地方行政委員会消防に関する小委員会 第2号
- 発言数
- 4 件
- 登壇者
- 2 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1967/05/23
会議録
○奥野小委員長 これより地方行政委員会消防に関する小委員会を開会いたします。 消防に関する件について調査を進めます。 お手元に配付いたしました資料につきまして、消防庁長官から発言を求められておりますので、これを許します。佐久間消防庁長官。
○佐久間政府委員 前回の小委員会におきまして御要求のございました資料を整えましたので、かいつまんで御説明申し上げます。 第一は、消防関係者の処遇と表彰についてでございます。消防関係者、特に消防団員の処遇攻善につきましては、御承知のとおり近年だんだんと制度が整備されてまいっております。 第一は、公務災害補償でございます。公務災害補償は、消防職員につきましては、一般の公務員と同様の制度が適用になっておるわけでございますが、消防団員と協力者につきましては、特別な立法をいたしまして、補償の措置を講じております。昨年から遺族に対しまする補償につきまして年金制度ができまして、これはこの制度について数歩前進を見たものと考えております。 次に、退職報償金でございます。退職報償金は、消防団員として多年勤続して退職をいたしました場合に、その労に報いまするために行なうものでございます。勤続年数十五年以上の者につきまして、それぞれ年数に応じまして三万円から七万円までの報償金を支給いたしております。 次は、賞じゅつ金でございます。これは消防吏員、団員を対象にいたしておりますが、職務を遂行して殉職または不具廃疾となった場合に、特にその功労が大きかった者に対しまして支給をされるものでございます。五十万円から百万円でございますが、本年度予算におきましては、百万円を二百万円に引き上げるということにつきまして大蔵省との間で了解を得ております。 次に、報償金でございますが、これは殉職者で賞じゅつ金を授与されるに至らない者に対しまして、お見舞い金の気持ちでお贈りしておるものでございまして、平均三万円でございます。 次は、出動手当でございます。これは消防団員に対するものでございますが、過去年々引き上げられてまいっております。 次は、表彰でございます。叙位叙勲表彰が国の行なう表彰でございます。このうち生存者叙勲が御承知のようにこのごろ行なわれておるわけでございますが、その際消防吏員または消防団員として多年勤続して功績の顕著な者に対しまして、春秋二回叙勲がなされておるわけでございます。その者の数も毎回増加いたしております。 褒章につきましては、黄綬褒章、藍綬褒章が主として消防団員に授与されておりまするが、生存者叙勲が行なわれるようになりました関係で、藍綬褒章は叙勲対象者につきましては授与しないという扱いになりましたので、その数は若干減っております。 次に、閣議決定に基づいて行なわれておりまする表彰でございますが、これは安全功労者、防災功労者に対しまして行なわれております。 次は、消防庁長官の表彰でございます。これは特別功労章、顕功章、功績章、顕彰状、表彰状、賞状等の種類がございます。そのほかに、定時に行なわれるものといたしまして、功労章、永年勤続功労章、消防団に対する表彰旗、竿頭綬とございます。いずれも消防職団員の労に報い、また士気を鼓舞する上に寄与いたしておりまするので、できるだけ範囲も拡大する方針でまいっております。 次に、退職消防団員に対しまする報償でございまするが、二十五年あるいは十五年以上勤続いたしまして退職いたしました者に対して、銀杯を支給いたしております。 次に、そのほかの機関による表彰でございますが、これは県市町村によりまして必ずしも一律ではございませんが、都道府県知事、市町村長の表彰、あるいは日本消防協会長、都道府県消防協会長、全国消防長会長等の種類がございます。 これらの表彰を受けました者の数が次のページに載せてございます。 以上が、処遇並びに表彰に関するものの現状でございます。これにつきまして、私どもなお今後検討をいたしてみたいと思っております点を申し上げます。 第一は、団員に対する公務災害補償の基礎額をさらに引き上げてまいりたいというふうに考えて検討をいたしております。 