運輸委員会 第1号
- 発言数
- 51 件
- 登壇者
- 6 名
- 会派数
- 1
- 開催日
- 1966/12/20
会議録
○委員長(江藤智君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。 委員の異動について報告いたします。 去る十一月三十日、黒柳明君が委員を辞任され、その補欠として浅井亨君が選任されました。 また、本日、金丸冨夫君及び平島敏夫君が委員を辞任され、その補欠として大森久司君及び谷村貞治君がそれぞれ選任されました。 —————————————
○委員長(江藤智君) 運輸大臣から発言を求められておりますので、これを許します。 大橋運輸大臣。
○国務大臣(大橋武夫君) 私、去る十二月三日、はからずも運輸大臣の重責を拝しまして、もとより不敏にいたしておりまするが、時局の重大なるにかんがみまして、力を尽くして御奉公の誠を捧げたいと存じます。何とぞよろしくお願いいたします。(拍手) —————————————
○委員長(江藤智君) 特定船舶整備公団法の一部を改正する法律案を議題といたします。 まず政府から提案理由の説明を聴取いたします。 大橋運輸大臣。
○国務大臣(大橋武夫君) ただいま議題となりました特定船舶整備公団法の一部を改正する法律案の提案理由につきまして御説明申し上げます。 老朽不経済船を解撤し、近代的経済船の整備を促進して内航海運企業の自立体制を確立する方途につきまして、去る五月に内航海運対策要綱を閣議決定いたしましたが、本法案は、さきの第五十一回国会に提案いたしました内航海運業法の一部を改正する法律案とともに、この対策の実施の基本となるものであります。 本法案の要点は、第一に、従来特定船舶整備公団が行なっておりました内航の老朽貨物船を解撤して行なう新船建造業務の範囲を拡大したことであります。すなわち、老朽貨物船を解撤する場合だけでなく、貨物船を輸出した場合においても、これを引き当てとして新船建造を行なえるようにし、また、建造する船舶につきましても、内航船だけでなく、近海就航船をも建造し得るようにいたしました。 第二に、今回の内航海運対策要綱によりますと、内航の過剰船腹処理のため、解撤は、本年度内に一挙に行ない、建造は、四十一年度から四十三年度にかけて、分けて行なうことになっております。その場合、今年度中に解撤し、建造を四十二年度または四十三年度に行なう船主に対しては、その間の負担を軽減するための措置が必要でありますので、公団は、これらの船主に対し、その間の事業の継続に必要な資金を低利で貸し付け、またはこれらの船主が市中金融機関からこれらの資金を借り入れる場合に公団が債務保証を行なうことができることとした次第であります。 また、同じく内航海運対策要綱に従い、内航海連組合が内航船腹量の調整のため、係船を行なうこととなっておりますので、この係船による船腹調整事業につきまして、公団が必要な資金を組合に貸し付けることができることといたしたことであります。 第三に、公団がその貸し付けを行なうために必要な資金を民間から調達しやすくするため、政府は、公団の長期借入金について、債務保証を行なうことができることとしたことであります。 第四に、公団または市中金融機関が行なったさきに述べました貸し付けについて、政府は、所要の利子補給を行なう旨の契約を結ぶことができることとし、また、係船に関する融資については損失補償契約を公団と結ぶことができることとしたことであります。 第五に、以上のように公団の業務が拡充されたことに伴い、公団の名称、理事の定員等を改めることといたしております。 なお、この対策は、本年度から実施しなければなりませんので、本法案の附則において、昭和四十一年度における政府の債務保証の限度額二十五億七千四百九十万円、利子補給の限度額六億八千三十四万八千円及び損失補償の限度額二億三千四百九十万円について、予算措置を講じており、本法案は、早急に成立をはかることが必要であります。 以上が、この法律案を提案する理由であります。 何とぞ、慎重御審議の上、すみやかに御賛成いただきますようお願い申し上げます。
○委員長(江藤智君) これより質疑に入ります。 質疑のおありの方は順次御発言願います。
○木村睦男君 本法案につきまして若干の点について御質問申し上げたいと思うのでございますが、その前に、すでに昨年海運の大規模なストがありまして、わが産業経済に影響するところきわめて大きなものがありました。このストの収拾策を講ずると同時に、一面いままで政治の手の届かなかった、いわゆる日の当たらない面として取り残されておりました内航海運対策をこの際思い切って政府がこのテコ入れをやるという考え方に基づいて提案されました法律でございますので、むしろ私はおそきに失しておるというふうな感じを持つものでございます。特に、ただいま大臣の要綱についての御説明を承りますというと、すでに四十一年度から、本年度から着手しなければならない多くの問題がこの法律に含まれておるのでございますが、すでに四十一年も終わらんとしておるときでございますので、この臨時国会にぜひともこれは成立さす必要がある法律であると思うのであります。そういう趣旨から二、三御質問したいと思うのでございます。 まず第一点は、この特定船舶整備公団法の改正の中で、今回の内航海運対策の一つの措置として内航船舶を一部解撤をして、そうして一トン半に対して一トンの割合で船腹を減しながら新しい性能の船につくりかえる。もう一点は、貨物船の輸出を解撤と同様にいたして、公団を通じて財政的な措置を講ずるという二点がまずあるのでございますが、この貨物船の輸出を解撤と同様に取り扱うということの意味につきまして御説明を願いたいと思います。
