地方行政委員会 第3号
- 発言数
- 78 件
- 登壇者
- 9 名
- 会派数
- 3
- 開催日
- 1965/12/27
会議録
○委員長(天坊裕彦君) ただいまから地方行政委員会を開会いたします。 地方公務員の共済組合及び互助会に関する件を議題といたします。 御質疑のおありの方は、順次御発言を願います。
○占部秀男君 まず、互助会の関係について局長にお伺いしたいのですが、これは言うまでもなく、この互助会の問題の組合員の掛け金の問題ですね、これについては、たしかこの前の特例措置か何かで、本年の十二月三十一日までは、いわゆる所得税の控除対象にとりあえずするということになっていて、そしてそのままにおかれていたと思うんですが、これは率直に言って、従来は取らなかったものを、あの共済組合法の今度の新法をつくったときに、これは言い方は悪いかもしれぬけれども、自治省のほうで、あれは何と言うか、これはぼくは失敗だったと思うんですが、あれがああいう形になってしまったので、これは当然社会保険その他の関連から見ても控除の対象にすべきであると思うんですが、その後、自治省としてはこれはどういうふうなことをやっておるのか、大蔵省との間にどういう折衝が行なわれておるか、この点をまずお伺いしたい。
○政府委員(佐久間彊君) 所得税法の改正の際に、私ども大蔵省から合議を受けたのでございますが、私どもといたしましては、従来認められてきたものでございまするから、この際なおしばらく認めてほしいということを申したのでございますが、大蔵省のほうでは、国家公務員なり、民間企業において同種の事業を行なっているものについてそのような税法上の特典を認めていないので、それとの均衡を保つためにもこの際改正をしたいということでございまして、いろいろ折衝いたしましたが、私どもとしてはやむを得なかろうということにいたした次第でございます。しかし、その際仄聞いたしますと、国会においてもいろいろ御配慮があったようでございまして、ただいま御指摘になりましたように、本年十二月三十一日まで経過的に措置を講ずるということになったのでございます。その後私どもといたしましても、さらに互助会の実態を調査いたしました結果、互助会が従来やっておりました事業でこの所得税法の控除の対象になっておりましたのは社会保険的な事業でございますが、それは一番多いのは医療費の付加給付でございます。で、これを今後どうするかということでございまするが、教職員共済組合ができましたので、そちらのほうに付加給付もなし得る道も開かれておりまするので、制度の筋といたしますると、現在互助会でやっておりまする医療費の給付もそちらの付加給付に取りかえていくべきではなかろうかと思っております。それにいたしましても、そのような考え方で指導をいたしますために、なお若干の余裕が私どもとしてもほしいということで、大蔵当局にも折衝をいたしておるというのが現状でございます。
○占部秀男君 あとの取り扱いの問題について、これからやろうというその筋はわかるのですけれども、問題はこの十二月三十一日、すなわち、もうここ数日間で切れるということになっておるわけですね。それでいま局長が言われたように、確かに国公の関係にも互助会はある。しかし、国公の関係の互助会と地方公務員の互助会とでは内容が本質的に違うのです。何といっても、いま局長が言われたように、地公のほうは付加給付の問題であるとかそれは広範にわたってあって、災害見舞いの問題もあるいは——これは一つ一つあげませんけれども、慶弔その他の問題もあるけれども、地方公務員の共済組合についての短期給付的なものの補完的なもの、場合によっては長期給付の一部の補完のものでもやっておるところもあるようでありますね。そうすると、その内容自体がもう一般の所得税控除になっておる対象の内容とほぼ共通したものが非常に多いのじゃないか。したがって、これはもう従来どおり、互助会の別の扱いができれば別ですよ、別の扱いができれば別ですが、少なくとも現状にいる限りは、やはり控除の対象にこれはもう当然理論的にすべきものじゃないか、こういうふうに思うのですが、その当面の問題として、自治省は大蔵省に対して、少なくとも自治省の別扱いというものができるまでは控除の対象にやはりその間しておくべきである、こういう点ではっきりと交渉してもらわぬと、地方公務員だけがその点で、わずかですけれども、やはり損をする。給与の中から引かれるわけですからね。所得税関係の、まあ幾らになるか計数はわかりませんけれども。ですから、そういう点は明確にしておかなければならぬと思うのですが、特にその方法としては、十二月三十一日の時間切れになるものを、たとえば本年度中というようにとりあえずの延長を大蔵省にさして、その間にそうした問題を根本的に検討する、このくらいの扱いがあってしかるべきじゃないかと私は思うのですが、この点はいかがでございますか。
○政府委員(佐久間彊君) この制度のたてまえからいたしますと、先ほど申し上げましたように、私どもは共済組合法の制度が整理されまして、そこに医療給付にいたしましても災害給付にいたしましても付加給付ができることになっておりまするので、そちらに吸収すると申しますか、乗りかえると申しますか、そうすることのほうが筋であろうという考え方は持っておるのでございます。ただ、当面の問題といたしましては、そういうふうに指導をいたしますにつきましても若干の余裕は要るわけでございまするから、まあ私どもとしては、その期限をさらに延長してほしいということを先般来大蔵省のほうに折衝をいたしておるわけでございますが、ただいまのところ大蔵当局といたしましては、前々国会当時、この所得税法改正の国会における御審議の際の経過等もございまして、現在のところこれを延長するということにつきましては非常に難色を示しておる状況でございます。
