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55回国会衆議院1967/06/20

決算委員会 第16号

発言数
100
登壇者
12
会派数
2
開催日
1967/06/20

会議録

鍛冶良作自由民主党

○鍛冶委員長 これより会議を開きます。  昭和四十年度決算外二件を一括して議題といたします。  本日は、総理府所管中、総理本府、公正取引委員会、土地調整委員会、首都圏整備委員会及び宮内庁決算について、審査を行ないます。  まず、総理府総務副長官より、概要説明を求めます。上村総理府総務副長官。

上村千一郎自由民主党総理府総務副長官

○上村政府委員 昭和四十年度における総理府所管の歳出決算について、その概要を御説明いたします。  総理府所管の昭和四十年度歳出予算現額は、六千六十三億一千四百七十九万三千円でありまして、支出済み歳出額は、五千九百七十億三千二万九千円であります。  この支出済み歳出額を歳出予算現額に比べますと、九十二億八千四百七十六万四千円の差額を生じます。  右差額のうち、翌年度へ繰り越した額は、八十二億三千二百六十二万七千円であり、不用となった額は、十億五千二百十三万六千円であります。  右の総理府所管の支出済み歳出額は、総理本府のほかに、公正取引委員会、土地調整委員会、首都圏整備委員会の三つの委員会と、宮内庁、警察庁、行政管理庁、北海道開発庁、防衛庁、経済企画庁及び科学技術庁の七庁の外局に関するものでありますが、警察庁、行政管理庁、北海道開発庁、防衛庁、経済企画庁及び科学技術庁につきましては、各担当の大臣から御説明申し上げることになっておりますので、これを除く部局につき申し述べますと、歳出予算現額は、一千六百九十九億十八万三千円でありまして、支出済み歳出額は、一千六百八十一億五千一百六十一万九千円であります。  この支出済み歳出額を歳出予算現額に比べますと、十七億四千八百五十六万四千円の差額を生じます。  右差額のうち、翌年度へ繰り越した額は、十六億四千九百四十三万五千円であり、不用となった額は、九千九百十二万九千円であります。  以上申し上げました経費のうち大部分は恩給費でありますので、恩給関係経費について、さらに御説明申しますと、その総額は、一千五百五十四億七千九百八十四万五千円であり、そのおもなものは、文官等に対する恩給費百九十七億二千九百九十五万三千円、旧軍人遺族等に対する恩給費一千三百五十七億四千九百八十九万二千円でありまして、これに対する支出済み歳出額は、総額一千五百五十億三千二十三万三千円であります。  このうち、文官等に対する恩給支給における支出済み歳出額は、百九十六億五千百二十一万六千円でありまして、この経費は、恩給法等に基づいて、退職した文官またはその遺族に対し支給した年金、及び恩給、並びに国会議員互助年金法に基づいて、退職した国会議員またはその遺族に対し支給した互助年金に要したものであり、旧軍人遺族等に対する恩給支給における支出済み歳出額は、一千三百五十三億七千九百一万七千円でありまして、この経費は、恩給法等に基づいて、旧軍人またはその遺族に対し支給した恩給に要したものであります。  次に、翌年度繰り越し額は、恩給費及び沖縄援助等に必要な経費における十六億四千九百四十三万五千円でありまして、沖縄に対する産業開発、社会福祉及び医療、文教関係等の財政援助事業が、琉球政府における執行着手までに相当の期間を必要としたこと、及び事業の完成までに相当の工期を要したこと等のため、年度内に支出を終わらなかったものの繰り越しであります。  また、不用額のおもなるものは、総理本府に必要な経費における八千七百十六万二千円でありまして、これはおもに人件費関係の経費を要することが少なかったためであります。  以上をもちまして、決算の概要説明を終わります。何とぞよろしく御審議のほど、お願いいたします。

鍛冶良作自由民主党

○鍛冶委員長 次に、会計検査院当局より、検査の概要説明を求めます。斎藤会計検査院第一局長。

斎藤実会計検査院事務総局第一局長

○斎藤会計検査院説明員 昭和四十年度総理府所管の決算のうち、総理本府、公正取引委員会、土地調整委員会、首都圏整備委員会、宮内庁の決算につき検査をいたしました結果は、特に違法または不当として指摘いたしました事項はございませんでした。

鍛冶良作自由民主党

○鍛冶委員長 これにて説明聴取を終わります。

鍛冶良作自由民主党

○鍛冶委員長 これより質疑に入ります。  質疑の申し出がありますので、順次これを許します。丹羽久章君。

丹羽久章自由民主党

○丹羽(久)委員 それでは、昭和四十年度の決算における青少年問題について、総理府の総務長官にお尋ねいたしたいのでありますけれども、長官がいらっしゃいませんので、副長官並びに青少年局長にお尋ねをいたします。  青少年問題については、昭和二十四年に、第五国会において、衆議院で青少年犯罪防止に関する決議がされました。参議院においては、青少年不良化防止に関する決議が行なわれましたが、この国会の決議の趣旨に基づいて、政府は同年、内閣官房に青少年問題対策協議会を設置せられたのであります。中央並びに地方においては、青少年に対する諸施策を行ない、昭和二十八年七月、青少年問題協議会設置法が制定されるに及び、青少年対策について強化充実がはかられ、さらに昭和四十一年の四月に総理府に青少年局が設けられ、今日に至っているのが実情であろうと思うのであります。その間、政府が青少年対策についてどのような施策を行なってきたかを見ますと、当初は青少年犯罪に端を発し、これが法務省、警察などの仕事として考えられたものが、少年犯罪の根本原因にメスを入れることによって、宵少年を取り囲む環境整備、教育、労働条件の検討、自主的な人格の形成に至るまでの数多くの問題について、これが対策の必要を考慮されることになったのであります。したがって、これらの諸施策は、総理府、法務省、文部省、農林省など十数省にわたる行政機関によって、これが実施されているのでありますが、この青少年行政を総合的に検討して調整する必要に迫られ、今日の青少年局の設置を見たことは、御承知のとおりであります。国の各行政機関において、青少年対策として組み込んでいる予算を見ますと、昭和三十九年、当初予算として三百四十五億余万円を見ております。昭和四十年度は、前年より上回って四百七十一億余万円、さらに昭和四十一年度においては、これを上回ること五百六十一億余万円を見ております。昭和四十二年度、本年においては、六百九十七億六千余万円となっております。文部省の所管の義務教育費の国庫の負担金、これは四十年度の決算額でありまするが、二千五百五十一億六千余万円を含めると、かなりの多額になるのであります。国は次代を背負ってもらう青少年を最も不良化から防止する必要を感じていることはよくわかりますが、それについて、青少年の健全な育成につとめるために、今日の重要な課題を真剣に考慮すべきであると思います。  そこでお尋ねをいたしますが、青少年行政の総合調整についてであります。昭和三十九年九月の臨時行政調査会では「青少年行政の改革に関する意見」として、青少年の指導、育成、保護及び矯正について、総合施策の樹立と関係行政機関相互の連絡調整の必要性を認め、総理府設置法第九条の二に「(青少年局の事務)」として同趣旨のことが定められているが、青少年局は他の行政機関が実施している青少年対策事業の行政効果を判定して、その総合調整をどのように行なっているのか、明細にお答えをいただきたいと思います。

上村千一郎自由民主党総理府総務副長官

○上村政府委員 丹羽先生が先ほど申されたとおり、青少年問題というものが、非常に重要な問題であるにかかわらず、各省庁にこの対策が比較的分かれておると申しましょうか、ばらばらになっておる点がございます。そして、これに対しまして、総合調整をはかっていかなければならない。そうして現下の要請にこたえなければならない。御趣旨のとおりでございます。その結果によりまして、昨年の四月、総理府に青少年局を設置し、そうして一歩実施官庁的な色彩を強めてまいったことは御指摘のとおりでございます。  なお、青少年問題審議会が設置されておりまして、これに対しましていろいろと御審議を願う、そしてこの結果を取り入れて、推進をいたしておる段階になっております。なお、大きな柱としまして、青少年の健全育成施設の充実と国際交流の二つの問題を中心に、いま遂行をいたしておるわけでございます。  なお、予算関係におきまして、青年の家とかユースホステルあるいは勤労青少年ホーム等の青少年関係の施設整備のための総合的な長期計画を遂行し、その施設につきましての相当な予算が組まれておるわけでございまして、なお、青少年の国際交流につきましても、相当強力に推進をいたす関係上、予算の増加を見ておるわけでありますが、詳細につきまして、局長からお答えをさせたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

丹羽久章自由民主党

○丹羽(久)委員 いま副長官から、ユースホステルの問題やらいろいろこれからと言うのだが、一つ一つただしていきますから……。私の言っている総合調整が各省との間でうまくいっておるかいないか、そしてそういうような会合をお開きになったかどうか、この点を私は尋ねたわけなんです。ですから、その点を第一点としてお尋ねいたしますから、もう一度お願いいたします。

安嶋彌総理府青少年局長

○安嶋政府委員 ただいま丹羽先生から御指摘のように、青少年行政は約十一の省庁にまたがる行政でございまして、したがいまして、その間における総合調整を要する事柄はきわめて多数あるわけでございます。多数あります問題を一斉に取り上げるということは、これは実際的にも困難でございますので、その中の幾つかの事項を取り上げまして、私どもは総合調整を進めておるわけでございます。その総合調整は、青少年局が行ないますと同時に、青少年問題審議会における審議を通じて行なっておるというのが状況でございます。昨年四月、青少年局が発足をいたしたわけでございますが、まず第一回の審議会の方針並びに各省間の調整といたしましては、「当面の青少年対策の重点について」という青少年問題審議会の答申を、昨年の七月二十六日にいただいております。この内容といたしましては、家庭教育の振興と家庭対策の強化、それから留守家庭児童対策の強化、学校における教育指導の充実、勤労青少年の教育訓練と福祉対策の充実、団体活動の促進と青少年指導者の養成、青年の家等の青少年健全育成施設の整備、それから健全なるマスコミの普及、非行対策の推進、国際交流の促進、青少年健全育成国民運動の支援といった事柄についての答申をいただいたわけでございますが、これを各省に移牒いたしまして、それぞれ四十二年度予算の編成の基本にしていただいたわけでございます。その後取り上げております問題は、青少年健全育成施設の問題でございまして、文部省におきましては青年の家等がございます。労働省におきましては勤労青少年ホーム、それから運輸省の御関係のものといたしましては、公営ユースホステル、そういった青少年の健全育成施設が各省にまたがっておるわけでございますが、これを総合的体系的な観点から、整備の長期計画を打ち出すという作業を現在進めております。これは審議会の審議と並行いたしまして、各省とも十分相談をいたしながら、そういう検討を進めておるわけでございます。  それから、もう一つは国際交流の問題でございまして、これは総理府、文部省、外務省、農林省等が行なっております各種の国際交流の関係の事業でございます。これも体系的に総合的に推進をするという観点から、現在審議会の審議並びに青少年局における各省との連絡、両者を並行させまして、検討を進めておるわけでございます。したがいまして、来月中にはこの答申が得られるものと考えておりますが、その上におきましては、四十三年度予算の編成に十分反映してまいりたいというふうに考えております。

丹羽久章自由民主党

○丹羽(久)委員 青少年局長さんからただいま説明がございましたが、重複するかもしれませんけれども、もう一度順序を追って質問をいたしますので、そのようにお答えをいただきたいと思うのです。  ただいまもおっしゃいましたように、青少年の対策の総合計画の樹立についてでありまするが、この総合調整という事務は、実際はかなりの困難が伴う、そうしたことはよくわかります。現在各省庁の実施しております青少年対策事業は、毎年重点的に予算を効率的に執行して、その成果をあげるために、各省別の事業の中で重要なものを毎年計画をして、そして検討する必要があると思います。またそのためには、各省間の協力体制を築き上げることも重要である。しかし、現在総合計画というものがありますか。総合的に一つのものをこうやるんだという計画があるのかないのか、この点どうかということをお尋ねいたしたいと思います。

安嶋彌総理府青少年局長

○安嶋政府委員 青少年問題の全般にわたる総合計画というものは、これはございませんけれども、個々の青少年対策につきましての総合計画というものは、たとえばこれは青少年局が発足する前の中央青少年問題協議会の時代でございますが、青少年の非行対策に関する意見という意見具申が、中央青少年問題協議会からございました。これは、たとえば非行青少年に対する総合計画であるというふうにお考えいただいていいと思います。先ほど御説明いたしました施設整備の総合計画、国際交流についての総合計画といったものも、総合計画の一部になるわけでありまして、そういうものが積み重なってまいりまして、青少年行政の総合計画の全体になるというふうに理解いたしております。

