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51回国会参議院1966/03/31

予算委員会第三分科会 第3号

発言数
261
登壇者
19
会派数
3
開催日
1966/03/31

会議録

井川伊平自由民主党

○主査(井川伊平君) ただいまから予算委員会第三分科会を開会いたします。  昨日、鈴木君から御要求のありました防衛庁関係からは、防衛局長が参っております。この際、鈴木君の御発言を願います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 実は、きょう防衛庁からおいでいただいたのは、昨日の運輸大臣に対する質問の結果、この問題は防衛庁のほうに業務を委任しておるということでございましたので、実はおいでいただいたんです。  御承知と思いますが、去る二十五日の午前十時五分に千歳空港に着陸しようとした日航のコンベア880型の飛行機ですね。旅客機、機長は松井という方ですが、これには九十四人の乗客が乗っておった。ところがこれを無資格の管制官の不手ぎわによって着陸を誘導したんだが、そのまま行きますと突っ込んでしまう、事故を起こすというので、着陸をやり直すという事件が起きたのですね。これをいろいろ聞いてみますと、航空法第百三十七条によって、運輸大臣が防衛庁長官に業務を委任しておる、委託してある。こういう委任業務にかかっているようであります。  そこで、きのうもいろいろ質疑をいたしまして、後ほどまた逐次お尋ねいたしますが、明らかになった点もございますので、この際、あらためてひとつ当時の状況を防衛局長のほうから御説明願いたいと、こう思います。どうして無資格の管制官にそういう大事なことを依頼したものか、そこらを中心にひとつ御報告いただきたいと思います。

島田豊防衛庁防衛局長

○政府委員(島田豊君) ただいま御質問の件に関しまして、これは事実関係でございますので、少し詳しく御説明申し上げます。  御指摘のとおりに、三月の二十五日、当該日航機は計器飛行方式で進入を開始いたしました。そして九時五十九分、千歳飛行場の南方五十五海里付近におきまして、千歳のGCAと交信を開始している。GCAというのは誘導管制のための装置でございます。GCAと交信を開始いたしまして、十時にレーダースコープの上で当該機を識別いたしまして、以後GCAのほうで誘導を行ないました。当日の風向が南西でございましたので、当該機を南向きに着陸させるために、レーダーの誘導経路に沿って誘導しております途中、滑走路の東側接地点から約五海里の地点で当該日航機からショート・パタン——短路、短経路と申しますか、ショート・パタンによる着陸要求がございました。これは十時十一分でございます。管制官はそのために二百十度の方向を指示いたしましたけれども、十時十三分に滑走路の約三海里、高度約三百メートルの付近で、当該機の機首が滑走路延長線からはずれておることを発見いたしまして、その時期におきましてはもうすでに方位修正の余裕なしと判断いたしまして、着陸復行を指示いたしました。着陸復行というのは、着陸いたしませんで、そこをはずれ、もう一回旋回をするということでございますが、そういう着陸復行をいたしまして、指示と同時に当該機も着陸復行をいたしました。そして十時十四分に当該機は計器飛行方式を取り消しまして、三分後の十時十七分に着陸をいたしたと、こういうことでございます。  ただいま申し上げましたように、当初GCAに誘導管制を当該機が要求いたしました。それによりましてGCAのほうの管制員が、それを承知をする、まあ通知をいたしたわけでございます。その際に当該機がショート・パタン、短路によりまして進入をするということを要求してまいりまして、これに対しまして、こちらはOKということで誘導いたしたわけでございますが、その地点が、先ほど申しましたように非常に着陸地点から近距離であるということで、管制員の誘導管制のとおりにその飛行機がそういう方位に乗ってこないということで、これはもう時期的に着陸復行をせざるを得ないということで、それを指示し、当該機もそのとおりに着陸復行いたしまして、そこで計器飛行方式を当該機から取りやめの連絡がございまして、目視で一たん旋回した後に着陸をした、こういうことでございます。  それで、先ほど御指摘の練習員がなぜそういう誘導管制を行なっているかということでございますが、これは練習員は、資格を得るためにはいろいろな実地試験を経験しなければなりません。その前に、シミュレーターと申しまして、いわゆる練習機と申しますか、陸上におきます一つの機械によりまして、そういう訓練を経ますけれども、その後において現地において誘導管制についての実地の訓練を受けなければならない。それがなければ国家試験もとれないということでございまして、これにつきましては、しかし条件がございまして、有視界気象状況である。したがいまして、パイロットは十分飛行場の状況並びにその周辺の状況について目視で見える、こういう有視界気象状況のもとにおきまして、しかも、そのそばに正式の技能を持っているところの管制官の指導のもとにそういう訓練をやる。しかも、その場合に、これからの誘導につきましては、これは練習員が誘導しますので注意してくれということを、パイロットにこちらから通告をいたしまして、パイロットの承認を得る、こういうふうな条件のもとにおきまして練習員が誘導管制についての訓練を受けるわけであります。  そういう実地の訓練が管制員の資格証を獲得します間にどうしても必要なことでございまして、今回の場合もそういうふうな条件のもとにおきまして管制を行なったわけでございます。  したがいまして、私どもとしては練習員が誘導を行ない、しかも、それがミスでやったためにああいう状態になったというふうには実は認識しておらないわけでございまして、パイロットも十分承知しておった。しかも有視界の気象状況であったということでございます。また、練習員が事前に練習員による誘導管制を行なうので注意してくれということをあらかじめ通告いたしまして、パイロットのほうもそれを承知いたしておるわけでございます。ただ、これにつきまして、いろいろその後御質疑あると思いますけれども、そういうパイロットに練習員が誘導をやるということについて、さらに認識を深めていただく、これは従来そういうことでまいっております。これは自衛隊の管制員だけでなくて、航空局所管の管制員の訓練の過程においてそういうことが行なわれているわけでありますが、そういう点につきまして、パイロットに今後さらに注意を喚起するということ、さらに、ただいまの説明いたしましたようにショート・パタンによるところの誘導管制を要求してきたわけでございますけれども、こういう民間航空機につきましては、そういうショート・パタンの要求がございました場合には、これを受けない、断わる、こういうことにすべきではないかということを私どもは考えておるわけでございます。さらにまた、練習員が誘導いたします場合には、そのそばに当然本来の資格者がおりまして、それが絶えず指導をし、また非常の場合にはそれがとってかわって誘導するということをやっておりますけれども、それについてもさらに今後厳格に励行させる、こういうことによりまして、十分今後としても対処できるのではないかというふうに考えておる次第でございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 これはあなたの発言には重大な問題を含んでおりますね。これは政務次官もおられますからね。きのうの航空局長なり運輸省当局の話をもう少し詰めないとわかりませんが、これはたいへんな問題ですよ。要するにまあ新聞の情報ですがね、もちろんこの事実関係については、計器飛行で地上誘導をし、それに沿って進んできたわけですね。ところが、その管制官の指示が非常に不十分で危険を感じたから、これはパイロットが有視界飛行に、自分の判断で切りかえて上昇していったわけだ。そこで自衛隊のあなたのほうの説明というのは、そのときレーダー誘導の担当者は、管制官は無資格の訓練生であった。しかし、そのうしろのほうに管制官がおって指示をして上昇させた、こう言っておる。その食い違いがあるわけだ。要するにあなたのほうは指示した角度でおりてくればあぶないというので、途中から上昇をとったのは、パイロットの自主的な判断によって、時宜を得た判断によって上昇したのだ、あなたのほうはそれをレーダーでおりこんだと、こういうところに食い違いが一つある。  いずれにしても、絶対に人命の安全を保障される、こういう場合ですね、少なくもその無資格の人がやるということは、これは問題ですよ。資格を与えたらどうですか、与えるということは、それをやらなければ与えられないのですか、そうでないでしょう。やはり自衛隊の練習機ででもおやりになるのならまだ話はわかりますよ。九十四名も一般のシビリアンが乗っている民間飛行機を、特に訓練のために無資格の者にその誘導をさすなんということは、これは重大問題だと私は思います。そんなことではとてもこれは安心してみな乗っておられませんよ。ですから、やはりそういう資格を与えた人がふなれの人もあるでしょう。ですから一定の条件がどうなって資格を与えるのか、これは聞いてみなければわかりませんが、いずれにしても、無資格の者が訓練のために民間航空の着陸までタッチするということについては、これは重大問題だと私は思います。これは運輸大臣が防衛庁長官に委任している業務ですから、その点は私はどうなっているかわかりません。  それからもう一つ、パイロットはそのことを了承しておった。訓練生がやっておるということも了承しておったということなんだが、この点についてもよくわからない。これはひとつ運輸省のほうでも航空局長、何か委員会の関係で、きょうこっちへ呼んでおったのですが、来れないらしいのです。食い違いが出てきておるのですね。これはやはりただしていかなければならぬと思いますが、きょうは時間もないので、いずれその点をはっきりしたいと思いますが、いずれにしても、私はこういった民間航空と防衛庁の飛行場というものが、一緒くたに飛行場を使われているところに問題があると思います。ですから、そういう点は将来運輸大臣も別にするように努力する、こういうことは言っておられるのですがね、おそらくその点のやはりあなた方の判断というのは、これは重大問題ですよ。訓練のために百人も何百人も乗っているそういう民間飛行機を、無資格の人にやらせるということは、これは厳に注意しなければならぬと思う。これはどうでしょう。これはたいへん無責任なやり方です。

島田豊防衛庁防衛局長

○政府委員(島田豊君) ただいま申しましたように、資格をとります場合、これはいろいろ国家試験がございまして、基礎的な試験、技能試験、いろいろあるわけでございます。その場合に、自衛隊といたしましても、できるだけシミュレーターによるところの実地の訓練もやりますし、また自衛隊の飛行場におきましてそういう基礎的な訓練をやるわけでございますが、やはりこの専門的な研修になりますと、やはりそういう実地に監督者の指導のもとにおきまして、専門研修と申しますか、そういう形で行なうということが必要でございます。ただ、その場合に、いま御指摘のように、民間航空機、しかも大型のジェット機というふうな場合に、それに対しまして監督者がそばにおりましても、練習員の誘導によるかどうかということにつきましては、私は今後慎重に検討いたしたいというふうに考えますし、有視界の気象状況でございますから、パイロットは当然他の関係、あるいは飛行場の関係については目で見ながら着陸をいたすわけでございます。そういう条件が一つございます。そういうこともございますので、いろいろな角度からこれを検討しなければならないというふうに思いますが、今回の場合は、私どもの調べたところによりますと、普通のパターンによりまして入ってきた場合には、当然いろいろの方位等につきましても修正をする余地があるというふうに思われますが、ショート・パターンということを要求してまいりまして、そういう形で入りましたので、誘導につきましても若干そういう意味で問題がございましたし、それからパイロットのミスによりますところの進入につきましても、方位を修正するという時間的な余裕がなかったということで、これは管制官のほうも指示をいたしておりますし、パイロット自身もそういうことで判断をいたしまして、着陸復行した、こういうことになっておるわけでございます。  それで、ただいまの御指摘のような点につきましては、これは私ども十分検討してまいりたいというふうに考えておるわけでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 その国家試験を通る場合に、そういうふうに実際に無資格の人が座席にすわって、管制官と全く同じ仕事をしなければ、そういう今後実績が何時間か、何回かなければ国家試験の資格を与えない、こういうふうに、国家試験検定の規則はそうなっているのですか。もしそうなっているとすれば、これは私は非常にその規定そのものが問題だと思いますよ。幸いこれは非常に機長の機敏な時宜を得た措置によって、事故がなかったのですけれども、もし、かりにこれが突っ込んでおったらどうするのですか。この責任はだれが負うのですか。私はやはりそこまで考えませんといけないと思うのです。おそらく有視界飛行が可能な気象状況であったからこれはよかったと思います。そのためにあるいは訓練生のほうも気を許したのかもしれませんが、いずれにしても、無資格の人ですから、ですから、これがもし完全に計器飛行に乗ってくるような場合でしたら、これは明らかに事故を起こしております。ですから、この辺はもっとシビヤーに訓練生の方々を使う場合考えていただかないと、これは管制官の数がどの程度おるか存じませんが、いずれにしても少ない人数でしょう。そのために、その人がかわってやったかもしれない。わかりません。そのときの実情はわかりませんから、ですから、これは厳に規定そのものにまでさかのぼって重大な検討をしていただき、また、これは政務次官にも所見を伺っておきたいのですけれども、あなたのほうで百三十七条に基づいて委任する業務を、そんな訓練生が練習のために誘導するなんということがあって、それでいいのでしょうかね。そんな無責任なことをやっていいということで覚え書きを結んで、防衛庁のほうに委任しているのでしょうか。私は重大だと思います。たとえば民間の場合でも、それはあなたのほうの所属の管制官というものは、どういうふうになっているのでしょうか。やっぱり自衛隊と同じように実地に訓練生が、そういうふうな無資格の者が管制するということがあるのでしょうか、こういう点もあわせてひとつ伺いたいのです。

福井勇自由民主党運輸政務次官

○政府委員(福井勇君) いろいろ御指摘の点につきまして、早急に検討を加えなければならぬ点が多々あると思いますので、こういう問題は長いことかかったのでは何にもなりませんから、直ちに私は大臣に報告いたしまして、両大臣の間で早急にこの安全な処置がとられるように進めたいと、こう思っております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 きのうかなり大臣は明快な回答を私にしてくれているのです。ですから私は、運輸大臣の御回答については満足しておりますけれども、きょうの防衛庁の話を聞きますと、全然理解できないのです。私は、ですから防衛庁長官を要求しておったのですが、何かきょう立川のほうで米軍との話し合いがあるそうで出られませんので、やむを得ず航空局長に来ていただいたのですが、これは航空局長は一行政官ですから、そういう面ではなかなか事務的な面のことしか言えないと思いますが、これはやっぱり政治的に見ましても、絶対に航行の安全を確保し、そのために全力を尽くさなきゃならない航空行政の中で、こんな穴がありまして、練習のために重要な飛行機を誘導している管制官がおるなんていうことは断じて許せないと思うのですね。そういう意味で、ひとつ防衛庁長官とも十分に話し合いをしていただいて、これはまあいずれ何かの機会に、私は両者の食い違いを明確にただしてみたいと思うのですが、その上に立って、ひとつ制度の欠陥があればこれを直していく、ああいうふうに世界航空史上三回も、最近矢つぎばやに事故が起きておる。このわれわれは事故の現象をもう一回想起しなきゃいかぬと思いますよ。そして万難を排して人命の安全のために全力を尽くすという体制を確立しなきゃならぬと思います。そういう意味において、私は練習のためにやるなんていうことが現にやられているということは断じて許せない、私はそう思います。ですからその点はひとつ防衛庁長官ともよくお話し合いをいただいて、運輸省の所管の業務であるし、これを委任した上に立って運輸大臣は統制することができるということが百三十七条の三項にあるわけですから、あくまでも責任は運輸省にあると思いますね。自衛隊のほうでやっても問題は運輸省の責任になるのです。ですからそういう意味で、いまのやり方はけしからぬと私は思うのですね、そういうことが事実とすれば。その点は十分にひとつ配意をしていただくようにお願いをしておきたいと思います。それで、じゃあこの問題は終わります。  それから、国鉄総裁まだおいでいただけませんが、おいでいただくまで逐次質問をしたいと思います。  最初にお尋ねしたいのは、この前の国鉄の予算補正をいたしましたが、その際三月五日に実施の時期が延びましたために、五十数億ですか、歳入の面において当然補てんしなければならない補正ができないで、不用品の売却とか、資産の処分ですね、それから能率によって増収をはかるとか、こういうことを条件にしてあれが通っているわけであります。その後まだ、三月三十一日きょう現在のことですから、はっきりした自然増収の見通し等わからないと思いますが、いずれにしてもこの前決定いたしましたあの補正予算の財源確保については、だいじょうぶかどうか、これをまず伺いたい。

堀武夫運輸省鉄道監督局長

○政府委員(堀武夫君) この問題につきましては、歳入欠陥が日数がずれた分だけ、計算をいたしますと七十三億歳入不足という勘定になるわけであります。このうち四十三億は国鉄の努力によってカバーする、それで残りの三十億につきましては短期借り入れ金によって処理する、こういうことで、運賃法の審議の最後のころにそういう方針を政府として明らかにして、委員会の了承を得ておりました。で、この三十億の短期借り入れ金については、すでに運輸大臣から認可をおろして借り入れをいたしております。これで何とか、きょうは年度末でございますが、しのげるという見通しでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 これは国鉄法あるいはその予算総則ですね、国鉄の三十億の短期借り入れば、これは年度を越しては原則としていけないことになっておると思うのですが、特に大蔵大臣の承認を得た場合には年度を越してもよろしいことになってるんですか。

堀武夫運輸省鉄道監督局長

○政府委員(堀武夫君) 年度越しの承認を得れば、年度を越せることになっております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 これは利息をつけて借りている金ですから、できるだけ早く返済するのが筋だと思いますが、それでその努力目標十億円でしたですか、それはどんなあんばいですか。

今村義夫日本国有鉄道常務理事

○説明員(今村義夫君) 歳入補てんのための十億の増収をはかるということでございましたが、年度末相当お客さんもふえておりますし、それから新幹線その他の臨時列車をずいぶん動かしまして、私どもとしては大体十億は確保できると思っております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 それから、運賃を値上げして、これから長期の拡充をなさるわけでありますが、その間いろいろ問題があると思います。われわれが一番心配するのは安全運転ですね。そして正確に輸送できるようなことを願うわけですけれども、そういう面についてどういう配慮をいただいておりますか、この点を伺いたいのですが、最初に、最近のデータがありましたら伺いたいのですが、運転事故、これはどの程度あるものですか。

林武次日本国有鉄道常務理事

○説明員(林武次君) 最近の運転事故の件数の推移を申し上げますと、昭和三十七年の二万二千件から、三十八年二万、三十九年一万八千というふうに次第に減っております。その間に列車の運転キロはだんだんふえておりますので、列車運転キロ当たりで申し上げますと、この二、三年大体七%ないし一〇%程度減っております。特にその中でわりあいに大きな減りを見せておりますのが踏切事故でございますが、踏切事故の件数につきましては、三十六年に三千百十二件年間ございましたものが、だんだん減りまして、三十九年に二千五百十三件、四十年はまだ全部統計が出ておりませんが、大体前年度よりも七、八%くらいは減るであろうというふうに思っております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 そのうち列車の衝突とか、あるいは脱線ですね、そういった事故はどのくらいありますか。

林武次日本国有鉄道常務理事

○説明員(林武次君) 列車の脱線、衝突の事故、列車事故は、最近の傾向で申し上げますと、昭和三十五年に百四十一件ありましたものが、三十六年百三十、三十七年百二十四、三十八年百一、三十九年九十八、四十年度、まだ全部出ておりませんが、二月の末まで八十六という状況で、次第に減っております。これも先ほど申し上げましたように、一方において列車の運転キロは非常にふえておりますので、運転キロ当たりで申し上げますと、もう少し減り方が大きいということでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 踏切事故のうち、いろいろの要素があると思うのですが、特に職員の取り扱いがまずくて事故を起こしたような件数はどういうふうに推移しておりますか。

林武次日本国有鉄道常務理事

○説明員(林武次君) 踏切保安掛によります責任事故が大体二十件ぐらいございましたのですが、三十五年が二十件、三十六年が十七、三十七年が十六、三十八年が二十三、三十九年が二十一、本年は一月末でいまのところ十件でございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 それから踏切事故がかなり多いんですけれども、そのうち有人の踏切ですね、何種とかいうのですけれども、それから警報機のついているところ、それから無人の踏切ですね、これはどのくらいあるんでしょうかね。

林武次日本国有鉄道常務理事

○説明員(林武次君) 四十年の十二月末の数を申し上げますと、一種と称しまして、一種が二つございまして、踏切保安掛の配置しておりますのが二千七十八、それから遮断機を自動制御しております一種自動と申しますのが千八百四十八、両方で三千九百二十六、それから警報機のついておりますのが八千八百二十三、それ以外の設備のない踏切が二万五千百五十三、合計三万七千九百二、こうなっております。これを五年前の三十五年と比較してみますと、全体の総数としましては約四千五百踏切が減っております。それで設備のあります踏切が、一種で約千五百ふえまして、三種で六千二、三百ふえました。それから設備のない四種の踏切が約一万二千減っております。こういう状況でございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 それでこれは特に問題になるのは、列車の衝突、それから脱線ですね。こういうものについて職員の訓練その他について、どういうふうな方法をとっておられるのか。  それからもう一つ、踏切の場合ですね、無人踏切ですね、こういったものをどういうふうに改革して踏切事故をなくそうとしておりますか。これは大綱でけっこうです。

林武次日本国有鉄道常務理事

○説明員(林武次君) 最初の列車事故の防止の問題でございますが、一つは列車の衝突、列車同士が衝突する、これにつきましては、今年度中に自動列車停止装置というのが全国二万キロの線全部でき上がりまして、その設備ができて以来、非常にこの種の事故は今日激減をいたしております。それからもう一つは、列車脱線の事故、これは踏切によるものもございますが、これにつきましては車両、線路等の整備に非常に力を入れまして、これも最近減っております。  それから従事員の訓練の問題でございますが、これは現場におきます訓練と、中央鉄道学園、その他教習機関におきます教育と、その両面から、新しい訓練設備等も次第に増備をいたしまして、従事員の指導、訓練につとめております。  それから踏切の問題につきましては、先ほどもお答え申し上げましたように、設備のある踏切をだんだんふやしていく。その中で踏切保安掛の配置しております一種の踏切でございますが、交通量もふえますし、列車回数もふえますので、これをいま連動化ということばで申しておりますが、列車がある地点に近づきますと自動的に門扉が、遮断機が下がる、列車が通り過ぎると自動的に上がるという設備にいたしまして、しかも、交通の多いところは、さらにその踏切にも保安掛も配置するというふうなことで、一種の手動の踏切はだんだん少なくしていきたい。一方、一種の自動の踏切あるいは三種の踏切、そういうものはだんだんふやしていく。それから踏切設備のない四種の踏切につきましては、車禁と申しまして、自動車の交通禁止を警察のほうと相談しましてだんだんふやしていくという対策をいま進めている最中でございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 その際、踏切の設備をやる場合に、国鉄の場合は地元のほうに負担金を幾らか課せるようなそういう方法をとっているのでございましょうか、その点はどういうふうになっているんでしょう。

林武次日本国有鉄道常務理事

○説明員(林武次君) 線路の立体交差等につきましては、建設省との間で、国鉄でいろいろなケースの負担のしかたをきめておりまして、その協定に従ってやっております。それから踏切を廃止しまして道路をつけかえなければならぬというふうな場合には、その場合場合によりまして、国鉄からその費用を多少分担をいたしております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 その基準というのは別にないのでしょうか。たとえば、いままでかりに踏切がこうあったとしますね。そこにはしかし敷板がないわけですから、夜間も自転車をかついで通るようなのがありますね。これは正式に踏切になっておったかどうか知りませんけれども、そういうところがありますよね。しかも人の住んでいるうちが向こうに二十軒もあるのですから、やむを得ず通っているわけですね。道路になっている。そういうところを今度敷板を置いて踏切ちゃんとしてくれというときに、地元のほうで金を出すという、こういうのですね。そういうのは総費用の何%とかというふうに、一定の基準があって地元に負担をしてもらうようになっているのでしょうか。それとも、適切に随時その判断によって出先の管理長なり責任者がやるようになっているのか、その辺の基準というのはないのですか。

林武次日本国有鉄道常務理事

○説明員(林武次君) 先ほど申し上げましたように、立体交差につきましては、はっきりした基準がございますが、いまの先生のお話しのような場合は、基準というものは別にございません。

堀武夫運輸省鉄道監督局長

○政府委員(堀武夫君) 普通の踏切の場合の費用につきましては、踏切道改良促進法第六条の第二項に、この「実施に要する費用は、鉄道事業者が負担するものとする。」ということで、踏切に関する限りは鉄道事業者がやる、それが鉄道事業者の社会的責任であるという考え方のもとに、法律ではこれは道路管理者じゃなしに鉄道事業者の負担ということに規定をいたしております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 まあこの点はあなたのおっしゃるとおりです、私も調べてみましたがね。現実には国鉄当局がおやりになっているのは、いまお話のような状況ですね。ですから、この辺は私も、要するに地元が進んでぜひつけたい、ついてはまあ国鉄のほうも財政困難であろうというので、言うなれば寄付金のようなかっこうで、わがほうでもひとつ一部を持つから早くやっていただきたいと、こういうところもあるわけですよね、率直に言って。なかなかつけてくれぬから、なんぼ言ってもつけてくれぬから、そういうことを言うと、まあ乗ってくるわけですな、国鉄のほうは。確かに金がないものですからね、そういうことになると思うのだが、やはり法律に準拠すれば表向きにそういうことをやれと言うわけにもいかぬわけでして、言うならば、地元の協力を積極的に地元がやるときに受けるという感じでしょう。だから、出さなければつけぬということじゃないと私も思うのですが、その辺はどうなんですかな、苦しいところだと思うのだが。