○占部秀男君 私は大蔵省が難色を示しておるということの原因の中に、一つには自治省の態度があると思うんですよ。というのは、いま局長が言われたように、地共済に付加給付その他の問題を吸収する、これは一つの筋ではあると思うんですよ。一つの筋ではあると思うんだけれども、なぜ互助会が現在残っているか、そしてまあ吸収できない部面もありますけれども、吸収できる部面のほうがウェートが大きいわけなんだから、それを含めてなぜ互助会が残っているかというと、やはり掛け金、料率の問題が相当あるんじゃないかと思う。何といっても、いまの地方共済の料率関係からいって、特に町村では、あとで触れますけれども、あの財源率から見ると、この互助会方式で行ったほうが少なくとも付加給付の面では職員は金がかからぬのですね。そういうところに、なかなか職員のほうとしても地方共済のほうへ吸収させることについて踏み切れない一つの素因があるんじゃないかと私は思う。それはもう生活面から来る事実なんですね。だから、筋としては、私は自治省の言われておることも無理からないところがある。むしろ一本にしたほうがあるいはいいかもしれない。しかし、問題の職員の生活実態から来る計算上は、おいそれとはなかなかいかない。そこで、そういうような現実というものを自治省がある程度認めて、将来は一本化すべきものなんだけれども、少なくとも財源率、結局は料率の問題がこうなっている以上、当面これをするためには、もうある程度現実の問題としては当面やむを得ないんだから、したがって、その問題についてはこれは控除の対象に引き続きしてもらわぬと、地方公務員の救済にはならぬじゃないか、こういう点をぼくら明確に大蔵省に自治省として何か協議してもらうとか、そういうことをしてもらう必要があると思うんです。率直に言って、これは国会の中でもこの問題については、御存じのように、取り扱いについていま動きがあります。動きがありますけれども、やはり当該所管の自治省が前向きの姿勢で大蔵省とやってもらわぬと、国会内の動きが結局は、何と言うか、実を結ばないということになるので、そういう点はどうですか、お約束願えますか。
○政府委員(佐久間彊君) 私も御指摘のように、当面の措置といたしまして、現状をもとにいたしまして考えます場合には、先生と全く同意見でございます。先般来大蔵当局と折衝いたしておりますが、本日ただいま当委員会においてかような御質疑をいただいたということを念題に置きまして、さらに折衝したいと思います。
○占部秀男君 くどいようですが、これでこの問題はおしまいにしますが、そうすると、当面の扱いとしては、何といってもこの四、五日の問題ですから、とりあえず本年度内、つまり昭和四十一年三月三十一日までですか、それまではとりあえず延長しろ、こういうことを自治省のほうとして態度をきめて大蔵省と交渉してもらえますか、この点明確にしてもらいたい。
○政府委員(佐久間彊君) さような態度で努力をいたしたいと思います。
○小林武治君 関連。私もいま占部君と同意見であることを申し述べておきます。
○占部秀男君 この点はこれで打ち切ります。 次に、地方公務員の共済組合法関係と各地共済、あるいは都市共済市町村共済その他の問題でお伺いをいたしたいと思います。話に聞くと、保険三法の問題の影響もあるだろうとは思いますが、最近地共済をはじめ、市町村共済、都市共済その他料率引き上げの問題が起こっておる。特に地共済の場合にまず限定して申し上げますが、最近の運営審議会で引き上げの問題を扱うということを聞いているんですが、いまそれはどういうような形でどういう経過になっておりますか、お知らせを願いたいと思います。
○説明員(寺本力君) 地方職員共済組合の料率の引き上げの問題につきましては、先般二十日の日に運営審議会が行なわれまして、現在掛け金率が千分の三十三となっておるわけでございますが、これを六引き上げまして千分の三十九にする、そしてこれを一月から実施するということで検討が行なわれたのでございます。ただ、運営審議会ではこの点につきまして結論が出なかったように伺っておりまして明年に入りまして、再び運審を開いてそこでもう一度御審議を願う、こういうような現状になっておるように承っております。
○占部秀男君 その料率引き上げ、千分の三十三を三十九と、まあ一応自治省側のほうは考えておるようですが、この引き上げの原因はどういうところにあるのでございますか。
○説明員(寺本力君) 地方職員共済組合の昭和四十年度におきます短期給付の経理の状況を申し上げますと、約十四億程度の赤字が見込まれておるわけでございます。これを解消いたしますためには掛け金において千分の六、負担金において千分の六、この引き上げを行なわなければ液化できない、こういう観点から財源率を引き上げる、こういうことでございます。
○占部秀男君 その十四億の赤字というのは、おもにどういう原因から出ておると自治省のほうでは考えておられますか。
○説明員(寺本力君) 最近におきます医療費の高騰に伴いましての医療給付の急激な増加によるものと考えております。
○占部秀男君 十四億の赤字を埋める程度の料率の引き上げ、すなわち、千分の三十九になればあとは当面まかなっていけるという見通しのものですか。つまり、赤字になってまた引き上げをしなければならぬ、こういうような情勢のものかどうか、その点をお伺いしたいと思います。
○説明員(寺本力君) 四十一年度の医療給付の予、想を考えに入れての計算でございます。
○占部秀男君 そうしますと、この問題は、明年のいつごろの運審で決着をつけようと、こういうことになりますか。
○説明員(寺本力君) 明年の一月の末までには、昭和四十一年度の事業計画並びに予算を運営審議会で確定することに相なるわけでございますので、そのころまでにはこの財源率の問題も確定を見るというように考えております。
○占部秀男君 これはあとで市町村組合のときにも触れますけれども、料率の問題については、全国的な観点からして——たとえば社会保険、国民健康保険、あるいはその他の政府管掌その他各組合管掌の問題、そういう問題と比べてみると、これはいろいろとり方もあると思うのですが、現在の地方公務員の一般平均給与水準から考えて決して安くないんじゃないかと私たとは踏んでおるわけですがね。この引き上げというものは職員に相当影響を及ぼすと思っておるのですが、何かこれについて、地方公務員共済組合法ができた当時にわれわれもあのときにタッチしたわけですが、医療費についての国庫負担の問題があって、これが全然無視されておる。こういうところにも、地方公務員の保険財政の苦しい一つの原因があるんじゃないかと私は思うのですが、そういう点については局長はどういうふうにお考えになっておりますか。
