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52回国会衆議院1966/09/30

建設委員会 第4号

発言数
45
登壇者
9
会派数
3
開催日
1966/09/30

会議録

田村元自由民主党

○田村委員長 これより会議を開きます。  建設行政の基本施策に関する件について調査を進めます。  この際、台風二十四号及び二十六号による建設省関係公共土木施設等の被害状況について発言を求められておりますので、これを許します。建設政務次官澁谷直藏君。

澁谷直藏自由民主党建設政務次官

○澁谷説明員 今回の台風第二十四号及び第二十六号による建設省所管の公共土木施設等の被害は三十七都府県に及び、現在までに報告を受けた被害額は百七十四億円でありまして、その内訳は、公共土木施設については、直轄災害二百六ヵ所、二十二億五千八百万円、補助災害八千五百四十九ヵ所、百五十億四千三百万円、合計八千七百五十五ヵ所、百七十三億円であります。  これらのうち、被害の大きかったのは山梨、福島、静岡、栃木の各県でありまして、山梨県は富士山ろく及び県南部地方におきまして、山地崩壊等により激甚な被害をこうむり、また福島県は阿武隈川水系で、静岡県は安倍川上流梅ヶ島及び海岸地方で、栃木県は県北部で、いずれも大きな被害が発生しております。  都市施設については、山梨県ほか四都県で、公園等が二十二ヵ所、一億一千百万円の被害を受けております。  このほか住宅につきましても、強風、山くずれ等によって、全半壊、流失一万六百八十四棟、床上浸水八千八百三十四棟、床下浸水四万二千六百八十七棟と大きな被害をこうむっており、特に埼玉、群馬の両県は多くの全半壊被害をこうむっております。  これに対する措置の概要を御報告申し上げます。  この災害に対しましては、特に被害の著しい山梨県には二十六日に砂防課長及び災害査定官を、静岡県には二十七日災害査定官をそれぞれ派遣して、被害状況の調査並びに応旧復旧工法の指導に当たらせ、さらに静岡県については、海岸災害の原因究明のため、二十九日土木研究所海岸研究室長を派遣いたしました。  また直轄河川については、緊急応急復旧の必要ある個所については既定経費を立てかえて復旧工事を実施するとともに、直轄道路については、既定経費をもって一車線以上の交通を確保し、補助災害については、緊急復旧を要する個所については工法協議を行ない、応急工事を施行することとしており、本復旧についても、準備完了次第査定を実施する予定でございます。  さらにまた、今次災害が山地崩壊によるものが多いことから、必要な個所については緊急砂防事業を行なう等砂防事業の促進をはかり、再びこのようなことがないように万全を期する考えであります。  なお住宅については、被災者に対して住宅金融公庫から災害復興住宅融資の貸し付け、個人住宅資会特別貸し付け及び住宅改良資金特別貸し付けを行なうとともに、地方公共団体と協議の上、必要に応じ災害公営住宅の建設を行なうこととしております。  以上でございます。

田村元自由民主党

○田村委員長 資疑の通告がありますので、これを許します。金丸徳重君。

金丸徳重日本社会党

○金丸(徳)委員 今回の二十四号台風並びに二十六号台風の被害状況につきましては、ただいま御報告がありましたことで了解いたしました。実は私は、二十六号台風の最も被害の大きかった山梨県から出ておるものでありまして、台風直後現地に飛びまして、各方面を視察してまいったのでありますが、いまさらに天災のおそろしさにはだえにアワを生じたといいますか、ただもうあ然とし、ぼう然とするだけのような感懐でございました。その間政府におかれましては、直ちに係官を派遣していただいて、今後の対策などにつきまして適切なる方策を練られ、御指導をなさっておられますことにつきましては、この機会に深く御礼を申し上げる次第であります。  また、今度の災害は、非常に個人的な災害がひどいのでありまして、さきに新聞、テレビ等によって世間に伝えられました足和田村の惨害、芦川村の惨害などにつきましては、全くもう、テレビを見、新聞を見ただけでも、おそろしさに足がふるえるくらいでありまして、現地をつぶさに見ました私どもといたしましては、どうしてこういうふうな惨害が起こったのか、いまさらにふしぎに思うくらいの非常な、夢にも思わないような状況であったのであります。したがって、被害を受けた人たちの実情というものは、全く正視しがたいものでありましたが、この間におきまして、各方面からは物心両面のあたたかい御援助をちょうだいいたしております。なくなった人が、わが県の災害史上初めてというくらい多いのであります。まだ死人の全部が掘り出されておらないというような状況でありますが、そういう惨害の中におきましても、こうした世間各方面からのあたたかい御同情ある御鞭撻といいますか、御措置につきましては、県民ひとしく感激いたしておるところであります。これまたこの機会に深く御礼を申し上げる次第であります。  それにつけましても、今回の被害地は、実は数年前の、三十四年災と通常われわれは申しておりますが、伊勢湾台風の前に来ました七号台風、伊勢湾台風に対して俗称富士川台風と呼んでおるのでありますが、これがほとんど同じコースを通ったのであります。その三十四年災の復興計画の当時におきまして、再びこのようなことのないようにという念願の中で、災害復旧が進められたはずであったのであります。しかしながら、七年たった今日において、台風のスケールからいいますと、むしろ七号台風のほうが大きかったやに思われるのであります。しかしながら、局地的に見ますと、実に七号台風のときとは比較にならぬほどの深刻な、また激烈なる被害を局地的にもたらしておるのであります。そうしてその被害の状況を見ますと、三十四年災当時に再びこのようなことの起こらないようにと念願して対策を立ててもらったそこに、日ならずしてそれ以上の被害が起きておる。まことに残念千万なことであるのでありますが、こうしたことにつきまして、建設当局といたしましては、いかなる考えをお持ちになっておられますか、一応冒頭に承っておきたいと思います。

古賀雷四郎建設技官(河川局長)

○古賀説明員 御承知のとおりに、今回はたいへんな災害でありまして、山梨県においてはすでに六十億円という災害の報告を受けております。さらに今後上回るものと考えられまして、その惨状は想像に絶するものがあるというふうに考えております。  そこで、被害の非常にひどくありました足和田村の三沢並びに根場につきまして、三十四年にも一回災害をこうむっております。そのときの災害は、約二戸倒壊いたしておりますが、その段階におきまして、林野庁の治山事業といたしまして、三沢川に四本の砂防工事、それから根場に、王岳沢等につきまして計五本の緊急治山砂防で床どめを入れてございます。今回の災害を見てみますと、それらの床固めを越えまして、異常な土砂流出が起きたということでございまして、この辺どういうことが原因であるのか、まだ確たるものはございませんけれども、今回の台風の状況を考えてみまするに、非常に速度が早かった、それから非常に短時間に集中的な豪雨をもたらした、それから土質的に見まして、あの地帯が山地崩壊の場所であったというようなことが原因になったろうかと思うわけでございます。  これらにつきましてわれわれは従来の砂防並びに治山の考え方、さらにそういった危険地帯につきましては、大規模の砂防堰堤を築いて土砂を食いとめるというような作業をやらなくちゃいかぬ。従来の林野の砂防堰堤では非常に低うございまして、それをオーバーして民家のほうに土砂が流れていったということでございます。新聞で御承知のとおりに、早急にわれわれも各支川の荒れた個所について大きな砂防堰堤を入れていくような方針でただいま折衝中でございます。具体的に早急に工事にかかりたいというふうに考えております。

