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55回国会衆議院1967/07/20

運輸委員会 第28号

発言数
51
登壇者
6
会派数
2
開催日
1967/07/20

会議録

内藤隆自由民主党

○内藤委員長 これより会議を開きます。  船舶積量測度法の一部を改正する法律案を議題とし、審査を進めます。  本案に対する質疑はございませんか。——ほかに質疑もないようでありますので、これにて本案に対する質疑は終局いたしました。     —————————————

内藤隆自由民主党

○内藤委員長 これより討論に入りますが、別に討論の申し出もありませんので、直ちに採決いたします。  本案に賛成の諸君の起立を求めます。   〔賛成者起立〕

内藤隆自由民主党

○内藤委員長 起立総員。よって、本案は原案のとおり可決いたしました。  ただいま議決いたしました本案に関する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

内藤隆自由民主党

○内藤委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。     —————————————   〔報告書は附録に掲載〕      ————◇—————

内藤隆自由民主党

○内藤委員長 次に、陸運に関する件について調査を進めます。  質疑の通告がありますので、これを許します。神門至馬夫君。

神門至馬夫日本社会党

○神門委員 大阪におけるタクシー冷房料金につきまして、これまで非常に問題になってまいりました。きょう参議院の運輸委員会におきまして、大臣のほうからこれに対する最終的な態度なり決定を行なう、政府の表明を行なう、こういうことでありますが、どのような表明が行なわれたのか、この点をお聞きしたいと思います。

大橋武夫自由民主党運輸大臣

○大橋国務大臣 大阪市のタクシーの冷房料金の問題につきましては、長らく懸案のままでございましたが、国会の御論議の傾向を察知し、また世論の動向にもかんがみまして、すみやかなる決定をいたしたいと存じまして、本日参議院におきましては、次のとおり発言をいたしたわけでございます。   大阪のタクシー冷房料金につきましては、実  施当初からかなりの混乱を生じたために、物議  をかもしてまいりました。いろいろ調整に努力  はいたしましたが、この際、世論の動向に照ら  し、タクシー利用関係の改善をはかるため、次  の措置をとることといたしました。   一、冷房料金は八月一日から九月十五日まで    乗客の明らかな事前の要求により冷房を使    用した場合に限り収受するよう改善させる    こと。   二、右の措置に対応して、業界が十分な準備    の体制を七月一ぱいに整えるよう指導いた    します。   なお、今回の認可に際し、利用者の心理の機  微について必要な洞察を欠いておった点は、こ  れを深く反省いたしております。新制度の運用  につきましては、運転者が使用を好まない乗客  に対して冷房の押し売りをすることなど乗客の  不評を買うことがないよう厳重に措置したい考  えでございます。  さらに従来とかくサービス面について論議を  呼んでおりましたタクシー業につきましては、  この際監督上一段と改善に留意し、もって国民  の期待に沿いたい覚悟であります。  以上でございます。

神門至馬夫日本社会党

○神門委員 いま大臣のほうから運輸省なり政府の最終的態度を御表明になりましたが、これだけ世間を騒がした問題としては、何か歯切れの悪い感じがいたします。認可を取り消しになったのでもなしに、ただ乗客と運転者という当事者双方で話がまとまったときにだけ冷房料金を徴収するように、それも行政指導を行なう、こういうような範囲内にとどまっておりますが、現在の法律上これ以上にわたって認可を取り消すような措置が法的にないのか、あるいはあるとすればどのようなときに、というよりか、この件についてはどのような方法をもって取り消すことができるのか、法律上の見解を承りたいと思います。

大橋武夫自由民主党運輸大臣

○大橋国務大臣 本件につきましては、一たん認可をいたしたことによりまして業者に対してもある法律上の地位を発生せしめておるわけでございますので、ただぐあいが悪いからというので、それだけで取り消しをするということは法的にもなかなか困難だと思うのでございます。しかし事態はあのような状況でございましたので、あのまま放置することも公益上支障があると存じまして、事態を改善いたしまするために改善命令を出すことにいたしたのでございます。したがいまして、今回の措置は業者に対する要望ではなくして、業者に対しまして行政命令を出しまして、ここに新しい法律関係を設定するという趣旨のものでございます。しかしてその内容につきましては、各般の状況を勘案いたし、まずこれが今日考え得る最善の措置であるという考えのもとに実施をはかることにいたした次第でございます。

