予算委員会 第19号
- 発言数
- 398 件
- 登壇者
- 33 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1966/03/26
会議録
○委員長(石原幹市郎君) ただいまから予算委員 会を開会いたします。 まず、委員の異動について御報告いたします。 本日、藤田正明君、木暮武太夫君、古池信三君 が辞任され、その補欠として八田一朗君、楠正俊 君、青田源太郎君が選任されました。 —————————————
○委員長(石原幹市郎君) 昭和四十一年度一般会計予算、昭和四十一年度特別会計予算、昭和四十一年度政府関係機関予算 以上三案を一括して議題といたします。 まず、参考人の出席要求に関する件についておはかりいたします。 三案の審査のため、本日、日本住宅公団総裁林敬三君の出席を求め、その意見を聴取することに御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(石原幹市郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 —————————————
○委員長(石原幹市郎君) 昨日に続き、質疑を行ないます。田中寿美子君。
○田中寿美子君 今日、私は婦人の働く権利の問題に集中して御質問をいたしたいと思います。特にその中でも、看護婦の夜勤制限に関する人事院の判定に対する政府の態度、及び地方自治体の女子職員に対する退職勧奨について、婦人の働く権利の侵害ではないかというような点について御質問いたしたいと思います。 まず最初に、労働大臣にお尋ねいたしたいと思うのですけれども、戦後、婦人が職場に進出した状況というのは、最も目ざましいものだと思うのですけれども、その婦人雇用の趨勢についてお伺いしたいと思うのです。 第一点は、戦後、婦人労働者はどんなようにふえてきているか、その数を最近十年くらいあげていただきたい。 それからまたその特徴として、いわゆる家庭持ちの、つまり既婚の婦人雇用者がどんなふうにふえていっているか、そしてそれはどういう理由からか。 第三点として、これから将来、日本の労働力の見通しの中で婦人雇用はふえるかどうか、そして特に家庭を持っているところの既婚婦人のふえる状況はどうか、こういう点について労働大臣にお尋ねをいたします。
○国務大臣(小平久雄君) お答え申し上げます。 最近、女子の雇用者が非常にふえてまいったということは御承知のとおりでございますが、大体過去十年間には、約倍程度にふえておりまして、昨年の年間平均では、その数は八百七十三万人と相なっております。しこうしてこの数は、雇用者全体の約三分の一を占めておるわけでございます。特にまた、最近におきましては、中高年の婦人の進出というものも非常にふえておりまして、三十歳以上の方が、大体さき申しました八百七十三万人の約三分の一を占めておる。また既婚、未婚の別から申しましても、既婚者の数というものは、大体これまた全婦人雇用者の三分の一を占めておる、こういう状況でございます。 それから今後婦人の雇用者がふえるかどうかという問題でございますが、これは先生御承知のとおり、まあ日本の労働力全体というものが逐次不足基調に相なっておるということ、こういう趨勢から考えましても、当然婦人の従業員と申しますか、婦人労働者と申しますか、これは相当今後も引続ききふえていくであろうと、かように考えます。このことは申し上げるまでもなく、初めは婦人の労働というものは、いわばまあ代替物ぐらいに考えられておったかもしれませんが、いま申しましたような雇用全体の趨勢でありますから、単なるそういった代替物ということではなくして、もう日本の産業が、好むと好まざるとにかかわらず、女子の労働力というものを必要といたしておると、こういう基本的にも条件が変わってまいっておると、かように私どもは見ておるわけでありますので、当然婦人労働力というものは今後ますますふえていくであろうと、かように考えられるのであります。 なお、その間にあって既婚者の就業というものがどう変わるかという最後のお尋ねでございましたが、この点につきましても、まあ従来はよく婦人の働きというものは、大体まあ結婚までとか、いろいろそういった、いわば一種の慣習的にもそういう傾向があったと思いますが、今後におきましては、結婚をいたしましても引き続いてやはり就業を続けていくと、こういう傾向は、これまた今後一そう大きくなるであろうと、私どもはさように考えておるわけでございます。
○田中寿美子君 ただいまの労働大臣のお答えでも、今後好むと好まざるとにかかわらず、婦人労働者はふえていく。ことに既婚の家庭持ちの婦人がふえていく、日本の労働力不足の中で、どうしても必要になるというお答えがあったと思うのです。 それで、働く権利というのは男女にこれは平等であるはずでございます。したがって、雇用の平等、労働条件を平等にしていくこと、昇進、昇給なんかを平等にしていく、こういうことは当然、これは基本的な労働権だと思うのですが、それにもかかわらず、いろいろの不平等があります。雇用の機会を不平等にする、たとえば女子大学卒業生は就職試験からもシャット・アウトされているようなこともたくさんあります。それから職場によって昇進、昇給の道が不平等だということはたくさんあります。それから特に、婦人が母性であるということ、その特殊性からいろいろと不平等な扱いを受けることがある。母性であるということ、これは人類にとって生命を存続させるために必要なことなんで、家庭持ちの婦人が今後ふえるという考えならば、これに対して十分の保護を与えるということが必要だというふうにお考えになりませんかどうか、労働大臣にお尋ねいたします。
○国務大臣(小平久雄君) 母性である婦人労働者を保護していくということは、これは単に労働力といったような狭い考えからばかりでなく、先生お話しのとおり、まあ民族のまさにこれは文字どおり母でありますから、そういう立場をとるべきであろうと、かように考えます。
○田中寿美子君 家庭を持って、子供を持って働く婦人の数がふえていくというのは、これは国際的な傾向なんです。で、労働省から出ている統計を見てもそれははっきりあらわれております。欧米諸国では六〇%、五〇%が家庭持ちの婦人です。昨年ILOの勧告一二三号で、家庭を持って働く婦人、家庭の責任を持っている婦人に対して勧告が行なわれております。その内容を御説明願いたいと思います。
○国務大臣(小平久雄君) 婦人少年局長から詳しく御説明申し上げます。
○政府委員(高橋展子君) お答えいたします。 ILOにおきましては、一九六四年の総会におきまして、家庭責任を持つ婦人の雇用に関する議題を取り上げ、それを昨年一九六五年の総会で再び取り上げまして、その総会におきまして勧告の形にまとめられたものでございまます。 で、その内容といたしましては、まず、家庭責任を持つ婦人労働者というものが、今後変動する社会の中で増加していくということを前提といたしまして、さらにまた、これらの家庭責任を持つ婦人労働者の問題は、単に彼女たちだけの問題ではなく、社会全体の問題でもあるというような観点に立ちまして、家庭責任を持つ婦人たちが、その家庭の責任と職場の責任とを調和させて果たしていくことを可能にするような社会的な諸施策の必要性ということを勧告の形においてまとめた、このように考えられるものでございます。 その内容といたしましては、勧告の性格上、かなり抽象的なことがうたってあるわけでございまして、一般原則的に、国、地方公共団体、あるいは使用者団体、労働組合等が、ただいま申し上げましたような趣旨を十分に理解するというようなことが肝要であること。あるいはまた、一般の社会の各層に対して情報、教育ということを責任ある機関が行なうことによりまして、最初に述べましたような趣旨が広く理解されることを期待するということ。 それから、特に具体的な問題といたしましては、家庭責任を持つ婦人労働者にとって最大の関心と申しますか、命題であります、児童の保育をいかにするかという点につきまして、特にやや詳細に勧告をいたしているわけでございます。で、児童の保育ということの重要性にかんがみまして、児童の保育の業務あるいは施設というものが十分に確保されることを要請いたしております。また、それらの施設が、内容的に十分に児童の保育について責任を持つことのできるような一定の資格と申しますか、基準にのっとるべきこともうたっているわけでございます。 さらにまた、これら家庭責任を持つ婦人の場合、就職に際して幾多の困難も予想されますところから、特別に職業訓練をすることの必要性もうたっておりますし、さらにまた、家庭責任を持つ婦人が就職を容易にし、その職業生活をりっぱに果たしていくためには、少女のときからの訓練が必要であるということにも触れているようでございます。さらにまた、出産ということのために、一たん職場を退いた婦人が、差別されることなく職場に復帰できるような措置についても特にうたっておりますし、あるいはまた、一般に家庭責任というものを円滑に果たしていくための援助措置、家事を軽減するための援助措置についても、それを発展させるための努力というものが必要であると、そのようにうたっているもののようでございます。そのように理解いたします。
○田中寿美子君 ただいまの御説明によりますように、世界的にこれから家庭を持って働く人がふえますので、これを守ることをしなければいけない。このILO勧告一二三号については、日本からもこれの採択に参加されたのだと思うのですけれども、いかがですか。そうしてこれに対して労働者は率先して力を尽くすべきだと思いますし、また厚生省は、率先してやはりこのために力を尽くさなければならないと思うのですが、いかがでございますか。
○国務大臣(小平久雄君) ただいまの勧告が採択される際には、労働者からは大羽婦人労働課長が参加をいたしております。この取り扱いでありますが、労働省の関係におきましては、婦人問題審議会において、目下この勧告に関しましても、わが国の実情ともにらみ合わせて御審議をいただいているところでございます。その結果を待ちまして、労働省としても、できるだけこの線に沿うてこれが実現するように、厚生省などとも十分打ち合わせをいたしまして善処をいたしたい、かように考えておるところでございます。
○田中寿美子君 続いて、厚生大臣の前に、私もう一つ。結局、婦人が二つの役割り、つまり家庭での役割りと職場での役割りと、両方果たさなければならない時代が今後どんどん進んでくるわけなんです。そのためにはILO条約の社会保障に関するILO一の二号、それから母性保護に関する一〇三号の批准、これも進めなければならないと思いますし、ただいまの家庭の責任を持つ婦人を守るための勧告一二三号、これについても批准するお考えがいつおありになるか、労働大臣にお伺いしたい。
○国務大臣(小平久雄君) ILO条約の一〇二号、すなわち社会保障の最低基準に関する条約の関係は、これはまあ先生すでに御承知のとおりでございますが、わが国の行政所管から申しますと、大体厚生省関係のほうがおもになるかと思いますが、それにいたしましても、もちろん労働省としましても、厚生省ともよく打ち合わせまして、この批推がなるべく早く達成されるように、今後とも努力をいたしたいと考えております。なお一〇三号条約のほうは、母性保護に関する条約でございまして、一〇〇号のいわば補完的とも申すべき条約と思いますが、この点につきまして、わが国の労働基準法との関係を見ますというと、大筋においては大体この条約の示す基準の線にまいっておるわけでございますが、まだ若干、条約の示す基準に及ばぬ面も事実ございます。したがって、これらをどうするかということにつきましては、婦人局及び婦人局の関係においてよりより研究会等を持ちましていま研究をいたしておるところでございまして、なるべくすみやかに結論を出しまして、今後できるだけまあ早く批准もできるような方向において検討をいたしてまいりたい、かように考えている段階でございます。
○田中寿美子君 先ほどの勧告の御説明にもありましたけれども、児童保育の業務を進めていくと、国と社会と使用者が子供を守っていかなければ家庭の責任を持っている婦人が働くことは非常に困難になるし、家庭を破壊することにもなるのですが、厚生大臣にお伺いしますが、いまの保育所の数、それから、その中で保護されている子供たちの数、それから今後保育所に収容すべき者の数、今後の見通しなどをお願いします。
○国務大臣(鈴木善幸君) 先ほど来ILO百二十三号の問題に関連いたしまして、婦人の方が家庭を守ると同時に職場に出て十分働けるようにすべきである、こういう点につきましては厚生省といたしまして、保育所あるいは児童館の整備、また、健全な遊び場の確保というような、そういう施策を従来もやってまいっておりますし、今後におきましても、安心して職場に出て御婦人の方々が働けるように努力をしてまいる考えでございす。 これに関連いたしまして、保育所の関係につきましての御質問でございますが、現在施設の数は一万、千百七十二カ所、これに入所をいたしております児童の数は八十二万二千四百五十一人でございます。なお、四千数百カ所ぐらい、五千カ所に近い保育所が必要である、こう考えておりまして、毎年五百カ所程度の保育所を補助または還元融資等で増設をいたしておるところでございます。
○田中寿美子君 既婚の働く婦人を守る、保護する施設というのは保育所だけではありませんので、いろいろな制度があると思いますが、これらについて十分の措置をとりませんと、労働力が不足するといわれております昭和四十五年以降になって急に家庭の主婦を引き出そうとしてもあわてることになるのだろうと思います。この点を私は労働省、厚生省ともにもつと積極的に取り組んでいただきたいと思います。 次に、こういう状態の中で非常に緊急な問題になっておりますのは、看護婦さんの不足の問題なんですけれども、実は、国立の病院、国立療養所などに働く看護婦の夜勤制限に関して、昨年人事院が判定を出しました。これは、全医労及び国立大学の病院の組合、つまり日教組大学部から、看護婦、准看護婦、助産婦の夜勤制限について行政措置の要求があったわけです。それに対して人事院の判定が昨年の五月及び十月に出されているのですけれども、その要求の内容と判定の内容を人事院総裁にお伺いいたします。
○政府委員(佐藤達夫君) 便宜、全医労の分を例として申し上げたいと思いますが、要求事項は四点にわたっております。 第一点は、夜勤の日数を月六日以内にしてもらいたい。 第二に、一看護単位の定床——定まったベットです——定床を四十床以下とし、これに二名以上の夜勤者を配置すること。 それから第三に、産後、お産のあと、一年間夜勤を禁止してもらいたい。 第四に、休憩、休息時間を職員個々に明示してもらいたい。 大体ポイントは以上のとおりであります。 私どもは、これはかねがね社会問題的にもなっておったと思いますし、非常に重大な問題と考えまして、実は乏しい予算と乏しい人員を総動員いたしまして、先年約五、六十カ所の病院に職員を派遣いたしまして数千人の看護婦さんに面接をしていろいろ実情を伺いました。そして、夜勤の関係もございますので、夜勤のおつき合いをいたしまして完全な徹夜もして、そして実情を確かめてまいりました。大体これによって実情は把握できましたので、私どもとしては、それに基づいて判定を下したわけでございます。 この判定の要点は、いま申しました月六日以内という点については、これはいろいろな諸般のきびしい苦しい条件もありますので、そういう客観的な人員不足等の条件をも勘案して、まず現実には少なくとも月八日以内にとどめていただきたい。夜勤日数はせめて月八日以内。 それから第二に、四十床以下として、これに二名以上の夜勤者を配置するという一人夜勤の、主としてこれの問題が重点になっておったと思うのでありますが、これも人員その他の非常に苦しい制約の中でのことでございますので、なかなか一律には、いますぐにというわけにはまいりませんけれども、これはぜひ計画的にこれを解消する努力をしていただきたい。同時に、夜勤の際における休憩の施設でありますとか、たとえば休憩室でありますとか、そういうようなその他の環境が相当不備な点が見受けられますので、そういう環境の整備あるいは緊急の連絡の施設というようなものに十分配慮をしていただいて、あわせて計画的にこの一人夜勤の解消をはかっていきたいという趣旨のことを判定に加えております。 それから、産後の関係では、これは要求は……。
○田中寿美子君 要求は一年。
○政府委員(佐藤達夫君) 要求は一年でございましたが、これはまた人によって非常に個人差がございまして、一律に一年というのもいかがであろうかということで六カ月程度、おおむね産後六カ月程度を基準として、その実情に応じた夜勤免除の措置を講ずるのが適当であるという結論でございます。 それから休憩時間の明示の問題は、これはかねがね問題になっておりますんですけれども、結局ての一番の難点は、一人夜勤というものがあります以上は、その一人夜勤の場合について休憩時間の明示というものは、どうしてもそれを前提とすれば意味がなくなってしまうという面がございまますけれども、これは先ほど申しましたように、計画的にぜひこれは解消していただくという前提におきまして、それ以外の可能なたとえば複数の夜勤の場合等については、これは可能なことでごさいますので、休憩時間の明示はぜひそういりものについてはやっていただきたいと、大体そういりような判定の内容でございます。
○田中寿美子君 ただいま人事院はたいへん詳しい調査をしたと、五、六十カ所の施設を回られてその実情がいかにひどいかということをよく把握されたはずなんでございます。で、その調査の経過も発表されているんですけれども、特に看護婦さんというのは、これはさっきから申します家庭の責任、つまり結婚してからも出てもらわなければ絶対に数は足りないのでございます。そういうものに対して非常に過酷な労働条件が与えられているわけで、これは人道上の問題なんでございますね。夜勤日数平均して九・四というのが人事院の調査では出ているようですけれども、場所によっては十二日、十五日、地方の市町村立病院では二十日も夜勤をする婦人もある状態でございます。 それから一人夜勤というのは、これは深夜にたった一人でやるわけで、しかもときには准看護婦——十七、八歳の准看護婦がするというようなことすらある。これは人道上の問題だと思う。これは保助看法違反にならないでしょうか、どうでしょうか、これは厚生大臣にお伺いしますが。それから夜勤の交代勤務時間が午前零時なんです。準夜勤と深夜勤の間ほとんど——準夜勤というのはほとんど四時から夜中までやるんですから深夜勤を含んでいるわけです。で、この深夜勤務というのは、本来労働基準法では女子には禁止しているわけなんです。ただ除外例として看護婦さんとか電話の交換手さんというのはやむを得なく深夜勤務をしていただくわけなんですけれども。それは、ですから本来母性を守るという意味で、深夜勤務を避けるための最大の努力をしなければならないはずだと思います。 それから休憩、休息時間をはっきりさせる、これはほとんど人数が少ないので不可能な状況にあるんですけれども、こういうことについても労働基準法を準用すべき国家公務員の場合違反になるようなことがかたくさんあると思うのです。そこで、人事院は国家公務員法八十八条によりますと、「人事院は、前条に規定する判定に基き、勤務条件に関し一定の措置を必要と認めるときは、その権限に嘱する事項については、自らこれを実行し、その他の事項については、その職員の所轄庁の長に対し、その実行を勧告しなければならない。」というふうに書いてあるんですけれども、人事院は判定後どんな措置を実行なさいましたでしょうか。
○政府委員(佐藤達夫君) 判定を出します際に、請求者の側にもちろんそれを交付いたしますが、同時に、厚生省の責任者に直接人事院の責任者が会いまして、そうして判定の趣旨をよく伝えまして、ぜひこの実現につとめていただきたいということを強く要請しておるわけです。その後も私どもはこの判定がどのように実現されつつあるかということを折りあるごとに当局のほうに照会して、その成り行きを重大な関心を持って見守ってきておるという実情でございます。
○木村禧八郎君 関連。人事院総裁に伺いますが、ただいまの最後の御答弁は重大な関心を持っておられるという一句にとどまるのですが、先ほど田中委員も言われましたように、この国家公務員法の八十八条では、人事院がみずからこれを実行していくということになっているわけですね。ですから判定をし、勧告をしっぱなしで、あとからただいろいろ厚生省とか文部省に行って、そうして重大な関心を持っているだけじゃいけないのであって、田中委員が言われましたように、現実に一年になるのですよ。昨年の五月ですよ。一年になるのに事態はちっとも改善されていない、現実に。どうしますか。国家公務員は団体交渉権を剥奪されているのですから、人事院がその勤務条件なり生活権を守らなければ、どこが守るのですか。勧告をしっぱなしで、判定のしっぱなし、それだけでは、この国家公務員法八十八条にも違反すると思う。ですから単に重大な関心を持つだけでなく、実際にこれを実行しなければならぬのですから、その点をもっと指示するに際して今後どうするか。まだ勧告して一年たつのに何もしていないということは、一体どういうことですか。全く人事院の権威を失墜しているわけじゃないですか。これは国家公務員は人事院にたよれない。団体交渉権を剥奪されている、その代表としての人事院ですから、その点はもっと具体的に措置されなければいけないのじゃないでしょうか、いかがですか。
○政府委員(佐藤達夫君) はなはだ残念でございますけれども、人事院といえどもオールマイティーではございませんので、みずから行ない得るということは、その典型的なものは給与勧告等に盛り込んで、待遇改善のほうに努力をするということは、これは人事院の当然の所管事項に入ってまいりますけれども、休憩室の云々とか、あるいは環境の整備でありますとか、それよりもこの問題に一番重点は、看護婦さんの人数をもっと十分にこれは確保していただきたい。これがなければ幾ら文書で強いことばを述べましても、私は実現はなかなか困難なことではないかと思います。そういう点になりますので、これは人事院の手口に余りあることであります。むしろ本来この判定の制度というものは、当局——各庁、各省の当局者の、良識と認識と理解というものが前提にならなければ、これは私はそうやすやすと実現し得るものではないと思います。そういう前提に立ちながらも、しかし私どもとしては、判定を出しました立場においてぜひこれを実現していただきたいという意味であらゆる努力をしつつ、かつどの程度まで改善が行なわれておりますかというような点をあるいはそのつど厚生省当局にお尋ねして、さらにこちらとしては、ことばは適切ではありませんけれども、なお一そうの御努力をお願いしておるというわけであります。
○田中寿美子君 そうしますと、人事院が国家公務員法八十八条でいう「自らこれを実行し、」というのは、勧告するということという意味ですか。それだけ以外にはないということになりますか。
○政府委員(佐藤達夫君) これは措置要求の中には、先ほども触れましたように、たとえば給与の改善というものを主たる目標にしてなされておるものもございます。それがもっともだと認められる場合においては、これは給与の姿も勧告権もわれわれが持っている、あるいは給与の規則の制定権を持っておる私どもとしては、さっそくそれを実行に移す、またそういう例もあるわけであります。しかし、完全に他の省の権限に属していることにつきましては、われわれが横合いからこれを推進する努力をする立場にある、こういうことを申し上げたわけであります。
○田中寿美子君 それでは人事院勧告を受けられました所轄庁の厚生省では、どんなことを実行なさいましたか。
○国務大臣(鈴木善幸君) 判定の趣旨を尊重いたしまして、種々検討をいたしまして、実行可能な面から逐次実施に移しております。昭和四十一年度の予算におきましては、まず夜勤体制を改善するということで、緊急町の連絡の設備、あるいは仮眠室の設備というようなことにつきまして整備費として三千三百三十四万円を計上いたし、夜勤体制をまず整備するということに努力をいたしております。 また、看護婦の夜勤につきましては、従来から支給されております夜勤手当のほかに、四十年八月以降、特殊勤務手当といたしまして、夜間看護手当一回につきまして百円が支給されることになっておるのであります。 なお、判定の具体的な実施につきましては、夜勤回数の減少策としまして、看護職員の欠員を極力充足をする。これは後ほど、また、看護婦の養成確保の問題が重要でございますので、御説明申し上げる機会もあるかと思うのでありますが、そういう面に努力いたしますと同時に、適正な職責配置を行ないまして、また、患者の合理的な収容をはかって、勤務の体制を整備するということにつとめております。 第二の点といたしまして、一人夜勤の改善方策といたしましては、一人夜勤で足りると考えられる看護帯につきましては、前に述へました予算措置による勤務環境の改善により負担の軽減をはかると同時に、二人夜勤を必要とする看護帯につきましては、適正な職員配置と患者の合理的収容をはかることによりまして、できるだけ二人夜勤の体制を整備するということにつとめております。 第三の休憩、休息時間の明示をせよという点につきましては、昼間の勤務言及び三人夜勤の者は明記するように指導をいたしております。一人夜勤の場合も、業務の繁閑を見まして、実質的に休憩、休息がとれるように指導をいたしておるのであります。 第四の産後の夜勤禁止につきましては、病棟勤務折は、外来、あるいは中央器材室、あるいは手術室などの夜勤を必要としない部署に配置がえをいたしまして、産後の夜勤というものをできるだけこれをなくするように、そういうように措置するように、指導いたしておるところであります。
