運輸委員会 第2号
- 発言数
- 66 件
- 登壇者
- 12 名
- 会派数
- 4
- 開催日
- 1966/02/08
会議録
○委員長(江藤智君) ただいまから運輸委員会を開会いたします。 一言ごあいさつを申し上げます。(拍手) このたびはからずも運輸委員長に選任せられましたが、何ぶんにもふなれなものでございますので、委員の皆さま方の御支援と御協力を得まして職務を果たしてまいりたいと存じておりますので、どうぞよろしくお願いを申し上げます。(拍手) —————————————
○委員長(江藤智君) まず、委員の異動について報告いたします。 去る二日、重政庸徳君が委員を辞任され、その補欠として田中茂穂君が選任されました。また、昨七日、田中茂穂君が委員を辞任され、その補欠として中津井真君が選任されました。 —————————————
○委員長(江藤智君) 次に、理事の補欠互選についておはかりいたします。 理事一名欠員となっておりますので、その補欠互選を行ないたいと存じます。互選は、投票の方法によらないで、委員長にその指名を御一任願いたいと存じますが、御異議ございませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○委員長(江藤智君) 御異議ないと認めます。 それでは、理事に岡本悟君を指名いたします。 —————————————
○委員長(江藤智君) 運輸事情等に関する調査を議題といたします。 去る四日発生いたしました全日空機の墜落事故により遭難された方々並びに御遺族の方々に対して、本委員会といたしましては、つつしんで哀悼の意を表します。 ここに犠牲者の方々の御冥福をお祈りするため、黙祷を捧げたいと存じます。黙祷をお願いいたします。 〔総員起立、黙祷〕
○委員長(江藤智君) 黙祷を終わります。 全日本空輸のボーイング727型航空機の墜落事故について、運輸大臣から発言を求められておりますので、これを許します。
○国務大臣(中村寅太君) 二月四日午後七時、東京湾上において発生いたしました全日本空輸株式会社所属ボーイング727型機の事故により、多数のとうとい人命を失いましたことは、まことに痛恨のきわみでありまして、ここにつつしんでなくなられた方々の御冥福をお祈りするとともに、御遺族の方々に対し、深く哀悼の意を表するものであります。 いままでに判明いたしました事故の概要、遺体の収容、物件の揚収、政府のとった措置等について御報告を申し上げます。 全日本空輸所属ボーイング727型機は、同社の千歳−東京便として、機長高橋正樹外六名が乗り組み、乗客百二十六名を乗せて東京国際空港十九時五分着の予定で十七時五十五分千歳飛行場を離陸いたしました。 同機は、十八時四十八分茨城県の大子ビーコン、十八時五十六分千葉県佐倉の東京VOR上空を通過し、十八時五十九分千葉市上空附近において東京国際空港管制塔から進入許可を受けました。十九時三十秒管制塔からの呼びかげに応答しましたが、その三十秒後の十九時一分管制塔は「着陸燈点燈」の指示を行ないましたところ応答はなく、自後、再三にわたる管制塔の呼びかげに対し、同機からは何らの応答もございませんでした。 かねてから東京国際空港に常置されております航空機救難調整本部は直ちに下総及び木更津飛行場に対し、同機の不時着の有無を照会しましたが、該当機がない旨の連絡がありましたので、同機の緊急状態を予想し、捜索救難活動を開始することとし、直ちに警察、海上保安庁及び自衛隊の救難機関に出動を要請しました。各救難機関は直ちに航空機、艦艇及び船舶を出動させ捜索救難に当たったのでありますが、二十三時五十五分に至り捜索機が木更津北方七海里附近海面において全日空の標示のある翼の一部を発見し、また、機体の内張りの一部及び乗客の衣類を収容しましたので、当該機の遭難が確認されました。 次いで、零時五分捜索船は羽田燈標東南東六・四海里附近海上で最初の遺体二体を発見、収容しました。二月五日一時四十四分捜索船は千葉燈標の西南西七海里附近海上において全日空の標示のある胴体の一部を発見、これを収容しました。その後相次いで遺体、遺品、機体等が発見、収容され、本日ただいま現在のところ、遺体六十体と機体の一部が収容されております。 なお、残された遺体並びに機体の収容につきましては、最善の努力をいたす所存でございます。 政府といたしましては、事件の重大性にかんがみ、事故発生後直ちに関係者を集め、総理府に運輸大臣を本部長とする全日空機事故応急対策本部を設置し、当面の緊急対策を協議いたすとともに、運輸大臣は羽田に再度急行し、救難調整本部から情報を聴取し、現地において捜索救難活動の指揮をとり、また五日、日の出とともに、海上保安庁長官、官房長、航空局長とともにヘリコプターにより遭難現場におもむき、直接現場指揮をとった次第であります。 なお、全日空機事故応急対策本部におきましては、遭難者の遺体収容に全力を集中するとともに遺族援護に万全を期するよう関係機関に指示し、一方運輸省に民間学識経験者を含む十三名からなる事故調査団を設置し、事故原因の徹底的な調査を実施することとし、昨日第一回の会合を持ち、明日第二回の会合を持つことになっております。 以上をもって報告を終わります。
○委員長(江藤智君) 次に、海上保安庁長官から、捜索状況について説明を願います。
○政府委員(栃内一彦君) ただいま配付しております資料は、けさの九時現在でございますので、若干違っているところがありますが、後に補足いたします。 捜索状況としましては、二月四日午後七時二十五分、全日空機ボーイング727型JA八三〇二号機が消息を断った情報を受けた第三管区海上保安本部長は、直ちに東京湾所在の全船艇二十三隻及び航空機三機に出動を指令し、捜索救助に当たりました。 そして午後八時、第三管区海上保安本部内に全日空機捜索救難対策本部を開設し、また、一般航行船舶に対し、遭難機に関する緊急通信を放送いたしました。 同日午後十一時五十二分、燈台見回り船「しゅんこう」が羽田燈標の東南東約六・四海里の海上において、一名の遺体及び翼の一部を発見しました。また、五日午前零時十五分、巡視船「のじま」が、羽田燈標東南東約六・六海里の海上におきまして、「全日空」と記入した機体の一部を発見したことによりまして、全船艇及び航空機を集中し、重点捜索を行ないました結果、五日正午までに、自衛艦、民間船が発見揚収したものを含めて、二十九名の遺体及び遺留品等多数を揚収しました。 その後、海中及び海底の捜索作業を重点とする捜索を実施いたしましたが、六日午前九時十三分、自衛艦「のぎく」の水中処分隊が、羽田燈標の東方六・六海里の海底において機体の一部及び一名の遺体を発見しましたので、直ちに巡視船艇及び捜索協力中の底びき漁船を附近海域に集中しまして捜索を実施するとともに、民間潜水夫による海底捜索を行ないました。 七日は、早朝から悪天候でございましたが、前記の海底機体附近におきまして遺体の揚収作業を重点として捜索作業を実施し、八日午前九時までに、十八名の遺体を発見揚収しました。 以上がいままでの経緯でございますが、次にページをめくっていただきますと、遺体揚収の経緯が書いてございます。 これは先ほど申し上げましたように、九時現在で一応締め切った数字でございますが、その後十時までに五十三体、十時半までに五十六体、十時五十分までに六十体ということになっております。ただいま大臣が御報告になりました六十体というのは十時五十分現在の数字でございます。それからまた二十分経過しておりますので、その後おそらくまだあがっておるんではないかと思っておりますが、まだ報告は参っておりません。本日は天候もよろしいようでございますので、おそらくかなりの遺体があがるのではないかということで、私ども、現場に努力するように督励しておる次第でございます。 以上をもちまして説明を終わります。
