農林水産委員会 第7号
- 発言数
- 156 件
- 登壇者
- 19 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1966/11/10
会議録
○中川委員長 これより会議を開きます。 農林水産業の振興に関する件について調査を進めます。 なま乳の価格交渉の経過について説明を求めます。岡田畜産局長。
○岡田説明員 それでは乳価交渉の現況について御報告を申し上げます。 先般、農林水産委員会で御報告を申し上げたわけでございますが、その後の経過について申し上げますと、畜産局長の通達を契機といたしまして、都道府県の積極的な指導が行なわれまして、全般的に各生乳の取引当事者の話し合いはかなり煮詰まってまいりまして、現在までにきまりましたところを申し上げますと、北海道、長野、愛知、大阪、兵庫、愛媛、宮崎、大分、鹿児島でございます。これらの県につきましては具体的な解決をみたわけでございますが、その他の県につきましても、実質的な了解点に達しつつある県が相当出てきております。その他の県につきましても、早期妥結を目標といたしまして、目下精力的に交渉が継続されておりまして、これらの県においても、大勢としては話し合いがもう一歩というところまできておるものと考えております。 概括的に申し上げますと以上のとおりでございますが、これを地域的にさらに概観をいたしてみますと、まず東北でございますが、北海道が妥結いたしましたので、これとの関連で、東北では話し合いが相当進んでおります。特に加工原料乳のウエートの高い北東北では、基本線についての実質的了解に達しつつあります。それから関東・東山でございますが、他の地域に比べますと、話し合いの煮詰まり方がややおくれております県も若干ありますが、妥結をみました長野以外でも、生乳取引当事者間の考え方が接近いたしまして、最後の詰めの段階にきている県がふえてございます。北陸につきまして申し上げますと、具体的な妥結というところまではいっておりませんが、話し合いは煮詰まりまして、もう一歩というところまでまいっております。東海について申し上げますと、愛知が妥結いたしましたことに伴いまして、三重、岐阜もこれに準じまして妥結に近づいておるわけでございます。近畿では、大阪、兵庫において妥結をみましたので、これとの関連で、全般的な妥結の方向に向かっております。中国、四国では、愛媛が具体的な妥結をみておりますほか、鳥取、島根、高知などにつきましても、乳価水準についての見通しがついておりまして、その他の県においても話し合いは進展をいたしております。九州では、大分、宮崎、鹿児島が妥結いたしましたほか、佐賀も実質的な了解点に達しております。その他の県も漸次妥結に近づいております。 以上のような状況でございます。 農林省といたしましても、乳価交渉ができる限り早期に妥当なる価格で全国的な妥結に達するように県を通ずる指導の努力を重ねておりますが、さらに一そう強化いたしまして早期妥結をはかるように指導いたしたいというふうに考えておる次第でございます。 簡単でございますが、最近の情勢を御報告いたした次第でございます。 —————————————
○中川委員長 次に、北海道における異常低温による農作物の減収状況等について、政府より説明を求めます。石田官房参事官。
○石田説明員 それでは北海道の冷害の状況並びにただいまとっております対策の状況につきまして、簡単に御説明申し上げたいと思います。 まず、被害状況でございますが、北海道では特に六月の下旬から八月中旬にかけまして気温が低く、また日照も少なかった関係もありまして、特に七月の末から八月の上旬にかけまして著しく気温が低下いたしました。そのあと多少天候は回復いたしましたけれども、九月に入りまして再び低温になりました。また、十月の五日から七日にかけまして道内一帯に霜がおりたという状況でございます。 水稲は、こういう状況でございますので、生育の前期の低温のために出穂がおくれまして、それからまた、ただいま申しましたように七月の末から八月の上旬にかけましての気温の低下によりまして、不稔もみが多発したわけであります。さらに登熟期におきましても低温の影響を受けまして、その結果、作況指数は、私どもの統計調査部の調査によりますと七一%となっております。そのほか、アズキ、インゲンマメ、大豆等の豆類、野菜、バレイショ、飼料作物、てん菜等の農作物も、日照不足のために、茎葉の生育やあるいはイモの肥大が悪く、病害も多発しております。 十月十五日現在の被害状況を農林省の統計調査部の公式の発表によって御説明いたしますと、北海道では水稲の減収二十九万四千二百トン、金額にいたしまして約三百五十億円、アズキが五万四千三百トン、約九十九億円、インゲンマメ五万四千八百トン、約五十二億円、大豆二万二千九百トン、約十六億円、豆類を合計いたしますと約百六十七億円になります。それからバレイショ二十二万六千トン、約二十一億円、飼料作物九十八万四千八百トン、約十二億円、てん菜十五万三千七百トン、約十二億円、以上が作物別に見ました被害のおもなるものでございますが、これを合計いたしますと、被害見込み金額は総額で六百八億八千万円となっております。これを三十九年度の冷害と比較いたしますと、やはり同じく統計調査部の調査によりますと五百二十二億円となっておりますので、これを約八十億円上回っておりまして、三十九、四十年度に続き連続三年にわたる冷害となっております。 次に、冷害対策として申し上げますと、まず、気象庁の長期予報が思わしくありませんでしたので、現地の実情に即しました技術対策を調査指導するため、八月の下旬から九月の上旬にかけまして指導班を派遣いたしまして、営農指導の万全を期してまいったのでありますけれども、その後、冷害必至の状況にかんがみまして、十月十二日から三日間にわたりまして政府の調査団を派遣いたしましたことは、先般御報告申し上げたとおりでございます。その後十月の三十一日になりまして、農林大臣が北海道に参りまして、直接冷害の実情を聴取するとともに、その後、応急対策につきまして、三十九年度の冷害の前例も参酌いたしまして、現在逐次その具体化に努力しつつあるところでございます。 まず、すでにとりました措置といたしましては、本年産米の第三期時期別格差の適用期日を十月二十日から十月三十一日まで十一日間の延長をいたしました。 そのほか、規格外玄米の規格を設けまして、具体的に申しますと、水分過多丙規格外玄米、青未熟粒混入甲規格外玄米等の規格を設けまして、政府買い入れ措置をするようにいたしました。 また、農業共済金の早期支払いあるいは制度資金の償還猶予等貸し付け条件の緩和につきましては、被災者の実情に応じまして措置するように、すでに関係機関に通達いたしました。 それから天災融資法の適用と、これに伴います激甚災の発動につきましては、目下一日も早くこれを発動するように取り進めておる段階でございます。 その他、自創資金のワクの配分あるいは貸し付け限度引き上げの要望もございますが、これは今度の北海道冷害の実情にかんがみまして現在検討中でございます。これに関連いたしまして、先ほども御要望がありましたように、相当多額にのぼっておると思われます固定化負債につきましても、目下道庁からの資料を待ちまして対策を講ずるように検討を進めることといたしております。 それからまた、さしあたり農家の現金収入を目途としましたいわゆる救農事業につきましては、目下これを必要とします農家戸数、あるいは労賃、あるいはこれを実際適用いたします事業、あるいはこれを実施する地域、それからこれに必要な予算措置等につきまして、目下関係各省とも十分打ち合わせをして、一日も早く結論を出すように努力しておる段階でございます。 そのほか、再生産用の種子の確保、あるいは予約概算金の返納に対する措置、あるいは自家用の飯米の確保、飼料対策等、被害の実情に応じまして、可能な限りこれを要望に沿う線で検討しておる段階でございます。 以上がさしあたり重点的に実施する応急対策の問題でございますが、基本的には寒冷地農業に関する恒久対策の必要なことも言うまでもありませんので、従前に引き続きまして、寒冷地向けの土地改良の実施、あるいは草地開発の推進等による酪農の振興、あるいは濃密な普及指導を通じての寒冷地の気象条件に適応した経営方式の確立、その他畑作の問題あるいは畑作共済の調査、そのほか、基本的には試験研究といたしまして、耐冷性品種の育成あるいは栽培技術、病虫害防除、大型機械化等の試験研究を進める等、恒久対策につきましても諸般の施策を進めるように努力している段階でございます。
○中川委員長 引き続き大豆の基準価格及びてん菜糖価格について説明を求めます。大口食糧庁長官。
○大口説明員 昭和四十一年産の大豆の基準価格につきましては、大豆なたね交付金暫定措置法の規定に基づきまして、先般十月三十一日付をもちまして、六十キログラム当たり四千円の基準価格を決定して告示をいたした次第でございます。 それからてん菜糖の価格でございますが、昭和四十一年産のてん菜糖の事業団の買い入れ価格、これは砂糖の価格安定等に関する法律の第二十二条の規定に基づきまして、これも同じく先般十月三十一日付をもちまして、トン当たり九万八千円の価格を決定いたしまして、直ちに告示をいたした次第でございます。 以上、二つの価格の決定につきまして、内容を御報告する次第でございます。
○中川委員長 午後一時三十分再開することとし、この際、暫時休憩いたします。 午後零時二十一分休憩 ————◇————— 午後一時五十三分開議
○本名委員長代理 休憩前に引き続き会議を開きます。 農林水産業の振興に関する件について調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。松浦定義君。
○松浦(定)委員 質問に入る前に、私はちょっと異様に感じている点で政務次官にお聞きしておきたいのですが、御承知のとおりに、今度の冷害は非常に重大な問題だと私どもは考えているわけなんです。ですから、農林省としましても、あるいは各党としましても、特にわが党は、農林委員会あるいは災害対策特別委員会で調査をいたしております。その報告は随時本委員会に報告されておるわけでありますが、きょうは大臣がおられないから、私はあまりそういう点についてはどうかと思いますけれども、いま考えてみますと、きょうの委員会の決定はすでにもう二週間くらい前に委員長のもとできめられ、われわれ委員には通達がきているわけなんです。それで、この委員会には、冷害対策あるいは災害対策ということで、それぞれの立場で実は来ておるわけですが、この委員会の構成といいますか、実情を見ますと、私どもは野党だから、これは一人でもどんどんと政府並びに関係者に対しては質問いたしますけれども、少なくとも与党が質問しようというときに与党の諸君の出席が少ないというようなことは私はいかぬと思う。それは誠意がないと言っても差しつかえないと思う。だから、同僚の芳賀委員が、中川委員の質問に対して協力的に、もう少し与党の人が責任を持つためには、もう少し集まったところでやったらいいんじゃないか、こういう好意的なことを言わなければならぬ。委員会の委員同士でそういうことを言わなければならないということはいかぬと思うのです。ですから、私はそれを深く追及するわけではありませんけれども、たとえ北海道の冷害であろうとも、九州の冷害であろうとも、もう少し与党というものは責任を持ってこういう問題に対処してもらいたい。大臣や政務次官が現地へ行って、一時間あるいは一日一カ所、こういった部分的なものを調査しただけで、これは何とかいたしますということを言っても、やはりこれは政府機関の態度であって、われわれ国会議員としてはそんなものに甘えちゃおれないのです。ですから、それを追及するために当委員会があるので、当委員会の誠意があるかないかということは、冷害地の諸君はよく知っておると思う。ですから、そういう意味で、今後の運営につきましては、委員長は十分ひとつ与党の責任において委員会の成立をはかり、そうしてお互い議員が発言する場合には十分皆さんの支援を得られるような形で、権威ある委員会のこれからの運営をしてもらいたいということを私はまず初めに申し上げておきたいと思います。 そこで、私は、時間の関係がありますから、簡単に一、二の点にしぼってお伺いしたいと思います。 まず、きょう劈頭に私どもが入手いたしました、北海道庁が出しておりまする資料に基づいてお伺いいたしますが、北海道庁の資料によりますと、九月の初めの調査では四百二十二億の被害である。さらに今度の調査では五百八十億になり、さらに六百十億になって、三転してきておるわけなんですが、これは私は当然だと思うのであります。当時の状態から、十月の五、六、七と三日間、凍るような、日中になっても土が解けないほどの凍結をしたということでありますから、その被害たるやばく大である。その後に今度は集中豪雨的に、しかも約一週間から十日間ぐらいは農家が何ごともできないくらい雨が降った。でありますから、もうおくれておる作物を霜でもってたたかれて、その上雨でもってたたかれた。でありますから、そのうちの、ようやく何とか少しはとれるだろうと思った手亡のごときは、さやはしばれて、そしてそれが今度は雨にたたかれて全然売りものにならない。こういうような状態を見ますと、その被害が五百八十億から六百十億になったということだけでは私はないと思う。特に、水稲の場合は芳賀委員から御質問があると思いますが、畑作だけの問題に限ってもそういうような状態でありますから、この被害が六百十億になったからといって決して高い数字じゃない。もっともっと私は被害は大きいと思うのです。ところが、北海道庁の数字を見ますと、六百十億になる原因は、五百八十億プラス三十億になるのですが、それは第二種兼業農家が落ちておったから、第二種兼業農家の被害を入れたから六百十億になった、こういうのですね。北海道庁の調査はあくまでも現状では五百八十億なんです。五百八十億の要請に対して、たとえば私は今朝来から道の農務部長に会って、いまもそこでわれわれの会合に農務部長が説明に出まして、私は重ねて聞いたのですが、間違いがないのです。五百八十億のときには第二種兼業農家を入れてなかった。ところが、農林省の調査等が、けさもお話がありましたように六百八億ぐらいですね。そういう情勢です。それとにらみ合わせてやる場合には、第二種兼業農家を入れたからそうなった、こう言うのです。そうしますと、私どもが一番心配いたしておるのは、たとえば天災法の融資の適用を受けるとか、あるいは激甚災害の指定を受けたいというのは、それによって何らかの融資その他の恩恵を受けたいから言っておるのです。それで、私のお聞きしたいことは、第二種兼業農家については、たとえ小たりともそういうような恩恵を受けられるか、受けられないか、その点をまず第一にお聞きしたいと思います。
○草野説明員 ただいまの御質問の、第二種兼業農家が恩恵を受けられるか受けられないかという御質問でございますね——これには区別がございません。
○松浦(定)委員 そうすると、第二種兼業農家であろうと第三種であろうと、被害を受けた者については、天災融資法の恩恵には浴される、こういうことですね。間違いございませんか。
○池田説明員 ただいま政務次官からお答え申し上げたわけでございますが、一般的にはいま政務次官からお答え申し上げたようなことに相なっておりますけれども、天災融資法の関係では一種農家だけが恩恵を受ける、こういうことになっております。
○松浦(定)委員 二種はだめですか。
○池田説明員 一種農家と専業農家が恩恵を受けられます。
○松浦(定)委員 政務次官のせっかくの好意ある御答弁だけれども、第二種、第三種は該当しないということになるわけですね。それは取り消すなら取り消してもらってもけっこうです。
○草野説明員 いや、取り消すのでなく、原則論としては、被害を受けた者に対しては適用することになっておりますけれども、部分的になってくると、そういう差別があるということでございます。