金丸徳重日本社会党

○金丸(徳)委員 原因はまだ調査中であって、はっきりしたことをここで御報告いただけないということであります。しかし、大体しろうと考えでいきましても、いまお話のありましたように、時間的に集中豪雨というのですか、それが部分的に大体百ミリ程度のものが降ったということであって、風も強かったものでありますから、災害を甚大ならしめる原因というものはそういうことでもあろうかと思います。  ただしかし、その前に、ただいまの御報告などでも触れておったようでありますが、地質的に非常に脆弱な地方であったということであります。この地質的に非常に脆弱な面を持っておる、少なくとも最近持ち出したということは、私もあすこに住んでおるものでありますから、身をもって痛感いたしております。第三紀層を主としているということでありますし、もう一つは、大体花こう岩地帯であるということもあったことからいたしまして、風化もはなはだしく、それから風化したあとも、崩壊のおそれというものは他の地質よりもよけいであろうと思われるのでありますが、そうであるとしますれば、それを未然に防止するための措置、対策というものは全体的に講ぜられておらなければならないかと思うのであります。建設省としては、国土保全という立場からいって、日本全国に、これは私どもの県ばかりではあるまいと思いますが、地質的に非常に脆弱な状況におちいっている、最近とみにそういう条件を加えてきたというところは多かろうと思う。たまたまそこに集中豪雨がなかったからとか、あるいは非常に強く風が来なかったからというようなことで、災害は免れておるかもしれませんけれども、災害を受ける原因というものは、地質的に見て、各所にあるのではないか。そういうことになれば、事前に防止する対策というものは講じておかなければなりませんでしょうし、かりにその対策が容易でないといたしましても、そういう方面に事前の警報というもの、警戒心を呼び起こすだけの態勢を整えておかなければならないと思うのでありますが、これにつきましてはどういう措置をおとりになっておられるか。

古賀雷四郎建設技官(河川局長)

○古賀説明員 最近非常に各所で集中豪雨が起きております。最近の例を数えてみましても、たとえば球磨川上流、あるいは九頭竜川水系の真名川上流の西谷村の関係は日雨量で千ミリくらい降っております。それから今度の新潟県の加治川の実例、それからさらに岩木川の支川の平川上流における実例、それから今回の足和田村の実例等、集中豪雨につきましては非常に各所に起きているわけです。  そこで、私らとしましても集中豪雨につきましていろいろ資料をとっておりますが、従来の記録に増して非常に集中豪雨が多くなってきた。これは算術的な統計だけでございますが、従来の日雨量の約五割増し以上の集中豪雨を生じておるということが、過去の実例を平均的にただトータルしただけでわかります。そういう集中豪雨に伴いまして、山地の崩壊等、あるいは中小河川の災害等が生じておるわけでございます。したがいまして、特に私らとしましても、全国的に地質的に非常に悪くて、集中豪雨に対して対処できないような地質もあるかと思います。そのために年間約五十億程度の予算をもちまして予防砂防というものをやっているわけでございますが、何しろ全国的にわたるものですから対処できない。したがいまして、今回の足和田村を体験とすると言うのは非常に失礼な話でございますけれども、地質的に見まして、あるいは地形的に見まして、集中豪雨に耐え得るようなことを考えていかなければいかぬということを考えております。とりあえず各県に指示しまして、さような地形、地質的に見てさっそくやらなければいかぬような、特にすぐでも、来年でも取り上げなければいかぬような個所がどういう程度あるか、それを技術的に見て、いろいろな点から検討して報告するように、近く砂防課長会議をやりまして、そういった問題を検討するようにしております。それらの対策につきましては、その資料がまとまり次第具体的にやっていきたいというふうに考えておるわけでございます。  ただ、非常に雨の降る場所がきまらないのと、それから集中豪雨がどこにどう降るのかといった問題は、なかなか現在の予防段階ではできない。それから地形的に見ますと降る場所もあるかと思いますけれども、台風の進路のぐあいの測定と地形と地質の関係が相当あるわけです。そういった進路のこまかい推定ができない。そういった点で非常にむずかしい問題だと思いますが、われわれとしましては、集中豪雨はいつ起こるかわからない、どこに起こるかわからないという想定のもとに、具体的な対策を検討してまいりたいというふうに考えております。

金丸徳重日本社会党

○金丸(徳)委員 確かに最近、どういう原因か知らぬけれども、集中豪雨が多いということでありますから、しかもこの集中豪雨なるものはいつ、どこに、どう襲うかわからないということで、始末の悪いことではあろうと思います。これはまあ全くの天災といいますか、人力をもってどうにもならぬような場合もあろうか、地震にしてもしかりと思いますが、私がお伺いしたいのは、地質的にいって元来弱いところが相当あるんじゃないか、そういうことをお調べになって、もしか雨が多かったら、風が強かったらあぶないでしょうという警戒措置をとる場所がはっきりしておれば、そこでまた次の話になる。それがまだわからないということでは、たいへん残念に思うのですが、いかがでありましょう。

古賀雷四郎建設技官(河川局長)

○古賀説明員 地質的に見て非常にあぶないところは大体想定できるわけであります。第三紀層あるいは花こう岩の風化地帯、あるいは凝灰岩あるいは断層破砕帯、あるいは火山灰地質、そういったものはある程度想定がついておる。そういった想定がついた中でどこが集中豪雨に対して地形的に弱いのかといった問題が問題になるだろうと思います。したがいまして、そういう中から先ほど申し上げましたように、人家あるいは人命に非常に影響を及ぼすという点を特にピックアップして、われわれとしては早急に対策を進めたいということをいま考えておるわけであります。

金丸徳重日本社会党

○金丸(徳)委員 それについて、私は新聞知識でありますが、建設省ではそうした地質地図といいますか、被害に弱いというようなところを示した地図というものを早急につくられてお示しになるというような計画があると聞いておるのでありますが、はたしてそうでありましょうか。それとも、さっきちょっと耳にはさんだのでありますけれども、よくわからないからということでこれからお調べになるのかどうか。その点は、いま被害地ばかりでなくて、やがてはまた自分たちもこんな目にあうかもしれないと、わが県民一同が非常に心配いたしておるところであります。したがって、もしあるものならいままでの材料によって地図をおつくりくださって、ここはこの程度の雨、この程度の風ならよかろう、あるいはこれは非常にあぶないのだというように色の濃さででも示してくださるならば、それによってそこに住む人たちはその心がまえを持ってこれから対処していくことになるでありましょうし、またそれによって今後の対策を国なり県なりにお願いするということにもなろうかと思うのであります。そういうことをやっておられるかに承つたものですから、真相いかんとお尋ねをいたしておるのであります。

