社会労働委員会 第7号
- 発言数
- 6 件
- 登壇者
- 3 名
- 会派数
- 2
- 開催日
- 1966/03/22
会議録
○委員長(阿部竹松君) ただいまから社会労働委員会を開会いたします。 社会保障制度に関する調査を議題といたします。 まず、厚生行政の基本方針に関する件について調査を行ないます。本件に関し、政府より所信を聴取いたします。鈴木厚生大臣。
○国務大臣(鈴木善幸君) 第五十一回国会における社会労働委員会の御審議に先立ち、この機会に厚生省所管行政に関し、所信の一端を申し述べたいと存じます。 昨今の不況を克服し、経済の安定成長を確立して、国民生活の安定と向上をはかることが政府に課せられた最大の課題とされております。政府といたしましては、このような観点に立って、昭和四十一年度の予算編成にあたり、画期的ともいうべき本格的公債政策の導入による財政規模の積極的拡大と大幅な減税の断行を行なうこととしているのでありますが、私は、このような政府の基本方針のもとに、国民の福祉を守る厚生大臣として、特に次の諸点に意を用いて行政を進めてまいるべきものと考えております。 まず、第一に、積極的に拡大した財政規模の財源につきましては、これが真に国民すべての福祉に直結するよう、社会保障制度の充実強化をはじめ、国民保健の向上増進、生活環境施設の整備、改善等、社会開発の推進のために重点的に活用されるべきであるという点であります。 次に、経済社会の発展に取り残され、大幅な減税の利益にも浴し得ない低所得階層の人々に対する施策については特に配慮されるべきであり、これらの恵まれない人々に対しては、社会保障、特に社会福祉施策を中心とする低所得階層施策の一そうの強化をはからなければならないという点であります。 昭和四十一年度における厚生省予算につきましては以上の諸点に留意し、厚生行政の一そうの進展を期するため、今国会に提案中の予算案において国の一般会計総予算の伸びが前年度に比し一七・九%であるのに対して、厚生省関係予算は二〇・四%増の五千八百億円を一般会計に計上しているところであります。 以下、主要な事項について個別に述べてまいりたいと存じます。 まず、医療保険につきましては、各制度とも、近年その財政状況が悪化しておりますので、その立て直しをはかるため必要な措置を講じてまいる考えであります。特に健康保険においては、財政的に重大な危機に直面しております政府管掌健康保険に対し、昭和四十一年度に百五十億円の国庫補助を行なうとともに、標準報酬等級の上限の引き上げ及び保険料率の引き上げを行ない、収支の均衡をはかることといたしております。 次に、国民健康保険については、その財政対策の一環として、昭和四十一年度から、従来の国の負担金及び補助金を整理統合し、世帯主の療養給付費についてはすべての市町村に対して国の負担金の割合を四割とするとともに、世帯員の療養給付費については、年次計画により、七割給付を実施する市町村に対して、逐次国の負担金の割合を二割五分から四割に引き上げることとするほか、事務費負担金についても大幅な引き上げを行なって、その健全な発展をはかる考えであります。もとより、医療保険制度については、将来にわたって長期的な発展をはかる必要がありますので、以上のような当面の対策と並行して、制度の基本問題について根本的に検討を進めることとしております。 第二に、年金制度につきましては、本年は、国民年金の発足以来第一回の財政再計算期にも当たりますので、昨年成立をみました厚生年金保険の改正に引き続き、国民年金制度の全般に検討を加え、その充実をはかりたいと存じます。すなわち、拠出制年金については、夫婦で一万円年金の支給を内容とする給付額の大幅な引き上げを行なうとともに、支給要件を緩和することとし、福祉年金についても額の引き上げ等、給付内容の改善を行ないたいと考えております。 第三に、保健衛生の面におきましては、最近大きな社会問題となっておりますガン対策について、国立がんセンターを中核とする専門施設の組織的な整備を行なうとともに、新たに集団検診に対する助成措置を講じ、また、近年若年層における性病が増加している傾向にかんがみ、性病予防措置を強化したい考えであります。このほか、健康増進及び栄養改善のための諸施策をはじめ、精神衛生対策、原爆被爆者対策等を推進するとともに、僻地医療対策についても、その充実をはかりたいと考えております。 