決算委員会 第16号
- 発言数
- 141 件
- 登壇者
- 13 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1966/06/06
会議録
○委員長(鶴園哲夫君) ただいまから決算委員会を開会いたします。 委員の異動について報告いたします。 本日、内田芳郎君が委員を辞任され、その補欠として楠正俊君が選任されました。 —————————————
○委員長(鶴園哲夫君) これより昭和三十八年度一般会計予備費使用総調書(その2)外四件、昭和三十九年度一般会計予備費使用総調書外四件、昭和四十年度一般会計予備費使用総調書(その1)外二件及び昭和三十九年度一般会計国庫債務負担行為総調書を一括して議題とし、審査を行ないます。 質疑のある方は順次御発言願います。柴谷君。
○柴谷要君 私は本日お尋ねをいたしますのは、衆議院並びに参議院の事務総長さんに少しく人事、給与の問題についてお尋ねをいたしたいと思います。しかし、衆議院側の総長さんに対しましては、別な観点の御質問をいたしたいと思うのであります。本院にわざわざお越しをいただいて御答弁をいただきます衆議院の総長さんに心から敬意を表し、御多忙のところたいへん恐縮に存じております。よろしくお願いをいたします。 まず第一にお尋ねをいたしますのは、裁判官訴追委員会は衆議院所属になっておることは御承知のとおりでございます。そこで、この問題をまず最初にお尋ねをいたしたいのでありますが、訴追委員会の事務局長というのは歴代裁判所から迎えておるのであります。この人選が、いずれの経緯をたどって人選をされて裁判官訴追委員会の事務局長になってきておられるのか、これをおわかりでございましたらひとつお聞かせをいただきたい。まず第一問をお願いをいたします。
○衆議院事務総長(久保田義麿君) お答えいたします。訴追委員会の人事につきましては、委員長の申し出によりまして、議院運営委員会の承認と議長の同意を要することに規則ではなっておりますが、事務総長のほうにも委員長から事前に御相談にあずかって実際上はおります。初代の方はたしか裁判官ではなかったと思いますが、その後ずっと地方裁判所長の御経験の方が任用されておるのが実情でございますが、この訴追委員会のほうでも、独立の身分を持ちまする裁判官の弾劾の訴追という重要性から考えまして、その事務局長も相当の方を任用しなければならないというようなこと、またその関係の法規その他に精通しているという点もあろうかと思います。われわれのほうにも御相談があります場合は、従来地方裁判所長の経験者という方が多うございました。私のほうにもこれでどうであろうかというような内々の御相談がございますが、そのときにも、できるだけそういった方で、国会についてもよく事情をのみ込み得る方がよろしいのじゃないかというようなお答えをいたして、御相談にあずかってきたというような実情でございます。
○柴谷要君 一応の経緯はわかりましたが、実はその裁判官訴追委員会の仕事は、弾劾法に基づいて、裁判官が不適格である、たとえば裁判官にあるまじき行為をしたとかあるいは不公正な裁判を行なったとかいうような人たちが訴追をされてまいりまするというと、これを審査いたしまして訴追をする、あるいは訴追をしない、こういう決定をするのが訴追委員会の任務でございます。そのような仕事をする場所に、裁判所から事務局長として来る。そして二年あるいは三年の時日を局長の仕事をされると、再び裁判所に戻られる。戻られるというと、まあ何といいますか、前歴よりも優遇されて相当高位なところの所長になられたり、あるいは地方裁判所から来られますというと、高裁の判事になられたりするわけですね。ところが、今回は非常にりっぱな局長さんをお迎えすることができたと思うのは、実は裁判所をおやめになって、そして訴追委員会事務局長をやりたいと、こういうことでおいでになった方で、人格識見ともに備わっておるので、私ども非常に幸いだと思う。このことはこれでけっこうなんでありますけれども、今日までの経緯をたどってみまするというと、もはや裁判所の一つのポストになってきた、こういうふうに私は考えざるを符ない。これを衆議院側の責任ある立場にあられます事務総長さんとしては、今後この人選について、議運の委員長なりあるいは議長さんから御相談があったときに、少しお変えになったらどうでしょうというような進言をなさる御意思があるかどうか。適格者が裁判所でなければないということは考えられない。むしろ院の中に相当適任者がいるのじゃないか、こういうふうに考えておるのであります。そういう観点から、むしろよそから連れてくることよりも、人事交流のできない場所の職員の方々がそういうポストにすわられるということは非常にけっこうなことじゃないかと、こう思いますので、何も裁判所から持ってこないで、今後は部内登用ができるようにお考えになられますかどうか、ひとつ伺っておきたいと思う。
○衆議院事務総長(久保田義麿君) お答えいたします。事務局長の人事につきましては、私のほうの立場は、どちらかといいますと、従来は受け身でございまして、訴追委員会のほうで大体のめどをおつけになったころにお話があるというのが実際の従来の実情でございます。私の観測からいえばそのようでございますが、もちろんこれは私の立場として申し上げますれば、いま先生がおっしゃいましたように、裁判官以外にりっぱな方が部内におります場合、部内でなくてもまた部外でも適当な方がおありになられて、そういう方を御採用願うことができますればまことにけっこうだと、こういうふうに私は思います。
○柴谷要君 もう少し歯切れのいい御答弁をいただけるかと思ったんですが、私は訴追委員を昭和三十一年国会に出てきて以来ずっとつとめさしてもらっているわけです。いろいろ職員の実態等もよくわかるのでありますが、あすこが独立をした機関になってしまった。しかしながら、予算が衆議院の会計のほうで預かっておる、こういうことですね。それで人事の交流というものは一向に行なわれない。しかもその事務局長は裁判所から来る。一定の年限が過ぎるというと、裁判所に戻られて相当の職につかれる。またかわって新しい人が来ると、こういうようなことが繰り返されてきておるわけです。実は、この歴史をたどってみるというと、最初のうちは別に裁判所の席ではなかった。ところが、途中から裁判所からこの事務局長を持ってくるようになった。ここに私は多少の弊害があると思うのです。たとえば、訴追委員会へ訴追をしてくれということで出てくる問題に対する取っ組み方が、裁判所から来て再び裁判所へ戻ると、こういう人の考え方と、裁判所はやめたと、これからはまあ訴追の事務局長として精魂傾けてやろうという、まあ今回のようなりっぱな人を迎えた態勢とでは違うんですね。というのは、訴追委員会の運営にあたって、運営要綱というのを実は三十二年につくったことがある、私が中心になって。ところが、それには相当不備な点があるんですが、そういうものにまっ先に取っ組んで改善をしようという意欲を燃やしてくれておる。これまでの間に何回か裁判所から来た局長さんがおられるけれども、再び裁判所へ戻るというような局長さんにはこういう意欲がなかった。全く見るものがなかった。また、事件に対してもそのようなことが私は言えると思う。まあこういうものについては、やはり衆議院側が主としてめんどう見ておられる、訴追委員会のことですから、まあひとつ議運の委員長なりあるいは議長さんに対して事務総長さんとしては、過去においては裁判所から連れてきたこともないんだと、途中から変更になったんだと、まあその程度の人物は、資格を有する人、人物というものはいるんだと、院内にもいるんだから、ひとつ一ぺん登用してはくれないかというような希望を述べてみる気持ちはございませんか、これをひとつ伺っておきたいと思います。
○衆議院事務総長(久保田義麿君) お答えいたします。まあ私のほうの立場からいたしますれば、公の席で、独立機関、しかもこれは訴追委員長のほうでおきめになりますことでございますので、とやかく申し上げるのはどうかと思いますけれども、私も、そういうりっぱな人が部内におります場合には、訴追委員長なりあるいは議長なり議運の方々なりに希望をそういう場合には述べるであろうと、私自身はそういうつもりでおります。
○柴谷要君 今回実は弾劾裁判所の事務局長さんが御年配になられたのでおやめになった。その後任として、かっての総務課長である方が就任をされて事務局長になられた。これなどはいい例ではないかと思う。これはまあ参議院の事務総長さんが議運の関係者あるいは議長さんと相談をなさって決定をなさったと、私はこう思うんです。これは非常に職員の意気を盛り上げたことではあるし、今回の処置は適切であったと私は思う。それがゆえに、弾劾裁判所ができて、訴追委員会ができない、こういうことにはならぬと思いますので、この点はひとつ十分衆議院の事務総長さんにお願いをしておきたいと、こう思うわけなんです。 それから、その次は予算の問題でございますけれども、予算を審議をいたしますのは訴追委員会の総会で審議をいたします。そうしてまあ事務局を通じて大蔵省に要求をするわけです。これに伴って必要な経費は私は取らなきゃならぬということで、庶務小委員をやっております関係上、大蔵省との折衝にも当たってみたんですが、予算を取りますというと、これは衆議院の会計の手をわずらわさないというと一銭一厘の金も使えない、こういうことになっておるわけです。これは非常に奇妙な構成ではないかと思う。そこで、私は考え方で、これが間違いであるかどうかわかりませんけれども、人事の面にいたしましても、予算の面にいたしましても、一切を訴追委員会の問題は衆議院の事務局のほうでお握りになる、それから弾劾のほうは参議院の事務局のほうでお握りになる、こういう御意思はございませんか、その点をひとつ伺ってみたいと思います。
○衆議院事務総長(久保田義麿君) いまの訴追の予算の問題でございますが、予算は私のほうで実権を持つということで、そのようになっておるのではないと私は思います。おそらく支出官のたくさんおるということがどうかということでそうなったのじゃないかと思いますが、現実にもう私のほうといたしまして、訴追委員会でいろいろおきめになられましたとおりに私のほうは小切手を切ってまいるわけでございます。私どものほうからそれについていろいろどうこうと申すことは実際にやっていないと思います。で、支出官を別に置かれるということになりましても、私どものほうとしてそれに対して何ら異議はございません。
○柴谷要君 訴追委員会の予算のことについては、事務総長さんよく御存じないんじゃないでしょうか。この訴追委員会の事務局では、一銭一厘の金も自由にならぬのですよ。すべて衆議院の会計を通し御承認をいただかないと出てこないんです。でありますから、たとえばですよ、事件に関連をして証人を呼ぶわけですね。喚問をするわけです。それで、証人の喚問をして、証人の喚問に対しては旅費というものが出るわけです。その金が、事前に証人を喚問するということは決定にはなりますけれども、本人が出頭するかしないかまだわからぬ。出頭いたしますと、その人のお帰りになるときに、そのいわゆる出張手当ですな、領収証に判こだけ先にもらうわけです。そうして衆議院のほうへ提出をして、それで現金をいただいて、後日参考人に送ってやるわけです。こういう複雑な手数をかけるわけです。ところが、訴追委員会が権限を握っておって、一切の予算の処理ができるならば、当日来られた参考人にその場で支払いができるわけです。ところが、その参考人に判こもらっておいて後日金をやっておったものですから、これはいまのことじゃありませんけれども、数年前に、あとから送る金を送らずに実は着服した職員がいたんですよ、これは事実だから申し上げますよ。しかもそれは、私が訴追委員になって帳簿を児たところが、会計の帳簿がまことに乱雑なんです。で、こんなことで訴追委員会がいいのか悪いのかということで私が追及を始めた。そうしたところが、が然総会で問題になりまして、小委員会をつくった。当時は参議院は私と山本——大蔵省出の先生でした山本何先生でしたかね、小委員になったし、衆議院からも出ていただいて、それでこれを厳格に調査をして、そうして調べた。ところが、そういう後日の支払いのために、まあ送ってやらなければならぬものを、ついおっくうだものですから、ためにためてたまってしまった。そうなりますというと、机の中にある金ですから重宝ですから使ってしまう、こういうことで、参考人の出張旅費を使ってしまったという総務課長さんがいた。これに関連をして事務局長が、まあ総務課長が使い込みをするような状態だものだから、金を貸したり何かしてわけのわからないようなやりとりをしたものですから、事務局長さんにも責任をとってもらった事例がある。しかも、事は裁判官を取り調べる訴追委員会という権威あるところでそういう問題が起きたので、当時は秘密にしておいた。これは数年前ですから、もう明らかにしてもいいと思う。過去にそういうことが訴追委員会には起きたんですよ。そういう事例を私はここに申し上げて、経理の問題、予算の問題、人事の問題等について、事務総長さんがどのように訴追委員会なるものを見ておられるのか、どういうふうに改善をしていったらいいのか、お考えをお持ちになっておられるか、これをお尋ねしたいので、他院ではございますけれども御足労をいただいたというのが本旨でございます。その点についてひとつ御見解を承っておきたい。
○衆議院事務総長(久保田義麿君) いま先生のお話にありました使い込みの話、実は私は非常に申しわけございませんが、この話を存じ上げませんでした。ただいまお聞きしまして、実は驚いている次第でございます。さようなことがあっては私はいけないと思います。ただ、私のほうとしまして、訴追委員会は独立機関でもありますし、委員長の監督のもとにすべてやっておられるものですから、私のほうとしてはあまり干渉がましいことを従来申し上げるのを実は遠慮しておるというのが実情でございます。したがいまして、いまの旅費の問題にいたしましても、旅費は委員長から私のほうの支出官に対しまして支出してくれという書類が参るわけでございます。それに従いまして私のほうで小切手をそのまま切って渡す、そのための手続がおくれましたためにいまのようなそういうおそくなってたまるというようなことが起こったんじゃないかと思いますが、この点は事務的にもっと迅速にやるべきものだと思いますので、これは十分私も帰りまして、その点のどこにそういう難点があったのか、また改善すべき点があったのかはよく検討いたします。 それから、私のほうで従来あまり、ことばは悪いのでございますが、そういった方面に局長まかせにいたしておりました点は、あるいはもう少し局長とも御相談を積極的にこちらから干渉にならない範囲で申し上げるのがほんとうであったかもわかりません。従来は私のほうではできるだけ独立機関に対して発言を差し控えておりましたために、そういったようなことがあったろうかと思います。私ももっと十分、差し出がましいことはいたしませんが、もう少し内情その他について御相談に乗っていきたい、このように考えます。
○柴谷要君 ただいまの答弁で、立場上からもその程度のお答えしかできないと思いますけれども、私が申し上げたのは、過去におけるそういう不詳事が起きた、そのために裁判官訴追委員会要綱というものをつくりまして、それから厳格にやっておりますので、今日ではそういう不祥事はみじんもない、非常に明朗な仕事ができるようになってきた。ただ人事の問題は、所属長というものが委員長になっておるわけでございますね。この委員長というのが一年ないし二年くらいでかわってしまうわけです。そうなりますと、三十年も四十年もつとめる職員の勤務の状態などというものに十分な関心を持ち、そして昇任昇格等の問題について真剣に考えるという余裕がないわけでございますね。そうなると、一体だれがこれを見るか、こういうことになるというと、事務局長は二年足らずで裁判所に戻ってまた栄転をされる、こういうことになると、まあまあ一年や二年の間そういう事なかれ主義で通せばいいんだという形で局長は行ってしまう。そうすると、残された課長以下の職員全体は何かいつも置いてけぼりを食わされておるというようなさびしさを感ずるし、一体われわれがたよりにできるのはだれだろう、これは事務局長であるのか、裁判官訴追委員長であるのかということになると、どうも両名とも短い期間しかいない。こういうことになると、自然私は、訴追委員会の職員は、やはり衆議院の事務総長さんのほうにいろいろな、何といいますか、目をかけていただくことのほうがいいのではないか、こう日ごろ考えておるというふうに思うのです。こうなってきますと、いまのままでいくならば、私はこの取り残された諸君のことを考えますときには、やはりひとつ検討する機会を持っていただかなければならぬのじゃないか。そのもとをつくるには、訴追委員会全体がもっと十分検討して意見を出したいと思いますが、何といっても院の問題でございますから、議長さんなり議運の方々の御協力をいただかなければならぬと思いますけれども、やはり衆議院の事務総長さんが職員の問題等については掌握されておるのでありますから、ひとつ今後でよろしゅうございますが、十分ひとつ訴追委員会の問題等については御検討いただいて、しかるべき名案を提出していただきますように、ぜひお願いしたいと思います。私も訴追委員の一人として十分検討してみたい、こう思うわけでございまして、その点について検討する御意思がおありであるかどうか承って、私は衆議院側に対する質問は終わりたいと思います。 きょうは、議長さん並びに事務総長さん主宰の会議をお持ちのようで、たいへんお忙しいところをおいでいただいているということを聞いておるので、きょうは訴追委員会の問題だけで質問を終わらせていただきたいと思います。趣旨のあるところをお答えいただいて、質問を終わりたいと思います。どうぞよろしくお願いします。
