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51回国会参議院1966/04/21

外務委員会 第8号

発言数
84
登壇者
10
会派数
4
開催日
1966/04/21

会議録

木内四郎自由民主党

○委員長(木内四郎君) ただいまから外務委員会を開会いたします。  まず、委員の異動について御報告いたします。  本日、上原正吉君が委員を辞任され、その補欠として田村賢作君が選任されました。     —————————————

木内四郎自由民主党

○委員長(木内四郎君) 在外公館の名称及び位置を定める法律の一部を改正する法律案を議題とし、これより質疑を行ないます。質疑のおありの方は、順次御発言をお願いいたします。——別に御発言もなければ、質疑は終了したものと認めて御異議ございませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

木内四郎自由民主党

○委員長(木内四郎君) 御異議ないと認めます。  それでは、これより討論に入ります。御意見のおありの方は、賛否を明らかにしてお述べを願います。——別に御意見もないようでございますから、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

木内四郎自由民主党

○委員長(木内四郎君) 御異議ないと認めます。  それでは、これより採決をいたします。  在外公館の名称及び位置を定める法律の一部を改正する法律案を問題に供します。  本案に賛成の方は御挙手を願います。  〔賛成者挙手〕

木内四郎自由民主党

○委員長(木内四郎君) 多数と認めます。よって本案は、多数をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、本院規則第七十二条により、議長に提出すべき報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ございませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

木内四郎自由民主党

○委員長(木内四郎君) 御異議ないと認め、さよう決定いたします。     —————————————

木内四郎自由民主党

○委員長(木内四郎君) それでは、国際情勢等に関する調査を議題といたします。  御質疑のおありの方は、順次御発言を願います。

森元治郎日本社会党

○森元治郎君 横山特使の問題ですがね、あれはどういう資格で出たんだか、ふわふわと出ていってしまって、わからないのだが、政府が頼んだのか、売り込んだのか、大臣個人の特使か、内閣のあれか、特使ということばをつけたか、つけないのか、どんなものですか。

椎名悦三郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) 政府から頼んだのでございます。そして資格は外務省顧問、それで大使の名称を出張中は使うことができる。名称大使。で、ベトナム和平の糸口を探求するというために、ごく概括的にその範囲において適当に行動する、こういう指示を与えております。

森元治郎日本社会党

○森元治郎君 訓令は、ベトナム解決の糸口を見つけてこい、どこへ行って見つけてくるかは特使が見つけてくるのだ、受けるほうも、承知しましたということで出ていったのですか。どっかへ行って拾ってこい。そうじゃなくて、大臣も総理もお会いして、とくと訓令を授けて、どの辺の国を回れ、会ったらこういうことを言え、そういうことは当然あったわけですね。

椎名悦三郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) そういうこまかしい指示はしておりません。

森元治郎日本社会党

○森元治郎君 それは大胆な特使ですね。特使というのは、昔、戦時中でもいまでも、ハリマン特使が第二次大戦の末期において活動し、あるいはステチニヤスとか大いに活動する。それはみんな、日本を押えつけてどうしたら早く戦争を終結させられるか、ルーズベルト大統領の方針を、大統領と同じに、はだで理解して行っているのですね。だから、受けたほうも、これはフランクリン・ルーズベルトが来たんだなと思うくらいに高く評価をして、敬意を払って受けとめてお話をした。だから、お話は一つ一進んだ。停滞すると、訓令を仰いでまた交渉に入るというのが普通だと思うのですが、何も授けなくてベテランの横山正幸君に頼んだとも思えないのですが、そう肩を張らないでおっしゃってください。

椎名悦三郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) 別にどうということはありません。冒頭申し上げたとおりです。

森元治郎日本社会党

○森元治郎君 それじゃ、どうして横山さんをお選びになったのか。私も横山さんを、若いときから、りっぱな美男子でフランス語はうまいし、よく知っていますが、どうして古希を過ぎられた方を、昔ベトナムにおられたとか、ジュネーブで国際連盟で働いたとかいうことだけの理由で選んできたのか、その辺が少し軽いと思うのですが、あの人を起用した理由は何ですか。

椎名悦三郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) 衆議一決いたしまして、最も適任である、また、年のわりあいには元気かくしゃくたるものだというので、私もこれを承認いたしました。

森元治郎日本社会党

○森元治郎君 そうすると、これは売り込みであるのか、外務省の推薦であるのか、外務大臣の御推薦であるのですか、ないのですか。それから、衆議一決というのはもちろん閣議を言うのか、あるいは最高幹部、大臣、総理大臣、そういうところで衆議一決なんですか。

椎名悦三郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) 衆議というその衆は、少し失礼に当たるかもしれませんが、とにかく、それぞれの関係者において、この人ならば適格であろうということになりましたので、私もそれに同意をいたしました。

森元治郎日本社会党

○森元治郎君 なかなか練達たんのうの外交官である、なお、年はとっていてもかくしゃくたるものだ、こういうことで糸口を探ってこい、これで出かけた、回るところはどこでも君の好きなところ、こういうことですか。

椎名悦三郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) 回る国につきましては、打ち合わせをいたしまして出かけました。

森元治郎日本社会党

○森元治郎君 どの辺とどの辺か。事務当局がだいぶ大臣に教えているが。それから、幾日ぐらいいて帰ってこい、どことどこを回って。大きな訓令は、糸口を探ってこい、こまかいことはお前にまかせるとかというのか。どこどこの国で幾日までに帰ってこい。どうなっておりますか。

