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52回国会参議院1966/07/22

災害対策特別委員会 第2号

発言数
139
登壇者
20
会派数
4
開催日
1966/07/22

会議録

成瀬幡治日本社会党

○委員長(成瀬幡治君) ただいまから災害対策特別委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  昨日、吉田忠三郎君が委員を辞任され、その補欠として杉山善太郎君が委員に選任されました。また本日、大森久司君が委員を辞任され、その補欠として小柳牧衛君が委員に選任されました。     —————————————

成瀬幡治日本社会党

○委員長(成瀬幡治君) ただいまから理事の互選を行ないます。  本委員会の理事の数は四名でございます。互選は、投票の方法によらないで、委員長にその指名を御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

成瀬幡治日本社会党

○委員長(成瀬幡治君) 異議ないと認めます。  それでは理事に青田源太郎君、稲浦鹿藏君、永岡光治君、浅井亨君を指名いたします。     —————————————

成瀬幡治日本社会党

○委員長(成瀬幡治君) 災害対策樹立に関する調査を議題といたします。  本日は、台風四号による災害対策に関する件、六月、七月の集中豪雨による災害対策に関する件、その他について調査を行ないます。  最初に、六月、七月の集中豪雨による被害状況等について、前回に引き続き関係当局より説明を求めます。  なお、政府側の出席者につきましては、お手元に配付いたしました出席者一覧表をごらん願いたいと存じます。  まず、気象概況について気象庁からお願いをいたします。柴田気象庁長官。

柴田淑次気象庁長官

○説明員(柴田淑次君) せんだっての六月、七月にかけての集中豪雨につきまして七月の六日の本委員会におきまして、台風四号について御報告申し上げましたので、その後の集中豪雨について本日は御報告させていただきたいと思います。  台風四号が去ったあと、六月の三十日から七月の一日にかけまして、福岡県とそれから山口県にかけまして集中豪雨がございました。この状態は、お手元にプリントで資料を差し上げておりますが、気象状況としましては、原因は梅雨前線でございまして、台風四号によって雨を降らせた梅雨前線が一時南下しておりましたが、それが再び北上いたしまして本州にひっかかったわけでございます。その上に低気圧が山陰沖にできまして、その低気圧の刺激も手伝いまして豪雨になったわけでございます。なお、小さい低気圧が済州島付近に発生いたしまして、それが東進いたしましたというような副作用もございます。  こういうような梅雨前線の活動によりまして、低気圧を伴った活動によりまして、西日本、主として福岡県から東の山口県及び四国の東部地方に大雨が降ったわけでございます。下関では大体二百五十二ミリ、四国の剣山では二百二十九ミリ、日和佐では二百三十九ミリというような集中豪雨が降っております。これに対しまして、気象庁は福岡県、山口県、愛媛県に対しまして警報を発表いたして警戒をさせております。  それから七月の八日でございますが、七月の八日には鹿児島県で大雨が降ったのでございまして、その資料も引き続いてお手元の資料の中に入っております。このときの原因はやはり梅雨前線でございまして、七月の初めに本州にひっかかっていた梅雨前線が、一たん南下いたしましてまた北上してきたわけでございます。その上に山陰沖に低気圧がございまして、その低気圧が梅雨前線を刺激したということで大雨が降ったわけでございます。雨量は、そこのお手元の資料に書いてございますが、お手元に差し上げている資料では、七月の九日の午前九時までの雨量ということになっておりますが、その後総雨量を計算いたしますともう少しふえまして、これは鹿児島県の吉ケ別府というところがございますが、ここで七百三十五ミリ降っております。それからこれはやはり鹿児島県の湯之野というところで六百九十八ミリ降っております。これはちょっとその数字が資料と違いますが、大体それくらいの雨が降っております。これに対しまして、気象庁は鹿児島県に対しまして警報を発表いたしまして警戒をさせております。  それから次には中部地方の北部、主として能登半島でございますが、に豪雨がございました。それは七月の十二日でございます。その原因もやはり梅雨前線でございまして、梅雨前線が房総半島から山陰にかけて本州にひっかかっておりまして、能登で大体二百ミリ程度の雨が降っております。輪島で二百三十四ミリということになっております。これに対しまして、石川県には警報を出しまして警戒をさせております。  最後に、先ほどの新潟あるいは山形の豪雨でございますが、これは原因はやはり梅雨前線でございますが、その梅雨前線の上にやはり低気圧が重なりまして、低気圧の刺激で梅雨前線の活動が活発化したというようなのが気象状況でございます。これによりまして、お手元にも資料がございますが、主として新潟県の北部とそれから山形県に集中豪雨が降っております。その値で一番大きなのは鳥海山で七百二十三ミリという値でございまして、新潟の二王子岳でございますが、ここで五百四十三ミリというような降水量を観測しております。これに対しまして警報は、秋田、山形、新潟にそれぞれ警報を出しまして警戒をさせております。そういうような状況でございまして、これが大ざっぱな概況でございます。なお詳しくは、お手元の資料に書いてございますので、それをごらんくださいますようにお願いをいたします。  気象庁の説明はこれで終らしていただきます。

成瀬幡治日本社会党

○委員長(成瀬幡治君) 次に、被害状況について瀬戸山建設大臣。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(瀬戸山三男君) 六月末以来、新潟、南九州地方をはじめとしまして、各地に相次いで発生いたしました局地的集中豪雨による災害は、すべて梅雨前線の活動によるものでありますが、現在までの調査集計によりますと、その被害状況は、死者二十一名、行方不明七名、負傷者百五名、家屋の全半壊、流失約三百棟、浸水家屋約十三万棟、農地の流失、埋没約三千六百ヘクタール、農地の冠水約九万三千ヘクタールとなるほか、道路、堤防等にも多大の被害を与え、罹災者は二万二千四百九十六世帯、九万一千三百七十六名にも及んでおります。また公共施設、農作物等の被害額は、約二百八十一億五千万円に達しております。  被災県におきましては、災害の激甚なことにかんがみ、実態に応じ災害救助法の発動をはじめとし、地元警察、消防団の協力のもとに、被災者の救助活動に全力を尽くし、被災地住民の福祉の確保につとめており、政府といたしましても、事態に即応して自衛隊を出動させ救助活動につかせるとともに、現地機関をして鉄道、道路、通信の機能の回復、河川の破堤個所の仮締め切り工事の施行に当たらせる一方、中央においては、関係省庁連絡会議を開き、災害対策の検討、協議を進め、特に新潟地方については、政府調査団を派遣して、つぶさに現地の状況を視察するとともに、関係各省庁においても、災害の状況に応じ、それぞれの所管業務に関し、被災後直ちに係官を現地に派遣して被害の実態調査、所管施設の応急復旧、工法の指導等に当たらせる等の措置を講じており、引き続き早急に査定を実施し、予備費の支出を待って本復旧を行なうことといたしております。  このほか、被災納税者に対する租税減免等の措置、被災住宅に対する住宅金融公庫からの特別貸し付けを行なうこととするなど、災害復旧及び被災者助成のための万全の対策を講じ、被災地域の民生の安定を早急にはかる所存でございます。  以上、簡単でありますが、概略を御報告申し上げます。

成瀬幡治日本社会党

○委員長(成瀬幡治君) 次に、細田副長官から御説明願いたいと思います。

細田吉藏自由民主党総理府総務副長官

○政府委員(細田吉藏君) ただいま瀬戸山建設大臣から、本年六月ないし七月の集中豪雨による災害につきまして、概略説明がございました。私から若干の補足をいたしたいと存じます。お手元に昭和四十一年六月ないし七月の台風及び大雨による被害状況と政府のとった措置の概要がございますが、これは今回の新潟地方の大雨までを含めました今年の梅雨前線並びに台風四号による被害を総まとめにしたものでございます。木曽谷集中豪雨、台風四号につきましては、前回の当委員会におきまして御審議いただいておりますので、地方の大雨災害を中心といたしまして御説明を申し上げたいと存じます。  新潟地方の大雨災害は、七月十五日から十八日にかけて新潟地方を中心として降りました大雨によるものでございますが、被害の状況を新潟県について見ますと、一般被害は七月二十日、正午現在の警察庁調べによりますと、死者、行方不明三名、負傷者二名、家屋の全半壊・流失七十一棟、床上浸水八千二百八十棟、床下浸水一万三千八百二十二棟、罹災者は八千四百七十七世帯、三万七千二名等となっております。施設関係被害額は、現在調査中のものもございますが、七月二十一日、夕刻現在、昨晩の現在で県の報告によりますと、この資料の一番うしろに大雨災害のことが書いてございますが、この資料よりもさらに増加をいたしておりますので御訂正をいただかなければならぬと思いますが、公共土木施設は約六十四億になっております。また農地等は約四十三億、農作物は約五十三億等、総額百七十億円の報告になっておる次第でございます。  この災害の特色は、すでに御案内のとおり、加治川が天井川的性格を有しておりますために、流出水流が福島湾を中心とする低地帯に流れ湛水いたしまして、農作物等に甚大な被害を与えたことにございます。降雨量も五百ミリをこえるというような非常な異例な降雨でございまして、こうした大きな災害が発生いたしたのでございます。国と地元の関係機関また住民の方々の災害防止対策がよく行なわれて、警察官、自衛隊員、消防団員等の活躍と相まちまして、死者が一名、行方不明二人で、人命に関しましては、これだけの災害のわりにはきわめて少数な被害にとどまることができましたのは、不幸中の幸いでございました。  また、避難者の収容、たき出し、あるいは被服、寝具等生活必需品の給与、飲料水の供給等、災害救助に最大の努力をいたしました。今回の水害では三十二の部落が孤立をし、国道七号線、国鉄白新線をはじめとしまして、非常に低地帯でございまして、湛水のため交通路が遮断されておるという非常に大きな影響を持った災害でございまして、そういう点で私、実はいま瀬戸山大臣から御報告がございましたように、一昨日新潟県に関係各省の係官を帯同いたしまして、政府調査団として参ったのでございますが、非常に困難な問題が多うございまして、特に自衛隊が舟艇を使いまして、飲料水とかいろいろなものを配ると、こういうようなことを続けておるような次第でございます。  なお、対策といたしましては、加治川の決壊しておりまする堤防破堤個所を早急に直しませんと、いつまでたっても水が引かないわけでございます。そういうわけで、自衛隊を主力といたしまして一昨日早朝から破堤箇所——加治川の右岸、左岸の破堤個所の修理にいまかかっておるのでございまして、徹夜で作業を続けておるのでございますが、本日大体午後一時くらいまでには左岸、さらに夕方から夜にかけて右岸が大体応急の仮堤防をつくることができるというふうに報告を受けておるような次第でございます。なお、この加治川の決壊個所をとめますと同時に、いま湛水しておるのを全能力をあげましてポンプアップをいたしまして排水に努力をしておるというのが、実情でございます。いろいろそのほかの防疫対策とか、いろいろな対策につきましては、ただいま瀬戸山大臣から御説明ございまして、政府関係の金融機関の問題でございますとか、租税の問題でございますとかいうような点につきましては、御説明がございましたので省略をさせていただきます。  たいへん概略で恐縮でございますが、新潟地方の大雨を中心にいたしまして御報告申し上げた次第でございます。