林武次日本国有鉄道常務理事

○説明員(林武次君) いまの先生のお話の新しい踏切をつくる場合に、金を出すからつくれというお話は、私のほうとしては、いま先ほど申し上げましたように、なるべく設備のない四種踏切を減していこうという時期なものですから、なかなか実際問題はそうふやしていないのです。先ほど私が申し上げたのは、ここに二つ踏切がございまして、こっちを廃止するためにはこの間に道路をつけなければならぬ、そういう場合がありますね。そういう場合は、前は全然国鉄でそういう道路の新しくする金を負担しませんで、全部地元にお願いするということであったものですから、そういう廃止がなかなか進まなかった。それを多少でもこちらから分担金を出してもよろしいということにしたということを申し上げたのであります。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 これはいろいろのケースがありますからね。だから、もっと皆さんのほうでも実情を知っておいてもらいたいと思うのですよ。いま私がちょっと申し上げたのなどは、そうですね、五、六百メートル離れたところにお寺が一軒ありまして、そこは昔踏切をつくったのですね、正式に。そこはお寺が一軒ですよ。ところがそれから五、六百メーター離れたところには二、三十軒のうちがありまして、その向こう側に、ちゃんと村道があるわけですよ。そこがたまたま踏切になっているのだが敷板がないというので、百姓の連中は収穫期になると、よいしょよいしょかつがなければならぬものですから、何とかそこに敷板を敷いてくれないか、こういうことを要求したわけですね。そこで国鉄のほうにお願いしてみたのだが、いま言ったように、こっちに踏切があるものですから、今度どっちを廃止するとかということで、寄り寄り協議があって、それじゃ実情に沿って、部落があるほうが確かにそういうことでもって必要だということで踏み切ってもらったわけです。向こうは廃止になったかどうかは知りませんが、ともかくあの上に敷こうということで、それじゃ幅を広げなければ、敷板を敷こうということで、そこに電柱があってはいかぬ、何があってはいかぬという問題も解決をしなければならぬというようなことで、敷板も必要になってくる。まくら木も古いやつを持ってくるわけにいかぬから、ある程度新しい材木を持ってこなければならぬということになる。ですから、そういうときに、いま言った金がかかるわけです。かなりの金を地元で負担してもらえないだろうかという話になるのですよ。その場合に、いま言った法律との関係で、運輸省としてそこまで出してくれなければやらぬということでなくして、やらなければならぬ義務があるのだが、なかなか資金的な問題でと、こういうことになるのだから、地元では待ち切れない。そこで金を出すから早くやってくれないかということになると、早く仕事はいくのです。そういう具体的な問題があって、個々のいろいろなケースもあるのですから、そういう点を一律にものを判断してもいけないので、運輸省で何かそこいらに、抽象的であっても、基準というものを設けて、そういう場合に、じゃかりに地元も負担をしてくれるとしても、どの程度の負担をしてもらうとか、そういうようなおおよそのめどだけは示しておきませんと、出先の責任者が、それぞれのことを場当たり的にやりますと、こっちの部落では幾ら取った、こっちの部落では幾ら取ったということで問題が起きるのですよ。それはおかしいじゃないか。同じ国鉄で、こっちのほうは五万円かかったものを三万円負担させた。こっちは一万円で済んだということになると、かえって地域の間にいろいろ不満をまき散らすことになるからね。その辺のおおよその指導、行政指導でもいいですから、やってもらいたいということを言いたいわけです。どうですか、もう少し検討してみる必要があるのじゃないですか。

林武次日本国有鉄道常務理事

○説明員(林武次君) 新しく踏切をつくる場合の地元負担というのは、先ほど鉄監局長からお答え申しましたように、踏切設備自体はほとんど全部敷板、その他についても国鉄でつくるものですから、あまり地元からお金をいただいたという例は少ないのじゃないかと思うのですけれども、ただ三種の警報機、ちゃんちゃん鳴るやつ、あれは地元からお金をいただいたことがあると思いますけれども、一般の新設の場合は、そんなにいただいてないと思うのですが。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 それはあなたそう言わんと、ぼくの部落であるのです。これは山梨県ですが、ですから、そういうことが、やはりいろいろ私もお願いしてみたのですよ。ところがうまくいかぬもんですから、自民党の先生にもちょっとお願いしたりしてみまして、最近つかったものですから、非常に喜んで、実はきのうつきましたといって私のととろに連絡がきましたのです。いろいろ御配意いただいたのですが、そういういきさつがあるのです。具体的に私の地元のところでそういうことがあったものですから、これはただ聞いてきた話じゃないのです。やはりそういう実情を十分調査していただいて、その結果、そういう問題がもしあるとすれば、指導方針を出していただきたい、検討する必要がありますよ。

林武次日本国有鉄道常務理事

○説明員(林武次君) いまのお話、もう少し具体的に検討したいと思います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 総裁がお忙しいところを来ていただきましたので、次に新幹線輸送状況についてちょっとお尋ねしておきたいと思いますが、現在まで運行開始以来、非常な努力をしていただいておるわけでありますが、しかしその間、どうも雪が降るととまってしまうとか、それから少し雨が降ると運転休止というので、どうも頼りない新幹線というような批判も出ているわけです。これは出発当初でございますから、いろいろとそれにはそれの寄って来たる原因もあったと存じます。したがって、これからほんとうの意味の新幹線の価値を発揮してもらうと思うわけですが、それにはいままでの原因の追及を徹底的にしていただいて、それを是正するところに初めて実りがあると思いますので、そういう意味で私はお尋ねしたいと思います。  まず、当初国鉄が考えました安全確保、スピード確保、こういう点についての問題で、いま私がちょっと指摘いたしたような非常に雪に弱い、それから風雨に弱いですね。こういったことは、ただ単に軌道上の、路線上の、路盤上のことでなくして、新幹線に使っておる新しい列車の装備、装置についてそういう欠点があったんじゃないか、こう思うのですがね。特にそれらの点については、どういうふうにその原因を分析をして、それに対する対策をたてておられるのでしょうか、まずこれから伺いたい。

石田禮助日本国有鉄道総裁

○説明員(石田禮助君) 新幹線は走り出して以来ですね、幾多の故障が起きて、それがために乗客に御迷惑をかけたということは、これは何ら弁解の余地なしです。結局それというのも、まず第一に、あえてこれは弁解のようなことを申し上げることになりますが、しかしこれは言わんというと説明になりませんので、ひとつごしんぼうしてお聞き願いたいと思いますが、要するに、路線の問題につきまして、これが一番六きな欠点ですね。大雨が降るたびに路線がくずれるというようないやな問題、これは全くオリンピックまでにつくらにゃならんと、ところが一番困難な問題は、用地買収の問題であった。なかなかその間に手間がとれて、急にいかんと、それがために工事に対しては十分の期間が得られなかったというようなこと。  さらに予算の問題につきましてですね、御承知のとおり三千八百億もかかったやつに対して、二千億足らずの初めの予算、その結果第一次追加、さらにそれがまた議会の幸いに協賛を得たと思うと、また第二の追加をやらにゃならんというようなことで、きわめてこれは惨たんたる失敗ですね。そうしてさらに、鈴木さんに申し上げにゃならんことは、車の重要な部分についてはですね、たいしたこれも欠陥というものはなかったんですが、小さな部分について幾多の欠陥があった。これはやはり初めモデル線区というきわめて短距離の間に、わずかに四両の電車で試験をした。試験をしたということはいいんですが、非常に距離が短かかった。そうしてまた、やはりあれは十二両編成でやるべきだった。そうしてあの短距離の間の試験の結果によっても、全体の設計を変えたというようなことがあるのですが、あれをもしも百キロくらいの距離にして、そうして十二両編成にしたらば、さらによりよい結果を得て、それがために、それによって業務を開始してから故障が少なかったんじゃないか。  要するにこれはまあ責められるというと、何とももう弁解の余地がないのですよ。それで国鉄としては、そういう事例にかんがみまして、その後着着として路線の改良、それからまた車両の改良というようなことについてやっておりますんで、来たるうちにおいては去年のようなことはないと思います。そしてさらに鈴木さんに私が申さにゃならんことは、新幹線に事故が起きた日には、これは非常に大きな事故になる。それだからして、雨の問題、風の問題なんかについては、できるだけの注意をしろと、お客さんが何と言ってもいいから、事故の起こらないようにしてくれというようなことでですね、あるいは必要以上の用心をした。それがために故障が非常に続発したというようなことがまあありますんで、事故が起こらなかったということだけはひとつお認め願いまして、そのほかのことにつきましては、これからも十分にいま改善しておりますので、まあだんだんと私直っていくと思う。現にこの一、二カ月における故障というものは非常に減っています。  ただ問題は、さらに鈴木さんに申し上げなければならぬことは、近ごろお客さんが非常に多いのです、ある列車に対しては。それでたとえば熱海行については三〇〇%くらい乗るというようなこと、これがために事故を起こすおそれなきにしもあらず、これは避けなければならぬということで、けさも私は新幹線支社長に命じたのですが、お客さんが何と言ってもいいから、札どめでもして、そうして二〇〇%以上も乗せるな、こういうように用心しております。これからいままでのような故障というものも少なくなる、そうして事故もないということに考えております。その点はどうぞひとつ御了承願いたいと思います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 非常に経験の豊かな、識見の高い総裁ですから、率直にやっぱり自分のやられたことについての責任は感じておられるようでして、私はこれ以上言うのはどうかと思いますけれども、しかし、来たるべき日に備えての問題でありますから、もう少しお聞きしたいと思いますが、なるほど、総裁のおっしゃるように、オリンピックの時期を一つのめどにして、非常に促進されましたので、まあ幾多の問題がございました。これは私も決算委員会のほうで、例の近江鉄道の地方鉄道軌道整備法に違反するかどうかという問題もありまして、現地まで行ったこともございますけれども、たいへんな御苦心もいただいておりますしするのですが、その面における線路の欠陥ですね、路盤の軟弱といいますか、そういう点、私わかりますけれども、ただし雪に対する対策の点についてはちょっと問題があったと思うのです。最近は列車が昔と違いまして、鉄から何か軽い金属製になっておりますから、風がちょっと吹きますと、非常に安全のために停車しておりますから、これは乗っているほうはじりじりしますけれども、安全確保しようという総裁のことばには賛成です。ただ積雪の場合には、滋賀県の辺は大体どの程度の雪が降るということは、これは年間統計もありますし、それに対して新しい列車が一体どこに問題があるかということくらいはもう少し精密な研究ができなかったんでしょうか。私は三つ原因があると思っているのです。列車に取り付けられておりますいろいろな機器に雪が舞い込んで凍ってしまってだめだとか、いろいろございますが、そういった不備を、欠陥を是正することは、技術的にいまおやりになっていると思うのです。そうしてそれを直しませんと、また来年雪が降ると同じことを繰り返すわけですから、その辺はもうすでにつくってしまった車両に改良を加えるということになりますと、列車運行に支障を生ずると思います。そう簡単にはいかぬと思いますが、その辺、一体国鉄はどういうふうに配意しているか。新しくできる車両は改良型になると思いますが、いままであるものを改修しつつ、なおかつ既定のダイヤをそのとおりにやっていくということになりますと、かなりの困難があると思いますが、その点だけはちょっと研究の余地があると思いまして、ちょっとお伺いしたい。

石田禮助日本国有鉄道総裁

○説明員(石田禮助君) 雪の問題は、これはいまに始まった問題じゃありませんが、要するに新幹線というものは、スピードが非常に高いということであの故障が起こったのでありまして、これについては十分に研究いたしまして、現在までにつくりました車両につきましては、この雪害のないように、もう来たることしの冬の季節に対しては、まずまず一〇〇%だいじょうぶだというような確信ある修理をいたしております。それで、新しい車につきましては、もちろん、これはそういうことのないようにいたしておりますので、この点は私は心配ないというように技術陣から報告を受けておりますので、鈴木さんもこの点御安心になって私はだいじょうぶだと考えております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 残念なことでしたけれども、ことしの「ひかり」が十六本の運休ということから始まって、一月一ぱい、一月の十日から二月一ぱい、上下六本の超特急「ひかり」を運休しましたね。これは非常に新幹線にとっては致命的な私はことではなかったかと思います。いわゆる冬に弱い新幹線、雪に弱い新幹線、こういうことでだいぶたたかれたことと思いますが、この原因が。パンタグラフを押える碍子の故障であるとか、あるいは寒波がくると、最高時速二百キロで走る場合、雪をけって走るわけですからね。その場合に雪が冷却空気の取り入れ口に入ってしまって、猛烈に吸い込まれてしまう。そうしますとモーターが水びたしになってしまって、オーバーホールする、これが二つの原因。それから三つ目には、いろいろなものがぶら下がっていますが、新幹線の列車には私はまだ一度も乗せてもらってないのですよ。十日ごろ一回乗せてもらおうと思っておりますが、不幸にして一度も乗る機会がなかったのですが、そういうような小さな変電所をつけて走っているのではないか、こういうことを言われているのですが、こういうことに対する氷に弱い設計、設備というものがあるのではないか。ですからここらを完全に克服していただけば、大体この雪についてあとは除雪だけ、線路に積もった雪を除雪するということは可能でありますから、そうすれば総裁、おっしゃったようにだいじょうぶである。ことしはだいじょうぶだ、私にまかせておけ、こういうことになると、私はおそらく十分研究されて、総裁のおっしゃったことだと思いますから、総裁を信頼しますから、まあひとつまた冬になって、来年ここでこういうことのないように、だいじょうぶですね、総裁。

石田禮助日本国有鉄道総裁

○説明員(石田禮助君) どうもパンタグラフの問題ですとか碍子の問題ですとかというようなことは、私はしろうとでありまするが、どうもしろうとの常識から考えても、国鉄に一体電車を走らせてから何年になるかわかりませんが、みっともないということでたいぶ技術陣に詰め寄りまして、これに対しては最近においてはほとんど故障はないように研究して改善しております。また寒波による問題につきましても、これもやはり経験の不足からきた、どうもとかく新しいものというのは、どうもやはり経験の不足による故障が起こりやすい。新幹線のごとき二百キロもスピードを出すものについては、全くこれは新しいことなんでございまして、こういうみっともない故障を起こしたということは、まことにこれは皆さんの御期待にそむくことであり、乗客に対して相すまぬことであります。この点については、もうほんとうに親身にこたえまして、十分に研究して改善しておりますので、この来たる冬の季節に、これからはこういうことがないということを考えております。現にさっき申し上げましたように、こういう故障というものは最近ずっと減っておりますから、これはかすに相当の時をもってしてくだされば、まずまずだいじょうぶだといういうふうに考えております。今後とも十分に注意して、謙虚な気持ちをもって研究努力してやるということにいたしております。どうぞよろしくお願いいたします。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 どうぞよろしくお願いします。  それで、さっき総裁もおっしゃったように、われわれが一番心配するのは、二百キロからのスピードで走るわけですから、もし事故が起きたとき一体どうだという——最近飛行機事故など多うございますから、そういうむだな心配かもしれませんけれども、乗る人から見ると、国民から見ると、スピードが早いだけにそういう危惧を持つわけですね。もしこれ何か事故があったらどうなるだろう。普通八十キロ、九十キロ、そのぐらいのスピードですといいのですけれども、二百キロ越しますと相当速うございますから、そういう危惧を持つと思うのです。これについては、いままでいろいろ人命に関係のある事故というものがなかったのですけれども、多少やはりガラスを割るとかなんとかいうような事故を聞きますね。そういった件数の、事故の性質等をいろいろ判断をされて、もう絶対的に安全についてはだいじょうぶだという保証のほどはどうなんでしょう。これは非常にむずかしいことで、事故を想定するということ自体もおかしなことですけれども、しかし、国民の不安として持っている感じですね、その感じに対して総裁にどういうふうにおこたえしていただけるかということですね、国鉄内部のこれに対する安全確保というものは絶対だいじょうぶなんだと、あらゆる角度から研究してだいじょうぶだというふうに保証してもらえるかどうかですね、この点を念のために伺いたいのです。

石田禮助日本国有鉄道総裁

○説明員(石田禮助君) どうもこれは鈴木さん、神ならぬ身のどういう事故が、状況が起こるかわかりませんが、少なくとも国鉄としては考え得られる原因に対しましては、事故の起こらないようにということについて万全のくふうをしております。さらにこれは、そういうことから、たとえば全日空あたりでああいう事故が起こりますと、われわれはこれは人ごとだと思わぬです。もうこれは国鉄自身がひとつ考えにやならぬ問題だということで、国鉄の全職員に警告いたしまして、とにかくどんなことがあっても安全な輸送というものは確保しにゃいかぬということに警告は発して、最善のくふう、努力をいたしておりますので、どうもこれは、将来どういうような事故が起こるかしれませんが、われわれとしては、最善の努力をいたしておるということだけは、ひとつ御承知願いたいと思う。  その点に対して私は鈴木さんに御参考に申し上げますがね、私は国鉄総裁として一番心配しておりましたのは、新幹線もありますがね、青函連絡線ですよ。これは戦標船ですよ、いままで。戦標船といったらぼろ船ということなんです。ここに運輸省の方もおられますが、もう戦標船なんというものは、これはもう航海の安全の点からいったって、また、経済計算の点からいったって、早くやめにゃいかぬのだということで、民間に対しては、この戦標船というものは早くスクラップにして新しい船をつくれということでやりましたが、ひとり国鉄というものは、依然として青函連絡船なんというものに対しては、九そうのぼろ船を使って、一そう千二百人ものお客さんを運んでおる。安全あって初めて輸送はある、それなのにあんなぼろ船を使うというのはけしからぬじゃないかということで、私は監査委員長をやっておりましたときに、時の総裁の十河氏に談判してちっそく優秀な、いままでは五千トンぐらいの船でしたが、あれを八千三百トンに直して、そうして輸送の安全をはかる。これはしかし、九そうのうち一そうですよ。それを九そうすっかりスクラップにしまして、全部もう新しい八千三百トンの非常に優秀な船をつくるようにいたしました。さらに一番航路で危険なのは宇高線なんです。あれは神戸、門司間走っている船に、横からぶつけられるおそれがある。現に紫雲丸なんかあれやったのです。今度はひとつぶつけられても沈まない船ということで、ことしの三月の初め、一そう就航するようになりました。そうしてさらに二そう目は五月、三そう目はことしの末までに、何とかしてひとつしてまいりたいということで、私としては考え得られる危険に対しては十分備えることがあって、輸送の安全ということは確保されるということに努力しておりますので、どうも神ならぬ身の、どういうことが起こるかしれませんが、自分としては、その点については、最善のことをやっているのだということは、どうぞひとつ御了解願いたいと思います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 近代科学の粋を集めて、いろいろ御研究なさって、安全対策についてもやられておられるようですから、われわれ安心はもちろんしておりますが、万一のことを考えて、そういう心配に対して国鉄がどうこたえてくれるか、これは国民のひとしく関心を持っているところですから、そういう意味でお伺いしたわけです。いま総裁の青函連絡船等の例をあげての御説明でよくわかりました。ひとつ万々一それはあってはいけませんが、あった場合でも、それに対して現在人間が考えられる最高のレベルの技術をもって、その対策は立ってあるというふうに理解していきたいと思います。  それから新幹線は高架をとっておりますので、一部盛り土のところもありますが、あの下がかなりあいておりますね。これはそれぞれ地域地域の御要望もあるでしょうし、国鉄はこの権利金というのですか、借料といいますかね、そういうものを取ってこれは貸しているのでございますか。それはどういうふうな方針をおとりになっているのでしょうか。これは東京から大阪までの間ですね。

石田禮助日本国有鉄道総裁

○説明員(石田禮助君) それは高架の下でございますか。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 下のあいているところ。

石田禮助日本国有鉄道総裁

○説明員(石田禮助君) これは現にこの前だいぶ委員会で問題になりましてね、それからあれに対しては特別の部外の有識者、経験者というものから成る委員会というものをつくりまして、あれをできるだけ利用することに考えております。それで、それに対しては国鉄だけできめないで、そういう委員会によってきめるということにしておりますので、最近においてはまず順調に進んでいるというふうに考えております。

今村義夫日本国有鉄道常務理事

○説明員(今村義夫君) 高架下の貸し付けにつきましては、従来の線でございますと、直接に国鉄が貸しておったわけでございますが、これが行政管理庁からの勧告もございまして、直接貸しよりも間接管理方式のほうがいいじゃないかという勧告もございまして、また、先ほど総裁が申し上げましたように、部外の委員から成る民衆駅等運営委員会及び高架下管理刷新委員会というのがございます。その委員会にもはかりまして、高架下管理会社というものをつくって、一括貸し付けまして、そうしてその高架下管理会社が入居の希望者に貸し付けるという方式をとっているわけでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 高架下管理会社というのは、これはもうできているわけですか。そうしてその会社の何といいますか、資本金とか、役員構成とか、まあ定款等もつくっておられると思うのですが、これは特殊法人として、民法上の、運輸大臣ですかね、これはおそらく認可を得た特殊法人としての会社になっておりますか。純然たる民間でございますか。

今村義夫日本国有鉄道常務理事

○説明員(今村義夫君) 高架下管理会社は、東京、名古屋、大阪にそれぞれ民間会社として発足いたしているわけでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 これは時間の関係もありますので、いまここで会社の性格、資本金、役員、定款等お聞きする時間もないと思いますが、資料としてひとつぜひお出しをいただきたいと思います、後ほどでけっこうですから。  それからこれを貸すことについては確かにいろいろ問題があると思いますね、利権がかかりますから。ですから、いま総裁のおっしゃったような、第三者を入れた委員会をつくって、そこでその一つの基準なり賃貸料というものをきめてやることが一番適当だと私も思います。ですから、そういうガラス張りの中でですね、要するにあき地を大いに開放してやる、これは私も賛成ですから、その辺の運営については皆さんを信頼しておりますけれども、とかく利権がつきまとうものですから、いままでも過去——戦後いろいろなうわさも私たち聞きます。現に裁判ざたになったこともあるわけでしてね、そういう点を心配したものですから、伺ったわけです。  それから、これはちょっと総裁、顔パスの問題でね、お尋ねしたいのですが、先般副総裁から、そういう趣旨の通達をお出しになったそうですね、各全国の支社にですか、それはどういう内容になっておりましょうか。

石田禮助日本国有鉄道総裁

○説明員(石田禮助君) 実は私はこの顔パスの問題は、去年の十月ごろ初めてああいうことがあるということを聞いて実は驚いた次第なんです。国鉄の人間が私鉄に乗る場合にはただで乗ると、そして私鉄の人間が国鉄に乗る場合にはただで乗ると、まるで、あれですね、何か知らぬが、やみ取り引きをやっておるようなかっこうで、こんなことはもうモラルの問題だと、これはぜひとも、絶対やめさせにゃいかぬと、それについては、まず国鉄人がただでもってほかの鉄道に乗るということをやめにゃいかぬ。やめさせるためには、必要なパスというものはこっちは買ってやったらいい。それがために金が五億かかろうが十億かかろうが、これはやらにゃいかぬということで、だんだん、十月から研究させましたところ、まず第一に、実行可能だという見通しがつきましたので、副総裁のあれになったわけでございまして、これはまだ実行はしてない。四月の十五日から実行するということになっていますが、これはひとつ万難を排してやらにゃならぬということで考えております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 総裁御就任になって、去年気がついたと、それで、国鉄職員が私鉄を利用する場合には、国鉄予算の中から交通費は負担をしてやるという方法は、もう十月からおとりになっているわけですか。

石田禮助日本国有鉄道総裁

○説明員(石田禮助君) そのことは十月から——まだやっていませんが、いよいよ四月十五日からやるということになるが、四月十五日から国鉄人というものは決してほかの鉄道にただ乗りはしない。そのかわり、ほかの私鉄の人間も四月十五日からは国鉄にただ乗りはしない。それまでにちゃんとパスを国鉄職員に買ってやって、そんな人に迷惑をかけるようなことはさせないということにいたしております。

豊原廉次郎日本国有鉄道常務理事

○説明員(豊原廉次郎君) ただいまの総裁の説明をちょっと補足さしていただきたいと思いますが、副総裁の通達を出しましたことは御承知のとおりでございまして、従来とも全部が全部……。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 よくわからないから、その内容をちょっと簡単に説明してくれませんか、どういうことを趣旨として言っているのか。

豊原廉次郎日本国有鉄道常務理事

○説明員(豊原廉次郎君) 趣旨としましては、従来ともこういう相互乗車と俗に言われております問題は根絶しなければいかぬということで、再三注意はしてきたわけでございますけれども、なかなか実効があがっておりませんでしたので、いわゆるこれは相互乗車と申しますが、結局、ほかの鉄道に対する無賃乗車であり、また、国鉄に無賃で乗車させるということでございますので、そういう無賃乗車を従来一部の者が慣例的にやっておりましたが、絶対にやめろということを申しますと同時に、従来も、通勤手当がございまして払っておる分ももちろんあるわけでございますが、それをさらに徹底いたしまして、職員の一人一人がどこから通っておるか、何を利用するかということはその上司がわかるわけでございますから、そういう者については、私鉄を利用する、また、パスを利用するというようなときには通勤手当を出して乗車券を買うということを確認をしなさい、こういう指導をして、すでに、大阪、名古屋等においては実施をしておりますが、東京が、まあ、これは非常に多いわけでございますけれども、この分について今回厳重に実施をいたしたい、こういう段階になっております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 その顔パス問題に対する副総裁の通達の内容を伺ってみまして私が矛盾を感ずるのは、総裁もお話がありましたが、まず、いけないと言うなら、いけないと言う立場に立って職員に対する通勤費の補償をすることです。それがあいまいになっておるんじゃないですか。それからもう一つは、これはいい悪いと言いましても、総裁、長い慣習の中にあったことですから、いろいろとのれんの中における問題のあることもよくわかります、私たちは。ですから、労働組合側にしても職員側にしても、たとえば、いけないと言うなら、じゃ、負担は全部国鉄がめんどうを見てやるから、十月何日以降は通勤に要する費用は全部これはやりなさい、これは国家公務員でもほかの公社の職員でもみんなそういうことをやっていますからね。どこから通っておるということは、個人個人が申請をすればすぐわかるわけですから、それについて国鉄線を除くものは、まあ国鉄もあなたのほうで持つというなら、通勤費は全部幾らかかろうと予算に組んでやろう、そういうことでひとつやめてほしい。ついては、労働組合のほうも、当然自分たちの通勤費がかかれば、その分は穴があくわけですから、これはどうしてくれるということで、これは団体交渉事項になりますよ。そうでしょう。そうなればやっぱり労働組合側、職員側ともよく話し合いをして、そうしてやらなければ、われわれも何か総裁が新聞なんかで言われておるのを見て、なるほどというところもあるけれども、一面われわれもよくその内情を知っておるだけに、また一面、少し無理じゃないかと言うのは、こういう点はどうなっておるのだろうかという危倶を持つわけです。ですから、聞いてみると、やっぱりそうですよ。あなたも経営のエキスパートですから、非常に私は尊敬しておるわけですが、やはり十月に気づいたら、そういう手だてを全部して、そうしてそれからひとつ組合のほうとも話をし、職員とも話をして、それをいい方向へ持っていくという、やはり心の中にもう少し度量を持って問題を解決しませんと、長い伝統を一挙にやろうといったって、それは無理なんですよ、幾らいいことであっても。ですから、私はその辺のやり方が多少、多少と言うか、率直に言うと気に食わぬです、聞いてみてですね。それは、国鉄側がそうやりましても、じゃ私鉄側が一体どういう態勢になってくるのか、そこから辺も考えてみないとわからないですね。これは、電話の場合でも、公用の場合はこれは無料で通話をしておりますね。郵便の場合でも、役所の関係のことは、通信事務というのがあって、これは使っていますよ。ただし、郵政職員だからといって、はがき一枚、ただでくれるということはない。電電公社の職員だからといって電話が自分のうちでただでかけられるというものじゃありません、これは。ですから、その点は公私の別はきちっといたしておりますけれどもね。やっぱり国鉄は、明治の初めからの長い歴史の中の、言うならば低賃金と言いますか、労働条件の非常に悪い中で御苦労されてきておる人たちが多いわけですから、そういう人たちが陰に陽にいろいろな角度からともかくやってきた歴史の上に立っての、伝統の上に立っての一つの慣習だと思いますから、そういう点についてはもう少し慎重な配慮をしてほしかったと思うのです。ですから、総裁の考え方はわかりますけれども、やり方について私は少し総裁一流の強引さで押し込んでいっておるのじゃないか、こう思うから、その強引さは必要なこともありますけれども、こういう場合はだめですよ。そういう強引さは逆に抵抗を感ずるわけですから、そういう点をもう少し配意して、あまり世間でこういう問題が言われないような形で収拾してほしかったと私は思うのですね。そういう点については、まあこれはたいへん目上の人に私は説教がましいようなことを言って失礼かと思いますけれども、率直に感じたことを申し上げておるわけですよ。ですから、これは私鉄側に対してもよほど私はやりませんと、理屈の上でこうだといったって、やるのは職員ですからね。方法は幾らでもあるでしょう、これはやる方法は。それだけにむずかしいのです、これは。ですから、私鉄側の受け入れ態勢はどうなのか私わかりませんが、そこらもどう判断してやられたのか、もう少し総裁のこの問題に対するほんとうの気持ちを聞きたいのです。

