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55回国会衆議院1967/07/21

建設委員会 第25号

発言数
101
登壇者
10
会派数
2
開催日
1967/07/21

会議録

森下國雄自由民主党

○森下委員長 これより、会議を開きます。  請願の審査に入ります。  今国会、本委員会に付託された請願は百十九件であります。  請願日程第一より第一一九までを一括議題といたします。  審査の方法についておはかりいたします。  各請願の内容につきましては、文書表で御承知のことと存じますし、また、先ほどの理事会で御検討願ったところでありますので、この際、各請願について、紹介議員よりの説明聴取等は省略し、直ちに採決を行ないたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

森下國雄自由民主党

○森下委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。  これより採決いたします。  請願日程中、日程第一、第一一、第一二、第一四、第一六、第二〇ないし第二三、第二六、第二七、第三二、第三六、第四九、第五〇、第五六、第五八、第五九、第六二ないし第六七、第七一、第七二、第七六ないし第七九、第八一ないし第八三及び第九二、以上の各請願は、採択の上内閣に送付すべきものと決するに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

森下國雄自由民主党

○森下委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。  なお、請願日程中、ただいま議決いたしました請願以外の各請願につきましては、理事会の決定により、その採否を保留することにいたしたいと存じますので、さよう御了承願います。  なお、ただいま議決いたしました各請願に関する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

森下國雄自由民主党

○森下委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。     —————————————   〔報告書は附録に掲載〕     —————————————

森下國雄自由民主党

○森下委員長 なお、本委員会に参考送付されております陳情書は、お手元に配付してありますとおり、五十七件であります。この際、御報告いたします。      ————◇—————

森下國雄自由民主党

○森下委員長 建設行政の基本施策に関する件について調査を進めます。  この際、おはかりいたします。  本件調査のため、本日日本道路公団理事藤森謙一君に参考人として御出席を願い、御意見を聴取することにいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

森下國雄自由民主党

○森下委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。  なお、同君からの御意見は質疑応答の形式でお聞きすることにいたしたいと存じますので、さよう御了承願います。     —————————————

森下國雄自由民主党

○森下委員長 質疑の通告がありますので、順次これを許します。池田清志君。

池田清志自由民主党

○池田(清)委員 道路整備緊急措置法の一部改正が成立をし、近く公布施行されますことを喜びとするものであります。すると、同法に基づきまして、建設大臣は六兆六千億をもって、昭和四十二年から同四十六年に至る道路整備五カ年計画を閣議決定しなければならないのでありますが、その決定はいつごろのお見通しでございましょうか。

西村英一自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○西村国務大臣 おおむね九月上旬であると思います。

池田清志自由民主党

○池田(清)委員 右の計画のうち、いわゆる縦貫五道、北海道縦貫自動車道、東北縦貫自動車道、東海自動車道、中国縦貫自動車道、九州縦貫自動車道、この五道につきまして、スマートなお尋ねをいたしたいと思います。  縦貫自動車道の特性といたしましては、国土開発幹線自動車道建設法の第一条が明示しておるところでありまして、詳しくお尋ねはいたしませんが、国土の総合開発、地方開発、それによりまして住民が自動車によって目的地に最短時間で人や物を運んでその目的を達しよう、こういう趣旨であるわけです。でありますから、稚内から鹿児島に至りまするこの縦貫五道一貫が完成せられまして、中央と離れること遠い北部の方々、あるいは南の方々がこの道路を利用いたしまして、いわゆる地方開発とあわせて地域格差の是正、こういうことに資しようというのでありますから、この道路の建設につきましては、国民ことに関係国民の方々は最も熱望をいたしておるところであります。政府におきましても、これに重点を置いて施策を進めておられることは御理解を申し上げておるのでありますが、今後におきましてもなお一そうの努力のほどをここにお願いを申し上げておきます。  なお、その性格、目的は、先ほど申し上げました建設法第一条が明示しておりますから詳しく申し上げませんが、それに加えて、私は、この縦貫自動車道は最短性、つまり近距離のみを走って建設をするへこういう性格も加えて考えておるものです。九州縦貫自動車道につきまして、前には福岡市から日田市付近、熊本市付近、こういうふうに法律ができておりましたものを、国会で改正をいたしまして日田市付近を除いたということは、これつまり縦貫自動車の性格のあらわれでありまして、いわゆる最短性を実行したというふうに考えるわけです。このことは今後におきます縦貫自動車道の予定地、用地の買収等にも関係のあることでありますから、この最短性につきまして政府のお考えはどうであるかを確かめておきたいと思います。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○蓑輪政府委員 いま御質問のありました国土幹線自動車道、これはこの法律にありますように、国土を開発するというのが一番大きな目的ではないかと思います。それには、先ほど先生のおっしゃいましたような時間的な地域差を非常に少なくするということにこの国土幹線自動車道は非常に役に立つと思いますので、そういう意味ではなるべく最短の距離をとるということが必要だと思います。しかし御承知のように日本は非常に山が多うございまして、もう一方の考え方は、あまり工費をかけて高い料金では、これもなかなか利用する者もいないし、その辺を勘案いたしまして、多少中心の山を迂回して、なるべく利用の効果が多いようにするということも考え合わせなければいけませんので、そういうことも一緒に考えまして、最適なルート、なるべく早くかつ安くできるようなルートを検討しておる次第であります。

池田清志自由民主党

○池田(清)委員 六兆六千億の道路五カ年計画の中におきまして、いわゆる縦貫五道については幾らの割り当てをしておりますか。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○蓑輪政府委員 六兆六千億の内訳でございますが、まだはっきりした数字が固まっておりません。ただ六兆六千億の中には、有料道路といたしまして一兆八千億を計上してございます。この一兆八千億の中身が道路公団でやります幹線自動車道と一般有料道路事業及び阪神高速及び首都高速、大別するとこの四つに分かれようかと思います。このうち大体いまの大ざっぱな見当といたしますと、一兆九千億の中の一兆円前後は高速自動車道に入るのではないかというふうに考えております。まだこまかい数字についてははっきりきめておりません。

池田清志自由民主党

○池田(清)委員 右の縦貫五道に対する割り当てによりまして、縦貫自動車道の完成に至るまでの総延長並びに総事業費に対します比率等はどういうことに相なりましょうか。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○蓑輪政府委員 これも非常にこまかい数字はまだ検討中でございませんが、縦貫五道、このうち現在供用を開始しております中央道の吹田から小牧、これを除きますと、これから建設する五道の分として二千三百キロくらいでございます。これにつきましていまの建設費は、大ざっぱに言いますと、非常に交通量の少ないところはとりあえず二車線で段階的な建設を考えていくことにいたしましても、大体一兆六千億くらいかかるのではないかというように考えております。このうち五カ年に幾ら見るかがこれからわれわれ検討しなければならない問題でございますが、現在いろいろの高速道路が始めまして何年くらいに完成できるか。一つの例を東名高速にとってみますと、東名高速は三十七年から開始いたしまして、大体四十三年に供用開始の予定でございます。満七年かかっております。このうち費用の各年度別の配分になりますと、これはいろいろ各自動車道路の立地条件によりまして、非常に用地の買収その他の条件が違うと思いますが、大体後年度、終わりの三年くらいに六〇%くらいの金が入るのではないかと考えております。この辺を参考にいたしまして、五道についての四十六年までの建設費をきめていきたいというふうに考えております。

池田清志自由民主党

○池田(清)委員 縦貫五道を有料道路として日本道路公団に委託するという根本の理由を簡単にお示し願いたい。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○蓑輪政府委員 これはもともと道路というのは、無料であるのがたてまえだと私は思います。ただ現在、諸外国と違いまして、日本の道路は非常に立ちおくれております。元の一級国道がようやく四十四年くらいに完成というような状況でございますが、元の二級国道になりますと、四十六、七年くらいまでかかるというようなことでございます。非常にそういう道路の、いわゆる一次改築というものがおくれておる状況でございます。これに対しましても道路に相当大きな投資をしなければならない。いわゆる幹線自動車道路、こういう高速で相当便益のあるような道路については、いまの財政の事情からいえば、有料道路としてやらなければとてもできないのではないかという考えでございます。ただこれは将来、何らかの機会に財政さえ許せば、なるべく料金を下げるなり、無料に持っていくというのが道路のあるべき姿ではないかと思います。

池田清志自由民主党

○池田(清)委員 日本道路公団は、従来比較的短い路線につきまして建設をし、いわゆる料金も、独立採算制で運営してきておりますが、縦貫五道のように長距離にわたりますところの建設につきまして、日本道路公団として建設及びその運営の能力というものは、現在のところどういうふうに見通されましょうか。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○蓑輪政府委員 五道二千三百キロをやりますことは、非常に大事業でございます。これに対しましては、現在のところ、道路公団がこれに当たっていただくというように考えておりますが、道路公団といたしまして人員の制限もございますし、能力にもやはり限度がございます。そういう意味で用地の買収その他につきましては、なるべく関係の府県の協力をお願いしている次第でございます。しかし、道路公団が施工するための人員を増強する、またそういうような機構を増強する、こういうようなこともあわせて考えていくつもりでございますが、関係府県の協力によって円満に遂行していきたいと思います。

