内閣委員会 第3号
- 発言数
- 152 件
- 登壇者
- 11 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1966/10/13
会議録
○木村委員長 これより会議を開きます。 先般、行政機構並びにその運営、自衛隊及び公務員制度の実情調査のため、委員を香川県、愛媛県、高知県及び徳島県に派遣いたしました。 この際、派遣委員から報告を求めます。茜ケ久保重光君。
○茜ケ久保委員 四国班の国政調査の結果を御報告申し上げます。 四国班は、湊徹郎、茜ヶ久保重光、米内山義一郎の三委員で構成し、八月二十二日より二十七日まで六日間の日程で、行政機構並びにその運営、自衛隊及び公務員制度の実情調査をおもな目的として、人事院四国事務局、四国管区行政監察局、運輸省四国海運局松山支局、林野庁高知営林局、気象庁室戸岬測候所、水産庁南海区水産研究所、海上自衛隊第三航空群等をそれぞれ視察してまいりました。 これら調査内容の詳細につきましては、時間の関係上、委員長の手元に提出いたしました報告書を委員長において会議録に掲載されるようお取り計らい願い、それによって御一覧をいただくこととし、この際省略をいたします。 なお、各機関より受けました資料等は、当委員会の調査室に保管してありますので、適宜ごらんいただきたいと存じます。 以上、御報告申し上げます。
○木村委員長 この際、おはかりいたします。 派遣委員の調査報告書は、これを会議録に参照掲載することに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○木村委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。 〔報告書は本号末尾に掲載〕 ————◇—————
○木村委員長 公務員の給与に関する件について調査を進めます。 質疑の申し出がありますので、これを許します。大出俊君。
○大出委員 総務長官に冒頭に一つお尋ねをしておきたいのですが、最近休会中でございましたから、私ども町を歩く機会が非常に多いわけですが、どこで話をしても出てくるのは田中彰治事件で、金が、単位が違うじゃないか、何億、何十億、何百億になるじゃないか、これは一体どういうことなんだという質問が至るところで出てくるわけです。私は与党ではございませんけれども−やはり国会議員ですから、何とか答えなければならぬわけです。そうこうしているうちに、荒舩さんが運輸大臣におなりになったのはいいんだけれども、どうも深谷の政治停車事件だとか、スポンサーを集めて、後援会に入ってくれ、特別会員は三万円で平会員は一万円だとか、そう思っていると、今度はまた参議院の決算委員会で共和製糖グループだなんて——総務長官、これは産経ですが、「黒い霧七十億円の行くえ共和グループ事件四つの疑惑」、こういうことで、真偽のほどはわかりませんが、与党の方や時の大臣の方なんかの名前が載っている。現職の大蔵省の小沢さんなんかが、にせであるとかないとか、よくわからぬといって載せている。これまた私どもは次々に質問を受けて、まことに迷惑をするわけです。つまり世間の人々は知らないから、やはり国会に議席を連ねている一員だろうと思うので、そういう質問が出てくるのだろうと私は思うのです。これらの問題について、公務員の諸君に言わせれば、これはたいへんなけんまくです。七十億だ何だなんてたいへんな額の金があっちへいったりこっちへいったり騒いでいるのに、おれのほうのわずか二百億ばかりの金について値切るとか値切らぬとかけしからぬ、こういう意見が先般陳情してきた諸君からも一ぱい出るわけです。大臣、やはり閣僚という立場で席を連ねておいでになるので、いま当面の問題の公務員の諸君の問題等もありますから、気持ちの面で、これらの点について、ああそうかという納得を求めなければいかぬと私は思うのですが、そこらについて一体どういうふうにお考えになっているのか、関係がありますので、ひとつ冒頭にお聞かせいただきたい、こう思います。
○森国務大臣 田中彰治君事件をはじめとして、いま政界に非常に黒い霧が立ち込めておりますこと、私も新聞紙上等で承知をしております。これはまことに遺憾なことでございまして、徹底的にこれを糾明して、一日も早くすっきりした日本晴れの空が仰ぎたい、こういうふうに私はこいねがっております。
○大出委員 決して深追いををするという意味ではないのですけれども、公務員給与というものは、これから人事院の佐藤総裁にお聞きしようと思っているんだけれども、ずいぶん長い間——私も人事院ができるころから官公労事務局長をやっておりましたから、できたときから知っているのですけれども、人事院の勧告が完全実施されたことはないですね。非常な不満を国家公務員、地方公務員の方々がお持ちになっているという時期だけに、そういうことで全国から金を使って東京へのぼってきている時期だけに、いまおっしゃるように一刻も早く青い空が仰ぎたいという気持ち、私も同感なんです。公務員の給与なんですから、ほんとうならば総理にお聞きしたいことがあるのですけれども、総理が入院をされておるということですから、実は入院されているのに、質問通告をして御出席をというわけにもいかぬので遠慮しているのですけれども、総理を含めて、閣議としてこの種の問題についてどうするこうするという論議をしていないとすれば、これは国民に対してずいぶん無責任な話だと思うんだが、そこらのところ、政府としてどうお考えになっているか、つまり責任ある立場での閣議のものの考え方なり方針なりというものを、私はやはり明らかにしていただきたい、こういうふうに思うのですが……。
○森国務大臣 人事院勧告が出されましたその日に、私どもは直ちに給与担当の閣僚六人が集まりまして、今後の推進のしかた等につきまして……。
○大出委員 総務長官、御無礼ですが、お取り違えになっているから……。私は、いま一日も早く青い空が仰ぎたいとおっしゃったので、それは総務長官のお気持ちとして私も同感だと申し上げたんだが、そうではなくて、これだけ国民にいろんな疑惑を与えているんだから、してみると、時の閣議は、国民に責任を負っているわけだから、本来ならば総理をお呼びして承りたいんだけれども、入院中で御遠慮申し上げているが、列席されている大臣のお立場で、閣議では、国民諸君に対する責任上、この問題についての扱い方について何がしかの御討論があってしかるべきだと思っているんだけれども——いまの黒い霧だとおっしゃった件ですよ。それについて姿勢のほどをまずお聞かせいただきたい、こう申し上げておるのです。
○森国務大臣 いつのことでございましたか、私ちょっと失念いたしましたが、だいぶ前のときでございました。田中彰治君事件が公になりましたときに、総理が特に発言をして、とにかくこれは困ったことだ、こうした疑惑のもとに見られるということはまことに残念なことであるが、しかし、田中彰治君事件についてはとことんまで糾明してもらうよりしかたがないし、同時にわれわれ閣僚としても、与党としても、これはえりを正して真剣な姿において政治をするようにしなければならぬということで、特に総理から発言がありまして、私どもに自重自戒を求められたことはあります。
○大出委員 そういうお話を承ると、私は、一体国民各位に対して、閣議の責任というものはそういう程度のものかという気がするのです。いまのお話では、だいぶ前のお話のように御発言でございますから、以来ずいぶん日にちもたっておりまして、たとえばいま申し上げた四つの疑惑、共和製糖グループ云々の問題でも、あれだけの問題になって、国民は納得していないわけですよ。与党の方々はみないなくなったりして……。こういう問題について、やはり時の政府として疑惑は疑惑としてとことんまで世の中に明らかにして、政治の責任というものを明確に立てていくという筋道が、私はあってしかるべきだと思っておるわけです。したがって、だいぶ前に田中彰治事件が公になったときだけでは困るのですが、それ以来今日まで、閣議としてこの種の問題について何がしかの討論なり方針なりというものはないのですか。
○森国務大臣 私は、そういう疑惑にこたえる態度からいっても、それぞれの立場に立って、たとえば私は、総務長官として、総務長官の任務についてまじめに、真剣にこれに取り組むことが、私どもの姿勢を正すことである。各それぞれの担当の大臣、担当の役員は、それなりの立場においてこん身の努力を傾けることが、疑惑を解く道だと思いますし、特にもうこうした新聞紙上をにぎわしておる問題は、司直の手にゆだねてすみやかな形においてこれが結論を見出して、いわゆる青空を見ることが私は望ましい形だと思います。
○大出委員 新聞論調をこのごろ三、四日ながめてみますと、ほとんどどこの新聞も、いま言われる司直の手で疑惑を明らかにする。それは手続上そうなっておりますからそれでいいと思いますが、私もこの席でかつて吹原産業事件のことを質問したことがございますけれども、翌朝吹原氏を逮捕して事の糾明に当たっておられる。それはそれでいいけれども、新聞の論調を見ると、政治の責任というものと刑事訴訟法上の訴訟なんという問題とは、これはおのおの分野が違う。してみると、政治の分野におけるこの種の問題の責任ということになれば、国会を解散すべきであるというのが、おおむねの新聞論調なんです。これらについては、皆さんのほうは閣議に列席されておる立場で、どういうふうにお考えになっておりますか。
○森国務大臣 その御質問は、私が答える質問じゃないと思います。それは総理みずからがお答えされて、総理みずからが決意なさるべきことでありますから、私は私の任務に万全を期して努力をしておるということであります。
○大出委員 総理が御病気だから、私どもは質問通告していないと申し上げておるのです。したがって、ほかに質問する相手がいないので、あなたも閣僚の一員でおられるから私は質問したのだけれども、その任にあらずとおっしゃるならわかりますが、さっきからずっと言っておられるところの答弁の中には、森清総務長官なる個人のものの見解というものが出てきているわけです。してみると、私が質問申し上げたことも、ある意味では森さん自身の気持ちをお答えになっても、何もそう行き違いがあるわけじゃない、こう思ったわけですが、確かに御答弁いただきにくい点ではあろうと思いますから、私は一つだけ、新聞があげて声をそろえていっておるように、刑事上の責任を問うという方向は、それなりに三権分立しておるわけですからいいとして、早く政治的な責任というものを国民の前に明らかにするように、私は総理がおいでになりませんから、総務長官というのは補佐あるいは総理のある意味では代行もしなければならぬ立場においでになりますので、そういう意味で要望申し上げます。 ところで、地方から陳情団が出てまいりまして、陳情権があるわけですから、総理府に陳情をいたしたいということであらわれる。日にちがたつにつれて、かつ今年またまた公務員給与について人事院勧告完全実施をしそうもないという政府の態度が明らかになるにつれて、地方から出かけてくる方々もふえていくというのも、理の当然なんです。そういう段階で総理府に人が出ていくわけですけれども、私は、その場合の総理府のあり方について、いささか疑問があるのです。長官にまずもってお伺いをしたいのだけれども、陳情にいく云々という段階で、庁舎の管理責任というのは、最終的に一体だれにありますか。
○森国務大臣 庁舎管理の最終責任者は、私だと思います。
○大出委員 では伺いますが、総理府の会計課長さんをやっておられる方が、庁舎の管理責任は私にあるというたてまえで——先週の金曜日に、公務員共闘の諸君が、デモはデモで表を歩いていきますが、全国四十七都道府県からのぼってきた方々の中で、各県何名という地方代表の中から代表者をきめて、総理府にお伺いして、総務長官にお目にかかりたい、その数はといったら、二百から三百くらいになるかもしらぬ、それじゃ困る、じゃ、その中から代表だけ十人くらいあげてくれということだったから、十人ばかり代表をあげて、総務長官が御無理ならば、人事局長の増子さんにでもお目にかかってやりとりをしたい、ついてはその代表二、三百の方々をあの前の通りに置いておくということもなんだし、広い中庭があるのだから、庭に入れてくれぬか、こういう話をして、代表者が行って名刺を置いて帰ってきたというわけですね。そして二日続きの休みになるので、土曜日のおそくまで待ったけれども御回答がなかったという。ところが、当日になって行ったら、阻止をされたという形になった。総理府の皆さんのほうでは、土曜日に回答をしたと言う。だれにしたんだと言ったら、公務員共闘の高橋君という人の代理であるアズミ君とかなんとかいう人のところにお断わりをしたという、こういうわけなんですが、事きわめて重要な段階にきておりますから、気持ちの上でも公務員の諸君はハッスルしているんだし、こういう問題については、大切に、かつ、慎重に扱っていただかなければいけないわけで、名刺まで置いてきている諸君がいるんですから、やはりその代表者に直接回答はしていただかないと、問題は行き違いができるということになる。会計課に人がいないわけじゃないんで、阻止する立場になると、何人も会計課から人が出かけてきて阻止しているのですからね。代表の方に回答いたしましたから、回答済みで、一切お断わりいたします、こういうことです。そこで、私はトラブルは起こしたくないから、人事局長さんの席に会計課長さんにおいでをいただいて、どういうわけでお断わりになるのかという理由を承りたかった。ところが、理由については一切お答えいたしかねるというので、私とここにおられる村山委員と参議院から鈴木、山崎両議員四人で、人事局長のいる席上で、会計課長に四人こもごも、理由だけ明らかにしてくれ、そうしないと、どういう理由で入れないのかわからないからと言うんだが、ついに回答しない、こういうわけです。私は、問題が起こらぬようにと思って心配して出かけたのですけれども、まさに問答無用、お断わり申し上げましただけでは、いまの民主主義の世の中では通らぬと思うのですね。私どもがきわめて丁重に口をきいているにもかかわらず、何べん聞いても言わない。一体どういうわけか。私はそこらがわからない。最終責任があなたにおありになるとすれば、どういうわけで理由を言ってはいかぬことにしているのか、承りたいですね。