小川平四郎外務省アジア局長

○政府委員(小川平四郎君) 予定は大体三カ月。回る国につきましては、ヨーロッパ、中近東、アジアの国々を具体的に一応の計画として出発しております。行き先におきまして、御自身が変更を要する場合には、連絡して変更するという予定で立っております。

森元治郎日本社会党

○森元治郎君 もう一回大臣に伺いますが、どういう人に会い、会ったら何を言い、一切は横山特使の判断にまかせる——自由裁量にまかしているのですか。何か、サル回しのサルを引っぱるように、網をつけてたえず連絡をし、そこで押せ、引け、そういうことはやっていないのですか。

小川平四郎外務省アジア局長

○政府委員(小川平四郎君) 御出発前に大体の目算は相談をしております。しかし、現地に行きましてから、特に現地の大使に相談して、さらに面会その他についてはアレンジすることになっております。

森元治郎日本社会党

○森元治郎君 そうすると、横山さん御自身は、行く前は、自分はこういうふうにしたいという案を出して、それで大臣なり総理大臣に御披露しく事務当局の、近ごろスポークスマンらしい外務次官も加わり、そういう打ち合わせをしておったはずだと思うんですよ。横山さんが案をつくって承諾を得て、こういう人に会いたい、こういうことがあったと思うんですが、もちろんあったでしょうね。

小川平四郎外務省アジア局長

○政府委員(小川平四郎君) ございました。

森元治郎日本社会党

○森元治郎君 その横山さんにお願いしたときに、横山さんは、老骨をこの際御採用くださるのは感謝感激とおっしゃったのか、いやだいやだ、いや、君しかいないから行ってくれと言ったのですか、どっちですか、大臣。

小川平四郎外務省アジア局長

○政府委員(小川平四郎君) 横山大使は、実は、個人的に非常にインドシナ問題については御自分で研究しておられまして、私どもも常時お話を伺っておりました。したがいまして、今度御出発に際しまして、いろいろの御意見も伺いまして、日程その他につきましても、十分打ち合わせの上、出たわけでございまして、横山大使がいやだいやだということではないと思います。

森元治郎日本社会党

○森元治郎君 それでは、そういうふうに、お名ざしに感激して、ひとつ命がけでやってみようということでしょう。ところが、出先からの、ぽつりぽつりという噂ですからはっきりしませんが、来てもらって迷惑だというような空気が回り回った地域、パリとか、あるいは——いまはバンコンタだかどっかにおられるでしょうが、そういう通過されたところで——ユーゴスラビアでもそのようだったし、いま大臣は出先の大使と相談をして、それはだれかと会うときの連絡、面会時間をとったり、いろいろな現地における活動、便宜のために現地の大使館において連絡をとるだろうが、来た人は、ほんとうに政府の訓令を持って、ほんとうに総理、外務大臣の意図を体して来ていないと思うから、出先の大公使もどんなふうにお世話をしていいのか。ホテルの世話と面会の世話ならわれわれしろうとが行ってお世話になるのと同じであって、どうもたいへんな受け方をしていない。ことに、これから来られるところ、たとえばビエンチャン——ラオスあたりのお話を聞くと、来るそうだ、困った。何で困るのですか。それほどの高いミッションを持った人、ベトナムの和平の糸口を見つけようと言って努力されておる人が、困るというような空気が、来ないほうからもあるのですが、来たほうからも、われわれ大使がいて一生懸命働いているのに、なぜ大使に頼まないで特使に頼むのか。こういうような空気もあるようですが、どんなふうに大臣お考えになりますか。

椎名悦三郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) そういう話はまだ聞いておりませんので、いずれ帰りまして詳細話を聞聞いてみたいと、そういうふうに期待しておるわけでございます。

森元治郎日本社会党

○森元治郎君 出先の大使にしても、特使だというから、うっかりしたことを言えばたいへんだから口をつぐんでいるのでしょうが、そういうふうな受け取り方があるようであります。大臣として、この国会の席ではそうだと言ったらたいへんだから、それは聞きおくでしょうが、お帰りになったら聞いてごらんなさい。だめですよ、人を出しておいて、出しっぱなしで、まるで新聞記者に金をやって、たねをとってこいというようなことでしょう。どこでもかってに行って、大体行くのはヨーロッパと中近東をずっと通ってきて、そしてアジア——サイゴンから帰ってきて報告があったら聞こうし、なければいいというような特使の出し方はないと思うのです。あちこちで特使が談話を発表しておりますね、特使談を。なかなか大きなことも言って、帰ってきてから日本政府に報告し、必要があればアメリカ政府に勧告することもあろうというようなことを言っておるのですね。そこまでの訓令、権限を与えてあるのですか。政策について政府に報告し、必要があればアメリカに勧告する。どうなんですか。少し大き過ぎると思うのですがね、大臣。

椎名悦三郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) アメリカに勧告するというようなところまでは渡しているわけじゃございません。

