石炭対策特別委員会 第21号
- 発言数
- 83 件
- 登壇者
- 8 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1967/06/28
会議録
○多賀谷委員長 これより会議を開きます。 去る六月七日付託になりました内閣提出石炭鉱業年金基金法案を議題とし、まず政府に提案理由の説明を求めます。坊厚生大臣。
○坊国務大臣 ただいま議題となりました石炭鉱業年金基金法案について、その提案の理由を御説明申し上げます。 石炭鉱業の現状にかんがみ、政府としましてはその抜本的安定をはかるための諸施策を講ずることとしておりますが、石炭鉱業が今後長期にわたり安定していくためには、労働力を安定的に確保する必要があり、このため抜本的安定対策の一環として、石炭鉱業の坑内員の老後の生活に特別の配慮を加えるために石炭鉱業の事業主が共同して行なう老齢年金制度の実施をはかることとしたのであります。 その実施の方法といたしましては、石炭産業の坑内員も厚生年金保険法の適用を受けているのでありますから、まず厚生年金基金の活用が考えられるのでありますが、厚生年金において坑内員は特別の取り扱いがなされているため、坑内員について厚生年金基金をつくることは、その仕組みから見て財政的にきわめて困難なのであります。こうした理由から石炭鉱業の全事業主が共同して老齢年金給付を行なう組織として、石炭鉱業年金基金をつくる道を講じようとする次第であります。 以下、法案のおもな内容につきまして、逐次御説明申し上げます。 第一に、石炭鉱業の坑内労働者の老齢について必要な給付を行なうため、石炭鉱業の事業主が共同して特別法人である石炭鉱業年金基金を組織することとしております。 第二に、石炭鉱業年金基金の事業は、坑内員の老齢につき年金たる給付を行なうほか、坑外員を使用する事業主が希望したときは、坑外員の老齢につき年金たる給付を支給することができることとしております。 第三に、石炭鉱業年金基金は、事業に要する費用に充てるため事業主から掛け金を徴収することとし、掛け金の滞納があった場合には、国税滞納処分の例により処分することができることとしております。 第四に、厚生大臣は、石炭鉱業年金基金に対して、報告の徴収、立ち入り検査その他必要な監督権限を有することといたしております。 以上が、この法律案の提案理由でありますが、何とぞ、慎重に御審議の上、すみやかに御可決あらんことをお願い申し上げます。
○多賀谷委員長 これにて提案理由の説明は終わりました。 本案に対する質疑は後日に譲ることといたします。 暫時休憩いたします。 午前十時四十四分休憩 ――――◇――――― 午前十時五十八分開議
○多賀谷委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 内閣提出、石炭鉱業合理化臨時措置法の一部を改正する法律案を議題とし、前会に引き続き質疑を行ないます。 質疑の通告がありますので、これを許します。岡田利春君。
○岡田(利)委員 今年度の石炭特別会計の中で、産炭地域振興対策として、いわゆる活性炭工場の建設が予定をされておるわけです。この点について、今日どういう考え方で検討を進められておるのか、まず説明を賜わりたいと思います。
○井上(亮)政府委員 ただいまお話のありました活性炭の問題につきましては、これは従来工業技術院の傘下の試験所におきまして活性炭の研究を続けてまいったわけでございますが、今日ようやく実用化の段階に入った模様でございまして、この事実に基づきまして、私どもといたしましては、本年度の予算編成に際しましては、産炭地域振興事業団のいわゆる出資業務といたしまして――出資業務につきましては、すでに昨年一つやったわけでございますが、本年度は、この活性炭をつくる工場につきまして政府出資をして、新技術の工業化をいたしたいというふうに考えておるのでございまして、ただいま産炭地域振興事業団をはじめ研究者あるいは関係企業におきましてこの企業化の話を進めておる段階でございまして、今日の見通しでは大体秋ごろにはまず企業主体をどうするかというようなことを決定するような運びにまで持っていきたいというふうに考えております。
○岡田(利)委員 わが国の活性炭の製造の歴史的な経過というものはどういう状態にあるのか、そしてまた、現状の活性炭製造についてはどういう状態にあるのか、お伺いいたしたいと思います。
○飯島説明員 活性炭の製造につきましての歴史的経過としましては、従来活性炭につきましては、一つは木炭を原料としてつくっておりました。それから同時にフィリピンあたりのヤシのから、これを輸入しまして製造しておりました。 そこで歴史的には、御承知のように、戦時中に防毒面の活性炭ということで使用されたということもございますし、さらには、最近におきましては薬品の原料――御承知のように活性をもった薬品というものがいろいろ出ておるわけでございますが、そういう面で使われてきております。さらには上水道の浄化装置に浄化用の活性炭ということで使われております。 私どもがこの活性炭に着目いたしましたのは、一つには御承知のように、最近産業公害の問題特に塩害の問題というのが非常にクローズアップされておりまして、特に発電所用の公害防止という観点からの活性炭というものの潜在的な需要が非常に大きいわけでございます。こういうものを石炭の需要の拡大という面と結びつけて何か企業化ができないだろうかということで前々から関心を持っていたわけでございますが、幸い工業技術院の資源技術試験所、ここで相当研究を進めておりまして、その研究成果も出てまいりましたので、四十二年度としてその企業化をはかるということで、金額としましては五千万円の金額を予算として計上しまして、事業団を通じて出資するという形を考えたわけでございます。
○岡田(利)委員 これからの活性炭の需要見通しは一応どういうぐあいに判断されますか。
○飯島説明員 活性炭の需要見通しにつきましては、一つは量の問題もございますし、量の問題と関連しましてやはりコストの問題、価格の問題がございます。現在の価格につきましては、種類によって違うわけでございますが、ものによってはトン当たり四十万円というような値段もしているわけでございます。ところがこの四十万円というような値段で塩害防止というようなものに使うわけにはまいりませんので、われわれの計画としましては、これをできることなら十万円台にしたい。十万円台にしますと、相当需要の面で想定できるのじゃないかというように想定しているわけでございます。 量としましては、現在一部輸入されておりまして、輸入されておるものも含みましておおむね三万トンから五万トンというような数字になっております。将来の需要の想定につきましては正確な数字はつかみ得ないのでございますけれども、いずれにしても産業公害面で使われるということになりましたら相当な量になってくるのではないかというふうに想定しております。
○岡田(利)委員 現在のわが国の活性炭の一年間 の生産量はいまどの程度ですか。
○飯島説明員 先ほど申し上げましたように、一部輸入されておりますが、国内の生産は大体二万トン程度、メーカーとしましては、現在つくっておるメーカーは三社ございます。大手が一社、それから中小が二社程度ということになっております。
○岡田(利)委員 零細企業が非常に多いわけですけれども、零細企業を含めればまだ二十五社程度加工しているんじゃないですか。
○飯島説明員 私先ほど申し上げましたのは、やはり規模としては相当大きなものでございまして、そのほか一種の家内工業のような形で、木炭を使って簡単につくっているという業者もございまして、これにつきましては、お話しのように二十社以上あるというふうに承知いたしております。
○岡田(利)委員 二万トン程度の生産をされている原料のうち、主たる原料は何ですか。
○飯島説明員 原料としましては、先ほど御説明申し上げましたように、一つは木炭、もう一つは輸入のヤシのから、これがほとんどでございまして、石炭を使っているというのは、ちょうど資源技術試験所が研究をして、一部製品もできておりまして、それが初めてであるというふうに承知しております。
○岡田(利)委員 活性炭製造工業企業化調査委員会というのがあるわけですが、このメンバーはどういうメンバーですか。一〇飯島説明員 企業化調査委員会は、事業団が出資を行なう関係上、事業団の一つの組織として設立されているものでございます。これの構成者は、一つは現に活性炭をつくっておる方、それから非常に関心を持っておられて、将来製造事業に乗り出すのではないだろうかと予想される方、それから資源技術試験所の研究員の方、それからプラントが非常に関係しますので、プラントメーカーの方、それから石炭業者の方、そういう方々で構成されております。
