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51回国会衆議院1966/03/01

予算委員会第五分科会 第5号

発言数
229
登壇者
23
会派数
3
開催日
1966/03/01

会議録

荒木萬壽夫自由民主党

○荒木主査 これより予算委員会第五分科会を開会いたします。  昭和四十一年度一般会計予算及び昭和四十一年度特別会計予算中、建設省所管を議題といたします。  質疑の通告がありますので、これを許します。川俣清音君。

川俣清音日本社会党

○川俣分科員 私は、この際主として大臣にお尋ねをすることがございますが、あとからは事務的な問題が多いので、事務当局にお尋ねをしようと思います。  建設行政を大臣が担当されてから、おそらく、建設行政で、これでいいのかという疑問が出てきている点があるのじゃないかと私は思うのです。あまり広範にわたると時間がないから、簡単に申し上げますが、各省ともそうですけれども、官庁行政として、ほんとうに真剣に建設行政のために打ち込んでおるのかどうかという疑問が幾多出てきておると思うのです。  その例として、大臣、あなたのほうのわりあい高級官僚が、すでに在職中に就職先をさがしておるような状態が見えますことは、ほんとうに建設行政のために一身を捧げておるのか、あるいは転職するための足場として建設行政をやっておるのか、疑問な点が多々あると思うのです。これをここで問題にすることは、高級官僚に対して気の毒だと思うところもございますよ。一定の年齢に達しようとするときに行き先をさがすことは、必ずしも無理でないという点もありまするけれども、綱紀粛正の上から、あるいは行政の能率を真に上げる上からも、これは関心を持たなければならぬ問題があると思う。私、三年ほど前に、わざわざ営利企業への就職の承認に関する年次報告を求める国家公務員法の修正を行ないまして、その資料が手元に届いております。大臣もごらんになっておるかと思います。どうですか。中央の、名前はあげませんけれども、建設省の河川局の治水課長から地方の建設局長、東北、中部、近畿の建設局長をして、建設技監までされた方がどこをねらったか。承認の理由によると、内容を見ますと、この方は建設業法、法律百号、に基づく事業の登録、必要に応じ報告、検査等を行なう計画局建設業課にお勤めです。同省の所管する工事を請負施工するので、契約関係及びそれに関連する工事監督関係、各地方建設局総務部契約課、同河川部河川工事課、同道路部道路工事課、同各工事事務所庶務課、同工務課等に関係があったのであります。直接関係がなかったからというので承認を与えておりますけれども、承認を与えたのが四十年の六月一日ですから、大臣が就任されてからです。これが鋳鉄管、機械、鋼管等の製造販売、橋梁、水門等の工事請負業をしておる栗本鉄工所の顧問になっておる。名前はあげません。なぜ一体、こういう会社が建設省から顧問をとるか、優秀だからとったということが言えるでしょうが、今後の請負契約の上においても大きな力になり得るというところに、顧問をおとりになった理由があるようでございます。これで建設行政が公正に行なわれるとお考えになりますかどうか、この点をお尋ねしたい。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 私も不敏にして、もちろん気がつかないこと、あるいは手が届かないところがないと、大それたことは申し上げないつもりであります。ただしかし最初に川俣さんのお話の、真剣に建設省の公務員の諸君がやっておるのかということについて、私の見たところでは、まさに真剣にやっておるというふうに私は見ております。御承知のとおり、これは特にいまがそうであるとは言いませんけれども、建設省の担当する事業の量からいっても、性質からいっても、特にいま非常に大事な時期であります。それを自覚して、みんな一生懸命やっておると思います。ただお話の、建設省を退職し、その後そういう人々がそれぞれの専門の知識等を——まだ相当若い人でありますから、これから働ける人でありますので、しかも技術等の場合には、いま日本では技術者がむしろ不足をしておる状態であります。そういう時代でありますので、そういう人がそれぞれの知識経験を持って他に職を求め、そしてなおみずからの生計を立て、その今日まで得た技術その他の知識、経験を生かしていく、そして職場を求めるということは、私は、あながち否定すべきことではないし、またあえて非難すべきことではないと思っております。いま御指摘のことは、名前はおっしゃらなかったのでありますが、私が申し上げてけっこうです。小西君だと思います。小西君は建設省の技監までいたしました。私が建設大臣に就任した当時は、もう前に退任しておった男であります。遊んでおるということを聞いておりましたが、栗本鉄工所から、ああいう大阪におった人でありますし、まだ働ける有能な人をほしいという御希望があって、あそこに就職した、これは聞いておるわけであります。

川俣清音日本社会党

○川俣分科員 あえて私は名前をあげなかったのです。一人あげるならば、あげなければならない人が十四人かおられるのですよ。そこで、一人あげて一人あげないというわけにはいかないから遠慮したので、別に隠しだてするわけではないのです。この表に載っておるのが建設省十四人。一人あげれば、十四人あげなければ不公平になる。それであげなかったのです。  では、漸次ひとつやっていきましょうか。——確かに建設省の人々は有能であるから、民間から引かれるということもあり得ると思います。それはけっこうだと思います。無能な者を引くものもないでしょう。それはけっこうだと思うのですよ。しかし、問題はどこにあるかというと、実際の請負や仕事を見てごらんなさい。先輩が工事をしたのに、なかなかかつての部下が監督しにくい、これが問題なんですよ。無能な先輩であればいいでしょうが、みんな有能でしょう。建設省の中におったときに部下を監督し、指導した、有能であるだけに影響力が非常に大きいのですよ。無能のぼんくらでありますなら、どこへ行かれたって影響はない。有能であるだけに、建設省におったときにも問題になったということが一つ。もう一つは、官庁で技術的な養成を受けて、早くいえば建設省という学校に入って勉強して、自分の給料でなくて、政府から受けた、建設行政から受けた給料で勉強して、その勉強をもとにして就職するということは、これは荒木さんもおられますけれども、文部行政の中で一人前の技術をつけるには、自分の資金または家族の資金を犠牲にして学校を出る。建設学校で多額の給料を払って養成した技術を持って会社へ入るということは、好ましくないのじゃないか。この二点からなんです。  各官庁のうちでどういうところが一体一番民間に引き手が多いかというと、専門的技術を研究する場所よりも、たとえば海上保安庁あたりは一人しか引き手がない。運輸省であるとか、ことしはだいぶん運輸省は減っておりますけれども、通産省であるとか、直接行政に密着する仕事の多いところほど引き手が多いということなんです。問題はそこにあると思う。これは建設省だけを非難しておるのじゃないですよ。ことに土木請負ということになると、競争が激しいところです。それだけに問題が多いのではないか。特に技監であった人の例を出したのですけれでも、技監ということになると、省内においても影響力が非常に大きい。こういう点で、今後考慮して行政をやらなければならぬと思うのですが、大臣どうでしょう。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 いまの川俣さんのお話はなかなかむずかしい問題でありまして、これは建設省に限らず、他の役所その他においても、ある程度の年限が来ますと、どうしてもやはり引退といいますか、いわゆる後進に道を譲るということは避けられない。率直に申して私どもは、もっと長くその知識、経験を生かして、建設省なら建設省で、国家の機関でやってもらいたいという人がたくさんあるわけなんです。けれども、これはどこでもそうでありますが、世の常として、また新しい、若い人にも一働いてもらわなければならぬ。御承知のとおり、どこでも、その規模とか人的構成で、これは無制限というわけじゃない。でありますから、どうしても先輩は後輩にあとを譲って引退する。先ほど申し上げましたように、こういう人々はさらに民間等で働く、あるいはみずから企業を興す、これは当然のことであろうと思います。そういう人は、役所に入って、役所でお世話になって相当技術をみがいたのだから、それは国の金で何か研究したのだから、ほかではやってはいかぬということはちょっとどうかと思います。ただ問題は、そのために特殊な因縁と申しますか、コネをつけて、不当に要請が行なわれてはならない、これは全くそうであろうと思います。私どもは、たとえばいま具体的に建設業についてお話がありましたから申し上げますが、その点を一番注意しなければならない。そういたしませんと、何かそういう特別なつながりがあるところだけ仕事があるとか、あるいは発注があるとか、そういう弊害を起こしてはもってのほかでありますから、そういうことのないように厳に戒めることは当然であります。従来とも、そのためにそこに仕事がいくということは全然考えておりません。いわゆる公平に業界に正しい仕事をしてもらう、これは常に戒心しなければならない。広い世の中でありますから、また人間の社会でありますから、全然感情等を完全に否定するということは私いたしませんけれども、これは今後とも最も戒心すべき点であろう、かように考えておるわけであります。

川俣清音日本社会党

○川俣分科員 だいぶん建設大臣、今後考慮するような御様子ですから、これ以上追及するのはやめようと思いますけれども、ただ大臣、後進に道を開くというところに問題があるのですよ。譲ったからには、譲られた後輩は、譲ってもらった先輩を監督することができますか。問題はそこにあるのですよ。後進に道を開くのは、それ自体は悪いことじゃない、たいへんいいことなんだけれども、譲ってもらった後輩は、先輩に礼を失するなんということはできないことなんです。普通の礼ならいい。人情論の礼ならばいいですけれども、工事にからむから問題がある。特に建設省が問題を起こすのはどういうことかというと、競争が激しいために、そこで前々からあの所長は、あの局長はどこどこと非常に因縁があるとか、そういう評判のところへ行かれるものですから、問題になってくる。問題はそういうところにあるのです。それが事実に反することもあるだろうと思いますけれども、業者間の競争が激しくて、ねたみが多くて、業界は御承知のとおりなかなか熾烈ななわ張り争いと申しましょうか、そういう弊害と申しますか、競争の激しいところ。それだけにデマも飛ぶでございましょうし、うわさも飛ぶでございましょう。監視の目も激しい。それでは建設行政が正しくやれないのではないか。ああいう業界のことですから、デマも多いと思いますよ。私どもから見ると、意外なことをやっているものだと思うほど、デマやあるいは誘惑や、あるいはたとえばだれだれとどこへ行って飲んだとか、飲むだけじゃなくて、彼女を世話になっておるとか、そういうことがある。普通の世の中ではあまり問題にならないことが、建設業界ではあるのですよ。耳にするのです。そこで特にこの問題が建設省では重要ではないか、こうあえて指摘しておるわけです。うわさの立っているところへ行っておられるから、なお裏づけされる。大臣、大いにこれから注意していこうという熱意ですから、私はこんなことをあばこうとするのじゃない。建設行政が正しく行なわれておるのだという認識を国民に与えなければならぬ、信頼を与えていかなければならないというところから、あえて指摘したということを念頭に置いていただければけっこうだと思います。今後どこへもやっちゃいけないということではない。有能な者が有能なところに引かれていくのは、これは当然の道です。しかしながら、建設省を踏み台にして行くというようなことは慎まなければならない、こういうことだけです。  それじゃ、次に移ります。まず一つこういうふうにしてたたいておいて、それからおもむろに…。そこで、今度は事務的なことになりますけれども、もし大臣お急ぎならば、大臣のほうだけまとめてやりますか。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 いやかまいません。おります。

川俣清音日本社会党

○川俣分科員 建設省の予算で、職員の旅費がございますが、やはり建設省は組織行動隊であるだけに、職員の旅費が他の官庁と比べて大きいということは、これは当然だと思います。建設省は企業行政じゃなく、現場行政でありますだけに、旅費が大きいということは、これは当然だと思います。むしろ少な過ぎるのではないかとさえ思うのです。ところが、地代家賃実態調査の中に、この職員旅費というのがございます。ごくわずか、四万六千円ばかりで、同様、事務費が庁費の中にもございますね。地代家賃実態調査費十六万五千円、こういう費用をかけておられますが、この調査の結果の資料が公表されておりますか。国会へ資料をお出し願えないものかどうか。せっかく調査されたものですから、資料をお出し願いたい。いま直ちにでなくてもけっこうです。

志村清一建設事務官(計画局長)

○志村政府委員 お答えいたします。  地代家賃実態調査につきましては、毎年調査した結果をまとめております。でき上がりましたものをお届けいたすことにいたしたいと思います。

川俣清音日本社会党

○川俣分科員 そこで大臣、これは大臣に御答弁願いたい。おそらく調査資料を大臣ごらんになったと思います。そういたしますと、土地等の値上がりによって、あるいは固定資産税を上げる、評価がえをするというようなところから、家賃地代が上がってきた調査資料が必ず出ておるはずだと思う。実態を調査されるならば、結果が出ておるはずだと思う。これをごらんになって、どうお考えになりますか。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 正直なところ、私はまだそれを見ておらないのです。

川俣清音日本社会党

○川俣分科員 それではどなたか、局長からでけっこうです。

志村清一建設事務官(計画局長)

○志村政府委員 ただいま私、手元に資料を持っておりませんけれども……。

川俣清音日本社会党

○川俣分科員 別に資料はけっこうです。感じでいいです。

志村清一建設事務官(計画局長)

○志村政府委員 地代家賃の実態調査は、六大都市の民家借家等につきまして実態調査いたしておりますが、若干ずつではございますが、上がっております。

川俣清音日本社会党

○川俣分科員 若干ではないようであります。最近、東京地方裁判所における紛争処理の件数が非常にふえておるところから見ますと、問題が起きておることは明らかであります。内容は私は知りません。件数を資料としてとりましたところ、非常にふえておる。紛争がふえてきたということは、問題が起きておるということだ。これは明らかであります。上げたか上げないか、そのことの内容はわかりませんけれども、紛争処理の調停事件等がふえておるということは明らかでありますから、したがって訴訟もふえておりますし、調停事件もふえておる。何であるかということはわかりませんけれども、紛争が起きておるということは明らかである。この紛争というものは、おそらく値上げ等による、あるいは値上げにからむ引き渡し等の問題の紛争であろうかと思われる。実態調査をしておるなら、この点が出てこなければならぬ。出てこない調査なんというものは、これは無意味な調査です。価値がない調査だ。ただ旅費をとるだけの調査ということになる。使わない調査かもしらぬ。そうじゃないですか。私は資料をあとで拝見しますけれども、何かの感じがなければならぬ。一件一件どうだということを聞いておるのじゃないのです。  そこで問題は、大臣にお尋ねしなければならぬのは、いま問題になっておる、宅地等が値上がりしておるのだから当然評価がえをすべきだという議論もございます。けれども、これがはね返って家賃地代に影響するということになると、これは物価にも影響してくるわけであります。そこで考えなければならぬじゃないか。確かに土地による収益は大きいことは大きい。そこでこれを税の対象にしようという考え方も出てもいいはずでございますけれども、予想外なところに反響を呼んで、国民生活を不安ならしめたのでは効果が薄いのではないか、逆効果ではないか、こういう点について、今後、宅地行政に対して大いに熱意を示しておりまする大臣だけに、どのようにお考えになりますか。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 川俣さんの御意向は、今度の固定資産税を上げることを政府がきめております、それについて、地代あるいは家賃に響きはせぬか、こういうことを心配されておると思います。私どもも、政府の物価対策からいいましても、あるいはそういう意味でなく、国民生活の上からいっても、できるだけそういうことのないようにあるべきだという立場でおるわけであります。けれども、御承知のとおりに、固定資産の評価は、これは昭和三十八年からかと思いますが、その点はつまびらかでございませんけれども、三年ごとに評価がえをいたしまして、それに税率をかけて固定資産税というものを取るようになった。ただ、最近の地価の急上昇等によって、評価が相当高くなっておりますから、一挙にそれに税率をかけて徴税をするということは適当でなかろう、こういうことで二、三年前調整されてきておる。ところが、今度は、ある程度段階的に、やはり評価に応じた税の公平を期する必要がありはせぬか、こういう点で、段階的な税の引き上げをすべきところがある、これがまあ今度の固定資産税の改正といいますか、税制を改めようという政府の考え方であります。ただ、その場合には、私どもはそれには限度がある。いまお話しのように、特に物価問題や家賃の問題、私どものほうから言うと、できるだけそういうことで家賃の上がらないということを、私どもは念頭に、特に建設省、住宅担当としては、さように考えておるわけであります。  そこで、固定資産税というものを、私、税制をここで論じようとは思いませんけれども、ああいう地方税ができておるわけでありますが、これが将来一体税としていいものであるかどうか。これは私個人の考えとしては、将来検討すべき時期が来るのじゃないかと思います。しかし、御承知のように、地方財源その他の関係で、ああいう新税がだいぶ前に新設された、こういう事情もあるわけでありますが、ただ、考えなければならないことは、これは一種の財産課税でありますから、ある程度価値のある財産を持っておる人はそれに応ずる、いわゆる税を納めるということは、税の公平からいって、あながち、固定資産税制度がある以上は、非難すべきじゃなかろう。今度の上げ方はいろいろ議論はあると思いますけれども、私どものほうの計算では、できるだけ家賃等に響かないように、また、地価の上昇の問題もありますから——これは一面においては、議論があるといいますけれども、土地利用促進の多少の意味もある。かような考えもいたしておりますが、問題は上げる率の問題であろう。こまかいことは住宅局長から申し上げますけれども、それによって、今度の場合、それほど家賃あるいは家計には響きは少ないという判断をして、私どもはそれに賛成をしておる、こういう立場でございます。

川俣清音日本社会党

○川俣分科員 これは、国家社会あるいは封建社会発生の当時から、土地に課税をすることが一番簡便に徴税ができるし、財源が確保されるということで、一番幼稚な徴税方式です。一体、私どもは、空閑地税を取れなんということを党が主張しておりますけれども、私自身、非常にこれに対して反対と申しますか、疑問を持っておる。財産税を取るのだという考え方自体が悪いのではなくて、土地というものは、一定面積は必ず最低必要品でありますだけに、それに税をかけると、どこかにはね返っていくものだということなんです。だから、税で対処すべきじゃないと私は思う。収入の道は税以外に考えるべきじゃないか。すなわち、空閑地などある場合は、これは一定の公社でもあるいは国でもけっこうですが、買い取ってしまう、不要なものは買い取って、有用な方面にこれを活用するというのが政策でなければならぬ。そのことによって、あるいは収入が得られるかもしらぬ。結果的にはおそらく得られると思いますが、税だけでいくんだという考え方は、宅地行政をやる者にとりまして、土地行政をやる者にとって、これは考えていかなければならぬ、検討していかなければならぬ問題だ、こういう意味で、私はあえてこれを問題にしている。私ども、空閑地税を主張していますからね、これはどうお考えになるか。私は、おそらく私と同じような答弁が出てくるだろうと思うのです。私は、これは非常に検討を要する問題だ、こう思っておる。したがって、いまの固定資産税についても、同様な問題としてこれを提起したわけです。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 これは私の個人的考えとして聞いていただきたいのでありますが、おっしゃるとおり、土地から税金を取る、これは全く初歩的な税だと思っています。川俣さん御承知のとおり、明治政府は土地を分けて地租をかけて、これを税源にしたのが税の始まりであります。これを、やはり時勢によっていろいろ政府のやり方はあると思いますが、私は、根本的には、その土地は、そこから出てくる生産の所得に税金をかくべきであって、土地そのものは、寝ていれば何らの価値がないのですから、それから税金を取ろうということは、私は、これはどうかと思う。そういう意味で、固定資産税そのものについては、将来は、よしあしということを検討する時期が来るであろうということをさっき申し上げたわけです。土地というものは——別にあなたに講釈するわけじゃありませんけれども、農業でも商業でもあるいは工業でも、それを基盤にして、それから生産をあげて、その生産所得に税金をかけるというのがほんとうであって、土地そのものは税金をかけると非常にまた弊害が出てくる。といいますのは、土地を持っておりますだけでは何らの生産力がない。そこを安住の地としておるだけに、それに税金をかけるということは、極端なことを言えば、非常な税をかけるということになりますと、その土地から逃げなさいという政策です。これは極端なことでございますが、突き詰めていくと、そうなると思うのです。私は、やはり土地の生産力に重点を置くべきであって、土地そのものの税金はどうかと思うという、これは個人的な見解として聞いておいていただきたい。だから、問題は限度があると思いますが、将来は、私は、固定資産税という、土地にかける税金というものは、土地を持っておって所得が多いからそれにかけるというのは別でありますが、これはやはり将来は検討すべき時期がなければならない、かような思想を持っておることを申し上げておきます。

