議院運営委員会 第2号
- 発言数
- 69 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1966/12/15
会議録
○理事(鍋島直紹君) 議院運営委員会を開会いたします。
○柳岡秋夫君 きのうの議院運営委員会の理事会あるいは本日の理事会等で、私どもは、本日の本会議、あるいはその前提となる議院運営委員会については反対である、こういう申し入れをしたにもかかわらず、委員長職権あるいは議長職権で公報に載せたということについては、私どもとしては非常に遺憾に存じます。今回の臨時国会は、御承知のように私どもは、田中彰治事件以来、相次ぐ政界の不祥事件、そこから起きてまいりました国民の政治に対する不信、これをまず徹底的に真相を明らかにし、そしてその政治責任を明らかにしていくということが、この国会に課せられた第一の目的である、こういうふうに主張し、しかも臨時国会の早期の召集を要求してきたところでございます。しかしながら政府・自民党は、そうした私どもの主張を無視をいたしまして、党利党略的に十一月三十日に臨時国会を召集する、そしてしかも、先般の佐藤総理の自民党議員総会における発言等を見ましても、みずからの政治の姿勢、あるいはみずからの党員、あるいはみずからの閣僚の中における政治の不祥事件、こういうものに対する反省を一顧だにもしないで、ひたすらに補正予算を単独でも成立をさせるのだという、力による国会運営をしようということがいわれておるわけでございます。こういうようなことでは、私どもは、国民に対してほんとうに政治家としての責めを果たす、そういうふうにはならないと思います。したがって私どもとしては、まず政府・自民党がほんとうに正常な国会運営をやっていきたいということであるならば、まずもってこの政治の不信を、あるいはいま政界をおおっておるところの黒い霧を一掃して、そして国民に対する責任を明らかにしていくということが前提とならなければならないというふうに、私どもは思います。ところが、たまたま二、三日前の新聞等を見ますると、本日強引に補正予算の提案説明をしようとする水田大蔵大臣は、その身辺に疑惑があるということが報道されておるわけでございます。佐藤総理は、今回の改造人事の中で、今度の大臣はすべて清新にして清潔、はつらつな大臣だと、そういうことを言っておるわけでございますが、その舌の根もかわかないうちに、こうした最も重要な閣僚の一人である大蔵大臣にそうした疑惑があるということは、これは私どもとしては何としても許せない事態であります。佐藤総理は、初閣議の中で、もし一人でも疑惑の持たれるようなことが起こったならば、さっそくやめてもらいますと、こういうことを言っておるわけでございます。したがって、当然、佐藤総理は水田大蔵大臣に対する責任を明らかにすべきであり、もしそれが福田幹事長やあるいは自民党の皆さんの言われるように、何らやましいことがないということであるならば、そのやましいことがない証拠を、やはりこの議運の委員会として明らかにしていきたいと私は思うのでございます。特に国会法第百四条によりますれば、この委員会の決議によって資料を要求することができます。昭和四十年の四月でしたか、東京地裁の第一審において、水田大蔵大臣の関係する判決文があるわけでございまして、その判決文の謄本を、私はこの議運委員会の決議としてこの委員会に提出するよう、ぜひ決定をしてもらいたいということと、もう一つは、この際、水田大蔵大臣並びに政府のいわゆる番頭役でございまする官房長官、これをぜひこの委員会に呼んでいただいて、そうして事の真相を明らかにしてもらいたい。かように考えるわけでございますが、委員長の見解をお聞きしたいと思います。
○理事(鍋島直紹君) 私は委員長代理でございます。理事会等におきましてそれぞれただいまの御議論があったことも承知をいたしております。私自身の意見として柳岡君から求められましたので、私の意見を申し上げます。 まず、水田大蔵大臣に対して、現在種々の疑惑がある、それを、議運委員会あるいは理事会等に出席を求めて、その疑惑を一掃してから後に予算の審議に入るのが妥当ではないか、これが第一点。第二点は、国会法第百四条によって、大蔵大臣の関連した事件に対しての裁判の記録を、資料を国会に提出することを要求するが、その意思はないか。こういう二つの点であったと思います。 そこで、第一点の大蔵大臣の疑惑につきましては、理事会等で御議論がございましたが、これは、自民党さんは自民党さんの議論もあろうかと思います。しかし私自身の答弁をお求めになりましたので申し上げます。現在、補正予算の審議に入っております。この予算の内容は、(「まだ入ってないじゃないか」と呼ぶ者あり)まあ予算審議のために国会が開かれております。したがいまして、補正予算の審議は急ぐべきことであろうと思います。また国民生活に重大な関連があるかと存じますし、事実そうでございます。したがいまして、議運委員長代理としての見解は、まずそういった予算審議の面に全力を注ぎ、それを行なうべきでありまして、大蔵大臣の問題につきましては、国会開会中でありますから、あるいは大蔵委員会、予算委員会、法務委員会等々、それぞれの所轄の委員会がございますので、それによって十分御審議を願い、御質問を願い、そしてその事実を明らかにしていただくことが至当だと考えております。 第二点の百四条による資料要求も同様でございまして、その原則からおのずからおわかりかと思いますけれども、やはり議運で取り扱うよりも、当該委員会、あるいは法務委員会あるいは予算委員会、あるいは大蔵大臣の出席する大蔵委員会によって資料要求が行なわれ、そして大蔵大臣の問題について十分その疑惑を払うべき努力を、御質問があればその間において御審議を願い、あるいは御調査を願うことが至当と考えます。 議運委員長代理としての見解でございます。
○柳岡秋夫君 委員長のいまの説明は私どもとしては納得できません。それは、私どもが先ほど申し上げましたように、国会の正常な運営を、もしお互いにやっていこうとするならば、その前提として、まず、国会にいまかけられておる国民からの不信をなくしていくことが大事だ。したがって、国会の運営の責任を持つところの議院運営委員会がまずこの点を明らかにしていく、そして初めて国会運営に対してわれわれがお互いに協議をしていくことができる、こういう立場にあるわけですから、まず議運委員会でこれをやるということが私は妥当であり、ほかの委員会、たとえば大蔵委員会なり、あるいは法務委員会でこれをやるということは、これは私は妥当でない。どうしてもこの前提としての問題でございますから、議運委員会でこの問題をさらに明らかにしていくということを、ひとつもう一度私はお考え直しをいただきたい、このように思うわけでございます。
