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52回国会参議院1966/07/26

地方行政委員会 第4号

発言数
43
登壇者
4
会派数
2
開催日
1966/07/26

会議録

岸田幸雄自由民主党

○委員長(岸田幸雄君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。  市町村職員共済組合等に関する件を議題といたします。  御質疑のおありの方は、順次御発言を願います。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 行政局長に、この際局長がかわられたので、前局長の時代から関連をしている問題点がだいぶあるわけですが、その中で特に緊急を要するもので聞いておきたい点が二つ三つありますので、質問をしたいと思うのですが、市町村共済の短期の問題については前国会で例の三億六千万円ですか、調整をするような問題が起こって、当時自治省の調整の案等もあったわけですが、そういう意味では未解決のまま今日にきておるわけです。あの問題は今後どういうふうな形で処理されるか、その点をまずお伺いしたいと思います。

長野士郎自治省行政局長

○政府委員(長野士郎君) お話のございましたように、市町村職員の共済組合の短期給付の関係につきましては、財政事情が非常に悪化しておる組合が多いわけでございます。これにつきまして、市町村共済組合の独立性と申しますか、独立性とか自主性を尊重しながら、赤字で非常に悩んでいるところを救済するという意味で、経費の一定部分をプールして、いわゆる調整資金というような制度をつくりまして、そして救済していこうという考え方をとったと聞いておりますが、関係組合の最終的な了解等が得られませんので、財源措置といたしましては、交付税の上におきまして、お話のございましたように三億六千万円でございますが、措置をいたしたのでございますが、制度化ができませんで今日に至っておるというかっこうでございます。  結局それを今後どうするかという問題でありますが、根本的には、だんだん話を聞いておりますと、結局医療費の変動に基づきまして、規模の小さい共済組合というものが、これに対応し切れないという事情がございますから、結局根本的には医療保険制度と申しますか、そういうものの抜本的な対策というものが考えられます際にあわせてこの問題を——これは単に市町村共済組合だけの問題ではございません。他の社会保険一般に通ずる問題でございますから、検討していくということになるのだと思います。  それからもう一つは、掛け金率等の問題でございますけれども、共済組合というたてまえ、あるいは社会保険あるいは社会保障制度というような考え方、共通する問題かもしれませんけれども、いわゆる経費につきましては、使用者と組合員の折半負担と申しますか、そういう一つの原則があるようであります。そういうことになりますと、長期的な対策という前に、現実の赤字対策をどうするかという問題になっているわけでございますが、さしあたって考えられますことは、これまで考えてまとめてまいりました、いわゆる調整資金のプール制というものを何とか実現をいたしまして、当面の解決に応急的に間に合うようにぜひいたしたい。長期的な対策は、そういう医療保険制度全般の根本的な改革とあわせてこれもぜひ解決を見なければならないと思いますが、そういうかっこうじゃなかろうかと思います。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 この問題、医療保険制度の抜本的な対策の場合に、こうした点の問題点について考えていただくことは、これは必要であると思うのですけれども、この三億六千万円の問題が問題になったのは、当面しておる市町村共済の中の、特に財政の悪いという事情から、それをどういうふうに救済というか、当面の措置を、対策を立てるかというところにこの問題があったわけですから、したがって、これは交付税上の財源措置の問題にはなるわけですけれども、やはり当面問題点としては残っていくわけですからね。聞くところによると、市町村共済もこの二、三カ月はやや従来のような何ですか、財源関係の悪い傾向からそうでないような形に、まあこれは現象面どういうような原因であるか知りませんが、なってきておる、この二、三カ月の情勢がどうもそういうような形だというようなこともちょっと聞いておりますから、やはりこの際、この当面の赤字というか財源難の対策の問題を、金額はとにかくとして、この問題と関連をさしてやはり何らかの新しいというか、自治省のほうとして何らかの手を私は打ってもらうことが必要じゃないか。それをするためには、やはり当該市町村共済なりあるいは市町村共済の組合員であるところのそうした人たちが構成しておる労働組合——自治労とか、そういうところともっとやはり話し合いを進めて、この問題を解決するように積極的に局長のほうで動いてもらわなければならぬのじゃないか。そうしないと当面の対策を考えた自治省の考えが、そのまましり切れトンボになってしまうのではないか、かように私は考えるのですが、そういう点については局長としてはどういうふうにお考えになっておられますか。

