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51回国会参議院1966/03/01

内閣委員会 第9号

発言数
17
登壇者
5
会派数
2
開催日
1966/03/01

会議録

熊谷太三郎自由民主党

○委員長(熊谷太三郎君) ただいまから内閣委員会を開会いたします。  通商産業省設置法の一部を改正する法律案を議題といたします。  本案は去る二十三日、予備審査のため本委員会に付託されました。  それでは、まず、提案理由の説明を聴取いたします。三木通商産業大臣。

三木武夫自由民主党通商産業大臣

○国務大臣(三木武夫君) 通商産業省設置法の一部を改正する法律案について、その提案の理由及び要旨を御説明申し上げます。  改正の第一点は、通商産業省本省の軽工業局及び繊維局を改組し、化学工業局及び繊維雑貨局に再編成することであります。  御承知のとおり、通商産業省におきましては、軽工業局において化学工業と雑貨工業を、繊維局において繊維工業を所管してまいりましたが、臨時行政調査会の答申に従い、行政内容の類似している繊維工業と雑貨工業を繊維雑貨局においてあわせて所掌させることとし、行政能率の向上をはかるとともに、現在の軽工業局のうち、雑貨部門を除いた部分を化学工業局として、最近における化学工業行政拡充の要請に対処したいと考える次第であります。  改正の第二点は、行政機構簡素化の見地から、公益事業局の次長を廃止することであります。  改正の第三点は、高圧ガス保安審議会を高圧ガス及び火薬類保安審議会に改組することであります。  従来、火薬類の保安行政については、これを調査審議する審議会は置かれていなかったのでありますが、火薬類保安行政を一そう適切に遂行していくためには、広く学識経験者の意見を求め、これを制度面、行政面に反映させていく必要があります。行政機構の膨脹を避けつつ、この要請に対処するため、現在の高圧ガス保安審議会を拡充強化して、火薬類の保安に関する重要事項についても、調査審議できるよう改めることとしたものであります。  改正の第四点は、定員の改正であります。  定員につきましては、その増加は厳に抑制することとし、通商産業省全体としては、三名の減員をすることとしております。  特許庁の審査審判事務の促進及び中小企業行政の充実は、緊急の要請でありますので、特許庁については百四十四名、中小企業庁については十名の定員の増加を行なうこととしておりますが、これは、いずれも本省の定員の振りかえによってまかなうこととし、外務省に振りかえる三名を含めて本省の定員を百五十七名削減することとしております。  以上が、この法律案の提案の理由及びその要旨でありますが、今回の機構改正に際しましては、臨時行政調査会の答申を十分に尊重し、行政事務能率の向上と機構の簡素化につとめるとともに、定員の増加が必要な部局につきましても他の部局からの定員の振りかえによって対処することとしている次第であります。何とぞ慎重御審議の上、御賛同くださいますようお願いいたします。

熊谷太三郎自由民主党

○委員長(熊谷太三郎君) 以上で提案理由の説明は終わりました。本案につきましては、本日はこの程度にいたします。     —————————————

熊谷太三郎自由民主党

○委員長(熊谷太三郎君) 次に、国家行政組織及び国家公務員制度等に関する調査のうち、昭和四十一年度における行政機構及び定員改正に対する行政管理庁の基本方針に関する件を議題といたします。  まず、本件につきまして説明を聴取いたします。福田行政管理庁長官。

