P政策ポータルPOLICY PORTALウォッチ
51回国会参議院1966/04/12

内閣委員会 第18号

発言数
112
登壇者
11
会派数
3
開催日
1966/04/12

会議録

熊谷太三郎自由民主党

○委員長(熊谷太三郎君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。  委員の異動について御報告いたします。  四月一日、内藤誉三郎君が辞任され、その補欠として大谷贇雄君が選任されました。  また、昨十一日、大谷贇雄君が委員を辞任せられ、その補欠として塩見俊二君が選任されました。     —————————————

熊谷太三郎自由民主党

○委員長(熊谷太三郎君) この際おはかりいたします。  八田一朗君から、都合により理事を辞任いたしたい旨の申し出がございます。許可することに御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

熊谷太三郎自由民主党

○委員長(熊谷太三郎君) 御異議ないと認めます。よって辞任は許可することに決定いたしました。  つきましては、引き続き、理事の補欠互選を行ないたいと存じます。  互選の方法は、便宜委員長にその指名を御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。   〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

熊谷太三郎自由民主党

○委員長(熊谷太三郎君) 御異議ないと認めます。  それでは、理事に船田譲君を指名いたします。     —————————————

熊谷太三郎自由民主党

○委員長(熊谷太三郎君) 通商産業省設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。  本案は、去る三月二十九日衆議院から送付され、本委員会に付託されました。なお、本案の提案理由の説明は、三月一日に聴取いたしました。  それではこれより本案の質疑に入ります。  なお、関係当局の御出席は、三木通商産業大臣、堀本政務次官、大慈彌官房長、吉光官房参事官、高島貿易振興局長、赤澤重工業局次長、伊藤軽工業局長、両角鉱山局長、倉八特許庁長官、山本中小企業庁長官。  以上の方々でございます。  御質疑のおありになる方は、順次御発言を願います。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 私は、この法案に関連いたしまして、二、三大臣を中心に、若干お伺いしたいと思います。  まず、順序としてお伺いしたいのは、この改正案を見ますると、二つの内局を改組することになっておるようですが、この理由をまず承りたい。

三木武夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(三木武夫君) 御承知のように、臨時行政調査会の答申が出ておりまして、この答申を全部実施するというわけにはいきませんが、その中で、答申の中で、相当重要なものを漸次実施していく。そのために化学工業、まあ軽工業局を化学工業局、化学工業というものは日本の産業の中に将来ますます発展をしていく産業の一つでありますので、化学工業局ということに軽工業局を改組していく。それから雑貨を、やはり繊維、雑貨、これを一緒にして、やはり雑貨は繊維との関連が多いですから、これを一緒にして繊維雑貨局。このことは、いまの産業のウエート、あるいは産業の実態からいって、適切な改変であると思っております。さらに総合エネルギーの調整ということは、非常に大問題である。したがって、この総合エネルギー課というものを新設して、そしてエネルギー全般の総合の調整に当たる。あるいは特許庁、これの事務が非常におくれるわけですが、審判官、審査官等の増員を行なう等、この御審議を願っております改正案は、臨時行政調査会の答申を尊重して、その線に沿うて通産省が取捨選択したものでございます。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 次にお伺いしたいのは、両局の改組後の機構とかあるいは定員についてお伺いしたいと思います。もちろん御答弁は、基本的な問題は大臣にお伺いしたいわけですが、事務的なことは政府委員のほうからでもけっこうです。

吉光久通商産業大臣官房参事官

○政府委員(吉光久君) 両局の改組後の機構あるいは定員の関係につきましてお答え申し上げます。  現在、軽工業局は二部十三課から成っております。また、繊維局は六課から構成されておるわけでありますが、新しく編成いたします繊維雑貨局は、現在の繊維局に置かれております六課とそれから軽工業局のほうの課のうち雑貨関係を扱っております第一課及び第二課、この二つのものを繊維雑貨局のほうに移しまして、計八課で構成するという考え方をいたしております。  それから化学工業局でございますが、これは現在の、先ほど申し上げました軽工業局の課から雑貨関係二課を繊維雑貨局に移管いたしまして、あと現在の化学工業局の中の所掌事務についてより合理的な再編成を行ないたいと、こういうふうに考えて、現在その編成について検討を加えております。で、大体残りますものが、現在の無機化学課あるいは有機化学課が第一課、第二課と分かれておりますので、そこらの分類と、新たに化学工業関係の保安体制を強化するという意味で、化学工業保安課というものを設けたいということで、これは政令で規定するわけでございますが、そういう構想で検討を加えております。また、化学肥料部あるいはアルコール事業部というものは従来軽工業局にあったわけでございますけれども、これは新しくでき上がります化学工業局の部として存置する、こういう考えでおります。  それから人間の関係、定員の関係でございますけれども、大体考え方といたしましては、現在、雑貨第一課、第二課、この関係の事務をやっておりました人間と、それから輸出課が一つございますので、その関係で雑貨関係を扱っておりました職員、それから若干の職員というものを加えまして、これを繊維雑貨局に移すというふうな考え方をいたしております。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 提案の趣旨説明を先般承ったわけですが、それによりますと、また、いま大臣の御答弁の中にも御指摘がございましたが、臨調の答申の趣旨に従いということがうたってある。そこで臨調の答申を見ますると、さらに今回は二局の改組に関連する事項として、重工業局それから軽工業局、それから繊維局における業界に対する微細な規制とかあるいは監督は極力緩和するようにという趣旨の答申があるわけです。これは機構を相当程度簡素化すべきであるというこの臨調の答申の趣旨に対して、いま規制とか監督の緩和ですね、こういう点についてはどのように通産省としては考えておるか、どう措置しようとするお考えなのか、この点を伺っておきたいと思います。

三木武夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(三木武夫君) やはり自民党政府の基調は自由経済、これが基調であるのですから、政府は必要以上のやっぱり行政の関与は好ましくない。しかしながら、一方において大きな産業の転換期であり、にわかに開放経済に向かったわけです。そこで、それならばその一つのプリンシプルのために、産業界に混乱が起こるようなことを見のがしていいかというと、それは通産省の任務に反する。だから必要な、国の経済全体から考えて必要な場合には行政関与せざるを得ない。しかし、それは必要やむを得ない場合であって、原則はやっぱり民間の自主的な創意くふうということが経済の発展に好ましいというのがわれわれのよって立つ基盤であります。必要最小限度な行政の関与は、しかし場合によったらやむを得ない、これはやっぱり通産省の任務である、こういう考えでございます。したがって、答申とは精神においては食い違ってはいないと思います。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 次にお伺いしたいのは、公益事業局の次長ですね、今度廃止をするように説明してあるわけですが、この公益事業局というのは、私どもが見ても二百六十二人ですか、相当大世帯だと思うのです。局としては大きいと思うわけです。その局の次長を廃止するというのはちょっと了解に苦しむわけですが、これで事務に支障は来たさないのかどうか、こういう点をお伺いいたします。

大慈彌嘉久通商産業大臣官房長

○政府委員(大慈彌嘉久君) お答えいたします。公益事業局の次長でございますが、行政機構の簡素化という立場から、昨年の春以来検討を加えてきたわけでございます。で、次長は昭和二十七年に設置をされましてから、電力の需給が非常に逼迫している状況に対処いたしまして、電源開発関係とかそういう方面に力を注いでいたわけでございますが、最近の状況は御承知のとおり、一応電力産業も安定を見るに至りまして、多年の懸案でありました電気事業法も一昨年の七月から施行されまして、公益事業行政というものも一応安定したと考えてよろしいのではないかと思います。そういうために、もっぱら機構簡素化という立場から、この際思い切って次長を廃止するということにした次第でございます。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 前に行管から、四十一年度における機構、定員の改正についてということについての説明があったわけです。それによりますと、昨年の貿易振興局新設の際における約束があったと思うのですが、その約束というのは、今回の公益事業局次長の廃止ということと、そのほかに、本年じゅうに一部を廃止するということになっておろうかと思うのです。本年じゅうにという前提があるわけですが、そこで本年じゅうにということになると、もう通産省としても考えておろうかと思うんですけれども、そういう観点に立つと、大体めどとしては何を考えておるのか、こういうことをお伺いしておきたいと思うんです。

三木武夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(三木武夫君) 私も聞きまして、それはちょっと化学肥料部をやめたらどうかという意見があったのです。化学肥料部というか、最近やっぱり化学肥料の輸出が相当進んでおりますし、なかなかそう簡単なものでもないということで、それは去年の話でありました。去年そういう話があったので、今年度の予算編成についてそういうことが出たんでありますが、これは一応再検討ということになったわけであります。今年じゅうに廃止をするという約束ではございません。来年度の問題でございます。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 なお、臨調の答申における通産局の地方支分部局、たとえば商工部とか、あるいは公益事業部の縮小についての意見は妥当と考えられるわけですが、これについて通産省としてはどうお考えか。都道府県に委譲できるものはこの際これを委譲して、機構の簡素化をはかるというのが臨調のたてまえでもあろうかと思うので、この点についてもお伺いしておきたいと思います。

大慈彌嘉久通商産業大臣官房長

○政府委員(大慈彌嘉久君) 御指摘のように、臨調の答申は許認可の整理、それから都道府県への委譲ということをたてまえにしまして、商工部と公益事業部を縮小したらどうかと、こういう話があったわけでございます。ところが、現実に調べますと、すでに相当な委譲をしておりまして、四十年度七月の行政管理庁の総合監査結果報告書によりますと、当省の権限委譲は非常にうまく行なわれているという報告、指摘を受けております。したがいまして、現状では大幅な許認可の整理と都道府県への委譲ということは、これ以上は相当むずかしいのではないかというふうに考えてはおります。しかし、機構簡素化の見地から、一そうその方向で検討させていただきたいと思います。  それから、先ほど大臣から御答弁のありました貿易振興局の設置に伴いまして、局の整理をするということでございましたが、これは御指摘のように、ちょっと私が大臣に申し上げたのが間違えまして恐縮でございますが、四十年じゅうということばが入っておりましたが、話し合いのうえ、四十一年度の機構として対処するということになったわけでございます。訂正させていただきます。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 次に、特許庁関係についてお伺いいたしますが、この特許庁の面について考えますと、年々相当大幅な増員がなされておるわけです。にもかかわらず、依然として、特に提出の資料によりますと、未処理事項がますます増高の一途をたどっておる。これは現実の姿であろうと思うんです。ただし、一件当たりの期間については多少短縮されておる、こういう傾向もあるわけです。そこで、一体どういうふうにこれを解決しようとお考えになっておるのか。なかなか相当数の定員増があってもきっぱり整理がつかないようですが、これはもう毎回毎回当委員会で問題になっておるところですが、相当大幅な定員増はあるわけですけれども、依然として事務は渋滞しておると、これが現実だと思うんです。何か抜本的な対策でも講じないと、なかなかもって処理できないのではなかろうかと案ぜられるわけです。この点どういうふうにお考えか。

倉八正特許庁長官

○政府委員(倉八正君) まあ先生の御指摘になったとおりでございまして、毎年人間を相当な人員を増大し、あるいは機械化をやっておりますが、出願の伸びにどうしても審査が追いつかないということで、滞貨はたまる一方でございまして、三月末日ではすでに六十二万件という滞貨を生じております。まことに迷惑で申しわけございません。  そこで、いま御指摘のどういう根本的な解決があるかということにつきましては、昨年も当委員会でいろいろ先生方から御指摘を受けまして、解決策としましてすでに法案を提出しておりますごとく、実用新案のいわゆる公開制度という新しい制度に踏み切りましたし、それからまた、特許につきましては、手続の簡素化という、この二本の柱をもちまして、この根本の抜本策に当たりたいと思っております。そのことが実施されますと、現在は、御指摘のように、特許、実用新案の審査が三年半ぐらいかかっておりますのが、四十三年の末になりますと、特許が一年十カ月ないし二年、それから実用新案が大体一年三カ月程度ということで、大体理想的な姿になっていく、そういうことでございます。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 前の第四十八国会で、質問に対しての御答弁は、人員の増強と並行して、制度自体についても抜本的な検討をしておりますと、そういう意味の御答弁があったわけです。それから相当期間たっておるわけですが、その抜本的な制度改善については一体どのように具体化されつつあるのか。この点についてお伺いしておきたいと思います。

