逓信委員会 第3号
- 発言数
- 75 件
- 登壇者
- 7 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1966/08/18
会議録
○佐藤(洋)委員長代理 これより会議を開きます。 委員長の指名によりまして、私が委員長の職務を行ないます。 この際、新谷郵政大臣及び田澤郵政政務次官より発言を求められておりますので、これを許します。新谷郵政大臣。
○新谷国務大臣 ちょっとごあいさつを申し上げます。 私は、先般の内閣改造にあたりまして、郵政大臣を拝命いたしました新谷寅三郎でございます。どうずよろしくお願いいたします。たいへんときがおくれまして、ごあいさつをするのもきょうになりましたことをお許しをいただきたいと存じます。 郵政事業につきましては、委員各位にはこれまでもいろいろと御指導をいただいておったことをよく承知しておるのでございます。郵政省の仕事は、ことしはやはり相当忙しい、また非常に困難な問題をかかえているように考えられるのでございまして、私はこれらの問題の処理にあたりまして、微力を傾けたいと存じておりますが、何ぶんにもこういう問題の処理にあたりましては、委員各位の御協力なくしては実行ができない問題が大部分でございまして、今後私は率直に自分の意見は申し上げまして御相談をいただきたいと考えておりますので、この上ともよろしく御指導と御鞭撻をお願いを申し上げまして、ごあいさつとする次第でございます。(拍手)
○佐藤(洋)委員長代理 田澤郵政政務次官。
○田澤説明員 このたび郵政政務次官を拝命いたしました田澤吉郎であります。 郵政関係に関しましては全くのしろうとでございまして、皆さん方の御期待に沿うためには相当努力しなければならないと考えておるような次第でございますので、今後特段の御協力をお願い申し上げる次第であります。 ただいま新谷郵政大臣からのお話にもありましたように、郵政省には多くの懸案事項が残されておりますので、私もせいぜい勉強いたしまして、大臣のもとで十分努力を払いたいと思いますので、今後ともよろしく各位には御協力のほどをお願い申し上げまして、ごあいさつにかえる次第であります。(拍手) ————◇—————
○佐藤(洋)委員長代理 逓信行政に関する件について調査を行ないます。 質疑の申し出がありますので、これを許します。森本靖君。
○森本委員 新しい郵政大臣が、これは郵政部内から出られまして、また参議院におきましてはいままでずっと逓信委員会に籍を置かれまして、いろいろ議論をせられておりますので、各局長からレクチュアを受けなくても全部十分にわかっておられる大臣であろう、こういうように考えられるわけでありますし、また、大臣自身が各地におきまして新聞その他に発表いたしておりますものの内容を見ましても、相当詳しく抱負経論を述べておられますので、そういう観点から一応新大臣に対しまして、重要な点だけをきょうは簡単に質問をしておきたい、こう思うわけであります。 まず最初にお聞きしたいと思いますことは、これはもう大臣も御承知のとおり、はっきり言えば大臣が反対であったからこれは通らなかったといっても過言ではない電波法と放送法の改正案の問題でありまするが、これは一体今後次の通常国会に提案をせられるつもりであるかどうか、あるいはまた今後どういうふうにやっていかれるかどうか、そういう点についてちょっとお聞かせを願いたい、こう思うわけであります。
○新谷国務大臣 電波法、放送法の改正案についてのお尋ねでございます。いまお話しになりました中で、君が反対だったから通らなかったのだというような御発言がございましたが、事実はそうではないのであります。その点は森本委員も実際よく御承知のことと存じます。しかし、御承知のような経過をたどりまして審議未了という不幸な事態になったわけでございます。それだけにこの問題の取り扱いにつきましては、非常に慎重を要するかと考えております。自民党、社会党、民社党、参議院における公明党等の意見が今日では大体あらまし出ておるわけでございますが、そういった意見を今後調整いたしまして、どういうふうな成案を得られるだろうかというようなことにつきましては、私今日なお確信を持つに至っておらないのが実情であります。したがいまして、これらの問題につきましては早急にどうしたら調整がはかれるかということについて検討を加えまして、各方面の意見を聞きながら処理をしてまいるという方法をとる以外にないと考えております。しかし私の基本的な考えを申しますと、放送法、電波法が制定せられましてから相当の年月が経過しておりますし、その間放送事業界の実態もよほど変貌しておるのでありますから、この際その基本となるべき法律体系をつくりますことは必要であると考えております。したがいまして、この問題の処理にあたりましては、いま申し上げましたような非常に困難な条件がございますけれども、それをできるだけ努力をして調整をしてまいりまして、可能であれば、事情が許せば、近い国会には提案するほうがよいのではないか、こういう基本的な考えを持って進みたいと思っております。
○森本委員 そういたしますと、単刀直入に聞きたいと思いますが、この間の通常国会の末期におきまして、衆議院におきまする自社両党の共同修正案というものが、一応新聞にも発表になっておりましたし、それから衆議院の速記録には、私か特に発言をいたしまして、これは載っておるわけでありまするが、このいわゆる共同修正案については、一体大臣としてはどうお考えになっておるか。先ほど大臣は、自民党、さらに社会党、あるいはまた民社党、あるいは参議院においては公明党、こういうような各党の意見をまとめなければなかなかむずかしい、こういうことでありましたけれども、おそらくそれを全部が一律にまとまるということについては、私はとうてい不可能であろうというふうに考えておるわけでありますが、そういう点からいけば、過般の国会におきまする末期ではございましたけれども、自社両党の共同修正案、あの案が大体最終的に譲り合った形における一つの共同修正案ではないかというふうに考えておるわけでありますが、あれ以上の案が、大臣の手腕によりまして全部の党がまとまってできるにこしたことはないわけであります。けれども、現実にそれは口で言うはやすいけれども、それ以上の問題については私はなかなか困難ではないかというふうに考えておるわけでありますが、いずれにいたしましても、過般の共同修正案については、大臣としてはどうお考えになっておられるか、ちょっとお聞かせを願いたい。
○新谷国務大臣 この前に衆議院で問題になりました修正案に対する私の考えを述べろということでございますが、先ほど申し上げましたような事情でございますので、主管大臣といたしましては、各般の事情をもう少し検討した上で自分の考えをきめたいと思っておりますので、その点御了承いただきたいと思います。 それから、各関係の党派の全部の意見をまとめることは、これはとうてい不可能だろうというお話でございます。あるいはそうなるかもしれませんが、しかし私は、なるべく各会派の意見はまとめられるだけまとめてみる努力をやはりすべきだと思いますので、いつまでもいまの状態で延引することはよくはないと思いますが、やはりある程度そういう努力は当初からしていかなければならぬというように考えておるわけでございます。
○森本委員 そういたしますと、大臣になられましてからなかなか慎重になって、自分の意見は言われない、こういうことになりますが、大臣になる前はかなり率直に意見を言われておったわけでありますけれども、これは大臣になってもならなくても、新谷寅三郎という参議院議員には変わりはない、こういうふうに私は考えておるのであって、こういう機会に遠慮なくものを言われてもいいというふうに考えますけれども、大臣という一つの職掌柄慎重にということでありますから、それはそれといたしまして、いずれにいたしましても、各党の意見を十分に聞いてまとめるだけまとめ上げて、そうして次の通常国会に出したい、こういう結論であるというように考えてもけっこうですか。
○新谷国務大臣 私は先ほど申し上げましたように、なるべく各会派の意見をできるだけ調整をし、まとめるべく努力をいたしまして、その結果を見ました上で、できるだけ近い機会に成案を得て国会に提出するような方法をとるのが一番よくはないかという考えを持っておるということを重ねて申し上げておきます。
○森本委員 だから、近い機会にという意味は、次の通常国会に提案をしたい、こういう意味ですか。
