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52回国会参議院1966/10/11

運輸委員会 閉会後第2号

発言数
137
登壇者
15
会派数
2
開催日
1966/10/11

会議録

江藤智自由民主党

○委員長(江藤智君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。  運輸事情等に関する調査を議題といたします。  派遣委員の報告を聴取いたします。  まず第一班につきまして吉田理事から報告をお願いいたします。吉田君。

吉田忠三郎日本社会党

○吉田忠三郎君 北海道班の派遣報告をいたします。  派遣されました委員は、岡本理事、平島委員と私の三人であります。  派遣期間は、八月十六日から二十日までの五日間で、現地における運輸省地方機関の管内事情、国鉄の運営、鉄道新線建設状況等の聴取並びに港湾施設、空港施設等の実情を視察調査してまいりましたので、これら調査事項のうち、海上保安業務及び港湾施設の整備状況等を中心に、各地の状況及び要望事項等について御報告申し上げます。  まず、海上保安業務について申し上げます。  北海道及びその周辺海域を管轄する第一管区海上保安本部の業務上の特色は、第一に、その管轄が北海道周辺海域はもちろん、北部日本海、オホーツク海、千島列島沿岸及びカムチャッカ近海に至る広大な海域に及び、そこには多種にわたる豊富な水産資源宝庫を有しておりますが、これらの海上は気象、海象の変化が著しく、特に半歳もの間厳寒に加えてふぶきと流氷に脅かされるため多数の漁船が絶えず海難の危機にさらされているということであります。  その第二は、本道周辺海域がソ連と接している関係上、依然としてあとを断たないソ連による漁船の拿捕事件をかかえており、さらにまた、日ソ漁業条約に基づくサケ・マス漁業等の取り締まりの問題を持っているということであります。  したがって、当管区内において発生する海難は、その九〇%が漁船であり、全国漁船海難の約三割を占めている実情であります。これらの海難は、北方海域特有の気象、海象の悪条件によるのみならず、装備の不十分なのにかかわらず無理な操業をする等の人為的原因に起因するものも多く含まれていると考えられますので、今後、さらに一段と漁船乗り組み員及び漁業関係者に対する海難防止思想を徹底させ、立ち入り検査を厳重に行ない、関係法令の励行の指導及び取り締まりを実施し、積極的に海難防止につとめるべきであります。  また、北海道北部及び東部海域におけるソ連による日本漁船の拿捕は、気象、海象による不可抗力や航海技術の低劣から無意識にソ連主張の領海侵犯も少なくなく、この対策として同海域に特別哨戒ラインを設定し、常時巡視船を行動させ、操業秩序の維持と漁船の保護に当たり、一方では、漁民の自粛を強く望むため関係者の指導につとめている実情であります。  以上述べました、かような広大な海域において発生する海難に対処し、あるいは、拿捕防止及び海上取り締まりの完ぺきを期するためには、現有勢力では遺憾ながら不十分であり、今後の海上保安体制強化が必要であると思われます。今回視察いたしました留萌海上保安部、網走海上保安署及び広尾海上保安署におきましても、冬期間の悪条件のもとにおいても効率的に行動のできる新鋭の三百五十トン型巡視船の配属の要望がございました。  その他、留萌海上保安部においては、港湾合同庁舎の早期実現と職員宿舎の整備について、網走海上保安署においては、庁舎、船艇倉庫、船員詰所の新設と、網走市より網走海上保安署の保安部昇格についてそれぞれ要望がございました。  次に、港湾施設の整備について申し上げます。  港湾関係については、北海道開発局より北海道港湾整備事業の概要を聴取するとともに、留萌港、網走港及び十勝港の三港を視察し、それぞれの港湾管理者より説明を聴取いたしました。  留萌港は、留萌及び北空知両炭田の石炭積み出し港としての伸展とともに、旭川市を中心とする工業地帯への原料及び製品の輸移出入の増大等により、将来の商港的発展が期待されております。港湾整備五カ年計画によれば、昭和四十四年の取り扱い貨物量は約三百九万トンが見込まれ、これに対応して総事業費約二十一億九千万円をもって港湾整備が進められておるのでありますが、本年度は、防波堤のかさ上げ、南防波堤の延長、航路しゅんせつ等の工事が行なわれております。地元留萌市におきましても、背後地域開発に伴う取り扱い貨物量の増加に対処するため、港湾整備計画早期実現の陳情がございました。  網走港は、従来、オホーツク海沿岸の商港として東北海道開拓上重要な使命をはたしてきましたが、いままた北海道総合開発の一環として地域開発が強力に推進されているとき、地域開発の拠点港湾として、広域経済発展の使命を果たしつつあります。港湾整備五ヵ年計画による昭和四十四年の取り扱い貨物量は約三十八万トンと見込まれ、昨年の二千トンバースの供用開始に続き、本年は五千トンバースの工事が進められ、第一埠頭の全面供用開始の運びとなっております。その他川筋地区物揚げ場等の整備が進められておりますが、本港が期待どおり機能を発揮し地域開発の推進に大きく寄与するためには、本計画の早期実現の必要があるので、地元網走市及び網走支庁管内総合開発期成会より特段の配慮をいただきたいとの陳情がございました。  十勝港は、林産品、軽工業品、水産品等を主要取り扱い品としており、港湾整備五ヵ年計画による昭和四十四年の取り扱い貨物量は約四十四万トンと見込まれ、事業費十二億一千万円をもって南埠頭、防波堤等の整備が着々と進捗しております。地元管理者としては、十勝港の南埠頭背後倉庫用地埋め立て完成に伴う倉庫建設による商港としての躍進、これらと競合する漁船の活動により、ますます十勝港が狭隘を来たしてきているので、改修工事の早期完遂と港湾規模の拡大について強い要望を持っておりました。また、十勝総合開発促進期成会からも、十勝港は、十勝管内唯一の地方港湾として整備されておりますが、管内で生産される農林水産物等は、近年増加の傾向にあり、本州方面への輸送は鉄道のみでは完全と言い切れず、また、海上輸送は遠く釧路港より積出している現況にあるので、十勝港の整備をすみやかに完成するとともに重要港湾に指定し、商港としての機能を十分に発揮させるようにとの陳情がございました。  次に、道内の空港整備について申し上げます。  道内の空港整備に関する話題の中心となった問題は、北海道内に国際空港を設置する件についてであります。政府におきましては、去る七月、運輸大臣、防衛庁長官及び北海道開発庁長官が協議を行ない、一、千歳空港は、原則として防衛庁関係と民間関係とを分離する方向で検討する。二、北海道国際空港の件については、前向きに検討する。三、上記に関しては、今後関係機関の連絡会議を設けて審議検討を進める。という申し合せがなされておりますが、地元におきましては、大きな期待と関心をもっており、千歳市では、千歳空港を民間専用の国際空港に指定し、さらに、国際空港として必要な諸施設の整備をすみやかに実施されたいとの陳情があり、札樽経済協議会からは、民間専用空港設置の調査対象地域の一つに石狩町生振地区を加えてもらいたいとの陳情がありました。  その他、丘珠空港については、除雪設備の整備拡充、滑走路を延長して二千メートルとするとともに、これに対応して滑走路の幅を四十五メートルに拡幅すること、滑走路を延長することによって必要となる誘導路の増設と、大型機種に対応するエプロンの拡張整備をすること、夜間運航をより安全にするため、進入角指示灯及びエプロンの照明灯を設置すること、着陸帯用地のうち民有地の買収を早急に進めること等の陳情があり、  帯広空港については、第二種空港に指定し、滑走路の拡張、夜間照明施設の整備を早急に実施すること。  また、女満別空港については、航空機の大型化に対応し、滑走路の拡張、冬期間の除雪設備を配置し、年間を通じて定期航空路を確保すること、定期運航便の増加、空港保安事務所の独立、第二種空港への昇格等の要望がありました。  最後に、国鉄関係について申し上げます。  国鉄については、支社管内事情について全般にわたり詳細な説明が行なわれましたが、第三次長期計画に基づく幹線輸送力の増強、安全対策の強化等輸送改善計画が進められておりますが、鉄道依存度の特に高い北海道においては、さらに輸送力を強化する投資が必要であるとのことでございました。また、札幌市においては、同市内の国鉄函館本線を高架化することについて、留萌市においては、留萌駅舎の早期改築、特別急行列車の深川駅停車、留萌本線の輸送力増強等について、網走市においては、貨物駅の移転について、帯広市においては、十勝港臨港線の敷設、石勝連絡鉄道、白糠線の完成促進、北十勝線の着工促進、日勝海岸線の建設線指定促進、根室本線の複線化、電化等の要望がそれぞれございました。  さらに、帯広民衆駅の建設状況を視察いたしてまいりましたが、本年十一月に完成の予定であり、明年中には、駅前広場の造成工事も完成するとのことでございました。この駅改修工事の一環として帯広市より貨物駅の西帯広への移転について強い要望がございました。  以上、簡単でありますが、報告を終わります。  なお、現地で受領いたしました各資料は、調査室に保管させてありますので、念のため申し添えておきます。

江藤智自由民主党

○委員長(江藤智君) 次に、第二班の報告をお願いいたします。大倉委員。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 中部班の視察報告をいたします。  派遣委員は、金丸委員及び浅井委員と私の三人であります。  派遣期間は、九月六日より九日までの四日間で愛知、石川、富山の各県を回り、現地における運輸省地方機関の管内事情、国鉄の運営状況、名古屋港における港湾労働法の実施状況並びに港湾施設、空港施設及び船員養成機関の実情を調査してまいりました。  まず名古屋港における港湾労働法の実施状況につきましては、愛知県労働部、愛知労働基準局、名古屋南労働基準監督署、名古屋港公共労働職業安定所、東海海運局、名古屋港港湾運送事業者代表並びに関係労働組合代表の方々から、それぞれ説明を聴取いたしました。  これを要約して申し上げますと、  まず日雇い労働者の登録状況は、二千七百七十人の定数に対して、八月三十一日現在で千四百一人と、五一%弱にとどまりまだかなりの数が未登録である状態であります。これについては、労働者側から、賃金が低廉であること、住宅福祉施設が貧困であること、あるいは一時金等の関連で失対と比較して魅力がないこと等の理由があげられました。  なお、常用労働者の届け出は、定数五千九百六十人に対して五千八百七十六人と一〇〇%に近い数に達しております。  事業者側からは、昭和三十五年以来炭鉱離職者を約千名受け入れ、また本年四月から日雇い労働者を五百数十名常用化してきたが、今後も常用化を促進していきたいとの説明がありました。  この日雇いからの常用化については、労働者側の説明によれば、相当数の擬装常用があるとのことでありましたが、安定所側では、試用期間として一定期間を経過した後常用にしたところが一、二社あったが、その他については実態調査を行なっていないので不明であるとの説明がありました。  日雇い労働者の紹介状況について見ますと、七月の実績で、求人が三万三千六百六十三人に対して、紹介が二万九千三百六十五人で、差し引き四千二百九十八人が、未充足となっておりますが、この反面、船内千三百九十二人、沿岸三百二十九人の直接雇用が行なわれている実情であります。  紹介方法については、名古屋では輪番紹介を行なうほか選抜紹介を併用しております。  なお、行政指導の強化、紹介業務の円滑化をはかるため職業安定所の定員を大幅に増員すべきであると出席者一致しての要望がありました。  賃金の問題については、労働者側から日雇いの賃金がきわめて低く、職種によっては従来より大幅に低下したものがあるとして、これらは業者間協定によって一方的に決定されることによるものであるから、適正な賃金決定の方式を確立してもらいたいとの要請があったほか、賃金決定に際して貨物種類、出来高、経験、熟練度等の配慮、国または地方公共団体による一時金の支給、退職金制度の実施等について要望がありました。  これに対して、事業者側からは、日雇い労働者には能力、資質に差異が多く、また企業の負担能力と運送料金との関連もあるので賃金の引き上げには困難な事情があるとの説明がありました。  この他、労働組合側から、労働力不足による常用労働者へのしわ寄せ的労働過重の解消について、また共済制度の確立、住宅福祉施設の拡充等について要望がありました。  また、事業者側からは、系列化等により企業を適性規模にするとともに設備を近代化して企業の合理化をはかり経営基盤を強化していく必要があるがこれには強力な行政指導とともに政府としても長期低利の資金援助を配慮してほしいとの要望がありました。  なお労働基準局から東西の中間港の性格から特に顕著である月末の集中配船の是正について各関係機関の配慮が必要であるとの指摘がなされていることをつけ加えておきます。  次に、名古屋において説明を聴取しました運輸省地方機関及び国鉄中部支社の管内事情につきまして要望事項を中心に簡単に報告いたします。  まず国鉄について申し上げますと、四十年度営業収入は三十九年度と比較して、旅客、貨物とも減少しており、又本年度においても七月までの実績では目標額をかなり下回る結果となっております。  支社当局では、このまま推移すれば、第三次長期計画実施に支障を来たすことになるだろうとのことで貨物輸送のスピード化、特定貨物の割引等、部内で対策を立てる必要があるのはもちろんであるが、政府としても政府出資の大幅増額等抜本的な対策を講じてもらいたいとの要望が強く述べられました。  名古屋陸運局からは、中小私鉄の振興対策及び自動車台数の急速な増加に伴なう車検、登録要員の増員等について要望がありました。  東海海運局からは、老朽旅客船の代替建造の促進とこれに対する特定船舶整備公団の資金の増額、融資条件の緩和及び離島航路に対する国庫補助の増額について要請がありました。  第五港湾建設局からは、港湾建設費の国の負担割合の引き上げ、狭水道等の航路整備事業の根拠となる航路法の制定及び土地収用法の早期改正等の要望がありました。  第四管区海上保安本部からは、巡視船艇の更新増強、大型化学消防艇及びヘリコプターの配備等の要望がありました。  名古屋地方気象台からは、業務の増加に対応する施設、設備の改善強化及び人員増について強い要請がありました。  また名古屋航空保安事務所からは、空港施設の拡充、改善についての要望があり、特に騒音問題については、地元民からの強い要望もあり早急に対策を確立する必要があるとの説明がありました。  次に、名古屋港管理組合から、名古屋港の整備計画等について説明を聴取いたしましたが、特にコンテナーヤードについては、政府の指定を確信して建設地を予定しており、海上コンテナー輸送体制の確立に努力したいとのことでありました。  なお名古屋においては、商工会議所主催のもとに運輸事業関係者と懇談いたしましたが、その際の陳情のおもなものを申し上げますと、海運、港湾関係では、港湾建設費の国の負担率引き上げ、コンテナーヤード建設の指定、大型化学消防艇及びヘリコプターの配備、航空関係では、名古屋空港の一種空港への格上げ、空港周辺の騒音対策、航空行政強化のため航空局の航空庁への昇格、自動車関係では、交通事故による損害賠償の支払い能力を確保するための非課税の積立金制度の新設等であります。  次に、金沢鉄道管理局においては、管内事情の説明のほか、金沢を中心とする貨物基地建設の推進と裏日本観光の発展に対応する輸送力増強対策についての説明があり、また固定資産税及び市町村納付金の免除措置について要望がありました。  次に、七尾では海員学校の視察を行ない、また運輸省の地方出先機関から管内事情についてそれぞれ説明を聴取しました。  七尾海員学校は、全国十校の海員学校のうちの一つで、中学卒業者を対象として船舶の中堅部員となる者の養成を行なっているのでありますが、教育課程は修業年限一年の本科のみで、現在甲板科五十五名、機関科四十六名、計百一名の生徒が在学しております。  ここでの大きな問題点は、卒業時の年齢が十六、七才であるため、船員法の制約があり、船会社等が採用を手控える傾向があることであります。船会社がこの補充として水産高等学校卒業生を採用するため、逆に水産関係で船員の不足に悩むという皮肉な現象さえ生じているとのことであります。  現在、門司、清水及び児島の三海員学校は、すでに本科を修業年限二年の高等科に切りかえられており、本校も早急に切りかえてもらいたいとの要望がありました。  校内を視察しまして、特に目立ちましたことは教材が一般に古いことであります。  ほとんどが現在の商船では使用されていない旧式のものであるとのことでしたが、これでは技術革新の時代に適応した教育が困難ではないかと感じさせられました。  なお学校当局からは教材予算の増額、実習船の更新、雨天体操場の建設、教官の増員等について要望がありました。  なお七尾においては、市長から、港湾整備五ヵ年計画の完全実施、特に木材荷捌場の早期完成、港湾合同庁舎の早期着工、国鉄七尾線の複線化及び車両の増強、和倉駅舎改築の早期実施並びに通運事業料金の二号級適用について陳情がありました。  次に、伏木において運輸省地方出先機関から管内事情について、また富山県土木部から伏木富山港の港湾整備状況等について説明を聴取し、新湊に参りまして建設中の富山新港を視察いたしました。  なお伏木においては地元高岡市当局及び市議会並びに関係業者から、伏木地区の右岸は、現在改良工事中であるが、左岸についても早急に改良してもらいたいとの陳情がありました。  最後に富山空港について申し上げます。  富山空港は、三種空港で、千二百メートルの滑走路を有しており、現在全日空により富山――東京間に一往復の定期便が運航されております。現地では、県及び保安事務所から、コントロールタワーの改造、管制官の配置、無線標識の滑走路直線位置への移動について要望がありました。  なお富山において富山県知事から、高山線の複線、電化の促進等県内国鉄輸送力の増強、富山空港の施設近代化及び航行ルートの短縮、港湾建設における国の直轄事業の負担率引き上げ、富山港湾合同庁舎の改築等について陳情がありました。  以上で報告を終わります。  なお現地において受領しました資料等は調査室に保管させてありますので念のため申し添えておきます。