○委員長(江藤智君) 政府側からはもう報告その他ございませんか。 それでは、これから質疑に入ります。御質疑のおありの方は順次御発言願います。
○大倉精一君 私は、質問に入る前に、まずもって、なくなられた百三十三人の皆さんに対しまして、心から冥福を祈る次第であります。なおまた、御遺族に対しましても、心から哀悼の意を表し、並びに関係各位の本日までの御努力に対しまして、敬意を表する次第であります。 そこで、冒頭における吉田理事の提案を了承しまして、要点きわめて簡潔にお尋ねをいたしたいと思っております。 第一番に、きょうの「毎日新聞」によりまするというと、この痛ましい事故によって故人になられた方の遺児が九十三人ある、こういうことが書いてあります。それで、いま直接的な原因の調査なり、あるいは対策なりは、いろいろ講じておられますけれども、まずもって、今度の事故の特徴であるこの遺児に対しまして、対策本部長として、どういうぐあいなお考えを持っておられるか、どういうような措置をしようという腹案がおありになるのか、これをまず冒頭にお伺いしたいと思います。
○国務大臣(中村寅太君) 私は、事故が起こりまして直後、最初に両親を——夫婦そろってなくなられた方があるという情報を得ましたので、そういう方にはおそらく子供さんがあるだろう、で、両親のなくなった子供が翌日から非常に困るというようなことがあってはならぬということを考えまして、直ちに厚生省に頼みまして、その両親なきあとの子供さんがどれだけあるか、しかも、どういう事情でおられるかというようなことを、直ちに県及び地方公共団体に連絡をさせまして、そうして調べました結果、もしも両親がおられないためにいろいろ困られるという点があれば、直ちに何らかのあたたかい手を差し伸べなければならぬということから、調査をいたさしたのでありますが、大体両親とも失われた家庭が四家族でございまして、子供さんは六名でございます。それから、おとうさんをなくなされた方が四十世帯で八十七名でございます。合計して九十三名でございますが、それぞれ調べました結果、直ちに手を差し伸べなければならぬというところがあれば、手抜かりのないようにしなければならぬということで、厚生省と連絡しながらやっておるのでございますが、大体今回の遭難者の家庭は、中以上の家庭が多いような状態でございまして、すぐ何らかの処置をしてあげなければどうにもならぬというような家庭はないようでございまして、それぞれ身寄りの方が当面は受け持っておられるようでございます。そうして親戚の人等は、現場にまだ遺体があがっておらぬというようなことで出向いておられるというような状態でございまして、政府から手を差し伸べなければならぬというような状態ではいまございませんが、落ちつきまして、お困りのようなことがないように、ぜひ十分な措置をしたいと、かように考えて、気をつけて厚生省と地方公共団体、県を通じて配備さしておる次第でございます。 なお、その他の遺族の方々に対しましても、できるだけの手厚い措置をするように、こういうことで、全日空にも強く要請をいたしておりますが、さらに、政府といたしましても、できる限りのあたたかい処置をとってまいりたいと、かように考えておる次第でございます。
○政府委員(佐藤光夫君) いま大臣の報告申し上げましたあとで、二月七日十七時現在の調べで、遺児が六名、それから父親を失い母子家庭となった世帯五十世帯、二十歳未満の遺児が九十一名という数字がまいっておりますので、つけ加えて御報告さしていただきたいと思います。
○大倉精一君 この問題はまだ日が浅いから、いま具体的にどうのこうのということはできぬと思うのですけれども、飛行機の調査、対策はいろいろやっておいでになっておりますけれども、こういう気の毒な遺児、遺家族に対する対策については、関係省庁と十分連絡をして遺憾のないように処置をしてもらいたいということを強く要望しておきます。それから事故の直接的な原因については、委員会なり何なりが持たれて調査されておりますから、いずれ判明すると思うのですけれども、私は、今度の場合ばかりじゃなくて、こういうようなものが直接的な原因じゃなくて、総合的ないろいろな原因が錯綜、集中をしてこういうような事故が発生をする、こう思うのですが、特に航空行政の面においての安全性に対する熱意といいまするか、関心というものが、どうも私は欠けておるのじゃないかという気がするのですけれども、そういう点について、大臣の御所見をひとつ承っておきたいと思う。
○国務大臣(中村寅太君) いままで、航空機がもしも事故がありますとたいへんなことになるということをいつも考えていたので、安全第一で行政指導をやってきたのでありますが、今回はこういう不祥事を起こしました。私は、今回の事故にかんがみまして、積極的な安全確保のためのいろいろの指導をやるとか、あるいは調査をするとかいうような意味で、将来何らかの一つの機関をつくるくらいのことを考えなければならぬのではないかといま考えておる次第でございます。 いままでは航空局の中で、行政指導として、これは非常に強くやってきましたし、航空企業としても、私は事故のないようにという万全の処置はやってきたものとは信じておりますが、これを機会に、さらに安全確保のための、何らかの一つの機関をつくって、事故というようなものは絶対にないというところまで、まあ予防といいますか、防除していく体制を考えてみたいと、いま構想を練っておるところでございます。
○大倉精一君 あなた、いま、何かの機関をつくるとおっしゃっていますけれども、機関というものは、ともすれば隠れみのになるのです。私は、機関をつくったからといって、安全性の関心度が高まるというものではないと思うんです。これは運輸省航空局というりっぱな担当部門があるんです。この担当部門でもって、十分関心を持ち、熱意を持てば、私は十分足りると思うんです。何かといえば、すぐ機関を設ける、委員会を設ける、審議会を設ける、こう言いますけれども、現在の審議会なり委員会なりというものは、いわゆる民主主義の隠れみのになってしまっている、こういう傾向があるんですよ。なぜ私は熱意が足りないかと言いますというと、去年の八月、十一月、三回にわたって、アメリカに同じような事故が続けて起こっておりますね。この起こったときに、日本の運輸省は、どういう関心を持ったか、何を調査し、何を研究したか。何もやっていないと、私は思うのですよ。このとき、何かやりましたか。アメリカに三回事故が起こっています。現実に起こっておる。向こうでは、民間航空委員会が調査委員会を設けて、そして十一月ですか、十二月ですか、連邦航空局に答申をしておりますね。日本の運輸省として、この事故に対して、どういう研究をなさいましたか。
