逓信委員会 第24号
- 発言数
- 113 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1967/07/21
会議録
○松澤委員長 これより会議を開きます。 簡易郵便局法の一部を改正する法律案並びに日本放送協会昭和四十年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書を議題といたします。 質疑の申し出がありますので、これを許します。田代文久君。
○田代委員 私は資料の要求だけしたいのですが、いま民社党の方からも資料についての問題ですぐに開始できないというお話がありましたが、いまいただいておるこの決算、貸借対照表の中身をやっぱりはっきりつかみたい。われわれにしても、これでは非常に大ざっぱな気がするのですよ。ですから、もう少し詳細な——あまりこまかいこともなにですけれども、たとえば款項目とか、単価が幾らだとかいうようなところまである程度出た、そういう資料を出していただきたい。ほかの委員の方は要求されないならけっこうですが、私はそういう資料をいただきたい。
○松澤委員長 暫時休憩いたします。 午後三時休憩 ————◇————— 午後三時四十七分開議
○松澤委員長 休憩前に引き続き、会議を開きます。 質疑を続行いたします。小沢貞孝君。
○小沢(貞)委員 きのう資料を要求した第一は、私の記憶で間違いがなければ、監事は、四十年度監査結果を経営委員会にどういうように報告されているか、それを資料で出してもらいたいと言ったはずです。資料が間に合っていないようだから、口頭でひとつゆっくり読んでいただきたいと思います。
○赤城参考人 相当長い監事の監査報告書が出ておりますが、概要を申し上げたいと思います。 第一に、建設計画の実施状況ということでございます。これは第二次六カ年計画の最終目標を四十一年度中に達成する見込みとなった。四十年度において、そういうところまで建設計画がいっておる。放送センターの建設工事でございますが、第一期工事が完成いたしまして、さらに第二期工事を引き続き実施中であり、この完成によってさらに番組の改善充実がはかられることが望ましい。一部の工事がやむを得ない状況によって四十一年度に繰り延べになった以外は、すべて計画どおりに実施しており、放送網の全国普及と放送設備の充実が積極的にはかられたものと認められる。これが建設計画の実施状況の監事報告でございます。 第二に、受信者の普及等につきまして申し上げますと、受信契約者の増加につきましては、契約甲、乙とも目標を上回る良好な成績をあげており、協会の積極的な開発維持対策その他協会各部門の努力のあとが見られる。また、聴視者懇談会の開催、NHK相談室の開設など聴視者との交流にも積極的なものが見られる。これが第二の受信者の普及等の問題における監査の報告でございます。 〔委員長退席、加藤(常)委員長代理着席〕 第三番目には、放送番組の制作と実施でございます。これにつきましては、テレビ、ラジオそれからローカル放送の、いずれも重点的に拡充、強化がはかられましたが、特にテレビジョン総合放送における全国ネットワークを駆使したスタジオ一〇二の新設をはじめ、朝の報道番組の重点的編成、ローカル放送番組の拡充強化の成果は、聴視率調査、番組意向調査の結果等から見て、十分国民の要望を満たし得たものであると認めることができる。これが番組に関する報告でございます。 第四番目に国際活動でございますが、これにつきましては番組の充実刷新、現地語番組の拡充等を行なっているほか、番組交換の積極的な推進、ABU、EBU、アジア放送連合、ヨーロッパ放送連合等への全面的協力、それから毎年行なわれますイタリア賞をはじめとする国際コンクールヘの参加等によりまして、国際間の相互理解と親善の増進に寄与するとともに、協会の真価を広く海外に高めたものと認められる。 第五番目に、番組・技術の調査研究について申し上げます。この研究も積極的に推進され、放送衛星調査委員会を設置しまして、放送衛星の開発並びにその利用についての総合的な調査検討を始めておるわけでございますが、世界における宇宙開発の進展に照らして適当な措置であり、今後とも関係機関との連携のもとに、本計画の一そうの推進をはかることが望まれる。 第六番目に、その他として、昭和四十年一月、職制の全部改正を行なったが、その運営成果は長期経営構想の策定、経営近代化施策の検討、聴視者サービスの強化等、もろもろの施策の推進となって具現化され、所期の効果をあげつつあるものと認められる。 最後に財政関係でございます。財政関係につきましては、三点にわたって報告が出ております。 協会の財務処理の原則及び手続は、一般に公正妥当と認められた会計原則に準拠し、かつ財務諸表の様式及び記載事項は法令の定めているところによっている。また制度の運用においては、予算、会計、調達、管財等各般の業務にわたり、継続性、明瞭性及び真実性等、企業会計の基本原則を十分確保して、財政状況及び経営成果を明らかならしめるよう運用されておる。 第一正、四十年度末の財政状況及び四十年度の経営成績については、四十年度財務諸表に基づき分析の結果、健全な状態を示していると認められる。 第三番目に、予算総則の適用は国会附帯決議、経営の置かれている立場等を十分勘案の上実施され、適切な財政支出であると認められる。 大体以上でございます。
○小沢(貞)委員 その当時の監事はだれですか。いまもそれと同じ人がやっておられますか。
○赤城参考人 いまの監事と同じでございます。
○小沢(貞)委員 その監事にお尋ねしたいのですが、いらっしゃいますか。——呼んではいないからいないわけですね。 きのう私が質問した雑収入の予算が六億五百万、決算において十億七千七百万、約十一億で、五億ここに残っている、こういう状態について——これはいいことなんです。効率的にやっていただいたんだから、ここの注釈にあるようにいいことなんだが、これについての意見は別になかったですか。監事の方にひとつ間に合ったら列席をしていただくようにして進みたいと思います。そういうように御手配をお願いしたいと思うわけです。 そこで、きのうの私の資料要求は議事録を読んでいただけばわかると思いますが、この積算の基礎とそれに対応する比較表を出してくれ、こういうお願いであったわけです。これもいまできてくるかどうか、時間はどのくらいかかるかお尋ねをしておいて、間に合わなければここでひとつ説明をしていただきたいわけです。どういう積算の基礎に基づいて、それに対応してこういうように残っているか、こういうことを私はお尋ねしたわけです。その資料はどのくらい時間がかかりますか。
○志賀参考人 昨日小澤委員から、四十年度の雑収入の予算の積算の内容及び四十一年度にはどうなっておるかという御質問が確かございました。ただいま御提出申し上げたものは非常に概略でございまして、その資料については書いてございませんのでお話のように御提出申し上げたいと思いますけれども、ただいますぐにはちょっとこまかくなりますので、御提出が間に合わないかと思います。
○小沢(貞)委員 ほしい資料がないから質問が続けられないわけなんですよ。ここでだんだん説明していくと非常に時間のかかる問題ですか。当初、予算には何の項目にはどれだけ予定したけれども、こういう効率的な運用をしたからこれだけ残りました、こういうことを私は見たいわけなんですよ。
○志賀参考人 提出申し上げる資料につきましては、ちょっと時間がかかりますが、いま手元にございますものでできるだけ詳しく御説明するようにいたしたいと思うのでありますが……。
○小沢(貞)委員 それではその前にお尋ねします。 前年度まで非効率的に運用しておったことはどういうことか。それを先に聞かしておいていただきたい。非効率的にやっていたからこういうように効率的に四十年度は途中でやったと思います。非効率的に三十九年度まではやっておったと思います。したがって、その非効率的な考え方で予算を組まれたと思います。だから、非効率的にやっておられた項目はどういうことをやっているかということなんです。わかった点を先に項目をあげて言ってもらいたい。
○志賀参考人 雑収入が予算よりも超過いたしました理由は、主として手持ち資金の運用利息の効率的な運用によるものでございますが、ただいまお話しのように三十九年度と四十年度では、資金の効率利用の方法を相当心を砕きまして、改善いたしてございます。たとえば常時銀行に預けておりますような資金につきましては、全国にまたがっておりますが、普通預金という形で預金をいたしておりましたものを、できるだけ集めまして、通知預金または定期預金にするということで、従来普通預金の非常に低率な利息しかついておらなかったものをできるだけ効率的な利息をつけるように努力をするということをいたしてございます。 それから放送債券の将来の償還のために積み立てを法律によっていたしておりますが、これも積み立て金の運用のしかたにつきましても、三十九年度までは比較的返還の遠いものにつきましては債券を購入いたしましてできるだけ利息の収入をはかるというようにし、あるいは返還の近いものにつきましては預金をいたす、こういうような方法をやっておりますが、この割合を三十九年度までは大体五〇、五〇にしておったのでありますが、四十年度からはできるだけその収入をあげますために預金のほうを四〇%にいたしまして債券のほうを六〇%まで引き上げるという方式をとっております。これらのことから前年度から持ち越しました資金等を加えまして、また受信料の前納の制度を奨励をいたしまして、約二十億の受信料の前納がございますが、こういうことから手持ち資金の利息の増大をいたしたのでございます。
