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55回国会衆議院1967/06/26

大蔵委員会金融及び証券に関する小委員会 第1号

発言数
40
登壇者
8
会派数
2
開催日
1967/06/26

会議録

小峯柳多自由民主党

○小峯小委員長 これより会議を開きます。  今般、皆さまの御推挙によりまして、小委員長に就任いたしました。  金融並びに証券行政上幾多の問題が山積いたしておりますおりから、本小委員会の使命もまた重大なものがあると存じます。  つきましては、皆さまの御協力をお願いいたしまして就任のごあいさつといたします。  金融に関する件について調査を進めます。  まず、政府より、金融制度調査会の審議経過等について説明を聴取することにいたします。澄田銀行局長。

澄田智大蔵省銀行局長

○澄田政府委員 それでは、現在までの金融制度調査会の審議状況を申し上げます。  金融制度調査会は、御承知のとおり金融制度調査会設置法によりまして三十一年六月に設立されました。そして「金融情勢の推移にかんがみ、現在の金融制度につき改善を要する事項如何」という包括的な諮問がその委員会発足のときにございまして、以後、この諮問にこたえて、逐次、答申を現在まで九回出してきております。  現在審議を進めております事項は、中小企業金融問題でありまして、これにつきましては、昨年の六月に調査会の中に特別委員会を設けまして、それ以来、この中小企業金融問題について現在まで審議をしておるわけでございます。  昨年の六月、なぜ中小企業金融問題を取り上げたかということでございますが、その前には、国債の発行に伴う金融体制というような問題について取り組んできたわけでございますが、その時点において、これから金融制度全体について議論を進めるというようなばく然たる考え方はあったわけでございます。その際、なぜ一番先に中小企業金融問題を取り上げたかという点につきましては、当時、現在の中小企業金融専門機関といってよい相互銀行あるいは信用金庫、信用組合という制度が昭和二十六、七年ごろに大体現在の形になって、それ以後、一番変化の大きい分野であるわが国の中小企業がこの間非常に成長をして、中小企業自体もこの間に非常に内容の変革を遂げておりますが、それとうらはらの関係で中小企業金融専門機関が一番大きな変革を遂げて、内容が創立当時と非常に変わってきておるという点で、業界のほうからもいろいろな要望が一番出ておりました。業態が非常に大きくなってくるにつれて、いろいろ制限等を緩和してもらいたい、あるいは、業務範囲を拡大してもらいたいというような要請が非常に強く出ておりました。ただ、その場合に、中小企業金融問題全体を取り上げて、そして、その中でどういうふうに考えるかということにいたしませんと、金融制度として、とにかくすべて同じような業務を全体の金融機関がやるというようなことでは、必ずしも金融のシステムとして効率的でないというような問題が当然あるわけでございまして、そこにはおのずから業務の態様というようなものをどういうふうに考えるかというような問題に当然直面するわけであります。そこで、その中小企業金融問題が、そういう意味で問題が一番多いというような認識が当時非常に強くございまして、中小企業金融問題をまっ先に取り上げたわけでございます。  ちなみに、いかに変貌してきているかという二、三の例をあげますと、当時その制度が草創のころの二十七年の三月には、全体の金融機関の資金の総量、これには郵便貯金とかあるいは保険関係というようなものも入れましてとりますと、二兆三千億円ばかりでありましたのが、四十二年三月には四十八兆円というふうに、この間非常に大きくなりまして、全体で二十一倍になっております。中でも相互銀行、信用金庫、信用組合というこの三つのカテゴリーの金融機関の資金総量は三十五倍というふうにふえております。二千四百三十億円から八兆五千五百億円というような、そういう大きな量的な変化を遂げております。それに応じまして、個々の金融機関をとってみましても、その間に非常に大きなものと小さなものとの格差が大きくなってきている、そういうような問題があるわけでございます。  それから相互銀行の特殊な——沿革的に相互銀行が無尽業務の無尽会社というようなものから発展してまいりまして、そうして創立のころには相互掛け金というものが全体の資金のうちで七一%、それからそれに対応して給付金が五四%、こういうような大きな比重を占めて、これが主要業務、こういうことになっておりましたが、四十一年三月でとりますと、その相互掛け金が全体の資金量の中に占める割合というものは八・一%、こういうような状態になってきた。給付金のほうは四%、言ってみれば、もうほとんど実質的にノミナルな比重しか持っていない、こういうような形に質的な変化も遂げてきた。同様なことはあらゆる面で見られるわけでございまして、こういうようなことからいろいろその内容にも問題があるわけでございます。  そこで、とりあえず焦眉の急というような意味もございまして、中小企業金融問題を昨年の六月に取り上げてきたわけでございます。その後、まあ、その当時からももちろんあったわけでございますが、いわゆる資本取引の自由化というような問題がクローズアップされてまいりますにつれて、ますます産業構造の再編成というような問題が経済全体の大きな課題として取り上げられた。産業界がそういうふうな場合に、金融界の金融機構の整備というものはどうなるのかというような全体の再検討というような機運が非常に高まってまいりました。この点は昨年六月ころももちろんあったわけでございますが、ただ、こういった声が一番世論的に高まってきたのはむしろそのあとでございます。  そういうことになりまして、金融機構全体の問題として検討するというような場合には、あるいは全部の問題を一括検討して、そうしてそれから各論に入っていくというようなやり方も、理論的にはもちろんそういうやり方があるいは正しいということも言えると思いますが、すでに中小企業金融問題と取り組んでおりましたことではありますし、そうしてまた、その中小企業金融問題に取り組む姿勢としては、金融機構全体の中の中小企業金融、こういうような認識を持って常に全体をどう持っていくかという方向を念頭に置きながら、その中で中小企業問題をまず検討していく、そうして当然今後中小企業金融以外の分野、普通銀行制度であるとか、あるいは長期信用銀行制度であるとか、あるいは為替専門銀行制度であるとか、あるいは農業金融問題であるとか、あるいは政府金融機関のあり方というような、そのほかの各分野も当然これは逐次取り上げていかなければならない、こういうふうに現在考えている次第でございます。  審議の状況でございますが、昨年中に十一回ばかり特別委員会を開きまして、そうして関係各界から意見聴取をしました。それから中小企業金融の問題点の分析等もいたしまして、そうして、一応その結論といたしましては、中小企業専門機関というものは必要である、こういうような結論に達しました。理屈の上では、あるいは専門機関というものはなくて、全部いわば普通銀行的なところでやるというようなことも理論的には考えられないことはないが、しかし、現在の中小企業金融に対する資金の供給状況を見ますと、相互銀行が全体のシェアで見ますと二一%、信用金庫が一八%、信用組合五%、合わせて四四%という割合を示しておる。都銀、地銀合わせまして、これは四十一年三月でございますが、四七%、これに対して専門機関合わせて四四%、こういうような比率を占めておりますし、都銀などの金融は、とかくそのときの金融情勢によりまして、金融が緩和されるときには中小企業金融に積極的に取り組む、しかし、資金需要が強くなって、金融が詰まってくると手を引くというような傾向もある程度見られる、この辺も最近はだいぶ変わってきておりますが、そういう傾向もございます。とかく、中小企業金融というのは、普通銀行にとってみればマージナルな部門を占めておるというような傾向がありまして、そういうような点から見て、専門機関というものは必要である、専門機関というものを分けて認める、これはある意味では非常に日本的な独得のものでございますが、しかしこれは必要である、こういうような一応の結論に達しまして、それから、それではさて専門機関のあり方はどういうふうであったらよいかというような検討に本年に入ってから入ったわけでございますが、その際、今後の審議のあり方の参考の資料ともいうべきものといたしまして、特別委員会のうちに専門の学者の方が二人おられたわけでございます。中央大学の川口弘教授と、それから名古屋大学の末松玄六教授がおられたわけですが、この両教授に、それぞれ持っておられるビジョンをひとつ論文で出していただきたいということをお願いいたしました。それと同時に、この金融制度調査会の事務当局のような形の仕事をしております調査官のところでフリートーキングをいたしまして、これも一つの論議の素材ということで、その調査官のもとの連中が自由に討議しまして、その結論を一つの案として参考までに出しました。これは滝口試案といわれておるものでございます。このような試案を出すような審議方法をとりまして、素材を提供するというようなことをいたしましたのは、一つは、それぞれの業界の意見がかなり食い違ったり、あるいは業界関係の委員——それぞれの協会の会長というような方を委員にお願いしているわけでありますが、そういうような委員の方は、とかく慎重な発言になりまして、なかなかいろいろ活発な意見が出にくい、立場立場によって慎重な発言になりやすいというようなこともありまして、ひとつ、そういう思い切ったビジョンを出していただいて、それを土台に議論をしたらいいではないか、しかし、これはあくまで議論の素材でございまして、いろいろな角度で、とらわれない意見が出ておりますれば、そういうものをめぐっていろいろ活発な意見も出るし、根本問題まで触れての究明が行なわれるということを期待いたしましてそういうことをいたしたわけでございます。  これらの案の内容につきましては、後ほどまたいろいろ御質問等があれば詳しく申し上げることにいたしまして、きわめてかいつまんで重点だけ申し上げますと、川口教授の意見は、問題点の認識としては、専門金融機関の役割りは非常に強調されますが、しかし、これらの機関は、特に高度成長期において著しい発展を逐げました反面、固有の業務が衰退をしている。先ほど申し上げましたような数字はこれにあたると思いますが、固有業務が衰退している、預貸金大口化等の問題が生じている、こういうような認識で、そして、現在の中小企業専門金融機関のうち、普通銀行に転換するものは自主的に転換をさせたらいいじゃないか、そうして転換するものは転換させ、あと専門機関というものを考えていったらいいだろう、その場合に、相互銀行と小規模な地方銀行は、あるいは乙種普通銀行というものを考えたらどうかというような提案もしております。これは一案としてということで、必ずしも乙種というような名前にこだわっておられるわけではないようでございます。それから協同組織、この協同組織といううちには信用金庫も入れて考えて、協同組織として信用金庫、信用組合、これは零細企業金融に定着させる方法として意味があるから、これはもちろん存続させる、しかし、まあいろいろ員外貸し出し等は制限をする、こういうような考え方でございます。いろいろこまかい点はございますが、これはまた御質問に応じて申し上げることにいたします。  それから、末松教授の意見は、相互銀行や信用金庫というのは、実態において非常に同質化をしている。信用金庫の協同組織といっても、会員はきわめて数の多いものも出てきております。そして、一口五十円からございますが、そういう出資をすればいつでも会員になれるというようなことで、会員としてのお互いのつながりというようなものが非常に希薄になってきておる。そして、いまでも会員外の預金はとれるわけで、預金の比重が非常に大きいわけでございますが、会員外貸し出しというものを業界は要望しておりますが、そうなってきますと、これは会員制度というものも全く相互銀行と実態において差がないというようなことから、これは両方一本化して中小企業銀行法というものを制定したらどうか、信用組合はこれは協同組織の典型的なものとして存続させたらどうか、こういうような考え方が中心になっております。  それから、滝口君のところでみんなで議論をしてまとめましたいわゆる滝口試案、これはもちろん大蔵省の案とか銀行局の案とかいう意味では全然なくて、全く一つの検討の素材としての試案でございますが、その試案は、金融機関の同質化、これは相互銀行は普通銀行に内容もきわめて接近しておりますし、また要望としては、諸制限をみな取り払って、名前は相互銀行で、相互銀行としての名前は残すが、内容は普通銀行と同じことをやるというようなことをねらっておりますし、信用金庫は信用金庫で員外貸し出し、員外預金等をいわば相当大幅にやるというようなことで、そうなってまいりますと、これもいわば同質化ということで、その特質が非常に失われてきておる。そうして、信用金庫は、協同組織でございますが、員外の預金を現在も非常に広くとっておりますし、信用組合に比べますと、協同組織としてこれは協同組織性がだいぶ違いますので、いわば会員制度という中間なもの——法律的にはいろいろ議論があると思いますが、いわば中間のものとして会員組織という中間組織を考えるにしても、その中間組織というのは、法律的にも実際的にも焦点を中間組織という一つの新しい組織として把握すると、どうもいろいろその特色をあげて、こういう組織であるということをなかなか性格づけがたいものがある、結局どっちかになってしまう。株式会社組織か協同組合組織か、どっちかになってしまうというような認識から、滝口試案は株式会社組織——結局、これは現在相互銀行は相互という名前はついておりますが、相互会社ではございません。株式会社でございます。株式会社組織と信用組合のような協同組織、このどっちかに分けるというようなことに重点を置いて、そういうふうな形になるのではないかというような認識に立っているわけでございます。ただ、会員組織というものも、株式会社組織が中小企業の大のところが対象となりやすいのに対して、信用組合は零細なところが対象になる。その中間層があるから、したがって、現在の信用金庫のような会員組織も、あるいは現在のような会員組織が、非常に形式的になっている点であるとされている総代の選任方法、これはいまはきわめてノミナルな——理事長が選考委員を指名しまして、その選考委員が選考すると、それでもうきまってしまう、名簿は金庫の店に掲示はしますが、別に会員からこれに対して異議の申し立てもできない、そういう制度も開かれてない、こういうような非常にきわめて名目的な形になっております。会員組織というその組織の名前に比べて、実態がそういう非常に名目的になっております。その会員組織というものを、総代の選任方法をもうちょっと民主化するとか、あるいは会員の範囲等についても、ある程度限定的にして、会員が非常に広くなり過ぎて会員としての実がないというようなところは、ある程度これを改善をして、会員組織を残すということも考えられるというように、ここは二つあるわけでありまして、株式会社組織と協同組織のいずれかに整理をするという考え方と、それから会員組織を残すという考え方と両方あり得る。どっちかといえば、整理したほうが理論的にはすっきりするが、しかし残すということも考えられる、こういうのが滝口試案といわれているものでございます。  そういう案を参考案として提示しまして、それについていろいろ議論がずっとございました。そういう参考案、三案等が出ましたために非常に焦点がしぼられてまいりまして、専門組織をどういう類型にするか、専門機関をどういう類型にするかというようなことで議論が非常に活発に行なわれてきております。  大体、いまの三案につきまして、いろいろ出た意見を集約いたしますと、中小企業側から見れば、できるだけ多くの資金供給のパイプがあるほうがいいのではないか、それぞれ実力に応じた金融機関と取引できることが一番望ましいと思われるので、あえて理論にこだわって整理をするというようなことはどうかというような意見、それから株式会社組織の専門機関ではどうしても中小企業のうちの大きなもの、ないし中堅企業に融資が集中するおそれがある、一方、協同組合組織の専門機関、信用組合というようなものでは員外預金が認められず、資金量が限られているので、小規模零細企業に対して十分なる金融を必ずしも行なえないうらみもある、したがって、中小企業のうちのまん中、中どころ並びにさらにそれよりも零細面等についての配意が必要である、そういう意味からやはり会員組織は必要ではないか、こういうような意見が非常に強かったわけでございます。そういうような討議を経まして、そのほかそれぞれの案にも、融資対象をどうするか、融資限度をどうするか、それから営業区域をどういうふうな営業区域の制限にして、どう考えるか、いろいろそれぞれの案について問題点がありますので、こういう案についてもいろいろ議論が行なわれてきているわけでございます。五月一ぱいで委員のうちに協会の会長の交代とかいろいろありまして、委員がかわられるということもございまして、それから末松教授が一月ばかり外遊されるというようなことでおられないというようなこともありまして、ちょっと六月から休んでおりましたが、七月初旬にはまた再開をいたしまして、これからは取りまとめの段階に入って、私どものほうの心づもりといたしましては、この秋、十月ないし十一月ごろには答申をいただきたい、こういうふうに考えている次第でございます。  また、いろいろ御質問に応じて申し上げることにいたしまして、私から冒頭御説明申し上げるのはこのくらいにさしていただきたいと思います。