○政府委員(佐久間彊君) 地方公務員共済組合の短期の経理が相当苦しくなってきておりますことは御指摘のとおりでございまするし、組合の中には、特に市町村職員共済組合の中には、私どもも、これは組合員に対する掛け金の負担が相当重いのではないかというふうに、率直に申しますして、感ずるものもあるわけでございます。そういうような事情に対処いたしますために、一部国庫負担を設けてはどうか、こういう御意見が従来ともございますことは、私どももよく承っておるところでございます。私どもといたしましても、その問題も慎重に検討をいたしておったのでございますが、これはひとり地方公務員共済組合だけの問題ではございませんで、他の共済組合にも関連する問題でございまするし、ひいては社会保険、それから社会保障的なものを、その限界をどう考えるかといったような根本の問題にもつながってまいる問題でございまするので、現在までのところ、なお結論を得ていないのでございますが、御承知のように、社会保険審議会におきまして、この問題の御検討をいただいておったのでございますが、社会保険審議会の御答申によりますと、政府管掌健康保険の国庫負担についてはその定率化について今後検討すべきであると考えておりまして、さらに健康保険組合及び共済組合に対しても、将来国庫負担の定率化について検討すべきであるという意見があるということでございまして、社会保険審議会におきましても、政府管掌健康保険については今後検討をすべきだ、さらに共済組合員と健康保険組合員については将来の問題として検討をすべきだということで、そこに若干の考え方のニュアンスがあるように承っているわけでございます。そこで、私どもといたしましても、この問題は問題として、慎重に検討すべきものであるというふうにはもちろん考えておりまするけれども、当面の問題としては、いま直ちに結論を出しがたいということで考えておる次第でございます。
○占部秀男君 なぜこういうことを言うかというと、地共済の場合は一応おいたとしても、市町村職員共済組合の場合、これはたしか自治省の私は資料でもらったと思うのですが、昭和三十九年度に財源率でもって一〇〇%というところが、もちろんこれは負担率と掛け金率の折半が大部分でありますけれども、一〇〇というところが四県もあるわけですね、岩手、佐賀、長崎、大分と。九〇%以上というのが十三県にのぼっているわけです。さらにこの四十年度十月一日現在でお出しになった資料がありますけれども、これによると、さらに今度は財源率の一〇〇%になるところがふえて、熊本がそれにふえて五つになっている。財源率九〇%以上のもの、特に九七、九八、九九という一〇〇%に近いものがこれまたふえている。こういうような状態ですね。これはもう明らかに、市町村職員の組合の財源関係というものが限度に来ているということを私は示しているのじゃないか。これは一般の地公、あるいは保険三法の場合、あるいはまた公企体の場合に比べると財源率が高過ぎる。いわゆる掛け金率も高い、職員の出している金が高いのじゃないか、収入に対して、所得に対して。これはもう目に見えて明らかになっているのじゃないかと思うのです。やはり、これにはこれなりの原因が一つにはあると思うのですけれども、こういう点を処理するためには、国庫負担の問題を導入しなければならぬじゃないかと私は思うのですが、この点について局長の御意見を伺いたい。
○政府委員(佐久間彊君) 御指摘いただきました市町村共済組合員の場合におきましては、数府県におきまして相当財源率が高くなっているのはそのとおりでございます。どうもそれらの点につきましては、ここで何とか処置をいたさなければならないということで検討をいたしてまいっているところでございます。ただ、国庫負担ということにつきましては、先ほど申し上げましたように、にわかに結論を得がたい事情にございまするので、その他の方法で対策をいろいろ検討いたしているわけでございます。この市町村職員共済組合は御承知のように、各府県ごとにそれぞれ独立の単位をなしておるわけでございますが、かりに一つの考え方といたしまして、これを教職員共済組合のように一本の単位として経営するといたしますと、そう高くない率になるわけでございます。そこでただいまのところ、私どもといたしましては、当面の措置としては、連合会に若干のプール資金を持ってそして財源率の高い組合に重点的にそれを交付をしていくというような方法を検討をいたしているのでございます。これらのことにつきまして関係の向きの御賛同を得ればそれをひとつ実施してみたいという考え方でおるわけでございます。
○占部秀男君 一本にすると高くないというのはそれは、全国的に全体をプールすると高いところもあるし低いところもある、それで、それを平均化するとそう高くはないと、こういう意味でございますか。
○政府委員(佐久間彊君) そうでございます。
○占部秀男君 かりにあなたが考えておる一本化という問題ですね、これはなかなか実際はできないのじゃないですか。その点はいかがですか。
○政府委員(佐久間彊君) これも完全な一本化ということは、従来の沿革もございまするし、各組合の事情もございまするから、早急に実行は困難と思いまするし、私どももそう無理なことはなるべく避けてまいりたいと考えております。ただ若干の、いわば。フール資金とも言うべきものを連合会が持ちまして、そうして財源率が非常に高いところに対してそれを調整資金として使っていくというようなことでございますれば、これは技術的にはいろいろ検討する点はあろうかと思いますけれども、私は実行は可能ではなかろうかというふうに考えておるわけでございます。