福田篤泰自由民主党行政管理庁長官・北海道開発庁長官

○国務大臣(福田篤泰君) 昭和四十一年度要求にかかる各省庁の機構、定員及び特殊法人の審査につきまして、その概略を御説明申し上げます。  機構につきましては、新たな行政需要に基づいて強化拡大を必要とする部門についても、機構の純増になることのないよう、整理縮小すべき部門との振りかえによって措置することとし、局の新設四、変更三の要求に対しまして、総理府は青少年局を、文部省は調査局を廃止して文化局を、通商産業省は、軽工業局及び繊維局を改組して化学工業局及び繊維雑貨局を認めることといたしました。  なお、総理府につきましては、統計局のあり方について、今国会に提案すべく検討いたしております。また、通商産業省につきましては、局の次長一、審議官一、それぞれを廃止し、ざらに一年以内に一部を整理することといたしております。  部の新設要求十七につきましては、全部これを認めないこととし、審議会等の要求十五につきましては、必要なもの三(恩給審議会、同和対策審議会、地震保険審査会)を認め、その任務の終了したもの三を廃止することといたしました。これらの詳細につきましては、お手元にお配りいたしました資料をごらんいただきたいと存じます。  次に、定員の関係につきまして御説明申し上げます。  定員につきましても、行政機構と同様に簡素合理化を進め、行政費の節約をはかる見地から、かねてより増員は厳に抑制することとしてきた次第でありまして、昭和四十一年度の審査にあたりましても、きわめて厳格な態度で臨んだ次第であります。  また、御承知のとおり、政府におきましては、昭和三十九年九月四日に閣議決定をいたしまして、職員の欠員不補充の規制を行なっているわけでございまして、昭和四十一年度の定員審査にあたりましては、真に増員を必要とする向き以外は補充を認めないことといたしまして、政府職員の増は極力抑制いたした次第であります。その結果、今国会におきましては、増員のための各省庁設置法等の改正は公正取引委員会三十人、科学技術庁四十五人、外務省七十人、文部省三千九百十五人及び防衛庁六百三十人のみでありまして、それ以外の省庁におきましては、定員配置の合理化、事務能率の向上等をはかり、定員の増加による設置法の改正を行なわないことといたしております。昭和四十一年度の増員は、法律定員の計で四千四百九十七人となり、このほか五現業等の政令によって措置いたすこととなっているものが四千七百九十七人ありまして、合わせて、九千二百九十四人の増と相なるわけでありますが、昭和四十年度の増員と比較いたしますと、法律定員の増におきまして二千二百四十八人少なく、政令定員の増におきまして二千三百三十六人少なくなっております。  なお、欠員不補充の措置につきましては、昭和三十九年九月四日の閣議決定の期間を延長いたしまして、昭和四十一年度におきましても継続実施いたしたいと存じます。  次に、特殊法人につきましては、その新設は行なわないとの原則のもとに、二十二の要求に対しまして、既存施設または近く完成を予定される施設の管理上必要やむを得ないもの、すなわち「国立劇場」と「こどもの国」を認めることとし、また、昨年の通常国会で御審議いただいた「農地管理事業団」につきましては、今国会で再び御審議をいただくことになっております。  次に行政改革の関係について御説明申し上げます。  行政改革のこれまでの実施状況については、お手元にお配りいたしました「臨時行政調査会の改革意見に基づく措置の状況一覧」という資料に見られるとおりでありまして、行政監理委員会の設置、許認可事務の整理など、すでに改革意見の幾つかを実現してまいりましたが、なお多くの問題が残されております。これらにつきましては、昨年八月から発足いたしました行政監理委員会の意見を十分尊重し、実現可能なものから逐次実施していく所存でありまして、目下、同委員会を中心に、行政の簡素能率化、内閣機能の強化、首都行政の改革、科学技術行政の改革を当面の重点事項として鋭意検討を進めているところであります。

