科学技術振興対策特別委員会 第25号
- 発言数
- 64 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1967/07/20
会議録
○矢野委員長 これより会議を開きます。 科学技術振興対策に関する件について調査を進めます。 宇宙開発に関する問題について、質疑の申し出がありますので、これを許します。三木喜夫君。
○三木(喜)委員 きょうはもう限られた時間でございますので、端的にお伺いして、そして宇宙開発問題についての切りをつけたいと思うのです。将来の展望も含めてひとつ論議してみたい、こういうふうに思います。 この前の委員会におきまして、東大の宇宙開発に対するところの経理問題の一つとして、パラボラアンテナの問題をお聞きいたしました。当日の御答弁によりますと、パラボラアンテナは大隅半島の山上に建設するものであって、そして大体契約書によりますと、三十六年の六月に発注いたしまして、そして三十七年の三月に完成するようになっておったわけであります。しかし、事情がありましてそれが三カ月延び、さらにまた六カ月延びまして、報告書によりますと、三十七年の十二月にこれが完成した、こういうぐあいになっておるわけであります。しかしながら、この前も御指摘申し上げましたように、三十七年の四月にまだ現地に土台を建設中であった、こういう状況では完成したとは言えないではないでしょうかという質問をいたしました。ところが、高木所長のほうからは、これは工場渡しでございますということで御答弁がございました。私も各方面を調査してみますと、なるほど契約は工場渡しにされておるようでございます。しかし、パラボラアンテナというようなものはいろいろなことを追跡して機能しなければならない、そういうことで、やはり現地に据えつけて初めてそれの効力がわかり、そうしてどのようにこれが機能するかということがわかるはずでございますので、どうも発注のしかた、契約のしかたに問題が私はあろうと思います。そういう点を指摘申し上げたわけでございます。 そこで、それは見解はお互いに違うといたしましても、問題は、レーダーのパラボラアンテナの基礎を現地に四月にまだつくりつつあった。これで高木先生にお伺いいたしますと、これはメーカーのサービスです、こういうことだったわけであります。そこで私は、サービスなら会計上もあるいは契約上もいろいろ問題があるのじゃないかと思いまして、高木先生によく御検討いただきたいということで、この前の委員会は一応中止をいたしました。そうして宇宙研のほうでも御検討になり、私たちのほうでも調査いたしまして、きょうの日を迎えたわけであります。 そこで、端的に申し上げますと、これは前におっしゃったようにメーカーのサービスであったのかどうか、この辺をひとつお聞きしたい。簡単にお願いします。
○高木説明員 前回申し上げましたとおりでございまして、このパラボラ本体は工場で一応全部組み立てまして、そうしていろいろな電気的諸性能その他をはかりまして、これは立ち合いが済んでございます。その後は内之浦にこれを輸送し調整するというのも、このメーカーの方と話し合いをいたしまして、やっていただくことになっております。契約書の中に、鹿児島へ送って、それで調整するのまで入っております。したがいまして、その架台でございますが、架台も話し合いで三菱さんに負担していただいた、こういうことでございます。
○三木(喜)委員 そこで、会計検査院からおいでになっておられますね。とにかく十二月に高木さんがこれを検査されて、そして完全に工場でできたということを認めておられる。これは書類によってよくわかるわけであります。そして支払いは二月にお支払いになった。現地に運んで建設中というのが四月ですから、まだ二カ月あります。こういう間に業者のサービスとしてその土台を建設するような場合、会計検査院としては、こういうことに対しては、寄付採納の願いとか寄付に対するところの契約書というものが私は必要だろうと思うのです。業者のサービスということになりますと、往々にして疑われるのは、その責任者のうちの家屋をその後につくっても、これもサービスです。あなたが注文してくれたから、あなたの家をつくってあげますというようなことも、これと切り離して行なわれても、それも一つのサービスですね。そういうようなことになってはいけませんので、やはり基礎についても、土台についても、そういう契約書が必要じゃないか。あるいはまた、寄付した場合には、済んだ場合には、寄付採納願いというものがあってやるべきではないか。私は小さな学校の責任者をしておりましたけれども、これが父兄から寄付されたものでも、学校の備品になった場合は、それは寄付採納願いという書類をぴっちりそろえて、そしてこれを備品台帳と合わして、いつの検査の場合でも、これは照合に応じられるようにするものでございます。したがいまして、その寄付採納願いというようなものが出ておるか、あるいはまた、そういう契約があるのか、また、会計検査院としては国の場合はそういうものは要らぬのだ、こういうのですか、その辺をひとつお聞かせいただきたいと思います。
○石川会計検査院説明員 サービスというものにもいろいろな形態がありましょうけれども、本件の場合は、機械だけ発注いたしまして、その後に土台なり基礎なりが別に向こうのサービスということになりますれば、これはやはり御指摘のとおり、寄付採納の手続をとるべきであったと思います。ただ、われわれといたしましては、当時現地に出向いておりませんので、そういった実情も十分わかりません。また、寄付採納願いというようなものも証拠書類としては、実地検査の際に確認するというたてまえになっておりますので、そういった事情は十分われわれも承知していなかったことは遺憾でございますが、筋としてはまさに御指摘のとおり、寄付採納の手続をとるべき事態であると考えます。
○三木(喜)委員 高木先生にお伺いするのですが、このパラボラアンテナの土台というのは、単独で工事をするといたしますならば、どれだけほどの値打ちのものでございますか。