○衆議院事務総長(久保田義麿君) お答え申し上げます。ただいまの先生の御意見につきましては、訴追委員長なり私のほうの議長なりまた議運の方にもお伝えをいたしまして、ただ私自身が独立機関の訴追委員会のいろいろの点について公に検討いたしますと言うことは不可能でございますが、私がただ参考の意見としていろいろ委員長なりに希望等を申し上げる、こういう意味で私は検討していきたい、このように思います。
○委員長(鶴園哲夫君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(鶴園哲夫君) 速記を起こして。
○柴谷要君 参議院の総長さんにお尋ねいたします。長い時間かけませんから、ひとつよろしくお願いします。 本国会の冒頭に審議をされました予算委員会の第一分科会で、わが党の稲葉君と山本君から職員の給与、待遇の問題について質問がございました。私は傍聴したわけじゃありませんから、そこで議事録を数日来検討してまいったのですが、聞くところによりますというと、参議院の職員、衆議院の職員は、大体七月に昇格昇任でございますか、年に一度行なわれる、こういうことを聞いておるわけです。その月が七月だということになるともう間近ですが、予算委員会で大半は衆議院の事務総長さんがお答えになっておられたようでありますが、その末尾に必ず、参議院はどうかという質問をしますと、衆議院同様でございますという御答弁がほとんどにあったのです。中には多少違ったニュアンスの答弁もありましたけれども、大かた衆議院と同様だという御答弁のようであります。七月に行なわれます職員の問題についてもはや決定的なものができ上がっておるのか、そのでき上がっておるものは予算委員会の第一分科で答弁された趣旨のようなものが十分織り込まれているのかどうか、まずこの点から伺わせていただきたいと思います。 —————————————
○委員長(鶴園哲夫君) 答弁の前に、委員の異動について報告をいたします。 本日、八木一郎君、稲浦鹿藏君が委員を辞任され、その補欠として津島文治君、小林篤一君が選任されました。 —————————————
○委員長(鶴園哲夫君) 宮坂事務総長。
○事務総長(宮坂完孝君) お答え申し上げます。 三月の第一分科におきましては、二日にわたりまして種々御指導を賜わる御質問を受けましたのでありまするが、給与以外につきましても種々な面におきまして御指示を得たわけでありまして、これを詳細に申し上げるのも、時間の関係上いかがかと思いますので、ごく簡略に申し上げさせていただきます。 特に給与につきましては、ここ数年、組合からの要望もあり、われわれ人事を担当する者といたしましても、はなはだ意に満たない結果ではございまするが、累年努力をいたしてその向上を見てまいったわけでございまして、この間の御質疑におきましても、この七月できる部門はもちろんのこと、将来に向かっても努力しなければならないような点につきましても御議論があったわけでありまして、私らはつつしんで拝聴いたしたわけであります。そういう次第でございまして、昨年給与の改定を見ました際におきましても、われわれはこの一般的な改定と歩調を合わせまして、われわれの独立性を織り込んだ改正をできるだけ織り込んで、その所期の目的を得るように努力したわけでありまして、柴谷先生に申し上げるまでもないことでありますが、われわれの一般職員は行(一)、行(二)の制度を採用しており、議警職につきましては一般公安職をまねており、速記につきましても、もうここ十数年の経緯を見まして、一般職の行(一)を基準にして、これに手当を織り込んだ長い制度の結果でございまして、これを俗なことばで、抜本的とか、撤廃とか、根本的改正とかいうようなことはなかなかにできないことでございまして、私らは、議院運営委員会の御指示も、理事会の御指示もございましたので、この三者のバランスをとった給与の改定をするようにという、そういう御趣旨を数年前にいただきまして、この線に沿って努力してまいっておるのでございまして、給与の最もいま問題になっておりまする初任給が是正され、上級職がかなりいい部面を持った現段階におきましては、四等級でございますか、あそこらを中心にした、いわゆる中だるみと称して論議されておる点につきましては、これは一般的な公務員の給与制度の解決がなければ、われわれが単に特別昇給とか、昇格の定員の増加だとか、そういう点につきましての単なる努力だけではこの大きな問題は解決できないのでございまして、人事院がせっかく努力して、今度この問題についていい案を出すのを私らは希望しておるわけでございます。 それから、議警職につきましては、先年は、われわれが特に大蔵省にお願いして、一等級の後半に三号給、三段階ぐらいに特別な配慮をいただいて、つけ加えたのでございまするが、これらの既得権も保存しながら、この前の改正に順応した給与体系をつくったわけでございます。それから速記職につきましては、いわゆる一般職が新三等をつくった趣旨等も取り入れまして、課長補佐、課長の段階を織りまぜた一等級の俸給をつくり、逐次それに合わせてできるだけの間差を縮めた体系を私はつくったものと思うのでございますが、何ぶんこの三者につきましては、バランスの問題もございましょうし、いろいろな特殊事情もございますので、われわれはそれらの三つの俸給表をよりよくするために、今度の改正につきましてはもちろんのこと、将来にわたりまして努力をいたすつもりでございます。 なお、行(二)の点につきましては、議院運営委員会の諸先生の御努力によりまして、撤廃とまではいかなくても、われわれは、三十人でございますか、行(一)に繰り入れる処置ができることになりましたので、これも過員、欠員等を考えまして、この七月になるべく繰り入れて、非常に不遇な行(二)の職員も行(一)に入れて救済していきたい、こういうふうに考えておりまして、なお次の予算の時期におきましては、三十名で満足するわけではございませんので、逐次また大蔵省にお願いしてこの点も改正していこう、こういうふうに考えておるものでございまして、はなはだずさんでございますけれども私の考えを申し上げます。
○柴谷要君 いやまことにまとまって要領よく、私が質問をしようとする問題がすらすらと出て、実にうまく答弁されました。総長の頭のよさに実は驚いておるのであります。 しかし、それはさておいて、言われておりますけれども、私の端的に質問するのは、これは一つ一ついきますので、一問一答式に、それはどうなる、こうなるということで簡潔にお答えいただいて、短い時間で終わりたいと思います。 行政職給与表(一)と(二)があって、(二)の人が非常に不満を唱えて、ぜひ(二)はやめて(一)にしてくれ、こういう要望に対しては、たいへん努力をされて、漸次改善をしつつあるということでいまの御答弁がございました。まだしかし完全ではない、こういうことであります。これは七月期にできるはずはないのです。これは無理です。七月にやれと言うほうが無理で、しかしまあ今度の予算ですね、四十二年度の予算編成の際には、どうしても大蔵省から予算をもらって行(二)の解消をする、こういうふうなことは、この前の予算の分科会で明らかに答弁をされておるのですよ。これは予算をもらってみなければできないはずでありますから、これは総長にお答えを願うのはたいへん心苦しいので、大蔵省から見えているようですから、大蔵省がこの点については関心を持っているか持っていないか、それをひとつ大蔵省に聞いておきたいと思います。委員長、そのつもりで質問をいま大蔵省にするから、ちょうど大蔵省が見えたから、政務次官もいるし、いいところへ来た。国家公務員と違って、国会の職員というのは特別な職種にある。そこで、この職員のめんどうを見てやるのが国家、まあ人事院が答申をした、答申をしたからこれに準じてやるということで、まあかっこうをまねてきたわけです。まねてきたところに問題がある。だから私は、これは他の企業の所属長を責めるような責め方を、実は事務総長以下幹部職を責めたくないのですよ、というのはそこにある。しかし、行(二)を行(一)にするのにたいして予算の要らないことも計算上出ている。そのくらいのことは大蔵省協力する意思はあるかないか、次長見えているようですから、次長から答弁願います。
○委員長(鶴園哲夫君) ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(鶴園哲夫君) 速記を起こして。
○柴谷要君 鳩山さんともあろう人が、給与担当でないからどうのこうの、そんなべらぼうな話はありませんよ。あらゆるところを歩いてきたエキスパートじゃないですか。大蔵省きっての手腕家ですよ。そういうことくらいについては、政務次官と耳打ちをして努力するということくらいは当然答弁あってしかるべきだ。給与担当でないから言えぬとか言えるとか、そんな寝言がありますか。そんならあらためて大蔵省の役人を呼んでぼくはやるよ、それは時間をかけるから。決算委員会なら簡単に済むが、大蔵委員会ではそうはいかぬ。
○政府委員(竹中恒夫君) いまの柴谷先生の御質疑なりあるいは御希望と申しますか、御意見、よく承知いたしました。来年度予算を組むときに、その事柄をあわせて考慮に入れて努力いたしたい、かように思います。
○柴谷要君 これはもうけましたよ、竹中さんしっかり頼みますよ。いまのこと鳩山さん忘れないでくださいね。 そこで、行(二)の解消は四十二年度にはできるとこう私は確信を持つわけですが、その努力をやると、こういうことをお約束していただけますか。総長ひとつ御答弁いただきたい。
○事務総長(宮坂完孝君) 行(二)の点につきましては、実は移行の定員をいただきまして、これをいま繰り入れる作業の段階におきましても、個人個人の事情につきましては、むしろ入らないほうがいいなんという諸君もあるわけでございまして、われわれはここで申し上げるのははなはだいかがかと思いますけれども、一番繰り込んで有利なところから逐次段階を経て繰り込もう、こういう計算に相なっておるわけでありまして、特に自動車課等の諸君におきましは、一等二等くらいだと、これは本人の意思にかかわらず繰り込んでいこう、こういうような考え方を持っておるわけでありまして、これらの点につきましては、逐次御趣旨のような線に沿って努力できるものと信じております。
○柴谷要君 予算委員会の第一分科会で、山本伊三郎君がこういう質問をしているのです。「給与改定のとき、というと八月になるか十二月になるかは別として、予算編成のときには院としては廃止ということで進んでいくという考え方であるという了解をしておきます。それでいいですね。」、こう尋ねておる。これに対して、「衆議院としてはそれでけっこうでございます。」と衆議院の事務総長は答えられている。参議院の総長さんも大体似通ったようなことを、衆議院の総長と同じことを言われておる。そうなると、いまの答弁とちょっとニュアンスが違う。いいですか、山本君の言うのは、行(二)は次の予算で廃止をしてもらいたい、職員の切なる要望だからやめてもらいたい、こういうことを質問をるるしたそのあとで、予算編成のときには廃止するという考え方であると了解しておきますが、それでよろしゅうございますか、こういう質問に対しまして、けっこうでございます。これはちゃんとここに持ってきてあるんですから、速記録にちゃんと載っているのです。それではっきり明らかに言っておるのですから。だから、行(二)にとどまったいと言っている人は、考え方を十分説明すれば、行(一)に行きたいのです。それは事務総長、そういうことを言わずに、そんなむずかしい給与の(一)だとか(二)だとかというものを言わずに、直しましょう。そうすれば、これは昇給のような場合に、多少本人が幾月か延びても満足するのですよ。だから、そういうふうな気持ちを引き立てながら、うまく職員を使うというところに、業績が上がってくると思う。ですから、行(二)なんというものはもうやめてもらう、こういうことにひとつ御努力願いたいと思う。 私が一人で質問しておったのでは時間が過ぎてしまいますから、議警職の問題についてお尋ねをしますが、この前歴加算の問題や初任給の基準の問題、それから格づけ基準、昇格基準の問題、これについては早急にいま結論を出すようにできますか、こういう質問に対して、総長さんのお答えは、承知をいたしました、こういうふうにお答えになっておるわけです。承知をしましたということは、これはよいほうに改善をすることが承知された、よいほうに承知をされたということは、前歴加算というこのむずかしい問題を一体どういうふうに解決をしようとお考えになっておられるのか、この点だけ一つ、四点のうちの一点だけ、この点はお尋ねをしておきたいと思います。
○事務総長(宮坂完孝君) 議警職の特徴といたしまして、私たちはいろいろな点を考慮に入れたのでございまして、そういう御答弁になったことと思いますが、一番困難をきわめておる前歴加算の点につきましては、これはなかなかの大事でございまして、私がいま直ちにこれを実施できるというような大それたことを申し上げる自信はございません。しかしながら、私たちは、外部の議警職に相当する職種をいろいろ、きょうも人事課長いろいろ研究しておったようでございまするが、それらの点でできまする範囲につきましては、当方もこの前歴の点についてなるべく認めるように努力していきたい、こう考えておるわけでございまして、この一番の難点は、何と申しましても職場に不均衡を生ずる点でございまして、一つの考え方では、外部にいろいろな経歴があれば、ここへ来てもその経歴が全部認められて高給者としてとどまるのが妥当じゃないか、それはあたりまえじゃないかという御議論もございましょうが、やはり階級制をしいている警務の職員の間で、同じ職をやっていて、急に飛び離れた昇給をいたすというような処置をいたすのがはなはだできかねるような情勢でございまして、私らも警務を担当して、過去にもそういう経験をつぶさに味わっておるのでございまして、これらの点はよく勘案いたしまして、その職員の生活権の問題もあることでございまするから、全部の希望というわけにもまいりませんが、私たちのところでできるだけは努力する、その点についてはそういう考え方でございます。
