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55回国会参議院1967/06/14

決算委員会 第11号

発言数
244
登壇者
30
会派数
6
開催日
1967/06/14

会議録

亀田得治日本社会党

○委員長(亀田得治君) ただいまから決算委員会を開会いたします。  この際、委員長として一言ごあいさつを申し上げます。  今回、私は院議によりまして決算委員長の重責をになうことになりましたが、どうか皆さんの御協力、御鞭撻によりまして責任を果たしたいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。(拍手)     —————————————

亀田得治日本社会党

○委員長(亀田得治君) 委員の異動について報告いたします。  五月二十四日、春日正一君が委員を辞任され、その補欠として岩間正男君が選任されました。五月二十五日、中沢伊登子君及び山高しげり君が委員を辞任され、その補欠として瓜生清君及び石本茂君が選任されました。五月二十七日、竹田現照君が委員を辞任され、亀田得治君が選任されました。五月二十九日、鶴園哲夫君及び鬼木勝利君が委員を辞任され、その補欠として竹田現照君及び黒柳明君が選任されました。     —————————————

亀田得治日本社会党

○委員長(亀田得治君) この際おはかりいたします。  ただいまの委員異動に伴いまして、現在理事が一名欠員となっておりますので、この際、その補欠互選を行ないたいと存じます。  互選は、投票の方法によらないで委員長にその指名を御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

亀田得治日本社会党

○委員長(亀田得治君) 御異議ないと認めます。それでは、理事に竹田現照君を指名いたします。     —————————————

亀田得治日本社会党

○委員長(亀田得治君) 次に、参考人の出席要求に関する件についておはかりいたします。  昭和三十九年度決算外二件の審査のため、本日の委員会に農林中央金庫の関係者の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

亀田得治日本社会党

○委員長(亀田得治君) 御異議ないと認めます。  なお、人選等は、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

亀田得治日本社会党

○委員長(亀田得治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     —————————————

亀田得治日本社会党

○委員長(亀田得治君) これより昭和三十九年度決算外二件を議題といたします。  本日は締めくくり総括質疑を行ないます。質疑のおありの方は、順次御発言を願います。

大森創造日本社会党

○大森創造君 私は、過去八ヵ月くらいいわゆる共和製糖事件という問題を扱ってまいりましたから、きょうは、締めくくり質問として私なりに共和製糖の問題について、短時間でございますが御質問申し上げたいと思います。欲を言えば総理大臣と法務大臣と、それから農林大臣には最小限度御出席いただいて質疑をいたそうと思ったのでございますが、いろいろと都合があってお見えになりません。機会があればと思っております。  そこで、この共和製糖の問題についてお伺いしたいことは、私は、同僚議員が取り上げたのは、実に昨年の九月一日高槻の山の問題から出発いたしまして、にせ領収書とか偽造印鑑とか、私文書偽造行使というような問題をひっさげてあなたに答弁を迫った時期は、大体九月二十七日以降二週間の期間でございます。そこで、石原刑事課長のお答えは、まあ世間の風聞でもいいし、まして国会の会議録でもよろしいから、参考にして告発するなら告発したいというふうなことをおっしゃっていたし、いまだから申し上げますが、私の秘書は、非公式ではございますが、にせ領収書を実は昨年の九月の中旬に法務省を通じてお見せしております。私個人でも告発しようかなとまで、実はあなたのほうの下僚に示唆をしております。それにもかかわらず、十二月八日、ニイタカヤマノボレという、そういう電報によって全国四十一カ所、手入れをいたしましたけれども、九月から十二月八日まで、強制捜査を行なったのが十二月八日でございますから、あまりに時間の幅があり過ぎたと思うのです。そこで、私は委員会の場所で、岡委員や二宮委員とともに、偽造印鑑とか、証拠隠滅ということをしきりに言いました。現実にその間において、菅貞人さんはじめ一味は、証拠書類の隠滅をはかったことは間違いございません。それから関係者は全部口うらを合わせております。これは当然ですよ、ばかでありませんから。農林中金や公庫や政府関係の金融機関をだまして詐欺をしようとする連中でありますから、これだけたっぷり時間がありますから、私はあらゆることができたと想像される。なぜ私どもが国会で問題にしたときに、このことを取り上げなかったか。どういう事情がおありなのか、刑事局長にお答えをいただきたい。

川井英良法務省刑事局長

○政府委員(川井英良君) 昨年九月に国会で問題になりまして、十一月十九日に告発を受けまして十二月八日に第一回の強制捜査に踏み切ったというのは、ただいま御指摘のとおりの状況に相なっております。そこで、この期間が長過ぎるではないかという御質問でございますが、御承知のとおり、この種の事件は、非常に奥行きも深いし、また間口も広いのでありまするし、通常の暴力事件なんかと違いまして、どちらかというなら、知能犯的な犯罪に属するものでありますので、もう一つは、昔と違いまして、御承知のとおり、最近の犯罪の手続は、たいへん複雑でめんどうな手続に相なっておりまするので、相当な端緒をつかみましても、この種の事件につきまして自信と確信を持って検察官が捜査を開始するということのためには、やはり相当程度の緻密な内偵と事前の資料の収隻、検討が必要であると、こう申し上げざるを得ないわけでございまして、九月に問題になったときに、いつから検察庁が問題にしたかということは別問題といたしまして、私は、結果としましては、これだけの大きな事件について、この程度の事前の内偵の期間はまず相当であるし、やむを得なかったのではないかと、こう思います。

亀田得治日本社会党

○委員長(亀田得治君) ちょっと委員長から注意申し上げますが、本日は、わずかの時間で総括質問を行なう予定であります。委員の方も問題をしぼって簡潔に質問をされるようでありますので、お答えになるほうも、端的にひとつできるだけ簡潔にお願いをいたします。必要があればさらに再質問ということになるでしょうから、お願いをしておきます。

大森創造日本社会党

○大森創造君 能率的にひとつ質問申し上げます。  その話はわかりますけれども、それでは具体的に聞きますが、九月の段階では、私どもが国会の場で、この場で問題にした以前に、私自身でいろいろな文書を得ております。いわゆる共和製糖事件について週刊雑誌などにも扱ったこともあるし、それから同僚議員の相澤君がこの問題を提起したのは相当の根拠があってのことでありますし、その時期は昨年の二月でありまして、それも一年くらい前から私にも、大体おぼろげながらこの事件の内容はわかっていたのだから、東京地検としても、検察庁としても、法務省としても、この共和製糖事件というものを事前に予知できなかったはずはないと思う。そうして調査をある程度進めたに違いないと思っている、私はある程度証拠を持っているのだが。なぜそういうものがそのままになってしまったのか。私がいま申し上げたことは、私どもが国会で取り上げる以前からこの問題は風聞としてはあった。そうしてあなたのほうの部下は、その前にこのことを内偵していたはずだし、予知していたはずである。そのいきさつをお聞かせ願いたい。

川井英良法務省刑事局長

○政府委員(川井英良君) 私、いままで報告を受けたところでは、少なくとも九月以前に検察庁が資料を入手して内偵をしていたという報告は受けておりません。

大森創造日本社会党

○大森創造君 それでは水かけ論になりますからそれでやめておきますが、それでは、九月の段階で国会の問題になってから、それから直ちに捜査は始めなかったわけですね。いつごろから捜査を始めたわけですか。

川井英良法務省刑事局長

○政府委員(川井英良君) いつごろからという確定した日付は、必ずしも報告は受けておりませんけれども、国会で激しく問題になった以後、さらに告発を受けてから本格的な捜査に踏み切った、こういうことでございます。

大森創造日本社会党

○大森創造君 わかりました。私は、さっき申し上げましたように、じりじりしながらこの委員会でやったわけですよ。菅貞人が東京葛飾工場において証拠書類を隠滅した、ダイヤモンドを地下に埋めたと、刻々と私に情報が入ってきた。いまだから申し上げますが、私が確信を持ってこの事件が追及できたゆえんのものは、農林中金、公庫、共和製糖自身からの協力があったからですよ、農林省からも、あるいは警察からも。だから私は自信を持って質問しておったわけです。  そこで、なぜ捜査に踏み切ってくれなかったか。身柄を拘束しなかったかということです。実際に、先ほど申し上げましたように、菅貞人一味は口うらを合わせておりますよ。だから供述書はずっと同じように出ておりますよ。だから私に誠心誠意協力してくれた私の秘書ですら、あなたのほうに一応任意出頭を命ぜられているわけです。そういういきさつにかんがみて、どうも今後の問題として、ひとつこういう問題は迅速果敢にやっていただきたいと思うのです。これはお願い申し上げておきます。  その次に、巷間伝えられる話でございますが、政府首脳部と、四月の上旬に東京地検は最終的な結論を出したようでございまするけれども、これは衆議院の予算委員会でもって、いつ結審といいますか、結論を出すのか、最終宣言を出すのかということを、田中法務大臣に衆議院議員が聞いたら、四月の上旬であるということをお答えになったが、そのように四月上旬になった。いろいろ見てみますると、検察の首脳部と東京地検と政府の首脳部との間にしばしば会談したようなにおいがするのだが、そういう事実があるかないか。

川井英良法務省刑事局長

○政府委員(川井英良君) さような事実はありません。

大森創造日本社会党

○大森創造君 どうも結論を見ますると、私は、この事件の全貌をよく知っておりますので、大山鳴動してネズミ一匹ということばがございますが、何だか派生的なほうで相澤重明君がぱらりとやられたという感じがしてならないのです。ところで、それはともかく、佐藤総理大臣は——刑事局長でもどなたでもいいから私はお答え願いたいと思うのですが、一日内閣を総選挙前に札幌でやったときにも、荒舩さんの問題にも、上林山さんの問題にも触れないで、松野農林大臣がラスベガスに行ったとか行かないとかという問題にも触れないで、共和製糖の問題についてだけ触れておった。また、総選挙直前の日比谷公会堂の演説会でも、共和製糖事件を追及すれば自民党ばかりでなくて社会党にも傷がつくということを明確におっしゃった。これはどういう根拠で言われたのでしょうか。事実関係を刑事局長のほうから総理大臣に耳打ちされたのですか。私は率直に聞きたいと思う。総理大臣があとからおいでになると思うので、委員長の許可を得てこの点だけでもお聞きしたい。あまりに政治的な発言ではなかろうか。それと今度のこれとを比べてみると、今度の東京地検の発表も何だか私は私なりの胸に落ちないようなものを感ずるわけです。総理大臣はどういう根拠で言われたのでしょうか。やがて来られましょうからお聞きいただきたいと思います。  あなたはどう思いますか。あなたのほうで、法務省のほうでこの事件を追及すると社会党にも傷がつくというような事実関係をお知らせになったのでしょうか、総理大臣に。総選挙前ですよ。どういう事実関係でございますか。

川井英良法務省刑事局長

○政府委員(川井英良君) 私は法務省の事務当局の責任者の一人といたしまして、上から受けた命令は、この種事件については、事前に大臣としては事務当局に何らの指図をしない、検察庁を信頼してまかせる、こういうことでありまして、事実上、先ほど申しましたとおり、この事件について、上司の首脳が集まって相談をしたというようなことは、私の知っている限りではございません。ただ、特殊な事件でございますので、本日だれだれを検挙した、本日どこどこ数カ所を家宅押収捜索をしたということにつきましては、その直後にそれぞれ報告を受けております。それは大臣に私から報告しております。

大森創造日本社会党

○大森創造君 総理大臣が日比谷で、社会党にも傷がつくという発言の根拠は何でございましょうか、私もわからなかったのだけれども。

川井英良法務省刑事局長

○政府委員(川井英良君) それは私も知りません。

大森創造日本社会党

○大森創造君 総理に聞いて時間があれば私はお答え願いたいと思うのです。  その次に移ります。  それでは、東京地検のほうでこの事件を捜査していて、当初の新聞発表では、一億四千五百万円の使途不明金があったと発表なされておりますが、これをひとつ具体的に言っていただきたいと思う。どのように解明されたか、言っていただきたい。あらためてこの際、この事件の私の最終の質問でございますから、お答えいただきたいと思う。政治献金について、これは農民の預金でございますから、税金でございますから、しかも三十九年度のこれは決算審査の最終日でございますから、あらためてお聞かせいただきたい。使途不明金一億四千五百万円なるものの正体をひとつ御説明いただきたいと思います。

川井英良法務省刑事局長

○政府委員(川井英良君) 一億四千五百万円余りの使途不明金につきましては、その後、解明の結果、そのうち約六千二百万円が政治献金に回っておるということ、それから残りは、共和グループの接待費あるいは家屋、不動産の購入費というようなことに使われておるということが明らかになりまして、政治献金の面につきましては、これについて涜職その他の犯罪を認めた資料は得られなかった、こういうことでございます。

大森創造日本社会党

○大森創造君 わかりました。それでは六千二百万円が政治献金ということでございますから、時間がございませんから私の手元にお出しいただきたいと思いますが、そういうことできますか。政治献金の分が六千二百万円あるというお話でございますから、その分についてだけ、接待費だとかその他はちょっとございますが、政治献金の分についてだけ明細を私のほうにお届けいただけますか。

川井英良法務省刑事局長

○政府委員(川井英良君) 六千二百万円余りについて政治献金がなされたということは明らかになっておりますけれども、それの相手方がだれであり、また、だれにいつどのくらいの金額がいったかということにつきましては、明細表を出すことは差し控えさしていただきたいと思います。こういうことであります。

大森創造日本社会党

○大森創造君 差し控える根拠はないと思うのだ。自治省に届け出になっているわけでしょう。裏金の分を言っているわけじゃない。表立っているのはいいわけでしょう、自治省に届け出になっている分は。自治省に届け出のない分はまずいが。裏金の分とそれから公の自治省に届け出になっている政治資金規正法による政治献金、正式に届け出たのと裏金のほうのそれと、私のほうと照合したいと思うので、それを拒絶する理由はないと思うのだが、どうですか。

川井英良法務省刑事局長

○政府委員(川井英良君) 検察官が強制力を用いて調べた結果明らかになった事実関係でございますが、これはあくまでも犯罪捜査ということを目的として与えられた権限でありまして、その権限のために得られた結果について、犯罪として公判請求をするということに至らない、資料のないものにつきまして、特に国会というふうなこういう重要な場面におきまして、犯罪の捜査の結果得られた内容をここで明らかにすることは、いろいろの面で適当じゃなかろう、こういうふうに私ども判断しておるわけであります。

大森創造日本社会党

○大森創造君 これ以上の論議はいたしませんけれども、私は公表できるだろうと思う。こういう重大な決算委員会の場だからこそよけいこれはしてしかるべきだと思います。自治省に届け出があった分、こいつも、いわゆる重政さんの秘書の連中の政治献金などというものは、事実と違う献金が自治省のほうに届け出てあるので、その面について照合したいと思うので、これは自治省のほうにお願いするなら、法的なひとつ研究もお願いしたい。あとからこの点の結果を私は求めたいと思うのです。しかし、いま刑事局長の御見解はあなたの御見解でございますから、これはこの点だけでとどめておきます、時間がありませんから。  その次、この事件というものは、農林中金が菅貞人一味の共和グループから詐欺にかかったという事件になっております。事実そうですね。これはこの法務省の刑事局のほうの文書によりましても、三回にわたって合計十三億何がしかの金が共和グループにひっかかった。詐欺で取られたということになっておりますから、これは間違いないと思うのです。それならば、あの詐欺罪という問題からして、それは詐欺にかかったほうが地検のほうに、検察庁のほうに被害届けをしなければならぬ、それと同時に詐欺をしたほうは供述をしなければならないと思いますが、両方用意してございますか。

久保勘一自由民主党農林政務次官

○政府委員(久保勘一君) 金融機関のほうから答弁をいたさせます。

片柳真吉農林中央金庫理事長

○参考人(片柳真吉君) この問題は、社会党からの告発によりまして、逐次検察当局の取り調べが進行するにつれまして、漸次詐欺という実態がはっきりしたわけでありまして、私どもといたしましては、検察当局の取り調べにおまかせをいたしまして、むしろ私どものその債権の管理確保に最善を尽くしたいということに重点を置きまして、あえて特段の手続をとらなかったということであります。

大森創造日本社会党

○大森創造君 私は、すでにこれは法務省刑事局でこういう共和製糖事件ということで起訴事実の要旨をちゃんと配ってあるのですよ。三回にわたって合計十三億の金がこれが詐欺にひっかかったということになっているのですよ、簡単に言えば。この文書は、結論はこうなんですよ。楠見前理事長やその他の皆さんが一カ月くらい御答弁になったことは、あの場合はその場のがれの答弁であったり、いろいろいたしましたが、これは後段に触れますが。だから事実として法務省の刑事局が公式に出した文書によるというと、詐欺罪で十三億ひっかかったことになっているから、やがて公判が始まりますよ。公判が始まった場合には、詐欺罪というものは、刑事訴訟法のワク内においても、被害届けを被害を受けた者は出さなければいけぬわけですよ、検察庁のほうに。同時に、被害を与えた者から供述書をとらなければならない。その供述書をとらなければ今後の公判維持上非常にむずかしいのじゃなかろうかと思いますが、その点いかがですか。準備しなければならない……。片柳さんのいまのやつはお答えになっておらない。あらためてお答え願います。

片柳真吉農林中央金庫理事長

○参考人(片柳真吉君) その点は、法律関係をただいまはっきり承知をしておりません。検察当局の取り調べに、それにおまかせをして、それでよろしいのではないかという今日までの解釈をとっておりますが、正式の被害届けを出すべきかどうかは、もう一ぺんよく検討して相談いたします。

大森創造日本社会党

○大森創造君 刑事局にお伺いしますが、あなたのほうの責任でこういう文書が出ているわけでしょう。これは天下公知の事実です。読み上げる時間はございませんけれども、具体的な名前をあげて、こういうことであるという結論ですよ。私どもは、三回にわたって幾ら質問してみても、のらくら答弁だったけれども、真実はこうだという結論がこれなんですよ。その場合に、十三億の金が詐欺にかかったということであるから、私がいま申し上げましたように、詐欺にひっかかった農林中金のほうは、その被害届けを出すべきであるし、詐欺にかけた菅貞人のほうは、供述書をとらなければいかぬと思うのですが、そう点はいかがですか、刑事局長。

川井英良法務省刑事局長

○政府委員(川井英良君) この事件は、起訴されてやがて公判が始まる具体的なケースでありますので、具体的に申し上げることはどうかと思いますけれども、一般的に申しまして、詐欺罪で起訴した場合に、被害者は被害の申告を出すべきであり、また加害者については、詐欺行為を明らかにするような調書をとるべきだと思います。

大森創造日本社会党

○大森創造君 それならば、そういう手続をこの事件についてはとる必要がございましょうな、刑事局長。

川井英良法務省刑事局長

○政府委員(川井英良君) おそらく、具体的には知りませんが、この事件については、検察官がやったことでありますから、その辺のところは手抜かりはなく適当に措置しているものと、こう思います。

大森創造日本社会党

○大森創造君 この事件全体がどうも政治的なにおいがいたしますから、そういう点は結論として、繰り返すようでございますが、こういう事実関係であるのだから、明らかに私は被害届けをあなたのほうは出すべきであるし、それから菅貞人のほうからは詐欺の供述書をとるべきであると思います。その手続をしないといかぬですよ。そういうことにいたしておきますよ。それでよろしいですね、公庫と刑事局長。

片柳真吉農林中央金庫理事長

○参考人(片柳真吉君) その点、十分法的な調査研究をいたしまして、届けを出すべきであろうと思います。

大森創造日本社会党

○大森創造君 私の言うたようなことでお認め願ったというふうに了解してその次に進みますよ。  それでその次は、いつ公判が開かれるか、また長くなるのじゃないかと思うのですよ。いま全国民が注目をしておりますとおり、東京地検の結論はどうも事件の全貌を実はつかんでいない政治的な結論ではなかろうかなどと思っている人が多いし、法の不備のあるせいもあるのですが、私もどうも納得できないのです。そこで、公判によって真相が漸次明らかになるであろうという期待を私も持っているし、国民の少なからざる部分が持っているだろうと思うのです。第一回の公判はいつごろ開きますか。

川井英良法務省刑事局長

○政府委員(川井英良君) たいへん大きな事件でありますので、準備にやや手間どっておるようでありますけれども、ただいまきまったところでは、十月の十八日に第一回の公判が、期日が指定されております。その間、現在は記録の謄写を弁護人がしている、こういう段階であります。

大森創造日本社会党

○大森創造君 十月十八日——わかりました。  その次に移ります。  それでこの問題は、一見するというと菅貞人、共和グループが農林中金、公庫あるいは開発銀行その他の関係に迷惑をかけた、詐欺をした、私印偽造行使をした。いまだからはっきり申し上げますよ。にせ領収書を発行した、偽造印鑑を押した、私の言っていることはほんとうでしょう、これは。いまだからはっきり申し上げますが、これはあなた方首をたれなければいかぬですよ。片柳さんはいざ知らず、去年の九月から以降、私や同僚議員が再三にわたってくどいほど質問した段階では、いまから思えば相当インチキ答弁の羅列でございました。そうですよ、これは。この本をずっとお読みくださったらわかりますが、私はむだな質疑応答を二週間くらいやったと思っているのです、いまから思えば。こんな決算審議の場であってはならないと思う。この本に書いてございますけれども、異例の報告書を出しましたよ。福田大蔵大臣と松野農林大臣の責任において、総理大臣の施政方針演説の五倍くらいの厚さのものです。その段階において、初めて政府は全面的に後退したとその本に書いてある。その前の二週間に、二宮君や岡さん、その他岩間さんが幾ら質問をしたって、のらくら答弁が多かったのです。これは結果的に申し上げます。きょうおいでになっている方もおるし、あるいはそうでない人もおるでしょうが、結果的に見ると、なぜああいう質疑応答をしたのか意味がわからない。決算委員会でそういうことはしたくない。後ほど総理大臣も来るでしょうが、ほかの委員会もそうであると思う。いわば日本的土俵を楽しんでいる連中が多いだろうと思う。その場で言いのがれをしてしまえば国会が終われば済んでしまう——私はあのとき熱を出して、からだがふらふらしていた。私があそこでやめて、私の同僚議員などがこの問題について追及しなかったならば、あれで終わりですよ。この共和製糖事件というものは私は非常に残念だと思う。いまから思えば、何であんなむだな私は発言をしなければならなかったか。いまからでもあの答弁のやつをずっと読んでごらんなさい。いまこの公訴事実というものと引き比べて、あの当時の経済局長の答弁はどうであったか。食糧庁長官、大沢金融公庫総裁、石原開銀のいまの総裁、楠見さんの答弁、これを全部引き比べて見てごらんなさいよ、事実と全く違っていることを、その場限りの隠蔽に終わったということは、私たち非常に残念だ。そういう国会の審議のあり方というものはほんとうではないと思う。納税意欲がどうだとか、人づくりがどうだとかいっても、私は信用できないと思う。私はいまだから言うのですよ。むだ論議をしたくないから言うのですよ。あの当時はうそが半分以上もあるのですよ。私が質問をやめたならば、それきりになったのです。共和製糖事件というものはついに日の目を見なかった。再び同じようなことが行なわれるであろうということは想像される。国会の答弁というものについては、その場限りのことを言う。だから、私はけさほども本会議で同僚議員と笑い話をしたのでございますけれども、直ちにあすから実行しますなんということは言わない、日本の官僚は。追ってそのうちだとか、傾聴すべき意見であるとか、検討をいたしましょうとか言う。これはやらないという代名詞にすぎない。私はもうそのことはやめます。この問題は糖業政策のミスです。ミスリードです。先が見えなかった。だから業界が一千億円もの借財を背負っている。これはいわゆる政府、自民党の糖業政策の誤りだと思うのですよ。単に農林中金がだまされた事件ではないのですよ。東京地検が一片の終結宣言を出したということでなくて、糖業政策行政上のミスですよ。しかも、農民の金だ。この責任は一体だれがとるのですか。その当時答弁をしたところの方々は、それぞれその後栄転されておりますね。全く責任がないとは言いませんけれども、これはお答えいただきたいと思うのだが、その当時答弁をされたそれぞれの責任者で首になった人は一人もいない。いずれも栄転をしている。行政的な責任は一体だれがおとりになっているのか。内閣の改造人事、これがあると済まされるのですか。これについては、政務次官どうお考えになりますか。