長野士郎自治省行政局長

○政府委員(長野士郎君) もちろん一日も早くお話しのございますように関係機関と話し合いを進めまして、そうしてこれが解決を一日もすみやかにはからなければならないものだと考えておりますが、結局、まあ根本論はいろいろございますけれども、お互いに共済という立場で、富裕な組合、そうでない組合、いろいろございますけれども、それがやはり共通して一定の資金のプールでもつくるというような体制にどうしても持っていく必要があるのじゃないかと考えられるのでございます。ことし、そういう措置ができませんでしたので、七月になりましてから長期資金を短期のほうにある程度借り入れをする措置を開きまして、そうしてまあこれはほんとうの一時しのぎかもしれませんが、いまの資金繰りその他の緩和をはかっておる状況でございます。  そうして解決ができることになるのはいつかということになりますと、本年一生懸命やりまして、おそくとも来年度までには——来年度にはぜひこれを解決しなければならぬ、そういう場合には、本年度のものもあわせてこれの解決をはかるということを考えることは当然でございますが、そのためにも、関係組合あるいは連合会を中心にいたしまして、よくこの理解をお互いに進めていくということがどうしても必要だと考えております。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 これは私なぜそういうことを言うかというと、この市町村共済の短期の問題と一般的なこの政府管掌の健康保険の場合を比べますと、組合員というか、対象になっておる人たちの基準平均月額というものはほとんどたいした差はないのですね。それにもかかわらず、市町村共済の短期のほうは非常に財源関係が悪い。これはやはり政府管掌の方面については補助や、その他政府の施策が私は相当財源を悪くするやつを防止しておるのじゃないかという気がするのです。これはまあ計数的にここで詳しくお話しする必要もないわけですから、したがってやはりこの問題は速急にひとつ、いま局長が言われたような扱いをとっていただきたい、かように思います。  そこで、この問題に関連して簡単に二つだけお伺いしておきたいのは、結局こういう問題が起こることは、一つには市町村の各組合間の問題もありますけれども、根本の問題としては、組合員がやはり掛け金率が高くなるということで耐えられないというような問題点が相当出ておること、このことがやっぱり今度の自治省の考え方に、これを実行できない一つの大きな私は妨害というか障害になっておるのじゃないかと思うのですよ。やはりこの前も佐久間局長のときにこまかい点で私は質問しましたので、きょうはおさらいのようなことはいたしませんけれども、少なくともこの地方共済組合法ができて、市町村共済ができ、従来組合健保あるいは政府管掌に、一部入っていたものが市町村共済に統一をされた、こういう中で今日は統一をされたことが、逆に掛け金を高くしているというような、そういう結果の市町村共済もあるわけです。これは相当多いわけですね。やはりそうなると政府管掌のほうに逆に戻してもらったほうが組合員としては楽だ、こういうような声も相当あるわけでありまして、こういったところに、やはりあとで局長が言われるような抜本的な対策の場合にも考えてもらわなければならぬ問題点が出てくるのじゃないかと私は思うのです。  少なくともやはり当面料率の問題については、たとえば健康保険法に料率の上限がありますが、これと同じように、やはり上限を制度化して、それ以上の穴というものについては国が補助をするとか、あるいは上限というものができがたい、制度化しがたいという場合には、やはりこの料率というよりはむしろ負担率というものを、これはまあ理事者側の言ういわゆる負担率というものを変更してもらって、自治体か、もしくは国のほうで負担をしてもらう。少なくとも政府管掌の健康保険以上にはかからないのだという点を明確にやはり取り入れてもらわぬと、一体何のために今度の地方共済組合法ができたかという根本的な問題が非常に疑問になると思うのですが、こういう点については局長としては——まあ新しい局長としての考え方をお聞きしておきたいと思うのです。