江藤智自由民主党

○委員長(江藤智君) 次に、第三班の報告を聴取いたします。岡委員。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 第三班について御報告申し上げます。  派遣委員は、江藤委員長、中村委員及び私の三人でありますが、途中から岡本委員が現地参加されました。  派遣期間は、去る九月六日乃至九日まで四日間で、現地における調査並びに視察個所は兵庫、岡山、広島各県所在の運輸省地方機関、国鉄支社、管理局、神戸港、尾道糸崎港および各県庁等であります。  以上の各個所においてそれぞれ所管事項及び要望事項を聴取いたしましたが、これらの諸問題のうち港湾整備、海上保安業務、国鉄運営状況及び本州-四国連絡架橋計画を中心に調査の結果を報告いたします。  なお、受領いたしました詳細な資料及び陳情書は調査室に保管させてあります。  まず第一に、港湾整備について申し上げます。  第三港湾建設局における港湾整備は、新港湾整備五カ年計画に基づきおおむね順調に推進しているとのことであります。  今回視察いたしました神戸港について申しますと、外貿港湾整備の一環としての摩耶埠頭は、本年度完成を目標に四突堤、十八バースの建設を実施中でありますが、四十年度末現在第四突堤まで八一%の工事を終了し、七バースが使用可能とされているほか、新港第八突堤のマイナス十メートル二バース、新港第七突堤突端ドルフイン及び第三防波堤沖の新埠頭、いわゆるポート・アイランド等をそれぞれ整備中であります。  なお右のポート・アイランド建設計画について神戸市長から要望された点をつけ加えて申しますと、神戸市は、本年度から八カ年計画により三十四バース、総事業費六百四十億円の新埠頭建設に着手しておりますが、最近のコンテナ専用船の早期就航見込み等客観情勢の推移にかんがみ、当初計画を変更してこれを五ヵ年に短縮すること、同埠頭建設については外貿埠頭整備公団方式により港湾管理者の建設費負担の軽減をはかり、また埠頭の効率的運用をはかられたいとのことであります。  また瀬戸内海航路整備について申しますと、  本航路は、瀬戸内海沿岸の通航船舶の増大、船舶の大型化等に対応するため、新五ヵ年計画に基づき南北主要航路、水島分岐航路及び南北連絡航路を整備中で、このうちマイナス十七メートル、幅員七百メートルの水島分岐航路は、本年度完成見込みとのことであります。しかし、最近の船舶の大型化はまことに目ざましいものがあり、当初計画による航路浚渫では不十分と考えられるため、近い将来計画変更が必要とのことであります。  次に、広島港については、四十四年度完成を目標に外貿港湾として接岸岸壁二バース等の工事を、尾道糸崎港については、内貿港湾として物揚げ場、岸壁等の整備を実施中であります。  第二に、海上保安業務について申し上げます。  第五管区海上保安本部においては、近畿経済圏の拡充整備計画の進展により、管内海域の内外航行船舶が年々飛躍的に増加しており、特に大阪、神戸等主要港への海上交通のふくそうする港湾付近の各種海難事故が依然として多発しております。  また、海上警備の面からも密航、密輸等の犯罪が増加しており、さらに産業経済の発展に伴い業務量が著しく増加しております。したがって、かかる質量ともに増加している海上保安業務を円滑に遂行するため、業務体制を整備し、あわせて巡視船艇等の充実強化をはかるほか、航路標識の整備と水路測量の充実をはかりたいとのことであります。  次に、第六管区海上保安本部においては、最近の瀬戸内海沿岸工業地帯の発展と船舶の大型化並びに航行船舶のふくそうが従来の瀬戸内海における海上交通の実態を著しく変化させております。  このような情勢に対処するため、新事態に即応した航法あるいは航行管制の検討、信号所設置等をはかることとし、さらに巡視船艇の増強及び石油コンビナートの化学消防体制の整備を早急に推進したいとのことであります。  第三に、国鉄運営状況について申し上げます。  関西支社における国鉄第三次長期計画に基づく投資計画は、通勤輸送改善、幹線輸送力増強、及び山陽新幹線建設等を骨子とするもので、投資規模としては五千三百七十億円でありますが、この所要資金の確保について格段の配慮を要望されました。  同支社におきましては、当面の問題として通勤輸送については、第二次阪和線の複線化、大阪環状線の八両運転設備改善等を、貨物輸送近代化については、成長産業物資別輸送及びコンテナー輸送体制に即応する輸送設備の整備等を積極的に推進するほか、万国博覧会の四十五年開催に伴う鉄軌道整備計画の一環として線増、車両基地新設等の整備が懸案事項とされております。  また、山陽新幹線建設計画は、新大阪-岡山間百六十キロ、工期六年、工費約千七百億円、四十七年四月開業予定のもとに本年度から工事着手に決定しましたが、今後予定工期内に完成するよう工事の促進をはかっていきたいとのことであります。  なお、岡山鉄道管理局における長期計画に基づく投資規模は、約千七百億円でありますが、当面の問題として幹線輸送力増強のため、線増及び車両基地の整備をはかることのほか、貨物輸送の近代化対策等を推進したいとのことであります。  次に、中国支社における長期計画に基づく投資規模は、約千二百億円でありますが、当面の問題として、山陽本線が現在すでに線路容量をこえているため、線増、車両基地の整備等早急に輸送力の増強をはかるほか、呉線の複線化、貨物輸送の近代化対策、通勤輸送対策及び支線区無煙化等を推進したいとのことであります。  第四に、本土-四国間連絡架橋計画について申し上げます。  まず本計画は、御承知の通り、建設省が三十四年度以降本州-四国連絡道路橋として五ルート、すなわち、神戸-鳴門、宇野-高松、日比-高松、児島-坂出、及び尾道-今治の各ルートについて技術調査を行なっているものであります。三十八年度以降は現地に本州-四国連絡道路調査事務所を設け、地質、気象及び基礎工法等の現地調査を進め、また千葉土木研究所が耐風、耐震、材料構造等の試験調査をそれぞれ実施しておりまして、前者は、本年度末までに調査スケジュールのおおむね九〇を終了する見込みとのことであります。  また、国鉄は、三十年度以降、その後鉄道建設公団が本土-四国間連絡路線として本四備讃線、及び本四淡路線について調査中であります。  なお、参考までに一言つけ加えますと、日本土木学会は、本年三月、建設省及び国鉄からの委託にこたえ、スパン千五百メートルのつり橋建設が技術的に可能である旨の中間報告を行ない、さらに鉄道建設公団は、本年四月、スパン六百ないし千五百メートルの長径間鉄道道路併用つり橋の建設が技術的に可能である旨の中間結論をまとめております。  さて、私どもは、今回の調査に当たり、前に申しました建設省連絡道路調査事務所及び兵庫、岡山並びに広島三県関係市等から詳細な説明を聴取するとともに、それぞれ本州側架橋起点候補予定地を視察いたしましたが、その際、地元側からそれぞれ架橋計画の早期実現について特に強い要望がありました。  まず、明石-鳴門架橋計画について申しますと、  兵庫県明石から淡路島州本を経て徳島県鳴門に至る総延長七十六・四キロのうち海上部分は延長六・八キロ、すなわち明石側全長四・九キロ、最大スパン千五百メートル、鳴門側全長千四百四十メートル、最大スパン七百九十メートルで六車線道路による長大つり橋により直結しようとするものでありますが、兵庫県からは、本計画の経済効果として、阪神経済圏との結合による淡路四国の地域開発と地域格差の是正に貢献すること、阪神港の貿易促進及び観光資源の開発促進並びに橋梁技術の輸出とあわせて関連産業の振興等が期待できることを強調しております。  次に、瀬戸大橋架橋計画について申しますと、岡山県児島市下津井から櫃石島、岩黒島ほか三つの島を経て香川県坂出市番ノ州工業埋立地に至る総延長九キロのうち海外部分は延長五・七キロ、最大スパン八百五十メートルであって六車線道路及び複線鉄道併用架橋により直結しようとするものでありますが、岡山、香川両県からは、本計画の経済効果として、瀬戸内経済圏の発展による地域格差の是正に大きく貢献するのみならず、現在瀬戸内航路を横断する国鉄宇高連絡航路を廃止することが可能となり、また、その建設条件として自然的、技術的諸条件の有利性を強調しております。  次に、瀬戸内海大橋架橋計画について申しますと、広島県尾道市から向島、因島及び伯方島ほか七つの島を経て愛媛県今治市に至る総延長五十九・三キロのうち海上部分は延長八・四キロ、最大スパン千百五十メートル、六車線道路により十カ所の島に十一架橋によって直結しようとするものでありまして、これは、中国、四国、九州との連絡道路整備計画の一環を形成するものであります。なお、広島県からは、本計画の経済効果は、瀬戸内海西部を中心とした経済圏発展のための根幹として中国、四国及び九州と直結した総合開発の推進並びに地域格差の是正に資するものであり、また、その建設過程において離島振興の実を直ちにあげ得る有利性を強調しております。  なお、現在、日本道路公団は、尾道-向島間に尾道大橋を橋梁四百二十八メートル、幅員七・五ないし八メートルの規模により四十二年三月完成予定のもとに架設工事中であります。  以上、概略申し上げましたが、架橋ルートの順位決定にあたっては、技術上の問題、建設費、工期及び経済効果等を含めて、総合的に検討した上で最も条件のよい地点に決定されるべきであろうかと考える次第であります。  次に、運輸省地方機関より聴取いたしました要望事項のうちおもなるものについて申し上げますが、これらはいずれも四十二年度予算編成に際し現地の意向を十分に配慮されるよう強く要望されたものであります。  まず、陸運局につきましては、都市交通網の整備をはかるため国鉄及び私鉄の輸送力増強に対する財政融資を増大するとともに助成措置を強化すること、万国博覧会開催に対処する地下高速鉄道等輸送施設の整備を促進すること及び陸運事務所を名実ともに運輸省の直轄化とすること等であります。  次に、気象台関係としましては、すでに老朽化した大阪レーダーを生駒山系に移設更新し、さらに、現在レーダー観測網の空白地帯となっている広島地区へのレーダーを新設すること、航空気象業務を強化するため、人員の増強、施設の整備をはかること及び瀬戸内海の交通安全対策としての予報業務を充実すること等であります。  次に、航空関係については、大阪国際空港のDC18級大型ジェット機就航に対応した三千メートル新滑走路工事と保安諸施設整備を促進すること及び岡山空港の滑走路かさ上げ工事並びに広島空港の滑走路延伸工事等を促進することであり、また、海技大学校及び海上保安大学校については、校舎新築などを含めた教育諸施設の整備促進であります。  最後に、海運関係としては、旅客定期航路事業者の老朽船代替建造を促進するため、特定船舶整備公団資金ワクの増大をはかるとともに、補助対象離島航路の増加と補助率の増額及び中小造船所に対する助成策を講ずること等であります。  以上のほか、神戸海運局から、現在神戸港における一部の港湾運送業者について悪質な刑事被疑事件が発生していることにかんがみ、事業の秩序維持をはかるため、関係業者に対する業務監査を実施し、改善措置を講ぜしめるとともに、過去の違反行為に対しては営業停止等の行政処分を行なう予定との説がありました。  最後に、各地において受領いたしました陳情について申し上げます。  第一は、兵庫県知事から大阪国際空港の騒音補償、関西新国際空港設置調査及び山陽新幹線建設等について、第二は、神戸市長から山陽新幹線建設及び市内高架軌道建設促進等について、第三は、国鉄備作線建設協議会から備作線建設促進について、第四は、広島県知事から山陽新幹線建設促進、瀬戸内海幹線航路の整備及び国鉄呉線の電化、複線化等について、それぞれ陳情がありました。  以上御報告申し上げます。

江藤智自由民主党

○委員長(江藤智君) ただいまの報告に関連して質疑を行ないます。  質疑のおありの方は、順次御発言願います。

吉田忠三郎日本社会党

○吉田忠三郎君 ただいまの報告に関連をいたしまして、とりあえず自動車行政を中心として、その他運輸事情に関係いたすものを私は二、三尋ねておきたいと思うのであります。きょうは、それぞれの各委員からも質疑の通告がたくさんございますから、私はその時間を見計らって、はしょって簡潔に申し上げたいと思います。  第一は、ワンマンバスの問題であります。運輸省の自動車局はワンマンバスの合理化をさらに一歩進めようとして、運輸規則の第四十四号というものを一部改正をいたして、その改正によって車内で乗車券を発売しなくてもよろしい、つまり整理券方式でよろしいのだという合理化をする通達をした模様であります。さらに加えまして、第二の段階で、私はこの委員会で前にも問題といたし、前局長、前運輸大臣の明確な答弁もここの速記録には載っていますが、そうしたことを無視して、車内における整理券方式を一そう強めてしかも従前かつてはなかった、それを前提としたうしろ乗り前おり方式、こうしたものを今年の初めから大阪市営、呉市営、山陽電軌においてテスト的にやらしてみるという角度からやって、その成績がよかった。したがって、それを運輸省自動車局自体が認めて、通達を出しているということを実は私は新聞紙上、これは朝日新聞にも出ておりますし、北海道新聞にも出たわけでありますが、新聞で私は承知したわけであります。そこで私はその新聞の内容を見ただけで、いまの問題をとらえてみると、かなりの問題点があるように思うのです。第一にこの際伺っておきたいのは、運輸規則の第四十四号の第十五条、これは車掌の乗務、及び第三十五条、これはそれぞれの任務を規定しています。これは一体運輸省の自動車局はいかに解釈をしてどう判断をしてこれを措置したのかということをひとつこの際聞いておきたいと思います。  それからもう一つは、行政の姿勢として第十五条の特例を本則に自動車局はしているが、いかなる理由でこういうことをやったかということであります。これは新聞の範囲内でより私は知っておりませんが、この点は明快に答えてもらいたいと思います。これは自動車局長、御承知のように、三十五条というのは、車掌は「運送の安全を確保し、及び事業用自動車内の秩序を維持するため、旅客が、事業用自動車内において法令の規定又は公の秩序若しくは善良の風俗に反する行為をするときは、これを制止し、又は必要な事項を旅客に指示すること。」、こういうことを明記されています。それとももう一つには、危険物の持ち込み等々、公の秩序とそぐわないようなことを規制するようにこの三十五条というものはなっているのです。だとすれば、自動車局として一体危険物の持ち込み、あるいは善良の風俗に反するような行為がないというこの解釈の理論性、これは本則に直したわけですから、そういう逆論が成り立つわけですね、自動車局長。そういうことになるわけですね。その理論性をこの際明らかにしてもらいたい、こう思うのであります。それから、もし、今度は運輸省が考えているという理論というものが正論であるとすれば、三十五条及び十三条という、こうした運送の引き受けの拒絶及び三十六条の物品の持ち込み制限の問題が通達によって解消することだとあなた方がおっしゃっているのだけれども、こういう点は非常に私は問題が多い。特に危険物の持ち込み禁止の条項に反する乗客の行為があり、事故の発生した場合の責任は一体だれが今度は責任をとるのかということになる。具体的に言えば、あなた方のこの通達では車掌が要らなくなるわけです。そこで、これはうしろ乗りの前おりですから、乗務しているのは運転手よりいませんから、運転手がはるか数メール後方の、三十五条を適用され規制されている諸事項というものを監視せなければならないということに必然的になると思う。その場合に、あの札幌の中央バスでフィルムを積載して火災、爆発事故を起こした。その結果だれが責任を問われたかというと、運転手がこれは刑事責任を問われているのです。刑事責任を問われているのです。そういう事例が直近の例としてあるのです。過去にあるのです。ところが今度の通達では、それはそういう危険性がないということで、本則に置きかえた。この辺の理屈は私はちっともわからぬ。そういう意味でこの点をひとつ教えてもらいたい。  それから新聞では大阪市あるいは呉市、山陽電軌の一部路線テストケースとしてやったやつが非常にすばらしい成績である。だからこれをうしろ乗りの前おりのような方式をとることにした、こう新聞では書いていますけれども、私はそんなにすばらしい成績であったとするならば、きょうの委員会でなくてけっこうですから、そのりっぱな成績、運輸省がすばらしいといって推奨するに値いする値打ちのある調査の結果を、私はこの委員会に明らかにしてもらいたい。これはなぜかというと、昭和三十六年の、つまりこの委員会における決議との関係がありますから、あえてこの際委員長に要求しておきます。資料要求しておきます。  それから立ったついでに全部やってしまいます、時間がかかりますから。この信用扱いとそれからターミナル扱いのワンマン方式を一体いかに運輸省の自動車局がこれから考えていくかという問題が一つ出ています、この関係。  それから前回の委員会で私が指摘をいたした結果、北海道に対して諮問をいたしたはずであります。ワンマンカーの取り扱いについても諮問をいたしたはずであります。その答えが出てまいりまして、その答申を私もここに持っています。そこでこの際聞いておきたいことは、運輸省の見解というものもございます。この見解と北海道の陸運局で自運協に対する諮問の答申が出ていますが、この答申ではかなりの相違がございます。私はこの北海道の自運協による答申必ずしも適正だというふうには思っていません。いませんけれども、このワンマンカーの取り扱いでは、従前から見ますればかなり前進的な安全を守るという立場からりっぱなものだと私は思っているのであります。あくまでもこれは答申でありますから、運輸省がどうこれを踏まえて実行に移すかという問題はあるとしても、自動車行政に対して一体どうこれか運輸省はこの答申を考え、法的にどういうふうに構想していくかということをこの際私は伺っておきたいというふうに思います。  とりあえずバスの問題について三つ、四つ、この基本的な考え方をひとつ聞かせていただきたいと思います。

原山亮三運輸省自動車局長

○説明員(原山亮三君) 車掌の乗務に関してでございますが、まず第一に、自動車運送事業等運輸規則の十五条の関係でございますが、本則と例外といたしましては、先生御承知のとおり、原則としては、パスの場合におきましては、車掌を乗務する必要があるということでございまして、例外的に陸運局長が路線を指定いたしまして車掌の乗務を省略してもいい、こういうことになっているわけでございます。したがいまして、ただいまお話で、本則と例外とを逆にしたというふうなお話でございますが、そういう点は本則、例外の関係は従来どおりでございまして、変更ございません。  それから第二番目の十五条と三十五条の関係でございますが、十五条でワンマンを陸運局長が指定いたします場合には、道路の事情その他旅客に対するサービスの低下、保安の問題等を総合的に考慮いたしまして、ワンマンでも差しつかえないという路線について陸運局長が指定することになっておりますので、危険物の拒絶の問題との関連におきましては、危険物を旅客が持ち込んではならないということについては運輸規則でそのとおりになっていますが、そういう危険物を持ち込む場合において、乗務員がそれを拒絶しなければならないということの関係でございますが、一般的に前乗りの場合でもまたうしろ乗りの場合でも、当該乗客が危険物を持っているかどうかということについては、その外見上非常に明確であるという場合しかその危険物の持ち込みに対する拒絶ができないというふうな現状でございまして、それ以上立ち入って危険物かどうかというふうな強いせんさくを乗務員に課するというほどきつい意味のものでもございませんし、乗務員が一見危険物であるということがわからないものを拒絶しないからといって、それによって義務違反というようなことで罰則が適用されるというふうな強い意味のものでもないと思うのでございまして、もしもこういうふうな車掌の義務というものが非常に酷にわたるというふうなことのないように、事業者のほうで停留所に危険物の持ち込みを禁止する掲示をするとか、あるいはまた乗車口に危険物の持ち込み禁止ということを明確にしておくというようなことによって、それ以上一見して明確でないものの危険物持ち込みに対する乗務員の責任というものはわれわれとしてはないというふうに考えているわけでございます。  それから、うしろ乗り前おりの実験の調査の結果でございますが、本日ちょっとその資料を持ってまいっておりませんので、また、後刻、資料といたしまして、御提出いたしたいと思います。  それから、北海道の自運協の答申に対する措置でございますが、北海道特有の積雪地帯等の問題もございますし、あるいは全国画一的に非常にそれを推進する必要があるところもあろうと思いますが、そういうふうな全国的に推進する必要のあるものについては、よく検討いたしまして、われわれのほうで全国の陸運局に対してこれを指示したいと思いますし、北海道だけの問題につきましては、おそらく札幌の陸運局長のほうで、その答申を受けましてワンマンに対する北海道の基準というものをつくって、それによって運用するというふうなかっこうになろうと考えます。

