逓信委員会 第6号
- 発言数
- 83 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1967/05/18
会議録
○松澤委員長 これより会議を開きます。 簡易生命保険法の一部を改正する法律案及び昭和二十二年以前の郵便年金契約に関する特別措置法案の両案を議題といたします。 質疑の申し出がありますので、これを許します。小渕恵三君。
○小渕委員 当委員会に提案をされております二つの法律案につきまして、順次お尋ねを申し上げたいと思いますが、まず最初に簡易生命保険法の一部を改正する法律案につきまして、若干の質問を申し上げたいと思います。 まず、今回のこの保険金の最高制限額の引き上げは特別養老保険のみに限っておるわけでありますが、その他終身保険、養老ないし家族保険、この三つの保険については現行の最高制限額で十分と考えておるか、この点についてまずお伺いしたいと思います。
○武田(功)政府委員 私ども常に加入者の御意向また一般の経済事情その他を見まして、各種目についてその伸びの状態その他を検討いたしております。たまたまこの特別養老保険は昭和三十九年に創設いたしまして、まだ日は浅うございますけれども、簡易保険のサービスとしてはかなり高度のものでございます。したがいまして、その占率もわずか数年で全体の中の一〇%を占めておるというような状況に相なりました。またその中でも、金額別に見ておりますと、五十万、最高に入ります場合がすでにもう三〇%近くにもなっております。そういうところから昨年来一般の中でも特に伸びのいい、また保険的保護の厚いこの特別養老について何とかしたいということで関係方面ともいろいろ折衝いたしまして、そしてこれを選んだ次第でございまして、私どもの考えは現在のところとりあえずまず需要の高いこの特別養老を上げていただきたい、こういうようなことでございます。
○小渕委員 残りの三つの保険に関しましてはいかが取り扱うお考えでありますか。
○武田(功)政府委員 他の三種類につきましても、私どもの気持ちといたしましてはできるだけ早い機会にこれを引き上げて、そして全体的に簡保の制限額の限度に持っていきたいという希望は持っておりますので、今後も引き続きまして関係方面とも折衝し、予算の状況とも見合いまして進めていきたい、こう考えております。
○小渕委員 その他の保険についても、いまの局長の答弁のようにできる限り早い機会に引き上げるよう努力を望むわけであります。 次に、保険金の最高制限額を百五十万円に引き上げるわけでありますが、これは無審査の保険でありますので、経営上どういうふうなことを考えておるか、経営上の不安を来たさないか、この点についてお伺いをいたします。
○武田(功)政府委員 仰せのとおり無審査保険の限度をどこまで上げるがいいかということはなかなかむずかしい問題でございます。私どもはこれらの限度を考えますときに、御指摘のように経営全体の点と、それからもう一つは各保険種類につきまして予定死亡率を立てて、そしてその予定死亡率に対して実際の死亡率との比較がどういうふうになるかという点も考慮いたしておる次第でございます。特に今回提案いたしました特別養老保険につきましては、予定死亡率を大体四・三%というふうに立てて計算いたしておりますけれども、三十九年以来の実績を見ますと大体二%という程度でいっております。したがいまして、特に今回提案いたしましたこの点については、経営的な問題につきましても不安はない。また一般的にも、無審査保険の限度がその企業内におきますところの経営上の限界という点のみならず、また一般の契約者なりあるいは国民各位のこういうような保険に対する御要望という点から見ましても、今回百五十万円に上げることは危険はない、心配はない、こう考えておる次第でございます。
○小渕委員 次に、この保険の保険金額の最高制限を百五十万円にいたしましたが、その他全種類の保険金額の最低限を現行五万円を十万円に引き上げたわけでありますが、それに対して、一つはそれに対する計数的な根拠をお示し願いたいということと、もう一つ、現在最低限の五万円の申し込みの比率といいますか、最低の制限額に当たるものの申し込みがどのくらいの割合を占めておるか。と申し上げますのは、この最低限の引き上げについては、いなかなどは庶民を対象にする場合が非常に多いので、このまま残しておいてくれないか、こういう希望も私のところにきておるわけであります。かりにこの最低限が、庶民大衆の加入者が非常に多いという場合は、現在の問題としては五万円、十万円というのはいまの金額からしてそう問題ないようでありますけれども、やはり庶民のためにこのまま残しておくべきではないか、こういう議論も立ちますので、この二点についてお伺いをしておきたいと思います。
○武田(功)政府委員 まず第一点の百五十万円の計算の基礎というお尋ねでございますが、最高制限額の限度をきめます場合は、先ほど申し上げましたように一般の需要とか無審査保険の限度というような点、それからまたこの保険金そのものの見方ということに相なりますと、たとえば加入者が死亡した際のこれに要しますところの葬儀費用、あるいはまた医療費それから遺族のさしむきの生活費、そういったようなものを一応計算いたしてみますと、昨今の物価の状況でございますと、やはりそれらの要素を加えますと少なくとも百六、七十万はかかるのじゃなかろうか、こういったような計算もできます。したがいまして、それらの点を彼此見合いまして、特に特別養老の場合は、死亡いたしますと倍額になりますという関係で、これを死亡保険金百五十万円、こういうふうにいたした次第でございます。 それから、第二点の最低額を五万から十万に上げます根拠でございますが、これは現在のところ全体の新規契約の加入状況を見てみますと、一番正確な昭和四十年度の統計でございますけれども、全体のほぼ三%ないし六%ぐらいの程度になっております。したがいまして、お入りになるほうの側から見ても、現在の五万円では特に死亡保障なりあるいは定期にいたしましても、それほどの保険的保障ということにはならないじゃないか。また募集面から見ましても、やはり最低の五万円というのは比較的少なくてとりにくい、こういうようなことがございます。したがいまして、保険の種類はいろいろございますから、これをかりに一つの例を申し上げますと、一番加入率の高い全期間払い込み十五年満期の養老保険というのを例にとってみますと、十歳から十二歳までの場合で加入いたしますと、保険金五万円に対しまして保険料が月額二百六十円であります。これが今回十万円になりますと、ちょうど倍の五百二十円ということでございます。こういったようなことでございまして、大体最近の所得とかそういう点から見まして、この点を二百六十円の保険料を五百二十円に上げるということは、さして加入者の方に無理な負担をかけるということではないのじゃなかろうか、こう考えまして、また同時にいままでも最低五万円というのは低いのではないかというような御論議もありました次第で、今回これを十万円に上げよう、こういう考えでございます。
