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51回国会参議院1966/03/31

外務委員会 第5号

発言数
100
登壇者
13
会派数
3
開催日
1966/03/31

会議録

木内四郎自由民主党

○委員長(木内四郎君) ただいまから外務委員会を開会いたします。  海外移住事業団法の一部を改正する法律案を議題といたしまして、前回に引き続き質疑を行ないます。  質疑のおありの方は、順次御発言を願います。

岡田宗司日本社会党

○岡田宗司君 移住局長にお伺いしますが、一昨日のこの委員会でもって、大和君から沖繩の人々の移住の問題について御質問がありましたが、私もそれに関連して御質問申し上げたい。というのは、戦前の人々はこれは沖繩県民ということで行ったわけですけれども、戦後移住された方はいまどういう国籍になっておりますか。

廣田しげる外務省中南米・移住局長

○政府委員(廣田しげる君) 沖繩から直接行かれた方々は、いわゆる沖繩の政府の証明書かなんかで行かれております。それから一部分の方は、日本に一ぺん来られまして神戸の移住センターあたりから出るわけなんでございます。その際には日本の旅券でやっております。いずれにいたしましても、日本人であることは間違いないので、現地に着きましてから、必要があれば、日本大使館から旅券を出す、こういうようになっております。

岡田宗司日本社会党

○岡田宗司君 このことは非常に重要な点だというのは、いま便宜上、たとえばボリビアの場合なんか、日本の大使館がいろいろめんどうを見ておるということですけれども、正式に言えば、国籍がないわけなんです。アメリカの領土でもないわけですから、したがって、アメリカの国籍を持っていないわけです。それから、日本の潜在主権はあるのですけれども、施政権が向こうにあるという理由から、向こうではそういう人たちに日本の国籍を証明すべきものがない。何も出していない。そうすると、戦後の沖繩移民——直接沖繩からアメリカによって送出された者は国籍がないということになる。これはいまは便宜上というので済みますけれども、しかし、将来にわたってそういう不安定な位置に置いておくわけには私はいかないと思う。これは何か解決をしなければならぬ問題じゃないかと思うのですがね。これはあなたのなす権限の中の問題じゃないので、外務大臣に伺いますが、この問題どうお考えになりますか。

椎名悦三郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) 沖繩の人が沖繩におる状態では、日本人ではあるけれどもアメリカの施政権に服さなければならぬという契約がある、これは申すまでもございませんが、海外に出た場合にはやはり日本人であることに変わりはないのでありまして、その実体をどういうふうに——手続の問題と思います。それをやっぱり実体に即した扱いをすべきであると私は考えておりますが、その点に関しましては現状はどうなっておりますか、事務当局のほうから説明いたさせます。

廣田しげる外務省中南米・移住局長

○政府委員(廣田しげる君) 先ほども申し上げましたように、必要に応じて、要すれば旅券等も出しておりますので、その点現在のところ何ら支障がないと思っております。

岡田宗司日本社会党

○岡田宗司君 支障の問題じゃないのですよ、私の聞いているのは。いま向こうで大使館で、いろいろな日本人と同じような措置を講じてはおりますけれども、しかし、実際には国籍のない人たちなんです。国籍ないじゃないですか。もし、その人々が日本に寄って日本の国籍の証明——日本人であるということを証明されるものを持っていけば、それは別問題ですけれども、直接アメリカの手によって送出された人は一体どこの国籍なんです。向こうに正式に開き直られたら一体どうするのです。

廣田しげる外務省中南米・移住局長

○政府委員(廣田しげる君) 国籍につきましては、日本人であることに間違いないのですが、ただ、旅券を出すときに、どういう書類を証拠に旅券を出すかいまちょっと私存じませんものですから。ただ、国籍にかわる何か証明書で旅券を出しているのじゃないかと思っておりますが、その点ちょっとつまびらかにいたしません。

岡田宗司日本社会党

○岡田宗司君 国籍にかわる証明書と言うけれども、国籍のないものがどうして国籍にかわる証明が出るのです。どういうものです、その性質は。法的の性質はどういうものなんです。

廣田しげる外務省中南米・移住局長

○政府委員(廣田しげる君) この場合、直接沖繩からボリビアに行きました方々は、アメリカの証明書を持っているわけなんです。それに基づいて旅券を出しておりますが、国籍は日本人ということでございます。

岡田宗司日本社会党

○岡田宗司君 国籍は日本人というのは、国籍は日本のほうでもってはっきりさしてあるのですか、ちゃんと戸籍法に基づいて日本の国籍があるということは証明されているのですか、どうなんです。