吉田忠三郎日本社会党

○吉田忠三郎君 自動車局長、前の車掌関係ですが、一般的に答えればあなたのようなことになるかもしれませんよ。しかし、実態、それから現実は、そうまいらないわけですよ。なぜかというと、これは、私ども御承知のように、この間、弟子屈で遊覧飛行機がうしろのほうで妙なことがありまして、ライターで火をつけたのか何で火をつけたのかわからぬけれども、火災事故を起こして、どえらいことになったですね。あれよりは大きいですよ、このワンマンバスは。特に、最近大型化してきておりますからね。その場合に、この三十五条では、運送上の安全を第一に確保しなさいということなんです。これは車掌に対する任務づけなんですね。それから、車内の秩序をこれは維持しなさい。それから、旅客に対して法規を徹底させなさい。それから、善良な風俗に反するような行為はやめさせなさい。危険物の持ち込みは中止せしめなさいと、こう書いてありますね、これは。ところが、今度は、この三十五条、運輸規則の四十四条というものをあなた方はかえたわけだよ。かえて、これはもうそういう必要がないのだ、心配がない。この新聞ではそうなっているのですよ。この新聞に書いてある。うしろおり前乗り方式というやつは……。この新聞にはそういうふうに書いてある。  そこで、今度は逆に、そのとおりに解釈した場合に、残るのは運転手よりいないのですよ、運転手より。そこで、あなたの言うように、運転手が負うことはないなんと言ったって、事故はないとは言えない。現に、先ほど言ったように、札幌の中央バスで、積んじゃいけない映画のフィルムを積んで、やはり後方で何かのきっかけに点火をして、大火災を起こして、大惨事を起こした。その責任はだれが負うと思いますか。その結果は、運転手は刑事責任を負わされたじゃありませんか。そういう事例があるのです。あるから、私はこういう点は、どうあなた方は理論的に解釈をして、これからそういう起きてくるであろう問題を済ませようとしておるのかということを聞いているのです。だから、それは全然あなたの答えていることは的はずれだ。  それからもう一つは、北海道の自運協に対する諮問に答申したことについて――原山さん聞きなさい――そのことについても、いま話を聞くと、答えは北海道的な一つのワンマンバスの運転基準に使えばいいじゃないかというようなことを言っておった。あなた方、この委員会で議論した内容を聞いてごらんなさい。当時の自動車局長なり、あるいは運輸大臣が何と答えたか。運輸省として、全般にわたって調査、研究をする金かないから、特に北海道、東北を含めた積雪寒冷地等々のこともあるから、そこで調査、研究をして出たものは全国的に、これは参考として、運輸省の行政に反映させるようにという答弁をしておりますよ。いまの答弁はなっていないですよ。その点は、もう一回答えてください、これは。

原山亮三運輸省自動車局長

○説明員(原山亮三君) 運輸規則の改正の問題でございますが、これにつきましては、改正は昭和四十年十二月十一日付の改正のことかと思いますが、最近では運輸規則は改正いたしておりません。  それから北海道の自運協の答申につきまして、答申の内容の中で、全国的にこれを尊重して実施すべきものにつきましては、本庁のほうで各陸運局に、全国に対しまして実施するようにいたしたいと考えておりまして、北海道だけの問題については、北海道の特殊的な問題につきましては、北海道の管内だけで実施をする、こういうふうに申し上げたのでございまして、その自運協の答申を全部全国的に実施することについては、いろいろと問題があろうかと思いますが、全国的に実施する必要のあるものにつきましては、これを全国的に実施したい、こういう考え方でございます。

吉田忠三郎日本社会党

○吉田忠三郎君 後段のほうはそれでけっこうですが、前段の、あなた方が運輸規則を変える考えはないということであれば、これはいままでにワンマンの問題で多発区間あるいはロング、それからもう一つには道路の幅員の狭いところをたくさん走っておりますね。こういう問題等々、これはやはりいままでのようなこの運輸規則あるいは基準ではいけないと思うのです。これはあなたも御承知のように、三十六年にこれは自動車局長の通達を出してワンマンの指定基準というものをきめてある。この基準というものはもういま当てはまらないと思うのです。なぜ当てはまらないかというと、いろいろ問題があるけれども、一般的な傾向として車掌が不足している。だからどうしてもバス路線はそれを補うためにはワンマンでなければならぬという、事のよしあしのいかんにかかわらずそういう要請があると思うのです。  一面、今度は自動車の安全問題が非常に世論の問題となり、一つの交通戦争なんといわれている段階ですから、それを守っていこうとすれば、今度一つの政策をやる、こういう事情がいま錯綜しているわけです。だから、三十六年にきめた指定基準というものは不備だらけで、当てはまる点があまりない。そこでどうしてもあなた方、無理してやらねばならぬということになるので、この際、思い切って、北海道の自運協の答申が全国的に当てはまる問題もありますから、この答申の中には。こういうものを踏まえてもう一回この指定基準というものを直して、これにからめた、つまり法律の改正が必要であるとすれば法律の改正をやり、あるいは運輸規則の改正が必要であればそういった改正をしていく、こういうことを私はやらなければならないのじゃないか。そうでなければ、とうていこの交通安全と労働条件の確保ということはできないことだと思うのです。ですからいまの段階で、これを一体、そういう考えを持っておるかどうかということを、この際ひとつあわせて私は聞いておきたいと思います。  それからもう一つは、冬季間の北海道、東北地方もそうでございますが、積雪寒冷地、こういったところのワンマンバスというやつは、前々からもこの委員会で議論がありましたけれども、非常に問題がある。スリップはするし、除雪の関係で道路幅員がさらに狭隘になる。非常に事故を起こしている、ワンマンが。全国的にワンマンバスの事故率が少ないなどということをだれかここで答弁していたことがありますが、事例をあげて、北海道の場合は多い、積雪寒冷地の地帯が多い、こういう実態が明らかになっている。いま申し上げたように、それは何でなるかというと、氷結、凍結あるいは積雪等々の悪条件が重なるから事故率が高まるということになる。そこでこの自運協の答申にもございますけれども、思い切って北海道あるいは東北地方、こうした特殊な条件にあるところのワンマンバスというものは全面的にこれはやめるべきではないか、人命を尊重するという佐藤内閣の基本政策からいけば、やめるべきではないかと、こう実は思うので、これは一体どう考えているか。  それからもう一つは、この交通事故防止という観点から、ワンマンの指定条件ですね、指定条件というのを納得の、何といいますか規制をしていく、こういうことが必要ではないかというように思うのです。このことは乗務員の諸君からやはりかなり問題化されていると思うのですね。あなた方も聞いていると思うのです。決して乗務員の諸君は賛成をしていませんよ、これは。ですから、そういういろいろなことを聞いていると思う。そこで、ただ単にこの規制、このことだけでも処理できない問題があろうと思いますから、大体その基本となる問題点等々については十分、働いておる側の組織、機関がございます、運輸省とすれば幸い全日本運輸交通協議会というものが東京にございますから、そうした人々と話し合う機会、幾らでも私はあると思う。たまたまきのう、おとついでしたか、運輸省の自動車の旅客課長ですか、整備課長なども私の部屋に来ておりましたから聞いたら、そういう何か話し合いも持っている、会合も持っているのだ、こういうふうなお話ですが、持っているならいるように、どういう話をして、どういう問題点がいま問題となっているのか、その問題点をどう一体解明しようとしているのか、ここらあたりをひとつ聞かしてもらいたい、私はこの席で聞かしてもらいたい。なぜかというと、話し合っていることだけでさっぱり話が進んでいないように私は見受けるので、いまあえてそれを聞くのであります。  それから、そのほかに関連してございますけれども、いまの点を答えてもらいたい。

原山亮三運輸省自動車局長

○説明員(原山亮三君) ワンマンバスに対します運輸省の考え方というものは、あくまでも原則は乗務員をつけるということになっておりまして、ワンマンバスは例外的に道路事情その他で、安全であるとか、あるいはまた旅客のサービス上あまりサービスが低下しないというようなところに限って認めていくという立場でございます。  それから、先ほどのお話しの労働条件にも非常にからみますので、労働組合と話し合いするということで、全日本交通運輸労働組合協議会議長伊部真さんのほうから、バス問題の懇談会についての申し入れがございまして、向こうのほうもメンバーをはっきり、遠藤崇さんはじめ八名の方がメンバーになられまして、われわれのほうとそういうバスの問題についての懇談会をやって、労働者との関係でできるだけ問題の少ないようにしていきたいというような申し入れでございますので、それを受けましてこれから定例的にそういう協議会と懇談をやっていきたいと思います。その中の一つの議題として、ワンマンバスの問題も当然取り上げられることになると思いますので、そこで組合側のいろいろな要望等も聞きまして、そうしてまた必要があれば経営者の代表もその場に一緒に来ていただきまして、あまり摩擦のないような方法でこういう問題を考えてまいりたいと、こういうふうに思います。

吉田忠三郎日本社会党

○吉田忠三郎君 それから、冬期間、北海道あるいは東北の関係をどう考えているか。

原山亮三運輸省自動車局長

○説明員(原山亮三君) それから、北海道の問題でございますが、先ほどもお話しのように、北海道につきましては、特別な事情もございますし、自運協の答申でも、北海道の特殊性を十分考えろというふうなお話でございますので、北海道のワンマンにつきましては、今後慎重に取り扱うようにいたしたいと考えております。特に、いままでも組合側との話のついたものについてやっているわけでございまして、組合との話がもつれるような路線については、いままででもあまりやっておらないというようなことでございますので、今後もそういうふうな取り扱いになろうかと考えております。

吉田忠三郎日本社会党

○吉田忠三郎君 慎重に取り扱うというようなことですが、毎度あなた方は、慎重であるとか何とか言いますが、やっていることは慎重じゃないのだ、しかもバス協会という業者の団体があるが、その団体の業務報告書というのは、あなた見て知っていますか。おそらく知っていないと思う。知っておっても、知ったとは言えないと思う。ぼく、これを読んでみますると、どういうことを書いているかというと、企業追求をする最も好条件のものはワンマンだ、それはなぜか、ワンマンにすることで直ちに一人の車掌をやめさせることができる、こう書いていますよ。ですから、企業追求すなわちもうかると、こう言っているのだ。いいですか、そのためにあなた方は、いま言う慎重もけっこうであろうし、考慮するもけっこうであろうが、とにかく私に言わせれば、運輸省の自動車局の目というものは、最近とみにやかましくなっている、安全であるとか人命尊重などということでなくて、業者のほうに目が向いている。企業追求、もうけさせるということに目が向いているということを言わざるを得ない、今日的な段階で。われわれは北海道、東北の積雪寒冷地の状態というものは、幾つか申し上げたように、危険な状態がある、全く事故が発生する原因がある、だから、冬期間やめたらどうか、こう言っている。慎重に扱います、そんななまぬるい話ではいけませんよ。ですから、一体どちらの方向を向いているのだ、こういうことを言わざるを得なくなる、どちらの方向を向いているのかという……。  それから、その次は、職業病が最近多くなっていますね、追突の関係でむち打ち病とかいうものですね、これもいまの諸規則では最後まで労災の適用を受けないようなこと等になっているのです。これはあなた方十分承知されていると思うのです。これではたいへんだと思うのです。ですから、追突を受けてそういう病気にかかった者は完全に治療ができるように、これは労働省との関係もあると思いますが、少なくとも後遺症の残らないように、そこまで徹底してやはり治療してやらなければならぬ問題じゃないか、こう思うのですが、これはあとあといつかの機会に、ぼくは社会労働委員会で聞いてみようと思いますけれども、運輸省として一体どういうふうに見ているか、こういう問題、自動車局としてですね。  それから、最近、新聞紙上では、アメリカなどは車両メーカーにきつい規制をして安全が確保されるような諸施設をするようになっていますね。たとえば追突の関係、何かちゃちなものであるけれども、日本の場合、最近、枕のようなものがうしろにちらほら見えますが、こんなものは別として、アメリカではかなりダブル的なブレーキの装置ですね、こういう問題とか、いろいろやられていますが、日本の場合これはこれから、アメリカより道路が狭いです、あらゆる条件よくないですよ、交通事故はどんどん累積しちゃって、日露戦争か何かのときの戦死者より多いというのです、交通事故でなくなっている人は。まことにこれはとうとい人命なんですが、こういう問題をかかえておって、一体野方図にこのままやっていいというわけじゃないのですね、監督する、指導する自動車局としてこれはどう考えていますか。自動車のほうは、これからの車両メーカーに対する、これはアメリカがやったからこれにならえ、まねしなさいということではないのですが、どうお考えになっているかということを聞かしていただきたいと思います。

原山亮三運輸省自動車局長

○説明員(原山亮三君) まず第一に、むち打ち病患者に対します労災保険の問題でございますが、これは私どものほうの所管ではございませんが、関係の省とよく協議をしたいと思います。  それから、むち打ち病対策としましての車両の構造の問題でございますが、現在の構造でいいかどうか、あるいは保安上また十分な点もございませんので、今後はよく検討いたしまして、関係の省の協力を得ましてその被害のできるだけ少ないように持っていきたいと、かように考えております。  それから、アメリカの安全自動車の問題でございますが、これにつきましては、安全自動車の法律の中で、入っております基準の中で、すでに道路運送車両法の保安基準の中に入っておるものもございますが、いろいろとその他項目が多うございますので、そういう項目一つ一つにつきまして、わが国においてもとるべきものについてはとってまいるというふうなことで、保安基準の検討を今後やってまいりたいと考えております。

吉田忠三郎日本社会党

○吉田忠三郎君 午後から私は災害対策委員会で、北海道冷害の問題があるので、時間がありませんから、いろいろこれからたくさんきょうは自動車局に申し上げることがあるのです。たとえば長期路線で走っているトラックの乗務員の問題、それから日本全国至るところでございますけれども、トラックの名義貸しの問題、こういう問題もございます。  それと、もう一つは、最近非常にこれは問題になって、裁判ざたになっておる問題ですが運転手の移動を確保するための協定書などといういかがわしい、人権擁護委員会で問題にされ、憲法違反だというようなことまでなっている問題もございますから、これも全国的な問題等々数え上げればまだ幾つかございますけれども、いま申し上げたように時間がありませんから、次回に私は質問を保留をいたしておきます。

江藤智自由民主党

○委員長(江藤智君) ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕

江藤智自由民主党

○委員長(江藤智君) 速記を始めて。

吉田忠三郎日本社会党

○吉田忠三郎君 そういうことで、私の場合はお許しをいただきたいと思います。  あと航空関係でございますが、予算編成の関係は時間がありませんから、きょうは申し上げません。前の委員会で、これは時間ありませんから端的に申し上げますけれども、札幌の丘珠空港の着陸帯に関する質問を私は堀局長に出しております。たまたま、当時防衛庁長官あるいは防衛庁関係の諸君の出席を求めておりましたが、ただひとり防衛庁サボって来ておりません。そこで、きょうはあらためて来ていただいたわけでございますが、運輸省の答弁は、その委員会の席上でちょうだいをしております。そこで防衛庁の大臣おりませんから、政務次官に伺っておきます。そのことは、八年間もこの飛行場が民有地そのものが着陸帯に告示をされていたわけです。このことは地主は全然知らなかった、こう言っているのです。ところが、防衛庁では地主との間ではそういう話が前についておって問題がないと、これは新聞に出ているだけですからね、これは私はどうこう言いませんよ。新聞そのままではそうなっている。そこで地元のこの地主たる代表者が、いや、そんなことはないと。われわれは一回もそういう話は聞いた覚えはないのだと、こういうことを言って、早く始末をしてもらいたいという声がいま上がっているわけです。宮口義博という人ですよ。このほか四十人くらいが地主になっていますがね。こういう問題が起きて、おそらくや航空局のほうからも御連絡をいただいて、何か調整しているのじゃないかというふうに思いますが、私の聞くところによれば、防衛庁はここでちっぽけな赤トンボのような練習機を飛ばしておったんです、当初五機ほど。いつか、三、四年前にこの問題を取り上げたら、あわてて十機か二十機か持ってきたんですがね、そういう余談は別として、わがほうの飛行機はそんなちっぽけな飛行機だから従前の百五十メーターでよろしいのであると。ですから民有地を買ったり何かする必要はない。もし買うとするならば、いわゆる民営化、つまり航空局でその手配をして買収の手続をとったり何かしたらいいじゃないかということを防衛庁の某幹部が言っているということを私は耳にはさんでいる。それはまことにけしからぬ話だと思う。なぜかというと、一体この防衛庁の航空担当している諸君は、航空法という法律を知っているかどうかということなんです。防衛庁の二次防であるか三次防であるか知らぬ、計画では、来年札幌の飛行場にGCAをつけるわけです。GCAといってかなり優秀な、これは航空管制用の機材、機械なんです。コントロールするわけでしょう。そういう場合に、従前この百五十メーターの誘導路でいいということに航空法なっているかというと、なっていない。そのために三百メーター必要だと、こうなっているのだ。だとすれば、管理は防衛庁のものですから、飛行場そのものはね。しかもつけるそのものが防衛庁で計画をしている。航空管制も防衛庁がやっているわけですから、主体性は防衛庁ですよ。ですから私どもは防衛庁はこういう問題すみやかに処置をすべきだと、こう思っているのだが、一体どう考えているか。

長谷川仁自由民主党防衛政務次官

○説明員(長谷川仁君) 吉田先生の御質問に対するお答えをする前に一言ごあいさつ申し上げます。  八月の異動で防衛庁担当の政務次官になりましたので、委員長以下各委員の方々、どうぞ御指導、御鞭撻をお願いする次第でございます。  もう一つおわび申し上げなければなりませんのですが、私直接伺ったわけじゃございませんが、吉田先生が防衛庁長官出て来ないじゃないかといって、たいへん御憤激のことを私間接的に伺ったのでございますが、九月十二日に当委員会に出席を要求されておりましたが、当日は名古屋の兵器工場の視察に参っておりまして、欠席させていただいたわけでございます。本日は委員長は必ず大臣を出席させるというふうにお話になったそうでございますが、御案内のとおり、いまアメリカに行っておりますので、これまたひとつ御了解をお願いいたしたいと思います。  ただいまの御質問の件でございますが、さきの委員会の速記録あるいは九月四日の北海道新聞を取り寄せまして、私のほうでいろいろと調べてみました。昭和三十三年十二月三日の第一回の告示から四十一年四月二十日の第二回の陸幕の告示変更の申請に至るまでの経緯、さらに八年間民有地がどうしてこうなっていたのか、また今後の対策はどうすべきかということにつきまして、私どもといたしましていろいろと調査をし、また打ち合わせをいたしたわけでございます。概要につきまして私から御説明いたしてもよろしいのでございますけれども、八年前のことでございますので、本日説明員が参っております。詳細な御報告はひとつ説明員からさしていただきたいと思います。