小峯柳多自由民主党

○小峯小委員長 滝口調査官、何か補足してお話がありましたら……。

滝口吉亮大蔵省銀行局金融制度調査官

○滝口説明員 局長のお話で、大体全部の話をしていただきましたけれども、それでは局長のお話を補足いたしまして、審議の模様について若干御説明申し上げます。  金融制度調査会特別委員会におきまして審議のおもな点は、専門機関の類型という点でございまして、これは川口先生が三つの類型、現在ございます相互銀行、信用金庫、信用組合、そういう機構はそのままにしておきまして、これは現在までそれぞれの中小企業の各層に対応して発展してきたものでございますので、それは今後も引き続きそのままに残しておく、ただ、それぞれの専門機関の相互銀行なり信用金庫なり、それぞれについて存在する問題点は、これは改善していかなければならないし、また、個々の相互銀行、信用金庫、信用組合につきまして、現在のそれぞれの機関、機構のワクからはみ出ているものについては他のグループのほうへ移行するというふうなことを考えてもよいのではないか、また、相互銀行の場合には、相互掛け金業務が衰退いたしましたことによりましてその特色が失われまして、普通銀行と同質化している、こういうような点から、普通銀行のうちの一部のものと相互銀行とを一緒にしまして乙種普通銀行ということにして、これに対して、その融資対象を主として中小企業に対するものというふうに限定する、こういうふうなことはどうであろうかという構想を持たれたわけでございます。  末松教授のお考えは、先ほど局長から御説明がございましたように、現在の信用金庫は協同組織であるとはいいながら、その特色が失われてきておりますので、むしろこの際、相互銀行と一緒に中小企業銀行とすることによりまして、その協同組織なるがゆえにこうむっている束縛を離れて、より自由に中小企業金融を行なえるようにしたらどうか、こういうような考えでございます。  私のほうは、現在ビジョンといたしまして、株式組織と協同組合組織と、こういう二種類の専門機関をつくる、そして、現在の信用金庫におきましては、会員組織といいましても、いま局長からお話のありましたように、その会員制度も名目化しておりますし、あるいは協同組織の総代の選出等、共同組織の真意が必ずしも十分に発揮されていないという点がございます。しかも、信用金庫業界からは業容の拡大、員外貸し出し等の希望もございます。この際、業容を拡大するということであれば、思い切って株式会社組織に移行し、もし協同組織をどうしても守りたいというのであれば、現在の信用組合のような協同組合組織というものに返っていく、こういうふうな考え方をとる、そして、これも先ほど局長からお話しがありましたように、もしその株式組織の金融機関の場合には、中小企業のほうでも大きいものに集中し、それから協同組合組織の場合には、これは員外貸し出し、員外預金も認められないので、資金量も少ない等のため小規模零細企業に十分融資ができないのであれば、中小企業のうち、中位以下のものにつきまして、現在の信用金庫を改善した会員制度を残しておくということも考えられるのではないか、こういうような考えでございました。これらの点につきまして、先ほど局長からお話のありましたような議論が展開されたわけでございます。今後の調査会において、さらにこうした金融機関の種類、二種類がいいか三種類がいいかという点においてなお詰めていかれる、議論が展開されることと思っております。  それから、融資対象と融資限度あるいは営業区域の問題につきまして展開されました議論は、たとえば、先ほど局長からお話がありましたように、金融機関の同質化という問題がございます。たとえば、相互銀行の場合、相互掛け金業務が衰退いたしまして、だんだん普通銀行に同質化していくということになっております傾向が出ておりますけれども、これはこうしたことによりまして、中小企業と相互銀行とを結ぶかけ橋が次第に失われてきたというような現象が出てきた、これによって相互銀行がだんだん中小企業金融から離れてきつつあるというところに問題がある。この相互銀行を中小企業に定着をさせるための方法として、やはり今後は融資対象を中小企業に限定するとか——現在は融資対象に対して中小企業という規定は法律上ございませんが、それを中小企業に限定するという形にする、それから、現在ございます。口当たりの融資限度、こういうような制限についてもさらに検討する、こういうような点が議論になったわけでございます。  以上、局長からすでにもうお話ありましたので、私から特に補足することもございませんですが、以上をもって補足といたします。

