農林水産委員会 第5号
- 発言数
- 207 件
- 登壇者
- 27 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1966/10/08
会議録
○中川委員長 これより会議を開きます。 理事辞任の件についておはかりいたします。 理事大石武一君から理事辞任の申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中川委員長 御異議なしと認めます。よって、大石武一君の理事辞任を許可するに決しました。 次に、理事補欠選任の件についておはかりいたします。 ただいまの大石武一君理事辞任に伴う補欠選任につきましては、先例により委員長において指名いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○中川委員長 御異議なしと認めます。よって、理事に仮谷忠男君を指名いたします。 ————◇—————
○中川委員長 農林水産業の振興に関する件について調査を進めます。 さきに本委員会より北海道及び九州地方に委員を派遣し、現地調査をいたしたのでありますが、この際、派遣委員からその報告を聴取いたします。 第一班森義視君。
○森(義)委員 ただいま北海道の冷害について御陳情がございましたが、私ども委員派遣の第一班の調査について、ただいまから御報告をさせていただきます。 第一班は、去る九月十二日から十六日まで五日間、森田団長外五名の委員をもちまして、北海道における農林水産業の実情に関し、特に道北、道東等の地域に甚大な被害を及ぼしている冷害の状況並びに甘味資源の生産振興等について調査してまいりました。 簡単に調査日程の概要を申し上げますと、九月十二日には、札幌市の日本てん菜振興会てん菜研究所において、てん菜の優良品種育成の試験研究の実情を調査した後、同市において北海道庁をはじめとして、北海道開発局、営林局等それぞれの当局及び北海道農林水産業団体の関係者から、北海道農林水産業の概況説明を聴取いたしました。 続いて現地調査に移り、旭川市の道立上川農業試験場において、特に冷害に関連して稲作の耐冷試験について視察し、さらに同所において上川支庁、同地方の市町村、農業団体の関係者から、主として冷害の概況とこれが対策について陳情を聴取しました。 第二日目の十三日は、道北の士別市、名寄市、絞別市及び道東の北見市に至る地域において、稲作及び畑作の作況について現地調査を行なったほか、名寄市の国立薬用植物栽培試験場、雪印乳業名寄工場、絞別市の農林省北海道農試草地開発部等を視察し、その間に士別市役所において、北部上川地区の市町村、農業団体、さらに途中で絞別市、上湧別町、遠軽町、生田原町及び留辺蘂町等において、網走支庁、管内市町村、農業団体等の関係者から、冷害を中心とした概況説明と陳情を聴取いたしました。 第三日の十四日は、北見市の道立北見農業試験場の水稲試験圃場、芝浦精糖北見工場、美幌町の冷害防止試作圃、上士幌町の菜豆の被害状況と国営大規模草地改良事業を現地視察するとともに、弟子屈町において釧路支庁、市町村、農業団体の関係者から、また帯広市において十勝支庁、市町村、農業団体等の関係者から、それぞれ冷害を中心とした概況説明と陳情を聴取いたしました。 第四日の十五日は、帯広市の日本甜菜製糖帯広製糖所、芽室町の農林省北海道農試畑作部及び道立十勝農業試験場、清水町のホクレン清水工場及び同町の菜豆被害状況、南富良野村の空知川金山ダム、富良野市の地区農協でん粉工場等の現地を視察し、また南富良野村役場において、村長等から特に金山ダム関連事業について、富良野市において、市長等から主として冷害についてそれぞれ陳情を聴取いたしました。 以上が第一班の調査日程の概要であります。 次に、今回調査をしたもののうち、主要な事項について、その概要と若干の所見を申し述べたいと思います。 第一に、冷害についてであります。 北海道は三十九年の全道的な冷害、四十年の道東、道北の冷害、本年は道東、道北及び山沿い等の地域の冷害と、実に三年連続して冷害に見舞われ、しかも本年はこの冷害に六月の台風四号、八月の集中豪雨の被害が加わり、これがため北海道農業は深刻な苦難に追い込まれていることは、各位すでに御承知のところであります。 このように冷害をもたらした本年の気象状況について申し上げますと、春先の融雪がおくれた上に、六月上旬及び下旬、七月上旬、さらに七月下旬及び八月上旬にかけての異状低温と日照時数の寡照がその原因であるとされているのであります。このような気象の影響を受けて、いずれの農作物も被害をこうむり、中でも水稲は全品種に不稔障害と、粒重の低下があらわれていること、バレイショは萌芽がおくれ、イモつきは多いが小イモが多く疫病も発生していること、大豆は分枝数、着爽数が少なく、かつ未熟粒が多く、菜豆も同様であること等とされているのであります。これらの農作物の作柄について、九月一日現在、北海道の農林省統計調査事務所の作況報告によりますると、大豆は札幌事務所八七、北見六六、函館九二、帯広四八、北海道平均五六。小豆は、札幌七七、北見三八、函館八九、帯広三三、北海道平均四九。菜豆は、札幌九一、北見八〇、函館一〇〇、帯広六八、北海道平均七五。バレイショは、札幌九五、北見八三、函館一〇四、帯広九〇、北海道平均九二。水稲は、札幌八五、北見四九、函館九五、帯広八二、北海道平均八五。ビートは、札幌並み、北見やや不良、帯広並みとなっておりまして、その後の気象条件によっては、この指数はさらに低下するおそれがあると報告しているのであります。なお、水稲にあっては、九月十五日現在作況指数七七と公表されております。このように道東及び道北にあっては、ビート、バレイショなど、少数の作物を除き、水稲及び畑作物の多くが甚大な冷害をこうむっていることが明らかでありまして、われわれが視察した市町村の作況報告にはほとんどが不良であるとの調書を提出いたしているのであります。 以上、冷害の概要を申し述べましたが、この冷害に対し現地農民及び関係機関等から当面の対策として、一、天災融資法の適用による経営資金の融通。二、自作農維持資金のワクの拡大と貸し付け条件の緩和による融通。三、制度資金の償還猶予と長期固定化負債の整理。四、救農土木事業の早急実施。五、再生産用種子の購入費補助と越冬用飼料の安売り。六、農業共済金の早期支払い。七、産米時期別格差の適用期限の延長。八、農産物検査規格の下位等級の増設とその買い入れ等の要望が強く要請されました。また、開拓農家からは、右事項のほか、特に災害資金として政府資金を特別に考慮するとともに、自作農維持資金の限度額を拡大し、天災資金の条件をさらに緩和すること、開拓者に対し、災害及び経営資金の借りかえ措置を行なうこと、開拓営農振興対策を抜本的に改善するとともに、開拓地の基盤整備を早急に完了すること等の要望がなされました。 このような現地側の要望はまことにもっともなるものがあると認められるのでありまして、北海道農業の窮状を一刻も早く救済するために、政府は直ちにこれらの対策を実行に移すよう強く希望する次第であります。 このような北海道の今次冷害にかんがみ、われわれの調査の所見として、この際特に一言いたしたいと思うのであります。すなわち、北海道は昭和二十八年以降十四年間に冷害に遭遇すること前後七回に及び、しかも本年は三年連続しての被害とされております。それにもかかわらず、冷害に弱いとされる米作については、北限の美深、北見の地域まで作付され、また畑作地帯においては投機的作物といわれる小豆をはじめとして豆類が相当多く栽培されるなど、冷害のきびしい試練を受ける営農が続けられているのでありまして、このまま放置しておきますならば、営農の安定を期待することははなはだ困難であり、かつ、国民経済発展上からもゆゆしき事態にあると言っても過言ではないと思うのであります。そこで、今日の農政のあるべき姿として、北海道の農業が、東北の農業とともに将来のわが国の主要な農業地帯として、また国民食糧の供給地帯として確固たる位置づけを行ない、これが育成強化をはかる必要を痛感するとともに、国の農業政策をこれらの地域に対し積極果敢に断行し、思い切った社会資本の投下を行なうべきであると思うのであります。 その具体的な施策としては、寒地農業の不利な条件を克服する上に、生産基盤の整備として用排水施設の拡充、特殊土壌の改良、草地開発の拡大、試験研究機関の拡充、技術員の資質向上等による農業技術の高度化、その他農業金融の円滑化、畑作共済の制度化等、各種制度の確立ないし改善等があげられると思います。 これらのことは、調査にあたり、恒久対策として現地においてひとしく要望された点でもあります。 次に、北海道の稲作について一言触れたいと思います。 北海道の稲作は、北海道開拓の苦難の歴史と道を同じくし、今日天北にまで北限を延ばしておりますが、そのあずかっての力は道立の上川農試の貢献に負うところが大であるとされており、その品種改良も大正四年以降五十品種が創出されたと報告されております。しかし、残念ながら、いまだ冷害にうちかつ絶対的品種はないといわれておりますが、最近北見農試で育成中の品種に有望なものがあり、また上川農試でも本年度より指定試験を発足されるなど、研究体制を強化して、稲の花粉のできる時期に摂氏十三度の低温に対する耐冷品種の創出のため鋭意研究中とされておりますので、前途はさほど悲観的ではないとの説明がなされたのであります。したがいまして、今日までの冷害に思いをいたし、全国一位の米の生産を占める北海道の稲作を維持発展させるため、耐冷品種の育成とこれが栽培技術の確立を早急にはかるよう措置すべきものと考える次第であります。 以上、冷害の概要及び調査についての所見を申し上げたのでありますが、これにつけ加えて、八月の集中豪雨の被害状況について若干申し述べたいと思います。 八月十六日から二十日にかけて道南、道央に約二百ミリ程度の集中豪雨があり、百二十五市町村に被害を与え、災害救助法を適用したのはこのうち八市町村でありまして、全道の被害金額は百七十億円に達し、うち、農業関係では農作物、施設、家畜等の被害総額が五十三億円に及んでいるのであります。 この被害に対し、現地関係者から、一、災害復旧工事につき三ヵ年以内の完了と再度災害防止の措置、二、石狩川の内水排除事業の促進、三、激甚災害法の適用、四、天災融資法の適用、五、自作農維持資金の配分、六、農業共済金の早期支払い、七、制度資金の償還猶予、八、四十一年産米予約概算金返納の特別措置九、救農土木事業の早急実施等の諸施策を講ずるよう要望がなされました。第二に、北海道における甘味資源の振興について申し上げます。 北海道のてん菜生産を計画的に増産せしめる必要性につきましては、砂糖類の国内需要が外国産の輸入糖によってその大半がまかなわれ、国内産糖の自給率はわずか三十四年で一二%、四十年度で二七・六%にすぎない状況にありまして、国民経済の観点から、この自給率を大幅に向上させる必要が要請されてきました。また地方、寒冷地畑作農業の振興上からも、てん菜生産の振興が要請されたのであります。そこで、この要請にこたえて、昭和三十四年に樹立された甘味資源自給力強化総合対策に基づき、四十二年度までの八ヵ年計画によって、作付七万二千ヘクタール、生産量二百十五万トンと策定し、さらに道は三十七年に第二期総合開発計画として、四十五年において作付七万六千ヘクタール、生産量二百四十万トンの目標を策定したのであります。この目標に即して、てん菜製糖工場の従来の日甜三工場に加え、三十二年の芝浦北見工場をはじめとして日甜、ホクレン、台糖、日糖と相次いで新工場を建設し、現在九工場が操業しているのであります。しかして、このような目標に対応するてん菜生産のその後の実態を見ますと、三十五年以降作付面積が四万ヘクタールで停滞したため、道は三十八年以降の新設予定工場の建設を中止させ、その際、四十二年までの生産目標を五万二千ヘクタール、生産量百五十四万トンと押え、既設工場間の原料供給を均等にするため、原料集荷地域を設定するとともに、作付面積の増反等について積極的に振興施策を講ずることとしたのであります。その後、四十年においては、前年の冷害の影響、関係者の努力等により、作付面積は五万三千ヘクタール、生産量百六十八万トン、前年比五〇%増という増産を示し、また、本来は五万四千ヘクタールが作付されております。しかし、第二期総合開発計画の七万六千ヘクタール、生産量二百四十万トンに対してはかなりのおくれを示していることも明らかにされているのであります。 以上がてん菜生産の現況でありますが、この現況に対する基本的な課題といたしましては、単位面積当たり収量の向上と作付面積の安定的増加を主眼として、生産性の向上、主産地形成等を促進し、これがために土地改良事業の促進、地力の維持増進、優良種子の普及、省力生産の確立、てん菜栽培と酪農経営の一体化、生産技術の改良等を強力に推進する必要性が指摘されているのであります。 一方、てん菜の生産に関するこれらの問題と並行して、糖価の安定を期する必要があり、これがため、昨年砂糖の価格安定等に関する法律が制定されましたが、その運用に関し、今日早くもてん菜生産者及びてん菜糖業者から糖価について不満が示されるに至っております。すなわち、この法律によるてん菜最低生産者価格、国内産糖の合理化目標価格、同買い入れ価格、同売り戻し価格等の設定及び運用にあたり、不安定な糖価事情によってその生産、加工、流通の各般にわたり混乱を生じ、ひいてはてん菜生産者の取引価格は諸物価値上がりの際にも二、三年来据え置かれ、またてん菜糖業者にあっては、糖価安定事業団の買い入れ価格がキロ当たり九十九円程度、売り戻し価格が百八円程度、市価九十九円程度との差損が九円程度生じ、四十年十一月から本年十月まで一年間に約二十六億円の企業損失を生じているというのであります。そこで法の目的とするてん菜生産の振興とてん菜糖業の健全な発展を促進するため、この法律の運用にあたり、砂糖の市価が形成糖価に安定するよう、砂糖の需給調整をはかって、適正量の粗糖輸入を行なうこと、市価が形成糖価に達しない場合は国内産糖の売り戻し価格は市価によること、及び国内産糖の事業団買い入れ価格は、原料取引価格の金額を製糖コストに算入し、製糖業者の製造事情を織り込むこと等の措置を講ずることを強く要請しているのであります。 われわれが調査に参りました際、てん菜生産地及び各製糖工場において、それぞれこの要望事項の開陳がなされたのであります。また、右の事項のほか、原料てん菜価格について補給金制度を確立すること、昭和四十二年度予算において、日本てん菜振興会てん菜研究所の試験研究施設の拡充、土地基盤整備の促進、てん菜生産振興のため、省力集団化事業、収穫合理化事業、集団栽培合理化促進事業、土壌改良機械事業、酪農地帯導入促進事業、輸入種子購入補助、病害虫防除対策施設等の予算を十分確保すること等の要請がなされたことをつけ加えておきます。 なお、バレイショでん粉の価格安定について一言申し上げます。 北海道におけるバレイショの生産については、前年より一万二千ヘクタール余の減反を示し、その作況も、冷害の報告の項において申し上げましたとおり、指数九二%とされており、収穫量もかなり減少し、また、でん粉の歩どまりも低いことが確実であることが報告されております。 ところで、北海道のバレイショは、申すまでもなく、その多くがでん粉加工されるわけでありますので、現地においては、農安法に基づくでん粉の基準価格の決定について重大な関心を示し、われわれに対し、再生産及び所得が確保できるようにするとともに、歩どまりのスライド制の完全採用、運賃を加工賃に明確に算入すること、汚水処理の経費を補助すること、コーンスターチの輸入を制限すること等の要望がなされたのであります。次に、以上申し上げまして北海道の例外および甘味資源対策の事項のほか、今回の調査では、国立及び道立の農業試験場、国有林野、乳業工場、国営大規模草地改良事業、金山ダム及び国立薬草植物栽培試験場等を調査し、また関係方面から各種の陳情等が数多くなされましたが、その内容を詳細に申し上げますことは、かなり時間を要しますので、この際省略し、本委員会において同種案件を審査する際に譲りたいと思いますが、ただ、大規模国営草地改良事業に関し、調査した各地域において、本事業の公共性と低収益性から、地元負担を軽減し、基本施設と利用施設を国営事業に一体化するとともに、現行採択基準を国営五百ヘクタールに、道営二百ないし五百ヘクタールにそれぞれ引き下げること等の要請がなされましたことを特につけ加えまして、報告を終わります。(拍手)
○中川委員長 次に、第二班の笹山茂太郎君にお願いします。
○笹山委員 委員派遣第二班は、去る九月十二日から十六日まで五日間、長崎、熊本、宮崎、鹿児島の各県の農林水産業の実情調査をいたしましたが、県庁において、知事をはじめ関係係官から県内の農林水産業の現状と問題点及び要望事項等について総括的な説明を受けましたほか、カンショ畑、ミカン産地、草地改良、野菜産地、畑地かんがい等の現地調査を行ないましたので、その内容を簡単に御報告申し上げます。 まず最初に地域農業の確立について申し上げます。 今回の調査地域は、気象条件は温暖多雨で、農業に適してしますが 台風常襲地帯でありますことに加え、離島や傾斜地が多く、土質はシラス、ボラ等、生産性の低い特殊土壌地帯が多いという事情もあり、耕地面積に対する畑面積の比率は、全国平均の四四%より高く、熊本、宮崎両県は約五〇%、長崎県は六〇%、鹿児島県は六五%というように、畑作は重要な地位を占めているのであります。しかしながら、農業の生産性は劣っており、南九州の労働生産性、土地生産性を全国のそれと比較いたしますと、それぞれ都府県平均の五九%、六〇%にとどまっているのであります。さらには、大消費地市場に遠いという不利がますますこの格差を拡大する原因ともなっているのであります。かかる農業を取り巻く諸条件の不利から、従来畑作は台風作物としてのカンショ生産への依存度が強く、畑作に占めるカンショ作の比率は、長崎、宮崎、鹿児島各県とも五〇%という大、きなものであります。 しかしながら、最近は、この悪条件を克服し、畜産と結合した作付体系あるいは果樹園への転換、等に大きな努力が払われているのでありまして、今回現地調査に参りました阿蘇の草地改良による育牛と米、末吉のカンショと畜産、さらには笠野原畑地かんがい事業では、シラスの不良土壌地帯を干ばつと豪雨による土壌の流出から防止し、機械の導入が行なえるよう高隈ダムを設置し、台地に導水し、畑地かんがいするとともに、集中豪雨から農地を守る農地保全事業及び農道整備事業を行ない、従来の作物を転換し、陸稲を早期水稲に、カンショを落花生、蔬菜等に切りかえていこうというものであります。 なお、このための畑かん実験農場での栽培試験成績も、ほぼ目標どおり進んでいるということを承ってまいりましたので、工事完了の暁はカンショ依存の農業から脱皮し得る明るいきざしも生じているのであります。 かかる現状からして、自然、土地条件等の相違、市場立地条件等、それぞれの地域の特殊性を十分反映し、生産、出荷の目標まで明確にした地域農業の確立と推進のために必要な制度化なり手厚い予算措置等を講じていく必要があると存じます。 なお、この点に関連しまして、本年四月農林省に北海道南九州畑作振興対策調査室が設置され、七月には、南九州畑地農業の発展を阻害している諸要因及び現行施策の問題点につき予備調査が行なわれ、今後この具体化の措置が講じられることとなるが、この際前述の趣旨が十分生かされ、南九州をわが国の食糧供給基地として開発発展せしめるよう期待しております。 なお、かつては反対の強かった笠野原の国営工事も、その進捗状況は、ダムが本年秋完成し、導水路も四十二年春完工し、通水の運びとなり、次いで作物転換も進むと思いますが、この工事の所期の効果を早期に発揮せしめ、また、豪雨による湛水、崩壊等の被害を最小限度に食いとめる見地からも、付帯県営工事の促進をはかる必要性が痛感されたのであります。 次に、霧島広域農業経済圏整備事業につきましては、当地域の酪農振興を中心とし、流通改善のための近代化施設と道路の整備が主たる目的でありますが、整備事業について市町村の一部事務組合が事業主体となる場合には起債が認められないので、構造改善事業に準じ特別ワクを設けること、農業主要道路は農免道路により優先実施が可能となりますよう、特別ワクを設けること、補助率の引き上げの要望がありましたが、地域開発の見地から、十分な運営ができるよう検討する必要があると思います。 第二に、野菜産地事情について申し上げます。宮崎県におきましては、カボチャ、キュウリ、トマト、スイカ、早掘りサトイモ、早掘りカンショ、秋植えバレイショの七品目を指定し、産地の集団化をはかっております。われわれは新富町大持田地区の農業構造改善事業の実施状況を調査いたしました。当地区は対象戸数六十八、面積約十二ヘクタールにつき三十アール区画の圃場整備を実施しておりますが、このうち三・六ヘクタールは三協業の二十四人による協業形態で、トマト、キュウリの集団栽培を行なうよう野菜ハウスの設置が進められています。 なお、この際、これまでの竹ほろ式ハウスを一むね百十坪の大型鉄骨ハウスに切りかえ、台風の襲来に備えるとともに、自動かん水施設、加温、防除施設等一連の共同栽培施設を導入し、経営規模の拡大と栽培技術の改善をはかっております。 また、野菜生産出荷近代化事業の実施については、事業費の拡大と補助率の引き上げの要望がありましたが、集団産地が大型化しつつある動向を考慮し、今後さらに検討してみる必要があると存じます。 なお、宮崎県から東京への農産物海上テスト輸送が二回行なわれ、その結果は、時間、コストとも理論的には有利ということでありますが、船の建造費、積みおろし地での能率的な荷役作業の行なえるコンテナ使用の検討、船の使用効率を高める等の問題があり、今後さらに大消費市場に遠い生産地と消費地との直結輸送については、一県のみならず、数県にわたる広い地域による共同事業として総合的な集荷輸送体系の確立のための努力が必要であると存じます。 第三に、畜産振興の立場から、草地改良の推進はきわめて重要でありますが、九州では今後草地改良が見込まれる面積は、昭和三十八年土地改良総合調査によれば約四万六千ヘクタールといわれ、主として九重、阿蘇、霧島山ろくに分布しておるのであります。今後肉牛の肥育、酪農との結合を考えておりますこの地域にありましては、この未利用の草地の早期開発は強く要望されておるのでありますが、現在まで放置されてきたこれら地域は交通不便であり、農産物の販売条件も不利となっておりますので、今後の最大の問題は道路開発につとめることにあると思うのであります。 第四は、果樹振興についてでありますが、九州は傾斜地が多いため、最近はミカン園の新増植が目立っており、将来のミカンの需要と価格の動向が懸念されておるのでありますが、果樹園の造成にあたっては、傾斜地が多いという事情を考慮し、農道の整備に重点を置いた施策が行なわれるよう検討する必要があると思います。また、今回の調査中にも、航空機による防除の検討が進められている現場とその事情を聴取いたしましたが、傾斜地という作業条件の悪い樹園地を大きな集団産地化し、この方向に持っていける環境整備も重要な課題であると思った次第であります。 第五は、水産業の振興対策についてであります。沿岸漁業構造改善事業の拡大と充実、ノリ養殖業の安定対策の要望等がありましたほか、特に漁業取り締まり船の建造費、及びその取り締まりの性格は、国際的なあるいは全国的な視野に立って解決すべき問題等も含まれており、単に一地方自治体独自の責任において実施するということより、むしろ公共的色彩が強い漁業取り締まりの運営は、国による取り締まりの責任体制の確立という方向で検討すべきではないかと存ずる次第であります。 第六に、林業振興の労働力の流出、これに伴う労賃の高騰等の影響を受け、民有林を中心として造林面積の減少、伐採量の減退が目立ち、そのため原木は異常な値上がりを示し、製材業者は原木高の製品安に悩むという現象が起こっております。このようなことは、九州の林業発展のためきわめて憂慮すべき問題であり、とりあえず木材価格の安定をはかる措置として、まず国有林材の供給の増大と販売方法の改善及び外材輸入の増大をはかるべしとの要望がありました。さらに、長期的な視点に立って林業の発展をはかるため、最近各県に設立されている林業公社による造林事業に対し、財政、法制上必要な措置を講ずること、及び奥地林開発を目途とする林道の開設を促進すること、特に峰越し林道に対する採択基準の緩和等について検討すべきものであると思います。 なお、九州地方は昭和三十七年度以来マツクイムシの異常発生によって多くの被害を受け、この傾向は今後ますます増大することが予想されますが、現行防除体制ではこれが完全な防除をはかることは困難であり、法改正を含む必要な措置を早急に講ずる必要があると思います。 最後に、災害関係について申し上げます。 九州地方においては、本年七月以降八月上旬まで雨量が平年に比べてかなり少なく、また日照時間も多く、平均気温も高目に推移したため、干ばつによる被害が発生し、長崎県では農作物で約十二億六千万円の被害を受け、水稲六億、蔬菜一億六千万円、果樹一億四千万円、その他三億七千万円となっております。また熊本県では被害総額九億二千万円で、果樹五億二千万円、陸稲二億一千万円、その他一億九千万円となっております。このための応急対策事業として、天災融資法の適用、共済金の早期支払い、代作用種苗購入費の助成等の要請があり、恒久対策として水源開発、水利調整ダムの建設等、かんがいに対する基本対策の実施に要する事業費への助成がなされるよう要望がありました。 次に、八月十三日から十五日までの台風十三号、引き続き二十二日の十五号による宮崎県の被害総額は約四十億円に達し、このうち、農地及び農業用施設は約三億四千万円、農作物は約十一億円となっており、水稲の被害がきわめて甚大であります。この対策として、激甚災の指定、天災融資法の早期適用、共済金の早期支払い等の要望が出されていますので、これが要望のすみやかな実現に努力いたすべきであると存じます。 そのほか、東南アジア援助のための国立農業技術者養成施設の設置にあたっては、鹿児島県に設けられたいとの要望がありました。 また、カンショ対策につきまして、価格決定の時期にあたっていますので、カンショでん粉の基準価格の設定につき、農産物価格安定法改正の趣旨が生かされるよう強い要請がありましたことを申し添えておきます。 以上が第二班の調査概要であります。日程の中で十分満足のいくものではありませんが、九州地方の農林水産業の特殊性をよく認識した上に立っての適切な施策の実現を期待するものであります。 今回の調査にあたり、絶大な御協力を賜わりました県当局、関係機関の各位に対し、この機会に衷心より謝意を表し、報告を終わる次第であります。(拍手)