第四に、生活保護及び社会福祉の分野につきましては、生活扶助基準を二三五%と大幅に引き上げるなど、生活保護の内容を改善するとともに、身体障害者、老人、要保護児童などに対してあたたかい配慮の手が伸びるよう、施設の整備及び運営の改善をはじめ、その福祉のための施策を一そう充実してまいりたいと存じます。とりわけ、いわゆる重症心身障害児及び障害者については、その施設収容力が僅少な現状にかんがみ、新たに国立収容施設を全国的に整備するとともに、在宅の障害児に対する訪問指導を強化するなど、総合的な施策を講じてまいる所存であります。このほか、母子保健対策、児童の健全育成対策についてその強化をはかるとともに、民間社会福祉事業の育成等にも配慮いたしたいと存じます。 第五に、環境衛生対策につきましては、公害防止事業団の事業を本格的に推進する等、公害対策の強化をはかるとともに、生活環境施設について、先に決定をみた五カ年計画に基づき、その整備を強力に進めていくこととしております。なお、環境衛生関係営業については、昭和四十一年度において新たに国民金融公庫に二百億円の融資ワクを設け、金融措置を講じる等、助成を強化することとし、その近代化、協業化を促進する考えであります。 第六に、戦傷病者、戦没者遺族の方々の援護につきましては、その処遇の改善をはかるとともに、戦傷病者等の妻に対して特別給付金の支給を行なうこととするほか、なお、戦没者の叙位叙勲についても、その事務の促進をはかってまいりたい考えであります。 私は、厚生行政の一そうの進展を期して、今後とも誠意をもって努力する所存でありますが、ここにあらためて各位の一そうの御支援と御協力を切にお願いする次第であります。
○委員長(阿部竹松君) 次に、昭和四十一年度厚生省関係の予算について調査を行ないます。政府の説明を聴取いたします。戸澤会計課長。
○政府委員(戸澤政方君) それでは、私から、来年度の厚生省所管の予算のおもな事項について、簡単に御説明いたしたいと思います。 最初に、目次の第一ぺ−ジに総額が書いてございますが、四十一年度の厚生省予算総額は五千八百二億円でございまして、大臣が申しましたように、前年度の補正後の予算に比べますれば一四・二%の増でございますが、前年度の当初予算四千八百十九億円に比べますと二〇・四%の増となっているわけでございます。目次のところを数枚めくっていただきますと、一ぺ−ジからおもな事項を掲げてございます。大体この順序は組織の順序、公衆衛生局から始まりまして、厚生省の組織の順序になっております。簡単に御説明を加えてまいりますと、一番の、結核医療費につきましては、結核予防法の施行に要する経費でございまして、その額の増は、主として医療費の単価の増によるものでございます。 その次の二ページは、精神衛生関係の経費でございますが、最初の(1)、(2)、(3)、いずれも精神衛生法の施行に要する経費でございます。それから、四番の、精神衛生センターの運営費補助金は若干減になっておりますのは、これは昨年度の改正によりまして、従来保健所と精神衛生センターと並設の関係でやっておったものを、来年度からは全部センターに一本にまとめていくという切りかえをしたために若干減が出たわけでございます。五番の、精神病院等整備費補助金、これにつきましては、右の摘要欄に書いてございますが、地方公共団体のものが千九百床、公的医療機関が四百床でございまして、前年度に比べまして若干減っておりますが、これは地方公共団体の増床が若干減りまして、そのかわり、精神病床全体としましては、国立ないし個人立の増床をはかっておるわけであります。それから、精神衛生センターにつきましてはA級一カ所、B級五カ所の新設を掲げてございます。 次に、四ぺ−ジにまいりまして、三番の原爆障害対策費、これは昨年の改正を引き継ぎまして、ほとんど内容的には変わりございませんで、資料に掲げてあるとおりでございます。 それから、七ぺ−ジにまいりまして保健所の経費、ここで特に申し上げておきたいことは、増員は二百十一人でございまして、新設による増が八十九人のほか、特に栄養対策分が六十一人、精神衛生対策として相談員の増員を六十一人と考えております。