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55回国会衆議院1967/07/19

運輸委員会 第27号

発言数
166
登壇者
14
会派数
4
開催日
1967/07/19

会議録

内藤隆自由民主党

○内藤委員長 これより会議を開きます。  本日の請願日程全部を議題とし、審査を行ないます。  本日の請願日程に掲載されております請願は三十九件でございます。これらの各請願につきましては、委員各位もすでに文書表でその内容は御承知のとおりと存じますが、理事会において慎重に検討いたしましたので、これより直ちに採決したいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

内藤隆自由民主党

○内藤委員長 御異議なしと認め、これより採決いたします。  本日の請願日程中、第一ないし第七、第一〇ないし第三五及び第三七ないし第三九の各請願は、いずれも採択の上、内閣に送付すべきものと決し、第九の請願は議決を要しないものと決するに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

内藤隆自由民主党

○内藤委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。  なお、ただいま議決いたしました各請願に関する委員会報告書の作成等につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

内藤隆自由民主党

○内藤委員長 御異議なしと認め、さように決定いたしました。     —————————————   〔報告書は附録に掲載〕     —————————————

内藤隆自由民主党

○内藤委員長 なお、本委員会に参考送付されました陳情書は、委員各位のお手元に配付してありますとおり二十七件であります。御報告申し上げておきます。      ————◇—————

内藤隆自由民主党

○内藤委員長 次に、閉会中審査に関する件につきましておはかりいたします。  すなわち、  陸運に関する件  海運に関する件  航空に関する件  日本国有鉄道の経営に関する件  港湾に関する件  海上保安に関する件  観光に関する件  気象に関する件 を、閉会中も引き続き調査を行ないたいと存じますので、その旨議長に申し出たいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

内藤隆自由民主党

○内藤委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。  なお、これらの閉会中調査案件が本委員会に付託されました場合、委員を現地に派遣して実情を調査する必要があります場合には、その委員派遣承認申請の諸手続に関しましては委員長に御一任を願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

内藤隆自由民主党

○内藤委員長 御異議なしと認め、さよう決定いたしました。      ————◇—————

内藤隆自由民主党

○内藤委員長 次に、陸運に関する件について調査を進めます。  質疑の通告がありますので、順次これを許します。久保三郎君。

久保三郎日本社会党

○久保委員 きょう大臣にお尋ねするのは、大阪で問題になっております。タクシーの冷房割り増し料金の問題であります。  本件は七月に入ってから実施されたようでありますが、実施される以前から本件は世論の批判を受けておりまして、われわれは、これはタクシーばかりではございませんけれども、タクシー等の使命というのは大衆を輸送するものである、だから、大衆がこぞってがえんじないような制度に対しては、当然何らかの方法で早急にけりがつくもの、かようにかたがた思い、さらには当委員会は、御案内のとおり、日程の詰まった中で法案審議を精力的にやっておったわけであります。幸いわが党といたしましては、昨日参議院の運輸委員会の席上で、わが党が中心となって本問題をまず取り上げてきたわけであります。そういう経緯もございますので、しかも与えられた時間はたいへん短い時間でありますから、私から二、三についてお伺いをし、善処方を要求したいと思うのであります。  まず第一に、簡単に御説明いただきたいのは、本件の、いわゆる特別料金の申請があって、これを認めた根拠というのはどういうふうに考えられたのか、さらには、本件を扱ってきた手続はどんなふうにしてきたのか、この二点をさしあたりお伺いしたい。

原山亮三運輸省自動車局長

○原山政府委員 大阪の冷房料金につきましては、五月三十一日の日に申請がございました。この申請の内容は冷房の使用料金でございまして、法律上、運賃ではなくて付帯料金の部類に入るものでございます。理由としましては、大阪地方というのは、相当道路の麻痺状態が多くて交通停滞が非常に激しいというようなこととか、交通事故の多い点とかいうようなこともあげておりますが、要するに旅客に対するサービスと労働者の労働環境よくしたいというふうななことでございます。それで、この冷房につきましては、いままでの運賃の原価要素がそこに入っていない、したがいまして、クーラーをつける設備費あるいはそれを運営する場合のいろいろな経費について特別の料金を設定したい、こういう趣旨でございまして、手続といたしましては、先ほど申し上げましたように、法律上は陸運局長限りでできる性格のものでございますけれども、事の性格上、われわれとしましては経済企画庁ともいろいろと協議をいたし、最後には臨時物価対策閣僚協議会にもおはかりしまして、その上できめたような次第でございます。

久保三郎日本社会党

○久保委員 いまの御説明では、運賃ではなくて冷房使用料金だと言う。そうだとするならば、これは冷房を使いますということがあって初めて、料金というのが対乗客との間に出てくるものと私は考えます。まあそれはどうでもいいが、問題はさっきあげられた幾つかの根拠、つまり大阪は道路の交通事情が悪くて停滞する。とまっておる時間が多くて暑いから、冷房装置をつける。それはけっこうなことでありますが、事故が多いから、冷房をつければ事故がなくなるかどうかは科学的な根拠をこれから検討しなければわかりませんが、もしそうだとするならば、冷房はないよりはあったほうがよろしい。それからサービスの問題、サービスというのはいろいろございますが、やはり社会通念上料金を取ってやるものもあるし、社会通念上料金を取らぬで当然提供するサービスもあるわけであります。そういうものを考えたのか、あるいは運転手の労働環境云々でありましょうが、これは全然冷房の使用料金には関係がないわけであります。これらについて一々御答弁を求める必要もあると思うのでありますが、限られた時間でありますから私は言いっぱなしにしておきます。いまあげられた料金を取るという根拠、その理屈、これは世論から全然受け入れられないものであろうというふうに私は考えております。それは運輸大臣としてはどうお考えであるか、これが第一点。  それからもう一つは、これは陸運局長権限で許可をするものであるけれども、事の性格上企画庁にもはかり、あるいは物価対策閣僚協議会にもおはかりした。そうしますと、あなたらが考えているのは、冷房料金というのを取ることによって物価に影響があるかどうか、そういう考えだけでこれはおはかりになったようでありますが、そのとおりであるか。いかがでしょう。

大橋武夫自由民主党運輸大臣

○大橋国務大臣 物価対策閣僚協議会で相談をした趣旨は、物価的見地のみに限っておるわけでございまして、この問題はあくまでも運輸省が全責任を持って処理する問題でございます。運輸省といたしましては、これを許可するにつきましては、さきに局長から申し上げましたとおり、いろいろの根拠に基づきまして適当と考えた次第でございます。しかしその後物議を生じておる事実から見まして、少なくとも利用者の心理の機微についての透察が十分でなかったという自己批判をいたしておるような次第でございます。それでありますので、この問題をいつまでもかような状況に置くことは本意でございませんから、昨日参議院でも申し上げましたとおり、すみやかに結論を出して事態を安定させたい、かように考えておるのでございまして、明日中には決着をつける所存でございます。

久保三郎日本社会党

○久保委員 いまのお話では、物価対策閣僚協議会にはかったのは、あるいは企画庁にはかったのは、いわゆる物価問題の関係ということであります。それでは運輸大臣としては、業者から申請があって、その理由としてあげられた四つについて、これは運輸大臣権限で当然である、正当であるというふうにお認めになったが、なおかつ物価問題ということもあるので、企画庁、それから関係の閣僚に御協議をなさったということでございますか。

大橋武夫自由民主党運輸大臣

○大橋国務大臣 そのとおりでございまして、その結果、閣僚協議会におきましては、物価に対する観点からはこの程度の料金の変更はやむを得まいということで了承をされたわけでございますが、それ基づきまして料金の改定を実施いたしましたのはあくまでも運輸省の責任でございます。

久保三郎日本社会党

○久保委員 大臣、お話でございますが、われわれはこの種問題は物価問題以前の問題ではなかろうかというふうにも考えている。業者は値上げの理由として、交通の停滞とか、安全のためとか、サービスとか、労働環境とか、四つくらいあげてきたようでありますが、その観点はいずれも料金を徴収して冷房を装置せねばならぬということには、どう考えてもならぬ問題ではないか。だからむしろ、陸運局長から本省が運輸大臣にその決定を吸い上げたというか、そういういきさつから見れば、そういう点を検討するのに吸い上げたのであって、企画庁や物価の関係の閣僚協議会におはかりになるということは考えなくてよかったのではないか。こういうふうに私は思っておるわけです。だから問題は、言うならば、その辺から問題がどうも脱線してきていやしないか。しかもこの特別な料金ということですから、しかも過去においてというよりは、昨年でありましたか、福岡中心に本問題は世論の批判を浴びてこれは退却したあの事例があるわけですね。これを考えた場合に、私はもっと慎重に扱う筋合いのものであったと思うのです。これは当面の責任者というか、扱いをやった原山局長はそういう点はどう思っているか。たださっきの大臣の答弁では、どうも一般大衆というか、国民の心理の考察に欠ける点があって反省していますというお話ですが、そういうことだけで考えていいものかどうか。むしろこういうものを最初に考えることが当然であると私は思うのですよ。昨年福岡かどこかでやられて、やられてといっては語弊がありますが、これは失敗しているのですね。その当時からもう、クーラーなどを入れるのは、別に新しい料金をとってクーラーをつけるべきじゃない、こういうような判定で今日までやっているのじゃないですか。そこへ新たに今度は特別料金を申請してきたといって、むしろ私がひが目か知りませんが、申請の一一の理由は別として、物価問題というようなものが料金問題や運賃問題で関係があるから結局本省に吸い上げて、そして企画庁なりそれぞれの閣僚にも相談した、こういうものを重点にものを考えていたところに私は誤りがあるのじゃないかというふうにどうしても思うのですが、原山局長の、運輸大臣の権限というか、その問題を引き上げた理由は何か。さっきの答弁では、これはあとでこしらえた答弁じゃないかと思うのです。これはどうも物価の問題だけが頭にあって、クーラー料金のいわゆる大衆に受けるところの、いわゆる何というか、去年の経験というか、そういうものも全然反映しないで、思い出さないで、そういうものは何とかなるだろう、ただし物価の問題は、これは閣僚の了解を得たり経済企画庁の了解を得なければたいへんだから、念のためにやっておこう、こういうふうに私は思うのです。それはどうですか。