○森国務大臣 私は、総研長官就任以来、そうした方々の面会申し入れに対してはつとめて会うようにしております。しかも、過去の経緯からいいますと、きわめて和気あいあい裏に話も進行しておると思います。 ところで、その問題になった当日、私は参議院の災害対策委員会に出ておりまして、一時間くらいの予定が五、六時間になりまして、夕方帰ってからその話は聞きました。先ほど私は、庁舎管理の最終の責任者は私であると申し上げましたが、御承知のように、管理者は会計課長になっております。会計課長はおそらく全責任においてこれを処置したのだと思いますが、問題は、私もわからぬではございませんけれども、ああした集団行動をとった場合に、万々一のことをおそれての措置ではなかったか。またその理由を聞いても言わなかったということにつきましては、本人にそういう考えがあってのことだと思いますが、そのお答えがかえってまた紛糾の種になるというふうなこともおそれたのではないか。何とかして整斉とお話をしたいという希望が、そうした結果になって、それが逆効果になって、せっかく地方から陳情に出てこられた方々に非常に御迷惑をかけたということは、まことに遺憾でございますけれども、要はむしろ整斉とそうした事態がおさまるために、それを祈るために出た行動であって、悪意のものではない、こう私は考えておる次第であります。
○大出委員 総理府から何べんもお電話もかかってまいりましたし、私は総務長官個人を責める気持ちはございません。いま長官から遺憾だというお話があったので、私はそれでこの点は納得しますが、ただ今後の問題があるから、もう一つだけ申し上げておきます。 〔委員長退席、伊能委員長代理着席〕 年々再々完全実施をしないということのために、私も地方におりまして選挙区を歩いてわかるのですが、公務員の方々の奥さんまで含めて、最近は、私たちが手をつないで総理府へでもどこへでも陳情に出かけたいとまで言っているわけですよ。そういう奥さんの生活の事情というようなものを背景にして、御主人は出てくるわけです。そのせっぱ詰まった気持ちがあればこそ、警官がおっても何がおっても総理府に行くという気持ちになるわけです。旗を振るからいきなり出かけていくというのじゃない。しかも、学校の先生なんかもたくさんおいでになっているのです。私どももその間に入って、できるだけトラブルが起こらぬように苦労してきているのですから、通りのはたの交通のひんぱんなところにほっぽっておくのじゃなくて、入れられる者は入れて、中庭で待機してもらい、その中から十人なら十人、総務長官なり局長なりに会って、帰ってきてこういうわけだったと報告をする。そういう方々は宿屋に帰って、ほかの地方から出てきてデモに参加している方々に、実はかくかくしかじかだったというのでその日のうちに報告して、それが電話になって全国各地にまた散っていくわけです。だとすれば、その方々には待っていなければならぬ責任があるのですから、そういう意味でもお入れいただくのが至当だと思う。デモが来るからというお話があるけれども、私は会計課長さんに十何べんも質問したのですから、時間がかかった。その間にデモが全部通り過ぎていなくなって、総理府の表の通りにいる人間は、もう百人足らずだ。会計課の方々が見にいって、百人くらいですと報告している。デモもいないし、これから十人が入っていって交渉するのだからもう入れてもいいのじゃないかと言っても、それでもお断わりを申し上げると言う。理由はと言ったら、課長は言わないと言っている。そうしたら課長補佐のほうが、実は昨年七時半に占領されてどうのこうのと言う。そういうふざけた話はないです。ぼくらは皆さんに、一体どういう理由で入れてくれないんですかと聞かれたって、いや言わないんだよと言うだけで、まことにもって妙な話だ。民主的ないまの世の中で、総理府総務長官が理由も何も一切言うなと言ったのじゃないとは思うけれども、そういう点は話の筋、理屈が通るようにしていただかないと、けしからぬ、不届き千万だという気持ちにますますかり立てられるだけのことですから、そこらあたりは十分御注意を賜わりたいと思うのです。
○森国務大臣 先ほども申し上げましたように、私も国会に出て不在でありますし、管理者である会計課長としては、事を穏便に済ましたい、こういう配慮からそうした行動に出たことだと思いますが、そういうふうな意思の疎通を欠くために、いろいろ誤解を招き、いろいろ紛糾いたしましたことは、最終責任者といたしましてはきわめて遺憾に存じます。
○大出委員 よく御注意賜わりたいと思います。 ところで、人事院の佐藤総裁お見えになっておりますので承りたいのですが、たしか人事院ができたのは二十三年の十月ごろだと思います。六千三百何円かのベースの勧告があって以来今日に至っているわけですが、人事院は勧告を何回お出しになりましたか。それから完全実施をされた、されないというふうに色分けをすると、たとえば千二百円という扶養手当の勧告が出たことがありますが、そういう削ったものも完全実施には入りませんから、そういう意味を含めて、何回ぐらい勧告が出て、一体完全実施をされたことがあるのかないのか、中身、時期、含めましてひとつ承りたい。
○佐藤説明員 ただいまわれわれが最も念頭に置いておりますことは、実施期日の問題でありますから、たいへんかってでありますけれども、実施期日に重点を置いて申し上げます。私からはその点について申し上げます。 過去七回、五月という実施時期を明記して勧告を申し上げておるわけであります。大出委員もう十分御承知のとおり、一度もそのとおりに実施されたことはない、きわめて遺憾な状態であるわけであります。
○大出委員 尾崎給与局長さんがお見えになっておりますので、あの当時尾崎さんは給与三課においでになったのだから初めから御存じのはずですが、ずいぶん何回か勧告が出ていますけれども、その意味で完全に実施されたことが一体あったのかなかったのか、念のために承っておきたいと思います。
○尾崎説明員 勧告についての実施時期の問題でございますが、人事院といたしましては昭和二十三年以来勧告をいたしておりますけれども、その中には、いわゆる給与水準の上昇の勧告、その他地域給の勧告、あるいは寒冷地の勧告、あるいは暫定手当の勧告、そういったいろいろの勧告がございますが、いわゆる地域給の勧告あるいは寒冷地の勧告につきましては、完全に実施されているわけでございますけれども、給与水準の勧告につきましては、従前内容の点につきまして、あるいは最近におきましては時期の問題につきまして、勧告とは違った内容で実施されておるという状況でございます。
○大出委員 千二百円の扶養手当の勧告なんかは、実際これはいま尾崎さんが言う意味の給与水準の引き上げ勧告の中に入っているのですが、これが今日削られたままになってきているのです。あのときに千二百円の勧告が実施されておれば、ずいぶん公勝負も助かっていたことになると思うのですが、ともかく人事院ができて初めからいままで——私は当時官公労の事務局長をやっておりましたけれども、私の記憶にも、残念ながら給与ベースの勧告についてはただの一度も完全実施をされたことがない。ましていわんや、総裁がお答えになっておりますように、実施時期については七回も不完全なままで今日に至っている、こういうわけです。 ところで、総務長官に承りたいのですが、本年もまたまたどうも完全実施が行なわれそうもない新聞記事なんです。その神経のほどが私にはわからぬのですけれども、仏の顔も三度というでしょう。七回にもなると、ラッキーセブンということもあるのですから、たまにはやってくれないと困るのですが、一体どういう神経なんですか、これを承りたいのです。
○森国務大臣 私どもこの給与を決定する六人の関係閣僚の間では、実施の時期をいつにするかということを相談したことは、正直に言ってございません。したがって、新聞に出ているそのことは、われわれ全く関知しないことであります。御承知のように、問題は非常に財政経済に及ぼす影響等もございますので、大蔵省から歳入の大体どの程度のものがあるかというふうなことをまず最初ににらみまして、そのにらんだ数字と首っ引きでその実施の時期をきめよう。内容につきましては人事院の勧告は完全に堅持するというたてまえにおいて、われわれはここ数回会議をやっておるわけでありまして、ようやく大蔵大臣も十日にお帰りになりましたし、中二日間おきまして、十分そうした問題を検討しながら、きょう午後からこれに取り組みたい、最終的な段階に入りたい、こう考えているのでございます。したがって、いま大出さんから申されました、ことしもまただめか——あるいはまただめになるかもわかりませんけれども、私は給与担当の国務大臣といたしまして、私の考えておりますその趣旨を徹底するように努力を重ねていきたい、こう考えております。
○大出委員 不幸中の幸いだという気が私はするのです。もう九月にきめちゃったんじゃないかと思ったけれども、いま承ってみると、六人委員会で相談したことは一度もないとおっしゃったので、これはほっとしたわけです。まだこれは脈があると、こう思うわけなんですが、いま総務長官が、給与担当大臣としてはといういいことをおっしゃったので、まことに感謝にたえないのですけれども、いまのお話で一つだけ御訂正願いたいと思うのは、また今度もだめになるかもしれないがという点で、それはひとつ抜きにしていただきたい。給与担当大臣として、とにかく本年は昨年のような、つまり九月実施というのを踏襲するということでなく、何としても完全実施の方向へ持ち込むという御努力がいただけるという答弁だといま受け取ったわけですが、そういうふうに考えてよろしゅうございますか。
○森国務大臣 私の考え方は、ともかく人事院勧告を完全実施をするようにこれを尊重しなければならぬという考え方は、いまも、この時限におきましても変わりありません。ただ、私も閣僚の一員として考えなければならぬことは、そのことがいわゆる財政経済にどういう影響を及ぼすかということ、これはやはり念頭に置いて議論を展開しなければならぬ、こういうふうに考えてはおります。
○大出委員 ところで佐藤総裁に承りたいのですが、本年は、一般職の国家公務員だけをとりますと、勧告文面の財源は二百二十六億だったと思いますが、去年はたしか二百二十三億だったと思いますけれども、これを昨年のような九月実施になりますと、表額は六%ですね。通勤費、扶養手当等の手直しを入れて六・九と、こういっておられる。六%だというとおおむね二千四百四十円、六・九%だと二千八百二十円になるはずです。二千八百二十円では、一日九十円にしかならない。こういうべらぼうに低い、まことに残念な勧告しか出ていないわけですが、それをまたまた削ろうというわけだ。実施時期は九月なんだということになると、私は実際には六%じゃないと思う。九月実施ということになると、一体何%ぐらいになるのですか。あなた方は来年八月にまた勧告をするのだから……。
○佐藤説明員 私個人というか、総裁としては、五月実施のことしか考えておらないから、九月になったらどのくらい、八月になったらどのくらいという正確な計算はしておりません。しかし、必要であれば、事務当局のほうからお答えをさせます。
○大出委員 私は、目の子で頭の中でちょっと考えてみて、四%ぐらいにしかならぬのじゃないかと思う。そうすると、六%の勧告で実質六・九%の引き上げをやったというていさいのいいことを言うけれども、実際にはいつも四%を欠けるような勧告しかしていないことになる。そこらを世間の人は知らないから、公務員というのは六・九%上がったんだそうだということになってしまう。それが実際にはとんでもない話で、四%ぐらいにしかいっていない。公労協のほうは、完全実施してきておりますから表額どおり受け取れるのですが、公務員のほうは、まん中がぼかんぼかんとひっこ抜かれてないわけですよ。だから、私はそこらを明らかにしたいと思ってこういうことを言うのです。私は、総裁のおっしゃられるように、五月完全実施をやっていこうと思って発言しているのでありますから、これはあとで総裁の責任問題を明確にしておきたいと思うのです。 その前に、尾崎さん、実施時期が十月だ、九月だといった場合に、どうなるのですか。
○尾崎説明員 今回の勧告は、六・九%の格差を埋めるということで勧告をしているわけでございます。つまり五月以降引き続いて引き上げるという意味でございまして、本年度内ということだけでは必ずしもないわけでありますけれども、本年度内のことについて特に計算をいたしますれば、九月実施ということで約七割ということになるわけでございます。つまり約五%ぐらいという計算になるわけでございます。
○大出委員 表額の六%でいけば、六、七、四十二だから四・二%ということになりますわね。六・九%でいけば、それはあなたの言うように五%ぐらいになりますわね。そうすると、これは世間一般には六%だの六・九だの言っているけれども、実際には四%ぐらいの実施しかしてないということになる。そういう形のくぐり方が、六年続いて七年目、こういうわけですね。そういうことになると、これは私はこのままにはしておけぬと思うのですよ。そこで佐藤さん、去年私が、完全実施されなくても、勧告出しっぱなし、それでいいのかと質問したら、あなたは憤然色をなして、とんでもないことだ、何とか完全実施しなければと思って政府の手元を見ているんだ、完全実施はしそうもないので、いても立ってもいられないという話をされたんだけれども、あなた、いても立ってもいるじゃないですか、いつまでたっても。ことしになってどうするのですか。やめろと言ったら、あなたと同じ気持ちでおりますと去年言って、あなたまだやめない。責任を明らかにしてください。
○佐藤説明員 いても立ってもいられない気持ちは、ただいまも同じでございます。ただ、この場所に来ましてやっぱりすわっておるというだけでありまして、実はけさも某大臣のところに回って、ここへかけつけたということでございます。
○大出委員 去年声明の話が出ましたが、ことし五大臣回って、きょうやるのだけれども、なおかつ政府は九月だなんという話になりましたら、あなたは少し世間一般にこうだということをはっきり言う気ないですか。責任を負えないと言って……。
○佐藤説明員 なかなか筋の問題としてむずかしいことでございます。私どもは一応筋を先に考えるのでありますけれども、御承知のとおりに、私どもの勧告は、国会に直接提出申し上げ、あわせて内閣にも申し上げるということで、たまたま内閣の政府原案作成の段階においてわれわれの意に沿わぬことがあるということ自身を取り上げましてとかく論ずることは、今度は国会に対する勧告の面から申しますと、非常におかしなことになるということもありまして、したがって、私どもはまず内閣に対しても全力をあげてこの実現に努力をいたしますとともに、その後は、今度は全精力を国会に集中いたしまして、適切な御裁断をひとつ仰ぎたい、そういう考え方が筋道だろうと思いますので、その辺なかなかむずかしいデリケートな問題があるというふうに考えております。
○大出委員 あなたはけさも五大臣、六大臣お歩きになったと言われるのですが、あなたは見通しとして事情はどうなりそうに思いますか。当たりぐあいはどうですか。
○佐藤説明員 私どもは、当たりぐあいは毎年同じことでして、率直に申し上げまして、引き受けましたとおっしゃる方はありません。大いに努力しようということでございます。したがって、私どもとしては、これがどうなるということよりは、勧告を考える上にも、ぜひ完全実施をという一本やりで強く押してまいっておるわけでございます。