○理事(鍋島直紹君) 委員長に対する御質問ですが……
○森中守義君 それにちょっと関連。さっきの委員長のお話の中で、予算の審議に入ったということでしたが、これはもう全くの言い違いだと思うんですが、速記録からそれは削ってもらいたい。予算審議に入っていませんよ。
○理事(鍋島直紹君) 委員長代理から申し上げます。 予算の審議に入ったと申し上げましたが、予算審議のために国会が開かれておると言い直しましたので、御了承願います。(「言い直されていない」と呼ぶ者あり)それは御了承願います。 なお、柳岡君のたっての再度の御質問でございますが、この問題は、理解会等において、先日来といいますか、きのうから論議されておる問題でございます。したがって、理事会自体の意見もまだ一致しておりません。自民党は自民党の意見がある。社会党さんは社会党さんの意見がある。あるいは公明党は公明党としての御意見があるのでございます。したがって、私はそれらの御意見を静かに考えながら、委員長としての意見を申し述べましたので、これについて現在再考する余地はございません。
○久保等君 私はやはり、単に、開かれた国会の運営の技術面だけの問題をどうこうするという今日の段階ではなくて、先ほども指摘しておりますが、やはり、ことしの夏、田中彰治事件以来の国民の国会に対する考え方なり、あるいは国会を見る目が一体どうなってきておるか。この問題が、当面、国会の権威を守る上からいってもきわめて緊急な問題であると思います。特に参議院の場合には、同じ国会の中でも、二院として良識の府といわれる参議院であればあるほど、私はこの問題について、やはり大胆に、今日の国民に対する負託にこたえる意味から、国会の根本的な運営を考えなければならぬ。その根本的な運営を考えるということは、すなわち、当面の補正予算の問題といったような具体的な個々の問題ではなくて、根本的に国会が信を回復するための手だては一体どうすればいいかということになりますと、申し上げるまでもなく、今日すでに時期を失しておると思われるような国会解散の問題にまでメスを入れていかなければ、今日の事態というものはとうてい私は救うことができない。すでにもう、どろ沼状態に入りつつあるのじゃないかと思うのです。同時に、十二月に入って持たれた自民党大会、その後の佐藤内閣の改造、しかも佐藤総理が、私はほんとうにあの改造を契機にして、国民に対して失墜した内閣の信を回復することはもちろんのこと、ほんとうに国民の期待にこたえる国会、あるいは自民党なら自民党の議員が、問題について反省をしておるならば、これは当然、総裁あるいは総理の立場から言明をせられた、もし閣僚の中で一名でも疑惑を持たれるような事態が出るならば、その問題については、とにかくてきぱきと処理をする、処置をするのだというようなことを言明せられたと思うのです。これまた、まだ、つい、ほんの十日前後ぐらい前の話であります。ほんのつい十日ばかり前に言われたこと自体が、これまた再びじゅうりんせられてまいるということであるとするならば、国会の威信がますます私は失墜されてまいる結果になるのじゃないかと思います。しかも、いま爼上に上がっております水田大蔵大臣の問題等も、この問題をめぐって、本人が新聞記者等に発表いたしているところも、事実と全く食い違ったような、いわば何か陳弁これつとめて一時を糊塗しようというようなことが、ありありと新聞その他の報道等を通じても、われわれ看取できるわけであります。こういったようなことをやっておりますると、今度の国会は、議運委員長も言われたように、補正予算を審議するのが中心的な課題だと思います。だとするならば、そういったわけで政府は開かれた、その中心的な閣僚でありまする水田大蔵大臣自体にきわめて大きな疑惑がもたれているとするならば、その問題は、補正予算の提案趣旨の説明だとか、審議に入るとかいう以前の問題として、明確にしなければならぬ。私はそういう立場から、単に自民党だとか社会党だとかいう党派の立場を離れて、この際は、事態を明確にする必要がある。おそらく水田大蔵大臣も、私は、場所が与えられるならば、その場所に出て、この問題自体についても明確にする、おそらく本人がまじめに考えているのであれば、私はそういう御意思をお持ちじゃないかと思います。したがって、この場所にぜひ水田大蔵大臣、さらには、今回の国会の運営全体の問題もございまするから、これは当然、官房長官——総理も出てもらえればもちろんいいですが、さらに、総理がかりに出られないとしても、官房長官の出席を願うのが、私は参議院における院の運営をこれからいろいろわれわれが相談する上においても、まず前提条件として必要ではないかというふうに考えます。水田問題に関する問題は、これはますます。何か新聞あるいは本人あるいは幹事長等の弁明的な話を聞けば聞くほど、むしろ非常に話が一体どうなるのだという、非常な疑惑を、私はここ一日、二日の経過を顧みても、持ってきているのじゃないかと思います。そういう点から、まず何よりも、真実をつきとめることが最大の当面のわれわれの責任だと思います。そういう点から、強くひとつ、大蔵大臣並びに官房長官——最低限ですが、これの出席をまず強く要求いたします。
○理事(鍋島直紹君) 委員長代理として申し上げます。先ほどの理事会におきまして、社会党の柳岡君から、この点につきまして、大蔵大臣及び官房長官を、議運の委員会または理事会に招致して事実を確かめたいという提案がございました。理事会はそれをおはかりをしたわけでございますが、自由民主党は、御承知だと思いますが、これは他の委員会において徹底的にやってもらうことであり、現在開会せられておる国会においては予算審議を第一として進むべきである。決してこの調査を拒否するわけではない。したがって官房長官及び大蔵大臣の召喚には賛成しがたいというようなことに理事会がなりまして、意見が一致いたしません。したがって、委員長代理として職務をとっております私としては、理事会の総意を代表して委員会としてその手続をとることができませんので、以上御了承願います。
