災害対策特別委員会 閉会後第3号
- 発言数
- 214 件
- 登壇者
- 33 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1966/09/29
会議録
○委員長(成瀬幡治君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。 まず委員の異動について御報告いたします。 本月二十七日大森久司君が委員を辞任され、その補欠として吉江勝保君が選任され、また昨二十八日武内五郎君が委員を辞任され、その補欠もて鈴木強君が選任されました。 —————————————
○委員長(成瀬幡治君) 次に、理事会の協議事項について御報告いたします。 本日は、去る二十四日から二十五日にかけ関東地方を襲った台風二十四号及び二十六号による災害対策その他について調査することになりましたので、御了承を願います。 —————————————
○委員長(成瀬幡治君) それでは災害対策樹立に関する調査を議題といたします。 まず台風二十四号及び二十六号の災害について総理府からその概況を御説明願います。
○国務大臣(森清君) 参議院の災害対策委員会の皆さん方には私初めてだと思いますが、私、今回の内閣改造によりまして総務長官を仰せつかった森清でございます。どうぞよろしくお願いします。 昭和四十一年台風第二十四号及び第二十六号による被害状況と政府の対策について御説明申し上げたいと思います。 先日の台風第二十四号及び第二十六号による被害状況と、それに対する政府の対策について簡単に御説明いたします。詳細につきましては、お手元に配付いたしました資料によって御承知いただきたいと思います。 台風第二十四号は、西日本を横断したもので、幸い被害は比較的少なかったのでございますけれども、台風第二十六号はマリアナ近海に発生してから本土に上陸するまで二日間という異例のスピードで、また規模は中型ながら、強い暴風雨圏を伴ったまま上陸したため、東日本各地、特に東海、関東、東北地方南部に暴風及び大雨をもたらし、被害を大きくしました。 今回の災害の特色は、台風の速度が予想外に速かったこと、しかもそれが深夜に襲来したこと及び短時間に多量の降雨があったことなど悪条件が重なったため、狭隣な山間地域の土石流等による多数の人的被害を発生せしめたことであります。 罹災害の方々には衷心より御同情申し上げますが、政府といたしましても、台風の翌日直ちに各省庁連絡会議を開催し、引き続き関係閣僚会議を開いて対策を検討した結果、災害対策基本法に基づく非常災害対策本部を設置することをきめ、同日直ちに中央防災会議の答申を得た上、持ち回り閣議で、昭和四十一年台風第二十四号及び第二十六号非常災害対策本部の設置を決定し、私を本部長として強力なる対策を推進することにいたしました。 非常災害対策本部は、設置後、直ちに本部会議を開きまして、政府調査団を現地に派遣することを決定し、政府はその決定に基づき、一昨日山梨県、静岡県、埼玉、群馬県にそれぞれ政府調査団を派遣し、被害の状況を調査いたしてまいりました。 もとより政府一地元の関係機関は、災害の予防措置を講ずるとともに、災害発生に際しては自衛隊、消防団、警察機関等が一体となって、警備及び救助活動に従事したほか、罹災者の救援につきましても食糧、飲料水の供給、被服、寝具、医薬品の供与等、災害救助法に基づく災害救助の実施に万全を期しておりますが、災害の状況が非常に激しいものでございまして、土石流、波浪等により多数の死傷者、これは九月二十八日現在の警察庁調べによりますと、死者二百三十八名、行方不明が七十九名、負傷者が八百二十七名となっております。こういうふうになっておりますので、政府といたしましても、まことに遺憾に存じておる次第でございます。 山間地域における被害が大きかったために、調査をするにつれまして災害の全貌が判明してくるような、そういう状況でございまして、政府調査団の調査によりましても、罹災者の応急収容施設の設置等の当面必要な対策のほか、砂防、海岸堤防等の問題につきましても、今回の災害を教訓といたしまして、原因等を十分調査した上、将来の対策を講じてまいりたいと存じております。以上であります。
○委員長(成瀬幡治君) 次に、気象庁から気象の概要について御説明を願うわけでございますが、要点的にお願いをいたします。
○説明員(柴田淑次君) 台風二十六号の概要から簡単に御説明申し上げます。 お手元に若干資料がいっていると思いますけれども、昭和四十一年九月二十二日の夜にこれがマリアナ近海で台風になりました。それから発達しながら二十五日の夜半過ぎに——零時過ぎに静岡県の御前崎付近に上陸いたしました。したがいまして、今度の台風の特徴の一つと考えられますのは、マリアナ付近から本土へ来まして上陸するまでに二日間という非常に短い時間しかかかっていなかづたということが一つの特徴であると考えられます。で、上陸後は東日本を縦断いたしまして東北地方に進みまして、二十五日の朝九時に温帯低気圧となりまして三陸沖へ去ったのでございます。 で、この台風の規模は中型でございますけれども、非常に強い暴風雨圏を伴った最盛期の状態で本土に上陸しましたがために、相当の風が吹き、あるいは相当の雨をもたらしたということでございます。 それから、台風二十四号の経過を説明いたしますと、九月十七日にマリアナの西方海上で台風になりまして、沖縄の南方海上を経てこの台風が北上いたしまして九州南まで来ますと、しばらくその速度が非常に弱まりまして、そこで若干ループのようなものをかいて、その後四国、近畿地方を通りまして北陸のほうへ去ったのでございます。この台風のスケールは大きい台風でしたけれども、比較的弱いものなのでたいして強い風はこの台風には伴っていなかったということでございます。しかし、ちょうどその台風が九州方面にあったときに西日本にその前線が横たわっておりましたので、九州、四国地方では相当な雨が降ったんでございまして、山岳地方では三百ミリをこえるところがございました。 これが大体二つの台風のごく大ざっぱな概況でございます。それに対しまして、気象庁は各地方気象台あるいは本庁のほうにおきまして種々の注意報及び暴風雨、波浪警報及び台風情報を発表いたしたのでございます。 以上簡単でございますけれども概況を申し上げます。
○委員長(成瀬幡治君) 橋本建設大臣から発言を求めておられますので、これをお許しいたします。
○国務大臣(橋本登美三郎君) 今次台風第二十四号及び二十六号によって生命を奪われました三百五十数名の方々に対しまして、心からおくやみを申し上げますとともに、まことに御同情を申し上げます。 この機会に、公共土木事業の災害は建設省関係が大宗をなしておりますので、対策本部長から概略的な報告がありましたが、なお建設省関係をこの機会に御報告申し上げたいと思います。 今回の台風によって被害をこうむった府県は、三十七都府県に及んでおります。現在まで報告を受けました被害高は、百五十二億でありまして、その内訳は、公共土木施設については、直轄災害百七十三カ所十八億二千八百万円、補助災害七千四百五十四カ所百三十三億七千四百万円、合計個所数で七千六百二十七カ所、損害高で百五十二億二百万円であります。これらのうち被害の大きかったのは、山梨、福島、静岡、栃木の順序の各県でありまして、山梨県は富士山麓、県南部地方におきまして、山地崩壊などによって激甚な被害をこうむりました。また福島県は、阿武隈川水系で、静岡県は安倍川上流梅ケ島及び海岸地方で、栃木県は県北部で大きな被害が発生しているわけであります。都市施設につきましては、山梨県外三都県で、公園等が十六カ所二千三百万円の被害を受けております。そのほか住宅につきましても、強風、山くずれ等によって、全半壊、流失一万六百八十四棟、床上浸水八千八百三十四棟、床下浸水四万二千六百八十七棟と、大きな被害をこうむっております。特に埼玉、群馬の両県は多くの全半壊被害をこうむっておる次第であります。 この災害に対しまして、特に被害の著しい山梨県には、二十六日に砂防課長及び災害査定官を、静岡県には、二十七日災害査定官をそれぞれ派遣して、被害状況の調査並びに応急復旧工法の指導に当たらせております。さらに静岡県につきましては、海岸災害の原因究明のため、二十九日土木研究所海岸研究室長を派遣いたしました。また、直轄河川につきましては、緊急応急復旧の必要ある個所につきましては、既定経費を立てかえまして、復旧工事を実施することになっております。直轄道路につきましては、既定経費をもって一車線以上の交通を確保し、補助災害につきましては、緊急復旧を要する個所につきましては、工法協議を行ない、直ちに応急工事を施行することになっております。本復旧につきましても、準備完了次第、査定を実施する方針であります。さらにまた今次災害が山地崩壊によるものが多いことから、必要な掴所につきましては、直ちに緊急砂防事業を行なうなど砂防事業の促進をはかり、再びこのようなことがないよう万全を期する考えであります。なお住宅につきましては、被災者に対して、住宅金融公庫から災害復興住宅融資の貸し付け、個人住宅資金特別貸し付け及び住宅改良資金特別貸し付けを行なうことといたしまして、地方公共団体と協議の上、必要に応じ災害公営住宅の建設を行なう方針であります。以上御報告を申し上げます。
○委員長(成瀬幡治君) なお、温水農林政務次官から発言を求められておりますので、これを許可いたします。
○説明員(温水三郎君) 台風二十四、二十六号による農林水産関係の被害及び対策の概要を報告申し上げます。 台風二十四号及び二十六号による農林水産関係の被害状況は、目下統計調査部地方農政局等において検討中でございますが、現在県からの報告等に基づきまして集計した被害は、総額において約三百三億円でございます。被害の最も大きいものは、農作物等農林水産物でございまして、これが約二百十三億円となっております。中でも水稲、野菜、果樹——ミカン、ナシ、ブドウなのでございますが、これの被害が目立りているようでございます。今回の台風による農林関係被害の特徴は、施設関係の被害が農作物等の被害に比して非常に少ないことがあげられるわけでございますが、特に農地、農業用施設等の被害が、現在のところ約二十一億円にとどまっておるのでございます。被害県のうちおもなるところは、静岡県の六十七億円、うち農作物等五十六億円、群馬県の五十億円、うち農作物等四十五億円、山梨県の四十八億円、うち荒廃林地三十一億円、埼玉県の三十七億円、うち農作物等三十一億円となっており、関係県は三十四県に及んでおるのであります。このような被害の状況にかんがみて、農林省としてはとりあえず山梨、静岡の両県のうち局地的被害のありた足和田村及び梅ケ島村の現地に担当官を派遣して、その実態の調査に当たらせておるのでございますが、さしあたりの緊急対策といたしまして、山梨、静岡、宮城の各県の被害激甚地に対し精米三十・七トンの応急配給しているほか、東京及び長野営林局管内の主要貯木場に約七千立方メートルの木材を備蓄し、地方公共団体が公共施設の復旧等を行なう場合の用材を減額供給できる体制をとっておるわけでございます。 なお、今後の対策といたしましては、天災融資法等の適用につきまして、従来の例もございまするし、可能な限り早急にこれを実施する方針でございます。さらに住宅建設等の問題に関しましては、建設省の住宅金融公庫等のほうにお願いするのが適当かと存じますが、なお建設省とよく打ち合わせをしてこれらの対策を講じたいと思います。農地その他の施設災害に対する激甚地の措定に関しましては調査がまとまりませんので、基準に適用するかどうかわかりませんが、被害の状況からいたしまして激甚地指定ということが考えられるのではないかと現在想定をいたしておりますが、これは目下調査中でございます。
○委員長(成瀬幡治君) 以上で説明は終わりました。 —————————————
○委員長(成瀬幡治君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、山内一郎君が委員を辞任され、その補欠として石原幹市郎君が選任されました。 —————————————
○委員長(成瀬幡治君) それでは、これより本件に対する質疑に入ります。
○鈴木強君 ただいま今回の台風二十四号並びに台風二十六号の被害の状況を政府から御説明いただいたのでありますが、お話しのとおり範囲が一都三十四県と非常に広範囲にわたっております。しかも三百人以上の死傷者を出すという、きわめて伊勢湾台風以来の大惨事であったと思います。私は不幸にしてたっとい命を失われました皆さまに衷心から哀悼の意を表しますと同時に、遺家族の方々に御見舞い申し上げます。そうして打ちのめされたいま現地の被災者はまっ黒になって再起の努力を続けておるのでありますが、勇気を持って立ち上がるように、そしてまた、われわれはその方々の立場を理解した積極的な御協力を申し上げなければならないと、私は決意をしているのでございます。こういう気持ちを私は含めまして、以下若干の点について政府にただしておきたいと存じます。 なお、政府におきましても、多少私は災害の発生が二十五日日曜日の夜中でありました関係で、対策が必ずしも敏速にいったとは思いませんが、しかし、いろいろと災害復旧対策本部等を設置されまして、積極的な行動をとられましたことを、私は心から感謝いたします。 そこでまず第一番に伺いたいのは、いまお話を聞きますと、建設省、農林省、さらに総理府が中心になりまして、いろいろ被害の額等も御調査になっておるのであります。その対策につきましても一応わかりましたが、私はそれでは非常に不十分だと思います。まだこのほか郵政関係の電信電話あるいは郵便事業に対する被害等に対する被害も、後ほど大臣にお尋ねするつもりでありますが、今度の場合特に個人災害がひどうございます。これに対する対策はない。それだけに私はこの際思い切った制度の改革も必要だと思うのでありますが、これは長い間われわれが強く政府に迫ってきたのでありますが、今日災害救助法だけでは非常に不十分であります。したがって私は一日も早く臨時国会を召集して、これが万全の対策を打ち立てることこそが、被災者に報いる唯一の道であり、またわれわれのやるべき道だと思うのであります。ところが、昨日災害対策関係の皆さんがお集まりになって、臨時国会は当面開かぬ、十一月下旬ごろがいいというようなお話を私は新聞で見ました。きわめて遺憾に思います。森さんも現地に行かれましてラジオ、テレビ等の報道を私は現地で聞きましたが、個人的にはいまの個人災害を救う道が非常にないので、何とかこの法律改正その他の措置をとりたいと思う、こういう御所見も発表されているのであります。それならば制度の問題なら制度を変えなければならぬわけですから、さっそくそういう点は、臨時国会の招集が私は必要になると思う。そういう意味から私は合点がいかない。十一月下旬でいいという政府の態度は納得いかない。いま述べられたようなこそく的な対策ではだめですから、私は臨時国会の召集を早くから要求しておるわけです。公務員給与の問題もございます。これも別に言うわけではないのですけれども、災害問題の財政的に十分な余裕があるかどうか、これもまた聞かなければわかりませんが、かりにあったとしても、出し得る方法がないわけです。ですから個人災害について臨時国会の開会ということが大事なことと心得ているわけでもあります。そういうことをおきめになった皆さんの考えはどういうところに出発しているか、それを最初に伺いたい。
○国務大臣(森清君) 私は今度の災害にあたりまして、本部長をやると同時に、翌日山梨県下、さらに足を伸ばしまして静岡県下まで被災の状況を見てまいりました。見てまいりました結果、静岡県下の山間部におきましても、あるいは山梨県におきましても、その被害地が山ひだでございまして、しかも山ひだのふもとに住んでおる部落の人たち、そういった人たちが非常な被害を受けた、こういう現状を見てまいりまして、従来の災害救助法の中におきまして、仰せのとおり個人には適用されていないということが、いままでもずいぶん問題になっていたのでございますけれども、今回の災害、特にそれが痛感されることなのでございます。したがって、私は救助の万全を期するためには、今後はこれを契機として個人にも十分な救助の手が差し伸べられる方法を講じたいということを、私は記者会見等でも申したのであります。ただ問題は、個人の場合でありますと、その範囲、方法等がきわめてむずかしいのであります。従来から災害のつど与野党の間で叫ばれておったのでありますが、それが実行できなかったのは、その方法、範囲ということがきわめてむずかしいということが、最大の原因ではなかったか。してみれば、今回最も個人の救済に対する新しい、しかも顕著な例としてこれを取り上げる場合におきましても、ある程度時間をかけて万全を期さなければならない、こういう考え方から、多少時間をおいても私は完ぺきを期したい、こういうふうなつもりで急速臨時国会を開いても、はたしてその間にわれわれのまとまった意見が出るかどうかということを危ぶんだために、時間をかけたものの言い方をしたのでございます。
○鈴木強君 そうしますと、昨日の災害対策関係閣僚会議で十一月下旬に開けばよいということに意見が一致したという新聞の報道は、間違いないのでございましよう。
○国務大臣(森清君) 私は本部長としてこの問題を提案しただけでございまして、それを十一月の終わりに開かれる臨時国会でこれを検討するというふうなことは発言しておりません。可及的すみやかにこれをまとめて、次の国会にはこれが出せるような仕組みをしようではないか、こういう発言をしたわけであります。
○鈴木強君 これは長官、ちょっと誤解されておると思うのですが、要するに臨時国会の召集について、私が特に個人災害を取り上げましたから、長官はそうおっしゃっていると思いますが、私はそうではなくて、臨時国会というのはやはりさりそくに開いて、そしてもっと根本的な対策を出してください。そしてその中にも、特に個人災害等の問題については法律改正が必要でしょうから、そういうことも十分もちろんお考えになっておるわけでしょう。ですから、そういうものを含めて当面私たちは早く開いてもらいたいということを言っているわけでしょう。それに対して十一月下旬でよろしいというその理由は、何かということを私は伺っているのです。だから十一月下旬に開いても、いま当面する農林関係の約三百億ですか、二百九十九億、それに建設省関係百二十六億、その他ございますね。そういった被害に対する対策は十分できるということで十一月下旬でよろしいといったのかどうなのか、そういうことを聞いているのです。
○国務大臣(森清君) 鈴木さんの仰せのとおりでございまして、十分その対策はできるという考え方のもとに、関係閣僚が集まってきめた次第でございます。
○鈴木強君 それで個人災害の点は、私は長官の気持ちもよくわかるし、そういうふうにぜひ国としてやるべきだという信念を持っているわけです。そこで現地でそういうあなたの記者会見の報道が伝わりますと、これはもし法律的に改正できないとしても、何か特別の措置がやってもらえるように期待しますよ、これは。私はちょうどあなたと前後して現地におりました。できればあなたが奥のほうまで来て、——ここらに傷を受けた区長さんが個人災害に対して心から訴えたいといって、私たちが行きましたら、もう私の手を握ってそこに泣きくずれるのですね。わずか数日前のあの悲惨な状況を私は頭の中に思い出したと思うのです。それで長官が見えるから直接ぜひ私はここでお願いしたいのだと、部落の関係の人たちがあの奥のほうにいたのです。遺体の安置所もあったのです。あなたが私たちは見えると思いましてあすこにお待ちしておりました。それでひとつわれわれの気持ちをあなたに訴えたいと思っていたのですが、途中で中心部からお帰りになった。私は行ったのですが、それで声をかけられなかった。ですから、せっかくあすこまでおいでになったのですから、そういう区長なり地元の根場部落の、特に遺体の安置所もあるわけですから、あすこまで足を伸ばしてほしかったということを、いまでも私は残念に思いますよ。しかし、たいへん御苦労でしたことは感謝いたします。ですから、そういうことで現地の期待というものは想像以上にあなたに対する期待は多いですよ。それはもう個人の力ではどうにもなりません。国、県の大きな力で救ってもらわなければ私たちは再起できませんというのが、被災者のほんとうの気持ちなんです。それに報いる道というのは考えてやらなきやならぬわけでしょう。そういう意味において、従来から長い間これは個人災害については論議されてきたのですから、むずかしいからできないということで、また今度やられたのじゃこれはたまりません。そういう意味においては、ひとつどっかでけじめをつけなければなりませんから、今回のこういった災害を契機にして思い切った法律改正が必要ならば直すし、その他の援助の方法があるならばまた当然これは考えてやってもらわなければならぬわけですし、そういう意味で地元の人たちは長官の発言に対しては非常に期待しておりますから、そういうことを十分肝に銘じて時間をかけずにすみやかにひとつ所要の処置をとってもらいたい。被災者にかわって私はお願いいたしますが、いかがでしょう。
○国務大臣(森清君) 鈴木さんのお説まことにごもっともと思いますし、私もその決意を持って、今回はこの災害を契機といたしまして、何とかして個人的にも災害援助の手が差し伸べられるような方法で鋭意検討いたしまして、可及的すみやかにこれを御審議願いたいと、こういうふうに決意をしておる次第でございます。
○鈴木強君 次に、この被害の原因が幾つかあると思いますが、その中できょう私は詳細に政府の方針をただしたかったのでありますが、多数の質問者もありますし、時間が制約されておりますから、基本的な問題について、いずれ私は後に譲りますが、気象庁長官からお話のありました、当時のこの予測ですね、予報でございますね。台風予測については機材その他いろいろ不備の中で、気象庁の各位がたいへん御苦労いただいておることは私どもよくわかります、御苦心が、しかも深夜において。ただ、われわれがいろいろと予報その他で見ますと、どうも、二十四号と二十六号が相前後して来たものですから、扱い方がむずかしかったと思うのですね。したがって、二十四号については二十四日の午後あたりの状況を見ておりますと、一時間ごとに警報が出ている、予報が。ところが二十六号のほうは三時間ごとに予報が出るというようなぐあいでございましたね。ですから、むしろわれわれとしては、二十六号のほうがどうなるかということを東の人たちも非常に心配する、西の人たちは二十四号を心配するということで、気象庁の方は御苦労なさったと思うのでございますけれども、どうもスピードが速くなってぱっと出てきた。だからあとで根場や西湖の人の避難状況も私は警察庁に聞きたいのですけれども、台風が来る、そういう予報はなるほどあったのです。現地の私新聞を持ってきておりますけれども、あったのですけれども、まあそう早く来ると思わない、そういう気持ちだったのでしょう。ですから、ふとんを敷いて退避することよりも寝ておったわけですね。そこへぐらっときたわけですから、これは阿鼻叫喚のちまたになったわけです。そうしてああいう惨事が起きたわけです。もう少し警報伝達というものがうまくいっておったら避難ができた、退避ができたわけですが、ほとんど退避しておりません。避難できなかった。そういう配慮が足りない。ですから、その辺の台風予報というものの私は予報の扱い方、それに対して緊急避難するかしないかの判断、それに対する政府なり警察庁と地方自治体のやり方に、私は非常に問題があると思うのです。ですから気象庁の扱い方については、私はあまり文句を言いたくないのですけれども、われわれから見るというと、どうももう少し早く二十六号について一時間ごとのあれをしてもらいたい、こういう希望がある。幸いわれわれが長年主張してまいりまして、陸上における観測、富士山頂のあれはかなり威力を発揮しておるが、二十六号で故障になり、今後二十七号の観測が雨のためにできないというように新聞が報道すると、またわれわれは心配するわけです。それは非常に御苦労していただいて、現地の山の人たちがからだを張って守ってくれたのです。そういうことでよかったのですが、ただ、ここで一つ指摘したいのは、洋上観測の施設のことですが、これは私は昨年十月にマリアナ沖で漁船の集団遭難したことがありました。あのときに国会で質問したら、佐藤総理大臣も十分これは検討するという答弁をしているのですよ。一体その後どういうことをやりましたか。これは総理大臣おらぬから、森さんでも何でもいいです。一体、私が調べてみると、洋上定点観測というのは、非常に台風圏を追うためには必要なんです。ですから、台風圏を中心に、基準にしてものを考えなければ予報に役立たせられない。ところが日本はそうではない。そこに日本の場合、ずれが出てきておる。現在は四国沖に一隻、鳥島沖に一隻、二隻しかないでしょう。こういうものは小さい船ですから、台風が接近すれば逃げてしまう。退避しなければならぬ。そうなると、そこにブランクが出る。しかも定点観測というのは、普通コースでもってやらなければだめだということを、われわれは勉強しているわけです。そうなってみると、まるきり、一カ所に二隻置かなければならぬものが一隻しかない、そういうことで、海上における日本の定点観測なり観測装置というものは、非常に不備ですよ。かろうじていまアメリカの飛行機を借りておる。だからアメリカの飛行機じゃだめだ、日本の飛行機を、定点観測機をつくりなさい、検討しましょうということを言っているんです。今日予算的にどうなっていますか。そういう問題が、結果的にいうと、あのスピードが速くなった、おそくなったに関連が出てくる、海上におけるあれですから。私はそういうふうにあなたの言うように山の中であって被害が多かったということは、確かに形式的にはそうでしょうが、もっとその奥にある治山治水の不備の問題とか、あるいはこういう気象庁における施策の欠けているところに思いを寄せなければだめですよ。私は現象面だけでものをとらえたらだめだと思うんですよ。そういう点で気象というものは非常に大事なものですから、私はそういう洋上定点観測、洋上観測に対する抜本的な対策をひとつ取ってもらいたい。幸い、いま予算編成の時期でありますし、少なくとも来年度ぐらいは観測の飛行機を一機や二機買うぐらいはちゃんとここで答弁してくださいよ。そのぐらいのことがなければわれわれ安心できませんよ。そうして出てきた現象だけで気象庁を追及してみたところで、これは私は主客転倒だと思う。
○国務大臣(森清君) 洋上の定点観測船の必要性というものは、私は、もうしろうとながらかねがね聞いております。しかし、私は管掌が違うので、正直いまの状態がどうなっているかはつまびらかでございませんけれども、その必要性は強くわかるだけに、自後前向きでこの調査をし、その実施をはかりたいと思います。
○鈴木強君 それでは非常に私は不満足でして、こういう機会に一つ飛行機を買うのに幾らかかるかね、幾らかかるんですか。これは総理大臣が検討するとおっしゃったことでもありますし、そう簡単にここで引き下がるわけにいかぬ。もし何だったら総理はどこに行っていらっしゃるんですか。こんな大事な災害のときですから、委員長ひとつ総理大臣の御出席をお願いして、この際このくらいのことはぴしっときめてもらいたい。そして政府に対しても国民に対しても、政府の災害対策に対するきちっとした態度を示すことが、安心させることですよ。いつまでたっても、このままにしておいて検討しますということで済まされて、またこのままたったら三年も四年もたっちゃう、わかっているんだ。だからはっきりしてください。
○国務大臣(森清君) はっきり申し上げたいところでございますけれども、実は私はその担当でないだけに、いささか越権になるのじゃないかとおそれていまの発言をしたわけでございますが、その必要性は前から叫ばれておって、そういうものは正直できているものだと考えておったのでありまして、できでないということをいま鈴木さんからお聞きしまして、これはさっそく委員会の散会したあとでも、私は大蔵大臣と総理大臣と談合いたしまして努力いたします。
○大倉精一君 関連。森さん、これは十年前から言っているんですよ、十年前から。大体北方定点観測が廃止になったのは昭和二十八年です。あなた御存じありますか。これは二十八年に北方定点観測があったんだが、アメリカ軍の都合でやめになった。それを気象庁のほうからそれを二回ばかり予算の要求がありましたが、一番初めは十八億円、その次が三十五億円でしたか。それがだんだんしりつぼみになってなくなってしまった。それで追及すると、あなたのいまおっしゃったように前向きで検討します、十年前から前向きで検討します、それで何にもなっておらぬのです。これは、私は、委員長この際けりをつけたいんだ。私は十年前からやっているんだから、午後総理に一.へん来てもらって、そうしてけじめをつけたい、そして洋上の飛行機もそうです。伊勢湾台風のときも池田総理は飛行機は必要だと、こうおっしゃった。ところが、当時防衛庁長官であった赤城さんがおれは反対だと言う。それでもってできなかったといういきさつもあります。洋上飛行機のことも今度はこれは決着をつけたい。これはひとつ委員長、まあ気象庁長官おいでになるけれども、長官は必要だとおっしゃるだろうと思うんだ。どうやってつくるか問題だと言う。これは総理を呼んで、この際決着をつける必要がある。そういうふうにひとつ取り計らってもらいたい。これを要望しておきます。
○説明員(柴田淑次君) ただいまの飛行機のお話を先に申し上げますと、先生おっしゃったようにこの問題はだいぶ前からの問題でございまして、気象庁としましてもその場その場でこの問題を解決しないで恒久的の観点でどうするかということを、前々から考えておったのでございます。たまたま昨年マリアナの事故がございまして、それをきっかけに気象庁としましても真剣にこの予算の面あるいはその運営の問題について考えていたんでございますが、まあこれだけの飛行機観測を気象庁が持つかということは別としまして、国としてこれだけの飛行機観測をやるためには、一体どれくらいの補助の予算が必要だろうかというようなことを考えてみたんでございますが、気象庁といたしましては、やはり飛行機の一機や二機ではこれは何にもならないわけで、台風が発生してからそこを飛ぶのじゃなくて、台風の卵が南方にいる間に、その卵がいつ台風になるかわかりませんので、絶えず南方洋上を監視をしていなくてはならないというような必要もございますので、数機飛行機が必要だろうというのが気象庁の希望でございます。したがいまして数機ということになりますと、大体初年度に飛行機の購入費だけで百億近くかかります。数機ということになりますと、これに格納庫その他の施設が必要でございます。それから現在飛行機観測で台風を観測しているのは、主としてアメリカ軍でございますが、アメリカ国内でも一応やっております。その例を参考にしましてどれくらいの人員がそのために必要かということを考えますと、大体三、四百名現在アメリカのほうではそのために人員をかけているようでございます。そういうようなことでございまして、なかなかその予算面及びその人員の面におきましても、かなりの資力が必要であるというような結果になっておるのでございます。 で、もちろんこの飛行機観測というものは、台風に対しては現段階においては非常に重要なことでございまするので、これは国としてやるということについては、気象庁としては決して異議があるわけじゃ——むしろ大賛成でございます。それでそういうようなことで、こういうような人員と予算というものになってまいりますので、まあ気象庁独自でこいつをやるということは、ちょっといまの気象庁の——先生も御承知のようにちょっと大き過ぎるというような感じがございますので、日本の国としてこれを推進すべきじゃないかということは考えておりまして、機会あるごとに私もお話し申し上げている次第でございます。まあ先生も御承知のように、現在日本付近の台風については、アメリカ軍がその観測をやっておりまして、現在のところまだ、現段階ではその観測をアメリカ軍が中止するということは考えられないのでございますけれども、いっかもお話が出ましたように、早晩中止するというようなことも絶対に考えられないということはないので、そういった場合に支障がないように、もっとなお一そうよくこの問題について働きかけ推進したいというように、気象庁としては考えておる次第でございます。