○政府委員(佐藤光夫君) 御指摘のように、今回の事故機と同型のボーイング727型機につきまして、米国においての事故例があったわけでございます。ただ、われわれの承知しておりますところでは、この事故につきましては、まだ慎重に調査が進められておる段階で、それについての最終的な結論は出ておらない。しかし、いままでの調査の段階におきまして——したがいまして、公式的な原因その他は、われわれの承知するところではございませんが、そのうち一件については、まだ全然原因——がよくわからない。二件については、着陸時の操縦のしかたのところに一番問題があるというようなふうに、われわれは伺っておるわけでございます。いずれにいたしましても、正式にその情報、あるいはCABの調査の結論が出ましたならば、それに対して、われわれとしても、必要な措置を考えるという立場にあるわけでございます。
○大倉精一君 私の言うのは、向こうの調べを待たずに——日本でこういう727という新しい機種を国内線に採用した、この機種が三回も事故を起こしておる。私は、本来ならば、運輸省が直ちにアメリカに派遣をして、みずから調査研究すべきなんですよ。今度の事故でも、アメリカのほうから、ボーイングからも来ていますよ。アメリカ民間航空委員会のほうからも来ています、日本のほうへ。向こうのほうが熱心に日本に来て調査をしているじゃないか。それを、日本のほうで、向こうの結論が出る、それを待っていると言う。それで向こうの新聞かなんかで、そういう民間航空委員会の調査答申内容についてお調べになりましたか、内容は。
○政府委員(佐藤光夫君) 事故の概要については、われわれは調査をして、承知をいたしております。
○大倉精一君 私は、きのう、運輸省のほうに、調査室を通じて、その資料を要求したんですけれども、運輸省のほうでは、そういう資料がないと言う。私は、きのう国会図書館に命じて、その資料を取りました。「アビエーション・デーリー」の一九六六年一月二十一日号に、ちゃんと出ているんです、答申された内容が。これを全然運輸省は知らないし、資料もないと言うのでしょう。こういうところに、私は、安全性に対する熱意がないと言う。何とか委員会をつくったり、あるいは機構をつくってみても、これは解決しませんよ。いまでも、きのうの答弁なんか聞いておりますというと、727はきわめて安全性の高い飛行機である、りっぱな飛行機であると言っている。安全性の高い飛行機である、りっぱな飛行機であるといっても、四回も落ちたじゃありませんか。これがどうして安全性が高いのですか。いま操縦士のミスのような答申があるといいますけれども、そうじゃない。これは送電線あるいは油送、あるいは何といいますか、専門的にちゃんと書いてありますけれども、そういうものを研究検討し、あるいはみずから向こうへ出かけていって研究するという、そういう熱意がなければ、いかに安全性が云々と言ってみたところが、どうにもならぬのじゃないかと思う。そういうことを言っているんです。大臣、どうですか。そういう事故が現実にあったのですが、こちらから積極的に向こうの事故について研究される御意向はありませんか。
○国務大臣(中村寅太君) 今回の事故に対しまして、まず事故調査団を編成して、事故の原因を究明することに当面は専念いたし、その事故の原因によって、さらに、問題をその時点において考えてまいりたいと考えております。
○大倉精一君 ともあれ、事故にはいろいろの原因があるだろうと思う。ですから、日本の今度の事故の原因、それがすべての安全性に対する要素ではないと思う。過去三回にわたる事故も、その原因を突きとめなければならぬと思うのです。それには、アメリカのほうの研究を待たずに、こちらのほうからも出かけるなり何なりして、研究したらどうですか。しかも、民間航空委員会の答申と航空局の意見は、若干食い違っているようです。ですから、向こうの航空局の結論は出ておりませんけれども、これを日本の側として、これを採用している政府として、みずから研究をする、あるいは研究に出向く、こういうことができませんか。
○政府委員(佐藤光夫君) 御指摘のように、今回非常に重大な事故を生じたわけでございますので、早急にこの調査を取り進める必要があるわけでございます。大臣から御報告申し上げましたように、昨日第一回の調査委員会が開かれているのでございますが、明日におきます第二回の委員会には、とりあえず、さっそく、今回ボーイングから参っております三人の人に来てもらいまして、それぞれ学者の専門の立場から、必要な従来の、この本機についてのあらゆる問題について検討を進めていただくことになっておりますし、われわれも、御指摘のように、大至急この資料を集めて研究するように努力をしてまいりたいと考えている次第でございます。
○大倉精一君 それで、向こうからボーイングの会社の人も来ているようですけれども、この人も、新聞で見るというと、四回同じような時期に同じような事故があったからといって、共通する構造上の欠陥があるとは言い切れないということを言っていますけれども、これは、ボーイングは自分でつくっている会社ですから、まあいろいろなかんぐりはしたくないですけれども、ボーイングのほうの人から見れば、どこか欠陥があるというならばたいへんなことになる。これは欠陥があるということになれば、別の機種をつくってまた宣伝するかもしれませんけれども、ともあれ、過去三回の事故の原因も、この調査委員会において十分研究をしてもらいたいと思うのですけれども、まあ私はそういう要望をしておきましょう。今回の事故だけじゃだめです。過去三回の事故の原因も追及して、そうしてこの機種を将来引き続いて採用するかしないか、あるいは運航を停止するか、しないかということもきめてもらわなければならぬと思っております。 関連があるようですから、もう一回、大臣、過去三回の事故を、こちらから進んで調査をするという、こういうことをできるか、できぬか、もう 一回答えてください。
○国務大臣(中村寅太君) 今回つくっております事故調査団に大倉委員の意向を伝えまして、できるだけ広範にわたって、この機種に対する事故等につきましても検討するようにいたしたいと思います。