丹羽久章自由民主党

○丹羽(久)委員 その点については了承いたしますが、それでは青少年の定義についてであります。  青少年については、少年法では満二十歳未満の者を青少年と、法的に解釈しておるように思われます。それから児童福祉法では、少年は、小学校入学の六、七歳から満十八歳に達するまでの者をいっております。学校教育法では、学齢児童は満六歳から十二歳、学齢生徒は満十五歳まで、民法では未成年者は満二十歳未満の者だ、こういっておる。労働基準法では年少者は満十八歳未満の者、こういっておる。その年齢については、過去の歴史や発展の過程によるとはいえ、青少年対策がこんなに問題になっておる今日、おっしゃるように、いろいろと法的にまちまちになっておるように思われますが、その統一を、青少年局はどのようにお考えになっておるか、この定義に対してどういうお考えを持っていらっしゃるか、この点についてお尋ねいたしたい。

上村千一郎自由民主党総理府総務副長官

○上村政府委員 丹羽委員が御指摘のとおり、要するに青少年というものについてどういうように定義するのがよろしいか。各法令におきまして、先ほど御指摘のように、少年法では満二十歳未満、児童福祉法では児童は満十八歳未満、あるいは労働基準法においては年少者は満十八歳未満、いろいろその法目的によりまして、選挙法では、満二十歳未満の者に対して選挙権を与えない。各種の法目的によりまして、年齢その他が違っております。これについて、青少年というものをはっきりしたほうがいいのではないかというのは、ごもっともでありますが、いまのところ、一般的に二十五歳程度までを青少年と考えまして、いま総合施策を遂行いたしておるという実情でございます。

丹羽久章自由民主党

○丹羽(久)委員 副長官からのお話だと、満二十五歳以下ですね。これを青少年の対象にするというのならば、それで非常にけっこうだと思うのですけれども、民法あるいは刑法上でいきますると、青少年というものの解釈のしかたが違っておるような面がありまするが、こういうようなことを、いま総理府でお考えになっておるように、青少年の二十五歳という年齢を基準にするのならするでけっこうでありますが、何とかしてこれを一本化して、国民がすなおに受け取れるようなあり方に持っていくということは、なかなか困難であろうが、そういうようなことに統一をするような話し合いをしてもらうというお考えをお持ち合わせにたっておるのか、いまのところ持っていないというお考えか、その点を副長官にひとつお尋ねいたしたい。

上村千一郎自由民主党総理府総務副長官

○上村政府委員 実は、私は、ある程度はっきりしてきたほうが、対策を進めていく場合にいいかと存じますが、実情を申し上げますと、この青少年問題審議会に、いろいろ答申をして総合施策を出してもらう際に、一般的になくて具体的な問題につきまして、個別的にいろいろと御相談申し上げる。そうすると、その問題ごとに、大体年齢というものがいろいろな個別制になってくるというような考え方のもとに、いま審議会に対しまして、青少年の者の年齢は何歳が適切であろうかという御相談は、まだいたしてないわけでございますけれども、丹羽先生がおっしゃったように、ある程度バラバラといっても、その全体を総合調整していく必要からいいましても、ある程度の概念をはっきりいたしておく必要がございますので、慎重に検討いたしていきたいと思っております。

丹羽久章自由民主党

○丹羽(久)委員 それでは、早晩そういうことに対して御研究していただけるということでありますね。よくわかりました。  では次に、少年補導センター、青年海外交流経費の内容についてお尋ねをいたしたいと思います。  先ほど概念的なお話がございましたが、青少年局が他の行政機関の所管に属しないものを企画立案し、これを実施することになっておりますが、具体的な事業として、昭和四十年度の決算に少年補導センターの経費が四千五百万円計上支出しているが、このセンターの現状をひとつ説明願いたい、こう思います。  それから、一緒に御答弁願ったほうがいいと思いますから、続いて聞いておきますが、青年海外交流費として、昭和四十年度の決算に七千九百九万六千円を支出しているが、その事業内容も一緒にやっていただきたい。

安嶋彌総理府青少年局長

○安嶋政府委員 まず青少年の補導センターでございますが、これは少年非行の防止に関する早期発見、早期補導の拠点ということで設けられているものでございます。四十一年の四月一日現在でございますが、全国に二百七十三カ所ございます。設置主体は市町村が一番多くて、七八%が市町村ということになっております。どういうことをやっておるかといいますと、主たる業務は、不良少年の街頭補導でございます。そのほかに少年相談でございますとかあるいは環境の浄化でございますとか、余暇の善導、あるいは学校、家庭への連絡といったような業務を行なっております。これに参加いたしております補導員でございますが、これは教育関係者それから警察の関係者、それから民間の民生福祉関係者、それから、これは民間の中身でございますが、保護司でございますとか、BBSでございますとか、PTAでございますとか、防犯団体の役員でございますとか、そういった方々がこの補導センターに参加されまして、盛り場等における不良非行少年の補導にあたっておられるわけでございます。これに対する補助金でございますが、四十年度におきましては九十七カ所に対しまして一カ所五十万円の補助を行なっております。人口十万の地域が基準でございまして、人口十万以上の地域に置かれておりますものが九十七カ所のうち九十一カ所、人口十万未満の地域に置かれておりますのが六カ所でございます。地域と申しましたのは、大体市町村がその区域でございますが、中には市町村の組合という形をとっておるものもございます。九十七カ所のうち、県立が十七、それから組合立が二、その他は市町村立という形になっております。  それから、青年の海外交流の経費の内容でございますが、これは三十四年の皇太子殿下の御成婚を記念して始められた事業でございまして、毎年百数名の青年を海外に派遣いたしております。これは海外の実情を視察、見学させまして、見聞を広めるあるいは国際協調の精神を養うということのほかに、あらためて日本の認識というものを深めてもらいたい、こういう趣旨でございます。年度によって多少相違をいたしますが、昭和四十年度の場合におきましては、従来の七班を十班に編成をいたしましてアメリカ、ヨーロッパ、アフリカ、オセアニア等の十の地域に二カ月間百六名の青年——百六名の中には団長、副団長等の指導者も含めますが、全体といたしまして百六名の団員を派遣いたしておる、そういった事業の内容でございます。

丹羽久章自由民主党

○丹羽(久)委員 青少年局長から御答弁ございましたけれども、少年補導センターが全国で二百七十数カ所ですか、そのうちの九十七カ所、そして五十万円一カ所に対して出すというのですが、これは最高額になっておるのかどうかということをひとつお伺いいたしたいと思います。人口十万以上というところに対して五十万を出されるのか、一カ所五十万出されるのか、あるいはどんなにお金がかかっても市町村の負担あるいは県の負担にせられるのか。青少年の思想的あるいは精神的いろいろの面の補導をするセンターというものは重要性を帯びておると思いますが、その点どういうふうか、もう一度御説明していただきたいと思います。

安嶋彌総理府青少年局長

○安嶋政府委員 補助のやり方でございますが、これは一カ所五十万円の定額補助でございます。したがいまして、規模の大小、経費の多寡にかかわらず、五十万円を補助金として支出いたしているということであります。なお、四十年度につきましては五十万円ということでございましたが、四十一年度以降におきましては、人口十万以上の市町村に対しましては五十万円、それ以下に対しましては三十万円というふうな定額にいたしております。四十一年度以降においては、規模によりまして若干の差をつけております。しかしいずれにいたしましても、定額補助でございます。

丹羽久章自由民主党

○丹羽(久)委員 私は率直に申し上げまするが、どんな規模に応じても五十万円である。今度は十万以下のところは三十万に幾ぶんか差をつけて、そういう方法で四十一年度以降やっていくとおっしゃいましたが、私はこういう補導センターというものは非常に重要性を帯びておると思いますから、他のほうともよく話し合っていただいて、そして予算の上においてもっと出していただきたい、こういう考えを持っておりますが、さらに御検討をひとつしていただきたいと思います。

上村千一郎自由民主党総理府総務副長官

○上村政府委員 私、青少年問題の重要性ということを考えますと、いつまでも定額補助程度で安んじておっては、かえって必要なところにいかぬということもあるかと思います。いまのような点もありますから、御指摘のように、その点も前向きで検討いたしていきたい、こう思っております。

丹羽久章自由民主党

○丹羽(久)委員 それでは、海外交流の問題についてちょっとお尋ねいたします。  ただいまの御答弁でいきますと、三十四年の皇太子の御成婚を祝して、このような制度が設けられてきた。そして十班に分かれて、昨年は百六名ですか、出した。約二カ月の間、海外の事情をつぶさに青少年にいろいろ勉強さしたのだ。これの目的というのはどういうようなことで、特に二カ月の間海外を回られたか、その一つの例でけっこうですが、あげて御説明願いたいと思います。

安嶋彌総理府青少年局長

○安嶋政府委員 目的は、先ほど申し上げましたように、海外の実情の視察、見学あるいは国際協力の精神を養う、あるいは日本をあらためて認識させるということでございますが、やや具体的に申しますならば、この派遣団員の構成でございますが、比率として一番多いのは農業関係の青年でございまして、全体の約二割から三割が農村関係でございます。その農村関係の例を申し上げてみますと、農業関係の青年たちは、海外の農業事情というものに非常に興味を持つわけでございます。たとえば静岡県の青少年でございますならば、スペインに参りましたときに、そこにおけるかんきつ類の栽培がどういう形で行なわれているかといったようなことに非常な興味を持って視察をしておるわけでございます。あるいは社会福祉関係の福祉事務所でございますとか、福祉施設につとめておる者でございますならば、北欧に参りまして、北欧の社会保障制度の実情がどうなのか、あるいは幼稚園の教員等の身分の者でございますならば、アメリカにおける幼児教育はどういう形であるかといったようなことを、それぞれ研究テーマを与えまして、そして団長の指導のもとに——それはそう深い研究、研修は、短期間でもございますので、困難でございますけれども、一応それぞれの目的に応じた研修活動をさせておるということが実情でございます。

丹羽久章自由民主党

○丹羽(久)委員 くどいようですが、もう一度お尋ねしますけれども、二カ月間に、海外は、大体何カ国を中心にして、一班は回るのでしょうか。  それからもう一つは、大体一人に対しての経費というものは、上下の差があるのかないのか。  それから、帰ってきてから、それぞれ日は短かくても、専門的に調べてきたこと、あるいは研究してきたこと、そういうようなことに対してのPR、国から選考せられた結果、派遣してもらったということについて、その後その人はどのような活動を続けているか、この点について、ひとつお尋ねいたしたいと思います。

安嶋彌総理府青少年局長

○安嶋政府委員 二カ月と申しましたのは、これは日本を出てから帰るまでの期間でございまして、往復の旅行期間を除きますと、大体四十五日くらいは訪問の期間があるわけでございます。四十五日のうち二十五日は、特定の一国に滞在するように指導いたしております。他の二十日につきましては、これは数カ国を一般訪問国として視察をするわけでございます。二十五日の特定の訪問国、これを私どもは重点訪問国と呼んでおりますが、そこにおきましては、二十五日間はともかく滞在をして、できるだけいろいろなものを見てくるというふうな扱いをいたしております。重点訪問国とは一カ国でございますが、その周辺の一般訪問国を加えますと、大体四カ国あるいは五、六カ国になるのが実情でございます。  それから、経費でございますが、ごく大ざっぱな平均を申しますと、一人七十万円くらいかかります。団長、副団長は、これは旅費の格付けがございますので、一般団員よりはやや高目になっておりますが、一般団員は全部均一でございます。  それから、帰ってきてからどういうことをやっておるかということでございますが、私ども特に事後活動というものを強調いたしております。これを重視いたしまして、ただ国費によって旅行できてよかったということではなくて、やはり地域なり職場なりのために奉仕をする、見聞を還元するということを特に強調いたしております。たとえば講演会を開くとか、写真展を開くとかいうことのほかに、地域、職場におきましての青少年活動におきまして、指導的な役割りを、これらの青年に期待したいというふうに申しております。かつまた、最近外国から青少年が多数わが国を訪問するわけでございますが、そういった場合には、海外に滞在してまいりました派遣団の連中が中心になって受け入れるというようなこともやっておる状況でございます。