久保勘一自由民主党農林政務次官

○政府委員(久保勘一君) 今日まで、指摘されてまいりましたように、今回の共和製糖事件の経緯につきましては、農林省といたしましても、反省すべき点は率直に反省をいたしているわけでございます。したがいまして、そういう反省の上に立ちまして、融資されましたものに対する債権の確保、農中はじめ関係の金融機関の体制整備等につきましては、今日まで指導してまいりましたし、また、今後も一そう自戒いたしまして、こういうことの再び起きないように努力してまいらなければならないと存じます。  なお、御指摘の糖業政策の問題でございますが、今日の時点から考えますと、御指摘のような経過であると存ずるのでありますが、これは国際的な糖価の関係もございますし、また粗糖の輸入を自由化した等の経緯もございまして、今日のような結果に相なっておるのでございまして、この糖業政策につきましては、やはり真剣に検討を重ねなければならない、かように存じているわけでございます。

大森創造日本社会党

○大森創造君 私は、いいですか、糖業政策のミスリード、それから政策自体が非常に先見の明のない政策の決定のしかたが業界を誤らしめたと思う。客観的な情勢の変化は私も認めますけれども、そういう感じがして、繰り返すようでございますが、農林中金が単に菅一味にだまされたということでこれを受け取ってはいけないと思う。  さらに言えば、国有林の問題はいかがでしょう。これは二宮さんなどが質問をされましたけれども、これは法務省刑事局のこの公訴事実の要旨を見ましても、十万九千坪を偽って、測量をする人がごまかして二十五万坪にしたという事実ははっきり認めておられます。去年の九月の段階でしきりに問題になったこの問題は、結論としてここに書いてあります。われわれが主張したとおりです。二宮さんが言っておったとおりです。そういった山林の払い下げ、あるいは交換などという問題や糖業政策全体、それから片柳新理事長が検事なり系統機関に対していろいろ出しました文書、そこでお認めのように、確かに体制的な欠陥があったということをお認めになっているほどなんだから、私は、この際国民に謝意を表すべきだ、陳謝すべきだと思うのです。絶対私はその必要があると思う。いかがですか。これは総理大臣か農林大臣、大蔵大臣にお伺いしたいと思うのです。国民に国損を与えたのですから、これは必ず陳謝の意の文書を出す必要がある、国民と対話する意味において。佐藤さんはそうでないというとまずい。私は納得しない。党はどうか知らないけれども、私は、決算の審査、きょうは賛成をやりたくない、そのことをやってもらわない以上は。それだけの虚心さがほしい、いまの内閣に。繰り返しますよ。山は現実にこうだ、片柳新理事長が認めているように、農林中金の融資態度については間違っていたという事実は、これは法務省の結論。それに対して、糖業政策のミスリードについては、いろいろ事情もあるだろうけれども、そういう国損を与えた事実、その間には、にせ証書偽造行使がはさまりますよ。だから私は、いまとなっては明らかに国民に対して陳謝の文書を出すべきだと思うのです。いかがでしょう。

久保勘一自由民主党農林政務次官

○政府委員(久保勘一君) 先ほどもお答えを申し上げましたように、今回の共和製糖事件は、経緯にかんがみまして、私どもとしましても十分にその経過について反省をいたしておることは、申し上げたとおりでございます。そういう反省の上に立ちまして、具体的に、たとえば国有林でございますると、先般来御承知のように国有林の貸し付け、払い下げに対する新しい方針、政策を立てまして、それぞれ実施をいたしております。なおまた、必要な法律につきましては、その改正を検討いたしておるわけでございます。  なお、金融機関につきましては、先ほども申し上げましたように、貸し出されました債権の確保、なお今後の金融機関の体制、人員その他に対する体制につきましても、十分に検討をお願いいたしまして、それぞれの機関においてそれぞれ適切な措置を講じられておるように存ずるわけでございます。

大森創造日本社会党

○大森創造君 私は、その政務次官のお答えには満足しないんです。それは、それぐらいの措置を講ぜられるのは当然のことですが、一体去年の九月の段階でわれわれや、われわれの同僚議員がずっと山の問題を追及していった。そして、農林中金を追及していった。そしてついに、私も誤解された時期もありましたが、ついに政府は相当厚い冊子を出したはずですよ、異例の。これは私は国会史上初めてのことではないかと思うのです。お手元にございましょう、きっと。あの共和製糖事件について農林省と大蔵省、そのときの大臣は福田赳夫さんが大蔵大臣で、松野頼三さんが農林大臣でございまして、お二人の責任において異例の報告書を、分厚い報告書を出したのですよ。いいですか。それならば、あのときに異例のものを出すほどならば、現在、私は、現実に山の問題や金融の問題について国損を与えたのだから、詐欺にひっかかったのだから、それについて私は陳謝なり説明の文書を委員会に、委員会を通じて国民に発表すべきだと思う。そこらの責任はとってくださいよ。それぞれ栄転しているのだから、その当時に答弁された人は。まあ四割か五割かしらんけれども、のらくら答弁でございましたし、事実、私の指摘したとおりなんだから、これは私は異例の報告書を当時審議の過程で出したほどなんだから、いまの段階でひとつ福田幹事長、当時の大蔵大臣、松野頼三氏はいま選挙調査会長だ。まあ余談でございますが、政治資金規正法の問題がいまかまびすしい、審議会がああいう答申を出しましたけれども、その答申を受けていまの政府は、今度は何とかしょうということでやっているようでございますけれども、そいつをプッシュしたのはこの問題ではございませんか。私は端的にそうだろうと思う。その場合に、私は繰り返しませんけれども、異例の報告書を出すほどの重大事件であるということならば、一片の語句たる東京地検の終結宣言をもってしないで、ひとつ発表してくださいよ、少なくともわれわれ委員には、こういう全貌であったということを。そうしてこういう善後措置をとったと、農中はこういうことをやっております。農中はそういう文書を出してやっておりますよ。これはやっていただきたいと思う。これは政務次官でなくて、総理大臣と大蔵大臣と、それから農林大臣御相談の上、私の要望に沿っていただきたいと思う、何にも責任をとっていないのですから。これは行政的な責任は、政治的な責任はとっていない。それはひとつきょうはお答えはむずかしかろうから、政務次官なり、きょうは農林中金の片柳さんもお見えだし、大和田さんもお見えだから、関係者によって、政府の責任においてひとつ陳謝の文書なり、あるいは事件の全貌を発表していただきたいと思う。去年異例の報告書をやっているのですからね。だからいまやっていただきたいと思うのです。御相談いただいてそういう方向に持っていっていただくように努力していただきたいと思います。

久保勘一自由民主党農林政務次官

○政府委員(久保勘一君) 先ほどから何度もお答えいたしておりますように、政府といたしましては、この事件の経緯にかんがみまして、遺憾の点は認めているわけでございます。したがいまして、金融機関に対しては適時適切な指導をいたしまして、債権の確保並びに金融機関の事務的機構上の体制強化について指導をいたしてまいっておるわけでございます。なお、直接責任のありまする国有林野の問題につきましては、御了承のとおり、その後国有林の貸し付け、払い下げ等に対する厳密なる規制を行ないまして、今日に対処いたしておるわけでございまして、それらの対処によりまして、私ども政府は、この問題に対する責任を感じておると、対処しておるということを御了承いただきたいと思うわけでございます。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 関連して。決算委員会にかかわらず、各委員会においても、たとえば問題に関係あるということで、証人喚問をする場合には、証人は宣誓をして、虚偽の答弁をしたり、でたらめな答弁をしたような場合は云々ということがあるわけです。ところが、政府委員という肩書きあるいは参考人、まあそれぞれあとになって見るというとつじつまが合わぬ、でたらめな答弁ともいわれるようなことをやってきておって、それが一体そのままでいいものかどうか。私は単にこれは陳謝だけでは済まぬと思うのです。たとえば十万坪何がしについて、そういうことについては倍以上に測量の地図が出ているじゃないかといったって、そういうものはありませんと答えている。そのほか、これに類することは一ぱいあるわけです。これは速記録を見れば明確になるわけでして、これはきょう総括するわけですが、参議院における決算のあり方として、これから当時答弁した人をここへ出してきて、そうして事実と照合して、あるいは精神鑑定をしなければならぬ。今後そういう政府委員だったら、これは信憑を置けないということになるわけです。これはでたらめ答弁で何でも過ぎるということになってしまったのでは、これはたいへんなことなんだ。だから証人の場合には証人宣誓をするけれども、一体政府委員とか、ここに政府を代表して答弁するとか、当該のそれぞれの団体として答弁をする国会の場におけるインチキなものは、明確になったときに一体これはどうするのかということを考えたときに、いま大森君は陳謝と言うが、陳謝だけでは私は済まぬのじゃないか。取り消しするにしたって、初めから最後まで、半分以上でたらめな答弁ということになれば、取り消したならばこれは収拾つかん。だから私は、そういう点で、これは政務次官ではなくて、これはあとで、きょうは総括するけれども、この問題は、これから政府の態度が明確でなかったら、一つ一つ速記録にのっとってきてもらって、これを照合して、一体そのときにこういう事実の隠蔽とか、偽りの答弁をしたということについて、当然責任の追及をされなければならぬと思う。その結果責任を負ってもらわなければならぬと私は思うのです。そういう点について、私は、決算委員会として決算委員長にお願いするのは、今後もそうだけれども、その場限りの適当な答弁ではなくて、明らかにうその答弁、インチキな答弁ということになるならば、これについての責任の所在というものを明確にしてもらわなければ、決算委員会はあってなきがごときものだというふうに私は考えるわけです。だからそういう点で、いま大森君が言ったように、陳謝の問題はさりながら、具体的に今後いいかげんな答弁なり、インチキな答弁をしたときは、決算委員会としてはその責任を追及する、その問題はここで明確にしておきたいと思う。これは答弁は要らない。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 関連して……。

亀田得治日本社会党

○委員長(亀田得治君) 簡単に。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 いまの問題と関連するけれども、やはり決算委員会の権威の問題です。もう一つは、国民に対する責任です。実際は何ら問題が解明されていないんだから、その上に立って依然として暗黒なんだ。そういう点から言えば、いま岡君から発言があったように、これは責任をあくまで明確にするという努力を当委員会としてはやってもらいたい。そこのところは新決算委員長の精力的な運営を切望し、陳謝ということばがあったが、その陳謝は、当然いまのようなはっきり責任をどうするかということを含めたそういう陳謝を出すべきだ、私はこのことを要望しておきます。

亀田得治日本社会党

○委員長(亀田得治君) ちょっと委員長から申し上げておきますが、ただいまの岡君の発言、これは国会の審議という立場から見て非常に重要な問題だと思いますから、理事会のほうで検討して善処をいたしたいと考えます。

大森創造日本社会党

○大森創造君 岡さん、岩間さん、それから委員長のいまの発言で私は了承いたします。そうあるべきだと思います。ばれなければそれでほおかむりしようという態度が終始見えますが、日本の国会は今後何十年も続くことでございましょうから、そういう審議をやっているのでは決算委員会の意味がない。ほかの委員会も同様だと思う。決算委員会という決算審査の場でそういうことがあるとするならば、これは問題だ。これ以上は触れません。いまの三人の方の善処におまかせします。  その次に申し上げますが、自治省に届け出ればそれでいいのか、相澤重明君に聞いたのですけれども、いまからひとつ自治省のほうに届け出たらどうかというお話を伺っているのでありますが、私は調べてみるとふしぎでしょうがない。法の盲点だと思うのです。糖価安定法、甘味資源何とかという法律ができて、共和製糖並びにぶどう糖工業会並びに砂糖業界にとって、この法律が通ったほうが都合がいいという場合に、要所、要所に政治献金が流れている。決して私のところにきていない。要所、要所です。私は調べてみると、自治省のほうに届けたのを見ても、重要な段階に、重要なポストのところに金がいっている。それを自治省のほうへ政治資金規正法に基づいて届けてあれば、法律的に形式的には問題にならないことになっておりますね。それが何億あるかわからない。これはいま政治資金規正法の問題で盛んにやっておりますけれども、あと五年か十年たったらこういうことが問題になると思うのです。素朴な国民感情として、私の感情は何としてもうなづけない。自治省に届け出ればいい、それは形式で済ませる、政治家としての道義上それで済ませるものであろうか。五十万、百万、五百万、一千万という金が全然意味なく業者から、しかも赤字の会社ですよ、農林中金をだまして詐欺しなければ立ちいかない会社ですよ、その会社から農林行政に詳しい実力者のほうに無雑作に何十万も、多きは一千万という金が、法案の曲がりかどのあぶないときにいっているのは私にはわからない、私のようなしろうとの国会議員には。そこで私はこれ以上言いませんけれども、裏金もあるでしょう。裏金の一部がいま東京地検で問屋になっているでしょう。国民の納得しないのは、私がいま申し上げているその点であります。自治省に届け出さえすれば何千万もらってもいいんだから、しかし、それはいま申し上げたとおり、重要な段階の曲がり角にくるとそういうふうなところに金がいっている、といういきさつにかんがみて、しかも、共和製糖が四苦八苦の会社であって、ずっといままでの経過から見て、この金は返すべきだと思う。その辺の道義心が私は政治家に必要だと思う。自治省に届け出さえすればいいわということで済まされる問題ではない。これは国民感情からいってどうしても済まされない問題であるから、これは私は共和製糖に返す、というよりも共和製糖にかわって農林中金なり公庫のほうに代位弁済をすべきだと思う。そうあってしかるべきだと思う。そういう作業は、事務は政府としてはむずかしいと思うが、一応この委員会でも私はこのことを明言しておきます。これが政治家として当然の態度だろうと思う。相澤重明君が幾らですか、百五十万円ということで、これは潔白になるかもしれませんよ。何千万円という金が送られて、某有力なこの事件の中心的な人物のところには——黒い霧解散というのは共和製糖事件と田中彰治事件でしょう。そのときに、逮捕前に菅貞人が五百万円持っていっている。だから推測にあまりあるわけです。その前に関係者は自動車を乗り回しておる。その他いろいろなことがある。それが地検のほうに暗に漏れて、これが国民感情として私にとっては何ともふに落ちない。これは返すべきだと思う。そういう発言をしておきます。  その次に再建の問題に移りますが、第一糖業というものを設立することによって、そうして再建しようということですが、私はこれは結論的にいって無理だろうと思います。共和製糖という会社を引き受けて、しかも農林中金や政府、農林省の立場からすれば、共和製糖じゃなくて第一糖業という、こういう名目を変えた会社を発足させることによって、無理をして、経済性を無視してもこういう会社を発足させなければならないという政府、農林省、農林中金や公庫のほうの関係者の気持ちはわかるが、これはなかなかむずかしい問題だと思います。大ざっぱな質問で恐れ入りますが、再建の先行きの見通しはどうですか。

久保勘一自由民主党農林政務次官

○政府委員(久保勘一君) 御了承のように、第一糖業は共和製糖の共和グループに対する債権の確保をはかるという観点から、関係者の間で協議がととのいまして設立されたものでありまして、三月に登記を済ませまして、五月から一部を操業しておる事情にございます。御了承のような砂糖が国際的な国内的な状況等にもございますし、また、この会社が共和製糖それから共和グループの大きな債権をかかえていかなければならぬというような事情もございまして、長期の見通しについては、なかなかこれが的確に、確実に回収できるものであるかどうかということについては、今日的確に長期にわたって判断することはむずかしかろうと思います。しかし、短期的な観点に立ちますれば、いろいろ関係者の間で今後の事業運営等についても協議をいたされておるようでありますので、私どもといたしましては、債権の確保をするという立場から、この会社の運営がりっぱにまいりますようにいたしてまいりたい、かように存ずるわけであります。

大森創造日本社会党

○大森創造君 時間がありませんから。私はさっき申し上げたように、共和製糖事件というものがばれたから、こういう経緯であったから、どうしてもやはり農林省や農林中金、公庫なり関係者のほうは、第一糖業というものを創設して、つじつまを合わせたいという気持ちはわかるけれども、私はちょっと再建はむずかしいだろうと思うんですよ。つぶれるんじゃないかと思うのです、普通の事業の関係から言えば。それはともかくとして、現在細島コンビナートを賃借りの状況にしておりますね、第一糖業が。なぜ賃借りの状況にしておくのか。これは共和グループから買い上げなければいけないと思うが、綱島コンビナートというものを。そういう作業が手っとり早く行なわれなければならないと思う。簡単にお願いしたい。

久保勘一自由民主党農林政務次官

○政府委員(久保勘一君) ただいまの点については、政府委員より答弁させます。

大和田啓気農林省農林経済局長

○政府委員(大和田啓気君) ただいまのところ賃借りで操業を始めておりますが、両者の話し合いで、大体今年の九月一ぱいには買い取りの予定になっております。

大森創造日本社会党

○大森創造君 時間がありませんから。私は三十億という主張をしたが、菅貞人のほうは三十六億と言っておる。そこに六億の差がある。しかし、菅さんのほうの顔を立ててはいけない。細島コンビナートの金というのは、農林中金やその他政府関係金融機関からそのほとんどが出ているのだから、三十六億でも三十億に売買されようと、その建設資金は、いままでの経緯にかんがみて、因縁つきの金であることは御承知のとおりです。ここで聞きたいのは、三十億あるいは三十六億の積算の基礎だ。のれん代とか、土地の値上がり代とかを積み重ねることはまかりならぬ。時間がないから包括的に申し上げますから、御研究いただきたいと思います。というのは、農中が菅一味から詐欺にかかった金額は十三億で、細島工場の売買が三十億であろうと、三十六億になろうと、農中金庫に対する共和製糖の責務の肩がわりなんですよ。共和製糖の菅貞人のほうは、農林中金その他のほうに借金がある。それを細島工場を第一糖業に売ることによって肩がわりをしようということなのです。その中で私が調べたところでは、詐欺罪で問われている金額の十三億というものを、三十億でも三十六億でもよろしいから、話がまとまれば優先的にこの十三億を肩がわりさせる、すなわち、詐欺罪に問われている十三億を支払ったことにする、そして公判を有利に展開しようという意図が見えるわけですよ、菅貞人のほうに。この点についてはどう思うかということと、共和製糖の株式は現在だれの手にあるのか。そして、その処分はどうするのか。さらにこの第一糖業の企業の主体はどこにあるのかということをお尋ねしたいと思います。

久保勘一自由民主党農林政務次官

○政府委員(久保勘一君) 政府委員より答弁いたさせます。

大和田啓気農林省農林経済局長

○政府委員(大和田啓気君) いま三十億あるいは三十六億というような評価のお話がございましたけれども、内々の話でございまして、私どもまだ聞いておりません。というよりも、幾らで買うかということはこれから先の大問題でございますから、その点はこれからきめられるべき性質のものでございます。  なお、第一糖業の大きな株主といたしましては、東食、東綿あるいは最近代物弁済で農林中金が四億ほどの株式を取得しておりますが、中金あるいは大和証券、大洋漁業等二十社程度のものが株式を保有いたしておるわけでございます。

大森創造日本社会党

○大森創造君 一言で終わります。

亀田得治日本社会党

○委員長(亀田得治君) これを最後に……。

大森創造日本社会党

○大森創造君 いままで申し上げたことと、それから大沢金融公庫総裁にも実は質問が残っておりますが、冒頭に申し上げましたように、私は、総理大臣と当時の田中大蔵大臣、松野農林大臣に質問したかったんですが、きょうは新委員長のもとで申し合わせどおりに質疑するということだから、本日は一応これで打ち切らざるを得ません。しかし、きょうの答弁では決して満足いたしません。佐藤総理大臣がおいでになったらさっきのことも聞こうと思った。しかし、時間がありませんし、同僚議員の手前、これで打ち切っておきますが、後の機会に総理や関係各大臣にお伺いしたいと思いますし、あなた方は私の質問の要旨を聞いたはずだから、あとで総理や関係大臣にお話しになって、岡委員や岩間委員また委員長の言うたことは、われわれの全部の意見でございますから、この事件の会議録に載っている政府答弁の真偽の確認の問題や、その他の問題の扱いについてひとつおはかり願いたいということを一言申し上げて終わります。

久保勘一自由民主党農林政務次官

○政府委員(久保勘一君) ただいまの質問につきましては、先ほどのお答えのとおりでございます。

亀田得治日本社会党

○委員長(亀田得治君) それでは総理が出席されましたので、これから総理に対する質問を行ないたいと思います。  まず、総理に対する質疑時間は、答弁時間を含めて一時間、こういうことで委員長、理事打ち合わせ会で決定いたしておりまするので、非常に窮屈で恐縮だと思いますが、委員の皆さんに御協力のほどをお願いいたしますし、また、答弁される総理のほうでも、中身は十分含めて、しかも簡潔にお願いをいたしたいと思います。

大橋和孝日本社会党

○大橋和孝君 それでは総理に対しまして、一年間三十九年度の決算が行なわれた締めくくりの総括として二、三点を問いただしたいと思います。  政府においても、また国民一般の関心によりましても、この予算に比較して決算が非常に軽んぜられておるという感じがいたしておるのであります。予算と決算は、これは表裏一体のものでありまして、特にこの決算の審議の過程においていろいろな問題点を討論することが、この予算を十分に執行されておるかどうか、あるいはまた将来どう政策に反映さしていくかということがうかがわるべき非常に重要な審議だと考えております。このような問題に対しまして、この決算の重要性に対して、政府は、 はいかような所信を持っておられるのか、これを一点伺いたいと思います。  第二点は、総理の出席時間あるいはまた各大臣の出席時間が非常に少ないので、そして締めくくり的にももっともっと総理の考え方、政府の責任を持っておるところの総理がいかような観点を持っておるかという点についても、十分に討議をさるべきだと思うのであります。そういう観点で、総理は、こうした決算に臨む時間に対しても、どのように考えておられるのか、あわせてお答えを願いたい。

佐藤榮作自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) 大橋君にお答えいたします。  私も、この決算委員会の重要性、これは大橋君いま御指摘のとおりのように思っております。全然同感でございます。したがいまして、私もできるだけ都合をつけまして出委員会には出席するつもりでおりますし、また、各大臣にもぜひ出席するようにと督励しておるような次第でございます。新委員長のもとにおきまして、りっぱな決算委員会が成果をあげられるように、政府ももちろん積極的に協力というよりも骨を折るつもりでございます。

大橋和孝日本社会党

○大橋和孝君 それからこの三十九年度の決算につきまして、一年有余にわたって委員会で審議が行なわれたのでありますが、検査院の検査報告に批難されたところの件数は六百六十四件、金額にいたしますと十四億八千万円であります。このほかに、会計検査院法第三十四条または三十六条に基づきまして、是正、改良するところの処置を要求した、または法令、制度もしくは行政に関して改善の意見が表示されたものが十六件あるわけであります。これらの批難事項また処置要求あるいはまた改善意見表示、これらに対して、検査の実施割合から見ますと、まだまだ私は氷山の一角にすぎないと、こう思われるのであります。このような事態を政府といたしましてはいかように反省をし、また、これが防止策あるいはまた将来における財政の運営の改善について、いかような所信を持っておられるのか伺いたい。  第二点、もう一つ、もう時間がありませんから、かためてお聞きをしたいと思いますが、当委員会の審査の過程において、国有財産の管理処分の不当事態が明らかになっております。たとえてみますと、国有財産を売却した場合の評価が非常に廉価でありまして、しかも、売却の行なわれた後に間もなくその買い受け人がこれを高い値でもって他に転売しております。あるいはまた国有財産を売り払うのに特定の相手方、特に随意契約によって行なわれている場合が非常に多いことであります。このような事態が非常に活発に論議されたのでありますが、この論議に即応いたしまして、政府においても国有財産の管理処分の方式について改正を行なわれたと聞いております。政府は一体この改正でもって万全を期することができると考えておられるのか、あるいはまた今後この国有財産の管理、処分、運営と、こういう問題について政府はいかような所信を持っておられるのか、この二点について、つまびらかにお答えを願いたい。