神門至馬夫日本社会党

○神門委員 運賃及び料金の認可及び変更を行なう場合には、その当事者である業者のほうから申請があった場合にそれを行なうというのが、大体の原則になっておると思うのであります。今回の場合、世論の背景がどうこうということで、直ちに認可を取り消すということは、これは法律関係が成立しておる現在においてはできない、こういうようなことでありますが、実際上これは料金の変更という法律上の措置であると見てよろしいかどうか、御説明願います。

大橋武夫自由民主党運輸大臣

○大橋国務大臣 この料金につきましては、御承知のとおり、基本料金というものがありますが、これは当初から動かしておりません。ただ今回措置いたしましたのは、冷房料金を新しく認めた、これは基本料金にあらずして付帯料金と考えたわけでございまして、その料金を実施するについての方法を、従来は強制的でございましたが、今回は乗客の要求に応ずる選択制に改めるという措置をとらせることになったのでございますから、料金徴収の方法についての業務改善命令である、かように考えております。

神門至馬夫日本社会党

○神門委員 そういう徴収にあたっての選択的任意、任意によってその料金が払われる、こういうようなことはこれまでの料金制度と申しますか、そういう中にあったことですか。

原山亮三運輸省自動車局長

○原山政府委員 通常交通機関に乗ります場合におきましては、交通機関の提供する輸送サービスの提供について、旅客のほうが契約を締結するわけでございまして、そういうような運送契約の申し入れと受諾というようなかっこうで輸送行為が行なわれるわけでございますが、今回の場合においては、冷房を使用したいという申し入れに対して、それに対して料金を収受するということでございますので、別に普通の契約関係としてそれほど異なった問題ではなかろうかと考えております。

神門至馬夫日本社会党

○神門委員 異なる、異ならぬという問題ではなしに、そういうような前例が過去にあったかどうかということです。

原山亮三運輸省自動車局長

○原山政府委員 こういう選択制の問題につきましては、過去におきまして、四十年に福岡におきましてはそういう方法をとっております。

神門至馬夫日本社会党

○神門委員 その福岡にあったときの前例、これも同じような内容のものでしたが、それ以上の措置をとることが、いわゆる世論に対して適切に、また満足にこたえるような方法は、これ以上の最善の方法は見つからないものですか。

大橋武夫自由民主党運輸大臣

○大橋国務大臣 運輸省といたしましては、これが最善の方法である、かように確信いたした次第でございます。

神門至馬夫日本社会党

○神門委員 そこでこれは昨日の説明にもあったと思うのですが、大阪陸運局の権限において認可できる問題であった、こういうお話でしたが、物価政策にからんで大臣段階まで上げてきた、こういうことですが、最終的の責任者というものは直接の権限者であるところの陸運局にあると思うのです。それでこういうような大事を引き起こしたそういう責任関係というものはどうなるのか、またどういうふうに措置をされるのか。実はこの説明にあたって、新聞紙上のいろいろな報道なり、あるいは昨日の局長の説明を聞きましても、何か公共のためというようなことばは使ってあるけれども、実は非常に手続的にも、あるいは世論がここまできびしくなったのも、ただ単に業者の利益のみを守って、そして利用者であるところの国民の意見というものが無視されている、こういうところに実はこういう大きな問題になったと思のでありますが、その説明というものが納得のいかないものがあったわけです。これはそれぞれ認可をされた後においていろいろお考えになった説明のしかたではないかというふうに思うのですが、このようなことが再び起こらないためにも、何かそのようなことに対して適切な措置をなさる気持があるかどうか。