○久保等君 しかし、委員長のそういう答弁では、もちろん答弁にもなっておりませんし、同時に、今日の事態を乗り切るには、あまりにも、むしろ無責任だと思うのです。何か事務的に議題をきめてこの議運で片づけてさえいけば、何か国会が円満に運営されるような錯角におちいることは、厳に慎んでもらわなければならぬと思うのです。すでに新聞等に報道せられております問題だけを考えてみても、水田大蔵大臣の問題について、例の政界ジープ事件の問題に関連して、非常に重要な役割りを、当時自民党の政調会長をやっておられたようですが、水田会長が介在をしておる、しかも事は恐喝事件として、すでに政界ジープの当時編集長であった久保俊広氏自体に対しましても、有罪判決が昨年出ておる。これはその後いま裁判はさらに係属中であるようでありますが、しかし、とにかくこの事実問題をめぐって、水田大蔵大臣の自宅において金品の授受が行なわれたといったような問題になりますると、恐喝事件そのものに現在の大蔵大臣が参画をしておるということは、これは事実問題として明確です。ところが水田大蔵大臣の言明によると、いや、それは他人のうちであったとか何とか言っておられますが、これも実はこの読売新聞等に出ておりまする写真によりますると、明確に判決文の中にも明記せられております。若干この字は薄いようでありますが、しかし、とにかく大体読めるのでありますが、判決の中にも、「三十年八月三日ごろ、東京都文京区駒込西片町十番地水田三喜男方において、同銀行に対する」——同銀行というのは千葉相互銀行のことでありますが、「銀行に対する攻撃取りやめの懇請とともに、取りやめ料の趣旨で現金五十万円を交付」云々というふうに書かれておるわけでありますから、この問題そのものについても、特にこの問題に対する、交付をした場所について、全然自分のうちではないんだということを言われておりますが、判決文の中にすら具体的にそういうことを明確に記載せられておるというような問題については、私は、単に、この先般来取り上げられておった問題より以上に、事はきわめて明確であり、しかもまた非常に深刻な問題だと思うのです。この問題そのものも明らかにせずして、大蔵大臣が現職大臣として予算案の説明を行なう、あるいは予算委員会で究明してもらえばいいとか、法務委員会で究明してもらえばいいという問題ではなくて、まずその以前に、むしろわれわれが要求するのではなくて、佐藤総理みずからも、また大蔵大臣みずからも、私は、はっきり事実を国民の前に明らかにする一つの機会としても、この議運あたりに出席をされることを、おそらくわれわれが要請すれば私は首肯すると思うんです。したがって、むしろ私は、そういう場を与えるという意味からも、大蔵大臣は最低限ここへ出席願い、この経過についての事実を十分にひとつ説明をするということは、当然のことだと思うんです。したがって、これからかりに国会が開かれて予算審議を始めるとか何とかいう段階になれば、まずだれが来なくても、大蔵大臣はこの国会運営の中心的な答弁の立場に立たなければならぬのですが、その大臣の問題を全然抜きにして、ただ単に事務的にこの問題を処理することは、とうていできないと思うのです。ぜひひとつ、その点については、議運委員長からの答弁ではございまするけれども、事の重大性にかんがみて、ぜひひとつ、通り一ぺんの答弁ではなくて、ここで真摯に、お互いに相談をするという態度でもって、この問題を処理願いたい。このことは、単に、われわれが要求する、議運委員長がまかりなりませんということで突っ返す、ということで問題が解決する問題ではないと思うのです。また、最初私が申し上げましたように、単に、野党だから、あるいは与党だからという問題で、この問題を処理すべき問題では全然ないと思うのです。現在の大蔵大臣であり、しかも国会における答弁の第一バッターとして国会で答弁をしなければならぬというような当面の問題を考えれば考えるほど、大蔵大臣の考え方なりいままでの経過について国民の納得する釈明がなされなければ、私はとうてい予算案云々の問題まで進むわけにまいらない。これは国民の立場から強くそのことを私は今日要請せられておると思うのです。ぜひひとつそのことについて、十分にここでもってこの問題のいままでの御答弁については御反省願いたい。
○理事(鍋島直紹君) 久保君の質問にお答えいたしますが、その点につきまして理事会では、先ほど申し上げましたように、意見が合いません。したがって委員長として、自民党の意見を米田君から聴取いたします。
○米田正文君 自民党の見解を申し上げます。 先ほど理事会においてもわが党の見解を申し上げましたが、佐藤内閣は、黒い霧問題に対処するために、今度は新しい人事を行なって、そうして新しい体制で出直したのでございます。われわれは新しい体制で出直しておって、そのきれいな姿でこの国会に臨むという立場をとっておる。それでいま国会に提案をされております補正予算の問題は、先ほどからお話のございましたように非常に重要な問題でございますから、この問題の審議に早く入りたい。そうして、そのためには、院の構成もまだ欠けておりますから、早く院の構成をやりたいというのが今日の理事会における私どもの主張でございます。 いまの大蔵大臣の問題については、私どもも新聞等で見た程度でございますが、この問題については、本人なりあるいはわれわれの党の幹部なりは、ここに不正はない。不正はない。やましいことはない。こう言っておりますから、私どもはその点は信じております。しかし、社会党さんのほうでは、あるいは公明党さんも同時ですが、これについては疑惑があると、こう言われますから、それならば、この議運の立場でなくても、その立場でなくても他の適当な委員会があるから、その委員会の場において十分究明をしてもらいたいと、こう主張しておるのでございます。しかもこの問題は、議員の名誉にも関する重大な問題でございますから、私は他の委員会において、そこで十分慎重に審議究明をすべきだと考えます。
○理事(鍋島直紹君) 公明党さん、意見ありますか。