大村筆雄防衛庁経理局長

○説明員(大村筆雄君) お答え申し上げます。御承知のとおり、着陸帯等の告示をいたします場合、着陸帯に基づきまして、進入表面、あるいは転移表面がそれぞれ何十分の一勾配という勾配の限度がございますが、その勾配の進入表面か、転移表面かの物件の制限、これが航空法上行なわれることになっておるのでございますので、一般に飛行場を設置いたしまして、着陸帯の告示をいたします場合は、同飛行場の将来の利用計画等も勘案いたしまして告示を行なうのが通例のようでございます。私どもの所管しております札幌飛行場でございますが、当時防衛庁あるいは航空自衛隊等発足いたしまして間もないころでございまして、私どもの飛行部隊も二十九年くらいからぼつぼつ編成を始めてございます。札幌飛行場も三十二年の五月に大蔵省から所管がえを受けまして、私どものほうの自衛隊法に基づきまして航空法の除外規定、あるいは準用規定等をもとにしまして、飛行場の設置基準を三十三年に定めました。それに基づきまして札幌飛行場の告示をいたしておる次第でございます。当時運輸省初め関係各方面とも御協議いたしまして、これは防衛庁の陸上自衛隊の主として訓練飛行場でございますけれども、いずれは民間航空が相当利用されるのじゃないか、そこらの見通しも立てまして、着陸帯の告示をするほうがいいのじゃないかというようなことで、幅三百メートルの着陸帯の告示をいたしたようでございます。その後、民間航空機の利用状況等勘案いたしまして、将来計器着陸用の飛行場にするように施設整備の整備費もかかりますし、所要の土地の取得をはかっていくということで、とりあえず三百メートルの将来計器用着陸場にいたすということで着陸帯の告示もいたされておるようでございますが、その後、実は民間航空の利用が当初考えていたほどなかなか伸びなかったのだと存じます。実は先ほど先生の御質問の中で、おまえのところの所管の飛行場じゃないか。それを運輸省にかえるとか何とか言っているのじゃないかという御質問があったように思います。実はこれは先生御承知のとおり、運輸省所管の飛行場で私どもが使わしていただいている飛行場もございますし、それから私どもの飛行場で民間航空のほうで利用なさっている飛行場もございます。そういう関係で、実は両者がそれぞれ共用のかっこうの飛行場でございますものでございますから、それが使用の協定のようなものを実は結んでございます。その中で実は民間航空で必要な面、あるいは自衛隊で必要な面、それぞれ所管庁で責任を持って処置いたすと。ただ財産の管理面ということは一元的にやる必要があるというような関係で処置したものはそれぞれの所管庁にあとで引き継ぐなり所管がえいたす。そういうような実は協定になってございます。したがいまして、たとえば該当地の入手にいたしましても、民間航空のために必要なわけでございますから、これは運輸省で予算措置が講ぜられまして、私どものほうで所管がえをいただく。また、たとえば逆に当該飛行場を運輸省が所管いたしておりまして、私どものほうで必要という場合は、私どものほうで予算措置いたしまして、運輸省に所管がえをいたすと、実はそういうような運輸省と当庁の間で協定になっておりますので、そういうことが実は現地の間でお話があったかと存じます。そこで、実はこの問題がまあ民間航空の利用がなかなかそれほど伸びないということもございましょうが、長い間そのままになっておるのではなはだ申しわけないのでございますが、実は最近運輸省あるいは地元の道庁も入れまして、この問題を早急に話を進める。と申しますのは、昨年来、民間航空の利用が相当これは伸びてまいっておりまするし、いずれ冬季オリンピック等もございまするものですから、なるべく早く当該民有地を取得しよう。かたがた私どものほうも来年度はGCAを装置いたしまするし、近い機会運輸省のILS装置等も装着するということでございまするものですから、これも早急に処置していくということで、近い将来運輸省においてこれを取得していただくということで、実は話し合いを進めていただいてまいっておる次第でございます。

吉田忠三郎日本社会党

○吉田忠三郎君 その近い将来にだな、道庁あるいは開発局ね、工事は開発局がやるんですが、実際は予算面では運輸省ですがね、話し合って何とかする。何とかという答えはさっぱり明確じゃないわなあ、これは。この経緯をぼくは時間ありませんから読みませんよ。読みませんが、昭和三十三年の十二月にこれは告示をしているんですよ、この告示というのは。いまあなたは運輸省と協定あるといっておりますがね。当時運輸省とは何も協定ありませんよ。自衛隊独自で告示しておる。その後の三十六年の十一月に運輸大臣との、ここで運輸省との共用になったわけですから、三十六年に共用の、軍民共用の告示をした。しかし、三十三年からできているんですからね、これは。ですから、ぼくは、過去にどうなっていたかなどということをいまあなた方に申し上げるのではなくて、現実に四十戸の地主が、自分の土地でありながら、告示をされているから、建物を建てることができないのです、これは。あの辺は牧草・地帯ですが、牧草を乾燥することもできないのです。こういう問題があるというんです。あなたのほうはだな、これは地方自治団体の同意書あるいはその地元の同意を得なければならないというたてまえになっておる、だからあなたのほうの北方……何と言うんですか、総監部とかいうところがありますがね、これは地主の了解を得てあるはずだと、ところが地主はそんなものは全然全く知らなかった。もとより防衛庁から相談を受けたためしは一回もありませんと。同意もしておりませんと、こう言っておるのだ。だからこれは八年も過ぎておるんですからね、あなたのような答弁ではあきまへんよ、これは。いま予算編成期ですから、今年度予算ではありませんけれども、来年度予算でこのかくかくしかじかについては、どのくらいかかるかということにして、これから調査研究して来年度予算で措置しますというくらいのことをできませんか、あなたがた。ぼくは大した金じゃないと思いますよ、これは。それをなおかつこれから道庁と開発局と何とかと、こんなとろいことであなた方、困るね。住民をさらにそういうところに追い込めてやるというところに今日の問題がある。私は言いたくはない、言いたくはないが、この週刊誌見てごらんなさい、上林山元帥というのがあるかないか知らぬが、お国入り凱旋行進、君たち幕僚みんな行っている、君も行っているじゃないか。一体幾ら銭かかった。この見積もりとして少なくとも調べているはずだから。四十戸分の、幅百五十メーターで、長さ二千メーターある土地の取得の関係でどのくらい金がかかるかひとつ経理局長言ってみなさい。  それからあわせて、この週刊誌の、凱旋将軍か何か知らぬが、これについて本人の上林山長官いないから、私は帰って来たらよく心境を聞くが、きょうはあなた方に二、三聞いておきたいのは、この丘珠飛行場の金の積算と関係がありますから。一体この行事というものが防衛庁長官命令であったかどうかこの点を一つお答え願いたい。それから幕僚長以下、官房長あなたも行っているわけですが、二十数名行っていますね。この人々の出張命令を明らかにしてもらいたい。ただで行ったわけじゃない、これは出張命令を明らかにしてもらいたい。それから、かかった経費、それから、この週刊誌では、飛行機を三機となっておりますけれども、私の調査では二機公に使っています。防衛庁の飛行機を使っています。経費はたいへんなものだ。このかかったガソリンを含め一般経常的な経費、一切がっさい幾らかかったか、これも明らかにしてもらいたい。  それから、ふかしぎでならないのは、これは御本人に言わなければならないことですが、あなた長官を補佐する次官ですから聞いてもらわなければならぬが、たいへんですよ。上林山という元帥だとか何か書いてありますが、こんなことが週刊誌に書いてある。「ソ連の潜水艦や飛行機が日本の周囲をうかがっているなどと、さんざん危機感をあおっている」ほんとうにそうなったらたいへんなことだ、重大なことだと思う。こういうほんとうにそのような危機感があるとするならば重大だと思うのですよ、われわれ重大だと思うのです。そうしたときにお国入りのパレードに血道を上げて、こうしたことは一体国民感情からどう思いますか、けしからぬ話ですよ。片や丘珠飛行場のわずかな民有地が八年間もほったらかされて、なお、これから相談をしてと、そういうなまぬるいやり方で一体国民が了解しますか。政務次官答えて下さい。

長谷川仁自由民主党防衛政務次官

○説明員(長谷川仁君) 私として、お答えいたしたいことは、丘珠飛行場の問題と、防衛庁長官のお国入りの問題とは、私切り離してお答え申し上げたいと思うのです。関連があるとおっしゃいますけれども、八年間民有地をほったらかしておった防衛庁の責任はどこにあるか、大いにわれわれは追及するのだという御趣旨はよくわかるのでありますが、防衛庁といたしましてこれは故意に八年間ほったらかしておったわけではございません。もちろん私どもとして反省しなければならない点はございますけれども、私どもといたしましてはこの問題は早急に、これは釈明するわけではございません、陳弁するわけではございませんけれども、幸か不幸かという表現があたるかどうかわかりませんが、八年間何のトラブルもなかった。そのためにまあ放置していたわけではございませんけれども、陸幕といたしましては、この着陸帯、最初百五十メーターだけ使えばよろしい、そこで、今後、民有地を、東京ならば三百メーターと告示した以上は民有地を買収しなければならぬ。しかし、八年前当時のあの状況では大蔵省がとうてい納得しないだろうというので、すなわち二つ、民有地を買収するか、あるいは着陸帯の延長告示をするかどちらかするかといったときに、結局は民有地の買収はできないという見通しが強いので、ここに変更告示をしようということになったわけであります。ところが、今後、このいわゆる丘珠飛行場が、将来のオリンピックあるいは民間機の利用度が非常に深まる、あるいはいろいろ科学的な施設も加わってくるので、百メーターではだめだ、やはり将来に備えて三百メーターとっておかなければならぬということになりまして、ここに八年間経過し、かつまた現在まで決してほったらかしているわけではなくて、運輸省と相談しまして、ごく近い将来のうちに、何か四十名の地主の方々が納得できるような善後措置なり対策を講じよう、こういうふうに考えているわけであります。  一方、防衛庁長官がお国入りしたことに対して、YS11を二台も使い、音楽隊つきで云々と官房長言っているじゃないか、私はこのお国入りに対しまして、国民からあるいはマスコミからいろいろな批判があることもよく存じております。いいか悪いか、お国入りがいいか悪いかということと、それがはでだったかどうかということにつきましては、私も、同行いたしました記者団なり、あるいはいろいろな方々から御意向を伺いますと、これがまたまちまちなんです。お国入りとしては少しはでだったという意見も一部にはありました。いやそれほどでもなかった、たいしたことなかったよというような御意見もございました。いろいろこれございます。したがって、私は大臣の補佐役として、あるいは女房役としておまえ、これはどう思うかといった場合に、私は悪かったとは申し上げられないのでございます。私は、お国入りという、政治家としての一つの習性じゃございませんけれども、慣習といたしまして、従来の防衛庁長官もこうしたことがあったということを私も聞いておりますし、また当時の状況につきましては、私自分で同行しておりませんから、官房長からひとつお答え願いたいと思います。

海原治防衛庁長官官房長

○説明員(海原治君) 先ほどの御質問の、どういう目的で出張したかという点でございますが、これは御存じのように、鹿児島県には海上自衛隊の鹿屋の基地と、陸上自衛隊の国分の基地がございます。この両基地を御視察いただくということが出張の目的でございます。随行してまいりましたのは、長官の御視察に随行してまいったということでございます。制服の幹部を総動員したてはないかという御指摘を承りますが、この点は実は大臣御就任の直後、この東京付近におきまして、第一線の各部隊の御視察をいただいております。具体的に申しますと、八月六日は練馬の陸上自衛隊の部隊、八月の九日は横須賀の海上自衛隊の部隊、八月の十三日には入間の航空自衛隊の部隊、これらは御就任になりました大臣の、第一線の部隊の状況を特にすみやかに把握したいと、こうおっしゃられる大臣の御意図に従いまして私どもは計画しました。これらの御視察の際、統幕議長は同行しております。各自衛隊につきましては統合幕僚長が同行するのは当然でございます。このように、八月におきまして各部隊の御視察をいただきましたあとで、今度は鹿児島のほうにお帰りになる、その機会に鹿児島の部隊を御視察になるということで、私どもは長官の御視察の日程を用意した次第であります。地元におきますいろいろな行事につきましては、これは土曜日の午後であるとか日曜日等におきまして、地元の方々が計画されておるわけでありまして、私どもとしては何ら関知しておりません。どのような経費がかかったかということにつきましては、これはこまかくどう分けるかという問題がございますし、私ただいまそのような数字は持ち合せておりませんので、ひとつ調査の上、あらためて御答えすることをお許しいただきたいと思います。  航空機につきましては御存じのように、YS11は、C46とともに私どもの航空自衛隊におきまして連絡のための人員輸送あるいは機材の輸送等に常時運航いたしております。国会議員の御視察の際にも御同乗いただいておりますので、所管大臣、長官が部隊を御視察になるということにつきましては、当然これは御使用いただくのが筋でございます。先ほど申し上げましたように、陸上自衛隊、海上自衛隊の部隊を御視察いただきますために統合幕僚会議の議長も御回行いただきまして、航空幕僚長は、YS11に公式に御搭乗いただきたいということでございまして、自分も、他の部隊を見ることも参考になるからということでおいでいただいたわけでございます。  以上が今回の鹿児島御視察の際のいきさつでございます。

吉田忠三郎日本社会党

○吉田忠三郎君 政務次官の、札幌の問題、ぼくは故意にやっておったということじゃない、故意にやったということは言っていないんだよ、実は。だけれども、八年間忘れておったこのことは事実だよ。そのくらいむとんちゃくなんだよ、自衛隊というやつはね。そこで、なぜ発見されたかというと、ことしいわゆる丘珠の空港が滑走路を四百メートル延長をしたんです。そのときに測量して初めてわかって問題化したわけでしょう。ですからそういう場合、あなたはいま、ごく近い時間に始末をすると、こういうことですから、私はそれでいいと思うが、すなおに、それはそれとして、実際申しわけないと、その間なんだかんだ理屈こねてみたって、国民の所有権を侵害しておったことには間違いないんだ。ですからそういう答えでいいんですよ。ぜひこの際は航空局と十分相談をして、自衛隊で始末をしてもらうように私は要望しておきます、札幌の問題は。  それからいま、官房長、君はだな、常識的な一般的な答弁をしましたがね、そういうことで一体国民が、はい、そうですかということを言いますか、この週刊誌見て。これはね、運輸委員会ですから、内閣委員会でやるべきことですから、わが党としてもこれは内閣委員会に私どもも行ってやりますがね。ここではあえて言いません。言いませんが、君がいまぼくに答えたようなことじゃない。現地へ行って、今度の行事で、「九月三日は朝から鹿屋基地、国分自衛隊を視察。これが今回唯一の公式行事である。」と出ているのだから、あとは全部、商工会議所で、このとおりパレードをやったり自衛隊の音楽隊でやったのが出ている。ぼくはね、自衛隊本来の行事であれば、これは軍楽隊つきでやることもいいと思うよ。本来の行事であれば、幕僚長ついていくこともよかろう。だれが正直に見たって、あの行事は自衛隊の、君がいま答弁したような、いわゆる本来の行事だというふうに見る人はないよ。ないのだね。私はきょうここで何もあなたにこれ以上答弁求めませんが、内閣委員会の所管のことですから、そこでやりますが、先ほど言うた少なくとも、これが国の予算をばく大もなく使って選挙運動やったという、このやはり国民全体の疑惑というものを取り除かなければいかぬ。そのために、先ほど言うたように、出張命令はどういうふうに出されているのか、かかった経費はどうであるか等々のことは、その段階でけっこうですから、私は資料要求しますから、準備しておきなさい。前もって親切丁寧にあなたに教えておくから。  以上であります。

江藤智自由民主党

○委員長(江藤智君) 午後一時半まで休憩いたします。    午後零時五十四分休憩      ―――――・―――――    午後一時五十五分開会

江藤智自由民主党

○委員長(江藤智君) ただいまから運輸委員会を再会いたします。  休憩前に引き続き、質疑を行ないます。  質疑のおありの方は、順次御発言願います。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 運輸次官にお尋ねしますけれども、港湾行政のかなめになるのは、やはり港湾労働事情だと思うのです。そこで、ことしの七月一日に新しい港湾労働法ができました。その後における適用港の労働事情、これはどういうようになっておるか。これを運輸省として把握しておいでになる現況について御報告を願いたいと思います。

金丸信自由民主党運輸政務次官

○説明員(金丸信君) 私も運輸行政はずぶのしろうとで、いま勉強中でありますが、常用のほうは間に合っておるような状況に聞いておるのでございますが、日雇いのほうは非常に不足しておるというような話も聞いておりまして、担当官もおりますことですから、担当官から御説明申し上げたいと思います。

佐藤肇運輸省港湾局長

○説明員(佐藤肇君) ただいま次官からお話がございましたように、常用についてはおおむね充足しておるようでございますが、ただ、常用の中でも新規に常用としたものにつきましては、出勤状態が必ずしもよくない。また、当初から、この日雇いにつきましては定数に満たない登録数でございましたというようなことで、各港とも前年同期に比べますと、若干の滞船がふえておる、こういう実情でございます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 冒頭に委員長にお願いするのですが、港湾問題は、非常に奥の深い、幅の広い問題でありますので、特に新しい港湾労働法、港湾労働運送事業法もできました。この問題、時間をかけてやりたいと思いますが、きょうは時間がないようでありますから、総論的なことをお伺いして、そうしてさらに、自後の進め方については、委員長理事会において相談してもらいたいと提案をしたいと思っております。そこで、運輸省にお尋ねしたということは、ともすれば、港湾労働の面は労働省の問題だ、おれのほうの考え方は違うのだ、こういうような意識が従来、現在もあるのではないか、こう考えて、あなたのほうに質問をしたわけなんです。いまの御答弁でみるように、港湾における労働事情というものを十分に把握しておられぬらしい。常用は間に合っている。それから新規常用は出勤率がよくないとかいわれる。日雇いはどうなっているかというようなこと、港湾の事情そのものについて、運輸省として労働事情を把握しようという努力がないのじゃないか、港湾行政のかなめは、将来機械化され、コンテナーがあれば別ですけれども、現在の場合においては、人間の力がかなめなんです。でありまするから、人間の力、人間というものの事情というものを把握されなければ的確なる港湾行政というものはできぬと思う。いわゆる港湾労働等審議会の三・三答申、これも港湾運送の事業の面と、それから労働の面と、両方一緒にしてある。ですからもう少し運輸省として把握しておられることを聞かしてもらいたい。大臣に聞きたいと思ったのです。こういう重要な問題を大臣みずからもつかんでおらぬというと、それは港湾行政はうまくいきません。前の委員会でも言ったとおりに、港湾問題を近代化しよう、こういうことは容易ならぬ努力です。並みたいていの努力ではない。にもかかわらず、いまのような答弁であれば、まだまだ港湾労働条件というものを十分把握されていない、こう思うのですが、どうでしょうかね、ひとつ佐藤さん。

佐藤肇運輸省港湾局長

○説明員(佐藤肇君) おっしゃるとおりで、港湾の労働事情というものは非常に重要な問題だと思っております。私どもも一応資料は整えておるのでございますが、労働省の方がおいでになりますのであまり詳しいことは実は申し上げなかったということでございます。もう一つは、私のほうは労働省といろいろ連絡をとりまして、現在の港湾労働法施行後の実態にいかに荷役を合わせていくかということをやる一方、私どもといたしましては、やはりこの問題は企業規模というものを拡大して、企業が強くなって常用化を進めていくということが基本的には一番大きな問題だと思いまして、現在私どもといたしましては港湾運送部会におきまして集約合併の問題を審議していただいておる、こういうような段階でございます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 ちょっといま聞き漏らしたんですけれども、この港湾労働事情に対する資料は整えておると、こういうことなんですか。労働省がいるようだから、労働省のほうだからきょうは遠慮すると、こういうことなんですか。それは労働省がおられてもかまわぬから一かまわぬと言うとへんですが、運輸省として出してもらいたいと思う。というのは、これは名古屋へ行きましたときに、何か事前の情報では――情報の程度ですからわかりませんけれども、県の労働部のほうは、きょうは運輸委員会の視察だから私のほうには関係ないというようなことで、どうも出席したがらないというような傾向があったらしい。ここに一つ盲点がある、こう思う。ですから、あなたのほうで資料を持っておるならひとつ御披露願いたい。

