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52回国会衆議院1966/07/20

建設委員会 第1号

発言数
18
登壇者
5
会派数
2
開催日
1966/07/20

会議録

田村元自由民主党

○田村委員長 これより会議を開きます。  国政調査承認要求に関する件についておはかりいたします。  建設行政の実情を調査し、その運営を適正ならしめるため、本会期中において、国土計画に関する事項、地方計画に関する事項、都市計画に関する事項、河川に関する事項、道路に関する事項、住宅に関する事項、建築に関する事項、建設行政の基本施策に関する事項について、小委員会の設置、関係各方面からの説明聴取及び資料の要求等の方法により、調査を進めるため、衆議院規則第九十四条により議長の承認を求めたいと存じますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

田村元自由民主党

○田村委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。  なお、議長に提出する国政調査承認要求書の作成及び手続等につきましては、委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

田村元自由民主党

○田村委員長 御異議なしと認めます。よって、さよう決定いたしました。  速記をとめて。   〔速記中止〕

田村元自由民主党

○田村委員長 速記を始めて。      ————◇—————

田村元自由民主党

○田村委員長 建設行政の基本施策に関する件について調査を進めます。  質疑の通告がありますので、これを許します。下平正一君。

下平正一日本社会党

○下平委員 先ほど陳情を受けました南木曽の件について、若干基本的な問題について、その後の災害の復旧状況とか復旧の基本方針だとか、そういうものについてお伺いしたいと思います。林野庁は見えられていますか。——国鉄はまだお見えになっておりませんね。  それでは建設省と林野庁から、それぞれその復旧の方針なり状況なりをちょっと簡単に御説明いただきたいと思います。

木村正昭建設技官(河川局砂防部長)

○木村説明員 本年の六月二十四日に起きました南木曽地区の災害につきまして、その後の対策を御報告申し上げます。  先ほど陳情の中にもございましたように、上流部の国有林と下流部の河川との連絡が不十分であったためにというようなお話もございまして、さっそく私のほうの専門官を現地に派遣いたしまして、林野庁のほうからは長野営林局及び林野庁の本省からも専門官が現地に参りまして、長野県当局、長野県では林務と土木各係官が現地を一緒に歩きまして協議をいたしました結果、河川を担当いたしております砂防とそれから上流の国有林の治山との区分をいたしまして、大体の計画をまとめたのでございます。  その結果、下流部、人家のある付近でございますが、ここは災害復旧として採択するということにいたしました。その災害復旧を行なう部分から上流にかけましては、建設省の砂防事業として実施する。その上の部分につききましては、国有林の治山事業として行なうという申し合わせをいたしまして、おのおのが大体の計画をつくったわけでございますが、下流部の災害復旧につきましては現在、現地に査定官が参りまして査定を実施中でございます。それからその上の砂防で担当する部分につきましては、今次の災害の結果を見まして、小さい堰堤では効果があまりないというので、大きな規模の堰堤を計画いたしまして、幸いにことし砂防事業費として大沢田川その他に金がついておりますので、それを含めまして大規模な堰堤をつくるということを決定いたしております。  なお、上流の国有林地帯につきましては、林野庁から来ておりますので、林野庁からお答えいたします。

手束羔一農林技官(林野庁指導部長)

○手束説明員 上流国有林部につきましては、従来土砂流出防備保安林としまして枯損木を切る程度にいたしておったわけであります。したがいまして治山施設等はございませんでした。比較的安定をしておったと見られておったわけでございますが、今次の災害によりまして、相当土砂流出もあった。国有林のほうから出たのじゃないかというような御疑念もあったかもしれませんが、調査いたしました結果、大体国有林部内はそれほど荒れておるというわけではないが、相当将来のために備える必要があるということから、いろいろただいま建設省のほうから御説明がありました点をよく連携をとりまして、砂防指定地と国有林のつながっている部分につきましては、十分これは調査をいたしまして、計画をいたす所存であります。現在のところまだ額は確定いたしておりませんけれども、約二億九千万程度の計画は進めなければならぬということで検討中でございまして、さしあたりは本年度国有林関係としては緊急治山として四千万程度は実行いたすということで検討いたしております。  なお、砂防指定地にはさまっておりますまん中の民有林につきましては、従来も保安林でございまして、昭和二十四年から治山事業を実行しておりまして、町部分につきましては、今次の災害におきましても比較的被害の少なかった部分でございますけれども、この部分につきましても、なお万全を期するために、緊急治山といたしまして約一千四百万、施設災害の復旧といたしましても大体六千万程度のものを計画いたす必要があろうということで、現在検討中でございます。  以上でございます。