その次の職員の基本給の単価の引き上げ、これが地方公共団体の超過負担の問題として、かねがねその大幅な増額が要望されておったわけでございますけれども、これが大体要望に沿うような単価に増額されまして、すなわち、医師につきましては、従来年額四十三万円が七十五万三千円と、七五%のアップ。それから、その他の職員につきましても、二十八万円が三十七万六千円と、三四%のアップでございまして、これは全国の知事会等の要望の単価に沿うものでございまして、単価の点につきましては大体解消されるというふうに見てよろしいかと思います。 その次の八ぺ−ジ以下は、その他の保健所の、保健所法によります各種の経費の運営経費でございまして、そこに掲げておるような資料のとおりでございます。それから、九ページの保健所の施設整備につきましても、新設を三カ所、増築十五カ所、改築三十カ所を考えてございます。それから、減になっておりますのは、一〇ページの貸費生の貸与金の実績が昨年度も非常に少なかったために、来年度は特に新規の学生分を若干減らしたために減になっておるわけであります。 五番の、らい予防事業費、これは、らい関係のおもな経費は国立療養所のところにございまして、これは後ほどまとめてございます。これはそれ以外の経費でございまして、家族に対する生活保護法による扶助の経費とか、その他藤楓協会に対する委託費とかいうものでございます。 六番の地方病の予防対策費、これも日本住血吸虫病とか鉤虫病等に対する予防費でございまして、内容は従来と同様のものでございます。 それから一三ぺ−ジにまいりまして、七番の予防接種費、これもポリオないしインフルエンザに対する予防接種の補助金でございまして、内容は従来と同様のものでございます。 一四ページの性病予防対策費、これが最近の性病の激増の徴候にかんがみまして、法律改正を考えるとともに、予算的にもかなりの充実を見せております。すなわち、前年三千三百万に対しまして五千二百万と、約二千万近くの増になってございます。内容的に見ますと、一番重点を置いておりますのは(1)の健康診断費でございまして、これは右に書いてございます強制健康診断のほか、(2)の妊婦の血液検査、それから、(3)番の婚姻町の血液検査、これを特に強化することを考えております。特に婚姻時の血液検査につきましては、法律改正をいたしまして、これを義務化するということに対応しまして、それに要する検査の費用を一〇〇%公費で負担をする、これは国と県でございますが、そういう考え方でございます。それから、性病予防につきましては、あと次のぺ−ジにまいりまして、各種の治療費、それから性病予防重点地区の対策などを進めることを考えておるわけでございます。 それから、九番の健康増進対策費はそこに書いてあるとおりでございます。 それから、十番の環境衛生施設整備費につきましては、前年度九十九億に対しまして八十九億と、十億減になっておりますが、これは清掃施設の中の、特に、し尿処理施設につきましては、大体緊急整備五カ年計画の大半を終えましてのものがもうほとんどなくなっておる状態でございますので、これが大幅に減になっておるわけでございまして、来年度は、し尿処理施設からごみ処理施設に重点を移しまして、一八ページにありますとおり、ごみ処理施設につきましては、前年一億足らずの経費を、約四倍の四億にふやしてございます。 それから、十一番の公害防止対策費は、各種の公害に対する調査研究費的なものと、それから、公害防止事業団の事務費と二つになっておるわけでございますが、前年は一億三千万ほど組まれましたが、来年は二億二千万と増額になっておりまして、右に書いてあります各種の研究調査費のほか、(6)の公害防止事業団につきましては一億七百万の交付金を組んでございます。それで、二〇ページに書いてございますが、事業団の事業資金につきましては、財投から四十五億を考えております。前年は二十億でございました。 それから、次の十二番は環境衛生関係団体等指導助成費、これは十八業種の環境衛生関係業種に対する指導のための県及び同業組合に対する補助金でございます。 それから、十三番は水道事業合理化調査費、これは金額は少のうございますが、水道事業のより効率的な、合理的な運営方法を基本的に調査するための経費でございます。 次に、十四番のガン対策費、これは来年度の最重点施策の一つでございますが、前年度十三億のガン関係の経費に対しまして、来年度は二十億と増額になってございます。