○小渕委員 次に、民保との関係についてお伺いをするわけでありますが、民間保険におきましては、すでに四月一日でその最高制限額を百五十万円に引き上げることについて大蔵省の認可を得ておる、こういうお話であります。いつも論議されることでありますが、この民間の保険との関係と、あるいは競合にならないか、むしろほかの保険が上げておるのに簡保においては上げておらない。この点について御意見を賜わりたいと思います。
○武田(功)政府委員 民間保険と簡保との関係でございますが、これは特に戦後民間も無審査の保険を始めたということから、いろいろとある面で競合する場合が出てまいっております。私どもは国営の保険でございますので、民間の保険とただこれを競い合うというような気持ちではなく、やはり簡保本来の使命を貫きながらやっていきたい。ただ、先刻申しましたように、やはり無審査保険の分野におきましては、一部競合いたしております。したがいまして、従来の経過から見ましても、大体無審査保険の限度は両者歩調を合わせるという形になっておりますので、私どものほうが昨秋以来特別養老の引き上げをいろいろと計画いたしまして、そして今般こういうふうに御提案申しましたので、これをおそらく受けてかと思うのでございますが、民間保険も百五十万に上げたいという動きをして、そして一応認可をとりまして近く販売するというふうに私どもは聞いております。その点におきましては大体歩調が合っておるのじゃないかと存じますけれども、先ほども御指摘のように、私のほうはさしむき特別養老だけということにおきまして多少民保との関係で差異は出てくる、こういうふうに見ざるを得ないと思います。この点は今後募集面でも多少の影響はあるかもしれませんけれども、私どもは先ほど申し上げましたように、できるだけまた近い機会に全体的に上げていただくような努力をする、こういうことを考えておる次第でございます。
○小渕委員 特別養老保険の保険金額が百五十万円の契約をする場合の保険料は幾らか、あるいは民間保険におけるこの種の保険料との比較を数字でお示しを願いたいと思います。
○武田(功)政府委員 御案内のように保険はいろいろと種類がたくさんございますので、第一点のお尋ねでございますが、保険料そのものをどれと申し上げかねますけれども、一例を申し上げますと、十五年満期の特別養老というのがわりあいとよく売れます。これを例にとりますと、かりに二十歳で加入いたしますと、百万円の場合には月額二千九百円という保険料でございますが、今度百五十万になりますと大体四千三百五十円というふうにしたい、こう思っております。 それから第二点の民保との関係でございますが、これもやはり会社会社でそれぞれ銘柄が違いまして多少差がございます。したがいまして、かりにある社の一例をとって、私のほうの特別養老と同じような種類のものをとりまして、やはり十五年満期の特別養老という種類のもので比較いたします。満期十万円、死亡二十万円という場合の月額保険料でございますが、これをかりに三十歳加入年齢ということでとりますと、簡保の場合が保険料五百九十円、それから民保の場合は六百円あるいは六百二十円程度というようなものがございます。月額保険料だけをとりますとそういったような比較に相なるわけでございます。
○小渕委員 次に、新たに保険金の倍額支払いの中に法定伝染病を加えることにしたわけでありますが、その理由をお示し願いたい。 それからこの改正はいままでの契約についても効力を及ぼすことになるのか、この点についてお伺いいたします。
○武田(功)政府委員 簡易保険といたしまして死亡、特に不慮の事故とか第三者の加害によるところの死亡、こういったような場合に倍額支払いをするという制度を設けております。ところが、簡易保険の場合は、こういう倍額支払いをいたします際には、特別保険料を取らないでサービスとしてやっていきたい、こういうような趣旨から、古くからそういう制度をとっておるわけでございます。この点が多少民間保険と違いますけれども、その場合に、やはり特別保険料を取っておらないという関係からいたしまして、どうしてもサービスにも限度をつけなければならないものでございます。したがいまして、不慮の事故とかあるいは第三者による加害とかいうような場合だけに制限しておりまして、疾病の場合はこれを除外しておるわけでございます。ところが、だんだん経営の点も改善されておりますし、また、一般の環境衛生と申しますか、国民保健の点から見まして、最近は特に法定伝染病十一種の死亡例を見ますと、昔と相当変わって改善されております。したがいまして、この程度のものであれば、私どももできるだけサービスを拡充したい、こういうような観点から取り入れていいのではないか、こういうような結論になりましたので、特に今回は法定伝染病で死亡した場合は、これはいわば不慮の事故と同じような扱いをいたしまして、保険金の倍額を支払うことにしよう、こういうふうにいたした次第でございます。 また、これが既存の契約に影響するかというお話でございますが、当然現在のあります契約の中で、今後保険事故が発生したものについては、全部これは適用される、こういうものでございます。
○小渕委員 もう一点、家族保険では倍額支払いの対象者を主たる被保険者に限っているのは何ゆえであるか、また、この制限をはずすことができないか、この点についてお伺いします。
○武田(功)政府委員 家族保険は三十四年以来創設されておるものでございまして、その趣旨といたしますところは、先ほど申しますような簡易保険の保険料の立て方の中で、家族全体、家族ぐるみで保険に入れるというようなことにしよう、こういうことから始まったわけでございます。したがいまして、その保険の契約、あるいはまた保険料支払その他一切、これに当たる者は主たる被保険者あるいは契約者ということに相なります。そこで、そういうような方だけにしておりましたのでございますけれども、家族保険の本旨というものから考え、かつまた、その家族の方の死亡率あるいはまた廃疾率というものをいろいろと見てみますと、これは私どもの経営上問題にするほどの率でもございませんし、したがいまして、この際、特に最近いろいろと家族の廃疾ということが社会的にも話題になっておるというような時代でございますから、これに対しましても範囲を拡張して、そして廃疾保険金を上げて、本来の家族保険の意義を出したい、こういうような考えから提案した次第でございます。