川俣清音日本社会党

○川俣分科員 いや、実は私も、大臣と同じように個人的見解なんです。党がきめたことに対する意見ですから、これは個人的見解であることは誤りないのですけれども、土地問題というのはそれほどむずかしいんだということを頭に入れていかなければならない。特に宅地政策など大いに意欲を持っておられますだけに、あえて私はこの問題を提起したということなんです。これは、早く言えば、徳川時代から、一番苛斂誅求をやったのは土地の税金なんです。自分の領土だという考え方からです。したがって、これを使おうと、あるいは利用しようと、そのことを問題にしないで、持っているだけで、藩から言えば貸しておるだけで課税しよう、こういう考え方に一番藩政の悪い面が出てきておるのであります。そういう意味で、近代国家でありますだけに、建設省は近代国家建設ですから、宅地政策も、おそらくそういう意味の宅地政策だと思います。ところが、これは安易に取り組みやすいんですよ。どんなばかな殿様でもやったことですから……。有能な者が、ばか殿様がやったようなことをいまさらまねるなんということになると、これはどうかしている。建設省、有能だとは言えない。ばか殿様ほどやったことですからね。有能な殿様はやってないことなんです。それをまねて、一番取りいいから取るというような考え方があやまちである。大臣言われるとおりなんです。あなたの土地政策の中にも、それが入ってこなければならぬ。これは国が責任を持って所有しておる領土である。いずれにしたって国の領土なんだ。したがって、これは土地だというふうな考え方をしないで、領土だという考え方で、どうしてこれを国民に活用させるかという考え方が、宅地政策になって出てこなければならぬだろうと私は思うのです。農地の固定資産税を上げないというのは、農産物にはね返ってくるからでしょう、おそらくそうでしょう。それ以外に、農地に増税をしないという理由はないはずです。生産基盤であるだけに、すぐ生産物にはね返ってくるというところが、農地の増税を行なわないということだと思うのです。それだけ知っておるならば、ほかのほうにも、家賃にも地代にもはね返ってくるということがわからなければならぬはずじゃないかと思うのですよ。だから、宅地政策を担当しておる大臣としては、固定資産税の評価がえなどについては待つべきだという意見が出てこなければならぬはずです。もっと検討すべきだという点が出てこなければならぬ。確かに地方財政が貧窮であることは認めますよ。貧窮だから、これよりとる道がないんだというような考え方は、これは政策ではない、私はそう思う。  そこで、いよいよ今度土地問題に入りますが、建設省の中で、国道をつくる、その場合に土地収用法があります。これは長くなると悪いですから簡単に申しますが、一体土地の価値というものを建設省は全く御存じない。この賠償として払われる場合、あるいは土地収用する場合も、この辺は一坪幾らだ、あるいは一反歩幾らという評価なんですね、そういう評価でしょう。あなたのやっているのを見てごらんなさい。みんなそういう評価です。これが誤りです。土地というものは、どう利用するかということによって価値づけられていくのですから、同じ一反歩でも、道路に沿って一尺か二尺の幅でもって残地ができたって、これは価値がないですよ。しかし道路ができることによって非常な利益を得る場合もあります。それは間口が狭くて奥行きが長いときには、道路ができることによって奥地の利用ができますから、残った土地の利用価値が高まる。したがって価格が上がる。これならば、無償で道路に提供してもいい、価値が生まれてくるわけなんです。それも一坪幾らで全くとられて、千分の一くらい残されたのにかかわらず、千分の九百九十九は一般と同じ価格だ、こういう計算でしょう。計算してごらんなさい。この辺の地価は幾ら、買収価格は幾らと、全く子供にそろばんを置かしたようなものだ、算術のじょうずな者にそろばんを置かしたような価格計算、これでは土地政策になっていないのです。道路というものの効果がどこにあらわれてくるのかという計算がないのです。ただ幾らで買収する、安く買収すればよいということである。私は道路には無償で提供してもいい場所もあると思う。なぜかといえば、残っておる土地の価格が上がる、土地の利用価値が高まる、そういうものは無償で提供させてもよいのじゃないか。しかし、残る面積がわずかなもので、利用価値を少なくして、そうして取り上げた分だけは評価は同じだ、こういう計算は土地政策ではない。土地を略奪するだけですよ。価値をなくさせるわけです。価値を高めた場合には、収用価格ももっと安くしてもよいし、あるいは利益を提供させてもよいと思う。土地政策にはそういうことがないじゃないですか。ただ算術計算だけで政策がない。これが一つです。  もう一つは、大臣、国道に軌道等の施設を許しておりますね。軌道あるいは鉄道等の施設を許可されておる。これは今後の国民生活の上から、発展する産業経済の上から、一体こういう独占的な道路占用については、土地政策の上から改めていかなければならぬのではないか、制限を加えていかなければならないのではないか。今日の交通網の混雑しておる原因は、こういう国道に軌道が敷設されておる点にあり、これが国道の大衆的な利用価値を低めておるのではないか。国道を軌道のために所有しておる。疑問の点が多々出てきておるのですが、こういう点についてどうお考えになるか承りたい。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 土地の評価の問題は、いまおっしゃったようなことをよく参考にいたしたいと思います。御承知のとおり、土地の評価はなかなか複雑なものでありますから、一言にしては申し上げられませんが、御意見等はよく参考にいたしたいと思います。  道路と軌道の問題でありますが、これは御承知のように、歴史的な問題でありまして、従来、自動車等がなくて、せいぜい馬車、普通は歩くか自転車という時代に、近代的な電車ができましたときに、土地の狭い国でありますから、道路の一角に、軌道法に基づいて軌道を敷設させる、こういう時代があって、今日それが自動車時代になりまして、それがあることによって非常に困難な事態を起こしておる。こういうところは日本全国間々あるわけです。さればといって、長い間の歴史的な産物でありますから、今日ただいま、そういう軌道も使っておるので、直ちにこれを排除することは実際問題として困難である、こういう状態があるわけでありますが、私どもは、今後は道路の上に軌道を敷くことは適当でないという考え方を持っております。ただ、どうしても軌道が要るところで、しかも地形上道路の一角を使う以外にないというようなところは、これはやむを得ませんけれども、従来のように、道路の片側にあるいは中央に電気軌道を敷設するということは、今後はやるべきではない、これは過去の遺物である、かように考えておるわけであります。

荒木萬壽夫自由民主党

○荒木主査 川俣君に申し上げます。  申し合わせの時間を経過しております。他に質疑の通告が多数ありますので、御協力をお願いいたします。

川俣清音日本社会党

○川俣分科員 これ一点で終わります。  国家が近代国家になって、国民生活というものも変わってきているときに、依然としてそのままでいいということであれば、建設行政というものはなくてもいいのです。歩いていたときのことが必要だということになれば、別に道路なんというものは考える必要ない。昔から、歩くだけの道路は、建設省の建設を待たぬでも存在しておる。しかも建設省はどういう指導をしておるかというと、森林軌道がございますね。森林軌道は廃して、国道または県道化した、公衆道路にするようお進めになっております。これは国営だからして処置しやすい。それでよろしい。反対だというのじゃないのですよ。それをやるならば、やはり同じく、森林軌道も一般軌道も同じく取り扱っていただきたい。しかも都電にしろあるいは私鉄にしろ、軌道では損をしているというのですね。バスでは利益を得ているけれども、軌道では損をしている。それならば、国道を活用したことにならないじゃないですか。損しているということは、利用者が少ないということです。利用者が少ないのに、なぜ国道を提供しなければならないか。利用者が多いからはずせないというなら、これはよくわかりますよ。現に利用している者があるときに取りはずすのは困難だ。そのとおりでしょう。利用者が少なくて、赤字で困っておるけれどもはずせないというのは、どこにあるのです。国道の価値を低下している。もっと利用したいものがあるときに利用させないで、利用価値のないものに敷設をして、占用さしておる。こんな行政がどこにありますか。これは道路行政じゃないのです。進歩のない惰性行政です。それなら、惰性の行政なら、永久橋なんかつくらないで、木橋かなんかつくって、毎年かけかえていったらいいのです。そうじゃないでしょう。なかなか一ぺんにいかないとおっしゃいますが、それなら何も建設省をわずらわす必要ないのです。国道を国民の税金で管理さしておる。最も利用価値を高めるというところを国道と名づける。利用価値の少ないところを県道、もっと少ないところを町村道、もっと少ないところを里道という、道を区別しておるのです。区別しておきながら、制限をされておるというようなことを改める必要があるのではないか。バス道路に使わせるというなら、これは利用があるというのですから、そこで黒字になっておる。それは乗客が多い、それならば使わしてやる、こういうことにならなければ、土地の利用の完璧を期したと言えないじゃないですか。だから、土地の利用というものについて、どういう利用をするかということを考えなければならないという問題に戻ってくるわけです。建設省は、ただ国道と名づけて、予算をとって業績を上げればいい、こういう安易なことであってはならない。どうも建設省というのは、新しい仕事をすることは好きなんです、請負先に仕事をさせるというようなことができるから。そういうような考え方であってはならないと思う。私が一番最初に指摘をした国道の利用価値についても、土地と同じように、宅地と同じように、検討すべきである。  時間がないから、これだけにします。また別な機会に、ひとつ大臣と話をいたします。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 私は川俣さんと全く同意見であります。ただこれは川俣さん、世の中すいも甘いもすっかり御承知ですから、申し上げることは要らぬと思いますけれども、今後、先ほど申し上げましたように、そういうことは全然考えておりません。たとえば日光街道のあの電気軌道、これは率直に言って、道路交通を、自動車交通を全く阻害している。しかもその軌道は、昔は唯一の電車であって、利用されておったけれども、いまはもうよたよたした電車はあまり利用しない。しかし、これは長い間あれを利用していた地域は、率直に申して、私ども早く廃止することを希望して申し出ておりますけれども、地元は非常に不賛成である。たとえば、東京都内における、これは全部というわけではありませんけれども、八重洲通りなんか、まだほかにもありますが、早くああいう、じゃまものというと極論でありますけれども、非常に阻害しているものは、近代都市として、はずしたらどうか、率直に申し上げます。ぜひひとつ社会党さんのほうでも、そういうことを進めていただきたい。実は反対はそちらにあるのです。それから九州でもあります。全部とは言いません。たとえば三号国道、門司付近のあの西鉄、これらも全くいまの国道を阻害している。それから和歌山の、和歌山国道における、近鉄というのか何か知りませんけれども、全くそのために自動車交通を阻害している。国道にあります。これは長い歴史があることでありまして、しかも御承知の軌道法によって敷設されておる。ですから、これは既得の権利といいますか、これをどう補償するか、あるいはそれを別に敷設するにはたいへんな金がかかる、こういういろいろな事情があるということは、私が申し上げるまでもなく、川俣さんは御理解願えると思うのでありますが、私どもは、できるだけいまおっしゃったような方法をとっていきたい、かように考えております。さればといって、そう理屈どおりにはまいらないというのが社会の実態である、ということをぜひ御理解願いたいと思います。

川俣清音日本社会党

○川俣分科員 これで打ち切りますが、社会党が反対しているということを、ただ聞きのがすわけにいかない。これは、この政策に反対しているのではなくして、従来働いていた従業員を見殺しにすることについての反対であるということなんです。政策についての反対でないことは明らかなんです。もし政策についての反対だというならば、あなたは誤解です。軌道を廃止することによって、それに従事しておった従業員の生活の問題がある、こういうことでのおそらく反対でしょう。社会党が反対するなんというような考え方は誤りです。むしろ、その廃止後の善後処理について考えない政策は反対だということであろうと思いますから、ひとつ大いに勉強してほしいと思います。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 社会党と言ったのは、社会党が党議として反対だという意味でなくて、私は率直に言いますけれども、今度東京都議会で、社会党さんが多数を占められた。議長さんが私のところにごあいさつに参られた。何と言ったかというと、ぜひひとつ東京都の交通問題を、非常に大事件だから、これをひとつお互いに何とか交通の緩和するようにいたしましょう、先ほど申し上げましたように、都内の都電を全部廃止しなさいとは私は言いません。これを大いに利用するところもある。しかしそれほど利用されないで、適当でないと思われるところもあるのじゃないか、そういうところは相当ありますという御意見でした。何とかこういうところを協議して、私は一つ、八重州の電車通りを言いましたけれども、これは私は十数年前からそういう意見を出しておる。ところが、あれが東京都の最初にできた電車通りであるから、なかなか簡単にいかないのだ、というのが従来の話し方であります。これは今度の議長さん、それは非常にいいことですから考えましょうということですが、たとえば都がどこか廃止しようというと、なかなかそうはいかないという事態が起こっておることは御承知のとおりです。その際私の申し上げたのは、いまおっしゃったとおり、問題は、都交通に従事している皆さんの問題をうまく——これをみなやめなさいというわけにいかないから、東京都にはいろいろ行政機構がたくさんあるだろう、これを配置転換しながら、非常に交通に支障を来たしてしかも利用度の少ない電車は御廃止になったらどうか。議長さん個人としては大賛成だったのですけれども、なかなかそうはいかない。そういう実情を申し上げたのであって、社会党さんをあえて攻撃しようという意味で申し上げたのじゃないのです。私は建設委員会というのは、どうしたら一体国や地方が通じがよくなるかという、ざっくばらんな態度でいつも申し上げておりますので、それは誤解のないようにお願いいたします。

川俣清音日本社会党

○川俣分科員 これで終わります。

荒木萬壽夫自由民主党

○荒木主査 栗原俊夫君。

栗原俊夫日本社会党

○栗原分科員 私は、限られた時間でありますから、一つの問題について、限ってお尋ねをしてまいりたいと思います。それはダム関係でございますが、先般の委員会で大臣が群馬県の沼田ダムについて積極的な発言をされたので、たいへん群馬ではにぎやかになっておるわけですが、そういう陰に隠れていま一つのダム問題が群馬にあるわけです。主として事務的な問題ですから、事務当局からお答えを願って、最後の取りまとめをひとつ大臣にやっていただきたい、このように思います。  今回の予算に利根川水系の吾妻川八ッ場ダムというものが実行調査予算の計上になっておる、こういう話を聞いておりますが、どんなぐあいになっておりますか、概況をお話し願いたいと思います。

古賀雷四郎建設技官(河川局長)

○古賀政府委員 吾妻川の八ッ場ダムについては、ただいま予備調査中でございます。したがいまして実施計画調査は行なっておりません。

栗原俊夫日本社会党

○栗原分科員 調査中であるというからには、おのずから目的はあるのだろうと思いますが、このダムは、いまから十数年前ですか、二十六、七年ごろに一度調査に入って、当時地元の反対もあり、その他いろいろの理由もあったろうと思いますが、一時さたやみになっておったのです。今回あらためて再度の調査に入ったその目的、その経緯を、時間がございませんから簡単に御説明願いたいと思います。

古賀雷四郎建設技官(河川局長)

○古賀政府委員 八ッ場ダムの調査につきましては、治水上の要請によりまして昭和二十六年に調査を進められました。しかしながら、吾妻川筋の主として酸性水質のために調査が中止されたわけでございます。その後吾妻川で、御承知のように酸性水質の改善が行なわれております。ただそれは草津のお湯から出る水質改善だけでありまして、他のもう一つから出る水質改善は行なわれていないわけです。したがいまして、そういう水質改善が今後可能である。したがいまして八ッ場ダムもそういう若干の目的を持たせまして再検討をやりたいということで、昭和三十九年より調査を再開いたしました。いまのところは現地調査を行なっておるというところでございまして、現地調査の結果が十分でございません。したがいまして具体的な計画はきまっておりませんが、治水目的に供したいという考えでございます。

栗原俊夫日本社会党

○栗原分科員 いま最後のお答えの中に治水目的と言いましたが、もし調査の結果がよろしいということになれば、これは多目的のダムとして建設されるわけでございますか。

古賀雷四郎建設技官(河川局長)

○古賀政府委員 ダムをつくります以上、流水目的以外に使える場合もあるわけでございまして、水の有効的な利用をはかるため、発電あるいは河川の維持、用水の増加等につとめていきたいというように考えます。

栗原俊夫日本社会党

○栗原分科員 そうすると、やはりダムの主たる目的は、川水——もちろん治水だけではもったいないから、他の有効な目的もこれに兼ね備えるが、やはり主たる目的は治水である、こういうことでございますか。

古賀雷四郎建設技官(河川局長)

○古賀政府委員 そのとおりでございます。

栗原俊夫日本社会党

○栗原分科員 そこでお尋ねしますが、利根川水系の洪水量の計画水量を規定するのに、八斗島の洪水時の計画流量というものはどういうことになっておりますか。

古賀雷四郎建設技官(河川局長)

○古賀政府委員 八斗島地点における、技術的に基本高水と称しておりますが、それは利根川全般でダム等がない場合に、どれだけ八斗島に流れてくるかという数字でございます。それは毎秒一万七千トンでございます。これは現計画におけるものでございます。そのうち三千トンを上流ダムでカットする。洪水調節する。というのは、一万七千トンの八斗島に三千トンの効果を及ぼすようなダムをつくるということでございます。

栗原俊夫日本社会党

○栗原分科員 この八斗島の一万七千トンを三千トンカットする。その三千トンをカットするためにいろいろなものができておりますが、その後藤原ダムあるいは須田貝ダム、今度は矢木沢ダム、さらに神流川には下久保ダム、県営ではありますが、赤谷川ダム、また山田川ダム、こういうものができておりますけれども、これらを総合すると、この合計ではどのくらいカットできる予定になっておりますか。

古賀雷四郎建設技官(河川局長)

○古賀政府委員 先ほど申し上げました三千トンのうちの約八〇%、二千四百トンの効果を及ぼすようなダム計画ができております。

栗原俊夫日本社会党

○栗原分科員 それではちょっとお尋ねしますが、二千四百トンの内訳ですね。藤原でどれだけ切れるか、須田貝でどれだけ切れるか、矢木沢でどれだけ切れるか、下久保でどれだけ切れるか、これは県営ですからすぐ資料はないかもしれませんけれども、もちろん指導していただいているのですから、赤谷川、山田川でどれくらいずつ切れるのか、ダム別の洪水のための調節水量というものをちょっと示してもらいたい。

古賀雷四郎建設技官(河川局長)

○古賀政府委員 矢木沢ダムにおきまして五百トン、それから下久保ダムにおいて千トン、それから藤原ダムで六百トン、相俣、薗原合わせて三百トンであります。あとの赤谷川、山田川等のダムにつきましては、これは補助ダムでございまして、小さいダムでございますので、洪水調節を下流に及ぼすような影響はございません。それから須田貝ダムにつきましては、これは電力専用のダムでございますので、洪水調節の計画はございません。

栗原俊夫日本社会党

○栗原分科員 八ッ場ダムは、もしできればここでどのくらいカットしようという御計画なのですか。まだ具体的にはそこまでいっていないのですか。

古賀雷四郎建設技官(河川局長)

○古賀政府委員 具体的にそこまでの計画はまだ煮詰まっておりません。

栗原俊夫日本社会党

○栗原分科員 しかし、一応ダムサイトの高さ等は払うつもりがあるので、これができた場合に水没する面積、また水没する住宅、こういうものは一応の調査は済んでおりますか。

古賀雷四郎建設技官(河川局長)

○古賀政府委員 一応これは最大のものでございますけれども、大体堤高百三十メートルくらい考えました場合のものとしまして、これは総貯水量が一億トンございます。しかしながら、実際はいま予備調査中でありまして、地質の点並びに先ほど申し上げました水質をどういうふうにするかという問題、それから貯水量をきめた場合に、補償の問題をどういうぐあいに片づけるかというようないろいろな問題がありますので、具体的な高さをまだきめておりません。

栗原俊夫日本社会党

○栗原分科員 これは前回二十六年に調査を始めたときにも、もちろん非常に酸性が強くて、セメントでダムを築堤してもとてももたぬというようなことが主たる理由だったと思うのですが、一方には、そのことによって水没する住家が三百世帯くらいになる。しかもその中には川原湯という温泉街があり、この温泉街が全部水没するというようなことで、かなり猛烈な抵抗があり、一方には、御承知のように、あそこには文化的な天然記念物というのですか、何というのですか、吾妻渓谷というようなところも水没されるというような抵抗もあり、取りやめになったと思うのですが、今回もやはり地元では非常に大きな抵抗が出ておるわけです。もちろんこのダムをつくることによって、鉄道のつけかえ、第二国道のつけかえをはじめとし、しかも非常に狭隘な谷間ですから、追われた農民の行く先がないということ、温泉は再現できないということ等、たいへんな抵抗があるわけです。  そこでこれは大臣にお尋ねするわけですが、利根川水系の洪水調節の一つの関門である、関所とも言うべき八斗島で一万七千トンの水量を三千トン切っていこう、こういう中で、下久保はまだ建設中でありますけれども、下久保、矢木沢が動けば二千四百トン、こういうものが完全にチェックできる、こういうことでありますので、単に洪水を調節するだけならば、必ずしも三百世帯も水没するような、そして鉄道、国道までも水没するようなこの八ッ場地点、特に再びつくることのできない天然の保存を必要とするような、文化財保護というのですか、天然文化財というのですか、そういうようなものの保護等々もあって、同じ吾妻川の他の上流地点に、一カ所でなくて、数カ所によって治水の目的を達せられる地点があるのじゃないか、こういう議論、これは二十六年当時にも盛んに出た議論であります。こういう考え方で、他に方法が絶対にないというならば、これはまた考え方も変わってくるかもわかりませんけれども、治水を目標にするということになり、しかもさらに利根川の本流、その他の支川において大きな洪水調節の多目的ダムができる、八斗島において二千四百もうすでに切れる、こういうことになりますので、八ッ場ダムによって洪水調節することは、もちろん八斗島に影響のある一つの大きな条件にはなるかもしれませんけれども、八ッ場ダムによってほんとうに洪水を守るのは、八ッ場ダムから利根川の合流までの間ということになるのではないかというような考え方が特に地元の人たちの中には多いわけなんです。そうなると、それならば八ッ場につくること以外に道がないわけではあるまいということで、他の支川の上流等に、洪水調整のためならば、それが主目的であるならば、これは方法があるだろう、こういうことなんですが、そういうことが計算的にも実証され、そういう方向が見出せるならば、地元の反対、特に三百世帯、その中には再び戻ってこない温泉地帯を完全に水没させるということまであえてしなくても、治水の目的を達成する手段が他にあるならば、かわっていっていいのではないか、こう地元でも言い、私も思うのですけれども、これらに対する大臣の御所見を伺いたいと思います。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 ダム等を建設いたします場合の地元の事情、利害というものは、これは十分考えなければならないことは申し上げるまでもないことであります。利根川につきましては、栗原さんは私なんかよりもお詳しいのでありますけれども、利根川の治水をどうするかということは、これはもう御承知のように、先般も申し上げたことでありますが、徳川時代以来、日本第一の川として、これによって生きる住民もたくさんおりますが、これによって被害を受け、またおそれをなしておる住民もたくさんあるわけであります。したがって、徳川時代以来いろいろな努力をして今日に至っておる歴史があります。そこで近代においては、先ほど申し上げましたように、八斗島において一万七千トンの流量を計算して、これは十数年前の計算計画でございますが、今日に至っております。ところが、御承知のように、日本の現状、特に関東、東京を中心とする現状は年々変化をしている。産業、経済の発展あるいは生活環境の進歩といいますか変化、これは東京都だけでなくて、周囲のいわゆる首都圏地域が河川を中心にしてもっと近代化されていく。そういうことを頭に入れて当然に治水計画を立てなければいけない。したがって、十数年前の一万七千トンの八斗島における流量測定でいいかどうかということについては、いままた専門家が検討を始めておる段階であります。そういう想定をいたしますと、これは将来のことにわたりますが、きょう、きのうの新聞にも出ておりますように、専門家は、少なくとも三千万の人口がこの周囲に集中するだろう、これも少なくとも今後十年あるいは十数年の間であろう、こういうことを考えますと、私どもは率直に言って、いまの形態における利根川の治水計画で万全であるとは全然考えておりません。御承知のとおり、堤防も高くあるいは大きくしておりますけれども、堤防だけで防ぐということは限度があります。したがって、十数年前から、利根川の上流において水をとめる、それがいわゆる総合開発として、先ほど来おっしゃっておるダムの建設が今日に及んでおるわけであります。その一環として八ッ場ダムの計画が進められておりましたが、これはお話しのとおり水質の問題で、あるいはその他の問題もあったと思いますが、中絶しております。水質については特に群馬県においていろいろ研究をされ、化学処理をされるようになって、有効な水という状態にもなってきております。こういういろいろな状況から、さらにこれの検討を始めよう。こういうことになってきておる事態であります。いま私どもまだ見ておりませんけれども、どうせやるのならば、相当の金をかけてやるのですから、やはりできるだけ効果のあるものにしようということは、これはもう当然のことであろうと思います。そういう意味でやっておるわけでありまして、まだ本格的な調査というものをやってみなければ、こういう弊害が生ずるか——温泉等の問題もあるそうであります。したがって調査をして、またもしやるとすれば、それじゃ地元の皆さんの将来についてどういう対策を講ずべきであるか、こういうことを慎重に検討して、地元の皆さんが納得する事態が起こるかどうか、これが前提だと思っております。治水の問題からしますと、やはり、これはほかにもありますけれども、吾妻川の上流に措置をとるべきであるという態度は正しいことであろう、私はいまこういうふうに判断しておるわけでございます。