倉八正特許庁長官

○政府委員(倉八正君) 抜本的な対策と申しますのが決して一本立てではいかないのでございまして、いまちょっと触れました制度そのものを改正するということ以外に、人間の増強というのももちろん必要でございますし、それからまた、機械化あるいは資料検索の機械化ということも必要でございますが、何といいましても抜本的な対策というのは、制度自体に触れなくてはいけないということで、三年の年月を要しまして審議会を開きまして、その結論に基づきまして、いまちょっと触れましたこの根本対策というのを提出しておる次第でございます。その内容につきましては、特許法につきましては、何といいましても手続の複雑化を何とか簡素化するというのが第一の柱でございまして、それにつきましては非常に簡単なようではございますが、この手続を簡素化すると非常に早くなるということ。それから第二の柱としまして、実用新案を根本的に改善するということでございますが、その内容は公表制度を実施する、出願から六カ月間たった出願につきましては、公表しまして、全文を公開しまして、そして六カ月間さらして異議の申し立てを受けつけ、その異議申し立てがないものについては登録をやる、こういう制度に根本的に改正したわけでございます。それがいま法案を提出している抜本策でございます。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 次にお伺いしたいのは、この際、高圧ガスの保安審議会を拡充して、火薬類についても審議することにするということでありますが、まずお伺いしたいのは、その理由はどういうことか。審議事項の内容の概略についてはどうか。構成とか、運営等についてもあわせてお伺いしておきたいと思います。

大慈彌嘉久通商産業大臣官房長

○政府委員(大慈彌嘉久君) 高圧ガス保安審議会に関してでございますが、火薬類はきわめて危険なものでございますが、火薬類の保安に関しては、従来審議会が設置されていないわけでございます。そういう観点から不便が感じられておりましたので、今回、高圧ガス保安審議会で火薬も審議をするということで、火薬の審議と二本立てということにしたわけでございます。で、火薬については、先生御承知のとおり、生産の機械化、自動化というのが次々に行なわれまして、新しい種類の火薬があらわれてきたとか、いろいろそういう技術的な観点からも慎重な審議が必要だと、こういうことになったわけでございます。したがいまして、審議会をぜひつくりたいわけでございますが、別に新設をするということは、行政機構の簡素化の観点からも望ましくない。さらに、高圧ガスと火薬と、いずれも保安という観点から類似の内容でございますので、同一の審議会にまとめて審議をお願いする、こういう形にしたわけでございます。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 先般名古屋でプロパンガス・タンカーのいわゆる爆発事故が起きておるわけですが、最近、これは一つの例であって、高圧ガスによる災害が非常に大きいように見受けられるわけですが、そこでこれについては当然対策を考えておられると思うのですが、この項についてひとつ具体的にお伺いしたいと思います。

伊藤三郎通商産業省軽工業局長

○政府委員(伊藤三郎君) いわゆるプロパンガスの保安対策でございますが、これは石油液化ガスといたしまして、現在高圧ガス取締法に基づきましてその保安をはかっておるわけでございます。保安の体制といたしましては、この法律によりまして通産省並びに都道府県の取り締まりの体制を整備すること、もう一つは、何と申しましても、そういうプロパンガスを扱っております事業所の事業者あるいは幹部従業員の保安意識を高揚させまして、そして保安教育を徹底して行ない、いやしくも不注意によるような事故の絶滅を期する、そのために先般来高圧ガス保安協会を中心にしまして、そういう業界の自主保安の体制の強化、官と民と二本立ての体制強化につとめておるわけでございます。さらに現在の高圧ガス取締法の省令ができましてから十数回改正を重ねて非常にわかりにくくなっておる点もございますし、また、実態にそぐわない点もございます。こういうものにつきましては全面的な改正を考えまして、昨年来検討を加えまして大体成案を得ましたので、この五月中ぐらいに新しい省令を公布施行いたしたいと考えておる次第でございます。なお、高圧ガス取締法及びその省令につきましては、昨年の通常国会においても一部改正を加え省令の整備につとめておりますが、先ほど申しましたように、さらに全面的な改正を近く施行する予定にいたしております。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 なお、この機会に通産行政に関係のある一般事項のうちで一つ二つの問題をお伺いしておきたいと思うのですが、特に一つお伺いしたいのは、不況対策の一環として通産省で進められてきました粗鋼の減産の措置について、これは住友金属工業の反対から暗礁に乗り上げたように伺っておる。そのことはもう通産省の行政指導の限界にきておるのではなかろうかと思うのです。と申しますのは、行政指導の原則としては、業界が一致して事態の収拾を希望するときでなくてはとか、あるいは経常権を侵さない範囲で行なうこととか、あるいは現在の日本の経済で最も必要としておる競争原理にのっとり産業政策にそぐわなければならないとか、実情に即した効率性の高いものでなければ当然ならぬわけですが、こういう点についてひとつ大臣の御所見と、それから独禁法との関係はどうなるのか、こういう点についてお伺いしたいと思います。

三木武夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(三木武夫君) 御承知のように、粗鋼の勧告操短、これは住友一社で、ほかのものが全部これをやってもらいたい、やってもらわなければ平炉メーカーなんかはもう倒れていく企業が続出するというような状態であります。そこで普通ならば不況カルテルをつくる、業種が多いものですから不況カルテルを急につくれないということで、それならばそれを野放しにしていいかというと、それは野放しにすれば通産省は怠慢であるという非難を受けるし、したがって、これはそういう場合に国全体の、ことに鉄鋼のごときは基礎産業ですから、これに対して通産省が勧告操短の挙に出て、そして鉄鋼界自体の混乱を防ぐということは、これはもう当然の任務である。これをやらなければ怠慢になる、したがって、それはしかし制裁を伴ったり、あるいは強制を持ったりするとこれはいろいろ問題があろうと思います。したがって、強制力もなければ、あるいはまた、これに対して罰則のようなものはないのですけれども、しかし、国会や国民の前に通産省が責任を明らかにしてやるということは、かえって目に見えないことで行政指導よりも全責任を負うわけですから、こういう形というものはやむを得ない場合には許される一つの行政措置であるというふうに考えておるわけでございます。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 それでは次の問題お伺いしておきたいと思いますが、悪質な貿易業者の問題について一点だけお伺いしておきたいと思います。最近警視庁で、貿易業者の中ではどうも意識的に日本の恥と思われるようなことをどんどんがむしゃらに輸出しておる、そういう傾向ありと見て、いわゆるクレーム班というものを組織して、ブラックリストをつくり措置を講じている、こういうふうに伺っておるわけです。そこでお伺いするわけですが、この輸出クレームは直接に貿易業者とか製造業者に持ち込まれるものとか、あるいは在外の公館を通ずるものとか、あるいはジェトロに連絡のあるものとか、あるいは国際商事仲裁協会に持ち込まれるもの、いろいろあろうと思うのですが、このようなことについて処理はどうされているのか、こういうことについてお伺いしておきたい。

高島節男通商産業省貿易振興局長

○政府委員(高島節男君) お答えいたします。クレームの処理方法でございます。元来クレームは私的な貿易取引に生じてきましたものでございますから、これは本来ならば当事者間で解決をしていくということが基本原則でございます。ただ、日本の輸出というものをできるだけ手がたく伸ばしていくという観点から、クレームが起こりました場合も、サービスといいますか、できるだけ解決に政府としても何らかの手をかしたい、こういう気持ちで問題に臨んでおります。それで業者から普通在外公館に、日本からこんなものを買ったけれどもこういう欠点があるという形で言ってくることもございます。そうしますと、大使館のほうからは通産省のほうへ連絡をいたしてまいります。通産省は原則として、こまかいものが多うございますので、通産局の窓口を通じまして、どういう業者がそういう問題の原因になっているのかを調べて、そうして向こうとの間であっせんをいたしまして解決をする方向に持っていくという形が一つございます。それから御指摘のように、商事仲裁協会が設立されております。これは世界的にこの仲裁というものを一つの権威として認めておるわけです。したがって、業者相互の間で問題が起こりました場合に、商事仲裁協会に参りますものもございます。それから政府に参りましたものも、商事仲裁協会で話し合ったほうがいいのではないか、単に警告を発したりすることよりも商事仲裁協会で当事者同士の話し合いというのがいいと思うので、そういうふうに持っていくという方法をとっております。いずれにいたしましても、業者間で元来最後は解決をしていく、代品を送ったり、あるいは賠償金を払ったりという形になっておりますが、クレームがきたときのサービスというときに心がける意味でそういう方法をとっております。ただ、クレームなるものはそういうものが起こってからサービスをしていくということでは不十分でありますので、事前の措置としては、検査その他の輸出検査等によりまして、品質の向上ということをはかっていくという面の行政を別途やっておる、こういう体系になっております。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 なお、そのことに関連してお伺いいたしますが、お手元に資料がなければ別途資料として御提出いただきたい。いまここでは傾向だけでけっこうですが、最近の、特に資料としては五カ年間の年次的なものがほしいのですが、件数とか金額、それから傾向、こういうことはどうなっておるのかということと、これに対する対策、その大綱をひとつここでは概略でけっこうですから御説明いただきたい。

高島節男通商産業省貿易振興局長

○政府委員(高島節男君) 計数を持ってまいりませんでしたので、概略のことを申し上げますと、輸出が御承知のように、ことしは上半期三割、年間を通じて二割六分といったような大きな伸び率を示しております。輸出が伸びるに従ってクレームというものはどうなっているかということでございますが、これはクレームが現実にどう起こっているかというようなことは、いまのような機構でございますから、当事者間でやっているものでございますから、統計的には上がってまいりません。むしろクレームを処理した状況がどうかということと結びつけて考えてまいりますと、どうもやはり輸出がふえるのと歩調をほとんど合わせてふえているという傾向であります。その原因は、日本の品物というものは輸出構造がこの輸出の伸びに伴って非常に変わってきております。繊維が中心だった時代から、雑貨あたりでも、いわゆる高級品に移って、繊維も高級品に移るとか、それから軽機械類が著しく伸びてくるというような形で輸出の内容が相当新人が登場してくる傾向が強うございます。したがって、こういうクレームの発生というものは決して輸出の伸びに応じて減っておるとはちょっと言い切れない感じがいたしますので、われわれとしましても、いろいろ対策を考えてみたいと思っております。後刻、件数、金額、傾向等は計数として先生のお手元に提出いたしたいと思います。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 次にお伺いしたいのは、昨年のニチボーのビニロンプラント、これに対する輸銀の融資問題以来、非常に停滞ぎみとなっている日中貿易の拡大の措置として、輸銀融資を再開して大型プラントの輸出を軌道に乗せるための対策を検討し、結論を出したとか聞いておるわけです。そこで、その大綱について承りたいと思います。