○占部秀男君 局長の言われたように、連合会、中央に一つのプールを置いて調整するということも、これもまた一つの方法ではあろうとは思うのですけれども、いまの、私が先ほど申しましたような財源率が高いところも相当多いというこの現実から見て、それだけでは問題は、結着がつかないのじゃないかというように私は考える。なぜ私はそう考えるかというと、一体市町村職員共済組合が、地共済あるいは大都市の都市共済等これに比べ、あるいは都庁の共済組合と比べてなぜ財源率がこんなに高いところがたくさん出るか、こういうことを言うと、結局は、市町村職員の給与が低いというところに、私は一番大きな原因があるのじゃないかと思う。つまり、医療費なりなんなりは、これは全国どこへ行ってもほとんど同じであり、それから医療のかかる程度もこれは幾らかの違いがあっても、あるいは薬の使い方も幾らかの違いがあっても、そう格段に違うわけのものじゃないわけです。したがって、医療費のかかりに見合うところの医療の財源、この財源が、町村職員が給与が低いということから来てその絶対額が足りない。こういうところにぼくはこの市町村職員共済組合の財源が非常に悪い、すなわち財源率も高い、掛け金率も高い、これの私は原因があるのじゃないかと思う。したがって、この急所をえぐらない限り、市町村職員の短期給付についての財政権というものは、これは根本的に解決できないのじゃないかと思う。かりに、市町村職員の給与の単価というか、平均が、これがいわゆる一般の府県の職員、いわゆる地共済職員のようなそうしたレベルにあれば、こんなに私は財源率が高くなることはないと思う。根本はそこにある。したがって、少なくともいろいろな方法はあるにしても、こういうように根本の給与が低いというところから来るところの財源の負担の過大、あるいはまた、うらはらに言えば財源の困難、こういう点については、何らかの国の処置をしなければこれは解決つきませんよ。解決がつかないということになると、これは同じ地方公務員の中で、結局は府県の職員はかりにいい——いいとは言わないけれども、かりにいいとしても、中小都市あるいは特に町村の職員は、これは差別的な待遇を受けるということになるので、この根本点を、給与をもっと上げるのか、あるいはまた国から当面これに対しては特別な措置をするか、そうしなければ、これは職員だけじゃなくて、理事者のほうももうたまらなくなってくると思う。そういう点についての御意見と、またそういう点についての措置についての何かお考えがあったら知らしていただきたい。
○政府委員(佐久間彊君) 私も先生の御指摘のように、一般的に申しますと、市町村職員の給与が他のものと比べまして若干低いところがこの原因になっておるかと存じます。各府県ごとの市町村職員共済組合の財源率を比べてみましても、そういうような傾向があるように読み取れるのでございます。そこで、その点につきましては、従来からいろいろ御指摘もいただいておりますし、また、私どもも町村の給与につきましても、国家公務員水準にできるだけ近づけるように改善をされるようにという指導をいたしてまいりました。私どもといたしましては、逐次改善されてきているというふうに存じておりますので、なお今後ともその方向で努力をいたしたいと思います。
○占部秀男君 きょうはこういう委員会ですから、時間もありませんし、私はあとでこの問題はゆっくりひとつ局長にもお聞きしたい点も相当あるものですから、あれですから、きょうはとりあえずは、これ以上入ってもしかたがないと思うので、問題の内容についての質問についてはこの程度でとめたいと思うのですが、ただ、共済組合の財政危機というものを何らかの措置をしなければならぬということは、これは現実の問題としてあるわけですね。そこで、いま、来年になったら運営審議会を開くというのですが、その運営審議会はやはり一月中にはやらなきゃならぬということになるのじゃないかと思いますが、その点はどうですか。
○説明員(寺本力君) 仰せのように、一月中にはやらなければ、事業計画なり予算なりを確定いたさなければなりませんので、必ず地方共済の本部のほうでは一月中に運営審議会をお開きになると存じます。
○占部秀男君 そこで、きょうは未解決のままですけれども、私は二つの点を希望しておきたいと思うのです、その場合に。一つは料率の引き上げが自治省のほうで考えておられる三十幾つですか、今度の引き上げは。いまお話しになりましたな、〇・六引き上げですか。
○説明員(寺本力君) 千分の三十三から千分の三十九に引き上げます。
○占部秀男君 九ですね。この料率引き上げの内容も、相当やはり職員の給与というものに関連をしておるから無理押しをしないでもらいたいということが一つ。それからもう一つは、無理押しをしないためにも、職員の意向というものをよく参酌して、そうして納得づくでこれができるようにしてもらいたいと思うのです。やはりこういうような短期給付の問題ですから、金がなくてはできないというこういう現実は、職員側もこれは知っておると思うのです。自分の所得に対する問題点としてこれはあまり引き上げをやられたのじゃ生活に困るというところから問題がたくさん起こっておると思うので、その二つの点については、よくひとつ話し合って問題を、けんかせずに、解決できるようにひとつしてもらいたい。これがまあ私の一つの希望です、地共済についての。その点はひとつよろしゅうございますな。
○政府委員(佐久間彊君) 地方職員共済組合は自治省から独立した組織で、そこの役員が運営審議会の意見を聞いてきめられるわけでございまするので、私どもがとやかく干渉がましく言うわけにはまいりませんけれども、十分この運営審議会には職員側の代表者が大ぜい入っておられまして、そこでよくお話し合いの上で決定されるものと私ども期待をいたしておるわけでございます。
○占部秀男君 それでいいんですけれどもね、実際は、まあやはり自治省のほうで行政指導はするんですね。やはり自治省の考え方というものは、何といったって事実上は影響するわけなんだから、そういう点はひとつまああまり形式ばった御返答をせずに、ひとつよく話し合ってもらいたいと、こういうことですよ。
○政府委員(佐久間彊君) 仰せの点は、よく心得ていたしたいと思います。
○占部秀男君 次に、都市共済や市町村共済の場合はどういうふうになっておりますか。いまの料率引き上げの内容の面は言いませんよ。その経過の面について。
○政府委員(佐久間彊君) 都市共済や市町村共済につきましても大体同様でございまして、先般十一月一日の厚生省告示によりまして薬価の引き下げもきまりましたので、それから今回のベースアップによる職員の給与も確定するわけでございまするから、そういう要素を含みまして、あと各県に財源率をはじきまして、それに必要な限度における財源率の改訂は、これはそれぞれの団体で相談をしてやっていただきたいと、かように考えておるわけでございます。