○高木説明員 約八百万と聞いております。
○三木(喜)委員 八百万といいますと、国の財産としてもかなり大きなものでございます。これは原価でいわれておるのかあるいは利益をとった場合の経費か、それはわかりませんけれども、まあいずれにしても大体一千万に近いものでございます。こういう備品が東大にちゃんとできる場合には——私たちは、一万円のものでも二万円のものでも、いままで学校におきまして寄付を受けたときにはきっちりしたものでございます。八百万円から一千万に及ぶところのこういう施設を新たにつくられて、サービスですということになりますと、これはどこにも登録されていないものでございますから、だれかが持って帰ろうと思えば持って帰れるわけであります、これは備品に載っていないのですから。そういうことをやっていいのでしょうか。その責任ある高木さんの御説明をひとつ私は承りたいと思うのであります。
○高木説明員 こういうものの寄付手続、これをしてなかったことは、私たいへん遺憾に思っております。 ただ、弁解がましくなりますけれども、このパラボラと架台とがやはり一体でございまして、据えつけ調整というものも、そういう基礎もつくっていただいて初めて精度も出るので、私たちはついうっかりしておりましたが、装置の一部と考えておりました。これは弁解になっては申しわけございませんが、私自体はそう考えておりましたので、この点は御了承願いたいと思います。
○三木(喜)委員 銭高組がこの工事をやったわけです。そうしてパラボラの本体は三菱の工場でつくって、そうして工場渡しでお買いになったわけであります。そこで、見積もり書の中にも、契約書の中にも土台のことは何にも書いてないように思うのです。だから、あなたはサービスとこういうように言われたわけでありまして、すでにこの前の答弁のときには切り離してお話しになっておるわけであります。私たちは切り離すべきものではないという主張をしておったわけであります。いままた、それを切り離すべきではなかったんだ、こういうように言われておるので、前回答弁とは非常に食い違うわけでありますが、しかし機能的からいえば、性質からいえば、当然ひっつくべきものだと私は思うわけなんで、いまの御答弁が私は正しいんではないかというように思います。しかしながら、その費用は全体これはサービスだ、こういうことになっておりますから、東大の備品台帳にはこれは書いてないわけなんですね。パラボラアンテナの上だけが書いてあるわけですね。そうでなかったらサービスの意味も意味をなしませんし、備品のいわゆる寄付採納願いが出ていなければ、土台は東大には籍がないわけですよ。どうですか、その辺は。
○高木説明員 正式には架台はございません。
○三木(喜)委員 そうでしょう。 会計検査院の方がおいでいただいておりますが、これはどうなんですか、違反なんですか。その架台はどこのものですか。東大のものではないということなんです。そうすると、三菱のものを買ってやっておるのか、三菱のほうにもこれが備品としてあるのか、銭高組にだれが一体その工事費を払ったか、こういう点が非常に疑問になってくるのですが、こういうことでいいのでしょうかね。八百万円から一千万円もするものを——私はあれは一千万でできぬと思うのですけれども、本体が七千三百万円ですから、まあ一千万円といたしておきましょう。これはどうなんですか。その辺はやはり調査する必要が、パラボラアンテナ一つとってみても問題があると私は思うのですが、会計検査院としても過去のことだということでこのままお見のがしになりますか。
○石川会計検査院説明員 これは国の財産の整理上は、アンテナ部分は、器具機械ということになります。これは備品でございますが、架台の分はおそらくこれはあるいは国有財産として整理すべきものではなかろうかと思います。したがいまして、物品台帳なりあるいは国有財産台張を調査すれば、その金額が含まれているかどうか、そこまでは調査する必要があろうかと存じます。
○三木(喜)委員 一応調査をしてください。いま調査をなさるということでございますので、お願いをしたいと思います。 そこで、高木さんに続いてお聞きしたいと思うのですが、三十六年の六月に発注されて三十七年の二月に工場で完成いたしまして、三十七年の三月に輸送組み立てをするということが、三菱から出ました工程表には載っております。工程表にははっきり書いてあります。しかし、三十七年二月にこれを完成できないという見通しに立ってこれを三カ月延期された理由はどこにございましたか、ひとつお聞きしたいと思います。
○高木説明員 その前に九月に空中線部を新しいカセグレイン方式に設計変更を行なった、このために三カ月完成が延びたというのが第一の原因でございます。このパラボラの図面のこの焦点のところにいままで考えていたのは二メートルの反射板をつけるだけを考えておりました。ところが、その後設計変更いたしましたのはこの部分でございますが、この部分にもう一つ、テレメーターの電波とそれからマイクロウエーブまで使えるようにしようというので、この反射板と、それからその裏側にテレメーターの電波が受けられるような二つの周波を使えるという新しい方式を考えました。周波数をばっぱっとモーターで切りかえるという、当時としては非常に斬新なアイデアでございまして、これにすることによって将来だんだんと高い周波数のテレメーターにも使おう、こういうことになりまして、焦点の部分のこのところの重さも非常に重くなるし、そうなると、そこのささえの棒の設計も変える、いろいろ波及効果が出てまいりまして、それでそのときにまず三カ月延長したわけでございます。
○三木(喜)委員 あなたのところの理由といたしまして、私が知っておる範囲内では、反射鏡をクレーンから落としてめげた。したがって三カ月延ばさざるを得ないという一つの理由が出ておったように思うのですが、間違いございませんか。
○高木説明員 それも一つの理由でございます。