○岡田(利)委員 今年度の予算によれば、融資が六〇%まで引き上げられて、特に活性炭の工場に対しては、五千万円の出資をする、こういう予算が計上されておるわけです。この予算を想定した製造規模はどの程度ですか。
○飯島説明員 現在、私のほうは正式には先ほどの委員会からの報告に基づきまして企業化を進めていくという形になっておるわけでございますが、私のほうが予算要求の過程でいろいろな資料に基づきまして想定しましたものでは、設備投資の金額が約四億一千万円というふうに考えております。そのうち、資本金としましては、政府出資金五千万円を含みまして一億円、一億円のうち残りの五千万円につきましては、それぞれ関係の民間の出資者によって構成していく、それから残りの三億円、これにつきましては新会社ができるわけでございますが、新会社が中心となってその資金を負担していくわけでございます。そのうち相当部分は産炭地域振興事業団の設備資金の融資ということでまかなっていきたいというふうに考えております。
○岡田(利)委員 いまこの企業化委員会以外に活性炭の製造研究をやっているところはありますか。
○飯島説明員 私のほうの承知しております範囲では、石炭業者の関係で三社ほどございます。それから先ほど御説明申しました薬品メーカーというようなところでも、まだ調査段階でございますが、調査されておるところもございます。それからプラントメーカーの関係のところでも、一部製品を出しているところもございますし、それからさらに研究を進めているというところもございます。
○岡田(利)委員 そういたしますと、この民間出資の対象はどの程度考えておられるのですか。いわゆる石炭会社もあれば薬品メーカーもある、そういう全体を対象にしておるのか、あるいは特定なものを対象にしておるのか、お聞きしたいと思います。
○飯島説明員 民間の出資者につきましては、やはり産炭地域振興政策という観点からの新会社の設立ということを考えておりますので、一つはできるだけ均等の機会を与えていくという観点が必要でございますし、一方におきましては、その設立した会社ないしは事業の運営というものができるだけ能率的に進められていかなければいけない。したがいまして、あまり船頭多くして事業の能率が上がらないということは、できるだけ排除していかなければならないというふうに考えておるわけでございます。 そういう観点から四十一年度予算におきまして実施しました日本軽量骨材の場合は、先ほど申しました二つの観点を十分加味しながら、結果におきましては資本金一億円の会社ができたわけでございますが、そのうち五千万の民間出資分につきましては、合計八社が参加したわけでございます。そのうちにいわば幹事会社といいますか、政府の出資に次ぎまして大口の出資をした会社がございまして、これが実際上の運営の中心になっているという形で会社ができたわけでございます。おそらく活性炭の場合も、そういうような形で新しい会社というものが進められていくのではないかというふうに想定しています。
○岡田(利)委員 先ほど大体トン当たり十万円以内でできる活性炭を製造するのだ、そういたしますと、原料価格から考えて大体それに伴う生産規模というものがおのずからきまってくるのじゃないかと思うのです。しかし伝え聞くところによると、当初一万トンのキャパシティで工場をつくるという方向が最近漸次縮小の議論が多くなっている。こういうぐあいに私は聞いているのですが、いかがですか。
○飯島説明員 先ほどの、トン当たりの価格は十万円台にしたい――したがいまして、私どもの水準としましては一時十七万円という金額を出したことがございますが、少なくとも二十万円台を割りまして十万円台にしていきたいという目標でございます。 それからこの規模でございますが、私どもの当初の計画では、一万トンという計画でございましたが、この点につきましては、現在ちょうど企業化委員会で議論していただいている段階でございまして、確かに一部の方には当初から一万トンというのは大き過ぎるじゃないかという御議論もございます。しかし一方におきましては、やはりこのコスト低下をはかっていくという観点からいきますと、一万トンでも小さいじゃないかという議論を出される方もあるわけでございます。そういう実情でございます。いずれにいたしましても、客観的な立場からの企業化委員会の結論というものをできるだけ尊重してやっていきたいというふうに考えております。
○岡田(利)委員 しかし、当初活性炭工場の建設を産炭地振興計画の一環として踏み切るというにあたって、画期的なわが国の活性炭の製造を行なうのだ、こういう形で私はスタートしたと思うわけです。したがって、当初の計画は一万トンの生産規模で大体七万五千程度のトン当たり活性炭を製造する、それに伴う変動費、固定費というものを一応想定をして、大体今年度予算化したというのが、私は今年度予算に踏み切った理由ではないか、こう思うわけです。それから見ると、いまの答弁というのはずいぶん後退をし、さらに不安定要素があって、その規模が半分程度になるのではないか、こう予想されるような気がするのですが、この間何かいきさつがあるのですか。技術的な問題ですか。
○飯島説明員 この技術面からのいきさつというものは、私のほうの承知している範囲では、そんなに大きな違いは出ていないというふうに見ているわけでございます。 ただ、その委員会に参加しているプラントメーカーの関係のところで、ある程度現在生産しているわけでございますが、その技術的な方式と、それから当初の資源技術試験所の方式というものをどう加味していったらいいだろうかというような議論が行なわれておりまして、そういう点はあるのでございますが、全体としましては、特に当初の想定よりも大きく変わっている点はないというふうに考えております。 なお、私のほうの考え方としましては、委員会の御意見をできるだけ尊重してやっていくつもりでございますが、少なくとも全体の姿勢としては、当初よりも後退しているという点はないつもりでございます。
○岡田(利)委員 どうも答弁がある程度抽象的なんですが、一応活性炭の将来の需要見通しついてては、潜在需要も含めて十六万五千トンぐらいが見込まれるのではないか、こういわれておるわけです。しかも、諸外国の活性炭工業の実情を見れば、技術的に見てもそう進んでおるところはないわけですね。そういう意味では、私はこの国際的な研究、この工場というものは画期的なものになるのではないか、こういう期待を実はしているわけです。しかも、今国会で公害基本法も提出をされておりますし、最近特に大気汚染関係をはじめとする諸対策は国民世論として非常に高まってきておるわけですから、やはりこの間の情勢に対処するような面というものが私は必要ではないかと思うわけです。そういう立場からすれば、私は単に産炭地振興の一環としてこの活性炭に踏み切る、この製造を行なうというだけではなくして、そういう総合的な潜在需要というものを呼び起こしていく政策というものがあわせてとられなければいかぬのではないか、こう考えるわけですが、そういう面についても、特にこの議論というものが具体的に行なわれておるのかどうか、あるいはまたそうではなくして、当面の潜在需要に対処して一応この工場建設に踏み切ろうとしておるのか、この間の事情を承っておきます。
○飯島説明員 いずれにしましても、問題は、一つはコストがどの程度で企業化できるかという点が一つのポイントになるわけでございます。それからもう一つは、同時に製品の質というものもあるわけでございますが、委員会の結果を待ちまして、この需要拡大のために相当積極的に出ていけるというような結論が出ましたならば、その需要の開拓というものは、もちろん積極的にやっていくつもりでございます。 なお、この予算化にあたりましては、私どもは通産省の内部の産業公害を担当しております企業局とも十分話しまして、企業局からの要請も強かったわけでございます。少なくともそういう産業公害の面からの要請にもこたえられるような、質、価格、量というものもできるだけこの産炭地事業の面で確保していきたい。同時に、これが石炭の需要確保にもつながる問題でございます。そういう観点から、少なくともこの産炭地振興の政策の面でもぜひ積極的に進めていきたい。ただ、進めるにあたっては、先ほど申しましたように、委員会側の報告というものはできるだけ尊重していかなければいけないというふうに考えておるわけでございます。
○岡田(利)委員 私は、この活性炭製造は消極的でなく、産炭地振興の部面でとらまえるのか、それとも立ちおくれているこの活性炭工業の近代化、この方向に踏み切り、しかも諸外国に比べても先進的なわが国の活性炭工業の近代化をはかる、こういう積極的な面がとらまえられていくのか、これによって考え方がずいぶん変わってくると思うのです。少なくとも前向きでこの活性炭工業の積極的な近代化、こういう面でとらまえらるべきではないか。それがひいては石炭の需要拡大につながり、しかも原料は石炭でありますから、産炭地域周辺においてその工場が営まれる、これが産炭地振興につながる、こういう考え方のほうが正しいのではないかと思うのですが、いかがですか。