○大出委員 ところで、先ほど森さんの御答弁の中に、大蔵省云々という話が出ましたのですが、きょうは大蔵省はどなたがお見えになっておりますか。——尾崎さん、先ほど長官の御答弁で私は了解しておりますから、そこらは将来ひとつよろしくお願いいたします。大蔵省は小沢さんですか、ひとつ承りたいのですが、技術的なことですが、小沢さんなかなか数字にお強い方ですから、安心して御答弁を賜わりたいと思うのです。つまり、毎年毎年税金の自然増収——国税に限っていただいてけっこうですが、自然増収の取り方として、決算上の自然増収というものの言い方と、そうではなしに、税法をそのままにしておいたとすれば当初予算に対してどのくらい税金が入ってくるかという意味の自然増収、こういう使い分けがされているように思いますけれども、その両方、昭和三十五年ぐらいから四十年まで、つまり決算上の自然増収、それから当初予算に比べてどのくらい税が入ってくるかという意味の自然増収は、どのくらいになっておりますか。
○小沢説明員 いま昭和三十五年から五年間の自然増収の内訳のお尋ねでございますが、私ただいま資料を持ってまいりませんので、いずれすぐ事務当局に連絡させましてお答えいたします。
○大出委員 大蔵省は、主計局次長さんなんというのは内閣委員会でそのためによけいかつてふやしたことがあるのですが、さっぱりお見えにならぬので、私は大蔵省は少し内閣委員会を軽視しているのじゃないかと思うのです。こんなことなら、ほんとにふやすのでなかったと思うのです。 さっき、勧告を完全実施されなかったのは七回目だと総裁はおっしゃった。七回だということになると、昭和三十五年からになるのです。関係があるから三十五年から聞いているのですよ。三十五年から実施時期が完全実施されなかったということになると、三十五、三十六、三十七、三十八、三十九、四十、四十一と七回じゃないですか。だから、この七年にわたる決算上の、それから当初予算に比べてどうなるのですかと質問申し上げているので、お答えください。
○小沢説明員 ただいま至急調べまして、御質問の最中にお答えしたいと思います。
○大出委員 総称長官が、大蔵省のほうの財政、決算の中身その他税収のほうをながめて、こうおっしゃったのだから、そうだとすれば、それを傾向としてどうなってきているかということを明らかにしておかなければ、論議は先へ進まぬでしょう。だから承っているのですから、だれか大蔵省から来ている方でおわかりになりませんか。簡単なことですから……。
○小沢説明員 おっしゃるように、自然増収が七年間でどれくらいになったかということは、簡単な問題でございますので、いま資料を持っておりませんので、直ちに調べてお答えいたします。
○大出委員 資料がないとおっしゃられれば、それをさらに追及したところでしかたがないのですから、持ってきていただきたいと、私お願いをいたすわけです。私も実は数字は私なりに持っておりますけれども、ただ間違いがあるといけないと思いますから……。 ところで小沢さん、本年は、九月期決算から見て、国税三税その他のほうの傾向はどういうふうにお思いになりますか。
○小沢説明員 私どもは、九月決算の詳細の結果がまだ出ておりませんので、はっきりした見通しをつけるわけにはいきませんけれども、おおよそ八百億から九百億前後じゃなかろうか、かように考えております。
○大出委員 人事院のほうにもう一ぺん聞いておきたいのですが、国家公務員だけ——人事院の場合は担当はそうなっておりますから、二百二十六億とさっき私申し上げたのですが、この財源は一ヵ年間、こういうことでいいのですか。
○尾崎説明員 五月からでございまして、十一ヵ月間。
○大出委員 ところで、昨年私は大蔵省の主計局の次長さんに質問をいたしまして、節約財源その他を含めて百五十億金があるじゃないかと言ったら、お認めになりましたが、ことしは、小沢さん、その辺の資金、財源手当てはどういうふうにおやりになっておりますか。
○小沢説明員 御承知と思いますが、補正予算の関係につきましては、給与関係の必要な財源ばかりではございませんで、災害の関係が最も大きな重点の支出項目としてあげられます。そのほか、食管会計の赤字補てんの問題もございます。御承知と思いますけれども、固定資産税の減収の補てんも考えなければいけません。その他事務的な経費の前年度不足分、本年度の不足見込み分、こういうものも考えてまいらなければなりません。いろいろ考えまして、目下自然増収が一体どれくらい見込めるか。節約として前年以来非常にやっておりますので、各官庁とも、それそれの経費については非常な切り詰めたことをいたしておりますので、そう大きな節約を期待できないと思いますけれども、それでも必要な財源の捻出について各省の協力を得、これらをいま鋭意検討中でございますので、ここで各項目についての正確な見通しの財源を申し上げる段階にまだ至っておりません。
○大出委員 総務長官にお尋ねしたいのですが、人事院勧告を七回も完全実施しないで過ぎてきているのですが、その理由は、金がないということですか、そこらを承りたいのですが。
○森国務大臣 私は、単に金がないだけではないと思います。これはもちろん政治の姿勢も入るでしょうし、それが同時に財政経済に及ぼす影響、そのよって来たるところ、そうしたものの検討が両々相まちまして決定されるものだと思います。
○大出委員 そうしますと、これは先般——あとで私は意見を申し上げましたから、どういうことになっているかわかりませんが、増子人事局長さんと公務員諸君の代表がお目にかかってやりとりした際に、一体完全実施をしないというのは何が理由なんですかという質問が出たら、まあ財政上困難だということだというふうにお答えになっているわけなんですが、いまの総務長官の答弁でいきますと、そうじゃなくて、財源は何とかすればなる、なるが、しかし、財政経済、特に経済に及ぼす影響、その他政策ですね。そうなれば、それとあなたのいま言われた政治の姿勢、やる気があるのかないのかという姿勢です。そっちが重点だということになるわけなんですが、そこらのところ、もう一ぺんひとつはっきり説明してください。
○森国務大臣 私は、やっぱり財源というものが非常に大きなファクターを占めるものである、しかし、それだけでは解決しない、こう申し上げたのであって、これは捻出すれば何とかなるのだというふうな意味とは、またちょっと違うと思います。
○大出委員 そこで、あとから、私の数字が違っているのかどうかというのは、お示しをいただいてから明らかにしますが、私のほうで調べた限りでは、当初予算に比較した、つまり税法の改正がないという形で税金がどのくらいよけい入ってくるかという意味の自然増収からいきますと、昭和三十五年が二千八百十六億自然増収という形が出ています。三十六年が三千五百二十七億、三十七年が千五百三十八億、三十八年が二千二百四十九億、三十九年が四百五十四億、四十年はマイナス二千三百八十一億と出たのですが、これは補正のときに見積もり改定を行ないましたから、赤字になっていない、こういうかっこうですね。これは表づらの数字です。それから決算のほうへいきますと、三十五年が千九百六十六億、これはもちろん国税です。三十六年が三千六百五十五億、三十七年が四千五百三十四億、三十八年が二千八百八十三億、三十九年が六千五百七十四億、四十年が四千三百五億、こういうことになっているわけですね。そうしますと、この数字が違っているとおっしゃるならいざしらず——もちろんこれは減税だ云々といういろいろなことがありますから、財政操作の面でいろいろになってくることはわかりますから、知らないで申し上げるのではないのだけれども、いまのお話の十一ヵ月、二百二十六億円だということになりますと、少なくとも国家公務員の財源として、明らかにこれだけの自然増収の中で処理できない金額ではない。そうなると、財政上の問題が最も大きなファクターだとおっしゃったのだけれども、三十七年は、決算上、四千五百三十四億も自然増収があったのです。三十六年は三千六百五十五億あった。いずれも十月でぶった切られているということになると、実際には何も一つの大きなファクターではない。これは、私はこの委員会に三十八年のときに御質問を申し上げた。ところが、大蔵省の当時の主計局長さん等は、かつて財源が自然増収であとになってみたら余ったにもかかわらずと言ったら、そういうことがございましたと言ってお答えになっている。してみると、過去の例からいってみても、自然増収が決算上これだけあがっているという時期にすら完全実施をしなかったという先例からするならば、大きなファクターでも何でもない。政府にやる気があるかないかということに尽きる、こう私は考えるのですが、そこのところ、もう一ぺんお答えいただきたい。
○森国務大臣 いまのことを私は記憶しておりませんのですが、何年か前に財源が余ったという例があったそうでございます。私もそれは聞いております。 そこで、私が先ほど来、単に財源だけではなくて、その他の問題もいろいろ影響してくるということを申し上げたのは、そういうことが理由でございます。と同時に、先ほど私は大出さんの質問に対して、財源その他を横目でにらみながらという表現をいたしました。ことしの場合につきましても、私は、やはりこのものが絶対の判断の材料にはならない、むしろそういうことはしてはならないとすら考えているわけでございます。
○大出委員 いまの御答弁は、それなりに私はわかりますがね。つまり問題は、財源を唯一の理由にしてはいけないということだと思うのですよ。政策的にどう考えるかという問題だと思うのです。いろいろな政策を政府はおやりになるわけですが、さて公務員給与のところまでいったら、順番にその政策をきめていったら、一番最後、公務員給与になったらふところ勘定が合わなくなったという言い方は困る。というのは、御存じのとおり、私もみずからILOに提訴した一人だから、その間の権利関係は承知だけれども、つまり代償機関としての人事院の性格、これが今日は明らかになっているわけですね。完全拘束をされていないということばをよく歴代の総務長官はお使いになるのどけれども、それについても、やはり国際的の基準の面でいろいろな論議が行なわれて、そういう法の不備は公務員制度審議会等で検討をすべし、こういっているわけですね。そうすると、ここまでくると、やはり明確な代償機関としての人事院の勧告、こういうとらえ方をしていただいて、そしてまず人の問題——生活の問題なんですからね。だから、そうだとすれば、国家行政の中心をなす方々なんだから、その方々に対する人事院勧告だというとらえ方で完全実施をするということが、私は筋だと思っている。ですから、先ほどどうもそこのところがはっきりしなかったのですけれども、もう一つは、これから六人委員会をおやりになるのでしょうから、つまり公務員給与担当の総務長官という立場で、かつ、人事局をかかえている担当の長官という立場で、どこまでもがんばっていただかなければならぬ筋合いだと私は思うわけです。そこのところを、結果的にあとになってみたら、何のことはない、九月にきまってしまいましたということでは困るので、そこのところをもう一ぺん、どういうお考えで六人委員会に臨もうとされておるかということを……。
○森国務大臣 先ほど来お答え申し上げましたとおり、私は給与担当の国務大臣であります。したがって、私の立場では、人事院から勧告していただきました内容につきまして、完全実施をたてまえに主張する考えであります。
○大出委員 そうすると、給与担当の森総務長官という立場からすれば、あくまでも人事院が勧告をした完全実施という立場で六人委員会その他に臨み、何としても完全実施の方向に向かって御努力をいただく、こういうことですね。 大蔵省の方はお見えになりましたか。——お見えになっていないようですから、ここでもう一つ小沢さんに申し上げておきますが、昨年私が質問をいたしましたところが、主計局の次長さんがお見えになっておりまして——武藤さんというのですかね。私が各省ずっと当たって去年調べまして、いつも各省のやり方というものは、予算総則その他の中に、かりに五%なら五%の給与引き上げがあれば財源幾ら幾らなんて書いてあったり、いろいろなことになっていた過去の経緯がありますから、いろいろ調べてまいりましたところが、おおむね百五十億くらいの財源がある。この点も私質問をいたしましたところが、武藤さんの答弁の中では、「まだ最終的にきめたわけではありませんけれども、」ということばを使われて、「大体百五十億くらいはいまだ留保の状態になっております。」、こういうことでお認めになっているわけです。「補正のときの財源に節約という形で充てる。」そういうことで留保の形で進めてきておる、こういうわけです。してみると、本年どのくらい人事院勧告があるかくらいのことはわかっているのですから、私はことしはめんどくさかったから各省調べなかったけれども、去年の例からいけば、それなりの手当てはしてきているはずだ。先ほど小沢さんの御答弁では、そこのところはきわめてあいまいもことしておるので、私いま去年の議事録を読み上げたわけですが、もう一ぺんそこのところをお答えいただきたいと思います。 大蔵省の方がお見えになったのでしたら、あわせて、先ほど申し上げた自然増収云々の点についてもお答えいただきたい。
○小沢説明員 ただいまのお尋ねは、今年度給与改定の財源あるいはその他いろいろ支出要因に伴って考えられる補正の追加財源として、各省の節約経費どれくらい見込んでいるかというお話、また、当然人事院の勧告が年度途中に出ることは予想されるのだから、各省といろいろ打ち合わせをして、その必要財源確保の意味でそれぞれ、何といいますか、節約を命じておいて、あるいは見込んでいるはずだが、それがどれくらいか、こういうお尋ねでございます。 実は私ども、この節約不用額としての大蔵省がいろいろ各省にお願いをすることは、当然当初からやっております。やっておりますが、御承知と思いますけれども、その額につきましては、みんなそれぞれの経費が不要なりあるいはまた緊急性のないものとして当初から計上しているものはないわけなんでございまして、みんな各省それぞれ必要に基づいた非常に大事な経費でございます。したがいまして、やはり所要の災害なりその他いろいろな支出要因というものをよく見た上で、全体の財源の一環として各省に不用額の協力を得るというのが、やはり筋じゃないか、こう思いますので、当初予算を組みました当初から、あらかじめどれぐらいを不用額あるいは節約をやらすのだというような考え方で予算の執行に当たるというようなことは、少し——もちろんその頭は持っておりますけれども、幾ら幾らということを当初から予定しましてやるわけでもございませんので、目下各省とよく相談をしまして、補正予算に必要な財源の調達の一環として、この不用額をほぼ昨年並みの見当でぜひ節約、不用をはかって所要な財源に充てたいという気持ちでいま検討をしておる、これだけを申し上げます。