○渋谷邦彦君 われわれは、相次ぐ政府の不祥事件について、一刻も早くその不信を晴らすために、臨時国会の早期召集をすべきだということを提唱してきました。しかし、実際問題としては、三十日に開会、翌日には自民党大会、これではあまりにも国会を軽視したことではないかということで、われわれ非常に憤激をしました。まずそういうところからも問題の発端があると思うんです。加えて、いま米田さんからの回答を伺っておりますと、補正が、補正がということ、だれでも知っております。補正の重要なことは。しかし、せめて第三次内閣に黒いうわさがまつわりつかなければ、あるいはそういうことの話も聞けるかもしれない。そうこうしているうちに水田大蔵大臣の問題が出てきた。これではやはり今後の国会運営というものに暗影を投げかける。ですから、まずこの点をはっきりする必要があるのじゃないか。いま米田さんのお話を聞いておりますと、不正がないとおっしゃった。昨日の福田幹事長の言明では、関連はしたけれども関係がない——日本語というのは非常にうまい表現でごまかしております。そのことは、はっきり関係があったことを裏書きする表現だと思う。であるならば、その疑惑をやはり、そんなに時間がかかるわけじゃないのですから、もし日程がないとすれば、なぜもう少し早く臨時国会を召集しなかったかということも問題になると思う。そういうことで、やはり国民は一番この問題について、補正よりもむしろこちらのほうにウエートをかけて国会の成り行きというものを注目している。これはもう否定できない事実だと思うのです。したがって、いまも問題になりましたが、大蔵大臣なりあるいは官房長官をここへ呼んで、その真相を明らかにする、これが大事じゃないかと思うのです。いま、ほかの委員会でもいいじゃないか、こう申されました。しかし国会全体の運営の焦点が議運にあるならば、やはりここを出発点としてこれからの運営というものを期していかなければなりませんので、やはりその二人についてはここへ呼んで明確にすべきじゃないかと思いますから、その点をもう一ぺん再考できないかということ、もしいまここで再考できるならば、休憩を宣して、もっとその時間を与えたほうがよろしいのじゃないか、こう思います。(「そのとおりだ」と呼ぶ者あり)
○理事(鍋島直紹君) ちょっと待ってください。自民党さん、再考の余地ありますか。
○米田正文君 先ほど私は自民党の見解の大要については申し上げたとおりですが、国会という玄関を入ってその玄関の中でひとつやろう、その中でやろうじゃないか。いま玄関へ、 (発言する者多し)……というものは中にある、こう私は思います。
○山崎昇君 ちょっと委員長に伺いたいのですがね。いま米田さんから、玄関へ入ってから究明せいと、こう言う。しかし、いま玄関に不良らしき者が来ている。不良らしき者——不良とは断定しませんよ。新聞報道でも読売新聞と朝日新聞で違う。それから皆さん方と自民党幹部の言い方はそれぞれ違う。だから私どもは、本人から直接聞いて、あなた方がほんとうに不良だったのか、不良らしいのか、そうではないのか、これは玄関先で対峙しないで、ここでやるべきですよ。ほかの委員会ならばできるけれども議運ならできないという理由はどこにありますか。だから休憩して、そして大蔵大臣をここへ呼んでもらう。あわせて、できれば先ほど他の委員から言ったように、裁判の記録を出してもらいたい。これも刑事訴訟法でいうと出せないことはない。だから、その二つのことをもう一ぺん自民党で相談をして、きれいな身になって座敷に上がってもらいたい。そういうことをぜひひとつ議運の委員長から発言願いたい。
○小野明君 ちょっと委員長、関連して。いま米田さんから、新しい体制で出発した、あるいは議員の身分に関する重大なことだから、これはここではやらぬと、こういうふうに言われたのですがね。これは参議院の議運では、これは鍋島さんもおられたのですが、議運委員時代に例の小林章の事件がありました。これは重宗議長もおられたのだがね。それはこの議運でやったのですよ。官房長官も呼んだ。それから何ですか関係者も来てもらったのですよ。事実やっているのですよ。その次は、米田さん、あなたも議運委員だったかね。重政庸徳氏のあの事件、例のピストル事件——鍋島さんも理事だったよ。そのときもここで官房長官以下全部呼んでやったのですよ。どうして今度だけやれないのですか。今度はあなたたちのほうは何かおかしい、突かれる黒いものがあるからそれでやれないのだ、こういうことじゃないのですか。はっきり今度、だからやったらどうですか、大臣を呼んでね。
○理事(鍋島直紹君) ただいまのこの官房長官及び大蔵大臣を議院運営委員会に呼ぶという件でございますが、この件につきまして先ほど来、久保君の御意見は私も重々伺いました。また、理解できる点も十分ございます。しかし、議運委員会の開会あるいは運営は、各党の意見が理事会で一致をいたしました際において、あるいは参考人として、あるいは政府のそれぞれの立場の方を呼んで、そのときにはかっているわけでございます。したがって、小林章君の問題あるいは重政庸徳君の場合におきましては、議運の理事会において意見が一致した上で、官房長官なりあるいはそれぞれの省の役人ですか、それらの方を招致して、調査し質問をしたことが十分ございます。その点はそのとおり。しかし、今回の件につきましては、ただいま各党から御意見を伺いましたように、自由民主党側においては、その必要がない。しかも、その調査は徹底的に、国会開会中でありますから、他の委員会において質疑なり調査なりやるべきだ。あるいは、もちろん総理大臣もみずから調査をせられていると思いますが、そのような状態でございますので、現在におきましては、委員長代理として申し上げることができますのは、長官及び大蔵大臣をこの委員会に呼ぶ意思はございません。
○久保等君 静かにひとつ考えてもらいたいと思うんですが、重政あるいは小林両君の場合には、あるいはここらで議論になると御本人が姿を消して、国会開会中どこへ行っているかわからぬような手をとることも、あるいはできたかもしれませんけれども、少なくとも大蔵大臣は、補正予算の問題について、提案趣旨の説明はもちろんのこと、予算案が通過成立をするまでずっと答弁の矢面に立たなければならぬ。そういう重要な立場にあり、かつまた、内閣そのものの大黒柱といわれる現職の大蔵大臣の問題についていろいろと疑惑の目をもって国民からも見られているし、また、事実いろいろ強い批判が出ている。それをこの議運でもって、一ぺん出てきて事実関係についての説明をしろということさえできなくて、あと、一体、本会議なり委員会なりへ、のこのこ出てきて、どういう顔をして説明をしたり答弁をしたりすることができるのか。また、国民は非常な、今日、国会なりあるいは佐藤内閣に対して強い批判を持っているが、それに対して、ますます火に油を注ぐような結果を招来する。