○政府委員(亀山信郎君) 従来船舶公団が新船を建造いたしますには、必ず公団と共有で建造しようとする船主は建造トン数の一・五倍の船舶を解撤しなければならない。自分で持っていない場合には他からそのような古船を調達いたしまして、それによって解撤を行ない新船の建造を行なうということでございます。しかしながら、現在東南アジア方面にはわが国の内航船を当該国で使うのに適当な場合もあると考えられ、若干の輸出は今日まで実績をあげておる次第でございまして、この輸出をいたしました場合に、これらの船はその日本の国内輸送から離れて輸出先の国で働くわけでございますので、わが国といたしましては過剰船腹の解消という点においては、解撤と同様の効果を持つというふうに考えまして、輸出した場合も解撤すると同様に、一・五トン輸出した場合には、一トンの新船建造を認めるというふうな措置によりまして、過剰船腹の解消に一そう拍車をかけるということと同時に、また解撤は老朽船——船齡を超過した船に限られております。もちろん解撤して船がなくなるわけでございますので、当該船が持っております借入金等の返済が解決いたしませんとできないわけでございます。輸出の場合には輸出代金によってその船は日本で要らない船でございますけれども、また借金が残っているという場合、輸出代金によって当該船舶にかかわる借入金を返済する等の方法が講ぜられますので、輸出する場合には、解撤よりも場合によっては新船建造がやりやすくなり、しかも過剰船腹は解消するという一石二鳥と申しますか、そういう点で、輸出を解撤と同様に取り扱う、かようにいたした次第でございます。
○木村睦男君 輸出に向くような貨物船はほとんど鋼船であろうかと思うのでございますが、内航貨物船の中には、鋼船よりもむしろ木船——しかも一ぱい船主の木船が非常に多いと思うのでございますが、この木船の一ぱい船主等が、この法律の恩恵を受けて、係船あるいは近代化されるという面が多少困難な点があるのじゃないかというふうな感じがいたしますが、これらの零細一ぱい船主に対する措置というものは、十分この法律によってできるかどうか、その点についてお伺いしたいと思います。
○政府委員(亀山信郎君) 仰せのとおり内航海運業者の状態を見ますと、船舶を所有している業者数は約一万二千ございますが、そのうち、いわゆる一ぱい船主というものが一万、八五%は一ぱい船主、特に木船は一万二千の業者のうち八千七百——約八千八百ぐらいございます。残りが鋼船業者でございます。この八千八百近い木船業者のうち、八千人が一ぱい船主でございますから、業者の数から言いますと、木船の一ぱい船主が一万二千のうち八千という、非常に大きな数になっております。これらの木船業者については、従来からすでに木船としては働きの分野が、鋼船と交代しつつある分野が相当ございます。それらについては木船をつぶしまして、新しい鋼船をつくる、これも船舶公団によりましてすでに実施をいたしております。この場合、一ぱい船主の一人ではなかなかそれだけの解撤に要するトン数もございませんし、また新しい船をつくるのには若干の自己負担分もございますので、木船業者が集まりまして自分の持っておる木船を供出をし、それを解撤をして一ぱい大きな鋼船をつくる、高能率の鋼船をつくるというやり方で、このような会社あるいは組合というものは相当数できてきております。数は明確に覚えておりませんが、石炭専用船あるいは一船貨物船で、今年度あるいは昨年度において、船舶公団が解撤建造を実施した場合、一ぱい船主の集合体というものが大体七つ八つすでにできて実施をいたしております。今後もこの方式を推進いたしたい、かように考えております。 もう一点は、他方、木船と申しますか、三百トン内外の船の輸送の分野も現実に地方的には存在するわけでございます。これらの船は、高能率、大型の近代船にかえることは荷物の性質上あるいは港の事情でできません。これらの分野は当然これは残っている。その分野には小型船が依然として輸送の役割りを演ずるわけでございます。そこで、私どもも、従来まで船舶公団は五百トン以上の船でなければ新造をしない、したがいまして、いままで三百トンあるいは二百トン程度の船で輸送をしておった分野、これは木船でやっておりましたが、木船が非常に老朽化をしたという場合に、これを小型鋼船にかえようと思っても五百トン以上でなければ公団はつくってくれないということでございましたので、この面の手当てが非常におくれておったわけであります。私どもは、来年度からは、すでに需給の面から考えまして、従来小型船をたくさんつくることは全体の供給過剰に拍車をかけ、かつまた非能率であるということで抑制をしてまいりましたが、現実の需給の状態並びにすでにいま言った地方的な小型船の分野における船舶の老朽化がはなはだしい、これは小型船でなければ輸送できないという面でございますので、来年度あたりからは船舶公団におきまして、やはり小型船の代替建造を進めていく、小型船をつぶして小型船をつくるという分野を実情に応じてやっていきたい、かように考えておりまして、こういう措置によりまして、一ぱい船主は集合体によること、また一つには船舶公団で小型船も建造するという体制によりまして、十分ではございませんけれども、いわゆる零細業者もだんだん健全化する方向にいくと、かように考えております。