原山亮三運輸省自動車局長

○原山政府委員 物価の問題につきましては、先ほど大臣が申し上げられたとおりでございますが、それ以外にも先生御指摘のとおり、福岡で昭和四十年にこのクーラー問題がございまして、いろいろと個々のトラブルが相当ございましたので、そういう点につきましては、いろいろと当時陸運局なり陸運事務所から勧告なり指導をいたして、実施は九月までやっておりまして、九月に涼しくなりましたので、九月十五日まではやりませんでしたが、九月の三日か四日までやった。その年はわりあいに九月になりまして涼しくなったので、やめたというふうないきさつでございます。  それから大阪の問題につきましては、慎重を欠いたというお話でございますが、われわれとしましては、物価の問題以外にも、福岡のそういう個個のトラブルの問題もございましたし、これをやった場合のトラブルという問題を十分考えたわけでございました。したがいまして、この認可の際には、業界のほうに認可の条件の中に、トラブルを起こさないということと、それから事前に十分PRを徹底して、利用者の理解を得るようにということ、この二点を強く認可の条件の中に入れさせまして、そういうことで実施をさせたようなことでございまして、われわれといたしましても、事前に十分その点について配慮をしたつもりでございます。

久保三郎日本社会党

○久保委員 局長、あなたがつけた二つの条件というのは、いわゆるトラブルを起こさぬように十分注意しろ、PRを完全にやれ、そんなものは大体つけていくこと自体が不謹慎ですよ。問題の深刻さというか、問題の本質をわきまえない態度じゃないかと私は思うのです。PRをやって、今度、七月幾日からは二割増しの料金をとりますとか、あるいはトラブルがあったのじゃ困るからそこはうまく片づけろとか、そんなことで——何がゆえにトラブルを起こさぬようにとか、PRをしなければその料金が実施されないのか、いわゆる料金、運賃というものは、抵抗なしに大衆に受け入れられなければならぬ、それがいわゆる公共性というものじゃないかと私は思うのです。そういうところからいえば、こんな二つの条件をつけるというのは、すでに世論の反撃を買うであろうということを予見されたからつけたのじゃないですか。そういうやり方こそおかしい。私はどうしてもその点は、あなたに、大臣もそうでしょう、これは思い直していただきたい、今後もあることでありますから。  大体、運輸省の行政というのは、長いしきたりというか歴史の中で、業者の保護育成に重点が置かれてきたことは事実である。戦後においても大体そういうのが重点である。陸海空全体にわたって運輸業者あるいは交通事業者に対しての育成、それを重点に置いてきた。それはなぜかというと、免許制度が大きくクローズアップされて、免許というものがいわゆる行政の中で大きな分野を占めているからそういうふうになるのだと思うのです。ところが、民主化された行政は、私から申し上げるまでもなく、御承知のとおり、国民の生活をどうして運輸行政の中でささえていくかというのが、まず第一の任務であろうと思うのです。そういうことからいうならば、この二つの条件をつけてまでやるというふうに気がついておるのなら、もう一歩下がって、PRをしなければならぬ、トラブルを起こさぬように気をつけなさいという条件を付するのだったら、この料金を、これは全面的に却下というのが筋です。ここまで条件をつけて何で無理をしておやりになるか。そうしてまた、今日まで世論の反撃を横目に見て、といっては語弊があるが、具体的な措置もできないままできた責任というのは重大だと思う。この点について、大臣並びに当面の事務をあずかった局長はどう考えられておりますか。

大橋武夫自由民主党運輸大臣

○大橋国務大臣 私からお答え申し上げます。  いまになって考えてみますと、運輸省の行政が、特にこうした料金の問題について、物価的観点に引きずられて料金の実態についての認識をやや欠いておったという傾向があったことを反省いたすわけでございます。次に、本件につきましては、特にトラブルの問題に目をとらわれて、そしてやはり運賃の実態についての検討がやや不十分であったという点、これは批判されてもやむを得ないと思うのであります。  こうした点等から考えまして、この問題については何らかの措置が必要だということを考えておるわけでございます。御承知のとおり、とにかく一たん認可をいたしておりますので、認可によって生じました新しい法律関係を改善するということになりますと、そこには利用者の立場もございますし、同時に、それとともに、重要度においてはともかくといたしまして、認可ということによってある法律関係を認められた業者というものの立場も、やはりある程度考慮を払わなければならぬ、さらに世論の動向等も考えなければなりませんので、これらを考えまして、今度こそ誤りのない結論を出さなければならぬ、こう思いまして、ただいま検討を加え、結論を出すに苦慮いたしておる次第でございます。しかし、これもいつまでもとは申しません、ほぼ調査も終末に近づきましたので、おそくとも明日じゅうには必ず結論を出したい、かように存じております。

久保三郎日本社会党

○久保委員 あすじゅうに結論をお出しになるというから——私はきょう結論を出せと言いたいところでありますが、参議院のほうにもあした御回答なさるというふうになっているそうでありますから、そこでその時間については別として、一つは、いまお話しのとおり、新しい法律関係が出るのでというお話でありますが、これは当初に戻って、取り消しという処分はできないのですか。なるほど運輸大臣も非公式に判を押しているということでありますから、そうなると運輸大臣の権限においてこれを取り消すことができないだろうと私は思っているのです。ただできるとするならば、いわゆる内閣法に基づいて総理大臣の処分の中止、こういうものを手段にすれば可能だと思うのだが、この点はいかがですか。

大橋武夫自由民主党運輸大臣

○大橋国務大臣 何らか解決はつけなければなりませんし、また必ずつけるつもりでございますが、それらの手続につきましてもあわせて検討を加えたいと思っております。しかし、結論は必ず明日出します。

久保三郎日本社会党

○久保委員 いま私が提案したことが手続上可能でないというなら、私はそれにかわる扱いを考慮すべきだと思うのです。というのは、いまは何か乗る人がとめてくれと言わなければ、料金をとるそうですね。そんなやり方はサービスじゃないです。要らない人もいるのですから。だから、客から要求があって初めて冷房を入れて料金をとるとか、少なくともその線ぐらいにきちっときめて混乱を収拾するのが、私は当然だと思う。いかがですか。  それからもう一つ、時間もありませんから申し上げます。けさのテレビを見ておりますと、大阪で一人の業者が昨日この冷房料金というものを取り消しというか、その申請をしまして、きょうはいまごろそれが承認されるであろうということであります。そこでその業者が言うことには、すでに皆さんも御承知かと思うのでありますが、この秋ぐらいには料金の値上げというものがあるという話が協会のほうからあった、だからそれまでは、私のところは昨年からいわゆるクーラーをつけているから、それぐらいのサービスはしていく。結局この秋の料金値上げを待っている、こういうようなお話がかいつまんで言えばあるのですが、これは業界で一々そういうことを漏らすことは自由でありましょうが、われわれとしてははなはだもって不可解なことだと思います。だからそういうふうなことがあるならなおさら、扱いの変更等でなくて、いわゆる内閣法に基づくところの総理大臣の裁断によって中止させるというのが、一番筋が通っていると私は思うのであります。それは先ほど申し上げたとおりであります。どうぞそういうことで善処されることが当面いいし、少なくとも条件つきで——繰り返すようでありますが、PRを十分しろとか、トラブルが起こらぬようにすればいいのだとかいうようなことをつけること自体が、私は不謹慎きわまりないと思う。そんなことを条件につけなければ料金が新しくとれないような制度を、何で許可したか。しかも世論の反撃を受けて、今日まで幾日たっていますか。べんべんとではないようでありますが、なすところを知らずして今日まできている。これはどうも運輸省としてはえらい黒星であり、世間に対して申しわけないことだと私は思っています。重ねてその心境をお伺いします。

大橋武夫自由民主党運輸大臣

○大橋国務大臣 運輸省に対する批判は、甘んじて受けなければならないと思います。それよりも、事態をすみやかに収拾することが私どものさしあたっての課題であり、責任である、かように考えまして、ただいま結論を得るに努力いたしております。

内藤隆自由民主党

○内藤委員長 井岡大治君。

井岡大治日本社会党

○井岡委員 私の時間は十分間だそうですから、簡単にやります。  先ほど、原山局長から、これを認めた条件の中に道路のふくそう等からくる経営不振等々を考慮してやった、こういうことであるならば、私はかなり問題が変わってくると思います。これは明らかに料金改定というように見てさしつかえないのじゃないか、こういうように思うのですが、この点どうですか。

原山亮三運輸省自動車局長

○原山政府委員 先ほど申し上げましたのは、事業者のほうでそういうふうな理由もあげておったということでございまして、料金を認めたのは、現在の運賃の中にそういうクーラーの関係の原価というものが全然入っておりませんので、そういうふうなクーラーの設備、償却費並びにそれの維持費というものを考えまして料金として認めた、こういうことでございます。

井岡大治日本社会党

○井岡委員 クーラーの維持費ということでございますと、私は問題がさらにこんがらがってくると思う。というのは、個人タクシーの中でこの認可があった後に、当時は申請しておらなかったけれども、あとで申請をした。これに対して却下をしている。こういうことになると、私ははなはだ条件がややこしくなってくるのじゃないかと思うのですが、この点はどうなんです。

原山亮三運輸省自動車局長

○原山政府委員 ただいま先生御指摘の点につきましては、却下はいたしておりません。

井岡大治日本社会党

○井岡委員 却下はしておらなくとも、認めなければ同じことじゃないですか。この点どうなんです。

大橋武夫自由民主党運輸大臣

○大橋国務大臣 それはこういうことだと思います。大阪で今回値上げの申請をする際に、一部の個人タクシーで申請がおくれたものがございます。これは、最初は同時に申請してきたらしいのですけれども、しかし内容を審査したところ内容が全く他のものと違っておるので、これではどうも認可はできない。そこで直せということを言いまして、なるほどそうだというので直した。何か今度は山間部の料金も二割増しに改定することになっていたのですが、個人タクシーのことで連絡が不十分だった関係上、冷房料金は二割であるが、山間部の料金は依然従来どおり三割、こういう申請をしてあったので、これはほかのと違うじゃないかというので差し戻した。それは後に出てまいりました。しかしそのときには、もはやこの問題が物議の的になっておりまして、当局としてもしばらく様子を見て、場合によったら善処しなければならぬというふうな状況になっておりましたので、どうせ善処されるものならば、その方向がはっきりするまで陸運局としては認可を待とう、こういうことでいま待っているようでございます。そういうものもございますので、私どもも早く方針をきめてやらなければならぬ、あしたじゅうにきめたい、こう思っております。

井岡大治日本社会党

○井岡委員 いま同僚の久保君からいろいろ意見が出ておりましたが、いずれにいたしましても条件というものが至って薄弱であると同時に、少なくとも認可料金でございますから、料金をきめるときにはもっと慎重でなければいけないと思うのです。ふくそうとか、そういういろんな条件をつけてきておろうと思いますけれども、少なくとも業者それ自体は、何としても上げてもらいたいというのが一つのなにだと私は思う。そこで問題は、料金それ自体を考える際に、はたしてこれが国民の利益になるのかどうか、利用者の利益になるのかどうか、こういう点を十分判断をしてやらなければいけないと思うのです。そういう意味から考えると、これだけ問題が起こったものはやはり一日も早く決着をつける、むしろやめる、このほうが適切ではないかというように思うのです。この点についてもう一度お伺いしたいと思います。