○柴谷要君 努力をされておることは、私どもも認めるのにやぶさかではありません。非常に皆さん努力されておるでしょうが、第一原資がない、これが問題なんですね。ですから、原資がないのですから、その原資を使って全職員を満足させるということはなかなか困難な問題ですから、これは非常にお骨折りをなさっておると思う。しかし、世間一般のことを取り入れるということについては、やはり国会職員でもちゅうちょせずにやるべきだと私は思う。しかし、それをやることによって不均衡が生まれてきたり何かすることは好ましいことではありませんね。ですから、御答弁の中にありますように、あとから採用した者が前歴加算をされたために先輩を追い抜いてしまって、それで先輩と後輩との間にあつれきが生まれる、こういうようなことではかえって恩情があだになってしまうということで、これはわからないことはありません。しかしですね、それにはそれ相応のやはり是正なり、いろいろの問題がとり行なわれた上でしかるべく加算という問題を考えていかなきゃならぬ、こう思うわけなんです。ですから、特にこの加算の問題については、前歴加算の問題についてお尋ねいたしましたんですが、この問題は十分な御検討をぜひ願って、まあ世間並みのですな、前歴加算の方法をひとつぜひ考えてあげていただきたい、こう思うわけです。 で、初任給の基準、格づけ、昇格その他の問題については、目下御努力中であるということも十分人事課長さんその他から聞いておりますから、それはまあ質問をやめます。 次は速記職の問題です。速記職の問題は、三年ほど前からか、副監督と監督のランクで等級別の定数をきめましたですね。この等級別の定数をきめたために、過去には同一待遇を受けて同じにスタートをした、そしてずっときたけれども、この定数というものがきまったために、定数に入れた人はいいし、定数に入れない人はということで、ここに格差がついた。これが非常に不満のもとになっているわけですね。順次定数の改善ということで定数増加をはかっておられるようですが、たいへん格差がはなはだしくなってきたと、こういう姿なんです。これを解消する何か名案をお持ちでございましょうか。また、どのように苦心をされてこれを解消されようとしておられるか、この点をひとつ伺いたいと思う。
○事務総長(宮坂完孝君) 速記職の職員は、速記者養成所を卒業いたしておる者がもうほとんど大部分でありますので、第何期生、何期生というように呼ばれておるわけでありまして、できますれば、その期を同じくする者が一斉に昇格し、そして昇級していくというようにありたいものでありまするが、成績の同じ者が定数のために残留し、一部の者が上級職にいくというような事態を見ておるわけでございまして、この点につきましては、はなはだ不本意でございまするが、お示しのとおりでございます。われわれといたしましては、この点を特に大蔵省のほうにお願いしたしまして、なるべくそういうことのないように、差がついても半年とかなんとかいうふうな、ごく短い差で処理できるように努力するよりいたしかたないと思います。
○柴谷要君 まあきょうの段階では、それぐらいの答弁が最高の答弁だと思いますけれどもね。実は速記職の皆さんから一人一人当たって聞いたわけじゃないんですけれども、どうもたいへん不満があるように私ども聞いているわけだ。そうかといって、その人たちをわれわれが別に扇動して、大いにやれとかいうようなことを言ってるわけじゃないんですよ。ですから、これは自民党の先生方も、そうやってるんじゃないということを承知しておいていただいて、この問題を改善をする方法の一番いい方法をひとつ考えていこうじゃないか、こういうことを私は考えてみた。 それはですね、議運や庶務小委員会で、簡単に事務局が立案されたものを見て、よろしいということだけでは、改善をされていかないんじゃないかと思う。それで、これはね、国家公務員などと違い、あるいは公共企業体の職員と違ってですね、まあ給与の専門家と給与の専門家がほんとうに火花を散らして渡り合って、それででき上がった給与表なんかじゃないですね、ない。ただ国家公務員の給与の問題を考え合わせて、特殊性があるからということで、国会に独自な給与体系の表をつくられた。だけども、これに対してですね、職員間に不満が相当増大をしていることは事実なんです。そこでね、私は、給与に明るい専門家も院内にたくさんいるわけですから、議員の中にもいるわけですから、だから、その議員の中から専門家を、まあ各党割り当てでけっこうですよ、頭数に応じて委員が出て、そうしてじっくり国会職員の給与というものがどうあるべきだという検討をされる特別委員会でもお持ちになったらどうかと思う。そうなりますと、国家公務員として給与に真剣に取っ組んできた専門家あるいは公共企業体でそれと取っ組んできた専門家がおるのです。それは当局側出身の給与のエキスパートも、自民党さんの中にはかなりいる。社会党には組合側のエキスパートもいるわけなんだ、給与のね。こういう人たちがほんとうに国会職員の皆さんの給与体系はどういうものが一番いいのかということに対する検討をひとつしてみたい、機会を持たしてもらったらいい給与表ができるのじゃないか、こう思うのですが、そういう委員会をつくられて検討をまかせる気持ちが総長さんにおありになられるかどうか。また、そういう委員会を持ってひとつやってみてほしいという希望を議運の委員長さんなりあるいは議長さんにお伝えする意思があるかどうか、これをひとつ聞かしていただきたいと思う。
○事務総長(宮坂完孝君) お示しの案につきましては、十分考慮いたすわけでございまするが、特別にそういう委員会をつくるのもけっこうでございまするが、私は常に議運の理事会と庶務小委員会にこれをおはかりしておるわけでございます。庶務小委員会に御参加を特にお願いをいたしまして、いろいろな御意見等をお聞きすれば、手っとり早いのじゃないかと、いまここでちょっと考えているわけでございまして、特にこの給与についての専門家が、私が数えても十人近くおられるわけでございますから、私が一々回りまして御意見をお伺いするのにやぶさかではございません。特にこの速記職につきましては、私はそういう御意見を大いに拝聴いたしたいと存じております。 それで、また特に話は別のほうに回りますが、速記の諸君との話し合いにつきましても、部課長、課長補佐等、その時期には全部職員と懇談をいたしまして、十分なる意見を参酌した上で、ぎりぎりのところを煮詰まったところをつくっておるわけでございまして、決して私たちが独断でさようなことをやっておるということではないことをひとつ御承知をお願いしたいと思います。
○柴谷要君 決して私は総長さん以下幹部の方々が独断でやっているとは思っていないのですよ。努力をされておることは十分承知をしておる。承知をしていても、なかなか職員の中には、ああもしてくれ、こうもしてくれという御意見もあるわけですね。しかし、それを全部私は取り上げろと言うのじゃないのです。いままでの国会の職員の給与のでき方が、他の給与のでき方も違うわけですね。違うわけだ。これを全職員の諸君が−まあそれは非常にへそ曲がりもいますよ、職員の中には、言っちゃ悪いけれども。どんなにいいものを持っていても、それは気に入らないなんて言うのがいるんだ。そういうのは別問題として、普通常識を持っている人たちが大体この程度ならと思うような給与体系をつくり上げてやることの一時期ではないか、こう私は思いますので、その庶務小委員会にかけておはかりをしておるから、こういう御意見ですけれども、まあ言っちゃ悪いですけれども、庶務小の全委員が給与に明るい先生がそろっておるかというと、これはちょっとそうも言えないと思う。ですから、給与に明るい人たちを集めて、一ぺんこれは、事務総長さんの諮問機関でもいいですよ、あるいは議長さんの諮問機関でもいいから、国会職員の給与のあり方というものはどうあるべきだということを諮問するような委員会をひとつつくられて検討してみる、こういうことのほうが私はいまの職員組合の諸君が考えているようなことを改善をさせる一方法ではないか、こういうふうに思うのです。まあいろいろ希望もあるようですけれどもね。私の目から見て、その希望が全部一〇〇%私はいいとは思っていない。少しは考えてもらわにゃならぬ節もある。だけれども、しかし、いまの職員組合の隠忍自重した態度はりっぱだと思うのですよ。だから、こういう態度の中で話し合いをし、改善をしつつある方向はけっこうだと思う。しかし、それだけでほうってはおけないから、私は新しい提案として、この特別な委員会でもつくって、納得のいく給与体系をここにつくり上げるということを総長さんとしてお考えになるか。もし立場上それが苦しいということならば、われわれは党に計らいをして、議長にその旨を伝えて、院独自の給与体系をつくらせる、こういう方向にも向かっていきたいと思う。これは国家公務員のものを持ってきて、そっくりあてはめているわけじゃないのですから。速記職なんというのはよそにはないし、これは独自なものですね。それから衛視さんといっておられる方々の仕事にいたしましても、地方の警察官とは違うし、あるいは国鉄の公安職員とはまた違うし、これは内容が違うんですから、同じような形のものを当てはめようとしても無理でございますね。ですから、そういう特殊な国会の勤務の状態を織り込んだところの給与体系をつくられる、こういうことをお考えになられたほうが私はいいのではないか、こういうふうに考えますがゆえに、そのようなことを申し上げるわけですけれども、もう一ぺんひとつ総長さんの御見解を承って、私の質問は終わりたいと思うんです。
○事務総長(宮坂完孝君) だんだん御熱意のあるお示しでありまして、私たちもその線に沿ってこれから大いに努力いたしたいと存じます。
○相澤重明君 事務総長おるから、一つ、二つ聞いておきたい。一つは宿舎の関係、一つは海外派遣の旅費の問題。 ここに、きょうの決算委員会で昭和三十九年度の大蔵省の一般会計歳入歳出決算等の案件が議題になっておるわけですが、それや、あるいは三十八年度、三十九年度、四十年度というのをずうっと見ると、国家公務員の宿舎関係について、政府からそれぞれ報告をされておるわけです。たとえば三十九年度のを見ると、二十一ページの「公務員宿舎施設費について」というので、五十二億五千七百余万円を支出いたしました、こうなっている。まあ、たいへん公務員の宿舎関係はよくなりつつある、しかしまだ十分ではない、こういうことでありますが、国会職員の宿舎関係についてはどうなっているのか。特に私が聞きたいのは、全体を話してもらいたいんだけれども、そのうちで自動車関係、議員が使う自動車関係のいわゆる運転者が住む宿舎関係はどうなっているのか、少しそれを説明してもらいたい。
○事務総長(宮坂完孝君) 職員の宿舎の件につきましては、非常にその数が少なくて、これに入ることのできない職員のほうが多いのでございまして、その間不公正なことになっておるわけでございますが、われわれといたしましては、大蔵省から配給になる官舎、宿舎及び参議院独自で建てた宿舎等を使いまして、公正なる分配をいたしまして、急場の要求に応じておるわけでございまして、自動車課の宿舎等につきましても、特に夜間勤務の点につきましては、それぞれの要望に応じて宿舎は配置しておるわけでございます。こまかいことは管理部長のほうから御報告申し上げます。
○参事(佐藤吉弘君) 宿舎につきまして、国設宿舎法というものが制定されまして、それ以来、各省庁別の宿舎というものは設置が困難になりまして、大蔵省のほうで全部建てて、それを各省に配分する、こういう関係になっておるわけでございます。それ以前に持っておりました宿舎が、各省庁別宿舎として各省が持っておるわけでございます。それで、最近配分されてまいります宿舎は非常に遠方のものが多くなっておりまして、一般に高級の公務員と申しますか、一、二等級、三等級の宿舎はわりあいに都心に配分されますけれども、五等級以下の職員の宿舎というものは遠方に配分されるものが非常に多くなっておるわけでございます。そういう観点からいたしまして、自動車の運転手につきましては、これは夜間おそくなる関係がございますので、できるだけ従来持っております省庁別宿舎で都心に近いものを特に配慮いたしまして、これを配分するという方法をとっておるわけでございます。
○相澤重明君 配分の方法をいま説明を受けたが、自動車課の、議員の利用するそういう人たちの宿舎が適正に行なわれておるかどうかということは、いまの説明では全体の割り振りの中で考えておるのですね。われわれ国会議員が自動車を使うときに、自動車の運転者が遠いところにおれば、結局ばそれは役に立たない。私はその点は、いま少し国会議員の自動車の利用というものについて再検討すべきである。そういうことを何らやっていないのじゃないか、事務総長以下。現在、そういう実際に国会議員を乗せて歩く自動車の運転者の人たちが遠くから通っておるのが多いのじゃないか。だから実際に国会議員が非常に苦労をするということが多いのじゃないか、こういう点を私は見ておる。きょうは時間がないから全部については言わぬが、いま一度参議院の決算について全部やり直せ。いま一度検討してもらいたい。少なくとも国会議員が利用する自動車の運転をする人たちが遠くからの通勤で困るようなことでは実際に役に立たぬ。そういうことを、ただ単に公平の原則なんという名前によって同じような配分をしておったら、そんなものは意味ないと思う。そういう意味で、時間がないから私はそれだけを聞いておったのだが、いま一度検討してもらいたい。どういうふうに検討したかという結果をこの次の決算委員会で質問して報告を受けるから。それが一つ。 いま一つは、その次に、列国議会同盟に四月に出席をしてみた。そうすると、衆議院と参議院とのこの旅費の支給のしかたが違う。私が三十日間回ってみると、国会からもらった金というものは飛行機賃にも足りない。しかし、それはなぜかといえば、いわゆる私の旅行が長かったから経費がよけいかかったということにもなると思うのだが、しかし同じ三十日を衆議院と参議院で回ってみてなぜ違いが出てくるかといえば、本院の場合は外国派遣が多過ぎる。つまり、頭割りで予算を大蔵省から渡しておるが、本院の議員の派遣が多いから、日数を少なくする、いわゆる旅費を削るというのがいままでの事務総長以下首脳部がやっておったことだと私は思う。それは議員の要請にこたえたものだと私は思う。ところが、議員の要請にこたえたというが、事実を的確につかんでいないからそういうことになったのだと私は思う。なぜかといえば、たとえば列国議会同盟の役員というものは、いわゆる執行委員をはじめ、各分科会の委員長、副委員長、これは各国からお互いに一人ずつ出すということになっておる。回り持ちなんです。ところが、たとえば衆議院で自民党の福永君が執行委員をやっておったときに、たしか衆議院にその負担がいく。参議院で加藤シヅエ女史が今度分科会の副委員長になると、その負担がくる。しかし、各国は一名なんですから、つまりその人がもう執行委員になれば、当然日本の国を代表してその人が列国議会同盟の役員として出席するわけです。これはほかの議員の頭割りに関係はない。きまった以上は、これは別ワクとしていくべきなんです。そうでしょう。ところが、それまで含んで全体の中で考えていくから、そういう役員というものを出せば、その委員のものはそれだけ予算を削られる。こういうことは、列国議会同盟を長い間やっておって、実際にそういう実情というものを把握していないから、今日までの予算編成というものがだらだらしておる、そういうことがあるのです。私自身はこの次の秋の総会に行く気持ちはないし、そういうことで言っておるわけじゃないのです。私が行くから予算をふやせと言っているのじゃなくて、私は、両院の、少なくとも国会議員という同じ立場で、しかも、列国議会同盟という一つのそういう国際合議があって、国会議員が衆参両院から出れば、同じような立場で行くべきだ、これは私の言わなければならぬことだと思う。しかも、もし、日本の国を代表して衆議院なり参議院の国会議員の中から、執行委員なりそういう役員が出たら、当然その人は役員の身分保障を日本の国会は持たなければいかぬ。その人がたとえば執行委員になったところで、いやお金がないからおまえの予算はろくに出せないから半分に削っちゃうなんて、その人はまことにお気の毒なわけです。私はそういう点を、やはりこれは一つの例ですよ、列国議会同盟に私は今回出席をしてみて、なるほど、これはいかぬ、アメリカあたりは特別機でもって全部衆参、いわゆる上院、下院が全部一緒に行ってしまうから、別に個々のそういう旅費の差がないわけです、特別機で往復してしまうのだから。日本の国会議員は、衆議院と参議院は、今回の場合は四月六日に、私は四月九日に行った、帰ってくるのは、私が五月八日で衆議院が五月六日だと、こういうふうにしてその旅費というものは全く違ってくる。これは、加藤シヅエ女史の旅費はまた違ってくる。こういうことは、私はやはり国際的に見た場合に、あまり好ましいことではない。ですから、これから行く多くの同僚の議員の諸君のために、私はあえて言いたくないことだけれども、これは言っておかなければいかぬ。それで、参議院のいわゆる事務局の決算もいままであまりやらなかったが、この次にやります全部。ひとつ参議院の決算を出してもらって、私はよく監査するつもりですから、それはやはり、そういう他院のことをとやかく言うわけじゃないけれども、少なくとも、日本の国には憲法上、参議院と衆議院と二院がある、そのあるものが、衆議院がどう、参議院の議員の資格が違うなんということは、外国派遣についても旅費が違うということはないわけなんです。そういう点で、今回特に私ども参議院から同僚の加藤シヅエ女史を経済社会分科会の副委員長に再び推薦をしたわけです。この一年間任期を持つわけです。そうすると、いわゆる総会等に当然役員でありますから出席しなければならぬ。今度は来年たとえば衆議院で執行委員が出る、あるいは各分科会の役員が出る、こうなれば、衆議院のその予算の割り当ての中からその人がもし行くとすれば、それだけ衆議院の諸君は減らされるわけです。こういうことは、私はこの予算編成上の問題として再検討すべきではないか、こういう点だけを申し上げておきます。きょうはそれについてもし意見があったら述べてもらって、監査はあとでやりますから、そういう意味で、ひとつ事務総長からやはり答えてもらいたい。
