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55回国会衆議院1967/06/27

交通安全対策特別委員会 第10号

発言数
43
登壇者
9
会派数
3
開催日
1967/06/27

会議録

山下榮二民主社会党

○山下委員長 これより会議を開きます。  去る二十二日付託になりました久保三郎君外十八名提出にかかる交通安全基本法案を議題とし、提案理由の説明を聴取いたします。久保三郎君。

久保三郎日本社会党

○久保議員 ただいま議題になりました交通安全基本法案の提案の趣旨及びその内容を御説明申し上げます。  今日、交通に課された任務は、安全にして能率的な輸送力を提供することによって、国民経済の均衡ある発展を助け、ひいては社会福祉の向上をはかることにあります。  しかるに交通の現況は、慢性的な渋滞と続発する事故により、交通地獄、交通戦争といわれるように、国民生活を脅かすに至っておるばかりか、経済発展の障害ともなっております。  かかる状態に立ち至らしめたものは、戦後経済が急速に発展する中で、設備投資は産業資本に振り向けられ、経済の発展をささえる交通には十分な投資がなされず、ために基礎的な固定施設の拡大による輸送力増強に及ばず、もっぱら可動施設を増強することによって、差し迫る輸送需要に応じようとしてきたからであります。  それが道路交通の混雑としてあらわれ、過密ダイヤ、殺人的通勤輸送あるいは慢性的な船込み等等を余儀なくし、このような状態の中では安全輸送という至上命令も、保安施設の増強によって受けとめることができず、もっぱら精神訓話と職人的運転技術に依存し、当然の帰結として交通事故の続発を招くに至ったのであります。  かくて、交通機能は生産の溢路となり、固定施設の増強を中心とする輸送力増強が強調され、道路、鉄道、港湾、空港等それぞれに計画的投資が行われるに至りました。  しかし、それは過去の過小蓄積を補い、当面の交通需要を十分に満たすことができないものであるにもかかわらず、投資が企業性、独立採算制中心に行われ、ために一部においては交通機関相互の競争を激化し、国民が要求している輸送力増強と保安施設への投資が十分に行われておりません。  交通安全を確保するには、かかる弊害をなくし、その誤りを正す総合的な交通政策の樹立が先行されねばなりません。  しかし、日一日と深刻さを増してきている交通事故から国民の生活を守ることは喫緊のことであります。よって交通安全の施策を確立し、これを強力に推進する体制を整えることが必要であります。  ともすればきびすを接して発生する交通事故に忙殺され、基本的な施策の確立が等閑視され、事の困難さに辟易し、政府は今日に至るも交通安全の基本政策を国会に提案の気配もないままに、安全対策の幾つかを散発的に実施しつつあるが、このような体制では今日の交通事故に立ち向うことはもはや困難であります。  よって交通安全のあり方を明らかにし、交通安全の政策の目標を示し、国政の中の交通安全行政に統一的指針を与え、総合的計画の推進をはからせるため本法案を提出した次第であります。  次に、法案の内容についてその概要を御説明申し上げます。  本法案は交通安全宣言を内容とする前文と五章二十六条及び附則によって構成されております。本法の骨格は、第一に陸・海・空にわたる交通安全対策の基本を示すとともに、総合的な施策の実施を促し、そのための国及び地方公共団体の責任と一体的な実行を要求しております。  また、特に運輸事業者に交通安全確保の責任があることを明確にし、かつ国民に対し交通安全施策についての協力を要請しております。  今日の交通戦争に立ち向う交通安全の施策は総合的であり一実行は国民的な協力による総力体制によってのみ可能なのであります。  施策の実行には言うまでもなく、財政的裏づけが必要であり、交通安全のそれは直接国民の生命、身体及び財産に関係するものでありますから、他に優先してその支出を考慮すべきものであります。今日まで政府の施策が貧困であるばかりか、その裏づけが十分でなく、たとえば昨年制定された交通安全施設等整備事業に関する緊急措置法による事業について見ても、予算の裏づけが少なく、特に地方公共団体の貧困な財政を一そう圧迫する形で事業が遂行されております。かかるやり方は、施策の実行を阻害し、機動性を必要とする対策の実効を著しく阻害しております。  交通事故の撲滅をはかるには、まずもってその実態の正確な把握と安全施設の整備状況の点検とが必要であります。去る四月の南海電車踏切事故の直後、全国の全踏切道について、その実態調査を政府に要求し、その作業が進められておりますが、その結果を求めるにはさらに多少の時間を必要とする模様であります。踏切道改良促進法が昭和三十六年に制定されてから今日まで、同法に基づく踏切道改良がなされつつありますが、全体の把握ができていないでは対策が事故のあとを追っていくのは当然のことであるばかりか、その陰には貴重な生命財産の犠牲があることを肝に銘ぜねばなりません。  また、ダンプカー対策が緊急問題として取り上げられつつありますが、政府においてはいまだその実態把握が完全でなく、問題の解決を一そう困難にしていることも事実であります。  よって本法案では、実態調査を政府が行なわねばならないこととし、かつ、その結果を公表させることによって、政府をして施策の実行にあたって懈怠なからしめようとするものであります。  また、政府は毎年国会に交通安全に関する年次報告を提出すべきことを規定し、その施策について国会の論議を通じ対策の万全を期そうとするものであります。  第二章は交通安全確保に必要な政策目標を規定するものであります。  まず第一に、交通安全施設の整備を国及び地方公共団体の責任によって行なわせようとするものであります。これに関連して、さしあたり、交通安全施設等整備事業に関する緊急措置法をより有効適切なものに改正することが必要であります。  すなわち、本法の対象事業に「交通事故が多発する恐れのある道路」を追加し、費用の負担及び補助を国道、都道府県道、市町村道の区別なくこれを三分の二とし、事業内容に「安全のためのバイパス、踏切道取付道路の改良、側溝の改良」等を含む改正であります。  また、道路整備緊急措置法を交通安全の観点から改正し、特に人間疎外の道路の現況を改良する必要もあります。  次には、踏切道改良促進法の全面的な改正が必要であります。これは、さきにわが党が国会に提案した踏切道の改良促進及び踏切保安員の配置等に関する法律案を骨子とするものに改正し、踏切道の改良を円滑に促進するとともに、踏切道の保安度を一そう高めようとするものであります。  次に、航空交通の分野では当面空港等の整備事業を推進することでありますが、政府は昨年初め以来の引き続く航空機事故を契機に空港整備五カ年計画を策定し、基本施設、航空保安施設の整備を本年度より進めつつありますが、この種計画は特にその予算面からくずれるものが多い実情にかんがみ、新たに空港等整備事業に関する緊急措置法を制定し、整備基準に合致した事業を計画どおり実行できる体制をつくると同時に、空港管理者である地方公共団体の負担を軽減し、計画実施を容易ならしめる必要があります。また、計画事業量も約一千五百億円程度とし、安全度を高めようとするものであります。また、航空交通の安全を確保するためには、航空管制制度などの改正もはかる必要があります。  すなわち航空交通の安全度を一そう高めるため地上における保安施設の整備と並行し、機上設備の整備を行ない、すべての航空機が管制できるような方式に改めることであります。  さらに、米軍管理下にある空港の解放、航空自衛隊との共用空港の分離、米軍専用空域の返還等は、安全性確保の見地からも強く要求されるところであります。  