池田清志自由民主党

○池田(清)委員 ここで私は国際的な資料を拝聴したいのであります。  各国の高速道路年間建設速度はどうかということ。各国の高速道路の建設単価はどうなっておるかということを簡単にお示しを願います。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○蓑輪政府委員 各国の高速道路は年間どの程度やっておるか、いまちょっと資料はございませんのではっきりしたことは申し上げられませんが、傾向は、アメリカ合衆国はもちろんのこと、西欧、西ドイツ、イギリス、フランス、イタリアでは、かなり高速道路の建設が計画されておるように聞いております。また単価につきましては、いろいろ調査した資料をいま持っておりませんが、一番高いところが、やはり西ドイツではないかと思います。この辺が大体四億か五億かかっておると思います。イタリアの有名な太陽道路になりますと三億くらいということであります。これはその国その国の地形によりまして、高速道路の中につくります構造物が多いか少ないかということが非常に大きなウエートを占めております。なお、都心になりますと、アメリカのロサンゼルスその他で非常に膨大な金がかかっておるように聞いておりますが、ちょっとはっきりした資料を持っておりません。

池田清志自由民主党

○池田(清)委員 いまの御答弁にもありましたように、道路の問題を国際的に比較してみた場合、わが国は相当おくれておるという感じがいたしまするので、先ほど来申し上げておりまするように、この縦貫五道をはじめといたしまするその他の幹線道路、いわゆる道路というものに大いに力を入れていただきたいと思います。  ところで現在の状態といたしましては、私どもとしては縦貫自動車道を早く延ばしてもらいたい、こういう主張をするわけであります。そういたしますと、いままで有料道路についてありましたように、道路を積み上げ式と申しましょうか、平地よりも少し高くして、そうしてそれにりっぱな道路ができる、こういうやり方をやっておられるように見受けます。そういたしますと、道路用地もよけいかかることだし、工事自体もよけいかかるのでありまして、費用もよけいかかる。だから道路の伸び方がそれだけおそくなるということが言われまするので、この積み上げ方式もよろしいと思いますが、それに加えて、平地は平地でどんどん路線を延ばしていく、こういうやり方も取り入れていただきたいと思いますが、この辺はどうでしょうか。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○蓑輪政府委員 私ども日本の高速道路の単価を軽減するためにいろいろ努力しておるのでございますが、平地で例をとってみますと、やはり農耕地が非常に多いという関係で、道路周辺の都市とあまり高さが変わらないような——これは建設費が安くなるのでございますが、そういうことになると、やはりその道路を横断するような農業関係の人もおりますことで、なかなかそういうわけにもいかないと思います。ある程度の盛り土をいたしまして、その盛り土の中に農業用の通路を通すなり、そういう形をやっていかないと、なかなか地元の納得も得られないというふうに考えております。ただ、いろいろそういう点では土地改良とか、そういう区画整理と一緒にこの事業を行なっていけば、土地の取得、それに伴う農業関係の従事者の迷惑も非常に少なくなるのではないかというふうに考えておりますので、そういう点で建設費のなるべく合理化をはかっていきたいというふうに考えております。

池田清志自由民主党

○池田(清)委員 先ほども御指摘いたしましたように、道路公団の道路有料制は、いわゆる独立採算的に路線別であります。ところが、縦貫五道のごとく稚内から鹿児島に至る長距離の有料道路、こういうことになりますと、おのずから料金制度を改めなくてはならぬ、こういうことが起きてくるわけであります。私ども遠距離にありまする者から申しますと、その有料道路の料金制において、遠距離は逓減せよ、こういうことと、輸送荷物別に料金を区別するというようなことが料金制度の中に織り込まれるべきである、こう主張する者でありますが、そういうことについての御検討がありましたら、お示しをいただきましょう。

西村英一自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○西村国務大臣 有料道路の料金制ですが、ただいま長距離としては例の名神をちょっとやっておるわけです。したがいまして、これがいま言いましたように、五道が相当供用になるというような時期までには、一体いまの料金制度でいいか悪いか再検討しなければならぬ。いま御承知のように、線路別に建設費をもとにして償還期間をきめて、そうして、それでもってちゃんと払っておるわけですが、これをどういうふうにするか、検討をしてみたい。その検討の方法につきましてただいま考えているところでございまするから、いまこれをプール制にするとかあるいは遠距離逓減制にするとかいうようなことはまだ断言できませんが、いずれにいたしましても、せっかく重要な路線をつくったのだから、その利用者の利用率を考えましてやりたい、かように思っております。

池田清志自由民主党

○池田(清)委員 縦貫五道に対する四十二年度の建設費及び調査費の割り当てを明らかにされたいと思います。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○蓑輪政府委員 四十二年度の縦貫五道に対しましては、大体このほかにその他のわずかな区間、縦貫五道以外の区間も入るかとも思いますが、四十二年度は、昨年の四十一年度の繰り越しの八十億、四十二年度の百億、合わせて百八十億、そのほかに債務負担行為として百億ございまして、それを全部合計いたしまして二百八十億の大部分をこの五道につぎ込む考えでございます。現在のところ五道のどこに幾ら出るかということは、用地買収の進みぐあいによってきめていきたいというふうに考えておりますので、いまのところきめておりません。またその他については、きょうちょっと調査費の内容を持ってきておりませんが、五道につきましては、なるべく基本計画、整備計画がほぼ終わるような金を見込んでございます。ただその中で非常に問題になります個所が各道一、二カ所ございます。これはおもに山の中のルートでございまして、どっちを通すのが一番いいかというような検討を要するところが二、三カ所ございますが、それを除きましては、大体四十二年度では基本計画は全部出せるまで、整備計画は相当区間出せるような調査を終わる考えでございます。

池田清志自由民主党

○池田(清)委員 縦貫五道のうち、九州縦貫自動車道につきまして少しくお尋ねしたいと思います。  九州縦貫自動車道は、南北両方から建設をする、こういうしかけになっておったことは、もう御説明を求めるまでもないのでありますが、瀬戸山建設大臣の時代に、はしなくも霧島山の東回りか西回りかという議論が起こりました結果といたしまして、南のほうから着工がされていないという現状でございます。この瀬戸山大臣の議論は、先ほど来お尋ねをいたしお答えのありましたところの縦貫自動車道の最短性ということからいたしますと、大臣の言い分が無理であったのではないかと考えるものでありますが、その結果と申しましょうか、鹿児島線、宮崎線と両方に分けて建設をするということになりまして、解決を見たことは、鹿児島、宮崎のために喜ばしく思います。ところが南のほうからは手がついていないのでありますから、南北同時に手をつけるということであったこのことに顧みまして、南のほうからの着工も急いでやるようにしてもらいたいと思います。南の部分の鹿児島線、宮崎線、この問題についての御当局の御計画はいかがでこざいましょうか。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○蓑輪政府委員 ただいま先生のおっしゃられましたように、幹線自動車道、ことに九州縦貫自動車道、これを北側だけやっていくという考えでは、なかなか全線を開通するのが容易ではないと思います。やはり用地を早く買収できるところがら着工すべきだと思います。御承知のように、現在のところ九州縦貫自動車道は、全線鹿児島まで三百二十キロございますが、そのうち福岡と熊本間の百キロが整備計画が立っておる次第でございます。できるだけ早いうちに残りの整備計画を出すようにいたしまして、全線の工事の着工をはかっていきたいというふうに考えております。

池田清志自由民主党

○池田(清)委員 できるだけ早く南のほうも手をつける、こういう御答弁でありますが、そのできるだけ早くというのは、いつごろのお見通しになりますか。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○蓑輪政府委員 詳しく言いますと、鹿児島線につきましては、ほぼルートはきまっております。宮崎線については、都城周辺で多少まだ問題があるように聞いております。この辺は早く地元の了解をとりまして、ことしの幹線自動車道建設審議会に全部基本計画を出したいというふうに考えております。整備計画につきましては、これはいろいろインターチェンジの問題もございますので、これにつきましても、同時にもし出せるなら、部分的にも少しづつ出していきたいというふうに考えております。

池田清志自由民主党

○池田(清)委員 南のほうの希望といたしましては、できるだけ早くその審議会をパスするようにこの上とも御努力を願いたいと思います。  九州縦貫自動車道の予定線の一部分を一般国道として建設するという御意思等はどうでございましょうか。具体的に申し上げますと、鹿児島−加治木間、これは国道十号線のバイパスに当たるものであり、縦貫自動車道ができれば、それに引き継いでもよろしいというところのものであります。いま一つは、加久藤のトンネル、これも縦貫自動車道の路線内に入ってよろしいものでありますが、一般高速道路といたしまして建設するという御意向等はあるかないか。私どもといたしましては、とにかく早くつくってもらいたい、こういう点からそういうお願いを申し上げているわけです。