○小沢(貞)委員 郵政省にお尋ねします。 NHKの予算や決算を郵政省に出されたら監査をされておると思うのですが、郵政省の担当の局長なり何なりがこの問題について指摘はしなかったわけですか、三十九年度から四十年度にかけて。
○左藤説明員 NHKの予算決算が提出されてまいりました場合に、郵政省といたしましてはそれを一応は検討いたしまして、そしてそれから会計検査院の検査のほうに回付するわけであります。会計検査院のほうで検査を終わられましてから私のほうにまいりまして、そこで意見書をつけて国会に提出いたしております。その際に一応の検討はいたしております。そしてその結果は意見書として郵政省は提出いたしておる次第でございます。
○小沢(貞)委員 こういう点をぴしっと答えてください。三十九年度の非効率的な運用、悪いことばでいえばそうだと思います。それは四十年度の予算を組むときもそういうことでやろうと思ってきて、ところが途中で何で気がついたのか、だれに指摘されたか、どういうことから変わったか知らないが、預金のしかたをちょっと変えただけで年間五億浮いておるわけです。わずかな金ではないわけです。その前まではそういう非効率的な運用をして放置しておったが、これはだれが指摘してどういう動機でこういうことになったか、NHKでもあるいは郵政省でもいいと思うが、伺いたい。
○左藤説明員 いま申し上げました業務報告書につきましては郵政大臣の意見書をつけております。決算につきましては意見書をつけておりません。郵政省といたしましては内閣を通じて国会に提出するという形になっておりまして、特にNHKに対しましてこのことについて意見を申し上げるとかいうふうなことはいたしておりません。
○前田参考人 この前も御質問についてお答え申し上げましたが、この指示をしたのは私でございます。理事会を通じてそれまでの資金運用の効率測定というようなことをいたしまして、いわゆる世俗的にいえば毎月の運転資金のミニマムはどれだけあればいいかという研究をいたしまして、そのあとの問題については効率をあげ得る運用をなすべきであるという指示を私自身がいたしました結果、こういう結果になってあらわれたわけでございます。
○森本委員 これは違った答弁をしてもらっては困る。たしか意見書というのは業務報告書に対する郵政大臣の意見書ということになっておるけれども、財政の状況についてもやはり報告しておるわけで、いまみたいな答弁ではおかしいと思う。この三ページの「財政の状況」の中にも、ちゃんと資産総額は幾らであって、前年度に比し幾ら増額となって、負債総額は何ぼで、健全な財政である、こういう報告をあなたのほうはしておるわけだから、そういうふうな決算問題については一切触れませんということではうその答弁になる、そういうことを言ってはいかぬと思う。 〔加藤(常)委員長代理退席、委員長着席〕
○左藤説明員 確かに先生のおっしゃるとおり業務報告書に対しまする郵政大臣の意見書として提出いたしておりますが、その中で財政状況につきましては健全であると報告しております。
○小沢(貞)委員 いま前田会長の御答弁で会長みずから創意くふうによって指示してそれができた、こういうことでたいへんけっこうなことだと思うのです。しかし郵政省の中ではNHKの経営の合理化、こういうことについては全然だれも、検討する場もなければ何もしないわけですか。前の年までのやり方を会長が指示したことによって、とにかく金利だけで六億が十一億になる、こういうたいへんなことなのです。こういうものを郵政省は放置しておったわけですか。ただ印刷してきたものを素通りして予算も決算もやるだけですか。
○左藤説明員 郵政大臣は、協会から毎事業年度の業務報告書を出してこられた場合、それに意見をつけて内閣を経て国会に御報告申し上げるわけでありますが、その中で先ほど森本先生から御指摘がありましたように「財政の状況」ということでNHKからの説明は聞いております。その段階で郵政省がNHKから説明を受けるということでございまして、事務的に意見を申し上げるということはあり得ましても、実際上業務報告書の中の「財政の状況」という形で国会には郵政大臣の意見として提出するだけでございます。
○小沢(貞)委員 法律的にもそういうことですか。ただ聞いて聞きっばなしあるいは予算は見て見っばなし、要するに予算の編成のときは何も口をいれることはできませんか。
○左藤説明員 予算の場合には、放送法の三十七条二項でそれを検討して意見を付して、郵政大臣の意見として内閣を経て国会に提出するということになっております。いま言われました決算の問題につきましては、業務報告書の中に意見としてその財政状況を、「財政の状況」という項目を起こしまして郵政大臣の意見を申し上げるという形をとっておるわけでございます。
○小沢(貞)委員 予算のときには十分意見なり何なりできるわけなんでしょう。それはいいですね。
○左藤説明員 はい。
○小沢(貞)委員 幸いに前田会長が賢明な指示をしてこういうことになったということなのでたいへんこれはけっこうなことだと思うのですが、考えてみると、競争相手がないということは、まあ独占企業です。独占企業の弊というものはえてしてこういうことにあると思うのです。金の預金高、現金の保管高は知りませんが、さっき専門的なことで私も一覧表をすぐに見せてもらえないものだからよくわからないのだが、わずか普通預金にしてあったものを定期預金にするということだけで年間五億の予算が浮いているわけです。そこで予算を郵政省がまず第一に見るときに、そういうことに何も気がつかないというようなずさんなことしか、NHK対郵政省との間の事前の予算の折衝等にはこれはないわけですか。あるいは、そういうものはもう出てきたものをそのまま国会へ出す、それだけのことしかやっていませんか、機構的に。それから、あるいは直接その審査をする担当の局だかどこだか知りませんが、何かそういうことをやっていないのですか。
○左藤説明員 NHKから財産目録、貸借対照表、損益計算書、それに対する説明書が郵政大臣に提出される際に、それにつきましての説明を受けております。
○小沢(貞)委員 いやいや、私の聞いていることと違うんだ、答弁が。NHKという、これはもう競争相手も何もないわけですけれども、だからそういうことをよく郵政省で、この予算はどうだろうか、ここはどうだろうかということを審査だか、チェックをする機構的なものもないか、そういうことを実質的にやっておらないかと、こういうことです。
○左藤説明員 実質的には一応説明を聞きまして、そのときに郵政省で気がつきました点につきましては質問するとか、そういうことはいたしております。
○小沢(貞)委員 それじゃ指示もされますか。
○左藤説明員 特に指示をするとかいうことは放送法の精神から見てできないと考えて、やっておりません。
○小沢(貞)委員 予算を効率的に運用するくらいのことはできないの。それもできないの、法律的に。これは放送の内容とかにいろいろタッチしちゃいけないんだけれども、あなた方のほうで予算をこっちへ出すわけでしょう。
○左藤説明員 郵政大臣の意見を付す以外にはできないと考えております。
○小沢(貞)委員 それではちょっと進みますが、この効率的な運用と非効率的な——まあ言い方が悪いかもしれませんが、以前の状態とわかるような、少し説明をちょっと始めてみてください。もう意味がないです、時間をかけてもしょうがないですから。積算書に基づいて……。
○志賀参考人 雑収入が超過をいたしましたのは四億七千二百万でございますが、そのうちで約三億が、いま先生からお話がございました、私も御説明申し上げました利息関係の増収でございます。この内容につきましては、まず手持ち資金の運用の利息関係といたしまして、従来普通預金等にとどめておりましたものをできるだけ年間の資金の計画を立てまして、通知預金ないしは定期預金という高率の預金のしかたにかえたわけでございますが、この面で三億二百九十二万七千円の増収がございました。それから先ほどもちょっと申し述べましたが、放送債券の償還積み立て金の運用の面で従来預金と債券と半々程度に実施をいたしておりましたものを債券のほうへウエートをかけまして、六割を債券を購入いたしまして四割を預金で保有をするという方式をとりましたために、この面で予算では四億一千七百万でございましたものが四億九千九百万になりまして、八千二百万の増収がございました。それからなお、手持ちの有価証券の利息等の増が二百五十九万ばかりそのほかにございます。あと約八千五百万は雑入金の増加でございまして、雑入金の中身になっておりますものは非常にこまかなものがございますが、職員に貸与いたしております社宅の賃貸料とか、あるいは沖縄に番組を提供いたしましたその費用を回収いたしました実費とか、そういうようなものがこの雑入金に入ってまいりまして、これらが当初九千百万円を予算で予定をいたしましたが、実質は一億七千六百万の収入がございました。ここで八千五百万の増収がございまして、資金関係の約三億と合わせまして四億七千万の増収を雑収入において生じたわけでございます。