○大出委員 事務的な点をもう一つだけ聞いておきますが、本年予備費は現在で一体どんなぐあいになっておりますか。
○小沢説明員 予備費の関係の詳しいことは、いま係員がまいりますので、その際一括してお答え申し上げます。
○大出委員 財源が一つのファクターだという意味のことも出ておりますから、その辺ももう少し聞いておかないと、と思いますので、あとからでけっこうですから、あわせてひとつ御答弁をいただきたいと思います。 それから、これは小沢さんにもう一つ承りたいのですが、本年の日本経済の成長率が、経済企画庁の最近の見通しその他、だいぶ変わってきましたね。実質八・五%などということを言い出しておりますね。また、政府の予算委員会における成長見通しから比べてみると、だいぶ変わってきたように思うのですが、そこら辺はどういうふうにお考えですか。
○小沢説明員 この点も、実は来年度予算編成並びに補正予算の編成をめぐりまして、いま特に九月決算等の様子を見ながらいろいろ検討をしている最中でございますので、正確に私どもの見通しをいま申し上げるまでに至っておりませんので、御了承を願いたいと思います。 それから、先ほどお尋ねの予備費の状況でございますが、御承知のとおり、六百五十億組んでございまして、一般の関係のこまごましたのに三十九億円支出をいたしております。そのほか、十月七日現在で、災害関係で百十四億円の予備費を支出いたしております。合計百五十三億支出をいたしておりますので、いまちょうど約五百億、四百九十七億円、こういうことになっております。
○大出委員 そうすると、人事院が先ほど大体十一ヵ月分の概算をされておりますから、政府はやるというふうに腹をきめればやれないわけではない。問題は、やるという腹をきめるかどうかということなんです。ところで、大蔵省はどうですか。さいふの口はあなたのほうにあるのだから……。
○小沢説明員 前々から申し上げておるのでございますが、また総務長官もおっしゃいましたように、政府としては全体的に公務員の給与改定についての人事院の勧告は尊重していこうというたてまえであることは、もう一致しているわけでございます。しかしながら、公務員の給与改定というのは、国家の財政上も、また国民経済全般から見ても、非常に大きな影響のある重要な問題でございますので、私どもとしては、特にまた災害その他いろいろな補正要因、支出要因というのもございますし、そういう財源についても、ことしは——特に去年、ことし二ヵ年にわたりまして、いろいろと国の財政そのものがある意味におきましては非常に苦しい状況であったわけでございます。そういうような意味で、財源についても必要な災害の補正など、あるいは食管なりその他もろもろの補正要因というものを考えに置きながら、できるだけ尊重するたてまえで善処したいというので、財源の捻出にいま一生懸命のところでございます。大蔵省が、この予備費が幾らあるから、あるいはまた、自然増収がどうあるからということだけで、給与の問題だけをとらえて考えるわけにはいきません立場でございます。やはり災害なりあるいはその他食管の問題、他のいろいろな必要な経費の不足の補てんの問題もございます。いろいろな点を総合的に勘案しまして結論をつけたいというので、大臣としてもいま財源の調達に全般的に非常に御苦心を払っている最中でございますので、いまのところは、私どもいつからどういう形でというところまで結論をつけておりません。
○大出委員 なかなか長い答弁をされましたけれども、結局まだきまっていないということだけでしょう。私がいまだんだん質問をしてきているのは、やる気になればできるんだということを言いたいから言っているわけです。その意味では、やる気になればやれなくはない。問題は、大蔵省がやる気になるかならないかです。森総務長官は、完全実施の立場で孤軍奮闘——孤軍になるかどうか知らないけれども、労働大臣もおられるし、いろいろおられるから孤軍じゃないと思うんだけれども、ともかく孤軍になっても何でも総務長官はひとつこれからがんばろう、こういうわけなんだ。そうすると、問題はあなたのほうのさいふの口のほうになってくるわけですね。そこで、私はそれを念を押しているわけです。 そこで、先ほど経済成長率の話をしましたのも、経済企画庁が最近の成長率の変更見通しを日本経済新聞で発表しているわけです。これはもう全部まとめちゃってできている。藤山長官がお帰りになったらぱっと出す、こう書いてある。これでいきますと、だいぶ伸びているわけですね。七月が非常に悪かったけれども、八月からだんだんよくなり始めまして、鉱工業生産の上昇率なんかは、八月で、前年対比では〇・八の増加ですよ。この二月以来六ヵ月連続上昇ということで一ないし八月の上昇率は、前年同期に比べて九・三%、昨年十月以来ことしの八月までの上昇率が一四・五%、現在の成長のテンポがもし下期も続くとすれば、九月決算以降も続くとすればという意味ですが、まず四十一年度の鉱工業生産の上昇率は、当初見通しの八%増をかなり上回る。一一ないし一二%、場合によっては、一五%前後までに達することが予想されるという見通しを、経済企画庁は以下品目別等にいろいろ分けて書いてあります。そうすると、いま申し上げたような形の手直しを予算の中に明らかにしよう、こういう態度でしょう。そうなると、いまあなたが八百億何がしと言われる自然増収というものも、いまの段階で、私も知らないわけじゃないんだから、幾ら幾らなんということは、見込みとしては言いたいとしても確定的なことを言えないことは百も承知だ。承知だけれども、少なくともこういう状態から見ると、相当の増収があっていいわけです。常識で考えてもそうでしょう。だから、私は大蔵省の何人かの方にいろいろ見通しを聞いてみた。おのおのいろいろな見方をしておられる。個人的なやりとりですから、私は公の席上では申しませんけれども、自然増収は一千億前後と言っておこうじゃないか、こういうふうにしておられるようだけれども、実際にはどうもそれどころじゃなさそうだという形になってきている、こういうわけですよ。ただ、しかし、本年度四兆数千億の予算を組んでおられるが、来年五兆四、五千億の予算をお組みになろうとして、公債発行九千億をやろうとすれば、あと三千億ぐらい金がなくなるので、そうすれば自然増収だって自然足りなくなる。それは先行きの思惑なんです。となれば、現時点でまさにやろうとすればできるわけです。いろいろな理屈を小沢さんはおっしゃる。大臣よりよけい理屈がついているけれども、お隣にせっかく森長官がすわっておられるのだから、そこらは多少同調されて、まさに孤軍にしないで、あなたのほうも御努力し、隣の増子さんだってそこらから責められてふうふう言っているわけですし、人事院の総裁なんかはけさ五大臣回ったのだから。そこまでいっているのに、大蔵省が政府の上に乗っかったようなことを言っているのでは、公勝負の諸君は承知しませんよ。共和製糖グループで、七十億の黒い霧がどこへ行ったと騒いでいて、わずか二百二十六億の金、これを九月まで削るというわけでしょう。五、六、七、八、九、五ヵ月分で一体何億になるのです。それならば二百二十六億の十一分の五ですよ。そのくらいの金で小沢さんがあれほど長い理屈を言わなければならぬことですか。だから、私は姿勢の問題だというのです。二百二十六億というのは十一ヵ月分、その中でいま削ろうとされているのは五、六、七、八、九、五ヵ月分。こんなみみっちいことをして、全国の公務員が金を使って東京に出てこざるを得ぬようにして、それを入れるの入れないのという騒ぎをやっている。そんなばかな話はない。そこらのところをひとつあなたのほうに前向きでお考えを賜わらぬといかぬと私は思うのです。 ところで、森長官に聞きたいのだけれども、予定としては、六人委員会はこれからどういうふうに進めるつもりですか。
○森国務大臣 数週間前に、ともかくこれは結果を出すのを急ごうということで、何べんか関係者が集まってやったらどうだ。そのうちに、御承知のように六人の中の二人の大蔵大臣と経済企画庁長官が外国へ行かれましたので、それが帰ってきた翌日、すなわち十一日に最後の詰めに入って、そしてできたならば十四日の閣議にきめたい、こういうことを内々打ち合わせておりました。ところが、そのスケジュールは、外国へ行っておりました大蔵大臣と話合っておおむね了承をとったと私は思っておりましたけれども、帰ってきましてから、どうしてもなかなか財源もつかみにくい、二日間猶予をくれないかということで、十一、十二日の二日をその準備に当てて、十三日から、つまりきょうの午後一時ごろから六人委員会を開く。そこで初めて最後の詰めに入るわけであります。ただ、最初にきめた十四日の閣議決定というのは、そうなってくると多少おくれるのじゃないか、こういうふうな気もいたしておる現在であります。
○大出委員 どうですか、十四日におきめになるということでなくて、私どもの考え方を申し上げると、これは社会党側ということになると思うのだが、これは小沢さん、大蔵省をのぞいてみたら、九月期決算もまだ一部とりきってないところがある、そうでしょう。完全には先行きの自然増収その他つかみ得ていない。そうだとすると、総務長官は十四日、十四日といって前から新聞で花火を上げておられるが、何でもかんでもその日にというのじゃなくて、もう少しことしは情勢が違うのだということを頭にお置きをいただいて——というのは、過去六回もということになると、私は実はひとつ大きな心配を持っているのですけれども、かつて公労協の諸君が、十何年か前に公労委の裁定が不完全実施をされてきまして、したがって、これはとてもじゃないが代償機関が出したものを政府が完全実施しないということであればということで、さんざっぱらちゅうちょしたのですが、俗に言う時間内職場大会、ストライキというのにようやく踏み切った、そういう時代があった。それ以降石田博英労働大臣のときに完全実施をするということを言明をされて、変わってきた。だから、今日完全実施されているわけです。ところで、そういう歴史的な過程もありますから、ストライキのやれない公務員の諸君といえども、いかに違法だと言われても、もうがまんがならぬ。さっき申し上げたように、奥さんが総理府に出てきているという世の中ですから、ことしは昨年と違って、政府が先にきめちゃったってやることはどうしてもやるのだ、そういう姿勢です。そうだとすると、そこらあたりもあまりかたくなにお考えにならぬで、やはり前進方向というものをとっていくという姿が、善意であるいは誠意として受け取れるというふうに進めていただかないと、全般の公務員の諸君の立場を考えた場合にまずいことになる、こういうふうに思っている。ストライキなんか一ぺんやれば、何回か重ねてやることになるのです。労働運動というのは、そういうものです。だから、そこまで政府が追い込むことはよくない。せっかく五月から実施しろという勧告が七回目かなんですから、そのあたりは皆さんのほうも考えてしかるべきだと思っているのです。そういう意味で、私はよい結果が出てくるならかまいません、五月にきまってくれるなら。しかし、そこまでいかないとなれば、慎重に何とか御配慮を願い、御努力を願うという方向づけはしていただきたいと私は思うのです。そこらあたりいかがですか。
○森国務大臣 十四日に最終決定するということは、実は組合側とも何べんかお会いしまして、スケジュールを示せということばその他からきていることであります。そこで、先ほど申し上げましたように、一応十四日ということは内定しておりますけれども、しかし、きょうから始まるのですから多少延びるのではないかと思っております。
○大出委員 そこで、自治省のほうに伺いたいのですが、四十一年度の地方財政計画等からいきまして、新聞にはいろいろなことが出ているのですが、財政局長はいまどんなふうなことになっているとお考えですか、地方公務員財源等をめぐりまして。
○細郷説明員 先般、都道府県等につきまして、最近の財政の状況を聴取いたしました。きわめて概要でございますが、聴取をいたしました概要を申し上げますと、まず歳出の面では、公共事業費、いわゆる国も推進を希望しております公共事業については、ほぼこれを完全に実施するよう努力をしておる。 それから単独事業費につきましては、昭和四十年度は財政が苦しかったためにやや押え目でございまして、そういった影響もございまして、この九月の追加予算において、当初に押えておりました単独事業をやや復活して計上しておる。 給与費につきましては、もとより給与改定についてはいまだ計上しておりません。 それから歳入のほうでございますが、歳入につきましては、国から出ます交付税につきましては、おおむね国の意図しております額を計上いたしております。 それから税収につきましては、追加予算で本年の自然増収をある程度見込んでおります。そういう意味合いから、当初に私どもがつくりました地方財政計画におきます都道府県税の収入見込み額に比して、約二百六十億ほど上回った予算現計、こういうような状況でございます。
○大出委員 昭和四十年度だと思うのですが、地方財政計画の中で、いうところの公勝負の数ですね、人件費の面の。つまり一挙に十一万八千名ばかり新しく計画に盛り込みましたね、調査されて。それまでおたくは調査されていなかった。ところで、ことしの四十一年度地方財政計画からいくと、頭数をどう押えていますか。事務的な点を最初に二、三点聞きたいのですが、簡単に答えてください。
○細郷説明員 御承知のように、三十八年に公務員の実態調査をいたしまして実数をとらえたわけでございます。それと従来財政計画に盛っておりました計画人員との間に差がございましたので、これを四十年度の当初の財政規模におきまして是正をいたしたわけでございます。もとより是正をいたすにあたりましては、財政計画上見ていない、たとえば委託費職員のようなものは是正の方途がございませんので、そういうものは除外いたしておりますが、一般的な職員並びに補助職員あるいは公共事業費等の事務費によって支弁される職員等につきましては、是正をいたしたのでございます。
○大出委員 そうすると、昨年と本年度と、公務員の頭数はいま数字の面で違いはないですか。あとの予算のこととからむから聞いているのだから、簡単に答えてください。
○細郷説明員 昭和四十年度の実人員は、全部で百九十四万五千人でございます。財政計画の人員は百七十五万八千人でございます。したがいまして差し引き十八万七千人ほど差があるわけでございますが、この差のある分については、先ほど申し上げましたような委託費職員あるいは補助職員等で財政計画の給与費のところへ出てこない職員もあるわけでございます。そういうものを差し引いてまいりますと、一般職員で約三万人ほどなお差がございますが、これは事業費支弁職員でございますので、いわゆる給与費の欄としてわれわれが計上しないものでございます。したがいまして、実人員にほぼ満たした計画が組まれておるもの、こういうふうに考えております。