三木武夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(三木武夫君) 日中貿易には輸銀をいままで使ってない、中断をされておるわけです。その後輸銀を使ったプラント輸出の申請はないわけです。したがって、今後しかし起こり得るでしょうから、そういう場合には、諸般の事情を勘案して政府は検討をすべき問題であると考えております。いまここでそういう新たな問題が出ない前に、原則としてこうだと申し上げることは適当でない、そういう事態が起これば、そのときには政府として諸般の事情を勘案して、これはきめなければならぬ問題である、懸案の一つだと私は思っております。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 その事情はわかりますけれども、大体その事態が起きたときに考え出したのではちょっと後手になると思うのですね。したがって、発表するしないは別として、いわゆる基本的なかまえというものはあってしかるべきだと思うんですが、そのかまえについてはもう決定されておるであろうかと思うんです。その点はいかがですか。

三木武夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(三木武夫君) お答えになるかどうか——この問題は将来解決されなければならぬ課題であると私は考えておる。大体おわかりのことだと思います。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 次にお伺いしたいのは、中小企業関係について二、三お伺いしておきたいと思うのですが、私が申し上げるまでもなく、最近の中小企業の倒産が急カーブに増加しておる、これは現実の姿であろうと思うのです。これはずいぶん長く続いてきましたし、現在依然として倒産が高い水準に置かれておる。この倒産の背景をちょっと検討してみると、こういうことが私どもとしては考えられるわけです。たとえば大企業の中小企業活動への進出——大企業が中小企業に進出してきたというような点、それから技術の革新とか、あるいは人手不足あるいは大企業による系列下請企業の再編成とか、過当競争、こういうことがそれに関係しておるのではなかろうかと一応考えられるのです。そこで、この点についてのひとつお考えをこの際お伺いしておきたいと思います。

三木武夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(三木武夫君) 伊藤さんが御指摘になったことは、全部背景である問題であって、たとえば技術革新のこの時代に、中小企業が大企業に比べてそれだけの革新の実をあげ得ない、資力も乏しいものですから。そういうことで、生産性も低い、あるいは労働の需給関係が非常に変化が起こって、もうむしろ人手不足の時代に入ってきた、だから低賃金という基盤の上に中小企業は安閑とやっていられない、こういうこともある。大企業の進出ということも御指摘のようにある。そのことは何かといえば体質的に弱いということです。そこへもってきて、新たなる不況によって、中小企業に対して全体の経済活動が沈滞したものですから、注文も少ない、こういう景気循環的なものと構造的なものとが両方がからみ合ったところに中小企業に対する倒産件数などもふえていったと、こういうふうに考えておるわけでありますから、この対策としては、まず第一番に、これは景気を直さなければいけない。人によったならば、景気を直しても、大企業ばかりだと言うけれども、私はそうだとは思わない。非常に関連性を持っておりますから、中小企業だけが栄えて大企業が栄えないとか、大企業が栄えて中小企業だけが栄えないということではないと思う。全体としての日本の経済活動が活発にならなければなりませんので、まず景気を回復し、その回復の過程において、できるだけ中小企業にも政府の景気刺激策が浸透するように配慮しなければならぬ。これはいろいろのことを考えておる。すでにいろいろ公共事業に対しても、大手ばかりでなしに中小企業にも、一億五千万円以下の仕事は大手にやらしちゃいけない、中小企業にやらさなければいかぬという強い指示を行なってございます。このような配慮も加えながら、中小企業にも政府の景気政策というものが浸透していくような配慮をいたしておるわけであります。それと同時に、体質的な面では、どうしても近代化とか、高度化、こういうふうな面における政府の助長政策というものを拡充して、そうして弱い中小企業の体質改善をしなければならぬ。この両方の施策——倒産がかなりふえてまいっておる。まあ最近はちょっと少なくなってきたのですが、三月なんかでも少し減ってきた傾向がありますが、依然として高水準にあることは間違いない。これには応急策と恒久策と両面から中小企業対策を進めていきたいという考えでございます。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 政府としては、中小企業の対策の一環として近代化ということを主張して、いま御指摘のあった協業化とか集団化、こういう近代化をある程度そういう方向に努力しておるようですが、現実の問題としては、依然として中小企業は倒産は続いておるわけですね。まあ三月は少し少なくなったとかいうことですが、いずれにしても、倒産しておる現実は事実だと思う。そこで、この現実に対して、やはりこれに即した対策は必要だと考えますが、この点についてはどのようにお考えですか。

三木武夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(三木武夫君) これは御承知のように、各地方の通産局に不況相談室というものを設けて、これは相当な効果をあげておるわけです。中小企業は多種多様ですから、いろいろ一律に、こういうものということも言い切れない場合がありますから、それに対して親切な相談相手になって、仕事とか資金のあっせんをする、こういう相談室を設ける。あるいはまた、連鎖倒産に対する特別な措置を御承知のように講じまして、いろいろ、親企業が倒産した場合下請に対しての波及をこれをとめるというための特別措置も講じましたし、あるいは無担保無保証の特別小口保険制度の資金を三十万円から五十万円に上げ、また無担保で二百万円までは貸そうという、これなどは非常に活用されておるのです。こういう零細企業の人が多いですからね、困る人たちは。そういうことで応急的な処置も講じましたが、今度新しく設けようとする、たとえば機械類の貸与制度であるとか、共同工場の貸与制度であるとか、あるいはまた、小売り商のための連鎖方式の資金を創設したとか、そういうふうな、まあこれはみないずれも私は零細企業対策だと考えております。まあとにかくきめこまかくやっておることは事実でございます。しかし、何ぶんにも、もうたくさん種類が、工業と商業と違う、またサービス業またあり、しかも規模も非常に違うという点で、なかなかやっぱり中小企業対策というものが、この政策をやれば全部がよくなるというようなわけには、政策というものに限りというものがありますので、政府としては、できる限り、こういう中小企業の困難な事態に直面して、この倒産の事態をなるべく防げないかということで気を配っておることはお認めを願いたいと思うのであります。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 昨年七月から施行された下請代金支払遅延防止法ですか、これは、趣旨としてはたいへんけっこうなんですが、現実の問題としてはこれはざる法であって、脱法行為が半ば公然として行なわれておる。そういう批判があるわけです。やはりこういうことでは、せっかくこの法をつくった趣旨に反すると思うのですがね。こういう点についてはどういうふうにお考えになっておりますか。

三木武夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(三木武夫君) これで、支払遅延防止法によって立ち入り検査をやったり、公正取引委員会に対して、悪質なものがある場合通知をしたり、いろいろなことはやっているのだけれども、私は、問題としては、このやっぱり手形の期間が相当に長期になって、まあその手形を渡せばこれで支払ったということになる。その期間が非常に長期にわたるということについては、私個人としては、何かやっぱりこの問題は検討しなければならぬのではないか。手形を渡せば支払ったということになるのですが、一体その手形というものはどれだけの期間なのかということが、いろいろやっぱり問題がある。だから、この下請代金の支払いというものに対しては検討を加えたいと私は思っております。中小企業というものの立場をもう少し守ってあげられる方法はないかというふうに考えております。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 いま御指摘あったから、あえてお伺いいたしませんけれども、やはり中小企業の立場からいうと、被用者に対しては、ほとんどが賃金なんですね。そしてこれは現金で、即金で払っておる。そこで、この下請代金につきましては、いま御説明のあったように、なかなか、こういう防止法はできましたけれども、実際問題としては現実には励行されていない、ほかにもいろいろ理由ございますけれども、ここらが中小企業対策の一つの大きな重点であろうと思うのですね。したがって、これはやはり一番いいのは、中小企業自体が被用者に対して、ほとんど給料ですから、結局現金、即金でという原則で払っていく。したがって、下請代金についても即金、現金でということになれば、一番理想なわけですけれども、そこまで直ちにいかないまでも、これはきわめて短期間にという方向で、今後十分取り組まなければならぬ大きな課題であろうかと思うのですね。これは繰り返し申し上げるように、中小企業対策中の対策ではなかろうかと思うのですが、こういう点について、前向きにひとつ、一段と取り組んでいただきたいということを強くお願いするわけであります。  そこで次の問題お伺いいたしますが、まあ農民に対してはいわゆる農政を担当する農林省がある。それから労働者に対しては労働行政を担当する労働省がある。そういう国民公平の原則に立つと、中小企業者に対して中小企業省を設置することも、一つの大きな今後の課題であろうかと思うのですね。こういう点についてはいかがお考えですか。

三木武夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(三木武夫君) 私は、中小企業対策というものが、中小企業省をつくって飛躍的にこれが対策が徹底するならつくりたいと思いますよ。しかし、実際問題として、機構だけでもないのですね。それは伊藤さん御承知のように、中小企業というのは通産省の持っておる各局と関連があるのですね。離れて中小企業があるわけではないのですね。やはりもとの産業との間に関連性を持って、まあ規模が小さい——資本金が少ない、あるいは従業員が少ないとかというその規模が小さいということで、関連性はみな産業は持っておるので、何か中小企業独立して省とかというふうになったら、非常に中小企業問題解決するという考え方には、にわかに私は賛成しにくいのです、関連があるのですから、みな。鉄鋼にしたって中小企業がある。化学工業だって中小企業もある。そこになかなかやはり、一ところへ集めたらもう飛躍的に中小企業政策というものは非常に前進するということの論議は、賛成しがたいのございます。そういうことで、にわかに御同意を申し上げるわけにはいかない。そういう点のやはり産業自体の実際の姿があるということも頭に入れながら、中小企業政策を今後強力に推し進めていくためには、一体どうするかということは、機構よりもやっぱり実際の政策の内容ではないかという気が私にはするのでございます。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 まあそういう大臣の立場から、ここで企業省をつくるとかつくらぬとか、なかなか言いにくいと思いますけれども、やはり機構だけではとおっしゃられますが、もちろんそうです。企業庁を省に昇格したからといって、直ちにそれが解決するものではない。きわめて複雑、多岐多様にわたっておる中小企業の全般を統制する官庁として、将来そういう方向で、きわめて多岐多様であるだけにきわめて複雑困難性がある、困難だから手をつけないということではなくして、困難であれば困難であるほど、複雑であれば複雑であるほど、これを一糸乱れない統制によって施策を進めていく、そういう意味の官庁も必要であろう、そういうことでひとつこの点については、にわかに賛成しがたいということでありますが、にわかにでなくてけっこうです、十分ひとつ前向きの姿勢で御検討いただきたい、こういうことを強く要望申し上げておきたいと思います。  なお、考え方の一つとして、中小企業センターを、名前はどうでもいいですが、全国的に設置して、経営技術の相談とか、指導、先ほどいろいろ不況相談所をつくったとか、たいへんそのことにも関連があるわけですが、こういうものをつくって、中小企業とか、労働者の必要に応じては教育訓練をやったりあるいは金融のあっせんをやる、こういうことは先ほど一部御指摘あったからそれにも関連してお伺いするわけですが、こういうものを全国的に統制をとって運営していくことが非常に効果的ではなかろうかと思うのですが、この点についてのお考えをお伺いしたいと思います。