石田禮助日本国有鉄道総裁

○説明員(石田禮助君) これは、鈴木さんのおっしゃることはごもっとも千万でありますが、もう少しやっぱり人情味を持ってやるということだと思いますが、少なくとも私はこの問題を解決するには、つまり十月の中ごろから知って今日ようやく徹底をするということは、つまりその間にいろいろ無理のないように、しかも、やったら実行できるようにするということがこれは必要だということで、今日までじんぜんと半年も暮らしてきた次第でありまして、まず第一に、これ、するについては国鉄職員というものの立場をきれいにしなければいかぬ。国鉄職員がただでもって私鉄なり、バスなりに乗るなんということをしておいて、そうしてほかの私鉄なり何なりの職員を国鉄に乗せない、これはいかぬ。まず国鉄職員みずからの立場を正しくするということが先決問題だと。それについては国鉄職員にいま一つの給与の面その他について傷のつかないように、必要とする費用に対しては交通費はちゃんと払ってやる。それは四億かかろうが十億かかろうがかまわぬ。まず国鉄職員の身を正せと、これが第一。そうしてこれをするについては、何といったってやはり職員同士の態度の問題ですから、それについてはやはり相手の私鉄鉄道とよく交渉してお互いの了解を得たところでまずやると。それからさらに職員そのものによく話をして納得させなければいかぬということで、組合のほうにも話をしまして大体においてこれでいいということが確信がつきましたので、四月十五日ということにやった次第でありまして、その点につきましては鈴木さん御心配のように、いいから何でもかんでもやっつけちゃえというような、そういう勇気をふるったわけではないのです。これはよほど慎重にやり、人情をもってやったんだということは、ひとつ御了解願いたいと思います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 予算の裏づけについて伺いたいのですが、そうしますと、私鉄を利用する場合ですね、これはバスもあるでしょうし、電車もあるでしょうし、その他都営バスとか、いろいろあると思いますが、とにかく国鉄以外の交通機関を利用して通勤する諸君には、その分に対しては何億かかろうと責任を持って通勤費は支給していくんだと。ただし、国鉄の場合は、これは職員ですから、国鉄区間は無料で乗車していいとぼくは思うのですね。だから、そういうふうに整備する、これが一つですね。大体これはおおよそどれくらいかかって、それは予算的には四十一年度にちゃんと組んであるのですか、その点はどうなんですか。

豊原廉次郎日本国有鉄道常務理事

○説明員(豊原廉次郎君) 通勤手当につきましては、これは私どもも一般の公務員またはほかの公社と同様の制度を適用いたすわけでございまして、国鉄の職員は大多数は国鉄の沿線におるわけでございますが、国鉄を利用する通勤者については、これは先生がおっしゃいますごとく、問題はない。私鉄あるいはバスを利用いたします場合には、公務員と同様、今回改正になりました千百円——従来九百円だったものが千百円に上がっております。最高は千六百円という少しむずかしい制限がございますが、最高は千六百円までということでございまして、その必要なる額につきましては、私ただいま正確な数字を持ち合わしておりませんが、予算といたしましては完全に予算措置するということであります。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 何ぼかかるかその実態調査もできてないんでしょう。

豊原廉次郎日本国有鉄道常務理事

○説明員(豊原廉次郎君) できております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 それなら言ってください。

豊原廉次郎日本国有鉄道常務理事

○説明員(豊原廉次郎君) できておりますが、私いま手元に数字を持っておりませんので、正確なことはちょっと申しかねるわけでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 ちょっと電話で連絡をとってみてください。額が幾らになるか、これは大事なところですから。  それからもう一つ伺いたいのは、一般の通勤手当制度を適用するとおっしゃいますが、これは国家公務員の場合と違うでしょう、これは国鉄の場合は。電電公社なんか調べてみたですか。これはあなた少なくとも全額負担すべきですよ、交通費については全額幾らかかっても。公務員並みの千百円、最高千六百円、これはおかしいですよ。公社の実態も調べてくださいよ。そうして少なくも全額支給するという態度を確立しなければだめですよ、これは。そうしないと、やはり問題は残りますよ。そういう点十分調べてみたんですか。この一般というのは国家公務員の基準でしょう、これはおかしいですよ。

豊原廉次郎日本国有鉄道常務理事

○説明員(豊原廉次郎君) いま申し上げましたのは国家公務員と同様の制度でございます。それで民間会社等におきましても、それは社によりまして全額負担しているところがあることは私ども存じておりますが、私どもの給与制度というものが、これば公務員と必ずしも同様ではございませんけれども、こういう性質のものとしましては、それにならってやるのが適当ではないかと考えまして、国家公務員に適用されている通勤手当の制度なり額なりを準用したと申しますか、それを当てはめてうちで使っているわけでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 それはちょっと受け取れませんね、これは公労法第八条の団体交渉ですよ、だからこれはやはり総裁、私はいまどうという結論言いませんから、もう少し、三公社もありまするし五現業もあるし、いろいろ機関もあるわけですから、そういう実情等も把握されて、そうして私のまあ意見を言わないというか、意見はさっき言ったように全額支給すべきであるというのが筋だと思うのです。その上に立ってもう少し制度その他も、国家公務員に準ずるということでなくて、これは公社法上その点は団体交渉できるわけですから、そういう相手方もあるのに、ただ一般の公務員の通勤手当制度を準用するということは納得できません。その点はもう少し検討してやってもらわなければ困りますから、その点ひとつ総裁に聞いておきたい。

石田禮助日本国有鉄道総裁

○説明員(石田禮助君) 私自身の考えとしては、とにかく支給するなら全額やったらいいじゃないかという、いわゆるまあ民間人の頭ですね、これがなかなか予算だとかそのほかのめんどうくさい手かせ足かせの規則がありますので、国鉄は支給するのだから、ただ乗りを防ぐことによってそれだけ収入がふえることになるのだから、何かこの間に予算措置の上において解決の道はないかということをひとつ考えて、私自身としては、職員の身から血の出ないように、そうしてこのモラルというものを十分守ることができるようにしたいということを考えているのですが、どうも私予算についてはしろうとでございまして、ちょっと困るのでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 だから公労法第八条の団体交渉になるとぼくは思うのですよ、なるとかならぬとかいって公労委はこれをいままで提訴して、そういうことは決着ついているのです、はっきり。だから団交しなければいかぬ。これはそういうことになっておるのだから、それはもう少し調べてもらって、組合の団体交渉事項にしてもらわなければ困る。だから国家公務員を準用するなんということはいかぬ。総裁の言っているように必要なものはみんな払ってやる、それはあたりまえでしょう。灰皿を置かないでたばこをのんで、灰皿がないから紙にたばこを包んでおいたらけしからぬといったってそれはだめです。灰皿を置いてたばこを吸ったやつが外へ捨てたらいかぬと、こう言われればなるほどと思うけれども、灰皿を置かないでたばこを捨ててはいかぬといっても、何を言っているのだということになる、反発を食うのにきまっている。ですからこれはせっかく画期的な一つの制度を取り入れようとするわけでしょう、だからあくまでも従業員の納得と理解を得なければならぬことだから、もぐろうと思えば幾らでももぐれるわけだから、それだけに職員の方が、なるほどおれらの言うことがおかしいのだというふうにみずから悟るような施策をしてやらなければ、これは終局的に済みませんよ、そんな観念的な理屈でもって押し込もうといったって。ですからここはひとつ総裁のおっしゃるように、もう少し実情等も、いろいろなケースがあるわけですから、そこをひとつ調べていただいて、その上で総裁の趣旨に沿えるような方向でやってもらいたいということを私は希望しておきます。

石田禮助日本国有鉄道総裁

○説明員(石田禮助君) 鈴木さんの御希望の点はよく頭に置きまして、問題を円満にひとつ解決していきたいということに努力いたします。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 それから、まあ私たくさんありますけれでも、時間もないようですから、これで終わります。  で、最後にたった一つ伺いたいのは、国鉄の場合は、非常に建設財源を見ましても額が多うございます。これからたいへんな御苦労をされるわけですが、それにつきましても、私どもは非常に心配する点が一つございます。  それは建設工費についてです。で、政府は七〇%くらいの契約をやろうとしていますね、この上半期に。そうして六割ないし五割の金を払う。こういう公共投資によって不況を回復する、こういう政策をとっておられます。そこで、はたして、私は、公共企業体である国鉄が、その政府の方針にのっとって六〇%なり七〇%の契約をし、そうしてその五〇%なり四〇%の現金の支払いをしていくという方針がすなおに受け入れられる態勢があるのかどうなのか。こういう点に対する心配が一つありますということと、それからもう一つは、国鉄にはいろいろと建設工事会社があると思いますが、一体工事会社は国鉄の指定業者になっていると思いますが、クラス別にはどういうふうに選別して、そのクラス別契約については、だれが一体責任を持ってやっているのか、ですね。本社でやる場合、地方支社でやる場合、あるいはその下の管理局にいく場合と、いろいろあると思います。契約高によって違うかもしれませんが、そういった問題について、この間の実情をひとつ伺いたいと思います。

豊原廉次郎日本国有鉄道常務理事

○説明員(豊原廉次郎君) ただいまの御質問の予算を、早期に工事費を出して早期に仕事を始めるという政府の御方針には、国鉄も政府機関といたしまして入っておりまして、それを政府の御方針のように実施することになっております。  それからもう一つの工事会社の格づけという問題につきましては、これは、私、ただいま手元に資料を持っておりませんが、国鉄の中に外部の方も入っていただきました委員会をつくりまして、それによりましてABCというようなランク、これは工事の能力に応じましたランク、これを全国的な業者とそれから地方的な支社単位のものというようなものに分けまして、これはある時期がまいりますと再検討いたしまして、そのときの実勢に応ずるような分類をいたすわけでございますが、それの中から公開競争入札なり、指名なりをやっていくという方法をとっておるわけでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 私は、もう少し実は伺いたいんです。工事業者は何社国鉄にはあるのか。その指名業者が。そうしてそれは、およそランクはどういうふうに分けられておって、そのランク別に契約をする相手方、国鉄側の契約担当官はだれが当たるのか。そうしてその契約高によって支社長というのですか、のところで決裁する場合とそうでない場合とあると思いますね。そういったものと、もう一つは、元請になる指定業者ですね、それがまた下請に出していると思うのですよ。そういうケースがかなりあると思います。なければないでいいんですが、その指名が一段、二段とやられているところがあるのではないか。そうなりますと、これは一般的に、国鉄だけではないのですが、日本の建設業界全体の問題として言えるのですが、下に行けば行くほど単価が安くなって、中間におけるいわゆるマージンといいますか、ピンハネといいますか、そういうものが二割なり一割は取られるので、下へ下へとおろされてくる。そうすると結局、その工事自体が粗漏になりまして、会計検査院からの指摘するたくさんの——ここに私は持ってきておりますが、具体的な問題が出てくる。わずか八%の実施検査だけでもこういった膨大な不正行為、国費のむだづかいが出てくるわけです。ですから、こういう点を私はもう少し突っ込んで伺いたいと思いますから、この点を聞きたかったけれども、資料がないのですか。——資料はあるのですか。

豊原廉次郎日本国有鉄道常務理事

○説明員(豊原廉次郎君) ただいま手元に私資料を持っておりませんので、お答えできないわけでございますが、資料を提出いたすようにいたしましょうか。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 では、そうしてください。資料がなければちょっとできませんからね。  さっきの予算化すべき交通費ですね。それも問い合わせてもらって、わかりましたか、まだわかりませんか。

豊原廉次郎日本国有鉄道常務理事

○説明員(豊原廉次郎君) いま聞いております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 それではちょっともう一つ、私はその点がだめなようですから伺いますが、東京駅の八重州口にある国際観光会館の問題ですが、これは国鉄側では不法に占拠しているというふうに判断をしていられるのでしょうか。

豊原廉次郎日本国有鉄道常務理事

○説明員(豊原廉次郎君) 国鉄側といたしましては、料金の問題で争いを生じまして、その後、料金を納めないという問題と、こちらが構内営業といたしまして承認をするから請書を出してくれということを再三申したのでございますが、向こうが契約をしないということに現状ではなっております。したがいまして、あそこの土地の使用に関しましては、国鉄と国際観光会館との間に全く無契約の状態でございます。無契約ということは、何ら根拠がなくして使っておるということになりますので、私どものほうは不法占拠、こういう見解をとっているわけでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 総裁、これは私はどうも不思議でならないのですね。いまおっしゃったような実情にあると思います。それで、昭和三十六年でしたか、その料金問題でトラブルが起きて、東京地裁に訴訟を起こして、それは国鉄側の勝訴になっているわけですね。ですから、法律的にも明らかに相手方に問題があるということになっているわけですから。これがここに居直って請書にも判を押さぬ、出てもいかない。何を言っているのだ、こういうふうに逆に開き直って、国鉄と相対峙しているのがこの問題ではないでしょうか。私はずっと早くからお尋ねしたいと思っておりましたが、国鉄の当事者がどうかひとつ良識的な御判断によって無事に解決をしていただくことを願っておりましたけれども、しかし、なかなかこれは解決をしない。そうして不法占拠の形がいつまで続く。これは社会的にも許せないと思います。一体、こういう問題がなぜそういうような形をたどっているのか。そこには私たちの知らないいろいろな要因があるかもしれませんが、率直に、いろいろと経営に参画している総裁ですから、御判断を持っておられると思いますから、それを伺いたいと思います。どういうふうにこれを解決しようとしておられますか。

石田禮助日本国有鉄道総裁

○説明員(石田禮助君) 実は、この問題につきましては、ちょうど、昨日向こうの社長の小川君が来て、いろいろ話を聞いたのですが、一向要領を得ないのです、その主張が。どうも忌憚なく言えば、何を言っているのかわからない。これはもう妥協して、ひとつ、平和裏に解決したいということは、私は切に希望するところでありまするが、主張のポイントがどうもわからない。それで、これはやはり、そこで結局裁判にいったわけですが、これはやはり、向こうは妥協ができないから控訴したいと言う。これはひとつ控訴したらいいだろう、それで控訴してなおかつ、それで御不満なら、ひとつ最高裁まで持っていったらいいだろうというふうなことにして、妥協するということについては、最善の努力をしたつもりでありますが、もう妥協によっては解決の道なし、やはり、裁判で白黒をきめるほかないということで、現在われわれがとっておる手段に出ざるを得なかった、こういう結論に遠した次第であります。実はこの鉄道会館の——いまの小川君との問題につきましては、この前の鉄道会館の問題なんかありまして、だいぶ国鉄としても国会でみそをつけておりますが、こういう問題については非常に慎重にやっているわけなんです。まず私は、この問題については国会でいじめられることはないんじゃないか、十分にわれわれの主張するものは正当なものじゃないかということに確信をしております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 御苦心をされていることはわかりましたが、問題は解決しなければこれはいけないわけですから。そこで当初契約をいたしました当時の責任者とその後、経営者はかわっているでしょう、その人がやっているわけじゃないでしょう。

豊原廉次郎日本国有鉄道常務理事

○説明員(豊原廉次郎君) 契約しました当時の社長と、ただいまの社長とはかわっております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 そういうところに問題があるんじゃないでしょうか。やはり当初この土地を貸す場合のときの契約ですね、そこにやはり問題があるんじゃないでしょうか。当初契約したときに物価の値上がりその他の変動があった場合には、当然賃貸料というものはスライドしていくんだというようなことであればよかったんでしょうが、それがなかったのでしょうね。ですからそういうところをたてにとって、一方は払うのはいやだから安いほうがいいんだから……。しかし、国鉄と当初契約した方がどなたか知りませんが、少なくとも国鉄の構内の一角を借りて、そうしてそこでどういう仕事をするかについては、いろいろな話し合いがあったと思いますね。そうして円満に、しかもお互いの立場を理解しつつこの会館が建てられたと思うのです。ところが、当初期待をしておったそういう考え方が逆になってしまったわけです。今度逆に居直られてしまって、どうにも手がつかないということでしょう。一体払うべき料金というものは供託されているかどうか私は知りませんけれども、おそらくそうなっているでしょう、たぶん取らないでしょうね。そういうふうなことですから、損害は九千万とか一億とかいわれているわけで、その当時の契約と、その後の社長の変更に伴ういきさつについて何か問題があったんじゃないでしょうか、全然ないのですか。

豊原廉次郎日本国有鉄道常務理事

○説明員(豊原廉次郎君) 先ほどお答えいたしましたように、社長はかわっておりますけれども、しかし、いまの社長が当初から、何と申しますか、非常に実権のある方であったことは間違いないのでございまして、あとからおいでになったということではない。それで契約も構内営業規則というものに従ってやるんだということは、当初からよく御存じでございますし、それに基づいてやりますと、事情の変更があったときには構内営業料金というものが変わるのであるということは、これは十分御承知であったと私ども理解しております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 総裁ね、結局これは向こう側が控訴をする意思はあるんですか。国鉄ではこれを明け渡せ、向こうにもっと強硬な手段に出るということはできないんですか、きのうお会いしたというのですが、向こうは控訴してまた争いを上に持っていこう、時間をかせごうという考え方ですか。

石田禮助日本国有鉄道総裁

○説明員(石田禮助君) 鈴木さん、これはどうも法律上の問題でありまして、私は、いまちょっと答弁がむずかしいのです。関係常務から答弁させますから御了承願います。

豊原廉次郎日本国有鉄道常務理事

○説明員(豊原廉次郎君) 第一審の判決が、四十年の九月二十九日に国鉄勝訴の判決がありまして、相手方は四十年十月十二日に東京高等裁判所に控訴して、いま係属中であります。国鉄といたしましては、先ほど申しましたように無契約でございますので、三月の八日にいわゆる明け渡しの請求を相手方に対してやったわけであります。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 相当強い態度でやられておるようでありますから、大体了承いたしましたが、とてもこれは明け渡しには応ずる気配はないのでしょう。総裁どんなに感じましたか。もうひとつ、あなたの力で、どうですか、説得できないですか、小川さんという社長はだめですか。

石田禮助日本国有鉄道総裁

○説明員(石田禮助君) これは私から説得するということよりは、向こうから何とかしてくれと、こういうことなんですよ。ですが、これはどうも私の財産じゃありませんので、国鉄の財産、国有の財産なんですからして、これはやはり法的に適当と認むる手段、適当と認むる態度をとる以外に方法はない。もしも、それを変な私情でも入れた日には、さっそくあんた方にまたいじめられなけりゃなりませんので、その点はひとつどこまでもやはり法的に考えて、国の財産の管理者として間違いないようにしたい、こういうことが私の態度です。これにつきましては、私はしろうとなんですからして、専門家に頼んで、適当な手段をとらしておる次第であります。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 総裁のおっしゃるとおりです。法的に向こうが控訴しておるんですから、これに対してやはり法的に対処していくよりほかないと思います。ただ、総裁の政治力というか、人格からしてですな、あなたの、そういうことを裏においてやってみたらどうかという、まあ私の一つの気持ちだけを申し上げたので、これは筋ではないのですから。ひとつ、さらに強硬な態度でやってもらいたいと思います。  これで終わります。

井川伊平自由民主党

○主査(井川伊平君) 先ほど鈴木君の質疑にまだ答弁漏れがあるようですが、資料がそろっていま答弁ができれば、この際承りたいと思いますが、いかがですか。

豊原廉次郎日本国有鉄道常務理事

○説明員(豊原廉次郎君) もうすぐ参ると思いますが……。

井川伊平自由民主党

○主査(井川伊平君) まだ来ない、それではあとでもいいです。  引き続き、浅井亨君に御発言を願います。

浅井亨公明党

○浅井亨君 まず、第一番目にお聞きしたいことは、公安職員の配置の問題ですが、それはどのようにお考えになっておりますか、その点ひとつお伺いしたいと思います。

今村義夫日本国有鉄道常務理事

○説明員(今村義夫君) 公安職員は、御承知のように、鉄道部内の秩序の維持に当たっておるわけでございますが、現在三千五百名程度おるわけでございますが、大体この程度の数をもって部内の秩序の維持をはかっていきたいということでございます。

浅井亨公明党

○浅井亨君 昨今、犯罪も非常に多くなってまいりますし、われわれもあの列車の中で公安職員が来ると非常に安心感を持つというようなことも非常に多いわけでございますから、いわゆる、これからの混雑期に対しまして、東京とか、混んでるところ、また、列車内にいろいろと問題が起きますが、この配置の点ですが、それはやはり区域によって多少考えた配置をしておられるのですか。

今村義夫日本国有鉄道常務理事

○説明員(今村義夫君) 配置の実情は、業務量の多寡によって配置をいたしておりますが、ただ、列車の中の巡回とかというように、機動的に運用しておる面もございますので、先生のおっしゃいますように、非常に犯罪の多い列車とかというようなところば必ず乗せるというようなことで、重点的な配置もやっておるわけでございます。

浅井亨公明党

○浅井亨君 次にお聞きしたいのは、国鉄の外郭団体の数というのは、どれくらいありますか。

石田禮助日本国有鉄道総裁

○説明員(石田禮助君) 国鉄の外郭団体というものにつきましては、私は、総裁になる前にだいぶ国会でやかましくいわれまして、その結果、この郭清をやらにゃいかぬということで、工藤昭四郎氏を委員長といたしまして、国鉄外郭団体の郭清ということでありまして、いまのところ、私の見るところでは実にきれいになっております。もう皆さんから悪い御批判を受けるようなことはないと存じております。数その他については、もしも御希望なら、あとで材料を提出いたしますが、いま私はここで申し上げることはできません。

浅井亨公明党

○浅井亨君 数のほうはまた後ほどお願いいたすことにいたしまして、弘済会ですが、これの設立目的というのは、どこにあったのでしょうか。それをはっきりひとつお願いしたいと思うんです。

石田禮助日本国有鉄道総裁

○説明員(石田禮助君) 弘済会の、つまり施設というのは、要するに、国鉄の殉職者を救済するということが主の目的でありまして、それに対する財源として、構内の営業を許す、こういうことになっておる次第であります。現在では弘済会のやっておる構内の営業というものは、ほとんど全体の私は半分近くにきておると思います。それでこれはだいぶ世間でも批判があるようでございますから、ついでに申し上げますが、もしもこれを弘済会に許さぬとすれば、普通の民間業者に許さにゃならぬ。民間業者に許せば、これをやった利益は自分のポケットにねじ込んじゃって、何にもならぬ。弘済会に許せば、その金というものは、決して私利私益のために使うのじゃなくて、そういう殉職者に対する救済ですね、そうしてまた旅行者に対する救済、旅行者に対する救済というのは、全国で二十何万私はあると思います。というようなことで、国鉄の構内営業というのは、ほとんど弘済会に独占されておるようなことから考えて、いかにも国鉄では弘済会に対して、不合理な、いわゆるえこひいきをやっておるように考えられる方もあるかもしれませんが、実際、私は弘済会というものは、もうぜひ必要な存在で、国鉄としては、これに対しては十分にパックしてあげなければならぬ、こういうことに考えております。

浅井亨公明党

○浅井亨君 弘済会は、駅のところとか、いろいろなのがございますが、そこには非常に若い人が多くなったように思うんです。それで非常にサービスの点がつっけんどんで、非常に悪くなっているんですが、こういう点はどのように御指導されておられるんですか。

石田禮助日本国有鉄道総裁

○説明員(石田禮助君) 浅井さんにお伺いしますが、使用人が若くなったということですか——これはこういうあれですね、販売そのほかにつきましては、やはり販売員としては御老人よりは若い人のほうがいいんじゃないですか、これはやはり一個の営業ですからね。お客さんにお気に向くようなやはり販売員というものが必要なんです。また、給与の点からいいましても、御老人よりはやはり若い人のほうが安くして済むと、こういうことで、これはやはり弘済会としては、損しちゃ仕事が成り立っていきませんからね。できるだけ営業費というのはやはり安くすると、それについてはやはり若い人間を使う。ちょうどバスなんぞに乗って、車掌に年寄りの男を使うより、若いべっぴんさんを使うというようなことと私は同じだと思います。

浅井亨公明党

○浅井亨君 そこでいわゆるサービスの問題ですがね、非常につっけんどんで悪いんですが、こういうところの指導は、やはりどのようにおやりになっているんですか。

石田禮助日本国有鉄道総裁

○説明員(石田禮助君) これは弘済会の営業内部に関することですから、私から弁明するのもあれで、もしもそういうようなことがありましたら、ひとつ弘済会に十分注意いたしまして、決して失礼のないようにしたいというふうに考えております。