佐藤榮作自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) 毎年のことでございますが、会計検査院から指摘される事項あるいは批難される事項、またさらにはなはだしきは不当あるいは不正、それらの事項が、抜き検査にかかわらず、なかなかその数が減らない。まことに私どもは、政府といたしまして残念に思っております。ことに国民のとうとい税でまかなわれるこの国家の歳出が、ただいまのように抜き検査であるが、しかも、多数のものが不当不正だということで指摘されるということは、何とも国民に対して申しわけがないことだ、かように思っております。そういう意味で、各省におきまして一そう綱紀の粛正をはかるとともに、同時に、事務になれるように、そして税がりっぱに使われるように、一そう注意をしておる次第でございます。しかし、なかなか十分の効果がまだまだあがらない。ときに批難件数などもふえることもございますし、そういう意味でほんとうに私どもも責任が重大だ、かように痛感しておるような次第であります。この上とも、積極的にこれらに対する対策を立てていきたい、かように思っております。  第二の、国有財産、これはたぶん主として不動産に関する問題だと思いますが、国有財産の処分についていろいろ問題が起きている、これも御指摘のとおりであります。本来、私が申し上げるまでもなく、国有財産そのものはいわゆる国民のものでございます。したがいまして、この国有財産を管理し、同時に、それを処分するにつきましても、絶えず国民の利益ということを念頭に置かなければならない、この点で徹底すれば私はよほど変わってくるんじゃないだろうか、かように思います。この詳細等については、それぞれの担当の責任省におきまして、国民のために、国民の利益になる、そういう方向で管理し、同時にこれの処分をする、こういうように注意をしておる次第でございます。したがいまして、大橋君のただいま言われます点について、あるいは抽象的な答弁になったかと思いますが、これらの具体的なことについては、各所管省の説明をお聞き取りいただきたいと思います。

水田三喜男自由民主党大蔵大臣

○国務大臣(水田三喜男君) いま御質問の点、転売によって受益をするものがあるというようなことにつきましては、今後国有財産の処分をするときに転売の制限、用途の指定とかいうものを行なった場合には、これをはっきり登記する、そうして善意の第三者も十分この登記がわかるようにしておけば問題が起こらないだろうと思います。いままではこの登記がはっきりしていませんでしたために、善意の第三者として国がどうにもならなかったという事例が多うございますので、これをはっきり登記して公示するという改善措置をとりましたので、これによって、こういう制限がついておったことは知らなかったといって済ますとか、こういうようなものは今後絶滅されることだと思っております。

大橋和孝日本社会党

○大橋和孝君 特にこの国有財産の管理あるいはまたその運営に対しましては、いま総理並びに大蔵大臣からのお話がありましたが、これはしかし非常な大きな問題でありまして、国民は非常に大きな関心を持っておるわけであります。これでよかろうというのではなかなか相ならぬのであって、具体的に、そしてまた細密にこの問題については十分な考慮をひとつ必要とするので、御配慮を願いたいと思うわけであります。  それからまたこの決算の面についてみますと、社会保障費というもの、あるいはまた公費の比率が非常に少ない、一方には、何と申しますか、自衛隊の非常に膨張する傾向なんかを見ますと、私は、ただ一つの例をとって申すならば、中小企業の公団でもって融資をしておるその額が、非常に不用額が今回多かったので、私はその所管に対して指摘をしたのでありますが、そこの過程の中におきましても、答弁の中で、やはり融資をする相手が非常に経営基盤が弱いので、その融資を何と申しますか非常に不安定だからしないのだという答弁があった。私は非常にこれは大問題であるとそのときに感じたのでありますが、たとえば中小企業がたくさん倒産しておる中で、助けるのはそうした国がしなければ、市中銀行ではできないわけでありますから、そういう観点からも、私はこのこうした決算面から見まして、特にそうした政策に対して、総理並びに大蔵大臣はよほど決心を持っていただかなければ、いわゆる弱いものを助けるところは国で最後に責任を持たなければならないと思うわけでありますが、そういう観点についてもひとつ御所見を伺っておきたいと思うのであります。  それからまた、もう一つ同時にお尋ねするのは、公社、公団あるいはまた事業団、こういうようなものがたくさんありまして、いままで非常に参議院のほうでも問題になっておったわけでありますが、私はこの決算を通じてみまして、このような公社、公団あるいはまた事業団、そうしたものがたくさん乱立をいたしておりまして、そこの中でもいろいろ検査の結果注意を受けておるものなどたくさんあるわけであります。この中を見まして、私は、もっとこの公社、公団の形態を統一すべきだ。特にその中で問題に思いますのは、十八くらいの特殊法人として出ておりますところの公団とかあるいはまた営団とか事業団とかいうものがあるわけでありますが、これはもう大体そのつくられた目的がほとんど済んでおるにもかかわらず、まだそれが整理をされていない。あるいはまた現在の状態ではもう臨時行政調査会のほうからもいろいろ意見具申がされておるという問題がたくさんあるわけでありますが、こういうものがないがしろにされておるという点も非常に私はまた問題であると思います。それからまたたくさんのこの団体が、おのおのの別個の立場でこれが運営されておる。ですからこの間問題になったように、その報酬の点におきましても、あるいはまた退職金の問題についても出ていたようでありますが、私は、もっとこういうものに対しては総理大臣としては、公団に対して、あるいは公庫に対して一つの大きなスケールのもとに総裁という者を置いて、そして各公団がそれの一つの配下におさまる、そしてお互いのその流通も一つの組織の中につくられていくというような形で、もっと統合といいますか、運営の統合を考えたならば、もっとむだが省けるのではなかろうかと考えるわけであります。こういう点につきましてもひとつ御所信を伺っておきたいと思います。

佐藤榮作自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) 予算は、御審議をいただいたその結果、これがその目的のために正しく使われるということが必要だ。そういう意味で決算は、その不当あるいは不適当な、あるいはその他指摘事項、それぞれ分けて予算のあとを決算で見ておるわけであります。その際に同時に、不用というか不用額、これをやはり決算としては大きな柱として実は注意しておるわけであります。私は、政府といたしまして、御審議をいただいた予算、もちろんその金額をこして支出すること、これはできませんが、しかし、せっかく御審議をいただいたもの、それがその金額まで使えない、こういうことは政府としてたいへん私は恥ずべきだと、国会に対しても申しわけのないことだと思います。しかも、ただいまの不用な額として相当あげられましたものが、たとえば中小企業の設備資金のように、もっとほしいと言われる、そういうような項目のものに逆に不用額が出ておる、こういうことはまことに残念なことです。しかし、これは事務当局からもおそらく説明したと思いますが、それぞれの理由がある。したがいまして、今回のこの不用額が出たことは、これはやむを得なかったと思います。一口に申せば経済の発展、それにやはり中小企業がなかなか足並みがそろわなかった、こういうことで、そういう意味で設備資金なぞを少し手控えた、で、これが不用になったということのように思います。でございますが、今回のことは、これは許されるにいたしましても、今後予算が適正に使われたかどうか、こういう意味からは、不当なものはもちろん、また不正のものはもちろんでありますが、同時に、不用になった不用の額、これはやはりトレースしていくことが当然のことだと、かように思いますので、私どもも、政府としてもこれは十分注意するつもりでございます。御指摘があったとおり考えたいと思います。  また、公社、公団その他事業団等について、これはもう全般といたしまして最近は非常にふくれ上がったと、こういう意味で行政管理庁なぞは、公社、公団の整理をしろ、統合をしろ、これがただいまの臨調の方向でもございます。したがいまして、この整理統合等についても、政府は特段の留意をしておるわけであります。近く全般についての調査を終えますから、その暁におきましては、本格的に整理統合の方向で私ども積極的に前向きで取り組むつもりであります。そこで、ただいま御指摘になりましたように、まだ公社、公団、事業団、それぞれが管理者の名前もまちまちだと。さらにまた俸給等にもなかなか均衡を得ないものがある、退職金に至ってはどうもなかなか納得いかない、こういうような御指摘がございますので、これらの点も、整理統合と同時に、国民の納得のいくような方向でこれを組織づける、そうして総合的運用に効果をあげるようにいたしたい、かように思います。

大橋和孝日本社会党

○大橋和孝君 ちょっと時間が制約されておりますので、たくさんお聞きしたいことがありますが、もう一点だけお伺いしておきたいと思います。  それは会計検査院のあり方でありますが、どうも一般に考えてみますと、大蔵省のほうにおいて出身の人が多くって、しかも、各公団あるいはまた公庫なんかを転職されて、そしてそういう方が会計検査官となられると。今度会計検査官をやめられる方も、あるいはまた新しくなられようとする方も、そういうふうな経歴があるように考えるわけでありますが、私は、ほんとうにこの会計検査官というのは、身分も保障され、あるいはまたそういうような意味で確立した業務をできるようにはなっているということは十分承知はいたしておりますが、経歴的にそういうような方が入ってこられて、私は会計検査というものが十分に行なわれるというふうなことを——実際行なわれておるとは思うが、やはりこれに対して一つの疑惑が生じてくることも一面にあろうと思います。こういう点から考えまして、私は、総理に対して、今後この会計検査院の機構についてどのように考えられるのか、一応所信を伺っておきたい、こういうふうに思うわけです。

佐藤榮作自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) 会計検査院の人事が、どうも会計検査院あるいは大蔵省あるいは国会のひとつ株のように実は見ておるわけじゃございません。これは御承知のことだと思いますが、私どもは、政府機関並びに公社、公団等におきましても広く人材を求め、そして所期の目的を達するようにするつもりでございます。ただいま別にそういう一つの役得というようなものがあるわけじゃございません。どこまでも適材適所、広く人材を求める、こういうことでなければならぬと、かように心得ております。

大橋和孝日本社会党

○大橋和孝君 いや、もう少しつけ加えて。私の聞きたいと思う点は、会計検査官が、まあごまかしとは言わないけれども、そうした答弁の中に非常にこちらが受ける感覚ではあいまい性があったりして、私はそういうことか非常に——まあたとえば共和製糖事件の審査の際にもあったように思うわけでありますが、そういうことに対してはもう少し、総理としては、それに対して、どういうふうな受け取り方をしておるわけですか。

佐藤榮作自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) もちろんそれぞれの機関のそれぞれが権威を持ちまして、そして事に当たらなければ十分の成果はあがらないのであります。だからそういう意味で、この会計検査官、その職務は非常にはっきりしておりますから、権威を持って事に当たってほしいと思います。

小野明日本社会党

○小野明君 初めに、私は同和問題についてお尋ねをするようになっておるのでありますけれども、先ほどの大森委員の発言等に関連をいたしましてひとつお尋ねをしておきたいと思うのですが、政府側の答弁の中に虚偽があったり、あるいは非常に信憑性のない答弁があるわけですね。この問題について、総理としてはどのように処するのであるか、お気持ちをまず伺っておきたいと思うのであります。

佐藤榮作自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) ちょっと私お答えするのに困りますが、信憑性がないと言われるが……。

小野明日本社会党

○小野明君 虚偽、またはうそです。

佐藤榮作自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) 虚偽またはうそ——そういうことはまずないだろうと私は思いますが、皆さん方もそういううそをそのまま済まされぬだろう。だから政府——これはもうここへ出てまいります者は、ほんとうにありのまま真実を答えるということだろうと思っております。

小野明日本社会党

○小野明君 事実あったのでありますから、その点十分ひとつ戒めておいていただきたいと思うのであります。  それから同和問題についてお尋ねをいたしますが、この問題につきましては、昭和四十年の八月に、同和対策審議会から答申がなされている。それ以前から多年にわたりまして審議会が調査検討をした結果を発表いたしたものであると思うのであります。さらに、この答申を受けまして、昨年、四十一年の二月に、衆院の予算委員会あるいは本会議におきまして、この完全実施についてのいろいろな質問がなされておるのでありますが、これについての記録を見ますと、総理もなかなか熱意のある答弁をなさっておるのであります。その中で一点不審に思うといいますか、所信をただしておきたいと思うのでありますが、この完全実施につきまして、同和対策特別措置法、これを早期に提案をするという態度に変わりはないのであるかどうか。そしてまた昨年の本会議の答弁によりますというと、少なくとも二月末までには提案されておらなければならないような御答弁だと思うのでありますが、いかがお考えになっておるか、お尋ねをしておきたいと思うのであります。

佐藤榮作自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) 前の、最初の小野君のお話、私はよもやこの席で虚偽を言うようなことはないと思ったからああいうお答えをいたしましたが、なお、たいへん御注意がございましたので、十分それらの点については、事務当局はもちろんのこと、各大臣とも、真実をお答えするように一そう努力するように注意いたします。  また、ただいまお話がありました同和対策の問題であります。この問題は、私は、衆議院におきまして、社会党の八木君や多賀谷君等にもお答えしたのでありますが、この問題、たいへんいままでは超党派で順調に進んでいる、かように思っております。私はそれはたいへんしあわせだと思ったのでありますが、ただ問題は、同和対策という——まあ同和ということばを使うのがいいかどうか、いま時分にまだそういうことばを使わなきゃならないのか、こういう意見が出ておるのです。そういうことで、この問題がただいまちょっと足踏みしている。そしてしかも、これを長期計画に乗せて、そしてこの対策を立てるべきじゃないか、そういう意味の特別立法すべきじゃないか、こういうようなお話でございます。私は、いま超党派で各党でせっかく話がまとまっておるのでありますから、そのことばだけの問題で、こういう事柄が行きどまりをしないように、妥結すべきじゃないか。それよりもできるだけ早く妥結して、そうして地域住民のしあわせのために、また近代的な集落をつくるような、そういう方向に進めるべきじゃないだろうか、かように私思っております。ただいまお話のありました同和対策審議会等におきましてもいろいろ検討しておるようですから、その答申を得た上で、これはもう事前に超党派で各党で話し合っているようですから、この形を変えないでぜひつくりたいものだと、私はいまなお同じ考えであります。

小野明日本社会党

○小野明君 時間がありませんので、これで終わりたいと思うのですが、なるほど総理の言われるのは、この問題に対する基本に触れる問題であろうかと思うのであります。問題がそれだけであるとしたならば、私は総理の御努力によって早期に解決をみるものではないかと思うし、先ほど御質問を申し上げましたのは、特別措置法の提案がいつになるのか、この点をお尋ねをいたしておりますので、端的にひとつお答えを願いたいと思います。

佐藤榮作自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) ただいま申し上げるような状態で足踏みしておりますが、私は必ずこれは早く片づくだろう、かように思います。次の国会——この国会は無理ですが、四十三年にはぜひともそういう方向に解決するように私も骨を折りますから、どうか皆さん方にもよろしくお願いをしておきます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 時間が非常に短いので二点にしぼって総理の答弁をお伺いしたいと思います。  その第一点は、先般の予算委員会で総理の答弁をわずらわしたベル福祉協会の問題でございますが、そのときに事態もお話を申し上げましたように、一般番付金あるいは国庫の補助金あるいは競輪等の補助金等を得て、その総額が約一億、さらにまた社会福祉事業関係の融資を受けて設立された、ろうあ者関係の長年待望しました会館が二億数千万円の負債をかかえて現在経営が行き詰まっている。これはろうあ者の福祉の問題にも関係する問題ですから、総理のほうも鋭意この問題の解決をはかっていただきたい、こう私のほうから要望をし、総理のほうからも、事態が非常に重大だから、調査してその方向に沿って善処するという答弁がありました。その後どういうふうに経過をたどられて総理の耳もとにその処理の状態がお入りになっておりますか、その点をお伺いしたい。

佐藤榮作自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) いま二宮君が言われるように、あのベル協会、これは相当の負債を持ち、また経営も非常に苦しい状態であります。そこで、厚生省は積極的に指導しておる最中でございます。いましばらく時間をかしてくれというのが厚生省の言い分でございますから、私は、設立の当初からただいま申し上げるように問題をかかえておりますから、それはひとつ明るく堂々と処理するようにということでただいま指導しているような次第でございます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 この問題につきましては、先般六月の初めですが、ろうあ者の団体が松山市で会合を開きまして、ろうあ者の団体の中で、設立の当初の目的と反するじゃないか、調査委員会をつくろうというふうな非常に熱意を示し、心配をしております。先般も申し上げましたように、設立の趣旨がろうあ者の会館、こういう趣旨でございますので、まだ一ヵ月、何か伺ったところによりますと、まだ領収書との突合が終わってないものでございますから、総理のほうで厳重に督促をしていただいて、早く解決をし、ろうあ者の明るい顔が見られるように善処をしていただきたい、これは要望を含めてお願いをしておきます。  それから第二点ですが、これは総理も御承知だろうと思いますが、郵政職員で退職給付とかあるいは災害給付というものを目的として郵政互助会というのをつくっているそうでございます。郵政大臣の監督下にある財団法人になっておりますが、伝えられるところによりますと、総資産が約三百億円、そしてその運用が、非常に現下のきびしい金融情勢の中で運用の面で、若干の心配もなきにしもあらずというふうな状態と聞いております。特に私、総理に総括的な御答弁をいただきたいのは、そういう郵政職員でつくりました互助会が、町の金融機関が割引をしました手形を再割引する、そういうふうな資産の運用をするということが、はたして妥当かどうか、あるいは公益法人は貸し付けをやってはならないと、こういうふうな寄付行為、定款に規定があるにもかかわらず、会員外に貸し付けをして資産の運用をはかっておる。巷間まま問題になっておりますが、このまま放置しますと、どうも資産の元本の保証がむずかしいんじゃないか、こういう点、それからまた貸金業法に違反する疑いが出てくるんじゃないかという点、さらにまた郵政職員がつくりましたそういう互助会が、町の金融機関の手形を再割引するというのが、性格上妥当かどうか、こういう問題が出てまいります。総理が退席されたあとで、郵政大臣に具体的な問題で御質問をしたいと思いますが、総理も気にとめられて、この郵政互助会の今後の運営というものについて実態を報告を受けて善処していただきたい、これをお願いしたいわけです。いかがですか。

佐藤榮作自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) 私、かつて郵政大臣をいたしまして、その当時多数の従業員がいるにもかかわらず、鉄道の外郭団体みたいなものがない。当時私は郵政にも弘済会をつくるがいいというので実は弘済会をつくらしたのでございます。ただいまの郵政互助会は弘済会とどうなっておるかという問題、郵政大臣とちょっと耳打ちいたしますと、その弘済会とは別に互助会というものはできておると、こういうことでございます。これは互助会の運営について、ただいま二宮君はいろいろ疑問を持たれるようですが、しかし、これは郵政大臣がもちろん監督の地位にある、これはおそらく組合と両方でやるだろうと思いますが、そこらは、最高の責任者というものは郵政大臣ですから、郵政大臣に、間違いのないように指導すべきことを、よくお聞き取りのとおりでございますから、ひとつ気をつけてもらいたいと思います。私はその内容は詳しく知りません。

二宮文造公明党

○二宮文造君 もう時間ですからいいです。

瓜生清民主社会党

○瓜生清君 私も時間の関係で、総理に一点にしぼってお伺いいたします。  昭和三十九年九月に、臨時行政調査会の答申が出ておりまして、その中に公務員の定年制の問題があります。定年制は公務員の地位の安定とかあるいは定員、昇進等の計画的運用、公務員の中立性の確保等を目的として実施をしなさい、しかし、現在のような退職金あるいは手当のような現状では、早急に実施することが困難であるから、そういうものを整備しつつ、六十歳を基準にしてやったほうがよかろうと、こういうことが具申されておるわけです。ところが、翌年の四月に、政府の見解として、それには賛成であるという意見が表示されたわけでありますけれども、今日に至るもまだその具体的な点が明らかになっていないわけです。  そこで、私は総理にお伺いしますが、いま膨大な数をかかえております公務員のいわば行政府の最高の責任者である総理が、この問題を処理するにあたってどのような決意を持って、最終的にはいつごろ結論を出されるのか、それを尋ねたいと思うんです。私がなぜこういうようなことをお伺いするかといいますと、臨調が公務員の適正な規模と配置を要望してもっと合理化しなさいといっているにもかかわらず、逆に公務員の数がふえておる。また定年制の問題をあいまいにしながら、その反面ではいわゆる肩たたきという不明朗な人員整理のようなものが行なわれている、これは事実です。したがって、公務員の中には相当数、そういうようなことに対して不安な気持ちで働いておる者があると思うのであります。このことは換言して言えば、片一方では合理化というものがテンポがおそい、一方ではそういう、何といいますか、問題について明確な答えというものを出していない。このことは私、公務員の給与というものは国家の財政の中で相当大きくウエートを占めていると思うのです。いわば国費の乱費にも通じるのじゃないか、そういうような観点から伺っておるわけでありまして、明確なお答えを願いたいと思います。以上です。

佐藤榮作自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) 定年制の問題は、これはなかなか大事なことですが、簡単には結論が実は出ません。御承知のように、たとえば大学の先生の定年制、これなど考えてみまして、どうも一番働きの大事なときにもう定年がきてやめなきゃならぬじゃないか、こういうようなことを考える。また労務ばかりに従事する人たちの定年もなかなかきめにくい。もう一つ問題は、定年の問題と関連しての問題は給与の問題ですが、給与がいま年功加給だから、長くおれば給与はどんどん上がる、こういうたてまえのもとにおける、いま定年制云々と言われましても、なかなか結論が出てこないんです。これはそこで合理化をひとつやれという、こういうのが臨調の指図でもあります。しかし私は、これを全体をひっくるめてみまして、そうしてまあどういうのが一番望ましい姿なのか、そういうものも研究しなきゃならぬと思っています。しかし、早急には実は結論が出ない問題なんです。政府あるいは私の考え方、あるいはまた労働大臣などもしばしば発言いたしますけれども、どうもいまの制度のもとで直ちにこれをやるわけにいかない。そこで、いまお話、御意見を述べられました中に、やはり公務員の数が非常にふえてないか、あるいはまた公社、公団等の職員も数がふえてないか、いわゆる能率的な経営ということが十分考えられてないんじゃないか、こういう御指摘があった。そういう点については、まあいままでもぜひとも効率をあげるようにというようなことで、これは数だけの問題ではございません。機構そのものからもいろいろのくふうをする、あるいは事務の整理等についても、新しい処理方法をきめるとか、こういうようないろいろのくふうをしておるわけであります。ただいまお尋ねになりましたのは、最終的に定年制はいつから実施するか、こういうお話ですが、これはあまりお急ぎにならないで、私もじっくり検討はいたしますが、その結論をいま申し上げかねるということをひとつ御了承いただきたいと思います。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 端的にお伺いしますから端的にお答え願いたいと思います。  日米安保条約の極東の範囲がいま問題になっていますが、岸内閣当時の、フィリピン以北の日本の周辺というのが当時の政府の統一見解でありまして、それでこの統一見解をいまでも佐藤内閣はとられるかどうか、最初に簡単にお伺いいたします。

佐藤榮作自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) 統一見解を変えておりません。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 この統一見解は非常にこれは重大な意味を持っておると思うのですね。これは約一カ月にわたって安保国会で論議されました。なぜこういうことが論議されたかというと、もしも情勢の変化によってこの見解を変え、そうして拡大解釈をやってずるずる戦争にこれは巻き込まれていく、アメリカの核戦略体制の中にどんどんこれは入っていって、いつの間にか戦争のまっただ中に入っては困る、こういうことで、特にあの問題は、いわば歯どめの役割りを持って、日本のこのような戦争体制をチェックするためにつくられたものだと思うんです。この点は確認してようございますか。