栗原俊夫日本社会党

○栗原分科員 大臣はなかなか人情大臣で、ほんとうに腹を割ってお話ししてくれるのでありがたいのです。私は率直に思うのですが、治水治水と言っているけれども、実際はそうではないのではないか、はっきり利水だとなぜ打ち出さぬか、こう考えておるのですよ。私も、これは党できまったわけじゃありません。私個人の考え方からいえば、治水をするのに上でダムをもって洪水調節をするか、下に新河川を、新利根川を切るか、あるいは新放水路を切るか、こういうことです。下へ切ったのでは治水にしかならぬ。金をかけて治水しかできぬというのはばかばかしいではないか。同じ金をかけるなら治水と利水を同時にやるべきだ、それはやはり上へ洪水を調節するダムをつくる以外に道はない、私はこう思っている。思っているんだが、いま大臣の言うとおり、東京都に一千万人おる。将来にはこれが三千万にもなるだろう。だから、上で水をためてやるということは一つには理屈ではあるけれども、やはりもっと大きな、東京への人口集中というものを何とか分散的に考えようという考えを展開した中で、なおかつこれだけ水をためなければならぬという問題とあわせて考えるべきなんで、東京都へ人口が集中してくることを大前提として東京へ水を持ってくる、こういう考え方ではいかがかと実は思うのです。やはり東京都の諸官庁までも地方へ分散して、東京都にあまりにも過密集中することを避けようということがどうしても考えられない現段階においては、そういう考えと並行しながら、やはり治水よりも利水ということを考えるわけですが、そういう考えに立てば、もちろん利水もやらなければならぬけれども、そのことによって、東京集中のために現場の人たちをあまりにも犠牲に追い込む、こういうことは考えなければならぬ。おそらく官側では、犠牲にはしないぞ、たまたま心ならずも水没する人たちには犠牲などにはせぬぞという心がまえはあるかもしれませんけれども、これは人間感情からいって、先祖伝来の土地を金で簡単に、それだけ補償の面で出ればいいとは割り切れません。そういう点も十分考えて、ただいま大臣も仰せになったとおり、地元の人たち——まあ土地だけが水没するということならば、これはある程度経済的にも考えられるかもしれませんが、従来住みついた家屋敷までも、あるいは墓地までも全部水没するということは、相当考えてもらわぬと——実際において最後的には、それは力でもって押し切れるという場面が出るかもしれませんけれども、下筌ダムはいささか性質が違うかもしれませんが、もっと違った住民感情の中から猛烈な抵抗が出てくる、こういうことを考えなければならぬと思うわけです。特にこの八ッ場ダムは、かつて一度計画して、しかも一ぺんさたやみになった。その重大な原因が、酸性が強かったためにダム建設ができなかったけれども、中和工場ができたので、今度はできるという前提で、ここへ再び調査が始まっておると思うのですが、やはり先ほど来くどく申し上げましたとおり、温泉あり、三百世帯の住家あり、こういうことでございまして、地元でも絶対反対というような形で、いま動きが始まっております。問題は、一方沼田のダムがあまりにも大きく浮かび上がったので、その陰に隠れてしまっておるという形になっておるけれども、その重さは決して八ッ場ダムといえども沼田に変わらない問題であると思うのです。  そこで、治水ということが中心にこういうダムが表に出てきておりますけれども、治水じゃなくて利水なんだということをはっきり表に出して、利水としてこういうことをやるのだけれどもどうだ、こういう議論を展開すべき段階ではないか、こう思うのですが、この点大臣いかがでございましょう。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 私ども河川を管理しておる者といたしまして、治水が第一義であります。治水が第一義でありますけれども、国民生活が近代化され、また国全体が近代化されますならば、水のエネルギーというものを不問に付するわけにはいかない。治水は第一義にしてその水は有効に使うということは、これは国として当然なことでありますので、治水さえやれば利水はどうでもいいということではありません。治水を万全にして、その水はできるだけ最高度に使う、これは当然なことであろうと思いますから、その点はぜひ御理解を願いたいと思います。  私は先ほど申しませんでしたけれども、東京あるいは東京都周辺に人口が集中する。この傾向は何とか防がなければならない。これは全国的に計画を進めていかなければならないのですけれども、これは今日ただいま急速に間に合うという状態じゃない。これはやはり将来、少なくとも三−五十年の日本の将来を見詰めてやらなければならないという考えを持って進めておりますが、それにいたしましても、やはりそういうことを前提にしても、三十万はどうか知りませんが、まだまだここに相当に人口が集まる。東京都の都心部は疎開をする状態にしなければなりませんけれども、しかし関東の群馬、栃木あるいは茨城、これはまだまだ開発の余地がある、こういう点を私どもは考えなければならない。同時に、国民生活が高度になればなるほど、水というものの使用量は当然にふえなければなりません。農業にいたしましても、まだまだ必ずしも安全じゃない。いわゆる水は利用するということを忘れてはならないと思います。まあいろいろあると思いますけれども、そういう点を考え合わせ、それだから、そこにたまたま先祖伝来住んでいる人は、そういうものであるから犠牲になろうという思想は私はとらない、こういうことでございます。

栗原俊夫日本社会党

○栗原分科員 これは事態はわかりましたので、最後に要望を申し上げて質疑を終わりたいと思います。率直に言って、冒頭にも言うとおり、八斗島の計画水量からいえばそうあわてるものでもない。必要ではあるが、そうあわてるものでもないし、そうした治水の面からいえば、八ッ場ダムのあの個所が絶対的な地点でもない。われわれしろうと考えからいえば、特に八ッ場ダムの上に支流が二つあります。下に一カ所ですが、温川というのがある。上へ行くと六合川というのがある。これにはそうした三百軒も水没しなくても十分貯水できる個所がある。こういう点を考えるときに、地元の猛烈な抵抗、しかも温泉を一つ、しかも歴史の古い温泉街を水底に没するということなどはできるだけ避けて、しかも治水の目的が達成できる地点の発見に努力してもらうし、またそういう方向が発見でき得れば、八ッ場で計画した七、八割が他の二つの地点で、治水のために寄与できるダムが、それほど住家の移転等々を考えずにもし可能であるとするならば、その方向へも転進してもらいたいし、それは十分考えてみるという御答弁をひとついただきたい、こう思うのですが、いかがでございましょう。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 私は率直に言って現場を見ておりません。沼田は、この間筑波山ろくあるいは関東一円を見るために、ついでに見ましたけれども、ヘリコプターの上でありますから、実際の地盤はどうなっておるか詳しく知りません。八ッ場地点も見ておりません。ただ先ほど来お話しになっておるように、技術的に専門的に、どういう土地か知りませんけれども、問題のところをつくるとすれば適当であるという判断がだいぶ前から一応下されたようでありますから、直ちにそれ以外のところにつくりましょうということは、政治家が簡単に申し上げられない実情であります。ただし、まだほかにあるかどうかという点はもちろん検討する必要があろうと思っております。

栗原俊夫日本社会党

○栗原分科員 じゃ以上で質問を終わります。

荒木萬壽夫自由民主党

○荒木主査 兒玉末男君。

兒玉末男日本社会党

○兒玉分科員 私は、主として道路の関係と住宅問題について、二、三お伺いしたいと存じます。  最初、住宅局長にお伺いしたいのでありますが、本年度の建設省の重点施策の一つに住宅対策があるわけでありますが、現在全国の公営住宅の設立の進捗状況というのはどうなっておるのか、この点お伺いしたいと思います。

尚明建設技官(住宅局長)

○尚政府委員 公営住宅の四十年度事業の進捗状況を御報告申し上げます。  全国の平均で一月末現在着工いたしておりますものは九五・二%でございます。それから竣工いたしておりますものが三一・八%でございます。

兒玉末男日本社会党

○兒玉分科員 一番土地関係の困難である東京都の場合はどういうふうになっておるか、お聞かせいただきたいと思います。

尚明建設技官(住宅局長)

○尚政府委員 東京都の場合は八千百八十戸を計画いたしまして、そのうち用地取得が完了しておりますものが六千七百五十二戸、それから工事に入っておりますものが五千四十四戸でございます。

兒玉末男日本社会党

○兒玉分科員 建設大臣にお伺いしたいのでありますが、いま住宅局長から御説明がありましたけれども、すでに今年度末はあと一カ月で終わるわけであります。全国平均はいいといたしましても、東京都の場合におきましては、実際に全部完成するまでにはかなりの時日を要すると私は考えるわけですが、先ほど局長からもありましたとおりに、特に用地の取得というのが、今日地方自治体におきましても、公営住宅をつくるために相当大きなウエートを占めております。特に地価対策については大臣も相当前向きの姿勢で対処されておるようでございますが、まだまだ私は不十分ではないかと存じますし、さらに三十九年の五月の国会だったかと記憶しますが、地価等に対するところの抑制の積極的な政策をとるべきだという決議等がなされているわけです。そういうふうなことに関連して、大臣として特に地価対策にどういうふうな基本的な構想をお持ちであるか、この点明らかにしていただきたいと存じます。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 おっしゃるとおりに、住宅ばかりじゃありませんけれども、特に住宅の場合は用地の問題、これはもう一番前提であります。しかもこれに困難をいたしておるのです。そこで地価対策、土地対策をどうするか。これは率直に申し上げますと、日本の土地政策、地価政策は非常に手おくれである。私はほんとうに手おくれであると思います。かといって、さかのぼってどうするということはできませんから、今後できるだけの努力をしたい。措置をとらなければますますどろ沼に入っていくという考えから、何とかこの際措置をとるべきであるということで取り組んでおるというのが現状でございます。  そこで簡単に申し上げますが、基本的には土地は人間の利用に供すべきである、公共の利用に供すべきである、こういう観念を国民全体が考えてもらわなければいけない。これは当然ではないか。こういう基本的な考え方に国民の皆さんの御理解を求めておるわけであります。かといって、そう簡単にこれがそういうふうになるとは思いません。相当の時日をかけてそういうふうな事態をつくり上げなければならないと思います。しかも今日非常に緊急な課題でありますので、本来ならば土地の利用区分を明確にいたしまして、そうしてこういうところは都市地域、あるいは住宅地域にすべきである、あるいはここは農業地域で農業専門でずっとやっていくところの土地であるということで、土地の利用区分をするのが前提でありますけれども、これを全国にはそう簡単にいくものではありません。これも関東首都圏とか近畿圏とか、最もこういう事態の大きいところから進めていこうということで準備しておりますが、これも今日ただいま間に合うというわけではありません。したがって、できるところからやらなければならない。そういう意味で、特に住宅についてはどこでもよいというわけではございませんから、住宅に必要な土地をできるだけ国なり地方公共団体が確保する、しかもこれを大量に確保することに今日までも相当努力いたしておりますが、今度立てようとしております住宅五ヵ年計画によっても、従来と違って相当大規模な住宅地を確保する必要がある、こういうかまえでおるわけであります。  さてしからば、その土地はありますけれども、いま非常に問題になっておりますように、交通通勤輸送の問題がある。人間がおりますので、それが伴わなければならない。そういう適地を選ばなければならない。一面においては土地の取得がある。実際上、先ほど来土地の話が出ておりますように、土地に対する人間の執着というものは、なかなか頭で考えられるような簡単なものじゃなく、いろいろ複雑なことがあるわけであります。そこで土地を取得するためには、私は住宅は一種の——これはまだ一般に通用するとは思いませんが、住宅は人間の生活の大前提であるから、住宅こそ一番公共的なものであるというのが私の個人的な思想であります。これはもちろん私の個人的な見解として聞いてもらえばけっこうでありまして、これが世間に通用するなどと甘く見てはおりませんが、そのくらいな気持ちで住宅用地の取得をしなければならない。そういう意味で適地は今後はやはり、ややきらわれるかもしれませんが、お話し合いができないものは土地収用法によって確保する、こういう態度で進めなければ、住宅政策の根本解決はなかなか計画どおりにいかないであろう。そこで住宅用地のみのためにやるわけじゃありませんけれども、従来の土地収用法のあり方ではこの目的を達成することはできない、また従来の土地収用法の補償時期では土地の不当利得を排除することはできない、こういう意味で土地収用法の改正をしよう。簡単に申し上げますが、近く国会におはかりいたしたいと準備を進めておりますけれども、土地評価の時点は計画決定の時点である、計画を公示いたしました時点である、こういう改正をいたしたい。もちろんそういう公共的な事業を公示いたしましたときには、個人の権利との調整がありますから、それならば早く買い取っていただきたい、六カ月以内に買い取りの請求を認めますと、こういう趣旨の立法をしたい。もちろん手続もできるだけ簡素にしたい、これが第一であります。  それから地価問題としては、私は、基本的には、先ほど川俣さんのお話の中にもお答えしておきましたけれども、土地そのものによって、土地の売買等によって利益を得るということは、これは土地というものの観念を誤解しておる、こういう根本的な考え方を持っております。土地は農業によって生産力をあげて、それによって利益を得るものである。あるいはそこに工業を興こして、その工業生産力によって利益を得るものである。土地そのものを売買して、それによって利益を得るということは、これは土地に対する根本的な考え方が間違っておるんだ。それは確信して疑いません。かといって、社会の歴史的、また社会感情、経済構造というものは必ずしもそういう考え方できておりませんから、一挙にこれを根本的に一刀両断に解決するということは不可能であります。したがって、それをある程度調整するために、土地売買については、不当と思われる利益は税収によって調整する、こういう一連の対策もあわせて講じたい。ほかにもいろいろありますけれども、こういう基本的な考え方をもって臨みたいということでございます。

兒玉末男日本社会党

○兒玉分科員 時間の関係もございますので、急ぎますが、もう一つ大臣にお伺いしたいのは、ただいま土地収用法の改正ということもお聞きしましたが、特に私は、現在の宅地行政というものを見ておりますと、民間の不動産業者というのがいわゆる無計画的な宅地造成をやっているわけです。その点が、今日の政府の行なわんとする住宅行政に大きな支障を来たしておるんではないか。この際投機的な宅地造成なり、また政府の意図するところのいわゆる土地利用区分、こういうものを早急に立てると同時に、ある程度このような無計画的な宅地造成というものを規制する必要があるんではないか。もう一つは、イギリス等は今度新しい法律を出そうと言っているそうですが、公共的な土地の収得にあたっては、ある程度私権の制限、こういうことも優先的に考えるべきであって、国があって個人の財産というのが保障されるわけでありますから、この不動産業者等の無計画な宅地造成、それから私権の制限、この点について大臣の御所見を承りたいと思います。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 実際問題といたしまして、私は、政府なりあるいは国なり地方公共団体ができるだけ多くの土地を獲得すべきであると申し上げましたけれども、それだけは現状は間に合わない。したがって、民間の宅地造成にもまたなければならない現状でございます。そういう意味で、話が多少それとは違ってきましたけれども、今度は民間宅地造成について融資保険制度を設けて、民間宅地造成も促進するという方法を講じております。十全だとは言いませんけれども、そういう方法を講じてやっていきたい。そこで、そうなりますと、民間宅地造成をただ野方図にやるということは、これはならない。兒玉さんも御承知のとおりに、一昨年でありましたか、立法措置を講じまして、民間宅地造成は、都市計画区域内において宅地造成をいたします場合には、その計画を管理する都道府県知事の認可を得てやるということに、ごく最近法律ができたわけです。まだその実施が十全でないという点がございます。したがって、不適当な宅地造成は、これは規模にもよりますけれども、ところによっては三百坪以上ぐらいやっておると思いますが、これは地方自治体、公共団体、都道府県の規制に法律上ゆだねてあります。もうかってにはできない、こういう法律の制度ができておるわけであります。これの励行がまだ十分でない。これは、法律が施行されたのが昨年の四月か六月でありますから、やむを得ないと思いますが、そういうふうにして規制をしていくことは当然でございます。一面においては、したがって先ほど申し上げましたように、資金の援助をするという措置もとらなければならない。そうなりますと、これもやはりその分譲価格というものをそう無制限にしておくわけにはいかない。国が保障する制度をつくります以上は、その計画、分譲価格についてある程度の規制をする。これは当然の措置だと思いますから、そういうことも検討してみたい、かように考えているわけでございます。

兒玉末男日本社会党

○兒玉分科員 特に住宅、宅地問題に対しては、国民のすべてが非常な期待を持っておりますので、今後ひとつ積極的な取り組みを要望したいと思います。  次に、道路整備の問題でございますが、先般の建設委員会で、大臣が新しい道路整備五ヵ年計画を来年から策定する、三十九年から始まっている四兆一千億規模の計画では不十分だというふうな御答弁をなされているようでありますが、この点について大体財政規模はどの程度のことをお考えになっているのか、問題となりました三十九年を初年度とする五ヵ年計画におきましても、やはり財源の大半がガソリン税、軽油税等の目的税とされている。これ以上私は国民大衆に犠牲をかけることは許されないと思うのですが、大臣の考えている来年度を初年度とする五ヵ年計画は、一体大臣としてどういうことを考えているのか、この点をお聞かせいただきたい。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 道路整備五ヵ年計画、これは兒玉さんもよく御承知のとおりでありますが、これは現状に合わないと結論を申し上げておきます。そういう意味で、御承知の縦貫自動車道を中心とする高速自動車網時代に入る段階になっておりますから、そのほかまだ一般道路の整備も相当努力はいたしておりますけれども、経済の発展、国民生活の状況から見ますと、こういうことでは需要に応じられない。これはどなたもお認めになることであろうと思います。そういう意味で、五ヵ年計画の進行途上でありますけれども、ことし四十一年度は第三年目でありますが、第四年目に当たる四十二年度を起点として改定すべきである、こういう考え方をもっていま準備を進めているところであります。したがって、まだ規模はどのくらいにするか、あるいは、しからばその資金計画はどうするかということまでここで申し上げる段階ではございません。ございませんけれども、おおむねいま御承知のとおり、経済の計画と申しますか、中期計画の議論がありましたけれども、いままでの計画なんというのは全然実情に合いませんから、この間やめることにいたしましたが、これもしかし、いかに自由主義経済であるといえども、ある程度のめどをつけてそれぞれの仕事を進めなければなりませんから、予算委員会等でも経済企画庁長官からお答えになっておりますように、政府は、少なくともこの八、九月ごろまでには、中期経済計画と称するようなもの、将来の経済政策運営の基本、指針を立てますから、それと見合って道路計画も立てなければなりませんので、いま幾ら幾らということをここに申し上げる段階ではございません。けれども、少なくとも、これは単なる政治家としての感触ではございますが、七兆ないし八兆円の範囲でなければ、今後の五ヵ年の道路政策の将来、また先ほど申し上げましたような経済、国民生活、社会生活の状況には応じられないだろうという、これは私の考えでございますが、そういう考え方で臨んでおる。したがって資金計画をどうするか。またガソリン税を増徴してやるという段階ではございません。そういうちゃちなことで今後の道路政策ができるとは思いません。やはり公債——社会党さんは反対でありましょうが、そういう段階にきていると私は考えております。

兒玉末男日本社会党

○兒玉分科員 せっかくいい御意見を出されましたので、もう一言お聞きしたいのでありますが、これからの日本の道路網のあり方というのは、いま進められておりますところの国土開発縦貫自動車道の整備はもちろん言うまでもございませんが、それだけではこれからの長い展望に立つ道路行政としては不十分だと私は思う。先ほど大臣がちょっと言われたようですが、やはり国土の縦断と同時に、横断するいわゆる高速道路網、この整備ということがきわめて大事ではなかろうかと考えております。聞くところによりますと、幹線高速自動車建設法等を出されるやに聞き及んでおりますが、これはきわめて時宜を得たものと私は考えますが、この作業についてはどういうふうになっておるか、お聞かせをいただきたいと思います。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 高速自動車道網のお話がございましたから、簡単に考え方を申し上げておきます。  率直に言って、一般道路もおくれておりますが、大体道路の観念自体が欧米先進国に比べますと日本の現状は問題にならない。これは兒玉さん御承知のとおりです。したがって従来の、私に言わせると、徳川時代の道路にかじりついてごちゃごちゃしておる日本の現状というものを根本的に改めなければならない。それでなければ、言われております物価の問題も農業政策も、先ほど来東京都の過密の話が出ましたけれども、そういうことはただ言ってそこら辺で騒ぐだけで、根本解決にならない、私はそういう基本的な考え方を持っております。そういう意味で、おくれておりますけれども、もう高速道路網の時代に日本は入る段階になってきておる。そういう意味で、青森−鹿児島を十年以内で完成しなければならない。これは現在あります国道あるいは主要地方道その他の道路が、その時分になりますと相当に整備されますから、それを統一する道路をまずつくらなければならない。それに応じて高速自動車道法をこの際制定して、日本の将来というものはこういうふうになりましょうということを、この際国民的に将来の方針をきめる段階にきている。どこがどうなるかわからないでおいて右往左往しておることでは、国民的な意欲が日本の将来に出ないのじゃないか、こういう考えのもとに、この際将来の日本のほんとうの道路網が国民生活のすべての基礎である、こういう考え方からいま検討しております。  いつごろ出すかとおっしゃるから、いませっかく準備を進めておりますが、まあ三月上旬と申し上げたいのでありますけれども、いろんな御承知の手続がありますから、あるいは中旬になるかもしれないと思っております。こういうことでございます。

