大蔵委員会 第8号
- 発言数
- 227 件
- 登壇者
- 24 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1966/10/19
会議録
○三池委員長 これより会議を開きます。 国の会計、税制、金融及び国有財産に関する件について調査を進めます。 質疑の通告がありますので、順次これを許します。小林進君。
○小林委員 きょう私は、党の命令によりまして、主として国会議員の所得税申告に対する問題について御質問を申し上げたいと思うのでございますが、質問に入る前に、国税庁長官に、これはお尋ねじゃない、先般の国会において質問いたしました問題についての確認をいたしておきたいと思うのであります。 五月十一日の本委員会で、昭和四十年度における全国五百七の税務署における五百万円以上の所得の申告者の氏名を教えてもらいたいということを要求したら、何しろ膨大なことでもあり、五月十一日という、発表になって間もないのでありますから、その作業は困難であるという御答弁があった。そのときは大臣のお口添えもございましたから、私は了承いたしました。自来すでに五カ月と八日を経過いたしておるのでありますから、そういう作業は当然でき上がっているものと私は確信をいたします。全国五百七の税務署で公示をせられた五百万円以上の所得者のその一覧表——一覧表といってはいけませんが、その集積の表をいまここでお出しをいただきたいと思うのであります。
○泉説明員 お答え申し上げます。 確かに、五月の当時そういう御質問がございまして、膨大なものであるから現在すぐにはできないということを申し上げたのでございます。その後、いろいろの必要上から部分的にはいろいろ集めておりますが、いまお話の五百七署全部——現在は税務署が減りまして五百二署でございますが、五百二署全部のものはまだそろっておりません。ただ、小林委員御承知かと思いますが、市販されておる刊行物の中にそういうものがございます。私のほうとしてはまだ五百二署の分は集めてはおりません。
○小林委員 それはあなたは怠慢しごくだ。そんなものは何も労力を要する問題じゃない。これはあなたの管轄下にある五百七の税務署がそれぞれ発表しているんです。各税務署にその控えが全部あるはずだ。あなたのところにちゃんと報告が来ているはずだ。来ていませんか。来ているでしょう。それを集計すればいいんじゃないですか。そんな機械的な、だれでもできる事務的な作業ができていないとは何事だ。しかも、国会の中でわれわれが要望しているにもかかわらず、そのときには大臣はこういうことを言われた。全国五百幾つの税務署で発表したものを国税庁でまとめる、けれども、序列的にはまだまとめていないと思う、そういう資料はまだ整えていないということでありますので、この場合はこれで御寛容をいただきたい、こういうことを大臣が言われているから、なるほど、いますぐまとめるというのは困難だろうから、大臣の顔を立てて、それでは了承してやろうか。あなたはそれを聞いているんじゃないか。それから自来五カ月と八日たっているんだ。一体どんなむずかしい資料か。そんなのは単純なる作業じゃないか。単純なる集計じゃないか。五百二の税務署でできている資料を集めてそれをつづればいい仕事じゃないか。何ですか、そんなことは。そういう態度自体が、いわゆる国税庁と称するものが国民を愚弄している態度ですよ。だんだん言いますけれども、それがいわゆる佐藤榮作あたりの税金は何もやらない君の基本的な態度なんだ。
○泉説明員 お話のとおり、作業としましては、それは集めるだけはきわめて簡単なことなのでございますが、それを分類していかなければなりませんので、作業として集めるだけ、それを転写してお渡しするということでございますときわめて簡単でございますが、私どもとしては、それを分析した上でなにいたしたいと考えておりますので、まだでき上がっておらないのでございます。
○小林委員 それは分析できるとかできないとか、そんなことを要求しておるのではないんです。私が五月十一日に要求したのは、各税務署でできておるものを集約して、資料として出しなさいということを要求しておるんです。そうでしょう、あなた。だれがこまかく分類して、順序をつけて出しなさいと言いましたか。そんなことが出せないことの言いわけになりますか。われわれに対する軽べつではないですか。われわれの言うことをそのまま馬耳東風と聞いておる証左じゃないですか。そうではないと言うならば、なぜ出せないか。なぜそんな言いわけができるか。それはいけません。こんなものはそろえて出せます。 大臣、こういうのがあなたの下におるんだから、首にしなさい。なぜ首にしないか。そんなことでいいですか。大臣、ちょっとあなたの御意見をお聞かせください。そういう部下をあなたは擁護する限り、国務大臣としてはだめですよ。国会軽視の思想なんだ。どうですか、あなた。
○福田国務大臣 所得税の決定額につきましては、五百万円以上を一定の期間税務署の施設においてこれを公告をするということになっておるのでありまして、それだけをただ単に集計する、これはそうむずかしいことではないと私は思うのですが、問題はこういうところにあるのではないかと思うのです。 一定期間を限って公告をする、個人の所得を公にする問題でありますから、その取り扱いを非常に慎重にしなければならぬ、これは御了解いただげるかと思うのでありますが、それを一定期間を過ぎた後においてさらに公表するというたてまえはいまないわけであります。それを、御要求に応じて公表することにするかしないか、これは法的たむずかしい問題がからまってくるように思うのであります。そういうようなことで、なお、国税庁当局とも、これを公表していいものか悪いものか、重ねてのお話でもありますので、よく相談をいたしてみます。
○小林委員 私は大臣の答弁は非常にけしからぬと思っています。私どもは資料として要求しておる。全国の税務署で一定期間を指定して公示したものを資料として——われわれは公示はあるから、全部税務署に行ったって調べてこれるんですが、その手数を省くために資料として要求するというわれわれの正当な要求に対して、あなたがそういうような理屈で研究の余地があるとおっしゃるならば、われわれもひとつ重大なる考慮をしなくてはいけません。それはあくまでも、その腹の底の中には、やはり五百万円以上の大きな所得者や大企業家や脱税しておるような者を擁護しようというあなたたちの悪い意図がその中にあるものと私は言わなければならぬ。これは重大問題です。私は了承するわけにはいきません。国税庁長官がこの次の委員会までにその資料をお出しにならないというならば、私は大蔵委員会の全法案をストップするようなかまえで対決しますよ。そんなことが許されるべきではありません。一たん国民の前に発表したものを集計するだけの作業を今日なおサボっておいてしかも、ここへきてなおかつそれを出すために研究をするなどというような御答弁であるならば、われわれは了承できない。これはひとつ重大なかまえでおっていただきたい。これは了承できませんよ。出さなければ、私は何回でも繰り返すんだから。一切の法案を私どもは審議できない。これは戦う。 次に、私は申し上げまするけれども、いま国民の中には、吹原事件、田中彰治事件あるいはいまの共和製糖、森脇将光、もろもろの問題が起きているが、こんなのは氷山の一角だとみんな言っている。大体日本の税制も、そして国税庁も大蔵省も、財閥や大企業に対してはいつでも税金をのがれるように税制をつくっておって、国税庁というものはそういう大きな金持ちや財閥や企業者のためには何でも言いなり次第に税金も取らない、税金は全部まけてやってくれるところだ、こういうふうに言っておりますよ。どうですか。その一つの証拠としてあらわれたのが森脇将光事件でございましょう、田中彰治事件でありましょう。それは、あなた方の税務署や国の、そういう財閥からは金を取らない、まけてやるというその基本的な態度の中から単なる一例として出てきたものだ。それが田中彰治事件でございましょう、共和製糖事件でございましょう、森脇将光事件でございましょう、吹原産業事件でございましょう。国民はそう解釈しているが、この問題に対してどうですか。このわれわれの解釈に間違いがありますか。
○泉説明員 確かに、昨年森脇文庫の脱税事件が起き、また本年田中前代議士の脱税事件が起きましたことにつきましては、従来の国税当局の脱税追及の態度が十分でなかったという点は、私ども深く反省いたしておりますけれども、しかし、国税庁の執行が、そうした財閥であるとか大企業であるとか大所得者に対しては脱税の追及をしないというお話でございますれば、それははなはだ酷な御表現であろうと存じます。私どもといたしましては、鋭意そうした脱税を追及する体制を整え、その努力をいたしておるのでございます。ただ、不幸にして森脇文庫の事件といい、田中彰治前代議士の事件といい、検察当局の逮捕拘禁によらなければ脱税の調査ができなかったということにつきましては、非常に遺憾に思っておりますけれども、これはしかし、その国税庁の態度がそうした脱税を助けるとか見のがすという気持ちでなかったことだけは御了解いただきたいと存じます。
○小林委員 了解するわけにはいかぬです。あなたは吹原産業事件が出てきたときに、われわれ鋭意努力していると言った。鋭意努力しているが、こういう問題が起きた。それではそのあとにないのかとわれわれ言ったら、あなたも大蔵大臣も、現在のこの時点においてはと、実に正々堂々と、努力していると言われた。現段階においては最も正確に徴税行政が行なわれているものであると、こう言ったじゃないですか。その現段階においてと大だんびらを切ったそのあとにまた共和製糖事件が起きているじゃないか。またこういう事件が起きているじゃないか。それならば、あなた方のそういう大きな口をたたいて国民の前に確言したものは、単なることあげであって、内容はちっとも改められていないことになる。それでは、いま起きている共和製糖事件、これは一銭も税金を取っていないだろう、申告もさしていないだろう、そしてそこには全部政界の黒幕がついて回っているんだが、あなたは一体それ以上にないと断言できるか、断言できるかと言ったときに、今日この段階においては、一番正しく正確に行なわれているものである、こういうようなことを言って、次から次に出しているじゃないか。私は、そういうような野党の攻撃で一つ一つぼろを出しながら、ちっとも反省もしないで、まだ、営々として努力していますの、不幸にしてそういうものがあらわれたということで例外の事実のようなずうずうしい答弁をしているあなたの姿勢が気に入らないのですよ。一片の良心あらば——あなた国会で答弁した速記録をみんな見てみなさい。自分のいままでにおける速記録の答弁をながめたら、こんなようなずうずうしい姿で答弁席なんかに立たれるものじゃありませんよ。官僚として一片の良心があるならば、あなたはとうの昔にちゃんと辞表を出してやめていなくちゃならぬのだ。何です、ずうずうしい。何だ、そのずうずうしい答弁のしかたは。そんななまいきなことを言うから国のこの曲がった姿勢が直らない。私はいまのその財閥やそういうものを追及している時間がないけれども、そのときに私は言ったでしょう。このことをあなたに調べておきなさいと私は質問したでしょう。法政大学の助教授で力石定一という人が、日本では高額所得者、大企業は税をのがれる租税制度になっているのだ、だから、新聞に載っている高額所得者のほんとうの所得は二倍、三倍になっているはずですと、大学の助教授が良心に基づいて言っているのだから、そのことばに対して国税庁で反駁する余地があったら、ちゃんと反駁するその資料を持っていらっしゃいと私は言っているんだ。あなたはやっていないじゃないか。私のこの五月十一日の国会における質問をちゃらんぽらんにしているじゃないか。 そのときにいま一つ言ったでしょう。上原前科学技術庁長官——あの薬屋のだんなだ。彼がこういうことを言っているとあなたに言ったろう。ぼくはガラス張りだから日本第一の多額納税議員になっておる。五億一千七百三十一万円の所得を申告させられたけれども、ぼくよりもっと多い人がいるはずだよということを、彼は科学技術庁長官、いわゆる国務大臣の地位において発表しておる。しかも、口頭ではない。週刊新潮という雑誌を通じて明々白々と公言している。言いかえれば、国務大臣の責任において、おれよりはもっと税金が多いやつがいるのだ、おれは一番じゃないのだ、けれども、国税庁の税務行政が間違っていて、不公平で不信用だからおれを一番目にしたのだ、確かにおれより多いやつがいるはずだと言っているのだから、その真偽も調べて私に報告しなさいと言ったのに、返事がいままでないじゃないか。一体なぜやらないのだ。そういうようなことで、いまの大企業や大資本家や大きな財閥から正しい税金を取っていると国民も思っていない、学者も思っていない。そして、あなた方の身内のいわゆる国務大臣までも正しい税務行政が行なわれているとは考えていない。その中で、税金制度で正しいことが行なわれていると思っているのは、国税庁と大蔵大臣とそれから税務署の高級官僚だけだ。これくらい世の中の人心と、人の考えとあなたたちの気持ちが相離れている行政というものはありませんよ。一片の信頼もない。いま私が申し上げましたその学者と上原前国務大臣のこの問題に対する答弁を、調べておいてすぐ書面で出していただきたい。いいですか。 それから、私は次に一つ申し上げるが、いまの政界の腐敗堕落、汚職、朝に夕に、新聞にラジオにテレビに、荒舩事件といい上林山事件といい松野事件といい、もはや国民は耳をおおいたいと言っている、目をおおいたいと言っている。見るにたえず、聞くにたえずだ。これほど腐敗堕落している政党政治家あるいは国務大臣が一体わが日本創立以来あるかといって、国民はめしがまずくて、のどに通らないと言っている。その中でも一番悪いのは税務行政なんだ。一番国民が憤慨しているのが税務行政なんだ。いまこの税金制度やあなた方の徴収の態度について、国民は御承知のとおり九・六・四(クロヨン)と言っている。九・六・四というのは、給与所得者は九割の正しい申告をしている、中小企業者その他は六割までの正しい申告をしている、農業所得者はその所得の内容は真偽の点において四割の真実しかない。その九・六・四という不公平な徴収のやり方、不公平な税の取り立てのやり方の中で、最近九・六・四・一ということばがあらわれてきた。一とは何だ。政治家ですよ。政治家のこの所得の申告は四ごときではない。一の真実しかないというんだ。もちろんその政治家というのは社会党は別ですよ。革新政党は別です。ここでわれわれは迷惑しているんだ。大体いまの保守党の諸君がほとんど真実の税金の申告をしていないというのが国民の非難の声だ。あなた聞いていませんか。どうです。この国民の批判が正しいと思わぬか。あなた、間違っていると思うか。ちょっとここで一言言いなさい。
○泉説明員 先ほどお話しの上原元国務大臣の点につきましては、確たる事実があって、自分が第一番でなくて他の人が第一番であるといったようなお話ではなかったのでございます。いずれにいたしましても、その点につきましては、後刻文書でお答えいたします。 次に、お話ございました、世に九・六・四ということが言われておる。私もいろいろその話を聞きました。しかし、私がいろいろ調査いたしてみますと、確かに、査察事件でありますとか、あるいは特調、特別調査事件になりますと、これは概して事業所得者の場合が多いわけでございますが、そういった場合には、申告割合が実際の所得に対しまして非常に低いという事例はございます。しかしながら、全部の事業所得者が六割しか申告していない、あるいは全部の農業所得者が四割しか申告していないということは事実でないと思います。しかし、査察事件、特調事件を見ますと、かなり脱税をしておられる人がおるということは事実でありまして、国税庁といたしましては、そういう脱税を防止するためにその摘発に鋭意努力しておるわけでございますが、しかし、国税庁のそうした努力だけでなしに、御承知のとおり、現在は申告納税制度でございますので、納税者が税務に対して協力していただく体制を整えるのでないと、わずかの国税の職員でそうした脱税を追及してもなかなかその実をあげることができないのは、はなはだ残念に思っておるところでございまして、やはり納税者の税務に対する協力をかち得る方向を見出していかなければならぬと思っております。 それから、政治家の所得のことでございますが、この前の国会のときにも御質問がございまして、その後政治家の所得につきましていろいろ調査を進めております。ただ、それがほんとうの所得に対して一であるかどうかということについては、まだ調査の結果そこまで判明いたしておりませんけれども、しかし、政治家の方の中に脱漏所得があるというように見受けられる方がおられます。これらにつきましては、さらに鋭意調査いたしてまいりたいと思っておるのであります。
○小林委員 それは、査察をした、あるいは脱税の事件について取り上げたことだけに、不幸にしてそういう九・六・四・一の事実があるという、そのあなたの答弁自体が間違っている。いま、査察を受けたり、脱税でとらえられた者は、これは不幸なんだ、これはみんな世の中の一般なんだけれども、とらえられたやつだけが不幸の目にあったんだと人は言っています。あいつだけが脱税したんだ、あいつだけが査察を受けた、あいつだけが悪いことをしたんだと考えている者はだれもいませんよ。運が悪かったと言っている。みんな同じことをやっているんだと言っている。そういうような不信頼感をつくり上げたのはあなたたちだということなんだ。それを、手が足りないの、捜査ができないのと言う。何です、そのものの言い方は。手が足りないなら、手が足りないなりにちゃんとりっぱにやりなさい。国税庁長官の後任は何ぼでもいるのだから、あなたはやめなさい。自分の力も足りないのにいつでも責任を他に転ずるようなものの言い方をするが、それはいけません。 そこで、いまも言うように、その政治家の一も、一になるのか二になるのかわからぬけれどもという、そういう不確実な言い方だが、いま私はここで世間の人が言っていることばを言うんだ。田中彰治が脱税した、森脇将光が脱税した、なるほど悪いやつだ、けれども、脱税の親方は、田中彰治じゃない、森脇じゃない、もっと大きな脱税の親方がいる、こう言っておる。それはだれだ、佐藤総理大臣だと言うのですよ。これが脱税の親方じゃないか。国をつかさどる、その政治の頂点にいる総理大臣みずからが大きな脱税の親方じゃないかと言うのだ。申告所得税制度で、所得税一つまじめにやっていないじゃないかと言うのだ。論語じゃないけれども、天晴れぬれば地おのずから明らかなり、源清ければ末清し、こんなに国が濁っておる、毎日毎日国務大臣の汚職問題が起きておるけれども、もとをただせば、一番源にうそがあるじゃないか、こう言っておる。脱税があるじゃないかと言っておる。申告所得の不正があるじゃないかと、こう言っておる。どうですか。これが国民の声ですよ。一番の天日を明らかにしないで、世の中の国民に倫理を説き、道徳を説き、えりを正せ、えりを正せと言ったところで問題の解決になろうはずがない。 そこで、私は申し上げるのだが、一体佐藤総理大臣の今日の生活の実態、いわゆる今日の生活のあり方はだれもが知っておる。それに対して、一体総理大臣の所得は幾らですか。四十年度の所得の申告は幾らなんだ。私は五月十一日にあなたに質問したけれども、必要があっていま一度同じことを繰り返す。四十年度の佐藤総理大臣の申告は幾らですか。言ってごらんなさい。
○泉説明員 佐藤総理大臣の四十年分の申告所得額につきましては、先般参議院の決算委員会の御要望に応じまして資料として差し上げておるのでございますが、先ほど大蔵大臣から申し上げましたように、所得の公示は五月の一定の時期に限って行なうことにいたしておりますので、それ以外の時期にこれを公表することにはいろいろ問題があるのでございますが、国会審議の御必要だと存じますので申し上げますが、四十年分の所得の申告は六百三十四万九千四百八十一円と相なっております。
○小林委員 この問題は、これは委員長、あなたに言っておきますよ。時間がないから言うけれども、五月の十一日に私が五百万円以上の国務大臣のいわゆる所得の内容を資料として出せと言ったときに、彼は何と言ったか。そういうものは資料として出すわけにはいきません、みんな全国の税務署には公示になっておるのだから、それを持ってこいと言ったら、それは出せません、週刊誌にも出ておるじゃないかと言ったら、それは出すわけにはいかぬ、それじゃ週刊誌に載っておるやつを写して持ってこいと言ったら、写してくるくらいならできますから、写して持ってきます、こう言って、週刊誌の資料を写しただけにして、私たちの求めた資料の提出を断わった。断わっておいて、同じ問題を今度は参議院で取り上げたら、参議院には、いまつべこべ言ったけれども、何だか、国会審議の必要だとかで参議院には総理大臣以下の所得の申告の資料を出しましたと言う。何ですか。これは下院軽視もはなはだしいじゃないか。こういう下院と上院と、そのときの舞台によって同じ資料の要求に対して出したり出さなかったりするなんということは、国会軽視もはなはだしい。こういう官僚の存在を、委員長、あなたは委員長の名誉において許しておけるのですか。あなたが許しても私は許すわけにはいかぬ。この責任は、この委員会の問題ではないが、私は断固として要求いたしますよ。しかも、参議院の資料として要求をされましたからやむを得ず参議院に出しますと、こう言っておきながら、それも秘密にしておいてくださいとか、ちゃらほらちゃらほら言いながら、その事実は、この公表は国税庁みずからが発表していますよ。公表しているのです。まるで国会議員を手玉にとっている。あなたは発表しましたでしょう。答弁しておやりなさい。私は事実を確かめているのだから、やりましたと言いなさい。
○泉説明員 先ほど申し上げましたとおり、所得の公示は五月に行なうものでありまして、それ以外の期間におきましては、国家公務員は秘密を守る義務を課せられておりますので、国税庁としては発表いたしたくなかったのでございますが、参議院の審議の必要上、どうしても必要であるということであり、大臣から、これを出さないことによってかえって疑惑を招くのは好ましくないという政治的御判断がございましたので、ただ資料として委員長及び各理事に差し上げるということにいたしたのでございます。したがって、これは委員長及び理事並びに参議院の決算委員会で御質問になりました岡三郎議員にだけお渡しをしたものでございます。
○小林委員 その資料を新聞記者に発表しているじゃないですか。これは事実ですから間違いありません。私は聞いている。発表しているでしょう。国税庁で発表しているじゃないですか。——していない。いないですか、ほんとうに。公然と速記をつけてあなたは確信を持って言えますか。速記をつけて、だれがこれを発表したかくらいの確認を得てこなければ私はそれは言えませんよ。うそを言っちゃいけませんよ。しないというなら、国税庁でしないとはっきり言いなさい。あとで証人をつけて争う。
○泉説明員 国税庁としては新聞記者に発表してはおりません。ただ、後ほどお聞きいたしましたら、参議院の決算委員長が新聞社にお話なさったということをお聞きいたしております。