○木村睦男君 いまの御説明でよくわかりましたが、お話のように、一ぱい船主が幾つか集まって新しく船をつくると、できた船の運営その他につきまして、いままでの一ぱい船主非常に零細な業者ばかりでございますが、そういう人たちがその船のオーナーとして残るのか、あるいはその運営に当たるのか、そういう問題、いろいろ場合によって違うわけでございますが、要は、その後の情勢に応じて、これらの一ぱい船主の立場というものを十分不利を受けないようにひとつ行政指導をやっていただきたいと思います。 なお、その次にお伺いいたしたいことは、係船をした場合に、その間の出費、その他について公団が融資をするというふうになっております。そしてこれはいずれ組合がその金を返すことになっておるのですが、その場合に、係船をしないで稼働しておる組合員から納付金を取って、そうしてこれを種にして返還の資金に充てるという方策を講ずることになっております。この納付金を、この法律によるというと、組合の調整規程によって納付金の徴収を強制的にできるように配慮する、そういう組合に対してのみ融資をするというふうになっておりますが、この組合の自立的な調整規程によって納付金の納付というものを強制するということになっておる、具体的にはどういうふうな強制の方法がありますか。ちょっとしろうとで考えるというとなかなかその点は困難なように見られますが、何か具体的なこういうふうな強制の方法があるのだというお考えがありましたらお伺いしたい。
○政府委員(亀山信郎君) 仰せのとおり、組合が納付金を組合員から徴収するという問題につきましては、強制的な措置を講ずるという閣議決定でございましたが、いろいろ法律等も取り調べましたところが、法的権力による強制措置はこれは困難なのでございます。したがって、民事的な強制措置を講ずるよりしかたがございません。組合と組合員との関係におきまして組合が公団から係船に要する資金を借り入れるわけでございますから、その借り入れに際しまして組合員が保証をする、組合員一人一人が公団から組合が借りた債務を保証をする、組合員が保証をするという措置によりまして船舶公団といたしましては、組合が納付金が集まらない、組合から取れない場合は組合員個人個人の民法上保証という手段によりまして、組合員個人から納付金に該当するものを取り立てる、そうして自己の債権の回収に充てる、このような組合が組合員の債務保証をつけて公団に金を借りに来た場合に貸す、こういう方法によって実質的にほとんど強制的な措置を講ずるという手はずを考えておる次第でございます。
○木村睦男君 その点で、もうちょっとお尋ねしたいのですが、組合が納付金も納められないというふうなかりに状態の場合に、組合員が保証に立ってみたところで、納付金すら納められない組合であれば保証そのものは有名無実に終わってしまうということが考えられるわけですが、むしろ保証ができるくらいなら納付金が納められるという点から、納付金の納め方の強制方法というものをもう少し突っ込んで研究措置する必要があるのじゃないかと思うのですが、保証とそれから納付金とはどういうふうな何といいますか、優劣順位をつけて考えておられるか、その点はどうですか。
○政府委員(亀山信郎君) まず最初に、係船の対象になる船舶からは木船は除外をするというつもりでございます。 先ほど申し上げましたように、現在の木船の分野、現実に働いておる分野というものはすでに木船が相当解撤されておりますので、これを係船するということはかえって需給を逼迫せしめる、したがって、対象は鋼船に限る、鋼船の船主は相当大きな組合を形成しておりますので、これらの鋼船の船主につきましては保証能力が相当あると私ども考えております。トン当たり三十円というわずかな金額でございます。で、ただいまのお尋ねでございますが、保証のやり方の問題でございますが、これをさらに強制的な措置を徹底させるためには、組合員の全体の連帯保証ということが考えられるわけでございます。いまその線で鋼船の船主といろいろ話し合いをしておりますけれども、まだはっきり確定はいたしておりませんが、鋼船の船主側は連帯保証をしようということも言っておる。組合員個人個人が組合の債務を連帯で保証する。鋼船の船主の中には、御承知のように大手の船主もございます。大きなオペレーターもございますので、そういう意味ではもし万一鋼船船主の中に、納付金に該当するものも納められない、あるいは破産してどっかへ行ってしまったという場合の措置は、これはあまり私は数は多くないと思いますけれども、連帯というのをここへくっつけますれば確保できるのではないかというふうに考えておる次第でございます。
○木村睦男君 最後にもう一点お伺いしたいと思うのですが、冒頭に申し上げたように、四十一年つまり今年度で全部解撤をして、そうして建造は四十一年、二年、三年と三年間でやるという基本的な構想でこの法案提出がなされたのでございますが、四十一年ももうすでに十二月、こういう今日の段階においては、この法律を出されて、最初、予定されたスケジュールによる解撤、建造のテンポは多少変わってくると思うのです。そういう意味で、この臨時国会でこの法案が成立いたしますれば、その後のこの法律に基くそういった措置がいままで考えておられたとおりの段取りではなかなか進めにくいと思うのでございますが、その段取りの運び方が今後どういうふうに変わってくるか、その点についてお伺いして、私の質問を終わります。
○政府委員(亀山信郎君) 仰せのとおり、この法律の成立がおくれましたために、われわれの事務的な準備も予定どおり進捗してまいっておりませんが、しかしながら一番大事なことは、各船主がこういう政府が閣議決定をいたしました方針をよく知るということ——御承知のように、零細な船主はほかに事務所も持たない、日本じゅういろんなところを歩いておるというふうな人も相当ございます。陸上産業と違いまして、いろいろな政策や方針なりの周知に非常な時間がかかるわけでございます。その点につきましては内航海運組合法に基づく組合の組織をこの間に逐次強化してまいっております。で、その組合の力によりまして個々の船主にこの政策の意義、方法、効果というものについての周知につとめるということは法律の成立以前から当然やらなければならない。閣議決定以後、その努力を続けてまいっております。 