そのことは単に自民党の内閣あるいは自民党の国会議員、あるいは大蔵大臣という問題では済まされない。これはわれわれ自体の共同責任にもなるわけです。だから、われわれはそういう大局的な立場に立って——今日何をやるかという立場に立って考えた場合、補正予算を通すことはもちろん大事です。もちろんこのことは大事だ。先ほど来言われておりますように、私どもはむしろ、自民党内閣より早くから臨時国会を開いて、所要の法案あるいは予算案等を提出しろというようなことで叱咤激励をしたのだが、その当時は、のらりくらりと実は数日をつぶしてしまったわけです。それで、今日年末を控えて、確かに予算等の重要な問題がございますが、それより以上、今年八月以来の長い経過を考えますと、いかにして国会は信を回復するか、あるいは、いかにして民主政治に対する権威を高めていくかということが、何をおいても最大の私どもの責任だと思うのです。そういう立場から考えると、この委員会に大蔵大臣が出るの出ないのというようなことで、こういうことに時間を空費していることが、私はきわめて無感覚であり、無責任なことだと思う。したがって、自民党さん自分のほうで相談して出てこないんだというようなことをきめておられるようだが、私がいまお尋ねをしているように、委員会、本会議に中心になって出なければならぬ大蔵大臣ですよ。これから国会が開かれれば、おそらくそういう予定だと思う。それが、議運で自分自体の疑惑の問題が議論されているが、その場には出ない。本会議なり委員会には出るんだなんということは、私は少なくとも良心があるようには思えない。ましてや佐藤内閣が、佐藤みずからが言うように、ほんとうに清新はつらつ——とにかく清潔な内閣なんだという国民に対する公約は真実だとするならば、それこそわれわれが言わなくても、つめのあかほども疑惑があるとするならば、自分がここへ出て事態を明確にするというようなことは当然やらなければならぬと思うのですが、そのことについて、いま自民党さんの理事の言われたようなことは、どういう感覚から出ているのか、そこらの考慮はどこから出ているのか、ひとつ御答弁願いたい。
○米田正文君 久保さんのいまのお話については、私どもは他の委員会等の席においては十分究明してよろしい、こう思っておるのであります。なぜかと言えば、いまここで、この議運の場で早々にやるというのは適当でない。やはりこれは何といっても個人にとりましては重大な問題ですから、水田個人にとりましては重要な問題ですから、この問題は他の委員会において十分慎重にひとつ取り扱って、究明すべきものは究明するという立場のほうが適当だと、私どもは固く信じておるのであります。
○久保等君 何か個人の問題を非常に大きく取り上げて判断をしているようですが、もちろん個人といっても議員の問題でございますから、十分に慎重に扱わなければならないことは当然です。ところが、ここで初めてわれわれが暴露的に問題を取り上げて、ここで直ちに呼ぶとか何とか言っている問題ではございません。もうすでにここ数日来非常に大きな問題として新聞その他でも報道せられている問題でしょう。それを、慎重だとかあるいは本人の権威にかかわる問題だとかいうようなことを言われておりますけれども、もちろん本人の権威の問題もさることながら、それより以上に、いま申し上げましたように、国会全体の問題、内閣全体の問題はもちろんのこと、われわれ自体の共同責任でもある問題にまで今日発展してきていると思う。それだけに、私は国会のまず何が何でも最初にやらなければならないことは、疑惑に関することはとにかくまず究明をし、明確にするということが、国会の中でいろいろ議論をしたり、予算、法律を論議するにしても、まずそのことが前提条件でなければならない。同時に、しかも、また先般来衆議院のほうでも言われているように、衆議院そのものが一日も早く出直さなければならない、こういう緊急事態にあると思うのです。したがって、この大蔵大臣の問題を私どもそんなに今日の問題のすべてであるとはさらさら思っておりません。それを乗り越えた大きな問題があるわけです。しかし、いま当面この場でひとつ究明しなければならない問題としては、大蔵大臣にぜひ出席を願って、大蔵大臣から直接弁明なりあるいは事実経過の説明を聞かなければならない。さらに、そのことのために裁判の記録等もすでにあるのだし、新聞に写真も出て判決文の一部も出ている。こういうことに対して全然ノータッチで、予算を早く審議してくれとか何とか言っていることは全く国民の感覚からずれてしまった感覚だと思う。したがって、個人の名誉、個人の権威ということも、もちろん大事だが、それより以上に大事なことは、今日の国会の権威を回復すること、そういう点で、衆議院の解散、総選挙という問題も、すでに国民の声になって、はね返ってきている段階で、大蔵大臣の説明も国会でやっていない、あるいはまた、ようやり切れないというようなことでは、済まされない問題だろうと思う。そういう点で、個人の問題よりも、いま言った大局的な国会の権威を一体どうするのか、国会の失墜した今日の威信を一体どう回復していくのか、この問題についてどう一体考えているのか、答弁を願いたいと思います。
○米田正文君 大蔵大臣を呼べという問題は、私はいま二回にわたって理由を申し上げましたから、この際申し上げませんが、要するに私どもとしては、そのことは別の委員会で十分究明をしてもらいたい、私どももそれにはやぶさかでない。しかし、提出をされておる補正予算の問題は一刻を争う問題でございますから、至急に本会議を開いて、この審議に入るということが、私どもの申し上げておる趣旨でございますから、御了承を願いたいと思います。
○森中守義君 さっきから理由理由と、こう言われるけれども、全然その理由はわからない。そこで問題は、大蔵大臣は予算を説明しなくちゃならぬ、答弁をしなくちゃならぬ、その手がよごれているかどうかという問題があるわけだから、もし、かりに、よごれた手で予算の説明をする、答弁をするなんということは、これは国会としてはできませんよ、そういうことは。そこで、話がさっきあったように、小林事件のときといい、あるいはピストル事件といい、政府の代表をここに呼んで釈明を求めた前例はたくさんあるんですよ。しかも、理事打合会で話がまとまらぬからだめなんだ、こう言うに至っては、はなはだ見識がない。この委員会を開いて、かなりきつい意見であるということは、自民党の委員はおわかりだと思うんです。こういう状態で進めてもこれはしようがありませんから、もう一回、理事打合会を議長を入れてやり直して、出直してもらいたい。新聞の報道等によれば、大蔵大臣はどこへでも必要があれば私は釈明に出ます。こう言っているのだから。当人が言っているのですよ、出るということを。それをあなた方がとめている。だから直ちに一たん委員長を休憩して、議長をまじえた委員長理事打合会を開いて、ぜひ呼んでもらいたい。そうしなければ、これは幾ら補正予算だと言ってみてもできませんよ、そういうことは。