○小渕委員 家族保険の問題に対してもう一つ、主たる被保険者以外の被保険者の廃疾の場合も保険金を支払うことにする理由を明らかにしていただきたい。
○武田(功)政府委員 ただいまのお尋ねは、主たる被保険者以外のというお話でございますので、先ほど御説明申し上げたような理由でございます。
○小渕委員 簡易保険のこの法律案について最後に、これからの問題も含めて——保険料の引き下げの問題あるいは資金の運用の問題、多くの問題をかかえておるわけでありますが、これからの大きな行くべき道といいますか、それに対して、最後に考えておられることをお話し願って質問を終わります。
○武田(功)政府委員 簡易保険といたしましては、安い保険料でできるだけ保険的保護を厚くするということがこの制度の本来の精神でございます。したがいまして、私どもはできるだけ保険料を下げるということと、また、これに伴って保険的な保護の面あるいは福祉の拡充ということにつとめたい、こういう基本的な考えのもとに、やはり何といいましてもこの一番のもとは、できるだけ募集面で広く伸ばし、長期良質契約を大量にとるということ、それから、集まりました資金の効率的内におきましては、いろいろな面で合理化をはかり、特にこの事業にとりましては一番重要なことは機械化をはかる、それによりまして事業経営の合理化をはかった上で加入者サービスの向上につとめたい、こう考えておる次第でございます。
○小渕委員 続いて、同時に提案をされておりまする昭和二十二年以前の郵便年金契約に関する特別措置法案につきまして、これまた若干の質問を試みたいと思います。 基本的な問題をまずお尋ねいたします。大臣が参られましたので、さっそくお願いをいたしたいと思いますが、この特別措置法案を行なう目的をまず明らかにしてもらいたいと思います。 〔委員長退席、志賀委員長代理着席〕
○小林国務大臣 これは御案内のように、経済情勢、社会情勢も一変しておるのに、昭和二十二年前のきわめて小額な年金というものがそのまままだ存続しておる。これはもう、たとえば六十万件ありますが、平均が年額百五十何円、こういうようなことは全く常識にも合わない事態に相なってきておりまするし、しかもこれらのたくさんな、六十万件もの事務処理をいまだにしなければならぬということ自体がもう年金の実質を失っておる。したがって、こういうものを整理さして、これはまあ加入者の了解を得て、そうして消滅させるということが、われわれ官庁の事務処理の上においても、これはもう大きな合理化である。それからして、今後年金そのものをなお発展させるためにもそういうものを整理して、そうしていかにも世間から見て非常識なことを役所は相変わらずやっておる、こういう非難を解消する、こういうことにも役立つのでありまして、要するに、事務の合理化と今後の年金の発展、こういう二つの目途のためにこれをやっておる。それで、私大臣に就任しましてからも、一番大きな非難は、わずか百五十何円のものを取りに行くこともこれは意味がない、こういうことで、これはあくまでまだ生きておる、こういうことでありますから、これは加入者の大きな便宜のためにもこの際思い切った措置を講じたいということで、こういう法律をお願いいたしておるのでございます。
○小渕委員 ただいまの大臣の御熱意のほども理解できますし、また郵政審議会の答申にも盛られておることでありますので、よくわかるわけでありますが、具体的に本案の提出の理由の中で、昭和二十二年以前に効力が発生した郵便年金契約にかかわる加入者の利便をはかり、あわせて郵便年金事業の運営の効率化に資するため、とこう書かれておるわけでありますが、この中で年金加入者の利便をはかる、あるいはまた年金事業の運営の効率化に資するため、と書かれておるわけでありますので、これは具体的にはどういうことを差し示されるか、御説明をいただきたいと思います。
○武田(功)政府委員 第一点の郵政省当局といたしましての問題でございますが、これはただいま大臣からも申し上げましたように、今後これだけの相当な大きな件数のものが整理されれば、当然事務的にも合理化されます。したがいまして、将来にわたりまして相当数の手間が省けるし、また相当額の節約ができる、約十億程度は出るのではなかろうか、こう見られます。また局内のいろいろな手続につきましても、省略されます。それから募集面におきましても、やはりこういう問題がいろいろと加入者からの苦情の種になっておりますので、そういう面では非常にいい募集環境になる、こういうことでございます。 それから、第二点の加入者側のほうでございますが、加入者の方とされましては、これまた先ほど大臣のお話のように、毎回少額のものを郵便局にわざわざとりにくるという煩瑣なことだけでももうなくなりますし、また同時に将来にわたります分をまとめてお払いするのみならず、特別付加金をつけて差し上げるわけでございますので、その点でも将来の、かりに百円というものをとってみましたら、加入者の方もこれは受け入れていただける、こう考える次第でございます。
○小渕委員 この法律案が政府から提案されたわけでありますが、その他この加入者にとっては通貨価値が非常に下落して実質価値を失っておる実態にかんがみまして、年金額を物価にスライドして支払ってもらいたい、こういう要望がおそらく多々あると思いますが、この要望について、それに沿うた処置ができないかどうか、お伺いをいたします。
○武田(功)政府委員 こういう戦前の小額の契約につきまして物価にスライドさせてくれという御要望は、従来も相当ございました。私どもの手元に参りますものでも、年間五十件から七十件くらい来ておったわけでございますが、ただ、私どもも戦後のあのひどいインフレということを見ますと、確かにお気の毒な状態であることにはほんとうに同情しております。しかしながら、他面、この郵便年金の制度そのものをとってみますと、これはそもそも恩給その他と違いまして任意加入の年金制度でございます。したがいまして、集めました資金を運用し、それによって相互に将来の保障をするという形に相なっております関係で、あのような激しい物価の変動というものに対応するだけの運用は、企業体としてはとうてい困難でございます。したがいまして、非常にお気の毒な点はわかりますけれども、任意加入の年金制度であるということからして、その点はいわば目をつぶると申しますか、その点で解決は無理であるという判断に立ちましたので、先ほど大臣からお話のありましたように、今後の整理ということによって双方が少しでも煩瑣な手間を省こう、こういうことから提案したようなものにしたわけでございます。そういう次第でございますので、物価に対するスライドという問題はこの際取り上げなかったわけでございます。