兒玉末男日本社会党

○兒玉分科員 道路局長に一点お伺いしたいのであります。これは前々から私の主張してきたところですけれども、道路整備に対する予算の配分の基本的な考え方でございますが、大体従来までは人口密度だとかあるいは交通量とか、そういうもののウエートが非常に高かったのであります。しかし、先ほど大臣も言われましたとおりに、今日の日本の道路網のあるべき姿あるいは地域格差の解消、こういう点等から勘案しますならば、やはり整備率ということを十分に配慮したところの予算の配分ということが計画的になされるべきではなかろうかと思うのですが、今年度の予算の配分については、一体整備率の点をどの程度考慮されておるか、またこれからの道路整備に対してこの点をどのようにお考えになっておるか、局長の御所信をお伺いしたいと思います。

尾之内由紀夫建設技官(道路局長)

○尾之内政府委員 各年度の道路事業費の地域的な配分につきましては、全国的にあるバランスがとれておるということを一つの要素に考えております。そういう点で、ただいまお話のございましたように、人口的な要素、それから面積的な要素、交通量を代表いたします自動車台数的な要素、それとただいまお話のございました道路の整備状況でございます未整備道路延長、こういう四つの要素を基本にいたしまして、全国的に道路のバランスをはかろう、こういう考え方になっております。しかし、一方におきまして、各地域に特殊な問題がございます。そういうような意味におきまして、地域の特殊な問題は、これは別途考える、こういう考え方で、これもまた一つの基本方針と考えております。  それから、特に四十一年度につきましては、ただいまお話にございました道路の整備率にも間接的には関係がございますが、特に地方的な非常に格差の問題になっております県民一人当たりの所得水準の是正をはかる——と言うと大げさでございますが、非常に県民所得の低いところ、概してそういうところは道路の整備率も悪いわけでございます。そういうところに対する配慮、それから最近は人口移動がかなりございますが、人口移動についての配慮、いわばそういうような点から格差是正的な加味をいたしまして、そういうような方法で結果的にはまた整備率が調整されると思いますが、そういうようないま申しました三つの観点から地域の公平なる配分をはかっていきたい、こういうような考え方に基づきまして、計数的にいろいろ計算をいたしております。

兒玉末男日本社会党

○兒玉分科員 時間が来ましたので、最後に一問農政局の横尾参事官にお伺いしたいと存じます。  これは限定されました地域の問題でございますが、私たちの南九州を中心とします十四県にわたる適用地域のあります略称特上法でございます。これは昭和二十七年からすでに約十四年間経過しておるわけでありますけれども、来年の三月が三回目の時限になっておるわけでございまして、この法律の制定にあたって現瀬戸山大臣が非常に御苦労されたわけでありますが、これが地域に与える影響というものはきわめて大きいわけでありまして、まだ私の県におきましても、予定量は大体全体の七〇%という状況であり、これがさらに再度の延期ということが不可欠の条件になっておるわけでございます。この特上法に対する取り扱いについて、担当官庁としてどういうふうな御配慮をいただいておるのか、お聞かせいただきたいと思います。

横尾正之農林事務官(農政局参事官)

○横尾説明員 ただいまの御質問のございました点でございますが、特出法の所管は企画庁、こういうことになっておりまして、建設省及び農林省が関係の事業を実施いたしております。したがいまして、私のお答え申し上げますのは、農林省関係、こういうことに御了解をいただきたいと思います。  御承知のことと思いますが、第三次五ヵ年計画ができておりますが、その第三次五ヵ年計画に対しまして、農林省関係の四十年度までの事業の進捗率を見ますと、これは構造改善として実施されました土地改良を含んでおりますが、計画に対して九八%という事業の進捗状況になっております。さらに四十一年度におきましても、相当なる事業量をこなす、こういう予定で予算要求もいたしております。そのような状況から申しますと、特出法に対します農林省関係の事業といたしましては、相当な進捗を見せておる、こういうふうに考えます。ただし、御指摘もございましたが、地域ないしは事業の種類によりましては、なおかつ十分とは申し得ないものもございますので、そういう点につきましては、四十一年度の事業をできるだけ充実してやるということの上で、さらに今後法律を延ばして実施を継続する必要があるかどうか、こういうことにつきましては、企画庁その他関係方面とも連絡を密にし、協議をいたした上で検討いたしたい、こういうふうに考えております。

兒玉末男日本社会党

○兒玉分科員 それでは建設省関係のほうはどうなっておるのか、その点明らかにしていただきたいと思います。

志村清一建設事務官(計画局長)

○志村政府委員 建設省関係におきましては、この第三次五ヵ年計画が四十一年度になっておりますが、四十年度でもって全計画の一一七%をこなしております。したがいまして、四十年の十一月に全体計画を少しふやすという作業をいたしましたが、その改定計画に対しましても、四十一年度の予算案では十分それをオーバーする程度の仕事ができるというふうに考えております。

兒玉末男日本社会党

○兒玉分科員 それじゃ最後に大臣に御要望申し上げておきますが、特に南九州地域の特殊事情から、関係地域において、建設省なり農林省の考えておること以上に相当まだ長期の展望に立った計画も立てられておるようでありますし、せっかく後進地域のこの特殊的な問題でございますので、私たちとしては、来年の三月が期限でありますが、さらに再度これが延期の方向にひとつ御努力をされますように要望いたしまして、私の質問を終わりたいと思います。

荒木萬壽夫自由民主党

○荒木主査 上林山榮吉君。

上林山榮吉自由民主党

○上林山分科員 ただいま兒玉君から政府に質疑を通じて強い要望のございました特殊土壌法の事業進捗状況、並びに特に南九州などにおいては、その事業量が政府が答弁せられるのとは違った強い要望があるという事実、これから考えまして、できるものならば時限のきた場合に政府のほうでもっと精密なる御調査をせられると同時に、これが時限立法の処置を、少なくともあと五年くらいはとるべきではないか、こういうように考えるものでございます。瀬戸山建設大臣は、私らとともに、本法案を議員立法の手続によって、議会で難儀をして通した経験を持っておられる人でありますから、多く説明しないでも、この問題についてはわれわれ以上に理解を持っておられるものと信じておるのでございます。そういう立場から、政府のほうで積極的に先ほど申し上げたとおり調査を精密にせられて、地元の具体的な要望というものもよく聞かれて、そうして最終的な結論を出していただきたい。私はこれを強く要望したいのでございます。もし政府にしてこの問題についていま答弁せられたような消極的なお考えである場合は、やむを得ずわれわれは有志議員とともに議員立法の処置をとらざるを得ないかもわからない。できるだけそういうことにならないようにお願いをいたしておきたい。というのは、この特殊土壌法をわれわれ同志が政府やその他に働きかけたときに、政府のほうでは当時はきわめて消極的であり、不親切なものでございました。それが議員立法によって実現をしたいきさつをお考えくださって、あと五年くらいは、ぜひともさっき申し上げたような趣旨で政府みずから考えておいてもらいたいということを申し上げておきたいが、農林大臣もおられませんけれども、政府を代表して一言だけ建設大臣からお答えがあれば幸だと思います。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 第三次の五ヵ年計画の進み方は、先ほど申し上げたとおりであります。ただ問題は、第三次の五ヵ年計画に現状が全部入っておったということじゃございません。五年間にどのくらいしようかという五ヵ年計画でありますから、先ほど九八%あるいは一一七%と申し上げても、これは実情の九八%ではなくて、計画の九八%ないし一一七%。御承知のとおりに、ああいう土壌は年々歳々変化をしておる。したがって、実際にはまだまだやるべき事業が多く残っておると判断をいたしております。そういう意味でこれは検討を要する。ただ御承知のとおりに、これは伝統的に議員立法でできて、議員立法で三回の延長ができております。したがって、私はあえて回避するわけではございませんが、その伝統を守りたい。いませっかくこれは各党一致でやっておられますし、従来もそうでありましたから、各党一致でいま御相談があるようでありますので、そのほうがかえっていいのじゃないかという感じを持っておることを申し上げておきます。

荒木萬壽夫自由民主党

○荒木主査 高田富之君。

高田富之日本社会党

○高田分科員 私は、河川の砂利採取に関連いたしまして、一問だけ御質問をいたしたいと思います。  申し上げるまでもないのですけれども、いまの状態でまいりますと、砂利資源の枯渇はもちろんのこと、これが農業その他民生に及ぼします悪影響というものはきわめて甚大であります。したがいまして、緊急かつ相当強力な思い切った措置をいまにして講じなければたいへんなことになる、こう思いますので、この点につきましてのお考えを明らかにしていただきたい、こう思うわけであります。  まず第一に、現時点における砂利の需給見通し、このままでいけば一体いつごろなくなってしまうのか。これからいよいよ建設関係は、公債なども発行されて、大々的に仕事が拡充されようというときにあたりまして、砂利の資源はもう底をついておると思うのですが、どういうような需給の見通しをお持ちでありますか。特に関東、関西、中部、中国、こういう重要地帯の砂利の見通し、特に関東についてはどうでしょうか。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 数量的なことは河川局長からお答えいたしますが、砂利の問題は、高田さん御心配のとおりでございます。私が昨年建設大臣に就任いたしまして、さっそく砂利の現状及び将来について——しかもおっしゃるとおりに、建築あるいは道路その他いわゆる骨材を要する事業が大規模になっておる。しかも河川は、先ほど来お話に出ておりましたように、各種の工作ができて、ダム等の、上流において砂利を防ぐ措置がだんだん講じられていく、一方においては、河川にたよっておりました砂利の需要が非常に多くなってきた、こういうことで、昔のように無尽蔵というわけにいかない。しかも近年は非常に逼迫しておる状況であります。したがって、こういうことに対処するために、全国の砂利の分布状況がどうなっておるか。あっても河床その他の関係で使えないところもありますし、今後は砕石にあるいは大転換をしなければならない時代になる。しからば、その砕石の原石はどういう分布になっておるか、こういうことをさっそく調査するようにというて、調査させております。もちろんこれは一年ですべてが十全にわかるということではありませんけれども、その大まかな調査もいたしております。そういうことで、砂利あるいは骨材の問題が今後非常な重要な問題として、いま検討を進めておりますが、具体的なものや、あるいは関東における状況等は、河川局長からお答えさせます。

古賀雷四郎建設技官(河川局長)

○古賀政府委員 砂利の需要供給の問題でございますが、全国的に見まして、昭和三十九年度は二億六千九百万トンの需要量があります。そのうち砕石が五千四百万トンでございまして、河川砂利として依存しておるものはおおむね二億トン程度、それから昭和四十年度におきまして、総需要量が二億七千九百八十万トンくらいでございまして、そのうち砕石が六千四百万トン——二億一千万トンくらいでございます。これを昭和四十三年度の推定によりますと、約三億五千万トンくらいの需要量があるだろうと考えられますが、そのうち砕石が相当率で伸びておりますので、砕石の推定をいたしますと、一億四千二百万トンくらい考えられる。したがいまして、約二億トン程度の河川砂利に依存しなくてはいかぬということでございます。現在河川砂利は総骨材の八五%を占めております。今後横ばい程度の需要でございますが、河川管理上非常に支障のある問題が幾多生じておりますので、今後計画的な採取を行なっていく必要があるというふうに考えます。なお今後、われわれが現在の河川計画をもとにいたしまして、おもなる河川、主として直轄河川を調査したのでございますが、四十年度以降掘さく可能量、これは砂も入れまして、約六億トン程度のものが推定されております。

高田富之日本社会党

○高田分科員 六億トンとしますと、三年ですね。三年なんですが、問題は、いまと同じ二万トンずつの横ばいで、かりに三年としますと、いまと同じに掘っていったら、これはたいへんなことになると思うんですよ。もういますでに現地を調査されておると思うのですが、たとえば東京周辺、特に私の住んでおる荒川なんか重要な資源になっておりますが、この付近なんか、川の形をなしていやしないです。川でも何でもない。小さな穴をずいぶん掘っちゃって、小さな人造湖が至るところにできてしまっていると同じなんです。だからちょっと台風がありますと、去年みたいに、荒川の重要な大きな橋が、幹線道路の大きな橋が、すぐに橋げたがぶちこわれて通れなくなってしまう。そしてすぐに土手がこわれてしまう。それがまた反対側に行きますから、反対側の土手がこわれてしまうというような騒ぎでしょう。それから農業用水なんか、川底が全部ぐっと底くなってしまったから、みんなとまってしまっているのです。ですから、畑なんか何もまけない。熊谷市にしても、あの周辺の数ヵ村にしても、飲み水だって出やしない。井戸がみんな干上がってしまっているのです。県会でも、この二、三年、砂利ばかりでもめている。ストップをさせる、そうすると砂利会社の猛運動が起こりまして、そしていつの間にかまた始まる。とてもこんなことをしておったらどうにもならないのですよ。あまりにひどいので、私ども去年あたりから、そういう話を聞いて現地へ飛んでいって、一つ一つ個々にお願いして、とめさせているんですよ。取ることを禁止さしているのです。これは規制くらいじゃだめなんです。もう無政府状態なんですから、たいへんなことなんです。第一いままでほっておいたということが大問題なんです。ここへきてはおそいですよ。だから、もしおやりになるならば、相当思い切った措置を講じていただかなければならない。大体砂利会社なんていうものは、私が言うまでもないのですが、全部県会議員か市町村長が関係がありますよ。一体ないところがありますか。ないところがあったら聞きたいくらいですよ。だから何を言ってもだめなんです。ですから、これは表面で幾ら取っているなんて出したって、実際はその何倍取っているかわからない。脱税はどんどんやる。盗掘、乱掘はあたりまえのことになっちゃっているのです。この状態ですから、私は、いまの御説明によってもそうなんですが、いまから手を打ったんじゃおそいくらいなんですが、これはじんぜん日を過ごしているわけにはいきませんから、いま直ちに手を打たなければならぬと思うのです。いま無条件でストップさせるべきだと思う。無条件でストップさせておいて、そうしてしかるべき新たなる対策を——たとえば、新聞を見ますと、去年あなたのほうでは一県一つの公社をつくっちゃって、そうして県が握っちゃって、ぴしゃっとやる、何かこういう構想をお出しになっているけれども、これはそういうことを思い切ってやらなければならぬと思う。何かそういうことについてお考えがあったら、ひとつお聞きしたいと思うのです。

古賀雷四郎建設技官(河川局長)

○古賀政府委員 御指摘のとおりに、荒川におきましては、昨年、砂利の乱掘等の原因もありましょう、そういうことで、災害を生じました。荒川は、御承知のとおり、非常に急流河川でございまして、急流河川の常としまして、常に流路が変更するという河川独特の状況もございます。特にあの辺の砂利業者も相当入っておりまして、たとえば掘ったあとを堆積させるとか、あるいは深掘りさせるとか、いろいろな問題がございまして、御指摘の災害が生じたわけでございます。したがいまして、それにつきましては直ちに復旧もいたしましたが、必ずしも原因が砂利採取だけとも考えられませんので、そういうぐあいで復旧いたしました。その後、砂利採取に対する処置としましては、直ちに当該地域におきまして、砂利採取を中止させました。その間、砂利採取によるいろいろな障害につきまして詳細な検討を行ないましたが、若干あるということで、埼玉県と熊谷市等の意見を十分参照いたしまして、四十年の十一月から、砂利採取を再開させております。なお従来は、砂利採取につきましては、二級河川の関係で、知事が管理しておりました。したがいまして、砂利採取等の許可につきましては、知事が行なって、直轄河川につきましては協議を行なってきたという段階でございましたが、今回、荒川につきましては、一級河川になりましたので、熊谷の周辺に荒川の上流の管理事務所を置きまして、砂利採取について特段の監督管理をやっていきたい、というふうに考えております。  なお、建設省といたしましては、砂利の資源的な考え方もございますし、特に公共事業の増大も考えられますので、骨材対策としても重要な砂利でございます。したがいまして、骨材としての砂利と、あるいは河川管理としての砂利問題の取り扱い方を、できるだけ両立させていかなくちゃいけないという両面があるわけでございます。したがいまして、砂利採取には計画的な砂利採取をやらせる、そのために、河川ごとには砂利採取の基本計画を策定していきたいというふうに考えております。これは、大体の構想、砂利採取の基本計画といたしましては、禁止区域等の設定、あるいは砂利の年間の採取量の量の規制、そういったものを具体的にきめていったらどうかというふうに、いま検討いたしております。それからまた、砂利採取に関する準則といいますか、砂利採取を許可する場合に、どういうぐあいの規則で許可していったらいいかということで、われわれとしましても、早急にその準則を考えていきたいというふうに考えております。いずれも三月末くらいを目途といたしまして、検討いたしております。  それからまた、工事事務所におけるところの河川管理体制を整備しまして、乱掘、盗掘等における取り締まりを強化していきたいということとともに、採取業者自体の自主規制の問題を大いにやらなくちゃいかぬということで、各地方ブロックごとに、砂利対策協議会というのをつくるように指導しております。これも三月末までに、おおむね砂利対策協議会が各地建ブロックを単位として、できることになっております。そういうことを通じまして、砂利規制をやっていきたいと思います。しかしながら、これは規制だけやっておりますと、骨材対策にも間に合わないし、あるいは規制のために業者の転換の問題もございます。したがいまして、以上のような河川の状況におきまして、いろんな障害が生じておりますので、河川砂利につきましては、できるだけ採取を平均化して掘らせるように、採取の制限をしていきたいということが第一点と、それから第二点で、未利用資源の開発をはかりたい。河川の砂利で、距離が遠いために、運賃等のコスト高のために、まだなかなか掘られてないところがございます。そういった川につきましては、これをできるだけ掘っていって、活用していくようにしたい。それと同時に、河川砂利から砕石への転換を積極的にやっていったらどうかということで、砕石転換をやっていくというぐあいに指導したらどうかと思っております。それから、先ほど申し上げました砂利採取の許可の考え方を確立していくということも考えております。先ほど申し上げました砂利採取の許可準則の制定、あるいは砂利採取の基本計画の樹立、あるいは砂利採取の共同化、自主規制の推進といったような問題がございますが、そういった点につきまして具体的に検討を進めておりまして、早急に発足するようにしたいと思っております。なお河川砂利が骨材として非常に重要なものでございますので、この河川砂利の用途規制、使い道によって用途を規制していきまして、たとえば盛り土等には使わない、宅地造成等には砂利は使わないというぐあいに、できるだけ砂利の用途規制をやっていったらどうかというふうにも考えております。それからさらに、砂利の不足の現状にかんがみまして、砕石転換を試みていくわけでございますが、転換のためには、業者の転換対策に要する資金等の問題もございます。したがいまして、そういった問題につきましても、具体的にどういうぐあいにやっていったほうがいいかというようなことも検討してまいりたい、というふうに考えております。  以上簡単でございますが、建設省の砂利に対する大体の考え方を申し上げました。

高田富之日本社会党

○高田分科員 三年間でとにかくなくなってしまうわけですからね。いま申しましたように、二億トンずつ三年続けていったらたいへんなことになるので、それも無理だと思っているのですよ。こんなものはないと考えるべきが至当だと思うのです。いままでの半分か三分の一くらい掘らせるのではなかったら、たいへんなことになりますね。そういうふうに考えますと、砕石転換が少しのろ過ぎるのじゃないですか。もう全面的に砕石転換して、川の砂利なんというものは当てにしないという体制をつくらなかったら、私はたいへんだと思うのですよ。このままでいってどうするのです。三年後に全部砕石でもって、砂利を使わずにこれからの土木事業がやれますか。いま八五%なくてはならないものが、目先もうなくなってしまうというのに、まだ砕石転換がいまだに具体策がない。これで全部近いうちに砕石でもってまかなえますか。

古賀雷四郎建設技官(河川局長)

○古賀政府委員 先ほどの御質問にちょっと言い落としたところがございます。関東地区では、いまの見通しでは、大体四十三年ごろには砂利の資源が枯渇するであろうというふうに推定されます。近畿地方では四十四年ごろ、中部地区でも大体四十四年ごろに枯渇するだろうと考えられます。したがいまして、その間に砕石にできるだけ転換させなくちゃいかぬ。もちろん上流からの補給土砂も相当あるわけでございまして、それから未利用資源の開発とか、あるいは河川における河床が非常に低下しておりますが、その河床の低下にあって具体的な支障がなければ、河道計画を変えまして、砂利資源を提供するというふうな考え方もあるわけでございます。そういった問題もからみ合わせまして、現在砕石の供給量は四十一年に——これは計画でございまして、決してこのとおりできるとは申しませんが、需給のバランスから言いまして、大きく砕石に転換さしていきたいというふうに考えております。たとえばこの計画によりますと、四十一年度に八千六百万トン、四十二年度に一億一千三百万トン、四十三年度に一億四千万トン、四十五年度に二億トン程度と考えれば、大体平均二億トンくらいの河川供給量を考えてもいけるということで、砕石転換が大幅に伸びるように計画してあります。この砕石転換の問題については、転換対策とかいろいろな問題がありまして、今後これも相当検討しなければならない問題が残っておることだけを申し上げておきます。