○小沢(貞)委員 資料が間に合わない間に合わないって、それだけのことがどうして間に合わないわけですか。私が要求した資料は、積算基礎に基づいて要求した資料というのは、いま口頭で言っただけですか。
○志賀参考人 四十年度並びに四十一年度の対比ということで実はその資料づくりをただいまさせておりますが、本日は間に合わなかった次第で、まことに申しわけないと思います。
○小沢(貞)委員 積算をするときの基礎というものはもっときちっとできているわけでしょう。どのくらいの期間定期預金ができるからどのくらいな金利になってどうである、どのくらいの期間これは普通預金だから幾らの金でどうであるという積算基礎がなくちゃ予算はできないと私は思うのですよ。それでまあ、あまりこまかいところまでは要らないのだけれども、それがわからなければ私の質問がどうもできないわけですよ。それで、それを一生懸命にやっているかと思ったら、いま口頭で言ったことなんか、この紙っぴらと同じことじゃないですか。だってこの予算を見ると、決算を見ると、予定よりは金利だけで約八億もうけているわけですよ。だから八億金利だけでもうかるということは、その前まではいかにずさんであったかということをまた表明しているようにも感ずるわけです。だからそのときにはどういうような預金のしかた、どのくらいな金をいつ幾日預金して金利は幾らで、どのくらいになる、そういう基礎があって初めてこの四十年度の六億五百四万四千円——四千円まで出ているのですからね、ちゃんと基礎があるはずだと思うのです。どうなのですか。
○志賀参考人 お説のように確かに積算のときには相当こまかく予定をいたしますので、積算の数字がございます。それとの対比におきまして実際の決算の内容と合わせることをただいま作業をいたしておりまして、あわせて四十一年度の予算につきましてもごらん願えるようにという作業をいたしておりますので、実は本日は間に合わなかった次第でまことに申しわけないと思います。
○小沢(貞)委員 それはきょうは間に合わないのですね。
○志賀参考人 本日はちょっと御提出はいたしかねるかと思います。
○小沢(貞)委員 監事の方の出席はどのくらい時間がかかりますか——それから会長にお尋ねしますが、国民の負託にこたえて一生懸命に経営の合理化をやっていただいていると思うのですが、偶然に私はここへ来てみて気がついてきのうから質問をやっているわけですが、こういうようなことについて合理化を進め合理的に運営しょうというような問題については、これは経営委員会の中でやる以外にもうやるところはありませんか、今度は協会自身の中で……。
○前田参考人 協会は経営企画室というのをこの前後から設けまして、そして各部門にわたる経営の、先ほど申し上げた効果測定というのを開始いたしました。この年の問題は、予算決定当時には実はまだ取り上げられておりませんで、予算実施に際して私は指示をしたわけであります。したがいましてこの年度においては予算、決算の結果が御指摘の面で大幅に違ってきているということが言えると思います。それから経営委員会等においてもそのような議論をなさる場合がございますし、私も出席さしていただいております。またいろいろ専門家の意見も聞き、御承知のようにこの年の直前ぐらいから、いわゆる低金利政策というもので金利が非常に下がってきた時代でもございますし、その当時としては、低金利時代に対処してほんとうに効率的な資金の運用をするためにはどういう方策をとるべきかということを経営企画室で検討させまして、その効果測定と相まって私がこのような判断を下し、このような措置をとるように指示をしたわけでございます。
○小沢(貞)委員 おおむねの筋においては金利の違っている理由が了解できました。そこで私はその積算基礎を見せていただいて、さらに後日、この問題については具体的な数字でお尋ねをしたいと思うわけです。 いま一つは、それと関連して支出のほうの関連経費の三億一千四百万、これも金利によってこれだけの増収といいますか支出減があるわけです。この概略を説明してもらいたいと思います。
○志賀参考人 ただいま御指摘の関連経費につきましては、お手元の資料にございますように三億一千四百万の予算残を生じております。この関連経費と申しますのは、非常に一般性がございませんのでおわかりにくいかと思いますが、内容といたしましてはまず未収受信料の欠損償却費というのがございます。これは年間の受信料の収入に対しまして、一年間にどうしても受信者の中から死亡とかあるいは海外への移転とかいうことで取れない受信料が出てまいりますので、予算の編成に際しましてあらかじめ過去の実績をもとにいたしまして、一定の比率でこれの欠損の償却をいたしておるその支出の予算でございまして、ここで受信料の総収入の中から一部保留をして使わないで、あとの欠損に備える、こういう内容のものでございます。これは四十年度におきましては六億九千二百万という予算を編成いたしましたが、実際には三億六千五百万の欠損額で済んでおります。三億二千六百万ここで予算が残を生じております。その内容といたしましては、予算の際には過去の実績から収入の一%を欠損の対象として保留をいたしましたものでございます。一方、NHKの営業の部面におきましてできるだけ未収受信料の回収につとめました結果、決算におきましては、甲においては〇・五%、乙においては受信料収入の二%の欠損額に実績が出まして、この面から三億六千五百万の欠損額で済んだということになります。これが第一点でございます。 それからもう一つは、当年度の予算で御承認をいただきました放送債券の発行並びに長期借り入れ金の予算は合わせまして六十二億七千万でございましたが、この年に実行をいたしましたものは、債券で三十億、借り入れ金で五億円の調達をいたしまして、三十五億円の調達で済ませたわけでございます。これにつきましては二十七億七千万繰り越しを生じたものでございます。建設工事で約三十三億四十一年度へ工事の繰り延べがございましたので、これに対応いたしましてできるだけむだな資金を導入しないようにということで、借り入れのほうないしは放送債券の発行を保留いたしたものでございまして、当初六十二億円の外部資金を導入するその支払いの利息を関連経費において予定をいたしておりましたものが年間三十五億の発行、借り入れにとどまりましたために、その面から金融機関に支払う利息及び債券購入者に支払う利息が少なくて済みました。これが二十七億五千万の予算に対しまして二十四億九千万の決算にとどまっております。これで二億五千五百万の予算残を生じております。なお、そのほかに、放送債券の利息の増加及び銀行借り入れ金利息の減少等支払い利息に予定の増減がございまして、全体といたしましては、先ほど申し述べましたように約三億一千四百万の予算残を生じたものでございます。 これが関連経費の内容でございます。
○小沢(貞)委員 NHKの経理というのは、建設勘定も経常もみんな一緒なんですか。
○志賀参考人 建設勘定は受信料の関係の収支とは一応別建てでございまして、これは資本収支でございますが、これの利息等の支払いにつきましては当年度の損金になりますので、受信料の対象といたしまして事業支出に計上するわけでございます。建設費そのものの支出につきましては、資本支出でございますので、一般の給与とか放送費とかいうものとは一応区別いたしました資本支出というところに計上いたすわけでございます。
○小沢(貞)委員 その関連経費の節減ということは、建設勘定の関係の借り入れ金が簡単にいえば少なくなったから予算が余った、こういうわけでしょう。そういうものが給与や何かの一般のあれとみんな一緒なんですか。
○志賀参考人 NHKのシステムにおきましては、ただいまお話しのように、建設費の資金の調達に要します利息につきましても当年度の損金として計上いたしますので、事業支出といたしまして放送費とかそういうものと一緒に関連経費として計上いたしております。
○小沢(貞)委員 それできちっとした原価計算というものはできるものですか。こっちのほうでばく大な金を借り入れてきて、そして建設をやるわけでしょう。建設をやったら、でき上がったときは固定資産が幾らになって、振替でよこして、その償却をする金とか、そういうものが一般の原価になっていく。私はそういうことについて詳しくないからわからないが、電々公社の予算もたしかそういうふうにできてやしないかと思うし、民間だって建設費は建設費ときちっときまっておって、これからいよいよ工場が操業になるということになれば固定資産をそこへ移して、償却をどういうふうにしていって、そこで人件費が幾らかかるということになるのが民間の一般の経理だと思うのです。ここでは建設も一般の給与から何からみんな、みそもくそも一緒のようなぐあいに受け取れるのですが、NHKの経理はそういうようになっておるのですか。