浅井亨公明党

○浅井亨君 それはもちろん、いまのお話から言いまして、弘済会の主体目的というものは、やはり今日までの職員の方々、国鉄のそういう方々の福祉という問題から発足したと思いますが、現在はそういう問題と営利の問題とかみ合わせまして、どのようにお考えになっておりますか。

石田禮助日本国有鉄道総裁

○説明員(石田禮助君) 弘済会の営利というものは、つまりそういう福祉事業の資金を得るための営利ということでございまして、それによってあれが一年に約七、八百億ぐらいの商売をしているでしょう。これによって得た利益というものは、国鉄の殉職者並びにその家族に対する擁護、それから旅行者に対するもの、それからさらに余裕金をもってして一般に対する福祉の事業というようなことでやっておりまして、一年に約四、五億の余裕金ができておりまするが、これはやはりああいう仕事をやるについては、年々歳々ある一定額の以上の資金が要りますので、やはりある余剰というものは持って、そこへ蓄積しなければならぬ。さらに、浅井さんに申し上げるが、弘済会のいいところは、つまり構内営業やるにしましても、普通の営業者がやれば、もうかるところはやる、もうからぬところはやらぬと、こういうのだが、弘済会はそうじゃない。もうからぬところでも、相当に多くの数やっていますよ。これはつまり国鉄にかわってお客さんにサービスをしているということでね、こういうようなことで、弘済会の仕事というものは、私はこれは誇りを持って皆さんに説明して差しつかえないものだということにして、弘済会内部あたりの経営やなんかについても、私なんかときどき報告聞いてみますが、なかなかよくやっておると思います。それで、またこれは経費の問題なんかにしましても、国鉄の定年でやめた人間なんか相当に使っていますが、これは国鉄をやめるというと、まあ相当な恩給がつきますしね、それと弘済会の与うる給与との合計が、ちょうど普通の人に対する給与に相当するというぐあいで、なかなかその点はつましくやっておるということで、何ら乱費はしていないということを私は申して差しつかえないと思います。

浅井亨公明党

○浅井亨君 退職者とかまたは遺家族の方が多いと思いますが、結局それは男女別に分けると、どのくらいの数字になりますかしら。

豊原廉次郎日本国有鉄道常務理事

○説明員(豊原廉次郎君) 弘済会職員の女子が五七%でございます。

浅井亨公明党

○浅井亨君 じゃあ、年齢層ではどうですか。

豊原廉次郎日本国有鉄道常務理事

○説明員(豊原廉次郎君) 年齢で申し上げますと、まず男でございますが、男の二十九歳以下というのが二〇・三%、三十から四十九までが二六・九%、五十歳以上が五二・八%、それからまた女は、二十九歳以下が六五・五%、三十から四十九までが二四・四%、五十歳以上が一〇・一%、こういうことでございまして、これを合計いたしますと、二十九歳以下が四六・一%、三十から四十九までが二五・五%、五十歳以上が二八・四%、こういうふうになります。

浅井亨公明党

○浅井亨君 次に、日本交通公社ですが、その組織はどのようになっておりますか。

今村義夫日本国有鉄道常務理事

○説明員(今村義夫君) 交通公社は、一般の旅行に関係するいろんな、いわば公共的な事業のものと、それから営利事業と両方でございまして、従来はそれを一本で、交通公社でやっておったわけでございますが、これを、それでは適当でないということで、三十八年の十一月に改組いたしまして、営利部門だけを独立して株式会社にいたしたわけでございます。で、公共的な部分は、従来の財団法人交通公社として残っておるわけでございます。

浅井亨公明党

○浅井亨君 じゃあその出資金はどんなふうになっておりますか。

今村義夫日本国有鉄道常務理事

○説明員(今村義夫君) 出資につきましては、授権資本は三十二億でございますが、ただいま払い込み資本は八億でございますが、その中で国鉄が三億、それから財団法人の日本交通交社が三億、その他関係の運輸機関が二千万円、それからホテル協会二千万円、それから旅館連盟が八千万円、金融機関が八千万円、まあこういうかっこうになっておるわけでございます。

浅井亨公明党

○浅井亨君 そうすると、だんだんこれは増加していくと思うんですが、人件費ですね、それはどのようになっておりますか。

今村義夫日本国有鉄道常務理事

○説明員(今村義夫君) 公社の人件費は、もちろんこれは一般の賃金ベースのアップにつられましてと申しますか、にあれして、大体上がっていくと思っております。

浅井亨公明党

○浅井亨君 何だかこの交通公社は、ほかの業者から見ますと何か少し横暴なようでございますが、そういうような点で何かお気づきになった点もないかどうかと思うんですが、この点どうでしょうか。

今村義夫日本国有鉄道常務理事

○説明員(今村義夫君) まあ交通公社がこういうあっせん業界におきましてシェアが大きいということは、これはもう確かでございますが、そのため大きいものに対する一つのペナティと申しますか、ということは若干あるだろうと思います。しかし、われわれといたしましては、特別にこの公社だけを優遇するということでもございませんし、公平に扱いたいと思っておりますし、また、もしかりにそういう横暴というようなことがございますれば、これはもう十分われわれとして監督の責任を感ずるわけでございまして、まあその点は、国鉄が出資をしておるということによって株主権の行使ということもできますので、十分これは監督できると思います。したがって、まあそういう大きいものに対する一つの問題はもちろんありますけれども、そういう点は今後とも十分気をつけてまいりたいと思っております。

浅井亨公明党

○浅井亨君 交通公社がですね、旅館を指定しているというのがあるのですが、その旅館と交通公社との関係はどういうふうになっているでしょうか。

今村義夫日本国有鉄道常務理事

○説明員(今村義夫君) 交通公社が送客をいたします場合に、ある特定の旅館と交通公社指定というようなことで、指定をしておることは私ども承知しておりますが、これはまあ自分の集めたお客さんを旅館に送り込む場合に、お客さんの利便のためにはこの制度も必要じゃないかと思っております。まあ各あっせん業者とも、指定とはいわなくても、大体そういう一つの特定の関係にはあるだろうと思いますが、まあこれらの点も、ほかのあっせん業者のものを断わるとかというようなことはおそらくないだろうと思いますが、もしそういうことがありますれば、また、いろいろ調査をいたしまして適当な措置をとりたいと思っております。

浅井亨公明党

○浅井亨君 きょうは以上をもって終わりといたします。

井川伊平自由民主党

○主査(井川伊平君) 国鉄関係の質疑は終わりました。  以上をもちまして運輸省関係に関する質疑は終了したものと認めます。     —————————————

井川伊平自由民主党

○主査(井川伊平君) この際、分科担当委員について御報告いたします。  本日浅井亨君が委員を辞任され、その補欠として小平芳平君が選任されました。  それでは速記をとめて。   〔速記中止〕

井川伊平自由民主党

○主査(井川伊平君) 速記をつけて。     —————————————

井川伊平自由民主党

○主査(井川伊平君) 昭和四十一年度総予算中、建設省所管を議題といたします。  まず、政府側から説明を求めます。瀬戸山建設大臣。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(瀬戸山三男君) 建設省関係の昭和四十一年度歳入歳出予算につきまして、その概要を御説明いたします。  まず、総額について申しますと、建設省所管の一般会計歳入歳出予算といたしましては、歳入は三十一億二千八百余万円、歳出は五千四百七十四億三千九百余万円であります。歳出におきましては、このほかに、総理府及び労働省の所管予算として計上されておりますが、実質上建設省所管の事業として実施される予定の経費等がありますので、これらを合わせますと、昭和四十一年度の建設省関係予算は六千二百七十七億九千九百余万円となり、前年度の当初予算に比べ一千二十三億二千七百余万円、また、前年度の補正後の予算に比べ一千九億八千五百余万円の増加となっております。なおこのほかに国庫債務負担行為として、官庁営繕に五十七億六千九百万円、河川等災害復旧事業費補助に百四億五千万円を予定いたしております。  次に特別会計予算の概略を申し上げます。  道路整備特別会計の昭和四十一年度の予算総額は、歳入歳出とも三千九百七十億三千三百余万円で、前年度の当初予算に比べ四百八十六億五千三百余万円、また、前年度の補正後の予算に比べ六百一億八千五百余万円の増でありまして、うちおもなる財源としましては、一般会計より受け入れとして三千五百七十六億九千五百万円、地方公共団体工事費負担金収入として三百三億四千二百万円、前年度剰余金の受け入れとして八億円を予定いたしております。  なお、このほかに国庫債務負担行為として、直轄道路改築事業に百八十億円、街路事業費補助に二十五億円、首都圏街路事業費補助に二十五億円を予定いたしております。  次に治水特別会計でありますが、本特別会計の昭和四十一年度の予算総額は、歳入歳出とも一千三百五十一億五千八百余万円で、前年度の当初予算に比べ二百三億八千九百余万円、また、前年度の補正後の予算に比べ百九十五億九千五百余万円の増となっております。  これを勘定別に分けますと、治水勘定につきましては、総額一千百五十五億百余万円で、前年度の当初予算に比べ百七十億七千五百万円、また、前年度の補正後の予算に比べ百六十三億二千六百余万円の増でありまして、うちおもなる財源といたしましては、一般会計より受け入れとして九百六十六億七千六百余万円、地方公共団体工事費負担金収入として百二十六億一千九百余万円、前年度剰余金の受け入れとして一億六千万円を予定いたしております。  また、特定多目的ダム建設工事勘定につきましては、総額百九十六億五千七百余万円で、前年度の当初予算に比べ三十三億一千四百余万円、また、前年度の補正後の予算に比べ三十二億六千八百余万円の増でありまして、うちおもなる財源といたしましては、一般会計より受け入れとして百二十六億九千四百余万円、地方公共団体工事費負担金収入として二十二億九千五百余万円、電気事業者等工事費負担金収入として三十億七千三百余万円、前年度剰余金の受け入れとして五千百余万円を予定いたしております。  なお、このほかに国庫債務負担行為として、直轄河川改修事業に四十一億四千六百万円、首都圏河川改修費補助に六億円、直轄砂防事業に五億円、多目的ダム建設事業に九十五億円を予定いたしております。  次に、昭和四十一年度より新たに設置される都市開発資金融通特別会計でありますが、本特別会計の昭和四十一年度の予算総額は、歳入歳出とも十五億三千六百万円でありまして、うちおもなる財源といたしましては、一般会計より受け入れとして五億円、借入金として十億円を予定いたしております。  建設省関係予算の事業別の重点施策の概要につきましては、お手元に配付してあります「昭和四十一年度建設省関係予算概要説明」によりまして御承知を願いたいと存じます。よろしく御審議のほどをお願いいたします。  なお、お手元に配付してあります予算の説明につきましては、主査におかれまして会議録に掲載していただくよう御配慮方をお願いいたします。

井川伊平自由民主党

○主査(井川伊平君) おはかりいたします。  ただいま、建設大臣の御発言中にありましたとおり、以下の発言は速記録に載せるということに取り計らいたいと思います。御異議ありませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

井川伊平自由民主党

○主査(井川伊平君) 御異議ないものとしてそのとおり取り計らいます。  これより質疑に入ります。質疑のある方は、順次御発言を願います。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 私は道路の問題とそれから住宅の問題と、それに関連する地価対策の問題で、時間の関係もありますので、簡単にお伺いしたいと思います。  まず道路の問題についての第一点は、現在まで道路整備についてはいろいろと計画を立てられて強力に推進してまいられたわけですが、現在の道路整備の状況というものを、できるだけ近い時点にとって、そうして主要地方道あるいは一般地方道といった種別に整備の状況というものを概略御説明いただきたいと思います。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(瀬戸山三男君) 昭和四十年の四月一日、これは見込みが入っております。それを入れて、私どものまた推計も入っておるわけでありますけれども、一般国道では、改良が——パーセントだけでよろしゅうございますか。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 ええ、パーセントだけでよろしい。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(瀬戸山三男君) 一般国道それから旧一級国道合わせてでありますが、六二・八%、舗装五一・六%、これを小分けいたしますと、元一級国道が……。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 小分けは要りません。国道、主要地方道、一般府県道、市町村道というふうに分けて。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(瀬戸山三男君) 主要県道、地方道です。これが改良四七%、舗装二二・一%、一般地方道が改良二三・八%、舗装九・五%、町村道は改良九・七%、舗装二%、これが昭和四十年の四月一日現在で、四十年度の予算は見込みが入っておるわけでございます。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 それで、現在道路整備五カ年計画のもとに道路整備を進めておられますね。それでその目標年度は四十三年度と承知しておりますが、そのときにおける改良、舗装の率というのは、どういうふうになりますか。道路局長でいいですよ。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(瀬戸山三男君) もう少し細部につきましては、いま道路局長、こちらに向かっているそうでありますから、あとで道路局長が参りましたら、申し上げます。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 大ざっぱなことわかりませんか。四十三年度におけるいまの国道、地方道、一般府県道、市町村道の改良率あるいは舗装率。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(瀬戸山三男君) 五カ年計画の、いま私推定を持ってきておりませんから、大ざっぱなことを言いますと、いま道路整備をしてやっておりますのは、先ほど申し上げました一般国道の中で旧一級国道が一万二千キロくらいありますが、これは四十一年度でほんの一部未改修の部分が残ると思いますけれども、これは全部舗装まで完了する。元二国一万五千キロくらいありますが、これは四十七、八年でおおむね完了する。都道府県道はややおくれますけれども、大体昭和五十五年をもっておおむね完了する。こういう現在のペースで進んでおります。これだけ申し上げておきます。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 じゃ、いまの道路整備五カ年計画が達成された場合の道路のそれぞれの改良率、舗装率については、資料ででもこれは出してください。質問のほうは続けます。  いままでの道路整備の状況を見まして、いま御説明をいただいたことによりましても、それから私が四十三年度における改良あるいは舗装の進捗率等を調べておるのによりましても、道路整備というのは、従来大体幹線道路を中心にして行なわれてきたんじゃないかと思うわけです。そういう中でいわゆる一般府県道だとか、あるいは市町村道等の改良が非常に立ちおくれておる。もちろん舗装も大きく立ちおくれておるということで、現在いろいろな問題が起こっておると思います。その点については、先般行政管理庁が「農村福祉対策に関する行政監察結果に基づく勧告」というのを出しておりますので、よく御承知になっておいでになると思うのですが、私はこれからの道路整備というのは、ただ幹線道路の整備だけに集中しておったんでは、その中で一般府県道あるいは市町村道というものが跛行的に立ちおくれておったんでは、幾ら道路整備が進みましても、全体としての道路機能というものを十分に発揮することができぬのじゃないか、そういうふうにしろうとなりに考えておるわけです。したがって、これからやはり一般府県道、市町村道等に対する整備の促進というものが問題になってくると思うのですが、そういう点に対して具体的な計画というものが立っておりますかどうか。四十一年度はそれらの点についてかなり予算をつけておられるようですけれども、今後の計画というものをひとつ承らしていただきたいと思います。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(瀬戸山三男君) 矢山さんはしろうとながらとおっしゃいましたけれども、全くおっしゃるとおりでございまして、これは御承知のとおり、道路全般が非常なおくれをなしておる。したがって、これが産業、経済、文化あるいは国民生活に大きな支障を来たしております。そこで、道路整備は、末端に至るまでこれは整備を進めるのが当然でございますが、何しろいわゆる元一級国道、それでさえもまだ十分の整備、改良ができないというような日本の道路事情でございまして、したがって、まあ現在の年次で言いますと、第四次の道路整備五カ年計画でありますが、従来は主として幹線的道路といいますか、国道に主力を注いでまいりました。そこで、一級国道は、先ほど申し上げましたように、来年度でまず完成と申し上げてよろしい、四十一年度で完成と申し上げてよろしい状態になりました。これでは、先ほどお話のとおりに、道路網の整備が満足でないわけであります。と同時に、旧二級国道あるいは主要地方道、こういうところにある程度ウエートを置きながら力を入れてまいりましたが、そういうことで、市町村道路等についてはまあ手が回らないというと全くこれはおかしな話でありますけれども、ざっくばらんに申し上げると、そういう事情であります。しかし、御承知のように、いま自動車は全国を走る状態で、地方でも自動車が使われることは当然なことでありますが、道路網としての毛細管と申しますか、毎日使用する道路がなかなか整備されない。こういうことでは不適当である。と同時に、幹線道路は相当進んだからということで、従来は市町村道等につきましては、特殊な場合だけ整備をする——まあ都市計画で街路をやりますときには補助等を出しましたが、一般的には国庫の支出をいたしておりません。これでは国民感情から言いましても、また交通、産業から言っても適当でない。こういうことから、四十一年度からはおおむね地方道に力を入れる。旧二級国道はもちろんでありますが、そういうようなことで、市町村道も相当大幅に取り上げて今後整備に力を入れていこう、こういう実情でございます。  それで、いま道路局長が参りましたから、現在の五カ年計画に基づいて四十三年度におおむねどういう目標を持っているかということを御説明させたいと思います。

尾之内由紀夫建設省道路局長

○政府委員(尾之内由紀夫君) おくれまして申しわけございません。  先ほど御質問のございましたこの五カ年計画の最終年度、四十四年三月になりますが、この時点におきます道路の整備状況を申し上げますと、一般国道におきましては、改良で八一・三%、舗装で八五・六%、主要地方道におきましては、改良で五五・四%、舗装で四七・七%、その他の都道府県道におきましては、改良で二六・〇%、舗装で一七・三%、それらを総合いたしまして、改良で四二・八%、舗装で六六・七%になっております。  ちょっと注釈を申し上げますが、改良に比べて舗装がふえておりますのは、最近県道で改良が済まないところでも、ある程度幅員があるところは舗装するというたてまえで舗装をかなり重点的に見ておりますので、統計上はこういう数字になるわけであります。  なお、市町村道につきましては、路線が非常にたくさんございまして、ちょっとこういうような数字を申し上げても実態が的確でございませんので、特にそういう統計を出しておりません。  なお、このほかに高速自動車道路としては、四十三年度末におきまして約六百三十キロ整備できますし、都市高速道路におきましては、首都、阪神高速合わせて、同じく昭和四十三年度末におきまして百五十五キロ整備される、こういうことになっております。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 ただいま御説明を聞いておっても、私は痛感しますが、やはりあの市町村道というものに対して的確な実情が把握できていない。したがって、道路整備計画を進めながら四十三年度末においてどの程度の改良、舗装になるかということが不明だという実態ではないかと思うのですが、それは間違いですか。

尾之内由紀夫建設省道路局長

○政府委員(尾之内由紀夫君) 市町村道は御承知のように、八十万キロをこえる延長でございまして、その中には非常に雑多なものがございます。市道等につきましては、かなり現状を把握できておる。また、その中には主要な市道もございまして、先ほどの主要地方道の中にはそういうものも含まれておりますが、一般的には市町村道、特に町村道につきましては実態は実は把握できておらぬというのが実情かと思います。ところが、市町村道の中にも非常に一般のわれわれの生活に関係の深い路線がたくさんございます。また、いろいろ国が今後実施いたしてまいります事業に関連する主要な市町村道もございます。また、そういうものが適時に県道に認定されていく場合もございますが、私どもは市町村道と言いましても、そういうように非常に広範でございますが、限られたものは国の施策に非常に関連がある。また、あるいは県道、国道の代わりをなしているものもあるというようなことでございまして、そういうようなものは特に着目いたしまして整備をいたしておりますが、特に四十一年度からは市町村道にかなりの重点を置こうということできめこまやかなそういう施策をとっていきたい、こういうような考え方でおるわけでございます。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 よくわかりましたが、問題は幹線道路の整備が進むのに合わして、いまおっしゃったような一般府県道、市町村道で、それと脈絡を持たぬというと道路として機能が十分でないというものは、やはり私は、行管の勧告のように早急に調査をされて、改良計画あるいは舗装計画等をお立てにならぬと、せっかく幹線道路が整備されてもその効果が減殺されるおそれがあると思うのです。特に最近問題になってまいりますのは、よく委員会等で論議をしましても、幹線道路が整備されれば輸送費が安くなるのだというような議論が出てくるのですが、私は幹線道路が整備されただけで農産物の輸送費が安くなってくるとは考えられないのです。やはり幹線道路が整備されればそれと有機的な連関を持った一般府県道や市町村道が整備されてこないと問題は解決しないと思いますので、今後はやはりそういう点に十分着目されて、そして調査もされ、そしてまた、いわゆる整備計画も推進をしていただきたいと思うのです。特に私どものように農村に住まっておりますと、この道路の整備に対する要望というのは非常に強いわけでして、われわれが話を聞くうちの八割から九割はほとんど道路の整備をしてくれという、しかもその道路を整備してくれというのは幹線道路を整備してくれというのはあまりないのです。幹線道路が整備されてもこれはハイスピードで走っていく自動車がふえて、へたをすると、ほこりをぶっかけられるくらいのこと、あるいはきょろきょろ歩いていると交通事故にあうぐらいのことで、やはり一番農村に住む人々が望んでいるのは、やはり自分たちの利用度の高い府県道なり市町村道の改良舗装を望んでいるわけで、この点は今後ともお考えをいただきたいと思うのです。特に道路の整備状況を見ておりますと、いわゆる現在の政府のやっておられる高度政策を中心とした考え方というのがいつもそのまま出ているのではないか。したがって、道路の整備状況を見ておればどれだけ格差が縮小しないで拡大しておるか、ひずみが拡大しておるかということが私はわかるような気がするのです。したがって、その点について格段のひとつ御配慮を今後においてはお願いをしたいと思いますので、ひとつそれに対して当局側のはっきりそうしたいという御決意を聞かしていただきたいのです。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(瀬戸山三男君) 先ほど申し上げましたように、矢山さんと同じ考えを持っております。ただ、別に言いわけをするわけではございませんので、やはり幹線道路が旧来のような不整備では、国全体の活動が全く半身不随の状態なので、これに力を入れてきたというのが今日までの道路整備の歴史でありますが、これでは満足でございません。しかもいまお話のとおり、私どもも痛感しておりますが、毎日毎朝毎晩利用する道路というものが非常に不完備だ、ほころびだらけであるということは、これは国民全体の活動からいって不適切であります。そういう意味でいわゆる市町村道、毛細血管と申しますか、そういうところに重点を置く段階に入っている。これはほかの話になりますけれども、奥地産業道路という法律までつくって、そういう道路整備に恵まれない、従来恵まれていなかったところに相当の力を入れなければいかぬ、こういう方向で進んでおります。したがって、近く道路整備計画を改定をいたしたいと思っておりますが、そういう面を入れまして計画を立てたい、かように考えておるわけでございます。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 近く道路整備計画改定のお考えがあるようですが、その際には、ただいま大臣がおっしゃったように、道路機能の十全の発揮のためにも幹線道路に関連を持った一般府県道、市町村道の改良計画はぜひ盛り込んでいただきたいと思います。その際、私どももかって地方議会におりまして痛感しましたことは、現在の地方財政というのは、その当時に比べてもっと悪化しておりますから、しかもそういう市町村等においては住民からの要望というものは、ただいま申し上げましたように、市町村道の整備ということに非常にウエートがかかっているわけです。したがって、それをやる際に非常に財政的な負担で困るわけなんで、これは行管の勧告にも言っておりますが、そういう点で補助の態勢というものに対して、行管勧告等を尊重して、市町村道の整備のために、あるいは府県ですと一般府県道整備のために何か御配慮になる用意がありますか。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(瀬戸山三男君) その問題をこの席で結論的に申し上げる段階になっておりませんが、一体道路というものをいま国道あるいは地方道、市町村道、いろいろ区別して国の負担あるいは補助というものをいろいろ小分けしておりますが、一体そういうことで国全体の動脈と言われる、あるいは静脈と言われる道路網というものの整備がこういう制度でいいかということはいま考えなければならない、こういう段階にきておると思っております。しかし、これは国及び地方の大きな財整問題でありますから、簡単にここで結論的なことを申し上げられませんが、道路というものはやはり極端に言うと国で整備すべきものではないか、こういう思想があるわけであります。政府内部でもそういう思想が一部あらわれております。こういう点もかみ合わせて、これは国の事業、あるいは地方の公共団体の事業と、それに応ずる財政配分の大問題に触れますが、そういう点もあわせて検討をする段階にきておる、こういうふうに申し上げておきたいと思います。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 そういう方向でひとつぜひ御検討をいただいて、地方の住民が熱望しており、また、実際問題として日本の経済の発展からいいましても重要な市町村道あるいは一般府県道の整備については、補助率等とあわせて格段の御配慮を願いたいと思います。  次に質問を進めまして、住宅の問題で少しお伺いしたいのですが、今度新住宅五カ年計画がつくられて、四十五年度までに六百七十万戸建設を目途にやられるということですが、いまの住宅事情というものを私はいろいろ見ておりまして、一つの問題というのは、最近東京や大阪あるいは横浜等の大都で建設されている民間のアパートというものがありますね。その率が非常に高くなっておるし、それからまた、その内容というものにいろいろ問題があるんじゃないかというふうに感じておるんですが、その点でひとつ御説明をいただきまして、それからお尋ねをさしていただきたいと思います。

尚明建設省住宅局長

○政府委員(尚明君) いま御指摘のとおりに、特に昭和三十年以降大都市に人口の集中が非常に多くなりまして、それからいま一つは、世帯の細分化と申しまして、一つの普通世帯が構成している人員が、在来わが国は大体昭和三十年ごろまでは平均五人でございましたのが逐次減ってまいりまして、先般の昭和三十八年の住宅調査では四・二人まで減っているわけでございますが、このように、都市における人口集中と、世帯の細分化のために都市に非常に住宅需要が多うございます。これに対してもちろん公共の援助による公営住宅、公団住宅その他の施策をやっておりますが、なおただいま御指摘のように、世帯の増加がはなはだしく、したがいまして、これらの需要に応ずるために民間がいわゆる木造のアパート等の経営が成り立つものですから、この数量が相当その期間においてふえてまいってきたということは事実でございます。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 その場合そういう民間で建てておるアパートですね。木賃アパートとも呼ばれておるようですが、そのアパートというのは、私が承知しておるところでは、案外建築基準法等に違反した建築が相当多いというふうに聞いておるんですが、その辺はどうですか。