○小林委員 これは私の参議院側から聴取した話とは全く逆でございます。この問題は、後日またひとつ証人をそろえて最後の決着をつけたいと思います。いまはあなたの答弁を留保させていただきましょう。私は了承できない。ちゃんと証拠があるのだ。そのときはやめますな、あなたの答弁に食い違いがあったら。やめなさいよ。それだけくぎを打っておきましょう。 そこで、いま申し上げまするけれども、この総理大臣の六百三十四万九千四百八十一円というその内容をあなたは一体説明できますか。そこまで言ったのですから、内容を発表しなさい。 (「給与所得と雑所得に分けて」呼ぶ者あり)
○泉説明員 御承知のとおり、各人の所得の内容につきましては、五月の特定の時期にも公表いたさないことになっておるのであります。所得の総額だけは公表いたしておりますけれども、その所得の内訳が何であるかということは申し上げておりません。ただ佐藤総理の場合には、お話のとおり給与所得と雑所得が申告所得の内容になっております。
○小林委員 それでは、あなた方意地悪く出さないというなら、私がひとつ内訳を言いましょうか。あなた、それを書きなさい。 総理大臣としての月給が四十万円ですから、これは年間で四百八十万円になりましょう。総理大臣の暫定手当が月二万二千円ですから、合計して二十六万四千円になりましょう。総理大臣のボーーナスが三カ月ですから百二十万円になりましょう。これだけで合計して六百二十六万円です。給与所得のほうは合計して六百二十六万円、その中でいわゆる給与所得の控除がございますから、その控除額は総理大臣の家庭からながめて大体十四万七千五百円、それを引いてごらんなさい。いいですか、家族構成からながめて十四万七千五百円、そのほか総理大臣がNHKに六回、放送討論においでになる、新年のあいさつをされる、一回が二万円として十二万円、それから民放に大体六回ぐらいおいでになると勘定して、民放のほうは安い、一回一万円、合計六万円、これで雑収入が十八万円として、その十八万円足しても、もはや所得をこすこと十万円の計六百四十四万四千円、その中から、まあこれは雑収入でありますから、必要経費が若干抜けるから、十八万円の放送のほうから必要経費として十万円抜かれたとしたところで、給与所得の控除額を十四万円として、合計二十四万円と大幅に見ても、いまのこの総理大臣の収入と、放送を十二回やったというだけで、大体六百三十四万円の所得はこれでとんとんです。若干出ても一カ月一万円ぐらいの雑収入しかないことになってくる。差し引きすればそれでとんとんですよ、若干の差はあるけれども。そうすると、総理大臣は、いまも言うとおり、純理大臣としてもらう俸給、手当、ボーナスのほかには放送討論に十二、三回出たという収入だけで総理大臣の申告所得は終わっているという勘定になる。一銭の資産収入もなければ、利子の収入もない、寄付金もなければ諸手当もない、献金もない、貯金の利子もない、株の配当金もない、何もない。ないないずくしのとんとんということになる。こういうばかなことを——一体あれほどの総理大臣の生活の中で、たったこれだけの所得で終わっているといって、それで国民が納得しますか。それで国民が了承できると思いますか。あなた方ひとつここで言ってごらんなさい。この所得の申告は正しいと思っているなら、正しいと言ってください。 ひとつ大臣大臣にお聞きしましょう。あなたの生活と似ている。これでよろしいかどうか。
○福田国務大臣 いま国税庁長官から説明がありましたが、六百何十何万円ということになっております。その内訳につきまして、小林議員からただいまいろいろ御推測の御披露があったのでありますが、私まだ国税庁側の資料を見ておりませんので、はたしてあなたのおっしゃるその内容がどうかということについての私の所見を申し上げることはできないのでありますが、総理大臣は総理大臣として、私の所得はこうだという確信に基づいて申告が行なわれ、それを基礎にいたしまして税務署がそういう決定をした、かように存じます。
○小林委員 繰り返して申し上げますけれども、総理大臣の申告は六百三十四万円なんですから、六百三十四万円のうち、給与所得で総理大臣としてもらう手当が六百二十六万四千円だ。そのうち基礎控除が十四万円としたところで総理大臣としてもらう金は六百十二万円なんだ、だから、あと残るところは二十万円しかないじゃないですか。その二十万円は、いわゆるテレビ討論か何かに十回か十五回出れば終わってしまうじゃないですか。それは大蔵大臣として内容を見なくちゃわからぬと言ったって、内容はこれで明らかだ。これ以上どうひねくれるのですか。トータルが六百三十四万円しか出ていないのですから、そんなにむずかしい問題じゃないでしょう。どうですか。見なくちゃおわかりになりませんか。答弁できませんか。そんなにむずかしい問題でしょうか。わが身に顧みて恥多き、大衆の前で答えができない、こうおっしゃるならまた別です。それならば別だけれども、頭脳明晰にして次の総理大臣をねらうという方がこんな単純な計算がわからないとは私は納得できない。いま一度確信ある御答弁を私はいただきたいと思う。
○福田国務大臣 ただいまの小林議員のお話は、小林議員のいろいろ推想に基づいてのお話なんです。私はまだ国税庁のほうからその内容について知らされておりません。したがって、私のあなたの解説に対する所見は申し上げにくい、こういうふうに申しておるわけなんですが、総理大臣は、私の所得はこうである、税法上に基づく所得はこうであるとかたく信じて申告が行なわれた、それに基づいて修正があったかどうか、私はこれも存じませんが、税務署が決定をいたしておる、かように考えておる次第でございます。
○小林委員 それでは、総理大臣の一年間の給料はお幾らですか。給料と暫定手当とボーナスはお幾らですか。私の言う総合計が六百二十六万四千円だということは、これは間違いございませんでしょう。大蔵大臣、間違いありますか。総理大臣のいわゆる俸給が年間四百八十万円、暫定手当が二十六万四千円、ボーナス三カ月分百二十一万円、これ間違いないでしょう。合計して六百二十六万四千円、これは否定になられませんでしょう。どうですか、大蔵大臣。
○福田国務大臣 そんな見当かと思いますが、正確なところは、私承知いたしておりませんです。
○小林委員 属僚もいるんだろうから、総理大臣の暫定手当や給料ぐらい正確に覚えておきなさい。明白にできるようにちゃんと資料を出しなさい。大蔵大臣、正確に出しなさい。総理大臣の給料までも、大かたそんなものでしょう、そんなふまじめなことありますか。出しなさい。
○泉説明員 総理としての給与は、給与所得控除後で六百十六万千六百六十五円と相なっております。
○小林委員 いま仰せのとおりだ。給与を全部勤労所得やなんか控除して手取りが六百十六万円、そうじゃないか、あなた。そうだろう。六百十六万円、源泉を引いたんだろう。そうすれば、総額六百三十四万円から六百十六万円引いたら、あと幾ら残るんだ。雑収入はそれを差し引いたものじゃないか。そうでしょう。公に国からもらうやつは、これはだれが考えたって同じだから、六百三十四万円から六百十六万円引いたあとの十八万円が雑収入。十八万円の雑収入なんて、いま言うように、放送に五、六回出れば終わりになっちゃうじゃないか。総理大臣は、国からもらうその六百十六万円という不動の、動かすことのできない収入のほかは、たった十八万円しかない。そうすると一カ月一万五千円ばかりしか雑収入は入らない。これが総理大臣の全収入だというのだ、申告上に基づく。こんなこと国民が信用するとお考えになりますか。正しいとお考えになりますか。こういう問題に対して私が五月の十一日同じ質問をしたときに、まだ事後調整ということもございます、手直しということもございます、確定したものではございません、こう言ってあなたは逃げた。事後どんな手直しをされました、どういう調整をおやりになったか。
○泉説明員 申告所得税につきましては、申告を三月十五日までを期限として出していただくわけでございますが、そこでもし所得が漏れておれば、後ほど修正申告をしていただくなり、あるいは税務署の調査に基づきまして更正を行なうことになるわけでございます。佐藤総理は、三十九年までは配当所得の御申告がございましたが、おそらく四十年になりましては、御承知のとおり特別措置がとられておりますので、その特別措置を御利用になっておられることと存じます。配当所得の申告はないわけでございます。それから三十九年は譲渡所得の御申告がございましたが、四十年には譲渡の事実がなかったから、先ほど申し上げましたとおりの申告に相なっておるのだと思います。ただ、それではたしていいかどうかということにつきましては、私どもなお調査してみないと何とも申し上げかねる次第でございます。
○小林委員 五月の十一日に私があなたに質問したときに、事後調整で調査をしております、いまは確定をしていませんと言ったが、まだ調査中ですか。それから五カ月と八日たっておるのだから、何らかの結論は出ておるはずだ。その後の調査のぐあいを私は聞いているんですよ。これからまだ調査しますかと聞いておるのじゃない。 それから、いいお話を聞いたから、あわせて言いますけれども、同じく三十九年度、三十八年度、三十七年度、あわせてひとつ参考までに総理大臣の所得申告書をこの委員会に御提出を願いたい。よろしゅうございますか。それは言われたんだから、資料としてちょうだいしましょう。(「資料じゃなくて、いまちょっと答弁を求めましょう」と呼ぶ者あり)答弁をしていただきましょう。
○泉説明員 佐藤総理の三十八年分の申告額は四百四十万四千六百九十九円の所得額になっております。三十九年分は六百四万三千二百四十二円でございます。
○小林委員 譲渡所得を入れたり何々所得を入れてもだんだん安くなっている。あとからまた同僚諸君が言いましょうけれども、こういう総理大臣の所得が、どこへでも行ってごらんなさい、一カ月の間に佐藤榮作さんの花輪が幾つ出ているか、あるいは慣行でございます、何でございますといって出している。しろうとが勘定したところで、その私生活や家族生活における、あるいはここの代議士としての生活に要する金がどのくらいかかっているか、大衆はみんな知っているんです。そういうことをいつでも正直で間違いないと思っているのは、大蔵大臣と国税庁長官と地元の世田谷の税務署の署長さんだけですよ。同じ税務署の署員でも、署長以外の下の者は泣いていますよ。われわれは税金を取りに行ったり差し押えに行ったりして、わずかの百円か千円か一万円の金でコップの水を投げかけられたり、お茶一ぱい飲まされない、あるいはドスでおどかされたり、命からがら逃げてきたり、苦労して命がけの徴税の仕事に携わっておる。それをこういうおえら方になると、上の人たちはけろりけろりとみんな何十万円、何千万円の税金をまけて知らぬ顔をしておる。そしてこれを自分たちの栄達の種にしているんです。われわれから見れば、脱税の援助をしている一番の親方は国税庁長官ですよと、みな言っていますよ。そういう姿勢を直さないで、荒舩問題がどうの、森脇がどうのといったって問題の解決にはならない。だから、大宅壮一は何と言っている。秘書だけでも十五、六人、まさかそれに給料だけ払っているというわけでもなかろうし、そんなら、申告したそんな収入だけで済むわけがないことは見え透いている。総理大臣以下各大臣のそういうぜいたくな生活実態と正式の申告との天文学的数字に近い金額の隔たりにはトリックがあることは、国民はみんなよく知っている。だから、こんな数字を見せられるのは、へたな手品を見せられているようなものですよと批判をしているんですよ。これで国民に納税精神を高めろの、税金を納めろのといったって、ちゃんちゃらおかしくて納める気になりますかというのです。私は当然だと思う。こういうようなことをいま少し大蔵大臣以下、国務大臣、国会議員——国会議員といったって、われわれはないんだから、鼻血も出ないからこっちは関係ないけれども、自民党の議員諸君がいま少し真剣に考えてくれなければ世は末ですよ、こういうことも言っている。問題は総理大臣だけではございません。国会議員自体の中にも、あなた方は、力の強い者ほど税金を取ろうとはなさらない。調査をしようとはなさらない。私はよけいなことをして同僚議員を侮辱するといかぬから言わぬけれども、人のことばをして言わしめるのだ。それを大宅壮一が言っている。いつか岐阜県から代議士に出ていた男に会ったら、おれは月収百万円をこすけれども税金を払ったことがないといばっていた、どうしてですと聞くと、百万円は入るけれども、みんな右から左に通過する、全部通り過ぎるだけで、とどまる金でないから所得税は払わない、こう言っていたというのです。これはよっぽど頭の悪いやつだと思うのだけれども、そこで大宅氏が言うのは、そんな言い分を岐阜県の税務署が認めていたらまことにおかしいことになる、それでいけばサラリーマンに入る金は全部通過する金ではないか、それを、とどまる金だけが所得税の対象になるのはおかしいじゃないか、こういう考え方、こういう矛盾さえも気づかない政治家が保守党に多い、こう言っているんだ。どうですか。問題はこの岐阜の税務署の考え方なんです。ところが、同じようなことを世田谷の税務署も言っている。総理大臣の六百三十四万円の申告所得に対して、大体総理の所得はこの程度のものだろうという新聞の談話を発表している。 先ほども言うように、これが正当な税金だなどと言っているのは、世田谷の税務署だとか、岐阜の税務署だとか、国税庁長官だとか、大蔵大臣だけだということなんです。あとは学者も評論家も国民もみんなでたらめだと言っているのです。こういう問題はどうですか。いまの代議士の問題はどうですか、一体。国会議員の中で事業をやりながら申告しない名は何人いますか。これもあわせて、三十九年度、四十年度、二年分だ。国会議員でありながら、仕事をしながら、勤労所得税以外の金を取りながら税金を納めていない、所得も申告しない国会議員が何人いるか、この際、まず他を打たんとするならば議員みずからえりを正さなければならぬから、だれもこの資料を出すことに反対する国会議員は一人もいないと思いますから、出してください。いいですね。出せますか。
○泉説明員 先ほど申し上げましたように、佐藤総理はみずから正しい申告をしておられると思いますけれども、私ども税務当局といたしましては、さらにその所得の内容を調査した上でなければその申告が正しいかどうかは申し上げかねると申し上げたのでございまして、私があたかも六百三十四万円の申告がいいかのごとく申し上げているようにとられますと困りますので、その点をお断わり申し上げておきます。 なお、衆参両院の国会議員の方々で申告所得税の申告をなさっておられない方は相当おられますが、その内容につきましては、なお十分分析しませんと、事業をやっておられるかどうかということがなかなか確認できない面がございますので、その確認を急いでおりますので、ちょっと時間を要するかと思いますけれども、その点を御了承願いたいと存じます。
○小林委員 私は、労働大臣が急いでいられるそうですからちょっと質問を留保して、労働大臣にひとつお尋ねいたしますが、問題は全部様子が変わりますから、その間大蔵大臣と国税庁長官はひとつ休んでおいていただきたいと思うが、それにしても、佐藤総理大臣の収入が正しいと言ったことはないなどという、あなたはそういう小ばかにしたことを言っちゃいけないというのだ。五月十一日にこの同じ問題を出したときに、まだいま事後調整もしておりませんし、私は調べておりませんから、いまの段階においては正しいということは言えませんということを言った。それから五カ月たっているじゃないか。あの五月十一日の私の質問に対してまじめに答える気があったら、もう調べ上げてそれが正しいか正しくないかという結論は当然ここで出なければいけない。何をしておったのですか、五カ月の間。それでは五カ月の間何にもしないで私をだましていたことになるじゃないですか。だましたな、おれを。だましたことになるじゃないか。何だ、あなた。それじゃいままでは怠慢にして休んでいたということだ。税金の仕事をやらないでゴルフでもやっていたのか。国会軽視もはなはだしい。そういう答弁はいかぬというのだ。小手先のきいた、人を小ばかにした、侮辱するような答弁をしてはいけません。まあ休んで、ひとつまたあとでそれはやりますから。 それで労働大臣、あなたもお急ぎのようだけれども、私は問題を変えましょう。実は新潟県の長岡に大光相互銀行というのがあるのをあなたは御存じですか。御存じですな。その大光相互銀行というのが、これは非常に経営の内容の悪らつな銀行だ。全国七十二ある相互銀行の中で、いわゆる歩積み・両建てなどという、銀行自体のそういうことを悪質にやっている非常に悪い銀行なんだ。けれども、その問題はあなたは直接関係がない。あなたに関係ある問題を質問いたしますが、この問題は、この銀行の中に昭和三十五年にいわゆる大光相互従業員組合という労働組合ができ上がった。ところが、三十八年の三月二十四日に分裂して大光相互労働組合という俗にいう第二組合というものができ上がった。これは御用組合です。それができ上がってから、大光相互の駒形十吉氏といういわゆる代表取締役を先頭にし、それに配するに吉沢などという重役が指揮をとって、第一組合の一人一人をいわゆる不当弾圧をしたり、あるいは不当馘首をしたり、不当処分をしたりするあらゆる悪らつな労働行為を行なっておる。そのために、昭和三十八年三月二十九日から今日に至るまで、いわゆる国家の公的機関の労働委員会だとか、あるいは検察庁だとか裁判所だとかにそういう不当労働行為のために御迷惑をかけていることが、まさにこれ九回です。 第一には、新潟労働委員会に、昭和三十八年三月二十九日、支配介入の不当労働行為救済の申し立てを受けている。これはようやく和解を成立させた。それから第二番目として、新潟地方裁判所長岡支部で、昭和三十九年九月十二日、配置転換効力停止の処分の決定を受けている。第一組合員だからといってみんな不当な配置転換をやっている。そしてこれは裁判に負けている。同じく新潟地方裁判所長岡支部で、昭和三十九年十月二十二日、配置転換効力停止の処分決定を受けている。いいですか。第四番目に、同じく新潟地方裁判所長岡支部で、三十九年十一月十九日、配置転換効力停止の処分決定を受けている。新潟地方裁判所長岡支部、昭和四十年七月十六日、組合事務所使用妨害等禁止の仮処分決定を受けている。労働組合の事務所をかってに人を雇ってみな取りこわしにかかったわけだ。こういうむちゃなことをやっている。それが仮処分を受けて停止を命ぜられている。新潟県弁護士会に組合事務所取りこわしに対して人権侵害として警告を受けている。それから新潟県弁護士会に、昭和四十年十月十四日、人権侵害により救済申し立て、こういうのも組合から受けて、県弁護士会がやっぱり管理者に、経営者に警告を発している。新潟地方労働委員会に昭和三十九年九月十八日、支配介入等で不当労働行為の救済の申し立てを受けて、これも四十一年の一月三十一日に和解が成立をしている。それで、現在では四十一年六月三十日、いわゆる差別待遇、支配介入、不当労働行為の救済の申し立てを受けて、今日これはいまだ審理中で、未解決です。こういうふうなことを連続にずっとやって、国家、公的機関に御迷惑をかけているにもかかわらずこれをやめない。 こうした問題はしばしば過去においても社会労働委員会でも論ぜられたのでよく御存じだと思うのでありますが、この相互銀行が今年の七月から八月下旬にかけて各支店に一斉に職制——支店長、次長、支店長代理等が先頭に立って、暴力をもって第一組合員の個人個人を弾圧をしたり脅迫をしている。これは近来まれに見る計画的、組織的暴力行為が行なわれているのでありまするが、労働大臣はこの事実を一体お知りになっているかどうか。お知りになっておりますか。私は労働省に直接御調査を御依頼しておきましたから御存じだと思いますが、いかがですか。
○山手国務大臣 大光相互銀行におきましていろいろ問題があったようでございます。使用者の側で、労働組合の民主的な運営あるいは組合員の自由な意思に基づいて行動をいたしますことに不当に介入をする、いまお話しのように不当な圧力を加えるというようなことは当然不当労働行為でございます。ただしかし、よく調べてみなければわからないことでございまするが、この大光相互銀行につきましてそういう事例がもしありましたならば、地方労働委員会そのほかに提訴をして救済をしてもらう道があるわけでございまして、私は、いまお話しのように使用者側が非常な暴力をふるうというようなことがあれば、そういう救済手段を当然おとりになるべきものと考えております。
○小林委員 何か時間の制限があるそうでございますから、私は項目を申し述べてお答え願いますが、大光相互銀行の加茂支店につとめている和泉功君というのがふろしきをかぶされて、職制を中心にしてなぐられてけがをして、そして医者の診断を受けて、五日間という治療診断書をもってこれは提訴をいたしております。この問題に対しては、強制的に筆を持たされて退職願いを書かされている。この問題は不当労働行為であり、差別待遇であり、支配介入であるが、この問題を調査願いましたかどうか。この和泉君の問題の調査はしましたかどうか。
○山手国務大臣 私のほうから直接調査をいたすべき事態ではないと思いまするので、私はまだそれを調査いたしたという事例は存じておりませんが、いまお話しのような極端な事例があれば、当事者から当然地方労働委員会に提訴をいたしまして、そういう事態を排除していただくことが正しかろうと考えております。
○小林委員 東三条の支店において、桜井龍市君というのも暴力で銀行の中へ入るのを追い出されている。そうしてこれも非常に多くの暴行を加えられて、本人は、こういう形では心身ともに非常に疲れて、きょうは何をされるか、あすは何をされるか、苦痛でもって執務することもできないと言っている。これは東三条支店。 栃尾支店の田中斉君、これも暴力で、銀行の中で、自分のいすだけ廊下に持っていかれて、廊下にいすと机を置いて、そこで執務せよという差別待遇、介入、まさにタコ部屋よりもひどいことを今日やられている。 これは佐藤よし子女史という女の子ですが、仕事を与えられないで、ガラスふきだとか、そういうことばかりやらされている。 この中にはまだ沼垂の支店における塩谷洋君というのも同じように、埼玉県川口の支店から沼垂支店に至るまで連続的になぐられたり、脅迫されたり、事務所の中から追い出されたり、執務ができないようなまねまでされている。これは地方労働委員会に提訴して、労働省は関係がないとあなたがおっしゃるとするならば、これは問題ですよ。何のために私どもは一体労政局を持っているのか、何のために労働基準局を持っているのか、何のために職安を持っているのか。こういうような不当労働行為のないように、高い税金を払って労働省の出先機関を持っているにもかかわらず、あなたはそれは労働委員会の調査で、労働省としては調査の権限がないとおっしゃるのですか。しかも、この問題については、いまも言うように支店個々の問題ではございません。これは頭取が指揮命令して、いわゆる組織的、計画的に管理者がやっている当今まれに見る非近代的なおそるべき暴力行為であり、おそるべき不当介入です。しかも銀行行政においては、こういうような前近代的な労使関係があるといって、あなたがおいでにならない社会労働委員会においても、かつては岩手県の問題、長崎県の問題あるいは富山県の相互銀行の問題、一番悪いから注意しなさいといってしばしば労働省に注意を喚起させた。自来他の銀行はそのあとを断っている。ちょっと私どもが目を離すと、こういう悪らつなものが盛んに出てくる。それをあなたは労働大臣の立場で地方労働委員会に提訴すればよろしい、われわれは関係がないとおっしゃるならば、われわれは労働大臣としてのあなたに対しては重大なる決意をせねばならぬ。どうですか。