○中川委員長 以上で報告は終了いたしました。 派遣委員各位の御苦労に対して感謝申し上げます。 —————————————
○中川委員長 次に、先般の台風第二十四号及び第二十六号等による農林水産物の被害状況並びに北海道における冷害による農作物の被害状況について、政府から説明を聴取いたします。檜垣官房長。
○檜垣説明員 それでは八月の集中豪雨等による農林水産関係被害及び対策の概要、それから台風二十四号、二十六号による同じく被害及び対策の概要、それから北海道における農作物の作柄について、簡単に御報告申し上げます。 まず、八月台風でございますが、八月の台風十三号等による農林水産関係の被害額は、総額において約百六十八億円となっております。被害のうち最も大きいものは、農作物等農林水産物で約六十三億円となっており、農地、農業用施設等の約四十七億円、崩壊林地の約三十九億円がこれに次いでおります。被害県のうちおもなる県は、北海道、青森、山口、高知、大分、宮崎等の各県であります。 このような被害状況にかんがみまして、農林省としては、八月二十七日付をもって農業共済金の早期支払いについて、関係県に通達をいたしますとともに、去る十月四日天災融資法の適用政令を公布いたしました。 なお、自作農維持資金ワクの追加設定については、一両日中に通達の予定であります。 また、農地、農業用施設等の被害に対して激甚災害法を適用するかいなかについては、今回の災害が数種の要因により発生していることなどの事情がありまして、なお政府部内において結論を得る段階に至っておりませんが、近日中に総理府中央防災会議において結論を出すことになっております。 次に、台風二十四号及び二十六号による農林水産関係の被害状況は、目下統計調査部等において鋭意調査中でございますが、現在県からの報告等に基づいて集計した被害は総額において約四百七億円であります。被害のうち最も大きいものは、農作物等農林水産物で約二百三十一億円となっており、崩壊林地の約六十一億円、農地、農業用施設等の約五十七億円がこれに次いでおります。 被害県のうちおもなるところは、静岡県の八十九億円、山梨県の七十六億円、群馬県の約六十億一円、埼玉県の約四十三億円等となっておりまして、関係県は三十七県に及んでおります。 このような被害状況にかんがみまして、農林省としては、とりあえず静岡県、山梨県等の現地に担当官を派遣して、その実態の調査並びに対策の指導に当たらせておりますが、さしあたりの緊急対策として、山梨、静岡、宮城、埼玉の各県の被害激甚地に対し精米二十七・五トンを応急配給したほか、東京及び長野営林局管内の主要貯木場に約七千立米の木材を備蓄し、地方公共団体が公共施設の復旧等を行なう場合の用材を減額供給できるよう体制をとっております。 また、水稲の倒伏被害、果樹の樹体被害等に対しては、現地における農業改良普及員等を駆馳して農家の指導に当たらせており、農業共済金の早期支払い措置、既貸し付け金の条件緩和、つなぎ資金の融通についてはすでに通達済みであります。 なお、農地、農業用施設、林道及び農林水産業共同利用施設の被害については、目下激甚災害法を適用するよう手続を進めており、天災融資法の適用等についても可能な限り早急に実施することとして準備中でございます。 最後に、北海道における農作物の作柄について御報告します。 北海道におきましては、本年は六月下旬から八月中旬まで気温が低く、特に七月末から八月上旬にかけて著しく低下をいたしました。このほか、日照時間も著しく少なく、また雨が多かったのであります。このため農作物に相当な被害が見られましたことは、ただいま御報告のあったとおりであります。 水稲につきましては、出穂が一週間ないし十日程度おくれたばかりでなく、著しい低温のため稔実障害も見られ、平年に比べて九月十五日現在の作柄は七%となっております。 大豆については、茎の数やさやの数が少ないばかりではなく、稔実が著しく悪く、平年に比べて九月一日現在の作柄は五六%であります。 バレイショにつきましては、イモの個数が少なく、肥大も悪く、さらに湿害や疫病の発生が見られ、作柄は九月一日現在では九二%となっております。 てん菜につきましては、生育がおくれ、肥大が悪く、作柄はやや不良であります。 また、その他の農作物については、アズキ、インゲンマメは茎の数、さやの数が少なく、稔実が悪く、九月一日現在の作柄はアズキは特に悪くて四八%、インゲンマメは七五%となっております。 なお、十月に入りまして五、六、七日と、昨日まで引き続いて降霜がございまして、特に昨日の霜が著しく、結氷も見られたような事情でございます。このため道北部東部と山沿い地帯では被害の発生が見込まれるのでございますが、薫煙による霜害防止対策が徹底して行なわれたため、被害はかなり軽減されたものと見られますが、詳細は目下調査中であります。 以上、御報告を終わります。 —————————————
○中川委員長 質疑の申し出がありますので、順次許可いたしますが、田中農林大臣臨時代理が十二時半に先約がございますので、もし田中大臣に御質問の方はひとつ先にお願いをいたしたいと思います。田邉國男君。
○田邉委員 山梨県の今回の二十六号台風は想像以上に激しいものがありまして、私ども現地を調査いたしまして、特に山間地にその被害の激甚なるものが多いということを痛感したわけでございます。概略青いまして、山梨県の被害は大体二百五十億、それから死者、行くえ不明合わせまして百七十五名に達しております。それから全壊、半壊の世帯合わせまして八百六十九世帯に及ぶ、こういう非常な大災害でございますが、これにつきまして、私災害対策でも質問をいたしましたので、きょうは農林関係に関する質問だけを簡単にいたしたいと思います。 第一に質問を申し上げますことは、一番問題になりました足和田村の地域、一瞬にして傾斜地の住宅が約九十世帯やられた。しかも死者、行くえ不明合わせまして九十三名に及んでおります。この地域が集団移住をしたい、こういう問題が起きておるわけでございますが、私は、昨日農地局の建設部長から、実は昭和三十六年に、長野県の伊那谷に三十六年災の場合集団移住の先例がある、それに基づいて、山梨県からいろいろと事情を聞いた上でできるだけの措置を講ずるという話を聞いたわけでございますが、私が調査をいたしますと、この伊那谷の移住というものは、当時において、また現地の事情においても異なると思いますが、山梨県の足和田村の現場、それから西湖、上九一色等の部落に集団移住をしたいという希望がある現状において、この三十六年災の長野県の例をとりますと、ほとんど不可能になるのではないか。私の調査によれば、伊那谷の移住に支出された金額は一億五千万といわれております。農林省の農業用施設災害復旧費その他をこれに充てた。しかも、これは自治省の行政局振興課に移譲して、そして振興課から支出をした。しかもその際に、自治省は、これは前例としない、それから一戸の離脱者もあればこれは認めない、こういうような非常なきびしい制約をつけておるそうでございます。こういう前例で、昨年四十年災の場合、福井県の西谷村の集団移住を希望した際に、この伊那谷の例が引かれて、そして一応予算措置をしたけれども、結局全員一致しなかったために、これを移住させなかった、こういう例があります。私は、これはまことに血の通わない政治だ、行政だと思う。そこで、山梨県の根場、上九一色の現状をごらんになればわかりますように、再び住むような地域ではございません。そうしてまた、その地域におりましても、雨が降ればまたなだれが起きるだろう、こういうようなことで非常に、心配をいたしております。これにつきまして、農林省の農地局ではどういう考え方をもってこれに臨むか、その点を伺いたいと思います。
○田中国務大臣 このたび臨時農林大臣を仰せつかりました田中でございます。 ただいまの田邉委員から御指摘になりました二十四号、二十六号の特にひどかった地帯、山梨、静岡、群馬、これに対しましては、ただいま閣議でも二回ほど話になりまして、非常災害対策本部ができましたことは御承知のとおりでございます。 そこで、いま御指摘になりました足和田村の集団移住のお話でございますが、これはいま田邉委員が前例をお引きになりまして、いろいろ御意見も出ましたので、自治省その他とも十分連絡し、検討いたしまして、再び住むことのできないような荒廃になっておるという事態であれば、当然これは集団移住という問題に取り組まなければならないし、御要望にこたえなければならない、かように考えておりますので、さっそくいまの御発言をもとにしまして、農地局のほうに十分検討させたいと思いますから、あとで詳細につきましては農地局のほうからお答えをすることにいたしたいと思います。
○田邉委員 いま農林大臣からまことに思いやりのあるお話を伺いまして、何となく移住ができるのではないかという感じがするわけでございますが、前回のこの例を見ますと、二戸当たり平均しますと約二十万円程度にしかならないわけです。これはいろいろの農地の買い上げ、また移住資金の交付、こういうものを合わせまして二十万円程度だ。この二十万円程度ではどうにもならないわけでございますから、今回の災害は特にひとつ格別の御配慮をしていただきたい、かように考えるわけでございます。 なお、現在、個人災害につきましては制度的な援助の方法がない、こういうことになっておるわけでございますが、山梨県の実情を調査いたしますと、災害救助法が適用になっておらない町村で、一瞬にして堤防が決壊をして何十町歩というものが水浸しになってしまった。そしてまさに湖水のような状態に約四、五日なった。その水が富士川に戻って、そしてあとを見ますと平常な形に見える。しかし、倒伏した稲はほとんどだめである。それから桑園も全部だめである。蔬菜も全部だめだ、こういうような事態が現実に起こっております。山梨県の中巨摩郡の甲西町という町は、災害救助法の適用を受けておりません。ところが、年年集中豪雨があればもうすぐ問題が起こる。今回の場合には、坪川、滝沢川というような川が非常に大きな決壊をいたしまして、何十町歩という冠水をしておるわけでございます。こういうものに対する農林省の考え方、たとえば蔬菜、それから桑園、水田等の被害に対しては一体どういう措置を講じてくれるのか、これは個人ではあるけれども、集団的にその地域というものの災害を受けるわけでございます。私はこれに対する格段の配慮をしていただきたい。ひとつ農林大臣にお伺いしたいと思います。
○田中国務大臣 ただいま詳細にわたりまして田邉委員からいろいろ苦しい実情につきましての御意見なりあるいは報告なり御要望がございましたが、ただいまのところ、個人災害につきましては金融の面しか手段がないわけでございます。御指摘になりました補助その他につきましては、総理府とも十分検討いたしまして、また非常災害対策本部ができておりますので、そこに持ち込みまして、補助するかどうか、個人に対する補助という問題につきまして検討をさしていただきたい、かように考えております。また、あとの桑園、蔬菜その他につきましては、本省といたしましても、十分関係局に検討をいたさせたいと思っておりますので、御了承を賜わりたいと思います。
○中川委員長 芳賀貢君。
○芳賀委員 田中大臣に関する点だけを質問いたしたいと思います。 まず第一に、米の問題ですが、先ほども陳情がありましたが、第二期の政府買い入れ時期の延長については現在どのような方針でおられるか、これは臨時大臣の仕事の期間中におきめになる問題ですから、まずお尋ねいたします。
○田中国務大臣 米の買い入れ期限の延長の問題であろうかと思います。これにつきましては、すでに第二期は十月十一日までということに告示がなされておりますことは御承知のとおりでございます。そこで、期日が到来するまでの稲作の作柄、それと農作業の進捗状況、それとそれまでに政府が買い入れました状況、そういったことを十分検討いたしまして、期間を延長するかどうかということにつきまして、その時点において考えたいと思いますが、特に芳賀さんの御出身の北海道は非常に米の作柄が悪いようでございまして、そういう点も非常にお気の毒に考えております。そういう点を加味しながら、いま申し上げましたように、十分検討いたしまして、二期、一二期の問題をどの程度延長するかということにつきましては、その時期において検討させていただきたい、かように考えております。
○芳賀委員 とりあえずは第二期の問題です。本日は八日で土曜日ですが、明日は日曜日ですね。日曜に期末がかかる場合には一日延ばすということが通例です。十日はまた祝日が新しくふえたわけです。九日は日曜、十日の祝日と、これは食糧庁の出先は業務を当然行なわないと思うのです。そうすると結局、この分だけは当然自動的に延びるということになると思うのですよ。それを考慮して十一日までということになるのですか。これは延長ではなくてですね。
○大口説明員 例年は十月の十日が第二期の終期になっておりますが、本年から祭日になりました関係で、自動的に十一日までということで告示が出ておるわけでございます。 それから休み中の勤務の問題でございますが、米の集荷に支障を来たさないように、一応私どもといたしましては、八日の土曜日の午後と、それから九日の日曜日はおおむね平常の勤務をいたすように、現地の食糧事務所で業務の状況に応じて所長が判断をして業務をいたすようにいたしております。したがいまして、ただいま大臣が答えられました米の出方を見てというのは、そういう休みでも出勤をして働いて、どのくらい集まったかということを判断をし、かつまた、火曜日の十一日にどのくらい集まりそうであるという見込み等も徴した上で、最終的な結論を出したい、かように考えておる次第であります。
○芳賀委員 従来は、期末の二日前ないし三日前にこれはきめるのですよ。たとえば十一日が期末という場合、十一日の夕方になってこれを三日とか五日延長するといっても、そういうわけにはいかないわけです。それまでに調製が終わっていれば、当然期末の十一日に出してしまうわけです。ですから、これを活用するということになれば、やはり二日ないし三日前に、二期米についてはどの県とか、あるいは北海道は何日に延ばすということが、これは行政を進める上の当然の配慮だと思うのですよ。従前はそうやっているのですよ。
○大口説明員 従来、もちろん先生の御指摘のように、延長をする場合においては、なるべく早い目に延長の結論を出したほうがもちろんいいという一般論があることは、私ども十分了承いたしておりまするが、また、この期末の期日延長の問題は、やはり財政当局との折衝事項にもなりますので、最終的にどのくらいの出方が確実に見込まれるかということ、それが例年と比べてどのくらいひどくおくれているかということが、おもな判断の基準になりますので、実は先般の第一期の延長をいたしました際も、最終日の朝になってようやくその結論を出したというような事態でございます。私どものほうは、今年の第二期は、その前二日間が休みでございますが、休みのために結論がおくれるということは決してございませんので、きまるものであれば、なるべく早目に現地に知らせたいという気持ちは持っておりますが、実情としてはそういうことでありますので、御了承いただきたいと思います。
○芳賀委員 もう少し率直に答えてもらいたいと思うのです。二期米については若干の延期を行なわなければならない道や県がどのくらいあるか、これはおわかりでしょう。毎日の日報は来ておるわけでしょう。
○大口説明員 二期の延長問題は、大体二期の適用を受ける数量が比較的多い県というのは北海道と東北でございますので、私ども全国の食糧事務所を対象にして日報をとっておるわけではございませんで、二期の問題を判断いたします際には、北海道、東北の諸県からの日報をきょう、あす、あさってと三回にわたってとって判断いたしたいと思っております。
○芳賀委員 そうすると ことしはあさって十日の夕刻にならなければ延期の方針はきまらぬということですか。それならはっきりしておいてもらえばいいんですよ。そういうことを委員会で言っておいて、またやみ取引みたいな形でどの県は何日ということはしないわけですね。
○大口説明員 もちろん、最終的な結論を出しますのは十日の夕刻もしくは十一日の朝になろうかと思います。その前は大蔵省と折衝する材料そのものも整いませんので、その前に一部のものについて結論を切り離して出すということは、事務の取り進め方としてはあり得ないことであります。
○芳賀委員 次に、米に関連して、本年度の米価決定の際に決定米価以外に五十億円の支出をするというが、これは政府の方針としてもうきまっておるわけです。ただ、この五十億円というものを何の目的でどういう方法で支払いするかということが未定であったわけです。もうすでに米の出荷も相当量行なわれておる時期ですからして、この際、大臣を通じて五十億円の配分の方法等について明確にしてもらいたい。
○田中国務大臣 本年産の米価の問題につきまして、きまりました一万七千八百七十七円でございますか、それに対しまして、米の増産のための対策費として五十億円が計上されたことは、いま御指摘のとおりでございます。この用途につきましては、ただいま農林省のほうで、米の増産対策に使われるように具体的な検討をいたしておる状況でございまして、いつきめるのか、その用途、配分をどういうふうにきめるのかという点につきましては、主管大臣が帰ってまいりまして、また大蔵大臣も帰ってまいりまして、両大臣で最終的に、おそくとも今月中にはその五十億円の処理につきましてはきまるという方針でおることを、この際はっきり申し上げておきます。
○芳賀委員 五十億円の支出を行なうということは、七月の米価決定の直後に総理大臣から言明があったわけですね。八月の上旬には内閣の改造が行なわれたということになれば、この内容不明の五十億というものは、これは政府の責任ですみやかに方針というものを明らかにすべきだと思うのです。それが、米の政府売り渡しは生産者の協力によって順調に進む、ところが、政府のわずか五十億円の金の支出方法がわからぬというのは、これは政府としてまことに残念な態度じゃないですか。これが五百億とか五千億を使うのにわからぬというのであれば、慎重を要することもあるが、わずか五十億円でしょう。六十キロにして七千百五十円で予定の買い入れ数量を配分するとすれば、一俵五十円未満ですからね。まことにこれは零細な金額なわけです。それをなぜ方針がきまらぬかということは、国民が疑惑を持っておるわけですよ。米価決定のあのどたんばから何とか逃げ切るために、イタチが逃げぎわにへをするようなもので、金額が非常に小さいという点と、もう一つは、いつまでたってもこの使用の内容が不明確であるという点は、これは政府の怠慢でもあるし、まことに責任のない態度であると思うわけです。どういうわけで一体きまらぬのですか。
○田中国務大臣 五十億円の問題は、米価の上積みではないわけでございます。これははっきりしておるのでございます。しかしながら、供米農家に再生産の意欲を起こさせ、また米作の改良、そういった面から、どういうふうにしてこの五十億円を供米農家の米増産のための意欲を盛り上げるように配分するかという考え方でありまして、これは非常に作業といたしましてはなかなかむずかしい面もあるわけでございまして、大体の考え方はまとまりつつあるわけでございます。それがまとまり次第、大蔵省と話し合いをいたしまして、最終的には両大臣できめる。先ほど申し上げましたように、十月の末までにはきめるという方針でございますので、御了承を賜わりたいと思います。何もこれをほうっておくのだというのじゃなくして、いままで何をやってきたかと言われましても、これは非常にむずかしい客観情勢等もございますので、とにかく供出農家、米作農家の再生産のための意欲を盛り上げるという意味に使われる、そういう方向でいま具体的に検討をいたしておるという状況でございます。
○芳賀委員 そこで、出荷農家に均てんする措置をとるということは、これは臨時国会の本会議においても総理から明らかにされておるわけです。米価の上積みにはしないが、しかし、販売農家に均てんするようにするということが五十億円の基礎的な理由づけになっておるわけです。そこで、生産農家としては均てんされると思っているわけですからね。そのほうはどのように検討しておるのですか。大小の出荷する農家に対して均てんできる方法というものは、これは事務当局で考えておると思うのですよ。その点、まず聞かせてください。
○田中国務大臣 いま芳賀さんがおっしゃいましたように、供出農家に均てんするという方向で、それを先ほど申しました供出農家、また米作農家の生産意欲を盛り上げるということで、均てんする方向でただいま検討いたしておる。この基本線はくずしていないということは申し上げることができます。
○芳賀委員 いまだにきまらぬということは、何も盛り上がらぬことじゃないですか。冷やしているようなものですよ。そう思わぬですか。同じ金の使い道も、生かして使う場合と殺して使う場合とがある。何もこれは佐藤総理が言明したからといって、総理のポケットマネーから五十億出すわけじゃないでしょう。国民の税金によって、予算を通じて支出するわけですから、一般国民は生産者も消費者も、本年度の米価に付随して五十億円というものは政府が支出するということは理解しておるわけです。それを肝心の言い出した張本人がどう使っていいかわからぬということでは、まことにこれは変な話じゃないですか。そう思わぬですか。
○田中国務大臣 私は、いまの芳賀さんの御意見とは少し違うのでございますが、いままで早くきめなかったのは、何も米作農家に増産意欲をかり立てさせることに役立たないではないかというような趣旨のおことばでございましたが、ちょうどたまたま農林大臣、大蔵大臣ともに海外出張いたしております。大蔵大臣は十五日に帰ってくる、農林大臣は十八日に帰ってくる、それまでに作業を煮詰めまして、両大臣が最終的に話し合いをいたしまして、先ほどから言いましたような趣旨に沿って決定をいたすということでございますので、その点、ひとつ米作農家の各位にもお伝えを願いまして、御協力を願いたいと思います。
○芳賀委員 そういうばかばかしい問題を私が伝える必要もないのですが、とにかく選挙も間近いという風潮が流れておるわけですから、せっかく農村を基盤とする自民党ですから、国民の税金を使う場合においても、生かして使ったほうがいいのじゃないかということは、社会党のわれわれから言えば老婆心です。そういうことを政府のほうから生産者に伝えたらどうかと思います。 次にお尋ねしたいのは、先ほど官房長からも説明がありましたが、八月の北海道をはじめとする各県における集中豪雨の被害に対して、特に昨日は衆議院の災害対策特別委員会がありまして、北海道の八月集中豪雨については、特別委員長の日野君から調査の概要の報告があったわけであります。その中にも、北海道の八月集中豪雨による損害額はおよそ百七十億円に及んでおる、特に激甚災の指定については、北海道をあげて当然政府が行なうべきであるということを期待しておるという報告があったわけです。そこで、この際、八月集中豪雨に対する激甚地域指定の点について、政府としての方針を明らかにしてもらいたいわけです。あわせて、農業関係の激甚指定をする場合の指定基準の基礎をなすものは、災害が発生した当該年度における全国の農業所得額であります。ですから、この点も、今後冷害をはじめいろいろな被害が処理されなければならぬわけですから、基礎をなす四十一年の全国の農業所得顔というものは、政府としてどのような数字を基礎にしておるか、この点もあわせて御説明願いたい。
○田中国務大臣 北海道の八月に起こりました集中豪雨による被害につきましては、まことに北海道の農家の方々にお気の毒に存じます。いま芳賀さんおっしゃいましたように、激甚災害法を適用すべきではないかという御意見でありましたが、この問題はやや事務的には問題があるわけでございます。しかしながら、台風二十四号、二十六号の被害とからませまして、ただいま中央防災会議で検討いたしておりまして、近く結論が出ることになっておるわけでございますが、いまおっしゃいました基準、基礎になる資料、そういう点につきましては、事務当局のほうから説明させます。
○檜垣説明員 四十一年度の農業生産所得というのは、これは今後の問題でございますから、激甚災の指定基準例としては、四十年度をとらざるを得ない。四十年度の農業所得額は、一兆九千四百七十九億というふうに見ておるのでございます。