熊谷太三郎自由民主党

○委員長(熊谷太三郎君) 以上で説明は終わりましたが、引き続きただいまの説明につきましての補足説明を聴取いたします。井原行政管理局長。

井原敏之行政管理庁行政管理局長

○政府委員(井原敏之君) ただいま長官から御説明を申し上げました件でございますが、初めに組織と特殊法人の関係、あとで定員の関係の若干のふえんをさせていただきます。  組織につきましては、申し上げましたとおり局として七つの要求がございましたが、この一枚紙の四十一年度における機構の新設および廃止というので御説明申し上げます。で、七つの要求がございまして、結局総理府の青少年局、文部省の文化局、通産省の軽工業、繊維の再編による化学工業局、繊維雑貨局、この二つを認めたわけでございます。青少年局につきましては、やはりこれと関連を持ちまして、臨調の意見もありますように、総理府を総合調整の機能に強化するという方針でございます。政府としては、それを尊重するたてまえでございまして、いま内局であります統計局を国家行政組織法第八条にいう機関にするべく目下検討いたしております。これは成案を得次第、追加して設置法改正の運びになろうかと考えております。文化局は、現在御承知のように、文部省が学術と教育と文化と三本の柱に関する行政を担当しておる役所でありますが、文化に関する問題が関係各局散らばっておる、こういうことであります。かねてからその文化局の設置の議はあったわけでありますが、新年度におきまして、調査局を廃止いたしまして、関係各局にあります課等を統合いたしまして文化局を新たに設置をする、こういうことでございます。  通産省につきましては、軽工業局と繊維局を廃止いたしまして、したがって、主として装置産業であります化学工業局を独立いたしまして拡充すること、そうでない部門の繊維と雑貨を繊維雑貨局にまとめる、こういうことでございます。ただこの件につきましては、昨年通商局から貿易振興局を新設いたしましたときの約束がございまして、結局一局を四十一年度中に整理をするという含みがあったわけでありますが、諸般の通産行政の四十一年度の状況等もございまして、結局次長一、審議官一を廃止し、引き続き本年度中に一部を廃止する、こういうことであるわけでございます。  部につきましては十七の要求がございましたが、全部これは認められなかったわけでございます。大きな問題としまして、審議会は、これも目下別のたてまえで整理中でございますが、ぜひ必要な恩給審議会と同和対策協議会、この設置を認めました。地震保険審査会、これは地震保険の関係の法律が成立いたしますことを条件としまして、必要なつど政令で置くことができる、こういうようなことにしております。なお、三つばかりの審議会の期限延長等の改組がございます。  それから附属機関として大きなものは、科学技術庁は、無機材質研究所、これは非金属の関係で、非常に新しい材質の研究開発の必要が強く言われておるわけでありますが、それにつきまして、無機材質研究所の設置を見たわけであります。  その他、在外公館等につきましては、大使館の新設が二つ、総領事館が三つ、領事館が一つ、それから昇格になりますもの、館事館から、総領事館に昇格いたしますものが二つ、総領事館の廃止が一つ、以上でございます。  それから国立学校につきましては、新設が北見工業大学、大学院が七つ、学部が四つ、養護教諭養成所三つ、附置研が二つでございます。なお、廃止するものが、短大が三つ、学部が二つ、短大の学部が一つでございます。  おもなるものは、法律事項で組織関係は以上でございます。  なお、特殊法人につきましては、先ほど説明がありましたように、二十二の要求がございまして、施設の完成しておるもの二つ、これは国立劇場とこどもの国でございます。それから前国会で政府といたしましては一応認めて、衆議院だけは通過しているところの農地管理事業団、この三つを認めたわけでございます。  次に、定員関係について若干補足を申し上げます。大臣説明のとおり、非常に厳格な態度で臨んだわけでございますが、その結果、例年増員のため各省設置法が大体軒並みに出ておったわけでございます。本年は増員のための設置法改正は五法案のみでございます。その内容の概況を申し上げます。第一は、公正取引委員会三十名の増員を認めることにしておりますが、これは物価対策、中小企業対策等の見地から、不当な価格協定等の取り締まりの強化、これをねらったものと、かたがた広島地方事務所の増設を認めようとするものでございます。これに要する増員が三十名でございます。  