椎名悦三郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) 手続上の問題でありますから……。

岡田宗司日本社会党

○岡田宗司君 手続の問題じゃないのです、法的地位の問題です。

椎名悦三郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) 実体は日本人で、日本の国籍を持っておるわけでございます。アメリカ人になっていない。日本人なんです。

岡田宗司日本社会党

○岡田宗司君 アメリカ人になっていないけれども、日本の国籍を持っていないから、私は、無国籍じゃないかということを聞いている。それで向こう側から開き直られて、これは日本人じゃないじゃないか、アメリカ人でもないじゃないか、そういうことがあったからボリビアで問題が起こったんでしょう。だから、いまやっていることは、単に便法にすぎない。今後も沖繩からそういう形でもって移民が送出された場合に、一体日本政府としてはどういう態度で臨むかということを私は聞きたいからこの問題を持ち出した。それをはっきりさしてください。今後送られる人たちにとっても重大な問題ですよ、これは。

草葉隆圓自由民主党

○草葉隆圓君 関連して。いまの岡田さんの御質問ごもっともだと思いますが、ただ、沖繩琉球政府住民は日本国籍を有する。アメリカで裁判の結果、ハワイでずっと前に確定した。したがって、そういうことになっておるが、さて、その最近出るときの手続がいろいろ向こうの政府の証明であるからボリビアあたりでも問題になった、こういう問題だと思うのですね。それから、国籍はアメリカがすでにアメリカの裁判において——かつて一九五〇何年かだと記憶しますが、あって、その判決を下している。

岡田宗司日本社会党

○岡田宗司君 いま草葉さんから助け舟が出されたんですが、しかし、それはアメリカの裁判でそうなったからといって、一体アメリカの沖繩の軍政当局が、これは日本人であるというナショナリティーの欄にちゃんと記入して出しておるかどうか。それをあなた知っていますか、知らないでしょう。どうですか、その点。

木内四郎自由民主党

○委員長(木内四郎君) それは担当者が来るそうですから、それまでの間、他に御質問がありましたら……。

岡田宗司日本社会党

○岡田宗司君 その問題は、これからはっきり形式その他についてお伺いしてからさらにお伺いしますけれども、こういうような問題がこれからも起こるということを考えますというと、やはり、沖繩からの移民送出についての将来のトラブルあるいはまた沖繩の人たちのそういう国籍上の問題をもっと明確な形にするために、外務大臣はこの問題を日米協議委員会でもって議題にして、そうして解決する御意思はございませんか。

椎名悦三郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) いま担当者を呼んで、どういう手続上の扱いをしておるかということを確かめた上で、対外的にその点があいまいなもし取り扱いになっておれば、これは御指摘のように、適当な方法によってこれを明確化する必要があろうかと存ずるのであります。

木内四郎自由民主党

○委員長(木内四郎君) 他に御質疑はございませんか。

曾禰益民主社会党

○曾祢益君 ちょっといまの問題に関連して。岡田君の提出された問題は非常に重要な問題です、個人にしても、法人にしても。船舶の問題なんかもあるのですが、国籍は日本だということに、これは政治上からいっても、法律上どこまで証明されるかは別として、われわれも考えておる。ただ、現実には、実際はその施政権者のほうで発給した証明書が出る。船舶の場合のごときは、御承知のように、特別な標識で行っているのですね、沖繩の。そのために、たとえば、船舶の問題もついでにこれは確かめて、日本のフラッグで行けるようにしたほうが、航行の安全からも非常に重要だという問題があるわけです。南洋なんかに行って、どこの船だかわからないから、そんな沖繩の標識なんて知りはしないから、銃撃を受けたりして非常に困っている問題があるのです。しかし、アメリカのほうじゃ、やはり日本のフラッグ——手旗で航行することにやはり反対している。だから、日本の旗が掲げられないという問題がある。同様に、いま岡田君が指摘されたような個人の場合でも、だったら、やはりアメリカが発給する身分証明書、つまり戸籍謄本みたいなもの、それを見たら日本政府のほうから日本の旅券を発給して、それで沖繩の人が外国へ行くんだ、こういうならわしでしょう。つまり、船の場合も同様に、沖繩籍の船は、それに対して日本の国旗を掲げて日本の船舶として日本のほうにも登録する、そういうような慣行は、沖繩の施政権返還云々という大きな問題、課題の中から前向きの姿で解決すべき一つの問題ではないか、こういうふうに思うので、いま岡田君の言われたのは非常にポイントだから、この現状を十分に見ていただいて、しかも結果的に非常にまだ抜けていることがあることは明瞭なんです。ぜひその前向きの姿でそういう問題を、施政権の部分的返還となるかならぬかは別として、現実の見地からやはり解決するように努力してもらいたい、こう思うわけです。