丹羽久章自由民主党

○丹羽(久)委員 非常にけっこうなことであると思いますが、帰ってこられてからの事後活動というものに、相当関心を持っていらっしゃるようであります。ところが帰ってきてからの活動というのは、期待していらっしゃるほどやっていないように思われるが、そんなことはないのですか。  それからもう一つは、これは言いにくい話ですけれども、そういうところへやっていただいたということで、選考の非常にむずかしい中を通過して通ったのだ、そして全国から派遣された私は海外でこういうことを勉強してきたのだ、こういうことで、それが一つの導火線となって、それをずっと話してくれればいいのですけれども、それを種にして他の方向に進んでいくというような形がないとは言えない。これは言いにくいことですが、あまり露骨な言い方はしませんが、選考する基準というものは、ほんとうに国のためになる——一人に対して七十万円という金を投ずるのですから、海外のいいところを取り入れて、国内にこれを普及してもらう、そういう純真な気持ちでやってもらう人を御選考になったことだろうと思うのですけれども、それが推薦でいろいろな問題があって、政治的にはそういうことはないとは思いますけれども、帰ってこられてからの活動というものは、いま農業的な一面をあげていただいたわけでありますけれども、御期待していらっしゃるほどやっていないように思う。そこで、そういうようなことについての報告というようなもの、たとえ帰ってから二年でも、それに対してどういうことをやってくれたかというような報告を求められる、あるいは出先機関の県なら県において、どのようなことをやったかということを聞いてもらうというようなこと、そういう組織的なものがあるのかないのか、その点をひとつお尋ねいたしたい。

安嶋彌総理府青少年局長

○安嶋政府委員 事後活動の実施状況につきましては、私ども報告をとっておりますが、御指摘のとおり、全体が非常に活発だというわけには、遺憾ながら必ずしもいっておりません。地域によりまして、あるいは年度によりまして、必ずしも活発に動いていないようなところもございます。私どもは海外に行ってまいりました青年を組織いたしまして、青友会というものを結成させまして、グループとして、活発な事後活動を行なうように奨励をいたしております。これは地域によりまして差等があるわけでございますが、たとえば大阪の青友会等は非常に活発に動いているように考えております。

上村千一郎自由民主党総理府総務副長官

○上村政府委員 いまのに関連いたしまして、私も重大な関心を持ちまして、そして多額の国費の援助のもとに行くのですから、帰ってきてから効果がなかったのじゃだめだ、効果があるのだろうかというわけで、その点につきましては、相当対策を練るようにいたしているわけです。ところが、個性的に非常に影響力を持つ人でありますと、帰ってからその所属団体なり地域なりにつきまして相当の影響力を持つ。そうでない人は、かえって逆にほとんど影響力を持たないことになってしまう。そういう場合にどうするかというと、地域的に比較的人数を多くやれば、一人よりも二人、三人というふうにやれば、かえって効果があるかもわからない。あるいは年度別に人を青友会でいま組織しておりますが、そういうようにいろいろしまして、ひとつ効果が一〇〇%にいくように努力をしなければならぬというわけで、いま丹羽委員も御指摘になったような点は、私どもも関心を深くしておりまして、青少年局と十分措置しなければならぬということとともに、帰ってまいりますと、私どもいつもいわば簡単な。パーティーを開きまして、そして意見を聞き、またそのこともよく訴えている、こういう実情でございまして、御趣旨に沿うようにひとつ努力をいたしていきたい、こう思っております。

鍛冶良作自由民主党

○鍛冶委員長 ちょっと私からも聞きたいのですが、これは報告の義務があるのですかどうですか。それから、その報告は書面の報告ですか、それとも口頭で報告するのですか、その点はどうですか。まず義務があるのかないのか、あるとすれば、どういう方法でやるのか、その点を聞きたいと思います。

安嶋彌総理府青少年局長

○安嶋政府委員 義務という点でございますが、これは法律上の義務、債権債務といったような、そういう義務ではございません。これはあくまでも道義的な義務でございます。派遣の資格要件にも書いてございまするように「派遣団員は、優秀な青年で、海外における研修活動等の経験を帰国後積極的に生かし、将来所属団体、職域等において青少年活動の指導的役割を果し得ると認められる者であること。」というのが、私どもが一番重視いたしております要件でございます。したがいまして、帰国後もこういった方向で活動することを期待いたしております。団員も、そのことはやはり責任であるというふうに自覚はいたしております。  それから、報告をとるかというお話でございますが、これは、私どもは報告をとっております。文書でとっております。したがいまして、どういう行事を年に何回やったかということの概況はつかめております。

丹羽久章自由民主党

○丹羽(久)委員 まあ青少年局長が親切に御答弁になったのですから、これ以上のことを申し上げようとは思いませんし、副長官からも、この問題に対しては大きな関心を持っているというお話でありますから、けっこうでありまするが、最後に、私が、この問題についてお願いいたしたいと思いますことは、先ほど申し上げましたように、どういう報告が参っておるか知りませんけれども、一部では非常に感謝をして、研究してきたことを熱心にやっていただいておる方もあるでしょう。ところが、そうでなくて、まるきり、国の金で行ってきたことを自慢にして、はき違えた考え方を持っておるような人もないとは言えませんから、今後の問題として、よく御検討していただき、人間そのものに対する十分な御選考をしていただいて、そしてその人は、国の金で行ってきたのだ、そうして帰ってきたらやはりみずからの責任をそのように感じて、普及をすべく努力をし、いい面を皆さんに聞かしてくれるということに力を注いでくれる人を出していただくように、ひとつお願いをいたしたい、こう思っております。  その次に、青年の家、ユースホステルの整備についてでありまするが、青少年のレクリエーション、野外活動、集団活動、研修などの活動の拠点として、青年の家、ユースホステル施設が活用されているが、この施設については、青年の家は、文部省所管、国立青年の家の経費としては、あまり数字をあげて恐縮ですけれども、昭和三十九年度の決算に一億五千三百二十三万八千二百五十九円あがっている。昭和三十九年度の決算は、翌年度へ繰り越しが一億七千五百三十九万九千円になっておる。昭和四十年度の決算は四億六千百二十六万二千四百九十二円、翌年度へ繰り越した金が八千九百万五千円ある。ユースホステルは運輸省関係で、国立ユースホステルセンター整備費昭和三十九年度の決算が五百十万六千円、ユースホステル整備費補助金が、同じく昭和三十九年度には、決算として五千二百八十六万四千円、昭和四十年度の決算で、五千六百六十二万七千二百円を支出していることは、決算からいくと御承知のとおりだろうと思います。そこで、昭和三十七年に、総理府に設置されていた中央青少年問題協議会は、これらの施設について、その目的と性格並びに統一的運営のための基準の作成を決定しております。青少年局としては、青年の家、ユースホステルの整備充実について、どのような施策を検討されたか。また、特に、文部省所管である青年の家施設整備費は、いま申し上げたように、毎年多額の繰り越し額を出しておるのですね。中央青少年問題協議会の決定事項中、これらの施設の整備費の増額を要求しておることとは反対の現象を示しておる、こういうことになる。この点について、青少年局はその実態をどのように把握をせられて、今後の施策を検討しているのか、ひとつ御説明を願いたい、こう思います。

安嶋彌総理府青少年局長

○安嶋政府委員 青少年の健全育成施設は、先ほども申し上げましたように、青年の家、ユースホステル、勤労青少年ホーム等、多数あるわけでございますが、そういったものの全体的な長期的な総合計画につきましては、現在、青少年問題審議会に施設部会という専門部会を設けまして、検討中でございます。大体来月中にはその答申がある見込みでございますが、その答申におきましては、これらの多数の施設の調整と申しますか、全体的な位置づけを明確にする、あるいは年次的な整備計画を、これはそう具体的にはなかなかつくりにくいかとも思いますが、大体の方向程度のものでも策定していただくという方向で、審議が進められております。七月中にはその答申があるものと考えております。答申がありました上は、各省にまた移牒いたしまして、全体的に歩調をそろえて、青少年健全育成施設の整備に当たりたいというふうに考えております。  なお、文部省関係の青年の家の施設整備費の繰り越しが多いという問題でございますが、これは、文部省所管の予算でございますので、詳細な実態は聞いておりませんが、青年の家の建設の途上におきまして、整地に時間がかかったとか、あるいは思わざるところに岩盤が出てきた、あるいは土地の陥没があったといったような、不測の事情があって、やむを得ず繰り越しをしたというふうに、文部省から伺っております。

丹羽久章自由民主党

○丹羽(久)委員 いま、文部省省所管であるから、青少年局長としては、文部省では、そういうような不測の事態が起きてきたから繰り越し金が多くなったのだ、こうおっしゃいますけれど、片方で予算要求をしながら、片方では繰り越しが多いというようなことは、それは岩盤が出たとか予測しない事態が起きたということはあるでしょう。天災地変でない限りは、たとえば土地に岩盤が出たなんというようなことは、そこに建てるとするならば、すでにそこを実測し、ある程度はその土地柄というものがどんなものであるかということは研究してやってもらわなければならぬ。これは青少年局長に言うわけではありませんけれども、いささか文部省はずさんなやり方だと、私は思うのです。青年の家というのなんかは、私は非常にけっこうなことだと思うのですから、これに対しては、もう建設的にうんとやっていただきたいと思うのですけれども、こんなような繰り越し予算が出てきた、片方ではまた予算を要求するということになりますと、国民はどう考えるかということをひとつお考えいただいて、文部省のほうにも、そういうことを総合的にやっていく上において、総理府はひとつ勧告をしてもらいたい。勧告というか、もう少し話し合いをして、こういうような問題が起きるのだから、それはちょっとおかしいじゃないかということを、ひとつ話していただきたい。この点は、それでけっこうですから、それではよくひとつ話しておいていただきたいと思います。  制約せられた時間が、まだだいぶんありますので、次に、昭和四十年度の決算における交通問題について、ひとつお尋ねをいたしたいと思います。青少年局長さん、御苦労さまでした。  副長官と、陸上交通安全調査室長ですか、いらっしゃいますから、お尋ねをいたしますが、最近の交通事情については、至るところで大きい事故、小さい事故が発生し、とうとい人命が失われておることは、御承知のとおりであります。政府も国民も、全国的な問題として、交通事故の解決に一体となって努力をしておるわけでありまして、この問題は非常に重要な課題だと私は思っております。  昭和三十年を基準にして、交通事故の数字を調べてみますと、ちょっと古い話になりますが、十年前には一日平均十七人半なくなっているわけなんです。年間にいたしますと六千数人がなくなっているわけなんです。負傷者は一日に二百十人ほどありまして、年間七万六千余人という負傷者が出ておるわけなんです。これが昭和三十年度の事故の数字なんですね。昭和四十年度の死者は、御承知のことだと思いますが、一日平均が三十四・二人、年間に一万二千四百八十四人、負傷者は一日平均千百六十六人余ということになるわけです。年間では四十二万五千六百六十六人になっております。昭和三十年に比較いたしまして、十年の間に、なくなった人が約二倍、負傷者は約五・六倍というようになっております。さらに、最近自動車の増加は、道路の整備がよくなったということと、スピードが出るということと、同時に、産業経済の発展に伴いまして、昭和四十一年三月末の日本国の自動車の台数は八百十二万台だ、こう言っております。米、英、仏、独に次いで世界第五位の自動車保有国となっておると言っておる。一方交通事故についても、日本は世界の各国に比べてみますると、昭和三十九年の国連統計で、死者の数はアメリカ、その次がカナダ、自動車千台当たりの死者数は日本が最高になっておる、こう言っておる。これらの事故が首都圏、中京圏、京阪神圏に集中しておりますことは、人口問題とともに、人の多いところに、その事故解決というものを一そう困難にしておるのでありますが、またこの事故のうちで特にひき逃げの事件として、昭和四十年度の全国の発生件数は二万六千六十八件ということになっております。交通犯罪の面というものがいかに大きいかということは非常な問題だと思いまするが、それは総理府は御承知のことであろうと思います。  そこで、私がお尋ねいたしたいと思いますことは、総理府というところは、総括的にいろいろやっていただけることになっておりますが、交通対策について、昭和三十五年十二月の閣議決定に基づき、交通対策本部が設けられました。関係の行政機関相互の事務連絡を緊密にして、総合的効果的対策を打ち出すことになり、また昭和四十年の八月には、交通関係閣僚協議会が閣議決定して、交通混雑の緩和と交通事故防止対策についての重要問題を協議することになっておりますが、この協議会はいかなる交通対策を打ち出されておりまするか、ひとつお尋ねをいたしたい、こう思っております。