○大倉精一君 長官ね、あんた人員がよけい要るから、金がよけい要るから——そんなこと言っていちゃだめですよ。金が要ると言ったって、たとえば石炭山赤字なら一千億ぽんと出るんです。出るんですよ。だから金が幾ら要ったって必要なものはっくらなければいかぬでしょう。そんなこと言っているからいまだに足がかりもついていないという状態ですよ。アメリカの飛行機がやっていると言いますけれども、それはアメリカ軍の必要上やっているんですよ。その必要がなくなったら引き揚げてしまいますよ。そのあと一体日本はどうするか。北方定点観測も、あれもアメリカ軍の必要があってあそこへ置いておってアメリカ軍の必要がなくなったら、あれをやめてしまったんですよ。そんなわけで飛行機が毎日出ているんです、厚木かどっかから。北のほうへ毎日出ているんです。これはアメリカ軍毎日やっている。なぜこれを日本でできないか。これは長官に言ってもしょうがないから、ひとつ総理に来ていただきましょう。委員長にお願いします。
○委員長(成瀬幡治君) 総理大臣の出席要求は、鈴木さんと大倉さんと両方ありまして、いろいろ問題もありますから、後刻理事会で相談して……
○鈴木強君 それでは午後総理大臣が参りましたときに、この問題はさらに申し上げることにして留保しておきます。 その次に災害の原因を探及してみますと、やはり治山治水行政にある。これは新聞も報道しておりますように、最近台風被害というものは僻地に片寄ってきている。僻地化してきている。こういう傾向は事実だと思います。たとえば一級河川の沿岸というのは、被害が比較的少ない。中小河川ないしはいわゆる沢というちょろちょろ水が流れるような山腹ですね、そういうところに被害があらわれている。例の狩野川台風のときにも一千人以上なくなったのですけれども、あれを契機として非常にあそこは修復されて、今後の場合も無傷に過ぎたのですね。ですから備えあれば憂いなしで、あとからお伺いしますが、建設省農林省の台風の被害額というのは何ぼになっておりますか、それから総被害額が出てくる。今度それを修理するために予算を組む、それで根本的にもう一歩進んだ防災対策というものが、治山の面においても治水の面においても欠けている。一体五カ年計画を四十年と四十一年四十二年と見て、一体治山治水の面においてどういうふうに進捗をしているのですか。あれは今度の山梨の場合にはそのことがもう端的に言えると思うのですよ。そういう対策が非常におくれている。われわれ聞くところによると、山津波の対策にしたって治山の面が農林省、砂防の面が建設省と工事が別々になっている。その区分というものは昭和三年のいまから三十八年も前に内務省、当時の内務省と農林省と当時取りかわした協定があって、その協定でもって渓流工事の、山腹工事は当時の内務省がやる、これは建設省でしょうね。それから農林省のほうでは森林造成に必要な防災工事を行なうというふうにやっておる、こういうふうになっているのですね。ですから山のほうに災害がだんだん移ってきます。下のほうはだんだんよくなってきます。そうすると建設省のほうと農林省のほうは、山腹砂防は農林省でやるのですけれども、その辺の、沢に入るか入らないかのところの工事は、どっちがやるかというようなことでもってまたこれは問題がある。要するに行政的な面におけるなわ張りといいますか、そういうものがあって、なかなかうまくいかない地点もあるようなんですね。私はそういうふうなことも原因があるのかどうか知りませんが、いずれにしても、中小河川ないしは中小河川以前における沢の辺における山腹砂防にもっと力を入れなければいかんので、一体五カ年計画はどう進捗しておりますか、これは農林省と建設大臣に伺いたいのです。
○国務大臣(橋本登美三郎君) いまの鈴木さんの御意見ですが、非常に私たちも心配をいたしておるところであります。今回の、これは前から当然そうなくちゃならぬのでありますけれども、従来はたして十分にいっておったかどうかといえば、残念ながら十分にいっておったとは申しにくいことであろうと思います。せんだって閣議で今回の二台風の被害を報告いたしました際に、事前に農林大臣と打ち合わせをいたしまして、そこで先ほどお話があったように、山腹と治水とのちょうど間にあるわけで、いまの沢ですね、そういうものがある意味においては手抜かりになってはいないか。これは林野庁がやる、これは建設省がやる、予算のワク内でやる、お互いにさようなことで、これが原因の一つとなっておるとすれば、これは申しわけない次第であるということで、この際直ちに機構改革というわけにはいかないので、そこで建設省から砂防課の課長補佐並びにそれに準ずる者二名を建設省の職員のままで農林省に出向させる。農林省から同じような資格のある者を、そういう一種の中幹部級の者を建設省で二名、お互いにやるという、そういうことで、従来の打ち合わせによってやっておったのでは不徹底であるからして、その省の幹部が向こうに出向して常時向こうで仕事をする。また農林省からも幹部が出向して常時建設省の利水、ダム関係の仕事をする。こういうことでここ一両日中に人選を決定して万全の備えをいたしたい、かように考えております。同じお話の中で今日までやってまいりました状況でありますが、治水事業五カ年計画で四十年度までやってまいりましたのが千三百六十四億円、四十一年度が千五百二十六億円、計二千八百九十億円、三四%の進捗率を示しております。そこで現在第三次五カ年計画のいわゆる進捗状況は、計画が河川で五千二十億円、四十年度、四十一年度二カ年間でありますが、千七百四十四億円、進捗率が三四%、砂防関係で千七百八十億円、そのうち四十年度、四十一年度で五百九十一億円、進捗率が三三%三、ダム関係で千六百七十億円そのうち四十年度、四十一年度で五百四十五億円、三二%の進捗率、かような状況で進めてまいっております。ことし、四十一年度の農林省関係のいわゆる山腹砂防といいますか、これは四十二年が六千七百カ所で、二百八十五億円、建設省のほうはどのくらいになっておりますか、約千六百カ所で三百十六億円しかし今度の状況を考えまして、できるだけ砂防あるいは防災、これに力を入れる必要がある、こういうことで四十二年度、せんだっての要求では四四%の四百四十三億円を要求いたしております。できればなお追加要求をいたしたいと考えておるわけでありまして、確かにああいう渓谷地帯といいますか、沢の地帯、これらの災害は金をかけ努力をすれば、ある程度災害は防げるという、これはもちろん砂防行政の本質でありますから、かような考え方から考えますと、もちろん国の財政の全体のワクがありますので、これは二年、三年で完成するということは困難でありますけれども、五年かかるものを三年に、あるいは二年半に、こういう思い切った進捗率をする必要があるのではないか、かように考えて、特に来年の予算要求についてはこの砂防関係、農林省と十分に、機構上もそういうふうに完全な連絡ができましたから、それで十分な措置を行ないたい。それから先ほどこれは運輸省気象台のお話がありましたが、私今度のことで考えますのは、御承知のように吉原海岸の高波、これは津波じゃないのですけれども、波がだんだんとスピードに乗ってますます高くなる。約十五、六メーターになったようであります。これは数メーターのものが陸上に押し寄せて十一名の死亡者を出すに至ったのでありますが、そこで私、これはもちろん根本問題でありません、根本問題でありませんが、あれがもう少し早くわかっておったならば、退避する時間があったのではないか。その方法としてもちろんこれは十分だとは思いませんけれども、いわゆる防潮堤あるいは台風が常時通るコースというのがあるのですね。まあ全部が全部じゃありませんけれども、そういう地域、防潮堤のあるような、津波、あるいは高潮が来る地点については、何か本格的な監視所というものができればどうであろうか。私はしろうとでありますから、皆さんのほうが専門家かもしれないけれども、この間の五十数メーターという嵐の中で、風と波の中で立って見ておれといっても立って見ておれない。私、しろうとから考えますと、そうすれば、適当な場所に、海岸に二十メートル、三十メートル高い、しかも堅牢なその中において見るということで、一キロ先から押し寄せてくるというやつがわかれば、そこからすぐ通報すれば間に合う。これは国だけじゃなく地方公共団体と協議しなければできませんけれども、そういうこともひとつ検討してみよう、そうしてそれがかなり効果があるという考えから、さっそく来年度からでも事業化しよう、こういう主張をしておったものが、これがいま検討を続けておる状態であります。
○説明員(森尾洋一君) 農林省の所管関係の治山事業の進捗状況について御報告申し上げます。農林省におきましては、国有林関係と民有林関係と二つに分けて事業を執行しております。前期五カ年計画、すなわち昭和三十五年から三十九年までの五カ年計画につきまして初め申し上げますと、国有林のほうでは、計画が百七十九億円に対しまして実績が二百二十一億円、比率が一二四%になっております。民有林につきまして申し上げますと、計画が五百五十億円に対しまして実績が六百三十七億円、比率で一一六%ということで一〇〇%以上の実績になっております。 次に、改定されまして新治山五カ年計画、四十年度から四十四年度までの計画について現在の実績を申し上げますと、国有林関係では、三百三十億の計画に対しまして、四十年、四十一年度の実績を合計で百十二億円、比率で三四%、民有林につきましては、千三百億の計画に対しまして実行で四百四十七億円、比率でやはり三四%となっております。なお、四十二年度の予算要求につきましては、国有林関係で本年度の予定に対しまして三二%増、民有林に対しましては二六%増の要求をしておる状況でございます。以上です。
○委員長(成瀬幡治君) ただいま、総理の問題につきましては、いま総理大臣に時間を切らずに午後から出席がお願いできないものだろうかということで折衝に入っております。双方に報告いたします。
○鈴木強君 両省とも五カ年計画、建設省、農林省のほうは新規五カ年計画ですが、進捗率はよくないですね、全体のパーセンテージから見た場合。むしろ最初にやった三十九年までのほうが一〇〇%いっているわけですね。次のほうが悪くなった。これは予算の関係もあると思うのですけれども、やはりさっき申し上げたように、予防対策ということを真剣にやらなければいけないわけですから、私は、この際、政府としてもぜひこの予防対策の面に金を出す。したがって、治山治水の計画については一〇〇%より以上にさらにできるものならばやっていただいて、そしてその基本的な災害の原因なりを追及してもらいたい、こう思います。 それで、参考のために私ちょっと調べてみたのですが、今度の根場にしても、西湖にしても、あの辺は御坂山系に属しまして、行ってみるとわかりますように、岩盤の上に多いところ一メートルとか二十センチとか土がかぶさっているわけです。それが、下のほうに道路をつくる。そうすると、そこに、いつの間にかだんだんだんだん下のほうへ動くわけです。移動するわけなんです。たとえば木があった、その木を切る、十年くらいたった、木が根が腐り、そして今度空洞ができましてそこへ水が入って、知らず知らずのうちに動いていく。そういうような岩盤の上に火山灰が乗っているという層、断層面の地質なんです。ですから、あそこら辺は危険地点に指定して防災計画というものの中に入れるべきかどうか、そういう点を一々調査せずにおくものだから、ああいうふうな事態が起きると思う。一方、どういうふうにあの辺がなっておるかといいますと、三十七年災の台風のときに二戸全壊しておるのです。そういう経過からして多少手心を加えたのですが、行って見ますと、まず、西湖のほうは防災堰堤が三沢というところですね、三沢に小堰堤が三本あって、そのほかに危険個所がありますから、そこは危険地点三カ所を補修している。こういう程度。あそこは根場というところでも本川というところに一本の堰堤があるだけで、三沢のところの補修が終わって、四十年度からの治水五カ年計画によって一本の堰堤がことしつくられる。こういう計画になっているやさきにこれが起きた。だからあくまでも急斜面からの山津波というものを防ぐ措置が全然なかったということが、瞬時にああいう全滅のような悲惨な状態になったと思うのです。だからこういう点はひとつ十分御配慮いただいて、建設大臣は幸いいまもいろいろ御報告を述べられまして、私も賛我です。そういう監視の場所をつくるとか、これは衆議院のほうでも例の防潮堤のお話があったようですが、ちょっと私はきのうですか、夕刊を見ましたら、建設省のほうでたいへん積極的に山津波の被害を受けた富士山ろくの足和田の根場と西湖に砂防堰堤のダム群ですね、これをつくると、こういうことを二十八日にきめたという記事を見まして、非常にこれは手ぎわよく直ちにやってくれたと非常に私は感謝しますが、そこでこれは確認したいのは、西湖の西のほうの根場ですね、この辺については西湖から八百メートル上流のところに高さ十メートル、延長八十メートルのダム、これは工費一千万円、今年度中に完成、それからその上流に二、三基をつくる、また最も西湖寄りの東入川には、西入川との合流点から四百メートル上流のところに高さ十メートル、延長三百メートルのダム、これは工事費が三千万円、これは今年度中に完成して、来年度以降、その上流に二基つくる。さらに根場のほうについても本川には西入川との合流点がありますから、そこから九百メートル上流の地点に高さ十メートル、延長百五十メートルのダム、これは工事費二千万円です、を今年度中につくって引き続いてその上流に二基づくる。西寄りのほうに王岳沢というところがありますが、これは林野庁のほうで小さな砂防ダムをつくってくれる、こういうふうに出ておりますね、しかも工事費については今年度補正予算で要求するが、大蔵省の了解を取りつけ、直ちに予算を流用して来月から工事にかかりたい。こういうダム群の問題について記事を見ました。こうなりますと、一時間六十ミリ程度の今次のような雨が降りましてもだいじょうぶだ、こういうことで非常にけっこうな話です。しかもこれだけ敏速にやったことはあまりないと思いまして、非常に大臣に敬意を表するのですが、これはだいじゃうぶですね、このとおり間違いなくやってくれると、こういうふうにわれわれは理解して地元にも情報として知らせたいと思います。よろしゅうございますか。
○委員長(成瀬幡治君) ちょっとその前に、総理大臣のほうは自民党の国会対策委員会と相談して返事するというふうにいま連絡をいただきました。
○国務大臣(橋本登美三郎君) 鈴木さんにおほめのおことば、御理解をいただいたことは感謝にたえません。ただいま鈴木さんのおっしゃったことは、災害後直ちに建設省で幹部会を開きまして、予算については建設大臣が責任を持って大蔵省に折衝いたしまして、お話のように十月からでも工事を着手して、いまお示しがあった四本のダムは早急に実施いたしたい。事が過ぎてからという議論もありますけれども、いつ来るかわかりませんので、十日や二十日でできるものではありませんから、とにかくやることによって民心を安定させる、かつまた将来そういうことがあっても今度はだいじょうぶというものをつくる方針でありますことを御了承願います。
○説明員(森尾洋一君) 農林省といたしましても、建設省と十分連絡をとりまして善処いたしたいと思います。
○鈴木強君 いや善処じゃないのですよ。この大岳沢というところに林野庁が小さな砂防ダムをつくるということがきまったというように書いてあるのだ。だから検討でなくてこれでだいじょうぶかというのです。いいならいいで向こうに知らせてやると安心するのです。大臣はどうしたのですか。課長で答弁できないというならばあとで大臣と相談してください。
○国務大臣(橋本登美三郎君) これは農林省関係、林野庁の関係のほうも建設省と十分に打ち合わせしまして、林野庁もそのとおりにやるという方針を決定いたしております。
○鈴木強君 はい、わかりました。 それから私は、他の委員からもまた質問があると思いますので具体的な問題で二、三質問したいのですが、郵政省の関係についてはこの報告の中で拝見しました。それでたいへんに今度は通信特に電信電話、それから郵便のほうはそうたいした被害もないようですが、ひどかったように思います。そこでこういう災害時に通信が確保できるかできないかということは、治安維持上あるいは応急対策上絶対必要条件でございます。私は現地へ参りまして、山梨県の場合を見ますと、もう二十五日もほとんど徹夜ですね、この当該の管轄責任者は。そうしてもういち早く対策本部をつくって積極的にやっておられました。非常に感謝をいたしましたが、なおかつまだ山梨県内を見ましても甲府から下部へ電話するのに四時間もかかるというようなぐあいで、ここもかろうじてゴム線で市外回線をつないだという程度でしょう。それでも非常に連絡当時は喜んでおりました。電報などはおくれてもけっこうですよというようなぐあいにやっているところもあると思いますが、大体、時間の関係がありますから、いま申し上げたような大体の全国の被害額とか状況、そうして現在なおかつまだ不通になっているところがあるかどうか、あるとすればいつごろ直るか。それから郵便のほうにつきましては無料はがきなども一世帯に五枚差し上げることになっておりますね。そういうものについても手ぎわよくやっていただいたと思いますが、そのほか現地では金がほしいのですね。たとえば郵便貯金をやっておる人が通帳も印鑑もなくしてしまった、こういう場合に確かに百万円積んであるのだが処置もないという人もあると思いますが、こういう人たちに対してはどう処置しているのか。あるいはまた簡易保険に入りました、三十万円入ったことは間違いない、掛け金も払ったのだが証書も何もなくなってしまった、こういう方にはどういう処置を手ぎわよくとっておられるのか、そういう点に対する対策は万全にいっていますかどうですか。時間の関係ですから、そういう点だけ大臣からお聞かせいただきたいと思います。それからNHKの聴取料が無料になるようになっていますね。こういうのもどの程度ありますか。
○国務大臣(新谷寅三郎君) お答えいたしますが、まず第一にお尋ねの電信電話の関係について申し上げます。 お述べになりましたように、公衆電気通信設備の被害は相当大きかったのであります。二十四号、二十六号の災害を合わせますと市内電話回線で二十三万四千の回線が障害を受けました。市外電話回線のほうは六千四百四十九回線、大体六千五百回線くらいですが障害を受けた。電信回線のほうは百五十三回線の障害があったわけでありますが、山梨県で、鈴木委員が御出張になっていろいろお調べになったそうでありますが、あの辺が一番——静岡、山梨が一番ひとかったのてすが、ごらんになりましたように——詳しいことは申し上げませんけれども、大体二十六日にはこのうち七五%の復旧をいたしております。二十七日までには八六%の復旧をいたしております。二十八日の日には大体、おおむね復旧が完了しておると思っております。市外電話回線の障害に伴って通信の全然途絶した局が五十七局あったのであります。二十六日じゅうには五十三局復旧いたしまして、二十七日に最後に静岡県の松野局が復旧いたしましたが、これで孤立局はなくなったわけであります。これは通信の、鈴木さんのおっしゃったように非常に大事な問題でございますので、電電公社を督励いたしまして極力災害直後から対策を講じたわけでございますが、中にはごらんになりましたように、移動無線機をヘリコプターで山の上に運んで、そこで中継をいたしまして、かろうじて市外との電話を通じたというような場所も相当数多くあります。また停電によりまして電源がなくなって、電話も電信も通じないような局が出てまいりましたので、これはかねて準備しておりましたが移動電源車を配置いたしまして、これは三十局にのぼっておりますが、通信用の電源を確保したというようなこともございました。ともかく異常な災害が多かったのでありますけれども、今日では電信電話のほうは支障なく動いておるということを御了承いただきたいと思います。災害の総額は、概算でございますけれども二十四号、六号でもって電電公社のほうの調べによりますと七億一千万円くらいじゃなかろうかと思います。 それから郵便局のほうの災害のほうは、これは実はたいしたことはなかったのでありますが、破損いたしました局舎が八十局くらい、床上浸水、床下浸水もわりあいに少なくて、それぞれ二局ないし三局ということになっております。その郵便業務の運行については、何しろ鉄道も不通になり、それから道路もこわされるというので運送便がなくなったのでありますが、これはわれわれのほうでいろいろ迂回路等を通りまして、一日でも欠かしてはいけないということで鋭意努力をいたしましたが、その後天候が回復し、道路事情もどんどんよくなってきておりますので、今日では大体平常に復しておると思います。ただ一つ、山梨県の身延沿線の被害が大きかったのでありますけれども、その沿線の上九一色村という村がございます。これはどうしても連絡がつきませんので、これに対しましては自衛隊のヘリコプターの応援を得まして、郵便物を運んだというような状況でございます。 それから通信関係のいろいろな異常災害にあたっての取り扱いでございますが、これはいままでこういった炎害救助法の発動がありましたような市町村に対しましては、従来もやっておりますと同様に、今回も直ちに実施いたしました。二十六日から実行をいたしておるわけであります。 お尋ねの郵便はがき及び郵便書簡の無償配付も、災害救助法の発動されて、つまり事態の措置とあわせましてこれはどんどん実行をいたしております。で今日までにすでに東京管内あるいは仙台管内等におきまして、必要な無償はがきを五枚と郵便書簡を一通ずつ被災者に対して配給をいたしております。これは今後またこれはふえてくるだろうと思います。それから電報料金の免除でありますが、これも百三十四件、被災者から打つ電報ですね、これを取り扱っております。これは無料の電報であります。それから貯金とか保険のほうの災害地における非常の払い出しとか貸し付けということでありますが、これもさっそく二十六日から実行いたしておりますけれども、貯金の取り扱いのほうは、これは非常扱いをしてほしいという申請があって初めて行なうものですから、通常、そういった金が要るということが大体災害が発生してから四、五日ないし一週間たってからこれは行なわれるのでありますけれども、今日まではあまりありませんが、そういう申請があれば、すぐにでも取り扱えるように、九月二十六日から実行するようにという通達を出しております。それから保険の非帯扱いのほうでありますが、これは今日わかっただけで申し上げますと七十八件、千四百万円ぐらいの払い出しをいたしております。これも今後さらにふえてくると思います。それからお尋ねの中の保険の短期融資の問題であります。これはすでに実は措置をいたしまして、関係の地方団体から申請がありますれば、これは私のほうでは資金を実は相当額用意いたしておりますから、いつでも短期資金の融通ができるような措置はしています。それからこれは御質問にあったかどうかわかりませんが、これも非常災害の関係の一つの問題でございますが、例のお年玉寄付金の災害地向けの配分でありますが、これも前例に従いまして、これは御承知のように分配の基準がきまっております。これにつきましてはすでに措置をいたしまして、今度は五百八十万円を配分するという予定を立てております。私どもとしましては、通信の回復しない場所が多少ありますから、それについては、なお電信電話線等の回復を急がせまして、早く平常どおりにするということが望ましいのであります。それでも大体いまのところは、通常の通信をするのには支障がない程度になっておると思います。もう少しこれは時間があれば、完全に回復ができるというようになっております。その他の非常災害等の関連する措置は、大体完了しております。
○鈴木強君 かなり敏速にやっていただいたので、それは感謝いたします。なお一つ、通信の重要性というのは申し上げるまでもないわけ下ありますから、さらに一そうひとつ完全に平常に復するように最善の努力をお願いします。 時間の関係がありますから、私は最後に二、三まとめて、質問いたしますが、運輸省どなたか来ていますか、国鉄のほう。来ておりませんか。——じゃあこれは森長官にお願いしておきますが、これは国鉄の被害もかなり多かったんですが、特に山梨県の身延線ですね、甲府から富士にいっております、この開通が非常におくれまして、身延・鰍沢口間というのは、十月中旬まで不通というように予想されています。何といってもこれは静岡と山梨を結ぶ唯一の幹線ですから、これではちょっと困るのですね。もう少し国鉄の総力を動員しても、もっと早く開通できるようにぜひ御配慮いただきたいと思うのです。特に甲南地方といいますか、下部とか身延とか南部とか富沢とか、この辺は国道五十二号線も完全に途絶して、二十七日、私どもが行った現在では、全然途絶しておりました。入れないのです、あそこには。かろうじて通信連絡ができたという程度ですね。食糧問題まで非常に心配されておったわけです。ですからどうかひとつ身延線延線の甲府から鰍沢口までは行っているのです。それから先の工事をぜひ急がしていただくように、それと同時に孤立を予想されるそれらの沿線の住民に遺憾のないように、ぜひひとつ御配慮いただきたいと思います。 それから警察の緊急避難命令その他の警報伝達について御苦労をたいへんいただいていることは感謝いたしますが、今度の場合、吉田警察署に山津波の知らせがあったのは、事件発生後三時間後というのですね。警察に連絡ができたのは、二十五日の午前四時三十五分ごろに連絡がついたと、こういう程度ですね。どうもさっき申し上げたように、避難の措置がほとんどとられていなかったということが、ああいう惨事の原因ですが、一体この警報伝達に関する当時の実情はどうだったのか、これをひとつ聞きたいのです。 それからあと、非常に一家全滅して、幸いにして子供さんだけが助かったというような孤児が十人以上出ているのです。あそこには根場という分教場があるのですが、その分教場も廃止しなければならぬだろうというようなことまで言われておりますし、西原小学校も、きのう青空教室を始めたというような情報も伝わってきているのですが、いずれにしてもこういったみなしごの今後の問題については、これは一般的にもいろいろあるでしょうが、特にひとつ御配慮いただくようなことをしていただいて、当面通学ができる通学児童については、万全の配慮をして、正常な授業が受けられるように御配慮をいただきたいと、こう私は思うのです。 なお、県庁に参りまして、二十六号台風の災害復旧に対する措置要望書という、これは長官も向こうで要望書を受け取られたと思います。それには七つ八つございましたね。その中の一つに身延線も入っているのですけれども、あとは時間の関係上私は申しませんが、激甚災害に対する、さっきお話しになりましたように、何とか措置をとってもらいたい。それから被災者に対する、個人災害の問題とか、天災融資法の問題とかいろいろございますが、こういう点はすでにお手元に行っていると思いますから、私はこの際は省略しますが、いま申しましたような三つの点について、関係者からお答えいただいて、質問を終わらせていたただきます。
○国務大臣(森清君) 身延線問題でございますが、私もヘリコプターの上から、低空飛行をやって見て参りました。まだあちらこちらがずたずたになっておりました。帰ってまいりましてから、復旧はどのくらいかと聞きましたら、十月の半ばごろだ。とんでもないということで、実はきのうも災害対策本部会議におきまして、これは緊急、国鉄に対して一日も早く復旧しろという強い指令を出しております。きょうじゅうには大体復旧の予定が立つと——予定について国鉄から返事がある。 それから三番目の問題、弧児になった方、これは私、現地に行きまして、知事、副知事と三人で会談をいたしまして、直ちに県のほうで引き取ってねんごろに養育するようにするから、こういうお話でございました。とりあえずそういう措置をとって帰ったわけであります。 以上二件私の担当いたしておりますことであります。
○鈴木強君 警察庁は来てないのですか。
○委員長(成瀬幡治君) 警察庁は来ていないようです。
○鈴木強君 ちょっと速記をとめてください。
○委員長(成瀬幡治君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(成瀬幡治君) 速記を始めてください。
