商工委員会 第5号
- 発言数
- 6 件
- 登壇者
- 4 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1967/04/28
会議録
○島村委員長 これより会議を開きます。 去る三日付託になりました内閣提出、航空機工業振興法等の一部を改正する法律案、同じく貿易大学校法案、並びに、昨二十七日付託になりました内閣提出、中小企業近代化促進法の一部を改正する法律案、及び、同じく小規模企業共済法の一部を改正する法律案を議題とし、通商産業大臣から趣旨の説明を聴取することといたします。菅野通商産業大臣。 —————————————
○菅野国務大臣 ただいま議題になりました法案について、提案の理由並びにその要旨を説明申し上げたいと思います。 まず第一に、航空機工業振興法等の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明いたします。 航空機工業振興法は、航空機の国産化を促進することによりわが国航空機工業の振興をはかることを目的として昭和三十三年に制定された法律であります。この法律に基づきまして、昭和三十四年六月、日本航空機製造株式会社が設立せられ、今日まで中型輸送機YS11の設計試作等の試作事業及び製造、販売等の量産事業が進められてまいりました。 このうち、試作事業は昭和三十九年度をもって完了し、昭和四十年三月以降、量産機の販売を開始いたしております。その後今日までに合計二十九機の引き渡しを行ない、国内の主要ローカル路線に就航するほか、フィリピン及びハワイにも輸出せられ、好評を得ております。また、最近においては、YS11の短距離離着陸性能、経済性、搭載容量等について、国際的にも高く評価されつつある現状にあります。 かくして、わが国最初の国産輸送機YS11は、国際競争場裏に進出することとなったのでありますが、輸送用航空機の輸出をめぐる国際間の競争はきわめて激しく、この競争の中にあって、YS11の輸出を確立するためには、なお一そうの輸出努力と助成が要望されるのであります。 このため、日本航空機製造株式会社をはじめとして、関係業界の一致協力により、積極かつ適確な販売活動を展開させる必要があることは言うまでもありませんが、これと並行して、諸外国と対等に競争し得る基盤を整備する必要があります。 諸外国は、航空機工業に関しては先進国の地位にありますが、航空機工業の育成を重要な国策の一つとし、手厚い助成措置を講じております。今後国際競争はますます激化するものと予想されますが、このような事情を勘案いたしますと、この際、YS11の量産事業に関し、いま一段の助成の強化が望まれるのであります。 以上申し述べました理由から、航空機工業審議会の答申にも即して、政府は、昭和四十二年度において、日本航空機製造株式会社に対し十二億円の出資を行なう等の助成措置を講ずることとし、ただいま国会の御審議をいただいているところであります。 しかるに、航空機工業振興法の一部を改正する法律によりまして試作事業終了後の政府出資が制限されており、これらを改正する必要が生じましたので、ここに本法律案を提出いたした次第であります。 次に、本法律案の要旨を御説明いたします。 その第一は、YS11の設計、試作等の完了後においても政府は日本航空機製造株式会社に対して出資することができるものとすることであります。 その第二は、政府の出資の限度を四十二億円とすることであります。 以上が本法律案の提案理由及び要旨であります。 何とぞよろしく御審議の上、すみやかに御賛同くださるようお願いいたします。 次に、貿易大学校法案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 わが国の貿易は、近年順調に拡大しており、輸出もいよいよ百億ドルに達せんとしております。貿易はまさにわが国経済発展の屋台骨をなしてきたと言えましょう。しかしながら、今後のわが国の輸出の前途は決して平たんな道ではありません。世界の経済競争、輸出競争はいよいよきびしさを増しており、しかもわが国の輸出構造が高度化してくるに伴い、欧米先進諸国の輸出市場とまつこうから競合するようになっているからであります。 