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51回国会参議院1966/02/15

大蔵委員会 第6号

発言数
96
登壇者
7
会派数
3
開催日
1966/02/15

会議録

徳永正利自由民主党

○委員長(徳永正利君) ただいまから大蔵委員会を開会いたします。  まず、委員の異動について御報告いたします。  昨二月十四日、田村賢作君及び櫻井志郎君が委員を辞任され、その補欠として大竹平八郎君及び西郷吉之助君が委員に選任されました。     —————————————

徳永正利自由民主党

○委員長(徳永正利君) それでは、租税及び金融等に関する調査のうち、本日は接収貴金属等に関する件を議題とし調査を進めます。  質疑のおありの方は順次御発言を願います。

中尾辰義公明党

○中尾辰義君 先般、当委員会を通じまして、日本銀行の貴金属の状態を見に行ったのでありますが、とかくこの接収ダイヤの問題は世間で疑惑の目でもって見られておりますので、委員会を通じまして、今後の処理方針等につきましてお伺いしたいと思います。  それで、まず大蔵省の主計局の方がお忙しいようでありますが、最初にお伺いいたしますけれども、今度政府が接収ダイヤを売り払うという方針を決定したその理由はどこにあるのか、ただ財源難を打開するためにこのように処分をするようになったのか、その辺のところをまず最初にお伺いしたいと思います。

松永勇大蔵省国有財産局長

○政府委員(松永勇君) ダイヤモンドの処分をいたしますということは、御承知の接収貴金属の処理法律に基づきまして、接収された金、銀、ダイヤモンド等の処理を進めてまいりました。三十四年以来進めてまいったわけでございます。それがおおむね処理を了しつつあるという状況で、来年度から国庫に帰属したものの処分に着手できるような事態になったということが主眼でございます。  この処理にあたっては、歳入をどうしても多く財源上見込まなければならないというような事情が主ではございません。むしろ、私たちとしては国民から供出されたダイヤの処理を公正に行なうということを第一義に考えまして、収入をあげるということを第一義ではなく、公正な処分をやりたいということでやっておりますが、先ほど申しましたような事情で処分を始める時期に至ったということで、その処理に従っておる状況でございます。

中尾辰義公明党

○中尾辰義君 主計局次長はどうですか、いまのお考えは。

鳩山威一郎大蔵省主計局次長

○政府委員(鳩山威一郎君) ただいま国有財産局長からお答えになりましたとおりに私どもも考えております。

中尾辰義公明党

○中尾辰義君 それで、もう御存じのとおり、この接収ダイヤは戦時中に非常措置といたしまして一般大衆から供出されたものでありまして、そういう特殊な性格からして、この処分代金は戦争犠牲者の援護等の経費に充てるべきである、こういう国民の世論がありまして、この接収貴金属等の処理に関する法律の成立に対しましても、こういった趣旨の附帯決議がついておるわけであります。ですから、今回の処分方針の決定にあたりまして、大蔵省の主計当局はどのような考慮を払ったのか、その点についてお伺いをしたいと思います。

鳩山威一郎大蔵省主計局次長

○政府委員(鳩山威一郎君) ただいまのお話は、この関係法律の成立の際に附帯決議がございまして、戦争犠牲者に対する援護等の経費に充てるよう政府において措置することという決議がついておるのでございますが、この売り払いによります歳入額をこういったひもつきで援護等の経費に充てるというふうな御趣旨かと思いますが、先般、御承知のように、政府の会計は歳入と歳出とはそれぞれ、歳入は歳入として見積もられ、歳出は歳出として一般会計は処理されておりますので、その戦争犠牲者に対する援護というものが十分にはかられてまいれば、ひもつきでやった場合と同じ効果が得られるわけでございますので、戦争犠牲者に対する援護といたしましては、本年相当な増額をいたしておりますし、例年相当多額の国費を出されておりますが、本年はさらにその上に増加をいたしております。戦争犠牲者に対する援護といたしましては、戦死者の遺族あるいは戦傷病者、こういった方々、あるいは原爆による傷害を受けられた方々、こういった方々が最もお気の毒な方々であるというふうに従来考えてまいったのでございますが、これらの経費はもちろん接収貴金属等の処理によります売り上げ代金だけではとうてい足りないのでございます。本四十一年度の予算で歳入として見積もられました金額は、御承知のように貴金属等の売り払い代として十七億六千万円計上してあるわけでありますが、これらの金額で戦争犠牲者の援護をまかなうということははなはだ足りないわけでございます。それで、歳出面においてこれらの対策が十分とられておれば、この附帯決議の趣旨は生かされるというふうに私どもは解釈をいたしておる次第でございます。

中尾辰義公明党

○中尾辰義君 そうしますと、四十一年度予算が一般会計で十七億六千六十五万円、こういうふうに出ておりますが、この中で、ことしは大体五分の一程度のダイヤを処分する、こういうことになっておりますが、今回の処分の分は幾らになっておりますか。

鳩山威一郎大蔵省主計局次長

○政府委員(鳩山威一郎君) 今回のダイヤモンドの売り払い代といたしましては、十四億六千六百万円余を計上いたしてございます。これらの算定は、全体が十六万一千カラットございますが、このうち本年度は二万九千カラットを一般の競争あるいは委託販売に出すということで、それによりまして売りに出すわけでございますが、売れる見込みを立てまして、このうち一般の競争に出します分として八億八千万円、それから委託に出します分として五億八千六百万円を計上いたしてございます。もちろんこれは安全度を見込んでございますので、実際にこれが評価額どおりでどんどん売れるということになりますと、これよりも収入としてふえる場合があるかと思いますが、何ぶん初年度のことでございますし、どの程度売れるかということははなはだ見込みが立ちがたいのでございますが、一般の競争に出します二万二千カラットにつきましては、約半分程度をそういうふうな見積もりを立てておるわけでございます。

中尾辰義公明党

○中尾辰義君 それで、逐次順を追って聞きますから、私が質問をした面についてあなたに答えていただけばいいわけです。  そうしますと、この十七億六千六十五万円、ダイヤの処分の分が十四億六千六百万円、そうすると、残りが約三億ちょっとございますが、それはどういうふうになっておりますか。ダイヤ処分以外の貴金属の売り払い代、こういうふうになりますか。