○大倉精一君 関連。建設大臣にこの際お尋ねするというよりも、むしろある意味では提案をしたいと思うのです。砂防については、私もしろうとでわかりませんけれども、山津波、あるいは山くずれに対してはきめ手がないということを言われておりますね。今度の場合でも、足和田村には砂防ダムですか、八カ所あったのですね。あったけれども、ああいう災害が出てきた。そこで砂防工事は大いにやってもらわなければなりませんけれども、全国で六万カ所と言われ、八万カ所と言われるが、これを完全にやるということはたいへんなことだと思うのですね。そこでこれを、砂防工事をやっていただくと同時に、この際全国的に何万カ所あるかわからないけれども、その危険個所というものを全国的な調査をやったらどうか、そうして、全部やることはできませんから、少なくとも危険指定ですね。ここは危険ですよという危険指定をやる必要があるのではないか。いま緊急避難命令、台風が来るからあぶないから逃げろという場合に、山くずれの場合にはわからぬですよ。あるいは山津波はわからないですよ。来るか来ないかわからない。それを平生から、ここはあぶないですよということを一応注意をする、あるいは指定個所を設けておく。そういうことによって、そこの住民は、台風が来る、これは山津波があぶないぞ、こういう感覚が出ると思うのです。おそらく足和田村については、青天のへきれきというか、全然、だれも予想しなかったと思う。ですから、これから砂防ダムをどんどんやる、それと同時に、とりあえず全国的な調査を、危険個所を調査する。それで、その調査に基づいて、危険指定をこの際する。こういうことで山くずれ、あるいは山津波に対する予防意識というものを持たせる、こういうことが必要だと思うのですけれども、とりあえず来年度予算から調査費を計上しておっ始める、こういうお考えがないかどうか、ひとつ検討していただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(橋本登美三郎君) 大倉さんのおっしゃるとおりでありまして、実は建設省としては、各県の土木関係者と打ち合わせをいたしまして、従来ともに一応大づかみの危険個所ということはつかんでおるわけであります。で、問題は、前段のほうの山津波を防ぐ方法はないだろうかというお話ですが、これはもちろん山津波の程度の問題ですが、御承知のように、今度の西湖と根場の災害ですが、これは昭和三十五年の狩野川台風のことにかんがみまして、先ほどもお話がありましたように、何人かなくなられた。その実績にかんがみまして、そこに当時二つの川に八基の砂防ダムをつくったわけでございます。あの程度、及びあれよりかも少しぐらい大きなものであれば、まあまああれで間に合うという当時は考え方だったのですが。そこで三十五年にやったのでありますが、今度の場合にはそれに何倍するというような事態が起きて、要するに一時間にあの付近で百ミリをこえております。大体普通の雨ですと、集中豪雨でない場合においては、二日か三日の間に二百五十とか三百というのはわかるのですが、今度の二十六号台風では、わずかの間に三百ミリ近いものが付近に降っております。同時に前からときどき雨がありました関係上、あの付近の土壌は御承知のように、主として火山灰地帯でありまして、軟弱で、岩盤との間が特殊な土壌になっております。それがときどきの雨でもってゆるんでおる。そこへ今度の相当の速度を持った風と、台風と雨とでもって、地盤自身がゆるんでおる。そこで今度の山津波の最大の原因となったのは、それらの土砂が一緒に流れてきた。これは写真でごらんになるとわかるように、土砂と岩石と木等でもって、従来の砂防ダムが満腹の状態になって、その上をこえてああいう災害が起きたわけでありますが、しかし、あの下にもう一つ、十メーターの砂防ダム、防災ダムがあれば、あるいはもっと災害は少なくなったのじゃないか、かようにも考えられますので、やはり防災ダム、砂防ダムを積極的にやる。ことに日本の地形は御承知のように大体世界にまれな、全国の一割七、八分が平地であって、残りが山岳地帯である。したがって、他の大国と比較しますというと、山岳地帯が国の全般を占めておりますだけに、いわゆる全体が傾斜をなしておる、全国的に見れば。そういう関係があって、やはり津波が起きますれば一それが短時間に下に落ちる。こういうような特殊な状態であります。そこで、いまおっしゃたように、そういう状態であるが、財政上のワクもあるし、なかなか一挙にはできまい。したがって、危険地域を指定してはどうかというお話であると思います。おっしゃるとおりであります。そこで、危険地域の指定というのは、法律的には現在あるのです。ところが、なかなか危険地域を指定するということになりますと、初めから何にもないところを指定するのは非常にやりいいのですが、すでに既設の家屋があるということになりますと、私権との関係をどうするか。強制的に指定をした場合、だれがこれを補償するかという問題が出てくるわけです。梅ケ島の場合、八戸やられているのですが、そのうちの五戸は民地になっております。あとの三戸は村有林を切り開いて、そこへ三戸の家が建っている。比較的新しいものがやられている。こういう、確かに前からこの地点は危険地域であるといわれておったのですが、温泉地という土地事情もあったのでしょう。県当局がここに建築の許可をしておる。ただ、今後建築を許可する場合に、いま大倉さんがおっしゃったように危険地帯である、危険地域であるというものに対しては、それ相応の制限を加える。まず第一段階としては、たとえば堅牢なコンクリートでなければいかぬとか、少なくとも二階とか三階まではコンクリートでなければいかぬという制限を加えるということがもちろん必要であると思いますし、もっとそれ以上の悪い条件の場合には、建築を許可しないというやり方もあろうと思います。ただ問題は、これからそういう家を建てようということに対しては措置ができるのですが、すでにあるものをどうするか。これを強制的に危険地域として撤去させることができるかどうか。法律をつくればできるのですけれども、そうなりますというと、それを補償する道とか、いろいろな問題がありますので、それらを一緒に含めて目下検討中でございます。ことに最も危険であるという地域をすでに調査方を各県に向かって指示をいたしまして、近くこれらの対案をもって各県の課長を招集しまして、来月早々に課長の招集をいたしました上で、実情を聞いた上で少し強い手段をとってまいりたい、かように考えております。
○大倉精一君 ちょっと私の趣旨と違うようですけれども、大臣は危険個所を指定して退去させる措置まで考えておいでになるようですけれども、そこまではなかなかいかぬと思います。たとえば松代地震のときに、的確な予報のもとに避難をさせた。そのあとで地震があって、家屋の被害があったけれども、人命は助かった。でありますから、私の言うのは、この場所は危険ですよ、こういう指定をして、そして今度気象庁のほうで予報官が台風が通るぞということで避難をするようにする。ですから、そういうことをとりあえずやる必要があるのじゃないか。特に専門家の話を聞きますると、海岸の防災と山の防災とは違うという。山のほうは一ぺんくずれてがっと落ちれば、もうそこはだいじょうぶ。同じ個所は落ちない。海のほうは同じ個所でもそういうわけにはいかない。だから、今度の場合も全く新しい個所ですね、新しいところへくる。どこへくるかわからないというのが山の災害です。ですから、それに対しては、初めから大げさなことを考えてもなかなかできませんから、とりあえず調査をして、この個所は危険ですよということは、やはり指定というきついことじゃなくても警告するという、あるいは注意を喚起するということは必要だと思う。あるいは静岡の温泉の場合、あとから藤原先生から御質問があろうかと思いますが、あそこは家を建ててはいけない場所であったらしい。それを黙って家を建てさせて放っておいたということも、これは問題になろうかと思うのですけれども、いま私はとりあえず、党からも申し入れをしておりましたけれども、全国の危険個所を根こそぎ調査をして、そうして危険指定といいますか、名前はどうでもいいですけれども、そういうことをするということが、これはとりあえずやるべきことじゃないか、こう思うのです。こういう線に沿ってぜひ御検討いただきたい。いかがですか。
○国務大臣(橋本登美三郎君) 大倉さんのお話よくわかりました。その点は全く具体的なやりいい、できる問題でありますから、あえて条例をつくらぬでも、県と十分話し合いをすれば、大体私はその危険地域がわかりますから、いわゆる危険地域に対して事前に避難命令を出してはどうかというお話だろうと思います。こういう点十分御趣旨のとおり実行したいと思います。
○浅井亨君 このたびの二十四号、二十六号の災害というものは、人命に対する被害が非常に甚大でありました。なかんずく、静岡、山梨、群馬、埼玉、こういう方面における災害というものは非常なものでありまして、過去数年間、私も災害の委員会におきまして、この災害に対する対策というものは常に打ち立てていかなければならぬ、特に、日本の国は災害の国であるということは、これは世界各国が知っているのじゃないかと思います。いわゆる忘れたころに災害がくるといいますけれども、忘れたころじゃありませんので、昨今はもう連続といっていいくらいに、われわれの頭を去来いたしております。そういうわけで、私もこの二十七日の未明から、山梨県下へ行ってまいりました。ところが現地の人々は、非常に肉親を失った悲しみに失心しているような状態であります。また、町の理事者の方々も、今後いかなる方策を立てればよいかというようなことは、いまもって考えておらない。いま、現時点における人命の救助、いわゆる死体がまだたくさんと家屋の下、土砂の中に埋まっております。その方々のことを思い、そうして、いまどうしてよいかわからないというのが状態でありまして、私も心から現地の方々に対しまして哀悼の意を表してまいったのでありますが、いわゆる知人、友人、親戚の方々が、この家族の方がどうなっているであろうか、現地に参りましても、あちらこちらとさがせども、その部落の人々さえにも会うことができないというようないわゆる惨状でありまして、ここで私がこの問題を取り上げまして、今日まで考えておりましたこと、また、現地において見ましたことを参考にいたし、そうしてこの政府の今後の姿勢はいかようにあるべきかということを、一、二質問を進めていきたいと思います。 そこでまず第一番目は、私が先ほどからの質問をせられる各委員の方々のことばを聞いておりますと、いわゆる佐藤総理は人命尊重というのが、最高の現在の政府の姿勢であると聞いております。しかしながら、今日この人命に対する災害がこのように膨大であるにもかかわらず、今日のこの委員会において顔も見せないというこの姿勢、この姿勢が現在の政府の姿勢じゃないか、私はこのように考えるわけであります。これに対して長官はどのようにお考えになっているか、もう一度説明をしていただきたいと思います。
○国務大臣(森清君) おしかりを受けましたけれども、実は私、この災害が起きますやいなや、佐藤総理から強い命令で、私の行動すべて佐藤総理の命令によって動いておりまして、決してこの災害に対して総理自身が関心がないとか、あるいはまた、人命を尊重してないとかいうことは、全然当たらないと思います。きょうのこの会議に出席いたさないのは、御承知のとおり、きょうフィリピンから大統領が来ておりまして、それらの会談で時間をとっておるためだと、私はそう承知しております。きわめて時宜適切に私どもに対して、全力をあげてこれが救済に当たり、全力をあげてこれに対処しろという指示は、毎日のように強い指示を受けておりまして、決して軽視しているようなことはないわけでありす。
○浅井亨君 こと政府にいたしますと、内外ともにいろいろ多事多難でありまして、それはいろいろと御都合があるとは思います。しかしその根本精神というものは、常日ごろから時に触れ、折りに触れて披瀝していくのがほんとうじゃないかと、こう思いますので、まずもって一番最初にそのことをここで披瀝していただきたかった、こういうわけでございます。 次いで事実の問題に入りますが、まず、気象庁長官に私は質問をいたしたいと思うのであります。それは鳥島が観測所が爆発騒ぎで、ここに欠点がある、いわゆる問題がある。こういうようなことがなかったならばというようなことをちょっと耳にしたのでございますが、この鳥島の測候所が閉鎖されまして、その後それにかわるべき対策というものは、いかような対策をお立てになったか、それをひとつお聞きしたいと思います。
○説明員(柴田淑次君) 先生御承知のように、鳥島は目下観測を中止いたしております。そのために台風なんかがだいぶ来た場合に支障があるんじゃないかという心配は、気象庁のほうではもちろん持っておりまして、それに対しての対策としましては、現在のところ鳥島付近へ普通の商船—と申しましても貨物船でございますが、貨物船を一隻チャーターいたしまして、現在鳥島の付近で気象観測をやっております。そのために今度の二十六号台風につきましては、非常にそれが役に立ちまして、台風のコースがああいうコースでございましたので、その用船が非常に役に立ったということをわれわれ痛感しております。で鳥島の観測を中止したということに対しましては、いま申しましたように、一つは用船によって鳥島付近の気象観測をやっていくということと、それからもう一つは、アメリカのほうへ交渉をした結果、小笠原の父島での高層観測が現在入っております。これはその結果アメリカのほうで高層観測をやってくれたということで、そういうようなことで現在はやっております。 なお先生御承知のように、人工衛星が現在飛んでおりますので、その人工衛星の中にも気象衛星によりまして、その気象衛星からの写真を地上に受けることによりまして、その鳥島あるいはその付近の海上の気象状況を把握しております。 そういうようなことで現在やっておりますが、なお将来としましては、もっとこれに追加いたしましていろいろな計画を持っておる次第でございます。
○浅井亨君 それは私も聞いております。第五千代田とかいうのが、あの海域に行っておるんですか。極洋捕鯨から第五千代田というのがチャーターされて行っているという話でありますが、その人員は五名にすぎないということですが、いまのお話ですと、目的は完全にそれで果たせるんですか。
○説明員(柴田淑次君) 乗員は五名程度でございますが、その五名の仕事は、船の上で風船を上げまして、いわゆる高層観測をするということをやっております。高層観測をやるためには、五名で十分だと思っております。
○浅井亨君 いま長官がどこかへお出かけのようですが、ひとつあと先になりますが、先ほどから話がありましたとおり、もちろん過去の災害におきましても、この個人災害というのが非常に問題になっております。で、現在のああいう災害は、やはり激甚災として指定されますか。もちろん個人の災害に対してはどのような方策を立てられるか。また福井県の西谷村は一村こぞって安全な地に移住するということも聞いております。また過去においては長野県の伊那谷ですかどこですか、一村が全部安全地帯に移住した、こういうようなことも聞いておるわけでございますが、今度の場合、あの山梨県下の西湖並びに根場、この方面の姿を見ますと、とうていあそこは今後の災害は避けられることができないような状態の位置にあるのじゃないかと、こういうように私は考えるわけですが、こういうことに対してどのようにお考えになっておりますか。
○国務大臣(森清君) 激甚災害の指定につきましては、何せ災害直後でございますので、いま各省におきまして鋭意努力中でございますが、近々のうちにこの結論が出ると思います。いま各省とも激甚災害指定の方針でもっていま作業を進行中ではないかと、こう想像いたしております。 それから、個人に対しては、先ほど鈴木さん、大倉さんの御質問に私がお答え申しましたように、毎回災害があるたび、個人に対する援助の手がどうも徹底しないじゃないかと、私は強く感じておりまして、特に今回本部長となり、自分が西湖、根場を見てまいりましても、さらにその感を深くいたしました。そこで、私は何とかしてこれを契機に個人にあたたかい手厚い援護の手が差し伸べられるような方向でこれはどうしても立法しなきゃならぬじゃないか。そういうような考え方のもとに、昨日も本部の会議を開きましたときに、その方針で各省とも作業を進めてもらいたい、こういう相談をしてきたようなわけでございます。したがって、どういう方向にするとか、どこまでを線を引くとかというようなことは、これからの問題であって、そういうことについて御意見をよく承りながら、りっぱな施策を講じたい、こう考えております。 それから、西湖、根場は私も見てまいりまして、あそこにまた部落がつくりあげられるということは、われわれ常識的に見て考えましても非常に無理じゃないかと、特に根場の地に至りましては、ともかくいま遺体がある、行方不明者がある。そのことをいま自衛隊、消防団、警察が全力をあげてやっておりますので、おそらくそのことに手一ぱいで、あとさらにそこを整地するなんということは、ともかく私は至難ではないか。そこで地元の助役さん——村長かなくなっておりますので、助役さんその他の有力な方々や知事さんとも御相談をいたしまして、これは住民の意思が十分尊重されなければならぬ。住民の意思のおもむくところ、ともかくひとつりっぱな村をどこかにつくるような方向で積極的に話に乗ってやってくれ、こう言って私は帰って来たのでございまして、こうしたことにつきましても前向きな、ほんとうにあたたかい手が差し伸べられるような方針で政府としてもやりたい、こう考えております。
○浅井亨君 いま御答弁がありましたとおり、私も現地の方々に聞いてみますと、安全地帯に引っ越したいと、こういうような意思を持っておりますと、こういうような話がありました。そこで私は、三十六年の六月ですが、長野県の大鹿村大河原部落というのですが、ここのところで全部移住したと、こういうように聞いておるのですが、そのときの状態はどのような状態であったのですか、ひとつお話を願いたいと思うのですが。
○国務大臣(森清君) 私残念ながらその例はよく知りませんので、だれか……。
○浅井亨君 担当者の方にお願いいたします。
○説明員(小川恭恵君) 三十六年の伊那谷の災害のときでございますが、大鹿村、中川村を中心といたしまして、二百三十四戸が集団移住をいたしております。この場合、二百三十四戸の関係いたします災害復旧応費用が一億四千九百万ございましたが、災害復旧を行なわないということでこの金を自治省に移しまして、そちらのほうで県が移住に要した金に対して特例として補助を出すというかっこうで移住を行なっております。以上でございます。
○浅井亨君 次いでお聞きしたいのですが、何回も起こるこの災害でございますが、その植林といいますか、伐採というか、民有林を伐採したがゆえにこのたびの災害が起きた、こういうふうに現地の方も話しております。それはなぜかといいましたならば、三部落が合併をした。そこでその村有林ですか、それを伐採いたしまして、そして、皆さんに分配した。こういうようなことがあったので、それがかえってわれわれに対する報いじゃないか、こういうようなことまで話しておった方がありました。こういうことを耳にいたしますと、ああいう山間におられる方は、こういう水害ということに対しては特に関心を深めていられるし、自分自身がその部落に居住しているがゆえに、最も注意を払っていると思うのでありますが、やはり人間のはかなさといいますか、そういうふうなときには、うっかりしてこの民有林をあてどもなく伐採し、こういうようなことになるのではないかと、こういうふうに思うのですが、こういうものに対して、いわゆる農林省としてどのように指導し監督をせられておるか、こういうものに対する伐採の規制があるのかないのか、これをひとつはっきりしていただかなければ、今後かような問題があるのじゃないかと、こういうふうに考えられますので、この点をひとつお話願いたいと思います。
○説明員(森尾洋一君) お答え申し上げます。民有林の森林資源は切り過ぎじゃないかという問題があるわけでございますが、戦後一時荒廃をしておりましたけれども、現在では成長量と伐採量との関係はおおむね均衡しておりまして、森林資源の充実がはかられておりまして、森林資源の状態が災害を激化しているということは、全般的には考えられないと思っております。しかし、局所的には非常に問題のところがございますので、この点は個々の森林構成の健全化をはかって保全機能の向上に資するように、所要の措置を講じていくように検討を行なってまいりたいと思っております。それで特に危険個所につきましては、土砂の流出防止、あるいは土砂の崩壊の防備のための保安林を設定をいたしまして、それについては厳重な伐採の規制をしておりまして、その伐採につきましては、知事の許可がなければできない、そういう措置を講じております。以上であります。
○浅井亨君 いまのお話でわかりますが、私が現地に参りまして、現地の人がそういうような話をしておったのですが、ここのところの民有林の伐採並びにその後の植林とか、それに対する水害の場合の対策というものが欠けておったのか、現地の状態はどうであったのですか。いま一般的な問題はごうごうとおっしゃっておりますが、現在被災している現地における状況は、どのようないわゆる方策を立て、またどのようなことをやっておられたのか、それをひとつはっきりお示し願いたいと思います。
○国務大臣(橋本登美三郎君) 事務当局からひとつ……。
○説明員(森尾洋一君) 現地の事情につきましては、担当の治山課長、担当官を派遣いたしまして調査中でございます。
○浅井亨君 調査中といえばそれまでで、もちろん絶対的な調査を必要といたすと思います。日本の国は災害の国でございますので、これはどこまでも今後この災害に対する基本的なかまえといいますか、医者にいたしましても、予防と治療があります。日本の国は災害の国でありますから、どこまでも予防に重点を置かなくちゃならない。だからこの災害予防は基本的政策をはっきりと示すべきときがきたのではないかと思いますが、これをどのようにお考えになっておりますか、もう一応はっきりした線を御答弁願いたいと思います。
○国務大臣(森清君) ちょっと私は所管外のことでありまして、答弁にあぐねて……。
○浅井亨君 災害の基本的なものを、すべての点でそれを……。
○国務大臣(森清君) 仰せのとおり、私は西湖の例をもっていたしましてもよくわかりますことは、西湖には、私は、先ほど橋本建設大臣もお答えしておりますように、ごく一部には確かに砂防堤がございます。その砂防堤のあるところは、ほとんど決壊、崩壊していない。ああいう実例を見ましても、日本全国に対していわゆる気象上の問題での予防もしくは農林省関係、建設省関係のそれぞれの立場における十分な予防措置というものが講ぜられていかなければならない。これはもう申されるまでもなく、私どもが積極的に前向きの姿勢で解決して、災害国日本という汚名を返上しなければならないことは言うまでもないことでありまして、これは理の当然だと思います。
○浅井亨君 いろいろお聞きしたいことがありますが、時間の問題もありますので、一番最後に申し上げたいのは、現地の方々が非常に要望しておられますのは、いつの災害でありましても、査定の問題ですが、これが非常におくれるそうでございます。こういうこともひとつあわせてこういう災害には政府といたしまして、すべての点で万全を期すると同時に、早急に査定をしていただきたい。そうしていわゆる完全な施策を施していくというようにしていただきたいのです。この調査は、今度は非常に迅速におやりになっているようでありますけれども、いま現地の方々はまだ軒下土砂の中におられる人のことを思って右往左往しております。先ほど申しましたとおりでありますから、こういうときこそ、政府は全員がそろって一連、いわゆる関係省が全部一緒になった調査を早急にやりまして、それに対する対策をまた早急に打ち立てていっていただきたい。これこそが真の国民のほんとうの信頼を得る政府であり、またほんとうに今後のこういう災害に対する国民の関心も高まっていくのじゃないか、このように考えておりますので、その点を特に督励していただきたい、こういうふうに申し上げまして、私のきょうの質問は終わりにさせていただきます。
○国務大臣(森清君) 御趣旨私もごもっともと思いますので、そうした方向に向かって、鋭意可及的すみやかに結論の出ますように努力いたしたいと思います。
○吉江勝保君 今回の二十四号並びに二十六号の台風の災害に対しましては、政府におきましては直ちに対策本部をお設けになりまして、また一、日置きまして二十七日には、被災県に調査団を直ちに御派遣になりまして、私の地元でありまする山梨県には特に森総務長官が調査団をお連れになりまして、御調査にお越しいただきましたことは、迅速なその措置に対しまして、厚くお礼申し上げる次第でございます。先ほども同僚鈴木委員から相当詳細に聞かれておりまして、私の聞こうと存じておりましたことも大体尽くされておりますので、特にそのうちで御要望を重ねて申し上げたいこと、並びにあるいは漏れたかと思いまするような点につきまして二、三質疑をいたしたいと思います。 第一に、今回の二十六号台風の災害のやはり特色と申しますか、特色は非常に風速の早かったことと、雨量を多く伴いましたこと、したがってその災害が私の県におきましては、特に人命の損傷がはなはだしかったというのが特徴ではないかと思うのでありまして、この点につきまして先刻来からも同僚から人命尊重、個人災害の救済につきまして重ねて総務長官に質問が行なわれておったんでありますが、私も長官と一緒に県庁に参りまして、地元の要望を聞いておりまする間に、一番皆が強く要望いたしましたのは、今回の災害につきましては、それではなかったかと思うのでありまして、また地元の根場、西湖におきますあの悲惨な状況を見ましても、死亡いたしました家族その関係者一向の悲嘆はもちろんのこと、生活にも、とほうにくれておりまする状況でありますので、こういうような公共の災害の救済よりも、今度は個人災害をどういうように見てやるかというのが、わが国に襲来いたしまする災害、今日までほとんどほかの面におきましては不十分な点もまだございまするが、しかし相当よく災害対策の整備を見てまいっておるのじゃないかと思うのでありますが、ただ残されておりまするのは、個人災害をどこまで見るかという点が、今日未解決に残されておるように思うのでありまして、したがって今回の災害の特徴もまたこの個人災害にございましたし、残されておりまする問題でもあり、しかも総務長官が地元におきましても相当その点を確約と申しましょうか、相当御同情のありまするおことばをいただいておりまして、それが聞いてもおりまするし、また新聞でも報道されておりまして、皆も非常に強く期待をいたしておるのでありまして、むずかしい問題でありまするので、今日までこの問題が解決を見ておりませんこともよく承知をいたしておりまするが、しかしこの問題をこのままにおきますることは、私はとうてい忍びないと思うのでありまして、先ほど来お答えがありましたその線に向かって極力検討をしておる、またどういう点についてどの程度に見るかという点が問題になっておる、こういうようにお話があったように聞いたのでありますが、できますれば、まことに三たびにわたりまして質問をいたしまして恐縮なんでありまするが、この人命を失いました人たちに対しまするあたたかい措置といたしまして、もう一度この点につきまして、総務長官からお気持ちをお聞かせいただきたいと思います。
○国務大臣(森清君) いま吉江委員から冒頭に、今回の災害にとった政府の措置がきわめて迅速であったというおほめのことばにあずかりましたが、私は事実自分が現地を見まして、その意味では特にわれわれが感謝しなければならないと思いましたことは、自衛隊の決死的な努力でございます。特にたまたま富士山ろくにおきまして第一師団の全員が演習中であって、その演習期間の二週間が終わらんとするときにあの災害があった、そのことが不幸中の幸いでありまして、直ちに自衛隊の出動となって、ああいう果敢な行動となり、そして現在もなお決死の覚悟をもって彼らはあの任務に精励しております。そのことを、私は現地におきましても衷心から感謝をささげてまいったのでありますが、この席でも重ねてこの行為に対しては、国民の一人として衷心から感謝を申し上げたいと思っております。 そこで先ほど来皆さん方の御質問に対しまして、私は特に山梨県下、それから静岡県下の山岳部の被害を見てまいりまして、どうしてもこれを救済するりには、いままでの災害救助法だけではどうも完全ではない、こういう気がいたしまして、ちょうど吉江さんも当時私と同じように現地を視察し、慰問しておられましたので、私は御相談を申し上げまして、どうしてもこの際は長い間の懸案になっておりますところの個人の災害に対するあたたかい援助の手を差し伸べられるような、そういう立法をしなければならぬ、こういうことを御相談したっもりでございますが、帰りましてからも、対策本部におきましてこの意見を発表し一同の賛同を得まして、とにかく可及的すみやかにこれが一つの成案を得るように努力をいたしたい、こういう決意でいま事に臨んでおる次第でございます。すでに官房長官を通じまして、総理大臣にも私のこの意向をお伝えして御賛同を得ておるようなことでございますから、何とかいい知恵を出して、ひとつりっぱな意見をまとめてみたい、そのためには、皆さん方のお知恵も今後十分拝措しなければならぬと思いますので、どうぞ御協力の上一日も早く成案を希望する次第でございます。
○吉江勝保君 総務長官から非常に御理解のある御答弁を重ねていただきまして非常に喜んでおります。たぶんきょうのただいまの御答弁が報道されますることと存じまして、重ねて地元の者は大きな期待を寄せることと存じますので、実現がかないまするように、重ねてお願いいたしておきます。私どもも極力その実現に御協力を申し上げることにはやぶさかでございませんので、どうか政府部内、ことに厚生省関係におきましても、従来のいろいろな関係もございましょうが、今回の災害の特徴、これをひとつ御解決いただきますれば、今後引き続いて起こりまする、わが国を襲来しまする災害に対しましても、ほんとうに罹災者は救われることになるかと思いますので、強く御要望いたしておきます。 ただいま総務長官のほうからお話が出まして、実は私のほうからもお話申そうかと思っておったのは、自衛隊の今回の活動でありまして、いまもお話がありましたように、あの岩石が、土砂でなしに岩石が落下いたしまして、そうして民家を圧縮、圧倒いたしましてその堆積の中から人命救助に当たっておりまするので、容易なことでは救い出せないのでありまして、それを自衛隊が必死になって救出作業に当たってくれておりますので、さきには三十五時間も地下に埋もれておりました少年が救われておりますし、またその後におきましても五十七時間という長時間、これも埋没しておりました十九歳の女の子が救われまして非常に瀕死の重体でありまするが、いま日赤の岳麓病院に収容されて、たぶん一命は取りとめるのではないかといわれておりますが、こういうような難作業に屈せず人命救助に当たってくれております自衛隊の活動に対しましては、地元の者といいますよりも、国民を代表いたしまして心から感謝を申し上げたいのでございます。 それにつきまして、一面また非常に悲鳴をあげておりまするのは、地元の村でございまして、足和田村というのは山梨県におきましても一番小さい村でございまして、しかもこの財政力もなく職員も少ない村に一村全滅に近いような今度災害を受けておりまして、村としましては全く途方にくれておりまする中に、職員一同が地方事務所の援助を受けましてこの災害の事務に昼夜を分かたず当たっているのでありまして、こういう村に対しまして、国のほうで見てやるとすれば、どうしても貧弱町村でありますので、特別な財政措置をしてやらなければ、とうていこの負担にも耐えませんし、将来この村も立っていけませんので、各般の救済の事業につきましては、事業ごとの補助等もございまするが、やはり地元の町村の負担というものもそれだけ多くかかりまするので、こういう町村財政を見てやるという点におきまして、自治省におきましては特に御考慮をいただきたいのであります。その点につきまして何か考えていただいておりまするかどうか、お尋ねをいたしたいと思います。