森元治郎日本社会党

○森元治郎君 それは当然ですね、勧告するまでしゃべっていない。そこで私は、出し方が軽率だ。何を頼んだのか、三カ月なんという時間も長いです。そんなにやっているうちに、流動する国際情勢の中で、三カ月も歩いて、サイゴンの情勢では、選挙をやって政府が負けるかもしれない。御用選挙だから勝つでしょうが、負けるかもしれない。報告しようと思ったら、全然逆な結果が出ることもあるのです。そういう特派大使出すことは、出し方が非常にまずいと思う。もっと慎重に考え、もっと期待するなら期待する。そういうことが大事だと思う。そこで、これまで出先でも大いに該博なる知識と体験と現地の折衝の結果、どういう御報告ですか、大きな趣旨は、ベトナム和平について望みがある、非常にむずかしい、いまの段階ではむずかしい。どういう御報告か承りたいのです。ということは、新聞にもちょくちょく出ておりますから、どうも私なんか新聞で拝見したところによれば、ベトナム和平に日本が出てくれることは非常にけっこうなことだから大いにやってくれというのが一般的なようですね。おれにはできない、やるということはもう日本は大いにやってくれ、非常にいまは、ユーゴとかフランスとかその他の行った国々は、まだ自分たちが入って和平に持ち込む情勢が熟してないというのが各国政府の大体の御返事のようであったと思うのです。カイロで、先ごろ横山大使が話されたのもそんな趣旨ではなかったかと思うのです。特使の中間報告を承りたいと思います。

椎名悦三郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) これはまだ部分的な報告でございまして、もう少し掘り下げた状況を聞いてみなければわからない。いずれにいたしましても、五月半ばまでに帰ってまいりますので、その上で総合的にこの問題をよく検討してみたいと思います。

森元治郎日本社会党

○森元治郎君 いままでのところ、一つも期待したヒントというものはなかったようですか。外務省も外務大臣も非常に勉強して、いわゆる和平の糸口を見つけるためには御苦労されていると思うのだが、その中でも、現地を回って見た上、何か大きなヒントを得られたかどうか。

椎名悦三郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) 総合的にこれを再検討してみたいと思います。

森元治郎日本社会党

○森元治郎君 もう行かれてから約二カ月過ぎていると思うのですが、もう総合的に検討する段階であると思うのだが、残るところは、多分ラオス、サイゴン、もうあの辺だと思いますが、残るところはどこですか、現在はどこにおって。

小川平四郎外務省アジア局長

○政府委員(小川平四郎君) 現在はビルマにおりまして、これから仏印三国、台湾、そういうところを回って帰られます。

森元治郎日本社会党

○森元治郎君 そうすると、たいした大きな特使というものに対する期待はなかったわけですね。とにかくだれがやっても非常にむずかしい問題だから、ひとつ横山さんにお願いして、見つけられたら見つけてきてくれという程度の期待であったわけですね。もっと大きければ、もっと大きいことかどうかおっしゃってください。私は横山さん個人がいいとか悪いとかは決して毛頭思っていないのですが、出し方が少しく何かわけがわからないような感じがするから伺っているのです。

椎名悦三郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) 小さなようなことでも非常に大きな結果を得ることもあります。また、非常にたいへんなことのようでも、鳴動してネズミ一匹ということもある。いろいろございますので、そのときの情勢いかんによって、問題の活用のしかたがいろいろかわってくると思います。一がいに結果がどうのこうのということはまだ言えないと、こう思います。

森元治郎日本社会党

○森元治郎君 ベトナム問題解決に対して政府はあらゆる機会をとらえて大いにやりますとは、総理大臣が予算委員会はじめ、あらゆる機会で申されている。大臣もおっしゃっております。この際、そのあらゆる機会をとらえてやられたのを、総決算というまでにはいきませんが、きょうまでの段階で、どのようになっているか、成功していると思われるのか、なかなかむずかしいと思われるのか、これを伺いたいと思うのです。というのは、一つには構山大使の派遣もした。外務大臣はソビエトへ行かれて、向こうのグロムイコ外務大臣ともベトナムの平和を話し合ったこともある。それから、おそらくイギリスなども、日本にいる大使ですか、そういう人とも会ったろうし、アメリカとも話し合ったろうし、出先の大使をして任地における情勢も探らせたようですが、それをきょう現在でまとめてみると、どういう御感想ですか。非常にむずかしいと思う。あらゆる機会をとらえてやると言ったけれども、非常にむずかしいと御判断なのか、いかがですか。

椎名悦三郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) 決して簡単な問題ではないということがますますはっきりしてまいりました。

佐多忠隆日本社会党

○佐多忠隆君 関連して。  アメリカでは、マンスフィールド上院議員が、ベトナム問題をめぐって関係諸国の間で和平会議を開いたらどうか、日本あるいはビルマが適当だと思うというような提案をして、追っかけて、政府はその提案を受けて、日本に何らかの仲介をしてほしいという申し出をしたというふうなことが伝えられておりますが、その辺の事情はどうなっておりますか。

椎名悦三郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) まだ日本に直接申し出はございません。

森元治郎日本社会党

○森元治郎君 結局、日本のそのベトナム和平への努力というものも、日本が南ベトナムにいろんな形で財政あるいは医療の問題、その他米軍への軍事、経済的な援助ということをやっている限りでは、これがある限りは、発言力がどうも、北ベトナム——ベトコンを支援しているという共産圏のほうでは、聞く耳を持たないと、その立場がないのならともかく、片方を応援していて言うのでは受けられないという空気があるようだと横山さんはどこかで記者会見して話されているようですが、そんな印象を報告の検討の中で感じられたかどうか。