椎名悦三郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) 船舶の旗の問題についても、御指摘のとおりトラブルが起こっております。これもともにどうも取り扱いの上において不明確な点があったことが誤解を生じておるものと考えられますので、十分取り調べの上、明確化するようにしたいと思います。

岡田宗司日本社会党

○岡田宗司君 移住事業団のいままでの実績等についていろいろ問題が起こっておって、その若干のものは、過日渋谷委員のほうからも指摘されております。これからも移住事業団が仕事をしていく上にいろいろの問題もあるでしょうけれども、つまらない問題が起こることを将来に向かって避けるため、やはりこの移住事業団の事業についての報告というものを、相当詳しいものを、これは各国別にするとたいへんでしょうけれども、それをまとめてやっぱり国会に出されるようにしたらどうかと思うんですがね。どんなものでしょう。この点、外務大臣どうお考えになりますか。たとえば、ずいぶん監督不行き届きで、公金の費消の問題というようなものも起こっておるのですが、こういう問題も、本来ならば会計検査院の検査を受けなければならない問題でしょうが、その他の仕事の金の使途についてもそういうこともあると思いますがね、この点はどうお考えですか。

椎名悦三郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) この間、この程度のものは——もっと詳しいものというふうになりますと、他のいろいろな事業をやっている政府関係の公団等ですね、そういうものとの振り合いもございますので、研究してみます。

岡田宗司日本社会党

○岡田宗司君 研究してみるだけでなく、将来いろいろの不正事件が起こったり、トラブルが起こらないようにするためにも、きちんとした報告書が出されて、そうして公的に検討されるということは、私はこういう事業の性質上必要じゃないかと思うのです。だから、検討してみるというのも、研究してみるというのもいいのですけれども、これを出すような方向を何らかの形でとられるように私はしたほうがいいのじゃないかと思うのですがね。

椎名悦三郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) 他のたくさんの公団との関係もございますので、研究したいと思います。

森元治郎日本社会党

○森元治郎君 この事業団に監事若干名を置くようになっているのだが、若干名でしょう。何名くらい置けるのか。それから、いままで国会議員、地方議員がなれない欠格条項があったが、今度は適格になって、なれるというのですが、何人ぐらいであって、どういう人が選任をするんですか。

木内四郎自由民主党

○委員長(木内四郎君) 本日、これにつき、続きまして、海外移住事業団の理事長を参考人として招致すること。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

木内四郎自由民主党

○委員長(木内四郎君) 御異議ないものと認めます。  それでは廣岡理事長。

廣岡謙二海外移住事業団理事長

○参考人(廣岡謙二君) 現在監事は二人おります。二人とも常任でございます。

森元治郎日本社会党

○森元治郎君 今度適格——なれるということになったんですが、いつ交代するんですか。任期とか、いかなる選び方をして監事になるんですか。

廣岡謙二海外移住事業団理事長

○参考人(廣岡謙二君) 監事は任期は二年でございます。任命は外務大臣の任命ということに相なっております。

森元治郎日本社会党

○森元治郎君 これは有給であるのか。それから、外務大臣が国会議員を選ぶ。それは、大臣の思惑というか、大臣がかってに自分の都合のいい人を監事にするのか。何かそこらがもっとはっきり選任の手続みたいのが、内規というのか、そういうものはどういうふうになっているんですか。

廣田しげる外務省中南米・移住局長

○政府委員(廣田しげる君) 事業団法の十条によりまして、「理事長及び監事は、外務大臣が任命する。」、「理事は、外務大臣の認可を受けて、理事長が任命する。」という条文に基づきまして、監事は外務大臣が任命することになっております。

森元治郎日本社会党

○森元治郎君 「外務大臣が任命する。」、これは常任監事というと、常任という字は毎日出るということになるのか、毎日いすにすわっていなければならないのか、国会のときは出てきてもかまわないのでしょうが、それはどういうふうになっておりますか。

廣田しげる外務省中南米・移住局長

○政府委員(廣田しげる君) 八条に「事業団に、役員として、理事長一人、理事四人以内及び監事二人以内を置く。」、「事業団に、役員として、前項の理事のほか、非常勤の理事四人以内を置くことができる。」とございまして、この第一号のほうの理事長、理事、監事は、これは常任でございます。