大橋武夫自由民主党運輸大臣

○大橋国務大臣 先ほど申し上げましたごとく、従来サービス面につきまして、タクシー業の現在のあり方というものがとかくの批判を受けておりまして、この点につきましては私どもこれを機会に必ず改善いたしたい、かように思いまして、今後の行政上十分留意いたしてまいりたいと思っております。  また料金の問題につきましても、今後一そう、料金に関して単に物価的な見地とか、あるいはまた料金収受に伴うトラブルの問題とか、そういうことだけでなく、料金それ自体についての本質的なあり方、こういうものにつきましても、今後運輸当局といたしましては十分にその実態をきわめ、今後行政上遺憾なからしめたい、同時に、料金の合理的根拠を明らかにするように努力をいたしたい、かように考えておるわけでございます。このたびのことは、出先の大阪陸運局だけの責任ではございませんで、運輸省全体の責任でありしたがって運輸省を全体を統轄いたしておりまする私といたしましての全責任である、こういうふうに責任を痛感いたしております。このためには、ぜひこの機会に自動車行政の根本的改善の実をあげまして、御期待に沿うように必ず努力しなければならないと考えておる次第であります。

神門至馬夫日本社会党

○神門委員 それから、福岡に前例があるということでありますが、こういう選択的料金と申しますか、法律上の言い方はないと思うのでありますが、こうようなことは、福岡の前例を見ても、やむにやまれぬ措置として、これは重大なミスの結果としてのとられた措置だと思うのです。今回においても、再びそういうことが繰り返されております。もともとそういうようなものがあってはならないと思うのでありますが、それについて今後これを前例として、選択料金というようなものはこれはなくされなくちゃならぬと思う。これについて、この前例があるから今回もやったというお答えではないんですが、それについての御見解を承っておきたい。

大橋武夫自由民主党運輸大臣

○大橋国務大臣 選択的料金は従来、タクシーは比較的少なかったのでございます。トラックの利用関係においてはいろいろな選択的料金を認めてきておる例もございまして、運用上支障なくいっておるものが大部分でございます。このたびの選択制度というものは、しいて言えば、前例としては一昨年の福岡の問題しかございませんが、しかしいろいろ考えてみまするというと、冷房に対する乗客の需要というものはかなり多くなっておりまするし、またそれには相当のコストも業者としては負担しなければならないことでございまするので、乗客が要求をし、また割り増し料金を約束され、これを出そうということでありますならば、そこに認めていいんじゃないか、そういうふうに考えておるわけでございます。ただ問題は、押しつけをしやしないかという点でございまして、この点につきましては今回特に厳重に戒めまして、円滑なる運用を期したいと思います。

神門至馬夫日本社会党

○神門委員 選択的料金というのがタクシー以外のいわゆる貨物運送業には間々あった、こういうことですが、その内容にもよりけりだと思うのですが、このタクシー業というような業務態様の中にこういうようなものがあることは、私は基本的に好ましくないものだと考えます。ですから、そういうようなものが今後も運賃なり料金の認可にあたってなされていくこともあり得るというような御答弁だったと思うのですが、これはやはり現在の状態の中においては、業界なり運送実態、旅客の場合ですね、実態の中においてはそういうようなことは、今度のような混乱を生む原因になりはしないか。そういうよなことはやはりやめる、なくしたい、こういうふうにひとつ言ってもらいたいと思います。  そこで、この選択的料金ということとは違って、昨日の運輸委員会におきましても、一業者が冷房料金の認可の、取り消しを申請して、そしてこれが承認をきょうはなされたというふうな報道がなされておる。この事実関係はどうか。

原山亮三運輸省自動車局長

○原山政府委員 一事業者から冷房料金の廃止の申請がございまして、昨日大阪陸運局長が認可をいたしております。

神門至馬夫日本社会党

○神門委員 そうしますと、その業者は、冷房をかけていても、冷房料金を取る資格は、同じ地域内であってもなくなるわけなんです。他の業者は冷房料金を、当事者双方で合意に達すれば取ることができる。こうなってくると、この運賃なり料金の決定にあたっての基本的な問題である、道路運送法第八条の基本的な問題として、特定の旅客または荷主に対して差別的な扱いをすることになりはしないか、また同一の地域内における業者間においてあつれき、混乱を起こすことにもなりはしないか。この辺の配慮はどういうふうになるのか。これは昨日認可にあたって、業者間において混乱がないようにということを局長のほうから十分注意をしたということをおっしゃっておるのです。そうしますと、同一地域内において、業者の申請によって認可を取り消したということと、選択的料金との矛盾がまた出るわけなんです。この辺の問題はどうなるのか。