次に、海上交通に関係しては、航路標識整備事業に関する緊急措置法を制定し、海上交通の一そうの安全をはかろうとするものであります。昭和三十七年以降海上保安庁は五カ年計画を策定し、その整備をはかってきましたが、その実績は計画目標を大幅に下回っており、いままた新たな計画を策定しましたが、急速に所要の整備を達成するためには、法制定によって実行を担保する必要があると考えるものであります。  また、海上交通の安全及び救難体制の充実強化をはかるため、海上保安庁の巡視船艇、航空機等を整備する五カ年計画の着実な実施を中心とする巡視船艇等整備緊急措置法を制定し、事業の推進をはかる必要があります。  第二章における第二の政策目標は車両等可動施設の安全性を確保することであります。  汽車、電車、自動車、船舶、航空機の安全性確保については、鉄道営業法、地方鉄道法、軌道法、それらに基づく運転規程、道路運送車両法、車両保安基準、船舶安全法、航空法等によって、それらの構造、装置の安全な取り扱い、検査点検の充実等が規定されておりますが、科学技術の進歩、交通事故原因の変化に応じ、よりすぐれた安全基準の設定、操作方法及び検査、点検の改善等をはかり可動施設の面からも安全性を確保せねばなりません。  当面、ダンプカー等大型トラックに対し、次の措置をとるため政令等の改正をはかる必要があります。(1)自重計、速度制限装置の取りつけ、(2)前後視界の拡張、(3)側面に巻き込み防止装置の取りつけ等であります。  また、私鉄の保安設備を充実させ、安全度を高めるために、鉄道保安設備整備促進法を制定する必要があります。すなわち、自動列車停止装置、自動信号機、継電連動装置、落石どめ、防雪設備等の保安設備をそれぞれの基準に従い、三カ年計画によって整備させようとするもので、必要資金の確保と費用の補助をいたし、その促進をはかろうとする内容のものであります。  第三には、気象業務の体制整備についての規定であります。  気象条件が交通安全に重大な関係を持っていることは多言を要しないところであります。特に的確な予報は、安全運行に欠くことのできないものであります。しかるに気象業務の現状は、その要求に十分こたえられるものではありません。よってこれが整備を急がねばなりませんが、気象業務の中には、長期にわたる調査資料の集積から導き出される等のものもありますので、すべてを一挙に解決できませんから、計画的に整備を進めることは言うまでもありません。しかし観測機器の整備、予報、情報伝達方式の改善、さらには適正要員の配置等は国の責任において早急に処理すべきものであります。  第二章における第三の政策目標は、運転者等の面からの安全確保についての規定であります。  すなわち、運転者等をいつでも安全運転ができる最もよい条件下に置くことです。それにはまず労働条件を改善し、過労からくる事故を防ぐことであります。また運転者等の資格要件として適性を確保し、錯誤等による運転ミスをなくすことが必要であります。さらに運転者等の技術を向上し、突発的な条件変化にも応じられるよう指導し、訓練することは事故防止上必要なことであり、一方、運行管理の改善によって、事故発生の余地なからしめることも大切なことであり、運転者等の資格についても、事故の原因、交通事情の変化に従って、資格要件をより合理的に改善することも、交通安全の確保に欠くべからざるところであります。  当面、運転者等の過労に原因する交通事故を防ぐため、車両等の運転者の労働時間等に関する特例法を制定しようとするものです。  すなわち現行労働基準法の労働時間の規定は、変則八時間の導入によって、一日の労働時間に上限がなく、また休日は四週間四日制がとられ、さらに三十六条の協定による時間外労働及び休日労働が野放しになっており、安全運転を要求される運転手の保護法としては不十分であります。よって、その特殊性にかんがみ、一日の労働時間の上限を八時間(原則七時間)とし、時間外労働の規則を強化し、毎週二日の休日を確保させ、また長時間継続しての運転を禁止する等のほかに、賃金制度についても、歩合給による弊害を取り除くよう規定し、安全運転がしやすいようこの面からの条件を整えようとするものであります。  また、航空管制官の労働時間等についても、同様の性格のものでありますので、これまた同じような措置を講じたいと考えております。  第四の目標としては、交通秩序を維持するために、交通規制強化等の措置を国及び地方公共団体においてとるべきことの規定であります。  当面、新たな措置を講ずる必要のあるものとしては、港湾、狭水道等における船舶の通行を規制し、航行の安全をはかる必要があることです。最近船舶通行の激増と、タンターによる油、LPG等危険物の輸送が多く、しかも船舶の大型化により、衝突予防法、港則法等現行制度によっては、船舶航行の安全を期しがたい面も出てきているので、海上交通法ともいうべきものの制定を急がねばなりません。  この制度を導入するには、それぞれの海域において、レーダー等による科学的な方法によって航行の整理ができる装置を設備すべきであります。  第五の政策目標は交通安全教育が学校、地域及び職域で計画的かつ組織的に国と地方公共団体の手によって実施さるべきことを規定しようとするものであります。  第六の目標としては、交通事故の原因を究明するため、調査機関等の設置の規定を設けることであります。交通事故の原因が科学的に究明されることは、正しい原因が発見され、正しい原因が発見されれば、責任の所在が明確になり、事故の原因と責任が一体となって明らかになることは、事故防止上必要なことであります。  第七には、交通事故防止の科学的、総合的な研究等について施策の目標を示したことであります。現在、政府部内において幾つかの交通に関係する研究機関があり、交通事故防止についての研究を進められておりますが、これをより科学的、総合的なものにし、またその研究成果の利用の促進をはかるためには、設備、組織についてくふうを要するところであります。  次に、第三章においては救急医療体制の整備と損害賠償保障制度等の充実の方向を規定しようとするものであります。すなわち、特に激増する道路交通にかかる負傷者に対する救急業務、救急医療施設及び更生医療施設の整備について緊急措置法の制定によって、救急隊の増設及び装備の改善、救急医療施設の設備の充実、救急医療センターの設置、救急医療器具センター及び更生医療センターの新設、さらには充足を急がねばならない脳神経外科医の養成等を含む体制の整備をはからねばなりません。  また、交通事故にかかる被害者に対する損害賠償は、その制度を持たない、地方鉄道、軌道に新たな制度の導入を考慮し被害者救済に万全を期すべきものと考えます。  自動車損害賠償保障制度は、自家保障制度及び適用除外をやめさせ、かつ、すべての車種について国の再保険に付保させる等の措置をとり、この制度の確立をはかる一方、被害者相談の窓口を市町村の業務の中に設け、被害者救済機関への取り次ぎを行なわせ、また損害賠償の限度額を引き上げる努力を常時することが本条項の目標とするところであります。  第四章は交通安全に関する各省庁の施策を調整し、総合的な実行を推進するため、交通安全対策委員会の設置を規定したものであります。  本来は各省庁にまたがる交通行政を一元的に運営できる組織にすることでありますが、それにはかなりの研究と時間を要することであり、少なくとも交通安全に関しては一元的に迅速に施策の実行を促さねばなりませんので、行政委員会としての交通安全対策委員会を設けることにしたのであります。  第五章は総理府の付属機関として交通安全対策審議会を置き交通安全について調査審議させることを規定したものであります。  以上で本法案の内容の御説明を終わりますが、何とぞ十分なる御審議と御賛同を求める次第であります。(拍手)