○占部秀男君 念のために、さっきの十四億ですね、この基礎計算は、今度の給与引き上げによる掛け金額の引き上げの部分も見込んで計算されておるわけですね。その点はどうですか。
○説明員(寺本力君) ベースアップも一応見込みました。また、薬価基準の引き下げ一・五%に伴うものも見込んでございます。
○占部秀男君 いや、私はきょうはそういうあれですから、内容の面についてはまたひとつ次の委員会でやらしていただいて、一応きょうはこれで打ち切りたいと思います。
○委員長(天坊裕彦君) 本件に関する本日の調査は、この程度にいたします。 —————————————
○委員長(天坊裕彦君) 次に、地方公務員の給与に関する件を議題といたします。御質疑のおありの方は、順次御発言を願います。
○原田立君 いろいろ地方団体、市町村でも、この財源をもらってもベースアップを実施しないというような団体があると聞いております。財政を一応措置したら、地方団体も国の基準に準じて実施すると思うのですけれども、一部実施しない市町村に対しては今後どういうふうな指導をなさるのか。その点についてひとつ。
○政府委員(佐久間彊君) 自治省といたしましては、御承知のように、従来から地方公務員につきましても国家公務員に準じて給与の改定がなされるように期待をし、またそれが可能なように財源措置をいたしてまいっておるわけでございます。したがいまして、地方公共団体の中でもし給与改定をいたさないというところがございますれば、格別の事情、たとえば現在すでに国家公務員の水準を著しく上回っておるというような場合において若干の考慮がなされるということは、これはあろうかと存じまするが、御指摘のように、給与水準も低いところにおきまして改定がなされないというようなことがございますれば、そのようなことのないように私どもといたしましても積極的に指導をしてまいりたいと存じます。
○原田立君 自治省のほうとして、現在それがどのくらいあるのかという調査なり統計なりおとりになっておりますか。
○政府委員(佐久間彊君) 今回の給与改定を行なわないというような市町村があるということは、現在のところまだ聞いておりません。
○原田立君 国の基準に準じて行なうのが大体趣旨だと思うのですが、これからのものじゃなしに、現在ので非常に低いというところはありませんか。
○政府委員(佐久間彊君) 現状におきまして、町村においてかなり低いというところはございます。一昨年行ないました給与実態調査におきまして、町村につきましては、国家公務員ベースに比べまして、全国平均が八七%余でございましたので、これが平均でございまするから、それらよりも低いものも相当あったろうと思います。
○原田立君 それに対して自治省としてどういうふうな指導をするかということをお聞きしているわけなんですけれども、その前に、一体現在そういうのがどのくらいあるのか、もしおわかりでしたら実態をお知らせ願いたい。
○政府委員(佐久間彊君) 個々の町村につきまして、どこがどうということは、実は町村までは私どもも正確につかんでおりません状況でございます。ただ、非常に低いところにつきまして、たとえば自治労の本部のほうから資料を出していただきまして、それらについて私どもとしても改善するように積極的な指導をいたしたことが昨年ございます。そのほか、一般的には自治省から従来二、三度通達を出しまして、町村について、低いところについても、これは逐次改善していくようにという指導をいたしております。一挙にというわけにもいきませんので、それは年次計画でも立てて逐次改善をしていくという考え方で指導をいたしております。
○原田立君 そうすると、町村に関しては自治省としては握っていない、よくわからないのだ、あることはあるのだと、こういうふうな見通しですね。
○政府委員(佐久間彊君) 全体の状況とか平均的な状況はつかんでありまするけれども、個々の何県の何村が幾らというようなことまではつかんでおりません。
○原田立君 それは自治省にしてみれば小さな問題かどうか知りませんけれども、これはやはりちゃんと監督機関があるのですから調べればわかるのだと思うし、それは幾ら町村だからといってもやはり同じ人間だし、生きていくには生活費というのは同じにかかるのですから、それはわからないからというのではちょっと散漫ではないだろうかと、こんなふうに思うのですよ。特に国からの基準で示されても、財測なんかの関係で、その町村財政のことで上げないのだろうと思うのですけれども、もってのほかじゃないかとぼくは思うのです。ですから、もう少し実態をよく調べてもらって、適切な処置、またはそれが今後どんなふうになっていくのか、そういうところをもう少し調べ、監督してもらいたいと思うのです。
○政府委員(佐久間彊君) この三十八年にいたしました調査は、これは指定統計としていたしまして、これは一人一人の各職員に至るまで全部資料を出してもらったのでございます。それを統計局において集計をしてもらったわけでございますが、その市町村分の材料は県で一応集めまして、それを統計局へ持ち込んで全体としての数字を出していただいたわけでございまするので、その素材になりましたものを一々調べてみまするというと、それはわかぬわけではございません。したがってまた、先ほど申し上げた数字等も、決して抽象的に腰だめでやっているわけじゃございませんで、そういう積み重ねの上でつかんでおるわけでございまするが、ただいま現在、私どものところですぐ何県の何村はどうのと、こうおっしゃられましても、そこは申し上げかねるという状況でございますので、御了承いただきたい。
○原田立君 御了承というわけなんですけれども、あまり御了承しないのですけれどもね。まあ県は町村の積み重ねでやってきたのだから調べればわかるということですが、これは大きい国全体の問題ではないかと思うのです。ですから、そういうただ通り一ぺんでなしに、もう少し内容を深く突っ込んでお願いしたいと、こう思うわけです。 次に、これはいつも議題にのぼっているのだそうでありますが、今回の人事院の公務員給与の改定勧告がなされて、国家公務員も上がるし、それに準じて地方公務員も上がる。これが年度の途中で行なわれていることで、毎回補正補正ということで行なわれているわけですが、今回のように不況に見舞われた場合、国としても、あるいは地方団体としても、その財政上、施策に窮するのじゃないかと、そんなふうに思うのですが、これをたとえば年度初めにするとか、何かほかに方法を講ずるとかいうようなことはお考えなんでしょうかどうでしょうか。