蓑輪健二郎建設省道路局長

○蓑輪政府委員 ただいまお話しになりました鹿児島線の加治木−鹿児島間、これは現在の国道も非常に混雑しておりまして、二次改築、三次改築をやらなければならぬ状態になっておると思います。こういうところにつきましては、公共でやるということももちろん考えられぬことはないのでございますが、できるだけ早くこういうところのバイパス的に使われる幹線自動車道の一部というのは建設を急ぎたいというふうに考えております。  また片一方の加久藤峠でございますが、これは御承知のように現在国道になっております。国道も通る、幹線自動車道も通るということになりますと、いまこの数年間の交通の事情からいいますと、ああいう山の中でございますし、一般の一次改築よりもかなり程度のいい国道をつくっておけば、ある程度は間に合うのではないかということで、これにつきましては、まず公共で加久藤峠を開さくして、あそこの交通を緩和していくということ、さらに将来交通量がふえましたら、そのほかに九州縦貫自動車道としての別の区間ができるということも考えられるのじゃないかと思います。

池田清志自由民主党

○池田(清)委員 縦貫五道の中で南九州がまだ建設線に入っていないし、五道の中で建設線に入っていないところがほかにも数々あるわけです。私どもといたしましては、その縦貫五道がどの地区も建設線に入って、早く建設を終了してもらいたい、こういうことを強く強く要求、要望いたしまして終わります。

森下國雄自由民主党

○森下委員長 岡本隆一君。

岡本隆一日本社会党

○岡本(隆)委員 東京の外郭環状線の建設の問題についてお伺いいたしたいと思います。  先般来、私のほうの党内の東京都内の議員諸君から、どうも歴代の建設大臣は国会の意見を少し軽視し過ぎているのではないか、少し国会をなめ過ぎているというふうな不服の声が出ております。というのは、この外郭環状線は、昨年も国会でもってずいぶん問題になっております。そこで瀬戸山建設大臣の時分に、その建設についての計画決定については十分検討したい、こういうようなことを国会で意思表示をしておきながら、もうやめるときに、ばっと計画決定をして瀬戸山さんはおやめになった。今度も今国会で、衆議院の予算委員会で帆足君、あるいは参議院の予算委員会では小平芳平君、あるいは建設委員会で春日正一君、そういうふうな人たち、それからまたこの建設委員会でも神近市子さんらの諸君が、この外郭環状線についていろいろ問題点のあるところを指摘しております。それで建設大臣もそれについては、今後再検討したいということも委員会で表明しておられたにかかわらず、この七月十一日の日経新聞に、埼玉県の部分を路線決定をして審議会にかけるというふうなことが報道されております。そういうことになってまいりますと、再検討すると言いながら埼玉県の部分はもう計画決定してしまう、いよいよ外郭環状線というものが固まっていく、いかにももう、ずいぶん東京都内の反対運動もきついし、それからまた国会の中にも相当強い反対勢力があるにもかかわらず、ぐんぐんあしたに一城を抜きタベに一塞を落とすというような形で、きまったことはあと一切耳を傾けない、一路邁進あるのみ、大東亜戦争の軍部当局みたいな進み方というふうに受け取れぬでもないのです。そのことを、それでは少し独断専行ではないかということで、岡本、おまえひとつ委員会でもって、少し大臣に考えてもらうように話したらどうだ、こういうことできょうは私がバッターを持たされたということでございますが、大臣のそういう問題についての基本的なかまえをひとつお伺いしたいと思います。

西村英一自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○西村国務大臣 実は、外環状線のことについては、たびたび委員会でも質問がありましたし、それからまた地元の方々の陳情も受けておるわけです。受けておりますから、それは相当に反対されておる、それも全線じゃないわけなんで、特定の部分について反対の方が相当にいられる、その理由を聞くとやはりもっともだと思うからでございます。やはり検討するということを言わざるを得ないのは、実は、忙しくて検討するいとまがないわけです。これは国会でも済みましたらほんとうに検討したいと思います。私は地理的には、現場をよくのみ込んでおるわけではないわけです。ただ図面の上でいろいろ聞いておるだけで、はなはだ怠慢じゃないか、検討すると言って検討しないじゃないかと言われましたが、検討することが多くて、実はそういういとまがないわけでございます。何と申しますか、その場限りで言っておるわけじゃありません。反対の地区民の方々から相当にたびたび陳情を受けておるわけですから、検討したい、かように思うことは現在でも思っております。検討いたします。いたしますが、なかなか、ちょっと忙しくて、この調子でははかどらぬと思っております。

岡本隆一日本社会党

○岡本(隆)委員 そういたしますと、埼玉県の部分については、まああまり、これからもし声が出なければこれで行く、しかしながら東京都内の分については再検討していく、こういうふうな御意見のように承っておいていいですか。

西村英一自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○西村国務大臣 埼玉県のほうをきめて、それは道路で関連性がありますから、こちらのほうがいじれるかどうかということも検討事項になるわけでございます。それは別のものじゃございませんから、一貫性がありますから、したがいましてやはり全体を含んでございますから、その辺はいまのところ何とも言えないのですが、埼玉県のほうにつきましては、私どもまだ詳しく知りませんが、いままで埼玉県については反対の陳情も受けた覚えはありませんが、あるいは東京都のほうがどうか、局長から答弁さしていただきます。

竹内藤男建設省都市局長

○竹内(藤)政府委員 埼玉県の部分につきましては現在都市計画決定準備中でございまして、すでに決定されております東京都の路線につないで埼玉県側を決定し、さらに全体の外郭環状線のルートを都市計画として早く決定しておくことが必要じゃないか。といいますのは、あの辺はどんどん市街化されておるところでございます。早目に計画決定しておきませんと、あとでまた、そこにうちを建ててから計画決定するというようなことになりますと、御迷惑をかけることになるわけでございますので、われわれといたしましては準備中の段階でございます。

岡本隆一日本社会党

○岡本(隆)委員 埼玉県部分については、この地図を見ますと、環状八号線、あるいはHの十と書いてあるが何線というのですかね、これらのルートでは、だいぶ離れておりますね。問題になっておる東京都の部分になりますと、環状八号線に非常に密着して外郭環状線が走っておるのが、もう少し外へ回せないものかという意見が出ておるわけであります。  それで、北足立郡の大和町から草加市の八幡町までの間は今度都市計画決定される模様でございますが、この大和町の地点が問題に多少なるかもしれませんが、まだこれはそう人口欄密なところでもないようであります。したがって、これから西南に向かって環状八号線に非常に接近している部分について、これを外回りに計画変更していくことも、これはあながち不可能ではない、こういうふうにも思われますので、私どもは、いま大臣の御答弁なり都市局長のお答えも、一応埼玉県については、これからどんどん都市化しつつあるいま、非常に市街化しつつある地域であるから、早くここをきめておきたい、しかしそれとは別に大和町から西南に延びる部分についてはもう一ぺんいろんな人の意見を聞きながらあらためて路線を引くことも可能だ、そういうふうな、必ずしも現在の路線に固定的なものとして結んでいるのではない、このいうふうな理解に立っていいのでしょうか。

西村英一自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○西村国務大臣 いまのところその外郭環状線の一部を都市計画したのですが、前大臣も相当考えて、とにかく外環状線が要るか要らぬか、これは五道が東京都を中心にして走りますから、それを一ぺんどこかで受けとめなければなりませんが、要るんだが、そこで非常にたいへんな反対があったが、そういうふうにきめたというのは、よほどのことだろうと思うのです。しかし、外環状線をつくる以上は、それではそこを変更して他にもう少し被害の少ないようなところが選び得るか選び得ないかというようなことも関係してきますから、この点は私としては、非常に強い反対も皆さまからあることは知っておりますから、もう少し慎重に考えないと、また慎重に検討しないと、いまの段階でこれは変えるのだとか変えないとかということをまだ言い切る段階でないわけであります。したがいまして、今度きめようという埼玉の路線との関係も、やはりこれを含めまして考えなければいかぬと思います。埼玉のほうをきめておいて、その取っつきがございますから、取っつきがずっと結ばれるものですから、そういうようなことを含めまして考えなければならぬ、かように思うわけでございます。