小川平四郎外務省アジア局長

○政府委員(小川平四郎君) ただいまのようなことを横山特使が言われたということは、私ども承知しておりません。

森元治郎日本社会党

○森元治郎君 小川さんもアジア局長におなりになって、このごろ外務省の人は、みんな新聞読まない役人が多くなったのは不思議なんですね。それもニューヨーク・タイムズとかワシントン・ポストが何とかだと言うと、ちゃんと見て勉強をしてきているんだが、日本の新聞というとみんな読まないんだな。何読んでいるんだろうね。外務省には情報文化局長というのもあるし、毎朝毎朝たくさんの紙をつぶして、横文字と日本文字で省内にこれを流している。忘れた、読んだけれども言えないというのならまた別ですけれども、読まないのはおかしい。夕刊にこんなに出ているんですね。あれを知らないで政府委員としてここにすわっていても意味ないでしょう。夕刊にずいぶん出ているんだから、あなた方は準備するだろう。それを読まないとすればだめなんだな。だから、特使というものはいいかげんに出しているということになるんだよ。もうあのヨーロッパ戦争の終わりごろの特使の活躍なんて目ざましいものですよ。それを今日戦史としてみんな読んでいるわけだ。横山さんも、私はそういう特使だと思うんですね。そこで大臣、どうです。そのベトナム和平は、あらゆる機会をとらえて今後ともおやりになるんですか。だんだんこうむずかしくて、ちょっと打つ手なしと、機熟せず。大臣はなかなか勘がいいから、判断してください。

椎名悦三郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) いや、今後ともあらゆる機会をとらえて努力しなければならぬと思います。また、そうやるつもりでもおります。しかし、なかなか、問題はきわめてむずかしい。この問題は、日本のみならず、あらゆる世界の国が和平解決のために努力しておるわけでありますから、いずれもたいした効果があがっていない。いかにむずかしい問題であるかということはそれでおわかりになると思います。それにもかかわらず、日本としては、機会をつかまえて努力を今後とも続けると、こういうつもりでございます。

森元治郎日本社会党

○森元治郎君 そこで、マンスフィールドの一つの提言もありましたが、政府のベトナム戦争解決への具体的な対策をもう一回ここで繰り返してもらいたいのです、もう一回。いまの、その後の情勢を入れながら。ベトナム問題を解決するわが方の方針——もうアメリカあたりは十原則だの、十三原則だ、四原則、いろいろその方針というものを出すのですね。日本もですね、要約すれば四原則、これできるはずだと思う。それが証拠に、外務省では安保条約問題に対する統一見解ですか、そんなものをちゃんとまとめて発表しているでしょう。ああいうふうに、日本はどういう方針でいくのだということをいままでも折に触れ、質問に触れてしゃべっていますが、これをひとつまとめてもう一回ここで繰り返してください。もし大臣が御記憶が、お忙しくて整とんができなければ、たくさんえらい人がここにおるのですから、いままで言った答弁集を一つ、一つと、ベトコン入れるとか入れないとか、北爆はどうするとかということを、わがほうの原則を四つくらいにまとめて、もう一ぺんこの機会におっしゃってください、もう時間もないから。

椎名悦三郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) まあ、十原則であるとか四原則であるとか、まあそういったようなことはこの次じゃないかと思う。まず戦争をやめて、そうして和平のそのテーブルを囲もうというその意思がまずあるかないかということが問題じゃないか。それから、和平のテーブルを囲んでから十原則なり十四項目なりあるいは四原則なりを出して、そうして大いに言い分を主張する。そうしておのずから帰するところに帰するという経路をたどるべきものである。ところが、戦争をやめるという気が起こらない以上、これはもう問題にならぬと私は考えます。それで、アメリカはいつでも武器をおいて和平収拾の話し合いを始める用意ありと、こう言っているのですが、北越が、絶対に勝つのだからというような自信のもとに、つまり、力で政治的目的をあくまで追求するというかまえを変えない以上は、なかなか問題はむずかしいのじゃないか。だから、戦争というものは引き合わない、とにかくこういうばかなことをやっておったんじゃ、お互いにためにならぬという気持ちになれば、それから糸口がほどけていくと、私はこう考えます。でありますから、もし日本が今後努力するというならば、そういう目標のもとに、いかにして北越にそういう説得を行なうか、だれがどういう方法によって行なうかというような点が、まあ探究すべき糸口じゃないか、こう考えます。

森元治郎日本社会党

○森元治郎君 いまの大臣の御答弁聞くと、アメリカ政府の公式発表そのままなんですね。そうすると、日本というもの要らないと言っちゃ失礼ですが、同じこと言ってるんじゃこれは何にもならぬ。幸い日本という国は別な独立国ですから、たとえ自由主義陣営の一員であろうとも、アジアにおけるりっぱな存在なんですから、アメリカにも自制をさせ、悪いことには忠告もする。一方北に対しても、テーブルにすわれ、テーブルにすわれと言うだけではなく、すわるためにはすわりようがあるでしょう。それも聞く。その間に初めて解決への大きな筋道が発見できるのだろうと思うのですが、ただアメリカと同じいまのお話では、これは聞いても、アメリカから一ぺん聞けば、日本から二へん聞かなくてもいいから、私は一歩譲って自由陣営の立場に立たれている佐藤内閣にしても、また独自の情勢判断から自分の意見を加えたもの、アメリカでもマンスフィルドはじめ、学者連中とか政治家連中でも、活発な意見を述べております。また、政府自身も含みのあるやわらかい——本質的には違わなくても、やわらかい姿勢を示している。日本だけがアメリカの公式発表と同じことでは平和の糸口は見つけられないと思うのですが、いかがですか。