○志賀参考人 御説明がちょっとまずかったかと思いますが、建設の費用として計上いたしますものは、たとえば鉄塔とか機械とかそのものの値段と、あるいは土地とかそのものの値段のほかに、ただいま申しましたそれに要しました給与というものも全部建設費の予算に計上いたします。その建設費を支弁いたします資金につきましては、受信料から財源として回る分もございます。それからただいま御説明申し上げましたように、放送債券で調達する分もございます。また借り入れ金もこの建設費の財源の対象にだけ計上できるようになっておりますが、こういうものの資金の金利につきましては、当年度の損費といたしまして関連経費に計上いたします。いまお話しのように、建設に直接携わる者の給与等は建設の原価の中に算入をいたしまして、資産に変わってまいるわけであります。
○小沢(貞)委員 それは当然建設の原価にかかるNHKの職員の分が建設費にかかるのはいいけれども、建設費というのは、会計は全然別個にやっておるわけではないのですか。いま百億の建設をやろう、建設には借り入ればどうだ、放送債券はどうだ、こういう収入があるでしょう。受信料からの幾らの収入と、こう計上するわけでしょう。そういうことをして建設勘定というものはでき上がって、これができたら幾らの固定資産ができたから、今度はそれを一般の——何というのですか、それによってわれわれは原価計算がわかると思うのだけれども、償却が幾らでどうなる、こういうことになって、テレビのほうは原価は幾らになるだろう、ラジオのほうは原価は幾らになるだろう、一般の放送関係に携わる人の人件費はこっちで見る、こういうようになるだろうと思ったが、これは建設もあれも一緒ですかね。私の質問が悪いのかそっちのやり方がよくないのか……。
○志賀参考人 先生の御質問はよくわかりますが、NHKの場合には、たとえば電電公社のように勘定を全く別にはいたしておりませんで、一本の勘定の中で、ここでごらんくださいますように、資本収入、資本支出というものがございます。それから事業収入、事業支出と、こう対応する形になっております。いまお話しの建設費につきましては、給与等で建設に付帯しているものは全部建設費に計上いたしておりますが、それをまかなう資金の利息分は、一般の事業費のほうで、当年度の損費のほうに計上してございます。こういうことでございますが、お説のように、建設費の中に給与から旅費から全部入れております。これは建設付帯の分につきましては別勘定でございます。
○小沢(貞)委員 電電公社はそうやっていないのでしょう。
○志賀参考人 電電公社につきましては、私の承知しておりますところでは、やはり支払い利息等につきましては当年度の損費で計上いたしておると承知いたしております。
○小沢(貞)委員 前田会長にもお尋ねしたいのだが、そういう経理でいいものですかね、これは。私もいまになって、ここへ来て気がついてみると、建設も経常も何も、みそもくそも一緒のような経理でこれはいいものでしょうかね。
○前田参考人 一緒ではございません。ただ、簡単に申し上げますと、その年度の利子の支払いについては一般——この言い方もいかがと思いますが、私も専門家でないものですから。一般会計のほうから利子を払っていくということになると思います。と申しますのは、電電等と異なりまして、電電の建設も——私の想像ですが、建設等は国家予算との関連で組まれる部分も相当あるかと考えます。しかしNHKの場合は全部NHK独自の金でやるわけです。ただ建設は、原則として放送債券もしくは借り入れ金にたよるという意味で、現在の聴視者に将来の建設費を負担させないというたてまえの意味での建設予算でございます。しかし、借金をするということは、電電等と違って、その借金を国家が補てんしてくれるという意味のものではなくて、結局それは聴視料において将来といえども支払うべきものでございます。したがいまして、勘定としては、建設は、当年度の聴視料を中心としては建設勘定は組まない、主として借金を土台として組む、ただし借金の利子は、NHKの場合は、当該年度においては当然聴視料から支払わなければ、ないわけでございまして、この意味で、ただいまの志賀理事のような説明になるわけでございます。
○小沢(貞)委員 そうするとラジオの——これは月五十円だったですか、来年までは。その原価計算は幾らで、テレビの原価計算は幾らだ、こういうのは一体どういうふうに出すのでしょうか。ラジオの関係にはこれだけの建設費がかかって、もうこれだけ償却してしまったぞ、だからいまはほとんどただみたいにコストはなっているんじゃないか、こういうことは計算されるでしょう。テレビのほうは最近つくったばかりだから、まだこれは資本が減価償却——定率だか定額だか知りませんが、そうなっていくし、まだコストが高いから高いのだ。どういうように低減されていくという、そのコスト計算はどうやってやりますか。
○志賀参考人 ラジオとテレビのコスト計算につきましては、ラジオないしはテレビとはっきり判明をいたしますものにつきましては、それぞれまず分けて計算をいたします。その場合には、ただいまお話の減価償却費についても、ラジオオンリーの機械あるいはテレビオンリーの機械につきましては、一応分計が可能でございます。ただ、一つの事業体で両方の仕事をいたしております関係から、事業費におきましても、また機械等につきましても、両方で共用のものがたくさんあるわけでありますが、そういうものにつきましては比率の分計をいたしまして、そしてラジオ、テレビのコストを一応計算することにいたしております。
○小沢(貞)委員 ただ、ここへ出されてきたように、建設費も、その利息も、何もかも一緒で、これでそういうことができますか、そういう経理で。ラジオもテレビも、建設費も建設の人件費も経常の人件費も、みんなこういうように一緒になっておって、そういうことができますかね。
○志賀参考人 全部につきまして、はっきり分けることは不可能でございます。分けられるものにつきましては分計をいたしますが、両方にかかりますようなもの、それからこの資金等につきましても、たとえば三十五億の資金につきましても、当年度の建設費は百八十四億円でございましたが、これにつきましては、ラジオの建設とテレビの建設と両方ございまして、それぞれに対応——両方に対しまして三十五億、その資金はこまかに分けることは不可能でございますので、これを比率で分計をするというような方式で原価計算を出しておるわけであります。
○松澤委員長 小澤君に一言申し上げますが、あなたの御要求しておったNHKの門田監事が見えておりますから、報告しておきます。
○小沢(貞)委員 それじゃ、ラジオのことしの原価は幾らになりますか。建設費なり何なりを、ラジオのほうとテレビのほうと分けるというのはあたりまえのことなんで、それは説明を聞かぬでもいいですが、具体的にラジオのコストは幾らになりますか、テレビのコストは、ことし幾らになりますか。
○志賀参考人 ラジオのコストにつきましては、四十二年度の予算のときに計算をいたしましたもので参りますと、五十円八十八銭でございます。月額のコストでございます。テレビにつきましては二百七十九円六銭でございます。
○小沢(貞)委員 どこでこういうようにやれますか。これは、とにかくこれだけでもってそういうコストをどういうようにして——一般の工場や何かは、建設勘定があって、それが建設できたからこっちのほうへ振りかえる、これがあたりまえじゃないですか。だから、建設勘定というのは建設勘定でちゃんとある。ところが、そのところでつくったものが、ラジオにもテレビにも共用されるというのはわかるのです。この製品は——要するに、簡単に言えば製品です。テレビとラジオの放送の製品というものは幾らになるかというようなことがきちっとわかるような、資本、建設勘定と一般の経常勘定というものが明確になるように経理はやってないのですか。
○志賀参考人 勘定の問題につきましてちょっと御説明が足りなかったかとも思いますが、形としては一本でございますけれども、お手元の予算書でごらんくださいまするように、資本支出という勘定がございまして、ここで資本支出の対象になりますのは、当年度の建設費と、それから過年度に建設しましたときに発行しました債券あるいは借りました借金の返還金というものがこの資本支出でございまして、そういう意味では、この建設勘定というものは中ではっきり分かれておるわけでございます。