なおまた、大量の船を解撤をするということで、個々の船主からもアンケートをとりまして、実はまだ態度の決定しないものも相当ございます。何分、法律がきまらず、それに基づくこまかい手続も確定しておりませんので、態度未定のものもございますけれども、約三十万トンくらいのものはこの方式にのっかってやりたいという意思を表示しております。この法律が成立いたしまして、私どもはさらに運輸省、出先機関はもちろんのこと、船舶公団及び内航の海運組合、これは全国的な組織として総連合というものもございますし、鋼船には鋼船船主の団体もございます。地域的には地区の海運組合というものもございますので、これらの組合は、先般来、もうしょっちゅう会合をいたしております。それらの業者団体、公団、政府この三者が一体となりまして、残されたわずかの期間の間に、法律が成立いたしますれば、この解撤、建造、係船あるいは輸出の促進というふうなことの実施を年度内に着手するということにいたしたいと思い、また、そのようにすべく全力をあげる覚悟でございます。
○岡本悟君 この特定船舶整備公団によりまして解撤あるいは係船をやるということになりますと、年度内に、いま仰せのように、はたしてうまく運ぶかどうか。事務的に難点はございますけれども、かりに計画どおりやれるといたしますと、まあ五十八万五千トンでございますか、それだけの解撤、あるいは九万トンの係船が行なわれる。こういうことになると、大量の船員が一時的には失業状態になるのではないかということを非常に心配いたすわけなんでございますが、そのあたりの見通しでございますね、あるいは対策、こういったものについてお聞きしたい。
○政府委員(亀山信郎君) ただいま仰せのとおり、大量の船舶の解撤、係船、あるいは輸出というものを行ないました場合に、船員の失業問題ということが考えられるわけでございます。この点につきましては、実は官・労・使三者構成の本件に対する対策のための話し合いの場を持ちまして、具体的な方法を考えていこうということに相なっております。 そこで、まだ具体的な方針、措置を何年何月からとるということまではまだきまっておりませんけれども、大体の方向といたしましては、まず第一に、解撤対象はやはり木船が多いであろう。その木船の船員というものを再教育いたしまして、これを鋼船に移転させる。御承知のように外航、内航を問わず、現在、船員は非常に逼迫状態でございます。で、中には非常に残念なことには、無資格の者が小型鋼船などを運航する場合もある。これは悪意の場合ももちろんございますが、実際に船員が足りないというふうなことから、そういう事態も起こっておる。ことに内航におきましては、船員の不足が著しいわけでございます。これらの船員を再教育をいたしまして、この係船期間ないしは解撤した欠員の船が出るまでの期間一カ月とか三週間という期間をもって再教育を実施する。それによって新しい職場にはいま求人が非常に多うございますので、そのほうへ転換をさしていくというのが一番大きな柱として私どもは考えております。 なお、若い部員と申しますか、普通船員につきましては、これは外航船の部員も非常に逼迫しておりますので、その方面への希望があれば、就職のあっせんを強力に進めるということで、実は私は率直に言って、過剰による失業船員という事態はほとんどないのじゃないか。むしろ、こういう措置によっていままで海に職場を持っていた人が陸に逃げてしまうということが一番おそろしいことだと考えております。それをつとめて、その内容を充実していく。非常に年をとった船長等は、これは陸に転身するのもやむを得ないと思いますが、中堅の者は今後も日本の内航輸送はこういう一時的な船舶の縮小はございましょうけれども、さらに大型の近代的な船舶を整備していかなければならない。内航輸送の伸びは非常に大きいものがございます。将来のことを考えますと、こういう人の問題が一番大事でございますから、これをこういう機会に係船、解撤で陸上に転用されていくということが一番おそろしい。したがって、再教育期間における失業保険の措置、あるいは教育のための費用がかかるので、その費用の負担を軽減するというふうなことで、これは船員局主管でございますけれども、具体的な措置を講じております。船舶職員養成協会という組織を通じまして、ここに財源を、民間の資金を投じまして、講習料を非常に安くする。さらには講習のための宿泊設備を充実するというような措置を講じて、係船、解撤によって浮いてきた船員は他の職場に転身しないで、むしろこの機会に技量を上げて内航海運に定着するということに重点を置いて考えておる次第でございます。
○岡本悟君 一時的に解撤によって生ずる船員の、失業船員といいますか、そういった数ですね、どのくらい見当をつけておりますか、大体の方向だけでも……。
○政府委員(亀山信郎君) 木船部門では計算上は約一万四千名、鋼船部門ではしかしながら、こういう係船をし、解撤をいたしましても、現在すでに不足が二千四百名、こういうふうにいわれております。木船部門の一万四千名というのは、これは実は木船に全部、普通のわれわれが頭で考えておりますといいますか、従来の習慣で考えておる定員を充足しておるという状態を想定しておりますが、実際には船舶職員法に基づく職員、これは最小限度、船長と機関長は乗っておりますから、これを除いた実は部員あるいは交代要員の航海士というふうなものが、通常は法律に強制がなくても昔は乗っておったわけでございます。最近は人手不足の関係で部員などはほとんど乗っていない。三人要るところを一人で済ましておる、こういう状態でございまして、この一万四千名というのは木船一ぱいについて十人くらい乗っておる計算でございます。実際には五名ないしその程度の人しか乗っておりません。この実態は、実は木船の実際の乗り組み員の数というのは、実は申しわけありませんけれども的確に把握ができないわけでございます。他方、鋼船の方面には二千四百の不足が現在でもあるという状態でございますので、数字の上では木船部門で一万四千という膨大な数字が出ておりますけれども、今後実際に解撤の希望者の具体的な船腹に当たっていきますと、これよりもはるかに少ないんじゃないかというふうに考えております。