大橋武夫自由民主党運輸大臣

○大橋国務大臣 先ほどもお答えを申し上げましたとおり、従来から運輸省といたしましては、この種料金につきましてはあらゆる角度から検討をいたしまして、そして妥当な料金を算出するよう努力をいたしておったわけでございますが、御承知のとおり物価の高騰に伴いまして、企業経営も相当苦しくなっておることは事実でございます。現に六大都市の各タクシーも、それを理由といたしまして、昨年来一斉に料金の改定を、つまり引き上げを申請しておるわけでございますが、最近の料金行政といたしましては、物価に与える影響ということに重点が移ってしまいまして、経済企画庁とも十分その点について慎重なる打ち合わせを遂げる、また経済閣僚懇談会においても十分練るというような方向になりまして、自然物価問題のほうに注意をとられてしまった、その結果いつの間にか料金の実態についての検討がやや不十分になってきたということになっておるように思うのでございまして、これは本末転倒のことでございますから、御意見のとおり今後運輸行政、ことに料金行政の立て直しをはかって、そうして今後は重ねてかような事態を引き起こさないように改めなければならぬ点であると思うのでございます。そういう点で当局といたしましても十分反省をいたし、将来についてしっかりした行政の確立をはかりたいと努力をいたす所存でございます。

井岡大治日本社会党

○井岡委員 いまの話を聞いておりますと私は、申請した諸君の考え方の中に何かしらやはり料金とのからみ合いというものがある、こういうように考えるわけです。そうであるとするならば、業者それ自体も、あるいは指導する運輸省当局としてもこういうものでは困る。ほんとうにそういう気持ちがあるんなら、なぜ料金改定というように持ってこぬか。そこが私はやはり行政だろうと思う、あるいはそこが指導だろうと思う。そうでなくて何か人の目をごまかしたようなかっこうだと、私はなかなか了解するものではない。そういう点から考えて、私はこの際早くやめたほうがいい、こういうように考えるのです。

大橋武夫自由民主党運輸大臣

○大橋国務大臣 このたびの料金の改定がまずかった、改むべきだということは申すまでもないことでございます。ただやめる場合、ほんとうにやめてしまうか、あるいは何らか形を変えて妥当なものに改善をするか。そうしてまた、どういうふうにしたがこの際妥当かということは、最初の免許をする、認可をする前の時期とは、また考え方が多少違ってくる面がありはしないか。というのは、すでに認可によりまして業者というものに対して一つの新しい法律関係ができております。業者もその認可を前提にしていろいろな収支のもくろみをいたしております。その立場も全然無視するというわけにはいかないと思います。もちろんそれよりも大衆の、利用者の利益を守ることはより大きな問題ではございますが、しかしそれを守る限りにおきまして、やはり業者の立場というものにも配慮を加える必要がございます。その辺のところ、さっぱりやめるという結論が直ちにも出かねます。どういうふうにすべきかということにつきましていろいろな考え方もございますが、明日までに決着をつけさせていただきたい。

内藤隆自由民主党

○内藤委員長 西風勲君。

西風勲日本社会党

○西風委員 ある新聞によれば、こういうことが書かれているわけであります。七月七日に運輸大臣が大阪の陸運局長を呼んで、この問題について業者に一定の示唆を与える。これは、運輸省が認可を取り消すということは行政上困難であるから、業者が自主的にこれを取りやめるというように世間では受け取られているわけですね。そういうふうに、この問題が起こったときに運輸省は、できれば業界から自主的にやめるような申し入れがあるように指導したけれども、しかしそれ以後業者がこれを拒否して、タクシー業界から激しい突き上げがあった結果、原山運輸省自動車局長、あなたは十二日に記者会見で、冷房料金の徴収は今後も続けるという強い方針を示したというふうに新聞に書かれているわけですね。しかも運輸省は当初は業者を説得して、自主的にやめさせるという指導をやったけれども、その後突き上げが強いために大きく態度を転換して、一たん認可した冷房料金を撤回させるのでは、運輸行政に対する不信感をあおる結果になる、これが一つ。第二には、運動の成り行きを見た結果、引き延ばし作戦を続ければ九月十五日までそのままいけるという判断があるために強気でいく、こういうふうに方針が転換された、こういうふうにある新聞に書かれているのですけれども、どうですか。

大橋武夫自由民主党運輸大臣

○大橋国務大臣 それは新聞の一方的な考えでございまして、私どもの本旨ではございません。なるほど七月に大阪の陸運局長を呼んだのは事実であります。その際には、この問題についていろいろトラブルが起こっている状況、それからまた大阪においては特に大きな物議の的になっておる、これらを詳細聞きただしました。そうしてそれに対しまして事態を改善する方法として、さしあたってトラブルを解消しなければならない、解消する方法について業者に考えをまとめてそして努力をさせるようにすべきである、こういう指示をいたしたわけでございます。その際に新聞記者のほうで、運輸省が業者を説得してやめさせるつもりだというふうに書かれた意図は那辺にあるかは知りませんが、事態はただいま申し上げたとおりでありまして、先ほど来申し上げておりまするとおり、認可をする前ならばともかくといたしまして、やはり認可というのは一つの国家権力によりまする行政行為でございまするので、これによりまして業者に対しても新しい法律上の地位を与えたものである。これを取り消しまするには、それだけの理由がなければなりません。この理由があるかないかということを判断する前に、いろいろ業者に対して指示し、またその行動を要求するという努力も必要だ、こういう意味で業者に対して努力を要請するという措置を命じたわけでございます。

西風勲日本社会党

○西風委員 あなたは七月七日に大阪の陸運局長を東京に呼んだときに、どういうことを指示したわけですか。新聞は一部の新聞が取り上げておるだけでなくて、全体の新聞のその当時の記事の扱い方、並びに運輸大臣が七月七日に記者会見をやったときの話としては、できるだけこれをやめさせるように指導するというような内容で、どの新聞も全部統一した記事が出ておるし、運輸大臣は、こういうふうな大きな混乱が起こるとは予想もしなかった、こういう混乱が起こったわけですから何とか早急に結論を出したいということで、大阪から陸運局長を呼んで、陸運局長が大阪に帰って直ちに業者を集めていろいろ相談しておるわけですね。そのときの指示は、できたら自主的に認可取り下げのあれを出してもらいたい、こういう指導だと受け取られるのですけれども、そういう受け取り方は誤りですか。

大橋武夫自由民主党運輸大臣

○大橋国務大臣 できたらやめてもらいたいというのは、かようなトラブルが起こっておって非常にこれは困った問題である、だからあらゆる努力をしてこのトラブルをやめさせるように指導すべきだ、こういう意味でございます。

西風勲日本社会党

○西風委員 この問題でトラブルが起こっておる原因は、冷房料金を値上げすることを早く告示したかおそく告示したかという問題にトラブルの原因があるのではなしに、冷房料金というような不合理なものを取ることを運輸省が認可したことに、トラブルの原因があるのですね。その根本的な原因に触れないで、告示がおそかったとか、もっとビラを配れとか、あるいはもっと親切にせよ——大阪に行きますと業界が駅に指導員をずいぶん出しております。指導員を出していち早くとびらをあける、そういうふうな部分的なところにあるのではなくて、世間では——私はそうだとは思いませんが、世間では陸運局と業者はなれ合っている、こういうふうにいわれているわけです。私は、そういう誤解が解けることを望むために質問をするわけですが、そこで、こういう誤解を生んでいるのは、昭和四十年に大阪から料金値上げの申請が出されているわけですね。その料金値上げの申請に対して、これがいいとか悪いとかいう結論を出さずにそのままほったらかしているわけです。そこで世間が受け取っているのは、そういう値上げに対する業者の突き上げがひどいために、とりあえずその値上げをうまく世間をごまかしてやっていくために、夏の間冷房料金というようなプレミアムをつける形で、それが終わったらそのまま乗客をなれさせて、二割の料金値上げを認めさせていく、そのための予行演習である、こういうふうに受けとられているわけですね。そういう点についてどうですか。

大橋武夫自由民主党運輸大臣

○大橋国務大臣 冷房料金は初めから九月十五日で必ず終える、それもことし限りの料金でございまして、一般料金の改定につきましては、今年中は行なわないということはしばしば申し上げておるとおりでございます。

西風勲日本社会党

○西風委員 最近この事件が起こってから、若干態度を変えられたのかもわかりませんけれども、業者が常々業者の会合その他で言っているのは、この冷房料金がそのまま基本料金の値上げにつながる、時間を置かずにそのまま行なわれるんだということを公然と言っておるわけですね。業者自身が業者の会合その他で言っておりますよ。あらゆるところで話をしております。そういう点で、世論の突き上げがあったから運輸省は若干後退したけれども、業者との間にそういう話し合いがあったのではないかというのが世間の受け取り方です。そういう点について、どうですか。

原山亮三運輸省自動車局長

○原山政府委員 そういう事実は全然ございません。業者のほうで一方的にそういうことを言うことは、それは彼らの自由かもしれませんが、われわれのほうは全然そういうことは考えておりません。

西風勲日本社会党

○西風委員 なるほど局長さんは、先ほど、新聞ですから全部責任を持つわけじゃないですけれども、この料金の問題については強気で押すというような印象のことを言われたと書いてあるわけですけれども、いまのままで強気で押すという考え方ですか。

大橋武夫自由民主党運輸大臣

○大橋国務大臣 この問題を今後どうするかということは、先ほど私が申し上げたとおりでございまして、明日までに決着をつけます。強気、弱気というようなことに関係なく、必ず妥当な結論を出したいと思って、局長もその線で努力いたしております。

西風勲日本社会党

○西風委員 先ほど大臣の答弁で、この問題の解決にあたっては、大臣のことばを使いますと、やめるか、それとも、何らかの妥当な方法をとるというふうなことばをたしか使われたと思うのですけれども、何らかの妥当な方法というのは、たとえばどういう方法ですか。

大橋武夫自由民主党運輸大臣

○大橋国務大臣 いまその辺のところをどうするかということを検討いたしておるところでございまして、現地の情勢等とにらみ合わせまして、必ず間違いのない、これならば受け入れられるという方法をとりたいと思っておりますが、それが何であるかということは、結論を今日中にはつけたいと思いますが、残念ながらまだそこまでいっておりませんのでお許しいただきたいと思います。

西風勲日本社会党

○西風委員 あした参議院で言われるのも、きょうここで言われるのも、そう別に変わりないと思うのですがね。むしろいままでこの委員会ではほとんど問題にならなかったわけですから、ここを出発点にして運輸行政の立て直しをはかっていく。業者となれ合っているといわれているような点について、やはり態度を変えていく必要があるんではないかと思うのです。だから、できたらこれは理事会でも何でもけっこうでありますけれども、大体こういう方向でやりたいというような意思表示といいますか、態度といいますか、そういうものをきょう明らかにする意思はありませんか。