○小沢(貞)委員 そういうことになると、いよいよもって積算基礎を見せていただいてさらに質問をしたいと思うが、いまの私の言ったようなことについて、私はしろうとでよくわからないんだけれども、何か見ていると大福帳式に見えてしょうがないのです。大福帳式に見えてしょうがないんだけれども、これは私がしろうとだからそういうのか、どうも私はおかしいと思うんだが、その点についてはさらに研究をして正すべきものは正し、おたくのほうも改善すべきものは改善する、郵政省においても私がいま疑問に思ったような点について、電電公社と私は違っているんじゃないかと思うのですが、研究をしていただきたい、こう思います。 長くなるので、監事の方が見えたそうですから、監事にお尋ねします。 いま決算で質問をしていましたら、四十年度の予算においては六億しか金利が計上をしてないのが、決算を見ますると約十一億になっている。それは前田会長が経営合理化の指示を出してそういうようになった、こういう話なんですが、三十九年度、それ以前のことについて、監事は経営内容について監査をする、またそれに対して適切な指導、勧告等もするんだろうと思うのですが、そういうことについては監事は三人おられるわけですね、全然気がつかないでおったわけですか。
○門田参考人 お答えいたします。 私ども監事はいま小澤先生がおっしゃいますように三人おります。御存じの中山伊知郎、それからもと郵政省におりました荘宏、それに私、門田でございますが、三人おります。そして日常の仕事といたしましては、私と荘監事が、協会の業務運営の全般にわたっての重要事項が審議される理事会に出席いたしまして必要な説明を聞き、また不審な点はどしどし質問する。同時に決算でございますが、これは相当長期間にわたりまして詳しく必要な書類を調べ、そして報告をまとめておるわけでありまして、三十九年度、四十年度につきまして決算の内容がすべて適正に行なわれ、正確であるということを十分確認いたしております。
○小沢(貞)委員 いままで論議した問題は、正確、不正確という問題を私は言っているわけじゃないわけです。四十年度当初予算に組んだ金利が六億、それが決算のところを見せていただいたら十一億になっておるわけです。それをだんだん尋ねていったならば、前田会長が低金利時代に対処して何とかしなければいけないという意図だったらしいんだけれども、預金のしかたを、一般預金になっておるのを定期預金にするとかそういう改善を加えてぽんと五億ばかり浮いた、こう言われているわけなんです。監事さんの監査というのは広範な立場で監査されていると思いますが、直接経理だとかそういうことについて、経営の合理化1これは独占企業なんです。民間放送もあるんだけれども、とにかく独占企業、その企業の経営を合理化しなければいけないという立場で発言できるのは、私は監査をされる三人の監事の方ではないかと思うのです。だからその運営のしかたについても常時監視する、あるいはまた資金の効率的な運用が行なわれていないのに対して指示を出す、こういうことが行なわれなければならないんじゃないか、あるいは専門的なそういうスタッフの方が監事のもとについて具体的にやらなければならないんじゃないか、こういうように思うわけです。そういう具体的なスタッフがあられるのか、その辺の、私たいへんしろうとで運営のしかたがわからないので、いまのような見地からお尋ねしているわけです。
○門田参考人 お答えいたします。 ただいまスタッフのお尋ねでございますが、私ども監事に直属している直接のスタッフというのはございません。しかしこれは協会におきましては経営委員会あるいは監事というものに対してはすべての部門が事務局であるというふうな考え方に立って、前田会長はどんな資料でもどしどし注文してくれ、すべて経営委員会、監事にはそのまま提供するというふうなお考えでやっておられますので、私たちもそのようにやらしてもらっております。したがって直接のスタッフはおりませんけれども、さしむき特に大きな仕事をする上において障害を感じたことはございません。
○小沢(貞)委員 私はほんとうにきのうだか見せていただいて気づいた点で質問していったら、金利の預け方だけで五億も違ってしまったとか、私も経理のことはどうしていいかよくわからないのだけれども、これを見ると資本勘定も建設勘定もみんなみそもくそも一緒にあげてあるようなことで、これではたしていいのかというような疑問も感じてみたり、そういうようにいろいろ疑問が出るわけなんです。そういうことに対して経営委員会に指示を与える役目を持っているのは監事の監査というような立場ではないか。これは法律的な監事さんの役目について私が誤解をしていれば別だとして、そういうことに対して常時適切な指示、忠告、そういうものを与えるのは私は監事の立場ではないか、こう思います。しかるにかかわらず調査を受ける側の人しかスタッフがないということでは、これは十分な監査ができないのではないか、こういうようなぐあいに感ずるのですが、その辺はどうでしょう。
○門田参考人 お答えいたします。 先ほど私は、直接のスタッフはありませんけれども、特に大きな仕事の上で困ることはないと申したのですが、しかし大ぜいとは思いませんけれども、率直に申しまして、少しぐらいのスタッフはごく小人数でけっこうですけれども、あったらベターであるというふうな感じは持っております。これは私の個人的な気持ちと申してもいいと思いますけれども……。
○小沢(貞)委員 先ほど郵政省にお尋ねすると、予算や決算について、法律的になっておるのかないのかよくわからないのですが、予算のほうについても、びしびし調べてどうするということもどうもあまりやっておらないようなんです、郵政省のほうでも。そうしてわれわれがこの放送法に基づいて、頼みとする監事のほうも少しのスタッフくらいあったほうがやりいい、こういうお答えなんです。そうすると、だれからも口ばしを入れられないようなNHKというものは、直接の監督、指示というものはどこからもない。また放送の番組とかそういうことについてはなるべくそういうことがあってはまずいと思いますからそれはいいのだけれども、経営の合理化というような問題について、だれからも口ばしの入るような場所がないわけなんですね。それは一般民間企業は国際競争の中で倒れるか、死ぬかということでやるのだから、自律的に、自分でもって命がけでやらなければならない立場にいるわけです。そういうことも考えると、私はNHKのそういう問題について、きょうちょっと一時間ばかりの質問の中で気がついたわけなんだけれども、この問題については何らかの方法を講じなければいけない、こういうようにも考えられるわけです。これは次官のほうで、どうでしょうね。
○田澤政府委員 NHKの監査機構に関しましては、お説のとおり、監査機構が会長のもとにあるわけなんです。そういう関係からいいまして、監査機能というものは、御指摘のとおり完全ではございません。そこで前の第五十一回国会において放送法の改正のおりにこれを出してあるわけでございます。しかし不幸にしてあの法案が通りませんものですから、その機能は現在のまま、未解決のままあるわけでございます。ですから今後これらの問題は、十分放送法の改正のおりにこれを入れて、十分なる監査機構を確立してまいらなければならない問題だと思っております。
○小沢(貞)委員 そういう答弁があったので、きょうは一応はこれについて質問を終わりたいと思います。 どうもいろいろ考えてみると、この大独占企業という言い方は悪いかどうか知りませんけれども、そういうものについて、十分の、特に経理的な面において監査をする機構、監督をする機構、こういうものがないように私は感ずるわけです。そういうことについては、いま政務次官のほうから御答弁があったので、将来を期待する、こういうことで、あとこまかい点についてはひとつ後日積算基礎を出していただいて、具体的に御質問も申し上げたいと思うので、一応これで終わりたいと思います。
○松澤委員長 森本靖君。
○森本委員 それでは若干質問をいたしたいと思いますが、大臣がおりませんので、まず私は聞いておきたいと思いますことは、このUHFのテレビジョンの受信普及についてでありますが、この四十年度の事業計画では、UHFのテレビジョン置局地域に対する受信者の維持開発対策に関するものでありますが、このUのテレビの受信普及についてはどういうふうな措置を四十年度に講じたか。さらにまたUHFのコンバーターの現在の普及状況はどうなっておるか、これをちょっと明らかにしてもらいたいと思います。
○三熊参考人 UHFにつきましては、われわれとしてできるだけ普及したいという意味でコンバーターの低廉化につきましていろいろ研究いたしました。その結果普通一万円程度のものを技術研究所でつくりますと約七千五百円以下というようなものまで出たわけです。しかしながら受ける場所にいろいろと問題がありまして、できるだけ普及をねらったわけなんですが、われわれの思うほどには普及しなかったという点があります。したがって四十年度におきましても、次の四十一年度におきましても同様の努力をいたしまして、でき得る限り早い機会に普及さすようにいたしているのですが、究極にはやはりオールチャンネルの受信機増加という方向に持っていかなければなかなか普及がつかないのじゃないか、このように考えております。