○芳賀委員 約二兆円ですね。これを基礎にする場合は、その農作物の被害額が農業所得に対して〇・五%を上回る場合ですね、一つの条件は。国民経済に与える影響というものは、二兆円に対する〇・五%以上ですね。そうすると、大体百億円以上の被害ということになるわけです。もう一つは、都道府県単位の場合は、農業の全国所得に対して〇・一五%、これと、その都道府県における農家戸数の三%、それが第二の基準例になっておるわけです。その点は間違いないですか。
○檜垣説明員 お話のとおり、一つの基準は、農地、農用施設の被害額が農業生産所得額の〇.五%以上の場合、それから〇・一五%以上であるという場合、それに一県当たりの被害額がおおむね十億以上という場合であれば、これは適用できるということになっておるわけでございます。
○芳賀委員 ですから、この指定基準を農業関係の災害の場合に取り上げた場合は、八月集中豪雨が指定にならぬというのは理論的にちょっと変だと思うのです。たとえば北海道だけを切り離しての第二の基準例によっても、二兆円の〇・一五ということになれば約三十億の被害ですね。それから戸数については、北海道は約二十万戸ですからして、その三%ということになれば六千戸の農家ということになるのですよ。六千戸で三十億の被害ということであれば、これは最低の限界ですけれども、激甚指定を受け得る基準に当てはまっておるということに当然なると思うのですね。これをさらに同時期に発生した全国的な集中豪雨というものを一括対象にするとすれば、これは何も問題はないわけですね。都道府県ごとに別々にするということであっても、われわれの判断からいうと、北海道の八月集中豪雨というものは、当然激甚指定を政府がすみやかにやっておかなければならぬと思うのですよ。この点が非常に態度不明ですから、明確にしてもらいたいと思います。ですから、できないということで今後対処するか、できるということで速急に処理するというのか、この方針しかないと思うのですね。
○檜垣説明員 八月集中豪雨等について、農地、農用施設の復旧について激甚法の適用ができるかどうかという問題につきましては、お話しのように、八月に起こりました全国的な被害の農地、農用施設の被害を総計いたしますと、三十億をこすのでございます。また、北海道の農地、農用施設の被害額は十三億ということで、十億円という要件を満たしております。ところが、御案内のように、激甚法の中で、一つの災害によって生じた被害額ということを言っておるのですから、八月災害を全部同一気象現象に基づく災害と認めるかどうかというところが問題になっておるわけでございます。被害の発生の態様から見まして、農林省としては、一つの災害というふうに考えて激甚法を適用することが妥当なのではないだろうかという態度で、政府内部の協議の中では農林省は適用を是とするという態度をとっておるわけでございます。ただ、法律上の問題もございますので、中央防災会議において最終的に結論を出すということにならざるを得ないということでございまして、近々のうちに先ほど申し上げましたように結論が出るはずであるということでございます。
○芳賀委員 実は、本日の委員会に中央防災会議の事務局長である森総務長官の出席を求めておいたわけですが、何か千葉県の空港の問題でどうしても行かなければならぬということで、これは出席不能、副長官もどこか先約があってどうしても出れぬというので、それじゃ方針をきめて、参事官でもやむを得ぬから出席してもらいたいということになっておるわけです。ですから、この点は農林省として、農作被害あるいは施設被害等に対して、まず肝心な農林省が激甚指定をすべきと考えておるか、すべからざると考えておるかという点が明らかになれば、あとはこれは政府の方針として指定を実現してもらえばいいと思うのです。
○田中国務大臣 ただいまの芳賀委員の御意見、十分尊重いたしまして、その方向で積極的に検討いたしたい、かように考えております。
○芳賀委員 次にお尋ねしたいのは、先ほども官房長から北海道の異常低温による被害状況等について説明がありましたが、この際、政府として、農林省として、緊急に北海道のこれらの事情の調査を行なう必要があると思うわけです。実は一昨年も非常に異常な冷害であったわけですが、当時は、舘林政務次官並びに中西官房長が中心になって、各局の担当官が調査団を編成して、くまなく現地の調査を行なって、現地において解決すべきような行政の問題等については適宜明快に処理したという前例があるわけです。昨年も委員会において北海道の冷害問題を取り上げた際、やはり現地調査の必要があるということで、昨年は技術審議官の原君が団長になって、農林省の金融課あるいは保険課の担当官が十月の四日から主要な冷害地域の調査を完全に行なって、そして適切な処理を行なっておるわけです。今年の場合も九月十日の委員会において——農林委員会が第一班、第二班に分かれて、十二日から北海道、九州の農業事情の調査に出発したわけですが、十日の委員会においても、私から草野政務次官に——あのときも農林大臣は韓国へ出向いて、何か日韓の経済閣僚会議に出ておるわけです。したがって、松野君の場合には、大臣にはなったが、よほど外国が好きとみえて、国内の農政担当はまことにおろそかになっているわけですね。そういうことで、草野次官に私から、北海道の低温による実情というものは調査の必要があるということを指摘しておいたわけですが、農林省としてはいまだに調査の実現に至ってないのですね。そこで、今年の場合は、おそらく三十九年の冷害よりも内容的には深刻なものが多々あるわけですから、この際、農林省として前例もあることですから、緊急に責任のある調査班というものを編成して出発する必要があると思うわけです。これは松野大臣が帰ってきてからではおそ過ぎますから、ぜひあなたの担当期間中に、きょう午後からでもいいですけれども、方針を定めて、こうしますとか、行く必要がありませんとか、その点は後刻明らかにしてもらいたい。
○田中国務大臣 北海道の三十九年、四十年の冷害に引き続きまして、本年も非常な冷害で、米作その他の諸農産物が非常な被害をお受けになっておることは、十分承知いたしております。そういうことで、ことしは気象が非常に変化いたしました八月から九月にかけまして、調査団を専門的な立場から派遣いたしまして、十分調査いたしました。しかしながら、農林省としてはなおよく実態を把握する必要があろうかと思いますので、過去のいろいろな対策を参考にいたしまして、特に本年度の実態をさらに明確に把握するために、昨日の省議で決定をいたしまして、温水政務次官を団長として各局の幹部で構成いたしまして、十二日に北海道に出向くようにいたしておりますので、この点御了解賜わりたいと思います。
○芳賀委員 それでは、これは官房長からでいいですが、編成はどういうメンバーですか。
○檜垣説明員 まだ最終的にはメンバーをだれにするかということをきめておりませんが、生産関係担当部局、それから流通関係担当部局あるいは保険、金融等の担当の部局、そういうところの幹部を団員として派遣したいと思っておりますが、それぞれ外国へ出張しておる幹部もおりますし、できる限り責任を持って調査できるメンバーを加えたいというふうに思っております。
○芳賀委員 それでは最後に、農安法の改正がことしの通常国会で行なわれまして、これは大臣も御承知のとおりです。この点については、政令によりますと、カンショ、バレイショの原料基準価格、それからカンショでん粉、バレイショでん粉の政府買い入れ価格、これは十月二十日までに告示することになっているわけですが、当委員会においては特にイモ、でん粉の価格に関する小委員会というものを設置いたしまして、すでに十月の五日、六日の両日小委員会を開くと同時に、十四日に三回目の小委員会を開く予定がきまっておるわけです。この点についてもお尋ねしたいのは、松野大臣の帰国が十八日ということになっておるわけですね。それで、松野農林大臣が帰国しなければきめることができないということであれば、これは十九日か二十日の間にしかきまらぬということになるわけですね。この点も委員会としては非常に関心のある点でありまして、過日の小委員会あるいは先般の委員会等においても、農林大臣が海外旅行中であっても、当然その場合には臨時代理を任命することになるので、その点はどう考えておるかと言いましたところ、草野次官は、いや、大臣がいなくても臨時大臣があるわけだから、何も帰るのを待ってきめる必要はないというようなことを——これは当然なことですが、そういうようなことを言うておりました。これをわれわれは取り上げるわけではないが、問題は、作業が進んで決定できる状態になった場合には、臨時農林大臣のもとにおいてもこれはきまる問題ですから——その点は食糧庁長官においては明確にできない点なんですね。へたなことを言うと、本物の大臣が帰らないうちにけしからぬじゃないかということになるわけです。それにまた、異動というようなことにでもなるとたいへんなことでしょうから、この際、田中さんの口から、作業が順調に進めば、松野君が帰国しなくてもきめるならきめる、その方針でおるならおるということを、ちょうどいい機会ですから、この委員会において明らかにしておいてもらいたい。
○田中国務大臣 ただいま御指摘のバレイショ、カンショの価格並びにでん粉価格の決定をいつにするかという御意見でございますが、これは御指摘のとおり二十日までになっておりますけれども、十一日にバレイショの作況の最終的な結果が出るわけであります。それに基づきまして本格的な作業を食糧庁でさせます。たとい松野農林大臣が不在中でも、私が臨時代理をやっておりますので、作業が順調に進めば、十四日に衆議院の小委員会が開かれるということも承っておりますから、それを済ませて早急にきめたい、不在中でもきめたいという気持ちでおりますことを御了察願い、また、松野大臣もそういうことで、不在中でも君の手元できめてもらって差しつかえないということになっておりますので、作業が順調に進みましたならば、私といたしましては、十五日の土曜日をめどに決定をいたしたい、かように考えております。
○芳賀委員 農安法の改正の内容やあるいはイモ、でん粉の諸般の事情については、むしろ田中さんのほうが松野農林大臣より公正な判断と定見を持っておるとわれわれは見ておるわけです。ですから、あなたが松野大臣が帰らぬでもこれはやるということであれば、意を強くして、そうして特にその方針で食糧庁長官以下を督励して、なるたけ早期に妥当な決定が行なわれるように努力してもらいたいと思います。
○中川委員長 午後一時三十分より再開することとし、この際、暫時休憩いたします。 午後零時二十六分休憩 ————◇————— 午後一時四十四分開議
○倉成委員長代理 休憩前に引き続き会議を開きます。 午前中に引き続いて質疑を行ないます。田邉國男君。
○田邉委員 午前中の質疑の中で芳賀委員から御質問がございましたけれども、私は、山梨県の自創資金のワクにつきまして、現在個人災害を受けておる者、また、実際に家屋を流失した者等の強い要望がございまして、この自創資金の山梨県へのいわゆる災害天災融資の特別ワクと申しますか、貸し出しワクというものがあるわけでございますが、それについては、一体いつごろそれを拡大をして出すか、その点についてひとつお答えをしていただきたいと思います。
○石田説明員 いま、自作農創設資金のワクにつきましては、特に二十四号、二十六号につきましてはまだ災害の状況が確定しておりませんので、資金の需要の調査も含めて調査中でございますが、実は先般の八月あるいは九月の災害につきましての自創資金のワクを一両日中に出すということになっておりまして、これにつきましては、現在のところでは調査中と申しますけれども、なるべく早く調査いたしまして、ワクを決定したいと思います。
○田邉委員 まあ全国的な調査はたいへんだと思います。しかし、県においては大体調査済みだといわれておりますので、これはもう大災害を受けました個人にとっては一日も早くその資金を非常に必要としておるわけでございますから、できるだけ早く出せるように、特に農林省にお願いをしたいと思います。 次に、午前中個人災害の問題を伺いましたが、その中で、個人の畜舎とか蚕室、そういうものの流失あるいは倒壊について、この農業施設に対する特別の融資制度、融資の方法というものが考えられるのかどうか。現在は金融公庫の融資制度というものがあるわけでございますが、六分五厘ですか、これに対して助成と申しますか、補助の制度というものがあるのかどうか、その点を伺いたいと思います。
○石田説明員 畜舎、蚕室に対します災害措置と申しますのは、いま先生もおっしゃいましたように、公庫資金の災害融資制度しかございません。そこで、この補助という問題につきましては、実は午前中にも出ましたように、住宅あるいは家財等の問題も含めまして、いわゆる個人被害に対する措置ということで、総理府のほうでいろいろ検討されておると思います。実は、私も今回設置されました非常災害対策本部の部員として出ておるわけでございますが、総務長官からのいろいろな御要請もありまして、各省としても、この問題につきまして問題点を出しまして、これから検討していこうじゃないかということで検討されているようであります。農林省といたしましても、こういった問題につきましては、農林省だけの問題ではないわけでござますけれども、一応全体の問題としても乗りおくれないように適切な措置をとりたいと考えております。
○田邉委員 個人災害の中に入るのですが、先ほど午前中にも私ちょっと触れましたが、桑園等が冠水をしたとか、あるいは牧野の冠水、こういうものに対してのいわゆる災害復旧の造成費といいますか、そういうものは出せることになっておるのですか、その点を伺いたい。
○松井説明員 お答えいたします。 桑園の被災したものにつきましては、これは農地でございますので、農地の災害復旧として処理いたします。 また、牧草地につきましては、肥培管理を行なっておる牧草地は、これは一般の畑とみなしまして、これも同じように農地の災害復旧として実施いたしております。
○田邉委員 それは、天災融資法が発動されて、そしてその項目の中に桑園とか牧野というものが指定された場合に、それをやるということですか。
○松井説明員 農地の災害復旧につきましては、現況が農地であれば、災害復旧の対象にして処理いたしております。したがいまして、地籍その他が台帳その他によって地目が変わっておりましても現況が農地であれば、すべて農地の災害復旧で処理いたしております。
○田邉委員 それは面積、たとえば一町村何十ヘクタール以上なければだめだというような一つの限界があるのですか。
○松井説明員 農地、農業用施設の災害復旧の対象は、一ヵ所十万円以上といたしております。したがいまして面積その他のいかんにかかわらず、とにかく一ヵ所十万円以上の復旧費であれば、これを補助の対象にいたしております。
○田邉委員 その一ヵ所というのは、一個人ということでなくて、一桑園の耕地全体が十万円という意味ですね。
○松井説明員 所有者のいかんにかかわらず、そういうような一ヵ所といいますのは、いまお話ございましたようなことで取り扱っております。
○田邉委員 あまりこまかいことを伺いますと時間がかかりますので、実は最後にお願いを申し上げたいのですが、現在の二十六号台風を見ておりますと、天災融資法の指定を受けない町村、また激甚地指定を受けない種目についても、いろいろの被害を受けておる。特に農作物の場合には、冠水したその現状で見れば非常に被害は甚大だということなんですが、一度台風が去って数日しますと、何か原形復旧したような状態である。しかし、果実は販売にたえない、利用にたえないものになっておる。そういうことから考えまして、私はやはり果樹等の共済制度というものをできるだけ急いでいただきたい。昨日の農林省の答弁によると、四十二年度、通常国会にはこれをやりたいという意欲を示しておりました。私は、ただやりたいということでなくて、いよいよ予算編成の時期でもございますので、この際、それをやるという前提に立ってひとつ予算編成に臨んでいただきたい、かように考えるわけでございます。 なお、各地の災害につきましては、農林省も非常な努力を払われ、また、この復旧についての調査官も各地に派遣され、山梨県においてもいち早く調査官の派遣を見ております。その点については、その努力は非常にわれわれ県民感謝をしておるわけでございますが、これについてひとつ適正な査定基準というものを出していただく、そして、特に税収の貧困な町村に今回の災害は非常に強いわけでございます。そういうわけでございますから、そういうものを十分配慮をして、農業施策に対する災害対策というものを十分配慮していただくことをお願いいたしまして、私の質問を終わりたいと思います。
○倉成委員長代理 東海林稔君。
○東海林委員 私は、台風二十六号の気象予報関係を中心に若干お伺いしてみたいと思うわけです。 ちょうどあの台風の際に私は群馬県の自宅におりまして、台風の猛威を直接味わったわけですが、さらにその後埼玉、群馬の両県下の被災地をお見舞いかたがた実情を調査して歩きまして、いろいろと話を聞いてまいっておるわけですが、今回の二十六号台風で一番大きい人の被害を受けた山梨、静岡等における状況と群馬、埼玉の状況は若干違うような点もあるように思うわけです。 御案内のように、山梨、静岡で特にたくさんの死傷者を出したというような点は、山間の山くずれあるいは渓流のはんらん等によって、土砂とともに家が押し流された、こういうようなことが最も被害の甚大な点でございますが、埼玉、群馬は比較的水の被害というのは少のうございまして、それに反して風による被害が非常に多かった。家屋の倒壊、そのために圧死したというような形の被害者が非常に出ているわけです。一面、農作物につきましても、水稲をはじめ野菜が非常に被害を受けた。特にビニールハウス等はほとんど吹っ飛ばされてしまったというような状態にございますし、また群馬県におきましては、時たまたま晩秋蚕の上族時期でありましたために、繭が相当汚染したというような形の被害も相当出ているわけであります。それから林地の立木の倒木が非常に多い、こういうような状況であるわけであります。 私は群馬でございますので、群馬を中心に考えてみるわけですが、終戦後、あの二十二年、二十三年、二十四年にキティー、アイオン、カザリンですか、台風の被害があり、それから三十五年、三十六年にあったのですが、従来はほとんど群馬県では水の被害でございました。今回のような大きな風は、七十歳ぐらいの老人に会って聞いてみましても初めての経験だ、こういうことを言っておるわけでございまして、一般住民の側においても、風に対する警戒というものは比較的薄かった、こう思うわけですが、一面、私は感じとして、どうも気象庁の風に対する予報なり、あるいはそれに伴っての一般住民に対する警戒警報というような点について、若干不十分な点があったのではないかという感じを持つわけでございます。 いま気象庁予報部からいただきました台風第二十四号、第二十六号の速報の十二ページを見ますと、二十四日の十三時に発表されました注意報によりますと、陸上の最大風速は北東十五メートルないし二十メートル、海上の最大風速は二十メートルないし二十五メートルの見込みです、こういうふうに書いてあるわけです。二十四日の十九時三十分の注意報では、陸上の最大風速は二十メートルぐらい、海上の最大風速は三十メートルぐらい、こういうことになっております。ところが、十ページの台風二十六号の特徴という点を見ますと、これは陸上か海上かということは書いてありませんから、あるいは海上かもしれませんが、最大風速三十五メートル、こういう数字が出ているわけです。さらに瞬間最大風速の点になりますと、気象庁なり測候所の発表によりますと、上陸地点の御前崎付近では五十メートル前後、それから熊谷測候所では四十一メートル、前橋測候所で四十・二メートル、非常に強い風が吹いたということがわかるわけです。なお、私の記憶に間違いがあるかもしれませんが、私はNHKのテレビで予報を見ておったのですが、たしか二十四日の午後九時半ごろだったと思いますが、それから十二時ごろの私の見た記憶ですが、各県の警報が出ておる中で、群馬県については大雨注意報は出ておったが、しかし、風の注意は群馬だけが出ておらなかったというふうに私は見ましたので、やや異様な感じがそのときにしたのですが、そういうようなこともあるわけです。あるいは私の記憶違いかもしれませんが、そういう感じを持っているわけです。 そこで、お尋ねいたしたいのは、気象庁の特に風に対する予報なり警戒警報について遺憾の点がなかったのだろうかどうか、こういう点でございます。 警察庁の報告で、各県別の死者の原因別調査という中で、群馬県だけ特に火災の四名というのが出ておるわけですが、群馬県ではちょうど晩秋蚕の上族時期でありまして、たまたま蚕室の温度を上げるために、石油コンロでありますとか、あるいは大きい練炭等を室内におこしておった。雨ならそれほど心配ないのですが、たまたまたいへんな風になったものですから、あわててこれを持ち出すために危険をおかして屋内に入って、そのために、家屋が倒れて圧死したとか、あるいはそこに起きた火災で焼死した、こういうような形も出ておるわけでありまして、そういう点でも、風に対する警戒が不十分であったという感じを抱くわけでございますので、気象庁のほうから、特に風に対する予報なり警戒警報というようなことについて遺憾の点がなかったのだろうか、そういう点をまずお伺いしたいと思います。
○柴田説明員 ただいま先生の御指摘の点でございますが、先生お手元にお持ちの資料の先ほどおっしゃいました十二ページ、陸上の最大風速は二十メートルぐらい、海上の最大風速は三十メートルぐらいというところ、この二十メートル及び三十メートルというのは、陸上が二十メートル、一海上が三十メートルでございまして、これは東京地方、関東地方と申してもいいかと思いますが、関東地方の風速が大体これくらいである。先生御承知のように、この風速は平均風速でございまして、十分間の風速でございます。瞬間風速になりますとこれの五割ないし八割増し、ときによれば倍になることもございますけれども、大体五割ないし八割増しというような大きさになってまいります。 ところで、その前のさっき御指摘の一〇ページに書いてございます最大風速三十五メートルということでございますが、これは台風の中心付近の最も強い風でございまして、そこに書いてございます上陸直前の二十五日零時までの、その台風が海上におったときの台風の中心付近の最も強い風速でありまして、これは平均風速でございます。したがいまして、先ほどお話がございましたように、この台風は静岡県に上陸いたしまして、そのままの勢力で突っかけましたので、静岡県の御前崎地方では瞬間風速はこれの五割ないし八割増しの五十メートルくらいになったということが考えられるのでございます。 一方、先生お手持ちの四六ページに付図9−2というのがございます。そこに台風二十六号における最大風速の分布図が書いてございます。これに大体関東地方も含めた平均風速が書いてございまして、群馬県で申しますと、前橋ならば二十三メートルが最大平均風速でございます。あと関東地方は大体二十三メートルぐらいのところ、二十メートルから二十メートルちょっと出たくらいのところが大部分になっておりまして、東京で気象庁が予報しました二十メートルという風よりはちょっとオーバーしております。予報では二十メートルぐらいということで、二、三メートルオーバーしているというような程度でございます。実際の風速と予報についてはそういうことでございます。 それから、その次に先生御指摘の、群馬県においては風に対する注意報も警報も何も出ていなかったじゃないかという御質問でございますが、実は二十四日の午後の四時に大雨注意報を出しております。それから、そのあと午後の九時零分に風雨注意報を出しておりまして、ここで風の警戒を求めているわけでございます。なお、それからあと暴風警報も出しましたけれども、晩の九時でございますが、ここで風雨注意報を出しております。 こういうような注意報、警報を出しますと、大体気象業務法というのがございまして、その気象業務あるいは地域防災計画に基づきまして、こういうものを発表しますと、直ちに県の知事さんと電電公社とそれから日本放送協会、NHKでございますが、この三つにはどうしてもすぐに通達しなければならないという規則になっております。なお、前橋のみならず、こういった県庁の所在地にあります地方気象台関係の防災担当機関がこのほかにもございますので、その関係防災機関等にも即時伝達することになっておりますので、土曜日の晩でございましたけれども、伝達は滞りなくやっておりまして、何時何分にどこに伝達したというような記録もとってございます。 そういうようなことで、先生もおっしゃいましたように、群馬県というのは、従来風が吹かなかったというようなことで、群馬県に対してこの風の警戒ということが気象庁はおろそかになったのじゃないかというような感じを持たれるかもしれませんけれども、われわれのほうといたしましては、風も雨も高潮も波も同様に取り扱っておるものでございます。 なお、検討いたしまして、不行き届きの点がございますれば、またすぐに将来改めたいと思いますので、どうか御了承くださいますようにお願いいたします。
○東海林委員 群馬県に対する風の注意報は九時に出された、こういうことですが、気象庁からそういうのが出て、まあNHKにも通報されておるのですが、NHKのテレビとかラジオには即時出るわけですか。時間的にはどのくらいかかるのですか。
○柴田説明員 NHKさんのほうでは、台風に関する情報はほかの放送番組を打ち切ってでもやる、あるいは放送番組の下にいわゆるテロップ式で出すというような方法、そういうようなお考えでおやりになっているようでございますので、即時それが出るはずだと思います。