山下榮二民主社会党

○山下委員長 これにて提案理由の説明は終わりました。      ――――◇―――――

山下榮二民主社会党

○山下委員長 次に、交通安全対策に関する件について調査を進めます。  質疑の通告がありますので、これを許します。丹羽久章君。

丹羽久章自由民主党

○丹羽(久)委員 それでは運輸省にお尋ねをいたしたいと思います。  これは日本だけの問題ではなく、交通事故をなくそうというのは世界の必死の願いでありまして、わが国でもこの撲滅は、国をあげて、特に国会においては交通対策の特別委員会までできまして、そうしていろいろ政府も私どもも真剣にこの問題に取り組んでおるわけでありますが、私がお尋ねをいたしたいと思いますことは、少しでも私の尋ねたことが事故撲滅のために役立つならばと思ってお尋ねをいたすことでありますので、そのつもりになってひとつお答えをいただきたいと思います。  まず第一点としてお尋ねいたしたいことは、自家用自動車の定義についてであります。事業用自動車以外の車が自家用自動車であるということであるが、間違いはないかどうか、この点をひとつお尋ねいたしたいと思います。

蜂須賀国雄運輸省自動車局業務部長

○蜂須賀説明員 間違いございません。

丹羽久章自由民主党

○丹羽(久)委員 間違いないとなれば、道路運送法の第何条にそれがうたわれておるかちょっとお尋ねいたしたいと思います。

蜂須賀国雄運輸省自動車局業務部長

○蜂須賀説明員 道路運送法第九十九条で、自家用自動車とは事業用自動車以外の自動車をいうとされております。なお一方、事業用自動車につきましては、同法の第二条で「自動車運送事業者がその自動車運送事業の用に供する自動車をいう。」というように定められております。

丹羽久章自由民主党

○丹羽(久)委員 それじゃ、その点についてお尋ねいたしたいと思いますが、この道路運送法の九十九条に該当しないところの個人の自家用車の営業行為についてであります。個人の自家用車として車を買いながら、会社と特別契約をして営業行為をしているのがあることを御存じになっておるかどうか。これは道路運送法四条に違反することなんです。

蜂須賀国雄運輸省自動車局業務部長

○蜂須賀説明員 そういうお話は一部聞いております。ただ、これにつきましては、本来の自家用車か、あるいはそうでないかということにつきまして、外形的には非常に判別が困難でありますので、警察等からの連絡がありますれば、法によりまして行政処分をいたしておるわけでございます。

丹羽久章自由民主党

○丹羽(久)委員 ちょっと最初のことばがわからなかったが、知っていらっしゃるのか、いらっしゃらないのか。知らないとおっしゃるなら私が申し上げますけれども、自家用で車を買って、乗って歩くといっても、ガソリンに金がかかるし、朝から晩まで乗り歩くところもない。それで、これは白ナンバーであるから、あなたの会社へ持っていってこれをどうぞ使ってください、そのかわり安くやりますからということで、あちらこちらで月ぎめ契約で会社が利用しておるという事実が確かにあると思うのです。だから、これについてもしそういうことがあるとするならば、断固として取り締まる方針を持っていらっしゃるか、一ぺん警察当局のほうにお尋ねいたしたい。