椎名悦三郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) アメリカがどういうことを言っているか存じませんが、とにかく戦争はやめる。そして、話し合いに入って、そして言い分があればお互いに言い張る。そしておのずから解決策を見出す。こういう順序でいかないと、アメリカが考えようが、だれが考えようが同じじゃないかと思う、理屈は。みんながこういう考えになれば、この問題は片がつく、こう思うのです。アメリカと違ったことをしょっちゅう言っていなければならぬというわけはないのですから、理屈が合えばアメリカと同じことを言っても一向差しつかえない。

森元治郎日本社会党

○森元治郎君 わかりました。大臣の単なることばのひっくり返し合いではだめなんで、しからば、そのすわらせるという北に対してどうしたらすわらせられるかというのが横山さんを派遣した一つの理由であることはいまわかりました。どうしたらすわらせられるか、いつ日本が直接北ベトナムないしベトコンに言うのか、ソビエトに言うのか、中共に言うのか、どこの国に言うのか、どんな形でテーブルにすわらせるか。この方策はどういうふうになりますか。

椎名悦三郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) どうなりますかと、こうおっしゃられても、こうですということを申し上げることができれば何も苦労がないと思います。それが発見が非常にむずかしいのであります。

森元治郎日本社会党

○森元治郎君 どうも、特使が出しておられる電報も読んでいない、見たこともない、聞いたこともないという答弁じゃ、私は真剣さがないように思うのですね。  ひとつ大臣にお願いと、それから委員長にもお願いしますが、ベトナム和平への政府の方針というものを、何カ条でもよろしゅうございます。適当な内容で明確にひとつ出してもらいたいと思うのです。こういう方針でいっているのだ、野党がこんなことを質問しているが、われわれとしてはこういうふうにいっているのだ。いままでは、戦争やめましょう、やめなさい、そうしてテーブルにつきましょう、文句があったらテーブルについてしゃべったらいいじゃないか、来なくちゃ話にならない、こういうことではどうしようもありませんから、ひとつぴしゃっというやつを私らのこの疑問に答える。同時に、世界に向かって、いまの情勢も勘案して、ベトナム平和はこなくちゃならぬ。その中には、大臣がソビエトへ行ってグロムイコと懇談して、おまえ仲介に入れといったような苦い経験も頭の中に入れて、踏んまえて、ぜひ出してもらいたい。発表してもらいたい。当委員会でもよろしいし、世間に向かって新聞発表でもいいですから、われわれのベトナム解決の方法はこのとおり、この中にはマンスフィールドの意見もあるでしょう。いろんなその後、最近の、もっと具体的に言えば、予算委員会でやったあとの情勢の変化も組み入れた、アメリカにも聞こえるように、北ベトナムにも、ベトコンにも、グェン・カオ・キにも、聞こえるようなひとつ案をぜひつくって御被露願いたいと思います。お願いします。

羽生三七日本社会党

○羽生三七君 私、質問じゃないのですが、ひとつ意見を言っておきたいのですが、一昨日当委員会で、この外務省の安保に対する統一見解が出た際、そういう種類のものは、高度の政治的判断に基づいて、政府の最高指導部で十分な成案を得て発表すべきものだという、そういう注文をしたわけです。ところが、民社の曾祢委員からも発言があり、また、民社自体としても政府に反論したか抗議をしたようですが、そうするとまたすぐ今度は、有事駐留論についてわかったようなわからぬような見解がまた出てくる、一晩で。こういうことは非常な不見識だと私は思うのです。そりゃ民社の言っていることと違うと言っておりますけれども、それにしても、この一国の重大な国事を、特に安全保障に関する基本的な問題の見解を発表する場合に、こういう変転きわまりないやり方は、一体どこに信をおいてものを言っていいかわからないという感じを受けます。非常に不見識だと思う。この機会に私は一言御注意を申し上げておく。質問ではありません。