○事務総長(宮坂完孝君) 予算のこまかい点については、管理部長から申し上げさせてよろしゅうございますが、大局につきましては、もう何年も海外派遣をやっておりますが、ただいま相澤先生のおっしゃったとおり、衆議院の率に比較して参議院がよけい出ている、こういうことで一人当たりの単価は少ないということに相なっておるわけでございまして、加藤先生、福永先生の旅費の件は、いま管理部長のほうから説明があると思いますけれども、それを抜かしても、出席数がその議員の数に上回っておるという、また、そういうふうにして参議院はやろう、こういう議院運営委員会の理事会の御決定もあったわけでありまして、その点は、私たちはその線に沿って毎年議院運営委員会の理事会に十分御審議を願いまして、あれは決定いたしておるわけでございまして、私たちが恣意をもって、これはどのくらい、あれはどのくらいということでやっておるわけではございません。ですから、いまお示しの御意見につきましては、もう間もなく配分いたさなければならないのでございますから、そこへ一応お取り次ぎ申し上げることで御了承願いたいと思います。
○相澤重明君 私の言っているのは、先ほど私が申し上げたように、参議院は参議院としての議員からの要望でそういうこともあるだろうと思う。しかし、さっき申し上げた列国議会同盟なら列国議会同盟の会議で、執行委員なりあるいは分科会の役員になれば、その人は当然日本の国会議員であると同時に列国議会同盟の役員、これは出席する義務がある。ところが、その人がいわゆる下院から出ようと、上院から出ようと、日本でいえば、衆議院から出ようと、参議院から出ようと、それは全部一律に頭数によって予算というものはきめられている。そうして、その役員の出たところだけはそれだけ予算が少なくなる。しかも、その役員になったものは、予算というものが一般のものよりも削られることになると、これはかわいそうだ、だれが当たってもかわいそうだ、それはやっておるべきではない、そういうものは予算として、国際会議の役員というものになるならば、当然その人たちの保障をしてやるべきではないか、別ワクでそれだけはきまったから、当然それは予算で組めばいいと申し上げているので、そのくらいのことは検討してもいいんじゃないか。今日の予備費の使用についても、私は予備費の使用というものはあまり好まないわけです。どうしてもやむを得ないもの以外は、予備費というものは出すべきではない、本予算に組むべきだ。しかし、今回の予備費の使用総調書を見れば、たとえば佐藤総理が沖繩訪問をしておって、そうして何千万という金を出している。あるいは前の岸総理が行ったときもそうでしょう。つまり、そういう予備費の支出というものについて、これは国も必要と認めたから政府も出したし、内閣も出したと思う。だから、そういう予備費の支出というものを考えてみて、私は、本予算に組むものはできるだけ本予算に組め、当然そういうふうに国際会議等に明らかになっているものは、それは衆参両院が相談しても、政府と相談しても、私はそういうものは当然出し得るものではないかと考えられるので、今後の問題として検討してもらいたい。私自身が欲ばって、ほしいから言っているのではないのですから、その点はひとつ間違いなく伝えて ほしいと思うのです。
○柴谷要君 関連して。ちょっと私は意見じゃなくて、衆議院と参議院との海外旅行の比率が違う、これは議院運営委員会で決定したとはいいながら、これは再検討の要があると思う。いま初めて聞いた。これはいつきめられたか知りませんけれども、これはやはり国民感情からいって、あまりいいことじゃないと思うのです。ここは国会で明らかになって以上は、新聞に載ったり、国民の目に入ると思う。そこで、この衆議院の海外旅行の比率、それから参議院の海外旅行の比率、衆議院はそのほかに実は国費を使わずに別に行っている旅行があるのですよ、衆議院のほうには。参議院も行かぬか、こういうことを言われたのだけれども、それは筋が立たぬから行かぬというので私は拒否した事例がある。そういうのも衆議院のほうにあるはずですから、そういうのもひとつ調べて資料としてもらえませんか。それで、その際に、衆議院のほうの大体の経費は幾ら大蔵省から割り当てられているか、参議院のほうは幾ら割り当てられているか、これをひとつ、たいへん恐縮ですけれども、念のため資料をひとつお願いしたいと思うのです。どうも、いまの話だけでは、何か参議院がかってに海外旅行をきめてむちゃくちゃに行っているような印象を国民に与えると非常にまずいと思う。私は前後二回海外旅行をしないかと言われて党から満場一致きめられたのですけれども、行かない人があるから行かない人に行ってもらって、私は組合のときに一ぺん行ったからいいというので、行かない人に譲って今日まで来ているのです。来ているのだけれども、どうも、いまの話を聞いて、これは新聞にでも出ると、何か参議院がかってにきめてどんどん海外に行っているような悪い印象を受けますから、この点の比率をひとつ資料としてもらいたいと思います。お願いいたします。 それから衆議院のほうは、念を押しておきますが、国費は使わないけれども、金をどこから集めるか知らないけれども、行っているんですよ、何組か。これもわかるはずですから調べてください。そうでないというと、比較対照できませんから、ひとつその点をお願いしたいと思います。
○参事(佐藤吉弘君) ただいま手元にあります資料で概略の御説明だけいたしておきたいと存じます。 衆議院と参議院では、議員数がほぼ十対六の比率になっておりますので、予算もほぼそういう比率によりまして、衆議院が昭和四十年度、これが最近の例でございますので、四十年度で申しますと、衆議院の予算額が六千二百一万円でございます。それから参議院のが三千九百四十万二千円でございまして、この比率が約六三%になっております。そのうちで、議員の関係の旅費、すなわち、IPUの年次大会でありますとか、春季会議でありますとか、そういうもの、つまり、議員の旅費として計上されておりますものが、参議院が二十一名分、衆議院が三十三名分でございます。この比率は大体六三%になっております。しかるに、この実行上検討してみますと、四十年度の実績で申しまして、衆議院の三十九名に対しまして、参議院が三十一名を派遣しておるわけでございます。この比率が七九%となっております。したがいまして、予算はむろん積算の基礎でございますから、人数は必ずしも予算に計上されました人数で派遣する必要はないわけでございますから、その一人頭の額を減らしまして人数を増すことはむろん可能でございます。で、こういうやり方をいたすことにつきましては、いろいろ御議論もございましたが、議院運営委員会のほうの御決定によりまして、そういう運用をいたしておるわけでございまして、必ずしもまあ参議院のほうが衆議院に比して予算上不利であるということはないわけでございます。
○二宮文造君 私は昭和四十年度の特別会計の予備費使用についてお伺いをしたいわけです。 使用総調書によりますと、交付税及び譲与税配付金特別会計におきまして、借り入れ金の利子の不足を補うために必要な経費七千七百万円が計上されて承諾をいま求められているわけです。これは御承知のように、地方公務員の給与ベースの引き上げによりまして、この特別会計が借り入れ金をしなければならないという事態に基づいて出てきた問題であると思うのです。で、この問題が起こりまして特別会計法、その特別会計法の附則の第十四項、第十五項、第十六項で、それぞれ措り入れ金の規定、あるいは年間控除の規定、さらに、第十六項では、「前二項の規定により借入金の利子の支払に充てるため、必要な金額は、予算で定めるところにより、一般会計からこの会計に繰り入れるものとする。」、こう附則の第十六項にはなっておりますが、この趣旨をまずお伺いしたいのです。
○政府委員(薄津芳君) お答えします。 この十六項の趣旨につきましては、借り入れ金をした場合においては、一般会計から一応それに組んである予算、利子相当予算を特別会計に繰り入れる、こういうふうな意味であります。
○二宮文造君 ここでお伺いしたいのは、「必要な金額は、」というのと「予算で定めるところにより、」というのと、どっちが重点なんですか。予算のワクが中心になるのですか、必要な金額が中心になるのですか。
○政府委員(薄津芳君) どちらも必要のものと考えておりますが……。
○二宮文造君 では次に進みます。 四十年度の当初予算で一般会計からこの特別会計に繰り入れました金利分は幾らになっておりますか。
○政府委員(薄津芳君) 二千四百三十万であります。
○二宮文造君 その二千四百三十万は十日分と承知しておるのですが、それでよろしいのですか。
○政府委員(薄津芳君) 十日分であります。
○二宮文造君 それで、予算の定めるところにより、一般会計の負担分が、四十年度の執行の実際面では、たしか百五十億円の一日分の二百六十七万一千二百三十二円しか使用してないというふうになっておると思うのですが、その点はどうですか。
○政府委員(薄津芳君) 二百六十七万円であります。
○二宮文造君 そうしますと、一般会計で十日分繰り入れておいて、そして使ったのは一日分、四十年度の年度末ではこの分はどうなっておりますか。そのまま使われないまま繰り越しておりますか。
○政府委員(薄津芳君) お答えします。 その借り入れ金は一時借り入れ金または国庫余裕金をもって振りかわっておりまして、年度末におきましては、借り入れ金ではなくなっております。
○二宮文造君 そうじゃなくて利子分ですね。利子分の一日分使ったのですね。使用したわけです。そうすると、十日分計上していて一日分使ったと、その残額は年度末ではどうなっているかとお聞きしているわけです。
○政府委員(薄津芳君) お答えします。 予算の残となっております。
○二宮文造君 そこで予算の残となっていて、そして今度は、いま四十年度の予備費の中から、特別会計の予備費の中から、利子を支出する、これはどういうわけですか。この会計法の第十六項では、「借入金の利子の支払に充てるため、必要な金額は、予算で定めるところにより、一般会計からこの会計に繰り入れる」と、しかも、それが十日分である。実際に使用したのは一日分で、予算のほうからいうと、まだ九日分のゆとりがあるわけですね、二千数百万円。それはそのままにしといて、特別会計の中から七千七百万円支出する、これはどういうわけですか。
○政府委員(薄津芳君) 借り入れ金の場合は、これはこの十六項にありますように、予算を組みまして、一般会計からそれを繰り入れることになっておりますが、したがいまして、借り入れ金の場合は、その予算の範囲でその額を使用するということになっておりまして、なお、借り入れ金を一時借り入れ金に切りかえた場合におきまして、その一時借り入れ金の利子につきましては、これは予算上、その借り入れ金の利子の予算を使用することができないことになっております。したがいまして、一瞬借り入れ金につきましては、特別会計内の余裕金とか、あるいは万やむを得ない必要な場合においては予備費を使用せざるを得ない、こういうふうな事情に相なっております。
○二宮文造君 この特別会計が窮屈になるということは、それだけ譲与税とか交付金が窮屈になる、私こう思うのですが、それはそれで別にまたあとで出てきますから、そのときにまとめてお伺いすることとして、これは昭和三十九年度から、先ほども申しましたように、地方公務員の給与ベースを引き上げた、それの財源不足が目立ったので、借り入れ金でもって操作をしていく、こういう趣旨から進んできたんですが、したがって、制度としては非常に新しいわけです。その制度の面でお伺いしたいわけですが、たとえば三十九年度の補正予算の場合には、予算総則の補正で二条、三条という規定があります。二条のほうには、いわゆる百五十億円の借り入れ金をきめる、それから三条のほうでは、一時借り入れ金で、たしか三十五億円の当初予算であったものを、二百三十億円に改める、その場合に、予算科目の借り入れ金のほうでは百五十億とあげているのですね。それから、同じような仕組みで、四十年度の当初予算のときは、これは予算総則の七条と八条になりますが、七条では、借り入れ金を百二十億ときめ、さらに八条では、一時借り入れ金を二百二十億ときめ、百二十億のほうだけ予算科目の借り入れ金の中に入れてあるわけです。ところが、今度は、四十年度の補正予算のほうを見ますと、従来二つの予算の中で立て分けた二つの行き方をまとめてしまって一まとめてというか、一時借り入れ金だけを第三条であげて、それを当初予算の二百二十億から五百二十億に改める、この差額の三百億円を予算科目の借り入れ金の中にあげる。前の二回の場合の計上のしかたと、それから四十年度の補正のときの計上のしかたと、ちょっと違うように思うのですが、この点はどういうわけですか。
○政府委員(薄津芳君) 昭和三十九年度の補正の場合におきましては、附則の十四項におきまして、「この会計においては、昭和三十九年度において、地方交付税交付金を支弁するため必要があるときは、予算で定めるところにより、この会計の負担において、借入金をすることができる。」——「予算で定めるところにより、」という表現を用いましたので、予算総則のほうにおきましては、百五十億ということを特に明文をもって規定しておるわけであります。しかし、昭和四十年度の場合におきましては、昭和四十年度における財政処理の特別措置に関する法律におきまして、その第四条に、「三百億円を限り、この会計の負担において、借入金をすることができる。」というふうに、数字を法律の中に明定いたしておりますので、四十年度の予算総則におきましては、特にこの数字を重ねて使用することなしに、数字のほうは法律のほうに譲った、こういうふうに、ちょっと三十九年度と四十年度におきまして技術上の相違がありましたのが、先生のいまの御質問のようなことになったかと思います。
○二宮文造君 その法できめるところによりという改正は、いつですか。
○政府委員(薄津芳君) 四十一年の一月です。
○二宮文造君 そこで、この予算総則の中で、借り入れ金とか、それから一時借り入れ金と、こう二本立てに従来やってきたわけですが、これは一体どういうふうに使用していくわけですか。たとえば借り入れ金を借りて、その足らずをまた一時借り入れ金で補てんしていくのか、あるいは、国庫余裕金を使って、そうして、その足らずを借り入れ金でまかなっていくのか、その考え方は一体どういうふうにしてきたわけですか。
○政府委員(薄津芳君) 国庫の余裕金がある限りは、国庫の余裕金を使わしてもらうという方針でおります。なお、国庫の余裕金がないときは、やむを得ないで一時借り入れ金をいたしております。 なお、一時借り入れ金が年度をまたがる場合におきましては、これは借り入れ金という方法で処理さしていただいております。
○二宮文造君 私が通例考えますと、借り入れ金というのは長期のものだ、一時借り入れ金というのは短期のものだ、ところが、国の予算使用を見てみますと、どうも長期が短期で、一時が長期になっておる、こういうような感じがするのですが、この点はどうですか。
○政府委員(薄津芳君) 形の上では、そういうことになっておりますが、先ほど申しますように、年度を越す場合には、借り入れ金という方法でないと、予算上処置できないものですから、そういう方法をとっております。
○二宮文造君 それで、具体的に四十年度の当初−三月三十一日に借り入れた金ですね、四月の一日にそれを返済して、結局、一日分の金利をそこで見たわけですが、その後、国庫余裕金で融通してきたのでしょう。その後はどうなったのですか。これは今度は、いわゆる資金運用部資金だとか、そういうもので間に合わして、生じてきたところの金利をこの予備費でまかなっていく、こういう考え方ですか。