内容はいろいろございますが、対策のまず根本になるのはガンに関する医療機関の整備でございまして、これについては国立がんセンターを中心に、各地方ブロックにその地方の中心となるがんセンターをつくる、さらにその下に、各都道府県に、将来の計画としましては、少なくも二カ所以上のガンに関する専門の診療施設を設けていきたいという構想でございまして、そのための経費でございます。それから、右の摘要欄の二一ページの(2)は、ガンに関する医者、エックス線技師、そういった技術者の養成の経費を組んでございます。これは国立がんセンター、あるいは大阪府、愛知県等に委託いたしまして、そういう技術者の養成を行なおうというための経費でございます。それから、二二ページにまいりまして、(3)はガン研究助成金、これは国立病院の特別会計に計上されておるものでございますが、前年度一億二千万組まれたものが二億に増額になってございます。それから、新しいものとしまして(5)のガン予防対策費補助金としまして、いわゆる集団検診の関係の経費でございまして、これは全国に一斉に集団検診車を一台ずつ整備いたしまして、それに対して各車一台について三百万程度の運営費の補助をいたそうというものでございます。 次に、二三ページの十五番の医療機関整備費は、これは公的医療機関に対する従来の補助金と、それから、僻地医療対策につきましても、患者輸送車、あるいは巡回診療車、そういったものを従来よりも若干ふやしておるわけでございます。 二四ページにまいりまして、十六番の救急医療対策費、これも大体従来と同じような内容のものでございまして、研修委託費とか、あるいは広域的な救急医療体制をつくるための連絡会の費用、そういったものでございます。 それから、十七番は、いわゆるインターン関係の経費でございまして、これは前年度三千三百万に対しまして、一億台にのぼるかなり大幅の増額になってございます。これは内容といたしましては、従来の指導医等に対する謝金などのほかに、(20)に書いてございますが、教材機器等整備の補助金としまして七千万が新しく組まれております。あとは大体従来と同じようなものでございます。 二六ページにまいりまして、十八番は保健婦、助産婦、看護婦等の確保対策費、これは養成所の整備費とか貸費生の経費とか、従来と大体同じようなものでございます。ただ、二七ページのカッコに書いてございますとおり、国立病院特会に新しく長期の看護教員の再教育のための養成費を新しく組んでございます。 十九番には国立療養所の経費をまとめてございますが、運営費は大体資料に書いてあるとおりでございますが、施設数のところで、新しく重症身体障害児あるいは者のための施設といたしまして、これを国療でもって十カ所運営をするということになっておるわけでございます。二八ページ、二九ページは、大体資料に書いてあるとおりでございますが、二九ページの右の上の、らいの定員のところで、らいの患者付き添いの切りかえに伴う増員といたしまして、昨年度から若干の増員を行なっておりますが、来年度も百人の増員を考えているわけでございます。それから、患者食糧費につきましても、そこに書いてありますとおり、若干の増額を行なっております。らい患者費につきましては、三〇ページに、(5)収容者の作業賞与金につきまして若干単価を上げております。 次に、三一ページにまいりまして、二十番の医療金融公庫の補給金といたしましては、参考のところに書いてございますが、政府出資金は来年度はなくなりましたが、そのかわり、資金運用部の借り入れ金が百四十億が百八十億にふえております。あと自己資金等加えまして、来年は二百七億の事業資金でございます。 それから、三二ページでございまして、二十一番は医薬品安全対策費、これは新薬等の副作用等の調査研究費でございます。 二十二番の血液対策につきましては、従来の方針に沿って献血制度を推進していくための経費で、内容は大体従来と同じものでございます。 二十三番の麻薬対策費も、大体内容は従来と同じものでございます。 それから、次の三四ページにまいりまして、二十四番の国立公園の整備費につきましては、国立公園、国民公園等に対する整備費でございますが、国立公園については大体一五%ほどの増を見ております。国民公園について四千万ほど減が立っておりますのは、昨年新宿御苑に亜熱帯温室を新しく整備いたしましたために、その関係の減でございます。 