○松浦(定)委員 私もそうありたいと思うのです。それで、いまお話のあったように、原則的には、被害を受けた農家については、それは均等に恩恵を受けるのだ、こういう話ですから、そういうふうに聞いて差しつかえないと思います。しかし、いま私が申し上げたのは、北海道庁は、あくまで第二種兼業というものはそういうものには該当しないということをはっきり言っておるのですよ。だから、政府のほうでそういう通達を出したのか、あるいは北海道庁自体でかってにそういう解釈をしておるのか、その点をちょっと事務当局からでけっこうですから明らかにしてください。
○池田説明員 実はこれは法律の一つの解釈の問題でございますけれども、天災融資法の第二条を見ますと、被害農業者の定義がございます。その被害農業者の定義としては、「農業をおもな業務とする者」であって、天災を受けた者、こういうことでございますので、「農業をおもな業務とする」という解釈をいたしますと、二種農家は該当しない、こういう解釈をしておるわけでございます。
○松浦(定)委員 道庁はああいうところですから、そのとおりに受けて説明しておるからそうなると思いますが、私どもは、いま政務次官がちょっとお答えになったように、二種であろうと何種であろうと、こういう場合は、たとえ少なくとも均等に恩恵を受けさせるべきだ、第二種であろうと、やはりこれは当時は第一種であったかもしれぬし、あるいは専業農家であったかもしれませんから、そういう点については、私は、道の考え方がそういう法律に基づいての発言かどうかわかりませんけれども、五百八十億から六百十億になった根拠はそれを入れたのだということ、私はその点がたいへんだと思うのですよ。農林当局は六百八億というけさの報告のような被害がある。ところが、道のほうでは、そういう災害の対象にも何にもならないものを三十億プラスして、六百十億にして合わせた、こういうことですから、全く誠意も何もない道庁の行き方だ、私はこう思うのです。ですから、私どもとしては、むしろいま政務次官のお話になったように、ほんとうに気の毒な農家の被害は六百十億以外にあるという判断に立っておるのですから、たとえばそれによって融資の対象をきめる場合にも、道の場合は五百八十億でもって百二十八億の融資をいただきたい、こう言っておると言っても差しつかえないと思うのですが、私どもは、やはり少なくとも三十九年の災害以上のものであるということははっきりしておりますから、三十九年は五百七十三億ですから、約四十億というものが三十九年よりも多いのですからね。でありますから、道の要求の百二十八億というこの融資要望額というものは、これはもう私は問題にならぬと思うのですよ。けれども、それは五百八十億という考え方に立っておるから、理屈が三十九年と合う、こういう判断に私はならざるを得ないと思う。こういう点を私はもう少し数字的にも道庁と話をしていただいて、そしてこの結論がもう公正適切なものが出るようにやっていただかなければならぬと思うのです。ですから、きょうは何も道のほうから百二十八億の要求があったからそれでいいとかなんとか、そんなことには触れたいと思わぬけれども、大体算定の基礎が誤っておれば、それから出てくるものはおよそ農民の要求とは離れたものになってしまう。だから、この点もう少し道庁と突き詰めた話し合いをして、いま政務次官がお話しになったように、法律の解釈はそうかもしれぬけれども、被害農家の実態というものはそうでないわけですから、こういう点を明らかにしてもらいたいと思いますが、そういう努力をされる用意があるかどうか、お聞きしたいと思います。
○池田説明員 ただいま先生のおっしゃるようなことで努力をしたいと思います。
○松浦(定)委員 それは努力をする根拠として、今度要求の中にありますように、農家がそういうような被害を受けますと、その町村における中小企業が非常に被害を受けるわけでしょう。農業も何もやっていない中小企業ですら、この恩典によって何らかの形を受けるわけですよ。それが二種であろうと何であろうと、実際農業をやっておる者がそれだけの恩恵を受けられないということはないと思うので、こういう点、六百十億の場合には、第二種とかなんとかいうものでなしに、やはり全体の被害の中に均等した対策が立てられるということを基本にして話し合いを進めていただきたい、こういうように私は要求をいたしておきます。 それからもう一点、自創資金の問題を、今度は道庁が中心になって、現在の五十万を引き上げて八十万にしてもらいたい、そして総額八十一億をひとつ融資してもらいたい、こういう要求が出ております。しかし、これは話を聞きますと、新潟災害で七十万に引き上げをしたということを聞いております。それは事実かどうか、あるいはその七十万にした根拠は、どういうような状態の場合においてそういうようにしたかということを明らかにしてもらいたいと思います。
○和田説明員 先般の新潟の災害の場合には、ただいま松浦委員からお話がございましたように、総ワクを七十万円まで引き上げる措置をいたしました。その根拠は、あそこは御承知のように先年新潟地震という大災害がございまして、その際の被害者にも自作農維持資金の貸し付けをいたしておったわけでございます。その被害を受けまして、かつ先般の水害を受けました農家につきまして、現在それぞれ個々の農家が借り入れております自作農維持資金の残額を調べてみましたところが、現在の制度の五十万の融資ワクのままでは新たな貸し付けが受けられない農家が大半でございましたので、大体二戸平均二十万円程度の貸し付けが必要であるということを根拠にいたしまして、七十万円に引き上げたわけでございます。ただ、全部の農家にそのようにいたしたわけではございませんで、過去におきます貸し付けの残額がすでにワクを越えておる人についてはプラス二十万円が可能になるというふうにいたしたわけでございます。
○松浦(定)委員 そこで、私は、新潟災害で七十万政府が自主的にお出しになることが決定しておったにかかわらず、北海道の今次の災害は少なくとも——それは地震はありませんよ。ないけれども、農業専業農家として三十九年の大冷害、四十年、さらにまた今年と、三年続きの冷害で、極端なことを申しますと、十万円ふえただけというようなことを、これは、政府がまだ何ぼ出すということをおっしゃらないのだから政府はけしからぬと言うのじゃないけれども、私どもの手元に来た、北海道の総元締めの北海道知事が、道議会でしゃにむにか何か知らぬけれども、協賛を得たとかなんとかいうことで持ってきた額が八十万ということは、絶対に了承できない。十万円しか違わないということはないでしょう。御承知のとおり、北海道はいまもう雪が降って仕事はできないわけです。来年の生産をして、それが何らかの形で資金化されるのは十一月ですよ。そうすると、北海道の農業はこれからやろうとすれば、十三カ月間かかるわけです。そうして冬の間の少なくとも六ヵ月間というものは、何もできないで閉じこもっておらなければならぬという状態なんです。ところが、新潟の場合あるいは東北を除くところについては、おそらく二毛作もあれば三毛作もある。そういう気候条件の非常にいいところで生活をしておれば、病気なんかもやりませんし、光熱費もかからぬですよ。ですから、自創資金というのは、病気の場合か何かほかのことを考えて処置できる金であるわけで、系統資金がきたときには、これはもうそういう病気やなんかに使えない。そうすると、せめてこの金だけでも子供を学校にやるとか、あるいは娘に一枚着物を買ってやるとか、病気をしたときに何とかしようという、まだいま考えていない来年十一月まで生活するために必要な金なんですから、それが内地の新潟災害と北海道と十万くらいしか違わないというのは、出した北海道庁がおかしいと思うのです。きょうあたりの陳情を聞いておっても、農業団体はそれでよろしいと言っておる。ひとり農民だけが百万にしてもらいたいと言っておる。気持ちはわかるでしょう、農民の気持ちが。温水政務次官が来れば私は申し上げようと思っておった。温水政務次官はずっと回って一番よく知っておるはずです。温水政務次官はけさのテレビで何を言っておったか。六時二十五分から、ことしの米価五十億の財源について言っておる。この金は何でもいい、とにかく農民がかってに使ってくれればいい、こう言っておる。あの五十億をかってに使えばいい、米価に積み上げておいて、冷害のときにはわずか十万の金しかよけい貸せないという、そんなばかな政治なんてあるものじゃないと思うのですよ。これから百万でも、もっと出してもらえるかもしれぬから、私はそういう点で別に農林省はけしからぬとは申し上げません。けれども、私どもは、どうしても実際に農業をやっておる農民が百万ほしいと言ったら、それを基準にして道庁だって農業団体だって考えるべきですよ。それを農業団体は、道庁が八十万でよろしい、農民がほんとうに——新潟さえ七十万、北海道は十万違いですぞ。五人家族でやっておれば、農業経営は十三カ月で毎月八千円ずつですよ。そんなことだから、静岡のミカン山に行ったり、あるいは岐阜や一宮の紡績工場に娘をやらなければならぬのです。これは社会問題なんです。そしてこの自創資金というものは生活資金なんですから、何も要らない人は借りないのです、これだけ借金したくないと言っておるときですから、最高限度をきめるのですよ。農産物の価格は最低限度をきめるのです。だから、高かったらどこへでも売りなさい、考え方によってはあたたかいという点もないわけではない。ところが、当然生活保護をしなければならぬ状態に置かれておる自創資金の一番責任のあるものが、最高限度を低くきめておいて、それ以上は貸せませんから借金しなさい、病気になっても知りません、娘がどこへ行こうとかってだ、私はそんなことは絶対にいけないと思うのです。いろいろな問題があります。今後の農業経営の問題とかいろいろ要望がたくさん出ておりますけれども、やはりこういう問題をぴしっと解決をしてもらうことが政府の責任だと思うのですよ。先ほど言ったように、反別とかそういうことでごまかして、しかも一番生活の資金となろうというものについて八十万でよろしいからなんということを農業団体に言わせるのは、私は道としておかしいと思うのです。私どもは、百万は一銭も切らないという決意でもって、農林省にその根拠を私は知らしてもらいたい。もし与党の諸君が八十万円でよろしいというのなら、八十万円でよろしいという根拠を明らかにして、ひとつ記録に残してもらいたいと思うのです。政府としてもそれでいいというようなことでは、少なくともこの冷害対策として——これから日本は災害の国ですからあるんですよ。もうこんなこと何回あっても、国会で問題にしないように、部分的に受けたらさっと事務的に金が出せるように、そのくらい権威ある農林省になってほしい。大蔵省が出さないというなら来てもらってもいい。おそらくこの解決のためには大蔵省も厚生省も自治省も来てもらわなければならぬと思う。ただ、一番中心的な関係にある農林省の腹がまえだけを聞いておく必要があると思うので、くどいようですが、その点明らかにしておいてもらいたいと思う。
○和田説明員 前回のこの委員会の席で、松浦委員でございましたか、芳賀委員でございましたか、自創資金の融資ワクの拡大についてお尋ねがございました。その段階では、まだ道庁のほうから幾らにしてほしいという事務的な、具体的な数字についての連絡がない段階でございましたので、その段階で、たしか私は被害農家の実態に即して措置するように努力いたしますというふうにお答えを申し上げておったのでございますが、先週になりまして、ただいま松浦委員からお話のございましたように、一農家八十万円という数字につきましては、道庁から事務的に連絡があったわけでございます。いま、八十万円が適当であるのか、百万円が適当であるのか、いろいろ議論のあるところであると思いますけれども、やはり過去におきまして借り受けました自創資金の現在高が幾らあって、今度の被害状況に応じてさらに幾ら追加して貸さなければいけないかという農家の実態に対応する問題でございますから、道庁等から個別の農家のそういう現在の残高の状況、また被害の度合いに応じて追加して貸し付けをいたさなければなりません個別の金額等について詳細な資料を取り寄せまして、いま幾らにするということよりは、農家の実態に即した方向で処置をしていきたいというふうに私としては考えております。ただ、新潟が七十万だったからそれにただ十万足すだけではおかしいじゃないかということではなしに、被害農家の実態に即して処置をいたしたいというふうに考えておりますので、個々の農家の現在の残高なり被害の実態なりを十分把握して、実情に沿うような範囲で融資ワクを決定をしてまいりたいと思います。
○松浦(定)委員 いままでにない、かつてない農林省当局としての答弁は、私はりっぱだと思うのです。そう農林省が考えておるにかかわらず、道庁は八十万のワクを持ってきてそれでよろしいのだと言っていること自体が、私はおかしいと思うのです。ですから、私どもは、この要望書なら要望書の中で、八十万という道の決定については、金額はカットする、そうしてもしこれの調査の結果、九十万になる、百万になるという人についてはやはりそのまま認める、かりに五十万の人もあるかもしれませんが、しかし、それを平均して出しておいて、かってに向こうで操作するというわけにいかないわけです。だから、いまのような御説明ですと、この種の問題についての要求の金額をきめるということはむずかしいわけですね。たとえば、いま五十万だから百万以内にしてほしい、そういう要請なら、一番いまの局長の答弁と合致すると思うのです。実際問題として、先ほど言ったように、農家が少なくとも百万にしてほしいというのは、三十万しか要らない人が百万借りるばかはないわけです。そうすると、局長言われるように、この人は五十万貸してあるから、そのほか三十万貸して八十万だ、この人は病気したし、どうにもならないから、五十万貸すと百万になる、しかし、それもしかたがない、これは当然だ、こういう形で実態に即した対策をおやりになる、こういうふうにいまの御答弁は聞いて差しつかえないわけですね。
○和田説明員 おあげになりました数字はともかくといたしまして、考え方としては、いまおっしゃるように御理解をいただいてけっこうでございます。ただ、誤解がないようにもう一言つけ加えさせていただきますと、たとえば被害農家として自創資金を今度貸さなければいけない農家が一万戸なら一万戸あります場合に、そのうちの大部分の人は、たとえば七十万までで間に合うとかいうときに、一人か二人例外的に大きな人がおるからというので、その人のためにワクを百万にするとか二百万にするということは、なかなか政策としてはしにくいので、大多数の人をカバーし得るワクはどこまでであるかということでものごとを考えていきたいというふうに思っております。
○松浦(定)委員 そうしますと、もし一万戸の中で、九千戸は八十万円で間に合った、これなら大多数だから八十万のワクできめてもいいということになれば、予算化されるわけです。その中のわずかの人はどうしても九十万円要る、九十五万円要るというのに対して、どんな事情があろうとも八十万円しか貸さない、いまのあれですとそうじゃないですか。予算の上のワクをとるにはそうするけれども、実態に即して調査するんですから、要らない人もいるんです。そうすると、総ワクが八十億円になった、百億円になったといっても、配分のしかたは、やはり九十万円の人は九十万円、五十万円の人は五十万円、こういうことに実際問題としてはなるわけです。いまのことは、八十万円と大体きめたら、それ以上の人には貸せないんだ、それでがまんせよということですか。
○和田説明員 いま私が申し上げましたことは、実は新潟の災害の場合にも、新潟地震で被害を受けました農家で、今度さらに被害を受けたダブリます農家について、個別に調査をいたしましたところ、ごく少数例外的に七十万円では間に合わない人が一部におりましたことは事実でございます。それについては、御承知のように、新潟県自身が別途の救農土木事業とかそういうことをいたしましたので、そういうような配慮も頭に置きまして、個別の例外の人についてはやはり七十万円でがまんをしていただくという例があるわけでございます。 いま私が申し上げましたのは、たとえば一万戸のうち、九千戸は八十万円で間に合って、残りの一千戸が八十万円で間に合わない場合どうするかという具体的なお話でございますけれども、ごく例外の限られた人数のためにだけ個人のワクを広げるということはなかなかしにくいのではないかということを申し上げておるわけでございます。