○岡本悟君 ただいまの失業対策の問題は、幸い大臣が労働行政の権威者でございますので、特に十分督励をしていただきたいと思います。 それからもう一つ、いつもこれは問題になるのですけれども、SB政策をとっていく場合に、肝心のスクラップが非常に高騰していく、つまり自分の船を解撤して自分が新しい船をつくるという場合は別でございますけれども、多くの場合、新造船のために解撤船をまあ市場をあさって買い求めるということが非常に多いわけなんでございまして、まあそのことから特に最近市況が非常に値上がりしておるのじゃないか、こう思っております。そういたしますと、新造船の採算にも非常に影響する。これは非常にこのSB政策を行なう場合のガンだというふうに私は考えておるわけでございますが、まあそこらあたり何か有効な対策があるかどうか、ちょっとお尋ねしておきたいと思います。
○政府委員(亀山信郎君) ただいま岡本委員の御指摘のとおり、私どもの最大の悩みでございます。こういう政府としてのスクラップ・アンド・ビルドの施策がとられますと、たちまち古船の値段が上がってまいる、公共用地の収用とよく似たような、非常にまあ政府と申しますか公団と申しますか、資力のあるものが出てまいりますと、必要以上に市場価格と申しますか取引額が高騰してまいります。で、私どもは実は閣議決定をいたします当時は、古船の権利はすでにトン一万円に上がっておるといううわさでございます。実際には七、八千円でございます。しかし、今後の値上がりを予想いたしまして一万二千円程度で考えておけばまずまずいけるのではないか。一万二千円をベースにいたしまして解撤の場合の公団からの融資ということを考えたわけでございます。最近のいろいろなうわさによりますと、ところによっては二万円——木船でトン二万円という声も聞いております。ただ、私ども予算を組みます折には、解撤船はすべてよそから買ってくるという計算で一万二千円に解撤分の五十万トン余をかけていく、その四割ないし六割を貸し出すという措置を講じておりますが、現実にはやはり幾らか自分で持っておって、足らず前を買ってくるというのが多いようでございます。したがいまして、船主の負担といたしましては、総体としては一・五の解撤船の手当てのための解撤資金が全部トン当たり二万円というふうなことにはならない。そのうちの半分とか三分の一がそういうことになるんじゃないかというふうに考えております。 それから、この古船の権利金の値上がりというものが、中間に介在するブローカーなどによる値上がり分が非常に多いように見受けられます。これはやっぱり土地の売買と同じことで、目のつけどころの早いブローカーが暗躍をいたしましてつり上げる。実際の古船を売ってしまう方、これは場合によれば転業しなければならん。私どもはある程度のものは転業資金として当然と申しますか、政府がこういう施策を講じながら、一方において転業資金を用意していないわけでございますが、権利の売買ということが、間接的に転業資金の供給という面を持つので、ある程度の権利の売買ということは、これは経済の必然であり、また政府としても転業資金というめんどうを見なくて済むということから認めるわけでございますが、ブローカーの暗躍によりましてつり上げる云々ということは、これはどうしても避けていきたい。そこで組合でそれぞれ新船建造者、建造希望者、あるいは自分は船を売ってしまいたい希望者というふうなものを組合で調査をいたしまして、要するに解撤船のリストアップを行なう、これだけの解撤船があるということで、買うほうの新船建造主もそれを承知するというわけで、ブローカーの介在の余地を極力少なからしめるという方途を現在講じております。しかし、これもどの程度実際上の効果が出てきますか、一〇〇%自信はございませんけれども、そういう方法によって中間のブローカーの介在による値上がりを極力押えていくという考えで進めておる次第でございます。
○岡本悟君 最後に、特定船舶整備公団というのが、船舶整備公団に名称が変わって、しかも新しい業務として、融資だとか、債務保証だとか、そういういわば金融的な新しい分野の仕事が加わるわけですが、こういった面につきましては全く新しい経験でございますから、特に十分公団の業務の態勢を整えるとか、あるいは特にエキスパートをそろえる、そういった面について十分配慮をしていただきまして、船舶整備公団の画期的な新しい業務を、円滑に遂行するように十分配慮をせられるように希望いたしまして、私の質問を終わります。
○委員長(江藤智君) 他に御発言もなければ、質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(江藤智君) 御異議ないと認めます。 これより討論に入ります。 御意見のある方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。——別に御発言もなければ、討論はなものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(江藤智君) 御異議ないと認めます。 それでは、これより採決に入ります。 特定船舶整備公団法の一部を改正する法律案を問題に供します。本案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(江藤智君) 全会一致と認めます。よって本案は、全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。 なお、本院規則第七十二条により、議長に提出すべき報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(江藤智君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(江藤智君) 内航海運業法の一部を改正する法律案を議題といたします。 本案につきましては、すでに第五十一回国会において、提案理由の説明を聴取しておりますので、これより直ちに質疑に入ります。 質疑のおありの方は順次御発言願います。