古賀雷四郎建設技官(河川局長)

○古賀説明員 先ほど申し上げましたような地質のところが一応危険地帯と目されます。しかしながら、その中で特に風化の度が激しいとかいろいろな問題があろうかと思います。したがいまして、今回災害危険地帯を調査いたしますのは、そういったところで特に危険な個所を地質的に、あるいは写真判定、そういった問題で具体的に地図の上に落としていきまして、そこで対策を講じたいというのがねらいでございます。その他の個所につきましても危険個所につきましては、たとえばどうしても雨量との関係が非常に問題になるわけであります。したがいまして、たとえば足和田村に雨量計があったのかどうか私存じませんけれども、やはり各部落ごとに雨量計を設置して、集中豪雨の程度がどの程度あるかということを、まずそれははかれますから、はかったときに非常にあぶない状況であるという判定がある程度——何ミリ以上とはっきりした基準は言えないと思いますけれども、相当の雨量になりますと必ず土質が悪いところは危険性があると一応判定しなければなりません。それが緊急避難とかいろいろな問題にも役立つ。そういったものも併用して対策を講じていきたいというように考えております。

金丸徳重日本社会党

○金丸(徳)委員 実は現地によりましては雨量計などもあるところもあった。しかし雨量計以上に、長い間そこに住んでおる人たちは、この程度の雨ならば心配なのかどうか、この程度の風ならば逃げ出さなければならないかどうかということについては、実に敏感なんですね。それで確かにそういうことについても警報も発しておったのです。しかし、それ以上に今度の災害は、その住んでおる人たちのもっと上のほうで地質が悪かった、あるいは石がくずれた、あるいは木の根っこが流れ出したということで、そういう災害を起こしてきた。それで現地の人たちが知りたいのは、自分たちの住んでおるその地質あるいは自分たちに非常に影響のある上流の地質がどういう状況であるのか、またどういうような防災設備が行なわれておるのかということを知りたいのですね。今度の場合にはそういうことの知識が——知識といいますか、警報ができてなかったんじゃないかと思う。実は足和田村などにつきましても、先ほど申し上げましたように、三十四年災害のときに防災ダムをつくってもらった。そのときに、これではさらに上のほうが心配だからということでそのお願いもしたようであります。しかし、その当時の状況からいいましてそれが行なわれずに、今度は、施工してくださったならばこのような災害は起こらなかったでもあろうその工事がおくれておったためにあのようなことになったのではないか、現地の人たちは非常に嘆いております。そういうことをも考えられて、根本的に建設省としては防災対策の基本的な姿勢というものを考えておかれるべきじゃないか、こう思うものですから、そこで地質調査から始めてください、それからそれによって、むろん緩急の差はありましょうけれども、急なところから根本的な対策を練っておかれる必要があるのじゃなかろうか。幸い、その地図をつくっていくんだという新聞記事を見たものですから、あわせてそういうことについてお伺いをし、それからそういうことがもしまだでありましたらすみやかにそういう措置を講じておいていただくことが必要でなかろうか、こう思ったから申し上げたのでございます。

古賀雷四郎建設技官(河川局長)

○古賀説明員 いま金丸先生のおっしゃったような方向で早急に打ち合わせをやることにいたしております。打ち合わせしても、やはり住民の方がそれが危険地帯であるということを承知されなければならない。それで、その周知徹底方をはかる。上流の地質がどういう地質であるか、ここはいまの段階では、砂防堰堤ができるならできる、できないならできないということをはっきりお知らせしまして、われわれとしましては具体的に住民の方が退避すべきか、あるいは十分守れるような施設が早急にできますというようなお話もある程度めどをつけておかなければならないのじゃないかというふうに考えております。そういった打ち合わせを全国的にやりたいというふうに考えております。御趣旨に沿うようにやっていきたい、こういうふうに考えます。

金丸徳重日本社会党

○金丸(徳)委員 それで、今回の対策につきましていち早く足和田村について砂防堰堤でありますか、三本かを計画してくださっておるということを、これは新聞の記事でありますが、私は承っておるのです。ただしかし、これは全く緊急の、もうすぐにもということは、あすにも雨が降ったならば続いて災害をもたらすであろうというところについてやられておることだと思うのでありますが、しかし、それはもう全くの大火事の場合の消防ポンプみたいなものであります。根本策ではないと思います。ことに、これも御報告になっておられると思うのですが、今度の二十六号台風による災害は、まあ世間に伝えられておりまする足和田村、芦川村というようなところは全くひどい、思いもかけないほどの惨状でありまするし、また死人の数も多いのでありますが、しかしそうしたほどではなくとも、天下至るところに地すべりといいますか、がけくずれといいますか、山くずれといいますか、そういうものが起こっておりまして、県の報告によりますと、大体八百ヵ所ばかりになるそうであります。私も、そのうちの全部というわけではありませんが、大体のところを見てまいりました。これはもう砂防とかあるいは河川対策とかいう以前の問題で、まあ川にまではならない、谷川にまではならないような場所でそうした少ない雨水で災害を起こしている。そうして、その被害の程度も、局部的ではあるけれども非常に深刻なものなんです。これはもう河川局長、現地をごらんになられればよくおわかりでありますが、全国的にそういう傾向があるのではないかとさえ思ったのであります。つまり、河川対策だとか砂防工事だとかいう前の問題として山はだを保護するというような状況で——いまは被害が起きておるのじゃないが今後起こる心配があるのじゃないかと思うのであります。これは、いままでのたとえば林野庁が受け持っておる山腹砂防でありますとか、河川局が受け持っておるところの渓流砂防工事だとかいうことになる前の問題がありそうに思う。  そこで、これは大臣が来られてから大臣にもお伺いいたすことにいたしますが、河川当局としては国土保全という立場からいきまして何か根本的に、そういう局部的ではあるが深刻な災害が起こる現状からして、いままでの河川対策以前の問題としての何か心がまえというものをこの辺できめてかからなければならないように私は思うのですが、いかがでありましょうか。

古賀雷四郎建設技官(河川局長)

○古賀説明員 第一点の、とりあえず足和田村にやる四本は、これは緊急なものでございます。早急にことしから工事に着工する。あと、恒久的な計画は一応立ててありますが、現地の状況を見ましてさらに検討したいというように考えております。  それからがけくずれの問題でございますが、これは御承知のとおり、ことしの台風四号でも相当個所生じました。人命を相当損傷し、とうとい人命がなくなっております。したがいましてこれらの問題につきましては、私らとしましては地すべり等防止法などの中で具体的な対策を講じていったらどうかということで、公共施設あるいは集落のあるそういったところにつきまして来年度予算要求もいたしております。  なお、山腹砂防等林野庁の関係につきましては十分連絡をとってやっておりますが、全国的に数が非常に多いものですから、打ち合わせを十分しながらも間に合わないという点もありまして、その点が今回の災害のようなことになったろうかと思いますけれども、今後、先ほど申し上げたような趣旨に従って十分調査検討いたしましてやっていきたいというふうに考えております。