○飯島説明員 御承知のように、産業公害対策の面からの、特に煙害防止と大気汚染防止という観点からの問題につきましては、工業技術院のほうで大型プロジェクトということで非常に重点的な研究として進められているわけでございます。そういう面は、まさに現在の産業公害防止という面からの大きな柱の一環として技術的な研究が進められているわけでございます。その過程におきまして、ちょうど資源技術試験所のほうの研究のある程度の成果が出たものを産炭地振興対策のほうに結びつけまして、これを産炭地事業として育成していきたいという考え方に立ったわけでございます。したがいまして産炭地振興対策としてこの事業を進めますことは、同時に産業公害の防止の面にも大きく役立っていく、さらにそのことは大気汚染防止のための大型プロジェクトの研究というものにも相当程度寄与していくのじゃないかというふうに考えておるわけでございます。そういうことで、産炭地振興対策として取り上げることは、同時に産業公害防止対策にもつながるのだというような考え方で進めるわけでございます。
○岡田(利)委員 大体製造される活性炭は、実は用途がいろいろ多岐にわたっておるわけですね。しかしいまいわゆる産業公害防止という面が力説をされ、この面における需要の拡大というものが一番見込まれる、急速にこの面は伸びていくだろう、こう想定をされるわけですが、今度の計画で製造が行なわれる石炭活性炭の場合には、従来のいろいろ多岐にわたる活性炭利用の分野については十分活用できる、こういうものなのか、それともこれは産業公害を主として考えざるを得ないだろう、こういう前提なのか、この点はいかがでしょうか。
○飯島説明員 先ほど御説明申し上げましたように、中小メーカーも現在おられるわけでございます。それから同時に大手のほうでもつくっておられまして、一定の需要分野は確保しておられるわけです。私のほうの方針としまして、できるだけ既存のメーカーの方、特に中小零細メーカーの方、こういうものとはできるだけ分野の競合は避けていくというような方針で臨んでおります。したがいまして需要の増大分ないしは新規の需要面というものをできるだけ考えていくという考え方で進めておるわけでございます。そうなりますと、やはり今後とも需要の伸びが想定されます産業公害、特に先ほどの大気汚染の防止なりそれからさらに上水道の浄化装置あるいは下水の浄化装置というような面はまだ相当未開拓の分野でございまして、こういう面の開拓というものはできるだけ考えていかなければならないというふうに考えているわけでございます。
○岡田(利)委員 先ほど活性炭製造工業企業化調査委員会の構成についてお伺いしたのですが、その構成員の内容を具体的に説明できませんか。調査委員会の構成員の会社もしくは委員の名前を具体的にお知らせ願えませんか。
○飯島説明員 手元に資料がございませんので、委員の名前はちょっと記憶にないのですが、会社で申し上げますと、まず日立製作所の関係、それから石川島造船の関係、それから大手のメーカーの関係では武田薬品、あと中小メーカーでございますが、鶴見コール、それからあとは、石炭業者の関係では住友石炭、そのほかの委員としましては、資源技術試験所の研究者の方、以上が構成メンバーでございます。
○岡田(利)委員 私はなぜそれをお聞きするかというと、結局、このメンバーの中には、通産省の工業技術院、資源技術試験所、それから通産省からもメンバーが入っている。そして石炭会社は住友石炭鉱業、日立活性工業、石川島播磨重工業、武田薬品、鶴見コール、こういうメンバーによって構成されているわけです。しかも一方において、北炭の研究所において粒状活性炭の研究が進められていることもこれはおわかりのとおりだと思う。したがって私が非常に懸念することは、新しくつくられる工場というのは、いうなれば、この住友石炭鉱業、それから日立製作所活性工業、石川島、メーカーとしては武田と鶴見コール、これに限定をされて出資がされ、それが主体になって工場がつくられる、私はこの委員会のメンバーを見れば、結果的にそうなるのじゃないか、このように考えざるを得ないわけです。しかし一方においては、石炭各社でも研究を進めているところがある。そういう面で、少なくともこの技術というものは産炭地振興の一貫として進めているわけですから、当然広く公表をされなければならないし、活性炭の需要と相まって活用もされなければならない技術だと思うわけです。こういう点について、どうも秘密主義的なにおいが強過ぎるのじゃないかと思うのですが、そういう点についてはいかがですか。
○飯島説明員 ちょうど四十一年度事業としてやりました軽量骨材製造事業と、研究の過程、企業化の過程は同じ方式をとっているつもりでございます。委員会のメンバーにそういう方々をお選びしたいきさつについては、一つは、そういう面で非常に研究されているという技術者の方々を、私のほうとしまして、私の承知している範囲で御選択申し上げたのでございます。それからもう一つは、既存のメーカーの関係につきまして、私どものほうの化学工業局を通じまして業界に話をしまして、業界の推薦によって選んだということになっております。なお石炭業者の方につきましては、非公式に石炭協会ともお話し申し上げまして、従来から資源技術試験所とも研究面で非常に密接に進めておられるということで住友石炭を選んだわけでございます。もちろん申すまでもないことでございますが、これは純粋の技術的な観点からの企業化委員会でございまして、正式に新しい会社をつくるという段階におきましては、ちょうど軽量骨材の会社の場合と同様に、公募によりまして新しい会社をつくっていく。したがいまして、ある特定の会社だけにつきましてあらかじめ設定をしておくという方式はとらないというふうに考えておるわけでございます。
○岡田(利)委員 先ほど、大手メーカーでは武田薬品と鶴見コールの二つがあげられたのですが、しかしわが国のランクからいえば、第一炭素も一応大手メーカーといわれているわけです。この三社が大手メーカーである。あと二十数社程度の零細メーカーがある、こう私は認識をしているわけです。したがってこの第一炭素がこのメンバーから除かれたのは、これは技術上の何か問題ですか。希望がなかったからですか。
○飯島説明員 先ほど申し上げましたように、私のほうの化学工業局を通じまして、業界団体があるわけでございますが、その業界団体にお話を通じまして、その業界団体の推薦によってその二社を選んだという経緯になっております。
○岡田(利)委員 私は、こういうわが国の非常に画期的な技術が企業化段階に入る、しかも石炭産業のこういう政策の中で、産炭地振興の一環の面、石炭利用という面、しかも技術的には国際的にも先進的な技術として一応評価していいのではないか、こう思っておりますから、非常に賛意を表し、また敬意を表しておるわけです。ただ予算化された以上、足りないのは先ほど申し上げましたように潜在需要の開拓、こういう面について非常におくれているのではないのか。少なくとも工場が企業化される段階に入ってくれば、潜在需要というものについてやはり相当な展望を持っていいではないか。しかも現在でも十六万トンをこえる潜在需要があると想定されておるわけですから、そういう面の需要喚起、潜在需要の発掘、こういう面について、もう予算も通過したわけなんですから、一段と力を入れる。大体それぞれのメーカーも入っておりますから、そういう関係で展望は持っておられるのでしょうけれども、もう少し明らかにしなければいかぬのではないか。それと同時にそういう面が明確にならない、展望が明らかにならないということは、当初一万トン生産規模の活性炭工場がどうも漸次後退の方向で、半分くらいの規模になるという話までもう出ておるように聞いておるわけです。そうしますと、少なくとも私は、今年度のこの予算は一万トン程度の工場をつくるという前提で融資を考え、そしてまた出資も行なわれたと思うのです。このことはやはり予算の決定をされたいきさつから見ればどうも大きなズレがある、断層があるのではないか、こう言わざるを得ないわけです。この点、予算はすでに通過したわけなんですから、もう秋には工場建設にかからなければならぬわけですから、いまだその点が明らかではない、規模についても明らかではないという点については、どうも合点のいかないことなんですが、もう少し確信のある説明はできませんか。