○説明員(横手正君) 今回の災害を受けました市町村の財政対策といたしましては、災害を受けた市町村は、どうしても災害対策に物理的に多額の経費もかかっておりまするし、また税とかその他の収入減のことも考えられます。そうした状況を考えますと、特別交付税の配分の際には、被害の状況あるいはその団体の財政事情等、こういったものを勘案いたしまして十分措置してまいりたいと、かように考えております。また適債事業につきましては、いわゆる災害復旧事業に対する地方債につきまして所要の起債ワクというものを、これを確保いたしまして円滑に事業が執行できるように十分措置してまいりたい、かように考えます。
○吉江勝保君 まあ、自治省のお答えとしましては、私もたぶんそういうようなお答えではないかとお聞きしておったのでありますが、今回の災害は、ひとつ自治省のほうでも調査員を派遣されまして、あの足和田村というのがどんな貧弱な町村であるか、ひとつよく御調査願いまして、従来なされておりました措署ではありまするが、特に特別交付税の措置等につきましては十分にひとつ見てやっていただきたい、こういうように強く要望いたしておきます。 次に文教関係、文部省関係でありますが、鈴木委員からも話が出ておりましたが、この西湖にしましても根場にいたしましても、僻地の分校になっておりまして、この分校はあるいは一年、二年、三年を一つにしました複式というようなごく児童数の少ない分校でありまして、それが根場におきましてはほとんど児童の、あるいは半分近くが今回惨禍を受けておるのじゃないかと思うのであります。こういうような状態でありますので、この分校の存続の問題等も起こっておりまするし、またその家庭におきましても、義務教育にっいて通学させるかどうかというような問題も起こっておりまして、非常に重大な問題でありまして、文部省におきましても、どうか十分調査をされますとともに、こういうような義務教育の児童の就学に支障のないような措置を十分に御考慮願いたいと思うのでありまして、すでに何らかの対策をお立てになっておるようでありますれば、お聞かせをいただきたいと思います。
○説明員(中尾龍彦君) ただいま足和田のほうの小中学校のお話がございましたが、なるほどここは非常な大きな災害を受けておりまして、現在西浜小学校は神社、お寺などに分散授業をやっております。それから、西浜中学は、その村の教育委員長さんのお宅で授業をやっており、それから根場分校は目下休校中でございます。学童十七名中五名が死亡しておるという悲しい事態を発生しております。休校中でございます。こういう状況でございまして、これを今後どうしていくか、授業を中断するわけにはまいりませんので、さしあたっていま申し上げたような分散授業あるいは教育長さんのお宅あたりを拝借して、一応の授業をやっておりますけれども、これが決していいことではございませんので、もし必要とあれば、これをプレハブの校舎を応急に持っていって建てるなり何とかして、正常な形に近づけたいと考えております。この点につきまして、目下現地と具体的な善後策につきまして連絡中でございます。
○吉江勝保君 教育の問題は、ややおくれがちになりますので、早急に現地と連絡を密におとりになりまして、この子供たちの受けておりまする傷と申しますか、痛手が早く救われますように、授業が行なわれまする以外に、もっと突っ込んだひとつ指導をお願いいたしたいと思うのでありまして、従来やっておりましたこと以外に、地元におきましてはいま申しまするように非常に貧弱な町村であり、しかも惨禍が、人命を多く失うておりまして、両親を失い、兄弟を失っておるような子供たちが多いのであります。特にあたたかい措置を教育の上におきましてとっていただきたいと思います。 それから、続きまして、今回の災害に対しましては、天災融資法によりまする激甚地指定を早急に行なうように、先ほどもお話を聞いたのでありますが、天災融資法のみでありますというと、融資が六分でありますが、激甚地指定になりましてようやく三分というようなので、激甚地指定から漏れましたところの町村というものも、山梨県下におきましても相当多くの町村が被害を受けておりますので、その災害復旧の融資に対しましては、もう少し市中の銀行から受けまするような融資と同じか同額というような程度ではなしに、こういう点につきましても検討をしていただきたいと思うのでありまするが、この点はお考えをいただいておりましょうか。
○説明員(石田茂君) 天災融資法につきましては、なるほど先生のおっしゃるとおりに、一般の災害につきましては六分五厘、それが被害が、たとえば五〇%以上の被害だという場合には三分。確かに六分五厘の資金は、毎回の災害におきましても、資金需要があまり多くないような状況も私ども承知しております。したがいまして、そのほかに、実は自作農資金というのがございまして、これは現在五分でかなり長期のものでございますが、これの限度が五十万円ということになっておりまして、それとのかね合いでやっているというと、まあずっと金利体系を比較してまいりますと、確かに先生のおっしゃるとおりに六分五厘の問題がございます。私どものほうといたしましても、全体の金利体系の問題として考えてまいりたい、こう考えております。
○吉江勝保君 いま申しまする六分五厘が、常識的に考えましても、ほとんど利用されないような高利でありますることは言うまでもないのでありまして、こういう点につきましては、こういう機会にひとつ再検討を特にお願いをいたしておきたいと思います。 なお、僻地の問題が多く起こっておるのでありまするが、やはり甲府市におきましても、今回の集中豪雨で土砂が流されまして、商店の床下まで土砂が流れ込んでおります。こういうような中小企業者に対しましても、特に長期、かつ低利の融資、並びにあるいは、利子補給等につきましても、通産省のほうでは何かお考えいただいておりましょうか。
○説明員(本田早苗君) お答えいたします。中小企業につきましては、中小企業関係の三機関で災害融資というのをやっておりまして、これにつきましては、支所等にあらかじめ指示をしてございまして、災害の際に、災害融資の申し出があった場合には、実情を本店に連絡をして、災害融資に応じられるような態勢をとれるように、常々言っておりますが、今回も各地災害地の支店、支所からは、現在調査中という連絡が、いま来ておりまして、一部は災害の状況だけ報告が参っております。通常は、災害から大体一カ月くらいの間に災害融資の申し込みが参りまして、現在申し込みがぼつぼつ出かけた状態でございます。
○吉江勝保君 これもあまり有利でないというと、あまり利用の申し入れも少なかろうと思うのでありまして、そういう点につきまして、いま申し上げまするような低利あるいは利子補給というような点につきましては、特に何かお考えになっておりますか。
○説明員(本田早苗君) 金利の率の問題につきましては、激甚地の指定がありました場合に、通常利息に対しまして六分五厘ということになっておりますが、激甚地指定につきましては指定の基準がございまして、山梨県につきましては、実は先般の甲府市内の集中豪雨の際の被害商店等につきまして、激甚地の指定要望もございましたけれども、実は基準と非常に離れておるという実情がございますので、一般災害の融資ということで、通常のワクに上乗せした災害融資ワクを三機関から融資するということで進めてまいっております。今回の台風による被害の状況は、これからこれは集まってまいると思いますが、これが基準に合います場合は、もちろん、その指定ができると思っておりますが、現在はまだ各県の実情が集まっておりませんので、災害地指定になるかどうかについては申し上げかねますが、いまの実情ではかなり被害の額としては小さいのではないかというふうに考えております。
○吉江勝保君 次に林野庁に伺いますが、三十四年の七号台風のときでありますが、あのときの災害の特徴といいましょうか、当時、小災害が多かったのです、あるいは山くずれ。やっぱりあのときも山くずれ等相当多かったのでありますが、当時、緊急砂防対策あるいは緊急治山対策と申しましょうか、につきまして、相当長年の懸案が解決されたように承知しておるのでありますが、三十四年の七号台風によりまして受けました山くずれというか、こういうものが当時の緊急治山事業によりまして、その後四年の間に完全に国が補助を出しまして、そうして受けました県におきましては完了しておるのかどうか。今回の災害につきまして、山梨県におきましてはやはり、前の七号台風で受けましたその山くずれのあとというようなものが、幾らかまた原因をしておるのじゃないだろうかというようなことを言われておりますので、相当全県下に広くこういうような災害を起こしておりますが、前の三十四年のときの緊急治山事業というのは、あの当時立てました計画が完全に施行されたかどうか。これは県につきましてもそうでありまするし、国有林につきましても同じでありますが、その点はどうなっておりますか。
○説明員(森尾洋一君) お答えいたします。災害が起こりました場合には、当年度だけ一応、緊急治山といたしまして実行いたしまして、その残りの災害の復旧につきましては、既定の五カ年計画の中あるいは繰り上げという形で実行しております。そこで、大体の目標といたしましては、初年度に二〇%考程度、翌年度に二〇%、三年目に四〇%、四年目に残りの二〇%、それで大体完了する、こういう目標で実行いたしております。したがいまして、三十四年災のものにつきましては、現在のところは全面的に実行は済んでおる、こういうふうに考えております。
○吉江勝保君 簡単に済んでおるとお話になっておりますが、もう少し現在起こっておりまする災害の個所を調べて、そこがはたして三十四年のときにいまの計画が完全に施行されておるかどうかは、ただここで簡単にそうお答えになるのは少しどうかと、こう思うのでありまして、もう少し実情をお調べくださる必要があるのじゃないか。それからいまのお話ですが、これは私も前の災害のときには関係いたしまして、その後ずっと治山関係には少し遠のいておりましたが、当時きめましたときには、初年度の緊急治山事業の予算というものを二年度、三年度、四年度と引き続いて国が補助を見るということにきまったというように、私は承知をいたしておるんでありますが、ああいう画期的な措置が講ぜられましたのを、林野庁も非常に喜ばれたんだと思うんでありまして、それがいまのまた話を聞きますと、またもとどおりになっているようなお話なんでありますが、一体どちらがほんとうなんですか。
○説明員(森尾洋一君) お答え申し上げます。災害が起こりましたその当年度に実行いたします場合は、先ほど御説明申し上げましたとおり緊急治山ということで実行しております。それで、その災害が非常に大きい場合は二年度、三年度、四年度の分につきましては、いまお話のございましたように特殊緊急治山という項目で予算を特別にとりまして、実行いたしております。 それから今度の西湖の場合の復旧状況でございますけれども、三十四年の災害に対しましては、治山のダムを四基施工いたしまして、そのため今度の災害につきましてはかなり軽減されているんじゃないかと、こんなふうに実地調査の段階ではそういう報告がきておるわけでございます。
○吉江勝保君 災害が毎年襲うてきまして、しかもその災害がまあ日本列島の地形としまして、大体治山関係からの不備が原因になりまして、いまのような部落が全滅するというような悲惨事が起こっておるんでありまして、この治山の問題につきましては、きょうこういう重要なときに、実は農林大臣かあるいは長官がお出になりまして、もう少し責任のあるしっかりした答弁をなさらないと、少し農林省はこの災害に対しましてまあ何といいますか、責任をあまり感じてないんじゃないだろうかというような感じがいたすんでありまして、別に課長さんの答弁が不十分だと言うわけではありませんが、農林当局もそのぐらいな気がまえをもって、少しひとつ災害対策特別委員会に臨んでいただきたい。もう少しいまのような問題につきましては真剣な、災害があったらこの次にあるいは二年後か、あるいは一年後かにまた襲いましたときに今度の山くずれが、再びまたそういうような問題の原因になるんじゃないかと、これは毎年繰り返しておるんでありまして、だからその責任は相当農林省に大きいものがあるんじゃないかと、だからこういう問題について三十四年のときに思い切って緊急治山の事業を、国がああいうように認めたんでありますが、ああいう点につきまして完全な施工をやってもらいまする力強い決意が大臣からほしかったんでありますが、どうぞお伝えをいただきたいと思います。 続いて先ほどもほかの委員から一、二度話が出ておりまして、日本の地形の上から申しまして、山渓の急流の下流部といいますか、ちょうど川が流れてきますというと、その正面にぶつかるようなところに部落が相当つくられておる状況なんでありまして、これは航空写真で見れば地目でわかるんでありまして、そういう場所が危険な部落として今後注意をしていこうというのが、建設大臣から答弁がありましたが、これは今後におきましても十分そういう部落を検討いたしまして、すでにつくられた部落が移転するということはたいへんでしょうが、こういう点につきましての特別な配慮が特に必要じゃないかと、これは大臣もうお帰りになっておりますので、だれがかわりにおられるんですか——特に大臣も言うておられましたが、この問題は全国について調査をなさいまして、そしてその対策を立てていただきたいと、今度の根場の問題につきましても、もう部落の者はおそろしくてあの場所には住めないと、こういうことを言っております。だから集団移住をしなければ——するんじゃないかと思いますが、そういう場合に、先ほども先例の話がありましたが、災害復旧とあわせまして、新しい部落の構成、造成といいますか、新しい部落を新しい場所につくりまするときに災害復旧で使いまするような費用を、その新しい移転先の部落のあるいは水道にいたしましても、道路にいたしましても、あるいはそのほかの必要なものの環境整備をする問題につきまして、建設省のほうでひとつ効率的な補助を組んでやる、それを見てやる、こういう心がまえはやはり今度もお示しいただけますか。
○説明員(古賀雷四郎君) 先ほど大臣からお話がありましたとおり、全国至るところわが国の地形、地質上どうしても危険な地帯があるわけでございまして、特に人家集落、部落は危険な地域にあることが想像されます。そういうものにつきましては、鋭意毎年度の予防砂防という項目で、そうした危険をなくする砂防事業を行なっておりますが、さらに今回の災害にかんがみまして、緊急に地形、地質上どうしてもやらなければいかぬところにつきましては、いろいろな調査の要件を示しまして、具体的に各県で調査してみたいと思っております。近いうちにそういった関係者を集めまして、具体的な検討を行ないたいというふうに考えております。 なお、集団移転の関係につきましては、ちょっと災害復旧事業、そういった公共土木施設の災害復旧事業を集団移転に回わすことができるかどうか、いろいろ検討を要します。ただ従来から、先ほど農林省からお話がありましたように、農地災害復旧事業費につきましてそれを自治省に移管してやるというようなケースもあるようでございます。たとえば福井県の西谷村といったようなところにつきましては、ある程度そういった交渉を検討中でございます。
○吉江勝保君 根場の、あるいは西湖でも同様でありまするが、あるいは全国におきましては梅ケ島とか、まだほかにも例があろうと思いますが、全くの危険でおそろしくてそこに住めないというような部落の人たちの集団移転につきましては、特に先例もあることでありまするので、そういう新しいところに村落を築きますときの環境整備の補助を、特に災害対策という考えの中に広範に入れまして、お考えをいただきたいと思います。 最後に少し話が小さくなるようでありますが、渓流砂防のように両方の省の間にはさまれたような問題で、災害を起こしているというような点について一問お尋ねしてみたいと思います。それは平地でありますが、渓流、河川の最近橋梁が永久橋、鉄筋コンクリートに改まってきておりまするのはたいへんけっこうなんであります。しかし、その鉄筋コンクリートの橋をつくりまするというと、その小さな河川——大きな河川ならいいですが、小さな川、小河川、そういうものの何と申しますか、橋から下の深さというものが非常に浅いので、その鉄筋コンクリートの橋が、水が出ましたときに、いろいろな流木等を支えまして、その周囲の堤防が決壊するとか、はんらんするという事例がひんぱんに起こっておるんでありまして、これはもう地元、私の甲府の市内を見ましても、今回も起こっておりまするし、その前のときにも起こっておる。しょっちゅう道路の橋梁が原因になって市中がはんらんをしておるのであります。こういうようなのは橋をかけるのは道路局で、河川は河川局で、関係が違うとおっしゃるかもわからぬが、そういう永久橋をかけますときには、その川の水流の状況といいますか、深さといいますか、そういうものをやはり見当に入れて永久橋をつくる必要があるのじゃないだろうかと、こうしろうとにも考えられるのであります。で、いま見てみますというと、年々災害で土砂が流出しまして、こういう都市の中の小河川でも相当天井川に近いように川底が埋もれてきておるのでありまして、そういうものが年々堆積しておりまして、都市の冠水といいますか、家がみな流される、ひどいのはこわされる、あるいは冠水するというような災害が起こっておる。原因を見ますというと、河川のしゅんせつを怠っておる、あるいはそこに永久橋をかけたというようなことが原因になっておるのでありまして、こういうようなのは同じ建設省の中で行なわれておりますので、もっとその両局のほうで話し合いができないものか、もっと河川のしゅんせつもしっかりやってもらいたいし、橋梁をつくりますときにはそういうことも配慮してもらいたい。これは全く人災だろうと思うのであります。こういうことは建設省でもっとしっかり調査を遂げまして、いまもしそういうような河川があるなら、河川のしゅんせつも完全にいたしまして、再びこういうことのないように、ひとつやっていただきたいと思います。これは希望でありまするが、お考えがあったら、ひとつそれをお聞きいたしておきます。
○説明員(古賀雷四郎君) 御指摘のとおりに、橋梁による災害等、かなり多かったわけであります。したがいまして、三十五年にたとえば非常に急流な河川、土砂を運ぶ河川、それから流量の関係で非常に大事な河川、そういったものにつきましては、ある程度橋梁の幅並びに高さをきめまして、建設省内部で道路局とよく打ち合わせまして、その方針に従ってやっております。したがいまして、しゅんせつも当然やらなくちゃいけませんが、橋梁の幅自体あるいはピアの問題、そういった問題も十分検討する必要があると思います。そういう検討を行ないまして、ただいまそういう一定の基準のもとにやっております。ただ甲府の市内を流れておる河川につきましては、土砂堆積も相当ひどかったようでありまして、それから橋梁との、土砂と河床との間が非常に狭かったということで、市内浸水一万戸に達したというような災害を生じたわけであります。この点につきましては、われわれとしましても直ちに山梨県庁土木の職員を呼びまして、対策を協議いたしました。早急に対処するつもりでおります。 なお、流木関係につきまして、小河川につきましては、なかなか山地崩壊等による立木の流出につきまして、予測できない部面もございまして、そういった二十メーターもあるような立木が流れてきた場合、小河川に流れてきた場合どうするかというような問題は、非常に問題であろうかと思いますが、それらにつきましては、今回の災害でも経験いたしましたように、従来の例でもございますので、なるべく大きな砂防堰堤をつくって、できるだけ上流でそういったものをとめられるようにしたいというふうに検討してまいりたい。先ほど大臣も申し上げましたように、西湖周辺におきましては、大きな砂防堰堤をつくって、そういったものに対処できるようにしたいというふうに考えております。御指摘のしゅんせつ並びに橋梁の問題につきましては、十分配慮して今後やっていきたいと思いますが、よろしく御了承願います。
○吉江勝保君 これで終わりますが、いまの問題ですが、これはただに山梨県とか甲府の問題だけではなかろうと思うのであります。たぶん日本でいえば、ほとんどの都市がいま山間からくる川の川床が上がって、もう道路は鉄筋コンクリートで永久橋に変わっておりますから、どこにもみな適用される事態だろうと思うのです。これからも集中豪雨といいますか、台風がありますと、村落ばかりでなしに、今度は都市も水に浸ってくる。それはいま言ったような、河川の川床が上がっておるのと、永久橋がかけられておるという原因の人災のために、水害が都市に起こるのじゃないかということを指摘いたしまして、これに対する十分なひとつ建設省で対策を練っていただきたい。以上で終わっておきます。
○委員長(成瀬幡治君) ちょっと速記をとめてください。 〔速記中止〕
○委員長(成瀬幡治君) 速記を起こして。
○鈴木強君 では、委員長のお話のように、簡単に御質問申し上げますが、この警備局から御報告書はいただきました。それから長官からも報告がありまして、省略されておりますが、文書で見てくれというので、警察官の活動状態については承知をしておりますが、なおかつ合点がいきませんから、ひとつお伺いしたいのであります。 それは、台風来襲時における警察の措置で、特に警報伝達の点で伺いたいのであります。西湖、根場の両部落の当時の状況は、ここにもありますように、「「雨があまりはげしくふるので、あるいは水ぐらい出るかもしれないと隣の家に声をかけにいったところ、入口で後ろの方から何かが私の体を押しつけた。ふり向くと、その家の台所が土砂に押流されて、いつの間にか私にせまり、私を入口に押しつけていたのでした。」」こういうふうに渡辺虎夫さんという方が当時の状況を語っているのです。ですから、ほとんどこれから見ますというと、警察からもそういう退避命令はもちろん出ておりませんでしょうし、何ら警戒的な警報措置というものがなされておらなかった、こう理解せざるを得ないのであります。御報告を見ますと、三万二千名の警察官を延べ動員されて、警戒を要する地点に対しては、事前に警察官を配置する等措置をとったと、こうおっしゃる。もちろん市外のことでもありますし、たいへん御苦労をその後いただいておりますことは、私たち現地に参りましてつぶさに承知しております。私たちも警察官の前を通るときに、「御苦労さまでございます」と言うくらいに、自然に頭が下がるくらい私たちは心から感謝いたしておるわけでありますが、もう少しそういう警戒体制時における警報伝達、予防措置というものが警察の手によって行なわれておったら、この被害というものは事前に防げたのじゃないか、こう思うわけでありますから、当時の警戒措置についてここに書かれておるのと違うように思いますから、その点の経過をひとつお伺いしたい。
○説明員(後藤信義君) 私どものほうでただいままで報告に接したところによりますと、先生御指摘になりましたように、残念ながら警察のほうで事前に避難誘導をするという事実はなかったのでございます。私どものほうでは、ただいま現地におきまして、それぞれ、御承知のように、警察がそれぞれ活動いたしておりますので一段落しましたときに、もう一ぺんあらためてその辺の事情をよく調査して、今後に備えたいと思うわけでございますが、とりあえず私ども承知しておりますところでは、今回の台風が非常に急スピードで本土を襲ったのは御承知のとおりでございますが、警察といたしましては、九月二十四日の十二時過ぎに甲府地方気象台の発表によりまして、翌日九月二十五日の午前九時ごろに山梨県下を台風が通過する模様であるとの情報を握っておるのであります。そういたしまして、この情報に基づきまして、山梨県といたしましては、県警の本部員及び各所に対しまして、それぞれ事前の警戒体制に入るように指示をいたしております。それでさらに、午後九時四十五分になりまして——九月二十四日でございます、暴風雨洪水警報が発せられたのでございます。直ちにこれに基づきまして、県本部に災害対策本部を設置しますとともに、全警察署に対しまして警戒体制の強化方を指示しております。それで午後十一時には県下各署ともすべて警戒体制を完了して待機をいたしておったのであります。しかしながら御指摘の足和田村の被害は、午前一時ごろに起こった模様でございますので、この警戒体制には入っておりましたわけですけれども、この時間帯に台風が山梨県下を襲ってこれだけの被害が出るというそこまでの着意がどうもなかったように思うわけでございます。これを私ども当時の状況上、これ以上警察として措置ができなかっかたどうか、これはただいま申し上げましたように今後十分に調査さしていただきまして、そうして今後どういうふうにしたらいいかということを検討したいと考えておるわけでございますが、私どものほうとしましては非常に残念なことではございましたが、警察としての当然の責務でございます避難誘導がタイミングを失することなくできなかったということは、たいへんに遺憾に存じておるわけでございます。ただしかしながら終わった後は、先生いまおっしゃいましたように、全力をあげて救助活動に当たっておる、こういう状況であります。
○鈴木強君 やはりあなたもお認めになっておるように、来襲時における警察の措置の中で、特に緊急避難とか事前の予防警戒等についての措置が万全でなかったということは、そのとおりだと思います。特に深夜のことでもありますし、たまたま土曜日、日曜日という段階であったから、いろいろあったと思いますが、問題は私はそこらにあると思うのですね。ですから一番大事なときに、あなたのほうから各県警に対しての伝達というものが、県警から出先の警察、警察から駐在所、こういう一糸乱れざるあれが不十分だったと思うのです。もちろん、台風が大体深夜通るという予報は、その前の二十四日の午後にはわかっておったわけですから、そうであれば非常体制をとって、そういう措置をとられることは当然だと思いますけれども、その辺の事情はいま御調査中だそうですから、よくひとつお聞き取りいただいて、また別の機会に御報告をいただくことにして、今後私は特に大事な、そういう任務を持たれている警察の皆様御苦労でございますけれども、ひとつ万全の体制をしいて、こういうことのないようにやっていただきたいと思うのです。これはここだけでなくて、たとえばいま吉江委員もおっしゃったように、芦川村あるいは私の生れた下部町とかあるいは南部町とか随所に支署がある。そういうところに警察との関係を聞きましても、やはり同じような状態なんですね。多少住民自体が何年も災害がなかったようなところもあったかもしれませんので、多少油断があったかもしれませんが警察側がより積極的に、そういう点について、きょうはこういう予報が出ているから注意してくださいよ、雨がひどいからひとつどうしてくれというようなことをいままで例もありますから、十分やる気になればできるのです、警報伝達は、そうしますればみんながああそうかと思って避難するのです。その辺の手落ちのないように今後ひとつ災いを転じて福となす、こういう立場に立ってやってもらいたい、これは私の強い希望です。いまいろいろそういった各段階までの、実際警報伝達がどういつだかということについては、後ほどまた知らしていただきたいと思います。 それから委員長、これで午前中終わるのですが、最初に問題になりました臨時国会の召集の件、災害救助法を是正するという問題、あるいはさっきの飛行機を買うかどうかの問題、これは総理大臣が前にも答弁しておるわけですから、非常に委員長も中間報告を二回もやってもらいまして、委員長の誠意はよくわかりました。しかし大臣が出て来なければだめだ。これは総理がぜひ出席して、人命尊重の佐藤内閣の姿勢を明らかにしてもらいたいと思いますから、なおひとつ委員長から強く出席かたをお願いいたします。
○委員長(成瀬幡治君) ちょっと私から御報告申し上げておきますが、総理大臣は二時から総評と同盟との定期会合がありますので、それの会合に出席されなければなりませんから、本日の出席は非常に、無理である、こういうお話でありまして、それならば十一日の日に災害対策特別委員会を予定しておりますから、そのときにはぜひ出ていただくように確約をしていただけないでしょうかということをいま折衝中でございますから、そういう点ひとつ御了承願いたいと思います。しかし、おっしゃる御趣旨はわかりますから、ぜひこれは与野党通じて御協力を得て総理大臣に特に御出席をいただきたいと思います。 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(成瀬幡治君) 速記を始めて。 二時十五分まで休憩いたします。 午後一時四十七分休憩 —————・————— 午後二時三十分開会
○委員長(成瀬幡治君) それでは午前に引き続き、委員会を再開いたします。