森元治郎日本社会党

○森元治郎君 だから、常任だからすわっていなければならぬのかどうかということです。

廣田しげる外務省中南米・移住局長

○政府委員(廣田しげる君) 常任でございますから、毎日出勤してその職務をつとめるわけでございます。

森元治郎日本社会党

○森元治郎君 これを欠格条項からはずさざるを得なかった理由を少し、実務をやっているほうの人からと移住局長から御説明を願いたい。

廣田しげる外務省中南米・移住局長

○政府委員(廣田しげる君) 今回の改正によりまして、いままで欠格条項といたしましては、「国務大臣、国会議員、地方公共団体の議会の議員又は地方公共団体の長」というのが一つございます。それから第二号として「政府又は地方公共団体の職員」とございます。そこで今回の改正でこの第一号を削る案が出ておるわけでございますが、その結果、国務大臣それから地方公共団体の長は第二号の「政府又は地方公共団体の職員」の中に入りますので、一号を削った結果、欠格条項からはずれますのは、「国会議員、地方公共団体の議会の議員」でございます。で、これを削りました趣旨は、事業団の役員に各層からやはり入っていただけるように、なるべく門戸を広くする。清新の気を得るために門戸を広くする。したがいまして、その職務上どうしても欠格条項に適用したほうがいいと思うほかは、全部これをはずすことにいたしました。これは移住事業団のみでございません。ほかの類似の事業団も同様でございます。

森元治郎日本社会党

○森元治郎君 大臣、常任監事は二名だというのだが、この国会の様子を見ても、与党も野党も数が多い。どんなふうに、必要があった場合には、選ぶのか。現在の監事の任期はいつまでなのか。もうぎりぎりとすれば、新たに選ばなければならぬ。国会議員を、あるいは地方議員をこれに任命するつもりがあるのか。

廣田しげる外務省中南米・移住局長

○政府委員(廣田しげる君) 現在の監事は去年の六月に任命されまして、任期は二年でございます。

森元治郎日本社会党

○森元治郎君 大臣、どうですか、それを二名なんという場合に、選び方ですね、与党も野党もたくさん政党ありますが、むずかしい問題が出てくると思うのだが。

椎名悦三郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) 二名であっても、三名であっても、とにかく限られた人を大ぜいの中から選ぶのですから同じことでございます。適任者を広くさがしてお願いしたい、こう思っております。

森元治郎日本社会党

○森元治郎君 これ有給ですか。幾らですか。

廣田しげる外務省中南米・移住局長

○政府委員(廣田しげる君) 有給でございます。十六万円でございます。

森元治郎日本社会党

○森元治郎君 国会、いわゆる通常会が五カ月ということになり、臨時会もある。年間六、七カ月くらい。常任監事はすわっていろというのだが、かりに代議士あるいは地方の議会の議員さんでもした場合には、すわっていられるということはないと思うが、それでも常任という名に値するのか。

廣田しげる外務省中南米・移住局長

○政府委員(廣田しげる君) 今回の欠格条項から国会議員をあれしましたけれども、必ずしも国会議員から任命するということではございませんので、やはりその職務上常任でございますので、常任のできる方の中からやはり任命すべきではないかと考えております。

森元治郎日本社会党

○森元治郎君 常任できる人はないんだよ、そういう人は。そんなこととても。常任で商売やって国会を片手間なんて、それはできない。これはおかしなもんで、移住関係というのは昔から暗い関係もたくさんあるし、なりたい人もあるだろうし、いろいろ押し込まれて私はこういう改正になったと思うのだが、改正上どうして議員と地方議員に門戸を開いたのか。必要をもう少し説明してもらいたいと思うのですね。格別必要でもないように思う。あるいは国会とのパイプにするつもりか。地方議会だって、その地方議員を通じて全国の地方自治体議員の代表になるわけじゃない。個人の人間になってしまう。

廣田しげる外務省中南米・移住局長

○政府委員(廣田しげる君) 先ほど八条を読み上げましたけれども、いわゆる監事は常任でございますが、「非常勤の理事四人以内を置くことができる。」、この理事にあるいはお願いすることもあるかもしれません。そういう意味において欠格条項からはずしたわけでございますし、先ほども御説明いたしましたとおり、この欠格条項から国会議員及び地方公共団体の議会の議員をはずすのは移住事業団だけでございませんので、ほかの事業団もすべてこういうふうになっております。

森元治郎日本社会党

○森元治郎君 ほかがやっているからおれもやっているのだということは通らない。悪いことはどこまでも悪いので、議員さんのうるさいのは非常勤でもかまわないというが、監事にすることもできる。ふわっと世間並みのようなかっこうをしているけれども、理由はわからない。よそさんもやっているからてまえどももなんというのは、これは、いやしくも事業をやる団体というのはおかしなものだと思うのだな。なくたってやれるはずなんだ。