○山手国務大臣 いま小林先生からお話がございましたようなことは想像もつかないことでございますが、いま聞きましたら、事務当局のほうではいろいろな筋から情報等も入っておりまして、調査をいたしておるようでございますから、事務当局からその報告をいたさせます。
○小林委員 時間もないし、急いでおりますから、事務当局の報告は文書をもって提出していただくことにしましょう。 私は警察にちょっと見解をお願いしたいのだが、この加茂の和泉君の問題といい、三条の桜井君の問題といい、沼垂における塩谷君の問題といい、こういうようなものは完全なる暴力傷害事件であるとともに、いまも言うようにこれは個々の問題じゃない。銀行当局、いわゆる銀行の代表が中心になって謀略をめぐらして、そうしてこういう一連の不当労働行為をやらしている。これは謀議に基づく謀略行為だ。首謀者は銀行の代表です。銀行の重役です。これを謀議とみなして調査をおやりになっているかどうか。私は警察庁長官にひとつお尋ねをしたいと思います。
○後藤説明員 お答え申し上げます。 新潟県長岡市の大光相互銀行の事件につきましては、ただいま先生からいろいろお話がございましたが、私どもただいままで報告に接しておりますところについて申し上げます。 まず第一の加茂支店の事件でございます。これは八月の二十三日にありました事件でございまして、ただいま先生からお触れになりましたが、数名の者で、これは通称第二組合と申しておりますが、第二組合に所属します数名の者が第一組合員である組合員を取り囲みまして、そして暴行を加え、五日間の傷害でございますが、これを与えて、さらに脅迫をして、退職をするという退職願いを書かしたという事件でございます。これは同日被害者から診断書を持参しまして届け出がございましたので、直ちに捜査を開始したのでございます。これらにつきましては、被害者のほか、関係者及び被疑者につきましてそれぞれ捜査を遂げまして、九月の十九日に——これはその前に被害者から告訴がございましたので、九月の十九日に所轄の検察庁に事件を送付してございます。 それから八月の十八日に東三条支店において暴行事件が発生しております。これは警察のほうでは、この十八日に発生しました事件につきまして届け出もございませんでしたが、そういううわさを聞きましたので、九月に入りましてから捜査を開始したわけでございますが、九月の二十一日に被害者に出頭してもらいまして、事情を聴取したのでございます。ところが、この段階におきまして、被害者からは、職場内のことでもあるし、けがもしてないから事件にはしてもらいたくないのだというようなことを申し出ておるのでございます。こういう状況でございましたので、関係の参考人等の調べもいたしましたが、被害者のほうがそういう態度でございますので、一応捜査はそれで見合わせておる状況でございました。 それから、その次は翌日の十九日でございます。これは五泉支店に起こりました事件でございますが、ここにおきましてやはり暴行事件が起こっておるのでございます。これにつきましては、その起こりました日に被害者から電話で届け出がございまして、そこで被害者の事情を聴取したのでございますが、これまた東三条と同様に、職場内のことでもあるし、処罰も望まないというような供述でございました。そのために、やはり参考人等の調査もいたしたのでございますが、捜査は一応それで一たん打ち切ったのでございます。 そのほか、東三条支店あるいは五泉支店、その他先生ただいまおっしゃいましたような支店におきまして、それぞれ第一組合員に対します第二組合員のいやがらせ事件ないしは暴行事件が起こっておるという話を警察のほうでは聞知いたしております。ただし、これらにつきましては、それぞれそのうわさに基づきまして調査をいたしたのでございますが、事件としてこれを立てて捜査をするというまでの調べはできておりませんでただいままで推移しておったのでございます。 警察といたしましては、事件としましてそういう処理のしかたをいたしましたが、八月の二十四日、二十五日と、これは五泉、加茂のそれぞれの支店の責任者に出頭してもらいまして警告を発しております。さらに、九月の三日と七日には、東三条の支店の責任者に出頭を求めまして警告を発しておるのでございます。さらに、今回先生のほうからお話がございましたので、これは一応捜査を打ち切っておりましたけれども、全般的にもう一ぺん総括的に捜査を進めるべきであるということで、二、三日前に県のほうにそういうことをお話しいたしまして、ただいま捜査を続行中でございます。
○小林委員 いままで警察が事件の発生地においてそれぞれ手ぎわよく処分をしていただいた、これは新潟県の県会においても問題は取り上げられまして重大問題になっておりまするが、県警の本部においてもそれぞれ送検あるいは起訴等の手続をおやりになったことは、私ども、これは十分処置完全なものと見て非常に感謝をいたしておりまするけれども、ただ、そういう支店長や管理者に対する問題は、警告だけでは私は済まぬと思う。先ほどから申し上げますように、これはやはり大光相互の社長、代表取締役を中心にしてやっている計画的、組織的謀略に基づく謀議的な一つの弾圧行為でございます。問題はやはり支店長段階でおさまる問題ではございませんので、これはひとつ大蔵大臣もお聞きいただきたいと思う。 ここで私は、時間もありませんので、委員長、私はあなたに強く要望いたしておきます。実は、きょうはこの席上に公安委員長がお見えになれば、私は公安委員長に要望すべきでありました。ところが、委員長病気で寝ていられるそうですから、そこで私は委員長から公安委員長に通達をして、公式に書面をもって回答をとってもらいたいと思うのでありまするけれども、いま申し上げましたように、銀行が一斉に頭取の指令だといって、謀略的に第一組合の個人個人を殴打をしたり、脅迫をしたり、傷つけたり、事務所から追い出したりして、未曽有の暴力事件を起こしているのだが、この大光相互の頭取の駒形十吉の長男といいますか、むすこですか、これは同じく常務取締役ですが、これが県の公安委員をやっておる。いまも警察庁の御答弁がありましたように、なぐられた被害者が公にしたくないといって警察に申告しているというのは、それは公にしても、自分たちをなぐって、け飛ばして、いじめているその謀議の首謀者、指導者が同じく県の公安委員で、そこへ問題を持っていったところで押えられてしまっている、そういうことでわれわれはどこへ行っても国家権力の前ではかなわないの、だから、これは泣き寝入りしたほうがいいだろうというようなあきらめが、結局なぐられて、けられて、追い出されながらも警察のお調べに対して公にしたくない、こういうことを言っておるのでありまして、いわば、こうしたおそるべき暴力行為の首謀者の一員の大光相互の社長のせがれで、常務取締役で、そして労働組合対策をやっていたその人が県の公安委員として警察を指揮命令している限り、一体正しい労働者の利益が守られるか、守られるわけがないと思いまするし、こういう暴力を企画しているその首謀者の一員が公安委員をやっているということは、みずから暴力を認めているということになりまするし、こんなことで警察行政が厳正正確にいけるものじゃありませんので、そんな問題を起こして弾圧している者が公安委員として存在することが適格であるかどうか、委員長から公安委員長にそのままひとつお伝えをいただきまして、書面を通じてこの委員会に公安委員長の答弁を得るようにお手数をいただきたいと思うのであります。 そこで、皆さん方おこられますからこれでやめますけれども、最後に私は大蔵大臣に申し上げた、いのです。 あなたはこういう相互銀行を監督をする、介入をする権限をお持ちになっている。いま私が申し上げましたとおりです。労働組合を弾圧したり暴力を行なったり、また不当労働行為をやっている。歩積み・両建てをやったりする。時間がもうありませんから言いませんが、歩積み・両建てなんか、はなはだしいことをやっている。証拠がある。こういうものに対しては、銀行法に基づいて、銀行法の二十一条から二十五条までに、大蔵大臣が主務大臣としてこれを検査する定期検査権、命令権、処分権というものをお持ちになっている。私は、こういう悪らつな銀行は厳罰をもって臨むべきでありまして、二十二条の業務停止、二十三条に基づく取締役などの改任等を発動していただく価値が十分あるものと思いまするけれども、大臣はそれをおやりになるお考えがあるかどうか。おやりにならないというならば、私どもあらためてこの問題を大いに論じなければならぬが、いま聞かれるとおりであります。おやりになる権限がありますか、どうですか。意思がおありになるかどうか。
○福田国務大臣 御指摘の歩積み・両建てにつきましては、すでに処置を完了しております。 それからなお、不当労働行為の点につきましては、御承知のように、ただいま関係の筋において取り調べが進行しておる最中でございます。その取り調べの結果を見まして、大蔵行政として関与しなければならない点がありますれば、関与いたす、かように考えております。
○小林委員 私は、歩積み・両建ての問題については、いまの調査をお願いします。私は資料もありますよ。同僚諸君が時間を許せば全部言いますよ。どんな歩積み・両建てをしておるか、どんな悪らつなことをしているか、私はここに資料があるのだから出しますよ。——じゃ、やめよと言うからやめますが、日にちをあらためてやりまするけれども、いまこういうようなことをやって、しかも特定政党、特定の政治家の公安委員会をつくって、第二組合員と職制が一本になって、そうして特定の後援会をつくって票の割り当てをしたり、まるで益公法人としての立場も全然ないようなあさましいことをやっておる。私は、こういうものを厳罰主義で臨んで、大蔵行政できちっと大臣がおやりになっていただかなければ、銀行法の二十一条から二十五条の法律なんか存在の必要はないと思う。これほどの悪らつな者に対しても、何ら大蔵大臣、主務大臣の権限を発動されないならば、私は銀行法の二十一条から二十五条は削除されたらよろしいと思う。さもないならば、お調べになって、断固たる処置をとっていただきたい。いま銀行行政がいかに悪いかということはもう目に余るものがある。午後からまたわれわれの同僚諸君が長期銀行その他の問題もやりましょうが、目に余るものがある。ここでその悪らつなものを、みせしめのためにもぴちっと役員の解任かあるいは業務停止の処分をおやりにならなければ、この腐敗堕落した銀行行政は断じてよくなりません。いいですか。私は大蔵大臣の厳格なる決意の表明をお願いいたしまして、私の質問を終わりたいと思います。
○福田国務大臣 私も詳しいことは存じませんが、いまこの不当労働行為につきましては取り調べが進行しているという話です。そういう調べの推移を見まして、大蔵行政として適切でないという問題点があれば、適正なる処置をいたします。
○三池委員長 只松祐治君。
○只松委員 私の持ち時間が一時間あったわけですが、同僚議員の熱心な御質問で、すでに三十分超過いたしました。あとの藤山長官の予定等もあるそうでございますから、私の質問が途中であるいは中断されて中途はんぱになるかと思いますが、基本問題を中心とした問題について質問を行ないたいと思います。 まず最初に、大蔵大臣にお尋ねいたしますが、現今の世相というのは、政治の俗にいう黒い霧ということでマスコミでたたかれておりますように、こういう上層部から、末端の連続殺人事件等等に至るまできわめて険悪な世相の状態です。これはもちろん私たち国政に携わる者に責任があることは当然でございますけれども、わけても私は現在の経済界の不安、混乱に基本的な原因がありはしないか、たとえば、昔は一万円も持っておりますと終生安定した生活をおくることができた。戦後でもある程度の財産があれば何とかできた。ところが、いまは何百万円持っていたら、あるいは何千万円持っていたら、幾ら持っていたら、自分が長くなった余命、これを安心して生活していくことができるか、こういうことと関連いたしまして民心に非常な動揺を与えておる、こういうことではないか。一言で言うならば、私たちから言うならば、高度経済成長政策の失敗の結果が、インフレーションの非常な高進がこういうことをもたらしておる、こういうふうにも言えるかと思うのであります。当面の財政を受け持っておる大蔵大臣ですから、そういうことはないとこうおっしゃりたいところでしょうが、ひとつ、こういう機会でございますから、率直に御所見を承り、国民の生活をほんとうに安心さしていく。たとえば、さっき私が一例を言いましたが、大蔵大臣は貯蓄ある家計ということを大臣就任早々おっしゃいましたけれども、実態はそういうこととはたいへんかけ離れて、いま申しますように、少々の貯蓄を持っていてもどうしてもわれわれは余生を送ることができない、こういうやはり心理状態というものが出てきております。大臣の御所見を承りたい。
○福田国務大臣 わが国の経済は、昨年の時点で見ますと、非常に異様な状態であったかと思うのであります。つまり、不景気の中の物価高、われわれがそういう事態に当面いたしまして解決しなければならぬ問題は、この不景気の克服とそれから物価高の問題の解決、こういうふうに考えて両面の作戦を練ってきたわけですが、まあ景気のほうはどうやら軌道に乗った、残っている問題がこの物価の問題である、こういうふうに考えておりまして、今後御指摘の物価問題につきましては政府の全精力をあげてこれに取り組んでいく、こういうことでございます。まあ蓄積ある企業、たくわえのある家計ということを常々申しておりますが、私は、そういう状態は、これはなかなか簡単にはできませんが、しかし、それを目標といたしましてたゆまず努力をいたしていきたい、これが私の信条でございます。
○只松委員 不況は克服されて物価だけ残ったという話だが、私は、本格的に不況を克服されておらないし、赤字公債というものは端的にそれを示すものだと思う。しかし、きょうはこの論戦をしようとしておるわけではございません。 私がお尋ねしようとするのは、そういうことでございますから、たとえば、昔、国破れて山河ありということわざを私たち習ったわけですけれども、いま会社が倒れて、社長、重役の豪壮な邸宅が残る、こういう状態というのが各所に見られております。山陽特殊鋼しかり、あるいはサンウエーブだとか〇〇肥料会社とか、会社は倒産いたしましたけれども、社長は依然として外車を乗り回す、あるいは豪壮な邸宅に住み、そうして豪奢な生活をしておる、こういう状態です。このことは私がいま申したもののやはり一つの側面だと思う。 しかし、これは国税庁長官ひとつお聞きをいただきたいのだけれども、いわゆる会社の、これは共和製糖の菅さんの問題もしかり、菅さんの個人財産等もひとつお聞かせをいただきたいと思いますが、要するに、会社が倒れたりあるいは不正融資を受けたり、いろいろなそういうことがありましても、その社長個人や重役というものは楽々ぬくぬくと残っておる。これはやはり完全な税法上の調査が行なわれておらない、あるいは分離課税で、隠し預金で、そういう人々は別に隠匿財産というものを持っておる、そういういろいろな現象がこういうことを来たしておるわけです。しかし、一方、倒れた会社の労働者は首切りになるし、その下請の中小企業者は何百万円、何千万円という不渡り手形を食って、あふられて倒産をしておる、こういう現象が出てきております。こういうことに関しまして、ほんとうは、さっき言いますように、時間があれば具体的に二、三の問題を提起して、なぜこういうふうに会社の社長の財産が残っていくか、そして中小企業以下は倒産をするか、こういう問題について詰めてみたかったのですが、時間がありませんからぽんぽんと質問だけ飛ばしていきますが、ひとつ、大蔵大臣でも長官でもどっちでもいいですが、こういう現象と、したがってそこからくる税法上の問題について大きな矛盾を感じないかどうか、ひとつお聞かせをいただきたい。
○福田国務大臣 会社が倒産すれば、その社長は路頭に迷う、これは私は大体そういうことかと思うのです。しかし、いろいろな関係で異例な場合もあり得る、こういうふうに思いますが、まあこれがいま税の問題、会社経理の問題、こういう角度から適正にやっているかというお話でありますが、極力適正を期するように今後とも努力をしていく、かように存じます。
○只松委員 国税庁長官、どうです。きょうは税金の論議はいたしませんけれども、税調等も進められておりますが、分離課税等の問題がこういうところに大きく原因がある、こういうふうにお思いになりますか、なりませんか、そのことだけ聞いておきたいと思います。
○泉説明員 お話のように、倒産会社の場合におきまして、その役員のほうが相当の資産を残しておるというような問題もときによって生じておるようであります。その資産が生じた原因につきまして、倒産前に、本来ならばその役員の認定賞与として課税すべきものが漏れておったというような事例もあるようでございます。私どもといたしましては、そういった場合におきましては、その役員の認定賞与として課税を行なうというたてまえをとっておるのでございます。そして、お話の分離課税がそういうことにどういう影響を及ぼしているかという点でございますけれども、もちろん株を持っておる場合に、配当の源泉選択制度あるいは小額非課税の制度が、ある程度そういうことに役立っていることは確かだろうと思いますが、むしろ問題は、倒産前に本来課税を受けるべきものを課税を受けないで取得しておる、そのほうがより大きい問題である、このように思っております。
○只松委員 共和製糖の菅社長の個人所得、財産その他についておわかりになっておればお答えいただきたい。もしいまおわかりになっておらなければ、資料として提出を求めたいと思います。
○泉説明員 共和製糖の社長菅貞人氏の昭和四十年分の所得の申告額は、千三百十五万八千百円となっております。 なお、そのほかに奥さんの菅住江さん、そのほか同居のお子さんたちの申告も出ております。
○只松委員 さっき、総理大臣が六百万円という話でございました。菅さんは一千三百万円で、倍以上、こういうことですね。しかも、この会社はあとで順次質問をいたしますように、いわば左前の会社だ。これがこうやって、社長個人あるいは家族、子供に至るまで相当高額の所得を得るような仕組みになっておる。確かに政界そのものも腐敗しておるし、それも粛正していかなければならないけれども、こういうふうに社会一般、特に日本の経済を動かしておる経済界がきわめて腐敗堕落しておる、このことを私は強く指摘しなければならないと思う。この一端が、私がさっきから言っておるそういう点にもあるし、いまの菅さんの所得あるいはほかの財界人の所得を全部あげてみれば私はわかるだろうと思う。 これだけではございません。たとえば、菅さんが外国へおいでになったときに、香港、スイスルートを通じてアメリカで八十万ドル払い下げた、こういううわさも聞いておりますが、国際金融局長のほうでそういうことを御存じになっておりますか。全然ありませんか。あるかないか。お知りでなかったら、あとで調査して御報告をいただきたい。
○澄田説明員 いま御指摘の事実は、私ども全然承知いたしておりません。
○只松委員 このように、上、社長がそういう状態であるならば、会社のいろいろな内容について共和製糖に問題が起きてくるということは当然であろうかと思います。この菅さんの関係されておる共和製糖グループと申しますか、会社の収益状況というものについて、これも時間がございませんのでひとつ簡単に願いますが、できなければ資料でもいいです。おもなものだけお知らせいただきたい。
○泉説明員 いわゆる共和製糖グループといわれておりまする法人は、調査課所管で十社、税務署所管で六社、合わせて十六社ございます。そのほかに、現在すでに合併によって消滅しておる法人も数社ございますが、現在、現存しておる法人はいま申し上げたとおりでございます。そのうち内外機械だけは三十五年から休業中でございます。 その所得の申告の状況でございますが、これは先般参議院の決算委員会でも申し上げましたとおり、大部分の法人は赤字申告になっておりまして、納税額のございますのはそのうち三社だけでございます。それは共和製糖が四十年九月期、宝不動産が三十九年二月期、新和製糖が三十七年八月期と三十八年八月期、この三社がそれぞれの期だけ所得がございまして、納税をいたしております。それ以外は欠損申告、あるいは所得がありましても、繰り越し欠損の関係で納税をしない、こういうことになっております。
○只松委員 いまお聞きのような共和製糖グループの不良と申しますか、赤字会社、これに大蔵大臣、農林大臣、皆さん方所管の各金融公庫あるいは銀行等が膨大な融資をして、いま問題になっておる。その融資が適正なルールで行なわれたかどうか、こういうことが参議院なり、各委員会でも問題になってきております。私も別な角度からいろいろな資料を持っております。詳細にお聞きしたかったわけですが、時間がございませんし、きょうも一ぺん中断をして、あとで聞きますが、また日を改めて聞いてもよろしゅうございます。こういうところにどうしてこういう金がいったか。これはもうすでにいろいろ指摘されておりますように、日本の精糖あるいはブドウ糖等の事業をどうしていくかという政策的な見地からきたというふうにお答えになっておる。しかし、それを是認するといたしましても、この資金が流れたルート、ルールというものに多大の疑惑が残っております。ほんとうはこういうところにこんなに不正に融資した農林大臣、大蔵大臣の責任追及から私は始めたかったのですが、時間がございませんので、いきなり特にこれにお貸しになっておる農林漁業金融公庫、農林中央金庫、日本開発銀行の責任者からこの融資状況というものをお聞かせいただきたい。
○楠見参考人 農林中央金庫理事長の楠見でございます。 ただいまお話のございました点でございますが、私どもは、畑作農家と申しますか、イモ作農家の生産物をでん粉業者が処理し、そしてまたブドウ糖業者がそれを処理するということでこの企業が堅実に発展することに寄与することが、私ども農林中央金庫としての使命にも適合するものと考えておりまするし、また、国の農政でございまする甘味資源対策にも適合するものと考えておる次第でございます。特に共和製糖につきまして、現在問題になっておりまする細島の問題でございますが、これは御承知のとおり、日本のイモ作に関しまする主産地として南九州の三県は最も重要なところでございまして、ほかにこの地帯における適当な農産物というものは、ただいまのところはまだ見当たらないわけでございまするので、特にこの地帯におきまして、御承知のとおり……。
○只松委員 内容を聞いているのじゃないんだ。内容は時間がないからいい。金額をずばり言いなさい。
○楠見参考人 そういうことで、総合コンビナート、甘味食品コンビナートができるにあたりまして十億円の資金を出しております。それから、ほかの地帯でやはりブドウ糖、果糖等をいたしておりまするから、二十億円、合計三十億円余のものを出しておる、こういうことでございます。