○吉田忠三郎君 きょうはたくさんの質問者がございまする中で、私の所用を認めていただきまして繰り上げて質問の機会を与えていただきました委員長並びに理事の方々に深くこの際感謝を申し上げます。 私は今度の大災害の中で、ややともすれば埋没されまする北海道の冷害についてのみ限って、この際質問なりあるいは私の意見を含めて申し上げたいと思います。 御承知のように北海道はただいま開道百年を前にいたしまして、それぞれの各関係の方々が百年際の準備をいたしております。五百万道民も非常にひとしく喜んでいる状態でございます。こうしたときに、私はこの委員会でまたまた冷害の問題を提起しなければならないことは、非常に私は悲しいことだと考えているものであります。この際、先ほど申し上げましたように、若干それぞれの関係の方々にお伺いをいたしておきますけれども、ただ一口に冷害といっても、なかなかこの問題についてはわかりにくいと思うのです。ですから若干北海道の冷害について歴史的なものを顧みながら意見を申し上げたり、あるいは問題点をお伺いしていきたい、こう思うのであります。 いままでも北海道の冷害はたくさんございましたけれども、その中でおもなるものは、明治十七年にかなりの大きな冷害がございました。それから大正二年にはこれまた大冷害と称しまして、北海道全地域にわたる悲惨な状態が提起されたわけであります。その後昭和に入りましてからもこの冷害が続きまして、昭和六年、昭和九年、十年等これまた連年の冷害に見舞われました。かてて加えて、いまだ日本国民の脳裏から忘れようとして忘れることのできないあの太平洋戦争が始まった昭和十六年にも、大冷害に見舞われているわけであります。さらに二十九年、三十一年、そうして一昨々年の三十九年にはこれまた大冷害に見舞われておる、こういうことになっています。参考までに北海道の冷害の発生頻度を申し上げてみますると、明治十九年から大正十五年まで、いわゆる北海道農業の形成期である四十一年間に九回も冷害に見舞われている、こういう実情であります。昭和二年から二十年までのいわばこの最変遷時期における十九年の間には七回もこれまた冷害を受けている。戦後は三十九年までにこれまた十年間に四回冷害を受けている。 こうした中で政府並びに関係省庁は、今日までに冷害を克服するために、技術の改良やあるいは農民の救済はどう進められてきただろうか、こう思うときに私は申すまでもなくそれぞれの救済措置がそのつど若干でありまするけれども、とられてきたことについては、私どもも承知をしておるわけであります。で当然こうした場合には保護措置等がとられますけれども、大正年代で行なわれておりましたものは、各省の方々が御承知のように対策等はございませんでした。いわんや明治年間の救済方法などというものは、ただ単に、せいぜい種子あるいは種子代の融資程度で、今日行なわれておるような地租、税等の延納あるいは減免等々は認められていなかったのであります。大正年代になりましてそれが漸次改正され、今日では国や都道府県——北海道の場合は道でございますけれども、救農土木事業というような多分に生活保護的な措置をとり始めてまいったのが、大正二年のころからだと、私は北海道の冷害の歴史の中から教えられるものがございます。さらに進んで経営の集約化あるいは長期の冷作対策の確立あるいは地力の向上等、そういう根本的な問題、恒久対策に取り組んだのは昭和七年ごろからではないかと、こう思うのであります。特に寒地農業の振興等々を含めまして、昭和九年ごろから乳牛の飼育つまり酪農や半寒地畑作農業に——適地適作とでも申しましょうか、そういうようなたてまえからビート等々の耕作を奨励をして、寒冷克服がその当時から開始をされてきたのじゃないか、こういうふうに見ているわけであります。そうしてさらに根本的な問題は、やはり何といたしましても寒地農業の振興の対策がなければ、そうした問題の解決にはなりませんから、そういうこと等も取り入れて昭和十年には自給肥料を増産して地力を向上させようという動きも一面起きてまいりました。さらに昭和十六年には、ちょうどこれは太平洋戦争が始まった年でありますけれども、このころには温令床の奨励あるいは改良された水稲の新しい品種、北海道では富国あるいは農林二十号であるとかあるいは栄光、土地の名前をとりまして石狩などというような新しい品種ができてまいりまして、いわば北海道農業というのは冷害を踏み台にして、非常に速度はおそかったわけでございますけれども、前進をしてきたといっても私は誤りではないのではないか、こう思っているわけであります。で、戦後さらに急速な農薬の普及であるとか、あるいは機械の導入であるとか、あるいは栽培技術の向上はもとよりでありますけれども、そうした積み重ねの結果、昭和二十八年ごろまでは幸いに北海道は冷害というものに見舞われることはなかったのであります。 したがいまして、冷害ということばを、北海道農民に忘れさせるかに見えたのでありますけれども、御承知のように本年はまたまた不幸にして三年連続の冷害で、北海道の水稲は全く凶作ということが決定的であります。先般も農林省が発表した全匡的な統計を見ますと、全国的に見ますれば、何か戦後二回目の最大の米の収穫だといわれているわけでありますけれども、いま北海道の米の収穫というものは、御案内のように新潟県をはるかにオーバーいたしまして、全国一の生産量を誇るようなことになっているんで、この北海道が、そうした全国的な大豊作にもかかわらず決定的な冷害・凶作、こういうことになったのはどうしためぐり合わせか、私に言わせれば、何か北海道だけが貧乏くじを引き当てたような感じがしてならないわけであります。これらの原因は、七月の下旬から非常に、気象庁でも発表しておったわけでございますけれども、低温でございました。でありまするから、水稲の成育は大体平年から見れば、十日ないし二十日間おくれておったと関係者は言っているわけであります。ために不稔粒が多くなる、あるいはまた畑作も、豆類あるいはバレイショなども、軒並みに例年から見ますると悪いわけであります。わけても北海道特有の小豆の皆無という惨たんたる状態を呈しております。かてて加えまして、目下心配は霜であります。この上は霜害に再びやられますると、三十九年の冷害を上回る大冷害になりかねないのであります。霜害のおそろしいことは、今日どうにか農民の諸君は半作くらいで食いとめたい、こういうような努力をいまいたしております、希望もしておりまするけれども、この霜害にあいますれば、一ぺんにしてそうした努力も希望もけし飛んでしまう、いわばもう収穫がゼロになってしまう、こういうことが予想されるわけであります。収穫がゼロということは、もう申し上げるまでもなく、農民にとってはこれから生きていく方法がない、こういう結果になると思います。ですから背に腹はかえられませんから、酪農を今日まで営々として夢を見てきたわけでございますけれども、この牛を手放さなければならぬ、そうして来年に期待をかけるほかはないと、こういうのがいまの北海道の冷害地の農民の諸君の気持ちであります。 しかし私は、政府の皆さんに考えていただかなければならぬのは、幾ら来年に期待をかけても、この冷害や異常低温は、ことしが最後で来年はもうだいじなうぶだと、来年はもう冷害はないのだと、こういうような保証というものは、私は今日の段階では何らないのではないか、こう思うのであります。三年連続の冷害に見舞われたことは、私はこの際は、気象庁の長官もおりますけれども、北海道の空の中に何かそのような新しい気象上の何かの条件が原因しているのじゃないか、あるいはまたそうした理由なくして、この冷害というものは私は発生するものじゃないと思うのですが、こういう関係、ひとつこの際は、どのように北海道の寒地農業等々における農業気象というものをやっておられるのか、承っておきたいと思うのであります。 それから、かような困った気象条件が解消されない限りは、この冷害というものは、このままでは北海道の場合は、これは私の心配かもしれませんけれども、固定化をしてしまう可能性さえあるような気がしてならない。そうなってまいりますれば、先ほど来歴史的に若干申し上げましたけれども、せっかくいままで農林省を中心として各省庁が、ささやかではありまするけれども、北方農業をかくあらしめねばならないという角度から進めてまいりました諸施策というものは、根本から私は崩壊せざるを得ないことになりゃせぬか、こう思うのであります。 ちなみに三十九年の例を申し上げますけれども、三十九年の大冷害のときには、冷害による生活苦を理由に自殺をしたり、あるいは一家心中をした農家がたくさんございます。数点申し上げますと、五世帯八人も痛ましい生命をこの冷害によってなくしております。それから十勝署管内だけで離農した者は、昭和三十九年に五百戸もあるのであります。それから翌年の四十年には——冷害というものはその翌年がたいへんなんですから——五百六十戸という農家が離農しているわけであります。ことしももうすでに冷害は決定的だと冒頭に申し上げましたが、この段階で、上川というところは非常に北海道でも盆地になっております、比較的そうしたことのないところでございますが、そこの士別市の中級の農家でございますけれども、十二戸がもうすでに集団離農の計画を進めている、こういうことを私はこちらに参るときに関係者から聞いているわけであります。冷害が毎年連続したのでは、農民に与える絶望感というものはどんなものであるかということは、先ほど来歴史的に何回かの、明治年来から申し上げましたが、各省庁の役人の皆さんは、政府はもとより承知だと思うのですね。卑近な例として私は一昨年、去年の分をいま申し上げた。この例を見てもそうしたことが如実に示していると思う。 で、私はそうした北海道のこういう事柄が、農民がなまけておったり、あるいは本州の農一民の人々と比較して耕作がへたであったがゆえに失敗をしたと、こういうことでは事冷害に関する限りはないのではないかと思うのですね。関係省庁や道庁の助言に従い、特に気象庁の長官のほうの農業気象予報等をまじめに受けとめて、人一倍の愛情と努力を注いで農作に取り組んできたのであります。取り組んできたけれども、結果、やはり異常気象という天災にはやはり結果やられてしまった。そうして、大きな災害を招いておる。こういうことだと思うのです。さて、これをしからばどうするかという、今日の政府並びに関係省庁のこれに取り組むかまえの問題、これは恒久的な問題もあるし、あるいは応急的な問題もございますけれども、何かしらその失敗の責任というものは、どうもあまり感じ取っていないような気がする。具体的に、毎年のことでございますけれども、それらのあと始未というものが、冷害に打ちひしがれた農民自身で始末をしなければならないような今日的な私は諸事情は、あまりにも残酷であるような気がしている。ですから、そういう事情の中ですから、農民の人々は絶望するのはあたりまえです。しかし、これはあたりまえで済まされる問題じゃないと思うのです。ことしだって、たくさんの人々が、こういうことは不幸なことでありますが、自殺をしたり、一家心中をしたり、たくさんの人が離農したり、数多くの人々がさまざまな悲劇を演ずるとするならば、私はまさに治政の責任であり、各省庁の行政の責任であると断ぜざるを得ない。こういうことを、きょうは農林大臣来ていませんが、次官はいますか——この際政府の最高責任者たる大臣いませんから、次官そこに来ておりますか、次官にちょっとこれは答えてもらいたい。この点は農民に対して答えてもらいたい、そう思うわけです。そうして、私はこれらのいろいろなものを総合的に判断をしたり、検討をして見てまいる場合に、ただ、いま私は北海道の冷害地の例に限って申し上げましたけれども、やはり日本の農業を、他府県のことも含めて、こういう問題が内包しているのじゃないか、こういう気がしてならない。とりわけ北海道の場合は他府県と違いまして、背後に大消費地というものはありません。本州の農業のように、兼業や、また、出かせぎでしのぐという機会も比較的少ない。そういう、北海道が三年間も連続冷害を受けて、先ほど申し上げましたようにこの冷害が三年で終わるものか、あるいは五年ないし十年、年々冷害というふうなことになるかもわからないのですね。このままでは私は政府として抜本的な恒久対策がなければ、北海道の農業の姿というものは、幾ら政府、農林省がうまいお題目を掲げていろいろ世の中に向かって唱えても、そうした姿というものは変わらないのじゃないか。これは明治年来の歴史をずっと見ても、そのことは立証できると思います。いま申し上げたように、北海道農業は、他の府県農業が今日内包しているような暗い問題がたくさんありますけれど、その極限の状態で、集中的に北海道農業に表現されていると私は言いたいのであります。一面、これは農林省あたりでもそういう見方をしているものもございます。脱落農家が増大して、階層分化が進めば、それだけ北海道的な大農制の芽が伸びるではないか。確かにそういう一面の見方はあると思うのです。でございますけれども、こういう見方というのは、私は今日的にながめてみると、まさに残酷的な日本農業に対する放任主義につながるものではないか、その思想というものは、これぐらい実は思っています。ですから、そういう角度、そういう立場でものごとをながめ、考えてまいりますれば、いまの北海道農業は深刻な苦悩に追い込まれている、こういっても間違いないと思います。冷害農家の人身売買を防ぎなさい、毎度冷害の問題は当委員会で叫ばれます。それから畑作農業についても、共済制度を設けなさい、これなどについても私はもう四年前からこの委員会では毎度冷害があるたびに唱えてまいりました。しかし、私は、これだけでは基本的な北海道農業をどうするかということと、これはもとより別問題だと思うのです。こういう別問題を処理する場合に、北海道だけで処理できるかどうかというと、これはもうとうていできない問題であります。したがって、政府は、この際全体の問題として、あるいは日本全体の課題としない限り、こうした問題の打開の糸口も私はつかみ得ないのじゃないか、こう思うのであります。ですからこういう問題について政務次官に、大臣来ていませんから、この際政府の基本的な考え方を、私は時間がありませんから、はしょって伺っておきたいと思うのです。 それから第二は、当然これに関係いたす、こうした考え方を前提として恒久的な対策、あるいは応急的な対策というものは当然出てまいります。そこで、この際私は伺っておきたいけれども、第一に、応急的な問題でございます。先ほど申されたように、救農土木事業等々の補助事業がございます。この場合の実施の予算の問題が毎回問題になる。先ほど申されたように、大正年代等々については、やや生活保護的な立場から、つまり賃金だけふやしてやればいいじゃないかというようなやり方では、こういう場合には私はいけないと思う。やはりこの救農土木事業というものは、翌年の再生産の政策、あるいは施策に結びつくような方向で予算化をいたし、事業もそう進めねばならぬと思うのですが、一体今日的な冷害決定的な段階で、農林省あるいは関係の省庁はこの問題をどう考えているか、こう思うのです。 それから、どうもこういう問題を取り扱う場合に、毎度のことでありますけれども、基準であるとか、あるいは何々の令達に関係あるというようなことで、ややともすれば、対象事業の種目というものを縮小していく。これでは冒頭申し上げているように、ほんとうの意味の救農土木事業にはならない。ですからこの際は、私は対象事業種目の拡大等をやはり考えるべきではないかと思うのですが、こういう点、一体どうお考えになっているか。 それからもう一つは、農民の所在地というものと、それから事業の地域との関係、距離ですね、こういう関係が非常に毎回問題になるのであります。もとよりその問題をあわせてこの中身は確かにやや生活を確保していくという面も多分に含まれていますから、あわせて私は少しでも多く働かす、かせがせるというようなことを考えてみるならば、私はこの際町村等にそうした事務を委託をして、いま言ったように事業の費目の拡大であるとか、あるいはそうした事業の実施地域の面等々を調整していけば、従来ややともするとこの委員会で問題にされたようなことが解消されるんじゃないか。これは一つの私の意見ですが、こういうもの等についても一体どう考えているのか。 それからあとはもう毎度のことでございますが、バレイショの質あるいは飼料の確保、こういった問題の対策、あるいは気象庁のほうの関係ですが、農業気象観測体制の充実、先ほど来一般的な災害についても質疑がございましたけれども、特にこの北海道のように毎度々々冷害に見舞われる農業気象というものは非常に重要である。私も先般道内を視察をしてみましたけれども、現状の気象庁の現場におけるスタッフでは、とうてい人的に私は欠陥がある。幸い予算編成期でありますから、これはたいへん長官御苦労であるけれども、次官も御同席でございますが、これは全国的な問題であろうと思うけれども、人の配置の問題、これに対して万全な私は措置をとってもらいたい、こう思うんです。 それから問題になりますのは、こう連年災害を受ける場合、当然負債の問題が問題になる。農家の負債の問題が。ですから生活苦に追われて自殺あるいは心中するわけですね、ですからこの固定化した負債整理を一体政府はどう考え、どう行政的に指導をしようとしているのか。毎回やかましく言われますけれども、いまだに具体化されていない。まことに私は残念に思うんです。こういう点を明らかにしてもらいたい。 それから災害が起こるたびに、必ず融資の問題が問題になるが、こうした問題についても実質的に効果のあがるようにしなければならないと思うんですね。こういう問題についても、ややともするとワクがないとかあるいは何とかという、必ずや最末端までいきますと問題がある。ですから結果的にそういう制度がありつつも、効果があがっていない。これでは何の意味もないでしょう。ですから具体的にやはり効果のあがるように指導すべきだ。こういう点を今度の冷害に直面して農林省あるいは関係の省庁がどう対処するか、こういう点をひとつ伺っておきたいというふうに思うんです。 それから冒頭申し上げたように、この不稔実粒の青稲が多いようでありますから、規格産米の買い上げ等については、一昨々年の冷害の場合にも条件緩和、こういう問題がございました。このときにはかなりの条件緩和をいたしました。非常に各被災農民の諸君にこれは喜はれた問題でございますが、それとあわせて予納金の金利というものをやはり抜本的に免除するという方向でなければ解決できません。もう時間がありませんから、私はどのくらいの各一戸当たりの農家負債が固定化しているかということを申し上げませんけれども、もう少なくとも平均北海道の例で、冷害を受けている諸君は、もう最低一戸当たり百万以上の固定負債ですよ。これが動かざる負債を持っている。ですから非常にこういう問題がこれは大きな問題になる。 それから恒久的な問題として幾つかございますけれども、せっかく農林政務次官もおりますから、この際政府としては北海道における畑作農業の振興方途というものを、この際明らかにすべき段階じゃないか。依然として畑作農業については、何らそういう将来に向けて農民が希望と夢を持てるような具体的な政策、施策、方向というものを明らかにしていません。いない上に毎年毎年こういう冷害に見舞われる。さあそのときになって行き当たりばったりの当面の対策を押しつけてしまう。これではいけないわけですね、恒久的な対策になりません。なりませんから、やはり少なくとも政府は責任をもって最小限度こうした問題を明らかにすべきだとこう思うのです。これが一つ。 それからもう一つは、寒冷地における畑作のこの金融制度というものを大幅にもうそろそろ改正する時期にきているのじゃないかと私は思う。これだってやっぱり恒久対策の一つじゃないでしょうか。一体政府はこれに対してどういうふうに取り組んでいるか。 それからもう一つはこの畑作農産物ですね。それから寒地農業が占めていますから、畜産物等々の問題がございますけれども、その場合のこの消流対策の問題として、やはり価格の安定を第一義的に考えなけりゃだめです。幾ら酪農業をやりなさい、こう言ってみても、乳価が今日のような政府のやり方で不安定な場合に、幾ら酪農やっても食えないわけですから、結果的にそれはつくらない。そうすると、ああした寒冷地にある立地条件の中で、いや応なしに、危険であることを思いながら、知りつつも、やはりある程度価格安定をされている水稲、米作に農民がおのずから力を注ぐ、これはもう当然なんです。たとえばビートの問題にしてもそうだ。次官もよう知っています、御存じのように、ビートというのは寒地適作物ですよ。ですけれども、ビートの価格安定できていますか。できていないでしょう。ですから、結果ですね、この畑作農民の諸君はあまりビートをつくりたがらない。これはいろいろな諸事情、諸問題がこれはあると思うのですけれどもね。こういう問題について、やはり価格安定制度ということを、この際は確立をしてやらなければこういう問題は解決できないと思う。 それと、毎度申し上げますけれども、一挙に全部できないとしても、第四番目には、畑作共済制度というものを早期に実現しなければいけないのではないか。それから、毎度これは議論しますけれども、いまたとえば大豆であるとかあるいは小豆等については検討中である、あるいは研究中である。研究したり検討中の中で、しからばこの冷害というものは待っているかというと、そうではないのですね。もうすでに三回も連続してきているわけです。そろそろ思い切って農林省としてもこの問題に取り組んで、そうして抜本的に畑作共済という制度をこの際打ち立てる必要が私はあると思う。いま申し上げた後段の四つというのほ恒久的な対策でありますけれども、これは私の意見も入っております。この際は政府の考え方、特に政務次官の考え方をお答え願いたいというように思うわけであります。
○委員長(成瀬幡治君) 吉田君の一括質問でございますが、順次御答弁願いたいと思います。
○説明員(柴田淑次君) ただいま吉田先生の御質問の中の気象に関することにつきましてお答えいたしたいと思います。 一つの点は、この北海道の空気がここ三年間ぐっと変わってしまって新しい空気になってしまった、大気になってしまったんじゃないかというようなことでございましたが、これにつきましては、まだまあ技術的にと申しますか、学問的にと申しますか、そういうような北海道の上空の空気が従来とはごろっと変わってしまって、将来もそのまま続くというようなことは、そういう証拠はまだございません。したがいまして、来年以降に引き続いてこういうような低温の状況が出るものかどうかということは、ただいまの時点においては何とも申し上げかねるのでございまして、来年の三月ごろになりますと、来年の夏のいわゆる季節予報と申しますか、長期予報、半年間の予報を三月に発表するというようなことになっておりますので、来年の夏につきましては、それを待たなければわからないというわけでございます。ただ、繰り返して申し上げますが、来年はたしてこういうような低温になるかどうかということは、現在のところわからないということでございます。 それから農業気象のやり方について御指摘がございました。充実すべきだという御意見は、確かにそのとおりでございます。特にその人員の配置についてもっと考えるべきであるとかいう御指摘について、私もそのとおりだと思います。せんだって、北海道に対しては、人員の面について若干の不足をカバーするために増員をいたしましたけれども、もちろんそれでは決して十分でございません。今後農業気象の人員の不足分につきましては、なお一そう充実するようにやっていきたいというように考えております。この農業気象のやり方そのものにも実は問題点がございますので、農業気象業務のやり方につきまして、現在検討して、もっとなお一そう効果的なやり方を考えておる次第でございます。できるだけ早く結論を出しまして、来年以降この業務を一そう有効にやっていきたいというように考えております。 なお、ついででございますけれども、この北海道の、もちろん東北地方もそうでございますが、この冷害を防ぐための気象的な関係といたしまして、最も重要な因子は何であるかと申しますと、やはりこの長期予報でございます。あした低温になるということをきょう言ってもどうにもならぬということでございますので、やはり三カ月前とかあるいは半年前に、その年の夏は大体こういうような状態であるということを申し上げないと、農業関係の方に対しては、有効な効果は得られないというように思っておりますので、気象庁といたしましては、いわゆる長期予報に今後もなお一そう力を入れていきたいというように考えております。実はこの長期予報の精度を向上さすためには、現在の施設と申しますか、現在の施設ではちょっと不足でございまして、このためには、たとえば非常に地上面から高いところの、たとえば五十キロ、六十キロというような高さまでの大気の状態を把握しないと、半年先の気温の状況というものがしっかりつかめないということが、理論的、技術的あるいは学問的にわかっております。したがいまして、私たちとしましては、来年はいわゆる気象ロケットを上げまして、この観測を定期的にやって、少しでもこの長期予報の精度を向上させたいというように考えておる次第でございます。
○説明員(温水三郎君) 技術的な問題等もあるようでありますから、まず技術審議官あるいは課長から説明を先にさせます。
○説明員(原政司君) 若干技術的な問題を中心にいたしまして私から御説明をいたしたいと思います。吉田先生からお話のございましたように、北海道はまさに一昨年、昨年、本年と特別な天候に見舞われまして作柄が芳しくないことにつきましては、われわれ関係者といたしましても非常にお気の毒に思いますし、またわれわれの努力あるいは指導の至らなかったことをおわびを申し上げたいと思います。 何と申しましても農業のことでございまするので、先ほど気象庁長官からもお話がございましたように、一方では長期気象予報あるいは短期の気象予報の充実と相まちまして、寒地農業の向上がだんだん加わってまいるわけでございますが、農林省といたしましては、それらの気象の予報の進歩と並びまして、いわゆる寒地農業に関する研究の充実を第一点としては努力してまいっておる次第でございます。御案内のように、北海道農業試験場は、先年来移転大増築をやって拡充を行なっておりますが、その中には人工気象室を設けまして、いわゆるいかなる条件のもとでいかなる作物、あるいは状態が与えられた場合にどうなるのか、あるいはそれがどのようにして克服できるかというような問題を、気象的な分野まで立ち入りまして、人工的に解明してまいりたい、早急に解明してまいりたいということで、すでにその装置は本年でき上がった次第でございます。 なお、一方におきましては、品種改良の有効である面につきましても、吉田先生御案内のとおりでありまして、昨年の冷害の経験にまちまして、本年からは上川の農業試験場におきまして、国の育種事業の一環として耐寒性品種に着手しその充実をしてまいるという対策を考えております。その他畑作物につきましては、十勝の国立の農業試験場の畑作部を漸次充実し、成績が現在あがっていることも御承知のとおりでございます。しかし何と申しましても、本年は七月以来非常に悪天候が続きましたので、水稲をはじめといたしまして、畑作物その他におきましても非常に成育が遅延をし、今日の状態におきましては、先生お話のとおり、かなり減収が予想されている作物も少なくないのでございます。しかし、何と申しましても、まだ最終的に刈り取ったわけではございませんので、水稲を中心にいたしまして、御指摘の災害対策につきまして、ただいまわれわれは道庁あるいは関係団体、農業団体とも連絡いたしまして、全力をあげている状態でございます。古タイヤの手配自衛隊の救援、援助等を先般来要請をし、十分手配をしてまいっているつもりでございます。さような状態でございますし、一方では先般来関係課長を北海道に派遣いたしまして、北海道庁と連絡の上、当面の対策をそれぞれ講じている次第でございます。したがいまして、今後の天候の推移あるいはただいま申し上げた努力の成果を待ちまして、いろいろ最終的な作柄が判明してまいるわけでございますが、それらの作柄の判明等を待ちまして、前年あるいは一昨年の冷害対策等の事例に徴しまして、打つべき手はずみやかに打ってまいりたいという点につきましては、われわれ固く考えている次第でございます。 御指摘のございました買い上げ産米の規格の問題あるいは概算金の問題、あるいは就業機会を冷害のひどい町村にどのように考えていくかという問題、あるいは融資制度等の問題につきましては、ただいま申し上げましたように、昨年一昨年の事例もございます。また本年の特別の事情もございますので、今後十分調査をし、また道庁ともよく連絡をいたしまして、適切な対策を講じてまいりたいという段階でございます。なお、畑作共済につきましても、先年来御指摘がございましたので、農林省といたしましては、調査を行なっているという状況でございます。 さらに北海道の恒久的な農業経営といいますか、農業のあり方等をこの際確立すべきだという御指摘でございましたが、まさにそのとおりでございまして、農林省といたしましては、農政局に対策室を設けまして四十一年並びに四十二年におきまして根本的な問題に立ち入りまして十分研究をし調査をいたしまして、今後の恒久的な対策の樹立に資したいという所存でございます。 なお、恒久的な施設の一環であります試験研究につきましては、ただいま私が申し上げたとおりでございます。以上たいへん簡単でございますけれども、北海道はまさに三年続きと申します冷害の今日までの状態、今日までわれわれのやってまいりましたこと、今後残された問題の概要について御説明申し上げた次第でございます。
○委員長(成瀬幡治君) それに関連して何かございませんか。具体的な答弁がないのですが……。
○吉田忠三郎君 具体的な答弁がないのですがね、その答弁を聞きますと。私もちょっと地方へ出なきゃならぬものですから、時間が……。追って次回の委員会でもう一回やらなきやならぬと思うのです。ということは、委員長理事のほうで配慮されまして、北海道冷害については、近近に調査団を派遣するような運びになっておられるようでございますから、そのあともう一回これに対する私は質問をしなきゃならぬと思いますから、きょうはこんな程度でけっこうでございますけれども、ただ一つ申し上げますけれども、今後の天候の推移を見てそれぞれ適切な措置を北海道庁と連携をしてやっていきたいという答えですがね。いかにこれから連日天候がよくなっても、もう北海道の冷害を克服し、またそれぞれのたとえば水稲にしても、畑作にしても作況が回復するというような状況じゃないです。決定的なんです。ですからそんなのんびりしたようなことを言うておったんでは間に合わないわけですね。ですからこういう点は認識を改めていただかなければならぬと思うのです、その点では。天候の推移を待つなどというなまぬるい状態ではないです、いまの冷害の実態は。ですからそこのところだけ配慮していただいて、あと畑作農業の共済等の問題についてもまだ研究調査しておる、こういうことでございますから、ではしからばどんな程度まで調査研究段階が進んだか、このことをきょうの委員会でなくてけっこうですから、次回の委員会に、この席上で報告できるように私はしていただきたいことを委員長に申し添えまして、私の質問を終わりたいと思います。
○説明員(温水三郎君) 総括的に吉田委員の御意見につきましては全く同感でございますが、金融の問題をはじめ農産物価格の問題さらに畑作の問題、そしてまた災害に対する対策の問題等、諸般の問題が基本法制定以来、必ずしもその目的に沿うていないようであります。抽象的には吉田委員のお説、全く同感でございますが、ただ財政当局の問題もございまするし、さらにはまたいろいろとむずかしい問題がございますので、農林省といたしましてはせっかく努力中でございます。具体的な質問の内容に関しましては、御希望のとおりこの次の委員会までにいろいろと研究をいたしまして、答弁をいたします。 —————————————
○委員長(成瀬幡治君) この際、委員の異動について御報告いたします。 本日、鈴木強君、大倉精一君及び鈴木力君が委員を辞任され、その補欠として瀬谷英行君、藤原道子君及び大和与一君が選任されました。 —————————————
○委員長(成瀬幡治君) なお、ちょっと皆さんに御了解を得たいのは、上村副長官は明治百年祭の会議が午前中からずっとあっていて、いまかいまかというようなことなんです。御案内のとおり、二十四号、二十六号に対する災害対策本部が設置されまして、その副本部長の建設政務次官である澁谷さんが御出席になっているというような点を御披露しておきます。