○政府委員(薄津芳君) 先生のお話のように、借り入れ金をしたものは、すぐ一時借り入れ金に切りかえておりますが、なお、直ちにまた国庫余裕金の振りかえ使用をさしていただきまして、なお、国庫の都合によってそれを引き揚げざるを得ない時期が参りました場合においては、それをお返ししまして、さらに一時借り入れ金を借りる。なお、その間も、譲与税が毎月入ってまいりますので、それで一応資金繰りのつくところは一時借り入れ金を返済していくというふうな方法でまかなっております。
○二宮文造君 どうも、特別会計の中でのやりくりというのが、なかなかたいへんなようです。 で、当初の質問に返りますけれども、先ほども言いましたように、特別会計から支出されるということは、それだけ窮屈になるわけです。それから十日分、まあ、この十日分と見たことが、またどういうわけで十日分と見たのか、ちょっとよくわかりませんが、一応一般会計から繰り入れたものを使わないままで、みすみす特別会計が窮屈になるというのをわかっていながら、予備費で支出する、この考え方はどうなんです。
○政府委員(薄津芳君) 先生のお話のように、利子を特別会計内で払うことは、一応会計の内容を圧迫するものではありますが、一応景気のよかったときに、交付税の繰り越しとか、あるいは譲与税につきましても、毎月収納がありまして、その交付時期までに、預託の方法とかいうような預金の方法で、利子がかなり、一時たまったこともありまして、現在では逆に、借り入れをする段階に来ておりますが、その利子で一応の調整がつく間は、まずそれで調整をつけていく。しかし、できるだけ国庫余裕金を使わしてもらうという方法でそれをやっておりますけれども、さしあたり、そういう方法でありますが、しかし、交付税なり譲与税の、府県なり市町村に交付する金額に対しては、もちろん絶対、これはきまったものを支出する。将来、そういう利子のための余裕金なり予備費というものが取れなくなった場合においては、あらためて大蔵省と協議しまして、その財源措置を検討していただくというような方針でおります。
○二宮文造君 そうしますと、四十年度の特別会計の内容といいますか、これはどうなんですか、一時借り入れ金もなかったわけですか、四十年度末。三十九年度末は、百五十億について借り入れ金を、年度にまたがるから借り入れ金をして、一日金利を払ったわけです。四十年度においては、借り入れ金も必要ないし、それからまた、一時借り入れ金も必要ない状態のまま年度を終わったのですか。
○政府委員(薄津芳君) 昭和四十年度末におきましては、一応——もちろん、長期に借り入れるものは年度末にはありますけれども、繰り越し金としまして、純粋な一般財源に充てる余裕金としましては、大体二億円程度のものが出る見込みであります。
○二宮文造君 いや、私の伺っているのは、先ほどの答弁で、年度にまたがって国庫余裕金とか、それから一時借り入れ金とかはできない、その場合に借り入れ金を起こしたので、こういう措置をとった、こういう話です。したがって、今度は四十年度にはその必要がなかったのかということを伺うわけです。
○政府委員(薄津芳君) 四十年度におきましては、四十年度末に四百二十億円の借り入れ金をいたしております。この四百二十億円は、三十九年度の百五十億円のうち、三十億円返還した残りの百二十億円と、四十年度に新規に三百億借り入れをした、それと合わしたものであります。
○二宮文造君 その金利はどうなるですか。今度は、四十一年度の一般会計から繰り入れになるわけですか。
○政府委員(薄津芳君) 金利については、先生の御質問のとおりであります。
○二宮文造君 じゃ当初予算で幾ら組んでありますか。
○政府委員(薄津芳君) 二億一千万円であります。
○二宮文造君 この問題は、いろいろ政府側の答弁を聞いたわけですが、しかし、私どもが非常に心配しますのは、この特別会計の中の経理が非常にややこしいのじゃないか、やりくり算段一方で、非常にややこしい。それから、先ほど言われました、地方公共団体に配付されるものの絶対額には迷惑はかけない、ただそれは特別会計の中での操作にすぎないというふうな答弁ですが、私どもはそうは見ない。特別会計が圧迫されてまいりますと、やはり金利の負担の問題、またその他推して知るべしで、やはりしわの寄ってくるところは、地方公共団体に何がしかの、査定の形であるか、あるいは単価の形であるか、何がしかの形で圧迫になることは間違いない。したがって、せっかく一般会計から十日分として繰り入れたのですから、わずかな金額です、わずかな金額ですけれども、それはそれで消化して、そうして、あとは予備費でまかなっていくというやり方のほうが、より好ましいのではないか、こう思うわけですが、この点はどうですか。
○政府委員(薄津芳君) お答えします。 先生の御意見はごもっともな点があると思いますが、現在の予算技術上、借り入れ金についている、一般会計から特別会計に受け入れる利子の予算につきましては、これは借り入れ金限りで使用するというふうなことになっておりますので、この辺むずかしいのじゃないかというふうに考えております。
○二宮文造君 大蔵省のほうはどうですか。
○政府委員(鳩山威一郎君) 交付税特別会計の関係につきまして、いま利子の点が問題になりましたが、実は、この交付税あるいは譲与税というものは、国が地方に対して交付すべき金額というものは、法律ではっきり定められているものでございます。したがいまして、現在、この特別会計におきまして、過去における金利が若干たまっておりましたので、これを使用しておりますが、これは、国が地方に対して交付すべき金額とは、全く関係がないわけのものでありまして、これは一般会計と交付税特別会計との間の、国庫内の問題でありまして、国対地方に対する問題に対しましては、これは全く関係はないのでございます。ただ、それは、一般会計が予算化する場合に一つのクッションがある程度あるかないかという問題でありまして、全くこの交付税特会にそういった余裕、地方へ交付しないでいい金を持っているという限りにおいて取り扱いますが、それが全くない場合には、あらゆる経費は一般会計から繰り入れなければならないということでございまして、これは地方へ地方に対するしわが寄るということは全くない。また、そういうことをすることはわれわれも考えておりませんし、適当なこととは考えてないわけでありますから、その辺の御心配のことは全くないものと私は考えます。
○二宮文造君 そうじゃないですよ。せっかく趣旨はわかりますよ、一般会計から繰り入れられた分は借り入れ金限りだと、だから、それは、たとえば一日しか使ってないから、一日分使ったんであって、あと九日——十日組んでいたけれども九日不用になったというふうな考え方の説明を受けたわけで、それはそれでわかることはわかるのですが、ただ、考え方として、こういう特別会計の中に一つのクッションを置いておくのですから、これは国の国庫内の問題であって、対地方公共団体との関係ではないと、こうは言われましたが、この特別会計そのものが、趣旨がやはり対地方公共団体の関係になってくるわけですね、会計そのものが。したがって、ここが窮屈になってきますと、やはり交付金の査定なり、あるいは単位費用の積算なり、そういうものにもある程度の加味はできるのじゃないか。わずかな金額ですよ、四兆何千億という予算に対して二千万や三千万ですから、たいした金額ではないと、ただそれだけで言い切ってしまえるものかどうか、これを私どもさっきから言っているわけです。
○政府委員(鳩山威一郎君) かりに、ただいまの問題につきまして、交付税の場合だけをとってみましても、交付税法によりまして、国が地方に交付すべき額というものは客観的にきまっておるわけでございます。それを、それはすなわち、所得、法人、酒税の一定割合ということがきまっておりますから、その額を交付することができるわけであります。したがいまして、従来特別会計にたまった金というものは、一定のそれが金利がやはりたまったことが過去においてあったわけであります。これは非常に自然増収が多かった場合に、年度調節のためにこれを後年度にずらしたことがございまして、その間にその金を運用いたしまして金利をかせいだことがあります。その金が残っておりまして、本来、今度は年度調節のために借り入れ金をしようということになったわけでありますが、その際に、そういった金も一部使える。ただし、どういうことがありましても、その利子負担のために地方団体に絶対に迷惑はかけないということで、この一時借り入れの国庫内の余裕金の使用とか一時借り入れ金ということを苦しまぎれに三十九年度と四十年度とにとらざるを得なかったのでございます。そういったことで、この法律を改正すれば、その金は地方へ配れるということはございます。しかし、現行法によりますと、その金というのは地方へ交付する手だてのない、いわば資金でございます。したがいまして、単位費用をきめる場合におきましても、交付税として交付すべき金額というものは、法律の規定によりましてきっぱりきまっておりまして、そのために単位費用が影響を受けるということは、現在の法律制度では全くないわけであります。
○二宮文造君 いまでこそ、そういう冷ややかな答弁なんですが、これは三十九年度にこういう借り入れ金をして、それで国が利子補給をするということについて、新聞なりあるいは地方公共団体なり、たいへんな騒ぎをしたわけです。 ところが、ふたをあけてみると、二百六十四万ですか、いわゆる一般会計から繰り入れられたのは二百何万、そして、あとは従来特別会計の中で金利として積んできたこの予備費でもってまかなってしまう。その当時のあのやりとりをいま頭の中で描いてみますというと、大蔵省にはそういう隠し財源があって、しかも、それをないものにして地方公共団体とのやりとりに渡り合ったと、非常にお芝居がじょうずであったというように私どもは思うのですがね、この点はどうですか。
○政府委員(鳩山威一郎君) 国庫内の金利をどこで負担するかという問題につきましては、いろいろな方法があるわけでございます。しかし、まあ三十九年度から四十年度にかけまして自然増収が非常に減ってしまった。また、四十年度の税収が非常に減ってしまったということで、国庫では一般に大蔵省証券を出しまして一時借り入れをするわけでありますが、これは国債整理基金へ繰り入れという形で国債費に計上したわけであります。国債費で国庫全体の利子を支払うというかっこうになっております。これを国対地方ということで広くお考えいただけば、国がそういった国庫金全体としての金利負担をしておるという形におきまして、金利を実際に国庫が負担するわけでありますが、個別的にやります場合よりも、国庫全体としてやりましたほうが、すべて借金をする場合にも非常に経済的でございまして、現在では、この金利を総体的に国庫金全体として負担をしている。当初からこの利子補給という話がありましのは、全くただいま申されたとおりでありまして、利子補給という形、特に給与費につきまして、そういう利子補給という形をとらなくても、実際に国が金利を負担をしてやる道があるからこういうことでやろう、地方には、要するに、地方債で資金を借りた場合には、地方団体が金利を払わなければならない、しかし、国がやれば、国が金利を払いまして、地方は払わなくて済むという意味で、地方債を起こして利子補給をした場合と全く同様の効果、あるいはそれ以上の効果をこの借り入れ金で及ぼしたわけでございます。でございますから、全体が私どもが不当な利子をかせいだというようなことは全くないわけでございまして、その辺は誤解のないようにお願いしたいと思います。
○二宮文造君 大体趣旨はわかりました。たびたび私申し上げましたように、この特別会計の中での融通のしかたというものに、非常に私興味を覚えてまいりました。今後の問題として、四十年度の、この何というんですか、国庫余裕金の使用とか、あるいは一時借り入れ金とか、あるいは借り入れ金というものの内容がよくわかるような資料を提出していただきたいと思うのですが、この点はどうでしょう。
○政府委員(薄津芳君) 提出いたします。
○二宮文造君 以上であります。
○相澤重明君 私は先に会計検査院からちょっと説明を願いたいと思います。 それは、今回のこの予備費使用について報告をいただいておるわけでありますが、その中で、災害対策について、御承知のように、新潟の大地震があったわけでありますが、まず最初に、災害対策全体として、資金等を使用したものを会計検査院が調査をされてみて、こういう今日の予備費使用という形がいいのかどうか。会計検査院として検査をしてみた結果、反省すべきものがあるのか。内閣に意見を提出するものがあるのか。あるいは、従来からこの予備費を使用しておって、やはりこれ以外にはもうしかたがないと、こういうふうに判断をされておるのか。会計検査院として、災害対策についてどう予備費使用条件というものについてお考えになっておるか。これを最初にひとつお答えをいただきたい。
○説明員(斉藤実君) 予備費も、これは使用の決定が閣議でなされますと、各省の予算となりまして、その予算の使用ということになるものでございますので、担当の職でないとちょっと、どういうぐあいに予備費が各省各庁の使用する予算に入りまして使用されたかということは、私どものほうで検査いたしておりませんので、その点ちょっとお答えいたしかねるわけでございます。
○相澤重明君 じゃ少し話題を変えて、補助金等の使用があるわけですね。補助金等の中には、広範な意味で言って、災害関係も私は含まれていると思う。それから今度は、予備費使用の中での災害出費もあると思う。そこで、こういう災害費というものについて、備えあれば憂えなしということは従来から私どもが言っていることなんで、補助金等の災害費、補助金等の災害費で使われたものはどのくらいなのか。これを、たとえば三十八年、三十九年度から見て、そうして会計検査院が検査をしてみて、一体使われた額というものはどのくらいあるかということはおわかりでしょう。これはあなた方は、局長は、全体の会議をやるでしょうから、事務総長でなくてもそれはわかるはずだと思う。三十八年度の災害費として使用したものはどのくらいあるか。そのうちに、国庫補助金あるいは予備費、こういうものはどのくらいあるかということは、これはおわかりになるでしょう。いかがですか。
○説明員(斉藤実君) 申しわけありませんが、直ちにはちょっとわかりませんけれども、調べればわかります。
○相澤重明君 これはきょうは特に私からそういう点を指名しておきませんでしたから……。これはすでに会計検査院から報告されていることなんですからね、私どもが資料を持っているのは、みんな。だから、特にその中で今回のこの予備費使用というのは、やはり災害費が非常に多いわけですよ。そういう意味で、私は先ほどもちょっと申し上げたのですが、会計検査院がそこまで準備してこなかったことは、まことにどうも残念だけれども、まあ少なくとも意見を出すということは、国の予算執行というものが、法律やあるいはそういう政令でいわゆる政府が執行したあとの、実際それが適正であるかないか、あるいは、これは当然予備費というものに計上しないで、そういうものは正規の科目の中に政府としては入れるべきじゃないかというような意見も、予算執行のあとを検査をしてみれば、私は出てくると思う。 それからいま一つの問題点は、予算を執行したあと、これは適正でなかったじゃないか、つまり、会計検査院が検査をしてみると、その使用のしかた、あるいは現場の実際の検査をしてみるというと、その仕事のしかた、こういうものについて不十分であるということで、意見というものは相当私は数多く受けている。そこで、あなたに聞いてわかるかどうか、お答えになるかどうかわからぬが、三十八年度と三十九年度では災害関係の費用でどのくらいの違いがありましたか、わかりますか。三十八年に災害関係で使った金、全般でいいですよ、何十億使ったか、三十九年度に何十億使ったか、三十八年度と三十九年度とどっちが多かったか、このくらいのこと、わかりますか、わからないですか。
○説明員(斉藤実君) 申しわけありませんけれども、ただいまのところわかりません。
○相澤重明君 まあ会計検査院が指摘したことを聞いたので、やっぱり全体のことだから無理もないと思います。それでは、大蔵省に聞きましょう。 鳩山次長、これはですね、三十八年度と三十九年度と災害に使った金額を、両年についてお答えいただきたい。
○政府委員(鳩山威一郎君) ただいま調べましてお答えいたします。ちょっと御猶予いただきます。