○理事(鍋島直紹君) それでは委員長代理としてお答えいたします。 ただいまの森中君のお話、よくわかりますが、この点は昨日来理事会において、数回といいますか、もう何回か開きました理事会において論議せられた問題でございます。したがいまして、今日ただいまの段階においては、理事会において意見の一致を見ることができず委員会を開いておりますので、ただいますぐ休憩をして理事会を開くという意思はございません。
○小野明君 これは米田さんにお尋ねをしたいのですがね。どうもいまの委員長代行の話を聞いておりますと、一致をしないからと、これが理由になっているわけですね。ところが、あなたの言われたのは、委員会あるいは本会議その他には出てもいいのだけれども、ここには出られない。委員会に出られるものが、あるいは本人が出たいと言っているものが、どうしてこの議運に出られないのか。あるいは議運に呼べないのか。その理由が私にははっきりわからないのです。他の委員会に出られるものが、どうしてこの議運に出られないのですか。米田さん、はっきり答えてください。
○米田正文君 委員会等が開かれるという場合には、当然そこに出席をいたします。ですから、そういう委員会が開けるように、早くこの議運としては、とびらをあけて、その委員会の場を開いてもらいたい。こういうことを言っているから、この議運でいまやる必要はないのじゃないか、こう言っているのです。
○山崎昇君 あなた、それでは新聞に出ている事実を認めるか認めないか、あれを認めるか認めないか、いろいろ新聞に報道されている、あれを認めるか認めないか、まずそれからお聞きしておきます。
○米田正文君 新聞に出ておりますものが真実か真実でないか、こういうことが私どもははっきりせぬから、そこで適当な委員会を聞いて十分よく究明をしてもらいたいというわけでございます。
○山崎昇君 いま米田さんに聞いたら、はっきりしない。なるほどあなたは第三者だから、はっきりしない。しかも新聞でいろいろ報道されている。だから本人に来てもらって、本人から、これはこういうことだ、これはこういう事情だということがはっきりすれば、私どもは別な角度から審議に応ずると言っている。それをあなたはなぜとめるのです。そこがどうもわからない。本人が来てきちんとしてもらいたいということです。私どもは。それから先は、補正予算であろうと何であろうと、重要であるから審議してもよろしいと言っているのです。その問題がうやむやになるから議運委員会がもめるわけでしょう。だから、先ほどから森中委員が言っているように、私どもは真相をあくまで本人にお尋ねしたい。私ども尋ねたいことがたくさんあるから。ですから、そういう意味でこの委員会は休憩してもらって、そうしてもう一回理事会を開いてもらって、その間、あなた方は相談するなら相談してもらって、ぜひ大蔵大臣をここへ呼んでもらいたい、あるいは政府の代表として官房長官も呼んでもらって、その疑惑を一掃して——さっき玄関の話が出たからもう一ぺん言うけれども、玄関に不良らしい者が来ているから、それが不良かどうかはっきりして、それから座敷へお上げなさい。それからお話ししましょう。こういうことです。ですから、そういう意味で、休憩してもらいたいということを、もう一ぺん再度私は提案したい。
○森中守義君 あの理事会には議長はいままで入ってきたんですか。この点については、もし議長は入っていなければ……。
○理事(鍋島直紹君) 理事会には議長はおいでになりません。理事会の実態はそのつど私から詳細に御報告申し上げております。
○森中守義君 ですから、こういう紛糾の状態だから、院の最高の責任者たる議長にも直ちに理事会に入ってもらって、この事態の収拾をはかってもらいたい。
○理事(鍋島直紹君) 私からお答えします。議長が理事会に入られて、そして理事会を開いて、いまの問題を討議するということで、御提案がございましたが、私として申し上げたいのは、従来理事会には議長はお入りにならないで、議長の権限を委譲されて、そして各党それぞれ意見を申し述べて、そのまとまったものを議長に申し上げて、議長の許可を得て、実行されております。なお理事会がまとまらない場合には、そのままそのとおり議長に申し上げておりますので、たとえ理事会に議長が出られようと出られまいと、理事会の内容は重々御承知でございます。したがいまして、今日私としましては、議長においでを願って理事会を開会する気持ちはございません。
○森中守義君 いままでの慣例では、そういうことであれば、これは別として、しかし私の聞き及んでいるのでは、理事会に議長が全然出なかったということもないんですよ、あります。いままでしばしば。そこで、いま異常な場合と言えば異常なんで、しかも議運としての使命、あるいは性格というものが非常に重要な段階にきているわけですから、当然、院の責任者である議長が理事会に入るのは当然ですよ。しかも私どもがこもごもいままで官房長官あるいは蔵相を呼んでほしいと、かなり強い要求をわれわれは出しているわけですから、議運が少なくとも円満に将来運行されるということを期待するならば、この事態の収拾にあたるのは、委員長がその能力がない、まとまらぬ、そういうことであれば、当然、議長もしくは副議長がその会合に参加して、そして事態の収拾をはかるというのは当然のことじゃないですか。このままの状態で議運をやってもだめですよ。だから一たんこの委員会を休憩して、議長、副議長を入れて、委員長理事打合会をやってもらいましょう。
○理事(鍋島直紹君) 委員長代理として申し上げますが、ただいま森中委員の御意見も伺いましたが、現在におきまして、これを休憩して、いま議長、副議長の御臨席を願って、そうして理事会を開くというようなことは、今日までやったこともございませんし、さようなことはないと考えます。
