災害対策特別委員会 第2号
- 発言数
- 116 件
- 登壇者
- 16 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1966/07/15
会議録
○日野委員長 これより会議を開きます。 この際、おはかりいたします。 理事稻村隆一君から理事を辞任したいとの申し出があります。これを許可するに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○日野委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 引き続きまして理事の互選を行ないます。これは先例によりまして委員長において指名するに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○日野委員長 御異議なしと認めます。よって、さように決しました。 それでは、山花秀雄君を理事に指名いたします。(拍手) ————◇—————
○日野委員長 おはかりいたします。 先ほどの理事会におきまして、台風第四号等による被害状況調査のため、現地に委員を派遣いたすことにつきまして協議いたしたのでありますが、理事会の協議のとおり、委員派遣承認の申請を行なうことに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○日野委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決しました。 つきましては、派遣地、派遣期間、期日、派遣委員の員数及びその人選、並びに議長に対する承認申請手続等に関しては、委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○日野委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。 ————◇—————
○日野委員長 災害対策に関する件について調査を進めます。 まず、先般来台風第四号を中心に相前後して各地に発生いたしております豪雨による被害状況及び昭和四十一年六月の降ひょう等による災害対策につきまして、関係当局から説明を聴取いたしたいと思います。細田総務副長官。
○細田政府委員 台風第四号等による被害状況と政府のとりました措置につきまして、私から初めに概括的に御説明申し上げ、詳細な点は関係各省から補足をいたしたいと思います。 先月二十人目の台風四号、並びにこれに引き続きまして三十日から今月の二日にかけて、梅雨前線の移動に伴って降った集中豪雨、これらによりまして発生しました被害の状況と、それに対しまして政府のとりました措置の概要でございますが、資料といたしまして、お手元に「昭和四十一年台風第四号等による被害状況と政府のとった措置の概要」をお配りいたしておりますので、詳細はこれによってごらんをいただきたいと存じます。 まず、台風第四号は、六月二十三日ヤップ島付近に発生いたしまして、北上しながら急激に発達し、二十六日には超大型の台風になりました。しかし、その後本土接近に伴い、二十七日から次第に勢力を弱め、また進路も東方にそれまして、二十八日夕刻銚子の南方海上を通過し、三陸沖を経て、二十九日には北海道東方海上で温帯性低気圧となったのでございます。 この台風の通過に伴いまして、本土の南岸沿いに停滞していました梅雨前線が刺激された上に、台風自身による降雨も加わりましたために、中部、関東、東北地方の各地に多量の降雨をもたらしまして、そのために山がけくずれ、河川のはんらんなどによる被害の大きいものが発生いたしました。 一般被害は、六月二十九日現在の警察庁調べによりますと、死者、行くえ不明七十名、負傷者九十六名、家屋の全半壊、流失二百五十四棟、床上浸水家屋二万六千六百七十棟、床下浸水家屋十万七千四百四十九棟となっております。罹災者は二万六千三百十世帯、十万九千七百三十四名となっております。 施設関係の被害額は、七月八日現在の都道府県報告によりますと、公共土木施設が約百九十四億円、公立学校施設約一億一千万円、農地等約四十一億円、農作物等約七十七億円、中小企業関係約二十四億円等、総額で約三百九十七億円にのぼっております。 六月三十日から七月二日にかけての集中豪雨は、台風四号の通過後に発生しました二つの低気圧が互いに梅雨前線を刺激したために降ったものであり、北海道を除く全国各地に多量の降雨をもたらし、河川はんらん、山がけくずれ等の被害を発生させたものであります。 また、木曾谷集中豪雨による被害は、長野県南木曾町を中心とした地域に雷を伴って局地的に発生したものであり、これらの被害の状況につきましては、資料のあとにつけてございます。 これらの台風、集中豪雨に際しまして、政府は被害の発生の防御と拡大の防止につとめ、特に台風四号の際には、超大型の台風接近に備えて万全の警備体制をしいておりましたが、非常に多量の降雨がありまして、各地で床上、床下浸水、山がけくずれなどの被害が発生いたしました。 政府及び地元の関係機関は、住民の方々の協力によりまして救護活動に万全を期するとともに、被災者の収容、たき出し、生活必需品の給与、医療等、災害救助法による救助、応急食糧の補給、就学援助措置を行ないました。また、浸水地域における伝染病等の発生に備えて、清掃、防疫活動を実施しております。施設の応急復旧についても目下鋭意復旧作業を進めております。 以上の応急対策とあわせまして、災害復旧事業についても、被害状況の調査を急いでおりまして、早急に措置を講じてまいりたいと考えております。 これらの災害に対する政府の措置につきましては、遺憾のないよう配慮しておりますが、台風第四号災害に際しましては、台風の通過後、直ちに各省庁連絡会議を開催しまして、被害状況の報告と、河川のはんらん、山がけくずれに対する対策について協議検討を行なったのでございます。 このほか、被災者に対する住宅金融公庫、中小企業政府関係機関からの融資、租税の減免、労災保険料の納期限の延長等についても特別の配慮を行なっております。 その後、七月の八日から九日にかけて南九州地方に、同じく十一日から十二日にかけて北陸地方に、それぞれ局地的な大雨が降りまして、南九州地方の降雨による被害の状況は、資料に添えております表のとおりでございますが、これらの災害につきましてもその対策に万全を期してまいる所存でございます。 つけ加えて申し上げたいと存じますが、今年の梅雨は、すでに、ただいま御説明を申し上げましたように、台風四号を中にはさみまして非常に長期にわたり全国各地に転々と被害を与えておる状況でございまして、いまだ梅雨が終わったというわけにまいりません。まだ災害が発生するおそれも十分予想されるというような、いわば異例な天候状況でございまして、政府といたしましては、これらのものについて今後の状況の推移も十分注目し、また警戒をいたしておるところでございます。 これらに対する対策につきましては、それぞれの個所としましては非常に大きな被害をこうむっておられるわけでありまして、個所が非常に多い、しかも今回は山がけくずれが非常に多い、あるいは河川のはんらんによる家屋の床上並びに床下浸水が非常に多い、特に死者、行くえ不明者が相当多数にのぼっておる、こういうようなところが非常に大きな特徴ではなかろうかというふうに考えておるわけでございまして、政府といたしまして、いろいろ今後十分なる対策をとってまいりたいと考えておりますが、当委員会におかれましてもこれらの点につきましていろいろ御教示を賜わればしあわせだと考える次第でございます。
○日野委員長 これに関係いたしまして、農林省の来正官房参事官と松井災害復旧課長が見えておりますので、順次説明を聴取することといたします。来正参事官。
○来正説明員 農林関係の被害について概要の御説明を申し上げますと、お手元にお配りしてございます資料に、これは県報告でございますが、七月八日現在で、施設関係といたしまして、漁港、治山、海岸施設で大体二億五千万、それから農地、農業用施設、林道合わせまして四十億、その他の共同利用施設等合わせまして、施設関係が合計六十四億となっております。農林水産物関係といたしましては、農産物が七十五億、そのうち、水陸稲の関係が五十五億と、大きな数字を占めております。その他野菜なとを合わせまして、総計農林水産物関係が七十七億となっております。それの総合計が百四十億となっておりまして、被害の明細につきましては別紙にございますが、最後の欄を見ていただきますとわかりますように、おもなる被害県は、岩手、宮城、それから福島、茨城、埼玉、群馬というような県が大きな被害を受けております。 これについて農林省関係といたしましての対策は、特に施設関係につきましては査定を急ぐように、県の復旧計画を待っております。なお、非常に緊急を要しますものにつきましては、これは査定前着工の措置もとるようにいたしております。 それから、先般来問題になっておりました六月の六、七日のひょう害につきましては、天災融資法の発動につきまして大蔵省と折衝いたしておりましたところ、連続災というふうな特殊な事態によりまして天災融資法の発動をすることになりまして、本日閣議決定をいたしております。なお、自創資金等につきましても、今後直ちに大蔵省と折衝に移るということにいたしております。 なお、黒磯の事件につきましては、災害復旧課長のほうから御報告申し上げます。
○松井説明員 新木ノ俣用水トンネル事故について御報告申し上げます。 栃木県の黒磯町の百村所在の新木ノ俣用水トンネルの災害復旧工事に関しまして、このたびガス発生に基因して多数の死傷者を免じたことにつきましては、罹災者に対して心から哀悼の意を表する次第でございます。 この事故の発生にあたりましては、事故発生後直ちに係官を現場に派遣いたしまして、事故の状況の調査と今後の復旧工事の進め方につきまして現地関係者と打ち合わせを行なわせまして、さらに、十日には農林大臣の代理といたしまして農地局長が現地へ参って、現地関係者のお見舞いと今後とるべき処置につきまして指示をしております。 この事故の概要は、大正七年に築造されました用水トンネルが、台風四号の集中豪雨によりまして約四十メートルの区間にわたって落盤をいたしまして、このために土砂の堆積によって通水不能となりましたので、用水確保のために地元関係者が緊急に応急工事として堆積土砂の排出工事を施行中に、このトンネル内に搬入いたしました照明用の発電機から発生した排気ガスによりましてガス中毒を生じ、二十五名の死亡者と三十五名の重軽傷者を出すという大惨事になったものでございます。 この事故にかかる新木ノ俣用水路の復旧工事につきましては、とりあえず県でこの用水トンネルの上下流を結んで木造の迂回水路を仮設いたしまして緊急に送水をはかるということで、七月の十日に着工いたしまして十三口に完成し、すでに通水を行なっております。なお、この用水トンネルの復旧工事につきましては、県におきまして新しい事態に対処して早急に復旧するように指導しております。 さらに、この用水トンネルの受益地につきまして、用水確保のために抜本的な対策といたしましては、現在この受益地を含んで那須野原一帯を対象に国営総合パイロット事業を計画中でございまして、この用水トンネルもこの事業の一環として国営事業として改修される予定になっております。 なお、今後この種の事故が再び発生しないように、防止措置といたしまして、農地、農業用施設の災害復旧工事のみならず、一般農業土木工事の施行につきましても、従来事故発生防止のために特段の注意を払って指導してきておりますが、今次の事故発生の原因が関係者の不注意に基づくものと考えられますので、今後一そう厳重な注意を喚起するよう、地方農政局、都道府県を通じて指導を行ない、かつ、関係行政機関の災害防止に関する一般の指導と相まって、この種の災害の再発生防止に遺憾のないようにいたしたいと思っております。この点につきましては、次官名で七月の十四日に地方農政局長、都道府県知事あてに通達をいたしてございます。
○日野委員長 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。西宮弘君。
○西宮委員 私は、台風四号の被害の中で、特に宮城県に関連をする部分について若干お尋ねをしたいのであります。いろいろこまかい点にわたりましてお尋ねをしたいと考えておりますが、いまちょうど地元の知事が参りましてここで陳情をされましたけれども、それは非常に基本的な問題を要約して要望しておられ、非常に大事な点だと思いますので、私はまずそれらの点からお尋ねしたいと考えます。 実は今度の災害は、私どもも東京におりまして、必ずしも大災害だと思っておらなかったのでありますが、先般現地に参りまして実情を見て、想像以上の大きな災害であるということを現地を視察して感じ取りまして、非常に私も驚いたのであります。私の参りましたのは、すでに災害発生後数日を経過しておったのでありますが、それでもなおかつ、あるいは田に水をかぶったり、あるいはまだうちが水に浸ったりというような状況でありまして、当時の惨状をまざまざと物語っておったのでございます。そういう意味で、想像以上の激甚な災害に、視察に参りました一同非常に驚いたのでありますが、どうしてもこれは根本的な対策を考えなければならぬということが、当時参りました者の共通の感想であったわけでございます。 そこで、そういう点から、いろいろ問題があるいは応急、恒久それぞれあるわけでありますが、いま地元の知事が指摘をした問題につきまして河川局長にお尋ねをいたします。 第一は、宮城県の場合には、福島の阿武隈川と岩手の北上川の両方ともその下流に位をいたしておりますので、宮城県内に降る雨の量は必ずしも多量でなくても、その上流部で多量の雨が降りますと、必ずその被害を受ける、こういういわば宿命をになっておるわけでございます。今回も、宮城県内に降った雨は必ずしも大へん膨大な雨量だとは考えておらないのでありますが、にもかかわらず災害が発生するというのは、まずその基本的な問題は、その阿武隈、北上両大河川の下流に位しているという点にあるわけでありまして、私どもは、したがって、この二つの大河川が根本的に改修されるということを非常な期待を持って待ち望んでおるわけでございますが、一向にこれが進捗をいたしませんで、長い間自然河川のままに放任されておったということが、今日まで何回も何回も災害を繰り返してきた大きな原因になっておると思うのであります。 つきましては、これは非常に大きな問題でありますので、今後どういう見通しでこれに対処していかれるか、まずその点をお尋ねしたいと思います。