三木武夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(三木武夫君) 全く私も同感で、今年度の予算にも総合指導所という、これは十七カ所ぐらい全国的に置くわけです。そうして中小企業のよろず相談所的な役割りを果たしていこうということで十七カ所置くわけです。これは全国に置きたいと思うのです。私は中小企業対策の中で親切な相談相手になってあげるということは、かなり重要な中小企業対策の一つじゃないかと思うのです。それはやはりまだ全体として、零細企業の人なんかはどうしたらいいのかという思案にくれるような場合が多いでしょうから、こういうところにいい人を得て、いろいろな相談になってあげるとするならば、中小企業の方々も非常にいい一つの政策になると考えて、これは少し力を入れていきたい。なかなかいい人が得られなくて、この点ではどのようにして、やはりいい人をそこに相談相手になって、いろいろな相談に乗ってあげられるような人を得るということ、なかなか困難もございますが、これはしかし何とか待遇をよくしたり、いい人を集めるというくふうもしなければならぬ、全国的に各都道府県に一カ所ぐらいはそういう相談所を置きたいというので、今年度の予算にも第一着としてやろうとしておるわけでございます。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 関連してなおお伺いしたいのは、零細企業の対策について一つ、二つお伺いしておきたいと思うのですが、中小企業と零細企業との線ですね。どこまでが零細企業で、どこまでが中小企業と、なかなか判定がむずかしいわけですが、かりに商業とかサービス業にして従業員四人以下の事業所とかあるいはそのほかの業種で十人以下の事業所、かりにこういうことにすると全国で三百万という膨大な数になるわけですね。中小企業対策としても実質数から言うと、先ほど大臣がちょっと御指摘があったようですが、実際は零細企業の方々が多いわけですね。そういう方々がただ低賃金を唯一の武器としてお互いに足を引っぱり合ってひしめいておる、これはもう偽りのない真の姿ではなかろうかと思うのですね。こういう実態に対して一体どういうふうにお考えかということと、この際、中小企業、零細企業、どういうふうに判別しておるのか、何か基準でもあるのか、そういう基準の参考になるようなものがあったらこの際承っておきたいと思います。

山本重信中小企業庁長官

○政府委員(山本重信君) 中小企業政策の中におきまして、小規模企業ということばを使っておりますが、これは従業員の数で、製造業の場合に二十人以下、商業が五人以下というのが内容でございます。  それから零細企業、あるいは小企業ということばを使うことがございますが、その場合には、製造業の場合に従業員数が五人、商業が二人、こういう内容でございます。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 そこで、判別の単位は、大体の単位を承ったわけですが、こういう実態に対して、中小企業については、いままでお伺いしてきたわけですが、特に零細企業に対する対策、根本的にはどういう点に重点を置いてやっておられるか。

山本重信中小企業庁長官

○政府委員(山本重信君) 実は、中小企業対策一般として推進をいたしてまいりますと、とかく粒の大きいほうに施策が傾くという傾向がございますので、その点はわれわれとして常に戒心いたしまして、なるべく小規模零細のほうにまで浸透させたい。それにはどうしたらいいかということを非常に努力をいたしておる次第でございます。  従来からやっております施策で申し上げますと、たとえば、設備近代化資金でございますが、これはなるべく小規模のほうに重点を置こうというので、従来運営してまいっておりました。ところが、中にはそれでもなおかつ設備近代化資金の活用がむずかしいような信用力の少ない企業がございます。資金は、半分は国と県で出しますが、あとの半分を自分が調達するということがなかなかできない、そういう人に対して、今回は機械貸与制度、あるいは工場アパートというものを考案いたしましたのもそういう趣旨でございまして、最初の資金調達はしなくても、近代化された工場アパート、あるいは近代化のために必要な機械が借りられる、こういう制度を考えた次第でございます。  それから、そういう小さいほうは、金融の面でやはり非常に弱い点がございますので、先ほど大臣からもお話しになりましたように、信用保険、信用保証の制度につきましては、特に小規模零細のほうが活用しやすいような制度を従来から特に留意して、その充実をはかってまいっておる次第でございます。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 なかなか零細企業の段階では、大企業と違って利子の安い金を借りることができないとか、あるいはそういうことから町の高利貸しからたいぶ融資を受けているとか、親戚に頭を下げて借りるとか、特に金融の面では相当苦慮していると思う。そこで、幸い無担保、無保証で三十万までは貸し付けできるというふうになっている、これは一つの前進であろうと思います。ところが、いまの物価高の情勢の中で、三十万くらいではどうにもならぬ、焼け石に水程度で、せめて百万くらいにならぬか。過日、代表質問で、大臣に本会議で御質問申し上げたことがあったわけですが、やはり、この際百万くらいまで引き上げることを十分検討いただきたいということを要望をかねてお伺いしたいと思うのです。

三木武夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(三木武夫君) これはそういう要望もございまして、いま五十万円に上げたのです。条件も非常に緩和しまして、納税資格など非度に緩和して、だから従来に比べれば非常に改善をされた。将来また金額を上げていく必要があろうと思う。いまは、こういう金額を上げ、条件も改善されて、相当利用されていくに違いないと考えております。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 なお、このことでお伺いしますが、五十万円というのはいつから実施になっていますか。

山本重信中小企業庁長官

○政府委員(山本重信君) 昨年の暮れに法案が国会を通過いたしまして、十二月二十八日に公布いたしまして、その日から実施されております。

伊藤顕道日本社会党

○伊藤顕道君 それでは時間の関係もございますから、私の質問は一応打ち切っておきたいと思いますが、ここで最後に強く要望申し上げておきたい点は、やはり先ほどちょっと御指摘もございましたが、中小企業対策というと、中企業にどうしても対策の重点がいって、小のほうは忘れがちになる。そしてまた、そのことは、中小企業対策というと零細企業が忘れられがちになる、こういうことはいなめない事実であろうと思うのです。そこで、数から言っても、量から言っても、結局零細企業の方々は圧倒的に多いわけですね、数から言うと。そういうことで、その方がいまあらゆる面で苦慮しておるわけですから、ひとつそういう点で、低い、小のほうにむしろ重点を置いて、中小企業といったら小のほうへ重点を置いて、そして同時に零細企業のほうへ重点を置くという方向で、今後十分一段と取り組んでいただきたいということを強く要望申し上げて、私の質問は一応終わっておきたいと思います。

熊谷太三郎自由民主党

○委員長(熊谷太三郎君) ちょっと速記とめて。   〔速記中止〕

熊谷太三郎自由民主党

○委員長(熊谷太三郎君) 速記起こして。  じゃこれで休憩いたします。    午前十一時五十四分休憩      —————・—————    午後一時十七分開会

熊谷太三郎自由民主党

○委員長(熊谷太三郎君) 委員会を再開いたします。  午前に引き続き通産省設置法の一部を改正する法律案を議題とし、本案の質疑を続行いたします。  なお、関係当局の御出席は大慈彌官房長、吉光官房参事官、高島貿易振興局長、島田企業局長、伊藤軽工業局長、乙竹繊維局長、両角鉱山局長、森鉱山保安局長、熊谷公益事業局長、倉八特許庁長官、山本中小企業庁長官、以上の方々でございます。  御質疑のおありになる方は、順次御発言を願います。

鬼木勝利公明党

○鬼木勝利君 まだ大臣がお見えになっておりませんからお尋ねしますが、先ほど伊藤委員からも御質問があっておりましたから重複は避けたいと思いますが、高圧ガス保安審議会は今日まであったわけでしょうが、今回広く学識経験者等の意見を求めて行政面に反映させるように強化拡充する、こういうことになっておりますが、いままで高圧ガス保安審議会は学識経験者とか、あるいはそういう広く有能な人は集めていなかった。どういう機構組織になっておったのか、いままでの高圧ガス保安審議会というようなものはいいかげんなものであったか、その点を御説明願いたい。

伊藤三郎通商産業省軽工業局長

○政府委員(伊藤三郎君) 高圧ガス保安審議会は、設けられました当初は、総会のほかに一般部会と作業主任者試験部会を設けておりました。一般部会は一般ガス部会と冷凍部会とにさらに区分けをして運営をしてまいっております。昨年の十月からは一般ガス部会と冷凍部会を併合いたしまして、一般部会ということでございますので、昨年十月以来は試験部会、一般部会の二本立てで運営をいたしてまいっております。この委員は、官側の委員が七名、学者の委員が五名、企業からの学識経験者が十二名、業界団体から三名、保安の関係団体から二名、消費者関係から一名、合計三十名でございまして、このほかに会長一名ということでございます。審議会におきましては、法令の改正問題を中心に審議をいたしてまいりましたほか、特に試験部会におきましては、保安上の責任者の試験に関する問題の作成あるいはその試験に関する事跡等について審議をしてまいっておるわけでございますが、それぞれ高圧ガス関係の学識経験者として適当なる方々にお願いして審議をしてまいったわけでございます。

鬼木勝利公明党

○鬼木勝利君 これは別にことばじりをとるわけではないけれども、いままでの高圧ガス保安審議会というものに学識経験者もおったが、広くそういう有能な人も求めておったというのに、今回またこの際広く学識経験者等の意見を求めてと、こういうことになりますと、高圧ガスならばどうでもいいんだと、火薬はそうはいかぬ、だから今度学識経験者を広く求めて拡充強化するんだと、こういうふうに考えられるわけですね。だから高圧ガスの審議会がいままでたどってきたその経過ですね、それはいま簡単に試験部門と一般部門があって、そして法案の研究なんかやったと、法案の研究なんかだったらだれだってやれるのであって、もう少しこういうことをやったんだ、なおまた将来は、火薬を含めてこういうふうに拡充強化してやるんだ、過去においては一週に一回なら一回、月に一回なら一回、こういうふうに審議をやってこういうことを研究をしてきた、予算面は今度は四十一万円と書いてありますが、これは私は予算をふやせとは言わないけれども、三十名の委員で年間四十一万円でどういう使い方をするんですか。こういうことで十分できるかできないか、そういう単なるおざなり的なものをつくるのであったら私はつくる必要はないと思う。そういう点をもう少し納得のいくようにひとつお話を願いたい。

伊藤三郎通商産業省軽工業局長

○政府委員(伊藤三郎君) 高圧ガス保安審議会におきまする従来の活動状況でございますが、先ほど申しましたように、法令の改正問題を中心にいたしまして、一般部会では一、二回審議をいたしております。特に大きな事故のありましたときなどは、その原因なり対策なりについていろいろ検討を加えたというふうに聞いております。それから試験部会のほうにおきましては、大体年に十回前後開催いたしまして試験の問題、実施方法、合否の決定というようなことを審議してまいってきておるのでございます。  今回改正をお願いいたしておりますのは、従来高圧ガスだけでありましたのを、火薬関係も一緒にいたしまして、高圧ガス及び火薬類保安審議会ということで新しい審議会を構成いたしたいという考えでございます。したがいまして、従来高圧ガス関係の学識経験者として委員をお願いしておりました方々のほかに、新しく火薬関係につきましてもそういう学識経験者を委員にお願いをしなければならないということで、学識経験者の範囲をさらに広くするということで考えておる次第でございます。で火薬と高圧ガスにつきましては共通する点もございますので、現在考えております委員の中には、両部門兼務という方もございます。何ぶんにも委員の数をそうふやすわけにはまいりませんので、高圧ガス保安審議会で従来三十人でありました委員、そのうち官側の委員が七名入っております。この官側の委員は審議会の委員ということではなくて、幹事ないしは事実上の協力ということで十分目的が達せられると思いますし、また、従来主として試験関係を担当された委員の方々、この方々につきましては専門委員として今後新しい審議会のほうへ参加をしていただくということを考えております。したがいまして、新しい審議会としては、火薬と高圧ガスと両方を合わせて三十名でございます。それぞれの部門の学識経験者に十分お願いすることができると思います。  それから予算でございますが、四十年度の高圧ガス保安審議会の予算が実は九万八千円でございます。これが四十一年度の高圧ガス及び火薬類の審議会では四十一万三千円となっております。その内訳は委員手当が十七万八千円、委員等旅費が十一万九千円、庁費が十一万六千円でございます。この四十万円という額で十分な活動ができるかという御指摘がございましたが、私どもといたしましてもこういう学識経験者でありますが、いろいろ問題が起きますればできるだけそういう実地を具体的に把握していただいて、その上で御審議願うのが適当であるし、また、そのためのいろいろの印刷費等旅費等もかかるわけでございます。なかなかそう多くを望めませんので、四十一万三千円でできる限りのことをいたしたい、それによってとにかく四十一年度審議会の目的を果たすように運営いたしたいというふうに考えておる次第でございます。