高田富之日本社会党

○高田分科員 それで計画的にやるということになりますと、いまの数字でいけば、少なくとも三年間でほとんど砂利には依存しない、多少はあるでしょうが、原則的にはほとんど依存しないで、砕石に切りかえていく、こういう計画でなければならないわけです。もしそのとおりにやるとすれば、いま業者に甘いことを言っておったら、そんなことはとてもできないと思います。どんどん値が上がりますから、直ちに砕石にかわれと言っても、ますます砂利資源が枯渇してくる、こんなにもうかる仕事はないのですから、夜通しでも掘りますよ。禁止もくそもあったものじゃない。めちゃくちゃに、これから二、三年間乱掘が始まると思います。ですから、こういう転換をはかるためには、強力な措置を講じなければならない。  いま具体的に申し上げますと、私の毎日見ておる範囲でもそうです。埼玉県の北部地方を見ても、熊谷市の某有力者は、あの辺の大きな会社の重役にちゃんとなっておりますよ。下にまいりますと、江南村の村長さんは砂利会社の社長でしょう。この間私がストップさせましたが、その横のほうは大騒動が起こっておる大里村です。こっちのほうに行くと、寄居あたりでは、町村会で取るなという決議をしておる。それから今度は群馬と埼玉の間の神流川に参いりますと、上流の神川村の村長さん、それから下に行って上里村の村長さん、みんな社長をして会社をつくっておる。これは県が許可するから、そういうことになる。県会議長をやった人とか、県会議員とかがずらっと並んでいるんですよ。その下請の会社までどんどん入れて、わずかのところにたくさんの砂利会社ができるから、許可しておるところはたった二百メートルくらいですから、二、三日で取ってしまう。それでもう何カ月か半年ごとに変えておるらしいのですが、掘っておるところは、許可しているものよりもうんと深く掘るか幅広く掘ったりしておるから続くのであって、そういうふうに、たくさんの者が乱掘の限りを尽くしておる。私がある会社に行って、あとどのくらい仕事ができるかと聞いたら、十年くらいやれますと言うんですよ。そうしたら、監視人が三人組で群馬のほうから回ってきた。これは建設省の人ですが、その人たちに、君らどのくらいあと資源があると思うかと聞いたら、二年だと言うんです。そうすると、二年しかないところに、会社は十年でもがんばって、掘り尽くすだけ掘り尽くそうというかまえなんです。これでは砕石転換なんと言っても、とても押えられるものではない。うんと金でもくれてもうけさせれば別だが、普通では転換はできない。そこに居すわっておればどんどん値が上がるのですから、どんなことをしたって掘りますよ。いま水が出ないのが上里村、神川村、熊谷市、あの辺は井戸屋が大繁盛なんです。井戸をどんどん態谷市の何千戸が掘っておるという騒ぎです。簡易水道を掘るといったって、水が出ない。全部干上がってしまったのです。農業用水だってほとんど使えないんです。水がない。それは川底がうんと深くなっちゃったから、人工湖になっちゃったから、見たって、川の体をなしていないんです。しかもこういうことが過去十年間続いていたんです。気がつくのがおそ過ぎたんです。だから頭のいい町村長連中は、十年前に、県と結託して権利を取っちゃっている。大問題なんですよ。しかも旧河川の敷地は、栗原さんがお得意なんですけれども、まあ所有権があるわけだ、優先利用権があるわけだ。それを村長さんなんかは知っているものだから、百町歩の川原を二十万円くらいで、みな公正証書で、何百人かの判をとって、買ったことにしてしまった。それで何億も金をもうけているのです。それが政治献金にもなるわけです。地方政治を毒しているのは砂利なんですよ。たいへんなことです。これは全部詐欺ですよ。そうして国の資源をこうやって台なしにし、付近の住民の生活というものを台なしにしてしまっている。これが県にも監督ができないのです。そういう状態なんです。だから自主規制といったって、とんでもないです。砂利屋に自主規制どころの騒ぎじゃないですよ。そんなことを言っておっては、とんでもないことになっちゃう。だから、私に言わせれば、もういま弊害だらけでどうしようもない、水が出ないのですから、これはほかに理由があるとすぐ言うのですが、そればかりじゃないだろう、川ばかりじゃないと言うけれども、川もそのうちの一つであることは、万人がそれを言っているのですから。まずとめてしまうのですよ、研究するにしても、何にしても。とりあえずストップしてしまう。そして調べるのです。どの会社はどういうふうにして仕事を始めたのかということを調べるのです。経緯をよく調査してごらんなさい。とんでもないものですからね。みんな不適格だ。ほんとうに言うことをよく聞いて、正しく——準則もいいが、準則どおりにやるのは、いまの砂利屋の中には一軒もありゃしない。準則どおりやるなんというまじめな砂利屋がありますか。だから大体みんな無資格者ですよ。だから、私が言うように、公団でも何でもつくって、新たにちゃんと素性を調べたものを加入さして、そうして経理の監査から仕事のあれまで全部、国と県で調査してみなければだめです。児だけではだめですよ。おそらく県だけでは力がないから、国と児で見ていく。そういうふうな措置でも講じませんと、これは二、三年でえらいことになると思うのですよ。だから私は、あなたのほうで出したこれを見ましたけれども、調査の命令が出たのは三十九年の二月に、これは建設大臣からの緊急査察か何かで始めたんでしょう。そうして去年の十月ごろになってようやく白書みたいなものができた。その中身の対策を見ましても、非常にのんびりしている。これじゃだめですよ。こんな実態じゃないですよ。だから、これはぜひ、特に大都市周辺の重要な砂利資源になっている河川については、その河川はいまどういう状態にあるか、だれが掘っておるというようなことについては、その許可されたときのいきさつまで全部洗い出す必要があると私は思うのです。そうしてとにかくとりあえず、こういう井戸水が出ないの何のとえらい騒ぎをしているところ、川の橋げたが流れたり、土手がくずれたりしているところは、全面的にとりあえずストップしなければだめですよ。それだけの強い指導をやらなければならない。それができなかったら、もうほんとうに収拾がつかないことになりますから、砕石転換もこれじゃできませんよ。ですからぜひそういう意味で、さっきも申しましたように、必ずしも全部公団ということばかりにこだわりませんけれども、いままでのようなルーズな許可、いままでのようなルーズな監督、こういうことでは絶対だめなんですから、そういう点については、抜本的な、思い切った強力な措置を講じて、この危機に対処してもらいたい。大臣、どうですか。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 砂利の問題、それは先ほど来申し上げたとおりでありますが、いま高田さん言われるとおりに、特に大都市近傍の砂利の採取状況は目に余るものがあると思うのです。荒川の問題は私もかねがね聞いております。あるいは多摩川、こういうところが一番ひどいと思いますが、河川のために周囲に大きな損害を及ぼすということは許されないことであります。ですから私は近く国会でももう少ししなければいけませんけれども、実情を見て必要な措置をとりたい、かように考えておりますから、しばらく御猶予を願いたいと思います。

高田富之日本社会党

○高田分科員 じゃあこれで時間が来ましたので終わりにしますが、さっきもちょっと触れましたように、いまから数年前に、早い人は十年近く前にこれに目をつけまして、利権的にみな扱った。これは許可さえ取れば膨大なもうけがあった。だからこのもうけというものは大きいです。ほんとうの一文なしの人が、この利権を取ったために、何億あるいは何十億の金をみんなもうけている。そうして膨大なヘルスセンターや何かをつくったりなんかして、たいへんなことです。ですからこれはひとつお調べになってください。ほとんど全部の会社はこれなんだから。だから言うことを聞かないわけです。どうにもならない。ですからぜひこの実態を早急に調査をして、異常な決意でこの事態に対処していただきたい。これを特に強くお願いいたしまして、きょうの質問は終わります。

荒木萬壽夫自由民主党

○荒木主査 泊谷裕夫君。

泊谷裕夫日本社会党

○泊谷分科員 建設大臣にお尋ねをいたします。  建設大臣と申し上げるよりも、国務大臣としてお答えいただかなければならぬ部面もありますので、あらかじめ御了承いただきたいと思います。私のお尋ねしたいのは、自動車保有量と道路許容量の関係についてお尋ねをしたいと思うのですが、運輸白書で見ますと、昭和三十八年九月の車両保有量は約六百万両近くになりました。六百万両近い数字というものは、イギリス、フランスと同じであります。生産高は大臣もすでに御承知と思いますけれども、アメリカを除いては二位から四位までフランス、イギリス、日本、こういうことで、大体百五十万両の数字が出ています。一週間ほど前のテレビでは、昨年の実績は百八十七万両に達したといわれております。ところが道路許容量にまいりますと、東京で一一・六です。ニューヨークが三五、パリが二六、ベルリンが二六、ロンドンが二三、こういうことで比べものにならないほど違いますし、舗装率に至っては、イギリスは一〇〇%ですね。フランスでも五〇に近い数字を示しているのですが、前任者の河野さんが力のある大臣といわれまして、今度の五ヵ年計画で四兆一千億かけるにいたしましても、従来の日本の道路の舗装率一三%が二〇%建設されたとしても、約七%しか伸びないわけです。でありますから、いまの実態は、信号で二十サイクルくらいとめられますと、東京都内では車両列が二キロくらい続いておる。勢い車は裏通り、六メートル幅の道路に流れざるを得ない。そうしますとその商店はほとんど営業にならないために悲鳴をあげて、千人以上の人が嘆願書を出す、こういう傾向を示しておるわけです。ところがイギリス、フランスはほとんど同じ車両生産高でありながら、困らないという事情はどこにあるかというと、一つは半数近いものが輸出されているということです。日本の場合は中国あるいはソビエト、東南アジアに出そうとしても、大臣御承知のとおりココム制限があって、タイヤ四つついている車は出せないのですね。あとで答弁の中に使われると思うのですが、輸出がだいぶ伸びたというのですけれども、中国圏内に乗用車七台しか出せないものを三十台にすればものすごい伸び率ですけれども、こういう程度の話ではとうていこの問題は打開できないと思います。ともあれ四トン積みのトラックが、建設省の統計でも昭和三十七年まだ交差できないところが六割五分、こういう数字が出ております。でありますと、一面では自動車の生産の調整をする必要があるのではないかと思うけれども、日本の経済発展上これはなかなかめんどうな話だろう。勢い今回、先ほど兒玉議員の質問に答えて、明年度から新五ヵ年計画を打ち立てて八兆円程度を大臣はお考えになっているようですが、この舗装率で見ても概算伸び率は一二%かないしは一三%にとどまると思うのです。であれば、この二十サイクル二千五百メートルも並ぶ車両列を解消することはできないだろうし、商店街の商売ができないということを解消することにならぬ。特にいまの政府は、一つは不況打開であり、一つは物価抑制であり、一つは人命尊重の交通対策、事故対策というものは、たいへん大きな問題であるだけに、かりに八兆の予算を設定したとしても、伸び率がその程度であれば、生産に見合った輸出というものを考えてしかるべきではないか、こう私は思うのです。イギリスはキューバのカストロのところへ六トン積みのトラックを千両出したのですが、昨年の春、中国貿易団が来て四トン積みトラック千両買いたいということは、結果的にできませんでした。そこで大臣に、時間がありませんから概括的に聞きたいんですけれども、第二期五ヵ年計画が設定されまして、かりに八兆の金をかけたとすれば、道路率はどの程度、舗装率はどの程度になるのか。  それと、国務大臣として生産を押えるわけにまいりませんから、どうしてもココム、チンコム制限を解除して東南アジア地域に車を多く輸出するという方向をとっていいのではないか。最近の需要はわかりませんが、十年前に私は中国に行きまして、国賓待遇を受けながらも、ハイヤーがなくて、団の責任者程度の者はハイヤーに乗せる、その他の者は大ぜいバスに乗せる、こういう程度のものであって、市場としては当然考えられてしかるべきであると思うのですが、建設大臣として、閣僚の一人として、この点は外務省の関係もありますけれども、通産大臣に強く要請をしていただかなければならぬと思うのでありますが、その考え方はどんなものであるか。この三点、お伺いをいたしたい。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 想定いたしております道路五ヵ年計画といいますか、道路計画改定に伴ってどのくらい一体道路が整備できるのかということは、先ほども申し上げておりますように、まだこまかく結論を出しておるわけじゃありませんから、専門的なことは局長から申し上げます。  それから自動車がふえておる、これは簡単に申し上げますと当然なことで、わが国においては、もっと国内における自動車の使用台数がふえるということを私どもは想定して道路政策をやらなければならないと思っております。先ほど泊谷さんお話しのとおりに、まだまだ先進国に比べまして、国民の自動車保有台数というのは低い。相当伸びてきておりますけれども、まだ低い。これは日本の経済、また国民生活の向上を私どもは願って政治をしておりますから、まだまだ国内において使用する台数がふえる、またふえる時代を望んでおるわけであります。ただ道路がそれに追いついておらない。これは、道路政策と申しますが、道路が非常に、欧米に比べて少なくとも二、三十年おくれておるという現象が生じておる。これを解消することはなかなか一朝一夕ではないというところに難渋しております。  輸出の問題については、私はそのほうの専門家でありませんから、よくわかりませんが、新聞等で見ますると、相当輸出ができておる。ココムの問題は別にいたしまして、相当な伸びをいたしておる。しかも自動車の生産技術が非常に進歩している。特に日本の場合はやや中・小型でございますから、比較的諸外国のそういう中・小型を使うところにだんだん輸出が伸びておる。一面においては、日本の自動車の製造技術が進むということで、あるいはそれを制限しなければならぬという空気もだんだん出てくるかと、実はおそれておるという状況であります。そこで、あるいは中国その他のところにもやるべきではないか——そう思います。そう思いますけれども、これは国際関係や国際約束等があってなかなか簡単にいきませんけれども、私は将来はそういうところにもどんどん伸ばしていくべきものである、かように考えております。

泊谷裕夫日本社会党

○泊谷分科員 大臣、これは通産行政の問題ですが、私は、運輸委員会では運輸大臣にお願いをしておるんです。交通安全を確保するのに、道路条件を考えないとできないと私は思うのです。生産が高いから、一カ月で運転手を養成して路頭へ出す。ところが営業車のほうは、二種の免許がない、道路の財源は四割五分、ガソリン税で引き当てる約束だったんですけれども、いま八割程度入っていることは大臣も御存じのとおりです。だからいまその議論はいたしません。あらためて勉強させていただきますが、これの関連で、私の地元で最近出たことですが、札幌市です。建設省の協力も得てだと思いますが、駐車場に六億ないし七億の起債が認められたというのであります。地方財政で起債を仰いだということについては喜ぶべき現象でありますけれども、まるまるかかえてこういう駐車場なんかを地方財政の中でやらしていいものかどうか、今後の問題として、大都市などで、特に公共投資が東京−神戸間に七割五分も入っているごとによって人が集まってくる、こういう政策上の問題もありますから、大都市の駐車場については何らかの保護策を考えるべき段階に来たのではないかと思いますが、考え方としていかがでしょう。

竹内藤男建設事務官(都市局長)

○竹内政府委員 現在の公共駐車場につきましては、一方におきまして公共団体に起債を認めまして、公共団体が設置することを促進いたしますと同時に、民間の企業で非常に信用があるものにつきましては、開銀融資のあっせんをいたしまして、駐車場の整備をするということに……。

泊谷裕夫日本社会党

○泊谷分科員 これまた次の機会に少し議論をさせてもらおうと思いますが、きょうはその程度にしておきます。  これに関連しまして、国土縦貫自動車道路の建設ですが、全国的にだいぶ力を入れてもらっていることは承知いたしております。残ったところは全国的に見て北海道だけではないか、四国はどうなっているか自信ありませんけれども、北海道の場合は、三十九年に調査費一千万、四十年は一千五百万、ことしまた一千五百万計上されている。聞くところによりますと、六月ごろ総合的な立法がなされるやに聞いているのですが、だとすれば、当然取り残された北海道の縦貫自動車道の建設が指定になると思うのですが、いかがなものでしょう。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 先ほど兒玉さんにもお答えしたのでありますが、全国の高速道路網、ただいま御承知のとおり、北海道は縦貫自動車道によってありますが、そのほか独立の議員立法によって各地にあるわけであります。それを、いまの段階では、縦貫自動車道を軸として、全国総合的な、将来を見通した道路網を設定する必要がある、かような考え方から、従来ばらばらにやりました諸法律を統一いたしまして、今度一本の高速自動車道路網に関する法律を国会にお願いしたい、かように準備を進めております。先ほど申し上げましたように、できれば上旬にと思っておりますが、いろいろな手続がありますから、あるいは今月の中旬になるかもしれません。もちろんその中には北海道、四国、全国を入れましてやることになっております。  北海道の調査の状況は道路局長から御説明申し上げます。

尾之内由紀夫建設技官(道路局長)

○尾之内政府委員 北海道の縦貫自動車道につきましては、三十八年度以来調査をいたしておりますが、大体予定路線を出しますために必要な準備調査はおおむね終わったと考えます。したがいまして、ただいま大臣からお話がございましたような全国の交通道路網を決定いたします新しい立法の際に、その調査の成果を見まして方針をはっきりきめたい、かように準備をいたしております。

泊谷裕夫日本社会党

○泊谷分科員 予定路線の問題についてもほぼ自信をお持ちのようであります。それでありますと、経由地点は函館、札幌、稚内、釧路、この四地点だけ規制をされているのですが、問題の多い倶知安−札幌間のコースについて方針がきまっておれば、この際明らかにしていただきたいと思います。

尾之内由紀夫建設技官(道路局長)

○尾之内政府委員 札幌と函館の間につきましては、御指摘のようにどちらを通るかという問題がございますので、両方の路線を調べております。それで、これは具体的な法律の内容になりますので、まだここでお話をする段階になっておりませんが、近い機会に法律の形で御提案をしたいと思っております。

泊谷裕夫日本社会党

○泊谷分科員 これに関連して、昨年の二月二十七日当分科会で道路局長から説明のありました札樽バイパスがことしから着工されることになった。感謝いたしますが、工事費は幾らなんでしょう。

尾之内由紀夫建設技官(道路局長)

○尾之内政府委員 札幌のバイパスは、ただいまのところ、札幌の西郊外の手稲というところから小樽の手前まで考えておりまして、延長で約二十五キロでございます。これももちろん将来の幹線になると予想いたしまして、新しい専用自動車道的なものと考えております。いずれ四車線とする考えでございますが、ただいま試算いたしておりますのは、とりあえず二車線築造、用地は四車線というようなことで考えておりまして、大まかな事業費でございますが、七十数億といっておりますが、若干ふえるのではないかと思っております。とりあえず二車線築造として七十数億のものを見込んでおります。

泊谷裕夫日本社会党

○泊谷分科員 これは路面上に沿うて設置されますか。高架方式をとられるのですか。

尾之内由紀夫建設技官(道路局長)

○尾之内政府委員 築造のタイプにつきましては、なるべく建設費のかからないようにという点を主眼にして、なお、もちろんこれは自動車専用道路でございますから、両側から出入りできません。したがいまして、やむを得ず都市付近においては高架になることがあるかもわかりませんが、一般的には普通の手法でいくほうが、より安く建設できるという考え方でただいま検討いたしております。

泊谷裕夫日本社会党

○泊谷分科員 総じて平面が多いということになりますと、北海道特有の除雪対策について特に考慮が払われておりますかどうか。

尾之内由紀夫建設技官(道路局長)

○尾之内政府委員 当然、北海道のことでございますから、除雪をしなければならぬということで、構造的にもそういう配慮を十分いたすつもりでございます。

泊谷裕夫日本社会党

○泊谷分科員 でき上がった後の取り扱いですが、有料か、無料か。もちろん有料だと思うのですけれども、有料だとすれば、どのくらいの料金を考えておるか。これは、先日も問題になりました名神高速、キロ十円というようなことでは、と思いますので、この点もあわせてお答えいただきたいと思います。

尾之内由紀夫建設技官(道路局長)

○尾之内政府委員 札樽のバイパスは、とりあえず公団で有料という形でやらせていただこうと思っております。料金につきましては、全国的ないろいろ料金のバランスもございますので、有料で、採算がとれ、なおかつせっかくできましたものを十分利用できるような形で運用していくべきだ、かようなことで今後十分研究させていただきたい、かように思っております。

泊谷裕夫日本社会党

○泊谷分科員 やはりそういう具体的な数字を出しにくいのかもしれませんが、やはり道路公団がおやりになるときは原価計算がある程度ありましょう。幾らで計算されておるのですか。

尾之内由紀夫建設技官(道路局長)

○尾之内政府委員 ただいま、先ほど申しました数字で試算いたしております料金は、全線二十数キロの料金でございますが、乗用車で百五十円、普通貨物で二百五十円、こういうことで計画いたしております。

泊谷裕夫日本社会党

○泊谷分科員 きょうは議論する場所でありませんから、この件に関して大臣にひとつお願いしておきますが、用地は四車線でおとりになる。北海道も、土地が安い安いといってもこのごろなかなかなもので、鉄道でも用地取得というのはたいへん悩みの多いものです。四車線、これはやはり国道三十六号線、千歳−札幌を結ぶ線ですね、大きくいえば苫小牧、室蘭を入れた線です、それから五号線というのは札幌、小樽を結ぶ線ですが、これはどうにもならなくなってきました。ですから、これは何としても四車線をとるように御配慮いただきたいことと、料金問題は名神でずいぶん問題になって、大臣も意欲的にこれは料金の改定をしょう——いま聞きますと、これは貨物車でやはりキロ当たり十円というコストになります。これでは運営上少々問題が残ると思いますので、料金決定の際にひとつ御配慮をいただきたい、こう思います。  これに関連してでありますが、開発庁の皆さんのほうでもけっこうです。建設省でも同じですが、重要港湾の小樽港で外国船に損傷を与えて、たいへん国際的に問題になりまして、昨年防波堤のかさ上げをお願いしました。去年とことしでやっていただけるという答弁をいただいておるのですけれども、答弁をいただいたとおり、今年完了の措置がとられるか。これにあわして問題になっておりました高島漁港区の築港はどんなものか、この内容を明らかにしていただきたいと思います。

小熊清総理府事務官(北海道開発庁総務監理官)

○小熊政府委員 お尋ねの、小樽港の昨年の外国船の損傷問題に対する措置でありますが、損傷の原因であります港内の波浪、これを静穏にするために防波堤のかさ上げを実施いたすということを申し上げたかと思います。四十年度では約八千万円の予算をもちまして、北防波堤の最も緊要なところから着手する。四十一年度予算におきましては、全体で二億一千万円ばかり防波堤関係につける予定でございまして、北防波堤の残り全部と、あわせて、北防波堤の先から右側に副堤が出ておりますが、その副堤のかさ上げ、これを全部完了させる予定でございます。  それから、もう一つのお尋ねの高島漁港区でありますが、これも四十一年度の予算から整備に着手するつもりでございます。防波堤、物揚げ場、船上げ場といったようなものを整備するわけでございます。四十一年度はまず防波堤の延長工事から着工したいというふうに考えております。

泊谷裕夫日本社会党

○泊谷分科員 この道路と関連を持ちます小樽港の収容力の関係で、副港として石狩湾新港と銭函が政治的に去年も問題になっておるのは小熊さんも御承知と思うのですが、今度、石狩湾新港について調査費をつけられましたね。この石狩湾新港が見通しがあるものかどうかということ、これと銭函との関係はどういうことになるのか、これをお聞かせいただきたい。

小熊清総理府事務官(北海道開発庁総務監理官)