尚明建設省住宅局長

○政府委員(尚明君) 御指摘のように、それらの建築物につきましては、しばしば建蔽率の違反あるいは前面道路の幅の違反、そういうものが見受けられるのは事実でございます。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 そういう建築基準法に違反した建築がなされておる場合に、大体どういう方策がそれがわかったときにとっておられるんですか。あるいは建ってしまった後に、もう建ってしまったんだからこれはやむを得ぬだろうということで、ほとんど放任状態なんですか。その辺はどうなっているのですか。

尚明建設省住宅局長

○政府委員(尚明君) これらの違反の建築を発見いたしました場合には、建築基準法によりまして改善の命令等出すわけでございます。そして非常にはなはだしい場合には、行政代執行等において、強制的に取りこわしにするというようなことも若干やっております。しかしながら、実際問題といたしましては、すでに人が入っておりましたり、また、実際問題としてこれらのうちの悪質な経営者は、わざとできるとすぐに入れるというような既成事実をつくりたがってやります。したがいまして、残念ながらきわめて危険なものについては、もちろん是正の命令等は出してはおりますけれども、これを徹底的に是正させ得ているという実態にこれはいまの行政でまいっておらないのでございます。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 私も大体そういうふうに見受けるんです。実際問題として建築基準法がありましても、ちょっと極端な言い方かもしれませんが、全くのざる法であって、実際問題としてこれを適用して規格どおりの建築がなされておる例は案外少ないだろうと思うのですが、しかし、私は例が少ないと、建築基準法どおりになかなかいかないんだということでは済まぬと思うのです。というのは、そういうアパートに限ってぜいぜい五、六年もしたらがたがいってしまってどうにもこうにもならないと、そういうアパートが密集してスラムのような状態になってしまうということが見受けられるんじゃないか。また、最近の火災その他のいろんなものを見ておっても、そういうところの発生率というものが非常に大きいような感じがするわけです。そういう点で、一体それかといってこれをきびしく取り締まる、一方には住宅難のおりからとにかく少々構造悪くても、少々危険でも何でもいい、とにかく住むところがありさえすればいいというのが、国民の切なる願いでもありましょうから、そこまで取り締まりをきびしくすると、また妙なむずかしい問題が出てくるんです。それらの点をどう解決するかということは、私はこれからの住宅政策の一つの問題点でもあると思うのですが、その点では当局側としてはどういうふうな対策をもって臨もうとしておられますか。

尚明建設省住宅局長

○政府委員(尚明君) 御指摘のとおり、ただいまの違法に建設されるアパートは、非常にわれわれとしても大問題だと考えております。そこでこれをできるだけ是正していくという方法としては、やはり建築基準法の成規の手続で適切なる家が建てられることへ持っていくことが、まず第一でございます。  そこで、最近これらの問題について、特に大都市の行政長とも種々話し合っておりますが、まず第一に、建築の確認申請、いわゆる届け出を出すことでございますが、これを励行させること、それから建築パトロールと申しますか、巡回して建築を見て回るその器材、及び人員をふやすこと、それから違反を見つけました場合に、なるべく強力に行政措置を行なうこと等を行なっていきたい、そういうふうに考えていま諸般の準備をしたり、あるいはある公共団体においてはこれも相当かためております。しかしながら、これは一般的な法則としてやっていくことでございますが、そのほかの処置として、これは全国でまだやっていることではありませんが、多少ともよくしたいということを考えまして、たとえば大阪府等におきましては、これをコンクリートで建てる場合に、特に融資あっせんをする、これは大阪府が銀行に資金を預託いたしまして、そうしてそれから銀行から貸すわけでありますが、それをあっせんするというようなことを行なっているわけでございます。  それからいま一つは、建築相談所というようなものをなるべくつくりまして、そうして入る方にもこの種の建物は違反しているなら違反しているというようなことがある程度わかるようにするというようなことも試みたい、一部では試みている公共団体もございますので、しかしながら、これをもってしても実は徹底的な措置にはまだなっていないのが事実で、何と申しましても、根本的にはやはり住宅困窮者に恒久的な住宅を十分供給するということが一番重要なこと、しかし、それらにあわせて、現実にあわせてそういう措置をするというやり方をいたしたいというふうに考えております。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 ですから住宅困窮者に十分な住宅を供給するということ、建築基準法を適用してきびしく取り締まっていくというと、ある程度ちょっと矛盾してくるところが出ておるわけですね。あまりきびしく取り締まるというと、なかなかいまの状態ではいわゆる住宅建築が進まないというような問題が出てきます。  そこで私も申し上げたかったのは、さっき局長のほうからおっしゃった厳重に取り締まるだけでは問題は解決しないのですから、したがって、そういうような劣悪な住宅が建たないようにするためには、一面において一世帯一住宅というのが政府の一つのスローガンですから、そういう面からそういう民間のアパートでも、住宅でもそれが建つ場合の何と言いますか、援助と言いますかね、それをやはり強化していく必要があるのではないか。それをやりませんと、これは取り締まりをきびしくいけば、程度はよくなるでしょうが、それだけに家賃が上がって入るほうも困るという問題が起きてきます。そういう点を考えまして、アパート、住宅等の民間建設に対しては、強力な国としての補助体制の確立されなければならぬと、その場合に考えなければならぬのは、融資のあっせんというような問題でもって私は片づかぬと思うんです。普通の利子をつけて金を借りて、で返済期間も普通のままでやっておったんじゃこれはとてもどうにもならぬわけだ。そこで、やはり住宅問題の解決には、一つには長期のいわゆる低利な融資というものが問題になってくるんじゃないか。低利融資さらに長期融資ということを考えると、そこで国が何らかの措置をとらぬというと私はできないと思います。たとえば利子補給をやるとか、その他あるいは信用保証の問題について検討するとか、信用保証も何か一部あるようですが、そういうことも私は検討する余地があるんじゃないかと思うんですが、そういうことに対して特に劣悪な住宅なり建設が大都市で非常にたくさんあると、しかも、それが一つは災害の原因にもなっておるというようなところからお考えを願いたいんですが、それに対しての何か検討されておるというようなところはありませんか。

尚明建設省住宅局長

○政府委員(尚明君) お話しのとおりでございまして、これらに適切な助成措置が行なわれれば非常にいいわけでございますが、非常に基本的なところで考えますと、民営の借家のつくり方が非常にと申しますか、相当高い利潤を追求しているということになりますと、これにそのままで住宅金融公庫の融資等やって、その利益を制限せずにやらすということはなかなかむずかしい。したがいまして、住宅金融公庫は、融資をいたします場合にある程度利益制限していく、そうすると、そのことがいまの民間貸し家業者にとって興味のある事業になるかどうかということで、実は非常にわれわれも研究しておりますが、なかなかそこらあたりむずかしい問題がございます。しかし、実際問題として、いま具体例やっておりますのは、これは数年前、もっと前からやっておりますが、土地をお持ちの方が鉄筋コンクリートのアパートをつくってそれをアパートとしてお貸しになるというのに対しては、住宅金融公庫から、いわゆる五分五厘の長期の五十年、三十五年というようなお金を貸す制度を開いております。さらに最近におきましては、いま少し家賃が高くなってもいいということを考えまして、同じく土地をお持ちの方が十年で借りられるという制度、十年間借りられるという制度もつくりました。このほうは家賃がかなり高くなります。それで、いま土地をお持ちの方は、一定の大きさのアパート以上のものをつくり得るだけの土地をお持ちの方は、その長期のアパート資金の借り受けもできますし、それから、短いので十年ぐらいの資金の借り受けもできる。この二つの制度をやっております。しかしながら、実はこれはやはり鉄筋コンクリートにしなければならないということが問題でございます。そこで私ども考えておりますのに、あの木造アパートはやはりかりに相当の形にいたしましても、木造であると、やはりどうしても非常に危険だということで、これはどうしても不燃構造にはしたい。そこで、いま私どもが考えておりますのは、いまのアパートを建てられるぐらい以上の大きな敷地及びそれに合格するくらいの大きさのアパートと言っているのをもう少し下げて、たとえば二階建てでも不燃構造もしくは準不燃構造のアパートを建設するという方に対して、もちろんこれは家賃もある程度の利潤を見て限度を押えて融資するわけでございますが、これができないかということをいま検討いたしております。まだ、しかし、こちらの資金自身が十分ないということと、そういうことで、先ほど一番最初に申し上げましたように、いまの民間貸し家をやっている方の利潤として、事業としての利潤とがうまくマッチするかどうかというあたりで検討しているわけでございます。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 一部答弁のほうを先にいただきまして、実は民営借家の利潤の問題が出たわけですが、いまおっしゃったとおりに、私はこの方面からの問題も相当あると思うのです。そこで、現在の六畳一間幾らだとか、四畳半一間幾らだとかやっておりますがね、そういう民営のアパートの利潤というものが現在適当なものかどうか、いろんな検討をなさったことがありますか、実情を調査なさって。

尚明建設省住宅局長

○政府委員(尚明君) いまの木造のアパートは、御承知のように、たとえば六畳一間が六千円ないし八千円で大都市においては貸しておる例が多うございます。これを家賃計算を逆にいろいろやってみますと、最近の物価等から考えてみるならば、それほど高い利潤があがるという状態ではないようでございます。土地はやはり前から自分が持ってなければ、なかなかそういう程度の家賃で経営できるようではございません。もちろん、お金として、われわれが計算したのは民間でございますから、年一割ぐらいの金利として考えてみる。そうした場合に、それほどいい商売といいますか、それほど高い利潤にはなっていないという計算が出ます。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 私も、自分が直接調べたわけじゃありませんのでわかりませんけれども、まあ大体御答弁のところじゃないかと思うのです。それだけに私は、やはりそういう木賃アパートができるのを防いで、そうしてりっぱな、少しでも心配のないようなものを建てさせるためには、先ほどいろいろおっしゃいましたが、国としての思い切った施策が必要になってくるということを痛感するわけです。したがって、その面については、やはり住宅対策の中心の問題の一つとしてお考えを願いたいと思います。といいますのは、やはり住宅難の階層というのは、統計で私が調べてみますと、ほとんど勤労者に属する人ですね。そこらが大体住宅難。しかも、その大半、八割をこえる者は大体月収四万円以下ぐらいでしょう。それだけに私は重要な問題だと思いますが、その点の御検討と、さらに検討しただけでなしに、それが施策の上に出てくることを特に強くお願いをしておきたいと思います。  次に、もう一つ伺いたいのは、現在の大体国民所得の水準から見て、家賃というものが大体家計費の中でどのくらいのところを占めれば大体適正と言えるんでしょうか。

尚明建設省住宅局長

○政府委員(尚明君) これは非常に精査した絶対的な数値というものはございませんけれども、諸外国及び在来のわが国の諸習慣から見まして、大体一〇%から二〇%ぐらいになることがいいのじゃないか。特に低所得層のほうの方はその二〇%がきついのでございまして、一〇%程度のほうがよく、そうして高所得になれば二〇%ぐらい払ってもいいんじゃないか。大体われわれが公共住宅の家賃等を算出します場合にも、おおむねその辺にめどを置いてやっておるわけでございます。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 所得の階層によっていろいろ違うと思うんです。月収のたくさんある人はまあ二〇%ぐらいになってもだいじょうぶでしょうし、月に二万円ほどしかもらわない人が一〇%になってもこれはたいへんなことだと思いますがね。そこで、大体いまの日本の一般的な何と言うんですか、勤労者の月の収入ですね、これは大体平均してどのくらいと見ておられますか。

尚明建設省住宅局長

○政府委員(尚明君) これは他の資料によってやるわけでございますけれども、労働省の毎月勤労統計、すなわち規模三十人以上の産業の平均で、現金給与の総額が三十九年の平均で全産業で三万五千八百円ほどになっております。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 全産業の平均ですから、三万五千八百円という数字は、実際の勤労者の、何というのですか、所得階層別の比率で見たら相当高いところへ来るんじゃないか。やはり大多数の勤労者というものは、三万五千八百円の収入のある人というのは案外少ないんじゃないかと思いますね。そうすると、やはり家賃が月に一〇%ないし二〇%ということになってくると、これは相当生活の上には重圧だという感じがするわけです。そこで、やはり家賃というものも国民の所得から見て考えていかぬといかぬと思うのです。もっとも、その勤労者の給料がぐんと上がればそれは別問題ですが、おそらくいまの政策の中では、なかなか勤労者の収入を上げようという方針はないようですから、そうすればやはり生活上最も重要な住宅の問題で非常な負担が勤労者階級にかからぬようにやっぱり考えていくということが必要だと思うんですがね。いまの水準からいったら、いずれにしても一〇%、二〇%という家賃というものは高いとはお考えになりませんか。

尚明建設省住宅局長

○政府委員(尚明君) 先ほど申しました数字は所得一人についての計数でございまして、総理府の家計調査によりまして、世帯を構成した世帯で見ますと、昭和三十八年におきまして実収入五万六千七百四十五円、それから実支出四万八千五百五十六円、消費支出四万三千九百二十七円、こういうふうになっております。したがいまして、いまの公営住宅、これはおおむね三千円から、まあ東京が一番高うございますが、八千円ぐらいでございますが、いま申しましたおおむね一〇%から一五%ぐらい。公団住宅のほうで、これは家賃がおおむね一万円ぐらいで、これが二〇%ぐらいになりまして、まあおっしゃられましたように、これらの公共住宅はそれほどの負担になっているというふうには感じておりません。ちょうど一〇%から二〇%ぐらいの間で供給しておるというふうに感じておるわけでございます。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 総理府の統計なんというのは、まあそういうふうに出てくるわけですよ。これは数字の魔術ですから、非常に低い層も非常に高い層もごっちゃまぜにしてならしていくんですから、それは高く出てくるのは当然。ところが、その総理府の統計などというような数字の魔術でものを考えずに、現実にわれわれの周囲で生活をしておる、お互いの周囲で生活をしておる人たちの月収がどの程度かということを私は考えぬというと、ほんとうの実情を認識した施策はできないと思うのです。その点、局長、あなた総理府の統計で、まあ五万六千円をこえる収入があるんだから一〇%、二〇%の家賃は高くないとおっしゃいましたが、あなたが総理府統計を中心にものをお考えにならないで、あなた自身の、あるいはあなたの職場で働いておられる人たちや、あなたの周囲で生活をしておられる人たちの収入というものを実際に考えて、現在の家賃というものは高いか低いかを御判断なさったらどういうふうにお考えになりますか。

尚明建設省住宅局長

○政府委員(尚明君) 実は、そのいま話題になっております家賃が高いか安いかという問題で、その家賃にも特に低所得者のために安く供給するための公営住宅、改良住宅等がございます。これらは、先ほども申し上げましたように、大体一番安い公営住宅の第二種等におきましては、おおむね最近でも二千円くらいでございまして、その場合、第一種の一番高いアパートでも八千円くらいでございまして、これの家賃から見れば、これは先ほど申し上げましたように、おおむね一〇%から一五%程度でございますので、これはそれほど高いとは思えない。特に、先ほどからお話しのありましたいわゆる民間アパート、これは今日八千円くらい平均取っておるわけです。これが安いか高いかということになりますと、これは八千円以下というものはあまりないわけでございますので、これはおそらくすべての世帯、特に小アパートを使っておられる方から見られれば高いと思います。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 公営住宅二種の一番安いので二千円くらいとおっしゃいましたね。大体ここに入っておる資格ですね、その場合に月の収入どのくらいという基準がありますね、それはどのくらいになっておりますか。

尚明建設省住宅局長

○政府委員(尚明君) 公営住宅の収入基準は、ただいまのところ、第一種公営住宅につきましては三万六千円以下、それから第二種公営住宅につきましては二万円以下と規定されております。で、この計算法は、いわゆる所得税法等において使っております勤労控除というものを抜きまして、それからさらに扶養家族一人について二千円を抜きまして、その結果が三万六千円以下の者が第一種公営住宅の入居資格、それから二万円以下が第二種公営住宅の収入資格ということになっております。これをまたもとへ返しまして、これが粗収入としては幾らくらいになるかということを計算いたしますと、いわゆる標準世帯——夫婦と子供二人という四人の世帯にいたしますと、第一種の三万六千円というのは五万五千五百五十円ほどになります。それから、第二種の資格である二万円というのは三万五千八百三十円ほどになります。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 そうすると住宅局長さん、夫婦、子供二人で二種の住宅に入る人は粗収入で三万五千八百三十円、こうなるとね、やっぱり二種の家賃二千円というのは、これは決して安いことはありませんわね。これだけの家賃を払って、夫婦、子供二人で生活するといったら、これはたいへんですよ。しかも、二種は三万五千八百三十円以下ということになっておるわけですからね。一番高いところで粗収入三万五千八百円なんですからね。それから以下ということになると、まだまだ低い階層がたくさんおるわけです。その階層というのは賃金調査等でもかなり多いのですね。それがやはり二千円というのは、私は、生活はあまり楽じゃない、それだけの家賃を払っておると、そういうふうに感ずるのですが、きょうは議論しておるのじゃないのですから、そういうふうに感じておるのなら感じておるとおっしゃってください。感じてないなら感じてないでいいのですがね。

尚明建設省住宅局長

○政府委員(尚明君) 私どもが住宅のほうから考えますと、家賃そのものから見れば、二千円ぐらいないし第二種で四千円ぐらいになるわけでございますが、これは、いままでのわが国の社会習慣あるいは諸外国における家賃の実態というものを見ても、決してその比例から見て高いということには当たらないと思います。と申しますのは、御承知のように、第二種公営住宅は、建設費の三分の二に相当する——実態としては超過負担等がありますので三分の二には相当しないかもしれませんが、六割とかいうような数字のものは全くその家賃計算の中に入れないで、残りの四割ぐらいで家が建ったものとして、自後きわめて長期の償還で計算をしているわけでございますので、家そのものの家賃のほうから見ては、この家賃が高いというふうには私は認識いたしません。ただし、ほかのいろいろ食費の問題、税金の問題、交通費の問題、いろいろございますから、それで生活が苦しいか苦しくないかという問題になりますと、これは別問題でございます。おそらく苦しいとすれば、この家賃よりほかの原因から来る問題が多いんじゃないかと認識しております。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 おっしゃるとおりで、家賃だけを抜き出して考えますと、確かにそういうことが言えると思うんですよ。やはり現在の勤労者の収入、さらに、もろもろの物価等考えれば、おっしゃるとおりに、家賃だけで議論するのもいささか矛盾するところがあると思います。しかしながら、現実の日本国民の勤労階級の所得がそういう水準にあり、現実の物価が御承知のような状態にあるわけですから、そういうところから考えれば、やはり相対的な問題としては家賃というものが生活上かなりな負担になるということは、これは議論でなしに、私はそう思うんです。  そこで、私どもが考えますのは、やはり一種の公営住宅に入るにいたしましても、三万五千八百三十円以下という階層の人たちにとっては、いろいろもろもろの情勢を判断して、この家賃ではかなり苦しい面もあるだろうというふうに感じますので、特に低所得階層を中心にした住宅対策、こういったものがもし検討されておりますならばおっしゃっていただきたいと思いますが、検討されておらなければそれまでの話ですがね。

尚明建設省住宅局長

○政府委員(尚明君) ただいまの住宅供給の制度では、公営住宅が一番低家賃住宅として供給されているわけでございまして、これと相関連して生活保護という制度が、一方、厚生省所管の事業としてでございます。この場合に、公営住宅に入れば、その第二種公営住宅の家賃は、生活保護のほうで見ていただくというシステムが確立しております。したがいまして、低所得者住宅供給という問題は、制度的にさらに家賃を引き下げるという問題ではなく、これの数をもっと多く建てるという問題のほうが重要であるというふうに考えておりまして、新たに別の制度としての、別のタイプの住宅を供給するということは、当面考えておりません。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 生活扶助の対象になる人は、おっしゃったような面で、また救済の余地もあるでしょう。ところが、問題は、生活扶助をなかなかもらえない階層の人たちですね。生活保護まではいかぬが、もう生活保護をもらいたくてしょうがないんだと、あるいは生活保護もらうよりもちょっと上の階層、こういうのがかなりおると思うんです。したがって、現在はそういう低家賃住宅の建設計画というものはないということですが、やはりそういう点を考えたら、今後の問題として検討してみる余地があるんじゃないか。おっしゃるように、第一種あるいは第二種の公営住宅の建設を強化するということは、もちろん私も重要だと思います。それと同時に、住宅建設の問題から考えて、将来の課題として、低家賃住宅というものを一応念頭に置かれてもいいのじゃないだろうか、こう思うのですが、全く必要ないと言われればそれまでの話ですけれども、私どもはそういうふうな考え方を将来の構想の中にはお持ちいただきたいと思うのですが、どうでしょうか。

尚明建設省住宅局長

○政府委員(尚明君) 先ほども申しましたように、この問題は、一方では、低所得者救済策としての生活保護基準の問題とも非常に関連しております。したがいまして、生活全般として低所得者の救済をより高くするという意味におきまして、生活保護基準がことしも相当引き上げられたようでございますが、さらに一そう引き上げられていくということになりますと、先生御指摘の問題もかなり緩和するわけでございます。そこで私どもとしては、そちらといわゆるボーダーライン層を逐次救っていくという方策がどの程度可能性があるかという問題とにらみ合わせながら、片や、じゃあ、住宅のほうから低家賃をさらにアプローチできるかという問題で、これらの問題と関連して検討いたしたい、こういうふうに考えるわけでございます。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 それでは、ちょっと先に進みまして、新しい住宅建設計画では、四十年から四十五年度までの間に六百七十万戸建設する、こういう計画なんですが、それに対する宅地の供給というのは確保できるのでしょうか。私は一まつの不安を持ちますのは、その住宅建設五カ年計画に合わせて、宅地が大体一億七千万坪ですか、その程度要るのだという御説明をなさったというふうに伺っておるのです。ところが、その一億七千万坪の宅地を確保するために初年度分として建設省が要求なさったのが、この初年度の構想から十二分に確保できなかったのじゃないかとも聞いておるのですが、その辺で、六百七十万戸の住宅建設に対する宅地供給というものが十分に確保できる対策というものが立っておるのかどうか、一部心配がありますので、お伺いしたいのですが。

志村清一建設省計画局長

○政府委員(志村清一君) 住宅の六百七十万戸でございますが、これを建てます場合に、六百七十万戸のうちには、古くなって建てかえる分とか、あるいは増築する分とか、いろいろございます。また、建てかえる場合に、従来一戸建てであったものは高くなる、そうして一つの土地でよけい建つということもございます。また同時に、先生御承知のとおり、東京都の中でも、あき地がだいぶございます。そういうところに建てられる。それらを厳密に把握できないのでございますけれども、大体、従来の趨勢から想定いたしまして、今後新しく住宅地が必要となるであろう戸数を積算してみまして、所要坪数でかけましたところ、大約一億四千万坪程度の新しい宅地の供給があれば、六百七十万戸の敷地はできると、こういうふうに一応想定いたしたわけでございます。ところが、従来の実績でございますが、新しい宅地がどの程度できたかということでございますが、これも過去五年の推定によりますと、三十六年度から四十年度までの間に、ほぼ一億坪程度できていると存じます。年間にいたしまして平均二千万坪程度はできていると考えるわけでございます。このうち相当部分がいわゆる民間の宅地開発でございまして、公的宅地開発よりも多いわけでございます。今後五カ年間に、その一億坪程度のものを一億四千万坪程度にふやしていく、このためには民間宅地造成も、従来以上にその規模を広げていくと同時に、公的な宅地造成についても広げていき、ほぼ半分ずつぐらいを公的な宅造と民間宅造で分担できないか、こう考えておるわけでございます。それに、宅地造成というのは時間のかかる問題でございまして、初年度から逐次ふえてまいりまして、最終年度までに目標額を達成すべく考えておるわけでございまして、そのために必要な措置といたしまして、民間宅造に対する融資保険の問題とか、あるいは区画整理に対する起債の問題、あるいは民間の区画整理に対する貸し付け、あるいは公団の宅地造成、公庫の宅地造成融資というようなことについて配慮いたしておるわけでございます。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 そうすると、初年度分の宅地造成計画としては、当初どの程度考えておられたわけですか。で、予算折衝等の段階では、いまいろいろな観点から御計算になって、一億四千万坪という必要数が出たわけですが、それで初年度分の住宅建設と合わせて要求がさっと通って、うまくいくような結果になりましたか。

志村清一建設省計画局長

○政府委員(志村清一君) 先ほど申し上げましたように、宅地造成というのは比較的時間のかかる問題でございまして、一度に必要用地を買って事業に取りかかるというわけにはまいりません。年度を追ってやっていくわけでございます。さような意味において、ことしの予算はより以上やるということが望ましい面もございますが、従来からの蓄積もございますので、ことし買った分くらいで今後もその事業を拡張していけば一応間に合うのじゃないか、こう考えておりますが、ただ、半分を民間宅造にお願いしておりますので、民間宅地造成についてはさらに民間業者の方の御協力をお願いしたいと思っております。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 こまかい数字の点になるとわれわれもよくわかりませんが、ただ、私の心配いたしましたのは、五カ年計画に合わせて宅地の造成をやるということで当初予算を要求なさった、ところが、なかなかそれが通らなかったというお話を聞いたものですから、そのままで推移しますと、これはせっかく住宅建設計画が立てられても、問題が宅地のほうからくずれていくことになりますので、この点はひとつ十二分に、御事情おわかりでありますから、善処していただきたいと思います。  それから、次には民間宅造の問題が出たのでちょっとお伺いしたいんですが、民間宅地造成については、昨年も何か法律を一本つくりましたし、そうしていろいろと推進をされているようですが、民間宅地造成を推進するのはいいんですが、その半面、宅地の価格ですね、造成して宅地を売られる際の価格、これに対して適正な価格で売られるような監督というか指導というか、それが具体的になされておりますか。私どもの感ずるところでは、宅地造成をやってしまってどれだけの値段でその造成地を売ろうが、これはあまり、何と言うんですか、きびしいと言うか、的確な行政指導がなされていない面があるのじゃないかということを痛感するんですが、どうですか。