○田中寿美子君 ただいまの御説明で、夜勤の整備のために三千三百三十四円計上したとおっしゃっておりますけれども、先ほども人事院総裁が言われましたように、人員を確保すること、これが絶対的に必要な問題なんです。それで、全医労のほうから、二十五名に一名の割りの増員の要求が出ておりましたけれども、これは全部削られておりますわけですね。それから、国立病院のほうからも、人員を医療法でいう基準看護によって計算した人員の要求が出ておりますけれども、これもみんな切られていると思いますが、いかがですか。整備というのはどういうことです……。
○国務大臣(鈴木善幸君) 看護婦の人員を増加するという面につきましては、医療法に規定されておりまする基準に従いまして、できるだけそれを充足するようにいたしておるのでありますが、ただいまの夜勤のために増員をするという面につきましては、先ほど御説明をいたしましたようないろんな措置によりまして、対処いたしておる現状でございます。
○小柳勇君 関連して。厚生大臣にお伺いいたしますが、いま医療法による税員並びに欠員の話が出生したが、私は先般、厚生省に、医療法による現在員すなわち、看護婦と准看護婦の現在員を至急数字で知らしていただきたいということを、要請をいたしておきましたが、その回答は、医療法によるものについては、結核、精神病、らい等病気によって患者一人当たり何人と定めてあるものもあり、ないものもあり、逐一調査は困難であること、あるいは定員と現在員数を対比をしても、必ずしも不足数の算出ができないことなどの理由で、厳密な現員並びに不足数の算出はできないという回答でありますが、国立病院あるいは大学病院など厚生省が監督しなければならぬ、あるいは関係のある病院で、看護婦の養成計画など計画しなければなりままんが、医師会その他もありますし、看護婦、准看護婦の数がわからないでは、医療行政はできないと思いますが、正確な数を把握しておられるかどうか、お聞きいたします。
○国務大臣(鈴木善幸君) 昭和四十一年度の看護婦さんの現在数は、一十一万一千人程度でございます。看護婦さんの必要な数はおおむね、二十五万三千人で、四万人ほど不足を告げておる現況でございます。これに対しまして、鋭意、看護婦さんの養成確保に努力いたしておるところでございままして、昭和四十年、四十一年、今後の見通しでございますが、これから大体、毎年二万五千人程度増加を見るのでありますが、一面また、いろんな事情でおやめになる方が一万人程度年々ございますので、純増は一万五千人程度になるのであります。昭和四十五年度には百二万床にベッドがふえる推定をいたしておりますが、その際における看護婦さんの必要数は二十八万人、これに対しておおむね、その四十五年の時点では看護婦さんは充足できる、こういうめどが立っておりまして、計画的に看護婦さんの養成確保の対策を進めておるところであります。ただ、現状におきましては、遺憾ながら四万人程度不足を告げておる、不足を見ておる。それがいろいろの勤務体制にも御迷惑をかけておるところでございまして、私ども早急にこの改善をはかっていきたい、かように考えております。
○木村禧八郎君 関連して。
○委員長(石原幹市郎君) 木村君、簡単に。
○木村禧八郎君 簡単にやります。厚生大臣、夜勤の勤務の問題については、人員増以外の措置によりまして対処するようなお話があったのですが、四十一年度の予算の編成過程におきまして、厚生省は夜勤回数月八回を二カ年計画で実現するという構想のもとで、七百名の看護婦の増員を要求したと言われているわけですが、この予算はどれくらい大蔵省に要求したのか、それからまた大蔵省はどういう理由でこれを削減したか、大蔵大臣に伺いたいのです。これは全部削減してしまっているわけです。看護婦さんの増員は、人事院総裁も言われるように、緊急焦眉の急を要する問題なんでしょう。これに対して厚生省が七百名増員を要求したと、これが削られてしまっているのでしょう。厚生大臣はそういうお話をしなかったわけです。増量要求以外のことで措置するということになっているけれども、しかし、予算編成の過程では七百名の増員を要求したのではありませんか。それが予算として幾らであって、大蔵省はなぜこれを削ったのか。それからもう一つ、国立大学病院ですね、文部省におきましても二百五十名の増員要求をしたといわれておるのですが、文部省のほうは、これは文部大臣おりませんから事務当局でもけっこうです。二百五十名の増員に対して予算として幾ら大蔵省に要求したか、また大蔵省がどういう理由でこれを削減したか、大蔵大臣にその理由を伺いたい。そうしませんと、人事院総裁が判定を出して勧告をして、これをみずから実行するという——。
○委員長(石原幹市郎君) なるべく関連ですから簡略にお願いします。
○木村禧八郎君 国公法の八十八条の規定がこれが空文になってしまうのですよ。この点についてははっきり御答弁を願いたいです。厚生大臣とそれから文部省のはうと、それから大蔵大臣にお伺いいたします。
○国務大臣(鈴木善幸君) この点は、田中さんの御質問に対してお答えをいたしましたように、夜勤に対する判定、それに対する措置でございますので、勤務体制をいろいろ変えること、改善することによってこれを措置するということに最終的に決定をいたしたのでありますが、先ほど来申し上げておりますように、根本的には看護婦さんの絶対数が不足をしておる、こういうところに原因があるわけでありまして、その点につきましては、私どもも御指摘の点を十分に体しまして、この養成、確保に努力をいたしておるのであります。と同時に、判定につきましては、できるだけ勤務体制を変える、改善することによってその趣旨に沿うように、また、計画的にその判定を完全に実行するように、こういうことで現在努力をいたしておるということでございまして、大蔵省との予算折衝におきましても、人員の確保という問題は、看護婦さんの充足状況と相まって今後その点は措置していく。当面は配置がえでありますとか、あるいは勤務時間の是正、変更等によって対処していく、こういうことにいたした次第であります。
○木村禧八郎君 七百名で幾ら要求したか御答弁願います。
○田中寿美子君 先ほど私も二十五人に対して一人の割りで要求したはずだということを申し上げましたけれども……。
○木村禧八郎君 増員要求の予算です。
○国務大臣(福田赳夫君) 看護婦の問題は、ただいま厚生大臣からお話がありましたように、要員を充足するというところに最大の重点があると考えておるわけであります。労働組合からの要求に対する判定は、これがそのまますぐ全部実行されるとは考えない。しかし、その線で努力すべきものである、こういうふうに理解をいたしておるわけなんです。厚生省からいま要求がどういうふうにあったかは私存じておりませんけれども、要求があって、そうして国家財政全体の見地からながめまして、この問題をどういうふうに最終決定するかという相談が厚生省との間に行なわれるわけでありますけれども、厚生省でもそういう判定の趣旨に沿っての主張を展開し、またその努力をしております。大蔵省といたしましても、厚生省とよく相談をして納得づくでやっておるのでありまして、減額をしたとかそういうのじゃなく、相談をいたしたその結果がただいま御審議をいただいておる数字である、かように存じます。
○木村禧八郎君 答弁していないじゃないか。
○委員長(石原幹市郎君) だれかですか——文部省当局はきょう来ておりませんので、後刻また答弁いたします。
○木村禧八郎君 ぼくの質問に対してちっとも答えていないじゃないですか。概算要求だよ、答えられないはずないじゃないか。おかしいよ、こんな重要な問題、なぜ答えられない。
○政府委員(若松栄一君) ただいま手元に資料がございませんので、即刻調査いたしてすぐ御返事申し上げます。
○委員長(石原幹市郎君) 後刻答弁するそうですから、進行します。
○田中寿美子君 ただいまの御答弁でもわかりますように、いかに看護婦問題に対して不熱心であるということがよくわかるのです。さっきから大蔵大臣は、納得づくでとおっしゃいましたけれども、私たちは全然納得できません。夜勤に対して先ほど厚生大臣は、夜勤制限に対する人事院が判定を出したので夜勤に対する増員は考えていないかのようにおっしゃいましたけれども、欠員が四万人もいるから夜勤があのようにひどくなる。ですから、増員しない以上、夜勤が軽くなるはずはないのですね。さっき配置がえをするとかなんとかいろいろおっしゃいましたが、もう極限の状況でみんな働いているわけなんです。これをしかも計画的に増員すると、四万人不足しているのを増員するとおっしゃいましたから、それならば、四十一年度にもその計画は具体的にあるべきはずだと思うのです。それがいまお答えできませんので、月曜日にぜひそのどれだけを要求なすってそうしてもらえなかったかということをお知らせいただきたいと思います。 大蔵大臣にお伺いいたしますけれども、国家公務員でありますところの看護婦は、これは団体交渉権を奪われておる。そのかわりに人事院という機関があって、その労働条件を守る立場にあるわけです。それの判定が出た場合に、それを基礎にして求めた予算をけってしまわれるというのはどういうわけでしょうか。超大型予算を組まれましたあの中から、人間尊重ということを佐藤内閣の目標にしていらっしゃるはずならば、人命にこれはかかわる問題ですね、看護婦さんの仕事は。つまり患者の立場から申しまして、しばしば夜勤がたった一人であるために、喀血している患者がそのまま朝まで発見されなかったということもありました。それから保温器の中で赤ちゃんが死んだということもあった、それは別の用務をやっていたからなんですね。ですから、これは国民の立場からも、また働く看護婦自身の立場からも、絶対にこの増員は四十一年度からすぐにやっていただかなければならないはずのものなんです。それへの交渉が、反省があってもなおこうであったとすれば、非常に厚生省の態度に対しても私も不満ですし、また大蔵大臣の御理解も少ないと思うのですけれども、いかがですか。
○国務大臣(福田赳夫君) 看護婦の要員を充足するということにつきましては、これはお話しのように、非常に重要なことだと考えております。それにはまずそれができるような環境を整えなければならぬ、そういうようなことで、昨年の八月から看護婦の夜間看護に対する手当を始めますとか、あるいは超過勤務手当がきちんと出ておることも御承知のとおりであります。また、その他働きいいようにという環境施設の整備、これも着々と進んでおる、これも御承知と思います。そういうふうに努力しているのですが、削ってしまう、削ってしまうと言いますが、そうじゃないのです。これは厚生省とよく相談をいたしましてきめるものでありますから、政府内部の機構間のことでございまして、まあいろいろこういうふうにも考える、ああいうふうにも考える。いま御審議をいただいておるのは、とどの結着、こういうことになっておるといことでございまして、その過程におきましてはいろんなことがある、かように思っておることを御了承願います。
○田中寿美子君 自民党には婦人憲章というのが発表されております。母性をほめたたえていられるのですけれども、その母性を守る意味からも、これは大幅に予算を上げていただくようにしなければ、この人員不足は補えないと思うのですね。 それから、厚生大臣にお伺いしますけれども、毎年計画的に増員していくとおっしゃっておりますが、それは養成して出していく者だけを考えていらっしゃるのですか。現在その免許状を持った有資格者というのはどのくらいおりますか。そして実働がどのくらいですか。
○国務大臣(鈴木善幸君) 実働いたしておりまする護護婦さんの数は、先ほど申し上げましたように、二十一万一千でございます。それから、免許証を持っておられて家庭に入っておられる方、この数は十七、八万程度と推定をされるのでありますが……。
○田中寿美子君 家庭にいるのがですか。
○国務大臣(鈴木善幸君) 家庭におるのが。
○田中寿美子君 合計、免許状を持っておるのは。
○国務大臣(鈴木善幸君) 大体三十八、九万——四十万近いと思っております。 そこで、私ども、当面の看護婦さんの不足対策といたしまして、養成に努力いたしておりますると同時に、この免許証をお持ちになって家庭におられる方々、そういう方々に対しましても、極力職場に出て御協力を願うようにということをお願いを申し上げておるのでありまして、現在、国立病院、国立療養所等におきましては、家庭をお持ちになっている看護婦さんが四〇%を上回っておる現況でございます。数年前は二〇数%、二六%程度でございましたものが、今日ではそういう努力をいたしましたことと、御理解を願って御協力をいただいておりますので、四〇%を上回っておる。あとの方々は老齢の方でありますとか、あるいはまた御家庭のいろんな御事情によりまして、どうしても職場に出て働くことが困難な御事情にある方でありまして、いまの四〇%で、現在働いておる国立病院、国立療養所の看護婦さん方で四〇%程度が家庭を持っておられる方であるということで、私どもがそういう面にも努力をいたしておるということを御理解いただきたいと思います。
○小柳勇君 関連。
○委員長(石原幹市郎君) 簡略に願います。
○小柳勇君 養成計画が、さっき四万人現在不足だとおっしゃいました。これが勤務条件、非常に悪くしているのでありますが、来年度の養成計画は実数においては千百名ふえておりますが、進学コースが千九百九十名でありますから、逆に少なくなっておるわけであります。四万名の不足に対して養成が減ってまいるということは、看護婦、准看護婦の希望者が少ないのか、あるいは予算が少ないのか、厚生大臣の考えをお聞きいたします。
○国務大臣(鈴木善幸君) 具体的な内容につきましては政府委員から御答弁をさせますが、先ほど私が申し上げましたように、大体四十年度以降二万五千人程度の養成ができる見通しであり、その一面一万人くらいの方がおやめになる。そこで、ネットで一万五千人程度ずつ今後ふえていくと、こういう見通しでありますし、最近におきましては、看護婦さんの志望をされておる方が相当ふえてきておるのでございます。具体的に昭和三十五年に養成施設に対する入学の志望者は一万七千人でありましたものが、四十年には二万九千人と、こういうぐあいに大幅に志望者がふえておりますし、四十一年度におきましては、いわゆるベビー・ブームの影響もございまして、さらにこの志望者の数は上回る見通しでございます。
○小柳勇君 答弁になっておらぬじゃないか。
○委員長(石原幹市郎君) 簡略に。あまり何回も関連が多いと本筋が乱れますから。
○小柳勇君 現在四万人不足しておる。養成計画はかえって今年よりも来年度の計画は九百人減っておるがなぜかと。予算がどうしても取れないから減すのか、希望者が少ないのか、看護婦養成所が少ないのか、この具体的なことを聞いておるわけであります。
○国務大臣(鈴木善幸君) 私は大体の状況を大筋をお話しいたしまして、事務当局からいまの具体的の点は御説明申し上げると、こういうことを申し上げておるのであります。
○政府委員(若松栄一君) 養成計画につきましては、年々施設を増加させ、かつ、その収容定数を増加させるように努力をいたしております。たとえて申しますと、三十六年におきましては看護婦の入学者が三千九百六十四名、准看護婦の入学者が一万二千四百十七名、合計一万六千三百八十一名でございましたが、四十年におきましては、看護婦が五千九百九十名、准看護婦が二万三千四百十八名、合計二万九千四百八名でありまして、この三十六年と四十年とを比較いたしましても、その間に一万三千名の増加をはかっております。四十一年度につきましても、さらに施設の増加並びに各施設に本年度の志望者の増加に見合いまして最大限に収容するように、定員を入れるようにという指導をいたしておりまして、本年度は昨年度よりもさらにまた多数の方々が入学されるという見込みを抱いております。 なお、そのほかに御承知のように、高等学校の衛生看護学科が本年は十八校でございましたけれども、これが明年度は三十五校ふえて五十三校になるという予定でございますので、この面からの増加も期待されるところでございます。
○田中寿美子君 看護制度、今後どのようにふやすかという問題について、私も意見たくさんあるんですけれども、今回はそれはやめておきますが、先ほど免許状所有者の数がわからないというのは非常におかしい。これは私の調べによりますと、四十八万九千五百二十六人いるんです。そのうち二十一万人ほどが実働しておりますので、二十万以上が家にいる。まあ、そのうち派出看護婦として働いている者が五、六千いるらしいですし、つまり、最初に申し上げましたように、真夜中の零時に夜勤が、準夜勤と深夜勤が交代するとか、夜勤が月のうちに九日も十日も、多いときは十五日もあるという状況では、家庭持ちでは看護婦にはなれないということになる。その点の配慮がないといけないということ、それから給料の問題なんですが、賃金は平均してどのくらいになっておりますか。やっぱりそういう点がよくなければ、幾ら募集してもベビー・ブームが終わったらいまの計算のようにはいかないと思います、賃金は幾らですか、平均。
○国務大臣(小平久雄君) 労働省の三十九年の賃金構造基本統計調査によりますというと、看護婦さんの賃金は、全体としましては平均年齢が三十四・八歳、平均の勤続年数が六・九年、月間の平均の労働町間数が百九十五時間、平均の月間の実働日数が二十四・六日。で、平均の月間の、これは定期給与でございますが、その額が、一万八千四百円と、まあこういうことに相なっております。なお、規模別なり年齢別なりの調査もございますが、もし御要求ならば、後ほど御説明申し上げます。
○小柳勇君 関連。
○委員長(石原幹市郎君) しぼってください。あまり関連が多いと、どなたが質問しているのかわからぬような形になりますから。
○小柳勇君 大事なことですからね。
○委員長(石原幹市郎君) じゃあ、これで終わりです。
○小柳勇君 田中さんの質問さっき済みましたが、これは私は厚生省の資料で話しているんです。大蔵大臣の前ではっきりしておきませんと、速記録に載りますから、大臣にきょう質問しているわけでありますが、この厚生省の数字を見ましても、看護婦、准看護婦が進学コースをとりますと、かえってことしよりも来年度の計画はマイナス計画になります。したがって、これで不足定員をカバーしようとされておるが、養成計画が足らぬのじゃないか、したがって、もう少し予算を取って養成計画をしなければ、四万二千の不足は補えぬのじゃないかということを確認しようとしておるわけです。
○政府委員(若松栄一君) 先ほどの養成計画のところで進学コースの点を申し落としましたが、進学コースに行く者が三十六年には六百二十名でございましたが、四十年には千八百十三名でございまして、千二百名ほどふえております。しかし、この千三百名ほどが結局看護婦の増員から除外されるじゃないかということはそのとおりでございます。しかし、その数は、先ほども申しました五カ年間における一万三千名の増に比べますと、約千名でございますから、ごくわずかであろうと思っております。
○小柳勇君 五カ年問でなくて、ことしと来年の計画、ことしと来年比べて一体幾ら……。
○政府委員(若松栄一君) ことしが大体千八百名程度でございますが、来年は進学コースに行く者が約二千名と見ております。
○小柳勇君 だから、来年度は幾らふえるかと聞いている。四十一年度は四十年度より幾らふえますかと聞いている、養成計画で。
○政府委員(若松栄一君) 四十一年度につきましては、まだ看護婦の入学者の数が確定しておりませんので、四十年までを申したわけでございます。
○委員長(石原幹市郎君) 田中君。(「進行、進行」と呼ぶ者あり)田中君。
○田中寿美子君 看護婦の数が絶対不足しているときに、非常に、ほんとうに具体的に計画的にふえる方法というのは、それはやっぱりせっかく資格のある人を家庭から引き出して仕事ができるような環境を整えると、そういうことが一つ。それから、先ほど賃金がありましたけれども、看護婦の初任給一万六千円、平均二方九千円ですね。准看で初任組一万三千四百円で、こういう状態では、こういう困難な仕事に人が来ないわけです。この点でも、ぜひ大蔵大臣この次は十分に配慮してほしいと思います。 次に、行政管理庁長官にお尋ねいたしますけれども、行政管理庁は、ことしは大型予算でありますけれども、しかし、諸費節約という方針を出しておる。そうして欠員不補充の原則というのがあるようですけれども、看護婦に関してはどういう状況でございますか。
○国務大臣(福田篤泰君) 欠員不補充につきましては、昭和三十九年の九月四日の閣議決定によりまして実施をいたしております。ねらいは、毎年ふえる定員の増加を何とかして押えたい。なお、新しい行政需要に対しては、能率をあげたりあるいは配置転換でこれを補うというのが主たるねらいでございます。ただ、この場合でも一律に取り扱うことは不適当でございますので、三つの段階に分けて、一つは一般公務員で五〇%認めておる、それから第二は、いまお話しの看護婦あるいは研究所員、あるいは公安職員で九〇%認めておる。なお、自衛官と五現業、これは一〇〇%認めておるという差をつけまして、できるだけ必要なものについては十分この要求にこたえるように考えておる次第でございます。
○田中寿美子君 そうしますると、増員に関してはどうなんですか、欠員の問題だけでなしに。
○国務大臣(福田篤泰君) 四十一年度の定員の査定は非常にきびしくやっております。ただし、看護婦につきましては、いままでいろいろお話がありましたとおり、絶対数が足りないものですから、特に例外に認めまして、厚生省、文部省の附属病院三百四名増員を認めた次第でございます。
○田中寿美子君 人事院判定にあたって国立大学病院の問題もお伺いしたいと思うのですが、きょう文部大臣は野球の始球式に行かれたそうですが、そのお答えは月曜日に伺いたいと思います。保留しておきます。 なお、公社、公共企業体関係の病院もやはり国家公務員に準ずるべきものだと思うのです。それで専売公社、電電公社、国鉄、それぞれの責任者の方に、その附属病院の看護婦さんの状況、これは郵政大臣にもお伺いしたいのですけれども、不足状況、それを補う方法、その他計画を聞かしていただきたいと思います。
○説明員(佐々木庸一君) お答え申し上げます。専売公社におきましては、医療法施行規則第十九条の病院の従業員の標準に基づきまして人員を配置いたしております。現状におきましては、東京病院におきましては三百五十二床に対しまして百名、京都におきましては百二十六床に対して三十三名、人員は確保いたしておると思います。
○田中寿美子君 増員ですか。
○説明員(佐々木庸一君) 全員でございます。
○説明員(米沢滋君) お答え申し上げます。 電電公社といたしましては、大体、病院の平均的なところへはいっていると思います。 最初の、病院につきまして夜勤の日にちでございますが、全国で十六の病院がございまして、大病院あるいは小病院、結核病院といろいろ状況が違っておりますが、平均いたしまして約一〇・八日ということになっております。 養成につきましては、東京それから大阪におきまして附属看護学院を設けておりまして、そして年々養成をいたしておりますが、本年からその人数を倍にいたして充実するようにいたしております。
○国務大臣(郡祐一君) 郵政関係で申し上げますと、ただいまのところ医療法の施行規則に出ております四床一人以上、これが確保されております。全体の数は千七百六十ということでございまして、四十年度今日までに退職いたしました者五十九名、それに対して六十六名充足をいたしております。 それから養成機関といたしましては、東京に高等看護学院を置きまして、本年は三十二名卒業いたしました。 したがいまして、夜勤の状況も、郵政関係は、日勤、夜勤、深夜勤となっておりますが、夜勤は午後十時までの勤務でございますが、深夜勤は月五回という程度になっております。
○田中寿美子君 さっき、専売は、夜勤をおっしゃらなかったのですけれども。
○説明員(佐々木庸一君) 専売公社におきましては、看護婦の皆さんが勤務条件が不整備であったものでございますから、三十九年の十二月に確認書という形で労働協約を結んで整備をいたしました。 夜勤の問題にいたしましては、三十九年の十三月の協約では、原則として四週間を通じて十四日以内ということをきめてございます。実態は、十四日ないし十日となっておると見ておるものでございます。判定の基準にまだ達していないところでございます。看護婦さんの職務の特殊性ということにつきましては十分配慮する必要があるという御趣旨については、公社としても十分に了解をいたしまして努力しておるところでございます。夜間勤務日数を縮めますことは、ほかの勤務条件といろいろ関係してまいります。人員の確保につきましては、先ほど申し上げましたとおり、基準どおりにいたしましたほか、夜間の勤務は、一組二名ということでいたしております。そのほか、宿直という制度を設けまして、内科と申しても小児科も入っておるようでございますが、内科、外科、産婦人科という三つの科におきまして、これまた一組ずつの宿直勤務をやるということにいたしておりますほか、休憩室の整備等をつとめておるところでございます。