佐藤肇運輸省港湾局長

○説明員(佐藤肇君) 常用労働者について申上げますと、船内でございますが、三十一年の三月末におきましては、名古屋の例で申し上げますと千六百九十五人でございましたが、四十一年の八月末では千八百七十一人と、大体一割程度ふえております。同じようなことを各港にやってまいりますと、八月末では、船内につきましては一三〇%ということで三割ふえております。なお、沿岸につきましては、同じようなことをやってまいりますと関門港では一〇七%ということでございまして、沿岸の常用化というものは進んでおらないわけでございます。また、稼働率について申し上げますと、名古屋の例で申し上げますと、昭和四十年における稼働率は二五・二日でございますが、港湾労働法の施行後の四十一年七月におきましては二四・四日と、九六・八%を若干下回っております。これが神戸について申し上げますと八四・一%ということで、相当新しくふやした常用化稼働率が悪いということになっております。なお、六大港の平均で申し上げますと九七%でございます。また、八月におきましては若干改善されまして、名古屋は九九・六%になっておるのでございますが、神戸は依然として八二・一%ということで、平均いたしますと、六大港では大体常用の稼働率というものは、四十年の同じ期と比べて大体同じ稼働率まで上がってきておる、こういう状態でございます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 そういう数字も大事ですが、私の聞いておるのは中身ですよ。つまり日雇い労働者が登録をしぶって思うように登録が出てこないと、こういう状況がありますね。その原因は何であるか。あるいは新規常用者ということがありましたね、新しい常用。新規常用者の中身は一体何であるか。擬装常用というのがあります。そういうのを皆さんが調べて把握しておられるかどうか。数字だけだったらこれは下から上がってくるやつをずっと計算すればいい。問題はその中で実態を把握しておられるかどうか、こういうことなんですよ、私の言うのは、どうでしょうね。

佐藤肇運輸省港湾局長

○説明員(佐藤肇君) 実態は非常にむずかしいと思いますが、新規常用につきまして、これが擬装常用その他というようなことを労働組合側から言われておりますが、業界にこの件についてただしましたところでは、業界といたしましては、やはり以前においても新規に雇う場合には、試用期間というものをおいておった。したがって、今回の常用化にあたりましても、当初は試用期間として使っておるのであって、これが従来の常用と待遇その他に違いがあるのはやむを得ない。決して擬装常用ではありませんということを言っているわけでございます。もう一つ、日雇いの充足、登録が悪い、なおまた出勤率が悪いということにつきましては、当初業者間協定で千三百円という日雇いの賃金を出したわけでございますが、それが低過ぎるということが非常に言われておりまして、したがいまして、業者といたしましても、これを上げるという方向に向かっておりますが、なぜその当時千三百円というような安いものを出したかと申しますと、従来の格づけにおきまして三級、四級というのは大体千三百円であったわけでございます。したがいまして、当初日雇い労働者の質というものが職業安定所を通して手に入れます場合に、はっきりしなかった。したがって、三級、四級程度のものについて、業者間の協定があったので千三百円というのが出たわけでございますが、職安その他ともいろいろ協議いたしまして、作業能率というものを勘案して格づけをしていくということが進んでまいりましてから、日雇いの就業率も若干ずつよくなりつつある、かように聞いております。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 そういう日雇いの問題とか、擬装常用の問題とか、そういうことが出ましたけれども、これは港によって違うだろうと思います。いろいろ違うだろうと思います。問題は、今度の法律でもって労働者の労働力を確保するということですね。それには登録制度をしく、こうですから、日雇い労働者が喜んでとまでいかなくても、希望を持って登録しに来なければいかぬと思うんですね。ところが、いまでは全然希望がないということなんです。どこにその原因があるか。たとえば千三百円というお話ありましたけれども、これはこまかい例ですけれども、これは最高賃金ですからね、千三百円というのは。どこの港でもこれ以上やっちゃいかぬというのですね。最低賃金の業者間協定ならこれはわかるかもしれないけれど、最高なんですよ。ですから一つの例が、通勤費ぐらいは支給してやろうかと、そうして支給してもこれでもって罰金とられてしまう。そういうところに魅力がない。あるいはまた、従来は沿岸の荷役でもって肩の荷役をやっておった連中が、二千六百円から三千円もらった。今度は新しい法律ができてこうなったものだから、千三百円きりもらえない、こうなんですね。ですから、そこに一つの大きな問題があるのであって、あとから労働省に聞きますけれども、日雇い労働者が希望を持って登録をしに来るようにするにはどうしたらいいか、ここがポイントです。これがポイント。その努力がなかったら、あの法律をつくっても何にもならない。これは運輸省としてどういうぐあいに考えておられますか、どうやったらいいと思うか。

佐藤肇運輸省港湾局長

○説明員(佐藤肇君) ただいまおっしゃられましたことは、私どももたびたび考えたわけでございますが、非常に大きな問題だと思います。もう一つ、千三百円は最高というきめ方ではないと思います。これ以下ならいいということではありません。そこで私ども考えますのに、従来の一級、二級、三級というような格づけをした労務者の日雇いの賃金に比べまして、もし労働法施行前にいわれておりましたように手配師というものがあって、ピンはねをしていたと、それがピンはねがなくなれば当然職安に喜んで来るのが普通ではないかと思うわけでございますが、それが逆にピンはねがなくなるといいますか、手配師がいなくなったらば労働者が来ない。それから一方で送り迎えにバスを、バスといいますか、トラックといいますか、そういうものを手配師が使っておったと、そういうことをやれないかわりに電車賃を出そうと言っても来ないと、いろいろなことで、私ども考えまして、われわれの考え及ばない点が多々あるんではないかという気がするわけでございます。私どもといたしましては、日雇いが喜んで来るようにするにはどうしたらいいかということはもちろん考えなければならないことでございますが、これは非常に複雑な社会的な問題の中で考えていかなければならない問題だと思いますので、私どもといたしましては、それはそれといたしまして、やはり常用化というものをなるべく促進していくと、これ以外には手がないのではないかというのが現在の考え方でございます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 結局、むずかしいということですね。むずかしいということで、どうにもわれわれ考え及ばぬところがあるというお話でありますけれども、考え及ばぬところがあっては困るんですよ、みんな考え及んでもらわなきゃ港湾行政できませんよ。ですから、こういうけっこうな――けっこうと言うと変ですけれども、画期的な港湾労働法ができた。これを実際実施していく上において、何を把握して、どこへ一体改革のメスを入れたらいいかと、こういうことを検討してもらわないというと、単なる文章を変えていっても何にもならぬ。現に港湾によっては、どうせこういう法律はざる法だから、そのうちなくなってしまうんだから、おまえ一応向こうへ行っておれと、なくなったらおれのほうで引き戻してやるからということで、業界も熱意がない。あるいは役所のほうも熱意がない。こういうことで、せっかくできた港湾労働法というものが雲散霧消してしまうというおそれがあると思う。そういう実態はどうでしょう、そんなことはないと思いますか。

佐藤肇運輸省港湾局長

○説明員(佐藤肇君) 私どもは、この法律の施行前におきまして業界が消極的であるということを聞いておりますし、この法律の成立前におきまして時期尚早であるというような反対のあったことも聞いております。しかし、この法律の施行後におきまして業界がこれをざる法にしたいというような考えは聞いておりません。この法律によって荷役というものが円滑に行なわれるようにするにはどうしたらいいのかということを積極的に検討しております。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 どうも答弁から聞いておるというと、労働省のほうはどうかわかりませんけれども、あなたのほうは、この港湾労働法に対する熱意というか、そういうものが足らぬような気がする。ということは、管轄が違うからというせいでもあるかもしれないけれども、これはやっぱり重要な問題ですよ。ああいう法律をつくったならば、その法律を実施するについては、運輸省も労働省も一体となって異常な努力をしなければ、あの法律の実施はできない、私はいつかそういうことを言ったことがあると思う。ところが、いまお話を聞いておりますと、千三百円でも、業者間に聞いてみればそんなことはないとおっしゃる。それが働くほうから聞くと、ある。横浜でもどこでも、千三百円以上払っちゃいかぬ、それを払うと罰金を取られる。あるいは新規常用にしても、以前にも試用期間があったと言いますけれども、今度は、試用期間というのは変なんですよ。それで新規常用に入る条件として、労働組合に入っちゃいかぬとか、あるいは労働組合と協定をしている協約は適用しないと、こういうことですね。そのかわりおまえに千三百円やろうと、それから調整金ですか、あぶれ賃の日割り計算をやろうと、プラス何とかやろうと、大体千三百円になるらしいですね。これを労働組合は擬装常用と言っておりますけれども、そういうことばが当てはまるかどうかわかりませんけれども、業者のほうでも常用にしようという熱意はない。常用のほうは一〇〇%いっていない。ところが、日雇いの登録のほうは全然目標を達成していない。しかも、最近はむしろ土建屋さんのほうに流れてしまう。そこで今度は、しかたがないから例外規定を乱用といいますか、これをいいことにして、どんどん直用しておりますね。名古屋あたりでも、熱田の職業紹介所、白鳥の職業紹介所、お役所みずからが、あそこに行って連れてこいということを言って何とか間に合っている。私無理は言いません。七月一日からこういう画期的な法律かできたんだから、そう短時日にできるとは思っておりませんけれども、こう熱意がないということでは何にもならぬ。それを私は言っている。ですから、いま佐藤さんの言われたことは、業界からいろいろお聞きになったことであると思いますけれども、これはひとつ実態をつかんでおかなければならぬ。そういう努力もしてもらいたいと思う。労働省としても、これは担当省であるから相当検討もしておられると思うのです。特に港湾労働あたりは必ずやられたと思うのだが、まことにやっかいなものですよ。特に七月一日から施行した労働法というものと、現在の港湾労働事情というもの、これは法律とだいぶん食い違っておると思うのですが、その辺の労働省として把握しておいでになることを御報告願いたいと思う。

山手滿男自由民主党労働大臣・通商産業大臣臨時代理

○国務大臣(山手滿男君) 先ほど来運輸省のほうから御答弁がありましたように、法の施行以来まだ日が浅いのでございまして、必ずしも軌道に乗っておるとはいえませんけれども、大体計画の八五%以上を達成しているように思っておりまするし、法の目的は順次軌道に乗ってうまくいきつつある、こう考えておるわけでございます。ただしかし、先ほど来お話しのように、労務者諸君の中にはいわば一種のアンコウ気質というような独特な気風もございまして、必ずしもかた苦しい考え方になりたくないというような風潮も見られておりまして、まだまだ改善の余地もあろうと思います。われわれの労働省のほうの関係においても順次改善をしてまいりたいと考えております。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 あなたのほうで七月二十六日の閣議報告の文書がここにありますけれども、これは御存じですね。これを見てもわかるように、非常に憂慮すべき状態が報告をされております。参考のためにちょっと読んでみますと、「一部の港湾において、安定所への求人の内容となる賃金が法施行前と比べて低下したという事実があり、」ということですね。低下したという事実がある。これは運輸省の報告じゃ、以前の賃金と比較検討して妥当なものとしてきめておると、こういうお話がありましたけれども、労働省のほうでは、一部の港湾においては、安定所への求人の内容となる賃金が法施行前と比べて低下したという事実がある。「また、一般に登録日雇港湾労働者の安定所への出頭状況が十分でないため、かなりの求人未充足数がみられ、その結果、これら未充足の分を事業主が直接雇入れによって充足するという事態がみられる。このような状態がもし慢性化すれば、港湾労働法制定の趣旨は没却されることになりかねない。」こういうような報告ですね。私ども同じようなことを心配しておる。「そこでまず、紹介方法の改善その他安定所の紹介機能充実のための体制の強化を図る一方、事業主その他の関係者に対しても、賃金水準の維持、安定所利用の促進等新秩序に対する協力呼びかけを行ないつつ、万一法の違反があれば厳正なる態度をもって臨む方針である。」と、こうなっておる。こういうことを報告しておられますけれども、具体的にはどういう施策を進めておられますか。これをほうっておいたらたいへんなことになるのだ。で、紹介方法も改善しなきゃならぬ、事業主が違反をすれば厳正なる態度をもって臨むのである、こういうことを閣議報告せられておる。これが港湾調整会議に労働省として提出せられておる内容ですね。具体的にどういう措置をとられようとしておるのか、お聞かせを願いたい。

山手滿男自由民主党労働大臣・通商産業大臣臨時代理

○国務大臣(山手滿男君) 先ほどお話がございましたように、土建業関係などというのは非常に高い。千七、八百円も出しておるような状況もあるようでございまして、したがって、さっき言ったようなアンコウ気質やなんかもございまするし、そのときどきの情勢によって、必ずしも港湾に向いていかないというようなことで、十二分にいかないきらいもあるやに思っております。しかし、先ほど来お話が出ておりまするように、そういういろいろな経済情勢の変化等にもよりますけれども、誤解などを解きましたり、いわゆる安定所の紹介の業務のぎこちなさ等を改善するように、積極的に労働省から指示をいたしておりまして、賃金の低下といいますか、実情に合わしたような賃金等についてもいろいろなくふうをこらしてまいりたい、こういうことを考えております。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 そういう点と、それから違法を犯した業者に対しては厳正なる態度をもって臨みたいというのは、中身はどういうことなんですか。

有馬元治労働省職業安定局長

○説明員(有馬元治君) これは御指摘のように、港湾労働法は関係者の何といいますか、この法律を守るという熱意がなくなれば、ざる法化することは明らかなことでございますが、私どもとしましては、関係事業主、労働者に対するPRをさらに一そう強化いたしまして、港湾労働法を関係者がそろってもり上げて、打ち立てていくというふうに指導をしておるのでございますけれども、一方におきまして、港湾労働法をまあ極端にいえば無視するような立場で、初めから港湾労働法に関係なく、直接募集を釜ケ崎あるいは山谷等に出向いて実施するというふうな業者もございます。私どもは、これらの業者に対しまして港湾労働法の趣旨を十分徹底させるように現在努力いたしておりまするけれども、どうしても港湾労働法にのっとった事業運営をしない、したくないというふうな事業主も一部にはございますので、私どもとしましては、これらの悪質な事業主に対しましては、港湾労働法に照らし、あるいは職安法に照らし、基準法に照らして、厳正な態度をもって臨む方針を現在着々と進めつつあるのでございます。しかし、これ御承知のように、釜ケ崎一つをとりましても、あの地区が従前無法地帯といわれるほど放置されておった一面もございますので、これらの就労秩序を全般的に正常化するという施策と相まって、違反業者の取り締まりの徹底を期するという方向へ持っていきたいと思っておりますので、この辺は、具体的に違反の摘発に乗り出すまでにはなお若干の日時をおかし願いたいと思っておりますが、いま申しましたような手段でもって、違反に対しては厳正な態度で臨むという基本方針を立てておるわけでございます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 これはいろいろな事情もあろうかと思うのですけれども、せっかく法律ができたんですからね、お役所がむろんこの法律に対する非常な決意と厳然たる態度がないとこの法律はだめなんです。ですから、業者を集めて訓示だけじゃだめです。これもひとつ調べてもらいたいと思うのだが、名古屋においてはいまの、さっき申しましたように、熱田の職業紹介所、あるいは白鳥の職業紹介所、ここへ行って集めてこい、連れてこいということも職安自体が慫慂しておるということも聞きましたが、そういう事実があるとするならば、これはどうも好ましくないと思うのですね。これは聞いただけで実態を見ておりませんからよくわかりませんが、これも一ぺん念のために調査をしてもらいたいと思う。  それから千三百円という業者間協定、これは最高じゃないとおっしゃるのだが、これは一ぺん具体的な事実を調査していただいて、業者間でもって最高を自主的にきめておるということになれば、これはこの法律違反ですよ。そういう点もひとつしっかり調査を願って、実質的にこれは最高のものであるとするならば、労働省としてやはり何らかの措置を講じなければならぬと思うのですよ。その点はいかがですか。

山手滿男自由民主党労働大臣・通商産業大臣臨時代理

○国務大臣(山手滿男君) いまの千三百円を最高にきめているということは、私は事実でないと考えておりますが、御指摘でございますから、一度よく調査してみたいと思います。  それから熱田その他の紹介所におきまして、どこそこへ行って集めてこいというようなことをやっていることにつきましても、よく御指摘のとおり調べてお答えしたいと思います。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 これもひとつ調べてもらいます。たとえば名古屋においても、交通費の名目でもって何か出そうとすれば、業界からすぐ文句を言われて、実際やっておれば罰金を取られるのです。こういうような問題もあるから、はっきりとひとつ調査を願って、実際そうであれば厳重に警告して訂正してもらうようにしてもらいたいと思います。  それから従来の手配師、ボスの問題、これは現在どうなっておりますか。これは各港によって違うと思いますが、どういう状況になっておりますか、わかっておったらおっしゃっていただきたいと思います。

有馬元治労働省職業安定局長

○説明員(有馬元治君) 手配師の実態は、これはなかなか私どももつかみかねているのでございますが、港湾労働法が施行になりました今日においては、手配師の存在は法制上も許されない存在に相なっております。したがいまして、現在従前の手配師がどういうふうな形になっているのかという分析は、数字的にはなかなかむずかしいのでございますが、大体会社の労務担当者に転身しているものと、それから港湾労働以外の建設あるいは陸上輸送といった方面でなお従前どおりの手配師活動が存続しているというふうな実態がございます。私どもも、従来の手配師がほんとうの意味で会社の一労務課員として更生するという者については、これを妨げるといいますか、そういう更生のしかたは悪いというふうな指導はいたしておりませんが、従前の手配師が何らかの形で正業に更生するように現地では指導いたしているわけでございます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 これも率直に言いまして、一ぺんにずばっとこれを一切なくしてしまうということはできないかもしれない、港湾の実態からいってできないかもしれないけれども、しかも依然として残っている。たとえば名古屋において従来のボスが二人くらいいるらしいのですが、その人が大体百人くらいある業者へ引っぱっていって報酬を毎月三十万円ずつもらっているらしいが、あすこは輪番紹介をやっているから、名古屋は。ですから、そこで班長という名前になった、班長という名前になって、ほんとうならば一人一人が出頭して紹介するのがほんとうだけれども、輪番、組紹介ですから、きょうはこれだけやると言って何か持っていけば認めるので、かえ玉ができる、水増しがある、こういう実態がある。ここにやはり一つの手配師の温存があるわけです、あるいは八幡においてもあるらしい。港湾下宿かなんかあって、そこからバスでもって通う、そしてバスの中で港湾手帳をよこせと言っている、こういう状態である。こういう実態をひとつしっかりつかんでもらいたい。ですから私がいま申し上げましたように、急にぴっちりなくするということはなかなか困難であるかもしれないが、そういう実態を把握してもらいたい。しかも、それを直すには相当な勇気と熱意と努力が要りますが、そうでなければ、これを直さなければ港湾労働法をつくったという意味が全然なくなってしまう、こう思うのですが、こういう点について皆さんから考え方をお聞かせ願いたいと思います。