○河野謙三君 久しぶりで、しろうとが、はなはだ質問は恐縮ですが、大橋大臣もあまりくろうとでないと思うので、私ともども。実はしろうとの常識と申しますか、はなはだあいまいなものでございますけれども、私はこの法案審議に当たりまして伺いたいことは、かように業界が困難を来たしておる。であるから、これに対して救済、補強をしようということはわかりますけれども、何と申しましても、業界で一番大きな問題は運賃だと思います。現行の実行運賃と申しますか、これは一体運輸省のほうで見て常識的に採算のとれるような運賃ですか、どうですか、それを伺いたい。簡単でけっこうです。
○政府委員(亀山信郎君) 現在、専用船の長期契約に基づく石炭専用船その他鉱石車用船等が続々と公団の手によってできております。これらの船は、採算に乗っております。その逆に、こういう専用船のために陳腐化したと申しますか、なった一般貨物船は、これは現在の運賃は採算に乗っておりません。
○河野謙三君 はっきりと採算に乗っていない、私もそう思います。でありますから、そうであればやはりこういうふうな措置をとるのと並行して、運賃の面について何か採算がとれるように運輸省としても適当な措置をとるべきじゃないかと思う。御承知のように、運輸省関係の陸運、海運を通じまして、大部分のものは認可料金になっております。この分だけ認可料金の措置をとらないのは一体何か理由があるのですか。
○政府委員(亀山信郎君) 仰せのとおり、陸上、空中、自動車、鉄道あるいは通運あるいは港湾の運送事業はすべて認可制度になっております。国内輸送におきまして認可制をとっていないのは内航海運だけでございます。現在とっております施策は、内航海運業法に基づく標準運賃制度というもので、内航海運業界は、先ほど来の御質疑にもございましたように、非常に零細な業者がおりまして、他方、非常に大手の業者もおります。船にいたしましても木船から数千トンの近代化した自動化した専用船、非常にばらつきが多い。しかもそれが相当の分野で競合をして仕事をしておるという状態でございます。認可運賃の場合には当然能率的な経営のもとにおける適正な原価に適正な利潤をプラスしたものが認可される。これは運賃認可の原則でございます。他の法律等にもそのようなものが明記してございます。そこで適正な原価というものの把握が現在の状態では非常に困難でございます。非常に大規模な近代的な企業もあり、非常におくれた零細規模のものもあるということで、どこに適正な原価を求めるか、これはやはり利用者の側においても適正でなければならない運賃でございますから、そこで私どもは実は最初はこの内航海運業法の許可制にすると同時に、運賃は当然認可制にすべきだという考え方を持ったわけでございます。最近の物価問題の状況、さらにいま申し上げましたような内航海運の実態から見て、もうしばらくこの認可制の時を稼ぐ必要がある。と申しますのは、いま特定船舶整備公団法の改正で御質疑の中にもございましたように、内航海運の零細業者をある程度レベル・アップをして、というふうな近代化なり、事業基盤の健全化ということによりまして、適正原価の把握というものもできるんじゃないか。したがって、 この三年間で大体係船あるいは解撤建造あるいは輸出促進という船腹の需給調整、それから他方、現在御審議になっております内航海運業法によります許可制の運用により適正規模をつかまえるというようなことが大体この三年間の間に、いまから申しますと二年ちょっとになりますけれども、これをやりまして、その後において適正規模の場合における適正な運賃というもので認可制をとっていきたい、かように考えております。それまでは現在の標準運賃制度というものをてこにして、標準運賃制度も政府が標準運賃をきめまして、そうしてそれに基づいた運賃で取引をすることを勧奨いたしまして、正当な理由なく標準運賃を著しく上回り、もしくは下回る場合には、それに従えない理由を業者に聞きまして、その理由が正当でないと思った場合には、標準運賃に従うべき旨を運輸大臣が命令をすることができる、命令を聞かなかった場合には罰則がつく。こういうふうに非常に厄介でございますが、一応伝家の宝刀を備えております。その標準運賃制度の適用と内航海運組合において組合が決定する調整運賃、自主的にきめる調整運賃、こういうものの活用によりまして、強力な荷主の不当な圧迫に対抗して適正な運賃を守っていくということでこの三年間をやっていきたい、かように考えております。