○新谷国務大臣 いま申しましたような調整がそれまでにできればもちろんそういうことになると思いますし、その調整をいたしますことが多少時間がかかったということになりますと、必ず次の通常国会に出せるかということになりますと、私はここでまだ多少の疑問を持っておりますので、その点ははっきりと申し上げにくいということでございます。
○森本委員 そういたしますと、やってみなければ、次の通常国会に出すか出さぬかということはわからぬ、こういうことですね。
○新谷国務大臣 いまの段階ではそのようにお考えを願いたいと思いますが、私としましては、冒頭に申し上げましたように、こういう状態を放任することはよくはないと思っておりますので、その時期が一日でも早くくるように努力をしたいと思っております。
○森本委員 大臣としては十分に努力をしていきたい、そうして近い機会に出したい、しかし出せるか出されぬかはわからぬ、これが一つの結論になるわけでありますが、そういたしますと、現在、郡郵政大臣としては、このいわゆる自社両党の共同修正案並びに政府の原案というものが廃案になるという一応の見通しがついた国会の末期におきまして、いわゆる現在におきましてテレビその他の問題における免許申請の問題については、緊急を要する問題については現行法においてやっていく用意があるというふうに言われておるわけでありまするが、そういう点についてはどういうふうにお考えですか。
○新谷国務大臣 いま申し上げましたように、私としましては、まず第一義的には新しい放送法、電波法の改正案を出すかどうかということを見きわめたいと考えております。この放送法あるいは電波法の改正案が出るか出ないかということによりまして、懸案の具体的な免許申請をどう扱うかということにつきましては、郵政省といたしましては、その取り扱いが若干変わってくるかと思います。でありますから将来の大きな計画をもとにして、この免許の問題に取り組むとすれば、やはり新しい法体系ができないと、なかなか困難ではないかと思います。しかしいまお話しのように、非常に緊急を要する問題これは私もまだ具体的な問題には勉強が足りないので、そこまではよく存じませんけれども、そういう問題も若干あるようでありますが、そういった問題につきましては、この改正法律案がどうなるかということによりましては、あるいは緊急に国民全体の福祉のためには行政処分をしなければならぬという事態も起こってくるかと考えます。
○森本委員 そういたしますと、大体大臣の考え方というものは輪郭が一応わかったわけでありますが、それというのは、一つの法体系というものを出したいということがきまれば、そのきまった一つの案に従って、緊急の度合いの問題についてはやっていくというのが本心である、こう考えていいわけですか。
○新谷国務大臣 さようでございます。なるべくそういうふうな、何といいますか、基本的な考え方も国会のほうでおきめいただいて、それに基づいて個々の行政処分をしていくというのが筋だと思います。最後に申し上げましたように、どうしてもその法改正の問題についてなかなか結論を得ないとか、あるいはなかなか調整がつきにくいというような事態に対しましては、森本委員のお尋ねがありましたように、緊急の度合いに応じましてやむを得ない最小限度の措置をするということも考えなければならぬかと思っておる次第でございます。
○森本委員 そういたしますと、大体もう大臣も御承知かと思いますので、緊急の度合いというのは、大体近畿の問題、あるいはまた北九州、名古屋と、こういうふうにもう大体緊急の度合いというところはまあ大臣も御承知だと思いますが、私がいま言ったようなところが緊急な度合いというふうに解釈をしていいわけですか。
○新谷国務大臣 どれが緊急を要するかという問題は、ある意味においては程度問題かと思います。いま御指摘のような地区についてはそれぞれある程度緊急を要するような事態が起こっておるということは聞いておりますが、実は就任以来まだ二週間余りでございます。個々の具体的な案件についての審議は私はまだ十分しておりません。したがいまして関西地区とか北九州地区とか名古屋地区というふうに具体的に御指摘になりますと、そのとおりでございますというお答えは、いまこの際は御遠慮したいと思います。
○森本委員 まあ大臣はこの内容については十分御津知だと思いますので、あえて聞きませんが、そうすると、結論として、もう一ぺん復習をしておきたいと思いますが、できる限り各党の意見をまとめて、次の近い国会においては電波法と放送法の改正については提案をしたい。しかしながらそういうふうな提案をしたいけれども、それが現実になかなか調整がとれなくて不可能だという場合には、緊急を要する点については、これは現行放送法において処理をしなければならない場合もあり得る。その緊急の度合いの内容ということについてはいま明らかにすることはできないけれども、とこういうふうに解釈をしてもいいわけですか。
○新谷国務大臣 大体仰せのとおりでけっこうだと思います。
○森本委員 そういたしますと、電波関係で特に聞いておきたいと思いますことは、過般の通常国会の終わりのほうで私が質問をいたしました例のポケットベルのサービスの問題でありますが、これについて早急に郵政省と電電公社は検討しなければならない、こういう回答になって一応国会は終わったわけでありますが、その後これがどういうふうに進んでおるか、ひとつ御説明を願いたい、こう思うわけです。
○上田説明員 ただいまの問題でございますけれども、前にも申しましたように、この問題は周波数の捻出の問題、さらには将来におけるところの見通しの問題、こういうような問題がありまして、現在のところはっきりどれだけのところをどういうぐあいに捻出できるという段階まで到達しておりません。
○森本委員 そうすると、これは昭和四十一年度の予算を編成をするときにはそういう周波数の割り当てその他についての実際問題としての実績を考慮せずに、四十一年度の予算は編成をした、こういうことになるわけですか。これは大臣にお聞きしますが……。
○新谷国務大臣 当時のことをさかのぼって私もいろいろ聞いてみました。前国会におけるこの問題についての郵政大臣と森本委員との質疑応答も一応速記録によって拝見いたしました。私もこの問題につきましては前々から多少聞いておりましたので、いずれかに早く処理をしなければならぬという考えを持っておるのでありますが、予算を編成いたします当初におきましては、これは実行できるだろうという考えのもとに電電公社の予算は編成されたのだと聞いております。しかしその後いよいよ実行段階になりまして、主として技術的なことでありますが、技術的問題についていろいろ両者で検討を加えておりますが、一面から申しますると電電公社のサービスとしては新しいサービスになりまするし、周波数その他で技術的に将来を考えてこの際に明らかにしておかれなくてはならぬ問題がございますので、いまなお両者間でそういった技術的な問題につきまして折衝中であるというふうな報告を聞いておるのでございます。私はこの問題につきましては、先ほども申し上げましたように、森本委員の御質疑の趣旨もよくわかりました、この問題につきましてはなるべく早く解決をしたいということで、両者に対しましても技術的な方面における調整をどうしたらいいかという検討を急がせておるわけでございます。もう少し時間をかしていただきたいと思うのであります。