成瀬幡治日本社会党

○委員長(成瀬幡治君) ただいまの報告につきまして質疑の通告がございます。順次これを許します。武内君。  ちょっと速記をとめてください。   〔速記中止〕

成瀬幡治日本社会党

○委員長(成瀬幡治君) 速記を起こして。

武内五郎日本社会党

○武内五郎君 ただいま瀬戸山建設大臣並びに細田総務副長官からの説明がありまして、私も新潟県の出身でありますが、予想以上の被害の大きいのには、実は全く驚きのほかはないのであります。御承知のとおり新潟県の今度の水害地は穀倉地帯であります。新潟県全体といたしましても、日本における水稲農業の最も大きな水準をもって今日までやってきたのでありますが、その中でも特に北蒲原地方は、最もその中心をなすものであることは、御承知のとおりであります。特に新潟の県の地勢というのは背後に脊梁山脈を控え、それを流れてくる渓谷があるいは信濃川となり、阿賀野川となり、あるいは胎内川となり、荒川となって海に注いでおるわけなんでありまするが、その脊梁地帯をはずれますると、海岸の地帯に入ってまいりますると、これは平地よりもずっと高くなり、砂丘地帯が盛り上がっておりまして、その内陸はあるいはゼロ地帯になっておる。水溶性ガス採取の関係等からいたしましてマイナス地帯が非常に大きいんです。そういうような地勢でございまして、その中を流れてまいりまするといろいろな川が、堤防はずっと高くしなければ常に隘水のおそれがある次第であります。  そういう地帯の中で今日まで農業をやってきたのが新潟であります。こういうところに今回災害が起きたんでありまして、日を追うて災害の度がだんだん大きくなるように考えられます。最初人命の損傷があるいは一名または二名という報告で、きわめてその災害の小さいことを報ぜられておったんでありまするが、それがだんだん実相が明らかになってまいりまするに従って、なるほど人命の損傷は小さいかもしらぬけれども、幸いにして小さくして済んだんでありまするが、農地等を中心とする被害というものは、想像に余るものが出てまいりました。今日すでに、昨日の本会議において瀬戸山建設大臣の御報告にもありまするように、被害農地は二万ヘクタールをこえる状態になっておる。反当たり三石を生産するとすれば、かりに二万ヘクタールの被害地がほとんど全減の状態になってまいりますると、おそるべき農産物の被害が出てまいります。こういうような状態になってまいります。私は、なお今後日を追うて真相が明らかになるに従って、災害の度が大きくなっていくのではないかと考えておる次第であります。  そこでいろいろお伺いしたいのでありまするが、いずれ本委員会から実情調査のために委員の派遣があるようであります。その調査の結果を持って詳細な御質問を申し上げて、いろいろ対策の御検討をお願い申し上げたいと思います。本日は大体基本的な問題に関してだけ短い時間でお伺いしたいと思うのであります。  今度の災害の中心でありまする加治川の破堤溢水、こういうような災害の中心となったこの加治川は、今日まで実はほとんど災害のない川でありました。私の記憶しておるところによりますると、大正時代にわずかにあった。それもほんの川べりをなでた隘水が見られた程度であります。今回のような状態にまではとうてい及びもつかなかった。この加治川に十数カ所の堤防の決壊が見られた。この川が、そういうような今日まであるいは大きな災害をもたらすことのなかったこうした川が、今回急激な出水とともに大きな災害を下流地帯にもたらしてまいったということは、これは私はまことに実は河川行政上、災害対策上から考えてきわめて重大な問題が残されておる。なるほど今日まで比較的災害が少なかった加治川でありまするが、それに対する非常時に対する考え方がほとんどなおざりにされておった。昨日の本会議において瀬戸山建設大臣が、みずから中小河川に対する施策というものがきわめて手薄であったということを自己批判されたことは、その謙虚な態度に実は非常に好感をもって私ども瀬戸山大臣の話を聞いたのであります。事実この加治川に対する河川行政というものの手は、ほとんど伸びてなかった。たとえばこういう中小河川の上流地帯に砂防施設が一つない、今日ない、現にただ一つだけ三光川という渓流地帯に目下工事中の砂防が一つある、工事中、そういうようなふうに考えてみますると、新潟県には信濃川、阿賀野川という大河川がある、こういうようなもの、こういうような方面はなかなかそれは大きな災害もときどきまいってまいりまするが、その方面が非常な関心を持たれて、中小河川のほうには手が回ってこないと、今度現地の人々はこう言っておる、一体われわれの地域に最も身近かな中小河川に対しては、政府が何ら施策の手を伸ばしてくれないのか、こういうのが今日のこの災害の中で現地の人々が言っていることばであります。こういうようなことで、特に加治川に対して災害を防止する施策というものは、今日までほとんどなかった。まして今回荒れておりまする岩船の荒川地帯あるいは胎内川、北蒲原と岩船の境を流れております胎内川等のはんらんを考えてみまするときに、中小河川に対する施策というものは全くないといっても差しつかえない。こういうようなことで、今回の災害はさらに大きくなっておることを、私どもはつぶさに考えなければならない。このように、私は先ほど申し上げましたように、だんだん下流の地帯にまいりますに従って、ゼロ地帯からますます低くなって、マイナス何メートルという状態になってまいりますので、水のはけ口がない。こういうことを前提としてまずお伺いしたいことは、昨日の瀬戸山大臣の自己反省に基づく今後の河川行政というもののあり方、このただいまの水害に対する応急の対策とこの二つを本日、実はお伺いしておきたいと思う。まず、建設関係からいいまして、瀬戸山大臣のお考えをお伺いしたい。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(瀬戸山三男君) 昨日の本会議でも申し上げましたように、率直に申し上げて、河川ばかりではございませんけれども、ほかのことをやめまして、治水、砂防、この日本の御承知のような複雑な地形のもとに特殊な河川がたくさんある、しかも雨量の多い、この条件の中での治水行政というものは、非常におくれております。私は率直に、これは政府ばかりでなくて、お互いに考えなければならない、これは従来からそういう強い気持ちを持っております。これもしかし、まあ国力といいますか、行政の欠陥があったと私は反省すべきだと思っておりますが、最近日本のこの二、三十年あるいは三、四十年といってよろしいと思いますが、この間の日本の国のあり方が、そこにここに欠陥を露呈しておる。私はこの反省に立って建設行政に携わっておるわけでありますが、そういう点からきのう申し上げたわけであります。そこで、そういうことをいろいろ申し上げても及ばないことでありますが、そういう反省の上に立って、治水防災行政を進めるべきである、こういうことだけを申し上げておるわけでございます。  そこで、政府といたしましても、戦後非常な天災と申しますか、台風、豪雨等の災害が御承知のとおりに続いておりまして、治水に相当の力をいたしておりますが、何しろ過去の大きなギャップというものを一挙にこれを埋めるということができない。これは技術上の問題ばかりでなくて、やはり国力といいますか、財政の問題にからまっておるわけでありますが、その中でも昭和二十八年でありますか、治水の計画を立て、その中で順次治水計画を進めております。昨日も申し上げましたように、四十年度からは新たに河川法改正と同時に、水系一貫主義の治水を進めるということで五カ年計画を立てて、これも率直に申しまして、日本の現状からいいますと、まだまだもちろん不十分でありますけれども、砂防を入れて治水計画二兆一千億の計画を進めてきております。その中で河川治水関係が八千五百億、五カ年計画をいま進めておる現段階でございます。その中で、きのうも申し上げましたように、新潟県下の大河川は別にいたしまして、中小河川十八河川、あるいは小規模河川十八河川、こういう計画を立ててそれを進めておる途中に、こういう事態が起こったということでございます。  おっしゃるとおりに、日本海沿岸は、特に日本のこの脊梁山脈の西側といいますか、あるいは北側に面しておる大陸から来る気象状況のために、さらにまた海岸に流砂の関係で丘陵地帯がある、その間に、低い地帯に多くの農耕地がある、あるいは町がある、村がある、こういう状態で、新潟県の日本海沿岸のおおむねは、さように非常に地形的に困難な状態にあることはいまお話のとおりであります。  そこで、加治川の問題については、先ほどお話がありましたように、大正年間に、昨日も申し上げましたように、いわゆる鉄橋以下約十キロ河口に至るまでの間に当時の改修が行なわれております。しかし、建設省といたしましては、現状においてはこれだけでは足りないということで、先年から河川計画を立てまして、二十何億か、二十一億か二十三億の全体計画を立てまして、それに着手をしておる、こういう状態であります。きのうも申し上げましたように、過去の雨量の歴史から見ますると、日雨量約七十余ミリ、こういう状態を想定いたしまして、二千トンの流量をさばく、これで安全であろうと、こういう計画で進めておるわけでありますが、今回は御承知のとおり、五百ミリ以上連続雨量があった、日雨量が二百五十三ミリという雨量があった、これはこれで言いのがれをするわけじゃございませんが、異常な降雨量があった、これが大きな災害を起こした両々相まっての原因である、かように私どもは見ておるわけであります。そこで、私どもはこの事態を見まして、過去の日雨量二百ミリというのを歴史的に調べてやっておるわけでありますけれども、現実に起こった雨量を見ますると、それにプラスの五十三ミリという状態、たいへんな雨量でありますから、こういうことを想定して河川計画を改定すべきであるということを、さっそく検討をいま指示しておる段階でございますが、しかしおっしゃるとおり地形がああいうところでありますから、必ずしも河川を膨大に広げる、あるいは河川堤防を上げるというだけの工事では、とうてい解決することはできないのではないか。したがって上流山間地帯において、できるだけ多くのいまおっしゃった砂防のお話もありましたが、これは全く手おくれであります。砂防のみならず、上流において貯留する防災ダムを建設すべきである、そうしないと、これはこの地点を調査しませんと技術上の問題がありますが、必ずそういう地点があるわけであります。そういうところを検討して、こういう河川の全体的な安全をはかる方策をすべきである、こういうことがいま考えておる段階であります。そこで先ほど申しました河川計画に従って鉄橋以上の地点において、武内さん御承知であろうと思いますが、先年から改修計画を始めておるわけでありますが、本来ならばこれは鉄橋以下において下流のほうの放流をできるだけ多くするということが、治水上、防災上最も考えなければならない問題でありますから、鉄橋以下において工事を進めるのがこれは当然であります。建設省といたしましてはその計画を進めておるわけでありますが、残念ながらいままで歴史的に、おっしゃるとおりこういう事態の経験が少ないわけであります。これも言いのがれではありませんけれども、地元の御理解がなかなかうまくいかなかったという実情がございます。この図面にもありますように、今度の場合は約十一カ所、大小合わせて破堤個所がございますが、一番ひどいのは鉄橋足下、左岸の四百メーターくらい、右岸の二百二十メーターくらいのあたりが大きな被災の原因をなしております。よくここにあらわれておりますが、非常な急激な湾曲がある。しかも狭窄になっておる。こういうところをすみやかに改修しなければならないというのが、河川行政の本筋でございます。ところが残念ながらここには御承知のとおり約七キロにわたる桜堤防ができておる。これは非常に地元としては当然でありますけれども、桜堤ができておってこれを大事なものとしておられる。これにさわるということは、なかなかこれは地元としては率直に申し上げて反対をされて今日まで来ておられる。桜の並み木があるそうでありますが、お気持はわかりますけれども、今度起こりましてきわめて残念でありますが、言いのがれをしておるわけではありませんが、こういう点をどうしても私は今後すみやかにお話し合いをして、根本的な、時間がかかりますけれども、根本的な改修をすみやかにいたしたい。これが全体に対する考え方でございますが、これはやや時間がかかりますから。  そこで、私どもは何しろこの大量の水が低地に入っておる、このためにばく大な農耕地、あるいは町村、部落等に損害を与えているこの水を早く排除することが先決である。こういうことで一昨日地元のそういう意向があるということで、昨日も申し上げましたように阿賀野川地帯の下流右岸堤を、これは堤防が完成しておるわけでありますけれども、これを切ってここから放流をはかるべきではなかろうか、こういう検討をいたしました。ところが、地形が堤防のほうが高くなっております。水たまりと申しますか、湛水地域がずっと低くなっておる。もともとここは湛水地域であったろうと思われる地形でありますが、そういうことで水が減りますとその堤防を切るいわゆる幅といいますか、長さといいますか非常に長くなっておる。少なくとも二百メーターないし三百メーター切らなければならない、相当の時間がかかる。それをいろいろと地元と協議いたしました結果、それよりも減水がいま始まっておりますから、まず流入することをすみやかに防ぐべきである、これ先ほど長官から申し上げました、きのう本会議でも御報告いたしましたが、今明日ときのう申し上げておきましたが、今日中にはこの流入を防ぐ。ただよけいなことでございますが、残念ながらけさからまた雨が降り出しております。気象庁、お帰りになったかと思いますが、これ非常に心配いたしております。いずれにしても早く流入を停止する、締め切る、これに全力を上げておりますが、これきょうの夕刻には右岸左岸とも締め切りができる状態になっております。これを締め切って最初左岸地域の広大な地域に約一億トンの水が流入しておると想定されておりましたが、それが漸次天気が回復するにしたがって減水しておりますが、昨日は、きのうの朝大体八千万トン、こういうことを私は本会議で御報告をいたしましたが、今朝の報告では約五千万トンに減っておる。これは排水に努力をいたしております。締め切りまして上からの流入を防ぎ、そうして排水に全力を上げて、なお二日ないし三日で排水を終わろう。こういうことになりまして、阿賀野川の右岸堤の諸施策をやめる。気象条件によっては阿賀野川の危険度も考えなければなりませんから、いろいろ勘案して、その緊急避難的な思い切った工事は地元と協議の上でやる、こういう次第でございます。いま申し上げました、緊急的には早くこの水をとめて早く排水をすべきである、こういうようにいま全力をあげております。その他の対策はもとより今後進めていかなければならぬ、これが現状でございます。     —————————————

成瀬幡治日本社会党

○委員長(成瀬幡治君) 委員の異動について御報告いたします。  ただいま大倉精一君、白木義一郎君が委員を辞任され、その補欠として戸田菊雄君、黒柳明君が委員に選任されました。     —————————————

武内五郎日本社会党

○武内五郎君 たいへん詳しく御報告がありましたが、私も、いま大臣が申されました堤防上の桜の並み木というのは、ここの観光の大きな資源になっておるのでありますが、これは反省する必要があると思います。もちろんシナの古いことばの中に、植柳培堤ということばがありますが、柳を植えて土手をつちかうという意味だそうでありますが、柳ならいいとか桜なら悪いとか、その点は私にはわかりませんが、いずれにしましてもこれはやはり堤防を守るという点においては十分謙虚に反省し、検討する必要があると思います。ひとつそれを地元と十分接触して、あたたかい気持ちの上で対策を立てていただくようにお願いしたいと思うのですが、先ほど申し上げましたように、このゼロ地帯に、下流になってまいりますにしたがいまして地帯が低くなる。湛水がそこへできてくることは避けられません。今日、すでにきのうあたりからの情報によりますると、水はだんだん福島潟を中心とした豊栄町を浸して、同時に阿賀野川対岸の鳥屋野潟、新潟近郊の鳥屋野潟を中心として、大きな湛水地帯ができてきた、こういう報告を受けております。上流から流れてまいりました水が、そういうゼロ地帯にだんだん集まってまいりまして、上流から被害がだんだん下流に移ってしまった。こういう形ができてしまった。そこで地元の諸君の大きな希望というのは早くこの水を排除する、だから非常なせっかちな考え方は、地元民としてはやむを得ない、堤防を切ってくれとこう言うのです。これは私はそう簡単にできるとは考えません。堤防を切るということはもう重大な問題。そういうような、とにかく地元民のせっぱ詰まった希望が出ておることは事実であります。この水の排除について、堤防を切ることが困難であり、できないとするならば、どういうふうにしてこの水を排除するか、ひとつ基本的なお考えを承りたい。今日まだ二十何カ部落というものが、水の中に孤立の状態になっております。これは非常に重大な問題でありまするので、早急に手を打っていただかなければならないと考えます。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(瀬戸山三男君) 阿賀野川の右岸堤防を切れということは、真剣に検討いたしまして、昨日も申し上げましたように、これは異例中の異例の緊急措置でありますから、私は技術上可能であればやるべしという指令を出しました。そういう意味で、きのう申し上げましたように、これはめったにやらないことでありますから、総理大臣にも報告して、こういう処置をとる可能性を了解してくれと、ここまでやったわけであります。ところが、それを切る時間と排水の時間といろいろ検討し、また近い将来の危険性、阿賀野川を切った場合の危険性、こういうものをいろいろと地元と相談いたしまして、切らずに排水される日時等を考えますと、切る時間と排水の時間とがそう違わないということで、そういうことになりました。農林省の施設、これを活用する、そういうことでいろいろ打ち合わせて、排水のことをいま全力をあげておりますから、この点については、農林省のほうから詳しく御説明を願いたいと思います。

武内五郎日本社会党

○武内五郎君 農林省はまたあとで排水の問題を伺います。ちょっとその前に、農林省に排水の問題について、排水の問題はこれはまことに重大。特に農林関係においては、もうこれは死命を制する問題です。特にあの地帯で、北蒲原、中蒲原の水が新井郷川に注いでまいります。きのうその報告の一端がありましたが、新井郷川に北蒲原、中蒲原の水が入ってまいりまして、その排除のためにいわゆる新井郷排水機が、これは東洋一と称せられる大きな排水機でございます。ところが、その地帯が、いわゆる先ほど申しましたゼロ地帯なんだ。ゼロ地帯になっておって、上流からの水が非常な勢いでかぶさってまいりましたので、機能がほぼ停止の状態、麻痺状態になって、排水能力がほとんどないと言われる。幾らか回ってるようでありまするけれども、十分その機能を発揮することはできない。したがって、その周辺から上流地帯にかけて、北蒲原、中蒲原の地域では、もう湛水して、きのう建設大臣が国道七号線の上でさえ一メートルの水が走っていると、そういう状態が今日出ている。しかも、これがもうすでに十七、十八、十九、二十の四日です。この温度の中で水稲の上を水が流れておりますので、一本の稲の葉も水面から出ていない。こういう状態になってまいりますると、すでにもう穂ばらみの時期に入っております。いままであまりいい気候でもなかったので、軟弱徒長の稲が育っている。それがどろの水をかぶって稲がくさってくることは、もう避けられない。このことはまことに私は重大な状態になってきたと考えますが、まず第一に、農林関係においてはこの排水をどうするかということが、新潟県における今度の災害の問題を解決する糸口である。同時に、私はこれはもう農業政策上の大きな問題を今後残してくるのじゃないかと思います。基本的なひとつ考え方を……。

坂田英一自由民主党農林大臣

○国務大臣(坂田英一君) 今度のこの豪雨の問題、特にこれが食糧、いわゆる米の倉庫とも言われるこの北蒲原を中心にして行なわれておりまするので、この罹災農民に対して非常に私はお気の毒に思っておるのでございまするが、なおあわせまして、私はちょうど穂ばらみ期であります早場米の地帯であります。特に水に完全につかっておりますることは、相当長くつかっておりますることは、収穫の面においても非常な心配をいたすものでございます。ほんとうにその点罹災者の皆さんに対する御同情に加えまして、私自身非常に憂慮いたしておるものでございます。そういう関係からいたしまして、この北蒲原の浸水の状況については、私のほうでも十八、十九、また二十日とあわせまして、本省からもまた北陸農政局のほうからも出まして、十分それらの処理について検討を加えておる次第でございます。したがいまして、先ほどお話しのとおりに、この排水の関係につきましては、この新井郷川の排水機によって十分機能を発揮しようということで努力はいたしておるわけでございまするが、新井郷川、北蒲原郡の浸水の状況は、高位部にあるところの加治川の決壊個所及び新発田川幹線排水路から溢水した浸水が、福島潟を中心とする低地帯に、きわめて広範な面積にわたって、いまお話しのとおり湛水をいたしておる。この湛水の排除にあたりまして、先ほど建設大臣から言われたように、加治川の仮締め切り及び新発田川幹線排水路の応急復旧とあわせて、国営で完成しました新井郷川排水機場を昼夜連続運転して、懸命に排除を続行中でございまするが、この大排水機場に通ずる新井郷川及び新発田川幹線周辺低地部の各排水機場は、モーター、それから配電盤等を、災害発生と同時に機場内の天井に積み上げる措置をとったのでありまするが、いわゆる水の高水のために、不幸にもこれは浸水いたしまして、運転不能となった次第であります。これら被災したモーターあるいは配電盤等を、早急にこれを乾燥修理して、またこれら既設のポンプで不足するときは農林省及び県所有のポンプを増強して、早期に排水できるよう、万全の措置を行なっておるわけでございまするが、先ほどお話しのとおりに、非常な高い水が、さらにそういうようなことにまで被害を及ぼしておるようなわけでございます。たいへん困っておるようなわけでございまするが、でき得る限りの能力を発揮すべく、ポンプ等を先ほど申しましたように、総能力を発揮して進めておるような次第でございます。

武内五郎日本社会党

○武内五郎君 また建設大臣に戻りますが、先年福井県の北陸地方から岐阜県にかけての水害の際、台風二十四号ですか、私は現地を回ってみて、福井県の西谷村の驚くべき災害を見たのでありますが、その西谷村の災害が、今日まだ容易に手がつけられない状態だと聞いておりますが、それが事実だとすれば、私は中小河川対策というものの大きな反省の機会が今日をおいてないと考える。ことに今日の河川法が改正されたのが三十九年、新しい河川法に基づいて、河川行政がまだ混乱の状態にあるんじゃないかと考えられますが、その点はどうなんですか。これからもそれを——かりにあったとすれば、それを整理して、中小河川対策の方向というものをはっきり示してもらいたいと思う。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(瀬戸山三男君) 三十九年国会で河川法改正を御議決願いまして、先ほど申しましたように、四十年度を起点として新たな河川計画を全国のおもな水系に立てまして、先般最終決定をいたしております。その河川行政といいますか、それには混乱はないと思っております。  先ほどお話しの、台風二十四号によるいわゆる九頭龍川の主流真名川でありますが、西谷村、たまたま私はあのときにはあそこにおったわけでありますが、それは早急に災害復旧の計画を立てまして、地元と協議して、いろいろな措置を講ずることにいたしました。ところが、御承知のような地形でありますから、一体それで将来、いわゆる西谷村というものが安住の地になり得るかどうかということが、その当時もありましたが、その後いろいろ地元で検討され、西谷村はもとよりでありますが、福井県と政府とも協議いたしまして、これはあそこで再建をするということよりも、あそこに数十億の災害復旧費を入れるかわりに、そういう金を総合して、別に村の計画をするほうがよかろうという大体結論になりました。あそこの治水計画といたしましては、どうしても九頭龍川は真名川その他の主流が合流いたしておりまして、九頭龍全体の河川計画からいっても、真名川の上流地帯、西谷村等に相当大規模の調整ダムをつくる必要があるということで、地元とおおむねの話し合いができました。いわゆる復旧計画はいまストップしておるわけであります。むしろそれだけの金をかけて別な地域に安住の村をつくるほうが適当である、こういう考え方で、地元と協議が整いまして、それに従って進めていく。あすこの場合はそういう状況であります。

浅井亨公明党

○浅井亨君 関連して一言だけ……。建設大臣がもう時間で間もなくお帰りになると聞きますので、一言お伺いしたいことがあります。それは災害は忘れた時分にくる。だけれども、ずいぶんと豪雨によるところの災害というのは、非常に次々と毎年あらわれてまいります。そうすれば建設省としてはその善後措置といいますか、完全にお考えになって計画を立てられていると思うんですけれども、いま武内委員からも質問がありましたが、福井の問題ですが、あの真名川ですね、あそこの決壊個所が四百メートルと五十メートルの二カ所であります。それが今年初めから施行にかかったそうでございますが、途中でそれを打ち切られてしまった、こういうわけで、非常に現地の人は嘆いておりました。先日私は建設者に伺いまして、そのことについて話し合いました。ところがまた始めた、こういうわけですが、こういうところを県と建設省と連絡を緊密にすると同時に、そういう中途はんぱにやめられるということは、たいへんだと思うのです。現地住民は、もしも同じような災害がきたならばたいへんだと、こういうふうに思いまして非常に嘆いております。こういう点を途中で打ち切られていくとかなんとかいうことは、これはどういうことかと思うのです。なおかつ、いま農林大臣のお話がありましたが、そのあとで、いわゆる農地がことしも植えつけができないということになりますと——現在新潟に起こっておる、今年は収穫が全然ないといたしましても、そのあくる年である今年も植えつけができないということになりますと、これはたいへんなことだと思うのです。そういう点において建設省は一番先になって、そういう後顧の憂いのないように、事業を始めたならばそれを続行して、一日も早くそれを完備しなくちゃならない、こういうふうに思うわけなんです。こういう点はいかがでしょうか。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(瀬戸山三男君) そのことは私は全く初耳でありますから、事務当局から事情を御説明いたします。