鳩山威一郎大蔵省主計局次長

○政府委員(鳩山威一郎君) これはダイヤモンド以外の貴金属の売り払い代金であります。

中尾辰義公明党

○中尾辰義君 そうすると、ダイヤ以外の貴金属は、これは接収貴金属になるわけですか。

松永勇大蔵省国有財産局長

○政府委員(松永勇君) これは米軍が接収した貴金属を、米軍のCPO等を通じて現物を処分した。米軍はそうやって自分で処分したかわりに、当時それに見合うドルをこの勘定に入れておったわけでございます。それが金利を含めまして、現在五十七万五千ドルばかりになっております。当初これはナショナル・シティー・バンクに預金されておりましたが、後に東京銀行に預金しております。これが国庫に帰属いたしますので、このドル預金を円にかえまして、そうして一般会計の歳入に入れたというものが——ちょっと失礼しました。利子を加えますと、七十九万九千ドルでございます。先ほどの五十七万五千ドルは元本だけでございます。七十九万九千ドルのドル預金を円にかえて一般会計に入れる、こういう性質のものでございます。

中尾辰義公明党

○中尾辰義君 その話も、この法案が提出をされました三十一国会のときに、米軍が管理中にイギリス、オランダ、あるいは中華民国に独断で返還したもの以外に、米軍人が処分をし、それに見合うものをドルで日本政府に引き渡したと、こういうような説明が書いてありますね。その当時、その額は六十四万ドルであると、政府の資料によると出ておりますが、このことになるわけですか、この七十九万九千ドルというものは。    〔委員長退席、理事植木光教君着席〕

松永勇大蔵省国有財産局長

○政府委員(松永勇君) ちょっと数字がつき合いませんが、性質はそれでございます。六十四万ドルという数字は、あるいはその当時における利子を加えたものではないかと思いますが、元本は五十七万五千ドル、現在ではそれに利息が二十二万四千ドルばかりつきまして、合計七十九万九千ドルになっております。

中尾辰義公明党

○中尾辰義君 それでは、あなたのほうから接収法案が国会に提出されましたときに政府の資料として出ておりますけれども、現在返還見込みの貴金属の国庫に帰属しているものはどうなっているのか、それを会計別にひとつ説明をしてもらいたいと思うのですが。

松永勇大蔵省国有財産局長

○政府委員(松永勇君) 国庫に帰属いたします接収貴金属の見込みにつきましては、まず一般会計といたしまして、金は七トン六百四十四キログラム、銀が百六十二トン四百八十六キログラム、白金が三百七十二キログラム、ダイヤモンドが十六万一千カラットとなっております。  そのほか造幣局特別会計におきまして、金が三トン余ございます。それから銀が百七十三トン余ございます。それから白金が二十八キログラム。なお、造幣局特別会計の分は、この会計で接収されたもので他のものの預かり分が若干この中に含まれておると思いまして、それがさらに各会計に分かれるような状態になろうかと思っております。まだその辺が正確にわかっておりません。    〔理事植木光教君退席、委員長着席〕

中尾辰義公明党

○中尾辰義君 法案が昭和三十三年に提出をされて、そのときの返還見込みの数量というのがございましょう、各会計別に。それから、その後そういう会計がどういうふうになったか、それを私は聞きたいわけなんですから、一般会計、あるいは貴金属特別会計、造幣局の特別会計、その他と、こういうふうにあるわけですな。あなたのほうに資料ありませんか。

松永勇大蔵省国有財産局長

○政府委員(松永勇君) ちょっと、いま申し上げましたのは、これから返還される見込みのものを申し上げましたが、そのほかすでに返還したものが各会計にございます。申し上げますと……

中尾辰義公明党

○中尾辰義君 あなたの答弁は——私は順を追うて聞いておるのだから、途中で変わったものを言われちゃ困るんです。この法律が提出されたのは昭和三十三年でしょう。その時点において会計別にどのようになっておった、それから五年を経過して今日までどのように出されたのか、それを聞くわけですから。

松永勇大蔵省国有財産局長

○政府委員(松永勇君) ただいま、法律を出した当時の予想見込みと申しますか、その数字を手元にちょっと持っておりませんので、後ほど調べて御返事申し上げます。

中尾辰義公明党

○中尾辰義君 あなた、なければ、ここに当時の資料がありますから、ちょっと読みますけれども、接収貴金属等の返還見込み調べというんですが、これは接収法案が提出をされましたときのあなたのほうの資料ですね。それを見ますというと、総合計で、金額で申しますと六百七十四億円になっておりまして、内訳はもちろん金、銀、白金、ダイヤモンドとありますが、会計別に申し上げますと、一般会計で、百十二億円、それから交易営団等が百十四億円、貴金属特別会計が六十五億円、造幣局特別会計分が二十六億円、その他の特別会計等が三億円、それから日本銀行が三百七億円(内買戻条件付が三億円)、民間の分が四十一億円、こういう数字になっておるんですがね。その中に例のダイヤが合計で十六万一千カラット、七十二億円、それから交易営団の分が十五万六千カラット、七十億円、それから民間の分が四千カラットで二億円、こういうふうになっておりますね、当時の資料では。私がお伺いしたいのは、交易営団等というのは、これはその後どうなっておるのか。いまあるのかないのか、どういうふうに清算をしたのか、お伺いします。

松永勇大蔵省国有財産局長

○政府委員(松永勇君) 交易営団につきましては、交易営団は閉鎖機関に指定されまして、現在その清算を進行中でございます。で、閉鎖機関の残された大きなものというのはこの接収貴金属に対する債権で、御承知のようにこの法律でもって、交易営団が所有しておった貴金属につきましては、これは全部国庫に帰属する。ただ、交易営団に対しましては、自己資金でこれを供出時に買い取ったという経緯がございますので、その買い取り価格にプラス諸経費というものを加えた金額を国が交易営団に交付するという法律になっております。したがいまして、物の所有権は一応返還といたしましては交易営団に返還されますが、直ちに国庫に帰属する。そのかわり交付金を交付するということになっております。したがいまして、国が接収貴金属の処理を進めますと、交易営団に認定いたしましたものにつきましては、国庫に帰属する処置をとると同時に、交付金を交付する。その交付金を受け取って清算を結了するということになっております。  先ほど来申しましたように、接収貴金属の処理がおおむね完了に近づいておりますので、交易営団もその交付金を受け取って全体の処理を完了するということになる予定でございますが、全体としては、この交易営団はいまの予想では結局利益を生じないで解散をせざるを得ないという状況になっております。大体解散の時期としては、今年末あるいは来年度末ごろまでには清算を結了して解散できるのではないかというふうに考えております。