長野士郎自治省行政局長

○政府委員(長野士郎君) 従来からのたてまえと申しますか、考え方というものを伺ってみますと、お話しのとおり、従来この共済ができますまでは健康保険その他でありましたものが、この共済に入ったというかっこうになっておるわけでございますが、そうして健康保険との比較におきましては、いわゆる政府管掌の健康保険等におきましては、掛け金率にいわゆる上限と申しますか、限界が設けられておりまして、それを上回るものについては国が補助なり何なりするというような機構がとられておるようでございますが、共済組合のたてまえは、単に短期給付をやるというだけでなくて、いわゆる長期給付とか短期給付とか、あるいは組合員の福利事業と申しますですか、そういうものを総合的にやっていくという、たてまえは少し違うわけでございます。そうして同時にその折半負担というものの原則が、そういう意味でもあるのだと、給付内容も違う、そういうことが従来から言われておるわけでございます。しかしながら、その組合の組織の弱小なところにつきましては、これは規模が小さいということと、それから掛け金率が、まあ給与その他の関係も多少あるかと思いますが、非常に高くなりまして、医療費の負担にたえかねるというようなかっこううもあるわけでございます。お話のように一般財源とか、使用者負担とか、一般会計で補てんするというような考え方、健康保険でとられておるような考え方をとる余地はないかという議論は、もちろんかねてからいわれておるわけでございますが、結局、一つは共済なり社会保障というものの根本原則というものもあるわけでございまして、それとの関係で、他のいろんなそういう共済なり社会保険関係の制度に対する関係というものはやはり考えないと、そこのところがどうしてもなかなか踏み切れないという問題もあるようでございます。  しかしながら、短期給付について考えますと、お話のような社会保険の代行的な性格というものも非常にあるわけでございます。この両方、そもそも、どういうふうに調和をとって考えていくか、これは根本的な問題とどうしても関連をいたすわけでございますので、公費負担というようなことをさらに加えるということになりますと、相当これは検討を続けまして、他の保険、共済制度との関連も十分見きわめなければ、なかなか容易に結論には達し得ないのじゃないかという感じがいたしておるのでありますが、調整資金につきましては、したがって、そういう関係を断ち切るといいますか、そういうために財源措置という形で、そして連合会に対して組合が、そういうものが提供できるようにするというような形をとりまして、そこの根本的なたてまえと調和をはかるということで考えておったと思うのでございます。  給付についていろいろな種類もございますし、一律にはいかないと思いますが、なお、国が持つか地方が持つか、あるいは共済全体についてのいわゆる公経済論のようなものもございます。折半負担の原則もございます。こういうものを相当検討いたしまして、結論を出さなければならない。かように考えております。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 私はその場合、ここですぐに結論的な問題を局長としても言うわけにはいかないでしょう。その立場はわかりますから、私は希望を申し上げておきたいのですが、確かに健康保険の場合と市町村共済の全体の総合的な通営の場合とは違いますけれども、長期の問題と短期の問題も、財源的にはこれはおのおの別の問題であり、しかも、短期についての追加給付の問題については、これまた私は別だと思うのですよ。ただ本来の短期の掛け金の率が、やはり政府管掌の場合よりも高くなると、こういうような点については、これはやはり何とかしてもらわぬと、それじゃ政府管掌のほうへかえてもらおうということになることは、これは明らかなんでして、そういう点の検討を願いたいというここで、これは一つの課題として希望しておきたいと思います。

鈴木壽日本社会党

○鈴木壽君 ちょっと関連して。さっきの御質疑の中でありました調整金の問題ですが、ことしは三億六千万円でやろうというふうに考えている。しかし、そのうち交付税で見ておるのが二億七千万円ばかりあるはずですね。これはどういうふうになっています。すでに交付税のその算定はもう最終の段階にきているのじゃないかと思うのですが、もしそうだとしますと、この金の行くえというものが一体ことしはこれはどうなるのか。法的にはこれは動き出せないということになると思うのです。法改正をしなければ、この前の共済の一部改正をやったときにでもやっておかないことには、このせっかく計算済みの、算入した二億七千万円というものが動けない。動けないが、現実にはしかし、市町村へいっている。こういうことになるのじゃないかと思うのですが、そこら辺どういうふうに……。

長野士郎自治省行政局長

○政府委員(長野士郎君) この交付税で財源措置をされました額は、いまお話がございました二億七千万円ぐらいだと聞いておりますが、お話しのとおり交付税で需要に見ておりますので、交付税の配分にあたりましては、一応はその部分も織り込み済みとして市町村に交付税額を交付されておるというかっこうには一応はなっておるだろうと思います。技術的に詳しいことはちょっとよくわかりませんが、ただそうなっておりますけれども、それにつきましては、また今後の財政需要その他、たとえばベースアップの財源等の関係もありますから、そういうものへの、またもう一ぺんそういうものへの算定の中に含められるというような形になって措置をされまして、この調整資金の制度が動きませんために、そちらのほうには用いられなくなるのじゃないだろうかというふうに考えております。