古賀雷四郎建設省河川局長

○政府委員(古賀雷四郎君) ただいま大臣から御発言がありましたように、西谷村に降りました雨量は約千ミリ、そのために九頭龍川水系全体として治水対策のためには、どうしても大規模のダムが必要であるということで、われわれいろいろ検討いたしまして、真名川の五条芳の若干上流に大規模のダムをつくることを関係方面と打ち合わせまして、福井県と十分打ち合わせましてやったわけであります。そこで現在の段階は大臣がおっしゃいましたように、福井県とその移転に対する対策を協議中でございます。地元はそれについて大体御了承になっております。  そこで、災害復旧の問題につきましては、そういうダムをやりますので、そのダムをやる前提として、ここ七、八年耐えるというような工事の方法で、できるだけ地元に迷惑をかけないように、程度を若干落とした。たとえば本復旧をやらなければいかぬところはやるというようなことで、程度が若干落ちておりますが、そういう方法でやることにきめまして、災害個所につきましては万全の手当てをいたしたいというふうに考えております。それは福井県と十分打ち合わせてそういう措置をとったわけでございます。したがいまして、いま四百メートルと五十メートルの個所につきましてやらないという話は、私全然いままで福井県との打ち合わせでございませんので、おそらく何か間違いだと思いますが、調査いたしまして御報告いたします。

浅井亨公明党

○浅井亨君 私がいま申し上げましたのは、この真名川の下の土布古というところなんです。そこのところで現地住民は非常に困っているわけですが、それは着工したのは今年の二月ごろとか聞きました。しかし途中で打ち切られて、またいまやっている、こういうわけなんです。そういうことでどういうような、これは県当局と建設省との連絡が不十分であるのか、またやりかけたらそれをやってしまうというお気持ちがあるのかないのか、この点なんですよ。やりかけますと現地住民は安心するわけなんです。途中で打ち切られますといつ始めるのやら、また雨が降ったらたいへんだ、こういうわけでほんとうにことしも植えつけはできないというのです。それではからめ手から農民にいわゆる農地を価値的に使うことを断っているようなものです。こういうようなことであっては、ほんとうにいわゆる人間不在の政治じゃないか、こういうわけなんです。で、今年度のいわゆる災害当時の粗収入がないことはこれはわかりますが、だけれどもあくる年もまだ不安にして、それも植えつけもできないというようなかっこうにしておくというのは、どうも私はまずい施設じゃないかと思うのです。それでは国民は納得いかないと思うのです。この打ち切ってまたやる、こういうときに、現地住民にほんとうにその内容を話して納得のできるような方法を講じているのかどうか、こういうわけなんです。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(瀬戸山三男君) おっしゃるとおりであれば、きわめて私は不適切だと思います。たぶんその地点は大野市の端のほうの橋が流された右岸、左岸ではないかと思いますが、そういう事態を私は何も聞いておりませんが、よく調べまして、そういうことはあり得べからざることでございますから督励をいたしたいと思います。

浅井亨公明党

○浅井亨君 そのとおりでありますが、ひとつ、まあ御存じないといえばそれまでですけれども、こういうことであっては、ほんとうに現地住民はかわいそうだと思います。それではどこへ持っていっていいのかわからないということでおるというのは、かわいそうだと思います。とくとこれを督励していただきたいと思います。

成瀬幡治日本社会党

○委員長(成瀬幡治君) 戸田君、建設大臣は十二時二十分までだそうですから。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 建設大臣に三点ほどお伺いするわけですが、その前にごく簡単に気象庁に伺っておきたいのですが、雨量統計というものはとっておりますか。とっているとすれば、何年分ぐらい統計としてとっておられるのか、その点ちょっとお伺いしたいと思います。

柴田淑次気象庁長官

○説明員(柴田淑次君) 雨量統計というのは、全国的に雨の観測所を設けまして統計をとっております。あるところによりますと、三十年あるいはそれ以上のところもございますし、観測所が新しくできたところは、その観測所の創設以来ということになりますので、数年の分のところもございます。だから全国的に場所によって統計年数は違うわけであります。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 もう一点ですが、中央でそれらの地域の測候所ですか、気象庁ですか、そこでとられたようなものを全部集約をしておりますか。

柴田淑次気象庁長官

○説明員(柴田淑次君) 気象庁の出先の測候所あるいは観測所というものもございますし、それからそのほかに学校、村役場その他に観測を委託いたしましてそこで観測をお願いしているような観測点もございます。両方とも集約いたしまして全部統計をとっております。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 それで建設大臣にお伺いいたしますが、いまの災害は必ず五年ないし十年ないし三十年といったぐあいに繰り返して起こるわけですね、そのたびに大被害をこうむっておる、こういうことであります。いま気象庁のいろいろな話を聞きますと、そういう雨量統計というものはとっている。ですから大体今後の問題にしてもそうだと思うのですけれども、そういう災害防止、ことに水害になりますと、河川のはんらんというものが重要な原因を占めておるわけですね。ですからそういうことからゆけば、河川の基本構築なり改修というものは、その防止という角度からいけば、当然この雨量統計に基づいて種々科学的に検討され、それらをやはり土台として十分検討していく必要があるのではないか、そういうことが一体建設省あたりで、河川構築なり改修、こういう際に十分参考にしてやられているケースがあるのかどうか、お伺いしたい。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(瀬戸山三男君) こまかい点で御必要があれば事務当局から御説明いたしますが、もとより河川行政をやりますについては、地形あるいは雨が降った場合の集まる地域、集水面積といっておりますが、過去の雨量、そういうものを全部詳細に統計的に調べて、それに自然の状況でありますから、それにある程度のプラス・アルファといいますか、自然の状況の変化というものを勘案してきめるわけであります。ただその際に、現在やっておりますのは、大中小の河川がたくさんありますから、区別をいたしておりますが、全国の大中小の河川を同じような考え方、ケースでやるということは、これはなかなか国力上、また日本の領土の狭い広さからいってかないませんから大河川、あるいは中小河川、小規模河川についてその規模をどの程度にするかということは、やや違っております。したがっていわゆる大河川、利根川をはじめとして現在百河川くらいを大河川にしておりますが、そういうものは、ものによってまた違いますけれども、おおむね六十年、八十年、百年、こういう場合の間に一回は、それ以上のものはこれはやむを得ないだろう、こういう想定で雨量等を想定してやっておるわけであります。そこでこれは余談でありますけれども、世間一般の方々はこんな膨大な堤防、広い川は要らぬじゃないかとおっしゃいますけれども、六十年ないし百年のことを想定してやっておりますから、むだといえばむだのようでありますが、そういうことをやっております。中小河川等については、やや規模を短くしております。あるいは五十年内外、こういうことでやっております。そこでそういうことの統計をやっておりますが、残念ながら日本では、率直に申し上げてそういう科学的なことは明治になってからであります。明治になってからでもまだまだ日が浅い、これが実情でございます。したがって、この自然の動きというものについて、百年あるいは二百年の統計に基づいてやるということは、実際上わが国の場合において残念ながらまだ不行き届きでございます。建設省といたしましては、各河川ごとに河川台帳というものがありまして、いわゆる戸籍簿がありまして、それに詳細なデータを記録して、それに基づいてやっておる、こういうことでございます。そこでいま加治川の問題がありますから、この計画は先ほど簡単に申し上げましたけれども、これは昭和七年七月のこれは過去における最大雨量でありますが、一日雨量百七十二・一ミリというのが最大雨量であります。それを先ほど申し上げましたプラス・アルファといろいろなものの状況を考えまして、それを河川水域の開発とかありますから、それを一日雨量二百ミリの想定でやったらだいじょうぶだろう、こういうことで先ほど申し上げたような計画を進めておるわけでございますが、今回一日雨量、十七日でありますが、二百五十ミリ降った、想定よりも五十ミリ多くの雨が降ったというのが現状でありますから、そういう程度であるということを御理解いただきたいと思います。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 建設大臣が時間がないようですから、あと二点を一括して伺いたいと思います。私はいまの水害の原因は、これは一つの例でありますけれども、各県とも主要河川がありまして、たとえば新潟ですと信濃川とか阿賀野川、宮城県ですと阿武隈川とか北上川、そうしますと、一例ですけれども、宮城県の場合、北上川には各中小河川、主要河川の総体水量がついているのですね。これは岩手の南半分も大体北上川に入っております。こういうことであります。建設省で、いまの大臣の回答ですと、河川台帳まで持っておって、十分にいろいろ調査されておる。そうしますと、かりに百五十ミリあった。算術計画でいけば、それぞれ水面から十五センチ、水面が増水するということになりますですね。そうしますと、主流河川の場合は、そういう増水部面は十分吸収して、各流れ込む中小河川その他のものを包含してもまだだいじょうぶだという状況にある。ところが、宮城県の場合は非常に落差が低い。あるところではゼロ以下のところがある。そういうことになりますと、増水したその水がいわば主要河川に流れ込まない。一方は水位が高くなる。支流河川から流れていくものが流れ込まない。そういうことによって中小河川がはんらんをして大水害が起こる、こういう結果になってくるわけです。こういうことを考えますと、非常に私は、そういう準用河川ですか、いわば中小支流河川、こういったものの構築の土台が誤っておるのである。ですから、そういう部面については、今後建設省において河川の構築なり改修をやるときに、その辺の防災も含めて検討していかないと、いつまでも同じことを繰り返して、結果的には国民が人命財産を失っていく。大体十年に一回、二十年に一回こうむったらもう立ち上がれない。ことに東北——新潟を含めてですけれども、農家というものは貧しいものである。明治以来大体政治から浮き彫りされてきているわけです。そういう貧しい農家の単作地帯が一挙にやられると、そういう結果になって、立ち上がれない。こういうことが繰り返されているわけでありますから、ですから私は、そういう河川構築なりあるいは改修、こういう場合には十分そういう立地条件というものを考慮して、その上に立ってやっていかなければいけないと思う。今日の何も瀬戸山建設大臣だけでなくて、一貫してそういう姿勢があると思うのですが、これは十分今後基本的に検討してもらわなければいけない。これが一点。  それから第二点は、どうしてもやはり災害になってきますと、帰するところ金だ。何といっても金になってくる。これが一体潤沢であるかどうかによって、災害というもののそういう救済ができるかどうか、こういうことになってくるわけであります。そうなりますと、私はいまの制度上からいって、金を出すということは、それぞれ法律に基づかなければいけないわけであります。いま各県から、同じような災害をこうむったところでは、天災融資法、激甚災の特別な援助法、この二つが一様に言われてきているわけです。なるほど天災融資法なり激甚災害に対処するための特別の財政援助等に関する法律、こういうものは微に入り細に入りやられている。しかし、それらの適用についての基準といいますか、これは単に、たとえば一つの激甚災害に対する適用勧告を見ますと、七百三十五ページの百三十二にあるわけですが、かつて大言な災害と思われるものは確かに適用ということになっておる。しかし、適用の基準というものは明確になっておらない。被害を受けた者は一様に身にしみて考えているわけです。そういうものは一刻を争うわけであります。そういうものについて、非常に災害が発生して一カ月ないし一カ月半後にそういうことをやられると、たとえば私はこの間、宮城県の南方であるとか、あるいは鹿島台、こういった部落、多く被害を受けた個所に行ってきたのであります。南方の町においては、すでに八百万も出しておるわけです、災害が。これは一番おそろしいのは、あとになってとにかく援助ができないということになるとたいへんだ。ですから、こういったいわば大災害時に、帰するところ法律に基づくところの中心というか、そういうものの適用というものをこれは地元民は非常に待っているのであります。そういうものの適用については、適切に間髪を入れずやはり適用をさせていく、こういう姿勢なり一つの慣行というか、そういう基準と申しますか、こういうものをあらかじめ心の準備として私は持っておく必要があるのじゃないか。特に建設省関係の河川はんらんというものはそういうものが大部分でありますから、そういう点についても事前に建設大臣等に考慮してもらう必要があるのじゃないか。  最後にもう一つは、この何と言いますか、そういった激甚災害の適用ということになってまいりまして、ことに予算の編成ということでありますね、これに十分私は意を払ってもらわなくちゃいけない。いま少なくとも百五十ミリや二百ミリ近い、大体主要幹線であっても二百ミリを基本にするという態度をとられているのでありますが、先ほどの建設大臣の答弁によると、それ以上降った場合には、これは大水害になることは間違いない。そうすると、そういうことになれば、当然新しく道路を建設する、これも必要であります。縦貫道、これも必要であります。それと並行して予算の中に多くの河川がすでに既存している。そういうものについてどういう一体改修、改築を加えていくか。そういう面の予算措置というものをやはりこれからとっていかなくちゃならないのじゃないか。ですから、四十二年度の予算の中で防災関係からいろいろ検討され、そういうもののやっぱり予算というものを十分配慮をしてやっていく必要があるのじゃないか。ことに建設省等についてはそういう必要性が私は感じられるわけでありますが、そういう面について大臣の今後の御構想、こういうものについて、三点についてお伺いをいたしたい。

鈴木力日本社会党

○鈴木力君 ちょっといまのに関連して一つだけ。最初のいまの戸田委員の質問された第一点について関連をして伺いたいのですが、まあ例を北上川にとられましたから、北上川についてお伺いいたしたい。あの北上川の水害については、御存じのとおり、問題は、中流と申しますか、下流と申しますか、岩手県の一関の狐禅寺あたりのところに狭くなっているところがあるわけですね。あれが一つのダムの役割りを果たしているみたいなものであって、あすこを開かない限り上流のほうは毎年毎年水害をこうむっている。ところが、あれを開くと、下流のほうはもう少し堤防を高くしなければならない、あるいは川底をもう少し下げなければならない、こういう問題が出てくるわけです。いま大臣の答弁では、大河川を中心に、あるいは中小河川を対象にして計画を立てておる、こういう説明はありましたけれども、あすこの地域の人たちに言わせれば、水害はもう宿命的なものなんですね、毎年毎年一年に最低でも一ぺんは水害を受けるという、平泉から一関近くにかけて。そうしますと、これはやはり水害防護の計画にどこかに狂いがあるのじゃないかということをどうしても感ぜざるを得ないわけです。北上川の下流の川底を下げるという作業も必要でありましょうし、あるいは上流のダムの建設なり堤防の建設が計画にあってもおくれている、あるいはどこかに計画に足りないところがあるのじゃないか、そういうことが考えられるのでして、もう毎年きまって災害を受けるようなところは、相当計画的に早く予防と申しますか、防護の対策というものが講ぜられてしかるべきじゃないか、こういうふうに見られるわけなんですが、戸田委員の御質問にあわせて、この北上川その他そういう事情が他にもあろうと思いますけれども、今後の構想をひとつ承りたいと思います。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(瀬戸山三男君) 第一の問題について、私はまあお二人のお話全くそのとおりであります。まあざっくばらんに申し上げると、私は私なりに、過去の日本の治水行政と申しますか、河川改修と申しますか、見ておりますと、明治から大正、まあ昭和初めと言ってもいいと思いますが、までには少なくとも大河川においては日本の場合はおおむね途中に狭窄部がある。一関の狭窄部は、これは日本の大河川の中でも有名な狭窄部でありますが、いわゆる上流下流に分かれているところが非常に多うございます、地形上。これはたくさんございます。そういう場合に、これは財政の都合であったのか、あるいはその当時の政治姿勢であったのか、その点は別問題といたしまして、上流のはんらん地域を一つの防災地域として、そして下流を改修するというのが、私ずっと各河川の歴史を調べてみますと、そういう状況になっております。したがって、そこは一種の遊水地帯だ、そういう考え方でなかったかもしれませんが、国力といいますか、そういう想定のもとに河川計画がなされておる。しかし、人口がふえまして、河川流域が漸次、農耕地、あるいは町、村その他開発されますと、そこをほっておくわけにはいかない。したがって、上流地域の河川についても改修を始めなければならない。ところが、過去に計画されたものは、そういうものが本流に入るという、いわゆる容量で計画されておらないから、そう上のほうを整備されると、下流のほうは非常な迷惑だ。各地に上流、下流の争いが起こってきているのは、それがためであります。  そこで、もちろん下流を広げなければならない、広げる計画をつくっております。あるいは、たとえば問題の静岡県の狩野川あたりは、別に放水路をつくってある。また、たとえば東京の江戸川等もそうでございますが、あのように、そういう工法をいたしておるわけであります。  そこで今度は、従来はそういうふうにやはり上流、下流あるいは支河川についての水全体の処理をどうするかという基本的な考え方に立って水利計画がなされておらなかったのがわが国の実情でございます。それが今日のこの事態を起こしておる。そこで、そういうことではいかぬというのが、例の河川法の改正であります。水は当然上から下に流れるものである。したがって、地形全体から水をどう処理するか、あるいは河川の水系全体から水をどう処理すべきであるか、こういう考え方に基づかなければならぬというのが、河川法の改正のねらいであります。これは昭和三十九年であります。もちろん、もとより従来といえども、法律のあるなしにかかわらず、そういう点をないがしろにしておったというわけじゃございませんけれども、そういう法律に基づかないと、地方地方、各県各県の考え方がまちまちになっておる。大河川になりますと、各県にまたがっておる。こういうことを法律の上でも、やはりきびしく一本化する必要があるということで、河川法の改正をお願いしたわけでございます。  そこで、ほかの問題は知りませんけれども、北上川のごとき、日本の長大中の長大でございますが、おっしゃるとおり、こまかいことは言いませんけれども、地形がああいうふうになっておる。東の山脈と西の中央山脈との間に流れており、全く日本の河川としては、全然ほかの形と違う状況であります。北のほうから南のほうに流れておる状況でございまして、これは全く、河川の治水上からいうと、私は専門技術者じゃございませんけれども、一番困難な河川になっておると思います。しかも、おっしゃるとおり、私一関が水びたしになったときは現に行ったわけでございますけれども、最近はややよくなっておりますが、あの十数キロでありますか、数十キロにわたる狭窄部を開さくするということは、これはやってやれぬことはないでしょうけれども、たいへんです。しかも上流ではほとんど自然河川になっておる。そこで、この治水計画を進めておるわけでありますが、この計画は、堤防をつくって、あの岩手県、あるいは山形県、それから青森県も関係ありましょう。秋田にも関係がある。水を一本にしぼるということは、これはたいへんな事業でございますから、まず上のほうにおいてとめる作業をしなければいかぬ。これは利根川でもやっておりますけれども、そこで、猿ケ石とか胆沢というところにダムをつくって、ほかにも計画がありますが、上のほうにとめる。そして下は、堤防をつくって、いわゆるはんらんを防ごう。一関の上流左岸には、これはやむを得ず、ある程度遊水地帯をしなければならぬ、こういう計画で進めておるわけであります。だから、毎年つかるから早くやれということはよくわかりますが、全国至るところにそういうところがあるわけでありますから、一挙にはまいらぬ。率直に言って、これが真相でございます。もとより私どもは全力をあげて、毎年水にひたるということは、まだ国の責任を果たしているとは思いませんから、これは全力をあげていかなければならぬ。そういう覚悟であることを申し上げておきたいと思います。  それから財政の問題は、おっしゃるとおりでありますが、災害復旧の問題については、当然に優先的に財政措置を講ずる。従来、御承知のとおりに、これは財政が豊かでなかったから、最初は五年計画、次いで四年計画、最大級四年間ということでしておりますが、さらに四十一年度の予算では、前に御説明いたしましたように、全部は解消いたしておりませんけれども、三年のうちにはこれを復旧しよう。三年というのはゆうちょうじゃないかというお話があるかもわかりませんけれども、日本の災害はおおむね年度の後半に起こります。したがって、計画してやりますについては、当該災害年度にはそう大量に仕事をすることは事実上できません。第二年度に大部分をやって、第三年度におおむね完了をする。これが技術上、実際上の最大の限度でありますから、三年以内には災害を復旧する。もとより従来、災害復旧というと、原形復旧がおおむね基礎になっておりましたけれども、金をかけて再び災害が起こるようなことをするのは全く国家的損害でありますから、再び起こらないという改良を加えてやる、こういう計画であります。これにはもとより最優先の財政措置を講ずる、こういう考え方で向かっていることを御了承願います。