小峯柳多自由民主党

○小峯小委員長 これより質疑に入ります。  通告がありますので、これを許します。堀昌雄君。

堀昌雄日本社会党

○堀小委員 いま御報告をずっといただいたわけですが、私はどうも、今度の金融制度調査会で昨年の六月でありますか始められた、この中小金融を主体として、この部分から問題を取り上げるという点について非常に大きな疑問があるのです。  そこで、まず最初にお伺いをしたいのは、あまり長いことを言ってもしようがありませんから、今後十年から十五年の先を見通して、日本の資金の需給状態というものが、はたしてこれまでのような形であるのか。要するに、企業側の資金需要が、高度成長期ということで確かに非常に一つの転期を画してきたわけですが、だんだんとこれから根っこが大きくなりますと、これまでのような十何%というような成長がいつまでも続き得る条件は、どっちから見ても私はないと思うのです。やはりこれはだんだんとスローダウンせざるを得ない。これはあなた方のほうの政府のほうで中期経済見通しですか、計画か何かこの間出ましたけれども。何にしてもテンポは少しゆるむんだというのが基本的な考えだと思います。テンポがゆるんでくることは私は、金融が緩慢になるという方向になるという必然性があるだろうと思うのです。結局、いま私がお話をずっと聞きながら非常に大きな矛盾があるのは、これまで日本では非常に資金需要が強かったために、何かさか立ちした金融になっている。大企業が一番安い金利で金を借りて、一番コストが高くかかる中小企業が一番高い金利の金を借りていて、しかも、何かそれはもう日本の構造上必然的にそうあっていいのだというようなあきらめのようなものがあるような感じがしてならないわけです。私どもは、この当小委員会を通じて御承知のような歩積み・両建て問題を累次発展をさせてきたのも、そういうさか立ちした問題を少しでも正常な方向に持っていきたい、実は、一番安い金融を受けなくてはやりにくい中小企業に高い金利で、その中小企業の発展を阻害しておるようなことは望ましくないというのが歩積み・両建ての一つの側面であったわけですが、今日も、ずっとさっきからの議論を聞いておりますと、中小企業金融の専門機関をつくるという発想は、私がいまちょっと申し上げたようなこれまでの考え方の上に立っているような気がしてしかたがないわけです。だから、たとえば、協同組織の問題を一番零細なもののために残そう、一番零細なもののために残す協同組織なるものは、最も資金コストの高い金を集めて、最も高い金利で貸すものを零細企業のためにとっておこうなどということは、私は、どうも今度の全体の発想の土台から一ぺんちょっと皆さんに考え直してもらう必要があるんじゃないだろうか。だから、さっき局長も触れられましたけれども、一体、ここで何が現在の金融の問題で一番必要なのかと言えば、いかにして安い利子の資金を企業側が欲するままに供給できるのか、これが私は最大の要件でなければならないのじゃないかと思う。その安い金利の資金を特に零細中小企業に潤沢に供給してやるためには、一体日本の金融全体がいかにあるべきかというところから中小金融の問題が発展をしてくるのなら話がわかるのですが、何かこれまでのレールの上にある相互銀行や信用金庫、信用組合の内部的な矛盾——これはもう当然あなたの御指摘のとおりでありますけれども、そういう内部的な矛盾を金融機関サイドから解決をしようという発想に、私はもう全然納得できないのです。やはり大蔵省銀行局というのは金融機関の側に立ってものを見る部分でありましょうから、ある程度はやむを得ないのですが、私の金融に対する基本的な考えは、要するに、金融機関というもののために企業があるのではない、企業のために金融機関があるのだという、ここの土台の認識からスタートをしないと、ややもすると、金融機関のために企業があるかのようになって、そこから金融機関側の問題に比重がかかり過ぎるというところに問題がある。さっき局長がいみじくも言われましたけれども、企業側からするとパイプが多いほうがいいし、企業側の選択の自由があるほうがいいのだということをここでつけ加えられておるのですが、まさに私は、パイプが多くて選択ができるところに競争があって、より安い金利が生まれ、より多くの資金が供給される道が開かれるので、固定的に中小企業専門金融機関が必要だなどという結論が出てきておる背景は、私は、少なくとも昭和三十年代の発想ではないのか、こういう感じがするわけです。  そこでお伺いをしたいのは、今後の資金の需給をどう見ていくか、マクロで十年、十五年という長期的な展望に立って、日本の全体の全産業と全金融という立場からどういう姿になっていくのか、その資金の供給の姿が、はたして現在のような間接金融だけでいいのか、直接金融というものがどういう形にならなければならないのかという、やはり幅の広い展望の上に全体を位置づけていくような考えでひとつ資金需給を見ていこうという点について、ちょっと局長の考えを承っておきたいと思います。

澄田智大蔵省銀行局長

○澄田政府委員 ただいまの御質問に関連して、私の意見と申しますか、私見で申し上げます。これは金融制度調査会の議論では必ずしもございません。金融制度調査会は、これは特別委員会の委員の選任等についても、いろいろあるいは御批判があるかと思いますが、やはり業界の代表の人というような委員がおられまして、そういうような場所でございますので、とかく、将来のビジョンというよりも、現在の業界の実情というものが先に立ったような議論が、率直に申し上げて、あるわけでございます。  そこで私は、そういうものと離れまして、いまの御質問に関連して申しあげるわけでございますが、私も全くいま堀先生のおっしゃられたような考え方と基本においては考え方を同じくいたしております。十年、十五年とおっしゃいましたが、資金需給の姿というのは、十年、十五年先はなおさらのこと、ある程度短期間にいたしましても、いままでの昭和三十年代とは変わってくるんじゃないか、こう思っております。最近でも非常に設備投資が進んで、企業の償却資産が非常にふえてきた、そうしますと、償却のための自己資本で設備投資の相当部分がまかなわれる、こういう状態でもあります。また一方、国債発行に伴う財政面からの資金散布というものによって、それといまの償却面の問題等が重なりまして、企業の手元流動性というのは非常に高まってきている。これは個々にはいろいろな事情がありましょうが、全体の趨勢としては、現状においてもそういう状況が見られるわけでございます。これから先、経済成長は、安定的な成長と申しますか、そういうようなことを政策目標としても行なうというようなこともございますし、三十年代のような資金の万年需要超過という形で、金利がいかに高くても資金の量が確保されればそれでいいのだというような金融とは非常に条件が変わってくるだろうと思います。そして、その経済成長の姿としても、企業の設備投資中心の経済成長というものから、国民経済的ないろいろな需要面がそれぞれ均衡されたような経済成長というようなものに変わっていくだろうと思います。もちろん、短期的にいまも設備投資が強くなっているというような現象はございましても、全体の姿としては、当然そういうような形、したがって金融も従来のような企業、しかも先導部門のような企業のほうが優先的な、そういう企業の設備資金中心、あるいは長期運転資金、そういうものの中心の金融というものからいろいろな面に金融も広がってくる、その中にはいろいろ生産面のそれ以外の部門、こういう面は従来格差とか、いろいろいわれておりましたが、そういうような部門への資金の供給というものもいままでより大きなウェートを持ってくる、それから消費金融とか流通金融、いろいろな面の金融がより重要になってくるということがあると思います。それからさらに、資本取引の自由化ということで外資系の企業が出てくるというような形になれば、ますます外資系の企業が調達し得る金融というものとの対比において、外資審議会の今度の資本取引自由化問題の答申にもありますような長期低利の資金というものはそっちの面からも要請される、国際金融水準というようなものにさや寄せされるという現象も当然出てくる、内外両面から金融の環境というものは非常に変わってくる、こういうふうに考えております。  当然これからそういう金融制度全体の問題を考え、その一環として中小金融問題を取り上げるということで、先ほど率直に申し上げましたように、去年の六月はそれほどそれの認識が強かったとは必ずしも申せませんでしたが、論議をしている間に、去年の六月よりさらに今日のほうが非常に一般に認識が高まってきたということで、そういうふうな傾向が強くなってきて、その一環としての中小金融の今回のあれでございますので、当然これからの金融環境における中小金融問題はどうあるべきかということを中心に考えていかなければ、おっしゃるようにさか立ちをした答申のようなことになりまして、何か現在の中小企業専門機関といわれておりますような機関を、ことばはよくございませんが、そのまま温存するための中小企業金融問題特別委員会というようなことになってしまう、こういうようなことがあるのではないか。私もそれを、そうなってはいけないという意味で、非常にそういうことを警戒していると申しますか、注意をしておるものでございます。  なおまた、あとの御質問でもいろいろあると思いますが、私はいまの制度をもちろん改善をいろいろいたしますにしても、決して固定的なものとしないような方向でなるべく考えていくべきではないか、そして、まあしかし現状はございますので、もちろん現状を前提にしなければならないわけでございます。先ほど会員制度の問題についていろいろ意見があることを申し上げましたが、会員制度にしても、現在の信用金庫というものが相当大きなウエートを占め、資金量も大きなものになっておる、そういう現状はもちろん考えなければいけない、それを前提にしなければいかぬわけでございますが、これからの金融制度として封鎖的にならないように、そして全体が先ほども御指摘にありましたように、金融においてもやはり適正な競争原理というものが働いて、それによる経営の効率化というものをはかって資金コストを下げていくというふうな方向への競争原理というものをやはり基礎にしなければならぬと思いますし、そういう意味で、制度が封鎖的にならないように、現行の制度を改善した制度というものはありますが、その制度が固定的で、もう動かない、いつでもその中に安住しているものは安住しているということでなしに、そういう意味からいろいろ異種の金融機関の間の合併問題、現在は、たとえば信用金庫とか信用組合というものはそれぞれのその組織のものとしか合併はできませんが、範疇を越えての合併というようなものとか、あるいは、もちろんそれだけの実態を備えて、それからそういった機関が望むというような場合においては、ある種の金融機関から他の異種の金融機関への転換も、現在法律的な道はございませんが、そういうようなことも可能なふうな立法なども要るのではないか、そういうようないろいろな環境を整備いたしまして、現在の制度を改良しまして、中小金融の要望にこたえつつ、質的な向上、転換をはかっていく、こういうような道が今後必要なんじゃないか、そんなふうに考えております。とりあえずそれだけ……。