○小渕委員 当局がこの加入者の気持ちをくんでお気の毒と考える気持ちもまたわからないことでもないのですが、おそらく加入者にとっては満足し切るという処置ではない、こう考えられます。そこで加入者に納得をしてもらわなければならぬというできる限りの処置も当局として考えなければならないと思います。そこでこういう法案が出てくるゆえんは、先ほど申しましたように行管でもすでに勧告をしておるし、審議会でも答申をしておる。同時に大臣の非常な御熱意もある、こういうことですが、これは公的な機関の勧告ないし答申でありますけれども、一応加入者のほうの考え方といいますか、持っておる要望、気持ち、こういうものをいささかなりとも当局としてくみとる努力をしたか。たとえばこの年金に対しましては、加入者の友の会ですか、あるいはまた協会、これは法人格のようでありますが、こういった団体もあるようでありますので、もちろんその意見をとるということではありませんけれども、何らかの気持ちをくみとるような努力を払ったかどうか、この点についてお伺いをしたいと思います。
○武田(功)政府委員 まことに御指摘のとおりでございまして、加入者からの御要望はすべてその点にあったと言っても過言ではございません。私どももそれがゆえに非常に長年この問題の扱いに苦慮いたし、かつまたいろいろと努力を続けたわけでございます。御指摘のように加入者の会、そういう場合におきましても、いま御指摘のような御要望は非常に強くございました。ただそれに沿い得ないということは、先ほどるる申し上げましたような理由でございます。ただ私どもといたしましては、関係当局ともいろいろその点につきましては論議を十分重ねまして、重ねたあげく、何ぶんこういったような任意年金の制度は他にもございません。またこの点についてこれを物価にスライドさせるというようなことは、ほかの面に及ぼす影響が非常に大きゅうございます。それこれ考えまして、事業内におきまして、完全な御満足は得られないかとは思いますけれども、できるだけのことをして、そしてこの際事業の合理化及び先ほど申し上げましたような趣旨に御協力いただこう、こう考えた次第でございます。
○小渕委員 年金の制度も加入者あっての制度だと思いますので、これからこの法律がかりに通過をいたした場合の事後の処理につきましても、加入者に対してでき得る限りの誠意を示していくことが必要ではないか、こう考えます。 そこで、特別の措置の周知徹底はどういうふうにしてせしめるかという問題でありますが、該当契約者個々に通知をするのかあるいはまた居所不明の者についてはどのような周知を行なうのか。最終的に居所不明の者はどういうふうにこれを処理するか、この点についてお伺いをいたします。
○武田(功)政府委員 現在毎月あるいは毎年受け取りにこられない方が相当多数ございます。それらを見ますと、現在相当居所不明の方もおるのじゃないか、こう思いまして、私ども実施までの期間をかなり余裕を見てございます。そしてその間にもちろん個々の契約者の方に対しては御案内を出します。その案内の中において今回の措置の趣旨をよく御説明しよう、こう考えております。それから局前掲示あるいは新聞、ラジオ、テレビ、そういうものも使いましてできるだけの周知をはかる。もう一つは、居所不明であります場合は、できましたら本籍照会というようなこともやりまして、その点についてはできるだけ周知方法をとった上でやりたいと思います。また同時に整理期間が二年間ございますので、その間に相当な周知の方法はとり得ると考えております。
○小渕委員 次に、この法律案の中で最も問題点の大きいものと理解されますこの特別措置に要する経費の財源をどこに求めるか、この問題であります。これにつきましての審議会の答申では、できるだけ相当額の支出を一般会計から求めるべきである、こう示唆されておるわけでありますが、この点についてまずお伺いいたします。
○武田(功)政府委員 対象契約を大体六十万と踏んでおります。これに要しますところの全体の経費は、繰り上げ支払い金というのが約十五億というふうに見られます。そして特別付加金が約十億、こういうふうに積算されます。したがいましてこの財源でございますが、先ほど来申し上げましたようなこの措置の目的、それから付加金の性格というようなことから考えまして、これを企業内で整理をしようという方針をとっております関係で、一般の繰り上げ支払い金の分は大体契約準備金をもって充てることができる、こう相なります。したがいまして残る部分についていろいろと財源を検討したわけでございますが、この特別措置の目的及び付加金の性格という点から見まして、企業内で特に年金関係におきましても二十数億の剰余金を持っております。したがいまして、この剰余金を充てて特別付加金の財源にしよう、こう考えた次第でございます。
○小渕委員 その場合の予算ですが、四十二年度ないし四十三年度、それぞれどの程度計上するかという問題と、かりに四十二年度予算計上額を上回った加入者の支払い請求があった場合どのような処置をされますか。
○武田(功)政府委員 各年次の分け方でございますが、整理期間を二年間とってあるということでございます。したがいまして先ほど申しますように、居所不明の場合もかなりございましょうし、いろいろと勘案いたしますと、私どもは初年度の支払い対象契約は大体二十万件で済むのじゃないか、こういう計算を立てたわけであります。したがいまして、これに要しますところの約十億を四十二年度の予算に組んでございます。 それから相当数くるのじゃないかというお尋ねでございますが、私ども二十万件と予定いたしました根拠の中には、大体の場合は主として窓口で即時払いができるようにいたすわけでございますけれども、多種多様の契約でございます。また長年かかっておるものでございます。したがいましてその契約の中には、たとえば貸し付けもあるし、いろいろと郵便局だけで処理できない要件を含んだものもかなりございます。したがいましてそういうものを考えますと、郵便局の窓口払いでなしに、地方保険局に送りまして、そこで精査した上で払うという手続を踏まなければならないものもかなり出てまいります。したがいまして大体この二十万件でやっていける、こういうふうに見込んでおる次第でございます。