○小熊政府委員 お話しの調査費でございますが、小樽港が行く行くはだいぶ港内が狭くなる、特にバラ荷関係の積み荷で相当の場所をとりますので、とりあえずバラ荷だけでも行く行くはこれをはずして、別の港をつくりたい、木材、セメントといったようなものの積み上げ港をつくりたい、こういう構想がございます。御承知のように、銭函につくったらどうかという案があるわけでございます。庁といたしまして四十一年度から調査をいたしたいと思いますのは、その銭函付近を含めまして、銭函から東のほうに約二十キロ程度、およそ現在の石狩川の河口付近まで、その辺までの地区につきまして調査をいたしまして、銭函を含めて約三ヵ所ぐらい港湾の想定地点を一応描きまして、どこが一番いいかという点を調査の結果を待ってきめていきたい、かように考えているわけであります。

泊谷裕夫日本社会党

○泊谷分科員 私は、ほかの先生みたいに、石狩湾でなければだめだとか銭函にしてくれとかいうことで言おうと思わないのです、一生懸命やっている人の仕事をよく見ていますから。石狩川河口は一生懸命開発庁の仲間が改良しようとしてがんばっているのですが、どんどん埋まってどうにもならぬでしょう。ですから最終的にやはり国のお金を使うわけなんだから、適当な位置で適当な港をつくってもらうということに開発庁としては考えていただきたい。そういう意味でいま石狩湾に新港というのは、石狩川の河口ではなくて、いま言う銭函を結ぶ二十キロの間で調査を開始する、こういうことに理解していいのですか。

小熊清総理府事務官(北海道開発庁総務監理官)

○小熊政府委員 おっしゃるとおり、そのように考えております。

泊谷裕夫日本社会党

○泊谷分科員 これでおしまいにしますが、話をさきに戻しまして、建設大臣に特にお願いを一つしておきたいと思うのです。  私は運輸委員で、交通事故のことで頭に来ているわけですけれども、昭和三十七年から罰金を十四億取っているのですが、道路交通法をきつくして罰金を取って運転手だけを責めても事故はなくならないような気がします。車両の生産は通産、道路の世話をするほうは建設、それから車両の整備は運輸、こういうことでなかなかぴったり話が落ちないのでありますけれども先日も運輸大臣にお願いしておきましたけれども、いまの瀬戸山さんが幾ら努力をされても——公債という話もありました、もちろん公債を発行するようになれば、業界の皆さんが道路財源引き当てにしておりますガソリン税なり自動車税なり、これはもとの約束どおり四割五分に下げてもらわなければならぬと私は考えているのですけれども、ともあれ議論は抜きにいたしまして、いかにいま建設大臣が努力されても、急激には道路はよくなりませんでしょう。でありますから、生産された車両を売らなければならぬために、にわか仕立ての運転手をつくるために、自動車学校が雨後のタケノコのごとくできる、それが狭い路上に集まってくる、こういうことで悪循環を繰り返しているだけなんです。ですから、道路許容量が建設省の努力で伸びてくるのに合わして——生産をとめるわけにいきませんから、それはほかの国との調整の関係があって、ココム制限とかチンコムの制限がありましょうけれども、一万四千両くらいの輸出では話にならぬと思うのです。百八十七万両も生産されておるのですから。ですから思い切ってイギリスの政府のようにキューバでもほしいというなら六トンのトラックを一千両売るとか、うちの場合でも中国が四トン積みのトラックを千両買いたいというときには、できるだけお得意さんができたら売り出すということにして、これは建設行政ではありませんけれども、閣議の際などでも、関連を持ちます外務省も含めまして、鋭意この問題の打開に努力していただきたいということを要請いたしまして、私の質問を終わりにいたします。

荒木萬壽夫自由民主党

○荒木主査 村山喜一君。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)分科員 私はきょうは宅地政策を中心に大臣にいろいろ見解をお尋ねしてまいりたいと思うわけでございますが、その前にお尋ねをいたしますのは、いわゆる国民総生産の中で占めます資本構成、総資産の資本形成の中で住宅投資が占める割合というものが、日銀から一九六三年各国別比較の数字が出されておるのでございますが、それが今日どういうふうになっているのかという点を、まず第一にお答えをいただきたいと思うのでございます。これは事務当局のほうから説明願ってけっこうでございます。

志村清一建設事務官(計画局長)

○志村政府委員 個人住宅投資につきましては、三十九年度の実績は八千八百七十二億、四十年度の実績見込みは一兆一千一百億、四十一年度の見込みは一兆四千億でございます。その国民総生産に対する比率はちょっと計算いたしておりませんので……。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)分科員 一九六三年の国民総生産の中で占めます資本形成の比率を住宅投資で求めた数字が日銀から出されているのがありますが、これによりますると、アメリカが二六・二、英国が三八・八、西ドイツが四六・三、日本は八・五ということになっているわけでございます。八・五%。その後努力をしていただきましたので、まあ大体一兆二、三千億の民間投資の数字が出ていると思うのでありますが、この数字の上から見ましても、いわゆる住宅投資の割合がきわめて低過ぎる、不当に低過ぎるという点を私たち考えるのでございます。そういう立場から今回の予算の内容を調べてまいりますと、まあ大臣も努力をしていただいて六百七十万戸という計画ができ上がったのでありますが、そのうちの四割が政府住宅である、あとの六割はこれは民間ベースでやってもらいたいという計画内容でございます。これらの問題につきましてはいままでも触れられているので私はしょりまして、この政府住宅の二百七十万戸の内訳はどういうふうになっているのかということをちょっと説明を願いたいのであります。  それと同時に、この宅地の開発政策、住宅だけはこれは宅地なくしては住宅を建設するわけにもまいりません。そこでこの政府の予算の中身を調べてまいりますと、いわゆる地価対策として公的な宅地の供給をやるのだという内容がございます。この内容は、日本住宅公団の宅地開発事業三百五億、これで二千七百二十五万坪の開発をするということになっているようでございます。ところが同じ公的宅地供給の中で、地方公共団体の施行土地区画整理事業の融資分が三十五億でこれも同じように二千七百万坪を開発するということになっているのでございます。そこで私は一体どういう考え方でこういうような予算的な措置というものを立てられたのだろうかと、実は疑わしく思ったのであります。と言いますのは、地方公共団体の施行分については三十五億で二千七百万坪、日本住宅公団の場合には三百五億で二千七百二十五万坪、こういう割合になって、まあ九対一くらいの割合でございます。それは宅地の開発の場所が違うといえばそれまででございますけれども、はたしてそういうような三十五億程度の資金で二千七百万坪の宅地開発が地方公共団体にできるのかどうかという問題を一つの問題として取り上げたいのでございますが、これについてどういうような実施の見通しがあるのかということを説明を願いたいのでございます。というのは、四十年度の予算で八千百四十二万坪を予算上計画されておりました。その実績はわれわれが聞くところによりますと、二千七百万坪くらいが実績として示されているのではないかと思うのでございますが、四十一年度の予算は九千二百六十五万坪ということでございますけれども、はたしてこれを達成をしていく見通しがあるのかどうかということについて、見通しの問題はこれは大臣のほうからお答えを願いたいのでございます。  それからこの中身をさらに立ち入りますると、日本住宅公団の場合でもそうでございますが、住宅用地のいわゆる継続分は、坪当たり計算してまいりますと七千円でございます。ところが新規分は二万二千円という単価に相なっているようでございます。そうするならば予算上のいわゆる継続分と新規分との間は一対三の、三倍の比率ということに相なります。こういうふうにして政府の予算書の中からも、いわゆる宅地の値上がり分を見込んだ予算というものを計上しながら、片一方においては地価対策を進めていくんだという考え方があるわけでございますが、こういうような予算的な措置というものがはたして適当であるかどうか、この点について政府当局のほうからお伺いしたいのでございます。  それと同時に、いわゆる宅地の改良供給の問題として民間の宅地供給の問題がございます。これによりますと、民間の土地区画整理組合に対する無利子の貸し付け、これは五年据え置きで十一億の資金量が予定をされておるようでございますが、その資金によりまして、施行面積は千百万坪ということになっているようであります。十一億で千百万坪の民間の供給地の開発がはたして可能であるのかどうかという点につきましては、私は、予算上の措置と、実際これを適用して事業に移していく場合との間には非常に大きなズレが出てくるのではないかと思いますので、その点についてまず説明を承りたいのでございます。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 まず申し上げておきますが、公団で私どもが計画しておりますのは、お話しのように四十一年度の予算三百七十九億と一応予定をしております。そこで新規に土地を想定しておるのが五百五十万坪ぐらい、それから継続二千百七十五万坪、いまお話しのように合計で二千七百二十五万坪、こういうふうにいたしておるのであります。あとでもう少しこまかいことは、場合によっては事務当局から御説明いたさせます。それから、先ほど地方公共団体の予算、地方債三十五億。これで一体二千七百万坪というのはおかしいじゃないか。これは地方公共団体が行ないますいわゆる土地区画整理事業でありまして、村山さん御承知のとおり、この二千七百万坪が、全部新たなさら地の宅地ができるということではないのでありまして、ごちゃごちゃしておるところ、あるいは田畑等がその間にあるものを区画整理をいたしまして、土地の交換分合、あるいは街路をつくり、あるいは公園その他の区画をして、そしてその中に相当数のいわゆる宅地というものができるということであって、これは二千七百万坪全部新たな宅地ができるという計画ではございません。そういう意味で、三十五億というのはその他整理上の経費でありますから、これと先ほどの、たとえば公団の三百七十九億とはちょっとこれは性質が違いますので、御理解を願いたいと思います。  それからもう一つは、地方公共団体がやりますいわゆる公団がやりますような宅地造成は、御承知のように住宅金融公庫に二百三十六億を別に予定しておりまして、地方公共団体、都道府県あるいは市でも大きなところはありますが、そこはやはり公団と同じような形で新たに土地を取得し、そこに宅地を造成する、これは金融公庫に二百三十六億を四十一年度は予定しておりまして、新たな取得を六百万坪、今日着手しておりますのは四百二十万坪、合わせて一千万余坪、こういうような計画をいたしておるわけであります。  そういうことでありますが、御承知のとおり、土地を取得するといいましても、全部はなかなか取得はできない。これは場合によっては全部取得する方法を講じなければならぬかもしれませんけれども、大きな団地をつくりますときには、やはりその中に個人のものも入っているので、公団あるいは地方公共団体が大部分取得しました土地と合わせて広範な土地区画整理をする、こういうことで宅地を造成する、こういう事情であります。同時に、たとえば公団の二千百七十五万坪、これは現在着手している地域をここにあげておるわけでありますが、四十一年度に三百七十九億の公団予算を計上して、二千七百万坪というものが四十一年度中にすぐ宅地として提供される状態になりません。したがって、これは、宅地の状況でないものを、あるいは削り、あるいは川を直し、そうして宅地に適するような造成をするわけでありますから、数年かかるわけであります。ここに非常に困難性がある。こういう事情はひとつ御理解を願って、あと必要なことはまた事務当局から御説明申し上げます。

尚明建設技官(住宅局長)

○尚政府委員 政府の施策住宅を五ヵ年計画の中で二百七十万戸考えておりますが、いまその内容につきましては関係各省と協議しておりまして、確定をいたしておりませんけれども、建設省としての考えといたしましては、まず国民の希望として、持ち家と貸し家の希望がございますが、これが住宅の需要調査等で出ておりますので、これを一つの基礎といたします。それからおのおのの、持ち家希望の人、賃貸住宅希望の人の中をさらに所得別にいわゆる低所得階層と中所得階層に分けまして、そうした量から計算いたしましてただいま考えておりますのは、賃貸住宅希望者の中の低所得者につきましては、これはもう全面的に公営住宅等において供給するという考えを持っております。それから中所得の方々に対しましては、これを全部は十分にはなし得ませんで、みずからの力でもやっていただく方もございますので、おおむねその券を政府及び公共の援助で住宅を供給するというような考えに基づいて試算をいたしておる最中でございます。おおむねの考えから申しますと、そうした結果、政府の援助として賃貸住宅及び給与住宅——給与住宅もやはり賃貸住宅になるわけでございますが、これがおおむね五〇数%、それから持ち家は四〇%強程度の供給をすれば、ちょうど持ち家と階層別の供給ができるのではないか。詳細につきましては、ただいま申し上げましたとおり、いろいろな角度から数字を勘案し、関係各省と協議しているというのが現状でございます。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)分科員 四十年度の予算上の八千百四十二万坪の実績は何ぼだったのですか。というのは、四十一年度予算では九千二百六十五万坪取、得するということになっておるが、実績を踏まえないとはっきりした数字が出てこないでしょう。

志村清一建設事務官(計画局長)

○志村政府委員 宅地開発につきまして四十年度の見込みでございますが、私ども考えております分につきましては、公団、公庫の融資によるもの、それから公共団体の区画整理によるものその他を合わせまして、また公営住宅とか公団住宅を建てる場合に、直接土地を買うという分も含めまして考えておりますが、四十年度の実績はそれらを全部ひっくるめまして約一千万坪程度と考えております。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)分科員 私がここで申し上げている坪数は、これはでたらめを言っているわけじゃなくて、ちゃんとした資料をいただいて、それに基づいて言っておるのです。この前説明を聞いたときには二千七百万坪くらいという説明であった。どうも数字が合わないようでございますが、これらは後日調査を願っておきたい。  その点はそれでおきますが、問題は、私今度建設の問題で質問をする材料として、この「建設月報」を実は興味深く拝見をいたしました。これには事務次官も出て、大きなビジョンを話しておられるのでございます。まことにけっこうなことでございますが、きょうの新聞によりますと、南関東における人口の伸び率というものは、いま九千八百万国民のうち二千百万を占めているが、あと二十年先には、これが三千万に伸びるだろう、こういう見通しが出ているようでございます。全国で一年間に百万人伸びていって、この地帯だけで六十五万人が南関東の一都三県で伸びているという実績が出ている。そして東京だけでも一年間に二十万ふえているという実情。そこで、これらの既成都市、市街地の開発構想というものが立てられておると思う。その場合に、いわゆる住宅金融公庫の高層化住宅といいますか、中高層のための融資等も行なわれておるわけでございますが、一体、日本住宅公団の市街地住宅、住宅金融公庫の中高層融資、こういうようなものは、建設規模としてどの程度の、何階建ての建物を予想をし、計画を立てられているものなのか。市街地の再開発と申しますと、いまでは中央区のあたり、中央地帯においては昼間人口はものすごくおるけれども、夜間人口はほとんどいないという状態が生まれている。したがって中心部は、もう学校の児童生徒もいなくなりまして、複式をやらなければならないというような状態が現実の現象としてあらわれているわけです。そういうような点から考えてみますと、今日のこういうような問題を解決しなければ、市街地開発というものが生まれないと思うのでありますが、それにはオフィスのビルディングの上に住宅施設をつくるとかなんとかいうことと同時に、現在の一階建て、二階建てのような低い階層の住宅を、高層住宅に改めていくという構想がおありだろうと思うのです。どういうようなものをお考えになっておるのか、お聞かせ願いたい。

尚明建設技官(住宅局長)

○尚政府委員 都市の立体化につきましては、ただいまお話がございましたように、市街地の中で下部を商店、事務所等にいたしまして、その上を住宅に使う、いわゆるげたばきのような住宅をいろいろな角度からいたしておるわけで、その量は住宅金融公庫では四十一年度予算といたしましては一万二千戸を考えております。さらに住宅公団といたしましては六千戸を市街地の中に建てる計画をいたしておるわけでございます。この仕事が始まりました当初は、やはり四、五階建てのものが非常に多かったわけでございますが、最近は、これをさらに立体化することを考えまして、ここ二、三年来は市街地の場所によりまして、枢要なところにおきましては、十階建て等が相当多く建てられている次第でございまして、たとえば青山通りの日本住宅公団のものもこれに類するものでございます。さらに昨年からは予算的にも高層の、エレベーターつきのものとしての単価を計上いたしまして、特に日本住宅公団におきましては、工場あと地の利用等の際に、初めから十階建ての計画を予算の中に計上して、建て方としては、一番高いものは十五階建てのものをいま建てております。この分が、たとえば四十一年度の予算といたしましては三千戸分ございます。これらはおおむね低いほうが十階で、高いほうが十四、五階になるという計画にいたしております。これは昨年からきわめて積極的にされ始めた仕事でございます。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)分科員 そういうような考え方けっこうなんですが、昨年の消防白書を見ますと、死傷者は戦後最高という数字が出ておるわけです。そういうような高層住宅のできた場合の救難施設というものが日本にあるのかどうか。この点は総合的に私は考えてもらわなければならないと思う。消防庁の人に来てもらおうと思いましたけれども——今日いわゆるはしごのついた消防車、九階建て以上の消防能力を持つ消防車は東京都内に一体何台あるか。この点については、そういうような面と比較検討をしながら計画を立てられていると思いますが、一体何台あるというふうに把握しておられますか。

尚明建設技官(住宅局長)

○尚政府委員 東京に、はしご消防車は何台あるかということについての詳細は、ただいまよくわかっておりませんが、建築の法規で高さをきめます場合等は、いずれも消防庁と合議をしてきめております。また個々の建築の設計が出てまいりましたときには、必ずこれが消防のほうに回って、そして検討していただいていく。そして始めてその建築が確認されて、着工が許されるということになっておりまして、これはそれぞれの場所もしくはその構造等におきまして、消防から、たとえばサイアミーズということをいたしまして、下から建物に水を送り込むための装置というものが要求される建物もございますし、いろいろな角度で消防からの技術的要請もいれながら設計され、かつ建設されるということになっておるわけでございます。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)分科員 国会の議員会館にいたしましても、現在の消防の基準から言うならば、きわめて危険性が多いということが指摘をされておる。ましてや、九階以上のそういうようなところで、もし火事があった、それに届くようなはしご車は東京都内にいま七台しかないということが言われておるわけです。十五階建ての建物をつくって収容をする、まことにけっこうです。しかしながらそういうようないわゆる能力を持った消防施設の車というものは、日本の国内においては生産ができないような状態、こういうような点も考えながらひとつやっていただきたいと思います。その点は防災地図まで建設省の国土地理院で、きわめて詳細なものをおつくりになっておるのですから、ただそういうような机上のものだけでなくして、人命尊重という立場から検討を願っておきたいのであります。  時間がございませんので、もう一点だけお尋ねをいたしますが、実は建設省の今回の公共事業の伸びを見てみますと、八千二百六十三億の予算がついて、一千四百四億の増加、伸び率は約一九%という数字であります。この中において、公共事業の国と地方負担の割合というものは、例年は六二対三八というくらいになっておるようでございますが、どういう伸び率を想定をしておられるのか、直轄の伸び率、補助事業の伸び率、それからいわゆる地方単独事業の伸び、こういうようなものをそれぞれ想定をしておられるだろうと思うのであります。ところが地方財政の今日の状況から見てまいりますならば、特に地方単独事業の伸びというものが、自治省あたりでは二八%の伸びを見るということで、八百億円という伸びの金額を見ておるようでございますけれども、はたして地方債でまかなわなければならない裏打ち財源六千七百七億円というものがございますが、これは国債発行下における地方債の問題として考えなければならない点でございます。そういうような点から、ことしは、直轄の伸びは一体幾らに押え、補助事業の伸びをどういうふうに見込んでおるのか、この点について説明を承りたいのでございます。実は私の鹿児島県は、大臣もよく御承知のように、きわめて財政指数の低いところでございます。従来は、そういうような公共事業等につきましては、大臣御承知のように、後進地域に対しましては補助率アップの財政支出によりまして二五%くらいのアップがなされておったのでございます。ところが今回承りますると、後進地域への補助率のアップの算定方式が変わったということになります。そして一般財源で二五%見ておったものが、今後起債措置で若干は見なければ、財源上の措置がつかないということになる。しかもその充当率は九五%で、五%分は穴があく、こういうようなことも、知事のほうからも説明がなされているのであります。とすると、いわゆる鹿児島であるとか鳥取であるとかいうような後進地域というものが財政的に非常に苦しくなっている。ただでさえも、いわゆる国債発行に伴う地方債という形で地方債額が上昇をしていく中において、そういうような負担割合というものもますます苦しくなってくるということになってまいりますると、一体これについては、建設省あたりとしては、地方財政の問題をどういうふうに把握をし、公共事業等を推進をしていかれるおつもりであるのか、この点についての説明を承りまして、私の質問を終わります。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 いまの村山さんの御心配、私も同様にその点を大きな問題点として、予算編成あるいはその後の仕事の進め方をいたしておるわけでございます。簡単に申し上げますが、いまおっしゃったとおりに、公共事業関係は、国の予算全体で大体八千八百億余でございます。その中で建設省関係が六千六十八億くらい、こういうような計算になっております。そこで地方負担を見てみますると、直轄事業で四百七十四億くらい、補助事業で二千二百八十五億、合計二千七百五十九億、大体こういう計算になっております。そこでいまお話のように、従来は国家予算は組むけれども、あるいは国の負担と地方の負担が必ずしも調和されて予算編成がなされておらなかったというきらいがある。この点は大蔵大臣も率直に予算委員会等においても申し上げておるわけであります。特に今年度は御承知のように景気浮揚のために公共事業を幾らでもやろうという特別な事態でもありますから、国だけどんなに予算措置をしても、地方が応ずる体制がなければ、これは実をなさない、こういうことで、これがあってもなくても、地方財政と国家負担との関係をよく調整しなければならないことは当然でありますが、その点については十分といけるかどうかしれませんけれども、われわれのほうとしては十分に近いほどの配慮をしなければならぬ、こういう点は、大蔵省、自治省、三者合同でたびたび打ち合わせをいたしまして、こまかい数字はいま私、ここで記憶いたしておりませんが、御承知のとおりに地方財政の充足のために各種の手段を講じておるわけであります。また起債充当率等も従来よりもずっと上げて、地方の事業促進、事業の遂行が円満にいくように、こういう配慮をいたしておるわけであります。それを進める間において、今日まで計画したことが必ずしもそううまくない場合も想定されますので、そのときにはその事態に応じて配慮して、せっかく計画いたしました公共事業等が円満にいけるようにしたい、これがいまの態度でありまして、この点は十分自治省、大蔵省、また地方団体とも打ち合わせておるというのが現状でございます。

佐々木喜久治自治事務官(財政局財政課長)