大橋武夫自由民主党運輸大臣

○大橋国務大臣 先ほど申し上げましたとおり、二、三の考えがございますが、そのいずれかということにつきましては、現地当局とも十分打ち合わせをいたしました上で結論をつけたいと思っておりまして、まだ現地当局の打ち合わせが完全に終わっておりませんので、まだ申し上げる段階にないことはまことに残念でございます。

西風勲日本社会党

○西風委員 私は、この機会に、この反対運動というのは時間を引き延ばせば何とかなるという性格のものではないことを申し上げておきたいと思う。たとえばこの運動に対する反対の動きは、党の問題でいえば、単に一党派の婦人の動きというようなものでなしに、たとえば、みな御承知だと思いますけれども、自民党の資金組織であります国民協会の大阪府婦人部、こういうものも反対の意思を表明しておりまするし、ある新聞によりますと、左藤大阪府知事もこの問題については反対ということで、何らかの動きをしたいというような点もありますし、また同時に、一部では、大阪府会とか大阪市会でこの問題について決議をして、運輸省その他に一定の意思表示をすることによって、この料金問題に対して直ちに解決するように、取りやめるように働きかけたいというような動きも出ているわけですね。だから、そういうふうな大阪における非常に大きなクーラー料金反対の動き、こういうものについて十分配慮した上で結論を出す意思があるかどうか。そういう考え方を生かしてやっていく意思があるかどうかということをお尋ねしたい。

大橋武夫自由民主党運輸大臣

○大橋国務大臣 私ども当初から、時をかせぐことによってこの問題をうやむやに解消するというような考えは毛頭ありません。また、それができる事柄とも思っておりません。ただ、あれだけ問題になった事柄でございまするので、今度解決策を打ち出すにあたっては、二度と間違いのないように慎重の上にも慎重に考慮をめぐらし、あらゆる情勢を把握した上で結論を出したい、こういうふうに思って努力をいたしました。その結果心ならずも今日まできておるような状況でございます。  そこで、御質問にございました、いろいろな事項を考慮に入れておるかという点でございますが、十分にそれらを考慮の上、今度こそ間違いのない結論を出したい、こう思っております。

西風勲日本社会党

○西風委員 時間がきたようですから、最後に発言をさしていただきたいと思いますけれども、やはりこういう問題は、役所はむしろメンツにこだわらずに、そのときの世論の動きに応じて問題を処理する。もちろん、世論の動きといいましても、世論が全部正しいのじゃなくて、故意に誤った世論がつくられるという場合もありますけれども、今回の場合には、これは自然発生的な形で、だれがつくったということではなくて起きているわけですから、こういう動きを十分に尊重していくということが、われわれがやっているような議会制民主主義ですか、そういう政治を伸ばしていく上からも、政治に対する大衆の信頼、失われた信頼を取り戻していくという上からも必要なことだと考えておりますので、大阪における動き、あるいは世間にある疑惑、いろいろさまざまな要求、そういうことに十分耳をかされて、できましたら冷房料金についてあすすみやかにこれを取りやめるというような結論が出るように要望して、質問を終わりたいと思います。

内藤隆自由民主党

○内藤委員長 河村勝君。

河村勝民主社会党

○河村委員 同じく大阪の冷房料金問題ですから、すでに参議院、それからきょうまた議論されておりますので、むだなことは御質問いたしませんが、今回の件というものは明らかに、単に冷房料金だけでなしに、運輸行政全体に対する不信を招くような基本的な問題を含んでおると思いますので、その点についての大臣の所信をお伺いするのでありますけれども、その前に、三点だけ伺っておきたいと思います。  この料金を認可する際に、冷房車というものは何も大阪に限ったことでなしに、全国至るところにあるわけですね。それに対して、もし今後冷房料金についての申請が出た場合に、これだけ騒げば申請するところはおそらくないでしょうけれども、もし当初申請があったらどういう態度で臨むつもりであったか、それを伺いたい。

原山亮三運輸省自動車局長

○原山政府委員 ほかの地域につきましては、一部冷房をつけているところもございますけれども、大阪ほど比率が大きく冷房をつけているところはございませんので、おそらくほかの地域にはそういう申請はないものと考えておりましたけれども、今回大阪でこういうふうな制度を認可するにつきましては、一応テスト的な意味も含めて考えておりましたので、ほかの地域については本年については考えない、最初からそういうふうな考えでございました。

河村勝民主社会党

○河村委員 先ほど御説明があったように、冷房料金認可については原価計算をやってその上で算定されたものですね。そうすれば、ほかの地域で出てくれば同様の計算が出るわけですね。それをやらぬで済ませるという当初のつもりだったというのはどういうわけですか。

原山亮三運輸省自動車局長

○原山政府委員 冷房は現在それほど多くございませんが、暖房につきましては、冬の場合におきましては全国どこでも大体ついておる。そういう場合には一般料金の原価の中にそういう暖房施設等を全部含めてコスト計算いたしますので、今後そういうふうな問題につきましては、総括原価的にそういうものを含めて原価計算をしまして、そうして一般料金の必要があるかどうかということでもって解決してまいりたい、かように考えております。

河村勝民主社会党

○河村委員 その御答弁では不満でありますけれども、時間がありませんからもう一つ伺います。  この冷房料金の申請の際に、その冷房料金の額だけでなしに、適用方法についても申請があって、それを認可するはずでありますが、その適用方法、一律に適用するのか、その間に自由な裁量の余地があるのか、その辺は一体どういうふうになっておりますか。

原山亮三運輸省自動車局長

○原山政府委員 認可の際には条件と期限をつけたわけでございまして、その中には特に強制的にとるというふうな内容のことは条件の中には入っておらないわけでございますが、認可した際の気持ちといたしましては、やはり乗った人については冷房料金を二割とるというふうな考え方で認可しておるわけでございます。

河村勝民主社会党

○河村委員 道路運送法の施行規則の八条ですか、運賃料金の変更の際の手続の条件がついておりますね。その中にははっきり、料金の適用方法について書いて出せというのがありますね。そういう適用方法も何も書かずに本件はきまっておるのですか。

原山亮三運輸省自動車局長

○原山政府委員 認可の際の適用方法につきましては、「昭和四十二年七月三日から適用する。」それから(ロ)といたしまして、「山間割増しと重複する場合はいずれか一方適用し、割増加算をしない。」これは山間割り増しはいままで三割増しでございますが、今度二割に引き下げを申請しておりまして、山間でもあってクーラーもとるという二重の加算はしない、この二つが適用方法になっているわけであります。

河村勝民主社会党

○河村委員 そうすると、結論として強制的に全部とれという内容にはなっていないのですね。

原山亮三運輸省自動車局長

○原山政府委員 認可証の中にはそういうことは書いておりませんけれども、申請の趣旨は全部とる、こういうふうなことでございまして、その申請の趣旨を受けてその認可をいたしておりますので、認可の際の考え方というのは、全部とるというふうな考えでございます。

河村勝民主社会党

○河村委員 本件について私は少し疑問があるのですけれども、当初業界からは運賃値上げの申請があって、むしろ運輸省が運賃問題に対する問題回避というか、責任回避というか、そういう考え方から、逆に冷房料金というものを設定することを誘導したような形跡があるように思われるが、そういう点はございませんか。

大橋武夫自由民主党運輸大臣

○大橋国務大臣 御承知のとおり、大阪市だけでなく、全国の大都市はすべて値上げの申請をだいぶ前から出しております。これに対しましては物価的見地から、運輸省としてはできるだけ値上げは避けるという態度をとっておったことも事実でございます。しかし、そのかわりに運輸省が誘導をして冷房料金をとらせるという態度に出たことは全くございません。ただこのたび大阪のほうで、せめて冷房料金だけでもとりたい、こういうことを言ってまいりましたので、そのかわり基本料金については当分絶対にやらないということを申しまして、そうして冷房料金の問題を処理いたした次第であります。

河村勝民主社会党

○河村委員 先ほども申しましたように、この問題の取り扱いというものは、ごく俗なことばで言えば非常にでたらめなんですね。全国の冷房車に対する扱いについて確たる見解がなくて、しかもトラブルを予想しながら、そのトラブルを避けるというような有名無実の条件をつけるとか、実際こういった行政のあり方というものは非常にまずいわけですね。やはり政治に政治姿勢があるように、いまの政治の政治姿勢が決してりっぱでないかもしれませんが、いま行政姿勢がなければならないので、そういうところが非常にあいまいであるからいろいろな圧力を加えられたというような批判も当然起こってくるわけですね。  そこで、もうすでに大臣も昨日の参議院の運輸委員会で遺憾の意を表明されて、善処を約束されたわけですから、それはあすということでありますからこれ以上申しませんが、先ほど運輸大臣は、すでに認可があったから関係業者との間に新しい法律関係が生まれてきた、だから業者の立場も考えて処理しなければならない、こうおっしゃったわけですね。それはあたりまえのことなんで、本件のような場合にはすぐにでも取り消しをしてほしいと言いたいところでありますけれども、一般論とすれば、正当な手続を経て認可をされたものが、運輸省の一方的な意思でもってかってに破棄されるようなことがあったら、これはたいへんです。ですから、そういうことをすべきでないことは当然でありますけれども、何らか善処をされるというからには、これをやめるなり、あるいは大衆の感情に反しないようにするんだという方向に処理をするというふうに考えてよろしいですね。

大橋武夫自由民主党運輸大臣

○大橋国務大臣 さような方向で考えております。

河村勝民主社会党

○河村委員 直ちに認可の取り消しということはできもしないだろうし、やるべきことでもないとすれば、今日ここまで問題になって、大臣も率直に遺憾の意を表しておられるわけですから、第一次的には直ちにきょうにでも運輸大臣はみずから業界の代表者なり何なりを呼んで、それでこの料金問題についてやめることの再申請をさせるか、あるいはその内容を変更するというようなことについての話し合いというか説得というか、そういうものを直ちにやるべきものであって、しかる後に、言うことを聞かなければ第二段の内閣法なり何なりの非常手段をとるべきだ、そう思いますが、その点いかがお考えですか。

大橋武夫自由民主党運輸大臣

○大橋国務大臣 それにはやはり、こうすることがいいという結論をつけることが大事だと思います。改善策について、具体的に見解をすみやかに決定いたしたい。今明日中に必ず決定してすみやかに措置するつもりであります。

河村勝民主社会党

○河村委員 きまっておったにしても、そこまで言われたんではここでおっしゃることもないようでありますから、私も質問をやめます。ただ先ほど申しましたように、この冷房料金の問題をきっかけに運輸行政全体が惰性に流れて、その易しのぎの行政におちいって不信を招くことがないように、大臣に特にこの機会に善処をしていただきたい、それを最後に念を押します。