曾禰益民主社会党

○曾祢益君 それに関連して。いま羽生委員が指摘されたように、私も一昨日の当委員会で、安保問題に関する外務省の次官を含めての発表ぶりは非常に政治的なものがあって、それは適当でない、内容に触れる前にそういうことは慎んだほうがいい。というのは、非常に政治的な問題であるから、その一例として、たとえば有事駐留をぼろくそにやっつけている点なんかは、いわば論争をいどむようなあれであって、事実ほんとうに理解しているかどうかも怪しいのにそういう論争を展開すること自身も危険であり、一例としてあげたわけです。加えて、昨日これは私は外務大臣にお目にかからなかったけれども、わが党の佐々木国対委員長がお目にかかったと思いますが、正式に文書をもって、同じ趣旨ですけれども、簡単に申し上げるならば、政府の役割りというものは、こういったような、ややもすれば国論分断のおそれある問題については、一方の極論に対して他の極論をPRするというような態度は特に慎むべきである。政府としてむしろ国論の統一を求めるべきであって、一方の極論のPRというのは避けるべきだ。加えて、それが議会の責任を持てないような形で事務当局の意見というようなことで特にそういうものに触れて発表するに至っては、これはますますもって適当でない。だから、そういうことはやめなさい。加わえて、いわゆる有事駐留、私はしばしば言うのですが、決して有事駐留というのは、私は正式にこのことば使ったことございませんが、要するに、常時駐留はやめにして、そうしていわゆる常時駐留なきところの安全の約束というものは、これは利用していく必要があるのではないか。その意味で、安保条約の一方的廃棄論は適当でないが、安保条約はそういう形に改定することを考えたらどうか。そういうことによって無条件破棄と、それから、もう一ぺん期限が来たら十年間固定してしまえというような、われわれから見れば両極の議論を、両極化しないように、国論の統一をはかる一つの資料としてわれわれの意見を出している。だから、そういう意味で見ると、やれ有事駐留なんていうのはいかにも安全保障の原則に反するというようなきめつけ方は適当でない。条約論からいえば、むしろ安全保障と駐留の権利とは分離されているほうが普通なんで、むしろ一般の安全保障のパターンからいえば、駐留を同じ安全保障の中で規定しているのなんていうほうが例が少ないので、そういう点も考えなきゃいかんし、そういう条約論を展開する前に、やはり大きな政治論からいえば、日本の国論を帰一するほうがどれだけ大きな日本の安全保障かわからぬじゃないか。こういう意味なんで、重箱のすみをつっついたような、いわゆる有事駐留というものを自分でかってに固定化して、考えて、それをやっつけていく態度は慎むべきである。いずれにしても、こういうものについては、われわれは、事務レベルで議論すべきでないので、やはりこういう問題は、どうしても政府対議会における政党、すなわち外務大臣、総理大臣とわれわれが議会等を通じてやるべきだ。そういうことを申し上げたわけです。ですから、それに対してはどうお考えになっているか。回答は、いまお考え中なら考慮中でもけっこうですが、これについては、議会を通じ、あるいは文書をもって、われわれに政府の見解を正式にお答え願いたい。その間に新聞からつつかれたからやむを得なかったかと思うのだけれども、きのうの十時ぐらいになってまた——その内容のいい悪いは別ですよ、いい悪いは別だけれども——また外務次官談話という形で出たために、また問題が蒸し返されているのではないか。これらの点ははなはだ遺憾なんで、やっぱり本格的な取り上げ方は、外務大臣あるいは官房長官なり総理大臣が、政府の見解はこれだということをはっきり出してもらう、それをめぐって私たち議員と大臣とがこういう機会に議論を戦わす、こういう形に早くいかなきゃいかぬと思うのです。その意味で、きのうの十時の場合は、これは正式の回答でもなんでもないと私は考えておるが、いつ、どういう形で回答をしていただけるかというのが第一点。  それから第二点で、今度の外務省の言い方とこの前の言い方では、確かにニュアンスの違いがあります。だから、こういう問題は、あとでニュアンスの違いを起こすような軽率な取り上げ方は悪かったということになる。いいほうに来ているのならけっこうですけれども、私自身が、こうこうこういう意味ならばという条件をつけておりますが、私どもの考えは、日本のいわゆる防衛力増強ということを前提としてそして常時駐留をやめるということを言っていないのです。われわれは、日本の自主的な防衛ということと関係なしに、やはり制度として、日米の外交のあり方として、いわゆる常時駐留はもうやめていくのが正しい。それから、したがって、そのことは、事実上駐留が減っていくんじゃないかという事実上の今後の傾向だけでなくて、制度的に安全保障条約を改定して——適当な機会に改定するでしょうから、結局四十五年に改定ということになりましょうが、その改定する際には、いわゆる駐留問題、特に駐留のためにいわゆる事前協議を要するような、日本以外に出動するような、そういうものはなくするように、制度的に、条約的に常時駐留をやめるような形に変える必要がある、こういう意見なんですから、きのうの外務省の見解によって民社党の考えに近づいたのか、近づいていないのか、そんなことを論ずる段階はまだ早いと思う。要は、そういうしょっちゅう外務省の発表がぐらぐらしているようなんじゃいけないので、統一見解というのがいいかどうか知りませんが、私どもの正式な申し入れに対して正式な御回答を願って、そうして、それをもとにしてやはり議論を重ねていきたい。この際は、いまちょっと誤解があるといけないから、きのうの下田発言に対して私どもの見解を明らかにして誤解を避けたい。まず羽生さんの御質問に関連して、きのうのあれはどういう意味なのか。それから、私どもに正式に回答願えるのか。今後事務レベルで政治的な発言は慎んでもらいたいということに対してはどうお考えなのか。これをお聞きしたい。

羽生三七日本社会党

○羽生三七君 ついでに一括して答えていただきたい。いまの問題に関連してですが、それで、民社党の有事駐留論と社会党は見解を異にしておるけれども、それでは民社党が言うような、政府がきのう発表したようなことで、それじゃ、自主防衛の力が、たとえば第三次防で二兆七千億ですか、三兆ですか、それが何兆になって、政府の一定の計画があり、それが達成されるならば、有事駐留に切りかえるということを意味するのですか。きのうの発表は、そうでなかったら、あれを発表すべきではないですよ。私は、民社党の意見とは違います。違うが、かりにそうであっても、今後自主防衛がある程度進むならば有事駐留に切りかえるというなら、防衛力をある程度ふやせばそういうことにするという、そういうことの成案がなくて発表したとすれば、全くその場限りの思いつきをそのつど出すということになる。それをひとつはっきりしていただきたい。ついでに答えていただきたい。