○松浦(定)委員 まだちょっとこだわりますけれども、かといって、八十万円必要な人がどうしても九十万円借りなければならぬことはないでしょう。ワクをおきめになっても、お前は五十万円だが、八十万円になったから、さらに三十万円借りよといっても、調査の結果借りられなければ、だれが工作しても借りられないんです。総ワクは個人の生活のために、生きていくために効果的に使われなければならぬのです。これ以上は時間がかかるから申し上げませんけれども、気持ちは私わかったけれども、どうも八十万円なら八十万円、百万円なら百万円ときめたら、それ以上のものがあってもがまんせよということで、あとは別の方法でということでありますけれども、私は、それは二段方式に考えて、やはり先ほど第二種兼業のような人でも何とか均等にしなければならぬという気持ちはあるんですから、そういうことを考えたら、たとえ少数の人であっても、少数の人であればあるほど、実際問題として金額は要らないわけなんですから、そのために厳重な調査をして、ワクを下げようなんということは、これはできないわけでしょう。そんなことしたら、その人は生活できないわけです。生産なら、多少肥料を十キロやるところを五キロやるということもできましょうが、生きていくためにはそういうことはできませんから、そういうことがないように、その点はもう少し考え方の幅を広げて——先ほどおっしゃいましたように、ほんとうに必要なものについては、調査の結果、そういう人が困らないように処置をするという前からの御説明ですから、具体的にいま金額は申し上げませんけれども、道庁の言っておる八十万円というのは、これは実際間違いである。むしろ農林省の考え方よりもあまりにここに規制をしてきた恨みがあるわけですね。そういうお話でしたから、道庁が、いま農林省が言われるようなワクについて、この点については実態に即してやるのだから、八十万円ときめることはいけない。それを百万にせよということも起こるでしょう。そういうふうに努力しましょうと言っておけばいいのを、しゃにむにワクをきめてしまったところに、私はこだわるんですけれども、政府は八十万円出さなくてもいいわけでしょう。農業団体も道庁もそう言ってくるが、この八十万円というものは、一応そういうことからいえば、この金額はいま要らないとおっしゃっておるのと同じように、この八十万円という要求は間違いである、こういうことをすべきものではないというふうに私は考えるわけです。いまの方針からいけば、調査の結果八十万円になるか、あるいは七十万円になるか、九十万円になるか、これはわからないでしょう。性格そのものが初めから、お前は何月ころまでは生活ができる、それ以上は病気をするからこれだけとか、お前は病気をしないからこれだけでいいんだというワクのはまるような、疑いのあるような八十万円とか五十万円とかきめることは、私はいかぬと思う。いまのような性格であれば、これは道庁とよく御相談願って、われわれの意のあるところを十分聞いてもらわないと、この冷害対策というものは、ほんとうの心あたたまる冷害対策にならないと思う。 大臣や政務次官は北海道へ行って異口同音におっしゃるのは、私ども以上にもっともっと力強い激励をするわけですから、その裏づけを農林省なり大蔵省なりは十分やってもらう。そのことが間違いであるか、行き過ぎであるか、行き足らないのをわれわれは検討する機関ですから、われわれの意向を十分ひとつ考慮してもらいたいと思います。その点のお考えをお聞きしておきたいと思います。
○和田説明員 道庁が事務的に個人個人のワクが八十万円という数字を出しましたのには、やはりある程度個別の農家の被害の調査等をして、道庁は道庁なりに根拠を持っておると思いますから、基本的に間違っておるというふうには私も思いませんけれども、気持ちとしては、冒頭にお答えを申し上げましたように、被害の実態なり、現在借り入れております自創資金の残額なり、そういうものを頭に置きまして、実態に沿いますような、そういう個人の融資ワクになりますように、できるだけ努力いたしたいと思います。
○松浦(定)委員 局長の気持ちはわかったのですが、きょうは大臣もおられないから、政務次官、私はこの点はどうしてもこだわる。一応帰ってこられて、公式に陳情をされますと、最終的にできなかった。これは八十万円をこせばいいんですよ。こさない場合に、八十万円というものがあるからということで言われるから、私はさっきからくどく言うんですけれども、これにこだわって、これらの災害対策を農林省が大蔵省と相談をするということは間違いだということを申し上げておるのです。 そういう点については、政務次官もぜひ、道庁はそう言うけれども、そういう八十万円の数字にこだわらないで、われわれとしては独自の立場で今後この種の問題については検討を進める、そうして早急にこの結論を出す、こういう考えであるというような点についてのお考えをひとつはっきりしていただきたいと思います。
○草野説明員 お話の内容よくわかりました。道庁が八十万円を持ってきたことについては道庁は道庁なりに地元としてある程度実態を把握しているだろうとは存じます。しかし、問題は個々の被害農家の問題でございますから、個々の被害農家が、ただいま局長からも御答弁申し上げましたように、その被害実態がどの程度であり、さらに残額がどの程度であり、したがって、個々の農家の要求がまた個々であるという情勢もございますから、八十万円というものが大づかみな点においてはそれでいいといたしましても、もしそれをはみ出すものがどれだけ出てくるか、それ以上を要求するものがどの程度あるか、それに対してどういう方法をとるかというようなことも、御希望に沿えるようなことに努力をするべきでありますから、真剣にそれらの情勢を総合的に判断しながら、実態といたしまして三年続きのことでありますし、三十九年の実例もございますし、かれこれ勘案しながら、実態に即応したところの融資ワクというものをきめていきたい、さように考えております。
○松浦(定)委員 きょうは大臣も来ておられませんから、帰えられたらこの問題は急速にやってもらわないと、少なくとも現地ではもっと早く結論を出して、そして打つべき手は打ってもらうということを要請しておりますから、いまお話のありましたような点について、十分ひとつ政府側としても御検討いただきたいと思います。 いまも政務次官は、どうも道庁のことを無視するわけにいかない、それは確かにそうでしょう。しかし、その八十万円を基準にして、それ以上の実態が出てきたら何とか考えなければならぬ。私の意図とはだいぶ違っておりますから、そういうことはことばの表現上やむを得ないと思いますが、実態はそうでないのですから、ひとつ道庁を督励しまして、調査にも誤りのないよう期する。その結果が五十万になったって六十万になったって私はけっこうですから、間違った調査をして、道庁に、七十万だけれどもおれは八十万にしてやったなんという恩着せがましいことは言ってもらわぬほうがいい。調査が町村から上がっていったものをある程度チェックするのですね。困るからこの程度にしようというような、ワクがないような、ワクがあるような、そういう動きがないわけじゃないですから、これはやはり十分ひとつ検討していただくことをお願いいたしまして、私の質問を終わりたいと思います。
○本名委員長代理 中川一郎君。
○中川(一)委員 北海道の冷害がたいへんだということは、すでに先ほど地元の方々もお話があったわけでありますが、ここでひとつお伺いしておきたいと思いますのは、ことしは冷害に弱い作物が非常に伸びておる。ほんとうは冷害に強い作物が伸びておらなければならないのに、冷害に弱い作物が伸びたということは、過去の農政において何か誤りがあったのではないか。大豆であるとか、お米であるとか、アズキであるとかいうようなものが飛躍的に伸びておる。引きかえて、バレイショのごとき、あるいはビートのごとき冷害に強い農作物が伸びないということは、価格対策あるいは品種改良その他すべて農政一般にわたって反省すべき点があったのではないかというふうに考えるわけでありますが、この点について農林省はどういうふうに今回の冷害を顧みて考えておられるか、この機会に承っておきたいと思います。
○石田説明員 ただいま御指摘がありましたように、今度の冷害がことし限りの問題ではなく、過去歴史的に見ましても、昔からたびたび起こっております。しかも最近は三年続きの冷害ということになっております。今回の被害の状況を見ましても、先ほどからだんだん問題になっておりますように、単なる応急対策という問題ではなくて、各団体あるいは道庁からも言われておりますように、これは根本的な恒久対策というものを同時に考えなければならぬ。これは午前中にも私から若干触れた問題と思います。 それでいわゆる寒地農業をどういうふうに持っていくか、これは一つ基本的な問題でございまして、寒地農業の問題をだんだんに具体的な施策に分解してまいりますと、金融制度あるいは土地の基盤整備、私が実際に現地を見ました上におきましても、冷害と一口にいいましても、ある程度土地基盤の整備のできているところは比較的冷害の程度が少ないわけでございます。そういった基本的な問題を解決しなければこの問題は解決しない。もちろん、応急対策について努力しなければならぬと思いますけれども、同時に、いま申しましたような基本的な問題、あるいはもっと基本的には試験研究の問題、こういった基本的な問題から取り上げなければならないというふうに私ども考えておりまして、そのような方向に進まなければならぬと十分痛感しておるわけでございます。
○中川(一)委員 そうしますと、過去においてはやはり冷害対策としては十分でなかった、今後ひとつ大いに反省をして恒久対策も考えていかなければいかぬというお話のように承りますが、農林省のお役所を見ておりますと、どうもセクション、セクションでばらばらになっておって、これを取りまとめる企画的な、全体を総合した取りまとめの機構がないというところが、今日のこういう結果に導く大きな原因になったのではないかというように私は考えております。これを機会に、農林省の中に冷害というか、寒地農業確立というか、そういった総合的な対策を立てる、いまある特殊農業対策室とかなんとかいうようなセクションではなくて、もっと責任者が統括するところの機構をつくるべきではないか。一番大事なことではないかと、口では冷害のときには言うけれども、冷害が過ぎ去ってしまうと、セクション、セクションでばらばらな行政が行なわれて、またやがて冷害が来たときはあわてるというようなことになろうかと存じますので、この機会に、政務次官に、ひとついままでの機構とは変わった、もう少し責任のある、全体をにらむところの機構をつくるべきだというふうに思いますが、政務次官の御所見をこの機会に承っておきたいと存じます。
○草野説明員 役所の中でただいまのセクショナリズムなあり方に対する一般論として非常に言われるわけであります。よその役所はともかくといたしまして、私農林省へ行ってまだ日がたたぬのでありますが、いろいろの会議に出てみ、省議などに出てみて、農林省くらいほんとうはうまいこといっておるところはないのじゃないかと思っておるくらいなのです。これが満点とは考えておりませんが、北海道の問題は、農政局の中に寒地農業の問題について非常に努力をしておる面もあり、しかもそれをあらゆる形において総合しながら、高い観点に立ちながら、ただいまもお話のありましたように、非常に冷害に強い作物がやられたというようなことも、長い視野に立ってものを考えながらやるべきなのであって、それはいわば総合農政でなければならぬ、そう考えるわけなのですが、内部で、その部局部局がいかにもわが田わが田のことだけをやっているような印象は全然ございません。私はむしろよくいっていると思う。よくいっておるけれども、それが満点にいっておるとも考えませんが、今後そうした問題にぶつかることも非常に大きな刺激にもなりまするし、いままでの欠陥を一つ一つでも発見することでありますから、さらに大きな見地に立って、また長い視野に立って、長期の幅のあるものの考え方の中に立ってあらゆる場面を想定しながら、それに耐え得る農政というものを進めるべきである、さように考えておりますので、北海道の問題に対しては、特に農林省は御懸念のようなことのないようなことに努力はいたしておりますが、部分的に出るようなことがあるといたしますならば、それを是正しながらさらに前進をしていきたい、さように考えております。
○中川(一)委員 その点は政務次官にひとつ、いまここで農林省の役所が総合性がないとかあるとかいう議論をしておってもいたしかたありませんので、今後の研究課題として、まじめに一回御検討を願いたいという程度にとどめたいと思います。 その次に、応急対策として冷害農民が一番関心を持っておるのは、天災融資法と激甚法の発動をいつ政府がなされるか、内容もさることながら、一日でも早くこの対策を立ててもらいたいという要望が強いわけであります。先ほど池田参事官のお話では、これが早くできるようにいま取り進めつつあるということでありましたが、具体的に何日ぐらいをめどにいま進めておられるのか、その点をこの機会に承っておきたいと存じます。
○池田説明員 天災融資法あるいは激甚災指定を極力早くしたいということで、実はわれわれもそういう作業を急いでおるわけでございますが、道庁から資料をいただきまして、それを検討の上で最終的に融資金額等をきめるという作業もございますので、若干手間どっているわけでございますけれども、私どもの大体の予定といたしましては、今月の下旬、それも極力一日も早くいたしたい、こういう目標で現在作業を急いでおる次第でございます。
○中川(一)委員 今月の下旬というと月末のことですが、承ると、何か二十九日くらいを目標にしたい、二十九日の閣議にかけたいというふうに漏れ承ったのですが、その辺のところを目標にしてやっておられるのかどうか、ひとつこの機会に御回答いただければ承っておきたいと思います。
○池田説明員 今月中にはぜひともやりたいということで、そのやる日にちは一日でも早いようにということで申し上げたわけでございますけれども、ただいま先生からお話がありました二十九日ということに相なる可能性もございます。これはできるだけ早くしたい、こういう気持ちでございます。
○中川(一)委員 もう一つ、北海道の冷害の実態その他からいって大きな問題は、こういう天災融資法なり激甚法の発動を受けても、実際は恩恵をこうむらない、先ほど二種兼業という名前で言われておりましたが、専業農家であっても、負債が大きくなり、実際はもうやはりいろんな制度の恩恵を受けられないという農家が数多くあるわけでありまして、内地の場合ですと、こういう人はすぐ労賃あるいはそのほかの仕事に転向ができるわけでございますけれども、北海道の場合には、全部が農村地帯であって、すぐ賃金労働者に変わり得ないという悩みがあるわけでありまして、こういった制度資金あるいはその他の恩恵が受けられないで転落していく農家が数多くあり、しかもそれを受け入れる職場がないという農家に対しては、特別の措置を講じなければならないというふうに思っておりますが、この点について、農林省はそういう実態があることを御存じかどうか。あるとすればどうしたらよいか、どういう対策をお立てになっておるか、この機会にこれまた承っておきたいと思います。