○東海林委員 実は私はこういう例もあるわけなんです。 群馬県新田郡のKという村に行って村長に会ったわけです。あそこには大きい沼があるのですが、実は消防団は水防のための警戒の指示を受け、招集しておいた。そうしたら、たまたま水防のほうは問題なかったのだが、火事が発生して、さきのような状態が出たので、そのほうに間に合って非常に幸運だった、こういうことでございますから、その話を聞いても、水防についての警戒指令ははっきり町村に出ておったが、その村長の話からすれば、どうも風についての警戒指令は出ていなかったのじゃないかという感じも私は持ったものですから、そのようなふうに感じたわけです。 それからもう一つお伺いしますが、普通ですと、上陸しまして大体内陸地に上がってくると、風速なんかがだんだん弱まるというのが従来の例であり、われわれもしろうとなりにそんな感じを持っておったわけなんです。それで、気象庁の発表の中でも、ラジオ等を聞いておった場合には、上陸すれば幾ぶん弱まるのじゃないかというような趣旨のことばがやはりあったように私は記憶しておるわけです。そういうことが一つ。また今回は、先ほどのお話のように、福島、宮城まで参りますとだいぶ弱まりましたようですが、前橋付近まではあまり弱まらない強さできた。それから、御承知のように、速度も非常に早かったために準備もちょっと間に合わなかった点もあるだろうと思いますが、そういう点についての今回の予報上の御注意というのは、何か特に、今度は弱まっていないぞというような点についてのはっきりした御注意があったかどうか、そこらをお伺いしたいと思います。
○柴田説明員 実はこの二十六号台風につきましては、お手元の資料の十六ページの次に大きな表がございます。その表をごらんくださいますればわかりますように、この御前崎の南方洋上では九百六十ミリバールという中心気圧でございましたが、このままの中心気圧で御前崎に突っかけまして、上陸しまして、大体関東の中部、前橋地方に参りますと九百七十二というように十二ミリバール弱まっております。しかし、この程度の弱まり方は弱まり方が少ないほうでございまして、普通だったらもっと弱まるのでございますが、何ぶんこの台風は御前崎の南方洋上あまり遠くないところで最盛期に達しまして、この図でもごらんになれるように、北緯三十度くらいのところで九百六十になりました。最盛期のままこの台風が来たという状態で、上陸してからもあまり弱まらなかったというようなことでございます。これにつきましては、情報の中には最盛期のまま上陸するというような文句はございませんけれども、NHKあるいはテレビ、ラジオのニュース、台風情報というものの中にはそういうような文句を入れまして、上陸してからもかなり風雨が強いだろうということは言っておった次第でございます。
○東海林委員 もう一つお伺いします。 大体台風の一番強いときに起こる現象だと思うのですが、電気が停電しまして、テレビもラジオも聞こえなくなるような形が出てくるわけです。大体それは一番強いときでございますから、そのうちには弱まるのだろうと思うのですけれども、しかし、そういうことも考えて、テレビ、ラジオを通じて一般に警報を発するという形だけで十分なのかどうか、そういう点についてはどういうふうにお考えになりますか。
○柴田説明員 停電につきましては、これは気象庁がどうというわけじゃございませんけれども、普通のテレビでもそうですし、ラジオでもそうですが、台風が参りますということになりますと、盛んにこれこれこういうものを準備しておきなさい、トランジスターラジオあるいは飲料水、その他救急薬品というようなものを準備しておいたほうがいいということは、テレビ、ラジオでは言っておるようでございます。テレビ、ラジオが停電した場合は、普通のトランジスターラジオで聞くよりしようがないということになります。 なお、さっきも申しましたように、気象台あるいは、気象庁から通知する方面は、NHKのみならず、電電公社あるいは県知事さん等にも通知をしておりますし、それから防災担当の方面にも通知しておりますので、そちらからも情報が一般の方に流れるのではないかというように私のほうでは考えております。そういうような次第でございます。
○東海林委員 ここは農林関係ですから、あまりこのことをやっておってもなんですから、最後にもう一つお伺いしたいのですが、前から日本の気象観測の施設の整備ということについては、非常に緊要だということが国会でもしばしば論議になり、特に定点観測とかあるいは飛行機による上空からの観測というようなことについては、佐藤総理みずから国会でそういう整備を一生懸命やるという言明を一応されておるわけですが、現在そういう点はどういうふうになっておるか、また新しい来年度の予算にそういう施設整備についてどういう積極的な考えを持って長官として取り組んでおられるか、そういう点を明らかにしてもらいたいと思います。
○柴田説明員 気象観測の施設並びに気象業務一般の整備ということになりますが、まず来年度の予算につきまして、特に台風に関係いたします予算はどうなっているかということにつきましてお話申し上げますと、来年度は台風の進路などの一般の予報もこの中に入りますが、そういうような予報に大きな役割りを果たすところの電子計算機を一台購入する、それからまた気象情報だとか警報だとか、予報の迅速な伝達をはかるために、測候所とかいうような気象官署間の通信網を整備する、というのは、先生も御承知だと思いますが、いま気象庁の一部で明治時代から使っておりますトン・ツーをまだ使っております。これでは情報が早く伝達できないということで、これを近代化する。それから無線の通信施設も備えつける。それから台風のときには気象レーダーがよくこわれるのであります。台風に備えまして気象レーダーをカバーする道具がございますが、これがまだついていないところがございますので、こういうものをつける。それからなお、全国的に見ますと、気象レーダーの未設置の個所がまだ何ヵ所かございます。そのうちで、来年度は中国地方の広島にレーダーをつけたいというように考えております。それからなお、先ほど電子計算機のことを言いましたけれども、電子計算機に関係いたしまして、集まってくる気象資料を迅速正確に処理するための自動編集装置という機械がございますが、そういう機械を備えつける。あるいは最近は人工衛星が飛んでおりますので、その人工衛星のうちの気象衛星というものが飛んでおりまして、その気象衛星から写真を送ってまいります。この写真は、台風なんかに特に有効でございますので、その写真を受信するための施設をしたいというように考えております。 大きな項目としては、台風関係としてはそういうようなところでございます。 なお、定点の問題でございますが、定点の問題につきましては、先生御指摘のように、今年度は昨年のマリアナの海難に関係いたしまして、海上保安庁の大型巡視船に気象レーダーを積みまして、そしてそれを南方海域で台風観測に充てるということになっております。なお、来年も、そういうようにもう一隻巡視船に積んで南方洋上の台風観測をやりたいというように考えております。なお、それだけでは何ぶん広い海のことでまだ不足でございますので、四十三年度以降は、今度は気象庁でそういった海上の観測の専門船をつくりたいというように計画を立てている次第でございます。
○東海林委員 一般気象が農業関係には非常に重大な影響があることも当然ですが、それと同時に、日本は毎年台風のお見舞いを受けなければならぬというような、そういう常襲地帯でありますの一で、特に台風についての予報を完全にするための施設というものは、私はきわめて重要な問題だと思うのです。したがって、私どもそういう点について知識もないのですけれども、どうも従来必ずしも十分でないという感じを強く持つものですから、この際、こういう苦い経験を経たあとでもございますので、ぜひ積極的な施策を講じて——もちろん予報だけですべてが防げるという問題ではありませんけれども、そういう点で遺憾なきを期していただきたい。今度の二十六号のあれで、風の問題についてややそういう点に私は懸念を持ったものですから、以上お尋ねしたようなわけです。ありがとうございました。 終わります。
○倉成委員長代理 芳賀貢君。
○芳賀委員 最初に、北海道の冷害対策について質問します。 まず農林省にお尋ねしますが、今年度の冷害対策に対して、冷害の予測あるいは冷害に対応する行政的な指導対策について、非常に欠陥があったのでないかというふうに見受けられますが、この点については農林省としてどういう反省をされておりますか。
○原説明員 ただいま御指摘の本年の北海道の農作指導の状況でございますが、御案内のように、例年三月になりますと、気象庁から暖候期の長期予報が発せられるわけでございます。なお、毎月二十日には向こう三ヵ月という長期予報が出てまいりますので、私らといたしましては唯一の指標といたしまして、暖候期予報並びに毎月二十日に発表される向こう三ヵ月の長期予報に基づきまして、それぞれに適応した対策指導をやってまいるということで今日までまいったのでございます。 顧みまして、三月あるいはその後の気象予報は、まあ長官がいらしゃいますけれども、決してよろしくはないのですが、昨四十年よりはやや状態はいいのではなかろうかというお話等もございましたが、われわれといたしましては、すべて安全、特に北海道につきましては慎重を期するということが何より肝要でございまするので、昨年に引き続きまして、技術各般あるいは指導体制等につきましても、北海道庁とよく御連絡を申し上げて、慎重に配慮をしてまいったわけでございます。まあ、春からその後の状態はおおむね順調でございましたが、御案内のように、七月になりましてから非常に気象の状態が急変をいたしましたので、われわれといたしましても、その事態に即しましていろいろの手段を講じてまいったのでございますが、一方、特に道庁あるいはその他との連絡を密にし、あるいは現地の指導を強化する体制、たてまえからいたしまして、八月以降数次にわたりまして調査団あるいは指導班を派遣してまいったわけでございます。特に八月下旬並びに九月上旬にかけましては、東京農工大学の近藤学長もわずらわしまして、特に北海道の方々との現地における対策指導をいたしたような次第でございます。結果的に北海道が三年続きの冷害ということになりまして、非常に私らも残念に思いますけれども、以上申し上げましたように、指導体制その他といたしましては、及ばずながらできるだけの努力をいたしてまいったというふうに考えておるわけでございます。
○芳賀委員 御承知のように、三十九年は、北海道のほうから東北に及ぶ相当度合いの深い冷害があったわけです。それで、昨年の場合には、農林省としても、徳川時代の天明年間以来百八十年ぶりの冷害、凶作の様相であるということを最初から把握して、三月には冷害対策本部を農林省に設置して、坂田前農林大臣が本部長になり、相当手回しよく冷害に対する警戒的な経営等についても具体的な指導をされたわけです。結果的には、昨年はそれほど大きな損害というものは出なかったが、ことしの場合には、当初からまず融雪ですね、雪解けが平年に比べると十日以上遅延しておる。それから五月は平年よりもやや低温、六月は平年並み、七月から八月上旬にかけて低温になるというような、そういう長期予報が最初から出ておったですね。ですから、それだけのことを明らかにしておけば、農家においても、これはまた心配の事態がくるということで、相当真剣に経営面においても最初から臨んだと思いますが、そういう長期的な気象の状況ではあるが、結果的には冷害は免れるというような注釈が実はついておったわけですね。ことしの場合は、そういうことで雪解けが非常に遅延して心配する中においても、結果的には冷害にならぬということで、水稲についても畑作物についても、品種の選定とかあるいは作目の組み合わせ等についても、楽観的な経営に、よって農作業というものは進んだわけです。ところが、結果的には、午前中に官房長からも説明のあったとおり、三十九年に劣らぬような事態がすでに到来しておるわけです。 ですから、この点は、政府やあるいは関係機関の責任にこれを転嫁するわけではないが、少なくとも昨年同様の慎重に警戒した行政指導というものが当初から行なわれておれば、ことしの場合においても相当災害の防止あるいは被害の減少というものをかちうることができたんではないかと思うわけです。この点はやはり政府においても十分反省してもらわぬと、三年も連続的に異常低温による被害が出たというようなことは従来においても例がないのですね。二年続きということはあるが、三年連続ということはないわけです。 ですから、この際、当面した冷害対策ももちろん必要でありますが、将来にわたる異常低温による農業に対する被害等についての抜本的な対策を確立してもらう必要があると思いますが、この点についてはどう考えていますか。
○原説明員 今後の北海道農業の改良の方向でございますけれども、やはり先生からもしばしば御注意を受けておりまするように、何と申しましても寒冷地でございますし、冷害の危険性が非常に高いところでございますから、やはり第一点は、冷害に強い作物あるいは品種をつくってまいる、あるいは、選定してまいるということが、何より肝要のことではなかろうかと考えるわけでございます。 そういう観点からいたしまして、水稲の品種改良に関しましては、四十一年から、旭川にございます上川の試験場に国の指定試験による水稲品種改良の試験地を指定いたしまして、その方面の充実をはかっておりまするし、また、今後同試験地における冷害の研究施設等につきましても、できるだけ充実してまいりたいという考えでございます。その他、畑作物その他につきましても品種改良につきましては、国立並びに道立の組織をそれぞれ分担協力させまして、できるだけの改良を短期間にあげるように努力をしてまいりたいと考えております。 二番目は、俗に申しまする栽培法その他の問題でございまするが、この点につきましては、先生御承知のように、道立、国立それぞれの方面において十分努力している次第でございますが、全体といたしまして、やはり寒冷地農業のいわゆる経営の組織あるいは作物の組み合わせあるいは家畜の導入、そういった角度での経営の安定化をはかることが、長期的に問題として非常に重要でございまするので、国立の研究機関等におきましても光年来車地部を設けましたり、その他の方法によりまして、いわゆる北海道農業の体質の強化、さような方向に向かって努力をしておる次第でございます。 なお、畑作農業をはじめといたしまして、寒冷地農業の強化安定につきましては、農林本省におきましても農政局に対策室を設けまして、各方面から検討を加えておることは御承知のとおりでございます。
○芳賀委員 試験研究の関係はあとに申し上げることにして、まず予報関係ですね。どうしても長期予報というものを信頼しなければならぬわけですが、これが去年は天明以来の凶作ということで、相当警戒して、結果的には対策に努力した結果、全国的に見れば甚大な被害を免れたわけですが、ことしの場合には、楽観ムードのために被害が激増したという結果が出ておるわけです。この点について、農業関係の長期予報というものがどの程度近代化されておるものであるか、これは長官から説明願いたいと思います。
○柴田説明員 本年の長期予報と昨年の発表しました長期予報の感覚的の差は、ただいま先生おっしゃいましたように、昨年は天明以来の飢饉だとかなんとかいうような文字が新聞に出たわけであります。今年はそういう文字が出なかったということ、これは新聞関係のほうだけでございまして、私たちのほうでは、昨年実は天明飢饉というような文字が出たということは、若干オーバーであるというように考えておるわけで、今年はその逆でございまして、もう少し新聞に冷害のことを取り上げてくれたほうがいいのじゃないかというように実は考えておったような次第でございます。しかし、それは新聞関係のほうだけでごさいますが、直接この農業関係の担当者の方々に対しましては、今年も昨年同様あるいは昨年以上に——新聞があまり取り上げてくれない——と言うと新聞に悪いのですけれども、そういうムードでございましたので、昨年以上に、北海道では道庁あるいは支庁その他の農業関係の方々にはお話し申し上げ、少なくとも昨年と同程度の会合を開きまして、本年もあぶないのだということを申し上げておったのでございまして、何月何日にどういうことをやったということの実績はございますが、時間が長くなりますので、省かしていただきます。 ところで、長期予報の精度の問題でございますが、これにつきましては、長期予報というのは、今晩、明日、明後日のいわゆる短期の天気予報とは違いまして、半年先の夏の気温を予報するというようなことでございますので、なかなかむずかしいのでございます。しかし、そういった長期予報の技術もだんだん進歩いたしましたし、それに伴って長期予報に直接に役立つような機械も開発されてまいりましたので、十年前とはだいぶ進歩した状態になっております。現在は、そういった夏の予報を冬にしようというような場合には、日本あるいは日本付近の気象の資料だけではとてもだめなのでございまして、北半球全体と南半球の一部の気象情報を全部集めて、それを分析、解析いたしまして、そうして、この地球全体の空気の大きな流れと申しますか、われわれのほうでは大気の還流と申しておりますが、大気の還流の状態を把握いたしまして、そうして半年先の大気の変動状態を見きわめるというようにするのでございます。なお、最近におきましては気象ロケットというものが発達いたしまして、この気象ロケットで観測いたしますと、地上から少なくとも高さ五、六十キロメートルくらいの高さまでの大気の状態がわかるのでございます。こういった半年先とか三ヵ月先の予報をやりますためには、地上のデータだけではもちろんだめでございますので、そういった高いところまでの大気の状態をはっきりと把握しなければ長期予報の精度が向上しないのでございます。幸い、気象庁といたしましては、ここ昨年、一昨年くらいからこの気象ロケットというものに対しまして、試験的に鹿児島の内之浦で打ち上げておりましたが、いよいよこれが実用になるということがはっきりいたしましたので、来年度は気象庁独自の気象ロケットの発射台を備えつけて、できる限り定期的に毎月一ぺんとか一週間に一ぺんとか気象ロケットを打ち上げまして、そういった高いところの大気の状態を把握して、それをもって長期予報の資料とし、ひいては長期予報の精度をなお一そう向上したいというように考えておる次第でございます。
○芳賀委員 そこで、今後の気象関係ですね。何年間に一回とか二回ということであれば、それは異常な気象状態ということになるが、三年間も連続ということになれば、これはもう気象の変化によってそういう特徴的なものが継続されるのではないかというような不安も出てくるわけですね。ここ三ヵ年間北海道はきまって七月に低温がくるわけですね。ですから、これが慢性的なものである、こういう特徴的なものであるということになれば、これに対応できる農業の経営とか計画というものを立てなければいかないと思うのです。そういう点はどういう判断をされておるのですか。来年から心配ないという判断でおるのか。これはもう当分場合によってはこういう状態が続くかもしれぬという判断ですか。
○柴田説明員 ただいまの問題、たいへんむずかしい問題でございますが、最近二、三年間は、日本のみならず、世界的に異常な気候が続いて起こっておるということは事実でございます。アメリカにおいても、ヨーロッパにおいても、専門家はそれを認めております。その原因といたしまして、冷害に直接影響するのは北極の付近にある冷たい空気の勢力でございまして、この冷たい空気の勢力が非常に強いと、日本付近に流れてきまして、日本付近が冷たい空気におおわれて冷害が起こるというような理屈になるわけでございますが、この二、三年は北極のその冷たい空気が非常に発達いたしておりまして、なかなか衰弱いたしません。そういう事実は確かにございますけれども、これが来年の夏まで持つのか、あるいはまだ数年持つのかということにつきましては、いまこの席でちょっとお答えいたしかねるわけでございます。しかし、来年の夏の気温予報につきましては、御承知のように、毎年三月の末に気象庁としては発表することになっておりますので、ひとつそれまでお待ちくださいませんと、いまのところは何とも申し上げることができないという状態でございます。
○芳賀委員 一説には自民党政府の政治の貧困からこういうことになるという説をなす者もあるが、それは科学的なものではないかもしれぬが、しかし、気象による農業の生産との関係というものは、これは重大な問題になるわけですね。でありますから、これらの改善措置についても、たとえば予算があれば早く確率の高い体制ができるものであるか、いまの科学水準ではなかなか金だけでは片づかぬという問題であるのか、その点はいかがですか。
○柴田説明員 金があればということになりますと、先ほど申しましたように、ロケット観測が現在非常に有効な武器でございます。まあ、私たち気象庁のほうでは、来年はロケット観測所を一つ持って、とりあえずやってみるということでございますけれども、四十三年度以降は、もちろん一つではこれは不十分でございまして、日本としましても、北海道に一つ、本州のどこかに一つ、それから九州の南に一つというように、少なくとも三つくらいは私は必要ではないかというように考えておる次第でございます。そういうようにいたしまして、金の面はそうでございますけれども、それのあと、非常にめんどうな理屈を用いまして分析するというような手続も要しますし、根本は、学問的にはっきりしたきめ手はまだ見つかっていないということが一番大きな原因じゃないかと思います。したがいまして、長期予報に対するいわゆる研究と申しますか、学問的の研究もそれと並行して十分進めていかなければならないということも考えております。
○芳賀委員 あわせて現地における特に農業関係を主体にした気象観測所の設置あるいは整備の問題にしても、私ども専門家ではありませんが、けさ提出してもらいました資料によると、冷害の常襲的な地域を取り上げてみると、観測施設が手薄のように見えるわけですね。この北海道の地図は行政区域に区分されておるので、それによって私から申し上げますと、道北地域、これは旭川市がありますね、上川支庁管内の中心の旭川市から北部が、これは上川北部といって、これが冷害を受けやすい地域であります。それから日本海に面したほうの留萌支庁管内、それから稚内市のある日本海の北からオホーツク海の沿岸にかけての宗谷支庁管内、これが道北地域というわけですね。それから、道東地域というのは、オホーツク海に面した網走支庁管内、それから根室支庁管内、太平洋に面したところの釧路支庁管内、十勝支庁管内、これが道東地区といわれるわけですが、この道北、道東が農業の主体をなすわけですが、特に毎年の冷害の場合にはこの地域が一番打撃を受けるわけです。したがって、この地域を取り上げてみると、北海道の観測施設の分布状態から見ると、非常に手薄のように見えるわけですね。ですから、こういう地域についても、農業との関係あるいは冷害との関係等についての気象観測施設というものをもう少し濃密に配置する必要があるのではないかというように考えるわけです。この点は、いままでも、大きな集中豪雨による災害が発生したとかあるいは冷害が出たというようなときには、そのつどこちらから提起している問題でありますが、毎年若干は設置がふえてはおるようでありますが、抜本的にこの程度までいけばというところへはきておらぬように思いますが、この点については長官としてどのように考えておられますか、あわせて今後の配置計画等についても聞かせてもらいたい。
○柴田説明員 先生のお手元に地図を差し上げておきましたが、その地図でごらんくださいますればわかりますように、現在、農業気象の観測所、特に農業気象に重点を置いた観測所が配備されている支庁は、上川、空知、石狩、十勝、網走、胆振、根室の七支庁、それから日高支庁の一部と釧路支庁の一部でございます。あとはまだ導入されておりません。それで、気象庁といたしましては、来年度は、来年度の予算の中に日高支庁の残りと、それから釧路支庁の残りと、それから宗谷支庁の一部と、それから留萌支庁の一部を要求している次第でございます。そういたしますと、残るのは、その一部と、それから渡島、桧山、下のほうが残る分でございますが、これは四十三年度以降に整備したいというように考えております。
○芳賀委員 そうしますと、予算の要求が実現すれば大半配置は完了するということになるわけですか。
○柴田説明員 四十二年度のいま要求しております予算が認められますれば、そこは整備されるわけでございまして、四十三年度以降に渡島、桧山を入れまして、それが認められれば、北海道全道がすべて完了するということになるわけでございます。
○芳賀委員 いずれにしても、農業の特徴として気象条件に左右されるわけですから、長期予報の問題は先ほどお聞きしましたが、短期的な予測についても、なるたけ確実なものが、たとえば一週間程度のものがわかるということになれば、経営上あるいは作業上非常に能率的、近代的な経営ができると思うわけです。特に、毎日の天気予報にしても、北海道の地域というのはこういうふうに広いのですから、たとえばテレビで上川地方の天気といったって、上川の南から北までということになると、これは場合によっては内地の府県の数県の面積を持っておるわけですから、そういう場合には正確度が非常に低いわけですね。 〔倉成委員長代理退席、本名委員長代理着席〕 あるいは同じ上川の支庁管内においても、空知や留萌地方とか、あるいは宗谷地方に近接しているところとか、あるいは地形や気象条件が類似しているところも、行政的な区割りと気象関係というものは違いますから、一体どの地方のものをたよったらいいかわからぬという場合が非常に出てくるわけです。これはNHKとかテレビ会社や何かがやっていることで、気象庁のほうで予算を出して放送してもらっているのじゃないからして、あなたのほうにだけ苦情を言うわけにいかぬが、いわゆる地域のそれぞれの条件に合致した短期の予報とかあるいは天気予報とかも、できるだけ正確にやるようにひとつ努力してもらいたいと思いますが、その点はどうですか。
