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52回国会衆議院1966/07/26

物価問題等に関する特別委員会 第3号

発言数
25
登壇者
4
会派数
2
開催日
1966/07/26

会議録

小笠公韶自由民主党

○小笠委員長 これより会議を開きます。  物価問題等に関する件について調査を進めます。  質疑の通告がありますので、これを許します。村山喜一君。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)委員 先般この委員会で、粗鋼の生産調整の問題につきまして質疑を行なったのでございますが、そのとき物価担当の藤山長官はお見えでありませんで、それぞれ政府委員の人たちに意見を問いただしたわけであります。新聞によりますと、きのうでございますか、大蔵委員会で、経済の成長率が実質七・五%を上回るだろう、こういうようなことを言われているわけでございます。この中で、きょうの日本経済の記事の中にも出ておりますように、鋼材が軒並みに上昇に転じて、特に薄板のごときは六年七カ月ぶりの高値を呼んでいる、こういう事態が出ているわけであります。政府の統一見解として、こういうような粗鋼の生産調整のようなものはできるだけ早くやめさせるのが望ましいんだということになって、第三・四半期からはそういうような方向で措置をされるように承っているのでございますが、現状の段階の中において、出荷増を支持するという形の中ではたしてこの高値を押えることができるのかどうかということを私は懸念しているんですが、現在の情勢が続くとするならば、何らかの措置を早めるなり、善処しなければならない時期がもう近づいているのではなかろうかと思います。こういうような六年七カ月ぶりの高値を呼び起こすような状態が生まれてきて、しかも、部分的なきわめて少ない部分ですけれども、弱含みの状態にある部門は、線材関係についてありますけれども、その他の部門については軒並みに高騰を続けているという現状を見ながら、やはり粗鋼生産調整をやらなければならないのかどうか。この点については、産業政策と独占禁止法政策との衝突だというような形でながめているのではなくて、やはり筋を通していかなければならない段階にきているのではないかと思いますので、この点についての長官の御見解をお伺いいたしたいと同時に、経済成長率は七・五%を上回るのであろうということを言われる。では、それと物価との関係は一体どうなっているか。物価は五・五%ということで押えたいという努力目標は示されておりますが、これの見通しはどういうようにおつけになっておるか。経済が不況から脱して、安定成長の軌道に乗りつつあるこの段階の中で、物価に対する見通しはどういうようにおつけになっているかを、あわせてお答えを願いたい。