○和田説明員 中川委員のただいまのお尋ねは、労賃収入等を得させる機会を与えることによって、そういう金融措置以外にも生活の資金を得られるような道を考える必要があるのではないか、こういう御趣旨かと思います。これも前回のこの委員会で、芳賀委員から救農土木事業についてお尋ねがございまして、その段階では、道庁は三十九年の例にならいまして、主として財源を起債によりまして、道路の補修でございますとか、小さな河川の補修でございますとか、あるいは場所によっては客土とかいうような、そういう大部分が資材費をあまり必要としないで、労賃として還元できるような形での公共事業を今回の冷害についても実施をしたいと考えておりまして、その際芳賀委員から、二十ヘクタール以下の小規模の土地改良もその中へ含めるように考えるべきではないかという御意見もあり、道庁にも連絡をいたしまして、そういう方向で検討をいたしておったのでございますが、最近になりまして、被害額が今朝石田参事官からも御報告いたしましたような数字になりましたことも関連をして、単に起債だけではなく、国の補助金を受けて、同種の事業を実施したいという要望がございまして、二十ヘクタール以上の規模の面積を持ちます団体営について、約三億二百万円の事業費で年度内に馬そり客土でございますとか、暗渠排水でございますとか、そういう土地改良事業を実施したいので、それに対して追加の補助金を支出してほしいという要望がございました。私どもは、現在その数字をもとにいたしまして、被害額、さらに本年の当初割り当てております予算で、何も農地局に限りませず、たとえば営林局の事業でございますとか、あるいは国鉄関係の事業でございますとか、そういうものがなおどの程度残存をしておって、それが被害地の農家の賃金収入を得られる機会としてどの程度利用し得るか、なおそれでは賃金収入として不足する面がどのくらいあるのかということにつきまして、現在道庁から個別の町村ごとの資料等を取り寄せて検討いたしておる段階でございますが、私どもとしては、できるだけ大蔵省とも話し合いをいたしまして、団体営の土地改良の補助金を、道が考えております起債による小規模の公共事業にさらに上乗せができまするように、現在資料を整備しておる段階でございます。
○中川(一)委員 そういう問題も一つでありますけれども、そうではなくて、これを機会に、もう今後営農がやっていけないという農家が相当出てきておる。こういうものの離農対策ということを考えてはおらないか。開拓者の場合には、離農対策として負債整理なりあるいは離農資金という制度を立てたわけですけれども、一般農家については、開拓者以上悲惨な農家が相当おりまして、離農せざるを得ないという農家がかなりあるというふうに私は見ておりますが、これらに対して、今回の冷害は、開拓者同様あるいはそれ以上の離農対策を講ずべき時期にきておると思いますが、その点についての考え方を承ったわけです。
○石田説明員 先生からいまお話のありましたように、冷害によって非常に営農に困難を来たしておる農家があることは事実だと思います。何も離農を奨励する必要はありませんので、できる限り現行の制度である自創資金その他を利用していただきまして、営農を続けていくように努力していただくことはもちろんでございます。それで、どうしても離農を余儀なくされるような農家に対しまして、いま御指摘のように、開拓者につきましては補助金制度がございますが、それ以外には現行制度ではないわけであります。したがいまして、現行の中でやり得ることといたしましては、一般的な措置として、これは労働省の関係になると思いますが、職業紹介あるいは職業訓練、あるいは訓練手当の支給等の措置を講ずる以外にはないと思います。そのほか、離農に伴います資産の処分あるいは転業資金などにつきましては、現行制度金融、農林漁業金融公庫資金あるいは近代化資金、あるいは国民金融公庫等の資金もございますので、さしあたりは現行のこういった制度を活用していきたい、こういうふうに考えております。
○中川(一)委員 そうしますと、離農者については、厚生省やその他の現行制度にひとつおまかせをするんだというようでありますが、そうではなくして、現行制度にないとすれば、新しい制度をつくって、営農を続けたくても続けられない人に対しては、人間らしい別の職業を探してやる、あるいは借金についてはめんどうを見てやるというようなことを考えるべきだと思うのですが、いまのところは考えておらない、検討の余地もない、こういうことなんですか。
○石田説明員 特に離農希望者に対しましては、離農される方がまた若い人ではないと思います。特に中高年齢層の方にあると思います。そういう問題につきましては、労働省のほうのお力も借りまして、できるだけ職業のあっせんをしたいという意味で申し上げたわけであります。 それから離農する場合に、相当固定化負債をかかえておるという問題がございます。これは営農を続けていく場合も、離農をする場合でも、ある程度応急対策であると同時に、恒久対策と申しますか、固定化負債の問題につきましても、近く道庁のほうから具体的な資料を持ってまいるようでありますので、その方面のほうでこれをどういうふうに整理するかということも積極的に検討してまいりたい、こういう考えでおります。
○中川(一)委員 それからその次に、いまちょっと触れました、松野農林大臣が十月三十一日ですか、北海道に行きまして、ほんとうの短かい期間というより、短かい時間見た結果、北海道の開拓農家は固定化負債で非常に困っておるということを直感的に感じて、これは何とかするようにいたしますと現場で即断即決をしてこられた。この松野農林大臣の思い切った処置、また考え方に対しては、非常に敬意を表し、北海道も大きな期待を持っておるということですが、その点について、農林大臣がただ現地で言ってきただけでなくして、事務当局に検討がおりておるかどうか。加えてもう一つ言うならば、五日に一日内閣が北海道でありました。そのときにも、冷害に強い農業は酪農である、酪農をやれば冷害にならないのだということを、佐藤総理大臣も、記者会見においてもあるいは一日内閣においても言っておりました。私どもは、佐藤総理のこの現地での発言あるいは現地視察の結果がすぐ行政に生きるものだというふうに期待を持っておるわけですが、農林大臣の視察あるいは総理の北海道における一日内閣というものが、事務当局にどういうふうにおりてきておるか、でき得るならばひとつ具体的に御説明をいただきたいと思います。
○石田説明員 私、実は十月三十一日に農林大臣が北海道に参りましたときにお供してまいりました。たしか農林大臣のほうから実際に冷害地を見て、被害を受けられた農民に接しまして、相当長期にわたる負債をかかえておる現状を認識された。それで、たぶん札幌の駅におきます記者会見におきましてもその点に触れられまして、これはさっそく事務当局に具体的な方法の検討を命ずるという発言がございました。それで、私どもも帰りまして、さっそく具体的に事務当局のほうにもお伝えしまして、また農林大臣からもそういう指示がございましたので、具体的な検討に入るわけでございますけれども、ただいま私が申しましたように、どの程度の固定化の負債になっているか、こういった具体的な資料も必要でございますので、そういった資料が近く出てくるという道庁からの御連絡もありますので、そういった資料の提示を待ちまして本格的な検討に入りたい、こういうふうに考えます。
○中川(一)委員 ぜひとも本格的な検討をして、農林大臣の公約を実現に移していただきたい。私どもの手元にある資料では、短期資金としての負債が六百八十九億、長期的なものが千五十一億、合計しますと、千七百四十一億も北海道の農家は負債にあえいでいて、どちらかというと、金利稼ぎで一ぱいだという実態であります。ぜひともこれは促進方をお願いし、しかも一日も早く実現をしていただきたいと思います。 なお、先ほどの問題にもう一回返りまして、農林大臣が一日あるいは一時間か二時間北海道を見ても、借金がたいへんだと思うくらい、北海道の農業はいろいろな問題を持っておりますが、中でも、先ほど申し上げましたように、離農しなければならない農家、離農したくても離農ができない農家が相当おります。これに対する政府のあたたかい施策を待ちこがれておるといっても過言ではないと思います。参事官のお話では、労働省あるいは厚生省あるいは現行制度に従ってというお話でございましたが、そういった現行制度あるいは他省庁にまかせることなく、ひとつ農林省みずからがあたたかい施策をとっていただきたい。炭鉱なんかにおいては、相当思い切った施策を、炭鉱業の不振ということに関係をして、ああいったあたたかい施策が——あたたかいというか、これでも不満足だと言っておりますけれども、かなり思い切った転業対策なりあるいは工場誘致なり、いろいろな政策をやっておりますが、これに見合った離農対策——内地の場合は、先ほども申し上げたように、徐々に一種が二種、二種がほかの労働者に変わっていくというかっこうができるわけでありますけれども、北海道には働くべき職場がない。すべてが農村地帯だというところから、徐々に変わっていけない。離農するときには夜逃げをしなければならないという実情でありますので、ひとつこの点は農林省も新しい認識をもってやっていただきたい。 そのほかいろいろありますが、時間もありませんので、以上数点についての御質問で終わらせていただきますが、(「遠慮しないでやれ」と呼ぶ者あり)遠慮しないでやれという声もありますから、それではひとつ逐一お伺いをいたしてまいりたいと思います。 もう一つ聞いておきたいことがあります。それは救農土木事業について、先ほどいまいろいろ手配をいたしているということでありましたが、予備費あるいは補正予算等について、大蔵省等に対して、既定経費ではない新たなる予算として、予備費あるいは補正予算として盛り込むようになっておるか、この点も承っておきたいと思います。
○和田説明員 先ほどお答えを申しました、道庁が要望しております団体営三億二百万事業費ベースでございますが、これは既定予算ではなくて予備費等で支出をしてもらうことに大蔵省と話をする性質のものでございます。一応つないではございますが、まだ通庁からの資料その他でなお調整を要する部分がございますので、これらを早急に整えました上で、正式に予備費支出の要求をいたしたいと考えております。中川(一)委員 酪農は冷害に強い農業であり、酪農地帯は冷害の被害をそれほど受けておらないのですが、それらの飼料作物という点において困惑をいたしております。政府手持ちのふすまの払い下げについて強い要望があるわけですが、この点どう対処されようとしておるか、承っておきたいと思います。
○岡田説明員 北海道からの御要望に基づきまして、政府手持ちのふすまを売却するという考え方で現在手続を進めておるわけであります。
○中川(一)委員 最後にお伺いいたしたいのは、再生産用種子の購入に対する種子の補助でございますが、現行制度が二分の一だということで、ぜひとも三分の二にしてもらいたいという要望があるわけですが、農林省は三分の二にしてやろうというような話も承っておりますが、その点はどうなっておりますか、承っておきます。
○石田説明員 この種子対策につきましては、確かに御要望がありまして、三十九年度に補助した例がございます。それで、これはこれからの問題でございますが、現在のところは現行の補助率を予定しておりますが、なお冷害の実情、実際の種もみの必要な状況あるいは必要とする農家の実情などに即しまして、先ほどからもだんだん言われておりますように、被害の実情に応じて措置したい。いまここで何分の何にするということまでは申し上げられませんが、できるだけ御要望の線に沿うように努力してみたいと思います。
○本名委員長代理 芳賀貢君。
○芳賀委員 北海道の冷害対策の問題につきましては、すでに当委員会において、九月十日、十月八日、十月十九日の三回の委員会を通じて、私から相当詳細にわたり政府に対する質疑を行なっておるわけでございます。したがいまして、本日は、従来指摘しました個々の問題等について、政府の具体的な対策あるいは見解について明らかにしてもらいたいと思うわけでございます。 そこで、第一の点は、天災融資法並びに激甚法の指定の問題でありますが、今回の指定を行なうに先立ちまして、先ほどの政府の答弁によりますと、十一月下旬を目途にということで、われわれとしてはまことに不可解であります。そこで、本年の冷害とやや同一規模であった三十九年における天災法、激甚法の指定措置というものはいかなる時期に行なわれたかということについて、まず明らかにしてもらいたい。
○池田説明員 ただいまお尋ねの、三十九年度の冷害におきまする天災融資法の発動あるいは激甚災の指定の期日でございますが、当初三十九年十 一月九日に最初の指定をしております。それからさらにその後、内容が若干改正されまして、十二月の二十八日に改正された指定をいたしております。
○芳賀委員 そこで、三十九年度には十一月九日に発動がされたわけであります。今年度の場合、どうして十一月下旬でなければ発動ができないか、その点を明確にしてもらいたい。
○池田説明員 私どもは被害額の数字をまず固めまして、それに対してどういうような額をどういうような条件で融資するか、それを検討した上で天災融資法の政令指定をいたすわけでございますが、今回実は道庁から具体的な資料の御提出がありまして、内容につきまして説明を受けましたのはごく最近でございまして、そういう関係で若干時期が延びておるという事情がございますが、そのほかに、特に今朝来のいろんな陳情等にもございますように、いろいろな内容について改善をすべきである——貸し付け限度額の問題あるいは金利の問題等いろいろございますけれども、そういう問題がございますので、そういう問題につきましても、われわれといたしましては十分に検討する必要がございまして、そういうようないろいろな事情がございまして若干延びておりますが、先ほどお答え申し上げましたように、私どもも現地の事情等は十分了承しておりますので、できるだけ早く、一日でも早く発動をいたしたいということで、目下作業を急いでおる段階でございます。
○芳賀委員 最近当委員会に担当の経済局長がしばしば出席しておらぬようですが、これはどういう理由ですか。
○池田説明員 本日は御承知のように参議院で予算委員会がございまして、経済局の所管の関係が出る見込みでございまして、そららのほうに参っております。
○芳賀委員 そこで、指定の問題ですが、いまの参事官の説明によると、道庁の冷害に対する調査報告が非常におくれておったので、指定の作業が進まぬ、こういうことですね。
○池田説明員 まあ、一つの理由といたしまして、そういうこともございます。
○芳賀委員 それでは指定の作業は関係都道府県の報告を中心にするか、農林省の統計調査部の結果を主体にするか、それはどうなんですか。冷害の場合は水害あるいは台風災害と違って、施設に及ぶ被害というものはないわけです。これが冷害の特徴ですから、被害の一〇〇%がこれは農作物に与えた損害ということになるわけですから、その場合、道庁の報告というものを基礎にして農林省は行なおとするのか、農林省自身の調査機関である統計調査部の正確なる調査の上に立って作業を行なうのか、この点を、これは大事なことですから、明らかにしておいてもらいたい。
○池田説明員 ただいま先生のおっしゃいましたように、当然、私どもといたしましては、全体の被害額につきましては、これは統計調査部が調査をいたしました結果を基礎にいたしまして、もちろん道庁等の数字がございますればそれも参考にはいたしますけれども、基本的には統計調査部の数字を基礎にして検討いたすわけでございます。ただ、指定をいたします場合に、特別被害農業者の状況がどうであるかというようなことにつきましては、これは統計調査部の数字がございませんので、道庁の数字を参考にする、こういうことでございます。
○芳賀委員 午前の政府の報告によると、これは石田参事官からなされたわけでありますが、統計調査部の調査の結果は、今次の北海道の冷害による損害が六百八億円、三十九年の冷害の場合には五百二十二億円だったということが述べられたわけです。そこで、三十九年の北海道、東北における異常低温等による農作物の被害概況なるものは、三十九年十月三十一日に農林省の統計調査部から報告されておるわけですね。ですから、一昨年の政府の天災融資法あるいは激甚法の指定の基礎というものは明らかに三十九年の十月三十一日の統計調査部の被害概況を基礎にして行なわれておるわけですね。今回の場合も、やはり午前中に石田参事官の報告のあった六百八億円というものが基礎になって作業を進めておるとわれわれは午前中は理解しておったが、あなたの説明からいくと、道庁の報告がおくれておるので作業ができないというのは、これは不都合じゃないですか。道庁の報告をあくまで参考にするというのなら話はわかるが、何のために統計調査部というのを農林省の機関として置いているのですか。何のために統調が被害調査をやるわけですか。統計調査部来ておるのでしょう、要求しておるわけだから。