志村清一建設省計画局長

○政府委員(志村清一君) ただいまお話しのとおり、地価の問題については私どもたいへん頭を悩ましております。宅地造成規制法は、りっぱな宅地ができるようにといった面の規制は十分いたしておるわけでございますが、必ずしも価格の問題には触れておりません。特に、この法律ができましたときに、民間の宅地造成を規制するだけではなく、助成すべきではないかという御意見もあったわけでございますが、四十一年度の予算案におきましては、住宅金融公庫に一億円の宅地造成融資保険の基金を繰り入れまして、宅地造成業者が金融機関等からお金を借りる場合、公庫が融資保険をするということによって、良質な資金が宅地造成事業に流れる手だてを考えたいと思っております。そうしますと、おのずから資金コストが落ちついてまいりますので、分譲価格も適正なものに近づくということになろうかと思います。なお、この融資保険の際に、一つの行政措置として、適正な価格でないものにつきましては、適正な価格となるような条件と申しますか、さようなものを考えたいと思っております。  なお、宅地価格全体につきましては、昨年度から東京周辺におきまする地価調査を私どもやっておりまして、標準地における地価というのが大体このくらいだということを調査いたしまして、今後そういった地価を皆さんにお示しすることによって、何と申しますか、隣が幾らで売ったから幾らだというような呼び値で価格がきまるようなことはチェックいたしたい、かように考えておるわけでございます。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 私が心配するのは、宅地造成を推進するということはいいと思いますが、その推進をするためにいろいろ金融的な手段を講じたり、いろいろやるんですね。ところが、その造成された宅地について適正な価格で売買されるようなきびしい行政指導がなされぬというと、もうけていくのは宅地造成業者だけということになってしまうんです。その問題が一つありますので、私は特に御質問申し上げたわけです。  それから、標準の地価として幾ら公表なさっても、宅地が余ってしょうがないというんなら、これは公表された地価で取引ということもそれは考えられると思うんです。ところが、宅地が足らないんですからね、引っぱり合いっこなんですから、これが適正な値段なんですと言っても建設省で一般に周知徹底なさっても、宅地のほしい人はそれより高い値段を出して買いますからね。そこら辺に私は、造成された宅地をどういうふうに適正な値段で売らせるのかということをお考えにならぬと、ちょっとくずれていくと思うんですがね、いまのようなお考えではね。どうなんですかね、私もしろうとですからね。

志村清一建設省計画局長

○政府委員(志村清一君) 先ほど申し上げましたように、今後の宅地造成の融資保険を実施するような場合においては、そのような行政指導もあわせてやってまいりたいと思っておりますが、地価そのものが最近ではたいへん落ちついておりますが、だいぶ大幅に上がった結果、非常に高い、これをどう鎮静させるかということは、先生御指摘のとおり、たいへん大きな問題でございまして、昨年も地価対策閣僚協議会が設けられまして、いろいろ検討いたしました。その結果、地価問題については一つの対策ではなかなかむつかしい、いろいろな対策をかね合わせて、総合的にやるべきだ。先生御指摘のように、大量供給もやるべきである。あるいは土地の高度利用ができるような方策も進めるべきだ。さらには、税制の面からもチェックできるような方法を考えるべきである。土地収用法というようなものの改正もやるべきである。根本的問題としては、土地利用計画、あるいは私が先ほど申し上げました地下工事の問題等についても検討すべきであるというような御議論がございました。その線に向かって総合的な問題として地価抑制の対策を講じつつある段階でございます。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 いま私が申し上げた点については、今後ひとつ十分な御検討を願いたいと思います。  それから、先ほどお話に出ました地価対策閣僚協議会で「地価対策について」というのをきめておられますが、時間があれば、私はこの問題について土地収用の問題あるいは税制対策の問題とお伺いしたいんでありますけれども、いま時間を急がされておりますので、また機会を改めまして、この点についてはお伺いしたいと思うんです。しかし、私がこの「地価対策について」というのを拝見し、さらにこれに基づいて四十一年度においてとられた措置等を見ましたときに、私はこれで地価の高騰を抑制できるような万全の施策になるとは思えないんです。その点でいろいろ異論があるわけでありますが、それは、先ほど申し上げましたように、はしょらせていただきまして、最後に大臣にお伺いしたいと思いますのは、私は、地価の高騰という問題は、先ほども言いましたように、いろいろといままでも実際に施策をどういうのをやってこられたのか御説明をいただかぬと十分わかりませんし、その効果がどれだけあったかということを御説明いただかなければわからぬと思うんですが、いずれにしろ、現実の姿というのは、政府のほうでどういう施策をとられようと、どうしようと、どんどん上がっていっておるという事実はおおい隠せない。そうすれば、一体地価抑制対策としてのきめ手が何なのかということは、これは一つの大きな問題になってくると思うんです。その点、大臣、どういうふうにお考えになりますか。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(瀬戸山三男君) 時間にきょうは制限があるそうでありますから、またいずれ機会を改めまして御意見等を承りたいと思います。  従来、地価の高騰というのは、政府のみならず一般国民の重大な関心事でありまして、また弊害が非常に大きい。そういう意味で、ここ数年来議論されております。そこで、率直に申し上げて、土地収用法の改正をしたり、あるいは土地の高度利用ということで、市街地の建築の高層化等、いろいろやっておるわけでありますけれども、それで効果はそうたいして上がってない、あるいは全然なかったと言ってもいいんではないか。こういう考えから、私はこの際、これはむずかしい問題である、むずかしい問題でありますけれども、これを根本的に、国民の皆さんの協力を得て、御理解を得て解決しなければ国民全体の重大な損害になる、こういうような観点から、いわゆる地価対策あるいは土地政策をこの際根本的に改める必要がある、こういう考え方で臨んでおるわけであります。詳細なことは申し上げませんけれども、先ほども計画局長からおおよそ申し上げましたが、根本的にはやはり土地の利用計画をきめなけりゃいかぬ。たとえば、一番関係のあるのは農地との関係でありますが、市街地化するところ、あるいは住宅地として利用すべきところ、あるいは農地としてここはどうしても保存しなければならぬと、そういうところを明確にする、これが第一の前提条件であろうと思いますが、これはやや時間がかかる。いませっかくこれを専門委員会で検討してもらっております。全国そうするということは、これはまあ非常に時間がかかる。けれども、一番問題の多い大都市周辺の住宅の伴う市街地化されるところ、こういうようなところの土地利用区分というものは、そう手間のかかるものじゃありませんから、こういうところから入っていきたい。そして、その利用には強力な制限を加える、こういう制度をつくることが根本解決になると思います。そのほか、したがって、地価の抑制等については、住宅地ばかりじゃございませんで、公共事業についても非常に問題があるわけでありますから、土地収用法の改正をして、いわゆる考え方として申し上げておきますが、道路ができたり、社会資本の充実によって、その土地を持っておるというだけで利益を得るということはどうしても排除しなきゃいけない、その制度をつくろう、その一つの手段として土地収用法を改正して、そういう一あるいは住宅地の造成をするとか、あるいは公共事業をするとか、こう決定したときの時価によって補償をする、対価を払う、こういう一つの制度をとろうということで、今国会におはかりするつもりであります。それから、一般土地については、先ほど申し上げましたように、土地を持っておるというだけで、その人の努力によらない利益は得させない、こういう原則に伴った土地の譲渡についての所得税の大幅な高率の課税をする、これも別の手段であります。こういうことをする今国会でおはかりしたいと思っております。そのほか、やはり、さっき申し上げましたような公示制度等もいろいろ総合して立てなければならない。ただ一番問題なのは、先ほど来お話しのありました、民間宅地造成をどう規制するか、これは、私はいま考えておりますのは、これは相当検討の余地がありますけれども、いまや住宅地というものは非常に公共性の高いものである、こういうことで、いわゆる国なり公団でありますが、地方公共団体等によって公共的な住宅地を大量に供給する、これが一番早手回しでありますけれども、これだけでは現実的に間に合わない。先ほど来御説明しておりますように、従来の実績からいっても、民間宅地造成に現実には期待をかけなきゃいけない。そういう場合には、これは土地利用区分が前提になりますけれども、ここに住宅地の造成をはかる、あるいは政府資金をこれに投入する、したがってその分譲価格を規制する、そういうことも考えなければならない。また、土地利用計画に基づいて住宅地になるところ以外は宅地造成を許さない、こういう制度を立てなければならない。宅地造成を許すところについては、これだけの価格以上の宅地分譲は許さないと、ここまでいかなければ根本的な解決にならない。こういうことを私は検討を進めていきたいと、かように考えておるわけでございます。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 いろいろ御説明をいただいたんですが、その問題は大体地価対策についての方針の中で示されておるわけで、これはわれわれも土地収用の問題をも含めていろいろ議論がありますから、あらためてということにしたのですが、将来の一つの基本的な大きな計画として考えておられるのは、先ほど言われた土地利用計画だろうと思うんですが、これも私は、地価対策としてよほど、何というのですか、思い切った手を打ちませんと、市街地化するのだ、ここまでは宅地になるのだということで利用区分をやったところが、これは非常に地価が上がっていくのですよ。ところが、それから残されたところは、たとえば農用地なんかは特に極端な事例が出てくると思いますが、残されたところは、永久に市街地化しないのだということで、逆に地価が下落しちゃう。そうすると、土地利用区分をやるということは、逆に言えば、これはたいへんな仕事だろうと私は思います。たとえば東京のような大都市の近郊で農地がずっと広がっておる、その一定のところだけは市街地化するといって利用区分する、あとは市街地化されないのだが、市街地化されるところに入ったところはいいんですが、ところが、それからはずれちゃったところは、価格がものすごく開きが出ちゃってたいへんなことになる。その土地利用計画を立てること自体が私は大きな障害にぶつかると思うのです。したがって、この点は将来御検討になる余地があると思う。  私は、率直に言って大臣にお聞きしたかったのは、この間の予算委員会であなたがおっしゃったのに、地価問題について一番根本的の問題はどこにあるのだという質問がわがほうの委員からあったときに、あなたは、それは憲法の二十九条にあるんだと、端的に言うと、そういう御答弁をなさったわけです。そこまで大臣が言い切られたということは、将来の地価対策を考えていく上において、私は非常に大きな前進だと思っているわけです。だから私は、いまの大臣の御答弁の中にそのことが出てくることを期待したわけです。それをもっとふえんした考え方というものはどういうふうになるのかということを聞きたかったのですが、ほかのことはよろしいから、現在の憲法の規定に土地問題の根本問題があるとおっしゃったそのことは、私は同感なんですよ。したがって、それを踏まえて今後どういうふうに考えていこうとせられるのか、まあなかなかどんずばりと言うことは、大臣のいまのお立場としてお苦しいとは思いますが、許される範囲で、このおっしゃったことにちょっとふえんをして承れたらと思います。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(瀬戸山三男君) いま私は別なことばで申し上げたのですが、考え方は憲法二十九条にある。したがって、その憲法二十九条の「正当な補償」、これは要するに、土地所有権というものは、それを処分して利益を受けるという性質のものでないと、こういうことを憲法は規定しておる。その認識がなければこの問題は解決できない。したがって、その認識の上に立って政治を確立していく。簡単なものではありませんが、先ほどおっしっゃた土地利用区分——社会党さんのほうからいえば、土地利用区分早くせいとおっしゃる、今国会になぜ出さぬかとおっしゃいますけれども、そう簡単なものではありませんから、時間をかしていただきたいということなんです。矢山さんおっしゃったとおりのことで、問題は、それじゃここは住宅市街地になるのだと、あるいはここは農地だと、非常にもうけるというか、値段が違うじゃないか、その考え方自体がすでにもう憲法の精神に反しておるのだと、私はこういうふうに思っている。農地は生産力によってまかなうもの、土地を売って農業やろうなんというのは農業じゃないんですから、そこまで割り切ることは非常に困難でありますが、そういう考え方で土地制度を考えていかなければならない、こういうことでございます。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 われわれが土地利用区分をやらなければならぬと言っている根底は、やはり大臣が指摘なさった憲法二十九条のあり方を踏まえて、この点に問題があるんだと、この問題を解決して、そして土地利用区分を早くやってほしいと、こう言っているんであって、そこがなしに土地利用区分を早くやれと言っているんじゃないんですから、この点はひとつ誤解のないように。私はそれで、この際、大臣がせっかく憲法の問題に基本的な問題があるとおっしゃったわけですから、これは私は困難ではありますが、国の全般的な利益、国のほんとうの全般的な発展の上から、私は、これはせっかく言われた以上は、真剣に御検討いただきたいと思うのです。大臣はもう法律の専門家ですから、われわれがそんなことを言わなくてももうおわかりなんですが、この間大臣が指摘されたのは二十九条の三項ですね。三項をあなたは言われたと思うのです。その三項を制約する条項というものがここにはっきり憲法の成文にもあるわけですから、ここの二項も——これは二項を読んでみます。「財産権の内容は、公共の福祉に適合するやうに、法律でこれを定める。」、それから、民法にもありますね。「私権ハ公共ノ福祉ニ遵フ」。ですから、ここのところから私は、勇断をもって解決すれば土地問題というものは片がついていくと思うのです。そういう点で私は大臣のあの思い切った発言に対して大きな期待を持っておりますので、ぜひとも地価問題の解決のためには、さらに住宅問題の解決のためには、大勇断をもってそれを推進していただきたいんです。そのことをやると言っていただけば、私は大臣に対して心から敬意を払いますがね。どうですか。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(瀬戸山三男君) どうもありがたきおことばをいただきまして感謝いたしますが、これは一建設大臣の私、一佐藤内閣の問題でない、また政党の問題でない、与党、野党の問題でない、これは全く民族の問題だということを申し上げておるわけでありまして、これは先ほどもちょっと申し上げましたが、国民全体の利益になることである、憲法の精神を生かすべきだ、こういうことで進みたいと思いますので、ぜひ御協力お願いしたいと思います。

矢山有作日本社会党

○矢山有作君 おっしゃられたとおりに、私は全日本民族的な大きな問題だと思うのです。しかしながら、それを推進するのは、特に現在政権を担当しておられる与党の皆さん、政府の皆さんが、大勇断をもって進められぬといかぬのじゃないか。われわれはそれをやるとおっしゃるなら御協力申し上げるにやぶさかでないから、したがって、特に大臣は一大臣とおっしゃいましたが、その大臣の比重というのは日本ですこぶる大きいので、ましてあなたは与党の中における重鎮ですから、そういう意思というものをどんどん出していただいて、ほんとうに土地が公共的な利益のために活用されるように御努力いただきたいと思います。いろいろとお伺いしたいことがたくさんあるわけですが、時間の関係ありますので、私の質問はこれで終わらしていただきます。

井川伊平自由民主党

○主査(井川伊平君) 速記をとめて。   〔速記中止〕

井川伊平自由民主党

○主査(井川伊平君) 速記つけて。  四時四十分まで暫時休憩いたします。    午後二時五十三分休憩      —————・—————    午後五時九分開会

井川伊平自由民主党

○主査(井川伊平君) ただいまから予算委員会第三分科会を再開いたします。  休憩前に引き続き質疑を行ないます。質疑のある方は、順次御発言を願います。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 私は一つ、二つお尋ねをしておきたいのでございますが、最初に、中央道の東京−富士吉田間、この路線につきましては、もうすでに決定をし、いろいろ御準備をいただいておるのでありますが、土地買収、その他建設工事着工の基礎準備というのは順調に進んでおると思いますが、その点の経過をまずお尋ねしたいのでございます。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(瀬戸山三男君) 中央道につきましては、鈴木委員御承知だと思いますが、東京−小牧の最初予定路線がありました。ところが、地形上の問題もありますし、なお長野県地域の開発の問題もありまして、先般の国会で一部路線の変更をした。その前に東京−富士吉田間は、最初の計画によりまして整備計画を立てて予算措置を講じ、現に着工いたしております。四十三年度までに供用を開始するとということで、用地買収並びに全面的な建設にかかっておりますが、今度高速道路網の全国的なものを検討いたしまして国会に御提案いたしておるわけでありますが、今回の提案においても東京−富士吉田間、富士吉田先の路線をどうするかということを技術的に検討いたしておりまして、地形その他の関係で富士吉田から長野県諏訪に入ることが必ずしもいい路線ではなかろう、こういう結論から、やや少し手前の大月地区から諏訪に入る、こういう線を一本入れましたが、東京−富士吉田間ももう計画を決定いたしまして工事中でありますので、その地域はそのままに残す、こういう路線案をいま国会に提案いたしております。四十三年までに計画どおり供用開始に進めたいと、かようなことで進めておるわけであります。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 それで西のほうから延びてくる、小牧のほうから中央道が飯田を通って諏訪に抜ける。それから東のほうから富士吉田のほうを通っていくわけですね。それは最終的には四十三年までには全線が開通するというふうになるわけですか。それは違うのですか。

尾之内由紀夫建設省道路局長

○政府委員(尾之内由紀夫君) 四十三年を目途に実施いたしておりますのは、東京−富士吉田間でございます。中央道全線といたしましては、先般、一部を除きまして基本計画を立てております。これは諏訪回りの線でございます。甲府−諏訪、それから飯田−小牧と、こういう間の基本計画を出しております。近い機会にこれらについての整備計画を出したいと考えております。  なお、それらがいつまでにできるかということにつきましては、その整備計画の際に明らかにしたい、こういうふうに考えております。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 大月から笹子回りになるか、あるいは吉田から御坂を越えるか、御坂トンネルを越すか、これはいろいろ御検討だと思います。いずれにしても、この富士吉田地帯は観光地帯としてのあれもありますし、いろいろな面で私たちは既定路線の実現を非常に望んでおったのでございますけれども、いずれにしても北回りの関係で吉田−大月間の問題がここであらためて論議の対象になると思うのですが、この富士岳麓の開発、その他これからの発展を考えますと、その道路の必要性も私はよくわかるのです。そこでもう一つ、ついでに承っておきたいのは、北回りになりましたために、南回り赤石山系を通る路線について、その沿線の県民が非常大きな期待を持っておったのでありますが、それが結果的には裏切られたかっこうになっておるわけであります。そこで、富士吉田まで高速道路が参りますと、その先が清水から甲府を通って参っておる国道がございますが、それとの接触は全然なくなるわけですね。いま県道はかろうじてあるわけでありますから、これはひとつ何とか私は国道に編入していただき、すみやかなる機会に、せめて国道をもって、この北回りのためにその希望を失った山梨県の南部ですね、できれば静岡県の井川に通ずる国道計画というものをぜも早急に私は御決定いただいて、そうしてほんとうの道路としての使命を発揮できるような方向に御配慮を最高度にいただきたい、こう思いますが、この点はひとつ大臣と道路局長——事務的な問題がありましたら道路局長から——大臣からひとつ御方針を承りたいと、こう思います。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(瀬戸山三男君) 先ほど申し上げましたように、赤石山系を通過する路線を検討いたしました際に、最初図面を引きました際には、赤石山系、井川地区を通るという予定になっておった。静岡県においても、ああいう奥地の道路開発あるいは産業開発ということをいろいろ想定されまして計画されておりました。その間でいろいろ意見を調整いたしまして、路線の変更はこの前の国会でああいうふうになりましたが、富士吉田を期待されておりました地区それから海岸−東海道線、これに通ずる問題は、これは道路網としては高速自動車道とは別といたしまして国道その他で連結をする、これは道路政策上必要でありますから、それを検討して整備をする、こういう方針にいたしておるわけでございます。

鈴木強日本社会党

○鈴木強君 それは見通しはなかなかいまにわかにここでお聞きしてもむずかしかろうと思いますが、すみやかなる機会にこれはひとつ実施できるようにしていただきたいと思いますが、どうでしょうか、どの程度の見通しになりますか。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(瀬戸山三男君) あそこには国道あるいは主要地方道と、相当山に入っておるのでございます。どの路線とつなぐのか、私いま図面がありませんから明確に申し上げませんが、旧二級国道というものはありますし、新たにまた国道にすべき地点もある、こういうことで検討いたしますが、いずれにいたしましても、国道、地方道の最編成を五カ年計画の改定の際には全国的にしなければならぬと思いますが、その際に結論を出したい、かように考えておるわけであります。

井川伊平自由民主党

○主査(井川伊平君) この際、おはかりをいたします。  委員外の議員田中一君から発言したい旨の申し出があります。これを許可することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

井川伊平自由民主党

○主査(井川伊平君) 御異議ないものと認め、発言を許します。田中一君。

田中一日本社会党

○委員以外の議員(田中一君) いま鈴木君の質問で、とりあえずその問題、図面をお持ちでないようですから、図面はここにありますから、どこが大体考えられているところか、ひとつ説明してください。

尾之内由紀夫建設省道路局長

○政府委員(尾之内由紀夫君) ただいま鈴木委員から御質問のございました点は、中央道の大月から分岐しまして富士吉田に至る点を終点とする線についてでございますが、その先はどちらへ、道路として、幹線として考えるかという趣旨の御質問だと思います。  そこで、考えられますのは二つあると思います。一つは、富士吉田から富士吉田−富士宮線という二級国道を通りまして東海道のほうへ結ぶ線が一つと、それから、同じいまの二級国道の一部から分岐しまして富士川沿いの身延におりる線、これが主要なやはり県道になっております。それで身延へ出ます線、そこに甲府と清水を結ぶ国道がございます。そこへ取りつける線。それからもう一つは、それより先にもう少し山へ入りまして井川へ出て静岡のほうへ出る線、これがございます。ところが、いまの身延から井川のほうへ出て静岡へ出る線は、実はまだ県道がないところでございまして、一部林道でございます。これにつきましては、この路線を変える際から議論がございまして、なるべく早くひとつ検討して両方から整備したらどうだということで、両県ともそういうことについても御賛成になっておったのであります。そこで私どもは二段にかまえておりまして、いま大臣からお話がございましたのは身延に進むまでの県道、これをできれば国道の再編成の際に考慮いたしまして、公共道路として整備してつなげるべきであろうということを大臣からお話があった、こういう趣旨でございます。

田中一日本社会党

○委員以外の議員(田中一君) それは修正された建設予定線の決定のときにも、当時だれだったか大臣は確約していたわけですよ。たしか道路局長その時分おったですが、結局あの抜く線を畑薙から井川に出る線としてそこで完成しておりますからね。ただ身延から畑薙に出る線がちょっとできておらぬ、道路がないわけですからね。これはひとつ検討して、何でもかまわない、とにかく抜くということの方針をきめなければ、新設の国道をすぐそこにつくるんだということの重要さは、全体の道路計画の面からなかなか早くということはできないと思いますから、抜くということをまずやってもらいたいと思うのです。これは当時の約束です。これはひとつ鈴木委員の質問をふえんしてお願いしておきます。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(瀬戸山三男君) その問題は私が責任者ではございませんでしたけれども、その問題の一応調整に当たった直接の当事者でありますからよくわかります。先ほど道路局長が申し上げましたように、一部井川の奥につながっておらないところがある。そういう問題もありまして、そういうところは早く国道にする、主要国道にするということは別として、早く整備をしてつなげる必要がある、こういうことに方針はみんな了解しております。そういう方針でいずれにしても進みたい、かように考えております。

田中一日本社会党

○委員以外の議員(田中一君) いま先ほど大臣の言ったように、富士宮に出る線とか富士川に出る線というものは、これは現在開発されている線ですから、そうでないものが北回り線になったとき、これは大臣はこの問題はよく知っているはずです。ずいぶんいろいろな問題があったのですから、ひとつお願いします。そこで法律が単一法律になってできることになりました。非常にけっこうです。また、この路線も大体において私はまあ与党の中に相当問題があるんじゃないかと思いますね。まあこういうものが出てきたということはしあわせだと思っております。ただ盲腸的な存在は——仕事はしてもよろしいけれども、この縦貫道としての高速道路としての性格というものからはずして——実態はかまいませんよ——盲腸的な存在は、これまで政治的な配慮を考えながらこれを残しておくということになっておりますけれども、これは何とか考えてもらわなければ困ると思う。北側線に行くときに——中央道の北回り線の場合のことですね、いろいろ問題があると思うのですけれども、吉田までなんという盲腸みたいな存在として残すことは私はどうかと思うのです。これはどうですか。こういうものはほかにない。吉田だけなんです。当然、もしも吉田から九百メートルの落差のあるところをまた戻っていくということをするならば、われわれは承認できないと思った。大月からまっすぐ北回りで行くということになりましたからこれはいいと思います。盲腸はどうにかならぬですか、計画の中から、路線の中から。

尾之内由紀夫建設省道路局長

○政府委員(尾之内由紀夫君) 確かにそれだけ見ますと、先生おっしゃるとおりだと思います。私どもそこ以外にはそれらしいものはないと思いますが、御承知のように、このいきさつも田中先生十分御存じだと思いますが、中央道の看板地点であったわけでございます。赤石山脈、富士を経ていくということは中央道の看板であることは御承知と思います。そういう歴史的な意味もございますが、それからもう一つ東京から富士吉田線は、全体で八百二十億という経費ですでに着工いたしておりますが、順調にいけば四十三年の初めにはできるということで用地買収も全面的に進んでおります。そこで、そういうような歴史的な意味がありますのを特に落とすということもいかがであろうかと思いまして、おそらく皆さん御賛成いただけると思いまして、こういう形をとったのであります。そういう経緯から考えると、私どもは決して不自然ではない、かように思うのであります。

田中一日本社会党

○委員以外の議員(田中一君) そこで私がきょうこの予算の分科会で伺いたいと思っておりますのは、かつて、なくなった河野一郎さんが二期と言うか二年と言っていいのか、建設大臣当時にいろいろ新しい企画を発表せられた。そうして、その構想も、具体的に各局で調査並びに立案、同時に予算化、それぞれの問題を行なっております。その中で行くえがどうなったかということを伺いたいのが、きょうこちらに来て委員外発言を希望したゆえんであります。  第一に伺いたいのは、東京都の都市計画がちょうど当時、あれは何年になりましたかな、あれは三十七年だったと思いますけれども、急速に戦後、現在まででき上がってきておるところの東京の都市計画というものを改訂いたしますという約束をいたしておる。たとえばグリーンベルト地帯としてきめられておるものも一部は解除したということを聞いておりますが、おおむねもうグリーンベルトとしての性格を失って、やみ建築、やみ工場が乱立しておる。これらの問題をどうにかしなければならぬと思っておる。この問題は東京都という行政の面から見ても、あるいは過大都市という面から見ても、何か手を打たなければならない。その点は直ちに結論を出して御報告するという約束をしておったのですが、どうなっておるのですか。