○大出委員 時間がございませんから大筋を承りたいのですけれども、地方財政の赤字云々が昨今また非常に方々で叫ばれておりますが、赤字原因を前の永山自治大臣に聞いてみたら、高度成長政策のひずみでございます、こう言ったわけですよ。実は私も確かにそうだと思っているのです。 ところで、「国の予算」の二〇八ページに、四十一年度についての自治省のものの考え方が全部載せてあるのですね。「自治省としてはその後大蔵大臣の示唆もあって、」云々というところから、「昭和四十一年度地方財政に関する問題点」というのを明らかにしております。これをずっと見ていきますと、赤字原因と思われるものがここに列挙されている。この中には、例の超過負担分というようなものについても触れておられる。それから法人税割りの税率の調整云々という問題も入ってきている。こういうふうにずっとたくさんありますけれども、あなたのほうでお考えになっている、困窮度というものと対比した自治体の赤字原因を整理すると、大体どういう項目になりますか。
○細郷説明員 何ぶんにも三千幾つの団体のことでございまして、いろいろ個々の事情もございますので、一般的に共通的な要素を取り上げることはむずかしい点がございます。しかし、概観いたしますと、一つには最近における都市化の現象、都市の施設を整備しなければならない、そういうことからくる赤字、それから一つには消費的経費についての赤字、歳出の面から申しますと、そういうふうに大きくは分けることができると思うのでございます。 昭和四十年度について、四十年度の決算で見てまいりますと、府県で赤字の出ておりますところが三県ほどございます。これはもとより、昨年度は地方税が年度途中で落ち込みまして、御承知のようにそのかわりに地方債を認めておりますために、計算上の形式的な収支として、かなりの団体が形式的には黒字を出しておるわけでございます。この問題については、また財政の質の問題等、いろいろ議論はあると思いますが、そういうものを一応歳入に見込んで計算をいたしますと、府県では三つの団体が赤字になっております。一つは東京、一つは三重県、一つは長野県でございます。東京都は、御承知のような公営企業等への大きな繰り入れ、さらにいろいろな都の施設整備のための赤字といったようなものが大きな原因。それから三重県については、御承知かと思いますが、あそこに国道の整備がございまして、それの直轄負担金の負担の影響を受けての赤字といったような脈。長野県の赤字は額も非常に縮まっておりまして、県内のいろいろな事情から出ております。こういうふうに見ております。 それから市町村につきましては、御承知のように、十年ほど前に財政再建をいたしまして、その後いろいろな国、地方団体の協力のもとでかなり財政は好転してまいりましたが、三十六、七年を山といたしまして、再び悪化をしてまいっております。この悪化の過程において出ております点は、赤字の団体が、大都市、都市等に非常に片寄ってきたという点が、非常な特徴でございます。その点は、いま申し上げましたような都市問題といったようなことから出ておるものと考えております。
○伊能委員長代理 大出君に申し上げますが、さいぜんお聞き及びのとおり、森長官は、公務員給与に関する関係六閣僚懇談会が一時からあるということでございますから、他の質問者もございますので、しかるべくおまとめを願いたいと思います。
○大出委員 いまおっしゃっている赤字府県、その他は全部ここにありますので、中身を読んでわかっております。 私が承りたいのは、どうも自治省はあんまりたおやかに書き過ぎていると思うのですね。もっと、大蔵省はけしからぬ、国はけしからぬとなぜ言わないのかという気がするくらいに、きわめておとなしい、ここに書いてあるのを見ると。自治体の責任じゃないぞということを、もっと強調してしかるべきだと私は思っているので、聞いているのです。これは給与財源ともからむから……。 私はまず一つ承っておきたいのは、ここでいっている超過負担の問題、これが三十九年度の自治省推計でいきますと、八百六十三億になっております。これは四十年度もおそらく変わってはいないと思う。もっとふえていると思う。これは一体どこの責任だということですよ。義務教育費国庫負担一つ考えてみても、専門家がおいでになるのでおそらくおわかりになっていると思うから、長くは言わないけれども、これは自治体の賛任じやない。一体こんなたおやかなことでいいのかという問題がある。国がもっと責任を負うべきだという意味のことは書いてあるけれども、これは赤字原因の非常に大きなものです。 もう一つは、これは年度が一年食い違って、前の資料ですけれども、一兆九千億という自治体の借金がありますね。この元利償還について制度金融に切りかえる云々という問題がありますけれども、他の国の例から見ても、行政機関金過の金利というものは、普通ならば年間三分くらいですよ。ところが、日本の場合には、高過ぎる。だから、外国並みに年間三分くらいにすれば、これだって五百億からの金が浮いてくる勘定です。これ、だって、国がものを考えれば、やれなくはない。自治体に負担をかけ過ぎているということになる。 それからもう一つは、例の交付税率の問題があります。これはもっと引き上げなければやれなくなっている現在の事情はおわかりだと思う。そこらについても一体どういうふうに考えているのかという点等が、この自治省が出しておられる中身からすると、どうも少し弱過ぎると思う。地方自治体の側からすれば、自治省よ、もっとがんばってほしいということを言うに違いないと思う。これらの赤字原因を自治省の皆さんは一体どう考えているか。私が赤字原因はと聞いたら、どうもなかなかびしっとした御答弁にならぬようなので申し上げるわけたけれども、これらの点については、どうお考えになっておりますか。
○細郷説明員 超過負担については、やはり財政秩序を確立したい、負担区分の制度を適正に守っていくという意味で、私どもはこの解消を強く主張しておるわけであります。明年度分につきましても、すでに大蔵省はもとより、関係各省の予算要求の段階においても、それをなくすようにという要請を強くいたしております。 それから、そのほかの財源措置の問題でございますが、これにつきましては、やはり国と地方の間の財源の配分をどう考えるかということでございまして、特に最近、国債が発行になってまいりまして、国税の増収が期待できないという状況下でございますので、その点もあわせて検討すべきであろうと考えまして、ただいま地方制度調査会等において審議を賜わっております。
○大出委員 時間がございませんから、できるだけ簡単にお答えをいただけばいいのですが、例の地方税の減免の問題がありますね。たとえば工場を誘致する云々ということで、税の減免という問題がすぐ出てまいりますね。これなんかも地方財源がそれでどのくらい使われているか、つまり取れるべきものが取れない、財源を減免してやっているということですね。この減免の分が、昨年私調べてみたら全国で三千億からある。そうなってくると、これは早い話が、補助金に切りかえることができるとすれば、地方財源はどれだけふえてくる勘定になるか。そこらあたりを押えて、やはり言うべきところはもっと言っていただきたいという気が私はする。そうでないと、単に地方公務員の賃金その他のほうにばかり、さて人事院勧告が出ればこれに準ずる云々になりますから、したがってどうも財源がどうのこうのということになってくる。そこらあたりをあなたのほうではっきりしておいた上で、六人委員会で、きょう自治大臣がお見えになっていないの、だから、財政局長、ひとつそのつもりで自治大臣に言っていただきたい。へたなことで地方財源がないということを言われてへなへなということになったら事重要ですから、それで申し上げているのですから、いまの点はひとつ御銘記をいただきたい。 それからこの新聞ですが、日本経済の十月の十日、ここに「増収大きく見込む」ということで、地方団体の九月補正予算ということで、おたくの見解も載っておりますが、これから見ると、だいぶ地方自治体もよくなってきて、給与財源の心配はなさそうに見える。来年の四月の選挙も控えているから、補正の規模を大きくしている云々ということもありましょうけれども、これはあなたのほうは一体どういうふうに見ておられますか。
○細郷説明員 最初に申し上げましたとおり、公共事業を完全遂行したい。年度当初に押えた単独事業をこの際解除をしていく。あわせて歳入もことしは昨年と違って多少の自然増収もございますので、当初の計画よりも二百六十億ほどふやしておる。したがいまして歳入面では今後の推移をどう見るか、それから歳出面では給与改定、災害等をどう処置するかという点にかかっている、こう見ております。
○大出委員 そうしますと、人事院勧告の実施の問題について、準ずる云々の件については、公平の原則という形で旧来からやってきておりますが、それは旧来と同じような姿勢で守られていくというふうに考えていいわけですか。
○細郷説明員 いわゆる一般の地方公務員につきましては国に準ずるという考え方を従来と同じように持ってまいりたい、こう考えております。
○大出委員 いわゆる一般のという言い方をされたところにひとつひっかかるのですが、公営企業関係については、これは論議すると長くなりますからできるだけ論議は避けたいと思いますけれども、どういうふうにお考えになりますか。昨年同様の措置をおとりになる気持ちがおありですか。
○細郷説明員 公営企業につきましては、従来から国において財源措置をいたしておりませんので、その考え方を続けてまいりたいと思っております。
○大出委員 そうすると、大体昨年同様の措置だということになると考えていいわけですか。
○細郷説明員 昨年も財源措置をいたしておりませんので、同様でございます。
○大出委員 総研長官、自治省の財政局長のほうは、地方公務員の皆さんについては昨年同様公平の原則を守っていきたい、こういうお話で、公営企業関係については財政的措置を去年はしていない、自治体なりにやっていっている、それも昨年同様という考え方だ、こういうお話なんで、そうなると、この新聞記事にもありますように、地方財源というものは確保できそうだというものの見通しが書いてある。これは例の、政府が貸して三年間で、その次は五年間でというふうなことがありますけれども、それはそれとして、それで考えればやってやれない状態にない。こうなってまいりますと、ますますもってこれは給与担当総務長官の孤軍にならないように、ひとつ大蔵省の方も引きつれて御奮闘いただいて、何とか最悪の事態にいくことについては——また相互不信を拡大するという結果になり、冒頭に申し上げたように黒い霧だ、赤い霧だ——まあ赤い霧はどうか知らぬけれども、やたらに霧の話が世の中に出て、七十億だ何だ、あんなことばかりやっておって、おれたちの給料は一日九十円にもならぬやつを、それをまた、五ヵ月も削ろうというのか、だから素朴にいえば太えやろうだということになるわけでねす。それがとかく総理府にあらわれた方々も昨年とは意気込みが違うということになっておるわけですから、そこらをひとつお考えおきいただいて、ひとつ相互信頼という一つの秩序を確立し得る方向への前進的努力をお願いしたいと思うのですが、最終的にもう一ぺん御答弁いただきたいと思います。
○森国務大臣 長時間にわたる大出さんの御質問の中から、御趣旨はよくわかりました。同感のところも多々ございます。そこで私は先ほど御答弁申し上げました線に沿いまして、これから、一時からやる六人委員会の閣僚会議に臨みたいと思います。
○大出委員 たいへんどうも御苦労さまでした。
○伊能委員長代理 村山喜一君。
○村山(喜)委員 いままで質疑応答を聞いておる中から、私はもうオーソドックスな意味でひとつ質問をしてまいりたいと思うのですが、森長官の心がまえといいますか、決意のほどはよくわかりました。完全実施をたてまえとして主張するのだ、まあこういう御説でございます。しかし、完全実施をやりなさいということを主張する以上は、そこにはやはりたてまえ論と同時に、こういうような国家財政になる見通しだからということで、総務長行として、これは給与担当の大臣ではなしに、やはり佐藤内閣の国務大臣として私は何か見通しをお持ちにならなければならないかと思う。それはやはり先ほどから説明をされていることばの端々には出てまいりますが、何といっても財源の見通しというものが中心であるということをあなたも言われる。それに対するあなたなりの見通し、見解というものをお持ちになった上で強く主張されるのでなければ、私はその実現というものは、主張してみたけれどもだめだった、こういう結果に終わるおそれがあると考えますので、そのたてまえを実現させる可能性というものをどういうふうにあなたは六人委員会並びに閣議で述べようとお考えになっているかをお聞かせ願いたいと思う。
○森国務大臣 ただいま大出さんの御質問に対して私がお答えしました趣旨にもう出ておると思いますが、もし私の考えどおりにやることが一〇〇%自信があるならば、私はそういたしますということを明言いたします。しかし六人それぞれの立場で、たとえばいまの自治省の立場、大蔵省の立場、それぞれの立場でいろいろ議論になりますと、正直私のみの意見が通るとは思っておりません。したがって、そこに会議の目的もあり、会議の重要性も生じてくるものだと私は思いますが、私はあくまでも公務員給与担当の国務大臣といたしまして、私の主張はどこまでも貫きたいという意思のもとにこの会議に臨み、主張いたしたいと思います。ただ、これまた先ほど小沢政務次官が申されましたように、なかなか財政経済に及ぼす影響等も考えましたときにいろいろのデッドロック、壁があることは私も承知をしております。しかしこれらのことは、やはりわれわれの政治姿勢という点で重大なファクターにはなると思いますけれども、私は私の主張を通してまいりたいという決意ではおるわけであります。 〔伊能委員長代理退席、委員長着席〕