○木村美智男君 ただいまの質問に関連いたしまして、今回の本機の事故をどうしても二度と起こさないという、そういうためには、やはりおざなりな、しかも、調査をほんとうに形式的な意味でやったんでは、こういう事故をなくすということはできないと思いますが、特に今回の事故によって、いわば搭乗者全員がなくなられた、こういう点から、実は当時の状況がこうであったということを実証をするという人がいないというところに、今度の調査の結論の出し方というものは、これは非常にむずかしい問題だと思う。で、きょうあたりも新聞で非常に、着陸高度が高かったというようなことから、何か操縦者の、ミスの問題と関連をさせている一応報道が載っているわけですが、私も多少の航空搭乗者としての経験を持っているわけですが、着陸高度が高かったからということによって、直ちに逆に失速なんということを起こすということは、これはあり得ない。むしろ逆なんです。しかし、エンジンの関係も、これは左のエンジンが破損をしているとか、右のエンジンはどこに行ったかわからぬ、まだ見つからない、こういったことですから、私も、必ずしもエンジンが原因だという断定を下すまでには至っておらないわけですけれども、そういういろいろの要素を考えてみますと、私は、やはり実証的なものがないだけに、この結論というものは相当科学的な調査の上に立って慎重にひとつ出していただきたいということが、これが一つの要望であります。 ただ、関連として私申し上げようと思っていたのは、先ほどの遺族救援の問題についてでありますが、大体、従来の事故が発生した場合に、委員会等の席では、大臣等も、非常に誠意をもって一応は答えられていますが、その結末をどうしたかということについては、どうも従来しり切れトンボになっている傾向があるわけです。で、この種航空事故が、昭和三十三年以来今日まで、大小合わせて百九十件から発生をいたしております。そのつど政府は、この犠牲者並びに遺族等については十分な補償なり救援をとるつもりだ、こういうふうに言われておる。今日までこの百九十件についての犠牲者の数は、延べ二百四十名に上っている。したがって、この今日までの犠牲者に対して、そのつどお答えをされておった結果として、どういうような補償がなされ、そしてどういう救済が、子だてが講ぜられたかということを、ひとつ具体出に実はお答えをいただきたい。そういうことをやはりきちっと、その場限りのお答えじゃなしに、伏してそれが不誠意だとは言いませんが、誠意をもって答えられているのですが、その結末がどうつけられているかということは、これはやはり明らかにしていただかなければならぬと思うので、いますぐにお答えができなければ、これはしかるべき時期でもやむを得ないと思いますけれども、この点をひとつお答えをいただき、そうして、かりそめにも、今回の遺族の救援なり補償について、しり切れトンボになるようなことのないように、しっかりとひとつ監視をするというか、指導をするというか、そういう立場でひとつ対処していただきたいということを含めて、今日までのことが明らかになっておりましたら、ひとつお答えをいただきたい。
○国務大臣(中村寅太君) 遺族に対する援護の処置でございますが、これは原則的には、今回は全日空自体がやることになっておりますので、十分全日空に対して、その私どもの意図を伝えて善処するように要請しておるのであります。しかし、政府といたしましても、理屈は抜きにして、できるだけあたたかい処置をするようなふうにものごとを解釈して、できるだけの処置をしていきたい、かように考えて、厚生省とも調査等を進めておるわけでございます。 いままでの過去の実態につきましては、航空局長から答えさせます。
○政府委員(佐藤光夫君) 過去わが国に起こりました痛ましい航空事故につきまして、補償等がどうなっておるかという御指摘でございますが、昭和二十七年の日本航空の事故でございますが、これにつきましては、全額で一人当たり百二十万円という補償がなされております。その後、金額は種々変わっておりますが、最近におきます三十八年八月十七日の藤田航空事故におきましては、大体三百四十万円から五十万円というような合計しての補償が支払われております。 なお、なくなられた方に対するお見舞い、香典、葬祭料、それから約款上の賠償、あるいは、なくなられた方以外の医療関係費、それからその他の諸雑費等も、全額会社が負担をいたしまして、補償は完結をしておるという報告を受けております。
○浅井亨君 きのう本会議におきまして御質問申し上げた点ではございますけれども、いままたお伺いいたしておりますと、何だかきのうの御答弁につきましてもうちっと詳しい説明をしていただきたいと、こういうふうに感ずるわけでございます。と申しますのは、きのう私が御質問いたした中で、総理は、いわゆる人命尊重、またいま、運輸大臣の言われたのは、安全第一だと言われております。それであるならば、原因はいかなることであるか知りませんが、聞くところによりますと、全部の機体ははっきり収容できるので、必ずやその原因も究明することができるであろうと、このように新聞には報じられております。だけれども、いま大倉委員から御質問がありましたが、過去半年間に三回事故を起こしております。そういう事故機を何ら、ほんとうに完全に、いかなる事故であったということについて、りっぱな資料も持たれていないし、また、それに対する対策も立てていないという状況でなかったかと思います。また、飛行機自体がいわゆる下降直前に起きた、同じ状況において起きた事故であるならば、これはたいへんだと思うのです。そこで問題になっております、私の考えは、機種全体にそういう構造的欠陥があるのか、また、いま。パイロット自身のいわゆる技術上の欠陥によるものであるか、こういう二つの面から考えられると思うのです。そうすると、いま御答弁になりましたところによりますと、安全性をほんとうにお考えであるならば、機種の構造にあるのか、また、パイロットの技術にあるのか、これはなかなか難問だと思う。だから私は、きのう申し上げましたのは、そういうような危険性のあるところの飛行機をなおかつ続けてそれを使用せられるのかと、これに対して中止の命令を出すところの権限がおありなのかと、こういうことをお尋ねしたわけでございますが、過去の新聞を拝読いたしますと、運輸大臣は、これは高性能であると、これは世界の常識になっているのだ、このようなお話であるから、これをお使いになるのかといえば、続行すると言っております。また全日空の社長さんも、これを続行すると、このように新聞に出ております。こういうことを考えますと、ほんとうに安全性とか人命尊重とかいう問題に対して、真剣に取り組んでおられるのかどうかと、こういうふうに私は考えるのです。第二、第三の問題が必ずしも起こらないのじゃなくして、必ず起こり得るというそういう現在の状況でないかと、こういうふうに私も思うので、この点に対して、もう一ぺんひとつ、はっきりした御答弁をお願いいたしたい。こういうように考えるわけであります。
○国務大臣(中村寅太君) この機種を採用する場合にも、航空企業といたしましても、あらゆる努力を続けまして安全性を検討して、そうしてこの機種を採用するということにきまったのでありまして、さらに現在、世界各国の航空企業でも十数社が二百数十機もこの飛行機をやはり使っておるのであります。それで、アメリカでももちろん使っておるのでありますが、そういう事情でありますから、私は、いまの段階では、この機種を使っております各企業に対しまして、できるだけ機材の点検あるいは整備等に万全の処置を尽くして、そうして事故に対するできるだけの対処をして飛行機は使うということで認めておるわけであります。いまの段階で、この機種を使うなということは指図する考えは持っておらぬのでございます。しかし、今度の事故調査団の結果によりまして新たな問題が提起されたというようなことになった場合は、その時点に考えたいと考えておりますが、現在の状態では、そういう事情でございます。