田村元自由民主党

○田村委員長 それではこの際、農林政務次官と建設政務次官が来ておられますので、ちょっと異例のことでございますが私から直接お尋ねをいたしたいので、ひとつお答えを願いたいと思います。  これはきわめて常識的な問題で、しかも災害等に関して平素から非常に経験と理解に富んだ両君でありますだけに、ひとつ役人との相談なしに両君の常識でお答えを願いたい、こう思うのであります。  それはどういうことかといいますと、いまの金丸委員の御質問並びに河川局長の御答弁にもありましたように、山腹砂防と渓流砂防の関連の問題でありますが、これは明治以来その一元化が叫ばれながらなかなか実現していない問題でありますけれども、これは新政務次官として、しかも政治家として、この一元化をやったほうがいいかどうか、ひとつそういう政治家的判断をぜひここで述べてもらいたい。  それからもう一つは、これは古賀君並びに林野庁の指導部長にお尋ねをしておきたいのですが、すでに砂防工事を施行したところに対する定期的な点検が非常に粗漏のようであります。それに対して従来点検を密にやっておられるかどうか、また将来やる必要があるかどうか。これは当然やらなければならぬ問題だが、それに対するお考え。  それからもう一つ、特にこれは古賀君にお尋ねするのでありますが、ここのところは渓流砂防でやっておけばいいんだけれども、少し砂防としては拡大解釈をしなければならぬ、こういうような個所がたくさんあるわけです。そういうのは、簡単な堰堤ぐらいはこれからどんどん砂防工事でやればよいと私は思うのですが、そういう点で、どういうふうに将来対処されるおつもりか。ひとつこの問題に関して、私はこれだけの質問ですが、お答えを願いたいと思います。

草野一郎平自由民主党農林政務次官

○草野説明員 まだごあいさつもいたしておりませんが、私、先般農林政務次官を仰せつかりました。よろしくひとつお願いいたします。(拍手)  ただいま田村委員長から、異例のことではあるがという前提のもとの御質問をいただきました。この問題は、私の聞き及んでおるところでは、久しい以前からの問題であり、それがそのまま解決されそうでされず、なかなかむずかしい問題として尾を引きながら、災害のたびごとに取り上げられておる問題だと考えております。何しろ川というのは山から流れてくるのでございまして、どの辺から流れてくるかというその流れてくるところからが問題でございまして、そこに渓流砂防と山腹砂防との分かれ道があり、さればといって、これをはっきり限界をつけるということになりますと、非常にむずかしい問題だと考えます。それが政治問題ともなり、さらに現地の行政的な問題としてなかなか取り扱いにくい情勢を来たしておるのだと考えるわけでありますが、最近聞き及びますと、役所のほうでも非常に苦労しておるようであります。ようでありますというような言い方はおかしいのでありますが、人的交流などにおきまして、建設省と農林省の間で非常にツーカーの間柄の人を常に配置がえをしたり、問題の起こるたびごとに現地で折衝を重ねながら、さらに本省へ持って帰っても、そこで密接なる連絡をとるというようなことをやっておるわけなんです。やっておるのでありますが、それでもなおかつ農林省関係だ、いや建設省関係だと、そこで問題が起こるようでありますと、これはひとつ政治的な問題として、根本的に初めから大きなワクをはめてしまうということがいいのか、その問題その問題に当面してぴしゃぴしゃ処理していくほうがいいのか、そこのところはいろいろ問題があろうかとは考えますが、次第に改善されていることは事実だそうであります。したがって、先般も災害対策の委員会のときにその問題につきまして御質問がございまして、建設省と打ち合わせをしながらこの砂防の問題の解決も即刻いたしたわけであります。  したがって政治家としてどう考えるか、政治家としてはぴしゃりとやらなければならぬときはその情勢に応じてぴしゃりとやるということにしていきたい。現地の問題がいろいろ複雑でありますが、ただ複雑であるだけに、複雑な問題をどう処理していくか、そこに微妙な配慮を加えながら、大局的な見地を誤らないことをするために、われわれが国会のバッジをつけながら役所の中にもすわり、さらにその上に大臣があり、大臣が国務大臣という立場に立って、建設大臣、農林大臣でなく国務大臣という見地に立ってものは解決すべきであるというふうにも考えておりますので、さようひとつ御判断をいただきたいと思います。

田村元自由民主党

○田村委員長 草野君、実はいま非常に高邁な御意見を承ったのですが、私の質問とは少し違った御答弁をされた。私は機構の問題を言っておるのです。砂防というものがはたして建設、農林両省にまたがっておっていいものだろうか。先般行管が下水道に関する近代化の勧告をいたしましたが、特に砂防の場合は、いま草野君がおっしゃったように非常に微妙な問題がある。どこからどこまでという、それはなかなかわからぬ面もありましょう。それだけにこれは明治以来の問題なんですが、また内務省土木局時代からの問題ですが、砂防というものは農林省から建設省にやってもいい、建設省から農林省にやってもいい。あるいは別に企画庁あたりでやってもいい。いずれにしても砂防というものを一つの局で全部一元化して扱ったほうがよいとは思われませんかということに対する、ひとつ政治家としての御見解、これは常識問題ですが、まさかそんなことは反対だとはおっしゃいますまいが、それはどうか、こういう御質問を申し上げておるので、これは役所と相談をされないで、両君の的確なひとつ御判断で御答弁を願いたい、私の言ったのはこういう意味です。機構の問題です。

草野一郎平自由民主党農林政務次官

○草野説明員 重ねての御質問といいますか、いささか御詰問のような意味にも受け取りましたから……。  なるほど砂防というのが建設で、農林のほうでは治山と言っております。したがって治山と砂防との区分けなんですが、そこのところが微妙なだけに昭和三年以来非常な議論も生み、現地の紛淆も起こしてきたということだと考えられるわけなんであります。したがってこれは問題を高い見識で決定することが当然であります。当然でありますが、さて砂防といってしまって、川のほうから山を見るのか、山のほうから川を見るのか、山と川とが一つのところにありますから、そこのところが非常にむずかしいのでございます。したがってこれは国務大臣の見識とし、その国務大臣の見識に従ってわれわれが政治的判断によって両省の円滑なるところの連絡を保ちながら、実態に即応してあやまちのない方法をとらなければならぬ、さように考えておるわけであります。

田村元自由民主党

○田村委員長 その程度にしておきましょう。  それじゃ建設政務次官、どう考えられますか。

澁谷直藏自由民主党建設政務次官

○澁谷説明員 非常にむずかしい問題でございまして、役所と相談しないで、政治家として、おまえの考え方を端的に述べろということでございますから、すなおにそれを受け取りまして、私の考え方を申し上げれば、私は、この砂防——治山といい、治水といい、これは本来切り離すことができない問題でございますから、一つの局でまとめてやることが一番適当だ、こういうふうに考えます。