○飯島説明員 先ほど来申し上げておりますように、やはり客観的な立場で将来の需要も考え、コストも考え、さらに品質も考えるということで、現在企業化委員会で企業化の計画をつくっていただいているわけでございます。したがいましてその企業化委員会の結果を待ちまして、それでできるだけそれを尊重してやっていく。ただしその際に私のほうの判断として、たとえば規模が当初の構想よりも後退しているというような場合には、私のほうの判断によりましてもっと大きくしたほうがいい、当初計画どおりのほうがいいというような判断がつきますれば、できるだけそういうような面で、少なくとも産炭地振興政策については努力していかなければいけないというふうに考えているわけであります。 なお需要喚起の問題につきましては、実態としましては、先ほどの大気汚染の面その他におきましては、むしろそういう一定のコストの、一定の品質のものが早くできることを期待しているというような状況でございまして、むしろ早く適当なものをつくっていくというのが当面の課題じゃないかという見方をしております。
○岡田(利)委員 技術院から見えておられますけれども、これは相当長い間検討してきているわけですね。大体三年ないし四年近く、これは研究をやってきたわけですね。そういう面から見て、大体生産規模と活性炭の一トンあたりの価格はほぼ――それは若干上限と下限はあるかもしれませんよ、しかし相当煮詰まってきていなければ私はおかしいと思うのですね。だから今年度予算化したわけですから、そういう点については大体見通しはどうですか。もちろん需要の問題はありますよ。これが売れるかどうかという問題はありますけれども、たとえば一万トン生産すれば当初計画の七万五千円程度でできるかできないか。いま振興課長は十万円台に乗せたいという話ですが、どうもそれは当初の検討の方向とはずいぶん違うような気がするわけですよ。その点についてはどうですか。まだ何か技術的に解明されない分野が依然としてあるわけですか。
○馬場政府委員 この技術的な問題でございますが、先生の御指摘のようにここ数年間、こういう問題をわれわれのほうは取り扱ってきたわけでございます。研究をいたしてまいりました。昨年に至りまして、特にこの煙の中から亜硫酸ガスをとるという活性炭を早急に開発しなければならぬという状態になりましたので、特に昨年からはそういった問題についてわれわれの研究の主力を向けておるわけでございます。この排煙の中から亜硫酸ガスをとりますという活性炭は、従来の活性炭よりも少し違った方向の性質を要求しております。一つには固さの問題であります。固いものでございませんと、くずれるといいますか、やわらかくなりますから、損失が多くなる。それからもう一つ、作用からいいますと、亜硫酸ガスをそのまま吸着するというやり方ではございませんで、吸着いたしましたものを活性炭の内部でSO3に変えます。こういった作用を要求しております。この点につきまして昨年度から研究の主眼点を置きまして、ようやく一応のめどに達するところまで現在きたわけでございます。こういうわけで従来の普通の活性炭としての、ただ単に吸着するというだけではなくて、別の性質を特に要求されたもので、その点が少し違っておるわけでございます。 それでコストの問題でございますが、大体先ほど来お話のございましたようなところが現在のめどになっております。ただ、五千トンか一万トンかという問題でございますが、そういった意味で品質の一定さ、品質の確保ということが問題になりますので、現在考えられております製造設備は品質管理関係の、つまりいろいろな温度をコントロールするとかそういった関係の費用が案外多く必要であるというような状況でございます。製造設備そのものよりも、そういう品質を確保するための調節装置あるいは自動調整その他をやりますが、そういうほうの費用が比較的多くかかるというのが現在の見通しでございます。こういった点がおそらくキャパシティに影響を与えておるのではないかというふうに私は考えております。
○岡田(利)委員 そういう問題点がまだ残されていても、今年の下期には工場建設に着工できますか。
○飯島説明員 先ほど、この秋ごろというお話は、新しい会社の設立が秋ごろというめどで進めているわけでございます。あと、新しい会社ができましたならば、そこで委員会の報告に基づきます企業化計画というものを、今度は企業の立場で実際にいろいろな立地条件あるいはその計画の細部にわたってさらに検討していただきまして、要すれば場合によれば中間的な、試験的な段階もあるかもしれないと思いますが、そういうことでできるだけ、少なくとも政府関係の事業ということで、やる以上は失敗は許されませんから、失敗のないように、同時にできるだけ地域振興にもということで、あまり時間をかけるわけにはいかないというようなことで、いずれにしましても、その辺は新しい会社の責任においてやっていただくということでございます。 なお、日本軽量骨材会社の場合におきましても、ちょうど会社ができましたのは昨年の十一月でございます。そこで、会社が設立されまして、現在中間的な最後の仕上げの試験をやっておる段階でございます。これがほぼ近く結論が出るというように聞いておりまして、工場建設が近く始まるという段階でございます。いずれにしましても、失敗は許されないというのが基本でございますから、そういう観点に立って、間違いのないように進めていきたいというふうに考えております。
○岡田(利)委員 そういたしますと、会社が設立されて、大体のめどとして、工場が建設され、製造が開始されるのはいつですか。まだめどもきまっておりませんか。
○飯島説明員 まず四十二年度予算で予算化したものでございますから、幾らおそくとも、四十二年度中には新会社の設立まで持っていかなければいけない。その目標としましては、この秋ごろということで現在進めておるわけでございます。あとそれが私のほうの予定どおり進むといたしますと、この秋ごろ新会社ができまして、新会社の構成あるいはその新会社におきます企業化計画のさらに具体的な検討ということを経まして、おそらく軽量骨材の場合よりも、私のほうとしては早く持っていきたい。したがいまして、工場建設は来年の春ごろをめどに持っていけるようにということで進めるつもりでございます。
○岡田(利)委員 局長にちょっとお伺いしますが、先ほど言いましたように、この研究委員会のメンバーというものは明らかなわけです。そういたしますと、常識的にだれが考えても、石炭会社としては住友は参加しておるわけですから、住友の石炭を使ってやるということが当然主体になると私は思うのです。住友ということになりますと、これは北海道しかないわけです。しかも、これは三山である。この研究の内容を見ますと、大体赤平原料炭を前提として検討が進められ、いろいろな面の設計も、そういうことで考えられておると思うのです。そうしますと、その石炭の供給地というのは赤平市に赤平炭鉱があるわけですから、場所は赤平、必然的に連立方程式を解くようにそうなっていくのではないか。そういう点について、そういう理解でいいのかどうか。 それからもう一つは、少なくともこの活性炭にいろいろな面で検討をしている石炭各社の参加というものを考えなければならないのではないか。もちろん株式構成は主たるメンバーがおそらく主体になるでしょう。しかしながら、それ以外に研究を進めているものもある程度参加をさせるべきではないか、こういう見解を私は持っておるわけです。その点いかがでしょうか。
○井上(亮)政府委員 私は、ただいまの岡田さんの御質問を聞いておりまして、私の考え方を申し上げるわけでございますが、やはり新技術の開発を新たに企業化していくという事業をやるわけでございますので、常識的に言いまして、相当危険を伴う事業であると私は思います。危険が伴うからこそ、そういう新しい技術を開発する、企業化するということがありますために、国が積極的に出資をして、応援していくという体制をとるわけでございまして、先ほど振興課長は、失敗は許されない、こういうことを強調されましたが、極端なことを言いますと、私は、失敗があっても、新技術の開発のために捨て石になってもいいのではないかというくらいの気持ちを持っております。ただ、担当課長としては、企業の主体がきまりまして、企業の主体としては、少なくとも失敗は許されないという気魂を持って成功していただきたいと思っておりますけれども、ただ、もっと大きな目で見れば、やはり新技術の開発でございますから、当事者の決意は別としてやってもらいたい、こういうふうに思っております。 それで、お尋ねの点につきましては、私は、こういう危険の伴う、まだだれも企業化していない新しい製法の開発をする企業におきましては、この企業をほんとうに文字どおりうまく運営さしていくためには、企業主体というものが相当しっかりした技術とか資本とか、そういった上に立ってやっていかなければならぬ。しかも、会社の構成等におきましても、指揮命令系統もあまりばらばらで理論倒れに終わるような、何といいますか、役員会議のようなことでは、これは私は成功できないと思う。最も信頼される、しかも技術力のあるどこかが中心になって、その中心を主体にして関係者がみな協力していくという体制をつくることが一番大事だ、こういうふうに考えております。 ただいまお話が出ました九州の軽量骨材会社をつくりますときにも、私はそういう考え方で――あのときはいろいろ希望者がありましたが、そういった角度から最も中心になるにふさわしいところを選び、そこにいわば全責任を持ってやってもらうという形が特に必要ではないかということも当時強調いたしましたが、今後こういった活性炭の企業化に際しても、同じような考え方でいきたい。 ただ、御指摘がございましたように、石炭会社が企業化委員会に一社しか入ってないようでございますが、これは何も一社にとどまる必要はございません。御希望があれば、危険を承知で、しかも国のそういう政策に協力するという意見のある企業がございました場合には、私はそれをとめる必要はない、参加していただいてもいいのではないかと思います。ただ、参加していただくことと、会社の経営の責任体制をとるということ、そこだけはっきりしていただければ、私は先生のお説でも十分いいのではないかというふうに考えております。