○吉田忠三郎君 関連。関連質問でありますから、簡単に一つだけ運輸大臣に伺っておきます。 ただいまも大倉委員あるいは浅井委員の発言にも答えているわけですが、運輸大臣としては、同型機の使用は今後さらに継続すると、こういう意味の答弁をしているわけです。きのうの本会議でも、そういう答えをしているわけですが、私は、きのうの本会議でも、特にこの問題を、英国のコメット機の墜落のことを例にとって、かなり、時間は短いわけでございますから内容は多少抽象的であったけれども、力点を置いて質問をいたしたつもりであります。そこで、運輸大臣に伺っておきたいのは、現実にいまあなたがお答えになったように、いろいろなアメリカのボーイング社の商社の宣伝、あるいはそれぞれの技術的なデータのみ信用して、非常に高性能であって安全性が高い、経済性が高い、こういうことで、日本でもこれを統一的な国内の航空機にしようということで、何か全日空と日本航空では協定をしてきめたようである。私は、それはそれとして、今回現にこの目先の東京湾でこの事故が起きた。大倉委員も申されたように、アメリカではやはり連続三回事故が起きたわけです。だとすれば、どこかに事故が起きる原因、要因があるということになると思う。しかも、アメリカでは、もう先ほど来、再三言われているように、かなりの調査が進められて、この構造、性能に問題がある、こういうことで、アメリカの航空局が勧告をしているわけでしょう。大臣、勧告をしているわけですよ。こういう現実を踏まえて、なぜ日本の航空問題についての監督、指導をしなければならない運輸大臣が、この期に及んで、さらにこの飛行機は使っていくなどというようなことを言っているかということについては、いささか私は疑問を持つのです。英国では、あのときに、私は本会議でも申し上げましたように、直ちに政府は中止をしているのです。飛行機の使用中止をして、かなりの歳月を要して、徹底的にその事故の究明を行なう、それでなおかつ、それが具体的に究明されて、改善されて、改造されて、今日コメット機はさらに使用している、こういうことがございます。そこで私は考えるのは、端的に言って、つまりこれを中止をした場合に、全日空なら全日空では、機材があまりないので、その後の経営あるいは航空機の運用に事欠く、こういうこと等をおもんぱかっての運輸大臣の発言ではないか、こう私は言わざるを得ない。さもなければ、このことによって、日本の今度の問題で、政府が中止をしたということになりますれば、ボーイング社のこれからの売れ行きに影響するのではないかなどなどを、私は、運輸大臣が考えているのではないかというふうに思わざるを得ない。この点をもう少し私は国民の前にはっきりさせるべきだ。しかも、先ほどあなたがこの委員会で報告をしたように、民間の専門家を含めたこの調査委員会をつくって、精力的に調査をする、けさの新聞報道で見ますれば、おおむね二カ月ぐらいでその結論が出るのではないか、こういわれておりますけれども、大倉委員も申したように、こういう各種委員会というのは、私は、政府並びに官僚の隠れみのにされている。今次、この場合、そういう委員会をつくって、私はそういうことであってはいけないと思うけれども、いやしくも国民の目をそらすような委員会のあり方ではいけないと私は思う。そのために国会があるわけですから、こういう国会の場で、委員会の場で、あなたははっきりひとつ、これからの安全の問題等々を考えてものを言ってもらわなければ、私はいけないではないか、こう思うのです。いやしくもこの人命を、一つの国の営利のため、あるいは一会社の営利のために、あなたがいま国民に、きのう、きょうを通して明らかにしておるような飛行機を、さらに、何らそういう心配ないのであるから使っていくのだなどというような言い方というのは、私は、この期に及んでは非常に慎重を欠いているのではないか。先ほど木村委員も申されたように、過去、大小含めて百九十件ぐらいの事故が起きているのですよ。ですから、この事故率から見ますれば、一般的な傾向として、航空機の事故率というのは減っていっているわけですけれども、日本の場合は逆なんです。非常に事故率が高い。そういう時期に、今回こういう大きな大惨事が惹起したのですけれども、私はいままでも、そのつど、万全を尽くす、特に安全性に運輸省は精力的に取り組むのであるということを言ってきたけれども、それは何らなされていない。それはそれとして、私は、十日の委員会で基本の問題ですから、行政の問題なりあるいは今後の問題としての過当競争をどうするとか、あるいは安全の問題をどうするかということについてお伺いしますけれども、私は、この段階では、少なくともやはりその原因がわずか二カ月くらいで出るとするならば、その間は、アメリカで三回も連続事故を起こして、しかも、アメリカではすでに勧告をしているわけだ、構造を改良しなさいという勧告をしている、こういう時期ですから、直ちにこの同型機の使用をやめて、結論の出る間は、かくかくしかじかだということが、より私は国民がいま心配しておる問題にこたえる道ではないかというふうに思うのですが、大臣、どうですか。
○国務大臣(中村寅太君) 私は、航空企業の経営の問題とか、製造会社の利害の問題等に配慮いたしておるようなことでそういうことを考えておるのじゃございません。アメリカでも、仰せのように、過去何回か事故がありますが、その事故の原因等をアメリカができる限りの機能を発揮して調査したと私は想像いたしますが、やはりアメリカでも、この機種は安全度が低いものであるというようなことで差しとめておらぬのであります。やはりこれは使っておるのでありまして、世界各国の航空企業が、安全度のやはり高い飛行機であるということで使っております現時点でございますので、今回の事故が起こりましたから、この事故の原因を調査団等によって徹低的に究明いたしまして、そうして事故の原因が、機種自体に大きな欠陥があるというようなことが判明いたしますれば、私は、そのときにはこの飛行機を使うことのないような措置はとりたいと思いますけれども、現時点におきましては、これを中止するというような指示をする意図はないということを申し上げたのであります。
○岩間正男君 関連。いまのような答弁では、われわれ納得できないと思う。事故が起こったら、いま調査中だという、事故がすぐ起こったら、あなた責任とらなくちゃならないですよ。アメリカでは連続起こったでしょう。前の日に起こって、二回目、三回目というのは次の日起こっているのです。そういう事態から考えますと、私は、安全性をいま調査している段階ですから、したがって、当然これは中止するというのが正しいと思うのですよ。しかも、私は特に言いたいのは、この機種を選定するときは、政府がすすめてやったんじゃないですか。そうでしょう。全日空会社と日航会社に、政府がすすめて、この機種を採用さしたのでありまして、当然政府の責任があるのですよ。それにもかかわらず、いまのような答弁をすることについては、国民は納得してないです。非常に危険があって、事故がすぐにまた起こったとしたら、あなたは全責任があるのですよ。いまのような答弁をして……。私は、先ほどからの各委員が質問された点、全くそのとおりだと思うので、即時これは中止して、安全性が確保された後にこの問題について解決すべきだ。とにかく、とりあえず中止する。 もう一つの調査の問題ですが、調査にあたりまして、アメリカのボーイング会社のハワード、スミス氏ら三人が調査団に加わりたいというようなことを言ってきておる。この点は、参考意見を聞くことは差しつかえないだろうけれども、この調査はあくまでやはり日本の自主性においてやらなければならない問題だと思う。大体現在、事故の正体がわからないうちに原因を調査している。そういう中で、失速の欠点はないとかなんとかいう結論を出すような、そういう会社の役員というものは信用することできないです。これは明らかに、この事故に対して大あわてにあわてて圧力をかけてきたと見るよりほかない。むしろ、こういう会社は、責任を感ずるなら、ミシガン湖の底をよくさがして、いま沈んでおるその機種のもっと事故の原因を徹底的に追及して、その結果を日本に報告するという責任こそあるのに、途中でやって来て、調査団に加わりたいなどというのは、もってのほかだと思う。これは自主性を破壊します。私は、そういう点ではっきり、このような介入、圧迫、圧力に対して、き然たる態度をとって断わるべきだと思いますけれども、この二点についてお伺いいたします。