森元治郎日本社会党

○森元治郎君 もう一つちょっとつけ加えて。つけ加えるのは、まず発表をして、そうして文句が出たらば、日本が自主防衛をすれば有事駐留でもいいというような意味が出たが、あれをよく読んでみると、これはアメリカの気持ちが動いているように見えるのですね。ああいう発表があった。そうすると、有事駐留がいいじゃないかという民社党の意見が出た。これについて一番ぴんと影響を受けるのは、日米安保条約の締結の相手国であるアメリカです。これは一言なかるべからざる立場だと思うのです。どかされるのは向こうですからね。こっちは関係はない。どかされるほうとしては、いや、おまえのほうでちゃんとわれわれの希望するようなしっかりしたものを持ってくれるならばいなくてもいいよ、核兵器でも持ってくれればもっといいよということになるのだろうと思う。したがって、アメリカからやっぱり日本の外務省のほうへそういうようなサゼスチョンが裏に非公式にあったと私は思う。そういうこともあってああいう発表になったんだと、これは勘ぐりでなくて、私はそう思うので、これもあわせて御返答を願いたいと思います。

椎名悦三郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) あれは、夕ベ新聞記者会見で向こうから問いただされて、そうしてそれに答えたあのようであります。ですから、民社党の申し入れに対して、外務省として、外務省内で十分に練った結論はまだ出ておりません。これはいずれ出しまして、適当な方法によってお答えを申し上げたいと思います。  それから、アメリカのほうとは、これに対しては何ら連絡をしておりません。

羽生三七日本社会党

○羽生三七君 私の質問にはどう答えるのですか。防衛計画との関係。

椎名悦三郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) まあ、いままでの経過をたどってみても、だいぶ駐留の状況がずっと減少しておりますが、それは、一方において日本の自主防衛が前面に押し出されてきて、それに対応して駐留の状況がぐっと減少しておる、こういう形でございますから、自主防衛が強化されれば、その限度において駐留の編制がずっと弱まって低下してまいる、こういうことになると思いますが、第三次防で、なくなるとか、どの程度までになるかということは、これは、私ども、防衛当局ではございませんので、お答えすることができませんのはまことに遺憾でございます。さよう御了承願いたい。

羽生三七日本社会党

○羽生三七君 そうすると、第三次防というのは別としても、そういうことと関連して、かなり流動しておる。十年固定化ということでなくて、かなり流動的な要素もあるんですか。いまのお話からいえばそういうことになるのですよ。

椎名悦三郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) どれぐらいの兵力の駐留を認めるかどうかというようなことは、条約をどうするかという問題とは関連しておりますけれども、それが条約の正文に表現されるわけでもなんでもないわけですから、そういう流動的な状況にあっても、条約をどうするかという論議は、これは依然として続くと思います。

森元治郎日本社会党

○森元治郎君 いま大臣が大事なお話をされたのは、防衛力を増せば、アメリカの日本に対する防衛力は、それがふえただけ減らしてもいいんだといったふうに私は聞こえたのですが、条約的にどこにどういう根拠があるのですか。第一次の日米安保条約では、日本は戦争の結果武力を捨てたので何もない、ないから、その間だけはアメリカ軍が守ってあげる、やがて国力が充実したらば漸増されることを期待して、日本の、イン・アンド・アバウト・ジャパンにアメリカ兵を置くと書いてある。第二次安保条約にはそれがなくなって、平等の立場だというので結んだわけですね。漸増を期待し、お前がふえたらふえた分だけ、けっこうなことだから、私のほうも国民の税金を使ってアメリカ兵を日本に配置しておくのも容易じゃないから、引きましょうというのは一体どこにあるのですか。

椎名悦三郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) 安保条約においては兵力の配置まで規定しないのでありますが、それによって条約の内容が変わるとか、あるいは期限がどうなるというようなことは私はないと思います。

岡田宗司日本社会党

○岡田宗司君 そういたしますと、先ほどの大臣が言われました、日本が自衛力を増して、そしてだんだんに在日アメリカ軍が減少してまあ有事駐留の形になるのだ、ああいうことは軽々に言わないほうがいいのではないですか。ああいうことを出されれば、われわれも論議しなければならないし、大臣も答えなければならない。そして、これは大きな問題として今後も論議しなければならないですよ。それだけの用意もないのにああいうことをなぜお出しになったのですか。なぜ、ああいう問題に対して軽々にお答えになったのですか。

安川壯外務省北米局長

○政府委員(安川壯君) 昨日次官が新聞記者の質問に答えて申しましたことは、日本が自衛力を増強すれば有事駐留になるとは言っておらないのでございまして、要するに、自衛力が増加して、それだけアメリカに対する依存度が減るということは言っておりますけれども、日本が増強すればアメリカ兵が一兵もいなくなるという意味の有事駐留になるということは、昨日の記者会見では言っておりません。

岡田宗司日本社会党

○岡田宗司君 私は何も一兵もいなくなるなんと言っていない。だんだんそういうふうに近づくということが新聞に出ているから、そうお聞きしたのです。おかしいのは、前のあの統一見解などもあなたが発表されたのですよ。北米局長の御発表なんでしょう、あれは。

安川壯外務省北米局長

○政府委員(安川壯君) 私が外務省を代表しまして説明したわけです。

岡田宗司日本社会党

○岡田宗司君 そうなんですね。そうすると、今度は下田次官がお答えになったわけですね。そうすると、あれは何ですか、外務省の統一見解であるから、あなたがお答えになろうが、下田次官がお答えになろうが同じであると、こういうことなのですか。

安川壯外務省北米局長

○政府委員(安川壯君) 私、外務省を代表いたしまして説明を加えたということで、何も私の個人の見解ではもちろんございませんし、次官が申しましたのも、次官の個人的な見解ではなく、外務省を代表して発言したものに変わりはございません。