山手滿男自由民主党労働大臣・通商産業大臣臨時代理

○国務大臣(山手滿男君) 発足以来まだ日も浅いものですから、御指摘のようないろいろなことが多少あろうかと思いますが、御承知のように、班長制度を採用をいたしまして、グループ単位に編成をして、その中でリーダー格の者をつくって、そうした手配師やなんかのはびこるのを防ぐような合理的な制度を育てていこうというようなことで一生懸命努力をいたしておるところでございますけれども、必ずしも、日が浅いものですから、まだ全面的にうまくいっているとは言い切れない面もあろうかと思います。よく調査をし、改善をしていきたいと思います。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 これはひとつ大いに調査していただきたい。特にこれは朝早く職安に行って現状を見なければわかりませんよ、現状を見なければ。私も一、二回行ってみましたけれども、職安に行くと、きょうはこういうところがあるぞ、千三百円。ところがボスがおって、ウインク雇用ですな――こうウインクして、こういうところに行けよと、ボスのところに行けば千五百円になる。そういう実態を知らないというと、なかなか容易に把握ができないと思います。こういう点もひとつ大いに検討を加えてもらいたいと思いますね。  それからもう一つは、冒頭申しましたように、日雇い労働者が安心してといいまするか、若干希望を持って就労するためには、いろいろなことを心配してやらなければならぬ。これは一つの例が、いままでは盆暮れに幾らか出たのですね。盆暮れに名古屋あたりでも、業者と市と県と三者が共同して、そうして盆暮れには一万円か二万円ずつやる。東京あたりになると五万円か六万円出る。それが今度出なくなった。だからああいう労働者諸君は、たとえ二万円でも三万円でもまとめてぱっともらえるというのが魅力があるのであって、それがもらえぬとなったらこれはもう来ませんよ。これは大臣どうですかね。これは運輸省とよく協議していただいて、何らかの方法において盆暮れの楽しみというものを出してやるという、そういうことを考える必要があるんじゃないかと思うのですが、いかがでしょうかね。

山手滿男自由民主党労働大臣・通商産業大臣臨時代理

○国務大臣(山手滿男君) この法律をつくりました魅力は、労務者の側におきましても、職にあぶれたようなときでも手当がもらえて何とかやっていけるというようなところに魅力が労務者側にもあるということであろうかと思いますが、御指摘のように、やはり盆とか暮れとかというのは、わが国のいわゆる楽しみな時期でございますから、そういうようなことがあればそれにこしたことはないと考えまするけれども、いろいろ事情もございまするし、よくこれは検討しなければ、こうするんだということはなかなか結論が出ないだろうと思います。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 それは運輸省のほうはどうですかね。業界のほうなり、あるいは地方自治体のほうなりにいろいろ働きかけて、そういうものを復活と言っては変ですけれども、そういうことができると思うのですが、そういうことができませんか。そういう楽しみを取っちまって、さあ登録せいと言ったって、これは無理ですよ。大臣、これはどうですかね。

佐藤肇運輸省港湾局長

○説明員(佐藤肇君) この問題は当初から言われておって、登録のときから問題になったことでございまして、先ほど労働大臣からもお答えがございました御趣旨に沿いまして、労働省と十分話し合いをしたいと思います。

江藤智自由民主党

○委員長(江藤智君) ちょっと速記とめて。   〔速記中止〕

江藤智自由民主党

○委員長(江藤智君) 速記をつけてください。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 まああと申しませんけれども、職業安定所の紹介の実態について、一、二の例を言いましたけれども、その他たくさん例があります。強制紹介等がありまするが、そういう実態について、ぜひ一ぺんよく調べてもらいたい。その上に立っていろいろな対策を立てないというと、いわゆる机上の報告だけを当てにしてやったのでは、港湾の問題は解決がつかない、こういうことを申し上げて、ひとつ今後またいずれその結果の報告を求めたいと思います。  それから、たくさんあるのですが、きょうまあ時間がありませんから、一、二の点だけひとつやっていきたいと思いますけれども、こういうような画期的な港湾労働行政、あるいは港湾行政をやろうと思う、こういう場合に、現地の安定所ですね、この機構をうんと強化する必要があるのじゃないかと思うのですが、これを旧態依然たるままにしておいて、今度こういう大きな仕事をやっていこうと、これは無理ですね。これは今度の予算要求に何かありますか、予定は。

山手滿男自由民主党労働大臣・通商産業大臣臨時代理

○国務大臣(山手滿男君) 先ほど来お話しのように、現地の安定所は非常に努力をしてくれておりまして、実態はなかなかたいへんであるということで、実は私も数日うちに時間を見つけて、早朝六時ぐらいに現地を見に行こうということに約束をいたしておるところでございますが、実際話を聞いてみましても、なかなか安定業務というものは多岐にわたっておりまして、たいへんのようでございます。したがって、予算につきましても、今年度は大蔵省に思い切って要求をしたいということで、いま鋭意努力をしておるところでございます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 大いに努力をしてやってもらいたいと思うのです。たった四十人よりおらぬのですね、職業安定所には。四十人ではどうにもならぬですよ、こんな画期的なものをやろうということについて。そこで山手さんの腕の見せどころでもってひとつうんと取って拡張してください。  それからもう一つ、これは検討してもらいたいのだが、いま名古屋における労使関係の実態というものは、まあ最高賃金を千三百円にきめて、そうしてこれで業者を縛っておるものですから、労働組合のほうで個々の業者と交渉しても、全然これは効果がないのですね。全然ない。それで協会と話し合おうと言っても会わない。こういう状態で、いま港湾におけるところの労働条件、賃金というものは一方的にきめられておる、こういう事情になってきておるのですね。そこで私は、今度の法律によって、港湾労働がいろいろな義務づけといいますか、毎日出頭しなければならぬとか、何々しなければならぬ、こういうことを規定したので、いわゆる法定労働者――これは私のつくったことばかもしれませんが、法定労働者になったのですね。ですから、法定労働者になった以上は、やはりその労働者に対する賃金、労働条件というものについて、政府として、あるいは担当機関としても相当関心を持ち、場合によれば業者に勧告をする、こういうひとつの機関があってもいいじゃないかと思うのですが、こういう点はどうでしょう。これは研究課題として、いますぐやりますとは言えぬかもしれぬけれども、そういう方法を将来考える必要がある、こう私はつくづく現地を調査して考えたのですけれども、これはいかがですか。

山手滿男自由民主党労働大臣・通商産業大臣臨時代理

○国務大臣(山手滿男君) いまのようないろいろ協会のほうで問題もあろうかと思いますが、私も就任早々で事態をよく把握いたしておりませんが、研究してしかるべき機会にまたお答えを申し上げることにいたしたいと思います。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 これはそういう答弁になるだろうと思ったんです。思ったけれども、就任早々であるというのは、大体いままでの大臣のおことばでありますけれども、それがために古くからいる役人がおるはずですよ。ですから、きょうはどういう問題でくるかといえば港湾労働問題でくるのだと、こうなれば、おつき武官というものが、これはこうなっております、ああなっておりますということで、そういうことは進言しないのですか、昔からおいでになる役人諸君というものは。

有馬元治労働省職業安定局長

○説明員(有馬元治君) そういう事情は十分大臣に進言をいたしておりますし、その上で大臣が十分研究するとおっしゃったものと思います。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 あなた方は国会にはずいぶん長くおいでになるので、見事に答弁されますけれども、これはほんとうにその問題は、山手さんにいま言ってもさっとここでは無理だろうと思うが、であればこそ局長なり何なりというものがおるのだから、十分あなたたちは検討を加えて、そうして大臣には所要事項については十分進言もしなければなるまいし、やってくださいよ。そうしないと、新米だからこれから研究するということであれば、全然これは質問したってしょうがない。研究するというやつはしょうがないですからね。ですから、いま私が申し上げたそういうものをつくるということについては、ひとつ関心を持ってもらいたい。法定労働者ですからね。国が、おまえはこうしなければならぬということを法できめた労働者ですから、したがって、労使間に自由にやらしておいてほっとけばいいんだと、そういうものではなかろうと思う。特にこれも一つの具体例で恐縮なんですけれども、名古屋においては、この前三月くらいロックアウトかなんかあったのですね。そのときに海運局長が中に入って、そうして一応の調停がついて、ロックアウト争議はおさまって平穏になったそうでありますけれども、その後、海運局長が中に入ってまとめたものが実施されていないということで、最近になって海運局長が破棄をすると言ってきたと、こういうのです。こういうことも港湾における労使関係といいますか、あるいは労働者とお役所関係、この信義則というものが確立していないというと、ああいう労働者の性格でありますから、非常に困ると思うのです。これも一ぺん名古屋における実態というものを調べてみてください。これは、まあ労働省と運輸省――労働問題は労働省と、港湾行政は運輸省と、こう言っていますけれども、あそこでは労働争議が起こるというと海運局長が必ず中に入っていってまとめているのですよ。室蘭もそうでしたね。ですから、そういう実態があるから、そういう実態も含めてひとつ御検討願い、特に法定労働者に対する賃金、労働条件のきめ方、そういうものについてはひとつ御検討願って、その結果をお知らせ願いたいと思う。そういう点についてお願いすると同時に、運輸省と労働省――先ほど何回も言っておりますけれども、運輸省と労働省がこの港湾行政なり港湾労働――これに対してもっと一体となった姿になってもらいたいと思うのです。これは運輸大臣見えぬのですけれども、そういう点を一つ二つ並べて伺いたいと思う。  大体港湾運送事業法の第一次案といいますか、この港湾運送事業法の中に港湾労働関係事項も含まれておったわけですね、運輸省所管関係と労働省所管関係が一体になっていたのですよ。それが二つに分かれちゃって、あれは向こうのほうへ、これはこっちのほうへと、こうなっておるものですから、現地のほうではどうしても混乱を起こす。ですから、新しい大臣が二人なったのですから、二人が手を握って港湾問題に対する対策を立てる、こういうことをお願いしたいと思ったのだけれども、どうも片っ方がお見えにならぬので困る。これはひとつ次官どうですか。

金丸信自由民主党運輸政務次官

○説明員(金丸信君) 非常に重大な問題だと思います。しかし、運輸省だけでやれることではありませんし、労働省と十分協議しましてこの問題を討議してまいりたいと考えます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 これは、私、ちっとも重大じゃないですよ。何も重大じゃない、二人が一体になってやれということですから。労働大臣どうでしょう。

山手滿男自由民主党労働大臣・通商産業大臣臨時代理

○国務大臣(山手滿男君) いろいろ聞いておりますが、現在も運輸省と労働省非常に一体になって緊密に連携をしつつうまくやっていると承知をいたしております。しかし、いろいろ御指摘のような問題がございますから、今後十分よく連携をしてまいりたいと思います。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 よくやっているようだと言う、まあそうでしょうね。だが、やはり中にはそうじゃないところもある。従来の役人同士はなわ張りもあるでしょう、いろいろな人もあるでしょう。だからむずかしいかもしれませんが、そこは政治家のお二人が一体になるようなかっこうで進んでもらわないというと、この問題はなかなかうまくいかないので、これはひとつ強く要望しておきます。そういう点についてひとつ運輸大臣にもよく伝えてもらいたいと思います。

金丸信自由民主党運輸政務次官

○説明員(金丸信君) 十分伝えます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 そこで運輸省にお尋ねするのだけれども、やみのはしけがだいぶありますね。陸上におけるレンタカーのような貸しはしけ業者というのがあるのですか。そういうやみはしけの実態はどうなっているのですかね。

佐藤肇運輸省港湾局長

○説明員(佐藤肇君) やみはしけというものはあるかどうかということでございますが、やみにまぎらわしいものがあることは確かでございます。と申しますのは、私どもは港湾運送事業者から事業計画をとるわけでございますが、その場合、自分で所有しているはしけと、チャーターするはしけとあるわけでございます。明らかに事業計画の中に用船するものは用船と書いてあるわけですが、その中に人のついている、乗員つきの用船はしけがあるわけでございます。そのはしけがどうもやみをやっているのではないか、自分で動くものですからやみの運送事業をやっているのではないかということをたまたま従来も指摘されてまいりました。この問題につきまして、この十月の初めに、横浜におきまして全港湾支部が、そういうものを取り締まらなければストをやるというような申し入れがございまして、私どもといたしましても、この問題は重要でございますので、今後そういうまぎらわしい形態をなくするという意味で、はしけの用船ははだか用船にするという方向で指導していくことにしておりまして、すでに協会、業者にもその旨の通達を出しております。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 これはなかなか一片の通達ではうまくいかぬと思うのですよ。要するに、今後港湾運送事業法、港湾労働法を通じて港を大掃除しようというのだから、こういうはしけの問題も通達だけじゃいかぬと思う。で、こういうものがあるじゃないか、いわゆるやみはしけを雇って使っているじゃないか、こう言ったら、運輸省のほうでは、いやこれは貸しはしけ業者というのがありますと、こういう答弁があったそうでありますが、そういうところあるのですか、貸しはしけ業者というのですか。

佐藤肇運輸省港湾局長

○説明員(佐藤肇君) はしけを貸しているのに二つございまして、内航で一ぱい船主だった、それが内航が荷動きがなくなったので、いまの人づきのままで用船契約を結んで、これは一種業者もしくははしけを専業とする業者でございますが、それと用船契約を結ぶことによって仕事をやっているもの、もう一つは、はしけをつくりまして、それをはだかで貸している、貸し付けをする――貸し付け業者というかどうか知りませんが、貸し付けをして、それで職業としているというか、収入を得ているものはあります。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 きょうは時間がありませんから、あまりくどく追及しませんけれども、実際はやみはしけというものが港の業界を混乱さしておるということは事実であります。さらにまた労働者は、登録労働者もこのやみはしけに乗っておる、こういうのがあるんですね。これもひとつ労働省のほう調べてください。そういうのをこの際一掃するようにこまかいところまで気を使ってやってもらわなきゃ困ると思うんですね。  それから労働大臣時間がありませんから最後にお尋ねしますけれども、港湾労働法と倉庫労働者ですね、これとの関連どうなるか。倉庫業にもこれを適用するという話もあったんだけれども、現場においては、このけじめははっきりしていないので、相当混乱も起こっているというように聞いておりますけれども、こういう倉庫に対する適用というものについての方針はどうですか。

山手滿男自由民主党労働大臣・通商産業大臣臨時代理

○国務大臣(山手滿男君) いまその問題もいろいろ労働省で検討をいたしております。将来適用する方向で検討しようということでいろいろ研究をいたしておるところでございます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 これは現場の仕事としてはたいして変わりがないと思う。片方は港湾労働法が適用されている、片方は適用されない、こういうところに混乱があるんで、いまお話しのように適用する方向でひとつ努力を願いたいと思う。

江藤智自由民主党

○委員長(江藤智君) 速記とめて。   〔速記中止〕

江藤智自由民主党

○委員長(江藤智君) 速記つけてください。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 じゃ、警察庁のほうから来ておいでになるので、山口組という問題も新聞等で拝見しておりまするが、ああいうはでなもの以外、小暴力というものが港にはつきものになっておりますね。だから名古屋港あるいは横浜港においても、たとえばこの人間はこうだ、この人間はああだということをぼくらに報告するというと、すぐに脅迫の電話がかかってくる。そういう点について、警察のほうもいろいろな情報でもってやはり協力をしてもらいたいと思う、この港湾の大掃除には。こういう点について、課長どうでしょうね。

林康平警察庁刑事局捜査第二課長

○説明員(林康平君) いま御指摘の山口組の件は、実は従来警察はどちらかと申しますと現象的な、切った張ったとか、けんかだとかいうようなこと、あるいは末端の現象暴力に対して相当力を入れておりましたが、いよいよ一いまはでたというおことばがございましたけれども、組織の根源に対して検挙の方法を入れておるわけであります。そういうことでいま港湾暴力は、全国的にゆれにゆれて後退を続けているわけでございますが、ただいま大倉先生の御指摘のとおり、いろいろの末端における構成員による小暴力と申しますか、一番市民が迷惑し、あるいは港湾労働者が迷惑いたします暴力というものは直ちには根絶してないと思いますので、御指摘の点に沿い、またこの努力を続けていきたいと思います。何と申しましても一番問題になりますのは根源でございます。その点と、それからいま御指摘の現象的な、末端において行なわれ、一番迷惑をこうむっております者に対する暴力の排除と申しますか、あるいは検挙と申しますか、これは大いにまたやっていきたいと思います。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 まあたとえば、先ほど労働大臣は六時ごろに職安のほうに行ってみたいというお話がありました。あなたのほうでも一ぺん行ってみてもらいたいと思います。いろいろ業者やあるいはお役所はきれいごとを言いますけれども、やはりあそこへ行く連中は、職安の窓口へ行けば必ずこわい顔のあんちゃんが来て待っている、こういうことで身の自由がきかないという状態があるのですね。そういう暴力に目を光らしてもらわぬというと、この港湾労働法という画期的法律ができましても、港湾労働者の近代化とということはおぼつかないと思う。山口組というものも大いにやってもらわなければいけませんが、目につかないそういう小暴力ですね、毎日職安の窓口でもってはびこっている小暴力、しかも、これは労働者は常に有形無形の脅迫を受ける実態ですね、これも一ぺん私服でもって行って、じっと見ておってもらって、そうして港湾の大掃除にも警察関係としても御協力願いたいと思います。

林康平警察庁刑事局捜査第二課長

○説明員(林康平君) 大臣あるいは警察庁の幹部あたりが現地へ行くことも、これまたいろいろ考えなければならぬ点があると思いますけれども、実はいま御指摘のようなことは、警察として最も得意なつもりでいるわけでございます。現地の警察の暴力団取り締まりの専従員を中心にいたしまして、それこそ目につかない方法で視察内偵をいま続けているはずでございます。この方針をますます強めていきたいと考えております。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 時間がありませんから、運輸大臣もおりませんから、これでやめますけれども、この問題はひとつ委員長理事会で、現地の実態を知りたいと思うので、参考人をこちらへ御足労願うという点について、御相談願いたいと思います。

江藤智自由民主党

○委員長(江藤智君) 速記とめて。   〔速記中止〕

江藤智自由民主党

○委員長(江藤智君) 速記つけて。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 私ちょっと聞きたいのですがね、全港振という――質問があったかもしれませんが、全港振が暴力団問題で解散ということになりましたね。解散ということになるにはいろんな現象がここにあったわけですが、しかし、全港振自体というものの運営は、もうかなり長期にわたって行なわれてきたわけです。そうすると、この全港振そのものは、解散する前になぜ手がつかなかったのかという、もっと前にさかのぼって、港湾労働問題については、港湾労働法が施行される前からずっと問題点があったわけです。横浜の港なんかにおいても、古い話だけれども人命が、どこかへ行ったなんという問題が一時あったことがあるんです、それは古い話ですがね。これは、そういう実態というものを、警察庁のほうも運輸省のほうも知らなかったということにはならぬと思います。私がいま言わんとするのは、知っていながらなぜ手をつけなかったという問題があるんですがね。全港振というのは、ずいぶん本委員会にも来ていろんなことを前で言いましたよ。言ったけれども、その御本尊そのものがそういう仕組みになっていたわけです。この点について、港湾局長なり警察庁のほうで、全港振というもののそもそもの初めから今日に至る経過というものを見て、また港の実態からいって、もっとすみやかにあれは粛正されるべき状態にあったのではないかというふうに私は日ごろから思っているわけでございますが、これはどうなんですか。これに対する一つの認識というか、そういうものについてちょっと伺いたいと思います。