手束羔一農林技官(林野庁指導部長)

○手束説明員 委員長の御質問は、治山をやったところについての点検をその後やっておるかという御質問であろうと思います。これにつきましては、それぞれ県営工事、直轄につきましては国営工事でございますので、施行主体がその後におきましても十分なる点検をしながら、問題がございますればそのつど補修いたしておるというような次第でございますが、多い中でございますので、あるいはまた不備な点もあろうかと存じますけれども、その点につきましては十分また県のほうとも連絡をとりまして、極力目こぼしのないように指導いたしたい、かように考えております。

古賀雷四郎建設技官(河川局長)

○古賀説明員 施設砂防工事の点検の問題でございますが、私らとしましては、毎年堆積状況調査というものをやっております。これは砂防堰堤は砂を調節、貯留するという役目もございますので、堆積状況がどうなっておるかということによりまして、今後の新たな対策を講じなくてはいかぬということで毎年堆積状況調査をやっております。そのほかに中間的な現地の調査も行なっております。あるいは係員が出張したときに見回らせる、そういったものは極力やっておりますが、なかなか山地でございますし、広範囲にわたりますものですから、行き届かない面があると思いますが、そういう点については今後十分留意してまいりたいというふうに考えております。  それから第二点は、砂防工事を積極的にやることを考えているかどうかという御質問でございますが、これにつきましては、従来からも砂防に重点を置いてやっておりますが、今回のとうとい人命の事故を生じた災害にもかんがみまして、積極的にやっていきたい。特に林野庁との関係につきましても、それぞれ、たとえば足和田村の三沢川というところは、山のほうをやってもらって、私のほうは積極的に下流の大規模堰堤をやっていくというようなことで、具体的に処理していきたいというふうに考えております。実例でお話し申し上げました。

金丸徳重日本社会党

○金丸(徳)委員 ただいまの委員長の御質疑によりまして、実は私が結論的に触れてまいりたいことに問題が進んでまいったのであります。   〔委員長退席、服部委員長代理着席〕 私は、いまの御答弁の中にも出てまいったのでありますが、これは一本でやられたほうが効果的ではないか。と思いますのは、いままで、農林省でも非常な御努力をなさっておられる、建設省でも御努力なさっておられる、これは私も認めます。認めますが、残念ながらその努力の対象が若干すれ違う場合が出てきやしないか。ぴたりと合っておれば、そこはそこで十分効果を生じるでありましょうが、片や右のほうに力を入れ、片や左のほうに力が入ったということのために、起こるべからざる被害が起きておるやの節があるのであります。これは少ない資材もしくは経費をもって事に当たろうとしますれば、最も効果的にやるのがよろしい、一本でやるのがよろしいということの原則に立ちますれば、二つに分かれて、それぞれがそれぞれの見解に立ってやるというところに問題があろうかと思いますので、何とかしてこれはひとつ効果を——もっとも、逆にいいますれば、両方で力を張り合ってやれば一のものが二になるということでもあろうかと思いますが、日本の現在の財政状況からいけばそこまではまいらない。少ないものを最も効果あらしめようとするならば、そういう対策を講ずることが必要ではなかろうか、こう思うものですから、そこに何とか今後の対策を練っていただくべきときがまいった、こう思ったもので——といいますのは、実は先ほどからもお尋ね申し、また御答弁の中にも出たのでありますが、最近集中豪雨集中豪雨という、その被害が非常に多くなってまいりました。まさにそれは雨量も多くなったと思います。また、雨の降り方も局地的になったかもしれませんけれども、そればかりではないのではないか。どうも山の上があまりにも荒れ果ててきておるのではないかという心配を持つのであります。私は、現にもうここ二、三日、山を歩いてみましたが、山はだの荒れ方というものは最近特にひどい。これは日本の地質の状況がそういうときを迎えてきたといってしまえばそうでありますが、もしそうであるならば、それだけに、やはり対策を練っていかなければならないのであります。現に山はだの管理のといいますか、そういう行政の担当者は林野庁でありますか農林省のようであります。それが川なり渓流なりになってはじめて建設省ということになるわけでありましょうが、その林野庁のほうは、森林行政といいますか、むしろまあ森林業者の大きなもののような状況にならざるを得ないということからいたしまして、山自体、山はだ自体を保護するというまでには至っておらぬのではないかと心配されるのであります。そうして、そういういろいろな原因が重なり合ってきて今度のような——とればかりではありません、いままでにも再々集中豪雨の被害が伝えられました。昨年も伊那谷のああいうような被害が伝えられた。すべてこれは渓流までにも立ち至らない、むしろ山の頂上のほうのはだにその原因があったということになりますならば、そこに着目されて対策を練っておきませんと、下のほうでいかに堆積土砂の排除なり対策なりを講じてみても、これはとうてい及ぶものではないと思う。そういう山はだ自体に目をつけ、これに相当なる国策を集中投下するということでないと、この集中豪雨なりその他の最近多くなった災害は避け得られないのではないか、こう思うのでありますが、ちょうど農林政務次官もおいででありますから、政務次官、そのような立場からしていかなる御見解をお持ちでありますか、この機会にひとつお漏らしを願いたい。

手束羔一農林技官(林野庁指導部長)

○手束説明員 林野庁におきましては、全国二千五百万ヘクタールに及びます山林につきまして、この造林の促進並びに森林の管理、こういうようなことにつきましては極力努力を尽くしておるような次第でございまして、二千五百万ヘクタールは、国土保全上重要な山地ではございますけれども、一応生産の立場から見ますと、これは林業の生産基盤でございます。山はだは、たんぼで申しますれば畑地、たんぼのようなものであります。それが荒れれば生産ができないわけでございます。荒れたところについての管理は、将来これを十分なる生産に向けていけるような方向へということで、造林の推進につきましても、伐採の適正化につきましても、極力努力を払っておるような次第でございますが、たまたまこれが国土保全——森林の機能といたしまして、生産と国土保全、片や生産機能がございます、裏側には保全機能があるわけでございます。この両方を農林省として追及をいたしてまいらねばならない。しかしながら、これは生産面を全然度外視するわけにはまいらないわけでございます。その裏側の国土保全の面が、建設省で御担当になっております河川事業との関連において、防災的に万全でなければならないということも御指摘のとおりでございます。したがいまして、その面におきましては、山を林野が所管をしておるということにつきましては、それなりの理由が歴史的にもまた現在的にもあると私どもは考えておりますけれども、だからといって、その防災という面が建設省との関連においておろそかになってはならないということも十分自戒をいたしておりまして、この点につきましては、私ども、やや口幅ったいようではございますけれども、ほかのいろいろな担当所管の境目ということにつきましてはいろいろ問題があるわけでございますが、私どもの所管しております治山と砂防につきましては、これは一局の中にあったと仮定をしてもまあその程度であろうと思うくらいよく連絡はやってやっておるつもりでございます。しかしながら、何ぶん治山五ヵ年計画できまっておりますワクないしは治水五ヵ年計画できまっております治水計画のワク、これにいたしましても、国民経済の伸び率等から考えれば、まあこの程度であろうということになっておりますけれども、山なり河川の状況から見れば、これは不十分なわけでございます。さようなことからいろいろと取り残しも出てまいる。危険地帯につきましても、林野庁におきましてもいろいろ崩壊の危険のあるような場所につきましては十分調査もいたしておるような次第でございますけれども、ここがあぶないなと思いましても、ではそれを全部できるかということになりますと、これはなかなかまた財政上の制約もあるわけでございます。一番あぶないと思われるようなものからやっておる。それぞれの判断につきましても、いろいろまた建設省とも御連絡の上、手は尽くしておるわけでございます。さようなことでやっておるような次第でございます。その点はひとつよろしく御了解をいただきたいと思います。