藤山愛一郎自由民主党経済企画庁長官

○藤山国務大臣 粗鋼の生産調整の問題については、私どもとしても原則として、必ずしもこういう措置を長く続けるべきではないと思います。ことに、現在の段階におきまして一番注意してまいらなければなりませんことは、卸売り物価の問題でございます。御承知のように、一年間に四・四%ぐらいな値上がりをしておるわけです。非鉄金属を除きますと一・八%ぐらいではございますけれども、しかし、上昇傾向にあることは否定できないところでございます。したがって、そういう面からやはり消費者物価と同時に卸売り物価の問題に、われわれ相当関心を持って見つめてまいらなければならぬと思います。そういう点からいたしまして、お話のように鉄鋼の中で、ものによりましては異常な同値を呼んでいるというような状況がございますので、そういう点についてわれわれも十分に注意をしてまいらなければならぬのでありまして、したがって、通産省として、生産行政の上からやむを得ない事態としてこれを行政指導されておりますけれども、しかし、そのこと自体が長続きをしていいかどうかという問題については、私どもも必ずしもそういう状況を長く続けていくべきでないのではないか、こういうふうに考えております。したがって、今後の問題としてこの問題は十分留意してまいりませんと、単に鋼材の問題、鉄鋼製品の問題だけではなしに、何と申しましても工業の基礎的物資でございますから、卸物価に対しての影響も考えてまいらなければなりません。そういう意味で、私ども非常に注意をして見てまいりたいということでございます。  また経済成長につきましては、七・五%にいかないんじゃないだろうかという見方もあったわけでございます。しかし、現状からいうと七・五%は十分達成されるし、場合によってはそれ以上の状況に若干なるんじゃないかというように考えておりますが、これらの問題については、今後なお十分慎重に検討してまいりませんと、はっきりどのくらいになるかということを、現在の段階では申し上げにくいと思います。  それから消費者物価の問題は、現状では私ども五・五%の目標を置いてやってまいってきておりまして、必ずしもその線に行かないような状況だとも考えません。ただしかし、問題は、やはり現状だけでもって安心をしましたら、これはやはり騰勢をたどる傾向が出てくる。ですから、かりに現状が、五・五%ぐらいの努力目標でやっていく線にある程度沿っていけそうだと思いましても、しかしそのこと自体は、決して消費者物価の問題がもう終わったんだということじゃございません。むしろそれを続けていって、さらに来年は三%までぐらいに安定させたいというのが私どもの考え方でございますから、それを考えてやってまいりますれば、ここで消費者物価の問題について決して手をゆるむべきではない。各省が安心して、消費者物価の問題に対する行政を何か遅滞したり、あるいは気持ちの上でもって安心していくということであってはいけないと私は思います。むしろここで気を引き締めてやってまいらなければならむ一番重要な段階ではないか、こういうふうに考えております。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)委員 見守っていくという態度のように承るのでありますが、神武景気のときに、鉄鋼が先頭を切って物価の値上げの方向を走った。今回は、卸売り物価の上昇の足取りを見てまいりますと、非鉄金属の値上がりが国際的な関係の影響で高まっておる。鉄鋼の値上がり率は一・二%ないし一・四%、最近のこのような上界が引き続いて行なわれますと、これはやはり二%台になっていくのではなかろうかと私は見るのであります。これをこのままに放置しておいて、不況要件がないのに生産調整をやっているわけですが、具体的な資料を公正取引委員会のほうからも出してもらい、それから通産省のほうからも出してもらいましたけれども、問題は、企業家の自主的な態勢の欠如というのですか、自制心がないというその点を除いたほかには、何ら生産調整をやる理由、原因というものは存在しないのです。そして価格が上昇していく中において、生産ワクの指示は、七十四万トンぐらいの増量を指示して、それでやろうとしているけれども、やはり需要と供給の関係ですから、上昇のテンポをゆるめないのみならず、最近においてはその拍車がかかり、上昇のテンポが速まっていくように見受けるのであります。こういうようなときに、ただ見守る程度だけではなくて、私は物価政策の担当大臣としてはもう少し有効な手を、第三・四半期に入ったときにはやるんだというようなかまえでなくて、その前にも、やはりもっと適切な手を通産省等に打たしめるような対策をお持ちになってしかるべきではないかと思うので、その点重ねてお尋ねをいたしますが、そういうような物価政策の上から、もう少し藤山さんとしては、三木通産大臣あたりに現状の立場を踏まえて申し入れをされるお気持ちはございませんか、どうですか。

藤山愛一郎自由民主党経済企画庁長官

○藤山国務大臣 見守っておりますということは、第二・四半期はそのままにしておく、必ずしもそういう意味でございません。やはり第二・四半期中におきましても、著しい今日以後の価格形成になってまいりますれば、われわれとしては期の途中でも、そういうものを見守った結果として何らかの忠言をしていきたい、こういう考えでございます。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)委員 わかりました。  では、きょうは再販価格の規制の問題についてお尋ねをしてまいりたいと思うのですが、公取の事務局長がお見えになっておりますから、事務局長に伺います。  まず第一は、最近、規則を改正して実施の状況を把握しようということに踏み切られたように聞くのでありますが、この再販売価格維持契約の届け出に関する規則改正、これによりましてどの程度の実効性を期待しておられるのか、公正取引委員会のほうから説明を願いたいのであります。というのは、昭和二十八年に規則が制定されて今日まで、大体再販契約に基づいた届け出の分だけでも四、五千億といわれており、類似品に至りましては約二兆円といわれる、そういうような価格の内容を占めているような分野であります。そういうような状況の中から、この規則を改正するということは、今日まで行政指導面が、実態に即応したものとして十分対応し得ないような状態の中に放置されてきた結果で、ことし定員の改正によりまして、約三十名が、公取委員会の定員の増加ワクとして許されまして、これに基づいて定員の増強もなされて、実態を把握し、行政的な措置を講ずることができる内部体制が一応できたと考えますが、それでもはたしてこの複雑な状態の業界の内容を的確に把握し、それに対する適切な指導が、公正取引委員会は、この規則改正だけでできるのかどうか。今度は、十分現実に対応する、内容を把握する意味においては、この規則が制定をされたその結果は、そういうような効果を期待できるとは思いますけれども、はたしてそれを、今後こういうような規則を制定し、報告を受け取って、業界の実態を把握した中で十分な活動のできる体制というものが、これででき上がるのかどうかという点について見解を承っておきたいのであります。