鈴木光一警察庁交通局長

○鈴木(光)政府委員 お尋ねの件につきましては、私どもとしては、道路運送法の規定に触れますことにつきましては取り締まる方針でございますが、ただ、実態につきまして、私どもがいままで捜査した状況によりますると、輸送を業とするということでなくて、販売を業とするという形になりまして、非常に立証上問題がございまして、十分御期待に沿えないような結果になっておりますことを残念に思います。

丹羽久章自由民主党

○丹羽(久)委員 それじゃ、鈴木交通局長さんに特にお願いしておきたいと思いますことは、会社側でも、悪いということを承知しておって、その事実が明らかにならないという捜査の上においての困難はあろうと思います。相当数の車がそういうような運営をせられておるのです。自家用で買って、運輸省のほうで許可をいただいて、そしてそれが会社へ入り込んで、事故を起こしたときには、本人自体の責任であるから会社はちっとも影響ないということで、月ぎめでやっておるという事態がありますから、これはもう少し御調査していただきたいと思います。  それから、白タク、白ダンプの対策、特に砂利や砂を運搬するダンプ対策については問題になっておりますが、この運送事業の免許は道路運送法の、先ほどおっしゃった四条に規定されておるから同じことだと思いますが、砂利を運搬する車だとか、あるいは砂を運搬するというのは、自家用で許可をいただくときには、自分が砂利、砂を買って、そうして納入をして、砂利、砂の料金をともにもらうということが原則になるように私は思うのです。ところが、運賃取りだけの車が非常に多いのです。これはおわかりになるだろうと思うのです。たとえば、某組から大きい仕事を請け負った、砂利、砂を納入することを請け負った、請け負ったけれども、自分の持っておる車は十台よりない。そうすると、どうしてもあと十台、二十台で運搬しなければならない。あるいは、あるところで大きな埋め立てを請け負った。そうすると、それは短期間でやらなければならぬとなると、やはりまた二十台なり三十台の車が必要だ。そういう場合に、一体どこから車を雇い入れるかというと、自家用でその請け負った車がその仕事をやるのです。だから、これは完全な、何もない運賃取りなんですよ。こういう車がダンプの中にものすごくたくさんあるわけなんです。これがいまいろいろ問題になっておるわけでありますが、それに対して今後どういうようなお考えを持っておられるか。運輸省はこの車を一括して黄ナンバーを与えてやるか、あるいは数が多いから取り締まりを、やむを得ぬから何かの方法をとるか、どういう対策をお考えになっておるか、この点をひとつ事故防止のために御返答していただきたい、こう思うのです。

蜂須賀国雄運輸省自動車局業務部長

○蜂須賀説明員 自家用貨物自動車につきましては、現在の法制では届け出になっておりまして、先生のお話しになりましたように、届け出の場合におきましては、砂利、砂等の販売とかあるいは採取を行なっているものとなっております。ところが、実態は先生のおっしゃったとおりでございまして、これにつきましては、現在運輸省としましては、道路運送法の第四条によりまして、免許基準に合うものについては正式に免許を与えて、そうして営業車にするということでございます。なお、その他の自家用につきましては、現在非常に複雑でございますので、内閣の交通対策本部におきましてダンプ専門部会を持っておりますが、そこを通じまして、この問題を総合的に解決したいということで協議いたしております。

丹羽久章自由民主党

○丹羽(久)委員 協議をして簡単にこの問題が片づくんでしょうか。私は、もともと、失礼なことを申し上げるようでありますが、ダンプのことはよく知っておるんです。そこで、正式にダンプ組合に入っている者が多いか、あるいはそういう組合に入ってない人が多いかというと、入っていないもぐり業者のほうが多いといってもいいんです。それを今後めんどうを見ていこう、あるいはそれをきちっと軌道に乗せようということには、相当の困難と相当の規制が払われていかなければならぬと思いますが、それはいま話し最中であるとおっしゃるけれども、さてこれがほんとうにできるかということについて、私はいささか心配するんです。愛知県の場合をいま国会で申し上げることは恐縮でありますが、愛知県の場合でも、非常にそういう自家用車でほんとうに運賃取りをやっている車のほうが多いんです。これは愛知県の例をあげて申し上げたのでありますが、他府県でも私はそうだろうと思う。(「そのとおり」と呼ぶ者あり)だれかそこらでそのとおりだと言っておられますけれども、そういう事態になってきておる。それを整理することによって、ダンプというものの姿勢、私は皆さん方が非常に御苦労していらっしゃることはよくわかるけれども、そういうことに断固とした処置をとられることが姿勢を正しくすることでないかしらんと思うが、いま相談中だとおっしゃるけれども、どのようにこの相談の結論が出るか、見通しについてひとつお尋ねをいたしたい、こう思うのです。

宮崎清文内閣総理大臣官房陸上交通安全調査室長

○宮崎政府委員 ただいま運輸省の業務部長からお話がございましたように、ダンプの問題につきましては、現在総理府の交通対策本部に専門部会を設けて検討中でございます。先生も御指摘のように、ダンプ問題は非常によって来たるゆえんが複雑でございますし、問題も多岐にわたっておりますので、なかなか結論が出にくいわけでございますが、一つの方向といたしましては、従来も当委員会または参議院の特別委員会でも御説明申し上げておりますが、いわゆるダンプ業界の中で一番問題になっております代車業をどういう方法で整理していくかという点であります。この点につきましては、これまたいろいろな考え方がございまして、たとえて申しますと、ダンプカーを使用する場合には営業用、自家用を問わず、これをすべて許可制にしたらどうかとか、あるいはダンプカーにつきましては、特別なナンバーを付与して、他の一般の自家用自動車と区別したらどうかとか、あるいはダンプカーの事故につきましては、事故の車両の使用停止処分その他の強化をはかるべきではないかとか、いろいろな考え方がございます。これはもう御承知のとおり、それぞれ一長一短がございまして、にわかに結論が出ないわけでございますので、私たちといたしましては、できるだけ早い機会にこれらの考えられます考え方の中で、短所が少なくて長所が多いもの、これを何とか選び出しまして、その方向で先ほどから御指摘になっております代車業の規制というものを考えてまいりたいと思っております。