鬼木勝利公明党

○鬼木勝利君 いまの御説明で大体抽象的なことはわかりましたが、三十名の委員の方が大きな事故があったときには原因究明とか、その他の点にいままでやっておる、なお、一般部門においては年に一、二回会合をやっている、そういう私は審議会ならばあまり必要ないんじゃないかと思う。そういう大きな事故が起こらないような対策審議をするのが審議会であって、何か事故があったときにはそれの原因究明その他審議をいたしますだったら、それは事故対策審議会ということに私は名称を変えてもらいたい、その点はどういうふうなお考えを持っておるか。とんでもない話だ。

伊藤三郎通商産業省軽工業局長

○政府委員(伊藤三郎君) まさに事故は事前に予防するのが必要なことは御指摘のとおりでございますが、現状はなかなかそうまいりませんので、遺憾ながら事故が起きたあとで委員会を開いておることがあったわけでございます。ただ、現在の運営におきましては、そういうことのないように考えまして、昨年の十二月におきましては、今後における高圧ガス取締法の新しい方策、改善方針というものを審議をしてもらっております。さらに本年二月に至りまして、高圧ガス取締法施行規則の全面的な改正の方針について、各委員の意見も聞いております。また、この中旬に審議会を開催いたしまして、私ども成案を得ました省令関係について御審議を願いたいということでやっておるわけでございまして、御指摘のように後手後手にならない、今後の取り締まり体制、取り締まり法規の万全を期するような方策の審議を願っておるつもりでおります。

鬼木勝利公明党

○鬼木勝利君 事故があった場合は、これはまことに遺憾なことですけれども、その原因究明ということは、これは当然なことだが、そういう事故が起きないようなその予備対策、予防対策ですか、そういうことが私は、いわゆる保安であって、そういうことを審議する審議会であってほしいと思う。  これは話は違いますけれども、炭鉱あたりでも、次から次に保安の整備、保安は十分に監督しておりますと言いながら、相次いで起こるのです。ガス爆発やあるいは水が出たとか、ほとんど日ならずしてそういうことが次から次に起こっておる。そうするというと、すぐに現地に保安官が行って原因究明だと、こんなことをやっておる。これは通産省関係ですから、石炭局長やら保安局長も見えておるようだけれども、いささかも変わらない、考え方が。何か事故があったらその原因究明して、それに対して対策を立てるのだと、そういうような考え方では、これは私はいつまでたっても、ガスの爆発だって同じなんです、だからあくまで予防ということ、絶対にその保安ということが第一義で、徹底的に事故の起きないような私は審議会、そういう対策委員会にしてもらいたいと思う。どうもそうしないと、いままでのあれを見てみますというと、この高圧ガスの審議会というようなものは、これは私はいいかげんなものであったと思うのです。年に一回会合して、そうして何か事故のあるのを待っておって、事故があれば、それのし審議会をやむを得ず開く、そういうことだったら生きた審議会とは言えない。もう少し有意義な、もっと効果的な、私は予算が足らなければ、もっと予算だって取っていいと思う。わずか四十一万円でなくとも、そういうことは御遠慮要らないから、結果がいいように、しかも小さいことですけれども、高圧ガス及び火薬類保安審議会の四十一年度における予算は四十一万三千円である、内容は何も書いてありゃしない、これは予算の内容くらいは、これにやはり親切に説明をつけるべきですよ。どんなふうに四十一万円使うのやら、三十人でどうして使うのやら、人員の内容なんかここに書いてあるけれども、何が何人何人、それで差し引き何人ということは書いてあるが、そういうことよりも大事な予算の使途は、内容なんか全然書いてない。これではやはり疑問を持つのは無理はない。だからもう少し内容を明らかにして、こういうふうにしてやっていくべきものだ、こうやるべきだということを示してもらいたいと思う。そして高圧ガス保安審議会を今度は高圧ガス及び火薬類保安審議会に改組するのだと、従来はこうであった、従来はこういう点でこういう点に非常に遺憾な点が多かった、だから今後はこれをこういうふうに拡充強化していく、そのためには四十一年度は予算が九万なんぼであったが、今度は四十一万なんぼで、次のように使ってこうやっていくのだと、あまりずさんですよ、この説明、あるいは掲示の方法が。そういう点でひとつお考えを承りたい。

伊藤三郎通商産業省軽工業局長

○政府委員(伊藤三郎君) 新しい高圧ガス及び火薬類の審議会の予算、仕事等につきましては先ほど説明したわけでございますが、提出した資料が不備のようでございまして申しわけございません。今後そういうことのないように簡にして要を得たような資料にいたしたいと存じます。

鬼木勝利公明党

○鬼木勝利君 まあそれはその程度にしておきまして、次に現在のタクシーでございますが、このタクシーの大半はガソリンからLPガスに切りかわっておる。こういうことになっておるのですが、LPガス・スタンドに対する通産省の許可あるいは規定ですか、それはどういうふうになっておりますか。その点御説明を願いたい。

伊藤三郎通商産業省軽工業局長

○政府委員(伊藤三郎君) LPのスタンドにつきましては、これは高圧ガス取締法による第一種製造所といたしまして都道府県知事の許可によることになっております。

鬼木勝利公明党

○鬼木勝利君 そのLPガス・スタンドの許可申請、その他今日までの切りかえですが、それはどういうふうになっておりますか。

伊藤三郎通商産業省軽工業局長

○政府委員(伊藤三郎君) 各事業所から都道府県に対して申請をいたすわけでございまして、全国で、ただいま正確な数字は持っておりませんが……。

鬼木勝利公明党

○鬼木勝利君 まあいいわ、わからなければわからないで。

伊藤三郎通商産業省軽工業局長

○政府委員(伊藤三郎君) 後ほど……。

鬼木勝利公明党

○鬼木勝利君 それで別にぼくは突っ込むわけではない。そういうことをするものじゃない。どういう動向か、今日のLPガスに変わってからの動向を見たいわけですからいいです。  大臣がお見えになりましたから、ひとつ大臣にお尋ねしたいと思うのですが、あれは三月の初めごろであったかと思いますが、米国向けの毛織物、毛製品ですか、紳士服、ああいう輸出に関して米国側からアメリカの繊維労働組合ですか、これを問題にして日本側に善処を求めてきた。これに対して通産省は非常に指導を強化したと新聞にも載っておるようですが、これは、いわば日本製の毛織物の服などを、紳士服などをボイコットするのだというようなことにもとれるのですが、通産省は米国とどういうふうなお話し合いをされたか。日本の国内の業者に安定輸出を行なうよう強力な指導を行なったと、こういうことが新聞に載っておるようでございますが、アメリカとはどういうお話し合いをなさっておるのか、その点大臣に……。

三木武夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(三木武夫君) ちょうど昨年の一月に佐藤総理とワシントンに参りましたときに、毛織物の問題というものがああいうトップ会談のときでも出まして、非常にやっぱりアメリカで問題にしてきておるということを深く認識されたのでございますが、したがって、いろいろ毛織物に対しての輸入制限運動が起こる気配が非常に顕著でありまして、その後通産省で行政指導も行ないましたので、この経過は繊維局長からお答えいたすことにいたします。

乙竹虔三通商産業省繊維局長

○政府委員(乙竹虔三君) 先生いまお尋ねの、毛織物の既製服のお話がまずお尋ねかと思うのでございますが、確かに最近アメリカの縫製業の労働組合が、日本の毛織物既製服がアメリカに輸入されますことにつきまして騒いだ事実がございます。この経緯は、ちょっとさかのぼるのでございまするが、一九六一年ころから日本の毛織物既製服がぼつぼつアメリカに出まして、六一年に六万着出たわけでございます。これでアメリカの縫製業労働組合がアメリカの国内産業に非常に大きな影響が出る、労働者の失業が発生するということで騒ぎまして、日本側に抗議が来たわけでございます。で、日本側といたしましては、実はこれはわずか六、七万着、——これはダースでこざいません、着でございますが、実に微々たる数量ではございますが、ただ御承知のとおり、いま大臣もちょっと触れておりましたが、アメリカの毛織物の縫製業と申しますのは、日本の毛織物——反物でございますが、これの非常にいいお得意さんになっておるわけでございます。そういう関係でございますので、こういう実は日本としては非常に友好関係を持っていきたいと——こういうアメリカの縫製業及びその労働組合からでございますので、真剣に取り上げなければいけないということで、六一年に日米間で話をいたしまして、年間七万五千着、一応六一年には出しましょうということで、六一年の騒ぎはおさまったわけでございます。その後、日本側は自主的に洋服、既製服の対米輸出を自主的に秩序づけを業界で行なっておりまして、六二年から六三年、これは七万五千着、それから六四年に十万着、六五年に十二万着というふうな程度、まあわれわれこの数字は非常に穏健な数字ではないかと思いまするし、また、十二万着という数字は、アメリカの既製服の生産量からまいりますとわずか〇・五%にしかすぎない数字でございます。そういうことで十二万着ということで六五年出したわけでございます。それに対しまして、米国の労働組合から、先ほど申しました縫製品の労働組合から日本の既製服が少しよけい入り過ぎるのじゃなかろうかということで話があったわけでございます。で、日本側といたしましては、先ほど申しましたように、米国の縫製業界は非常に大きな日本のお得意さまでございますので、現在米国にございます日本の大使館を通じまして実情を調査いたしてもらいますとともに、今後どのような数字ならば、アメリカ側を刺激せずして秩序ある輸出として適当な数字であるか、目下調査し、検討している段階でございます。

鬼木勝利公明党

○鬼木勝利君 それは六一年ごろは六万着か、七万着であった、それがにわかにだんだん六四年、六五年ごろから十二、三万着になった。わがほうとしては、十三万着でも、十五万着でも、二十万着でも出したほうがいいと思うが、米国側としては、それに対して国内の業者が、組合が非常に文句を言っているのだ、それに対して日本の国内の業者に対して安定輸出ができるように、安心して製品をつくって輸出ができるように、そういう点においてどういう国内の業者に対して御指導をいただいているのですか。そういうことをひとつお尋ねいたします。

乙竹虔三通商産業省繊維局長

○政府委員(乙竹虔三君) 先ほども申し上げましたが、われわれとしては、多々ますます弁ずでございますけれども、米側のあれもありますので、われわれとしては、六五年十二万着という数字は、穏当な数字ではなかろうか、六四年が十万着でございまして、それに対して二割増し、さらにその数字はアメリカ側の生産量からして非常に微々たるものである、というふうに、こちら側は自主的な判断をいたしまして、さらに六五年度に、一応十二万着というものは、業界が自主的に、しかもこれは内部で政府が調整といいますか、指導をいたしまして、輸出を、この範囲内で輸出されたらいいでしょうということで、指導いたしている、こういう状態でございます。

鬼木勝利公明党

○鬼木勝利君 六一年にそういう気配があったので、日米間で文書の交換をした。つまり輸出量は、毎年日米間で協議をする。話し合いがつかないときには、日本側が自主的にこの程度はいいだろうときめた、その数量を認めさせればいい。こういうことで日米間の協定が合意に達したと、こういうような話を聞いておりますが、そういうことはありますか。

乙竹虔三通商産業省繊維局長

○政府委員(乙竹虔三君) ただいまお話のございましたのに近い線でございますが、六一年に問題になりましたときに、日本側から米側に対しまして七万五千着でいかがであろうか。米側として、六二年度は、それでけっこうであるというふうな文書の交換があったということを承知しております。