○国務大臣(中村寅太君) アメリカから来ました三名の専門家は、調査団に加えるというようなことは考えておりません。ただ、いろいろ日本の調査団が調査していく過程において、参考等になるようなことを参考人として聞くことはあり得ますけれども、調査団に入れるということは考えておりません。
○岩間正男君 断わるのですね。
○国務大臣(中村寅太君) 断わります。
○政府委員(佐藤光夫君) 岩間委員から、本機の採用に至りますときのいきさつのお話がございましたが、私のほうで承知しておりますのは、当時、非常に日航、全日空の間に、機種競争が御承知のようにございましたので、統一した機種を選ぶことが適当であるということを勧奨したわけでございます。それによりまして、日航、全日空とも、数種の機種についていろいろ検討いたしましたが、安全性その他の面から、このボーイング727型機が一番適当であるという両社の結論が報告をされましたので、わがほうとしては、それを了承して、その使用になったといういきさつというふうに承知しております。 なお、しかしながら、その安全性については、十分にわれわれのほうも責任を持つのは当然のことでございまして、御指摘のように、これの運用をどうするか、耐空性の問題をどういうふうに考えていくかということを慎重にすでに検討しているわけでございますが、先ほどお話に出ましたコメットの場合には、コメットが実際使用を開始しました場合に、具体的な疲労試験がなされておらなかった。ところが、破壊物を回収した結果、与圧客室窓ワクの疲労破壊であるという原因が非常にはっきりした。したがって、機体による事故であるということが明瞭になりましたので、直ちにこの耐空性の証明を取り消しまして、使用を停止したといういきさつがあるわけでございまして、本機の場合とは、その性質は御承知のように異なっておるわけでございます。ただ、そう申しましても、現に事故が起こっておるわけでございますから、これについては、必ずしも失速であるとかなんとかというような、あるいは米国側がどう言っておるかということでなくて、公正な立場からわが国として独自の、だれに聞いていただいてもこれは正しい判断であるというような判断を出していただくように、また、昨日も第一回の委員会を開催したわけでございますが、非常に広範な資料の御要求が各委員からございましたわけです。それから米側からも参考人という立場でよく事情を聞こう、先ほどお話しが出ました米国の事例等も十分に検討しようということにいたしてございますので、われわれのほうでも、この公正な判断の結果を待って措置をしたいというふうに考えておる次第でございます。
○委員長(江藤智君) 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(江藤智君) 速記を始めて。
○大倉精一君 運輸次官、私は、いまの大臣の答弁をさらに追及します。こういうことをいいかげんにしておいたら、われわれ議会人の責任も問われますよ。大臣はこう言ったのですね。調査委員会の調査の結果、欠陥があるというととならば、これは差しとめますけれども、——こう言いました。欠陥があるという結論が出た場合にどうするんだ。欠陥があるまま今日まで政府はこの飛行機の運航ということを許しておったということになるんじゃないか。しかも、先ほど申し上げましたように一九六六年一月二十一日号の「アビエーション・デーリー」によりましても、アメリカの航空局のいわゆる民間航空委員会の答申の中でも、若干の項目に関して特別の変更命令を準備中であると言っております。アメリカにおいても特別の変更命令を準備中である。こういう中で、なおこれを続行して許すということについてはどうしても納得できない。もし再びこのような事故が起こったとするならば、国会で追及しておるわれわれの責任にもかかってくるのです。どうですかこれは。原因がはっきりするまで、他の機種を代行するなりなんなりして、少なくともこの機種は運航停止しなければならぬと思うのですが、いかがですか。
○政府委員(福井勇君) 大倉さんの詳細な資料を御準備なさった御努力に対して、深く敬意を表しますが、いま大臣が申しました件について、ちょうど事故が起こりましたその夜、羽田の飛行場において、いま御指摘のような飛行を続けるかどうかについての話が当然出まして、協議会ではありませんが、すぐとめるというようなことについては、さしあたって点検また整備等について、いまから直ちにいままでよりも特に手を尽くして安全を期せよという注意を羽田でやったのを私は見ておりました。いま大臣の意向は、そういうようなわけでございますので、大臣の意向はいまのところ続けられるものと存じておる次第でございます。
○大倉精一君 どうしても私は納得できないんです。まだ全日空、日航、国内航空、合計五機を購入することになっていますね。こういうようなことについても何ら考慮を払われていないというのはこれは私は遺憾だと思う。 それからいまのお話で協議会とか委員会、協議会がこうすると言ったからこうするんだ。そこで私が冒頭に言ったように、協議会とか委員会というのは隠れみのですよ。こういうときにこそ運輸大臣が責任を持ってこれをとめろ、やめろ、これを決断を下さなければならない。それを協議会がこう言ったから、委員会がこう言ったから、だからこうするんだ。何のための運輸大臣だ。そんなことなら運輸大臣だれでもやりますよ。私はこう言っておる間にも、あしたにも事故が起こるかもしれない。なぜ国会がこれをとめなかった、こういうふうに言われたらどうしますか。これは委員会か何か結論が出るまで、少なくとも過去何回か事故を起こしました飛行機に対しまして、いわゆる運航を停止、中止という措置をとらなければならぬと思いますが、これは私はどうしても納得できないんですね、いかがですか。しかもあと五機買うことも了承しておるんでしょう。答弁できなければ大臣を呼んできてください。
○政府委員(福井勇君) ただいまの大倉委員の御趣旨はよく大臣に伝えることにいたします。