○森本委員 ちょっと郵政省にお聞きしますが、Uの問題でありますが、この間私が大臣に質問をいたしまして、大臣としても一応の考え方が大綱的に明らかになったわけでありますが、これについて、細部の問題についても明らかにしなければなりませんけれども、新しく今後Uの免許を行なっていこうという際に、UとVとのエリアの問題について一体どのように考えておるのか、これも大臣でなければお答えができないということになりましたならば、これは次の場面で質問をいたしますが、非常に重要なことでありますので、これを聞いておきたいと思います。
○左藤説明員 徳島の実験局の結果等から考えまして、現在われわれが考えております点につきましては、同じサービスエリアの獲得をするためにはVHFの局の五倍ないし十倍の電力を必要とするというふうに一応考えております。もちろん山とか、地形の関係で若干の出入りはあろうと思いますが、一応五倍ないし十倍の電力が必要であるというふうに考えております。
○森本委員 そうでないんだ。これは非常に重要な問題だから、よく私の質問を聞いてもらいたいと思うのだが、Uの許可をする場合に、現在のVのエリアと同様においてこれを許可するということになるとするならば、これは非常に大きな問題になるわけだ。いま部長が言ったように、現実にVのサービスエリアというものと、Uのサービスエリアというものは電力によって非常に違う。違うけれども、かりにUを許可するという場合には、UはUとしてのエリア、VはVとしてのエリアという、別途の考え方を持っていかなければならぬのではないか、こういうことを考えておるわけなんです。だから、そういう点について、大臣としてはこのUの早期開発、さらに早期の免許ということをたびたび言っておりますが、その際におけるUとVのエリアの問題については一体どう考えておるのか、こう言っておるわけです。だから、わからぬならわからぬ、大臣がおられませんとわかりませんということならそれでけっこうだ。
○左藤説明員 今回のUHFを開発する場合の基本的な方針というものは、基本的な免許方針がどういうふうにきめられるかということによりまして、いま先生が言われましたような方法がきまってくることになっておりまして、いまどういうふうな基本方針をとるかということについては検討されておる段階で、どういうふうに取り上げられるかということはまだきまっておりませんので、いまお答えを申し上げるわけにはいきません。
○森本委員 そうすると、君たち事務当局として長年やってきた者としては、今回のUの許可にあたっては、事務的に考えた場合に、UのエリアとVのエリアとが同様の形においてこれを免許したほうがよろしいと考えておるのか、いまのVのエリアとUを許可する場合におけるエリアというものは違う、違えたほうがよろしいというふうに事務的には考えておるのか。この問題が基本的に解決のついた場合は、近畿の問題もおのずから解決がつくわけです。どこにおろすとかここにおろすとかいう問題じゃない。そういうふうに技術的な問題を一つ一つ事務的に協議をしていくとするならば、これはやはり解決つくわけだ。そこで、大臣が政治的にどういうふうに考えておるかは別として、事務当局としては、事務的に、技術的にこの問題についてはどう考えておるか。私の考えとしては、はっきりいうと、いままでの場合については親局のエリアについても、これはVはVなりに一つのエリアを持っておりますけれども、今後Uを許可する場合については、このVのエリアとはおのずから変わってこなければ、今後Uを許可する場合に、このUのエリアというものが、いまのVのエリアと同様であるということになった場合には、たとえば関東地方においてもしおろすとするならば、少なくとも千キロのものを許可しなければならぬということになってくると私は思う。同時に、もしそういうことになるとするならば、これはいま再三論議せられておりますところの選挙放送、地域放送というものはほとんど不可能に近い、こういうことになってくるわけでありますが、こういう点について、これは政務次官に聞いてもあきまへんので、事務当局はどういうふうにこれを考えておるか、これは大臣がおれば非常にいいわけでありますけれども、大臣がおりませんので、政治的な問題を離れて、事務的に一体事務当局としてはどう考えておるか、こういうことです。これは私の言うことが事務的にはいいと思うんだが、どうなんです。
○左藤説明員 これは事務的に、先生のおっしゃる一つの御意見も、確かにわれわれといたしまして十分拝聴して検討しなければならない問題と考えておりますが、いま事務的にどう考えておるかという御質問に対しましては、まだ検討中でお答えができる段階ではございません。
○森本委員 私が聞きたかったのは、それは事務屋が事務的にどう考えようとも、大臣が最終的には政治的に判断をしてきめる問題であります。しかし事務屋としては事務的にどういうふうに考えておるかということを聞きたかったわけでありますが、これ以上聞くとあなたの立場が非常にやりにくいようでありますので、これでやめますが、いずれこれは次の国会に大臣に明らかにしてもらいたいというふうに考えておりますので、これはひとつ政務次官からもよくこの問題については大臣に言ってもらいたいと思います。前みたいにまだこれが検討中だということになりますと、われわれは何のためにUの開発、Uの開発ということを言っておるのか。そこまで検討しておかなければUの開発というものはあり得ないというふうに考えるわけであります。そういう点と、さらにこの間の放送法の改正に伴うところのたとえばこのエリアの問題と、同時にこのエリアの問題と関連をしてきますのは、いわゆる総乗り入れという問題も関連をしてくるわけでありますから、そういうふうないわゆるこまかい問題について、私のほうは実はこの前質問をいたしておりません。そこでこれは機会を見てやろうと思っておりましたけれども、もう今次国会も本日で終わりでありますが、非常に大事な問題がたくさん残っておるわけでありますので、そういう問題について日をあらためて大臣にお聞きをしたい、こういうように思いますので、ひとつ政務次官のほうからもその点は十分に検討して、はっきりした誠意ある答弁をこの国会を通じて内外に明らかにしてもらう。そうでないと、こういうふうな重要な問題を記者会見とかあるいは大臣談話で発表いたしますと、非常に大きな誤差がありまして、あっちこっちに流言飛語が飛ぶということにもなりかねませんので、この点については大臣がおりませんので、政務次官からきょうこういう意見があったということをとくとひとつお伝えを願いたい、こう思うわけであります。この件はこれで終わります。 それからさっきのことで法律上ひとつ明らかにしておきたいと思いますことは、放送法の第三十八条と第四十条との関連でありますが、第三十八条におけるところのこの業務報告書については、意見を付し内閣を経て国会に報告しなければならぬということになっておるわけでありますけれども、第四十条についてのいわゆる貸借対照表、財産目録、損益計算書についてはこのまま出さなければならぬ、こういうことになっておるわけでありますが、私はこの趣旨というものをこの場においてもう一回——放送法を改正する、改正しないということは将来の問題でありますから別でありますが、現行放送法における解釈としては、いわゆる業務報告書については意見を付することはあるけれども、こういう貸借対照表、財産目録その他に対して郵政省としては意見を付することはあり得ない、こういうことじゃないかと思うのですが、その点どうですか。
○田澤政府委員 そのとおりでございます。
○森本委員 そういたしますと、ここでちょっと考えなければならぬのは、先ほどちょっと問題になりましたところの郵政大臣の業務報告書に対する意見書の最後のほうでありますが、業務報告といえばその中に財政の状況というものが考えられるかもわかりませんけれども、財政の状況ということをここにこういうふうに詳しく載せた以上は、この内容についていろいろ質問があって、郵政省は答えができぬということになろうと思いますが、この問題については三十八条、四十条の関連からして考えなければならぬところじゃないかと思いますけれども、どうですか。
○田澤政府委員 ただいま御質問のとおり、この問題は非常に微妙な問題だと思うわけでございます。三十八条における業務報告書が受理されたときにはこれに意見を付するといいますが、どの辺までを一体郵政省が責任を持ってやっていくか、またどの辺までの意見を付するのかという点が非常に微妙でございます。それで貸借対照表その他に対しては全然意見を付するわけにはいかぬということとあわせてみますと、郵政大臣の責任というものは結局国会に対して責任を持つということでございまして、しかし具体的にはNHKの財産その他に関しては全然触れるわけにもいかぬという点でございます。これは非常に微妙なところでございまして、今後法制の改正等にあたりましては、いろいろ御意見に従いましてはっきりしたものをつくり上げてまいらなければならないと思いますが、現行法においては非常に微妙な点であろう、こう考えます。