○池田説明員 ただいま申し上げたわけでございますけれども、もちろん、おっしゃいますように、全体の農作物被害の状況というものにつきましては、これは統計調査部の非常に詳細な数字がございますので、これをわれわれは基礎にいたしまして、関係行政庁、今回の場合は道庁でございますが、道庁の数字も参考にするわけでございます。ただ、具体的な融資金額その他をきめる場合におきましては、特別被害者の状況がどうなっているかというようなところも検討の基礎にしなければなりませんが、そういうような数字につきましては、統計調査部に数字がございませんので、道庁の数字を基礎にいたましまして検討する必要がございますので、そういう意味で実は申し上げたわけでございます。
○芳賀委員 統計調査部長来ていますか。
○本名委員長代理 来ています。
○芳賀委員 それではこの点は統計調査部長に聞きますが、三十九年度の資料の場合は、被害概況の中で、明らかに三〇%以上の被害面積あるいは被害金額というのが出されておるわけです。ですから、天災融資法を発動する場合の被害農家あるいは特別被害農家というものは、この資料を基礎にしてできないことはないと思うのです。できなければ、統計調査部の調査内容というものは、天災融資法あるいは激甚法を発動できる場合というものを予想して、程度別の調査を行なうのが当然じゃないですか。この点は統計調査部のほうはどうなっているのですか。
○松田説明員 三十九年の被害の報告の形式は本年と同様であったと私は聞いております。ただ、お話のような追加の資料を事後において調製をして出したというふうに伺っておりますが、そういう意味で、正式の報告の形式は今年と変わっておりません。
○芳賀委員 それでは北海道における冷害の最終的な被害概況は、すでにもう今後の追加はないわけですね。午前中石田参事官が当委員会に報告した総額というものは内容になっておると解釈していいわけですね。
○松田説明員 今後被害概況としての予報は出す予定はございません。あとは実収高で、損害の実収高が出る予定でございます。
○芳賀委員 三十九年の被害概況は、これは水稲はもちろんでありますが、畑作全作物にわたっての非常に詳細な概況が出ておるわけですからして、最終的なものであるということであれば、今年度の被害概況の内容について、これは資料として速急に提出してもらいたい、よろしいですか。
○松田説明員 お話しのように資料として提出いたします。
○芳賀委員 では資料は後刻すみやかにお出し願います。 そこで、もう一度もとに戻りますが、どうしてことしに限って天災法、激甚法の指定をおくらせなければならぬか、これは道庁が怠慢で資料を出さぬなんということは理由にならぬですよ。農林省が必要であれば地方庁を鞭撻して、これこれの資料が必要であるから提出されたいということで、これは必要資料は出てくると思うのです。いかに北海道庁が冷害対策に冷淡であっても、中央機関の要求があった場合、いやそんなものは出す必要はありませんなんというほど、いまの道庁も農民を無視したようなものではないと思うのです。消極的であり、非常に熱意がないということは、むしろわれわれのほうがわかっています。しかし、中央官庁が天災法、激甚法を指定するために必要であるからこれらの報告を提示されたいという場合に、それをことさらに拒否したりあるいは遅延させるということはないと思いますが、その点はどうなんですか。
○池田説明員 もちろん私どもといたしましても、非常に御要望の強いことでございますから、極力早く作業を終わらせたいということで、従来も道庁を督励いたしまして、そういう資料の提出等もお願いをしておったわけでございますけれども、今回の災害は非常に大規模なものでございますし、被害の状況も深刻でございますので、そういう整理がかなりあったのではないかと推察をしたわけでございますが、これは当然先生御承知のわけでございますが、天炭融資法の指定、発動をいたします場合には、全体の農作物被害の状況、数字がどうなっているかということももちろん基礎でございますけれども、そのほかに、先ほど申し上げましたような特別被害者の状況、あるいは融資に対する具体的な要請というものも十分考えまして決定をする、こういうことになっておりますし、特に今回は、先ほど申し上げましたように、三年連続というような従来例がなかった災害でございまして、たとえば資金の貸し付け限度額の問題あるいは借りかえに対するワクの増額の問題もからんでおりますので、そういうものの検討をあわせて行なわなければならないというような事情で、若干三十九年度よりかずれておりますけれども、極力現在作業を進めておりますので、御了承を願いたいと思います。
○芳賀委員 それで、今回の発動にあたっては、現行法では十分な措置ができないので、臨時国会の召集を待って激甚法あるいは天災融資法の改正が必要である、そういうことでいまだ発動ができないという理由ですか。
○池田説明員 天災融資法の改正をするということを前提にいたしまして、その関係で政令指定がおくれておるということではございません。当然法律改正の御要望も強いわけでございますので、そういう点についての検討はもちろんいたしておるわけでございますけれども、そのために政令指定がおくれているということではございません。
○芳賀委員 法律改正の必要はないという判断であれば、もうすでに発動できるじゃないですか。昭和三十九年の場合は、十一月九日はまだ臨時国会の召集前だったのです。しかし、法律改正まで待つわけにはいかないので、現行法の発動によるということで、十一月九日に両法の同時的発動を行なって、そして天災資金については四十五億、こういうことで措置したわけです。その後、臨時国会が召集されまして、われわれの立場から見れば不十分ではありましたけれども、内容の改正を行なって、そして改正に基づいた発動が、十二月二十八日に今度は天災資金の融資額を百十三億円とこれは改正し、自作農維持資金を五十五億と決定したわけです。だから、法律改正の必要がない、あるいはまた必要があっても、現在は閉会中であるので、現行法を発動するということでいくのがたてまえじゃないですか。すでに一昨年行なえたものが、本年より以上の激甚な災害であるという場合、これは一日を争うと思うのです。いいですか。この法律の発動がなければ、一体北海道に対してどういうような指定が行なわれるか、あるいはまた天災資金がどの程度の規模で北海道に対して流されるかということは、全然未定じゃないですか。自創資金の問題であるとかあるいはその他の災害対策というものは、それを基礎にして実行されるということになれば、この指定をいたずらに遷延するということは、総体の対策をむしろおくらせる、阻害させるという役割りしかこれは果たさないじゃないですか。これは政務次官どうお考えですか、一昨年の経緯にかんがみて。
○草野説明員 どうも的確に聞き取っていなかったので、申しわけないことですが、なぜおくれておるかという実情だと思うのですが、目下のところ大馬力をかけておるということでございますので、御了承いただきたいと思います。詳しいことはまた……。
○芳賀委員 三十九年は十一月九日に天災法と激甚法を発動しておるのですよ。ところが、ことしは内閣は佐藤内閣にかわったのですよ。この内閣が何ものであるかということはこれはいま言う必要はありませんが、一昨年は十一月九日に発動ができたものを、今年はどうして十一月下旬にしか発動ができないかということをいま事務当局に聞いておるわけです。次官の説明によると、馬力をかけておくらせておるということにしかならぬわけですね。そうじゃないですか。おととしは馬力をかけなくても十一月九日に発動したのですよ。ことしは馬力をかけているということであれば、もう十一月九日前に発動されておらなければならぬが、今月末ということになれば、馬力をかけておくらせておるという、そういう政府の態度になるわけですね。これじゃ被害対策は進まぬじゃないですか。
○草野説明員 そういうことではないので、三十九年はなるほど手ぎわがよかったようでした。ところが、途中でまた追っかけてやらなければならぬような実情もあったのですが、ことしはそういうことのないように、非常に大きな網でひとつしっかり御期待に沿えるような形で、途中で一ぱいのめしを食うのに何べんも茶づけせんならぬようなことはいかぬから、ひとつ一発でいけるようにということで、慎重な態度をとっておるということでございます。
○芳賀委員 あなたは居眠りしておったからね。生理的な現象だから責めるわけじゃないが、おととしは二度、三度繰り返したのじゃないのですよ。いいですか。おととしは、十一月九日というのは臨時国会が開かれていないのですよ。そうであるが、これは一日も早く急がなければならぬということで、当時の現行法による発動をしたわけです。それから当委員会においても、天災法の抜本改正をしなければことしの北海道の三十九年冷害は対策が進まない、しかし、国会の閉会中に法律をつくるわけにいかぬですから、とりあえず現行法の状態で発動をして、臨時国会において天災融資法あるいは激甚法の改正を行なって、改正によってさらに最終的な金額の決定等を行なうということで、それでこれは二度になったわけです。だから、最初は現行法の状態、二度目は法律改正によって、当然の結果として追加決定が行なわれたわけですよ。だから、先ほど私がその点を聞いておるのですよ。ことしも三年連続であるから、法律の改正を待たなければ十分な発動ができないということで遅延させておるかというと、農林省はそうではないというわけですから、法律改正の意思がなければ、当然即刻発動すべきでないかということをいま尋ねておるわけです。きょうは大臣も来ておらぬし、肝心な官房長官も来ていないし、経済局長もみな不熱心で来ていないから、皆さんだけの顔ぶれではなかなか責任のある答弁ができないと思います。 それでは、明日衆議院の災害対策特別委員会がありますから、当然この激甚法の指定等は──総理府総務長官が災害対策本部の本部長をやっておるわけですから、激甚法発動ということになれば、農林省がおもなる関係であるけれども、これは総理府総務長官の所管ということになるわけですね。だから皆さんがお答えできないというのであれば、明朝の災害対策特別委員会に私が出まして、その点は明らかにしたいと思うわけです。ですから、それまでに政府としての方針を明確にしてもらいたいと思います。それだけ猶予しますよ。いいですか。政務次官からそれを答弁しなさいよ。
○草野説明員 芳賀先生のおっしゃたのは、あすの災害対策委員会におれが出るから、それまでに返事のできるようにしておけとおっしゃるのですか。
○芳賀委員 そうです。政府として。
○草野説明員 ああそうですか、わかりました。
○芳賀委員 いいですか。あすまたきょうと同じ答弁じゃしょうがないですから、明日午前までに政府の方針というものを明らかにして、明日は農林水産委員会がないですから、災害対策特別委員会において私のこの質問した点に対する政府の方針というものを明らかにしてもらいたい、そういうことを言っておるわけです。そうするならすると言ってください。できないならできないでいい。
○草野説明員 わかりました。
○芳賀委員 それでは次の問題ですが、当然指定が行なわれるならば、天災資金の総体金額あるいは自作農維持資金の配分の金額というものは同時的にきまるわけです。これはおおよそどのくらいの金額を考えておるか。
○池田説明員 天然融資法関係を私から申し上げますが、これは先ほども申し上げましたように、道庁等の資料を参考にいたしまして現在検討中でございまして、まだ具体的な数字はきまっておりませんので、この席ではお答えできないわけでございます。
○芳賀委員 一体何を検討しておるのですか。当農林委員会は九月十二日から十六日まで北海道の農業事情の調査を行なって、その調査報告の中には、本年の北海道の冷害は異常な冷害であるので、緊急必要な措置というものを重厚に講ずべきであるということを委員会は報告しておるわけです。あるいはまた、十月十二日から十六日までの四日間、温水政務次官が名目的な団長、実質的には石田参事官が団長になって、これは日数は短いですよ。四日間で北海道の調査ができるなんというものじゃないが、とにかく農林省として正式に調査団を派遣して調査を行なって、その結果というものについては、前回の委員会を通じて石田君から報告を行なうと同時に、必要な対策というものに対しては、これらの措置が必要であるということは、これは先般の委員会、本日の委員会においても述べておるじゃないですか。それが何でもかんでも道庁の報告を見なければできないというのは、これはおかしいじゃないですか。あなたは経済局長でないからはっきりした答弁ができないというのですか。
○池田説明員 経済局長でないから答弁ができないということではございませんで、まだ作業の結果がここで申し上げるような固まった数字まで至っていない、こういうことでございます。もちろん、これは農林省だけできめるわけにもまいりませんし、大蔵省等とも調整をいたす必要がございますし、そういうような過程を経まして初めて数字が固まるというわけでございますので、まことに残念でございますけれども、お答えができないわけでございます。
○芳賀委員 午前中、北海道の農協連合会の代表あるいは農民連盟の代表とあわせて道議会の代表等が本委員会に出席されて、これは開会前ではありますけれども、冷害問題に対して具体的な陳情を行なっておるわけです。たとえばその中に、天災資金については百二十八億円が必要である、自作農維持資金については八十一億円が必要である−というような数字をあげた陳情があるわけです。あるいはまた農民連盟の場合には、どうしても自作農維持資金については百億円は必要である。ですから、たとえば道議会が道庁と意思をあわせて数字を述べたとすれば、これは百二十八億円が天災資金で、八十一億円が自創資金の所要額ということになるわけです。われわれはけさ初めてそれを聞いたわけですが、農林省としてはそういう数字はいまだに報告、要請を道庁からは受けていないわけですね。
○池田説明員 道庁から天災融資法の融資要望額といたしまして百二十八億円という数字の説明は受けております。
○芳賀委員 だから、いつ受けたのですか。もう一カ月くらい前でしょう。
○池田説明員 今週の月曜、十一月七日でございます。
○芳賀委員 それでは、この点についても、激甚法、天災法に関係ある問題ですから、明日の災害対策特別委員会にできるだけ政府の具体的な方針というものをこれも明らかにしてもらいたいと思います。 その次にお尋ねしたい点は、自作農維持資金の貸し付け限度額の引き上げの問題、これは、前回もこの点に関して農地局長にも質問をしておるわけですが、現在は業務方法書の中で五十万とか七十万、百万ということにできるわけですから、特別に法律の改正は必要ないわけですね。したがって、行政措置としてこの実情を十分把握されて適切な最高限度——全部に最高を貸せというわけじゃないですから、最高限度の設定は、今回の場合には対策上非常に重要なことになるわけです。これは見ようによって八十万とか百万とかいろいろありますが、われわれ社会党としては、一昨年の暮れの臨時国会で自作農維持資金法の改正法案というものを出して、その中で、金利については現行の五分を三分に改むべきである、据え置き年限の三年は五年にすべきである、償還年限の二十年を三十五年に改むべきである、こういう改正案を一昨年の臨時国会に提出している経緯があるわけです。この場合は、貸し付け限度を法律の中で個人については百万円、法人については五百万円を限度とするということになっておるわけです。一昨年の状態の中においても個人百万円をわれわれは必要と認めておるわけですからして、この点について先ほど局長から松浦委員に対する答弁もありましたが、ことしはやはり限度の引き上げが一番重要なことになっているので、もう少し具体的に農地局長としての見解を示してもらいたいと思います。