竹内藤男建設省都市局長

○政府委員(竹内藤男君) 東京都の都市計画の改訂につきましてはいろいろ問題がございます。第一は、三十八年に大都市再開発懇談会の中間報告ができまして、一点集中型の現状を改めて多心型都市にすべきだというような意見が出ております。多心型にした場合に副都心が、副々都心をきめて、街路、高速道路の整備を大いにやるという構想が出たのは御承知のとおりであります。そういう構想に基づいて、まず第一に、環状六号線の内側の街路計画の再検討を行ないました。この強化路線とも言うべきほんとうの幹線街路は大いにやる、それから交差点の改良、あるいは交差点の立体化をやる。それからこまかい道路で現実に計画制限いたしましてちょっと手がつきそうもないというのは思い切って落とすというようなことで、街路計画の再検討をいたしまして、環状六号線の内側につきましては、三十九年に計画決定をいたしたのであります。ただいま環状六号線の外側につきまして検討が大体終わりましたので、近く、東京都の区部の関係でございますが、環状六号線の外側につきましてもおおむね同様な方針で計画決定するのに準備を進めている段階でございます。  それからもう一つ、都心部の中におきまして建物がどんどんできてまいりました。そこに通勤いたします人間、その他道路、交通の発生も起こりますので、都心部の容積をある程度押える必要があるので、御承知のように、容積地区制ができまして、この容積地区制に基づきまして、これも環状六号線の内側でございますが、容積地区というものがきめられたわけであります。引き続きいま環状六号線の外側につきまして容積地区の計画の検討をいたしておるわけであります。  それから緑地地域の問題ですが、これも先生御承知のような特別都市計画法によって指定されたものを、区画整理法の施行法の規定で、現在効力を有するということで、東京都でいま緑地地域が九千三百ヘクタールあるわけでございます。これは二十三年に指定いたしましたときは一万八千ヘクタールでございましたが、その後人口増加に伴います市街地の拡大というようなことで、検討を加えて逐次縮小をして、現在九千三百ヘクタールになっておるわけでございます。この緑地地域につきましては、三十三年に一部を解除しようという問題が起こりまして、約八百万坪の地域につきまして、二千六百四十九ヘクタールでございますが、二千六百四十九ヘクタールの地域につきましてこれを一応解除予定地と、選定区域というふうに呼んでおりますが、解除予定区域といたしまして、区画整理あるいは一団地の住宅経営をやる場合にはこれを解除する。その場合にはある程度公園を相当取る、大体二〇%くらい公園を取るというような方針でまいったわけでございますが、さらに三十八年になりまして、おおむね今度は逆に二千六百ヘクタールくらいをそういう解除予定地以外といたしまして、それ以外の地域を解除予定地にするということで選定区域を拡大いたしまして、現在まで区画整理その他一団地の住宅経営を行ないましたものについての解除を行なっておる、こういうような現状でございます。

田中一日本社会党

○委員以外の議員(田中一君) それをひとつ図面で、最近、いつごろ全体の計画を発表するつもりでいるのですか。たとえばいまの、例の外郭線というのか、八号線のもう一つ外郭環状線、あれはもう地点としては決定しておりますか、全部路線は。

竹内藤男建設省都市局長

○政府委員(竹内藤男君) 外郭環状線はまだ計画決定いたしておりません。

田中一日本社会党

○委員以外の議員(田中一君) そういう点を、ひとつ計画でもよろしいから、はっきりきめておいてほしいと思います。これは御承知のように、もう一つ一つ土地業者等によって乱脈に開発——というよりも、開発なんという美名でやっているけれども、そうじゃない、乱開発です。私は指定の問題は、今度提案されるという例の土地収用法の関係もありまして、あそこまできびしくするならば、そうしたものは早く解除するなら解除するという、私権を解放しなければならぬと思う。当然そういう場合に、計画線に入っているのならば、これは当然買い上げるべきです。指定するばかりでなくて、いわゆる買い上げを要求してもいいくらいです。こうして戦後二十年間、すべての私権というものを制限しておいて、それがまだ実態とそぐわないような計画がそのまま生きているということは、これは都民にとっては耐えがたいものだと思うのですがね。計画を一ぺん全部出してください。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(瀬戸山三男君) いまの田中さんのお話よくわかります。そこでこれは建設省というよりも、首都圏の整備委員会において、いませっかく広域的にいろいろ検討いたしております。そこで、従来のいわゆるグリーンベルト地帯が、先ほどお話しのように、もうそういう構想では進められなくなった。かといってこれを全面的にはずすということも適当でない。そのほか今度近く国会に法案をお願いすることにいたしておりますが、予算的にはことしは小規模でありますけれども、やはり単に規制するだけでは、私権を一方的に制限するだけでは適当ではない。しかも、一面においてはやはりこれほどの過密都市になりますと、相当大規模な緑地帯といいますか、自然の状況を保存する必要がある、こういうことで仕分けをいたしまして、必要な場合には国と地方公共団体協力してこれを買い上げる、こういう制度をつくらなければ実効が伴わない、私はそういう考えを持ちまして、まあ初年度でありますけれども、予算としてはそういう資金として二億国費を予定いたしておりますけれども、これは将来拡大していかなければその目標を達成いたしません。そういう法案はもうごく最近のうちに御提案をいたしますが、そういうものを含めまして、全体を詳細に検討いたしております。ただ、これをこの時点でその図面を実は外に出すということはまだ時期でないと思いますから、適当な時期にはもちろんお示しをいたしますが、もうしばらくお待ちを願いたいといいますか、いろいろな思惑がありますので、そういう思惑をできるだけチェックしたい、こういう考え方で、詳細ないろいろな検討をした図面等もありますけれども、適当な時期までもうしばらく御猶予を願いたいということは、これはざっくばらんなことでございますが、またその先はその先、御批判いただきたいと思います。

田中一日本社会党

○委員以外の議員(田中一君) それからね、これは都市局長というよりも大臣に相談するのです、かね、この都市計画、区画整理その他一切のものと植樹ですね——木を植えるという問題、これは相互的な関連を持てないものでしょうかね。たとえば宅地造成やっている。これは立木は全部切っちゃうのです。根こそぎ切っちゃう。そうかと思うと根はそのまま残しておいたりなんかしている。これは腐蝕すれば必ず陥没する、何年かたつと。宅地造成やった場合には、必ず木を植えるということが法律的に何かできないものでしょうか。法律的にそこまでしないから災害が起こるのです、結局災害が。また、全体の公害の問題にしても、一酸化炭素の問題にしても、やはり植樹ということが都市計画の根本にならなければならぬと思う。私は法律的にできるのではないかと思う。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(瀬戸山三男君) 法律的にやってできないことはこれはないはずでございます。実は私は外郭地域にどうしても緑地を買い上げでもして保存したいという構想を出しましたのでありますが、その前には、実はこれほど過密になっておる都心の既存の公園でさえも壊滅していくという状態、これは非常に逆行でありますから、できれば何カ所か数万坪あるいは十数万坪の土地を国なり東京都が買い上げて、そして都民のいこいといいますか、緑地帯をつくるべきだ、こういう考え方を実は持ったのであります、東京、大阪について。これは実現しないわけでありますけれども、少なくとも五カ年間一千億くらい国費をかけて緑地帯を都心の各地につくるべきだ、こういう考えを持ちましたけれども、財政もなかなかいまといいましても伴わないでしょうし、かといっても、これを実行するのはなかなかむずかしい。これはこれとして従来のグリーンベルトでさえもスポイルされるくらいですから、スポイルされる前に買い上げてそういう手を打つべきだ、こういう構想で先ほど申し上げたのを立てたわけでありますが、これは法律的に植樹あるいは木の保存というものを維持させることは不可能じゃないかと思いますけれども、大阪あたりでは、大阪市は非常に植樹ということを奨励いたしまして、市政の一つの方針として、市民全体で木を植えるということをいま励行いたしておりますが、法律でやることも一つの方法でありますけれども、やはりそういうみんなの地域社会をこれじゃいかぬという、努力をする傾向と申しますか、風習をつくることがいまの段階では適当でないかと思います。法律で木を植えろといっても、なかなか金をくれなければ木を植えぬということで、むしろあるものを保存することを法律で規制したい、こういうことをいま私考えておるわけでございます。

田中一日本社会党

○委員以外の議員(田中一君) 住宅公団なりあるいは住宅金融公庫なんかの融資住宅がありますね、こんなものでも木を植えるなんということを考えておらない。はっきりと法律で明文化してもいいと思う。これはどこを歩いても、外国の例を言っちゃおかしな話になりますが、どこへ行ったって、木を大事にするということは人類共通ですよ。一応破壊されようとしている都市というものに積極的に強制的にそういうものを行なうことは、よい政治です。東京ばかりじゃございません。それは、瀬戸山さん、あなたの郷里のほうは、これはもう文句ありません。それでもやはり植樹をやっておりますよ。あなたのほうは、それは特別な植物があるものだから、観光的には使っておるかしらぬけれども、それは美しいものです。私はそれは法律化できるんじゃないかと思いますが、立法化できるんじゃないかと思いますが、ましてや、住宅公団等が行なうものに対しては、必ずそれを必須条件としてしなければならぬようにする。共同施設としていろいろなものをつくっておりますけれども、まず一番ほしいのは、やはり植物です。植木がほしいですよ。今回も公団法の改正なんかあったようですけれども、これなんかにもそういう点はなかったんです。そういう点を、瀬戸山さん、あなたは二年ぐらい大臣をやるでしょうから、これは積極的にそういうものを打ち出すことがどのくらい市民に精神的なささえを与えるかわからぬのです。東京都の例を見ても、とにかく道路の拡幅といったら、必ず街路樹をみな切ってしまう。あれはおかしなものです。街路樹を切ることが道路の拡幅計画だということになっている。これはとんでもないと思うのですが、瀬戸山さん、これはやってください、ひとつこの点は。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(瀬戸山三男君) 御激励いただいて、まことにありがたいわけでありますが、わが国の民族習慣というのは、先ほど諸外国のお話がありましたが、アメリカにしても、ヨーロッパにいたしましても、ドイツあたりは別でありますけれども、えてして自然の状況に恵まれておらない。したがって、木を植えたり、公園をつくったり、あるいは芝生を植えたり、こういうふうに自然をそれぞれ人間の力でつくるという努力を非常にいたしております、御承知のとおりに。ところが、日本があまりに山紫水明と申しますか、国土自体が自然の状況が非常によくできておりまして、ちょっと窓をあければ、山あり、川あり、谷ありというような地形でありましたから、そういうところに関心がない民族になっておると思います。ところが、このごろは、大都市になりますと、そういう自然の状況というものは、窓をあけても見えない。この状況に対して、いま反省が起こりつつあるのだと思います。したがって、法律で規制するということも私は必ずしも不適当だとは思いませんけれども、そういうことを申し上げたわけでありますが、いまやこういう自然から非常に隔離されて、したがって、レクリェーションの場所をつくれとか、あるいは緑地がどうだという議論が出てくることは、私は非常にいい傾向だと思います。  まあよけいなことを申し上げて恐縮でありましたけれども、そういう点に無関心で今日公園もどんどんつぶしてホテルを建てるなんという習慣は、やはり日本があまり恵まれ過ぎておった、こういうところにあると思いますが、そういう点は今後ぜひ、せっかくの御注意もありますから、検討をいたしていきたいと思います。ただ、公団等の団地をつくります場合、これはあえて法律を要しない、まだ十分ではないとあるいはおっしゃるかもしれませんが、公団等が団地をつくります場合に、街路樹を植えたり、広場にいろいろな植樹をしたりして、できるだけつとめておりますが、これは法律を要しなくて、ああいう同じような建物が林立するということは、長い目で見ますと、必ずしも人間生活を豊かにするものでない、心をゆるやかにするものでないと思いますから、これはもう指導あるいはその心がけによってできるわけでありますから、今後はできるだけそういう方針でひとつ指導をいたしたいと、かように考えております。

田中一日本社会党

○委員以外の議員(田中一君) 財源はあるんですよ。財源の問題でちょっと伺いますが、これも三十何年だったかな、あれは共同溝法をつくりまして、予算書を見ると、昨年なんか仕事がなくて金を余していますよ、いままで。当時たしか平井君が都市局長をしていた時分だと思いますが、全体計画として三カ年計画を立てますと約束している。だから、年々五億か六億、ことしは七億ぐらいですか計上しておりますけれども、その金を使っておらぬのですよ。使っているのはどこかというと、これは何か地下鉄ができるときにその上に乗っけていくとか、道路の拡幅のついでにこれをやっている。共同溝というものは、人間が住んでいる大都市の中で、この東京の中でもって、一キロや二キロつくったところが、何にもならぬですよ。そんなものじゃ迷惑至極ですよ。それに利用者負担というものがあるわけですから、負担し切れるものじゃないですよ。むろん、今日の資本主義社会において、電電公社にしても、それからガス会社にしても、電灯会社にしたって、電力会社にしたって、これは採算でもってやっているわけです。それを一方的に政府でつくって、ちょうどいい負担のかからぬところにつくるんだといって実施して、三年目か四年目くらいですかね、四十一年度で四年目ですが、金は余っているじゃないですか。だから、一体、最初にまず三カ年計画というものでもって何キロぐらいやるのか、実際ほんとうにやるのかどうか、これを伺っておきたいと思う。これは河野さんが死んじゃったから、はなはだ申しわけないけれども、死者にむち打つわけじゃありませんが、方針としての計画ですから申し上げるんですけれども、これはやるつもりですか。私はおやめなさいと言いたい。これ以上都心を——これは都心に主として行なうということになっておるでしょうが、幹線ですね、こんな所をまた掘り返されちゃ迷惑至極ですよ。おやめなさい、そんなものは。ほんとうにやるなら、やるという自信があるのかどうか。せめて、まあそのために利用者が相当利益になるのだ、プラスになるのだという面が実際にあらわれておるのかどうか。それから四十一年度はどこをやろうとするのか、全体計画をひとつ示していただきたいと思います。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(瀬戸山三男君) いままでやりました事業量、あるいは今後の計画等については、道路局長からお答えいたさせます。おっしゃるとおり、共同溝という構想は、これはりっぱなものであります。そういう点が非常に日本でおくれておった。したがって、ああいう考え方をもちまして立法され、制度をつくって、相当の意欲をもって始めたわけでありますが、実績は必ずしも伴っておらない。予算の消化もきわめて不十分である、これが実情でございます。そこで、やめたらどうかというお話でありますが、私はやめるのは適当でないと思います、率直に申し上げまして。ただ、できない法律をつくって、予算をつけて、そして使いこなせないというのはまったくこっけいな話であります。制度自身を再検討する必要があるんじゃないか。御承知のとおりに、国費もある程度出しますが、あるいは電気会社あるいはガス会社等の負担がある。まあ計画も、道路あるいは地下鉄等をやりますときに兼ねてやろうということでそういうことをやっておるわけでありますが、必ずしもその際に配電計画がマッチしないとか、それよりもお話のとおり問題は資金です。なかなかああいう営利会社が公共のためにそこだけ特別な金をつぎ込もうということは、理想としては賛成でありますけれども、それが伴わない。これがこの共同溝の進まない一番大きなネックであります。  しからば、これをどうしても構想としていいのだからやるべきだと、廃止したくないということでありますれば、そういうことがやりやすいようにするためには、資金的にどういう構成をすべきかということを検討してみるのじゃないかと、かように最近考えておりますから、その点を検討して進める方法があるかどうか。進めることは非常にいいことだと思いますが、そういう点をぜひ再検討してみたいというのがこの制度に対する私どものいまの考えであります。いままでの実績、今年度予定しているところ等は、道路局長からお答えさせます。

尾之内由紀夫建設省道路局長

○政府委員(尾之内由紀夫君) この制度ができました三十八年当時におきまして、三カ年で東京、大阪、名古屋等、大体三十キロぐらいやりたいということを当時の平井政府委員から申しておりました。実際には、いま大臣からお話がございましたように、実績はそういうふうにあがっておりません。三十八年度で二カ所、約一キロ、三十九年度一カ所、約四百メートル、四十年度三カ所、二キロ三百メートルというようなことでございまして、いま申しましたとおり、当時申しました三十キロにとうてい及ばないのでございます。四十一年度は、ただいま四カ所予定いたしておりまして、全体で一キロ八百を予定いたしておりますが、東京の品川区の松原橋から西馬込まで、それから芝金杉橋から三田まで、千代田区の麹町から永田町、品川区の下大崎一丁目から港区の東町四丁目、この四カ所を予定いたしておりますが、実情はただいま大臣からお話があったとおりでございます。

田中一日本社会党

○委員以外の議員(田中一君) 瀬戸山さん、これはやめてしまいなさいよ。これはやめて、もっと切実に地域生活に必要なことをやったほうがいいのです。これは年間一キロや二キロやってどうなるんですか、一体。何になるんですか。おそらく共同溝は、東京都だけを考えてみても、これを幹線だけにとってやったとするならば、これは何キロぐらいある。道路局長、どれくらいあると思う。おそらく推定していると思うが、何千キロくらいある、ぐるぐる回って。たとえば環状八号線は、何キロありましたかね。百何キロあったですかね。

尾之内由紀夫建設省道路局長

○政府委員(尾之内由紀夫君) まあ百キロももちろんございません。数十キロだと思います。しかし、いずれにいたしましても。幹線を拾えばかなりの延長になることは事実でございます。ただ、これはほうっておきましても、単独にいろいろ掘られるということを規制するわけにいかないと思います。やはりこういう埋設物がある以上、必要に応じてそれを拡大し、あるいは新たに道の中に入れるということは、やはり避け得ないと思います。そこで、せっかく共同して入れようということが可能ならば、むしろやるべきだろうと私ども考えております。ただ、その場合、短時日にできる問題じゃございませんから、そういう各起業者がお互いにやりたいというようなところにひとつまとめてやっていくということができたらよろしいのでございますが、そういうことについては全業者もみんな同意をしておるのです。問題は、やはり費用の問題であろうかと思います。そういうふうにしてやってみまして、当初考えておったようになかなかいかないということは、まあ三カ年の実績でも明らかでございますので、いま大臣おっしゃいましたように、もう一回この方法について再検討する必要があるのではないか、私どももさように考えておるわけでございます。

田中一日本社会党

○委員以外の議員(田中一君) ことしだって七億九千四百万というものを計上されている。それで全部で一キロ八百。話にならんですよ。それはおやめなさい。それよりも、下水道の整備をしたら、もっといいですよ。下水道のないところがたくさんあるんですよ。たとえば水道の問題にしても、先だっての久米川の文化村の問題にしても、ああしてチフスの集団発生するようなところです。こんな、何というか、高度の文化と、それから話にならぬ前時代の、ばい菌がうようよしておるというような時代とが同居しておるような国土計画は間違いです。これはもうはっきりやめたほうがいい。ことしは予算に計上しておるからしようがない。これは、瀬戸山さん、おやめなさい。だれが喜ぶか。だれも喜びはしない。それよりも、下水道を少しでもよくすること、それから上水道もまだまだないところがあるのですから——東京でもないところがあるんですよ。井戸でもって生活しておる人、地域があるんですからね。そういうものに力を入れるべきだと思うのです。これは検討する検討するで逃げちゃいけませんよ。こんなことくらいはっきりしなさいよ。おやめなさい。ことしだって、七億の予算がほんとうに消化できるかどうか。ぼくはできないと思う。昨年だって半分くらい残しておる。予算を組んだからしょうがないということなら、おやめなさい。もっとずばりと問題をやってほしい、これも河野さんの遺産ですから。これもやめたほうがいい。おそらく道路局長も都市局長もやめたいなあという気持ちは濃厚にあると思うのです。この金は使わないでもいいです。使わないで、ある時期に、補正予算の出る時期に変えるんだな。そうして、下水道、上水道、両方にこの金を投入するようにしてほしいと私は思うのです。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(瀬戸山三男君) まあ文化国家にすることはなかなか時間がかかりますから、なんですけれども、こういう構想をやめるということ自体は、もうしばらく検討の時期を与えてもらいたい。ただ、問題は、かりに七億にしろ幾らにしろ、こういう貴重な予算を執行残にすることは適当じゃないと思います。ですから、執行できるかいなかによってほかに必要な部面に回すということは補正予算のときに検討すべきじゃないか、かように考えております。

田中一日本社会党

○委員以外の議員(田中一君) もう一つ、河野さんの筑波の確究学園都市ですか、あれも年々歳々予算を組んでおります。これも一向やっていない。これはいままで調査に金をどれくらい使いましたか、それから計画を立ててから予算を組んでからその金がどういうふうに使われておるか、ひとつ報告してほしい。

志村清一建設省計画局長

○政府委員(志村清一君) 調査費等につきましては、詳細な資料を持ち合わせておりませんが、大体数千万円かと存じます。ただ、この学園都市の分につきまして、従来債務負担行為はついておりましたけれども、実金額というのは調査その他以外はございません。四十一年度におきましては、新しい予算案の中では、農地を買収し、一部工事に着工するということで、債務負担のほかに実額として二十億というものを計上いたしておるわけでございます。

田中一日本社会党

○委員以外の議員(田中一君) 債務負担は、いま幾ら、四十億……。

志村清一建設省計画局長

○政府委員(志村清一君) 債務負担は、四十年度の分も含めまして、四十一年度におきましては八十五億円であります。

田中一日本社会党

○委員以外の議員(田中一君) 瀬戸山さん、これは一体どう思いますかね。やるんですか。私は、行きがかりや何かでもって国土計画というものをやられちゃたまらないんですよ。ほんとうにこれやるつもりですか。しかし、やるならで、ほんとうにやるならやるというかまえ方を具体的に示してほしいんですよ。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(瀬戸山三男君) これは、三十八年度に構想が立ちまして、三十九年に一応やる方針を政府はきめております。それから、それ以来調査にかかって、四十年度に——さっき申し上げましたように、なかなかああいう農耕地等のあるところでありますから、そうすぐ事業に着手するという段階でないかもしれぬと、こういう意味で、いわゆる債務負担行為で実行の段階においてはそれでやれと、こういう体制をとって政府は進んできております。これは相当な面積でありますから、九百九十万坪ぐらいだと思いますが、相当程度御承知のとおり農耕地がある、したがって、そういう細密な調査をしなけりゃならぬ、地元との協議が必要である、こういうことで、茨城県知事等を中心にしていろいろ検討を進めてまいりました。そこで、ようやく地元のほとんどの了解を得まして、まあ価格等の問題がいませっかく話し合い中であります。そこで、さっき局長からお話しいたしましたように、従来の債務負担行為と合わせて八十数億のものを予定いたし、実額として二十億を予定しておるわけであります。これは、まあ率直に申して、私は、人口十六万ぐらいあそこへ移転したから東京の過密がどうのこうのと考えること自体がこっけいなんです。けれども、学園あるいは政府機関等の研究機関を、ばらばらになっておる、しかも非常に未整備な状態で置くということは適当でない。集約的に総合的に研究機関があるということはこれは必要だろうと、まあそういうことで、これはやっぱりやるべきであると、こういうことで、私は就任以来検討いたしまして、方針をきめて、いま申し上げました措置をとっております。現在、地元との話し合いも進みまして、地元茨城県でも非常に情熱を傾けております。これにはことしは用地買収をだいぶ済まそうと、そして、一部街路等の事業をする、こういう方針で進んでおるわけであります。当初の計画は、四十年から十年計画と、こういうことになっておりますが、街路計画といわゆる土地の構造をつくるのに相当手がかかると思います。研究機関を全部移すことについては相当の経費と日時を要する、こういう状態でありますが、やはり各種の未整備な研究機関がばらばらになっておることは、やはり総合的にこれを運営させる、これを整備するということは、やや長い目で見ると国家的に私は利益であると、かような判断をいまいたしておるわけでございます。

田中一日本社会党

○委員以外の議員(田中一君) そうすると、十カ年計画で、これをいよいよあなたのほうは、もう道路とか、土地の購入とか、いろいろやるでしょう。今度は建築を始める。人間が移動するというと、総額どのぐらいかかると推定しておるんです。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(瀬戸山三男君) 総額四千億とかなんて言っておりますけれども、これは全く理想案でありまして、建築等についてはまだお答えができるかどうか知りませんが、周密な計画を立てておるわけではございません。

田中一日本社会党

○委員以外の議員(田中一君) だから、これにまあ国の機関というものをまず持っていこう、いわゆる国が直接支配できるものを持っていこうとしても、これを持っていく、実際に移す、あるいは人間も移すんですから、入れものをつくらなきゃならない。私は四千億や五千億でできるものじゃないと思っている、土地の買収が相当なものですからね。それから、それに対する土地の基礎的な整備がそのぐらいかかると思うんです。それからその建築等を考えた場合に、どれぐらい想定しているんですか、計画局長。

志村清一建設省計画局長

○政府委員(志村清一君) 建設省といたしましては、住宅公団がこの研究学園都市の宅地造成事業をやるようにということでございますので、宅地造成事業に関しましていろいろ計画いたしておりますが、造成事業プロパーといたしましては、用地費等を含めまして、概略でございますが、うち公共事業の負担金等も入れまして三百六十億程度かかるのじゃないか、公共事業が百三十億程度かかるのじゃないかというふうな推定をいたしております。

田中一日本社会党

○委員以外の議員(田中一君) そうすると、総額どのくらいですか。十六万人の住宅を全部住宅公団がつくってくれる、こういうわけですね。そうでしょうか。十六万人の住宅をつくると、一体どのくらいかかります。

志村清一建設省計画局長

○政府委員(志村清一君) ただいま私が申しましたのは宅地造成事業に関する工事費でございますが、全体の計画につきましては、概略、まあ先ほど来大臣おっしゃったように、四千五百億程度かかるのじゃなかろうかというふうな推定がなされておりますが、まだ完全に固まった数字ではございません。

田中一日本社会党

○委員以外の議員(田中一君) こんなことも、瀬戸山さん、おやめなさいよ。まだ国民はこれにかわって求めているものはたくさんあるんです。われわれの国全体の地域社会において、建設省の予算がそれで取れるなら、こういうものよりもっと必要なものがあるんです。十年間でできるなんということよりも、目の前の問題をまず解決しなければいけないと思う。これなんかも具体的な数字を一ぺん出していただきたい。計画を、青写真をつくってほしい。これはいいですよ。けっこうです。けっこうでございますけれども、できないことはおやめなさいと言う。そういうところは、瀬戸山さん、ずばりと政治的に割り切って、もっと国民生活に緊密な問題がたくさんあるんですから、そのほうをおやりなさい。これは答弁は要らないです、できっこないのだから。  もう一つあるんですよ、また河野さんのやつが。これは例の富士川から水を取ろうというやつですよ。あの東名国道の下へ隧道を掘って持ってこようじゃないかという考え方がありましたね。これは相当の調査費を使ったと思うんです。これは道路局が使ったか、どこが使ったか。計画局か。これは一体どうなっていますか。