廣田しげる外務省中南米・移住局長

○政府委員(廣田しげる君) ほかがやっているからやるというわけじゃございませんので、先ほども申し上げましたとおり、いわゆる、なるべく門戸を広くするという意味において、欠格条項にどうしても適合しなければならない方以外はこれをはずすと、こういう考え方であります。

森元治郎日本社会党

○森元治郎君 次いでに聞いておきますが、移住者の統計はこの前もらった資料にもあるが、たいへんな数ではない。だんだん減っていく。しかし、事業団のほうには理事長以下たくさんのお金を取っている人が何人いるんだか。この理事とか監事とか、こういう役員さんの数と俸給というのはどのくらいになるものですかね、参考に伺っておきたい。私がなるというのじゃないのだから、安心して。

廣田しげる外務省中南米・移住局長

○政府委員(廣田しげる君) 役員の報酬でございますが、理事長が二十八万、筆頭理事が二十三万、その他の理事が二十一万でございます。

森元治郎日本社会党

○森元治郎君 斜陽事業のような傾向にある移住事業団で、本部だけががっちりと世間並みのかっこうをしているのはまずいので、もっと活発にやってもらいたいと思うのですね。この点はもっとたくさん差し上げてもいいから、移住事業団の幹部でおられる人々もこの点を大いに反省して働いてもらいたいと思います。

木内四郎自由民主党

○委員長(木内四郎君) 北米局長が来られました。

岡田宗司日本社会党

○岡田宗司君 それでは北米局長にお伺いしますが、沖繩から沖繩の民政府当局が送出した移民、それの国籍の問題、日本の国籍を持っていなかったためにボリビアに着いてたいへんめんどうな問題が起こったことは御承知だと思う。便法的には解決されているけれども、この問題が終局的にきちっとした形で解決されているんじゃない。一体、いま沖繩から送出される移民は国籍等についてどういう形で証明をされておるのか。これは将来沖繩の人々が海外へ移住した場合に、これからもいろいろな問題が起こるだろうと思うので、きちっとした形で、日本の国籍を持たすなら持たすようなことにしなければならない。いまどうなっているのか、それをお伺いしたところが、あまり皆さん御存じないようなので、御出席をお願いしたわけなんです。その点、まず具体的にどういうことになっているのか、それから伺います。

安川壯外務省北米局長

○政府委員(安川壯君) 御承知のように、これは基本的には日本人でございますから、日本国籍を持っているということは、これは疑いの余地のない問題でございます。ただ、沖繩から移民した人々が、沖繩の民政府の責任と申しますか、そういうことで送出されておりますので、現地におけるこの移民の保護という問題につきまして、御指摘のように、純法律的に見ますと、すっきりしない面があることは事実でございます。ただこの問題は、アメリカ側でも、やはり現地の移民の保護の問題につきましてはいろいろ苦心をしておるようでございまして、かねてから海外における沖繩出身の移民の保護と申しますか、それをもう少し、何と申しますか、何とか日米間で調整をいたしまして、両方協力して保護に遺憾なきを期したいということで、実はただいま非公式にアメリカ側と話し合っているというのが現在の段階でございまして、具体的にどういう方向をとるかにつきましては、今後向こうとの協議を通じましてだんだん固めたいと思っておりますけれども、国籍という純法律問題を離れまして、具体的に沖繩出身の移民の保護というものに遺憾なきを期すために、日米間で何らかの取りきめと申しますか、調整をいたしたいということで目下努力しておるというのが現状でございます。

岡田宗司日本社会党

○岡田宗司君 いまもお話がありましたが、基本的には日本の国籍を持っているのだということですけれども、日本の国籍があるということを、沖繩の民政府なりなんなり、出すときに、ちゃんと証明しているのかどうか。ナショナリティーのところにジャパニーズと書いてあるのかどうか。これは受け入れた国のほうで問題が起こるのは当然だと思うのです。もしそれが明らかでなければ、当然だと思う。それから、いま便法的に解決されていても、相手方の国から正式に開き直られたら、法律的に無国籍者と同じような扱いを受けざるを得ない、こうなってきますね。どうですか。だから、この問題がいまどういう形で出されておるを、出されておる形ですね、それを知りたい。どうなっているんですか。