○岡田(利)委員 次にボタ山の活用の問題ですが、九州では軽量骨材、あるいはまた聞くところによれば、北海道ではいわば赤ズリというんですが、九州では赤ボタというのかもわかりませんが、今度建設省ではそれを道路の下地として利用する、こういう方針が決定したようでございます。そうすると、黒いものは燃しても、これを活用するということが積極的に考えられていいのではないか。私は九州のみならず、産炭地の北海道、常磐についても、これは一方にはボタ山対策をやり、活用方法もやっておるわけですが、その場合ももう少し産炭地振興の一環として、少なくとも国がある程度下地として使う、こういう面をもう少し進めていいのではないか、こういう気が実はするわけです。特に骨材のない炭鉱が非常に多いわけですから、そういう面から考えますと、資源の活用にもなりますし、ボタ山対策にもなる。一石二鳥というか、一石三鳥の効果があると思うのですが、こういう点について特に産炭地域振興事業団もしくは振興課のほうで何か検討されておりますか。
○飯島説明員 ボタ山の活用の問題につきましては、有澤調査団以来非常に重要な事項として指摘されておるわけであります。御承知のように、現在ボタ山をくずして工業用地をつくるということが産炭地域振興事業団の一つの事業の主体になっております。もう一つは、ボタ山のボタを鉱害復旧に使っていくということも現にやっておるわけであります。 そのほか、ただいまの軽量骨材に使っていくというようなことが企業化されておるわけでありますが、さらにいまお話しの道路敷きに使っていく。これは特に高速自動車道にいいそうでありますが、これにつきましては、産炭地域振興事業団、特に九州支部が熱心に推進いたしまして、九州地建と相談して、あの焼けボタをだいぶ前から試験用に使いまして、これは相当見通しがつきましたので、いま大量に使い始めておるという状況にあるわけであります。そのほかそういう公共事業以外の面につきましても、たとえばこれは四十一年度の調査で始めているわけですが、四十二年度も引き続き進めたいと考えているわけなんですが、ボタ山を牧草地に使えないだろうかという問題があるわけです。それで、四十一年度の報告を聞きますと、現に牛十頭くらい飼って試験をしているわけでございますが、結果としては比較的いい見通しである。ただ問題は、牧草地に使わせるのに、牧草としての生育についてまだまだもう少し解明しなければいけないということが一つありますし、それからもう一つは、ボタ山につきまして、コストの問題に響くわけでございますが、ぜいぜい百円、高くても坪当たり二百円という程度でなければ採算が合わないというような問題もございまして、これにつきましては、私のほうとしましては、私のほうの調査も進めておるわけでありますが、さらに農林省の牧草の改良事業というものに何か結びつけるわけにいかないか、御承知のように農林省のこの事業につきましては相当な国の補助金というものも出ておりますから、これを結びつけることによってできるだけ牧草地自体のコストを引き下げていくという方法がないかということで、内々農林省とも相談しておるわけでございます。状況はそういうことでございます。
○岡田(利)委員 大量にこれを処理するという場合には、建設省の骨材の代替として下地あたりに使うというのが一番手っとり早いと思うのです。そういう機運が出てきましたから、一挙に九州、北海道、常磐――そういう面でやはり一つの基準がありますから、正式にこれを活用するといって基準までは認める。こういう点でやはり認可がないとなかなか末端においてはむずかしいと思うのです。そういう面においてもう少し積極的にこの問題の解決といいますか活用に一段とひとつ努力してもらいたいということを要望いたしておきます。 それから次に、最近技研ですでに資料も出されておる微粉炭のいわゆる吸着材の問題なんですが、このことについて、産炭地振興と結びつけて特に政策として具体化していくというような検討が行なわれておりますかどうか、お伺いいたしたいと思います。
○飯島説明員 技研の報告を私のほうとしましても参考にしまして、四十二年度の調査におきまして北海道地区でそれをさらに具体的に検討してみるということでやっていきたいということで、いま検討さしていただいております。ぜひ四十二年度の調査に取り上げたいというふうに考えております。
○岡田(利)委員 私はこういう技術を活用する政策として実現をしていくという場合に、何といってもモデルをやらなければいかぬのじゃないか、こう思うのです。特に最近の下水道の普及率は漸次高まってきておるわけですし、そういう国全体の政策から見てもこの問題というのは具体化でき得る時期に来ているのではないか。したがって、あまり小さなところではどうかと思いますけれども、人口大体二十万から三十万程度の都市、しかもそれが供給しやすい地点、しかもそういう計画のあるところ、こういう点は自治省とか建設省とタイアップしてモデル的にこれをまずやる。もちろんその場合にはあとの熱活用の問題等も前提として考えなければならぬでしょう。そういう考え方でいかないと、せっかく開発した技術もなかなか実際に具体化しないと思うのです。そういう意味では、活性炭と同じようにまず適当な都市を選定し、そこでまずやってみる、こういうことによって普及し、これが活用されていくのではないか。それ以外には相当時間がかかる。技術開発のほうはせっかく実用の段階まで来ておるけれども、実際に実用化されない。そして長い期間を経過してしまう、こういうことになる危険性が非常に多いと思うのです。そういうようなお考えがあるかどうかお聞きしておきたいと思うのです。
○飯島説明員 先生に非常にいい点御指摘いただいたわけでございますが、実は私どものほうの四十二年度の調査の検討方針としまして、モデル方式をとろうじゃないかということを内部で内々相談している段階でございます。先生のお話もございましたから、ぜひそういう方向で検討さしていただきたいと思います。 問題は、一つはたとえば下水処理施設に使う場合に、処理そのものは可能でございますが、あとの残ったものの処理は焼かなければならない。焼く際にやはりいろいろ悪臭が出てくる。それから必ずしも重油を使った場合のような燃え方をしないのではないかというような問題点がございまして、この点につきましては技術的にもさらに突っ込んでみなければいけないという気がしているわけでございます。 もう一つは、お話のようにそれを将来モデル的に企業化する場合におきましても、当該地方公共団体との関係がございます。御承知のような地方公共団体の実情にございますから、国が相当程度カバーするようなことを考えなければいけない。そういう観点からいきますと、これもさらに検討しなければいけない問題でございますが、出資事業のような形でリスクもそれからコストもカバーしていくということを一つの案として考えられるのじゃないかという気がしているわけです。
○岡田(利)委員 この場合問題は、アメリカあたりでもやっているわけですけれども、この処理した場合に発生する熱カロリーをどう一体活用するか、これが実用化できれば相当この問題については有望であると思うわけです。そうしますと炭価の面についてもある程度妥当な炭価の設定もできるのじゃないかと私は思うのです。東京のようなところでやればこれで発電をするということも考えられるかもしれません。しかし二十万から三十万程度ですとなかなかそうもまいらぬでしょうけれども、そういう熱源をどう一体活用するのだ、こういうことが付帯的に検討されておるのかどうかお聞きしておきたいと思います。
○飯島説明員 先ほどのモデル方式の検討課題の一つとしまして、ちょうど北海道地区に、特に石狩地区の場合は野菜、特に蔬菜の関係、それから園芸作物の関係、これが非常に輸入したりあるいは冬季間なかったりというような事情でございますから、そういう蔬菜、園芸作物というものにその熱を活用できないか、これも検討課題の一つにしたいということで、いま内部で相談しているわけでございます。