○柴田説明員 一応行政区画というものがございます関係上、気象的の条件が若干違いましても、業務をやっていく上におきまして行政区画に合わせなければならないというものが現在のところございまして、それは確かにそうでございますが、たとえば上川ということになりますと、私たちのほうでは上川には旭川に地方気象台があるのでございます。旭川の地方気象台から出します今晩、明日の短期予報につきましては、大体上川の北部はどう、南部はどうだというように、できるだけ天候状態が違うところを分けまして、予報ができる範囲内におきましてできるだけ分けて予報をいたすようにつとめております。そういうような状態でございます。 なお、この農業に関する予報につきましては、さっきのお話のように、週間予報というものもございます。これは各地方気象台から農業関係の方方のほうへ毎週の火曜日と金曜日に、向こう一週間の天気予報、毎日の天気予報をお伝えしていることになっております。
○芳賀委員 そこで、農林省にお尋ねしますが、気象関係の行政と農林行政というのは絶えず緊密なる連絡をとってやっておるかどうか。
○原説明員 先ほども申し上げましたように、農業の生産は何と申しましても天候に支配されるところが非常に大きゅうございますし、特に北日本においては、さような冷害その他の関係から特に密接な連絡を必要といたしまするので、われわれといたしましては、地方におきましては道庁あるいは県庁と地方気象台、そういった方面で、名称はいろいろ違いまするけれども、北海道で申し上げますれば営農対策協議会というようなものを編成いたしまして、常時定まった組織の中にそれぞれが一緒に入りまして、いろいろ気象の連絡を受ける、またそれによりまして営農指導をやってまいるということで進んでおります。その他の県におきましてもやや類似の方法をとっているわけでございます。 なお、中央におきましては、常時いろいろ御指導をいただくことはもちろんでありまするが、定期的に毎月一回は、特に予報部の方々を中心にして農林省のわれわれといろいろ相談会を開く、あるいは御指導を受けるという定期会合等も持ちまして、その結果をもって直ちに今後の営農指導の資料にするということで、きわめて密接にやっておる次第でございます。
○柴田説明員 ただいまの問題につきまして、ちょっと補足して私のほうの状態もお話し申し上げたいと思います。 ただいま原さんがお話しになりましたように、農林省あるいは北海道では道の農業関係者と北海道にある気象官署とは非常に密接な連絡をとっておりまして、私も、少し前でございましたが、札幌に四年間勤務いたしまして、北海道は農業ということについて気象に非常に関心の深いところであるということを痛感したような次第でございます。現在、現地の気象官署は道または支庁との間に地方農業気象協議会というものを設けまして、絶えずその協議会を開きまして、互いに打ち合わせ、連絡をしておる現状でございます。
○芳賀委員 次に、試験研究機関の問題について尋ねておきますが、先般農林委員会の調査の際もそうでありましたが、水稲の場合、特に最近の低温のために七月は、たとえば幼穂形成期に低温障害を受ける、あるいは開花期に受精ができない状態になるというような現象が起きておるわけですからして、これに抵抗できる品種あるいは育種が完成するということであれば、これは克服できると思うわけですが、なかなか一朝一夕にはそこまでいかないと思うわけです。しかし、いま北海道における国立の試験場を見ても、あるいは道立の試験場を見ても、最も危険度の高い地域で実際に育種事業等はやっていないわけですね。上川農業試験場の場合も、これは旭川の氷山にあるわけですが、この周辺は、冷害を受ける場合においてもその度合いは比較的軽微に終わるわけです。したがって、上川の北部であるとか、あるいは網走支庁管内、十勝管内、これらが常襲的な冷害を受けるところですからして、むしろ低温あるいは冷害に耐え得る育種をやるということになれば、そういう条件の中で試験研究をやるということのほうがいいではないかと思うわけですね。昔からあるところにほとんど集中してしまって、かつては分散して行なっておった分場とかそういうものは全然ないのですね。ですから、これはやはり再検討する必要があると思うのです。
○原説明員 ただいま芳賀先生から御指摘のございました北海道、特に道東方面、北見あるいは十勝という最も冷害のきびしい地帯において育種をやったらどうかというお話でございます。育種事業におきまして環境が非常に大事であることは御指摘のとおりでございますが、先生のお話にもございましたように、最近、特に本年あるいは昨年等の冷害を拝見いたしますと、低温障害型冷害、いわゆる不稔障害を発生する冷害と開花期の低温による受精障害、そういった状況等が、北見あるいは十勝におきまして、あるいは上川の北部におきまして非常に顕著にあらわれているわけでございます。これらの障害に対しまして、品種改良をやってまいる場合に幾つかやはりやり方があると思いますが、われわれの見解といたしましては、現地で新しく試験を開始することも一つの方法でございますが、いま少し集中的な方法によりまして、多少科学的といいますか、設備を充実する方向で検定をしてまいりたい。御承知のように、現地試験でございますと、毎年同一の環境でまいるわけにもいきませんので、できるだけ人為的な操作によりまして冷害に対する抵抗性を検定してまいるという制度を考えることがまず先決ではなかろうかという考えをもちまして、先ほども申し上げましたが、上川の試験場の整備を考えているわけでございます。なお、そのバックになりまするやや基礎的な冷害抵抗性等の研究につきましては、ただいま完成いたしました新しい月寒国立農業試験場におきまして人工気象室ができましたので、そこを活用いたしまして、生理的な面等からの冷害の危険回避に関する研究を急速に進めてまいりたいという考えでございます。
○芳賀委員 どうも私たちが現地調査等をやった場合の印象では、何かたよりないような気がするわけですね。これはいまの政府が試験研究に金を惜しんでほとんど出さないというところにも基因しておりますが、ときどき行ってみても、試験研究機関の中においてはたいした発展というものはないのです。育種事業等についても、これは相当の年数を要する問題ですが、しかし、一般の生産者から見た考え方は、常襲的な冷害の地帯にむしろ試験研究機関というものを設置して、そこを中心にしてやってもらいたい、やるべきであるという意見が最近は非常に強いわけですね。ですから、農民の側から見ても、この試験研究に対する期待というか、願望が最近は非常に高まっておるわけです。それにこたえるだけの体制というものが農林省のほうに欠けておるのじゃないかとわれわれは考えておるわけです。ですから、原さんも昨年網走管内等を回られたが、むしろ民間が選抜育種した品種が昨年もことしも相当抵抗性が強いですね。そういう点は、現地の生産の状態の中から農民の努力によってそういう品種改良とか選定が行なわれておるということも、これは見過ごすわけにはいかないと思うのです。あるいは北見農業試験場の場合も、水稲の圃場を見ると、あと一年か二年で、ことし程度の低温に対して、十分というわけにはいかぬけれども、相当飛躍的に抵抗性の強い品種を出せるというような説明も、実はわれわれ聞いたわけです。それらを総合すると、集中的に中央において行なうとか札幌で行なうということだけでなくて、やはり被害が連続する地域に適地を選定して、そこで育種事業とかあるいは栽培に関する試験研究をやるということは当然必要だと思うわけです。
○原説明員 現地で品種改良をやってはいかがかという重ねての御質問でございますが、先ほどの私の説明にやや不十分な点がございまして、上川において行なっておりまする品種改良は、あそこで初めから終わりまですべてを完了しているというのではございませんで、北見等において適する品種の選抜につきましては、上川で交配はいたしまするけれども、そのあとの世代の抵抗性等につきましては、北見の訓子府にございます道立の試験場に配付いたしまして、そこで選抜等の操作をお願いをしているということでございまするので、先ほど申し上げました上川の充実、あるいは国立の試験場の充実等をあわせまして、今後できるだけ努力をいたしまして、先生の御指摘のような耐冷性品種の育成を急ぎたいということでございます。
○芳賀委員 たとえば面積的に見ても、北見試験場のある網走支庁管内は水稲面積が約九千町歩なんです。それから十勝支庁管内が約四千町歩、それから上川の北部だけで一万一千町歩ということになるわけです。ですから、水稲の冷害を受ける地帯がこういう面積上の形成をなしておるわけですからして、その名前は同じ上川農事試験場であっても、上川の北部と中央部では非常に気象条件が違うわけですね。とにかく一万町歩も水稲の栽培面積が集中しておるというようなところには、やはり本場を設置できないという場合においては、それを分場にするとか支場にするとか、あるいは水稲部とか畑作部というものをそこに分離して運営させるということは、これはどうしても必要だと思うのですね。特に農林省の機構が、以前は試験研究機関というものは振興局にあったわけです。いまは技術会議というような名前になっておるわけで、技術会議などというと、何か会議をやる役所のようにしか感じられないですから、試験研究の関係というものは会議の名称の中に埋没してしまって、それは行政機関だか何だかわからぬということにも実はなっておる。全く孤立したような状態で、農業関係の試験研究あるいは行政というものが遊離するということは、これはゆゆしい問題だと思うわけですね。この点はどう考えていますか。
○原説明員 試験研究と行政あるいは指導との関係でございますが、何と申しましても、試験研究も年々非常に分化をし、進化をいたしますので、以前のように、ある行政部局、俗なことばで申し上げますと、非常に現実日常問題に忙殺されております部局においてこれを管理してまいることに、やや問題が生じてまいるわけでございます。できるだけ科学的に、また迅速に研究を推進してまいるという観点から、少なくとも農林水産、特に農業に関しましては一体的な運営をやってまいることが、人的にもまた施設の面におきましても、最高に能力をあげるという観点から非常に重要であろうということで、農林水産技術会議が今日できておるわけであります。しかし、そうは申しましても、農林水産の試験研究機関でございますので、実際の、また現実の農家の要望あるいは経営の現場から離れた研究にのみ没頭することは不適当でございますので、農林省内部におきましても、常時研究行政連絡会議等を持ちまして相互に連絡をいたしておりまするし、県段階等におきましては、改良普及事業その他と、名称は県によっていろいろございまして、技術連絡会議とかあるいはその他ございまして、そこには改良普及員あるいは農業団体あるいは篤農家等も参画しておられる県もございますが、さような方法によりまして、一方で分化し進化してまいる試験研究と、実際の農業の指導と密着してまいるという努力をやっておる次条でございます。
○芳賀委員 それは何もやっていないとは言わぬ.が、たとえば本日の委員会においても、試験研究の問題で審議する事項もあるので、技術会議の事務局長に出席を求めておいてくれということはきのうから言ってあるのですよ。最近技術会議が農林委員会に来て試験研究の問題について何らかの説明をしたこともないし、全く無縁なものになっておるのですよ。構成上から見ても、会議というものがあって、その下に事務局があるわけですからして、これは行政的な側面を持っているかいないかわからぬというような、全く変則なものです。それを農業行政とか農業政策面にどういうように密着さして効果をあげておるかということは、われわれとしては全然わからないわけです。こういう点は、やはり農業政策上、行政府としての矛盾とか欠陥がそこにあると思うのです。独善的に、これは技術研究の分野であるからして行政とは違うとか、農業関係の試験研究ということになれば農業政策と関係がないなんというものじゃないと思うのです。これはあなたにこれ以上聞いても限度があるから、この程度にしておきますが、これは今後の問題として明確にしてもらいたいと思うのです。 事務局長が来ておるそうですから、では事務局長から……。あなたはここへ来たのは初めてでしょう。それが農林省の役人ということになっておる。いま私が原審議官に尋ねたような重要な点に対して、技術会議の事務局長としてもう一度具体的な説明をしてもらいたい。
○近藤説明員 最初に、研究と行政との間の問題について、技術会議として考えておりますことを申し上げます。 技術会議ができまして、昭和三十六年度に試験研究体制の整備刷新措置が講ぜられまして、若干の機構改革がございました。従来それまで各行政担当部局で所掌しておりました農業関係の試験研究機関を技術会議の所掌に一元化したわけでございます。そのときの趣旨と申しますと試験研究というのは、その効率的な推進をはかっていく上におきまして、あまりこまかい行政からの拘束を受けなくて、ある程度の自主性を持たせることが望ましい。しかし、産業省の試験研究機関でもございますので、当然そういう行政目的というようなことが究極的にあるわけでございます。そういう大きな目標というものは、技術会議が各行政担当部局と十分協議いたしまして、そうして試験研究機関の意向も十分聴取して、三者の間で十分な検討を加えまして目標を設定していく。その試験研究の目標を実現するためにどういう試験研究の課題を具体的に設定するかということは試験研究機関の自主性にまかせるのがいいのではないか、そういうことでやってまいったわけでございます。そして、先ほど原審議官が説明いたしましたように、行政と研究との間の連絡につきましては、常時各原局と並びに試験研究機関との間に連携をとりまして、その間の連携を十分とっていこう。それから、地方段階におきましても、地域の農業試験場が中心になりまして県の農業試験場を集める、たとえば技術連絡会議を開くとか、その他ブロック会議あるいは個別な接触等をできるだけ密接にとりまして、そちらのほうとの連絡に十分遺憾なきを期していくということでやってまいっております。したがいまして、特に技術会議ができたから行政と研究との間の連絡がまずくなったというようなことは、事実として存在しないというふうに考えておるわけでございます。しかし、非常にこの問題は大切な問題でございまして、現状が十分であるというふうには必ずしも思っておりませんので、そういった関係の改善につきましては、われわれとしても絶えず念頭に置き、努力しなければならないというふうに考えております。 それから、北海道のいま問題になりました上川北部、北見、網走地域につきましての稲作の試験研究でございますが、試験研究というものは、やはり基礎的な研究から応用、実用ということで、系統的、体系的に進めていく必要があるわけであります。そこで、北海道の稲の育種なり栽培につきましては、国立の農業試験場が基礎的な研究を行なう、そうして道内に所在いたします道立の農業試験場がそれぞれの地域に対応した試験研究を行なっていく、これは応用的研究ないし実用的な研究を行なっていく、そういう体制をとっているわけでございます。御指摘の地域に特に適する品種の育成につきましては、国立の農業試験場の基礎的な研究、それから道立の中央農試及び旭川の上川農試におきまして、相互に連絡をとりながら試験研究を進めているわけでございますが、道立の中央農試と旭川の上川農試で作出されました水稲の品種のうち、特に上川の北部あるいは網走、北見地方に適合する品種の選抜は、北見の農業試験場で行なうという体制になっております。 そのほかに、道におきましては冷害防止現地試験圃というのを設けておりまして、栽培試験等を行ないまして、できるだけ必要に対応していこうというふうな体制をとっておるわけでございます。 それで、国立の農業試験場につきましては、昭和四十年度に特にこの冷害に対する研究体制を強化いたしますとともに、ファイトトロンというような大型の研究施設の整備を行ないまして、それから上川の農業試験場につきましては今年度指定試験を設置いたしまして、そうして明年度におきましてその施設を整備強化していきたいというふうに考えております。 こういう体制で、基礎的な研究から具体的なそれぞれの地域に対応する試験研究をやっていくということでございまして、一応御指摘の地域を受け持つ体制としてはでき上がっておるのではなかろうか。しかし、試験研究の現状といままでの成果というものが十分であるとはもちろん思っておりませんので、今後これの強化をはかる必要がある。来年度は特に、先ほど言いましたように上川の農試の水稲育種、これは指定試験を今年度設置したわけでございますが、その点につきましてはその施設の整備充実をはかっていきたいというふうに考えております。この施設ができますと、人工的にいろいろな気象条件のもとの試験研究ができるわけでございまして、特にそれぞれの地域に試験場の施設を設けなくても、そういう施設ができれば人工的にそういう条件をつくってやっていくことができるわけでございますので、そういうことからまず強化をはかっていきたいというふうに考えておるわけでございます。
○芳賀委員 あなたのいま指摘されたような個所とか事項については、事務局長として現地を回っているのですか。
○近藤説明員 実は私まだ着任いたしまして二ヵ月そこそこでございまして、ぜひできるだけ近い機会に北海道の研究施設を見たいと思っておりますけれども、まだその機会を得られておりません。
○芳賀委員 機会を得られないといったって、行くつもりなら行かれるんでしょう。あなたは事務局長で、職員の中で一番偉いんでょう。事務局長というのは、たぶん農林省の局長、長官クラスじゃないですか。前は今度水産庁長官になった久宗さんでしょう。局長なんというのが回りもしないで、残念ながら機会を得られなくてなんという発言をしておるようじゃ、実際そうであるかどうかわからないでしょう。たとえば北見の訓子府の水稲の圃場へ行っても、これは本場から十キロも離れておるのですよ。そこへ行ったって正規の職員というのはいないじゃないですか。こうなったからもうだいじ上うぶですなんという問題じゃないですよ。だから、技術会議というものが全く遊離、埋没しておるということは、私の言う通りなんですよ。行政から分離されている。行政というのは政策実行の機関じゃないですか。行政として期待に沿って試験研究をやっているのでしょう。政府や農林省から予算をもらっておるわけだから、そのほかの財団法人でもつくってのんびりやっておるというのであれば、政府とか国会から何もぐずぐず言ってもらわぬでもいいということでやれるのでしょうが、そうじゃないですからね。だから、冷害が起きたら技術会議はわからないでしょう、どうなっているか。
○近藤説明員 技術会議と各試験場とは絶えず連絡をとっておりまして、北海道の冷害の状況につきましては、北海道の、これは国立のほうですが、農業試験場から常時連絡を受けております。それから、ただいまお答えいたしました北海道における水稲の研究体制につきましては、北海道の道立農業試験場の意見も十分聴取いたしまして、現実に十分適合するようなそういう方途を考えておりますし、将来も考えていかなければならない、そういうふうに考えております。
○芳賀委員 それじゃ一点だけ、耐冷性の品種の育種の目標ですね。たとえば七月低温の場合には、これは幼穂形成期ですが、十五度以下の低温が襲来すると、これは障害を起こすわけですね。そういう時期に、たとえば十三度あるいは十二度に気温が低下した場合においても障害が起きない、耐え得るという品種が開発されれば、低温障害による被害というのは大体免れることができるわけでしょう。だから、育種の目標をどこに置いているかということですね。ただ単に耐冷性なんと言ったって、これは具体的な目標でないですからね。ですから、減数分裂の時期に、たとえばどのくらいの低温が来ても耐え得る品種を開発するために研究を進めるという、研究の目標というものは、当然あるわけでしょう。それはどこに置いたらいいのです。
○近藤説明員 現在の試験研究の結果によりますと、北海道におきましては、五月から九月までの積算温度が二千五百度以上であり、かつ七月、八月の平均気温が十九・五度以上のところはまず安全であるという地帯になっております。それから、五月から九月までの積算温度が二千五百度未満二千四百度以上であり、かつ七月、八月の平均気温が十九度以上で、十九・五度に達しない、そういう地域は、稲作はできますけれども、不安定な地域といいますか、稲作の限界地域というふうに試験場では見ておるわけであります。それ以下の条件にあるところでは、稲作は現在の技術水準では無理ではないかというふうな状況になっております。 そこで、試験場の目標でございますけれども、現在のところ、大体最低気温を二度ぐらい下回ったところでも耐え得るような品種をつくっていきたいということを試験場では考えております。
○芳賀委員 だから、十五度以下の低温がたとえば二十四時間とか四十八時間続くという場合に低温障害を起こすわけで、それがまさか七月に十度以下なんということはないですからね。二度ぐらい現在より低いというのは、具体的に何度を言うわけですか。
○近藤説明員 できることならば十五度程度のところへ持っていきたいというふうに国立の農業試験場では一応目標を置いておるというふうに聞いております。
○芳賀委員 それは心配ないですよ、十五度までは障害を起こさないのだから。それが十三度とか十二度になった場合に低温障害が起きるわけですから、十五度に持っていったって、何もそれは改善にならぬわけです。障害の起きる条件の中で抵抗できる品種ということになれば、低温障害の場合にはやはり十三度とか十二度に耐え得る品種ということになるわけですからね。そういうなまぬるいことを言っておるのでは、これは何もたよりにならぬということになるのじゃないですか。十五度以上ならどういう品種でも低温障害を起こさないのですからね。そういう認識不足な事務局長が心配ありませんなんと言ったって、これは…。
○近藤説明員 どうもたいへん失礼いたしました。専門家でございませんので……。十五度ではございません。十三度に訂正させていただきます。
○芳賀委員 少なくとも行政から分離して自主的にやるというのであれば、事務局長であってもこれは専門家のほうがいいのじゃないですか。どうですか、これは。ですから、われわれは、そういう点にも欠陥がある、たよりにならぬということを先ほど原審議官に言っているわけです。運営する者が全くしろうとだということになると、われわれ国会議員よりまだ実態をつかんでいないわけです。一体技術会議の中に専門家というのはどこにいるのです。
○近藤説明員 専門家はそれぞれの試験場におります。
○芳賀委員 それでは、いま直ちにこれ以上説明も無理かと思いますから、先ほど原審議官並びに事務局長の言われた北海道における試験研究、特に耐冷性の育種事業等の現地における運営の実態について、これは資料として早急に提出してもらいたいと思います。今後の計画であるとか、それは出せますか。
○近藤説明員 承知いたしました。
○芳賀委員 次にお尋ねしたいのは、九月十五日現在で統計調査部から作柄概況が出ておりまして、これによると、水稲の作況指数は北海道全体で七七ということになっております。この内容について、できるだけ詳しく説明を願います。
○高橋説明員 ただいま芳賀先生から質問がございました北海道の稲作のことにつきまして、御説明申し上げます。 北海道の気象は、先ほども官房長から申し上げましたとおり、特に六月の下旬から八月の中旬まで気温が低かったわけでございますが、その中でも、七月末から八月上旬にかけましては著しく気温が下がっております。そういうことによりまして、北海道全体にわたって、特にその中でも、先ほど先生が御指摘なされました北海道の北部あるいは北海道の東部、そういったところにおきましては、かなり稔実障害、もみの実の入らない形の障害がたくさん出たわけでございます。さらに穂の出る時期、出穂期でございますが、これが平年に比べまして一週間、あるいはところによっては十日以上もおくれたわけでございますが、さらに八月の下旬には引き続いて低温が参りまして、北海道の南部とかあるいは北海道の中央部におきましては、いもち病まで出たわけでございます。そういうことによりまして、北海道全体、特に北部あるいは東部、あるいはいもちの出た地帯、あるいは岩見沢を中心にした水害地帯、そういったところでは水稲の実の入り、登熟が非常に悪くなっております。そういうことから、稔実粒が少なくなったり、あるいは極端な場合には稲が青立ちのような状態になって全く実が入らないという形も見られるわけでございます。そういうことで、北海道全体といたしましては、九月十五日現在で作況指数が平年に比べまして七七%という状態でございます。
○芳賀委員 速報の内容についていささか質問したいと思いますが、九月三十日に出した速報の七ページに気象被害というのがありますね。その中の、風水害、干害、冷害というふうになっていますが、ここで冷害による水稲の被害面積が三十二万二千四百ヘクタール、被害量が二十九万三千二百トン、被害率が二・三%、こういうふうに載っていますが、この冷害による被害面積及び被害量、これは北海道だけではないと思うのですね、面積から見て。この内訳はどこまで及んでいますか。