○森本委員 もう少し時間をかしていただきたいということでありますが、これは私の考えとしては、本来予算を編成するときにそういう周波数の問題につきましても電電公社当局と郵政省当局が十分に話し合いがついて、そうして見通しがついて、これは予算を組むべきである。後ほど述べますけれども、きょうの新聞には電信電話料金の値上げについての電電公社総裁の談話その他が一斉に載っておるわけであります。それほどいま重要な時期にきておる電信電話公社の予算を編成する際において、それは数千億円の予算の中におきましての三億一千万円というものはわずかな予算かもしれません。しかし三億一千万円の予算というものを組む以上は、そのはっきりした見通しが郵政省と電電公社の間になされた後において予算が編成をされ、それが通過をする、こういうことでなければならぬはずであります。特に大臣は当時与党の逓信委員としてこの内容について私は御承知であろうと思うわけであります。それが予算が通ってもう半年以上もたっておるのに、その周波数の割り当てについては何ら見通しがないというふうな、この不可解な予算編成というものは私はあり得ない、こう考えるわけでありまして、特にこの上田電波監理局長の談話を見てみますと、これはうそかほんとか知りませんけれども、私が一番重要視しておりますことは、「電気新聞」というのはよくこういうことを詳しく書くわけでありますけれども、国会が終わったあとのことでありますけれども、この委員会におきましては、電波監理局長は十分に電電公社と話し合いをしたい、こう言っておきながら、ポケットベルサービスについては、周波数の割り当てはむずかしい、こういう談話を発表しておるわけでありまして、この新聞記事が正しいかどうかは別として、「新規サービスが必要であることはわかっている。しかし波の効率的利用としては、別問題である、すべて電電公社の今年度予算に経費が計上されていると聞くが、」——聞くがぐらいのことになっている。——聞くが、予算の概念からみても、予算に計上されていないものがすべて実施されなければならないということはない。」「私自身としては、波の新規割り当てについては非常に慎重にあるべきだと考えている。」免許については第三者からとやかく言われたくない、こういうふうな談話を発表しておる。この第三者からとやかく言われたくないということは、おそらく国会で私が言ったことを指しておるのではないかと思うが、これは第三者ではないはずだ。そういう予算を編成しておきながら、そんなことは知らぬということを郵政省の局長が言えた義理じゃない。こんな局長はやめてしまえ。少なくとも郵政省の四十一年度予算を編成するときに、電電公社当局との間において話し合いがされてなければならぬはずだ。それを第三者がとやかく言うとはけしからぬというのは、これは一体どういう意味だ。逓信委員会として、四十一年度の予算編成がなされておる、そうして政府はこの予算を通していただきたいということでこの予算を通した、その予算の中には、このポケットベルサービスの問題がはっきり載っておるわけなんだ、だからそれはどうなっておるかということを聞いたわけなんだ、そうしたならば、郵政大臣は、十分わかりました、十分電電公社当局と相談をします、こう言っておる。ところがその委員会の済んだあとで発表になってみると、軍監局長としてはそれはもう全然見込みがない、第三者からとやかく言われるということは心外でしかたがない。そんなことを言うんなら、この予算編成をするときに電監局長が言うべきだ。四十一年度の予算編成の省議のときに、要するに電監局長としてはそんな予算編成を行ないましても電波の割り当てがありませんからだめですよ、こう言って大臣なりあるいは政務次官に建言をするのが当然なんだ。この辺の責任問題ということは、ひとつ新大臣で明らかにしてもらいたい。郡郵政大臣がはっきりとこの問題については言っておるわけでありますから、こういう問題について、周波数の割り当てがむずかしくてできなければ、この前の予算編成というものは間違っておったなら間違っておった、間違っておりましたから、これについてはできません、こういうことになるのか。正しかったとするならば、どこかにこれは間違いがあるわけなんです。だからその辺の問題をひとつ明らかにしておいてもらいたい、こう思うわけです。
○新谷国務大臣 森本委員の予算に計上していながら電監のほうで非常にあいまいな態度をとっているのはおかしいじゃないかという御質問はそのとおりと思います。当時の事情は私自身手がけたものではないのでよく存じませんが、こういう結果になったことは、私は遺憾だと思っております。ただ私は、就任以来まだ浅いのでありますが、国会で問題になりましたような事柄を時間の許す限り、ときどき関係局長から聞いております中に、やはりこの問題がございました。いろいろ聞いてみますと、考え方としては外国にもあることでございますから、そういった新しい制度をつくるということについては、これはもちろんここまで日本の電気通信事業が進んでまいりますと、考えてもいい、考えなければならないという意味もわかりますが、問題は端的に申し上げますと、周波数の問題のようでありまして、私は全体の超短波の周波数をどういうふうな計画で分けようとしておるのか、実はまだそこまで研究が及んでおりませんので、あまりはっきりとしたことを申し上げる段階ではないのでありますけれども、ポケットベル、こういった制度ができまして、一体これがどこまで普及していくだろうかという問題に関連いたしまして、たとえばあるバンドを割り当てたとしまして、このバンドがすぐに一ぱいになってしまう、まだまだ需要があるけれども、積み残しがたくさんできて困る、どうにもしようがないということでは、こういう制度をこしらえましても、一般大衆から言いますと、ごく少数の人しかこの制度が均てんしないという結果になりますので、やります以上は、こういう制度はもし需要があれば全体に均てんし得るようにしなければならぬという見通しを持って処理すべきが当然のことだと存じます。そういった問題について、考え方も違うし、見通しも違う電波監理局のほうでは、これは全体といたしましては非常にいいことだと思いますが、波を非常に大事に扱っておりますので、この問題に関しましても勢い慎重に取り組んでいるというような実情でございますが、御趣旨は私も大体了承しているつもりでございます。先ほど申し上げましたように、もう少し時間をかしていただいてこの問題をいずれかに処理をしたいと思いますので、その点ひとつ御了承をいただきたいと思います。
○森本委員 大臣のいまおっしゃられることについては私も同感でありまして、こういうふうな周波数の割り当てについては慎重の上にも慎重を重ねて考えていかなければならぬ。こういう点については私も同意見でありますし、またそれが一部分の特権階級に利用されるということについても十分に考えていかなければならぬ。しかしながら、いまごろになってそういうことを考えるということが間違いでないか、四十一年度の予算を編成をするときにそういうことを十分に郵政省と電電公社が打ち合わせをして、そうして四十一年度の予算を出すのがほんとうではないか、いまごろ、四十二年度の予算編成の時期に至っているときに、四十一年度に組まれている予算の内容について電電公社と郵政省の意見が違うというふうなやり方は全くおかしいやり方ではないか。私は大臣の言っていることを全然否定しているわけではありません。そういう点については十分同感でありますし、波を大切にするということについては私も同感であります。しかしながら、事ここに至っては、こういう予算を組んだことについて一体だれに責任があるのか。そこでいま大臣がおっしゃられたような問題については、もう少し前にそういうふうなことを検討すべきではないか、すなわち、昭和四十一年度の予算編成のときに省議あるいは電電公社の内部の会議等においていま大臣が言われた内容について検討しておけばこういう問題にはならなかった、こういうことを私は言いたいのであります。そういう点については一体どう処理をされようとしているのか、その点をひとつお聞かせをいただきたい、こう思うわけであります。
○新谷国務大臣 先ほど申し上げたことで御了承いただきたいのでありますが、もう少し時間をかしていただきまして、電電公社と郵政省との間で十分具体的な協議を遂げました上で、将来に対する見通しも立てまして、そうしてこれは私の責任においてきめる以外にはないと考えている次第でございます。
○森本委員 これ以上私は言いませんが、ひとつ四十二年度の予算編成のときには、幾ら金額が小さくても、こういうふうな問題になるような予算編成は一切避けていただきたい。事前によく打ち合わせをしてからやっていただきたい。 それから、今回のこのポケットベルの問題についても、次の委員会が九月の中旬に開かれますから、それまでにはひとつはっきりとした見通しをつけてもらいたい。できないならできない、できなければ、この予算の編成は間違っておった、その責任は一体どこにある、だれがどうとる、こういうこともはっきりしてもらいたいし、やれるものなら、こういうふうな周波数の割り当てを行なってこういうふうにやるということを、次の委員会までにはひとつこの問題は明らかにしてもらいたいということを特に大臣に申し上げておきたいと思います。 それからこれは公社の問題でありますから、ついででございますが、けさの各紙の朝刊を見てみますと、電信電話料金の値上げについて来年の秋から平均二二%の値上げ、さらに設備料が一万円を三万円にということについて、郵政大臣と電電公社総裁との間において話し合いがついたというふうな、まあこれは新聞の書き方によってはだいぶ上げたいけれども上げぬとか上げるとかいうようにいろいろとり方があるわけでありますが、これははっきりひとつ大臣からこの間の事情を御説明を願いたい、こう思うわけです。