堀昌雄日本社会党

○堀小委員 いまの局長の御答弁を聞いて私も少し安心したのですけれども、ともかく、これまでの感じでは、これらの三試案を含めて私ずっと感じますのに、やはり少し技術論が前に出過ぎておるんじゃないだろうか。だから、技術論もさることながら、一体安い資金はどうしたときに供給ができるかというところですね。何にしたって、中小企業だって安い資金でなければ競争できない。いまお話のように、資本の自由化になればますますその要請は強くなる。特に日本の企業というものは借り入れが非常に多いわけですから、他の国と同じ金利水準ならば勝負にならない。逆に、他の国の金利水準より少し安いくらいでなければ競争になりにくいという前提がある。ですから、いまのお話の中で特に考えていかなければならぬ問題としては、私はいまも非常に疑問があるのは、政府関係金融機関というのは一体何をしているんだろうかということですね。法律的には、中小企業金融の補完的な、要するに民間の金融機関の補完的なことをするんだというふうには書かれていますけれども、あとで具体的に資料で御提出をいただきますが、国民金融公庫なり中小企業金融公庫での完全な焦げつき債権ですね。こういうものは一体どういう姿になっているのか。はたしてそれが信用金庫だとか相互銀行の焦げつきよりも小さいんだとするならば、要するに、リスクの少ないものに政府の関係金融機関は金を出しているということになる。  まあ、政府関係の機関の場合に考えられることは二つあるでしょう。国の機関だからリスクの少ないものに出すのがいいんだという考えもあるでしょう。しかしそれは、国の金融機関という機関の内部側の考え方としてはそういうことになるでしょうけれども、そういうものが置かれている趣旨という面からいくならば、民間の金融機関ができないところを実は政府の金融機関が補完をするんだから、リスクは当然なんだ、私はそういう考えですが、リスクは当然なんだという問題が一つあると思うのです。  それからもう一つの問題は、私は、いま申し上げたように、日本の機構の中で非常に今後重要な問題に遭遇をしてくるだろうと思われるのは長期信用銀行ですね。日本興業銀行、日本長期信用銀行、日本不動産銀行のような債券発行銀行の姿というものも、これは比較的短期的に大きな変革を要請されてくると思いますね。この長期信用関係の資金というものが、それでは現在は中小企業へいっているかというと、それは少しはいっていますけれども、必ずしも十分にはなかなかいきにくい仕組みになっている。しかし、これがやがてはいまのような大企業向け、一流企業向けの金融機関から——一流企業は、この間宇佐美さんも、銀行大会で銀行側に対して社債市場について提言がありました。私は、銀行出身の宇佐美さんが日銀総裁の立場でああいう提言をされたことは非常に時宜に適していると思いますし、公社債市場の問題について、私は当委員会で七、八年来議論してきたけれども全然前進しない。それはやはり都市銀行の利己心というものが非常に妨げておると思うのです。しかし私は、そういうものが放置されておっていいとは思わないわけです。やはり公社債市場をプライスメカニズムの働く自由な市場になるようにしない限り、私は、資金のいろいろな問題というものは解決できない問題が国債発行の下においては特に重要になってきておると思いますから、そういうことを考えると、大きな一流会社というものは、できるだけ長期資金は社債でまかなうのが当然だということになってくる。そうすると、そういうところの長期信用関係からの借り入れ金というものは減ってくるでしょうから、当然長期信用関係のものはセカンドラウンドの企業というところヘシフトをしていかなければならないだろう。そういう全体の展望を見ながら、おまけに資金需給の緩慢ということを考えてくると、さっきおっしゃったように、都市銀行は確かに金融が緩慢なら中小金融をやる、タイトになればそれを引き揚げる、まことに適切でない処置をしていますけれども、そういう都市銀行のあるべき姿でないことも正していくということですね。  だから、要するに、今後の姿として都市銀行はいかにあるべきか、長期信用銀行はいかにあるべきか、国の政府関係金融機関はいかにあるべきか、こういう問題が全体として少し整理をされて、その整理の中に、それでは中小金融機関というものはどういう形で関係を持っていくことになるのか。だから、いまの形のままを考えるのではなくて、結局、要するに安い資金を長期的に潤沢に供給するということになるためには、私に言わせると、中小企業専門金融機関などという固定的なワク組みの中でものを閉じ込める考え方、発想というのは、さっきお話のように、私も流動的に問題がとらえられていないと思う。それは、なぜ流動的にとらえられていないと問題があるかというと、今日までの経過の中でもずいぶん動いてきているわけですから、信用金庫にしろ、相互銀行にしろ、非常に量的にも質的にも内容的にも動いてきておる。今後はさらにそういう全体のワク組みの中で動かざるを得ないところへさらに追い込まれていく、こうなってくるわけですね。  だから、極端な言い方をさせていただくならば、これはわれわれの党の立場として適切でないかもしれませんけれども、やはりいまのような条件の中では限界的金融機関というものは、はっきりいって存立できなくなるんじゃないか。この前私、前の銀行局長の高橋さんとちょっと座談会に出ていたら、高いコールでなければ成り立たないような金融機関というのは存在価値がないんじゃないかというような言い方をしていましたけれども、私は、やはりそういう限界的なものは今日の競争場裏にはとても存在できない。そうすると、私どもはそういう金融機関がつぶれていいんだとは思っていないわけでして、そういうものがやはり吸収合併されることによってそういう金融機関が効率的になる道というのは私はあると思うのです。だから、あながち私は何も合併とかそういう問題を否定するものではないけれども、どうも、この発想自体の中にはそういう非常に部分的な問題の比重がかかり過ぎている感じがするので、まあ非常に先のことをいろいろ聞くのはあれですけれども、私が証券の問題をずっと取り上げて、その中で今日証取法ができ、公認会計士法ができ、いまずっと問題が発展をしてきましたけれども、やはり私は、政治の世界では、あるべき姿をまず一ぺん想定をしてみて、しかし、現実がここにあるわけでありますから、あるべきものを想定して、現実がここにあるときに、それをどうやってつなぐかというその経過措置という問題を含めて、ものを考えていく。こちら側に発想の土台があるのではなくて、あるべき方向に発想の土台が置かれたときに、私はやはり問題は前向きに前進せざるを得ないようになるんじゃないだろうか。  だから、そういう意味では私は、いま中小金融の問題がいまここで非常に問題になっていますが、今後の一番大きな問題は、やはり銀行法の改正が一番大きな問題ではないだろうか。銀行法の改正の中で、やはり昭和二年のともかく恐慌のためにできた銀行法から、やはりもっと社会的責任もあり、そうして、そういう国際競争の問題にじかに立ち向かわなければならぬ日本の一番比重のかかっておる金融部分というものはいかにあるべきかというものがまずここに描かれて、これに関連をして、政府関係金融機関に関する法律もこれにやはりマッチしながら考えられて、その中でいまの中小金融機関の問題をどう考えるか、問題の順序としてはそうなってきたほうが、私は落ちつきがいいのではないか。下で固定的な中小金融専門機関が必要だなんということをここで固定しておいて、今度は上からやってくると、そこにおのずからギャップや矛盾が起きる。こちらが固定してあるものだから出てくるんじゃないか。だから、やはり発想の土台としては、そういうふうな全体をマクロでひとつきっちり一ぺん検討してみる、絵を一ぺん書いてみて、その絵に対して、それでは一体中小金融機関というのはどういう形でアンパッセンするようにいくのか、そして、その中で整理され、統合されなければならぬものは一体何なのか、あるいは、いまの制度の中では、いろいろなものをさっきおっしゃったけれども、私どもは現行の制度の中にも矛盾がたくさんあると思います。それは固定的に考えても矛盾がありますから、そういう問題は当然解決されなければならないけれども、その問題を固定的にだけ解決をしても問題は発展しないのではないか。そういう固定的矛盾は発展の過程の中でどうなっていくかということの中でやはりこれを解決していく。いま解決をしておいても、先にいったら、またそのことは新たな矛盾に逢着するということになる可能性が私は多いんじゃないだろうかと思う。ですから、その意味においては、ここまで発展してきているところで百八十度、あるいはブレーキをかけるとか、方向転換をするというのは非常にむずかしい問題が私は残されておると思うのです。  しかし、それにもまして重要なのは、いまそういう固定的な答申をしてしまうことが、かえって私は全体に対して非常にマイナスになる要素のほうが大きいんじゃないだろうか。だから、ここらは一ぺん——何しろいわゆる行政指導の問題ではないのですから、やがてこれは法律として大蔵委員会に提案されてくる問題でありますから、私ども、実はもっと早くこの問題を取り上げたかったけれども、御承知のように昨年以来の政治情勢のために金融小委員会等を開くいとまがなかったためにたいへん遷延をしてきたので、こういう時点でこういう発言をするのはたいへん申しわけないような気もしますけれども、しかしまだ時間は残されておるし、一応そういう大局的見地からこの問題に対する再検討の機会というものを考える余地があるかどうか。さっきの局長の私見は私はほとんど同じですから、その点問題ないと思います。ただ、滝口調査官としては、こう問題を発展させる確信を持って、ここのところでそれじゃどうしていくかということは——私はいろいろな先生方の発想はよくわかります。それはそれでよくわかるし、やがて全体の中でやってみてもそういうふうになるかもしれない。なるかもしれないけれども、しかし、いまの感じでは私はどうも問題があるというふうな気がしてならないものですから、ここらについて局長の私見を聞き、ついでですから、ひとつ都市銀行、地方銀行、長期信用銀行というのをどういうふうにいま思っておられるか、私見でけっこうです。そこらを含めて、ちょっとお聞きしておきます。