○高橋説明員 その次の八ページをごらん願いたいと思いますが、八ページでございますと、いまの全国合計で、先生御指摘の三十二万二千四百ヘクタール、被害量で二十九万三千二百トンと書いてございますものを、ここでは率でございますが、全国といたしました分はいま申し上げたとおりでございますが、特に大口といたしまして北海道でございます。 そこで、北海道全体といたしまして、ことしもし冷害がなかったと仮定いたした場合にとれるものを一〇〇といたしますと、その中で二四・三%の冷害がございます。さらにその下の段では、東北に参りますと、東北全体でこの冷害がないと仮定した場合に対しまして二・二%。その次の段で北陸でございますが、〇・一%という程度。さらに関東・東山、これは主として長野とか関東ですが、〇・三%。そういったぐあいに場所ごとに申し上げますとなっているわけでございます。
○芳賀委員 面積の区分はどうなんですか、三十二万二千四百ヘクタールというのは。
○高橋説明員 面積の内訳はちょっとここに公表してございませんので、手持ちの資料を持って参りませんでしたので、詳細は御説明申し上げかねます。
○芳賀委員 ただ、北海道の場合には全部の水稲面積が約二十三万ヘクタールですね。これは三十二万ヘクタールですからして、北海道全体が冷害を受けておるとしても、八万ヘクタールぐらいまだ北海道以外の地域で冷害を受けておるということに当然なると思うわけです。だから、この区分がわかれば、北海道が幾らで東北が幾らということはおよそわかると思いますが、いま資料がなければやむを得ぬと思いますが……。
○高橋説明員 北海道のほかに、先ほど申し上げましたとおり、八ページでは実面積を書いてはございませんけれども、東北で大体二%、北陸で〇・一%、関東・東山で〇・三%というぐあいに冷害が発生いたしておりますので、先ほど先生御指摘の北海道以外の分は、あの被害面積はそれらの地方で発生しておるわけでございます。
○芳賀委員 それからこの被害量の二十九万三千二百トン、これは金額に直せば約三百五十億円に及ぶわけですが、その割合はどうなのですか。
○高橋説明員 その割合は八ページに書いてございます。北海道では二四・三でございますから、二十九万三千トンの内訳は、ほとんど大部分が北海道になっております。あとわずかが東北、北陸、関東・東山に分布しておるということでございます。
○芳賀委員 次に、この公表が行なわれたあとで、十月の五日、六日、七日と相当強度な降霜があったわけですね。地域によって若干違いますけれども、六日の朝は氷点下六度ないし八度ということで、これはテレビでも放送しておったわけです。氷点下六度以下の強い霜ということになると、これはもう凍結と同じようなことになるわけですね。これが刈り取りのまだ行なわれていない遅延した水稲に当然影響を与えると思うわけです。この次の調査にはそういう被害概況というものが出てくると思いますが、統計調査部の専門的な立場から見た場合に、こういう強度な凍結が発生したような場合にはどういうことになるのですか。
○高橋説明員 けさほど官房長から御説明申し上げましたとおり、五日、六日、昨日の朝、あるいはけさも若干、特に一番ひどいのは昨日の朝のようでございまして、先生御指摘のとおり、道北の名寄のあたりではマイナス六度とか、あるいは帯広、網走、そういったところでもマイナス四度とかマイナス六度とか、そういう気温の低下があって、氷さえ張ったところがあるようでございます。特に昨日のことでございますので、いま直ちにどうこうということは私たちにもわかりませんけれども、この次の発表の時期までには、そういう霜による害も含めまして、これを冷害と切り離してきちんとできるかどうかは、三十九年の冷害の実績にかんがみましても、必ずしも分離できますということは技術的に申し上げかねる点が非常に多いのじゃないかと思います。したがって、これらのものを含めた形で現地調査をいたしまして、その結果を統計として出したいという予定でございます。
○芳賀委員 では、あとは事務的にこの被害概況の公表とかいろいろ手続があると思いますが、今後の収穫高の公表とか被害概況の公表とか、それは予定としてはどういうスケジュールになっていますか。
○高橋説明員 この次の段階は、十月十五日現在で調査をいたしまして、正式に統計として発表いたします期日は十一月一日に公表できるかと思います。そういうスケジュールでいま計画いたしております。
○芳賀委員 これで大体最終的なものになるわけですね。
○高橋説明員 十一月一日に公表いたします分は予想収穫高でございまして、実は最終の分は刈り取りの済み次第取りまとめますわけでございますが、西のほうのおそいところもございまして、これは十二月の下旬の前半に公表になるかと思います。
○芳賀委員 参考までに。三十九年は、十月三十一日に統計調査部から出た「北海道、東北における異常低温等による農作物被害概況」、これが大体固まったものでして、これを基礎にして農林省の対策というものは進んだわけです。いま高橋さんの言われた十一月一日公表というのは、大体内容は三十九年のこの概況と似たようなものになるわけですね。
○高橋説明員 内容といたしましてはほとんど差はないかと思います。ことに北海道の場合には、十月十五日でありますと、ほんとうに全部と申し上げていいくらい収穫は終わるであろうといまのところでは考えられますので、三十九年と同様とお考え願ってけっこうかと思います。ただし、わずかの分につきましては、十二月の公表のところで修正あるいは変わるということもあり得るわけでございます。
○芳賀委員 その際は、水稲だけでなくて、畑関係も全部一様に発表になるわけですね。一昨年はそういう様式で出ておるわけです。
○高橋説明員 十月十五日現在で調査いたしますものは、水稲、陸稲以外、畑作物もほとんど大半入るのでございます。これは三十九年と同様の取り扱いをすることにいまのところは計画いたしております。
○芳賀委員 あと対策上の問題で項目をあげてお尋ねしますが、担当の長官、局長からそれぞれ責任のある答弁を願いたいと思います。 第一の点は、冷害対策の一環として政府の資金融通が行なわれることになるわけですが、まず天災融資法の場合は、三十九年の十二月に内容の改正を行なって今日に至っておるわけですが、御承知の三ヵ年連続災害ということになると、この天災法によるところの指定あるいは激甚指定も伴うわけですが、現行制度で三年連続の農業災害に対して不都合なく適用できる見込みなのかどうか、この点はどうですか。 第二には、自作農維持資金の関係についても同様なことが言えるわけですが、自作農資金による災害対策は、ほとんど負債整理的な意味で融通しておるわけですが、これも法律にはよりませんけれども、貸し出しの最高限度というものは業務方法書等によって縛られておるわけでありますから、連年災害の場合には、被害農家にもうこれ以上ワクがないので自創資金は貸せぬというような事態も起こるのではないかと思われるわけであります。したがって、これに対してはどういうような検討を行なっておるかという点。 それからもう一つは、災害のつど制度資金等については償還猶予の措置を講じてきておるわけですが、この点についても関連して答弁を願いたいと思います。
○池田説明員 天災融資法の発動の関係でございますが、今度の北海道の冷害につきましては、われわれといたしましてはできるだけ早くそのような手続をいたしたいと考えておるわけでございますが、現行法で申しますと、重複の場合におきましては、借りかえについて貸し付け限度について一定額のプラスができるわけでございます。ただ、これは三年連続の場合に幾らあるいは二年連続の場合に幾らという制度に実はなっておりませんので、その点については、なお実際問題といたしましてはあまり十分でないという点があるかと存じますが、現行法ではそういうことになっておるわけでございます。 それから、公庫資金等の償還期限の延長の問題でございますが、これはそういうような実態がございまして、どうしても延長をする必要があるというような場合におきましては、適宜延長の措置をとるように農林省から指導をいたしておるわけでございます。
○芳賀委員 天災融資法は、一昨年の改正によって、連年災害の場合は、たとえば昨年、一昨年、被害農家としての認定を受けて天災資金を借り受けしておれば、これは当然まだ償還未済額が残るわけですから、その場合は、現行法によるとワク外にするわけですね。限度外にそれを上積みするということになっておるわけです。したがって、北海道の場合には、三十五万なら三十五万は法律できめてある。それは今年度の災害の最高限度で貸し付けを受けるわけですね。昨年、一昨年の分は、三十五万の外ということで運用することは明確になっておる。しかし、三年連続ということはないのですね。したがって、償還期限の延長の場合においても二年の延長はできるということになっておるが、はたして三年連続の場合にそれでいいかどうかということもやはり検討の必要があると思うのです。この点について、十二日から農林省も現地調査に行かれるわけですから、調査が終わってから緊急に対策は進められると思いますが、あらかじめこういう点についても基本方針を定めてかからぬといけないと思うのですよ。それで聞いておるわけです。 なお、これはいま統計調査部の高橋課長補佐からお話があったように、当然冷害だけで北海道だけの地域で激甚指定を受けなければならぬという、まことに残念な事態になっておるわけですから、この点は総理府の参事官から答弁を願います。
○上田説明員 先ほど来北海道の災害のことについて御質疑があったわけでございますが、激甚法の指定の問題につきましてお答えいたします。 北海道地域につきましては、数回の災害がございまして、お話のような災害があったわけでございますが、激甚法の指定の問題になりますと、この法律のたてまえは、一つの災害によりまして一つの指定をいたすというのがたてまえでございます。ところで、一つとは一体何かということでございますが、今回の場合、くびすを接するようにいろいろ気象現象がございまして、この気象現象を一つと見るか、あるいは別々のものと見るかということで、この辺に政府部内でも相当の疑問がありまして、前々から検討しておったわけでございますが、ただ、非常に学問的なといいますか、事務的なと申しますか、そういうような検討のみではいかぬじゃないか、こういう災害のような現地の悲惨な状況などいろいろ勘案しますと、こういうものに対してはそういうようなものだけではいかぬじゃないかということから、政府の幹部のほうでも、もう少し高い次元からの検討が必要である、こういうことで、昨日も災害対策委員会が行なわれまして、幹部のほうから、これは高い次元から前向きの姿勢で早急に検討して結論を出す、こういうような方針で、いま部内で、単に事務的だけではなくて、そういう高い次元の検討を進めておる次第でございます。
○芳賀委員 それでは農林省のほうから、いまの天災融資法の実際の連年災害にあたっての運営の見通しをもう少し詳しく——。
○池田説明員 従来の実態調査の結果でございますが、三年以上被害を受けましたもので、五万円以上の金額になっているものが約六〇%ぐらいあるようでございます。実は私どもといたしましても、今回の北海道の冷害のように三年も連続するという事態は、実はあまり従来は想像していなかったわけでございます。確かに先生の御指摘がございましたように、今後そういう償還についてはいろいろ問題は出てくるように思いますので、私どもといたしましても、調査の結果をまちまして、さらに必要ならば実際の運用について考慮を加えるというようなことも検討いたしたいと考えております。
○芳賀委員 現在はたとえば普通被害者で内地三十万、北海道三十五万、償還年限六年以内ということになっているが、これはまたそのつど災害のたびに政令を出して、その範囲でこれをきめることになっているわけですから、連年災害ということになれば、法律の規定を満度に運営することはもちろんであるが、ワク外の関係とか返済能力の関係等が重要な要素になってくるわけですから、場合によっては法律自身の改正も必要になると思うわけです。これはきょうこれ以上議論すべきでありませんが、問題として指摘しておきますから、十分な検討を進めておいてもらいたいと思います。 それから自作農の問題については、いま災害対策等による最高限度は五十万円でしょう。五十万ということになると、もう毎年の災害でその程度のものは自創資金を借り受けしておるのですから、ことし深刻な災害を受けたとしても、そのワク内ではもう当然貸し出しできないということになるわけです。したがって、これは法律事項ではありませんから、やはり実情に合致した、たとえば災害関係だけを切り離した別個の貸し出し限度を設けるとか、あるいは自創資金の貸し出しの最高限度というものをこの際適切に引き上げるか、いずれかの方法によらなければ自創資金によるところの運営はできないと思うのです、連年災害の場合には。この点はどう考えておりますか。
○和田説明員 自作農維持資金の貸し出しワクに.つきましては、いま芳賀委員御指摘のとおり、三十九年に三十万円の限度を五十万円に引き上げたわけですが、今回の北海道の冷害につきまして、三年連続ということで、五十万円のワクでは足りないではないかという点の御指摘でございますが、個々の農家によって足りないものがもちろん出てくると思いますので、十分実態調査をいたしまして、実態に即しますような方向で検討していきたいと思います。
○芳賀委員 これは局長も御承知のとおり、天災資金の場合はいわゆる再生産資金であるし、自創資金による災害対策は負債の肩がわり的なものですね。そういう性格で出しておるわけですから、この点は私の判断では、五十万ではどうしようもないというふうに考えておりますし、一昨年も、実は天災融資法の改正とあわせて社会党から自創資金法の改正案を出したわけですが、そのときのわれわれの考えは、法律の中でむしろ百万円に限度を明定して進めるべきであるということで、少なくとも百万円の限度を法律に明記しないでも、あるいは政令等の運用によってでも、いずれでもこれはいいと思いますが、これが適切に活用されるように、限度の改定については十分な検討を進めておいてもらいたいと思います。その点はいかがですか。
○和田説明員 先ほどお答えいたしましたように、五十万円で足りないというような農家もあろうかと思いますので、実態を把握いたしました上で十分善処いたしたいと考えます。
○芳賀委員 次にお尋ねしたいのは、いわゆる救農対策ですね。従来はほとんど土木事業を主体にして現金収入の道を講じたわけですが、これだけで十分解決するというわけにはまいらぬわけです。しかも今後冷害克服の対策としても、たとえば水田の深水かんがいが非常に低温障害には対抗する結果をあげているわけです。少なくとも二十センチくらいの深水かんがいをしたところは、ことしの場合にも冷害をあまり受けていないですね。しかし、水田に一様に二十センチ以上の水を張るということになれば、これは現在の水田のあぜの高さとかあのような形式では、二十センチのかんがい水を保つということはできないわけです。そこで、この点を十分研究して、土地改良事業の一環として、整備事業の一環として、これらも速急に取り上げる必要があるのじゃないかと思う。これが一点。 もう一つは、先般の調査等によっても、現地の希望としては、町村が主体になって事業の種類とか地域を選定してやるのもいいが、やはり今後の基盤の改善とか再生産を可能にするような条件を救農事業の一環として加えてもらって、それによって連年災害の損失というものを回復するようにしたいというような希望も非常に強いわけです。そうすると、小規模の土地改良、つまり、客土事業であるとか暗渠排水等についても、小団地の地域というものを選定、採択してやれるような簡易な方法というものをぜひ案出してやってもらいたいと思うのです。この点は農地局並びに北海道開発庁においても十分検討の必要があると思いますが、いかがですか。
○和田説明員 第一の御質問でございますが、深水のかんがいのための御指摘につきましては、圃場整備事業等の関連の中でできるだけ処理をしていけるように今後もやってまいりたいと思います。 第二の御指摘の点につきましては、現在、御承知のように団体営で実施をいたしております客土なり暗渠排水なり圃場整備なりは、受益面積二十ヘクタールまでを補助対象といたしまして、それからあとは小規模の土地改良は公庫融資で処理をいたしておるわけでございます。それ以下のものを救農土木として取り上げるようなことが考えられないかという点でございますが、とりあえずの措置といたしまして、今年度の団体営の事業をすでに北海道に割り当てておりますのが、事業費べースで三十億円、それから補助金のベースで十五億五千万円の割当をいたしてあるわけでございます。これはもう先生も御承知のように、これから実際の工事にかかるわけでございまして、当初の地区配分等につきましては、必ずしも今度の冷害措置を頭に置いた配分ではなかったわけでございますが、とりあえずこれらを北海道庁ともよく打ち合わせまして、救農事業が必要な地区との間の調整をさせまして、とりあえずの手は打ちたいというふうに考えております。 それからさらに、それとは別に、二十ヘクタール以下のものについて救農土木的な小土地改良のものを実施するという点につきましては、今後道庁とも十分打ち合わせをいたしまして、慎重に対処をしてまいりたいというふうに考えております。
○芳賀委員 開発庁の次官からこの点について……。
○堂垣内説明員 当面の問題につきましては、ただいま北海道におきまして道議会が開催中でございまして、十二日に大体終了する予定でございますので、さっそく資料を道のほうから持ち出すことになっております。それから私たちの所管といたしまして、直轄事業を実施している開発局も持っておりますので、現在の進行状況は、全般といたしましては、ことしは早期発注をやりまして、農業、道路、その他一切含めまして、九月三十日現在八五%ほどもう消化しておりますが、その残りのほうでいろいろ転用をはかる準備をいましております。
○芳賀委員 特にいま私が指摘しました将来の冷害対策の一環としての深水かんがいですね。この必要性というのは、現地を調査すれば十分データが出てくると思うのですよ。こういう点はやはり開発局にも指示されて、速急に調査をして、整備事業の中に加えてやってもらうという点と、それから農地局長からも明快な説明がありましたが、特に小規模の土地改良等も救農事業ということになると、また補助率等も違ってくるわけですから、できるだけ必要性というものを十分調査して、その救農事業というものを明年以降の再生産に役立つような形でやることが一番望ましいと思うわけです。そういう点について、速急に具体的に調査等を進めて、特に農林省の農地局とも連絡をとられて、実効のあがる方法を進めてもらいたいと思います。
○堂垣内説明員 ただいま先生のおっしゃるとおりでございまして、従来とも、特に三十九年の冷害にかんがみまして、深水かんがいの有効なことも把握しておりますので、その地区に応じまして調査いたしまして、農林省といろいろ打ち合わせてやっていくようにいたしております。
○芳賀委員 次に食糧庁にお尋ねしますが、ことしのような災害による出荷米は、ベースも当然劣っておるし、等級によっても規格外等級等が相当あると思うわけです。これは三十九年あるいは四十年の場合にも、規格外の規格等級というのをそれぞれ設定して、適切に対処された前例があるわけですが、この点については食糧庁としてどういうような配慮をするか、まずお尋ねします。
○大口説明員 本年産米の買い入れ規格の中で、規格外並びに等外上の玄米の買い入れ規格につきましては、すでに九月八日の告示で措置済みでございますが、ただ北海道の冷害による低品位米につきましては、従来の例と同様に、実態をよく調査いたしました上で、青未熟粒混入の規格外玄米並びに従来告示になっておりません水分過多規格外玄米等につきましては、いずれ主食用に適するものにつきましては予約の中で買い入れる措置を講ずるように措置をいたしたい、かように考えております。
○芳賀委員 午前中私が言ったとおり、一昨年、舘林政務次官とか中西官房長一行が行ったときに、現地でそれぞれ収穫された米の状態というものを見て、それを基礎にして、水分過多の規格外の規格とか、あるいはまた青米混入の規格とか、それぞれ数品目にわたって規格を設定して、できるだけ政府の買い上げ対象にしたという前例があるわけです。今回の場合にも、すでに具体的な前例があるわけですからして、それらを活用する必要があるということになれば、もう迅速に進めてもらいたいと思うのです。 それから次に、時期別格差の延長は、これは午前中長官からも答弁があったので、その次にお尋ねしておきたいのは、毎回の冷害対策等のときにこちらから指摘しておる問題ですが、北海道の玄米の水分規格の問題について、食糧庁として検討の結果結論が出ておればここで明らかにしてもらいたい。これは一昨年、昨年もそうですが、従来は北海道の三等玄米の水分規格が一六・五%であったのを、三十七年産米から一六%に引き上げたわけです。その後毎年のように冷害が発生しておるので、そのたびに水分過多米の規格を設定するような問題も生じてきておるのですが、検討事項としては、以前の一六・五%にこれを戻した場合、一体政府として、政府米の保管、管理上あるいは消費者に配給した場合の食味の関係とか、そういう点で、以前の一六・五%の場合と現在の二八%の場合でどういう結果になるか、比較検討して、二八・五%に戻しても差しつかえないという結論が出た場合には、速急に報告してもらいたいということになっておるわけです。もうすでに二年経過しておるわけですからして、検討しなければ結論は出てないかもしらぬが、まさか放任してはおらないと思うわけですから、この際、懸案事項でありますので、その点を明確にしてもらいたい。
○大口説明員 北海道の米の規格の中での水分含有量が、従来二八・五%でありましたのを、東北並みに三十七年から一六%にいたしました経過については、よく御存じだと思うのですが、これは北海道のいろいろな農業団体等全部で七団体の共通の要望として、北海道の産米の声価を高めるというような御趣旨だったろうと思いますけれども、一六%に引き上げてほしいという要望もありましたし、また食糧庁といたしましては、水分の含有量につきましては、保管、管理上の問題もあって、一六%に引き上げられて今日に至っておるのだろうと思います。その後、当委員会でも芳賀先生からの御指摘等がありまして、北海道の食糧事務所なり、また北海道の当時一六・五%を一六%にするよう特に要望をされました関係の団体等を中心に、いろいろお話し合いを進めているようでございまするが、一六%に引き上げたときの趣旨からして、これを再び一六・五%に戻すことについては、必ずしも全部の御意見が一致をしているようなふうでもないというふうに私は報告を受けておりますので、現在の段階では、やはり災害等によって水分が非常に多い年については、これを災害の特別救済措置として措置することにして、通常の検査規格としては一六%で推移をするということが、現在食糧庁が持っております見解でございます。ただ、この問題につきましては、やはり経過を経て今日に至っておりますので、この経過に即していろいろ御意見を言ってこられる向きもありまするので、私どもとしましては、やはりいろいろな御意見を今後参照しつつ引き続き検討いたしまするが、いまの段階では、この検査規格を直ちにまたもとへ戻すということは考えておらない点を御報告いたしたいと思います。
○芳賀委員 経過については長官の言ったとおりなんです。したがって、当時食糧庁が進んで一六・五を一六にしたのではないのです。むしろ北海道の産米改良ということで、生産者団体が進んで一六%にしてもらいたいと言い出したわけですね。農林省も、それは悪いことじゃないからいいだろうということで、三十七年から水分規格を上げたわけですね。ところが、そのあと、今度は収穫の遅延とかあるいは三年間の冷害とかいって、規格を直したあとはろくなことはないのですよ。そのために、今度は水分過多の規格をわざわざ設定して買い上げを行なっておる。ところが、規格外ということになれば、買い上げ価格が非常に安くなるわけですね。そこで、昨年、一昨年も依然一六・五で政府が買い上げて、別に不都合もなく処理してきたのであるからして——政府の食管制度の上から見てどうしても一六・五ではだめなんだということであれば、また話は別になるわけですよ。ですから、その団体の意向がどうだとか希望がどうだということはこの際切り離して、食管制度を担当する食糧庁として、水分規格というものは一六・五を許容されるものであるとすれば、その規格に戻しても差しつかえないと思うのですよ。しかし、二八・五にしたのでは、この買い入れ米の保管とか管理上あるいはまた食味の関係——食味というのは、水分が多いので変質して、配給米として不適であるというような、そういう変化が出るとすれば、これはやはり研究の余地があるわけですから、それらの事項について食糧庁として十分検討を下して、その結果というものを委員会に報告してもらいたいということになっておるわけです。だから、研究してどうなったかという点ですね。保管上不都合があるかどうか、変質等が行なわれてこれはだめになるかどうかという点は、三十七年以降、もうずっと食管制度が出てきてからそれでいっているわけですから、その実績はあるし、それからその後は、残念ながら毎年冷害とか収穫遅延で、規格外が非常に多いという矛盾もあるわけです。だから、もとへ戻す意思がないと言ったって、研究してそうなったのか、北海道の団体の一部でいままでどおりでいいと害うからこの際とどめておくのか、そこらをもう少し歯切れよくお願いしたい。