○新谷国務大臣 就任いたしましてから電電公社の事業の内容についての説明を聴取する機会が実はございませんで、昨日電電公社の総裁、副総裁が参りまして、私に対しまして、公社の事業の概要を所管事項として説明をいたしますと同時に、その際に電電公社で考えております将来に対する長期計画、長期的な見通しというようなものにつきまして説明があったのでございます。この長期計画の見通しということにつきましては、いままでにもおそらく両院の逓信委員会において関係者から資料を配付したり御説明をしたりしている問題だと思います。電電公社の電信電話の調査会で成案を得たものを中心にして、それを実行するのにどうしたらいいかというようなことを考えて成案を得たのが中心であります。その将来に対する見通しといたしましては、新聞にも出ておりますような内容のものでございましたが、昭和四十二年度の予算に関しましては、昨日は具体的な内容はまだ聞いておりません。ただ長期一画を立てます上の一環として大体どういうことになるだろうということだけは、話を聞いたのであります。その際に、四十二年度においては収支計算からいっても若干の赤字になるであろう、それから一番困るのは建設資金でありまして、資金関係でどうしても相当の大きな手当てをしてもらわないと、長期計画に載っておるような建設が進められないということでございます。いろいろの案が考えられておるようでありますけれども、その際に私としましては、昭和四十二年度については政府全体としては物価問題に真剣に取り組んでおる際でもあるから、公共料金の値上げをそう簡単に考えるわけにはいかない。したがいまして、所管大臣としての考えは、まず料金の引き上げをしなくても済むような方法を考えるべきである。それについて十分検討をしてほしいということを総裁に申しました。総裁もこれを了承して帰られたのでございまして、これが事実でございます。料金の値上げをわれわれのほうとして了承をした、あるいは何十何%の値上げが必至であるというようなことにつきましては、郵政大臣としましてはいま申し上げたようなことを申してありますので、まだそこまで問題を掘り下げていないということを申し上げておきます。
○森本委員 そういたしますと、これはいわゆる電電公社の単なる試算であって、政府としてはこの値上げについてはまだ値上げをするというふうには考えておらぬ、こう解釈していいわけですか。
○新谷国務大臣 値上げをすることはこの際はなるべく避けてもらいたい。それでそれにかわる方法として、たとえば資金問題につきましては財投をふやすとか政府の出資をふやすとかいろいろな方法があるはずでありますから、そういった問題を広範に取り上げて、ひとつ値上げをしなくてもいいような方法を考えなさいということを申したのであります。これから私も、その問題が昭和四十二年度の予算の概計を要求するにあたりまして出てまいりました場合には、いま申し上げたような方向で処理をするようにしたいと考えておるのであります。
○森本委員 確かにすぐひける電話ということによってこの新聞記事を見てみますと、またわれわれがいままでの電電公社の予算の内容を見てみた場合に、現在のままでいくとするならば、これは行き詰まることは明らかであります。いま大臣がおっしゃられたように、現実に政府出資を多くするとか、財投を多くするとかいろいろのやり方によってこれは値上げをする必要はないということになるかもわかりません。われわれ国民側としては極力これは値上げをしてもらいたくないというのが事実でありますし、またわが党といたしましては、これも物価対策にいま真剣に取り組んでいるやさき、この電信電話料金の値上げについては避けてもらいたい。それよりもいま言ったように政府の出資金あるいは財投、場合によってはいわゆる公社債の利子ぐらいは国が負担をするというふうな措置でもとれば、年間約六百億くらいの利子が払われておるというふうな状況でありまするし、さらに今後公社債の償還がピークになってくるころには、かなり電電公社の予算というものも、いまのままでいくとするならば非常に苦しい問題になるわけでありますが、しかしわれわれとしては、そういうことよりはやはり電信電話の公共性特に電信の公共性という点からいくとするならば、いま大臣が言ったように、政府出資、財投あるいはまた公社債の利子だけでも政府が交付できないか、そういういろいろな点が考慮せられると思いますので、ひとつ十分にそういう点については考慮せられて、この値上げについては極力避けてもらう方向において御検討願いたい、こう思うわけであります。 ついでに聞いておきたいと思いますが、郵政省に電気通信庁を設けるというふうな構想が、郡郵政大臣がやめるまぎわに発表せられておりますが、新大臣としてはこれはどういうふうな御意見を持っておられますか。
○新谷国務大臣 行政機構の問題は、いろいろ沿革がございまして、今日のような形になっておると了承いたしますが、行政機構をどうしたらいいかということを考える場合に、いろいろな観点から私は意見があると思うのであります。そういった基本的な問題は別といたしまして、いまの電気通信関係の仕事つまり電電公社に対する大臣の監督権、KDDに対する監督権というようなものから有線放送電話についての問題、そういった問題を含めまして、一方では電波監理局というものがあって、多少仕事が入りまじっている点もあるように見受けられるのでありまして、郡前郵政大臣が考えられたと言われております電気通信庁というような考え方は、これは一つの考え方であることには違いはないと思うのでありますが、しかしそれが私はいまここで、どうしてもそれに取り組まないと、それを実現しないと電気通信の行政がうまくいかないという程度のものではないのじゃないかという考えを持っております。 一つの例を申し上げてみますると、どこの省でも同じでございましょうが、一体監督行政というものが内局にありまして、現業庁のほうが外局に出るという姿が、これは大部分だと思いますが、電気通信庁というふうなことになりますと、いわゆる監督行政の面が外局になりまして、現業庁のほうが内局になるというようなことで、これは行政運営から言いますると、よほどいろいろ考えないと困るような問題が出てくるのではないかと思うのであります。しかし、この電気通信庁の問題のみならず、行政機構がいまのままで十分である。これでよろしいのだということは私も考えてはおりません。電波監理局ができました当時、それから電電公社、KDD、そういったものができました当時と実情はだいぶ変わってきておりますから、電気通信行政を行なうのにどうしたらいいかということは、やはり考えていかなければならぬ問題だと思います。私は、全般の問題が一挙に解決ができませんでも、ある程度部分的にでもこれらの問題に取り組みまして、少しでもいい方向に解決するように努力をしたいと思っておるのでございますが、いま、率直に申しまして、そうしたならば電気通信庁というものに対して賛成か不賛成かといわれましても、単純に賛成、不賛成を申し上げるだけの材料を私は持っておりません。しかし何とか考えなければいけないという気持ちは持っておることだけを申し上げておきたいと思います。
○森本委員 そうすると、電気通信庁の設置という問題については一応白紙であるというふうに考えていいと思いますが、私は、電気通信庁関係というよりも、かえって、電波庁ということで、電波関係について一つの外局機構としての機構が必要ではないかという考えを前々から持っておりますし、また、郡郵政大臣の時分にも、いわゆる新谷新郵政大臣もそういうことを言われたやに私は仄聞をしておりますが、この電波行政について、いまの電波監理局制度ではもうすでに機構が非常にやりにくいかっこうになっておるのではないか。できれば郵政省の外局として電波庁ぐらいは設けてもいいのではないか。あるいは、場合によっては総理府の中に設けてもいいのではないかというぐらいにわれわれとしては考えておるわけでありますが、この電波関係の機構についてはどうお考えですか。