佐藤榮作自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) 岸内閣当時きめました極東の範囲、これは私がそのまま今日も守っております。維持しております。ただいま言われるのは、これは戦争への歯どめだ、こういうお話ですが、私はこういう事柄も戦争に関係のあることだろうとは思いますけれども、何といってもわが国の憲法第九条、これは日本の、戦争に積極的に、戦争しないということ、これがもう何といってもはっきりした国策の決定でございます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 ところがですね、最近たいへんなことが起こっているわけです。これは衆議院の外務委員会でなされたことでありますけれども、こういうことを答弁しておるんですね、外務当局は。極東の範囲というのは安保条約の目的をうたったものであって、行動の範囲を規定したものではない、このような解釈を彼らが最近新たにやっておる。これは藤崎条約局長がやっておるわけですがね。そうしますというと、いま申しましたように戦争の歯どめ、チェックとして一カ月間論議し、政府が十数回も統一解釈を変えまして、最後に落ちついたのは、先ほど申しましたように、フィリピン以北の日本周辺、こういうことになっておるのでありますが、これが単なる目的である、そうして、行動の否定をするものでないということになりますというと、いまベトナム戦争でアメリカの戦略体制がますます強化されている。非武装地帯の爆撃ということが行なわれているエスカレーションが、世界の平和人民の要求にもかかわらず、どんどん強化され、北進もあり得ないというそういうところにはいない、そういう中でどんどんこれは戦争協力を要請されておるのがいまの姿じゃないですか。現に、日米安保協議委員会が最近開かれましたけれども、そこでそのようなベトナム戦争への要請、極東の範囲などということにこだわってはいかぬというような、そういう発言がアメリカ当局からなされたというような情報も伝えられているのであります。  そこで私は、そのことから考えますというと、この問題を総理がはっきりすることは必要だと思う。どうですか。外務当局のこのような答弁というものは、先ほどから私が念を押しましたこの総理の答弁によりますというと、明らかにこれは抵触をするものです。したがって、総理としてこの際はっきり外務当局に対して、このような解釈に対しては、明確にこれはやめさせるべきだというふうに考えます。どういうふうに総理はその点を考えておられるのか。私は、はっきりした態度を、いまこそ総理のこれは最高責任者としての明確な見解をここで出していただきたい。これは非常に重大な、いま答弁する焦点になっておるのじゃないかと思いますので、この点からお伺いしたい。

佐藤榮作自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) ただいま私は総理として、最高責任者として、はっきりしたことを申し上げました。どうか御安心をいただきたいと思います。ただいまのお話で、アメリカから何か日本の考え方を変えろ、そういうことを言われたんじゃないか、そういうことについてうわさが立っているというようなことを言われましたが、そんなアメリカがわが国に干渉がましいようなことは一切申しておりません。そんな事実は全然ございません。もしそういううわさを気にされるんだったら、総理は絶対にないと言ってはっきり断言いたしておるということで、そのうわさがないことだけははっきり申し上げます。

岩間正男日本共産党

○岩間正男君 これは否定してください、外務当局の考えは間違いですね。いいですね、その点は。ちょっといまの点確認してください。

佐藤榮作自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) もう一度言います。私の考えははっきり申し上げました。

石本茂第二院クラブ

○石本茂君 私は、しばしば政府において言われておりますところの健康保険法の抜本改正につきましての御見解を承りたいのでございますが、時間もありませんので、三つの点にしぼりましてお尋ねをしたいと思います。  その一つは、赤字対策でございますが、当年度の七百四十五億につきましては、臨時特例法などを目下提出されようとしておりますが、今日までに累積されました高額の一千八百八十三億というものにつきましても、抜本改正という次元においてはどのように対策されようとしておりますのか。  それから二つ目でございますが、これも一ただいま申しました、提出されようとしております臨時特例法案を見ておりますと、医療費の値上げが出ております。この医療費の値上げにつきましては、診療報酬の適正化の一環として考えておられますのかどうか、その点をお聞きいたしたいと存じます。  三つ目でございますが、これは医療保険の抜本改正ということになりますと、その上台でもありますところの現在の医療制度につきましても、同時に根底まで掘り下げて検討されますのかどうか。この三点をお伺いいたしたいと存じます。

佐藤榮作自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) この医療保険について赤字のありますことは、御指摘のとおりであります。これはもう板本的に根本的対策を立てなければならない、そういうものだ、かように思います。そこで政府は、そちらのほうからお話ししたほうがいいのかもしれませんが、累積赤字をはじめ、また医療費の適正化、薬価その他、それぞれ抜本的にこの問題を解決しなければならない。ところが、この抜本的な解決をするには、非常に広範にわたります。したがいまして、そう短時日の間にこの結論は出ませんし、また結論が出ましても、この抜本対策だというので全部を同時に実施することは、これは困難だと思います。そこで、まず第一に方向をきめて、抜本対策をきめて、その方向でその中身を順次適当な方法、方向で実施していく、これを四十三年からやっていくというのが、政府のいまの考え方でございます。そういう意味で大蔵、厚生等が外部協力機関——協力団体または諮問機関等の協力を得まして、せっかく案を苦心してつくりつつある最中でございます。ところが、その伐木的対策を待たないで、今年はひとつ何とかしないと、ただいまの状況ではこれはたいへんだ、それがただいま御審議をいただこうとする、皆さん方に提案しておる問題でございます。したがいまして、これはいわゆる過去の累積赤字まで、これに対する対策を立てたものではございません。したがいまして、それらのものは抜本対策のほうでひとつ検討してもらう、今回のものは緊急措置だ、かように御理解をいただきたいのであります。くれぐれも申しますが、抜本対策は、ただいま御指摘になりましたような幾つかの問題を持っておりますので、それを掘り下げて結論を出しましても、同時に実施するということはたいへん困難だ、かように思いますから、順次それを実施に移していく、こういうことでございますので、しばらく時間もかかる、かように御了承いただきたいと思います。

石本茂第二院クラブ

○石本茂君 御意見よく承知できましたが、先ほど申しましたように、ぜひこの際医療制度につきましても、抜本的に手をつけてくださいませんとこの問題は解決できないというふうに考えております。  さらにもう一問、ごく簡単に御意見聞きますが、公害対策基本法案につきましては、るる論議が重ねられておりまして、聞くところによりますと、この法の実施にあたりましては、設備等にからまります経済的な問題もございますために、あるいは現在の案よりも後退するものが実現するのではなかろうかという声を聞いておりますけれども、ほんとうにそのようなものになりますのかどうか、この際お伺いしておきたいと思います。

佐藤榮作自由民主党内閣総理大臣

○国務大臣(佐藤榮作君) 公害対策基本法をいま出して皆さんから御審議をいただいており、これもりっぱなものをひとつつくりたいと思いますから、十分各会派の御意見も伺いまして、そうしてりっぱなものをつくりたいと思います。ところで、一番誤解され、なかなか説明が当を得ないのじゃないかと思って心配しておりますのは、産業との調整という問題が出ております。これが調整という問題をどういうように考えなければならないか。私が申し上げるまでもなく、公害の起こらなかった背、そういう際は産業は大体なかった。産業が起こらなければ公害は一切発生しない、そういう生活、その当時の生活、これはお互いが満足できることだろうか。われわれの生活が充実し、われわれの生活か向上し、それにはやはり経済の発展が必要になる。だけど経済の発展が当然公害をつくる、これじゃ困りますから、そこで生活の向上をはかると同時に、経済もそういうことのないようなものにするが、同時に、その発展もはかる、そこで、調整というそういうことばを使っておるのであります。だから、簡単なことを申せば、公害の起こらない社会、それは昔の社会に返れば全部が済む、かように思いますけれども、そうはいかないわけでございます。

亀田得治日本社会党

○委員長(亀田得治君) 以上をもって総理に対する質問を終了いたします。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 冒頭に、何か非常に締めくくりの総括というものがあわただしくて何か気が落ちつかないので、きょう質問する事項について、きょうは、大体四十分の予定ということで、とてもこの四十分では終わらないと思いまするが、とりあえず総務長官に来ていただいておりまするので、総務長官のほうに伺いたいと思います。  交通戦争に対する国の施策というものが最近とみに強調されてきたことはいうまでもありません。衆参両院においても、いままですでに各方面から論ぜられてきました。しかし、現状は終息するどころではなくして、施策が行なわれていても、ますます事故というものは増加するのではないか、こういうふうにいわれておるわけですが、政府自体がいろいろと各省別に対策を立てておられるようでありまするが、総務長官がいまやられている総理府にある交通安全対策本部として、総合的に交通事故対策といいますか、交通戦争に対する対策というものがどういうふうにとられておるのか。私は端的に言って、総理府は何にもしておらぬじゃないかと申しても過言ではないというふうに考えるわけですが、そういう点で、総理府のいままでとってきた対策、特にきょうは時間がありませんから、ダンプを中心としてお伺いしますが、どうしたら事故がなくなるのかということを総務長官にひとつお伺いしたい。そこがなければ問題は展開しませんから……。

塚原俊郎自由民主党総理府総務長官

○国務大臣(塚原俊郎君) 交通戦争といういやなことばを払拭しなければならないことは、これは当然であります。また非常に重要な政治問題になっておることももちろんであります。そこで、私の所管でありまするが交通対策本部というものがありまして、私はその本部長という仕事を持っておる関係で、その御質問があったのだろうと、こう考えておりまするが、交通行政は非常に各省にまたがっております。また、それぞれのセクショナリズムによって円滑を期することができないのではないかという御批判があることも承知いたしております。交通対策本部におきましては、各省の方のお集まりをいただいて、いわゆる総合調整という立場から、セクショナリズムの批判を避けると同時に、当面のこの大問題に対してどう対処するかということについて、かなり——かなりではありません、精力的に私は動いておると考えております。なお、交通関係閣僚会議というものもございまするが、並行いたしましてこの交通問題と取り組んでおるわけでございます。  いかにしたら絶滅することができるかというお尋ねでありまするが、私は次の四つの柱を中心にいたしてこの問題と取り組んでおるわけであります。道路交通安全施設の整備ということをまず第一の柱としておるのでございます。第二は、交通秩序の確立と申しますか、取り締まりの問題であります。それから第三には、交通道徳教育というか、交通に対する教育の徹底ということを三つの柱、日本における交通事故というものは非常に歩行者に多いという、諸外国に見られない例もありまするので、事故を受けられた方々に対して、どういう救いの手を差し伸べるかという、これを四本目の柱、この四つの柱を中心としてこの問題と取り組んでおるわけでございます。  ただいまのおことばの中にもいろいろ御批判があったようでありまするが、その中で、じゃ、どういいうことをやってきたか、一々申し上げるのは時間の関係でこれを省略いたしますが、いま当面大きな問題としては三つの問題に集約されるのではなかろうか。一つは、いま申し述べられたダンプカーという、こういう大型車に対する対策をどうするかということ、それから第二番目には、学童、園児をいかに交通戦争から守るかということ、それから踏切というものをどうするかということ、この三つの問題が一応大きな問題として取り上げられておるわけでございます。これらにつきましては、それぞれ専門部会を設けまして検討もいたしておりまするが、また、法的措置を講ずるものはこの国会にそれぞれ関係法案を提出して御審議を願っておるわけでありますが、応急措置として法的措置によらざるものは、あらゆる手段によって対策というものを今日までとってまいったわけであります。この三つの問題をいま重点として扱っておるわけでありまするが、しかし、ダンプ等につきましても、たとえばその背後にあるものをえぐらなければならないではないかという御議論もたびたびいただいております。単なる労働基準法の違反だけで、ノルマを課した上のものだけを罰するだけでなくて、もっと基本的にものを考えなければならないという御議論も拝聴いたしております。衆参両院におきましても、この交通問題の特別委員会が非常に御熱心な御議論を戦わしてくださいまして、超党派的な運営に対して私は心から感謝いたしておるのでありまするが、あらゆるものをとらえて、そうして一日も早くこの交通戦争ということばをなくしたい、そのための努力を続けていかなければならないと考えております。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 私はいま交通戦争を撲滅するために質問したわけですが、いろいろと問題点が指摘されましたが、一点、ダンプカーについてしぼって申し上げますが、愛知県における猿投町の幼児の問題あるいは横浜における間門の問題等も大きくなってきたわけであります。これに対して労働省の労働基準局長のほうからは、自動車運転者の労働時間等の改善基準についてというのが出してあります。これは二週間を平均して一週四十八時間ということで出しております。一週四十八時間、この二週間を一つの基準にして立てておる。それから運輸省のほうとしては、いろいろと問題が投げかけられておって、それぞれの通知を出して、白ナンバーの問題についての対策をいろいろ立てているらしいのですが、根本的にいって全国のダンプが、私が承知しておるところでは二十三万台余ということになっておりますが、その点について営業車とそれから白ナンバーの車の比率はどうなっておりますか、これは。

原山亮三運輸省自動車局長

○政府委員(原山亮三君) ダンプカーの全体の数は、本年の三月末では十三万九千台でございます。そのうち営業用が一万一千余でございます。それから自家用が十二万八千ということで、比率にいたしますと、営業用が一四%、自家用が八六%、こういうことになっております。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 私の伺っているところでは、二十三万車両ぐらいあるということですが、この点は差しおきまして、白ナンバーが八六%、それで青ナンバーといいますか、営業車のナンバーが一四%。で、運輸省として監督しておる車、これは車両整備とかいろいろの問題がありますが、直接的に手が届くところが一四%、あと八六%はどうしておるわけですか。この点についてちょっと聞きたいのです。どういうふうに指導しておるか。

原山亮三運輸省自動車局長

○政府委員(原山亮三君) 営業用のほうにつきましては、道路運送法に基づきまして事業の全般の監督をいたしております。それから自家用の白ナンバーにつきましては、車両検査の面で、その車両の保安という面を指導いたしておりますし、それから一般の自家用につきましては、車両検査の間につきましても自主的に整備を励行するように、それは道路運送車両法の面で整備基準等をつくりまして、その面を推進いたしております。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 端的にいって、ダンプの事故が起こったさまざまな原因ですね、あると思うのですが、運輸省のほうで調べた資料に、白ナンバーと青ナンバーのダンプの事故の比率なんか出ておりますか。私の言わんとするところは、一体どういうダンプか。どういうダンプというのは、青ナンバー、営業車のダンプか、自家用と称する白ナンバーなのか。大きな事故とか、そういうものは一体どこから出ているのか、そういう統計的なものはありますか。

原山亮三運輸省自動車局長

○政府委員(原山亮三君) こまかい統計数字は持ち合わせておりませんけれども、最近起こりましたダンプの大きな事故は、ほとんど全部が白ナンバーのものでございます。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 そこで私が伺いたいのは、交通戦争撲滅といって、この八六%もの白ナンバーに対する対策というものが講じられないのかどうか、これを野放しにしておいて、営業車だけぎゅうぎゅう取り締まっていて、それで問題の解決ができるのかどうか、これは後刻労働省の基準局長にも伺いたいと思いますが、現状は事故の比較的起こってない面に対する監督、取り締まりというものが強力的に行なわれて、そうでない白ナンバーの車が横行闊歩している。これに対する対策が行なわれない限り、私は問題の解決にはならないと思うのですが、これは塚原総務長官、交通安全本部長、どうですか、こういう点について、ポイントを詰めてください。

塚原俊郎自由民主党総理府総務長官

○国務大臣(塚原俊郎君) 私が先ほど申しました背後にあるものという、その中に大きなウエートを占めるものが、いま岡委員のおっしゃった問題であります。そこで両院におきましても、この点についての議論がございまして、全部許可制にしたらどうかといったいろいろな案が出されておりますが、ただいまはっきりした結論は出ておりません。専門部会、三つの専門部会と申しましても、そのダンプに関する専門部会でその結論を出すように、総理府を中心とした各省との調整をいまはかっておるところでございます。これは何とかしなければならないということはわかっておりますが、しからばいまこれをどういうふうにするか、いわゆる一匹オオカミをどうするということについては、いまの時点では結論は出ておりませんが、早急にこの問題の解決をはからない限り、問題の根本的な解決はあり得ないと私も考えております。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 いま交通戦争の焦点の一つを指摘したわけですが、まあどうしたらいいか、いま具体的な施策がないと言われたのでは、これは情けないと思うのです。しかし私は、背後にあるものがなかなかめんどうであるということはよく了承しているつもりです。つもりだが、この八六%の自ナンバーの中においても、自動車局長、これは生た、かなり運行安全とか、そういう面について一生懸命やっている部隊もあるし、いわゆる代車業と称する一、二台で稼働しているようなもの、そういうものが自家用として、まあ運輸省の許可ということでなくして、届け出して、そうしてナンバーを取ってしまえば、自家用と称してもかってなことをやっている。こういう現状がわかっていても何ら手が打てないという、いまの行政の問題ですね、この問題について、いま早急に結論を出さなければいかぬというように、本部長である長官が言いましたが、私は結局、許可してしまっているんだから、許可がとめられるということならばとめてもらいたいけれども、いまのところ営業車ということでとめられないというならば、それを何とかして規制をする方法がないものか、こういうことを考えるわけなんですが、端的に言うて、私はこの中で、いま長官が言われた中で一番足りないのは、業者自体がみずから自主的に、やはり事故撲滅策というものをいま考えているところもあれば、ないところもある。たとえばその一例を言えば、神奈川県において、いま業者団体というものを集めて、これは私自体学校出身ですから、そういう点で何とかならないものかと言うたところが、どうしても一匹オオカミといわれるこういう問題が解決されなければ、なかなか解決つかないだろう。しかし根本的に言って、業者がみずからやはり交通事故撲滅に立ち上がるという方向ですね、これはいわゆる取り締まるというよりも指導というものをどういうふうに考えるかということにいま私はきているのじゃないかと思う。取り締まり法規がだんだん厳重になれば、その間を縫って業者は食っていかなければならぬから、死ねというのなら別だけれども、業者自体も営業するという権利がある。飯を食っていくこと、これは問題があるということになるというと、取り締まってだんだん窮屈になれば野たれ死にするものもあれば、苦しまぎれにあばれ回るというのが、私は一匹オオカミの連中にしわ寄せしてくると思う。そういう点で八六%のこの問題について、いま対策協議中であると言われておりますが、一体どうしたらいいものか、これに対して。この答えが出なければ、本部長というものはやめてもらわなければいかぬと思うのだよ。名前だけあって国民は迷惑すると思う。かかしみたいなものだからね。

塚原俊郎自由民主党総理府総務長官

○国務大臣(塚原俊郎君) 業者の自主的な調整ということも、もちろんいまそれぞれの立場から、角度からお願いをいたしておることも事実でありますし、今日まで専門部会で取り扱って、一体どういうものがあるかということ、そのほうを扱っておりまする交通安全調査室長が見えておりまするので、簡単にひとつ政府委員からお答えいたさせます。

宮崎清文内閣総理大臣官房陸上交通安全調査室長

○政府委員(宮崎清文君) 先ほど長官も御説明申し上げましたように、ダンプ事故の原因のよって来たるゆえんは非常に複雑でございまして、目下総理府の交通対策本部で専門部会を設けまして、関係各省庁が集まりまして鋭意協議中でございます。したがいまして、いま長官も御説明申し上げましたように、まだ最終的な結論は出ておりませんが、従来までの議論の過程におきまして問題となりました点を簡単に御説明申し上げます。  御指摘のように、ダンプカーで一番問題になっておりますのは、先ほど先生がおっしゃいましたように、全体の、これは推定でございますが、七割程度を占めるであろうと思われるいわゆる代車業者でございます。この代車業者の中にはいろいろ実態がたくさんございまして、砂利販売業を看板にしているものもございます。それからほんとうにもぐりで道路運送法に基づきます運送事業を営んでおるものもございます。これらの的確な数字はまだつかんではおりませんが、今後の対策といたしましては、この代車業者をどうするかということが一番大きな問題になるわけでございます。この点につきましては、あるいは自家用のダンプは、すべて何らかの形で許可制にしたらどうかという意見もございます。また、その代車業者のうちで、たとえば砂利販売業、砂利採取業のようにはっきりした業態を持っているものについては、何か特殊なナンバーでも付与してこれを他のものと区別したらどうかという意見もございます。いろいろな意見がございまして、それぞれ一長一短がございますので、これらの点を検討いたしまして、なるべくマイナスが少なくてダンプ事故が少なくなるような効果のある対策を早く結論づけたい、かように思っているわけであります。なお、そういうような方策をとります際に、ただいま御指摘がございましたようなダンプ業者は、これは販売業者、輸送業者あわせてでございますが、そういう業界の団体等の結成を助成いたしまして、こういうものに自主的な規制をやらせるということも当然必要であろうと思われますし、最後に、どうもこうもならない一匹オオカミと申しますか、悪質なものは、これは取り締まりの面で排除していかなければならないだろう。さらにつけ加えて申しますと、現在の砂利は、御承知のようにだんだん川砂利から丘砂利のほうに移っております。輸送距離も非常に長くなっておりまして、これもダンプカーの事故の原因の一つになっておりますので、砂利骨材の輸送体系をこの際検討する必要があるのではないか。たとえて申しますと、実施はなかなか困難かと思いますが、鉄道とか船舶による大量輸送を考えまして、これによって、丘輸送を減らし、陸上におけるダンプの事故を少しでも減らす、こういうことも考えていいのではないか。いろいろな点からダンプ事故の問題は詰めていきまして、その事故防止の徹底をはかりたい、こういう見地から目下、繰り返して申し上げますが、検討中でございます。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 どうも室長の言うことを聞いてもたよりにならない、私は。これほど大きな問題になっているのに、非常にゆうちょうだと思うのですよ。ゆうちょうということばは、ゆうゆうとして日暮らししているということになると思うのです。で、私は端的に時間がないので言いますが、運輸省として、この白ナンバーにもいろいろとあるけれども、できるだけ監督下に入る青ナンバーの営業者にしていくという点にすいて、一体どのように真剣に考えているのですか。いろいろとわれわれは内容を聞いているわけですけれども、その点についていまここで言いませんが、私は、積極的に指導してやかましいことを言わないで、この際はどんどんできるものから青ナンバーにして正規のルートに乗せていくということをやはり運輸省も考えられておると思うので、その点ちょっと伺いたい。