内藤隆自由民主党

○内藤委員長 正木良明君。

正木良明公明党

○正木委員 冷房料金の問題を私も聞きたいわけでありますが、だいぶ論議も進められてまいりましたので、重複する点は避けて申し上げてみたいと思います。  冷房料金の申請が出されたのが五月三十一日であるというふうに承っておりますが、間違いありませんか。

原山亮三運輸省自動車局長

○原山政府委員 五月三十一日の申請でございます。

正木良明公明党

○正木委員 そこで、料金の改定の申請をするのは、原則的に個々の業者がするということになっておるようでありますが、従来、協会が一括して申請するというのは、これは適法なんですか、どうですか。

大橋武夫自由民主党運輸大臣

○大橋国務大臣 従来からこの種の乗りものの料金というものは、地域によって区々たる料金が散在いたしますと、利用者におきましても混乱をいたしますので、同一地域同一料金という考え方で、従来はできるだけ業者全般がそろって同一の料金改定を申請するということを待って処理するという慣例になっております。そのために業者の間において、業者の組織する団体が、そういう準備のために業者間をかけめぐって、そして申請の取りまとめをしておったということは事実であり、またそれは違法とは考えておりません。

正木良明公明党

○正木委員 たしか六月二十七日に閣僚協議会で、今後こういう一括申請をするのは独禁法違反に当たる疑いがあるので、個々にやらせるというふうにきめられたというふうに聞いておるのですが、その点はどうなんですか。

大橋武夫自由民主党運輸大臣

○大橋国務大臣 その場合独禁法の違反に当たるとは考えておりませんでした。しかし同一料金ということになると、いわゆる料金面における競争の中止ということになりますので、この点がはたして適当であるかどうか、これは今後検討しようということで、一応料金の問題につきましては、自由競争の原理を逐次導入していこうという趣旨の了解が協議会においてでき上がったわけでございます。

正木良明公明党

○正木委員 この場合、先ほどもお話の中にありましたが、この問題が非常に世論の反撃を受けて、何とか改めたいという気持ちはあるが、一応認可した問題であるから業者のほうから返上の申し出があれば、そのように処置していきたいというようなお話があったようであります。   〔委員長退席、進藤委員長代理着席〕 これは認可の申請が一括してなされておりますが、認可の返上は個々の業者においてもお認めになるのですか。

大橋武夫自由民主党運輸大臣

○大橋国務大臣 先ほど申し上げましたごとく、六月末の閣僚協議会におきまして、いままでの同一地域同一料金的な考えに必ずしもとらわれないという申し合わせができたわけでございまして、この大阪の冷房料金はその前の申請でございましたから、前の同一地域同一料金という考え方で認可をしたわけでございます。その後に新しい申請が業者から出ておるということになりますと、必ずしも同一地域同一料金の原則で処理すべきものではなく、場合によっては個別的に処理する場合もあり得るわけでございます。

正木良明公明党

○正木委員 そこで、基本的な運輸省のこの料金に対する考え方でありますが、これは業者を保護するという立場に立つのか、それとも消費者を保護するという立場にお立ちなのか、この点ひとつ明確にしておいていただきたい。

大橋武夫自由民主党運輸大臣

○大橋国務大臣 第一義的には利用者である大衆を保護するというのが、タクシー行政の眼目であります。ただし、そのためにはやはりタクシー業の維持、経営が行なわれるということが当然のあり方でございますから、そういう意味において、タクシー業者の採算の問題についても常に留意をしていくということでございます。

正木良明公明党

○正木委員 昨日、大阪の池田タクシーというのが冷房割り増し料金を返上したい、もとの料金に返りたい、こういう申請をなされたということをご存じですか。

大橋武夫自由民主党運輸大臣

○大橋国務大臣 それはすでに認可になったと承知しております。

正木良明公明党

○正木委員 その認可になったのは、きのうの時点ですか、きょうの時点ですか。

大橋武夫自由民主党運輸大臣

○大橋国務大臣 きょうの予定と聞いております。

正木良明公明党

○正木委員 そこで実はこの申請は、私の聞くところでは、きのう池田タクシーから寝屋川の陸運事務所に出された、そのときには受理された、ところが大阪陸運局ではそれを受理されなかった、こういうふうに聞いておるのですが、その点の詳細な話を聞かせてもらいたい。

大橋武夫自由民主党運輸大臣

○大橋国務大臣 書類の不備があったので、それを訂正するように一応差し戻し、それを訂正させた後受理した、こういうことを聞いておりますので、受理を拒んだということは聞いておりません。受理する前に訂正させた、こういうことでございます。

正木良明公明党

○正木委員 その寝屋川の陸運事務所で訂正させたのですか、大阪陸運局で訂正させたのですか。

原山亮三運輸省自動車局長

○原山政府委員 こちらのほうでは正式には聞いておりませんが、記載事項に不備な点がございましたので、その不備を訂正させたということでございまして、そういうことを拒否したということはございません。

正木良明公明党

○正木委員 私の聞いているところでは、寝屋川の陸運事務所は一たん受理された、それが二時から三時までの間だったということを聞いております。ところが寝屋川の陸運事務所から大阪の陸運局へ送付されたときに、すでに五時十五分であった。したがって大阪陸運局長は、勤務時間は五時までだから、きょうは受理できないから、あしたにしろというふうに拒否したということを聞いておりますが、どうなんですか。

原山亮三運輸省自動車局長

○原山政府委員 そういう事実は聞いておりません。

正木良明公明党

○正木委員 もしそれが事実だったらどうするのですか。あなたは聞いていないと言うが……。

大橋武夫自由民主党運輸大臣

○大橋国務大臣 私どもの聞いておりますところは、この書類を申請したときに不備があったので、訂正方を求めて一たん返したということは聞いておりますけれども、その後にはそうしたことを聞いておりません。

正木良明公明党

○正木委員 それならば、寝屋川の陸運事務所で許可すべきものであるのに、大阪陸運局でわざわざ許可したのはどういうわけですか。

原山亮三運輸省自動車局長

○原山政府委員 これは料金の変更の申請でございまして、その権限官庁は陸運局でございまして、陸運局が手続官庁でございますので、陸運局のほうでその内容を調べてみると、不備事項があるので、それを直させた、こういったことでございます。

正木良明公明党

○正木委員 そうすると、時間切れであるから拒否したということではございませんね。もしかりにそうであるとするならば、事実は時間切れなんでしょうか。五時十五分というのは時間切れなんでしょうか。

大橋武夫自由民主党運輸大臣

○大橋国務大臣 官庁の通常の業務時間は五時まででございます。しかし最近は時差出勤その他いろいろなことがございますので、出勤時間は多少違いもあるかもしれませんが、大体五時には一般に業務を停止することになっております。

正木良明公明党

○正木委員 五時まで……。

大橋武夫自由民主党運輸大臣

○大橋国務大臣 五時を過ぎますと停止することになっております。

正木良明公明党

○正木委員 私の調べたところでは、運輸省職員勤務及び休暇規程の第十七条第一項によると、九時五分から五時二十分までの勤務時間ということになっておるが、そうすると、五時二十分までの勤務時間であるが、大阪陸運局では五時に業務を停止するということですか。

大橋武夫自由民主党運輸大臣

○大橋国務大臣 勤務時間と業務時間は多少違うと思うのでございまして、勤務時間は、業務の受け付け時間が済んでも、それを処理するためにやはり勤務する場合がございます。通常は官庁の受け付けは五時に大体終わるのが普通の例だと思います。

正木良明公明党

○正木委員 これは重大な発言ですね。勤務時間と業務時間は違うわけですか。

原山亮三運輸省自動車局長

○原山政府委員 書類の窓口等で、その事後の整理等の関係で、窓口を締める時間をある程度の時間でやるというふうなことはございまして、大臣のおっしゃっておるのはそういう意味ではないかと思います。

正木良明公明党

○正木委員 それははっきりしておいてもらいましょう。これは運輸省だけの問題ではなくて、国家公務員の勤務時間は五時まで、運輸省の場合は特に細則できめられているのが五時二十分、ところが仕事は五時までしかやらぬ、これは天下に公表してよいことなんですか。

大橋武夫自由民主党運輸大臣

○大橋国務大臣 仕事を五時までしかやらないというのではないのでございまして、受け付け事務を五時までしかやらないという慣行は十分考え得るということです。それは、そこにおりましても、受け付けたものの処理とか、あるいは記帳とか、そういう仕事がいろいろございまするので、受け付け時間を何時にするかということは、これはまた勤務時間とは別でございます。しかし五時まで受け付けをいたしまするならば、まあ大体普通である、こう思います。五時より前に受け付けを締め切るというようなことは、これは適当でないと思います。

正木良明公明党

○正木委員 これはきょうの本質的な問題から離れますから、そのことに責任を持ってもらいましょう。これはまたあとで別な問題としてやっていきましょう。  そこで私は、この冷房料金について数々の奇異を抱いておるわけであります。一九六三年三月にケネディが、有名な消費者保護に関する大統領教書というのを議会に送っているわけであります。これは非常に長文のものでありますが、大体要約すると、消費者には四つの権利があるといわれている。その一つは、安全であるべき権利だ。二つ目は、知らされるべき権利である。消費者はあらゆることを知らされなければならぬ。三番目は、選択すべき権利がある。四番目は、意思が反映されるべき権利がある。この四つが消費者にとっては基本的な権利だ。私はこれはりっぱな消費者保護に対する権利保障であると思うわけです。  ところが今度の場合、大臣、この四つを考えてみると、全部はずれている。たとえば、安全であるべき権利、これは、皆さん方は許可、認可するにあたって、冷房を入れたために安全運転が可能であるというふうに言われておるけれども、実は私が警察本部等で調べた結果、事故は相変らず、冷房を入れてからでも減っておらぬ。むしろ乗客とのトラブルのために、しょっちゅう運転手がいらいらしておる。金をもらうときに、どう言って金をもらおうかと思って頭を悩ましていらいらして、事故がふえるかもしれない。むしろ乗客は安全を確保されていない。また、知らされるべき権利が消費者にはあるといわれているけれども、この料金改定にあたって、何ら公聴会も開いていないし、冷房の割り増し料金について何ら消費者は知らされていない。  しかも三番目の、選択すべき権利が消費者にある、自分の好むものを選ぶ権利がある。ところがその選択の権利を奪っています。かりにクーラー料金をとるとしても、クーラーを入れさせるか入れさせないか、これは消費者のほうに、客のほうに権利があってしかるべきです。これだって奪われている。しかも、四番目の、意思が反映されるべき権利、これは最も大きなものであると思いますが、こういう行政のほうに消費者の意思というものがはっきりと反映されて、そうして消費者行政が確立されなければならぬ。これはもうだれが聞いたってあたりまえの、常識的の話です。  これだって、じんぜん日を送って今日まで何らその手を打とうとしていない。むしろ業者とのなれ合いというか、業者保護一辺倒の行政であり、その後の経過措置である、このようにしか私は思われないのでありますが、このことについて大臣の御見解を聞かしておいてもらいたいと思う。