○大口説明員 どうもこの問題の経緯は、私よりも先生のほうがはるかによく御存じなので、うっかりしたことを申し上げてもすぐ別なことを御存じだと思います。確かに、昭和三十六年までは一六・五の水分規格で米を買い入れいたしておったわけでありますが、先生のいまおっしゃいますように、一六・五では絶対に困るので、一六がちょうどその境目、困るか困らないかの境目になるというようなことを理論的に立証せいとおっしゃられても、これは事実私は立証できないと思います。ただ、非常に豊作のときは、北海道の水分の多い買い入れた米を、北海道内はもちろん、内地にまで運び込んで、相当長期にわたって食うということになりますので、数量が多い年は、やはり水分の多い米を管理するということは保管、管理上もいろいろ問題になると思いますが、たまたま三十七年に一六%に直して以降は、北海道の米の作柄があまりよくございませんので、保管、管理上非常に困るという事態も、理論的に考える場合よりは程度が少ないと思います。ただ、私は、検査の規格というものはやはり一つの取引の規格で、年々の作柄に応じてそう上げたり下げたりということをすべきではないという、むしろ検査の理屈から、せっかく規格をよくしたものについては、再びもとに戻さないほうがいいという考え方が一つあると思います。そのほかには、やはり私どもといたしましては、地元の方の、かつて一六・五を一六にしてほしいという御要望があった方々は、依然としてこれをもとに戻すことについては消極的な御意見の向きも多いというふうに聞いておりますので、それらの御意見も考え合わせ、先ほど申し上げたような、検査制度というものの規格をその年の作柄によってみだりに上げ下げすべきでないという考え方と、両方勘案をして、先ほど申し上げたような考え方を現在持っているというふうに申し上げた次第でございまして、いま御指摘のように、一六・五では保管、管理上絶対に困る、一六ならば差しつかえないという、そこの両者の百八十度違う問題の境目がちょうどこのまん中にあるという趣旨では、おそらく立証し得ないと思いますので、その点で御了承いただきたいと思います。
○芳賀委員 それじゃ、長々と長官が発言しても何にもならぬじゃないですか。問題は、北海道の米の収穫の特徴にもよるのですけれども、北海道は全部刈り上げたのをはざかけにして乾燥するわけだが、その年によっては、一六%はざかけをして乾燥させる場合と、わずかな差ではあるけれども、一六・五の場合は非常に作業上も違うわけですね。地干しはできないわけですからね。そういう収穫上の労力とか経費を非常に要するわけだから、政府の立場から見て、一六・五なら一六・五で、これで不都合が生じないということであれば、その水分許容というものは、これはもとに戻しても何もメンツにこだわる必要はないと思うんですよ。ただ、北海道の一部に一六でいいという説があるから、それを味方につけてもとに戻せぬというのは、これはおかしいじゃないですか。 きょうは明快に一六・五でいいとは言わぬつもりらしいから、これは保留しておきますけれども、もう少しまじめに研究してもらいたいですよ。客観的な事情の聴取をわれわれは指摘したのじゃないのですからね。食糧庁として、水分の度合いとか保管上の問題等、責任者の立場としてあらゆる角度から十分検討して、その結論を得て、委員会にそれを報告してもらいたいということを課題にしておととしから言っておるわけです。あなたは優等生だから、宿題なんというのはすぐできるじゃないですか。
○大口説明員 仰せのとおり研究をいたします。ただ、一部の意見を味方にしてとおっしゃった点が若干気になりますので、これは私は決して一部とは思っておりませんで、当時七つの団体がこういうふうにしてもらいたいという御意見で、三十七年にこうなったそうですが、現在、やはり現在のままにしておいてほしいというのは、七つの団体の半分以上がそう申されておるという報告を受けております。しかもメンツにこだわって仕事をしておりませんことだけは、ここでお断わり申し上げておきます。
○芳賀委員 これと関連のあるもう一つの問題ですが、入れ目の問題です。余ますとも言いますが、これは明確にできると思うのですよ。政府に売り渡す時点において、生産者は一体六十キロ一俵の米をどういう重量で持ってくればいいか、これははっきりしておいてもらいたい。
○大口説明員 政府の買い入れの時点で六十キロあれば差しつかえないわけでございます。しかし、米は生きものでありますために、政府の管理をしておりまする間に欠減を生ずることは、これは事実でありますが、現在の制度では、買ったときに六十キロあったものが、売るときに六十キロ切れておりました場合には、その数量は政府の責任においてこれを補てんするということにいたしておりますので、政府が買うときに六十キロぴたりあればいいという制度に現在なっております。
○芳賀委員 これは疑問の余地はないわけです一ね。特に昭和三十四年十一月二十五日の食糧庁長官通達にはそのことが明確になっておるわけなんですけれども、これについても一部では、余ます、入れ目をたとえば三百グラムどうしても入れたいとか——これは悪いことじゃないですよ、進んでよけい入れたいというのをけしからぬと言うわけにいかぬが、その入れ目をよけい入れて出す。本人はいいわけですけれども、しかし、他にもそれをしいる必要はないのですね。おれは三百グラム入れるが、おまえもどうしても入れろと言うのは、これは行き過ぎになるのじゃないですか。ですから、政府に売り渡す生産者自身の判断に基づいて、たとえば三百グラムよけい入れてくるとか、四百グラムよけい入れて協力の実をあげることはいけないとは言わぬが、しかし、それは何も消費者によけい入れ目が渡るわけじゃないわけですね。消費者に配給業者が売り渡す場合には、十キロ幾らという政府の決定価格でこれはちゃんと目方をかけて渡すわけだから、そうなると、何も余分に入れ目を入れても一般国民に貢献しているということにはならないわけなんですよ。この点は通達等で明らかになっておるので、一部の団体等が協力的に三百グラムとか四百グラムよけい入れたいというのを差しとめる必要もあるいはないかもしれぬが、他にそれをしいてはならぬということは、これは食糧庁長官としてここで明らかにしておいてもらいたいと思うのです。
○大口説明員 各県の産米改良協会という団体が、自県産米の声価を高めるという見地から、相当数量の余ますを入れるということを申し合わせた上で、入れ目をやっておるのが事実であることは、私ども承知をいたしておりますが、食糧庁といたしましては、先ほど申しました六十キロあればいいというのが一応制度になっておりますので、私のほうからそれを強要しておるわけではございません。しかしながら、各県の産米改良協会がそういう申し合わせをした結果、とかく行き過ぎになるおそれがあろうかと思いますので、私どもといたしましては、それがあまり行き過ぎにならないようにという趣旨の通達を過去においていたしたことがあるわけでございまして、基本的な考え方としては、各産米改良協会が自主的な申し合わせによっておやりになる分には差しつかえないけれども、先生の御指摘のような行き過ぎがある分については、私どももあまり行き過ぎにならないように期待しつつ、今後指導するということになろうかと思います。
○芳賀委員 大体わかりました。それでは、そういう一種の協力団体があって、団体の趣旨に賛同して、積極的に入れ目をふやして持ってくる場合には、これは政府は買い入れの場合には拒まぬわけですね。その分だけ高く買うわけでもないでしょう。それからまた、正味量六十キロ持ってきた場合にも、これは足りないということは現地の食糧事務所は言わないわけですね。その区分を明らかにしておいてもらえばいいわけです。 それから刺し米というのは、これはどう処分しているのですか。府県によっては、またもとへ刺しを刺して戻すというところもあるようですし、またそれは当然ですね、これは刺しで引き抜いたのだから。それはまた産米協会に渡すとかいろいろあると思いますが、原則的には、刺し米というのは、検査の要領としてどうすることになっておりますか。
○大口説明員 まず、米の検査の際には、六十キロあればいいということになっておりますので、たまたま六十キロよりよけい入っておっても、それだけ高く買うことはいたしておりません。ただ、六十キロ入っておらないものについては、これは買うわけにいきませんので、六十キロにして持ってきてもらうということでございます。これは申し上げるまでもないことであります。 それから刺し米は、同じ取った俵にもとに戻すというのが原則であります。ただ、最盛期等で一一それができないということがあります場合に、まとめてあとから返す方法を便法としてやっておるわけでございますが、原則は、あくまで刺し米を取った俵にもとに戻すというのが原則でございますが、非常な検査の最盛期等でそれができないために、あとからまとめて返すということをやっておるように聞いております。
○芳賀委員 それは刺し米を抜いて六十キロ欠ける場合は、六十キロ確実に持ってきたのだが、刺し米を抜いたのだから、それだけ目方が減ってもしようがないですね。繁忙期でそれをもとに戻すわけにもいかぬわけだから、それは返さなくてもいいのじゃないか。六十キロしかないのに政府は刺し米を抜いたのだから、一々戻しておったら容易なことじゃないですよ。それは六十キロの中に入っておるのだから、別に入れ目とは違いますから、これは返さなくてもいいのじゃないかと思うのですが、返せば六十キロ欠けるわけです。小さいことのようですが、微妙な問題がいろいろ出てくるので、この点を長官からもう一度明確にしてもらいたい。
○大口説明員 えらくこまかく言えば、先生の申される点も一つ問題があると思います。それで、先ほどの入れ目は、私ども決して強制はいたしておらないというたてまえを申し上げておりまするけれども、慣習としてある程度の入れ目が入っておるということは、事実私どものほうも承知をいたしております。 そこで、具体的にほんとうに精密に六十キロ、一ダラムもよけい入ってない米の検査を刺し米でやれば、その状態は五九・九九キロ幾らになるという、理論的におっしゃるとおりでございますけれども、事実問題としては、刺し米で取るぐらいの米は一応余ますに入っておるという事実でいままでやっておりますが、しかし、これは所有権はあくまで生産者にあるわけでありますから、それが六十キロ以上あった場合であろうとも、六十キロびたりの場合であろうとも、やはり生産者に刺し米として取ったものは返すたてまえであるということは、これはいまの数量が欠けておる、それからオーバーしておるということと関係なしに、返すべきものと思っております。
○芳賀委員 あと二点ばかりで終わりますが、次は農業共済の関係です。 毎年のように、冷害等によって北海道は共済制度の適用を受けておるわけですが、これは特別の問題は実はないわけです。ただ問題は、連続に災害が生ずる地帯の共済金の支払い額と、同じ冷害を受けても被害が軽微な地域の共済金の支払い額の間において、何か不均衡がだんだん生ずるような点があるわけなんです。これは経済局もそういう欠点というものは気がついておられると思いますが、この点について改善すべき点を示してもらいたいですね。
○池田説明員 これは、先生のおっしゃいましたことは、おそらく非常に常襲的に災害のあります地域とそうじゃない地域におきましては、掛け金率等の問題でからみましていろいろ不均衡が起こる、こういう御趣旨かと思いますが、掛け金率は、これは当然それぞれ過去の被害率を基礎にいたしまして、一定の期間ごとに算定をされるわけでございます。そうしてその掛け金率に基づきまして、御承知のように当然掛け金が取られまして、そうして一定の被害がある場合に、それが共済金ということで支払われることはもちろん御承知のことでございます。その場合におそらく問題になりますことは、基準収量の関係が出てまいるのではないかと思いますが、そういうような非常に災害の多い地域におきましては、当然基準収穫量というものは、実際問題としては相当低くなるわけでございます。でございますから、災害がありましても、それに応じた共済金の支払いということになると思いますので、保険の原則からいたせばそういうことになりまして、一応理屈としては合う、こういうことになるのではないかと思います。
○芳賀委員 いま言われたような点があるわけですね。特に基準反収はだんだん下がる。そうなると、上位の掛け金選択をしても、実際に相当の被害があっても、共済金の受け取り額は非常に少ない。二年も三年も続くと、そういう点がはっきりしてくるわけです。ですから、これはやはり基準反収の設定方法に根本的な問題があるわけですね。災害がない事態というものを基礎にすべきであって、災害を実績の中に——実績主義で、何年間の反収というものを災害による減収も含めてやると、どうしても基準反収は下がる。ですから、その地帯においていわゆる災害なかりせばの、これは仮定のことになるが、そういう反収基準というものを改善するようにしないと、実際選択を担当の上位なもので行なって掛け金を納めても、受け取る共済金の金額は予想外に少ないというような事実がだんだんはっきりしてくるわけです。これは制度上の問題で、ことしの場合、これを改めるということはすぐにできないが、今後の問題としては、この点を経済局としても十分考えて、問題点を明確にしておいてもらいたいと思うのです。 それからもう一つは、畑作共済の問題は、ことしの家畜共済の改正の場合にも、附帯決議の中に、四十二年は果樹共済、畑作共済の実施されるように法律改正を行なうべきであるということが委員会議決になっておるので、準備を進めておると思いますが、同じ冷害地帯でも、水稲の場合には共済制度によって相当救済される、しかし、畑地帯は、災害の度合いが深刻であっても救済の道がないということになっておるわけです。北海道に対しても実験的に農林省が数地域を選んでやっておるわけですが、来年、通常国会においてはぜひ制度の根本改正をやるべきであると考えておりますが、この点についてはそういう用意を進めておるわけですか。
○池田説明員 畑作共済の問題につきましては、かねがね現地から非常に御要望が強いわけでございます。それで農林省といたしましては、昭和三十六年から、北海道につきまして八品目ほど、三十六年から三十八年まででございますけれども、作物別に農家を一括して保険に付するというようなことに考えたらどうだろうか、あるいはいろんな作物を総合しましたようなかっこうで保険に付するというようなことが考えられるだろうかということで、実は調査いたしたのでございます。調査いたしましたが、その結果は、なお畑作共済に踏み切るのにはかなり実は問題がある。問題と申しますのは、これは当然のことでございますけれども、保険の基本でございます危険分散がなかなかむずかしい。それから、損害評価上のいろんな技術的な問題がございます。それから、基準反収というものをどういうふうにして設けたらいいかというようなことにも技術的な問題がございまして、なお制度化に踏み切るにはいろいろなデータが乏しいということで、引き続きまして専門家の方にお願いをいたしまして、二年間ほどいろんな検討をしたのでございます。それで、なおその結果データが非常に不足をしておる、被害率の把握でございますとか、あるいは保険需要が作物別にどうであるかというようなことについて、なおもう少し調査をする必要があるということでございましたので、実は本年度から予算をとりまして、約三ヵ年間の予定で、従来欠けております被害率に関する調査でございますとかその他の調査を、北海道と内地の一部——これは鹿児島県でございますけれども、そういうところについて調査を三年間の予定でやるということにいたしておるわけでございます。それで、その結果によりまして、われわれといたしましては、極力制度化を目標にいたしまして調査の完全を期したい、こういうことでやっているわけでございます。 それから果樹共済につきましては、来年と申しますか、次の通常国会に提案をしたいということで、実は部内におきましては現在法制化について鋭意作業を進めておる段階でございます。
○芳賀委員 最後に、これは開発庁並びに農地局長にもお尋ねしますが、災害の大きいのが来ると、必ず農家が離農して、そうして都市に流出するという傾向が非常に強いわけです。北海道の場合には特に開拓農家の問題等もありますが、ことしの冷害というのは北海道全般にわたって相当深刻な様相を持っておるので、われわれとして非常に心配している点は、これによってまた離農者が激増するということのないように進めたいと実は苦労しておるわけです。この点について、農林省及び開発庁として具体的にこれにどう対処するか、非常にむずかしい問題ではあるけれども、所見のほどを聞かしてもらいたい。
○堂垣内説明員 災害と農業は非常に関連がございますので、実は数年来から雪解けに対しましては——まず北海道には雪解けの災害と秋の災害とあるわけでありますが、いろいろ道あるいは市町村を指導いたしまして、渓流その他の雪割りなんかをいたしまして、氷の上の水の走らないような、それから早く解かす、こういうようなことをやりつつあります。 それから農業を離れまして、関連のあります河川の災害につきましては、最近変わってまいりましたのは、全道的でありませんで局地的な豪雨、こういうのがありますので、特に来年度におきましては、本流は相当進んでおりますので、支派川につきまして建設省といろいろ打ち合わせまして、中小河川を特に伸ばして災害を防除する、こういうような予算を要求しております。 それから開拓農家の離農の問題でございますが、三十五年から四十年度までで約三万四千戸ほど離農しております。これは全体の農家の一割でございます。開拓農家でありませんで、全体の農家戸数であります。そのうち、開拓農家の離農が、そのまた一割の約三千七百戸というような状況でございます。これらを防止するために、四十一年度から特に寒地農業の確立という政策のもとに、特に土地改良の推進、ただいままで水田のことが多うございましたが、先生御承知のように、北海道には約百万町歩、正確には九十五万町歩の農地がありまして、そのうち水田が二十四万町歩、その残りが牧草あるいは畑作でございます。これらを全部含めました土地改良の推進、それから大規模の草地、これは乳牛あるいは肉牛、これを加味いたしました畜産の振興、それから畑地帯の総合土地改良事業、それから林業におきます冷害備林の確立、こういったようなものを四十一年度の柱にいたしましていま実施中でありますが、来年度におきましても、さらに内容を充実したものにしていま要求しておるような状況でございます。
○横尾説明員 冷害を契機にいたします離農の増加といった問題に対する対策でございますが、たいへんむずかしい問題でございますが、まずもって冷害対策等をはじめといたしまして、営農面にかかります各種施策を十分に充実していくということが前提の条件であると思います。そのほか、離農そのものにつきましては、離農者の生活上の問題等もろもろの問題がございますが、先生御承知のごとく、開拓者につきましては、現在国の三分の二の補助で四十五万円の補助金を出しておりますが、この施策を軸にしてできるだけ十分に離農者に対するめんどうが見られるような措置を可及的に行なうということが必要であると存じております。一般の離農の問題につきましては——一般と申しますのは、開拓者以外の離農の問題につきましては、かねがね国会におきましてもいろいろ御議論がございますように、申し上げるまでもなく、たいへんむずかしい問題でございますので、これにつきましては、農林省といたしましても、十分にその実情を把握し、いかなる対策を講ずべきか、その場合には、労働省、厚生省等他省との関係もございますので、それらの点も頭に入れまして、まず調査を十分に行ない、その上で関連各種施策との関係も十分考慮いたしまして、慎重に今後いかなる方向をとるべきかについて検討をさらに重ねてまいりたい、こういうふうに存じておる次第でございます。
○本名委員長代理 松浦定義君。
○松浦(定)委員 時間もだいぶ経過いたしましたし、きのうの災害対策特別委員会並びにきょうの委員会でも、同様の問題について同僚委員から質問がございましたから、私はなるべく重複を避けて質問をいたしたいと思います。 先ほどからのお話のように、北海道の冷害、これはもう三十九年から三年連続、こう言いますが、ことしの冷害は、先ほどお話ありました九月二十日現在で四百二十二億と言っておりますけれども、五、六、七、特に六日の降霜は、これは私自分で農業をやっておりますから、すぐ八時ごろ電話をしてみますと、ほとんど残したものについては被害を受けて、たいへんなことだ、こういうことであります。むろん白氷を割ってというような状態でありますから、当然だと思うのでありますが、おそらくこの調査が終わりますと、この結果出てくる数字というものは、三十九年の五百七十三億、それを下回ることはないのではないか、実はこういう心配を私はしておるわけであります。そういう見解からいたしますと、先ほどお話がありましたように、たとえば激甚災害なんというものは、高度の立場から前向きというようなことでなしに、これはもう人為的じゃないのですから、当然激甚災害の指定にはなる、こういうふうに考えておりますから、この点はひとつ十分——あまり高度で前向きだというような政治的な発言を抜きにしまして、やはり農民がぼう然としておるところを見て、この点の早急な解決をしていただきたいと思います。したがいまして、災害資金とかいろいろな資金を借りていかなければならぬのでありますが、いま現地に行ってみますと、もう借金したくない、どうにもならないけれども、借金したくない、これはやはり金を返せないからです。返せないところにどんどん借金しなければなりませんから、これは離農しなければなりません。いまお話しのように、離農したくても、借金の下積みで離農ができない、こういう状態でありますから、ここで私がお尋ねいたしたいのは、従来から借金が重なっておるものを、このままの形で——先ほど芳賀委員から御指摘ありましたように、水稲にしましても、あるいはその他のものにしましても、どんなに災害が来ても——これは北海道をほかへ持っていくわけにはいきませんから、おそらく来ると思うのです。どんなに災害が来ても心配ない、農業経営ができるということは、私はだれも断言できないと思うのです。そうだといたしますと、それじゃいまの負債をどうするかということが一番問題になると思うのです。いま農家の個個の意見を聞いてみますと、災害のときの借金というものは、普通の借金に加算すべきものでないという意見がある。これは私はそうだと思うのです。これは天災でありますから、政府の責任で処理する以外にないのです。そうしますと、それを個人の借金にして積み上げておくということであれば、災害がいつでも来る北海道のような地帯におる農家は、どんなことをしても農業経営が成り立たないということになるわけですから、戦後二十年の開拓行政を見てもおわかりになりますように、ここのところで何とかしなければならぬということになりますと、やはりいままでの何十種類とあるような借金を一応ここで整理をする必要があるのじゃないか。自分の借金がどれだけあるのか、総額は大体わかるけれども、その借金はいつ、どういうもので、返す時期はどうで、利子が幾らで、期限はどうだというようなことをわかるような農家は借金をしてないのです。でありますから、農業団体がそこの中で苦労してようやく経理をして、そして組勘というような形で操作をして個々の生活も保障しておるわけです。でありますから、ここでひとつ、総額が百万なら百万、五十万なら五十万という従来の借金は、一まとめにして一応借りかえ払いをしてしまって、そうしてその金を今度は長期低利で、たとえば本年の六月に廃案になった、一応の政府の構想としておりました三分、三十年——これは最低ですよ。二分、四十年くらいは当然でありますけれども、少なくとも政府のあの考え方でやるとするなら、三分、三十年の低利、長期にして、その金は将来農業経営をやって返すべきである。したがって、そういう形になりますと、先ほどいろいろ問題になっておりますような、今後再び冷害を受けても農家は生活に不安がないといったような、そういう安定した農業経営というものを国の責任において立てるべきであると思うのです。農林省が中心になってそれをおやりになることが正しいと私は思うのです。そうしてその借金は、この経営でやれば必ず何年間のうちに返せるのだ、こういうことをしない限り私はもう毎年同じようなことを繰り返すと思うのですが、そういう負債整理を兼ねた長期の借りかえ、そして新しい考え方に立った農業経営をここで確立をして、これからの新しい農業をやる新しい農民が、ほんとうにいままでのような考え方を払拭してやれるような形を現在考えておられるのかどうか。もしこれを考えておられぬとなれば、それこそ長い間政権をとっておった自民党の政策に誤りがあったからこういうことになったのだ、こういうように指摘するよりしかたがないと私は思うのです。そうでないとするなら何かありそうなものだと私は思うのですが、担当局としては、いま申し上げましたような考え方についてどのような考えを持っておられるのか、お伺いしたいと思うのです。