○大和与一君 今回の災害に対する関係者の御苦労は感謝いたします。しかしけさから各委員の質問を聞いておりまして、それに対するお答えは、根本策についてはやや抽象的である、それじゃ具体的に現地を見られた方にお尋ねをしますと、それは調査中であってまだ返事がきてない。こういうふうになってほとんど委員会の内容があまりないような気がする。そうすると、きょうの委員会の一番眼目は、やはり総理大臣なり関係大臣のおいでを願って、そして主として根本的な対策について御所見を承る、これが一番実のある委員会だろうと思うのです。しかしまあ委員長からいまちょっとお断わりがありましたけれども、本部長が大体おいでにならぬという対策委員会はあまりないのであって、これじゃ態をなしていないのだけれども、委員長はまだ続けておやりになるのですか。
○委員長(成瀬幡治君) やります。
○大和与一君 それじゃまあ委員長の命令があるから、きわめて簡潔にお尋ねしたいと思うのです。この災害の問題、大体あとから質問するとたいてい前に済んでしまうからあまりないのですが、重複を避けてきわめて簡潔にお尋ねしたいと思います。 第一は、けさほどの対策本部長の御答弁によりますと、今回の災害の特殊性というものは、個人が非常に被害をこうむった。たとえば私のところなんかのあるいは屋根がわらが飛んだとか、土べいがこわれたということは、ほとんどここにおられる皆さんのお宅にもあったことと思うのです。そんなことでそれに対する措置が直ちになされるわけじゃありませんけれども、いわゆるいままでの激甚地対策という法律の適用はなかなかできにくいのではないか。そこにまあ非常に対策本部長も苦労をされておると思うのですが、一体個人に対してほんとうに措置をすると、こういうことをはっきりと言明できるのかどうか。それを第一にお尋ねしたい。
○説明員(上村千一郎君) 個人災害に対しまするところの処置でございますが、過般の参議院の災害対策特別委員会でも御質問がございましたし、また衆議院のほうの災害対策特別委員会でもいろいろと御質疑がございまして、これは与野党ともの各先生方の御意見でございます。午前中の災害対策本部長の森大臣も申し上げましたとおり、積極的にこれが対策に取っ組んでおることは事実でございまするが、個人災害の場合のその態様と申しましょうか、そういうことがきわめて複雑でございまするので、抽象的なことばで非常にあいまいではございまするけれども、いま熱心に取っ組んでおるわけでございます。たとえばこれが今回の二十六号、二十四号台風の災害に際しまして、個人の方の被害が非常にあって、これは何とかしなければならぬということは、本部長が申し上げたとおりでございますが、これの処置をするためには何らかの立法措置が必要であろう。もし立法措置をする場合に、お見舞いというような従来の金を何らか国で義務づけられた支出をするというような際においては、従来の災害救助法というような法律の手直しまでいくかもわからない。がしかし、そんな程度ではとてもだめである、これが各種の個人災害をも対象とし、単なる金銭的だけの補償という以外に、いろいろな形態を考えるということになりますれば、これは一つの特別立法というものも必要ではなかろうかというような、いろいろなことが起きてまいっておりまして、そして現在の段階におきましては、真剣に取っ組んでおるというのが偽らざる実情でございまして、今後とも可及的にこれが対策を講じたいというのが、政府の現在の実情でございます。
○大和与一君 経過はわかりましたけれども、必ずまあ今回の災害を契機としてやると、こういうふうでないとやはり、いままでのお骨折りはわかるのですけれどもできてないわけです。そしてまたじんぜんとして日を過ごせば、これまた竜頭蛇尾になる、こういう例もたくさんあるのですら、 〔委員長退席、理事永岡光治君着席〕 そういう点もう少し閣内の皆さんの討議なりあるいはほんとうに今度はやると、こういうふうに国民に約束できると、この程度のひとつ何か腹がまえといいますかを聞かしてもらいたいですがね。
○説明員(上村千一郎君) 現在の災害をお受けになられた方の御心情ということ、並びにその実情にじかに接せられている先生方のお心持ちは確かにそうであろう、こう思うのでございますが、しかし個人災害に対しての対策というものを公的にどうするかということにつきましては、いま、先ほど申し上げておりまするように真剣に検討中でございまして、いま直ちにどうなるかということは現時点におきましては、はなはだ残念ではございまするけれどもが、御期待に沿うようなお答えはいま直ちにするというわけの段階に立ち至っておりません。
○大和与一君 じゃ、私の了解としては、必ずしも法律ができるまで待つのではないけれども、やはり個人差があるから、ケースバイケースで今回の災害を契機として新しく機軸を出す、こういうふうに私は了解しておきます。 次の質問、この農民なり中小企業の被災者がお金を借りる、その場合になかなか返せない。一つは、やはり先ほどからお話が出ましたように、なかなか利子が高くて取っつきにくい。これじゃ具体的にいままでのそういう金融措置は、政府の考えておった準備金は、大体何割くらい消化されているのか、実際は全部使われて、足りなかった点があるのか、あるいはてんでさっぱり言ってこないのか、それが一つ。それから今度前に借りた金を返せないが事実あるわけですね。またダブつてくる、重なる、こういうことがきっとあったと思うのです。そうしますと、その場合には前のとダブっていよいよ返せなくなりますから、ただにするとか——そんなことはないだろうけれども、半分にするとか、あるいは返済の期限を思い切って延ばすとか、少なくともダブらぬように、そういう程度のことは今日までなされているのか。もしなされてないとすれば、今回そういうことがあるとすれば、一体それはどうしてくれるか。これは通産と農林の関係者からでもいいですから、答えてもらいたいと思います。
○説明員(本田早苗君) 中小企業に対する災害融資につきましては、先ほど御説明申し上げましたように、一般には普通の金利で通常貸す限度に上乗せしまして貸し出しを行なうということでやっております。いま数字はここにない……。
○大和与一君 大体の消化率。
○説明員(本田早苗君) 大体、たとえば松代の関係では約四億弱の災害融資をやっております。それから補償につきましては、五億余りの補償をいたしておりまして、その際、当該災害融資の返済のみならず、その前の一般的な資金需要に基づいて借りた金につきましても、返済等については各条件を変更しまして返済期間の延長等を行なっておりまして、いま返済不能になったケースがあるかという問題につきましては、手元にございませんが、一般的には返済期間の延期等によりまして、逐次返済を受けているという状況だと思います。
○説明員(石田茂君) 農業関係の被害がございましたときには、先生御案内のように、いろいろ天災融資法、これを発動することにたぶんなるだろうと思いますが、天災融資法あるいは自作農資金等の災害関係の特別融資の制度がございます。それで、これをいよいよ発動いたします場合には、資金量の調査、これは具体的に上がってまいります。それをにらみ合わせて私どものほうでも資金の用意をいたしましてやるわけでございますが、従来の消化率を見てまいりますと、去年あるいはことし、ここ四、三年あるいは去年の量を見てまいりますと、大体用意いたしました資金の八〇%ないし九〇%は消化しているようでございます。それから、借りたものが返せなくなった、あるいは返済が困難になったという場合には、それぞれの金融機関がございますので、これは農家の被害の実態に応じまして、あるいは金利を引き下げるとか、あるいは貸し付け期間を延ばすとか、あるいは据え置き期間を途中で設けるとか、こういうような具体的な措置をするように、金融機関を指導している現状でございます。
○近藤英一郎君 関連、一つちょっと……。中小企業関係で、私は群馬県なんですが、工場の倒壊が非常に多いのです。それと同時に、倒壊とは別に、屋根がはがされたというような工場が非常に多い。そこで、私の地元の桐生というところは織物の産地です、ところが、屋根ははがれて雨に降られたから、織物の製品が相当ぬれてしまっておる。ところが、織物業界のいろいろの実態を調べてみるというと、やっぱり相当借財を持っているわけなんです。ところが、また製品あるいは半製品の織物がみんな水でやられてしまった、こういう場合に、群馬県で約五億八千万ぐらいの工業、商工関係の被害があるのですが、切実な問題としてそういう場合の特別の融資とかそれから金利の面をめんどう見てもらえるかどうかということが、これは現実に、非常な地元民としては強い要望で、現実にぶつかってみて苦しい現況にあるのです。これに対して中小企業庁はどう考えておるか、その点について承りたい。
○説明員(本田早苗君) そうした場合に、資金需要に対しましては、災害融資ということで先ほど申しましたように、一企業当たりの限度額に上乗せして貸すということで資金の貸し付けができるようになっておりまして、それから、担保につきましては、保証協会のほうの保証も災害補償ということで通常の限度をこえて災害補償ができるようになっておりますので、保証協会の保証を受けられれば設備、運転資金両方とも一般ワクをこえて借り入れができるという制度になっております。金利につきましては、先ほど申し上げましたように、基準等の点で先ほどお話がありましたけれども、一応基準がございますので、通常の場合は一般の普通金利で貸しております。’
○近藤英一郎君 その場合の資金量について特別のワクがあるわけですか。
○説明員(本田早苗君) 災害融資法上の資金りワクはございませんで、各機関の資金を融通できる限り融通するのでございまして、通常は資金のワクで貸せないというケースはございません。
○大和与一君 激甚災害の財政措置の法律ですね、これはたとえば静岡、山梨、埼玉、群馬と、これがひどかったとしますと、県全体にそれが適用されることはあり得ないのか、あるいはそれがないとすれば、部分的には従来と同じように、それはそういう法律が適用される部分がある、こういうふうにいまはっきりおっしゃることができるのですか。 〔理事永岡光治君退席、委員長着席〕
○説明員(上村千一郎君) 先生も御案内かと思いますが、激甚災害の指定をする際におきましては、一定の被害というものを集計によりまして、それが中央防災会議で過般基準がきまっておりますが、その基準額に達しまするというと指定をいたすわけです。達しませんというと指定ができないわけでございます。が、現在の災害に対する政府の姿勢を申しましょうか、対策の進め方は、たとえ激甚災害に指定されなくても、できる限りされたと同じようにできる範囲のものはやっていこうという姿勢に相なっておるわけでございます。
○大和与一君 その場合ですね、もし法律が適用されなくてもいまのような親心があるわけですが、そうすると、自治体関係の財政的裏づけといいますか、これはさっきちょっと御説明があ争たように思うのですが、もう一ぺん要点だけおっしゃっていただきます、法律が適用されない場合でも……。
○説明員(横手正君) 市町村、地方団体でも特に市町村の財政対策であろうと存じます。まあ、そうした場合には、地方債の資金の確保をはかりまして、事業の執行に支障のないように考えてまいるわけでございますが、従来とも、災害の際には、補助災害につきましては地方負担をおおむね一〇〇%、また単独災害につきましてもおおむね一〇〇%を許可してまいっておりますので、そうした面についての支障はあまり見られないのではないかと、かように考えております。
○大和与一君 それから次に大事なことは、復旧物資、あるいは被災地の食糧ですね。これがどうしても非常に上がる傾向が自然にあるわけなんですが、それに対して、たとえば警察庁なんかの関係のお役所では、どういうふうに指導し、あるいは調査しておるか。その辺をひとつ聞きたいと思います。
○説明員(雨森和雄君) 今度の被災地におきましては、野菜類と復旧物資を中心にして、相当の物が上がっておる、こういう傾向にございまして、特に私のほうで報告を受けましたところでは、群馬県、埼玉県におきましては、野菜類が大体倍近く、それから復旧資材についてはかわらが特に上がっておるようでありまして、あとは二割か大体三割程度上がっておる。こういう報告をきのう現在で受けております。 それで、この種の災害につきまして、警察庁といたしましては、昭和三十六年に集中豪雨がございまして、そのときにやはりそうした各地に甚大な災害がありましたので、それ以来、そうした災害後の物価の高騰に対する取り締まり、特にそうした生活必需物資とか、復興資材の非常に足らなかったことに乗じて非常に暴利をむさぼる、こういうことに対する取り締まりの方針を指示しておりまして、それに従って取り締まりを行なっておるわけであります。 で、その方針といたしましては、こうした事犯が罹災者に対する一そうの不安を醸成し、治安の維持という観点から軽視できないことは申すまでもないことでございますので、特にこの関係の諸機関と非常に密接に連絡をとりまして、復旧資材等の災害に便乗しました不当高価販売、それから売り惜しみ、買い占めというものに対しては、厳重な取り締まりを行なうということを広報活動で徹底しておるということが一点でございます。 それから次には、災害地における諸物資の需給の実情と物価の推移を正確に把握した上で、罹災者の窮状に便乗して暴利をむさぼるというような悪質な事犯に対しては、徹底的な取り締まりを行なうということが第二点でございます。 それで、取り締まりの実際にあたっては、災害地の実情に応じまして、それぞれ弾力的に取り締まりを行なうように検察庁、その他とよく連絡をとってやれというこの三点を指示しておりまして、この三点に従いまして、それぞれ現地の警察におきまして、この方針にのっとり適切な取り締まりを行なう、こういう方針で臨んでおります。
○大和与一君 これは言うまでもなく、警察的取り締まりではないですからね。その点、十分配慮してやってもらいたいと思うのです。それが希望です。 それから、次は、いま言われた被災地の物資の需要供給がうまくいかぬわけでありますが、そうすると、災害対策本部としては、その隣接県に対して、当面緊急な物資をほしいと言ってくる。それに対して、遅滞なくそれを運ぶということについては、どの程度の内容の指示を具体的にしておられるわけですか。
○説明員(本田早苗君) 通産省関係では、かわら、トタン板、ガラス等につきまして、東京都内のメーカー在庫等を至急に被災地のほうに流すように指示をいたしております。で、各府県にも、現在、品不足の品目について照会をしておりますが、特に山梨県、静岡県については、該当の資材については不足がないという回答を得ております。それから、先ほどお話がありました群馬県等からは、若干、かわらの不足があるということで、これは主産地の愛知のほうから急送する手配をしております。
○大和与一君 次に、さっきちょっと話が出たのですが、今度の気象の通報ですね。これは私も群馬県にいて一応テレビなんかで聞きましたが、来るということはわかっておったが、思っていたよりも早く来た。こんなにひどいというふうに感じなかったのですけれども、それは気象庁としてはそういう手ぎわを、こんなことを特に注意しろとか何とかということは言わんで、一応、大まかな情報を、予報と警報さえすれば、あとは警察なり地方自治体でそれを勘案して住民にお知らせする、そういうようなことに従来もなっておるのですか。それとも今度これはあぶないぞと思ったら、相当親切に予言をしてくれるというわけにいかぬですか。
○説明員(柴田淑次君) 台風の情報だとか、注意報だとか警報だとかいうものの伝達についての御質問だと思いますが、気象庁といたしましては、報道機関をできるだけ使いまして、まず一般の方々についてはラジオ、テレビでそのつど報道しております。それから、それではもちろん不十分でございますので、たとえば県の対策本部だとかあるいはその被害に対しての対策関係の方面には、それぞれ報道機関とは別個に電話で通知したりしております。そういう状態でございますので、警察方面ももちろん電話で通知しているはずでございます。そういうことでございます。
○大和与一君 最後に、本部長にお願いですが、先ほどからの本部の今回の災害に対する個人を含めたいろいろな配慮はわかったのですが、なかなかこの実行措置にしても、あるいはその他にしても非常に困難だと思うのです。で、私要望するのは、だから合わせて一本ということばはおかしいけれども、やはり、そういう政治的な配慮というか、国民的な配慮をなさるべきだと思うのです。そういうことしかないと思う。そうして、実際にいま適用されているこの法律に準ずる、あるいはそれを上回る、ケース・バイ・ケースではあるけれども、そういうふうにぜひひとつ総理大臣に間違いなく言ってもらって、そういう対策を立ててもらう、合わせて一本、これをお願いして、私の質問を終わります。
○説明員(上村千一郎君) 先生の御要望につきましては、善処をいたしたいと思います。
○藤原道子君 突如襲われた災害によってとうとい人命を奪われました方々に対し、衷心より哀悼の誠をささげますと同時に、再びこのような悲惨なことが起こらないことを祈念いたしながら、若干の御質問をいたしたいと思いますが、時間の都合で重複を避けて、具体的に御質問をいたしたいと思います。 まず最初に、かろうじて命は取りとめたけれども、重傷を受けたり、その他病床にある人々に対してどのような対策がとられておるか、医者、看護婦、医薬品その他についてお伺いしたい。あわせて、その後の傷ついた人たちの経過を伺いたいと思います。
○説明員(今村譲君) お答え申し上げます。これは全県、関係のある全県そうでございますが、たとえば山梨県におきましては、発生と同時に、発生といいますか、連絡を、情報がわかりますと同時に日赤の移動班あるいは関係の医師会、たとえは都留郡の医師会から医者一名、看護婦二名というふうな派遣隊がすぐ現地へ参ります。それで、現地で応急手当てをして、ちょうど岳麓に日赤の病院かございます。あそこに現在五十一名入っておりまして、それから富士吉田市の病院、これは日赤ではありませんが、そこにちょっと人数を忘れましたが、数名入っております。そこでできる限りの手当てをする、こういうふうな処置をやっておりまして、これは静岡県におきましても、群馬、埼玉におきましても同じように日赤あるいは郡、市医師会あるいは県立病院のお医者さん方、こういうようなものでやってもらうという、こういう態勢は県庁でやっておりますので、このたびもできる限りの活動をいたしております。こういう状況でございます。 それから医薬品につきましては、もちろん県の車両その他によりまして現地に急送いたしますけれども、たとえば日赤の場合、日赤飛行隊五機で医薬品を早急に山梨県に運んでおります。そういうような方法あるいは自衛隊のヘリコプター、そういうもので現地派遣をするというふうな方法をやっております。 それからこの災害によりまして負傷をした人に対する医療費につきましては、災害救助法のほうからこれは全部支払うということで、これは健康保険と同じ点数でございますけれども、それで医療をいたすということに相なっております。
○藤原道子君 その後の傷の経過は、そういうことはまだ報告が来ていないのですか。
○説明員(今村譲君) 個々の傷病者の、岳麓病院だけでも五十数名ということでございますが、その後の経過につきましては、まだ詳細のことは調べておりません。至急に調べます。
○藤原道子君 とかく災害の起こったときの救助は早手回しにされるけれども、その後の対策あるいは後遺症等残る場合もございます。それらに対しましても、最後まであたたかい手当てを私は強く要望いたしておきます。 そこで、最近の災害の特徴といたしましては、大河川よりりも中小河川のほうがひどい災害を起こしております。この点については午前中の質疑にもございましたが、いつでもそのときには抜本的な対策を急ぐ、こういう御答弁がございます。けれども、それが現実には観光事業等が優先いたしまして、これからがなおざりにされておるきらいがあると思います。医療においても、治療よりも予防が強く叫ばれておりますが、ことに災害におきましては、そこ予防対策が絶対に必要だと思います。そこで、私がお伺いいたしたいのは、地すべり等防止法というのがございますが、今度の災害でも地すべりとか、あるいは山くずれ等が大きなウェートを占めておりますけれども、私がわからないのは、この地すべり等防止法の中でもいろいろ規定してございますけれども、地すべりしている地区または地すべりするおそれのきわめて大きい区域をいう。そうしてこれは「公共の利害に密接な関係を有するものを地すべり防止区域として指定することができる。」ところが、第三条の二項におきましては、「前項の指定は、この法律の目的を達成するため必要な最小限度のものでなければならない。」こういう規定がある。これはどういうふうに解釈するものでございましょうか、この点についてお伺いしたい。地すべり対策を急ぐと言いながら、きわめて危険の大きいものに限る、公共の利害に密接な関係を有するものを地すべり防止区域として指定する。その二項におきましては、「この法律の目的を達成するため必要な最小限度のものでなければならない。」こういう規定がございますが、これはどういうふうに解釈したらよろしいのでしょうか。
○説明員(古賀雷四郎君) お答えいたします。地すべり等防止法におきまして、必要最小限度を指定するということになっておりますが、実は地すべり防止法等の指定をいたしますと、非常に個人的な制約が加わるわけでございます。したがいまして、非常に公共の利害に重大な影響を及ぼす、そういったものは最小限度にするということで、一応法律の立て方になっております。現在の段階では、現実に住んでおる方を立ちのかせるとかいろんな対策は非常に微妙でございますので、そういう点で、それから個人の権利を制約するという点で問題があります。そういうような法律でございます。
○藤原道子君 個人の利害をいろいろ心配している。そこに住んだり何かしているためにと言われるけれども、人命くらいとうといものはないのです。そして災害を防止するというのならば、そこに危険ありとするならば、当然これは行なうべきじゃないか。あってなきがごとき法律では困ると思うのです。地すべりが随所で起こっておる最も大きな区域、しかも目的を達するためには最小のものでなければならないというのでは、やるのですか、やらないのですか。
○説明員(古賀雷四郎君) お答えいたします。今回の災害の特徴は、地すべりと違いまして、いわゆる山津波の現象でございまして、従来から地すべり地域につきましては、範囲を限りまして、ある程度の範囲以上のものにつきまして地すべり指定をしておりますが、そういうかなりの範囲を指定しますと、先ほど申し上げたようなことで、われわれといたしましても最小限度にとめるようにいたしておるわけでございますが、特に今回、富士の西湖の周辺に起きた災害は、いわゆる山津波と称して、若干地すべりとは性格が異なります。具体的に申し上げますと、地すべりと申しますのは、たとえば粘土層とかいろいろなものがありまして、いわゆる粘土層が雨のためにやわらかくなってすべりやすくなる、そういう特殊な地質的な要因に基づくものでありますが、今回の山梨の西湖周辺の山津波は、いわゆるがけと申しますか、山がくずれまして、それが貯水池みたいになりまして、それが一ぺんにこわれていったというようなことで大災害を及ぼしたものでございまして、こういう地形は全国的にいろいろだくさんあると思います。したがいまして、現在、先ほど大臣が御答弁になりましたように、緊急に危険地帯を調査いたしまして、対策を講じたいというふうに考える次第でございます。
○藤原道子君 これは山梨の問題が、この山津波が、山くずれであるということで起こったことは承知しております。ところが、法律を見ていくと、こういうように規制があるというのが私は納得がいかない。こういうことに対しては、やはり最小限と言わないで、そういう対策は十分とってもらわなければ、利害は違っても、法の施行にあたってそういう精神でやられては困るということを私は申し上げたんです。興津において、やはりあれは地すべりですね、ああいうことも起きているのです。あれだけ大きな地すべりが起こっているということは、危険地域であるということではおわかりになっていたのです。ところが、あれの対策ができなくてあんな大きな被害を起こした例もございますので、法律の規制について私はお伺いしたい。 それから次にお伺いしたいのは、先ほど同僚委員からお話がございましたが、危険地域にもう住んでいることは困ると、それで希望して新しい天地を求めて移住すると、そういう場合に低利の資金が貸し与えられたといたしましても、これはすべての財産を失って着のみ着のままになって移住するわけなんです。ということになれば、移住して開拓してそうして融資を受けたものを返すということは、これはよほど困難だと思うのです。したがって、これらの人はどうしたら収穫があがって生活ができるだろうか、というような不安が相当期間続くと思うのです。従来住みなれた土地を離れてほかに新天地を求めていく。こういう場合に際しては、災害が起これば救助隊が出動して身の危険も顧みないで全力投球して努力をしていただく。この姿には心から敬意をささげるものでございますが、その災害が起こらないために災害から更生するために新天地を求める場合には、国の責任で土地を開拓してそこに住みつけるようにあたたかい手当てが必要ではなかろうか、こう思いますが、新天地を求めて移住する場合の対策はどういうふうに考えておいでになるか、その点伺います。
○説明員(上村千一郎君) いま御質問の御趣旨はよくわかりますし、また現実にその問題は起きてきていると思うのでございます。それをどういうふうにするかということは、対策本部でも練っておるわけでございますが、いまとりましておるのは、各県でございますね、現在の問題は山梨県が大きいかと思いますが、そこの県庁に参りまして、とにかく行政指導と申しましょうか、とりあえずいま先生がおっしゃったような処置をとるように考えてほしいということは申してあり、そしてその後におきましてどういうふうにするか、たとえば交付税の問題とかいろいろな問題をどうするかということは、いま検討中でございますが、罹災者の方につきましては一刻も猶予もできないわけでございます。応急的なものは、ひとつ県のほうで処置をしてもらえないだろうかというようにお話をしておるのが実情でございます。
○藤原道子君 これは非常に急がなければならない問題だろうと思うのです。ですから、かりに開拓するとしても、機械化が必要なわけでございます。そういう場合には自衛隊に出動してもらって整地をするとか、いろいろ手はあると思う。したがって、自力更生などという考え方でなしに、国が新天地を開拓してやるという気持ちで、ひとつ対策を進めていただくように強く要望したいと思います。 そこで、災害復旧に対しましてはとかく不正が起こりやすい。各地に人手を要しますためにいつも問題になるわけでございますが、かって沼津においても狩野川台風のあとで放水路をつくった。そしてその魚を保護するという意味でそこに防波堤がつくられたわけです。ところが、できて間もなしに亀裂が生じ、二カ月くらいで下のほうが破壊され、調べてみたら入れるべきはずの砂利その他が非常に欠けていた、ごまかされていた。そういうことで地元では非常に騒いだ事件がございます。したがって他人の災害だ、不当な利得をあげる、こういう不正業者に対しましては、それがたとえ下請がやった手抜き工事であっても、元請にまで責任を及ぼして、不正工事をした場合には入札権を剥奪するとか、あるいは原形に復旧をするのは当人の当然の責務でやるというようなきびしい取り扱いがこの際必要だと思いますが、これに対してはどういうふうにお考えでございましょうか。
○説明員(澁谷直藏君) ただいまの点につきましては、藤原先生の御意見に全く同感でございます。災害に便乗して不正な工事を行なって利潤をむさぼるというような行為に対しましては、断じて許すわけにまいりません。建設省といたしましてはそういう事態がないように、十分な監督指導を行なう方針でございますが、万一そのような事態が起きました場合は、ただいま藤原先生がおっしゃいましたように、最大限のきびしい態度でこれに対して十分な制裁を加えたい、かように考えております。
○藤原道子君 今度の山梨県の災害におきましても、韮崎市ですか、あそこの駐車場、鉄筋でやるべきところを鉄筋を使っていなかったので、そのために一挙に押し流されて四名のとおとい人命を失って、地元ではその責任の所在についててんやわんやの大騒ぎになっている。私はこういう不正な工事を幾多見るにつけても特に厳重な監督を要望しておきます。 そこで梅ヶ島の旅館があのような惨事を起こした、ところが県の建築課は、あれは不法建築であって許可していなかったのだということを言われた。ところが、建築許可をしないところに家が建って、しかも旅館業の許可は出ているのですね、税金も取っている。こういう場合には一体どうなんでしょうか、建築許可がないのに不法建築をしたならば、当然これは危険だから撤去すべきであるという指導が適切に行なわれなければならない。ところが、許可しなかったのだと言ってほおっておいて、そうして一方においては旅館業の許可は出ている、税金は取っているということになると、私には納得がいかないのです。これは建設省と厚生省との連絡不十分なのか、許可しなかったというようなことが言いのがれであるのか、こういう点について非常な疑問を持ちますので、この点について正確なところをお伺いしたいと思います。許可しなかったからといってそのまま放置しておいて、災害が起こって人命が失なわれてから、そういう責任のがれのようなことは、私は許されないと思います。
○説明員(澁谷直藏君) ただいまの御質問の点で、私どももこの点につきまして正確な情報を得たいということで、努力をしてまいったわけでございますが、つい最近静岡県のほうら連絡をとりました結果、今回罹災を受けました旅館の建築物は、これはいずれも建築基準法に基づいて正式な認可を受けて建築しているということが確認されました。なおその敷地は民有地の分とそれから村有地の開放を受けて、そこに建築物を建てた、こういう事情だという報告を受けております。正式な許可を受けて建てている。
○藤原道子君 それではこれは正式な許可を受けているにもかかわらず、県が言を左右したということになりますね。
○説明員(澁谷直藏君) 藤原先生に対して県当局がどのような発言をされたか私は承知いたしておりませんが、私どものほうで確認した結果は、ただいま申し上げたように正式な法に基づく許可を受けて建築しているということであります。
○藤原道子君 けさほど大臣の御答弁では、その中の四軒が不正建築であるとかというようなことも聞いているというような御発言があったのですが、それは十分な調査のできないうちの大臣の御答弁であって、いまのあなたの答弁が正しいわけですね。
○説明員(澁谷直藏君) 大臣の答弁は私は午前おらないので聞いておりませんが、私が答弁しておりますことが、一番新して県当局に照会した結果の発言でございますので、そのように御了承いただきたい。