岡本隆一日本社会党

○岡本(隆)委員 この地図を見ますと、大体東京都は西南へどんどん人口が伸びていっておる。東北方面はそう密度が高くない。市街化の模様もひどくない。したがって一応今度決定されるところの埼玉県の部分については、人口の密度という考え方からいけば比較的人口密度のまばらなところを走っておる。ところがこの大和町から西南にかけて、武蔵野へ入ってきた、三鷹へ入ってきたということになると、この計画を立てられた時分よりは思いのほか早く都市化、市街化が進んで過密地帯になってきておる。そうしますと埼玉部分と東京都内の部分とは道路の性格が非常に変わってきていると思うのです。いわばこの埼玉部分については先行投資的な考え方に立ち、東京都内の部分については再開発的な、そうはっきり分かれているわけではありませんが、そういうふうな性格を持ってきているのではないか。そしてそういうふうな観点に立っていきますときには、やはり同じように外郭環状線というものを一貫した思想の上に立って、本来の目的——外から入ってくるところの貨物をそこで受けとめて、人口の稠密な地帯に入れないようにするという考え方、それからまだ開けていないところを開いて、そこへ流通センターのごときものをつくり、荷さばきをやる。せっかくまん中まで持ち込んできた物をもう一ぺん運び戻す、あるいはほかのほうへ同じ貨物が二へんも三べんも東京都内を往復することを避けるために、一応都の入口まで運んでそれぞれのところで荷さばきをやる。こういうふうな意味を持った外環状線であるとするならば、やはり建設の本来の目的に沿った路線というものをきめなければならない。そういう意味において外環状線は、東京都の部分については一応決定されたが、計画から決定までの間にうろうろして日がたっている間にどんどん都市化が進んだために本来の趣旨に沿わなくなってきた。こういうようなことが反対運動の一つの大きな理由になっているのではないか。だから埼玉部分と東京都内の部分との間にその持つところの意義、目的といったものについて一貫性が欠けてくる。片や開発的なもの、片や再開発的なものという点で一貫性が欠けてくるというようなところが今度の反対運動の一つの論拠になっておると思うのでございます。こういうふうになってくると、ある程度本来の目的に沿った方向へ方向転換するということも必要なのではないか。これは一ぺん大臣にも、この国会が終わったらその地域を実地見聞していただいて——十万以上の人たちが署名をしておるというほどの地域ぐるみの反対運動、そしてその沿線の自治体の議会なんかも全部反対決議をしている。それから国会議員も名前を並べられておりまして、反対同盟というような国会議員連盟ができておる。外郭環状線対策国会議員団ですか、そんなふうなものができて与野党の都内の国会議員が全部名前を並べておる。こういうふうな状態であるとするならば、少しそれらの人たちの意見を聞いていただく必要があるのではないか。きまったことだからどうにも変えられぬ、ただ一路邁進あるのみというふうな旧軍的な考え方では困ると思うのですが、いかがでしょう。

西村英一自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○西村国務大臣 やはり相当に考慮した結果、都市計画を決定しておるわけです。その都市計画の委員の方々も、それぞれ東京都の専門屋がやっておるのですからね。しかしその後だいぶん変化が起こったのじゃないかと言われることもわかりますが、これは都にまるで関係のない人じゃないわけです。相当地区的に東京都に詳しい方々が都市計画を決定しておるのですから、多少反対があってもやむを得ぬのじゃないかといって慎重な考慮をしてやったのだろうと思います。したがいまして、きめたときといまとでは一年くらいしかたってないのですから、そんなに当時と変化したようなものではなかろうと思うのです。なお、私としては、まあひとつ再検討したいというふうに思ってはおります。

岡本隆一日本社会党

○岡本(隆)委員 この都市計画の決定をやられるについて、都市計画法第三条で内閣の認可を受けなければならぬということになっておるが、その手続が欠けておるではないかということをこの前この委員会で神近先生が指摘された。ところが都市局長は、いやそんなものは要らぬ。これは許可認可等臨時措置法というものでやったのだから、そんなものは要らぬ。こういうふうなことですらりとかわされている。ところがその臨時措置法を見ますと、これは戦時中の立法です。そして大東亜戦争に際し、行政簡素化のため必要あるときは、勅令の定むるところにより許可、認可の手続を省くことができるということが書いてある。そうしたらこの事業は、大東亜戦争に際して行政簡素化の必要のためにやったということになるのですね。大東亜戦争のときにできた法律をそのまま持ってきている。こんなものは死んだ法律ですよ。それを持ってきて行政簡素化が必要であるからやるということなら、こんなものでも当然改正しなければいかぬ。改正してないということは、そんなものは使わぬということですよ。そんな戦時中の軍の倉庫に入っておるような古い法律を持ってきて、新しい近代的な都市形成の道具に使うというべらぼうなことがありますか。大臣、これを見てください。そういういいかげんなことで委員会における質疑ですっぽりと肩すかしを食わすなんて、そんなばかなことはないですよ。

西村英一自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○西村国務大臣 これは私初めてなものですから、局長から答えさせます。

竹内藤男建設省都市局長

○竹内(藤)政府委員 ただいま先生の御指摘になりました許可認可等臨時措置法で勅令によって特例がきめられる。その勅令によりまして内閣の認可が要らないのだと思います。それは現在有効であるというふうにわれわれは解釈しております。それで、今回お出しいたしております新しい都市計画法ではそれをやめまして、建設大臣が認可をするというふうにいたしております。新しい立法で解決される。  もう一つ実態的な問題といたしましては、内閣の認可を当初やっておりました。これは六大都市だけでございます。それも結局非常に形式的な審査にならざるを得なかった。その後千三百も都市がふえております。実際に戦時特例になる前は、ほんとうに判こをただ押すだけの仕事というような形になっていたという実態があったわけです。   〔発言する者あり〕

森下國雄自由民主党

○森下委員長 ちょっと御注意いたします。ただいまの質疑応答がどうも不明瞭に聞こえますので、御静粛に願います。

岡本隆一日本社会党

○岡本(隆)委員 それは戦後この都市計画の事業がふえて、一々閣議決定をしておるのがたいへんだから簡素化して、建設大臣でさっといきたいということなら、やはりそういう意味の法律を先に変えておかぬといかぬですよ。法律の改正というのは簡単に、簡単でもないですが、国会の承認を得ればできるのですから。しかしながらその手続を経ないでそしてその法律の冒頭に、大東亜戦争の目的を達成するためにこういう措置をとることができるという文章がある。それをぴしゃりと今日の都市計画の決定をやるときに、いや、こういう法律があるからこれで内閣の承認は要らぬのだという。これは間違っていますよ。いやこれはそういう手続においては欠けるところがございましたと、そういうときにはあっさりシャッポを脱がれたほうが私は賢かったと思うのです。それからまた、いや得ようと思っておる段階でございますということで、その間なしに手続を得られてもいいんですね。   〔発言する者あり〕

森下國雄自由民主党

○森下委員長 御静粛に願います。

岡本隆一日本社会党

○岡本(隆)委員 大東亜戦争の遂行のために必要な場合にはやってよろしいということでしょう。大東亜戦争をやっていないのですよ。いまでも戦時中だと言われるのですか。だから、そういうふうな大東亜戦争の場合の戦争目的のためにやってよろしいというようなものを、現在の都市計画をやるときにそのままやって、手続を簡素化しておる。しかもそれが指摘されたら、いや法律があるからそれでいいんだ、おっしゃるところの法律はそういう法律じゃないですか。そんなものはあなた、そんな法律というものは死んだ法律ですよ。現実に死んでおるのですよ。大東亜戦争をやるために、目的完遂のためにこうしてよろしいということだから、大東亜戦争そのものがないなら、その法律は死んでいるのですよ。死んだ法律を持ってきて、いや法律上の手続は済ましてございます、合法的でございます、それは合法的じゃないですよ。それをまだ合法的と言われますか。

竹内藤男建設省都市局長

○竹内(藤)政府委員 われわれといたしましては、合法的だという解釈でこれを運用しておるわけであります。ただ詳しいその裏づけにつきましては、またあとで資料でもって御説明いたしたいと思います。現在合法的だということで内閣の認可を得ないですべての都市計画決定を大臣限りできめております。

岡本隆一日本社会党

○岡本(隆)委員 それはあなたそういう頭で今度の新しい都市計画法がつくられたのだとすると、ぼくらはもう一ぺんめがねをかけ直して、少し色めがねをかけてあれをこれからしっかり読まなければいかぬということになってくると思うのです。これはいままで慣例としてそういうことでございましたから、ひとつお許しを願いますとでも言われるのなら、まあ私はすなおに引き下がれると思うのですよ。しかしそんなものをいまあれはあくまでも合法的であると思っておりますというふうなことを言われるとするなら、それじゃ大臣にお伺いいたしますが、局長はああいうことを言われます。しかしながらその臨時措置法の文章によれば、大東亜戦争遂行の目的のため以外のことには手続は省略できないでしょう。その文章をすなおに読んでください。しかもいまもう戦争は終わっているのです。だからその文章を適用して、内閣の承認、認可を得るという手続を省略することはできないはずです。その文章を読めば、内閣の承認を経ずにその手続省略ができるようになっておりませんよ、その法律そのものが。だからその臨時措置法にも違反ですよ。

西村英一自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○西村国務大臣 まあ純法律上の問題と、いま常識論との問題があろうと思います。ただこの前の都市計画法も、これは大正八年に、相当古い法律ですが、内閣の承認を受ける、こうなっておるやつを、大東亜戦争中に特例を開き、これは昭和十八年の勅令ですが、戦後、臨時特例として生きているわけでしょう。しかし岡本さんが言われるのは、その冒頭に大東亜戦争のためにこうこうやれという、許認可をやらぬでもいいというようなことがあるということは、これは常識論からいってどうだ、こういうお尋ねでございます。それは十分私も理由はわかります。しかしまた法律論は法律論で、これはやはり役人としてはあるものだと解釈しておったのでしょう。その慣例を重んじて、建設大臣が内閣の承認を受けなければならぬのが、慣例としてこの法律に基づいてずっといままでとっていないのだ、こういう前後関係がいいか悪いかということは、これはいま大東亜戦争は現実にないわけです。それだから、それはあまりよくないのじゃないか、改めるべきじゃないか、こういうことは私も十分了解はできるわけでございます。