○三木(喜)委員 私の集めた資料によりますと、三十七年の三月、これは高木所長さんにお心覚えあるかと思うのですが、この写真は、三月にあなた方が伊丹の工場に行って、検査に立ち会われたときの写真でございます。これを見ますと、決して高いやぐら木を組んでできておりません。地上に置いてあるままでございます。地上に置いてある写真であります。三月の現在ではまだこんな状況だったので、東大としては非常に不満に思われてせかされた。こういうように実情はなっておるようでございます。こういう状況でございましたのですか。これは証拠を出せということなら証拠を出します。これをひとつよく見てください。こんな遠くからではわからないでしょうから……。これは伊丹の現場にあった写真であります。こういうような状況で、上から反射鏡が落ちるというような事態ではございません。これは東大のパラボラアンテナでございますか。伊丹の工場でございますか。
○高木説明員 この工事が非常におくれておりまして、私たち、しょっちゅう督促はしておりましたが、こういうたいへんおくれた状況でございますので、そのときには東大の本部の方を連れていったわけでございますが、どうしても繰り延べをしていただきたい、こういうことで伊丹へ御案内して、現状をよく把握していただいたわけでございます。ですから、これは、その一つの理由ではございますけれども、一番は設計を変更したために……。
○三木(喜)委員 理由は聞いていないのです。理由はよくわかっておるわけなんです。これは伊丹の工場のものであるか、三十七年三月の現状であるかどうかという認識をあなたの目でしていただきたいので、お聞きしておるわけであります。
○高木説明員 確かに工事がおくれておりましたことは、いま申し上げたとおりでございます。
○三木(喜)委員 いや、それはわかりました。これは伊丹の写真ですか。
○高木説明員 これは伊丹の写真だと思います。
○三木(喜)委員 そんな現状だったかということを聞いているのです。
○高木説明員 ちょっと私、記憶がないのですけれども。わかりません、私には。
○三木(喜)委員 責任者がおわかりにならず、そして部外者である私たちが調べてみて、こういう状況がわかったわけであります。そして、いま高木さんが一つの理由として述べられました、反射鏡をクレーンから落としたというような——こういう状況なれば、これを認められるならば、まだクレーンにつり上げる段階にはなっていないわけでございます。わからないというのですから、まだ認めておられない。私は、こういう状況だったということははっきり申し上げたいと思います。伊丹にあった資料でよくわかっておるわけです。 そこで会計検査院の方にお聞きしたいわけなんですが、クレーンから落ちる状況でない、こういう現状であるにもかかわらず、クレーンから反射鏡が落ちたのだという公文書を書いた場合に、もし公文書が出ておる場合——私は出ておるとも何とも申し上げられませんけれども、それが理由になれば、文部省なり、あるいはまた、会計検査院なりにそういう書類が出ておらねばならぬと思う、延期するのですから、延期して国に損害を与えるのですから。だから、そういうものが出ておらねばならぬと思うのです。そうしたものが出ておるということになれば、これは公文書の偽造にはなりませんか。
○石川会計検査院説明員 その延期の理由として東京大学から提出されました書類の中には、先生いまおっしゃるような理由が書いてございます。
○三木(喜)委員 書いてあるのですか。
○石川会計検査院説明員 はい。それが公文書偽造になるかどうかということは、われわれの立場で、いまここで結論はちょっと申し上げられないと存じます。
○三木(喜)委員 もちろん、そのクレーンから落ちたかどうかという事実認定が、私の申し上げただけでは認定は不可能と思います。そこで、これも調査していただいて、東大が全国のエリートとして今日までやってこられた名誉にかけて、私はこれは調べていただきたい。そして、これがクレーンから落ちていないのに落ちておるというようなことを書いておるということになれば、これは私は明らかに公文書の偽造だと思う。偽証罪というか偽造だと思うのです。そういうことはあってはならぬと思いますので、ぜひこれは伊丹の状況からひとつお調べをいただきたいと思うのです。 高木先生のほうにお聞きしたいのですが、間違いなく反対鏡がクレーンから落ちた、こういうことは間違いないのでございますね、理由に書いておられるそうですから。
○高木説明員 私、間違いないと思っております。
○三木(喜)委員 それはひとつ御調査願うとしておきます。 それから三十七年の三カ月延ばしました、六月これを輸送組み立てをするということになっておりましたが、またまたこれが六カ月延びまして、三十七年の十二月にこれが完成するというように延びたわけであります。そこで高木さんの検査が三十七年の十二月にありまして、パラボラアンテナは完成した、こういうことになっておるわけでありますけれども、パラボラアンテナが完成し、そしてそれが機能をちゃんと発揮した、あなたはこう報告書に書いておられるが、パラボラアンテナがそれだけの機能を発揮するという検査は、やはり台の上に組み立てて、あるいはまた、現地にそれを整備してみて、そして初めて機能を発揮するものだと思うのです。どのようにして検査をなさったのですか。私は検査書も見せていただきました。あなたの検査書も目を通しました。ちゃんと機能するということが書いてある。
○高木説明員 こういうものは先ほど申しましたように工場内でまず一回仮組み立てをやりまして、そうして遠くへ、山の上に送信機を置きまして、電波の精度とか機械の精度というのをやりまして、それからまたばらしまして、そして現地で組み立て、調整を再度行なうわけでございます。工期がこの際六カ月延びましたことは、この構造が、ごらんになりますように全体重量を設計変更に伴い非常に軽くする、当時日本では最初でございましたアルミ板を、軽合金を溶接した構造になりましたので、ヘリウム溶接など最新の技術を使ったためにたいへんおくれましたので、実際鏡の面の精度を出すのには、直径十八メートルでプラスマイナス三ミリ以下にひずみを押える、こういうことからたいへん長くかかりましたが、それを現地に持っていきまして、そのとおり精度が出ているかどうか、機械的な治具を使いまして、そしてその曲面をずっとなすりながらひずみ取りその他をいたします。もう一つは、架台に載せて、近所の山に送信機を置いて、そしてそこで確かに尖鋭な電波が見えるようになるかということを調べるわけでございまして、その報告書の一部は添付いたしたわけでございます。