高山恒雄民主社会党

○高山恒雄君 時間がないようですから、簡単に申し上げますが、基本的な質問がございましたときに、大臣は、当然こうした災害に対しては国力の問題も考えなくちゃいかぬ。このことは十分理解ができるのですが、しかし、現在の日本のような災害の多い土地は、国家がやろうとする予算と、災害になってからの支出というものは、私は災害後の支出が大きいと思う。したがって、思い切った施策が必要じゃないか、こういうふうに考えるわけです。  なおまた、今度の豪雨では、一番新潟が被害が大きいことになっていますが、前の地震から見て、もう県民の生活というものは、この被害のために大きく私は低下すると思うのです。たとえて申しますと、東海道線でも、かりに山陽線でも通って見ますと、岡山のような地震もない、そういう、また被害も比較的少ない滋賀県とか、そういう点から考えてみて、やはり県民生活の安定ということから考えると、むろん洪水に対するそうした施策は講じなくちゃいけませんけれども、もっと重点施策があってしかるべきじゃないかと私は思うのです。それでなければ、新潟の場合は、地震であれだけの被害があり、間の間なしにこういう被害が起こったということになりますと、県民財政はかなり私は苦しいのじゃないか。そういう問題に対する一体措置を、特別措置を考える必要はないのかどうか。私は、考える必要があると、こう思うのです。むろん統計的には、豪雨の地域あるいは地震のまた観測についてもかなり検討もしておられるようでありますが、両方の被害が起こる地域、こういう面に対する財政措置と、またその他の措置というものを特別に考慮する必要があると思うが、この点、大臣はどうお考えになっているか、ひとつお聞かせ願いたい。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(瀬戸山三男君) それと関連して、先ほどお答えを落としてまことに恐縮でございますが、もとより基本的な考え方はおっしゃるとおりでございます。先生は、こう言っちゃ失礼ですけれども、宮崎県で——宮崎県は御承知のとおり、わが南九州は全く例年災害で、台風の銀座といわれて、苦労している。最近はおかげで助かっておりますが、そういうところには、やはり特別の措置を講ずるという、財政その他の措置をすべきである。最近やや財政措置に関する立法措置等もだんだん進んでまいりましたが、そういう扱いになってきつつありますが、もとより基本的にそういう考え方でいたしたい。特にそういう点は重点的に工事も施行しなければならない、かように考えております。  そこで、先ほどお話の中にあったのを落としましたが、激甚災害等の問題、これは激甚法を先年施行されまして、御承知のとおり、こまかい規定があります。やはり地方の財政力あるいは市町村の財政力、こういうものと災害額というものとの計算上から特別な配慮をする、財政上の配慮をすると、こういう法律があるわけでありますが、現状においては、これはまだ結論ではありませんけれども、まだ災害の状況が詳細には出ておりませんから、残念ながら新潟県あるいは福島県その他今度の関係府県は、やや貧乏府県といいながら財政的に裕福県になっており、いまの法律の計算上から申しますと、必ずしも激甚法が適用になるという状況にいまございません。こういう点についてはしかし、災害を受けた局地的な困難というものはよくわかるわけでございますから、私どもは十分検討をしなければならぬ、かように考えておるわけでございます。

武内五郎日本社会党

○武内五郎君 大臣はいま災害対策本部長ですか。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(瀬戸山三男君) 本部長ではありませんけれども……。

武内五郎日本社会党

○武内五郎君 あれはどうなっておるのですか。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(瀬戸山三男君) あれはそのときそのときつくるのです。

武内五郎日本社会党

○武内五郎君 今度はないのですか……。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・中部圏開発整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(瀬戸山三男君) 何かございましたら、副長官がおりますから……。

武内五郎日本社会党

○武内五郎君 それで先ほどの話に戻りますが、排水に関連して、特にこれは新潟県の農業を壊滅させるかどうかの問題がいまかかってきていると思うのです。そこで、これが排水についての基本的な農林省の考え方を伺っておきたいし、もう私も時間がないようでありますので、これから農林省と、それから厚生省、それから文部省、それに最後に総理府の副長官に激甚法を天災融資法についてのお考えをひとつ伺っておきたいと思います。  そこで一括して申し上げまするが、農林省については、そういうような非常に広範囲にわたる冠水があり、冠水をうけていけばほとんど全滅の状態になるんじゃないかと考えられるのです。そうなってまいりますと、あそこは水田単作地帯、稲がほとんど壊滅してまいりますると、生活の資を得ることができない状態になってまいります。それに対する農林省としてお考えをどういうふうに持っておられるか。御承知のとおり、戦前あの辺はナシを産したのでありまするが、これが戦争中果樹を伐採して水田に返した。したがって、そういうものがなくなった。水田に一本化してしまいました。わずかに畑地でウリ、スイカ、ナス、キュウリ等の野菜の新潟市に対する供給地なんです。こういうような地帯でありまするので、これが全部水をかぶってまいりますると壊滅する。今日新潟県からでも出かせぎ者が約十万をこえておるという——ほとんど北蒲原地方は出かせぎ者の全く少ない地域でありますが、生活の資を得るためには、今度はいよいよ農業を放棄して出かせぎをせなければならぬ状態になってくるということは避けられないと思う。私は、農業の危機がすでにそこに出ておる、こういうふうなことを考えますると、まことに重大な時期になっておる。農林大臣のお考えは一体どうなっておるのか、お伺いしたいと思います。これが一つであります。

成瀬幡治日本社会党

○委員長(成瀬幡治君) 速記をとめて。   〔速記中止〕

成瀬幡治日本社会党

○委員長(成瀬幡治君) 速記を起こしてください。

坂田英一自由民主党農林大臣

○国務大臣(坂田英一君) ただいまの点についてお答えを申し上げたいと思います。  なお、先ほど申し上げたのでありまするが、なおはっきりしなかったのではないかと思いまするので、重ねて申し上げたいのは、新井郷川排水機場の国営の分については、これは御存じのとおり、一秒百トンの排水力を持っておりまするので、これは先ほど申しましたように、りっぱに活動いたしております。この点はかなり強力に排水の能率をあげております点を、先ほども簡単に申しましたが、ちょっと特にこの点を加えて申し上げておきたいと思うのであります。  それから、先ほどお話がありましたように、天災融資法の発動、激甚法の適用の問題等につきましては、これは調査の方向に向かって、いまその調査によりましてその方向をたどってまいるわけでございまするが、多分そういうことに相なるだろうと思います。統計の結果によりまして、当然その発動を見るに至るというふうに御了承を願いたいと思うのでございます。  それから、この地点におきまして、先ほども申しましたように、ほんとうに単作地帯でございますし、また米の最も大切な地帯でございまするので、私も非常に心痛いたしておるわけでございます。特に早場米となりますと、ちょうど出穂前であります。その被害の多いことは言うまでもございません。  そこで、先ほど申しましたように、排水の問題は一生懸命に努力はいたしておるわけでございまするが、その間においては、十分収穫が得られないもの、あるいは皆無のものがあらわれるのではないかと非常におそれております。こういう点につきましては、それぞれ考えてまいるのでございまするが、なお全体としては、水が引き、その他の点が済みました場合においては、病虫害の防除というものは、やはりこれは絶対必要なことに相なりますことは、武内委員も御了承のとおりでございまするが、そこで空中防除の面で、農林水産航空協会に命じて、いわゆるヘリコプターの準備をいたさせておりまするが、十五機確保いたしておりまするので、これは県と連絡をとりまして、七月下旬早々これは発動することにいたしてまいりたいと思っております。それからなお、高性能の防除機が、やはり新潟県は特に大きい県でもありまするし、いろいろの関係がありまして、八十機ばかり準備されておるわけでございます。これは助成をいたしておるわけでございますが、この能力のしっかりした防除機を全面的に活動することにいたし、そしてその後における農薬の散布その他について万全を期していきたいと、かように考えておるわけでございます。  しかし、大体収穫皆無になるようなものにつきましてどうするかという問題でございまするが、これはできれば、一つは、蔬菜あるいは飼料作物その他のものの栽培を希望する場合においては、そういう方向にも一つは進むべきであろう、そういう点から、種子等について準備をいたしておるのが一つでございます。しかし、全体としてはそうはいきませんのでございますので、この皆無になるという場合においては、そういう作物もなかなか困難だという場合ももちろん多いのでございまするので、その間やっぱり労働収入を得させることが一番大切な問題であることは言うまでもございませんので、この災害復旧に対する事業、その他その地帯においてのいわゆる公共事業、災害に対する復旧事業といったようなものに対しまして、その地帯の農民を雇用いたして、そして十分活動いたさせ、これらの収入を得させしめる道を、これは労働省とも連携をとりまして、十分その方法についてのつとめをやってまいらなければなるまいと、こう存じております。  それから、御存じのとおりに、農業共済の面でございまするが、共済の面につきましては、これは従来行なっておりまするように、でき得る限り仮払いその他の問題、それからして国としての再保険の資金の点の問題等については、十分これは考えていかなければならぬし、すでに連合会等に対しては、二十一日に仮払い等については早く試算を講ずるようにということは連絡済みでございます。かような方法はもちろん考えていかなければならぬと考えておるわけでございます。  なお、資金の面について、天災融資の面は、これは発動を見るに至れば、さらに自作農資金という面についても考慮を進めていくことができることに相なりまするのであります。それからまた前期借り入れ資金等につきましても、償還方法その他について考えを進め得るということにいたさなければならない、こういうふうなことも考えておるわけでございます。  なお、今年はむずかしいけれども、来年の種もみの問題ということ、現在あと作として蔬菜やその他の栽培をするための問題は先ほど申したのでありますが、来年のもみ、いわゆる米のもみでございます。そういうものについても補給をすることにもちろん考えをいたしていかなければなりません。といったような面に向かっていろいろ計画を立てておるわけでございます。  なお最後に、食糧の面でございますが、そういう点につきましても、特別の配給問題についてどうするかというのが従来考えておることでございますが、もちろんその点も考えておるわけでございます。

武内五郎日本社会党

○武内五郎君 その水が今度は引けてまいりますると、先ほど来大臣がおっしゃっておりますように、防除の問題が出てまいります。その問題。それから、流出埋没した田畑の復旧の問題が出てくると思います。しかも、これは局部的な災害では考えられない非常な広い範囲のうちの復旧ということが考えられなければならぬと思うのであります。そこで、当然これは農民の資力等ではやり得るはずがありません。また、部落や町村の中の土地改良区やなんかの単独な資力ではとうていやれないことではないかと考えられます。それに対する基本的な方針をお聞きしたい。  それからもう一つは、これは大臣が急がれるので骨だけでけっこうです。いずれ二十五日現地を見ることになっておりますので、その後に機会をあらためて詳しくお伺いをしたいと思います。  その次に大事なことは、予約概算金に対するお考え。これはもうとうてい私は、米は出せない、金は返せないという状態が出てくるのではないかと考えられますので、これらの点等について大臣のお考えをお聞きしたいと思います。

坂田英一自由民主党農林大臣

○国務大臣(坂田英一君) そこで、農地の復旧の問題につきましては、これはもちろん根本問題でございまして、申し上げるまでもなく、これは進めてまいるわけでございまするが、被災農地の復旧につきましては、今後再作付等が可能であって、早急にやらなければならぬということもあろうかと思われます。そういうときには、従来やっておりまするとおり、一つは現実に申しますと県と農地局でその点の話し合いをいただきまする。そして、その点を打ち合わせをいたしていただきまするならば、そういうときには一般の査定前に早く工事に着手し得るような手続をすでに設けております。その方向によって進めていただけばよかろうと思います。  なお、特別の緊急必要があってそういう点について行なわれました復旧工事でありまする場合においては、その復旧工事に対して助成はいたしまするわけでございます。  それから全般といたしましては、できる限りこれは早急にやりたいと存じておるわけでございまして、でき得る限り県からも内容書を出していただいて、それに基づいて早く査定をいたしてまいる、そのためにいわゆる地方農地局の間の人繰りも考えまして、お互いに相融通するようにいたして査定をするという方向で、これらの点を進めておるようなわけでございまするので、でき得る限り早く査定を終わるように進めてまいりたい、こういう考え方を持って進んでおります。実際のどれだけの金額が、またどういうことをやるかという問題については、もちろんその後の情勢によって、それに即応して考えられますることは、これは言うまでもございません。  次に、予約概算金の返納の問題でございまするが、これはいままでのところ、これはいわゆる東北、北陸地帯においては十二月の二十八日ですか——までということになり、その他の地帯は翌年の一月末日ということに期日はなっておるわけでございます。しかし、災害地帯においてはなかなかそれは困難なことは言うまでもございませんが、その際におきましては指定集荷業者が代位弁済することにいたしておりまするし、また従来ともそういう方法をとっておるわけでございます。いままでの例を見ましても、納付金の返還について三年償還といったようなことをやりました例もあるわけでございます。  なお、利子につきましても、被害の程度によりまして、それに応じて減免することもいたしておるわけでございます。新潟の現在の被害程度から見ますと、従来の例によるべきものであると私はさように考えておるわけでございまするが、おそらくそういう方向に行かざるを得ないであろうかと、かように考えておるわけでございます。

浅井亨公明党

○浅井亨君 いまお聞きいたしておりますと、この災害でございますが、その災害のあと始末というのはたいへんだと思うのです。激甚災害とかまたこの特別援助法というものもお考えになっておりますが、早急にそれを調査中であって、あとできめる、こういうお話でございます。過去に日本はやはり瑞穂の国でございますので、これは農地の問題はもう日本で最優先的な農民の生活のかてでありますし、またこの水害というのは今日まで再々起こっております。そこで考えますのには、今日までにそういう災害によりまして冠水した水田が、きょうでもう一週間になっております。またこれを排水をやるのに二、三日かかる、こういう話ですが、そうすると十日間に及ぶわけです。十日間にもなりますと、もう全体的にこれは収穫がない、こういうふうな過去の基本があるんじゃないかと、こう思うのです。今日までにそういうデータはあるのでしょうか、ないのでしょうか。

坂田英一自由民主党農林大臣

○国務大臣(坂田英一君) この被害の関係と水の冠水関係でございますが、御了承のとおり、稲はわりあい水に強いのでございまするので、少しでも水の上に出ておれば、これは被害は非常に軽微でございます。これが一つ。  それから、もう一つは、非常に早場米で、いわゆる出穂二十日前のもの、十日前くらいのものと比較いたしまして、あるいはいま出穂中のもの、こういうものをかりに比較いたしますと、それは非常な差異がございまして、二十日前のものでありまするならば、大体五日あるいはちょっとそれよりこしてある場合、あるいはもっと——あまりこしてもどうかと思いますが、まあ一割くらいの被害で済むと思うのです。ところが十日前になりますと、もう五日過ぎると五五%だめというぐあいで、大体そういう問題は調査は済んでおるところでございます。  そこで、その地帯の、どういう稲をつくっており、ことしはどういう程度に作付のおくれ方——ことしは多少おくれておると思います、おくれ方がどうであるかという問題を見ないと、全体を見てわかってはまいりませんわけでございます。でございまするから、大体そういうことから見まして、実際はやはり調査を必要とすることになるわけでございまするが、そういうことで、農業共済というものについての問題も、もう早急に調査を進めるようにいたしておるわけでございます。