丹羽久章自由民主党

○丹羽(久)委員 いま室長からお話がありましたけれども、それでいいと思います。できるだけ早くやっていただいて、白タク、白ダンプというものの、特に白ダンプの対策については――これを全部撲滅せよと私は言うんじゃありません、一つの軌道に乗せてやる、乗せてめんどうを見てやって、そしてまじめにやってもらいたいということを、そして事故に対する反省を十分にしてもらうというような行き方にしてもらいたいということを考えておりますから、この点ひとつお願いいたしたいと思います。  それじゃ、その次に通産省にお尋ねいたしたいと思いますが、交通事故という問題は、いま非常に大きく取り上げられております。特に私のお聞きしたいと思うことは、排気ガス、LPとガソリンとの関係の問題でありまするが、排気ガスというのは、走っておる瞬間的に出てくる排気ガスの害毒というものは非常に少ないというけれども、マンモス的なところで停車が多くなってくると、排気ガスの害毒は非常にきついというようなことを私は聞いたのでありますが、これについて一体運輸省なりあるいは通産省なりでその研究をしていらっしゃるかどうか。排気ガスの人体に及ぼす影響というもの、これは内部疾患的になりますから表には出てこないけれども、これは一つは交通に対する考え方として取り上げていかなければならない問題でありますから、この点をひとつお答えいただきたいと思います。

赤沢璋一通商産業省重工業局次長

○赤沢説明員 自動車の排気ガスの問題は、ただいま御指摘のとおりでございまして、私どもといたしましては、自動車の構造上この排気ガスが少なく出るような自動車をつくらなければいかぬ、こういう観点からいろいろな研究もし、またメーカーの指導もいたしておるわけでございます。昨年来この問題は非常に大きな問題でございまするので、これにつきまして道路運送車両法に基づきまして、排気ガス中の一酸化炭素の量を規制をするということで、運輸省当局と御相談をいたしまして、現在規制を実施いたしております。また、これだけでは十分ではございませんので、今年度から工業技術院の機械試験所、資源技術試験所を母体にいたしまして、民間の協力も得まして、自動車安全公害研究センターというものを設置いたすことにいたしております。このセンターで役所の試験所、民間の研究所、また学会等が一体となりまして、自動車の排気ガス防止に関する研究体制を確立して、今後進めてまいりたい、かように考えております。  なお、人体に関する影響につきましては、厚生省の関係だと思いまするが、ここでこの面は研究をいたしておると存じます。

丹羽久章自由民主党

○丹羽(久)委員 いまの御答弁によると、人体に及ぼす影響は、これは厚生省だからということでありまするが、あなたのほうが、濃度が三%ですか、何か規制せられたということは、これは人体に及ぼす影響という問題で、運輸省ともあれせられてセンターがつくられて、研究せられておる。その答えが出てないということ、また連絡がどんなふうだというような話し合いは、厚生省が所管だからということであなたのほうはお聞きになっていないのですか。これはあなたのほうがそういうようなことをお考えになったら、やはり厚生省と打ち合わせしていただいて、そうして厚生省からも、もっとこういうふうにしなければ人体上困る、構造の改造をこういうふうにしなければいけないじゃないか、あるいはあなたのほうは、ここまでよりできぬから、それじゃ厚生省はどんなふうな状態にそのときはなるかというようなことを相互に話し合ってこそ、初めて国民の健全なからだが守られていく、こう考えるが、いまのお話を聞いていると、これは厚生省の所管だから私のほうはちょっとわかりませんでは納得がいきませんので、もう一度お尋ねいたしたいと思います。

赤沢璋一通商産業省重工業局次長

○赤沢説明員 御説明が若干舌足らずでございましたので申しわけないと思いますが、この排気ガスの問題は、ただいま先生の御指摘のとおりでございます。厚生当局が、人体に及ぼす影響、どの程度の一酸化炭素であればいいか、もちろんゼロであることが一番望ましいわけでございますけれども、現在の時点でどの程度以下に規制するのがまずさしあたり必要かということを調べ、それから運輸省ともその点を相談し、私どもは自動車の製造の面におきまして、たとえばエンジンの構造をどうするか、排気ガスを吸収するそういったような媒介物をどう取り上げるか、こういったことで厚生省、運輸省、私ども、三者一体となりましてこの対策を講じておる点は先生の御指摘のとおりでございます。

丹羽久章自由民主党

○丹羽(久)委員 そうすると、先ほどの、それは厚生省の関係だという話は取り消しということですね。

赤沢璋一通商産業省重工業局次長

○赤沢説明員 排気ガスがどの程度の比率が最も――ゼロであるのが一番いいわけでございますけれども、さしあたりどの程度現在出ておるか、また、その出ておる現状がどの程度人体に影響しておるか、また、少なくともどの程度以下であることが望ましいか、こういった医学的な問題でございまするので、こういった面は厚生省が主として担当し、われわれとも連絡をしておる、こういう意味で申し上げたわけでございます。

丹羽久章自由民主党

○丹羽(久)委員 よくわかったようなわからぬようなことですが、まあわかったことにいたします。大切なことですから、ひとつ十分に厚生省と連絡をとって、排気ガスの問題は目に見えない内部疾患になるのですから、できるだけ影響の少ない構造へ持っていくように指導をしていただくように、ひとつお願いをしておきます。  それから、車庫規制についてでございますが、これは前回お尋ねいたしました。そのときには、人口十万以上の都市については規制があるということでありますが、最近十万以下という都市が全国的に多くなってきたのです。十万以下のところは車庫規制がないとすると、車庫をつくる土地を買うということに非常に金がかかるということで、車庫の要らないところへ持っていって一応許可をもらうということになる。その許可をもらった車は、年じゅう人口十万以上の都市へ入ってくるということで、実際は非常に混乱を起こすという状態が続けられているのです。大都市周辺には特にそういう問題が多いのであります。警察なんか非常に御熱心にやっていただいてはおりますけれども、取り締まりの行き届かぬところへ車を持ってさておいて、そして朝までほっておくとか、あるいは入ってきて仕事をするとかいうような事態が起きておるが、今後はもう少し、十万でなくて五万だとかあるいは三万だとかいうようなところを規制せられる方針があるのかないのか、まずいまのところは十万で十分だとお考えになっておるかどうか、この点ひとつ交通局長さんにお尋ねいたしたいと思います。