金丸徳重日本社会党

○金丸(徳)委員 私は実は大臣がお見えになりましたら大臣にも一言お願いをし、またお尋ねをいたしたかったのでありますが、お見えになりませんから、それまでの時間にもうちょっと……。  いま林野庁のほうからお答えがありました。その林野庁の御努力については私も決してどうこうということではありませんし、またこの席で機構問題をかれこれということでもありません。ただ私がいままでたびたびの災害その他の場合において痛感したことは、林野庁の受け持っておられるのは、国土保全の立場もあるとおっしゃるが、やはり生産面を持っておられるので、そのほうに相当の力をとられるのじゃないかということであります。もちろん生産は大切であり、日本の財政状況からいきましても大切だと思いますが、それよりももっと大切なのは国土の保全ではないか、こう思うものですから、ことに山のほうにおきましてはそういう感がいたすものでありますから、その点について、こういう災害が多くなった状況からかんがみて、いままでのようなことでいいのかどうかということを心配いたしたのであります。  そこでさっきの御答弁の中で、山というものはちょうど平地で言えばたんぼのようなものだ、こう言われる。そうだと思います。そうだと思いますが、ただ一つたいへん違うところがあるのです。それは平地のたんぼは荒れてもそれだけなのです。自分のところの災害で済むのです。それは近所のたんぼにも若干の被害がいくかもしれませんけれども、大体がそうである。けれども山はそうではないのです。山が荒れますと、自分の山だけでは済まない。いな、むしろ災害の大部分は下流の田畑であり、住宅であり、工場地であるのです。したがってそういう意味においては同じような生産を受け持っておるとは言いながら、平地の田畑その他とは違うという意味において災害対策、天災対策というものは異常な条件の中、異常な熱意の中で行なわれぬと困るのじゃないか。現に今度なんかもそうであります。上のほうの、民有地だったのだろうと思いますが、その民有地の管理が悪かったために、そこの石を一つ早く取りのけておいたならば、下流の小さなみぞに一ぱいになるようなことはなかったであろうと思う。その一つの石が原因となってそのみぞをふさぎ、そのあふれた水がさらに下流にたいへんな災害を及ぼしておるのであります。私は山の上で床上浸水が起きたというまことに尋常ならざる状況を見てきたのでありますが、そういうことなのです。山というものはそういうものなのです。   〔服部委員長代理退席、委員長着席〕  そこで同じ国土保全とは言いながら、山地においてはたいへんなきびしい条件の中で行なわれなければならないのではないかと思うのであります。こういうことにつきましては、林野庁のほうにおきましても十分考えられて対策を練っておられる、努力をされておるとは思うのでありますが、先ほどそれをたんぼと同じようなものだと言われましたから、ことばじりをつかまえるわけではありませんが、いかがでありましょう。

田村元自由民主党

○田村委員長 ちょっと速記をとめて。   〔速記中止〕

田村元自由民主党

○田村委員長 速記を始めて。  手束君。

手束羔一農林技官(林野庁指導部長)

○手束説明員 先ほど申し上げましたのは、よさの一面があるということのたとえ話として申し上げた次第でございますが、災害対策について異常な熱意並びに関心を持って努力をいたしておりますることは、御指摘のとおりでございまして、たとえ生産面を受け持っておるからと申しまして、その治山いわゆる防災側の努力を怠っておるとは私ども考えておらない次第であります。全国の組織を通じまして歴史的に非常な努力は続けてまいっておると信じておりますが、なお一そうまたその努力を続けてまいらなければならない、また力もつけてまいらなければならないと思います。

金丸徳重日本社会党

○金丸(徳)委員 大臣がお見えになりませんようでありますから、大臣に対する私のお尋ねやらお願いやらは次会に譲らしていただきます。私のきょうの質問はこれで終わりますが、この機会に、せっかく政務次官御両所いらっしゃいますので、お礼を兼ねてまたお願いを申し上げるのでありますが、いままで申し上げましたような状況の中で、現地におきましては非常な憂慮の中、苦心の中で復興を念願いたしております。どうか関係両省におきましては格別なる御温情をもってすみやかなる対策をお進めくださいまするようお願い申し上げます。  同時に、いま各地から応援が出てくださっております。ことに自衛隊の皆さんは二千人という大部隊を投じて現地の人々の先頭に立ってやっておられます。ひとしく感謝いたしておるところであります。私は自衛隊の皆さんの努力を見るにつけましても思うのでありますが、三十四年災害のときにもそうでありますが、ある時期に来ましたら途中で引き揚げられます。これが非常な落胆、失望の原因となったのでありますが、せっかくこうして援助をしてくださるなら、できるだけ御都合をつけていただいて、九仭の功を一豊に欠くことのないような御配慮を願いたい。これは私どもももちろんいたしますが、関係両省におきましても、閣議その他の席上においてこれを御主張くださいますればありがたいことであります。  以上を申し上げまして本日の私の質問は終わります。ありがとうございました。

天野光晴自由民主党

○天野(光)委員 ちょっと関連して。七日の災害対策委員会でしさいにわたっては質問をいたす予定ですが、いろいろ最近起きた災害の実態を見てまいりますと、予期せざる降雨量のために地くずれが生じて起きた災害が非常に多いようであります。  端的な一つの問題が林野庁の責任、これは重大じゃないかと思うのですが、林野庁で山を伐採するときには、いわゆる施業案にのっとってやるであろうと思われるが、その施業案は地域的に立てておるのか、それとも営林署管内あるいは営林局管内で年次計画を立てて伐採をしておるのかどうかという問題が第一点。  それから山を植林する、あるいは伐採をするために林道を切るが、林道という道路は一体善後処置を一つもかまわないでただ道路だけ切っていくのか、山はだを切って車が通行できればいいのだというかっこうでやっておるような印象が非常に強いようだが、その考え方はどういう考え方で林道を切っているか、この二点だけきょうは聞いておきたい。

手束羔一農林技官(林野庁指導部長)