浅井亨公明党

○浅井亨君 いま御答弁を聞いておりますと、五日以上になりますると半分以上、こういうようなお話のように思うのですが、そうしますと、現在いま一週間でございまするし、あと二、三日で十日になります。そうすると、収穫は全部なくなるのじゃないか、こういうふうに私は考えるのですが、その点をひとつもう一ぺん説明していただきたい。

高山恒雄民主社会党

○高山恒雄君 いまのに関連するのですが、被害の度合いというのは、大臣のおっしゃるような傾向かと思います。だけれども、先ほどの大臣のお話を聞いていますと、ぬれたモーターの乾燥をやっているというのですね。そんなものは、私は三日や四日、雨漏りして、モーターはぬれてもモーターの乾燥はできないと思うのです。それならば、あれだけの広い新潟市においてモーターの十台や二十台の予備があるわけですね、とにかくそれをさっそく輸送して排水を一日も急ぐべきじゃないか、その点は私の聞き間違いかもしれませんが、あまりにも官庁仕事じゃないか、それだけ大事なことであるならば、やはりモーターの乾燥を待つまでもなく、輸送をさっそくやって、そしてやらなければ、モーターの乾燥は一日や二日で乾燥できるものじゃないので、この点大臣御存じでしょうが、先ほどの報告から見ると、たいへんゆうちょうな答弁だと、こう私は考えますので、はっきりひとつ御答弁をいただきたい。

坂田英一自由民主党農林大臣

○国務大臣(坂田英一君) いまの点でございますが、先ほどもその点を申し上げておったけれども、あるいははっきりしないことがあったのじゃないかと思いましたので、その点を繰り返して申したのでございまするが、いわゆる新井郷川排水機は、これは無理もせずりっぱに動いておりまするが、これは一秒間百トンの排水量を持っておる、日本有数の力を持っておる、これは依然として活動を開始しております。その点は心配ないのでございまするが、その地帯以外のところの排水のところで、つかったものが先ほど申しましたようにぬれておるわけであって、それは乾燥はいたしておりまするが、もちろん他のほうからそれを補給して進めておるのでございます。申し上げることが少しことば足らずでございましたが、さようなことで進んでおりまする点を御了承を願いたいと思うのでございます。  それから、なお詳細は調査をしていただきたいと思うので、いま統計調査部からお話を申し上げたいと思いますが、これは出穂を、穂が出る、はらむのに二十日前は、これはあまり被害がない。ところが早場米とかということで時期がおくれないものについては、先ほど申しましたように五〇%以上になる場合がある。そういうぐあいで、それからまた先が少しでも出ておれば被害は比較的少ない、こういういろいろな場合があることをさきに申し上げたわけでございます。  なお、詳細は統計調査部のほうから申し上げることにいたします。

浅井亨公明党

○浅井亨君 稲が水に強い、これは水田ですから、水に強いどころじゃなく、水がなければならない。だけれども、いまちょっとでも穂先が出ておればいい、こういうお話ですけれども、現在穂先は出ているんですかいないんですか。出ていないんでしょう。出ていないにもかかわらず、出ていたら強いというのは、私への答弁にならぬですよ。出ていないんですよ。だからその点、もうこれからまだ三日も四日もかかったのでは十日にもなるんじゃないか。そうすると、ほとんどないんじゃないか。だから、ほとんどないならば、やはり特別の措置をする、こういうような大臣としてのはっきりした確信のある答えをしていただいて、現地の農民が安心して、われらの農林大臣はすごい、こういうようにひとつ答弁を願いたい、こういうように私は思うわけです。出ていないのに、出ていたらと、こう言うんですから、現実の問題としては出ていないんじゃないかと思います。

坂田英一自由民主党農林大臣

○国務大臣(坂田英一君) その点は、後ほど経済統計調査部のほうからお話いたさせますが、実際は全部つかっておるものではない、こう思っておる、私は。その比率がどうであるかということはもちろんわかりませんので、そういう点は調査をいたしておるわけでございます。

浅井亨公明党

○浅井亨君 そのあとの善後措置というものは、いつの災害のときでも調査中だ調査中だということで非常におくれるわけですが、こういうことを非常に耳にしているんですが、今回からこれをほんとうに、さっそくといいますか、すぐといいますか、早く調査をして、そうして農民が安心していけるような方法を立ててもらいたい。ただ至急に至急にということばだけじゃなくして、今日まではずいぶんおくれているわけです。いつでもこれは聞くことです。こういうところをもう一ぺんひとつはっきりとさっそくにやる、必ずやる、こういうふうにひとつ御答弁願いたいと思います。

坂田英一自由民主党農林大臣

○国務大臣(坂田英一君) 天災融資法の問題とか、これは統計調査のほうの統計によってきめるということに相なっております。現在は八月九日までには必ずきめるようにいたしたい、こう考える。しかし、いまの状態からいえば、もちろんそういう方法によって決定されるものであると私は存じまするので、それを申しておるようなわけでございます。  それから査定の問題については、先ほど申しましたように、急ぐものについては、それぞれのいわゆる農政局、県との話し合いによって、協議によってそれらが査定前においても実行できるという特例を設けておるということも、先ほど申し上げたとおりでございます。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 大臣が急がれるようですから、簡単に御質問申し上げます。  一つは、これは新潟を含めてそういう特徴があるわけですから、東北全般としてですが、現地に行ってみますると、災害が極度にひどいというのは、一つは出かせぎ問題が非常に影響している。たとえばあぜ道の草なんか、昔は刈ったんですけれども、そういうものはいまは手が回らないからやらない。それ以上食うことに追われている。出かせぎはどんどん出ていく。宮城県の鹿島台町なんていうのは、大体人口が一万そこそこですけれども、それで約二千名が出かせぎだ。こういう状態ですから、水害があると、復旧作業、防災作業というのは男手がないんですね。そういうところに被害が非常に増大してきている。先ほど武内委員からも話があったのですが、新潟も同じです。十万人も出かせぎに行っているのですから、同じような結果が出ている。東北全般、秋田、岩手にしてもそうなんです。そういういわば非常に零細な農家が多くあるわけなんですが、この出かせぎのそういった問題については、いまさら持ち出すのがおかしいのでありますが、いまさら私が主張しても言い過ぎじゃないと思う。やはり抜本的なそういう出かせぎ救済というものを、こういう機会に災害復旧も含めて私は農林大臣の構想というものをひとつ聞きたい。  第二の問題は、どうしてもやっぱり激甚法の指定の問題、ことに激甚法第十条による湛水排除の問題、これは一応各県とも共通の悩みになっているわけです。いま大臣のお話を聞きますと、八月九日ですかおそらく決定されるだろうということで、これは新潟に向けてでしょうけれども、同じように宮城県でも総額三十九億程度の被害総額があるわけですから、そこをひとつ検討なされて、大臣はどういうふうにそれぞれの被害状況からきて、この激甚法の適用の問題、あるいは天災融資法、こういう問題についても考えておるか、その点をひとつ聞きたいと思う。  それからもう一つは、宮城県特有、岩手県もそういうところに入りますけれども、まだ木炭を焼いている農家が数多くあるわけです、これは山間僻地に行きますと。これは非常に政治から置き去りにされておるものですが、こういう災害を受けた場合には極度に苦しい。こういう状態が露呈をいたしておるわけでございますけれども、この点について、炭がまの破損が今回の第四号台風では非常に多く出ているわけです。ですから、特別の救助体制というものをとってもらいたいと思うのですけれども、非常に日陰者になっておるわけでありますから、木炭を焼く、炭焼き、このかまが非常に破壊をされた。天災の特別の考慮があってしかるべきだと思うのですが、この点に対する大臣の考え、それから自作農維持創設資金の融資について、これもやはり十分考えてもらう必要があるのじゃないか、その辺一括して大臣の答弁を願いたい。  最後に堰堤破壊についてですが、これは原形復旧がすべて災害の場合は土台でありますけれども、宮城県の登米郡なとは——これは各地にあると思うのですが、一例ですが、この登米郡などは約二千町歩にわたりかんがいが不可能になっているのです。堰堤破壊について大体現地の話を聞きますと、二億四千万程度復旧費が必要だということであります。これはさっきの建設大臣の意見でいきますと、三年間復旧していきますと、およそ一億程度の予算措置になると思うのでありますが、こういうものはやっぱり緊急を要するものでありますから、新潟、岩手、宮城、それぞれ資料が来ておると思うのでありますが、これはやはり、いま稲が伸びる途上でありますから、非常に重要だ。こういうものに対する農林大臣の考えを、やっぱり緊急を要する事態でありまするから、ひとつお聞かせを願いたい。簡単に質問いたします。

坂田英一自由民主党農林大臣

○国務大臣(坂田英一君) いろいろございまするが、出かせぎの問題でございまするが、この災害についての問題としては、私は主としてやはり、地元において災害復旧事業あるいはその他の事業がございまするから、でき得る限り地元においてその請負業等を採用していけるようにして、各方面とも話し合いを進めてもらいたい、この関係についてはですね。それは今度の場合についてそう考えております。ただ、この従来の出かせぎの問題をどうするか、こういう問題も、これは問題があるわけでございます。私は、従来の出かせぎ問題につきましても、やはりこのごろ公共事業が相当行なわれておるのでございまするから、なるべくは、その地帯における事業にやはり活動できるような方向に進めてまいりたいということを、私は強くその点を考えておるものでございます。そういう方向に進みたいと思うのでございます。しかし、それだけではもちろんいくわけではございませんのでございまするから、従来の出かせぎ問題については、日陰もの的な雇用関係でなしに、やはりルートを通じて、そうして、その辺の雇用関係をはっきりさせていくような方向に、これは労働省ともよく連携をとって進んでいきたいと思います。  なお、農業関係においていろいろのものがやはり考えられまするものについては、よくその方向に考えていきたいと思います。ちょっと急ぐ関係がありますので、大ざっぱな考えでございますが、大体そういう考え方を持っておるわけでございます。  それから木炭の問題でございますが、今度特に新潟のあの地帯の災害等を見まして、また、その地帯以外もそうだろうと思いますが、木炭以外に、林道だとかその他の点が非常に問題として見ていないから、もう少し林道関係なり林業関係の被害をよく見てもらいたいということが昨日当然——これは当然のことで、そういう要求がございましたので、さっそくその方面、林野の関係も出張させることにいたしましたわけでございます。これはやはり相当の被害を受けていることがわかりました。さっそくそれをやっておることをつけ加えて申し上げます。なお、炭焼きの問題については、十分これは検討いたさなければならぬ、こう存じております。  それから、先ほど申しました天災融資法の問題については、大体統計調査部において統計調査をいたして、そうしてやりまするから、大体八月九日には少なくとも決定をできるというふうに申したんでございますが、激甚法の問題になりますと、これは関係するところが非常に各省に関係がさらにありまするので、私としては、いま的確に申し上げることはちょっと困難でございまするが、これもぜひそういう方向に進んで、そうおくれないようにいたしたい、こう念願いたしておるわけでございます。大体さようにひとつ御了承願います。

大口駿一農林大臣官房長

○政府委員(大口駿一君) 堰堤が災害を受けました場合の復旧につきましては、できるだけ早い機会に、かんがいのための応急の水を取る工事をいたして、実際問題として、かんがいに支障のないようにいたしておるわけでございます。  さらに、災害の本工事につきましては、先ほども大臣からお話がございましたように、査定を急ぐと同時に、査定前にも必要でありますけれども、県と地方農政局と相談をいたしまして、査定前にも木工事の実行に着手するということでやっておる次第でございます。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 それでは簡単にお聞きいたしますが、いまの堰堤破壊の問題ですが、大体二千町歩ぐらいの取水ですね、こういうことになりますと、ポンプでどのくらいの台数が必要なわけですか。  それから、七日以上冠水をした面積が、約八百町歩ぐらい、宮城県の場合あるのです。そういうことになりますと、大体現地へ行って聞いてみると、これはだめだということですね。それぞれ日数によって全部統計は出ておりますけれども、大体農林省の考え方としては、何日ぐらい冠水した以上のものはだめになるか、あるいは二日、三日、こういうものに対してのいわば将来の減収見込み、それはあらかじめ検討されていかなければいけないと思いますが、そういう減収見込みに対する計算基準というものは農林省では持っているのかどうか。その辺のことについて、もう少しお聞かせ願いたい。

来正秀雄農林省大臣官房参事官

○説明員(来正秀雄君) 減収の問題につきましては、非常に複雑でございまして、時期の問題、あるいは種類の問題、たとえば時期と申しますと、穂ばらみ期であるとか、あるいは出穂期であるとか、いろいろ時期によって違います。それから被害の種類によりましても、たとえば汚水であるとか、濁水であるとか、清水であるとか、それからまた日数などによっても違います。そういう点については、過去の実績あるいは研究というものがございまして、それぞれの具体的な実情に合わせまして調査するということに相なります。

浅井亨公明党

○浅井亨君 いまのことですね、さっき質問してやっているうちに、農林大臣にちょっと聞くために、あなた方の答弁を私はいただかなかったわけです。いまの答弁で、もっと詳しくそのデータがあるのじゃないですか。これは先ほど言いましたとおり、わが国は特に水田が多い、それから水害が多い、こういうことですから、冠水が五日以上になればこうだ、十日ぐらいになればもう全滅だというような、今日までのいろいろなデータがあるのじゃないかと思うのです。それを私はさっき質問したのですが、それをはっきり出していただきたいと思うのです。

来正秀雄農林省大臣官房参事官

○説明員(来正秀雄君) これは非常に組み合わせが多いのでございまして、先ほど申し上げましたように、わせ、おくて、なかてという、種類によっても生育の状態が違っております。それから被害の状況も、たとえば汚水、濁水あるいは清水と、そういうことで組み合わせが多いものでございますから、これは過去のいろいろな調査のものがございますが、そういうものを現地において組み合わせをいたしまして、それによって、どれくらいの被害があるだろうということを算定することは、一応推定はできるわけでございますけれども、それぞれの災害の実態によって非常に変化がございます。この場合はこうだということの、そのままの資料というものはございません。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 そうすると、減収見込みに対する計画基準というものはない、いわゆるケース・バイ・ケース、こういうことですね。

来正秀雄農林省大臣官房参事官

○説明員(来正秀雄君) それは、いま申し上げましたように、過去の調査なり、あるいは研究によりまして、そのときの時点におきましてどういう被害かということに組み合わせましてできるわけでございますから、データがないわけではございませんけれども、いま申し上げましたように、組み合わせという問題で、専門家がそういう基準をつくることは一応できるわけでございます。そういう形で現在の被害を推定するということになっております。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 それから二千町歩の取水ポンプの台数はどのくらいですか。堰堤を破壊されてその取水が不可能になった。たんぼに引く水が引けなくなった。結局、ポンプで各所でやっている。そういうものが二千町歩もあるわけです。一カ所に、あるいは各所にあります。ありますけれども、そのポンプは非常に現地へ行くと少ないのですよ。ですから、一体どのくらいか、二千町歩もたんぼに水を引くのに、ポンプで引き上げるのに。それはいろいろ馬力もあるでしょうけれども、ポンプのあれも違うでしょうけれども、一定の標準というものをどのくらいに考えているか、そのことについて。

松井芳明農林省農地局建設部災害復旧課長

○説明員(松井芳明君) ただいまの宮城県の頭首工の被災につきましては、ただいま非常に水が多いので、とりあえず応急工事を施行する準備をしておりますが、まだその方法につきましては、具体的に聞いておりませんが、もしそういうポンプ取水の必要があれば、これは当然応急工事として認めることになります。具体的にどのくらいの水が要るのか、それから、どの辺で取水するのか、また、河川との結びつきでどのくらいの馬力のものを何台準備するかということにつきましては、現地でおそらく調査をしていることと思います。で、宮城県だけでは、あるいは、そういうような多量のポンプが必要の場合に、足りないかもしれませんので、そういう場合には、県あるいは農政局で手持ちのポンプを準備しておりますので、こういうものを直ちに要請があれば動員して、かんがいに支障のないようにいたしたいと思っております。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 それでは建設省関係にちょっとお伺いするのですが、住宅被害をこうむった場合ですね、住宅の場合の災害補償なんですが、この基準は一体どこに置かれているのか。たとえば農村の家屋というのは非常に大きいでしょう。それから農業をいろいろやる農舎というものが実はあるわけですね。こういうことで、都会の一般住宅や何かとは違うと思いますが、そういう場合に、一体その家屋の災害補償のそういう基準というものをどこから引っぱり出してきてやっているのか、この点をひとつ聞きたい。

角田正経建設省住宅局住宅総務課長

○説明員(角田正経君) いま先生の御質問の、住宅につきましての災害の場合は、補償基準——補償というのはございません。その場合、まあ原則的には、個人によりまして復旧をしていただくわけでございます。その復旧に対しましては融資がございます。復旧に対しましては融資がございますが、補償はございません。