宮崎清文内閣総理大臣官房陸上交通安全調査室長

○宮崎政府委員 御指摘の、自動車の保管場所の確保に関します法律は、警察、建設、運輸、三省にわたっておりまして、従来から総理府で取りまとめをいたしておりました関係で、お答え申し上げます。  御指摘のとおり、この自動車の保管場所の確保等に関する法律の適用地域は、現在政令でおおむね十万以上の市となっておりますが、事柄の性質上、これは将来は当然さらにその適用範囲を拡大すべきものであろうと考えております。  ただ、立法当時のいきさつから申しますと、一方において青空車庫の禁止はきわめて大切なことでございますが、反面、従来車庫を持っていなかった人が車庫をつくらなければならない。特に市街地等におきましては、あき地等もなかなか入手が困難でございまして、早急に車庫をつくるということは事実上困難な場合がございますので、繰り返しますが、立法当時のいきさつとしては、これは段階的に適用範囲を拡大していこう、こういうことに相なっております。したがいまして、今後の方針といたしましては、御指摘のように人口十万以下の市にも適用する予定でございますが、その時期につきましては、目下関係省等で検討中でございます。

丹羽久章自由民主党

○丹羽(久)委員 室長に私は率直に申し上げるのです。例をあげますと、前回も申し上げたと思いまするが、主人は人口十万以上の都市の関係で車庫を持った。ところが、奥さんが免許証を取った。しかし、車庫がなければ許可にならないというところで、それでよそへ持っていって、車庫の許可をもらわなくてもいいところで自家用としての許可を取る。そして乗っておる。今度子供さんが大学に通うという関係で、車がほしいと言った。買ってやらなければならぬといって、また一台買った、こういうことなんです。そこのうちは都合三台ある。三台あるけれども、車庫を持っているのは一人だけで、あとの二人は川一つ離れた向こう側で二台許可をもらって乗っておる。それならそこまで持っていくかどうかということになってくると、みんな家の前に置いておくという事態なんです。それであちらこちらそういう車が乗り回されておる。これはもう生産はどんどんするわ、そういうようなことで自由に車は買えますわということになってくれば、ますます車がふえていく一方です。これが産業、工業、そして日本の国が先進国として、進歩国として、自動車というものの必要性はよくわかるけれども、必要以外な必要というものは規制をしていくことがほんとうじゃないかしらという考えを持ったからこの点を申し上げるのです。だから、私は決していやみやそういう意味ではなのです。だから、これは少少の批判があろうとどうあろうと、人口十万という都市を一ぺん見てごらんなさい。人口十万以上の都市というのはなかなかないのですよ。そうすると、人口十万以下ならば車庫はなくてもけっこうだということになってくれば、必然的にそちらの方向に、大都市を中心とした人々は全部そちらに持っていくということになれば、大都市は幾らでもふえる、こうなるのです。だから早急に、いまは時期は明らかにならぬとおっしゃるけれども、このような交通対策をやかましく言っておるときに、これもひとつ取り入れて御研究していただきたいと思うが、お考えはどうか。

宮崎清文内閣総理大臣官房陸上交通安全調査室長

○宮崎政府委員 実は、自動車の保管場所の確保等に関する法律につきましては、第三条におきまして「自動車の保有者は、道路上の場所以外の場所において、当該自動車の保管場所を確保しなければならない。」こういう規定がございます。つまり、簡単に申しますと、車庫を待っていなければならない。ただ、この三条の規定は、現在全国至るところに適用されることになっておりますが、ただ、これにつきましては、罰則その他の制裁規定がございません。したがいまして、趣旨としては、現在この法律によりまして、何人も自動車を持つ以上は、車庫を持たなければいけないということは、趣旨として定められてはございます。しかしながら、繰り返して申し上げまして恐縮でございますが、現実に市街地等におきまして車庫をつくるというような場合には、その用地の取得その他に困難が伴いますので、そういうことを勘案いたしまして、この適用地域は政令で漸次拡大するというのが立法の当初の考え方になっております。御指摘のとおり、今後その適用地域は拡大しなければならないものと考えておりますが、さしあたって、いつの段階におきましてどの範囲までに適用するかということにつきましては、まだ実は関係省庁の間で意見がまとまっておりませんので、早急に今後検討いたしたいと思います。

丹羽久章自由民主党

○丹羽(久)委員 それでは室長のお話はよくわかりましたから、至急ひとつ御研究していただきたいと思います。  それでは、次に文部省にお尋ねいたしたいと思います。学童の通学の安全確保について、通学路に交通の整理、学童の誘導等に父兄の方々が強制的に割り当てられている。子供がかわいいと思ったらぜひ出てくれというようなことで、いやいやだけれども、自分の子供もかわいい。しかし、朝おとうさんを送り出さなければいかぬし、あれだけれども、割り当てられたからやむを得ぬで出るというようなそういう事実があるかないか、そういうような話を耳にされたことがありますか、その点ひとつお尋ねいたしたいと思います。