次に、社会福祉関係に移りまして、生活保護費につきましては、来年度千二百四十億ほどの経費でございますが、中心をなします生活扶助費につきましては、右の摘要欄に書いてございますが、基準改定で一三・五%アップを考えております。これによりますと、標準四人世帯の生活扶助は、そこに書いてありますとおり、一級地については約二千四百五十八円の増、以下そこに書いてあるような改定になるわけでございます。次の三六ページに各種の扶助が書いてございますが、改定をいたすものといたしましては、(17)の教育扶助と、(オ)の出産扶助につきまして、そこに書いてありますとおりの改定をいたす予定でございます。それから、(キ)の葬祭扶助も一若干の改定を考えております。 それから、三八ページにまいりまして、二十六番の世帯更生運動推進費、これは世帯更生資金関係の経費でございまして、前年どおり、貸し付け金につきましては一億の増額をみております。 二十七番の社会福祉事業育成強化費、その(1)の社会福祉事業振興会の事務費の補助金でございますが、これにつきましては右の摘要欄に書いてございますが、老朽民間社会福祉施設利子補給金としてわずか六千円の予算でございますが、これは三十八年度から老朽民間社会福祉施設について、五カ年計画をもって緊急の整備を行なったわけでございますが、これは国と県、それから法人の負担でもって行なったわけでございます。それで、法人負担分につきましては年金福祉事業団のほうから融資をして、その利子につきましては、将来国費をもって負担する、補給するという話になっておりまして、その最初の償還が来年度起こりますので、それに対する利子補給金でございます。これはピーク時には一億ぐらいの金になるわけでございまして、この関係の利子は全部国費をもって負担するということに相なったわけでございます。それから、四〇ページの(2)は社会福祉事業従事職員に対する退職手当共済費の給付費の若干の基本給の引き上げ等でございます。それから、(3)の社会福祉聖業助成費の中で、(2)の市区町村社協福祉活動専門員として二百二十一人分の経費が含まれております。これは従来、県社協、県あるいは指定市につきましては専門員が設置されておりますが、市町村社協につきましては設置されておりませんで、かねがね強い要望があったわけでありますが、これが実現することになりまして、考え方としましては、将来人口十万以上の市及び郡部に、その他の町村につきましては郡部に一人ずつ専門員を設置していく、これを三カ年計画で実施をするということにいたしまして、そうすると、いま申し上げました市、郡部が六百六十三ございまして、その三分の一、二百二十一人分を来年度みることになったわけでございます。 次に、二十八番の身体障害者保護費、これは大体身体障害者福祉法による従来のものとほとんど同じものでございます。 四二ページにまいりまして、老人福祉対策費、これも内容は従来と同じものでございますが、特に右の摘要欄の(2)の老人クラブ助成費につきましては、対象を四万から五万クラブにふやします。それから、(3)の老人世帯家庭奉仕員につきましても非常に要望が強いことにかんがみまして、五百七人を八百人に増員を考えているわけでございます。あと保護費関係は、大体保護法に準ずるものでございますので、資料に書いてあるとおりでございます。 四五ページにまいりまして、三十番目の地方改善事業費、これにつきましても、同和地区、それから、その他の不良環境地区に対する整備を一段と進めることになりまして、同和地区、それから不良環境地区ともに、大体対前年度三〇%のアップになってございます。ここにカッコで比率が二分の一と三分の二と二つございますのは、対象の施設によりまして補助率が変わっておりまして、隣保館と共同浴場等については三分の二、それから、下水施設とか共同便所、そういったものについては二分の一というふうに、内容によって補助率が変わっておるわけでございます。 それから、四六ページにまいりまして、三十一番目の社会福祉施設整備費、これは社会局関係、それから児童局関係、両方の施設の整備費をまとめてあるわけでございますが、前年度二十八億に対して一億の増でございます。なお、この社会福祉施設の建築基準単価につきましても、来年度はかなりのアップを考えておりまして、東京等、標準となるB地区のブロック建築を標準にとりますと、前年坪当たり六万五千円のものが七万三千円、一二・三%のアップを考えてございます。 