岡本隆一日本社会党

○岡本(隆)委員 いま大臣があっさりともいえないと思うのですが、しぶしぶ、少し間違っておるとお認めになりましたから、きょうは最終日でもございますので、あまりいつまでもこういうことにこだわっておるのもいいことじゃございませんが、そういう意味で私はもっとこういうことはけじめをつけるべきだと思うのです。しかし私としてはこういうことでいつまでも議論したくございませんので、この程度にいたしておきますが、ただ少なくとも、いままで慣例として建設大臣で済ましてきたことだから、今度もそうしたのだ。しかし法律的には、手続上は少し欠くるところがあったというふうにすなおに局長からもお答え願いたかったと思います。  それから同時にまた、今度法律が改正されるのですから、それはもう成立する、せないは別として、そういう方向に進むものですから、この程度にいたしておきますが、ただやはりこの外郭環状線についての進め方が、やはりいま局長が強弁されたように、いやこれは合法的です、ちっとも間違いこざいませんというふうな、そういうふうな、まるで金縛りにしたような非常にかたい姿勢ですが、私は、やはりあなた方の外環状線処理に対する態度にそういう点があるのではないか。もう少し柔軟な——大上段にかぶってしまわぬと、大上段にかぶってかんかんにならぬと、まあ正眼のかまえでやんわり相手のなにを見ながら、右に左にじょうずに受けつつ、その問題処理に当たっていくという柔軟な態度が私は必要だと思うのです。またそういう意味で、みんなよく聞きましょう、そうしてよく話し合って、譲れるところは譲り、譲れざるところはある程度押しもしなければしょうがない、そういう形で今後の問題の処理に当たっていただくことを私は切望いたしまして、地元の神近先生がきょうは少し引き続いてお尋ねしたいと言われますから、私の質問はこの程度にいたしておきます。   〔発言する者あり〕

森下國雄自由民主党

○森下委員長 神近市子君。

神近市子日本社会党

○神近委員 どうもたいへんおにぎやかな委員会で、御返事をなさる方々がちょっとお声が小さかったので、私がいろいろ聞き落としがあったかもしれません。  今度のこの問題は、私も地元の関係で前にこの委員会で御質問したことがあったのですけれど、いま埼玉県でこの道路の決定をするというようなことは、こちらがまだ決定していないことだから、これをちょっと待ってもらうというような方法をとる手段がないのでしょうか。それをひとつお尋ねします。

森下國雄自由民主党

○森下委員長 御答弁する前に、ただいま速記のほうから申し出がありまして、非常に聞き取りにくいので困っておるそうでございます。皆さん、どうぞ御静粛に願います。

竹内藤男建設省都市局長

○竹内(藤)政府委員 埼玉県の部分につきましては、まだわれわれのほうに書類が来ておりませんし、埼玉県のほうでいま準備中のものでございますので、これから計画決定をするわけでございます。その間われわれといたしましては、先ほど大臣の御答弁にもこざいましたように、十分に検討いたしたい、こういうふうに考えております。

神近市子日本社会党

○神近委員 これは西日本新聞に出ていたはずであります。それはごらんになっていなかったのですね。いまからやろうとお考えになっているといえば、それをごらんにならなかったということですか。

竹内藤男建設省都市局長

○竹内(藤)政府委員 通常、都市計画をやります場合には、地元の市町村なり県なりで原案をつくりまして、それを建設省のほうに持ってまいります。そしてそれを建設省のほうで審査をいたしまして、その諮問案をつくりまして県の地方審議会にかける。その結果答申があったものを建設大臣が決定する、実際上の手続はそういうふうにやっているわけでございます。したがいまして、先般新聞に出たというのは、県のほうの準備がだいぶ固まってきて、県のほうの意向として都市計画審議会にかけたいというようなことが新聞に出たのだと思います。

神近市子日本社会党

○神近委員 これは十万七千というような大きな反対がある。前の橋本大臣のときにこれは考え直さなければならないという御答弁があっています。それから現大臣でも、三十七名の衆参党派を越えての陳情あるいは御質問、要請があったはずでございますけれども、それはいつも再考するというような、考えてみなければならないという御答弁があっているようですけれど、それは信用していいものでしょうか。ちょっと大臣に伺いたいと思います。

西村英一自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○西村国務大臣 それは信用してくれないと困るのです。再検討するわけです。ところが御承知のように、これは都市計画に出たのは去年の七月の末です。それはいろいろ瀬戸山大臣もやはりその反対は知っておったと思うのです、実際問題は。しかし東京都の相当に詳しい人がやむを得ぬということで都市計画決定をしたのですね。しかし反対はやはりあったというので、橋本大臣も検討すると言わざるを得なかったのでしょう。案外反対が多いのですよ。しかし一方前にきめた人が全然反対を知らなかったわけじゃありませんから、それでなおかつその都市計画決定をしているのですから、単にいろいろ考えたけれどもいいルートがない、やむを得ぬというような、相当に決心をしてやったかもしれないのですけれども、私どもとしてはまだ事情がわからぬから、しかも案外反対も大ぜいの人が与野党の方々おのおのくる、それでもう一ぺん検討してみよう。検討してみた結果がどうなるかということはいま私は明言はできないわけであります。しかしながらあくまで全体をにらんでみよう、考えてみよう、こういうことは間違いないわけでございます。

神近市子日本社会党

○神近委員 御事情はよくわかります。それでその一つの材料として頭に入れておいていただかなければならないことは、この審議会は都に長くいた人たちあるいは学者も入っておりますけれど、ともかく五十対五十三、たった三票の差で決定しておるのです。その審議は地元には一切秘密で、五回行なわれました。そして三回ぐらいは、地元の人たちが新聞で読んでびっくりして押し寄せて傍聴を許していますけれど、あと二回はホテルに持っていったりあるいは入りにくいようなところに持っていって、そして五十対五十三のたった三票の差できまっている。それも東京都の官僚の上がりの人たちがわりに多かったというようなこと、そういうような事情を勘案していただきたい。  それからもう一つ、瀬戸山さんのときに私どもも陳情いたしまして、そして会ってもくださるし、いろいろ聞いていただきましたけれど、決定派のほうの圧力というか要請というか、そういうものが強かったということが想像されます。そして一つおかしなことは、審議会が行なわれましたのは三月だったと思います。それよりも二カ月前の一月にこの外郭環状線道路のパンフレットが出ておるのです。これは山田局長の名前で外郭環状線はこういうふうにつくるというのが一月に出ているのです。それに二十四社ぐらいの道路をつくる会社の広告が出ておるのです。それは現物がありますよ。まだ審議会にもかけない、それをその責任者の山田局長がパンフットでこれをこういうようにつくるのだ、それに業者の二十四社ぐらいの広告をとったということは一体どういうことなのか。それがこの道路の問題について私どもの納得できないことで、私どもがこの決定に対していまひっかかっているところの一つの大きな疑惑というものでございます。これは大臣、正当であるかどうか、審議会にかける前にこういうものをつくるというような発表をされたということはどういうことを意味するのか。私、業者の広告が出ているということは広告料をもらったということに通ずると思うのですけれど、それは大臣なりあるいは都市局長はどういうふうにお考えになるか、それは御存じでしたか、第一。

竹内藤男建設省都市局長

○竹内(藤)政府委員 審議会は実は五月でございます。一月に東京都の山田首都整備局長がそういう何か外郭環状線についての資料を出しておるということは私はいま初めて聞くわけでございます。ただしかし、外郭環状線というものは四、五年前から東京都の道路に関係いたします建設省の地方建設局とかあるいは首都圏整備委員会とかあるいは東京都というようなところの専門家が集まりまして、調査費をもちまして検討はしていたわけでございます。したがいまして、そういう外郭環状線というものについてのいろいろな議論というものは、雑誌その他には当時から出ていたわけでございます。しかし山田局長が出したという一月の資料のことは私は存じておりません。

神近市子日本社会党

○神近委員 そうだろうと思うのです。これは非常に限定された数でありまして、もし実物を出せとおっしゃるなら出すことができます。だけれどそれに道路建設の関係の会社が二十四社も広告を出したということに私どもは変な感じが出るのです。ただで宣伝してあげるわけないでしょう。その雑誌をつくる、パンフレットをつくる金がほしかったのか、それともそれ以上のものがほしかったのか、このごろのいろいろの状態を考えると、単純にそれだけではないのじゃないかということを考えられるのです。私はそのことを強く考慮に入れていただきたい。もし大臣がそれをぜひ見たいとおっしゃれば他日お目にかけることができます。これが一つ。  それからいま東京都では都市保存法、緑地保存法、あれは五十キロ以内の都市の緑林を残す、こういうような案だったと思うのですけれど、そうですか。