竹中喜満太総理府事務官(公正取引委員会事務局長)

○竹中(喜)政府委員 御承知のように、再販売価格維持契約と簡単に言いましても、このための各メーカーのやり方というものは非常に複雑なものでございます。それで、お話のように、これは委員長も前にお答えしたと思いますが、従来は、この仕事を担当している職員が二名ほどしかおりませんでした。規則に不備な点もございましたが、そういう点もございまして、十分実施状況をトレースすることができなかった。何分先ほど申し上げましたような複雑な契約でございますので、われわれとしましては、実態を的確に把握することがまず第一だということで、本年度の予算で人員もふえまして特別の一課ができましたので、そのためには従来の規則を改正して、内容をさらに詳しいものにし、与えられた人員でできるだけの努力をいたしたい、こう考えたわけでございます。  それで、御承知のように、独占禁止法の二十四条の二の六、項に、再販売価格維持契約の届け出に関する規則の制定の根拠がございます。これに基づきまして再販売価格維持契約の成立の届け出と、それから契約状況の届け出、変更の届け出と、この三つがございます。それで、今回その一部を改正しまして、七月二十三日に公布、施行したわけでございますが、一番大きな改正点は、従来は、再販売価格維持契約の写しを出す、それで足りておったのでございますけれども、今回は、再販売価格維持契約に関する一切の契約を出していただく、そのほかに契約の実施メーカーの事業の概況とか事業の実績、再販売価格の指定商品の販売実績、それから価格、マージン、リベート、それから契約の実施区域、これらを、あるいは新しく追加し、あるいは従来よりも詳細に記載することを求める、それから新しく対象商品の実勢価格、それから生活協同組合等との取引の状況、こういうものも出していただくということで、この程度のものを出していただければ、現在の人員がそれで十分かどうかは別問題といたしまして、私どものほうでは与えられた人間でできるだけの努力をいたしたい、こう考えておるわけでございます。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)委員 現在の人員で、実際再販の問題に取り組むのはプラス五名、こういうように承っておるのであります。三名のものが五名ふえて八名で、この問題と取り組んでいく。いま、調査表をいただいたのを見てまいりますと、七十四社が関係をしているようであります。こういうような実態調査の報告を求められて、これで書類上は的確な資料が出てくるだろうと思いますが、もし出てこない場合には、罰金五千円なりということで罰則もあるようでありますけれども、今日の貨幣価値で五千円というような罰則で処罰をするのだといっても、再販の問題とこれから取り組んでいくのには、そういうことだけでは、これは規制できないんじゃないかと私は思うのです。やはり再販の問題は、物価問題懇談会におきましても勧告をいたしておりまするように、コストやマージンを、各段階でのものを公表をさせる、それからリベートを禁止する、それから再販価格に値幅を設けるべきである、こういうような内容のものが経済企画庁の物価問題懇談会の総会できまっておるようであります。なお、この特別委員会におきましても、再販の問題については、すみやかに適正な措置をすべきであるという決議を行なっていることは御承知のとおりであります。ただ規則を改正して実態を十分に把握する、ここまでは書類上私はできると思うのですが、これを実効あるものにしていくためにはどうすればいいか、この問題を、公正取引委員会は公正取引委員会でお考えを願わなければならないし、また物価の担当官庁であります経済企画庁としては、それなりにどうしたらいいのかという問題をお考えいただかなければならないと思うのでありますが、それには、どのような国民に対する協力要請をするかということにかかっていると思うのでありますが、この点についての今後の見解を、それぞれお聞かせを願いたい。