田健一文部省体育局学校保健課長

○田説明員 いまお話がございましたPTAの父兄によります児童生徒の交通誘導につきましては、全国で行なわれておるように聞いております。この実態につきましては、近く実態調査の結果である程度わかってまいります。いま御指摘のございましたような、それが強制的に行なわれているために弊害が起きているというようなことにつきましては、私どもはまだ聞いておりませんのでございます。私どもは、PTAが総会におきまして、会員の総意に基づいてそういうことを決定される、そしてその自主的な決定に基づいてそれぞれのお母さん方が日をきめて出られる、こういうように承知しておるわけでございます。

丹羽久章自由民主党

○丹羽(久)委員 いまお話を聞きますと、PTAが中心になって、そしていろいろ自主的に話し合って出ていただいておるから、そういうようなことはないように思っておるということでありますが、もう少し実態を調べていただきたい。実際はPTAが割り当てられて、ぜひ出てください、かわいい子供が事故を起こしたらたいへんですから、人手も足らないからということであるとするならば、国にまでその不満はこなくても、地方においての不満があるとすれば、これは考えものだと思いますから、予算措置もとってもらわなければいかぬし、ほんとうにそういう人たちに手伝わせようとするならば、いろいろの面で改良していかなければならぬ点があると思いますから、その点をもう少し実態を調べていただきたいと思います。  それから、それについてでありますが、これは誘導はできても、あぶないといって車をとめる権利はないんですね。これは車をとめる権限は与えられていません。同時に、これと一緒に、踏切の警手でも、これは警察庁になりますか、運輸省ですか、踏切の警手でも、遮断機をおろすことはできても停止権はないんですね。車にとまれと言う停止権はないといっているけれども、この点どうですか。  まず文部省のほうからお尋ねいたしたいと思います。誘導はできても、あぶないといって車をとめる権利があるのかないのかという点です。

田健一文部省体育局学校保健課長

○田説明員 御指摘のようにとめるという権利はございません。これは警察庁のほうから正確に御答弁願いたいのですが、道路交通法によりまして、幼児、児童等に対して運転者が保護をしなければならないというような規定がございます。それから、歩行者がいるときには自動車は停止するというような規定がございます。そういうものに基づいて行なっているわけでございます。

鈴木光一警察庁交通局長

○鈴木(光)政府委員 お尋ねの件につきましては停止の権限はございません。

丹羽久章自由民主党

○丹羽(久)委員 そういう権限はないでしょう。権限がないのが、それは一つの道徳的に考えてみれば、善意に解釈するからいいようなものだけれども、とまれとちゃんと書いてありますよ。あれを出す。それでとまる。そうしたときに、もしこれが、とまれと書いてあるけれども、とまらずして、とめる権利がないじゃないかというようなことになってきたり、あるいは、いままではそういう事態は起きぬが、もし事故が発生したときには、やはり私はいろいろな問題が出てくると思うけれども、この点について警察庁のほうはどのようなお考えを持っていらっしゃるのですか。

鈴木光一警察庁交通局長

○鈴木(光)政府委員 お尋ねのように、PTAのおかあさん方が、停止の権限はございませんけれども、道路交通法で、横断歩道の手前でかりに学童が渡ろうとしているような場合には、車はとまらなければいかぬというような規定がございます。したがって、多くの場合にはそのおかあさん方はその義務のあることを明示するというような程度に終わっていると私は思うのであります。そういう意味では権限はございませんけれども、運転者に法に規定しているところを明確に知らせるという効果はあると思います。

丹羽久章自由民主党

○丹羽(久)委員 いままで幸いにしてそういうようなところに事故が発生していないでいいが、停止権のない人がそういうところに出ていろいろのことをすると非常に危険だということが、ある会合でも問題になったことがあるのです。また、警察官がそばにおってくれればもう十分だけれども、そうでないときには非常にむずかしいところがある。やぼったい運転手もおるし、警察に呼びに走ったときにはもう車はおりゃせぬというようなことがある。これは、いまおっしゃったように、良識的な問題でありますから、これから改善せられていくだろうと思うのでいいと思いますが、そこで、私の調べた範囲では、東京二十三区は区の教育委員会の職員、京都府では府の職員として採用してそういう仕事に当たらせているそうです。愛知県は、これは自分の県のことを申し上げて恐縮ですが、交通安全協会が中心になって、県と関係市町村がその人件費を、これはいまの交通取り締まり協力の人ですが、それの人件費を二分の一を負担しておると聞いておりますが、国庫補助は一銭も出していないのです。県と市町村とがやって、国庫補助は一銭も出していない。そんなことはおかしいと思うけれども、今後、一体政府は、これに対して助成してあげる意思があるのかないのか、お聞きをいたしたいと思います。それは総理府のほうひとつどうですか。皆さんと一ぺん御相談してもらいたいと思いますが、どんなお考えを持っていらっしゃるか、ひとつ御答弁を願いたい。

鈴木光一警察庁交通局長

○鈴木(光)政府委員 交通安全協会のことでございますので、私から御答弁申し上げたいと思います。  交通安全協会の職員が御指摘のように学童等の誘導に当たっておる事例は、全国的に見まして相当数ございます。私どもの調査では、交通安全協会の職員がその種の街頭に出ておりますのは全国で五千二百二十七名でありまして、一日平均いたしまして約三千名が出ているということになっております。問題はいずれも交通安全協会の経費から出ておるわけでございまして、交通安全協会の経費がどういうところから出るかということになるわけでございますが、多くの県では県費から相当な補助をしておるところがございます。愛知県の場合は県から補助がないようでございますが、多くの県ではある程度県が費用を出しておる。しかし、必ずしもこの協会の指導に当たる指導員のために出しているということではございませんけれども、地方公共団体が安全協会にある程度の補助をしているという事例は、全国的に見まして相当ございます。

丹羽久章自由民主党

○丹羽(久)委員 いま局長さんからお話がありましたけれども、安全協会は今度かわって全日本交通安全協会となりましたね。それには政府は委託費として千五百万円出しております。全国で千五百万円ですね。