大橋武夫自由民主党運輸大臣

○大橋国務大臣 実はこれは当事者はどういう考えで冷房料金の撤回を申請いたしてまいりましたか、これは本人でなければわからないのでございますが、あの業者の事業所の所在地でございます池田市は、兵庫県と隣接いたしております。兵庫県の車は、御承知のとおり大阪の所属でございませんので、いままで冷房をやっても料金は取らない、こういうことでございます。結局その神戸の料金と大阪の料金のすれすれのところにございまするから、従来から多少その辺の運用に困難な点があったんじゃないかと思います。そういう事情でおそらく申請を取り消されたのじゃないかと思います。運用に支障を来たすようではいけませんので認可をいたしたという次第でございます。

神門至馬夫日本社会党

○神門委員 かつて埼玉県に一業者が、基本料金において認可された料金以下の料金でサービスをしていた、それを陸運局からお目玉をちょうだいして、それでそれまで引き上げたという例があるのです。これはさっきの話のように、東京と隣接していて、そしてそういうような実態を踏まえて、防衛的にもサービス的にもそれが一番いいということでやっていたのを、運輸省のほうからしかられた、おこられたという事実があるのです。そういうことと関連をして、今度の一業者の認可を取り消したということは、いままでの料金制度全体に対する行政上の指導のあり方と相矛盾するように考えるのです。もちろんこの冷房料金については率直にその非を認めておられますから、それによって起きた矛盾だとは思いますが、しかしそれにしても、隣接しておるからそういうようなある程度の幅を認めた、運用上の措置をとった、こういうふうなことであったら、これはちょっと承服しかねるのではないか。そうすると、もう一つは、そういうふうな隣接をしない、大阪陸運局が管轄しておるどまん中の中心地において認可取り消しの申請をした場合には、認可をされるのか。いまの場合は兵庫県と隣接しているという理由であるならば、その中心地にある場合には取り消し認可することは筋が通らないと思うが、この辺についてはどういうふうに考えるか。

原山亮三運輸省自動車局長

○原山政府委員 いままでの制度でも、冷房料金を取る車とそれから全然冷房料金の認可申請をしていない車がございまして、両種の車があったわけでございます。冷房料金を取る車のほうが多かったという事実がございます。そして、池田の場合におきまして、料金のサービスの問題でございまして、冷房をつける場合も冷房料金を取らないのか、あるいは冷房をつけずに、そういう制度を全然やめるのかというふうな両方考えられますけれども、いずれにしても、冷房料金を取ることをやめるということでございまして、これはその一社だけでございません。認可申請をしておりません従来からの車と同様である。こういうことでございまして、こういう問題はサービス面の競争原理が働くということでございまして、決して基本料金の問題でございませんで、こういう輸送サビースの面におきまして、冷房料金の認可申請をしておらない従来の会社と同様の状態になるということでございまして、このことが法律の不当競争になるとは考えないのでございます。

神門至馬夫日本社会党

○神門委員 そうしますと、きょう参議院運輸委員会において表明された態度、最終的な決定ということも、これは業者とどういう事前の打ち合わせがなされているかということもお聞きしたいのですが、一つはそういうふうにどんどん認可、いわゆる冷房料金の取り下げを申請してきた場合には認可をされるのか。あるいはむしろ、そういうように取り下げの申請を行なうように行政指導をされるような、行政指導と申しますか、あるいは間接的なものでもいいのですが、行政指導というようなオーソドックスなものでなくても、そういう気持ちがあるのかどうか。それからもう一つは、こういう決定をなさるにあたって、これを認可された運輸省としては非常に責任があるわけなんだが、関係業者との了解はどのようになっているのか、この点についてお答え願いたい。   〔委員長退席、進藤委員長代理着席〕