澄田智大蔵省銀行局長

○澄田政府委員 いろいろ御指摘いただきまして、私も同じような感じを持っておる部分は非常に多いわけでございます。たとえば、いま政府金融機関の使命、あり方とか、あるいは長期信用銀行の問題、それから公社債市場の問題これらを総合してみて、銀行法、普通銀行の問題が一番基礎的であるし、一番全体の中心ではないかというような御指摘は、私も全くそういうふうな感じをいたしております。  そこで、そういう問題について、どういう構想なりビジョンなりというものを持っておるか、こういうような私の私見についての御質問でございますが、私は銀行局へ参りましてから、いろいろな機会に金融の効率化ということを提唱というと非常に大げさになるのですが、そういうことを言ってまいりました。経済社会発展計画の中で、日本経済の課題として経済の効率化ということをうたっておりますが、私は金融こそ、その前にと申しますか、その基礎を一番効率化をしていかなければならないものではないか。経済がいままでとこれから変わってまいりました場合に、金融の効率化をどういうふうにはかっていくかというのが、結局中心課題ではないか、そうして効率化をして、長期低利、ことに低利の資金を供給する、国民経済のあらゆる必要な部門に供給する、こういう使命を持った金融機関の近代化でなければならない、こういうことであるとすれば、やはりその効率化をはかる手段としては、過当競争にならない適正な競争原理というものを働かせていくべきではないか。それは制度の面においてもそうですし、機能の面において、あるいは環境づくり、あらゆる面からそういうことではないか。申すまでもないのですが、生産業等ですと、競争は、新製品をつくったり、新しい銘柄を出したり、いろいろな競争分野がございますが、金融という、資金を集めて供給するというだけの面、そしてその金利というものは、いろいろな意味でもって、あるいは一定なものであり、あるいは幅があっても非常に限られている、そういう中で競争をする、うっかりするとそれは過当競争ということになっていく、世の中にいろいろ批判される金融競争というのがいずれも一種の過当競争ということだと思うのです。そこで過当競争はこれを廃して適正な競争原理が働くようにする、そういうような競争の場というものを考えていかなければならない、こういうようなことを考えております。現在普通銀行、それから相互銀行、信用金庫、信用組合、合わせますと千二百ちょっとになる。かつてはもっと多かったわけですが、そういうのがいまの日本の金融という地盤にどのくらいな、どういうふうな程度が適当か、いろいろそこには問題がある。一番基礎には、やはり何といっても、普通銀行の効率化というようなものからそれは考えていかなければならないものだと思っております。そして、やはり従来金融業、金融の業務の分野の問題等についても、いままで固定的に考えていく傾向が非常に強かった。これはいまいろいろ御指摘を受けましたが、その従来の金融制度に対する考え方というのは、とかくそういうふうな固定的なものだったと思います。その点について、従来の観念を改めて、そしてこれからの実情とこれからの経済のあり方に合わせて、相当思い切って流動的に考えていかなければならないのではないか、こういうふうに考えております。  現在の中小企業金融の問題に取り組んでおりまして、そしてこれからの結論の進め方において、御指摘のように、一度全体の姿を描いてみる、それからその検討をする、そうでないと、全体を見失って、非常に部分的な、そこのところだけで考えるという弊があるんではないかという点について、確かに、そういう点は最もこの場合気をつけなければならない点でございますし、それから全体のビジョン——その調査会の結論としての全体のビジョンというようなものは、これはある程度時間もかけなければならないというようなこともあります。その点は、今後いずれにしても逐次やっていかなければならない問題でありますが、とにかく、考え方の基本だけはある程度頭に描いて、そうして常にそれを念頭に置いて、それからそれを見失わないように、その中のものとしてやっていく、そして全体を描いた場合でも、それと、いま御指摘のような矛盾とか、またそこで手直し、もう一度考えなければならぬというようなことにできる限りならないように、そういうことをなくすような心がまえで、私は、これからの答申をお願いしていく過程においてぜひその点だけは貫いていきたい、こういうふうに考えております。  自由な立場で申し上げればいろいろあるわけでございますが、とりあえずそのぐらいのことで……。

堀昌雄日本社会党

○堀小委員 そこで私は、まあ長期的には金融がかなり緩慢になってくるだろうという見通しをまず持っておりますから、長期的にかなり金融が緩慢になってきたときには、都市銀行といえども、中小企業金融というものはかなり比重を高く考えなければならぬ時期というのはやはり来るだろうと思うのです。しかし、都市銀行というものは、やはりこれまでのいろいろな経営の実態から見て、非常にリスクをおそれている。リスクをおそれる結果が、今日ああいうふうな選択的な融資ということにならざるを得ない。これはしかし、金融機関としては、預金者を守っていく立場からいけば、リスクを避けるというのはあたりまえのことなんです。本来はあたりまえのことで、これは都市銀行に限らず、信用金庫だって相互銀行だって、金融機関であれば、少なくとも預金というものの保全を考える以上、リスクに対する考え方は十分なければならない。  だから、ここで非常に大きな問題というのは、やはり私は信用補完の制度がここで大幅にやはり前進をしなければならぬ時期にすでに来ていると思います。全国における信用保証協会のいろいろな問題も、資料として少しこの問からいただいて調べてみましたし、それから中小企業信用保険公庫の問題もありますが、要するに、中小企業金融の一番最大の問題点は何かといったら、やはり信用補完じゃないかということですね。で、金融機関側の問題を先に議論する前に、どうしてもっとその信用補完のところが前へ出てこなかったのだろうか。この問題を討議する過程の中において信用補完という問題がうんと前に前進してきたら、これはあらゆる金融機関は安心をして、かなり潤沢に金も貸せるようになるだろう。ところが、残念ながら現状ではその信用補完という問題は必ずしも私十分だと思っていません。同時に、その信用補完をするために、金利がまたかなり高くなってくるだろうという問題も避けられないのじゃないか。だから私は、ひとつ今後の金融制度調査会で、特に中小企業金融の問題を議論していただくのなら、中小金融機関の問題として議論するのではなくて、あるべき中小企業金融という問題でこれを議論をしてもらわないと、だんだんと先が狭いものになっていく傾向にならざるを得ないんじゃないか。だから、信用補完がもし完全に行なわれるならば、その金融緩慢という全体の情勢の推移の中で、おのずから都市銀行ももっと零細なものへどんどん来るだろうし、同時に、その中における競争原理が働いている中で、いまここで考えられているようなことで、はたして専門機関が立っていくのかどうか、これは私は、やはりその段階では、はっきり言ってわからないと思うのです。だから、非常にリジッドなものをますますつくってみたところで、それは競争に耐えられる何らかの背景を持っておるものでなければならないと思うけれども、私は今日ここで資料を拝見した中で、今後考えられておる協同組合組織によるいろいろな問題、あるいは株式会社にしたらどうという問題ではないと思うのですね、その問題は。こまかく、少しコストの問題を調べてみても、やはり非常に多いのは、相互銀行でも信用金庫でも、大きいところと小さいところには、やはり人件費物件費その他に違いがありますけれども、要するに、モードになっている部分というものはあまり差がないという問題が一つ出ているわけですね。いまは私は、そのモード以下の限界金融機関の問題だと思っております。この次に問題が起こるのは、実はこのモードの部分に問題が起こるのです。このモードになっている部分が、はたして競争に耐え得るかどうかという問題が起こってくる時期がやがて来るのじゃないか。だから、そういう意味では、一番上のモード以上の、今度は逆に大きいもののほうを銀行にしたらどうかとか、やれ何だとかという問題以前に、私はやはり相互銀行、信用金庫まるがかえ、全体として問題を考えていく時期がやがて来る可能性は十分にあるのじゃないか。だから、そういう点を見ますと、私はやはり信用補完の問題というようなものがもっときちんとされて、そうして、ともかく預金者に対してのリスクを与えるおそれのない——いま預金保険の問題というのが出ていますね。これは私も、今後の、いまちょっとそこで触れたような過程の中で必要な制度だと思いますから、これはぜひ早急に検討してもらいたい問題だと思いますけれども、同時に、やはりリスクに対する補完の問題がより完全にされていくということのほうが、安い金利の金を潤沢に中小企業に送り込む一番大きな問題点じゃないだろうか、こう私は思うのです。その信用補完の点について、銀行局長の御見解を承りたい。

澄田智大蔵省銀行局長

○澄田政府委員 信用補完制度につきましては、今回の特別委員会の中の議論の過程においても、いろいろ要望の形だとか、あるいは先ほど申しました学者の意見の中なんかにも、これを強化をするようにというようなことで指摘はされております。そして、いま現在は、これによって何らかの具体的ないろいろな問題を答申に入れていくか、あるいはその問題を、タイミングその他の関係で別にさらに検討を続けるか、その辺はまだちょっと、これからのスケジュール等にもよると思います。方向としては、やはりいままである程度、逐次強化改善されてまいりましたが、さらにこれからどういうふうに持っていったらいいのかという点について十分検討していかなければならない、そういうふうに私も考えております。  それから、ついででございますから、いまお話のありました預金の問題、預金者の保護の問題という意味において預金保険の問題、これはこれからの金融全体を考える場合の一つのポイントの問題としてやはりこれも検討をして、このほうも金融制度調査会で引き続いて検討をしていきたい、こういうふうに考えております。いろいろな組織を考える場合でも、たとえば員外預金などというようなものを考えますと、それは会員組織、その貸し出しのほうは、会員相互の相互扶助をはかるというような意味で貸し出しが行なわれていく、ところが、預金のほうは員外から取っている、いまの信用金庫はそういう形でございます。員外からも相当取っておる、こういう形でございます。そういう場合に、会員組織と員外預金との関係というものを考えてみましても、預金者保護という見地から何らか補強が要るんじゃないか、こういうような問題が、非常にこれは技術的な点から申し上げましたがございます。それと、その金融機関に対する行政というものと、いわば金融機関の保護といわれますが、保護というものと預金者保護というものは、これは根本にはっきり分けて考えなければならない問題だと思います。そういうような意味で、預金者保険というものもこれから検討をしていかなければならない問題だ、こういうふうに考えております。  御指摘になった点は、いずれもこれからの中小金融、それから中小金融のみならず金融全体の一つの金融が行なわれる、効率的でできるだけ金利の安い金融が行なわれるための条件整備、環境整備としてきわめて重要な点だ、こういうふうに考えております。