○小渕委員 次に、これまたきわめて重要な問題と思いますが、この特別措置の法案におきましては、一応昭和二十二年以前の問題に対する処理がなされるわけでございますが、それ以後、昭和二十三年以降の年金契約についても、将来今回と同様の措置をしてほしい、こういう要望もあるいは出てくるのではないかと予測されるわけでございますが、この点についてはどういう御見解をとられますか、お尋ね申し上げます。
○武田(功)政府委員 今回のこういったような小額年金の整理にあたりまして苦慮いたしました点は、御指摘のその問題でございます。額で切るべきかそれとも年次で切るべきかということで私どもいろいろ苦慮いたしました。やはり常識的に考えまして戦前の契約というようなところでものを考え、そしてその切ります時期は、そういうふうにやはり時期的で区別すべきじゃなかろうか。最高制限額と最低額の変遷を見ましても、ある時期に非常に段差がございます。したがいまして、二十三年から従来六千円でございました最高制限額を二万四千円に上げました。こういうところから見ますと、やはり当然と申しますか、入れば入れる額の問題でものを判断したほうがいい、こう考えましたので、二十二年末で効力を発生した契約、こういうふうに区切ったわけでございます。したがいまして、それ以後確かに小額の契約はございます。ただこれも最低限を二十四年に上げておりますし、それらこれら考えますと、なるほど額としては小額に見えますけれども、そのものというよりはやはり制度でものを考えたい、こういうところから今回はこれは除外したわけでございます。 なお、今後もそういうことはあるいは御議論になるかと思いますけれども、私どもはそれらの点についてはもう少し時間をかけて検討さしていただきたい、こう考える次第でございます。
○小渕委員 数字についてお伺いしますが、この特別一時金の最高額、最低額及び平均額について、どのくらいになるかということであります。
○武田(功)政府委員 極端な例を一つ申し上げますと、最低額でございますが、最低のほうは、まだ十二円の年金が残っております。したがいまして、非常に高齢の方といたしますと、かりにこの方のお年からして生命表の余命表をあてがいますと、五年といたします。そういたしますと繰り上げ支払い金が六十円でございます。それに、この表にございますように、かりにこの方が一番古い大正十五年から昭和五年に入られたといたしますと二千六百円特別付加金がつきますので、六十円のプラス二千六百円、二千六百六十円、こういうふうな例でございます。 最高になりますと、当時のあれとしまして最高の契約に入って、しかも一番古い契約、こういうふうに仮定いたしますと、おおむね二十二万円程度の特別一時金が一番最高じゃなかろうかと思います。
○小渕委員 この特別一時金のうちで特別付加金を支給する理由、それから特別付加金をどういう算定方式で計算したか、二点お伺いします。
○武田(功)政府委員 特別付加金は先般来るる申し上げましたようなこの特別措置の趣旨にかんがみまして、今後の加入者自身にとっていろんな煩瑣な手続を省略できるという点、それからまた当局側といたしますと、事業経営上もこれは非常に合理化されるし、また手間も省けるというような点、これら今後のそういう事業経営に御協力願うところの協力金という性格、またもう一つは、繰り上げ支払い金を算定いたします場合に加入の年齢、受け取り人の年齢によりまして、その方の今後の分を第十回生命表を使いまして残存余命を掛けて計算する、いわば平均して一律に年数を掛けるといったような点は、ちょっと個々の加入者の感情にうまく合うかという点、そういう心情も考慮いたしまして、それに対する多少の御慰労と申しますか、そういうような性格を持っておる次第でございます。ただ、その特別付加金の計算のしかたは、全体の繰り上げ支払い金が平均二千五百円に相なります。したがいましてこれをできるだけ何倍かにできればいいのでございますが、企業内でこれを整理していくというような点から財源の問題もございまして、いろいろと計算いたしますと大体平均二千五百円の方の倍というようなところならば、加入者の方にも一納得していただけるのじゃなかろうか。また、先ほど設例いたしましたように、極端な例ではございましたけれども、百円に足りない場合でも、その間にこういう配分方法をとりますと二千何がし、これは何十倍かになるわけでございます。そういったようなところから見まして二千五百円平均で出せるという財源の見通しがつきましたので、二千五百円平均というふうにきめまして、そしてこれを、加入の年と年金の額、この二点から傾斜配算をいたしまして、なるべく低いほうに厚く、上のほうには薄くというような型で配分をいたしましたのがこの別表でございます。
○小渕委員 法律の施行にあたりましては、それに伴うて省令を整備されると思いますが、どのような事項を郵政省令で規定をしていくかという点であります。同時に、加入者が契約を消滅させる旨申し出をする場合、手続に関して具体的にはどうこれで定めていくか、この点についてお伺いします。
○武田(功)政府委員 この特別措置が御可決いただきましたら直ちに省令を出す予定でございますが、ただいま私どもで予定しておりますところは、大きな問題はほぼこの措置法で尽きておりますので、省令のほうではほんとに手続的なことをきめたい、こう考えております。 たとえばいま御指摘のような申し込みは用紙をもってするとか、請求の手続はどうするかとか、申し出をされる場合に添付されるところの書類は、年金証書あるいはまたその方でありまた正当な受け取り人であるということを確認できる程度の戸籍謄本なり住民票なりをつけていただくとか、それをどこの郵便局に出していただくとか、あるいはからだの不自由な方もありましょうから、そういうときは郵送でやっていただくとか、そういったようなこまかい手続をきめるつもりでおります。
○小渕委員 この契約が消滅する時点はどこにありますか。
○武田(功)政府委員 一応、申し出がございまして、それを受け付けましたときに既存の契約を消滅させて、そして今度はそこからいわば新しい権利と申しますか特別一時金を今度請求する権利ができる、こういう順序になります。
○小渕委員 そうしますと、各末端の郵便局で書類を受け付けた時点、こういうことでございましょうか。