○三木(喜)委員 そういうような検査はどこでなさったのですか。あなたのお話では、伊丹でつくって、そして鎌倉まで運んだというふうにこの前はお聞きしたのですが、鎌倉にそのやぐらを組まれたのですか。
○高木説明員 私、前回鎌倉と申しましたが、いま経理の者に聞いてみますと、伊丹でございます。伊丹でちゃんとやぐらを組むわけでございます。そうでないと、動くとか、こういうのはやはり全部——ですから工場の中で相当な設備を使って、そして組み立てて、機械的な性能が出るかどうか、毎秒何度の回転速度が出るか、そういうのは全部工場で一回いたします。そこで油圧装置とか運転装置がうまくちゃんと行くのを見届けてからでないと、現地ではあれでございます。
○三木(喜)委員 そうでしょう。伊丹の工場でそういう検査をなさったのでしょう。この前は鎌倉に運んだとおっしゃって、そのために責任ともあろう——パラボラアンテナはあなたの責任です。あなたの判がみな押してあるのです。ほかのことはほかの教授がやっておられますけれども、パラボラオンリーに関しては全部あなたが初めからやっておられる。そして、ここにあなたのほうから検査書を出してくれということで出してもらいましたところが、この検査書は、試験成績表は三菱電機のものがここに報告されておる。薬で言うたら、薬屋の効能書きだけがここに出ておるわけです。東大ともあろうところは、やはり自分の手でやったところの機能のものを出してもらわなければ困ると思うのです。あなたのはただ簡単な検査書だけやっておられる。業者の試験表だけを信用しておられる。これは伊丹でやったのでしょう。あなたが検査したかどうかということを私は聞いておるのです。忘れてしまっておられるくらい検査をやっていられないから、鎌倉へ行って検査したとおっしゃったり、実にあいまいなんです。私はこれを要求したときには、あなたの検査書あるいは契約書、こういうものを出していただきたいことを要求しておるのに、それに類するものは一切出していただいておりません。そして、ただ業者のこうした試験効能書きだけを出してこられて、この場面を糊塗されようとしておることは、私はけしからぬと思うのですよ。なぜ、こんなことをやられるのですか。これはいやみになりますからもう長くは言いませんけれども、こういうものだけしか出ていないわけです。だから、あなたが行ってやられたのですか。
○高木説明員 こういうものは、われわれのほうの連中が必ず立ち会ってやっております。メーカーの方だけがこうやって、こうなりましたという書類を送ってくれるのではなくて、その間、要所要所の立ち会い検査をやっております。ですからこそ、それに対して良とかいう判定をつけておるわけであります。
○三木(喜)委員 これは長く言いませんけれども、山の上に据えてみて、そして検査をするのが普通だということをいまおっしゃった。こうしてみなければわからないということをおっしゃったのですが、しかしそれにしてはおそらく四月までかかるでしょう。四月にまだ土台ができていないのですから。だからほんとうの現地に据え付けての機能はわからないわけですね。この伊丹では、これは工場のほうにやらして、そこへ立ち会ったということですか。そういうぐあいに理解していいですね。
○高木説明員 そのとおりでございます。工場で立ち会ってこういう項目の検査を一点一点やっていく、これが普通でございます。
○三木(喜)委員 工場ではあれに書いてある仕様書のとおりやぐらを組んで組み立てられますか。これはおそらくできないだろうと私は思うのです。高さが現地のものと同じように組めるのですか。仕様書どおりにやれるかということです。
○高木説明員 もちろん現地におけるようなコンクリートの基礎を築くわけではございませんが、かなり低くはございますが、仮の組み立てを必ずやります。どこのパラボラでも必ず仮の組み立てをやりまして、それで大体前後左右動かしてみて、これでいいだろうというところまで必ず工場ではやります。
○三木(喜)委員 そういうずさんなことをやられるために、このパラボラアンテナは機能を発揮しておりません。三十九年度の予算には、レーダー補修費として三百十八万四千円、十八メートルアンテナ補修費として九万八千百二十円、四十年度予算では、十八メートルアンテナ・プログラム追尾装置といたしまして千五百万円、十八メートルアンテナ用視準装置として五百五十八万一千円、四十一年度予算といたしましては、百三十六MCアンテナ・プログラム制御装置千五百万円——七千三百万円ででき、サービスをしてもらったかもしれませんけれども、四十一年度まで、こういうような次々の補修や追加もあるでしょう、それをやられて、そうしていまなお機能がはっきりしない、こういうぶざまな状況が出ているという話を私は聞くわけなんであります。したがって、この前にこの技術報告書を出していただいて、この中でパラボラアンテナの果たしておる機能は一体どれだけのものがあるかということで私が見ましたときに、スピンが、これは書き落とされたのかどうかわかりませんが、メーンスピンと三段目のスピン、これが完全に書けておりません。これはこの前指摘したとおりであります。こんなにたくさん国費を使ってやられたパラボラアンテナなら、鹿島の電波研のアンテナの力を借りなくとも、私は現地で完全にできたはずだと思うのです。これを見ても、私はどうも完全なような気がせぬのです。この前申し上げましたように、メーンスピンレートは発射後四分二十秒で書けてない。再スピンをかけてから三段目はずっと続きまして、十分以上もずっと書いてあります。