佐藤肇運輸省港湾局長

○説明員(佐藤肇君) 全港振、これは全国港湾荷役振興協会というものでございますが、大体船内の業者が中心になった団体でございます。これができたもとと申しますのは、やはり船内荷役というものが港湾荷役の中では一番中心になりますし、また労働者を確保するということも――労働にたよる部門が一番多い作業でございます。そういうようなことから、この船内業者が労務者を確保するということのためには、元請から適正な料金をもらわなければいかぬというようなことでできたのではないかと思っております。そのうちにいろいろと組関係の者が主にあったということから、暴力事件その他が出てまいったわけでございますが、私どもといたしますと、直接港湾運送事業法の違反というものは発見できなかったわけでございます。こういうことでいろいろな暴力事件そのものが全港振のメンバーの中であったことは聞いておったんですけれども、港湾運送事業そのものからいってどうのこうのということはできなかったわけでございます。で、昨年この港湾労働法が成立する段階におきまして、私どもは港湾運送事業者というものが一貫作業ができるように一本の団体をつくるべきだと、こういうことで日本港運協会というものを社団法人として発足させたわけでございます。このときに全港振だとか、全沿岸とかいうような船内業者の団体というものを全部吸収してほしいということを要望しておったわけでございますが、全港振は、全港振として日本港運協会に入るけれども、自分の組織というものはやはり残しておきたいというような要望を持っておりました。で、その後警察のほうの神戸における暴力団の捜査が始まりまして、これを契機として全港振は、やはり港湾運送事業者というものが一本にまとまり、日本港運協会の一員として港湾運送事業の近代化というものに努力すべきだと、こういうようなことを最後にはきめまして、解散したわけでございます。

林康平警察庁刑事局捜査第二課長

○説明員(林康平君) 全港振に限らずのことですが、警察が暴力団に対して、ここ数年来力を入れておりますことは御承知のとおりでございます。なぜ早くやらなかったということでございますが、われわれがいままでやっております方針に従いまして、現地におきましては、長年月にわたって準備と内偵を進めてやってまいりました。そして、単に先ほども申しましたような目に見えます末端の現象的な犯罪、あるいは構成員がやっております犯罪だけをやるのならば、あるいはすみやかにいけたかもしれませんが、問題は、組織の根源をつくことが大事であるという方針から、御案内のように本年の四月十九日、いま問題になっております神戸にあります山口組の組長の代理までやっておる、港湾荷役の企業の社長をやっております岡精義らを、一挙に頂上作戦を展開してやっておるわけでございます。そういう意味におきまして、かねがねうわさがあり、かつ、われわれの暴力団排除あるいは暴力団の組織解散あるいは壊滅を目ざしての仕事というものは、相当の長い視察、内偵ということが必要であったということは御了承いただきたいと思います。かつまた、いわゆる暴力を背景にいたします恐喝と申しますか、あるいは脅迫と申しますか、これは、被害者になられた方が勇気と決断を持って証人にお立ちになるということが、これもなかなかむずかしい点がありまして、やはり警察が検挙をやっていく、それに勇気を得られてまた証人に立っていただくというようなことの積み重ねでもって、いま兵庫県警を中心といたしまして、この問題が進められておるのであります。いま、幸いにしてこういう何と申しますか、悪循環の反対の、警察なり、あるいは関係当局なりがそうした行政措置を講ぜられ、市民が立ち上がっておりまする好循環の波に乗りまして、いま、ますますこの暴力の排除あるいは暴力団の組織の解散なり壊滅ということに進んでまいりたいつもりでおります。

岡三郎日本社会党

○岡三郎君 これは暴力団の問題は、港にかかわらず一般的にまだ問題がたくさん残っておりますが、最近における傾向は、暴力団狩りでかなりかっこうとしては、えりを正していま時期をうかがっていると言っては何ですが、かなり資金源を握って、ゼントルマン化してかっこうだけはきちっとして、そうした資金源だけはきちっと押えている、そういう形の方向に変更しつつあると私たちは見ているわけであります。そこで、これは端的に言って、これも一つの話ですからあれですが、ここ二、三年かなり暴力団というものは跳梁したけれども、結局、東京の警視庁なんかにも釈明を聞きたいのだけれども、暴力団狩りに手をつけるというと、某有力政治家が出て来て手がつかぬという話が過去においてあったのです。いいですか、そうしていわゆる全国的に暴力団組織というものがあって、何か親分と親分がけんかするというと手打ち式などというものが行なわれて、政治そのものというものが暴力団を温存しておったというふうにもとられる、そういう発言がずいぶんあったのであります。私は、そういう中において警視庁が、某有力政治家がなくなったのでようやく手を染めておる、強い圧力がここになくなったのだ、こういうふうに言われておるわけです。これは一つの伝説かもしれない。しかし、これは一つの具体的な例をもって説明しろと言えば言えるわけでありますが、そういう中において、政治と暴力というものが非常に癒着しておったということ自体は、これは確かなことだと私は思う。確かな事例というものは私はあげられるわけですが、そういう点で、勇気を持ってということは、やはり現実的に大衆というか、多くの善良な者は苦労しておる。いわゆるようやくそのきびしい取り締まりというものを行なうということである中において、もういっとき時期が来れば、またこの時期は変わるだろう、事態は。というふうな見方も一面にはあるわけです。それはその時の政治の形の中において温存される形というものをとられておるのじゃないか、こういうふうにも見られておるわけであります。そういう点で、ここのところ急速に暴力団に対するそういうふうな取り締まりというものが強化されてきたけれども、また時期が変わればこれは方針が変更されてくるのではないかというふうな心配もあるわけです。これは私の言わんとするところは、警察庁のほうでもわかるかもわからぬけれども、そういう点で港が一番サンプルなんですね。端的な標本なんです。そういう点でその勇気を持ってということは、やはり全体的に言うて、そういうふうな圧力というものをどうしていままで排除されなかったのかということを私は聞きたがうた。要するに時期が、手のつけ方がおそいではないか。現実におそいのはそういう政治的な要素があったのかどうか。これについて答弁は、そういうことはありませんでしたというような答弁ではうまくないから、私はそこまで聞きませんが、もうちょっとスピードをもってやはりせっかくしてもらわなければ私は困ると思うのです。以上だけ申しますが、これはまた追って実態ということで、いま大倉君が言われるように、実情を本委員会でもう少し掘り下げてから問題を解明しなければいかぬと思いますので、それまでに、どれだけ抜本塞源的に行けるのかどうか、これは港だけではないのですよ。東京都の問題にしても、われわれの神奈川県の横浜なんかにおいてもそうです。潜在的に、顕在的にうんとあるわけです。だから、これについて取り締まられるほうも非常にたいへんだと思うのですが、ここまで来れば、やはり抜本塞源的にやってもらわにゃ大衆は納得はしないと思うので、そういう点で先ほど御答弁があったようですから、一言だけ私のほうからも強い要求と言いますか、要望をもって、終わります。

林康平警察庁刑事局捜査第二課長

○説明員(林康平君) 岡委員御指摘のように、私どもはただいまの暴力団の取り締まりの現段階において満足しているわけでは毛頭ございません。それから港はサンプルである。まさにあの山口組の検挙で見ますように、検挙で世の中に次々と明らかになっておりますように、まさにそういう点はあろうかと思います。それから何と申しましても捜査に従事しております私どもにとって一番大事なことは、証拠と犯罪事実が固まるということであります。御要望の線に従って一生懸命にやってまいりたいと思います。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 まあ港湾関係は終わりまして、気象関係ですけれども、これは大臣に来てもらいたいと思ったのだが、きょうは、長官についてはこれは瀬谷君のほうからいろいろ具体的な質問があろうかと思いますから、私は省略させてもらいますが、特にひとつ金丸さん、きょうは大臣に伝えてもらいたい。ですから、あなたに質問をするわけですけれども、まあ大臣いろいろ問題を起こしておりますけれども、就任のときに意外に思ったことは、気象通報までおれの仕事かと、こう言われたのだな。ですから、これは今度の組閣の方針として、新任の大臣を何人か置いて、あとは経験のある大臣を持ってくる、派閥的なことはやらないと、こういう方針だったらしいですから、今度は経験豊かな運輸大臣をお迎えできる、こう思ったのだが、どうも天気予報までおれの仕事かと、こう言われて私がっかりしたのです。そこで、きょうは天気予報のことを聞くわけだが、実は先般の災害対策委員会において、気象観測用の飛行機と定点観測、これについて総理大臣に来てもらえるということで楽しみにしておったのだけれども、これまた病気でだめになってしまった。で、きょうは端的に申し上げますけれども、観測用の飛行機と定点観測の問題は、この際決着をつけたいとこう思うのです。十年以来の問題です。昭和二十八年以来の問題です。そこで、これはひとつ金丸さん、認識をしておいてもらいたいのですけれども、観測用の飛行機は、御承知のように米軍がやっております。そして厚木から南と北へ毎日飛んでいる。毎日飛んでいます。ところが、この米軍というのは、米軍の軍事上の必要によってやっておるのであって、日本の気象観測の必要を重視してではないのですね。それが証拠に、北方定点の観測は、昭和二十八年まで定点観測があったのですけれども、アメリカの航空隊の都合であそこは必要なくなったのですね。アメリカ軍の都合であれが廃止されたのです。その当時、和達さんが気象庁長官でありましたけれども、ひとつぜひつくってもらいたい、こういうことで当初三十五億円ですか、予算要求をやっておりました。これがゼロになり、その次は十八億円、つつましい要求、これもゼロになって、その後気象庁からも声が出なくなってきた、こういう実情でありまするから、今度運輸大臣になられた荒舩さんにぜひとも、この気象観測用の飛行機は自前でやる、これをひとつ達成してもらいたいと思う。これは総理の決裁も得なければなりますまい。しかも、これは伊勢湾台風のときに、時の岸総理大臣も気象観測用の飛行機は必要だ、こう言っておられたのです。ところが、防衛庁長官の赤城さんがこれに反対したとか、こういういきさつもあります。ですから、気象観測用の飛行機も必要であるということはだれでもわかっている。ところが、長官に言わせますというと、えらいよけい人間が要って金もたくさん要るのであかぬ、こういうのですね。そんなことを気象庁長官があかぬと遠慮することはないのですよ。必要なものはどんとやはり要求しなければならぬ。しかも、アメリカ軍の意向で、いまのあの米軍の飛行観測をやめたら日本で一体だれがやるか、こういうことがありますので、この際その観測用の飛行機というものはひとつぜひとも実現をしてもらいたい。まあ荒舩さんは、一つぐらいおれの言うことを聞いてくれと言ってやらせたようでありますけれども、今度はこっちのほうから要望を聞いてもらうのですから、ぜひともこのぐらいのことは聞いてもらいたいと思う。この前の災害対策特別委員会では、橋本建設大臣がこっちの言うことを一つ聞いてくれました。山くずれやあるいは津波の出たような所は全国的に調査をして危険表示をせよと言って、やりますと、こう言われました。運輸大臣もこいつはひとつ聞いてください。  それからもう一つ、定点観測、いま南方定点観測と鳥島ですが、鳥島は地震でだめになったが、北は何もやっておらぬのです。それでこれは瀬谷君からあとからいろいろ質問があるかと思うのですけれども、定点観測を開始しただけではいけないのであって、これに必要な機材、人員というものもちゃんと内容を充実してもらわなければならぬと思う。この際北方定点というものも――気象庁長官が必要ないと言われれば別ですよ。ないと言われれば別なんですけれども、必要があれば、北方定点、それから鳥島、南方定点、この船舶、機材、人員等をそろえて、はっきりしたものをつくる、こういうことの二点を私はきょう要望したかった、運輸大臣に。ところが、大臣おいでにならぬので、金丸次官からそういう点について、その話を聞いておられたら、運輸省の方針があったら聞かせてもらいたい。なければ、あなたの考えなりあるいはどうするかということをひとつお聞かせを願いたいと思う。

金丸信自由民主党運輸政務次官

○説明員(金丸信君) ただいまお話を承りまして、私も非常にいまの日本の立場から考えてみまして、ことしの台風を数えましても、相当な台風が来ております。私は山梨県ですが、非常に今回の災害も大きな災害が起きてはおりますけれども、そういうことを考えてみますると、自然災害というものを、われわれはあくまでも現在の科学によって、できるだけこれを早く予知をするというようなことを考えなくちゃならぬ。そこで、ただいま飛行機の問題というもの、あるいは定点の問題が出たわけでありますが、私も、ただいま先生のおっしゃるとおり、共鳴はするわけでありますが、本年の予算の要求をいたすにつきまして、これも考えて何とかすべきじゃないかというようなことを考えたわけでありますが、ことしの予算の三割アップというような点から、どうしても金額的に予算的にこれをはめるわけにはいかないというような状況になりまして、返す返すも――私もどうしてもこういう問題は解決すべきじゃないかというように考えておりますが、ただいまの先生の御質問に対しまして、十分なお大臣に伝えまして、できるだけ善処いたしたい、こう考えております。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 それでは結局だめなわけですね。だめなわけです。そんなことをやっておったら未来永劫にできませんよ。災害があると大騒ぎしてわあわあ言う。人のうわさも七十五日、あと二カ月たったらしゅんとしてしまって何にもされぬのじゃないか。ですから、私は観測用の飛行機、定点観測をやかましく言うことは、結局自然の災害には人間は逃げる以外にないのですよ。逃げる以外にないのだ。だから、山くずれ、津波にしましても、建設大臣は、いやそれをやるとなかなかどうやらこうやら言っておりましたけれども、やっぱりどこに山くずれがあるか、津波の危険があるかということは一般の人は知らないわけです。それを調査して危険表示をする、これぐらいのことはやってもらわぬと困る。全部砂防工事をすることは百年たってもできない。だから、それをやってここは危険だから、あぶないぞということをしてやれば、人間は逃げる準備をする。飛行機観測と定点観測をして、それで予報が早くなれば、逃げる用意をする。だからこれができないから、二十六号台風でも、あの早い台風の足にはついていけない。これをつくらなかったら、災害対策特別委員会、防災会議だといっても、くその役にも立たない。何のためにやってるのだということになる。私はきのうも言ったのですけれども、日本の国で大騒ぎしてもちっとも効果があがらないのは、物価、自動車の事故、災害、これですよ。声だけは大きくして、対策委員会、審議会と言ってますけれども、この三つはさっぱり効果があがらないじゃないですか。いま聞いてみると、来年度予算でもできないと言う。ですから、これは私は災害対策委員会に総理大臣を要求したのですけれども、これはきょうやってますけれども、病気でこれないというから残念ですが、ぜひとも一ぺん総理と対決したいと思う。これは何年も前からの問題で、長官はつくってもらいたいというのですから、長官に聞いてもしょうがないのですが、ですから、これはぜひとも次官、その趣旨を十分伝えてもらいたい。これを荒舩運輸大臣がその半分でもやったら、いままでのいろんなことはすっ飛んでしまうから、ひとつやってもらうように言っておいてください。

金丸信自由民主党運輸政務次官

○説明員(金丸信君) よく伝えます。

柴田淑次気象庁長官

○説明員(柴田淑次君) ちょっと補足的にお答えいたしたいと思いますが、飛行機の件を先にお答えいたします。  先日、災害対策委員会で大倉先生からお話がございました件でございますが、先日閣議の席上で、つい先日というお話ですが、総理がこの定点観測と飛行機は何とかしてできないものかということの非常に強い御意思を示されたという話を、先ほど森総務長官からお聞きいたしまして、そういうような総理の強い御意思をあらためてお聞きしたのでございます。先ほどの森総務長官のお話によりますと、ともかく国としまして、この二つはどうしてもしなければならない。これについては、ひとつ運輸省と関係する省――飛行機の件にうきまして、もしも現在すぐに気象庁がやるのが無理であれば、どこかほかのところと共同、あるいはどこかほかのところでやってもいいんだ、ともかく日本の国として飛行機の観測を早急に進めるべきだというようなお話がございましたので、私も運輸大臣にあらためてそのことをお伝えいたしまして、何とか気象庁も長年の希望でございますので、ひとつ前向きで進んでいきたいというように決意しております。どうぞよろしくお願いいたします。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 参考のために聞いておきますが、飛行機観測を実施するについて、飛行機の購入価格、人員、機材の予算はどのくらい要るのですか。一つの定点観測に予算はどのくらい要るのか、船舶建造も含んでどのくらい……。

柴田淑次気象庁長官

○説明員(柴田淑次君) 飛行機一機ということにつきますと、普通現在ございます飛行機ではだめでございまして、台風の中に突っ込んでいくのですから、相当強い強度の飛行機が必要でございます。現在アメリカ軍がやっておるのはWBたしか47だったと思いますが、そういう名称の非常に強度の強い飛行機でございます。それを買うわけでございますが、買ってくる値段は、軍用機ということにもなっておるようですから、はっきりした値段はわかりませんが、一機十二、三億じゃないかという気がいたしております。  それから、定点観測の一ぱいの船にどのくらいかかるかと申しますと、大体二千トンはほしいというように考えておりますので、機械その他一切整備いたしまして十億ちょっとでございます。十億ないし十一億という見当じゃないかと思います。大ざっぱな数ですが、一隻……。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 それは一隻じゃだめだから、船がたくさん要るでしょう。ですから、この船を何ばいつくらなければならない、したがって、合計何十億になるか、飛行機も何台買って、人員がどれだけ要って、概算どれくらいになるのか、こういうふうにならなければならない。この前二十八年の予算要求ですか、その次が十八億で、そのころより物価が上がっているから、だいぶ上がっていると思いますが、総体の経費がどのくらい要るかということを聞きたい。

柴田淑次気象庁長官

○説明員(柴田淑次君) 総体の経費と申しますと、理想的に考えた場合というようになってまいりますと、ちょっと話が大きくなりまして、まあ、理想的に考えた場合をお話し申し上げますと、大体日本付近は非常に広い海でございますので、一隻や二隻ではとうてい足りません。したがいまして、少なくとも点としましては、六、七点必要じゃないか、定点の数。一つの定点に対しまして船が大体二はいは最小限要ります。そういうことで十何億掛けるそれだけになります。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 飛行機は……。

柴田淑次気象庁長官

○説明員(柴田淑次君) 飛行機は、大体台風観測といたしましては七機ないし八機必要としているようでございます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 安いものだよね。一機十二億として……。