○古賀政府委員 お答えいたします。 阿武隈、北上川はいずれも非常に大河川でございまして、したがいまして、流路の延長は非常に長うございます。また、流域面積も非常に大きいわけでございます。したがいまして、上流に雨が降りますと下流のほうに流れてくるわけでございますが、その段階で非常に洪水の期間が長いという問題がございます。直轄河川区域につきましてはほぼ堤防は一部を残して、阿武隈川につきましては、上流地区あるいは下流地区につきましては暫定断面でございますが、若干を残して一応でき上がっておるという状況でございます。北上川の下流につきましても大部分できております。石巻地区等を残しまして、まだできないところが若干ございますが、ほぼ堤防があるということでございます。先ほど申し上げましたように、非常に洪水が長いのと、洪水位が長く続くということで、内水の被害とか、いろいろな問題が非常に多いのが一つの特徴であろうと思います。 それからなお、中小河川等につきましては整備が十分にいってないという点が非常に多うございまして、今回の災害、特に台風四号の災害につきましては、被害をこうむられた各県におきましては、中小河川の弱体という点が非常に多いわけでございます。従来から、われわれとしましても、直轄の大河川並びに中小河川も相ともに進めてまいったわけでございますが、今回の程度だったら、直轄地区における災害というのは、護岸災害とか、のりくずれとかを除きまして、破堤溢水に至る大災害は、鶴見川等を除きましてはあまりないというふうに考えております。しかし、特に中小河川につきましては災害が多うございまして、特に上流の宅地開発とか地域の開発が進めば進むほど、今後多くなるというふうにわれわれは考えております。したがいまして、この根本的な対策としては、中小河川の改修をできるだけ促進するというぐあいに進めていかなければならぬというふうに考えますとともに、とりあえずの応急の問題につきましては、災害復旧はもちろんでございますが、災害復旧と関連中業を組み合わせまして一定計画に基づく改修計画をやっていくほか、必要な河川につきましては、河川改修の緊急的な計画を早急に練りまして考えていきたいというふうに考えております。
○西宮委員 その大河川でありまする阿武隈あるいは北上については、工事も相当に進捗しているというお話でありますが、私どもとしては、洪水季節を迎えるたびごとに、この二つの川の下流に位しているだけに、宮城県としては絶えず脅威にさらされているわけです。したがって、これが完全に災害から解放されるということが、私どもにとりましては最大の悲願であるわけです。 つきましては、相当な進捗をしているというお話ですが、全部それが完全に改修されるというのはいつの時点になりますか、お尋ねをします。
○古賀政府委員 治水計画につきましては、御承知のとおり、今後四十年以降大体私らのほうである基準を定めてつくりました水系計画というのがございます。その水系計画によりますと、約十兆近く要るというようなことでございます。そこで、その十兆弱の金のうち、第一次五カ年計画としまして、四十年から四十四年まで一兆一千億で進めております。そのうち、国が補助し、また、みずから施行する事業量としましては、八千五百億を計上いたしまして、ただいま第二年度を迎えたわけでございます。第二年度までの進捗率は大体三四%になっております。計画よりも若干上回っておるというような状況でございます。しかしながら、決して八千五百億はわれわれとしては十分だとは考えておりませんが、この中でできるだけやっていくということにしたいと思います。 なお、最近のように土地の開発が進みますと、流域の降雨の状況とか、そういったものが全然変わってまいります。特に都市周辺におきましては、従来の、いわゆる水が遊んでいたところが次第に宅地化される、あるいは農業構造改善が行なわれるとか、排水施設を設備されるとか、そういったことで、計画の流量を相当上回るものが出てくる。そこで、新たにわれわれとしては、現段階では、将来の開発の形態に応じて治水の計画を練り直さなければならぬのじゃないかというぐあいにただいま思っております。ことし、来年をかけてひとつ検討してみたいということを寄り寄り協議中でございます。できるだけ治水事業をいまきめられた予算の範囲内で促進するようにつとめてまいりたいと思っております。
○西宮委員 私どもは、五年間の治水計画を一兆一千億でやるという計画を審議する際に、とうていこれでは実行できるはずがない、目的を達成できるはずがない、こういうことで、当時これは建設省が要求した予算をはるかに下回っておったわけでありますから、それではとても満足な事業はできない、こういうことで、当然改定すべきだということを、計画の審議の際に強調いたしまして、大臣もそれを受けて、必ず途中で計画の変更をして予算を増額する、こういうことを委員会でも言明をしておったはずであります。私は、いまお話を聞いた程度では、まことに将来が思いやられると思いますが、その五年計画を中途で変更して、さらに増額をして工事の完璧を期する、そういう態度が絶対に必要だと思うのでありますが、その点についてどういうお見通しですか。
○古賀政府委員 御承知のとおり、今回の台風四号の災害を見ましても、私はたいした雨の降り方だとは思いませんが、しかしながら非常に災害をこうむった。われわれの計画しておりますのは、さらに大規模の降雨に対しまして、たとえば北上、阿武隈というような川につきましては、百年に一回ぐらいの豪雨を対象にして計画しておるわけでございます。そこで、治水計画の問題でございますが、治水計画は、先ほど申し上げましたように、いまの治水計画は、十兆弱の金で、一応当初五カ年計画として計画された額でございます。しかしながら、先ほど申し上げましたように、流域の開発に従いまして、あるいは降雨の降り方によりまして、いろいろ洪水の出方が変わってきております。非常に集中して洪水が流れてくるというような傾向になります。特に中小河川等の被害は、そういう集中豪雨に対してただいま夫整備の点が非常に多いわけでございまして、そこで被害を生じてくる。かかる被害の実態にかんがみまして、先ほど申し上げましたように、水系計画を将来の開発状況とにらみ合わせて練りたい、それをことしから始めておりますが、おそらく来年一ぱいかかるだろう、その段階で、今後治水施設に幾らの投資が要るかということを十分検討してまいりたい、検討した上で改定が必要とあれば改定するという考えでいきたいと思っております。当面八千五百億のワク内でできるだけ災害に対処するような施行の方法をやりたいというふうに考えております。
○西宮委員 その調査に来年一ぱいかかるということになると、改定に踏み切ろうとしても昭和四十三年度以降、こういうことになるわけですか。私どもかつて建設委員会でこの問題を論議した際には、とてもこれでは十全を期せられないということは明確なんで、早急に改定をやるべきだということで、当時大臣の言明も出ておったはずなんでありますが、改定するとしても四十三年からだ、こういうことになると、まだ前途はなはだ遠い感じがするわけです。しかし、それ以外にその調査等間に合わないというなら、これは何ともいたし方がないのでありますが、私どもとしては、宮城県の場合は、いまの二つの大きな川のはけ口に当たっておりまするので、そういう点で、根本的な問題としては、この二つの河川に絶えず脅かされる、こういう宿命をになっておるわけですから、ぜひとも早く進めていただいて、いま与えられておる予算のワク内、八千五百億というそのワクは小さなワクだと思いますけれども、できるだけこれを有効に使ってもらって、早く完成してもらうようにお願いをしておきたいと思います。 それから、中小河川についてさっきいろいろ御説明がありましたが、どうでしょうか、いわゆる新治水五カ年計画、あの中に盛られております中小河川の改修について、今回の宮城県の場合のような、特にその災害が激しかったというところを取り出して、そこだけは繰り上げて早期に着工する、こういう特別な措置を講ずることができないかどうか、お尋ねをします。
○古賀政府委員 緊急に施工を要する河川につきましては、県と協議いたしまして、全面的改修というのは金がかかりますので、とりあえず洪水を疎通できるという程度の緊急的な改修を行なうように県と打ち合わせしてまいりたいと思っております。なお、一部の河川についてはそういう協議を行なっておるところもございます。
○西宮委員 それでは、そういう方針でこれには具体的に対処するということであれば、それに大いに期待をいたします。ぜひともそういうことで——せっかく新治水五カ年計画の中に盛られておるのでありまするから、それを時期を繰り上げて実施をするというだけの問題なんで、今度のような災害で、そういう点では特に問題になる点は明らかになったはずでありますから、ぜひそれを取り上げていただきたい。さっき局長から言われたように、今度の降雨量はそう驚くほどの降雨量では決してなかったと思うのですが、にもかかわらず災害が非常にひどくて、しかも非常に広範囲にわたっているということは、これは明らかに中小河川に対する改修が不十分だということが原因であるわけですから、その点をぜひとも強力に実施をしてもらうということをお願いしたいと思います。 それから、これはだれに答弁をいただいたらいいのかわかりませんが、これは各省にまたがる問題でもあるわけですが、要するに、従来の災害復旧は、いわゆる三、五、二という比率で復旧表してきた、これでは、そのやっておる間に次の災害がまたやってきて前のやつをぶちこわしてしまう、こういう危険性も多分にあるわけで、ぜひともこれを繰り上げて施工してもらいたい。いわゆるその五、三、二の比率を改定して、早期に災害復旧が完了するような方策を講じてもらいたい。さっきも知事が指摘した点でありますが、この点はぜひ検討してもらいたい。政府としてはどういうふうに考えておられましょうか。
○古賀政府委員 災害を早急に復旧するということは、非常に大事なことでございます。再度災害を防止する意味におきましても、非常に重要なことだと思います。したがいまして、この災害復旧の短期化につきましては、財政上の問題もありますので、大蔵省といろいろ協議しております。ただいまのところ、四十年度発生災害は相当大きな災害でございますが、公共土木施設だけで千四百億程度の金になります。その復旧につきまして、私らとしましては、従来から緊急工事は三、五、二という比率でやって、全体を四カ年復旧ということになるわけでございますが、それを三カ年復旧をしてもらいたいという要望をいたしておるわけでございます。大蔵省も、財政上の都合がありましょうけれども、非常に努力をしていただきまして、ただいままでは、国庫債務負担行為まで入れまして、ほぼ三年半でできるというようなことになっております。したがいまして、四カ年目の出水期前にはほぼできるというような災害復旧の状況になっております。これはわれわれは三カ年復旧にぜひ踏み切りたいと思いますが、各省協議を要しますので、今後そういう方向で御趣旨に沿うように努力をしていきたいというふうに考えております。
○西宮委員 そのいわゆる三、五、二の割合、さらにそれをスピードアップして、四年を三カ年にするということは一つの進歩であるし、ぜひそうあってほしい。あるいはもっと繰り上げて、私はさっき三、五、二を間違って五、三、二と言ったそうですが、むしろ五、三、二になるぐらいの勢いでやってもらいたいと実は思うわけですが、地方財政も非常に苦しいので、立てかえ工事をするとかなんとか、そういうことも現実問題としては非常に困難だと思いますけれども、場合によったらそういうことも考えざるを得ないような事態もあり得るんじゃないかと思うのです。とても待っておれないという事態もあるわけですね。たとえば施越し工事などをやる場合はどうですか、そういう点についての見解は。
○古賀政府委員 施越し工事につきましても、県の財政事情を勘案されまして申し出のあったものにつきましては、額は査定できまっておりますので、そういうことを採用するようにいたしております。 それから、申し忘れましたけれども、直轄災害につきましては二カ年復旧という方針でただいままで進んでおります。
○西宮委員 それでは、いまのいわゆる三、五、二の比率をできるだけ繰り上げてスピードアップする、こういう点でこれから極力やってもらいますようにお願いする以外に道がないと思うのですが、ひとつぜひともそういう方向で最大の努力をしてもらうことをお願いしたいと思います。 それからその次には、これは必ずしも建設省の所管というわけではありませんけれども、むしろ今度の場合などは農林省にそういう該当が多いかと思いますが、今度の宮城県における台風四号の災害においては、個人災害の面がかなり多いわけです。個人災害はその災害救助の対象にならない、その点がいつもこういう災害問題を論議する際の盲点になるわけでありますが、その点について、一般的な方針としてどうあるべきか。これは細田副長官にお尋ねをいたしましょうか。いわゆる個人災害に対してはどういう態度をもって対処したらいいのかということをお尋ねしたいと思います。
○細田政府委員 当災害対策特別委員会におきまして、前々から、個人災害をどうするかということにつきましては、しばしば議論があったところでございます。個人災害といいましても、いろいろな場合があると思います。たとえば、先般来問題になっております松代地震などのような場合には、たとえば個人住宅に対して県なり市町村なりが補強用の木材を支給する、こういうようなことは、一種の個人災害予防の措置であろうと思います。これなどはまあ半歩前進といいましょうか、少し前進した形ではないかと思うわけであります。ただ、一般的に非常にお気の毒な事情にあることは事実でございますが、災害を受けられた個人の方に災害救助法の適用のあるものについて、これはもちろん個人的にいろいろやるわけでありますが、いわゆる災害復旧というものに対して、個人の方に対して国なり公共団体がめんどうを見るというたてまえには、実は現行法上、御承知のように、なっておらないということでございます。これは何と申しましても限界点というものが非常に困難である。私どもとしましては、できるだけ低利、長期、条件のいい融資ということで対処していく以外には、ただいまのところでは方法がないんじゃないか、一般的に申しますと、かようなことではなかろうかと考えておるわけでございまして、あるいは天災融資法も先般改正になったわけでございますが、そのほか、金利、償還期限その他の措置を、一般的にも、また災害の際の特別にも、いろいろやっておる、こういう実情でございます。御満足のいくような御答弁ができないことはたいへん残念でございますが、現在はそういうようなことでございまして、今後、個人災害というものをどう考えていくかは、さらに検討しなければならぬ問題だと考えております。