○藤原道子君 それでは一応了承いたします。私はそういうことがもしありとするならばけしからぬと思うのです。 それからいま一つ建設省でしょうかお伺いしたいのは、吉原市の海岸線ですね、そこの防潮堤、これは非常に砂が十五メートルも累積している、これを除くということで取り除きかけたら、あれは取り除かないほうがいいのだ、あれがあるほうが波の威力を減殺するのだから、あれは必要なんだというようなことを言われているとテレビで私は了承したわけでございますが、それならばもしもこの砂がなだらかにするということが波の勢いをそぐ効果があるならば、なぜ最初からそういうふうな計画によって工事がなされなかったのでしょうか。これはどうもよくわからない、しろうとに。もしこれがあるほうがいいのだというなら、最初からそういう設計でやられるべきだ。ところがたまたま砂がだんだんたまって十五メーターのところをもう残るところは一メーターくらいしか残っていない。これは砂があったから波が乗り越えたのだ、だから砂を取り除け。ところが専門家の意見だということで、いやむしろ取り除いてはいかぬのだ、砂があったほうが波の勢いをやわらげていくのだからということをテレビで見ました。もしそれがそうであるならば、なぜそういうふうな計画がなされなかったのでしょうか。
○説明員(澁谷直藏君) ただいまの御質問の点につきましては、私二十七日に現地に参りましてつぶさに見て参ったわけであります。吉原地区に続いております富士、蒲原の海岸。この地区は防潮堤が約二百メーターから三百メーター。これは吉原とは逆に砂がございません。海水によって砂が侵食されて、防潮堤の下が侵食されて、それでまあ二百ないし三百メーターの堤防の決壊が起きている。田子ノ浦の一つ間にはさんで吉原の海岸になっておるわけですが、ここはただいま先生御指摘のとおりでございまして、富士、蒲原の海岸とは全く逆に砂が相当たまっておる。砂が一番たまっておる地点は、ただいま先生のおっしゃったとおり防潮堤、大体十三メーターから十四メーターの堤防でございますが、一番積もっておる砂の地点ではその上に一メーターくらいしか出ておらない。こういう状態になっておるわけです。そこで今回その防潮堤を越えて波が押し寄せた。その結果あれだけの大被害が起きたというわけであります。現地の住民の感情といたしましてはあまりにも砂がたまっておる、したがってその砂を伝わって波が堤防を越えやすいのではないか。そこでこの砂を何とかもう少しなだらかにしてもらいたい、あるいは取り除いてもらいたい、こういう陳情を県当局に対していままでやっておった。ところが県のほうは、いやある程度の砂はあったほうがいい、こういうことで手をつけないでおって今回の災害が起きた。したがってこれは天災はもちろんでありますけれども、いわゆる人災という色彩、要素もかなり入っておる、こういう感情で見ておるようであります。私はこれはきわめて重大な問題でございますので、特に念を入れて現地も見、それから現地の人の意見も聞いてまいったのでございますが、いずれにいたしましても、この問題はしろうとの立場でいろいろ言って見たところで、これは解決になるわけではございません。したがって、あくまでもこれは学者を含めた専門家、そういう方々の本格的な調査検討を待って、そうして今後の対策を樹立することが一番大事なポイントではないか、かように考えたわけであります。そこで、きのうのこの対策本部でこの問題を詳細に報告をいたしまして、それで本日建設省の海岸課長が案内をいたしまして、東大のこの方面の権威者でございます本間教授、それから私どものほうのこの海岸研究室長、この東大の教授を含めて、本日現地に参りまして、現地についての調査検討を始めておるような次第でございますので、その報告を待って、ひとつ今後このようなことが起きないように十分なひとつ対策を講じてまいりたい、かように考えておる次第であります。
○藤原道子君 この問題は非常に関心を持っております。非常に重大な問題だと思うのです。日本のように海岸線の、非常に海に取り巻かれている国でございますから、ほうぼうで防波堤、防潮堤の問題が起こっているわけであります。いまおっしゃったように、蒲原地区のほうでは底があらわれております。そういう場合にはどういう対策をするか、十分この防潮堤に対しての検討を全般的に急いでいただきたい。今度のような被害が再び起こらないような、万全な策をとられることを強く要望いたします。 次にお伺いしたいのは、御案内のように静岡県は果樹の盛んなところであります。今度の災害で非常に果実が落下いたしました。これは農作物のほうで補償があると思いますけれども、木が痛んでいるのですね、風がひどかったために。実だけじゃない、枝だけでなくて、親木そのものが非常に傷ついていると聞いておりますが、こういう場合にはどういう補助対象になるでありましょうか。
○説明員(石田茂君) 静岡県は確かに先生おっしゃるように、農作物の被害が多いわけであります。その中でもミカンの落下及び樹体の損傷の被害が約十四億という多額にのぼっております。それでこのミカンの被害対策につきましては、果樹につきましてはまだ共済制度もございませんので、その他の天災融資とかそういった制度によって救済措置を講じなければならぬと思いますが、この静岡県のミカンにつきましては、本年は幸い平年を上回る結実状態でございます。そこへこのたびのような被害がありましたのは、まことに残念でございますが、ある程度被害がございましても、なるべく直接被害を避けるようにこれから指導しなければならぬと思いますが、不幸にして樹体損傷による被害がありました場合には、あるいは病虫害防除ということも必要でございます。その他樹体の被害につきましては、先ほど私が申し上げましたような天災融資による融資措置も講じていきたい。いろいろそのほかまだそういった措置でなくても樹勢の回復ということも技術的に可能でございますので、そういったことにつきましても、特段の措置を講じてまいりたいと考えております。
○藤原道子君 例年よりもたくさん実っているから平年作くらいにはいくだろう、こういうことでございますが、それはいくかいかないか、樹体が傷ついておりますので、この点についてもひとつ手落ちのないように指導、さらに手当てを願いたいということを強く要望いたしておきます。 次に厚生省にお伺いしたいのでございますが、風水害のあとには、各地ともいろいろな伝染病等が流行いたします。この保健衛生対策に手抜かりはないと思いますが、その点についての公衆衛生上におけるお考え方を聞かしていただきたいと思います。
○説明員(中原龍之助君) ただいままでの被災地における伝染病の発生の報告は受けておりません。しかし、通例災害が発生をいたしますと、その災害発生に対する防疫対策というものを、やり方というものを府県に示しております。大体災害が発生をいたしますと、すぐに府県はその対策をとるようになっております。で、そのやり方といたしましては、規模におきましていろいろやり方が違いますけれども、少し規模が大きくなりますと、県に防疫災害対策本部を設けてそしてやるという形にもなります。また被災の小さい場合におきましては、そういう場合本部を設けなくてもやる場合があります。いずれにいたしましても現場における消毒それから清潔等、そういうふうなものを実施します。同時に係官が検病調査なるものを行ないまして、そうして被災の過程において伝染病の発生がないかどうかということを調査するようになっております。それで、なお、場合によりましては必要な飲料水の補給なり、あるいはまたネズミやこん虫の駆除なり、そういうものも行なうという形になっております。現在までの報告では、伝染病の発生の報告は受けておりません。十分に被害現場においては対策を講じております。
○藤原道子君 当然それは起こっていないのは、まだ起こるはずないのです、災害が起きて日がないのですから。これから起こることに対して万全の策をとってもらいたい。いつも万全の策をとっていてもとかく起こりがちなんですよ。特に今度は飲料水の問題、これは山の中でございまして非常にこと欠いているというところもあるやに聞きますので、そういう点、万遺漏なくお願いしたいと思います。 それから、これは社会局長でしょうか。生活物資の寄贈等がたくさんございますね。ところが、いつもそれが間に合わなかった。おくれたりあるいは食べものが腐ったり、非常に地元に失望を与え、送った人にも憤激を与える例がしばしば起こっておりますが、この生活物資等は一日も早く送っていただかなければ、ほんとうに今度の場合は、もう家族全体命からがら出たわけです。逃げたわけです。あるいは肉親を失った子供が一人か二人生き残ったところがあるのですから、生活物資の問題、今後の生活の実際においても、相当あたたかい思いやりが必要だと思いますが、社会局においてはどのような対策を立てておいでになるか。
○説明員(今村譲君) いまのお話、私も常に心配いたしておりまして、今度、たとえば西湖それから根場の例をとりますと、日赤飛行隊で持って行ったのは、これは現地でトラックで持って行ったというものは、たとえば大型トラックでありますならば、西湖のユースホステルというところに四十名ほど収容されておりますけれども、これにできるだけ早く配る。それから西湖のほうにつきましては、公民館に入っておるわけでございますが、それも早急に配るというので、すぐにというのは、足和田村の村長さんは直後になくなられまして、助役さんも病臥しておられるというので、それからしかも、村役場の人方も自分自身が被災を受けているというふうな事態、いろいろございますので、すぐに事情を知りまして、県へ連絡いたしまして、すぐに福祉事務所から二十名ほどの人間を至急派遣して、そういうふうな物資の配給なり何なりについてはすぐに手伝えというようなことで、順調に現地ではやっておるというふうに報告を受けております。ただ、埼玉あるいは群馬のように非常に広地域に相当の数は非常に多い被害地でございますけれども、ばらばらになっておりますもの、これは配給は、なかなか広範囲でありますので、県のほうを督励して、間違いのないようにしたいということで、やらしております。そういうふうな状況で、今後とも努力いたしたいと思います。
○藤原道子君 ほかに私は分校の問題とか教育の問題等にも触れたいと思っておりましたが、午前中いろいろ御質問がございましたので、私の質問はこの程度にいたしたいと思いますが、いつもこういうときに、御答弁聞きますと、ほんとうにやってくれると思うのですよ。ところが、現実はなかなかそれが運ばない。これでは困ります。今度のような悲惨な災害が再び起こらないように、さらにまた第二、第三と台風が来るかもわからない。こういうときには、前の復興がおくれておりますと倍加した被害を受けるわけでございますから、その点、ぜひ心して親切なあたたかい施策を必ず行なっていただきたい。教育の問題についても、けさ御答弁のありましたようなことを至急に実現していただきたいということを強く要望して私の質問を終わります。
○瀬谷英行君 今度の二十六号台風で被害を受けた地域のうち、私が報告を聞いた埼玉県なりあるいは群馬県等の報告を総合いたしますと、不意打ちを食ったということが言われているわけです。つまりそんなに大きな台風が来るというふうに予想していないところへ、思いもかけない強烈な台風に襲われて多数の犠牲者を出したということになっているように聞き及んでいるわけです。そこでまず、最初に気象庁関係についてお伺いしたいのですが、この資料にもありますけれども、気象庁の発表によれば、台風二十六号がマリアナ近海に発生して本土に上陸するまでの時間が、ちょうど二日間という異例のスピードであった、こういうことなんです。しかし異例のスピードであったということは、本土に接近をして上陸するまでわからなかったものかどうか。わかっておったがこんな大きなものになるとは思わなかったのかどうか。その点気象庁長官のほうからお伺いしたいと思思います。
○説明員(柴田淑次君) 台風二十六号につきましては、台風二十六号が台風になる前から、気象庁のほうではつかんでおります。で、台風二十六号になりましてからの報道につきましては、アメリカのほうからの飛行機観測の情報も刻々入ってまいりますし、それからまた人工衛星、気象衛星の写真も受信しておりますので、その後の台風の位置、勢力等につきましては気象庁のほうでもつかんでおります。したがいまして、急にその上陸まぎわになって初めてわかったというようには、気象庁のほうでは考えておりません。むしろずっと初めから台風の状況についてはつかんでおったという二とでございます。ただ、いま先生の御質問のように急に速度を速めたとかいうような点があったかなかったかという点が問題でして、それが予報できなかったかどうかという点が問題であろうと思いますが、実は台風のこの航跡を見ますと、二十四日の昼ごろまでは時速大体四十キロぐらいで進んでおったのですが、昼過ぎから速度を急に速めたのでございます。その速める程度も相当早い速度で速めてきたわけでございますが、前もってその台風が上陸するまぎわにどれくらいのスピードであるかということを、たとえば二十四日の昼ごろに的確に予想するということは、現在の台風予報の技術上非常にむずかしいのでございまして、それは現在のところまず困難な二とであるのでございます。そういうわけでございますので、気象庁は台風の状況をつかんでおってできる限りの技術を生かしまして、今後の模様について考え、それを報道しておりました。実際的にもテレビ、ラジオその他におきまして台風情報というものを流がしており、また暴風雨警報の前には風雨注意報というものを発表いたしまして、前もって警戒をしていただくように措置をしておったのでございます。以上でございます。
○瀬谷英行君 いろいろ新聞の社説や解説にも今度の台風のことで書いてありますけれども、気象庁自体の判断にミスがあったということを言っているわけではないのです。そういうことがなかったとしても不意を打たれるということは、やはり問題があるわけです。今川義元でも桶狭間で不覚をとったのは、やはり不意を打たれたところにあるのですから、今回のように思いがけないところで猛襲を食うということになると、どうしてもこれは余分な損害を生ずるということになると思う。そこで、いまのあなたの答弁で、二十六号はつかんでおった、つかんでおったけれども、それがどういうスピードでどういうふうにくるかということを的確につかむということは、技術上困難だったということなんです。問題は、技術上これ以上正確に的確に台風を予測をし進路を判断するということができないということなのか、現在の観測の体制ではできないということなのか。もっともっと現在の観測の体制というものを整備をすれば、もっと正確に迅速にできるということなのか、その辺をお伺いしたいと思うのです。
○説明員(柴田淑次君) その点につきましては、気象庁といたしましては、現在の予報技術がそこまでいっておらないので、将来の台風の模様を的確に予報することができないのであると考えております。と申しますのは、この台風二十六号のコースを考えてみますと、ちょうど、きょう午前中ちょっとお話し申し上げましたように、現在鳥島が観測を中止しておりますので、その付近へ一ばい船を出しております。それから、先生御承知のように、定点観測の船が四国の南方に出ております。ちょうどこの二十六号台風はその二つの船の間を通って北上をしたのでございまして、台風の両側から船で台風の模様をつかまえていた、こういうような状態でございまして、非常に観測網としては幸いであったのでございます。なお、その上に富士山のレーダーで二十四日のもう昼過ぎには台風をつかまえることができました。したがいまして、台風二十六号につきましては、そういうように非常にそのうまいところ——うまいところと言っちゃ語弊がございますが、観測網につきましては非常にまあいいところを通ってくれたので、気象庁としても台風の現状を、そのときの現状をつかまえるに非常に都合がよかったというように、私のほうでは考えております。
○瀬谷英行君 午前中の質問でですね、たとえば定点観測船であるとか、飛行機であるとか、そういう観測網の充実ということで、前に総理が約束をされたことがある。だいぶ前から約束をされておるけれども、必ずしもその約束がちゃんと実行されていないんじゃないかと、こういう意味の質問があったわけです。そこでお伺いしたいのは、現在の観測の体制にはたして不備がないのかどうかということですね。船舶あるいは飛行機、施設、要員、こういったような点で予算が足りないために十分なことが行なえなかったとすれば、これもやはり人災ということになるのじゃないかという指摘すらあるわけです。だから、そういう点で不十分な点があったとすればですね、やはりいままでは予算がなかったからということになるかもしれないけれども、これからはそういう不十分な点をカバーをするという手を打つのが必要なことになってくるのじゃないかと思うわけなんです。だからその点をはたしてどのように考えたらいいのか。また、午前中の御答弁にもあったけれども、まあアメリカ軍が観測をしておるということだったのですが、アメリカ軍が観測をしておるためにですね、これはアメリカ軍の観測はアメリカ軍のための観測であって、必ずしも日本の国民のためにやっているのかどうかわかりませんけれども、日本独自の台風対策としての観測がやりにくいというような事情が出てきておるのかどうか、そういう点もあわせてお伺いしたいと思うのです。
○説明員(柴田淑次君) 台風に対しての台風観測の施設の不備という点でございますが、ただいま申しましたように、幸い二十六号につきましては、ほぼまあ満足な状態でございましたけれども、今後の台風のコースによりましては、今度の二十六号のとおりにいくものでは決してございません。あちらこちらへ台風が参りますと、やはりその観測のネットの不備というものが考えられるわけでございます。まあ飛行機につきましては午前中にも話が出ましたので省略さしていただきますが、定点観測船につきましても、現在御承知のように二はいの船で海上保安庁にお願いいたしまして、気象庁の観測員が乗り組みましてやっておりますが、定点観測船というものも、今度の二十六号台風の経験から見ますと、非常に役に立つものだというようにわれわれも考えております。これはまあ経費と労力がかかるものでございますけれども、定点観測船が一ぱいでもたくさん洋上に出ておったほうがいいということは、これはもう申すまでもないことでございます。 なお、そのほかの施設の面についてでございますけれども、最近——最近と申しましてもここ数年来、この気象観測の方法が飛躍的に進歩いたしまして、先ほどもちょっと触れましたように、気象衛星が飛んでおりますので、気象衛星からの写真を受画しますと、もう一目りょう然に、どこに台風があるということがわかるのでございます。がしかし、現在のこの気象衛星の性能では、まだ飛行機観測あるいは定点観測には及ばない面がございますが、技術の進歩が非常に目ざましいのでございまして、近い将来におきましては、この気象衛星におきまして、飛行機あるいは定点の代替となるようなときが、そう遠くない将来に私はくるのじゃないかと考えております。なお、施設の面につきましては申し上げればまだ数個ございます。たとえばレーダーの施設でございますが、日本本土に現在施設していますレーダーの観測網は、現在で満足なものでは決してございません。われわれのほうでは年次計画を立てまして、将来このレーダーの整備を考えております。 なおまた現在技術のほうで非常に進歩しておりますのは、海上に無人の観測点を置くという観測方法でございまして、ブイ・ロボットと言っておりますが、海上にそういうようなブイ・ロボットを置きまして、自動的に機械が観測し、その観測した結果を無線で自動的に日本なら日本へ送ってくるというような装置の開発が現在されております。それもそう遠くない将来に実用化すると思いますので、そういうような面も若干ございますが、そういうような技術の進歩とあわせ考えまして、定点観測船その他の問題も真剣に取り組んでいきたいというように考えておる次第でございます。
○瀬谷英行君 鳥島の近辺——鳥島では観測できないから船を配置をしている、それから定点観測船との間をちょうど台風が通る、二十六号台風はうまいことキャッチできた、キャッチできたけれどもこのとおりなんですね、結果的には。だから観測網そのものが、非常に洋上のことだから十分だということにはなかなかいかぬと思いますけれども、しかし、いま定点観測船及び鳥島近辺に配置をしている船というのは、どういう性能の船をどれだけ配置をしているか、その点はたして観測の体制として十分であると言えるのかどうか、その点参考までにお伺いしたいと思います。
○説明員(柴田淑次君) 現在、先生御承知かと思いますが、四国沖の定点観測船は千トンくらいの船でございます。それで海面付近の気象状況と、それからその船から風船を飛ばしましてその上空の高いところの気象状況と、それからなおその付近の海洋観測もあわせて観測しております。大体定点観測船といたしましてはその三つの観測で観測ができれば、その性能は十分ではないかと考えております。ただその観測する測器だとかなんとかいうもののこまかいことになりますと、何ぶん陸上と違いまして海上のことでございますので、新しい測器を取りつけましてもすぐに潮風で機械がだめになるというようなことも考えられますので、ひんぱんにそういうような機械は取りかえるようにしておるつもりでございますけれども、なお現在においては十分だということは、決して申し上げることはできないのじゃないかと思います。 それから鳥島のほうは現在はやはり千トンくらいの船を——トン数はしっかり覚えておりませんがチャーター船でございまして、そのチャーター船に気象庁の職員が乗り組んで高層観測をやっております。がしかし、いろいろな居住関係だとかなんとかいうことに現在問題がございますので、今後それを改善していきたいと考えておる次第でございます。
○瀬谷英行君 定点観測船についての報道が新聞に出ておりましたけれども、この乗り組み員の待遇もよくない、それから労働条件もよくない、それから船もあまりりっぱな船じゃない。いまお聞きをするとチャーター船に気象庁の職員が乗っているということなんですね。こういうことでは大体観測体制そのものがはなはだ不十分であるということに結論としてはなってしまうのじやないかと思うのです。 そこで運輸大臣にお伺いしたいのですけれども、台風の観測、気象の予報ということは被害を最小限に食いとめるためには、大事な仕事だと思うのです。しかし大事な仕事であるけれども、本日午前中から聞いておるところによりましても、まことに日本の気象観測の体制そのものはあらゆる点で不備な点が多過ぎるような気がする。だから定点観測船も整備をしなければならぬ。たとえばチャーター船に、どこか捕鯨船のチャーター船かかなんかに気象庁の観測職員を乗せておったり、あるいは千トンそこそこの船でもって観測に従う、波の荒いところで観測に従うというようなことは、われわれしろうとが想像しただけでもこれは容易ならぬことだと思うのです。いま日本の技術は油船なんかは二十万トンの船もつくるといっておる。二十万トンの船をつくる工業力がある国が千トンそこそこのぼろ船を何ばいかでもって重要な気象観測に当たっているということは、少し片ちんばな印象を免れないと思う。だからこういう観測体制を整備をするということが非に大事なことじゃないかと思うのです。非常に強くその点午前中にも強調されたわけなんですけれども、総理大臣を呼んで総理にこの観測船の問題や飛行機の問題、ずっと前から約束をしておるのだけれども、今度、じゃこの機会につくるという約束をするかどうか、こんなような話が出たけれども、結局総理が出られない、そこで運輸大臣は総理大臣にかわってこの問題についてひとつお答え願いたいと思う。
○国務大臣(荒舩清十郎君) ただいま瀬谷先生御質問の点全く同感でございます。台風の情報やあるいは警報などは、一分でも一秒でも早く予知し、また発表もしなければならないことは当然でございます。今回の多数の痛ましい人命を損傷したというようなこと、またけが人の非常に多いこと、あるいは倒壊家屋の予想以上に多いことというような点から考えまして、全くこれは設備の完備を一日も早くはからなければならない、こう考えております。来年度の予算等につきましても、こういうことを十分おもんばかりまして大蔵省に折衝もし、そして万全を期していきたいというようなことで折衝をしておるわけであります。
○瀬谷英行君 それからアメリカ軍の観測の話が再々出ましたけれども、たとえば小笠原島であるとか硫黄島であるとか——小笠原島なんかは日本の領土であるということがはっきりしておるにもかかわらず返還されていないわけですね。こうい.うような島をアメリカに返してもらって、ここを観測の基地にしてここから飛行機を飛ばすとか、あるいは観測船の基地にして観測網を張りめぐらすとか、必要な施設を施すとか、こういうようなことをやればいいんじゃないかという気がするのですけれども、交渉の結果できるできないは別として、技術的な見地からそういうことが望ましいのかどうか、その点気象庁の長官のほうからお伺いしたいと思う。
○説明員(柴田淑次君) アメリカ軍のほうへそういう話を持っていくということにつきましては、実は昨年のマリアナの海難のときにそういうようなお話が先生方から出て、それについて気象庁のほうで検討いたしまして、満足ではございませんけれども、そういうような話は内々しております。現にその結果のあらわれとしまして、小笠原の父島でその高層観測を向こうが始めたらしくて、その高層観測の資料が気象庁のほうへ入っております。そういうことで、そういうようにこの話し合いをもっと続けていく、父島のみならずほかのところもやはりそういうようにやってもらうように続けていくというような方向で進んでいきたいと考えております。
○瀬谷英行君 午前中の質問の際に総理を呼んで答弁をしてもらいたいという話が非常に強く出たわけですね、お聞きだと思いますが。そのことは観測船の問題あるいは飛行機の問題、昔のように約束だけして何年もすっぽらかしにされるということではいかぬから、今回はひとつ約束をしてもらおうじゃないか、こういうことになったのです。荒舩大臣がお見えになる前に森長官が自分の所管ではないけれども何とかそのように努力をするということを言われたのです。運輸大臣は御自分の所管なんですから、ここで観測船の問題あるいは飛行機の問題、必要だとすれば——とにかく不十分だということをいままで言われておるわけなんですから、必要であれば一体どのくらいの予算が必要なのか、要員も予算も、今回はこれは確保するということやるべきじゃないかと思う。それから小笠原島の問題もこの機会にアメリカ軍に返してもらって観測基地というものを整備するということをやったらいいかと思うのです。この問題も、これは外交上の問題になるかもしれませんけれども、荒舩運輸大臣としては、ほかの大臣じゃなかなかできないことをおやりになる、このようにせっかく見えられているのですから、この際このくらいのことを約束をして実行に移したならば、これは非常にいいことじゃないかと思うのですが、どうでしょうか。
○国務大臣(荒舩清十郎君) まことにけっこうなお話でございます。これはさっき申し上げるように、台風というものの被害、こういうものに対しては、国は万全を期さなければならない。少しでもその被害をなくさなければならぬ。また一分、一秒でも早くこれを予知しなくちゃならぬ、これはおっしゃるとおりでございます。なおまた、観測船の問題、飛行機の問題、これにつきまして総理がどういう約束をしたか私はまだ存じておりませんが、こういう御質問等もあり、なお運輸省といたしましても万全を期さなくちゃならないので、総理に対しまして私の立場から大いに進言をしてみたい。それから先ほど、アメリカの帰属といいましょうか、島々といいましょうか、これに対しましても、外交上の問題でいま返してもらいたいというようなことも、なかなか困難なことでもありまして、せいぜい気象に利用するというようなことについても、もちろん政府といたしましてこれに交渉をする、外務省を通じてということになりましょうが、交渉をするというようなことも当然政府としてやらなくちゃならない問題だと思います。これらを含めまして総理に進言をし、そうして安んじて一億の国民が災害からのがれるようにというようなことも十分進言して実行に移すよう努力してみたいと考えております。
○瀬谷英行君 外交上の問題としてなかなかむずかしいだろうということは、私らにもわかりますけれどもね、しかしこれは弱腰じゃなかなかできないと思うのです。だから外務大臣よりは荒舩運輸大臣のほうが押しが強いのじゃないかと思って、それで小笠原島の問題についてはいま要望したわけです。これはまだやらずにあきらめる手はないんですからね。ひとつ馬力をかけて小笠原島を観測基地とするということを手がけてごらんに、なつたらいいと思うのです。 それからいま一つ、台風でもって非常にいろんな損害が出ました。農業問題あるいは土木関係の問題、すでにこれは言い尽くされているところでありますけれども、交通網の寸断という問題があります。これは国鉄、私鉄とも大なり小なり被害を受けておりますけれども、きょうの報告によりますと、たとえば身延線なんかは十月までまだ見通しが立たぬと、こういう話なんです。一体国鉄の損害がどのくらいになるのか、それから二の損害をどういうふうにして補てんをするかということです。で、従来国鉄自身で災害関係の損害はかぶっていたと思うのですね。しかし元来ならば・これは道路なんかの場合はこれは建設省のほうでやるわけですから、こういうのはいわば公共負担の一部として政府でもってめんどう見るということも、国鉄財政のために必要なことではないかと思うのです。その点はどうなんでしょう。
○国務大臣(荒舩清十郎君) お話の筋合いよくわかります。今度の国鉄の被害は四十一線区百五十五区間でございまして、身延線、山陰線あるいは足尾線というような線の被害でございまして、総額といたしましてまあ三十八億五千万くらい、こういうふうにいまのところの調査では出ております。お話の筋合いは、たいへん私どもよくわかります。わかりますが、いまの段階におきましては、国鉄の予備費、また移流用といいましょうか、まあそれを充当するということで復旧ができるようになっております。また私鉄の問題等もございますが、私鉄も合計三線でございまして、まあこれは比較的被害が少なかったので、三千八百万円で、自己負担でまかなえるというようなことでございまして、お話の筋合いはよくわかりますし、また国鉄のこういうような問題ばかりではなく、将来のことも考えましても、瀬谷先生のおっしゃることは意味もよくわかりますが、当面今度の問題等につきましては、予備費もございますし、まあ流用もできまして、そういうことで間に合わせていきたい、こう考えておるわけでございます。なおまた将来の問題等につきましては、今回の、来年度の予算につきまして、ただいまおっしゃるようなことを含めて大蔵省に折衝をしておるわけでございます。