われわれがこういうものに対するところの基礎知識がないということでこれを省略なさったのか、あるいはまた、そういうことが書けなかったのか、あるいはずさんだったのか知りませんけれども、私は、この成果というものは、パラボラアンテナがどんなに機能しておるかという意味合いで、これを見せてもらっておったわけであります。そのことはいずれにいたしましても、そういうようにパラボラアンテナには次々とお金がかかっておる。そしてその結果はうまくない。こういう状況では、これは困ったものだと思うのです。会計検査院の方も、ただ帳面づらに出てきたところの数字を検討するのでなくて、これだけ全国民の視聴を浴びた東大のロケットです。そして、その設備です。ずさんな経理です。そしてその責任者ともあろうところの糸川さんは、私は、逃げたとは言いたくありませんけれども、おやめになってしまった。賢明な方法か不賢明な方法かは知りませんけれども……。そういうような大きなセンセーションまで巻き起こした問題でありますので、その機能に至るまでひとつ会計検査院の方は追尾検査をしてもらわなければ困ると思うのですが、いかがなものでございましょうか。
○石川会計検査院説明員 御指摘の検査は、会計法上申しますと、検査に当たります者は検収官吏としてそれぞれ責任ある仕事をなさねばならぬわけであります。一般的に申しまして、検査につきましては、土木でありますとか、工事、これらにつきましては一般的な基準を各省庁できめておりますが、ただ、ただいま問題になっております非常に高度に精密性を要求されるようなものの検査というものは、技術的にも非常にむずかしいものであると存じます。われわれも率直に申しまして、検査に参りまして先生方のお話を聞く程度になっているわけでございますが、なお、そういった点につきましても今後十分研究を重ねまして、検査の万全を期してまいりたいと考えております。
○三木(喜)委員 なかなか巧妙な答弁をなさいましたし、また答弁もしにくいだろうと思います。お察しいたしますけれども、私たちもロケットのことを何もわからなかったのですが、東大を信用しておったわけですよ。そうしたところが、この前も申し上げましたように、技術的にもいろいろ疑問を残してしまったし、経理上も問題を残しましたから、私たち全然わからなかったのですがいろいろと調べてみまして、いま申し上げましたようなところに問題がある——これは問題の一端です。パラボラアンテナ一つだけをとっての話です。そういうことがわかったのでありますから……。それには、ここにも学者に来てもらいました。学者のところにも、私、聞きにまいりました。何回も行って調べさしていただいたわけでありますが、やはりこれくらい国会で問題になり、さらに世間の視聴を浴びておる問題ですから、何とか研究する体制をとって調査していただきたいのです。お忙しいだろうと思うのです。その点はお気の毒に思うのですけれども、こんなことをして東大の言いなりにほっておかれたら、国民はたまったものじゃないのです。その辺ひとつお願いいたします。
○石川会計検査院説明員 この問題が非常に重要な問題であるということは、われわれも十分前から承知しているわけでございます。したがいまして、検査院におきましても特に力を入れてまいったわけでございまして、その結果といたしまして、昭和四十年度の検査報告に、いろいろ具体的なこまかいことは記述いたしてございませんけれども、少なくとも経理の本筋は立ててもらいたいという趣旨の意見を申し述べた次第でございます。今後も、ひとりこの問題に限りませんで、いろいろ各大学に大きなこういった問題もあろうかと存じます。そういったものの調査にも十分慎重に取り組んでまいりたい、かように考えております。
○三木(喜)委員 調査していただけるようでございますので、次に移りたいと思います。 東大の会計部長がおいでいただいておるようですが、私、この前に宇宙研の先生方の公的履歴書を出していただくようにお願いいたしましたところが、高木先生は三十一年から四十一年まで毎年海外に行っておられるし、多いときには年に二回ぐらい行っておられるようであります。特に三十九年の五月十二日から七月十日までの間、奥さんを御同伴になって、そうしてイタリア、フランス、ユーゴスラビア、イギリス、アメリカ、こういうぐあいに回っておられる。奥さんを連れられることを私とやかく申し上げるわけじゃないんですけれども、海外出張をこういうようにひんぱんになさっておることは、それなりに学問的にもあるいは技術的にも目的があっただろうと思います。しかし、海外出張をされる目的に合わして行動をする必要があるんじゃないかと私は思うのです。 ごく最近の、最後のユーゴスラビアに行かれた四十一年八月十一日から四十一年九月八日ですか、この海外出張の報告書なるものは、この間五月に私がこのことを取り上げてから出たように思うのです。そして、出張報告書もほんとうにぺらぺら紙三枚くらいに書いて報告をなさっておる。しかしながら、いままで航空宇宙課から海外に出張され、技術調査をなさった場合には、やはりあなた一人が行かれたんですけれども、みんなに裨益するように、こういう報告書がなされております。ここにもございます。四十一年の五月、科学技術庁の事務次官井上さんと高木さんとがオーストラリアへ行かれたときには、こんなりっぱな報告書ができております。読む人にとっては、これは非常に役に立つだろうと思うのです。しかし、この前の報告書を見ますと、ほんとうにぺらぺら紙に行ったところだけしゅしゅっと書いて、しかも、五月になってから報告書が出た。これは官吏の服務規定からいって、私もここに服務規定を持っておるわけでありますが、非常に遺憾なことだと思うのです。服務規定はあとから読んでいただきますが、私は何もあなたを監督しておりませんから、とやかく言うわけじゃございませんけれども、海外出張というものが非常にずさんな取り扱いをされておる。これは物見遊山に行ったと言われても、私は弁解の余地はないだろうと思う。学術研究あるいは交流、協力、このために行かれておるなら、それ相当の手続を取って、報告をされるべきだったと思うのです。