中尾辰義公明党

○中尾辰義君 それじゃ、その次に、「その他の特別会計」、これが三億円ばかりありますが、「その他の特別会計」というのはこれはどういうことですか。

松永勇大蔵省国有財産局長

○政府委員(松永勇君) この「その他の特別会計」としては、学校が持っておった貴金属、すなわち学校特別会計に所属するもの、あるいは病院が持っておった病院特別会計に属するもの等が若干あるので、当時三億円ということの予測をいたしたようでございますが、その結果幾ら行ったかというところは、いま正確には手元にちょっと資料がございません。以上でございます。

中尾辰義公明党

○中尾辰義君 そうしますと、次の日本銀行で三百七億、これは「内買戻条件付」が三億円となっておりますが、これは当時の評価であると思いますが、この買い戻し条件つきというのは、私が調べたところによりますと、大体六割の分に当たるものはちゃんと処分をしたけれども、あと四割の分は残っておるようなことを私は聞いておりますが、その四割の分はどういうふうに現在なっておるのか、またどのように処理をするのか、その点をお伺いをしたいと思います。

松永勇大蔵省国有財産局長

○政府委員(松永勇君) 買い戻し条件つきというのは、御承知のように、戦争中に供出を仰ぐ場合に、供出をされる人が日本銀行にこれを一応売るが、それは買い戻し条件つきということで、日銀に売られたわけでございます。古美術品等が多かったようでございますが、そういうものが接収になり、それを接収に関する法律によって被接収者であるところの日本銀行に返還いたしております。そういうものは国といたしましては日本銀行に返還を了したわけでございます。今度は日本銀行とその個々の買い戻し条件をつけて日本銀行に売った方との間の問題、それはいま日本銀行とそれぞれの方との間で処理が進んでいるそうでございます。どの程度進んでいるかということは正確には承知いたしておりませんが、若干まだ未了というふうに聞いております。

中尾辰義公明党

○中尾辰義君 そうしますと、それはまだ残っておるわけですね、日本銀行に。

松永勇大蔵省国有財産局長

○政府委員(松永勇君) それは日本銀行に残っておるということでございまして、日本銀行といわゆる買い戻し条件つきで供出された方との間の問題で、国としては要するに日本銀行に返還することをもって事務は終了しているという状況でございます。

中尾辰義公明党

○中尾辰義君 それじゃ次に、件数のことにつきましてお伺いしますが、接収貴金属の審議の際に、やはりあなたのほうから出されました資料によりますと、民間に返還をされるものが法人で百四十八件ある、それから個人の分で百九十三件ある、このように出ておるわけです。それから五カ年を経過しました今日、それはどういうふうに進行しておるのか。また、その返還をしたものがあればどういうものがあるのか。うわさに聞きますというと、金のふろとか金の船があったとか、いろいろなことを聞いておるわけですが、その間の事情をひとつお伺いしたいと思います。

松永勇大蔵省国有財産局長

○政府委員(松永勇君) 接収貴金属の処理につきましては、三十四年にこの法律が成立いたしまして以来、請求を受けたわけでございます。その件数は全体で六百二十六件でございます。その一件ごとにつきまして処理審議会に付議いたしまして認定という事務を行ない、認定をしたもののうち、さらにこれを返還する。返還にあたりましては、特定しているものと特定していないもの、いわゆる特定、不特定がございます。特定しているものにつきましては、すでに返還を了しております。不特定のものにつきましては、結局、法第九条によって不特定物の返還方法が詳しくきめられております。その処理のしかたによりまして現在進行中でございます。これも来年度半ば以前には、その返還を了することとなっております。  その際、民間に返還したもの、国に返還したもの、それから日銀に返還したもの等の返還の分類がございます。当初予想いたしました民間個人百九十三件という数字が現実に個人にどうなっているかということは、いま手元にちょっと正確に持っておりませんが、法人と個人とを合わせましたいわゆる民間といたしまして、昨年の末までに返還を了しておりますものが二百五十六件。返還二百五十六件と申しますのは、認定が終わったもので、返還についてはちょっと正確にわかりません。先ほどの当初予想した数字とどういうようにつき合うかということは、ちょっといま手元にございませんので、後ほど調べて御回答いたします。

中尾辰義公明党

○中尾辰義君 後ほど調べてじゃ、あなた、これは答弁にならないのですからね。出てくる以上は答弁ができるようにしてもらわぬと、質問できゃせぬですな。あなたの御存じの中で、そういった返還のあったもの、請求のあったもので特に話題をまいたような、私がいま言ったような金のふろだとか、船だとか、そういうものがもしかあったら、話してもらいたいんですがね。ありませんか。

松永勇大蔵省国有財産局長

○政府委員(松永勇君) 話題をまいたと申しますか、特殊なものとしては、特定物の中にそういうものはもちろんあったわけでございます。不特定物というのは、もう金の鋳型にしてしまっておりますから、かりに過去に供出した当時そういうものであったとしても、米軍がそれを全部鋳つぶして金塊にいたしておりますので、われわれが目に見るときにはもう金塊ということになっております。特定物で返したものの中には、金の茶がまだとか、あるいは金の帆かけ船、打ち出の小づちだとか、それから貨幣、いわゆる小判、大判というようなものが相当数あったように記憶いたしております。

中尾辰義公明党

○中尾辰義君 そうしますと、ダイヤの分は請求が何件あって、そうして返還をしたものが何件あるか、その点をひとつ聞かしてほしいと思います。

松永勇大蔵省国有財産局長

○政府委員(松永勇君) ダイヤモンドにつきましては、返還請求六十三件でございました。これにつきましては、すべて認定事務は了しておりますが、そのうち認定及び返還いたしましたのは四十八カラット四五というのが一件でございます、ただいままでにいたしました分は。

徳永正利自由民主党

○委員長(徳永正利君) ちょっと中尾君……。主計局次長はお帰りになってけっこうです。ただ、私からちょっと申し上げておきたいと思いますが、先ほどの附帯決議の解釈について、あなたもたいへん苦しい解釈をしておられましたが、納得できぬ面もありますから、いずれまた日をあらためまして検討したいと思います。お帰りになってけっこうです。

中尾辰義公明党

○中尾辰義君 そうすると、六十三件のうちで一件だけが返還になった、この大ききは四十八・四五カラットであると、こう聞いたんですが、残りの認定されなかったものは、いろいろあると思いますが、本人としては返してもらえるものと思って請求しただろうと思うんですが、請求の内容、それから認定をされなかったわけ、そういう点を総括的にひとつ聞かしてください。