○大倉精一君 これは大臣に伝えるとか伝えぬとかじゃなくて、アメリカでも数項目に対する変更命令を準備中だと言っておる。それだけ欠陥があるのです。欠陥があるとわかっておるのですよ。準備中だというこの向うの新聞の報道を見ましたか。見たなら、なぜそれによって処理しないのですか。一月二十一日でしょう、つい最近ですよ。最近に民間航空委員会の勧告の中で、若干の項目に関して特別の変更命令を準備中であると言っている。欠陥があるのじゃありませんか、欠陥が。どうですか。
○政府委員(佐藤光夫君) この種の問題の取り扱い方の一般の例を申し上げまして御説明にかえさしていただくことになると思いますが、といいますのは、実はごく最近の一月二十一日の勧告の問題については、わがほうは何ら公式の文書をもらっておらないわけでございます。ただ、非公式に得た情報によりますと、昨年の十一月十一日のソルトレーク・シティーのボーイングの事故に関連いたしまして、やはり機体の部分的な改良ということを考えたほうがいいのじゃないかという事故調査委員会の一つの考え方が出てまいりまして、それについて実際の責任者である連邦航空庁IFAAとCABとがそれについて勧告を出し、それを具体的に実施に移すかどうかということを検討しておるということがCABから発表になったというような情報であるわけでございます。その情報の中には、まだFAAがこれはどうかということで検討しておる、つまりCABの勧告に了承を与えていないというようなものもあるようでございますし、従来こういうような事故例がありまして、中を逐次改造していくというような例はございまして、それについては必ず公式な具体的な決定の基準その他が決定になりましたなら出てくるということになりますので、そういうものを見て、われわれとしては直ちに改善通告を発するというような扱いにいたしておりますので、その点は御了承いただきたいと思います。
○大倉精一君 これは私は了承できない。それで運輸大臣にもっと続けたい。しかもいまの答弁でも、見てごらんなさい。向こうは、アメリカはこういう結果でありますとか、意見がまだ合っていないようでありますとか。だから冒頭に言った。なぜ向うに行かないか、航空局長は。アメリカに行って過去三回にわたるところの事故の内容をなぜ検討しないか、研究しないかもかりに今度の事故の原因がわかってもそれがすべてじゃないですよ。過去三回にわたる個々の原因を調べてそれを総合的にまとめないと、ほんとうの原因というのはわからぬ、欠陥がわからぬ。いまあなたがおっしゃったように、まだ意見が合っていないようだから——ようだからなんというそんな権威のない答弁はないですよ。アメリカはこうです、こういう答申があって航空局はこうです、こういうことをちゃんと知っていなければいかぬと思うのですよ、とにかくこれは私は了承できません。できませんから、そういう欠陥のある飛行機をなおかつ引き続いて運航させるということについてはどうしても納得できない。これは運輸大臣にさらに私は追及します。きょうはだめですか。
○議員長(江藤智君) きょうは運輸大臣の出席は困難です。 速記をとめて。 〔速記中止〕
○委員長(江藤智君) 速記をつけて。
○大倉精一君 この件については私は保留します。どうしても了承できません。 そこで私は運輸大臣がいないから、若干の質問になるわけなんですけれども、こういうことの起こった原因だ、きょうの毎日新聞を読みましたか。「深刻な乗客争奪戦」というのを読みましたか。全部これで言い尽くされております。こういう航空行政をやっておったというところに今度の政府の大きな責任があると思う。これを読みましたら、これに対する所感を言ってください。
○政府委員(佐藤光夫君) 今回の事故を契機といたしまして、いま御指摘のように、実は五日の日から各紙いろいろ書いてございますので、これらにつきましてはもう少しいまとりあえずの処理が終わりましたら、われわれとしても事務当局としてのいろいろな考え方をまとめなきゃいかぬと思います。それから航空事業のあり方につきましても、すでに当委員会から過去数回にわたりいろいろな御指摘があり、われわれとしても事業のあり方について航空審議会等に御諮問をして、その答えをいただいておるわけでございますので、それらの面の全般にわたって、運輸省としても必要なものは精力的に進める、あるいはその他の措置も講ずるようにいたしたいと考えておる次第でございます。
○大倉精一君 私は、まあ端的にものを尋ねるんですが、きょうの毎日新聞のこの記事を読まれて、こういうことが現在までの航空行政の実態であったということですか。これはお認めになりますか。こういうことが航空行政の実態であった、あるいは日本の民間航空の実態であった、こういうぐあいに私が考えてもいいんですね。この記事は間違いないですね、これは。いかがですか、事務当局として。これが実態であるとするならば、今度の航空事故の原因というものは、直接的な原因だけ探索してもだめですよ。日本の航空行政全般についてこの際メスを入れなければだめなんだ。どうですかね、そういう実感ありませんか、これを読んで。
○政府委員(佐藤光夫君) 正確には、今度の事故につきましては、先ほど申し上げました調査団の調査の結果を待たなきゃいかぬわけでございますが、私はその事業のあり方その他が直接事故に関係があるというふうには考えておりません。したがって、これは技術的に十分に解明をして、これに対して対策を立てるべきだというふうに考えております。
○大倉精一君 私の言うのは、こういう飛行機をなぜ争って買わなければならぬかということなんです、日本の民間航空が。東京から北海道まで、何のために二十分、三十分の時間を縮めて、快速で飛ばなきゃならぬかということなんです。この記事の冒頭にこう書いてある。「昨年の十一月十日、全日空は同社のボーイング727が大阪−東京間を二十六分の新記録で飛んだ、と発表した。」とあるんですね。つまり言うならば、従来は二十七分程度が二十六分で飛んだと、これなんです。これが非常に自慢になっておる。そして、「スポーツの世界ではない。パイロットは〃記録に挑む男〃でもない。安全第一の定期航空の世界で、記録にたいした値打ちもないはず。」だと、こうなっておる。こういう飛行機を買わなければならぬということは、そこに日本の民間航空の特徴があると思う。それは運輸行政、航空行政のしからしむるところなんですよ。その禍根をなおさなければだめなんです。ですから、いまこの飛行機をストップする意思はないかというと、あやふやな答弁、何の権威もない答弁になっている。原因はここにある。私はいまあなたにこれ以上言っても、大臣に言わなきゃしかたないと思うんだけれども、どうですか。これは委員会の結論を待つ待つと言っておりますけれども、自分でやりなさい、自分で。委員会なり調査会をつくってもいいです。いいが、何でも他力本願でやっているからこうなっちゃう。そこで事故が起こると、委員会の答申でやったものでありますと、委員会が隠れみのになっちゃう。どうですかね、この際航空行政に対しまして、深刻に、ほんとにつつしんで反省して、そうして将来抜本的に航空行政というものを一新をする、こういう事務当局としての、あんたとしての心がまえなり、あるいは考え方はありませんか。どうでしょう、このままでいいんですか、航空行政は。