鈴木壽日本社会党

○鈴木壽君 お話のように算定の際に財政需要の中に織り込んであると、これは八月の最終決定でね、普通交付税の場合ですね。それで、それの中に織り込んでおるということで、市町村に交付されても、しかし、動き出すと言いますか、これを使うわけにはいかんというようなかっこう、織り込んだ趣旨からすればね。しかし、交付税としてやるのですから、そりゃ計算の基礎の上には乗っておるにしても、しかし、また市町村なり地方団体の立場からいえばですね、これは別に、いまこれからの金をすぐあっちへ使う、こっちへ使うというふうに、いわばひもつきで使う必要もないし、別のほうに使ったって、これは何とも言えないわけですね。そういう問題があると思いますね。ここら辺、さっきのお話では、あとで給与改定の際のいわば交付税の再算定というようなことの際に、給与の財源のほうにでもというふうなお話がありましたが、まあ考えられることとしてはそういうこともありますが、地方団体、これは八月に決定をされて、すでにその一部はいっておりますが、八月に決定された場合に、将来そっちのほうへまた引き戻されるのだ、あるいはこれを落とされるのだというようなことを、いまこれはやはり考えていなきゃいけないのですか、その点どうです。

長野士郎自治省行政局長

○政府委員(長野士郎君) 一応いま交付される基準の基礎には共済の関係の負担金というので、その計算の基礎には入っていることになっていると思いますけれども、お話のとおり、交付税にひもがついておるわけではございませんので、それをどこに充当するかということは、当該地方団体の必要によってきめられるということに相なると思いますが、最終的にはどこへ行くんだということになりますと、結局他の需要に充てられるという意味におきまして、他のほうに移っていくということにならざるを得ないわけでございます。交付税上も制度が成立いたしませんでしたから、他の需要が増加いたします際に、算定をしかねるという基礎に入っていくのじゃないだろうかと考えるわけでございます。

鈴木壽日本社会党

○鈴木壽君 そこは微妙なところが一つあると思うのですがね。まあ、それはそれでいい。ただ、さっき局長のお話の中に、調整資金についていろいろ関係の組合なり団体等とよくお話をし、来年度において実現できるようにすると、しかし、ことしの赤字等の問題もあり、ことしのものも含めてというようなことをちょっとおっしゃったように私聞いたのですが、その場合の、ことしの分も含めて解決をする、その含めるものの中に、交付税の算定の中で二億七千二百万円というものを見ておられるとすれば、それをそのまま生かしておいてというようなことではなかったのですか。

長野士郎自治省行政局長

○政府委員(長野士郎君) 先ほど申し上げましたのは、主として調整資金の関係をかりに実施していくというようなことを考えました場合に、たしかあれは千分の二でございますか、それから何年かかにわたってそういう措置をするというかっこうになっておりますので、それが多少順送りになるかもしれませんけれども、結果におきまして、前の年から累積された赤字を措置する計算をいたしまして、そうして、まあ、制度としてつくり上げていくということを申し上げたわけでございます。ことし措置しておる金をさくとかどうとかというような意味で申し上げたわけではございません。

岸田幸雄自由民主党

○委員長(岸田幸雄君) 本件に関する本日の調査はこの程度にいたします。     —————————————

岸田幸雄自由民主党

○委員長(岸田幸雄君) ILO八十七号条約関係改正国内法のタナ上げ部分の政令施行に関する件を議題といたします。  御質疑のおありの方は、順次御発言を願います。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 この問題も前局長のときからの一つの問題点でありますが、前国会でもこの問題を佐久間局長との間にこまかい点の質疑もしたわけでありますが、その後の各県市町村の状態を見ますと、組合と理事者側との間のこの問題のいろいろな具体的な策定の場合に相当トラブルが走こっておるし、中には地方議会がやはりこの問題で問題の起こっておるところもあると、こういうような状態で、非常に地方的には内容が、一つの技術的な面で複雑な点が御存じのようにあるために、何かもやもやしたような感じが強くて、いたずらにトラブルが多いような感じがするわけです。  そこで私は、きょうは時間もありませんから、急所の点三つだけひとつお伺いをしたいと思うのですが、第一は、管理職の範囲の問題ですが、この問題は従来も政令の実施方についての取り扱いについては、佐久間局長も、運営面である程度やはり現実問題では勘案をしようと、こういうようなことをこの委員会でも言われたわけでありますが、ここでお聞きしたいことは、この管理職の範囲は、結局人事委員会や公平委員会が、各自治体ごとのそれぞれの権限の実情を十分に検討した上で、それぞれが決定していいものであると私は考えるわけですが、そういう考え方でいいわけでありますか。