○石原説明員 私どもの日本開発銀行は、昭和三十九年の十月に、細島におきまする精製糖工場に対しましては八億円の融資をいたしております。これは申すまでもなく、日向細島地区が新産都市として南九州における拠点開発の一重点でありまするという政策上の問題とあわせまして、あたかも融資を決定をいたしました三十九年前後におきましては、御承知のような百三、四十円という糖価もございまして、期間損益におきましては黒字の状態にあったわけであります。なお、その後におきましては相当糖価が下落をいたしたという新しい事情があるわけでありまするが、いまのような貸し付け等における情勢であったわけであります。
○大沢説明員 共和グループ関係に、共和糖化という会社名でありますが、十二億三千九百万円、現在残高が十一億六千八百万円、このうち、おとといでございますが、細島の分として東洋果糖——現在は共和糖化に合併されておりますが、このうちの五億円は繰り上げ償還を命じております。
○只松委員 いまお聞きのように、非常に膨大な、一般国民、庶民にとっては膨大な資金が、しかも農林漁業あるいは開発銀行という半国家的なもの、あるいは農林中央金庫という農民の金庫がこういうものに——あと宮崎銀行とか三和銀行とか、そういう市中銀行もそれぞれ貸しておるわけです。それで、貸すことが一つ問題があると同時に、貸すルール——私は前から、いろいろ貸し方なり使い方に問題があるんだろうから、申し込み書あるいは監査の方法やなんか、内部規程を持ってきてくださいと言うけれども、幾ら催促しても持ってこないで、けさになってこうやってお出しになって、私はまだ見ておりません。したがって、これと関連しての質問は、きょうは時間もありませんし、内容の質問はできません。言ってもなかなか持っておいでになりません。あとで皆さん方の定款なり規程からこの融資ができるかという問題にも触れてみたいと思っております。しかし、とにかくこういうふうに膨大な金が貸された。そして問題になるのは、ここで工場財団がつくられて適用されておるわけですが、この工場財団の、皆さん方のほうから言うならば、それだけお貸しになって、担保がどれだけあるか、こういうことになるわけです。庶民に十万円、百万円お貸しになっても担保というものを必ず取られる。 そこで、それぞれ三行の方に、この工場財団を中心とする評価について、皆さん方がどういうふうに評価をされておるか、お聞きをいたしたいと思います。
○楠見参考人 農林中央金庫のほうといたしましては、工場財団の評価額は二十九億円余でございます。それに対しまして、先ほど申し上げました十億円の担保を設定いたしております。
○石原説明員 私どもの日本開発銀行といたしましては、日向の細島におきます精製糖工場及びこれに関連いたします施設をもちまして工場財団を組成をいたしております。この評価額につきましては、何分にもできたばかりのものでございますから、これは取得価額と申しますか、帳簿価額をもって評価をいたしまして、十九億二千五百万円という資料を先般決算委員会のほうに提出いたしてございます。これに対しまして、私どもの銀行が八億円、その他三行合わせまして合計十二億円の抵当権が設定をされておるというふうに承知をいたしております。
○大沢説明員 ただいまの開銀の石原さんからのお話がありましたように、宮崎の財団の評価は私のほうも同じでございます。それに公庫としては、第一順位として一億円、そのほかに東洋果糖の宮崎の工場の土地その他があるわけですが、土地が簿価で一億七千九百万円、さらに——実はこれは私のほうの担保の取り方といたしましては、融資対象物件ができたところで財団にして担保に取るということでございますが、できるまでの期間がある、したがいまして、その間にできたものを個々に取るということにいたしまして、その後できました変電所あるいは汚水処理施設、こういうものを譲渡担保に取っております。それから、そのほかに共和糖化工業が千葉に持っておる土地がございますが、それを取っております。簿価で合わせて二十四億九千九百万円、こういうことでございます。
○只松委員 いまお聞きのように、農中、開銀それぞれの見積もり価額が違ってきております。見積もり価額が違うところから、私がただいま手元に入手しておる資料によると、農中の見積もりは、また別に農中が国会答弁用としておつくりになったんですね。これで見ても、いまの楠見理事長の答弁とは違っております。ここらが一番問題になるところです。いわば一番の山場と申しますか、大事なところへ来たんですが、何か経済企画庁長官が時間があるということですから、私は一応ここで質問を中断して、堀委員のほうに質問を譲りたいと思います。あとで質問を続行いたします。
○楠見参考人 御質問ではございませんでしたが、お答え申し上げます。 私、先ほど二十九億円余と申し上げましたのは、御質問が工場財団がどういうふうになっているかということでございますから、工場財団として登記されておりますのが二十九億余円と、私どもがその後につけ加わるであろうものを評価いたしまして、そういうものを見込んでいたしておりますのが、いまお手元にあると仰せになりましたその数字で三十三億円、こういうことでございます。 それから、公庫と開発銀行と私どものほうとで評価の違っておりますのは、開発銀行がお出しになりましたときは、そのときの財団の組成額で十九億幾らになったわけでございます。その後、ただいま公庫の総裁からもお話がございましたように、汚水処理施設であるとか、あるいは発電施設であるとか、そういうものが増しただけではなしに、砂糖工場の二百トン計画が五百トンということになりまして、したがって、財団組成額がそれだけ大きくなっているということでございまして、その差はいま申し上げましたような事情から生じておることを申し上げておきます。
○三池委員長 堀昌雄君。
○堀委員 まず最初に、官房長官にお伺いをいたしますが、新聞の伝えるところによりますと、あなたは、十五日の午後、総理のところへおいでになって、消費者米価の値上げの取り扱いにつきましてお話しになった結果、総理は、一月の米価の値上げは見送りたい、こういうふうにおっしゃったということが新聞に伝えられておりますので、官房長官からその点をひとつ明確にお答えをいただきたいと思います。
○愛知国務大臣 現在、御承知のように、佐藤総理病後静養中でございますので、私は事務連絡その他ございますので、しょっちゅう総理大臣の私邸に参りまして、いろいろ打ち合わせをいたしております。そうした中で、もちろん消費者米価の問題というものは、現下の一番大きな問題であると言ってもよろしいと思いますから、その間、意見の交換をやっておりますことは事実でございます。ただ、若干新聞の報道等が少し先回りをしておるような傾向がございまして、いま御指摘の十五日の場合におきましても、総理大臣からそういう確たる指示を受けている事実はないのでございます。総理大臣としても、消費者米価の問題については、いろいろの考え方がある問題でございますから、慎重の上にも慎重に、党内においても、あるいは政府部内においてももちろんでございますが、あらゆる角度から考え方を十分整理し、考えをどうきめたらいいかということは、最後に相当の時間をかけて政府として決定をするようにしたい、そこまでのプロセスにおいて遺憾のないような勉強というか、資料の準備をするように、こういう指示でございまして、一月がどうというようなことは言っておらないわけでございまして、いまだ総理大臣としては、消費者米価に対してさような断定的な意思表示をしている事実はないということをこの際明らかにいたしておきたいと思います。
○堀委員 そうすると、いまのお話を裏返して伺いますと、消費者米価は一月から上がり得るというふうに理解いたしますが、よろしいですね。
○愛知国務大臣 そういうふうに御理解をいただくと困るのでございまして、一月から上げますとか、上げませんとか、あるいは四月にどうとかいうことについては、まだ何らの意思表示をしておりません。
○堀委員 一体、一国の総理大臣が、補正予算をこの十一月に提出をしようというこの段階にきて、一月に上げるのか、四月に上げるのか、上げるのか上げないのかわからないような無定見な、無責任なことで総理大臣がつとまるとあなた思いますか。官房長官としてどうですか。国民がいま物価の問題でこれだけ悩んでいて、少なくとも物価の関連においては、消費者米価を上げてもらいたくないというのは、単にこれは国民だけではありません。世論は新聞社を通じてこの問題については明らかにしているではありませんか。先般福田大蔵大臣が消費者米価の値上げは常識であるという御発言が何かあったようでありますが、それに関連して、各社は一斉に、そんな常識はありようはずがないという論陣を張っているのは官房長官も御承知であると思いますが、その点を踏まえて、そういう無定見なままでいいのか。一体いつになったら総理としてはこれをはっきりさせる意思があるのか、その点を明らかにしていただきたい。
○愛知国務大臣 佐藤総理としては、非常に重大な、また、国民がいろいろな観点からいろいろな 意見を持っておるそういう大きな問題でありますので、軽々にこの際意見を発表すべきではない、そういう責任感に基づいた考え方を持っておるわけであります。
○堀委員 藤山企画庁長官にお伺いいたします。 私ども新聞で承知している範囲では、米価の問題については、企画庁長官は、物価の問題との関連もあって、消費者米価の値上げはできるだけ避けたい、こういうふうにお話しになっておるように承っておりますけれども、真意をひとつお答えいただきたいと思います。
○藤山国務大臣 私といたしましては、今日物価の問題は非常に大事でございまして、われわれも五・五%の努力目標でやっておりまして、いまのところ必ずしも悪くいっているとは思っておりません。しかし、米価の問題等が起こりますと、いろいろ問題がありはしないかという心配をいたします。 そこで、消費者米価をなるべく上げたくない。むろん経済閣僚として財政事情もわからぬことはございません。しかし、何とかくふうしていただく方法はないだろうか。こういう会計が——後年度にある程度の赤字をやって、財政収入がよくなったときに埋めるとか、あるいは他のものを若干節約していただいて、そうしてやっていけるいろいろな方法を考えていただけるのではないか。それができないときには、あるいはやむを得ぬ場合もあるかもしれませんけれども、その他のいろいろな財源についての検討を大蔵大臣にしていただきたい、こう私は思っております。
○堀委員 農林大臣にお伺いいたします。 あなたはこの問題の主管者でありますけれども、幾らあなたが農林大臣として米価の担当であろうといえども、現在の日本の置かれている客観情勢、特に物価の情勢、いろいろな点を考えると、早急な値上げは適切でないと私は思いますが、農林大臣としてのあなたの見解はいかがですか。ちょっと伺っておきましょう。
○松野国務大臣 生産者米価と消費者米価は、食管法によって決定の方法と内容が異なっております。消費者米価は家計費及び物価、経済事情を参酌の上決定する、この項目を忠実に守ってただいま検討しております。
○堀委員 いま農林大臣が法律の用語を引用なさって物価及び家計費とおっしゃったことは、現在物価及び家計費が非常に高騰しているということにおいては、企画庁長官の御意見と大同小異でありますから、上げたいという方向ではない、こういうふうに一応理解をいたします。そこで、大蔵大臣にお伺いをいたしますけれども、実は、この消費者米価の問題と、あとで私が触れます公務員給与の問題は、いずれも財源の問題と関係があるということで、なかなか問題があるということになっておるようであります。大蔵大臣は、先般、もう現在では消費者米価の値上げは常識だ、こういうふうにおっしゃったようでありますが、その点を含めて、ひとつ大蔵大臣のこの問題に対するお考えを承りたいと思います。
○福田国務大臣 私が消費者米価の値上げは常識だ、こういうふうにいまお話ですが、それはことばが少し足らないのです。いずれはこれは上げなければならぬということは、これは常識的というか、そういう考え方になる、しかし、問題はタイミングなんだ、こういうことなんでございます。そういうふうに御理解を願いたいと思います。 それで、いま消費者米価問題は私も非常に深刻に考えておるのです。これは一体どうするか。 一つは、国民のふところぐあいのことをよく考えてみなければならぬ、こういうふうに考えます。それからもう一つは、いま当面している問題は物価問題でございます。この物価問題の立場から米価というものは相当真重に考えなければならぬ筋合いですが、これをどういうふうに観念すべきであるか。それからもう一つの問題は、これは財政上の問題です。財政上からいいますと、ことしは補正予算の歳出要因はなかなか多いのでございます。それに対して財源はどうか、こういうと、まあざっくばらんに申し上げまして、昭和四十一年度当初予算において洗いざらい出しておる、こういうような状態です。頼みの綱というと、これは自然増収が一体どういうふうになってくるか、こういうことでございます。 それで、いま、まだきまらぬのはけしからぬというふうなお話でございまするが、補正予算もぽつぽついまその編成に取りかかっておるわけでございます。しかし、その三つの角度から考えまして、どういうことにするのが一番この際適正であるかということの判断を下す時期は、まあぎりぎり補正予算をまとめる時期、そういうふうに考えます。補正予算の段階で、ことしは米の値段は上げないんだということになりますれば、補正には関係ないことになりますが、補正に関係する時期に値上げが行なわれるということになれば、当然補正予算の段階において結論を出さなければならぬ、いま非常に悩んでおるその最中でございます。
○堀委員 そうしますと、ちょっと角度を変えて官房長官にお伺いをいたしますが、われわれを含めて各野党は、いま早期の臨時国会の召集を要求をいたしております。当然補正予算というのは臨時国会にも関連があるわけでありますが、政府としては一体この補正予算はいつごろお出しになる考えか、官房長官からひとつお答えをいただきたいと思います。
○愛知国務大臣 ただいまも大蔵大臣、企画庁長官からお聞き取りのとおりです。 現下の財政の状況あるいは物価問題、これは非常に大切な時期でありますので、政府としても補正予算の編成についてはいろいろの角度から真剣に検討をし、また、現に財政当局においては作業を鋭意積み上げているわけでございますが、いままでの日程等から申しますと、毎年の前例、慣行等も勘考いたしまして、十一月の二十日あるいはちょっとその過ぎでなければ、補正予算案の編成はむずかしいのではないだろうか、これを国会に提出するという時期は、そのころにならざるを得ない、こういうふうに一応現在考えておるわけでございますが、その日程等については、これは大蔵大臣もここにおられるわけでございますから、主管大臣からお聞き取りを願いたいと思います。
○堀委員 いまの問題で非常に問題になっております点は、消費者米価の値上げをするかしないかは補正予算に非常に大きな関係がございます。ですから、もしかりに値上げをしないということになれば——値上げしないといっても、これは無限にということではないでありましょうが、いま私が申し上げておるのは、少なくとも一月という一つのめどをつけてお話を申したわけでございますが、まあ値上げをしないということに一応なる、そうなると、これはもうちょっと早く補正予算はでき上がるということになりますか。
○福田国務大臣 米の値段をいつ上げるかということと補正の時期とは関係はないので、関係いたしますのは、税収の見通しをどういうふうにとるか、こういうことなんです。それで、いわゆる九月期の決算ですね、これを見ませんと、ことしの自然増収幾らかということがつかめない。そこで、まあその時期である十一月の初めになりますか、そのころにならぬと補正予算の骨格というものを構想し得ない、こういうことであります。
○堀委員 それでは、ちょっと次の問題に入っておきますが、総務長官にお伺いをいたします。 私、この間文教委員会でも、公務員の給与問題について質疑が行なわれて御答弁になっておるのを聞いておりましたけれども、総務長官がおっしゃったのは、今度九月実施になったのは財源がないからやむを得なかった、しかし、自分としては何としても五月実施、完全実施にしたがったのだ、こういうふうにおっしゃっておりますが、ちょっともう一ぺんその点を確認をしていただきたいと思います。
○森国務大臣 公務員給与というものは、民間との格差を人事院で査定いたしまして、そして、その結果を政府並びに国会に勧告をしてくるのでありまして、したがって、われわれといたしましては、この人事院の勧告を尊重するのがたてまえでございます。しかし、今回の場合は、そういうたてまてから十分関係閣僚の間におきまして協議いたしました結果、景気がいいという話はあるけれども、しかし九月決算におきましても、もうはね返りがない、きわめて財源は困難だ、こういうことから九月一日ということになったのであります。
○堀委員 そうすると、重ねて総務長官にお伺いをいたしますが、実はいまの補正財源の問題は、これは政府もわかりませんでしょう。私どもも正確にはわからないと思います。これがはっきりわかるのは、まあ一番明瞭にいえば、十二月か一月になれば非常にはっきりしてまいりますでしょう。年度の終わりになれば一番確実でありますけれども。 そこでお伺いをしたいのは、いま九月実施に後退をしたのは財源がないからだということをおっしゃいました。もし年度の終わりに来て財源がかなり余ってきたときは、さらに積み上げて、もう一回補正をやって、そうして五月から八月分までのものを要求なさる意思が総務長官としてあるかどうか、その点をひとつ伺いたい。
○森国務大臣 われわれは、この検討にあたりましては、そうした事態になってもなかなか財源が困難だという理由のもとに閣議において決定したのでございますから、一ぺん決定したことを変える意思はございません。
○堀委員 それはちょっとおかしいのじゃないですか。いま財源があるかないかということは、これは大蔵大臣といえども私ははっきりわからないと思うのです、予測の問題でありますから。予測の問題として財源がないと言われた。あなたは、これまでのお話を聞いておったところでは、完全実施が当然なんだ、それは政府の責任なんだ、しかし、財源がないから九月だ、こうおっしゃっておるわけですから、もし時点が変わって財源があったということがわかれば——財源がなかったと言って九月に値切らした。まあ、その主たる責任者は大蔵大臣でありましょうけれども、大蔵大臣は、人事院総裁を含め、国家公務員全体を含めてだましたことに結果としてはなるのじゃないですか。わからない時点でものを言っているわけですからね。だから、財源があれば、それはもう一たんきまったのだからしかたがないではなくて、そういう前提が狂ったのなら、もう一ぺんもとに返ってやるということがなければ、人事院が何のために設けられているかという原則的な問題について、あなたの立場としてはおかしくなるのではないですか。
○森国務大臣 担当の大蔵大臣から、財源等につきましてはわれわれるるお聞きはいたしました。その結果によってこういう判定がなされたのでありますが、かねてから人事院の総裁も、国会にもこれを提出してあるんだから、したがって国会の場で十分論議をしてくれということ、これは私も全く同感でございます。私たち政府といたしまして、その財源等を見越して、これで万やむを得ないという結論を下したのが九月からということでございます。
○堀委員 この前の御答弁をずっと聞いておると、財源のためだからとおっしゃったのだから、財源が出てきたら考え直してもいいということに論理的にならないですか、総務長官。私はあなたに伺っているのは、あなたが給与担当大臣だからこう伺っておるわけです。だから、あなたの立場は、この給与の問題については、官房長官なり大蔵大臣と立場が違うと思うのです。同じ閣議の中できめられましても、あなたは少なくとも公務員の側に立って要求を出していただく立場にあるんじゃないでしょうか。そうでしょう。それならば、財源がないと言われて、それは大蔵大臣を信用なさるのは当然ですから、この時点ではやむを得ない。しかし、年度の終わりになってみたら自然増収が思ったよりもたくさん出たということになれば、あなたの立場は、その時点でもう一ぺん五月から八月分までのものをひとつ出してもらいたいという要求をなすって当然じゃないかと思うのです。あなたの給与担当大臣の立場としては。どうですか。
○森国務大臣 現在の時点に立っての見通しはなかなか困難だということで九月一日にしたのでありますが、今後財源等がいわゆる大幅ないい意味での見込み違いがあったときには、当然そうしたものの問題になると思います。
○堀委員 そこで、経済企画庁長戸にお伺いをいたしますが、実は私、先般の当委員会で経済見通しの改定をひとつお出しを願いたいというふうに要望をいたしました。幸いにして企画庁では御努力をいただいて、昨日の閣議決定で新しい昭和四十一年度の見通しの改定をなさいました。 実はこの改定を拝見をしまして、私がちょっとお伺いをしておかなければならないのは、この中で——もちろんこれは見通しでございますから、まだ動く問題があると思います。あると思いますが、下に下がるであろう要素ですね。おそらく下がる分はかなりかために見通しをお立てになっておると思いますが、なおかつ不安定で、下がると思われる要素がどこにあるのか。もしそれが下がったとしたら、GNPベースではどの程度の変化が起こり得るのかということをちょっとお伺いをいたしたいのです。
○藤山国務大臣 特別に、きのう閣議に報告いたしました見通しの数字が、個別の問題で下がるという見通しは、現在のところございません。
○堀委員 私も長官の談話やあるいは新聞で拝見をしましたところでは、今後ここに出されました実質八・七%の本年度の伸びというのは、これからの補正予算その他の状況によっては、これはプラスになりこうすれマイナスになる要因はない、こういうふうに判断をいたしておりますが、いま長官がその点を御確認いただきましたので、私、先に御退席いただく方の問題もありますから、一応こまかい議論はあとに延ばしますが、そうなりますと、結局本年度のGNPは三十五兆三千五百億円を下回ることはない、こういうふうに確認をさしていただいてよろしゅうございますね。
○藤山国務大臣 大体下回ることはないと思います。これは新推計の上の数字でございます。
○堀委員 先ほど総務長官から、大幅——大幅というのは一体幾らかというのは、これはまた非常に抽象的ですから問題がありますが、かなり税収が動いて、いま私の試算では大体二百億円余りだと思うのですが、要するに、五月実施と九月実施の公務員給与の差額、だから五月から八月までについての分は一体幾らになるのか、ちょっと主計局長からお答えいただきたい。
○谷村説明員 一般会計で申しますと、五月実施でありますと大体五百五十億円、九月実施で三百五十億円ということでございますから、ほぼ二百億円の差でございます。
○堀委員 いま問題は二百億円なんですね。そうすると、いま考えられておる補正財源というのは幾らか、あとで大蔵大臣にゆっくり伺いますが、大体千億円ぐらいのことに新聞では承知をしておるわけです。ですから、かりに自然増収が二千億円に近くなったいうようなことがあるならば、二百億円という問題は、いまの見通しからすればそんなにむずかしい財源の措置ではないと考えるわけですが、かりにのことでありますからお答えしにくいかもわかりませんが、かりに自然増収が二千億円になった場合には、いま総務長官からもああいうお答えをいただいておりますから、閣議で五月から八月分の国家公務員の給与の引き上げについてさらに再検討をしていただくということをひとつお約束をしていただきたいと思うのですが、いかがですか。
