を持って現在指導しているという段階にはまだなっていないわけでございます。

春日正一日本共産党

○春日正一君 これはきのうの朝日新聞ですが、ここに「受益者負担で促進、下水道建設、小平で計画急ぐ。」という記事が出ています。これは小平市で下水道を建設するために受益者色出制度をやろうということで、すでにやっている三鷹の例を研究して導入したいというようなことがここに出ているわけです。私も三鷹どうなっているかと思ってさっそく調べてみたんです。そうすると、これは三十四年から第一期十二カ年計画が始まって、総額三十四億六千一百万円、その地域は市の東部四三%ということで、昭和四十年十一月建設省令で受益者負担金制度がしかれたと、そうして三十八、九年から計画年の半分を経過してその進捗率が二五%。進まぬ原因は起債の狂、物価の騰貴ということにあるというんで、受益者の負担制度を設けることが問題になっている。四十年五月の市会で予算がかかった。この場合こういうことになっているんですね。つまり受益者負担金制度を採用するということを市の条例でつくるということになると、これは市議会で特別提案して議論にもなるし、住民の反対もうるさいというんで結局省令ですか、あなたのほうで出していた、それによるということにしたので、ただ予算だけが審議の対象になっている。だからすっと通っちまったというような状態になっている。そうして大体どのくらいかかっているかというのが、四十二年度のそのときのあれで見ますと、一平方メートル当たり八十八円ということですね。だから坪は二百七、八十円になるんですか、そのくらいで地主、借地権者に課されて、だからちょっとしたところでもまあ三万円ぐらいは五カ年間で払わされるというようなことになっている。こういう形でまあ省令というようなものが出されて、しかもできるだけ建設省の方針としてもそうしろということでしょう。ここに書いてあるこれの資料、付された資料見ても「受益者負担金を徴収する制度を採用している都市は約四〇に過ぎないが……、その他の都市においても積極的に受益者負担金制度を採用すべきであると考えられる。」そして「受益者負担金制度を採用している都市にあっては、負担金徴収の基礎となる事業計画どおりに下水道の整備を図ることが必要であるため、これらの都市に対しては国費の補助及び起債の許可を優先的に考慮する方針であるので、申し添える。」というようなことになっているんですね。これは受益者負担金を取らなけりゃ、実際起債その他水道の拡張計画をやろうと思っても非常にやれないような形にしている。日本国じゅうとにかくこの制度を上から押しつけてきたというような形になっているだけれども、こういう無理なことをやっていいのか、大体水道というものは道路と同じことで、なけりゃならぬものでしょう。そうしてしかも、そこから直接普通の生産的な事業、そういういうものと違って、直接利益の上がってくるというものじゃないんですね。そうすると、当然これは自治体本来の仕事としてやるべきものである。これを特別会計として独立採算でやれというようなことでは成り立たない事業でしよう。独立採算と言ってみたところで、下水から収益何も上がってこないんだから、そういういうものを独立採算にして、足らぬ分はとにかく住民からの負担金なり計画税なり、そういうものの徴収によってまかなっていけということになれば、非常に大きな負担が出てくるし、そのことに対する住民の抵抗とかあるいは自治体の財政の困難ということから、かえってこれがおくれるようなことになるし、ゆがむようなことになってくるとゆうことになってくれば、当然これは国庫補助を大幅に増額して、あるいはいまのすでに出ておる起債の利子の免除とか国庫の補助とか、元金の償還を繰り延べるというような形で緩和しながら、しかし国としてあるいは自治体予算の中で重要なものとしてこれをやっていくというような方向をとらなければ、せっかく五カ年計画立ててみたところで、それが非常に大きな住民の負担ということで、怨嗟の的になってしまうような、そういう結果になるのじゃないか。その点どうなんですか。いま言われたような、あくまで受益者負担を全般的にやらせて、それでやっていくし、それからまた資金がふえれば、当然下水道は使用料その他もふやしていくというような方向で、住民負担の増大ということでこの計画が進められていくのかどうか。その点、これは大臣からひとつ覚悟のほどを聞かしておいてほしいと思います。

西村英一自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(西村英一君) いままで議論がありましたように、この受益者負担制度、非常にやはり何と申しますか、あなたがおっしゃいましたような、公共のものをやるのに特別な負担ということでちょっとした考え方ではまあ無理だというような空気もしないわけではありません。しかも都市計画税が一方にあって、これまたダブるんじゃないかということもあって、しかしながらこれはやはり制度の発達の過程もありますので、そう一がいにやっぱり言えないと思うのであります。しかも、今後この事業を進めていくという上におきましても、財政上のやはり加勢もするわけであります。もともとはやはり考え方としては、公平の原則に従って、そういうものがあるところとないところとは、やはり多少の利益の程度は違うのであるからというようなやっぱり考えも持ってつくられたものであります。したがいまして、いま春日さんのおっしゃいましたことにつきましては、十分われわれは意味もわかるわけであります。必ずしも全部を高い料金を取って負担をかけるということを、われわれは好むものではございません。しかし一方、それにも増して衛生的なこの計画ができるというようになれば、これは多少の負担はこれまたやむを得ないものじゃないかと、かように考えまするので、その辺のやっぱり調和の点、調整の点に力をいただかなければならぬと私は思っておる次第でございます。今後、御指示の点は十分わかりますから、これらの点を含めまして、十分政府としても研究をしていきたいと、かように考えておる次第でございます。

春日正一日本共産党

○春日正一君 質問終わります。

藤田進日本社会党

○委員長(藤田進君) 両案についての質疑は、本日はこの程度にとどめ、本日はこれにて散会いたします。    午後一時散会      —————・—————

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