原山亮三運輸省自動車局長

○原山政府委員 事業者との関係におきましては事前に、こういうことについてはこういう措置をやれということは言っておりません。いままでの業者のほうの陸運局長に対する陳情と申しますか、そういうものは現行の制度でもってそれほどトラブルはないから、そのまま続行して差しつかえないとわれわれは考えるというふうな陳情が来ております。したがいまして、業者の方としては、自発的に取り消す空気ではございませんので、今回の措置は法律に基づいて事業改善命令という命令措置でやるということにいたしたわけでございます。

神門至馬夫日本社会党

○神門委員 ただいま、その業者は全く妥当な方法であって混乱もない、ただ世論が騒いでおるだけだというような考え方だ、こういうような意味の説明がございました。そうすると、運輸省のほうとしても、たとえば陸運局の局長としても池田タクシーという一業者が申請をして認可をした、その認可をしたということは、取り消しをしたというふうなことは、むしろ要らぬことをするなというようなお考えであったのか、現地においては混乱がない、秩序が保たれておるということであれば、それを取り消しになったこと自体、どういうようにお考えになって取り消されたのか。

大橋武夫自由民主党運輸大臣

○大橋国務大臣 いま局長が混乱がないと言ったのは、業者のほうでさように申しておるということを申したのでありまして、私どもは世論の動向等から見まして、タクシーの利用関係をこのままにしておくということは適当でないと判断いたしまして、そこでこのたびの措置に出たわけであります。このたびの措置につきましては、事前に内容について業者に連絡をして準備を促すというようなことはいたしておりません。業者の現状についての認識については、すでに先ほど来確めておりますので、ただいまでは全般的に役所の立場から講ずべきもの、こう考えて措置したわけであります。

神門至馬夫日本社会党

○神門委員 そうすると、これは事前にある程度確めてこのような方針を打ち出した、こういうことでございますか。局長はそういうように確めた事実はない、こういういま御答弁ですし、大臣のほうでは事前にある程度の意向というものを打診をしながら、こういうものを出したのだ。というのは、なぜお尋ねするかというと、これはこのような指導をなされても、最終的にこのような方針に従うかどうかは、業者の任意であるわけなんです。ですから、その点はある程度、そこまで問題になっておるものですから、当然の措置として、事前にある程度の、程度の問題は別として打ち合わせがなされて、そうして態度決定がなされないと、これは全く無価値なものになってしまう。ほんとうの紙きれほどになってしまう。こういうことを思うからお尋ねするわけなんですが、その点はどちらがどうかということをもう一度お答え願いたい。

原山亮三運輸省自動車局長

○原山政府委員 今回の措置は、事業者に対しまして事業改善命令を出すわけでございます。したがいまして、改善命令に違反した場合におきましては、それに応じた行政処分を行なうわけでございます。したがいまして、業者の任意と施行することとは全然違っているわけでございます。そういう措置でございまして、われわれのほうの命令でございますので、その命令を実施するための準備期間が必要でございますので、八月一日から実施するように準備期間を十日間置いたというふうな実情でございます。

神門至馬夫日本社会党

○神門委員 そうすると、あなたのほうは業者から申請をしたものが妥当だと思う、ある程度不備な点もあるが、それは認められて認可された。認可されたということは、政府当局に権力機関として責任があるわけです。それをまた、世論がやかましくなったからというので改善命令を一方的に出すということは、これは非常に不穏当ではないのですか。

原山亮三運輸省自動車局長

○原山政府委員 業者のほうから冷房料金の申請がございまして、その認可の際には、認可条件の中にいろいろと条件をつけてあるわけでございます。その条件の実施につきまして、乗客とのトラブルがないとか、いろいろ条件がございますけれども、そういうふうな条件事項等を見ておって、しかも世論の動向というのを見て、認可したときの事業者のほうの申請の内容及び理由というものがそのまま履行されておらないというふうな判断でもってその内容を変更する。しかも認可の内容には、こういう選択制を実施するについては、認可内容を変更するということでなくて、先ほど大臣も申されましたように、認可内容についての適用方法について、その方法を改善する、こういうことでございます。