○田中寿美子君 国鉄は……。
○説明員(井上邦之君) お答えいたします。 国鉄におきましては、看護婦の総数千八百九十七名でございまして、ことしの二月末現在で約二十名ほど不足いたしておりますが、これは例年年度末になりますと、やはり多少の退職者が出ますので、そのくらいの不足数は直ちに充足できると思います。 なお、この千八百九十七名の数でございますが、これは医療法の基準にのっとりまして、その基準どおりの数を確保いたしております。 それから養成でございますが、正看護婦と准看護婦と二とおりの養成をやっておりまして、正看護婦につきましては、東京にありますところの中央鉄道病院、それから大阪と門司の鉄道病院、この三カ所で総数毎年九十名、合計でございますけれども、九十名ほどの正看護婦を養成いたしております。それから准看護婦につきましては、名古屋と札幌におきまして、これは両方で六十名ぐらいでございますが、毎年養成いたしております。したがいまして、毎年正看と准看と両方合わせますと大体百五十名ぐらいの者が新しく看護婦として病院に送り出されておると、こういうかっこうででございます。 それから夜勤の回数でございますが、国鉄の病院におきまして一人毎月の平均がどのくらいになっておるか調べてみましたところ、八・九五という数字が出ております。まあ決して少ないとは申せないかと思いますけれども、ほかの病院に比べまして決していいとも申せないのじゃなかろうか、かように考えております。 以上でございます。
○田中寿美子君 公共企業体関係の病院の看護婦さんの状況も、大同小異だと思います。人事院の判定に際して調査された中にも、公共企業体の病院、それから地方自治体の病院、民間なんかを調査されているようです。それで、全体に悪いわけですね。ですから、人一院の判定の基準に沿って公共企業体関係も改正していっていただかなければならないと思います。ひとまずそういう方向に向かっていただきたいと思うのです。ところが、地方自治体の関係なんですが、これは自治大臣にお伺いいたしますが、市町村立病院の状況というのは一そう悪い状況が多いわけですね。それで、夜勤の状況はどのくらいになっているか、御承知でございましょうか。
○国務大臣(永山忠則君) 夜勤の状態は、調べておりません。しかし、大体、御質問をいただきました点を申し上げますれば、地方公営企業法を適用しておりますところの病院の看護婦は三万七千五百四十一人でございまして、不足しておるのが千六百五十九人、これは四十年三月末の統計でございまして、医療法の定員によって算定いたしております。これが、さらに、充足率は九四・三%ということになっております。百病床以下の分は、充足率は八八%で、非常に悪くございます。地方公営企業法を適用していない分も一緒にいたしますと、准看が一万九千百九で、そうして正看が一万八千四百九十一でございますが、この不足の看護婦の数は、算定されておりませんが、前の率から推定しますと、二千名内外であると考えるのでございます。したがいまして、これが充足に関しましては、地方財政計画、いわゆる交付税で本年度は三億六千万円の積算基礎をいたしておるのでございます。そうして、今回は、公営企業法が通りますれば、負担区分を明確にいたしまして、そうして看護婦の養成機関等は一般会計でこれをみるようにはっきりいたしまして、看護婦の充足に力を入れねばならぬと考えております。 なお、将来におきましては、ぜひ人事院の判定の線に持っていくように行政的指導を進めたいと存ずるのでございます。
○国務大臣(郡祐一君) 先ほどの説明をちょっと補足いたします。 初任給が二万六百円、それから三十五歳の年齢のところのもの、これは一般と比較いたしますとそういうことでありますけれども、これが四万二千三百六円、それから私さっき全体の数を申しましたときに、医師の数を加えておりましたから、医師を除きますと、千二百七十八というぐあいに申しておきます。
○田中寿美子君 市町村、特に町立、村立というようなところになりますと、夜勤は非常に多いんですね。平均して夜勤が十二・五日というようなのが出ておりますが、中には十七日、十八日、二十日と、まあ結核療養所みたいなところ、あるいは精神病の療養所なんかでは、非常に長い夜勤が続いているわけなんです。そういうことになりますと、ことにこれは公立もそれから公共企業体もあるいは地方立もみなひっくるめて、問題はみな同じようでありますけれども、特に僻地になりますほど看護婦さんは行き手はないわけですね。僻地の者とそれから大都市の者との賃金の格差がひどいと思うんですけれども、その辺は御存じでございますか。初任給でたいへん違っているのですね。
○国務大臣(永山忠則君) 給与の関係は、公務員に準ずるということになっておりますが、これは看護婦だけの調査ではございませんけれども、大都市は、ことに六大都市のようなところは、公務員より三十数%も多いのでございますが、やはり町村のほうはそれより下回りまして、よく記憶しておりませんが、八八%ぐらいでございまして、公務員より下回っております。したがいまして、僻地のほう、貧弱町村のほうは、お説のように低いと存じております。
○田中寿美子君 それを特に是正なさるお気持ちはないでしょうか。それからもう一点、いわゆる変則二交代制勤務というおかしいのがありまして、朝の八時から翌日の四時、五時ごろまでもっとめるような勤務状態にならざるを得ない状況に入っているところがたくさんあるわけなんですね。
○国務大臣(永山忠則君) この経営は地方自治体の自主性にまかしてあるのでございますけれども、しかし、行政指導の責任を持っておりますので、交付税の算定におきましても、公務員と同じようにやるような交付税算定で、ことに傾斜配分をいたしまして、地方に多くやるように努力をいたしておりますが、さらに将来行政指導でこの低い点並びに夜勤強化の問題等は是正するように努力を続けたいと存じます。
○田中寿美子君 僻地に参りますと、初任給で五千円から七千円違う。こういうことでは、僻地に行くお医者さんも看護婦もいなくなるわけですから、特にこの点は考慮していただかなければならないわけです。 それから地方自治体関係の看護婦さんで特に問題になりますのは、この次の点で私が御質問しようと思っておりますものと関連があるのですけれども、募集する際の年齢制限、三十歳から三十五歳までというような募集のしかたをしたり、あるいは地方自治体の女子職員に対して出されておりますところの四十五歳以上になったらやめろという勧奨みたいなことを看護婦さんにまでもしている現状があるのですが、それは御承知でしょうか。そして、そのようなことがあったらどうなさいますか。
○国務大臣(永山忠則君) 看護婦さんの募集の際に、年齢制限をしておるかどうかということは聞いておりませんが、よく調査をいたしたいと存じております。まあ医療行政一般については厚生省の所管でございますが、いまの勧奨退職すべての点につきましては自治省の所管でございますから、これは勧奨退職のときにお話し申し上げるのが筋かも存じませんが、男女はこれを区別すべきものでないと考えておりますが、その能率あるいは体位の関係等で、地方の実情に即して、能率等によって差別しておるところはあるかと存ずるのでございます。
○鈴木強君 委員長……。簡単にいたしますが、いろいろ先ほどから御意見を承っておりますが、お互いに病気をしてみるとわかるんです、看護婦さんという存在がね。ところが、その大事な私たちの命を守ってくれる看護婦さんの労働条件は非常に悪いのですね。そこで、ひとつ私は人事院総裁、労働大臣等の意見も伺っておきたい。厚生大臣の意見も。 さっき、夜勤については一カ月間六日以内にしてもらいたいということに対して、八日以内という一応結論を出しておりますね。聞いてみると、それは科学的な調査でなくして、定員その他から勘定して八日という日を出している。私は、もう少し全体の日本の看護婦さんの労働条件をどうするか。特に母体保護の立場からして労働基準法が深夜勤務を禁じておる。したがって、疲労が蓄積をすると、将来大事な母体に影響をするということからしての勤務時間の範囲を考えなければならぬと思います。ですから、人事院のようにただ現実問題だけをとらえて八日ということを出さないで、一体科学的に疲労が蓄積をして回復をする、そうして正常な立場に立ってやるのには一週間に夜勤が幾日がいいのか、こういう科学的な調査をしていく必要があると思うんですね。それが大事ですよ。ですから、これは労働科学研究所もあるし、たいした金もかからぬわけですから、ひとつ五十カ所を調べて、その上に立って、勘で出すようなことではなくて、私は、もっと根本的な科学調査の上に立った看護婦さんの夜勤は何日までが母体に影響がないのだということを明確にする必要があると思うのです。そういうことをひとつ人事院も本腰を入れてやってもらいたいと思う、労働省その他と相談して。その点をお伺いしたい。
○国務大臣(小平久雄君) 労働省といたしましては、看護婦さんの夜勤の状況等については、三十九年に全国で三百六十九カ所の病院、診療所を対象としまして労働実態の調査等もいたしたこと、かあるのでございます。それの結果によりますと、数科を併設しておる病院あるいは総合病院などでは、もう大半が一カ月五回以上の夜勤をしておる、単科のところは比較的回数が少ないということが明らかになっております。また、そのほか一般に、保健衛生関係の勤務についての基準法による定期監督もいたしておるわけでございまして、これは毎年相当数の事業場、工場についてやっております。そういう関係からして、まあ厚生省に対しましても基準法の順守等について御協力いただくように従来から連絡をとっておるところでございます。 そこで、夜勤関係におきましては、いま先生からお話しのとおり、これを科学的に一体月何回くらいまでがいいのかというような点は、私のほうの研究所などでもひとつ調べさせてみたいと、こう思います。しかし、私は、率直に申しまして、夜勤があり、また、病人を相手の骨の折れる仕事なんでありますから、労働条件のうちで中心をなしますものは、何と申しましても、これは賃金でありますから、これについて、よほどと申しますか、相当考慮すべき余地があるのではないかという感じを抱いております。
○政府委員(佐藤達夫君) 今回の判定は、具体的な要求がありまして、それに対しての具体的な判定でありますために、先ほどのような八日というような現状において、少なくとも、その辺のところということでお答えをしたのでございますが、根本問題については、全くおっしゃるとおりでありまして、私どもとしては、かねがねそのほうの調査も続けております。労研の所長あたりとも緊密な連携をとって調査を続けておりますので、これはこれとして、いま一つの答案を出したいというふうに考えております。
○国務大臣(鈴木善幸君) 看護婦さん方の勤務条件の改善につきましては、その非常に御苦労の多い特殊な仕事でございますので、改憲には厚生省といたしましても、機会あるごとに努力をいたしておるところでありまして、昭和三十六年には、御承知のように、一週四十四時間勤務というぐあいに、勤務時間の短縮をはかるようにいたしましたし、また、二交代制を三交代制にできる、だけこれを進めていくという方向で努力をいたしておりまして、一日の勤務時間八時間というぐあいに、改善を早急に全部にわたって行ないたいという努力をいたしておるわけであります。また、一般職の給与の改定に比べまして、看護婦さんの昇給率が毎年上回るように努力をしてまいったところでございまして、先般の給与改定にあたりましても、御承知のように、一般職は六・四%、これに対しまして看護婦さんは七・一%という配慮をいたしておるところであります。また、夜勤手当等を昨年から支給するようにいたしておりますのも、こういう配慮に基づくものでございまして、今後も一そう待遇の問題につきましては努力いたしたいと考えております。
○鈴木強君 委員長。だめだ、いまの質問とちょっと違うんだ。
○委員長(石原幹市郎君) 厚生大臣の答弁が——要点を言ってください。
○鈴木強君 ちゃんと科学的に研究して、人事院もやっているわけですから、労働省も研究してもらっているんですから、科学的に研究して、一月に夜勤が何日でいいかということを私は言っている。その点について全然触れていない。
○国務大臣(鈴木善幸君) この点につきましては、お説きわめてごもっともでございますから、人事院、労働省等とも連絡をとりながら、十分研究してみたいと思います。
○田中寿美子君 看護婦問題についてはまだありますけれども、私一応ここで終わりたいと思います。
○木村禧八郎君 終わるなら関連……。
○委員長(石原幹市郎君) 木村さん、だいぶ関連が多いですから、別の機会でもいいじゃないでしょうか。それじゃ簡単にお願いいたします。
○木村禧八郎君 この項目終わるそうですから関連しませんと、あとで発言できませんから二点簡単に。 第一点は、厚生大臣に伺いますが、看護婦さんの補充対策としていろいろ対策を伺いました。それは一番この基礎は、いまの医療法に基づいての看護婦さんの定数基準によって配置をいたしておる。これは患者四人に対して看護婦さん一人、こういう法準があるわけです。しかし、これは昭和二十三年の医療法でしょう、非常に情勢が変わっていると思うのです。ですから、基準自体が今日では問題があると思うのです。学者によっては、もう二・五人に対して一人くらい必要じゃないか、こういう主張もあるわけです。したがって、この基準自体について再検討する必要があるんじゃないかということが、一つ基本的に問題があるのですね。いままでの対策自体でさえも立ちおくれなんでしょう。しかも、それをもっと基本的に考えると、医療法の定数基準自体にも現状にそぐわない点がある。
○委員長(石原幹市郎君) 簡略に願います。
○木村禧八郎君 それから第二の問題は——大蔵大臣どうしたのですか。行政管理庁長官も聞いてもらいたいのですがね。大蔵大臣どうしたのですか。どうしました。
○委員長(石原幹市郎君) 大蔵大臣には後刻それじゃ答弁してもらうことにします。
○木村禧八郎君 それじゃ主計局長、聞いておいてくださいね。 これは基本的問題ですが、四十一年度から本格的な公債政策を導入していくわけでしょう。その反面、政府は公債を発行するような財政になったから、他面においては、歳出のほうでこれを切り詰めなければならぬ、いわゆる合理化をしなければならぬ、こういう二つの線が出ているわけです。そのために、どうしてもこの定員として、補充をしなければならない、あるいは増員しなければならない、実際問題としても。そういう緊急を要するものまでも、定員を補充しない、あるいは増員を取りやめる、こういう線が出ていると思うのですね。この看護婦さんの対策問題もそうだと思う。したがって、行政管理庁長官にも伺いますが、この行政費の節約、それから定員の不補充、それから、やたらに冗員をふやすことはこれはよくないので、しかし、公債を発行するようになったから、他面において、予算を節約するために必要な方面までも増員を補充しない、あるいはまた、欠員の不補充をきめる、こういうことは、ぼくはとるべきではないと思う。これは今後もずっと公債を発行するにつれてこの方針がとられると思いますから、特に三十九年九月四日、欠員の不補充をきめているわけでしょう。それで、九月四日以前の欠員は凍結して、九月四日以降の退職欠員は、医師、看護婦さんが九割、その他は五割までしか採用できない、こうきめているわけです。それは実情にそぐわないと思う。こういう点は、これはもう今後やはりある問題で、根本的な問題ですよ。それで、公債発行して、その財源は公共事業費のほうにうんとつぎ込むのでしょう。そうして不況対策として、資本のほうに対しては手厚い保護をするけれども、その反面、公債発行で財源まかなうから、他方のほうは合理化しなければいけないというので、この看護婦さんの待遇なんかにしわ寄せが来るのです。それはかりでなく、ほかのほうの国家公務員にもしわ寄せが来るのです。こういう形は私はとるべきではない、直さなければならぬと思うのです。この点、厚生大臣に伺います。行政管理庁長官、それから大蔵大臣にも、この点はあとで伝えて答弁していただきたい。
○国務大臣(鈴木善幸君) 医療法の基準につきましては、医学、医術の進歩も目ざましいものがあるわけでございますし、また病院の種類、また収容いたします患者さんの病気の性格等々によりまして、いろいろ基準につきましてば変わってまいると思いますし、それに即応するところの適正な基準というものを定めなければならない、こう思うのでありまして、ただいま事務当局におきまして、鋭意検討を進めております。私も、その基準があの当時の基準では現状に即さないという点につきまして、同様の考えを持っておりますので、さっそく検討をさしておる次第でございます。 それから第二の点につきましては、私ども、公共事業優先ということでなしに、社会保障の面、特に御指摘の、医療制度の充実につきましては、国民の健康を守るという観点で、できるだけの努力をいたしておるところでございます。
○国務大臣(福田篤泰君) お答えいたします。 定員の問題についてのお考えでありますが、私、実は全く同感でございます。先ほどお答えしたとおりでありまして、その業務の内容、それから行政需要の必要性、これによってやはり三つのカテゴリーに分けて扱うことは、御承知のとおりでございます。したがって、先ほど申したとおり、二百四名の増員を認めたとか言いますが、それ以外に特認制度というものがございまして、行政管理庁長官の権限で、特別に承認し得る道が開かれた。一例を申し上げますが、昨年の十一月に、らい療養所がございます、特認制度を活用しまして、二十名承認した例がございます。私は、看護婦あるいは付き添いといったような大事な仕事については、ほかの公安職員あるいは研究所員と同じ考えで、一般公務員とは区別して、必要に応じてできるだけの措置をとりたい。また、昨年九月の行政勧告、医療行政に対する勧告の中におきましても、行政管理庁として強くその点を厚生省に勧告した次第もありますので、この点は十分御了解をいただきたい。
○田中寿美子君 それで、看護婦問題を終わりますにあたりまして、私、御要望しておきたいと思うんですが、いまも木村委員の御発言に対して、厚生大臣のお答えの中に、投術の進歩もあるし、時代も変わっていくので、定員その他についても考えなければ——基準ですか、看護基準も考えなければというおことばもありましたけれども、へたすると、これはいわゆる医療の合理化というような形になります。実際に国立療養所なり国立病院を私もずいぶん歩きましたけれども、実にひどい状況にありますので、これを近代的な体制に切りかえるというのには非常な決意が要るということ、それがなければならないということや、それからもう一点は、人事院の判定は国家公務員にだけ適用されるべきものだという考えでなしに、また、看護婦が増員される場合に、行政管理庁なんかは、国立病院や国立療養所のほうに増員してしまうと、絶対数の不足の看護婦がよけいほかで困るでないかというような言い分もあるようです。これは国立のものがほんとに基準を示し、模範を示さなければ、決して民間はよくならないという意味で、人事院が出した判定は、一応これは団体交渉権のない国家公務員にとって、十分量、要視していただきたいということを御要望申しておきたいと思います。 で、次に、これはいままでのと関連ありますけれども、自治大臣にお伺いいたしますが、また、行政管理庁長官にもお伺いしたいと思いますけれども、今年度、四十一年度予算節約で経費を節約する、大負不補充の原則を出している、そういうことから、地方公務員の定年制をしくという方針をとろうとしておられます。その際に、全国的に人員を削減するために、地方自治体の中の婦人職員に退職を勧奨している事例が非常に多いんですが、これは自治省として、自治大臣として、行政指導をしていらっしゃるんでしょうか、どうでしょうか。
○国務大臣(永山忠則君) 退職勧奨については、何ら行政指導をいたしておりません。また、定年制を設けることは、人員整理という考え方ではございません。これは能率の向上と行政運営の効率化ということでございます。
○田中寿美子君 私たちの把握しているだけでも、二十九県で特に女子に対して退職の勧奨が行なわれております。で、また、地方公務員の試験を受ける資格を剥奪している場合も、たとえば、これは甲府市役所ですが、試験を受けるチャンスからさえ締め出してしまっている。それから、奈良県庁の場合、これは新聞紙上でも発表されたのですけれども、採用試験合格者、男子百十五人、女子四十三人のうら、女子は全然採用しなかったわけなんですが、これは女子を採用しないという方針をとっているのかどうか。すでにこの問題は人権擁護委員会に訴えられているわけなんですけれども、幾つでももう例をあげればたくさんあります。もう三十歳を過ぎて、在職十年以上になる名、あるいは結婚して第一子をもうけて一これは大阪の例ですけれども、結婚後一ヵ月以内にやめる者には優遇退職にするとか、第一子を生んで二ヵ月以内にやめる者には、退職金を倍にするとか、そういったような形で、女子職員への退職勧奨が盛んに行なわれているのですけれども、このよ、うな事実を把握していらっしゃいますでしょうか、自治大臣。
○国務大臣(永山忠則君) 自治省といたしましては、この退職勧奨は、全く職員の自由意思に属するものでございまして、これが強制はないものであると考えておる次第でございますが、具体的ないろいろの問題は局長のほうから答弁をさせます。
○政府委員(佐久間彊君) 退職勧奨につきまして、年齢を男女を区別しておる事例が地方公共団体にあることは御指摘のとおりでございます。私どものほうで報告を求めましたものによりますというと、昭和三十九年度においては、都道府県では、高校教員につきましてやっておりますのが十九県、小中学校教員につきましては、二十一府県が年齢の差別をいたしております。市につきましては、一般職員について差別しているところが四十九市、技能労務職員について三十七市。町村につきましては、一般職員が百三十八町村、技能労務職員については六十九町村、こういう報告がございました。なお、おあげになりました具体的の事例につきましては、私どものほうでは詳細な把握をいたしておりません。
○田中寿美子君 行政管理庁長官。
○国務大臣(福田篤泰君) まあ今日の男女同権の原則から言って、とうてい考えられないところでございますけれども、もし、あるとすれば、きわめて不適当でございますので、行政管理庁としましては、行政上の矛盾あるいは苦情を解決する任務もありますので、具体的な実例がございました場合には、御連絡いただきまして、十分調査して適切な処置を講じたいと思います。
○田中寿美子君 具体的な実例は一ぱいあります。各府県市町村で相当問題になっているはずでございますから、中央でも、自治省でも、また把握していただなかなけりゃいけないと思いますが、特に、さっき年齢において女子のほうを低く、まあ退職定年制を設けるというような問題だけではなしに、結婚をしたからといって退職を勧奨するというようなこと、これは人権問題だと思うのですけれども、いかがですか。労働大臣、いかがですか。働く婦人の権利の問題、法務大臣でも店…。
○国務大臣(小平久雄君) 労働省におきまして行ないました民間企業についてのこの定年制の実態調査によりますと、定年制を設けておるところで、大体七割程度はこれは男女の別を設けておらないようであります。三割程度が男女間の年齢の差を設けておる、そういう結果になっております。そこで、男女間で年齢の差を設け、あるいは結婚を条件として退職をきめるというようなことは、ものの考え方としては好ましからざることであると、私もさように考えております。したがって、実態に即しまして、各都道府県にあります婦人少年室等を通じまして、極力そういうことをやらぬように指導をいたしておるわけでございますが、ただ、法的に申しました場合に、そういうことが法に違反するかどうかということになりますと、これはなかなか実はいろいろ御議論のあるところと思いますが、私どものほうとしましても、雇用契約でそういうことがきめられておる、あるいは労働協約でそういうことがきめられておるということでありますれば、それが必ずしも法的に違反であるというところまではどうもいまのところ割り切れていないという、実情がさようでありますので、そのまま御答弁を申し上げる次第であります。
○田中寿美子君 ものの考え方としては——とおっしゃるのがたいへんくさいので、働く権利というのは男女に平等にあるわけです。ですから、結婚するということは男女にもやはり平等にあるわけです。最初に私がそれですからその点について労働大臣にも確かめましたように、今家庭を持って働く婦人というのは世界的にふえて、日本も毎年ふえているわけです。それを働けるようにするいろいろの条件をつくっていく、こういうことをしないでおいて、そして結婚したらやめてはどうかとか、子供を生んだらやめてはどうかということになりますと、女の人は負担が多いから応じやすいんですね。ですから、こういうふうなことをすべきでないというのが私は働く婦人の地位を守る主務官庁である労働省の立場であるべきだと考えております。 それから、全然試験のチャンスを与えたいというようなこと、これは人権の問題だと思うのです。憲法上の人権の問題だと思う。それから、北海道紋別の例ですけれども、結婚の日または第一子分娩の日前後二カ月以内の女子がやめた場合には優遇するというような勧奨をしている、これは労働基準法違反になりませんか。いかがですか、労働大臣。