下平正一日本社会党

○下平委員 建設委員会はもちろん、担当の各省の皆さん方が今次災害復旧にたいへん御尽力をいただいておる点は、私としても感謝申し上げたいと思います。  そこで三つほどの点についてお伺いをしたり御要望を申し上げたいと思いますが、一つは、現地における災害復旧のあり方が、御承知のとおり民有林が間にはさまって、砂防指定地域と指定外、それに奥のほうは国有林、そういうことで各省にまたがった復旧なりあるいは防災工事をしなければ、各省がそれぞれの立場だけで独自にやるということになりますと、いろいろのそごが出てくるわけであります。  まだ国鉄が出てきておりませんが、国鉄にもお伺いしたいと思うのですけれども、たとえば山と町との間には中央西線が一本、それに旧国道があるわけであります。山から出てきた水が、今度の場合もそう、昨年の場合もそうであります。国鉄の線路の下にある暗渠ですか、これが非常に小さいわけであります。したがって七、八十ミリから百ミリ近くの雨が降ると、その水がもう絶対はけない。去年の場合そうですが、ことしの場合も、そこでつかえてしまう。そうしてずっと下のほうの町へ全部押し流してしまう、こういう状況であります。  したがって、災害復旧工事をやる場合には、奥地のほうにおける堰堤を入れる、砂防をするということももちろん重要なことでありますけれども、その下流地帯において、各省協議をして、一貫した流水溝とか、そういうものをやっていかないと、せっかくのことがむだになってしまうのではないかと思います。幸い今回は、現地では各省の出先機関が何か協議会のようなものを持って研究されているそうでありますが、そういう点については特に御留意をしていただきたいということをお願いしたいと思うわけであります。  それからもう一つ、これはもう国の災害復旧の基本の方針でありますから、ここでとやかく言うこともどうかと思います。また衆議院には御承知の災害対策特別委員会がそのために設けられてありますから、こまかい点にわたって私はここで申し上げませんけれども、このような局地的な災害についても、一般的な三・五・二の比率を適用するということは若干考えものではないか。と申しますのは、昨年の七月一日にこの災害がありまして、昨年は衆議院の災害対策特別委員会が調査に行ったわけであります。そうして若干の堰堤等を入れました。今度くずれました沢は、昨年七月とことしと二回続いたのでありますけれども、たしか金額にして七千万か八千万の復旧工事をやりましたけれども、それは今回一瞬にして吹っ飛んでしまったわけであります。ということは、その際にもう少し若干の予算、若干の工事を、上流の砂防あるいは堰堤につぎ込んでいたら、こういうことはなかったと思うのです。だから三・五・二の比率というものにあまりこだわり過ぎると、せっかく昨年出した一億近い金が、何の意味もなさなかったということになるわけです。私はここで三・五・二の比率を変えよというところまでは申し上げませんけれども、状況とかいろいろな判断のもとで予算的な運用その他もできると思いますから、再度災害が起きないという、防災という観点から、現実には三・五・二の比率にこだわらずに工事なりあるいはいろいろな施策を講じてもらいたい、こういうことをひとつお願いをいたしておきたいと思います。  国鉄はまだ来ておりませんね。——金融公庫の方は来ておりますね。——それでは金融公庫の方にお願いをしたいのでありますが、実はこの被災者の面で一番困ることは、住宅が押し流されてしまったことです。そこで、昨年の災害で住宅を流されて、金融公庫その他のいろいろ御配慮のもとに、公庫の資金をお借りして家を建てたわけです。それがまた十数戸あとかたもなく流されてしまっておるのです。そこで、罹災者の人たちとしては一番困っている点が住宅の問題であります。そこで私は、幸い公営住宅がまだ県に余裕もあるものですから、公営住宅をひとつ災害用に回しなさい、こういうことで回すことにしたのでありますが、御承知のとおり、こういう山村、農村へいきますと、六戸建てあるいは四戸建ての棟割りの公営住宅ということでは実際は実情に合わないわけです。棟割りの公営住宅、十二坪、十五坪ですか、入れてもらっても、農産物を置いたりあるいは耕うん機を置くような場所も全然ないし、そこでどうしても農村地帯へいきますと、まあ坪数はたくさんほしいとは言いませんけれども、一つや二つの納屋のできる余地のところへ個人建ての住宅をほしいというのが実情なんであります。要望を聞いてみると、やはり十戸くらいしか公営住宅の要望はないんですね。これは県で十戸くらい公営住宅を回してもらうように手配いたしましたけれども、その他の大部分の人はやはり個人住宅がほしいということなんであります。ところが個人住宅をほしいということになりますと、先立つものは資金であります。昨年せっかく借りた資金の返済もしなければならぬ。ところがこれは全部ぶっつぶれて流れた。そこでまた借りなければならぬ、こういう実情なんです。そこで林野庁に手配していただきまして、用材の払い下げ等もやってもらうようにしましたが、実際は払い下げの用材を買う金もない。したがって、いま町が立てかえでやるという状態になっているのですね。火災が起きれば火災保険が入ります。ところが水害でつぶれた家は一銭の保険も入らないわけです。だから百万、百五十万の資金を借りてつくった家も、水害というだけで保険金が一銭も入らない。気の毒だということで農業共済から見舞い金を出してもらうことにしましたけれども、一戸当たり一万円の見舞い金なんです。これが限界なんです。そこで、何とかしてこの個人住宅を建てなければならぬけれども、こういうことが一体できるかどうか。たとえば昨年借りた金がまだほとんど返っていないと思うのです。そこで、何とかこの資金というものを一応たな上げするようなことができないものか。あるいは返還の率を長期に直してもらう、そういう措置ができないものか。また、資金の出場所といいますと勢い公的な資金にたよると思いますけれども、それにたよっていくということになると公庫資金ということになりますが、再貸し付けというものについて、条件が従前の条件では貸し付けを受けられないわけであります。自分のたんぼも畑も流失してしまうということで、再貸し付けの条件というものを緩和するというような方法は考えられないものか。こういう点を公団の方に御要請すると同時に、何とかひとつ考えていただきたいということをお願いしたい、こう思うのです。