上村千一郎自由民主党総理府総務副長官

○上村政府委員 いま丹羽委員がいろいろと事情をおっしゃいました、そんなような経過のもとに、交通関係閣僚協議会が設置されたことは、そのとおりでございます。そうして、その交通関係閣僚協議会におきましては、要するに交通安全対策の基本となるべき重要事項を決定しまして、そして、その具体化などにつきまして、総理府に設置されておりまするところの交通対策本部に指示をいたすというような経過に相なっておるわけでございまして、交通関係閣僚協議会といたしましては、最近におきましては、昨年の十一月中旬に、御指摘のような交通事故の死者数が史上最高を記録いたしてきた、こういうようなことから、交通関係閣僚協議会としましては、とりあえず四つの基本的な柱を立てまして、そうして交通対策本部に、交通安全施策の強化に関する当面の方針を決定さしたわけでございます。  その四つの柱と申しますのは、交通安全施設等の整備をはかる、それから安全運転の確保をはかる、第三点としましては、交通秩序の確立をはかる、第四点としまして、被害者救済対策の強化をはかる、こういう四つの柱を、交通関係閣僚協議会で決定をいたしたわけでございます。それに基づきまして、交通対策本部といたしまして、昨年の十一月二十一日に、交通安全施策の強化に関する当面の方針を決定いたしたわけでございます。  なお、交通関係閣僚協議会におきまして、昨年の十二月及び本年の四月に、交通対策本部において決定しましたところの、大型貨物自動車による交通事故防止等に関する特別措置及び踏切事故防止対策の強化について、というものにつきまして、関係閣僚協議会の了解事項にいたした、というような経過でございます。

丹羽久章自由民主党

○丹羽(久)委員 時間がないという紙をもらいましたので、もうちょっと尋ねたいと思いますけれども、約束を守って、最後の一点だけをお尋ねいたしたいと思います。  交通事故相談所というのが今度できるということでありますが、この相談所は、昭和四十二年の七月に設けられることになっておるもので、現在の総理府の具体的な仕事の一つであると思います。予算では、この相談所に働く人たちの人件費の二分の一を補助することとなっておるが、この相談所は、活用の方法によっては、国民のために非常にいいことであり、相当の利益を与えることと考えております。したがって、この相談所の運営についての構想が、もうすでにまとまっているだろうかどうだろうか、この点をひとつお尋ねいたしたいと思います。

宮崎清文内閣総理大臣官房陸上交通安全調査室長

○宮崎政府委員 御指摘の交通事故相談所につきましては、大体、本年の七月一日を目途といたしまして、全国の都道府県に必ず一カ所以上、総計で、四十二年度は約五十カ所を予定しておりますが、これを開設の予定にいたしております。  こういうものを設けます理由につきましては、もう先生十分御承知と思いますが、最近交通事故による被害者が非常に多くなりまして、なおかつ、被害者が必ずしも十分な損害賠償を得られないというケースが多うございますので、そこで、被害者の声といたしまして、公的な機関による、親身になって相談に乗ってくれる機関をつくってくれという強い要望がありまして、その線に沿って決定したわけでございます。ただ、いま考えておりますのは、昭和四十二年度予算といたしましては、五千万の補助金を組んでおりますので、一カ所平均大体百万円の補助金を出しまして、少なくとも相談員三名、それから顧問弁護士一名を置きまして、交通事故被害者からのいろいろな相談に応ずる、こういうことになっております。また、現在すでに交通事故相談につきましては、一部、たとえば警察署でございますとか、あるいは都道府県の交通安全協会等もやっておりますが、今後は、この都道府県に設けます交通事故相談所を、それらのセンター的なものといたしまして、関係諸機関とも十分連絡をとり、また同時に、市町村にも窓口を設けまして、軽微な事案は市町村で処理するという総合的な運営で、交通事故相談の実をあげてまいりたい、かように考えております。

丹羽久章自由民主党

○丹羽(久)委員 それじゃ四名のうちの一名は、顧問弁護士をお願いする。それであと三名はどのような人選をしていくか。その点まだきまっていないのか、どんな方を相談員にするのか、その点ひとつお尋ねいたしておきたいと思います。

宮崎清文内閣総理大臣官房陸上交通安全調査室長

○宮崎政府委員 三名と申しましたのは平均でございまして、これは一応相談員ということで、非常勤職員を考えております。どういう人を相談員に充てるかということは、なかなかむずかしい問題でございまして、あまりはっきりした基準はきめておりませんが、大まかな線といたしましては、何と申しましても、交通事故相談はいろいろ一身上の相談がございますので、ある程度社会経験も積んだ年配の方であり、かつ交通事故について相当詳しい知識を持った人、こういう人を選んで相談員に充てるように、各都道府県にはすでに示達済みでございます。

丹羽久章自由民主党

○丹羽(久)委員 それじゃもうこれで最後ですが、交通事故実態調査の活用についてでございますが、昭和四十一年度の予算に五百六十九万九千円を計上してあります。東京、大阪をはじめ九都道府県の交通事故実態調査を実施されることになっておりますが、この調査の内容、及び調査の結果はどのように活用しているのか、ひとつ御説明を願いたいと思います。

上村千一郎自由民主党総理府総務副長官

○上村政府委員 調査の内容は、昭和四十一年度上半期に発生いたした歩行者事故についての詳細な事故分析を第一点としております。第二点は、歩行者事故の多発しております地点を約九十カ所選定いたしまして、当該地点におきます歩行者の歩行実態、すなわち信号等を無視していないだろうか、左側通行をしておるかどうか、車道の通行等、歩行者の危険な行為について、その行為が行なわれた場所別あるいは形態別、男女の性別及び年齢別人数の把握、それらが調査内容になっております。そして現在委託都道府県の報告書に基づきまして、調査結果を取りまとめ中でございますが、今後関係機関と協力いたしまして、取りまとめた結果に立脚いたしまして、歩行者事故の防止策を樹立して、対策を進めていくという段階に達しておるわけでございます。

丹羽久章自由民主党

○丹羽(久)委員 どうもありがとうございました。  大体それでわかったのでありまするが、五百六十九万九千円を計上した九都道府県の交通実態というものは、私は、この程度の金ではほんとうの実態を把握することはなかなかまだ困難だと思うのです。だから、四十二年度はどれだけの金が見てあるか、私もまだよく勉強しておりませんけれども、ひとつ十分に交通事故対策に対しての御検討、そうしてこのような実態に対する分析、そうして事故防止に一段の力をいたしていただきますように心から願いまして、質問を終わることにいたします。どうもありがとうございました。

鍛冶良作自由民主党

○鍛冶委員長 中村重光君。

中村重光日本社会党

○中村(重)委員 いま丹羽委員から質疑が行なわれました交通事故対策の問題ですが、それは、総理府が交通事故対策の総本部的な役割りを果たす形に今度なりますか。それから、先ほど、相談室を設けていろいろ補償の問題等の相談にあずかるということを言っておられましたが、国鉄は国鉄で、独自の相談所みたいなものがあります。ところが警察とは関係がないというように、ばらばらであったわけですね。したがって、私どもとしても、これは統一された強力な対策というものを打ち立てていく必要があるということを痛感をし、また指摘もしてきたわけでありますが、その役割りといったような点はどういうことになるのか、これは先ほどの、総本部的な役割りを果たすのかという点と、それから交通事故について、いろいろな補償問題を含めた相談にあずかるわけですが、それは単に両者の間のあっせんをやって、そうして裁判なんかに発展をしないで、被害者の救済ということを中心にした問題解決にあたる、そういうことなのか。しかもそれがまとまらなかったというような場合、ただ裁判に持ち込んでいくというようなことでなくて、何かそこに強い行政的な方法ということが考えられておるのか、そこらあたりはどうでしょう。

上村千一郎自由民主党総理府総務副長官

○上村政府委員 実は、いま先生おっしゃったように、たとえば事故相談につきましても、いろいろの機関があると思います。それ以外にも、いわばはなはだいかがわしいような相談所みたいなものがありまして、そうしていま何とか信頼のし得る一つの相談所というものを早く考えてほしいという要望が強くございました。それで、先ほど室長が丹羽委員に御説明を申し上げましたような意味におきまして、とりあえず相談所を発足させたわけです。もちろんその内容につきまして、現在の裁判所の調停委員会みたいな、成立すれば裁判と同一の効力を発生させるというところまでは、司法制度との関連におきまして、とても至っていないと思いますが、とりあえず発足させまして、そうしてその経過によりまして、将来検討をいたしていく、とにかく要望に基づいて踏み出していこう、そうして予算が不足すれば、また予算措置をも将来考えていこう、こういうような点でございまして、結果的には、いまの状態ではてんでんばらばらで、しかもきわめていかがわしいものもばっこするおそれがあるから、公的な信頼し得る相談所を発足させていこう、こういう段階になっておるわけでございます。いま先生おっしゃるようないろいろな問題も起きてまいりますので、今後進めてまいりました経過にかんがみまして、十分検討いたしていくという段階でございます。  なお、総理府が、交通対策につきまして総合調整権というものを持っておる、これは一体どの程度かということに相なりますが、これは各省におきますところの施策並びに事務関係の総合調整をいたしていくというわけでございます。いろいろといつも、交通問題の特別委員会その他各衆議院の委員会で交通対策上の御質問、御意見が述べられるわけでございますが、もっと強力な総合調整をしないと、このままではどうしてもばらばらであるという、強い御意見があるわけであります。もっと言いますれば、交通省みたいなものをつくるぐらいの意向はないか、というような御意見も出てくるわけでございまするけれども、しかしいまの総理府の総合調整権と申しまするのは、とにかく個々別々の予算措置というもので、先生御案内のように、各省庁が持っておるようなことになりまして、頭脳的と申しましょうか、事務的と申しましょうか、そういうような調整の内容になっておりますので、どうもそこに不十分な点もある、だからそこが、先生方の御意見としまして、何とかもう少し進まなければならぬということになっております。これを補う意味におきまして、交通関係閣僚協議会というものをつくって、閣僚関係の協議会でそこを調整しておる。それから、交通対策本部というものも、閣議決定によりましてできております。なお、総理府には陸上交通対策の調査室がある。こういうような機能を強力に推進しながら所期の目的達をしていこうというわけで、いま懸命にやっておるわけでございますが、どうもそこに、先生御指摘のようなばらばらな点が多少あるから何とか、という御意見がございますので、十分その点は考えていかなくちゃならぬ、こう思っておるのが現在の段階でございます。

中村重光日本社会党

○中村(重)委員 考え方としては、私はそれでいいと思うのですけれども、実施段階になってくると、なかなかうまくいかないですね。これは青少年の対策の問題だって同じようなことが言えると思うのです。だから、いま上村副長官の御答弁のように、せっかくそういう強力な計画を立ててこれを推進していこうといっても、実が、内容が伴わなければならぬ。その点は、答弁のとおりにしっかりやってもらいたいということを申し上げる以外にないわけです。  それから、先ほど、市町村に窓口をつくるのだというお答えがあったようですが、それは市町村に対する委任事務という形で、市町村の自主性にまかせてやらせるか。それとも、直接市町村の中に、総理府の窓口みたいな形で、いわゆる出先みたいな形で、ある種のそういう相談室を設けようと考えておられるのか、その点はどうでしょうか。

宮崎清文内閣総理大臣官房陸上交通安全調査室長

○宮崎政府委員 先ほど御説明申し上げました中で、市町村の窓口と申しましたのは、もちろん形式的には市町村が本来の事務としてやっておることでございまして、これに伴う予算措置といたしましては、自治省におきまして、交付税でその措置をとることになっております。また、先ほど来御説明申し上げました都道府県の相談機関も、設置主体は都道府県でございます。それに対しまして国が補助をする、こういうかっこうになっております。