堀昌雄日本社会党

○堀小委員 私だけではあれですから終わりますが、ちょっと資料を出していただいて、皆さんの御勉強の役に立てていただきたいと思うのですけれども、都市銀行、地方銀行、相互銀行、信用金庫、信用組合、これが現在の金融機関ですから、これの認められておる業務ですね、これをひとつ横向けに全部比べられるように、いろいろな業務内容についてこう比較検討ができるように、いまの相銀を地銀にしようというような場合にも、一体現状としてはどういうことになっているんだということをひとつ皆さんの頭に入れていただく必要があろうと思いますから、この業務の一覧表といいますか、そういうものをひとつお願いいたしたい。  二番目は、各機関の——各機関というのは、いまの都銀、地銀全部ですから、全部はとても出せませんから何ですが、適当な区分をしていただいてけっこうですが、その中で多少類似的なもので少し比較ができるような形にして——というのは、地銀でも大きいものは都銀に近いものがある、しかし相互銀行でも大きいものは都銀に近いものがある、そういうようなものの資金量も、並ぶところは並べるようにしてもらって、それはおのおのの段階で並び方は違うと思います。地方銀行でも下のほうへいけば今度は信用金庫のほうが上にくるかもしれませんが、多少横に今度は並ぶ形、資金量として預金量として並ぶ形にして、それの経営の主要目標ですね。要するに、一人当たりの預金量とかいろいろな問題、あるいは人件費、物件費、また一人当たりでなしの人件費、物件費ですね。そういうようなことで、一体いまの状態というのはどういうふうになっているのか、そこらをひとつ出していただきたい。「金融財政事情」にも中小公庫の山下さんがちょっと資料を出しておられる。私もこれを見てなるほどと感じますので、こういう形で、各金融機関のそういう経営の現在の実態というものは一体どういうことになっていて、将来そういうコストが下げられるものなのかどうか、そこらを含めて、皆さんに頭に置いていただくために役に立つような資料を次回までにお出しを願いたいと思います。  私は小委員長にお願いをして、これから休会になるまでは隔週一回ずつやっていただいて、休会になったら少しエネルギッシュにこの問題を当小委員会としてやっていただいて、やはりできるだけすみやかにこの委員会としてのあるべき都市銀行、長期信用銀行、地方銀行のような、そういうまず上部機構のあるべき姿及び今後の日本の金融のあるべき姿というような問題について意見が集約できるような取り扱いをしていただくために、関係各界の方に参考人としてしばらくずっと連続してお越しをいただいて、そういう方の意見を十分——これは金融側だけでなくて、企業側も適切な代表者に来ていただいて、企業側から見た問題、あるいはそれも大企業だけでなく、中小企業も含めて、企業側からの問題というようなものを当小委員会で十分みんなで勉強して、大蔵省は大蔵省としてお考えがあろうと思いますが、当小委員会としても今後の各種の立法作業に十分役に立つような基礎知識を身につけるためには、今後精力的に小委員会を活用していただいて、日本の今後の金融のあるべき方向をある程度見定められるような方向でお考えを願いたい、こう思います。  以上のような資料、また、いま私が申し上げてきた考え方は澄田さんともほとんど同じようでありますから、お考えいただいておることと思いますので、そういう点について参考になるようなものがありましたら——私は手元にたくさんの資料を持って、あれもこれもひっくり返しますけれども、皆さんは必ずしもそういうふうにいかないと思いますので、そういう方の御参考になるような適切な資料をつくって出していただきたいということを要望いたしまして、私の質問を終わります。

小峯柳多自由民主党

○小峯小委員長 局長いいですね、資料は。

澄田智大蔵省銀行局長

○澄田政府委員 けっこうでございます。

小峯柳多自由民主党

○小峯小委員長 皆さんにおはかりいたしますが、いま堀昌雄君から御発言のあったようなことで、しばらく金融制度をそれぞれの代表者を呼んで聞くことを続けるということでよろしゅうございますか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小峯柳多自由民主党

○小峯小委員長 ではさよう決定いたしました。  武藤君。

武藤山治日本社会党

○武藤(山)小委員 澄田さん、いま堀さんから全体のあるべき姿を描いてから法改正に取りかかることが望ましいという意見が出されたわけですが、いま、秋までにこの答申を出すめどとしては、来年の通常国会あたりには法律として出そうという作業準備を考えて進めているのか、それとも、いま堀さんの提言があったようなことを参考にして、法案提出はもっと先に延ばして、それまでに全体の都市銀行、地方銀行、長銀すべてのものをきちっと答申を出されてから法改正に着手するのか、そこらの作業というものはどんなぐあいに考えておるのですか。

澄田智大蔵省銀行局長

○澄田政府委員 いま御質問のような法案をどういうふうにお願いするか、こういう点について、まだ結論めいたところまで考えを固めてはおりませんが、堀先生からお話のありましたような、全体の中における中小金融問題であり制度であるという点を十分考えまして、そうして、そういう意味での全体というものを見失わないような、全体と矛盾しないようなそういう部分につきましては、あるいは、こういう制度全体の問題でありますので、実際問題としては、逐次やっていきませんと、法案のほうも一ぺんに全法案というようなものではないと思いますので、そういうものと矛盾しないような部分なり、そういうような程度のものはあるいは先にお願いをしていく、間に合えば、あるい次期通常国会までということもあり得る、こういうふうに考えております。

武藤山治日本社会党

○武藤(山)小委員 堀さんから資料を要求されましたから、どうせあとでわかるのですが、参考に、ほんのいま滝口さんが認識している行数でけっこうですから、相互銀行で地方銀行よりも預金量の多い相互銀行というのはどのくらいあるのですか。

滝口吉亮大蔵省銀行局金融制度調査官

○滝口説明員 お答えいたします。  現在、相互銀行で預金量が二千億円以上のものが一行、それから千億円から二千億円までが七行、五百億円から千億円までが九行というふうになっております。  地方銀行は、一番小さいところで百億円から三百億円までが九行、三百億円から五百億円までが六行でございます。

武藤山治日本社会党

○武藤(山)小委員 そこで滝口さん、これはまだ仮定の問題ですが、信用金庫が相互銀行に合併できないし、それから相互銀行が都市銀行と吸収合同もできない法のたてまえになっていますね、いまは。それをこれからは乙種普通銀行というふうな形のものを構想に描いているという話があったわけですが、その場合には、銀行法、あるいは金融基本法というか、いまの銀行法を抜本的に改正して、相互銀行の部門、いわゆる株式会社制度のものは一本の銀行法の中へ全部含めるような法体系にしていこうというのか、それと、あとは会員組織のものと二本立ての法律に直していこう、そういう傾向ですか、あなたが考えている構想というのは。どうですか。

滝口吉亮大蔵省銀行局金融制度調査官

○滝口説明員 お答えいたします。  私のほうの構想は、株式会社組織の専門機関と協同組合の組織の専門機関と二本立てという考え方と、それからもう一つ、場合によっては会員制度を認めるという三本立ての考え方とございますが、それが最終的にいかなる形でまとまるかということは、金融制度調査会で審議された上できまるものでございますので、現在のところ、私のほうで法律で銀行法あるいは金融体系を一本でやるかどうかということはまだ考えておりません。

武藤山治日本社会党

○武藤(山)小委員 それで銀行局長、それぞれの金融機関の利害がありますから、一つの銀行だけ手直し、改善するというのはむずかしいのでしょうけれども、為替業務の取り扱いにしても、都市銀行、地方銀行よりも大きい相互銀行でも認められないものがある。あるいは、日本銀行との取引もわずかの相互銀行しか認められない。そういういろんな矛盾があるわけですね、規模からいけば。そういうようなものは、今度の答申がきちっと出なくとも、改善をすべきものは先に改善をしていく、そういう姿勢なのか。そういう内部の機関別の矛盾というものや是正すべき点というのは、答申が出るまでは一切やらぬのか、それとも、そういう内部の改善すべきものは事前に手をつけるのか。その方針はどうなんですか。

澄田智大蔵省銀行局長

○澄田政府委員 これも、金融制度調査会がはたしてそのとおり運ぶかどうかわかりませんので、私見の部分もあるのですが、いまお話のような、いろいろ業務の点を一つとりましても、先ほどから御指摘のように、ほかとの関連ということは当然出てまいります。そこで、それだけ取り出して改善するということも、これも他との関連がない問題はないというようなことになりますので、現在の中小企業金融問題の特別委員会というものは、発足の経緯からいうと、やや全体との関係というものを十分認識しないままに発足してきて、そうしてそれはそれとして、しかし関心が非常に深く、業界のみならず、各方面から非常に注目されてきておる、こういう段階でございますので、全体の問題というものは常に頭に置きつつ、それを見失わないようにやっていくという心がまえでやってまいりますが、それにしても、ある程度の弾力性を残して、全体の構想とマッチし得るある部分的な、完全にホールピクチャーといかないようなものであっても、あるところで答申を一応していただきまして、それから今度はもう一度金融制度全体をやはり考えなければならない、その中に、先ほどからいろいろ御指摘のあったもろもろの問題が全部ある、こういうことになりますので、そういうものとの関連を考えて、あるところで部分的な答申というようなことになりますか、一応の締めくくり——このうちには、こういった問題はなお今後全体の問題との関連で検討するというものは残しまして、ある程度答申としてのいまの問題の結論は一応出していただく、そういうことでありますと、ある時期に、とにかくこれは中間答申といいますか、あるいはさらに特別委員会の構成等も、もう一つ今度は全体問題との関連という形で別な委員会を発足させる、その前に、現在の委員会としての一応のピリオドを打つというような答申というものが出れば、それの中で、いまの武藤先生御指摘のような、当面手を打たなければならぬような問題等は処理できるようなことになるのじゃないか、答申を待たずというのでなくて、今後出てくる答申というものの中にそういうものだけは入ってくる、こういうようなことになってくるのじゃないかというふうに、まあその辺ではないかというふうに私は考えておりますが、運びが、あるいはちょっとそれと違うような形になることもあり得るかもしれませんが、そんなことにしたらどうかというふうに考えております。