江ケ崎太郎住宅金融公庫理事

○江ケ崎説明員 ただいま下平先生からお話がございましたが、私どものほう、風水害による災害につきましては火災保険の特約約款がございまして、これは担保されることになっています。したがいまして、この流失した部分につきましては、火災保険をかけておる全金額が所有者に返ってくるわけであります。したがいまして、いままでの債務はもちろん、私どもの貸した金と自分が出した頭金と合わせたものが火災保険になっておると思いますから、その全額が担保せられておるわけです。したがいまして、そこで前の債権について一応お返し願って、頭金の部分だけは自分の手元に残るわけでございます。そこで私どものほうといたしましては、そういう災害の方々については再貸し付けという方法をとっております。したがいまして、先生からお話がございました再貸し付けにつきましては、そのような方法でお貸しする、こういうことができますので、いままで災害にあわれましたところの南木曽でございますか、それらの方々については、私どものほうからお金を借りておる方々については、そのような方法でできることは間違いございません。  ただ、私どものほうで借りていなかった方々についてはどうなるかという問題がございますと思いますが、それらにつきましては私どものほうとしては、災害につきましては特別貸し付けという方法がございまして、現在私どもは、毎年災害が起こる場合を想定しまして、ある程度の予算のワクを確保しております。現在までまだ百二十数戸しか貸しておりませんので、まだ相当残っておるので、今回の災害につきましては問題はないんじゃないか、こういうように思っておるわけでございます。