○加瀬完君 自民党さんにお答えをいただきますけれども、柳岡委員から御指摘がありましたように、総理は、清新、清潔、はつらつな閣員をもって組閣をする、もしこれに違う者があれば、断固処分する、こういう態度を表明されたわけですね。この御態度は自民党の御態度としても同様であると受け取ってよろしゅうございますね。
○米田正文君 これはもう総理が声明もいたしておるとおり、今次の組閣は清新にしてはつらつとした人事をやるということは、お説のとおりであります。
○加瀬完君 それから、私ども理事会で官房長官が参りましたときに、官房長官のほうでは補正予算等の成立を要求されたわけでありますが、国民が期待しているのは、そうではなくて、新聞等で表明されているように、一体、新しい内閣の政治姿勢というものは、どう国民に答えを出すのか、その答えを聞きたい。こういう質問をいたしましたときに、今度の臨時国会で第一に政府の取り上げるべきことは、国民に対して政治姿勢を解明することだ、こういうことを官房長官は申しましたが、それは間違いございませんね。
○米田正文君 お説のとおりです。
○加瀬完君 そうでありますならば、第一に解明をしなければならない政治姿勢そのものにいま疑惑が生じているわけですね。だから、このことを解明することから——官房長官の言明によれば、政府は姿勢を国民に示すべきですね。そこで、その疑惑の的に水田さんが問題になっているわけですよ。それが表明を拒んでいるということは、政治姿勢そのもののいままでの言明は、これはどういうことになりますか。
○米田正文君 その政治姿勢については、本会議が開かれれば、その席においても総理はみずからその政治姿勢の問題に触れまして、おそらくはっきりした態度を示すと思います。
○加瀬完君 その清潔というのは、国務大臣であれば、少なくもその服務に従いまして紀律を厳格に守ることも、その清潔の中の一つの要件でございましょうね。この点を自民党さんはどう解釈をしておりますか。
○米田正文君 それはお説のとおりです。
○加瀬完君 昨日私は衆議院の議運を傍聴をいたしました。そうすると、田中法務大臣が、水田氏に疑いはない、はっきりと私が証明する、こういう言明をしたのは、一体どういう根拠に基づくのかという質問がございました。その質問に対するお答えはございませんでしたけれども、自民党さんは、水田氏に疑いはない、おれが証明するという法務大臣の言明の根拠は、一体どういうように御理解をしておられますか。
○米田正文君 それは私はまだ聞いておりませんので、申し上げるわけにいきません。
○加瀬完君 なぜ私がこういうことを伺うかと申しますと、法務大臣は——結局、衆議院におきましても、参議院におきましても、理事会を通して要求をしたわけでございますが、この水田国務大臣に関する裁判資料というものの提出はございませんでした。しかし、法務大臣は裁判資料を見て答えられたというわけですね。国会にも提出をされない資料が、弁護士の手を経ず、法的な手続もとらずに、行政府の一法務大臣が自由に閲覧ができるということであれば、法務大臣の権限を逸脱しておりますよ。服務紀律に反しますよ。清潔と言われますか、こういう大臣は。したがいまして、いままでは水田大蔵大臣ばかりが問題になっておりますけれども、私は、そういう服務紀律を守らない法務大臣もここに来ていただいて、はっきりさせてもらわなければならない。
○米田正文君 私はその問題についてはまだ聞いておりませんので、何ともお答えの申しようがございません。この席ではお答えを申し上げられません。
○加瀬完君 ですから、清潔と言ったところで、国民の前に姿勢を正すと言ったところで、疑惑がある点はまず解明をすべきであるのに解明をしない。あなた方は正規の委員会が開かれればと言いますが、正常でない状態で開かれております窓口は議運しかない。ここの委員会に水田さんなり法務大臣なりをお出しいただく以外に——いま委員会はどこにも開かれておらない。だから、どこの委員会でも、まず政治の姿勢を正そうというならば、みずから出てきて、積極的にこれは表明をし、弁明をすべきですよ。しかも、きのうの衆議院の議運ではこういう点が指摘されておりますね。水田氏の言明は支離滅裂である。ひどい侮辱だ、おれの家は使わない、こう言っているかと思うと、先ほど柳岡委員も指摘をされました判決文の中には、水田邸で金の授受がされたということが書いてある。あるいは自民党の某代議士は、水田は賛助金を出してなんで悪いのだよと言ったということを口外されておりますけれども、こういう事実を一体確かめたかということを指摘をされているわけです。参議院の自民党さんのほうでは、こういうもろもろの疑惑が衆議院の議運でもいろいろ取り上げられましたけれども、そのまま何の解明もなしに強引に一方的に採決が行なわれたという状況は御存じですか。またそれを妥当とお考えになりますか。
○米田正文君 その問題も伝え聞きには私も聞いておりますが、私はその現場を見たわけではありませんから、まあ、その問題についてはお答えできません。
○加瀬完君 繰り返して恐縮ですが、官房長官は、佐藤内閣はまず黒い霧を払うということの使命を自覚してそれを国民に表示をするのだとおっしゃっておりますね。黒い霧を払うということを国民の前に明らかにするのを第一の今国会の使命とするということを、官房長官が答えております。その佐藤内閣自体に黒い霧の疑惑がかかっているわけですから、他の委員会でという前に、そんなにおまえのほうで言うなら、ここへ出してきて黒白をつけると、こういう勇断を国民の前に示すほうが明らかになるわけです。そういう方法をとれないのですか。
○栗原祐幸君 自民党に対する御質問と思いますので、米田委員にかわりまして私がお答えをいたします。加瀬委員のお話は、いま国会の窓口は議運だけだと、したがって、疑わしき水田大蔵大臣あるいはその調査をしている法務大臣、そういうものもここへ呼んでやるべきだと、こういうお話でございます。しかし、それは一応ごもっとものように受け取れますが、しかし今回の国会開会ということは、皆さま方が御指摘のように、黒い霧を晴らす、不正は徹底的に追及するということも大きな課題ではございますが、同時に、国民生活に非常に関係の深い補正予算——災害とか、給与とか、そういうものがございます。これはまた国民が一刻も早くひとつ成立さしてもらいたい、こういう願望を持っております。政治の姿勢を正すというのも一つの国民の大きな願望でございますけれども、国民生活に重要な補正予算を早く通す、これも国民の願望でございまして、そういう意味合いにおきまして、臨時国会も二十日で終わりでございますが、そういう意味合いにおきまして、とにかく早く国会を正常化して、所信表明を聞いていただいて、そうしていろいろと御審議をいただく、そうして同時に、皆さん方の御疑念のある点については、それぞれ適当な委員会において徹底的に審議をしていただきたい、これが私どもの皆さま方に要望するところでございます。そういう意味で御協力をいただきたいと思います。