松永勇大蔵省国有財産局長

○政府委員(松永勇君) 説明員にちょっと説明いたさせます。

上国料巽大蔵省国有財産局貴金属処理課長

○説明員(上国料巽君) ただいまの御質問でございますが、返還請求が、先ほど局長から申し上げましたとおり、全部で六十三件あったわけでありますが、大体民間から出されましたものは、法人関係が十七件、個人関係が八件になっております。しかし、この返還請求されましたものにつきまして検討しました結果、ほとんど証拠として採用し得るものが添付されていないといったようなのが実情でございまして、結局接収の事実が認定できなかったといったものが大部分でございます。したがいまして、その証拠が十分整っておるもので、認定し、かつ返還になりましたものは、先ほど申し上げましたような一件にとどまっておるわけでございます。

中尾辰義公明党

○中尾辰義君 まあ私としてはその辺のところはもう少し、どういう処理審議会のメンバーでどういうふうに審議したのかお伺いしたいのですが、時間がありませんから、次に進みますが、それでは、いま特定物の認定は一応大体終わったようなのですが、不特定物の認定、処理、そういうことはいつごろまでに大体終わる予定ですか。

松永勇大蔵省国有財産局長

○政府委員(松永勇君) 先ほど申しましたように、来年度の前半には終わりたいと思っております。

中尾辰義公明党

○中尾辰義君 それから、いまの返還をされなかった請求件数の中で現在係争中のものはないのですか。実はその中で不服の申し立てをしたものが何件ぐらいあったのか、その点をお伺いしたい。

松永勇大蔵省国有財産局長

○政府委員(松永勇君) 御承知のように、この法律によって処理されたのに対して不服がある場合には、異議の申し立てができるようになっております。それから、異議の申し立てについての裁決になお不服がある場合には、当然訴訟の提起が許されるわけであります。現在異議の申し立てを受けており、処理しなければならないものが五件ございます。このほかに、すでに異議の申し立てがあって、それを却下したと申しますか、すでに処理したものが数件あると私は記憶いたしております。合わせて十件ばかりになろうかと思います。その中にはすでに訴訟に提起しておるものが一件ございます。大体そんな状況でございます。

中尾辰義公明党

○中尾辰義君 それでは、異議申し立てをしておるものが五件あって、訴訟中のものが一件あるというのですが、できれば、どういうふうな内容になっておるのか、お伺いしたいと思います。

松永勇大蔵省国有財産局長

○政府委員(松永勇君) この異議の申し立てがありますものは、それぞれ事案としてはなかなか複雑な問題でございます。特に戦後の混乱期におけるいろいろな処理の問題でございまして、相手方、すなわち申請者といたしましても、挙証関係の証拠がなかなか見つからないと申しますか、間接的な証拠によって推測をしておるというような事案がほとんどでございます。この審議会におきましても、その証拠等に基づきましていろいろな推測をして処理をはかっておるところでございますが、事案のおもなものとして五件、近くこの異議の申し立ての処理をいたすわけでございますが、結局戦後の、軍から官給を受けておったという銀が、軍としてはそれを代物弁済として払い下げたということを相手方が主張し、それによって所有権が相手方に移っていたかどうかというような点の認定、その点にかかる証拠というものにつきましての認定事案についての不服というようなものがほとんどだと記憶いたしております。

中尾辰義公明党

○中尾辰義君 話が抽象的なんですがね。もう少し具体的に、どういう品物か、また価格はどの程度のものか、そういったものがわかれば、ちょっと説明をしていただきたいのですがね。

松永勇大蔵省国有財産局長

○政府委員(松永勇君) ちょっと、ただいまここに具体的な事案を準備いたしてきておりませんが、私の記憶で申し上げますと、田中貴金属の事案では、銀約四十五トンというのに対しまして、国のほうでこれをいまの代物弁済あるいは払い下げが行なわれていないと認定いたしておる事案がございます。これに対しまして、相手方は、当時の担当官等の供述書をもって払い下げあるいは代物弁済が有効に成立しておったということを主張しているという事案がございます。本件につきましては、そういうことで、国庫に帰属する、すなわち払い下げは有効に成立していないということで処分いたしたわけでございます。それに対しまして異議の申し立てがなされた。これにつきましては、まだ異議の申し立ての処理をきめておりません。この次の審議会において、異議の申し立てに対する裁決をしていただきたいというふうに考えております。

中尾辰義公明党

○中尾辰義君 それでは、今回の処理方針についてお伺いしたいと思いますが、当然これは、先ほど申し上げましたように、戦争中供出されたものでもありますし、公正妥当な払い下げをするのがあたりまえでありますけれども、具体的にどういうふうに処理方法をおとりになるのか。また、この処理方法を決定するにあたって、正規の審議会に付議をしたのか。この処理方法等につきまして、法律には接収貴金属等処理審議会にはかるようになっておりますが、その点はどうなっているのか、お伺いしたいと思います。

松永勇大蔵省国有財産局長

○政府委員(松永勇君) このダイヤの処理につきましては、昨年来決算委員会等において種々御指摘を受けまして、公正な処理を行なうことを第一義といたしまして、種々検討を進めてまいりました結果、来年度からこの処理、処分を始めようということにいたしまして、先ほど来申し上げておりますように、予算等の措置も講じてまいっております。  処理のしかたといたしましては、このダイヤモンドが戦時中国民の供出を仰いだものであり、国民の関心がきわめて高いということにかんがみまして、公正な処理をはかる。それから、処分につきましては、数量が非常に多く、この処理の与える影響が非常に大きいだろうということも考えまして、処分の時期、処分の方法、契約方式、評価方法等につきまして、各方面から意見を聞きまして、その慎重な処理をはかってまいっております。  正式にこの接収貴金属等の処理に関する法律の中にあります審議会に諮問案としてかけたわけではございません。これはこの処理の法律の二十三条に審議会の権限と申しますかが規定されております。一号から七号まで書いてございます。この規定の中にはそれが含まれていないのでございます。すなわち、この審議会に諮問をするということを必須要件とはいたしておりません。が、そういう意味で、この審議会の委員の懇談会と申しますか、諮問案の形でなしに種々御意見を聞くということをいたしました。それから、なおダイヤモンドという特殊なものでございますので、そういうものについて非常に専門的な、あるいは学識経験を有しておられる各界の方々にお集まり願って、いまのような点を種々御意見を聞いたわけであります。いわゆる懇談会と申しますか、そういうことを重ねてまいって、行政府としてこの処理を進めるということにしたわけでございます。  処理のしかたとしましては、そういう点から、一般競争入札を原則とする。が、一部国から直接国民に売り払うための委託販売の制度を取り入れることにいたした次第でございます。それから、この評価は種々国会において御指摘を受けておったところでございますので、処分を前提とする場合の予定価格をつくるに際しまして、再鑑定と申しますか、評価の再鑑定をして厳正なる価格を鑑定してもらうということで、現にその措置を進めているところでございます。以上、大体そういうことで進めております。