○河野謙三君 時間がありませんから……。 いま標準運賃というような何かわけのわからぬものでやっておる。そうして一方において二年、三年の間こういう措置をやっていくといっても、この措置の効果というものはあらわれてこないと思う、運賃が不安定であれば。そこで標準運賃といいますが、強制力を持った認可料金も実施されていないのじゃないか。認可料金は強制力があるのでしょう、それさえも実行されていないのが現状です。それを認可料金にも及ばないような一種の行政指導というような、そういう標準運賃でもって運賃が安定するわけがございませんよ。私はこの措置はいいと思いますが、この措置と並行してすみやかに認可料金制度にする、認可料金は必ずしも高く上げるばかりでもございません。適正な基準をきめてやればいいのでありまして、これをいましばらくこういうことでやっていたのでは私は業界というものが安定しない、それは局長もわかっておると思う。いまおそらく企画庁とかその他の方面から故障が出て認可料金制度が実施できないのだろうと思いますが、私は少なくともこの認可料金の制度につきまして、この業界の安定のために積極的に、特に新しく大臣を迎えてぜひやっていただきたい。そうでなければ私はこういうものはたいして効果をおさめないと思います。 特に一言つけ加えたいが、認可料金にしてもいまのような空文に終わっているような認可料金でもって、認可料金である以上は法の権威に対しましても、政府の権威におきましても、運輸省の権威におきましても認可料金を完全実施されることを私はこの機会に特に強く要望いたします。
○岡本悟君 私はこの内航海運業法の今度の改正の眼目は、登録制を許可制に切りかえるということにあるわけでありますが、特にこの六条の許可基準に「内航運送業にあっては、当該事業の用に供する船舶の船腹量が運輸省令で定める船腹量をこえるものであること。」、つまり一定の支配規模を持たなければならない、船腹量について、そういうことが新しい基準になるわけでありますが、それはそれとして従来の内航運送業者をこれを免許制に切りかえる場合に三年の経過期間がございますが、その間に大体新しい第六条の許可基準に適合するように行政指導でもって、たとえば業者の合併であるとか、そういうことで、かつて港湾運送事業法の改正がされて、登録制から許可制に切りかえた場合に、港湾運送事業界をそういうふうに指導なすったことがあるが、それと同じような考え方でいかれるのですか、どうですか。
○政府委員(亀山信郎君) 第六条の許可基準の支配船腹量は一定の水準以上でなければならないという問題であります。これは運送業の場合に、いわゆる海運のほうで申しますと、船舶の所有者と運送事業者を分けて考えておりますが、運送事業者、いわゆるオペレーターの場合には、船舶の所有者から用船をして仕事をするという場合が多いわけでございます。したがいまして、必ずしも支配船腹量というものは用船を含んでおりますので、企業の合併等までは必要ない。もちろん合併も非常にけっこうな場合もございますが、この法の力によって合併を強要するというところまでいくのは場合によっては行き過ぎではないか、かように考えております。 それから、一方、しかし、先ほど申し上げましたように、内航自体は、船舶自体が大型、近代化の趨勢にございますので、船舶公団が解撤、建造にあたってそういう指導をしていくことによって、つまり集約をして、数隻の船を持ち寄ってきた場合には、相当大型の船ができる。一人一人ではできないというやり方を現在まで続けておりますけれども、これを続けることによって企業自体が誘導行政と申しますか、それによって公団が船をつくらしてやるという利益を与えることによって、企業の集約をしていく、こういう両面作戦でこの運送事業の一定以上の規模を確保したい。それと同時に、船主自体の統合も無理のない姿で進めていきたい、かように考えております。
○岡本悟君 もう一つ。この内航海運業とは直接関係がございませんけれども、わが党で内航海運対策を本年初頭から四月ころまでやっておりましたのですが、そのときに、内航船腹は非常に過剰である。それで解撤とか、あるいは係船をやってもなおかつ過剰状態は完全に解消できない。できるだけ新しくつくる船を近海航路へ追いやっていこうという、こういう一つの方針を打ち立てたわけでございます。これは四月ころであったかと思うのですが、それから間もなくして六月ころに入りますと、この近海船がにわかに需給がだぶついてくるという事態が想定されたのです。そこで、運輸省から急遽あわてて今度は近海船の需給対策をお立てになるというふうなことに相なったわけでございまして、これは見通しが悪いの何のかんのといって責めるつもりは毛頭ございませんが、しかし、あるいは造船業界なり、あるいは海運業界なり相当見通しの誤りというか、的確に見通せなかったということによって、相当といっていいか、多少の混乱は起きたのではないかという感じを持っておるわけでございまして、ごく簡単でよろしいと思いますから、いきさつをお話願いたいと思います。
○政府委員(亀山信郎君) 私どもの内航船腹が過剰でございますから、これを近回りの外航にだんだん出していくということによって、内航の船腹調整をいたしたい、かように考えてむしろ近海船を奨励するような傾きを示したわけでございます。しかし、こういう空気が伝わりますと、むしろわれもわれもということになりますと、おりしも内航船をつくりたくても、現行の内航海運業法による登録制、最高限度の設定ということによって船主が船を、内航船はつくれぬ。一方また金融が緩慢になりまして、金融機関としても貸し出し先を非常に求めるという状態、こういうことが重なりまして、近海に対する船腹の建造需要というものが一挙に大量に出てきたわけでございます。四十年度は五十七隻十七万トンの建造をいたしました。この四十一年度に入りましてこの六月ころ建造申請というものが三十五万トンに達したわけでございます。これには全く私ども非常に驚きまして、これをどう調整していくか。なるほど近海における荷物の伸びは相当なものでございます。フィリピンあるいはインドネシア方面の木材に対する日本への需要が年々急増しておる。それと同時に、この韓国あるいは台湾あるいはその他の方面へのこの南洋材の輸出が急激に伸びて、特に船腹需要が非常に強いこと。それからもう一つは、ベトナムにおける戦争によってベトナム沿岸その他における軍用船の需要が相当ふえております。