○和田説明員 先ほど松浦委員の御質問にもお答えを申し上げましたように、先週の後半でございますか、道庁から八十万円という限度額にしてほしいということで、それに必要なある程度の資料の提出があったわけでございます。現在その資料をもとにして私どもとして検討いたしておりますが、なお若干資料等も詰めなければならぬ点もございますので、いま八十万円という道庁の数字がそのまま適当であるかどうかというふうに具体的にお答えし得るまでに私もまだ確信は持っておらないのでございますが、何ぶんにも共済金が払われ、あるいは天災融資法による貸し付けが行なわれ、ないしは今回のように救農土木事業等による労賃収入が得られるとしても、なお被害なかりせば得た所得がカバーできない面もございますので、それを自創資金で埋めていくというのが基本的な考え方でございますから、個別の農家の被害なり、あるいは残存しております債務の実情なりに応じまして、対策を処置していきたいというふうに思っております。準備に手間がかかりましてまことに恐縮でございますが、総ワク自体をきめますことは、天災融資法なり農業共済金なりの支払いの関連の中で数字的に固まっていく問題でございますので、道庁の要望は八十一億でございますが、いますぐに何億の総ワクで個別の最高限度が幾らというふうには申し上げかねるのでございますが、盆暮れというような時期は金の要る時期でもございますので、できるだけ十二月早々までには具体的に実情に合わせた個人の最高限度、総ワクをきめたいということで考えております。 〔本名委員長代理退席、田口(長)委員長代理着席〕
○芳賀委員 たとえば自作農維持資金だけでなくて、ほかの金融法の場合でも、問題は、最高の貸し付け限度が引き上げられる場合には、当然返済の条件が改正されなければ、限度だけ引き上げて、金利あるいは据え置き年限、償還年限が同様であるということになれば、事実上農業収益の中から確実な返済は至難ということになるわけですから、八十万、百万に引き上げた場合には、自作農維持資金の金利水準をどうするか、あるいはまた据え置き年限をいかようにするか、返済年限をどれだけ延ばすかということは、関連して出てくる問題だと思うわけです。われわれ社会党としては、臨時国会が召集された場合、政府として行政的な熱意ある処置を講ぜられればあるいは必要がないかもしれぬが、そうでない場合においては、当然立法府の責任においてこれらの問題は解決しなければならぬというふうに考えておるので、単に貸し付け最高限度とか北海道に幾ら配分したらいいかという問題でなくて、自作農維持資金の体系全体の総合的な再検討、あるいはまた、毎年のように災害が原因になって累積する農家あるいは漁家の負債整理をどうするかということも、この際政府の責任において方向づけをしてもらいたいと思うわけです。この点は局長も熱意を持って取り組んでおると思いますが、所見のほどを明らかにしてもらいたい。
○和田説明員 個人の最高の貸し付け限度額が広がれば当然に毎年償還すべき金額がふくらむから、それに応じて金利なりあるいは償還期限なりについても総合的に考えるべきだという御意見は、理論としてはまことにそのとおりであろうと思います。ただ、自作農維持資金をとりあえず今度の冷害に対応して貸し付けます場合には、そのことだけで直ちに自創法の貸し付けの条件を変更するというところまでは実は現段階においては直接は考えておりませんで、御承知のように、農林金融全体の問題として経済局のほうでいま金融制度全体の問題に取り組んでおりますので、ほかの金融との間の相互の関連等もございますから、そういう農林金融全体の関連の中で、より大きく総合的に検討はいたしてまいりたいというふうに考えております。
○芳賀委員 そこで、固定負債の整理の立法化の問題はどう考えていますか。
○池田説明員 北海道におきます農家の固定化負債が非常な増額をしているということは、われわれも十分承知いたしておるわけでございます。それで、今朝来、固定化負債に対する負債整理の特別措置を考えるべきでないかという御意見でございますが、私どもといたしましては、当然これは負債整理事業でございますので、現在の個々の農家の負債の状況がどうなっているか、それからその中で固定化負債と見られるものがどういう状況になっているかということを詰めませんと、最終的な結論にはなかなか到達しないわけでございます。寄り寄り省内ではそういう検討もいたしておりますが、さらに具体的な数字を集めまして、この問題に対する最終的な考え方をきめたい、こういうことを現在検討しておる段階でございます。
○芳賀委員 この農家負債整理の問題については、実は昭和三十三年十月に、社会党から農家負債整理資金融通特別措置法案なるものを提案した経緯があるわけです。これは与党、自民党の賛成を得ることができなくて、成立は見ていないわけです。その当時のこの負債整理法案の内容を申し上げますと、天災が主たる理由になって農家の負債というものが累増して固定化したものを整理するということが、当時の農家負債整理法案の目的でありましたが、簡単にその骨子を申し上げますと、 その第一点は、すでに天災による多額の固定化負債を有する農家であって、現在その農業経営が著しく不安定な状態にはあるが、今後積極的に農家経済の再建をはかろうとする意欲を有している者に対し、農林漁業金融公庫が低利、長期の負債整理資金を融通し、農家の固定化負債を流動化せしめようとすること。 第二点は、農林漁業金融公庫から負債整理資金の貸付を受けようとする者については、負債の整理計画等を含む農家経済再建計画を樹立せしめ、その再建計画を都道府県知事が認定し、その認定を受けた者に対し、農林漁業金融公庫から当該計画を実施するために必要な資金を利率三分、五年据え置き、償還期間三十年以内で融通すること。 第三点は、負債整理の所期の成果をあげしめるためには、農家の再建計画の樹立、実施に関する重厚な指導、助言並びに条件緩和等に関する債権者、債務者間の調停、あっせん、勧告等が伴わなければ効率的な成果を期待することができないことは過去の経験に徴し明らかでありますが、これらに要する経費のすべてを常襲災害地帯の地方自治体に負担せしめることは、現在の地方財政の実情に照らしきわめて至難であり、かつ適当でないと思われますので、都道府県が農家経済再建指導員を設置いたします場合、その設置に要する経費、及び都道府県が農家負債整理についての調停、あっせん、勧告等を行う機関を設置する市町村に対し補助を行う場合はその補助に要する経費につきまして、政府は予算の範囲内でその全部または一部を補助することとし、この負債整理対策の成果を完全なものにしようとしているのであります。 今回、三年連続の災害ということになれば、きょうの午前中の陳情者の述べた中にもありましたが、相当膨大な固定負債が出てくると思うわけです。ですから、この点については、立法化する場合も、その必要があるとかないとかいう問題じゃないと思うのです。結局、これを放置しておけば、今後の北海道の農業というものは前進をすることができない、あるいはおびただしい離農者が出るというような、そういう現象が必ず起きると思うわけです。こういうことは、農政を担当しておる農林省として、いち早くもう把握されておると思うわけなんです。ですから、これを政策的に、あるいは国の施策としてどのように取り上げるかということが最大の急務と思いますが、この点については、いわゆる政府を代表してということになれば、草野政務次官から答えてもらいたい。農家の固定負債の整理というものをやはり立法化して行なうべきでないかという点ですね。
○草野説明員 農家の固定化しておる負債の問題というのは、やはり前進しなければならぬ農業の実態の中にあって、これがあたかもガンのような形になって、そのために、他の部分がいかに前進しようと考えても命取りになるような場合が往々あることは当然のことでございます。したがって、非常に重要な問題であり、ことに、北海道が連続冷害という実情に際会しておる中において、一段とその問題の必要性が高まりつつあることは認められると考えます。したがって、これはまことに真剣な問題として省としても検討し、その方向に対する、いわゆる固定負債をかかえておる農家の基本的な問題をどう除去しながら新しい農政の中へ一斉に足並みをそろえて進んでいけるかということを考えなければならぬ。ただいま申しましたように、真剣な態度でもってこの問題は検討していきたい、さように考えております。
○芳賀委員 それじゃ、いまの政務次官の答弁を信用いたしまして、立法化となると、これは月末に予定される臨時国会で取り上げるということになるわけですから、臨時国会までに、政府としても、十分農家の固定負債の整理に対する立法措置の問題に対して自信のある対策というものを用意していただきたい。われわれといたしましても、この固定負債の実態あるいはこのような立法上の施策を講ずることによって問題の解決ができるという具体的な案を責任を持って用意いたしまして、そうして次の臨時国会において十分政府と見解を交えてぜひこの問題は解決したいと思いますので、その点は、いつも不在中の農林大臣ですから、あなたから農林大臣、総理大臣に厳重に伝えてもらいたいと思う。しかし、それまでにまた農林大臣がかわるとか解散になれば、それはそのときの実態に対応しなければならぬが、しかし、政府が空白でおるということはないわけだから、その点はもう一度明確にしてもらいたい。
○草野説明員 もちろん空白状態が起こるわけもございませんし、あるべきでもございません。まあ臨時国会がどういうことになりますか、臨時国会という問題だけでなく、この問題はひとつ、いろいろ見通しに応じたお考えもあろうかと思いますが、その見通しを越えてこの問題は取り進めるべきである、さように考えております。
○芳賀委員 次に、今年の被害農家の中で、特に酪農家、畜産農家等も相当直接間接の被害を受けておるわけですが、先ほどの石田参事官の説明等を見ても、同じ農作物の中でも、飼料作物に対する被害の把握というものは非常に不十分なようです。この点は、農林省の統計調査部においても家畜飼料作物の被害調査等までいまの体制上なかなか手が回らぬということはわれわれも承知しておるわけですが、それだからといって、飼料作物関係は勘でやればいいというわけにはいかぬと思うのですね。この点がどうも的確性を欠いておると思われるわけです。したがって、調査が不的確であるということになれば、この被害金額の正確な把握もできない、あるいはまた対策も進まぬということになるので、この点について、特に北海道における飼料作物の被害状況、あるいは何割の被害があったという場合には必ず基準になる反収というものがなければならぬわけでありますからして、これらの平年の飼料作物の基準反収というものをどのように設定して被害の有無についても調査をしておるか、そういう点もあわせてお尋ねしたいわけであります。 それから畜産局長にお尋ねしますが、先ほどの答弁のようにふすまを若干用意しただけでは、これは問題の解決はできぬと思うのですよ。特に、昨年十月に農林大臣が全国的に酪農近代化方針というものを明らかにいたしまして、全国の都道府県に近代化計画の策定を指示しておるわけであります。この計画に基づくと、北海道の場合には、昭和四十六年度までの第一次計画の中において、乳牛頭数並びになま乳の生産数量というものを昭和四十年現在の三倍にこれを増加するという大きな期待を寄せておるわけであります。そうなると、三年続いた冷災害等によって、一体今後の北海道の酪農というものが国の近代化方針にこたえた飛躍ができるかどうかということは、これは非常に重大な点であります。単に飼料作物がどれだけ減収したなんという問題ではないのですね。したがって、こういう点については、当然畜産局長として相当苦心されておると思うわけですからして、この畜産部面における被害の実態、これがまた将来の近代化計画の発展にどういう影響を与えるかという問題、もう一つは、表面的に見れば、北海道の酪農というものは相当伸展いたしまして、特に酪農の専業地帯においては二戸当たりの搾乳牛十頭平均というような町村がだいぶふえてきておるわけです。しかし、その町村に足を入れてみると、やはり非常に問題が多いわけです。たとえば、現在までいまの多頭化に到達するまでの間の設備資金とか、あるいはまた草地改良の資金であるとか、転換するまでに相当大きな赤字をかかえておるということが実態としてありまして、これらを総合すると、酪農家の場合には普通農家以上に固定した負債というものをかかえておるわけであります。 でありますから、こういう問題についても、やはりことしの大冷害を契機として、特に酪農業の今後の問題等に対して総合的にどうするかということについても明確にしてもらいたいと思うわけです。
○松田説明員 飼料作物についての被害について御質問がございましたが、お話のとおり、われわれのほうも、飼料作物の調査につきましては、米麦等に比較いたしまして確かに出おくれておりまして、実は現在だんだんと資料を整備しておるというところが実情でございます。その平年反収について御質問ございましたけれども、平年反収につきましては、現在の試験成績を参考にいたします。それから、平年反収を判定いたしますための飼料の何といいますか、そういうための特定の圃場を指定いたしまして、その圃場で連年にわたって平年反収をだんだんと固めてまいる、こういう作業でもって平年反収というものを現在出しております。 飼料作物の本年の被害につきましては、われわれのほうの公表資料で、被害面積が十九万五千ヘクタール、被害量といたしまして九十八万五千トンという数字でございまして、もし先生のほうで御要望がございましたら、それぞれの作物は、これは多種類にわたっておりますから、資料として差し上げるということにいたしたいと思います。
○芳賀委員 その場合、結局程度別の被害ということになれば、やはり飼料作物の平年反収というものがわからなければいかぬですから、一体平年反収がどのくらいの水準になっているかという、この点をぜひ明らかにしてもらいたいと思います。おそらく実態に合致しないような低い平年反収でないかと思うわけです。非常に低いということになれば、いままで何のために畜産局が飼料の自給化に努力したかということになると思うのです。これは松田さんももと畜産局におって、そのほうでは相当苦労したほうだから、その成果というものが今度は統計調査部のほうへ回って減退したということじゃうまくないと思うのですが、この点は重要な資料になりますから、あす、一般の概況とあわせて出してもらいたと思います。 あとは畜産局長から先ほどの質問に対してひとつ。
○岡田説明員 まず最初に、お尋ねの飼料の問題でございますが、冷害によりまして北海道の飼料作物が被害を受けておりまして、さしあたっての越冬用の飼料の確保が問題になると思います。これに対しましては、もちろん天災融資法の適用によりまして所要の経営資金の確保をはかるという考えでございますけれども、特に北海道の御要望もございまして、必要に応じまして、政府操作の飼料の売却をいたすということによりまして対処したいというふうに考えておるわけでございます。 それから、酪農の今後の問題でございますが、先生お話のように、四十六年の近代化基本方針では、北海道に現在の三倍に及びます発展を期待いたしておるわけでございます。近代化方針では、それぞれ各地域とも相当な発展を期待いたしておるわけでございますが、なかんずく北海道につきましては特に大きな期待を寄せておるわけでございます。この近代化方針に基づきまして、現在北海道庁におきましては北海道の近代化計画を策定いたしておるわけでございます。この計画に基づきまして、さらに市町村計画をつくるということに相なるわけでございますが、この近代化方針の目標自体が、これは相当な努力をいたさなければ実現できないというふうにわれわれも考えておるわけでございまして、これはどのようなことがあっても達成しなければならない問題であるというふうな考え方を持っておるわけでございます。 そこで酪農をさらに発展させるといたしますと、何といたしましても乳牛の導入の問題でございます。この導入につきましては、先般も御説明申し上げたように、来年度予算におきましても相当飛躍的な導入の予算を要求をいたしております。 さらに、えさの問題でございます。草地開発並びに自給飼料作物の拡大につきましても、長期の計画に沿いました予算を確保して進んでまいりたいというふうに考えておるわけでございます。 そのほか、経営を拡大いたしますための資金等につきましても、十分な措置をいたしたいというふうに考えておるわけでございます。特に、生産費調査その他から考えますと、五頭以上になりますとやや安定してまいるわけでございますけれども、それまでに至る過程というものがやはり経営的には苦しいという状態があるように考えるわけでございます。そこで、そういうふうな苦しい状況を乗り越えまして、五頭以上の安定した酪農経営農家をつくるということに努力をいたしたいと考えておりまして、家畜の導入につきましても、現物配付という形をできるだけとっていきたいというふうに考えておるわけでございます。 いずれにいたしましても、われわれといたしまして、近代化方針を実現するということであらゆる努力をいたしてまいりたいというふうに考えておるわけでございます。