○加瀬完君 この委員会が適当な委員会でないかどうかは大いに議論もする余地があると思いますが、それはしばらくおきます。あなた方は、補正予算は国民生活に重大な関係がある、それは関係があることは否定はいたしませんよ。しかし、黒い霧を払って正しい姿勢で、国民に政治の姿勢を示すということも、より大きな問題であるということを官房長官はお認めになっているわけです。補正予算のみではない、まず第一に政府が国民に対してはっきり政治姿勢を示すのが、今度の臨時国会の目的だと、官房長官はおっしゃった。それはあなた方もお認めになった。だからまずそれをやりなさいと政府も言っているのだから、たまたまその議題がこの議運にかかっているから、それから解明したらいかがですか、こう申し上げている。
○栗原祐幸君 まあおことばを返すようで恐縮でございますが、私も政治の姿勢を正す、こういう点については、官房長官の言うとおりです。徹底的に正さなければならぬ。しかし同時に、繰り返して申すようでございますが、国民生活に関係の深い予算の御審議をいただく、そういう意味で早く院の構成をして、そうして進んでいただきたい、これがわが党の考え方でございます。
○加瀬完君 そういうことをおっしゃるなら、私どももまた新しい問題を提起しなければなりませんが、福田幹事長は、水田大蔵大臣に対する誹謗は全く事実無根だ、そういうものに対しては懲罰にもかけるし告発もする、こう言っておりますね。それじゃ、だれを、一体どういうことで、どういうことが事実で、どういうことが無根で、どういうことを言ったので、だれを告発するのか、これをひとつ明確にしていただきたい、少なくともこういうことばの中には反省というものは少しもないでしょう。ひとつも反省というものはないでしょう。
○栗原祐幸君 いま御指摘の点は、私も新聞で見ましたけれども、まだ直接幹事長に伺っておりませんので、いまこの段階におきましては、しばらくおいていただきたいと思います。
○加瀬完君 ここで、ここの委員会に水田さんを呼ぶのが適当か、あるいは田中法務大臣を呼ぶのがいけないかということは、あなた方その必要がないということは、あなた方、事実がはっきりおわかりになっていて必要ないとおっしゃったんでしょうね。さっき公明党さんがおっしゃった、関連はあったが関係はないということは、関連があったということはどんな関連があった、関係がないとはどういうことは関係がないのか。私どもは、関係もあり関連もある、ここで究明する以外に究明場がないと思うので要求しているのです。関連はあったが関係がないということは、どういう関連で、どういう関係はなかったのか、それをひとつ明らかにしていただきたい。
○栗原祐幸君 これは私も直接に確かめたわけではありませんが、私ども要望しておりますのは、とにかく国会が、もう臨時国会が二十日で終わりますので、その間に並行して進めていただきたい、一刻も早くそういうふうに審議ができるようにしていただきたい、そういう意味合いでお願いをしておるわけです。
○加瀬完君 事態は、自民党さんがどう解釈しようとも、参議院における野党各派は、こういう黒い霧の疑惑の中の国会は、正常な国会とは認められないから、本会議の参加も、委員会の審議にも応じられないという形勢でございますね。これでは野党各派が望まないような、自民党単独審議で、これからどんなにスピードをもって、おっしゃる補正予算を上げましょうとも、これは議会政治というものが正しく運営されているとは考えられませんね。それに対する議長さんの御見解を承ります。
○議長(重宗雄三君) 私は、この委員会が十分論議を尽くすことを願ってやまないのです。議長としては、多数の意見を守るということは当然だろうと思います。そういう意味におきまして、ここにいまいろいろ論議がございましたが、私はこの理事会でもう一回これをよく御審議なさるのも必要であろうが、議長そのものが出るわけにもいきますまいが、とにかく十分の御論議を尽くされることを希望しておきます。
○加瀬完君 この状態は、正常な状態だとは議長さんもお認めなさらないと思いますが、いかがですか。
○議長(重宗雄三君) 正常な状態ではないというふうに了解しております。
○加瀬完君 この不正常な状態は、参議院の中に独自に発酵したものではない。衆議院のほうの発酵体が伝播をして、こちらも不正常な状態になった。この不正常な状態を、何で衆議院と同じように、参議院がかぶらなければならない理由があるか。二院の性格で、当然、議長の見識で、衆議院の不正常というものを、参議院の良識でもって正常に返す義務があるし、また、なさねばならぬことである。それに対する御見解を承りたい。
○議長(重宗雄三君) 議運がこうして存在しておりまして、りっぱにやっておられます上において、この議運のお考えに、しかも多数の意見にこれを持っていくことは、正当だと私は考えております。これに従うべきだと思っております。
○理事(鍋島直紹君) この論議はこの程度にとどめて、(「何だ」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)次に……(発言する者多し)
○事務総長(宮坂完孝君) ……議院運営委員長の後任として鍋島……(議場騒然)……おります。
○理事(鍋島直紹君) ……(発言する者多し)常任委員長の……選任することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○理事(鍋島直紹君) 御異議ないと認め、さように決定いたします。(「何だ」「独断だ」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し) —————————————
○理事(鍋島直紹君) 昨日の……内閣総理大臣の所信演説と大蔵大臣の……(「おかしい」「おかしいよ」と呼ぶ者あり、その他発言する者多し)これに対する質疑は……(発言する者多し)これをもって休憩いたします。 午後二時五十六分休憩 〔休憩後開会に至らなかった〕