○池田説明員 ただいま御指摘がありましたように、北海道の農家につきましては三年連続の冷害でございまして、非常に負債額が増大をいたしております。これは昭和三十九年度末の調査でございますけれども、約五十万円くらいの借り入れ金の残がある、こういう状況のようでございます。最近の冷害によりまして、当然さらにその額が増加するということでございますので、やはりいま先生のおっしゃいましたような方向でこの問題の検討をする必要があるのではないか。これは御承知だと思いますけれども、現在道庁におきましても、今後の負債整理対策をどうしたらいいかということでいろいろ検討いたしておるようでございます。たとえば一戸当たりの負債額がある限度までの農家については、比較的長期の系統資金に切りかえるとか、あるいはそれ以上の額の農家につきましては、自創資金の限度額の引き上げをするとかいったようなことで、十分まだわれわれは承知いたしておりませんが、大体そんな線で道庁はいろいろ検討をいたしているようでございます。私どもといたしましては、そういう道庁の検討の結果も十分聞きまして、それからまた現地に調査団を派遣するという予定にいたしておりますので、その調査の結果も十分検討いたしまして、そういうようなことに基づきまして対策を検討いたしてまいりたい、こういう考え方をしております。
○松浦(定)委員 いまのお話ですと、道庁がそれぞれ検討しておるので、それに基づいて対策を立てる、こうおっしゃるのですね。率直な話で申し上げますと、いまの道庁の責任者は自民党の系統、の人なんですね。そうだといたしますと、時の政府に反発をしてやるようなことは、いままでがそうなんですから、実際問題として私はできないと思うのです。むしろこれが逆なことでありますと、たとえばエビでタイつる式でやれば、そういうこともたまには百に一つあるかもしれませんけれども、もうつり上げた魚にはえさをやらなくてもいいということで、いまおやりになっていることは全く消極的なんです。自創資金の拡大とか借りかえ資金を一つくらいやることではだめだということを私は申し上げているのです。この際思い切ってあらゆるものを全部整理すれば、農業団体だって事務的にも非常に助かると思うのです。道庁だって助かると思うのです。そういう形で二十年の整理という段階において——これは普通の会社だったらもっと倒れていると思うのです。農民だから倒れないで、どうにか飲まず食わずでお願いお願いということをやっておるのですが、これはもうほかの会社だったらたいへんなことだと思うのです。ですから、私は、その負債整理だって、会社のことを思ったらたいしたことないですから、一挙にそういうものを全部整理をおやりになったら、その年からやる計画というものは全く農林省の皆さんがたえず御苦労されておるようなことが実現してくると思うので、そういうことは出先の道庁に——これは全然抜きにしてやることはできませんけれども、全く依存しておるといったようないまのやり方では、おやりになるようなことがあるというようには私どもは考えられません。道庁をしてこうせしめるのだという、こういうような強い農林省のあれがないと私はうまくいかないと思うので、その点ここでどうこうというわけにまいりませんけれども、少なくとも今度の事件は、不幸を幸いにする意味において、そういうようなことくらいがこの災害対策の中から出てこないと、農業政策というものはないのだ。特に北海道のように、寒地農業、寒地農業と名前だけはりっぱに言っておりますけれども、それではということになれば何もできてないということでありますから、全力をあげて農林省の各局長、部課長以下は、これをやるんだ、やれということで大臣を督励し、知事を督励してやっていただく、こういうことでなければ私はいかぬと思う。これは私はそういうふうに強く要求をしておきたいと思います。 それからもう一つ、現実の問題として、ことしの冷害で一番被害を受けたのは、水稲並びに畑作におきましても大豆、小豆その他ありますが、特に共済の対象になっておる小麦が非常に穂発芽をいたしまして、これは食糧としては当然価値のないものになっておる。でありますから、政府のほうとしてはこれは買い上げることはできない。しかし、農家はやはり政府と約束したような形でつくったものですから、どうしても買ってもらいたい。しかし、そういう場合には、共済金の対象にするといいましても、やはり穂発芽をしておっても粒としてある程度のものがある限りは全量が共済の対象にならないということで、やむを得ず農協等が集荷をして、何らか他へ転売するような方法はないのかといっていま心配をしておるわけなんです。政府としては、特にこの問題について、いま道庁とどういうような交渉をされて、今後どういうふうにしようと考えておられるのか、この点をひとつ明らかにしていただきたいと思います。
○池田説明員 穂発芽の問題でございますが、穂発芽によりまして農作物の収穫量にどういう被害が起こるかということが実はなかなかむずかしいようでございます。これは作物の品種によっても違いますし、水につかっております時間、それから倒伏の状態でございますとか、あるいは乾燥の方法でありますとか、そういうことによりまして非常にいろいろな様相がございまして、一律にそれによってどういう被害で減収になるかということかなかなか技術的に把握しにくい、こういうようでございます。それで農林省といたしましては、統計調査事務所で調査いたしております資料を基礎にいたしまして、そして現地において十分調査機関とも協議をいたしまして、実態に合うような基準をつくって、それで調査をする、こういうようなことを実はいたしておるわけでございます。それで、共済組合の連合会に対しましても、従来からそういう方針を指示しておりますので、そういうような方法で現実に合った評価をやりたい、こういう考えでございます。
○松浦(定)委員 それはいいのですよ。それはやっておられるのですから、格づけを三段階くらいに分けてやろう、こういうことで何か販路を求めたいという努力はわかるのです。しかし、ほんとうは政府が買うべき性格のものだと思うのだが、政府としては食糧にならないものは買えないということで、他の飼料等の業者にあっせんをするということは従来からやられた例があると思うのです。今年については特にそういうようなお考えがあるかどうかということを聞いておるのが一点。 それから、そういうような飼料として売るようなことでは、実際の生産費も何も出てこないのです。肥料代か何かくらいしか出てこない。それでは困るので、せめて共済の対象については全量を共済の対象にしてほしい、またすべきである、こういうふうに思うのだが、いま、調査とかいままでの経過がこうだとか、非常にむずかしいことをおっしゃるようだが、そういうときにこそ、高度な立場で政治的な判断をして、ことしのものは食糧とならないのだから、せめて共済制度だけについてはやってやろう、だから業者に対してできるだけ高く飼料として買うようにあっせんでもする、このくらいのことはやはりおっしゃってもいいと私は思うのです。実は、三十八年の全国的な麦の大冷害のときには、私はそういう処置をおとりになったと思うのですが、北海道の一部だからといって、やはり全国的のものでなければやれない、政治というものはそういうものではないと思うのです。そういう点の御見解をひとつ承りたいと思います。
○池田説明員 ただいま先生御指摘にありましたような、冷害等の関係で品質が非常に悪いという場合には、どの程度その被害を見込むかという問題でございますが、これにつきましては、従来の考え方といたしましては、そういうような状態が非常にひどい場合には損害評価上の特例措置をとる、こういうことでやっております。たとえて少し具体的に申し上げますと、政府買い入れの対象とならないようなものにつきましては、坪刈りの調査の結果によりまして、対象とならないようなものにつきましては特別に搗精の試験を行なう、そして買い入れ限度ぎりぎりのものの搗精ぐあいと比較いたしまして、落ちる分につきましては減収量として見る、こういうような措置をとっておりますので、そういう措置をとるような必要がある事態におきましては、そういう措置をもちろんとる、こういう方針で考えております。
○大口説明員 穂発芽等で食糧にならないようなくずの麦をえさ用その他に売却するように、道庁、農業団体等と御相談の上、いろいろごあっせんを従来もいたしておりましたし、することになろうと思いますが、その際に、えさ用に向くか向かぬかというような品質の認定等の仕事が起こってこようかと思いますので、そういうような仕事につきましては、出先の食糧事務所の検査官等が十分お手伝いをいたしたい、かように考えております。
○松浦(定)委員 まだそういう連絡がとれていないようなお話ですけれども、今度十二日から調査をやりますれば、おそらくそういう点、問題が出ると思うのです。そういう点は、ひとつ現地でかちっときめてもらって、ここで私がまたどうだというふうに聞かないようにしていただきたいと思います。 それからもう一つ、先ほど芳賀委員から御指摘がありました余ますの問題で、これは大体方針どおりでわかったのですが、私は参考までに申し上げたいと思うのです。ちょうどことしの米価の決定で五十億の増産対策資金を出す、こういうことで、その配分についてはまだ検討中だというお話があったのです。ところが、この余ますの量というものは、やはり三百グラムずつ出しますと、ちょうど五十億になるわけです。北海道が五億に該当するのですよ。それだから、何のかんの言っておっても、農家が知らぬうちに出しておる余ますがちょうど五十億、消費者も何も喜ばないものが五十億ということになりますと、ちょうど百億ぐらい農家は損をしている。もらうべきものはもらわないで、出さなくてもいいものを出しておるということで、百億今度の米価の問題で損をしたということになるので、そういう点を十分頭に置いて、それこそ高度な立場から、この問題は、いま長官がお話しになりましたように、やはり農家が六十キロ持っていったら、それが一番正直なんですから、正直者がばかをみるような、よけい持ってこなければだめだとかなんとか言わないようにしてもらいたい。 それから全国的にも確かにそうだろうと思いますが、北海道におきましてはやはりそういう指令を二十九日に出しておるわけです。三百グラムはぜひ入れてほしい、そうすべきだといったようなことを出しておる。私は、やはり農家の立場を守るべき次官がそういうことをきめるのはちょっとおかしいと思うのです。それは九月二十九日付で中央会の会長の名前で各単協の組合長あてに全部出ている。それだから、現地で、食糧事務所の検査員のところへは、組合からいきますと三百グラム入れたものを持ってこなければならぬが、農家が正直に持っていくと検査をされるとかされないとかいう問題が起こるわけですね。けれども、いま長官がお話になったように、それは必ず検索をしてもらえるからいいようなものの、やはり末端ではそういうようなトラブルが起きることになりますから、どうぞひとつ、そういう面では、わずかなようだけれども、もしその分がわずかというなら、五十億出したやつがそんなにりっぱだったというふうにあまり宣伝しないように私はしてもらいたいと思います。そういう点で、この点はひとつ十分御検討を願いたいと思います。 それからもう一つ、ちょっとお尋ねしておきますが、北海道を中心とした大豆の生産地では、損害は出てまいりますが、おそらくことしも大豆はある程度とれております。ことしの大豆の価格の決定の時期と方法について、どのような検討をされておるかということを一応承っておきたいと思います。
○大口説明員 ただいま前段にお述べになりましたことはよく肝に銘じておきます。 大豆のほうは、法律の規定に基づきまして今月の末までに決定をすることになっております。その時点に間に合いますように作業いたしまして、決定をいたすようにいたしたいと思います。
○本名委員長代理 中川一郎君。
○中川(一)委員 関連して、二つほどこの際質問しておきたいと思います。 一つは、先ほど開発庁の事務次官から土地改良の促進というお話がございましたが、ことしの冷害でも、土地改良をやったところは非常に冷害の被害を免れたという例があちらこちらであるわけであります。いままで北海道の土地改良というのは、芳賀先生あたりががんばったせいかもしれませんが、水田地帯にばかり入っておって、水田地帯の面積がさっきも二十四万町歩で、全体の約二分の一か四分の一しかないというその地帯に、八割五分から計算によっては九割程度の土地改良予算が入っておる。四分の三にも相当する畑作地帯には一割か一割五分しか入っておらないというところに、今日の冷害の大きな原因があるのではないかと思います。そういう意味において、今回の冷害を機会に、ひとつ畑作地帯の土地改良ということについて抜本的に考え方を立て直して、そうして大蔵省あたりに追加要求でもいたしてもらいたい。救農土木事業等と関連させてそういうことの措置をいたすべきだと私は思っておりますが、開発庁並びに農林省の農地局長の御意見をこの機会に承っておきたいと存じます。
○堂垣内説明員 ただいま御指摘がありましたが、逐次畑作のほうにウエートをかけておりまして、四十一年度の土地改良の予算を見ますと、七割が米作、それから三割が畑作、こういうふうに逐次上げております。今後も適地適作でありますからそれに準じまして、しかも畑作農家をいろいろ上げていかなければならないというたてまえでございますので、それらをよく勘案して予算の配分をきめてまいりたい、このように考えております。
○和田説明員 北海迫の畑作地帯の土地改良の事業におきましては、ただいま開発庁のほうからお答えもございましたわけですが、最近私どものほうとしても逐次努力はしてまいっておりますが、今後も一そう畑作の土地改良に重点を置いて処置をいたすように努力をいたしたいと思います。 なお、先ほど芳賀委員の御質問のときに、事業費ベースで三十億、補助金ベースで十五億五千万円ほどの本年度の団体営の補助事業として配分したものにつきましても、今回の冷害地帯に地区別調整をして救農にとりあえず使用いたしたいということを申し上げましたが、これは田も畑も両方含めてございます。田だけではございませんので、念のために申し上げておきます。
○中川(一)委員 もう一つ、大事な問題と思うのですが、先ほど芳賀委員からも御指摘がありましたように、ことしは相当離農しなければならぬ農家が出てくるのではないか。私どももあちらこちら見てまいりまして、ある村によってはもう三分の一は離農しなければならない、離農したくても離農できない農家がいるという、非常に悲惨な状況であります。炭鉱地帯については炭鉱の離職者対策ということで、不十分でありますけれども、かなりの政策がなされておるわけでありますが、北海道開拓ということで、戦争の時代に重要な任務を帯びて北海道に渡り、それぞれ重要な任務を果たしてきた北海道農民が、貿易の自由化による農産物の低価格という問題もありますけれども、こうした冷害、凶作によって離農しなければならぬ、離農したくても離農できないという農家が、おそらく北海道じゅうでは一万戸を上回るのではないかというふうに思っております。これらに対しての対策は先ほどちょっと抽象的な御答弁がありましたけれども、この機会にもっともっとひとつ真剣に考えていただきたい。農林省の局長というのは相当発言権を持つ重要な方でありますから、片っ端からひとつこれについての考え方をこの機会に述べていただきたいと思います。責任者がおれば責任者でもけっこうです。——それではその問題はまた別の機会にいたします。 それからもう一つ、小さい問題ですが、さっきの芳賀委員の質問の中にちょっとわからない点があるのは、天災融資法に三十五万円、四十万円というワクの限度があります。それを借りておるときにまたこうやって借りたいという場合には、借りておる過去のワクについては別ワクにならないのではないか、それを含めてのワクに入ってしまう、そして何かこの法律によると、償還をしなければならぬ分については、これは別ワクだというふうに書いてあるのですが、その点はどうなっておりますか。
○池田説明員 天災融資法の適用につきましては、北海道の場合は、一般の場合でございますが、新規は三十五万円、それから借りかえに必要な資金につきましては、これはそのほかにさらに五万円を新しく貸せる、こういう規定になっております。そのようなことでございます。
○中川(一)委員 ですから、過去に二十五万円借りておるということになれば、あと十万円しか借りられない、そして借りかえとして、また五万円追加ができる、ですから、最高限度十五万円しか借りられない、こういうことになるのでしょう。
○池田説明員 これは過去にかりに二十万円ございますれば、それは別でございます。
○中川(一)委員 別ということは、ワク外として新たに三十五万円借りられるのですか。
○池田説明員 そういうことでございます。
○中川(一)委員 けっこうです。以上で終わります。 —————————————
○本名委員長代理 生乳の価格交渉の経過について説明を求め、ます。岡田畜産局長。
○岡田説明員 それでは乳価の問題について御報告を申し上げます。 先般九月十日、当農林水産委員会において乳価問題の質問がございまして、その際、乳価の交渉状況を御説明いたしますとともに、局長通達を出しましたので、その局長通達の趣旨について御説明を申し上げたわけでございますが、その後、局長通達の趣旨に沿いまして、各都道府県とも積極的に両者の具体的な交渉のあっせん、指導に乗り出してまいったのであります。一方、畜産局といたしましても、私が九月二十二日に大手四社の社長と会いまして、交渉の促進方、協力方を要請いたしたわけでございますが、その後、順次各都道府県の担当者を招致しまして、交渉状況の経過を聴取いたしまして、指導内容についての打ち合わせを行ないますとともに、主要乳業メーカーの担当者を招きまして、交渉進捗状況の聴取をし、促進方の指導をしてまいったのでございます。 この結果、九月の上旬までにはそれほど進展しておらなかった交渉がかなり進展をしてまいりまして、全般的に話し合いが煮詰まってまいってきております。実質的な妥結ないしはもう一歩というところまできている県が漸次ふえてまいって関係者としましては、九月の乳価が支払われます十月二十日ごろまでには何とかして話の目鼻をつけたいというふうに考えている向きが多いわけでございます。今月中には相当程度の県におきまして大勢が判明するものというふうに考えておるわけでございます。 個別的な県の内容については、ただいま申し上げる段階にはなっておらないわけでございますが、概括的に申し上げてみますと、北海道につきましては、基本線につきまして実質的にはおおむね了解の線に達してまいっております。これと関連をしまして、東北、特に加工原料乳のウェートの多い北東北についきましては、話し合いが相当進んでおるというふうに考えておるわけでございます。関東・東山では、生乳の取引当事者間の考え方がかなり接近してまいっておる県もあるわけでございますけれども、全般的に見まして、他の地域に比べましておくれておるというふうな状態でございます。それから北陸でございますが、北陸では、地元の中小メーカーが指導的立場に立っておる県で、実質的な話し合いがおおむねついておるというところもあるわけでございますが、ここも全体的に見ますと交渉が若干立ちおくれているところもあるわけでございます。東海では、両当事岩間の考え方の差がかなり狭まっておる県もありまして、他県もこれに従うものというふうに考えられます。近畿では、主要府県におきまして、基本線についての了解がおおむねできておるというようなところもあり、これと関連いたしまして、全般的に妥結の方向に向かうものと考えております。中国におきましても、ほぼ見通しがついた県もあるわけでございます。その他の県におきましても、県当局の積極的な指導もございまして、話し合いはかなり進展をして、もう一歩というところまでまいっておるように考えられるわけであります。四国では、実質的な妥結を見た県もございまして、その他もおおむね最後の詰めの段階に入っております。交渉が若干停滞しておる県もございますけれども、ただいま申し上げたような状態になっておるわけでございます。九州では、実質的な妥結ないしは妥結に近づいておる県が二、三ございまして、当事者間に表面上はなおかなりの開きがあるところもあるわけでございますが、県当局が指導あっせんをいたしまして、具体的な歩み寄りのきざしが相当見えておるというふうな事情にあるわけでございます。私どもといたしましては、今後とも都道府県を通ずる指導をさらに促進をいたしまして、できる限り今月中には実質上の妥結に達するように、さらに県と十分連絡をとりまして指導の強化をはかってまいりたいというふうに考えておるわけでございます。 最近の乳価の交渉状況を簡単に申し上げますと、以上のとおりでございます。最近は特に急速に進んでまいっておりますので、十月中にはできるだけ妥結の線に達したいと考えております。 以上でございます。 —————————————
○本名委員長代理 次に、大豆の基準価格及びてん菜糖価格について説明を求めます。大口食糧庁長官。
○大口説明員 まず大豆でございますが、大豆の基準価格は、暫定措置法の規定に基づきまして今月の十月三十一日までに決定をすることになっておるわけでありますが、法律の規定によりまして、御存じのとおり農業パリティ指数、それから大豆の生産事情その他の経済事情を参酌をしてきめることになっておりますので、この法律の趣旨を体しまして十月三十一日までに決定をいたしたいと思っております。この基準価格を決定するのに使います九月の農業パリティ指数が今月の末ごろ近くに入手できますので、それを入手いたしました上で算定作業に入りたいと思っておりますが、算定にあたりましては、法律の趣旨並びに昨年産の大豆の価格決定の経過等のできるだけ連続性を保つというような配慮も加えまして、適正に決定をいたしたい、かように考えておりますので、今日の段階では、一応今後の仕事の手順等について御報告を申し上げた次第でございます。 次は、てん菜国内産糖の糖価安定事業団買い入れ価格の決定の問題でございますが、本年産のてん菜の取引価格につきましては、春以来生産者と製糖会社との間で折衝が続けられておったのでございますが、本年の一般的な糖価事情等を反映をいたしまして、この取引価格のお話し合いは、例年になく長引いたようでございますが、関係者の御努力によりまして、先月の十七日に最終的に取引価格についてお話し合いがきまったという報告を受けておるのでございます。食糧庁といたしましては、今後の問題といたしまして、糖価安定事業団のてん菜糖の買い入れ価格、これは法律の規定に基づきまして今月の末までに決定をいたさなければならないことになっておりますが、北海道をはじめ、てん菜の生産地域からの本年産の生産見込み数量の調査の結果が、十月の中旬ごろにこちらに報告になることになっておりますので、それを待った上で算定作業に入りまして、十月末までの告示期限に間に合うように決定をいたしたい、かように考えておる次第でございます。 以上、大豆並びにてん菜糖の価格の算定作業の今後の手順並びに決定の時期について、簡単に御報告申し上げる次第でございます。
○中村(時)委員 関連。これは研究をしておいてもらいたいのだがね、長官。いま事業団の問題から、補給金制度をとって、てん菜糖と一般の外糖との割合の問題が御承知のように出てきておる。いまの外糖のほうは非常に価格が安くて、おそらく大きな赤字を生んでおる、こういう状態なんです。その赤字を生んでおるところが補給をしておる、こういう状態になっておるのは御承知のとおりでありますが、詳しいことはいずれお互いに委員会で明確にしていこうと思っておりますけれども、一応そこで問題は、農業政策の基本の問題で、北海道では何としてもやはり地場作物としてのビートをどのように発展さすかということが重要なことは御承知のとおりです。ただ、その場合に、これは補給金制度とかの面からこの問題の確立を明確にすると同時に、また別の面から一つの砂糖政策といいますか、そういう別個の体系で考えるという一つの考え方があるかどうか。いまのに関連として、片一方から補給金をとって片一方に云々するというふうなやり方でなくして、いまのような現実になってきた場合に、一つの農業政策の根本として、北海道農政をほんとうに規律立てて打ち立てていくという立場から、そういう独自な立場として政府がビートを取り上げてみるというような一つの考え方があるかどうか。ない.とすれば、当然これは将来問題になってくる問題だから、十分これは農林省の総合的な研究の上に立って考えを打ち出しておいてもらいたいというふうに考えておるわけです。いますぐというわけにはいかぬでしょうけれども、これは将来大きな問題になってくると思うのです。そういう立場から、ひとつ十分研究をいまからしておいてもらいたい、こういうふうに考えておるわけです。
○大口説明員 へたな答弁を新米がいたしますと間違いますから、十分研究いたします。
○赤路委員 関連。委員長に注文を申し上げます。 いま生乳の状況報告を聞いたわけなのですが、具体的に何も出ていないのですね。委員長もお聞きになったと思うのですが、北海道はおおむね了解、東北は北海道にならっている、関東は進んでいる点もあるが、おくれておる、北陸はおおむねついておるというところもあるが、若干おくれておる、東海はさらに狭まっている、近畿は了解がついて、全般的には妥結の方向にいきつつある、中国は話し合いがかなり進展してもう一歩、四国は妥結を見たのであるが、交渉がやや停滞、九州は妥結に近づいておるところが二、三あるがというような事情であって、できるだけ今月中には妥結するように努力する、こういうことなんです。一つも具体的なものが出ていない。 そこで、十四日に委員会がありますから、少なくともこういうことでなしに、もう少し具体的に報告するように委員長から十分忠告しておいてください。こういうことでは困る。それだけです。
○本名委員長代理 赤路君のただいまの発言については、でき得る限り早い機会に適当な処置をとらせるようにいたします。 本日はこの程度にとどめ、これにて散会いたします。 午後五時二十五分散会