○武田(功)政府委員 大体そういうふうに御理解願っていいと思います。ただ、契約を消滅させます時期と、そして今度は一時金を計算いたします計算の基礎になる時期とは、違いますけれども、契約消滅はそういうふうに御理解いただいていいと思います。
○小渕委員 次に、この特別措置によって契約が消滅した加入者が、現在かりに簡易保険診療所や加入者ホーム等の福祉施設を利用しておる場合、これができなくなるのではないか、こういう不安もあるわけでありますが、この点についてはどう考えておられますか。
○武田(功)政府委員 現在利用しておられる方につきましては、引き続いていてもいいように措置をしたいと考えます。また、いままで利用してない方でも、これは長年の年金事業に対する貢献者でありますので、現在の法のたてまえから申しましても、もちろん契約者を原則といたしますが、契約者以外の方でも利用できるという余地もございますので、それを援用いたしまして今後相当期間利用できるような優遇措置を講ずるつもりでおります。
○小渕委員 その場合に、法律的なたてまえといたしますと、年金法の第四十二条第二項、こういう項があるわけでありまして、そのまま利用できるということになると、この規定を改める必要が生じてくるのではないかという気もするわけでありますが、この点についてお伺いをいたします。
○武田(功)政府委員 お尋ねの点は、この四十二条の第二項で「前項の施設は、加入者の利用に支障がなく、かつ、その利益を増進すると認められる場合には、加入者以外の者に利用させることができる。」、こうなっておりますので、先ほど私が申し上げましたように、この条項からして現に加入者でなくなった方も利用することができる、こういう解釈でございます。
○小渕委員 この特別措置が完了しますると、当然事務量が減少されることが予測されます。どのくらいになるか私数字がわかりませんけれども、そうした場合に定員を減ずるというような措置の必要も生じるのではないか、こう推測されるわけでありますが、この点についてお伺いします。
○武田(功)政府委員 この対象件数全部が整理されたと仮定いたしますと、大体私どもの計算では八十人から百人以内くらいではなかろうか、こういうことでございますが、ただ今後これが申し出によって整理をするということに相なりますので、実績はどうなりますか、ちょっと確定的な数字は申し上げかねます。ただこれは定員算出上の問題でございまして、現在のところいろいろと業務の簡素化をはかったりしておりますので、その点を今後よく見て減員の数というものをきめなければならないと考えております。
○小渕委員 次にこの法律は、通過の場合に本法に適用されることはもちろんでありまするけれども、御承知のように現在沖繩の問題が各方面にわたって論議をされておるわけでありまして、本院にも今国会から沖縄問題等特別委員会が設置をされまして、すでに失業対策法の一部改正などが委員会を通過して、本土と沖縄の一体化ということが漸進的に進められておるわけであります。そこで沖縄の契約者に対しまして、当局も数字があると思いますけれども、昭和二十七、八年ごろ島内において年金それから簡保もそうでありますが、この権利申告を行なったところ、簡保で十七万九百四十六件、当時の責任準備金相当額で六百三十九万一千円、年金が千八百三件、同責任準備金相当額が百十二万五千円、合計十七万二千七百四十九件、金額にして七百五十一万六千円のものがそのまま凍結されており、いまだ解決を見ていないという数字があるわけでございます。 〔志賀委員長代理退席、委員長着席〕 これに対して沖繩におります百万の同胞の中で、これが加入者にあってはこの法律に基づくところの特別措置も沖繩に適用してくれ、こういう強い要望があるわけでありますが、これに対してどういう措置を講ぜられるか、ひとつ前向きな気持ちで御答弁をいただきたいと思います。
○武田(功)政府委員 沖繩在住者の簡易保険並びに郵便年金の扱いの問題は、多年私どももたいへん苦慮しておるところでございます。御承知のごとく、従来から郵政省といたしましては一案を持ちまして進めることにしておりますけれども、なかなか例の一円対一ドルの問題で難航しておるということが現在でございます。このたびこの小額の整理をいたしますことに相なりますと、したがいまして郵便年金につきましてはやはり考え方は同じでございますので、私は今後この小額の扱いというものを頭に置きまして、また関係当局とも打ち合わせし進めていきたい。そして沖繩の方々の気持ちにできるだけ合うようなことにしたい、こういうふうに考えておるわけでございます。保険は多少年金と違いますので、保険につきましても同じ考え方がとれるかどうか、これにはいろいろ問題がございますので、そのこともあわせて検討いたします。 ただ郵政省側といたしましては、すでに一案を出しておりますので、この案についての審議を関係各方面と一緒に進めました上であるいはその過程において今後論議される問題であろうかと思います。心がまえといたしましては、いま申し上げましたような気持ちを持って進みたい、こう考えております。
○小渕委員 これはもちろん郵政省の今後の努力でありますけれども、これは沖繩に関しましては日本、アメリカ、沖繩、いろいろ関係する筋も多いわけであります。あるいは高度の政治的な折衝も私は必要だと思います。ひとつ大臣のお気持ちを率直にお示しをされまして、強く大臣の今後の折衝も期待をいたすわけであります。 引き続きまして、郵便年金の最高並びに最低制限額、これは最高に関しましては昭和三十年の六月以来、最低につきましては昭和二十五年の四月、だいぶ昔から引き上げておらないわけでありますが、この制限額の引き上げの点についてはどのようにお考えでありますか。
○武田(功)政府委員 御指摘のとおり、年金の最高最低制限額は相当長期間据え置きになっております。私ども今後早い機会に現在の実情に合うようなものに引き上げたい、こう考えております。
○小渕委員 この年金の問題につきましては、行管の勧告あるいは郵政審議会の答申では、新しい年金制度を創設をすることを考えるべきではないか、こういうような答申がなされておるようでありますが、年金の最高最低制限額を考慮する問題も含めて、この年金制度の総合的な再検討を迫られているのじゃないかと考えられますが、そういう点について御見解を賜わりたいと思います。