○国務大臣(小平久雄君) 御婦人の方に働く機会か多くなるようにつとめるというのが労働省の当然の責任であるという御指摘は、まことにそのとおりだと思います。ですから、私は先ほど申しますように、雇用契約等によって結婚を条件にして、あるいは出産を条件にして退職を求めるというようなことは好ましくないことでございますから、そういうことの極力ないように指導をさしておる、こういうことを申し上げた次第でございます。 それから出産後……。
○田中寿美子君 出産前後ニカ月……。
○国務大臣(小平久雄君) 出産前後は六週間でごさいますか、いまの基準法では、産後は六週間、座前は六週間、ただし本人が希望しまたは医者も差しつかえないという場合には五週間だったと思いますが、その間は休暇を与えなければならぬ、こういうことになっておることは御承知のとおりたと思います。
○田中寿美子君 女の人が働きやすくなるようにする義務があるというだけの問題ではないと思います。これは今後どうしても、好むと好まざるとにかかわらず、家庭を持つ婦人が職場に出るということを最初確認されたわけであります。これは世界的な数字で出ているわけです。でありますかり、働けるような条件を整える、このことは国や社会の責任だと思います。この問題は、看護婦さんの問題も、あるいは一般の働く婦人全体に通ずる問題でございますから、今後その方針に沿って政府は対処していただきたいと思います。私まだ時間が残っておりますけれども、文部大臣への質問の時間を月曜日に残して、これでやめさしていただきます。(拍手)
○委員長(石原幹市郎君) 田中君の残余の質疑は次回に行なうことといたします。 —————————————
○委員長(石原幹市郎君) 次に船田譲君。
○船田譲君 私は、科学技術振興の問題を中心に、科学技術庁長官、防衛庁長官、文部並びに大蔵当局に若干の質問をいたします。 国土が狭く資源の乏しいわが国としては、貿易の振興が立国の要件であります。幸い今日までのところ輸出は依然として好調でありますが、最近ややともしますと、先進諸国からはダンピングの問題を云々され、一方いわゆる開発のおくれた国からは南北問題の解決のために一次産品及び加工度の低い一次産品の買い付け増加を迫られておる現状であります。したがって、わが国といたしましては、高度の技術によって加工度の高い、言いかえれば付加価値の大きい二次産品の輸出を伸ばしていかなければなりません。また一方、国民の生活環境の、安全と健康を守っていくような基礎的技術の開発は依然として欧米諸国から見ると立ちおくれております。この意味におきまして、科学技術振興は国の重要政策であると存じますので、まず科学技術庁長官にお尋ね申し上げます。 わが国の技術に関する国際収支は現在極端な輸入超過でございます。ことに最近は、第二義的な、いわば部分的改良技術を安易に、しかも重複的に導入する傾向があると科学技術白書にも出ておりますが、それに関連して、最近二、三年の技術の導入と技術の輸出の実情、安易な導入の規制と、それにかわる国内の技術交流促進の方策についてお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(上原正吉君) お答えいたします最近二、三年間の技術導入の状態は、三一八年に一千五ト四件の技術導入がございました。そうして三十八年に支出しました対価は四百七十億円でございます。この四百七十億円には、三十八年に導入しました技術の対価のほかに、それまでに輸入いたしまして、それに対して支払った対価を含んでおります。それから三十九年には九百六十七件、支払いの対価は五百五十三億円であります。四十年には九百八十三件、支払いました対価が五百九十億円、こういうことで、ここ三、三年は頭打ちの状態でございます。技術輸出のほうはたいへん低くて、三十八年が十七億七千万円、三十九年が二十五億四千万円、四十年が四十五億二千万円、非常に金額は大きく累進しておりますけれども、四十年を比べてみましてもまだ輸入に対しまして支払う対価の一割にも満たない、こういうことでございまして、思うにまかせぬ次第でございます。 それから、お示しのございました重複して技術を導入する、こういう事態がどうなっているかと申しますと、この技術を導入いたします場合には外資法によりまして規制ができまするから、二重の同じ技術、同じような技術をいろいろな業者が競合して導入するというふうなことは、この外資法によります、また行政指導によりまして規制をいたしておりますので 行政指導は規制とは申し上げられませんけれども、指導いたしておりまするので、中には同じようなものが別の業者に導入されておるものもございます。御存じなのかもしれませんけれども、そういう例もございまするが、いまのところは実害があまりにひどい弊害は生じておりません。これから先も規制と行政指導とは熱心に重ねてまいって、ロスのないようにいたしたいと考えております。それから、技術導入を防止いたしますためには、それからまた重複導入というふうなことを防止いたすためには、国内の科学技術の振興をはかって、必要のないように、必要の少なくなるようにする、これしかないと思いますので、これが科学技術庁に課せられたる一番大きな問題であると考えまして、熱心な努力を重ねておる次第でございます。
○船田譲君 最近、国際的なカルテルが進むにつれまして、いわゆるアウトサイダーに対する締めつけが強まり、またわが国のメーカーでもやむを得ず無理をしてカルテルに加盟するものもございます。特に技術導入についても契約の条件がきびしくなってきて、合弁形体あるいは株式の譲渡を求めてきている例が多くなってきていると聞いておりますが、これの対策を科学技術庁長官の立場からお答えをいただきたいと思います。
○国務大臣(上原正吉君) この国際的カルテルと申すべきかどうかわかりませんけれども、条件づきの技術導入というふうなものもまあないわけではございません。しかし、この条件も、金額とか、それから期限とか こういうものについてはだんだん緩和される方向にありまするが、いまお示しいただきましたような資本参加を要求する、こういういわばひもつきとでも申し上げましょうか、 こういうものが三十八年ごろから非常に目立ってまいっておりまして、これをやはり防止するためには、国産技術を開発して、そうして技術の導入が少なくて済むようにする以外にないこう考えて努力を重ねておる次第でございます。
○船田譲君 ただいまの点につきましては、どうか長官におかれましても、通産大臣と十分連絡をとられて、よい対策をお立てになりますことをお願いいたします。 次に、科学技術の振興には国のイニシアチブに待つところが非常に多いという見地から、昭和四十一年度の政府予算案におきますところのいわゆる科学技術振興費、また広義の科学技術振興関係費について、それぞれの額、予算に占める割合及び前年度よりの伸び率をお示しいただきたいと思います。
○国務大臣(上原正吉君) 新年度の科学技術振興費並びに広義に科学技術振興費と見られる予算額と予算の総額との比率を申し上げますと、御承知のように、本年度の予算は四兆三千百四十二億七千万円でございまして、狭義の科学技術振興費——予算審に科学技術振興空と名目を振って盛られておりまする科学技術の振興費は五百三十二億九千八百万円でございまして、一・二三%に当たっております。これはもうこの伸び率と申しましたらごく微々たるものになるわけでございます。国立大学などの研究関係経費を加えたいわゆる広義の科学技術振興費になりますると、当庁で試算してみた数字でございまするけれども、これ約は一千五百億円で、総予算に対します三・五%になっておりまして、かなり大きく伸びておる次第でございます。
○船田譲君 いまの点につきまして特にお願いしたいことは、新年度の科学技術庁予算が、予算の平均伸び率一七・九%に対しまして、いわゆる地帯整備の点におきまして、道路整備の額を入れましても二・六%かと思っております。どうか今後も大いに御検討願いたいと思います。 〔委員長退席、理事小沢久太郎君着席〕 次に移りまして、昭和三十五年十月の科学技術会議の十年後を目標とする科学技術振興の総合的基本方策に対する答申以来、国内の衆知を集めて着々と練り上げてまいりましたところの科学技術基本法の原案に関しまして、科学技術庁長官並びに文部当局にお尋ねいたしたいと思います。 まず科学技術庁長官には、昨年一二月科学技術会議が政府に出しました答申につきまして、長官が重点と思われますところをかいつまんでお答えいただきたいと思います。
○国務大臣(上原正吉君) 科学技術会は、昨年の十二月、科学技術基本法を制定すべきであるという法案の要綱を添えて答申を行いましたが、その要旨は次のとおりでございます。 まず科学及び技術がわが国の繁栄並びに人類の福祉と文化の向上の基礎にたるものであるという基本的認識のもとに、科学技術の水準の向上をはかるため、国の科学技術に関する施策の基本を定めるべきこととしております。国が講ずべきであるとされた施策の幾つかを要約して、申しますと、まず科学の分野については、その健全な発展の基盤を育成し、技術の分野については、国家社会の要請にこたえ、その研究及び利用を促進することとし、国が施策を講ずる場合の態度を異ならしめております。さらには、政府がその施策を効果的に行なうことに資するため、特に研究全般について総合的、長期的な基本計画を策定しなければならないことといたしており出す。なお、この要綱では、科学技術に、自然科学のみならず、人文科学も含めて考えており、国は科学技術の名部門が調和のとれた発展を遂げるようつとめなければならない旨を述べております。これがその要旨でございます。
○船田譲君 次に、基本法の原案に、ただいま長官が御説明になられましたように、人文科学が含まれておるということに関して、川和若干の異論が存在するやに承っておりますけれども、法律の表題からしては科学技術そのものだけに限定したほうが一応はすっきりするようにも思われます。しかし、今日の科学の分野は、組分化すると同時に、総合化も進んでおり、境界領域の学問も発展してまいりまして、そういう学問を基礎とする科学技術にあっては、人文科学の領域にまでわたるものもないとは言い切れないわけでございます。たとえば電子頭脳を使った翻訳機の開発などでは、当然人文科学に属する言研学の領域にまで入ってくるわけでございます。したがって、ここに言う人文科学は、いわば御心配の向きが哲学や美学までを含むのだというような考え方ではなくて、科学技術の開発の途上では、たまたま人文科学にもわたることがあるべしといり、いわばはみ出した場合の余地をとっておくという考え方に立って、ひとつ異論を了承させる努力をなさいまして、早急に原案を確定し、国会に提出していただきたいと思うのでありますけれども、これに対しての科学技術庁長官並びにやや立場が異なっておられますところの文部当局のお考えをお答えいただきたいと存じます。
○国務大臣(上原正吉君) お示しの人文科学を科学技術基本法の中に組み入れるという考えで、いま作業を進めておりますけれども、これはおっしゃるように、ごく基礎的な学問の分野では、人文と社会科学と、それからまた狭義の科学技術等と区別できない面が生まれてくるわけでございます。また学問といたしましても、人文を加え総合的な調和のとれた研究、開発を進めてまいるのが理想的ではないかと思うのでございます。かような観点から人文科学を含めまして、案を練って、ただいま党の御審議にかけ、お願いしておるわけでございまして、この線でぜひ科学技術基本法が提案できますように努力を重ねてまいっておる次第でございます。
○政府委員(中野文門君) お答えいたします。 人文科学を基本法の内容に取り入れることにつきましては、昭和三十六年の日本学術会議の科学研究基本法の勧告以来、その構想がありまして、今回の科学技術会議における基本法原案審議の過程において、答申の中に人文科学を含めることに相なったようでございます。この考え方は、言うまでもなく人文、社会科学及び自然科学の調和ある発展を強調する立場に立脚したものでございまして、自然科学と人文社会科学とが、特に研究の面から見ると必ずしも区別されるものではなく、今後は相互に密着な関係を持って発展するということに着目したものであると考えられるのでございます。
○船田譲君 次に、科学技術会議は独立の事務局設置を答申しておりますけれども、これは臨時行政制度調査会や行政管理庁の答申、あるいは方針に矛盾するように思いますし、元来科学技術庁そのものができましたときに、そういう意味の事務局の役割りを果たす役所としてできたのだと、私はそう思っております。で、科学技術庁長官といたしましては、いま直ちに科学技術会議の答申のとおり、独立の事務局を設置するお気持ちかどうかを承りたいと思います。
○国務大臣(上原正吉君) 科学技術会議の答申には、同会議の第一部会の会長からの意見が答申に添付されてきたわけでございまして、答申そのものに盛られているものではないのですけれども、御意見もそういうものが添付されておりますし、またそういう御意見も会議の途中で述べられておりますので、どういたしますかということは、これに関連して樺々の問題がございますから、慎重に検討を進めておる次第でございます。
○船田譲君 科学技術基本法によれば、政府は研究の基本計画をみずからが策定することになっておりますけれども、科学技術庁長官にお尋ね申し上げたいのは、その計画策定にあたり科学技術庁、大学、及国び民間の研究機関の間の調整が、どのように行なわれるかということが第一点。 次に、基本計画は官僚統制であり、憲法にいうところの学問研究の自由の保障と矛盾するのだという説について、どうお考えになっているかということが第二点。 さらに基本計画に権威と総合性を持たせるためには、国のトップレベルにおけるところの科学技術行政の一元化が肝要でございますけれども、どのような一元化体制をお考えになっていらっしゃるか。以上の三点についてお答えいただきたいと存じます。
○国務大臣(上原正吉君) 科学技術の研究開発の主導権をどこがとるか、どうしてまたその体制を定めるかという御質問かと思いますけれども、基本計画は関係するところがきわめて広範囲でございますので、この策定にあたりましては、関係省庁と緊密な連絡をとって進めてまいっております。やはりとりまとめには、科学技術庁と文部省とが当たるべきものだと考えて、そのように進んできております。何ぶんにも多数の省庁にまたがることであり、緊密な連携をはかって進めるめには、関係省庁からなる基本計画策定合同会議というべきものを設けて、その場を通じて策定することを考えておりますが、さらには科学技術会議に諮問いたし、その場において官、学、民の学識経験者等を同会議の専門委員にお願いして、高い見地から御審議をいただくことによって、調整が行なわれるよりにいたしてまいりたい、かように考えております。
○船田譲君 いまの最後にお聞き申し上げました科学技術、将来のでけっこうでございますが、科学技術行政の一元化についてちょっとお触れいただきたいと思います。
○国務大臣(上原正吉君) 科学技術行政の一元化、総合化の問題につきましては、さきに臨時行政調査会の報告においても指摘されたところでございますが、私どもといたしましても、この問題はきわめて重要な問題でございますので、今後も単に組織の面のみならず、その運営の面からも十分な検討を重ねてまいりたい、かように考えております。
○船田譲君 私がただいま一元化に非常にこだわっておりますのは、先ほどの御説明にもございましたように、必ずしもわが国の国の負担によりますところの研究開発費が多いとは申せませんので、むだな重複がないように、特に総合的な研究ができるようにということをおもんばかったわけでございます。 次に、ただいま申し上げております科学技術研究の基本計画に関して、大蔵当局にお尋ねいたしたいと思いますのは、長期計画の立案、実施にあたりまして、イギリスあるいはオランダなどでは、いわゆるころがし多年度予算制度、英語でローリングバジェットと申しますが、このころがし多年度予算制度というものを、取り入れまして、長期の見通しの立つ研究開発計画が進められるように検討しておられるのでありますけれども、すでに聞くところによりますと、科学技術庁では調査員を海外に派遣しておられると聞いております。大蔵当局におかれましても、ぜひ御調査をいただきまして、このころがし予算制度の採用についての御検討をお運びいただきたいと思うのであります。特に科学技術会議設置法におきましては、大蔵大臣は議員となる者のメンバーの筆頭に明記されてありますから、そういうお立場にある大蔵省といたしましてのお答えをお願い申し上げます。
○政府委員(谷村裕君) 科学技術関係のことは、船田委員おっしゃるとおり非常に重要な問題でございますし、特に事業が膨大であり、かつ長期にわたるという点で予算の面でもいろいろくふうしなければならない点があるかと思います。一般的に申しまして、まあただいまのわが国の予算の単年度制との関係もございますので、ただいまお話が出ましたようなローリングバジェットのような考え方をどの程度取り入れていくかということには、いろいろ今後検討すべき問題があるかと思いますが、先般臨時行政調査会でも、事業の長期継続性に即応した予算の弾力的制度ということについて検討すべきであるということも出ておりますし、またいつでありましたか、大蔵大臣もこの席でお答えになっておられましたが、特に公債発行を伴うような財政運営をやっていくようになりますと、長期にわたる事業計画の遂行と、そのときどきの財政事情等とどう調和させていくかというような点が、非常に問題となってまいりますので、この問題は、私どもといたしましても、財政制度審議会等におきまして十分調査いたして検討さしていただきたいと思います。
○船田譲君 その問題につきましては、どうかぜひ積極的に御検討願いたいと思います。 次に、研究開発費について、科学技術庁長官並びに大蔵当局にお答えをお願いしたいと思います。 まず、科学技術庁長官には、最近におけるわが国の研究開発費の推移、対国民所得比、研究者一人当たりの額、研究開発賢総額中の国と民間のそれぞれ負担している割合を、どうか先進諸国との対比を行ないながら、簡単にお答えいただきたいと存じます。
○国務大臣(上原正吉君) わが国の研究開発費の総額は、昭和三十六年に二千四百五十二億円、三十九年に会上りまして三千八百十八億円、これを毎年平均にいたしますと一九%ずつ増加しております。そして国民総所得に対しまする率も一・八八%に達しまして、科学技術会議から御答申のありました、十年後の国民総所得と研究開発費の比例は三%ぐらいにしなければいかぬという御答申に近くなっておる次第でございます。研究者一人当たりの研究費は、わが国では、三十九年度に三百二十四万円、イギリス、西ドイツ、フランスなどは統計が三十七年度でございまするから、二年古いのでございまするけれども、一千万円から一千二百万円、アメリカは最も多くて一人当たり一千五百万円、これだけの金をかけて研究開発をやっております。そうしてわが国の研究開発費の総額の中に国が持ちます割合は三〇%、民間が七〇%、主要国では、これはアメリカも、ドイツも、フランスも、イギリスもみなあらまし似ておりまして、国が持ちます割合が六五%から七〇%民間が三五%から三〇%、こうなりまして、ちょうど比率があべこべになっておりまして、国の投資が多いとは言えないのが残念でございます。
○船田譲君 どうかひとつ研究開発費における国の負担分をふやすことに長官、大いに努力を願いたいと思います。 次に、大蔵当局には次の二点をお尋ね申し上げます。 第一点は、昭和四十年度の予算の執行にあたりまして、大学及び国の研究機関の研究費の一割保留が行なわれ属したが、これはただでさえ、いまお聞きになりましたように、乏しい研究費をさらに削ることによって、著しく研究の効果を減殺するものであると思います。今後そのような非常措置をおとりになることがあり得るかどうかをお聞かせ願いたい。 第二点は、企業の研究開発を奨励する意味で、現在施設設備等に関して若干はやっておられます税制上の優遇措置を、技術的な困難にあるとは思いますけれども、研究開発準備金制度のような、いわゆる先行投資的なものに拡大するように御検討をなさるお考えはございませんでしょうか。以上の二点についてお答えをお願い申し上げます。
○政府委員(谷村裕君) 四十年度の予算の執行に際しまして、旅費、庁費等について節約をいたしましたことについてのお話は、そのとおりでございます。節約をしなければ昨年度の予算の補正がいろいろ組みがたい、非常に困難な状況でございましたので、さようにいたしたわけでございますが、できるだけ実情に即した節約にお願いするように、いろいろとくふうしたわけでございます。しかし昨日も、やはりそういう点でおしかりを受けたわけでございますが、どの経費もそれぞれ理由がございまして、そのお立場お立場から、いずれも大事な経費であるということでございますので、またそれを一つ一ついろいろ考えておりますと、どれもこれも手がつかなくなるというふうなこともございまして、なかなかつらかったのでございますが、実は、旅費、庁費等について一割お願いいたした次第でございます。今後できるだけさようなことのないようにと思いますが、これは財政その他全体の状況で万々一にもまた節約をお願いしなければならぬということもございましょうか、そういうことがないことを、私どもとしては願っておるような気持ちでございます。
○政府委員(塩崎潤君) お答え申し上げます。 ただいま御指摘のように現行税制におきましても、試験研究の奨励の見地から、各種の約十項目ばかりの政策的な特別措置を講じておることは御存じのとおりでございます。たとえば開発研究用機械の特別償却、新技術企業化用機械設備等の特別償却、同伴第一号機械の特別償却等、私どもの見積もりでに約四百億に近い減収額が生ずるような試験研究奨励措置を講じておるのでございます。しかしこれもまた御指摘のように、私どもの税制の立場から申しまして、現実に支出したもの、現実に収得したものに対する特別な扱いでございます。御指摘の試験研究準備金は、現実に支出したくても、あるいはまた現実に取得しなくても、将来支出、あるいは将来取得するようなことを予定いたしまして、これに対して法人税法上の非課税措置を講じる、こういう御主張だと存ずるのであります。、不確実なる支出、あるいは不確実なる取得に対しまして、税制上どのような扱いをするか、なかなかむずかしい問題でございます。このような点は、現在の特別措置の効果と、さらにまた、おっしゃる研究準備金のもたらす効果、これをひとつ税制上どの程度取り入れられるか、慎重に検討すべきではなかろうかと、かように考えております。 なお、本年度は各種の特別措置も講じましたけれども、やはり企業体質の改善という一点にしぼりましたので、本年度におきましては、試験研究につきまして特別の措置は講じませんでしたが、今後いま申し上げましたような税制と政策との調和の見地から、ひとつ慎重に検討してまいりたいと、かように考えております。
○船田譲君 次に研究者、技術者の養成と処遇について、科学技術庁長官並びに文部当局にお尋ねいたします。 まず、文部当局に先にお尋ねいたします。まず文部当局には、大学における研究者、技術者の養成の状況がどうなっておるか、特にその中で文科系、理科系の比率はどうなっているか、今後増大すべき需要に対して、それで十分であるかどうかということについてお答え願いたい。また、特に私は考えるのでありますけれども、二、三年前から工学関係の学部の定員がふえてまいったようでありますけれども、その反面、基礎科学関係が少な過ぎるような感じがいたしますけれども、全体のバランスをどうお考えになっておるか。以上の点を大学学術局当局にお聞きしたいと思います また、高校レベル以下の学校における技術者、技能者教育は十分であるのか、産業教育振興法、理科教育振興法におきますところの施設設備は、すでに相当な部分が時代おくれになっているようなものが見受けられますけれども、いわゆる設備更新はもっと大幅に認めてもよいのではないかという気がいたします。また、高校レベルに準ずるところの企業内学校の取り扱いをどうしておられるのか、そういう点についてお聞きしたいと思います。
○政府委員(中野文門君) お答え申し上げます。 大学におきましての研究者、技術者養成につきましては、昭和四十年三月の卒業者十六万二千人のうち三万六千人が研究者、技術者として就職している現状でございます。文部省といたしましては、研究者、技術者の重要性にかんがみまして、その充実に努力しておるのでございますが、特に理工系研究者、技術者の確保につきましては、学生増募をもってこたえることといたしまして、すでに昭和三十二年度から三十五年度までの間に、長期的計画に即応した、八千人の増募を行ない、また、昭和三十六年度からは、国民所得倍増計画に即応いたしまして、二万人増募を実施してきました。しかし、なお科学技術者の養成、確保をはかる必要が強いと考えられまするので、大学入学志願者急増対策の一環として、国立大学につきましては、前年度に引き続き、昭和四十一年度においても、増募総数の約六割を理工系に充てることとし、また、公私立大学につきましても、理工系の教育研究設備の助成の拡充をはかってまいりたく、なお、基礎科学の研究を担当する大学の研究者の養成につきましては、かねてから大学院の拡充、強化に力を尽くしてまいりました。これらの卒業者は、すでに各大学の中堅研究者として活躍しつつあります状況で、文部省といたしましても、今後とも、さらに大学院の拡充について努力していきたいと考えております。 他の事柄につきましては、別の政府委員からお答え申し上げたいと思います。