○岡田(利)委員 一般炭の製鉄関係、いわゆる原料炭の代替としての活用問題について若干お聞きしたいと思うわけです。つまり一般炭から製鉄用のコークスをつくる、あるいは高炉吹き込みに重油にまぜて吹き込みをする。わが国の重油は非常にサルファが高いわけです、サルファと製鉄というのはこれはかたき同士のような関係にあるわけですから、そういう意味でサルファの少ない一般炭を活用する。大体富士鉄なんかではもう吹き込みの半分は微紛をまぜている。その場合のサルファの許容限界というものがある。もしこれがとられないで普通一般の重油を使う場合には、おそらくインドネシアあたりの一番サルファの低い重油でなければならない、こういう要求が非常に強いわけです。大体鉄鋼各社ではこの点については相当検討が進んでいるように私は聞いておるわけです。しかしこの活用の問題と相まって、一般炭が原料炭の代替として使われるという場合には――当然原料炭に対してはいろいろな原料炭確保、国内原料炭を使うという面で政策が伴っているわけです。しかし一般炭が原料炭の代替として使われるという場合には全然何も政策がないわけです。しかしこういう技術が開発をされて実用化の段階に入っている。すでに実用化しているという面もあるわけですね。コークスの面についても相当有望である、これも実用化可能である、こう最高技術陣は折り紙をつげている問題でもあるわけです。せっかくそういう技術が国の政策によって開発されてきた。いつでもわが国の場合には、開発された技術がどう一体実用化していくかというところで足踏みをする傾向が非常に強いと私は思うのです。こういう点について、原料炭が最近思うように生産がいかないという面もある。私は相当原料炭の当初計画というものは見込みよりどうも下回りぎみではないか。今年特にそういう点が著しいわけなんですが、そういう面からいってもこういう点を政策として取り上げるべきではないか、現在石炭需要ということがずいぶん言われ、本委員会あるいはまた本会議でもこの問題はたびたび決議される、そういう傾向の中でこういう技術開発が進んでまいったと思うのですが、これを一体どう政策に乗せていくかという面について検討し、結論を出し、政策として打ち出すべき時期に来ているのではないか、こう思うのですが、この点についてひとつ見解を承っておきたいと思うのです。
○小林説明員 一般炭のコークスヘの利用につきましては昭和三十九年ごろ石炭技研に対する補助金が交付されまして、主として八幡製鉄所ですが、そこの研究機関で行なわれまして、それが非常に効果をおさめております。それと同じように富士鉄でもあるいは日本鋼管でも同時に研究がなされておりまして、現在の段階におきましては、’科学技術庁の関係機関である新技術開発事業団という機関がございまして、ここにお願いしまして試験場は日本鋼管の福山製鉄所、そこでかつて石炭技研で研究した成果の一部を実用化することになりました。いまのところ審議中でございますが、石炭局としても大いに推進しておりますから、おそらく新技術のテーマとして採用されて、中間規模、あるいは実規模に近い規模で近く工事が始められるのではないか、こういうふうに期待しておるわけでございます。 それから今後の問題につきましては、やはり私ども石炭技研を中心としましていろいろ検討さしておりまして、かつて石炭技研が大規模にやったのですが、その次のさらに進んだ研究をやっていただこう、このように目下検討中でございます。石炭技研は、石炭技研だけでは力が弱いものですから、資源技術研究所の石炭部、そこと共同研究しておりまして、近くまたその新しい研究の芽が出てくるはずでございます。そのときにはこれを大幅に助成して一段と進んだ研究にしていきたい、こういうふうに考えております。
○岡田(利)委員 特選粉の高炉吹き込みですね。その面ではもう私は実用化段階に入っているんだ、こう思うわけです。しかもその効果としては、コークス比がまず低下をする、あるいは出銑量の増加があげられている。それから硫黄分の低減、コストの引き下げ、こういう効果がもうすでにデータとしてあらわれている。ただ、問題は、特選細粉ですから相当厳格なものを要求されるわけです。これをつくり出すということになりますと、そういうものを選び出して特選細粉をつくる、こういうことをしなければならぬわけですね。一番いいところをとにかく特細粉として供給しなければならない。しかし、特細粉にすることによって単価は下がるわけですね。普通一般に売るよりも単価が下がるという面があるわけです。これがある程度原料炭と同じように扱われる、あるいはまた原料炭と同じような政策的な措置を講ずるということになりますと、もう富士鉄なんかでは月五千トンぐらい毎月使うといっているのです。その効果も適切にあらわれているんです。むしろそれを使わないとすればサルファの少ないものを、一%以下、零点台の重油を使わなければいけない。それは非常に割り高である、こういう問題がすでに出ているわけです。そういう実用化されておる面から考えれば、これは政策としてささえるべきではないか、それはいまのそういう効果以外に、国内資源の利用という問題が国策的に大きく考えられるわけですから、そういう点で政策の問題になる。原料炭に変わっておるわけですからね。コークスの使用は少なくなるわけですし、しかも最も確保しずらい重油の代替にもなる、こういう問題もあるし、一般炭がそういう方向で原料炭の代替として活用されるということになってまいるわけですから、当然それは政策として検討し、ささえるということによって、この面における需要というものが拡大されてくるのではないか、大体そういう政策が出てこないから炭鉱会社のほうが及び腰なんですよ。そういう政策でもささえるというものがあれば、一体どこまで持っていけるかということになってくると私は思うのです。鉄鋼会社もあまり厳格なものを必要とするものですから、無理な要求はできないので、供給できる範囲のものというようなことで、あとを重油で代替をする、こういう状態にあると私は認識をしておるわけです。ですからそういう一般炭の場合にも原料炭と同じような認識、扱いに立つのか立たないのかということが、この別れ目になってきていると思うのですが、そういう点について検討されたことがありますか。
○小林説明員 従来石炭技研とかあるいは資源技術試験所等においてデータ等で検討したことはございますが、実はコークス資源とかそういった問題に非常に熱を入れてきておりまして、高炉に石炭を吹き込むという新しい問題についてはまだ十分な研究をしておりません。今後鉄鋼協会と石炭協会との定期的な会合もあることでございますので、コークス資源と並んでこういった高炉のサルファ吹き込みについて共同研究の場をつくっていきたい、こういうふうに考えております。
○岡田(利)委員 私は、九州のほうは八幡がどういう炭を対象としているか詳しくはないのですけれども、北海道の場合は住友、奔別、太平洋、こういう一般炭が実用化されておるわけですね。しかもこの機運というのは、この実績から見て、効果があるから川鉄、日本鋼管、東海製鉄、こういう関東にある各製鉄会社も一斉にこれを採用する気がまえにある。問題はこれに対して十分な供給ができるかどうか、いまの場合は一応微粉の中から特選したものを選べばいいわけです。しかし、これが要求に応じて供給できないとすれば、結局普通一般製品炭をそれに向けなければならない。その需要はあるわけです。またそういう点について供給が安定的にできるならば引き取りますと言っておるわけです。そこなんですね。しかも、それは毎月五千トンも引き取りますとこう言っておるわけですから、いまの鉄鋼会社で採用されてくると相当な量になってくると思います。ただ残念ながらそれが一般炭ということで見られておる。いまの国策上からいえばこれは原料炭として扱うべきではないか、そうすることによってこの面の需要確保ができる。製鉄各社の吹き込みについては、コークス化は別にしておいても、高炉吹き込みについては、サルファの少ない一般炭はこの面に向いていくことになると確信しておるわけなんですが、局長どうですか、政策的に……。
○井上(亮)政府委員 一般炭の原料炭への転用の問題、あるいは一般炭をさらに技術的に検討を進めまして、原料炭の代替をするとか、あるいは今後の製鉄技術の進歩に合わせまして、これは西独あたりでも現にやっておりますけれども、高炉への吹き込み問題等、これは重油の代替にもなるわけでございますが、そういうような諸措置につきましては、岡田先生の御意見に全く同感でございまして、私どもとしましても、ただいま炭業課長から御答弁申し上げましたが、もっとより積極的に関係業界とも相提携するような形をとりまして、共同研究という形をとりまして積極的に進めてまいりたいというふうに考えております。 最近原料炭の問題につきましては、製鉄業界自身におきましても原料炭確保についての長期対策というようなことにつきまして、非常に真剣になってまいっておりますので、こういう機運をつかまえまして、積極的に進めてまいりたいというふうに考えております。