○佐々木説明員 四十一年度の地方財政対策といたしまして、一般財源一千億、さらに特別事業債といたしまして千二百億の財源措置がなされたわけでございます。したがいまして、四十一年度の財源を付与いたしますにあたりましては、四十一年度財政需要の増加分をなおこの一般財源の付与だけでは十分消化いたすことができませんので、結局地方交付税の算定にあたりましては、これまでの基準財政需要額に算入されておりました投資的経費を特別事業債のほうに振りかえる措置をとる、それによりまして、公共事業は主として地方債をもって措置していくというような形になるわけであります。従来公共事業の場合には、起債の充当率が四〇%程度でございました。残りの六〇%は一般財源をもって措置していくということになったわけでございますが、四十一年度の場合には、この四〇%の充当率が九五%まで引き上げいたしまして、他の五%は従来どおり一般財源をもって措置していくという形にしたわけであります。これによる基準財政需要額算定の基礎になります単位費用等の改定につきましては、本年度の特例法律を別途提案いたしまして御審議をお願いしているところでございます。  なお、後進地域におきます財政力指数の四十二年度の特例措置は、いま申し上げましたように、基準財政需要額におきまして、投資的経費を地方債のほうに振りかえるということにいたしますと、形式上は基準財政需要額の伸びがそれほど大きくならない。したがって、後進地域におきましても、財政力指数は形式上は若干上がってくる、その上がり率は地方団体によって若干異なるかと思いますけれども、五、六%くらい上がるような状態になります。そういたしますと、従来よりもいままでどおりの計算方式にいたしますと、かさ上げの率の計算において不利な計算になることになりますので、四十二年度の特例といたしまして、財政力指数は、昭和四十一年度において使用する指数、すなわち昭和三十八年、三十九年、四十年、この三カ年の平均値をそのまま使ってかさ上げ率の計算をするという特例措置を講じたわけであります。そういう意味で後進地域におきましては、四十年度までの措置と同じようなかさ上げ措置が適用されるということにいたしたわけでございます。

村山喜一日本社会党

○村山(喜)分科員 まあ大臣の御説明、自治省の説明わかりますが、今日地方財政が受け持つ公共事業への投資経費の割合というものが、やはり国の事業が行なわれていく中において単独事業のほうにしわ寄せがこざるを得ない。というのは、いまも一般財源で一千億、それに地方債一千二百八十億の財源措置がされたとはいえ、なお二千七百八十億に対して五百億不足しているわけです。これは自分たちで経費の節約をせよとか、あるいは国の単価の是正による分でカバーをせよということにはなってはおりますが、やはりいまのような地方財政の自転車操業のような形における運営の形態からは非常に財政が窮迫してくるということは、それだけ一般地方の単独事業分が減らざるを得ないという形に追い込められていくと思うのです。そうしなければ今度は赤字がふえていくというかっこうになりまするので、いままでも十分努力をしていただいたわけでございますが、今後におき、ましても、そういうような起債の充当率の問題等について、あるいは元利償還の今後における問題点等については、大臣にひとつ善処方をお願い申し上げまして、私の質問を終わります。

荒木萬壽夫自由民主党

○荒木主査 本会議散会後再開し、建設省所管に対する質疑を続行することとし、暫時休憩いたします。    午後一時五十一分休憩      ————◇—————    午後四時十一分開議

荒木萬壽夫自由民主党

○荒木主査 休憩前に引き続き会議を開きます。  建設省所管について質疑を続行いたします。島上善五郎君。

島上善五郎日本社会党

○島上分科員 私は大臣及び局長に対して、公営住宅問題について若干御質問をしたいと思います。  御承知のように、昭和二十六年公営住宅法ができまして、「この法律は、国及び地方公共団体が協力して、健康で文化的な生活を営むに足りる住宅を建設し、これを住宅に困窮する低額所得者に対して低廉な家賃で賃貸することにより、国民生活の安定と社会福祉の増進に寄与することを目的とする。」たいへんけっこうな目的を掲げた公営住宅法ができまして、その後、今日まで三回ほど改正が加えられております。そして政府のいわゆる三カ年計画は、たしか昭和二十六年ですから第五次三カ年計画に及んでいるはずだと思いますが、いまなお多くの低額所得者が住宅に困窮しておる、そうして不健康で非文化的な高い家賃を払って苦しんでおるという状態であることは、大臣も御承知だと思います。ところが政府は最近住宅に非常に力を入れてるように申されており、一世帯一住宅とこれまたけっこうなことを言っておられまするが、一体低額所得者の住宅困窮の状態が、いまのようなテンポで、いまのようなやり方で、いつになったら解消されて、法律にあるような状態になるか、はなはだ心細い限りだと思います。  そこで私は、問題と思われる数点をあげて、法律改正の問題にも触れまして伺いたいと思いますが、第一に伺いたいのは、国の補助であります。これまた法律の第七条によって、事業主体に対して、第一種公営住宅の建設についてはその費用の二分の一、第二種については三分の二、共同施設についても二分の一の補助をする、こういうふうに決定されておりまするが、一体現実にそのとおりに実行されておるかどうか。私は事実はそうではない、政府がそのとおりに補助をしていないために、地方の超過負担が年々非常に多額となり、地方財政を圧迫しておるという事実を知っております。  たとえばこれは東京を例にしてですが、こういう事実があります。法律には「建設大臣の定める標準建設費をこえるときは、標準建設費をその費用とみなす」ということで、七条の三項でうまく法律的には逃げておりまするけれども、法律的に逃げて、問題はないからといって済まされる問題ではないと思うのです。いま言ったように、地方に年々多くの超過負担をかけておる。その一例をとらえてみますると、たとえば昭和三十八年建設省の標準建設費は、一種の鉄筋中耐という種類の住宅ですが、これは一戸当たり八十四万四千円という標準建設費になって、その二分の一を補助しているのでありまするが、実際にかかった経費は百十二万であります。したがって三割三分多く地方が負担しなければならぬ、こうなっておる。さらにこれが用地に関しますると、その比率がさらに地方負担が多くなっております。いま申しました例の用地の負担につきましては二十一万七千円と標準建設費で算定しておりまするが、このとき実際に東京都で負担しましたのは七十二万二千円であります。そうしますると、国は二分の一負担するという法律になっておりまするが、実際には七分の一しか負担していない、こういう数字になるはずです。これは三十九年の例もあります。四十年はまだありませんけれども、三十九年、四十年とだんだん地方負担が多くなっていく。東京都について見ると、超過負担は三十八年は五十一億、三十九年は六十五億の多額に及んでいる。四十年はさらにこれを上回る。四十一年度はさらにまた上回るであろう。こういうことになっておりまするが、こういう事態に対して、大臣は法律の三項で逃げることではなくて、法律のとおりに正しく二分の一ないし三分の二を国で補助するというお考えがないかどうかということをまず承っておきます。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 おおよその事態は、いま島上さんがお話のとおりに認識しております。法律の規定はいまおっしゃったとおり、第一種二分の一、第二種三分の二を国費で負担する、こういうふうになっておりますが、特にここ数年来の傾向を見ておりますと、まあ建築単価の増高、あるいは建築作業に従事する人の賃金といいますか、そういういろいろな諸条件の増高によって建築単価が増加しておる、あるいは特に用地費が上がった、こういう事態が起こりまして、法律が実勢に伴っておらない。ただ法律は御承知のとおり、国がやります場合あるいは地方がやります場合には、申し上げるまでもなく財政事情との勘案がありますから、一応この程度の家を建てようというたてまえに立って標準単価、標準規格というものをきめておるわけでありますが、その当時はそれでまずまずそれほどの不都合はなかった。近年の趨勢がこういうことになりまして、それに財政事情が伴わない、戸数は必要だ、こういう諸般の情勢から、いまおっしゃったような事態が起こっております。特に東京あるいはその他の大都市——東京が一番はなはだしいといいますが、大都市周辺では、特にこの用地の取得価格がふえますので、地方公共団体の持ち出し分といいますか、超過負担が多くなって、私どもも非常に残念に思っておるわけであります。毎年その問題は、地方財政上からも、また法律のたてまえからも、これは適当でないということで議論をし、その是正にはつとめてきておるつもりでありますが、三十九年度から四十年度に移行しますときも、建築単価の引き上げ及び用地費の引き上げをいたしております。これは無制限というわけにはまいりませんので、どこでも、どんな高いところでもというわけにはまいりませんから、程度の問題はありますが、努力をしてきております。それでもまだまだ実勢に合わない。  そういうことで、四十一年度は、こまかいことは住宅局長からお答えいたしますが、四十一年度の予算交渉では、地方の出し前が非常に多い、こればかりではありません、余談でありますけれども、超過負担の問題はきわめて大きな問題でありますから、それをできるだけ早く解消することが、政治の姿勢を正すといいますか、そういうことであるということで、大蔵当局も相当熱意を示しております。しかし率直にいって、一年ではなかなか急激に解消できない、二年くらいの段階でこれを解消しようではないか、こういうことでありまして、公営住宅の建築費にいたしましては、これはいろいろ種類がありますから違いますが、七%ないし一六%、用地については一五%の引き上げを、これは平均でありますけれども、しよう、こういう措置を講じております。しかしそれは平均でありますから、やはり東京その他の用地がそういうふうに簡単にいかないところは、それに応じた体制をとりたい、かような計画でいま進めております。こまかい点については局長からお答えいたしますが、しかしそれでも私は、いまおっしゃったように、実勢に必ずそれが合っておるとは思いませんけれども、いまそういう努力をしておる段階でございます。

尚明建設技官(住宅局長)

○尚政府委員 四十一年度の予算におきましては、いま御指摘の単価の是正が一つの重要な事項でございまして、在来は単価が足りないのを引き上げるのに、おおむね前年との値上がり率程度にしか引き上げは行なわれていなかったわけでございますが、四十一年度は、超過負担につきまして、工事費についてはおおむねその半分を解消しようという試算をいたしまして、単価の引き上げを行なっております。その結果ブロック造の平家建てで、工事費で一六%増、同じく二階建てで一〇%増、中層耐火構造で七%増にいたしております。  なお、用地費につきましては、やはり全国平均ですが、一五%の増をいたしております。私どもは、その全国平均を実際に当てはめます場合に、最近大都市付近について特に工事費、用地費とも値上がりが激しいことにかんがみまして、この上げられました単価をできるだけ実情に近づくよう大都市等に重く増加をいたして実施をいたしたいと考えまして、ただいま詳細なる単価表を地区別につくっているわけでございます。  なお、これは補助金ではございませんけれども、地方が負担する分につきまして、御承知のように地方起債がつくわけでございますが、これにつきましては、在来は、東京のごとき大都市では自己負担に対して二〇%程度、その他の中小のところにおきまして四五%程度でございましたが、今回、四十一年度からは地方負担分についてすべてを九〇%に引き上げて——これは地方債でございますから借り入れ金になるわけでございますけれども、当面九〇%に引き上げまして、建設の一般財政からの超過負担を軽減するという措置をとった次第でございます。

島上善五郎日本社会党

○島上分科員 大臣からおよそ二年ぐらいで解消するという御答弁がありましたが、これは、私をして言わしむれば、いままではなはだしい超過負担をさせているのです。その事実は否定すべくもないわけですから、それが間違いであるということにお気づきになりましたら、すみやかに、本年度中にでも解消するという熱意をもってやるべきものだと私は思います。  いずれにしても、解消の方向に向かっていることは私はいいと思いますが、こういうふうに地方に多額の超過負担をかけることは、地方財政の圧迫になるだけではないのです。これが波及するところは直接的には地方財政の大きな圧迫になりますが、さらには公営住宅の質の低下という問題が起こってまいります。それから、質の低下と直接の関係はないようですが、勢い不便な遠いところに公営住宅を建てる、こういう形になって、入居者にしわ寄せが及んでいくということ、さらに三つには、法律にきめられております修繕の義務を十分に果たさない、こういう結果に勢いなっていきます。大臣、いま法律に定めてありますように地方事業主体が遅滞なく修繕の義務を十分に果たしているとお思いですか。私はその点きわめて怠慢な事実をたくさん知っております。こまかいことは申しませんけれども、いま言ったような、地方財政に対する圧迫とか、そういう形で入居者にしわ寄せされているのですよ。このことをひとつよくお考え願って、いま言った地方の超過負担の解消にもっと熱意を示してもらいたいということを希望して、時間がありませんから次の問題に移ります。  それから、御承知のように、入居資格については、第一種、第二種、それぞれ法律によって、政令で定める基準の収入がある者ということで、収入の基準が定められております。そうして、現行法でも、この収入を超過した者に対しては、明け渡しをしなければならないという、明け渡しの努力義務を課しております。ところが、最近伝えられるところによりますと、これは真偽のほどをここではっきりしていただきたいわけですが、収入の超過者に対して明け渡しの努力義務を課しておりますが、収入の実態を調査することは困難である。そこで、今度法律改正を建設省が出そうとしているもののようですが、その法律改正に際して、収入を強制的に調査できるようにしよう、この一点が含まれておるようです。私は、それも非常に問題ですが、その前に一つ問題があると思います。  一体、現在、いわゆる政令で定める基準というのは、いつ定めた基準ですか。私の調べたところによれば、たしか昭和三十七年五月の基準のはずです。そうでないとするならば、ないということを明らかにしてもらいたいですが、昭和三十七年五月というと、四年になります。毎年毎年物価が著しく高騰し、それに伴って賃金や収入が上がっておる。三千円ないし五千円、もっと上がっておるところもある。そういう状態だのに、入居者の収入の基準を四年も据え置いて、その基準をオーバーした者に明け渡しの義務を課するということ、私はこれは非常に不当ではないかと思うのです。  この収入の基準を改正するお考えがあるかどうか、それから明け渡しを強行するような法律改正をしようとお考えかどうか、この二点について伺います。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 収入と公営住宅の入居の関係は、島上さんも御承知のとおりに、これは全く所得の少ない方々にできるだけ——国費を半分あるいは三分の二、これが実際に合わないということは先ほどお話がありましたが、これは全然家賃構成に入らない。言いかえますと、二分の一ないし三分の二は国が家賃を補助するというかっこうになるわけです。そういう意味から、これは失礼でありますけれども、所得の低い方々にそういう家をできるだけ供給しよう、これが公営住宅法のたてまえであろうと思います。ところが、これは好ましいことでありまして、だれしもそうなければならないのですが、日本経済の全体の発展あるいは個人の努力、こういうことによってだんだん所得はふえていくのであります。また、ふえていってもらいたい。そこで、公営住宅もそれほど急激に増加できませんから、そういう相当程度に収入のある方、もう少し家賃の高い家に入ってもなおかつ生活のできる各位は他に移転をしてもらいたい、こういう議論がありまして、何年前か、いま年月は忘れましたけれども、数年前に公営住宅法の改正をそういうことでやったわけであります。先ほど管理者にそういう義務を与えてある、付与してあるとおっしゃったそのことでありますが、実情を言いますと、率直に言って東京都はなかなかそれが実施できない、こういう状況であります。また収入がどれくらいあるかということは、よくわかる人もありますけれども、わからない人もあるわけでありますから、収入の把握が非常にむずかしい。こういう事態があります。しかしそれでも、何か自家用車でも持っておって公営住宅におるという人も間々あるわけでありますから、そういう方々は、住宅不足のおりから、いわゆる低所得者の方々でまだたくさん困っておられる人があるから、できるだけ譲ってもらいたいという趣旨なんです。しかし、なかなか収入実態がわからないから、それも把握できない。またわかっても、安い家賃のほうがいいですから、なかなか移らないというような実情です。全国で実施しておらぬのは東京だけじゃないかと思うが、実施ができない。けれども、いまそういう意味で何らかこれを改正しなければならぬ。この点だけではありませんけれども、公営住宅法もだいぶ前の話でありますから、改正すべき点がありはしないかといま検討しております。検討しておりますが、一体どうして収入を把握できるかという方法をいま結論を出しておるわけではございませんので、どうすれば一体それがわかるものかというところに苦慮しておるといものが現状でございます。

島上善五郎日本社会党

○島上分科員 もう一つの、三十七年にきめた入居の基準が妥当かどうか。私は妥当でないと思うのです。

尚明建設技官(住宅局長)

○尚政府委員 ただいまの公営住宅の収入基準は、お話のように昭和三十七年五月に定めたものでございます。  そこで収入基準は、御承知のように第二種二万円以下、第一種三万六千円以下というふうになっておりますが、その計算法は、いわゆる給与所得控除をして、かつ家族一人当たり二千円を除いたものが、ただいま申し上げた額以下の者ということにいたしておるわけでございまして、これを今日の税法による給与所得控除に従って計算をいたしますと、この昭和三十七年のときにおきまして第二種二万円と申しましたのは、家族が妻、子供二人を持ったとして合計四人の場合に、二万円というのは粗収入として税込み等で三万三千三百三十三円になります。それから第一種の三万六千円と申しましたのは、五万一千二百四円になります。一方で税の給与所得控除が年々改められておりますので、それにつれてこの額自体も上がるわけでございまして、たとえば、四十一年に今日の税のあれではどうなるかと申しますと、ただいま申し上げました第二種の三万三千三百三十三円を限度とするというのが、四十一年では三万五千八百三十三円以下ということになるわけであります。同じく第一種につきましては、先ほど申しました五万一千二百四円というのが五万五千五百五十五円になるわけでございます。このようにして、全く上がってないわけではございません。しかしながら、その後約四年たつわけでございますので、これがはたして妥当か、あるいはその後いろいろ地域の差を加えたらどうかとかいうような問題が出ております。それから家族一人当たりの控除が二千円で妥当かどうかとか、いろいろな角度が出ておりますので、ただいまこれについて全く上げてないわけではない、自動的に上がるようになっておりますけれども、なおこれで足りるかどうかということについて検討中でございます。

島上善五郎日本社会党

○島上分科員 私は自分の意見を言うならば、この基準は四年間たって実際に非常に労働者の所得もふえておるわけですから——非常にというほどでもないという人もおるかもしれないが、ふえておるのだから、このふえた実態に合うように基準自体も上げるべきだと思う。  なお、家族一人について二千円差し引くということであるけれども、この二千円も妥当でない。また、地域差も当然考えるべきであって、東京とかなりいなかの町村ということになりますと違いますから、そういう点も実態に合うように考えるべきだ。  それからもう一つは、家族収入も合算するはずなんですね。それは私は不当だと思うのです。この問題はたしか大阪だったと記憶しておりますが、地方では家族収入は半額にしよう、半分だけ見ようということになったところも、これは一、二例外としてあるようですが、原則は家族収入を全額合算する、こういう考え方です。ところがたとえば、ことしむすこが高校を卒業して就職した。娘が就職した。それを今度一万五千円くらい合算される。一ぺんにふえるわけですね。だからむすこが就職したことによって住宅を明け渡さなければならぬという不安がつきまとう。いまどきなかなか給料を半分もうちに入れるようなむすこや娘は殊勝なほうで、大体は当分入れない、こういう実態なんです。うちには入らぬ。しかし入居者の資格の基準である収入には合算されるということは、私は不当だと思うのです。実態に合わないと思うのです。こういう点も実態に合うように改正すべきだと思います。  それから、いま大臣のお答えにありました実態を把握することはなかなか困難だということ、私もそうだと思うのです。これは単にだれかが扇動して抵抗しておるというふうに解釈すべきではなくて、公営住宅に入居している人の中にはいろいろな人がいるのです。ちゃんと会社につとめておる人もおりますし、役所につとめておる人もおりますし、自由業もおります。自家用車を持っておるという話もありましたが、自家用車でもこのごろは月賦で買えばずいぶん安く買えますし、またつとめ先の車を、置き場所がなくて、たまたま公営住宅に少しあき地があるから、帰りにそこに持ってきて置いておくとか、ときにおそくなった晩に置いておく、そういう人もあるのですから、収入の実態を調査するということは、これはなかなかむずかしいと私は思うのです。それよりも、実際に収入が相当ふえた人は、おそらく収入がふえて生活程度が高くなった人々の中には、一生都営住宅に住んでいようというよりは、もう少しましな住宅へ越したい、あるいは土地を買って家を建てたいという希望なり夢なりを持っている人が多いと私は思うのです。その希望、夢を実現できるように手をかしてやるということが、親切なやり方ではないかと思います。これが血の通った政治というものではないかと思うのです。実態を把握するために強権を与える、いまの法律では。私どもはこの前の法律改正のときに言ったのですが、こういうふうに改正してもできませんよ。そのとおりなんです。東京都だけのように言っていますが、大臣そうじゃありませんよ。ですから、強権を与えて収入の実態を調査しようということになると、ますます問題が紛糾しますよ。私はますますこじれていくと思うのです。もしいまそういうことをお考えだったら、思いとどまるべきだと思うのです。その他の血の通った方法でもって解決する。ですからもっとましな住宅ということを考える。けれども、このごろ建っている住宅でましな住宅といえば、考えられるのは公団住宅ですが、公団住宅はみんな家賃が一万円以上です。一ぺんに家賃が二倍も三倍もなるところへは、ちょっとこれは引っ越しにくいと思うのです。こういう人々が引っ越せるようなその中間ぐらいの公営住宅という考え方もありましょう。何かひとつ知恵をしぼって方法を考える。権力をもって収入の実態を調査する、強権をもって明け渡しを請求する、こういう悪家主にも似たようなやり方を政府が考えるということになりますれば、政府の住宅政策そのものが死んでしまいますよ。本来の目的からもうはるかに後退してしまうということになると思うのです。いかがですか、大臣。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 安い——安くないとおっしゃるかもしれませんが、一応は安い家賃ということになっておるわけですが、安い家賃のところへ入って、どうも生活の内容が非常によろしいといいますか高い、こういう人がおりますと、その近所に住んでおられる方々が、さっき申し上げましたように、政府からものによっては二分の一あるいは三分の一の家賃補助をしてもらいながら、ああいう暮らしをしておられる方もある、私どもはその家も借りられないのだという人もまだ相当おるわけです。その近所に住まれると、世の中いろいろですから、そういう問題があるということです。根本問題は私も島上さんの考え方とそう距離があるわけではなくて、根本問題は早く家の総数をふやすということ、だれしもこれは何も公営住宅にへばりついておりたいという気持ちはないと私は思うのです。やはり国民経済が発展し、または個人の努力も加わって、無制限の大きな家とはだれも思いませんが、ある程度ゆとりのある家に住みたい、移りたいというのは、これは人間の全くの本心ですから、やはりそういうバラエティーのある家数をよけいふやすということが、私はいまおっしゃる問題の根本解決だと思っております。あまりこういうことに執着しておるわけじゃないのですから、いまいろいろ御注意その他ありましたことはよく頭に置いて、検討をいたしたいと思います。