中尾辰義公明党

○中尾辰義君 この接収貴金属等処理審議会ですね。これは先ほどあなたがおっしゃったように処分に対する諮問の対象にはならなかった、こういうことでしたが、接収事実の認定、請求の棄却及び返還、不服の申し立てに対する決定、その他の処理について関係重要事項を審議すること、そのその他の処理の中に、今回の処分方法等につきましてやはりはかる、こういうことじゃないですか。

松永勇大蔵省国有財産局長

○政府委員(松永勇君) 二十三条にはその必須要件をそこに書いてございます。そういう事項につきましては審議会にかけなければならないわけでございます。それ以外につきましては、実は審議会の各委員と懇談いたしました際に、委員としてもそれは必須要件ではないので、いわゆる委員としての意見を述べるということでいいのじゃないかというようなお話がありまして、いまのような御意見を聞いて、その御意見を参考にして処理したということでございます。

中尾辰義公明党

○中尾辰義君 それじゃ、参考程度に聞いておく、こういう程度ですか。  それから、大蔵省がその処分方針等につきましては検討を加えてやる、こういうふうにあなたの御答弁を聞きますと理解されるわけですが、それでは、今回の四十一年度予算で、先ほど私がお伺いしたのですが、貴金属等の売り払い代金が十七億六千万円、その中でダイヤ処分が十四億六千六百万円だと、こういうふうにおっしゃったわけですが、この十四億六千六百万円というのは、昨年の夏、大蔵省がもうこれは評価を示して、こういった予算額を盛ったように私は解せられるわけです。十四億六千六百万円という予算計上額というものは、どういうふうにやったのか。今回の処分はダイヤの五分の一程度である。そうすると、その五分の一といいますと、二万九千カラットである。二万九千カラット分が十四億六千六百万円ということになりますと、評価自体をもう大蔵省はすでに大かたやって、公表したというようなかっこうになっているんですな。だから、そうすると、二万九千カラットを十四億六千六百万円にしますると、どうなりますか。これは一カラットが、私もちょっと計算してみたんですが、一カラット四万六千円くらいになるのじゃないか。四万六千円では、これは三十三年度のときの評価額とあまり変わらないじゃないか、こういうことになるように思うんですが、この予算計上の額はどうやってきめたのか。

松永勇大蔵省国有財産局長

○政府委員(松永勇君) ちょっと。先ほど中尾先生が、審議会について、聞いておいてやるというようなお話がございました。そうではございませんで、私のほう、すなわち政府のほうから積極的にいろいろ御意見を聞いたということが実情でございます。御意見は御意見として、事実いろいろな点を審議会の方々にお聞きしております。  それから、次の、歳入の十四億の問題でございますが、これにつきましては、御承知のように、歳入予算というものは一つの見積もりでございます。歳出予算の、いわゆる規制を受ける歳出予算というのとは歳入予算の性質が違っていることは、御承知のとおりでございます。一応の見込みとして十四億を計上したということでございます。私のほうといたしましては、現在の段階で、今後の入札をする価格を厳正にやり直してみるということをいたしております。その結果、これがどのくらい金額がふえるかということは、まだやってみなければ実はわかりませんので、歳入予算というものは一応の見積もりであって、これで規制するというものではございません。やった結果、相当価額がふえるということが予想されます。まあ本件の場合とは別に、いわゆる歳入予算が見積もりよりも少なくなるということも実はあるわけです。今回の十四億の見積もりが、それで予定価格がきまるという性質のものではございません。一般に、それによって一カラットあたりの単価を示したというようなものではございません。

中尾辰義公明党

○中尾辰義君 あなたは、一応の見積もりであると、こうおっしゃるのですが、結局数字の面では、二万九千カラットで大体十四億、大蔵省はこのように見積もっているとなりますと、やはりそういったようなことが基準になりやすくなるのじゃないか、私はこう思って聞いているわけです。ですから、一番最初に、今度ダイヤを処分して予算計上したのは、単なる五年を経過したから売るのだということではなしに、今年度は非常に財源不足でありますので、たとえ十四億でも財源につけ加えていこう、こういう面から処分をされたと聞いたわけです。急がぬのであれば、別にちゃんと再評価をして、それから四十二年度の分でも、あるいは補正でもかまわぬと思うのですが、そういうわけで聞いているのです。私、あなたは一応の見積もりである、こうおっしゃるのですけれども、やはりそういったようなものに束縛をされていく、そういう憂えがあるわけです。  そうしますと、あなたのおっしゃる、大蔵省としてはいまのは一応の見積もりでやった。しからば、実は予定価格というものはこのくらいに思っているのだ、そういうお考えがあろうかと思うのですが、それはどうなるわけですか。再評価を一応やって、その後大蔵省の予定価格をきめる、こういう順番になりますか。

松永勇大蔵省国有財産局長

○政府委員(松永勇君) 先ほど来申しますように、厳正なる措置をすることを第一義と考えております。予定価格は、再評価をして予定価格をきめるということが当然でございます。ただ、私たちがこの歳入見込みをつくります際には、何ぶんにもダイヤの価格というものについては全然しろうとでございました。私たち自身が予定価格をつくる能力がない。そこで、従来の、これはいろいろ御指摘のある評価だと思いますが、その評価というものを一応頭に入れて、このくらいの程度の歳入ということで一応の試算をして歳入に計上したということになります。実際の入札をいたします際は、先ほど言ったような評価をいたしまして、それをもとに予定価格をつくって、そうして入札をするということになります。