次に、科学技術庁でございますが、科学技術の急速な発展に伴いまして、先ほど申し上げましたように、他の材質では得られない特性を有する非金属、無機材質の研究開発が非常に重要でありますので、この際、無機材質研究所の増置を認めまして、当面の要員として、これに二十一名、国立防災科学技術センターの研究室の増員のため、金属材料技術研究所の強化のため、航空宇宙技術研究所の研究室の強化のため等を合わせまして、全部で科学技術庁の関係で五十一人の増員を予定しております。ただ、このうちに六名は本庁からの振りかえで措置いたしますので、設置法改正は四十五人の増となるわけであります。  次に、外務省でございますが、二つの大使館グァテマラ、ブルガリア、これが従来他の大使館の兼館でございましたものを実館にするため、それから三つの総領事館、一領事館の新設に伴いまして二十二人、既設の公館の増強に伴い六十四人、合わせて八十六人の増員を認めようといたしております。ただその中で、各省からアタッシェ等の派遣によりまして増員する分が十六名ございますので、実質としての外務省の増員は七十人になるわけでございます。  次に、文部省でございますが、法律定員の増四千四百九十七人と申し上げましたが、実はこの八七%の三千九百十五人、これが文部省関係の増員になっております。このうち二千七百十四人はいわゆる学年進行等に伴う増員でありまして、学校関係であります。四十一年度における大学の新設、学部学科の新設、附置研の新設等に必要な定員千百九十三人、この両者を合わせたものでありまして、法律定員の先ほど申し上げましたように八七%が学校関係の増でございます。  次に、防衛庁でありますが、海上自衛隊の艦艇の建造に伴います増等、これが三百八十人、航空自衛隊の自動警戒組織導入に伴う増等が二百五十人、合わせまして六百三十人の増でございます。在外公館にアタッシェを出します減が一人ありますので、差し引き六百二十九人の増を防衛庁設置法改正として御審議をいただくように考えております。  以上、設置法の改正を伴います定員増のごくあらましでございますが、これはいずれも最小限度にとどめたつもりでございます。先ほど大臣説明にもございましたように、昭和四十年度の増員と比較いたしますと、法律定員の増におきまして二千二百四十八人少なくなっております。五現業の政令定員の増におきまして二千三百三十六人少ない査定をいたしております。合計として四千五百八十四人の縮小査定、昨年に比べまして少ない査定になっております。今回の定員審査に非常にきびしい態度で臨んだことを御了解いただけると思います。  なお、形式上の設置法改正になる定員の関係でございますが、これが通産省と運輸省と農林省と経企庁でございます。これは、実は実質上の定員増ではなくて、本省と外局の関係等の定員の振りかえ措置による形の上の定員措置でございまして、実質の増には相なっておらぬわけでございます。  大体以上が、設置法関係、定員増の関係の設置法に関する概要の御説明を申し上げたような次第でございます。  一言、欠員不補充について申し上げておきますが、昭和三十九年、おととしの九月四日の閣議決定で欠員の不補充の措置を続けているわけでございますが、その目的は、むろん行政運営の能率化と職員の配転の促進、こういう二つの大きなねらいを持っているわけでございます。本年の定員審査におきましても、まず各省庁で持っております、たな上げになりました分の解除ということを第一次的にやったわけでございます。で、それでもどうしても足らぬ、新しい行政事情にこの定員増を最小限度見た、こういう考え方に立っているわけでございます。で、昭和四十年の九月三十日における凍結欠員が全部で一万三百三十四でございます。実は、これには防衛庁関係、五現業の関係が入りませんので、一般行政の部分だけでございますが、大ざっぱに申しましてそういうわけでございますが、それで一万三百三十四ございます。昨年の査定の際に千六百五十四人をそれに見合いとして解除しております。これは実質上の定員の増になるわけでございます。今年の審査におきましては三千三百四十四たな上げ分を振り込んでおるわけでございます。なお、現在凍結分は五千三百人余りございます。こういう概況でございます。  この措置は、実はこの三月三十一日限りになっておったわけでありますが、諸般の情勢上、なお四十一年度も引き続いて継続もやむを得まい、かように考えておるわけでございます。なお、このやり方等につきましては多少再検討してみる余地があろうかと思っております。  ごく大ざっぱに補足説明を申し上げました。