○政府委員(佐藤光夫君) 御指摘のように、航空界全体にいろいろ問題がありますし、航空行政も至らない点が多々あるのでございますので、今回の事故を契機として、つつしんで反省をしまして、必要な対策を立て、これに邁進する、私としても、事務当局としても考えておるわけでございます。
○大倉精一君 きょうは大臣がいないからこれ以上聞きません。申しませんが、十分ひとつ伝えてもらって、今度また続きをやります。やりますが、言われても、どうもぴたり私の胸に食いついてこない。したがって、ぜひ当委員会としては、そう いういままでの言われたようなことをひとつ実行に移して、そうして国民の御期待に沿うというような御答弁を願いたいと思うのですが、いかがですか。それで終わりますよ。答弁のいかんによっ てはそういうわけにいかぬからね。
○政府委員(福井勇君) 重ねていろいろと今回のことを御心配の御注意を賜わりまして、前回申しましたとおり、漏れなく大臣には報告して、緊急に善処するようにいたしたいと存じますが、運輸省の中におきまして全日空機の事故技術調査団というものをつくってということは、先ほど御報告したのでございますが、現在の日本においてはこの技術調査団のメンバーが最高のものだと私たちは信じておりますので、この人たちの技術的な解明がなければ私たちは納得ができませんので、この線に沿いまして、先ほど来の大倉委員その他吉田委員等のいろいろのよい御注意と御指示をよく体しまして、ほんとうに今回の事故というものについては、遭難者だけでなく、国をあげて心痛しておることをよく胸に体して早急な対策を講じたいと思いますので、大臣に委員各位の御意見を漏れなく、私の意見も加えて報告さしていただくことをここで表明いたします。
○大倉精一君 先ほど私が「アビエーション・デーリー」の記事をあげましたが、これは正式にアメリカの民間航空委員会の中間答申並びに現在検討中の事情についての資料、それから航空局のこれに対するこういう記事がありますけれども、これをひとつ出してもらいたい。 それからもう一つは、従来たとえば三河島事故とか、あるいは桜木町、いろいろ大事件がありましたが、そのつど調査委員会とか何とかいうものができたはずですが、その経過、結論並びにその後にとった具体的な措置、これをひとつ資料として出してもらいたい。
○岩間正男君 資料を要求したいと思うのです。できるだけ早く出してもらいたい。一つは、ボーイング会社の営業内容、これはできるだけ詳しく出してもらいたい。 第二は、日航、全日空の営業内容、これは資本構成とか、利払いの問題とか、こういうことを特に詳しくしてもらいたい。それからさらに両社の事故発生件数とその後の処置をどうしたか。さらにその中で、特にその際生じた損失の補償をどうしているか。 第三、全日空、それから日航の賃金台帳、これは一月から。 それから第四には、日航、全日空の飛行記録、これははっきり出ていると思いますが、これも一月から。 第五、羽田空港の全日空、日航幹線のタイムテーブルとその実施状況、これは一月の二十五日からでいいです。 それから第六は、全日空従業員、これはパイロット、整備士、スチュワーデスその他を含むわけでありますが、これの労働条件、賃金及び実働時間、休憩室の有無、諸手当等。第七は、日航、全日空労組の賃金引き上げ要求とその実施状況。第八は、米軍の航空管制全図及びその他米軍関係による規制事項。第九、高橋正樹機長の三日及び四日の行動足跡、これは吹田が住所だと聞いておりますから、吹田からどういうふうにやってきてどうしたか、あるいは旅館に泊ったかどうか知りませんが、その足跡。第十、羽田空港の二月四日の運航日誌、これはあとでこれをあげますからね。とりあえず、この点で私たちは総合的に明らかにするために検討したい。この十項目をお願いしたいと思います。
○政府委員(佐藤光夫君) 御要求の資料はできるだけ早急にとりそろえたいと思いますが、若干時間をいただく必要があると思いますから……。
○岩間正男君 早く出るやつは早く出してもらいたい。
○一政府委員(佐藤光夫君) あるいは経営の具体的内容でちょっとお出しできるかどうかという感じがいたしますので、たとえば賃金台帳あるいは労使間の関係というようなものがございますので、その点はお出しできるかどうか、早急に検討して御返事をさせていただきたいと思います。
○浅井亨君 先ほど政務次官からの御答弁の中で、運輸大臣がおられませんので、またその趣旨はお伝え申し上げますと、こういうお話しでありましたので、それについて私も一言だけもう一点申し上げたいと思います。それは先ほどからも申し上げますとおり、いわゆる飛行機自体の構造の問題、これは先ほどからるる説明もありましたし、お話もありました。また当局としてもこのことについては万全の構想を持っておられると思います。ついては、それに対するところのものは、すなわちパイロットによるところの技術、こういうことになるわけでございまして、これ二つが対立した問題となった原因ではないかと思います。これは次々と原因は究明されるのでありましょうけれども、やはり向こうの会社のほうからは真剣に会社自体の営業問題を根本にしてこちらに飛んで来ているような状態でございます。われわれはどこまでも百三十三名という人命を失った側でありまして、どこまでもこの人命尊重とか、または安全性とか、こういうような二つの面から考えますと、われわれ日本の航空業界におけるもの、また政府当局というものは、これに対して万全のいわゆる精神的な訓練といいますか、ほんとうに心からいわゆる民衆を守る、また人命を守る、そういうような点からこの問題は解決していかなければならないのではないかと、こういうふうに私は考えますので、どうか運輸大臣にこの点についてひとつよろしく御伝言をお願いいたしたいと思います。
○政府委員(福井勇君) 御趣旨のほど漏れなく伝えることにお約束いたします。
○松平勇雄君 この技術のことでちょっとひとつお尋ねしたいと思いますから、どなたでもいいから御答弁願います。この資料によりますと、四十一年二月三日に一番エンジン交換と書いてあるわけなんです。事故が起こったのは二月の四日で、前の日に交換したわけなんですね。この飛行機はこの資料によりますと、製造年月日が四十年三月二十五日、登録年月日が同日で、耐空証明取得月日が四月二日であって、まだ一年たっていない飛行機なのに、なぜこの一番エンジンを交換しなければいけないのか。普通これはやはり一年くらいたてば交換するものなのかどうか。それから交換してから試運転はやったのか、やったのならどのくらいの時間やられたのか、伺わしていただきたいと思います。
○説明員(松本登君) お答えいたします。飛行機はエンジンが、ある時間まいりますと交換することになっております。この一番エンジンの場合は、この飛行機のエンジンは千六百時間使いましたら交換することになっておりますので、時間がきましたので交換したわけでございます。 それから試運転の時間でございますが、この一番エンジン、交換いたしましたエンジンにつきましては、何時間試運転したかということは私はいま存じておりませんが、組み立てをやりましてから数時間の試運転はするのが一般でございます。
○委員長(江藤智君) 本日はこの程度とし、これにて散会いたします。 午後零時三十九分散会 —————・—————