長野士郎自治省行政局長

○政府委員(長野士郎君) 管理職員等の範囲につきましては、いわゆる中立機関と言われております人事委員会、また公平委員会が、そういう中立機関としての立場で、それぞれの地方団体の職制あるいは権限の分配の実態でございますか、そういうものに基づきまして、管理職員等の範囲を客観的に決定をする、こういうことがたてまえだというふうに聞いております。したがいまして、個々の地方団体におきますところのそれぞれの具体の職制なり権限の分配の実態に基づいて範囲がきまるということに相なるわけでございますから、それは客観的にきめられるということでございますが、したがって、必ずしもすべての地方団体を通じて同一だというわけにはまいらない。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 したがって、すべての地方団体が機械的に同一のものができるというわけにはいかない点は、ある程度これはもう認めていいわけでございますね。

長野士郎自治省行政局長

○政府委員(長野士郎君) そのとおりでございます。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 その場合に、自治省として参考例を出しているわけですが、自治省の参考例でありますから、人事委員会なり当該公平委員会なりは、この参考例を基礎にして考えていくようにおのずからなると思うのですが、この参考例と幾らかニュアンスの違ったような問題が出るというような場合に、自治省として干渉するようなことは、これは当然ないと思うのですけれども、その点はいかがでありますか。

長野士郎自治省行政局長

○政府委員(長野士郎君) 自治省が地方公共団体に対して示しました参考例は、七月九日の通知にもございますように、県市あるいは町村についての一例を示したものでございます。具体的には、先ほど申し上げますように、人事委員会あるいは公平委員会におきまして、地方団体のそういう実態に基づいて決定をする、こういうことに相なるわけでございます。したがいまして、必ずしも機械的一律にきまるというわけのものではないわけでございますが、ただ行政機関あるいは地方公共団体のあり方といたしましては、それほど個々の地方団体で、大きく職制なり権限の分配が変わるというものでもないだろうという気がいたしておるわけでございます。自治省といたしましては、特に地方団体に参考例どおりのものを強制をするというようなつもりはごうもございませんが、まあ明らかに管理職の範囲に入れるべきものを入れないというようなことが起こりましたり、あるいは非常に不明確な形で、一つも具体的にきまらないというようなことが起こりますというと、これは新しい公務員法のたてまえからも適当でないということもございますので、そういう場合は、自治省としての意見を地方団体に示すということはいたしているわけであります。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 この問題はそこら辺で終わりたいのですが、ただ意見を示されることは、これはもう自治省の行政指導の範囲内ですからけっこうですが、意見が干渉にならないように、これは厳にひとつ恨んでいただきたい、そういうことはないと思いますけれども、その点お願いしたいと思いますが、局長はいかがなんですか。

長野士郎自治省行政局長

○政府委員(長野士郎君) お話のとおり、不当な干渉といいますか、強制といいますか、そういうことには絶対にわたらないように注意はいたしておるつもりでございます。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 この際、その問題で二つばかりちょっと聞いておきたいのは、この労働組合法第二条一号にいう利益代表と、今度の地公法五十二条の管理職とは、根本的には同じ解釈になるものと私は考えるのですが、その点はいかがでございますか。

長野士郎自治省行政局長

○政府委員(長野士郎君) 労組法の使用者の利益代表者、地方公務員法上のいわゆる管理監督の職にあるという者は、これはやはりいずれもこの一般の職員とか、あるいは労働者とは、労使関係における地位が異なるという意味におきましては、まあ共通といいますか、類似のたてまえだと考えます。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 もう一つは、この自治省でおよそ計算をされておると思うのですが、かりに自治省の参考例のとおりに現在各条例がきまったような場合、つまり管理職の範囲がきまったような場合には、現在職員団体の構成員というものはどのくらい減少するものですか。その点はわかりませんですかな、府県の場合と、できれば市の場合と、あったらひとつ……。