○政府委員(佐久間彊君) その点につきましては従来各方面から問題点として御指摘をいただいておりまするし、政府部内におきましても、特に今回のような財政状況の非常に悪いときに際会いたしまして、何とかこの問題を解決をしなければいかぬということで、先般来関係の者がときどき集まりまして、現在検討をいたしておる状況でございます。
○原田立君 この問題はたしか、だいぶ長く続いていていまだ結論が出ないというような話を聞いておるのですけれども、それは確かにむずかしい問題だろうとは思うのですけれども、ただ検討検討で長くいつまでもほうっておいては、国としても地方団体としても、健全財政に持っていくになかなかむずかしいのじゃないか。いま検討中というお話ですけれども、いつごろの見通しをつけておやりになっているのですか。
○政府委員(佐久間彊君) まだその見通しを申し上げる段階まで煮詰まっておりませんけれども、今回は閣議におきましても、この問題ぜひ解決をしたいというお話でございまして、私どももその御方針に従ってせっかく努力をいたしておるわけでございます。
○原田立君 現在、局長さんの手元のところで検討されているような何か案はございますか。
○政府委員(佐久間彊君) ただいま検討をしておる案はございまするけれども、ここでただいま申し上げるところまで煮詰まっておらないのでございますが、要するに、年度中途で巨額の財測が必要になるというようなことは、御指摘のように、地方財政のほうから申しますると、これは非常に困ることでございまするので、何とかそれをやめるようにいたしたいということございます。まあ一つの考え方といたしましては、予備費に給与改定の原資を見込んでおいたらどうかという御意見もあるようでございますが、この点につきましては、あらかじめ多額の予備費を見込んでおくということは、予備費の性質上から申しましても適当でないことでございまするので、私ども自治省といたしましては、その方法については賛成しがたいという考え方を持っておるわけでございます。そういたしますと、あとまあどういうふうにやるかということについては、二案、三案いろいろございまするが、これはいましばらくひとつ時間の御猶予をいただきたいと存じます。
○原田立君 公務員の給与改定による財源確保ですね、これを基本的にいっては、公務長の給与を公債を発行してまかなうのだなんというようなことは、大きな問題ですよ。借金をして公務員の給与を支払うということは、将来の財政支出にあたって、はなはだ不健全と言わざるを得ない。むしろ健全施策としてどうあるべきかをもっと根本的に考えて充実しなければならないと思うのですが、その点はいかがでしょうか。
○説明員(鎌田要人君) 御指摘の点は、まさしく仰せのとおり私ども考えております。ただ率直に申しまして、今年度の国の財政、地方の財政、町方通じて見ました場合に、交付税率の引き上げという形によってこの問題を処理するということにつきましては、やはり地方財政も国の財政と並びまして、国民負担でこれはまかなわれておるわけでございますので、万やむを得ずと申しますか、昨年と同じような交付税会計の借り入れ方式という形をとらざるを得なくなったわけでございます。基本的な問題といたしましてはお考えのとおり、地方財源を充実するということによりまして、給与財源というものはまかなっていかなければならないというふうに考えておるわけでございます。
○原田立君 この赤字対策はやはり大きな問題だと思うのですよね。いまお答えなさったように、ただ万やむを得ずというような御説明でありましたけれども、毎年々々万やむを得ずやっちゃったなんというのではよくないことですし、むしろほかの割り振り等からも考えて、もっとはっきりしなければいけないのじゃないか。私よくわかりませんけれども、その点いかがなんですか。
○説明員(鎌田要人君) 基本的には国の財源、地方の財源の再配分の問題に帰着すると思うわけでございます。で、今年度の場合、あるいは昨年度、二年続いて交付税会計の倍り入れ方式というものをとったわけでございますけれども、現在私どもの段階におきまして、明年度の地方財政対策を大蔵省と詰めております。大体私ども、現在与えられました条件のもとではじいておりますと、三千三百六十億という数字が最終的には埋まらないという形が出てまいっております。ただ問題は、この公共事業の見方なりあるいは税の見方なり、あるいはそれに伴いまする交付税の見方なりこういったいろいろな要件というものがまだ未確定であるわけでございますけれども、やはり来年度の財政対策の一環といたしまして、地方に経常財源の不足というのは、経常的な財源をもつて埋めていく、こういう形で、この国税からの税の移譲あるいは交付税率の引き上げ、こういったことを考えてまいりたい。そういう形によりまして、安定した財源対策というものを講じてまいりたいということで、せっかく努力中でございます。
○加瀬完君 ちょっと関連。 いま御説明の鎌田参事官の後半の御説明はうなずけるのですがね。昨年のように、最初の年ならば借り入れ金でまかなうという方法も考えられていいですよね。いま御質問の要点になっております、大体給与費というのは、毎年ある程度増額をしてくるのじゃないか、しかもこれを埋める財源というものはますますかれてきている。いままでのように交付税の自然増というものでまかないをつけるというわけにはいかなくなった。こういうことであれば、当然交付税法からしても、交付税そのものの率をいじらなければならない段階にきているわけですね。で、自治大臣はこの前に、根本的にこの問題については解決を考えるというお答えがあったわけです。悟り入れ金とか、あるいはその他の方法でまたつじつまを合わせておりますが、昭和四十一年度に同じような状態が出たら一体どうするのだ。四十二年度も同じような状態が解決しない場合はどうするのだということになると、これは借り入れ金とか何とかということで処理できない問題になるわけですね。