武藤山治日本社会党

○武藤(山)小委員 ちょっと矛盾があるのだけれども、さっき堀さんの意見に個人的に局長は同感の意を表明した。ところが実際には、いまの調査会には中小企業金融についての諮問がしてある、したがって、金融全体のあるべき姿についての諮問というのはしてない、してないものをどうも討議をするわけにもいかぬ、こういうことになるのじゃないかと思うのですね。そこで、堀先生の言う意見が、なるほどそういう方向がいいと賛意を表明したからには、新たに追加諮問をすぐしなければ、ばらばらなものが先に出てきて、おかしなものになるような気がするのですよ。  そこで、どうですか。秋までの間に中小金融全体の答申が出る、そのあと全体の問題についての諮問をするということでなくて、少し中小金融の問題が先に延びても、まず全体の青写真を描いてみるという諮問を先にいまやっておかぬことには、何か部分的なものが先に出てしまう、こういう心配があるのですが、その辺は心配ありませんか。

澄田智大蔵省銀行局長

○澄田政府委員 先ほど、私、冒頭の御説明で申し上げましたように、まず形式的に申しますが、形式的に申しますと、金融制度調査会には三十一年の七月に「金融情勢の推移にかんがみ、現在の金融制度につき改善を要する事項如何」と、一般的、包括的な諮問がしてあるわけです。そこで、その後逐次、たとえば日本銀行法の問題であるとか、いろいろなものがいままでずっと答申も出たりしてまいりましたが、この包括的な答申が一本もとに出まして、そしてそれのいろんな部分をいままで答申してきている、こういうようなことでございます。そこで、ある答申をする以上は、やはりその答申の考え方の筋を貫くというような意味で、全体としては、ばく然と大綱的なものとしてはこういうように考えているが、その中で中小企業はこういうふうに考えるというような、たとえば書き出しの総論的なところで、ある程度そういうものに触れて、そして、その中における中小金融というようなその答申も、現在の諮問からはずれるということはないわけであります、その包括的な諮問が前にしてありますから。それから、委員の方のうちにも、中小金融専門機関の関係の業界代表というような人ばかりではもちろんございません。全体の立場を御論議されるに適当なような方ももちろんおられるわけであります。しかし、それにしても、本格的な全体の取り組み方ではないじゃないかとおっしゃられればそのとおりでございますが、現在の進行としておかしくない程度の全体とのつながり的なものを考えながら、今回取り組んだ問題としての答申というのはつくっていけるのじゃないか、こういうふうに考えております。

奥野誠亮自由民主党

○奥野小委員 おくれてきてたいへん恐縮でございます。  きょうは、金融制度調査会の問題を中心に伺ったようでございますが、ひとつ資料だけお願いできぬだろうか、こう思うのです。  今日の経済社会発展計画にしても、その他の日本の経済計画にしても、肝心の金融の問題が取り上げられていない。やはり金融の問題を積極的に経済計画の中で取り上げていくべきではないかということが指摘されていると思うのです。その場合に、金融の上でも、特に国際的に見て金利が高い、金利負担の軽減をはかっていくことが、日本の将来の経済発展をはかっていく場合に非常に大きな点ではなかろうか、こうも指摘されているように思うのです。大蔵省としても、そういうことについては、各方面について配慮されていると思いますし、今度の金融制度調査会の場合でも重要な点になっているのだろうと思うのです。あるいは、そういう資料も出していただいているのかもしれませんが、金利を引き下げていくということにしぼって、もちろん、そのためには金融機関の規模を拡大する問題とか、信用補完を充実していくとか、いろいろな問題があるだろうと思うのですけれども、どういう点に留意、努力しておられるのか、そういう点を教えてもらえぬだろうか、そういうものを拾い上げたようなものを、ひとつわれわれに資料としていただけぬだろうか。この問題を各部面からひとつ考えていきたい、こういう気持ちを持っておりますので、そういう資料を出していただけぬだろうかというお願いだけ申し上げておきます。

澄田智大蔵省銀行局長

○澄田政府委員 先ほどちょっと私申し上げておったわけでございますが、これからの金融行政の考え方としまして、私は金融を効率化をするということを主張をしております。そして、経済社会発展計画においても経済の効率化ということをうたっておりますが、金融をまず第一に効率化しなければならぬのじゃないか。結局、その効率化というのも、いまお話のような、資金コストを下げて金利を引き下げるということでございますし、われわれの考え方、いま行政でやっておりますことも、いろいろございましても、せんじ詰めていけばみなその一点に集約できるというような感じさえいたしております。そういうふうなことで、いまお話のような点で、どういうことをやっており、これからもやっていこうとするかというような意味で、事項を列挙いたしまして、そういう資料をつくるようにしたいと思います。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)小委員 ちょっと私のほうでも資料の要請を申し上げたいと思うのです。  私もいろいろな実情を調べてみますと、貸し金業者の問題が、やはり金融制度の問題の関連として出てくるようであります。というのは、いま協同組合法によりまして信用組合があるわけですが、その信用組合が発展をしていったところは、貸し金業者がほとんど存立を否定をされるような形の中で縮小されておるという状態が目につくわけです。それで、そういうような形をとっていけば、現在、信用金庫等に比べたらまだ組合のほうは金利も高いわけですけれども、最近の中小企業、特に零細な中小企業が倒産をしていく中においては、貸し金業者の非常に高い、異常な金利というものと、実際の価値を上回る抵当物件について抵当権を設定をして、それによって事実上は中小企業者の財産を略奪するような形の中で不当な権利行使が行なわれている、そういうようなのが中小企業の倒産件数として出ておるようであります。  そういうような立場から、やはり現在の出資の受け入れ等に関する法律にあります最高金利の制限というような問題は、当然金融制度の中において考えなければならない問題じゃないかと思うのですが、やはりそれとの関係を、この問題の中では零細な庶民金融の問題として、信用組合の今後のあり方の問題に関連をしながら論議すべき問題ではないかと思うのですが、そういうような資料がこの小委員会のほうに提供願えるのだったらお出しをいただきたいし、また、現在の制度調査会のほうでは、そういうようないわゆる貸し金業法との関係の問題は論議されていないのかどうか、その点、現実の中小企業者の悩みの問題でもありますので、質問をいたすと同時に、そういう資料の提出をお願いをしたいと思います。

澄田智大蔵省銀行局長

○澄田政府委員 貸し金業のいまの御質問のような実態から始まって、まず資料でございますが、これはある程度の資料は、昨年、四十一年三月末で調査をした資料がございますので、貸し金業の資料、不十分な点もあるわけでありますが、一応それで検討いただけるのではないかと思っております。  それから、貸し金業の問題でございますが、これは金融制度といっても、非常に特殊なもの——これが社会的に相当な機能を営んでいることは事実でございますが、特殊なものでございますので、金融制度一般としてのいまの議論の対象には、現在のところまだなっておりません。ただ、最近も貸し金業法の制定をしてほしいとか、いろいろ要望もございますし、いろいろな問題点のあることは承知をいたしております。いまの金融制度調査会との関係でこの問題をどうするかという点は、いままでのところはこの問題にまで入っておりませんので、これからどうするか、実は、私どもとしても、現状においてはすぐこれに取り組むというふうな用意はまだございません。金融制度調査会と関係があるなしにかかわらず、やはり今後の一つの問題であるということは、おっしゃるとおりだと思います。

武藤山治日本社会党

○武藤(山)小委員 貸し金業者は、件数でどのくらいあるのですか。

澄田智大蔵省銀行局長

○澄田政府委員 貸し金業は、これは都道府県知事に対する届け出という形でございます。それから、転廃が相当激しい実態ではないかということでございますが、一番新しいところでは、本年三月末で六万九千届け出がございます。ただ、もうすでに実際やっていなくて届け出をまだ撤回していないというのも相当あるのじゃないか、また逆に、届け出てなくてやっているのもあるのじゃないかということで、実態は非常に把握がしにくい面がございます。

小峯柳多自由民主党

○小峯小委員長 平林君。

平林剛日本社会党

○平林小委員 ちょっと二、三問お尋ねしたいのですけれども、堀さんが一番先に尋ねられました中小企業の対象のあり方、金融のあり方、いま金融制度調査会でいろいろ検討しておりまして、私、ちょっとおくれてきたんだが、先ほどいろいろな試案についてお話がありました。引き続いて小委員会を開会されて、いずれ関係の人を参考人として呼んで意見を聞くということになっておりますから、その際でもいいわけですけれども、あなたのほうで当面まないたにのっている相互銀行、信用金庫、信用組合、大体各界を代表する代表的な考え方、それをちょっと紹介してもらいたい。