○西宮委員 いまお話にありましたいわゆる災害救助法、これは問題外だと思うのです。問題外というと失礼ですが、これはほんとうの応急救済にすぎないのですから、そうではなしに、いわゆる災害復旧というような形で、 いまお話の中にちょっと出た、松代地震の際には半歩前進したというお話だったが、それをさらに拡大する、延長するということにしたらば、問題としては解決の方向に踏み出せるんじゃないでしょうかね。私も実はいろいろ考えてもみたわけです。長い問題であり、常に経験をする問題でありますから、私もいろいろ考えてはみたのでありますが、やる方法としては、その地方の自治体がやる、そのやった自治体に対して財政援助をする、こういうことがもし行なわれれば、個人災害に対する対策も可能になるわけです。いませっかく松代の場合には半歩前進をしたというお話なんで、それをさらに拡大、延長する、そういう方針はありませんか。
○細田政府委員 非常に大きな問題でございまして、私どもも、この点につきましては、どのように考えていくかということにつきまして、大きな研究課題である、こう考えておるわけでございます。ただ、松代の場合には実は救助法が発動しておらないでああいう形のものをやったのでございますが、これには一つの理屈をつけまして、もし建物がこわれた場合には火災の発生等も考えられる、あるいは人命というような問題も起こる、特に火災が発生するというようなことになれば、それは単に個人の被害にとどまらず、大きな公共の災害になるというようなことでやったわけでございます。ただ、個人の災害は何が何でも公共団体なら公共団体が補償するというたてまえにつきましては、これはもう財政との関係からも非常に大きな問題をはらんでおるわけでございますから、いま先生もおっしゃいましたように、さらにいろいろな角度から十分検討した上でなければ結論が出せないんじゃないか、かように考えておりまして、今後とも私どもも検討さしていただきたい、こう思っております。
○西宮委員 今後の研究課題だというお話でありまするが、ひとつこれはぜひとも何とかうまい方法を考えてもらうようにお願いしたいと思います。もちろん、松代地震の場合はかなり特殊な事情もわかりますけれども、それと似たり寄ったりの状況は必ず災害の場合に出る問題でありますので、ある特定の条件を設けてもいい、ある制限を加えてもいいと思うのですよ。そういう特殊な条件なりワクの中に入ったものは個人災害も救済する、何かそういうことも検討しながら、ぜひともこの問題は早急にわれわれが期待するような結論が出るようにひとつお骨折りを願いたいと思います。 次にお尋ねをいたしますが、いわゆる激甚災の財政援助法ですね、これは今回についてはどういうことになりましょうか。
○細田政府委員 御承知のように、いわゆる激甚法による激甚災害の指定を行ないますのは、当該災害が国民経済に著しい影響を及ぼし、かつ、当該災害による地方財政の負担を緩和し、または被災者に対する特別の助成を行なう必要がある場合ということになっておりまして、具体的には中央防災会議で決定しております指定基準に照らし合わせて指定を行なうことになっておるわけでございます。また、激甚の場合にとるべき措置、そういうこともあわせて指定するようになっておるわけでございます。 台風第四号の災害に関しまして、各省で被害を集計いたしておるのでございますが、この数字はいろいろな条項に分かれ、また基準も、いろいろな角度からの基準を設けておりますが、いずれもこの基準を相当下回っておりまして、現在の状況では激甚災害として指定することが困難であるというふうに、私どものほうでは見解をとっておるわけでございます。
○西宮委員 いまの御答弁だと、適用することが非常に困難な状態にある、こういうことで、私ども非常に失望しているわけです。いまの答弁だと、まことに失望せざるを得ないわけですけれども、さっき地元の知事も言っておりましたように、宮城県だけで四十億の被害、あるいは福島県は三十億の被害、こういうお話でありますが、そういう大規模な災害ということになれば、これは当然国民経済全体に及ぼす影響も大きいし、私はとうてい看過できない大きな災害だと思う。何とかしてこれを発動してもらうように、私どもとしては極力主張せざるを得ない。おそらく、いままで被害の状況等も十分に把握をされておらないので、そういう意味で基準を下回っているというようないまの答弁が出たのではないかと思うのですが、だんだん時間がたつに従ってその被害の状況も明らかになってまいりまして、さっき申し上げたような程度に達しているわけです。そういう点から考えても、ぜひともこれは発動してもらいたい、こういうことなんで、重ねて御答弁をお願いしたいと思います。
○細田政府委員 これは私が御説明申し上げるまでもないと思いますが、災害復旧に関する基本的な法規があるわけでございます。さらにその上に激甚法というものが積み上げられるという現在の法律の体系になっておるわけでございまして、激甚法の適用を何でもかんでもやるということは、基本法をむしろ変えるという考え方になるわけでございまして、考え方によりますと、補助率その他の点について基本的なものを考える必要があるんじゃないかという御議論にあるいはむしろなるんじゃないか、私どもも、そういう点、局部的な災害でも非常に激甚だ、国全体から見るとあるいは小さいかもしれないけれども、地方から見ると非常に大きい、こういう例が非常にあるわけでございますので、そういう点につきまして災害対策の法体系そのものについて再検討しなければならぬのじゃないかという感じを持っておるわけでございます。現行法のたてまいでございますと、やはり災害の法規があり、さらに激甚というものは、よほど大きなものについて——もともと、これは伊勢湾台風が契機になりましてできたようにも承知をいたしております。それまでの特別法でいろいろきまりましたようなものを例にとって基準が大体きまったというような、法律ができます際の経緯等もございますので、現行法上はそういうふうに二段に分けておる。これでいいかどうかという立法論的な考え方につきましては、私も個人的な見解を持っておりますし、政府の中でもいろいろ議論をいたしておるような次第でございます。
○西宮委員 私どももその立法論としては注文したいことがたくさんありまするし、同時にまた、今日まで問題になってきたいろいろな問題がぜひその中で解決をされなければならぬと考えますが、私がいま言ったのは、そうではなしに、何が何でも激甚法をどこへでも適用するのだ、そういうことを言っているのでは決してないので、今回のこの台風四号の被害について、こうむっておりますその災害についてこの基準を適用できるのじゃないか、該当できるのじゃないか、こういうふうに判断をしておるわけです。ですから、これはいずれにしても判断の問題でありますから、それぞれ専門の機関もありますし、また政府は政府としての資料を集めておるわけでしょうから、そういう点を十分遺憾なきを期して、われわれはその基準に該当する、こういうふうに考えておるので、ぜひその点を再検討してもらいたいということをお願いしておきたいと思います。 次に農林省にお尋ねをしたいと思うのですが、農林災の場合には公共施設の災害も相当あるわけです。これについてすでに調査もできていると思いますし、したがって、どうするかという対策も考えていると思うのですが、どうですか。いまの状況を聞かしてください。
○来正説明員 災害には、農林関係としては公共施設関係と農産物関係と二つございますけれども、施設関係につきましては、先ほどちょっと簡単に御説明申し上げましたが、災害がかなり発生いたしておりますので、これにつきましての災害復旧には、緊急を要するものにつきましては査定前に着工できるようにすでに指示をいたしております。それから、緊急は要しますけれども調査の上できるものにつきましては、災害復旧計画の提出を急がせるようにいたしております。それによりまして、計画書の提出がありました場合は直ちに査定をするようにいたしております。
○西宮委員 いまのお話のように右から左に簡単にいくのなら、何も言うところはないのですけれども、現地へ行ってみると、たとえば頭首工だとか、ため池だとか、あるいは水路であるとか用水池だとか、そういう施設の被害が相当大きくて、しかも、それが早急に復旧をされないためにかんがい用水にもこと欠くというような懸念が多分に出ているわけです。だから、そういうことでは、いま稲作の一番大事な時期にそういう点が手おくれになるということになると、あとで取り返しがつかなくなってしまう、そういうことで非常に心配している。現に私どもこの間行ってみても、これじゃとても見込みが立たない、したがって、もう出かせぎでもする以外に手がない、こういうような悲痛な訴えをする者さえもある。だから、そういうことでは困るので、いまお話しのようにきわめて迅速果敢に問題が現地で解決をしているなら、われわれ何も心配するところはないのだけれども、実態は必ずしもそのとおりでないので、その点を十分配慮してもらいたいのです。どうですか、もう一ぺん。
○来正説明員 実態を申し上げますと、現在すでに二十数カ所につきまして査定前の着工をするように指導いたしております。それ以外につきましては、計画書が出てくることになっておりますので、七月の十八日前後から緊急査定をするように計画いたしております。仰せのように、問題があります点につきましては十分注意いたしまして、復旧についても努力をいたしたいと考えております。
○西宮委員 これは全く時間を争う問題ですから、ぜひ大至急やってもらうということを強く要望しておきたいと思います。 さっきのあなたの説明で、農業災害には公共施設の災害と農作物の災害があるということを言われたが、その第二の点について何も説明がなかったが、それにはどういう対策を講じていますか。
○来正説明員 これは私から申し上げるまでもなく、農作物関係の被害につきましては、天災融資法の発動あるいは自創資金の貸し出しというふうな問題がございます。これにつきましては、ただいま統計調査部のほうで調査を急いでおりまして、下旬の初めごろには大体数字が出てまいると思います。その際に天災融資法の発動等につきまして検討を急ぎたいというふうに考えております。
○西宮委員 いまお話しの自創資金、それについては、さっき冒頭に説明をしたときに、目下大蔵省と交渉中だというふうにあなたは言われたと思うのだけれども、どういう状況ですか。
○来正説明員 先ほど申し上げましたのは、あれは六月の六、七日の関東地方のひょう害について申し上げました。天災融資法の発動がございました場合には、自創資金のほうも同時に考慮するようになっておりますので、そういうふうに検討していきたいと思います。
○西宮委員 その点はわかりました。ぜひ天災融資法と関連をして自創資金の問題も解決をしてもらいたいと思います。 それから、たとえば水稲の場合に、農薬の散布とか、そういうことが当然に行なわれるわけだけれども、これに対する助成措置というようなことはどうですか。
○来正説明員 よく農薬と肥料の補助の問題が災害のたびに問題になるのでございますが、これは過去に補助をいたしました場合に、零細な補助とか、あるいは会計検査上の問題が非常に多うございまして、やめたのでございますが、非常に異常な事態が発生いたしましてヘリコプターによる農薬散布というような必要が起こります場合には、ヘリコプターの使用に関する若干の補助というふうなことにつきましては考慮いたしたいというふうに考えております。これは県と十分実態を打ち合わせました上で、必要ならば進めるようにいたしております。
○西宮委員 それでは、それもひとつぜひ県と連絡をとって推進してもらいたいと思います。 次に、これは時間を急ぐから要望だけを申し上げておきますが、農業共済金の中の、特に麦の場合ですが、早期に支払いをしてくれ、こういうこともわれわれ現地で聞いてきた問題なので、これもひとつ一緒に考えておいてください。 それから、農林関係で私のほうには今度の災害地帯に炭を焼いている地帯があるわけです。そういうところでは、炭がまをこわされて商売がやれなくなってしまった、そういうような非常に零細な貧困な人たちもおる。これもぜひ何とかして炭がまを復旧するということについて助成をしてもらいたい、こういう注文を受けているのですが、どうですか。
○来正説明員 共済の支払い等につきましては十分急いでやるように措置したいと思います。これは仮払いの措置もございますし、また概算払いの措置もございますので、その点については十分配慮したいと思います。
○手束説明員 炭がまの復旧につきましては、全体の農林省の措置にあわせまして、天災融資法の発動、並びに被害の状況によりましては復旧に関する林産関係の一部の補助金の切りかえ等についても検討いたしたいと思います。
○西宮委員 全体から見るとそう大きな問題ではないけれども、該当者にとっては、死活の問題ですから、ぜひひとつよろしくお願いします。 それでは、厚生省の担当官にお尋ねをしたいと思いますが、世帯更生資金について、さっきもらった資料の中にも宮城県に配分をした額が載っているようだけれども、われわれは、これをもっと早く、しかももっと額をふやしてもらわなければならないというふうに考えておるのですが、世帯更生資金について今後の見通しを聞かしてください。
○飯原説明員 ただいま先生からお話のございました世帯更生資金につきましては、御案内のように、国が三分の二の補助で、三分の一が県費負担になっております。それで、災害を受けられた低所得者の方々に対する世帯の更生のための資金でございまして、内容は、更生資金、住宅資金、災害援護資金、それぞれ、更生資金については十五万、住宅資金については、改修の場合は十五万、災害援護資金については十万というふうに、限度額を設定しているわけでございます。この総体額は、ただいま国の予算としまして十二億でございます。ただ、世帯更生資金の貸し付けということでございますので、対象の低所得の方で真にお困りになる方に貸し付けを申し上げる、こういうことでございますので、ただいまのところ、他の災害地の状態も勘案して一千万は決定いたしておりますけれども、なおその後の状況についてはまだ承知いたしておりませんので、県のほうとまた十分相談はいたしたいと思っておりますが、私どもとしましては、一千万で現在のところはまかなっていけるのではなかろうか、かように思っておるわけでございます。