○相澤重明君 それでは、それは調べてからでいいですよ。あとで答えが出たら報告しなさい。その次に質問を進めましょう。 そこで、予備費使用の中で、災害復旧事業補助、あるいは予備費使用というもので報告されておるわけでありますが、その中で、新潟地震の際にも予備費使用は出ていますね。これには、御承知のように、三十九年六月十六日の新潟大地震では、まことにお気の毒に死者が十四人も出ておる、負傷者は三百八十一人というような、まことにお気の毒なことになったわけでありますが、その被害総額はあのときにどのくらいだったか。政府がこの新潟地震の災害復旧の関係費として予備費使用を決定して、今日国会に承認を求めている額は、百十三億九千五百八十七万一千余円、こういうふうになっているわけですね。したがって、この政府のいま私ども国会に承諾を求めている額は百十三億九千五百八十七万一千余円である。しかし、被害総額というものは一体どのくらいあったか。私はこの新潟の地震を顧み、さらに、今次の松代地震というものを考えてみると、予備費使用というものについて、いま少し検討すべき問題があるのではないかと思うのです。 そこでまず、前段には、一体新潟大地震ではどのくらいの被害総額があったのだということは、政府ですでに御検討が終わっておると私は思う。その中で、いま申し上げたところの百十三億幾らかというものを予備費で使用した、こういうことになると私は思う。いかがですか。
○政府委員(鳩山威一郎君) 新潟地震の被害報告額につきまして申し上げますと、直轄の公共土木関係で八十三億三千七百万円、補助事業関係の被害報告が二百八十四億七百万円、合計三百六十七億四千四百万円となっております。それに対しまして復旧費といたしまして、これは例年まあ一般の災害でございますと、四カ年程度で復旧いたしておりますが、新潟の場合には、三十九年度におきまして予備費を支出いたしまして、それから一部補正を組みまして支出をいたしました。予備費を組みました金額が、公共土木、農林水産施設等で八十一億一千百万円でございます。これに文教施設九億七千八百万円、その他の空港施設、あるいは官庁の施設、あるいは環境衛生施設、住宅施設等含めまして二十四億三千五百万円、合計予備費支出が百十五億二千五百万円でございます。このうち一般的には被害報告に見合う分といたしまして、公共土木、農林水産、文教、こういったものをとっておりますが、そういったものの比例では、第一年目に、新潟の場合には三五・七%、二年目には——二年目というのは四十年度でございますが、当初予算に計上いたしまして百八億六千八百万円計上いたしております。これが三九・六%でございます。三年目は四十一年度でございますが、本年度予算で五十一億三千五百万円、二四・七%計上いたしました。本年度をもちまして大体この災害復旧は完了するということになっております。 申し落としましたが、三十九年度の補正で見ました金額は公共土木で二十二億八千万円でございます。
○相澤重明君 いま、鳩山次長さんの説明で、政府が新潟地震に対しては従来と変わった、短期にできるだけ早く災害復旧する、こういうことでいわゆる国の予備費使用あるいは経常費の説明をされたわけでありますが、この予備費使用のほかに交付したものはございませんか。
○政府委員(鳩山威一郎君) 三十九年度におきまして補正措置によりまして二十二億八千万円予算に計上いたしまして、これは使用しております。
○相澤重明君 そこで、現地の新潟の災害対策本部、当時国会にもたいへん陳情が多く見えました。私どもこの事情を聞いてみるというと、新潟の被害というものは実にばく大であった。しかも、いまの官公庁の施設等については、まあ百十五億ですか、あなたのほうのいま言われた。そのほかの一般の交付金、こういうもので大体百二十億前後のものがいっておると。しかし現地の新潟の対策本部の方々が当時の被害総額を報告されると、実に三千億近くになっておるのではないか、こういうことを言われているわけなんです。一体政府は、災害対策というもので、もっと真剣にこの被災地の住民のことを考えてはくれないのか、こういう点を私どもは陳情を受けたわけです。 それで、この新潟地震について、その後の復旧ですね。いまのあなたの説明は、いわゆる予備費の使用並びに経常費について御説明をいただいたんですが、いま大蔵省が把握されている復旧というものはどの程度なんですか。災害の、この予算を使って、いまあなたの説明した予算を使って復旧はどのぐらいできているんですか、御説明をいただきたいんですがな。
○政府委員(鳩山威一郎君) 新潟地震の被害額というものが、一般のいわゆる個人被害というようなものを含めたものといたしますと、この金額より相当多くなると思うのであります。一般の、御承知のように公共災害以外の個人災害につきましては、融資その他の方法で極力国といたしましてもいろいろお世話申し上げるということでやっておりますので、その関係の数字をただいま持ち合わせておりませんのでございますが、あるいは取り調べまして、次回までに御報告したいと思います。
○相澤重明君 それではさっきの三十八年度と三十九年度の災害対策費として使った全体の額を、両年度にわたって資料を出してもらう。それから、いまの新潟地震の被害総額、そういうものをひとつあとで調べて資料で提出してもらいたいと思う。 それから同時に、現在の災害復旧がなされた、どの程度までいま進んでいるのか、こういうことについても、いま御答弁が十分なかったと私思うので、それもひとつあわせてあとで調査をして報告をしてもらいたい。 それからその次に、これは政務次官がいるから、私はやはりお答え願っておかなければいかぬと思うのですが、災害というものは、招いたから来るというものではないわけです。いつくるかわからないですね。しかし、それだけの災害が起こる地域については、日ごろから備えをしておかなけりゃいかぬ。これは国家的な私は仕事だと思う。したがってそれだけの予算も計上し、それだけのいわゆる対策を立てておかなければならぬと、こう思うわけです。そういうことで、私は三十七年に、たとえば東京に一つ災害が起きたという場合に、現在のような東京都のようなあり方でいいのか。そのときに、たまたま防衛庁なりいわゆる警察庁なり東京都が一緒なって非常時の場合の対策というものを一応つくってみたわけです、このことについて、一体今後どうやるのかということを、この委員会で前に質疑をかわしたこともございます。そこで、それはさておきまして、そういう災害というものは常に備えをしなけりゃならぬということは、これはもうそれだけ被害を少なく食いとめる、予算を効率的に実は運用することができることになる。そこで、この新潟地震の二の舞いを私は日本の国内で再び起こしてはいけないと思う。たとえば、そういう大地震等があっても、これを最小限度の被害で食いとめる、こういうことを私どもはその経験に徴しても、対策を立てなければいかぬのじゃないかと思うのです。そこで、この新潟地震の問題から、政府はどのように今後新潟についてあるいは東北地区について、この大地震等の対策というものをお考えになっておるのか。これをいわゆる国家資金の面でその後どうお考えになって予算化したかということをひとつ御説明をいただきたい。その次には松代に入りますから。
○政府委員(竹中恒夫君) 災害対策、特は災害の予防あるいは災害が発生後の措置、いろいろと分かれてくるわけでございまするが、ひっくるめまして災害対策につきましては、御承知のように総理府におきまして、防災会議においてこれが中心となって具体的な方策をとっているわけで、すでに御要求に基づきました予算を、大蔵省のほうといたしましては計上しておるというたてまえでございます。御承知のように一般会計の予備費等の中からも、災害等に対する一定限度の予算は計上いたしておりまするが、主として防災会議のほうの御意向によって、そこに反映するようにいたしておるというのが現状ではないかと思います。
○相澤重明君 内閣の中にある防災会議の議長はだれですか。建設大臣ですか、総理大臣ですか。
○政府委員(竹中恒夫君) 総理大臣です。
○相澤重明君 そこで、総理大臣が防災会議の議長になれば、各省庁からの要求に基づて、いまの政務次官の言うとおりの予算がつくられるわけです。その中で大蔵省にそういう防災の予算というものが、各省庁のものが編成されて渡されると思うのでありますが、私は先ほど言った、災害多発地域といいますか、こういうところは特に気を使わなければならぬと私は思う。これはまあ、いまの私の予備費の使用について新潟県の問題を取り上げたのだけれども、たとえば台風地区の問題もあるだろうと思うのですよ。 〔委員長退席、理事竹田現照君着席〕 そういう意味で、国の防災会議というものはきわめて大事だと私は思うのです。そこで、総理が各省から提出されたものについて審議をして、議長としてこの決裁を与えて、大蔵省の予算化をするにしても、私はこの新潟地震の問題をやはり現地の事情というものを十分把握した上で、単に、復旧をしたというのが、前の復元をしたというだけでなくて、改善をしなければいかぬ。これが私は、いわゆる災害に対する地域住民のためのほんとうの援助になることだと思うのです。そうでなくて、災害を受けたから、そのこわれたものだけを補充すればいい、それだけを予算化すればいいということだけでは、私はその地域の発展というものは阻害されてしまう、こう思うのです。そういう意味で、先ほど申し上げた、じゃ、国の防災会議の予算というものはどのくらいできたのか、そしてその中で災害多発地区についてはどうなるのか、この点を、あとでけっこうでございますから、資料でつくって御報告いただきたい。 そのうち、新潟県については、工業地帯もたいへん含まれておったし、それから河川等、橋等についても問題があったし、住居についても問題があった。こういう点について、どちらかといえば、開発が十分行なわれておる阪神とか京浜とかいうところとは違っておる地区に対して、もっとやはり政府も積極的な施策と、あたたかい手を伸ぶべきではないかという気がするわけであります。しかし、そういう全般の報告を受けないとこれはわかりませんから、いずれそういう資料を御提出をいただいて、新潟の問題はまた私はお聞きしたいと思うのであります。 その次に、この国会でもやはり問題になりました、長野の松代地震、これについてはどのような予備費の使用になっており、全体ではどのくらいの被害額かお考えになっておられるのか、経常費はどうなのか、ひとつ御説明をいただきたい。
○政府委員(鳩山威一郎君) 松代町周辺の地震につきまして、問題は、その一つは、つまり現実に起こっている地震の被害でございます。それとともに、現在心配されておりますのは、非常に強度の地震がきた場合に対して、被害を最小限度に食いとめなければいかぬじゃないかという観点から、いわば予防措置がございます。現在、現実にあらわれております公共被害というものは、きわめてわずかでございますので、今般予備費あるいは既定予算の範囲内のやりくり等によりまして各種の対策を講じておりますが、大体におきまして、この予防対策を中心といたしまして各種の措置を講じておるわけでございます。現在までに予備費を支出いたしました額は一億八千三百万円でございますが、これはまだこれだけで終わったわけでございませんで、現在まだいろいろ積算々しておりますので、これがすべてというわけではございません。既定予算の範囲内でこの対策に振り向けようというような金額が、現在までのところ三億一千二百万円ございまして、事業費としては大体六億四千三百万円程度のことがいま計画しておる数字でございます。
○相澤重明君 昭和四十年度の一般会計予備費使用総調書(その一)いまの五十一国会に政府から提出されておるこれをこれを見ると、松代地震で計上されておるものは、文部省所管、それに自治省のいわゆる消防庁関係の緊急対策費ということだけしか入っていないわけですね。それでいまあなたの言う既定経費を若干出しておるわけです。こういうことで、私はなるたけ国民の関心を持たれておる松代地震対策費としては、あまりにも政府の態度が冷たいのではないかという気がするわけです。そこで、こういう地帯を、まあ単に一県の中の一町であるというだけで、そういうふうに予算上から見ると、あるいは予備費の使用上から見ると、お考えになっておるのかという点を私はまあ実は聞きたいわけなんです。その他の各省庁あるいは自治体から考えるならば、これは私はたいへんなことじゃないか、こんなことで一体いいんだろうかという気がするわけなんですよ。その点で、いまの約六億の予算ということをお考えになっておるようでありますが、これで一体松代地震対策というものができるだろうかという点なのでありますが、現地の松代町の、あるいは県の報告についてはどういうふうになされておるのかおわかりになりますか。おわかりになればお答えいただくし、わからなかったら、あとでそれをとってひとつあわせて政府の所見をひとつ出してもらいたいと私は思うのだがね、いかがですか。
○政府委員(鳩山威一郎君) ただいま、先ほど申し上げましたのは、四十一年度の現在までの予備費の使用あるいは既定経費の充当関係を申し上げまして、四十年度は御報告申し上げましたように文教施設で六千五百万円と、それから消防施設の九百六十万円ということが予備費で支出いたしたのでございます。そのほかに、自治省の特別交付税の配分というものがございますが、これにつきましては、四十年度は特別交付税一億七千万円自治省のほうで支出をいたしております。この各項目につきまして、従来、こういった対策は一般の災害対策と非常に特殊であるという点を考えまして、 〔理事竹田現照君退席、委員長着席〕 松代町対策としましては応急的な収容施設を建てますとか、あるいは文教施設で仮設の校舎を建てますとか、あるいは公営住宅を余分に配分するとかというようなことで、また一般の家屋の倒壊を極力防ぎたいために、国有林材を一般災害救助の場合には半額程度で払い下げすることができるようになっておりますが、これにつきまして災害救助法等の発動がないものですから、これには国が補助をして、半額程度で地方団体が入手できるようにするというようなことをしております。おおむね県のいろいろな御要望につきましては、ほとんど県知事さんの御要望を取り入れて、各地の対策を講じておる次第でございます。私どもとしてはできる限りの措置を講じておるつもりではございますが、何ぶん区域が現在松代町その周辺ということに主として対策が講じられておりますが、これが実際大きな地震がどこで現実に出るかということが、いろいろな近代科学をもってしても、これがなかなか予想困難でありますために、長野県の相当広い地域にわたりまして、松代町と同様のことをとる段階には、必ずしもいっていないと思います。現在はそういったことでございますが、これから先の状況によりましては、やはりもう少し地域を広げるということが必要になる場合も考えられますが、現在のところは、地元の御要望に相当沿う措置をとっているつもりでございます。
○相澤重明君 大蔵大臣もじき衆議院のほうからこちらに見えるようですから、大蔵大臣が来たら終わりたいと思いますが、とにかくこの松代地震というのは、いまほとんど国民の目がそこに向いているわけです。実際に現地の松代の人たちはお気の毒です。ですから政府も総力をあげて、やはり予算的にも、また感情的にも、これらの人たちに救済の手を差し伸べるということは私はしなければいけないことじゃないか。こういうふうに、いま新潟の地震をはじめ、いままだまだいつ来るかわからないという松代の地震のために戦々恐々としている住民のために、私どもはあたたかい手を政府が差し伸べる必要があると思うのです。そういう意味で、先ほどからお尋ねをしておったわけでありますが、政府も、さらにひとつ今後そういう事件が、事故が起きた場合に、被害というものは最小限度に食い止めるという態度を堅持して私は対処してもらいたい。こういうことを申し上げて、この地震の問題については終わりたいと思うのです。 そこで新潟の佐藤理事からも、私に関連して質問があるということですが、いまおりませんから、その次の質問に移らせてもらいたい。これはごくわずかであります。それは、今次の予備費使用の内容を拝見をいたしまして、先ほども申し上げた、予備費の使用というものはできるだけやむを得ざるものに限るということで、その他のものは一般経常費として私は政府も対処しなければならぬ、こう思うのでありますが、特に昭和三十九年度の大蔵省の一般会計歳入決算の報告書をもらったわけでありますが、その中でいわゆる昭和三十九年度の歳入決算額は、約三兆四千四百六十七億六千八百万円余とこうなっておりますね。歳入総額に比較しますと一千六十二億七千万円余の増加になっておる。ところが、その中で租税及び印紙収入の決算額は二兆九千四百九十六億八千七百六十万円余で、予算額に比して百九十六億三千五百万円余の減少となっている。これはお酒、あるいは砂糖、そういうような消費税等が課税額より非常に多く収入があったのだけれども、法人税において課税額より予定が少なかったと、揮発油税、あるいは物品税が、あるいは関税等の問題で百六十二億二千六百万円余が減少した、こうなっている。なぜその法人税等の課税額が予定より少なくなったのか、こういう点についてひとつ御説明を願いたいと思う。