○愛知国務大臣 二千億円も自然増収があるようになれば、いろいろの点で非常によいことかと思いますけれども、ただ、公務員の給与の問題だけを取り上げて考えることはむずかしいのでありまして、これは財源というだけの問題ではなくて、私はむしろ財政の事情ということに御理解をいただきたいと思うのであります。たとえば、災害の問題にいたしましても、あるいはその他の問題にいたしましても、ひとしく国民全体にわたる歳出の希望というものが非常に大きい、これをどういうふうにあんばいするかというようなことも十分勘考いたしまして決定をすべきものであって、したがって、先ほど給与担当の森大臣からもお答えいたしましたように、いま堀さんのおっしゃるようなお約束を私はすることはできないのでございます。
○堀委員 しかし、再検討をするようにしたいと給与担当大臣が言っておるのですから、それではおかしいじゃないですか。まあ、いまの二千億円というのは仮定の事実ですから、だから、それは一つ前提としての問題がありますけれども、給与担当大臣はひとつ再検討したいといっているが、あなたのほうはしないというのは、これは一体どうなるのですか。
○森国務大臣 私の発言が非常に問題になっておりますので重ねて申し上げたいと思いますが、私はいい意味での大幅な財源が出たときには当然問題になると申し上げたのであります。そうすべきだと申し上げたのではございません。当然財政経済に及ぼす影響等も考えなければなりませんから。しかし、われわれの見通しと実際に出てきた数字とが大幅な変化があるときには、当然私は問題になるとは思っております。
○堀委員 問題になるというのは、あなたは何か評論家のような御答弁ですが、あなたが主管者でしょう。あなたが主管者で問題になるというのはどういうことなんですか。あなたが問題にするということなんですか。どこからか自然に問題になるということは、あなたは何か第三者のように、評論家のように見るということですか。どういうことなんですか、いまあなた、問題になるということは。
○森国務大臣 私は給与担当の大臣でございます。したがって、いま大蔵大臣の言われる見通しと大幅な変化があったときには、私自身は、これは違うじゃないかという意味では、当然問題にいたします。
○堀委員 給与担当大臣がこの点を問題にするというのは、閣議にかかるというふうに私は理解をいたします。それ以外には給与担当大臣がこの問題を問題にする方法はありませんから。 官房長官、どうですか。その際給与担当大臣が問題にするということは、閣議にかかるということになる。閣議でどうきめるかはあなた方の問題でしょうけれども。そういうことでよろしいですね、官房長官。
○愛知国務大臣 私は、そういう事態は——結局、根本は財政の状況でございますが、これは私が一人ぎめに申し上げるわけにもいきませんが、そういうような急激な変化はないように思われますから、自然閣議の問題になることもないと思います。しかし、閣議の問題になるような問題は、この問題に限らず、すべて関係閣僚間で十分に検討してよき結論を出す、これは一般論として申し上げるまでもないことであると思います。
○堀委員 ちょうど一時でありますが、ちょっと一、二分だけちょうだいをいたします。 ちょっとここで申し上げておかなければならないことは、いま給与の問題というのはどういうことになっているかというと、人事院は一体何のために置かれておるのか、これはひとつ官房長官、ちょっとお答えいただきたい。
○愛知国務大臣 これはあらためてお答えするまでもなく、国家公務員の立場といいますか、性格から言いまして、いろいろの組合活動その他も一方においては制限をされている、これは当然のことだと思いますが、同時に、人事院が公正な立場において給与をきめる、そしてその勧告をきめる、したがって、その勧告は政府は尊重しなければならない、こういう性格のものであるとかねがね理解いたしております。したがって、人事院勧告はできるだけ尊重しなければならない。現状においてなし得る限り尊重しております。
○堀委員 藤山経済企画庁長官、けっこうです。森さん、ちょっとだけいてください。 いまの官房長官の御答弁のように、実は公務員は、要するに、スト権を含めて非常に組合活動において制限をされておる、その制限をされておる代償といいますか、そのかわりに人事院が設けられておるから、いまお答えのように、人事院の公正な勧告については、もうできるだけ尊重しなければならない、こうお答えになっておるわけですね。で、これまで私が、特に森総務長官のお話を聞いておる中では、自分も完全実施したいのだ、その点はあなた方と同じだ、しかし、財政上財源の問題でできなかったのだ、こういうふうに伺っておるわけですね。財政上の問題というこまかいのはあとでやりますからいいです。皆さん時間の関係がありますから。 だから、私がここでいまくどく申し上げておることは、ほんとうにやる気があるのなら、余剰の資金ができたら、それはまずとりあえず、何はさておき充てよう——もちろん災害の問題も必要でありましょう。その他の消費者米価であろうと、いろいろな問題が必要でありましょう。必要でありますけれども、それらを一応満たした後においてなおかつ余剰の財源ができたならば、まず何はさておきこの二百億円に充てようという心がまえがなくして、あなた方がいま言っておるところの尊重するなんということは空論にすぎないではないですか。その点について、そういう一応の財政上の問題を十分にやって、もし余りが二百億円以上出たならば——これまでは、過去においてずいぶん余剰が出ても、それを来年度に繰り越してもなおかつ完全実施しなかったわけですよ。そういう過去の例についてはあとから人事院総裁から詳しく伺いますけれども、そういうような過去の経緯があるから、ここでいま公務員のストライキの問題が出ておりますのは、こういうようなことが積み重なってきたのでは、公務員としてたまらない。片方には物価の値上げがあり、消費者米価の値上げはまだわからない。物価は五・五%になるかどうか、消費者米価の値上げに非常に関係がある。そういう段階にきて、公務員の生活が脅されておるからストライキをやろう、こうなってくるのです。ストライキをやらせたくなかったら、あなた方は、ここで財源に余裕があったら、少なくとも、まず最優先に国家公務員の五月から八月分のを出します、そのくらいの誠意がなくしていまの問題は解決しないと私は思う。官房長官どうですか。気がまえの問題としてお答えください。
○愛知国務大臣 いま申しましたように、人事院勧告というものは尊重しなければならない、この前提に立って、たとえば、本年におきましても、人事院勧告が出ますと、もう即日に関係大臣の参集を求めまして、さらに、従来の例以外に、経済企画庁長官にも特に参加を求めまして、それから真剣に、いかにせば人事院勧告を実施できるかということについては、誠意を尽くして検討をいたしたわけでございます。したがってただいまは、先ほどから申し上げるとおりの結論に達し、これで今回は進んでまいりたい、こういうふうに思っておるわけであります。 なお、これは意見にわたるかもしれませんが、財源が余ったらというおことばでございますが、これはやはり国政は総合的な立場で検討しなければならない。人事院勧告それだけをとらえる、あるいは国家公務員それだけの問題をとらえれば、お話の御主張は私もよく理解できますけれども、ひとしく公務員の給与の問題にいたしましても、たとえば国家公務員以外の地方公務員の問題もございます。それから、先ほど来申し上げておりますような災害の対策もございましょう。また、消費者米価についても、堀さんの御主張のように、また私としては気持ちの上においては非常に御同感なんでありますが、こういう点を総合して考えなければならない。この立場を国家公務員諸君にも十分ひとつ理解をしていただきたい、こういう立場をとっておるわけであります。
○堀委員 お約束の時間が少し過ぎましたから、それでは一応官房長官と総務長官、御退席くださってけっこうです。 人事院総裁にお伺いをいたします。 実は、これまで人事院勧告が出されまして、完全実施をされたことは一回もありません。最近三十五年からくらいでけっこうでありますが、もし勧告どおりに実施をされておれば公務員が受け取ったであろうものを、勧告を値切ってうしろに下げたために国家公務員が失った金額は三十五年以降幾らになるか、お答えをいただきたいと思います。
○佐藤説明員 大体御推測いただけると思いますが、一人当たりで申しまして、毎年一万数千円の切り下げということになっておりますから、三十五年から四十年までの分を総計いたしますと、一人当たり約九万四千円ということになります。とにかく、私どもとしては、一人当たりそれだけの損をしております、これは現実の事実でございますということをここで申し上げて、しかし、これらはすでにもう国権の最高機関としての国会が最終的におきめになったことですから、とかくの批判は申し上げませんけれども、また、それを返していただきたいなどということは申し上げませんけれども、これから本年の勧告に関する分については、こういうことになりませんように何ぶんよろしくお願いします、こういうことであります。
○堀委員 いまお聞きのように、一人当たり九万四千円ということですから、私どももちょっとよくわかりませんけれども、主計局長どうですか、あなたのほうは毎年値切っておるんだから……。ことしは大体二百億円でしょう。過年度に積んでみて大体出ませんか。
○谷村説明員 ちょっとただいま手元にさような資料を用意しておりません。
○堀委員 まだ私少しやりますから、至急に試算さしてください。私の質問が終わりますまでに、頭のいい主計局ですから、お願いをいたします。そんなのはすぐできますから……。 そこで、四十一年度の補正の中身を昨日木村さん一応おやりになったようですが、もう一ぺん私伺いたいのですが、これは主計局長のほうでお答えいただいてけっこうです。公務員給与、災害復旧、米の増産対策、固定資産税の見合い、義務的経費の補てん、地方交付税の増加分——これはおそらく主税が増加するだろうという多少の見通しがありますから、増加分、石炭対策——食管の問題は、いつから値上げをするかということがわかりませんから、これだけはまずい問題がありますので除いていただいて、一体四十一年度補正というのは、現状では大体どのぐらいなことに考えていらっしゃるのか、ちょっとお答えいただきたい。
○谷村説明員 ただいま私どもといたしましてはまだ正確な形において積算をいたしておりませんが、昨日も参議院で木村議員から大蔵大臣に御質問があったような程度における概略のことで申し上げたいと思います。 災害の関係でございますが、もちろんまだ最終的な見通しがついているわけではございませんが、ただいままでに大体入っております公共土木等の被害総額が千五百億円を多少上回るような数字になっております。これは昨年よりは、同期と比較してみますと低いわけでございます。これはどの程度になるかわかりませんが、その辺から今後のものがある程度出るという程度の推定をいたしまして、いま一応三百五十億円前後だろうかという話が出ております。しかし、主計局といたしましてはまだそれを確認しているわけではございません。 それから、給与の関係は一応九月実施ときまっておりますので、大体三百五十億円という数字になります。それから、きのう話が出ましたものでは、米作の増産対策としての五十億円というのがあったろう、それからもう一つ、地方財政の関係での固定資産税の減収に伴うものが五十億円ほどあったろう、こういうお話が出ておりました。それから義務的経費の問題でございますが、これも例年、過年度のものはもとよりでありますが、当年度見込まれる不足もできるだけ一応見るということでやっております。この関係では、実はただいま過年度のものだけは正確に大体出ておりますけれども、当年度のことしの分についての見通しがまだはっきりいたしておりませんが、きのう出ておりましたお話では、大体三百億円くらいにはいこうかというようなことでございます。その他、今後予備費支出等を必要とするもの、あるいは特にお話が出ておりました石炭もかりに取り上げるとして、そういったものがどのくらいあるか、これは私どものほうはいまのところまだわかっておりませんが、木村議員は二百億円くらいかと、御自分のほうで言われました。交付税を抜き、それからいまの食管を抜きましたところで、いままでのことを合計いたしますと、これが大体千三百億円くらいの数字にそこでなっているというふうに思います。そのほかに、交付税をどう見るかは税収の関係で別に出てまいります。
○堀委員 そこで、大蔵大臣にお伺いをしたいのですが、私がさっき経済見通しの改定の問題に触れておりますのは、実は税収というのは名目でございますから、今度の分については二・七%増ということに改定になりました。これまでは一一・三%増でありましたけれども、改定になりました。これから見ると、私はさっきちょっと二千億円というようなことを申し上げたのですが、自然増収はかなり出る可能性があると判断をしておるわけです。いまの時点で大臣はどのぐらいにお考えになっておりますか。
○福田国務大臣 まだ、九月期の決算を見ませんと私のおおよその見当もつかないのですが、国税庁当局、主税局なんかの見通しは、数百億円程度の自然増収は踏める、こういうふうにいま申しておりますが、それもまだほんとうの腰だめのような状態でございます。もう少し時間をおかし願いたいと思います。
○堀委員 主税局長にちょっとお伺いをいたしますが、鉱工業生産の伸び率を当初は八%増と見ておったのが、一四・五%増になります。卸売り物価が、当初は〇・七というのが三・五に改定をされています。いろいろと経済見通しの改定が行なわれておる現在、法人税を含めて自然増収は、この改定の上に立って計算だけしたら——あなた方のいろいろな判断は別として、ただ機械的に計算をしたら、現状で一体どのくらい出るのか、ちょっとお答えいただきたい。
○塩崎説明員 本年度の自然増収の見積もりのお話でございます。 正確には、もう大臣のおっしゃいましたように、また堀先生も御指摘のように、判断の入る問題でございまして、私どもは、補正予算となりますと具体的に決算から見るということにいたしております。したがいまして、九月決算の状況がつかめない現在におきましてはまだ確たる数字を申し上げることはできない、かように思っておるのでございます。 ただ、堀先生の御指摘は、当初予算では、法人税は経済見通しに基づいて生産物価の相乗積あるいは所得率に基づいて計算されておるではないか、したがって、今回発表された新しい見通しで機械的に積算し直すならば大体幾らぐらいな自然増収が出るであろうかということを、たって計算しろというお話でございます。 この点、私どもも計算してみたのでございますが、これを課税ベースに直しまして、結論だけ申しますと、これは所得率いかんによろうかと思います。所得率は当初予算においては一〇〇%と見ましたが、これを一〇〇%と見ますと、法人税だけで四百億円ばかりの自然増収が出る、しかし、たぶん御指摘では、景気がだんだんよくなってくると、所得率は上がってくるのじゃないかというお話も出るかと思います。過去の経験値等を参酌いたしまして、これをかりに三%と見れば増収七百億円、こんなふうになろうかと思います。しかし、これはただ法人税だけでありまして、その他の税目につきましては、私どもは経済見通しというよりも、むしろ過去の税収の推移から推算しておりますのでこういった計算はできない、かように思っております。
○堀委員 実は、昨年度の減収を起こしました要因を分析してみますと、法人税が一千八十六億円、酒税が三百六十億円、物品税は二百六十億円、関税二百六十七億円、揮発油税百三十四億円というのが昨年度の減収を来たした要素の主たるものでございます。法人税は、いまの見方はこれからのことでありますから、いずれ先になればわかることですが、見通しとして考えると、私が金融機関その他を通じて九月決算についての点検をしてみた結果では、ことしは六、七百億円の法人税の増収は間違いなく出る、私はこういうふうに判断いたしております。その次に酒税は、ビールが少しよくないわけでありますけれども、日本酒、雑酒その他は順調に伸びておりますから、昨年度のような減収になるおそれもないような形で、この部分は、現在の予算よりはやはり私は伸びると思います。物品税も、最近の消費の状況は昨年に比べて非常に好転してまいっておりますから、百貨店の売り上げその他を見ても、物品税もある程度の伸びは十分に期待できる。揮発油税は、自動車の増加は非常に著しいものがありますので、揮発油税の増加も十分期待できる。 こういうふうに点検してみますと、まず大体二千億円くらいは出るのではないか。その一つの根拠をちょっと申し上げてみますと、昭和三十三年から昨年の四十年までの新推計によるGNPと税収の状態とを比率で調べてみました。そうすると、毎年大体一一%くらいになっているわけです。ところが、昨年になって初めて九・八%に下がりました。ことし、もし昨年と同じような条件で見て九・八%程度の税収だというふうに考えてみましても、大体三兆四千億円くらいにはなってくるわけです。これは私の一応の試算でありますが、過去三十三年から今日までの毎年の状態を点検して、GNPに対する税収というものは大体一〇%という——一一%から一一・五%ぐらいまでありますが、内輪に見積もっても一〇%、昨年が九.八%ぐらいですから一〇%として見積もれば、本年度との自然増収の差は三千三百七十三億円ぐらいは可能性があると思う。これはちょっと甘過ぎるかもしれないから、私はそれを少し押えても、絶対に二千億円は出るというふうに判断しておるわけです。ですから、二千億円出るならば、さっきの、いまこまかい問題を詰めました千三百億円の補正財源に、あるいは米価の問題が入りましょう、地方交付税のはね返りも出ましょう、あるいは石炭対策も入りましょう、しかし、そういうものをある程度積んでも二百億円ぐらいのものは、内輪に見積もった自然増収二百億円でもこれは可能なんではないか、こう考えるわけです。 もう時間がありませんから、私がここで大蔵大臣に最後にお伺いしたいのは、一体消費者米価を年度内に上げない場合、大体四百五十億円ぐらいになるのじゃないかと思いますが、そういう問題が一つ出てくると思いますが、そういう問題を含めて、私が申し上げた二千億円をもし自然増収が上回るような状態になるならば、あなたも大蔵大臣の立場から、いまの人事院勧告の完全実施、五月から八月分までの二百億円について大蔵省としても配慮をするという御答弁がいただけないか、こう思うのですが、大蔵大臣いかがでしょうか。
○福田国務大臣 消費者米価を上げない場合におきまして、補正を要する額は四百五十億円じゃありません。大体八百五十億円を上回る、そのくらいになります。それですから、この補正予算の編成は、消費者米価値上げというものがない場合には、これは非常に窮屈なむずかしいことになるわけであります。先ほど森総務長官が財源の関係でと言っておられたが、私は、あれはちょっとまだ足らないのじゃないかと思うのです。私は、財政の都合からことしはどうも九月ということなんだ、こういうふうに思っておるわけなんです。つまり、昨年も九月だったわけです。一昨年も九月だったわけです。一昨年、昨年に比べていま財政が改善されておるか、こういうと私は改善されてない、いま非常に窮乏をさらに激しくしておる、こういうふうに考えているわけなんでありまして、歳入歳出全体をにらみ合わして、財政という広い角度から考えますときに、いませっかくのお尋ねでございますが、そういたしますという御返事はなかなかいたしかねる、かようにお答えするほかないのであります。
○堀委員 主計局長、さっきのやつをちょっと答弁しておいてください。
○谷村説明員 人事院総裁は約九万四千円というお答えをされまして、それにたまたま一般会計公務員約三十万人というふうな数字をかければ約二千九百億円ぐらいの数字になると思いますが、実は、私どものほうの調査と人事院総裁がおっしゃいました一人当たりの金額とが、いま電話で聞き合わせましたところ、かなり隔たっております。そういうような点は、私どものほうでいま一応わかっておりますのが、期末手当まで含めまして七万八千円でしたか七万四千円でしたか、その辺の数字だったように聞いておりますので、それにもし三十万人をかけますと二千億円を上回るような数字になりますが、そういう点で、申しわけございませんが、いま人事院と私どものほうでおそらくカバレージが違うのじゃないかと思いますが、すぐに調査いたすようにして、資料はあとにさしていただきたいと思います。
○堀委員 実際、いまの制度で人事院が設けられている趣旨からいいますと、いま公務員は、差は二千七百億円であるか二千百億円であるかは別としても、ともかく過去数年間に、公務員全体として二千億円を上回る巨額な金が不当に支払われなかったというふうに私たちは理解をせざるを得ないのであります。皆さん方は、これまで財政が楽であったときも、非常にたくさんの額を繰り越したり、先へ繰り越しながら実はやってこなかったわけです。今日非常に財政が苦しいところへきてこういう議論をするのはなかなかむずかしいけれども、しかし、ほんとうに人事院の置かれている問題を理解していただくならば、これは皆さん方にもう一ぺん閣議で再検討していただく必要があるということを申し添えて、私の質問は終わります。
○只松委員 こういう論議は、きめこまかくしないとなかなか国民にわからないわけですし、あるいは、答弁せられる方も不得要領になると思う。しかも、いま中断をされまして時間が中途はんぱになりまして、私としてはたいへん不本意な質問になるわけですが、続行してお聞きしたいと思います。 さっきお答えになった中からもあらわれますように、約十億円ぐらいこの財団評価の見方が、農中と開銀その他と違っておりますね。これは時期ということをおっしゃいました。ほんとうは、通常、時期というのは、工場の完成時期あるいは建物の完成時期を言うわけです。したがって、評価の時期あるいは物件、そういうものを事こまかに、埠頭であるとか倉庫であるとか工場であるとか土地であるとか、そういうものを全部各行一人ずつお聞きして、いかに違うか、言うならば、でたらめであるかということをきょう私はお聞きし、ただしたいのですよ。こういうふうに一つの財団ができたのに十億円も違う。しかもこれは、いわゆる共和製糖の自分の抵当簿価が十九億二千五百万円ということになっておるわけですから、ほかのところがそれに合わしたり、あるいは、あまりたいした調査もしないでそういう抵当権を設定したり、こういうことにもなっておると私は聞いておりますし、私の調査でもそういうことになっております。私は、事こまかに、埠頭から始まりまして、そういう機械設備のあれまでがどういうふうに評価をされておるか、時間がございませんのできょうは聞きませんけれども、皆さん方がさっきおっしゃった違うおもな原因、時期、あるいはどういうものをどれだけ重く見ているか、そういうことについて、ひとつ皆さん方のお考えを聞かせておいていただきたいと思います。各行それぞれ違いますから、それぞれ各行にお願いいたします。