木内四郎自由民主党

○委員長(木内四郎君) なお、北米局長のほかに担当の山野特別地域連絡局長も参っております。

安川壯外務省北米局長

○政府委員(安川壯君) 民政府から出します証明書には日本人ということは書いてございません。

岡田宗司日本社会党

○岡田宗司君 日本人と書いてあるんですか、ないんですか。

安川壯外務省北米局長

○政府委員(安川壯君) 書いてございません。

岡田宗司日本社会党

○岡田宗司君 そうなれば、さっき日本の国籍があることは明らかであるとかなんとかというのは、一体どうして証明できるのですか。ただフィジカリーに日本人だという以外に証明しようがないじゃないですか。法律的にも何も証明にならぬじゃないですか。どういうことなんですか。

山野幸吉総理府特別地域連絡局長

○政府委員(山野幸吉君) 沖繩から外国に行かれる場合の取り扱いについて簡単に御説明しますが、沖繩から直接、たとえばボリビアその他外国に直接行かれますとき、そのときには、米国高等弁務官の発行する身分証明書を持って行くわけです。そのときには、その証明書の中にはリューキューアンと書いてありまして、これが私どもがいつも米側と問題にしておるところで、日本人と書いてもらいたいと言っておる問題でございます。それから、直接行かないで、本土に寄って外国に行く場合がございます。それは私、正確に申し上げて、若干の疑問はあると思いますが、聞くところによりますと、相手国によっては日本のパスポートを持ってきてくれという要望のあるところがあるようでございます。そういう国に行かれる場合には、日本に寄りまして、そうして外務省から日本の旅券をもらって行かれる。こういう国があるわけでございます。たしかブラジルなんかはそういう傾向だと聞いております。したがいまして、日本に寄って行かれますときには、日本人と書いてありますから、当然日本人でございます。そこで、リューキューアンと書いた場合、直接行く場合に、一体国籍はどうだというような問題が従来起きたことがあるように聞いております。大体そういう事情でございます。

岡田宗司日本社会党

○岡田宗司君 リューキューアンというのは国籍は何なんですか。

安川壯外務省北米局長

○政府委員(安川壯君) ただいまリューキューアンというお話が出ましたけれども、これは前々から私どもも実は問題にしておるところでございまして、先ほど私は、移民の保護についてアメリカ側と話をしておるということを申し上げましたけれども、その内容、具体的にどういうことを話し合い、それがどこまで進んでおるかということを、ただいま話し合い中でございますので、ここで詳しく申し上げることをちょっと差し控えさせていただきますけれども、いまのリューキューアンの問題も含めまして、そういう問題も、この際何とかすっきりした形で解決をしたい、そういう方向で努力をしておりますので、まだ結論をここで申し上げる段階になっておりませんけれども、いま問題になっているところの解決も含めまして話し合いをしておるという段階でございます。

岡田宗司日本社会党

○岡田宗司君 リューキューアンというのはどれくらい出ておりますか。

山野幸吉総理府特別地域連絡局長

○政府委員(山野幸吉君) 正確な数は私どもつかんでおりませんが、実は民政府のほうで、ボリビアの移民につきまして、これは特に移民計画をつくられまして、沖繩にあります移住公社を中心にしましてボリビアに移民を送っておられますが、その場合は直接参りますので、その方々は全部リューキューアンということで行っておられるのでございます。それから、そのほかの移民の場合は本土を経由して行かれる場合が多いようでございます。正確な数字は私どもつかんでおりません。

岡田宗司日本社会党

○岡田宗司君 これはおかしな話で、先ほどのお話だというと、大体日本の大使館なり領事館なりがそういうふうにして送出された移民の諸君を保護したり、めんどうを見ておるということならば、そっちのほうではっきり数はつかんでいるはずでしょう。どうなんですか。これは移住局長おわかりにならないんですか。そういう報告がないんですか。

廣田しげる外務省中南米・移住局長

○政府委員(廣田しげる君) ボリビアの沖繩の移住地に入植している方は大体四千名でございます。したがいまして、先ほどお話のありました直接に行かれた方は、大体その数じゃないかと思っております。

岡田宗司日本社会党

○岡田宗司君 たとえば、北米だとかその他に沖繩の人で日本の国籍の時代に行かれた方は、そういう人たちが沖繩にある自分の親戚なり子供なりそういう人たちを呼び寄せるとすると、そういう場合には、その人たちの国籍はまたやっぱりリューキューアンと言うのですか。どうなっておるんですか。

廣田しげる外務省中南米・移住局長

○政府委員(廣田しげる君) 直接行かれれば、先ほど御説明しましたように、アメリカの身分証明書で行かれるんだろうと思います。日本に寄って行く方は、日本の旅券で行きます。