科学技術庁には五月になってから出されております。そうして、聞くところによると、国会で文句を言われるから、この日付を前にしてくれぬか。何と高木さん、あなたは公務員の服務の限界をもう逸脱してしまっておるような考え方で事を処理されておるような気がするのです。これは私聞いたのですから、その真偽のほどは知りません。しかし、科学技術庁では、あなたの要請をいれるよりも、そうした公文書偽造の罪のほうがよっぽどこわいということで、がんとしてこれに応じなかった。日付の問題これに対して今日まで遷延した問題しかも、その内容たるや、ほんとうにぺらぺら紙に行ったところだけ書いて、何にも技術的な報告はなされていない、こういう状況でありますから、私は、きょう東大の会計経理の部長さんにひとつお聞きしたいのですが、高木先生のこうして行かれた出張旅費全部はお聞きいたしませんから、三十九年五月十二日から三十九年七月十日、この間の旅費はどこから出たかということ、それから同じく二名の方が時を同じくしてやはりユーゴスラビアに行っておられる。この二人の方々は、あなたのほうでおわかりになるだろうと思いますから、名前は申し上げません。その旅費は一体どこから出たか、ひとつ御説明を願いたいと思います。
○甲斐説明員 私は実は新米でございまして、よく承知しておりませんが、お聞きしておるところでは、学会から出ておるように聞いております。
○三木(喜)委員 学会とはどうもけったいな話なんですが、どこの学会ですか。
○甲斐説明員 電気通信学会のように聞いております。
○三木(喜)委員 この三名とも電気通信学会からお金が出ておるわけですか。
○甲斐説明員 ただいま申し上げましたのは、高木先生のことでございまして、そのほかに野村教授、森教授が行っておられるわけでございますが、野村教授も電気通信学会、そうして森教授は、日本ロケット協会という協会があるわけでございますが、そこから出ておると聞いております。
○三木(喜)委員 ロケット協会、電気通信学会にお聞きしなければならぬ問題になってまいりましたが、これらのところは民間の団体ですか、あるいは半民半官といいますか、そういう団体ですか。
○甲斐説明員 民間のものだと思っております。
○三木(喜)委員 そうでしょう。業者から直接高木さんなり野村さんなりあるいは森さんにお金を渡すということになりますと、これは問題が出てまいります。したがって、そこのところを通っておるのではないかという心配を私は持つんですが、これは後ほど調べてみなければわかりません。 いずれにいたしましても、このときちょうど商社からロケットがユーゴに輸出されております。そうして、ロケットの打ち上げのいろいろな機器、そういうものも合わせて輸出されておるわけでありまして、商社のセールスマンになってユーゴスラビアに行ったと言っても過言ではないんじゃないかと思うのです。大事な日本の国のビッグサイエンスと取り組んでおられる方が、いつの間にか業者のセールスマンに成り果てるとは私はもってのほかだと思いますけれども、こういう疑いがある。これは私ははっきりとすべき問題だと思いますが、高木さんもこの前に、この問題については何とか言っておられましたが、そういうことなら私は困ったものだと思うのですが、高木さん、どうですか。
○高木説明員 私が三十九年に海外に出張いたしましたのは、これにも書いてございますように、おもな目的は、フランスの国際電気標準会議に日本代表として出席したのでございます。この国際電気標準会議は、毎年海外で開かれておりまして、そのときに三十六人か何か日本から出てまいりました。私がその副代表でございまして、三十九年の次の四十年には、東京でこの国際電気標準会議を開くことになりまして、招待側になりました。そこで、そういう大事な会議でございますので、もともとこの電気標準——日本工業標準でございますが、それを国際的にきめる会議、これは学会が入っておりまして、私はそのほうの代表をやっておりますので出席したようなわけでございます。これがおもな目的でございます。そのときにユーゴへ寄ったのでございますが、ユーゴのロケットは二、三年前にもうすでに輸出されておった状況でございまして、このときにはユーゴは、東欧六カ国のうちでは、非常に技術的にも一生懸命やっておる国でございますので、そこの国立通信研究所とか原子力研究所、あるいは電子部品工業、そういったところを見学するのが目的で入りました。私は最初にユーゴへ三十九年に入ったのでございます。
○三木(喜)委員 大きな旅行の目的はそれだったんでしょうけれども、しかしユーゴへ行っておられる。ユーゴは宇宙開発にも何にも参考にならぬ国なんです。ただただ日本からものを輸出した国なんです。そこへ奥さん同伴で行かれたんです。ここが問題だということ。ほかのところをずっと回られたのは、それは会議の目的もあるでしょう。だからユーゴについては私たちは非常に重視しておるわけです。きょうは時間がありませんから、こういうところで、やはりあれこれと経理の問題や海外出張の問題があるわけでありまして、したがってこの経理全般を含めまして、法務省がおいでになりますので、私は念のためにお聞きしておきたいのですが、いま申し上げましたような事態をひとつ踏まえてお考え願いたいということが一つ。それからさきに東大の映画を編集するのに、未成年者の名義にしてお金を渡しておられる。これは会計法上問題があるんじゃないか。あるいは特に女の人がこれを編集しておったんですけれども、その子供さんの名前にしたのには、そこには作為がある。こういう作為というようなものは十分検討する必要があるのじゃないか、こういうことを申し上げてこの委員会で御質問したわけですが、こういうような問題を含めまして、ただいまのような、反射鏡が落ちていないのに反射鏡が落ちたということを公文書に書いて、それを理由にして工期を延長したということは、やはり国にそれだけの損害を与えたことにもなります。公文書偽造の罪に問われるのじゃないかということを思うのですが、法務省としては、きょうおいでいただいておる吉田説明員は、どういうぐあいに思われますか。