原山亮三運輸省自動車局長

○政府委員(原山亮三君) 白ナンバーを営業用にかえるという問題でございますが、われわれといたしましては、現在の姿のままで白ナンバーを青ナンバーにかえるということだけではちっとも事故防止の効果があがらない。したがいまして、現在ある白ナンバーの車が、安全管理面あるいは労務管理面で非常に事故防止上適切なものであるというふうな形になりました場合におきましては、白を青に転換することについては少しもちゅうちょしない、こういう態度でもって各地方局に対しまして、そういう考えでもって進めていけというふうに指導いたしておるわけであります。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 私はいまの自動車局長の答弁も実にもの足りないのです。それはあなたの言うとおりに、単に白ナンバーを青にするということだけで問題の解決は少しもしません。ただし、そこで白ナンバーで運行管理の面、そういうふうなことについて指導をして、積極的に監督下に入るような形の行政という手が打てないものか。お役人として陸運事務所なり、陸運局が高みにとまっていて、そうして運行管理がどうなっているとか、こうなっているとかいうことじゃなくて、やはり運行管理の面は積極的に指導して、そうしてこれを正規の舞台に乗っけていくという形の指導というものが早急にとられなければ私はいけぬと思います。それはあなたの言うとおりです。運行管理も何も不十分で、いまのままそのままナンバーの色をかえただけでは問題の解決にならぬことは、そのとおりであります。しかし、じゃ、それを待っていて適格なものを青にしていくというのではなくて、やはり積極的な指導によってそういうものを正規なルートに乗せていくということをぜひやってほしい。そうでなければ、私は、末端のお役人というものは、ああでもない、こうでもないと言うて、なかなか青に直さぬというような要素があると思うのです。ですからこれは末端に行くというと、就業規則というものがない職場がずいぶんありますから、だからそういう点について、就業規則とか、そういうものを適切に指導していかなければならない。ところが、それができないということは、根本的に言って、運輸省がきめた賃金というものが守られていない。ほとんどでたらめなんです。問題は、だから、私はいま塚原本部長が言ったことの背後の中には、この経済性というものをどう見るかという長期的な問題があると思います。というのは、運輸省が民間運賃として出しておりますが、しかし、大体のいま末端でダンプが請け負っている運賃というものは五割から六割見当じゃないか。正規の民間運賃の五、六割、つまり五百五十九円、四キロ当たり六トン車で大体運ぶというと五百五十九円ぐらいの運賃が出ている。ところが、実際にいうと、三百円ぐらいに値切られて、それでいやならばよせと、そうするというと、今度は値をたたかれて何でも仕事をやるという業者が来てやると、これはもう取り締まりもへったくれも極端にいえばないから、値切られれば値切られた金で仕事をやろう、こういうふうな形になって、結局ここら辺が悪循環しておるわけですが、一匹オオカミとか、そういうふうないわゆる代車業を中心としたそういう車が値くずしをしている。だから正規な運賃でやろうとしてもできないいまの現状です。こういうものに対してどういうふうにするのか。私はいま言うように、営業車にかえていくということは、どうしてもやはり適正なる運賃というものを守らせるということを一方においてやってもらわなければ困る。ところが土建業界からいえば、たたきばなしにたたいて安い金で土砂を運ばしたほうがいいわけだから、だからそのことを、根本問題を抜きにして問題を解決するわけにはいかぬと思う。そういう点で、私は適正運賃というものをどういうふうに考えているのか、この点についても、やはり本部長に聞きたいと思う。この適正運賃が守られておらぬということが、また一つのいま隠されている大きな事故の原因になっていると思う。たとえば五百円で請け負おうとしたところが、高い——正規の運賃は五百五十九円になっている。五百円で請け負おうとしたところが、だめだ、それで四百円、三百円でたたく。それをやりこなせない業者というものは、いま言ったように車両点検もいいかげんだし、乗っているのは自分の車で運転手は自分だという形の中でどんどんとダンピングが行なわれる、そういうふうな点で、これはやはり業界自体が弱いから、ばらばらですから、だからそういう意味で私が言ったように、自主的に立ち上がらせるということは、逆に言うと、業界全体が一つの大きな団体を組んで、そうしてそのワクの中から適正運賃というものをお互いが守っていくというふうな形、そういういまの場合は自己防衛をとらなければ、これは事故の撲滅には通じないだろう、こういうふうにいま業界末端のほうは考えているわけです。ところが、その中に入ってこない者が多いから、どうしてもそんな理屈、理想論を言ったってだめだということで必死にやっている。そこへもってきて、労働省が労働基準局長名で、これは出したことが悪いと言っているんじゃないですよ。自動車運転者の労働時間の改善等について、四十八時間で二週間単元、これを守らない者は労働基準法に照らして厳重措置されたい、こういうふうに出されているわけです。末端に行くというと、いまこの監督が行なわれていて、実行できなければ書類送検をする、ことしの九月の交通安全の日までにこれができなければ書類送検をする、さらにそれでもできなければ体刑にするんですか、身柄送検をする、こういうおどかしが行なわれております、神奈川県においても、これはどこだということは言いませんけれども。ところが、実際にまじめに事故を防止するためにやっているところの連中も十ぱ一からげですね。実際、労働基準監督局長の四十八時間、二週間単元のこれでやっていけるものと、あなた思いますか。それはなぜかというと、時間がありませんから端的に言いますが、工事をするほうのいわゆる荷主といいますか、大手のほうは仕事を受け取ると、これを何日間の間に全部運べ、金は幾ら幾ら、いやならばお前はだめだ、別の者を連れてくる、こういう形で、昔の言うところの悪代官です。だから、どうしようもないから目をつぶって、金額のワクを締められ、時間を締められた中において仕事をせなければ切り捨てごめんで仕事にならぬ、こういう実態の中でやっているまじめな業者は、一体労働基準監督局長は人を殺すのかということがいま出てきている。もちろん四十八時間でやるということは正しいんですよ。ただし、その裏側にある一つの正しい給与というものがそこに即応してくればいいわけですよ。ところがこれでやるというと、熟練したところのダンプの運転手はいまどんどん逃げかかっている、そのために業者は新しい未熟な運転手で運転をしなければならぬ、つまり渡り鳥のような運転手を雇わなければできぬような状態も一部にいま発生してきている。普通ならば、四十八時間でダンプカーの運転手がいこいをとれて、休養をとれてやっていくということは、われわれにとってもこれは好ましいことなんです。ところが現実は、四十八時間の稼働であれば業者も大手の荷主のほうからたたかれて排除される。それから運転手は賃金が、当然運賃収入が少なくなってくるから、賃金の切り下げという状態になって、これではやっていけぬということで、みんなまあ一匹オオカミの食い物になっていくというような傾向が出てきている、いま。そういう点で基準局長は、この通牒を厳重に守らして厳重措置するということを言っておりますが、あなたどういうふうに現実を考えているかですよ、事業の実態というもの。

村上茂利労働省労働基準局長

○政府委員(村上茂利君) 自動車関係業界、これはまあトラックなり砂利トラあるいは一般タクシー、さまざまな態様があるわけでございますが、まあ労働基準法施行二十年になりますけれども、問題業種として従来あげておられましたのは、この自動車の運転手、港湾荷役等ございます。一般的な労働条件の高まりの中において、自動車の運転手、港湾荷役の労働者の労働条件が悪いというのは、これは周知のことでありまして、労働条件を適正化し、正さなければいけないという考え方は、やはりこれ時代の要請であろうと思います。かたがた人手不足のおりから、自動車業界におきましても、労務管理を近代化し、適正な条件を備えまして、優秀な質の労働者をかかえなくちゃいかぬ、こういう将来の動向もはっきりしておるわけでございますから、何とかしなければならないという考えがございました。ところで、昨年交通戦争の問題が、自動車運転手の労働条件の過酷なことによるのではないか、労働者が疲労していて居眠り運転などをする、それが事故の原因ではないか、いろいろ問題になりましたわけでございます。そこで、昨年の五月と昨年の十二月に、相当大幅な調査的監督をしたわけでございます。その際、約九千五百ほどの事業場を一斉に見たわけでございます。その結果、労務の関係のいろんな実態がかなり正確に把握できたというふうに私ども判断をいたしまして、これを指導するための基準を明確にしたいという観点から、約半年をかけまして、関係業界の団体の代表、労働組合の代表といった方に御意見を聞き、そして中央労働基準審議会にこの通達をもかけまして、まあ要するに各方面の意向を聞きましてから通達を出したような次第でございます。で、もちろん業界におきましては、この基準に対する適応性の問題につきまして、通達の解釈をめぐりまして、適正な解釈を要望する声が強うございました。一方においては、労働組合側は、他の労働者と比べますと、こんな過酷な条件を労働基準局がよく指導通達を出せるものだ、もっときびしくしろというのが一般的な空気でございます。そのような労使の相反するいろんな希望を私ども把握しながらも、労働基準法として現在弾力的にとり得る最低の基準はこの程度のものである、こういう判断でこの通達を流したわけであります。いままでの反響を見てまいりますと、タクシー業界あるいはトラック協会、砂利トラ関係の業界、受け取り方が多少違います。それからまた、たとえば東京、神奈川、愛知、大阪など、それぞれ地区の業者の受け取り方もかなり違います。まあ神奈川などはかなり抵抗の多いほうだというふうに、私ども現地の報告を受けておりますが、そういうことで、私どもも複雑な実態は十分承知しておるつもりであります。特に一人一車の場合に、実質は、いわば道具持ちの労働者のような実質を持った者が、形の上では一人一車というふうにやっておる。しかし、それは実態を判断しまして労働基準法の適用があるかないかという観点から、厳正に行なわれなくちゃいけないという観点でいろいろやっておるわけであります。たとえば昨年の十二月に砂利トラの一斉監督をやりまして、約六千四百事業場を一週間の間調べました。その結果、約千の事業場が道路運送法に違反するんじゃないかという、まあ労働基準法以外の事実もはっきりいたしまして、陸運関係機関に連絡をしたというような、そういうことでございまして、実態はよく知っておるつもりでございますし、これに対するいろいろな反応を、私ども見つつ、いま指導行政を進めておる、こういう段階でございます。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 いまいろいろ答弁があったけれども、それはこういうふうにやれば大手はいいですよ。資本力の充実した、まとまった大きな職場というものならある程度やりょうがある。ところが、中程度の業者はなかなかそう簡単にいかない。このままやるというと、運転者は三倍要るんですよ、いまの。いまの職場で、人員不足の、運転者不足の中で、この基準法を正確にあなたの言うとおりにやれというなら、運転手を三倍にしなければならぬ。これは常識ですよ。それほどいまのところは集約した仕事に従事させられているわけです。これは時間がないから、建設省にも言いたいのですが、一体工事計画というものについてどういうふうに考えられておるのか。要するに無理な作業ばかりくるわけです。正規ないい仕事は大手がみんな取っちゃうわけです。いわゆる大手の土建業者というものは、大体自分のところの直系の会社をつくっておって、そうしてそこへ資本を入れてやっておりますから、大手のほうはどうということはないですよ。適当にやれるわけです。監督するほうも、大手ならば、手心というわけじゃないけれども、遠慮があるわけです。だから、そういうふうな点で、特に予算が通過したあとにおいて一ぺんに工事量が出る、仕事が出る、もう各種かってだ。工事計画なんというものもさまざまだ。そうすると、それっというんで、一斉にもう時間というものをかまわないで、結局、それ掘れ、それ運べ、なにそんなものを幾ら労働基準監督署が言ったって、そんなことをやっていたら間に合わない、仕事にならぬということで、昼夜兼行でやらされる。これがいまの実態だと思う。いいと言っているんじゃないですよ。だから、私はそういう面で、建設省等は工事計画というものをもう少しやはり業者がいま言ったような基準とか、そういう通牒というものに照らして即応できるようにやってもらわなければ、片方ではこうやれ、片方のほうでは別の方向で、そんなものは守れぬような方向でどんどん仕事をしわ寄せしてくる、こういうことでは、工事計画というものが実態がでたらめならばやれないですね、事実上。だがら、私はそういう点で、建設省のほうは、工事計画というものがやはりそういう末端の交通戦争という問題を起こしているということに到達すれば、やはり工事計画の中にそういう業者が正常なる運行によって仕事ができるような方向づけができないものか。それがなされなければ、片方で締めて、片方のほうでは別の意味で締めるわけですから、片方のほうは四十八時間、二週間で、大体九十六時間を二週間に割りふってやれ。だから今週は大体七十時間くらいやったら次の週は二十六時間しか働いちゃいけない、今週七十時間働いたら次は二十六時間。ところが、仕事の現場というものはそんなことにはなっていないで、もう足元からこれをけってしまえ、最近におけるような、特に建築材料の騰貴というふうな面で、全部そのしわ寄せがそういうところにいっているらしいんです。だから、そういう点で、工事計画という問題とこのダンプの事故というものは切り離せられないと私は思う。これはどうなんですか。基準局長はこう言っているけれども、そんなことでできますか、建設省の意見を聞きたい。この通達でできるのかどうか。

亀田得治日本社会党

○委員長(亀田得治君) 簡潔に。

志村清一建設省計画局長

○政府委員(志村清一君) 年間を通じての一時期に工事が集中するということになりますと、これはたいへん先生の御指摘のとおりになろうかと思います。建設省関係の直轄事業あるいは補助事業とたくさんあるわけでございますが、あるいは公団の事業、それらにつきましては、従来はどちらかといいますと、三・四半期、四・四半期のほうが工事量が多かった。工事の適期である一・四半期、二・四半期のほうが少ないというような状況でございましたのを、そのようでは労働力の問題、先ほど先生の御指摘になったような問題等もございますので、年間できるだけならした工事が進むように、そのような方法をとりたいということで計画をつくって進めておるわけでございます。また個々の事業につきましては、仕事の性格上たいへん突貫工事をやらねばならぬという種類の仕事もございますが、無理な工期を設定することによりまして種々な弊害を及ぼすというようなことがございますので、この点についても、適正工期を定めるようにという点で建設省も自戒をしておりますし、補助事業等もやらせております。府県にもその旨を通じておるわけでございます。  また、御指摘の下請の問題でございますが、元請が仕事を受けて、元請の工期としては十分あるが、下請に対しては非常に短期間にやれというふうなことで押しつけるという問題等もあるじゃないかという御指摘でございます。建設事業は御指摘のとおり、まだ非近代的な業種に属するといってもよろしかろうと思います。そのような事例もございます。さような意味におきまして、下請問題につきまして、下請業者と元請業者が対等の立場で話のできる場をつくるべきだということで、建設業法の改正というふうなことで取り扱うべきじゃないかということは、中央建設業審議会で審議もされております。また下請業者自身が団体をつくりまして、そうして元請と話し合いができるようにということで下請業者の団体をつくるようにということを進めておるわけでございます。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 時間がありませんので、いまの建設省のほうからの答弁で、私がここで塚原本部長に、これは私のほうでお願いするということになるが、とにかくいま言ったように零細なものが多いわけですから、これは結局賃金のダンピングがあって、労働省のいうとおりにやれば仕事にはならぬ。もう建設業者は悪代官みたいなもので、やれ、やらなければおまえだめだ、これだけです。それで泣く泣くいわれたとおりにやるというと、片方で今度はぎゅっと取り締まられて、おまえたちは違反だ、書類送検だ、片方では運輸省のほうでは白ナンバー対策はどうなっているのか、なかなかむずかしい、これは運輸省だけではできない。つまり砂利業者なんかこれは全然別ですからね、業種実態というものは。もっと私は端的に言いたいのだけれども、時間がありませんから言いませんけれども、そういうふうな中において労働省、建設省、それから運輸省、それから警察のほうについてもこれから言いたいのだが、時間がないというんだけれども、各種、道交法その他で取り締まりがどんどん行なわれている。しかし私がいま言ったように、なかなか施策が進まないというんならば、これを進めてもらうと同時に、やはり業界というものをできるだけ地域地域において集めて、そうしてその業界が力を持てるようにして、そうしてそれが元請の大手のものと対等にまではどうしてもいかないけれども、ある程度まででたらめな仕事とか安い運賃でやらないように持っていかないというと、事故はやまらぬと思うんですよ。端的に言って、どんな人間だってあなた、苦労して命がけで働くというやつはよくよくのことで、普通ならばやはり楽してもうけたいというのが人情じゃないでしょうか。ところが、いま言ったように追い込められているから、どうしても無理をさせられる。だから無理をさせられないように、一方においてやはり各府県府県ごとに白いやつ全部集めて、集まらないやつは追跡調査をして、警察庁のほうにお願いするのだが、追跡調査して、そういうふうなでたらめやっている業者は、これは一ぺんおろしちゃったらそれきりじゃなくて、どんどんやはり団体なら団体へ入れて、そうして正規な運行計画の中で、監督もその中でできるように、責任持つように、そうして保険料も、一人一人じゃできないことを全体として共同の土捨て場とかなんとかそういうものをつくって、そうして一方においては息抜きがある程度できるように、仕事の中においてある程度料金が取れるようにして、そうしてその中で保険料なら保険料というものを共同で蓄積させるなり何なりして、各地域地域における業界というものを自主的に交通戦争に参加さしていくという強力なる指導というものが私はいま欠けているのではないか。ですから、法規の整備というものはけっこうですけれども、しかし、実態はまことにかけ離れている。そういう中において業界も殺さずに何とか仕事を続けさせていきながら、全体的に交通対策というか、安全対策というものが抜本的にとられるようにやってもらわぬというと、私はいま幾ら口で交通戦争撲滅といっても撲滅にならぬのじゃないか。その点で私はたまたま塚原さんがいますから、ここで大臣が安全対策本部に活を入れてもらって、緊急にいまの重要な問題について、できないことはできない、こういう点はむずかしい、しかしここまてやる——しかし、実態として業者が全部書類送検されても、できないことはできないと言っているわけです。そういう点について、自主的に業界がまとまって、そうしてそういう面について切磋琢磨し、事故を防止していくというふうな方向での総合対策をやってもらわなければいかぬと思います。私は、交通戦争対策の中枢は総理府にあるところの交通安全対策本部だと思う。ここで各省を統合して、ひとつ適切なる安全対策というものを出してもらいたい。この安全対策の裏づけとして、やはり業界というものも仕事ができていくように適正な料金というものをつくられ、そうしてその中において白ナンバーを営業車に変えていくような指導をどんどん進めてもらいたい。そうして、それから違反して事故を起こしたものについては、厳罰にしようと何をしようと私はかまわないと思うが、この際は営業の自由のあることはもちろんでありまするが、また、人命尊重という立場から、背後にある問題をひとつ積極的に進めてもらいたい。表にあるのじゃなくて、一歩進んで背後にあるのです。だから私は建設省とか道路公団とか、そういうふうなところの、政府の直轄の仕事にかかわらず、一般民間のそういう業務についても、ある程度して、なかなかできないでしょうけれども、やはり工事計画というものは厳密にやって、そうして工事計画にのっとってやっておれば、ダンプ業者も夜中に居眠り逆転しなくてもある程度やっていける。正規の逆行によって賃金もある程度保障されるというふうな対策をつくり上げてもらいたい。この点について、きょうは第一読会みたいなもので、この次にこれに対する対策をもう一ぺんお伺いして、そうして次にやはり業者の自主的な交通戦争撲滅に対する参加というものをどうするかという点についても、もう一つ施策を進めてもらう。神奈川県においては、ダンプの事故があってから、そういう点についてはやっているわけです。県下に七千台あるけれども、六百台ぐらいしか集まってない。しかし、これも拡大していけば業者みずからが事故を防止するという点について、政府に指導してもらえる点は指導してもらう。いまの重要な点は工事計画です。それからほんとうに労働基準監督署の言うとおりにやるためには、いま実態はほど遠いから、そういう事業の実態の面に即応して、まず事故を起こさぬために、表だけじゃなくて、背後を貫いた指導というものをここで推し進めてもらいたい。だから運輸省のほうは、いま言ったような白ナンバー対策について、どういうふうにするとかということについて、やはり積極的な施策を進めてもらいたい。それから警察庁のほうとしては、取り締まることはあたりまえだけれども、その背後にあるところの問題について、やはり事故の起こった原因というものについて、事故の起こった原因を業界全般について、どういうふうにこれを指導していくのかという点について、私は監督、取り締まりから、一歩進んで強い指導という面で、そういうふうな交通対策というものをつくり上げてもらいたい、このことを塚原長官にここで強く要請をしておきます。それに対する施策というものをひとつまた時期があったらばわれわれも一ぺんお願いしたい。ダンプ問題については、いまの交通戦争の中における私は最大の問題であると思っておりますから、そういう点で、ほかのトラックあるいはタクシーのほうについても問題点があります、うんと、こういう点については、安定賃金になっておらぬでみんな歩合制になっておりますから、だから歩合制がどうして絶滅できないのか。いま基本賃金というものをどういうふうに上げていくかという点については非常にむずかしい問題がありますよ。しかし、これもやはり何とかしてもらわなければ実態が救えないというふうに考えるわけです。そういう点で以上強い要請をして、私の質問を終わります。長官のほうからひとつ答弁を。

塚原俊郎自由民主党総理府総務長官

○国務大臣(塚原俊郎君) いろいろ貴重な御意見を承りましたこと感謝いたしまするが、そこにやはり各省の総合調整というものが非常に重要な意義を持ってくるわけであります。いろいろの御指摘がございましたけれども、それらの悪循環が、これすなわち事故の原因になることも否定できないのではないか。そこに重大な考えを持たなければならないと思っております。なお今日まで、あるいは建設業者は取り締まりが厳重であるから工事がおくれてかなわぬとかいう陳情もありまするし、また、ダンプに関係する方々は、なぜおれたちだけを目のかたきにするのかという業者の強いお話も私はたびたび承っております。しかし、今日歩行者を優先する、人間尊重という立場から、あくまでも歩行者を守るという取り締まりの強化ということはこれは続けていかなければならない。それから先ほど申しました四つの柱の背後にあるものと私が強調いたしたのは、いま岡委員が指摘されたものすべてを含めておるわけでございます。今日の時点においてその解決策がないではないかとおしかりを受けましたが、これはきわめて重要な問題でありまするから、これらの解決をはかるところに適正運賃も守られるし、また零細企業であるものが強い力によって圧迫されることも避けられると考えております。そこに組合化、協同化の問題も生まれてくると思います。貴重な御意見を中心といたしまして、件名それぞれのなわ張り争いをやめてこの問題に真剣に取り組んでいく考えでございます。

小野明日本社会党

○小野明君 同和問題につきまして総務長官にお尋ねをいたしたいと思います。  先ほど総理に対する質問をいたしたのでありますが、この問題が閣議で通過いたしまして閣議決定を見てから、総務長官も御存じのように、十年の歳月を経過いたしておるのであります。それがいまだに、審議会答申が出まして二年になんなんとする歳月が経過をいたしておるのでもありますが、この問題の具体化という点について一向進展が見られないという点については、きわめて不満の意を表明せざるを得ないのであります。で、総理答弁を見ましても、昨年の通常国会においてすでに提案をされておらなければならない同和対策特別措置法、これがまだ実現をされていない、こういう段階であります。一体総理府としてはどういった段階にあるのか、あるいはこの問題に対処いたします基本的な態度という問題とあわせてまずお尋ねをしてみたいと思うのであります。

塚原俊郎自由民主党総理府総務長官

○国務大臣(塚原俊郎君) 同和問題につきましては、今日まで国会でもたびたび論議され、いま御指摘のような法案の提出等の時期等についてのお話がありましたことも、私はよく承知をいたしております。なお、衆参両院の方も、さらにこれに関係のある方々にもたびたびお目にかかって、その切実な声も私は承っております。伺えば伺うほどこの問題のむずかしさと申しますか、結論においては今後の同和対策の方向を決定し、同和地区住民の福祉に決定的な影響をもたらすものでありまするだけに、今日まで最終的な結論が得られなかったのではないかと私は考えております。審議会においても答申が出ましたし、大体その審議会の任務は終わったものであるにもかかわらず、なおその後、同和対策協議会というものによってこの問題を煮詰めていけというお話がありましたのも、この問題の重要さというものを裏書きしておるものであると私は考えております。その後、堀木君を中心とした同対協も精力的な動きを示しておりまするが、この二月二十五日でありますか、中間答申も出まして、前期後期五カ年に分ける長期計画を策定すると同時に、立法措置についても、同対協が熱心な研究を続けていくという中間答申が出ましたことも御承知のとおりであろうと思うのであります。われわれは、今日まで各省においてそれぞれこの問題についていろいろな施策を行なってまいりましたし、また、総理府が総合調整の立場から、各省の意見を伺いながらいわゆる立法措置についての検討もいたしてまいりましたが、私は決してこの同対協を隠れみのにしようという考えは毛頭ございません。長期計画を策定し、近く七月の末から実態調査にも入る、もちろん実態調査が終わってから立法措置という段取りに入るべきであるという議論があることも承知しておりますが、同対協としての中間答申に基づいて、その立法措置の御検討を願うことは当然でありますが、今日までのいきさつから考えまして、私のほうといたしましても、各省の総合調整をはかりながら御要望の立法措置についての検討は進めておるわけでございます。  なお、この問題について特筆すべきことは、総理がおっしゃったかどうかは私はわかりませんが、各党超党派でこの問題を取り扱っておる事実でございます。今日まで最終的な結論は得られなかったのでありまするが、この形はくずさないでいくことが、この重要な問題の最終的な結論を得るのにはよいのではないかという気持ちもいたしております。しかし、関係の方々の強い、立法措置によるこの問題の解決ということも私はよく存じておりまするので、同対協の作業は作業として、また、われわれは各省との連絡、総合調整をはかりながらこの問題の解決につとめてまいりたいと考えております。