鬼木勝利公明党

○鬼木勝利君 そこでその米側との協定が七万五千着程度くらいならばいいだろうという話し合いができている、ところが、事実は今日は十二万着も出ている。だからわれわれはいま先ほどから申しましたように、それは十二万でも、十五万でも出たほうがいいけれども、話し合いは、協定は七万五千着くらいなところまでならいいだろうということで、話ができておって、事実は十二万着も、十三万着も出ている。こうなるというと、米側のこれはまた非常な反撃を食って、ボイコットでも食うというようなことになっては、つまり国内の業者が安心して製品をこのまま続けていけるか。もしこれはたいへんだというようなことになると、国内の業者は安心してできない。いわゆる安定輸出というものができない。その点について十分手が打ってあるかどうかということを、くどいようですけれども、お尋ねしたい。

乙竹虔三通商産業省繊維局長

○政府委員(乙竹虔三君) 私たちといたしましては、一応六十二年度はそういうことで七万五千着というふうなことで、その線をいったわけでございます。その後、われわれの態度といたしましては、日本側が自主的に輸出秩序を守っていけばよろしいというふうに、政府、われわれといたしましては考えまして、業界を指導してきたわけでございます。ただ、先生御指摘のとおり、米側の労働組合から若干申し入れ等もございまして、これはしかし、私たちは、先ほど申し上げましたように、米側に対する影響力は非常に少ない、非常に微々たる数字とは思いますけれども、米国の労働組合からも話がございましたし、目下米国にございます大使館で、先ほど申し上げましたように、調査をいたさせますとともに、米側と円満裏に、どの程度の数字ならばいいだろうという話し合いをつけたいというふうに考えております。その話し合いさえつきますれば、もちろん業界としては安心してその範囲内で輸出ができるということになると思います。

鬼木勝利公明党

○鬼木勝利君 それじゃ、国内の業者に対しては、現在のままで十分就業をやってよろしいという意味に解釈していいわけですね。

乙竹虔三通商産業省繊維局長

○政府委員(乙竹虔三君) 私たちの考えといたしましては、十二万着程度の数字でございますならば、ないしは、これよりも若干多くても、われわれは米側から円満なる了解を取り付け得るものと考えております。

鬼木勝利公明党

○鬼木勝利君 それを実は私はお聞きしたかったのです。それさえあれば、やっぱり国内の業者は安心して仕事ができます。将来がどうであるかというような心配ばかりやったんじゃ困る。それを私はお尋ねしたかったのです。  それからその次に、最近、日本製品のデザインを盗用されている向きがあるんだというようなお話をちらほら承りますが、そういう事実がありますか。もしあれば、どういう対策をとられておるか、その点ちょっと承りたい。

高島節男通商産業省貿易振興局長

○政府委員(高島節男君) デザインの盗用の問題は、日本は元来先進国に対する加害者としてみずから戒しめるほうの立場にあったわけでございますが、最近、軽工業品の輸出が後進国、特に台湾、香港といったような方面で相当世界市場に伸びてまいりました。それに際しまして、日本品のデザインに対しまして若干問題を起こすようなケースが現在出てまいっているようでございます。これは実態の調査がなかなかむずかしゅうございまして、まずどうしてそういうことが起こっているかということを十分調べなければならない体制を整えたい、こう思いまして、今後、台湾あるいはその他問題のありますような地域に、日本側のほうから実情調査にも乗り込むような形にいたしまして、これはしかし、あからさまにそれを掲げていくことはいささかどうかと思いますが、いろいろな機会にそういうところをとらえまして実情をまず十分調べてみたい、こういういま段階にございます。

鬼木勝利公明党

○鬼木勝利君 それでは、まだこれから調査するということであって、まだいままでそういう事実を把握して調査されたということはないということですね。

高島節男通商産業省貿易振興局長

○政府委員(高島節男君) ちょっときょう具体的にその事例を持ってまいっておりませんが、昨年くらいのところから今日にかけまして、そういう具体的な事例がちょいちょいとあるということを聞いております。したがって、そういう実態があるという前提を置きまして、ただそれは、こういう何月何日にどこでどういう事実があったということではございませんが、一般的にそういう傾向が出てきておるという業界方面からの実情の訴えもございますので、したがって、政府としても、その点に重点を置いて調べる段階にきている、こういうふうに考えております。

鬼木勝利公明党

○鬼木勝利君 私もやっぱりあなたと同じ意見でしてね。これをあからさまにどうだ、こうだと摘発主義でやるということもいかぬと思う。これはまた貿易、友好関係にひびが入るようなことがあってもならぬし、これは大事なことだと思いますけれども、また、一面そういうデザインなんかを盗用されてわが国の輸出貿易にマイナスになるようなことになっては、国内の業者に対して気の毒なことだと思います。その点は微妙な関係があると思いますけれども、ある程度はやはり御調査をいただいて、できるだけの解決方法をとっていただくのがいいんじゃないかと思いますが、この点どういうふうにお考えですか。

高島節男通商産業省貿易振興局長

○政府委員(高島節男君) 軽工業品、まあ雑貨、繊維というようなものは、日本がだんだん高級な分野に移っていかざるを得ないことになっております。それは、いままさに問題の御指摘のありました後進地域でその関係の工業が興ってこれと競合しつつあるから、わがほうは高級に向かっていかなければならぬ、こういうことになりますが、高級のほうに向かいますと、やはりデザインというものは無視できないポイントになってくるかと思います。したがって、デザイン自体について国内でいろいろ奨励措置を考えておりますほかに、外からそういった侵害的な行為がありますことは十分に警戒をしていかねばならない実態であろうかと思います。したがって、先ほどお話のありましたように、あからさまに本件をとらえて動き出すということはいかがであろうかと思いますけれども、各国の事情は一般的に調査いたしておるわけでございまするから、そういった機会にデザインというものに重点を置いて、先方の工業の状態、日本品とそれとのからみ合いという辺に顕微鏡を当てて少し精査させてみたい、こういうふうに考えております。

鬼木勝利公明党

○鬼木勝利君 ぜひそういうふうにお願いしたいと思うのです。これは製品の生命といいますか、私はこれはデザインだと思う。デザインのよしあしということがその製品を生かすものであって、これが第一の生命だと思いますから、そのデザインを盗用されたり、まねされたりして同じ似たようなものが出るというようなことになれば、これはその製品の価値がなくなる。私はデザインあってこそその製品の価値があるんだと思います。デザインのよしあし、そのくふうが一番大切な、肝要な部分だと思いますので、その点は、日本製品の業者の保護という意味からも慎重にひとつ調査、解決していただきたい。これを要望いたしておきます。  それから、その次に大臣にお伺いいたしたいと思いますが、まず、東南アジア諸国で対日輸入制限の措置がだいぶ活発化しつつある。日本製品が締め出されるような傾向が非常に濃厚である。具体的例としますと、昨年カンボジアが繊維品の対日輸入ライセンスの発給を停止した、こういうことが新聞で報ぜられておる。あるいはシンガポールで現在の日本企業が第三国と貿易を行なうことを禁止した。あるいはフィリピン等において亜鉛板なんか、あるいは洗剤なんかの関税引き上げをやったとか、あるいはタイでも日本製品、工業品に対して輸入制限をやったり、あるいは関税引き上げをやったりする。だんだんと東南アジア諸国において日本製品を締め出すような傾向がないでもないんだ。これはその片道、一方交通の片貿易で、向こうとしては、そういうことも起こり得ると考えられますが、それに対してわがほうはどういう対策、どういうこれが考え方を持っていらっしゃるか、その点ちょっと大臣に。

三木武夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(三木武夫君) いまの実情については、振興局長から説明をもう少しする必要があると思います。根本的には御指摘のような貿易がアンバランスになっている。どこの国もそういうことで、今後、欧米諸国とは多少事情が違って、やはり貿易のアンバランスからくる不満というものが根底にある、非常に根底にあると見られるわけであります。そこで先般も、アジア開発の閣僚会議などを開いてみて、先方の要請は第一次産品をもう少し日本は買ってもらえないかという点であります。これはやはり日本も相当、飼料とか油脂原料などは諸外国から買っているわけでありますから、現地で開発して輸入するというようなこれだけのやはり親切さを東南アジア諸国には持たなければいかぬ。そういう点で開発輸入、ことに第一次産品を中心とした開発輸入というものは、今後、日本が力を入れていかなければいかぬ、また、直接投資、合弁で軽工業を起こしてもらいたいという要請が非常に強くあったわけであります。こういう点で、ただ、物を買うというのでなくて、資本や技術が商品と並行して東南アジアに行って、現地に軽工業を起こすような形の資本の直接投資というものに対する期待も非常に強かった、したがって、今後は、貿易のアンバランスを直ちに是正するということはなかなか困難でありますが、いま言った直接の投資、先方で、合弁であっていいわけですが、直接の投資あるいは第一次産品の開発輸入、あるいはまた、プラント類の長期延べ払い方式、こういうふうなことで、貿易では直ちにバランスをとることはできないにしても、それを補う経済協力というものが伴わなければ、なかなか東南アジアの日本に対しての、日本の商品を何か制限でもしようかという、こういう心理的な要因というものはなかなか解消しないのではないか。今後、そういう意味において、政府も国民所得の一%というものをできるだけ短期間の間にこれを目標を置いて、後進国に対する経済協力を積極的に進めていこう、こういうことが直ちに一%にいかないにしても、できるだけ短期間の間に、この目標を達成しようという、日本の経済協力に対する積極性、熱意、こういうものが、日本のアジア政策の中に出てくれば、これは出てくるということが私は根本的な、いま東南アジアがややもすると、日本に対していろいろな持っている不満というものを解消する基本の問題である。当面にいろいろな対策がありましょう。しかし、基本的に考えれば、そういう点で、東南アジア諸国の不満というものを緩和し、解消していくことが日本の取り組み方としては本筋のものである、かように考えているわけでありますが、当面のいろいろ対策、これに対する実情等を振興局長からお答えをいたすことにいたします。

高島節男通商産業省貿易振興局長

○政府委員(高島節男君) それでは一言補足さしていただきます。  現在、東南アジアの対日輸入制限ということは、先ほどおあげになりましたカンボジアの例、これは非常に話が具体的にございまして、綿製品の輸入ライセンスをとめておるわけでございまして、理由といたしておりますところは、先ほど大臣から申し上げました両国間の貿易のアンバランス、それから国内産業の保護——若干工場等もありますので、そういう観点からやっておるようでございます。そのほかタイあるいはそのほかの東南アジア諸国についても、確かに先生おっしゃいますように、そういった可能性、そういうものがいろいろと出てまいります。これは日本の米の買い方が一時よりはぐっと減っておるというようなことが、一次産品をよく買ってくれないという不満の形になっていろいろと出てまいります。で、われわれのほうの努力といたしましては、極力、米等の一次産品の買い付けには、農林省あたりの政策とも調整をいたしまして、また、インドネシアヘの経済援助の場合にも、特にタイ米を買っていくというような手をとりましてやっておりますが、いずれにしても、基本の姿勢は、先刻大臣からお話がありましたように、先方に競争力がある一次産品を開発してもらう、そのために日本から技術的、資金的な援助をしていく形でまいりませんと、基本的な貿易のアンバランスというものも解消しないというところが一番大事な点であり、基本であろうかと思います。

鬼木勝利公明党

○鬼木勝利君 結局片貿易という、つまり貿易のアンバランス、これを何らかの方法で是正していかなければ、東南アジアとの友好貿易というものはできないのだと、大臣のおっしゃったとおりだと思う。そのためには開発輸入あるいは長期延べ払いとか経済協力によってこのアンバランスを是正していくのだ、そういう抽象的な御説明はわかります。ただ具体的に、それでは、いま局長からその片鱗がちょっと御説明がありましたが、具体的にどういう経済協力を本年度はこういう面でこういうふうにやるのだ、そうしていささかでもアンバランスを解消していくのだというその具体的な方策について、こういうことを考えておりますとか、こういうふうに努力したいと思いますとか、こんなことをやろうと思っておりますなんというのが大臣の答弁のきまり文句であって、そういうことじゃわれわれはもう納得できない。はっきり、こういう点においてこうやるのだ、こういう点においてはこういうことを用意しておる、そういう点をひとつもう少し具体的にお話を承りたい。