○新谷国務大臣 森本委員の御質疑の趣旨は私もよくわかっておるつもりでございます。電波監理行政が非常に大きくなりまして複雑化いたしておりますので、この機構では足りないのではないかということについては、私も原則的には同感でございます。しかし、先ほども申し上げましたように、それならば、大きくして、強くして、外局にしたらいいじゃないかということがございますけれども、またこれも一つの案でございますが、この問題については、先ほども申し上げましたような監督行政と現業行政というものの関係も考えねばならないと思いまするし、それから、政府全体としましては、今度も、もちろん必要な機構はいやとは言われぬだろうと思いますけれども、機構問題については非常に慎重でございます。新しい大きな機構をつくることにつきましては、相当いろいろの制限を加えようという考え方で進んでおりまするので、電波監理局をいまここで電波庁というような大きな機構にして外局に持っていくということにつきましては、私もその趣旨はわからぬではないのですが、その実現につきましてはもう少し時間をかしてもらって考えたい。もちろん、これは、時間をかしてくださいと申しましても、予算編成期がありますから、そう長いことではないのでありますが、もう少し慎重に考えてみたいと思っておる次第でございます。
○森本委員 それではこれも来月の委員会に残しまして、もう一つ電波関係で聞いておきたいと思いますることは、七月の二十五日に、ソ連のグロムイコ外相が来られたときに、ソビエトの打ち上げておりまする人工衛星のモルニアを使って日ソ間にテレビ放送の交流を行ないたいというふうな提案がソ連側からあったというふうに聞いておるわけでありますが、これに対しまして、日本側は非常に慎重な態度で返事を保留しておるということでありますが、これに対してどういうお考えですか。
○新谷国務大臣 ソ連のグロムイコ外相が来られた際に、モルニア衛星を利用して日ソ間の主としてテレビ放送の交流をしたらどうだというような提案があったそうでありまして、ごく最近外務省から、郵政省としてもこれについて検討をしてほしいという公文が参っております。ところが、このソ連側のテレビ中継の提案につきまして外務省からいろいろ聞いておりますところによりますと、衛星からの電送の方式とか、使用いたします周波数でありますとか、電力の問題でありますとか、そういう技術的には非常に不明な点が多いのでありまして、現在の段階では、これに対しまして、技術的にどうしたらいいか、可能であるか可能でないかというような結論を出すことが困難な状況でございます。さらに、外務省が中心になりましてもっとこの問題を具体的に折衝をしてその資料をいただければ、われわれといたしましてはこれに対して真剣に検討を進めたいと考えておるのでありまして、いまの段階ではこれについていいとも悪いとも申し上げられないような状況でございます。
○森本委員 これは、要するに、周波数の問題にしても電力の問題にしてもあるいは中継装置その他の問題にしても、技術的な問題については、郵政省がひとつやってみたいという返事をしなければ、向こうだってその資料はなかなかくれませんよ。これははっきり言って日本の電波研究所において向こうのいわゆる人工衛星その他から発しておる電波を受けておるわけでありますけれども、これはたまたま探出しておってようやくさがし当てて入ったということであって、向こうから周波数、電力その他についての通告はあっておりません。こちらのほうでかってに探出しておるわけでありますから、入るときも入らぬときもあるわけでありますが、本格的にこのモルニア衛星を通じていわゆるモスクワ——モスクワから先はマイクロがずっとパリまで出ておるわけでありますから、そういうような関係でテレビ中継をかりに日本がやってもいいという考え方に立って具体的に技術的に検討していくとするならば、これはやれないものじゃないはずであります。技術の理論上からいくと、アメリカとソビエトがやっておる内容がそんなに変わることはないわけでありますので、これはやろうと思えば、技術的に両者がいろいろの問題を検討し合って詳細な打ち合わせをしてやれば完全にでき得る、こういうように私は考えておるわけでありますが、問題は日本がそういう話に乗っていくかどうかという態度がきまらぬからソ連側としてもそういう詳細な技術的なデータは出してこないだろう。だから、日本がアメリカの衛星ともやるしあるいはソ連との衛星ともやるという考え方に基づいてやるとするならば、いまの中継装置その他についてもまた改革を加えていかなければならぬ、こういうことになろうかと思うわけでありますが、まず根本的に、ソ連から申し出があっておりまするモルニア衛星を使ってモスクワを中心とするいわゆるヨーロッパ放送連盟あるいは東欧の放送連盟等と日本とのテレビ交換を行なうかどうか、こういうことの基本的な態度を日本側がきめなければ、いま言った技術的な内容についての折衝に入れぬことは明らかである。現実に私が七年ぐらい前にモスクワに行って向こうの電波監理局長といろいろ話をしたときに、すでにこのことは向こうの人も予想せられておったようであります。そういうときに、向こうさんの話では、日本としてはあまり乗り気じゃないのじゃないかというふうな意味の話があったわけでありますけれども、そのとき私は当面非公式の話でありますからそのまま帰ってきたわけでありますが、しかし、今日の国際情勢その他の変転からして、こういうふうに向こうからせっかく申し入れがあっておるものに対して、日本側としてはこれを受けて立つという態度が望ましいのでないか、そのことが、すなわち考え方によればテレビによる世界的な平和の問題にも私は通ずるというふうに考えるわけでありまして、考えてみただけでもテレビの画面にいわゆるこの放送衛星を通じて、あるいはモスクワ、あるいはパリ、ロンドン、こういうところの国々がそれぞれ同時中継ができるということになれば、これは画期的な内容になってくるわけであります。そこでいま世界は、もう三年後に迫っておりまするメキシコのオリンピックについて一体どういうふうな放送体系を持とうかという点の話し合いをしておるわけでありますが、そういうふうなことについての問題は別としても、とにかくこのモルニヤ衛星について日本側の基本的な態度というものをやはりきめる必要があるのではないか。ひとつ早急にこういうふうなソ連のせっかくの申し入れをどうするかという根本的な命題を、これは政策上の問題でありますが、それをきめたらソ連としては詳細な技術データその他についての話し合いになる、こう思うわけでありまして、根本がきまってないからいま大臣が言ったようなことになる、こう思うわけであります。その点私としては、これはアメリカの衛星ともいま日本はやっておるわけでありまするから、ソ連の衛星とも十分にやり得るという態勢をつくるのが、いわゆる佐藤総理が言うところの世界平和の方向に連なる問題だろうというふうに考えておるわけでありますが、その根本的な問題について大臣としてはどうお考えになっておられるか、こういうことです。
○新谷国務大臣 御承知のように、テレビあるいはラジオ等の手段を通じまして両界の文化を交流させるということは、文化協定等のたてまえから見ましても原則的にはけっこうなことだと思うのであります。しかしそういった文化協定上の諸問題を処理するのは、これは郵政大臣だけでは処理ができません。むしろもっと広く、そういった問題に対してどう取り組むかということを政府全体としてきめる必要があるかと存じます。椎名外務大臣もグロムイコ・ソ連外相に対しまして検討をしてみましょうということを約束しておるのでございまして、外務省を中心にしてそういった問題につきましては今後検討が進められることと存じます。私のほうで主としてあずかりますことは、むしろ技術的な方面の役割りでございまして、できるかできぬか、どうしたらできるかということでございまして、技術的な方面につきましては、先ほども申し上げましたようにいろいろな点において技術的にまだ不明な点ばかりでございまして、いまそれができるとかできぬとか、やるとかやらぬとかいうことを申し上げる段階には達しておりませんので、この点につきましては外務省を通じまして先方の意向あるいは先方の計画というものを十分に考えまして、それに対しましてこちらのほうも検討を進めていきたいというのが現状であるということを申し上げておいた次第でございます。