○政府委員(杉江清君) 大学におきます法文系と理工系の比率は、国公私立を合わせて考えますと、現在、法文系七、理工系三になっております。この比率は、諸外国の先進諸国に比べますと、理工系の比率が少ないのでありまして、日本の現在の社会、経済の要請から考えましたときに、今後一そう理工系の拡充に努力すべきだと考えております。 で、理工系の拡充については、先ほど政務次官から御説明のありましたように、努力してまいっておるのでありますけれども、なお不十分だと考えております。ただ、国立におきましては、いままでも理工系の増募に最も大きな力を注いでおりましたし、現在大学の拡充をはかっております中におきましても、理工系に重点を置いて実施しておる状況でございます。今後とも、国公私立を通じて、理工系のほうの拡充に努力すべき課題だと考えております。 次に、高等学校以下の教育についてでございますが、高等学校の職業課程の拡充については、これもこの十年来非常なる努力をしてまいっております。産業教育振興法によります補助を通じて、施設、設備の助成をいたし、その拡充に努力いたしておるわけであります。この職業課程におきます施設、設備の整備は、なお不十分ではありますけれども、しかし、この数年間格段に改善されておると考えられます。ことに明年度予算におきましては、設備基準の改定を行ないまして、いままでよりもはるかに高い基準を設けまして、その基準までの整備に努力し、それに必要な予算も実現を見ているわけでありまして、今後とも一そうの努力をいたしていきたいと考えております。
○船田譲君 いま最後に聞きました企業内学校の取り扱いについては、文部省はどうお考えになりますか、御答弁がなかったので質問しておきます。
○政府委員(杉江清君) 企業内訓練の問題は、実は、これは労働省の問題でありまして、私から十分なお答えができないのでありますけれども、ただ……
○船田譲君 それに対する文部省の考え方。
○政府委員(杉江清君) 文部省といたしましては、むしろ企業内訓練のやりやすいように、そうして一そう技能者の養成がうまくできますように、学校教育と企業内訓練施設との連携の措置を、昭和三十六年から実施いたしております。これによりまして、両方の教育の効率を高めることに大きな寄与をいたしていると考えております。この連携措置は、今後とも、ますます充実強化いたしたいと、かように考えている次第であります。
○船田譲君 次に、青少年が科学に向かう気持ちを妨げる要因の一つに、学術用語のむずかしさがあるように私は思います。また最近、開発のおくれた国から技術を学びにたくさんの留学生が来るわけでありますけれども、その第一の問題点も、日本語、特に学術用語のむずかしさにあるように、私は感じているのでありますけれども、せっかく学術奨励審議会の学術用語分科会等が、精力的な学術用語改定の努力をしておられるということでございますから、そういう各方面の努力を生かすことをお考えになり、また、特に第八期の国語審議会委員に、科学あるいは技術系統の委員をふやすお考えはないかどうか。文部当局にお答え願いたいと思います。
○政府委員(杉江清君) 科学技術の教育及び研究の推進の上におきまして、学術用語が確かに大きな問題であり、これが障害になっているということは事実であると思います。この点、文部省といたしましても、かねてから、その改善に努力いたしてきております。 で、学術奨励審議会という審議会が文部省にあるわけでありますが、その中で学術用語の分科会を設けまして、多年にわたって地道な作業を進めて、この学術用語の標準化に努力しているのであります。すでに、それらの用語をまとめました冊子を数冊出しております。このような努力を今後とも続けてまいりたいと考えております。 また、国語審議会におきましても、この問題は大きな関心事でありまして、いろいろお考え願っているわけであります。ただいま国語審議会の委員の改選期にあたっておりまして、その委員の人選を進めているところでありますけれども、ただいまの御要望の点は、今後人選にあたって考えてまいりたい、かように思っております。
○船田譲君 次に、防衛政策に関しまして、防衛庁長官にお尋ね申し上げます。 三次防計画は、その規模は、およそ二兆七千億円前後になると私は考えておりますけれども、その調達にあたりましては、国内産業の振興と国産の技術開発に資するために、物資の調達にあたりましては、できるだけ国内調達をふやす、その国内調達の中でも、特に岡産化率を高めていただきたいと私は思います。長官はかねてから国産化に積極的でいらっしゃると伺って意を強くしておりますけれども、航空機工業のごときは、国の助力がなければとても円満な発達は見られないものございますので、特に国産化率のかさ上げにつきましては、お考えいただきたいと思います。こういう見地から三次防計画における国産化の進め方、あわせて二次防から三次防へ移行する際にギャップの生じないようにする御配慮等について、お聞きいたしたいと思います。 あわせて技術導入や国内における技術改良に関しましては、機密保護についての配慮が必要だと存じますけれども、以上の三点について、防衛長官のお答えをいただきたいと存じます。
○国務大臣(松野頼三君) 御指摘のように、第三次防衛計画は、ただいま検討いたしまして総額がどれくらいになるか、まだ予想はできません。ただこの中で一年早目に、準備をするためになるべく早目にきめたいと、こう考えております。第一次防と第二次防の洲に一年ギャップがあきましたのも、やはり計画決定がおくれましたために、一年の実はブランクができたのであります。それが二次防における反省すべきことだと思います。したがって、三次防をなるべく早目にきめたいというのは、ギャップがあかないようにということであります。 第二番目の国内生産は、なるべく国内生産を調達したい。いままでは大体八〇%程度は国内調達、この中で国産は実は七〇%です。そういうふうに国内調達は八〇%に上昇したが、国産はまだ七〇%ぐらいしか現実にはできておりません。ことに飛行機産業の場合、F104ですと、今日は六四%から八〇%近いものは国産、残念ながら三六%度は、まだ輸入部品を使わなければいまの組み立てができないという状況であります。第三次防で一番大きなのは、航空機工業の輸送機であります。約四十機は全部国産でしたい。エンジンの開発がどうか知りませんが、これは大体八〇%程度は国産、調達は全部国内調達でいきたい、これが輸送機における計画です。 なお、問題の多いミサイル兵器、これもぜひひとつ国産でいきたいといりので、ただいまホークの国産をぜひ進めたいと思います。なお、ナイキも国産化ということを研究させておりますが、これも大体できそうな見通しでありますならば、ナイキの国産まで第三次防で前進をしたいと、あらゆる面において国産化には最全力を尽くしてまいりたい。 最後に、飛行機では練習機が不足でございます。いままでの練習機は、一マッハ程度でしたが、今度一・三ぐらいの練習機、これが国産化ができますと、日本の航空レベルは非常な驚異的レベル・アップができます。 最後に残りますのは、この練習機の、一マッハ以上の練習機が国産できるかどうか。これができますとこれは非常な前進になります。これは目下検討しております、か、多少まだ見通しがつかない。これが国産化できるならば、第三次防で国産化計画を推進いたしたい。 その次には、戦闘機といいたいのですが、戦闘機まではまだちょっと見通しが——いまのところ、まだ練習機が可能かどうか。これが可能ならば、四次防ではおそらく戦闘機までぐらいの航空機工業のレベル・アップができるであろう。もうなるべく最大限の努力をして、私は国産化の推進を三次防では集中したいと考えております。輸入するという考えはほとんど実は私の念頭にありません。しかし、しかたがないものは、これは部品輸入程度のものはあるかもしれない。全部国産化という前提のもとに努力をしたいと、こう考えております。 筋三番目の機密保護は、御指摘のように、今日までは米軍とのMASによって協定されたものについてはございます。国内法では刑事特別法というのがございますが、一般国内生産については機密保護がございません。 〔理事小沢久太郎君退席、委員長着席〕 しかし、機密保護がなくても、機密としては必要なものがございますので、機密の指定はいたしますが、その罰則、その刑法的罰則がないというのが、日本の一つの諸外国に例を見ない問題である。不便があるかといえば、不便があることもございますが、今日はその不便を忍んでなるべく機密が漏洩しないように、公務員法も多少機密問題がございますので、まあいうなれば、公務員の機密程度のものしか今日ないことは御指摘のとおりでございます。
○船田譲君 次に、原子力委員長たる科学技術庁長、官にお尋ねをいたします。 第一番目には、原子力船の計画が現在おくれておりますけれども、その実情と今後の見通しについて、お答え願いたいと存じます。
○国務大臣(上原正吉君) 原子力第一船と申ますか、この最初の原子力船を建造いたします昭和四十年度の予算の見積もり価額は三十六億円でございました。この予算で実は競争入札をはかりましたところが、入札者がないということになりまして、そして随意契約をいたそうということで、原子力船開発事業団が業界といろいろ折衝いたしました結果、船体は石川島播磨造船、原子炉は三菱原子力工業株式会社、ここでやってもよいということになりまして、あらためて見積もり船価を出してもらいましたところが、これが六十億円ということになりまして、三十六億円の予算を持っておりましても着手できないという現状になったわけでございます。この六十億円になりましたというのは、いろいろ事情もございましょうけれども、原子力船建造に関しまする業界の熱意というものもあるいはさめたのではないかとも思われる節があるのでございまするし、それからまた、実際問題として着手をするとなると、未開発の、未確定の部分がその設計施工上にいろいろあるわけでございまして、それを発見したようなのでございます。そしていろいろと話し合いましたが、この六十億円を削ることはほとんど不可能ということになりましたので、四十年度の予算執行には間に合わないということで、若干実施を延期したと、こういう実情でおくれてまいったのでございます。そこで、四十一年度の予算執行には間に合わないと、こうなったわけでございます。六十億円でできますならば、努力をして四十一年度予算に載せたいと思いましたけれども、先ほど申し上げましたように、未確定の部分がある、やってみなければわからないという部分がある、それで予算の要求がやりにくかったということで一年見送ったわけでございます。そして原子力船事業団の中に原子力船懇談会というのを設けまして、各方面の技術者その他の実業家の方々に御参加を願いまして、検討を願っておるのでございます。それはなぜ三十六億円のものが六十億円に上がったか、この内容をしさいに検討いたしますとともに、この未確定の部分、やって入なければわからないという部分がどの程度のものかということも技術的にもお調べを願っておるわけでございます。そして熱心な御検討をいただいておるわけでございます、か、この原子力船懇談会の御答申も、いま進行しつつありまするけれども、七月一ぱいにはせひお出しをいただいて——また、お出しいただけるようでございます。進捗をいたしておりまして、お出しいただけるようでございます。この七月一ぱいに御答申をお出しいただきまして、それによって原子力船事業団が計画をまとめまして、そして科学技術庁は来年度、四十二年度の予算にぜひ盛っていただいて着手実行してまいる、かように考えておるわけでございます。いまのところは、それでいけるのではないかと、かように考えておるわけでございます。
○船田譲君 次に同じく科学技術庁長官に聞きたいのでありますけれども、わが国の原子力発電の今後の見通しと、特に営業発電コストが、重油専焼発電コストとほぼひとしくなるのは、大体何年ごろであろうかというような見通し、それから、そういった原子力発電、営業用発電が盛んになりましたときの核燃料の需給の見通しについて簡単にお答えいただきたいと存じします。
○国務大臣(上原正吉君) 原子力発電の発電コストが、重油専焼のまあ発電機の発電所のコストと同じようになりますのは、やはり昭和五十年ごろになるのではないかと思っております。もっと早くなるはずである、もっと早くなるつもりておったのでございますが、案外やっぱり未知のところが多いのでおくれてまいっておりまするから、そのくらいになるのではないかと思っております。そうして、この五十年度ぐらいまでにどれほどの燃料が必要かというお尋ねとしてお答えさしていただきまするけれども、通産省の総合エネルギー部会の御試算をもとにして計算をいたしますると、この五十年ごろの発電量が五百万キロワット、こう計算いたしますと、年間で約低濃縮ウランで五百八十トン、天然ウランですと四千トン必要である。そしてつけ加えますと、やはり低濃縮ウランを使うことが多くなるであろうと、たとえば敦賀に着手いたしまするところの第二発電所は、低濃縮ウランを使って、そして減速材、それから冷却材は軽水を使うものとなっていると、こういうことでございまして、これがどうもアメリカで開発されてたくさん実績をあげておりまするので、最初の炉としては、最初の発電所としては安全であると、こういうことでこれが多くなるように思われるのであります。そして五十年までに五百万キロワットの電力を発電できるようになるまでに積み重なってまいりまする燃料はどのくらいかということを推算いたしますると、低濃縮ウランで二千トン、天然ウランで換算いたしまして一万六千トン、そのくらいになる予定でございます。そうしてこの所要量を確保するため、濃縮ウランは供給してくれるところはアメリカしかございません。で、アメリカとは日米原子力協定というのを結んでおりまして、まず最初にウラン二三五に換算いたしまして二・七トンのワクをもらっておるのでございまするが、これではとうてい足りませんので、このワクを改正して、協定を改正してもらうように交渉いたしておりまして、も得ております。そうして濃縮ウランでいきますれば、この必要な量を二三五だけで換算いたしますと必要量が百トンぐらいになる、こう思っております。また天然ウランのほうは、もう世界中どこでも商業取引で売り買いなされておりますので、これは問題ない、かように思うわけでございます。さらにこの国内の資源も、貧弱ではございまするが、熱心に努力をいたしまして探鉱いたしまして、まあ天然ウランに換算いたしまして二千トンないし四千トンぐらいなものを開発に着手しておるわけでございまするから、さらにもう十年もやりましたら二万トンぐらいなものは確保できるだろう、こういうことで法律の改正をお願いいたしておるわけでございます。
○船田譲君 第三には、特殊核燃料物質の民有化の問題でございます。アメリカでは一九六四年の八月に民有化法が成立いたしております。ただ、現在の日米原子力協定では国有になっておりますので、ただいま大臣が申されましたように、四十三年の半ばでございましたか、改定期がくると思いますけれども、将来民有化を含めての改定のお気持ちがあるかどうか、また特殊核燃料物質の民有化に対する政府のお考えをお聞きしたいと思います。もし民有化に踏み切ったといたしました場合に、その際のいわゆる安全性の確保という問題と、もう一つ一番大事な平和利用に限定すると、こういう問題の規制方法はどういうふうに考えておられるか。また自主的な核燃料サイクルの確立が必要でございまして、いつまでもアメリカからの供給にたっよておるということ、特にアメリカが最近非常に申し入れておりますところのシングル・パッケージ・フユーエル・サービスというようなああいう形になりますと、いつまでも核燃料サイクルを人の国に預けているということになりますので、自主的な核燃料サイクルの確立についてのお見通しについて承りたいと思います。
○国務大臣(上原正吉君) 天然ウランは、すでに国内でも民有化を認めておりまするが、濃縮ウランと特殊核物質と呼ばれますものは、ただいま国有になっております。民間で発電のために消費されまする場合でも、貸し付ける。そうして計算をして、使った量だけを売り渡す、こういう手続をとっているわけでございます。しかし、これは米国との協定によるものでございまして、その協定の拘束を受けているわけでございます。米国はすでに民有化の方針を定めまして、それに踏み切っておりまするから、私どもは国有でなければいけないというアメリカとの協定は自然消滅したものとて考えいるわけでございます。米国もそう言うております。そこでわが国といたしましては、民有にしょう、こういう考え方で進んでおります。この理由は、日本も米国と同じように、発電事業は全部と言うてもいいほど民営でございますから、その燃料も民有であったほうがまあ何かにつけて便利であろうと思うのでございます。結局は先ほど申し上げましたように、使っただけを計算して、それだけで、ほか残りは国で持っている。要るだけは使わなければ発電できませんのでございますから、要するに規制だけが、ウランの行くえだけが厳重に監督できればいいわけです。それは民有であっても国有であってもあまり変わりはないということを実験済みでございますから、やはり民有を認めてまいりたい、かように考えているわけでございます。そしてこの核燃料が民有になった場合には、平和利用が保障され、安全性が確保されなければなりません。これには厳重に努力を重ねてまいる覚悟でございます。民間の方々の中に、そうなったら、自由になったら、所有権が自由で、先方も民有で、こちらも民有なんだから、自由に売り買いができる、そしてまた自由に輸出も売却もできるんじゃないか、こういうふうに御心配なさる方があるのでございますが、これはもう原子力基本法に基づきまする核原料物質核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律、厳重な法律がありまして、どこまでも特殊核原料は、天然ウランは自由になりますけれども、特殊核原料はどこまでも追跡をしてまいって、最後まで管理することになっております。また国際的には、国際原子力機関、IAEAがございまして、これが平和利用の確保、軍事転用の防止、こういうことのために最後まで査察を続けて行なっておりますので、まず安全性、それからまあ軍事転用の防止、これは行なわれるものと思いまするし、それには今後とも実情に即しまして、あらゆる手段を講じて、どこまでも平和利用、安全性の確保、このことのためには努力を重ねてまいる覚悟でございます。 それから核原料で発電をいたしますると、燃料の燃えかすができるわけでございます。この燃えかすまでやはり先ほどの核燃料等の規制法によりまして規制できるのでございます。原子炉をつくり、発電を開始するにあたりましては、どういう燃料をどう使って、燃えたかすをどう動かすか、処理するかということを届け出てもらって認可を与えるのでございますから、この点も心配はないのでございます。 最近、再処理工場を建設するために十三、四億の予算をもらいまして、いま国内に再処理工場を建設いたします詳細見積もりを、原子燃料公社に取らせているわけでございます。そうしてこの工場をすみやかに建設して、国内で生産された燃えかすは全部そこに集めて、集めるのでなければ許可しないということにして、全部集めてこれを再処理して、それから先も管理してまいる、こういうことに考えておりまするので、この点も心配ないと同時に、核原料サイクルの国内の確立ということには、ますます努力を傾けてまいりまして、これがございませんと原子力開発のたいへんな支障になりまするし、また心配の種もふえますから、これはどこまでも早期に実現するように努力をしてまいりない、かように考えております。
○船田譲君 原子力委員長である科学技術庁長官に力強く御答弁をいただきまして、たいへんありがとうございました。ただその際に、私は再処理工場を国内におつくりになる、たしか昨年の九月に東京で開かれましたIAEAの総会におきましても、日本が提案いたしまして、再処理工場まで査察の対象にしようという動議を出しておるのでございまするから、先ほど申しましたように安全性の確保と、特に平和利用に限定するというための規制につきましては、いやが上にも慎重を期してやっていただきたい、こう思うわけでございます。 最後に、私は自分自身もかって一個の研究者でありました経験から、科学技術振興に重大な関心を持っておりますけれども、先ほど来お尋ねいたしました研究開発費あるいは国の科学振興費、科学技術振興関係費等が必ずしも十分と言えないことは残念でございますので、担当の大臣におかれましては、ますますがんばっていただきたいと思います。特にこの際科学技術基本法につきましては、立法作業上は多少の意見の食い違いがあるでしょうけれども、しかし、われわれ科学技術に関心を持っておりまする者につきましては、一日も早い成立を望んでいるわけでございますので、科学技術振興という大目的のために、一日も早く成案を得られまして、国会に御提出になりまするよう、特に希望いたしまして、まだ時間を残しておりますけれども、これで私の質問を終わりたいと思います。
○委員長(石原幹市郎君) 船田君の質疑は終了いたしました。 —————————————
○委員長(石原幹市郎君) 次に、黒柳明君。
○黒柳明君 質問します。 初めに、中共の核の開発と安保条約について質問したいと思います。外務大臣にお願いします。最近の中共の核の開発は非常に目ざましいものがあります。むしろ世界の脅威、こう言っても過言ではないと思います。この中共の核の驚くべき開発、わが国にとって好ましいものであるかないか、御意見をお伺いしたいと思います。
○国務大臣(椎名悦三郎君) この問題については、従来から累次にわたって申し述べてまいりましたとおりでございまして、二、三年で中距離攻撃、それから五年、十年とたって相当長距離のミサイルが開発されるであろうということを、最近アメリカの国防長官が証言で発表しておるのであります。しかし米国の核報復力の前には、その軍事的威力はなお限られたものであるということは言い得ると思います。しかしながら、これがわが国の安全保障上の一つの新しい、要因であることはこれは争えない。でありますから、一方において日米安保体制を堅持しながら、この開発については十分の注意をもってこれを見守ってまいりたいと、こう思うのであります。それからなお、この中共の核能力が、周囲の国に対して政治的な心理的な影響を与えていることも、これまた重要な問題でございます。こういう点からいたしましても、日本の国民一般が、中共の核開発の実情とその意味というものを十分に理解して、安全保障に対しまして、真剣な検討を怠らないように仕向けなけりゃならぬ、こう考えております。
○黒柳明君 今後、そのような中共の核に対応するための、安保体制が必要であるかどうか、いかがでしょうか。
○国務大臣(椎名悦三郎君) いま申し上げたように、アメリカの核攻撃に対する抑止力というものはきわめて強大なものでございまして、この前には中共の核開発もきわめて限られた効果しかあげ得ないものと考えております。でありますから、このために新しい拾遺をとる必要はない、あくまで日米安保体制を堅持するということでこれに対応してまいりたいと、こう考えております。
○黒柳明君 日米安保体制を堅持しながらも、一方隣国との友善は当然促進しなければならないと思いますが、このような中共の核の発展に対して、今後わが国の対中共外交というものはいかにあるべきか、お答え願います。
○国務大臣(椎名悦三郎君) 一言にして言えば、従来の対中共の方針というものをそのまま続けている以外にないと私は考えております。すなわち政経分離と申しますか、の方針のもとに物資、人事等の交流を続けてまいる、こういう従来の方針を継続してまいるつもりでございます。
○黒柳明君 一方においては安保体制を強化し、一方においては善隣友好の立場から従来どおりの外交を進める、こういう態度は何か矛盾を感じられるように思うんですが、いかがでしょう。
○国務大臣(椎名悦三郎君) 安保体制は別に特定の国を相手にして考えているものではないのであります。いかなる方面からの安全の脅威をも受けないという体制にすぎない。別に矛盾を感じることはございません。佐藤内閣総理大臣はどの国とも仲よくする、そういう方針のもとに外交を進めていく、こういうことをしはしば言明しております。それにはしかし、お互いの立場を尊重し、内政に干渉することなし、そういう前提のもとに、いかなる国とも仲よくしていきたい、こういう考え方で、そういう考え方で中共にもわれわれはこの態度をもって考えてまいる、こういうわけであります。別に安保体制と矛盾するものではない。
○黒柳明君 防衛庁長官にお願いします。長官は本委員会の席上において、対中共核武装に七日、十七日、そして二十四日、三回、私が感じた点はニュアンスの違った発言をしていると、こんなふうに感じます。第一回目は、わが国の防衛力は格段の変化を来たすべきである、これはすべて中共の核武装に対してです。第二回目の発言は、現実的な政策を立てなければならない、ミサイル云々と、こう言っております。一昨日は最大限の防衛計画を立てたい、こういうふうに言っておりますが、私の感じるところでは、何かことばの内容がニュアンスの違いが感じられる、こう思うのですが、長官いかがでしょうか。