園田清充自由民主党

○園田清充君 ただいまのことに関連をして、細田副長官に、あなたに私はお尋ねをしたいと思うのです。  いま農家の個人住宅の問題につきまして御質問がございましたが、実は、昨年十五号台風のときに、非常に個人住宅の災害が多かったということで、いま論議されております激甚災法は、ほとんど公共事業を対象としてのことでございまして、個人住宅に対するいろいろ救助の問題その他についてのことが、この中に基準からして非常に問題があるということで、検討していただきたい——検討しようという、こういうことを本委員会でお約束になっておる。で、私は期待をいたしましたことは、当然五十一国会でそうした御努力の結果が提案をせられるであろうということを期待をしたけれども、残念ながら出てこなかった。しかも、新潟の災害で、ここに、写真に出ております。いま戸田委員から御指摘になったとおり、農家の被害というのがかなりこれは出てまいっております。しかも、この住宅の被害が約十億、その中で、さっきポンプ排水で一秒百トンということをおっしゃったけれども、いま冠水地帯の水量というのは、大体想定をしてみますと約一億トン、そうすると、向こう十日間水をかけっぱなしにかけて十日以上かかる計算になるのです。そういたしますと、この現在の農家の住宅あるいは農舎というようなものが、はたしてそのまま使えるかどうかということにも問題がある。あわせて農機具その他の問題で、もうこれはそのまま使えなくなってくる。そうすると、御指摘のとおり、いま答弁を聞いておりますと、非常に御努力になっておることはわかるのです。しかし、たとえば、さっき武内先生から御指摘になった予約の繰り延べ、三年払いということですけれども、そのかわりに、営農資金あるいは近代化資金を融資をしてやる。ところが、返すのは三年払いでも、借りる者が、新しく営農するために借りてやらなければならないという事態の中で、農家の生活が保持できるかどうかという問題が懸念せられてくるわけであります。これは住宅問題と関連いたします。そうした観点から考えますと、当然私は、激甚法の中にこうした個人住宅の災害復旧ということについての政府の措置が考えられてしかるべきだということを去年から主張したけれども、実っていない。ところが、ことしも台風のシーズンを迎えようとしており、ますますこういう事例は多くなってくると思います。ただ単に、新潟のこの災害だけにとどまらず、多くなってくると思いますが、そうした多くなったものから、公共の災害復旧だけをここで問題として取り上げた場合、その後に来る農家の営農という問題を取り上げてみますと、非常に苦しい生活ということをわれわれは考えなければならぬ。そういうことから、ただいま御指摘のとおり、必要以上に私は法改正の必要性を痛感をしております。これが一点。この点について検討しておられるならば、どの点まで検討を進められ、なお、法改正の意思があるとするならば、明確にひとつこの機会に御答弁を願いたい、こう思うのです。  とともに、もう一つは、非常に御努力になっている姿勢というのはよくわかります。実は私も地方議会で県会の議長等を十八年もやってめしを食ってまいりましたが、国会でいま論議される姿が必ずしも役所の窓口にならない場合が多いのです。ここでは、行政措置としてはこれをこうやるのだという熱心な御答弁をいただけない。実は、東京へ来てみると、だんだん日がたつにつれて、各関係官庁では御努力になっているけれども、大蔵省の役人は仏の顔でなくて鬼に見えてくる場合がある。そうした私は特に災害の地域における復旧について、あたたかい思いやりで措置をしていただくことを重ねてお願いをいたしますとともに、現地で、もう一つは、いま総理府でおやりになっているような、各省庁の連絡、あるいは指導、調整というのが、こういうのがともすると各役所ごとのなわ張り争いによりまして、これは建設省、これは農林省の所管だということで、往々にして復旧の意欲といいますか、そういうものが役所の事業の分類関係からして壁に突き当たる場合が多いのです。それで、できますならば、現地災害対策本部というか、これは県庁におそらく設けられておるかと思いますけれども、ひとつ国の出先機関で、だれか一つに指揮命令系統というか、代表者をおきめいただいて、そうして総合調整をしていただいて、なるたけ早い機会に計画が立てられたら着工できるような姿、態勢をとっていただきたいということを希望としてお願い申し上げたいと思いますが、その意思があるかないか、その三点について御答弁をいただきたいと思います。

細田吉藏自由民主党総理府総務副長官

○政府委員(細田吉藏君) いわゆる個人災害に対して国がどこまでめんどうを見るかという問題、これは非常に広範な大きな問題であります。この災害対策委員会でもしばしば問題になっておりますし、また、衆議院の災害対策でも大きな問題になっていると思います。現行の法令上のたてまえとしましては、災害救助法のような特別な応急の場合は別といたしまして、一般的な問題といたしましては、あくまでも融資という考え方が基本になっている。融資の条件をどうするかということが、たとえば天災融資法の問題なり、あるいは天災融資法をさらに激甚法によって条件を緩和する、あるいは中小企業の金融、これを激甚法によって下げるという形になっていることは御承知のとおりであります。したがいまして、この個人災害に対しまして国がめんどうを見るといいましょうか、直接、じかに救済をするということにつきましては、これは非常に関係するところが大きくなってまいりますので、何とかしなければならぬという感じをみんなひとしく持っておるわけですが、いざやることになりますと、結局、影響するところが非常に大きなものになってきますし、いろいろ各般のものとの権衡といったような問題も起こってくるわけであります。これは余談のようでございますが、現在まだ起こっております松代地区の地震対策、この個人住宅の補強の材料を市町村が供給をしておりますが、これなどは、実は個人に対する補助金のようなかっこうになっておるわけでございまして、これは理屈を実はつけまして、もし地震によって個人の住宅が破壊されるならば、それによって火災が起こるということになって公共の被害に及ぶということで、特に特例としてこういうことを始めたわけでございますが、これをどこまでやるかという点について、いま先生から御指摘のように、もっと急速に進めるべきじゃないかというような御意見でございます。まだ結論を得ておりませんことをたいへん残念に思いますが、さらに検討をさしていただきたいと思います。  それから各省ばらばらで困るじゃないか、こういう点につきましては、今回の災害におきましても、いち早く私どものほうで各省集まっていただきまして、連絡調整はいろいろいたしておるつもりでございますが、具体的な問題一つ一つを解決していく必要があろうかと思いまして、そういう問題につきましては、いろいろやっておるわけでございます。しかし、これらの点、さらに万全を期したい、十分にやらせていただきたい、こう存じます。  現地へ、だれか出先のほうへ中央から行って指揮をとったらどうかという御意見でございますが、これにつきましては、私、先般行ってまいりましたが、国の出先、それぞれ県を中心にしまして県の対策本部に、地方建設局、農政局あるいは国鉄の支社、そういったような各出先が県の災害対策本部のほうへ出向いて連絡をとっておるのでございますが、中央がこれに出かけると申しましても、事実は、新潟とこちらとの間の通信等もいま完備されておりまするし、実際問題といたしまして、私どものほうの防災の審議室で、防災を担当しておるところへ県のほうから随時いつでも御連絡を願えれば調整もとってまいれる、こういうことでございまして、だれか万能な人が出かけてどうこうということは、なかなか人を得がたい点もございますし、大体そういう御連絡によって、応急の措置をとり得るものと考えております。県のほうには私から、何でもそういう各省のいろいろなわ張りといいましょうか、各省の間がうまくいかぬというような問題については、御遠慮なく言っていただくように、実は知事さんにもお願いをしてまいったような次第でございます。ただいまはそれでやっていけるんじゃないか、かように思っておる次第でございます。

園田清充自由民主党

○園田清充君 官房長、ちょっといまの予約の武内先生からおっしゃった延べ払いの問題に関連をして、営農資金とかあるいは近代化資金を融資した場合に、はたして農家が立っていくかということですよ。

大口駿一農林大臣官房長

○政府委員(大口駿一君) 一般論として申し上げますと、災害地帯の農家の救済にあたりまして、いろいろ金利を伴う金融措置を講ずる場合には、やはり返済を要するということで立っていかぬという御指摘のようでございますが、被害の程度に応じまして、たとえば天災融資法が発動になりました場合に自創資金を貸し出すというようなことも、これは返済なり金利負担を軽減をしようという配慮に出た制度じゃなかろうかと思います。それからまた、一ぺん災害を受けてまだ返済が済んでおらないところに再度災害を受けた場合等につきましては、金利の減免等、その被害の実情なり農家の実情に応じて、それぞれ従来とも過重な負担にならぬような配慮は講じてまいっておりまするが、やはり災害対策全体の考え方といたしましては、何と申しましても、被害の程度に応じていろいろな角度からいろいろな対策を講じて、できるだけ早く農家に立ち直っていただくということを主眼目としていろいろな制度を講じておりまするし、また、従来の制度で不十分な場合が生じますれば、またその時点において新しい方策を検討して考えていくということではなかろうかと思っております。最近数年間で、農業関係の災害対策はいろいろな経験を経まして、ずいぶん微に入り細にわたったルールができ上がっておりまするが、なお、今回の災害等を通じまして、いろいろ不十分な点があれば、今後改善を研究するにやぶさかではございませんが、一応そういうことで従来やっておる次第でございます。

園田清充自由民主党

○園田清充君 私の質問したのをよくのみ込んでいらっしゃらないような気がします。というのは、予約の三年繰り延べということをさっき大臣が答弁されていたが、かりにできた場合に、これだけの膨大な地域に災害復旧をやって三年間予約繰り延べ、利子の減免、これは当然お考えいただくものだと思います。しかし、いまから私が言うとおり、一億トンの水を排除した場合、約二週間かかる、計算上。そうすると、二週間かかって、農機具を使って、一切のものが使えないという状況になって、そのために近代化資金、営農資金と、いろいろ御融資なさるでしょう。しかし、その金を使って米ができて、初めて単作地帯で払えるというものが、三年間で繰り延べて払ってよろしいことだけれども、なおかつ、その上に新しい農業を営むために金を借りなければいかぬ、それをまた払っていくということになった場合に、私は、はたしてこのことが生活に支障のない措置としての金融措置であるかどうか、農家の実際の生活というものを見つめた場合に、非常に困難なような気がいたします。そこで、もとの問題に返るんですけれども、個人の災害というものもこの際ひとつお考えいただきたいということは、昨年の実は例から申し上げたわけでございまして、この写真を見てみましても、ほとんどが使えない、家は直さなければならない、農機具は新しく買わなければならない、できるものは全然できない、しかも、三年間というものは繰り延べて払っていかなければならない、こういう事態になった場合に、この地域の住民の人たちが生活ができていくかどうかということに問題があるんじゃないか、そういう気がする。それで、それについてひとつ農林省として何か新しい考え方、知恵でもお持ちならば、お聞かせを願いたい、こういうことです。

大口駿一農林大臣官房長

○政府委員(大口駿一君) 先ほど大臣が三年ということを申されたのは、米の予約概算金を返納しなければならぬ、この返納しなければならぬ場合に、被害を受けた農家がこれを返納する場合に、三年ということを申されたのでございまして、それから、先ほど私お答えの中で、自創資金の制度ということを申し上げまして、こまかく申し上げなかったのは恐縮でございまするが、農家が立ち直りますための制度として自創資金というのは五分、二十年という条件の資金でございまして、ただいま園田先生から仰せのように、非常に短期に返済をすることによって次の営農に支障を来たすというようなことでないために、このような金利並びに長期の返済の条件になっておるわけでございまして、天災融資法等が発動されるような地帯においては、従来の例から申しますれば、自創資金の貸し出しについてはさほどに制限をしないような形で貸し出しが行なわれておるのが実態でございまするので、私は先ほど申し上げましたように、この自創資金の貸し出し等の方法によって、相当農家の営農の再建が可能なのではないかというふうに考えております。  また、蛇足で申しわけございませんが、本年収穫皆無にもしなった農家につきましては、もちろん、農業災害補償法による共済金の支払い等がまいるわけでございますので、先ほど大臣がいろいろ雇用の問題で、災害復旧事業によって現金収入の道を得さしめるという措置のほかに、もちろん、作物の被害については共済制度等ございますので、それらのすべての制度を活用して、なおかつ足りないという事態がありますれば、今後の研究問題ではなかろうかという意味で先ほど御答弁申し上げた次第でございます。

園田清充自由民主党

○園田清充君 まあ現段階では、あなたからそれだけの答弁しかできないと思うんです。そこで私はお願いをしておきたいのであります。こうして罹災地の遊ぶということでなくて、もとに返って仕事をしておのれの生活を維持しようという者に対しての措置としては、ただ融資だけにとどまらず、農機具等に対する補助、助成、こうした措置が国と地方自治体と一体の中でひとつ考慮されるところまで御検討願いたい。研究をしていただきたい。こういうことを要望いたしておきます。

武内五郎日本社会党

○武内五郎君 だいぶいろいろなことを聞きたいんだけれども、時間の関係等で制約を受けちゃっておりまするが、いま住宅の問題が出ておったのですが、土砂に埋没された住宅の土砂排除、これは厚生ですか、建設ですか。まあ、さっきの答弁とダブってもいいから教えていただきたい。  それから、もしこれに対して地方団体がその費用を支弁したり、あるいは見舞い金等の意味で支弁するわけだが、そういうような場合に対しては——これは自治省のほうですか、その場合にこれを特交によって補償するのかどうか、すべきだと思うんですが、どういうふうな方法をとられるのか。これについては、何かほかの県等においても前例がある。いまその前例を実は調べておるのですが、その具体的なやつはまだ手に入らないので、あるというので前例をいま調べてもらっておりまするが、いずれ明確になったらさらに明らかにしてもらいたいと思うのですが、さしあたって自治省のお考えを承っておきたい。  それから、今度は厚生になると思うんですが、災害救助法が発動している個所で、堤防擁護の作業に動員された農民が死体になって下流で発見された。これは協力者として動員されたのであろうと考えるのでありますが、その場合に、これに対する補償はどうなるのか。かつて何年か前、三、四年前に、新潟県の三条で五十嵐川がはんらんした際、消防団員が水に流されて死んだことがある。その際に、消防団員が公務員でないということでいろいろ問題があって、補償の問題が出てきたことがある。そういうようなことを考えますると、一体、こういう一般民間人が協力者として動員された場合における犠牲者に対して、どういう補償があるのかどうか、そういう点をひとつ聞きたい。  あと忙しいから省略しますが、最後に総務副長官に、いままでの経過から考えて、結論の意味ではっきりしていただきたいことは、激甚法の適用——目下その資料の調製中だと思うんですが、激甚法の適用、天災融資法の適用についての見通しを、先ほどちょっと坂田農林大臣が触れておりましたけれども、これをダブってもいいから明確にしていただきたいと思うのであります。  以上であります。

角田正経建設省住宅局住宅総務課長

○説明員(角田正経君) 住宅の土砂をかぶりましたものの復旧につきましては、一定の基準はございますが、住宅金融公庫の融資を行ないまして、それで除却をしていただくような措置を講じてございます。  なお、先ほど戸田先生のお話の際、ちょっと忘れましたので、つけ加えさせていただきますと、一般的には、住宅につきましては、個人で復旧していただくということで融資を考慮しておりますが、どうしても御自分で建てにくいような場合におきましては、公営住宅を配分いたしまして、それで国庫補助が三分の二ないし二分の一ございますが、それで公共団体に建てていただくというふうな措置もあわせて考慮いたしておりますので、つけ加えておきます。

飯原久弥厚生省社会局施設課長

○説明員(飯原久弥君) 先ほどの武内先生の、災害救助法が発動になっております場合の従事あるいは協力の命令でございますが、これは一般論として申し上げますというと、災害救助法の二十四条では、従事命令は都道府県知事が出す、それから協力命令は、二十五条によりまして協力をしていただくように出される、こういう仕組みになっておるわけでございます。こういう場合に、補償につきましては、政令で休業扶助金、療養扶助、こういったものが行なわれるようになっておるわけでございます。ただ、その場合に、具体的な認定でございますが、当該の作業が協力あるいは従事の範囲に入っておりますかどうか、そういうことの認定は、これはケースごとの認定になってくるわけでございます。それで、ただ、一般論として、公務員のみがこの協力命令もしくは従事命令の対象となって補償があるということではございません。民間の方の場合でも、協力命令あるいは従事命令との相当因果関係と申しますか、そういうふうなつながりがあります場合には、災害救助法の政令に基づいた対象になるわけでございます。

細郷道一自治省財政局長

○政府委員(細郷道一君) 御承知のように、地元の地方団体は災害の対策に非常に苦労をするわけであります。その際、いろいろ災害の型とか、あるいは、そのできた時期とか規模とか、いろいろなそのときどきの災害のタイプがございますので、それに応じて、自治体としては、法制的に措置されない部分のめんどうを見るというようなことがあるわけでございまして、その場合にどういう措置をするかというのは、個々の団体によっていろいろ違うわけでございます。土砂を排除するといっても、それを市町村の手でやるということはなかなかできないので、見舞い金を出すというようなことによって、そういう措置にかえていく、あるいは、その被害の度合いによって税の減免をしてまいるとか、あるいは将来を考えて子弟の授業料の免除をしていくとか、いろいろな方法があるわけでございまして、それらの対策を行なった場合におきましては、私どもは、個々具体的な実態に応じたその財政負担のめんどうを見る、あるいは計算をするということは、なかなか実際問題として困難でございますので、災害の、土木災害の規模でありますとか、あるいは国庫補助を受けます災害の規模でありますとか、あるいは被災された人の数であるとか、世帯数であるとか、あるいは面積であるとか、そういったようなものを基準といたしまして、特別交付税によって措置をいたすことといたしております。

細田吉藏自由民主党総理府総務副長官

○政府委員(細田吉藏君) 天災融資法の発動並びに激甚法の発動につきましては、現地で非常に強い要望がございまして、ごもっともなことだと思っております。先ほど農林大臣からお答えございましたが、天災融資法の発動は、農林省が所管をいたしまして閣議で政令を決定することになるわけでございます。私は現地を見てまいりました、また、いろいろ話を聞いてまいりました状況では、天災融資法の発動は必至ではなかろうか、かように考えております。激甚法の問題につきましては、何と申しましても、法規上それぞれの災害の査定額が出てまいりませんと、これはきまらぬわけでございます。ただ、農作物あるいは農地、農業施設そのほか数点につきましては、激甚法の発動の公算が非常に大きいのじゃなかろうかと思っておりますけれども、この点につきましては、先ほど農林大臣のおことばにもございましたが、それぞれの関係各省で調査をできるだけ急いでいただいて、その上でないと、はっきりしたことは申し上げかねる次第でございます。

武内五郎日本社会党

○武内五郎君 厚生省のほうに伺いますが、その災害救助法が発令された場合に、その発令区域内の者も、発令されたことが、協力者動員、従事者動員、こういうふうになるのか、発令されたそのことが、その区域内における住民に対して協力者——協力を要求する、従事を要求することになると思うのですが、そういうふうになるのか。その点と、それから発令区域外の地域、やはり災害を受けているそれらの地域においても、いろいろな法的な救済の道が同じように受けられなければならぬと思うのだが、お考えをひとつ……。