○森本委員 だからその点はよくわかりました。ただ技術的に検討すれば、日本側としては理論的にはでき得るわけであります。だからこれはもうはっきり常識で考えられると思います。要するに、ただその設備その他について新たに増置をするのか、あるいは現在のものを改造して行なうのか、それは別として、技術的にはでき得る。ただ国の政策として、このモルニア衛星によるいわゆるソビエトとの交流、テレビ交換中継というものを行なうのかどうかという点については、佐藤内閣全体の政策の決定にまたなければならぬ。その場合にテレビ、ラジオというふうな電波放送行政というものを所管する郵政大臣としては、閣議においてそういうことについてはやったほうがよろしい、こういうふうに発言をせられるのか、それはやめておいたほうがいいというふうに言われるのか。私は新しい郵政大臣はそういうことは大いにやったほうがよろしいというふうに閣議において発言をせられるものだ、こういうふうに考えておるわけでありますが、そういう点を大臣はどうお考えになっておるか、こういうことなんです。技術的にどうこうという問題については、これはもう問題ではありません。私は、政策的に新しい郵政大臣としてはそういう交流を行なうという点についてはどうお考えになっておるのか、その点を問いておるわけです。
○新谷国務大臣 私は、冒頭にも申し上げましたように、文化協定を結んだりしております国々との間では、なるべくお互いに文化の交流をするのが当然だろうと思っておるのであります。したがいましてソ連との関係におきましても純粋な文化の交流ということになりますると、これはやったほうがいいという考えを持っておりますけれども、しかしいま申し上げましたように、また森本さんも言われましたように、この問題はやはりいろいろな角度から国全体として処理すべき問題だと思いますので、まず技術的にそれが可能であるかどうか、そしてそれがどのくらい経費が要るものであるか、これは効果ともあわせまして、われわれのほうとしましてはそういう観点から意見を求めていきたいと考えておることを申し上げた次第でございます。
○森本委員 これはしいて言えば、向こうはとにかくウラル山脈の中ごろまではすでにもうマイクロが通じておる。それからずっとウラジオのほうに向けてマイクロを通じようというのがいまのソ連の計画であり、さらに樺太を経由して北海道を経由すればマイクロウエーブの問題もでき得るということは考えられますが、ただこれが電力その他の関係で非常に不可能であるという点もいろいろあったようであります。しかし今回こういうふうな衛星ができればそういうことは要らずして、衛星においてそのままできるということになるわけでありまして、場合によってはこれは日本自体も、将来日本の国内における国内通信網自体も、衛星を通じて行なうということも考えなければならぬ時期がもうきておるのではないかというふうにも考えられるわけでありまして、そういう点からいって、やはり電波放送の行政をつかさどる郵政大臣としては、なるべく技術的に解決がつく限りにおいてはこういう点はやったほうがよろしい、こういう意見であると解釈していいわけですか。
○新谷国務大臣 郵政大臣としてはそのように考えますが、これは先ほども申し上げましたように、政府全体の立場において決定すべき問題であると思っております。
○森本委員 時間がありませんので、あとちょっと大事な点だけを申し上げておきたいと思いますが——それからちょっと大臣に言っておきますが、新しい大臣はあっちこっちに行くといろいろ談話をかってにぽこぽこと——かってじゃないけれども、ときどき発表するわけであります。どういうつもりでああいうことを言ったんかいなという疑問がときどき出てきますので、これからはひとつ旅先における談話というものは相当慎重に考えて発表願いたいと思います。 その一つの談話の中に、郵政相談所の設置ということを言われておるわけでありますが、確かにこれはいいことであります。これは前々からわれわれもこういうことは言っておったわけでありまして、そういうものを設置するということについては非常にけっこうでありまするが、財政的な問題あるいは定員の問題等において非常に困難であるというところから、われわれとしてはこういうふうな問題については賛成ではありますけれども、現実に実現ができなかった、こういうことであります。大臣は今回これをやる、こういうふうに言われておりますが、具体的にはどういうことですか。
○新谷国務大臣 新聞等にいろいろ談話の一部分が出まして、いまおしかりを受けたわけでありますが、そんなにぽかぽか出しておるつもりはないのであります。それも私の個人の考え方ではなしに、省の意見をまとめまして、こういうことを今度やりたいということをそういう機会に、質問がありました場合に話しただけでございまして、別に非常に新しい、あるいは奇をてらったようなものはもちろんないつもりでございます。郵政相談所と仮の名前でございますが、こういったのは、同じような性格を持ったり同じような働きをしたものが過去にもあったことは御承知のとおりでございます。しかし森本委員からもいろいろ御指摘があり、御親切な御注意があったということを聞いたのでありますが、今度の郵便法の改正に伴いまして、いろいろな問題について一生懸命省側としましては努力したにもかかわらず、いわばPRの不足した部分が出ておったようでございます。国民の方に迷惑をかけたというような点がないことはございません。さらに新しい郵便法の運用、解釈でございますが、これにつきましても、専門的でなかなかわかりにくい部分がございますので、国民の方から言いますと、どうしたらいいのだろう、どうしたら一番有利に行くんだろうかというようなことについて、私どもも多少質問を受けておる状況でございます。そういうことでございますから、私は、まず第一に、郵便を利用せられる国民の方々に対するサービスをもっと改善したらどうかというような観点に立ちまして、過去にありましたような相談所類似のものが、いまは大体なくなっておるようでありますから、それを少なくともある程度主要なところから復活をして、そうして郵政全般のことについて、新しい郵便法の問題だけではなく、ふだんからときどき起こります郵便物の不着の申告の仕事でありますとか、あるいは貯金や保険なんかを利用せられる方々のいろいろな苦情とか、そういったものをとにかく全部処理をする、業務の案内もするというようなことを兼ねまして、ともかく郵政全体に対する相談に応じるようにしたい。これは私の希望でございまして、まだ確定したわけではございませんが、たとえば一一〇番にかけるとすぐにパトカーが飛んでくるというようなぐあいに、電話で何番にかけたらいつでも係員が出て、電話でも郵政全体の問題について親切な相談に応じ、国民の側に立っていろいろ協力をするというようなものができれば、非常にけっこうじゃないかというような考え方を持ちまして、いま事務当局に具体的な案を検討さしておるのであります。これはたいした人数も要りません、たいした費用もかかりませんので、できれば年度内にでも、少なくとも東京、大阪、名古屋くらいの大きなところには、そういう窓口機関を開設をして、サービスの向上に資するようにしたらどうか。来年度以降順次各府県にもそういった機関を一つくらいは少なくとも置くようにしたらどうかということを考えて、事務当局に検討を命じておるという段階でございまして、お尋ねのように、具体的に非常に固まったものではないのでありますから、その点御了承いただきたいと思います。
○森本委員 これは大臣も御承知のとおり、統轄郵便局以上には一応あったわけでありますが、それがいつの間にか消えてなくなってしまっておるというのが現状でありまして、これはおそらく、できればそれを復活したいということであろうと思いますが、一般の国民に対する郵政事業のサービスとしては、私はまことにけっこうなことだというふうに考えておるわけでありまして、一度きめたらひとつやってもらいたい、こう思うわけであります。 それから大臣が談話発表をするときは、極力煮詰まってから発表してもらいたい。まだ頭の中で考えただけで、よくよく聞いてみると、まだ定員も予算もろくすっぽ検討もしてないのに、何か言わぬと大臣の権威が下がるということで発表することは、いいことであっても今後慎重にしてもらいたい。これは確かにいいことですから、私は反対をしておりませんが、それが実現できるように、ぜひひとつお願いをしたい。しかし事務当局その他に聞いてみると、まだ一つも準備ば整っていないということであって、そういう点で、今後大臣としても、抱負を述べられるのはけっこうでありますが、述べられたら、それが実行段階に移せるという一つのはっきりとした根拠を持ってから発表願いたい、こう思うわけであります。 