○国務大臣(松野頼三君) ことばの使い方が私はあまりじょうずじゃありませんが、基本的には同じことをお話ししたつもりであります。
○黒柳明君 一昨日の最大限の防衛力、これはどの程度の防衛力であると推測してよろしいですか。
○国務大臣(松野頼三君) 同じ防衛力の中で内容を充実させたい、その意味で内容において最大限な効果がある、また国民が安心できる防衛力、こういうことであります。
○黒柳明君 いままでの長官の発言ですと、三次防は一次防、二次防の延長である、このようなことを何回も声明しておりますが、今回は何か一次防、二次防、そして三次防に移るときは核に対しての防衛を強化するべきだと、このような感覚を受けるわけですが、いかがでございましょうか。
○国務大臣(松野頼三君) 諸外国の装備内奔が変化すれば、それに応ずる防衛というものの変化は、これは鏡に映るようなものですから当然であろうと、したがって、私は中共をという意味じゃありませんが、要するに、世界の装備内容が変化するならば、それに応ずる防衛内容も変化しなければならない、これが基本的な考えで今日まで終始しております。
○黒柳明君 一次防、二次防の延長は三次防じゃなくして、三次防は核に対する防衛手段ともなり得る、こういうことでよろしいですか。
○国務大臣(松野頼三君) 一次防、二次防も兵器のことを限定しておりません。要するに、防衛力というその内容において、大戦争を起こすような日本の防衛計画はありませんので、防衛をできる最大限の目標が一次防であり、二次防であり、三次防であります。目標するところは同じである、しかし、内容においては装備充実というものは相対的に変わるべきである、そういう意味でございます。
○黒柳明君 外務大臣は、一昨日の外務委員会の席上において、わが国は他国と比べてアメリカの武力のもとにあるから核の脅威を感じないと、このような発言をしておりますが、外務大臣、その発言を踏まえての上で、いまの防衛庁長官の御意見はどうお感じになりますでしょうか。
○国務大臣(椎名悦三郎君) 他の周辺の国々に比較して、日本ははるかにアメリカの強大な核抑止力というものに依椅をしておるから違うのだと、こういうことはしばしば私もお答え申し上げております。しかし、先ほども申したとおり、そうは言うけれども、中共の核開発の段階がだんだん進んでいくということは、わが国の防衛というものに対する一つの新しい要因であるということだけは申し上げていい、その要因というものを十分に吟味しながら、わが国の防衛をどうするかということを考えるということの発言であるとすれば、全く何らの矛盾も違いも出てきておりません。私はただいまの防衛庁長官の答弁は全く同感でございます。
○黒柳明君 大臣は、防衛庁長官の最大の防衛が必要であると、このことばの中に、核に対する防衛が一つの要因にある、そういうふうにお考えでしょうか、外務大臣にお願いします。
○国務大臣(椎名悦三郎君) まだ具体的に兵器のことまで長官は答えておられぬようでございます。何ら私ども矛盾するものではないと思います。
○黒柳明君 一般的に言って、日本は核のかさのもとにあることは否定できない、こういうようなことは繰り返されて言われておりますが、わが国は非核保有国であり、また核兵器は絶対持ち込ませない、こういう立場と、ある意味においては核の効果を信頼している、かさのもとにある、この点について何か意見が食い違っているような感じがするのですが、いかがでしょうか、外務大臣にお願いします。
○国務大臣(椎名悦三郎君) いや、どなたとも食い違っておらぬつもりです。どなたの意見とも食い違っていないと思います。
○黒柳明君 もう一回、外務大臣に質問します。核のかさのもとにいるということは、核の効果を期待しての発言だと思います。もう一方においては、わが国は核を持たない、絶対持ち込ませない、こういう国である。この二つのことを考えあわせて見る場合において、一方は核の効果を期待し、一方は核というものを排斥する、ここに明らかに常識的に食い違いが感じられるわけですが、いかがでしょう。
○国務大臣(椎名悦三郎君) アメリカの核戦力といいますか、抑止力というものは三つのものから成り立っておる。その第一は、大陸間の弾道弾、いわゆる極度に発達したミサイル、それから第二はポラリス、原子力潜水艦からのものである。第三は、いわゆるB25といいますか、戦略爆撃隊、この三つから成り立っておるのでありまして、日本が核攻撃を受けた場合に、日本の内部に、これに対する核戦力というものがなければならぬと考えることは少し違うのでありまして、いま申し上げた三つのどれも、むしろ日本の内地に送るのは適当でないという判断すら持たれておるようであります。しかも、なお十分な抑止力として存在しておるのでありますから、日本に基地を設けるとか、核を持ち込まぬとか、そういった問題とは一つも矛盾しない、こういう状況であるということを御了解願います。
○黒柳明君 核のかさと、こういうことが論理的には協力、こういうことも意味するのじゃないかと思うのですが、いかがですか、外務大臣にお願いします。
○国務大臣(椎名悦三郎君) 核のかさなんということはまぎらわしいことはでありまして、私はあまりこのことばは好きじゃないのです。結局、去年の正月に、佐藤・ジョンソン会談で共同声明が発表されました。いかなる外部の攻撃に対しても、アメリカは日本の防衛のために責任を持つ、こういうことを言っておるのであります。これが核のかさというのかどうかわかりませんけれども、とにかくアメリカも強力なる核戦力というもので日本の防衛のために十分の責任を果たすということになっておる、これがかさだというならかさでもかまいません。
○黒柳明君 私も外務大臣と同じように、かさでも帽子でもけっこうだと思いますが、ただ、佐藤・ジョンソン声明によって、日本がどこまで安全に守られるか、また、外務大臣としては、先ほど冒頭に申しましたように、中共の開発が非常に驚異的である、将来においてどの程度確信を持って、このジョンソン・佐藤声明が日本の安全を守り得るものであるか、この点の御意見をお伺いします。
○国務大臣(椎名悦三郎君) 非常な脅威というおことばでございましたが、一つの新しい日本にとっては安全保障面において新しい要因の一つではある。一つというよりも、その要因であるということが言えると思いますが、日本にとってそうおそるべき脅威力というふうにはまだ日本としては感ずる必要はないと思います。アメリカの核戦力というものとは比較にならぬほどのものであるということをわれわれは理解しなければならぬと思っております。
○黒柳明君 あくまでもこの中共の核開発については個人的意見、私観ではなくして、世界的な情勢というものを踏まえての上で考えていただかなければならないと思います。先ほど大臣がマクナマラ長官のことばを引用しましたが、御存じのように、アメリカの上・下院におきましては、盛んにこの中共の核の開発、むしろ脅威に対しての発言がなされております。テラー博士は、十年どころか五年以内に中共は核をアメリカないしはヨーロッパまでも飛ばし得る可能性が持たれてくる、こう言う、さらに、こういう発言は幾多あることは御存じだと思いますが、またフランスのNATOに対してのあの態度、こういうことを認識しての上でいかがでしょうか。もう一度お願いします。
○国務大臣(椎名悦三郎君) いま御指摘のような点を十分に認識した上に立っての私の答弁でございます。
○黒柳明君 ハンフリ一側大統領は、アメリカにとって核戦力と核政策の中に友好諸国を含むべきである、日本も大国としてこの討議に参加すべきだ、このような発言をしておりますが、これに対して大臣のお考えはどうでしょうか。
○国務大臣(椎名悦三郎君) ハンフリー副大統領のことばはたしか新聞会見か何かで言ったもののように聞いております。まだ正式に日本政府に対してどういう考えであるか、また核の問題について日本の発言というものをどの程度までに認めるかといったようなことがまだ明らかになっておりません。その具体的な提案があれば、そのときに日本としてはこれに適当に対処してまいりたい、こう考えております。
○黒柳明君 提案があった場合には適当に対処する、その適当とはどういう対処のしかたか、お願いいたします。
○国務大臣(椎名悦三郎君) あまり向こうの言いもしないうちから、こうだろうというふうに考えてしゃべるということは、やはりこれは微妙な問題でございますから、その点はこういう公開の晴れがましいところでは申し上げられないと思います。
○黒柳明君 たとえ正式な見解じゃないにしても、何回も繰り返しますように、世界の情勢、中共の核の開発はこれは現実の問題です。ですから、まあこういう晴れがましい席上での御答弁を避けるならば、私はあえて追及はしないつもりでございますが、ともかくこういう米国の第一人者がこういう意見を持っている、こういうことを十分に考えなければならない段階じゃないか、こう思うわけです。また、さらに、隣の国のことはを引用して申しわけございませんが、一九六七年にはマクナマラ長官です、中共はニューヨークも攻撃し得るであろう。こういう状態になったときに、はたしていまの安保体制のもとにアメリカは日本の防衛をし得るか、こういう疑問、推測が起こってくるわけですが、この点についてはいかがでしょうか。長官お願いします。
○国務大臣(松野頼三君) まあ、いろいろ開発といい、いろいろな戦術というのは、どこの国でもみずからの国の安全のために研究されております。このマクナマラ長官に負けないように、日本も日本の安全については最大限に長期見通しを立てて私はやるべきだ。しかし、今日予想される情勢においては、安保体制の堅持というのが今日の見込まれる予想における日本の安全の必要であると、私は同じ意味で考えております。
○黒柳明君 大臣、お願いします。二十四日の外務委員会の席上で、中共の軍事力で中共はアメリカに追いつかない、このようなことを発言されましたが、根拠はどの辺にございますでしょうか。
○国務大臣(松野頼三君) 核の装備の段階を各国ごらんいただきますとわかるように、核の爆発、それから実験、それから製造、それから保有、その段階というのはやはり相当な時間がかかります。第一回目のものができてから、それを貯蔵する、製造するには相当の時間がかかる。その意味で、各国の核の保有というものを想定いたしますならば、おのずから核攻撃の能力というのは想定できるのではないか。その意味で外務大臣はおそらく言われたと思います。
○黒柳明君 外務大臣にお願いします。
○国務大臣(椎名悦三郎君) 中共は追いつかないというようなことを申しましたかな。まあ、ただいまの状況では、これはとてもまず不可能ではないかと、こうまあ考えております。
○黒柳明君 アメリカの国務省が、安保再改定の意思はない。また、こういうことを積極的に提案する意思もない。一九七〇年後は現在のままでいい、このような意思表明もしておりますが、これについて外務大臣はどうお考えでしょうか。
○国務大臣(椎名悦三郎君) アメリカの責任ある当局からそういう話を正式には受けておりません。まだこれは間のあることでございまして、日本もアメリカも十分に考えて、一九七〇年以降をどうするかということについて十分に検討、考究の結果、態度をきめたい、こう考えております。
○黒柳明君 先ほどから外務大臣は、正式な意向はないといいますが、それでは中共の核の開発がこれだけになっている、こういう正式な通告はどこかからありましたのでしょうか、お伺いします。
○国務大臣(椎名悦三郎君) 中共の核開発の状況については、各種の方面から情報を集めてこれを確認しております。
○黒柳明君 その同じように安保体制、対アメリカがあっての日本の防衛であると思うのですが、そのアメリカの少なくとも副大統領の発言は、各種の情報どころかもっと確実な情報のもとに発言されているわけです。意向が表明されているわけです。それに対して外務大臣の意見はどうですか。
○国務大臣(椎名悦三郎君) これは中共の核実験あるいは核開発の情報と違いまして、アメリカと日本と相談してこれはきめることであります。それで、まだその相談の持ちかけがございませんので、相談をこっちからかけるか、それとも向こうからきた場合にはどう返事するか、その点はかなり日本にとって重要な問題でございますから、ここで申し上げたいのですけれども、なお十分に研究する必要もある、こう考えております。
○黒柳明君 時間がございませんので、先に進みます。 防衛庁長官にお願いいたします。安保条約の第三条の趣旨、意義というものは、日本がアメリカに対する協力、こういうことも含まれていると思うのですが、その中に、自衛隊の整備拡張、こういうことも含まれていると、こう考えてよろしいでしょうか。
○国務大臣(松野頼三君) 安保条約の三条は、自助、相互ということでございますから、みずからお互いにということばであります。その内容は、武力攻撃に対する抵抗力を持つこと、それを維持発展させることであります。したがって、武力攻撃に対する抵抗力を維持発展させる、この趣旨であって、義務的なものではないと私は思います。
○黒柳明君 自衛隊の整備拡充、これも含まれていると、こう思ってよろしいでしょうか。
○国務大臣(松野頼三君) 義務的ではありませんが、自助のほうで、みずから助けるという意味で、私は自衛隊は成長し、防衛力を充実するつもりでおります。
○黒柳明君 現在の自衛隊の応募状況について説明していただきたいと思います。
○国務大臣(松野頼三君) 三十五年から三十八年ぐらいまでは、ある程度低率を示しましたが、三十九年、四十年、昨年ぐらいから、非常に国民の防衛意識が上がりまして、私のほうの予定よりも突破するような、昨年の十月ごろからふえまして、したがって今日では八七・八%の充足率を一月示しております。
○黒柳明君 兵隊と幹部とを年度別に分けまして、最近の二、三年の応募状況をお願いします。
○国務大臣(松野頼三君) 幹部のほうは欠員ができたということはございません。ほとんど満員であります。お断わりするほうに苦労しております。問題はやはり士のほう、つまり通俗語でいえば兵のほうがわかりいいんでしょうが、兵隊というほうが、わかりいいから一応使います。兵隊のほうが問題なんです。それがただいま申しましたように非常にふえてきておる。ある意味では、ことしは締め切った、締め切りだから来年来てくれというような状況がいまの状況でございます。おかげさまで非常によくふえました。
○黒柳明君 二、三年の数で……。
○国務大臣(松野頼三君) 本年だけの数を記憶しておりますから、申し上げます。本年の募集予定が二万二千人、応募者が約五万一千人ございます。その中で二万二千人採るのですから、来年いらっしゃいという私のことばが、数字的に証明できると思います。昨年、一昨年は、後ほど答弁の合い間に調査いたします。
○黒柳明君 いま現在の兵隊の定員に対する欠員の数をお願いいたします。
○国務大臣(松野頼三君) それだけまことに順調なんですが、定員と欠員を比べますと、まだ二万人ばかり足りません。じゃ、ことし一ぱいに採れば二万人ふさがったかもしれません、四万人、五万人応募者があったのですから。ことし二万二千人採りました。三万人は断わったんですから、一ばいに採れば定員は埋まったかもしれません。しかし、やはり適格要綱がございますから、やはりある程度のレベルを堅持するために断わったわけです。したがって、そのレベルに達した現在は二万四千人だったのに、ただいまは二万人に減りまして、欠員は二万人でございます。
○黒柳明君 兵隊の欠員が二万人……。
○国務大臣(松野頼三君) 主として兵隊。定員十七万一千五百人の中で十五万一千人おりますから、ただいまのところは二万人が兵隊の欠員ということでございます。
○黒柳明君 大体私の記憶にあるところは、七五、六%が兵隊の定員の充足率だと思うのですが。これでよろしいでしょうか、確認したいと思います。
○国務大臣(松野頼三君) 陸の自衛隊がただいま申しました八七・八%です。幹部が一〇〇%、引きますと残りのほうはおそらく七八・八%よりも下がりますので、兵隊だけを比較されれば七〇%前後ということで大体私も想定できます。全自衛隊の中で七八・八でありますから、幹部は一〇〇ですから、上のほうを引きますと、大体下のほうが少し率が下がりますから、まあ七〇%前後という比率は、御指摘の数字はそう間違いないと私は思います。
○黒柳明君 本年は急激に応募がふえた、こういうことでございますが、ベビー・ブームが去ったあとに、はたして——自衛隊に対して応募の規定、採る規定というものがある、こういうことをいま長官言われましたが、はたしてその定員の充足というものがきちっとされていくか、この点についていかがでしょうか。
○国務大臣(松野頼三君) 御指摘のように、大体、ベビー・ブームと申しましても、兵隊の必要な年限が十八から二十四、五歳までです。その最高のピークを人口別にいたしますと、四十三年ぐらいが一番高いのです。それからだんだん低下いたします。それがまあ今後の実は自衛隊における問題点です。ことし、来年ぐらいまで、私はピークはおのずから延びるだろう、人口比率を見ても。それから、四十三年ぐらいからだんだん十八歳から二十四歳の適格年齢が減る傾向になると。その辺が、実は三次防における一番頭の痛いところはそこなんですが、ことし、来年は順調にふえまして、九〇%ぐらいまではすぐいくと私は思います。問題は、四十三年以降は多少十八から二十四歳の適格人口が非常に減り始めるという年になると、御指摘のように。その辺が、自衛隊として国民に御協力をいただく一番大きな意識をそこに持っていきたいと私は思います。
○黒柳明君 第三次防では二%が今度は国防費に充てられると、こういうことですが、御存じのように、経済的に不況なさ中二%の国防費に対していかようにして国民にこれを納得せしめるか、これについてお伺いします。
○国務大臣(松野頼三君) ちょうど大蔵大臣がおられませんので……。このお話は二%が最終年度の目標であります。二%平均で五年間やるという意味じゃありません。いま一・四そこそこです。ことしの予算でいって一・三八ぐらいです。それを二に持っていこうというのは、五年間のうちに二%に最終年度に持っていくという意味で、国民の納得を私は得られると思います。最近の世論調査では、御協力もありまして、非常に国防というものに対する関心が深まりまして、これだけ深まったのですから、おそらく予算についても理解は私はあり得るだろう。また、諸外国の例を見ましても、国防費は、二%にしましても世界で最少な防衛費の負担であります。まあ三%以上が大体先進国、独立国の防衛費負担は国民所得の三%ぐらいであります。今日、しかし、日本は、五年後に二%程度に持っていこうという非常に遠慮した予算を組みますので、国民も納得していただけるのじゃなかろうかと、こう期待しながらいま作業を進めております。
○黒柳明君 いま長官が言いましたように、国民の協力なくしては自衛隊の今後の成長もないし、日本の国防も考えられないと思いますが、安保条約の第六条、基地の提供、これがいかんせん独立と、こういう精神から反するような概念を与えていると、このように思うわけですが、ほんとうに国民の協力を得、国民の力によって成長する自衛隊になるなら、この安保条約に対する国民の考えというものを、認識を改めさしていかなきゃならないのじゃないか、こういう意見があるのですが、いかがでしょうか。
○国務大臣(松野頼三君) 御指摘のように、一番国民に、直接住民に関係がありますのは基地問題です。これは私はある意味においては、国民の理解も深めるための努力も足らなかった、駐留軍時代からの引き続きのような印象が強い、そこに私は一つの基地問題というものの国民の認識を改めていただきたい。したがって、今回基地周辺整備の基本的な助成法というものを提案をいたしまして、国民にひとつみずから国防というもの、基地というもののあり方、また御迷惑をかけておるなら御迷惑をかけないようにその基本的な法律を初めて提案いたしましたので、このことについて国民は納得していただき、今後基地問題の紛糾がなくなるであろうと私は大いに期待しております。
○黒柳明君 アメリカの核のもとにある、こういうことは一応いいにしても、その中にありながらも一定の責任を負うような自衛隊としてのあり方、こういうことは考えられませんか。
○国務大臣(松野頼三君) 安保条約の中において日本の防衛をするというよりも、安保条約をつえとして日本の防衛をするという考え方、中、外という考えは、私はそんな感じでおります。したがって、雨が降ればかさをさす、原子力の雨が降るならかさをささなければあぶないじゃないかというふうな、要するに日本の防衛の基本政策です。したがって、外国を攻めるという印象は、これは全然ございません。ただし、日本の安全はどうすればいいか。日本、だけで守るという力は今日ない。したがって、その予備として安保条約によって米軍というものの援助を受ける、こういう姿で、何も米軍の下におるとか上におるとかいう考えは毛頭ございません。
○黒柳明君 今後いろんな状況のもとに、国民の防衛意識も深まるであろうと思います。また、一方、中共の核の脅威というものも増すと思うのです。アメリカ、ハワイ、あるいはスウェーデン、中立国においても、シェルター——防空壕です、この論議が盛んに行なわれていると、こう聞いて おりますが、わが国においてはそういうことは考える余地があるかどうか。いかがでしょうか。
○国務大臣(松野頼三君) この防空壕の考えというようなものは、各国でいろいろやっておりますが、なかなか、どこの国も、一つの試験的、モデル的に想定をしてつくっておられるくにもありますが、いまの日本の現状では、すべての問題において容易なものじゃありません。したがって、そのシェルターを使わないように、防衛力あるいは条約によってそういう被害を未然に防ぐ、また力を持つことがある場合においては予防措置として非常に、お医者さんでいうなら、予防医学というものが私は発展すべきじゃなかろうか。したがって、その手術をするほうに、手術のほうの麻薬ばかりを、麻酔ばかりを用意しなくって、ある意味においては条約により、ある意味においては防衛力というものによって、その国における攻撃を未然に防ぐ、これが賢明な今日の策じゃないか。しかし、モデル的にスウェーデンも、私も拝見しましたが、つくっておられます。ある地域においては有効でしょうが、全市民というと、これは容易なものじゃない。したがって、まだ日本の今日の防衛庁の計画はそこまで前進しておりません。
○黒柳明君 これらの国々においては、民間業者がこのシェルターの建造をやっているから、わが国の民間業者も行く行くはそういうことを政府から話があるんじゃないかと、いまのうちに研究しておこうと、こういうような話があるやに聞いておりますが、こういうことは考えられないと、こう判断してよろしいですか。
○国務大臣(松野頼三君) まだそこまで、これは非常に間口の広いことで、建設関係もありましょう、防衛関係もありましょう、予算関係もありましょう、まだそこまでお互い話し合ったということはございません。
○黒柳明君 あとにも若干述べたいと思いますが、要するに、いまの政府の国防に対しての施策、国防問題に対しての研究、何か総合的な面において欠けていると、こういうふうな気がするのですが、総合的にこの国防問題を考える、そういうような機構なり組織なりを考える御予定はございませんか。
○国務大臣(松野頼三君) 内閣自身におきましては、要するに、国防会議の議長は総理大臣ですから、内閣で調整をして、必ずしもばらばらだとは私は思っておりません。先般来、国会内に防衛論議を集中的にすを委員会をつくってはどうだという意見がある政党からも出ました。また、わが党の中にもそういう意見が出ております。先般の三矢研究の最終的な答申として、各党派をこえて、防衛をひとつ総合的にやるためには、国会内にも防衛に関する委員会をつくるべきであるという答申を、私か小委員長でつくりましたので、やはりそういうところから、世論というか、一般的な国民の関心を総合的にするということが先でなければならない。行政だけは、私はいつでもその調整はできると思います。しかし、国民の世論といいますか、すべての論議を集中しなければ、なかなかこれは実行できない。したがって、政府、議会、国民、みな同じ意味で防衛には関心が深まっておりますので、そういう時期が私は来るのではなかろうかと実は期待しておるわけであります。
○黒柳明君 総理が中心になっている国防会議の開催される回数とか、それはどんな程度でございましょうか。
○国務大臣(松野頼三君) 実はあまり多くないので、これは国防会議そのもののあり方にあります。ことし、私が就任してから一回開きました。昨年も一回ぐらい開かれたと思います。その前は、しばらく開かれなかったと聞いております。それは国防会議そのもののあり方にもよります。開きさえすればいいというわけでもないと私は思います。できれば、やはりそういうものは、御指摘のように、国防会議のあり方、その開き方というものは、もっと研究すべき問題が私は残っておると思います。それは確かにおっしゃるとおりであります。
○黒柳明君 国防会議を中心にして、総合的な日本の国の防衛問題も考えていこう、こういう意思の表明であると、こう承ってよろしいでしょうか。