○西宮委員 先ほど配付されました政府の資料の中に、宮城県には一千万という数字を見たので、その点は承知しておったわけですが、私どもは千五百万くらい必要なのじゃないかと考えているわけです。しかし、これは実際に実態に合うことが必要なわけですから、当局ともよく相談をして、遺漏のないようにしてもらいたいと思います。 それから、もう一つ厚生省にお尋ねをしたいのですが、国民健康保険について、今度災害を受けた人は当然に担税能力がなくなるので、町村としては保険を経営するのに非常に困るわけだけれども、いまの国庫負担金を繰り上げて支給をしてもらいたい、こういうことをお願いしたいのだが、どうですか。
○信沢説明員 国民健康保険の補助金、負担金の概算払いにつきましては、お話しのようにこれを繰り上げて交付するという準備をただいまいたしております。若干具体的に申し上げますと、四半期ごとに分けて概算払いいたしておりますので、この七月に第二・四半期分がまいります。これに追っかけて第三・四半期分の概算払いを繰り上げて実施する、かような準備をいたしておるわけであります。
○西宮委員 わかりました。ひとつぜひ急いでやってもらうようにお願いしたいと思います。 文部省にお尋ねをいたします。学校の施設について、県から配った資料の中にありますが、そのとおりの教育施設の被害があるわけで、これらの被害に対してどういう措置を講じようとしておられるのか。
○大串説明員 文部省関係につきましては、まず学校については、御承知のように、公共学校が、災害復旧費の国庫負担法に基づきまして、補助率三分の二の国庫補助がなされることになっております。それから、特に激甚法の適用を受けます場合には、さらに補助がかさ上げされるということになっております。それから社会教育施設につきましても、激甚法の適用を受けます場合には、災害復旧についての国庫補助がなされることになっております。
○西宮委員 おそらく文部省自身としても調査をしておられると思うのですが、先ほど地元から差し上げた資料の中にも、公立学校あるいは社会教育施設の被害が詳細に出ていますから、ぜひそれに対して十分に対処してもらうようにお願いをしておきたいと思います。 最後に、どうしても強くお願いをしなければならぬ問題は、財政関係であります。したがって、これは自治省に考えてもらう問題になるわけですが、特別交付税の交付あるいは単独事業に対する交付税の交付についてどういう措置をとるか、こういうことが、今度の災害にとりましては、災害の性格上からもきわめて重要な問題になるわけですが、自治省が所管をしております特別交付税の交付であるとか、あるいは起債の関係であるとか、あるいは利子の補給であるとか、そういう点について自治省としてどういう対策を講じようとしておられるのか、聞かしてください。
○首藤説明員 お答え申し上げます。 御指摘のように、災害がございますと地方公共団体の財政負担は非常に膨大なものになりまして、財政上困難な問題を生ずるわけでございます。これに対応して通常とっております措置といたしましては、まず公共災害復旧関係でございますが、国のほうの公共事業の査定が終わりまして国の補助金が確定をいたして事業が行なわれるようになってまいりますと、これに対応いたします地方負担が生ずるわけでございます。この地方団体の負担につきましては、現年度災害分についてはおおむねその全額を地方債でもって措置をする、こういうことにいたしております。さらに、この地方債は借金でございまして、償還が必要になるわけでございます。この償還費につきましては、元利償還金のほとんど目一ぱいになります九五%ほどの額を、後々償還時期に地方交付税でもって措置をしていく、こういう措置をとっているわけでございます。 なお、御案内のように、災害復旧事業につきましては、国の補助金の対象になります公共災害のほかに、それよりももっと単位の小さい災害になりますと、補助金のつかないものがあるわけでございます。これを通常、御指摘のように単独災害と称しておるわけでございますが、この復旧につきましても、同様に起債をもってその復旧の財源をさしあたり付与する、こういう措置をとっておるわけでございます。この単独災害につきましては、破壊度は小そうございますが、後々これが増破をして大きな災害につながるというようなことがあってはならないと思いますので、単独災害につきましては、二カ年間で、平均五、五くらいでございますが、措置ができますように起債の許可をいたしておるわけでございます。 なお、この起債の償還につきましても利子補給等の御要望があったわけでございますが、この単独災害の起債の償還費につきましては、元利償還金のおおむね二八・五%くらいから五七%くらいまでに相なりますが、当該団体の財政状況とにらみ合わせまして、やはり交付税によってその元利の補給体制をとっておるわけでございます。 以上が、災害復旧事業に対します直接の負担に関する財政措置でございますが、このほかにも、御案内のように、地方団体が災害復旧をいたしますにつきましては、その他のもろもろの経費が要るわけでございます。これにつきましては、先ほど御指摘がございましたように、特別交付税をもって財政措置をする、こういうことになっておるわけでございます。公共災害等の災害復旧事業の大きさ、あるいは被災者の数、あるいは農業災害等の額、こういったものに見合いまして、当該団体の財政状況も勘案しながら、これは年度末になるわけでありますが、特別交付税を配賦して財源措置をする、こういうことをいたしておるわけであります。今回の災害につきましても、御指摘のように非常に大きな負担があると考えておりますので、そのような各方面について十分な措置ができますように鋭意努力をいたしたい、このように考えておる次第でございます。
○西宮委員 冒頭に申し上げたように、今度の災害は、非常に小規模な災害が数多く発生しているわけです。県下に広範にわたってそういう災害が非常に大量に発生しているというのが、今回の災害の特徴であります。したがって、それらはいずれも単独災害という性格を持っておるもの、したがってこれはどうしても地方の自治体がまかなわなければならぬ、そういう性質のものが非常に多いので、どうしても最後の締めくくりは、いまの特交なり起債なり、そういうところに求めざるを得ないことになる。いまのお話だと、そういう点について万般の備えをして、要請があるのを待っているというような答弁で、たいへん心強いわけですけれども、たとえば特別交付税等にしても、全体のワクもあるわけですから、そうなかなか簡単なわけにもいかない。しかし、今度の場合における少なくとも宮城県の災害の実態は、いま申し上げたように、小さな災害の集積ということが非常に大きな特徴でありまして、どうしてもこれは自治体の負担において措置しなければならぬ、そういう災害の性格なんですから、その点を十分認識されて具体的な措置をしてもらうように特にお願いしたいと思います。 まだいろいろお願いしたいこと、あるいはお尋ねしたいこともありますけれども、まだほかの質問者が控えておるようでありますから、これで終わりにいたしますが、私は先ほど来いろいろお尋ねをして、それに対する答弁をもらいました。その中には、満足できるものもあるし、できないものもあったわけです。しかし、いまの現時点においてはその程度でやむを得ない、まだ十分実態をつかんでおらぬという点もありましょうし、現時点においてはいまの答弁でやむを得ないと考えられる向きもありますけれども、しかし、これはこれからそのほんとうの現実に即してどういう対策が講ぜられたか、こういうことが私どもにとっての最大の関心事であるわけですから、私は、きょうは第一回ですからこの程度にとどめておきまして、これからこれがどのように実施をされていくか、どのように具体化されていくかということについて十分な関心を持ちながら、次の機会にまたお尋ねをしたいと思います。ありがとうございました。
○日野委員長 川崎寛治君。
○川崎(寛)委員 私は、この七月上旬の集中豪雨によります、特に鹿児島県の特殊土壌地帯における被害を振り返りましてお尋ねをしたいと思います。建設省並びに農林省に個別にお尋ねをして、最後に、中央防災会議の責任者であります細田副長官のほうにお尋ねをしたいと思いますので、そういう心組みでお願いをしたいと思います。 一昨日NHKが「火山灰地の悲劇」という特集をいたしております。ごらんいただいておると思いますが、今回の長雨は、鹿屋で七百三十五ミリ、私の郷里のほうでは六百二十ミリ程度、こういうたいへんな集中豪雨であったわけです。私自身、今回の雨の最中その地域を歩いておりまして、たびたび、がけくずれのために動けなくなる、こういう事態にぶつかりましたので、そういう事態を十分に見た上で、あるいは経験をした上でお尋ねをしたいと思います。 御承知のように、シラス地帯というのは、水を含みますともろくなりまして、たいへんくずれやすくなるわけです。ですから、災害対策にかけつけておった消防団員が死亡する、こういう事態が生まれたり、あるいは、近所の災害救助にかけつけていっておる間に自分の家がやられて、妻や子供や孫を失う、こういう事態が出ておるわけです。しかも、今回のこの上旬の集中豪雨というものによって一挙にこれだけの被害が出たのではなくて、六月の集中豪雨というものが十分に基盤をくずしておったわけで、それに重なって今回のこういう事態が出てまいったわけです。そういたしますと、八月、九月に台風が、常襲地帯でありますから、遠慮なしに必ずやってくる、こういう宿命にあるわけです。そういたしますと、私たち鹿児島のほうで非常に懸念をいたしておりますことは、六月、七月のこの集中豪雨でやられた、このことは、八月、九月の台風期になればどれだけ大きな被害が出るかわからぬ、こういう恐怖にいま襲われております。 そこで、まずお尋ねをいたしたいことは、これは建設省にお尋ねしますが、シラス地帯の工事というものについて、土木工事的な工法というもののきめ手がないのかどうか、国としてこのことに対して技術的な検討がいかに行なわれてきておるか、まずお尋ねいたしたいと思います。
○古賀政府委員 七月七日から九日まで鹿児島県下で降りました雨によりまして、先生の御指摘のようながけくずれが生じまして非常に貴重な人命を失いましたことは、まことに残念であります。 がけくずれとしまして約五百カ所あるわけでございますが、特にあの地帯はシラスと称します特殊土壌地帯でございます。このがけの上におけるところの排水問題が一番致命的な要因になるのではないかと考えております。そこで、建設省といたしましても、この件につきましては、土木研究所におきまして、これは若干がけくずれと異なるかと思いますが、肝属川とか大淀川におきまして堤防をつくる、その際、土がないものですから、盛り土をシラスでやる場合にどうしたほうがいいかというようなことで主として検討してまいったわけであります。なお、そのほかに、シラス自体の排水の問題とか、いろいろな問題と関連いたしまして、土研並びに宮崎大学、熊本大学、九州大学とタイアップしまして研究をいたしておるところでございます。 なお、一部の砂防指定地におきましては、ただいま砂防費をもちまして立体的にがけくずれ防止をやっております。特に公共河川の流域とか、そういったものにつきましては、具体的にそういうがけくずれの防止もあわせましてやっておりますが、今回の豪雨によりましては、それらの施行を行なったところにつきましては災害がなかったという報告を受けております。
○川崎(寛)委員 答弁になっているようでなっていないと思いますけれども、そうしますと、シラス台地においては土木工事的な工法としてきめ手はあるのですか、それとも、そういう工事をやったところはだいじょうぶだったということになれば、こういうことは繰り返さないでやっていけるという見通しになるのですか。
○古賀政府委員 ただいま建設省で施行いたしました砂防指定地における工事におきましては、一応そういう工法を使っていけば十分処理できるというふうに考えております。 〔委員長退席、山口(丈)委員長着席〕 なお、これは上部台地におけるところの排水工事も兼ね合わせて施行するわけでございます。そういう適切な工法がとられれば、シラスのがけくずれも防止できるものというふうに考えております。
○川崎(寛)委員 鹿児島県における十一名の死亡あるいは四名の行くえ不明、それから、先ほど局長も言われましたように、五百カ所近い崩壊があったわけでありますね。そういたしますと、鹿児島県の場合にはそういう工法が行なわれていなかった、こういうふうに受け取ってよろしいですか。
○古賀政府委員 ただいま申し上げましたのは、砂防指定地における公共施設の付近にあるがけ、特に公共施設に影響を及ぼすものにつきまして砂防指定地における工事を行なった実例について申し上げたわけでございます。したがいまして、このがけくずれは、全体的に見まして、砂防指定地ばかりではない、砂防指定地でないところが多いのじゃないかというふうに考えますが、この点につきましては、私のほうでまだ調査いたしておりませんし、県としても調査がまだ十分行き渡っていないのでございます。調査の結果を待っていろいろ検討してみたいというふうに思います。
○川崎(寛)委員 それでは、砂防指定地域外であった、こういうことになりますと、むしろ砂防指定地域外が多いわけでして、この点は、先ほどの各大学の連携をしておる研究、これにいたしましても、鹿児島大学は入ってなかったように聞き取れたわけです。そういたしますと、最もシラスの多い鹿児島に、そうした土木研究所の出先なり、あるいは鹿児島大学との連携による砂防研究、こういう問題について今後進めていっていただけますか。
○古賀政府委員 がけくずれの県における調査が進みまして、その結果を見まして、必要があれば関係機関並びに大学と打ち合わせしまして、特にシラスに縁の深い鹿児島大学あるいは宮崎大学、そういったものとも十分連携してやっていくように考えてみたいと思います。