中村重光日本社会党

○中村(重)委員 それでは、時間の関係がありますから……。  先ほど上村副長官の説明の中に、不用額で八千七百十六万二千円、これはおもに人件費関係の経費を要することが少なかったからだという説明があったわけです。十一の省庁にまたがる青少年対策というものが行なわれておる。全体から見ると、私は人件費関係の不用額というのは相当大きい数字になるだろうと思う。青少年関係の予算が非常に足りない。そのことは、やはり人件費の不足ということで、これを増額してもらいたいという各省の要望が私は強いと思う。そういう中に、この人件費関係の不用額が出ているということはどういうことだろうか、全く不可解に思うのです。若い公務員であったから扶養家族の手当等がそれだけ予定よりも少なくなった、というようなことも全然ないとは言えないのだけれども、そういうことでなくて、この人件費を抑えていこうというような、そうした動きというものが各省庁にあるような気がしてならないのです。要らないものを使う必要はないのだけれども、これは強力にやらなければならない。したがって、人件費というものはもっと増額をしなければならないという中に、この種の不用額が出るということは好ましいことではないと思うのです。その点は、具体的にどういうことからこうした人件費の不用額というものが出たのか、これをひとつ伺ってみたいと思うのです。

上村千一郎自由民主党総理府総務副長官

○上村政府委員 ごもっともな御意見でございます。内容につきまして、説明をさせます。

朝日邦夫内閣総理大臣官房会計課長

○朝日政府委員 不用額の人件費関係のおもなものを申し上げますが、一番目立ちますのは、退官退職手当が約千七百万ばかり不用になっております。それから手当の関係で、俸給、手当等で約一千二百万ばかり不用額がございます。それから委員等の旅費関係、これは普通の人件費とは申せませんが、これが約三百五十万、おもなものはそういったところでございます。

中村重光日本社会党

○中村(重)委員 先ほども問題点として申し上げたとおりですが、人件費の関係というようなものは、特に押えていくという考え方ではなくて、この重要な目的を遂行するために、ひとつ十分遺憾のないような対処してもらいたいということを申し上げておきたいと思います。  先ほど上村副長官が、青少年の問題に対して、青年を二十五歳程度まで考えているんだというお答えがあった。これは少年法の改正との関連というものがあるのだろうと思うのですが、二十五歳ということになってくると、ずいぶん議論されますけれども、少年と青年というものをいまの法律の中で二つに分けなければいけないのじゃないかというようなこと等の構想が、法務省の中でも考えられておったようでございます。その点は、少年法の改正との関連から、先ほどのお答えが出てきたのかどうか。そうだとすると、改正案の提案というものは、田中法務大臣の考え方では、やはり問題の調整をやらなければならぬから、四十三年度に改正案を出すのだというようなことが伝えられておるわけです。そこらの関係はどうでございましょうか。

上村千一郎自由民主党総理府総務副長官

○上村政府委員 実は、少年法との関連のもとに、二十五歳程度以下ということで申し上げたわけではございませんし、また、そういうふうに考えておる段階ではございません。実はいま総理府は、青少年というワクを、一般的に二十五歳程度で押えまして、それ以下というわけで実際上取り扱っておる、ということを申し上げたわけでございます。  なお、丹羽委員に対しましていろいろと御答弁申し上げた際に触れましたのは、いま中村先生もいろいろおっしゃいましたが、少年法の場合にはどう、労働基準法の場合にはどう、あるいは児童福祉法の場合にはどうと、ばらばらでございます。こういう意味におきまして、青少年の問題として、総合調整をいたす際にどのくらいの年齢を限るかというような問題につきましては、いま審議会のほうへは、そういうことを別段御相談申し上げておるわけじゃございません。審議会においては、いろいろな個々別々の問題についてやります。個々別々につきましては、おのずとそこに特殊な年齢の問題が出てきており、現行法におきましても差別がついておるのは、そういう意味でございますが、青少年問題の総合機関として総理府が考える場合にどういうふうに考えるかという問題につきましては、前向きに検討いたしたい、こういう趣旨でございまして、御指摘のように、少年法に関連いたしまして二十五歳ということの考えはないわけでございます。

中村重光日本社会党

○中村(重)委員 そういうことになると、青少年対策として、各省にまたがっていろんな事業をやっておるわけですね。そういう場合に、純粋な意味の少年法に基づくところのいわゆる少年というのは十八歳以下、概念的には、成人でないものは少年、こういうことになるわけでしょうが、しかしそうしたいわゆる満二十歳というだけで、いろんな青年、少年を対象とする事業をやりましても、なかなかうまくいくものじゃないということはよくわかるわけです。だが、この青少年対策というようなものは、いわゆる明るい面だけではない。非行少年の問題、あるいは俗に言う不良化した青年の対策をどうするかといったような問題等々が出てまいりますから、そこらあたりは、きわめて慎重な対策が必要になってくるであろう、こう思うわけです。やはりこの少年法の改正との関連はないとはいいながらも、どうしても関連づけられてくるような気が私はいたします。しかしそのことはまた別の機会にいろいろお尋ねをすることにいたしまして、きょうはお答えは要らないわけです。  先ほど、丹羽委員からのいろいろ青少年の対策に対しての質問に、各省庁にまたがっておる、それを総理府が総合調整をやっておるということであったわけですが、青少年対策として予算はなるほど各省庁に計上されておるけれども、やっておることが、ほんとうに青少年対策という形で、そういう意識でもって各省庁がやっておるというようには、どうも考えられない。農林省は、むしろ農業対策というようなことから問題を見ている、労働省は、労働政策というような点からこの予算を使っておる、というような感じがいたします。そういう際に、総理府が、先ほど御答弁のように、強力な総合調整をやって、青少年の指導育成をやっていかなければならぬという、その至上命令の上に立って、ほんとうに具体的にどういう取り組みをしておるのであろうか。答弁を聞いておると、何かうまくやっているようにも聞えるのだけれども、現実におやりになっておることは、どうも御答弁のとおりのものではないのではないか。なるほど、連絡会議というものを全然やっていらっしゃらないとは、私は申し上げません。だが、ほんとうに青少年対策費という形で、各省庁のそれぞれの予算が計上されておるけれども、その目的に沿うた使い方をするために、どれほど総理府が強力な推進をやっておるのであろうか。その点を非常に疑問に感じておるわけですが、先ほどの答弁で、お答えとしては大体出ておるようでありますけれども、その総理府の役割りですね。それがどの程度各省庁の事業執行の上に反映しておるのか、またこれを総理府は追及をしていかなければならぬと思うのですが、どのように予算の執行に対して追及をしておられるか、それをまず伺ってみたいと思います。

上村千一郎自由民主党総理府総務副長官

○上村政府委員 先生の御指摘ごもっともでございますし、私ども、その点は非常に痛感いたしておるわけでございます。それで、この四十二年度の予算編成に際しましても、総理府の青少年局の予算はもちろんございますが、青少年問題につきまして、各省にまたがっておる、しかもこれに筋金を入れなくてはならぬ、しかもいま総合の基本方針というものは、青少年問題審議会のほうへ御相談申し上げてまいっておりまして、近いうちに出てくると思いますが、これが出てまいりますれば、これではっきりした裏づけができますけれども、そうでなくても筋金を入れていかなければならぬ、総合調整権を有力に行使していかなければならぬ、こういう意味でございます。それで、今四十二年度の予算の場合におきましても、各省にまたがるところの青少年関係の予算を一応こちらで目を通しまして、そして各省庁が大蔵ともちろん予算査定につきまして折衝いたしておりますが、総理府といたしましても、これを傍観せずに、青少年関係の予算につきましては、大蔵のほうへ別途話をいたしていく、また、もちろん各省庁とも連絡をつけてやっていく、こういうやり方をとっておるわけであります。と申しますのは、そういたしませんと、真の総合調整をいたしていく際におきまして、どうしても力強い発言力と申しますか、力強い影響力というものが薄くなる関係がございますので、今度やったわけであります。けれども、その執行状態がどうというところまでは、いろいろ各省庁が持っておる執行権でございますので、それまでは至っておりませんが、しかし青少年問題審議会の答申も近く出てまいりますので、その意見に基づきまして、御意思に沿うように進めていきたい、こう思っておるわけでございます。

中村重光日本社会党

○中村(重)委員 私が、その予算の執行に対する追及をどの程度やっておるのかと言うのは、会計検査院的な、予算執行に対する追及をやれと言っておるのではない。少なくとも、あなたのほうが総合調整をやっておるわけです。そして各省に対する予算の決定に対しても、あなたのほうとしては十分関心を持って、また総理府の立場からの発言というものもなされておるであろうと思う。単に予算の編成時におけるそういう発言であってはならない。それがどのように消化されておるかということに対するあなたのほうの関心というものがなければならぬ。ほんとうに効果があがっておるのかどうか、そういう追及をせずして、予算の編成というものに対して、どういう積極的な効果のある発言ができるでありましょうか。またほんとうの青少年対策というものができましょうか。私はそれを申し上げておるわけです。だから、単にこの青少年対策というものを、各省に予算をとるのだ、そしてこれをやっておるのだ、というような安易な考え方の上に総理府が立つということはよろしくない。たとえば、建設省では産業開発青年隊というものをつくっておる。国土総合開発に青少年を導入するという。では具体的にほんとうの意味の青少年対策という形において、この国土産業開発青年隊が働いておるのか、そしてこれが全体の青年の指導育成強化の上にどれほど役立っておるというのであろうか、ということをまず考えてみなければいけない。外務省で、低開発国に対して、技術を身につけた日本の青年を派遣する、そして相手国の社会的経済的開発発展に協力するとある。これは、青年というものを特に選んだ、そしてそういうような対策を、開発途上にあるところのそれら諸国に対してこれをほんとうに推進していこうとするならば、それだけでなく、やはりそのことが日本の国内における青年の指導育成の上に効果あらしめるような方策というものが並行して行なわれていかなければならないのではないか。それがほんとうにそうなっておるのであろうかということも、これまた私は疑問に思う。次に、労働省も年少労働者に対するところの保護福祉のいろいろな対策を行ない、また施設もやる。私は、これはそれなりにやっておると思うのでございますけれども、ただ労働基準法の上に立った年少の青年に対するところの措置という点を出ていないのではないか、ほんとうに青少年の指導、育成、教化というような意識の上に立った措置が講ぜられておるというようには思われない。農林省も郷土建設青年活動に関する件という、これは閣議決定であろうと思うのでありますけれども、これによって海外に派遣をしている。そして帰ってきたその青年というものが、いわゆる事後活動という形において地方で研修をする。いろいろな活動をやっておる。先ほど、この点に対しては丹羽委員から問題の指摘もあったわけです。私も具体的に知っている。私の身近な者も、この派遣青年の一人として行って、帰ってきて、どういうことをやっておるのかということを、身近であるだけによく知っている。残念ながら、先ほどお答えがあったような形において、帰ってきたそうした青年が、国内の青少年に大きな影響を与えるような活動をしているというようには思いません。帰ってきたそうした派遣青年から、文書による報告は聞いた、いわゆる報告はとったとおっしゃる。だが、その青年をただ野放し——野放しということばは語弊がありますけれども、何かやってくれるであろうという安易な期待感の上に立つということは、どんなものであろうか。この青年に対して、国や地方自治体もこれを包んで、そしてこれをまた組織化していくというような、そういう方策を講ぜずして、何の意味があるのかと私は言いたい。どうも、いろいろそれらの問題を総合的に考えてみると、総理府が、この青少年の対策というものに対して強力にやりたいというこれからの意欲はけっこうでありますけれども、いままでやってきたことに対して、強い批判と反省の上に立って、問題に対処していくのでなければ、効果はないのだ、私はそのように思う。まず、その点に対してお答えを伺ってみたい。

上村千一郎自由民主党総理府総務副長官

○上村政府委員 きわめてごもっともなことでございまして、要するに、現在の行政機構の基本問題に触れると思うので、この青少年の問題につきまして、問題各省庁があって、それがおのおのの予算を編成し、そしてその考え方によって実施しておる。だから、それはそれなりに、おのおのの信念を持ち、おのおのの方針を持ちながらやっておる。けれども、これがばらばらになれば、いわゆる世論がいう各省庁のセクショナリズムにおちいってしまう。そしてばらばらになってしまうのですから、長所を発揮しながら、なおかつこれを総合調整していく。これが長所がうまく発揮されて、おのおのの長所も出、また統一的な総合調整もはっきりうまくいきますれば、これは満点でありますが、へたをすれば、ばらばらになる、こういうことであります。それで、これはへたなことをやってはいけない、いま先生御指摘のような方針で、一番大きな重要度のある青少年問題でございますので、何とかひとつうまくもっていきたい、こういうわけで努力しておるわけでございますが、各省庁に対しましてもう一歩強く言うためには、またある程度きちっとしていくためには、青少年問題審議会の御意見というものも出して、それを柱にしていくということが、各省庁でも受け入れやすいと思いますし、われわれのほうも強力にこれを進めていく柱にもなる、こういうことで進めているわけでございます。この青少年問題審議会の御意見も、もうおっつけ出ると思いますので、先生の御意思を体しまして、しっかりやっていくつもりでございます。