岡田宗司日本社会党

○岡田宗司君 そうすると、外務省を代表して発言したということになりますと、外務大臣はこの内容も熟知しておられるし、それに対して責任を負われるという立場にあるわけですか。

椎名悦三郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) もちろん、そうであります。

岡田宗司日本社会党

○岡田宗司君 そうすると、昨日お話しになりました、これは国会における答弁のためにまとめたものだというのとだいぶ違ってくるのですがね。十分に検討された結果とも思えないし、そうかといって、単にまとめたものとも思えないので、したがって、これはかなりやはり軽率なものであったのではないかというふうに考えられるのですが、どうでしょうか。  それからちょっと一つ、先ほどの佐多君の発言に関連してですが、マンスフィールド議員の演説に対してアメリカ政府当局のほうも歓迎すべきものであると、こう言っております。それは提案を含んでのことでしょうから、いずれ日本に対しても何らかの申し入れがあるかもしれない。そのときに政府としてはもうすでにマンスフィールド議員の演説等も、それに対するアメリカ政府の態度等も研究しておられるのでしょうから、それをどういうふうに受け取られ、それからどういう態度をもって臨まれるのか、その点ひとつお伺いしたい。

椎名悦三郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) マンスフィールド氏の提案は新聞で承知しておりますだけでございます。それから、アメリカ政府のこれを支持しておるということも新聞で承知しておりますが、まだ日本政府に対しては何も向こうからこの問題についての申し入れはございません。でありますから、これに対して正式のまだ政府の見解を言うべき段階ではないと思います。

岡田宗司日本社会党

○岡田宗司君 これは、アメリカにある日本の大使館から、こういう重要な問題について報告なり公電なんというものはないのですか。

安川壯外務省北米局長

○政府委員(安川壯君) 大使館からは、マンスフィールドがああいう発言をしたという事実、その内容、それから国務当局がこれを歓迎するという発言をしたというのは公電で報告が来ております。

岡田宗司日本社会党

○岡田宗司君 重要な公電だろうと思うのですが、外務大臣はそれをごらんになっていないのですか。もし局長のほうからそれを外務大臣のほうに報告していないとしたら、これは怠慢だと思います。大臣のお話だと、新聞だけで見て新聞だけで承知しておるので、これではどうも外務大臣としても怠慢だし、北米局長としても怠慢じゃないですか。

椎名悦三郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) 私の申し上げたのは、アメリカ政府から申し入ればない、こういうことでございます。

黒柳明公明党

○黒柳明君 一昨日も私は外務大臣に質問したのですが、要するに、この問題は根本的な問題だと思うのですよ。政府は考えてないとか、時期が早いとか、こうおっしゃりながら、事務次官の談話を出す、あるいは外務省の見解を出す、また、昨日あたりは総理がいままでと若干違ったニュアンスを受けるような方向の意見も出す、またいま外務大臣のいろいろな発言を伺うと、非常にまちまちであり、意見がまとまっていない。こういうようなことが新聞にあらわれるたびに非常に国民が迷惑しますし、この問題は国を二つに分け、あるいは世界を二つけ分けるような可能性がある非常に重大な問題です。それに対して決して早いこともないし、また、いまからいろいろな意味において国会の場を通して国民にその重大性あるいはそれに対しての認識を与えていかなければならないと、こう私は思うわけですが、ひとつ総理にも呼びかけ、当然当事者である外務大臣が中心になって、この問題について確固たる勉強もし、あるいは検討もし、政府の意見をまとめる、もうそういう段階に来ているのじゃないか、当然そういう態度を示さなければならない、こう思うわけですから、この点に対して外務大臣いかがでしょうか。

椎名悦三郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) いまの御質問は、条約の期限の問題でございますか。

黒柳明公明党

○黒柳明君 いや、そうではなくして、要するに、こういう国会の発言、討論というものはマスコミに流れ、新聞によって国民が知っていくわけです。そのたびに重大な本条約についての態度が、何か政府の見解がまちまちだ、統一的意見がそのたびに変わっていくようにニュアンスを与えるわけですから、私は、外務大臣が幾らとぼけてもしようがない、事実なんですから、そうすると、もしかすると、この問題が国を二つに分けてあるいは世界を二つに分けるような重大問題であることは、これはもう当然百も承知です。そういう問題に対して、考えてないとか、時間があるとか言いながら、もう小出しにいろいろなところから意見が出てくる。そうすると、迷惑するのは国民だと思うのです。そういうようなあり方というのは、ほんとうの国会の論議じゃないと思うのですよ。もう政府としても四年間ある、長いようですけれども、こんなに議論が沸騰しているわけですから、ひとつ十分に検討もし、その当事者である外務大臣がまた総理にも意見を出し、また、外務省内部の意見も統一して、いまがいまこういう見解を発表することじゃなくしても、国民にひとつ迷惑をかけないようにしていただきたい。また、そういう研究態勢、勉強態勢というものをしっかりとる、そういう方向に外務大臣も向けていってもらいたいと、こういう要望も含めてまた質問もしたわけなんですが、いかがでしょうか。

椎名悦三郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) 御趣旨は十分に拝聴いたしました。

木内四郎自由民主党

○委員長(木内四郎君) 本件に対する質疑は、本日はこの程度にいたしたいと思います。  本日は、これにて散会いたします。    午後二時三十一分散会

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