○川崎(寛)委員 ただいまのことについては、県側としましてもたいへん要望の強いところでありますから、そういうことでぜひ前向きに、しかも時間をかけることなく、県側における実態調査あるいは建設省における実態調査の結果、早急に進めていただくことをお願いしたいと思います。 次には、その問題と関連をいたしまして、つまり、六月の集中豪雨、それが七月に重なってきて今回のような事態になってまいったわけでありますけれども、あらかじめ予測されていながらも予防的な工事ができない。これは今日の防災関係における予算体系の問題だと思うのです。ですから、予防的な工事予算を——つまり、今日の災害対策というのは、災害が生じた、それに対して復旧工事、こういう、現象が起きたあとで対応していく、ほとんどがこういうことになっておるわけで、予防的な工事予算がつけられていないところに問題があると思うのです。 私が鹿児島から指宿に参ります国道を走っておる際に、がけくずれで通れなくなった。それにいたしましても、シラスでありますから、国道に接触いたしております台地を垂直に切ってあるわけでありますが、ふだん通りながらも、これは集中豪雨があればいつもやられそうだなという感じがしているところがやはりくずれる、こういうことになってまいっておるわけです。そこで、二級国道の維持管理は県がやる、それに直接つながっております壁面、これは当然県の維持管理、こういうことになってまいるわけでありますが、予防的な工事予算がないために、あらかじめ危惧がありながらも十分な手当てが行なわれてこない、こういうことになっておるわけです。その点いかがですか。予防的な工事予算を、防災的な立場から、つまり、こわれてからやるというのじゃなくて、予防的な工事予算をつけられる体制ということを考えていただかなければ、常襲地帯であります鹿児島においては常に繰り返されるわけです。この点、ひとつ細田副長官にお尋ねしたいと思います。
○細田政府委員 ただいま川崎先生からおっしゃいますように、災害関係の予算は予防的なものが少ないじゃないか、これは私どもも実は感じておるところでございまして、国土保全といったようなこと、あるいは災害予防といったような予算も逐次増加はしてきておりますけれども、どちらかといいますと、率直に言いまして、起こったもののあと始末というものに非常に大きな金をとられるというようなことから、非常な大きな率で増加はしてきておりまして、ここに数字も実は持っておるわけでございますが、しかし、予防措置についてもっとあらかじめ金をかければ、安くて済むはずじゃないか、この意見は全く同感でございまして、今後ともそうした方面へ予算をつぎ込むということについてもっと大いにやらなきゃならぬというふうに考えておる次第でございます。ただ、これまで予防関係についてはやっておらないというようなことではございません。ある程度のものはやっておりますし、逐次最近は増加をしてまいっておりまして、たとえば国土保全の予算なども、昭和三十七年度は九百七十九億に対しまして、四十一年度は一千六百六十億、災害予防予算も、昭和三十七年度が百八十八億に対しまして、昭和四十一年度は四百七億、こういったような形で増加はしてきています。しかし、おっしゃるような方向で考えていかなければならぬ。全体の災害に対する予算——治水計画について先ほど話がございましたが、予算の全体のワクとしてさらに増加をしていかないと、こういう方面へ回ってこないのじゃないか、かように考えておる次第でございます。
○川崎(寛)委員 建設省にお尋ねしたいと思いますが、予防工事としてはあまり制度的にないと思うのです。わずかに林道の勾配予防施設、そういうもの等にわずかに制度的にあるんじゃないかと思います。そこで、建設省として、特殊土壌地帯は非常にくずれやすい、だから、排水溝等を先ほど言われたようにあらかじめやっておくとか、あるいは、がけにたとえば大きな木がある、そのこと自体が、根が張っていいんだという考え方もあるが、しかし、台風常襲地帯でありますから、それがゆれると、そこからくずれてくる。こういうものも、あらかじめ十分にわかっていながらそれが処理できないでおる。あるいは、私が山川という町に入ろうとした直前に、大きな岩石が上から落ちてまいりまして、その辺一帯ずっと上のほうから岩石が落ちて警戒態勢に入って、注意をして通ってくれ、こういうことで私はそこを通ったのでありまして、そこの町会議員にいろいろ聞いてみますと、天気のいいときに上がってみると、大きな木の根っこが石を抱いてぶらんぶらんしておる。これは町にも責任があるのかもしれませんが、しかし、国道に面接しておるところである。こういうことになりますと、これはそれぞれ維持管理の責任体制もあると思うのですが、そういうことがあらかじめ予防されていないということが事故を起こしてまいると思うのです。ですから、ひとつ特殊土壌地帯に対して——ただいま副長官のほうは全体的な御方向をお示しいただいたわけでありますけれども、特殊土壌地帯に対しては、特にそうした災害の常に起こる地帯でありますから、そういう地帯については予防的な工事予算というものを建設省としてどう検討をされるか、あるいは措置をしていこうとされるか、お示しいただきたいと思います。
○古賀政府委員 建設省としましても、シラスの特殊な土壌地帯につきましては特に配意しておるわけでございまして、予防的なものも含めまして、四十年度で十億九千万、それから四十一年度は十三億三千五百万の事業費をつぎ込んでその予防並びに砂防に当たっておるわけでございます。したがいまして、今後の調査によりましてさらに精細な結果がわかりますれば、この予算を増額いたしまして具体的な措置に当たっていくとともに、予防に十分万全を期したいというふうに考えております。
○川崎(寛)委員 それでは、次に宅地の問題についてお尋ねいたしたいと思います。 宅地造成の規制については法律があるわけであります。しかし、この規制も、やはり土質ごとに規制のやり方というものが検討される必要があるんじゃないか、こう思います。その点について、従来の方法、あるいはこれからこういうふうなシラス地帯等弱い地帯についての宅地造成の規制をどう考えられるか。私は、一晩で三万立米流れた宅地造成地帯を見てまいりました。その前の晩の非常な不安というものをその地域の住民の人たちからも聞いてきたわけでありますけれども、この点についてひとつお答えいただきたいと思います。
○井上説明員 宅地造成に関します規制につきましては、土質、それから切り土、盛り土の高さによりまして、それぞれ擁壁の構造あるいは排水に基準を設けまして、それによって許可を受けて工事を実施するというふうになっておるわけでございます。 そこで、シラス地帯につきましては、特にシラスとしまして基準を設けておりませんが、たとえば擁壁の下端の幅でございますと、第三種の一番きびしい基準を適用しておりますし、また擁壁は必ず要する。たとえば軟岩の場合には、傾斜が六十五度以下である場合には擁壁を要しないとなっておりますが、切り土、盛り土でやります場合は必ず擁壁を要するというふうな基準にしております。ただ、いま川崎先生からお話ございましたように、シラスは特殊な土質でございますので、このような一般的な、その他こわれやすい土質としましてこの基準でやっております程度では十分かどうかという点につきましては、なお検討を要しますので、従前から検討は進めておりましたが、今年度は建設技術補助金という補助金も計上されましたので、土質学会に対しましてもシラスその他の火山灰、あるいは昨年ございました川崎の石炭灰ですか、ああいった特殊土壌につきましては、宅地造成に関連しまして特別の基準を擁壁、排水等について設置する必要があるかということについて研究を進めてもらうというつもりでおります。
○川崎(寛)委員 これはこまかい議論になるのですが、行政機構上の問題です。ということは、いま御答弁がありましたように、特殊土壌については規制の基準というものについても検討したい、こういうことでございますが、建設省の場合には、宅地造成については、宅地部というのがあるわけですね。そこで、各県の場合あるいは市町村の場合、宅地造成については、これは建築関係の機関が所管をしておると思うのです。そこで問題は、これは行政機構上の問題だと思うのですが、つまり、住宅関係あるいは建築関係の部局が所管をしていくということになりますと、宅地造成という土地の問題についての専門家というものが十分に配置されていない場合が多いんじゃないか、全国的に見てそうじゃないかと思うのです。そこで、そうした今日の事態の中で、宅地造成という、社会開発というか、経済が高度成長化する中で非常に都市に集中し、都市周辺における宅地造成というものが進んでおる。でありますから、そういう機構上の問題として、建築関係あるいは住宅関係の部局だけで所管をしていくという場合には、非常に問題が出るのじゃないか、こう思います。でありますから、法律に基づいた許可その他のことが進められるわけでありますけれども、あるいは許可をする前の問題、あるいは許可をしたあとの工事の進行中の問題その他についても、それらの部局にやはり宅地関係の専門家が配置されるということが、これは特殊土壌地帯であればあるほど、そうでなければならないと思いますが、やはり全国的にそうした指導が必要じゃないか、こう思うのですが、その点ひとつ……。
○井上説明員 宅地造成規制に関します各公共団体の担当部局の職員につきましては、いま川崎先生お話しのように、建築課で扱っておるところが多いわけであります。広島県とか熊本県につきましては、砂防課というところで扱っておりますし、また宅地課というのを設けておりますが、一般的には建築課でございます。しかしながら、宅地開発の著しい地域を所管します県におきましては、少ないながらも土木関係の職員も配置してやるように現在進めておりますが、私どものほうでもできるだけ専門の職員を強化するようには指導しておりまして、不十分な点は今後強化してまいりたいと考えております。
○川崎(寛)委員 次に、農業構造改善関係でお尋ねをしたいと思います。 今回の鹿児島の場合、農業構造改善をやったところ、あるいはやっているところ、ここにたいへん事故が多いわけです。それはシラス台地という宿命的なものがあるわけでありますけれども、そこで農業構造改善により取得をした施設が、今回のこういうふうな集中豪雨で大きな被害を受けておりますので、この復旧工事は、構造改善事業の手戻り工事というのですか、そういうことで行なえるように措置してもらいたい、こういう要望が強いわけです。その点いかがですか。
○松井説明員 農業構造改善事業で施設いたしました農地あるいは農業用施設に対しての災害復旧は、これはほかのものと同様に、暫定法によりまして、農地及び農業用施設の災害復旧事業として現在全部取り扱っております。したがいまして、特に構造改善事業の手戻りということよりも、むしろ災害復旧事業としてほかのものと一緒に扱うのが一番いいんじゃないかと考えられます。
○川崎(寛)委員 それから、農業構造改善の実施計画というのは、その市町村の中の全体でない、特定地域になるわけですね。そういたしますと、一つの特定地域があって、それが河川につながっておる、こういう場合に、その農業構造改善の実施地区だけが対象になるわけです。ところが、その上流のほうに、災害を受けやすい地域があらかじめわかっておる。しかし、それは対象に入らぬわけですね。ですから、この地区外の災害というものが これは先ほど西宮先生からも、別のケースでありますが、御質問がありました。その実施地区の地区外における災害というもので下のほうが受ける、こういうことになってまいるわけです。ですから、そういう地区外のものに対しても、あらかじめ予想されるようなそういう弱い地域、危険地域というものに対しては、これは当然に補助の制度というものをあらかじめ確立しておいてもらいたいと思うのです。農業構造改善というせっかく大きな国の予算を使ってみても、災害が出た場合に下のほうがやられちゃうということにみすみすなってしまうわけですから、その点の補助制度というものを検討する必要があるのじゃないか、こう思いますが、いかがでございますか。
○松井説明員 ただいまの御質問は、構造改善事業地区の地区外のところの災害の処理並びに防災対策いかんという御質問のように思われますが、地区外でありましても、被災した農地及び農業用施設につきましては、先ほど申し上げました暫定法の災害復旧事業として当然対象にしております。 また、シラス地帯全般につきましては、現在特殊土壌地帯のシラス地帯の農地保全対策事業として農地防災事業が行なわれております。これは大体鹿児島、宮崎全県が対象になってございます。この事業は、主として排水によりましてシラス台地の崩壊が起こりますので、この排水処理を主目的として対策を立ててございますが、そのやり方は、台地の周辺の捕水渠を改良いたしまして、この水ががけ下に急転して流れるために起こる崩壊を防止するために排水の導水路を完備いたしまして、がけ下へ導水いたします。これから下流の河川につなぐわけでございますが、こういったような台地上の捕水の排水と、それから下流河川に結ぶ排水路の新設改修、こういうものを事業対象としてシラス対策事業ということでやってございます。 それからもう一つは、台風その他集中豪雨などで土砂崩壊の予想されます地区につきましては、土砂崩壊によって下流の隣接の農地あるいは農業用施設に被害を与えるおそれのある場合には、これを防止するために土どめあるいは施設の改良といったような仕事をやる土砂崩壊防止事業というのがございます。この際このシラス地帯につきまして土砂崩壊防止事業を行なうかどうかという点につきましては、現在まだ十分検討できておりませんので、地区の実情を十分調査いたしまして、県のほうと具体的に、その仕事をシラスでいかにやるか、あるいは土砂崩壊防止にどういうふうに持っていくか、こういうような点につきましては、今後十分調査の上検討いたしたいと思います。
○川崎(寛)委員 前半の御答弁については、これは災害復旧、こういうことではなくて——そのことも当然ですが、もう一つ、構造改善事業の実施計画を立てる際に、そういうものを結び合わせてあらかじめやってほしい、こういうことです。このことが一つ。 それから二番目の問題は、なるほど、土砂崩壊防止事業というのがございますが、これは規模が大きい。そのために、いま御答弁のように、鹿児島県では具体的に一カ所もないわけなんです。ですから、規模の小さい場合であっても、シラス台地、こういう特殊土壌地帯でありますから、十分検討いただいて、早急に実施できるようにお願いしたい、この二点をもう一ぺん……。
○松井説明員 構造改善事業の隣接地区の対策につきましては、ただいま申し上げましたシラスの農地保全事業だけでなく、あるいはかんがい排水事業などのような事業も関連があるかと思いますが、これは私の所管外の仕事でございますが、なおそういったような関連事業全般を含めまして今後十分検討いたすよう、帰って上司に報告いたしまして、十分検討いたしたいと思います。 なお、ただいまの土砂崩壊防止事業、小規模なものにつきましても、これは実態がどのようであるか、まだよく私ども調査も済んでおりませんので、実態を十分調査いたしましてなお検討いたしたいと思います。