小野明日本社会党

○小野明君 どうも長官の答弁を聞いておりますというと、各党の調整をはかりながら——こういった点が一つの隘路になっておるようであります。答申にも見られるように、また、現実に六千部落、三百万という人がいわれのない差別、これに泣いておるというのは、そういった人たちの意見をこえて、冷酷な冷厳な現実であろうかと思うのであります。そういった点からやはり同対審の結語にあります特別措置法、この制定を早急に行なうということが、私は最上の最も緊急を要する問題ではなかろうか、こう考えておるのであります。  で、お尋ねいたしたいのは、特別措置法をすでに総務長官のほうとしても御検討をいただいておると思うのでありますが、この特別措置法の検討が現在どのような進度になっておるか、その内容を御説明をいただきたい。このようにお尋ねをしたいと思うのであります。

塚原俊郎自由民主党総理府総務長官

○国務大臣(塚原俊郎君) 先ほども申し上げましたように、各省からいろいろの御意見を出していただいて、また、各省の考え方をまとめつつその結論を急ぐべく努力いたしておるのでありまするが、決して私は、超党派的にということばが、各党の調整ができないからということを私は意味したわけではございません。そういうことでこの問題が推移いたしておるという事実を申し上げたわけであります。  なお、自由民主党においても同和対策特別委員会というものがございまして、党と政府の調整もこれははからなければならないのでありまするが、一部まだ未調整の部分が残っておることはこれは事実であります。関係各省との間の問題というものはほぼ総理府においてまとめておりまするので、強い御要望もありまするから、早急にこの問題の法的措置を講じて解決をはかっていきたい、このように考えております。

小野明日本社会党

○小野明君 それでは、さらに具体的な問題についてお尋ねをしてみたいと思うのであります。  この問題、総理府が各省の連絡調整に当たるようになっておるのであります。予算を見てみますと、昭和三十九年度十六億、その後かなりの伸びを見せてまいっておるようでございます。で、同和対策特別措置法実施に伴う予算額、事業量を幾らと押えておられるのか、お尋ねをしてみたいと思うのであります。

塚原俊郎自由民主党総理府総務長官

○国務大臣(塚原俊郎君) 予算の面でありまするが、三十九年度十六億、それから四十年度が二十一億、それから四十一年度約二十七億、それから四十二年度が四十六億と増加いたしておるわけでございまするが、ただいまの御質問の、どれぐらいと踏むかということでございますが、この七月末から同対協が実態調査をやりまするので、その結論を待って額の決定というものは考えなければならないと考えております。

小野明日本社会党

○小野明君 四十二年度、この予算を見ますと、やっと一千万円の実態調査費が総理府に計上されておる。ところが、答申が出されておるのは四十年の八月である。そこに二年の歳月が空費されておるわけですね。したがって、この事実から見ても、この審議会の答申実現にきわめて総務長官としては不熱心である、総理府としては不熱心であるというふうに見ざるを得ないのであります。また、この問題は審議会においてもかなりの実態調査の上に、検討の上に結論が出されておると思うのであります。事業量あるいは予算額というものが推定されないで、なお今日に延び延びになっておる、この点は怠慢ではないかと思うのでありますが、いかがですか。

塚原俊郎自由民主党総理府総務長官

○国務大臣(塚原俊郎君) おしかりを受けましたが、私、昨年の十二月に赴任いたしましてから、この問題真剣に取り組んでおるつもりでございます。その間いろいろと御批判があることは私は甘んじて受けまするが、私が赴任いたしましてから、この任につきましてから同対協というものを中心としてその実態調査と、しかもそれが済んでからの額の決定というふうに私は考えておりまするので、まあ怠慢と言われればそのそしりは甘んじて受けなければならないと思いますが、私個人としてはできるだけの努力ははらってまいったつもりでございます。今後とも御趣旨よくわかりますので、きわめて守備範囲の広いところでございますが、この問題十分重点を置きながら、私は努力してまいらなければならないと思っております。

小野明日本社会党

○小野明君 それでは、なるほどあなたは最近総務長官になられたばかりでありますから、総理府ということばで私は怠慢ではないかということを申し上げたのであります。いまおやりになっておる作業、これはいつごろ完成をするめどであるか、あるいは総理は今度の国会は無理であるけれども、来国会はという御答弁でありました。しかしながら、特別措置法をあなたのほうで準備をされるということがきちっとしなければ、これは提案の運びに御承知のようにならぬわけであります。めどをいつごろに置かれておるか、お答えをいただきたいと思います。

塚原俊郎自由民主党総理府総務長官

○国務大臣(塚原俊郎君) 法的措置についての強い要請は、私はこの仕事につきましてから承っており、よく存じておりまするので、事務当局に対しましてすみやかに提出できるよう作業を命じております。この国会、余すところわずかでありまするが、できれば私はこの国会でと思いましたけれども、時間的にはたしてどうなるか、その点についてはっきり言明することはできませんけれども、できるだけすみやかな機会にこの問題の解決をはかりたい、このように考えております。強く各省に対して、また事務当局に対しても私の考えは伝えてあるところでありまするし、私自身いま申し上げたような考えでこの問題に取り組んでおるわけでございます。

小野明日本社会党

○小野明君 それでは同じく答申の中に、行政組織並びに地方行財政方策を講じなければならぬ、このような一文があると思うのであります。この点について、すでに措置がなされなければならぬと思っているのでありますが、いかがですか。

塚原俊郎自由民主党総理府総務長官

○国務大臣(塚原俊郎君) 組織をつくりますことにつきましては、ただいま検討中であります。

小野明日本社会党

○小野明君 どうも組織をつくりますというのも、特別措置法をつくるということについては、やはり答申の中に盛られている趣旨の完全実施ということを目標にいろいろやらなければならぬ。たとえば事業量を押える、あるいは行政組織等を整備していく。たとえば地方公共団体に、大阪のごときは同和対策部というものが設置されているわけです。こういった措置というものがあわせてやはりなされるべきではないか、先行してなされるべきではないか、それが審議会の答申の私は趣旨ではないかと思うのであります。特別措置がおくれてくるならば、そういったものの各省の間の連絡調整の責任でもありまするから、あなたのほうでこれをおやりになる、これが答申尊重の態度ではないかと思うのであります。きわめていまの答弁は私は不満であります。いかがですか。

塚原俊郎自由民主党総理府総務長官

○国務大臣(塚原俊郎君) ただいまの御質問の趣旨は、同和対策審議会の中での組織ということでございますか。

小野明日本社会党

○小野明君 いや、審議会の中ではありません。各省それぞれ行政組織を整備し、という点が、一文がありますから、その点についてすでにやれるのではないか、総理府としてこれを各省に、連絡調整し、指示をする、ことばは適当でないかもしれませんが、そういった措置がなされなければならぬのではないかということをお尋ねしているわけです。

塚原俊郎自由民主党総理府総務長官

○国務大臣(塚原俊郎君) 審議会の答申によりまして、同和対策協議会というものができたことは、先ほども申し上げたとおりでありますが、そこでも御検討願っております。なお、時期的にずいぶんたっているが、さっぱりできてはいないではないかという御批判のことばは、私はこれは率直に受けます。ただいま御趣旨に沿うように検討を命じております。

小野明日本社会党

○小野明君 それでは、きょうは時間もありませんから、継続してこの問題は私もお尋ねをしてまいりたいと思うのでありますが、最初に申し上げましたように、民主国家といえない差別、こういうものが現実に存する、存在しているのであります。これは、就職の点を取り上げましても、あるいは結婚問題を取り上げましても、新憲法のもとに考えられないような事実が存在するわけであります。さらに、長官の意図は了といたしますけれども、積極的にこの審議会の答申の完全実施に進んでいただきますように要請をいたしまして、私の質問を終わりたいと思います。

亀田得治日本社会党

○委員長(亀田得治君) 郵政大臣が来るまで、二分間休憩します。   午後四時十一分休憩      —————・—————   午後四時十三分開会

亀田得治日本社会党

○委員長(亀田得治君) それでは再開いたします。

二宮文造公明党

○二宮文造君 私は郵政互助会について大臣の御出席もいただいておりますので、若干お伺いしたいわけです。  郵政互助会は、昭和二十九年に設立をされまして、すでに十三年、特に三十九年には、三つ目の関係団体である弘信観光なるものを設立しまして、ともに資産の運用に努力をされてきておる、このように承知をしております。すでに四十一年度につきましては、決算もあったことだろうと思いますので、四十二年三月末の会員数、それから一年間の掛け金の総額並びに現在、互助会が持っております総資産、これをまずお伺いしたいと思います。

山本博郵政省人事局長

○政府委員(山本博君) お尋ねになりました互助会の資産が幾らかという点につきましては、昭和四十二年の三月三十一日現在でございますが、三百十億円でございます。それから現在、会員は約二十八万人でございます。それ以下のこまかい数字は、現在手元にございません。それから一年間に入ってまいります掛け金の額は、月に二億八千万でございますから、約三十三億円ばかりということでございます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 いま伺いました三百十億円、これを原資としてそれぞれ退職給付とか、あるいは災害給付のための資産の運用をなさるわけですが、概括的に言って、その三百十億円がどのような形で運用されておりますか。その項目といいますのは、金銭信託、土地、あるいは有価証券、こういうふうな分類をしていただいてけっこうですが、包括的にどれぐらいの資産の運用額になっておりますか。

山本博郵政省人事局長

○政府委員(山本博君) これも三月三十一日現在でございますが、現金及び預金の額が四億六千万ばかりでございます。それから会員貸し付けという項目で資産になっておりますものが、四十六億円ばかりございます。それから会員外貸し付けというのが九億七千万になっております。それから、そのほかに、運用といたしまして、特定金銭信託をやっております。これに要します費用が百十億円余りとなっております。それから土地に融資をいたしておりますものが十一億五千万、大きいところでは大体そのようになっております。

二宮文造公明党

○二宮文造君 そのうちで、若干こまかくなりますが、特定金銭信託の部分が、いま伺いますと百十億円となっております。そのうちで、関係団体と称せられます弘信商事には、特定金銭信託は幾らになっておりますか。

山本博郵政省人事局長

○政府委員(山本博君) 四十五億円です。

二宮文造公明党

○二宮文造君 続いて弘信産業のほうはどうでしょう。

山本博郵政省人事局長

○政府委員(山本博君) 約四十億円になっております。

二宮文造公明党

○二宮文造君 弘信観光のほうはどうでしょう。

山本博郵政省人事局長

○政府委員(山本博君) 一億六百万円でございます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 そういたしますと、百十億から約九十億引きますと二十億になりますが、二十億はどういう形の特定金銭信託になっておりましょうか。

山本博郵政省人事局長

○政府委員(山本博君) これは件数が約三十数件でございます。それで、これは銀行に保証をさせまして、それで特定金銭信託という形で融資をいたしております。

二宮文造公明党

○二宮文造君 そこで私、互助会の寄付行為を開いて見たんですが——もう一件あるでしょう。会員外の貸し付けの中ですか、一件八億円というのがありますが、これは会員外に処理されておりますか。

山本博郵政省人事局長

○政府委員(山本博君) 会員外でございます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 そこで、大体金銭信託並びに貸し付けと思われるほうの金額がいま明確になったわけですが、互助会の寄付行為を見ますと、ここには貸し付けという項目は出てまいりません。たとえば第十条を見ましても、「本会の資産は、安全且つ効率的に次の各号に掲げるものに運用しなければならない。」「(1)銀行預金又は郵便貯金」「(2)銀行又は信託会社に対する金銭信託」「(3)有価証券」「(4)第4条第2号の貸付」、(5)としまして、「その他評議員会の承認を得たもの」、こういうふうな形にはなっておりますけれども、いま伺ってみますと、特定金銭信託——なるほど、ここに番付行為として金銭信託という項目はありますけれども、通常私どもが金銭信託ということばによって考えますことと、それから互助会がなすっている特定金銭信託、なるほど、これは信託業法にありますが、この特定金銭信託というのは、金利の利率あるいは支払い条件あるいは融資先、そういうものを互助会のほうで特別に指定をして、ただ信託会社はそのままに管理するにすぎない、こういう形をとっておられるようですが、そのとおりですか。

山本博郵政省人事局長

○政府委員(山本博君) そのとおりでございます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 そこで、こうなりますと、私ちょっと疑念が出てまいりますのは、特定金銭信託による融資は貸し付けですか、貸し付けでないんですか。

山本博郵政省人事局長

○政府委員(山本博君) これはこの十条の(2)に書いてあります「信託会社に対する金銭信託」というふうに理解いたしております。

二宮文造公明党

○二宮文造君 そこで、私ちょっと業界の方にも伺ったのですが、金銭信託の場合、信託銀行が運営管理をする面については元本の保証をする、しかし、特定金銭信託の場合は、信託会社は元本の保証はしない、こういう原則になっておるようですが、その点はそのように御承知ですか。

山本博郵政省人事局長

○政府委員(山本博君) たてまえとしては、そのおっしゃるとおりだと思います。ただ、互助会がこの金銭信託を利用いたしておりますときには、間に銀行を入れまして、銀行の保証という形で元本を保証する形をとっておりますので、元本についての保証は行なわれておるというふうに理解しております。

二宮文造公明党

○二宮文造君 いや、私が申しますのは、信託銀行は元木の保証をしない。いま答弁されましたのは、融資の相手先が銀行保証等を受けておるので元木の保証は間違いないと、こういうことだろうと思うのですが、その辺ちょっと答弁のニュアンスが違いますので、もう一ぺん。

山本博郵政省人事局長

○政府委員(山本博君) 特定金銭信託というものだけをとらえてみますと、おっしゃるとおりでございます。私が補足して申し上げましたのは、元本は今度の場合は保証されておるということをつけ加えたわけでございます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 ただ、その全部か全部——いま三十数件とおっしゃいましたけれども、全部が全部銀行保証はついてないと私承知している。中には、有価証券を、担保を取って、それで元本の保証に充てている面もあると思うのですが、それはどうでしょうか。

山本博郵政省人事局長

○政府委員(山本博君) 先ほど申し上げました弘信商事その他の、いわば子会社と称しますか、その三件以外のものは全部銀行保証がついております。

二宮文造公明党

○二宮文造君 そこで、もう少し具体的にお伺いしたいんですが、弘信商事に対する特定金銭信託の場合、互助会が指定した金利は幾らですか。

山本博郵政省人事局長

○政府委員(山本博君) 弘信商事に対します金利は、二銭六厘から三銭でございます。特に短期の場合は、三銭五厘となっております。

二宮文造公明党

○二宮文造君 四銭、五銭の場合はありませんか。

山本博郵政省人事局長

○政府委員(山本博君) 私の承知している範囲では、ございません。

二宮文造公明党

○二宮文造君 そればあとで事実をもってお示しをいたしたいと思いますが、私どもが伺っている範囲内では、現在弘信商事に対する特定金銭信託の金利は四銭と伺っております。そこでちょっと疑念が出てまいりますが、形は金銭信託、信託銀行に対する預金の形をとっておりますが、実態は融資です。  そこで、私これは国税庁長官にお伺いをしたいわけですが、二銭六厘あるいは三銭、あるいは三銭五厘、あるいは四銭、五銭という、そういう金利を指定して信託預金に預け、かつ特定して、融資先にひもつきで貸していく、そういうことが、税法上では、信託会社から入ってくるその金利についての税の概念が、預金利子でよろしいものでしょうか、あるいは法人税の対象になる、それに該当する金額とお考えになりましょうか、その点どうでしょうか。

泉美之松国税庁長官

○政府委員(泉美之松君) 御承知のとおり、郵政互助会は財団法人でございますので、その性格からいたしまして、収益事業を営んでおりますときにだけ、その収益事業の所得に対してだけ法人税を課税する、こういうことになります。そこで、一般の法人の場合と違ってまいるわけでありますが、問題は、収益事業というのはどういうものかというのが、法人税法施行令にずっと一号から三十号まで掲げてあります。その中に「金銭貸付業」というのがあるわけでございます。で、いまお話しのことは、表面上金銭信託という形になっておりますと、これは銀行預金と同じことでありまして、収益事業とは見られておりません。ただ、しかし、形式上金銭信託という形をとっておるけれども、その、実質が金銭信託でなくて、金銭貸し付け業と目すべきものであれば、これは収益事業である金銭貸し付け業の所得になると思うのであります。したがいまして、お話しのような実態がはたしてどうなっているかという点を調査いたさないと、その点を金銭貸し付け業による所得であるということは言い切れないわけでありまして、私どものほうでは、まだそこまで調査いたしておりませんので、その実態を調査した上でお答え申し上げたいと存じます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 そこで、その弘信商事の問題をお伺いしたいわけですが、弘信商事は手形の再割引並びに貸し金業法の認可を受けて貸し企業を営んでいる、こう承知しております。そういたしますと、この弘信商事は、いま伺いますと、四十五億円の特定金銭信託を受けている、そうして、やっておる業務は、町の金融業者が割引をしました手形を再割引をして金利を取っていく、こういう形で弘信商事は運営されておるわけです。したがいまして、いま国税庁の長官が、実態はどうかと、こうおっしゃいましたけれども、実態は明らかに互助会の金が弘信商事に回って、そうして手形の再割引ないしは貸し金業をやっている、こういう形になろうかと思うのですが、この点は再び、くどいようですが、どうでしょうか。

泉美之松国税庁長官

○政府委員(泉美之松君) なるほど、お話しのように、郵政互助会が信託銀行に金銭信託をいたしまして、その回った金が弘信商事に貸されて、その弘信商事が手形の再割引をやっておるということだと思います。問題は、しかし、弘信商事が手形再割引をやっているということ、これはもう弘信商事は普通法人でございますから、当然そういうことに対して課税になるわけでありますが、問題は、その郵政互助会から金銭信託したもの、その金銭信託の内容が普通の金銭信託そのものなのか、それとも、いまお話しのように、日歩二銭というような金銭信託のほかに何か特利がついておって、したがって、その実態は単純なる金銭信託でなしに、弘信商事へ融資する財源を生み出すための郵政互助会の金銭貸し付け業と目されるべきものであるかどうか、これが問題だと思うのでありまして、したがって、その弘信商事自体がやっておることでなしに、郵政互助会と信託銀行との間の金銭信託の実態がどうなっているか、それを調査しなければならないと思うのであります。

二宮文造公明党

○二宮文造君 そこで、ここに郵政互助会の「業務案内」があります。この点は銀行局長もあわせて聞いていただきたいのですが、その「業務案内」にこういう説明をしております。「郵政互助会が公益法人であるという性格の下では経済活動において一定の限界があるところから、年々、累増してゆく資産を効率的に運用する方法として全額出資による次の傍系会社を設立経営し、会の運営の万全を期しております。」「日本弘信産業株式会社三十七年四月設立」、それから「弘信商事株式会社三十八年五月設立、主たる事業、手形の割引」、「弘信観光」云々と、こうなっております。そこで、こういうふうに当初から互助会は貸し付けをしないのだ、金銭信託をするのだ、しかし、それでは資産の運用に一定の限界があるので、こういう子会社をつくって、そこへ——私どもは特利と思うのです、特利と思われるような日歩四銭とか、いま説明を受けますと、そういうものはないと、三銭五厘が限度だ、こう言っておりますが、それにしても、二銭をこえる金利を特定して金銭信託をし、しかも、四十五億円の金を融資しておる、こういうことが、はたして公益法人として妥当な資産の運用であるかどうか。また、それが国税庁はやっぱりその実態を見なければわからないという論理を繰り返されるかどうか。あるいはまた、銀行局長にお伺いしたいことは、そのほか問題も出てまいりますけれども、こういうふうな擬装の貸し金業、それが、しかも、財団法人であり郵政大臣の監督下にあるこういう互助会が、擬装によるような、貸し金業にまがえるような、そういうことをやっていて、はたして金融秩序が保たれるかどうか、こういうことについてはどうでしょうか。局長にはその点をお伺いしたいと思います。

泉美之松国税庁長官

○政府委員(泉美之松君) 先ほど申し上げましたように、郵政互助会が信正銀行との間の取りきめで、表向きの金銭信託の日歩二銭のほかに、まあ、いまのお話ですと、日歩三銭五厘とかいうようなことでございますが、そういった一種の特利のような契約がついておるとなりますと、これは単純なる金銭信託と見るわけにいかなくなります。したがって、金銭貸し付け業の所得になる疑いが出てまいると思います。ただ、私どものほうとしましては、郵政互助会につきまして、そういったところまでの調査をいまだいたしておりません。したがいまして、収益事業の所得であるということをこの席で明言申し上げることはできないわけでありまして、調査いたしました上で、その結果によって判定いたさなければならぬ、このように考えております。

澄田智大蔵省銀行局長

○政府委員(澄田智君) ただいまお尋ねの金融秩序という意味から、郵政互助会が特定金銭信託を利用して、そうして弘信商事を通じて手形の割引、再割引というような行為を行なっていることについてどうかというようなお尋ねでございますが、一応の考え方といたしましては、弘信商事が貸し金業法によって所定の届け出をして、一応貸し金業としての営業活動をしているという、その点につきましては、弘信商事のほうの貸し金業としての行為という点で、その面は金融業の秩序という面から一応問題はないという形にはなるかと思います。ただ、特定金銭信託がこういう形で使われますこと、というふうな点については、いろいろ検討しなければならない問題もあるかと思います。公益法人がその財産を運用する方法として金銭信託というのは広く用いられているわけでございますが、そういう場合は、通常は、よくある通常の形といたしましては、元本の保証のあります金銭信託、したがって、その金銭信託という形であっても特定金銭信託を除くというようなふうに定款等に規定してある、こういうような場合が多いわけでございます。そういう場合ですと、財産の運用としては、元本の保証のあります金銭信託ということになりまして、健全なる運用という点からは問題がない。この場合は、特定金銭信託も含まれて金銭信託一般が、一応その行為の上においては財産運用の方法として認められている、こういうような点ではないかと思いますが、その公益法人のあり方、それから、その財産の運用のしかた、それはその法人を監督する機関が十分監督をされる、こういうようなことを前提としているのではないかというふうに考えまして、金融の面からの問題としては、一応そういうような点があげられる問題点ではないか、こういうふうに考えられるわけでございます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 局長の答弁は、公益法人が金銭信託をやる場合に、通常の場合は、元本の保証のある普通金銭信託、これが多い、今回の場合のようなのは、ちょっと問題といえば元本の保証がないから好ましくないような答弁のように私伺いました。で、弘信商事とか弘信産業、これが設立されたのにも問題が私あると思うのです。それからもう一つは、やはりその特定金銭信託の仕組みを通って一般企業へもやはり貸し出しをされているわけです。私いま社名を申し上げますから、その当該社に対する特定金銭信託の貸し付けが行なわれているかどうか、これを御答弁願いたいと思います。神戸発動機、中部プリンス、林兼、丸ノ内ホテル、東海大学、晴海船舶、藤倉化成、吉本興業、株式会社内野、以上の各社に特定金銭信託の契約がありますかどうか。

山本博郵政省人事局長

○政府委員(山本博君) 特定金銭信託の一つ一つの社名につきましての資料をここに持ち合わせておりませんので、後ほど突き合わせて御連絡いたしたいと思います。

二宮文造公明党

○二宮文造君 その場合の金利は幾らで指定しておりますか、おおむね三銭三厘と伺っておりますが。

山本博郵政省人事局長

○政府委員(山本博君) 私のほうで調べました結果につきましては、金利は現在二銭八厘ないし二銭六厘でございまして、過去においても高いものはございません。

二宮文造公明党

○二宮文造君 この二銭八厘ないし二銭六厘、これは間違いありませんか。たとえば神戸発動機の大蔵省に提出されました有価証券報告書によりますと、三銭三厘になっております。経由銀行は中央信託銀行になっております。この点はいかがですか。

山本博郵政省人事局長

○政府委員(山本博君) 一つ一つの契約先のことにつきましては、先ほど申し上げましたように、こまかい資料をここに持ち合わせておりませんので、後ほどよく調べてお答えいたします。