飯原久弥厚生省社会局施設課長

○説明員(飯原久弥君) 先ほど申し上げましたように、この災害の救助の事務に従事をする、あるいは協力をするということが前提となっておりまして、したがいまして、これもこの法にいう、まあそういった場合の経費につきましては、これは扶助金と申しております。先ほど私、補償と申し上げたかと思いますが、正確にいって扶助金でございます。  で、お尋ねの、災害救助法が発動になりましたならば、すなわち、その区域内がすべて協力ないしは従事に及ぶということではございません。やはり特定のこの協力ないしは従事をする人たちを指定をする、こういう仕組みになっておるわけでございます。区域外につきましても同じでございます。繰り返して申し上げますが、災害救助法の適用そのものが全部協力者にかかってくるということにはならないわけでございます。

武内五郎日本社会党

○武内五郎君 こいつは総務副長官に聞きたいのだがね。

成瀬幡治日本社会党

○委員長(成瀬幡治君) ちょっと速記をとめてください。   〔速記中止〕

成瀬幡治日本社会党

○委員長(成瀬幡治君) 速記を起こして。  それじゃ武内君。

武内五郎日本社会党

○武内五郎君 一般民間人が、その区域——発令された区域内の民間人が死んだのです。死体が下流へ流された。それが堤防を守るために動員されておるわけです。それが民間人であるがゆえに災害救助法の発令の中でそれに対する補償があるのかどうか。それが一つと、それから発令されたそのことが、あるいは協力を要求されたことであり、あるいは従事を要求されたことであると解釈すべきだと思うのだが、どう考えるのか、その点。  それからもう一つ第二の問題は、救助法が発令された区域外も同じように災害を受けた。その区域外の災害地も、救助法を発令された区域と同じような救済の道を講ずべきであると考えるのだが、それについてのお考えを伺いたい。

細田吉藏自由民主党総理府総務副長官

○政府委員(細田吉藏君) どうも私は必ずしも法規のこまかいところまでははっきりしておりませんが、前段の問題につきましては、いま厚生省からお答えをしたと思いますが、作業に従事していただいた方がなくなられたというような際には、それに対する手当てをする。しかし、救助法が発動になったから、そういういろいろこう防災活動その他に従事しておられないが、ただ救助法が発動になっただけで、そこでそういう理由とは別にけがをなさった、あるいは、おなくなりになったという方については、これは別に考えるべき問題ではないか、別な問題ではなかろうか、見舞い金その他の問題ではなかろうか。あるいは誤解でしたら、あとで申し上げますが……。  それから後段の問題は、実は新潟県でも非常に問題があるようでございまして、下が水がつかっておる、しかし、住宅は比較的高みにあるというようなために、同じ似たような状態であるにもかかわらず、災害救助法が発動になっておらないという町村が一部あるようでございます。私も実はそこの町長さんから直接お話を承ったのでございますが、これは災害救助法の発動は県知事がいたすことになっておりまして、一定の基準がございまして県知事が発動いたすわけでございますが、救助法が発動になっておらないところとなっておるところとは、法律のたてまえ上別であることは、これは当然であろうと思います。ただ、そのほかの対策がどうであるかという問題は、必ずしも災害救助法が発動されたからどうこうということでなく、別に考えるべきだと考えております。たとえば住宅のほうの危険はほとんどなかったが、農地がひどくやられておる。その農地なり農作物の被害に対してどうするかという問題は、救助法の発動と別に考えられてしかるべきだ、かように考えておる次第でございます。

武内五郎日本社会党

○武内五郎君 その前段の問題、救助法の発令された場合においても、協力を要求し従事を要求する命令を出す、こういうふうに解釈するものと、発令されたそのことが、すでにもう従事しておれば、その発令されたことは命令が出ておるものと解釈すべきだ、こう——どっちなんですか。

飯原久弥厚生省社会局施設課長

○説明員(飯原久弥君) 災害救助法を適用いたしますと、その適用した範囲の地域の方々がすべて協力の要請を受けた、あるいは従事の要請を受けたというふうには解しておらないわけでございます。特定な——特定なと申しますのは、必要な場合にやはり要式手続行為と申しますか、これはもちろん困難な複雑なものではございませんが、公用令書を発行いたしまして、その範囲内の方々がこれが協力命令に応じた方々、こういうふうに解しておるわけでございます。

浅井亨公明党

○浅井亨君 先ほど細田副長官から御答弁の中で、中央とそして地方との連絡が完全にいっておるからだいじょうぶだと、こういうお話で、中央からわざわざ指揮者が行く必要もないのじゃないか、こういうお話であったと思うのですが、実はけさまた豪雨がありました。そこで、いまは——ゆうべもそうですけれども、朝また豪雨がありまして、新発田の高関というところですね、そこで地元の伊東組が請負って、いわゆる仮の締め切りをやっているのだ。ところが、一応これが終わったようではあるけれども、きょうの豪雨でまたこれは流れてしまって、そして、いま増水中だ、こういうわけなんです。こういうことがあり得るということは考えられることですが、そこで問題になりますのは、そこで対策本部の係がいま現在おりません。それで請負っておる伊東組が非常に困っておるのだ、こういうようないわゆる地元からの連絡がありまして、地元からは市長に対してこれをいま交渉中だ、こういうようなことがあるのですが、やはり中央から、こういうような問題が起こるつど、これは連絡緊密でだいじょうぶだとおっしゃっておりますけれども、こういう点がはっきりしませんと、どうも納得いかないように思うのですがね。

細田吉藏自由民主党総理府総務副長官

○政府委員(細田吉藏君) けさほどからまた雨が降ったという情報を受けております。ただ、私ども参りまして、やはり県知事が中心になられて、で、国の出先も県へずっと詰めかけております。そこでおやりいただくことが、そのほかにさらに本省からだれかが出かけていって、県知事の活動にいろいろ何といいましょうか、まあ、これもやり方でございましょうが、くちばしをいれるというか、いろいろいたすよりは、そのほうが今回の場合などは適切ではなかろうかということで私は申し上げた。なお、中央へ、問題があれば直ちに私どものほうの防災本部に御連絡をいただいて関係各省と御連絡をとるというようなことがいいのじゃなかろうかということで申し上げたわけでございます。それらの問題につきましては、県のお気持ちといいますか、そういうこともあろうと思います。ですから、そういう点については、さらによく検討をさしていただきたいと思います。

浅井亨公明党

○浅井亨君 いま県が中心になっておる、こういうようなお話ですけれども、それでは自衛隊との連絡は完全にいっておるのでしょうか。

細田吉藏自由民主党総理府総務副長官

○政府委員(細田吉藏君) 私が参りました際には、自衛隊の師団長も実は一緒におりまして、県と自衛隊の間は——師団長はまだずっと県に詰めておるかどうかは別でございますが、連絡官がずっと出ておるということに報告を受けました。

浅井亨公明党

○浅井亨君 報告はそうでございましょうけれども、現地に行きますと、そういうわけじゃないわけであります。どういうことかといいますと、豊栄町を中心としたここに対する救援物資の輸送に対しまして、自衛隊からボートを百隻持ってきておるのだ、こういうふうに言っておるわけですが、実際はどこにそのようなボートがあるのだかないのだかさっぱり見当つかないような状態だ、こういう現地からの話なんです。そうしますと、これをほんとうに自衛隊と連絡がついて話が合っておるのならば、これはそういうことを言われる場合に、納得のいく話ができるのじゃないかと思いますし、また、救援物資もどんどん運ばれていくのじゃないかと思うのです、百隻もあれば。そこで、やっぱり新聞を見てみますと、きのう一日にパンが一個という状態だった。おまけに、二十一日ですか、おにぎり一つとキュウリ一本しか食べてない、二人の子供はかわいそうなので実家に帰した、町や県は何をしているのでしょう、こういうふうに出ておるのですが、救援物資というものはほんとうに運ばれているのかいないのか、災害というものは、あとのことも考えなければなりませんけれども、これは抜本的な問題であります。現在最も困っておる住民、その人々を一日も早く、一分間でも早く救出し、また、その救援物資も運ばれるのが、現時点における最大の効果ある仕事じゃないかと思うのです。そういう事態に自衛隊とこれが連絡があったのかなかったのか。百隻のボートを持ってきたけれども、三分の一はモーターボートだ、こういうふうな話を聞いておりますが、こういう事実はどういうふうになっておりますか。

細田吉藏自由民主党総理府総務副長官

○政府委員(細田吉藏君) 自衛隊の救援物資の輸送につきましては、師団長、自分で報告をいたしまして、相当努力をしておるということは私は事実だろうと思います。ただ、孤立部落が非常に多い、ボートの数がまだ足りないというようなことを言っておりました。これは他の地区からも動員をしたようでございますが、あまりにもとにかく孤立したところが多いために、そういう点でいろいろな不都合な点が起きておるのじゃないかということは想像されます。そこで、新聞に出ておりますような点につきましては、早急にこれは調査をいたしまして、善処いたしたいと思います。もちろん非常に大切なことでございますので、調査いたしたいと思っております。全般といたしましては、非常に自衛隊が活動してくれているということを関係の町村からも話を聞いておるわけであります。

浅井亨公明党

○浅井亨君 私も聞いておりますと、保育所とか学校、病院または公民館、そういうような種々なところに二十一カ所ほど、いわゆる分割されてここに孤立しておるそうでございますから、そう簡単にいかないと思いますけれども、こういう点はもう早急に、強力に、やはり中央のほうからも県に対して、それをやれと、こういうふうにひとつ大いにやっていただきませんと、現地住民は納得いくのかいかないのか、ほっとくというのは非常に毎日不安な気持ちだろうと思うのです。一分でも不安感を取り除いてあげる、そうして、それを救援してあげるという体制をやはり中央からも強力にやっていただきたい、こういうふうに願っておるわけでございます。  次に、気象庁長官に……。日本の国は非常に豪雨が多いと、また、台風のときもそういうふうにくるわけですが、近ごろのことばで集中豪雨、集中豪雨というような、特に流行しておるわけですが、現在気象のほうから集中豪雨と、こういうようなことを、過去のこととどういう関連性があるのですか。ただことばだけが変わったのですか、それともいわゆる雨の降る調子といいますか、以前と変わってきたのですか、どうなんでしょう。

柴田淑次気象庁長官

○説明員(柴田淑次君) 最近集中豪雨ということばがよく使われますけれども、これは昔の大雨とは何ら変わったところはございません。昔からこういった集中豪雨というような現象は存在しておったのでございまして、また、この集中豪雨ということばはどうして出てきたかということは私よく存じませんけれども、一部聞くところによりますと、マスコミの方がこのことばをお使いになったのが始まりだというようなことでございます。要するに集中豪雨のような現象は、昔からもあったということであります。

浅井亨公明党

○浅井亨君 そうしますと、名前が変わったと、こういうことになるわけですが、今度の場合も、昨年も、その前もと、こういうふうに集中豪雨と、いわゆる島根、岡山、それから福井県、滋賀県、京都府と、こういうふうな集中豪雨——私も福井の出身でありますので先ほど質問したとおり、奥のほうの西谷または上布古あたりが非常に災害を受けたと、こういうわけですが、そういうものに対する、気象庁として、前もってある程度、どれくらいの時間でおわかりになるのですか、どうですか。

柴田淑次気象庁長官

○説明員(柴田淑次君) この集中豪雨というのは、御承知のように非常に局部的と申しますか、狭い範囲に大雨が降ると、その降っている時間は、今度のように総体、ひっくるめまして三日も降るというようなこともございます。あるいは一時間や二時間ぐらいで降りやんでしまうというような場合もございます。この集中豪雨に対する予報という点でございますが、これは集中豪雨に対しての予報にもいろいろな予報の範囲がございまして——範囲と申しますか、たとえば日本のどこかに集中豪雨があるであろうというようなことは、早くから大体想像がつくのでありまして、今年の例を申し上げますと、今年の春ごろから六月から七月にかけての梅雨期におきまして、特に梅雨末期におきまして、日本海側に集中豪雨が起こるであろうということは、春ごろから警告を発しておりました。しかし、日本海側のどこで何月何日にどの程度の雨が降るかということになってきますと、なかなかこれがむずかしいのでございまして、その予報の方法につきましては、技術的になりますので省略いたしますけれども、現在われわれの技術の水準におきまして予報をしている状態でございます。また、レーダーその他の測器を用いまして、雲の状態をながめながら予報している現状でございますけれども、レーダーをもちましても、やはり一日も二日も前にこれを予報するということが、どの地方にどの程度の雨が降るということを予報することが、非常に困難なのでございます。で、たとえば新潟の問題につきまして申し上げますと、今度の新潟は十五日ごろから雨が降りまして、十六、十七、十八日と続きましたが、気象庁のほうでは、こういった予報のいろいろな方法を積み重ねまして、十六日の朝の六時に大雨洪水注意報を出しております。それから時間は忘れましたが、警報にそれを切りかえております。その程度でございまして、大体一日ぐらい前に注意報を出すというような段階が、いまのところの技術的水準におきまして精一ぱいでございます。

浅井亨公明党

○浅井亨君 じゃ、厚生省のほうへお願いいたします。  豊栄町の早通小学校というのですか、ここのところへ六百名ほど避難しているそうですが、この中で一昨日赤痢患者が出たと、こういうことですが、これに対する対策はどのようになっておりますか。

春日斉厚生省公衆衛生局防疫課長

○説明員(春日斉君) 新潟県の水害地域におきます赤痢対策といいますか、防疫対策でありますが、先生が御指摘のように、すでに水の引いた地域といまなお湛水している地域とは、かなり違うと思うのです。いままでにすでに水の引いておった地域で、三名の赤痢患者が出ており、昨日新津市あるいは黒川村、それから新発田市というようなところにも出ておったわけでございます。しかし、昨日になりまして、湛水地域のこの豊栄町で、四歳の男の子と二十四歳の女の方の二名が、二十一日、疑似赤痢——真性赤痢ではございませんが、疑似赤痢という診断で、これは浸水いたしておりませんところの保育所に、臨時に隔離収容されているわけでございます。しかしながら、あくまでも湛水地域の一帯でございますので、こういった保育所を臨時隔離病舎に指定して隔離しておくということは、今後その地域の住民に蔓延するおそれもございます。これは本日新潟市あるいは新発田市の伝染病院に移送するように指示いたしております。しかしながら、この豊栄町につきましては、すでに県及び日赤あるいは医師会からなる診療班が舟で回りまして、いわゆる検病調査、健康診断を行なっておりますけれども、先ほどの赤痢疑似症二名のほかに、かなりの下痢患者がいる模様でございます。この下痢患者と申しますのは、いままでの検査結果では、赤痢ではございません。おそらく長期にわたるこんぱい疲労の結果、あるいは食事の関係、そういったものによる伝染性ではない下痢のように聞いておりますが、なお一そう警戒を要する状態でございます。  そこで、この豊栄町約三万名、それから新発田市三万八千五百名、笹神村一万二千名、豊浦村三千名、加治川村八千五百名、聖籠村三千六百名、計九万五千六百名を対象といたしまして、現在赤痢の蔓延を防ぐという意味から、予防薬——これは塩酸ベルベリンでございますとか、キノフォルム製剤でございますが、こういったものを服用させるよう指示いたしまして、本日からそれを自衛隊のヘリコプターによりまして送付し、服用さしております。  しかし、何と申しましても、この赤痢対策あるいは防疫対策の基本は、水が早く引いてくれないことには、いわゆる排便の問題もございます。それから飲み水の問題もございます。消毒の問題もできません。そういうことでございますので、一日も早くこの排水をするという点に一つはかかっているわけでございます。そこで、水が引いたあと、これはさらにまた、し尿あるいは汚水によって環境が汚染されておりますので、赤痢その他の発生するおそれもございます。したがいまして、水が引いた場合に、直ちに伝染病予防法十六条というもので消毒、清潔方法あるいは井戸水の消毒というようなものを行なわしめる、あるいは現在伝染病予防法の指定をいたしまして、蚊やハエというものを中心とした、いわゆるネズミ族、こん虫駆除の指定を行なっておりますので、退水後直ちにそれを行なわしめる、こういうふうにいたしております。もちろん被災市町村にその能力がございませんところは、いわゆる代執行によりまして行なわしめておる、こういう状況でございます。

黒柳明公明党

○黒柳明君 気象庁長官にお尋ねしますが、今後の現地の気象状況をお伺いします、一週間ぐらい。

柴田淑次気象庁長官

○説明員(柴田淑次君) 実はきょう週間予報を発表いたしまして、その発表によりますと、新潟付近は——二十三日から二十九日までの予報でございますけれども、きのうまで北海道地方に北上していました梅雨前線が下がりまして、東北の南部付近まで南下するように思われる。したがいまして、二十三日から二十九日までの間は、現地においては天気はよくないと——まあ事実、さっき浅井先生がおっしゃいましたように、きょうちょっと雨が降ったようでございますが、天気はよくないということでございまして、その後は、梅雨前線は再び北海道のほうへのぼるということでございます。これがこの雨に対する週間予報でございます。