それから第二は、消防団員の出動手当でございますが、これはさらに実情に即して引き上げるようにいたしたいというふうに考えております。 それから第三は、表彰、特に生存者叙勲、褒賞等をいただきまする対象になる者の数をさらに増加するように努力をしてみたいと思っております。 第四は、これは現地からいろいろ希望も伺っておるのでありますが、生存者叙勲の対象となります者が七十歳以上ということになっております。ただ、特に危険な業務に従事する者につきましては五十五歳以上ということに相なっておりまするが、消防の場合におきまして、消防団長は管理的な職であるという考え方で、消防団長の経歴が長い者につきましては、七十歳にならなければ叙勲の対象にならない、こういう扱いがございまするので、これらの点につきましては、消防は団長をはじめ全部が義勇奉公の精神で危険な業務に多年従事しておられるわけでありますから、一様にもっと年齢を引き下げて叙勲の対象になるように関係当局とも今後折衝をしてまいりたいというふうに考えております。 以上申し上げましたような点が、私どもの処遇並びに表彰につきまして検討を今後してみたいと思っておる事項でございます。 次は、火災による死者発生の現状とその対策でございます。死者の発生状況は一四ページに掲げてございますように、残念ながらこのところ年々増加いたしてまいっております。昨年はついに千人をこえるという状況になっております。 この死者が発生をいたします状況を見てみますと、時間別に申しますと、午後十一時から午前五時までの熟睡時間中が一番多うございます。 それから、建物の用途別の状況を見てみますと、特に最近の事例で注目されまするのは、二階以上で起こります死者が併用住宅——併用住宅と申しますのは一階が倉庫、店舗、作業場等で、二階以上を住居に供しておるというような住宅でございますが、そこで非常に多く死者が発生しておるということが注目されるのでございます。 次に、死因でございまするが、これは一酸化炭素中毒及び窒息によるものが最も多いわけでございまして、俗に申しますと煙に巻かれて死ぬというものが一番多いのでございます。それから次に、老人、幼児、病人の点でございますが、これらは当然のことでございまするが、幼児や老人、また病人の者が比較的多くなっております。 そこで、このような火災による死者が多く出ておりまする状況を検討をいたしてみますと、第一に就寝中の火災による死者が多いことにつきましては、火災の早期発見、ホテル、旅館等でございますれば、宿泊者に対する早期、確実な周知の方法が必要であるということが考えられます。それから次に、併用住宅における死者が非常に多いわけでございますが、こういうような建築における避難の方法というものも検討する必要がある。さらにまた、旅館あるいは多数の者を収容しておりまするような施設等における避難の問題が考えられなければならぬというふうに思います。それからその次に、煙に巻かれて死ぬという者が非常に多いわけでございますので、これらにつきましても建物の構造上あるいは内装材料等の点について検討をする必要があると思うのであります。次に、老人、乳幼児、病人等が多いわけでございますが、それにつきましては寝室の選定あるいは単独で放置しない等の配慮が指導上必要になろうかと思っております。このようなことを考えてみまして、私どもといたしまして今後のとるべき対策として検討をし、また現にとりつつある事項につきましては次のとおりでございます。 法令上の措置といたしましては、避難器具の設置基準を強化をいたしたい。これは昨年水上温泉等の事件がありまして、当委員会におきましてもいろいろ御指摘いただきましたので、併用住宅、旅館、病院等を重点といたしまして、避難器具の設置基準を強化いたします政令の改正を昨年の十二月に行なったのでございます。 それから次は、建築基準法令の改正でございますが、併用住宅、旅館、病院等における死者を少なくいたしますためには、建築基準法令におきましても改正を要すると思われます点がいろいろあるわけでございます。避難階段あるいは防火区画、内装制限等々でありますが、これは建設省の所管になりますので、私どものほうから建設省に、しかじかの点を改正してほしいということを文書で申し入れるとともに、いろいろ連絡をとっております。