交付税法というものがあって、その法からいえば、こういう事態には当然税率を変えていかなければならないということになっているのだから、それを表面に出して解決をはかっていくというのが私は筋だと思うのですよ。あなたの御説明の後半で初めからいかなければおかしいと思う。大体こういうやり方をしていったら、国も赤字になる、地方もどうにも赤字が処理できない状態になる。国が公債発行をかりにしても、地方の公債発行というようなものが非常に縮減をされて、赤字が少なくなっていくというなら、これはバランスがとれますよ。赤字でそのときそのときの財政措置をしていくということになったら、しかも四十一年度からは国もまた公債をやると、地方も公共事業なんというものがさっぱばり整理されない限りは相変わらず公債がふえてくる。根本的にここらで一体義務的経費というものを確保するためには、公共事業なんかも含めて、どういう財政計画を立つべきかということを考えてもらうとともに、その財源は、少なくも交付税率を変えるとか、あるいは新財源を求めるとか、こういう形を自治省は強く主張しなければならない段階にきていると思いますがね。この点はどうなさろうとするお考えですか。
○説明員(鎌田要人君) いま御指摘になりましたように、これまでの給与改定でございますと、経済が上り坂でございますから、結局自然増収でまかなえてまいったというのが、少なくとも前々年度までの姿であろうと思います。今日、前年度あるいは今年度のようなこういう形の状態になりまして、年度中途におきまして約四百九十億、交付団体だけでも三百六十八億という膨大な財源を必要とするような給与改定が年度中途に行なわれることが、やはり私は地方財政の計画的な運営を困難にしている理由じゃないかという感じがしたわけでございます。 先ほどの原田委員から給与改定の時期についてのお尋ねが行政局長との間にあったわけでございますけれども、そういったものも、やはり私どもはこの地方財政の計画的な運営という面から見ても、この給与改定の年度中途の実施ということについては、やはり根本的に掘り下げて大方の御検討をいただきたいという感じを持っておるわけでございます。 そういった状態の中で、今年度の場合でございますけれども、国税三税でやはり千七百億という落ち込みがあるわけでございます。千七百億の落ち込みがある。そのときに当然まあこの交付税といたしましては五百億——五百十億の結局落ち込みを生ずるわけでございますけれども、それを埋めて、なおかつ給与改定財源の三百億というものを交付税率の引き上げということになりますというと、私どもはそこで地方財政の立場と同時に、やはり国家財政ということも無視するわけにはいかないのじゃないだろうか、こういう感じがいたすわけでございまして、まあ今年度の問題といたしましては、御指摘のような処理でいったわけでございますけれども、来年度以降といたしましては、私どもは、そういった点も織り込んだ地方税財政対策というものを根本的に考えなければいかぬのじゃないかという感じを持っておるわけでございます。
○加瀬完君 この給与の勧告の時期なり実施の時期なりが、年度途中であるか年度当初であるかという問題とは、これは別だと思うのですよ。年度当初であっても、財源の措置が確実に年度当初ならば行なわれるという保証は何もないわけです。それから国の財政というものが危殆に瀕するような状態にして、地方財政だけ完全に進行できればいいと、こういう立場は私どもももちろんとってはおりません。しかし、現状考えて、それならば国の財源は、税源などにいたしましても、あらゆる点で確実に取れるものを取っているかということになりますと、まだ問題は残っていると思います。地方税にしましても、取れるものを確実に取っているかということになりますと、それは立場の相違はございましょうけれども、まだまだ税の適正なり合理性なりというものが完全に行なわれているとは言えないと思うのです。問題は、この地方財政の結局その財源難というものを、どういう形で処理をするかという根本がきまりませんと、給与の改定が年度初めであろうが途中であろうが、かりに年度の初めであっても、やはり財源難でどうにもならないという、問題の解決はそのまま残されるわけですよ。ですから、交付税率というものをこのままに一体しておいていいものかどうかということと、新規財源というものを国から移譲させるような方法をとらなくて解決ができるかどうかということになりますと、財政計画そのものに私はもっと真剣な取り組み方をしなければならないのじゃないか。給与の改定というのは、いまのような経済状態というのが変わらない限り、大体毎年当分の間ベースアップがあると見込まなければなりませんよ。しかし、財政計画は、一応自然のベースアップは考えても、給与改定による大幅のベースアップというものをいつも考えておらないでしょう。そういう財政計画というものにも私は無理があるのじゃないか。さっき行政局長は、予備費かなんかというお話がありましたけれども、予備費というようなことでなくても、そういう場合は、国が必ずその財政計画以上にはみ出す財源の不足分については補てんをするとか、こういう取りきめが前提になければ、ふくらむ分までも含めての財政計画がない限り、毎年毎年地方は同じ悩みを繰り返さなければならないと思うのです。国がやりくりがつかなくなると、結局今度は国家公務員と地方公務員というのは、これは格差をつけられるということにならざるを得ない。いまでも非常に格差がついておりますが、はっきり行政局長はお答えになりませんでしたけれども、町村なんかは国家公務員より低いところが大部分ですよ。それがさらに低いままに据え置かれるということをいなむわけにいかないでしょう。これは質問というよりも希望ですが、いま原田委員の御指摘のように、もう少し自治省は本気になって、確実な財源補てんということを考えてもらわなければ、これは給与の問題だけでなく、今度でも、たとえば給与の改定の経費に対する財源措置として、単独事業を抑制したり、あるいは節減などをいろいろ考えているようですが、事業そのものもできなくなってきているわけですね。地方団体は国の下請機関ではない。国のきめた公共事業ばかり確実にやって、自分たちの単独事業がさっぱり進まないということなら、自治体というものはありませんよ。こういう点あらためてまた伺いますので、ひとつ大臣にも、あるいは財政局長にも、十分私どもの質問に答えられるように内容を固めていただきたい。希望を申し上げます。