それからもう一つ、次の通常国会でこれは提案にならなければならぬと思っておるわけでありますが、いわゆる郵便貯金事業における預入者に対するサービスの問題でありますが、これは前から私の持論でありまして、もう七、八年前から当委員会で言っておりますし、大臣のほうからその点については十分尊重してやっていきたいということで、去年はただ、これは貯金局長が少し抜かっておったのかどうか知りませんが、定額貯金の貸し付けだけを言って、それでぽこんと大蔵省からけられたということで、ちょうど総理が郵便法の改正のときに来ましたので、大臣がすごすご帰ってきたというふうに総理に聞いたところが、総理の答弁では、いや大臣はすごすご帰ってきはせぬ、かなり強硬に言っておったというような、郡大臣をかばうような答弁をいたしましたが、そのときに総理としても、とにかく没入金が年間九億円程度もあり、さらに郵便貯金特別会計の剰余金がいま三百二十億円程度ある。これは毎年七十億円程度ずつふえていくという段階においては、何らかの郵便貯金の預入者に対するところのサービスで還元するということは考えてよろしいということを言われておるわけでありますが、ひとつこの際郵政省としては、名称は郵便貯金事業福祉公団でもあるいはサービス公団でもけっこうでありますけれども、現実の問題として郵便貯金の預入者に対するサービスのあり方というものを考えてもらいたい。これはいまの簡易保険の福祉事業団のようなまねを全部やれということを私は言っておるわけではありません。あるいはその中に貸し付けもあれば、あるいは短期の海の家とか山の家というものも、これは二年くらい実施して、その後大蔵省の反対でやまりましたけれども、しかしいま郵便貯金の預入者に対するサービスが何一つありません。そういう点から言いますと、銀行から見ますと郵便貯金のサービスというものは非常に劣っておるわけであります。場合によっては先ほどの郵政相談所、こういうものについても統轄局以上について、特に郵便貯金についてのサービス普及員を一人ぐらいずつ各所に配置しても十分に出てくる金でありますが、ひとつ郵便貯金の預入者に対するサービス事業団と申しますか、公団と申しますか、そういうものの設立について、四十二年度の予算編成の際に、郵政大臣としては十分考慮してやっていただきたい、こう思っておるわけでありますが、その点についての大臣の御意見を聞いておきたい、こう思うわけです。
○新谷国務大臣 森本委員は前々からこの問題についてたびたび御発言がございまして、郵政省の為替、貯金のサービスに従事しております従業員としましては、非常にありがたいと思っておるのであります。ただこの問題をどういうふうにして具体化するかということになりますと、なかなか問題が複雑なようでございまして、私も前国会で森本委員と総理とが質疑応答されたその速記録を拝見いたしました。従来森本委員の御主張になっておることもよく了承いたしたのでありまして、これはあまり責任のある大臣の御答弁として申し上げるといかがかと思いますけれども、気持ちとしては私も何か考えたいという気持ちを持っていますことは、前々から私が参議院の逓信委員でいろいろ質疑応答いたしました中にも、こういった問題がございまして、その私の考えをいまごらんになると大体おわかり願えるかと思うのであります。 問題は非常にむずかしいと思いますのは、方法論でございます。いまお話しになりましたような事業団であるとか公庫であるとか、必ずしも形にはとらわれぬと言われますが、実際上何かの形をとらないと仕事になりませんので、いろいろな形を考えて、関係方面と従来も何回か打ち合わせをしたようであります。今日まで関係各省が納得してくれるようないい成案を得るに至っていないというのが現状でございます。しかし御趣旨は、先ほども申し上げましたように、私も貯金や保険は郵便局でやれ、大いに金を集めてこい、使うほうは別だぞというような形は行政としてもあまり感心したものでないという考えを持っておりますので、御趣旨のあるところは十分承知しておりますので、何かいい方法はないかということをこれから十分御趣旨を体して検討してみたいという考えでありますことをひとつ御了承いただきたいと思います。
○森本委員 この問題はむずかしい問題でありますけれども、ぜひ実現をしてもらいたい問題でありますので、電信電話事業だけにこり固まらずに、郵便貯金、保険等についてもひとつ新しい郵政大臣としては何らかの後世に残すような仕事をしてもらいたい。それがためにはこれが一番私はあなたにはふさわしい仕事であるというふうに考えておるわけでありますので、ぜひひとつその意欲を実現ができるように御努力を願いたい、こう思うわけであります。 まだほかにいろいろ質問もありますけれども、もうだいぶ時間もたっておりますし、暑い時期でありますのでやめますが、ただ、この間各委員がそれぞれ分かれまして行政視察に行きましたが、そのときにちょっと感づいた点で二点ばかり早急に直したほうがいいようなところがありますので申し上げておきたいと思いますが、これは、保険局長おると思いますが、簡易保険福祉事業団の診療所の問題でありますが、これはところによりましてはこの事業団の診療者が一日わずか二人ぐらいしか診療していないというふうな診療所があるわけでありまして、おそらく私はこれは全国的にそうではないかというふうにいま考えます。なぜかならば、いままで簡易保険支局の中にあったいわゆる診療所をこれを事業団の診療所に切りかえておるわけでありますから、医者も一人しかいない、看護婦が三人か四人しかいない。一般にはほとんど利用されておらない。これは前から言っておることでありますが、この診療所については事業団の診療所と郵政省の診療所とそれから通信部の診療所とこの三つを合わせたならばはや三人の医者ができるわけでありまして、とてもじゃないがいまの事業団の診療所というものは無意味である。センターあるいは老人ホームはかなり有効に使われておるけれども、診療所については一考を要するのではないかというふうに考えておるわけでありますが、その点ひとつ十分に今後検討を加えていただきたい、こう思うわけでありますが、これは答弁は要りません。 それからもう一つは、名所旧跡等における前々から発行いたしております絵はがきであります。これが非定形であります。非定形でありますから二十五円張らなければこの絵はがきは出せないことになります。二十五円の切手を張ってまで出そうという者はないわけでありまして、これは何かひとつ特別に考慮する余地はないかどうか。これは全国の名所旧跡、古跡のところで発行いたしております絵はがきについては販売について非常に弱っておるわけであります。いまさらこの膨大な絵はがきというものを一切捨てるというのも惜しいし、どうしたものだろうかというのがいまの状況でありますが、ところがこれはうかつに一般の旅行者はこの絵はがきも七円でいくものだと考えて七円張ってぽんと出すと向こうで未納不足を取られるということになっておるわけでありますが、何かこれについては私は便法措置はないものだろうかというふうに考えるわけでありますが、ひとつこれは事務当局でもけっこうでありますが、御答弁願いたい、こう思うわけです。
○曾山説明員 おっしゃいますように、ここにも見本を持ってまいっておりますが、新しい法律によりまして一種定形外で、したがって先生の御指摘のように二十五円で出すべきものが、旧表示によりまして十円ということでございますから大部分の人はこれに十円張りまして出す。本来は二十五円であるものが十円張って出すというような実情があります。したがって差し引き十五円の二倍ということで三十円受け取り人が取られるというようなことで非常に不評をこうむっておるというお話を聞いております。しからばその対策はどうかという先生のお話でございますが、実は商工会議所の担当の責任者を呼びまして、できるだけ、大型と申しましても定形内におさまるようにしたらどうだろうかということで、御承知の定形といいますとこれでございますので、こういった形におさまるようなはがきということに今後してほしいということを申しております。これでございましたら十円でいくわけでございます。ただ料金としてこれを特別な措置をとるということになってまいりますと、これは御承知のように法律問題になりますので、簡単にまいりません。しかし検討だけは続けてまいりたいと思っております。