それから、三十二番の社会福祉施設処遇改善費、これは毎年要望されておりますが、社会福祉施設の事務費関係の改善について、来年度も金額で約十五億三千万ほどの改善を考えておりますが、この内容は社会局分と児童局分をまとめて書いてあるわけであります。大体資料に書いてあるとおりでございますが、職員増員、これは特別養護老人ホームその他につきまして基準数の増員をはかっておるわけでございます。それから四八ページにまいりまして、四八ページの右の(4)の保育所の地域是正であります。保育所につきましては、地域による給与の格差が若干ございましたが、それを年次計画をもって格差を縮小していくということに相なったわけでございます。それから、特に要望の強かったのは(5)の民間施設経営調整費、これは民間施設の経営上、給与の調整、その他減価償却とか、目に見えない経費がかかるというために、事務費総額の三%を経営調整費という名目をもって交付することになったわけでございまして、交付の大体内容としましては、この三分の二は給与調整に、三分の一をその他の必要な諸経費に充てるというようなことになっております。それらがおもな処遇改善の内容でございます。 次に、三十三番の児童保護措置費、これは大体生活保護等に準じたものでございまして、五〇ページが収容施設、五二ページ以下が保育所というふうに分けて書いてございます。これは大体先ほど申し上げました施設の事務費の職員処遇改善と生活保護法に準じた事業費の改善でございます。大体資料に内容が書いてございますので、そのとおりでございます。 次に、五四ページにまいりまして、三十四番は精神薄者の援護措置費、これも内容は従来と同じで、ほかの施設と同じような改善でございます。 それから、三十五番は母子福祉対策費としてまとめてございますが、内容は、従来と同じ母子福祉貸付金の増額、それから、あと僻地保育所に対する補助等金でございまして、従来と大体同様のものでございます。 それから、五七ページにまいりまして、三十六番の母子保健対策費、これは昨年施行されました母子保健法の内容等でございまして、(1)から(4)までこれは従来と大体内容は同じものでございますが、減が立っておりますのは、実績件数が少ないことによる減でございます。(4)の母子栄養強化費、これにつきましては改善を進めまして、これは昨年度から実施いたしまして、生活保護世帯と市町村民税非課税世帯の妊産婦、乳幼児についてミルクの無償支給を実施いたしたわけでありますが、来年度はさらにその対象を広げまして、五八ページの右に書いてありますが、市町村民税均等割り世帯の妊娠中毒症の者につきましても無償支給を実施いたすことにいたしたわけでございます。(5)以下は、母子保健法によりまして、一度地方交付税に移ったものをまた戻したわけでございまして、内容は大体従来と同じものでございまして、その単価アップ等の改善をはかっておるわけでございます。大体資料のとおりでございますので、省略さしていただきます。 次に、六〇ページにまいりまして、三十七番は児童健全育成対策費、これも児童館とか家庭児童相談室の運営費等でございまして、従来と同様のものでございます。 それから、三十八番は「こどもの国」の出資でございますが、これは今度法案を提出してございますが、特殊法人に切りかえて運営をするということになったわけでございます。来年度は皇太子記念館等、若干の整備がまだ残っておりますので、五千万の出資を考えておるわけでございます。 それから、三十九番は身体障害児の対策費でございますが、これもほとんど内容は従来と同じものでございます。 次に、六三ページにまいりまして、重症心身障害児・者対策としまして、来年度大幅な改善を考えておるわけでございます。前年度約四億足らずの予算が約九億近くになってございます。内容としましては、まず、施設が非常に不足しているという現状からしまして、国立の施設を全国的に整備をすることを考えまして、中央に整肢療護園の経営によるものを四十床増のほか、全国的に各国立療養所を使いまして、その結核療養所の一部を重症心身障害児対策のための施設に転用することを考えているわけでございます。この分が十カ所分、四百八十床を考えておるわけでございます。したがって、国として合計五百二十床のこのための増床を考えているわけでございます。