藤山愛一郎自由民主党経済企画庁長官

○藤山国務大臣 再販価格の問題につきましては、衆参両院の特別委員会におかれましても指摘されておりますし、ただいまのお話しのように、物価問題懇談会でもこの問題について指摘しております。企画庁といたしましても、再販価格そのものを全部廃止してしまうという考えはございませんけれども、再販価格の中において自由な、公正な競争ができるという立場をとって、そうして価格の決定をしていただきたい、それが消費者物価の上に非常に大きな貢献をしてくるという立場に立って、この問題を考えておるわけでございます。  そこで、公正取引委員会として実情の調査についてこれだけの処置をとられましたから、おそらく実情は出てくると思います。むろんいまお話のように、たとえば罰金五千円だから、そんな軽いものではほんとうのことは出てこないだろうと申しますけれども、これだけの調査をすれば、私は大きな傾向というものは出てくるのじゃないかと思います。一々の非常にこまかいところまで出ないかもしれませんけれども、たとえば、共通したリベートというものはどのくらい出しておるのだろうか、あるいは広告費というものはどの程度のものか、個々のものについては別として、大きな傾向はわかってくるのじゃないかと思います。そういうものがわかってくれば、たとえば、広告費をもう少し節約させる方法としてどういうことを考えなければならないか、あるいはリベートについてはどの程度の規制をしなければならないかということ等の問題点がはっきりしてくるのじゃないか。そういうことによりまして、実際問題として公取のほうで、ある場合には行政措置も必要でございましょうし、ある場合には、必要があれば法的な関係の整備をされることも必要じゃないかと思うのでありまして、そういう点について、公正取引委員会としては人が少ないので非常にお気の毒ですが、今後ともわれわれ物価問題を考えていきますと、そういう面においての公正取引委員会の人員増加というものは、全体の行政機構の簡素化というものの中において、他と振りかえても人員の充足をしてそういう方面にやっていただき、また、そういう行政措置あるいは法的措置が行なわれましたときに、それが十分できておるのかどうかという監視をしていただくということも必要じゃないかと思っておるのでございまして、大体企画庁としては、いま申し上げたような方向で公正取引委員会の仕事をバックアップすると申しますか、あるいは見守ると申しますか、仕事のやりやすいようにできるだけ御協力申し上げていきたい、こう考えております。

竹中喜満太総理府事務官(公正取引委員会事務局長)

○竹中(喜)政府委員 先ほど村山委員ちょっとお触れになりましたけれども、私のほうで今回届け出の規則を改正すると同時に、現在再販売価格維持契約を実施しておる七十四社に対しまして、同じく七月二十三日付で、再販売価格維持契約の実施状況の報告の提出を求めております。こういうことがいろいろございますので、現在の人員では足らぬのじゃなかろうかというお話でございますが、われわれといたしましては、与えられた人間でできるだけの努力をいたしたいと思います。来年度につきましては、増員要求をいたそうと内々打ち合せをいたしております。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)委員 再販の問題は、中身についていろいろ論議してまいりますと、各部門ごとにそれぞれ大きな問題をかかえておるので、これを一つ一つ論議する時間的なゆとりもございませんのでやめますが、市場占有率が一社で三〇%、あるいは三社で五〇%以上の商品というものは、これは再販からはずすことを主張しておる小売り業界の団体等もあるわけなんですが、いまでは、これは消費者の利益を保護するという名のもとに、メーカーの企業利潤を再販によってささえていくという、そういうような、役割りが主たる内容になっておるようにわれわれは見るのであります。そういうような状態の中で、今度実施状況報告書を取られて、この中におけるところの契約内容等を十分に調査をされ、だき合わせ販売等もその実態を把握されるということは、もうすでにおそきに矢したというような感じもいたしますけれども、まあこれから取り組むのだということで、公取がその姿勢を示されたことは、高く私は評価していいと思うのであります。ただ、今度銀行や金融機関の歩積み・両建ての問題も、これも不公正取引だということで、北島公取委員長は大蔵委員会の席上、これも対象として取り上げるのだということを発表しておられるようでありますが、実際いま再販の契約対象として七十四社もかかえ、部門ごとのやつまで延べにいたしますと百四社ですか、そういうような数になるようであります。そういうようなものを八名ぐらいの定員で、実際にこれからやっていこうということになってまいりますると、勢いやはり文書報告、机上のプラン、そういうような状態になってしまって、足が実際に伸びていかないという状態が生まれるのではなかろうか。そのためには、やはりこれだけの今日の人員では十分じゃございませんので、それに対応する何らかの措置をお考えにならなければならないのじゃないか。たとえば、モニターが公取あたりにあるようでありますが、このモニターを活用するような方法、あるいは各省庁もモニターみたいなのを国民の中に委嘱をされておるようでございますが、そういうような、いわゆる国民の生活を守るという立場から、国民の意見を反映するような組織というようなものは、経済企画庁あたりはお考えになっていないのか。現状どういうようなのがあるか、私、経済企画庁の場合にはわかりませんので、そういうような国民とのつながりのある場を通じて、国民の声が反映をするような方向というものをお考えになるのが当然ではなかろうかと思いますが、そういうようなことはお考えになっていないのか、説明を願いたいのでございます。