今後の貿易は安くて良い物をつくれば売れるという単純なものではなく、売り込み相手側の中に深く入り込み、積極的なセールスを展開する必要があり、しかも延べ払い、海外投資、技術協力などの諸種の要素と密接な関連のもとにおいて行なわれることとなるのであります。 さらに今後開放体制の一そうの進展に伴い、わが国にも多くの外国企業が進出してくるでありましょうし、またわが国の企業の海外進出もいよいよ活発化することが予想されます。このように好むと好まざるとにかかわらず、わが国の企業にとって外国企業あるいは外国人との接触、すなわち、インターナショナルビジネスの側面は、今後増加の一途をたどるでありましょう。 このような新しい世界の貿易体制、国際企業体制のもとにおいて、わが国の貿易を伸ばし、わが国の企業を発展させていくためには、何といっても企業をになう人の問題がキイポイントとなるのであります。すなわち、国際的な識見と相手先国の社会経済の実情についての深い知識を有し、また外国の人々と完全に理解し合えるに足る語学力を持った人々の養成が不可欠なのであります。 この法案は以上のような要請にこたえるため、貿易を主とする国際的な経済活動に従事する者等に対し、その資質の向上に必要な研修を実施する機関として、貿易大学校を設立しようとするものであります。 次に、この法案の要旨を御説明申し上げます。 まず第一に、貿易大学校の設立につきましては、貿易を主とする国際的な経済活動につき専門的な知識を有する者十五人以上が発起人となって、通商産業大臣に設立の認可申請を行なうこととし、通商産業大臣は、その申請の内容を審査いたしまして、その業務が健全に行なわれ、わが国と外国との経済の交流の促進に資することが確実であると認めるときは、設立を認可することとなっております。ただし、研修の高度性、効率性を確保するため貿易大学校の設立は一つを限って認可することといたしております。 第二に、貿易大学校の役員として、会長、理事長、理事及び監事を置くことといたし、会長、理事長及び監事は定款の定めるところに従って選任し、通商産業大臣が認可することといたしております。また、貿易大学校の運営を適正ならしめるために貿易大学校に評議員会を置くことにいたしております。 第三に、貿易大学校の行なう業務でありますが、貿易大学校設立の目的に従いまして、貿易を主とする国際的な経済活動にかかる業務に従事する者等に対して専門的かつ効率的な研修を施すわけでありますが、あわせてその研修に必要な調査研究等の業務をも行なわせることといたしております。 第四に、貿易大学校は通商産業大臣の監督を受け、貿易大学校の定款及び業務方法書の変更並びに毎事業年度の事業計画及び収支予算につきましては、通商産業大臣の認可または承認を要することといたし、また通商産業大臣に貿易大学校に対する報告徴収及び立ち入り検査の権限を認めるとともに、その結果に基づいて必要な措置をとり得るようにいたしまして、貿易大学校の公共的な機関としての運営の適正を期することといたしております。 最後に、貿易大学校についての各種税法の一部改正を行ないまして、貿易大学校の業務の運営上に遺憾なきを期した次第であります。 以上がこの法律案の提案理由及びその要旨であります。 何とぞ慎重に御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。 次に、中小企業近代化促進法の一部を改正する法律案の提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 御承知のとおり、中小企業近代化促進法は、中小企業が事業活動の相当部分を占める重要な業種を指定し、当該指定業種に属する中小企業の実態を調査して、その実態に即した中小企業近代化計画を策定し、その円滑な実施をはかるための措置を講ずること等により、中小企業の近代化を促進し、もって国民経済の健全な発展に寄与することを目的として昭和三十八年に制定された法律であります。制定後今日までにすでに八十余の業種が指定され、それぞれの業種ごとに実態調査、近代化計画の策定、その推進等がはかられ、わが国中小企業の近代化に大きな役割りを果たしております。 中小企業近代化計画の推進をはかるための措置としては、中小企業近代化促進法上二つの課税の特例措置が設けられております。 