あるいはフィリピンから、あるいは韓国からベトナムの船舶というものは相当動いております。こういう事態で、近海における船腹需要は逼迫してくる情勢でございます。しかし、大体現在百万トン−百十万トンくらいの日本船が動いておりまして、これがあすこの区域における三カ国間輸送に占める船腹の大体八〇%ないし九〇%を日本船で押えております。そういうところへ持っていって一挙に三十五万トンと、三割をこえる船腹を投入した場合には、当然混乱が起こるということで、これは抑制をしなければならぬという状況で、これは私どもも実は業者の輸送組合、南洋材の輸送組合等に聞きましても、個々の業者はみなつくる計画を出して許可申請をしておりますが、その集計を見せますと、許可申請を出した人がみなびっくりしております。これでは多過ぎる。一人一人ではわからないわけであります。これは私どもあるいは内航輸送組合団体として深く反省をしなければならない。全体の事情を把握できるのはわれわれでございます。個々の業者には無理でございます。実はそういう全体の近海における貿易量の伸び、所有船腹の伸びというものをあらかじめ一つの指標として示す必要があるのじゃないかというふうに考えまして、急遽それはおくればせながらそれをやりますと同時に、金融機関にも了解を求める、あるいは造船所にも了解を求めるということで、三十五万トンの建造要請を繰り延べ、あるいは中止ということで、今日までに今年度許可いたしましたものは二十二万トンにいたしました。これでも若干多い目でございます。幸い先ほど申し上げましたいろんな事情で、輸送需要というものはまだまだ来年一ぱいくらいは伸びが続くのではないかというふうに考えております。こういうやり方でどうにか過剰状態による混乱を防ぐことができるのじゃないか、かように考えております。
○委員長(江藤智君) 他に御発言もなければ、質疑は尽きたものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(江藤智君) 御異議ないと認めます。 岡本君から委員長の手元に修正案が提出されておりますので、この際、本修正案を議題といたします。岡本君より修正案の趣旨説明を願います。
○岡本悟君 内航海運業法の一部を改正する法律案に対する修正案をお手元に配付してございますが、御承知のように、すでにこの法律案の施行期日でございます昭和四十一年十月一日は過ぎております。当然これは改正しなければなりません。附則第一項の四十一年十月一日を四十二年四月一日と、半年ずれるわけでございます。附則二項、三項、五項まで全部半年ずらします。 附則の十一項、十二項は、特定船舶整備公団法の一部改正によりまして名称が船舶整備公団に変わるわけでございますので、そういうふうに改めるわけでございます。 以上でございます。
○委員長(江藤智君) それではただいまの修正案に対し、質疑のある方は順次御発言を願います。——別に御発言もなければ質疑はないものと認めて、これより原案並びに修正案について討論にはいりたいと思いますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(江藤智君) 御異議ないと認め、これより討論にはいります。 御意見のある方は、賛否を明らかにしてお述べ願います。——別に御意見もないようでございますが、討論はないものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(江藤智君) 御異議ないと認めます。 それではこれより内航海運業法の一部を改正する法律案について、採決にはいります。 まず、岡本君提出の修正案を問題に供します。岡本君提出の修正案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(江藤智君) 全会一致と認めます。 次に、ただいま可決されました修正部分を除いた原案全部を問題に供します。修正部分を除いた原案に賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(江藤智君) 全会一致と認めます。よって、修正部分を除いた原案は、全会一致をもって可決されました。 以上の結果、本案は全会一致をもって修正議決すべきものと決定いたしました。 なお、本院規則第七十二条により、議長に提出すべき報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(江藤智君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。 —————————————
○委員長(江藤智君) これより請願の審査を行ないます。 請願第三四号母子福祉団体の「お母さん貯金旅行」に対する国鉄運賃の団体割引適用に関する請願外十件の請願を議題といたします。 まず、専門員から請願の趣旨について説明を聴取いたします。 速記を中止してください。 〔速記中止〕
○委員長(江藤智君) 速記をつけて下さい。 請願第三四、一二五、二二一、四八二、六二一号、以上五件の請願はいずれも願意おおむね妥当と認め、議院の会議に付するを要するものにして、内閣に送付するを要するものとし、決定することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(江藤智君) 御異議ないと認め、さよう決定いたしました。 なお、報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(江藤智君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 本日はこれにて散会いたします。 午前十一時四十五分散会 —————・—————