それで、あとはその運営費でございまして、整肢療護園、国立療養所につきまして、それぞれ三カ月分の経営費を計上してございます。それから、療育費の補助としましては、一般分五百七十床のほか、ただいま申し上げました国立分の五百二十床につきまして、従来の療育費の単価を三十七万一千円から四十七万六千円にアップいたしておるわけでございます。それから、(エ)の在宅児訪問指導費につきましては、これは収容できない児童に対して、収容保護と相まって、在宅児の訪問指導等を強化するための経費でございます。それから、もう一つは、いわゆるコロニー、国立心身障害者の村建設のための準備費を五百万円足らず組んでおります。(2)の重度障害児の扶養手当、これにつきましては、御承知のとおり、現在重度の精神薄弱児についてその扶養手当の支給が行なわれているわけでありますが、その対象を広げまして、重度の身体障害児につきましても、その扶養者に対して月千二百円の手当を支給することにいたしたわけであります。そのほか、扶養義務者の所得制限の緩和を行なっております。 それから、六六ページにまいりまして、児童扶養手当、これは単価のアップとか、扶養義務者の所得制限の緩和等でございます。 次は保険関係に移りまして、四十二番の国民健康保険助成費につきましては、先ほど大臣からお話がありましたとおり、来年度は療養給付費の各種の補助金を統合いたしまして、七割給付を実施したところにつきましては、療養給付費の補助率を四割にいたしておるわけでございます。六八ページにまいりまして、(3)の療養給付改善特別補助金、これは世帯員の七割給付費に対する従来の特別交付金を四割補助のほうへ統合いたしたものでございます。(4)の事務費補助金につきましても、地方の要望にこたえまして、来年度は市町村について、被保険者一人当たり二百円を二百五十円に増額をはかっておられます。あとは大体従来と同じようなものでございます。六九ページの(9)の特別療養給付費補助金というのがゼロになっておりますのは、これは昨年九・五%の緊急是正を行なった際の特別対策費でございます。 次に、七〇ページの四十三番目は、健康保険組合に対する補助金、これは資料に書いてあるとおりでございます。 それから、四十四番目の厚生年金基金等助成費につきましては、(1)の連合会の事務費補助金、これはまだ実施されておりませんが、これに対する補助金が予定されております。 次の四十五番は、社会保険国庫負担金としまして、各種の社会保険に対する繰り入れ金でございます。(1)は厚生保険特別会計への繰り入れ金でございますが、摘要欄に書いてございますとおり、健康保険に対しては、昨年百五十億の繰り入れがきまったわけでございます。それから、日雇健康保険につきましては八十四億、厚生年金については百十三億ということでございます。それから、船員保険につきましても十五億でございます。 七二ページにまいりまして、四十六番目の、国民年金国庫負担金七百五十三億でございますが、これにつきましては、この法律改正を考えておるわけでございまして、給付改善を行なうと同時に、保険料の若干の引き上げ等を予定しておるわけでございます。内容は、その摘要欄に書いてありますとおりでございまして、年金額の引き上げについては、二十五年拠出のものについて、老齢年金現行二千円を五千円に引き上げまして、夫婦でもって一万円年金ということを考えておるわけでございます。それから、(2)の福祉年金国庫負担金につきましては、これも内容改善を考えておりますが、それは摘要欄の七四ページに書いてありますとおり、障害年金受給者についての配偶者の所得制限の廃止とか、それから、扶養義務者の所得制限の緩和、それから、三番目の年金額の引き上げについては、各年金の月額二百円のアップを考えております。そのほか、五番目は老齢年金と障害年金の受給の場合の夫婦受給制限を廃止するというものでございます。それから、事務費につきましても、国保に準じまして、市町村交付金を被保険者一人当たり百六十五円を二百円に引き上げを考えております。 次に、七六ページにまいりまして、四十七番は戦傷病者戦没者遺族等の援護費でございますが、来年度も若干の改正を考えているわけでございます。改正の事項は摘要欄に書いてあるとおりでございます。 次の四十八番、それから、七九ページの四十九番、これらはいずれも従来の特別給付金、あるいは特別弔慰金が、法律改正等による範囲拡大に伴って広がる分でございます。 