○武田(功)政府委員 年金を取り巻きますいろいろな募集環境その他なかなか困難なものがございます。ただ私どもは行管あるいは郵政審議会の御指摘もありましたけれども、一般の社会保障的な面にも限度があると思いますし、したがいまして、任意年金の存廃というものが直ちに議論できるかどうか、この点についてはもう少し時間をかけて検討したい。それの基礎になりますところは、やはり一般の需要に合うような新種の年金を得られるかという問題それから運用の問題、この二点を詰めてその上できめたい、こう考えております。したがいまして、当面現在御提案いたしておりますところのこの特別措置、これでひとまずの区切りをつけてそして次の段階に移る、こういうことでございましたので、もう少しこの問題の検討には時間をいただきたい、こういうように考えておる次第でございます。
○小渕委員 以上、両法律案につきまして基本的な問題について若干の質問を試みたわけでありますが、最後に、この両制度につきまして、その資金の運用の問題あるいは存在意義あるいは今後どういうふうにこの制度は進んでいくべきであるか、この点について大臣に御答弁をお願い申し上げまして、質問を終わりたいと思います。
○小林国務大臣 いまのお尋ねのことでありますが、簡易保険についても郵便年金につきましてもいろいろの議論がありますし、また国会方面においても、一体簡保と民間保険と何が違うのだ、こういうふうなお尋ねもあり問題も提起されておる、こういうことでございまして、私どももこれらの問題もやはり検討してみなければなるまいと思いますし、ことに郵便年金それ自体についてはとにかく規模もそう大きい社会的影響を及ぼすほどの規模でない、こういうこともありますので、これらのことと、特にこの年金問題については、今度の措置がもし完了した後においてもう少し根本的に考えたい。すなわち世間に迎えられるようなほんとうの年金ができるか、そういう新しい種類のものができるか、こういうことも考えなければなりませんし、いまのような状態において私は年金についてはそう発展性はない、したがって社会的な重要性もそうない、こういうように思われるので、それらの存廃、また存続する場合にはどうするかということは真剣に検討を要する。ただ簡保の問題は、これは世間的にもまた国家的にも財政的にも非常に大きな役割りを果たしておるのでありまして、この問題はやはりこの上とも発展をさせたい、こういうふうな考え方をいたしております。今回最高限の引き上げも特別養老保険だけだ、そのほかについても同様なことをすることが民間保険との権衡上も必要である、こういうことで、この際政府提案としてはむしろこういうことが少しおくれておる、かような考え方も私ども持っております。 大体私どもの考え方は以上のようなことであります。
○松澤委員長 小渕恵三君の質疑は終了いたしました。森本靖君。
○森本委員 いまの法案に関しては、行管の年金に対する勧告が出ておると思いますが、その勧告の内容の全文と、それからそれに対するところの郵政省が省議で検討した結果、結論というものを文書でひとつお出しを願いたい、こう思うわけです。
○武田(功)政府委員 行政管理庁の勧告の分は御提出いたします。なお、郵政省の回答の分は、まだ省のほうとして最終決定しておりませんので、その点を御承知いただきたいと思います。
○森本委員 それは大いに職務怠慢だけれども、とにかくその行政管理庁の勧告に対して郵政省としてはどう考えているかということを、一応文書にまとめて委員会に出してもらいたい。もう行政管理庁の勧告が出てかなりの期間になるわけですから、それに対して郵政省としてはどう考えるという結論があるはずでありますから、その結論を一応文書として出してもらいたい。だから行管の勧告案とそれからそれに対する郵政省としてのいわゆる結論、これをひとつ文書として出してもらいたい。
○武田(功)政府委員 郵政省の案、できましたら御提出いたします。 ————◇—————
○松澤委員長 逓信行政に関する件について調査を行ないます。 この際、森本靖君から発言を求められておりますので、これを許します。森本靖君。
○森本委員 一般に関しまして資料要求だけしておきたいと思います。 まず、東京十二チャンネルの再免許の際の条件、それから十二チャンネルの最近の決算、それから十二チャンネルの最近一カ月間の番組編成表、これをできれば十二チャンネルに関して資料としてお出しを願いたい、こう思うわけです。 それから一般の電波行政として、いま問題になっております、大臣も徳島のUの問題について視察をせられたそうでありますが、この徳島の試験放送の結果によるところの技術的なあらゆる問題を一応まとめて資料としてお出しを願いたい。 それからその中に、オールチャンネルの受像機、いわゆる試みにつくった受像機があると思いますが、そういう問題についてのデータをひとつお出しを願いたい。それはつくろうとすればどの程度の単価でできて、どういうふうなものになるというふうな具体的な徳島の実験放送による結論をお出し願いたい。 それから徳島のUの実験放送を視察いたしましたときに発表いたしました郵政大臣談話の趣旨の内容をひとつお出し願いたい。 それからこれは一般的な問題でありますが、周波数の全部を含めて、これは一般の運輸省あるいは電電公社その他も含めて、すべての周波数の現在の使用状況の配分表というものをお出し願いたいと思います。 それからさらに、現在の全国的なNHK、民放の中波、短波、FMのラジオ放送、それからU、Vのテレビ放送によるところの置局の全国的な状況、これはひとつわかりやすい意味においてずっと文書でこしらえると同時に、さらに日本全国の地図をつけて、それに置局をしておるものをずっと書いて、それからそれに対して対象戸数、そういうものをひとつ明らかにしてもらいたい。 それからさらに、全国的にいまそれぞれFM、それからU、Vの免許申請が出ておると思いますが、その免許申請の一覧表、こういうような資料が集まりますと非常に全国的に見やすいかっこうになるわけでありますので、この資料をひとつ早急につくって御提出を願いたい。 いま言いました中波、短波、FM、U、V、これは中継局も親局もすべてお願いをしたい。 以上です。
○淺野政府委員 十二チャンネルの資料のうちで、決算につきましては五月末になっておりますので、若干おくれるかと思います。 それから周波数の関係につきましては、資料が相当膨大になると思います。手数も相当食いますので、相当時間がかかると思います。その点も御了承いただきたいと思います。