鈴木光一警察庁交通局長

○鈴木(光)政府委員 御指摘の全日本交通安全協会は中央の組織でございまして、これは各県にあります交通安全協会がそれの会員になっておるわけでございまして、御指摘の千五百万円の国費が委託金として出ておりますが、これは各県の交通安全協会とは関係なくて、全日本交通安全協会が行なういろいろな事業、たとえば全国のネットワークを持っておりますテレビ等に、安全協会が安全思想普及の観点からいろいろな宣伝をする、カットを出すとか、あるいは全国総ぐるみ運動なんかを年に一回やりますが、そういったものの費用、それから、その他学童園児等の事故防止をはかるための、子供にもわかりやすい、あるいはお母さん方にわかりやすいような、たとえば正しい横断のしかたといったようなパンフレットをつくったりといった、そういったようないろいろな費用を、あるいは自転車の安全な乗り方教室というものをやっておりますが、そういったような費用のために特に国から委託金を出していただいておりますが、これは各県の安全協会にさらに補助するという形のものではございません。

丹羽久章自由民主党

○丹羽(久)委員 それじゃ、交通局長さんは、非常に交通安全協会のことをよく御存じのようですから、県の交通安全のことをちょっとお尋ねいたしたいと思います。  この協会は何か特別に特典が与えられているかどうかということですね。安全協会がやることによって得る利益というものは何かあるでしょうか。たとえばナンバープレートをかえる場合において、手数料をもらうとかなんとかというような、そういうような特別の収入があるのか。そうではなくて、自動車を持っておる人だけの会員がこれに賛助した会費によって運営せられておるのか、その点どうでしょうか。

鈴木光一警察庁交通局長

○鈴木(光)政府委員 お尋ねの件は、安全協会の会員になった場合に、その協会員に対して何か特典があるかということかと思うのでありますが、全国各地区の安全協会によって多少異なりますけれども、大体申し上げますと、会員になりますと、たとえば免許証の更新の期限が来るようなときに、注意を喚起するためにそれを知らす、お前は間もなく更新の期限が来るからおくれなさんなよという通知を出すとか、あるいは法令の改正がある場合には、その法令の改正の講習会をする。それから、それに関連して法令改正に関する印刷物といったものを会員に配る、あるいは免許証を入れるケースを無償で配付するとか、優良運転者とか無事故運転者に対する表彰を行なうとか、そういったようなことが特典といえば特典といえるかと思うのでありますが、会員が会費を出して、その会費に対応する一つのサービスとして安全協会がそういういわば特典的な事業をやっておるということになろうと思います。

丹羽久章自由民主党

○丹羽(久)委員 それじゃ、その問題はそれにしておきますが、そうすると、局長さんのおっしゃることは、そういうサービス的な補助機関として安全協会は仕事をしてくれるのだ、こういうことであって、そのようなパンフレットを出すにしても何にしても金がかかりますね。それは会員から徴収する金によって運営しているのか、あるいは国のやることであるけれども、特別に社団法人か財団法人かどちらか知りませんが、安全協会に与えて、そこで幾ぶんかの手数料を取らして、その手数料をまた基金の一部にしてそれでいろいろ手伝ってもらっているということがあるのかないのかということをお尋ねするのです。それはありませんか。なければけっこうです。よく調べていただいて、あるかないかということはまたあとで聞くからけっこうですから、それでおきましょう。  次に、時間がありませんから簡単に聞きたいと思いますが、幅の広いところの道路の横断について、十歳くらいから十二、三歳くらいの子供、あるいは十五歳くらいの少年といったものになってくると、足が早いのでいいですけれども、小さい子供ともう一つは老人は、横断するときはやはり足がおそいですね。そうすると、やはりまん中にグリーンベルトでもつくってやって、そこで一応立ちどまる中間地帯でもつくってあげなければならぬということになるのですね。グリーンベルトをつくるほうは建設省の問題になる。それから横断関係のことになってくると警察だということになる。それで、聞いてみると、警察から要望があればでかしてやるが、要望がなければやらないというのが建設省の意見らしい。そういうようなことで、長い距離の――長い距離といったって、私のほうの場合なんかは十分広い道路があるのです。御承知のとおり、名古屋市の例をあげますと、百メートル道路なんというのがありますからね。こういうのは別としまして、また東京等においてもそうでありますが、そういうようなことに対する対策はどのようにお考えになっておるか、これをひとつお尋ねいたしたいと思います。小さい子供と老人との差、これをどういうふうにお考えなんですか。建設省と警察庁とのお話し合いはどうもうまくいっていないように思われる。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○蓑輪政府委員 幅の広い道路といいますと、われわれ四車線以上の道路がこれに当たるかと思います。四車線の道路につきまして、道路構造上から申しますと、これはやはり中央の分離帯があったほうがいいことはまず第一でございます。今後われわれつくりますバイパスその他の四車線の道路には、必ず中央分離帯を設けたいというふうに考えております。  ただいま御質問の横断歩道の場合の、老人、幼児が横断する際に、中央分離帯があればそこで一たんとまれる、とまってまた横断できるということで、これは非常にいいことだと思います。実はこういうものにつきましては、われわれいまの道路の整備の中でなるべく早くやっていきたいと考えております。別に警察庁のほうと特に問題があるところもないように聞いております。ただ、非常に幅の狭い道路で中央分離帯のできないような道路、そういう道路の中央に歩行者のための安全施設を設ける、安全島を設けるということになりますと、車がそれに追突をすることもありまして、できるところばかりではないと思いますが、われわれとすればできるだけ中央分離帯をつくっていくような方針で今後いきたいというふうに考えております。

丹羽久章自由民主党

○丹羽(久)委員 ベルが鳴りましたので、本会議が開会せられるようでありますから、またいつの機会にかもう二、三点お尋ねいたしたいと思います。これで終わりますが、ひとつ警察庁と建設省、うまい調和の精神でやっていただきたい。グリーンベルトというのは必要なところはどんどんでかしていただくようにお願いしたいと思います。  以上をもって質問を終わります。どうもありがとうございました。

山下榮二民主社会党

○山下委員長 次会は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。    午後二時二十一分散会

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