○芳賀委員 いまの答弁の点ですが、第一に、天災融資法を発動してといっても、それが該当しないということになれば、その酪農地帯の被害農家に資金融通ができないということになるわけですね。したがって、これは該当するかしないかということは、かかって飼料作物が一定以上の被害を受けておるかどうかということ、これが判断の材料になると思われるわけですけれども、この点は統計調査部から出される資料等によっておおよその判断がつくが、われわれの調査によると、飼料作物の平年反収を非常に低く見ておるわけですから、実態は平年の半分の数量程度しか収穫がなくても、基準が実態の半分くらいに押えられておれば、無被害ということになるわけですね。たとえば反当たり三トンが牧草類等の平年反収であるという場合、それを一トン半とか二トンというようなことに平年反収を下げておけば、相当大きな被害があっても、平年反収に対してたとえば三割以上の被害ということでなければ対象にならないということに当然なるわけでしょう。これは非常に重要な点ですから、畜産局としても関心を持って実態調査というものを速急に進める必要があるわけです。その場合には、ぜひ北海道の支庁管内別ということで統計のほうでもやってもらいたいと思うわけです。昨年の近代化方針によると、北海道は四十六年までに三倍の拡大を期待されておるわけですから、ことしの冷害対策とあわせて、この種の問題の抜本的な対策を進めてもらわぬと、近代化方針は全然前に進まぬと思うのですね。この点は十分な考慮が必要だと思うわけです。特に従来の固定した設備投資が返済できないという状態をどう解決するか、これから多頭化を進める場合には、もちろん畜舎あるいはサイロとか、いろいろな生産施設の拡大というものが資本装備の増大という形で必要になるが、これを自己資金でやれといっても絶対できるものでないですから、やはり政府が金融面においても相当助長できる体制でなければいけないと思うわけです。この点を私が指摘したわけでありますので、もう少し具体的に——必要があることはもちろんだが、こういうふうにやるとかやらぬとか、もう一度答えてもらいたい。
○岡田説明員 先ほど申し上げましたように、近代化方針でも、経営の拡大ということをねらいといたしておるわけでございます。他の農業に比べまして、畜産の場合、酪農の場合は多額な固定投資を必要とするということは、先生の御指摘のとおりでございます。したがいまして、これに対しまして、すでに経営拡大資金というものによりまして、経営の拡大をはかるための資金を用意いたしておるわけでございますが、特に五頭階層に達するまでは非常に苦しいわけでございますので、これに対しまして、家畜の導入に対しましては、現物貸付ないしは非常に低利な家畜導入のための助成をするということを今年からすでに実施をいたしておるわけでございます。さらに来年度におきましてはこれを飛躍的に増大をしていきたいというふうに考えておるわけでございます。 飼料作物等につきましては、家畜の増殖の場合に特に飼料の問題があるわけでございまして、草地改良等につきましても、基準の引き下げというような措置を講じていきたいということで予算の要求をいたしておるわけでございますが、飼料作物を拡大する必要も将来あるわけでございまして、この飼料作物の拡大につきましても助成的な措置を講じていきたいというふうに考えておるわけでございます。
○芳賀委員 農林省関係についてはあと二、三点ありますが、先ほどから文部省、厚生省、自治省の担当者が待機されておるので、この関係を先に質問をしたいと思います。 まず、文部省に対してお尋ねをしたいのは、今回の北海道の広範な冷害によりまして、北海道の農家は全面的に、程度の度合いは若干の差があるけれども、経済的な打撃を受けておるわけです。そこで、特にお尋ねしたいのは、被害農家の子弟、特に中学校、小学校等に通学しておる学童、生徒等に対する学校給食についての負担の特別措置というものは当然必要と思いますが、これについての文部省としての方針を示してもらいたい。
○河上説明員 ただいま御指摘の学校給食の準要保護児童の問題でございますが、月曜日、七日に北海道の教育委員会のほうから資料が参りまして、その数が現在のところ小中学校の児童合わせて七十八百九十人ということになっております。これに対しまして、文部省の早急に補助をしなければならない金が約一千万ございまして、これにつきましては、道教委の正式の申請があり次第直ちに措置をするというふうに準備がもうすでにできておりますので、できるだけすみやかに措置をとりたいというふうに考えております。
○芳賀委員 では、おおよそどのくらいの生徒数が対象になるのですか。
○河上説明員 ただいままでの調査の結果でございますが、小学校の児童数が五千六十二人、中学校二千八百二十八人、合計七千八百九十人という調査が参っておる次第でございます。
○芳賀委員 なお、本年度から僻地の児童、生徒に対する学校給食の国の負担が行なわれておるわけですが、それはいいのですよ。しかし、実際現地へ行って給食内容等を見ると、たとえばミルク給食については依然として脱粉を使用しておるとか、あるいは給食の特別の職員がいないために、学校の先生たちが毎日昼食時になると非常な苦労をして困難をきわめておるというような事実が見受けられるわけです。この点は文部省としても今後すみやかに改善の必要があると思うのですが、これはどういうふうな方針ですか。
○河上説明員 学校給食において生徒、児童が飲みますミルクにつきましては、逐次なま乳に脱脂粉乳を切りかえていこうという方針を農林省とすでに確認いたしまして、昭和四十五年までの年次計画を一応立てております。できればそれまでの間に逐年脱脂粉乳をなま乳に切りかえてまいりたい。本年は約百万石の牛乳所要量を農林省と相談いたしまして支給できる見通しになっております。来年はこれを百五十万石にいたしたいという目標で、逐次拡大してまいりたいと思います。なお、調理従事員の問題につきましては、なかなか人手の問題——金がありましても人がいないという問題がございますから、これは現在のところは地方交付税で措置いたしておりますけれども、できるだけ実態に即するように何とかして人手を確保してまいりたい、かように考えております。
○芳賀委員 国産牛乳の五カ年計画、これはこの農林委員会が昨年酪振法の改正の機会にいま審議官の言われた措置をとったわけですが、それは法律をつくったわれわれのほうがよくわかっておるわけです。五カ年間で、昭和四十五年度で完全に国産牛乳を供給できる体制を、これは当局で進めてもらっておるわけですが、いまお尋ねしたのは、僻地学校の生徒に対しては国の負担で給食を行なっておるわけです。そのことは非常にけっこうであるが、給食の内容そのものに、ミルクにしてもあるいはまたパン等についても、一定の金額とか条件で非常にきびしく押えておるわけですから、内容的に欠けた点が非常に多いようにわれわれは見受けておるわけです。ですから、せっかく僻地教育の一環として実行するわけですから、内容の改善、あるいはまた、いま申し上げました調理婦等の職員の設置等についても、早急にこれは解決すべきだと思う。
○河上説明員 先生の御指摘のとおりだと思いますので、高度僻地のパン、ミルク無償給与の問題につきましては、来年度予算においてできる限り措置をいたしてまいりたいと考えておりますし、なお、現在概算要求中でもございます。 なお調理従事員の問題はなかなか困難でございますが、しかしながら、問題は、やはり地方交付税等で措置する場合の単価の問題であると思います。そういう問題等もあわせまして、来年を期して改善してまいりたいと考えております。
○芳賀委員 次に、厚生省にお尋ねしますが、冷害対策の一環としまして、被害農家の中には健康保険税の納入が困難な住民も相当出てくるわけでありまして、これは当然地元市町村において他の税金とあわせて減免措置を講ずることにはなるわけでありますが、その場合、問題は、それに影響を受けて地元の健康保険事業というものに運営上支障あるいは困難性が生ずるわけでありますので、これは従来も減免部分に見合う特別調整交付金等が交付されておる前例もあるわけですからして、今回の北海道の大冷害に対しては、この国民健康保険事業についてどのような措置を講ずるか、その方針の概要を承知したい。
○出原説明員 国民健康保険の場合には特別調整交付金という制度がございまして、災害等で市町村が国民健康保険料あるいは国民健康保険税の減免を行ないました場合に、特別調整交付金を交付するという道が開かれております。北海道の場合につきましては、昭和三十九年度におきましても冷害に対しまして特別調整交付金が交付された例があるわけであります。今年度の被害に伴いまして、市町村の国民健康保険税の減税の状況その他につきましては、市町村民税の減免に準じた方針でやったものにつきまして特別調整交付金で配慮できるようにいたしたいということで、市町村における実際の減免の見込みその他を北海道庁にいま照会をいたしておるところであります。これは年度末までに調整を終えて、他の災害と同様に処置をいたしたいというように考えております。
○芳賀委員 それでは、災害住民に対する市町村税等の減免措置が当然講ぜられるわけであるが、それとあわせて健康保険税の減免も行なうことになるので、その減免すべき額に見合った調整交付金というものは交付される、そういう理解でいいわけですか。
○出原説明員 国民健康保険税、保険料につきましては、市町村の被害としまして減免をする額がきわめて少額であるという場合には対象にならないわけでございます。ただ、北海道の場合、おそらく非常に大きな額になってくるのじゃなかろうかというように想像はいたしております。全般的に申し上げますと、基準で調整——私どもは財政需要額と言っておりますが、市町村で負担すべき医療費でございますが、それの五%をこえた場合に、減免額の八〇%について調整交付金で見るということになっております。
○芳賀委員 それでは、需要額の五%以上であり、その八〇%分を調整交付金で見るということですね。
○出原説明員 さようでございます。
○芳賀委員 それから、あわせて、国庫負担金の繰り上げ交付を早急に進める必要があるという、この点についてはどのように考えておりますか。
○出原説明員 国庫負担金の繰り上げ交付につきましては、国民健康保険の特に医療費の国庫負担分でございますが、これは毎四半期の当初に見込みを立てまして配付をしておるわけであります。繰り上げ交付ということになりますと、翌期の分を前の期にということになるわけでございますが、第四・四半期は最終的に確定をすべき時期になっておりますので、これをさらに繰り上げるということは技術的に困難でございます。ただ、毎四半期の当初に交付をいたしておりますので、全般的に見まして、国保の資金の確保という意味におきましては大きな差しさわりは出ていないものと考えております。なお、第四・四半期の交付につきましても、できるだけ急ぐように努力はいたしたいというように考えております。
○芳賀委員 それでは、自治省にお尋ねしますが、今回の北海道冷害は当然激甚災指定を受けることになるわけでありますし、また冷害対策についても各自治体が必要な対策を積極的に講ずるわけでありまして、これは直ちに地方財政の負担の形で進められることになるわけですから、これに対する国としての交付金あるいは特別交付金、あるいは起債の特認というような点については、すでに対案を持っておられると思いますが、その内容についてこの際明らかにしてもらいたいと思います。
○横手説明員 お答えいたします。 冷害対策のうち、まず救農土木事業関係につきましては、農林省のほうにおかれてもいろいろ配慮されておられるようでありますが、これらの国庫補助を伴います事業にかかる地方負担につきましては、地方債の面で十分措置してまいりたい、かように考えております。 なお、救農事業以外にも、ただいま先生がおっしゃいましたように、地方団体においては各種の冷害対策関係の経費がかさんでおろうかと存じますので、これらの経費につきましては、各地方団体の被害の状況に応じて、またその財政需要等を勘案いたしまして、特別交付税の交付の際に十分措置してまいりたい、かように考えております。
○芳賀委員 特に、激甚災の指定ですね、発動は当然なされるわけですが、この激甚指定を受けた市町村に対する特別補助ですね。これは激甚法にも明らかになっておるわけですが、この点をもう少し具体的に説明していただきたい。施設被害というものは何もないわけですね。被害対象は全部農作物ですから、こういう特徴的な激甚冷害に対する自治省としての配慮ですね。
○横手説明員 ただいまのお話は、おそらく——通常の災害の場合でございますと、従来から特別交付税の配分の際に一定のルール的なもので算定いたしておりますが、冷害の今回のような特殊な災害の場合の措置だろうと思いますが、こうした場合には、私どものほうでは、農林省のほうで調査されました農作物の被害額、こうしたものを参考にとらしていただきまして、各地方団体における実際に使った経費と被害額とが必ずしも一致するものとは思いませんけれども、大体相関関係があるんじゃないか、こういう考え方で、それを基礎にして配分を検討してまいるということをここ数年来続けておりますし、ことしも同じような方針で算定してまいりたい、かように存じます。
○芳賀委員 その場合、激甚指定が発動にならぬと対策が進まぬということになりますね。
○横手説明員 従来の例からいたしますと、実は冷害以外にも干害の場合なんかもありますが、そうした場合にも、特交配分に際しましては、そうした農林省のほうで調査されました結果の農作物の被害額を参考にとらしてもらっております。したがいまして、指定町村あるいはそれ以外ということにつきましては、あまり差をつけてはおりませんものですから、したがいまして、従来のような考え方で今年度も措置いたしてまいりたい、かようなことになるわけであります。
○芳賀委員 最後に、農林省関係の残った部分を簡単に質問いたします。 まず、食糧庁関係ですが、第一点は、四十一年度の米の予約概算金の返納について、冷害であっても分作の上位の場合には、当然政府に販売した米代金から概算金が先取りされることは、これは制度上やむを得ませんが、そうした被害程度が強い農家が貴重な産米を政府に売り渡した場合、それを全部先に概算金を差し引かれると、これはたいへんなことになるわけですが、従来この種の取り扱いの特例はありますが、今回の場合には概算金の返納特例に対してどのようなお考えであるかという点と、第二点は、激甚な被害を受けた場合には、専業の水田農家であって、なおかつ自家飯米を十分確保できないという、まことに気の毒な農家もあるわけです。この点についても、前例としては政府が特別の売り渡しを行なって、その米代金については無利子、延納の措置を講ずるという前例もあるわけでありますからして、ことしの場合にはいかようにされるかという点。それから、畑作の被害が非常に甚大でありまして、ようやく販売でき得るものについても、たとえば豆類の大豆、小豆、菜豆類にしても、従来の等級規格ではこれは検査に適合しないということになるんですね。しからば、等外でも売れるじゃないかといっても、これを販売する場合に、検査規格に下位等級でも入った場合と、全く等外という場合においては、非常に農家の販売の上から言っても不都合がありますし、また、これに便乗して価格をたたくような悪徳業者も決して少なくはないわけです。この点は、くず米の処理と同様な問題も出てくるわけでありますからして、この際やはり畑作農産物についてもできるだけこの特別規格を食糧庁において設定されて、何とか食糧に間に合う、それが原料に使えるというようなものは、正規なルートで販売できるようにしてやるべきだと思うわけです。 以上、三点について食糧庁としての方針を明らかにしてもらいたい。