○国務大臣(松野頼三君) 国防会議の運営、国防会議の内容については、これはもっと研究すべきものが確かにあると私も思います。
○黒柳明君 世界の激しい流動性、あるいは国際情勢というものは非常に変動しておりますが、安保体制は六〇年においての安保体制である。今日は六六年、さらに七〇年、こういう年を経るに従って、国際情勢に伴い安保の体制も変わなければならない、こう思うわけですが、それにもかかかわらず、長期固定化、あるいは自動延長化、こういう問題が、政府の一部、総理、あるいは外務大臣の意見でございます。国際情勢というものが変動する中において、はたして長期固定化、自動延長、こういうことが考えられるか、いまの時点において。こういうことに関してはいかがでしょうか。外務大臣、お願いします。
○国務大臣(椎名悦三郎君) 先ほどから申し上げておりますが、中共の核開発の段階は年とともに進んでまいる、こういうことでございますので、新しい日本の安全保障において一つの要因がふえたということは申し上げております。ただいまのところは、日米安保条約という体制は堅持すべきものであると、こう考えております。一九七〇年に一応の期間が切れる。その場合に、自動延長の形がいいか、それともやはり固定した期間というものをさらに設定すべきであるかという問題は、その情勢において判断すべき問題でございまして、十分その点はあらゆる角度から研究して、間に合うようにこれに対処してまいりたい、こう思います。
○黒柳明君 総理は本委員会において、三度にわたって長期固定化を検討したいと、こう発言しておりますが、外務大臣はこの意見についていかがでしょうか。
○国務大臣(椎名悦三郎君) でありますから、総理と同じようなことを申し上げたつもりでおります。長期固定化にするか、それとも自動延長にまかしていくか、そういう問題については、十分に研究してまいりたい、こういうわけです。
○黒柳明君 外務大臣は、九日の委員会において、日米安保条約は通告しなければいつまでも続くのだ、自動延長化である、こういうふうな発言をしております。そうすると、総理の発言と若干違うようなニュアンスを受けるわけです。いかがでしょう。
○国務大臣(椎名悦三郎君) いや、同じ問題、考え方を、裏と表から両方で言っているようなもので、ちっとも違わないのであります。長期固定化すべきかいなかということを考えたいというのと、自動延長のままでいいか悪いかということを考えたいというのと、これは同じことです。裏と表だけです。裏から見るか表から見るかというだけで、ちっとも総理とは変わっておりません。
○黒柳明君 これはあくまでも外務大臣個人の意見だと思うのですが、各マスコミにおいては、自動延長、長期固定あるいは全面廃止云々とはっきりした意見の食い違いを、縦分けをしておりますが、それに対して外務大臣は、あくまでも違いはないと、こう言うわけですか。また、裏と表と、こういう発言がありましたが、その意味ちょっと私わかりかねるのですが、どういうことでしょうか。
○国務大臣(椎名悦三郎君) 長期固定という問題について、はたしてこれでいいか、それとも考えカを変えなければいかぬかということを、これを砕いて言うと、長期固定がいいか自動延長のままにしていいかということを考えたいと、こういうことなんです。でありますから、同じことなんです。
○黒柳明君 どうも私は同じじゃないと、また、いまも言いましたように、世間も同じじゃないと、こう見ているわけですが、また、自民党内部においても御存じのように意見が分かれております。ここで一々申してもよろしいのですが、自民党内部に対しての意見の食い違い、これに対して外務大臣はどのようにお考えですか。
○国務大臣(椎名悦三郎君) まあいまの段階では、まだどなたも確定意見は持っていないと私は考えております。まだこれは四年もあるのですから、いまから考え方をきめる必要はない、しかし、研究はしなければならぬ、そういう段階でございまして、どなたもまだ確定的な意見は定めておらぬと、こう思います。政府当局としても慎重に、この問題をあらゆる方面の意見を聞いて、そして情勢を分析してこの問題を解決してまいりたい、こう考えます。
○黒柳明君 どなたも確定的な意見は定めていないと、このようにおっしゃいましたが、それは将来のことですから、当然推測を含めての意見、それ自体がまた政府の重要ポストにある人の意見ならば非常にウエートを持つことは当然だと思います。藤山長官にしても、またその他の人、これは時間がございませんので一々申しません、確定的な意見を述べております。それに対して外務大臣も知らないわけはないと思うのですが、この点を追及する必要もないと思いますけれども……。 それから下田外務次官は先日共同声明——これは総理の長期固定化についての話を受けての話ですが、共同声明で処理することは法的拘束力はないが道義的政治的な拘束力はある、こう言い、一方、法制局長は、安保条約というような重大な問題を共同声明などで処理することが妥当であるかは問題だ、これについて外務大臣はどうお考えでしょうか。二人の意見が食い違っていると、こう思うわけですが。
○国務大臣(椎名悦三郎君) まあいまの段階では、その食い違った意見がたくさん出ることが必要だと思います。そしてそういう問題を全部判断して、そして一番いいのに落ちつかせるということにすればいいんです。いよいよ来年に、もう期限が迫っておるというときに、まだどうも十も二十もいろいろな意見が出るということは、これはまことに困ると思います。いまのうちならまだ幾らでも食い違った意見がたくさん出たほうが私はいいと思います。
○黒柳明君 これは私たちがいろんな意見を言うならいいと思うのですが、少なくとも、先ほども言いましたように、政府の要人がそういう発言をするということは、国民を惑わす原因にもなるのじゃないか。また、四年後といっても、四年後はいまから始まるのです。こういう点からもう一回御答弁をお願いします。
○国務大臣(椎名悦三郎君) なるほど御指摘のような点も考えなければなりません。国民を惑わすというようなことをやはり念頭に置きながらこの問題を取り扱う必要があると思います。 下田次官の言うのは、ただ、一つの仮定に基づいた提案でございまして、自動延長のままでかりにあるということで心細い場合には、どっちかが、一年以内の予告によってこれを、この条約を廃棄しちまうということにしょっちゅう追いかけられておるようなもし不安があるならば、思い切ってこれを何年かにやるという方法をとる。それから、いや、そこまでいかぬでも、両国の責任ある首脳が共同声明を出して、そうしてこれは当分の間とにかくこれを堅持しようというような申し合わせをしたと、それを声明するというようなことでも、一応はそういう一年予告でこわれてしまうというような不安感を一掃する政治的な効果はあるのじゃないかというような一つの試案を、何かの機会に言ったということは私も聞いております。それはあくまで下田次官としては、その声明なるものが条約ではないのでありますから、たとえ首脳部の共同声明にしても、法律上の厳格な意味において効果は少ない。ただ、一般の国民が、ああそうかということでこれを納得する、そういう政治上の効果は確かにあると思うのです。そういうことを考えて、そういう発言をしたようでございます。法制局長官は、それを政治的な効果云云ということではなしに、法律上の効果から言うと、それは何ら両国の間に拘束力がないのだということ、これは、法制局はもらはもち屋でありますから、法律上の見解をこれに対して述べたということで、私は十分にこれは両者の発言というものはそれなりの価値がある、こう考えております。
○黒柳明君 ともかく国民が不安を感じないような完ぺきな防衛体制あるいは施策なりをお願いしたいと思います。 また、官房長官は、このような発言もしております。安保条約体制を必要と認めるのは、国民の三五%にすぎない。今後わが国が安全と繁栄をもたらすためには、日米の安保体制というものを国民各層に理解をさせるためにPRしなければならない。このようなことを言っておりますが、外務大臣はこれについて具体的な将来の方策かなんか考えておいででしょうか。
○国務大臣(椎名悦三郎君) 三五%の支持率ということについては、私は寡聞にしてまだ新聞も通信も読んでおりませんが、もしそれがほんとうであるとすれば、もう少し国民の間にこの趣旨を徹底して、そうして、とらわれない自由な判断をさらに求める必要があろうかと思います。
○黒柳明君 以上、外務大臣と防衛庁長官の質問を終わります。ありがとうございました。 質問を変えます。いま新聞で話題になっております東村山の文化村の事件、これについて質問したいと思います。 この事件は御存じのように、日がたつにつれて重大性が増してくると思います。政府は手おくれにならないようにどういう処置をしたか、この席で明確に国民に対してその具体的対策を表明していただきたいと思います。 厚生大臣と建設大臣にお願いします。
○国務大臣(鈴木善幸君) まず最初に、東村山市の赤痢集団発生の状況につきまして御報告を申し上げたいと思います。 今回の集団赤痢は、東村山市内の通称久米川文化村と称する戸数二百三戸、世帯人員が六百六十一人の新興住宅地で発生したものでございます。患者の発生状況は、三月十九日に当地の開業医師から赤痢患者の届け出がございまして、同日から直ちに田無保健所職員が検病調査を行ないますとともに、採便管を配布し、検便を行なったのであります。その結果、三月二十五日までに三百六十三名の患者が発見されました。 現在までの疫学調査によりますと、感染経路、同団地内の専用水道の汚染が原因である、こう考えられるのであります。目下よってきたる原因を究明中であるわけであります。 今回の集団発生の防疫措置について申し上げますが、三月十九日から二十五日までに発見された三百六十三名の患者につきましては、荏原病院をはじめ、八伝染病院に隔離収容をし、治療に万全を期しております。東村山市では二十四防疫対策本部を発足させ、都保健所、医師会と協力をいたしまして防疫作業を推進をいたしております。厚生省におきましては、二十五日午後防疫課、水道課、環境整備課の係官を現地に派遣をいたしまして、防疫活動を指導をいたしておるのであります。また、東京都知事は、文化村村内の消毒を東村山市に指示し、現在強力にこれを実施中でございます。 以上、御報告いたします。
○国務大臣(瀬戸山三男君) 東村山市のお尋ねの問題は、その問題に限りましては、建設省としては特別な事態ではございません。これは全く上水道施設の不備と防疫問題であるので、厚生省のほうで十全の措置をとられると思います。
○黒柳明君 十九日に医者の届けがあって、二十五日に入院さした、この間は何をしていたわけですか。
○国務大臣(鈴木善幸君) ただいま私から御報告を申し上げましたように、十九日に開業の医師から赤痢患者の届け出がございまして、同日から直ちに田無の保健所職員が検病調査を行ないますとともに、採便管を配布して検便を行ない、患者の発見につとめておったのでございます。これは東京都からの報告によるものでございます。
○黒柳明君 発見に六日もかかりますか。
○政府委員(中原龍之助君) お答えいたします。届け出が十九日にありまして、それから防疫活動が開始されたわけでございます。それにつきまして、届けられた患者を中心にいたしまして採便管を配布し、そうして便をとりまして検査、逐次検便を拡大してまいりまして、そうして逐一と患者を見つけておったわけでございます。したがいまして、その患者は、二十五日に全部わかったのではありませんで、毎日患者がここに出ておったわけでございます。
○黒柳明君 出た患者は、六日間おっぽっといたわけですか。出た患者は六日間、あるいは五日、六日おっぼっておいたわけですか。
○政府委員(中原龍之助君) 出た患者は、当然そこで伝染病院に収容するという措置をとるわけであります。逐次収容していたということであります。
○黒柳明君 入院始めたのはいつからですか。
○政府委員(中原龍之助君) 入院は患者と決定いたしましてから、逐次入院を始めたわけです。
○黒柳明君 いつに何人か、答弁してください。
○政府委員(中原龍之助君) 患者が発見をされましたのは十九日に一人でございます。二十日に四人、二十一日に四人、二十二日に十三人、二十三日に二十三人、二十四日に二百六十六人、二十五日に五十三人、計三百六十三名でございます。
○黒柳明君 発見したものを、逐次どの病院に入院させたか、言っていただきたい。
○政府委員(中原龍之助君) 病院は荏原病院以下八カ所でございます。分散をしております。
○黒柳明君 何日、どの病院に何人。
○国務大臣(鈴木善幸君) これは黒柳さんも御承知のとおり、まず東村山市のそれぞれの防疫衛生関係の当局がおやりになり、またそれを都の衛生局が指導される、そういうようなことで、厚生省はこれらの防疫措置その他につきまして指導いたしておるということでございまして、ただいま東村山市、東京都からの報告に基づいて、ただいま詳細な資料の御要求でございますので、いまととのえておるところでございます。
○黒柳明君 ぼくは現にきのう行って調べてきている。食い違っている、それと。
○政府委員(中原龍之助君) 病院は昭和病院四十四名、これが一番最初に入院しております。
○黒柳明君 何人。
○政府委員(中原龍之助君) これが二十二、三日ごろまでに四十四名。
○黒柳明君 三、三日ごろでなくて、何日にどの病院に何名。
○政府委員(中原龍之助君) 実は日にちまで……ちょっとわかりません。
○黒柳明君 おかしいじゃないか。これだけの重大問題ですよ。一日に百三名もふえているんですよ、患者が。いまこの時点においてどんどんふえているかもわかりませんよ。実際に行っていないから、ぼくは実際に行ってきて調査をやっているんですから、だからそんなでたらめ言うんですよ。
○政府委員(中原龍之助君) 病院名を申し上げますと……。
○黒柳明君 わからなければわからないと言いなさいよ。ぼくのほうがよく知っているんだから。
○委員長(石原幹市郎君) あとで調べて……。
○政府委員(中原龍之助君) あとで調べまして、入院の月日と人数はあとで調べて正確にお答えします。
○黒柳明君 実は、すぐ検便して入院させたんじゃないんです。この町田という医者に私は会って聞いてきた。三日間その間に余裕がある。何をやっているのか、東京都の役人や保健所は。そういうことを文句不平たらたら。だからこれだけの三百六十三人が一ぺんに入院せざるを得なくなったんだ。時間がありませんから、ほんとうはあの時計を止めといてもらいたいんだ。そういうような文句を言っている。ここでこういうことを長いこと害えません。全然でたらめです。この赤痢問題に対しては。なんだったら大臣いますぐ行ってみたらいいでしょう。かわいそうな小ちゃい子供が、もうそれこそだれもいないようなところ、まっ暗なところで、おかあさん、おとうさん病院にはいっちゃって、食うものも食わないでいるんですよ、きのうから。だれかここにいる中で現場に行って調査をした人いますか。技官か何か派遣させちゃって、それで調査さしているんじゃないですか。そういうことをやっているから、だからどんとん患者はいまこの時点においてもふえていくんです。半分がもう入っちゃっているじゃないですか。すぐ行って調べてくればいいですよ。そんな原因を究明することも大切でしょう。だけど、もう原因は出ちゃって、ましてどんどん患者は出る段階にあるんです。であるならば、それを防ぐととにも、いまかわいそうな人たちにどうすべきか、これに対しての最大の措置をとらなければだめじゃないですか。それが全然なされていない。ただ、保健だ、消毒だ、あるいは検査だ、そればっかりやったって、現実問題はどれだけの人が困って不安で泣いているかわからないじゃないですか。ほんとうに国民のための政治であるならば、大臣みずから行きゃいいんです。局長みずから行きゃいいんです。それでその問題を真剣になって追及してごらんなさい。私たちが行ったって喜ばれるんですよ。まして大臣が現地へ行けば、たといどんな施策がすぐに施さなくても、みんなはほんとうに喜びますぞ。精神的にもほんとうに潤われます、この点を私は言いたいんですよ。でたらめです、いまの答弁なんか。まだまだそういうことは一ぱいありますぞ。追及しましょう、何にも知らないじゃないですか。あるいはここにほんとうに現地を視察した人を呼んでください、そうしたら私は追及します。知っているならどんどん追及します。どうですか。
○国務大臣(鈴木善幸君) こういう防疫の体制を整備いたしまして、また、こういう患者の発生に対して迅速に措置をする、こういうことは第一線の保健所、あるいは都の衛生局、それぞれの部署で一生懸命おやりになり、これを厚生省が指導をする、こういう立場でございまして、私は、昨日直ちに三名のそれぞれの係官を現地に派遣をいたしまして、そうしてその指導に当たっておるのであります。私自身は毎日予算委員会に忙殺をされておりますことは御承知のとおりでございます。した、かいまして、厚生省の機関を通じて、また、東京都を督励し、現地を指導してやっておる、こういうことでございまして、決してこれを軽視したり、また、ないがしろにしておるという気持ちはございません。非常に心配をいたしておるのでございます。
○黒柳明君 大臣は時間をみて現地へ行って、そうして最大の処置を投ずる意思はありますか。
○国務大臣(鈴木善幸君) 万全の対策をとるつもりであります。
○黒柳明君 現地に行って万全の体制をとると、こういうふうなことでよろしいですね。
○国務大臣(鈴木善幸君) 私がいろんな報告を受けまして、その判断によってきめる問題であります。
○黒柳明君 それじゃいま現在のいろんな諸情勢は、もう報告を聞いて御存じですね。
○国務大臣(鈴木善幸君) 先ほど御報告を申し上げたとおりでございます。
○黒柳明君 それが何にも知ってやしないじゃないですか。新聞に出ていますよ、そんなことは。どうですか、大臣。
○国務大臣(鈴木善幸君) 先ほど当委員会の委員の皆さまに私が御報告したとおりでございます。
○黒柳明君 私が言っておるのは、厚生大臣はお忙しいと思います、最高責任者ですから。現地へうろちょろ出かけるひまもないでしょうけど、十二分に指導監督するということばであるならば、少なくとも、きのう現在のことは、係官に全部聞いてなきゃならない、おかしいと、こう思うんですが、どうでしょうか。きのう現在までのことは全部知っていますでしょうか。
○国務大臣(鈴木善幸君) 私が報告を受けました点につきましては、先ほど御報告申し上げたとおりでございます。
○黒柳明君 ですから、そんなのは新聞に出ている範囲のことで、もっともっと現地に行けば、あるいは報告はうんとなきゃならないんです。そんなことを聞いたって対策なんか立てられやしないじゃないですか。それはどうですか。
○委員長(石原幹市郎君) 厚生大臣から、もう答弁ございませんか。
○国務大臣(鈴木善幸君) もう同じことですから。
○委員長(石原幹市郎君) 厚生大臣は、先ほど答えられましたように、さらによく最善を尽くされると言っておるのでありまするから、質問を続行していただきたいと思います。
○黒柳明君 最善を尽くされるというだけじゃないんです。私の質問は、指導監督の任にある立場だから、これはわかりますが、きのうまでのことを全部意見を聴取して、その事実をつかんでるかどうかと、こう聞いておるわけです。
○国務大臣(鈴木善幸君) 先ほど公式に当委員会に御報告を申し上げたとおりであります。なお、引き続き、今後もその推移を詳細に把握するようにつとめたいと考えております。
○黒柳明君 私も特に事を荒立てる必要はないと思いますが、ほんとうに一生懸命やっていただかないと、いまこの時点においてもどんどん患者はふえていますよ。それで八王子の台町病院なんか行ったらたいへんなものですよ。五十人収容のところを六十人入れられて、隣にはジフテリアの患者も入っているんです。しかも、病院には流動物一つないです。賢いものは外へ行ってやってくれと、こういう状態です。まあ時間がありませんから言いません。ともかく現地に行って、係官じゃなくて、もっと力がある人、そういう人をやってください。万全の体制を整えてください、それだけを要望しておきます。どうもことばを荒立てて申しわけございませんでした。 それに関連して、まあここでは専用水道の不備、あるいは貯水タンクの不備、いろいろあげられますが、いま、もう一つ問題になっておるのは比企のネオ・ボリスの問題がございます。このネオ・ポリスの問題について、建設大臣、何か知っておることはございますか。
○国務大臣(瀬戸山三男君) お答えいたします。 お尋ねの比企ネオ・ポリスというところは、埼玉県の東松山市内及び比企郡の吉見村村内、この中に二十五万坪の宅地造成をいたしておる、そういう会社でありますが、こまかく申し上げると詳細ありますけれども、あるいは御承知だと思います。新聞等でいろいろ報じておりますが、事業者は三陽不動産部という事業者でございますが、宅地造成を進めておりまして、ある程度の家も建ち、また、分譲住宅地の分譲、だいぶん進んでおります。ところが、資金不足か何かで、事業がその後続いてうまくいっておらない、こういう状態で、そこに住む人たちが現在迷惑をこうむるのじゃないかと、こういう事態でありますので、私のほうは、いま現地に係官を派遣して調査をしておるという事態でございます。
○黒柳明君 その調査はいつごろまとまって報告されますでしょうか。
○国務大臣(瀬戸山三男君) 計画局からお答えいたさせます。
○政府委員(志村清一君) 概況は大体わかっておりますが、さらに詳細につきまして現地について調べておる最中でございます。
○黒柳明君 概況をちょっと教えてください。
○政府委員(志村清一君) 先ほど大臣からお話がございましたように、東松山市、吉見村、両方にわたって約二十五万坪の宅造をやっております。造成期間は三十五年から四十年ぐらいの間でございまして、造成をほぼ終わりまして分譲をいたしております。売却いたしましたのが大体六七%程度と考えておりまして、そのうち、建っております戸数が約百戸と考えております。私どものほうから見ますと、道路の面積等は大体六メーター程度の道路もあるようでございます。ただ、上水の問題でたいへん困っているのでございまして、会社側の掘りました井戸によりましては現在建っておる百戸の住宅の飲用水が必ずしも十分足らぬ、業者が、その足らぬ分について束松山から給水車を送って水を支給しておるというふうな状況のようでございます。
○黒柳明君 いま局長の話で、水に非常に困っている。給水車が一日一台きていますよ、軽自動車です。これが非常にきたない。またこの比企ネオ・ポリスが第二の東村山分譲地になる可能性が非常に強いのです。この実情に対して厚生省がすぐ現地調査をしていただきたい、こう要望するのですが、大臣いかがでしょうか。
○国務大臣(鈴木善幸君) 御要望に沿うように、直ちに調査いたします。
○黒柳明君 大臣の後答弁のとおりに、要望に沿うように直ちに調査していただく、こういうことでよろしいですね、再確認したいと思いますが。
○国務大臣(鈴木善幸君) そのとおりにいたします。
○黒柳明君 これと同じような、要するに局間の団地の造成、建て売り地が全国相当数あると思うのですが、この民間による住宅団地が全国でどのくらいあるか、掌握していらっしゃいますでしょうか、建設大臣。
○政府委員(志村清一君) お答えいたします。 民間の造成団地いろいろございまして、民間の大手の、あるいは中堅の業者がやっておる分と、地主がいわゆる直売でやっている分とございまして、ただいま手元に詳細な資料はございません。
○黒柳明君 手元に詳細な資料がないと——私が調べた範囲では相当あります。角栄団地及び狭山、霞ケ関、志津、大阪にいきまして第一羽曳野、第二羽曳野、師勝、学園前、阪急北云々と、そこへ行って調査をした結果、これまた第二の村山、比企になりかねないような状態にあるわけですが、これについてまたさっそく現地に行って調査をする意思があるかないか、大臣いかがでしょうか。
○国務大臣(鈴木善幸君) これは私、村山に隣接をしております地区でございますので、また、東京からも近い地区でございますので、さっそく係官を派遣して調査をさせたいと思っておりますが、全国のそういうところを全部厚生省が直接やるということは事実上不可能でございます。これはやはり各市町村なり、あるいは各府県なり、それぞれがまず状態を把握をして、そしてその対策を進める、また、それについて厚生省として適切な指導、協力をする、こういう行政のたてまえになるべきであり、私はそのようにやってまいりたいと考えております。
○黒柳明君 確かに全国的に厚生省が調査するのはたいへんだ、わかります。では、近い千葉県の角栄団地、これだけでももう一カ所調査する意思はございませんでしょうか。これも非常に不備な条件にあります。ここでまたるる申しますと時間がなくなります。いかがでしょう。
○国務大臣(鈴木善幸君) 千葉県当局と協力いたしまして、できるだけ調査をいたします。
○黒柳明君 このように、まだまだこれは時間がありますれば細目にわたって調査した結果を言えばいいのですが、これは分科会に譲りたいと思います。現行法上では、宅地造成及び地すべり危険の防止と、このような法の規制はございますが、東村山、あるいは比企、あるいは角栄、すべてそうです。上下水道及び住宅団地、その地上活に必要なこと、造成上の最低限の制限をするための立法措置を講じなければならないと、このように思うわけですが、これは調査した結果ともなると考えられると思うのですよ。この二点についていかがでしょうか。