黒柳明公明党

○黒柳明君 昨日私も本会議で言ったんですが、今後雨が非常に心配されると。当然いろいろな天災融資法にせよ、長期低利の資金の運用にせよ必要なことだろうと思うんですが、いま現在孤立し、きょうで六日目なんです。要するに孤立してる人が八千人ぐらいいるわけですね。その人たちは六日目を迎えるわけです。きのうも言いましたように、これから雨が降ったらどうするんだと。けさもさっそく豪雨に見舞われたわけです。これからもいま気象庁長官がおっしゃるように非常にうまくない天気模様です。きょうの雨なんか何千トン降ったかわからないけれども、要するにポンプをフルに使ったってたいして水がはけやしない。まして、いま新発田に降った豪雨がどんどん南のほうに、豊栄町のほうに流れています。こういう事態を考えて、きのう私は本会議において、まず、いま現在孤立している——当然これからいろんな病気も発生するでしょうし、きのうも申しましたのですが、新発田市なんか毒ガでものすごい、いま現在夜になると。ガなんかいませんなんて、農林大臣は新発田なんか行っていないからわからない。そういうようなことを含めて将来のこと、事後対策、当然ですけれども、きょうのこと、あしたのことを、いろんな手を打ちつつそういう融資や何かも考えてもらわなければ当然ならぬわけです。いま現在考えなければならない、当然手を打つべきことは、きょうで六日目を迎える人たちにどれだけ万全の手配をしてあるかということです。くどいようですが、天気模様も非常にうまくない状態です。そうなりますと、自治省のほうにお伺いしたいのですが、自衛隊の増強、これ以上考えられないのでしょうか。——答弁できる人だれかおりませんか。

成瀬幡治日本社会党

○委員長(成瀬幡治君) 答弁保留して、次お願いします。

黒柳明公明党

○黒柳明君 救援物資はどの程度いま現地に行っているのですか。毛布、衣料、食糧、どの程度配られていますか、現地罹災者へ。

飯原久弥厚生省社会局施設課長

○説明員(飯原久弥君) 災害救助法適用によります食糧あるいは日用品等につきましては、現地としばしば連絡をしているわけでございますが、現在の状況でございますというと、たき出しが二十七カ所で五千六百人の対象でございます。それから七月十九日現在で、毛布が五千七百三十二点、下着類一千四百十六点支給になっているわけでございますが、そのほか、今後支給する物資につきましては、現地でございますが、ただ連絡によりますと豊栄町等のまだ冠水状態にあるところで、やはりそれを運搬する舟が不十分なわけでございます。そのために罹災をされた方々が非常に不便をしておられるわけでございます。その舟の確保につきまして、現在はヘリコプター十六機、それから折りたたみの舟艇が四十そうでございます。これを使用いたしまして巡回をして必要な物資を配給をしているわけでございます。なお、災害救助法に基づきます他の都道府県の応援あるいは厚生省としての応援が必要でありますときには、いつでもその措置をするように、現地のほうに常に連絡をとっておりますが、現在では、蒸し返しますが、先ほどの舟艇の確保が必要な状況でございます。  それから、たいへん蛇足でございますが、先ほどの武内先生のお話の中で、協力命令につきましては、これは私あるいは公用令書と申し上げたかと思いますが、従事命令につきましては、公用令書の様式が必要でございます。それから協力命令につきましては、口頭による要請でもけっこうでございます。そういう場合の対象については、これは災害救助法にいう休業扶助金等の支給の対象になります。ただその認定につきましては、これは相互関係があるかどうか、医師の判断、診断書等で判定をする、こういうことでございます。申し落としました点を付言さしていただきます。

黒柳明公明党

○黒柳明君 いま毛布五千枚、下着一千枚、それが現地に配られておる状況は、的確につかんでおられますか。

飯原久弥厚生省社会局施設課長

○説明員(飯原久弥君) 現地のそれぞれの避難所には、この物資について、毛布等については配分済みでございます。

黒柳明公明党

○黒柳明君 配分済みじゃないじゃないですか。ポートがないから配分できないと言ったじゃないですか。

飯原久弥厚生省社会局施設課長

○説明員(飯原久弥君) 私が申し上げましたのは、たとえばたき出しにつきましてもその他につきましても、日用品につきましても、期間が長くたちますというと、輸送機具が必要になってまいります。そういう場合の、いま舟が不足しておりますので、早く舟の数を確保するように努力をしておる、こういう意味でございます。

黒柳明公明党

○黒柳明君 それじゃ新崎に輸送物資がものすごく滞貨しているのを知っていますか。

飯原久弥厚生省社会局施設課長

○説明員(飯原久弥君) それにつきまして私存じておりませんので、現地のほうでまた……。

黒柳明公明党

○黒柳明君 じゃ、現地と本庁と政府との連携がとれてないじゃないですか。幾ら五千枚送っても千枚送っても、現地でたき出ししていますと言っても、個人に渡らなければしようがないじゃないですか。ボートがなくったって、胸までつかっていけば行けるんです。ボートの早さはどのくらいか知っていますか。だれか答えられませんですか、自衛隊のいま使っているボートの早さ。問題ですよ。どのくらいかかるのか。歩いていったほうが早いです、ボートなんかより。途中には鉄道の線路がある。そこへ行くと、どうしてもボートを持ち上げなければならぬ、原動機付きのボートだったら重くてたいへんだ。それで一ぱいアシが生えておる。それにひっかかるから、原動機付きのはほとんど行けない。きのう言ったように、夜間はストップ、危険だから。ゴムのボートを手で漕ぐ。そうすると、新崎から豊栄まで片道一時間半、二時間で、積める物資はたいしたことない。そういうことで滞貨してしまっている。たとえば五千枚の毛布、一千枚の下着、全部配ったとしたって、孤立している人は何名いるか御存じですか、八千名いるのです。新聞見てくださいよ。八千から五千引き、八千から千引いたら幾ら数字が残りますか。きのうも言ったように、全部に渡らぬから、不公平になるから、病人だけ配ろう、残っている人は寒さにふるえているのだ。私、本会議で言ったんです。これが現状なんです。だから、中央の政府と地元との連絡がとれていないじゃないですか。さっきも浅井さんが言ったけれども、きのうも私が言ったんです。県知事なんか何にも知りやしませんよ。私が一昨々日行って、知事と師団長と初めて私の仲介であいさつをしている。それじゃ困っちゃう。私が行って現地の知事と師団長とあいさつをして、よろしくというような話なんです。一昨々日豊栄町の関係者と県当局と第一回の打ち合わせを始めた、そういう状態なんですけれどもね。御答弁できる人はだれもいないのですか、どうですか。委員長、どうしますか。

成瀬幡治日本社会党

○委員長(成瀬幡治君) ちょっと速記をとめてください。   〔速記中止〕

成瀬幡治日本社会党

○委員長(成瀬幡治君) 速記を始めてください。

戸田菊雄日本社会党

○戸田菊雄君 建設省、さっき総務課長に回答をいただいたのですけれども、これはいいです。要望しておきたいのですが、園田委員からも要請があったように、個人災害、住宅災害等については、いまの法的適用がない、こういうわけですから、これはできるだけひとつ、園田委員からも要請があったように、法改正、そういう意味で前向きに取り組んでいただきたい、こういうふうに考える。  それから建設関係もう一つありますが、宮城県の上川原堰、この堰堤がこわれまして、さっきも話しましたように二億数千万の大体予算がかかるということでございますから、それで当面一億円、これを国庫でやる。その場合に、建設省では六千万この負担をするというような話を聞いておるのですが、その内容が当たっておるかどうか、その点について一点。  それから、自治省関係に三つほど聞きたいのでありますが、その第一は、いまことに宮城県で降ひょうの、たつまきと一緒の災害がありまして、そのことによって家が相当破壊されたということになっているわけです。それに対して、当該市町村では、見舞い金という形で、実は一家庭八十万円、もちろん損害度合いにもよりますが、そういうものを出しているわけですが、こういういわば財源補助、いわば交付というか、そういう部門について考えておるかどうか、この辺がひとつ。  それから第二の問題では、災害に関係する諸経費中で、国庫支出あるいは起債の対象とならない特殊経費、こういうものに対しての、特別交付税においての全額措置、こういうことについて、自治省では一体どういうふうに考えるか。  第三の問題としては、公共施設の単独災害復旧事業、こういうものに対する起債並びに利子補給、こういう問題について、単独災害復旧事業のいわば全額起債——起債の充当ですね。これと利子完全補給、こういう面について、自治省としてどういうふうに考えるか、この点についてお答えを願いたい。

細郷道一自治省財政局長

○政府委員(細郷道一君) 先ほどもすでにお答えしたことでございますが、地方団体の災害に伴います負担の増、これに対しましては特別交付税において措置をすることにいたしております。ただその際に、御指摘になったような見舞い金を幾ら出したからその分を見ようということでは、他の団体との間に公平が保てませんので、いろいろやり方は個々の団体によって違うと思いますので、災害におきます規模でありますとか、被災の面積であるとか、被災世帯の数とか、そういったようなものを基準にいたしまして措置をすることにいたしております。  それから公共施設の災害復旧に対する地方債の問題でございますが、これにつきましては、施設の種類によって多少の相違はございますが、大幅に起債を認めていく方針をとっております。ものによりましては、ほとんど一〇〇%の起債をする、ものによりましては六〇%くらい、これはいろいろ施設の種類によると思いますが、それによって差をつけております。そのうちのおおむね元利償還金の三割程度、通常の場合でありますと、翌年以降の償還期にあたって地方交付税の基準財政需要額に算入するということによって、なしくずし的に措置をしていく、こういう考えでおります。

松井芳明農林省農地局建設部災害復旧課長

○説明員(松井芳明君) ただいま御質問ありました取り入れ堰堤の災害復旧の件は、建設省にお尋ねでございましたが、これは農業用施設の災害復旧としてやる予定にしてございますので、農地局から御回答いたしたいと思います。  県のほうからは、非常に事業費が大きいし、本年度大体起債の関係もございますので、一億くらいの要求が出ておりますが、現在はまだ全体の事業量の把握は査定が済んでおりませんので、まあ今後予備費要求にあたりましては、そういうようなことを考え合わせまして、できるだけ御要望に沿うように、特にこの地区は大きな堰堤でございますし、早急に災害復旧を行なう必要があると思われますので、できるだけ御要望の線で予算の配分を考えたいと思っておりますが、  なお、ただいま建設省の負担が六千万というお話がございましたが、これは建設省と数字についてはまだ何も聞いておりませんので、十分に現地の方と打ち合わせをいたしまして予算の措置をいたしたいと思っております。

黒柳明公明党

○黒柳明君 私の質問、答えられる人がおられないようですから、きょうはやめますですが、ともかく、これは皆さんに一応聞いていただきたいと思うので要望します。  ともかく、中央の政府と県のほうとの連絡がとれているとか、あるいは救援物資が渡っているとか、万全の手が打たれているとか、それは努力していることは認めます。何にもやってないということは言いません。ところが、電話一本で指令をしたり、あるいは答えを受け取ったりなんて、そんななまやさしいもんじゃないのです。いまのボートの問題にしたって、第一線で働いている自衛隊の方はもうたいへんですよ。朝の六時から夕方の五時、帰ってきて寝ちゃってるんです。夜までほんとに徹夜している。いまのくい打ち作業、あれは徹夜でやっています。それと並行して物資の救援作業に、それを精出してもらわなきゃだめなんです。それが大半はくい打ち作業に行っちゃって、くどいようですが肝心の物資の運搬作業に関してはほとんど行なわれていない。もうこれは全自衛隊を動員して、これこそお握りを頭に積んでも、一人一人胸までつかって個々の家に配給するくらいな誠意はあったっていいんです。それでこそ、自衛隊はやっぱり役に立つと、そういう方面から今度はいろんな方面にも自衛隊が評価されていくと思うのです。これは余談ですけれども、そういうことじゃなくて、自衛隊でもボートがないから水までつかって行こうなんていう意欲なんかない。そういうふうな種々な不備、それがあるのを、ただ机上プラン、あるいは水につかる一歩手前まで行ってながめているだけなんです。そうじゃなくて、行けるんですから歩いて。どんどん行って何がお困りですか、毛布が来ていますか、食糧はどれだけ受け取っていますか、そういう実情をみずから政治を担当する人が聞いて、それで手を打つ、こういう姿、態度がなければならぬ。今度の水害の問題にしても特殊な例です。いま現在被害をこうむっているんですから、もう終わったんじゃないんですよ、今度の場合は。これから雨が続いたらますます被害は多くなるんじゃないですか。罹災者それ自体はたいへんですよ。疫痢が発生し、赤痢が発生し、毒ガで刺されたなんていうことが、あるいはそうじゃなくたって精神面の非常に不安感というのはつのる一方だと思う。そういう人、罹災者というものを中心に考えませんと、幾ら資金を、あるいは住宅問題をこうしろ、ああしろなんていったって、そのこと自体よりも現実の八千人の人たちにどうしたらいい、できるだけのことをしているのかしていないのか、そこらあたりを根本的に考える今度の災害対策でなければならない。言うならば、特殊な例じゃないか、こういうように思うわけです。そういう面において非常に欠けている。私はこんな災害のたびに、何回も何回も同じことを言うようですけれどもね、そういう面が欠けているわけですよ。ですから、今後も災害が起こるでしょう。そのときは、まず関係者が現地に乗り込んで、それで市役所に行き、あるいは現場のちょっと手前に行くんじゃなくて、ほんとうに罹災者と話し合って、現地に乗り込んで、そしてみずから目で、耳で、皮膚で感じてきたものを、それを中央に持っていく、あるいは県、自衛隊との話の場に出して万全の体制をとらなければならない。またとれる。それを横着していまして、役人仕事といいますか、非常にそこら辺がいまの日本のやり方はうまくない。きのうも言ったんだけれども、総理大臣みずから、指揮官先頭単縦陣ですか、指揮官がみずから乗り込んでいってやるくらいな意欲がなければだめなんです。それでこそ現地の人から喜ばれ、きちっとした体制がとれるんです。そういう措置をとっていかなければ、災害が起こった、またこの次の災害が起こる。起こること自体に対してはやむを得ない場合もあるんですが、起こったら少なくとも打てるだけの手は完ぺきに打たなければならない、こう思うわけです。ほんとうに、皆さんには関係がないようなことですけれどもね、皆さんそれぞれ上司の人に直接結ぶ重要な幹部の方ですから、そういう面ほんとうに頭に入れていただいて、きょう、いまのこのとき八千人の人が丸六日間食うや食わずで、新聞ごらんになったでしょう、コッペパン一つだというんです、きのうは。おとといはお握り一つだというんです。皆さんも、皆さんの家族がそういう状態だったらどうしますか。それこそ皆さんがそういう立場にいたら、総理に食いついて離れないと思います。農林大臣に、大蔵大臣に、自治大臣に食いついて、おれの家族はこうなっているんだ、何とかしろと言うんじゃないですか。ほかの家族だから、ちょっと離れたところだからそう言わない。そこにいまの政治の悪いところがある。国民に信頼されない政治の盲点があるんです。人のことじゃないんです。いつ自分がそういう目にあうかわからないじゃないですか。ほんとうに私の意見でくだらないことばかり申し上げて申しわけございませんが、時が来たらば、話し合いすることがあったらば、ひとつ上司の方に申し上げて、そういう不備な点をいまがいまでも解決する方向に向けていっていただきたい。八千人の罹災者に対してすぐ万全の救援物資を輸送する体制をとってください。それと同時に、先ほどから何回も先生方から言われておりますように、その自後のもう最大限の便宜を、融資の便宜をはかっていただきたいと、こう要望して終わりたいと思います。どうもすみません、長い間。

成瀬幡治日本社会党

○委員長(成瀬幡治君) 私からも政府の関係の方にぜひお願いをいたしますが、いまお聞きのような、何かしらこう救援物資なりあるいは衣料その他のものがなかなか容易ではないと思います、末端まで渡るについては。しかし、それだけでは済まされぬ問題でございますから、十分ひとつ連絡を密にいたしまして、一人も不公平な取り扱い者が出ないよう最善の御努力をしていただくことをお願いいたしておきます。  それでは、他に御質問もなければ、本日の政府当局の報告に対する質疑は、本日はこの程度にとどめます。     —————————————

成瀬幡治日本社会党

○委員長(成瀬幡治君) 次に、委員派遣承認に関する件についておはかりいたします。  台風四号並びに六月・七月の集中豪雨による被害の実情調査のため、委員派遣を行ないたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

成瀬幡治日本社会党

○委員長(成瀬幡治君) 御異議ないと認めます。  つきましては、派遣委員の人選、派遣地、派遣期間等は、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

成瀬幡治日本社会党

○委員長(成瀬幡治君) 御異議ないと認め、さように決定いたします。  なお、本院規則第百八十条の二により、議長に提出する委員派遣承認要求書の作成等も、便宜、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

成瀬幡治日本社会党

○委員長(成瀬幡治君) 御異議ないと認め、さように決定いたします。     —————————————

成瀬幡治日本社会党

○委員長(成瀬幡治君) ちょっと速記をとめてください。   〔速記中止〕

成瀬幡治日本社会党

○委員長(成瀬幡治君) 速記を起こして。  第二一号、台風四号による岩手県下の災害対策に関する請願を議題といたします。  速記をとめて。   〔速記中止〕

成瀬幡治日本社会党

○委員長(成瀬幡治君) 速記を起こして。  本件は、議院の会議に付するを要するものにして、内閣に送付するを要するものと決定することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

成瀬幡治日本社会党

○委員長(成瀬幡治君) 御異議ないと認めます。よって、さよう決定いたしました。  なお、報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

成瀬幡治日本社会党

○委員長(成瀬幡治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     —————————————

成瀬幡治日本社会党

○委員長(成瀬幡治君) 次に、継続調査要求についておはかりいたします。  災害対策樹立に関する調査につきましては、閉会中もなお調査を継続することとし、本院規則第五十三条により本件の継続調査要求書を議長に提出いたしたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

成瀬幡治日本社会党

○委員長(成瀬幡治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  なお、要求書の作成につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

成瀬幡治日本社会党

○委員長(成瀬幡治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     —————————————

成瀬幡治日本社会党

○委員長(成瀬幡治君) 委員派遣についておはかりいたします。  ただいま議決いたしました継続調査要求につきまして議院の議決を経ました場合、閉会中委員派遣を行なう必要があろうかと存じますので、委員派遣要求の取り扱いにつきましては、あらかじめ委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

成瀬幡治日本社会党

○委員長(成瀬幡治君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後二時五十二分散会

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