○楠見参考人 農林中金のほうからお答えいたします。 先ほど来お話しになっております十九億二千万円余の財団組成額は、当初の砂糖の二百トン生産計画に基づいてできております。その当時は、私どももそれに基づいて二億円でございましたか、抵当に入れております。それからその後、これも先ほど申し上げましたように、その当時漏れてあとからふえました汚水処理施設でございまするとか、あるいは発電施設でありまするとか、そういうものが入りましただけではなしに、二百トンの生産計画が実際は五百トンのものになっております。五百トンということになりますと、大体御想像がつきますように二十億円に近いものが三十億円程度になるということでございまして、私どもが先ほど申し上げました二十九億円というのは、登記所に財産目録を添えて出ておりまするその組成額が二十九億何がしでございますが、増設のいろいろの計画というものを頭に入れまして、それを加えまして三十三億円というふうに評価をいたしておるような次第でございます。
○只松委員 いまのお答えからもわかりますように、楠見さん、当初二百トンのものが五百トンになっておったと、これはたいへん失礼な答弁ですよ、ぼくから言わしたら。ある工場に貸すのに、小さい中小企業だったら、何をつくりますか、何に使いますかと、相当綿密な調査をしますよ、銀行でも何でも。ところが、あなたの答弁を聞くと、二百トンの予定のやつが五百トンになっておった。これはあとで食糧庁長官に聞こうと思うけれども、こんな倍にもなるような、しかも糖業計画でいろいろな——さっきあなたが説明されようとしたけれども、ぼくはそういうことは聞かぬでもわかっておる。そういうことを理由にして、初め二百トンのやつがいつの間にか五百トンになっておった、こういうでたらめな答弁というものはありませんよ。そこで、結局ずさんだということが言われるし、私も言うわけなんですよ。いいですか。だから、初めから五百トンなら五百トンの工場につくるためにこれだけの土地と工場と何とが要るから幾らだ、これならいいですよ。初め二百トンだったのが五百トンになっておりましたと言われる。食糧庁長官、初めからこれは五百トンだったのですか。どうして二百トンのやつが五百トンになったのですか。ほかの銀行の答弁の前に、食糧庁長官ひとつ答えてください。どういう理由ですか。
○楠見参考人 私どものほうは、実は砂糖の生産計画については直接関与いたしておりません。ただ、担保物件として債権を確保する上においてどれだけのものがあるかということで、その時点によりまして、財団を組成されておる金額、あるいは評価をいたしまして三十三億円ということになっておるわけでありまして、そういうことで私どものほうはブドウ糖、果糖を中心にものを考えておる次第でございます。
○石原説明員 ただいま楠見理事長からお答えがありました点を補足して申し上げます。 先ほどお答えを申し上げたかと思いますが、細島の精製糖工場は三十九年十一月ごろから操業いたしております。財団の組成を終わりましたのが四十年の六月であります。それが四十年の秋ごろから設備を増設することが始まりまして、四十一年の春に完成をいたした。それが先ほど楠見理事長も申された二百トンが五百トンになった、こういうことであります。私どもが従来お答えしておりまするのは、一応四十年六月をもって財団組成を終わったわけでありまするから、四十年六月におきまするいわば取得価額、そういうことで申し上げましたのは、先ほど申し上げました十九億二千五百万円。ただ、その当時におきまして財団に組み入れておりません資産がございます。先ほどお話のありました、たとえば自家発の関係とか、あるいは汚水処理設備の関係とか、そういうような財団に組み入れを終わっておりませんものはその十九億二千五百万円の中に入っておりませんから、その点は十九億円のほかだということに御承知をいただきたいと思います。
○大沢説明員 私どもは、開銀の副総裁が言われたのと全く同じであります。
○只松委員 農林大臣か食糧庁長官、これはどうして二百トンから五百トンになっておるのですか。
○大口説明員 細島コンビナートの当初計画は、御指摘のとおり二百トンの計画でございますが、その計画のあとで、砂糖、粗糖の輸入自由化後、各会社が国内における設備増強を、過当競争になりますまでの非常な勢いで競争いたしました状況でございましたので、おそらくその一環として、精糖部門についての設備を当初の計画よりもさらに増強したのだろうと思います。砂糖の設備を新設したり増設をいたしたりするのは、現在の制度においては全く食糧庁の許可制その他の制度になっておりませんので、各企業が自己の判断で精糖設備を、国内の他の業者との競争の見地から増強したものと、かように考えております。
○只松委員 そんな答弁なんか聞かなくたってわかっていますよ。私が数日前から、さっき言ったように、こういう資料を持ってきなさい、あるいは貸し付け内容を持ってきなさい。——あとで要求しますけれども、十億円以上の開銀なり全部の貸し出し先、あるいは大きな焦げつき先を持ってきなさいと言ったら、絶対持ってこない。なぜか。これはなかなか秘密ですということ、これは政策決定です。あなたはいまいみじくも言った。砂糖は私たちがあずかり知らぬところで、かってにつくっている。これはいま過当競争になって余っている。こういう状態のときに、政策決定で出すこういう膨大な融資が、あなたは食糧庁長官だから、その限りにおいては確かに知らなかったかもしれない。しかし、農林省全体なり、あるいは大蔵省は金融を扱っている、これを監督している大蔵省、こういうところは、政策決定として二百トンの工場であるか五百トンの工場か、わけがわからないでどんどん貸すのですか、こういうところだけ。では、ほかの民間会社なりそういうところが借りに来たって、そんな無法な貸し方をしますか。あなたたちの答弁——ぼくは、時間がないからきめこまかく詰めませんと、こうお断わりしている。ぼくは、そういうことをずっと全部ぼくが持っている資料であなたたちの言っている答弁をあげ足をとっていくならば、言っておくけれども、あなたたちの答弁はでたらめしごくですよ。前から言っている十億円以上の貸し出し先を全部出しなさい。委員長、要求しておきます。三行の十億円以上の貸し出し先。あとで聞くけれども、農中あたりだって、農林に縁もゆかりもないようなところへ十億円くらい貸しているところがあるでしょう。そいつを全部出しなさい。言っておくけれども、まず資料を要求しておきます。 そういうふうに、二百トンのやつが五百トンになっていた、こういうことで、農林大臣はおらないからあれですが、だれが責任ある答弁をするかということになるとなかなかむずかしくなるけれども、食糧庁長官、重ねて承りたい。あなたは知らぬけれども、政策決定として、各行は、特に開銀、農林漁業金融公庫というのは、ほとんど政策決定によって金が支出されるのですよ。そういうことを全然知らないで、私のほうは砂糖企業は自由でございますから、出すほうは出すほうでかってにお出しなさい、こういうことでいいのですか。答弁する人がいなかったら農林大臣を呼んできなさい。ぼくはこういうことはないと思うから、農林大臣に行っていいと言ったのだけれども、答弁をする必要があったら農林大臣を呼んできなさい。
○大口説明員 細島のコンビナートを政策的に推進をしたほうが、サツマイモ生産農家のためからいいましても、いろいろ貿易の問題からいいましてもよろしいという見地で、このコンビナート構想についての融資依頼等をいたしたときの規模は、先ほどお答えをいたしましたように、精糖工場二百トンという計画で政策決定をし、これに基づいて融資の依頼をいたしたわけでございまして、その後企業者が、その二百トン以上の工場を建設するという計画の変更をいたしたわけでございますので、私どもといたしましては、当初の二百トンの基礎計画の際に、これは政策的に推進をすべきだという政策決定をいたしたわけでありまして、その後の情勢の変化は、先ほどお答えをいたしたような情勢の変化に基づいて、各企業が当初の基本計画を精糖部門について増強をして計画変更を行なったというのが実情でございます。
○只松委員 いま、当初は二百トンだった、それがいつの間にか五百トンになった。砂糖部門だけではない、ブドウ糖の部門もありますから、いろいろこの工場は総合的に複雑になっておりますね。しかし、いずれにしても、あそこにこれだけの膨大な国家資金を投資する、公の資金を投資する、こういうことは国家の政策、農林省の政策だったのですよ。そうでしょう。あそこはかってに菅さんが行ってつくったのじゃないのですよ。それから皆さん方三行の責任者がお並びになっておりますが、そういう意思を十分把握し、政府の意思を、楠見さん、説明せぬでいいと言ったけれども説明されようとしたが、政府の意思を体してあそこに投資したのでしょう。それが、いつの間にか二百トンが五百トンになっていた。そういうことだけではない。たとえば、開銀で言うならば、開銀は約八億円、八回にわたって貸し出しております。八丁堀の三和銀行を通じて出している。そうでしょう。私もさっきから言うように、まだこまかく読んでおりませんけれども、普通の銀行ならば、そういうものを支出するときには何の名目で支出している、ちゃんと調査して支出している。そういう規定になっているはずですよ。ところが、八億円は支出しておるけれども、あとは何に使われておるか。あなたのほうは、いわゆる砂糖部門しか八億円は使えない、ブドウ糖や何か、そういうものには使えないことになっている。しかし、そういうものは倉庫や何かにいっている。その倉庫は保税倉庫であって、ブドウ糖や何かが入る倉庫じゃない。こまかく言えば時間がないから、あなた方にそういうことを全部言ってもらって、その矛盾を全部私はさらけ出して、皆さん方の責任というものをきょうは明らかにしようと思ったのだ。途中で中断されたり、あるいは時間がないから、こうやってあなた方の答弁を待たぬで私は言っておるけれども、きわめてずさんである、でたらめであるということは、農林省の態度も、皆さん方おもに貸さてれておる三行の態度も、そういうことは何と言われようと明らかなんですよ。その責任というものを一体どうしていくか、こういうことは当然出てくる。 また話をもとに戻しまして、どういうところがずさんであるか。たとえば農林中金は、ここにありますように、これは国会答弁用としておつくりになったものですが、三十億一千五百万円の貸し出しに、この担保価額を、ほかのところを見て四十億七千二百万円、余力が二十六億八千万円ある、こういう国会答弁資料を九月二日におつくりになりましたね。これはほかのところから渡って私のところに来た。ところが開銀は、さっきも言いましたけれども、担保が十億円も違っておるわけですから足りない。こういうことで、いわゆる国有林のあれを求められてくるわけですよ。高槻の国有林の問題はそこから発生してくるわけですよ。女の事務員一人しかいない、その女事務員も共和製糖から給料が出ておる。何でもないような会社に高槻の土地を十万坪から払い下げてくる、こういう事態が次に発生してくるわけですよ。これもこまかくやりますが、私は、この高槻の土地払い下げ問題だけやっても、開銀がどう見て、熊谷組がどういうインチキ評価をして、どうやった、全部資料に基づいてやれば、それだけで一時間ぐらい問題になるのですよ。時間がないから、私はこうやってみずから持っている資料でみずからやっているんだけれども、あまりにも皆さん方、でたらめ過ぎはしませんか。 農林大臣がいないから、ひとつ大蔵大臣、こういう金融のあり方といいますか、しかも、民間ではありますけれども、はっきり言われたように、政府が政策的に行なおうとしたこういう一連の精糖なりブドウ糖なりの糖化事業というものに対して、あまりにもずさんなかっこうの運営が行なわれておる。事務的に銀行局長なりあるいは大蔵大臣、これをどういうふうにお考えになりますか。
○福田国務大臣 共和製糖の融資問題につきましては、その対象である共和製糖また共和糖化におきまして、途中で業界の趨勢が変わってきた、そういうようなことに伴いまして計画の変更というようなことがありまして、いろいろ解説を要する問題があるようです。また、担保の評価等につきましても、これは制度上いろいろと考えなければならぬ問題も多々あるように思います。こういう問題が提起されたこの機会に、それらの改正すべき諸点は改正していく、これが災いを転じて幸いとなすゆえんである、かように考えます。
○石原説明員 ただいまの御質問で、開発銀行の点に触れておりますところだけ御答弁申し上げます。 一つは、開発銀行の金の貸し方でございますが、ごく簡単に申し上げますと、八回に分けて金を交付いたしておるわけであります。この詳細は参議院の決算委員会で申し上げたわけでありますが、その一回ごとにどういうようなところに金を払ってほしいか、これは毎月の資金繰りを見まして、そういうような依頼書を添えまして取り扱い銀行にお願いをいたしておる、こういう事情であります。したがいまして、各個の、毎月におきまするどういうような金の使い方をするか、それに基づいた金の振り出し方をいたしておるということを一点申し上げておきます。 もう一つは、これは開発銀行に限らないのでありますが、先ほど日付けをもって申し上げましたように、私どもは三十九年十月に融資をいたしておりますが、それはそのときまでに竣工をいたしておりまして、操業を開始いたしました、いわゆる二百トン分についての審査をし、融資をいたしたわけであります。先ほど申し上げましたように、その四十年の六月に財団の組み入れをいたしまして、そこで抵当権を設定いたしておる、こういう状況でございます。それ以後におきまして増設の問題が生じたんだ、したがって、私どもといたしましては、その貸し付け時現在におきまする状況、貸し付け時現在におきますところの諸般の事情を勘案して貸し付けをいたしました、こういうことに御承知いただきたいと思います。
○只松委員 農中のこの担保物件から見ると、さっき言いました高槻の土地は、ほとんど担保物件になっていないのですね。添え担保になっているのですね。開銀のほうはどうです。
○石原説明員 日本開発銀行が担保にとっておりますのは、先ほど申し上げました細島におきまする精糖工場の財団、先ほど申し上げました十九億二千五百万円というものが担保でございます。それ以外にございません。
○只松委員 この添え担保というのは、あってもなくてもいいといえばあれですけれども、それほど重要な価値を持たないわけですね。ところが、高槻の土地は三千五百万円で払い下げられているのですね。これだけでも論ずれば一時間ぐらいある。こんなに安く払い下げられておる。ところが、三千四百八十万円で払い下げた登記料は、二十三億円の評価で、千分の六として千三百八十万円ぐらいの登記料が払われているわけですよ。添え担保だったらこんなに払う必要はない。こんなばかな金を使うこともないわけですよ。そういうこまかいことも時間があれば言いたいのだが、二時に休憩だという話で、それまでということですから繰り返し言いますが、皆さん方のお答えではなくて、私のほうの意見を述べながら、今後やめてもらえばいいわけですからこういう質問をしておるわけです。 ちょっとずつつついてみたって、たいへんにでたらめな、ひどい問題というのが随所にあるのですよ。だから、出てきて、いまおっしゃったように答弁は適当にできますけれども、皆さん方としては、もっとやはりこの点についてお考えをいただきたい。 いま大臣がおっしゃったように、途中から糖業界の変化その他はあったにしたところで、こういうところに貸す場合には、いま開銀の副総裁は全部看視しているというようなことをおっしゃっていますけれども、私が反論する材料をもってすれば、全部あなたたちが言うところにいっていませんよ。それ以外のところにいっているのもあります。さっき私が、八十万ドルをアメリカで払い下げたと言うのは、あとで調べて出してください。いろいろ個人生活なり、そういうところにいっているのはありますけれども、全部知っていますから言っておきます。そういう資料をぼくは持っているけれども、時間がないから、ただあなたたち三行の責任者に、あまりにもずさんではないか、こういうことを今後なくしてもらいたい。いま大臣はそういう趣旨のことをおっしゃったけれども、何といっても、皆さん方はその責任者ですから、今後の問題を踏まえて、ぜひひとつそういうことをお願いをしておるわけです。あくまでも皆さん方が、いまおっしゃったような形で誤りがないんだ、こういうことをおっしゃるなら、きょうは私が時間がないからあれですけれども、この次の委員会がまた来月の八日ですかにありますから、お出ましいただいて、この問題を続行して、徹底的にやってよろしゅうございますよ。そういう誤りがないというような答弁じゃなくて、率直に、やはりいままでいろいろな問題について問題点があったならあった、今後われわれは反省すべきものは反省する、こういうことを皆さん方はおっしゃるべきではないかと思いますが、いかがですか、三行の責任者の答弁を求めます。
○楠見参考人 私ども、貸し出しにあたりましては十分慎重にやっておるつもりでございまするけれども、なお足らざるところがございますれば、十分反省をいたしまして、今後ともに一そう慎重を期してまいりたいと考えております。
○石原説明員 先般、御承知のように、政府としては本件について十分なる調査をいたすということを明らかにしておるわけでありまして、私ども、これに協力をいたしまして、全面的にどういうような実情にあったか、その点の十分な検討をいして、その上で御報告を申し上げるような措置もいたしておるわけであります。
○大沢説明員 私どもに関しましても調査をいたしております。その調査の過程においてふぐあいなことがあらわれるということがあれば、直ちに是正をいたしたいし、今後締めくくりがありました上は、公庫として改善すべき点があれば改善するということで、誠心誠意この仕事に当たってまいりたい、こう思っております。
○只松委員 林野庁長官お見えになっておりますね。これも時間がありませんから一言だけ聞いておきますが、こういう女事務員一人で、その事務員の給料も共和製糖が払っておる。いわば、ずばり言うならばトンネル会社だ。こういうところにどうして高槻の土地を——この前後には、いろいろ、あの周辺ではなかなか優秀な営林局長さんがおいでになりまして払い下げが行なわれておるわけですが、そういうことはまたほかの日なり同僚議員がやることにいたしまして、この一件だけ、どうしてこういうところ、女一人しかいないような会社にお払い下げになりましたか、そのいきさつをひとつ聞かしておいていただきたい。
○若林説明員 お答え申し上げます。 林野庁が所管いたしております国有林野は約七百五十万ヘクタールございます。その中には、先生も御承知のように、孤立いたしました小団地であるとか、あるいは境界が錯綜しておりますところとか、さらにまた、国有林野の中に民地が介在をしておったり、あるいは孕在をしておるという ようなところがあるわけでございます。そういうことで、国有林野の管理経営という面から見ますると、こういった個所につきましては非常に不利な個所でございまして、林野庁といたしましては、前々から林野整備と申しますか、生産基盤の整備をはかってまいっております。ただいまお話のございました高槻の国有林を所管いたしております大阪営林局の管内におきましては特にこういった孤立小団地というのがたいへんに多いのでございます。昭和三十七年ごろから、大阪営林局におきましても、経営の合理化をはかりたいということで、里山地帯の孤立小団地というものを整理いたしまして、奥地の国有林に隣接をいたしました国土保全上重要な民地であるとか、あるいはまた森林経営の適地、こういったものと交換をしていこうというふうな計画を持っておったのでございます。そこへたまたま農林開発興業のほうから交換の申し出がありまして、交換というものが行なわれたのでございます。 そこで、この交換制度の問題でございますが、先生も御承知のように、国が経営上必要といたしまする財産を収得いたします場合に、現金を出さずに、現金にかえまして国が所有をいたしております財産を渡しまして必要な財産を収得する、こういうのが交換制度でございます。したがいまして、財産と財産の交換、確実に双方の財産の授受が終われば、交換というものはこれで一応目的を達成するわけでございます。そこで、お尋ねの農林開発興業自体の問題でございますが、これにつきましては、会計法上の適格性の問題あるいはまた、交換能力という点につきまして十分調査をいたしまして、支障がないということで交換に踏み切っておるのでございます。
○只松委員 だから、そういうでたらめな答弁をするからおこりたくもなるんですよ。いま言うように、その農林開発興業というのは、社長以下事務員まで、どういう陣容で、どうなって、幾ら納税して、納税実績が幾らあるか、事務員の納税実績が幾らあるか、源泉所得が幾らあるか、全部調べて答弁できますか。一つもそういうことに支障がないなんてぬけぬけと答弁するならば、答弁する時間がなかったらあとで資料要求いたしますが、できますか。いまあなたが知っていることだけ言ってごらんなさい、どういう形か。
○若林説明員 お答え申し上げます。 農林開発興業株式会社の役員の氏名について申し上げます。代表取締役高橋喜寿丸、取締役生松弘、秋山文武、高橋博、監査役三好猛夫でございます。資本金は二千万円。それからなお、この会社の目的でございまするが、山林原野の開発、改良工事及び造林、牧畜及び農産物、畜産物の加工または製造、土地の造成、採石業、これらに付帯する一切の事業、こういうふうな内容になっております。
○只松委員 そんな形式論じゃない。そんなことを聞いているんじゃない。そんなことは、払い下げるために、あなたたちをごまかすためにあなたたちとぐるになっているんだから、重役以下、重政さんの秘書、それから何か社長にして、全部できるようなことをしているなんということは、ぼくら知っていますよ。何人の事務員がどれだけの税金を納めているんだというのですよ、この会社が二千万円の会社ならば。何なら国税庁を呼んできなさい。幾らこの会社が税金を納めているか。欠損会社でしょうが。何人の事務員を持って、給料を幾ら払って、源泉所得税を幾ら払っているか、全部言ってごらんなさい。だから、どういう実体の会社だということを言っているのですよ。このくらいのこと、私だって、ちょろっと重役を並べてそのくらいつくる芸当は、だれだって知っていますよ。そういうことでなくて、実体はどういう会社だということを言っているのですよ。そういう実体のない会社にそういう払い下げをするのはけしからぬではないか。悪かったら悪かったと言いなさいよ。それぞれ、さっきの三行の責任者じゃないけれども、ぬけぬけと会社の社長以下を言って、へえ、さようでございますかと、ぼくらが何もかもしないで質問しておったり、引き下がると思っているのですか。
○若林説明員 交換制度のあり方等につきましては、国会でもいろいろと御論議がございまして、私どもといたしましては、今後交換制度のあり方というものにつきまして、抜本的な改善を講ずるために目下検討いたしておるような段階でございます。