熊谷太三郎自由民主党

○委員長(熊谷太三郎君) 以上で補足説明は終わりました。  本件に関連して質疑の通告がございますので、この際御発言を願います。山本伊三郎君。

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 それじゃ、きょうは概括的にちょっと行管長官にお伺いしておきたいと思いますが、いま長官の説明の中の末尾にもありますが、いわゆるこの行政改革に関する問題であります。すでに臨時行政調査会が答申して行政監理委員会が発足いたしまして、熱心にいろいろと検討し、ここにもありますように、資料にありますように、できるものから実施しておるということでありますが、この一覧表を見ましても、基本的な行政改革についてはまだ手をつけておらない、やりやすいということは、各省のあまり抵抗のないものだけを手をつけておるということぐらいにしか私は感じ取っておらないのであります。したがって、行政監理委員会というのは、これは強力な推進力として設置されたことを各種委員会で聞いておるのですが、まず最初に、この行政監理委員会が発足して以来、問題の取り組み方、一体どういうところに重点を置いていまやられておるか、基本的な問題をどうしようか、たとえば予算の管理権にいたしましても、大蔵省にあるやつはどうかという意見もあるのですが、こういう大きい問題、それと、もう一つは、あの臨調の答申によりますると、国民のサービスということが非常に重点になっております。ところが、われわれの感ずるところでは、現在まだ社会保険それから労働関係の安定所等は依然としてそのまま放置されておる、こういう点についてそう詳しくでなくてもいいのですから、大きいところだけ長官の御説明をいただきたいと思います。

福田篤泰自由民主党行政管理庁長官・北海道開発庁長官

○国務大臣(福田篤泰君) 昨年の夏、行政監理委員会が発足いたしました。発足にあたりまして、まず基本的に、委員会の性格と任務につきまして数回議を重ねまして、結論といたしまして、まず第一には、臨時行政調査会——臨調の答申を実現する、第二には、それのみにとらわれない新しい時点で新しい現象があれば新しい観点から取り組む、こういう大まかな筋を立てたわけでございます。それ以来、各主任も設けまして、全部常勤ではございますが、いわば確実に必ずおいでになる三委員の方にそれぞれ内閣共管問題あるいは首都圏の問題あるいは科学技術の行政といったようなテーマにつきましての主務的な御審査を願い、なお、毎週木曜日ごとに午前中数時間にわたりまして熱心な討議、審議を繰り返して今日に至っておるわけであります。実際問題といたしまして、各委員とも非常に積極的に熱心に行政機構あるいは改革についての問題に取り組んでいただいております。  また、いま御指摘の、いわゆるお役所的な仕事の改善はどうかという点についても、行政監察を絶えず行ない、大体第一四半期に三つないし四つテーマをきめまして監理委員会の承認を得て、三十九年大体全部で十七件取り上げましたが、大体そういう程度で、国民生活に密着した行政のあり方につきまして厳密な、公正な監察を行ない、これに伴って結果的には関係各省に逐次勧告をいたしておるわけであります。委員会が発足以来その趣旨から考えましても、各委員ともきわめて御熱心に、設置の目的である民間の新しい感覚なり希望あるいは要望というものも非常に強く反映させていただいて、今後も大いに私ども期待いたしておる次第でございます。

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 あの臨時行政調査会が池田内閣のときにつくられるときには、非常に意欲的につくられたことは長官御存じのとおりなんです。しかし、その当時私も内閣委員会であの調査会の設置の審議をしたときも言っておったのですが、この行政改革ということは、なかなかの政治力がなければできない。日本の官僚組織というのは、前の岸総理でも官僚には手をあげたということを言われたくらいであって、なかなか官僚組織というのは、個々の官僚を批判しておるわけではない、組織体となるとなかなかこれはむずかしいと思うのです。そこで、そういう抽象的なことではなくして、一、二、例によってお尋ねしますが、あの答申の中で、先ほどちょっと触れましたけれども、現在まあ知事の管轄下にありながら、身分が国費職員というのですね。社会保険あるいは労働行政の安定所なんかに使われておる。これについては行管の委員会で非常に力を入れられて、もうすでに調査をされたようです。その実態についてはどうかということを調査されたその意欲についてはわれわれは敬意を表するわけですが、これについて行管の考え方ですが、現在どういう考え方でいまおられるか。そういう点でひとつ。

福田篤泰自由民主党行政管理庁長官・北海道開発庁長官

○国務大臣(福田篤泰君) いわゆる地方事務官の問題と存じますが、これは御承知のとおり、臨時行政調査会でも機関委任をした以上は、事務官制度は暫定的なものであるから廃止すべきであるということを打ち出しております。なお、昨年の地方制度調査会も同じような結論を出しておるようであります。そこで、われわれとしましては、臨調の答申を尊重するたてまえにおきまして、一万八千以上にのぼります地方事務官制度をこの際何とか解決いたしたい。それには何といいましても、実態の調査がどうしても必要でございます。ただ、昭和二十二年以来のことでずいぶん時間もたっておりまして、そろそろ結論を出す時期ではないかと考えておりますが、困ったことに、関係の各省全部、主務官庁反対なんでございます。そこで、私どもは、中央地方の組織を動員いたしまして、一体どういうところに反対の根拠があるのか、また、これを反対を押し切って臨調の線で廃止をした場合に一体どういう問題が起こるか、具体的な裏づけをいま急いでおるわけであります。何とか近いうちに解決の道を見つけたいと努力中でございます。