○川崎(寛)委員 最後に、副長官にお尋ねしたいと思います。 災害なき国土ということは、当然に災害対策基本法の第一条の目的からいたしましても目標といたしておるところであるわけです。ところが、実際には、総合開発というものはきわめて緻密に組まれたり、練り直されたり、こういうこともありますが、防災関係についてはなかなか統一したものがない。先ほどの副長官の御答弁にもありましたように、これまでの施策というのは、災害が起こってからの対処が多かった、こういうことで、方向としては、予防、あらかじめそれに対する対策を立てていく、あるいは具体的に予算をつけていく、予算体系全体の問題としても御検討いただくということで御答弁をいただいたわけですね。 そこで問題は、これは昨年も私はこの災害対策特別委員会でお尋ねしたいことがあるのでありますけれども、災害で失われる人命あるいは国土の損失というものはたいへんに大きいわけです。ですから、総合開発に対応し、さらに総合的な防災計画というものが立てられなければならないし、これは機構上の屋上屋を重ねるというようないろいろな議論もあるかもわかりませんが、やはり災害対策基本法を制定される際にいろいろ議論があったというふうに聞いておるのでありますが、防災省というものがやはりどうしても必要じゃないか。これは行政機構上も、中央防災会議というものがあり、あるいは各県に県の防災会議というものがあります。しかし、これは単なる連絡機関であって、しかも行政上の責任関係というか、指揮系統というものはきわめて複雑であって、統一されていない。こういう点からいきますならば、その年度の予算の二割、三割というものに近い災害が毎年繰り返され、損失が続いておるわけです。ですから、そういう意味では、やはり防災省というものをほんとうにもう一ぺん検討し、確立をしなければ、いつまでたっても、あとになってそれに対する処置ということに追われていくと思うのです。防災省についてどういうお考えか、ひとつお尋ねしたいと思います。
○細田政府委員 防災の問題は、先ほども申し上げましたように、非常に大きな国の仕事だと思います。災害が起こったあとの被害を考えてみますと、防災に金をかけることは幾らかけても惜しくない、こういうふうに私ども実は感じております。まあ早い話が、たとえば松代地区にいたしましても、あれは災害が現実に起こっておりますが、実は防災のために相当の予算をかけておる。そういたしますと、最近は、地震はとめるわけにまいりませんけれども、火災などはその関係でもう一件も起こらない、起こってもすぐ消せるというようなところになっておる。これは特異な例でございますけれども、やはり防災というのをもっともっと力を入れなければならぬ。部分的な例ではありますけれども、一つの例だと思います。 ただ、防災省というものを設けるかどうかということでございますが、広い意味での国土保全ということに入るものでございまして、いろいろな点で、国の総合開発とかいうような点といわゆる総合性がないじゃないかという御指摘につきましては、これは大いに反省しなければならぬと思っておりますが、これを、防災省を設置してそうすることがいいかどうかということになりますと、これは率直に申しますと、防災省というような省を設けますと、これは建設省、農林省が主でございますが、そういうところと二重行政になるのじゃないか。むしろ、そうでなくて、これは単に防災だけではございませんが、国の行政機構が各省に分かれておりまして、いろいろな点で総合調整を必要とすることが多くなっております。そういう点で、たとえば、数年前の政府の防災体制と今日の防災体制とでは、非常に行政機構的に違っております。総理府の防災関係の担当官を相当ふやしまして、かなり各省の総合調整をいたしておるのでございますが、これをさらに強化し、さらに強力な発言を、防災だけでなくて、そのほかの点についてもいたすということにしなければならぬのじゃないか。たとえば、これもちょっと余談になるようでございますが、自然災害が、いまお話になっておる問題でございますけれども、あるいは産業災害、あるいは公害、あるいは交通災害、そういったような問題がみな一列に自然災害から人災まで及んでおるわけでございまして、これがどれをとりましても一つの省ではできない。公害などにつきましても、公害局をつくったらどうかというようなことも、公害対策特別委員会等でも御意見が出たようでございますが、やはり内閣として——と申しますか、政府全体としての総合機能調整を強化していく。これはもう防災だけに限りません。いろいろな方向でそういうふうに考えていく。行政の運営を有機的なものにしていくという方向ではないだろうかと私ども考えておるのでございまして、防災省を設置することには、直ちに実は賛成いたしかねるわけでございます。どういう形で総合機能調整を強化するかということは、臨時行政調査会等の答申もございまして、私ども、いろいろ当面の緊急的な課題であるというふうに身をもって実は感じておるようなわけでございます。
○川崎(寛)委員 終わります。
○山口(丈)委員長代理 高田富之君。
○高田委員 私は、去る六月七日のひょう害対策のその後の進捗状況、それから今回その上重ねて四号台風による被害が同一地域にございましたがこれらと関連して若干の質問をいたしたいと思います。もっとも、前二人の委員からの質問がございまして、共通の御答弁をいただいておる部分が多いわけでありますので、簡潔に、述べられていなかった点を補足的に御質問申したいと思います。 最初にお伺いしたいことは、この間の四号台風によりまして、埼玉県の熊谷市の付近の荒川の護岸工事が施行されていない部分がたいへんな破損をいたしまして、ただいま住民が非常な不安に襲われているという問題がございます。この問題は、実はことしの春の予算委員会の分科会で、特に建設大臣に私は御注意を喚起しておいたのですが、いま、特に東京都周辺の河川については、砂利の乱掘のために非常に河川そのものが破壊されており、河川が河川の体をなさなくなっておる。このままに放置すれば、ちょっとした台風でもある、長雨でもあるという場合には、直ちに相当な災害を起こすだろう。現に去年ちょっとした雨で熊谷市のところにかかっておる荒川大橋が破損をいたしまして、交通がしばらく遮断されておったのですが、そういうようなことが今後も起こることは必然的である。これに対しては、何といっても、砂利の採取に対する思い切った急速かつ相当厳格な措置を講ずる必要があるのじゃないか、ちょっとその点がゆるいのじゃないかということにつきまして、相当強く私は申し上げておいたのですが、瀬戸山大臣からも、全く同感だ、早急に調査の上、急いで強い対策を講ずるというような力強い御答弁をいただいておったわけですが、その後の状況を見ますと、ある程度前進した規制措置が加えられておることは私も承知しております。しかし、まだまだとてもあの程度ではいかぬと思うのでありまして、はたせるかな、今度の四号台風によっても直ちにあの荒川大橋のすぐ近くであります護岸工事の施行してない部分が完全に破壊されております。これはおそらくその反対側のほうへも響いておると思うのでありまして、河川の水の流れが、すっかり砂利の乱掘のために変わってしまっております。非常に不自然なかっこうに掘られておりまして、これは何とかして早急に砂利の採取をとりあえず全面的に禁止して、その河川の状況を直していく、さらに護岸工事なりその他を急速にやっていくという措置を急いでやらなければならないと思います。ぜひひとつ現地を早急に御視察をいただきまして、これは前々からの課題でもございますので、二度と再びこういうことのないように措置していただきたい、こういうことだけを最初に河川局長に御答弁を願って、進めたいと思います。
○古賀政府委員 荒川の熊谷市周辺における昨年度の災害も、非常にあの周辺における砂利の乱掘等の関係もございまして、たいへんな災害をこうむりました。今回また熊谷−吹上の間におきまして堤防のこわれが生じております。これらにつきましては、私のほうといたしましては、さっそく緊急工事を施行する予定にしております。おっしゃいましたように砂利の乱掘における災害は相当各地に起きておりまして、洪水の被害あるいは地下水の低下とか、いろんな問題で障害を来たしておるところがたくさんございます。したがいまして、これらの砂利の対策につきましては、先ごろ建設省から砂利基本対策要綱というものを発表いたしまして、今後河川の砂利の規制を行なおうということで、大略の基本的な方針を出しました。その中に、砂利は河川を安全にするためどうしても今後相当規制をしていかなければならぬということで、直ちに規制することは生活上の問題もいろいろありまして、とりあえず年度を分けまして逐次減らして砕石に転換していくというような方向で施策を進めております。 なお、砂利の採取の個所等につきましても、砂利採取の許可の準則というものをすでに通達いたしまして、採取位置、採取個所並びに採取の方法、それから選別の方法といったものも規制をいたしまして、砂利を堤外地で選別して非常な堆積を残すということは厳にやめるようにいま各業者を指導いたしております。しかしながら、いずれにしても、かような砂利の採掘等によりまして、いろんな災害が生ずることは非常に堤防が危険でございます。われわれとしましては、去年から熊谷に維持管理の出張所を設けまして、これらの砂利の採掘の状況あるいは堤防保全の状況につきまして細部にわたって注意をいたしておるところでございます。さらに、この熊谷地区は従来から県で管理していたところでありまして、それを今回四十年度一級河川にいたしまして、直轄の大臣管理区間を熊谷まで延ばしたわけであります。そこで、われわれといたしましても、御指摘のような状況でございますので、上流区間に維持費をつけることにいたしまして対策を練っておるわけでございますが、何分にも引き継ぎが終わったばかりでございまして、手が届かない点もございまして、かような災害を生じたことは、まことに残念でございます。早急に復旧するようにいたしたいと思っております。
○高田委員 それでは、ただいまの御答弁どおり、ひとつぜひ早急に、そうして抜本的な砂利規制についてのさらに一歩前進した強い規制をお考え願いたいということを特に申し上げておきたいと思います。 それから、先般の六月七日のひょう害につきましては、当時、本委員会並びに関係当局におかれましても、早急に実地の調査をされ、しかるべき対策を進められたことについては、非常に私ども感謝しております。ただしかし、何といいましても、この地帯は、御承知のように三年間に三回相当激甚なひょう害を受けております。特に三回とも私の住んでいる深谷市が中心でありまして、非常に局部的でありますために、ややもすれば全体としての金額が少ないというようなことのために施策がおくれている、こういうことになっておるわけです。それはいままでの天災融資法の運用の基準というところからすればやむを得ないとは思うのですけれども、三回同じ被害をこうおりまして、局地的には収穫皆無に三回あっているわけですから、たいてい百姓がいやになっちゃって、もうやめるというものが続出しておる。そういうとき、私ども痛切に感じますことは、いままでの運用基準が、かりに三十億円に達しなければ天災融資法は発動しないとかいうことになっておるとしましても、これは何か運用の上でそういう実態に沿うような方法に改めておかないと、たいへんなことになると思うのです。今度もせっかく御努力をいただいて、さっきの御報告では、きょうの閣議で決定されたそうですけれども、もう二月以上たっておるのです。まことに現地の実情というものは私ほんとうに見るに見かねるくらいです。去年の秋の収穫どきに、ひどい地帯では完全に収穫が皆無なんですね。一文の収入もなかった。桑なんというものは、そのためにやられましたから、そのときに秋蚕ができなかっただけでなしに、ことしの春蚕もできないわけです。桑の木がやられておりますからね。そういう被害がまだ続いているときに、今度また野菜の出荷期を迎えたとたんの被害でありまして、しかも一番大きいのはキュウリその他の蔬菜類でありまして、これはほとんど壊滅です。ですから、どうしようもない、もうどんどん大量に一家をあげて出稼ぎに出ていく、農業に対する意欲、復興に取り組む意欲もなくしているというようなことなんですね。そういうことを考えますと、ここらでやはり、こういうふうな災害常襲地帯で、特に連年ひどい被害を受けているところに対する何か特別の施策を考えませんと、重大だと思う。もちろん私のところばかり言うわけでありません。そういう例は全国至るところにあるわけですから、これらに共通する対策というものをどうしても立てておく必要があると思います。 おくればせながら、今回天災融資法の発動がきょうきまったそうでありますから、それに基づいて市町村でも貸し出しが具体的にすべり出すと思うのです。市町村の方針はもう全部きまっておるのですが、国のほうがきまらないから、現実に農民のところには何にもいっていない。非常におくれておるわけです。ですから、自作農維持資金にしましても、これによってワクを実質的に拡大してもらえるそうですからすぐにすべり出すわけですが、何としても対策が非常におくれたということはいなめない事実であります。そういう点は非常に遺憾に思いますので、今後運用方法自体を検討しておく必要があるというふうに考えます。 そこでお伺いいたしますが、天災融資法についてはきょうきまったそうでありますが、もちろん、これは言うまでもないのですが、激甚地といいますか、特別被害地帯として三分五厘の利子の適用の範囲に入るのだと思うのですが、その資金のワクについてはすでに決定になっておるのですか。
○来正説明員 天災融資法の発動の際の資金ワクはすでに決定いたしております。自創資金のほうはただいま検討中でございます。 先ほど御指摘がありましたように、措置がおくれたことにつきましては、まことにわれわれとしても心苦しい次第でございますが、調査は、普通何カ月もかかりますのを、二十日に短縮してやっている、そういう点の努力はいたしておりますので、御了承願いたいと思います。