藤山愛一郎自由民主党経済企画庁長官

○藤山国務大臣 国民の皆さん方の考え方を反映させるということは必要でございますので、したがって、各都道府県に対しても国民生活局と同じような機能をやる部局をつくっていただきたい、あるいは既存の部でもってなるべくそういうものを取り扱っていただきたい、そういうことで地方もできるだけ指導しておりますし、現在、若干都道府県にそういうものもできてきているところもございます。たとえば、兵庫県のごときは積極的にそういうふうなものを推進していただいております。それから企画庁自身としては、現在直接のモニター制度は持っておりませんけれども、各種の消費者団体がございますから、そういうものにお願いをして協力をしていただきながら、モニター制度に該当するような意見を出していただくというようなことをやっておるのでございますけれども、やはり消費者物価というものは非常にいろいろこまかい、多種多様にわたります商品でございますし、その実態を把握するというのには、お話のような何らかの形でもって消費者の方々の御意見が上がってこないと、なかなか役所だけではそう適切に処置できないものでございますから、そういう意味で、いま申し上げたような考え方で、地方にそういう国民生活局類似の課、担当ができれば、そのもとでやはりモニター的な団体も利用していただくということに指導いたしたいと思います。

竹中喜満太総理府事務官(公正取引委員会事務局長)

○竹中(喜)政府委員 公正取引委員会は、元来は不当景品類及び不当表示防止法に基づきまして、この運用のために消費者モニターというものを委嘱しております。現在二百五十名か三百名おるはずでございます。これはただいま申しました法律だけではなしに、公正取引方法の面でもあるいは経済部のほうでもこれを利用しております。それから来年度の予算では、各都道府県に調査などを委嘱いたしたいと現在寄り寄り協議をいたしております。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)委員 小売りの薬業協の意見書等も出ているようでありますが、再販がいま届け出制になっているのでこれを、いわゆる許可制にすべきなんだ、そうして公開登録をさせなさい、こういうような小売り団体の意向というようなもの等も十分考えていかなければならないと思いますが、さしあたり実際の状況を把握して、その上に立ってやってみて、そして必要に応じては現在の不公正取引の現状を規制している法律なりあるいは規則の改正を行なう、こういうような方向はお考えになっておいでになるのですかどうですか。

竹中喜満太総理府事務官(公正取引委員会事務局長)

○竹中(喜)政府委員 私のほうといたしましては、先ほども申しましたように非常に複雑な契約でございますので、先ほども申しましたような方法でその実態を把握いたしまして、現在の法律でどの程度規制できるか、規制できないものがあるかどうか、もし規制できないものがあるとすれば、独占禁止法の二条の七項の規定に基づきまして、不公正な取引方法のあらゆる業種についての一般指定というものがございますので、これをさらに追加していくということも考えなければならないのではなかろうかとわれわれはいま考えております。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)委員 再販の問題は、大体このあたりでおきたいと思いますが、先般、私がカラーテレビを取り上げまして、ホテル・オークラにおける社長会が、朝めし会と称して、国内価格とそれから海外に売り出す価格との間に二重価格をつけて、そして国内の販売価格の約三分の一の値段でアメリカに輸出をしている。これは独占禁止法の上から見て二重価格を容認する根拠というものはないじゃないか、この事態は明らかに独占禁止法の違反事項ではないかという立場から、公取委員会のほうに質問をいたしたのでありますが、そのときに竹中公取事務局長からは、この私的独占禁止法は水ぎわまでしか適用されないんだ、こういうような御回答をいただきました。その後日立が、御承知のように十一万円台のカラーテレビをつくりまして売り出そうという話をこのオークラ会に出した。ところが、それに対して六社のほうから待ったがかかって、そして業界の話し合いの結果、来年の一月から一斉に十一万円台のカラーテレビの発売に踏み切ろうという話し合いがなされ、そうしてそのようにきまったように業界は報道をいたしております。とすれば、こういうような事実について、これは確かに特定の社長たちが集まりまして、朝めし会と称して——必要な書類等は、セメント協会のようなああいうような明確な資料はなかなか私はつかむことができないと思うのですが、もう今度は具体的に日立のほうがそういうような提案をした。ところがいまでは多少輸出もふえて業界の成績も向上したけれども、まだ安心はできないから、当分の間は販売価格の協定をやって、二十万円ちょっと切れる程度で、十九万五千円ぐらいで売ることにして、そしてその安売りのほうはあとにしたらいいじゃないかというような具体的な話し合いがなされたということが新聞等に伝えられるのでありますが、こういうようなものは明らかに不公正取引の内容でありますので、私は、公取としてももうすでに目をつけておられるだろうと思うのですけれども、いかがでございますか。