高島節男通商産業省貿易振興局長

○政府委員(高島節男君) 経済協力をやります際に、予定と申しますか、計画と申しますか、それの具体的な内容ということになりますと、非常に私どもデリケートな立場に立つわけでありまして、いずれもこれは相手国がございますが、その間の経済協力を供与をします場合の相互の間の話し合い条件等々が、いずれもからんでまいるわけでございます。日本としては、対日輸入制限の問題、あるいはそれがたとえなくても、東南アジアの経済協力を推進して実効をあげていき、先方の国民所得を上げるという角度から相当大幅にここで臨んでいこう、国民所得の一%見当のめどのところにはいこうではないかという意欲は十分腹を固めておりますし、これは政府部内でも統一されておる意見かと思いますが、本年どの国に幾らくらい何をやるかということになってまいりますと、これは相手国との話し合い等々が相当進んでいって、個別にきまっていくという形をとってまいります。その際には単純なる政府の援助という形のみでなく、輸出に際しましての延べ払いをしていくということも入ってまいります。そうしますと、こういうことはそれぞれ条件が個々ばらばらに違いまして、日本としても世界全体の各国の出方、あるいは相手国の希望その他を具体的に練りつつ、また、日本の輸出等に与える影響等も考えながら一つ一つシラミつぶしにやっていかざるを得ませんので、具体的にどうというアプローチは現在のところ明確でございません次第でございます。先般の東南アジア開発会議でも、なるほど各国が集まりましてそれぞれ希望は一般的にございまして、日本も一般的な姿勢は十分示したということになっておりますが、具体的な問題はいずれも参りました各国等とこれから折衝をしていくという形に相なっておるわけでございます。

鬼木勝利公明党

○鬼木勝利君 どうもいままでの説明を一歩も出ないようですが、相手国がある、相手国があるとおっしゃるけれども、むろん貿易というものは相手国がなければ貿易ができるわけはないんだ。そうすると、相手国があって本年度はどこどこの国とはどういうものをどうするんだ、どういう製品を輸入し、輸出するんだと、そういう計画は立っていないんですか。出たとこ勝負でやるんですか。あなたは相手国、相手国とおっしゃるけれども、その相手国と本年度はどういう貿易をやるんだと。いま大臣のおっしゃったように、開発輸入といってもどういうことを開発するんだと。この国には技術移民、技術輸出をどれだけやるんだ、どういう種類の技術開発をやるんだ、そういうことを、相手国があるからわからぬ、わからぬと言って、いつ取りきめるのですか。いつやるのです、そういうことを。あなた方は、貿易なんというものはまだ全然白紙ですか。そんなことはないでしょ、う。

高島節男通商産業省貿易振興局長

○政府委員(高島節男君) ただいまお答えいたしましたのは、借款といいますか、一番大臣が力を入れておっしゃいました日本のまあ経済援助、金額としてはいわば借款あるいは輸出クレジットというものを、金とからみましたもののお話を中心にいま申し上げましたわけでございます。  ただ、具体的にわれわれがいまいろいろと努力をいたしておりますのは、たとえばカンボジアでございますが、これに幾ら輸出するかということのアプローチのしかたではなくて、計画として考えておりますのは、カンボジアのたとえばトウモロコシというものを日本としてはできれば輸入したいと思っております。ところが、先方のトウモロコシはタイその他の国からは輸入できるにかかわらず、値段が高く、あるいは品質が悪くて、日本に現に入っておりません。これが円滑にいくためにはじゃどうしたらいいかということにつきましては、調査団を出しまして実情を調査し、どこにどういう形に金をつぎ込んでいったら将来これが輸入ができるという形になるかという辺の検討は常時やっておる次第でございます。木材等も若干資源としてございます。これを入れることも一つの開発ではないかということで、これに対してもさらに調査し、アプローチをしておるという段階にございますが、輸出入のほうは、これは自由貿易で、計画的に相互にやっておるわけではございません。しかし、そういった援助の具体的な内容というもので、しかも何億ドル援助するかということでなしに、どうしてステップ・バイ・ステップにこれを改善するかということにつきましては、一定の予算をとりまして、現在でもいろいろの角度から一次産品の開発なりなんなりに役に立つような形の計画を進めておる、こういう実態が出ております。

鬼木勝利公明党

○鬼木勝利君 それは自由貿易のことを聞いているのじゃないんですがね。先ほど大臣のおっしゃったように、経済協力をやるんだと。だったら経済協力ということがどういうふうな計画を具体的に持っておられるか、あるいは技術移民、技術移住という、本年度はどういう方面にどういう、幾ばくの技術者を輸出するんだと、そういう具体的な案を示していただきたい。ただ経済協力、経済協力と言って握りこぶしで経済協力ができるわけではない。川島副総裁もあちらをずっと視察されて、日本は東南アジアの諸国に対して経済協力が足らないと、こういうことを言っておられたことを私は耳にしておるのだが、どういうふうに経済協力を、どの方面に、どういうふうにやるのだと、そんなトウモロコシの輸入がどうだとかこうだとか、自由貿易がどうだこうだということを聞いているのじゃない。

高島節男通商産業省貿易振興局長

○政府委員(高島節男君) 現在の経済協力というものを、量的にはかるのは非常にむずかしゅうございます。先ほど申し上げました技術援助等は、これは量的にはきわめてわずかなもので、金額的に評価は非常にしにくいと思いますが、現在の経済協力は三十九年度で総計いたしまして、延べ払い等を入れて、大体二億四千五百万ドル程度で、国民所得の〇・四五%程度でございます。それに対しまして、将来の目標というものをいまわれわれは検討をいたしておる段階でございます。ただ、これは先生御承知のように、将来の経済見通し、国民所得の計算というものが現在検討中でございまして、それと並行いたしましてその一%目標を何年後に把握するかということは、これは総合的な結論を、総合的な国全体の計画といたしてやっていかねばならぬ段階にございます。それで現在じゃコンクリートに固まっているのは何なのだ、こういう御質問でございますが、韓国あるいは台湾といったところに対しましては、これは相手国との間の協定ができまして、韓国につきましては、御承知のように、大体有償で二億ドル、無償で三億ドル、年間約五千万ドル程度のものが自然支出されるほかに、相当の延べ払い輸出が行なわれていくかと思います。台湾につきましても一億五千万ドルの借款ができておりますので、それが相当額本年度も達成されるということは見当がついております。ただその辺の国につきましては、現在ちょうど先方からも交渉をまさに開始という感じになってまいっておりまして、タイその他の国では、相当の計画を具体的に練りまして具体的な借款の申し入れのアプローチをいたしてきておりますので、他の国については、どうも計画自身があまり具体的な明確性を欠く面もありまして、今後先方の話を聞き、個々のケース・バイ・ケースに固めていかざるを得ない段階にございます。したがって、非常にこの問題の把握のしかたについて答弁が御不満である点は私どももお察し申し上げる次第でございますが、何ぶんにも相手国との間で援助についての具体的な出方というものがきまっていかないと、どの程度の幅のことになるのかという具体性も持ち得ない。それから一方プラント輸出等について、これは貿易の関係から、自然に商談が出てまいりました際に、輸出入銀行等から延べ払いしたのが実績に入ってまいりますから、これは事後的にしかわかりません。ただ、本年度どんな借款をやるのだということになってまいりますと、相手国との間の交渉を十分やってみて、問題をきめていかざるを得ないので、われわれとしては、相当そこに具体性を持ってお答えするということが、いまの段階ではできないという立場にあるわけでございます。

鬼木勝利公明党

○鬼木勝利君 どうもあなたの言うのは、私は不満でならぬのだけれども、大臣はそういう貿易のアンバランスを、経済協力によってこれを是正していくのだと、その経済協力によって是正していくと、こう言っておられるけれども、何にもそれに対しては具体策がないと、相手国があるから。無論それは相手国があるでしょうが、相手国を満足させるような、いわゆる経済協力をやるべきであって、その具体策がどうも立っていないというのは、私おかしいと思うのだけれども、結局日本製品が締め出されるということになると、輸入制限措置が活発化するということになれば、さっそく困るのはわれわれ国民ですから、単なるアジア諸国の開発ということのみでなくて、ひいては日本国民を助けることであり、日本の国民全体を救うことでありますから、これは私は国民所得の一%か二%でも経済開発に協力をすべきであると思うのです。そうしなければ、貿易というものは私は成り立たないと思うのです。自分さえよければ向こうはどうでもいいというわけにはいかない。片貿易ということに対する不満があるから日本製品を締め出すというような、こういう事態がだんだん濃厚になっていく傾向なんですね。それに対する対策は、先ほどから大臣の言われるように、開発輸入だとか長期延べ払いというようなこと、あるいは技術移民というようなことをやってこれを是正していくのだ、そういうことのやはり根本策、抜本策が立たなければ貿易というものはできないと思うのですよ。ケース・バイ・ケースだと、それはなるほど随時随意ということはむろんあるでしょうけれども、大綱というものがあるはずなんです。大臣ひとつ。

三木武夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(三木武夫君) 鬼木さんの言われる疑問はよくわかるのです。本年度は、振興局長は、従来国民所得の〇・四五%程度の経済協力になっておるという、これを〇・六五ないし七くらいに昭和四十一年度には持っていけるし、持っていこうという考えであります。〇・六五%程度、だから〇・二ぐらいふえていくわけです。そして国民所得の一%までの間に持っていこうという——国民所得も拡大しますから、一%ということになれば相当大きな金額になるわけです。だから、どうしてもその背景には、われわれの周辺にそういう後進諸国があるのだから、国民も消費生活の一部をきいてでも後進諸国のために助けようじゃないかという国民的な機運が出ないとやっかいです。これはやはりそれは国内にもやらなきゃならぬことは一ぱいあるけれども、国のほうがやって、それから残りがあったので、その残りでやるというのでは、これはやはり援助を受ける国も、これはなかなかやはり日本のそれだけの善意というものをすんなり受け取れないわけですから、苦しい中にもやってくれるというところにアジア連帯の一つの意識というものが生まれてくるわけです。それはやはり将来の大きな国民的キャンペーンの対象になると私は思うのです。そこでいまなぜ言わないのだ、一つ一つ言えばいいじゃないか、案はあるのですよ、あるのですけれども、たとえばそれでは一例をあげればインドネシア、これはやはり何とかしなければならぬと思っているわけです。近いうちに向こうは副首相級の団長で経済使節団が来ると、こういうわけです。そして日本との間に経済協力の話し合いをするわけなんです。ここで鬼木さんに、インドネシアにはこれぐらいのことを考えておりますこ、う言いますと、なかなかやはり交渉する場合にぐあいが悪い。これはたとえば各国みな持っているわけです、われわれの案は持っているわけです。しかし、なぜかといえば、東南アジア諸国が非常にみな日本に対する経済援助というものを期待しておるわけです。そういうことで、われわれとしてはこれは幾らでも金が出せるということであれば、そうそんなにいろいろ慎重に考えなくていいのですけれども、限られた中で最も効果的な援助をしようというときに、こちらの原案はこのようなものでございますということをここで全部明らかにしましてそうして交渉するということは、非常にやはり話し合いのときにまずい結果になるのであって、ないから言わぬのだというのではなくして、一つの案は持っておるのですけれども、これを全部明らかにする場合には、やはり外交交渉上どうもあまり好ましくないのではないかということで、全体の額としては国民所得の少なくとも〇・六五%程度は今年は海外の後進国の経済協力のために充てようということが目標で、大体の数字はわかるわけですが、その中でどの国にどうしようかということは、多少もう少しやはり年度初めですから交渉してみないと、いまここで明らかにすることは弊害があるのではないかということの、そういうのが実情であることを御了承願いたいのでご、ざいます。