○只松委員 今後の抜本的なことはいまわかったけれども、このことに対して、やはりよかったとか悪かったとか、一言ぐらい言ったらどうです、これだけの問題になっているのならば。全然そういうことを思わないですか。当然で、あたりまえで、一つの手落ちもなかった、りっぱな会社にりっぱな方法で払い下げた、こう思っているのですか。今後のことはわかりましたよ。わかったけれども、少なくともこれだけの疑惑が起きて——あなたが言わなければ、あとからこの次の委員会なり何なり、理事がいいと言うならば、まだ私は時間を引き延ばしてやってもいいですよ。ただ、ほかにももう一、二点質問したいところがあるから、ぼくはこうやってはしょって質問しているのだけれども、これはトンネル会社でしょうが、事務員もいない。こんなところに払い下げて、あなたたちは官吏として、国民の公僕として一つも恥ずかしくないですか。 では、それもひとつ会社の収益状況から、事務員から何から、全部資料を出してください、きょう答弁できなければ。
○若林説明員 先生のお話のございました会社内容等につきまして、調査をいたしまして提出をさせていただきます。
○只松委員 次に、この一連の事件と関連いたしまして、関税定率法というものがありますが、十三条一項の三、これは、日本とイランが片貿易であった。イランの特産物がなかなかないというのでナツメヤシを入れる。二万トン輸入してジュースをつくる。これが一つはこの細島工場の最大の融資先である東洋果糖、現在の共和糖化というものに発展してくるわけですよね。このナツメヤシ、デーツの関税五%を無税にしたことから始まりまして、そういう融資問題というのがずっと起こってきております。このデーツも、これはこの当時東洋果糖というもの以外に取り扱っておらない、こういうことが一つあります。それから甘味資源特別法というのは、これは全般的にブドウ糖その他の糖業に関係してまいりますけれども、やはりこの事件でも、農林省が当時いわゆる四グループに分けようということで、約二百五十トン程度の製造能力のものを四カ所つくろう、これも一つは細島工場のものになっている。これをめぐりましても、たくさんのいろんな倒産した会社、ぼくはきょうは名前は出しませんけれども、現役の代議士がそこの社長をしたり、あるいは現役の代議士が社長であったのをかかえ込んだり、あるいは現在の田中茂穂長官の関係しておる鹿児島県信連等の負債問題、こういう問題がいろいろ裏ではからんできているわけですね。さらには、租税特別措置法の九十一条、ぶどう糖混和砂糖類の砂糖消費税の軽減、こういう問題につきましても、これは全部、一口で言うならば共和製糖グループ、特に菅さんを中心とした法律と言っても過言ではないぐらい、ほかにあまり適用するもののないのがこうやって法律化されておるわけです。大蔵大臣もひとつあとで、いま私が言いましたようなことをお調べになっておいていただきたいと思いますけれども、こういう特定の——業界全部のためには法律化する場合がありますけれども、特定個人のためにこういう立法措置を講ぜられてきておるということは、われわれ政治家としても反省をしなければなりませんし、それからその衝に当たられた大蔵省なり農林省がそういう特定個人のための立法を行なってきたということは、やっぱり大いに批判されなければならないと思うわけです。ほんとうはこの法律の一つ一つの成立から現状に至るまでもお聞きしたいわけですが、大臣、ひとつ右代表してと言ってはなんですけれども、こういう個人のための立法措置というようなものは、今後厳に慎むということを私はここで明言をしていただきたいと思います。
○福田国務大臣 ただいま御指摘の関税定率の改定の問題につきましては、私事情を承知しておりませんから、取り調べた上御返事申し上げます。
○只松委員 最後にお聞きしておきますが、こういうことの結果、たとえば甘味資源特別法でその四グループの設定が不可能であったというようなことや何かで、農中で三十三億円、公庫で十一億六千万円、これの元利のたな上げを四十二年三月まで行なった、こういう事実がありますかありませんか、ひとつお答えをいただきたいと思います。 ついでに、出光興産に十億円をお貸しになっておるかどうか、そのことも聞いておきたい。
○楠見参考人 共和グループのうちで、問題の細島のブドウ糖施設に関しましてはただいま操業をまだいたしておりませんし、何と申しましょうか、中断のようなかっこうになっておりますので、したがって、そのほうについてはただいまお話のございましたような措置をやっておりますが、それ以外の共和グループのものにつきましては、必要に応じまして利息は徴しております。 それから、出光につきましては、漁業用燃油を全漁連と契約をいたしておりますので、その限りにおきまして融資をいたしております。ただいま十億円というお話がございましたが、正確な数字はただいま覚えておりませんけれども、融資はいたしております。
○大沢説明員 私のほうは、ブドウ糖の不況、それから細島の工場は規模を幾らにするかというようなことで工事を中止しているという関係もございまして、一部支払い猶予を来年の三月までやっておる分がございます。
○只松委員 これで終わりますけれども、大臣、こういう状況で、しごくでたらめですし、最後にちょっと言いましたように、これだけずさんな融資をしているかと思ったら、元利利払いを停止する、こういうことをしてある。あるいは、その一部を私ちょっと出しましたように、いま魚取りに行くため農林中央金庫が出光に融資する。言っておくけれども、これは違法ですよ。そういうへ理屈をつけたら、回り回って、何だって国民生活に影響のないものはないですから、農林中金から開銀から、言っておきますけれども、何だって借りられますよ。こういう形で裏の金融が行なわれているということを私は一端だけ言ったが、よく覚えておいて、強い行政指導を求めまして、私はこれで終わりたいと思います。
○三池委員長 午後二時三十分より委員会を再開することとし、この際、暫時休憩いたします。 午後二時十二分休憩 ————◇————— 午後二時四十七分開議
○三池委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 谷村主計局長。
○谷村説明員 先ほど堀委員から御質問がありました際、過去における給与改定の実施が、いわゆる勧告どおりの期日と、それから九月ないし十月という実施期日との差によってどのくらいの開きがあったかという点につきまして私御答弁申し上げましたが、実は早急に電話等で連絡をいたしました結果、いささか手違いがございました。はなはだ申しわけございませんが、改めさしていただきたいと思います。 私どもの手元にあります資料と人事院のほうの資料との関係は、先ほど申し上げましたように、一人当たりという計算のしかた等におきまして問題がございますので、なおよく詰めさせておりますが、ただいま私の手元にあります表で申し上げますと、昭和三十五年度からいわゆる五月実施の勧告が出ましたのですが、勧告どおり実施した場合と政府の決定のように実施した場合との実施額の差がそれぞれその年度年度によっておおむね二百億円前後ずつございます。それを三十五年、三十六年、三十七年、三十八年、三十九年、四十年と、去年まで合計いたしますと、一般会計の総計で千二百五億円というふうな数字になるわけでございます。 なお、先ほど掛け算をあわてていたしましたときにけたを一つ間違えておりましたようで、はなはだ大きな数字をお答え申し上げてしまいましたが、非常に至らぬところがあったことを申しわけないと思います。
○三池委員長 質疑を続行いたします。武藤山治君。
○武藤委員 私は、佐藤内閣の政治姿勢について、これに関連をした具体的事実を一、二指摘をしながら質問をいたしたいと思います。 第一に、午前中小林議員からいろいろ指摘をされたのでありますが、過般、参議院において国税庁から各大臣で五百万円以上の年間所得のある者を発表されたわけであります。佐藤さんの一年間の所得が六百三十四万九千四百八十一円ということに発表されました。愛知さんも当時文部大臣をおやりになっておった関係で、当時も閣僚であり、いまも閣僚でありますが、あなたの税務署に申告をした所得はお幾らになると記憶をしておりますか。 〔委員長退席、藤井委員長代理着席〕
○愛知国務大臣 正確なことは覚えておりませんが、大体年額六百万円程度と記憶いたしております。
○武藤委員 官房長官の所得は六百三万一千二百二十二円ですから、約六百万で間違いないと思います。 国税庁長官、藤山愛一郎さんの所得は幾らと発表されましたか。
○泉説明員 申し上げますが、先般、私ども大臣の御命令で参議院の決算委員会に提出いたしましたのは、発表したのではございません。国政審議のため御必要があるということで、資料として差し上げたにすぎませんので、その点お含み願いたいと存じます。 藤山愛一郎氏の昭和四十年分の申告所得額は二千四百三十九万六千三百十三円に相なっております。
○武藤委員 ただいま発表のように、藤山さんは二千四百万円、その中身は譲渡所得やあるいは配当収入や、いろいろなものがあって、性質は佐藤さんとあるいは違うかもしれません。しかし、この表を見ますると、非常に正直な大臣は額が多くて、どうも額の少ない人があまり正直に申告してないんじゃないかという疑いが持たれるのであります。こういう数字を示されて、福田大蔵大臣も六百四十二万九千円でございますが、こう比較してみて、これはまさに天地に誓って間違いのない事実の申告であるとお考えでございましょうか。いかがでしょう。
○福田国務大臣 間違いない、法にのっとった申告である、かように考えております。
○武藤委員 他の政務次官の金額を見ますと、木島さんは北海道開発庁政務次官ですか、五千百八十六万四千円、金丸冨夫さんは一千七百五十五万五千円。私は、こういう政務次官は正直にまじめに申告をしていると、部外者で第三者ですが、想像つくわけです。しかるに、佐藤総理大臣の所得が六百三十四万九千円というのは、どう考えても、善意に理解してやろうと思っても少な過ぎるような気がいたすわけであります。大臣は、いま神に誓って真実を申告しているものなりと考えている、こういう御意見でありますが、私は、この金額は国民の目から見た場合にあまりにも少な過ぎる、こういう疑いを持たれるのは当然であろうと思うのであります。毎週日曜日には鎌倉の別荘に行き、あるいは軽井沢の別荘に行く、かりにその別荘が借り家の別荘だといたしましても、ここへ行くたびの費用や、ここで暮らすぜいたくな生活や、これが国民の前に映った場合に、総理大臣がこれからえりを正すとか、政治の姿勢を正すとか、何十ぺん繰り返しても、この数字と毎週の総理大臣の行動を報道から知る国民の目には非常に奇怪に感ずると思うのであります。私一人がそう感ずるのであろうかどうか、私も大臣の気持ちを聞きたいのでありますが、愛知さん、特に総理大臣の近くに日ごろおって、官房長官としてこの数字を見て、国民がそういう疑念を持つという傾向はないだろうか。あるとお考えになりませんか。それをまずひとつ官房長官からお聞かせを願いたいと思います。
○愛知国務大臣 所得の申告につきましては、佐藤総理はじめ、私ももちろんでございますが、法に従って、誠心誠意申告しているものと確信いたします。
○武藤委員 国税庁長官、昭和四十年の佐藤総理の申告所得が六百三十四万九千円、三十九年が六百四万三千円、三十八年が四百四十万四千余円であります。これを通常のベースで計算をした場合、国税が幾ら、地方税が幾らこの中にかかりますか。大体でけっこうです。
○泉説明員 国税について申し上げますと、三十八年分が、源泉徴収の税額は七十七万円、申告納税額が四十三万円でございますから、合わせまして百二十万円、それから三十九年分は源泉徴収の所得税が百六万円、申告納税の税、額は百十一万円でございますから、合わせまして二百十七万円くらいになっております。それから四十年が源泉徴収の所得税が二百万三千円、申告納税額が十万九千円ですから二百十一万円くらいになっております。 地方税のほうですが、住民税の計算はすぐに計算すれば出ますが、大体これの三割ちょっとくらいになると思います。
○武藤委員 ただいまの国税に地方税が加わりますと、約三割の税金がこれに加わる。四十年のベ−スで考えてみますと、約六十万円から七十万円の地方税が二百十一万円にプラスになる。そういたしますと、六百三十四万円の所得で実際に自分で使える金というのは四百万円を切るわけであります。それが生活費になる。そうすると、一ヵ月平均手取りは約三十万円、こういうことにいまの数字からいくと相なるわけであります。 そこで、三十万円の手取り収入で一体総理大臣の生活がやっていけるだろうか。国税庁長官として、税を取る一番先端にいる監督責任者として、これだけの税金を取られて、選挙の準備をしたり、あるいは友人の交際費をかけたりいろいろな費用がかかるわけでありますが、総理大臣としてどの程度の生活水準が維持できると想像されますか。
○泉説明員 佐藤総理も国会議員でおられますので、このほかに四十年分の場合あるいは四十年分以前の場合には非課税の通信交通費、それから閉会中の審査雑費がございます。したがって、この分は税抜きで加算していただかなければいかぬかと思いますので、そういたしますと、その分を加えますと、やはり税抜きで四百万円を少し上回る金額になると思います。まあ、それでどの程度の生活水準かということは、私の生活と非常に違いますので、ちょっと申し上げかねます。
○武藤委員 大蔵大臣、どうですか。いまの実際手取り額、自分で使える可処分所得というものは一カ月三十万円程度、年三百六十万円くらいしかない。そういう程度しか佐藤総理大臣の一年間の収入がないというのでありますが、これで一体総理大臣としての体面を維持し、あれだけの別荘に通える生活が可能だと大蔵大臣お考えでしょうか。どうでしょう。
○福田国務大臣 どうもよその方の生活を中身までのぞいて見るわけにはまいりませんし、まして、そのやりくりをどういうふうにされるのか、あるいは借金でもされてやっているのか、そういうようなことまで私ども想像できませんが、三十万円といえば、まあまあの生活は私はできる、こういうふうに考えます。政治活動はこれは別だと思います。
○武藤委員 国税庁長官、先ほどの小林委員の質問に答えて、政治家の所得に脱漏があると言われていることは知っている、先ほどの総理大臣の数字も、それが真実であるかどうかは調査をしてみなければわからない、こういう意味の答弁をされたわけであります。私は長官として当然の答弁だと思うのであります。 大蔵大臣、もし佐藤総理大臣の所得に疑念があり、脱漏があると思われた場合に、あなたは国税庁の、あるいは国税局の調査を一切差しどめにしたり、妨害をしたりするような気持ちは持ちませんか。
○福田国務大臣 さようなことは考えません。
○武藤委員 そこで、一つお尋ねをいたしますが、世田谷区に住んでいる佐藤榮作という人の名前で、自由民主党に昨年の一月から六月までの間に二千万円の個人の寄付が行なわれております。所得が六百三十四万九千円しかない人が二千万円の金をぽんと政治献金ができるということは一体どういうわけでしょう。まず、税をつかさどり、内閣に大きな実力を持つ福田大蔵大臣として、そういう二千万円が個人の名前で献金をされているということになりましたら、これは脱税が行なわれている疑いがあると思っていいんじゃないでしょうか。しかも、いままでためてやったと仮定をして、善意に解釈しても、地方税、国税を納めてしまうと一カ月三十万円程度しか残らない人が、二千万円の金を自分のふところからぽんと寄付をするということは容易ならざることであると思う。この二千万円の政治献金について、大蔵大臣どうお考えになりますか。
○福田国務大臣 どうも詳細を調べてみないとよくわかりませんが、過去にそれだけの蓄積をお持ちになっておられるのかもしれない、あるいは何か政治資金の関係のものかもしれない。私、詳細のことを存じませんから詳しい所見を申し上げるわけにまいりませんが、佐藤総理ともあろう人が、あなたのおっしゃるように脱税だ、こういうようなことはない、私はかように考えます。
○武藤委員 愛知官房長官、本年の四月二十日付の官報、これは全国の政治結社あるいは協会その他の団体の収支明細を報告にして官報に掲載いたしました。その中の二十ページに、佐藤さんと全く同じ名前で、世田谷区の住所で、二千万円の献金を個人でしていることを官報が報告しております。一国の総理大臣が、こういう疑念を抱かれるような収入の低い程度でこれだけの多額の金を政治献金をする、この行為を国民が見た場合に、佐藤さんが政治の姿勢を直す、えりを正せと言っても、国民に説得力があるとあなたお考えになりますか。官房長官、いかがでしょう。
○愛知国務大臣 この点は、私も佐藤家の財産内容その他はつまびらかにいたしておりません。同時に、ただいま大蔵大臣が答弁いたしましたように、どういうことであるか、事実を私もつまびらかにいたしませんので、正確なそれに対する御答弁はできませんけれども、先ほど来お答えいたしておりますように、税法上の申告その他に間違いは絶対にあるはずはない、かように感じておる次第であります。
○武藤委員 それならば、福田大蔵大臣も官房長官も、この二千万円はどこから来たものだ、どういう性質の金だろうか、どう弁解をしてやろうとお考えなんですか。脱税をしたと思わない。では、そうなると、だれかからもらった金でしょう。だれかからもらった金だったら、当然所得で申告額がふえなければならぬはずであります。私の見解は間違いでしょうか。もらったのなら、当然所得として申告をして、しかる後に個人で献金をするのが当然のルールじゃありませんか。違いますか。
○福田国務大臣 われわれは家計をやっていく場合にいろいろやりくりをしておるわけです。いまお尋ねのような金額が佐藤家に蓄積されておったというようなことはないとはいえぬ。あるいは、必要な資金だというので、他からこれを借金をしたというようなことがないともいえない。これはよく伺ってみないとわかりませんが、私は、あたなが質問されるその趣旨は、どうも税の申告が間違っているのじゃないかというような御趣旨のようでありますが、佐藤総理が間違った申告をするというようなことはない、かように考えております。
○武藤委員 国税庁長官、会社じゃありませんからね、個人ですから、もし佐藤榮作個人が二千万円の金をぽんと寄付をした場合に、どこからかもらってきた場合なら、法律上は当然雑所得になると思いますが、長官の見解はいかがですか。
○泉説明員 いまお話の佐藤総理の二千万円の自由民主党に対する寄付ということにつきましては、その内容を調べてみませんとわかりかねますけれども、まあ考えられること、いろいろございますが、その一つとしては、政治結社がございまして、その政治結社が個人または法人から寄付を受けます。これにつきましては、本来これは一時所得でございますけれども、税法上、そういう政治結社が受け取ったときには非課税ということになっております。その政治結社から、佐藤さん個人の名前を使って他の政治結社である自由民主党に出す、こういうことはあり得ることでございます。この場合、通り抜けになっております場合に、佐藤榮作氏個人に課税すべきかどうかということになりますと、いろいろ問題のあるケースが多かろうと思います。これは事実をいろいろ調べてみた上でないと、課税すべきかどうかということのはっきりしたことは申し上げかねます。
○横山委員 関連して。 それは泉さん、あなたの答弁はまことに奇妙きてれつだ。 まず第一に指摘したいのは、あなたがことしの五月十一日、小林委員の質問に答えて——小林委員の週刊誌に掲載されている佐藤総理大臣の六百三十四万九千円が正しい申告であると思うかどうかという質疑に対し、まだ調査をしていないので、はっきりしたことは申せない、調査をするような旨のことを答弁しておる。ところが、いま全然調査してないような答弁です。それは国会の審議を軽視しておる。 第二番目に、あなたは政治結社で非課税のものを佐藤さんがもらって、それをまた自由民主党に出した、こういう答弁をしておる。もしそうなら、それは虚偽の申告だ。政治資金規正法の二十四条で、虚偽の記入は三年以下の禁錮、千円ないし五万円以下の罰金ですよ。それをあなたがそれでもいいと言うなら、それはおかしい。この政治資金規正法の届け出はあなたの所管じゃないかもしれない。けれども、それをもってしても、公式に届け出たものであるならば、一たん佐藤さんの所得になったと見るべきです。佐藤さんの所得として入って、それから自由民主党にいくと見るべきじゃないですか。税法上もあなたの答弁は間違っていますよ。
○堀委員 関連。 ちょっとここをはっきりさせておきます。政治資金規正法第十条「何人も、政党、協会その他の団体の代表者、主幹者若しくは会計責任者と意思を通じて当該政党、協会その他の団体のために寄附を受け、又は支出をした者は、寄附を受け又は支出をした日から七日以内に、寄附をし、又は支出を受けた者の氏名、住所及び職業並びに寄附又は支出の金額、支出の目的及び年月日」云々と、こうなっている。だから、はっきりとこれを記載しなければ、いまの罰則がうしろについている。法律はあなたの言うような、そんなばかなことになっていない。
○泉説明員 五月十一日のときに小林委員にお答えいたしましたのは、当時の段階におきましては、私は、一国の総理であられますから所得税の申告は正しくなさっていられるものと考えてそう申し上げたのであります。その後、もちろん佐藤総理というだけでなしに、政治家の所得につきましていろいろ問題がございます。それにつきまして各種の調査を進めておりますが、まだ残念ながら田中彰治前代議士以外は調査の完結したものが出ておりません。いずれ近いうちに調査の完結を見るものが出てくると考えております。 なお、いまの二千万円の件につきましては、ただ私の推測的なことを申し上げたのでございますので、むしろ事実をはっきり調査いたしました上でお答え申し上げたいと存じます。
○武藤委員 これは大臣も国税庁長官も、総理の問題になるわけでありますから非常に慎重で、調査をしなければということでありますが、それでは、調査をやるとしたら、一体いつごろまでに完了できますか、やれますか、いまの国税庁として。
○泉説明員 いまの二千万円の件だけでございますと、数日でできます。しかし、二千万円だけで調査を終了していいかどうか、いろいろ問題がございますので、私どもとしては、いろいろ多方面に調査をしなければならぬ、こう思っておるのでございます。
○武藤委員 大蔵大臣、こういう野党議員から疑念を持たれた問題でありますから、国税庁としてすみやかにこの真相を調査させて、大蔵大臣として正式に本委員会に報告を願いたいと思いますが、いかがでございますか。
○福田国務大臣 さよう心得ました。
○武藤委員 官房長官、このただいま指摘された官報を通じての具体的事実、これをさっそくあなたは総理大臣に報告をして、総理大臣が姿勢を正し、えりを正す、みずから模範を国民の前に示すという態度をとるようにあなたから進言をしていただきたいと思いますが、いかがでございますか。
○愛知国務大臣 よく承りました。
○武藤委員 内閣の台所をあずかる官房長官でありますからもう一つ注文をつけたいのでありますが、アメリカのニクソン副大統領でしたか、収入にごまかしがあるという疑いを持たれて、そのときに、彼は勇気を持って自分の収入の明細、彼の個人財産すべてを国民の前に公表してアメリカの政府の威信を取り戻したという事実があります。私は、今日麻のごとく乱れた、次から次へと失態を演ずるような閣僚を持つ内閣が、ほんとうに国民から信頼を受け、日本の政治の姿勢の方向が変わったという印象を与えるためには、ここでニクソン副大統領が行なったような勇気を官房長官から総理に進言をしてさせるべきであると思いますが、官房長官の御意見いかがでしょう。