○村山(喜)委員 まあ決意のほどは先ほどからよく承っておるわけですが、それを実現の可能性へ持っていくあなたのやはり立論というものがなければ、それだけではその力が弱いように私は感ずるわけです。もちろん、あなただけを責めるわけではなくて、ここに列席の大蔵省なりあるいは自治省なり、それぞれの各省に次からそれぞれの態度について質問をしてまいります。 私はここで角度を変えて小沢さんにお聞きしたいのだけれども、いま税収の見込み増が大体八百億ないし一千億国税関係としてはあるんだという見通しを言われました。そこで、今度の給与改善の関係の財源は、地方公務員とあわせて考えなければならぬ。そうなると、大体一千三百八十億ですか、こういうことが言われておる。その中で地方公共団体の関係が七百五十億、こういうふうに説明されているわけでありますが、先ほどの自治省の局長の説明では、いわゆる税の伸びまで見込んで計画をしてある。私がいままで聞いているのでは、税収の見込みはある程度よろしいが、いわゆる単独事業とこの給与の関係がどういうふうに関連性があるかというのが一つの問題。もう一つは、地方によっては税の伸びまで見込んでいるところもある、こういうふうに聞いているのですが、先ほどの説明を聞いておりますと、どうも税収の伸びというものを予測をして、それを既定財源の中にワクをもうはめ込んでしまっている。だから抜き差しならないんだという説明のように受け取れたのでありますが、この点については、では地方税関係においてどれくらいの税収の見込みがあるのか、この点についてどのように捕捉をし、あるいはそれをどの程度歳入に繰り込んでいるのか、この点について説明を承っておきたいのであります。特に税収の伸びの予測の測定数字といたしましては、法人関係の即納分というものが、前年と対比してどのようになっているか、それから地方税の調定実績というものは、昨年と比べてどのようになっているのかというようなことが一つの材料になってくるだろうと思う。私の見方からすれば、これは地方税は約一割の増収の見込みというものがある、こういうふうに見ているのですが、それについては、自治省としてはどういうふうに考えているか、これについて説明を願っておきたいのであります。 そこで、地方財政と国家財政と両方考える立場において、私が小沢さんにお聞きしたいのは、いわゆる国税なり地方税収の見通しというものを測定をした場合においては、災害と給与だけを考えていくならば、これは地方財政に、昨年やおととしのような無理な措置をさせるような方向でなくて、三十八年までにやったような措置が財源の上からとれる可能性というものはあるに違いない。ただ、あなたが一つのファクターとして言われた食管の問題をどうするのか、これの問題が将来の政策の問題とからみ合ってくると思う。とすれば、消費者米価をいつの時点から上げるのかという問題に、この給与の問題が関連せざるを得ないんじゃないか。財源関係の上ではそういうふうに見るのが至当ではなかろうか。とすれば、本日六人委員会が持たれ、明日閣議の決定がされるという段階においては、この消費者米価をいつの時点から上げるのか上げないのか、それに要するいわゆる財源というものは、一体どのようになってくるのかという問題にからまってくるおそれがあるのではないかと思うのですが、そういうようなのは考えないで措置されるということになりますかどうですか、その点の総合的な立場における見通しを説明願っておきたい。
○小沢説明員 最初のお尋ねは、自然増収につきまして、八百億ないし一千億円というようなお話がございました。私先ほど申し上げましたのは、自然増収につきまして、ある見方で八百億とも言われ、九百億とも言われてはおりますけれども、しかしまだ九月決算の資料が全部そろわない。毎年十一月の初めでありませんと、この正確な把握というものはできません。したがいまして先ほど大出先生も、毎年のあれから言うとことしはもっと自然増収が期待できるのではないか、内輪に見過ぎるのではないかと言われますが、私ども財政当局といたしますと、できるだけかたく見積もっておきませんと、もし国の財政に非常な赤字を生むような事態を招致するということは、これは国民のために申しわけないことであります。できるだけかたく考えまして、国の健全な財政の運用というものをはかっていかなければならぬ立場でありますので、その点で先ほども申し上げたわけでありますが、とにかく九月決算がまだ全然はっきりいたしておりません。今年度どれくらいの自然増収があるか、正確な見通しについていまお答えする段階ではないわけであります。 それから、ただいまお話しのように補正の必要な支出の要因というものが、食管の赤字の問題、あるいは米価決定に際しまして約束になっております一般会計からの五十億の問題、あるいは災害のさらに今後の支出増加の問題、あるいは事務的経費の不足分の補てんの問題、いろいろな補正要因がたくさんあるわけでございます。そういたしますと、既定経費の節約のお話もありましたけれども、財源の点からいってなかなかまかなっていけないのじゃないか。そうすれば当然消費者米価の問題がきまってこないと、全体の補正の収支というものの見込みがつかぬのじゃないか、そうすれば給与改定をいつからどういう形で実施するかということも明確にならぬじゃないかというお尋ねであるわけでございます。事務的に考えればそのとおりでございます。しかしながら消費者米価の引き上げという問題は、これは高度の政治的判断を要する問題でございます。私どもがただ歳入歳出のそろばんをはじいたつじつまから見てどうしても上げるのだ、どうだというような——もちろん新聞にもありますように、私どもとしては食管会計の不合理という面から見まして、消費者米価というものは当然消費者がある程度負担をすべきものだと事務的には考えますけれども、これは全くの高度の政治的判断を要する問題でありますので、消費者米価を上げるという前提で公務員給与の改定の財源を捻出する会議に臨むとか、あるいはここでそういうようなお話を申し上げるというような段階でございません。消費者米価につきましては、全く高度の政治的判断を、内閣と一体の上で、政府与党とも十分協議をされて決定される問題でありますので、いま私がお答えする段階でございません。
○細郷説明員 地方税の自然増収のお話でございますが、私どももまだしっかりしたものを実はつかんでおりません。ただ八月末の府県の法人関係の調定で見ますと、おおむね九%ないし一〇%くらい、対前年に比して伸びております。ただし本年の当初計画は昨年より下回っておるわけでございますので、その辺を勘案することが一つと、今後の特に九月決算の見込みを見るということがポイントになろうと思っております。
○村山(喜)委員 そこで、いまの大体一割くらいという測定は私は間違いないと思う。単独事業の四十年度をあなたは押えられたと言う。確かに財政事情のために押えられた部面はあると思いますが、これも四十一年度の現計予算の上から見た場合は、二・三%くらい伸びていると私は見ているのですが、自治省、どうですか。
○細郷説明員 本年度の当初に策定した地方財政計画によりますと、昨年の当初の計画に比して単独事業で、投資的事業で約一五%伸びております。
○村山(喜)委員 公共事業の伸び率は一九・四%ですか。
○細郷説明員 同様の比較をいたしました場合、公共事業は二四・四%でございます。
○村山(喜)委員 そうすると、財政計画上の数字は二四・四%と一五%、この実績は、その予算の現計の上における実績比率はどうなりますか。
○細郷説明員 たくさんの団体の集積でございますので、私どもまだ全貌はつかめておりませんが、ただ、先ほどの御質疑にお答えしましたとおり、都道府県について九月の現計を見てまいりますと、公共事業についてはおおむね予定どおりの消化をするよう予算化をしておる、単独事業につきましては、昨年度押えられましたので、本年度はそれよりもやや伸ばして計上をしておる、こういうことでございます。
○村山(喜)委員 そういうふうに見てまいりますると、大体公共事業は完全消化が可能である。それから単独事業についても前年よりも伸びた。そこで来年は統一地方選挙がある。そういうようなためにできるだけはでな仕事をやりたい。公共事業だけじゃなくて単独事業をやりたいという要望がやはり住民の中にも強いし、為政者の中にも強い。そこで地方公共団体の首長は、ベースアップに回す財源はさておいて、自分としては単独事業等によって措置をしたいという意欲が強いわけです。したがってこの人事院の勧告の実施の時期については、地方公共団体の中には、できるだけおくらしてもらいたいという要望がある。ところが一方警察庁のほうからは、これについては完全に実施してもらいたいという要望がきている。そこで塩見自治大臣としては両方の板ばさみになって、どういうふうに立場を持っていったらいいのか非常に苦慮しているという記事を私は見たことがある。そこで自治省のあなた方にお伺いしたいのだが、財源関係は地方税収入において大体一割の伸びが予測されておる。それから国税関係において大体八百億から一千億の増収は間違いない。それが地方交付税にはね返る分を考えていくならば、災害とベース改定の分だけを考えていくならば、昭和三十九年には百五十億、四十年には三百億の交付税の先食いをやっている、しかしながらそういうような措置をしないでもいいように、この二つの点からだけ考えるならば財源の上から可能性があるのだ、こういうふうに私は見ておるわけですが、そういうような財源、財政事情というものを背景にして、六人委員会なりあるいは閣議において、自治大臣をしてどういうような態度をあなた方自治省としてはとらせようとお考えになっているのか、自治省自体の全体的な省議の決定というものがあるならば、それについてお答えを願いたいのです。
○細郷説明員 私のほうといたしましては、従来から同じ考えでございますが、国が国家公務員について給与改定をいたしましたら、それに準じて地方公務員についても給与改定がなされるであろう、こういう前提のもとに、それに必要な財源を確保したい、そういった場合に、したがいまして国と地方とを通じて全体でどれくらいの財源が要るか、それの見通しを得た上で月をきめてもらいたい、こういう考え方に立っております。
○村山(喜)委員 財源的な措置としてはその意向はわかる。私があなたに尋ねているのは、あなたが答弁できなければ答弁できなしでいいですよ。昨年永山自治大臣が自治大臣になる前はこの内閣委員会の理事をしておられた。そして公務員の給与改定については当然勧告どおりやるべきだという主張をかねがねから強く主張をしておられた。ところが一ぺん自治大臣になられたら、いわゆる六人委員会なり閣議の席で足を引っぱることだけに一生懸命になられた事実がある。今度自治大臣がかわりまして塩見さんになった。そこであなた方としては自治大臣にどういう態度で臨ましていくのか。もう内容の問題は、人事院の勧告というものはきまっているわけです。内容どおりやる。問題は実施時期の問題だけだ。そこで自治省としてはどういう態度で臨んでいくのかという、その基本的な考え方を私は聞いている。お答え願います。
○細郷説明員 関係閣僚会議で最後の判断をされることでございますので、私だけのお答えで十分かどうかわかりませんけれども、私どもといたしましては、先ほど申し上げましたように地方公務員についても国の公務員に準じて給与改定ができるように、そしてまたそれに必要な財源を確保する、こういう基本的な考え方で臨んでおります。
○村山(喜)委員 その基本的な考え方はもう私はわかっている。だから、その給与の勧告の実施の時期をどういうふうに主張をしようと考えているのか。森総理府総務長官は、人事院勧告のとおりに五月実施をするように主張をするのだということを明言をしておられる。だから自治省としてもそれを応援をするのかしないのか、イエスかノーか、どちらか返事を聞かしてください。
○細郷説明員 まさにその点が相談事項であろうと思うのでありますが、私どもとしては先ほど申し上げたような基本的態度であります。ただ、自治大臣といたしましては、一方では給与勧告というものは尊重していくという気持ちは漏らしておりますし、反面ではまた地方の財源を心配しなければいけない、両面の立場を勘案して関係閣僚会議に臨まれるものと考えております。
○村山(喜)委員 そうすると細郷さん、あなたの見通しとしては、昨年のように足を引っぱることはない、それだけは言えますね。
○細郷説明員 何ぶんにも今後の税収の伸び等がかなり大きなファクターになってまいりますので、そういった面で私どもも事務的にできるだけ見通しをつくった上で公正な態度で臨んでまいりたい、かように考えております。
○村山(喜)委員 その税収の伸び等の見通しをつけた上で公正な態度で臨む、税収の見通しはいつつくのです。それで公正な態度とは一体どういう態度です。
○細郷説明員 税収につきましては、地方の場合には特に当年度の税収として自然増収の期待されるのは法人関係の税であります。法人関係の税につきましては国税の法人税と同じベースで収入を見込んでおりますので、やはり国税当局において法人関係をどの程度見込んでいくかといったような問題にからんでまいるわけでございます。自治大臣としては、一方では勧告を尊重しながら、他面では財源を心配しなければいけないという立場、両方勘案していかれるであろう、こういうふうに申し上げたわけであります。
○村山(喜)委員 だから、あなたではわからぬというわけですね。これ以上は答えられない、大臣に聞いてもらいたいということですか。だから、私が言うのは最低限——はっきりいって、財源関係云々ということで去年は足を引っぱったんですよ。足を引っぱらないということだけは言えるかどうかということを聞いているのです。それは答えられますか、答えられませんか。
○細郷説明員 大臣個人のお考えを聞かれるのであれば私がお答えする限りでないと思いますが、しかし私も財政当局として補佐の立場でございますので、省内でいろいろ議論をして先ほどのようなことを申し上げたわけであります。
○村山(喜)委員 まあそれ以上あなたを追及してみても、あなたが答えられるお立場にはないと私は思うので、財源の上を考えての発言だろうと思うのだが、少なくともあなたは自治省に帰られたら塩見さんにお伝え願いたい。この前みたいに足を引っぱるようなことだけはやめてもらいたい、お伝え願いたいのですが、いいですか。
○細郷説明員 きょうの論議の内容は、関係閣僚会議の前に大臣に伝えます。
○村山(喜)委員 わかりました。 そこで、文部省おりますか。——文部省は六人委員会のメンバーじゃないのですか。(「ない」と呼ぶ者あり)まあ大蔵省は小沢さんが出てきておるが、これはさいふのほうを締める役割りだろうから。あなたには、もう説明を聞いておると、十一月の初めでなければ完全なものはそろわない。完全なものがそろうてから態度をきめるということになったら、十一月まで待たなければならないということになる。しかし、そういうような態度ではなかろうと思う。大体の見通しというものが測定されるならば、それによって、きのうきょうですか、きのうとおととい二日間の余裕をもらいたいということを大蔵大臣が言われた。だから、その二日間の間に、いやしくもあなたは政務次官だから、この問題についてはどういうふうな見通しになるか、大体の打ち合わせは、大臣としておいでになったんだろうと思うのですが、その点はどうですか。
○小沢説明員 私の関与している限りでは、非常に財源が窮屈だということで、その窮屈な財源をいかにやりくりをするかということに省をあげていま苦心しているという段階でございます。それはそういう点をよく承知しておるわけであります。
○村山(喜)委員 いや、窮屈だといって来年度に繰り越してそれを使うなどというふうに考えたら、それはさらに窮屈になることは間違いありません。いかにしてこれを実現をさせるかという方向において前向きであなた方が取り組んでいくところにその対処のしかたがあるのであって、それを財源の見通しをできるだけ辛く押えて、そして税収として上がってきた増収分は、来年度予算が非常に窮屈だからそちらのほうに回そうなどというような魂胆はお持ちになっていらっしゃらないと思うのですが、その点はいかがですか。