鬼木勝利公明党

○鬼木勝利君 わかりました。さすがにやはり老練な大臣、うまいことをおっしゃるからそれで私了承しますが、最後に、この問題についてちょっとお尋ねしたいのですが、今回行なわれた東南アジア閣僚会議で、こういうような貿易のアンバランスということについて、片貿易ということについて、あるいはタイとかシンガポールというようなところがら、何か具体的に注文とか要求、お話がございましたかどうか、その点これも言われぬとおっしゃればしょうがないが、おっしゃれる限りにおいてひとつお漏らし願いたい。

三木武夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(三木武夫君) これはもう具体的に第一番に、要求といいますか、向こうの要請は、大きく分ければ農業開発に関係するもの、もう一つは軽工業に関係するもの、こういうことで要請は二つに分けられる。  それで、たとえば軽工業に関係するものには、こういう工場というものを持ってきて合弁会社でやらないかという、その具体的ないろいろなリストも出してきた国もございますし、あるいはまた、農業開発という意味においては、これから農業開発の委員会は継続的にこれをやっていこうというのですから、全体のやはり農業開発の問題は出ましょうが、その前にいわゆる第一次産品の輸入の買い付け促進、そのための開発輸入といいますか、長期的な契約をしてくれないか、そういう点で、こういうものは長期的なやはり契約をしてもらいたいのだといういろいろな要請が出てまいりまして、その要請と日本がこれにこたえ得る限界もございますので、具体的な折衝をいたしておるという——事務当局も連れてきておりますから、それがやはり事務的な折衝も行なっておる。だからあの会議はにぎやかに終わったわけですが、いまあと始末は事務当局においていろいろ話を詰めておるということでございます。

鬼木勝利公明党

○鬼木勝利君 その点でちょっとお尋ねしたいのですが、農業開発あるいは軽工業の援助をしてもらいたいという、長期的な契約をしてもらいたいというようなお話があったと聞いたのですが、大体農業開発にしましても、農機具の製品を送ってもらうのでなくして、そういう部分品、原材料を送ってもらって向こうでつくってもらいたい、そういう技術者を送ってもらいたい。軽工業でも、製品でなくして向こうでつくってもらいたい。製品を送ってもらったのじゃ向こうが商売にならぬ、向こうでつくって向こうで販売しなければいけない、そういう傾向にある、そういう希望が多いということを私は聞いておりますが、そういう方面の傾向はどういうふうになっておりますか。

三木武夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(三木武夫君) それはもう当然のことでして、七割くらいが農民ですね。ところが、農民だけであっては工業というものは、あまり農業ばかりであったのでは国民の生活水準も上がってこないし、また、雇用の機会も農業だけであったら増大しないのですね。どうしてもやはり農業と並行して工業化をやりたいということは、もうこれはどこの国の——日本においても農業国であったわけですが、いろいろ国が助成して工業を育成したようなもので、やはり並行して工業化という問題は当然に起こってくるわけなんで、農機具のごときも、でき得べくんば現地でもって工場を持って、農機具をつくってもらいたい、こういうふうなことが起こることはもう当然で、農機具とか日常生活の用品とかいうものは現地で工業化をしたいということが、強い東南アジア諸国の国々の政府の共通した考えであります。まだいきなり重化学工業とかいう程度の高い工業化はできないにしても、軽工業は、製品でくれるよりも技術者や設備を持ってきて現地でつくってくれというのがどの国にも共通した諸国の要請であると申し上げてよかろうと思います。

鬼木勝利公明党

○鬼木勝利君 大体東南アジア諸国に対する問題はその程度にいたしておきますが、最後に一言お尋ねしたいんですが、日中貿易の問題でございますが、日ソ貿易とともに日中貿易も私は大いに振興していかなければならぬと思うんですが、佐藤総理は、日中貿易も政経分離で、何らいささかも従来と変わりはないのだと、入国拒否はしたけれども、それは関係ないのだと、こんなことを言っておられますが、現在日中貿易は、日ソ貿易の水準を昨年もはるかに超過しておるわけです。それはもう御承知のとおり。さきの日ソ新協定が結ばれましたのも、これは中ソ関係の悪化の反映とも私は考えられると思うんですね。ところが、通産大臣としては、日中貿易ということに対してはどのようにお考えになっておるのか。政経分離で何ら変わりはないのだと、あくまで日中、日ソ貿易は推進していかなければならないんだと、こういうふうにおっしゃっておりますけれども、現実は非常に日中貿易ということも、佐藤総理のお考えから実際は離れていっているような気持ちがするのですね。で、これは先般も、佐藤総理は、吉田書簡に関係があるとかないとか、あなたは吉田書簡は何も拘束されるものではないとか、答弁が食い違ったじゃないかとか、それからまた、統一見解で食い違っていないとか、いろいろ論議されたのでありますが、ああいうニチボープラントの例のように、日中貿易ということが非常に今日私はスムーズにいっていないんじゃないかと非常に憂えておるのでありますが、その点、通産大臣としてはどのようにお考えになっておるのか。また、将来、日中貿易ということに対してはどのように推進方をあなたはお持ちであるか、この点ひとつ承りたいと思います。

三木武夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(三木武夫君) 日中貿易は、御承知のように、五億ドルをこすでしょうね、今年は。これはたいへんな伸び方で、まあ過去五年の間に四、五倍になったという数字ですから非常な伸び方で、現在の状態は、こういういろんな障害の中にあって、日中貿易というものは非常に増大をしておる貿易の一つだと思うのであります。したがって、将来においても、とにかく中国の持っておる人口、このやっぱり購買力、あるいは地理的にも日本とも近いということからして、将来の日本の市場として中共の市場というものを過小評価すべきではない、これはやはり日本の大市場である。ただしかし、現在のところは、いろんな障害があることは鬼木さんもおわかりのとおりであります。したがって、政経分離というような、わかったようなわからぬような点がありますが、そういうことでやっておるわけで、非常にその貿易もLT貿易、友好商社というものも私は必ずしも好ましい貿易の形ではないと思っておるんですよ。しかし、いろいろな障害の中でやるものですから、なかなかすっきりしない面もあって、やむを得ないものもあるが、将来はもっとすっきりしたものに日中貿易というものをしなければならぬであろう、いますぐにということではないでしょうけれども、と思うのであります。それと同時に、輸銀の問題なども、この問題はいつまでも中国に対してだけは、中国のプラント輸出に対しては輸銀を使わぬのだ、いつまでも使わぬのだということは、私は理屈はない。いずれの日か、この問題というものは解決をしなければならない。そのいつやるのだと、こう言われますと、ちょっと……。問題が起こったときに自主的に判断をいたします、とお答えするよりほかにはないが、やはりこれは将来、輸銀の問題というものも解決をしなければならぬ一つの大きな懸案である、課題である。できるだけこの問題に対しては前向きに対処していきたいと考えております。そうして中共の市場というものは、これはもう将来日本としては大きな市場である。この評価は誤るべきでないと考えるのでございます。

鬼木勝利公明党

○鬼木勝利君 そういう点において私は、それは通産大臣にお尋ねすると、通産大臣も非常に抽象的にそれは大事だとおっしゃいますが、もう少し私は、こういう輸出体制というものを個々ばらばらにやらないで一本化して、そうして外交面においても、アメリカのごきげんばかりとるのでなくして、追随外交でなくして、もう少し自主性を持った、自主外交の上に立ったところの日本独自の貿易を世界各国と友好的に進展させるということが、私は日本経済の安定成長をはかる唯一の道であると、このように信じておりますが、日中貿易という点においては非常に障害が多いように私は見受けられる。で、総理でも、おっしゃることは政経分離で、いままでと何ら変わりはないのだ、やるのだ、やるのだと言われますけれども、事実日中貿易を援護し、日中貿易を促進する、推進するような手は何も打たれない。日中貿易はこうやるのだ、こうやれ、ああやれというような私はそこに推進、指導性が必要だと思う。通産大臣は、いま言え、と言っても、言われぬ、とおっしゃるけれども、それはおっしゃられないかもしれないが、はっきりここで、日中貿易は推進すべきだ、そのために自分は徹底的に努力していくという意味のお答えができますか。

三木武夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(三木武夫君) それは日中貿易は、これは推進をしていくために自分は努力するというお答えはできます。ただ、日中貿易で懸案は、輸銀の問題だけなんです。ほかのほうは何も政府は押えてもいませんし、これで貿易は現に御承知のような数字で拡大しておる。輸銀の問題だけは、これはやはり将来懸案として解決されなければならぬ問題である。それ以外に、何もいまの現在の状態で非常に大きな障害があるとは思いません。また、この日中貿易についてアメリカから干渉があるのではないかというような意味の御発言があったけれども、日本の中国貿易に対してアメリカは非常に、何と言いますか、日本に対して、日中貿易というものを抑制するような言動は、非常にアメリカも慎重な態度で、これはやはりしないのです。よその国に対してはいろいろ、新聞などで見ると、言っておるような場合があるが、日中貿易に対しては非常にアメリカの言動は慎重である。ちょうど佐藤さんが——私も一緒に行ったのですが、一月にワシントンに参ったときも、共同コミュニケを鬼木さんごらんになったらわかるように、両方が共同コミュニケの中に全然立場の違いをそのまま入れることに対してアメリカは同意したのです。共同コミュニケの中にああいう考えが違うことを一緒に入れるということは、これはやはりお互いに自分の国の考え方というものを干渉したくないという配慮のあらわれであって、どうもこの日本はアメリカに気がねしてやらぬのだということは、そういうふうなことは直接にアメリカの干渉はないのです。これは誤解のないようにお願いをいたします。日本のやっぱり自主的な判断から、いろいろなことを勘案してそして判断をしておる、その自由は日本は持っておるのだということだけは申し上げておきたいと思います。

鬼木勝利公明党

○鬼木勝利君 最後に、いま大臣のおっしゃいました日中貿易に対しては、推進するということに対してはあえて自分はやぶさかでない、大いにやるのだ、ただ輸銀の問題が未解決で残っておる、これはどうさいしかたがないというお話でございましたが、この輸銀の問題につきましても何とかこれをひとつ解決をしていただくように、ただこの点が一点ひっかかっておるのだ、ひっかかっておるのだということでなくして、いかにしてこの輸銀問題を解決するか、この一点が日中貿易のいまかぎになっておりますので、この点の解決に対しては格段のひとつ御努力を願いたい、こういうふうに私お願いをしたいのです。どうぞ……。

三木武夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(三木武夫君) これはいろんな環境的条件も鬼木さん実際問題としてはあると思うのです。私がこれを解決したいという私の真意は変わりません。しかし、この自分の主観的な意欲だけでもない、いろんなやっぱり全体の情勢もありますので、その客観情勢ともにらみ合わしてできるだけこれは努力をいたしたいと思っております。

鬼木勝利公明党

○鬼木勝利君 それじゃ私の質問は終わります。

熊谷太三郎自由民主党

○委員長(熊谷太三郎君) 速記とめて。   〔速記中止〕

熊谷太三郎自由民主党

○委員長(熊谷太三郎君) じゃ速記を起こして。  ほかに御発言もないようでございますから、本案につきましては、本日はこの程度にいたします。  本日は、これをもって散会いたします。    午後二時四十三分散会      —————・—————

国会会議録検索システムで原文を見る ↗