竹内藤男建設省都市局長

○竹内(藤)政府委員 おっしゃっておられるのは、首都圏の近郊緑地のことだと思います。近郊緑地保全法では、首都圏の地域の中で樹林地を中心といたしましてそれを保存したいということで、一般地区あるいは特別地区というようなものを定めるようになっております。現に東京都の一部につきましても一般地区がきめられているわけでございます。

神近市子日本社会党

○神近委員 この保存法にはかかっておりませんけれど、今度の道路ができまして破壊される公園地が相当あるのです。たとえば石神井公園の三宝寺池、それからそのほかにもまだたくさんあります。その例を石神井公園に申し上げますと、これは太田道灌の攻撃によってつぶれた城あとでございます。そしてそこには水草あるいはこん虫、鳥、木その他の指定された天然記念物が三、四種あるということも御存じですか。そしてそれが今度の計画が行なわれればほとんど死滅するというようなところにきている、これは御存じですか。

竹内藤男建設省都市局長

○竹内(藤)政府委員 石神井公園につきましては、あそこは今度の路線にかかりません。しかし石神井公園のそばを高速道路が通ることになるわけです。それにつきまして、前の国会で神近先生の御質問もございましたので、私どもいろいろ調べました結果、あそこに鳥が来ている、そういう鳥がいなくなってしまうのじゃないかというようなことが地元で不安に思っておられるということを聞きました。私どももいろいろ調べましたけれども、樹林地が残っておって水が残っている限り、道路ができたことによって鳥がいなくなるということはないのじゃないか、これは実際つくってみなければわからないことでございますが、私どもは各種の専門家の意見を聞きました結果、こういうような考え方を持っているわけでございます。

神近市子日本社会党

○神近委員 それはあなたのほうの専門家でしょう。ところが反対派の専門家は、あのすぐそばに生物学者がいらっしゃってちゃんとリストがどこかに出ているはずです。それは公園から何キロか離れているということは事実ですけれど、その影響は鳥あるいは木あるいは水草、それから水が出なくなるという危険もある、こういうことが私どもの知り合いの学者のリストでは出ているわけなんです。それを、いままでは住宅地だあるいは学園都市だというようなことをさんざん宣伝して、そして学校やそのほかの施設が練馬、杉並——いま練馬だけで二十一校、五校はあの道で学校の敷地が取られる。二十一校これの影響を受けるというようなこと、前にはあそこに行け、あそこに行けと言っておいて、そして今度それをつぶしてしまう。公害はこれからいろいろ方法を講じてやるというようなことをお考えになる、おっしゃるだろうと思うのです。だけれど現在は五校は敷地を取られる、それからまたほかは二メートルとかあるいは五メートルとか、そういうものを数えると二十一校、これにさわるということなんです。子供たちが耳が聞こえなくなったりぜんそくが起こったりしてもやむを得ないじゃないかというようなことでこれをお考えになるということは、私はほんとうのよい行政ではないと思うのです。ぜひこれは大臣、いま衆参両院でたびたびお願いしているように、この案をもう少し未開発の三多摩の、これからもっと東京都が伸びるとすればその方角しかないのですから、これを三多摩のもう少し周辺に持ち出すというような案につくり直していただきたい。  さっき申し上げたように、五月に審議会にかけるものを、一月にこういう道路をつくるんだというようなパンフレットをつくって、それに道路業者の広告を二十四社も出す。私はこれを意地悪く考えればいろいろなことが考えられるのですが、そこまでは私は悪く考えたくないと思うのですけれど、ともかくもこのことは私どもには脅威でした。そして山田道路局長がこの審議会の委員に自分の意向の人をたくさん連れ出す。そして住民の陳情や傍聴を避けてこの審議を終了した。そういうところに私どものいろいろの疑いが生まれてくるわけです。いろいろ悪く考えれば、そういうことを瀬戸山さん知っていらしたかなということを考えざるを得ない。こういうような私どものいまの状態であります。大臣に三十七名の衆参両院の超党派の人たちがたびたび御質問しているはずでございますけれど、その御感想というかあるいはまだなかなか考えが及ばないとおっしゃったようですけれど、ただいまどういうような心境においでになるか。  これは道路そのもののつくり方にも非常に疑惑があるのです。あれは百キロの道路ですけれど、その道幅が二車でございまして、まん中の中間が足りない。それからへりの幅が足りない。非常に危険の多い京浜第三が三車道であります。あれは八十キロが制限。ところが、この外郭環状線は、百キロであります。そして二車道路であります。その点施設が非常に危険だというので、住民の反対あるいは危険というようなもの、それと、これの使用価値がいま疑問になって、専門家の調べでは、八環が完成すれば中央道路もあるいは東名道路も八環に入るだろうということで、この外郭環状線の使用価値は非常に低いのじゃないか。有料道路としてこれを回収するのに非常に長くかかるんじゃないかということが考えられているんです。そういうようなことを勘案すれば、どうしてもこれは案をつくり直すことが必要ではないか。そして、もう少し外郭、未開発の三多摩地区に持っていくことが必要でないかということが、いま学者の間で——もし必要なら、参考人は幾らでもお出しすることができますから、そのおつもりでひとつ御勘案を願いたいと思います。

西村英一自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○西村国務大臣 悪く考えないように願いたいのです。問題の所在は、その外郭環状線が要ることは、どんな反対陳情者も言っている。外郭環状線は要るんだ。そうすれば、また私たちも外郭環状線はつくらなければならぬと思っています。その場合に、目的を達するためには、被害を受ける人は最小限度にとどめる、こういう行き方でいくより方法がないのであります。相当に前の都市計画でも考えたと思うのだが、さらにこの際考えることがあれば、被害を最小限度にとどめて目的を達するというふうに、ひとつ再検討してみたい、かようなことでございますから、整備局長がどうしたこうしたというようなことはいまは問題でなしに、被害の少ないように十分やってみたい、かように思う次第でございます。

神近市子日本社会党

○神近委員 最後にもう一問。  その御返事でありがたいと思うのですけれども、何度も繰り返しますように、この道路はつくるなというんじゃないんです。第一案というものがあるはずです。それで、この間問題になってとうとうおやめになった練馬の区長さん。そこの手元に第一案があるということで、私はそれを見せてもらおうと思っているうちに、不信任案であの方がやめなくてはならなくなったものですから、私は機会を失った。お願いに行こうと思っているうちに、そういうごたごたが起こったものですから。第一案はあそこに一枚あるはずです。それでは、もっとずっと外郭を通っていた。それがどういうわけで現在の案になったのかということを私は究明したかったのです。その機会がなくて、第一案を見ることができなかったのですけれども、ともかく十万、十一万に近い土地の住民が結束して反対しているということは、小さなことではないと思うのですよ。二万か三万でやるというようなことでなくて、この全部、武蔵野市、杉並、練馬、そういうところまでみんなが結束して反対しているということは、これはよほどの事情があるということを御勘案いただいて——決してこれをつくるなというのではないですよ。局長さん、反対というようなことではない。ただ東京都がもっとあの方向に伸びるということをお考えになって、もう少し向こうのほうに持っていって——向こうで希望しているところがあるんですよ。土地の繁栄ということで希望している人さえあるところ、これをもう少しはずして外郭をもっと外郭に持っていっていただきたい。これが私ども全部の東京都選出の者のお願いでございます。  私はこのお願いをもって私の御質問を終わります。

森下國雄自由民主党

○森下委員長 井上普方君。

井上普方日本社会党

○井上(普)委員 私、一般質問で申さなければいかぬことがたくさんあるのでございますが、とりあえず先般早明浦ダムのことにつきまして御質問をいたしたのでございます。その際に、六月の終わりまでに補償を済まして、事業の遂行をやる、こういうお話であったわけです。そのことがまた三月三十日にこの入札を行なった原因でもあったわけです。ところが承るところによりますと、いまだに補償の話が順調に進んでおらず、ましていわんや、補償が完成していないということでございますが、こういうようなことを聞きますと、私どもは、あの際に申し上げました、業者の談合があったのではないか、あるいはまたその間に政治的な圧力があったのではないかというようなことにつきましても、疑問を晴らすわけにはまいらないのでございます。   〔委員長退席、廣瀬(正)委員長代理着席〕 現在、早明浦ダムの補償がどういうように進んでいるか、お伺いいたしたいと思います。