○国務大臣(瀬戸山三男君) そういう問題について私のほうからお答えいたしておきます。 実は、黒柳さん御承知だと思いますが、こういう住宅事情の逼迫等に伴いまして、近年いわゆる住宅団地、住宅地造成、あるいは建て売り分譲ということが各地に非常に無秩序に行なわれておる、これは私はたいへんなことだと思います。そこでこういう各種の弊害が起こりますので、御承知のとおり、昭和三十九年、一昨年でありますが、こういう住宅地造成事業等に関する規制に関する法律が制定されました。それからまだ一年半そこそこでございます。ところが、いま、取り上げられましたような比企の団地、あるいは東村山、こういうところはその法律制定前に着手されて、非常に不完備な状態になっておる。角栄団地もさようであろうと思います。そこで、私どもは、この法律によりますと、区画整理地域、都市計画地域内においてそういう計画をいたします場合には、管轄の都道府県知事の計画について認可を得てやる、これは御承知でありますから、こまかいことは申し上げません。ただ、今度のこの東村山の事件を見まして、上水道に対する部分が私は法律に欠陥があるのじゃないかという感じを持っております。下水道、道路、あるいは排水その他については計画を定め、その認可を受けてそれを適出に施行するということになっておりますが、上水道についてはそういう規定がありません。したがって、上水道施設、これは公共事業でありますから、なかなか簡単でございませんけれども、やはりそれも計画に含めて、大事な水でございますから、やるべきだという感じを持っております。法の改正を準備したいと、かようにいま検討しておるところでございます。
○黒柳明君 ただいまの大臣の御意見に全面的期待をするものでございます。 問題を若干変えたいと思います。厚生大臣にお伺いしますが、国家公務員法百三条の二項、この法的精神について述べていただきたいと思います。
○国務大臣(鈴木善幸君) 御指摘の国家公務員法第一百二条、これは「私企業からの隔離」ということでございまして、「職員は、離職後二年間は、営利企業の地位で、その離職前五年間に在職していた人脚院規則で定める国の機関と密接な関係にあるものにつくことを承諾し又はついてはならない。」、また、「前三項の規定は、人事院規則の定めるところにより、所轄庁の長の申出により人事院の承認を得た場合には、これを適用しない。」、こういう規定がございまして、国家公務員の離職後の就職の問題につきましての一定の規制がなされておることは承知をいたしております。
○黒柳明君 要するに、厚生省から製薬会社への天下り人事、それによって疑惑を生じることを防止する、こういう法律だと思いますが、これに抵触するような行為が厚生省内にいままであったでしょうか。
○国務大臣(鈴木善幸君) 昭和三十五年一月から現在までの間において、厚生省薬務局の課長以上の退職者で、関係会社に就職した者は次の四名でございます。これはい、ずれも技術者、技官でございます。喜谷市郎右衛門、これは製薬課長をいたしておった者でありますが、昭和三十五年に退職をいたしまして、ある製薬会社の社長付ということになっております。それから市村孝夫、これは監視課長でございまして、三十八年に退職いたしまして、ある製菓会社で、製薬もやっておりますが、そこの嘱託をいたしております。五十嵐喜久、これは麻薬課長をやった者でありまして、あるビタミン会社の参事になっております。平瀬整爾、これも製薬課長でございましたが、三十九年にある製薬会社の比較的低い地位についております。
○黒柳明君 人事院総裁にお伺いしますが、いま大臣がお述べになった四人の人たちは、人事院に報告があり、また認可を得ていますでしょうかどうか。
○政府委員(佐藤達夫君) 私のほうでは、全然そういう申請は受けておりません。
○黒柳明君 そうすると、総裁にお尋ねしますが、この百三条に触れると、違反であると、こういうふうに考えてよろしいでしょうか。
○政府委員(佐藤達夫君) ただいまのお話は、きわめて最近にそういう情報を聞き、ただいまの大臣のお話によっていよいよその真実性を確認するような実は状態になったわけであります。いまこの場でどうこう申し上げることは差し控えますが、とくと、これは十分調査いたしまして、大いにわれわれのほうとしても検討しなければならぬというふうに考えております。
○黒柳明君 これは明らかに人事院に届け出をしてない。また百三条の二年以内に——五年以上職にあった者は、離職後二年以内に製薬会社に——そういう関係に入っちゃいけない、こういう法に触れると、こう思うわけですが、大臣はどうでしょうか、御意見は。
○国務大臣(鈴木善幸君) この面につきましては、若干食い違いがあるようでございます。まだ、最初の喜谷君の承認申請につきましてでありますが、承認申請を人事院にいたしましたところ、その社長付というような地位は厚生省との間に国家公務員法第百三条第二項にいう密接な関係があまりないと、こういうことで承認手続は不要であるとされておる。そこで、その他の三名につきましても、これとほとんど同じような条件でございますので手続をとらなかった、これが私に対する報告でございます。
○黒柳明君 三十五年の喜谷さんの以後に、その報告は必ずすべきだと、こういう人事院からも申し入れがあったと、こういうはっきりした答弁を得ておりますが、大臣いかがでしょうか。
○国務大臣(鈴木善幸君) こちらから承認手続をいたしたのに対しまして、人事院事務総局職員局のほうから、「営利企業への就職承認について(通知)、元薬務局製薬課長喜谷市郎右衛門に関する標記申請については、申請にかかる地位は、その職務内容と責任の程度に変更のない限り、厚生省との間に国家公務員法第一〇三条第二項にいう密接な関係がないものと認められるので、同申請言を返送します。」、こういう人事院からの通牒をちょうだいいたしまして、やっておるわけであります。
○黒柳明君 その後に人事院からはっきり厚生省に対して、通告すべきだ——承認の申請をすべきだ、こういうことになっておるのだ、こういう話を聞いておるわけですが、はたして人事院はそれはどのようにお考えですか、もしこういうことがなされたら、たいへんなことになってしまいますよ。
○政府委員(佐藤達夫君) 事実は先ほど申しましたとおりで、ここ数年来、公務員法の規定に改正が加えられました結果、私どもとしては毎年のこの承認件数を国会に御報告申し上げておるわけであります。その御報告の中に実はいまのようなことは全然出ておりません。したがいまして、事の成り行き次第では、私どもの今度は重大責任になるということでありますから、いま厚生大臣のお答えがありましたけれども、私どもは、私どもとしての立場をここで申し述べさしていただきたいと思います。 御承知のとおりに、民間に就職する場合には、所轄庁の長——厚生省であれは厚生大臣から、人事院に承認の申請がありまして、それに対してわれわれが判断を下して、承認あるいは不承認ということになるわけでございますが、先ほど申しましたように、昭和三十八年度においては少なくとも課長級以上の者についてはゼロ、それから三十九年もゼロ、それから昨年度は今度御報告申し上げいる中に出ております一件でございます。ただいまのお話に出ましたような数人の者は全然出ておらない。ところが私どもといたしましては、いまの数字が示しますところからいって、よそには相当多人数の就職者もおられるのに少し少な過ぎはしないかということで、疑いを持ってといいますと、これは少しことばが過ぎますけれども、われわれとしては、やはり立場上、一応の事実の究明は必要だろうということから、本来、各省に対しましては、一年に一回、実地の監査的なことをこちらから出向いてやっておりますが、厚生省につきましては、昭和四十年の場合においては実は特別に三回出かけておって、調べておる。一月二十七日に第一回、これは各省並みの調査と申し上げてよろしい。それからさらに四十年四月十三日に第二回の監査に出かけております。さらに、その年の十二月二十四日に三回目の調査に出向いておるわけであります。そもそもその前提問題として、ただいま昭和三十、五年のお話が出まして、三十五年に人事院に照会したところが、かよう、かくかくであったというお答えがありました。これはどうも、それらしい事実があるようでありますが、御承知のとおりその当時は非常に、まあ非常にというと、ことばが過ぎますけれども、いささか甘い態度でやっておったわけです。その後非常に世間のいろいろな批判もございますし、国会方面で強いまた御意見が出まして、そうして先ほど申しました公務員法の改正として国会に逐次報告をしろ、毎年報告をしろという条文が入りましたので、かたがた私どものほうとしては、従来の基準をぎゅっと引き締めまして、そうして多少方針を変えた。ところが昭和三十九年の三月二十三日に、厚生省の当局者から、これは仮定の問題としてでありましたと思いますが、たとえば製薬課長が会社に行く場合は、もう非該当のものとして承認を申請しないでもいいだろうかというお話があって、それは今度必要だということをはっきりわれわれのほうで申し上げたという記録が残っておる。そのあとを受けて、先ほど申しましたように、あれは四十年でありますが、一月二十七日、四月十三日、十二月二十四日ということで参りましたけれども、遺憾ながらいまの事実、これはまあ調べてみないとわかりませんけれども、それに思い当るような事実は、実は発見できなかった。これは私どもの力の不足ということもあるかもしれませんけれども、何ぶん強制的な捜査権というものもございませんので、これは相互の信頼のもとにやはりお調べをしなければならぬということで、まあ力の不足はありましても、そういう結果になって、いまのお話を伺って、実は驚いているというわけでございます。したがいまして、そういう点からいいますというと、今後一そうわれわれとしては非常な決意をもって、こういうことの起こりませんように、みずから戒めながら事に当たらなければならないというふうに覚悟を固めておるわけでございます。
○黒柳明君 これは人事院としては非常に同情すべきケースだと、私も去年の決算で、これの資料を要求しましたが、出てきません。やっとの思いでこちらから——裏手から調査した結果、出した資料なんです。こうなりますと、はっきり厚生省はこれを隠していたんだと、こういう結論になると思う。三十九年にはちゃんと人事院から厚生省に言っているんです、出すべきだと。隠していた事実がある、それがいまやっとの思いで出てきたと、こういうことなんですが、厚生大臣どうですか。
○国務大臣(鈴木善幸君) 私に対する報告は、先ほど申し上げましたように、喜谷君の際の取り扱い、これに基づいて処理してまいったということでございまして、その点、私あるいは事情を承知いたしておりませんので、監督不行き届きということになるわけでありまして、まことに遺憾にたえないことでありまして、今後十分注意をいたして指導してまいる考えであります。
○黒柳明君 これは、今後十分に注意するなんというものじゃないですよ。これは国家公務員法の百九条に触れるんです、もしこの事実があると。罰金ですよ、懲役ですよ。こういう重大な事実を厚生大臣が知らないと、しかも三十九年には人事院から厚生省のほうに通達も出ている。それを無視している。こういう現実に対してどうお考えですか。それも遺憾だと、これで済ますつもりですか。
○国務大臣(鈴木善幸君) まことに不行き届きでございまして、その点、遺憾の意を表する次第でありまして、今後十分注意いたしたいと思います。
○黒柳明君 しからば、今後この四人に対してどういう処置をとるか、お伺いしたい。
○国務大臣(鈴木善幸君) この四人の諸君はすでに厚生省を退職をいたしまして、それぞれの職場について生活をし、妻子を養っておるのでございますから、この点につきまして、それらの四名の諸君に対する措置を——離職させるとか、そういうようなことは、私、ここでどうとも申しかねるのでございますが、今後再びかようなことのないように、十分注意をいたしてまいる所存でございます。
○黒柳明君 こういうものに対しての罰則は、何年間有効ですか。
○政府委員(佐藤達夫君) 起訴のための期間はやはりございますが、いまの問題について、いろいろ年次が分かれているようでございますから、一がいには申し上げられませんけれども、それにはまだ起訴のできる期間内の者もありゃしないかと思います。何分、しかし私としては、いま厚生大臣のお口から、この場で正式に伺って、いよいよこれは確実性があるのじゃないかという程度の心証を得た段階でございますから、なおこれから、とくと私どもとして調査をさしていただきまして、検討していきたいというふうに思います。
○黒柳明君 厚生大臣にお伺いします。二年以内には罰則は適用するんです。そうなると、この四人の人たちは、この罰則規定に当てはまるのですよ。このほうものがれようと、こういうわけですか。
○国務大臣(鈴木善幸君) 喜谷君の場合につきましては、先ほど申し上げましたとおり、正式文書によってその必要がないと、こういうことになってきておるわけであります。私が申し上げておりますのは、そういう届け出——申請をすることについて、厚生省の人事課のほうでは、喜谷君の場合にそういう御承認を得たから——取り扱いを得たから、それに準じて扱ったと、こういうことで、本来なれば、それについて人事院からさらに通告があれば、それに基づいて手続をしなければならなかったと、こういう手続上の問題につきまして、まことに監督上遺憾の点があったと、こう申し上げておるのでありまして、内容的にはすでに人事院のほうから御承認を得ておる喜谷君に準じたような、同じような内容のものでありますので、これは人事院のほうで御調査をいただきまして、その結果によって処置いたしたいと考えておるわけであります。
○黒柳明君 三十九年に人事院から厚生省に行っている通達を、持ってきていただきたいと思いますね。そういうものまでも無視されるような、そんなルーズな政治のあり方なんですか。
○政府委員(佐藤達夫君) 先ほど通達とは申し上げておりません。三十九年の三月二十三日に、厚生省の事務当局が、一応の仮定の問題の形をとって、製薬課長から製薬会社に行く場合は、承認の申請をしなくてもよろしいかという質問があって、それは必要ですとお答えしたという経緯でございます。
○黒柳明君 それが無視されると、このようなルーズな人事院と厚生省との関係ですが、そういうでたらめな政治をやっていいんですか、厚生大臣。
○国務大臣(鈴木善幸君) 私、事務当局から報告を受けておりますところは、先ほど来申し上げたとおりでございまして、いまのような人事院とのやり取りがあったと、またぜひ出すべきであるというような人事院のほうからのお話等を、私、承知いたしておりますれば、これは決定的なことでございますから、十分注意をして、そのようにやらせることにいたしたと思うのでありますが、何分にも事務当局としては、喜谷君のとき御承認をいただいておるので、あとのケースも喜谷君に準じてはからって処理したと、こういうことの報告だけでございますので、その点重ねて申し上げますが、監督が十分行き届いておらなかったという点につきましては、遺憾の意を表する次第であります。
○黒柳明君 厚生省以外にこういうルーズな天下り人事があると思いますか、大臣、いかがでしょう。
○国務大臣(鈴木善幸君) 他省の二とは、私、承知いたしておりません。
○黒柳明君 多少のことは承知しているって……その多少をそれじゃ言っていただきたい。
○国務大臣(鈴木善幸君) 他の省のことは承知いたしておりません。(笑声)
○黒柳明君 ここで雰囲気がやわらいで非常にけっこうだと思うのですが、ほかにはないんです、そういうことは。厚生省だけなんです、こんなでたらめをやってるのは。なぜ私はこんなにしつつこく言うかというと、この四人の人たちが行った会社、どこの会社か——藤沢製薬、理研ビタミン、明治製菓、中外製薬。そこから出てる新薬に、でたらめな新薬がある。そういう新薬に対して、こういう天下り人事が非常に暗い霧を投げかけていると、こういうことを言いたいんです。それに対して、こういうことを、もう役職についている、食うことが困るから云々だなんと言ったら、こういうことがまた出てきたらどうします。みんな、これは食うのに困るからしようがないじゃないか、しょうがないじゃないか——そんな政治をやられるわけですか。法律なんか必要ないじゃないですか、そうしたら。
○国務大臣(鈴木善幸君) 薬事審議会の機構なりなんなりをよく御説明申し上げて、御理解をいただきたいと思うのでありますが、薬事審議会の委員は、薬学その他関係各学界の権威者五十人が本委員でございます。また、そのほかに、臨時委員といたしまして、必要に応じて二百五十人程度の委員を委嘱をいたしておるのであります。この審議会は二つの部会に分かれ、また特別部会十一に分かれまして、重要な事項の審議に当たっておるのでありますが、さらに調査会が三十三ございます。新薬の製造許可にあたりましては、最近、薬の副作用等を十分、サリドマイド禍以来重視いたしまして、動物実験、あるいは臨床実験、その他そういうデータを十分報告させる、また、類似の薬品につきまして海外の情報等も十分とりまして、あらゆる角度から慎重に、この権威ある薬事審議会で検討の上で製造認可を与えるものでございまして、いまのような四名の者のために、この新薬の審査がゆがめられるようなことは絶対にないということを、はっきり申し上げておきます。
○黒柳明君 絶対にないったって、そんなことは断言できないじゃないですか。こういう悪らつな事実があるってことは、これは事実じゃないですか。こういう不備があるってことは事実じゃないですか。それに対して遺憾の意を表してることも事実じゃないですか。大臣が絶対にないと言ったって、そんなことは信用できませんよ。どうですか。
○国務大臣(鈴木善幸君) 手続上の脱漏につきまして私は遺憾の意を表しておるのでありまして、新薬の薬事上の審査につきましては、このような、いま申し上げたような権威ある各界の方々で、しかも小人数のものでなしに、本委員が五十名、その他特別委員が二百五十名というぐあいに、たくさんの権威の方々が集まりまして慎重に審議する、しかも科学的データに基づいてそれをやるのでありますから、その点は御信頼をいただきたいのであります。
○黒柳明君 そういう信頼をおきたいのは当然です。また信頼もしなきゃ薬なんか飲めません。であるならば、こういう変な人事をまず第一にぬぐい去らなければ、人が運営し、人が薬をつくり、人が薬を売るのですから、そういう人事という問題に対してこういう不備があったのでは、そういうところまで疑いを持たれたってしょうがないじゃないですか。どうですか。
○国務大臣(鈴木善幸君) その手続上の点につきましては、再三ここで私の心境を申し上げて、今後絶対にさようなことのないようにいたしますことをお誓いを申し上げているのであります。それと新薬の審査の問題は、これは科学的な根拠に基づくものでございまして、この点は御信頼願いたいと存じます。
○黒柳明君 もう一回話を戻すようですが、しからば、この三人に対しては今後どのような処置をとるか。まだこれは三十九年の問題ですからね。四十一、四十二年まで百九条は適用されるわけです。それに対して、あくまでも、生活があるから——私は何も生活権を奪おうなんて思ってやしません。この次にこういう問題が出てきたとき、また前例を残すようなことがあったら非常にうまくない、こう思うわけですが、これに対していかがですか。
○国務大臣(鈴木善幸君) 先ほど申しましたように、人事院の御審査の結果、それに服しまして措置いたしたいと存じます。
○黒柳明君 もう一回総裁にお伺いしたいと思いますが、人事院の調査をやると、慎重を期すと、こういうようなことでございましたが、いま大臣は、慎重に人事院の調査の結果を待って処理する、こういうことでございますが、それに対して総裁の御意見をお伺いします。
○政府委員(佐藤達夫君) 先ほども申しましたとおり、十分調査をいたします。
○黒柳明君 住、宅公団の総裁にお伺いしたいと思いますが、いま、住宅公団の工業団地の募集の状況はどのようになっておりますでしょうか。各団地ごとに報告していただきたいと思います。
○参考人(林敬三君) 住宅公団総裁の林でございます。 工業用団地の募集状況でございますが、いま資料を調べておりますから、ちょっとお待ちを願いたいのでございますが、この募集状況は、概括して申しますと、三十五年から工業用団地を売りに出しまして、三十八年までは非常によく売れました。ところが、三十九年から四十年にかけましては、おりからの経済事情とちょうどぶつかりまして、売れ行きが次第に悪くなってきております。倍率で申しますと、三十八年までは、たとえば相模原、八王子とか平塚とかいうところは、五倍近く、あるいは三倍ないし二倍半というような数字であったのでございますが、現在になりますと、非常にその数字が低くなっております。もっとも、少し先を見越して売りに出しているというところがありまして、まだ十分に造成ができてない、買いに来た工場のほうも、少し慎重に考える。しかしまあ、前広に売りに出しているということもあって成績の悪い点もございます。
○黒柳明君 通産省にお伺いしますが、全国の工業団地の計画面積、造成面積あるいは売却面積、その処分率、どのくらいになっておりますか、お願いします。
○国務大臣(三木武夫君) 三十九年度末現在で、全国の工業用地、これは七億六千七百万平方メートル、それから、いままでに処分をされたのは約九割くらい、それから産炭地振興はちょっと悪いのです。まだ二割くらいしか処分がされてない。しかし、これは三十九年度から四十年度にかけて造成されたわけですから、最近のことであるので、これはだれでもというのでなくして、離職者の対策としてボタ山の整理でやったのですから、この成績が悪いということはやむを得ない事情がある、こういうふうに考えております。
○黒柳明君 日本住宅公団の分に関しては、どうでしょうか。
○説明員(中川理一郎君) 日本住宅公団の開発部の資料によりますと、すでに造成を終わりました工業用地につきましては、面積が六百六十八万六千平方メートルでございます。そのうら、売却されましたものが五百四十一万一千平米、処分率と、いたしましては八〇・九%ということであります。
○黒柳明君 総裁にお伺いしますが、いまの通産省の答弁、よろしいですか、合っていますでしょうか。
○参考人(林敬三君) 合っていると存じます。大体私の認識している数字と近いと存じますが、なお調べます。
○黒柳明君 合っていませんよ、いまの八〇・九%、さっき担当の課長に聞きましたら、ずっとその数字は少ないです。七四%きり処分率はありません。ですから、ここにいただいた表は、これは全部でたらめ、こういう結果が出ています。ですから、いま大臣が言った九〇%、これだけの処分率があれば、工業団地は問題じゃないのです。こんた処分率はないのです、いま現在。ですから、ここに問題が起こっている。しかも、それにもかかわらず、四十一年度における工業団地の予算というものは、多少これは手綱を締められた形ですが、四十年度、三十九年度と平行線をたどっておる。そういう状態が続きますと——全然計画性合理性がない。すると、せっかく造成したのだけれども、工業誘致ができない、こういう状態が将来出現することは間違いない。まず、この大臣が言った九〇%は、何を根拠にしておっしゃっているか、お伺いしたい。
○国務大臣(三木武夫君) 私もここに数字を持ってこれで申し上げたのであります。
○黒柳明君 住宅公団はどうですか、処分率は。
○国務大臣(三木武夫君) 私がここに持って申し上げておるのは、地方公共団体の内陸地帯、これは九一丁九%、それから臨海地帯が八九・七%、計九〇・九%という数字があったので私は申し上げたので、でたらめを言っているわけではありません。
○黒柳明君 それがここから算出されたかわからないのです。
○説明員(中川理一郎君) 先ほど私が申し上げましたのは、日本住宅公団宅地開発部の「工業用地開発事業施行地区一覧表」という資料によって、四十一年二月二十三日現在という数字でお話ししたわけでございます。ただ、何ぶんにも、これは私ども直接やっておるわけではございませんので、もし住宅公団のほうでこの数字に誤りがある、この数字以外の数字があるとおっしゃれば、それは住宅公団がおっしゃるほう、か正しいわけであろうかと思います。滝炭地振興事業団の数字につきましては、これは通産省が直接やっておりますので、四十一年二月二十八日現在の数字として資料をつくったわけでございます。なお、内陸、臨海と分けました地方公共団体、これは開発公社等も含まれます、か、これの数字につきましては、私のほうの立地指導課におきまして実態調査をやりました数字でございます。
○黒柳明君 時間が来ましたので、一言だけ。 通産省の企業局は、全国の工業用地を監督しまた指導する立場です。それが、住宅公団がとれだけの造成あるいは処分率かわからないようじゃ——それは住宅公団の数字が正しいですよ、こういうことを言うようなことでは非常に困ると、こう思うわけですか、この問題については、また分科会で種々検討したいと思います。 まことに長い間ありがとりございました。
○委員長(石原幹市郎君) 黒柳君の質疑は終了いたしました。 次回は明後二十八日午前十時閉会することとし、本日は、これをもって散会いたます。 午後四時五分散会