大橋武夫自由民主党運輸大臣

○大橋国務大臣 いまのケネディのことばで言われたことは、これは今後の消費者行政については、日本においても十分当てはまることばでありますして、そういう意味から、今回の措置は、このことばからいって欠けるところがあったということは、先ほど来反省いたしておるとおりでございます。今後はかようなことのないように、運輸行政の質的な強化をはかりたいと思っております。

正木良明公明党

○正木委員 そういう意味で、これは今後というよりもいま当面するこの冷房料金の解決について、あなたは、消費者の側という立場に立ってものごとを処理なさろうとお考えになっていらっしゃるかどうかをひとつお聞かせ願いたいと思います。

大橋武夫自由民主党運輸大臣

○大橋国務大臣 もとより消費者側を十分に考え、そしてまた世論の動向を十分頭に置いて処理いたすつもりであります。

正木良明公明党

○正木委員 先ほどの御答弁で、この冷房の割り増し料金が申請されたのが五月の三十一日だ、こういうことでしたね。かねがね、新聞の報道なんかを見てまいりますと、自民党の陸運議員懇談会というのがあるそうでありますが、この議員懇談会から相当な圧力がこの料金改定にあたっては強く出された、こういうふうに新聞は報道しています。私が調べたところでは、ちょうどその五月三十一日の四日前の五月二十七日に、この議員懇談会のある有力な議員が、多島という大阪タクシー協会の会長と多田という某タクシー会社の社長とともに、大阪陸運局長に面会に行っている。もっぱら新聞社のうわさでは、そのときに相当大きな圧力がかかった。そして料金改定を冷房料金の割り増しということに切りかえようという話ができて、五月三十一日に申請が出されたというふうにうわさされているわけですが、こういう点についても、これは確かめようがありませんので、私はこれが直接の圧力であったかどうかということについてのことは申しませんが、まあこういうことがあった。  また、もう一つおかしいことは、六月の二十九日にこの冷房料金が認可されましたね。この翌日の六月の三十日に、大阪府に箕面市というところがありますが、ここの、つるやという料亭で、大阪旅客自動車協会の決算総会が開かれた。この決算総会に、多田大阪陸運局自動車部長、この方が出席されて、祝辞か訓辞かやっておられる。ときたまたま二十九日に冷房料金が認可されて、大阪じゅう冷房料金は不当だというので世論が沸騰している最中に、この業者の決算総会に、当面の許可の衝に当たっておるところの大阪陸運局の自動車部長が出席するというのは、これは大臣、どうお考えになりますか。

大橋武夫自由民主党運輸大臣

○大橋国務大臣 それに出席したかどうか私事実を承知いたしませんが、出席した場合におきましても、料金の改定が決定いたしました以上は、この認可条件にもありますとおり、業者に対して厳重にトラブルを防止するような努力を条件といたしておりますので、そうした問題についてあるいは特別な指示をいたす、それには業者の会合というものは利用すべきいい機会でもありますので、そういう意味で出席したかもしれませんし、あるいは何ら意味なく出席したかもわかりませんが、それらの事情はいまのところ私にはわかりません。一応お話がございましたので、十分調査をいたしてみたいと思います。

正木良明公明党

○正木委員 ところが、この決算総会には、大阪府警本部も交通取り締まりという関係で出席方を依頼されておった。ところが、先ほど申し上げましたように、時たまたま大阪では、この冷房料金は不当であるというので世論が沸騰している、この際、そういう業者の集まりに出席するのは穏当を欠く、不適当であるというので、大阪府警本部はこれに出席しないで遠慮しているのです。いま言われたように、もしかりに、そのトラブルが起こらないように指導するということであるならば、大阪府警本部も、また別な意味での指導という立場で臨まなければならぬ。ところが、大阪府警本部は、この業者の集まりに行くこと自体が世間から誤解される、別の機会にそういう指導があるならばやってよろしい、別に料理屋で開かれた決算総会に臨む必要はないというので遠慮している。この点はどうお考えになりますか。これは調べるというけれども、事実出ているのです。

大橋武夫自由民主党運輸大臣

○大橋国務大臣 これはどういう意味で、どういう意図で出席したか、この辺は十分調べてみなければ、いい悪いを直ちに申せないと思います。

正木良明公明党

○正木委員 いずれにしても、時間がありませんので、聞きたいことがたくさんあるのだけれども、言えませんがね。これはもともと、先ほど申し上げた池田タクシーが返上を申請した一つのきっかけになったのは、大阪の池田市の市議会がこの請願を受けた、池田の市議会の議長が池田市内にある四つの業者を回って、そうして市民が非常に迷惑をしているからこれを取りやめたらどうだということを懇請に回った、そこで池田タクシーの社長が返上に踏み切ったというふうに言われておるわけです。事実そうらしい。この間読売新聞が、大阪府下の二十五市の市長に対して、冷房料金についてアンケートをとりましたが、二十五市の市長ことごとく、そのアンケートの回答によると、タクシーの冷房料金の不当を鳴らしている。そうして、即時撤回すべきであるという意見を出しております。また先ほどもちょっと触れましたが、この十七日に、大阪府知事が災害復旧対策のことで上京して、地元の国会議員を呼んだ。やはり大阪府知事として——しかもこれは自民党の知事です。大阪府知事として、この冷房料金があまりにもトラブルが多過ぎる、府民感情を刺激し過ぎる、そういう意味から、この解決を至急にやっていただきたいというふうに、ある一部の国会議員が個人的に会ったときに依頼された。私も大阪府知事から直接頼まれた。そういうふうに、の代表であるところの地方自治体の長、また議会も、ひとしくこのタクシーの冷房料金については不当を鳴らしている。やめてもらいたいと言っておる。二十七日から大阪府議会の七月定例会が始まりますが、この定例会においても、同じように冒頭においてこの決議をしようとしております。  そのように、大阪府においては、住民あげてこの冷房料金の不当ということを攻撃している最中でありますから、どうかそういう点も、よもや大臣は、世論に刃向かってまでこれを強行しようとまではなさらないと思いますけれども、こういう点十分に考えていただきたいと思っております。  そこで、あなたは、先ほどからだれもかれも聞いているのですが、一向に具体的なお答えがない、あしたまで待て、あしたまで待てということですが、私は解決法としては幾つか——だれが考えたって幾つかしか道はないと思うのです。私は一つ一つ聞きますから、これでいくとか、これでいかないとかということをここで言ってください。  一番初めに、この冷房料金を全面的に即時撤廃するかどうか、どうですか。

大橋武夫自由民主党運輸大臣

○大橋国務大臣 これが改善策につきましては、先ほど来申し上げておりまするとおり、いろいろな案を考えております。しかし、あれだけの問題を起こしました始末のことでございまするから、このたびは必ず各方面の納得を得て、間違いない結論を出したいと思っておりまするので、今夜じゅうに十分現地と連絡をとりまして、最終的な結論を出し、明日までには必ずこれを決定いたしたい、こういう次第でございまするので、一々の御質問に対しまして、一々お答え申し上げることはお許しをいただきたいと思います。

正木良明公明党

○正木委員 それじゃ、一つだけ聞きましょう。このままの状態で押し切るということではありませんね。

大橋武夫自由民主党運輸大臣

○大橋国務大臣 その点だけははっきり申し上げます。必ず何らかの改善策を講じなければならぬと思っております。

正木良明公明党

○正木委員 それじゃ、その点大いに期待いたしておりますから、この際ひとついままでの退勢を一挙に挽回して良識を発揮していただきたいと思います。  ありがとうございました。

進藤一馬自由民主党

○進藤委員長代理 松本忠助君。

松本忠助公明党

○松本(忠)委員 時間もございませんので、二点ばかりお伺いしたいと思います。  個人タクシーの問題について佐藤総理は、個人タクシーをもっとふやしなさいというふうなことをたびたび言明されておりますが、その点につきまして、世間でも免許の基準についてもう少し緩和してほしい、こういうような声を聞いております。この点について、運輸当局として、総理の言われるように個人タクシーをふやす用意があるかどうか、この点をお伺いしたい。

大橋武夫自由民主党運輸大臣

○大橋国務大臣 運輸省といたしましては、佐藤総理からその点について指示をいただいておりますので、その線に沿うて努力をいたしております。  具体的には、さしあたって免許の基準をどうこうということよりも、御承知のとおり、最近しばらく個人営業の免許をおろしておりませんので、たくさんの書類がたまっております。これらについてすみやかに審査を遂げて、そうして適当なものはできるだけすみやかに認可していく。それについては、従来の四千余り残っておりまする申請書を、どうやって短期間に処理するか、いま東京陸運局と相談をしておりますが、必ず近いうちに効果が現実にあらわれるようにいたしたいと思います。

松本忠助公明党

○松本(忠)委員 そのスケジュールについてもう少し具体的なことをお聞かせ願えますか。

原山亮三運輸省自動車局長

○原山政府委員 東京陸運局のほうで現在四千三百件の処理計画というものを作成中でございますが、中間的に聞いておりますのは、必要な処理体制を整えて、このうち三千件くらいは本年度内に処理するように努力したいという報告を、現在までに受けておりますが、その細目の計画につきましては、現在まだ当局のほうで作業中でございます。

松本忠助公明党

○松本(忠)委員 もう一点、大臣にお伺いをいたします。  速度制限つきの二輪車というのがございます。これは現在相当輸出されておりますが、国内にこの販売を踏み切ろう、業者の方はこういうふうなお考えを持っているようでありますが、これについて運輸当局としてはどのようにお考えになるか、この点を伺いたい。

原山亮三運輸省自動車局長

○原山政府委員 現在まだその関係のほうのことにつきましては、われわれのほうに話がございませんので、話がございましたら、これに対する態度をきめたいと考えております。

松本忠助公明党

○松本(忠)委員 大臣はこういう速度制限つきの二輪車が相当輸出されていることは御存じでありますか。

大橋武夫自由民主党運輸大臣

○大橋国務大臣 まことにお恥ずかしい次第でございますが、速度制限つき二輪車というのはどういうものか、実は知らないのでございます。

松本忠助公明党

○松本(忠)委員 それではもう時間もございませんからこれで終わりますが、後ほど通産省の方にもお願いしてございますが、この速度制限つきの二輪車を外国へ輸出している、その輸出相手国の名前あるいはそれに対する数量、こういうものを文書でけっこうでございますからお知らせいただきたい。  警察庁の方お見えになっておりますか。——それではおいでいただいたので、申しわけございませんから、一つだけ。その速度制限つきの二輪車、それを国内において販売されるようになったときの免許の考え方でありますが、どんなふうにお考えになっておりますか。