中村重光日本社会党

○中村(重)委員 青少年の対策というものは、いま議論されましたようなこと、そのこともきわめて重要であると同時に、非行化しているところの青少年に対する対策をどうするかということも、これはまたきわめて重要な問題であろうと思う。  そこで、具体的にお尋ねをしてみたいと思うのでありますが、最近の非行少年の動向はどういうことであろうか。これは時間の関係もありますから、詳細にお答えをいただく余裕もないようでありますから、ひとつ要点を、調査されたデータによって、お答え願いたいと思います。

安嶋彌総理府青少年局長

○安嶋政府委員 最近における青少年の非行の状況でございますが、昭和三十一年におきます少年の刑法犯、これは触法少年を含めての数でございますが、これを一〇〇といたしますと、昭和三十九年が一八七という状況でございまして、三十九年の一八七を頂点といたしまして、四十年、四十一年と、やや減少の傾向にございます。四十年は一八七が一八四、四十一年は一七八という状況になっております。それから、全刑法犯の検挙人員の中における少年の割合でございますが、この割合は、昭和三十七年の三五・二%をピークといたしまして、やや減少傾向にございます。四十年は三一・三%、四十一年は二九・七%という状況でございます。ただいま申し上げましたこの傾向の中で、その主要刑法犯の場合だけとってみましても、やや減少傾向にあるわけでございます。青少年の非行が非常に多いということで、非常に憂慮されていたわけでございますが、最近の動向と申しますと、三十九年をピークといたしまして、やや下り坂になっているという状況でございます。ただいまは刑法犯について申したわけでございますが、ほかに、御承知のとおり、道路交通法違反その他の特別法犯の少年の数もかなり大きな数にのぼっている状況でございます。  それから、青少年の非行の現在でございますが、概括的に申しますと、やはり窃盗が一番多いわけでございまして、全体の五四・六%が窃盗でございます。それからその他の刑法犯というのが二一・三%ございます。しかし、この中の七七%は業務上過失致死傷罪でございます。それから、窃盗犯の中におきましてどういう年齢層が多いかということでございますが、大体十四歳、十五歳程度の、比較的年齢層の低い者の窃盗犯罪が多いという傾向が出ておりますが、ごく近年は、この該当年齢がやや高まる傾向にあるようでございます。それから、小学生、中学生、高校生といった分類をいたしてみますと、小学生は、これは御承知のとおり、刑事責任能力がないわけでございまして、いわゆる触法少年という範囲に入るわけでございますが、小学生の犯罪の八四・四%は窃盗でございます。それから、中学生でございますが、これは触法少年を含めまして、やはり犯罪の七九・二%が窃盗ということになっております。それから高校生でございますが、やはりこれは窃盗が四七・九%という状況でございまして、高校生になりますと、窃盗のほか、二三・二%が粗暴犯というようなことになりまして、年齢層の変化に従いまして、犯罪の種類も変化をするわけでございます。なお勤労青少年、いわゆる有職少年の非行の状況でございますが、窃盗が三六・七%、粗暴犯が二四・二%という状況でございます。  全体の傾向といたしましては、一昨年の秋の中央青少年問題協議会の、青少年の非行対策に対する意見具申の中にもございましたように、低年齢層の少年の犯罪が増加する傾向にある、あるいは中流家庭の少年の非行が増加する傾向にある、あるいは両親がそろっている家庭の少年の非行が増加する傾向にある、あるいは粗暴犯、凶悪犯といったような悪質な犯罪が増加する傾向にある、といったようなことが指摘されておりますが、これは傾向としてそういう傾向があるということでございまして、実態、実数から申しますと、先ほど来いろいろ申し上げましたように、やはり少年犯罪の大部分は窃盗であるというのが、最近の状況でございます。

中村重光日本社会党

○中村(重)委員 よくわかりましたが、一番最後にお話がありました、中流家庭それから両親のある家庭の少年の非行化というのが相当関心を持たれている、そういう傾向があるということですが、どういうことが原因になっておるのであろうかということが、当然頭に浮かんでくるわけですが、その点はどういうことですか。

安嶋彌総理府青少年局長

○安嶋政府委員 青少年の非行の原因でございますが、これは、非常に複雑な要因がいろいろあろうかと思います。中背協で分析をいたしたところによりますと、原因といたしましては、一つは社会的な要因というものがあるわけでございます。社会的な要因といたしましては、人口の都市集中というものが非常に急激に進んでいるわけでございますが、大都市におきましては、農村に比較して、青少年の非行が非常に発生しやすいわけでございます。近隣性が非常に希薄であるとか、あるいは匿名的な社会であるとか、あるいは社会的な統制力が少ない。さらに享楽的、扇情的な刺激が多いといったようなことでございまして、都市化という問題が、やはり非行の一つの原因になっておるようでございます。あるいは享楽的、消費的な社会的な風潮というものも大きな問題でございましょうし、また最近におきまするマスコミや娯楽のあり方といったようなものも、関連する要因かと思います。それから学校の問題といたしましては、学校ができないために怠学、怠業といった現象が目立ってきている。あるいは職場におきましては、能力、適性に合致しない職場に入りましたために、それが原因になって、いわゆる不適応といったような現象を起こす。また、家庭におきましては、これはしつけの問題でございますとか、あるいは家庭の不和あるいは家庭における正常な人間関係がそこなわれているといったような事柄が、犯罪、非行化の原因になっておるようでございますが、そういった青少年のいわば広い意味での環境の原因のほかに、個体的な原因といたしましては、素質的な異常性に基づく理由というものがあげられるわけでございます。精神病的な素質その他の原因がこれに該当するわけでございますが、ただいま申し上げましたような全般の原因がからみ合って、中流家庭にも非行が増加してきたとか、あるいは両親のそろっている家庭におきましても、少年の非行が増加する傾向にあるといったような結果が出てきたものと思われますが、的確に、この結果はこの原因であるというふうな説明は、なかなか困難かと思います。

中村重光日本社会党

○中村(重)委員 お答えになりましたように、一つの犯罪の都市化現象という形が強くあらわれてきた。そこで、この対策というものがこれに伴っていかなければならないのですが、そういった点から、特に重視した対策というものはどういうことなんですか。

安嶋彌総理府青少年局長

○安嶋政府委員 この対策も、原因がいろいろあることに対応いたしまして、各種各様でありますが、個体的な原因に対する対策といたしましては、精神衛生上の立場からの対策、たとえば精神病的な素質傾向のある者の、早期診断とか早期治療といったような対策があるわけでございますし、家庭の問題につきましては、これは家庭の福祉の問題あるいは家庭教育の問題、家庭のしつけの問題、あるいは家庭における子供の保護をさらに充実するといったような対策、あるいは学校におきましては、これは道徳教育でありますとか、生徒指導でありますとか、あるいは能力、適性に応じた教育をさらに進める、あるいは勤労青少年につきましては、産業カウンセリングの制度を充実いたしますとか、年少労働者福祉員のさらに活発な活動を期待いたしますとか、あるいは映画、放送、出版等のマスコミにつきましては、業界の自主規制の強化をさらに期待いたしますとか、あるいは一たび非行に陥りました者につきましては、再び非行に走らないような防止対策を、警察、検察庁、家庭裁判所あるいは鑑別所等の活動の強化を待ちつつ進めていくといったことが、その対策の全体になるかと思います。

中村重光日本社会党

○中村(重)委員 それから、この道交法違反で検挙された青少年、それが一般犯罪という形に移行してくる傾向が出ておるのかどうか。それから、先ほどの都市化現象という形の中で、人口の密度、農村の都市化傾向が強く出ている。そのことは成人の場合との比較というものもやはり考えてみなければいけない。そういうことで、成人の犯罪というようなものが、そういう都市化現象の中で特に強く出ているという形のものなのかどうか。それはやはり少年に対するところの刑罰の問題なんというものとの関連が出てくると思うのですが、きょうはそこまでの議論は時間の関係からできませんが、ひとつお尋ね申し上げたい、どうでございましょうか。

安嶋彌総理府青少年局長

○安嶋政府委員 都市化が青少年犯罪に非常に関係があるということを、いま申し上げたわけでございます。実は統計的に申しますと、傾向的にはそういうことは指摘できるわけでございますが、数字的には実は的確な資料がまだございません。法務省から出ております犯罪白書の中におきましては、ある程度の傾向を示す資料が出ておるのでございますが、それも都市というその都市の範囲をどうとるかといったような問題等もいろいろございまして、ただいま申し上げましたとおり、的確なる資料はできていないわけではございますが、犯罪白書の資料等を見ましても、大体の傾向としては、ただいま申し上げたような傾向が指摘できるかと思います。ただ、都市における犯罪が、成人の場合と少年の場合と比較してどういう状況になっているか、あるいはその状況が都市以外の部分と比較してまたどういう違った傾向になっているか、ということにつきましては、ただいまそこまでの資料は持ち合わせておりません。

中村重光日本社会党

○中村(重)委員 私がさきにお尋ねした、道交法で検挙された——これは非常に重要な問題点であると思います。今度新たに、交通違反というものを犯罪という形で扱わないという新しい制度を考える。そこらはこれからいろいろ検討されていくわけでありますけれども、やはり問題点としては、検討に値すると思うのです。これは道交法違反だ、自分は犯罪を犯したのだというのが頭に非常に重くおおいかぶさって、そのことが破れかぶれみたいな形になって、青年の非行化というものを非常に強めていくというような形があるのかどうか、そこらはどうでしょう。

宮崎清文内閣総理大臣官房陸上交通安全調査室長

○宮崎政府委員 ただいま先生の御指摘の点につきましては、実は私ども的確な資料は持ち合わせておりません。一般的に考えますと、これは青年の道路交通法違反についてでございますが、もちろん中には故意に近い悪質のものもございますが、大部分の道交法違反は、不注意が原因となって引き起こされておるものと考えております。この点は、少年につきましても、総対的に見ますと、さして変わったところはないじゃないかと思います。道路交通法違反と申しますのは、先ほども申し上げておりますように、悪質なものを除きましては、それが直ちに青少年の非行化なり、不良化なりの直接の原因となることは、比較的少ないのではないか、かように考えております。ただ先生も御指摘のように、かつて雷族、ああいうのがおりまして、故意にモーターバイクのマフラーをとりはずして、大きな音を立ててスピード違反をした例もございます。これらの青少年が一般犯罪に転移したかどうかということは、冒頭にお断わり申し上げましたように、まことに申しわけありませんが、的確な資料を持ち合わせておりません。

中村重光日本社会党

○中村(重)委員 これは統計的に見てみる必要があると思う。そういうことで、この道交法の問題も、青少年の非行化という問題と関連してやはり検討し、それに対する対策が当然なければいけないと思います。資料を、適当なときに、ひとつ参考までにお出し願いたい。  それから、いつも問題にされるわけですが、いわゆる集団就職で都市に出てきた青少年の非行化ということは、最近はどういうような動向を描いておるのであろうか、その点はどうですか。

安嶋彌総理府青少年局長

○安嶋政府委員 集団就職をした青少年の犯罪というお話でございますが、そのお尋ねに的確にお答えする資料が、実はございません。先ほど申し上げましたように、統計といたしましては、学職別の、つまり在学生と勤労青少年の二つに分けた統計があるだけでございまして、集団就職をした青少年についてだけの非行の統計というものはございません。ございませんと申しますよりは、私は承知いたしておりません。あるいは警察庁、労働省等にそういう資料があるかとも思いますが、さらにただしてみたいというふうに考えます。

中村重光日本社会党

○中村(重)委員 総理府としても、重要な統計資料として十分準備され、その中で、いわゆる集団就職をした少年の指導を強化していくということが必要になってくるのじゃありませんか。これは企業主に対しても当然的確な指導がなされていかなければ、集団就職というものに対しても大きな関係を持つわけですから、その点をひとつ——これもあるはずですから、資料としてお出し願いたいと思います。