○政府委員(鳩山威一郎君) 三十九年度の税収の決算額につきまして法人税が減りました原因は、御承知のように、やはり不況の影響ということと思いますが、もし詳細なことでございますと、主税局をいまから呼びましたほうが適当かと思いますが、一般的に三十九年度から非常に法人の予算に対しまして伸びが悪化したということは、もっぱら経済界の影響によるものと思います。
○相澤重明君 鳩山次長にそのことを全部答弁しろと言っても、これはまあ担当が違うから無理であるけれども、これは政務次官はなかなか大事なところであるから、いわゆる政府が課税の率をきめる、いわゆる収入をきめる、こういう場合においては景気、不景気ということはあるにしても、やはり国民全体のいわゆる生産費、あるいは生活費というようなものをにらんで、そういうものはきまってくるわけですよ。そこでこの三十九年度の報告を見ると、いまの話のように、とにかく法人税において課額税が予定より少なかったということは、逆に言うといわゆる法人税をよけいに実は収入があると思って多くつけ過ぎた、こういうことも言えるのではないか。確かに神武以来の不景気だということも言うかもしれぬ、倒産は一番多かったと言うかもしれぬけれども、それだけで、現象面だけで政府が税金の収入が少なかった、水揚げが少なかったということだけでは、私は国の予算を編成する内閣の責任というものはとれないと思う。そこで特に法人税等についてあまり水増しをした予算の編成をするということは、私はいわゆる会社がむしろ税金を支払うために非常に困難をするということも一面いえたのじゃないかというふうに考える。そういう点が明らかでないから、法人税というものが課税額よりも予定より少なかったということは、どういうところにあったかということを、ひとつ資料で私は御提出をいただきたい、こう思う。資料をお出しいただくと同時に、政務次官にはそういう点で私の言うような会社が景気がいいから、貿易額もかなり上回ってきたから、この際ひとっこれだけの税率を考えてもいいのだ、こういう見通しの甘かったことにあったのではないかということがあったのかどうか。それからそういうことだけでなくて、全く政府が予期しなかった不景気のために倒産が多く出、しかも税金もなかなか払えない、こういうために法人税というものが少なくなった、こういうふうにいわゆるお答えになるのか、そのいずれかにあるか、ひとつ御答弁をいただきたい。
○政府委員(竹中恒夫君)税 収見込み違いと申しまするか、歳入過少について、この国会が始まりましてからも、たびたび決算委員会あるいは大蔵委員会、各委員会等においてお小言をちょうだいし、そのつど大臣から答弁いたしておるわけであります。特に国債発行に関連いたしまして、相当強いおしかりを受けたこともございます。少なくとも四十一年度の歳入予算につきましては、過去の苦い経験がございまするので、絶対に歳入過少のために御迷惑をかけるというようなことはない確信を持っておることを最初に申し上げておきたいと思います。 なお、過去におきまするそうした原因につきましてのお尋ねでございまするが、その原因は御指摘のとおりでございまして、全く予想外の深刻な不況のため、並びに国際情勢の変化等が直接間接にわが国の経済界にも大きな影響を及ぼしてまいりまして、法人税を中心とし、特に中小企業の倒産等がはなはだしかったということが、法人税の歳入減の最大な原因であると、かように考えておるわけであります。最初に申し上げましたように、そういうことをも十二分に勘案いたしまして、本年度の予算につきましては計上いたしておる、こういうようにお答えいたしたいと思います。
○相澤重明君 次に、同じく三十九年度の政府から出されておる中で、賠償等特殊債務処理費につきましては、「賠償等特殊債務処理特別会計法」に基づき、連合国に対する賠償等特殊債務の処理に充てるための財源をこの会計へ繰り入れるため二百五十六億一千八百万円余を支出いたしております。」、こうなっておりますね。その中で、「同会計においては、この繰入財源をもってビルマ、フィリピン、インドネシア、ヴィエトナムの四箇国に対する賠償費二百三十六億五千三百余力のほか、ラオス及びカンボディアの両国に対する経済協力費三億六百万円余、タイ国に対する特別円処理費十億円余の支払いが行なわれました。」と、こうなっております。 そこで、このいわゆる賠償等特殊債務処理費のうち、ビルマとかフィリピン、インドネシア、ベトナムには一体どんなものが行ったのでしょうか。いわゆる「賠償費二百三十六億五千三百余万円」と、こうなっておるのですね。内訳はどういうものか、ひとつ御説明をいただきたい。
○政府委員(鳩山威一郎君) ただいま品目別の資料が手元にございませんので、あとで資料にして御提出いたしたいと思います。
○相澤重明君 このいまのビルマ、フィリピン、インドネシア、ベトナムの四カ国の賠償費の二百三十六億五千三百余万円を一応どういうもので出したのかという資料を御提出いただきたい。 それからいま一つは、ラオス、カンボジア経済協力費三億六百万円余、これは単に金でそのまま持っていったというわけだけのものじゃないと思うんです。これもやはり資料で一緒にお出し願ったほうが早いと思うんですが、ただしタイ国に対する特別円処理だけは、これは一体具体的にどうなっておるのかということぐらいはおわかりになるでしょう、これは。
○政府委員(鳩山威一郎君) タイ国に対します特別円は、あれは現金で支出しておると思いますが、なお取り調べまして、後ほど資料で……。
○相澤重明君 それでは次に進みましょう。御承知のように今回のこの予備費使用の決算委員会に対する昭和三十八年度一般会計予備費使用総調書、昭和三十九年度一般会計予備費使用総調書、こういう議題で、それぞれ出されておりますが、大蔵省所管造幣局特別会計について——そう言っただけではまだむずかしいから、その中のオリンピック記念メダルについて報告を受けたい。「オリンピック記念メダルの製造に必要な経費四百万円余」、「造幣局特別会計における補助貨幣製造数量の増加に必要な経費八億八千二百万円余」、こうなっております。そうしていま一つの点は、三十九年度の大蔵省の予備費の中で、「造幣局特別会計につきましては、この会計のおもな事業である補助貨幣の製造について」「千円銀貨幣ほか五種の補助貨幣を二十九億三千五百万枚、額面金額にして三百六十八億円を製造し、その全額を補助貨幣として発行いたしました。この結果、昭和三十九年度末における補助貨幣の発行高は一千三百一億一千五百万円余となっております。」。それからそのほかに、日本銀行券の製造について、「一万円券ほか四種の日本銀行券を十六億三千万枚、額面金額、にして二兆六百八十億円を製造いたしまして、その全量を日本銀行に引き渡しております。」、こうなっているわけです。 そこで、先ほど申し上げたオリンピックの記念メダル、それは何枚発行されて、そうして何回にこれは売り出しをしたものか。処分の結果はどうなったのか、これをひとつお答えいただきたい。 いま造幣局には一枚もないのかどうか。大蔵省にはあるのかないのか。これもあわせてお答えをいただきたい。
○政府委員(鳩山威一郎君) 発行枚数は、すぐ電話で問い合わせます、私も聞いたことはあるのですが、間違えるといけませんから。それから売り出し回数とか、そういった点は、いままで私も聞いておりませんことでございますので、後ほど資料にさしていただきたいと思います。お急ぎであれば、いますぐ担当者を呼びます。
○相澤重明君 残っているのか、残っていないのか。
○政府委員(鳩山威一郎君) 至急いま……。
○相澤重明君 それでは、いずれあとでまた御報告があると思いますが、まあ本決算委員会でも、これだけの造幣局に対するいわゆる予備費使用あるいは日本の補助貨幣の製造等について、非常に、先ほど不景気不景気と言うけれども、不景気の反面貨幣は製造しておることは間違いがない。こういう面でその回収率、いわゆる製造して日本銀行に引き渡したと同時にその回収率というものも、これは時間をかけてもう少し質問をしなければならぬものだと思う。それはいわゆる景気不景気ということの実は証明にもなっておると思う。こういう問題で、きょうは予備費使用の報告だけ政府からあったから、私はそれをお尋ねしたのでありますが、オリンピック記念メダル等、特別に製造したものについては、やはりそれがむだにならぬように、決算委員会としては国の税金を使って仕事をする場合にその結果がやはりよくなければいけない。これが私は決算委員会として使ったあと調べるのが決算委員会の仕事でありますから、そういう面で特に政府に希望を私は申し上げておくわけであります。 ほかの点もなお質問をすれば切りがないと思うのでありますが、衆議院との関係で大蔵大臣がお見えになると思いますから、この辺で私も中止をしたいと思うのでありますが、三十九年度のベトナムの援助の問題は、私の手元に出されたこの政府の「ベトナム共和国民生安定救援事業実施のための現地調査」等あるいは「救援物資」というものについて、私どもは実はこのベトナム戦争に協力をするという自民党佐藤内閣に対してあまり賛成ができないのです。なぜ、そんな予備費からこんなものを出すのか、こういう気持ちが強いのです。そこで、三十九年度にこういうことをやったのはこれはけしからぬ、認められないと、私はそう思うのです。しかし、内容が十分まだ、三十九年度について一部この前二宮さんや大森さんから質疑があったと思うのでありますが、この資料の中から見ると、四十年度にもそういう点が実は計上されておるわけです。その説明は十分受けておりません。受けておりませんが、私どもはやはりこの予備費というのは、先ほど申し上げた国民のためのもうほんとうにぎりぎりのやむを得ないもの、もし戦争に協力するなら戦争協力費というのを計上したらいいと思う。この予備費というものをベトナム戦争のために出さなければならぬということは、私はやはりこの支出行為が少し政府は逸脱をしているのじゃないか、こういうふうに考えられる。そういう点でこれは与党自民党の諸君と意見が違うと思うのでありますが、私どもとしては、せっかくこの予備費使用承認を求めるの件が議題となっておって、いまいろいろ政府の提案をされた資料を拝見をいたしますと、ベトナム戦争の協力には、何としても予備費の使用ということは理解ができない。その他の松代の地震だとか、あるいは新潟の地震とかは、これはもうほんとうに予期せざるものですから、もっと出さなければ、なぜもっと出してやらないのか。こういう気持ちなんであります。そういう点で、三十九年度の今回のベトナム戦争の救援物資の協力費については、私は政府に遺憾ながら反対をすることになろうと思うのでありますが、あとで。いま質問を続行すると長く時間がかかるから終わりたいと思うのですが、大体その他については足りないということがわかりました。 それから政府の関係者ができるだけ提案をしてあるのでありますから、今度は資料をやはりなるべく明細に添えてもらいたい。そうすると私が先ほど申し上げたように一々これを項目を政府が提案しているのを聞かなければわからぬということよりは、ほかの議員の人も資料をそろえてあれば、ああそうか、読めばわかるわけでありますから、これだけの時間も実は討議に時間をかけなくても済むと思うのです。こういう問題がありますので、予備費使用等は政府が承認を求める場合に、提案説明と同時に、補足説明を私は文書で出してもらいたい。このくらいのことはここで答弁ができるでしょう。そういうことで竹中政務次官にお答えをいただきます。
○政府委員(竹中恒夫君) ただいまの補足説明に伴う資料の要求でございますが、今後はそういうような取り扱いができるように、特に必要な点と思われる点を詳細に調製いたしまして出し得るように努力いたしたいとかように思っております。
○委員長(鶴園哲夫君) 暫時休憩いたします。 午後四時十七分休憩 —————・————— 午後四時三十五分開会
○委員長(鶴園哲夫君) ただいまから決算委員会を再開いたします。 休憩前に引き続き、昭和三十八年度一般会計予備費使用総調書(その2)外四件、昭和三十九年度一般会計予備費使用総調書外四件、昭和四十年度一般会計予備費使用総調書(その一)外二件及び昭和三十九年度一般会計国原債務負担行為総調書を一括して議題といたし、質疑を行ないます。 質疑のある方は順次御発言願います。——他に御発言がなければ、質疑は尽きたものと認めて御異議ございませすか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(鶴園哲夫君) 御異議ないと認めます。 それでは、これよる討論に入ります。御意見のある方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。
○相澤重明君 ただいま議題となりました昭和三十八年度一般会計予備費使用総調書(その2)外四件、昭和三十九年度一般会計予備費使用総調書外四件及び昭和三十九年度一般会計国庫債務負担行為総調書、昭和四十年度一般会計予備費使用総調書(その一)外二件については異議がありません。 日本社会党を代表して次のことを政府に要望をしておきます。 本件審査にあたりまして、予備費使用については、政府は緊急やむを得ざるものの以外は、既定経費として計上すべきことであると思います。なお予備費使用中特に災害について見ますと、単に復旧のみならず改良をも十分考慮することが必要であり、工事にあたっては不正不当のなきょう十分留意する必要があります。年々不正不当事項の多くなることはまことに遺憾であり、各省の猛省を促す必要があります。 以上によりまして、以上の点については賛成をいたします。
○仲原善一君 私は自由民主党を代表いたしまして、ただいま議題となりました昭和三十八年度一般会計予備費使用総調書(その2)外四件、昭和三十九年度一般会計予備費使用総調書外四件及び昭和四十年度一般会計予備費使用総調書(その一)外二件をいずれも承諾し、また昭和三十九年度一般会計国庫債務負担行為総調書についても異議がないことを議決することに賛成するものであります。 ただこの際、政府に対し特に警告を与えたいと思いますことは、一般会計における予備費使用の大宗をなしておりまする災害復旧事業関係経費に対する予備費使用に関しまして、災害復旧事業費の査定額が粗漏である点であります。この実態につきましては、本委員会におきましては毎年指摘を続けておるところでありますが、どうもいまだ十分なる改善のあとが見られないようであります。もとよりこの種の予備費使用につきましては、これが緊急事態に対処して使用される性質のものであり、その処理に当たる当局の苦労は十分に理解できるのでありますが、およそ財政支出なるものが、国民の血税にかかる公金の使用であることに思いをいたしまするならば、これが不適正な使用にわたることは断じて許すことはできません。つきましては、政府におかれましても、災害復旧事業費の査定につきましては、その厳正と適確さの確保にさらに一段と努力を傾けていただき、不当経理の絶滅を期してほしいと存ずる次第であります。 以上強く要望いたしまして討論を終わります。