阪田正仁警察庁交通局運転免許課長

○阪田説明員 原付につきましては、全部五十cc以下で、そうしてその構造上の問題でいいますと、現実には三十キロをこえて——法定制限速度は三十キロでございますが、その制限速度をこえて走ることができる車と、いまおっしゃっております制限速度三十キロ以下という車とあるわけでございまして、この三十キロ以下の車は、現在一種類でございます。これにつきまして、原付の法定が三十キロ以下でございますが、やはりこれによってある程度の事故がございます。死者もございます。一万人に対して年間三・何名か死者もございます。速度を三十キロオーバーするということによる事故であるのか、そうでない事故であるのか、いろいろございますが、いま法定三十キロであって、構造上も三十キロ以下であるというような車は、自転車と同じように運転免許の対象からはずしてしまうということも、将来としては考えられるべき問題でございますが、しかもまた外国におきましては、大体そのような構造を持っている車につきましては、運転免許の対象からはずしております。私たちはその点について前向きで考えていきたい、このように考えております。

松本忠助公明党

○松本(忠)委員 わかりました。時間がございませんから、きょうはこれで終わりにしておきます。

進藤一馬自由民主党

○進藤委員長代理 米田東吾君。

米田東吾日本社会党

○米田委員 私は大臣にぜひ御質問したいと思いますので、大臣に質問する部分だけ先にやりますので、ひとつお答えをいただきたいと思います。  私この委員会できょう御質問したい内容の第一は、運輸行政の中の免許の関係につきまして大体御質問をする予定でございますが、その前に七月の八日だと思いますけれども、新潟の陸運事務所で汚職事件として報道されている不祥事件が出ております。これはあとで詳細お聞きしたいと思いますが、まず大臣から、運輸省というものは陸海空にまたがりまして免許あるいは認可の権限といいましょうか、そういう業務を扱っておるわけであります。運輸省はそういう行政任務。たてまえから、絶えず業者、そういうものと関係を持つ役所だと私は思うのであります。こういう運輸省の機構の特殊性にかんがみまして、当然職員の服務規律なりあるいは綱紀の粛正ということについて留意されておることと思うのでありますけれども、大臣は就任以来この問題につきましてどのような方針と指導をなさっておられるのか、このことをまず第一にお聞きしたいと思います。

大橋武夫自由民主党運輸大臣

○大橋国務大臣 運輸省は、御承知のとおり、国家機関といたしまして国家権力の一部を国民から信託され、これが実施にあたっておる次第でございます。これに従事するものは公務員でございますから、これらの公務員がこれらの権力の実施を担当いたしますのは、これは国家のため、国民のために行なうべきことはもちろんでございまして、これが行使に当たりまして、いやしくも私心をまじえるというようなことがあってはならないことであります。いわんやこれをもって自己のいろいろな不正をはかるというようなことに至りましては、言語道断でございます。私といたしましては、特に誘惑の多い免許関係の官庁といたしまして、綱紀粛正ということは公務員本来の立場上厳に留意するように、平素申し聞かせておるつもりでございます。

米田東吾日本社会党

○米田委員 今度新潟の陸運事務所に起きておる事件につきましては、大臣は報告を受けて内容を御存じでございますか。

大橋武夫自由民主党運輸大臣

○大橋国務大臣 あらましの報告は、事件発生当時直ちに受けました。まことに申しわけない次第と恐縮をしております。その後も事務当局に対しまして引き続き調査を怠らないように命じております。

米田東吾日本社会党

○米田委員 あとは当局の局長のほうにお聞きをいたしますので、大臣にもう一点ただしておきたいと思うのでありますが、私ども庶民の立場からいたしますと、運輸省というところは業者には強いけれども政治家と金には弱い、そういう通説があるわけであります。私は前にもこの委員会、あるいは参議院の委員会でもそうでありましたけれども、大臣の職務遂行上の一これは疑惑であったかもしれませんけれども、そういうことについて質問をしたこともありますし、運輸省というところは前にも汚職事件あるいは疑獄事件ということが起きておる役所であります。そういう中で特に大事なのは、大臣はじめ本省の上層部の方々の率先、そして自己にきびしく、部下に対して垂範を示す、そういう態度が絶えず私は必要だと思うのでありますけれども、特に現場出先機関の職員に対してそういう身をもって持するという態度が必要だと思うのでありますが、どうも免許あるいは認可等の関係になりますと、ややもすると上のほうから政治家やあるいはそれにかかわるような関係から圧力がかかったり、あるいは工作が行なわれたり、そして現場機関が持っておる権限というものをややもすると上のほうから圧力をかけて左右する、そういうようなことがないでもなかったと思うのでありますけれども、私が申し上げました、業者には強いけれども政治家と金には弱い、こういうことについて大臣は、そんなことはない、それは間違いだ、誤解だ、そういうようなお考えでございましょうか。それから私が後段に申し上げました首脳部の本省におられる方々こそ、現場の皆さんに率先垂範の服務を示さなければならぬ、ことさら政治家や金にはきびしくしなければならぬと思うのでありますけれども、その点についてはいかがでございましょう。

大橋武夫自由民主党運輸大臣

○大橋国務大臣 私は、いまお取り上げになりましたことばは別にいままで聞いたことはございませんが、就任にあたりまして、政治家の要請に対してややもすれば運輸省の公務員が悩まされて、非常に公正な行政の執行をするのに苦労をするということがあるのではないか、これは私かってに思ったわけでございまして、それを是正する必要があると存じましたので、そうした許可認可等については、政治家の方々からいろいろな御要望があった場合には、すべて大臣に報告し、大臣の意見できめる。一切政治についての責任は大臣が処理する、事務当局としては政治的な問題については何らの配慮をすることなく、純粋に事務的にものごとを処理していく。それに対しての判断は一切大臣、政務次官が全責任を持って処理する、こういうことを申しまして、いわゆる政治力に対して不当になびかないように、十分に指導をいたしてまいったつもりでございます。この趣旨は末端まで浸透いたしておるものと自分では考えております。  それから金の問題でございます。金の問題はいやしくも公務員である以上は、金によって業務を左右するというようなことは断じてあってはならないことは申すまでもないところでございます。そういう間違いが絶対にないものと確信をいたしておりましたが、しかし、はからずも新潟で問題が起こりましたので申しわけなく存じております。今後はこれにこりまして、十分金の問題を戒めたいと考えております。

米田東吾日本社会党

○米田委員 自動車局長並びに官房長がおいででございますので、御質問を申し上げたいと思います。  最初に私は自動車局長からお聞きしたいのでありますけれども、新潟の事件の内容というものをひとつここでお聞かせをいただきたいと思います。

町田直運輸大臣官房長

○町田政府委員 去る七月九日新潟市の新潟陸運事務所輸送課貨物係長の広沢茂一が新潟市の中央署に招致されまして、同日夜収賄容疑によりまして逮捕されました。新潟地方検察庁に送検されまして、目下拘置中でございます。それから翌七月十日、同じく新潟市の新潟陸運事務所総務課長の原田正美が、新潟市の東警察署に参考人として召喚されましたが、同日夜収賄の容疑から逮捕に切りかえられました。翌々十二日に新潟地方検察庁に送検されたというのが、この事件の現在までの状況でございます。

米田東吾日本社会党

○米田委員 関連いたしまして、業者がたしか三名逮捕されておりますし、また家宅捜索も起きておるし、それから新潟陸運事務所の所長以下が、それぞれ取り調べを受けているということを聞いておりますが、その点はいかがですか。

町田直運輸大臣官房長

○町田政府委員 業者につきましては、報告によりますと八千代タクシーの発起人代表佐藤武雄氏が、同じく十日に逮捕され、それから富士運輸株式会社専務取締役の長谷川氏が十一日逮捕された。それから丸十荷造運送の代表取締役多賀氏が十一日逮捕されている。その他運輸関係の事業者が参考人として、あるいは証人として召喚されたということであります。また新潟市の新潟陸運事務所の捜索も行なわれております。

米田東吾日本社会党

○米田委員 刑事局長がおいででございますので関連して御質問いたしますが、これは新聞でありますけれども、すでにこのうち二名が検察庁に送られておるということも伝えられておるわけでありまして、刑事局関係でも現地から報告なりあるいは取り調べの状況というものが入っておると思いますが、現在承知していることについて御答弁をいただきたいと思います。

川井英良法務省刑事局長

○川井政府委員 七月十一日に、新潟陸運事務所汚職事件関係で三名の事件の送致を受けて、勾留請求をして目下取り調べ中でございます。それから同じく七月十三日に二名の事件送致を受けて、同様勾留をいたしまして、目下取り調べ中でございます。要するに現在のところ収賄側が二名、贈賄側が三名ということに相なっております。

米田東吾日本社会党

○米田委員 新聞の報道しか私資料がありませんのでそういう根拠で御質問いたしますが、新潟陸運局にも取り調べが進められておるというふうにもいわれておるわけであります。これは刑事局長にお聞きいたしますが、この事件はそういう方向で拡大をするという見通しでございますか。現に上部機関あるは新潟陸運局に対してはどのような疑いがかかっておるか、あるいはないのか。その辺ちょっとお聞かせ願いたい。

川井英良法務省刑事局長

○川井政府委員 私はある程度報告を受けておりますけれども、濱職事件でございまするし、目下検察官が取り調べ中でございますので、この段階でここで詳細に御説明申し上げることは、捜査の内容について事前に明らかにするということになりますので、適当でないと思いますから、本日は答弁を差し控えさせていただきたいと思います。

米田東吾日本社会党

○米田委員 わかりました。それでは質問いたしません。  これは官房長にお聞きいたしますが、この事件の特徴といいましょうか、要するに業者の弱みにつけこんでつけを回したり、あるいは免許にあたって便宜を与えてくれということを頼まれて、代償として金を受け取る、最も悪質な贈収賄事件だと思いますけれども、こういうものは、一件にあえて言えば氷山の一角だというふうにも人は言っておるわけであります。こういうことは免許行政の中で起こり得る、そういう体質を持っておるのでありましょうが、これは人の問題と機構の問題がございますので、官房長と自動車局長からそれぞれ御答弁いただきたいと思います。

町田直運輸大臣官房長

○町田政府委員 先ほどの大臣の御答弁にもございましたように、運輸省は免許行政が比較的多うございます。そういう意味で、もちろん公務員として綱紀粛正に一番意を用いることは当然でございますけれども、特に運輸省、その中でも現場のそういう衝に当たる職員は特に注意をするようにということは、実は運輸省といたしましても常々通達を出し、あるいは局長会議等でも、大臣、次官からそういう示達をいたしておる次第でございます。ただいま氷山の一角という御発言がございましたが、私どもとしては、そういうような考え方で常々指導いたしておりますので、こういう事件が非常に多く出るということは、もちろん当然悪いことでございますし、そうでないようにというふうに注意しておりますので、必ずしもこの件が氷山の一角であるということではないと、私自身は信じております。いずれにいたしましても、こういう事件が発生いたしましたことはまことに遺憾でございまして、今後も十分注意いたしたい、かように考えております。