○愛知国務大臣 お話のございましたことは十分承ります。
○武藤委員 私はこの事実を見て、もしこれが先ほど福田さんのおっしゃるような、親戚から借りてきたとか、あるいは古い時代からちょびちょびと貯蓄をしてきた金を二千万円ぽんと出したというならば、その証拠は全部あると思います。借りてきたならば、それは借用書がある。貯金をしておいた——おそらく二千万円をたんすの中に現金でしまっておくようなことはないと思いますね。おそらく、貯蓄増強を口にする総理大臣ならば、当然それは貯蓄をしておった金を下げて献金をしたものと私は判断される。ですから、国税庁が調査をするならば、古い金であったならば貯金通帳をずっと調べればわかるはずであります。福田さんみたいなりっぱな人格者がここで言いのがれだけの答弁をなさることは、私は今日の政界の難局から見て好ましからざることだと思いますので、ここでひとつはっきり、なるほどこれはいま武藤君の意見を聞いてみて、それが事実だとしたら、これはほんとうにえりを正すために、国税庁も本人もしっかり姿勢を変えなければいけないという決意を、私の質問を通じてしてしかるべきだと私は思うのであります。もう一回大蔵大臣の決意のほどをお聞かせ願いたい。
○福田国務大臣 国税庁で調査をいたしますので、いずれ明白にいたします。
○横山委員 この機会に泉さんに念を押しておきたいのですが、「公職選挙法の適用を受ける選挙における公職の候補者が選挙運動に関し贈与に因り取得した金銭、物品その他の財産上の利益で同法第百八十九条の規定による報告がなされたもの」と、相続税法並びに所得税法に同文のことがございますが、この「公職の候補者が選挙運動に関し」という意味は、非課税規定ですね。この意味は、選挙の期間中だけである、そういうふうに解釈してよろしゅうございますね。つまり、私の聞きたいところは、自由民主党とか佐藤榮作後援会が届け出してあるやつがもらうならこれは非課税規定が適用されるけれども、佐藤榮作個人が選挙でもないときにもらったやつは必ず税金がかかる、こういう解釈に間違いがないなという意味です。
○泉説明員 お話の現行所得税法第九条に規定されておりまする非課税所得の中にありまする公職の候補者が選挙に関して受け取ったものというのは、まさに、選挙期間中に受け取って、それを公職選挙法の規定によって届け出た金額に限って非課税である、こういう解釈であると存じます。
○横山委員 それが第一です。 それから第二番目に、しからば普通の場合、こういう場合ですね。たとえば、Aの後援会からA個人が政治資金をもらったとか、いわゆる派閥の親分から子分がもらったとか、そういう場合ももちろん課税される。これは間違いないですね。
○泉説明員 いまの非課税規定に当たらないものはすべて課税になるというのが現行法のたてまえになっております。ただ、執行上いろいろ問題がございますのは、たとえば、後援者からある政治結社に金が入り、それをその政治結社の主宰者が、その政治結社を中心として集まっておられる、いわば派閥の方々に渡したという場合に、その通り抜けになったその派閥の盟主の人に課税すべきではなくて、それを受け取った子分の方に課税すべきである、こういうことだと思います。
○横山委員 武藤君が質問したことを整理をして、私どもみなお互いにこの二千万円問題についてはいろいろと検討して質問しているわけですから、ただ抽象的にこういうふうであったというて、ごまかさないことを念を押しておきたいと思います。 その意味では、佐藤さんが相続でもらったとか、あるいは贈与でもらったとかいう場合においては、先ほど堀君が言ったように、法規によって届け出をしなければいかぬ。届け出がしてないとすれば、これは脱税だということになる、これがまず第一ですね。 それから第二番目に、よく現場であるわけですが、これはかりに三年前からある金だ、だから税法上追徴をする必要もない金だ、こういう場合があると思うのです。しかしながら、その場合でもよく現場で議論が行なわれるのでありますが、税法上追及をしないからといって、これが脱税した金であることには間違いはないという点を現場では常に納税者に言うわけですね。ですから、これは課税はしないけれども、しかし、脱税した金であるならばあるように御報告を願わなければいかぬ。ただ三年前だから関係ないということには相ならぬということが第二番目。 それから第三番目に、先ほどのお話の、実は他人のものなんだ、通り抜けだということであるならば、これは政治資金規正法の虚偽の届け出を佐藤さんがしたということになる。この点も、実は佐藤さんがおれの金じゃないんだ、人の金で名前を使わせてくれと言われたのだということで、ただでは済まされないということ。 それからその次に、これは借りたのだということになる。人から借りたのだからその名前は言えぬという場合がある。けれども、それこそ税務署の現場では絶対に承服しない。あなたがよく私の質問に対しても答えられたところだ。どうしてもその借り主の名前を言ってもらいたい、言わなければ認定賞与とみなすというて課税されているのが現状なんですね。総理大臣なるがゆえに借金の相手先を言えないということは、現場に対する影響が甚大であるということになる。 それから、その次の例として、先ほど大蔵大臣からおっしゃったかしらぬけれども、いわゆるたんす預金、いままで蓄積されたものだ。蓄積されたものだというならば、これまた現場では、どうしてそんな金が蓄積されたか、銀行預金の通帳を見せてくれということになる。武藤君が分析しましたように、総理大臣として三十万円、四十万円でそんな金がたまるものとは思われぬ、こういう分析を武藤君がしたわけです。 そう考えてまいりますと、私は断定は必ずしもしないけれども、この以外の方法はあまり見当たらぬわけです。いずれにしても、突如として二千万円という金が政治資金規正法によって自由民主党へ届けられた。そして、その出した人は年間所得六百万円の総理大臣であるということは、何としても疑惑を、それこそ黒い影を免れがたいと私は考えます。 ですから、くどく言いますけれども、このことは、ひとつ私どもの希望するように、佐藤さんの所得の公開にまでさかのぼって、この際いさぎよく間違ったことは間違ったとするなり何なりしてもらいたい。私はことしの春三月、確定申告の際に、去年までは実は自分でやっていなかったが、ことし全部自分でやってみました。自分でやってみて、十年も大蔵委員をやっておる私がなかなか書けなかった。むずかしい。(「それはどうかしておる」と呼ぶ者あり)いや、どうかしていない。 〔藤井委員長代理退席、委員長着席〕 実際問題として、あの紙をひっくり返してやってみて、もっと簡素化できるということを痛感したわけです。それを総理大臣が自分でおやりになったとは信じられぬ。しかしながら、佐藤さんが二千万円出されたことは自分で承知しておるでしょう。それは何と言ったって佐藤さんに知らぬとは言わせない。 そういう点を考えますと、私は去年の申告並びにこの政治資金規正法の二千万円の寄付ということについてはどうにも合点がいかない点が多々ある。この際明白に、武藤君の言うように、所得、財産の公開にさかのぼってこの問題の処置をしていただきたい。大蔵大臣の御意見を伺いたい。
○福田国務大臣 二千万円がどういう性格のものかは、追って明らかにいたします。
○武藤委員 先ほどの質疑応答を通じてはっきりいたしました点は、いま横山先輩からも指摘がありましたとおりであるが、同時に、国税庁は、調査をするという答弁をいたしましたし、大蔵大臣は、調査は妨害もしないし、させる、こういう答弁もはっきりいたしました。官房長官は、総理大臣がえりを正すように進言をする、こういう約束をいたしました。これは公の席上であります。九千万国民は新聞、テレビを通じてこの約束を期待いたすことと思います。 そこで私は、調査し、報告をする時点をいつまでも引っぱられたのでは困りますし、解散が目の前に控えておる空気のようでありますから、われわれは来月の八日に大蔵委員会を開く約束を与党と結んだわけでありますが、それまでに間に合うかどうか、国税庁長官の、調査をし、大蔵委員会に報告できるのはいつごろを目途として期待をしておればよろしいか、ひとつ御答弁願います。
○泉説明員 お答えいたします。 現在の事務的な関係からいたしますと、当然この次の大蔵委員会までには間に合うようにその点だけは調査ができると思っております。ただ、他の多くの点を含めてということになりますと、間に合いかねるかと思いますが、この点だけは必ず間に合わすようにいたしたいと存じます。
○武藤委員 国税庁長官のその答弁を信頼して、約束を結んだつもりでおりますから、ぜひひとつその期限までにお調べを願いたいと思います。 官房長官にひとつ約束をいたしたいのでありますが、私は、こういう事態になったら、もう大臣が、いや農林大臣だ、やれ防衛庁長官だ、運輸大臣だ、こういろいろ出てきて、国民はまさに、この間の毎日新聞の世論調査のように、政治というもの、政党というものにほんとうに無関心になっていくという危険な傾向をいま持っている、そのことは数字を見てわれわれも判断がつくわけであります。 ですから、ここで日本の憲政史上なかったことをひとつ総理大臣はやる、進んでみずからえりを正した姿勢を——大蔵委員会において政府側からぜひ大臣の弁明をさせてくれ、総理大臣のほうからひとついろいろ釈明をいたしたい、そのためには、私の財産もこのように明らかにします、こういう姿勢が望ましいと思うのであります。総理大臣に、大蔵委員会に出席をして、進んでひとつ釈明をしたらどうか、こういう私の提言について、官房長官どうお考えになりますか。
○愛知国務大臣 具体的な方法等についてはいろいろの方法もあろうかと思いますが、御趣旨の点はよく承りました。総理にも報告をいたします。
○武藤委員 いまの政治献金の問題はほんの一例で、日本の政治が腐敗し、政界を粛正しなければならない問題点というものは、政治献金の申告を見ると、ただいま指摘した点は氷山の一角でございます。私は、日本の政治をほんとうによくするためには、いまの政治献金のあり方について徹底的に与党みずから、政府みずからがメスを入れて改善しなければいけないということを非常に痛感いたすのであります。 まず一例を拾い上げてみますと、大阪タクシー協会というタクシー会社の協会が自由民主党へ昨年一月から六月までのわずか半年間に六千三百六十四万円の大金を献金いたしております。その裏には、プロパンガスの税法の問題が国会を通るか通らぬかというあの当時の情景がほうはいとして私の頭に浮かぶのであります。六千三百六十四万円でございます。さらに大阪だけではない。兵庫県の県自体の乗用自動車協会も一千八百十八万円の献金をしている。全国を拾ったら、各地方地方のこういう乗用自動車協会が自民党に献金をした金はかなりの金額になる。さらに東京銀行協会、日本の経済のかなめを握る銀行、中立であるべき公共的機関という強い性格を持った銀行が、東京銀行協会だけで国民協会に六千五百万円の献金をしている。これは昨年の一月から六月まででございますよ。それ以外の七月から十二月、これを何年間か計算をしたら、これはばく大な金額であります。しかも、これは税金がかからないのであります。拾い上げますと、私鉄経営者が二千六百万円、日本ガス協会が一千六百万円、化学繊維協会が二千五百万円、週刊誌によると、この化学繊維協会はいま使い込み事件で協会自体が崩壊の運命にあるといって、大騒ぎを内部でやっている協会であります。それが二千五百万円、石油連盟が二千九百万円、なぜこんなにばく大な金額を政府与党に献金をするのでありましょうか。何の見返りもなく、ただ社会党の成長をおそれ、革新陣営をつぶすために業者はこれだけの金を出すのでありましょうか。私はそうじゃないと思うのであります。この裏には必ず何らかの反対給付があり、法律を通すことによってうまみがあり、彼らの利益に結びついていると私は思うのであります。利子、配当の分離課税の問題もしかり、こういうような姿勢で一体国民から信頼を得られる政党政治の発達が可能かどうかということを、私は非常に疑問に思うのであります。内閣の大番頭である官房長官、いま示された数字を頭に入れて、いまの日本の政界を粛正するために、浄化するために、このままでいいとあなたはお考えになりますか。当然であるとお考えになりますか。あなたの御見解のほどを承りたいと思います。
○愛知国務大臣 政治資金の問題につきましては、改善すべきところがたくさんあるのではなかろうかと、私も感じておる一人でございます。したがいまして、これは内閣と申しますより、私の所属いたします自由民主党といたしましても、粛党という大きな旗じるしのもとに、あるいは政治資金規正法の問題、あるいはこれに関連する政党法の問題、いろいろの点で、この際真剣に、かつ広範に改善の措置を検討を始めておるはずでございまして、内閣といたしましても、そういう行き方に対して誠意を持って協力をしていきたい、こういうふうに考えております。
○武藤委員 国税庁長官、政治献金というのは、いまの法人税法、所得税法の中にも、資本金の千分の二・五ですかにプラス所得金額の百分の二・五でしたか、それの合計額の半分の範囲内ならだれに寄付してもいい。右翼に金をくれようが、政治団体として一応届け出している団体は、公然と会社から金を取ることが可能であります。会社は出してやって税金がかからない、こういう仕組みでございます。たとえば、宝酒造株式会社という、これは酒をつくる会社のようでありますが、一つの会社で昨年二千二百万円の政治献金を、しかも派閥である第一国政研究会に出している。これがそのまま通常な形で所得申告の中に入るならば、かなりの税金が取れると思うのであります。税金をどうせ取られるならば、何か反対給付をもらえるところへ出そうという傾向がある。会社はみな政治献金にこういう金を出している。したがって、私が国税庁に望みたいことは、過去五年間の官報の政治資金申告をひとつたんねんにこの際調べて、個々の企業で膨大な政治献金を出しているものの経理内容というものを検討してもらいたい。これではとても国民は納得できません。たとえば派閥の親分がある会社の重役に名を連ねておる、社長にはならない、その会社がその重役の所属している派閥に献金を出してやる、こういう形が公然といまの法人税法の中では行なわれる仕組みになっている。私は、昭和三十五年に国会に出してもらって以来、政治献金の問題は年々関心を持って、この官報だけは目を通しております。そのつど、この損金算入の限度というものを改めなければ、これは非常に不公平であるし、日本の政治を腐敗させるもとであると指摘をし続けてきたわけでありますが、さっぱり改善されない。あまりにもこれを利用し、うまみを受ける権力が強いために、国税庁も主税局もこの法律の改正に手をつけられない。私は、この辺でそろそろこの献金の損金算入の問題について抜本的な改善をすべきであると考えるわけでありますが、福田大蔵大臣、担当大臣としてこれが改善をしようという意欲は持たれませんか。政界粛正にからめて、この段階でやるべきだという御決意になれないものでございましょうか。大臣の御見解を承りたいと思います。
○福田国務大臣 ただいま御指摘の問題は、政党というものを一体どういうふうに考えるかという問題にも連なる、非常に基本的なところから考えていかなければならぬ問題かと思うのです。よく検討してみたいと存じます。
○武藤委員 よく検討するという後段は私も納得いたしますが、前段の、政党というものがどういうものであるかという、そのつけ足してある部分がちょっと私には気に食わぬのであります。なぜそういうことをつけ加える意味があるのでございましょうか。いまの概念をもう少し砕いて、中身は何を頭の中に想像してただいまのまくらのほうのことばが出てきたのでございましょうか。
○福田国務大臣 政党活動をするにつきましては金もかかるわけですね。私は、政党に金がかかるということは、ある程度やむを得ないと思うのです。私はかねがね、選挙に金がかかる、これは政界の悪くなる原因の一つだ、こういうふうに考えていますが、それにはやはり政党には金がかかっても個人には金のかからない選挙がいいのだ、こういうことを主張しているわけなんですが、政党本位の選挙制度、こういうようなことですね。そういうようなことから考えて、政党活動についてある程度の金が要る、これは私はいなめないところじゃないかと思うのです。そういう問題と関連して、政党に対する寄付行為の課税をどういうふうにするか、これはなかなか考え方はむずかしい問題だろうと思う。ここで武藤さんと私同感だというふうにはっきり言い切ることはできませんが、よく考えてみます、こういうことであります。
○武藤委員 政党に金がかかることは私も認めますし、同感です。ただ問題は、この政治資金規正法の規定によるものは、政党だけではなくて協会その他の団体というのがある。その他の団体というのは、みな派閥の親分が会をつくって金集めをするわけであります。派閥は政党じゃありませんよ。政党というのは、自由民主党、日本社会党、民主社会党、日本共産党、公明党、この公然と国民が認めているものが政党であります。それ以外のものも派閥まで全部——これは大臣、一回この官報をずっとひとりでゆっくり見てくださいよ。この派閥の政治の金を集めるための協会その他の団体が幾つあると思いますか。 自治省の選挙局長、おりますね。政党と名のつくものが幾つ、協会と名のつくものが幾つ、その他の団体というもので、これに一番近い政治資金の申告をした団体の数は幾つありますか。
○降矢説明員 お答え申し上げます。 ただいまの政治資金規正法におきましては、第三条の一項に政党というものを定義いたしまして、「政治上の主義若しくは施策を推進し、支持し、若しくはこれに反対し、又は公職の候補者を推薦し、支持し、若しくはこれに反対することを本来の目的とする」こうなっておりまして、第二項には御指摘の協会その他の団体ということに相なっておりまして、ただいまの御質問の政党が幾つ、あるいは政治団体、協会その他の団体が幾つかということはただいまつまびらかにしておりませんが、自治大臣に届け出てあるものが約九百八十、それから都道府県の選挙管理委員会に届け出ているものが約三千八百九十、それから市町村の選挙管理委員会に届け出ているものが約八千五十、合計約一万二千九百二十程度になっております。
○武藤委員 国税庁長官、これだけの一万二千の政党、協会その他の団体が届け出ている。これがみんな税金のかからない金を会社から引っぱり出してくる。これは私はどうしても国税庁として——いま、とても政府はすぐ武藤君の意見に同感はできない、こういう大臣の答弁のように、なかなか自由民主党の政府としては自分たちが不利になる法律改正はしないと思います。これは社会党が法律改正提案をして、世論に訴えていまの法律を改正する以外になかなかこれは改善できないような気はいたします。そこで、ひとつ国税庁として、この献金をしている個々の企業、これはだいぶ多くの献金をしているなと思われる、年間少なくも一千万円以上の献金をしているような企業については、シラミつぶしに調べてもらいたい。いいですか。そういう努力をいたしますか。
○泉説明員 お尋ねの調査はいたしますが、これが先ほど武藤委員のお話しのように、寄付金の損金算入限度内であれば、現行法におきましてはそれを経費として認めざるを得ないのでございます。したがいまして、調査はいたしますが、それですぐ経費を否認するというわけにはまいりかねるかと存じます。 それからなお、先ほど私が御答弁申し上げました中について、私自身非常にいま取り扱い上困っておる問題がございます。政治家の所得の問題がいろいろ問題になりまして、いろいろ私どもとして調査をいたしておるのでございますが、一番困りますのは、いまの所得税法のたてまえでございますと、先ほど申し上げましたように、選挙のある年に公職選挙法の規定によって届け出た金額しか非課税でない、その他の所得はすべて課税になる、こういうことになっているわけでございますが、政治家の所得は一体何所得かということになってまいりますと、歳費はもちろん給与所得でございますけれども、その他いろいろの収入があるわけであります。原稿料とかラジオ、テレビ、これはもう明らかでございます。しかし、てれ以外のいろいろな収入につきましては、その航得の性格についていろいろ問題がございます。それから、その場合に経費を見るべきであるのか、ないのか、どういう範囲のものを経費とすべきかどうか、また、たとえば調査費というような名目で会社からもらわれた場合に、それは必要経費を見ないで、もらった額全額に課税するということはとうていできないことではないかというふうに思われるわけでありますが、その必要経費の額あるいは率をどう見るべきか、こういったいろいろむずかしい問題がございます。現在私どもとしていろいろ検討、解明を加えておるのであります。そういうことからいたしますと、場合によっては立法上御考慮いただかねばならぬ点が出てくるのではなかろうかと存じます。その点をつけ加えて申し上げておきます。
○武藤委員 いまの長官の御意見、わからないでもないのでありますが、しかし、所得税法第三十五条には、利子収入、配当収入、事業収入、勤労収入とずっと書き並べて、最後に、このいずれにも属さないものを雑所得とすると書いてあるじゃないですか。当然それは雑所得として申告しなさいということを、政治家にも長官名でもって通達を出したらいいじゃないですか。言うことを聞かなかったら、どんどん摘発をして、中小企業の零細なやつばかりいじめないで、こういうところもひとつ一回大整理をしてみる、それくらいの英断をこの際ふるっていただきたい。要望しておきます。 私の割り当て時間がまいりましたから、自治省の選挙局長に資料要求をいたしておきます。 これらの政治団体で年間一千万円以上の寄付を受け入れている団体の会長、責任者、会計、すなわち出納責任者の住所、氏名、これを早急につくって資料として御提出を願いたい。
○降矢説明員 できるだけすみやかに調査して提出いたします。
○武藤委員 約束の時間でありますから質問を終わりますが、福田大蔵大臣も官房長官も、きょうの私の述べた意見を十分ひとつ真剣になって、黒い霧——あるいは赤い霧というのはありませんけれども、黒い霧が日本じゅうにいま立ち込めている。まさに麻のごとく自由民主党は乱れているという国民の印象を改めて、ここで国民の信頼を政治に託するような政党に直すためにも、私のきょうの質問の数々の問題点を早急に解明をして、疑問をひとつ晴らしていただきたい。この点を強く要望して、質問を終わりたいと思います。 ————◇—————
○三池委員長 この際、おはかりいたします。 本委員会におきましては、先般各地に委員を派遣し、税制及び金融等の実情を調査いたしたのでありますが、その報告書が各派遣委員より提出されております。これを本日の会議録に参照として掲載いたしたいと存じますが、御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○三池委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 次会は、来たる十一月八日午前十時より理事会、十時三十分より委員会を開会することとし、本日は、これにて散会いたします。 午後三時四十八分散会 ————◇—————