○吉田説明員 刑事局長らがほかの委員会に出席しておりまして、私からかわって説明いたします。 ただいま御指摘になりました幾つかの点につきましては、前回の当委員会の状況も私拝聴させていただいていたわけでございます。ただ、私たちの立場といたしましては、前回と本日、いろいろお伺いした限りのことでございますので、その点について公式に、犯罪が成立する疑いがあるとかないとかということを申し上げにくいわけでございます。 問題は、検察側なり警察が、捜査権を発動するというような場合には、いろいろな場合があるわけでございますが、たとえば被害の申告があったとか、告訴、告発があったとか、あるいはいろいろ聞き込みがあったとか、いろいろあるわけでございますが、いわゆる聞き込みその他いろいろな資料に基づいてやる場合には、その事柄の性質上、十分慎重を期してやる必要があると考えておるわけでございまして、従来検察は、その立場にのっとってやってきておるわけでございます。 御指摘の幾つかの点につきまして十分拝聴したわけでございますが、そういう点につきましては、さらに法務省といたしましても、十分法律的な問題としてそういうものがどこにあるかというような点は、もちろん検討いたします。しかし経理の問題につきましても、会計検査院その他所管の専門の諸官庁がありまして、そういう方々から一定の結論なり見解というものがそこに出て、その上でなお犯罪の成否というものについて疑いがあるということでありますれば、法務省におきましても、会計検査院法の三十三条の、検察にも通告をするという手続もございますので、そういうようなことになりますれば、また具体的に捜査権の発動というようなことにもなるかと思いますが、いまの場合では、犯罪の成否についてどういう考えをとるかという点につきましては、公式にここで見解を述べることは差し控えたいと思います。
○三木(喜)委員 時間がございませんが、しかしやはり国費を使った国の決算の問題でございますから、会計検査院の方がおいでになっておると思いますが、しばらくお許しをいただきたいと思いますが、会計検査院法の三十三条に、「会計検査院は、検査の結果国又は公社の会計事務を処理する職員に職務上の犯罪があると認めたときは、その事件を検察庁に通告しなければならない。」ということがございます。先ほど申し上げましたのは公文書偽造の疑いもあり、末成年者を使ってやった意図というものもありますし、さらにパラボラアンテナのでき上がっておるか、でき上がっていないかという検査においても非常に疑問がございます。こういう問題を踏まえて十分検討していただいた結果、いま法務省のほうから話がありましたように、この問題だけでは私は見解を述べられないだろうと思いますから、会計検査院のそうした調査の上に基づいて、この職権をひとつ発動していただきたい。そうでなかったら、このまま過ごしてしまうということになれば、官僚の寄ってたかっての、何といいますか、ぐるになった仕事というように国民から解釈されても私はしかたがないと思います。そういうことでひとつお願いをいたしたいと思います。 大臣、せっかくおいでいただきましたのでございますが、こういうような事態を踏まえまして、東大オンリーではいけないということで、私はきょう時間がありませんので、それを簡単に申し上げますけれども、四十一年の宇宙開発小委員会におきましては、どういう方法でやったらいいかということについていろいろ論議されております。最も問題になるところは、一元化の問題でございますが、一元化については自由民主党として今日、一元化の体制を党としてお考えになり、あるいは技術庁としてもいまお考えになっておるようでありますけれども、こういうままでは一元化は私は不可能だと思う。この前も申しましたように、技術上にも疑問があり、経理上にも疑問があり、これをすっきりした形にしてから私はやるべきだと思うのでありますが、所管庁ではございませんけれども、宇宙開発一元化の立場に立ってひとつ所見を述べていただきたい。 それから歴代の技術庁の長官はこういうことを言っておられる。四十五年までには人工衛星を打ち上げなければならぬということは、世界の宇宙条約に対して一つの施設を持たなければならない。そのときに日本が発言権がないようになるということを非常に心配して、四十五年を一つの目標にしておられると思うのですが、その四十五年を一つの目標にして、今日四十二年でこんな状態では一体どうなるかということを踏まえてひとつ考えを述べていただいて、本日のまとめにしていきたいと思います。大臣の所見をお聞きいたします。
○二階堂国務大臣 宇宙開発の問題につきましては、わが国といたしましても、国策としてぜひこれを推進いたすべきであると考え、従来も文部省あるいは科学技術庁等が協力してこの実験研究に組り取んできたことは御承知のとおりでありますが、今日もまだ、四十五年度には少なくとも実験衛星を打ち上げたいという目標を政府としては明らかにいたしておるわけであります。しかしながら、私もこの問題に取り組んで五、六カ月になりますが、現在のこの体制では、率直に申し上げましてなかなかむずかしいのではないか、かように反省をいたしております。したがいまして、やはり原子力と同じような国の技術面、頭脳、そういうものの総力を結集してこの研究開発に当たる必要が目下の急務ではないかと私は考えるのであります。そういう構想で政府・与党という立場において、与党の自由民主党も特別委員会を設置されまして、いろいろ検討を重ねておられますし、また、近く党としての一元化に対する構想というものを明らかにされるようであります。政府といたしましても、関係各省の間でこの宇宙開発をどう進めていくかということについて真剣に取り組んでまいりたいと考えております。この問題につきましては、関係する省も多うございますので、近くそういう関係各省の責任者である大臣の協力を得て閣僚協議会というようなものもつくって、いろいろ反省すべき点もありますし、また、技術上あるいは基礎研究の面においても足らないところも相当あろうかと思っておりますので、基礎研究をさらにいたし、さらにまた、技術面において足らないところがあるならば、そこにこの一体となった総力を結集して技術の開発研究をさらに積み重ねていかなければならない、かように考えております。 