原山亮三運輸省自動車局長

○原山政府委員 私ども免許行政をあずかる者といたしましては、最もこういう問題は注意しなければならないものであるというふうに思いまして、平素から機会あるごとにこの点は注意いたしておるのでございますが、今回のような事件はまことに遺憾に存ずる次第でございます。組織的にこういうことが起こるということではなくて、私としてはやはり人の問題だと思いますが、今後ともこういうことがないように、十分ひとつ現場のほうの指導をやってまいりたい、かように考えております。

米田東吾日本社会党

○米田委員 事件はまだ全貌が明らかになりませんし、目下進行中でございますので、私も中間の状態でかれこれ御質問しても意味がないと思いますので、あまり気が進まないのでありますけれども、しかし聞くところによりますと、この事件が発生いたしましてから、運輸省としては現地に対して係官を派遣しておられる。それはこの事件の内容を調査するということがおそらく主任務だと思いますけれども、どうももみ消しに動いておるように聞いておるわけであります。現に、県警本部長とか、あるいは陸運局長とか、あるいは担当検察官、そういうような者が会合も持っておる。そして本省からのもみ消しの指令は、私は出るはずはないと思いますけれども、何か、そういう方向で動いているように聞いておりますけれども、この点については、本省のほうとしては、自動車局なり官房のほうとしては、人を派遣しておられるのか、おられないのか。それからどういう任務を与えておるのか、それからもみ消しということが、かりそめにもあってはいかぬと思うのでありますが、その点についてはどのような配慮がなされておるか、お聞きしたいと思います。

町田直運輸大臣官房長

○町田政府委員 本件が起こりましてから直ちに、電話連絡によりましてその内容を連絡いたさせました。それから必要な場合には詳細の報告を、人が来てするという措置はとっておりますけれども、本省から、本件に関しまして官房並びに自動車局で人を派遣するということはいたしておりません。それから、当然もみ消すというようなことを私どもが考え、あるいはそういう指令を出した事実はございません。現地で陸運局の総務部長あるいは局長が警察、あいるは検察庁から参考人として呼ばれてお話を伺う、あるいはこちらからお伺いしていろいろ事情をお伺いしたり、あるいは説明を申し上げたりということは、若干いたしておるかと思いますけれども、それも、いわゆるもみ消すということでは絶対にないと存じております。

米田東吾日本社会党

○米田委員 自動車局のほうからは行っておりませんか。

原山亮三運輸省自動車局長

○原山政府委員 私のほうからも、そういうふうな、現地のほうに行ったという話は全然聞いており粒ません。われわれとしましては、こういう問題は明らかにすべきものは全部出すというのが、最も解決方法としていいと思っておりますので、こういうことをもみ消すとか、そういう態度で臨む考えは毛頭持っておりませんし、現にそういうことを現地の分局に指導したこともございません。

米田東吾日本社会党

○米田委員 私、実はこの事件につきまして、ちょっと日にちを失念いたしましたが、法務委員会で、十三日だったかと思いますけれども質問をして、そのときに運輸省から来ておられました課長が、いまその係をやっておるので、詳細わかっておりませんから、いずれ報告を待って御答弁をいたしますという趣旨の答弁があったわけでございますので、当然係が行っておらるるものと私は承知しておったのでございますけれども、これは間違いでありますね。

町田直運輸大臣官房長

○町田政府委員 係を派遣しておるというふうに御答弁申し上げたといたしますれば、まことに申しわけないことでございますけれども、間違いでございます。  先ほど申し上げましたように、電話で十分連絡がとれますし、それから、もしどうしてもそうでない場合には、関係官に東京へ来て話をさせるというふうにいたしております。御了承をいただきたいと思います。

米田東吾日本社会党

○米田委員 人事の関係でちょっとお聞きいたしますが、この二人の運輸省の役人の方は、いずれもはえ抜きの職員であり、したがって係長の場合も、課長の場合もぬし的、ボス的存在になっておるということが新聞の報道で、あるわけでございます。そうすると、こういう陸運事務所の現場の事務所の人事というものは、特に免許関係を扱っておる者は、相当現業官庁としては配慮をして人事交流をしておると思う。ところが一回、付近の新発田なり、あるいは長野なりに二、三年出て、すぐまた戻ってきて、現在の役職にずっとついておるわけです。運輸省の人事というものは、この種の免許関係、認可関係を扱う場合の人事については、どのような御配慮をなさっておられるか、この点ちょっと聞きたいと思います。

町田直運輸大臣官房長

○町田政府委員 免許関係は特にそうでございますけれども、現場におきましては、一定の期間つとめましたならば、職場をかえるということを原則として考えたいと思っております。  ただいま御指摘のありました現在の二人につきましても、新潟陸運局の管内でございましたけれども一、大体二、三年くらいでかわってはおるわけでございます。ただ新潟からほかの局へ移るというようなことになりますと、いろいろな問題がございますので、十分に行なわれていないということもございますけれども、できるだけ局をまたぎまして異動する、あるいは本省と地方との異動をするということも考えたいと思っております。その点は十分ではございませんけれども、今後特にそういう点を留意していきたいと考えておる次第であります。

米田東吾日本社会党

○米田委員 もう一つ人事の関係でぜひ聞きたいのは、運輸省の出先の陸運事務所なり、あるいは陸運局なりというところから退職される皆さんが、非常にそういう関係の業者の団体のほうに、たとえば重役なり、あるいは部長なり、そういう役職に横すべりされている。民間から見れば、天下り人事ということになると思います。これが免許関係、認可関係が運輸省にあるだけに、運輸省の経験あるいは名の通った人を迎えるという風潮は、これは業者の弱点でもあると思いますけれども、特に新潟の場合はそれがひどいのではないかと思うのでありますが、ここ二年くらいですね、新潟の陸運事務所、新潟の陸運局でやめられて、民間の企業に移られた方々のリストはわかりましょうか。

町田直運輸大臣官房長

○町田政府委員 お答え申し上げます。  三十八年以降につきまして、民間企業に就職いたしました新潟陸運局管内の全部の人間の数は八名でございます。その八名の中で、これは人事院規則によりまして、人事院の承認あるいは大臣の承認を必要とすることになっておりますが、八名の中で、人事院の承認を経ました者が四名、運輸大臣の承認を得ました者が残り四名ということになっております。  行く先はいろいろございますけれども、この中で取締役となっておりますのは二名でございまして、あとは嘱託または総務課長というような職務でございます。

米田東吾日本社会党

○米田委員 それはあとで、メモにしていただけますか。

町田直運輸大臣官房長

○町田政府委員 差し上げたいと思います。

米田東吾日本社会党

○米田委員 時間もずっと切迫しておりますので、その質問は省略いたしますが、最後にお聞きしたいのであります。運輸省の出先の、いま八名と言われましたが、これはまあ正確かどうか、私もひとつ調べてみなければならぬと思いますけれども、出先のそういう係なり、あるいは退職された方が入っておられる企業なんかについては、特に立ち入り検査とか、そういうようなものが手心を加えられる、あるいは増車や路線の延長とか、あるいは出張所や支店を出すとかいうような場合に非常に差別扱いをされるというようなことは、風評としては私は聞いておるのでありますけれども、まあこれは質問してもそうだというお答えはないと思いますが、そういうことについてはどうでございましょうか、その可能性はあるのでございましょうか。

原山亮三運輸省自動車局長

○原山政府委員 許認可行政にあたりましては、公正に行なうということでございまして、こういうもと役所におった人間が行った会社であるからどうこうというようなことは絶対あってはならない、そういうことはないことを確信いたしております。

米田東吾日本社会党

○米田委員 ことしのたしか六月二十二日付だったと思いますが、長野県の伊那バス北アルプス観光の乗り合い営業自動車の免許申請が出まして、これについて運輸省の許可が出ております。この許可は、これは免許を与えたのは当然新潟陸運局長でありますけれども、これらなんかの免許を与えるに至るまでの経過の中には、だいぶ政治家なり、あるいは関係企業から、特に本省の担当局長や課長にいろいろな陳情や圧力がきている、権限を持っている陸運局長じゃなしに、本省のほうにそういうような圧力といいますか、あるいは陳情といいますか、そういうようなものがなされて、そしてややもすると権限の局長の判断を誤らせるようなことがあったように思いますけれども、この点は自動車局長、いかがでございましょうか。そういうことについて何かあったんでございましょうか。

原山亮三運輸省自動車局長

○原山政府委員 陸運局長権限の問題で、あれは長野県の、名前は忘れましたが何とか山の上にロープウエーがつきまして、そのロープウエーから国鉄の駅までのバス輸送の問題で、相当陸運局長が競願の問題でもって苦労して、本省のほうにいろいろと相談をいたしてまいったことはございます。したがいまして、その相談を受けまして、陸運局長の考えをいろいろ聞きまして、陸運局長として、最も妥当と考えるところはどういうことであるかということを十分聞いた上で、われわれとしては、そういうふうな陸運局長として最も適当であると考える線でもって処置するように指導いたしたような次第でございます。本省のほうにいろいろな政治的な圧力があったということは確かに事実でございますが、それはそれとしてわれわれとしては事務的に公正な結論を出したつもりでございます。

米田東吾日本社会党

○米田委員 まあ免許はもう出たのでありますから、私はそのことは時間もありませんのできょうは触れません。しかしいま局長が答弁されましたように、本省にも多少のそういう圧力といいますか、そういうものがあった。しかし権限を持っている現地局長の判断にまかした、こういう御答弁であります。私はやはり筋書きとしてはそうだろうと思いますけれども、運輸省の機構の面や本省、出先という関係、あるいは関係局長の権限、いろいろ考えますと、局長が事務的に公正に判断して出したということには、客観的になかなかならぬのではないかと私は思うのでありますが、このことはきょうは時間がありませんので触れません。いずれにしましても、免許行政につきましては、再度私は時間をいただいてお聞きをしたいと思いますが、この種の関係というものはひとつ厳正に、しかも正直者がばかを見ないように、かりそめにも贈収賄というような、こういう最もいまわしい汚職事件が出ないような厳正な免許行政が行なわれるように、私は最後に局長と官房長に要請いたします。  なお新潟の関係につきましては、いずれ全貌が明らかになりましてから、この免許行政の問題と含めてお聞きしたいと思いますので、情報の収集、そういうことについては十分ひとつ御配慮をいただいておきたいと思います。  以上で終わります。

進藤一馬自由民主党

○進藤委員長代理 次会は明二十日木曜日、午前十一時理事会、午前十一時二十分委員会を開会することとし、本日はこれにて散会いたします。    午後零時五十七分散会

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