○小沢説明員 そういう考えではございませんで、実はそんな余裕がある現在の状況ではないと考えております。私どもとしては補正要因として考えられる災害や、あるいは食管会計の問題や、あるいはその他万般相当の要求がございます。もちろん公務員給与の改定もその一つでございます。そういうような必要な支出項目に対しての財源をどういうふうに調達するか。よく大蔵省は締めるだけだと言われるのですが、そうじゃないので、私どもはそういう必要なことについての財源を一生懸命に捻出する側でございますので、少しは私どもの努力も認めていただいて、何かこうおまえのほうが出さないのだ、出さないのだという話でございますが、あらゆるいろいろな要求につきましてできるだけ私ども財源を捻出してこたえたいというので 一生懸命でございます。しかしながら、今日の状況は財源の点について非常に困難な事情にあるということだけは御了承いただきたいと思います。
○村山(喜)委員 私は財源がそんなに困難な状況にはないと思っておるのです。もちろん消費者米価、食管会計の問題をどうするかということによってまた態度も変わってくるでしょう。しかし、災害と給与だけ考えていけば、ベースアップの財源というものは、三十九年、四十年に比較をするならば、国、地方を通じてかえってやりやすい状況にある、このことははっきり言えるわけです。ただ食管の特別会計の措置をどうするかという問題がからまってくるので、それとの関係で私は多少財源的に問題があろうかと思う。この点についてはまあこれ以上申し上げませんが、自治省はたしか百五十億の節約を地方公共団体に指示されたことがありますね。大蔵省のほうは幾らの節約を指示されたんですか。
○小沢説明員 先ほど大出さんにもお答えしたのですが、私ども、幾らの額を節約あるいは不用に立てろということで、額をきめてまだかかっておりません。これはもう節約できるものはできるだけ節約をし、また、不要不急のもので繰り延べできるものは繰り延べしてもらって、そして全体の財源としてひとつできるだけ財源を一生み出そうとしておるわけでございます。
○細郷説明員 本年度当初、財政計画策定の際に、百五十億の節約を見込みました。
○村山(喜)委員 だから、百五十億の節約の指示がなされる。それから、国家公務員の場合にも、同じようにできるだけ節約せよということで、全額は明示されていないけれども、不用額等についてはこれを押えていこうという考え方で、財政の執行計画というものを立てられて、やっておいでになったのだろうと思う。したがって、予算に計上されたものよりも少ない、そういうようなふうにして節約をされたものが、当然私は出てくると思うのですが、その見込みは大蔵省としてはついておりませんか。
○小沢説明員 何べんも申し上げておりますように、支出要因のほうの額が総体にきまってまいりませんと、節約とか不用といいましても、そういう節約をしていい、不用であるという最初からきまった予算というものは計上いたしておりませんので、各省全部必要な経費でございます。しかしながら、どうしてもこれだけの支出要因をまかなうために必要な協力を各省に得るということでございますので、いままだきまっておりません。
○村山(喜)委員 地方公共団体の場合には金額が明示され、国の場合にはその額が明示されていない。しかしながら、例年予算の更正の中でわれわれが見ることができるのは、そういうような措置が可能であるということですね。ですから私は、財源的には、それは窮屈なことはよくわかるけれども、しかし、そんなに人事院勧告を無視してやらなければならないような窮迫した財政状況にあるとはいえないと思う。したがって、そういうような点は十分あなた方が今後処理されるにあたって——やはりこれは公務員の権利なんです。権利としてあなた方がお守りをいただかなければ、この問題の解決はできないと私は思うのですよ。ストライキ権というものが奪われた代償機能として人事院というものが設置されたのですから、そのかわり、人事院が勧告したものについては、これはやはり守るという立場をとらなければ、大体公務員からストライキ権を取り上げること自体がおかしいわけです。力関係で給与というものはきまるわけです。それが人事院というそういう救済機関、第三の機関が置かれて、そこで正当なものとしてそのようなものが出されてくるのですから、それが守られないようでは、公務員全体といいますか、同じ官公企業体である公共企業体の場合には、仲裁裁定が出たら、予算があろうが、財源がなかろうが、完全に実施をする、一般の公務員については措置しないというのでは、これは私は労働政策上からもたいへんな誤りだと思うのですよ。小沢さんは、労働関係は詳しいわけですから、そういう立場でぜひ大臣にもお伝えを願って、善処法をお願いしたいと思う。 そこで、人事院総裁にこの際お尋ねしておきたいことがございます。それは、今度あなた方が勧告を出された内容ですね、この中身を見てまいりますと、中卒の初任給というのですか、これはたしか千円改定されますね。行(二)の中にもそれがあるようです。今度の勧告による内容は千円。ところが、指定職の乙ですか、この場合には一万円から改善をされるようになっておりますね。これを見てまいりますると、この人事院勧告というものは、公労協の仲裁裁定に基づいて賃金配分が御承知のように団体交渉できまる、あれの裁定の本俸の上がりぐあいと比較をした場合には、だいぶまた上下の格差がこれによって出てきているように思うのですが、その点については配慮されたのか、配慮されなかったのか。いわゆる国鉄の職員等についての賃金配分の基準の実態と、今度の勧告の内容との間を検討をされたか、されなかったか、お答え願いたいのが一つ。 もう一つは、人事院勧告の中身を見てまいりますと、家族数が、平均二・七人、平均年齢三十七・七歳、平均勤務年数が十六・三年、学歴構成が高卒以上が約八〇%、平均本俸四万一千二十五円、扶養、暫定を含めて四万三千五十円という勧告の内容になっているようです。これもその中から共済組合の七・四%の長期、短期の掛け金、これは必然的にとられるわけです。それから所得税、地方税その他組合費、懇親会費、こういうようなものを差し引かれると、手取りは大体三万六千六百十六円という計算になるようであります。これが公務員の平均給与手取り額だというふうに見てまいりますと、東京における世帯人員数別の標準生計費というものと比較をして、これがはたして妥当な数字として承認できるものとしてあなた方はお認めになったのか、これで公務員は生活ができるというふうにお考えになっているのか、なっていないのか、この点についてお答えを願いたいのです。 というのは、いろいろ私も計算をしてみますが、東京都の平均世帯の上平月消費支出の割合から見てまいりますと、家族数が三・五人の場合において五万九千円から六万二千円の間になるようであります。それと比較をしながら調べてまいりますると、どうも三万六千円というのでは生活ができないのではないか。生活ができるようにするためには、やはりそこには住宅とか、その他のそういうような施設が非常に安い家賃で支給をされるとか、あるいは交通費が全部支弁をされるとか、そういうようなものが伴わなければならないのに、そういうようなものについては勧告もなさっていらっしゃらない。通勤手当は今度改善されました。この点はけっこうです。しかしながら、通勤距離がますます広がっていく現在の都市生活の状態がはたして十分反映されているかどうかということについても問題がある。そこで、公務員は最低の生活はできるということでなければ公務に安んじて働けないと思う。インドネシアみたいになったのでは、アルバイトをしなければ公務員が生活できないようになったのではたいへんだと思うのですよ。そういうような点から、これで生活ができるとあなた方はお考えになっているのかどうか。特に行(二)の職員が六万五千人おるようでありますが、その六万五千人の行(二)の職員の平均年齢が四十三・五歳、これがいわゆる平均所得は三万二千円だと私たちは聞いておる。三万二千円で生活をするということになった場合には、こういうような行(二)職員の平均給というものは、全員が準要保護世帯の収入と同じではないかというふうに見られるのでありますが、これで生活ができるということを立証できるのだったら御説明を願いたいのであります。 こういうような点から考えてまいりまして、あなた方が押えられた物価の上昇というものが、たしか説明書を見てまいりますると、全都市の消費者物価の上界が、昨年の四月と比べてことし四・七%上がったというふうに説明がしてあります。ところが、一年間の物価の上昇率は七・四%であったというような数字も出されているわけです。ただ四月なら四月という特定の時点における消費者物価の上昇率だけを押えて、それを賃金の上に反映をさせるという考え方ではまずいのではないか。やはり全体的な物価の上昇というものをとらえた上で賃金の勧告というものはなされなければならないのではないかと思う。 こういうような点から考えてまいりますと、人事院の勧告の内容の問題においては、昨年よりも勧告の額は下回っている。民間も上がり、公共企業体も上がっているにもかかわらず、下がっているというようなことで、その点については非常に不満があるわけであります。不満があるのだけれども、とにかく勧告としてこういうふうに出された以上は、そのとおり完全に実現をしてもらいたい、これが私は公務員の諸君の最低の要望の声だと思うのです。それが、その内容についてはそのとおり実施する、しかし、その実施の時期については、またこれを値切ろうという、こういうようなふうになったら、踏んだりけったりで立つ瀬がないというのが、私は公務員の諸君の気持ちだと思うのです。そういうようなのをやはりお考えにならなければ、政府全体としての政策の上からもおかしな結果が生まれると私は思うのです。その点について御説明を願いまして、そうして私も締めくくりで終わりたいと思いますので、お答えいただきたいと思います。
○佐藤説明員 公共企業体等の場合について申し上げますと、団交によってきまる範囲というものがおのずから限定されているわけであります。したがって、民間賃金の水準にまでは及ばないわけでございますけれども、また実質においても一般公務員とは違った特色もあるかと思いますけれども、それでも私どもとしてはながめてはおります。しかし、われわれとしては、やはり問題の実情ということに着目して、そうして民間企業の水準というものと突き合わせた上で適正な勧告を申し上げてまいるという方針でやってきているわけであります。ことしの勧告の場合について、たまたまいま指定職のお話がございましたが、ことに指定職の甲の場合について申しますと、これは御承知のように去年は完全に据え置きにしておったわけです。二年続けて据え置くというわけにもまいりません。したがいまして、ことしは甲についても上げたのでございますけれども、パーセンテージから申しますと、上のほうの部分は五%台にとどまるわけであります。一番低いほうの八等級の場合についてパーセンテージを申し上げますと、ことしの場合八%台にしております。それから七等級の場合は七%、五、六等級が六%、四等級以上が五%ということで、そのパーセンテージの並び方はわりあいにバランスをとっておるつもりで、ことに全体の俸給表上の率が六%でありますから、その六%の配分としてはまずまずこの辺のところはやむを得ないというふうに考えたわけでございます。 なお、指定職の乙については、これは実額が非常に上がっておりますけれども、御承知のように管理職手当とか、あるいは扶養手当あるいは通勤手当、その他の手当を今度は全部込みにいたしましたから、名目上は大きな額になっておるということになるわけでございます。 それから全体の公務員諸君の生活の実情ということは、私どもはたびたび公務員組合の代表の方にもお会いして承っております。また書面によって、数十万のお手紙をいただいて、できるだけ私は目を通してすべて実情を把握しているつもりでございます。何ぶん私どもの根本のたてまえは、民間の水準をとらえて、これと公務員の給与とを突き合わせてみて、そうしてせめて民間の水準までには追いつかせていただきたいという立場できております。したがいまして、官民の格差というものが大きなめどになりますために、先ほどお触れになりましたようなベースアップのワクというものは自然きまってまいりますので、そのワクの中での、配分ということにならざるを得ない。物価の上昇との関係も、これは年度で申しますと、おっしゃるとおり七・何%という上がりであるということは事実でございます。ただ、私どもとしては、物価の関係はやはり官民格差という点から申しまして、民間のことしの賃上げの場合にはやはり物価の上昇を織り込みながら団交が行なわれ、その結果出てきた民間の給与だということは考えられますので、民間給与の中には、十分ではないにせよ物価の面は織り込まれ、そうして民間の従業員諸君はそれで一応満足して妥結されておるというような形に結果においてはなりますので、それに合わせていくという立場でおるわけであります。しかし、先ほど申しましたように、また村山委員が最後に仰せられました、実感としてはことしの場合は決して十分ではないという感覚は一般に充満しておることはよくわかります。そういう意味では特にことしの場合はこれを完全に実施していただきたいということで強くお願いしておる次第であります。
○村山(喜)委員 まあそのパーセンテージのとり方は、なるほど数字の上ではそうなんです。しかし、もともと基本給が低いわけですから、パーセンテージが上がりましても実額はさほどではないわけです。それから指定職の乙についても、これまたやはり将来の恩給なり退職金がそれだけ多くなるわけですから、そういうような点から見るならば、非常に大きな改善だというふうに見られるわけです。だから上には厚く下には薄くなってしまうのではないか。実際の生活というのは、俸給だけじゃ食えないから、家族が別に内職をしたり、あるいはアルバイトをしたりしなければやっていけないような実態に追い込んでいるのが今日の給与の姿なんです。このことは私は特に行(二)の場合には否定できないと思う。 そういうような点から、とにかく私はこれでやめますが、決してこの人事院の勧告の内容そのものが十分なものではないんだということでいまも申し上げたわけです。この点は賢明な長官はもうよく御承知のとおりですから、ぜひあなたが先ほどから御答弁をいただきましたような立場で六人委員会並びに閣議では最善の努力をお払い願いたい。特に、われわれもいろいろな交渉を持っておりますが、経済企画庁長官の藤山さんにしましても、これはやはり政策論の立場から考え直さなければならない問題だということもおっしゃっておりますので、あなたのほかには労働大臣もおられるし、それぞれあなたと同じような立場でやっていただける方が多かろうと私たちは考えますので、ぜひ最後まで粘っていただいて、たてまえとしてはがんばったけれどもだめだったというようなことにならないように、ひとつよろしくお願いを申し上げます。終わります。