古賀雷四郎建設省河川局長

○古賀政府委員 補償の経過について御報告申し上げます。  三月十日に、建設省におきまして個人補償の基準説明会を行ないました。この案は単価を含まないものでございます。その後折衝を続けまして、それぞれ十二日から十四日、それから十五日、二十三日、二十九日といろいろ行なっております。四月に入りまして、三日、四日、五日、七日、九日、十四日、十五日、十六日というぐあいに、それぞれの市町村に対しまして補償金について交渉を行なっております。それから十七日に補償基準の単価について説明を行なっております。なお、四月二十二日にさらに補足説明をやりまして、二十二日の日に単価について不十分な点があるから再検討してほしいということで申し入れがありました。その間、二十一日から二十八日まで関係町村において町村長選挙が行なわれております。五月に入りまして、再三交渉の申し入れを行なっておりますが、五月十二日に高知県と交渉の進め方について打ち合わせまして、二十七日に補償基準についての交渉を再開することになりました。その再開にあたりまして、水没関係者から、水没補償事情を調査したいという要望がありましたので、公団と水没者と共同で松原、下筌ダム、高山ダム等の調査を行なっております。その後七月十八日に、その共同調査の結果をもちまして、補償基準案についてそれぞれ協議をいたしまして、内々関係町村長対策委員会と基準について打ち合わせしております。この点で問題がありますのは山林の問題が問題のようでございますが、それにつきましてもいろいろと打ち合わせまして、大体七月末には補償基準の提示が行なわれ、また地元と話し合いができるようなことになるというふうにわれわれは見込んでおります。そういう水資源公団からの報告でございます。  御指摘の補償は六月中にということでわれわれ進めてまいりましたが、相手があることでございまして、その際も申し上げましたようにこれは交渉してみないとわかりませんので、いろいろ問題点についての御指摘がありましたので、それを円満にまとめるようにいま進めておるところでございます。

井上普方日本社会党

○井上(普)委員 ただいまの河川局長のお話は私にはどうも納得できない。その論拠と申しますのは、三月三十日に入札をいたしましたが、その三月の末に入札する際、高知県並びに他の地元の町村が入札を待ってくれということを申し入れたはずです。その際に覚え書きをかわしまして、そしてこれには補償交渉が成立しない間はバラック一つも建てないという一札が入った上で入札が行なわれたことは、この前も申し、河川局長も認めておったところです。しかもその際に、六月の末までに解決する、これがまた前提であったはずです。いまお伺いしますと、この末に補償案を提示するのだ、またいままでおくれたのは相手のあることだからというが、相手のあることは初めからわかっておるのです。こういうようなことで三月三十日に入札さした理由、前提は全部くずれる、こういうようなことでは私どもは、当初申し上げました岡本委員あるいはまた勝澤委員がいろいろと申されましたような談合のにおいというもの、あるいはまたその間に不明朗なうわさが立ち込めておりますが、これについてのうわさをどうも解明するところまでまいらない、まことに私はこの点残念に存ずるのであります。しかも早くダムをつくるのでありますし、地元との交渉を誠意をもって進めてそして早く着工せられんことをお願いいたしたい、このように私は思うわけであります。  河川局長にもう一つお伺いいたします。利根川におきまして今後ダムを幾つくらいおつくりになるか、何というダムをおつくりになるおつもりでございますか、ひとつ伺いたい。

古賀雷四郎建設省河川局長

○古賀政府委員 早明浦ダムの用地交渉につきましては、先生御指摘のように早急に円満にまとまるように努力をいたしたいということをお誓い申し上げたいと思います。  なお、利根川のダムサイトにつきましては、ただいま利根川の治水計画並びに流域全体の利水計画はどうあるべきかということをいろいろ検討いたしております。したがいまして、その段階でいろいろダムサイトであるとかいろいろな問題との関連において治水計画の検討並びに利水計画の検討をやらざるを得ないと思いますが、当面われわれの考えておりますのは八ツ場ダム、これは実施計画調査をことしから発足いたしております。それから鬼怒川筋に川治ダム、これはただいま予備調査中でございます。それから烏川水系で本城ダム、これも予備調査を行なっております。それからいつもお話しになられます岩本ダム、通常沼田ダムと言われておりますが、それも予備調査を行なっております。  なお、そのほかにいろいろダムサイトは考えておりますけれども、まだ具体的に調査もいたしておりませんし、その程度の報告で御了承願いたいと思います。

井上普方日本社会党

○井上(普)委員 四十三年に大体着手しようというダムはどこどこでございますか。

古賀雷四郎建設省河川局長

○古賀政府委員 四十三年度に着手したいと思っておりますのは、八ツ場は着手いたしております。実施計画調査をやっております。鬼怒川水系の川治ダムは、この前の渇水状況とかいろいろなところから見まして早急にやるべきじゃないかということを考えております。なお、そのほかに着工中の神戸ダム等ございますが、これはすでに予算がついて事業に着手いたしておりますので、これは省略をさせていただきます。

井上普方日本社会党

○井上(普)委員 これは計画局長か大臣いずれでもよろしいのですが、土木工業協会の中に合理化委員会というのがあるそうで、これは岡本さんが質問されて、その中において合理化とは談合をやっておるのだというお話がございました。私もいろいろと聞いてみますと、確かに合理化委員会なるものが談合の機関になっておるようなにおいがふんぷんとするのであります。聞くところによりますと、沼田ダムは鹿島建設がとるといううわさが流れております。あるいは八ツ場ダムは間組がとるといううわさ、それからまた神戸ダムが鹿島、沼田ダムが熊谷ということが一般に流布されておる。しかもその裏づけとしまして、いわゆる水没屋、ダム屋というのがおって、しかも土建屋の手先となって水没地帯あるいはダムサイトの地帯の土地を買っておることを御存じでございますか。局長どうでございますか。

古賀雷四郎建設省河川局長

○古賀政府委員 さような話は私初めて先生からお伺いするので心外でございます。八ツ場等まだ実施計画調査の段階でございまして、さような事態が起こるということ自体が非常に不謹慎なことでございまして、われわれといたしましてはその話をよく調査いたしたいと思っております。

井上普方日本社会党

○井上(普)委員 事実ダム屋というものが存在し、しかも土建屋の手先となりまして、そして水没地域あるいはまたダムサイトの土地を買い占める。これはつばをつけたということでわしのところが入札するのだ、落札するのだということで合理化委員会の中でたらい回しが行なわれておる。こういうようなことを私承るので、建設省としてはどういうような方針でこの合理化委員会、いわゆる談合に対して臨まれるのか。あるいは私がそういうことを言いますと、談合というのは業界の常識だというような話もありますけれども、使われるのは血税なんです。しかもそれがいまや競争入札というものを、これは会計法でもあるいは憲法におきましても原則といたしておるのにかかわりませず、一部の業者の中で談合が行なわれるあるいは独占禁止法によるところの連合が行なわれるということは、私は血税に対する——あるいはまた憲法、会計法、予決令というような諸法令の違反でないかと思うのです。これに対して建設省はどういうような態度をもっていわゆる談合——連合と申してよろしゅうございますが、これらに対してどういうような考え方を持って臨まれるか、ひとつお伺いいたしたいと思うのです。   〔廣瀬(正)委員長代理退席、委員長着席〕

西村英一自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○西村国務大臣 私たちが指名業者をきめるのはそんなものに関係がありません。まあ、ただし業界は業界でそれぞれのやはり打ち合わせはあるかもしれません。協議会もあるでしょうし、それから建設業のいろいろなものがあると思います。しかし、それといまの入札とは何も関係がありません。だからして、向こうの者がどういうふうなことをやっておるかわれわれも知らなければなりませんけれども、合理化委員会なんというものを私は初めて——この前お話が出て初めて知ったんですが、それは業界の中のかってなあれではありませんか。その方々が、まだきまりもせぬところに行って土地を買ったりなんということは、これはきょう初めて聞くわけですけれども、また沼田ダムはだれがとるなんて、沼田ダムなんていつできるか、とんでもない話でございますから、少し井上さんはオーバーじゃないですか。どうも、もう少し実情がわかれば——これは沼田ダムなんていつかかるかわからぬところを、そんなものを土地を買ってみたってしょうがない。したがいまして、役所としては指導するところがあれば指導はしますが、そこまで立ち入れるものかどうかちょっとわかりませんが、われわれのほうと関係はありませんが、指導しなければたいへんなことになるよというなら、またひとつわれわれも業界のことを十分調べてみたいと思います。

井上普方日本社会党

○井上(普)委員 大臣、ただいま、指名するのはわれわれで、話し合いをしておるかもしらぬ、それはわれわれ関係しないと言いますけれども、刑法にもちゃんと「公正ナル価格ヲ害シ」そして談合した者はこれは談合罪を形成するのです。しかもこれは憲法並びに予決令あるいはまた会計法、財政法を流れておる一貫の精神というものはこれは競争入札です。しかもその中に、予決令の中にも、談合した場合にはこれを排除する規定が七十一条にもあるわけなんです。ところが大臣のように、話しておるかもしらぬというような考え方で進められるというと、これはたいへんなことになると私は思う。読んでみましょうか。予決令の七十一条の一項二号に「公正な競争の執行を妨げた者又は公正な価格を害し若しくは不正の利益を得るために連合した者」、 これはもう談合に加わった者として、そして一般競争入札に参加させないことになっておるわけです。早明浦ダムの入札の際にも、入札が行なわれる前からいろいろとうわさが飛んでおりました。今度の場合でも、実は私は、これは私の杞憂になれば幸いだと存ずるのでございますが、神戸ダムが近々入札が行なわれるのに、これは鹿島が本命で、近くのダムサイトの土地を買っておるというようなこともいわれておりますし、八ツ場ダムがこれは間組だというようなうわさも流れておるのでございます。私はこういうようなことが的中しないことを望むものです。そして建設省が公正なる入札をやり、かつまた業界の中においても、談合が行なわれない、いわゆる不正な入札が行なわれてないという証拠になれば幸いだと存ずるのです。しかしながら、一般に現在の土建業の中においては、建設業界の中においては談合するということが、これは常識になっておるというような風潮があります。議員各位が私に、おい、談合というのはあれは常識だというようなことを申される方がかなりあります。こういうふうな風潮に対して建設省はいかなる態度を持ってこの談合の風潮を是正していくか、その基本姿勢についてひとつお伺いしたいと思うのです。答弁は大臣から・・・。