神門至馬夫日本社会党

○神門委員 大臣の話とあなたの話とちょっと違うと思うのです。いまのお話だとするならば、業者から申請されて認可した、認可条件をつけた、認可条件に違反があるからこの変更命令を出した、こういうふうにおっしゃるのですが、その辺が非常におかしいんじゃないですか。食い違いがあると思うのですが、違いますか。

原山亮三運輸省自動車局長

○原山政府委員 認可条件違反というところまでは、いまのところは踏み切るわけにはまいらないかもしらぬけれども、現在の実情にかんがみまして、現在業者のほうでやっている料金の徴収方法につきましては改善する必要があるというふうに判断いたしたわけでございます。事業者のほうとしては、改善することについては、改善する必要がないというふうな陳情も大阪陸運局長のほうにあったようでございまして、そのために役所のほうの判断としてこういうふうな徴収方法にすべきであるということは、やはり事業改善命令でやるのが最も実効を期し得る、こういうふうに考えておるわけでございます。

神門至馬夫日本社会党

○神門委員 認可条件に違反はない、世論がやかましくなったから、認可を与えた当事者であるところの業者にも何の打診もなしに、一方的に、抜き打ち的に改善命令を強権として出されたわけですか。

原山亮三運輸省自動車局長

○原山政府委員 今回の問題につきましては、実施後いろいろとトラブルもございましたし、その件数は、実施後一週間ぐらいでもって警察のほうで関係した件数だけでも百件ほどあるわけです。それ以外にも、この制度自身に対する批判、特に押し売りである——客が冷房を希望するの有無にかかわらず、冷房をかけて冷房料金を取るというふうな押し売り論に対する批判が非常に強うございますし、そういうものに対して、乗客が希望する場合だけに限るということは、利用者第一主義という考え方に立ちました場合においては、いままでやっておった制度よりも今回の利用者第一主義のほうがベターであるという考え方でもって改善を指示したわけでございます。

神門至馬夫日本社会党

○神門委員 その辺が、認可が正しくなかったので改善命令を出したのだ、こういうようにこの文章には書いてあるし、これまでの御答弁もそうだったと思うのです。ところがいまのあなたの話によると、認可はした、認可条件に違反したような向きがあるから今度は変更命令を出したのだ、こういうふうにおっしゃっているのですね。いまのお話というものはまた、どうも適切でないから改善命令を出してあるんだ、こういうふうにお話しになっている。この辺は、いまここに態度表明をされて、長く議論されたことですから、その点をぎりぎりまでということは申しませんが、業者というものはやはりもうけるために当然料金が高くなることを求めるのです。それをやはり国民的視野に立って、適切な方法によって法律の基準に従って認可をされなくちゃならない、そういうような立場におけるところの行政指導あるいは行政上の認可そのものが不穏当であった、あるいは正しくなかったというようなことから、今度の改善命令が出されたのじゃないか、そういうことにするならば、今度は業者は九月十五日までには当然これは料金として取ってもいいと、こういうように考えていたのが、突然また何の前ぶれもなしに——前ぶれというよりか、話し合い的なものもなしに突然やられるというのは、やはり認可をされたときと同じように一つの手落ちじゃないかと思うのですよ。もう少しこれは適切な方法で事件が——事件なんですよ。事件となってないものであるならば、そういうふうな権力機関としてのなされ方が当然かもわからないが、どうも納得しかねる点なんです。この点についてはあなたからもう一ぺんお答え願いたいと思います。  それからこの際お伺いしておきたいことは、これは昨日もそういうことはないということをはっきりお答えになっておったのですが、基本料金の値上げのなしくずし的な前段としての措置である、このように大阪の業者も言っているし、全般のマスコミ論調もそうなっている。大臣のほうは、そういうようなことは毛頭ありません、ことしは上げないと、こういうふうにおっしゃったようにも記憶しているのですが、これと関連して、タクシー料金の基本料金についてのお考え方——いわゆる一般世論として、あるいは世間に流されているような、これが基本料金のなしくずし的前段的措置である、こういうようなことではないということはお答えになっているのですから、そうすると、これと切り離しても、タクシー料金の基本料金値上げの問題についてはどのようにお考えになっておるのか、お答え願いたい。