第一は、企業規模の適正化等をはかるための合併、共同出資等の場合の課税の特例であり、第二は、中小企業の自己資本充実のための割り増し償却の制度であります。 今回の改正によりまして、従来合併、共同出資等の場合の課税の特例の適用が受けられる中小企業者は、企業組合について、出資の総額が五千万円以下またはその事業に従事する組合員の数が三百人以下のものに、割り増し償却の適用が受けられる中小企業者は、前述の範囲の企業組合と資本の額または出資の総額が五千万円以下の会社並びに常時使用する従業員の数が三百人以下の会社及び個人にそれぞれ限定されておりましたのを、これらの限定を削除しようとするものであります。以上の結果、中小企業近代化促進法上の課税の特例措置は、本法上の中小企業者すべてに適用されることになり、中小企業の近代化は一そう強力に推進されることになるものと考えております。 以上がこの法律案の提案理由及びその要旨であります。 何とぞ慎重に御審議の上、御賛同くださいますよう御願い申し上げます。 最後に、小規模企業共済法の一部を改正する法律案につきまして、その提案理由及び要旨を御説明申し上げます。 小規模企業共済制度は、小規模企業者が相互扶助の精神に基づいて退廃業後における生活の安定あるいは事業の再建、転業に備えてその拠出による共済事業を行なうことに対し、国からも所要の助成措置を講じつつ、これを安全確実な制度として確立することを目的とし、昭和四十年に発足したものであります。 制度発足以来、加入者数も約一万五千人に達し、各種社会保険制度、労働保険制度の適用について、制度上十分な恩典を受けられない小規模企業者にとりましては、きわめて重要な制度となっておりますが、小規模企業者を取り巻く経済環境は、最近に至りますますきびしさを加えつつあります。 今回の改正は、小規模企業者がこのようなきびしい環境のもとで安んじて近代化、協業化等をはかるための努力ができますよう本制度発足後小規模企業者から提出されました要望に即しつつ、現行の小規模企業共済制度を拡充強化しようとするものであります。 改正の第一点は、新しい種類の共済制度を創設することであります。 新たに設けます共済制度におきましては、現行の共済制度に比べまして、三十年満期の共済事由がなくなるなどその共済事由は若干限定されますが、やむを得ない事由による廃業が生じましたときの共済金は一割多額となります。また、掛け金の税制上の取り扱いにつきましては、現行の共済制度は生命保険料控除のワク内で控除されるもの・となっておりますが、新たに設けます共済制度の掛け金につきましては、現在国会に提出されております所得税法の一部を改正する法律案の成立をまって全額所得控除されることとなっております。 この制度とともに現行の共済制度も存続させますので、小規模企業者はこれら二つの共済制度のうちその希望する制度に加入することができることとなります。 改正の第二点は、個人事業者に対しまして共済契約の実質的な承継を認めようとするものであります。 これは、個人事業者の家族で事業を譲り受けあるいは相続により承継した者が共済契約を締結しました場合におきまして、その者と譲渡人あるいは被相続人の共済契約につきまして掛け金納付月数の通算を認めようとするものであります。 これが、この法律案の提案理由及びその要旨であります。 何とぞ慎重御審議の上、御賛同くださいますようお願い申し上げます。
○島村委員長 以上で趣旨の説明は終わりました。 田中武夫君。
○田中(武)委員 ちょっといま提案になりました航空機工業振興法等の一部を改正する法律案で資料を要求いたします。三十四年法律第四十五号の航空機工業振興法の一部を改正する法律の一部を改正する法律、このときの、当時の提案説明、なぜ一部改正が独立して今日まで二つ存在しておるのか。それについての——一部改正なら本文を変えたらいいのだが、附則だからこれを別にして独立したのかもしれぬが、そのつどそのつど独立した一部改正法律となって残っておるのはどういうことか、それについて資料を要求いたします。そういう前例が他の法律にあるならばそういう点で……。
○高島政府委員 資料を提出いたします。
○島村委員長 各案に対する質疑は後日に譲ることといたします。 次会は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。 午前十一時三分散会