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 これは臨調の答申が出る前、むしろ臨調が設置される前から実は当委員会なり地方行政委員会、また私も地方制度調査会のメンバーをしておりましたので、いろいろ意見を述べたのです。実は厚生当局あるいは労働当局も来ていただいていろいろ意見も聞きましたが、その主張するところが私は理解できないのです。やはり官僚のなわ張りというところが基本ではなかろうかと私は見ておるのです。したがって、具体的にこれを言えば、事務はもちろん知事が管理をしてやっておるのです。しかも、身分だけはいわゆる国費職員なんです。そうすると、事務の管理権と、それから身分の管理権とが一致しないところに問題がある。しかも東京都を例にとってみましても、都の職員と国費職員と一緒に仕事をしておる。こういうところが事務能率にも影響します。それだけではございません。しからば、社会保険自体がいわゆる都道府県の事務に移管したということはどういう障害があるかと追及すると、それに対しては答えがない。それなら私は、逆に厚生当局の言うように社会保険は国の事業である。それなら国の事業でやったらどうですか、国税庁にやったらどうですか、そうすると、いやそれはできない、そういうあいまいな答えで今日まで来ておるのです。したがって、私はそういうことが住民にどれだけのサービスに障害を来たすかということもあると思うのです。したがって、私はもうこれは何年か扱ってきた問題ですから、長官にはここで言うことも私自身も飽いておるのですけれども、これはもう政治力の問題です。私は政治力であると思うのですね。もしたとえば一つの例をとって、国民健康保険、政府管掌の健康保険がいわゆる国費職員、社会保険庁でやっておりますからね。それは国の事業だ。国民健康保険はどうだ。しかし市町村にまかせている。だから同じくしからば社会保険行政であるというならば、一貫しなければいわけない。それをやりにくいやつは市町村にまかして、しかも市町村はいわゆる超過負担で困っておるのですね。そういうやり方は、どうも政府として一貫しないと思うのですね。この点は、もちろんよく長官理解されておるのですから、あなたを追及するわけではありませんが、私はこれを実現するためには政治力しかないと思う。私今度臨調に出まして太田さんにもいろいろ聞きました。あの意見については、単に太田さんの意見だけではない。この七人の意見が全部そうすべきであるという意向であったと聞いておるのですね。そうすれば、あの七人の意向は、国民を代表しておると思う、各層を網羅しておりますから。その答申すら佐藤内閣、池田さんはなくなられましたけれども、佐藤内閣が実現しないとするならば、私は今後政府は行政改革ということを言わないほうがいいと思う。これは国民を欺いておると思うのですね。もう国民は忘れかけておりますよ。いまの官僚組織の行政組織というものは、一説によりますと、地方団体によるとボスが多いから行政をゆがめるというような一説を言う人もある。厚生官僚の中にそういう者もおるのですよ。しからばどういうところがゆがめられるかというと、その都道府県の県会議員とかそういうものが行政に入ってくる。法律上、法律を無視してそういう入っている事実があるかどうか、あれは大きな問題だ。いま御存じのように、民主主義は地方自治ということがその基本でありますが、その住民の代表がいろいろ意見を言うにあたって、その必要以上に入っておるとすれば、民主主義をはき違えておる問題だ。そういう事実があるのか。それはわからぬ。こういうことなんですね。こういうあいまいなことをまかしておくことによって、私は日本の行政組織、幾ら行政監理委員会がいろいろ熱心にやられても、私はこれは政治力に待つ以外にないと思う。したがって、この点は行管長官が十分心得られておると思いますが、私はこれは失礼な言い方でありますけれども、行政管理庁長官だけが努力しても実現しないと思う。佐藤内閣全部がやはりこの問題を取り上げて解決しなければならぬと思うのです。私は地方自治法附則第八条によった問題でありますけれども、陸運行政の問題も含んでおります。しかし、われわれが取り上げる場合には、おのおの行政の実態を見て考えようじゃないか。私はきわめてその点は政府の一員ではありませんけれども、謙虚な気持ちで検討しておるのですが、そういうことで一々やってみて、ここに障害がある、こういうことをやればここに大きい障害があるということを明示されないままに、このまま附則八条に、地方自治法ができてすでに二十年になろうとしておるのです。それは暫定的に当分の間という条文で二十年も法律をほうっておくということについては、私はどうも立法府の一員としても内心じくじたるものがあるのです。この点については、長官はどう思われますか。