長野士郎自治省行政局長

○政府委員(長野士郎君) まだ地方団体におきまして、具体的に管理職の範囲をきめておるところはそうたくさんないわけでございますし、そういう集計がまだできておりませんが、それからまた推定ということで計算はできるかもしれませんけれども、現在そういう正確な計算はいたしておりません。ただ言えますことは、課長補佐の関係におきまして、若干組合員でなくなるという者が出てくるのじゃないかと考えております。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 それではこの問題は、それで管理職の問題、切りまして、この条例の問題について、特に地公法五十五条の二の六項の問題、この問題に基づく条例の問題ですが、自治省として、それもこの前、佐久間局長にも質問したわけでありますが、七月二十一日付で通達が、準則的なものについてのあれを自治省として出しておるわけであります。  ところで、市によっては市長側と組合側とが、この問題の取り扱いについて団体交渉をして、この自治省のモデル条例の第一号の交渉の期間あるいは第二号の休日休暇、休職の期間、こうしたもの以外に第三項を設けて、その他任命権者が特に必要と認めた場合と、こういう条項を入れて、地方議会にこれを出そうとしたところが、自治省で地方課にこれを削除さしたというようなことを私は聞いておるのですが、そういうことが実際上あったわけでありますか。また、そういうことは従来の慣行というようなものも尊重しなければならないという立場からいいますと、どうも干渉のように考えられるのですが、その点はいかがでございますか。

長野士郎自治省行政局長

○政府委員(長野士郎君) お話のケースは福島市の場合ではないかと思いますが、福島市におきましては、お話がございましたように、行為の制限の特例に関する条例を提案をいたしました際に、「その他任命権者が必要と認める場合」という条項を加えまして、そうして提案をしたように聞いております。それが六月二十八日でございますか、そのころに提案をしたように聞いております。そういう提案があったということにつきましては、県の地方課のほうからも連絡を受けておるのでございます。また、市の当局におきまして、その後検討を加えました結果、七月二日に同条例案を撤回したということも聞いておりますが、これらのことにつきまして、自治省として直接福島市に指示をいたしたということはないようであります。ただ、県の地方課から最初に連絡がございました際に、意見を求められましたので、そのような条項は改正法五十五条の二の六項にいいますところの「条令で定める場合」という「場合」ということを規定いたしました規定の趣旨には沿わない、妥当でないという旨の見解は述べたというふうに聞いております。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 この問題は、自治省としては意見を述べただけであって、干渉したわけではないと、こういうふうに言われるわけでありますから、したがって、問題は、当該県議会がその条例について、法律に対してどうかという価値判断の問題になると思うのですが、今後こういう問題は、私はあちこちに相当出てくると思うのですね。あくまでその点については、自治省としても干歩がましいようなことのないようにひとつしてもらいたい。意見については意見として、やはり当該県庁なら県庁、市役所なら市役所における労使慣行の問題もあるわけでありますから、一がいにこれを干渉的に押えるというようなことのないようにこれはひとつ態度を続けてもらいたいと思うのですが、この点いかがでございますか。

長野士郎自治省行政局長

○政府委員(長野士郎君) もちろんお話がございましたように、よき労使慣行というものは、今後も守って育てていくようにいたしたいということについては、全く同感でございます。そういう意味におきましても、また地方自治のたてまえからいたしましても、地方団体の運営につきまして、強制にわたりましたり、干渉を加えるというようなことをいたすつもりはございませんが、改正法の趣旨につきまして、あるいは地方団体においてなかなかなれておりません場合もございますし、趣旨を逸脱する場合も間々あるわけでございます。そういう場合について意見を述べまして、指導を加えていく、そうしてよき労使慣行を守っていくというようなかっこうで今後もやってまいりたいと思っております。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 これは、今度の政令が出てからの問題でありますが、従来御存じのように、地公法の三十五条に職務専念義務を免除する、三十五条に基づいて免除する条例が各地方団体にできていて、そのことによって組合活動の問題について、理事者側と組合側との話し合いでこの組合活動ができるようにされていたわけです。ところが、今度のこの政令を機会に、ある県では組合の会合に出席するのを認めないと、三十五条の職務専念義務の職免条例のいわゆる対象とせずに、そうした場合には、組合の会議に出席した場合には、これは賃金カットの場合は問題は別ですけれども、処分の対象にするというようなことをきめたということを私は聞いておるんです。賃金問題については、これは有給休暇の問題もあるし、いろいろ問題点もあると思うんですが、少なくとも組合の会議に出席する、従来の慣行によってこれは出席できるやつを処分の対象にするというような、こういうような点は、これは結社の自由を私は侵すものであるというふうに考えるわけなんですが、そういうようなことは少しおかしいんじゃないかと思うのですけれども、局長はどういうふうに考えておられますか。また、そういうような事情をお聞きになったことがございますか。その点をお伺いします。