○森本委員 これは三十八条においても、郵政大臣は意見を付して出すことはできるけれども、それはああやっちゃいかぬ、こうやっちゃいかぬ、そういうようにしなさいということは一切言えないという立場であります。そのよしあしは別にしてですよ。それから第四十条の内容もそういうことであります。NHKは政府あるいはその他の何ものからも侵されてはならぬ、唯一にこれをやれるものは経営委員会のみであるというのがこの条項になっておるわけであります。そのよしあしという問題については、これはまた後日放送法を改正されるときにおいて論ぜられると思いますけれども、現行放送法においては明らかにそういう趣旨であります。それから、国会における郵政大臣の責任というものは、出さなければならぬという提案権の責任だけであって、それ以上のこれについての責任は郵政大臣にはないわけです。そういう点も、法的にはよく考えておかなければならぬと私は思います。このよしあしあるいはその他の問題については、放送法の改正において論議をせらるべき問題であろうと思いますけれども、現行法においてはそういうことになっているということを、ひとつこれはよく郵政当局も、いまさら釈迦に説法でありますが、考えておいてもらいたいと思うわけであります。 そこで、次にNHK当局に聞きたいと思いますことは、何か会長が再任をせられましてから近く機構がもう一度改革をせられるということでありますが、そういうことがございますか。
○前田参考人 ございます。
○森本委員 大体どういうふうな機構を改革せられるのか。私がいつもNHKのことを言うとなんですが、妙にNHKという機構はわかりにくい機構である。しちめんどくさい機構である。それをまたいじって改革するということになると、これは外におる者は一切わからなくなる。二年か三年すればぐるぐる機構を変えていく。どの局長に話をしていいのか、だれに話をしていいのか、さっぱりわけがわからぬというように考えて、機構の問題については私たちも非常に興味を持っておるわけでありますが、今度の機構改革というものは大体どういうふうな機構改革をやるおつもりですか。
○前田参考人 結論的に申し上げますと、今度は非常に簡素化してわかりやすいようにしたいという考え方を持っております。 それはなぜそういう方向に向かったかと申しますと、すでに当委員会で毎年御説明申し上げているように、第一次五カ年計画、第二次六カ年計画を通じていわゆる経営の近代化が少なくとも明年夏までに一切の設備が終わるという段階で、そういう面から見ますと、その経営的見地に立ちますと、当年度は次に来たる長期構想の潜在的初年度であるということを申し上げておりますが、したがいまして今回の機構改革はその簡素化と集約化を目標といたしまして、その準備できる組織の限度で修正するという考え方であります。おしかりをいただくかもわかりませんが、明年度にはさらにこれを完成いたしたいと考えておりますので、もう一度機構の修正があり得るかと考えております。 一例を申し上げますと、この問題はきょうの経営委員会で承認をいただいたわけでございますが、ねらいは二つございます。この簡素化を目標として、第一のねらいは、各局の内容を簡素化するとともに、各局間の関係を簡素化するという方向のスタートを切ろうとするものであります。第二は、当委員会において、今日の委員会において御質問をいただきました経理、財務及び経営方針に関しまして、もっと集中的でしかも聴視者の利益をきわめて率直に具体化し得るような経営のいわゆる参謀、スタッフを集中的に効果的に運営できる方式に持っていきたいと考えていることであります。したがって、私どもの立場では財務関係、経理関係について集約的な一つの組織をつくり上げる。同時に、先ほど言及いたしました経営効果の測定とそれに基づく将来構想を、きわめて端的に明示できる組織をその中に包含してまいりたいという考え方を持っているわけでございます。
○森本委員 その目的はわかりましたが、具体的にどういうふうになるか、こういうことです。
○前田参考人 一例をあげますと……(森本委員「一例でなしに、簡単に上のほうだけ……」と呼ぶ)それでは、全部を一つずつ申し上げます。 放送総局においては、明年度の機械化の完成と近代化のスタートを切るために、その実効をあげ得る組織を職制としてつくります。 現在の局の分け方については変更はございません。 営業につきましては、従来の営業をさらに全国的視野及び大都市政策もしくは受信者サービスという点から、営業局を営業総局にいたしまして、ここに技術と経営とそれから料金問題を現状に即して発展させるという形態をとりまして、したがって営業総局の中には、従来なかった東京営業局というものができます。東京営業局は、一般に直轄局をも包含するものでありまして、これは従来なかったものでございます。 それからまた、全国の大都市に対しましては、それぞれ営業所を開設する予定でございます。したがいまして、大きな変化の第一はこの営業総局に集中されております。 それから第二は、従来技術管理局もしくは施設局という形である技術部門を一本化いたしまして、技術本部というものに改めます。この中では、施設局であるとか技術管理局であるというような局は廃止されます。ただし、この技術本部は、同時にただいま申し上げた営業総局の中の技術関係、それからすでに数年実行しております放送総局の中の技術現業局との関連においても有機的な活動ができるようにする。そして同時に、この技術本部は現業に関して必要な技術の開発をも考えていくというていのものでございます。 第三の柱は、ちょっと触れました経営計画の部門でございまして、従来総合企画室というのがございますが、これをきわめて集約化いたしまして、この人員をおそらく半分以下に縮小するとともに、経営企画主幹というものをつくりまして、局長以上の第一級のエキスパートを六人ぐらい集中して、ここで基礎研究をする。そうして同時に、各局との関係で、従来総合企画室に集約されていた管理計画の現場関係の部分を現場の各局に移す。それを土台として経営企画会議というものを職制といたしまして、ここで最終的な全般審議を行なう、そういう形に集約してまいるというものでございます。
○森本委員 いまちょっとお聞きしたいと思いますのは、たとえば具体的に言いますならば、放送センターの現業部門、そういうもの、あるいはまたいまの長野あるいは新潟、こういうところについては、その上部機関というものはどこになっておるのですか。
○前田参考人 放送センターにつきましては、これは制作部門が集中されておるところでありまして、局の管理以外の、いわゆる営業関係はございません。この放送センターと現在の田村町との問題につきましては、過渡的にはこれを機械をもって一体化するという方向に進んできております。 それから第二の御質問の新潟ないし長野については一応の自主体系が営業の面でとれておりますけれども、たとえば電波を持たない各局の問題、それからまた東京直轄局の中で一番問題となるのは神奈川県の横浜の局の問題でございます。横浜あるいは兵庫県の神戸あるいは北九州の局等の問題については、ただいま申し上げた方向で営業関係を強化するという方向に向かいますが、東京の営業局は単に東京の都内ばかりでなしに、ただいま申し上げた電波を持たない各局の協力、指導にも当たるという方向にまいる予定でございます。
○森本委員 私は、NHKの機構をせっかく会長がそれだけの意気込みで改革するということでありますが、また来年改革をしなければいかぬ、またその次も改革をしなければいかぬということで——それは時代の進展につれてNHKというものの機構については変えていかなければならぬというふうな意見についてはわかりますけれども、どこか根本的にNHKの機構のあり方が間違っておるところがあるのじゃないか。たとえばいまの郵政省にしてもあるいは電電公社にしても専売公社にしても国鉄にしても、すべて運営の機構というものは現業部門というものと管理部門というものを明らかに分離しておるわけです。ところがNHKだけ東京というのが一番大きいわけでありますが、東京と長野、新潟というようなところについて、これが本部の管理部門とそれをまたさらに指導監督するところの中央放送局の任務を行なうところと一緒になっておる。だから、東京というところは一番大きいところでありますから、こういう東京方面に関するところのものを管理する部門というものは、中央放送局段階が一つあっていいのじゃないか。そして協会の本部というものははっきりと管理、企画、こういうものを総合的に全国的な視野に立ってやるものであるというふうに考えていくべきじゃないか。たとえばいまの本部の芸能局のやり方を見ておっても、東京のやる芸能とそれからまた全国的な芸能というものを見ておる。確かに、専売公社、国鉄あるいは電電公社と業務の内容がだいぶ違うということは言えると思います。たとえば全国番組の大型ドラマその他については芸能局でやっていかなければならぬ。しかしそうはいっても、私はこのNHKのやり方について非常に疑問を持つのは、そういうふうに現業部門と管理部門がごっちゃごっちゃになっておる。これをひとつ根本的に改めないことには、何回こういう機構いじりをしても、またどうもぐあいが悪いから直さなければいかぬというふうに考えなければならぬのじゃないかと思いますが、私はそういう点でこの問題について、会長は妙に上ばかりいじって根本的な機構のあり方というものを間違っておるところがあるのじゃないか、そういう気がしてしかたがないわけでありまするが、そういう点について会長は一体どう考えておられるのですか。