福田篤泰自由民主党行政管理庁長官・北海道開発庁長官

○国務大臣(福田篤泰君) 地方事務官のいわゆる管理権と人事権の矛盾、そのことにつきましては御指摘のとおりであります。ただ、御存じのとおり、行政改革はまことに難事中の難事でございます。地方自治法附則第八条が、御承知のように、二十二年にできて約二十年近くの間いまだに解決できないということは、逆から申しますと、いかにむずかしいことかということも言えると思います。これは自画自賛的になりましてまことに恐縮でありますが、先般の特殊法人の二十一の要求に対しましても一つも認めなかった。これは最終的にはやはり総理の強い決意と監理委員会の強いバックアップ、また、超党派的な御支援もあったたまものでありまして、消極的ではありますが、こういうことはもうおそらくいままでなかったんじゃないか、こういう消極的な努力すら私どもは非常に苦心したわけであります。まして積極的な面における行政改革の実をあげるということは、まことに難事でありますが、しかし、どうしてもやらなければならぬと思いますので、総理の強い御決意のもとに、また御指示のもとに私ども全力をあげてまいりたいと考えております。

山本伊三郎日本社会党

○山本伊三郎君 連合審査も始まったようでございますから、もう一問だけ。  ひとつもう長官もよく御存じのようですから、ここで私言うのも蛇足だと思うのです。一体この問題について、おそらくもう早急にやらなくちゃならぬと思うのです。それでこれは行政監理委員会の結論を待たなくてはいけませんが、一体行政管理庁としては、この国会中に何らかの結果を見るような事態になるかどうか、その点はどう思われますか。それと最後に、もう長官も言われましたが、この問題についてほかの問題もあります、これだけではありませんが、もう二十年間もペンディングされておる問題ですから、私はほんとうに閣議でも検討してもらいたいと思うのです。そうしてそれでいかなければいかないということを明らかにしなければ、法律が二十年間、当分の間という法律を置いておくことについてはこれは大きな問題でもあり、これは政治的にはなっておりませんけれども、社会党が取り上げたら大きな問題だと思う。したがって、これはいずれにいたしましても結論を急いでもらって、そして政治力でこれをやってもらう、もしできないというならば私は明らかにしてもらいたいと思う。そうすればわが党もそれに対して論陣を張って、こうじゃないかということで、やっていくことによって前進すると思いますので、この点について最後に長官に決意と経過を。

福田篤泰自由民主党行政管理庁長官・北海道開発庁長官

○国務大臣(福田篤泰君) この点につきましては、実は昨年末以来運輸大臣とは二回にわたって話し合っております。他の厚生大臣または労働大臣とはまだ正式に話し合いに至らぬ段階であります。先ほど申したとおり、全面的に地方事務官の中央地方の組織の実態を調査中でございますので、やはりその結論を待って、行政監理委員会にかけ、並びにこれは各党とも御関係がありますので、党のほうとも御相談をして結論を出したい。したがって、時期的にこの国会となりますと、相当困難じゃないか。しかし、少なくとも実態につきましての解明がなされる方向だけは何とか出したい、こう考えておる次第であります。

熊谷太三郎自由民主党

○委員長(熊谷太三郎君) それでは本件につきましては、本日はこの程度にいたします。  本日はこれをもって散会いたします。    午前十一時三十三分散会      —————・—————

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