長野士郎自治省行政局長

○政府委員(長野士郎君) 職務に専念する義務と、それから適法な交渉でございますか、のために従事できるということとの調整と申しますか、そういうものをどのように考えるかということでございます。適法な交渉を行ないます場合に、直接その交渉に当たります時間、あるいはその前後の時間、こういうものをどういうふうに考えるかという問題があるというところでございます。これは非常に厳密に申しますと、適法な交渉に当たっております時間だけがそういう時間だと、許される時間だということになるわけでございましょうが、具体の制限条例における適法な交渉として条例で認められました場合というものは、その中に合理的なある範囲のものは、時間というものも全然入らないというわけじゃない。その適法な交法という解釈の中に入ります幅につきましては、これは当然考えられてしかるべきものではないだろうかというふうにも思うわけでございますが、府県によりまして、そういうことに非常にきびしい態度をとっておるところがあるんじゃないかというお話でございます。必ずしもそういうふうなものがあるというふうには見ておりませんが、改正公務員法の施行にあたりまして、当局に対しましても、むだのない、能率的で、かつ、こういう公務員法の精神に沿った指導をいたそうということで、いろいろ努力はしておるわけでございます。その実際の扱いとして、ところどころそういうものの解釈をめぐる、取り扱いをめぐる問題というものは多少あるかと思いますけれども、それを今後十分指導をしてまいりたいと考えております。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 どうしてこれが私非常に問題かというと、いま局長の言われた適法な交渉ですが、この適法な交渉といっても、交渉の内容は、まあ執行部といいますか、組合の執行機関が自分だけできめるんではなくて、これは組合員のそれぞれの会合の中から積み重ねでこの交渉の内容がきまるわけです。したがって、従来県の、あるいは市町村なりの労働慣行としては、そういう会合を持たせるということについては、これは、それはもちろん放縦な形ではありませんけれども、機関の運営という面に関連をしては、職免の条例である程度問題を処理していたわけです。ところが今度は、まあ今度の政令が出ましたので、そういう場合にも——これは賃金カットの問題はありますが、これは別ですけれども、少なくとも交渉をするというような場合に、賃金カット以外に処分の対象にするというようなことは、これは少し行き過ぎではないかと、やはりかりに賃金カットをされるようなことがあったとしても、その他の処分にするなんというようなことは、これはもう組合活動そのものを押えるということになるのじゃないかと私は思うので、そういうような行き過ぎの点は、やはり法の正しい運用の面からいっても、自治省として行政指導をしてもらいたいというふうに考えるのですが、ここでどういう行政指導をするかということを具体的に言えという意味じゃありませんけれども、やはり行き過ぎはこれを直してもらいたいというふうに考えるのですけれども、その点、いかがでしょうか。