志村清一建設省計画局長

○政府委員(志村清一君) 富士川の導水構想でございますが、私どものほうで大まかな調査、実施するというふうな段階の調査ではございせんで、大まかな経済調査を行なっております。予算は三十九年度、四十年度で九百五十万ほどでございます。その調査でございますけれども、構想自体は、京浜地区でたいへんいろんな用水の需要が逼迫してまいっておりますので、富士川下流部の水がこれらの地域に導水できるかどうかというふうなことについての調査でございます。三十九年度、四十年度の調査の結果についてはただいま取りまとめ中でございますが、先ほど先生おっしゃった高速道路に沿って持ってくるという場合には、箱根の山を越えたりするとか、高いところを通らにゃならぬ問題がございますので、ポンプで水を揚げなければならぬ。そういった費用が非常にかかりますので、それよりもむしろまっすぐに直線的に持ってきたらどうか、そのほうがむしろ安くいくのじゃないかというような調査等もございますが、いずれにいたしましても、送水費が相当巨額にかかるのじゃないかというふうな検討をいたしております。  また、富士川導水につきましては、地元ではあすこに駿河湾工業整備特別地域等がありまして、地元でいろんな用水源を求めております。ので、そういった調整も必要かと考えられるわけであります。  その程度の調査をただいま取りまとめ中でございます。

田中一日本社会党

○委員以外の議員(田中一君) 瀬戸山さん、これはやめるんでしょう。これはやる気はないでしょう。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(瀬戸山三男君) いろいろむずかしい話が出まして、まことにおそれ入っているところでありますが、まあ水を、日本は急流で足らぬところもありますから、河川横断的につないだらどうかという一つの構想があるわけであります。これは、私は、あながち考え方として悪いとは思わない。考え方として悪いとは思いませんけれども、しかし、できるものとできないものがある。同時に、ものは金と相談しなきゃならない、こういうことでありまして、これはもうことしは予算は要らぬと私は言った。四十一年度は、さっきの話じゃありませんけれども、ほかにやるべきことがたくさんあるから、あすこから持ってくるのは、私は専門家じゃないけれども、もう何十ぺん、何百ぺん歩いたところでありますから、あそこから持ってくるなら、近間から持ってきたらどうか。また、いま駿河湾地帯に工業開発もできますし、近間に水がたくさんあるところがあるんですから、富士川の水はできるだけ近くで利用すべきものは近くで利用する。こういうことで、まあ予算がほしいという話もありましたけれども、かりに四、五百万円にしても、それだけの労力があったらほかの調査をしてくれということで、私もこれは四十一年度予算は要求しなかった。しかし、せっかくいままで専門家の連中が、ラフな調査でありますけれども、調査に金かけていたしましたから、その取りまとめは今年度いたします。まあ何かの参考資料になる場合もあろうと思います。  ですから、これは過去の調査の結果の取りまとめだけにいたしておる。しかし、水はあるわけでありますから、静岡県の知事さんのほうでもあの計画をどうするのかというお話でありますから、地元で使う必要があるなら使う計画を立てなさい、こういうことをいま言うておる段階でございます。

田中一日本社会党

○委員以外の議員(田中一君) その問題、けっこうです。おやめなさい、そういうものは。それから、そうなると、今度は東京の水の問題になってくるのですがね。沼田ダム、やるんですか、ほんとに。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(瀬戸山三男君) 率直に申し上げまして、沼田ダムはやりたいと思っております。これはいろいろ議論がありますけれども、まだまだ利根川の水系は、これは治水上万全だとは考えておりません。まあよしあしは別問題といたしまして、まだまだ関東地域は相当に開発をされ、いやおうなしにこれは開発をしなきゃならぬところだ。水の需要というのは、国民生活が高くなればなりますほど、工業のみならず必要である。また、その開発が進みますと、水の流れがいろいろ変わってまいります。最近の都市の水害というのはそこにあると思いますが、したがって、利根川のいまの一万七千トンの流量計画でよろしいかどうか、これは専門家がいま検討しておりますが、これで安心とは考えられない。そういう意味において、まだまだ利根川の水は七つ、八つのダムを計画しておりますけれども、やはり沼田地域の水の利用、治水上の問題、これは解決すべき問題だ、ただ、しかし、これは簡単なことでありませんから、金もかかりますが、その前に、地元の皆さんの納得を得るほどのあの地帯のまず開発を考えなきゃならない。それがどれくらいかかるんだ、地質がどうだ、こういう調査に数年かかると思いますから、よく調べて、地元の皆さんとよく協議をして、ただダムをつくって水を利用する、あるいは治水をするということだけでなしに、あの群馬県の奥地帯を、いろんな諸条件がありますから、開発する計画があるかないか、こういうことを考えていきたい、こういうことでございます。

田中一日本社会党

○委員以外の議員(田中一君) 神戸はどうなってますか。

古賀雷四郎建設省河川局長

○政府委員(古賀雷四郎君) 神戸ダムにつきましては、ただいま実施に入る予定でおりますが、一部用地問題と負担金の問題において若干まとまらずにおります。しかしながら、神戸ダムは渡良瀬川の治水上、ひいては利根川の治水上非常に大事なダムでございますから、われわれとしましては早急に用地を解決いたしまして、具体的に実施にとりかかりたいというふうに考えております。

田中一日本社会党

○委員以外の議員(田中一君) 建設大臣、官庁営繕のあり方ですが、これは去年なんですが、私ラジオ放送をしたことがあるんです。そのときにちょっと触れておいたんですが、いわゆる永久建築というものを建てるのはやはり考えてみたらどうかという気がするんです。何をつくったって、大体百年もちますよ、こう言ってつくっているんですが、いま官庁建築で五十年今日たって使われているものというと、大阪の市庁舎くらいのもんです。あれは約五十年近いそうです。あれは使いもんにならぬですよ、あんなもの、行って見ても。議事堂はこれはしようがない。これは記念塔だからしょうがないが、大阪市庁舎なんか使いもんにならぬですよ。暖冷房も、もったいなくて、ききやしませんよ。かっこうが高い。これより高いですよ、どの部屋も。エレベーターそれこそずるずるずるずるで、階段を上がったほうが早いくらいのもんだ。したがって、官庁営繕というものは、最高五十年でもう建て直すというような考え方でお建てなさいと、こう言いたいんです。そうすれば、三十五年くらいになったら、よしあの計画だといってすぐに仕事の準備にかかればいいわけですから、周期的に。そうして、建て上がるものも、コンクリートでこうやってごつごつしないで、鉄骨を中心にしてしまう。プレハブ——これはソビエトのようなプレハブはありませんけれども、取りこわしいいようにするわけです。いま、コンクリートをこわすといったって、たいへんなことですよ、日本の都市でやる場合には。鉄骨で、あと軽い被覆でやっていれば、取りこわしは楽なもんですよ。鉄骨というやつは再生産ができるんです。そうすると、今年のような景気の悪い年は、そうした意味の産業が興るわけなんです。私は、いままで、オリンピックの前の予算委員会でもいつも言ったんですが、官庁営繕はやめなさい、うんと予算を縮減しちゃってほかのものをしなさいと言ったんですよ。営繕局の人間を養うために、労力もない、資材もない、また高い、そういうときに、一緒になって官庁営繕をどんどん建てる予算とってやっているわけです。おやめなさいというんです。そうして、こういう景気の悪いときに初めて安くていい仕事をしていくんですよ。  あるいは、今度だって、住宅を建てればいいんだといってやたらにあんな壁構造の住宅を建てていますけれども、あんなものをつくっていたら、日本の建築技術というものはつぶれてしまいますよ。日本の高度の建築技術はああいうもんじゃないですよ。もっといいものがある。だから、住宅公団の仕事がどんどんふえればいいんだというだけでは、一部の請負人だけが利益を得るわけです。労働者は決して満足するもんじゃない。職人が決して満足するもんじゃない。したがって、官庁営繕は、営繕局のほうで直接やるやつは今年は例年より多少十億円ぐらいふえておりますけれども、ほかの役所のものも多少ふえていると思いますけれども、もっと取ってもっとやるんです。しなければならないもんがたくさんありますよ、いまこそ。そうして、いままでのような単価が二十五万円とか二十八万円とかいうものをつくらないで、そして鉄骨を主体にした、多少高くても、五十年で建て直せというんです。住宅公団の建物だってそうですよ。あんなものは三十五年で建て直すんです。機能的に機構的に全然使用に耐えないんです。そういう考えでいけば、そういう考えのような、建てるときからこわしやすいような家をつくれば、安くいくわけです。  大体、今日の建築基準法が、鉄骨というものは可燃物だ、燃えるのだという前提でもって考えているわけです。そうして、いまこういう木造なんか一つもないところでもやはり非常に厚いコンクリートを打たなければ許可しないわけです、建築基準法で。これは住宅局長にもこの前言って、何とか検討するという約束をしているんですけれども、しやしません。地域的に基準法上のコンクリートの強度というものを低減しろということなんですよ、地域的に。むだなことをしているんです。むだな家をつくっているんです。非常にむだな家をつくっているんです。今日の建築基準法上の防火という構造は、あれは、たきぎの中につくったコンクリートの家は、たきぎがいっぱいまわりにあって燃えてもこれは燃えませんよという構造なんです。耐火性なんです。どこにたきぎがありますか。同じようにむだな構造のものをつくっている。これは根本的にはいろいろな問題があると思いますけれども、地域的に耐火構造というものを安全度を下げるんですよ。そういうことをして、それこそせんだってのいろいろな災害があるように、災害を守るためには消防施設のほうに重点を置くということですね。それから燃え草なんか置かないことです。  したがって、これは、営繕局長は、そういう建築物、たとえば可燃物のない地域に建てる建築物でも、現在の建築基準法上の耐火構造であってほしいと考えるか、それよりもっと低減してほしいと考えるか、これは営繕局長。それから住宅局長のほうは、建築基準法上当然地域的な差異があっても、耐火で火災等からそういう悪影響がございませんということを考えているか、いまの建築基準法で国民にむだな財政支出をしいることがいいのか、どっちか考えを言ってください。二人の答弁を聞いてから大臣にその点を伺いますから、答弁願いたいと思います。

小場晴夫建設省営繕局長

○政府委員(小場晴夫君) 官庁営繕のことにつきましていろいろおことばを賜わりまして、厚くお礼を申し上げます。非常に近代化建築が進めてまいられておるわけでございますが、官庁営繕もそういう線に沿って当然いかなければならないので、取り残されてはならないものだ、こういうぐあいに考えていろいろ研究しております。現在ございます建築基準法等の関係につきましては、やはり建築が高層化し、多くの人員を収容するというときにおきますいわゆる内部火災、これは非常に問題があるかと思います。外部火災の問題と内部火災、こう二つあると思いますが、それらについて非常に建築的に見まして問題があるかと思っておりますが、これについては、基準法の関係上、やはりいろいろ結論を得た上でわれわれ官庁の建物にアプライしていきたい、こういうぐあいに考えております。

尚明建設省住宅局長

○政府委員(尚明君) 先生の御指摘になりました、区域の環境に応じて建物に要求する防火性能に差をつけるという問題は、私どもも経済的見地からそういうことの実現をはかりたいと思っております。先般もこのお話がございまして、いま建築学会等においてもこの問題を提起して、ある程度研究してもらっておりますが、具体的な問題としては一番顕著なのが住宅団地でございまして、アパートの間隔がそれぞれ二十メートルくらいあいておりますから、まず隣のむねから火事が隣のむねに移るということは通常あり得ないことでございます。したがいまして、そういうような部面におきましては、一般的な耐火性能は要らないと思います。しかしながら、今日の技術が先生のおっしゃるほど理想的に発達していないために、たとえばコンクリートの壁式構造にいたしましても、コンクリートそのものから見ますと、耐火性能も非常にありますし、もち過ぎますし、じょうぶ過ぎるということがあるのでございますが、残念ながら、あれをもっと薄くコンクリートを打つということになりますと、今度は、現場の仕事が、たとえば十五センチとか十二センチ以下のコンクリートを打ちますと、非常に打ちにくいというようなことがございまして、多少耐火性能からいって余分が出ても、やむを得ず工事上必要な厚さというようなところから今日の厚さなんかも出てまいっております。しかしながら、御指摘の点はできるだけ検討いたしまして、でき得る部分は改正したい、こういうふうに考えております。  なお、この問題を出しましたときに、一つの問題として、住宅団地のごときは、二十メートルの間隔を、よもや公団や東京都等がその後またその間に住宅もしくは建築をはさむということはあり得ないだろうが、一般的な場合には、そういう環境がいったんそうであっても、それをさらに将来ともそういう環境を保全する施策が立てられるかというようなことが一つの議論にもなっております。しかしながら、公共住宅等ではそういう心配はないので、できるだけ経済的に建てる方法でさらに研究を進めたいというふうに考えております。

田中一日本社会党

○委員以外の議員(田中一君) 建設大臣ね、たとえば今度室内に火事があるなら、あなたのところです。一番被害があるんです。建設省の部屋をごらんなさい。書類を山のように積んで、廊下にまで書類箱を積んで入れてある。ああいう事務上の管理が悪いから、中の災害が起きるんです。建物自身は燃えるものじゃない。これはひどいものですよ。どの役所に行っても、労働省、建設省、ひどいものだ。ああいうぐあいに——それは書類は必要なんでしょうけれども、営繕局長はうまいことを言っているけれども、火事が内部から起きるのは、これらの事務上の整理、これができないからなんです。建設大臣、あなたはほうぼうの役所を歩いて見てそう思いませんか。あなたのところが一番ひどいんですよ。その点はどう考えますか。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(瀬戸山三男君) いまお話を聞いておりまして、私は非常に示唆に富んだ御意見だと思います。私は建築技術のことは全然しろうとでございますが、先ほどの大阪の市庁舎、あれはだいぶ古いものであります。いまは使いものにならぬので、別館の計画を進めているようであります。そういうことで、わが国では永久建築の歴史が非常に浅い。したがって、まあ科学技術の進歩といいますか、人間生活の変化というものが非常に急速に発達といいますか違ってまいりますから、百年、二百年ということを考えてやることは、これは大それたことだと思っている、率直に言って。かといって、そうちゃちなものでもまた実情に伴わないと思います。そういう意味で、私はいまお話しになったことは非常に示唆に富んだ御意見だと思って聞いておる。まあ専門家も聞いておりましたから、その点もよく検討すると思います。  それから住宅などを建てます場合に、まあ住宅局長が申し上げておりましたけれども、むだなコンクリートの厚さを厚くつくる、これはいまのところまだ研究ができておらぬということでありますけれども、どこからも火事が予想されないところに同じ鉄筋だから同じように鉄筋を建てるということは、しろうとが考えてもおかしな話でありますから、私は非常に示唆に富んだ御意見だと思って聞いておりました。  まあ官庁営繕等も、やはり百年もするとほんとうに使いものにならぬ。百年たたずに使いものにならないと思います。現に建設省の話が出ましたが、これは使いものにならない。ほんとうに使いものにならないようなかっこうでありますけれども——そこまでいっておりませんが、あそこはいま倉庫みたいにして使っておりますから、今度全部きれいに整備して——余裕がないからああいうふうにしているわけでありまして、廊下も何も書類の管理が悪い。内部から火災が起こることはもちろん厳戒しなければならぬ。外から火災が起こることは私はないと思うのです。そういう点はもちろん十分に注意しなければならないと思っております。いま私はお話を聞いておりまして、この非常な人知の発達の際に、いまの知識で百年の先のことを考えて家を建てるなんということはむだじゃないかという気もいたしておりますが、こういう点は、せっかく専門家も聞いておりましたから、大いに検討してもらいたいと思います。  それから官庁営繕をこの際やったらどうかと。これは全くそうだと思います。予算の総額はそれほどことしふえておりません。従来ならば、こういうときには年々官庁営繕というものを政府予算では押えてまいりました。しかし、今年は、その間において、少ないですけれども、こういう際に官庁営繕をしてそうしてやはり経済の振興の一端でもになおうかという意味で今度は官庁営繕の予算を幾らかふやした、こういう事情でございます。

田中一日本社会党

○委員以外の議員(田中一君) 時間がない時間がないと言うので困っているんですが、もう一つ、住宅公団でも住宅金融公庫でも、都市再開発の住宅ですね。足貸しと屋根貸しと二つありましたね。これはもう私は十何年前からぼくの主義として主張してきたんですが、たとえば、現在でも、中高層ならば、半分五割だけはおまえさんが使いなさいよ、あとの半分は住宅に提供してくれ、こういうことになって融資をしておりますが、この場合、半分なら半分というものをただにするんですよ。六階つくれば、三階三階になりますから、三階までの空間に国はつくるわけです。空間につくるんです。そうすると、どうしても柱は残りますね。かりに十五メートル——二十メートル上になるかな、二十メートル上からつくるんですよ。そうすると、柱が残りますよ。柱の部分は、下の人たちにただあげます、こういうことです。下の人たちは、あとの部分は、金を借りて自分の必要なようなうちをつくる。これは、店舗にしようと、住宅にしようと、それをやる。したがって、基礎と柱、これはただやる。当然のことなんです、これは。六階建てで、四階からはひとつ住宅公団のほうでお使いなさいという場合には、基礎を打って柱を立てなければ上に乗っからないのですから、これは住宅公団でやる。あとの基礎と柱は国がただその所有者にやってしまう。あたりまえですよ、こんなことは。そうして、あとの仕上げをしようという所有者がいたならば、その人には融資をしてやるという方法をとれば——ああして際限もなく宅地造成なんかするのはおやめなさいというんです。私は、この間の都議会でもって公明党が多摩のニュータウンか何かの予算を削ったというのも、一つの考え方だと思うんです。都市の再開発を並行しておやりなさい。全然宅地造成をしてはいかぬとは言いませんよ。それにはそういう方法をとりなさいというんです。住宅公団が自分で上をつくるのに、下の人に基礎も柱も負担さしてつくるんですからね。これは間違いです。だから、基礎と柱形だけはこれは土地の所有者あるいは借地権者にただ提供するんです。所有権を移してしまうんです。そうして、下の部分には融資をしてやって、それぞれのうちをつくれるようにすれば、非常に安くはいれるのです、下の人たちは。そうすると、自分の土地というものを提供する人たちが多いと思うんです。昨年も、住宅金融公庫が首都圏不燃建築公社等に融資をしており、金だって余っているんです。住宅金融公庫の中高層の資金というものは余っております。昨年は使い切れなかったのです。住宅公団ですらなかなか使い切れない。だから、しようがないから、さら地の宅地造成、宅地造成といって、遠くへ遠くへ持っていっているわけなんです。そういう方法をとれば、これはもう都心の再開発という面で喜んで協力する人たちはあると思うのです。これはひとつどうですか、そういう方法をとるようにやってもらえませんか。それなら必ずあります。  私はちょっと聞いてみたら、この間大臣は就任してすぐに首都圏整備委員長か何かの立場でもってずっと飛行機で歩いたそうですが、これはあなたの前の小山君も首都圏整備の委員長をして、一ぺんも行ったことがない。行ったことがないのに今度は法律の改正案を提案してくるもんだから、冗談じゃない、自分の行政区域すら知らないで法律を提案するとは何事かと。直ちに風の強い日に自衛隊のヘリコプターで一時間半くらい通ってみましたが、あなたはこの間乗ったそうですが、たいへんなもんでしょう。ああいう宅地造成をどんどんやっていて、木を切り倒す。赤土になる。舗装もしない。風があれば黄じん万丈。集中豪雨があれば必ずもう崩壊します。崩壊します、土地が固まっていませんからね。宅地造成、宅地造成といってかけ声をして住宅公団や住宅金融公庫が安いところへ行く。そのほうが文句がないから行くんですが、それをほどほどにして都心の開発をしなければならぬと思います。これにはそういうような方法もあるということです。建設大臣、その点はどう考えますか。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(瀬戸山三男君) いまのお話も、私は大いに参考にいたしたいと思っております。ただ、問題は、都心だけで解決しない、こういうことで、やはり外郭にも住宅をつくりたい。これは並行していかなければならない。実は、私は、なかなか直ちにそういう構想が実現し得ないからでありますけれども、東京都の既存の市街地の内部は土地の利用というものは全くずさんにできておる、これを大改革しなければならないという考え方は持っておる。いろいろな構想があります。いまの田中さんのお話なども、これは非常に意味のあるお考えだと思います。そのくらいな思い切ったことをやらないと、土地の高度利用ということは言うべくして行なわれない。部分的にはやっておりますが、ああいうことでは、この広大な面積をせいぜい平均二階に使って一おるということは不自然であります。でありますから、そういうこともあわせていまいろいろ研究をいたしておりますが、ぜひいまの御意見等は重要な参考にいたしたいと思います。私が東京都首都圏区域を全部見ましたのは、いろいろ言われておりますが、最近私見ておらぬもんですから、どういう状況であるかということを着任早々見たわけでありますが、あと十年あるいは二十年足らずして第二の環状線の混乱を来たす、こういうことを痛感いたしております。そういう意味でさっきどなたかに申し上げたわけでありますけれども、とにかくこの際緑地を国費なり地方費をもって買い上げておく必要がある、こういう考え方をもっとあの制度でぜひやりたいということをしたのもそれからでありますが、お話のとおりに、家が建ったのはけっこうといえばけっこうでありますけれども、全く農道をそのままに使ってその周辺に現在の世田谷あるいは練馬等のような状態がいまできつつあります。これは全く住宅不足という別の理由もありますけれども、いまにして根本的問題に取り組んでおかなければならないという決意をいたしておるわけでありますが、なかなか言うべくして簡単ではないと思います。都心の開発についていろいろな貴重な御意見等を承っておりますから、これは今後の施策にぜひ参考にいたしたいと、かように考えております。

井川伊平自由民主党

○主査(井川伊平君) 田中さん、簡単に……。

田中一日本社会党

○委員以外の議員(田中一君) 大臣は答弁が長いので困るんだがね。  前国会で、住宅供給公社をつくりましたね。あのとき、尚局長がはっきり答弁したのですが、あれは住宅金融公庫の資金を原資として中高層またはアパート等を賃貸住宅をつくるというんですが、この賃貸住宅は三十五年たつと公社の所有になるというシステムなんです。一体、住宅金融公庫とは、新しい家主をつくるというような制度ではございませんか。目的に明らかになっているように、その者に家を与えるシステムなんです。借りたお金を払ってしまうと、供給公社のものになってしまうのです、五十年か三十五年かしらぬが。いいですか、大臣、これは賃貸であろうと、何であろうと、その金を全部払うのは居住者なんです。払ったら居住者のものになるのは当然ですよ。新しい家主をつくるための住宅金融公庫の資金を使うということは間違いですよ。だいぶこの前尚局長も苦しがって、速記をとめて助けたのですけれども、それは何かというともう償還したら建てかえると、こう言いなさいと、それで逃がしてあるんです、せんだっては。住宅金融公庫の原資というものは、絶対に新しい家主をつくるための制度でございましょう。ましてや、公共事業だ、その供給公社は。だから、この点は、さっきも言っているように、三十五年で建てかえるような家をつくるということに指導していただきたいと思うんですよ。そうして、新しいその家が、三十五年、五十年たって、しいて言うならば居住者のものになる、三十年間家賃を払ったあとでその人たちにやってしまうというようなシステムにしていただきたいと思います。ことに政府は持ち家制度というようなことを言っていながら住宅金融公庫の資金というのをそういう形に持っていくのは間違いですから、住宅金融公庫が融資した金を全部払った暁には、建て直すか、さもなければ家賃を払った人にそれを全部分譲するような方法をとっていただきたいと思うのですが、その点は、建設大臣、どうですか。

尚明建設省住宅局長

○政府委員(尚明君) 住宅金融公庫が、いまお話のとおり、供給公社に長期の資金を貸して賃貸アパートを経営さしております。おおむね五十年でございます、普通。したがいまして、大体五十年と申しますのは、五十年大体使いますれば、やはり先ほど先生がお話しになりましたちょうど五十年にぴったりでございます。まさに建てかえる時期にまいったわけでございます。建てかえるのが原則だと思います。

田中一日本社会党

○委員以外の議員(田中一君) 大臣、ちょっと言ってください。ぼくは五十年生きていませんからね。大臣、確認してください。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○国務大臣(瀬戸山三男君) もちろん、住宅供給公社に金融公庫の金を回します。また、住宅を建てたいという希望の人も一部出しているわけでありますが、供給公社は、もうけるところじゃない、いわゆる供給する。半公と申しますか、準公と言ってもよろしいでしょう。そういうところでありますから、もうける必要はないのであります。したがって、まあ五十年すれば建てかえるということもありましょうし、あるいは残って使う場合もあると思いますが、今度公団等も賃貸分譲制度等も考えたわけでありまして、長く家賃を払いわけていった人には自分のものになる、こういう制度を実行してみて、うまくいくかどうかということは実行してみなければわかりませんから、数量はことしは五千戸程度にしておりますが、それが成功すれば、私はそのほうがいいと思っております。供給公社も、それがなければ、そういう制度をつくって、そういう楽しみを持ちながら相当長期間でありますからやる必要があると、私は検討したいと思います。

井川伊平自由民主党

○主査(井川伊平君) 以上をもちまして建設省関係に関する、審査は終了したものと認めます。  これをもちまして本分科会の担当事項であります昭和四十一年度一般会計予算、同特別会計予算、同政府機関予算中、農林省、運輸省、郵政省及び建設省所管に関する質疑は終了いたしました。  以上をもちまして、本分科会の審査を終了いたします。  なお、予算委員会における主査の口頭報告の内容及び審査報告書の作成につきましては、これを主査に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

井川伊平自由民主党

○主査(井川伊平君) 御異議ないものと認め、さよう決定いたします。  これにて散会いたします。    午後六時四十七分散会      —————・—————

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