○木村委員長 受田新吉君。
○受田委員 六人委員会のほうに御出席のようですから十分で質問を終わります。もう枝葉末節の議論はやめて、基本問題を一、二点だけ……。 長官、先ほど、人事院勧告の完全実施をしたいと私は思っておる、労働大臣もそうおっしゃっておられる。そうなると九月実施がせめて一ヵ月でも繰り上げられて八月実施という形になるようなそういう動きはないのでございますか。
○森国務大臣 先ほど来何べんもお答え申し上げましたが、正直いままで時期については論じたことございません。これからが本番に入るところなんです。ただ、だれ言うとなく九月実施だというふうなことが新聞に載りまして、したがって先ほどのだれかの御質問の中にも、九月にやるのかという御質問がございましたが、それとてもはっきりしていないような状況でございますけれども、ただ何といっても財源の点でいろいろことしは問題がございますので、われわれが完全実施というふうなことを標榜いたしましても、なかなか大きな壁、ネックがあることはわれわれも承知して臨みたいと思っております。
○受田委員 私は、完全実施ということに長官が念頭にその影を置いておられても、なかなかむずかしい。したがって、われわれはそれを主張してきておるのですけれども、従来の慣例から九月になっているのを、せめて一ヵ月でも前進するということになれば、これは公務員の皆さんにしても、九月実施よりは一ヵ月前進するほうがいいわけでございますから、そういうようなことで、政府自身としてそれについて一歩前進する。われわれの主張は完全実施でちゃんとしておるのだけれども、政府側として一ヵ月でも前進するということであれば、九月実施と巷間伝えられているものより一歩前進することになると思うのです。だから、五月実施でなければわれわれはいかぬという主張をしているけれども、政府の側から見て九月実施という結論が出るよりは八月実施に前進したほうが、公務員の皆さんにしても、一歩前進という意味であるから、九月よりは前進しているということになるのです。そういうような計らいが、少なくとも長官として、この情勢は五月完全実施は困難であるというときに一歩でも前進するという努力をされる、そのくらいの腹はかかえてやっておられるのではないですか。
○森国務大臣 私は、ロジックとしては、理論としては完全実施でございますけれども、しかしさまざまな六人の方々の意見も聞き、財源等も出していろいろ検討したときに、なかなかその理想的な案というのはむずかしいような気もいたしますけれども、少なくとも、いま、一歩一歩と言われるが、私は半歩でも一歩でも二歩でもという考え方で、ともかく何らかの前進を遂げたい。最終的にはそういう決意を抱いて臨みたいと思います。
○受田委員 長官としては完全実施を目ざしておるが、しかし現実の問題にぶつかった場合には、一歩でも二歩でも前進というかっこうで進んでいきたいというその努力を、私一応あなたとしての御努力を期待しておきます。 それから、去年も四ヵ月ほど実施がおくれた結果一人当たり一万三千三百円の積み残しがあるわけですね。この計らいというものは、その翌年において何らかの形で、一時金で出すとか何かの方法が私はあると思うのです。 それから、時間がないから、もう一つ一緒に。毎年人事院が勧告する基礎になるところの情勢適応の原則から、民間給与が五%上がれば勧告することになっているわけですね。予算のワクの中へ、給与引き上げ費という意味で、毎年予算の中へ給与費を五%は組み込んでおいて、そしてそれに異同があればそれを是正するという手があると思うのです。これを根本的にやっておかぬ限りは、もう途中で突然補正予算ということになってしまうので、せめて五%の給与改善費というものを予算化するという努力。この二つをどうお考えになっておるか。
○森国務大臣 第一の問題でございますが、私はその意見はいままでも何べんか聞かぬではございません。しかしながら、やはり年度内のことは年度内に処理するというたてまえからいきまして、会計法でいってなかなかむずかしい問題ではないかと思っております。 第二の問題につきましては、これまたいつも論議の的になっておりますけれども、論及いたしますと非常に長い議論になると思いますが、人事院の勧告が大体八月に行なわれておりますので、そういう関係から、これは大蔵省とも十分相談をしなければならないことかとも思いますけれども、現段階におきましては大蔵省側としては非常に至難なように思っております。
○受田委員 これも六人委員会において国家公務員法第二十八条の情勢適応の原則に照らした措置を十分とるような方向へ持っていかれるならば、実際のこういう勧告に対処するのに非常に気楽にやられるわけですね。これはひとつ原則をりっぱに政治の上にあらわすように御努力を願いたい。 それからもう一つ、私この給与で非常に前から懸念をしておることなんですが、指定職というものを人事院勧告として甲と乙とにやっておるのです。これは一等級をそういうところへはみ出さしておる。これはやはりきちっと——行政職一等ならば八等級から一等級に行って行き詰まるから指定職というかっこうになるのです。だから、初任の等級を一にして、それからだんだん上に上がる。ちょうど柔道でも剣道でも、碁でも将棋でも、みんな初段から十段というところに行っておるわけだから、そういう方向へ行けば、八等級で行き詰まったのを九等級、十等級にして、指定職の乙を九、指定職の甲を十ということに延伸することが可能になってくる。号俸のほうは一から上へ上がっているのですが、等級のほうは反対になっておるのです。これはひとつこのあたりで、人事院がどのような勧告をされようと、政府としてはそういう方向へ政府案を切りかえるような配慮が私は要ると思うのです。つまり指定職というのはほんとうに行き詰まった、人事院のせっぱ詰まった措置と私は思うのでございますがね。
○森国務大臣 受田さんの御説は一面非常に理屈が通っておると思いますが、この問題は人事院の佐藤総裁ともよく御相談申し上げまして、十分な検討の上で結論を出したいと思っております。
○受田委員 十分検討してみたいということですね。これはぜひそうしないと行き詰まってしまうのです。これから先、指定職のまた指定職というのができてくる。変な話なんです。指定職の甲と乙の問題など、その他一等級との関係などは、当然これは関連する問題なので次回に質問することにしますが、大臣にだけお尋ねしたいことは、公務員制度審議会なるものは給与の基本をなす公務員の制度に関係する問題を審議するのでありますが、これが六月十四日の混乱を契機にして今日まで解決していない。公務員給与をわれわれがいろいろ論議するその基本になる公制審というものを、こんなに長くほうりっぱなしにしていては——もう四ヵ月たっておるのですが、これは担当大臣として英断をふるっていただかなければ、これは野ざらしにされては困るのですが、いかがでございましょう。
○森国務大臣 私が就任直前に、これが開店休業の状態になりました。そこで私は、就任以来直ちにこれは再開しなければならぬと鋭意努力をして今日まで参りました。なかなか会長にも問題がございますし、総評側にも多少問題がございまして、同盟側はぜひとも火急に再開しろというふうなことで、いま私は鋭意努力中ではございますけれども、一応当たるべきところにはすべて当たり終わりました。たまたまいま公務員給与の問題が焦眉の急になっておりまして、これらの問題も再開に非常に大きな影響を与えるようなデリケートなことでございますので、ここ数日の間は、実は公務員制度審議会の再開については静観の形をとっておりまして、この給与問題が解決し次第、直ちに最後の努力をしたいと思っておる次第でございます。
○受田委員 この公制審の壁はどこにあるか、大臣ご存じだと思うのです。それをどういう方法で解決しようとする熱意を持っておるのか承りたいと思います。
○森国務大臣 実際に私はその壁にぶつかっておりますから、したがって、人の名前を出すのもどうかと思いますし、私のやった事柄をここで開陳申し上げるのもどうかと思うほどデリケートなことになっておりますので、しばらくお待ち願えればこれは解決するという確信は持っております。
○受田委員 給与と公務員制度というものは、表裏一体のものなんです。公務員にしても、安定した地位と待遇によって初めて国家の公称に安んじて従事できるわけです。その根っこがぐらぐらしておって、月給のほうがまたぐらぐらしておっては、国家の公務の遂行に非常な影響があると私は思うのです。やはり政局の安定の基本は、公務員が国民全体の奉仕者として、安んじてその業務に従事できる形をとってもらわなければならぬ。大臣の職務は、任重くして道遠き感ありと判断されては困る。道近きにあるわけですから、ひとつあなたのお力をしっかり、存分に発揮していただくことをお願いをしておきます。どうもご苦労さんでした。 総裁、私、勧告については毎年同じようなことが繰り返されておるので、もう論議をしません。一点だけ伺いますが、多年私たちが主張している住宅対策というのが一向これに盛られていない。いまの衣食住の住というものは、公務員生活の基本になる問題だと思うのです。衣食足りて礼節を知るということばが中国の古人のことばにありますが、しかし衣食の根底は基礎的な住である。住居の安定しない形では公務員の生活に期待できないということを考えたときに、私は住宅対策に関する何らかの手当制度というもの、あるいは住宅の建築関係のほうの、別のほうからの要請というものが、当然今度の勧告に盛られてよかったと思うのでございますが、まだこれが葬られておる。ひとつ御所見を承りたい。
○佐藤説明員 住宅の問題、ことに住宅手当という面の要望は、従来非常に強いわけであります。いま受田委員の仰せられたような実情のもとにおいて、そういう要望が生まれたということは十分わかるわけであります。したがいまして、私どもとしては、ここ数年来、民間の住宅手当の支給状況等については、しつこく毎年の調査を重ねてまいっております。ただ、私どもの立場として二つのポイントがありますのは、圧倒的に多数の民間企業が住宅手当を出しているという段階になれば、もちろんこっちも踏み切らざるを得ないということは当然でありますが、片一方には、先ほどもちょっと触れましたように、官民の格差のワクというものを求めまして、そのワク内での配分の問題としての面が出てくる。住宅手当らしいものを差し上げるとすれば、今度は本俸のほうでだいぶん犠牲になっていただかなければならぬというような振り合いの問題があるものですから、その二つの柱の中で非常に苦慮しているというわけです。しかしその重要性については、ごうもわれわれとしては認識を軽くしておるわけではございません。一方においてはやはり現物のほう、公務員住宅そのものの施設が非常にまだ不備で不十分だ。そこを、手当はいまのような事情からなかなか踏み切れませんが、せめて実質のほうの住宅の増設のほうに大いに力を入れていただきたい。そこで、御承知のように、一昨年は文書で総理大臣に申し入れたわけです。それから、その後毎年毎年文書というわけにもいきませんから、昨年は口頭で申し入れました。ことしはさらに総理大臣に申し入れますと同時に、大蔵大臣には文書を出してくれというお話もあります。これはけっこうな話だというわけで、詳しく書いた文書を出しまして、大いに御努力を願いたい。ただ、私どもの努力の結果かどうか知りませんけれども、一昨年以来予算の上では公務員住宅の増設の費用が三〇%ずつぐらいずっとふえてきていることは事実であります。まだこれがいつ理想的な形になるかわかりませんけれども、政府も努力はしてくださっている。一そうの努力をお願いするという立場でわれわれはおるわけであります。もう一つ、公務員住宅に合わせて独身者の住宅ですね。われわれ公務員の採用に当たっている側の者としては、独身寮がないためにみすみすりっぱな受験者が逃げてしまう、そういうこともまざまざと感じておりましたために、独身寮のほうの増設もぜひお願いしたい。この二つのことをあわせて強く要望してまいっておるわけであります。
○受田委員 そうしますと、そういう要望だけで、勧告並びに報告書には明記する意思が当分ないということになるのですか。
○佐藤説明員 これは、私どものやっております、いまお話に出ておる勧告は、給与法に基づく勧告なものですから、住宅手当をいよいよ踏み切ろうというときにはその勧告の中に出てくるわけです。いま申しましたのは、現実の住宅施設そのものの面でございますから、この給与法による勧告には乗りにくい。したがって、われわれとしては別の方法で、文書なり何なりで強く働きかけておるということであります。
○受田委員 私はこの問題だけに質問をとどめさしていただきますが、住宅対策の中で、やはりすっきりした何らかの形で処理するのが一番きれいだと思うのです。つまり公務員宿舎に入れない人には、宿舎が当たるまでは手当を支給する、こういう形のものにしておけばそのバランスがとれるわけで、六畳の間一つを借りるのにしても、権利金三、四ヵ月分で月八千円ないし一万円、これはいま薄給に甘んずる公務員にしては耐え得ない苦痛ですね。これは現実の問題なんです。だから、宿舎が当たったら大喜びでそれに入り込めるわけだけれども、それまでの過程の苦労というのは、現在の給与法などで千円か二千円か上げることでは間に合わないほどの多くの負担をしているわけで、だから、安い住宅のあっせんをするとか、あるいは貸し間をあっせんするとかいう努力を一方でされながら、西洋の諸国のように、公務員には住宅が完全に提供されるというその日までの過程における住宅手当制度というものを創設する必要があると私は思う。その創設をするだけで、公務員に非常な勤労意欲がわくと思うのです。その時期はもう来ていると私は思うのです。このたびは勧告しておられないので、いまから追加勧告ができますか。もし、たとえば住宅手当創設の勧告を、次の勧告の時期の途中においても、それだけを勧告するという道があり得るかどうか。法律的には可能ではあると思うのですが、どうですか。
○佐藤説明員 それは最初に申しましたように、私どもの給与関係の手当としての勧告ということになりますと、やはり官民の格差というもののワク内の操作になる。それからもう一つは、民間で住宅手当を出している事業所がどれくらいに上っておるかという二つの基準、その二つの基準から申しますと、とうていこれは追っかけていまの住宅手当の勧告を出すような条件はそろっておらない、したがって、現実の住宅の施設のほうへぜひということで全力を注いでおる、こういうことになります。
○受田委員 じゃ、終りにします。御苦労さまでした。
○木村委員長 本日はこれにて散会いたします。 午後一時十二分散会 ————◇—————