○高田委員 農林当局で非常に御努力を願ったことは感謝しております。しかし、いままでの運用基準があって、大蔵省もなかなか基準を変えることはむずかしい。それは行政当局としてはわからないことはない。しかし、こういう機会に運用方法自体を根本的に検討しておく必要があると思うのです。額そのものは局地の場合少ない、しかし、その深刻度を考えますと、国が手を打たないことに対しては非常な不満がある。市町村や県が一生懸命になっても、国が何にもしてくれない。これはやはり額だけで縛るのではなしに、そういう実態に即応して発動できる体制に改める、このことをこういう機会にひとつ検討してもらいたいと思う。その点は総務副長官のはっきりとした御答弁をいただいておきたい。 〔山口(丈)委員長代理退席、委員長着席〕
○細田政府委員 激甚法の適用につきましても、天災融資法の適用につきましても、おっしゃるような点が、私は、非常に大きな現在の——といいましょうか、今後の問題だと思っております。ということは、調査がおくれる等の問題はございますが、非常に地域が狭いところでその地域について非常に激しい被害を受ける、特に連年災害を受ける、そういったような事例が毎年多いわけでございます。これらに対しては、農村の一般の状況も、非常に窮迫しておると申しますか、むずかしい事態でございます。特にそういった点も考えて、私どもは、災害に関する法規全体について検討しなければならぬ時期にきておるというふうに考えておる次第でございます。政府としましても十分配慮いたしたいと思います。実際の運用につきましても、なるべく早くやるようにいたしたいと思います。
○高田委員 ただいま細田副長官からたいへん力強い御答弁をいただいておりますので、ぜひそういう方向で御努力願いたいことを重ねてお願いしておきます。 それから、天災融資法による融資でありますが、これが実際には末端へまいりますと使用方法が非常に厳格に規制を受けておりまして、営農資金としての流動資金的な性質のものにしか使わせない。施設的なものがちょっと加味されてもいかぬとか、非常に窮しておるときに、生活のほうへちょっと回わすようなことであってもいかぬとか、いろいろなむずかしいことがありまして、あまり使用の範囲をこまかく規制されますと、借りたい金も借りられないということになる。これが実際の姿なんです。いませっかくワクをいただいても、いまのようなやり方では、これが消化できなくて困ってしまうということも起こりかねないのです。ですから、これもせっかく出します以上は、喜んで使えるように、もう少し実情に即して、あまりこまかい官僚的な規制をしないで、罹災農民を信頼する、末端における市町村当局のやり方についてある程度まかせるというふうな、ある程度は大まかさがなければ、応急措置として金を貸すときに間に合わないと思う。ですから、あまりむずかし過ぎるのではないかと思いますので、その点については、せっかくきまったのですから、今回はひとつあまりこまかいことを言わないで、十分利用できるような措置を指示してもらいたいと思うのですが、いかがでしょうか。
○来正説明員 天災融資法によります貸し付けの制度は、いまお話しになりましたように、大体経営資金を主体にいたしております。さらに、いま御指摘のありましたような点につきましては、天災融資法の発動されましたときには、自創資金もあわせて貸し付けをいたしておりますので、そういう面で仰せの点はかなり緩和されるのではないかというふうに考えております。
○高田委員 それは農民の声です。過去三年間に三回同じ災害を受けておりますだけに、そういう声が一般的なんです。とにかく、あまりあれに使ってはいかぬ、これに使ってはいかぬと言われるから、借りられなくなってしまう。そういう現実があることをひとつ強く御承知おきの上、なるべく融通のきくような使用方法を指示してもらいたいと思うのです。 それから自作農維持資金、もちろんそれはけっこうです。むしろ、天災融資法による金よりも、天災融資法発動によってついてくる自創資金のワクの拡大のほうをほんとうは望んでおる。しかし、これは変則です。せっかく災害対策として金を貸すのですから、そのほうに飛びつかなければならぬはずです。それはおかずであって、ほんとうは自創資金のほうがねらいであったりするというととは、やはり運用方法を考えなければならぬ。それから自作農維持資金にしましても、災害を受けて借りるときには、災害以外の、経営を拡大するとか何とかいう場合とは違うのですから、貸し方が、これも臨機応変で簡単に貸さなければいかぬと思う。それを、自作農資金を普通借りるときとほとんど同じような書類を出させるようなことは、農民はペンを持ってものを書くのは不得意ですから、やっかいな書類を配られると、それだけで参ってしまって、借りたいものも借りられなくなってしまう。災害時に自作農資金を貸すときは、一般の自作農資金の貸し出しのときとは手続を変えて、根本的に簡略にする必要があると思うのです。さもなければ、全部農協あたりに係員をつけて、その臨時の雇いの経費は国で持って、全部代書式に書いてやるとかいうくらいにしなければ、実際問題として、書くことがめんどうくさくて借りられないのです。ですから、こういうことも、災害のときには特別の非常に簡略な手続で借りられるというふうに改善していただく必要がある。これは行政上の措置で変えられるのだろうと思いますから、その点はひとつ考えていただきたいのですが、いかがでしょうか。
○来正説明員 資金にはいろいろ目的がございまして、それぞれの目的に従いまして貸し出しをいたしておりますが、なお、いまもお話のありましたように、災害につきましては特に自作農創設維持資金のようなものを貸し出しまして、これによって、ある程度、営農というか、維持の消費面につきましても援助するというかっこうになっておりますから、こういう点につきましては、特に手続上の問題は別としても、十分検討さしていただきたいと思いますし、また、指導につきましても今後十分配慮さしていただきたいと思います。
○高田委員 前々回のときに、罹災地には相保証でもいい、借りる者同士がお互いに保証人になりっこしてやれば簡単に借りられるわけですから——自分が借りるものは人を保証することはできない、相保証はいかぬということになると、保証人をさがすために、遠くのほうの、災害地でないところの親類まで飛んでいくということになるわけですが、相保証よろしいということで、そういうことがなくなったわけです。その点は非常に緩和された。あとは、いろいろ書き出すめんどうくさい申告書類なんですよ。その点もぜひ留意して指導していただきたいと思うのです。 それから、これはこの前のときも申し上げたが、この機会にもう一ぺん申し上げたいのですが、農業共済制度の適用のない蔬菜、果樹、今度の場合は特に蔬菜地帯としては東京都に不可欠の重要蔬菜産地なのですが、ああいうところでばく大な損害を受けたときに、何ら制度的な救済措置がないわけですね。損害が非常に大きいのです。これは前々から農林省にお考えを願っておるわけで、試験的にはどこかやったところもあるだろうと思うのですが、任意制度か何かで掛け金をかけさして、災害時にある程度助けられるという共済制度をどうしても考えなければならぬと思うのです。そういう点についてどの程度まで御検討が進んでおるのか、見通しはどうですか。
○来正説明員 災害の共済制度につきましては、一般の畑作ものと果樹とはかなり違った性格を持っておりますので、果樹につきましては一年に大体一作でございますが、あるいは固定的な生産的なものにつきましては、試験調査を実施いたしておりますが、今年度に調査の集計をいたしまして、どうするかという問題につきまして結論をつけたいというふうに考えております。それから畑作につきましては、それはしばしば調査を重ねておりますけれども、被害の分散の問題、あるいは作物の変動、あるいは収量の変動という非常にむずかしい問題をかかえておりまして、なかなか方向が出てこないというのが実態でございますが、なおこれにつきましては今後調査を継続いたしておりますので、その調査の結果を待ちまして検討を進めていきたいというふうに考えております。
○高田委員 蔬菜、果樹などの農業共済制度の適用についての検討はぜひひとつ早急に進めていただきたいと思うのです。 それから、この機会にお尋ねしておきたいのですが、蚕繭共済で、その一作だけがだめだったという場合には適用があるのですが、桑の木がやられた場合には、その翌年の次の蚕期にも蚕は飼えない、こういうことになるのですが、それは現在の制度では適用にならぬのですね。しかし、これはどうもあまり酷だと思うのですが、これは何とか運用上の便法でも講じて、実際にこれはやれないのですから、適用できるような方法は講じられないものでしょうか、どういうものでしょう。
○井戸説明員 お答え申し上げますが、保険の制度からいいまして、一つの責任期間というものがあるわけでございます。それがないと、損害という事実の認定がはっきりいたしかねるわけです。現在、蚕繭につきましては、脱色期をもって責任期間の開始ということになっております。したがって、冬の間にもし何か被害が出たということになりますと、それもやはり対象にはなりかねるわけです。これは米のほうもそうでございまして、田植え期の始まる前に耕地が流されたというのは、やはりその年の災害とは見ないという形に通ずるわけでございます。いろいろ問題はあるかと思いますが、やはり法律の——というか、保険技術的にも、いまのことを変えるのは非常に困難ではないか、かように存じております。
○高田委員 いまの制度では困難だとすれば、何らかの方法で考えませんと、非常にこれは困るわけですね。ちょっと合理的ではないと思うのです。別の方法で救済措置を考えられるかどうかということが一つ問題として残ると思うので、御研究願っておきたいと思います。 それから、ただいま申しましたように、連年三カ年間に三回も相当強いひょう害を受けているところなのでありまして、負債は相当かさんでおります。いままでに二回にわたって借りている農家が相当あるわけです。今度は三回目なのです。ですから、このままでまいりますと、ある意味では、借金はもうしたくないというようなところ、借金しても返せない、せっかく金を貸してもらうことになっても、借りていいものだろうかどうかというところにきているわけですね。しかし、手の出るほど金がほしいというので金を借りるということになりますと、あと借金のためにどうにも身動きがとれぬという事態になるのです。 私は、この間、災害を受けましてからもう一カ月たっているのですが、関係地区の農協をずっと回ってみたのですが、農民のうち、たとえば六百戸なり七百戸の組合員がおりますと、そのうちの五十戸かそこらは、借金は何もない、預金もしているという農家があるわけですが、その他の大部分、大体八割以上のものはみな借金をしておるわけです。中には相当多額の借金を背負っているところもあるのです。総平均四十万円前後の借金になっている。もちろん、全部制度資金というわけではない、プライベートに農協から借りているものもあるでしょうが、大体四十万ぐらいの借金を背負っておるのです。多い人はもっと持っていると思うのですが、これをこのままにほうっておいては、この面からも農業経営はやっていけないことになるだろうと思うのです。ここでやはり旧来の古い負債については、償還を延期して、利子の補給をしてやる、利息はとらない、そして相当期間たな上げをするというような何か措置を講じて、息を吹き返せるようなカンフル注射をしてやる必要がどうしてもある、こう思います。何しろ三年間に三回ですから、これはとてもしようがないのですが、そういうことについて何らかの救済についてのたな上げ、あるいは負債の整理、こういうふうな問題についてお考えがありますか、検討しておられますか。
○来正説明員 現在、たな上げ等の措置については検討はまだいたしておりませんが、連続災害がありました場合につきましては、延納の措置なり、あるいは自創資金というふうな長期資金の貸し出しというふうなことで一応現在では処理してまいっております。そのほか、一般に生産性の向上というふうな観点にむしろ力点を置いて農林省といたしましては施策していくという考え方でやっております。
○高田委員 細田副長官にお尋ねしたいのですが、ひとつ政府を代表して基本的な方針を鮮明してもらいたいと思うのですが、私は、日本の農業資金というものは、世界的に見ても、やり方が一番みみっちいと思うのですよ。非常に利息も高いし、貸し出し期間が短いですね。これは改良資金にしましても二年、無利子でいいと思ったら、非常にワクが少なくて、たった二年で返さなければならぬ。これではどうにもなりません。あるいは近代化資金にしても、利息も高いし、期間も短い。ヨーロッパ各国のものを見ますと、中には五十年ぐらいの年賦でもって、農業用の大きな機械であるとか、畜舎を建てるとか、そういう固定施設に対しては、数十年年賦償還、利息は一分なんというところもあるくらいで、非常に思い切った措置を講じておる。農業は普通の営業ではありませんから、普通の農業経営を発展させるためにもどうしても長期低利の資金が必要だと思うのですが、ましていわんや、災害の復旧ということになれば、農民に貸し出す資金につきましては、思い切って長期でなければ、これは返せない。そのために借金をしょってつぶれてしまう。これはもう現実の問題になっておるのでありまして、かつて、去年おととしあたりからですか、農協あたりでも、無利子の長期貸し出しという制度を農業には考えてくれという要求が強く出ておるわけなんです。これはもう決して乱暴な主張でも何でもないのでありまして、私どもも、やはり相当長期で無利子の貸し出しというようなものを制度に確立する、そして連年災害があったところでは、旧債はそれでみんな借りかえさしてやるというふうな方法でも講じませんと、これはとても再起不能になってしまうのじゃないかと思うのです。ですから、そういう点では、今後特に災害対策と関連して農業関係で長期、無利子の融資制度を確立する必要があると思いますので、その点について御検討願いたいと思うのです。
○細田政府委員 私も農業金融についての私見はいろいろ持っておりますが、政府として答えろ、こういうことでございますので、私見はこの際申し述べないことにいたしたいと思います。 世界的に見まして、日本の農業金融については、いろいろ考えなければならぬ点が残されておると思っております。いまお話になりましたように、金利の問題あるいは償還期限の問題、これらにつきましても、方向といたしましては、きわめてみみっちい、あるいは微々たるものであるとおっしゃるかもしれませんが、逐次改善の方向に向かっておることは、御存じのとおりだと思います。天災融資法の改正等におきましても、そのような議論から、やや前進を見たことは、御承知のとおりだと思います。ただいまの農村金融の実情から考えまして、どうしても方向としてそういう方向に進まなければならぬ。これを無利子、五十年というふうなことにつきましては、いろいろ具体的な点については問題があろうかと思いますが、方向といたしましては、低利そして長期の資金に向かわなければならぬというふうに思っております。ただ、いろいろな観点から、政府としましても直ちにどこまで踏み切るか、そういう点はいろいろ問題があろうかと思うわけであります。今後十分検討をさせていただきたい、かように思うわけであります。