○二宮文造君 私は公明党を代表して、昭和三十八年度一般会計予備費使用総調書(その2)外四件及び昭和三十九年度一般会計予備費使用総調書外四件、昭和四十年度一般会計予備費使用総調書(その一)外二件並びに昭和三十九年度一般会計国庫債務負担行為総調書について不承諾の意思を明らかにするものであります。 御承知のようにただいま提出されております案件のうちで、昭和三十八年度(その2)及び昭和三十九年度の(その一)に関する部分につきましては、去る第四十八回国会に提出されましたが、同国会の会期末の事情によって審議未了のまま廃案となりました。この間の経緯については詳しくは触れませんが、要するに会期末において議了できなかったのは、ベトナム救援に関する重要な質疑が残ったからなのであります。このように実質的質疑未了によって廃案化するというような国会史上初めてのケースについて、当然予備費案件の再提出の問題が生ずるのでありますが、政府は過去における衆議院解散による先例にならって、現在開かれている第五十一回通常国会になって初めて本件を提案してまいったのであります。その間、四十九、五十の両国会が開かれ、その会期は通算すれば九十日間に及ぶものであります。何がゆえに政府は、この両国会に案を整えて、すみやかに再提出をしなかったのでしょうか。財政法第三十五条等は、このような場合について、すなわち廃案となった予備費案件の国会再提出については規定していません。法の規定のないとき、政府は国会に対し、憲法の趣旨に立って案件処理に当たるのが当然であり、また予備費の性質からしても、少なくとも五十一回国会を待つという態度はとるべきではないと思います。 ただいま本決算委員会におきましては、昭和三十八年度決算について議了の段階における締めくくり採決寸前であります。このような時期に昭和三十八年度の予備費案件が提出されるということは、予備費の国会審議の意義をほとんどなくしてしまうものと言わねばなりません。 このような現状に立ち、また憲法第八十三条の財政国会中心主義の趣旨と、予備費の性格にかんがみるとき、内閣のこれらの案件の取り扱いについては、疑義を残すものと言わねばなりません。 このような手続にも、財政処理についても、内閣の姿勢の一端をのぞかれるのでありまして、公明党としては不承諾にならざるを得ないところであります。 次に、予備費使用にあたっての内閣の姿勢について申さねばなりません。たとえばベトナム救援事業についてであります。質疑の段階においてはっきりしてくればくるほど、国民大衆には納得のいかないことばかり出てくるのであります。第一に、外務政務次官は、アメリカからもベトナムからも要請されたわけではなく、日本政府が独自に人道的見地で救援したと言っているのかと思うと、その他の説明員はそうではない。アメリカ側の要請に基づくものではないが、ベトナム政府からの緊急救援の要請があったからだと言っているのであります。これはどちらも国民にほんとうのことを語ろうとしない姿勢だと思うのであります。 第二に、政府の言う人道的見地と日赤の言う人道的見地とがなぜ一致しないのかの問題が残ります。これは政府が人道的人道的とその自主性と純粋性を主張すればするほど、その矛盾はますます大きなものとなるのであります。今日日赤においては、国際赤十字との協力体制のもとで南北ベトナムの双方に対して、人道的救援事業を行なうこととしているにもかかわらず、政府はこの日赤活動と別個に、人道的見地を立てて、四十一年度においても再び南ベトナムに対する救援事業をしているのであって、われわれは政府の言う人道的見地の解釈に疑義を生ぜざるを得ないのであります。 第三に、このベトナム救援費五億三千余万円を補助金として支出するにあたって、その相手として東南アジア文化友好協会という処理能力の欠除している団体を、他との比較検討することもなく、役員の構成に有力者がいる等の理由のもとに決定し、決定の直前に寄付行為の目的条項さえも変更している点であります。また緊急と称して本事業の閣議決定と同日、直ちに同団体の評議員たる株式会社平岡に一括して業務委託の措置をとっているのであります。しかも同会社は、輸出保険金詐欺で多額の国損を与え、また不正輸出、大がかりな脱税事件等によって、相次いで起訴されているのであります。 第四に、このような団体と会社の手を通じて五億数千万円の血税による救援品が、目録どおりに、はたしてベトナム国民大衆に渡ったかどうかの疑念がわくのであります。委員会において、ついにベトナム政府の領収書を徴することはできなかったのであります。およそ公金をもって他国民に無償譲与する場合に、譲り受け人の確固とした受け取りを取らないということが許されてよいものでしょうか。この予備費案件は、すでに会計検査院の検査は終わっているものでしょう。ベトナム政府の受領書との照合をしないような会計検査があっていいものでしょうか。私はこのような会計検査のあり方を一刻も早く打破し、公明正大な会計検査が行なわれねばならないと痛感するものであることをつけ加えておきます。 また、昭和四十年度予備費のうち、交付税及び譲与税配付金特別会計についてであります。別会計法附則第十六項には、借り入れ金の利子は必要な額を一般会計から繰り入れると規定しております。しかも、政府は予算総則並びに総則補正においては、常に借り入れ金と一時借り入れ金をともに規定しているのであります。これは国庫余裕金あるいは一時借り入れ金をもって同特別会計の資金融通をまかなうためと称してはいるものの、この場合の金利は同特別会計の予備費をもって支出することとなっており、結果的には一般会計から繰り入れた利子分を不用額としているのであります。また四十年度補正予算において、総則補正には、一時借り入れ金のみの改定額を記載しながら、借り入れ金については財政特別措置法に明足しているからとの理由で、総則補正にあげていないのであります。この点については、昭和三十九年補正、四十年当初予算においても、借り入れ金の金額は明定しているにかかわらず、予算総則には改定額を記載しており、当局の答弁は首尾一貫していないのであります。これらは明らかに会計経理上明確を欠くものであり、ひいては同特別会計利子負担分だけに圧迫を加えるものとして、われわれの承諾できない理由であります。 要するにこれら政府の財政処理の姿勢には、真剣に国民大衆の福祉を増進する上において、多くの疑念を残すのであります。 以上のことを理由として、ただいま提案された案件に対し、不承諾とする次第であります。 討論を終わります。
○岩間正男君 私は日本共産党を代表して、ただいま議題になった案件全部について、反対するものです。その中でも特に予備費について、反対の理由を述べたいと思います。 提案された三件の予備費使用の実態を見るに、その多くは閣議決定の名によって行なわれ、反人民的戦争協力のための予備費使用であります。 まず、昭和三十八年度予備費のうち、国会所管についてこれを見れば、国会の会期延長に伴う必要な経費が、この予備費から支出されていますが、この会期延長の目的は何であったか。その内容は、第四十三国会では、炭鉱労働者首切りのための石炭合理化臨時措置法並びに中小企業の整理統合を目ざす中小企業基本法、独占資本奉仕の近畿圏整備法などを強引に可決通過させるためでありました。また、第四十四国会では、国民の民主的権利、選挙活動の自由を拘束する衆議院議員選挙特例法などを成立させるためでありました。このように国民の利益を拡大増進するどころか、かえってこれを抑圧阻害するための会期延長は絶対に了承することはできず、したがって、これに要した費用三億六千三百万円の予備費支出を承認することはできないのであります。 次に、総理府所管についてこれを見れば、褒賞品製造予算を補うものとして一千一百万円を使用されております。この叙勲に名をかりた勲章制度の復活は、政府・自民党の人気取りと軍国主義の復活のほかの何ものでもなく、国民のための正当な予備費支出とは認めがたいのであります。 さらに外務省所管では、韓国のコレラ対策の救援費として、二百八十万円の支出があります。この額は小額とはいえ、朴政権がその予算総額の五〇%以上を軍事費につぎ込み、アメリカのベトナム侵略戦争に加担して、戦時経済体制を強化し、韓国民の生活向上、福祉、厚生を全く顧みないことを思うとき、かかる援助を、日本国民の血税によってまかなうことは許されないことであります。 これが昭和三十八年度予備費支出に反対する理由であります。 次に、昭和三十九年度予備費の支出について見れば、まず皇室費であります。わが党は一貫して天皇制の廃止を主張してきました。だが、各年度の皇室費を見れば、少なからぬ血税が天皇一家のためにつぎ込まれています。皇太子のメキシコ訪問に四千八百万円、タイ訪問に一千万円、義宮の結婚のために三千四百万円が、当初予算以外に使用されています。これを了承することはできません。 次に国会所管では、会期延長に伴う経費四億八千万円でありますが、この第四十六国会の会期延長は、国民があげて反対し、また国会においても激しい論議のあった新暴力法を通すためでありました。 次に、内閣所管の予備費使用としては、佐藤総理のアメリカ訪問の経費二千九百六十万円があります。歴代の総理は就任早々いつもアメリカ参りを企てていますが、その結果は、いずれも日本人民の利益に反する対米従属の強化であります。昨年一月の佐藤総理のアメリカ訪問は、アメリカ帝国主義のベトナム侵略戦争への日本の積極的協力であり、アメリカの核持ち込みを中心とした日米核安保体制の承認でありました。自国の安全を顧みず、アメリカ帝国主義と日本独占資本の利益のために、国土と国民をあげてアメリカの戦争政策に協力しようとする政府・自民党のこの行為は、目下、日本人民の激しい抗議に出会っています。しかも、そのための費用約三千万円が血税によってまかなわれていることを、われわれは断じて了承することはできないのであります。 さらに、総理府、厚生省、農林省、運輸省所管には、アメリカの原子力潜水艦の寄港に伴ういわゆる汚染調査費合計四千四百六十七万円が支出されています。この調査は、原潜を受け入れるための口実をつくる手段であることは、きわめて明らかであります。政府は元来原潜の寄港そのものを拒否すべきであります。なぜなら、原潜の寄港そのものは、明らかに日本への核持ち込み、日本の核武装につながり、日本をアメリカのベトナム侵略のための基地とするものであるからであります。すでに八回にわたる原潜寄港という既成事実の上に、「エンタープライズ」ほか原子力空母艦隊の入港が予定されていることを思えば、なおさらであります。もともと原潜寄港を拒否すれば、この汚染調査費用の支出などは必要なかったのであります。 次に同じく内閣所管に、町田市への米軍機墜落による損害補償費三千五百万円があります。米軍基地が日本にあるために起こるこれらの支出は、この事件にとどまらず、米兵による暴行事件、環境衛生上の問題など、数限りない現状であります。にもかかわらず米軍はこれらの損害を十分に補償しようとせず、その一部を日本政府にまかなわせているのであります。ここに安保条約の本質があります。わが党は基本的には安保条約を廃棄し、在日米軍基地の撤去を要求するものでありますが、現状においても米軍による事故補償は全額米軍が支払い、被害者及びその家族に対する完全補償を強く要求するものであります。 次に、何よりも外務省所管のベトナム緊急援助費五億三千五百万円の支出に強く反対するものであります。その詳細は、ここで述べるまでもなく、佐藤内閣は政府援助のみならず、ベトナム特需等を通じてばく大な援助を、キかいらい政権に与えてきました。この援助が軍事援助であることは、天下周知の事実であります。ほかならぬアメリカ政府がこれを認めているのであります。佐藤内閣はこれらの援助を通じても、アメリカのベトナム侵略戦争に一歩一歩足を踏み入れているのであります。これは日本の安全と平和を根本からくつがえす行為であるだけでなく、ベトナム人民のやむにやまれぬ民族解放の正義の闘争に水をさし、日本をアジアの孤児にする行為と言わざるを得ません。われわれは、かかる不当きわまるベトナム援助に絶対反対するものであります。 最後に、昭和四十年度予備豊支出のうち、内閣所管について触れたいと思います。ここに佐藤総理の沖繩訪問のための経費一千一百万円があります。佐藤総理の沖繩訪問の真のねらいは、沖繩九十万島民の基本的権利をアメリカに売り渡し、米軍による沖繩占領の永続化と侵略基地化を事実上承認し、米軍が安心してベトナム侵略の最前線基地として沖繩を利用できるようにすることであります。政府の言う民生安定の具体策なるものも、沖繩県民を侵略と戦争の道に一そう深く引きずり込むための欺瞞と懐柔の手段にすぎません。現に佐藤総理は沖繩県民のやむにやまれぬ祖国復帰の陳情にあうや、その声をおそれて、米軍基地に逃げ込んだ事実が、何よりも証明しているのであります。このようなねらいを持つ沖繩訪問にわれわれは同意を与えず、したがって予備費支出を不承認するのは理の当然であります。 以上述べた理由により、反人民的な昭和三十八年、三十九年、四十年度の一般会計予備費支出三件ほか、すべての案件に対してわれわれ日本共産党は強く反対するものであります。
○相澤重明君 採決のしかたについて希望を申し上げ、同時に次の点を補足いたします。 賛成の部分と反対の部分が明らかでありますので、それを採決をしていただくと同時に、先ほど私は日本社会党を代表して賛成の部分を申し上げました。昭和三十九年度一般会計予備費使用総調書については反対であります。本件審査にあたりまして、いわゆるベトナム戦争については、国際関係においても終止符を打って、和平をもたらすことが急務であります。政府がベトナム共和国民生安定救援事業として、アメリカと協力して一方的に戦争に協力するような態度は、非難されなければなりません。私ども日本社会党は、いずれの国とも友好関係を持つことであり、自主独立、平和社会建設が目的であります。政府はベトナム援助ばかりでなく、戦争に協力するために原潜を佐世保、横須賀に寄港させ、さらに空母を寄港せさる地ならしを行なおうとすることは、平和を念願する日本国民の期待を裏切るものであり、絶対に容認することはできません。以上により昭和三十九年度一般会計予備費総調書については反対をいたす次第であります。したがいまして、委員長におかれましては、採決のしかたとして、賛成の部分、反対の部分をお取り上げになって採決されるようにお願いをいたします。以上であります。
○委員長(鶴園哲夫君) 他に御意見もないようでございますが、討論は終結したものと認めて御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(鶴園哲夫君) 御異議ないと認めます。 それではこれより採決に入ります。 ちょっと速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(鶴園哲夫君) 速記つけて。 まず、昭和三十八年度一般会計予備費使用総調書(その2)、昭和三十八年度特別会計予備費使用総調書(その2)、昭和三十八年度特別会計予算総則第十三条に基づく使用総調書、昭和三十八年度特別会計予算総則第十四条に基づく使用総調書(その2)、昭和三十八年度特別会計予算総則第十五条に基づく使用総調書、昭和三十九年度特別会計予備費使用総調書、昭和三十九年度特別会計予算総則第十四条に基づく使用総調書、昭和三十九年度特別会計予算総則第十五条に基づく使用総調書、昭和三十九年度特別会計予算総則第十六条に基づく使用総調書、昭和四十年度一般会計予備費使用総調書(その一)、昭和四十年度特別会計予備費使用総調書(その一)、昭和四十年度特別会計予算総則第十一条に基づく使用総調書(その一) 以上十二件を一括して問題に供します。昭和三十八年度一般会計予備費使用総調書(その2)外十一件は、承諾を与うべきものと議決することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(鶴園哲夫君) 多数と認めます。よって昭和三十八年度一般会計予備費使用総調書(その2)外十一件は、いずれも多数をもって承諾を与うべきものと議決されました。 次に、昭和三十九年度一般会計予備費使用総調書を問題に供します。本件について承諾を与うべきものと議決することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(鶴園哲夫君) 多数と認めます。よって本件は多数をもって承諾を与うべきものと議決されました。 次に、昭和三十九年度一般会計国庫債務負担行為総調書を問題に供します。本件について異議がないと議決することに賛成の方の挙手を願います。 〔賛成者挙手〕
○委員長(鶴園哲夫君) 多数と認めます。よって本件は名数をもって異議がないと議決されました。 なお、本院規則第七十二条により議長に提出すべきこれら案件の報告書の作成等につきましては、これを委員長に御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(鶴園哲夫君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。 別に御発言がなければ、本日はこれにて散会いたします。 午後五時四分散会