岡田宗司日本社会党

○岡田宗司君 そういうようなことから起こるトラブル、それからまた、何ですね、沖繩の人たちの海外における法的地位の問題とも関連があるので、これは何か統一しなければ全く気の毒だと思うのです。それで寄っていって、こちらのちゃんと国籍をはっきりさして行くなら行くという方針でもっていかぬものですか。むずかしいですか。

安川壯外務省北米局長

○政府委員(安川壯君) それでございますから、先ほど申し上げましたように、これは私どもも問題にしているわけでございます。それで何とかこれを解決するようにいま向こうと話し合いをしている段階でございますので、まだそれを結論的にここをこうするんだという段階に至っておりませんけれども、そういう方向で何とかすっきりした解決方法について話をつけたいと目下極力努力中ということでございます。

岡田宗司日本社会党

○岡田宗司君 この問題について沖繩の那覇にある南方連絡事務所ですか、これは一体関与をしているのですか、何にも関与していないのですか。

安川壯外務省北米局長

○政府委員(安川壯君) 旅券については、現在連絡事務所が何も権限を持っておらないわけでございます。

岡田宗司日本社会党

○岡田宗司君 前に行った人は沖繩県人であり日本の国籍があるわけなんですけれども、現在、つまり戦後生まれた人たちですね、生まれた人たちは、あれは国籍といいますか、外へ出る場合じゃないけれども、籍はどういうことになっておるんですか。

山野幸吉総理府特別地域連絡局長

○政府委員(山野幸吉君) 沖繩の戸籍法では、日本国籍を持っておる者を戸籍簿に登録するようになっておりますから、当然戦前であろうと戦後であろうと、それには関係なく日本人であるということには変わりございません。

岡田宗司日本社会党

○岡田宗司君 日本人であることに変わりないのに、なぜそれじゃリューキューアンという名前を向こうでつけるのですか。どういう根拠があってそれをやっているのですか。

山野幸吉総理府特別地域連絡局長

○政府委員(山野幸吉君) これは私どもも実は詳しくその理由を向こうから説明を受けたことはございませんが、間接的に聞くところによりますと、リューキューアンというのは、アメリカで言えばテキサス人というようなもので、沖繩に籍のある日本人という意味でリューキューアンということばを使っておるという説明をされたことを間接的に聞いております。

羽生三七日本社会党

○羽生三七君 いまの質疑で大体明らかになっていることは、これほど明確なことをどうしてまだペンディングにしているかということですね。ですから、本来日本国籍がない者が本土に立ち寄ったって日本人になることはない。日本人であるから本土に寄った場合は日本人になる。これは先ほど岡田君から提案したように、北米局長がどういう交渉をされたかわかりませんが、日米協議委員会あたりで明確に結着をつけるようにしたほうがいい。

森元治郎日本社会党

○森元治郎君 羽生さんに関連して。  呼んでくれるなら、こちらから送ってやって沖繩で発給してあげてもいいではないか。何もこっちが銭を払っているわけじゃないでしょう。銭を払って日本人にしてもらう、こっちからパスポートを送いてやれば簡単に行けるのでしょう。それが現実になぜできないのですか。

椎名悦三郎自由民主党外務大臣

○国務大臣(椎名悦三郎君) いま非公式にせっかく折衝しておりますが、これは急いで大体の話し合いをつけまして、協議委員会の議題として解決したいと思います。

岡田宗司日本社会党

○岡田宗司君 今度の協議委員会の議題とされますか。

安川壯外務省北米局長

○政府委員(安川壯君) この次の協議委員会がいつということはきまっておりませんけれども、協議委員会にいきなり出して、そこで結論を出すというよりも、協議委員会に先立ちまして話し合い、その上でやりたいと思っております。

大和与一日本社会党

○大和与一君 この問題は私が口火を切って言ったのですが、私が移住局長にいまのボリビアの移民が四、五年前に普通になったかと、こう聞きましたら、まあなりました、こう言ったから私は黙っておったのですが、そうでない。それで五年ほど前に私どもの椿君が行って、現地でいろいろ陳情を受けた。一つはやっぱり。パスポートをジャパニーズにしてもらいたい、こういうことである。あるいは、移住した当時、アメリカの援助の農器具はでたらめで、こわれたものばっかりくれたらしい。それで非常に困ったのです。それで血の叫びを聞いたわけです。それは当然外務省に行っているわけです。いま北米局長はやっていると言うのですが、いままで何をしていたか。現実にボリビアの移民は沖繩から下足札をもらっている。日本人と違うということになる。いま一体いままで何をしておったか、明らかにしてもらいたい。早急にやってもらいたい。いままで四年間何をしていたか。