○高田委員 ぜひひとつその点は強力に進めていただきたいと思います。 それから、これはちょっとお聞き漏らしをいたしましたが、災害地を回ってみますと、あまり大きな突風を伴う最初のときのひょうのようなものではだめですが、普通のひょうぐらいならば、ビニールをかぶせておけば助かるということが今度わかったのですね。そのために、できれば農業改良資金のようなものを利用さしてもらって、そうして今後相当程度の降ひょうまではビニール栽培で防ぎたいというような意向が非常に強いのです。それには相当の資金がかかるわけなんですが、農業改良資金は無利子ですから、たった二年というのはこれははなはだ短いのですが、それにしましても、無利子ですし、これのワクを広げて、特にそういう特殊な災害地帯ですから、それによって予防もある程度できる、また、そういうことによって希望をつないで、もう一ぺんひとつやってやろうという気持ちに農民がなるならば、この改良資金を利用するには非常にいい機会じゃないかと思いますので、こういう特殊地帯につきましては、災害対策の一つというように考えて、特にワクを広げて改良資金などを使わせ、そしてビニール栽培などをこの機会にずっと広げていくということは非常にいいことだな、こう思って聞いてきたのです。こういう要望が非常に強いのですが、いかがでしょうか。
○来正説明員 ひょう害につきましては、御承知のとおり、気象的な条件等がはっきりすれば、ある程度そういう問題も解決できる時代がくるかと思いますが、いずれにせよ、われわれといたしましては、仰せのような資金につきましては最大の努力を払っていきたいというふうに考えております。
○高田委員 それでは、これは具体的な、そういう特殊な災害地ですから、いま申したようなわけで非常に要望が強いですから、ぜひこの資金のワクを広げて極力利用させるように、県とも連絡をとって御指導願いたいと思います。特に申し上げておきます。
○来正説明員 融資制度には農林省の関係ではいろいろな制度がございますが、各種制度の中で可能な限りのことを研究させていただきたいというふうに考えております。
○高田委員 もうそろそろ終わりますが、いずれにいたしましても、市町村並びに県といたしましては、いろいろな方法できめのこまかい措置を講じようというようなことで、対策要綱などをいち早く決定いたしましてやっておるようでございます。それを見ますと、相当補助金のようなものも出さざるを得ない。各種の補助金、種代だとか、農薬代だとか、あるいは見舞い金みたいな、出すべきものを出して応急措置をしておるわけです。それから税金の減免もやらなければならぬ。その方針も決定しておりますし、学校給食だとか、授業料だとか、いろいろなものをもっとやらなければならぬというようなこともありますし、相当経費がたくさんかかっておるために、これらの問題は、あげて特別交付税、これは自治省のほうですが、交付税に期待してやっておるわけです。ところが、そのほうがはっきりしませんと、はなはだ憶病になるわけです。市町村も、やっていいか、やったけれども、あとから金が来なかったのでは困る、いま財政はなはだ困窮のおりから、災害を重ねておるというときに、あまりおおばんぶるまいもできないという気持ちはわかりますが、しかし、火のつくような罹災地の要望にこたえるためにはやらざるを得ないということで、ある程度のことはどんどんやっておるわけであります。そこで、やはり特別交付税で見てやるということについてある程度方針を明らかにして、そうして必要なことは大胆なこともやれるというふうにいたしてやらなければならぬと思うのですが、特別交付税については、いつごろそれのワクがきまるのですか、どういう方法をとって現地に指示されますか、自治省のほうから伺いたい。
○首藤説明員 特別交付税につきましては、決定時期は二月でございます。年度末近くになるわけでございます。ただ、従前から、災害関係の特別交付税の算定につきましては、先ほども申し上げましたように、公共災害の被害額でありますとか、農林災害の被害額でありますとか、そのようなものを基準にいたしまして、一定のルール算定をして配賦する方法をとっております。これは毎年同じルールで配分をいたしておりますので、地元のほうでは、各種の状況等を御勘案いただければある程度の見当はつこうかと考えておるのであります。なお、特殊の事情がございますところにつきましては、当該団体の財政状況等も十分勘案をして措置することになろうと存じておる次第でございます。
○高田委員 いろいろお伺いいたしましたが、こまかい点につきましては西宮さんから御質問もありましたから、総合いたしましていろいろ政府のお考えもわかったわけであります。災害対策は、とかく災害当時は非常ににぎやかに騒がれるのでありますが、日を経るにつれていつの間にかだんだん遠のいていってしまうというようなことで、いままででも、災害対策を相当十分にやったと思われるようなことは実はあまりないのでありまして、まだ災害の傷の痛手のいえないうちに次の災害が来る、それがいえないうちにまた次の災害が来るというのが現状であることは、もう否定すべからざる事実です。私ども、自分のところで連年災害を受けてみてほんとうに身にこたえておるのですが、災害対策というものは抜本的に考え直さなければならぬのではないか、基本法から書き直さなければならぬのではないか、どうもいまのようなものでは、かけ声ばかり高くて、実がこれに伴わぬということを痛切に感ずるのですよ。これを被害者は非常に不満に思っておるわけです。ですから、結局、これは災害を受けたところ貧乏だ、あきらめるよりしようがない、災害を受けたのがしようがなかったんだ、運が悪いんだということにならざるを得ないというのが、偽らざる現状なんです。そういうことでないように、災害問題だけは根本的に——日本のような災害国、世界に類例を見ざる災害国であるだけに、抜本的な施策を確立しなければならないということを痛切に実は感じておりますので、この際、特に委員長もそのお考えで、今度は委員長の地元も相当被害があったようでありますから、政府当局を督励されまして、災害関係諸立法、諸施薬の再検討をやって、今後の災害に対する万全のかまえを確立されることを特に委員長にも要望したいと思います。 なお、細田副長官から重ねてその点についての御所見を承って、質問を終わります。
○細田政府委員 災害の対策につきましては、災害を受けられた方々の立場に立って、それこそ、災害の当座だけどうこうということでなく、最後まで文字どおりきめこまかく政府なり地方公共団体がやっていくということが必要であることは、私ども行政当局といたしましてはかねがね関係各省にも言っておりますし、また各省もそのつもりでやっておると思います。しかし、末端のところまでほんとうにそういう実効があがっておるかどうかというような点につきましては、私の地元なども実は連年災を受けておりますが、ただいまおっしゃいましたように、全然なっておらぬ、何にもしていないじゃないかということばかりでもないようでございますけれども、しかし不十分な点があることについては、これは認めなければならぬと思いますので、そういう点がないように今後とも細心の注意をもってほんとうに親切に当たりたい、かように考えております。また、根本的な問題につきましては、先ほど御答弁申し上げたとおりでございます。
○日野委員長 高田君の要望もありましたし、災害の根本的な目標を設定してこの委員会で対処したいといろいろ相談中でございますので、ひとつ全面的な御協力を願いたいと思います。
○高田委員 ぜひひとつお願いいたします。
○日野委員長 山口丈太郎君。
○山口(丈)委員 これは質問というよりも要望になるわけですけれども、せっかく総務副長官、農林省関係がお見えでございますから、一言申し上げたいと思うのです。 それは、さきに報告のありました黒磯町の農業用水路の災害問題についてであります。まだ私は、その内容について、これら犠牲になられました方方と工事請負業者との間におきまする雇用条件その他につきましてつまびらかにいたしておりませんから、したがって、これはどうという私自身判断を申し上げて御質問をするということはまだ不可能だと思いますが、しかし、新聞紙上報ずるところによりますと、どうもこの工事に従事をいたしておりました村民の人々は正式には請負業者との間における雇用契約等は結ばれていないのではないかというような報道があるわけですけれども、こういった点はお調べになりましたでしょうか。
○松井説明員 ただいま先生から御指摘のとおり、雇用関係については、まだいろいろ調査中でございまして、はっきりいたしかねる点が多いわけでございます。したがいまして、それの処理等につきましてもまだはっきりした結論は得ておりません。今後こういった調査の進展に伴っていろいろな関係がはっきりしてくるかと思っております。
○山口(丈)委員 私は、これは社労のほうでも質問をしてもらいますように、農村の実情等について詳しく書面をもって社労委員の方にお願いしておきました。農村のこの種の工事の実情というものは、私も農村のものでありますから知っておるのでありますが、請負者が請け負いまして、専門の技術者もしくは労務者若干を派遣いたしまして監督の衝に当たらせ、その大部分はその農村の人が関係しております。私のほうでは、一つの井ぜきに対しましてかんがいを受けておる、その水を受けておる農民を、結う子といいますが、そういう、いえば受益者関係の人々が、半ば勤労奉仕的に協力をいたしまして水路等の啓開作業を行なうことが、これは通例行なわれておる実情であります。一方、労働者災害補償保険法あるいは労働基準法等労働者に対しまする諸立法によりまして恒常的に雇われておりまする労働者、あるいは固定をいたしておりまする工場等の指定工場に従事いたします者は、それぞれそれらの法律の恩恵によりまして補償を受けておるわけであります。ところが、悲しいかな、私たち農民はそういうような恩恵も受け得られない。何の恩恵も受けていない。およそ近代社会からは見放されておると言っても過言でないのが、今日の農民の姿であると私は思います。したがいまして、たとえそれが自己の生産の手段である、農民にとりましては水は第一のいわば生産手段の重要な用具であります。そのために、この水路が破壊されて、それの復旧に従事いたしますことは、これは農民の常でありまして、したがって、雇用関係等においてもこの事案についてはっきりはしておらぬのであります。したがって、通常労働者災害補償保険法等にいうその基礎となる平均賃金、基準法に示されました算定基礎になる賃金契約、こういうようなものも、ほとんど奉仕的なものであって、近代的な雇用契約としてこれは成り立っていないのではないか。ところが、そういうようなものでありましても、そういうような人こそ、皆さんもお認めになっておりますように、今日各種災害をこうむり、そうして悲惨な中で、われわれの食糧を確保するために努力してくれておる農民であります。いえば一番この人々こそ救済しなければならない境遇に置かれておる人だと私は思いまして、ほんとうに胸の迫る思いがいたします。したがって、これらは、いま申し上げましたように、単なる機械的な法律規則の規定そのものだけをもってこれらの御遺族や気の毒な人々を救済することはできぬのである。これはその法に準じたあたたかい行政措置によってこれらの人々を救済するよりほかに道はないと思うのであります。しかし、これは一面からいいますと、これらの諸法律から考えますれば、これはやはり労働省その他の関係所管でありまして、農林省等と直接的には関係のない問題であるというようにも考えるわけであります。けれども、いま申し上げましたように、これらの災害につきましてこそ、ひとつ行政的にあたたかい措置を切に望んでやまないのであります。 したがって、これは細田副長官に所見をお伺いいたしますが、いかがでしょうか、いま私が切々と申し上げますように、ただ通り一ぺんの、法律等に該当しないというためにこれを放置するのではなくして、いわゆるあたたかい手を差し伸べて、法律規則にこだわることなく、それに準じてこれらの遺族の気の毒な人々に対して救済の処置をぜひとも願いたいと思いますが、ひとつ所見を伺っておきたいと思います。
○細田政府委員 今回の黒磯の事故は、何と申しましょうか、いろいろな点から考えまして、悲惨きわまりない、全くお気の毒な事故でございます。こういう仕事が農村の各地であるというような実態もございますし、いろいろな点で反省をさせられる点が多々あると思っております。したがって、今回の事故のあと始末、あるいはこの種事故を再び起こさない、この二つの方向で考えていかなければならぬと考えておるわけでございますが、この点につきまして、実は農林省並びに労働省が主管省でございまして、ただいまいろいろな方面の調査、一部、捜査のほうも進んでおるようでありますし、いろいろな点で関係の各省でいま結論を急がれておるところでございますので、私どもといたしましては、具体的にいかがいたすかということをまだお答えする段階にはございませんが、しかし、政府といたしまして、このあと始末をどうするかというような点につきましては、御趣旨のような点を十分体しまして検討さしていただきたい、かように存じておる次第でございます。 なお、今後のこの種の事故の防止につきましては、何としても絶対に防がなければならぬ、万全の措置を講ずるようにしなければならぬ、かように存じておる次第でございます。
○山口(丈)委員 いまの答弁で了解をいたしましたが、その答弁のとおり、この点につきましては、ただ単に労働省だけにまかすことなく、この種災害の元締めである総理府はもちろんのこと、農林省も、やはり事農民の問題でありますから、全力をあげて、ひとつ私のいま要望いたしました点、細田副長官の御答弁になりました点の実現をされるように希望を申し上げまして、私の質問を終わります。
○日野委員長 これにて質疑は終わりました。 本日はこれにて散会いたします。 午後一時三十五分散会