中尾辰義公明党

○中尾辰義君 そうしますと、再評価の時期はいつごろになるのか。

松永勇大蔵省国有財産局長

○政府委員(松永勇君) この三月の中旬から下旬にかけていたしたいと考えております。

中尾辰義公明党

○中尾辰義君 その場合に、その評価の鑑定人に外人専門家をまじえるように聞いているわけですがね、そういう状況についてお伺いしたいのですが。

松永勇大蔵省国有財産局長

○政府委員(松永勇君) 評価を従来三回やっております。その三回のやり方は大体、いわゆるダイヤモンド業者と申しますか、専門家の業者の方五人の評価によっているわけでございますが、今回評価をやります際に、そういう一部の業者のみではいろいろ疑問を持たれるというおそれもあるということで、そういう方々に加えて、いわゆる学識経験者と申しますか、学者とか、それからそういう一般的な知識を持っている方々にも参加をしていただいて、厳正な評価をいたしたい。それから、従来のやり方の評価を聞いていますと、いわゆる協議によって価格をきめております。その点も、今回はいわゆる専門家それぞれの方々のいわゆる入札と申しますか、鑑定者が自分がこのくらいだと思った価格を札で入れてもらう。その札を集めて集計し、最終的にそれが幾らであるということにするのは私たち事務のほうしかわからないというような方式を採用したいというふうに考えております。で、結局鑑定人といたしましては、十人前後を予定して、その中には外国人を一名加えたいということで、現在交渉し、おおむねその承諾を得ているところでございます。

中尾辰義公明党

○中尾辰義君 その外国人はどういう方ですか。

松永勇大蔵省国有財産局長

○政府委員(松永勇君) いま交渉いたしておりますのは、ヘンダーソンという、米軍の管理下に最初に鑑定に携わった方でございます。

中尾辰義公明党

○中尾辰義君 それから、専門家ですね、評価専門家、学識経験者というのは大体内定しておりますか。

松永勇大蔵省国有財産局長

○政府委員(松永勇君) 一応私のほうとしては現在内定いたしておりますが、相手方と現在交渉中と申しますか、でございますので、ちょっと名前をいま差し控えたいと思います。

中尾辰義公明党

○中尾辰義君 それで、まあ大体評価専門家が十人前後でやるとおっしゃったのですが、今度は評価のやり方ですね、先ほどあなたが、札を入れてそれを集めて平均でどうのこうのとおっしゃったのですが、私、この前日本銀行に行きましてダイヤを見ましたところが、大きいのもあれば中ぐらいのもあるし、小粒のもあると、こういうことになっておりますがね。あれを一つ一つを評価するのか、もうあの小さいのはめんどうだから一山幾らでやるのか、あるいはまたいろいろと組み合わせをしてやるのか、その辺のところはどういう方法でおやりになるのか。これは私が聞いているのは、これは、ずいぶん評価が違うわけですね。それからまた、売るほうになりますと、これは一個ずつ売るのでしょう。そこら辺のところからも問題があるのじゃないか、こういうことで聞いておるわけです。

松永勇大蔵省国有財産局長

○政府委員(松永勇君) この評価のやり方は、まあ私も実は専門家でございませんので、どういうふうにやったらいいかということがよくわかりませんが、従来やった評価のやり方、それから今回は委託販売を予定いたしておる分、この分につきましては、当然一個ずつの評価をつけてもらわなければならない。しかも、その価格は、小売り価格ということになると思います。そういう評価を一個ずつつけていただくということになろうかと思います。それから、入札をいたしますものにつきましては、これは専門のその鑑定人がいろいろこれからおきめになることだと思いますけれども、私が予想いたしております——過去にやった経緯から見ますと、おおむね、この分類をされているというものは、比較的クラスの近いものをまとめて、少しずつこうまとめております。そういうものにつきましては、一個ずつということでなくて、その分類の中にあるもの全体の一カラット当たり幾らにするということで価格が評価されるのではないかと、従前の評価もそのようになされております。評価のやり方としては、今後そういう鑑定人がお集まりになって、現物を見て評価のやり方等もお話し合いになってきめられると思いますが、私たちはそのように予想いたしております。

中尾辰義公明党

○中尾辰義君 評価としては大体まあいまあなたがおっしゃったような、そういう点が実は問題になろうかと思うわけですな。等級別に分類をして、結局分類されたものはその一山になるわけでしょう。それをロットとかなんとか専門語で言っておるそうですがね。その組み合わせが一つ問題である、私どもはこういうふうに聞いておるわけですよ。そういった点を、あなたが責任者として、よくわかりませんでなしに、先ほどあったように、公正妥当な払い下げをしていかなければならない。私のほうからその点をひとつ厳重に、公平にやってもらうように要望いたしておきます。  それから、話は前後になりますが、先ほどのまあ予算計上額とその評価額ですね、食い違った場合ですね。十四億六千六百万円以上にオーバーした場合は、その代価はどういうふうになるのですか、またそれに足らなかった場合、その場合はどうするのか、その点をお伺いしたい。

松永勇大蔵省国有財産局長

○政府委員(松永勇君) これは一般歳入予算の性格そのものでございまして、十四億円を予想いたしておりますけれども、入札した結果、この金額がふえるということもあり得る。ふえたものはふえた金額が一般歳入になる。もしその逆である場合は、減ったものが一般歳入になる。ちょうどもろもろの一般会計の収入予算というものが見込みとそれぞれ違うという事態、これは通常あり得ることでございます。現に起こりつつあるわけであります。そういうものと一般であります。

中尾辰義公明党

○中尾辰義君 ですから、足らなかった場合、一般論でなく、そういうものでなくて、もうちょっと具体的におっしゃっていただきたい。十四億円が十二億円、二億円足らなくなったと……。

松永勇大蔵省国有財産局長

○政府委員(松永勇君) 御承知のように、歳入は全体として歳入になる。歳出というものはそれぞれの規制に従って、いわゆる議決項目に従って規制を持っているわけでございます。その点が先ほど申しました歳入予算と歳出予算の基本的な違いでございます。  ダイヤモンドの収入が十四億円をオーバーした場合に、他の税収等も一緒になって歳入全体を構成するわけでございますが、その結果、全体として収入をこえた場合には、いわゆる自然増収、税の場合には自然増収ということで、歳入予算をオーバーした収入が行なわれる。あるいはその逆の場合である場合には、歳入のいわゆる欠陥と申しますか、歳入が不足するという事態になったそれぞれの不足の場合にとられる措置と、現にとられつつあるような状況全体として行なうわけでございます。