大橋武夫自由民主党運輸大臣

○大橋国務大臣 今回の問題は、タクシーの基本料金の値上げの前置的な措置ということは絶対にございません。基本料金につきましては、たびたび申し上げておるとおり、当分上げない考えでございます。ただ、これは臨時の措置として、基本料金と関係なしにやったものでございます。今後基本料金をどうするかということは一つの問題でございまするが、御承知のとおり、近く東京都におけるバス料金、地下鉄料金、都電料金、こういつた申請が正式に出てくることになりまするし、これを処置するということになりますと、東京都に乗り入れをいたしておりまする九つのバス会社がございます。また、これらのバスの料金についても、東京都のバス料金と切り離して考えるわけにはまいりませんのであわせて検討しなければならぬ情勢にございます。こういった時期に重ねてタクシーの料金問題を取り上げるということは時期として当を得ない、こう思いまするので、当分の間タクシー料金については値上げを認めない、こういう態度をとっておるわけでございます。

神門至馬夫日本社会党

○神門委員 けさの朝日新聞等にも取り上げております。全体の問題が、九月十五日ごろが引き続いて基本料金が改定されるような時期ではないか、こういうようなことも、朝日新聞の社説の中にはなかったと思うのですが、業界全体の何か冷房料金の決定をめぐっての底流としては思惑が流れているのですが、いま当分の間というようなお話なんですが、期限を見たときに、ことしじゅうにはそういうようなものはないというように考えていいのか、あるいは当分の間であって、ことしじゅうにもあり得ると考えていいのか、その辺について、まあことしということになりますと、いま問題が起きて、そういう疑惑というものが、やはりそうだったかというふうに思うのであります。ですから、その辺はこの事件と関連していないと、こうおっしゃつておるのでありますが、やはり明確にお答え願っておいたほうがいいと思うから、その点の期限的なものをお聞かせ願いたいと思います。

大橋武夫自由民主党運輸大臣

○大橋国務大臣 当分は上げないというのは、もちろんことしじゅうは上げる考えは毛頭ないということであります。来年以降におきましても、ただいま具体的にいつごろになったら上げるというような考えは毛頭ございません。今後の情勢によって、来年以降はまた来年以降としてあらためて考えるといたしまして、現在のところは、少なくとも今年じゅうは手を触れない、来年についても直ちに手を触れる考えはない、この程度のことを考えております。

神門至馬夫日本社会党

○神門委員 私の質問はこれで終わりますが、先ほども深追いはいたしませんでしたが、やはり運賃なり料金に関しての道路運送法の第八条と、そういう特定地域において、冷房料金が認可される業者と認可されない業者、こういうようなものがあることは、どうもこの条項に照らし合わせまして私は納得できない点であります。そういうような点とあわせて今度の冷房料金の問題は、率直に非を認めておいでになりますことについて、今後そういうようなものがたびたび起こらないように、これは福岡に次いで二回目でありますし、たびたび起こらないように特にお願いしたいことと、この底流にありますところの冷房料金が基本料金につながるという、このような疑惑を結果として起こさないように十分措置をお願いして質問を終わりたいと思います。