○森本委員 ひとつこの絵はがきの販売その他について、特に郵便局のほうからこれは十円ではいきませんよという通知をもう少し徹底をさせてもらいたい。いまだに未納不足で困っておるというところが相当あるわけでありますので、特にこれは郵政省としてはいま少しPRを徹底させてもらいたい。 それから、もう死んだ子の年を数えることはいたしませんけれども、七月一日以降の郵便法の改正による現場の混乱というものは、われわれが想像しておった以上に混乱をしておったということが今回の行政視察で明らかになったわけでありまして、そういう点については本省から現場段階に至るまでの間が非常に徹底してない。ある中央郵便局等に行って聞いてみると、大体六月の二十日過ぎに新郵便法の解釈問題について郵政局から指示を受けた。わずか十日程度で新しい郵便法の解釈ができるはずはありません。そういうふうな点で、非常に今回全国的にこの郵便法の新法の改正によって国民に迷惑をかけた。いまようやくこの八月に入って落ちつきを取り戻したという実情でありますが、ひとつ今後も、まだ定形、非定形あるいは今回の郵便法の改正が徹底してないうらみもありますので、そういう点については、ひとつ郵政省としてもさらに郵政局長を通じてこの新しい郵便法の内容については徹底する方法を十分に考えていただきたい、こう思うわけであります。 それから最後に聞いておきたいと思いますことは、名古屋郵政局管内において定額郵便貯金の事故が近日中にあっておるわけであります。これが新聞だけで見たところによりますと、どうもこの前に金沢の郵便局で事故があったものと大体似ておりはせぬか。金沢郵便局で事故があったときに、こういうふうな事故は二度とやってはいけませんぞ、特に普通郵便局でこういうふうな事故が起こるはずはない、こういうことで注意をして、時の大臣も監察局長も貯金局長も、十分に注意をいたしますということで郵政局長以下処分をした。ところが今回名古屋においてやはり定額貯金の事故が、この前の金沢郵便局と似たような事故が起きておるということでありますので、その点は郵政省の幹部も少し暑さでピンぼけしてきたのではないかというような気もするわけでありますが、この名古屋の新しい一つの事故というのはどんな事故ですか。
○鶴岡説明員 名古屋の事故は従来の貯金犯罪に比べますと非常に特異な犯罪ではないかと考えております。と申しますのは、この容疑者でございます足立金光という貯金の外勤と、貯金のいわゆる預け入れ者、この間に非常な信頼関係があったわけでございます。したがいまして定額貯金あるいは定期貯金を預入します場合に、その貯金証書、定額の証書を作成されたものを見もしない、あるいはこれをすっかり容疑者に預けてしまっておるというようなことでございまして、そういうことで、もちろん預け入れ者には受領証等は作成いたしますが、預入金は全然局に対する受け入れ経理をしていなかったわけでございます。こういうようなことでございます。 したがいまして、金沢におけるあの犯行、あれとは形は似ておりますが、実態は相当違っておるわけでございます。金沢の際には、いわゆる預入者に対しまして定額証書は交付したわけでございます。したがいまして、その際先生御指摘の主務者印を盗用いたして、その定額証書を作成してこれを預入者に交付しておるということでございます。しかし、今度の名古屋の中局の場合には、そのような必要もございませんで、したがって、主務者印の盗用もなかったわけでございます。ただ、先般金沢の事件におきまして、森本先生のほうから、主務者印の保管等の規制について厳重な御注意を受けましたので、ことしの四月に窓口二つに一個程度に、主務者印をいわば配備を縮小する、そしてその保管は特に厳重にせよというような通達は出しておるわけでございます。しかし、名古屋の件につきましては、そのような措置によっては犯行を防止できなかった特異なケースであるわけでございます。
○森本委員 結局、名古屋の場合は、総額幾らですか。
○鶴岡説明員 名古屋の場合は、ただいま捜査続行中でございますから、最終的な額はまだ確定いたしておりませんが、現段階におきましては五百七十四万九千円でございます。
○森本委員 その五百七十四万九千円の中で、証書を発行しておるのは、幾ら発行しておるのですか。
○鶴岡説明員 この犯行の大半が、ただいま申します証書を発行しませんで……
○森本委員 わかったそれは。発行しておるのは幾らかということを聞いておるのだ。
○鶴岡説明員 発行しておりますのは、ただいま私どもが承知しておりますのは三口でございます。
○森本委員 三口で幾らですか。
○鶴岡説明員 三口で金額はちょっと——いま調べてすぐお返事します。ただいま金額はすぐに出ると思います。
○森本委員 そうすると、この五百七十四万円というものは、要するに証書も本人がもらってない。こういうことですが、しかしこれは何かもらっていないのですか。
○鶴岡説明員 五百七十四万のうちに、定額貯金の関係が五百二十九万でございます。ただいま御質問の証書を発行しておる分は百六十万円でございます。そして、その場合はもちろんいわゆる少額経理をやっておるわけでございます。その場合、ただいま御質問の要点でございます金沢郵便局のケースとの相違点を申し上げたいと存じますが、この場合は主務者印というものに関係なしに、いわゆる貯金証書の数字と申しますか、その数字を変造したわけでございます。したがいまして、主務者印には手を触れることなしに、そのような少額経理をやったわけでございます。
○森本委員 この百六十万円というのは証書を——これが三口ですか。
○鶴岡説明員 そのとおりでございます。
○森本委員 三口というのは一つ幾らですか。
○鶴岡説明員 百万円の口が一枚、二十万円が二枚、十万円の口が同じく二枚でございます。
○森本委員 それなら五口じゃないか。初め三口と言った。大体、本省の監察局長がそんなに内容を詳しく知らぬようだったら、これは犯罪が起こるのも無理ない。もう少し本省の監察局ともあろうものが、こういうような事故が新聞紙上に発表せられたならば、直ちに特命官でも現地に派遣をして、その内容をつぶさに検討をして、それから二度とこういうような事故が起こらぬようにということを全国に直ちに手配、通達するという、そのくらいの機動性と真剣性がなければ、これはもう郵政省はこういう事故を起こすたびに信用を失墜しておる。やかましくわれわれが言っておることはこういう事故だ。ここでいま非常にふしぎに思うのは、五百七十四万円という中で百六十万円というものは一応定額証書が発行されておる。ところが、発行してないものについては、一体どういう受領証をやっておるのですか。
○鶴岡説明員 お答えします前に、先ほどの点、これは三件の五口でございます。件数はあくまで三件で、口数が五口、そういうことでございますから、ひとつ御了承願いたいと思います。 それから、百六十万円以外のいわゆる証書を発行していないケースでございますが、これはいわゆる便宜的な預かり証、そういうものをもって預入者は十分に、まあこの容疑者を信頼しましたために、それをもって満足をしておったようでございます。
○森本委員 その預入証書というのはどういう証書ですか。そんなものは郵便局にないはずなんだが……。
○鶴岡説明員 いわゆる適宜に本人が、まあ極端に申しますとノートのきれ端等に書きました受領証の意味でございます。
○森本委員 そうなってくると、これはもう何ともしかたがないわけであって、これは預入者のほうにもかなり、これはあまりにも信用し過ぎたという点があるわけでありまして、これは人間の信頼感というものを一番悪用したやり方であるわけでありまして、確かにそういうことになってくると、これはとめようもないということにも結論はなるわけでありますが、しかしこれは平生の生活態度その他から見ておれば、かなりそういう点は浮き彫りにされてくるのではないかというふうに考えますが、いずれにいたしましても、こういうふうな犯罪が起こるということはかんばしくないので、もう少し犯罪については神経過敏になり、また適切な措置を緊急にとれるというふうな手配をぜひお願いをしておきたい、こう思うわけでありまして、なお新大臣にいろいろ聞きたいことがたくさんございますけれども、また次の機会に譲りまして、それまでに、きょう回答を保留せられた点については、次の委員会では十分に御回答ができますることをお願いいたしまして、私の質問を一応打ち切ります。
○佐藤(洋)委員長代理 ちょっとおはかりいたしますが、栗原俊夫君から質問の通告がありますが、席におりませんから、次会に譲ることを御子願いたいと存じます。 次会は、九月十六日、午前十時三十分より理事会、十一時より委員会を開会することとし、これにて散会いたします。 午後零時九分散会