二宮文造公明党

○二宮文造君 そういう特定金銭信託にも私は問題があろうかと思います。といいますのは、互助会のこういう貸し出しが非常に公開的でありませんで、その内部に非常に詳しい方、あるいは、それらしいつながりのある方、そういうものでなければ互助会としての貸し出しはなされておらないと、こう聞いておりますので、これが公開されておるものでありますと、そんな特定の問題は出てまいりませんけれども、そこにちょっと私、心配な点が出てくるんではないかと、こうも考えます。  さらにもう一つ、互助会が融資をする方式として、買い戻しの特約をして、そして土地建物を全部買い取る。さらに、使用計画書を出させて、そして使用を許可して使用料を取る、その場合の使用料の額が、元本の——元本というのは互助会が土地を買い取った金額の一割五分、こういう形で買い戻しの特約をつけて土地を買っているというケースがありますが、この点はどうでしょうか。

山本博郵政省人事局長

○政府委員(山本博君) 互助会が買い戻し特約つきの契約をしているということは事実でございます。その利率がどうなるかということにつきましては、総体といたしましては、いまおっしゃったような高い利率にはなっておらないのでございます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 答弁と、それから、私どもが実際に調査をしましたのと食い違ってまいります。たとえば、具体的に申し上げますと、修善寺ニュータウン、これは四十年の七月に一億の買い戻し特約の融資の形でなされておりますが、これに対しては、使用料は半期で七百五十万円、一年間で約一千五百万円、ちょうど一割五分になっておりますが、これはどうでしょう。

山本博郵政省人事局長

○政府委員(山本博君) 先ほども申し上げましたが、個々の対象の契約内容について、資料を持ち合わせておりません。

二宮文造公明党

○二宮文造君 では、あとでまた資料について伺うことにします。  さらに、こういうふうな買い戻し特約で融資をしておるのに、弘信商事を通したものもありますが、そのほかに、東拓伊豆開発、これが弘信商事を使っておる。で、たしか、ここへは、いま四億六千万円の残があるはずです。  それから津久井湖観光、これはゴルフ場ですが、この津久井湖観光の四十万坪にわたる土地を全部、互助会のほうが買ったことにして、そして、これにもその使用料を徴しておる。その残金が——これは四十二年の三月二十三日の契約になっておると伺っております——八億円。そのほかにもあると思いますが、この点は記憶がございますか。

山本博郵政省人事局長

○政府委員(山本博君) 互助会がそういう資産の運用の方法をとっておるということは承知いたしております。ただいまお話が出ました融資先の名前も、名前としては承知いたしております。

二宮文造公明党

○二宮文造君 国税庁長官にお伺いしますが、こういうふうな買い戻しの特約をつけて土地を買う、そして、それに対して年一割五分見当の計算で使用料を取る、これは、税法上の扱いはどうなりましょうか。

泉美之松国税庁長官

○政府委員(泉美之松君) 先ほど申し上げました公益法人の収益事業の中に不動産貸し付け業というのがございます。ただ、不動産貸し付け業の中におきましては、公益法人の実態を考慮いたしまして、不動産貸し付け業の対象となる不動産には限定が加えられておりまして、例を申し上げますと、一つは、事務所の場合におきましては、その事務所が、他の公共法人とか公益法人あるいは人格のない社団等の用に供されているような場合におきましては、これは不動産貸し付け業の対象から除く、これは公益法人同士で建物を持っておりまして、その余裕を他の公益法人に貸してやるといったようなのは、収益事業として課税するのは適当でない、こういうことで除いているわけです。そのほか、対象となる不動産といたしましては、「店舗若しくは旅館、ホテル、料理店、カフェー、バーその他これらに類するもの、劇場、映画館その他の興行場、舞踏場、スケート場その他の遊技場又は競技場の用に係るものに限る。」、こういうふうになっております。したがいまして、いまお話しの修善寺ニュータウンの場合、これは私どもが承知しておるところでは、将来はホテルを建設する予定だそうでありますが、現在はまだ山林原町になっておるようであります。したがいまして、山林原野のままですと、ここに言う不動産貸し付け業の対象には入らない、ただ、津久井湖観光の場合、これはいま申されましたゴルフ場であれば、これは遊技場でありますから、不動産貸し付け業の対象に入る不動産である、このように考えられます。いずれにいたしましても、私ども、まだそういった実態を十分調査いたしておりませんので、十分実態を調査いたしました上で、正確にお答え申し上げたいと思います。

二宮文造公明党

○二宮文造君 そこに問題が出てまいると思います。  それから、第三点として、これはかつて新聞にも報道されましたけれども、互助会が富士観光に融資をしておる、それは昨年の十二月九日の契約と、こう伺っておりますが、この富士観光の場合、なぜ特定金銭信託のケースをお使いにならなかったか。総額は八億円です。で、会員外貸し付けとして処理をされているようでございますが、互助会できめられております「会員外貸付要綱」を見ますと、日歩は三銭とする、あるいは「貸付金額は、原則として一千万円を限度とする。」、さらに、その貸し付けの対象は、「郵政省職員に寄与する会議施設に必要な資金」としている、こういうふうな丁寧な「貸付要綱」がありますが、それらの一切の「貸付要綱」が全部抹殺をされ、四十一年の十二月に富士観光に八億円の融資がされておる、この間の事情はどういうことでしょう。

山本博郵政省人事局長

○政府委員(山本博君) 第一の問題でございますが、「互助会寄附行為」の第十条の(5)に「その他評議員会の承認を経たもの」というものがございます。したがいまして、現在、規則という形になっております会員外貸し付けというのは、ただいまお話がありましたように、会議施設というものに対する融資でございますが、その他評議員会が承認をいたしますと、会員外貸し付けというワクからはずれまして、特定の物件に対して融資をする、こういうこともあり得るわけでございます。  ただいまの富士観光の場合は、いま申し上げた評議員会の承認を得てそういう措置がとられたのでございます。  なぜ特定金銭信託にしなかったという第二の問題、これも私どもが調査いたしましたところ、これは先ほどお話がありました特定金銭信託を互助会がいたします場合にも、銀行の保証がなければこれはいたしません。ところが、富士観光の場合には、必ずしも銀行のほうがこれについて十分な保証をしてくれなかったという経緯がございますが、一方、融資をいたします金額と、担保として提供される金額とは、担保として提供される金額が非常に大きくございます。融資をする金額はその二分の一以下で足りるという従来の互助会の資産の運用方針に合致をするということで、特定金銭信託の方法をとらなかったけれども、担保の点については不安がないということで、これは評議員会が一応了承をいたした。しかし、これはあくまで例外措置でございまして、これは郵政省といたしましても、こういう方法を数多くとるということには多少疑問を持っております。したがいまして、その点につきましては、将来互助会に対してこういう方式というものはとらないほうがよろしいということについて、勧告を近くいたしたいというふうに考えております。

二宮文造公明党

○二宮文造君 その富士観光の場合の貸し付け金の金利ですね、金利が契約書によると、非常にふしぎな契約書になっておるようです。実態は三銭五厘に間違いないかどうか。それから、それでは、なぜ、三銭五厘であれば、当初の貸し付けたときから四十二年三月三十一日までの一銭五厘分に対して、三銭五厘マイナス二銭差し引き一銭五厘に対して、寄付金名義の徴収をされたか、この点が一点。  それからもう一つ、富士観光株式会社は四十一年の十二月期で繰り越し欠損金が九億四千五百万円あることを御承知かどうか。その繰り越し欠損金をかかえたこういう企業に八億円もの巨額の、しかも一切のルールを無視した例外的な措置をとったということに、非常にまあ疑問を持つ向きも非常に多いわけですけれども、この点御承知であったかどうか。以上あわせて二点お伺いいたします。

山本博郵政省人事局長

○政府委員(山本博君) 互助会がどういうつもりでどういう判断をしたかということについては、私は存じません。ただ、結果として、こういう契約のしかたというものはあまり賛成できないから、そういうことで、先ほど申し上げたように、勧告をしたいというふうに考えております。  なお、会社の実情につきましては、郵政省としては何も存じておりません。

二宮文造公明党

○二宮文造君 もう一つ会社の内容ですが、関係団体として非常に互助会が力を入れました弘信観光並びに弘信産業、これの四十二年三月期の繰り越し損金は幾らになっておりますか、資本金と繰り越し損金。

山本博郵政省人事局長

○政府委員(山本博君) ただいま資料を持ち合わせておりません。

二宮文造公明党

○二宮文造君 私、非常に心配するわけです。たとえば弘信観光の場合は、四十一年の九月期で、資本金五百万円に対して繰り越し損失金として二千八百万円計上しております。  それから弘信産業の場合は、四十一年三月期として、資本金五千万円に対して、三億七千一百万円の繰り越し欠損金を計上しております。私は、この原資が、この資金が郵政職員の本俸の三%、これは非常に生活にも支障を来たす場合もあるのじゃないかと思うほどのパーセントです。そうして、その郵政職員の方々が会員となられた希望は、退職給付として掛け金の倍近くの退職給付が保証されているということで会員となり、鋭意掛け金を掛けておる。その運用にあたって、子会社が資本金の数倍の繰り越し欠損金をかかえていくという、この資産の運用のしかた、これが、主務官庁として郵政省の責任も私は非常に大きいのじゃないか、こう考えるわけです。この点についてはどうでしょう。

山本博郵政省人事局長

○政府委員(山本博君) ただいま御指摘のありましたように、弘信産業の場合も、弘信観光の場合も、営業成績は悪いということは事実でございます。この点につきましては、郵政省といたしましては、決して関心がないわけでございません。この二つの会社は確かに、郵政省の職員が毎月自分の俸給から百分の三ずつこれは取られておる。しかしながら、まあ会社といいますか、互助会のほうといたしましても、毎年のベースアップの分を、この退職の際の給付金の中にこれを組み込んでいかなければならないという、相当運営上のむずかしい問題をかかえておりますので、勢い、相当有利な運用を考えるわけでございます。そういう意味で、いろいろくふうをしておるわけでございますが、たまたま、この二つの会社につきましては、おっしゃるとおり、非常に営業成績が芳しくございません。したがいまして、私のほうといたしましては、この二つの会社の早期な営業内容の改善ということにつきまして、これは郵政省も、また、これに関係しております労働組合も、あるいは職員も、全部知恵を出し合って、これをできるだけ早い機会に改善をしようということで、目下私のほうからもいろいろな勧告をいたしますとか、同時に、その内容について、十分今後も見守っていきたいというふうに考えております。

二宮文造公明党

○二宮文造君 そこで問題は、その運用の利回りになると思うのです。いま何かお話を聞いておりますと、退職給付も、毎年のベースアップの分も組み入れなければならない。したがって、有利な資産の運用をしなければならない。有利なという面だけを主張していますと、こういうふうな資産の運用になるわけです。もとの資金がそういう性質なものですから、有利の前に安全でなければいけない。安全という点が無視されておりますから、会員外、いままでの規約規程を全然無視して、九億何千万の欠損をかかえている会社に八億円もの巨額の融資をしたり、あるいは買い戻し特約という脱法行為みたいな、土地を対象とした融資をしたり、あるいは町の金融機関の手形を再割引するような、そういう子会社をつくったりしなければならないのだろうと思うのです。互助会の資産の一年間の運用利回りは一体幾らにしなければ約束された退職給付が実現できないのですか。どの程度の利回りをお考えになっていますか。

山本博郵政省人事局長

○政府委員(山本博君) 将来のベースアップのいかんにも関係いたしますが、現在のところは、大体九分程度には回さなければいけないというふうに聞いております。

二宮文造公明党

○二宮文造君 試みに、いま国家公務員共済の余裕金の運用利回りを調べてみますと、四十年度には六分三厘に下がっているわけです。いまの金利の実態から、年間九分の運用というものが、はたして可能かどうか。もしそれができないとしますと、問題の約束された退職給付が不可能になってまいります。特に子会社がこのような巨額な赤字をかかえたり、あるいは融資先が非常に業績が思わしくなかったり、また、土地を担保に金を貸している。その土地にしても、なかなか換金されない。たとえば東拓伊豆開発の場合は、土地の造成はしましたけれども、俗に言うシャボテン公園です。シャボテンというのは水のないところに育つのです。水のないところに家は建たない。現に東拓伊豆開発は赤字会社です。そういうところへ四億六千万円の貸し出しをしておる。ここでせっかく郵政職員の方々が楽しみにしておる退職給付が、現在の互助会のこういう資産の運用で確実に約束する退職給付がなされると、そういう確信はありますか。大臣どうでしょう。

小林武治自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小林武治君) いまの要するに、九分に回さなければ約束の給付ができない、こういうふうな状態からいたしまして、互助会としましては、運用の利回りを有利にするために、いろいろな方法をとられておったわけであります。ところが、いわゆる志と違うというようなことで、子会社も赤字を出しておる、あるいは、中には、ある程度の不良と思われる貸し付けもないわけではない、こういうことでありますから、このままでいけば、あるいは給付について再考をしなければならない事態も来ないとは私は限らぬと思いますが、そういうことのないように、これからも注意をしていかなければならない、かように考えております。お話しのように、九分が基礎である、こういうことはいまの金利体系その他運用の方法からいたしまして、ある程度困難ではないか、こういうふうなことも考えざるを得ないと思うのでありまして、いまのような問題については、私はある程度再検討しなければならないのじゃないかというふうなことを考えます。

二宮文造公明党

○二宮文造君 申し合わせの時間がまいりましたので、最終的に、まとめ、ないしは問題点として若干列挙をしておきたいと思うのですが、たとえば非常に貸し出しがフェアな貸し出し方式でやられておると、こういう説明を受けるのですが、たとえば富士観光の場合、現に郵政互助会の理事の現職にある方が、富士観光の常任監査役にもうすでに就任をしております。そういうところは、私は一がいにフェアな取引である、こうは言い切れないと思います。  また、第二点として問題になりますのは、貸し出し先が、特定金銭信託の貸し出し先が非常に問題が多い。そして互助会の行為が貸し金業法なり、あるいは法人税法なりに違反しているのじゃないか。なるほど、財団法人でありますから、郵政大臣のこまかな指定は受けない、監督は受けないということになるかもわかりませんが、しかし、先ほどから説明をいただきましたように、弘信商事なるものを設立して手形の再割引をやる、これなんかも、私は互助会のよって来たった性質から考えてみまして、町の金融業者と結託するような事業目的、これは好ましくないのじゃないか。また、確かに元本の保証はあると、こうは言っておりますけれども、金利は非常に高い。また、幾ら銀行から銀行保証をとってあるとは言いながらも、だからといって、その会社が正規な運営をされるという保証にはならないわけです。金利が高いがゆえに会社の経営を困難にさせるという場合もあります。ここにも互助会の性格に反するものが出てくるのじゃないか。  結論的に、いま大臣が御答弁になりましたように、退職給付を楽しみにして毎月掛け金をなすっている郵政職員に最終的に迷惑をかけるようなことがあっては相ならぬ。試みに、ここに勧誘の文章があります。ここには「当会は郵政大臣の認可監督のもとにあって郵政職員退職時に高い給付金を支払うことと、ふだんにおける郵政職員の福祉活動等に直接間接とにかかわらず郵政一族繁栄の基礎的任務を遂行している場所であります」、こういうふうなうたい文句で会員を募集されております。したがって、退職時の給付というものはこの方々のたいへんな楽しみである。現在の運営からまいりますと、非常に心配が出てくる。  なお、こまかい問題でお伺いしたいことがたくさんございます。これは次に譲りまして、以上指摘したことを銀行局なり、あるいは国税庁なり、あるいは直接の主務官庁である郵政省なりで、厳重に判断をされて改善策を講じていただきたい。  あとの質疑は次回に譲りたいと思います。

小林武治自由民主党郵政大臣

○国務大臣(小林武治君) ただいま二宮委員からのお話は、私どもよく了承いたしました。要は、これは郵政従業員の生活安定、福祉の向上というところにあるのでありますから、この趣旨に沿うように、これは運営をせらるべきである。また、貸し金業に該当するかどうかということは、これは私ども、いまのやり方が必ずしも適当だと思いませんが、このこと自体については、ひとつ大蔵省のお考えにまかせる、こういうことでありまして、要は、この互助会を適正に運営をしなければならぬ、そういう意味で、今回いろいろのお話がありましたが、十分注意をして、いまのような多少の間違い一われわれはお話によりまして、この際のことであるので、一応の立ち入り検査等もいたしましたが、われわれの見た限りにおいて、不正あるいは不法あるいは不良——不良については若干の問題がありますが、そういうようなことがない。大体においてわれわれとしては、不正あるいは不法、こういうものは、われわれの見た形式においてはない、こういうことを申し上げておきまするが、しかし、形式がそうであったからといって、実質がそれでよいか、こういうふうな問題もありまするので、これから注意をし、今度の監査の結果等によりましても、それぞれの指導あるいは勧告、こういうものをいたして、適正な運営のできるように、十分な監督と申しますか、責任を持ちたい、かように考えております。

泉美之松国税庁長官

○政府委員(泉美之松君) お話しの点につきましては、私ども、従来そこまで調査が徹底いたしておりませんでした。十分調査いたしまして検討いたしたいと存じます。

澄田智大蔵省銀行局長

○政府委員(澄田智君) 私どものほうといたしましては、いままで検討いたした点についても、なおまだ十分実態もよく把握しておらない点がございます。金融法規及び金融行政の見地から、なおよく検討さしていただきたいと存じます。また、郵政省と相談いたしまして、今後どうしたらいいかというような点、もし改善すべき点があれば、そういうこともやってまいりたいと思います。

瓜生清民主社会党

○瓜生清君 私は最近非常に国会でも、それからまた、世論を喚起しております公団公社の整理統合の問題について若干質問いたしたいと思います。  まず第一は、昭和三十九年に臨調から公社公団の整理統合について意見が具申されております。それに基づいて行政管理庁でいろいろな調査をしておられると思いますが、その進行状況について伺いたいと思います。

北畠教真自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(北畠教真君) お尋ねのとおり、昭和三十九年に臨調の答申が出まして、行管では去る三月の七日、行政組織等の簡素合理化に関する閣議申し合わせに即応しまして、四月下旬から百八の特殊法人につきまして、いろいろ調査を実施しているところでございます。この調査は、来年度の予算作業、すなわち、八月の末日の概算要求提出までに完了をいたしたいという目途にして努力をいたしております。何ぶんにも、対象が非常に多うございますので、至急に結論を得るというわけにもまいりませんし、いろいろ事務当局では調査を行なっておりますが、ただ表面的な調査におちいらぬように留意をしつつ、慎重に作業を進めておるところでございます。  以上申し上げましたように、八月までには結論を出したいということで、事務当局で仕事を進捗いたしておるようなことでございます。

瓜生清民主社会党

○瓜生清君 公社の数、あるいは、そういう事業団の数は百幾つにのぼるわけですから、これを検討するのは、非常に多くの時日と労力を要すると思うのですが、臨調で特にこれこれの公団公社等については廃止すべきであるとか、統合すべきであるとかいう、具体的な名前をあげて意見を言っておると思いますが、それらの数が約十八と記憶しておりますが、それについて調査が完了しておるのかどうか、お答え願いたいと思います。

北畠教真自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(北畠教真君) 御承知のように、臨調が例示いたしましたものが十八あるのでございますが、もちろん非常に大きい問題でございますので、まだ特に行政機構の根本的な問題にかかわることもございまして、十八それぞれ——もちろん百八をやっておりますが、その十八につきましても、十分検討いたしつつあるわけでございますが、八月の半ばと申しますか、できるだけ早くと思っておりまするけれども、具体的にこういうふうに決定いたしましたという段階にはまだ至っておらないのでございます。もちろん、事務当局といたしましては、先ほど来申しましたように、百八の特殊法人すべてにつきましていろいろやっております。また、臨調の例示いたしました十八の公団公社につきましても、十分の審議を尽くし、慎重を期したいということで、まだ結論が出ておらないようなことでございますが、一刻も早くこれは結論を出してまいりたいという気持ちで努力中でございます。

瓜生清民主社会党

○瓜生清君 そうすると、すべての公団公社の調査か終わらないと、臨調の指摘した部分についての可否も出てこないというふうに解釈していいわけでしょうか、お尋ねします。

北畠教真自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(北畠教真君) もちろん、前後左右をやはり見なくちゃならぬと思います。臨調の指摘いたしました例示十八の中のすべてをやるということになりますると、前後左右やはり見比べながら仕事を進めなければならない。ただ単に、表面的な問題だけではいかぬわけでございますので、もしも統合するということになりますれば、どの特殊法人と統合するか、統合したあとはどうなるかというようなこともやはり考えてやらなければ、表面的のことに終わるのじゃなかろうかということで、慎重審議、もちろん、先ほど来申しましたように、八月までには結論を出したいということで、現在いまなお一々につきましては、これを統合するとか廃止するとか、または強化するとか、そういう問題についての結論をまだ出しておらないような現状でございます。

瓜生清民主社会党

○瓜生清君 私は、それは行管としての立場がわからないことはありませんが、明確に臨調がこういうものは廃止すべきである、それからまた、われわれがごくあたりまえの常識で考えて、こんなものは要らないじゃないかというものがありますね、たとえば年賀はがきのいわゆる余剰金を赤十字へ届ける郵便募金管理会などというものは、これは、はっきり言って、郵政省なら郵政省、厚生省なら厚生省、いずれかの所管にきめても、ほとんど私は大勢といいますか、他に影響するところはないと思うのです。さらにまた、畜産振興事業団というものがありますが、たとえば豚のこれは買い上げをやっておりますけれども、いま豚肉は下がっております。こんなものは即刻つぶしてしまっても、私は別に各省庁のなわ張り争いにまで影響しないんじゃないか、もっと端的に言うと、ひょっとしたらわれわれは高い豚肉を食わされているかもしれない、そういう珍現象というものがいま起こっているわけです。私が考えますのに、いろいろな圧力というものが多方面から行政管理庁にかかっているので、身動きがとれないのじゃないかという気がするのですけれども、政務次官として、それぞれの省庁の持っている内部事情というものをこの委員会の席上で赤裸々に言うわけにはいきませんでしょうから、その点については追及しませんが、ただ私は、この公社公団、こういうものは不必要であるということが明確になっていながら、それがばっさりやめることができないということには、大きく分けて五つくらいの理由があるんじゃないかと思う。その一つは、いわゆる各省庁のなわ張り争いじゃないかと思う。その二つは、こういう言い方をするといけないけれども、天下り人事のやり場がない、こういうところにも抵抗の存在があるんじゃないかと思う。それから三つ目は、政治的圧力というものがかかっているんじゃないかというふうに思うのです。四つ目は、予算会計制度のからくりというものが、私はこの公社公団の存在を強く主張している、その背景にあるんじゃないかと思うのです。それから五つ目は、人員整理の問題が派生してくると思います。私は端的に申し上げまして、最後の人員整理の問題さえうまく処理すれば、あとは政府の決意のいかんによって、少なくとも臨調が申しました十八のこの公社公団につきましては、昭和三十九年に答申が出されてから今日まで約三カ年の月日がたつわけでございますけれども、それまでの間に結論が出し得ないということ自体がおかしい、こういうふうに思うのですけれども、次官の御見解をお聞きしたいと思う。

北畠教真自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(北畠教真君) ただいまいろいろと御説を拝聴いたしたのでございますが、臨調の答申にあります例示の十八、これは考えてみますと、統廃合をするもの、または民間会社に改組するもの、民法法人に改組するもの、こういう大体三つに分けて考えることができるんじゃないかと存じております。もちろん、いろいろとただいま御指摘になりましたように、隘路があると存じておりますけれども、行管といたしましては、人員整理の問題、これも含めて、十分が遺憾なきような事務的な積み重ねをやっていこう、最後は政治的な解決ということに相なるでございましょうけれども、臨調の今日までの姿といたしましては、いま一番大きな問題としておっしゃられた人員整理の問題も一緒にくるめまして、なるべく人員整理をしないような立場に立って解決方法を見出していこう、こういうことで今日まで事務当局は一生懸命に努力をいたしておるようでございますから、その点御了承をいただきたいと存じております。