建設省もその必要を認めまして、相当程度私どもの希望を取り入れた政令改正案を現に作業中でございます。 次は、防火管理者の責務の明確化でございますが、この点につきましても政令改正をいたしまして措置をとり、現在指導をいたしております。なお今後の問題といたしまして、非常警報設備の設置基準を明確化したいということで、現在検討をいたしております。 次に、行政上の措置でございますが、旅館、ホテル等に対しまして防火管理、避難体制の確立につきまして昨年来相当やかましく協力を求めて指導をいたしておる状況でございます。 それから次に、一般家庭に対する措置でございますが、一般家庭に対しましても、焼死者を出しました火災の原因を見てみますと、案外火のあと始末をおろそかにしておるというような、何でもない不注意による火災が非常に多い状況にかんがみまして、火災予防運動、予防査察等を通じまして一般家庭に対する警戒心をふるい起こすことにつきましても力を入れてまいっておるわけでございます。なお、就寝中気がつかないうちに煙に巻かれて死んでしまう、あるいは気がついたときにはすでに逃げおくれてしまうというような事故が最近多うございますので、簡便な煙感知器というものを開発をして普及をしたいということで、現在消防研究所等で研究をさせておる状況でございます。 次は、防炎処理の問題でありますが、内装材料、家具装飾等におきまして、火災によりまして悪質な煙を出すものがかなり多くなってきております。そこでそういうものに対する防炎処理につきまして、現在条例にゆだねておるのでありますが、私どものほうで一つの基準をつくって、全国的に指導を強化したいということで、現在検討をいたしております。 以上が焼死者の状況並びにそれに対する対策でございます。 それから次は、消防機関の水防及び海難救助のための出動についてでございます。 消防機関は、火災の予防、警戒、鎮圧、救護等のみならず、各種災害の防除と被害の軽減のために出動をいたしております。 水防活動におきましても、消防本来の任務として出動をいたしておりますと同時に、水防法の規定に基づきまして水防管理者の命によって出動いたす場合もあるわけでございます。水防法におきましては、特に水防団を設けておる地域もございまするけれども、そうでない地域におきましては、もっぱら消防機関が水防活動に当たるということになっておる状況でございます。専任の水防団員は全国で二万六千五百人という程度で、あとは全部消防機関の活動に依存をしておるという状況でございます。そういう状況でございまするので、私どもといたしましては、消防機関が行なう水防活動がさらに効果的に行なえますように舟艇、無線機、救命用具等の防災資器材につきまして、今後援助をしていくということも検討いたしたいと考えておるわけでございます。特に災害対策基本法によりまして、市町村が地域防災計画を立案することになっております。現在市町村において大体作成されておるのでありますが、その内容を見てみますと、必ずしも実情に即した、きめのこまかいものになっていないうらみもございますので、そういう点につきましては特に今後注意をして指導をしてまいりたいと考えておるわけでございます。 次に、海難救護の問題でございますが、これは海上保安庁法に基づく海上保安官署と水難救護法に基づく市町村長の責務になっておりますが、市町村におきましては消防機関がこれについて出動いたしておる状況でございます。なお、お話のございました日本水難救済会、これは民間協力組織でございますが、これも活動しておる状況でございます。この海難救護の点につきましては、そのように各幾つかの機関がそれぞれこれに関係をいたしております状況で、これらの点については、なお今後相互の活動のやり方につきまして検討すべき点もあろうかと思っておる状況でございます。 あと、消防関係のものがこれらの水防あるいは水難救助に出動いたしました状況の関係の数字を若干参考に載せておいた状況でございます。
○奥野小委員長 これより懇談に入ります。 ————◇————— 〔午後一時三十六分懇談に入る〕 〔午後二時五分懇談を終わる〕 ————◇—————
○奥野小委員長 これにて懇談を終わります。 次会は、五月三十一日午後一時から消防関係の視察を行なうこととし、本日は、これにて散会いたします。 午後二時六分散会