下平正一日本社会党

○下平委員 問題が災害対策特別委員会でこの種の議論をするのが大体たてまえだと思いますから、これ以上の質問はまた別の委員会において行ないたいと思います。  国鉄が来ておりませんが、ひとつおいでの皆さん方にこれだけお願いしておきたい。いま言った一貫性を持ってやっていただきたいということです。具体的にどうするこうするということは、出先の機関の皆さん方みんなよく承知しておると思いますから、災害復旧にあたって、これは南木曽のことばかりでなしに、昭和三十二年の災害以来、私はほとんど全国を回っておりますけれども、問題点の一つとしてあげられると思うのです。セクト主義があるとかないとかいうことは私は申し上げませんけれども、できたらその災害については関係の出先機関が災害復旧の一つの協議体のようなものを持って協議をしてやるという形を、複合しておるところでは複合しておるほどやってもらいたいと思うのです。先日も実は二回目の視察に行ってみたのですが、たとえばほかの災害との関連がありながら、国鉄は国鉄単独で線路をあけるために、線路の土砂をどこにでもかってに捨ててしまう——これはちょっと言い過ぎかもしらぬけれども、無関係でやっていく。そのときにもう少し手心を加えていただけば、全体の災害復旧に非常に役に立つのじゃないかと思っているのですが、そこの連絡、調整が非常に欠けておるのじゃないかと思うのです。そこで、南木曽町のことばかりではありませんけれども、この種災害の場合には、できるなら関係出先機関が災害復旧のための協議機関的なものを設けて、十分連絡してやっていただくという形をぜひともとっていただきたいということをお願いいたします。  なお国鉄が来ておりませんけれども、委員長、これは国鉄の理事には委員会という形でなしに別にお話をします。これ以上委員会を延ばすこともどうかと思いますので……。

田村元自由民主党

○田村委員長 ちょっと速記をとめてください。   〔速記中止〕

田村元自由民主党

○田村委員長 では速記を始めて。

下平正一日本社会党

○下平委員 それでは、たいへん災害の復旧について御協力を願い、現地の諸君も感謝をいたしておりますが、いま言ったように二つの点——一つは、やはり再災害が起きないような予防措置を講ずるという観点から、基本的な政府の方針、慣行をくずせということは申し上げませんけれども、予算なり行政的な措置の中で生かせる点は十分生かしてもらって、再災害が起きないという点に重点を置いた工事を進めていただきたいということが一つと、それから、工事を進める際に十分各省が連携をとってやっていただきたい。この二点だけを御要望申し上げまして、私の質問を終わりたいと思います。御苦労さまでした。

田村元自由民主党

○田村委員長 それでは私からちょっと、この間私自身が現地に行ったものだから、気がついたことを申し上げますが、大体いま下平委員の言われたとおりでありますけれども、特に私が、従来からの私の持論でもあったわけだけれども、今度行ってみてしみじみ痛感したことは、林野砂防と建設砂防が、いわゆる山腹砂防と渓流砂防の連絡の不十分という点が非常に目立ったように思います。  これは特に委員長からも要望いたしておきますが、両砂防部が今後、この問題のみならず、十分協力の実をあげられて、長年叫ばれておるいわゆる砂防の一元化を、形でなく実行において実現されるように特に要望しておきます。  何か政府側に発言がありますか。

木村正昭建設技官(河川局砂防部長)

○木村説明員 ただいま下平先生及び委員長からお話のございました治山と砂防の連絡につきましては、この南木曽の問題につきましては、連絡協議会を毎月一回開くということをきめまして現地でやっておるはずでございます。なお、その他全国的な問題につきましては、林野庁と十分連絡をとりまして、万遺憾のないようにいたしたいと思います。

手束羔一農林技官(林野庁指導部長)

○手束説明員 ただいま砂防部長のほうからお話し申し上げましたごとく、常々緊密な連携につきましては意を砕いておるところでございまして、今回の災害につきましてもいち早く現地において十分な留意をいたしておるわけでございますけれども、なお細部にわたりましていろいろまだ不行き届きの点がございますれば、御指摘をいただきまして気をつけてまいりたいと思います。よろしくお願いいたします。

田村元自由民主党

○田村委員長 次会は公報をもってお知らせすることとし、本日はこれにて散会いたします。    午前十一時十三分散会

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