瓜生清民主社会党

○瓜生清君 私はくどいようですけれども、この整理統合に付随して起こる人員をどうするかという問題は、きわめて慎重に、かつ、犠牲者が出ないようにすべきだと思うんです。しかし、いますぐ廃止するということは、どの公社公団にとっても非常にむずかしい要素があると思いますから、せめて、これは一体何年先を目途にしてやるのだというようなことを、私は計画的にやっぱり早く結論を出す必要がある。それによって人間の振り向け先なり、あるいはまた、官庁に吸収するなり、民間に移るなり、そういうことが出されるわけであって、とにもかくにも、この公団あるいは公社というものは要らないのだという、そういうはっきりした結論の出し得るものはむしろ出す、そうして、こういうことは段階を追って整理統合していく、その青写真をすみやかに示すほうが、むしろ私は、そこで働いている人、それからまた、関係している官庁、こういうようなものに対して親切なやり方じゃないかと思うんです。それが百八なら百八の公団の中で、私は率直に言いますと、おそらく臨調の言っている数以外、いろいろなテクニックがあるでしょうけれども、そういうものをこえてつぶすということはおやりになれないと思うんです。さすれば、臨調が言っているその組織だけでもやっぱりすみやかにどうするかということを御検討なさって、そうして、それに伴う何といいますか、一つのプログラムというものをお出しになるということがかえって親切じゃないか。そうしないと、いわゆるアブハチとらずの結果になってしまうのじゃないかという気がするんですが、その点どうですか。

北畠教真自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(北畠教真君) 御指摘のような気持ちも私自身持っております。つきましては、事務当局といたしまして、やはり一刻も早く結論を出したいという念願に燃えておるのでございますが、いまおっしゃいましたように、十八のすべてがどういうふうになりますか、これまた結論が出ておりませんので、はっきりいたしませんけれども、もちろん、これ以外にも問題になるような公社公団があるようでございます。こういうこともかね合わせまして、一刻も早く一斉に十九または二十やるということは不可能でございますので、段階的になるべく早く結論を出して、御心配になっておる人員整理というような問題に一つの光明を与えるということが行管庁としてのとるべき道だということで、ただいまおっしゃいましたように、一刻も早く準備するという気持ちで作業を進めておるようなことでございます。この点、ただいま御指摘になりましたお気持ちと同じような気持ちでやっておるのでございますが、何と申しましても、今明日に、四、五日中というわけにはまいりませんので、もうしばらく時期をかしていただきますならば、ある程度の事務的な発表もできるかと存じておりまするけれども、この点、御了承をいただきたいと存じております。

瓜生清民主社会党

○瓜生清君 そこで立ち入った質問をいたしますけれども、行政管理庁が整理統合を進めていく——どの公社公団に対しては整理統合をするとか、あるいは廃止するとか、あるいは民間に移すとか、そういう作業を進める場合の何か基準のようなものがあるのかどうか、承りたいと思います。

北畠教真自由民主党行政管理政務次官

○政府委員(北畠教真君) 御案内のように、臨時行政調査会の答申によりますと、特殊法人の統廃合の基準としまして、設立当初の目的を果たしていないものは廃止する、こういうことになっております。また、政府関係機関等の中で同種の業務を行なうものがあるときは統合する。また、財務的経営的に自立的運営能力を持たないものは付属機関にするか、地方公共団体に委譲することをあげているのでございますが、政府といたしましては、この趣旨を体しまして、次のような四つの、基準と申しますか、ワクを持って考えておるわけでございます。  その一つは、設立の目的が果たされたかどうか、これを第一の条件にいたしております。また、性格が類似しており、互いに統合しても支障がないかどうか、これを第二の基準にいたしております。第三は、当該事業を特別会計方式で行なうとか、または、地方公共団体もしくは民間に委譲して実施させることが適当じゃないか、こういうことを第三の基準にいたしております。第四は、その他業務の業績等から見て、特殊法人としての存在の意義があるかどうか、こういう観点からも検討いたす方針でございます。整理が困難な要因といたしましては、一度できました特殊法人は理由を問わずなかなか整理が困難な状況にあることは、瓜生さんも御承知だと存じます。行政各部門における問題につきましても、こういう問題が非常に多うございますので、いろいろと努力をいたしたいと存じております。

瓜生清民主社会党

○瓜生清君 それじゃ次に移りますが、行政監理委員会というのがございますね、これの持っておる一番大きな権限はどういうものなのか、ちょっと教えてもらいたいと思います。

大国彰行政管理庁行政管理局長

○政府委員(大国彰君) 行政監理委員会の大きなものといたしましては、これは行政管理庁設置法に認められております行政管理庁の重要な機能につきまして、それを審議し、意見を行管長官に具申する、そうして、さらに、行政管理庁の長管を通じまして総理大臣に意見を具申する、こういうふうになっています。

瓜生清民主社会党

○瓜生清君 時間が来ましたので、残念ながらこれでやめますけれども、私、こういう臨調の意見というものを尊重して整理統合を進めていくのには、さまざまな障害があることはわかるんです。しかし、やはりそういうふうな過程を通じて出されたものはよく尊重して、多少の抵抗はあろうとも、やはり乗り切るだけの決意が政府になければならないと思うんです。そうでないと、民間では非常に苦労しながら経営に当たっている。ところが、放漫な経営のところもある、赤字のところもある、親方日の丸式にいつまでもやられてはたまらぬという声が、これは率直な国民の世論です。ですから、そういう覚悟でひとつやってもらいたいということを御要望申し上げまして、終わります。

石本茂第二院クラブ

○石本茂君 まず初めに、私は、医療制度に関連いたしまして四点ほどお伺いしたいと思います。  この医療制度の全般につきましての改善策等につきましては、もう五年前に答申がなされております。その後、もちろん政府当局におかれましては非常に努力もされ、検討もされまして、徐々に改善されておりますことは承知をいたしておりますけれども、目下、国民医療そのものの実態は、あたかも瀕死の重症のようなかっこうに来ているところもあるのでございます。こういう観点からいたしまして、目下の急務はむしろ医療制度の改善合理化にあるのではないかというふうに考えるわけでございます。  そこで、四つの点につきましてお伺いしたいのですが、その一つは、現在の制度を見ておりますと、医師が薬の利益に依存いたしましておるようなかっこうが出ておりますが、一体これでいいのでございますかどうか。  それから二点は、医学は非常な進歩をいたしておりますのに、いまだに専門医制度というものができておりませんが、これはどうしてでございますのか。  それから三点といたしましては、病院と診療所の機能の分化がずいぶん前から叫ばれておりますのに、なぜこれができませんのか。  それから四点といたしましては、公的医療機関——国立あるいは市町村立を含めまして、こういうものが今日では全部独立採算制をとらなければならないような状態に追い込まれておりますが、このような点につきまして、どのような御見解を持っておられますのか、お伺いをしたいと思います。  時間もございませんので、非常に簡単に質問をしておりますので、簡単にお答えをちょうだいしたいと思います。

若松栄一厚生省医務局長

○政府委員(若松栄一君) 医師が薬の利益に依存して医業を経営しなければならないという姿は適切でない。これはもしも、現在の医師の収入というものが不当に薬に依存しておるとすれば、これは適当でないと思います。これらの問題は、当然現在保険の抜本的改正等の一環の中で技術の適正評価ということが考えられ、医療機関のあり方というものに対する反省が加えられるであろうと期待いたしております。  専門医制度の問題につきましては、これは国民がみずからの疾病をある程度判断し、そうして、みずから医療機関を選ぶということがだんだん慣習的になり、かつ、それが専門化しているという段階では当然専門医制度というものができてしかるべきものと考えております。ただ、これを専門医という制度を国の法律規則によって定めるほうがいいのか、あるいは医学界がみずから自主的にやるほうがいいのかという点につきましては、両論ございまして、現在のところにおきましては、むしろ医学界がみずからの責任において認定しようというような方向に進んでおりまして、内科学会、小児科学会等がそれぞれかなりもう進んだ案を持って検討いたしておりますし、各学会もそれに続いて作業を進めております。ちょうど御承知のようなインターン問題のときにも、この議論が出てまいりまして、今度のインターン問題の解決にあたっても、これらの点の関連を考えながら解決に当たるという方向で進んでおります。  病院、診療所の機能の分化という点につきましては、これはまことにごもっともなことでございまして、病院の持つ設備、能力というものと、診療所の持つ設備、能力というものには、おのずから格差がございまして、できるだけそういう高度の施設、陣容を持ったものは高度の機能を分担するということが適切であることは、御指摘のとおりだと思います。私どももできるだけその方向にと考えておりますが、現実には、患者の選択というもの、患者がどうしても現在の段階では、医療機関の選択にあたって、自分の病気の予断といいますか——というものと、医療機関の選び方というものの間に、これを適切にやるということは患者自体の能力に欠けるというものと、やはり患者の気分といいますか、できるだけまず安心の持てるような医療機関を選びたいという気持ちがございまして、患者をまず一次的に診療所に向かわせ、さらに二次的に病院にということが、現実になかなか困難でございまして、この点、同時にまた、医療費というような面からも同じような困難が起こってくるわけでございまして、御趣旨としては、まことに賛成でございますが、現実の問題といたしましては、なかなか困難があるということを私どもも痛感いたしているわけであります。  それから第四点の、公的医療機関が独立採算制をしいられているのじゃないかという御意見でございますが、これも最近の医療費の調査、あるいは医療機関の自主的な調査等が幾つか発表されておりますので、御存じのことと思いますけれども、公的な医療機関というものは、採算が相当悪くなっておりまして、そういう意味で、医療費の改定についても、公的医療機関、特に病院の経営の改善に資するようにという要望が出ております。また、公的医療機関自体が本来独立採算制を目途とすべきものではないということは、これは従来から言われておることでございますが、特に一両年前の地方公営企業法の改正等にあたりましても、公的医療機関が独立採算を目途とするものではない、また、したがって、公的医療機関に関しては、一般の公営企業と異なって、独立採算をたてまえとすべきでない、むしろ、必要な経費については、一般会計からその内容等を定めて繰り入れるべきであるという考えが打ち出されておりました。国立病院等につきましても同じような趣旨で、一般会計で負担すべき部門を明確化していく、その上で、それぞれ企業的な、あるいは経営的な努力はやっていくというたてまえをとっておりますので、独立採算制をしいられているということは、現在のところ、だんだんむしろ、その守備範囲が明確になってきて、採算を考慮しなければならぬ業務範囲と、採算を度外視して一般会計で負担すべきものとを明確化するという方向に進んでいるのが、現状であろうと思います。

石本茂第二院クラブ

○石本茂君 承りまする御意見、よくわかるのでございます。国民の側の認識不足のために、医療制度の一部の改善が困難である、それからまた、いわれております医療保険財政の貧困のためからも非常に困難であるというような、幾つかの原因はわかるのでございますが、私ども国民の側に立ちまして、いまの医療制度が合理化されませんことには、やはりその上にありますところの医療保険制度そのもの、医療保障制度そのものが非常に安定しないのではないかと思うのでございます。この点につきましては、大臣いかようにお考えでございますか。一言御意見をいただきたいと思います。

坊秀男自由民主党厚生大臣

○国務大臣(坊秀男君) おっしゃるとおりですね。医療制度というものは非常にずいぶん前にきまったものでございますし、いろいろな不合理な点、いろいろな欠点と申しますか、そういったものを今日露呈しておるということは御指摘のとおりでございます。で、そういったようなものを、これを是正改善していかなければならないということで、ただいま、御承知のとおり、中医協ですか、におきまして鋭意改善策を検討をしていただいておるのでございますが、これが早晩その結論が出てまいりますので、その結論を待ちまして、私どもといたしましては、まあ医療保険制度の抜本的改正とともにこれを改正していこう、かように考えております。

石本茂第二院クラブ

○石本茂君 たびたびお尋ねをしまして、そのつど、いま大臣申されますように、中国協で審議しております、いずれ結論が出ますとおっしゃっているのでございますが、どうか一日も早くよい結論が出ますことをこの際お願いいたしまして、次の質問に移りたいと思います。  次にお伺いしたいと思っておりますのは、厚生省所管の国立病院あるいは国立療養所等におきますところの管理職の認定といいますか、範囲につきまして、非常に疑問を持っている一人でございます。と申しますのは、病院あるいは療養所のような医療機関では、医師が絶対権を持つこと、これはよくわかるのでございますが、ほとんどの医師が医長という名称のもとに管理職でございます。少数の人でございます、希少価値はあります。ところが、病院職員の半分、あるいは半分以上の数を占めておりますところの看護婦の職員、この中で総看護婦長というもの一人だけが現在管理職として認められておりますために、病院あるいは療養所におきますところの管理会議、運営会議等には、たった一人の総婦長が出てまいりまして、そうして、そこにおります患者の療養生活を通しましての診断治療体系のことにつきまして論議されるわけでございますが、何を申しましても、どのような意見を開陳いたしましても、医師という特定の多くの人々と、事務部門の方々が、事務長以下十指に余る人々がやはりその場所に出ております。そういうようなことで、はたして国営医療機関でありますこの病院、療養所の患者サービスが完全で、よいものができるものでございますかどうか、非常に疑問を持ちますので、この際お伺いしたいと思います。

亀田得治日本社会党

○委員長(亀田得治君) 答弁される方は、中身を抜いてもらっては困りますが、中身を豊富にして、簡潔に、質問事項が相当おありのようですから、そういうふうに協力を願います。

若松栄一厚生省医務局長

○政府委員(若松栄一君) 国立病院、療養所におきまして、看護婦長を管理職にしていないではないかというお話でございますが、ただいまのお話の管理職というのは、人事院規則に定められました人事院に登録する職員組合の構成員として除外されるべき管理職員等というものに入っていないということであろうかと思います。これは当然管理の仕事をする者、あるいは機密に属する仕事をする者が除外されておりますので、いわゆる一般的な病院の管理にあずかる者という趣旨とは若干違っているかと思います。そういう意味で、総婦長その他が病院のいわゆる三役として、管理者の中の中枢を占めていることは事実でございます。しかし、婦長も、確かに監督的な仕事をしておりますので、私どもといたしましては、人事院規則の今度の管理職等の一部に入るべきものと私どもも考えまして、これは人事院とも相当折衝いたしましたが、議論の分かれるところとなりまして、人事院としては、これを今回管理職と認めなかったという実態でございます。

石本茂第二院クラブ

○石本茂君 人事院は一般論の中でそういうことを言っていらっしゃると思うのでございますが、実際に一万名近い国立病院、療養所の職員をかかえ込みまして、しかも、そこには非常に多くの患者さん、国民が入院治療を受けているわけでございますし、実際管理の責任を持っている病棟婦長等が、そのグループに入ることができませんために、非常に病院におきましては問題がたくさんあると思います。いま局長申されておりますように、たった一人だけの総婦長は、全知全能の神様以上の能力がなかったら、いまの病院の中で全般にわたりましての看護婦の管理はとうていできない状態でございます。そうしたことを、具体性を述べて、人事院当局にやはり今後前向きの姿勢で私は立ち向かっていただきたいと思います。わずかの医療機関であるからどうでもいいのだというようなことでは、この病院、療養所を持っておられます限りにおいては、私は許されないと思うのです。私は、単に看護者のためにこのことを言っているのではございませんで、その病院、療養所に来ておられます国民、いわゆる病人のためにこのことを力説しているわけでございます。病院の運営管理がなされますように、そうして、それが正しく、そこにいる人々のために幸いになりますような方向に向いていきますことを念願といたしまして言っているわけでございますから。内科に医長さんが三人おります。この三人の医長の全部が管理職である。どうしてもやはりうなずけません。人事院がどのような感覚を持っていらっしゃるか存じませんが、たとえば一つの内科部門に何人もの医長制度をつくり、その人々が配下もなく、数十人あるいは数人の患者を受け持って診断治療に従事されておりますけれども、その全員に管理権があって、実際には二十名以上の部下、配下を持ち、五十名以上百名近い患者の生活を守っている看護婦長にそれがないということは、どうしても納得がいきませんので、どうか、この点につきましては、真剣に取り組んでいただきたいと思います。これは意見でございますので、要望でございますので、お含みをいただきたいと思います。  それから次に移りますのは、児童手当のことでございますが、これは先般来、特にこの一、二年間に非常に論議がされ尽くしてまいりましたのですが、厚生大臣の御意見あるいは大蔵大臣の御見解あるいは内閣総理大臣のお話など、たびたび見聞しているわけでございますが、何かまだ——機が熟していると思うのでございますけれども、意見の一致がないように思うのでございますけれども、いかがでございましょうか。大臣、四十三年度には、これが予算化されることになるのでございましょうか、どうでしょうか、お伺いいたします。

坊秀男自由民主党厚生大臣

○国務大臣(坊秀男君) 児童手当につきましては、衆参両院の予算委員会におきまして、いま御指摘の総理大臣、大蔵大臣、厚生大臣等からお答えを申し上げたのでございますが、厚生大臣といたしましては、日本のこの所得保障の中で、姿、形の上におきまして、児童手当が欠けておるということは一つ私は欠けたる点であると、かように考えております。そこで、所得保障のために児童手当を何か実現しなければならない、かように考えておりますが、さて、そのやり方でございますね、これにはいろいろな問題があろうと思います。ここで詳しく申し上げる時間もございませんけれども、それによりまして財政支出というようなことも非常に違ってくるといったようなこともございまして、これはそのあたりのことを非常に検討していかなければならないと思いますけれども、私といたしましては、何とかして四十三年、来年度にこれの緒につきたい、かように考えておりますが、何にいたしましても、これは財政との折衝の問題でございますので、ここではっきり、来年度の予算に関することを、来年度の予算でこれを実現するということは、これは申し上げかねることでございますけれども、私といたしましては、何とか来年度から緒につくべく努力をいたしたい、かように考えております。

石本茂第二院クラブ

○石本茂君 ぜひ制度化されまして、予算の配分がなされますことをお願いしたいと思っております。  次に、これは労働省関係でございますが、有料職業紹介事業に関してでございます。ここでお尋ねいたしたいと存じますのは、看護婦とか家政婦とか、要しますに、病人などの付き添いのためにありますものの紹介業をやっておりますものにつきまして、実態につきましては、当局はよく御承知だと思うのでございますが、現在の状態におきますと、とても過去のような口入れ業とだいぶ様子が違いまして、いまのような安い単価の手数料では、とてもこの事業は経営しにくいというところに業者はいま追い込まれております。で、ここに職業を求めてまいります者は、看護婦等の平均年齢を見ますと、五十歳から五十五歳、それから付添婦であります人の年齢を見ましても、五十歳前後という非常に中高年齢者、むしろ高年齢者の女子でございます。そういう点から考えましても、この中高年齢の女子の職業の安定をはかるという意味合いからいたしましても、この特殊紹介業に従事する業者に対しましては、何らかの政府当局のあたたかい手の差し伸べ方がありませんものかどうかをお尋ねしたいと思います。

有馬元治労働省職業安定局長

○政府委員(有馬元治君) 看護婦、家政婦さんの有料職業紹介事業につきましては、ただいま御指摘のような事情がございます。一昨年の四十年に手数料を上げまして、収支状況は相当改善されたわけですが、最近の人手不足もございまして、これらの職業に従事する者がだんだん減ってまいっております。したがって、事業経営としては非常に苦しい条件が多いわけでございますが、社会的に見て非常に重要な職種でございますので、事業の適正な運営を期する点と、それから求職者の立場、両方を考えて何らかの措置を考えなければいかぬじゃないかということを痛切に感じておりますので、審議会等において御意見を承って、必要な措置を講じてまいりたい、かように考えております。

亀田得治日本社会党

○委員長(亀田得治君) 石本さん、まとめてひとつお願いします。

石本茂第二院クラブ

○石本茂君 はい。  次にお伺いしたいことは、これは恩給法の一部改正との関連でございますが、第五十一回の国会におきましてでございましたが、恩給法の一部改正におきまして、かつて戦時中に従軍いたしましたところの日本赤十字社の救護員の一部が恩給法の適用を受けることになりました。これは当事者一同非常に喜んでいるわけでございますが、当時判任官待遇以下の状態にありました多くの救護看護婦、この者が現在、国立機関であります病院あるいは地方自治体の病院等で勤務しております。この人々は一体どのような恩典を受けることができたのかどうか。と申しますのは、私どもには関係がないんだ、それは看護婦長だけであったということで、非常にいま嘆いておるわけでありますが、どのように措置されておりますのか、当局の御見解を承りたいと存じます。

津吉伊定大蔵省主計局給与課長

○説明員(津吉伊定君) 先生御指摘のように、昨年の恩給法の改正によりまして、官吏相当の日本派十字救護員につきましては、恩給最短年限に達するまでを金額に反映する期間に算入をいたしております。それで、これに対応いたします雇相当の救護員につきましては、これはわれわれ共済のほうで、現在いわゆる新法の国家公務員共済組合の組合員となっておる方につきまして、官吏ではございませんが、雇であったけれども日本赤十字社救護員として従軍をいたしましたという方は、年金の受給資格期間に算入をいたしております。

亀田得治日本社会党

○委員長(亀田得治君) じゃあもう一問、残りの質問、石本さん全部一緒に聞いてください。

石本茂第二院クラブ

○石本茂君 もうこれ一つしかございません。もう最後の一問でございますが、これはほかにも類例があると思うのでございますが、ナイチンゲール記念記章というものがございまして、これは大正九年から今日まで隔年ごとに、わが国の特定な業務、いわゆる看護婦でございますが、生涯をその仕事に従事しまして、国家的にも、国際的にも称賛に値する者が現在まで四十四名、その賞を受けてきております。これは国際的な勲章でございまして、隔年ごとに皇后陛下からこの勲章をちょうだいしております。ところが、これは単なる胸につける勲章でございます。名誉のある勲章だと思うのでございますが、胸につける勲章でございまして、こうした人方に対しまして、他との関連もあると存じますが、国家は、国際的に認められる社会の福祉に生涯を貢献してきた者に対しまして、何らかのその功労を賞するような配慮といいますか、たとえば年金制度のようなものとか、あるいは一時的な恩賞のようなものとか、そういうふうなものを御検討いただけるものでございますかどうか、あるいはまた、他にそういう類例がありますのかどうか、お伺いしたいと思います。

塚原俊郎自由民主党総理府総務長官

○国務大臣(塚原俊郎君) 日本の国威を宣揚し、国際的に栄誉を受けられた方、たとえば湯川博士、朝永博士あるいはオリンピックの受賞者等に対しまして、それぞれ総理大臣賞あるいは銀杯等の授与が行なわれておることが今日まであるわけでございます。それから憲法第十四条によりまして、この栄典に関して特別のことをしてはならないという条項がありまするので、そういった栄典制度にいわゆる年金というようなものがついていないことも、御承知いただけると思うのであります。ナイチンゲール賞を受賞された方々の御労苦、御功績というものは、私も十分これを認識いたしておるのでありまするが、ナイチンゲール賞と同じような国際的な賞を受けられる方は、たとえて言うならば、ベニスの国際映画祭のグランプリ賞、あるいは人道主義に貢献した婦人を対象としたブラックウェル賞、建築界における各種国際賞等、その範囲も非常に多種多様であります。いませっかくの御質問でありまするが、今日までこういった方々に対して年金制度というものはございませんし、今後も、いままで申し上げたようなことから、年金を付することはむずかしいと私は考えております。

石本茂第二院クラブ

○石本茂君 どうもありがとうございました。

亀田得治日本社会党

○委員長(亀田得治君) 他に御質疑のおありの方はございませんか。——別に御発言もなければ、昭和三十九年度決算外二件に対する質疑は尽きたものと認めることに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

亀田得治日本社会党

○委員長(亀田得治君) 御異議ないと認めます。よって質疑は終局いたしました。  本日はこれにて散会いたします。    午後五時五十六分散会

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