○岡田(利)委員 いま炭業のほうからも言われた一般炭のコークス炉の適用ですね。この面については新技術開発事業団ですか、こういう面で大体新しい技術を実用化する場合に取り上げるのでしょうけれども、技術院としてはこういう面についても研究は行なわれておりますか。
○馬場政府委員 工業技術院といたしましては従来資源技術試験所におきまして、石炭技研とも密接な連絡をとりましてこういう問題を従来取り上げております。また科学技術庁に資源調査会というのがございますから、そこでこの原料炭の問題を数年前から取り上げまして、どういうふうにしてこれを技術的に解決するかということについて、先ほどお話のございました八幡製鉄所あるいは日本鋼管、それから富士鉄、また石炭技研、それからわれわれのほうの資源技術研究所、こういったところで相談いたしまして、それぞれの方式を分担いたしまして、一応そういう成果が最近まとまって出てきております。先生御指摘のようないろいろな問題について、技術的な面だけでございますが、解決のめどを次第に得つつあるというのが現状でございます。
○岡田(利)委員 日本鋼管福山でこの研究が一番進んでおるように私は聞いておるわけです。しかもそういう面では、大体いままでの実績から考えて、余熱法による一般炭のコークス化は、装入量をまず増加をするという問題、あるいは乾留時間というものが短縮される。コークスの強度が増す、こういう効果が実はあらわれておるわけです。しかも弱粘結に混合するわけですからいわゆる強粘結の比率というものが下がってくる。これで強粘結炭の消費が節約になる、こういう効果が出ているわけです。私はそういう点で、試験段階はそういう実用化したいという側でも相当進んでおる、こう実は見ておるわけなんです。いろいろ私どもはそういう話を聞くわけですが、これを今後進めていく場合に、やはり共同研究といいますか、政策的にこういうシステムをつくらなくちゃならぬのではないか。日本鋼管あるいは富士鉄だ、あるいは八幡だ、こう個々ばらばらでそれぞれの地域の最も安い炭鉱と協力しながらやる、こういうことではどうもこのコークス化の問題はなかなか進まないのではないか。そういう意味では研究利用の一つの実施を前提にした、もう一歩進んだ政府の委員会のようなものもつくり、それをある程度助成するというか、ささえるという形の中で、相互理解、相互認識、相互開発、お互いに協力し合ってこれの実用の段階にいくという方向を切り開くべきだ、こう思うのです。これは産炭地振興でもないわけで、純技術的な問題になるわけですけれども、しかし原料炭確保、できるだけ輸入原料炭を節約する、そうしてまたいま最も需要困難な一般炭を原料炭に活用するというのは、国の大事な政策の中で最も注目されなければならない問題ではないか、こう思うわけです。したがって、そういう委員会をつくるべきではないか、共同研究機関といいますか、調査機関といいますか研究機関をつくるべきではないか。そうすることによって各社の進めている技術も公開されるのじゃないか。その点あまり秘密はないですよ、方法は大体きまっているわけなんですから。そういう点についてぜひひとつ検討してもらいたいと思うのですが、局長いかがですか。
○井上(亮)政府委員 全く同感でございます。先生おっしゃるような方向で、特に共同研究あるいは実用化のために、需要家にも熱心になっていただくためのそういった強い連携体制をつくってまいりたいというふうに考えております。
○岡田(利)委員 需要の面から言いますと、従来一般精炭の需要が非常に困難だ。特に一般炭の場合は非常に困難である。漸次火力発電所が建設をされて、電力向けに比重が大きくなってきて、何とか需要が安定するのではないか、実はこういわれているわけです。しかしいまのスクラップアンドビルド政策というのは、結局大型炭鉱をつくるということですね。大型化するということなんです。そうしますと、精炭以外、いわゆる雑炭といいますか、これもまた比較的炭鉱に集中して生産されるということに私どもは注目をしなければならないと思うのです。そうしますと、従来の感覚で、これらの精炭以外の雑炭というものはあまり取り上げないという立場に立つと、いま石炭局として昭和四十五年には雑炭は四十万トンだ、私はこの計算は非常に納得できないわけです。すでにいま精炭として売られている中にも雑炭は入っている。電力関係は、われわれに言わせれば、雑炭が精炭として入っている。要求される炭がありますから。五千カロリーとかになれば、従来雑炭のものが製品炭とまじって五千カロリーの炭がつくられて供給されるわけです。そうすると雑炭のものが入っていくわけですね。あるいは微粉の活用が考えられる。私先般常磐に参りましたら、三万二千キロですか、数字はちょっとはっきりしませんが、常磐としては平に自家用発電をつくる、こういわれているわけです。しかもこれは精炭を使うのではなくて、微粉炭でやる、いわゆるフランスで開発をした技術を採用してやる。すでにこれは日本でもユニットは小そうございますけれども実用化されているのです。こういう中で微粉炭の活用が行なわれるという政策が、これは電力会社はなかなかうんと言いませんから、自力で、三万程度の自家発でやる。しかもこれは技術的にそう問題はないわけです。私は、そういう面から考えれば、石炭産業の企業の安定というのは、人間が地下に入って機機で掘り出されてくるものは――ズリはしようがないです。純然たるズリは、焼いて軽量骨材で使えばいいのですけれども、たけば燃えるものはできるだけ利用するという立場に立たなければならないのではないか、そうなってくるとこれは需要問題が変わってくるわけですね。そういう点について若干私は再検討しなければならない時期にきているのではないか、こう実は判断をいたしておるわけです。 この常磐の場合の微粉炭による火力発電についてお聞きしておこうと思うのですが、これは技術上に何か問題がありますか。あるいはまた石炭局でフランスの、微粉炭をドライにかけてそのまま、一ミリアンダーぐらいだと思うのですけれども、大体十万前後ぐらいだと思うのですが、そのぐらいの規模で発電が行なわれているわけですけれども、どうせ石炭は砕くわけですからね。きのう共同火力に参りましたならば、初めの三万五千キロワットあるいは七万五千の場合、大体五ミリアンダーぐらいですけれども、しかし新鋭火力の一番大きいやつは、これは灰をとかしているわけです。そうしますと三ミリぐらいまてぐっと下がってきているわけです。大体微粉の場合は普通一般炭二ミリアンダー程度、こう見ているわけです。そうなりますと微粉の活用というものが当然考えられるわけですね。こういう点についてむしろ炭鉱会社は自力でいろいろ考えてやっているわけですが、こういう技術については特に石炭局としていままで技術的に受けとめられておるかどうか、お伺いしておきたいと思います。
○小林説明員 常磐炭鉱の平発電所につきましては、四十二年度から近代化資金を出しまして、積極的にこれを支援するということになっております。当時平発電所がなぜ微粉を使わなければならないかという問題について研究したのでございますが、あすこにある藤原川をよごすことを避けるという意味で、できるだけ微粉炭を回収しまして、それを発電所に燃して公害防止をはかるという意味と、それから山元におきます低品位の微粉炭を一切がっさい活用するという精神から、常磐の平発電所が企画されたというふうに私は聞いております。したがって、従来一般の商業用の発電所には、たとえば二ミリアンダーの微粉については、あまりこれ以上まぜてくれるなとか、そういうふうに非常にこまかい制約があるのでございます。ただ平発電所に関しましては、常磐炭鉱がどんなこまかい微粉でもたけるという自信を持って、ここに新たにやったということになっております。したがって、先生のおっしゃいますこの技術が非常に新しい、あるいはフランス等の系統の技術であるということは、実は私ども詳しく聞いておりませんでして、これは一切常磐炭鉱さんにこの技術の開発についておまかせした形でございまして、特に技術導入とかあるいは技術指導とか、そういう面については実はタッチしておりませんでした。ただ非常な自信を持ってこまかい微粉をたく、そういう自信があるということを当時聞いておったものですから、そこで積極的に近代化融資等をすることにきめたわけでございます。以上でございます。