○手束説明員 森林の伐採につきましては、国有林の場合とそれ以外の民有林の場合とは制度的に異なっております。国有林は全国の約三分の一程度でございますが、これは国全体の国有林の経営計画案がございまして、これは経営計画区に分かれております。経営計画区ごとの経営案に基づざまして、それぞれ伐採、植林等が計画的に行なわれておるような次第でございます。それぞれの営林署長がその経営計画の中の事業区を受け持ちまして処理をいたしておるような次第でございます。民有林につきましては、これは森林法に基づきまする地域森林計画というのがございまして、これは大体標準県で五つか六つくらいの計画区に分かれたそれごとの地域森林計画というのができております。ただし、これにつきましては、保安林以外につきましては強制権がございませんので、これに基づいて施業をすることが望ましい、著しくこれに離れているものについては勧告をいたすというようなことになっております。ただ、その中の保安林につきましては——この保安林もずいぶんふえてまいりまして、最近は四百数十万ヘクタールございます。あと五年くらいで六百万ヘクタール程度には増加する予定でございますが、保安林につきましては施業要件を指定いたしましてその伐採を許可制にする、またその施業要件にはずれておるものについては許可をいたさない、かようなことで指導をいたしておるような次第でございます。  なお、林道につきましては、最近は盛り土等の処理の不十分なものにつきましてもあまりないとわれわれも考えておるわけでございますが、何ぶん以前に相当これを延ばしました時代にやや不十分なものがございまして、それが土砂の根源になっておるというようなケースもなきにしもあらずであると存じておりますが、かようなものにつきましては極力早急に処理をいたしてまいらねばならぬ、かように存じております。

天野光晴自由民主党

○天野(光)委員 経営計画というお話ですが、経営計画とはどういう計画でございますか。基本的な考え方……。

手束羔一農林技官(林野庁指導部長)

○手束説明員 経営計画は国有林について立てられておる計画でございまするが、国有林についてこの森林の蓄積、生長量というものを最大に持っていくという計画のもとに、切り過ぎをしないように生産のほうを伸ばしていけるように、また国土保全上の配慮というものが十分その施業に行き渡るようにというような角度から組み上げられておるのが経営計画でございます。

天野光晴自由民主党

○天野(光)委員 ここで議論してもあれですからあとに譲りますが、私も今度宮崎、大分、山口の三県を実態視察してけさ帰ったばかりなんですが、その経営計画の中に国土保全というものを含むということになると、現状において伐採した山の状態はまさに国土保全を考えていないという形のものがあるようなんです。そういう点、非常に遺憾でありますが、いまここで議論してもどうにもなりませんからあと具体的に災害対策特別委員会でやりたいと思います。  それから先ほどの林道の問題ですが、盛り土、山はだを切って道路をつくる。その切って余った土砂をそのまま渓流に捨てる、そして山はだを切ったのをそのまま土どめもしないという状態でやっておるために起きた災害だという印象の強いものがある。これは地元住民は林野庁相手に損害賠償の訴訟をするぞというようなものすごい陳情を受けたわけでありますが、御注意されておることはけっこうですけれども、実態においてそういう結果が出てまいりますと、せっかく一生懸命努力されておることも水のあわになるんじゃないかという感じがするわけでありますが、そういう点、災害対策特別委員会で再度質問するようになると思いますから、具体的に資料を取りまとめておいて答弁できるように処置をしておいていただきたい。  以上で私の質問を終わります。

田村元自由民主党

○田村委員長 山下榮二君。   〔委員長退席、服部委員長代理着席〕

山下榮二民主社会党

○山下委員 大臣がお見えにならぬようでございますから、いずれ大臣にお尋ねする問題も多いと思うのですが、三点だけお伺いをしておきたいと思うのであります。  まず第一に、災害の緊急対策と恒久対策と二つのものを考えなければならぬであろうと思うのですが、緊急対策の場合、あるいは地方の補助金とかいろんな重要な問題等に対するつなぎ融資というものに対して、一体どういう処置をとっておられるのか。これはひとり建設だけではなく、厚生、農林各省にも関係あることであろうと思うのですが、幸い農林政務次官もお見えになっておることでもございますし、各省とそれらの連絡あるいは協議会等を開いて御相談をなさって、おそらく抜かりなく対策が講じられておることとは思うのですけれども、もしそれらが講じられておりましたらお聞かせを願いたい。先ほど建設政務次官の御報告を伺いましたけれども、ただ通り一ぺんの御報告だけにすぎないのでありまして、もう一つ納得しかねる点があるのでございますが、その辺に対する御配慮、対策等の報告を伺いたいと思います。

澁谷直藏自由民主党建設政務次官

○澁谷説明員 政府といたしましてどのような対策をとっておるかという点について御説明申し上げたいと思いますが、御承知のように、今回の二十四号、二十六号の台風による被害、非常な災害でございますので、翌二十七日に持ち回り閣議をもちましてこの災害に対する非常災害対策本部を設置することをきめまして、国務大臣森総務長官が本部長になりまして、建設、厚生両政務次官が副本部長ということがきまりまして、さっそく政府関係全機関を網羅いたしまして、この災害に対する対策に取り組んだわけでございます。  翌二十七日、山梨班と静岡班と、それから埼玉・群馬班と三班に調査団を分かちまして、山梨班には森本部長、静岡班には私、それから埼玉・群馬班には松山政務次官がそれぞれ団長となりまして、日帰りではございましたが、現地におもむいて、関係各省の係官を帯同いたしまして、親しく現地を調査して帰ってまいりました。  帰りました翌日、総理府におきまして、おもむいた三班の全員が集まりまして、調査をしてまいりました、それから陳情その他を受けてまいりました情報等をここに持ち出しまして、そうしてそれぞれその現地に適応する対策をどう進めていくかということを相談いたしまして、それぞれ適切な措置をとった次第でございます。  なお静岡の梅ヶ島地区は、二十七日の状態では道路が寸断されておりまして、私ども現地にはおもむくことができなかったのでございますが、その二十八日の会議で、どうしても早急に梅ヶ島のあの現地を見る必要があるということで、建設、農林、厚生の専門官で一班を編成いたしまして、きのうヘリコプターで現地の調査に派遣をしたような次第でございます。  このようなことで、政府といたしましては政府の全機能を集中いたしまして、当面の応急対策、さらにまた今後原因の究明等が漸次固まってまいるわけでございますから、それに基づいての恒久対策に万全を期してまいりたい、こういうことで真剣に取り組んでおるということでございますので、御了承をいただきたいと思う次第であります。