中尾辰義公明党

○中尾辰義君 それでは、この今回のダイヤ処分の中の四分の一が委託販売、こういうようにまあ聞いたわけですが、そこで、どういうところに委託をされるのか。また、受託者の選定というものは、大蔵省が独自の選定によるものであるか、それとも希望をとってから選定するのか、その点はいかがですか。

松永勇大蔵省国有財産局長

○政府委員(松永勇君) この委託のしかたにつきましては、なお今後もう少し検討をしてみなければならぬ点があろうかと思っておりますが、私たちとしては、この一般の供出を受けた方々が、まあ全国にまたがっておるわけでございますが、しかし、この委託ということは非常に手数がかかるし、また危険も伴うということで、実際の事務としては非常にまあロードの多い仕事になっております。ですが、できるだけそういう供出された方々に買い取っていただけるような道を開くという意味で、地方にまでこの委託の方法を講じたいということを考えておりますが、しかし、そういういろんな仕事の複雑さ、それから人手等の問題から、おのずから限度がくるであろうというふうには考えています。  それから、委託先につきましては、そういう意味から、できるだけ一般の大衆が集まりやすいと一応考えておりますのは、百貨店等を考えております。どういう百貨店を選ぶかという選び方につきましては、まだ最終的にきめたわけではございませんが、そういう従来の実績を持っている成績のいいものの中から選びたい。選び方としては、一応まああるいは競争的な要素を何か加味した方法で選びたいというようなことを考えております。現在、その実施措置につきましては、検討いたしておるわけでございます。

中尾辰義公明党

○中尾辰義君 それでは、委託者の選定は目下検討中である、こういうわけですね。百貨店等に対してあなたのほうが、これこれの委託者としてのいわゆる候補者ですな、そういうものはリストみたいなものはまだできておりませんか。大体できておるように私も思うのだが、それがあればぜひ聞かしていただきたい。

松永勇大蔵省国有財産局長

○政府委員(松永勇君) 百貨店というような、そういう制度のものを考えているということは先ほど申し上げておるとおりです。ただ、何々百貨店というところまでは現在リスト等はつくっておりません。現に、私たちが委託の制度でやっていけるかどうか、具体的にそういうことなんかの話を詰める点では、百貨店組合の方々の御意見をいろいろ聞きまして、これで大体やっていけそうだという考えを持ってそういう制度を考えておるわけであります。もちろん百貨店というものを頭に置いておりますが、百貨店だけでいいかどうかというような点も、これから検討いたしたいと思っております。

中尾辰義公明党

○中尾辰義君 そうすると、百貨店以外の貴金属商等も、希望者のあった場合はそのほうも考えられるわけですね。

松永勇大蔵省国有財産局長

○政府委員(松永勇君) その辺をまだ検討いたしております。いずれにしろ、そういう十分なる能力を持ち、しかも成績が優秀であるという方々を選んで、しかも、非常に数多くなりますと、私のほうの実は実務といたしましても、いろいろやりにくい点もございますから、これを何百人というようなわけにはとうていまいらないわけであります。そういう点からも、どういう範囲にして進めていったらいいかということを検討いたしております。中心的に考えておりますのは、先ほど申しましたように、百貨店ということでございます。

中尾辰義公明党

○中尾辰義君 委託した場合に、特にやはり問題点になってくるのは、委託手数料というようなものをどの程度にするのか。この問題、どうですか。

松永勇大蔵省国有財産局長

○政府委員(松永勇君) 委託手数料につきましては、私のほうとしていろいろ検討いたしておりますが、現在それをはっきりとまだ確定いたしておりませんし、これから相手方とそういう点でネゴーシエートする際にも、あらかじめ国で考えている手数料というものを公表いたすのもいかがかと思いますので、今後の交渉によって委託手数料はきめたいと思っております。

中尾辰義公明党

○中尾辰義君 それも検討中だと、こういうことですかね。  それでは、今度は一般競争入札の場合。いまのは委託販売でしょう。今度は接収ダイヤの四分の三を一般競争入札にする。この場合に、やはり外国業者を参加させるのかどうか。外国業者が参加した場合に、それが影響というものをどういうふうに判断しておるのか。それから、国内業者の入札参加資格を何か規制をするのか、それとも全くの一般競争とするのか、指名競争とするのか、その辺のところをちょっとお聞かせ願いたいと思います。

松永勇大蔵省国有財産局長

○政府委員(松永勇君) 先ほど申しましたように、一般競争入札ということを申し上げております。一般競争入札ということは会計法の原則とするところでございます。公正という点で一番公正なやり方になっております。一般競争入札にいたしますと、外国人が参加いたしますということを拒否することはできないというたてまえになっております。  そこで、私たちとしましては、一般競争入札をするという大原則、すなわち公正に処理するということを第一義に考えたやり方で一般競争入札を考えているわけでございますが、外国の商社から従来私のほうに引き合いと申しますか、いろいろ照会が参っておりますのが三十あるいは四十ぐらいになっているかと思います。世界で相当関心が持たれているという実情でございます。しかも、外国の業者は全部、自分で十六万一千カラット全部買いたいということを一様に申しております。また、それだけの資本力を持っております。そういう関係で、もちろん入札ということはけっこうでございますが、しかし、このダイヤが戦争中に国民から供出を受けたという点のいわゆる国民感情と申しますか、そういう点もやはり考慮しなきゃならない。また、国としては、処分する際はできるだけ有利に処分したいという要素もございます。そういう点をかみ合わせて、入札に付する場合にも、公正であると同時に、またそういう点も考慮しなきゃならない。すなわち、日本の業者もこれに十分参加できるような態勢で入札を行なったほうが妥当であり、それがためには入札単位というものを、十六万一千カラット全部を入札に付するというようなやり方をすれば、日本の業者としては入札に参加できる人は一人もいないという事態になろうかと思います。そういう点で、日本の業者も、少なければ少ないわりに競争に参加できるような状態で入札を行ないたいということを種々考えておりまして、どの程度のロットを一回の入札単位にすることが妥当であるかということを種々各方面の御意見も聞いて検討いたしておるところでございます。今後引き続きこのダイヤの放出をいたします際に、まあ私たちもそういうことは考えておりますが、現実にやってみて、いろいろな反響と申しますか、影響というような点を見ながら、いわば手さぐりで最初この処理をはかって、その状況をさらに検討して次の入札のやり方をさらにくふうするということを考えていきたいと思っております。