○岡田(利)委員 大体わが国では永田系がこの技術をマスターしている、こう見ていいと思うわけです。いま答弁がありましたように、そういう点で微粉炭で自家発電に近代化資金を出す一方、需要の面からいいますと、なかなか範囲というものは拡大されてくるわけですね。よりたいへんだという問題が活用していく場合には出てくるわけですね。ですからこの面を考えますと、これはこれからの炭鉱の宿命なんです。結局、大体いままでは、ホーベルがいいといったらホーベルがどんどん入ってくる。ホーベルを使ってみて今度はドラムカッターだ、しかもダブルのドラムカッターでどんどん採掘する。そうすると塊粉率が下がってきますよ。しかも炭の質にもよるでしょうけれども、選炭をした結果微粉というものは非常に増大をしてくるのは、機械化の宿命なんです。炭鉱の採掘技術が変わってくるわけですから、炭の構成というものも変わってくる。そういう微粉というものは、むしろ従来よりもよけい出るのだ。それをただ投げるとしても、ズリを投げるようなわけにはいかぬですよ。ダムを築かなければ微粉は投げられません。へたなダムなら、雨が降ったら流れて大公害を起こすという危険性もあるわけです。しかもそういう資源をただ投げるなんというのは、私は下の下だと思うわけです。ですからわが国の機械化が、大体いまの機械化の趨勢を見通しますと、塊粉率がぐんと下がってくる、微粉がそれに伴って増大してくる、これは避けられないわけですよ。そういう点で需要の面について、火力発電所というものがいろいろ出て――もちろん揚げ地はある程度高カロリーの石炭をたかなければならない。しかしまた近いところではそういうような低品位炭を活用する、あるいはまた自家発等でできるだけそういう微粉を活用するということは、これはもう当然企業の要求としてこれからも生まれてくると思うのです。年間五十万トンか六十万トン程度の炭鉱ですとそうあれではないでしょうけれども、百五十万トンから二百万トン、三百万トン、こういう大型炭鉱の場合には、その要求というものは非常に強くなるのだということは避けられないですね。ですから、やはりこれからの石炭資源のそういう利用、この面における需要対策というものが炭鉱技術の推移と相まって立てられなければならぬのじゃないか、私はこう考えるわけなんですが、これはどうですか。趨勢としてこの塊粉率が下がり、そういう傾向に進むということについて意見が一致するでしょうか。
○井上(亮)政府委員 全く同感でございます。
○岡田(利)委員 私はそういう意味において、火力発電所の建設についても、そういう面を含めた需要対策というものを考えなければいかぬではないかと思う。ただ九電力、電発の場合には、炭に対する要求が非常に厳格ですが、先般私が見学をした常磐共同火力の場合ですと、これはある程度弾力性があるわけですね。そういうことを前提にして、初めからボイラーの設計をやっているわけです。そういう面から考えて、私はぜひひとつ、自家発あるいは共同火カシステムあるいはまた電発についても低品位炭の活用をやる。こういう考るわけです。特にそういう点についての総合的な検討をお願いをいたしておきたいと思います。 次に、北海道の場合には、開発予算の中で、いま試験所があるわけです。ここではずいぶん無煙燃料に相当金をかけてやっているけれども、コストの面から考えて、実用化段階になかなか入らない。しかし、いずれにしても無煙燃料あるいはコーライトの問題、こういう問題の研究をあきらめてはいけないわけです。その点、大体どういう状態にありますか、技術試験のほうでは。
○馬場政府委員 現在の無煙燃料関係の北海道の試験所におきます状態は、従来御承知のとおりに、家庭用燃料というものを主たる対象にしておりますものですから、塊炭その他を対象にしてやってまいったわけでございます。それでございますと、御指摘のように原料の値段が高いために、どうしてもコストの上昇を来たす。そこでいままであまり需要が大きくなかった粉あるいは細粉、こういったものを原料にしまして、そして主たる目的は普通の暖房用でございますけれども、家庭あるいは事務所その他における暖房用の無煙燃料をつくるということで現在やっております。これは大体本年度中にこの研究を完了する予定に現在なっております。これが予定どおりいきますれば、その次にはこれを何らかの方法で実用化と申しますか、いわゆる工場の建設までいきたいということで、現在計画をいたしております。現在の計画は、一日百トンというのを目標にいたしまして、こういう装置をつくるためのいろいろな技術的問題点がございます。そういう技術的な問題点の解決に現在当たっておるわけでございます。これは先ほど申し上げましたとおり、本年度、つまり来年の三月末までに一応の結論を出したい、こういうところで進んでおります。
○岡田(利)委員 調整課長も来ておりますが、いままで暖房用炭の対策として、各社はコールヒーターの開発をそれぞれやってきておるわけです。しかし考え方というのは、自分が開発をしたコールヒーターについては、自分の山の炭を使う、それよりたけない、こういう宣伝でやってきたということは事実なわけです。しかしこれも大体限界にきておる、こう言わざるを得ないと思うわけですね。それではどうしても製造単価というものが大衆向けではないというのが、最大の欠陥だと私は思います。私は考え方を逆にしなければいかぬと思うわけです。いわゆる大量にしてしかも効率のいいコールヒーターというものが安い価格でできる、そのコールヒーターに合わせる石炭をそれぞれつくればいいわけです。だから考え方が逆なんですよ。いまのところ各社でやっているから、各社は自分の炭がたける。それ以外をたくと故障が起きても責任を負えません、こういうことなんですね。これは逆にしなければならぬと思う。そうすることによって、共同でコールヒーターを開発する。そしてテレビとか家庭用に普通あるような冷蔵庫くらいの値で買えるということになれば、この面における暖房用炭の確保というものは期待できるのではないかと私は思う。特に寒地の場合にはこの面を期待できると思うのです。したがって、ここまで石炭政策がきたわけですから、調整課あたりでコールヒーターの開発委員会といいますか、そういうものをつくって思い切って手をつけるべきじゃないか。これこそは、ある程度補助を出しても私はいい問題だと思うのです。それくらいの決意があれば、このことはできると思うのです。そういう点についてどうお考えになりますか。お聞きしておきたいと思います。
○千頭説明員 コールヒーターの問題につきましては、先生おっしゃいましたように住友のストカマチックコールヒーターなど大型のものが出ておりますが、これが現在一台二十万に近い値段で販売されております。生産量といたしましても千台とか二千台とか、多く事業用でございます。したがいまして、私どもといたしましては先生の御提案のごとくこれをコンパクト・タイプにいたしまして、ぜいぜい五万以内のところで販売できるよきましては従来の貯炭式のストーブを改良するということで予算を組んだわけでございますが、さらに第二年度といたしましてはコールヒーター関係を中心に予算をつけてまいりたい。その結果実用化段階といたしましては、たとえばこれを公立の小中学校に配付するなど助成をいたしまして、そこでもって、それを軸にしまして一般的にも使えるような対策を考えたらどうかというふうに現状では考えております。
○岡田(利)委員 こういう予算を受けとめて、これはどういう機関でやるわけですか。たとえば貯炭式のような場合、この予算を受けて、そういう開発を進めていくという場合に、いまどこでやっておられるのですか。
○千頭説明員 ことしの予算は道立工業試験所のストーブ関係をやっておるところにつけております。
○岡田(利)委員 コールヒーターの場合も、大体同様な考え方ですか。
○千頭説明員 コールヒーター関係につきまして、道立工業試験所が適当かどうかということは問題があると思いますので、コールヒーターになりますれば、どこを主体にしてやらせるかということについては、あらためて検討いたしたいと思います。
○岡田(利)委員 いずれにしても、売る側に積極的に参加をさせてやるということが、頭の切りかえをさせるためにも、これを入れてやらせなければだめだ、せっかくつくってあっても熱がないとさっぱり進まないわけです。ですから、政府がこれだけの石炭政策を考え、いろんな面にわたって需要の問題を考えておるわけですから、ある程度エキスパート、学者がおるのですから、そういうものに参加させる。こういう方向でそういうようなものが開発された場合には、それに即応する体制が各社ともとられる、そういう体制を築くべきではないか。これはどこでやってもけっこうですから、そういう場合には、そういう点について十分配慮していただきたいということを申し上げておきたいと思います。
○井上(亮)政府委員 お説のように努力いたしたいと思います。
○岡田(利)委員 それでは時間がきたので終わります。
○多賀谷委員長 次会は、明二十九日午前十時三十分から理事会、理事会散会後委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午後零時三十五分散会