竹中喜満太総理府事務官(公正取引委員会事務局長)

○竹中(喜)政府委員 ホテル・オークラで朝めしを食べていろいろの話し合いをしておる、それがオークラ会といわれておるというようなことを、私ども十分存じております。それで、私どもといたしましても、それらの点につきましてはいろいろ配慮して、情報などを集めておるので、ただほうっておくわけではございません。お話のように、話し合いで価格の協定をする、あるいは安いテレビを売り出すのを押えるということになりますと、当然これは独占禁止法上違反になりますので、われわれも今後とも十分その点については注意をいたしてまいりたいと思います。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)委員 終わります。

小笠公韶自由民主党

○小笠委員長 それでは私から一つ…。  公取の再販価格維持契約に関して、二十四条の二の末項に基づいて届け出規則の変更があったという説明がありましたが、それによって実態調査をする。実態調査の結果によっては、独禁法の規定の中で、たとえば独禁法第二条の規定によって措置するというようなお話がございましたが、御承知のとおり、消費者物価の問題の中で一つの焦点になっておる再販売価格維持制度の問題について、先ほどお話のように、まず実態をつかまえ、そうして実態の結果によって必要な措置をするというそのスケジュール、タイミングをどう考えているのかということです。調査に、じんぜん日を送られては困るんじゃないかという感じが、答弁を聞いてしみじみとするのであります。特に問題は、独禁法自体の二十四条の二の規定を見てみまするときに、これに触れなければ、いわゆる期待は達成されぬということは明瞭でありますので、そのスケジュールをどう考えておるか。たとえば、次の通常国会に独禁法の改正というようなことも考えているかどうかというふうな点について、心組みがあったらこの際お話をしておいていただきたい、こう思うのであります。

竹中喜満太総理府事務官(公正取引委員会事務局長)

○竹中(喜)政府委員 規則の改正のほかに、先ほど申し上げましたように、七月二十三日現在で再販売価格維持契約の実施状況の報告をとっております。これは六月三十日現在で、提出期間が八月三十一日となっておりますので、これが出てまいりましてから、これらの点を十分検討いたしまして、いろいろ問題がございましょうが、現在の二十四条の二に規定しておるところで規制ができる問題だけであればよろしいのでございますが、御承知のように、ただいま独占禁止法で適用除外にいたしておりますのは、再販価格を守らなければ出荷をとめるという問題だけでございます。たとえば、最近行なわれておりますように、マージンを非常に少なくしてリベートを非常に大きな額を与える、これで再販のドライブをかけるというような問題がございますが、これらについては、先ほど申しました一般指定に、不公正取引方法として新しく追加をしないと規制ができないという面もございますので、これらの点についても十分検討いたしたいと思います。したがいまして、法律の改正云々の問題は、私からどうこう申し上げる筋合いではございませんけれども、できるだけの努力をいたして、八月三十一日までに資料が出ますので、十月一ぱいぐらいには公取の方針は決定いたしたいと考えております。      ————◇—————

小笠公韶自由民主党

○小笠委員長 次に、閉会中審査の申し出の件についておはかりいたします。  本委員会といたしましては、閉会中もなお春日一幸君外一名提出の消費者基本法案、堀昌雄君外二十四名提出の物価安定緊急措置法案及び物価問題等に関する件の各案件につきまして、議長に閉会中審査の申し出をいたしたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小笠公韶自由民主党

○小笠委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。  次に、閉会中の委員派遣に関する件についておはかりいたします。  閉会中審査案件が付託になり、その調査の必要が生じました場合には、議長に対し委員派遣承認申請をいたしたいと存じますが、これに御異議はありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小笠公韶自由民主党

○小笠委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。  なお、派遣委員の氏名、員数、派遣地、期間その他所要の手続につきましては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

小笠公韶自由民主党

○小笠委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。     —————————————

小笠公韶自由民主党

○小笠委員長 なお、本委員会に参考のため送付されております陳情書は一件でありますので、念のため報告申し上げます。  本日はこれにて散会いたします。   午前十一時十五分散会

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