新しいものとしまして、八〇ページの五十番の、戦傷病者の妻に対する特別給付金というものが実施されることになっております。これは摘要欄に書いてございますが、第五項症以上、大体片目喪失程度の障害を有する戦傷病者の妻に対しまして、その慰謝料として十万円の国債を特別給付金として支給しようというものでございます。 次の五十一番は、外地死没者の遺骨処理費でございます。それから、五十二番は社会保障研究所の若干の増員等に伴う経費でございます。 それから、五十三番の児童手当制度基礎調査費につきましては、さらにこの準備を進めるための基礎調査の経費として七百万円が組まれております。 五十四番の生活総合調査費、これはILOとかFAO等の要請によりまして行なう大がかりな総合調査でございます。 以上が一般会計関係でございまして、次に、八三ぺ−ジ以下に各種の特別会計の予算を掲げてございます。八三ぺ−ジは健康勘定でございますが、これについては、また別途詳しく説明される機会もあると存じますので、詳しくは省略さしていただきますが、考え方といたしましては、四十一年度このまま放置しておけば七百二十億ほど見込まれる単年度赤字につきましては、各種の財政対策で解消する。それで、四十年度末までの累積赤字六百六十四億ほど、及びその利子、そういったものは借り入れ金でまかなうという考え方でございまして、歳入歳出三千九百七十二億になっておりますが、摘要欄に書いてあります被保険者数とか、標準報酬月額、保険料率、その中の、たとえば標準報酬月額等についていえば、現在上限五万二千円を十万四千円に引き上げるとか、保険料率についていえば、現行千分の六十三を七十に上げるというような各種の対策が織り込まれておるわけでございます。 それから、八五ぺ−ジの日雇健康勘定でございまして、日雇健保につきましては特別の改正というものは考えておりませんで、すべての赤字は借り入れ金でまかなうというような考え方に立っております。 それから、八七ぺ−ジが年金勘定でございまして、これもここに掲げられてあるとおりでございますが、ただし、歳入のところで一般会計より受け入れ百十三億になっておりますが、これは法定の補助のほかに、前年度予算を組んだあと、法律改正によりまして国庫補助率が引き上がりまして、その不足分がこの中に含まれております。約二十億程度でございますが、この中に含まれておるわけでございます。 それから、厚生年金関係の次は、九〇ページに業務勘定、これは書いてあるとおりでございます。 それから、九二ページが船員保険でございますが、船員保険につきましては、疾病部門につきまして健康保険と大体準じたような財政対策を考えているわけでございます。それから、一般会計からは、疾病保険について四億の繰り入れが特に財政対策として考えられているわけでございます。 次は、九五ぺ−ジにまいりまして、国立病院の特別会計、これにつきましては歳入歳出三百四十五億ほどになっておりますが、摘要欄に書いてございますとおり、一般会計より受け入れが四十四億八千万円、それから、借り入れ金、これは施設の特別整備のための経費としまして三十億の借り入れ金を考えております。それから、歳出は大体そこに書いてあるとおりでございます。 それから、次の九九ぺ−ジがアヘン特別会計、医薬品等の用に供するためアヘンを購入して、それを指定業者に売り払うための特別会計でございます。これもその資料に書いてあるとおりでございます。 最後に、一〇〇ぺ−ジの国民年金の特別会計でございますが、これは先ほど御説明いたしました各種の国民年金、それから福祉年金についての改正を織り込んだものでございます。大体、この資料に詳しく書いてございますので、説明は省略さしていただきます。 以上、簡単でございますが、厚生省の来年度予算の概要でございます。
○委員長(阿部竹松君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(阿部竹松君) 速記をつけて。 厚生行政の基本方針に関する件並びに昭和四十一年度厚生省関係予算に関する件に関し、御質疑のある方は順次御発言を願います。——別に御発言もなければ、本件に関する調査は、本日はこの程度にとどめ、次回の委員会は明後二十四日午前十時より開会することとし、本日はこれにて散会いたします。 午前十一時十五分散会 —————・—————