進藤一馬自由民主党

○進藤委員長代理 小川君。

小川三男日本社会党

○小川(三)委員 運輸大臣、いま神門委員からの質問の中で自動車行政全般、特にタクシー行政全般については強力な指導をする、こういうことを言われておったのです。これはそのとおりでいいのです。またそうしなければならないけれども、運賃の問題に関連して、現に東京都内では非常に乗車拒否というものが行なわれている。これは事実お認めにならざるを得ないだろうと思う。特に東京駅あるいは銀座、新橋でもよろしいが、夜間になったらほとんど乗れないといっていいだろう。それから、例をあげますと、日比谷あたりで二本指を出しておる。これは何かというと、これは自動車局長御存じないでしょう、二本指を出していれば、これはお客さんのほうで二倍の料金を払うということなのです。三本出せば三倍の料金である。そうすると、この指を見てとまるのですよ、三倍の料金を取れるのですから。こういうことを行なっている。それから国会あたりから、たとえば九段の宿舎や赤坂の宿舎へ行くのに、乗車拒否された国会議員がたくさんおりますよ。乗ってから、九段だ、これはだめです。おりてください。何でだと言うと、自分はもうどこそこのほうへ向かって帰らなければならないので、九段のほうへは参りません、こう言って拒否している。それからもう一例は一これは例をあげたらたくさんあるのです。東京駅で五人のお客さんを乗せるのです。これは同一方向へ行くお客さん、たとえば渋谷の方面へ行くお客さんを五人乗せる。それぞれ料金を取らないのならいいのですよ。一人分の料金しか取らないのならいいのです。五人から五人分の料金を取るのです。三百円ずつ取ったとしたら、千五百円かせげるわけですよ。四人乗ったから出さないかと言うと、まだだめですよと言って、またもう一人探してくるわけです。こういうことが現に行なわれているわけです。こういう例は、あげれば数え切れないですよ。業者の間にいま指導委員会などを組織してやっています。業者の指導委員会の能力にも限界がありますし、それから地方の陸運事務所あるいは陸運局、これを総動員しても人員は足らない、こういうような状態が行なわれておるという、こういう乗車拒否の問題について根本的に何か打開する方法というものがあるのか。いま運輸大臣の答弁の中に、料金は値上げしない、それはそれでよろしいと思います。料金は値上げしなくても、五人乗せて五人から一人ずつ料金を取ったら、膨大もない値上げを彼ら自身が実施していることになるのです。この点どうですか。

大橋武夫自由民主党運輸大臣

○大橋国務大臣 東京における乗車拒否の状況が極端であるということは、いろいろな方々から承っております。したがってサービス改善ということになりますと、まず乗車拒否を現実に押さえるということが一番重要だと思っておるのでございまして、これにつきましては目下自動車局におきましても、その取り締まりの方法についてせっかく検討をいたしておる最中でございます。近く成案を得ましたならば実施いたすようにいたしたいと思います。

小川三男日本社会党

○小川(三)委員 特にこれは、陸運局なり各陸運事務所なりで、現地へ人を派遣して自分が体験したら、これはすぐわかることです。きょういま、この瞬間だって行なわれているわけです。そういうような事態をほっておいて——冷房料金の問題にしてもそのとおり、確たる方針を持って運輸省が臨むなら、ああいう冷房料金の問題などの混乱というものは起こらないはずです。そればかりでなく、この乗車拒否が現実に行なわれておるこういうものに対して、ただ業者だけに、業者の指導委員会のみにまかせておいてはならないのです。それから現に東京の各陸運事務所にしても、いまの人員で、街頭に出てこの実態を把握しようとしても人員は足りませんよ。ですからそういう点について根本的に、このタクシー、ハイヤーの業界自体に対して、明確な方針を出してやるのでなかったらますます。行政が確立するのでなくて、行政自体が混乱していくということになると思います。その点についてどういう方針をお持ちになっておるのか、それだけ伺っておきます。

大橋武夫自由民主党運輸大臣

○大橋国務大臣 乗車拒否を絶滅するよう、ただいまいろいろ検討を加えておりますが、成案を得たならば実施に移したい、御期待に沿うようにいたしたいと思います。まだその内容につきましては申し上げる段階までいっておりません。

小川三男日本社会党

○小川(三)委員 これでやめますが、自動車局長、国会議員に照会なさったら、国会議員の中で、いつ何日乗車拒否されたといって、ナンバーを控えて持っている議員がおりますよ。大の男が拒否されるのですから、いわんや婦人や子供あるいは老人の人たちが、途中でどんなに困難しておるか。おそらく夜おそい列車で東京駅あたりでおりても、上野あたりでも、どこの駅に行ってもそのとおりです。したがって構内乗り入れ権という問題についても、根本的にこの問題を考え直して、あらゆる方面からの資料を用意して、そうしてこれはむしろ蛮勇をふるってこの問題に取り組まなければ、この問題の解決にならない。そういう点要望して終わります。

進藤一馬自由民主党

○進藤委員長代理 次回は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。    午後零時二十九分散会

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