長野士郎自治省行政局長

○政府委員(長野士郎君) 組合の役員会等に出席をするというような場合に、出席すること自体を処分の対象にする、まあ、当然にそういう場合に、役員であります者とか、あるいは当然に出席できる者ということになると、それは上司の許可を得るということはあると思いますが、その場合に上司たる者が絶対許可しないというような態度が一体いいのかということになりますと、やはり職務の遂行に支障のない限りは、そういう許可を与えるべきものだというふうに考えられるわけでございまして、もしそういう扱い等におきまして、非常に、まあ、いわゆるそれがそれ自身不当な干渉といいますか、妨害にわたるというようなことがあるような事例がありますならば、十分それは調査をいたしまして、適切な指導をいたしたいと考えております。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 特にぼくは答弁要らないのですが、希望しておきますと、処分の対象にするということは、許可を与える与えないの問題以前の、これはもう非常に根本的な私は問題だと思うのですよ。その時間は働かないから、賃金カットをするという場合は、これは一つの問題としてあり得ると思うのですよ。ところが処分の対象にするということは、これはもう非常な行き過ぎなんで、その点ひとつ調査していただきたいと思います。  それから、なお、時間の関係もありますから、私は簡潔に申しますが、いま言われた適法な交渉をする場合の交渉期間の問題なんですが、これがもう相当、先ほど局長の言われているように、なれているところとなれないところがあって、非常に問題があるわけです。そこで、予備交渉をするということは、これはもちろん時間に入ると思いますし、この適法な交渉の事前あるいは中間、事後の交渉員の打ち合わせ時間、これは当然適法な交渉の中に入ると思うのですが、この交渉への往復時間の問題があるわけです。  これは国家公務員と地方公務員とは違うわけなんですね。私も人事院規則の二、三を調べてみたのですが、国家公務員の場合には、交渉の人は、本省なら本省、東京なら東京の近くにいて、そうしてすぐにもう簡単に行けるのですよ。ところが地方の場合は、たとえば、県税事務所であるとか地方事務所であるとか、あるいは県庁所在の県税事務所から来る、地方事務所から来ると、いろいろ相当時間がかかるわけですよ。少なくとも、泊り込みで来るなんというような非常識なことはわれわれは考えていないのですけれども、少なくともそういうような交渉、何といいますか、往復の時間というものは、これは当然交渉の期間の範囲内に入れてもらわんと、ちょっとそうすると遠いところからもう来られないということになるのですね、そういう点の扱いも、これは弾力のある扱いをしてもらいたいと思う。県によっては、往復の時間は交渉の時間に入ってないということで、結局これは交渉ができないというような結果を生ずる心配のある扱い方をしているところが二、三あると、こういうように私は聞いているのですが、そういう点、いかがでございますか。

長野士郎自治省行政局長

○政府委員(長野士郎君) きわめて厳密な考え方をとりますと、交渉のために出席する時間は交渉の時間じゃないということになるようでございまして、お話のございました国家公務員の場合には、まあそれは具体的な問題はよく承知しませんけれども、そういう場合は年次有給休暇で処理するか、欠勤扱いをするかというような議論もあるようでございます。そこで、まあそれぞれの具体の場合の実際問題というものとの関連におきまして考えなければならない問題だと思います。けれども、条例におきますところの、具体的な、この条例の適法な交渉、適法な交渉という解釈が、一体どこまで含まし得るかということを適切に、きわめてまあ常識的に判断をしなければならぬと思うわけであります。  一般的に申してはいかがかと思いますけれども、まあ交渉に出席するための若干の時間というものは、これはまあ交渉を行なう場合というものに入らないのだというのは、これはまあ実態にそぐわないのじゃないか。その意味でそういう若干の時間というものは、交渉を行なう場合というものに含ましめて扱うということは考えなきゃならぬケースが多かろうと思うわけであります。これもいずれだんだんと具体の事例との関連におきまして考えてまいりたいし、まあ不当な扱いにならないように考えてまいりたいと思います。

占部秀男日本社会党

○占部秀男君 じゃあ最後にですね。今度のこの公務員制度審議会はああいう状態で、まあいまの場合でいえば再開の見通しがあるのかないのか、どうにもまあ状態がわれわれのほうにわからないのですが、やはりいろいろな問題があるので、政府側としては、これはやっぱし積極的に再開をさせるような方向でいかなくちゃならぬじゃないかと思いますし、特に労働基本権の根本的な問題についても、これから討議する問題点もあるわけでありますから、ある程度公務員制度審議会の論議の内容から、地公法の改善も必要な場合にはし得る、こういうような気がまえで、この公務員制度審議会の問題を取り扱ってもらいたいというふうに思うのですが、この点は大臣として、自治省側として、どういうふうにお考えになっておりますか、その点だけ簡単にお伺いしたいと思う。

長野士郎自治省行政局長

○政府委員(長野士郎君) 公務員制度審議会は、お話がございましたように、公務員等につきましての労働慣行の基本に関する事項について政府としては諮問されておりますし、審議会が早期に適切な答申を出されるということは、当然に期待しておるところだということになると思います。

岸田幸雄自由民主党

○委員長(岸田幸雄君) 本件に関する本日の調査はこの程度にいたします。     —————————————

岸田幸雄自由民主党

○委員長(岸田幸雄君) 閉会中の継続調査並びに委員派遣についておはかりをいたします。  閉会中の継続調査はこれを行なうこととし、その要求書の取り扱い並びに閉会中の委員の派遣につきましては、いずれも委員長に御一任願いたいと存じますが、さよう決することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

岸田幸雄自由民主党

○委員長(岸田幸雄君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午前十一時三十五分散会

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