先ほど来、三木先生、いろいろ東大の宇宙ロケットの今日までの実施されました研究開発の過程等において起こったいろいな技術上の問題、経理上の問題、いろいろお述べになりました。まことに遺憾な点も私はあったと率直に認めざるを得ません。したがいまして、こういう点につきましても、政府は厳重な監督を行ないまして、いやしくも国民から指摘を受けるようなことがないようにいたさなければならないと思っております。これは政府全体の責任でもあろうと思っております。今後国民の貴重な税金——しかも大型な計画に取り組むわけでありますから、金も相当要るし、人もたくさん要るわけでありますから、経理上においても国民の間から疑惑を持たれ、指摘をされることのないように厳重に監督をいたして、一元化の強力な推進の中にあってもそういうことは特に留意をしてまいりたい、かように考えております。
○三木(喜)委員 高木さんに一つだけお聞きしておきたいと思います。四十一年の当委員会における宇宙開発小委員会におきまして高木さんの発言の中にこういうことをおっしゃっておられる。これは去年のことです。「有能な人材をどうやってつなぎ合わせて、そうしてこの東大で少しでも進んだことを早くどうやって移せるか」、科学技術庁のほうへどうして移せるかということを言っておられますけれども、あなたがずっとやってこられたことは、全部東大のやることは秘密にしておいて、そうして両方のつなぎ合わせの役を完全にシャットアウトしてこられた役しかやっておられぬわけです。これでは、あなたは宇宙開発推進本部長の職責を果たしておるとは言えぬわけです。そういいますと、私は宇宙開発推進本部長をやめます、こんなことをおっしゃっておるのですが、両方の仕事をやっておられないのですから、私は両方の責任をあなたは感じられていいんじゃないかと思う。それなら両方やって、力強く推進していただく、これしかないと思うのです。一方はできなかったから——できなかったんでない、あなたはこういうぐあいに約束しておきながら、終始東大オンリーで、秘密主義にやってこられた、このことが今日のロケットの開発を非常におくらせたということをひとつ考えていただいて、高木さんの所信をお聞きいたしまして、私終わりたいと思います。
○高木説明員 議事録にありましたように昨年申し上げたのは事実でございますし、昨年の宇宙開発審議会でも私たちの同僚が、東大がやっておることが日本の宇宙開発全体にもしも悪影響を与えるということがあってはたいへんだというようなことを発言しておるとおりでございます。私たちの同僚も宇宙科学には熱心でございますけれども、これが実用につながるように一日も早くということを願っておるものの一人でございます。 幸い、最近だんだんと一元化の構想その他が、長官がおっしゃったように固まりつつあるわけでございまして、私たちはこれにほんとうに協力するつもりでございますし、国として確固たる組織ができていただくことになりますと、われわれ長年研究していた者がこれにほんとうに、基礎から実用につながるのをわれわれとしてはほんとうに願っておるのでございます。具体的にどうなるかということについては、まだこれからいろいろあると思いますが、大きな国の方針がきまりまして、そうしてそれにわれわれが喜んで御協力できるようなものをこいねがっておるということは真実でございます。このことは長官はじめ、まだ具体的な案が出るまでは私たちは何にも申し上げられませんけれども、皆さんに心底から申し上げておるとおりでございます。こういう宇宙科学というものと工学と、そういうものが結びついて、しかも何と申しますか応用にまでつながる一つの宇宙開発体制というものが、真の一元的なものができることを私たちほんとうにこいねがっておることをひとつ御了承願いたいと思います。 いままでは科学は科学だけ、技術は技術だけで日本で発達したために、結局頭脳の流出というようなことが起こったわけでございますけれども、科学と工学と技術がほんとうに縦に一本につながる宇宙開発はほんとうにいい例だ、こう信じておるからこそ、私たちは、なるほど科学を一生懸命やり過ぎてはおるかもわかりませんけれども、これがすぐ実用につながるということをこいねがっておりまして、私たちが一元化を妨害しているようなふうにおとりいただいたら、決して私たちの真意ではございません。そのことだけ私は申し上げたいと思います。
○三木(喜)委員 次の決算委員会の委員の方が見えておりますのでこれで終わりますが、委員長、いまの高木さんなり二階堂長官のお話を聞きましても、まだ問題が多いと思います。経理の問題技術の問題、商売人の手先になった疑いの問題、こういう問題を踏まえまして、私は東大の総長にも責任があると思います。総長に来ていただくかどうかというような問題をひとつ今後議題にしていただきたいと思いますので(発言する者あり)いまこちらのほうからも要請があるように合同審査会を持つような機会をつくっていただいて、ひとつ正しい日本のビッグサイエンスの進み方をお互いに指向してまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
○矢野委員長 委員長においてしかるべく取り計らいたいと思います。 ————◇—————
○矢野委員長 この際、私から一言ごあいさつを申し上げたいと存じます。 今国会の会期も余すところ一日、当委員会も本日をもちまして今会期最後の委員会であろうかと思われます。 顧みまするに、長期間にわたり、大過なく、当委員会が充実した審査並びに調査を行ない、国家最高の機関としての見識と機能を発揮し得ましたことは、ひとえに皆さま方の国政に対する御見識と熱情のたまものであると存じます。ここにあらためて心から厚く御礼を申し上げる次第であります。(拍手) 本日は、これにて散会いたします。 午前十一時三十一分散会