山下榮二民主社会党

○山下委員 それのつなぎ融資やその他の点……。

澁谷直藏自由民主党建設政務次官

○澁谷説明員 もちろん融資の面から中小企業の問題あるいは住宅の問題、税金の問題、全部含めてただいま申し上げたような方向で取り組んでおるわけでございます。

山下榮二民主社会党

○山下委員 これは本来なら大臣に聞くべきことであろうと思うのですが、大臣おいでにならぬのですから、大臣にもお伝えをいただきたいと思うのですが、こういう大きな災害のあったことでもございますから、しかも山梨県一県だけではなく、ほとんど各県にまたがる大被害でございます、国民はおそらく、農民にいたしましてもいろいろな企業家にいたしましても、それぞれ意欲を喪失する、こういう事態であろうと思うのであります。それらの国民に将来への希望を与え、意欲を与え、立ち上がらしめるためには、政府はすみやかに臨時国会を開いて、そうして予算的処置をとり、復旧、復興、あるいは緊急、恒久対策をなるべく早く確立をして民心の安定をはかっていくということが何よりも必要ではなかろうか、私はこう考えるのであります。こういうことに対しまして、先ほどお話がありました各省お集まりになってあるいは対策委員会ができたりいたしておるようでございますが、それらのほうで、こういうことに対していかようにお考えになっているか、その辺をお聞かせ願いたいのと、時間がないようでございますから重ねて申し上げます。  もう一つ最後に申し上げておきたいことは、災害のたびごとにこれは問題になる問題でありますが、復旧ということが、原形復旧か改良復旧かということが災害のたびに問題になっております。災害の個所を見てみますと、原形復旧で復旧したところは、その次に災害にあったときには、必ずそのところがやられております。改良復旧で行なわれたところはその個所が災害を受けずにまことにりっぱに残っておるのでありまして、きわめて改良復旧というものの必要性を従来痛感をしてまいってきておるのであります。これらの問題等については、おそらく災害対策特別委員会等で問題になることであろうと思うのですが、建設省自体として一体今後こういう大きな災害に対してどう対処するという心がまえを持っていらっしゃるか、その辺のことをお伺いいたしたいと思うのであります。  最後にもう一つ、公共施設に対する災害に対しましては、それぞれ国、府県、市町村の補助金等、いろいろな方法がございますが、個人の災害に対しましては何らの処置がないのが従来の例でございます。また法律的処置もないのであります。ただ、行なわれているのは、先ほどの御報告の中にもございましたように、住宅が全壊したところに対しましては、住宅金融公庫の融資の道を開くとか、あるいは府県においては府県民税の減免税の処置をとるということだけが、個人災害に対する最大の手当ての方法であると私は思っておるのであります。日本のようにかように大きな災害の多い国においては、かような個人災害に対する国、地方公共団体というのがもう少し思いやりのある方策を立てるべきであると考えておるのであります。こういうことに対して、あるいは今後行なわれる恒久対策等について、政府は法律的措置をお考えになるか、何らかのことをお考えにならなければならぬのじゃないか、こう私は思っておるのですが、これらはおそらく大臣に伺わなければならぬことであると思うのですけれども、もしこれらに対して農林あるいは建設各省のほうで考えをいまお持ちでございましたらお聞かせが願いたい、こう思うのであります。  もう一つ、家族じゅうほとんど全部なくなられたという家族もあるようでございます。けさのラジオを聞いておりましても、一人中学二年か一年の人が残った、こういうこと等もございますが、かような災害で孤児になってしまった、こういうこと等に対する援護処置対策、こういうものを一体いかようにお考えになっているか。きょうは厚生省関係もお見えになっていないようでございますが、私はこういうラジオを聞くなり、新聞を見るなりして、まことに気の毒である、国はこれらに対する援護の手を差し延べる法律的な何らかの処置をやはり講ずべきではないか、こういう感じを持つのであります。  以上、重ねて申し上げましたが、時間も大体昼までというお約束でもございましたから、これらに対してもしお考えがあるならひとつお聞かせをいただき、あるいは次の委員会の席上等で大臣にも私はざらにもっと突っ込んでお伺いをいたしたい、かようにも思っておるのですが、お聞かせをいただきたいと思うのであります。

澁谷直藏自由民主党建設政務次官

○澁谷説明員 私から二点についてお答えを申し上げたいと思います。  第一点は、個人の災害に対する手厚い対策というものを考えるべきではないかという御質問でございますが、これはこの前の新潟の災害に関連してもそのような強い要望が起きておりまするし、それからきのうの参議院の災害対策委員会におきましてもそのような強い要望を含めた質問があったわけでございます。これらの点はきわめて重大な問題でございまして、私も建設大臣ともこの点一昨日いろいろと御相談をいたしました。森総務長官ともこの点について協議をいたしておりますので、ただいまのところ政府としての考え方を私からお答えしたいと思います。  ただいま申し上げたように、個人の災害に対しては、見るべき対策というものは現在の法制度のもとではなされておらない、御質問のとおりであります。しかも災害が非常に多い日本でございますから、この災害を受けられた気の毒な個人に対してももう少し手厚い対策を講ずべきでないかというただいまの先生の御質問、お考えというものは、おそらく政府、与野党を通じてこれ異論のある方はほとんどないのではないかと考えております。ただ問題は、これをどのような方法で、またどのような限度まで一体この個人の災害というものを対策の対象として取り上げていくかという具体的な方法になりますると、これはきわめて大きな問題でございます。私から申し上げるまでもございません。ただ今回の災害現地の視察のあとで森総務長官が、この問題を前向きでひとつ真剣に取り上げてみたいと、記者会見でそういう発表をいたしております。きのうの特別委員会におきましても森総務長官がやはり同じような発言をいたしておるのでございまして、これは政府全般として、森総務長官のことばを借りればへ前向きで真剣にひとつこの問題と取り組んでまいりたい、かようなところが政府の現状でございます。  それから、臨時国会の問題、男頭に御質問があったようでございますが、冒頭にお答えいたしましたように、政府といたしましては非常災害対策本部を設置いたしまして、当面の応急対策にはもちろんこれは万全を期しておるわけでございます。その後だんだんと災害の実態が判明いたしてまいりますので、それに応じて恒久対策も含めて対策を進めていこう、こういうことで現在真剣にやっておる段階でございまして、いま直ちに臨時国会をどうするかというようなことにつきましては、対策本部あるいはまた政府といたしましてもはっきりした結論を出しておらないというのが現状でございますので、御了承をいただきたいと思います。

古賀雷四郎建設技官(河川局長)

○古賀説明員 災害復旧は改良復旧によってやるべきじゃないかというような御意見でございますが、われわれとしましても、災害復旧の工事はその個所で原形復旧することが適切でない場合には改良的な復旧をやっております。たとえば水位が非常に上がったような場合には、その水位に見合う余裕を加えた水位で計画していく。なおそのほかに、ある一連の区間で非常な災害をこうむりまして、八割とか七割とか災害を受けたということになりましたら、これを一定災としまして一定計画のもとに全体の復旧をするというようなことでいたしております。なお災害が一定区間にわたりまして五割というような場合には、また災害関連事業等を加えまして、一定計画に基づく改良復旧をやっております。さような状況で、これは治水事業全体についてさような方向でつとめて前向きにやっておるわけでございます。

山下榮二民主社会党

○山下委員 そのほかのことは大臣に伺いたいことがたくさんありますから、きょうはこれで終わります。

服部安司自由民主党

○服部委員長代理 次会は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。    午後零時二分散会

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