○瀬谷英行君 国鉄関係のことでついでながらちょっとお聞きしておきたいと思いますが、これは国鉄の理事者でけっこうですが、二十五日の日は、まあ私たまたま前夜東京へ参りまして、二十五日に上野駅に参りましたら、東北、上信越線が事実上不通になっていたわけです。それで駅に行っても全然わからないわけなんですね、運転の状況が。それでテレビなんかでは、たとえば高崎線は岡部−本庄間が不通になっておるが、この区間は単線運転をするようになった、このような報道がある。単線運転をするようになれば運転できるのだろうと思って駅に行ってみると、全然むちゃくちゃでわからない。一体何時にどこ行きの汽車が出るかということが見当がつかない。お客は駅の中でいらいらするだけだ。駅長室に行ってみると、電話がかかってくると、問い合わせの電話が幾らかかったって、片っ方はわからぬわけですから弁解をしておるだけだ。こういう状態はまことにうまくないと思ったのですが、こんな場合に、この何でもない区間を区間運転を行なう、あるいはバスの代行輸送を行なう、こういうような措置が緊急にとれないものかどうか。それから上野駅でわからないことはほかの駅舎のほらにもわからないわけで、駅に対して、一体現状がどうで、何時何分からどの程度に列車の運行ができるのだといった、客に聞かれてもある程度答えができる程度の情報を的確に流すということができないものかどうか。幾ら日曜日だといっても、これは少し二十五日の状況はひど過ぎたという、かうに私、身をもって感じた。こういう対策についてうまい方法はできないものかどうか、この点をお伺いしたいと思います。
○説明員(仁杉巌君) ただいま先生からいろいろ御指摘がございまして、実情おっしゃるとおりのような状況が上野その他の駅に起こりまして、まことに恐縮に存じておるわけでございます。実は二十四日の日の午前から災害対策の準備をいたしまして、ところが台風がかなり早く参るということで予定を約十二時間繰り上げまして、二十四日の十九時から本社に対策本部を設けまして、それから約二時間おきに情報を集めまして、本社といたしましての復旧対策並びに輸送対策というものの処理をいたしたわけでございます。これは副総裁が委員長となりまして、私ども関係者が集まりまして処置をいたしたわけでございます。そのときの状況下におきまして、台風の中心が上陸いたしましたのが、大体二十五日の午前一時ごろになったわけでございますが、それから夜明けまでの間、ほとんど情報が入りませんで、実は朝七時の対策会議でもまだ高崎線、東北線の状況がわからず、大体大宮まで開通をしておるが、その先はちょっとわからないというような情勢でございました。やっと具体的につかめましたのが十三時の対策会議でございまして、この間、十四時ごろに高崎線が開通するという情報になり、それに伴いまして急速上り、下りの列車の手配を始めたわけでございます。まあ、その前にもいろいろ研究はいたしておりました。具体的に作業をしたのは、そのころでございまして、そのころすでにテレビでは片線開通というようなことが、各管理局の情報としてテレビに乗っておりました。それからすぐ列車の手配をいたしましたが、何しろ混乱している状態の中でやはり上りの列車が到着をいたしませんと下りの列車が出せないというような状況もあり、また一方、すでに尾久等の操車場に入っている列車がありまして、そのものは定時に出せるというような状況で、その手配にかなり手間取りまして、大体確定をいたしましたのが二十五日の夕方になりました。この間、いま瀬谷先生から御指摘のような事態が起こり、その後も各列車がおくれて到着するために、また出ていく列車がおくれる。その到着時刻がはっきりつかめないということで、たいへん御迷惑をかけた次第であります。 実は国鉄といたしましては、御承知のとおり三十三年の狩野川台風のときに、東京付近がたいへんな被害を受けまして、そのときに情報網の確立ができておりませんで、乗客皆さま方にたいへん御不便をかけたというようなことがございましたので、当時の十河総裁が非常に強い指示をされまして、その後、着々と台風時の情報網完成ということに努力をいたしておりましたが、今回は情報網よりむしろ実態の把握がなかなか現地で被害が大きかったためにできなかったということ、並びにただいま申し上げました列車手配がなかなか複雑になって、途中で折り返すもの、上野まで入れるもの等がございましておくれた、混乱を来たしたような状況でございます。これらの点につきましては、皆さま方に御迷惑をおかけいたしました点を深く反省いたしまして、ただいま社内においていろいろと今後の対策について、あるいは処置のしかたについて、情報のとり方について研究をいたしておりますので、いましばらく時をかしていただきたいというふうに存ずる次第でございます。
○瀬谷英行君 私はね、動かないものを動かせと言ってもこれはだめなんですからね、だめならだめとはっきりさしたほうがいいと思うんですよ。この前にもそういうことがあったのです。雨が降って不通になった、大雨で不通になったということがあったと思う。いましばらくお待ちくださいという放送で、そのしばらくが三十分だか一時間だかわからないわけです。で、しばらくお待ちくださいと言われれば、しばらく待っていればいいのだと思う。ところが待てど暮らせど動かない。しまいにはあきらめるということなんだ。情報として入ってくるのは、線路の上に幾ら冠水したなんて、常識で考えればそんなんじゃ動きっこないということになる。あとで聞いてみると、そいつもどうもうそだった。要するにまことに情報が不正碓なんですね。だからテレビでもって何か運転をするような報道をされる、行ってみるというど全然動かない。これはますます迷惑すると思うのですよ。だからテレビのほうにも、動かなければ動かないと、こういうふうにちゃんと念を押してもらわなければいかぬと思うのです、ああいう場合にはお昼ごろ行って、私が乗ったのは夕方です、その電車に乗ったのは。十三時発の新潟行急行が出るというのが、二時半でした。さてその時の急行——一時間半おくれの一時の急行が動くならそれに乗ろうと思って見たら、これは大宮から高崎までとまらないというわけだ。するとその中間におりようとする者が利用できないわけだ。しかもそのあとの電車は何分に出ると言ったってわからないわけですね。こういうときには、この急行をとめたっておこられないと思うのです。急行が全然、たとえば埼玉県なんかの場合、大宮から高崎まで通過で行ってしまうということになると、線路が何ともないところの、たとえば岡部と本庄との間が不通になったとしても、それまでの間は線路が何ともないわけです。そういう区間は、短距離運転ができるようにしておけば、そういう問題は起きないと思うのですよ。だからこういう短距離運転ができるような処置を講じておくということと、それから臨時措置として急行といえども主要な駅にはある程度とめる——急行をとめたってそういう場合はしょうがないのだから、必要によってはこれは各駅にとめたってしょうがないと思う。そのくらいの応用動作を講じないと、テレビやラジオを信用して来た人たち、半日も待たした人たちに申しわけないことになる。そういう応用動作が国鉄としてとれないものかどうか。それくらいのことは私はやらしていいと思うが、その国鉄側の見解を伺いたい。
○説明員(仁杉巌君) ただいま御指摘のございました点で、実は高崎方面に対しましては、大宮までの電車は通じておったわけなんですが、それから先の手配、やはり相当上野駅に遠距離のお客がたまっておりまして、前の晩からの方もおられました。そういう状況で、どうしても早く出さなければならないということで、急行を優先に出した。そのためにローカルが犠牲になった点がございまして、ただいま瀬谷先生のおしかりのような点が生じたことは事実であります。これらにつきましても、情報の把握の的確とともに、今後乗客等の分析等をいたしまして、情報の的確な獲得をいたしまして、それに基づいて適宜な手配をするように今後研究してまいりたいと存じております。
○瀬谷英行君 国鉄関係、最後にですね、台風にあって、どういう点が一番被害が大きいかという問題があると思うのです。たとえば土砂崩壊でもって線路が埋まるといったようなことですね。それは線路の敷き方によってだいぶ違ってくるのじやないかと思うのですよ。たとえば新幹線なんかの場合——新幹線でも事故はありますけれども、ああいう高架にしてしまえば、少しばかり水が出ても水をかぶるということはないわけだ。それからその土砂崩壊ということがあまりないということになるのですから、幹線はやはりなるべくそういう台風等でもって被害を受けないように、高架にするとか、あるいは水の出そうな所については、特に事前に見当がつくわけですから、この辺は雨が降った場合には水が出る、あるいは土砂が崩壊しやすいというような所はわかるわけですから、その災害に対する防災装置というものを、これは研究してかかるべきじゃないかと思う。そういう点、はたしてこれからの国鉄の建設計画等に盛り込まれておるのかどうか。もし必要だとあればそういう費用というものも、今後の計画には私は組むべきじゃないかと思うが、その点をお伺いしたいと思います。
○説明員(仁杉巌君) 今度の災害等を見まして、たとえば身延線等の災害を見ますと、これをまあ完全に防ぐには、付近から来る土砂の流入を防がなければ防ぎ切れないというような状況でございます。ただいま瀬谷先生の御指摘のございましたように、線路のつくり方というものによって災害が激化されるということは、御指摘のとおりでございます。ただいま国鉄ではこれに対しまして、現在線に対しましては重要線区を指定いたしまして、これらにつきましては個々ばらばらに災害対策をするのでなしに、一貫をいたしましてその線全体の強度を上げるというような設備の増強のしかた、予算の投入のしかたというものをいまいたしております。それから、御指摘がございました、新しくつくる線については、まあ新線につきましてもかなり防災につきましては、戦前の末期におけるつくればいいというような主義の防災に弱い線路をつくるということは一切やめまして、いわゆる赤字線と言われるものにつきましても、あとで防災の費用並びに修繕費等のかからないように、建設当時にかなり力を入れております。さらに最近は各主要線区において線増の工事をいたしておりますが、これにあたりましては、過去の災害の記録を徴しまして、あぶないと思われる所は、単に単線をつくるだけでなしに複線のトンネルを掘って、いままであぶなかった線路は放棄するというようなことをかなり綿密にいたしまして、予算もそれに相応した金をかけることによりまして今後の防災対策をしていく。まあ実情はこいうことで、今後の線路の新設につきましては、かなり、十分な防災対策をしながら建設を進めていくということでございます。
○瀬谷英行君 最後に、午前中からもうすでに言い尽くされたことについては重複を避けますが、要約をすると、こういう災害対策として大事なことは治山治水あるいは砂防、護岸と、こんなことになると思うんです。ところが、山のほうは農林省だ、川のほうは建設省、海のほうへ行って運輸省、こんなような管轄の違いがあるわけですね、その専門専門によって。そういう違いがあって、はたしていいものかどうか。建設大臣の談話にわざわざ、たとえば建設省と農林省との間に見解の違いはないということを強調したりなんかした点がありましたけれども、そんなこと強調しなくたって、連携を密にしてどうのこうのということをわざわざ言わなくても、私は一本化することができないものかどうか。いままでの例もあることなので、重要な問題かもしれません。しかし砂防のほうを建設省がやる、植林治山に関する関係は農林省がやる、海のほうへ回ってきて運輸省だといったようなことはどうもぐあいが悪いのじゃないかという気がするのです。前にも委員会で九州のほうに、災害のあとで視察に行った際に言われたことがあるのです、地元で。ここのところが運輸省で、ここのところが建設省で、ここのところは農林省だという話なんですね。だけれども集中豪雨にしても台風にしてもそういう各省の境目というものには関係なしにくるわけですから、非常にぐあいの悪いことが出てくるわけですね。こんなことは私は災害対策として一本化してもいいのじやないかという気がするのですが、その点はどうでしょう。これはもし、建設省なら建設省、農林省なら農林省、運輸省なら運輸省、それぞれの立場でもってお答え願いたいと思うのです。
○国務大臣(荒舩清十郎君) おっしゃること当然でございまして、全く同感でございます。今回のいわゆる地すべりというような問題、あるいは今回比較的水の被害より風の被害が多かったのですが、まあ例年起こる風水害というようなものは、どうしても治山治水という、山に植林しなければならないということは当然でございまして、いまどんどん伐採はされるが、諸般の事情でなかなか木を植えることが少ないので、こういうような問題、またたとえば災害を防ぐためのダムをつくるというような問題につきましても、これは農林省のダム、これは建設省の所管のダム、あるいは電源を主体にすればこれは通産省というようなことで、非常な私はばらばらな形であることは、これはまあいま始まったことじゃない、長い歴史がそういうことだったのです。そういうようなことにつきましては総合的、一貫した政策をやらなくちゃならない。これはもうほんとうに痛感しているわけでございます。そこで、しからばどうするようにしたらいいかということは、やはりこれは総理大臣の権限でございまして、先ほどの気象観測について、たとえば観測船、飛行機の問題、あるいはアメリカに交渉するというような問題とあわせまして、総理にさっそく進言をしてみたいと思います。被害をこうむるのは国民でございまして、これが農林省の分、これが建設省の分、これは運輸省の問題だというようなことでは相ならぬと思っておりますので、しかしいま私が所管外のことについて、答弁といってもこれは困難でございますので、総理に対しまして、さっそくひとつ一貫した政策を立てべきだという進言をしてみたいと思う次第でございます。
○瀬谷英行君 建設省の河川局長見えていますか。——河川局長にもお伺いしたいのですけれども、この砂防だとかあるいは治山治水というようなものは一貫しているわけなんですね。山に木を植えるのだって、ダムをこさえるのだって、池をこさえてボートを浮かべるためにやっているわけじゃない。目的というのが一つになってくると私は思うのですけれども、所管がそれはどこにするかということになると、いろいろ問題が出てくるかもしれないが、それはいままでの行きがかり上の問題であって、根本的にはやはりこれは一貫してやるべきことじゃないかという気がするのですけれども、国全体の立場から言えば。そうするとすべて治山治水関係、砂防から、山から川から海に至るまで、たとえば河川行政ということを考えた場合には、一本化したほうが、私は都合がいいのじゃないかという気がいたしますけれども、やはり他省に若干なわ張りを分けたほうがやりやすいという点があるのか、あるいは一貫してやったほうがよろしいというふうに専門の担当者としてもお考えになるのか、参考までにお伺いしたいと思います。
○説明員(古賀雷四郎君) 本質的には、瀬谷先生のおっしゃいましたように、防災行政というのは一貫してやるべきだと思いますが、従来からのいきがかりもありますし、さらに治山につきましては林野の要請というような問題もございます。あるいは運輸省所管の海岸につきましては港湾機能との問題というものもございますので、それぞれ特色があるわけでございまして、その辺どう調整するか。関係各省では、たとえば砂防治山連絡協議会あるいは海岸連絡協議会というのを各省でつくっておりまして、中央地方につきまして計画の統一、あるいは長期計画の統一、そういったものを行なっております。現在の段階では、まあ若干の問題はあるかと思いますが、たいして支障なく作業してもらっておりますが、いろいろな現実の場面に出ますと、いろいろ地元からの要望もある=うでございまして、われわれは十分そういったことのないように、ひとつ緊密な連絡をして遺憾のないようにいたしたいと思っております。なお、今回は先ほど大臣からお話がありましたように、農林省の治山とそれから私のほうの砂防につきまして、有力な課長補佐並びに係長を交換いたしまして、計画はもちろん実施に当たっても、十分調整をしていくようなことにいたしておりますので、地元の一般の方に御迷惑をかけないように今後やっていきたいというふうに考えております。
○片山武夫君 だいぶ長い質問が続けられております。時間もだいぶおそくなっておりますので、これから質問いたしますけれども、ひとつ簡単にイエスかノーか御答弁お願いできればけっこうだと思います。 その質問に入ります前に、今回の二十六号、二十四号の台風にあたりまして、まことにその被害をこうむられ、特になくなられた方々に対しては、心から弔意を表したいと思います。同時にまた、この災害の復旧に当たられている方々の御尽力に対して心から感謝を申し上げたいと思うのであります。 そこで質問に入ります前に、委員長にちょっとお伺いしたいわけでありますが、この本委員会がこれで正常な形で運営されておるという御認識をお持ちですかどうですか、この点ちょっと委員長の見解をお伺いしたいと思います。
○委員長(成瀬幡治君) 定足数の問題ですか。いま、ちょっと足りませんですね、正直言って。
○片山武夫君 ということになりますと、この委員会が成規に運営されていないということになると、いつの時点から定員が足りなくなったか、その足りなくなった時点以降の質疑応答、これは無効に私はなる、かように思うのです。その点はきっぱりとひとつ委員長の見解を表明していただきたい。それから、そういうことを申し上げることは、この災害の非常時にあたりまして、政府の方々も多数お見えになっておる、国会議員は質問がなくとも定数を満たすだけのやはり態度をもってこの委員会に臨まなければならぬと思うのであります。いわゆる国民不在の国会などと言われておるのは、こういう現象からもあるのであって、国会議員としてまことに国民に対して、特に罹災者に対して申しわけない、かような気持ちで一ばいです。この有効でない質疑討論を何回続けても、どうも意義がない。せっかく時間をつぶしてこの忙しいさなかに、おそらく日夜これに尽力されておるだろうと思うのですが、政府の、あるいは各省の方々は、疲労しているのにもかかわらず、こうやって長時間質疑に答えられておるわけであります。そういう運営を委員長があえてなさろうとした意図は、私は緊急を要するから、こうやってあえて続けておられるのだと思うのでありますけれども、しかし、これは国会の権威、あるいは委員会の権威ということになりますと、私は非常に疑問がございます。したがいまして、その点はひとつ明快に公表を願いたい、こういうふうに考えておりますが、御見解いかがですか。
○委員長(成瀬幡治君) これは私の個人的な問題ではなくて、大体どういうような慣例があるかと申しますと、御指摘のとおり、国会法等が明示しているのは、過半数の委員の出席がなければやれないことになっております。ただし、慣行はどうなっておるかと申しますと、一たん、委員の半数以上の出席があって議事を開きましたときには、その後退席者があって、一時的に定足数を欠きましても、本院に登院をされている本委員会の所属の方が過半数以上あればいいじゃないか、あるいはそういうようなことを各党の理事の方に御了承願えますれば、委員会は成立しているものとして運営をされている慣例はたくさんございます。しかし、片山委員が御指摘のとおり、こうした緊急の問題でございますから、本来ならば二十名そろって、みな熱心にやっていただくのが好ましい姿であるということは、御指摘のとおりであると考えておりますけれども、そういったような慣例もございますから、慣行等を勘案しながら、尊重しながら、運営を続けてきたような次第でございますから、御了承をお願いしたいと思うわけでございます。なお、ただいま委員の出席を督励中でございます。
○片山武夫君 そうすると、従来の慣行に従って、会議が成規に成立しているのだと、したがって、いままで、あるいはこれからの質疑に対しても、それ相当の権威はある、こういう認識の上に立って運営をされる、こういうことですか。
○委員長(成瀬幡治君) そういうふうに御了承願いたいと思います。
○片山武夫君 それでは質問させていただきますが、特に私ども先ほど来から各省の方々忙しいので、質問はどうかこうかと言われて尋ねてこられたので、時間もだいぶ経過しておったものでありますから帰られた方がだいぶおられるので、質問を全部することができなくなって、お気の毒だと思って帰ってもらいました。そういう関係でだいぶ質問が残るわけでありますけれども、特に今回のこの委員会というものは、この二十六号、二十四号の台風のために設けられました非常災害対策本部、これの報告、それに伴う質問、これが主たる私は問題だと、かように理解しております。したがって、そういう点にしぼって質問を申し上げたかったわけであります。特に本部長としていろいろこの対策に対して言明をされたことがありますが、その言明について、特に私は具体的に質問を申し上げたい、かように考えておったのですが、もうすでにおいでにならない。これは本部長としての言明に対し、いろいろ質問したい点が多々あるわけですけれども、政府としてその点について責任を持ってお答えができるかどうか、これをまずお伺いしてから質問に入りたい、かように考えます。
○説明員(上村千一郎君) 実は、いわば理論的に申し上げますれば、本部長は国務大臣として災害対策基本法第二十四条の非常災害対策本部の本部長として任命されておる。それが総務長官が国務大臣として本部長に任命されて、副本部長は建設政務次官と厚生政務次官があてられておるわけでございます。で、私は総理府の総務副長官ではございまして、いろいろと各省の連絡調整の任務が総理府にございますので、二十四号台風、あるいは二十六号台風というものにしぼりまして対策本部ができておりますが、何かお役に立てばというわけで、きょう朝からずっとここにいるわけでございまして、ただ本部長としての代理の答弁ということになりますと、理屈ばりますれば、いかがかと思いますけれどもが、しかし、一方総理府の長官であり、一方副長官でございますので、しょっちゅうお目にかかっているわけで、連絡は密でございますので、私で役に立つことがございますれば、御答弁申し上げますし、また現実に本部長として現地でどういうことをおっしゃって射ったかということは、私自身同行しておりませんので、具体的な問題になりますというと、これはいかがかというふうに思っております。
○片山武夫君 それでは、まあ副長官としてお答えできる範囲で、ひとつお答えを願いたいと思います。この災害対策本部が設けられまして、いわゆる職務権限ですね。その問題に関連する問題なんですけれども、本部長が山梨でいろいろ見解を発言された中で、治水、治山、その対策、これを抜本的にひとつ考え直す必要があるんじゃないか、これは現在復旧工事に追われていて、そして予防対策にまで手が回っていない、そういったような状況を改めなければならぬという発言があったようであります。これはまあおそらく現地で聞いた方々も、これは恒久的な対策としての基本的な考え方だろう、こういうふうに受け取っておられると思いますし、私もそうとりたいわけでありまするが、こういったような権限が本部長にあったのか、なかったのか、端的にあったのか、なかったのかだけお答え願いたい。
○説明員(上村千一郎君) 私は基本的な考え方を述べられるということは、これは本部長としてできるであろうというふうに思いますが、しかし具体的にこの処置、この処置ということになりますれば、多くの法的な制約もございましょうし、現行法上できる場合もありますれば、立法措置をしなければできない場合もある、というような問題であろうかと思います。そして基本的なものの考え方を述べようとすることは、私は本部長としての責務であろうというような考えを持っておるわけでございます。
○片山武夫君 そこでお伺いしたいわけでありますが、これから具体的な方策にのせていくだけの確信と自信をもって私はお述べになったのかと理解するわけでありますが、その点は政府としてどういうことでございますか。
○説明員(上村千一郎君) 実はその具体的な御発言につきまして、実際そのところへ私同行しておりますれば、これはある程度存知するわけでありまするけれども、同行しておりませんのでございますし、なおこれが総理府総務長官としての権限というわけでなくて、この非常災害対策本部長としてのことでございますので、副長官といたしましてこれをどうこうというのは、ちょっと理論的にはいかがかというような気はいたすわけでございまするけれども。
○片山武夫君 こういう発言は、これはこの災害対策本部というのは永久的にあるわけじゃありません。緊急対策的なもんだと思うのであります。その席で職務権限がない問題に触れて方針を述べられるということは、これは政府として責任を持たなければならぬわけですから、したがって、政府として責任が持てるか持てないかわからないような発言というのは、これはただ宣伝にすぎないと思う。そういうのはできるならば慎んでもらいたいと思うわけであります。特にこの恒久的ないわゆる予防対策といいますか、それも非常に抽象的であって具体性がないわけです。したがって特にそういうことを言い出すからには、具体的な何らかの私はお考えがあったと由心うのであります。たとえば危険地帯の調査あるいは指定とか、あるいはまた可及的すみやかな予防工事の施工とか、あるいはまたいろいろあると思うのでが、どこへ重点を置いてこういう発言をされたか、その真意がやはり現地の人は知りたいと思うのです。したがって私はそれをいまお答え願おうとは思いません。おりませんがどうも残念だと思うのでありますが、これはこれで打ち切りたいと思います。 それから住宅問題についていろいろ問題が出されております。特にああいった小部落で非常に貧困な地域でありますし、そこで災害が起きた、これから新しい住宅を建てるわけでありますが、融資額が少ないということが、一つ現地で指摘されております。たしか十五万円程度だと思う。これでは豚小屋程度しか立たないので、もっとワクを広げてもらいたいという現地の要望があるかと思います。また一つには、ああいうところで家屋を建てたとしても、それを融資を受けて返済するその見通しは、おそらくないと私は思う。そういう事情を推察して、おそらくこれはあとでゼロにしようといったような内容の発言をされたように実は聞いておるわけなんですけれども、そこまでの配慮ができるのかどうか、これはひとつ副長官に御返事を願いたい。現地の人は、そういう発言があれば、非常に大きな期待を持つと思うのです。したがって、そういう期待を持たせるような御発言があったとしたら、これはやはり責任を持たなければならぬ、かように考えておりますが、その点はいかがでございますか。
○説明員(上村千一郎君) いまの問題につきましては、担当の省の者がおると思いますから、それから御答弁をさしていただいたほうが適切かと思います。お許しを賜りたいと思います。
○説明員(飯原久弥君) ただいま先生の御質問でございますが、現地のほうに本部の調査団の随員といたしまして担当官が参っております。融資の問題につきましては、厚生省の所管ではございません。ただ、応急仮設住宅のことかと推察いたします。これは御案内のように応急仮設住宅につきましては、十五万円の五坪範囲ということで、災害救助の適用になりましたところにその仮設住宅が設置をされる、こういうことになるわけでございます。
○片山武夫君 私は災害にあわれた現地におられる方々の立場で御質問を申し上げているわけです。いろいろ御発言がなされた中で、その被害者に対して非常に大きな期待を持たせるような御発言があった。やはりそれはある程度確かめておかないと、あとであれはそうであった、そうではなかったというようなことが起きては、これは結局親切があだになる。私はそういう意味で実は御質問しているわけであります。特に人的災害が非常に大きかったわけでありますけれども、この救済についてはいま法的に何らなっていない。したがって早く立法措置を講じたい、こういう内容の御発言があったように聞いております。ところが現地で聞けば、いまの問題として何か特別の措置を講じてもらえるのではないか、こういう期待を私は現地の方々が持つと思うのです。したがって、それについて特別に何か法的にない特別な措置をとろうという御意思でそう言われたのかどうか、その点ひとつ聞かせていただきたいと思います。
○説明員(上村千一郎君) 実は災害が発生すると同時に翌日閣議が開かれまして、そして非常災害対策本部が設立し、森国務大臣が本部長に就任したということは事実でございます。そして三班に分けまして、本部長が山梨県、それから副本部長の建設政務次官が静岡県、それから厚生政務次官が群馬、埼玉という三班に分けまして視察をいたしました。その調査班を編成して行ったわけでございますが、その際に、その現地におきましていろいろと問題があり、御要望があるだろうというようなことなども予知しまして、各省からそこの担当をする者を随行させているわけでございます。でございますので、そのときの応答というものにつきまして、また本部長がおっしゃったことにつきまして、よく具体的なことは存じませんけれどもが、少なくともそこにまあ各省の者が随行しておることだと思いますので、そのことをもあわせ考え、そしてある程度のと申しましょうか、でき得るというものを言われたのではなかろうかというふうに推測をいたしておるわけでございまして、あくまでもこの点につきましては、きょうの片山先生の御質問その他につきましては、本部長にもお話をいたしておきたい、こういうふうに思っております。
○片山武夫君 御本人がおいでにならないので、これは水かけ論みたいなことになってしまうのではないかと思いますけれども、まあ私も直接聞いたわけではありませんし、新聞でいろいろ発表された内容、あるいは、また聞きということでいま聞いた範囲のことを御質問申し上げたわけなんですが、したがって、これはいずれ後日に明らかにしていただきたいとは思いますけれども、いまここで明らかになかなかなりそうもないので、以上で質問を終わりたいと思いますが、ただ申し上げておきたいことは、先ほど言いましたように、現地でいろいろ政治的な発言をする、それはもう特にこの災害のためにおいでになってそうして発言をされたのだから、それが一つの対象になって具体的に何かをやってもらえるという期待は、これは現地の人は当然持つのです。したがって、そういう発言については十分責任を持ってやれるような発言にとどめてもらいたい。そうしないと、これはかえって、せっかく親切に言われたことがあだになるようなことがあってはならないと思いますので、特に御注意を申し上げたいと思うのです。以上です。
○委員長(成瀬幡治君) ちょっと速記をとめてください。 〔速記中止〕
○委員長(成瀬幡治君) それでは速記を起こしてください。 本日は、これにて散会をいたします。 午後五時四十三分散会