西村英一自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○西村国務大臣 私が答えても局長が答えても同じことなのですが、談合なんというものをわれわれは認めるものではありません。認めるものではありません。それで、八ツ場ダムはもうどこにきまったとか、神戸ダムがどこにきまったとかいうようなことは、われわれの関知するところではございません。したがいまして、それが必ずそこに落札するかどうかということはそれはそんなことはいまからきまったもんじゃないのです。(岡本(隆)委員「そういううわさの会社は指名からはずしてくださいよ」と呼ぶ)そういううわさがどこかにあるということになれば私も十分注意をいたします。

井上普方日本社会党

○井上(普)委員 それでは、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の第二条の第五項、第六項あるいはまた第三条と談合との関係について局長はどういうようにお考えになりますか。

志村清一建設省計画局長

○志村政府委員 ただいま条文を手元に持っておりませんが、独禁法に沿いまして、いわゆる共同いたしまして価格を不当につり上げるというふうなことが禁ぜられておる、かように考えております。また、談合につきましては先ほど先生から御指摘がございましたように、公正なる価格を害しあるいは不正の利益を得る目的で談合するということにつきましては、刑法で規定がございまして、いろいろ処罰を受けるということになっております。ただ公共事業に関しましては、特に官公庁の共同入札の場合は、予定価格を一応きめておりまして、それを上回る落札は原則として認めてないわけでございます。また、その予定価格自身が妥当であるかどうかということにつきましては、事務当局において十分精査いたしまして正しいものを出しているわけでございますが、それの範囲内におさまるということでございますので、不正な利益なり公正な価格ということを害する例がほとんどないのではないか、かように考えておる次第でございます。また、逆に言いまして、この予定価格につきましては、予定価格をはるかに下回りまして落札するということにつきましても問題があるわけでございますので、これらにつきましてはいわゆるロアリミットの問題ということで検討いたしておる次第でございます。

井上普方日本社会党

○井上(普)委員 私はいまの局長の御答弁に満足できないのです。と申しますのは、予定価格を上回らない限りはこれは公正な価格を害しないんだ、こういうようなお考え方は、私は大きい間違いではないかと思います。と申しますのは、この刑法の談合罪のできました昭和十六年の衆議院の会議録を読んでみました場合に、これは必ず談合をやった者、その者をも処罰すべきだというきつい考え方であったわけです。しかしながら当時は戦争中でございましたがゆえに軍部がおりまして、軍部が予算がないからというので、人身御供的に安い価格の業者を出していく場合にも談合罪が適用できるじゃないか、だからそういうものを救済する意味においてという限定がついて、あの談合罪というものが改正になっておるわけでございます。こういうことを考えますと、この憲法及び会計法及び予決令、あるいはまた独禁法という一連の法律というものはすべてこれ自由競争を、すなわち競争入札というものを原則としておる。これは話し合いによって入札に加わることを排除しようという精神に私は貫かれておると思うのです。これに対して、そういういきさつのもとにあの談合罪というものが成立していることをあなたは御存じないのだと思うのです。ここらのあたりをお考え願いたい。現在の建設業界の談合ということに対しては罪の意識がなくなってきておる。しかも予定価格というもの、これはあなた方執行権者の中でつくられるものでございますけれども、なるべく安くいい仕事をして工期内につくるということが税金を納める者の望みなんです。それを予定価格でありさえすればいいというのでありましたならば、ますますこの談合によって、あるいは早明浦ダムで行なわれたごとく同一日に六回も入札をやって、そして業者をきめてどんどんやって予定価格一ぱいとるというふうな風潮が出てくると私は思うのです。このようなことをやめさせて、工期内にいい仕事ができて、かつまた安くやるということのためには、監督を厳重にすると同時に、実施設計も十分にやる、そして税金を少しでも安くさせるために、もう少し建設省としては現在の土建業界におけるこの風潮に対して断固たる立場をとるべきだ、このように私は思うのでございますが、最後に大臣の御見解をお伺いいたしたいと思います。

西村英一自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○西村国務大臣 御意見についてはいずれももっともでございます。しかし予定価格なんというものがわかるはずはないと思います。予定価格に近づけるというけれども、それは受け身のほうで、計算して予定価格以下であればいいのですから。したがいまして、うわさでもってここだというようなことだったら、逆に私はそんなものは入れません。けれども、いまあなたがあげましたようなところできまっておる。その業者は入れないにしても、それは証拠でもなければまたたいへんですから、私は業界の方がうわさで流しておることが、どういうふうに流れておるか知りませんけれども、絶対にそういうことがあってはいけないと思います。ほんとうに競争入札でやりたい、それは建設省の基本的態度でございます。したがいまして、公正な入札が行なわれて、安い金でりっぱな仕事ができるように、これは建設省の基本的態度でございますから、そのようにひとつ御了承を願いたいと思います。

井上普方日本社会党

○井上(普)委員 私は、大臣、神戸ダムあるいは八ツ場ダムについてうわさだけで申しておるのじゃないのです。事実、ある地帯におきましては、ダム屋というのが水没地帯でたくさん土地を買っています。私は二、三日あればあなたの手元へ資料を出してみせていいのです。こういうように土地を買い占めまして、建設業者が、私がつばをつけたのだということで、落札業者を業者の間できめておるというようなことがないことを私は望むのです。しかし現在ダム屋と称するやつが暗躍しておることは、河川局長も御存じだろうと思うのです。こういうようなことに対して大臣や局長が、予定価格を上回らなければ公正な入札でないとか、あるいはまた業者の中において話し合いがなされるのだから建設省はあまり関係しないという態度で臨まれるならば、おそらく予定価格は、大臣がおっしゃるように全然知らされておらないならば、建設省は予決令によって入札を六回も七回も八回も九回もやるのですから、業者が組んでやるならば、六回も七回もの最低限のやつを業者の間できめておきさえすれば、七回も八回ものところで、必ず予定価格のところで落札するようになるだろうと思います。これはあたりまえの話でしょう。こういうふうなことを私らはおそれるわけなんです。現在の談合についての風潮を是正するために、大臣はもう少しき然とした態度をもって臨まれることを私は最後に申し上げまして、質問を終わります。

森下國雄自由民主党

○森下委員長 暫時休憩いたします。    午後一時二十六分休憩      ————◇————— 午後八時二十三分開議

森下國雄自由民主党

○森下委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。  宅地建物取引業法の一部を改正する法律案を議題とし、審査を進めます。  本案に対する質疑を終了するに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

森下國雄自由民主党

○森下委員長 御異議なしと認めます。よって、本案に対する質疑は終了いたしました。      ————◇—————

森下國雄自由民主党

○森下委員長 これより討論に入るのが順序でありますが、討論の申し出がありませんので、直ちに採決いたします。  本案に賛成の諸君の御起立を求めます。   〔賛成者起立〕

森下國雄自由民主党

○森下委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決すべきものと決しました。  おはかりいたします。  ただいま議決いたしました本案に関する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

森下國雄自由民主党

○森下委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。     —————————————   〔報告書は附録に掲載〕      ————◇—————

森下國雄自由民主党

○森下委員長 理事辞任の件についておはかりいたします。  理事丹羽喬四郎君廣瀬正雄君から理事辞任の申し出がありました。これを許可するに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

森下國雄自由民主党

○森下委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。  引き続き理事補欠選任の件についておはかりいたします。  ただいまの理事辞任に伴う補欠選任につきましては、先例により委員長において指名するに御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

森下國雄自由民主党

○森下委員長 御異議なしと認めます。よって、委員長は、理事に谷垣專一君及び渡辺栄一君を指名いたします。      ————◇—————

森下國雄自由民主党

○森下委員長 ごあいさつ申し上げます。  第五十五回国会は本日をもちまして会期を終わることになりました。  この際、一言ごあいさつ申し上げます。  本委員会は内閣提出の重要法案を多数かかえ、幾多の困難な事態もあったにかかわらず、不敏なる私を助けて練達なる委員各位の御理解と御協力により円満に審査を進めることができ、また国政調査につきましてもたびたび参考人の出席を求め、あるいは現地に委員を派遣するなど熱心に調査をいたしまして、国政にいささか寄与し得ましたことは、まことに御同慶にたえず、ひとえに委員各位の御支援と御配慮のたまものと深く感謝する次第でございます。  まことに今日までありがとうございました。(拍手)  本日はこれにて散会いたします。    午後八時二十八分散会

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