○前田参考人 多少見解の相違はあるかもしれませんが、管理機構を重視するという点では全く同感でございます。したがいまして、今回は管理担当の理事者を設定する方針でございます。
○森本委員 それでは聞きますが、たとえば東京のいわゆるローカルですね。関東地区のローカルを担当しておるものは一体どこが担当しておって、それを指揮しておるものは一体だれが指揮しておるわけですか。
○浅沼参考人 前段の御質問からお答えいたしますが、先ほど芸能局のお話が出ましたが、いずれも放送総局に関係することでございますので、一括お答え申し上げます。 報道番組にいたしましても、芸能番組にいたしましても、教育教養番組にいたしましても、NHKはネットワークを形成いたしまして、おのおの緊密な連携のもとに番組を出しております。したがいまして緊密な連携ということが前提となっております。したがってそれに若干の番組上の管理ということは加わるかもしれませんけれども、実質上は番組の編成についてのネットワーク的協力でございます。 それから後段の東京ローカルについてのお尋ねでございますが、これも報道番組につきましては報道局、教育教養番組につきましては教育局、芸能関係につきましては芸能局、その全部の取り締まりは放送総局が責任を持っております。
○森本委員 いまの御答弁はこういうことですね。たとえば地方のローカルニュースであるとするならば、その当該局がこれを一応責任を持って、これを指導しておるのは中央放送局でありさらに中央の報道局である。ところが中央の報道局は全国番組であるところのものと、それからさらに、いわゆるここへ出すものについて、あるいは長野、新潟へ出すものについてやらなければならぬ。だから地方の一つの機構としての機能と、地方の中央放送局の機能と一緒にやっておるわけです。その辺が、大体いまのNHKの幹部はそのほかの機構を全然知らぬのでこれがあたりまえだ、こう思ってやっておるわけだ。ところが私に言わせるならば、それは電電公社でも郵政省でも東京が一番大きい。東京通信局なりあるいは東京郵政局というものは、郵政局長の中でもほとんど一番の最古参であるし、あるいは電電公社であるとするならば、東京と大阪の局長はそれぞれの理事である。ところがいわゆるNHKの場合はそういう機構がはっきりなされておらぬ。全国的な視野に立ってやるものと、それから中央放送局段階の権限と一緒に仕事をしておるわけです。その辺が、地方としての単一した機構を考えるとするならば、これはごく少数の機構でよろしい。その下に、東京にはこれだけ関東が大きいから、関東中央放送なら関東中央放送というものを置いて、そしてそれがかっちりと目を通すということにしていけば、私は、もっとすっきりした機構ができるのではないか。一ぺんこれはNHKもよその企業をひとつ勉強してみる必要があるのではないかと思う。自分のところの機構ばかり見てくるくるいじっておるから、また来年いじらなければならぬ、またその次もいじらなければならぬということになりはせぬか。また確かに放送業務というものと他の企業というものが違うということは言えると思います。いま言った全国番組なんかの問題に対して言えると思います。しかしこの番組の問題についても、私はやはりこれは現業部門と管理部門というものを分けるべきである。たとえば特に重要な番組が会長あるいは副会長のところまで上がっていかなければ話にならぬという形には、私はすべき必要はないと思う。やはりそういう点についてはあとからこういう執行部が見て、それはまずいじゃないか、いいじゃないかという指示は当然していいと思うけれども、そういうものの決裁あるいは相談についてまで現在のいわゆる理事諸君にまで上がってくるということについては、必要はないのではないか。だからそういう点の機構というものについて、どうもNHKは何べん機構改革をやっても、次から次へ機構改革をやらなければならぬということは、何かそこに一つ間違っておるところがありはせぬかというように考えるわけでありますが、きょうここでこの問題をどうこう言おうという結論は持っておりませんが、とにかく会長が今度新しい意気込みで機構改革をやるということについては、それは十分練られた機構案が出ると思いますけれども、またさらにやらなければならぬということになろうと思いますが、ひとつそういう私が言ったような部分、この段階においてNHKとしては検討してみる必要があるのではないかというふうに考えるわけでありますので、この点については十分御検討を願いたい、こう思うわけであります。会長に聞いておきたいと思います。
○前田参考人 御説のとおりでありまして、私どもも過去十年にわたってこの問題を検討いたしました。しかし何と申しますか、経営の合理化という点から考えまして、東京の場合には東京本部が同時に中央局の役目を果たすべきであるという考え方に立ちました。その途中では、直轄各局との連絡機関をつくったこともございますが、しかしこの連絡機関はしょせん実効をあげることは不可能でございまして、したがいましてその全体を通じて東京の放送であれば総局、あるいは営業であれば今度考えている営業総局あるいは人事その他は職員局というものにしたほうが、合理化の目標にもかない、また放送による二重構造を避け得るというような考え方を持って、毎年検討してまいりましたが、それを実行しなかったわけであります。昔の社団法人時代のNHKは、全国八地区を本部と支部に分けて、いまお説のような運営をとったこともございますが、関東甲信越地区にもう一つの東京放送局をつくるということは、人数においても組織においてもかなり重複する面が出てくるという意味で、まだ踏み切ってはいないわけでございます。しかしこの問題は、私は先ほど来年もやると申しましたのは、今回の組織改正は一部改正でありまして、経営の近代化がある程度完全にでき上がる明年度においてはこれを根本的に改めたいという考え方を持っているわけでありまして、御説の点については今後も研究いたしたいと考えております。
○小沢(貞)委員 NHKに資料をお願いしたわけです。先ほどの御答弁で四十二年度はラジオの原価は毎月五十円八十八銭。それからテレビのほうは、二百七十九円六銭ですか、六十銭。こういうふうにお聞きいたしました。そこでこの算出基礎、償却費幾ら、何が幾らというのでなくて、その先の積算基礎まであわせて四十二年度の原価計算。それから四十一年度、四十年度とこの三カ年間の原価計算をした資料を、ひとつ提出をいただきたいと思うわけです。
○松澤委員長 これにて日本放送協会昭和四十年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書につきましては、質疑を終局いたしました。
○松澤委員長 これより討論に入るのでありますが、討論の申し出もありませんので、直ちに採決に入ります。 日本放送協会昭和四十年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書について採決いたします。 本件について異議なきものと決するに賛成の諸君の起立を求めます。 〔賛成者起立〕
○松澤委員長 起立多数。よって、本件は異議なきものと決しました。 なお、ただいま議決いたしました本件に関する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任を願いたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○松澤委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。〔報告書は附録に掲載〕
○松澤委員長 この際、日本放送協会会長前田義徳君から発言を求められております。これを許します。前田会長。
○前田参考人 私どもの昭和四十年度決算につきまして、非常に熱心な御審議をいただき、また示唆深い御意見を拝聴できましてまことにありがとうございました。特にこのような政治情勢の中で、NHKの四十年度決算を大多数をもって御承認いただきましたことは、まことに光栄に存じます。 審議を通じて私どもが拝聴いたしました有益な御意見については、今後経営の実際にこれを取り入れてまいりたいと考えておりますので、今後もよろしく御指導いただきたいと存じます。(拍手)
○松澤委員長 この際、閉会中審査に関する件についておはかりいたします。すなわち 逓信行政に関する件 郵政事業に関する件 郵政監察に関する件 電気通信に関する件 電波監理及び放送に関する件 以上の各件につき、議長に対し閉会中審査の申し出をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○松澤委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 これにて散会いたします。 午後五時三十三分散会