○森本委員 これはそれほど膨大になりません。私でしたら部下がおれば一日ぐらいでつくれるわけです。これはやはり全国的な措置の地図をこしらえて、それで世帯数を書けば、これはそんなに多くなることはないのですから、これは一週間もあればできると思いますから、次の委員会までにできると思います。奮励努力してやってもらいたいと思います。
○松澤委員長 田代文久君。
○田代委員 大臣に質問したいのですが、五月十五日の毎日新聞に、郵政互助会が融資について疑惑を持たれるような、そういうことがあるらしいのですが、そういう記事が載っております。したがって、これはわれわれとしましても、郵政省としましても、またこれは多数の加入の職員がおられますので、非常に及ぶ範囲が広いわけなんです。この問題について詳しく質問したいのですが、きょうは時間もありませんし、追って詳しいことは質問したいと思うのですが、この問題について郵政省としては指導監督の責任が十分あるのかないのか。郵政大臣の推薦によって出ておられます役員もおられますし、また報告書も出すということにもなっておりますので、これは当然指導監督の責任があるというふうに考えられますが、まずその点はっきりさしたいと思います。大臣の御答弁をお願いいたします。
○小林国務大臣 郵政互助会は、これは民法上の財団法人、郵政大臣が主管大臣としてこれを許可しておる、こういうことでありまして、これは通常の公益法人である。したがって、民法による通常のいわゆる監督をしておる、こういうことでありまして、普通の場合は初め寄付行為で許可をする、こういうことになっておりますが、あとは一般的には一年に一ぺん収支計算書とか報告書とか財産目録とかこういうものをとって書面の審査をしておる、こういうことにすぎない。したがって、平素の業務内容等については、特別の事情のない限りは、これに関与しない、こういうたてまえをとっております。 最近私も新聞を見ましたが、従来郵政省は一般の慣例による監督しかしておらぬ。したがって、ああいうふうな内容については関知もしておらないし、調べてもいなかった、こういう事情でございます。
○田代委員 これは昨年起こった事件のようですが、したがって、これについての業務報告というものはちゃんときておるわけですね。
○小林国務大臣 いまのような一般の融資をどうやっておる、資金の運用をどうやっておる、こういうようなことについての具体的な報告はとっておらない。また出すようにもなっておらない、こういうことでございます。
○田代委員 そうすると、これは実際のこの内容が事実かどうかということは、いまから調査しなければはっきりしないことだと思いますけれども、実際新聞にこんなに書かれているということから見まして、こういう問題が事実あったという場合に、かりにこういう不正融資がされているというような問題が起こった場合に、郵政省が自分たちはほおかぶりして、全然これはもうあずかり知らないというようなことにされるのか。それともそうではなくて、はっきり融資の内容なり、しかたについてあるいは担保の取り方なりについて、とにかくこれは実際において正しくないじゃないか、今後こういう方向でこれはやるべきじゃないかというような、そういう指導とか監督とかなんとかいうものは、全然なされない、あずかり知らないというような立場をとられるのか。そうではなくて、やはりそれは強弱はありましょうけれども、指導あるいは監督というそういう姿勢で臨まれるのかという点をはっきりさせていただきたい。
○小林国務大臣 私どもは平素互助会の仕事が適正に行なわれている、かように思って、いまの特別な検査、調査等もしなかった。しかし世間に疑惑を招くようなこういうことがあるとするならば、これはやはり従業員、大衆にとっても大きな問題であるのでありますから、私どもはさようなことはないと思いますが、しかし、これは調べてみなければわかりませんから、適当な調査をしてみたい、かように考えております。
○田代委員 新聞によりますと、本件の融資先はF観光会社というふうに書いております。Fというのは、常識的にいいましても、富士観光だと思いますが、これは間違いございませんか。
○小林国務大臣 そのこともまだ調べておりませんから、判然といたしません。
○田代委員 いずれにいたしましても、天下の大新聞が責任を持って書いた記事だと思いますが、八億円もの膨大な金をそれに融資しているという一つだけそこに出ているわけなんです。これはひとつ責任を持ってその内容を明らかにして、そうして指導監督の責任を明らかにしてもらいたい。 そこで、先ほど申しましたように、きょうは時間もございませんし、これをはっきりするために資料を出していただきたいということを申し上げたい。 第一は、この互助会の定款、運用規程、第二は、役員名簿、これは郵政省なり大臣の推薦した役員が相当入っているようであります。その役員名簿、それから資産運用委員会の名簿、第三番目には、会員外の貸し付けの内容についての明細とその資産の運用状況、四番目には、最近の業務報告と予算決算の内容、そういう資料を出していただきたい。これはすぐ出していただけますか。
○小林国務大臣 いまおっしゃる大部分は提出ができると思いますが、融資先などという問題は、これはなかなか事業体としても、また相手方にとってもいろいろ秘密に属することがありますから、互助会が出されるならこれは差しつかえありませんが、この辺については、私どもがここに出すということではなくて、これは互助会の資料でありますから、いまのところは私どもはこれの出せるようなあっせんを申し上げたい、かように申し上げておきます。そういうふうな融資先等の問題についてはなかなかこれを明瞭にすることは困難な事情がありはせぬかと思いますから、その辺のところはあらかじめお断わり申し上げておきます。その他のものは大体、私どもの考えでは、互助会から提出させることができるのではないか、かように考えております。
○田代委員 これはぜひともやはり責任ある監督官庁のあれとして出すべきである。天下に疑惑を持たれておるような、そういう新聞にも出ているのだから、ないならない、あるならあるということをはっきりすることが、これは経営上からいいましても非常に正しいことでありますし、その点は強く要求してもらいたいということであります。そういう点で、ひとつ委員長のほうでも、いま郵政省のほうでそういう資料は出せるというお話でありますから、ぜひともそういうふうにごあっせんを願いたいと思います。 以上で終わります。
○松澤委員長 次会は来たる二十四日午前十時より委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午前十一時五十一分散会