○原田立君 この昭和三十九年度、いま四十年度ですけれども、三十九年度から四十年度にかけて一体増加額がどのくらいになるのか、その点はいかがでしょう、職員給与の増加。
○説明員(佐々木喜久治君) 財政計画において計算しております給与関係経費の増は、約千八百億ございます。
○原田立君 ちょっと私のところの手元に三十万以上の都道府県の市の決算のこれは各金額がわかっているのですけれども、給与改定によるもので八百三十六億、増員によるものが九十七億、昇給等によるものが二百八十一億、増加額が千二百十四億です。これは三十九年度の話です。三十八年から見ると、増加率が一七%の高率である。非常に地方財政の健全化を阻害しておる焦点となっているということなんですが、多くの地方公務員をかかえておって、毎年ベ・ア等で上げるのも、むしろ当然のことだろうと思うのですが、歳出総額ですね、その中の人件費の占める割合を一体どのくらいならば一番健全であるのか、どのくらいが一番健全なのかというお考えをお聞きしたいのです。
○説明員(鎌田要人君) 歳出総額の中に占めます人件費の割合、どの程度が標準的かというお尋ねでございます。これは率直に申しまして、都道府県、市町村、それぞれ、御存じのとおり行政権能が違いますので、たとえば、都道府県の場合でございますと、職員数の半分はおおむね、大ざっぱにいいまして、半分は警察官、教員、その支払い給与額というのは大体六割、給与費の六割が警察官、教員、こういったところでございますので、おのずから違うと思いますが、現在では、ちょっと古うございますが、三十八年度の決算で都道府県が約四割、歳出全体の中で約四割、それから六大市が約三割、六大市は大体同じような割合でございますが、二八%——二八・四%、町村は二四・三%、こういう形でございますが、私は歳出総額の中で占める割合よりも、一般財源の中で占める割合というもののほうが、その団体の財政の弾力性というものを見る上ではいいのじゃないだろうか。そうでありますというと、大体都道府県の場合でございますけれども、人件費に要します財源の割合が、一般財源の全体の中で占める割合というものが六割をこえる団体が出始めております。やはりこれは一つの赤信号じゃないだろうかという感じを持っております。
○原田立君 これはもう五割だ六割だなんだとなったら、これはたいへんな問題だと思うのですが、地方をあずかっている自治省としても、それをそのままほうっておくわけにはいかないと思うのですが、これをもっと抜本的にどういうふうな強力な指導をしていくのか。またそんなような状態ではどんどんどんどん困窮化していくことは火を見るよりも明らかなんですが、それをどう対策をとっていくのか、その基本的な面をお伺いしたい。
○説明員(鎌田要人君) まあおっしゃるとおりの問題があるわけでございまして、率直に言いまして、この都道府県の場合を例にとりますと、いま申しましたように、教員の場合でございますと小、中学校から高等学校まで、先生たちの定数というものがこれは標準法できまっておる。あるいは警察官の場合でございますと、やはり設置定員というのが政令できまっておる。こういう国の法令で義務づけられるものがございます。それからちょうど昭和三十三年から三十八年まで、給与実態調査をここ両年にやったわけでございますが、その間に地方公務員で二十八万ほどふえております。二十八万までふえておりますものの中で、精細な詳細なところはちょっと記憶いたしておりませんが、十万近いものがやはり警察官、教職員の増であり、あとの増の中でも、国が御存じの補助金を出しまして職員を設置さしておる補助職員のいわゆる増、それから市町村の場合でございますというと、清掃事務でございますとか、あるいは各種の会館、施設をつくるその施設の職員の増、こういったものが実は多いわけでございます。 そこで職員の増加しております。実態というものを見てまいりますというと、一つはやはり国自身が法令なり、あるいは予算措置で職員の設置を求めておる。これについて抜本的なやはり考え方を変えてもらわなければならない。早い話が、たとえば補助職員でございますというと、この補助職員の設置というものはできるだけこれをやめて、一般財源の賦与に切りかえていく、こういったようなことも考えてみられていいのじゃないだろうか、あるいはまたこの職員の給与の面で——これはまあ立場の相違で非常に議論になると思うわけでございますけれども、年齢構成が年々上へ上がっていく、当然定年制の問題というものもここに一つ出てまいる、こういった問題もやはり真剣に取り組むべき時期にきているのじゃないだろうか。あるいはまた基本的に——これは私の一個の意見にわたるのかもしれませんけれども、国や地方団体の仕事というものはあまりにもこまか過ぎるのじゃないだろうか。思い切って事務の切り捨てをやって、人を減らすということも考えてみる必要があるのじゃないだろうか。基本的には給与水準自身の問題もございます。そういったもろもろのことをやはり思い切ってやらないと、給与費の増加というものは、これはとても食いとめられないのじゃないかという感じがいたしておるわけであります。
○原田立君 これで終わりにしますが、人件費問題は、給与改定とからんで、地方財政の健全化阻害の焦点とされていることは、もう既定の事実でよく御承知だと思う。地方財政白書でもそういうことがしばしば指摘されているわけなんですが、まあいずれにしても、いまのままで置いておいたのでは、もう全然困窮していくし、地方が疲弊していくということは国自体の疲弊なんですから、だからもっともっと、もっと強力な手段を講じて、国の富といいますか、大いに推進してもらいたいと思うのですが、なおこれは非常に基本的に大きな問題ですから、きょうは自治大臣もお見えでありませんから、大臣のほうにも特に申し伝えていただきたいと思います。
○委員長(天坊裕彦君) 本件に関する本日の調査は、この程度にいたします。 暫時休憩いたします。 午後零時五分休憩〔休憩後開会に至らなかった〕