柴田淑次気象庁長官

○説明員(柴田淑次君) ちょっと補足的にもう少しこの際御説明申し上げたほうがよいと思いますが、金額はそれだけであります。それから先日災害対策委員会で申し上げたとおりでございますが、人員と経費がまかなえた場合に、今度運営の問題になるわけでございます。その運営とその辺の一般の施設、格納庫をつくったりなんかします施設のほうはともかくとして、運営の問題としましても、普通の気象観測とはちょっと性質が異なりますので、非常に危険なところに入っていくということで、危険度も考えて運営しなければならない。船は台風が来たら、ほんとうに台風が来てからちょっと逃げますからいいのですが、飛行機は台風の中に突っ込んでいくわけですから、危険度ということも注意しなければならない、そういうような運営のしかたをしなければならないということでございます。

江藤智自由民主党

○委員長(江藤智君) 速記をとめて。   〔速記中止〕

江藤智自由民主党

○委員長(江藤智君) 速記をつけて。

瀬谷英行日本社会党

○瀬谷英行君 いま大倉委員から質問されたようなことに尽きるのでありますけれども、やはり問題は、台風があばれ、回ったあとでもっていろいろ言ってみても始まらないから、少なくとも事前に打つべき手は十分に打っておくということが大事なことじゃないかと思う。で、この問題、荒舩運輸大臣に質問しようと思ったのですが、午前中の運輸委員会で高田代議士から質問する予定だったのが時間の関係でできなくて、午後大臣に出てもらうつもりでおりましたら、先ほどお話のように、ぐあいが悪くて出られない、こういうことになっておりますので、次官にお伺いしたいと思うんですが、さきの御答弁によりますと、予算のワクから言うと、今年度予算の三割アップ程度であるから、この範囲ではとても十分なことはできぬ、こういう御答弁だった。総理は、特にこの問題については、飛行機なり、定点観測等については、特別にこれは何とかやってもいいんじゃないかという意味の発言があったように聞いておるわけです。そうなると、ごく、そろばん勘定でもって事務的にやっていけば、つまり、予算のワクから割り出していくということになると、来年度もろくなことはできないということになってしまうわけだ。いままでの総理の発言なり、あるいは運輸大臣がこの前約束をされた問題等から考えると、相当程度のことが来年度には期待できるのかどうかということなんです。つまり、予算の三割アップというワクをこえて、この気象観測についての体制を整備をするということが可能かどうかということを、まず次官にお伺いしたい。

金丸信自由民主党運輸政務次官

○説明員(金丸信君) 三割アップという問題は、事務的な段階におきまして、大蔵省が三割以上では四十二年度の要求は受け付けない、こういうことで事務的な段階としては、そういうことで各省の――運輸省の各局の間で譲り合うべきものは譲り合い、そうして重点施策すべきものはそれに予算をつけるというようなことで一応の予算を出したんですが、先ほど来、総理がそういう発言もしておるというようなことから考えてみますと、あとのこういうような施設をするということについての予算につきましては、これからだめだということでなくて、ひとつ大臣とも話しまして、ワク外をひとつとるような努力をいたしたい、こう考えております。

瀬谷英行日本社会党

○瀬谷英行君 まあワク外でないというとどうにもならぬということになるわけですね、いまのところは。

金丸信自由民主党運輸政務次官

○説明員(金丸信君) そう思います。

瀬谷英行日本社会党

○瀬谷英行君 洋上の気象観測の体制の問題なんですけれども、定点観測は、四国の沖五百キロで九百トンクラスの海上保安庁の巡視船を使って、二十日交代でやっておる、こういうことはいままでもお聞きしてきたわけですが、海上保安庁の巡視船を借用するということが妥当かどうかという問題と、それから二十日交代ということは、これはなかなかたいへんなことだと思う。こういう労働条件の問題これも想像を絶する問題だと思うのです。だから、もしできることならば、海上保安庁の巡視船を借用するのじゃなくて、気象庁の専門の観測船を用い、隻数が多くなれば二十日交代というのをたとえば一週間交代にする、こういうようなことを気象庁としては考えているのかどうか、その点を長官にお伺いしたい。

柴田淑次気象庁長官

○説明員(柴田淑次君) 海上保安庁の巡視船で現在御承知のように定点観測をやっておりまして、それがいいか悪いかという問題を判定しますには、現状でどうか、現状で何か問題はないかということが一つの判定材料にはなろうかと思います。若干、現状におきましては、従来問題はあったようでございまして、たとえば海上保安庁の職員と気象庁の職員とが共同して同じ船に乗っているという一つの例でございますが、そういう状態におきまして、従来は問題があったようでございますが、その後、そういう性格の問題は次第に改善されまして、現在のところは、そういうようなことに対しての問題はほとんどなくなったのじゃないかと考えてきております。しかし、それだからといって、海上保安庁と共同でやったほうがいいかどうかということにつきましては、もう少し様子を見ないとわかりませんし、理屈から言えば、気象庁の船をもってやったほうがいいんじゃないかということはだれもお考えかと思います。私も気象庁の船で定点観測をやるということにつきましては、異議はございません。  また、もう一つの問題の労働条件でございますが、これは定点観測というものの特殊な業務の性格上、陸上勤務あるいはその他の船の勤務とは少し条件が違うのでございまして、ある程度までの差はございますけれども、労働条件につきましては、なお改善すべき点もあろうと思います。気象庁におきましても、気象庁の職員の観測員についての待遇については、しょっちゅう検討しておりまして、改善すべきところがあれば今後どんどん改善していきたいというふうに考えておる次第でございます。

瀬谷英行日本社会党

○瀬谷英行君 労働条件の問題に長官触れましたから、さらにお聞きしたいのですが、たとえば航海日当及び嘱託料、こういったようなことが、内国旅費規程よりも低く押えられておる、こういったように気象庁の労働組合でもいろいろ問題をあげているわけです。「全気象」という気象庁労働組合の機関紙等を見ますと、労働条件について、はなはだどうも不十分であるということは、項目をあげて述べているわけです。たとえて言えば、船内での医療、文化、娯楽の充実を確保しろとか、船員が欠員のままで航海をするのはやめてもらいたいとか、航海中は毎日ふろを立てろとか、こういうごく素朴な問題までがあげられているわけです。それは海の上のことで、われわれちょっと想像もつかなかったのでありますけれども、暑いところに行って、しかも、海の上で波にゆられてふろも毎日入れない。もちろん、それは水は貴重品ということもあるでしょうけれども、そういうような状態はなかなか、重要な気象観測の仕事に携わる人たちの待遇としては、いかにも悪いのじゃないか、こういう気がするのです。だから、労使の間の団体交渉でも問題になっているとは思うのですけれども、これらの問題について改善をするというような措置は講ぜられておるのかどうか、その点をお伺いしたいと思います。

柴田淑次気象庁長官

○説明員(柴田淑次君) ただいまの御指摘の点でございますが、定点観測船に乗船いたしますと、運輸省に勤務する船員に対する職務旅費支給規程というものがございまして、その規程の適用で航海日当及び嘱託料が支給されるわけでございます。そのほかに、危険手当が若干出るというような状況になっております。それの総額が七百五十七円、一日当たり、というような計算になりますが、七百五十七円という金額については、決して十分な金額ではないと私は考えております。したがいまして嘱託料、航海日当、その他につきましての値上げと申しますか、値上げに努力しておるわけでございますが、これは気象庁の職員だけじゃなくて、ほかにやはりこういう船に乗る他官庁の職員の嘱託料、航海日当にも関係いたしますので、他官庁と共同いたしまして、できるだけ金額の値上げに努力をしてまいった次第でございますが、また、今後努力したいというふうに考えておる次第でございます。

瀬谷英行日本社会党

○瀬谷英行君 機械、設備等の点でも、高層気象観測のための自動追跡記録方式だとか、気象レーダー、こういうものが備わっていないということの指摘もされております。要するに観測に携わる船の設備がよくないということ、それから船自体が小さいということ、こういうことですね、問題は。だとすると、一隻二千トンクラスで十億ないし十一億くらいでできるということなんですが、考えてみれば安いものだと思うのです、十億くらいでできるならば。もしこれを二千トンクラスということじゃなくて、完ぺきを期するならば、たとえば一万トンクラスのがっちりした船をこしらえて、南極観測なんかに出かける程度の、台風にあってもびくともしない――全然びくともしないわけにもいかないと思うけれども、要するに台風にあってもあわてて逃げなくてもいい程度のりっぱな船をこしらえて、さらに相当数の完ぺきな観測船をそろえて、たとえば一万トンないし二万トンの観測母艦のようなものをこしらえて、二、三千トンクラスの観測船というものを多数そろえるというふうにして、網の目を張るように定点観測というものを洋上で行なう、こういうことができれば理想的じゃないかという気がするのです。それにしても、本家本元で要求もしないのに大蔵省が許可するということはこれはあり得ないことです。だから、あまりけちなことを言わずに少し大きなものをこしらえて、そして観測体制を機材の面でも、船舶の大きさの面でも、要員の面でも完備するというくらいのことは、この際私は、毎年毎年いままで台風に痛めつけられているのだから、やってみても私は文句を言われないと思うのです。荒舩運輸大臣といえども、海のほうは選挙区と関係ないのですから、多少ぜいたくなことをやっても政治的な配慮がどうのこうのと、こう言われることはないと思うのですね。その点大臣にかわって次官どうですか、そのくらいのところは。

金丸信自由民主党運輸政務次官

○説明員(金丸信君) お話のような定点の観測船あるいは飛行機、そういうような問題につきましても、これはやるべきだという私は考えを持っておるわけでございます。しかし、事務的な段階においては、実際問題としてどうも追いつかない、ぜひひとつワク外でとるというようなことにしていただいて、正面からも側面からも裏からもひとつ皆さんのお力を得てこれを実現したい、こういう意味で、この際、私も微力ですが、最善の努力をして四十二年度においては予算がとれるような方向に持っていきたい、こういうふうに考えております。

瀬谷英行日本社会党

○瀬谷英行君 それで、こういうのは話だけじゃなかなか実感がぴんとこないのです。だから大臣をはじめ、次官をはじめ、運輸委員長等も定点観測の船に乗り込んで現地での生活を体験をしてみるというくらいなことをやってみれば非常にいいのじゃないか、こういう気がするのですよ。これじゃどうもだめだということが実感から割り出されれば、来年度予算でもうあれじゃだめだ、あんなぼろ船じゃいけない、もう少し完備しなければならぬという声も出てくるのじゃないか。できれば大蔵大臣も行けばなおいいと思うので、そういうような方法をやってみるのもひとつ手じゃないかと思うのです。台風が来るときに現地へ行くという器用なことはそれはできないかもしれませんが、できたらそのくらいなことはやっていいということなんです。ですから、実際こういう船の実情などというものを視察をしてみて、どういう方法がよいかは別として、現実に視察をしてみるということは委員会として考えられないでしょうか。これは委員長にちょっと要望したいのですが。

江藤智自由民主党

○委員長(江藤智君) その問題につきましては、またよく理事会でも打ち合わせいたしまして、御趣旨は、お気持ちはよくわかりますから、よく検討したいと思います。

瀬谷英行日本社会党

○瀬谷英行君 それから、これまた労働条件の問題なんですが、海洋気象台の観測船が新造されると、新造船が旧船、前の船と大きさも規模もあまり違わないのに、新造になったというだけで観測コースが従来に比べて延ばされ、航海日数を増加させられる、こういうようなことが「全気象」の情報には載っているわけです。清風丸と高風丸とか、こういうのが豪雪観測であるとか、冬季観測で危険な航海をやるようになっているというが、一体これらの舵はどのくらいの大きさの船なんですか。そういう新造船なるがゆえに、従来の古い船と大きさが変わらなくとも、航海日数をふやしたり何かするというような事実があるのかどうか、その点をお伺いしたいと思うのです。

柴田淑次気象庁長官

○説明員(柴田淑次君) 清風とか高風とかいう船のトン数は、大体三百五十トンでございます。これはたとえば高風という船は函館海洋気象台の所属でございまして、前にはこれは木造船でございました。したがいまして、航海できるその範囲も、木造船としての範囲でございまして、これが鋼鉄製になったのでございます。がしかし、その航海日数がことさら前の場合よりふえたというようなことは考えられませんので、ある年によりまして、特別に特別観測をやるというようなことがあった年にはあるいはそういうような例があったかもしれませんけれども、年度計画といたしましては、そういうようなことはないと思います。

瀬谷英行日本社会党

○瀬谷英行君 設備関係のことは、これは予算と関係してくるので予算のワクをこえても確保したい、こういう御答弁でありますから、そのようにひとつこれはやってもらいたいという気もするのです。しかし、今度は要員の問題で、たとえば電波法の改正で通信士が減員になったとか、予報作業要員が十分確保されないとか、気象レーダー要員も足りないとか、こういったような問題が種々あるようなんですけれども、こういう観測従事員の定員の問題ですが、これも予算のワクに押えられて必要を認めてもふやすことができないのかどうか、こういうことも予算のワクをこえて増員をされるという気持ちがおありになるのかどうか、その点をお伺いしたいと思うのです。

柴田淑次気象庁長官

○説明員(柴田淑次君) 定員の不足の問題を御指摘のことと思いますが、現在気象庁の定員は六千百二十二名でございまして、毎年五十名ないし七十名の定員増が認められております。が、しかし、総体的に現在の気象業務の内容を考えてみますと、この六千百二十二名で十分だということは私は考えておりません。したがいまして、その現員を確かめて、追加要求すべきところは追加要求するというようにしまして、来年度も数は忘れましたが何十名かの追加要求を出している次第でございます。なかなか定員の増というものは認められることが少ないような現状でございますので、そういう現状から、気象庁といたしましても極力その業務を機械化いたしまして、それによって生じた余力を定員の足りない方面に向けたいというような将来計画も持っておる次第でございます。

瀬谷英行日本社会党

○瀬谷英行君 将来かくありたいという気持ちはわかりましたけれども、かといって、船なんかの問題はすぐにこさえるというわけにはいかないと思うのですよ、観測船の場合ですね。で、足りない場合に、十分な船がないからといって十分なことをしないでいっていいということにはならないと思う。そこで、たとえば海上保安庁でも、おのずからこれは任務があるということになると、その間のつなぎには海上自衛隊の船を少し気象庁のほうで使わしてもらう、こういうふうなつなぎの措置はできないものかどうか。自衛隊は、台風のあと始末では陸上自衛隊が何かずいぶんこれはいろいろ動くようでございますけれども、あと始末じゃなくて、気象観測の方面で気象庁の手の――海上でもって手の届かないところを漁船か何かチャーターするということでなくて、自衛隊あたりの簡単にひっくり返らないような船を随時利用するというようなことは、これはできないことじゃないと思うんですが、その点はどうなんでしょう、むずかしい点があるかどうか。

柴田淑次気象庁長官

○説明員(柴田淑次君) 防衛庁の船を使わしていただくということは、気象庁としても現在考えておるのでございまして、海上観測点の船を補うためには、そういった官庁船のみならず普通の商船も何とかして海上の観則をしてもらう、特に高層観測をしてもらうという方向に持っていきたいと思いまして現在努力中でございます。商船に対しましても、一、二その可能性が出てきたようでございまして、今後もなお一そう努力したいと思っております。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 関連して。いま、長官ね、商船でも高層気象観測したいと、こういうお話でございましたけれども、けっこうだと思うのだけれども、通信の機構がこれに伴わないというと観測しても送ってくるのが非常におそくなっちゃう。この前、船舶通信士を一人減らしてしまったのですが、あれでもって、たとえば三時に観測する、これが時間の都合によっては五時か六時しかこっちにこない。気象通報を見ていますと、五時の気象通報を見ていると、三時現在台風はここにおりますという通報が出る。こういうものをあわせて整備しないというと、ただ商船だけの高層観測じゃいかぬと思うのですが、そういうものの整備についてもお考えになっているかどうかですね。

柴田淑次気象庁長官

○説明員(柴田淑次君) 商船の気象観測というものは毎時間観測するんじゃございませんで、一日に二回、大きな風船を上げるということで、現在ちょっと三時と十五時でしたか、その時間ははっきりしませんが、一日に二回上げるというような計画を持って進めておる次第でございます。

大倉精一日本社会党

○大倉精一君 それは気象庁の職員が行ってやるのですか。でないと、あれは一ぺんぷうっと気球を上げますと、相当の仕事の量になるでしょう、時間もかかる、そうでしょう。

柴田淑次気象庁長官

○説明員(柴田淑次君) そのとおりでございます。

瀬谷英行日本社会党

○瀬谷英行君 もう一つ。いま洋上の観測について、商船、漁船からも資料を提供してもらうという話があったのです。気象業務法できまっていることが十分に守られていないし、あるいは守らせる措置も行なわれていない、こういったようなことがあるのかどうか。それがあるとすれば、いかなる理由に基づくものか。これは気象庁の労働組合の見解を聞いたのです。これはどうでしょう。

柴田淑次気象庁長官

○説明員(柴田淑次君) ちょっと御質問の御趣旨、もう少し具体的におっしゃっていただきたいと思うのですが、気象業務法のどういう点を御指摘になっているのかということでございます。

瀬谷英行日本社会党

○瀬谷英行君 商船や漁船からは洋上の資料を得ることになっているけれども、電波法の改正でもって通信士が減っておる。気象電報の入電も減る傾向がある。気象業務法できまっていることが、そういう意味で十分守られていない。それから港における商船、漁船に対する気象サービスもないにひとしい。これらの点は、空港における航空機に対するサービスに比べると特にひどい、こういう点でありますが、それらの点について。

柴田淑次気象庁長官

○説明員(柴田淑次君) 先に港のほうからお答えいたします。港に対する商船あるいは漁船に対するサービスにつきましては、業務法では詳しいことは書いてないようでございますが、気象庁といたしましては、諸外国の港で現在サービスをやっていると同程度のサービスをできるだけしたいというように考えまして、大きな港、たとえば神戸だとか、横浜だとか、そういうところには、現在の状況におきまして、できるだけ港へ出かけて行きまして、船にある、たとえば気圧計の検定と申しますか、規格検定をやったり、そういうようなことをできるだけやっております。がしかし、決してこれで十分だとは私は考えておりませんので、もっとこういうような面もやっていきたいと、そういうように考えております。  それから初めのほうの、この船舶の通信士がだんだん少なくなっていくということにつきまして、たとえば午前三時の気象情報がだんだん入りにくくなってきているということは事実でございまして、これに対しまして、気象庁としてはいろいろな手を考えて進めているわけでございますが、一つは、この船の観測を少しずらしてもらうというような考え方、これが大体世界気象機関と申しますか、国連の下部機構にございます世界気象機関の考え方でございまして、これまで勧告にはなっておりません。来年度あたりこういう問題が勧告されてくるだろうと思いますが、それも一つの方法でございます。それからもう一つは、自動観測器をつけるというのも一つの方法でございます。まあ、そういった方法を今後もうんと進めていきたいというように考えておる次第でございます。

瀬谷英行日本社会党

○瀬谷英行君 気象庁関係は終わります。

江藤智自由民主党

○委員長(江藤智君) ちょっと速記をとめてください。   〔速記中止〕

江藤智自由民主党

○委員長(江藤智君) 速記をつけて。  本日はこれにて散会いたします。    午後四時五分散会

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