安川壯外務省北米局長

○政府委員(安川壯君) 従来これは常に問題にしておるわけでございますけれども、率直に言いまして、アメリカ側がこの話に乗ってくれなかったということが実情でございますけれども、最近は向こうもこれとまじめに取り組もうということに向かっておりますので、何とか解決の方法をできるだけ早く見出したいと思っております。

木内四郎自由民主党

○委員長(木内四郎君) これは委員長からも特に外務当局に要求しておきたいと思うのですが、いま各委員からいろいろ御質問があった問題、なかなか利害関係が多い大事な問題ですから、なるべく急速にひとつこの問題を処理されることを委員長として要望申し上げておきます。

森元治郎日本社会党

○森元治郎君 委員長もけっこうでずが、附帯決議みたいなものをくっつけるようにしたら、大臣もみんな賛成でず、政府も困っている。ひとつ椎名さんが日米協議委員会で意見をぶつときに、大いに力を入れるように。

高橋衛自由民主党

○高橋衛君 先ほど大和委員からお話のあった椿君の話、これは椿君と一緒にボリビアを回ったわけでずが、そうして沖繩の諸君のいる移住地に参りまして、そうして実情を詳しく見て回ったわけであります。それでその当時わがほうの領事館の方が案内してくださって、また、ボリビアの大使館の方も一緒においでくださって、実質的にはある程度の世話をしておられたけれども、何と申しましても、金の出る先が米軍当局であり、沖繩の移住公社であるというような関係、また同時に、その日本のいろいろな機械の使い方とかその他の問題について、それほどぴったり息が合うというような状況でないというふうな関係もございまして、これはどうしてもやはりその以前の問題、その他向こうが金を出して世話してくださることはけっこうだが、同時に、日本の政府としてもこれは相当日本人としてあたたかく見てあげるという方向で努力すべきじゃないかという趣旨で、実はその当時回ってまいりました結果の報告を国会にもいたしておりますが、同時に、その当時の移住局長にも申し上げて、そしていろいろお願いをしたのでありますが、その当時の状況においては、先ほど局長からお話のありましたとおり、できるだけ米軍当局と折衝するというお話で、折衝された結果は、非常にむずかしいというお話を伺いました。しかし、実質的には出先機関においてもまた十分に連絡をとって、現地に移住された方が不都合のないように親切に扱いますからというお話があり、また、このことはあきらめずに交渉を継続するというお話があったわけであります。実はその後いまの経過を説明してなかったものですから、今日までわからなかったわけでありますが、この点は私現地を見てきた者として、ぜひ一日も早く解決するようにお願いをいたしておきたいと思います。

木内四郎自由民主党

○委員長(木内四郎君) ちょっと速記をとめて。  〔速記中止〕

木内四郎自由民主党

○委員長(木内四郎君) それでは速記を始めて。  他に御発言はありませんか。——他に御発言がなければ、質疑は終局したものと認めて御異議ございませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

木内四郎自由民主党

○委員長(木内四郎君) 御異議ないと認めます。  これより討論に入ります。御意見のおありの方は、賛否を明らかにしてお述べを願いたいと思います。

森元治郎日本社会党

○森元治郎君 大臣もお聞きのとおり、この海外移住の問題に関連して、われわれの同胞である沖繩に住む同胞が、あるいは沖繩でたとえば船舶のような事業を営む者が、国籍がはっきりしていないために非常な不便、不都合が起きておることは非常に遺憾であるから、すみやかに従来高等弁務官からおろされているような沖繩琉球人というような身分証明書を持って動くというようなまことに恥ずかしいことはやめて、全沖繩におるわれわれの同胞は日本の国籍を取得させ、事業をやる場合にもその所属の国籍をはっきりさせるという措置をとってもらいたい、これを要望し、本案に賛成いたします。

木内四郎自由民主党

○委員長(木内四郎君) 他に御発言もないようでございますが、討論は終局したものと認めて御異議ございませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

木内四郎自由民主党

○委員長(木内四郎君) 御異議ないと認めます。  それでは、これより採決をいたします。  海外移住事業団法の一部を改正する法律案を問題に供します。  本案に賛成の方の御挙手を願います。  〔賛成者挙手〕

木内四郎自由民主党

○委員長(木内四郎君) 全会一致でございます。よって本案は、全会一致をもって原案どおり可決すべきものと決定いたしました。  なお、本院規則第七十二条により議長に提出すベき報告書の作成につきましては、これを委員長に御一任願いたいと思いますが、御異議ございませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕

木内四郎自由民主党

○委員長(木内四郎君) 御異議ないと認めます。  さよう決定いたします。  本日はこれにて散会いたします。    午後零時六分散会      —————・—————

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