中尾辰義公明党

○中尾辰義君 ですから、あなたがおっしゃったように、外人が大資本でもって一挙に買いさらっていくようなことも考えられるわけですがね。ですから、そういう点を、あなたの場合は何べんも検討中ばかりなんだが、具体的に外人をある程度制限するというようなことをどういうようなふうにしておやりになるんですか。

松永勇大蔵省国有財産局長

○政府委員(松永勇君) 一般競争入札に付するということは、制限はしないということでございます。制限できないということでございます。

中尾辰義公明党

○中尾辰義君 制限しなければ、外人でも一ぺんに買い取れるわけですね。

松永勇大蔵省国有財産局長

○政府委員(松永勇君) 入札して、最高価格で入札すれば、その外人が取るということは、一般競争入札の自明の理でございます。そこで、先ほど言ったように、一括入札するということではなくて、幾つかに分ける。小さな山を幾つかつくって、この山は外人が取る——しかし、小さいなりに日本の業者へ、量が少なければその少ない部分については相当高くても買えるというようなものにつきましては、十分外人と対抗する、競争できるということがございます。そういうものは、日本の業者がそれを落札していただけるようにという考えのもとに、入札ロットの単位を検討しているわけであります。

中尾辰義公明党

○中尾辰義君 そうしますと、大体私もそれで了解をいたしましたが、大体入札がたとえばいつごろになるとか、その場所はどこであるとかですね、そういう検討をされておると思うのですが。

松永勇大蔵省国有財産局長

○政府委員(松永勇君) 入札の時期はおおむねことしの秋と考えております。大体九月ということを申し上げております。そのつもりで準備を進めておる。  それから、入札の場所については、一応予定いたしておりますけれども、まあ場所は今後変更することもあり得るし、また警備その他の点もございまして、そのときに発表いたしたいと考えております。

中尾辰義公明党

○中尾辰義君 それじゃ、私はこれで終わりますが、いろいろお伺いいたしましたけれども、どうかひとつ絶対に疑惑を生まないような方法でもって万全の措置をとられるように要望いたしまして、終わります。

西田信一自由民主党

○西田信一君 松永局長、いま御答弁の中で、委託販売をやる、それはなるべくかつて供出した人が買いやすいように場所も広くやりたいというお話の点がありましたね。それでお聞きしたいのはね、あの当時供出した人が、まだ紙切れを持っている人がだいぶあるらしいのですね。その人たちは勘違いしているようなんだけれども、何かそれが生きるような感じを持っている人もあるらしいのですよ。それで、あなたの思いやりというのは、どういうふうに考えるか。ただ委託販売するということで、一回一回買うんだから供出者は買いやすいということで、一つの便宜を与えることになると思うんです。広くやることも一つの方法だと思うんです。それ以上に、供出者が何か買いやすい方法を考えておられるかどうか、そこら辺ちょっと参考に。

松永勇大蔵省国有財産局長

○政府委員(松永勇君) 供出された方々が、もと供出したダイヤを、これは思い出のダイヤであろうかと思いますが、そういうものをまた買い戻したいという希望を非常に強くお持ちであるということは、私たちも重々承知をいたしております。しかしながら、もとの自分が供出したダイヤというものは、これはもうわからない。絶対にわからないと申しますか、十六万一千カラット、個数にして約百五十万個の中から選び出す、しかも、その特定の人が選び出せる状態にはございませんので、これは不可能である。むしろかつて持っておったダイヤに似たようなものを買って御満足をいただくという以外にはなかろうかと思います。  価格につきましては、当時供出をしていただいたときの価格というのは、当時の時価、しかも時価も相当いい値で買ったというふうに聞いております。したがいまして、そういう方々に安く売る、今回安く売るということは、これは考えられない。当然適正なる時価でひとつ買い取っていただく、そういう趣旨でいまのような措置を講じたわけでございますが、なお、この委託というものは、先ほど言った事務的な手数からいきましても、全部委託で売るというようなことはとうていできませんで、一部を委託にするという制度でございますが、それに追っかけて、先ほど言った入札のうち、日本の業者が手に入れたものがまた市中に出回ってくるということを当然予想いたしております。そういう方法で、すなわち国からの直接委託、販売のダイヤを入手できない方も、入札のものがあとを追っかけて小売り店等にあらわれてくる、それが買えるという状態のもとで、そういう御希望のものは買えるということを考えておる次第でございます。

西田信一自由民主党

○西田信一君 わかりましたがね。

徳永正利自由民主党

○委員長(徳永正利君) 簡単に願います。

西田信一自由民主党

○西田信一君 その紙切れを持っておれば何か特別に買えるというようなことを考えられるのかどうかということだけお聞きしているのです、そういう際に。

松永勇大蔵省国有財産局長

○政府委員(松永勇君) これは特別にいま考えておりません。実は、紙切れ、いわゆるもとの領収書を持っておられる方も相当おられるわけでございますが、しかし、そういうことの紙をなくした方というのが、戦争から戦後にかけてなくした方が非常に多うございまして、私たちのほうに参っております方も、その紙をなくした人と紙を持っている人との間に差別をつけるようなことはぜひ避けてもらいたいということがよく参っておる状況でございます。

柴谷要日本社会党

○柴谷要君 わが党も本問題には重大な関心を持っているので、いずれ質問いたします。しかし、わが党が質問したときに、国有財産局長は、目下検討中ですとか、あるいはこれこれで回答ができませんというようなことのないように、そのかわり、しかるべく時期を十分選定して質問いたしますから、そういうことのないように、ひとつ準備はいまから着々としていてもらいたい。  で、特に申し上げておきますが、中尾委員に対して気の毒なように私ども聞いておるわけです。検討中であるとか、まだ想像の域を出ていないというようなことであって、そういうことではいけないと思うので、どうかひとつ、われわれも時期を見計らって質問をいたしますから、だから、それまでにひとつ十分検討していただきたい、これだけ要望して私は終わります。

徳永正利自由民主党

○委員長(徳永正利君) 田中先生、ございませんか、ダイヤモンド。  ただいまの柴谷委員の御発言はそのとおりで、中尾委員の質問に、資料を持っておりませんとかなんとか、そういうようなことばかり出たのですが、その点十分今後注意していただきたいと思います。  他に御質疑がなければ、本日の調査はこの程度にとどめたいと存じますが、御異議ございませんか。    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

徳永正利自由民主党

○委員長(徳永正利君) それでは、これにて散会いたします。    午前十一時五十六分散会      —————・—————

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