○馬場説明員 最初の二点についてお答え申し上げたいと思いますが、米の売り渡し予約をいたしました農家が、今回の冷害によりまして相当の減収を受けて、予約申し込みしただけの現物の売り渡しができない場合があると思われます。その際、予約概算金につきましては、一定の期日までに返納していただくわけでありますけれども、その返納が非常に困難な農家につきましては、指定集荷業者が代位弁済をしていただく、こういうことに相なっております。代位弁済いたしました指定業者の利子補給の問題があるわけであります。これにつきましては、被害の程度なり代位弁済の金額をよく実態をつかみました上で十分検討を進めたい、こういうふうに考えております。 それから、非常に災害がひどい地帯の農家の飯米の問題でございますが、これは、従来完全保有農家で政府に売り渡しをしておりました農家が、災害を受けて相当減収いたした場合、従来の一部保有農家に準じて飯米の確保を進めていきたいと思うわけです。ただ、非常に広範囲に、しかも被害の程度が大きい農家に対しましては、再生産を講ずるために、一般配給のほかにさらに五キロの特配をする道がございます。それからさらに、道知事の申請によりまして、一年の飯米代金の延納、これは無利子、無担保で延納いたしまして、道知事を通じて災害農家に配給するという方法がございますので、従来の例に準じまして検討いたしたいと考えております。
○石田説明員 私から便宜お答えさせていただきます。 畑作物につきましては、特に豆類につきまして、今年産の豆類につきましては、確かに、私も見ましたが、冷湿害によります減収と品位の低下がございます。それで、すでに、普通エンドウにつきましては、十月二十五日農林省告示第千三百二十二号によりまして規格規程の臨時特例を定めました。それから、普通エンドウの規格に五等を増設いたしました。なお、大豆、小豆、インゲン等につきましても、規格その一に五等、あるいは規格その二に四等を増設するように現在要望書も出ておりますが、これも十分生産者及実需者の意見を聞きまして、これらの措置をとりたいと思っております。
○芳賀委員 残りはあと二点ですが、経済局関係で共済金の早期支払い、これは前回の委員会においても私から申し上げまして、年内払いはもちろんであるが、従来は十二月二十八、九日にならないと末端の被害農家に共済金の支払いが窓口を通じてできないわけです。これではせっかく年内であっても非常な支障を来たすので、ことしはもう少しこの支払い期日を、同じ十二月の場合においても少なくても二十日ごろまでには末端に共済金の支払いが完了できるようにぜひすべきだと思うが、これも早期に準備を進めないと、先ほどの答弁のように馬力をかけておくらすということではいけないと思うので、おおよそのめどを十二月二十日なら二十日ということで、もちろん北海道連合会等についても督励をしてもらわなければならぬわけですが、そのように行なうべきだと思いますが、その点はいかがでありますか。 それからもう一点は、先ほど農地局長にただすのを一つ落としてありました、開拓者に対する今回の災害特別措置というものをいかように考えておるかという点であります。
○池田説明員 共済金の早期支払いでございますが、これにつきましては、非常に御要望が強いことでございます。私どもとしましても、実際に現金をもらうのが十二月の年末ぎりぎり、あるいは年を越すというようなことでは、せっかくの早期支払いの意味が半減されるわけでございますので、今回は特に共済団体を督励いたしましてなるべく早く農家のふところに入るようにしたいということで、実は先月各関係共済団体等には通達をいたしたわけでございますが、現在の予定を申し上げますと、ただいま先生は二十日ごろにというお話でございましたが、実は作業の都合でなかなかそれがむずかしいのでございます。農林省といたしましては、共済の減収量の認定につきましては十二月の二十日までにぜひやりたい。したがいまして、再保険金が共済組合連合会にまいりますのがどうしても二十三日になるわけでございます。二十三日に連合会のほうに金がまいりまして、それから組合、農家ということになるわけでございますが、極力その間の時間をスピードアップいたしまして、なるべくおそくも二十六日には農家の実際のふところに入る、こういうふうにしたい。まあ、従来よりいたしますと、わずかではございますが、若干スピードアップされるわけでございまして、現金が農家のふところに年内に入り、歳末資金になるということも可能であろうと存じておりますので、そういう線で、極力共済団体を督励いたしまして、一日も早く農家のふところに入るように、現在いろいろ作業をいたしておる段階でございます。
○和田説明員 冷害を受けました開拓の被害農家に対する対策といたしましては、先生御承知のように、天災融資法で融資金の貸し付けを受けられるものはそれで措置し、なお不十分なものは自創資金の貸し付けをし、なおそれでも間に合いませんものには政府の特別会計からの災害資金の貸し付けをいたすわけでございます。現在予算としては災害の貸し付け資金を一億円用意してございます。道庁の要望は二千五百万円という要望でございますので、天災融資法なり自創資金なりの貸し付けとの関連の中で——特別会計による貸し付けは、道庁の要望の数字を検討はいたさなければなりませんが、予算措置等特別措置をいたしませんでも、現在のワクでも間に合うものというふうに御理解をいただいて差しつかえないものと思います。
○芳賀委員 最後に、水産庁にお尋ねいたします。 これは冷害ではありませんが、北海道沿岸の不漁対策について、水産庁としてどういうような調査をされておるか。今年は北海道の日本海あるいはオホーツク海各沿岸を通じてサンマとイカが非常な不漁であります。回遊の時期がおくれたのだろうという判断も最初はあったが、事実上幾ら待っても魚は来ない。結局これは凶漁ということになるわけですが、沿岸漁業の場合には、農業と違って深刻な災害があってもあまり表面には出てこないことは、次長も御承知のとおりであります。これがまた農業被害の陰に隠れて埋没するようなことでは、まことに政府としても無責任ということになるので、この際、すでに調査されておると思いますが、沿岸における不漁対策というものについて水産庁の方針を明らかにしてもらいたい。特に、これは漁業災害補償法の発動との関係もあるわけですね。したがって、沿岸各地を調査いたしましても、ことしのようにサンマ、イカ等の大衆魚が相当決定的な不漁の場合に、共済制度の発動とか恩恵がないのであれば、何もこんなものはあってもなくても同じだというような、そういう批判もあるわけですね。これは制度そのものにも大きな影響を与えるわけでありますからして、あわせて、共済制度の発動、それから、明年度から必ず再保険を国が行なうという法律改正をやるということは、これは坂田前農林大臣が当委員会で言明しておる点でありますので、この点も、政府として必ず来四月一日までに間に合うように共済法の改正、特に国の再保険事業に対する部分の改正の用意をもう終わっておるかどうか。この三点について明快に答弁していただきたい。
○山中説明員 ただいまの先生の御質問の北海道のイカ、サンマ等の不漁でございますが、これにつきましては、かなりことしは見込みはよかったのでございますけれども、意外に早く終わってしまいまして、サンマ等も北海道の沿岸の比較的小さい人たちにとってはあまりよくなかった。しかし、イカは特に凶漁というふうには私どもは報告を受けておりませんですが、全般的の数字でもって申し上げる段階にはまだ至っておりません。 それで、その凶漁の対策でございますけれども、御指摘のように、漁業共済、漁業災害補償制度によりましてこれをカバーしていきたい。幸いに、北海道は災害の共済に入っておるのが全国では最もよく入っている部類に属しております。ただ限度額率が低いとかその他でもって、必ずしも満足すべきものではもちろんございません。いままでの衆議院あるいは参議院等の附帯決議にもございましたように、鋭意国の再保険をはじめ限度額率の引き上げ、政府の特別会計を設置するという法律の制定等につきまして現在検討しておりまして、予算等も一応の成案は得て、農林省から大蔵省に送り込むという段取りになっております。法律改正も行なう予定でございます。
○芳賀委員 それでは、実態の調査は行なっていないわけですね。
○山中説明員 地域別に集めてそれをまとめている段階にはまだなっておりません。
○芳賀委員 イカは不漁でないと思うとか、サンマもそれほどでないというのは、次長の独断的な判断であって、現実は相当深刻な不漁状態になっておるわけですから、この点は、出先機関も手薄と思いますが、みずから調査をやるのと——漁業関係の概況調査というのは統計調査部もできるわけでしょう。それから道庁からも全然報告がないようですが、現実には相当の凶漁になっておるわけですから、速急に調査を行なって、この点に対して資料として、きょうは間に合わぬですから、速急に提出を願いたいと思うのです。
○山中説明員 早急に統計調査部あるいは道庁を通じまして資料を集めて、作成してお手元にお届けいたしたいと存じております。
○芳賀委員 じゃ、調査の結果の提出を待って、われわれとしても次の機会にこの点に対する審議を行ないたいと思います。
○田口(長)委員長代理 赤路友藏君。
○赤路委員 資料の御提出を願うのが一点。一点は、少し畜産のことで質問いたしたいと思います。 資料のほうは食糧庁。この前、総務部長あてに資料の提示をお願いしておいたのですが、まだ来ませんので、正式に委員会を通じて資料要求をいたします。それは、麻袋の購入経路についてがまず第一で、入手先、数量、金額、商社名、これは原料麻で入るはずで、たしか四社ですから、それの各社の購入の量、そうしたもの。それから、流通経路は、麻袋は農協から農民のほうへ回って、これは米が入る。それから食糧庁に納入されて、食糧庁は食販のほうへ流す。そして食販で済んだものは集荷団体のほうに回されておるようです。この麻袋の購入並びに使用等についての農林省の通達が出ておるようでありますから、そうした麻袋についての一連のわかっておるものは、ありのままに出してもらいたいと思う。私のほうに集まっておる資料とあまり食い違いが出ますと、問題がこじれてまいりますから、ありのままひとつ出していただきたい。これを要求いたします。 委員長、資料要求です。いいですか。
○馬場説明員 出すように努力いたします。
○赤路委員 それではけっこうです。 次は畜産局長に。先ほどまた生乳の価格交渉について御説明を願ったのですが、この前よりはちょっと違っておるようでありますが、指導に大いに努力をする、早期妥結ということでやっておると言う。もっとも、早期妥結と言い出してから何カ月かかかっておるわけだが、それはともかくとして、きょうのこれは毎日新聞ですが、これをごらんになっておるでしょうね。秋田県の大曲で牛乳一万三千本分を放棄したという、こういう事件ですね。これを読んでみますと、これはこのままでは済まぬですな。メーカー側へ行って牛乳をばらまいて、持って帰って川の中へまたそれを捨てたなどということになりますと、これはおそらく刑事問題として取り扱われるのではないかと思う。一体、こういう事態が起こってきたということについて、先ほど来指導に努力をすると言っておるが、農林省なりあるいは県当局なりの指導性がむしろ欠けておるのじゃないか。あまりほうっておき過ぎたのではないかと私は思うわけです。何回かいろいろ聞くわけなんだが、口先だけで、指導しておる指導しておるじゃ、これは意味ない。やはり実際面においてそれが行動になり具体化されてこないと、これは何にもならぬ。いまのこういうような事態が起こったということは、いろいろ原因があろうと思う。しかしながら、これは当てはまらぬかもわからぬが、農林省が当初乳価問題に対して強く主張した市価逆算方式、それがいつの間にやら消えてなくなったような形なんです。それが今日の乳価の決定というものを非常におくらせておる。この農林省のおくらせておる、ここに問題があると思います。大曲のこういう事件を踏んまえて、一体どうしようとするのか、どう考えるのか、私は、各県の決定されたところのこまかい金銭的な数字等については説明は求めません。しかしながら、この際農林省としてはよほど腹をきめてやらなければ、こういう事件がまた起こってきたら、これは農林省の責任ですよ。その点について、はっきりした態度を示してほしいと思います。
○岡田説明員 ただいま先生からお話のありました点につきましては、けさ役所に出勤しまして、農林省で毎日新聞を拝見しまして、初めて知ったのです。実は、私のうちで毎日新聞をとってなかったものですから、朝見なかったのですが、農林省へ参りましてから拝見したわけです。で、直ちに県のほうに電話をさせまして、具体的な事情について問い合わせをいたしたのであります。ところが、県も十分実態を把握しておりません。指定団体が指導してやったという事実はなさそうでございます。そこで、どのような事情に基づいてそういうことが行なわれたのかということを至急に調査の上、報告するようにということを県当局に依頼をいたしておるわけでございます。したがいまして、県自体も十分知らなかったということでございますから、一部地域的な問題ではなかろうかというふうに判断されるわけでございます。で、その実態を明らかにいたしまして、われわれとして対処することを考えなければならないと思うわけでございますが、先生おっしゃいました全般的な乳価指導の問題点につきましては、当初中央酪農会議が主張いたしました市価逆算方式につきましては、農林省といたしましても、この考え方をバックといたしまして、この考え方のもとにメーカーと生産者団体の間に話し合いがつきまして、その土俵の上で乳価がスムーズにきまるということを期待しておったわけでございますが、残念ながら、数度の努力にもかかわらず、方式をきめましてその方式どおりにやるというふうなところまで至らなかったのであります。その後、県を指導いたしまして、また県は団体を指導いたしまして、乳価の決定をいたしておる次第でございますが、決定いたしました乳価につきましても、いろいろな批判はあり得ると思うのでございますけれども、まあ昨年よりはかなり前進をいたしておるというふうにわれわれは判断をいたしておるわけでございまして、今後も、従来の考え方というものは一つの考え方として持ちまして、妥当な乳価がきまるように指導をさらにやりたいというふうに思っておるわけであります。現在におきましても、絶えず県と連絡をとりながら、話し合いをしながら県の指導を行なってもらうように努力はいたしておるつもりでございますけれども、さらに一段と努力をいたしたいというふうに考えております。
○赤路委員 いまの局長の御答弁、それでけっこうだと思います。ただ、私の言いたいことは、まあ、この問題が取り上げられてからまだ一年そこそこの間ですから、生産者のほうにもあるいはメーカー側のほうにも、いろいろと思惑なり何なりがあると思うのです。ただ、そういう際に、農林省は民主的におやりになることはけっこうだが、やはり指導性というものはぴしゃっと持って対処しませんと、民主的というのは、相手の言うことをうんうんと聞いてずるずるいつ解決つくかわからぬというような形でやるのが民主的ではない。そういうような強い指導性をやはり持ってもらいたい。それがないと、かえって農政が混迷する。こういうことを私は言いたいのです。答弁を求めません。終わります。
○田口委員長代理 本日はこれにて散会いたします。 午後四時四十九分散会