上村千一郎自由民主党総理府総務副長官

○上村政府委員 いま集団就職の問題、あるいは交通事故に基づく刑事的処罰を受けた場合の他の非行に対する影響力ということにつきましては、これは重要なことだと思うわけでございます。なお、この集団就職をした場合の犯罪傾向というものは、申しわけありませんが、はっきりした正確な資料が出ておりませんので、関係当局ともあわせて出すわけですが、私も、多年司法関係に関連しておった者といたしまして感じまするのは、最近集団就職の場合、新聞に出ておったかと思いますが、大きな犯罪があった。それから、学生が集団で修学旅行などに行きまして、万引きが起こる、こういうようなことが新聞に出ている。こういうような集団就職の場合などの犯罪傾向、非行傾向というものにつきましては、これはだれか一人非行な者がおりますと、伝播力が非常に大きい。模倣的な犯罪というものが非常に多くなる傾向がある、こういうふうに思いますので、いろいろいま御指摘の点につきましては、資料を検討いたしていきたい、こう思っております。

中村重光日本社会党

○中村(重)委員 そういう統計資料がないということは、それらの点に対する関心というものを総理府としては持っていない。いわゆる対策が立てられていないわけですから、その点は的確な資料がないのだ、わからないのだ、ということでは済まされないと思うのです。これは重大な問題点であろうと思うのであります。ですから、先ほども指摘いたしましたように、青少年の指導、育成ということに対する関心を持つ中で、きわめて重要な問題点として注意をしてもらいたい、こう思います。  それから、いつか私当委員会でお尋ねしたのですが、どうも答弁が明確でなかったのがあるわけです。それは家庭裁判所の処分を受けたそういう非行少年が、どういう動態をずっと描いていっておるのかということなんです。非行少年の処分、処遇というものは、いろいろな方法があるわけです。いわゆる調査をするために鑑別所へ入れる、そして青少年の性格を見るわけです。そこで、これを保護施設に送致する、あるいは少年院に送致するといったような処分をするかどうか、そこまではいかなくて、保護者の指導にゆだねるというような形にするかどうかというような点、きわめて重要なんですが、そういう保護施設に送致をされた、あるいは少年院に送致をされたということは、これは成人でいうと刑務所に入れられたという感じを持つわけですから、そういうことがさらにこの犯罪を重ねていくというようなことであったのでは、これはきわめて重要な問題点であろうと思うのです。ほんとうに青少年を矯正するということの役割りが果たされておるのであるかどうかという点は、私は重大な関心事でなければならぬと思います。その点が統計的にどういうことになっておるのか、おわかりでしたら、ひとつお答えを願っておきたいと思います。

川井英良法務省刑事局長

○川井政府委員 十分なお答えになりますかどうか、またあとから御質問を受けまして、補充いたしたいと思いますが、現在の非行少年、それから犯罪少年に対する家庭裁判所の実態は、おおよそ八〇%が審判の不開始ないしは不処分決定ということになっておりまして、残りの二〇%の内訳は、検察官のほうへ、刑事処分が相当だということでいわゆる逆送致になってくるのが二%でございまして、残り一八%がいま御指摘のありました保護処分になっているわけでございます。その保護処分の内訳は、少年院送致、それから教護院送致、それから保護観察、この三つに分かれて処分が行なわれております。大体、家裁の決定のごく概要は、そういうふうな数字になっております。

中村重光日本社会党

○中村(重)委員 いろいろこれらの問題に対してお尋ねをしていきたいことが多いわけですけれども、まあ時間の関係がございますので、法務省関係の審査の際に譲りたいと思います。  いま運輸省の方が入ってこられたようですが、先ほど青少年対策の問題の中で、私は指摘をしたわけですが、運輸省関係のユースホステルの運営費の補助あるいは国立のユースホステルセンターの運営であるとか、あるいはユースホステルの施設をつくるという場合に対する補助がなされておるわけです。ところがこれに対しても、これはいわゆる青少年対策として考えられておるわけでございますから、青少年に対する、この宿泊を通じて、外国の青少年との交歓ということも一つはありましょうし、あるいはそれでなくて、青少年のいわゆる教育、指導というような目的というものが当然あるわけですが、どうも私の知る限りでは、特にこのユースホステルの運営の中において、そういう目的というものが、目的意識を持って対処しておるというようには考えられない。この点は、地方自治体に対して、どういうような指導をやっておられるのか、それから、国立のユースホステルの運営の中で、私が指摘いたしましたようなことに対して、どのように対処しておられるのか、ひとつ伺ってみたいと思うのです。

林幸二郎運輸省観光局整備課長

○林説明員 運輸省は、ユースホステルの整備、それから国立ユースホステルの運営ということをやっておるわけでございますが、ユースホステルというのは、もう先生も十分御承知であろうと思いますが、青少年の野外活動といいますか、戸外に出て、旅行をする場合の宿泊施設である、こういうふうな観点から、運輸省の観光局で所管してまいったわけでございます。この問題につきましては、たとえば文部省の中にも、ユースホステル関係のことを行なっておるところがございまして、かつて総理府の中の中背協でも取り上げられまして、総合的なユースホステル関係の話し合いというものをやったわけでございます。私たちといたしましては、国立のものにつきましては、国が直接に管理、運営をやっておりますので、ただいま御指摘のような点、青少年の健全な育成、指導という面については、懸命に努力しておるつもりでございます。また地方公共団体に対して補助金を交付して建設されたユースホステルの運営につきましても、この各ユースホステルにおりますペアレンツというものの研修、指導を年に二度あるいは三度行なってまいっておりますし、それから、ユースホステルを直接管理しておる都道府県、市町村の担当者の方にも研修的な会議というものを行ない、そういう点の指導については、極力推進はしてまいっておるつもりでございます。ただ、まだまだ不十分であろうという点につきましては、今後大いにそういう点につきましても研究し、推進してまいりたい、こういうふうに考えております。

中村重光日本社会党

○中村(重)委員 答弁のための答弁みたいになっておるのですよ。懸命ということばは非常にいいことばですが、懸命にやっておるのか、これは不懸命ですよ。あなたが最後にお答えになったように、まだまだということばが、現実に一番ぴったりすることばです。まあ国のは、私どもはその運営の状況というものを的確になかなかつかみ得ない、地方自治体の場合にはよくわかるのですよ。単なるその県や市町村の公立の宿泊設備になっておるにすぎない。四十年度で一ベッド当たり八万九千六百円でしょう。四十二年度の予算で幾らになっておりますか。これは、ばく大な補助金を出すその目的は、青少年の指導、育成、教化にある。ところが、その本来の目的というものがどういうことか吹き飛ばされて、単なる、まあ幾らか安いから、そういう公立の宿泊施設に行って泊まったほがよろしい、押すな押すなの申し込みで、それを消化することに一ぱいでしょう。とても青少年の指導のためにこの施設を活用していこうなんていうことは念頭にないのですよ、これは。単にあなたのほうからまあ文書でいろいろな指導がなされるのであろうと思うのですが、紙切れで、どこかに追いやられてしまっておる、それが実態だと私は思う。一回も何もそういう青少年のために活用していないのだとは、私は言わない。だがしかし、ほんとうにこういう施設に対して、そういう青少年の指導、教育のためにこれを活用しなければならぬのだ、これが目的だ、という意識の上に立ってやっておるのかやっていないのか、これを私は申し上げておる。このことは単に運輸省だけの問題ではない。各省のそうした青少年を対象とするところの施設というものは、本来の目的に向かってこれを活用されていないということを私は指摘するわけです。四十年度の青少年関係の予算というのは三十億程度であったと思いますけれども、四十二年度は五十六億程度計上しておるわけですね。おそらく追加補正というものもなされるだろうと思うのですけれども、本来の目的のために予算をどんどん増額していくことはけっこうだが、目的以外のためにそうした施設が活用されているということについては、厳正に反省をしてくるのでなければならない。あなたの答弁は、先ほど副長官から伺っておりますから伺いませんけれども、先ほども申し上げましたように、また、いま運輸省からお答えがございましたように、懸命に対処していくということを強く要請いたしまして、私の質問を一応これで終わります。

鍛冶良作自由民主党

○鍛冶委員長 華山親義君。

華山親義日本社会党

○華山委員 時間も迫っておりますので、具体的な問題をお尋ねいたしたいと思います。  毎年、青少年白書というものが出ておるように思いますが、ことしもずっと出ておりますか。

安嶋彌総理府青少年局長

○安嶋政府委員 青少年白書は毎年出ておりまして、大体九月にその年度のものが出ることになっております。

華山親義日本社会党

○華山委員 青少年白書の中で、少し私の記憶が古くなっておるかもしれませんが、出かせぎ者のことに触れております。現在、二十五歳でも十八歳でもよろしゅうございますけれども、出かせぎ青少年はどのくらいおりますか。

安嶋彌総理府青少年局長

○安嶋政府委員 出かせぎ青少年といいます場合の範囲もいろいろあろうかと思いますが、出かせぎ青少年の数が幾らかということで、全国的に調査したものはございません。

華山親義日本社会党

○華山委員 私は、この前から、出かせぎ青少年が非常に劣悪な条件のもとに働いて、そして悪化して農村に帰るのは重要な問題じゃないかということをたびたび申し上げておる。その数さえもまだわかっていない。怠慢じゃないか。どうしたのだ。

安嶋彌総理府青少年局長

○安嶋政府委員 先般の予算の第二分科会におきましても、同じ御質問があったわけでございますが、私ども、先生の御質問に従いまして、四十二年度におきまして、青少年局の直轄調査といたしまして、実態調査をやりたいというふうに考えております。実は、予算の総体のワクの関係で、全国調査は遺憾ながら行ないがたいわけでありますが、山形県について調査をしたい。山形県庁、それから山形大学、東北大学等の御協力を得まして、サンプル的に山形県内における出かせぎ者の実態を調査したい。調査の内容といたしましては、数でございますとか、出かせぎに出ております時期、期間、業種、それから得ております賃金、それから、帰ってきた出かせぎ者が、出かせぎをしない者に比べて、非行の率と申しますか犯罪の率といったようなものが多いか少ないか、それらの点を中心にいたしまして、四十二年度におきまして、調査をしたいというふうに考えております。その手順を進めている段階でございます。

華山親義日本社会党

○華山委員 私は、この問題につきましては、分科会でことし初めてやった問題ではございません。前々からたびたび申し上げておる。農村の実態を御存じの方がおありかどうか知りませんけれども、とにかく一月十五日の成人式というのは、山形県等におきましても、ほかの出かせぎ地帯におきましても同様だと思いますけれども、ほとんどの市町村はやっておらない。出かせぎの青少年が出るからなんです。その出かけてきた青少年は飯場に入っている。そして劣悪な労働条件のもとで、おとなの中に入って、いろいろな悪い慣習を覚えてくるだろうと私は思うのです。先ほどどなたか、都会はそういう点で悪いのだとおっしゃったけれども、そのとおりだと思うのですよ。それで、私は前々から、これらの青少年に対して、冬の間だけでも働く場所を与えてもらいたい、こういうことを二度、三度、もう数年間言っておるのでございますけれども、その場限りの返事であって、検討しますとか——予算を要求するわけでも何でもない。青少年問題というのは、抽象的な問題ではないと私は思うのですよ。具体的に、こういう事実があるならば、これにどう取り組むかが青少年問題であり、青少年問題審議会の問題だと思うのです。抽象的なことならだれでも言える。これらの青少年について、大体私は山形県における実数は知っておりますけれども、そういうふうな人々を、冬の間だけでも、その地元において、地元に仕事がなければ、仕事のあるところにおいて働かしてもらいたい。労働の余暇があるならば、農業のことなりその他いろいろなことを教えてもいいじゃないか。特にそういうことを私はお願いしておるわけだ。ただし、工場労働者につきましては、私はあまり強く主張いたしません。やはり一番心配なのは飯場労働者です。東京タコ部屋に働く若い者なんです。少し声が高くなりますけれども、ほんとうに私は、こういう問題は党派の問題じゃないと思うのですよ。どうしてほうっておかれるのか。まあ調査はいいでしょうけれども、よく調査してごらんになって、ひとつ取り組んでもらいたいと思うのです。この点だけを申し上げますが、副長官がおいででございますから、ひとつ御決心を伺っておきたい。