澄田智大蔵省銀行局長

○澄田政府委員 現在、先ほど学者の川口、末松両氏の委員の方の意見、これは一つの試案ですが、それから私どものほうの金融制度調査官滝口君のところでいろいろフリートーキングいたしまして、それに基づく議論というようなものも、委員会の検討の一つの材料として提供をいたしております。そういうようなところのあれは先ほど申し上げましたので省略させていただきますが、それぞれこれは意見というか、あるいは業界の要望というか、そういうものは今度の特別委員会の初めからいろいろ出されておりまして、それによりますと、たとえば相互銀行について申し上げますと、相互銀行の範囲を、中小企業基本法にとらわれないで、もっと弾力的に取り扱ってほしい——資本金五千万円、従業員三百人というのが中小企業基本法のあれでございます。それにとらわれずに、その範囲をもっと実情に即応して——いま中堅企業とか卒業生金融とかいわれておりまして、その範囲を抜け出していった企業についても金融をやらしてもらいたいというような点、それから、中小企業に対する金融を円滑にやるためには、下請の場合、その親企業との取引が、金融ができないと、とかくその間が円滑にいかない、そこで、親企業に拡張してもらいたいというような問題、対象の範囲の拡張の問題でございます。こういうような点、それから、店舗網を一そう整備をするために、普通銀行等よりは優先して店舗網をいろいろ整備してもらいたい、それから、日本銀行との取引を拡大してもらいたい、それから、現在、内国為替の決裁は、一部の相互銀行は直接やっておりますが、あとは代理交換というようなことで、普通銀行を通じて手形交換をやっております。こういうのを直接手形交換をやれるようにしてほしい、なお、外国為替業務は相互銀行には認められておりませんが、中小企業が輸出をするというような場合も考えて、外国為替取引を認めてほしい、そんなような事項。相互銀行については、いろいろ業界の要望も  これは意見というよりは要望といったほうがいいと思いますが、そういうような意見が出ております。  それから信用金庫の場合は、やはり現在、中小企業基本法の範囲の中小企業、この場合は、資本金でなく、従業員三百人というものだけが法律できめられておりまして、それが会員の資格でございます。これをさらに拡大してもらいたいというようなこと、それから卒業生金融——中小企業の範囲を出ていった卒業生に対する金融を認めてもらいたい、それから、小口会員外貸し出しを認めてもらいたい、会員外貸し出しは、預金者の預金担保のあるものしか認められておりませんが、そういう小口会員外貸し出しを認めてもらいたいというような点、あるいは、これは相互銀行も共通の点でございますが、大口貸し出しの制限というものを、いまは、信用金庫の場合は、自己資本の二〇%をこえるもの、それから五千万円をこえるものというように、貸し出しについて制限されておりますので、その制限をもっと緩和してほしいというような問題、それから、営業地区を経済圏に合わせて拡張してもらいたい、店舗を充実してほしい、それから、日銀の取引を拡大してほしい、それから、全信連、連合会でございますが、これの業務分野を拡大してもらいたいというような、いろいろな意見がございます。  信用組合についても、二〇%の範囲内で員外預金を認めてほしい、現在信用金庫については員外預金を認めておりますが、信用組合には認めておりませんので、員外預金を認めてほしい、そのほか、現在、信用組合の新設については法律で法規裁量ということで、これは都道府県知事の認可でございますが、法定要件を備えますと認可しなければならないような形になっておりますので、これは、乱立を避けるために、自由裁量によることにしてほしいような点、そのほか、規模の大きい信用組合を信用金庫に転換する道を開いてほしいというようなこと、そういうような事項としてはいろいろあがっておるわけであります。   〔小委員長退席、奥野小委員長代理着席〕  全体を通じましてのあれは、先ほどちょっと冒頭に申し上げましたように、制度として矛盾なり問題点がいろいろあるわけでありますが、これについては、委員の人たちから、そのほか広く制度としての矛盾、問題点はいろいろ指摘はされておりますが、しかし、とにかく現存の制度として、機能として非常に重要な役割りを受け持っておるのであるから、中小企業の立場からは、資金のパイプが多いほうがよい、それからその企業のそれぞれの業態に応じた金融機関の選択ができるほうがよいということで、現行の制度を基礎として改良すべき点は改良すべきであるというような意見が委員会の意見の大宗であったわけでございます。

平林剛日本社会党

○平林小委員 そこで、きょうは堀さんのほうから、将来の、これは中小企業だけでなく、金融全般について、その中の中小企業金融のあり方について、いろいろこまかいというよりは、大綱的な注文がありまして、その質疑を聞いておったわけでありますが、私は将来のその問題を取り扱う前に、現状の中小企業金融のあり方、その問題点をもう少し摘出していくべきではないか。これは技術的な信金と相銀、あるいは相銀から地方銀というような株式組織にするか、協同組織にするかというような議論、もちろん私は理論的にはあると思うし、将来を考えたそういう進み方も一つの考え方かと思いますけれども、現状において問題のある点は、やはり私はもっと積極的に指摘をしながら改めていく必要があると思っておるわけです。たとえば、いまこの中小企業金融のあり方を検討する金融制度調査会のいろいろな試案が発表されて後に、こうした中小企業金融機関に与えたいろいろな影響、そこから出てきた問題点、私もいささか知っていますから、適当な機会にこれは申し上げたいと思う。私は、そういう意味では、将来のビジョンも大事だけれども、現状における問題点をどうするかという点では、もっと政府において足元を見てもらいたいというような意見を持っておるわけであります。たとえば、いま滝口試案とか末松試案とかと、いろいろなことが言われたり、その考え方についてお聞きしたわけでございますけれども、いわば金融機関、中小企業金融の類型の問題だとか、大口借し出しの問題であるとか、先ほど来指摘をされた問題もありますけれども、同時に、銀行の経営の民主化、あるいは現在の銀行、金融機関を形成しておる人的な構成の面における問題点、これらについて私は前からかなり指摘をしたことがあるのです。しかし、最近になって、やはりそうした問題を適当な方法によって指摘をしていかなければならぬという事態がたくさんあるのです。  そういう点から考えまして、私は銀行局長にちょっと聞いておきたいのだけれども、将来のビジョンはもちろん必要であるが、しかし、現状の問題が幾つかあるということについて、どの程度当局としては把握しておるかということを私は聞きたいのです。どういうふうに現状を把握しておるか。私が言ったのは、将来のビジョンとか、技術的な問題じゃないのですよ。大口化しておるとか、あるいは金利がどうだとか、そういうようなものではなく、もっと現実の問題として、人的構成の面あるいは金融機関運営の民主化の問題などについて、どの程度現状認識をされておるか、私はそのお話を聞いて、きょうはここでは議論しません。適当なときにやりますけれども、それをちょっと聞かしていただきたい。

澄田智大蔵省銀行局長

○澄田政府委員 ただいま御指摘の点でございますが、実は先ほど御説明のときに十分その点を申し上げなかったのでございますが、さきの特別委員会が発足いたしまして、まず各方面のヒヤリングをいたしました。それぞれの金融界もそうでございますが、中小企業側の意見その他、いろいろヒヤリングをいたしまして、そして中小企業及び中小企業金融の問題点というものを一応まとめまして、まずその分析を最初にやりまして、それから中小企業専門の金融機関というものが要るかどうかというような問題を議論をして、その前提の上にあの試案が出た、議論としてはそういうプロセスを経てきたわけでございます。それで、問題点というものについてはその特別委員会の席でも指摘をされましたし、それから、私ども行政をやっていく面でも、しょっちゅういろいろ体験もしておるわけでございます。御指摘のような構成の問題等も、これはそれぞれの金融機関を考えます場合に、やはり現状はどうなっておるかということが一番まず認識をしてかからなければならないことでございますので、そういう点は、時間の関係もございまして先ほどの説明でもあまり詳しく申し上げませんでしたが、相互銀行にしても、あるいは信用金庫にしても、現状で非常に発展をしている面とそれから制度の欠陥みたいなものがあらわれて、いま組織なり運営なり、あるいは役員のやり方なり構成なりが民主化されていないというような点の御指摘だろうと思いますが、そういう点で、現状は当初の予想以上に組織についてそういう問題点が非常にあらわれているという面が確かにございます。これがときどきいろいろと運営上の問題を起こしている問題の金融機関もあるということにもなるわけでございまして、そういう点、われわれも十分実情を承知し、検討をして、その上で制度の問題——抽象的ないろいろ議論の前に、まずそういうものを認識しなければならないということは十分承知いたしているわけでございます。また、行政の面なんかでわれわれとしてもいろいろな面の体験をいたしておるところでございます。

平林剛日本社会党

○平林小委員 私は、きょうは時間がありませんから、こまかい問題については触れませんけれども、その中小企業金融の問題点を書いたもの、それをひとつこの委員会でももらいたいと思います。  それから、この機会ですから少し申し上げておきますけれども、あるいはその中に含まれているかもしれませんけれども、私、昨年来指摘をしてまいりました、特に中小企業金融機関の、具体的に言えば信用金庫界の同族的経営、私が調べたものでも十幾つかにわたって同族的経営を依然として行なわれているという状態がありますので、同族的経営については、私前々から批判を持っておるわけであります。これは名前は出せるのかどうか知りませんけれども、一つの資料として出してもらえればもらいたい。  それからもう一つ、私、四十一年度の大蔵省の役人の人たちが相互銀行や信用金庫に新たに移られた資料は持っています。持っていますが、これも将来の問題点の一つとして検討しなければならぬということを痛感しておるものですから、この際、ここ二、三年、三十九年、四十年、四十一年に大蔵省から相互銀行あるいは信用金庫等に進出をされた一覧表——これはことばをされいに言っているのですが、進出した一覧表、これを資料として提出してもらいたい。その資料の提出を待ちまして、適当な機会に私議論をしてまいりたいと思いますから、よろしく……。

澄田智大蔵省銀行局長

○澄田政府委員 ただいまの資料の点でございますが、前のほうの点の、信用金庫の経営の同族的なというような御指摘の点でございますが、具体的な行名等は一応別にしまして、やはりそれは信用金庫の会員制度、さらに総代会、それから理事会、理事長、そういうようなものの制度論にも関係がある問題でございますので、何とか資料を調製したいと思います。  それからあとのほうも……。

奥野誠亮自由民主党

○奥野小委員長代理 次会は、公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。    午後零時二十一分散会

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