上村千一郎自由民主党総理府総務副長官

○上村政府委員 農村の青少年を都会の社会悪に染まらせないように、各地に事業を興して、農村で出かせぎをしなければならないような青少年を、冬の間だけでも収容する施設をつくって、そこを根拠にして労働をさせて、給料も支払っていく、この考え方というものは、もちろん大きな意義を持つものだと思うのでございます。いま局長が申し上げましたように、四十二年度におきまして実態調査をいたしますので、それに並行いたしまして、取っ組んでいきたい、こう思っております。

華山親義日本社会党

○華山委員 ぜひ、ひとつ御善処をお願いいたしたいのでございます。  それから、私も、地方におきまして、青少年問題協議会の議長をやったことがあります。その際に、一番問題は何かと申しますと、青少年ははたして悪くなっておるのかどうかという問題なんです。われわれの過去を考えてみたらいい。はたして悪くなっているかどうかが問題じゃないか。もう一つは、青少年がはたして悪化しているとするならば、根本は青少年の責任にあるのか、環境にあるのか、一体どっちにあるのか。そういう問題に対して、青少年問題審議会あたりでは根本的な論議をなすったと思いますが、その論議について、どういうふうな考え方に立っておられるのか、審議会の様子をお聞かせ願いたいと思います。

安嶋彌総理府青少年局長

○安嶋政府委員 青少年問題審議会は、御承知のとおり、昨年の四月に発足をいたしたわけでございますが、青少年問題審議会の審議の内容は二段階に分かれておりまして、第一の段階は、四十二年度予算の編成に役立たせますために、当面の青少年対策の重点というものを、昨年の七月に答申をいただいたわけでございます。その後、長期的総合的な青少年対策を進めたいということで、青少年問題は、御承知のとおり非常に間口の広い問題でございまして、全部について一斉に総合計画、長期計画の策定に取りかかるということは、これは実際上も不可能でございます。さしあたり取り上げております問題は、青年の家だとか、ユースホステルとか、勤労青少年ホームだとか、あるいは児童公園、児童遊園、児童館といったような、青少年の健全育成のための施設の総合的長期的な計画を立てたい。もう一つは、青少年の国際交流という点を現在審議をいたしておる状況でございまして、青少年問題審議会といたしましては、ただいま先生がお尋ねの問題を取り上げて審議をしたということは、過去一年間はなかったということでございます。

華山親義日本社会党

○華山委員 この問題は、具体的の問題と取り組む際に必ず問題になる。先ほど中流家庭あるいは両親のある家庭に犯罪者が多い。一体何なのか、そういう青少年問題に、ここのところで差し伸べようがない、予防するために差し伸べようがない。社会が悪いからじゃないか。とにかく、六千億、七千億というものが、税法上明白な交際費が使われている。私からここで言うのもおかしいでしょうけれども、現在の政治の堕落が言われている。私はこの問題が、青少年に対して根本だと思うのですね。しかしこういうふうなことをどうするかと言ったって、考えることはできないかもしれませんが、私がこの地方の審議会において経験したことは、青少年を悪いものと考えることは間違いだということです。われわれの過去を考えてみたっていい。われわれだって善良な青少年じゃなかった。皆さん方はそうじゃないかもしれませんけれども……。しかし、こうやって、別にたいへんな間違いもしないで来ている。かえって品行方正学術優等な人が、世の中に出て役に立ったかどうかは疑問なんです。それから、青少年に免疫があったほうがいいと思うのですよ。多少悪いくらいなことを経験していると、免疫になって悪いことに近づかなくなる。少し余談めきますけれども、実際その青少年問題につきまして、ほんとうに根本から、何が一番大事なことかということを考えなくちゃいけないと思うのです。そういうことにつきまして、青少年問題審議会で論議がされなかった、そこを出発点として論議が出てこなかったということは非常に残念に思いますけれども、これは私の考え方ですから、別にそれ以上は申しませんが、この中でちょっとお聞きいたしますが、日本健青会の会長さんが委員になっていらっしゃいますが、日本健青会というのはどういう会でございますか。

安嶋彌総理府青少年局長

○安嶋政府委員 日本健青会と申しますと、これは青少年団体の一つでございまして、私がただいま手元に持っておる資料によりますと、全国中堅青年の同士団体で、「会員相互の研鑚、地域祖国の建設活動を行ない、世界平和に寄与する。」ということになっております。これはおそらく青少年局で簡約した目的だと思いますが、実際のこの会の綱領は別の文言であるかもしれませんが、私どもの資料に収載いたしております目的は、ただいまお読みしたところでございます。二十三の府県に県本部があるようでございまして、会員総数は約四万七千ということになっております。会長は末次一郎氏でございます。

華山親義日本社会党

○華山委員 それから、修養団の青年部長さんが委員になっていらっしゃいますが、修養団の青年部というのはどういうのです。

安嶋彌総理府青少年局長

○安嶋政府委員 修養団というのは、戦前からございます、青年を主とする修養団体でございまして、創始されたのは蓮沼門三という方でございます。その修養団に青年部というものがございまして、青年部の目的といたしておりますところは、「全国の青少年層に愛と汗の精神を普及徹底せしめて、これを組織化し、明るい社会運動の推進力たらしめる。」というのが目的のようでございます。修養団青年部の部長は、ただいまお話のございました蓮沼力太郎氏でございまして、単位青年会の数は約千、会員数は約三万二千人でございます。

華山親義日本社会党

○華山委員 昔からの、前からの青年団というのがありますけれども、青年団というのは、現在こういう青少年問題につきましては、どういう地位を占め、またどういう評価をなすっていらっしゃいますか。

木田宏文部省社会教育局長

○木田政府委員 現在、文部省で、青年団といいますか、青年の団体として、いろいろな種数のものを便宜分類しておるわけでございますけれども、その一つは、地域を母体にいたしましたところの青年団体でございまして、これが各県の青年の連合団体をつくりました上で、日本青年団協議会という全国的な連絡組織を一つつくっております。略称いたしまして日青協というふうに呼んでおります。これが地域を足場にいたしまして、地区、市町村等の連合組織として、県単位にまでまたかたまり、それが全国に組織を持っておるものとしては、一つのものと理解をしております。そのほかに、目的ごとに集まりました、ただいま御質問に出ておりましたような日本健青会であるとか、あるいは修養団の青年部でありますとか、そのほかYMCAあるいはボーイスカウト、日本青年連盟、4Hクラブあるいは経済青年協議会等々、何らかの目的ごとに青年が全国的に集まっておる団体は、かなり多数にのぼっておるわけでございます。そのほかに、宗教関係もまたいろいろな青年部を持ちまして、一種の青年の団体というものを、宗教団体の配下に持っております。それらと多少違った形で、やはり一種の青年の目的的な集まりでございますけれども、若い根っこの会のようなものもございます。主としてこの地域団体と、それから目的別の青年の団体を中心にいたしまして、中央に青年団体の連絡組織ができておるわけでございます。  青年の団体の全体の数は、いろいろあるものでございますから、私どもも的確に幾つというふうに申し上げることは適切でないと実は思っておるのでございますけれども、いま御質問にありましたのは、日青協のことだと思うのでございますけれども、戦前からございました地域青年団を母体にして、戦後新しく発足をいたしました日青協は、青年団体の中の一つの団体として、私どもも常に緊密な連絡をとっておるところでございます。

華山親義日本社会党

○華山委員 活動はきわめて低調だと思いますが、どうなんですか。地域的活動をどう評価していらっしゃいますか。

木田宏文部省社会教育局長

○木田政府委員 御指摘のように、戦後日本の人口の動きがかなり変わってまいりまして、従来は、たとえば十五年前の昭和二十五年でございますと、中学校を卒業した者の六割以上が農村に入りました。それが、現在は農業に従事する者がわずかに五、六%という状態でございまして、したがいまして、青年たちはほとんど都市へ都市へとみな集まっております。そういう社会的な動きに伴いまして、青年団の会合そのものがなかなか持ちにくくなっているという実態がございます。私ども文部省のほうでは、地域の青年団の活動の一助といたしまして、青年学級というような学習組織もこれにかみ合わせて、青年団の健全な発達ということを側面から協力するということを考えたわけでございますが、昭和三十年前後に百万を数えました青年学級生が、いまは三十数万というふうに減ってしまっておりまして、その面から申しますと、御指摘のように、この青年の地域的な活動というものがやりにくくなっている。そしてまた、外形的には不活発に見えるという状態でございます。しかしまあ一つには、そのように青年人口そのものが都会に移動したという現実、大きな職場、工場等に、逆の意味で組織化されておるという現実がございますので、いま私のほうといたしましては、従来から続けてまいりました地域青年団に対するいろんな支援の活動を再検討いたしますとともに、都市の青年に対する新たな接近のしかたを考えていかなければならぬ、このように考えておるところでございます。

華山親義日本社会党

○華山委員 地域青年団、特に農村における青年団、そういうものがあろうと思いますが、それらの青年団には、どういうことを文部省としては要求されますか。活動として、どういうことを要求されますか。

木田宏文部省社会教育局長

○木田政府委員 地域の青年団が、それぞれ地域ごとにいろいろ取り上げていく課題、農村地域でありますならば、農業の改善というような具体的な課題を中心に、いろんな論議をしていく場がある。あるいは商店街の青年であれば、その自分たちの従事しております商業の改善というようなことを取り上げて、議論をしていくグループもございます。しかし、もとよりそういうことのほかに、体育の関係で、一緒に集まってスポーツ活動をやるという活動も現にやっております。この体育の面につきましては、文部省の体育局が当面の所管といたしまして、地域ごとの青年団の体育大会を、地区別に、府県別に、そして全国に盛り上げるというような支援活動をいたしております。またいろんな意味での学習活動につきましては、青年学級という、先ほど申し上げましたような事業活動を、市町村の協力すべき課題として、補助金をつけて応援をしておるわけでございます。  私どもが、現在そういう青年のいろんな団体活動を通じて、少し強調をしてみたいと思っておりますことは、青年が、それぞれ自分たちの職場で職業技術に関する研さんをするとか、あるいは体位の向上あるいは一般的な教養の向上をはかるということにプラスいたしまして、何か地域社会に役に立つような奉仕的な活動をしていく、みずから持っているものを持ち寄って、積極的に人のためになる仕事をしていく、そういう方向へこの青年の活動を少し向けてみたいということも考えておりまして、青年団と限りませんけれども、若い青年組織のそういう社会奉仕の活動というものに、少し援助の力も加えてみたいということで、去年あたりから、奉仕活動に対する事業というものを奨励をいたしておるところでございます。

華山親義日本社会党

○華山委員 そういう地域青年団というものに対して、何か国の予算があるのですか。

木田宏文部省社会教育局長

○木田政府委員 この青年の団体に対しまして、予算費目の上では、社会教育の関係団体に対します補助金というのが計上されております。そうして、ボーイスカウトでありますとか、ガールスカウトでありますとか、あるいはそのほか友愛青年同志会というようなところになど、全部ではございません、若干のものに対しまして、補助を出しております。地域青年団につきましては、各府県単位の地域青年団の連合組織から、こういう事業をやりたいという希望が出てまいりますものにつきまして、たいした金額でございませんけれども、大体十万円見当の補助をいたしております。その補助をいたします事業費目が、この社会奉仕的な活動、あるいは美化活動あるいは教養活動、こういう団体の活動、あるいは幹部の研修活動といったようなことで、ささやかではございますけれども、府県単位の地域団体に補助を出しておるわけでございます。

華山親義日本社会党

○華山委員 青年ですから、いろいろな政治的意識を持つということはいいことだと思う。何も排除すべきものではございませんけれども、青年団のリーダーにでもなろうというふうな人は、その意識が高い場合があるわけですね。そういたしますと、青年団そのものが、私は右というのでもない、左というのでもないけれども、政治的運動に、団体として参加するおそれがある、そういうことには、私は非常に戒心を要するだろうと思う。悪い政治家はこれを利用しようとする。特に私は、また青少年問題にからむのでございますけれども、青少年をスポイルするのじゃないかというふうな気がいたします。私は、青少年局あるいは文部省に対しまして、青少年運動は純粋のものでなければいけない、そういう点に特に気をつけていただきたいということを申し述べまして、私の質問を終わります。

鍛冶良作自由民主党

○鍛冶委員長 次会は、公報をもってお知らせすることとし、本日は、これにて散会いたします。    午後一時十八分散会

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