島上善五郎日本社会党

○島上分科員 もう時間があまりないようですから、まだたくさんありますが、それはいずれまたいずれかの機会に伺うこととします。いま入っている人を、おまえは収入をオーバーしたから出ていきなさいと強硬手段をもって出しても、それで住宅の問題が解決したなんという考えでは私は間違いだと思います。これはやはりいみじくもいま大臣が答えられた総数をふやすことなんです。こういう自動車を持ってぜいたくな生活をしている人にどいてもらえば自分たちが入れる、そういう人の希望を満たすために、片一方からどかせればそれで解決するというものじゃないと思います。そういう人々には総数をもっとふやす。これはいま大臣が答えられたとおりなんです。総数をふやさなければ解決できないのです。それから入居している人に対しても、おそらく入居している人自体は、あと十年でも三十年でも、一生でも住まっていたい、そういう人もいるかもしれませんが、やむなくそういう事情のもとに住んでいなければならぬ人もいるかもしれないけれども、収入がふえて生活水準が上がればもっとましな住宅に入りたい、あるいは自分で一軒家を建てたいという希望を持っているのですから、その希望を満たしてやるような政策をとることであって、強権をもって押しつけることではないと思うのです。それが政治というものだと思うのです。ところが、そういうことを親切にやらないで、強権をもってやろうとするから問題なんです。  私はいま思いつきのように言いましたけれども、いまの都営住宅よりもっとましな住宅といえば、いまは公団住宅しかないわけですね。住宅金融公庫から金を借りて家を建てるという手もありますけれども、これはまた土地から何からたいへんなんですから、ましな住宅といえば公団住宅しかない。その公団住宅は、いまの第一種にしましても、第二種にすればなおさらですが、その家賃の二倍以上、三倍も出さなければ入れない。こういう状態ですから、入りたくても経済的になかなか苦しくて入れないということになる。そういう点も配慮をすべきだと思うのです。私は、いま伝えられておる、権力をもって強制的に収入を調査する、まかり間違えば個人の秘密の問題にまで立ち入ってしまうおそれのある悪い法律の改正、改悪ですね、それから立ちのき問題で裁判ざたになるといったようなことは、国の住宅政策の中には断じて取り入れるべきでないと考える。まだ法律の提出については検討中だということですから、私がいま言ったことをよく念頭に置いて、少なくともいま宝くじでも当たったような好運に恵まれて入っている人が、収入が少しふえたら出されるんじゃないか、むすこが就職したら出されるんじゃないか、そういう不安や動揺の中に暮らさなければならぬような事態を起こさぬように政府が考えるべきだと思うのです。現にそういう不安と動揺が起こっておるのです。新聞で何回か伝えられていますから、私はこれは、火のないところに煙は出ないということわざのように、建設省中心にそういう考えがあるから、新聞にああいうふうに出るのだと思うのです。この際もし法案の改正について考えが固まっておったら、明らかにしてもらったほうがいいと思うのですがね、いまあいまいにしてごまかしておいて、また一月ばかりたったらはっきりしたものを出して問題を起こすよりも。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 そういうことは、私は忙しくて新聞を見ないから、怠慢かもしれませんけれども、率直に言っていま初めて聞いたのです。それはいろいろ事務をやっておる方々が、どうしたらいいか、こうしたらいいかと、ふだん検討しておりますから、そういう考え方もたまには議論の中にあるかもしれませんが、私は率直に言ってきょう初めてそういうことを聞きました。御承知のとおり、いまでも強制的に立ちのくという制度になっておりません。ただ、さっき申し上げたように、まだまだ収入の低い人はたくさんおりますから、収入がよけいになりましたらお移り願ったらどうか。これも法律のたてまえは強制的ということになっておりません。これは少額でありますが、割り増し家賃をもらうという制度になっておるわけであります。いま全国でどうなっておるか聞きますと、それを払っておられる方は六十数%あるそうです。しかしいまおっしゃっていることはよくわかりますから——別に一々そんなことをしていたらとてもたいへんです。そんなことは私はいま考えておりません。

島上善五郎日本社会党

○島上分科員 時間がないから、最後の一点だけにして、答えがあったらあとで答えていただいていいですが、割り増し家賃についても私は問題があると思うんですよ。この法律の中に、物価が著しく変動したり、公営住宅の均衡が破れたりというような場合には、家賃を値上げすることができるとなっている。その条項に該当する。いわゆる家賃の値上げではないわけですね、割り増し家賃というのは。そうでしょう。この割り増し家賃は、出てもらうこと、明け渡しをすることを主眼として課しているのか、家賃収入をふやすために出しているのか、これは私の解釈によれば、家賃を全部上げるという法律の条項の家賃の変更じゃないのですから、そうすれば、出てもらうことを前提として割り増し家賃をかけておる。私はここにも問題があると思うのです。しかし時間がないから——これは、私の考えによれば不当だと思うのです。同じ場所で同じ家へ入って、甲は二千円、乙は——最高八割ですから、〇・八ですから、そうすると幾らですか、千六百円ですね。甲は二千円、乙は三千六百円払う。同じ家ですよ。家賃の概念にはそういうものはないはずだと思うのです。これは一種の懲罰というか罰金というか、そういったような意味が含まれているような気がする。そうすると、明け渡しさせることに主眼がある。なおさらこれは問題だと思うのです。こういう点も十分考えてもらって——大臣はまだ法律改正についてよく御存じないということですが、おそらく役人のほうではかなり突っ込んで考えていると思うのです。だからこの際、考えが固まっておったら、正直に報告してもらって、固まっていなかったら、いま私が言ったことを十分に念頭に置いて、これは入居者が非常に心配しておるのですから、行き過ぎた改悪をしないようにしてもらいたい。  これで私の質問を終わります。

荒木萬壽夫自由民主党

○荒木主査 竹谷源太郎君。

竹谷源太郎民主社会党

○竹谷分科員 最初に、東北、それから中央、北陸、山陽、九州、この五つの縦貫自動車道の昭和四十年度における予算、たしか二十億円取ったと思うのですが、これはどのように配分して、現在までどういうように使ったか、伺いたいと思います。

尾之内由紀夫建設技官(道路局長)

○尾之内政府委員 四十年度の事業費は、ただいまお話のように二十億円でございます。そのうち約五億円を調査のほうにただいま回しておりまして、現在公共事業の調査費と合わせまして、各五道につきまして調査中でございます。残りが十四、五億円になりますが、これらにつきましては、本年度はおそらく事業費に充て、これを消化することは不可能と思われますので、翌年度へ繰り越す見込みでございます。

竹谷源太郎民主社会党

○竹谷分科員 そこで、四十一年度の予算では九十億円取っておりますね。その九十億円をどういうふうに配分するか。そうしますと、まだ昭和四十一年度は配分もきまってないんだから将来の問題に属しますが、これは五等分して十八億円ずつ割るようなやり方をやるのか、それとも社会的経済的な効果を考えながら重点的にやる方針ですか。大臣、その方針を承っておきたい。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 財投で九十億、それからいわゆる債務負担行為で百億、繰り越しが十億、約二百億という想定であります。そこで、どこに配分をどうするか。まだもちろんそこまでいっておりません。いま調査しておるのもありますし、基本計画を立てていま整備計画に入ろうという段階のところもあります。そういうものを勘案いたしまして、平均というわけにもいかぬでしょうが、やはり私がいつも申し上げておりますように、この道路はできるだけ早く貫通したい、貫通しなければ本来の使命を達成しない、こういう考え方でありますが、五道についてどのくらいの割合で配分するかということは、もう少し検討を要することでありますから、ここでどのくらいということはまだ申し上げる段階になっておらないのでございます。

竹谷源太郎民主社会党

○竹谷分科員 これは、おっしゃるように、方々に手をつけて食い荒らしてどこもまだ利用できないというのでは非常にむだが多いので、やはり重点的にやるところは片っ端から片づけていくというようにして効果をあげていく。なおまた予算がこんな貧弱なものじゃ問題にならぬ。ひとつ大いに大臣の政治力でたくさんの予算を取って、十年などかからずに、五年くらいで完成するようにお願いしたいと思う。  そこで、この縦貫道をつくった場合、東北などでも——山陽でも同じですが、一本だけしか通さない。東北などの場合には、表日本を通ることになります。そうすると裏日本のほうはこの恩恵から非常に遠のくということで、いつか東北各県並びに東北建設局で打ち合わせをやったときに、東北地方建設局は、仙台の東のほうの海岸べりの路線と、それから西のほうの山寄りのほうと二本調査しておった。そのときに、海に近いほうを通すのではないかといううわさが飛んだので、山形県、秋田県の人たちは非常に不満を表明した。そこでこのごろは、仙台市の西を通るということになってきたようですが、これはやはり肋骨線との関連からして、この点適正に両方で——両方二本つくれば一番いいのですが、なかなかそうは急速にできませんので、肋骨線との関連を考えながら、適正妥当な路線、それからインターチェンジについてもひとつ御考慮願いたい。たとえば仙台と山形は腹合わせの県でございますが、仙台市、山形市の距離が五十キロか六十キロしかない。アメリカの占領軍がおったときに、作並という温泉を通る路線を拡張してなかなかいい道路になりました。しかし、これをまっすぐ行くよりも、二十五キロか三十キロ遠い笹谷峠というところへ五百キロくらいのトンネルを掘れば、二十五キロくらい短縮されるのです。その縦貫自動車道ができない現在でも、山国の山形へ塩釜、石巻から魚がどんどんおりる。くだものや野菜の大産地である山形から消費地の仙台市の同辺へどんどん送るということで、生鮮魚菜類を見ただけでも非常に交通量が多い。そこで、現在でも短距離の路線をぜひつくってもらいたい、こういうことを山形市が非常に熱心でございます。これが縦貫自動車道のような場合、東京から仙台の近くへ行って、そうして山形へ早く行けるという問題もありますので、これはいま検討中かもしれませんけれども、あるいは二級国道が、これは縦貫自動車の前にすみやかに解消しなければならぬと思うのですが、これは道路局長どうなっておりますか。もしおわかりになっていれば御答弁願いたい。

尾之内由紀夫建設技官(道路局長)

○尾之内政府委員 仙台と山形を結びます路線は、御承知のように関山峠を通ります国道四十八号線がございます。それと、ただいまお話しのように、その南に主要地方道、笹谷峠を通ります仙台——山形線がございます。この二本のどちらが重要であるかということで、前回国道の昇格問題を起こしましたときに、やはり関山峠であろうということで、関山を通ります路線が国道に指定されたわけでございます。そこで、やはり一応道路の格からいきますと、国道のほうが重要であるということで、私どもは国道として関山峠の開さくをなるべく早くやりたいということで、近くこれの開さくに取りかかることになっております。大体昭和四十三年くらいまで三年くらいでいこう、こういうことでございます。一方笹谷峠につきましても、これは実際問題として仙台−山形の交通に直接使われておる主要県道であります。これについてもお話のように笹谷峠を抜くようにという御要望がかなり強いようでございます。また実用価値もあるようでございます。そこで私どもは、笹谷峠の開さくにつきましても別途何か考えなければならぬ、かように考えておりますが、どういう方法でいくかということにつきましては、いましばらく研究してみたい、かような考えであります。

竹谷源太郎民主社会党

○竹谷分科員 時間がありませんので、次の問題に移ります。多目的ダムと上水道事業の関係の問題をお尋ねしたいと思います。  特定多目的ダム法ができましてから、何十かの特定多目的ダムができておると思うのであります。それの大部分は上水道の事業をも共同でやっておると思うのですが、これは特定多目的ダム法の第七条、同政令の第一条、第二条によって建設費の負担の割合がきめられるのかどうか。事務的にひとつ河川局のほうからお答え願いたい。

古賀雷四郎建設技官(河川局長)

○古賀政府委員 特定多目的ダムの建設費の負担についてでございますが、これは特定多目的ダム法第七条及び同法の施行令がありますが、その第一条の規定によりまして、身替り妥当支出法というものを基準といたしまして算定されます。ただ、個々のダムにつきましては「建設の目的である各用途の緊要度の差が特に著しいと認められる場合」というのがありますし、「その他身替り妥当支出法を基準とすることが著しく不適当である」場合もあります。その場合には、事業の優先性によりまして、優先支出法、優先身替り妥当支出法という方法で建設費の負担をきめるわけでございます。その他そういったことについては「建設大臣が関係行政機関の長と協議して定める方法を基準として、その負担割合を算定する」ことになっております。

竹谷源太郎民主社会党

○竹谷分科員 この問題は各地でたくさん問題になっておると思うのですが、この上水道の負担の割合のきめ方について、私具体的に知っている例を申し上げますと、大倉ダムというのがある。大倉ダムは、末端の水の価格を基準にして、それから上水道の専用施設に要する費用を引いて、そして負担割合をきめたのですね。ところがまた、引き続き仙台市は釜房ダムという多目的ダムから上水道の供給を受けるという計画をいまやっておる。その負担金の問題ですが、同じ仙台市が負担金を出すのに、大倉ダムの場合は末端価格を基準にして算出し、それから専用施設費を引いて負担の額を出したのに、今度の釜房ダムの場合は、山元単価といいますか、一トン二円という単価から割り出して、上水道用の専用施設費を差っ引かないで計算をした結果、かなり多額の負担を出さなければならない。こういうことで、建設省のほうからこれだけの負担金を出せというのに、非常な不満を持っている。不満というと語弊がありますが、そのように建設費にたくさん投資をしますと、結局上水道料金をたくさん取らなければならぬという問題が起きますので、これはやはり政令にありますように、最終の価格から算定をして、大倉ダムでやったような方式でやれないのかどうか。工業用水の場合は末端価格トン四円ときめて、それから逆算をして、工業用水は安い負担金で済んでおる。ところが、一般大衆が空気と同じように日夜必需品とする水を山元単価できめて、それからあと専用施設が幾らかかって、そのために料金がべらぼうに高くなってもかまわないというやり方は、国家の政策としてははなはだ矛盾するのではないか。その結果工業用水に比べて割り高な水を一般市民は飲まなければならない。しかも地理的に非常に便利に水の取れるところは安い水が飲めるけれども、専用施設費に金のかかる都市では非常に高い水道料金を払わなければならぬ。同じ宮城県内の各都市の例をとりましても、塩釜市の場合はいま一トン四十九円取っている。仙台市は二十四、五円くらい、古川という市は十八円、塩釜と同じような海産物漁港である石巻、気仙沼等は二十円か二十二円、こういうことで、飲用水を工業用水と同じように水産加工に大量に水を使う、そういうところでは、内容的には工業用水なんですが、飲料水一トン四十九円という高い水を——よその同じ漁港に比べて二倍ないし三倍の料金を払わなければ水が使えない、水産加工ができないという非常に不公平な結果になりまするので、そういう点からいいましても、これはやはり政令どおり末端価格から逆算した負担割合を、大倉ダムと同じようにとるべきではないか。聞くところによると、利根川の水系の矢木沢ダムですか、それから淀川の高山ダム、こういうようなものは、大倉ダムとは違って専用施設費を控除しない。相当大きな負担。その方式を今度は釜房ダムに持ち込もう、この結果、五億円くらいを負担しなければならぬ。大倉ダムの算定方式よりもそれだけ高くなるというので、何か算定方式を少しかげんをして、一、二億減らしてきておる。今度は二億何千万かにそれを縮めたようでありますが、これでは飲料水を市民に非常に高く売りつけなければならぬ、こういうことになりまするので、これはぜひ政令の第一条、第二条等による方式でやってもらわなければならないのではないか。そうでなければ政令違反になるのではないか。山元単価二円というようなことで工業用水は末端価格できめておるのに、飲料水を逆に持っていくということは、これは政令違反になるのではないかと私は疑いますが、一体これはどういうことになるのか。経済企画庁あたりの意見はいかがであるか。地方公営企業はなかなかいま財政的やりくりが苦しい。その地方公営企業法の適用を受ける水道事業のうち三五%は非常な赤字を出している。その赤字がますます累増していくし、借金がふえていく。収拾がつかないような状況になりつつある。そして工業用水の場合は、聞くところによると、三分の一か四分の一の補助がある。しかも負担割合の出し方が非常に有利だ、こういうことで、大企業が使う工業用水は非常に安く、一般大衆が空気と同じに大事な水を、何ぼ高かろうが安かろうがかまわないで、取り入れ口なりあるいは山元単価で負担をさせてきており、あと専用施設費がうんとかかって非常に高い水道料金になる。こういうようなことになっては、これは大衆の生活を圧迫することになるんじゃないか。現に一トン十円、二十円、こういう安いところがあるかと思うと、同じ一トンの水が六十円も七十円もする上水道がある。非常にでこぼこが激しい。そうした公共料金はもっと公平に民主的に政府としては供給ができるような方策をとるべきではなかったか。そうした場合に、特定多目的ダム法の政令に合うような方式でいけば、それだけでも地方公営企業の負担が軽くなって、安く上水道を供給することができるとすれば、政令どおりの方式で負担額を算出すべきではないか、こう思うのでございますが、これについて建設省、経済企画庁、自治省あたりの御意見を聞きたい。これは厚生省にも関係があると思うのですが、どういう方法で今後いくつもりであるか。いまの問題は一体政令違反になるのじゃないか、山元単価で計算して専用施設費を控除すべしと政令に書いてあるのを、控除しないでいくというのは政令違反になるのじゃないか、こう思いまするが、各省の御意見を承りたい。

池田迪弘総理府技官(経済企画庁水資源局参事官)

○池田説明員 ただいまの御指摘の施行令の第二条でいわれております分につきましては、必ずしも端末における価格を基準にするようにきめられておるわけではございませんが、これは特に上水道につきましては、いままできた慣例によりますが、山元単価の二円を用いる場合、それから場合によりましては身替り建設費を用いる場合、またさらに端末も、これはいろいろと場所で違います。家庭あるいは浄水場への位置等によって違いますが、そういうところの価格を算定の基準に入れる場合もあります。したがいまして、その山元原価を用いる場合には、その政令に違反しているということにはならないのではないかと思います。

大橋文雄厚生技官(環境衛生局水道課長)

○大橋説明員 水道が多目的ダム等に依存して水を求める、その際の費用分担、アロケーションでございますが、先ほど話に出てまいりましたように、特定多目的ダム法や電源開発促進法などにより一応定められておるわけでございますが、水道につきましては、細部についてまだ未定のケースがありまして、従来別途ケース・バイ・ケースに協議して定めておる。したがいまして、末端料金からはじく場合もありますし、また山元単価を用いた身替り妥当支出法というようなもの、両方が実績として残っております。その結果、あるときにおきましては上水道、工業用水道、特にこの都市用水道が比較されますので、同じ水量をとるという場合に、水量費に換算しまして一立方メートル当たり幾らになるかという比較が容易になされます。そこでその場合に均等であるという例もございますが、上水道が割り高となっているというケースがあるということは事実でございます。  そこで、御指摘いただきましたように、上水道といたしましては、他事業との比較もございますが、特に工業用水との比較においてアンバランスであるということが非常に困るということで、現行のアロケーションの方法につきましては、水資源開発の現状や、最近の社会経済情勢の変化に伴いまして、水道にとって必ずしも適正じゃないという点をわれわれも認めております。そこで経済企画庁を中心にいたしまして、目下関係各省、建設省とか通産省、農林省、もちろん厚生省も入りまして、関係各省の間でアロケーション問題協議会というものを政府の担当機関の間に設置いたしまして、目下検討中でございます。その検討の中で、できるだけ水道を適正に取り扱っていただくようにということで、われわれは目下努力をしておるということでございます。

古賀雷四郎建設技官(河川局長)

○古賀政府委員 多目的ダムの費用負担の割合は、特定多目的ダム法の第四条の基本計画の事項となっております。名取川の釜房ダムにつきましては、まだ基本計画が未決定でありまして、早急にきめる必要がありますが、費用負担の多いとか少ないとかいう話が出ましたのは、これは身替り妥当支出法で予算要求段階で検討したものが問題になっておることだと思いますが、この費用負担につきましては、まだダム使用予定者と協議しておりませんので、今後協議を進めていきたいと思います。  なお、先ほどお話がありました大倉ダムにつきましては、末端価格におきましてアロケーションを行なっておりますが、これはその当時十七円でございました。昭和三十一年に補助事業で、昭和三十二年に直轄で施行いたしまして、三十五年に完成しております。したがいまして、十七円の価格がよいかどうかという問題もありますし、またその後、利根川筋の矢木沢ダム、下久保ダムその他のアロケーションにおいて、上水道事業については原水費から妥当投資額を計算する方法がとられまして、一般にこれが採用されております。これは原水価格を山元二円ときめてありますが、これは昭和三十五年に全国の原水費を調査いたしまして、経済企画庁が中心になってほぼ平均に近いものを採用したものであります。名取川の釜房ダムの上水道の費用負担の割合につきましては、まだ以上のような状況で未決定でありまして、今後関係者と協議を行なうものと考えております。  それから、多目的ダムを利用する水道料金には、共同施設の一般負担金のほかに、専用施設費、金利等を含めて計算されるのが通例でありまして、これらの水道料金の軽減を多目的ダムの費用割りだけで処置することは、必ずしも適切ではないのじゃないかというふうに考えております。

鎌田要人自治事務官(大臣官房参事官)

○鎌田説明員 自治省は、地方公営企業を所管する立場から、この問題に非常に深い関心を持っておるわけでありまして、アロケーション問題につきましては、自治省で音頭とりをさせていただきまして、アロケーション問題協議会、先ほど御披露のございましたこの協議会において妥当な結論の出ることを期待いたしております。  それから、この上水道企業の経営の実態は、ただいま先生の申されましたような内容でありまして、この経営内容の悪さの大きな原因の一つが資本費の高騰でございます。資本費と人件費でございます。片一方料金のほうにつきましては、公共料金の抑制等の措置がございましたり、やはり住民が日常使用する水でございますために、なかなか料金の改定が意にまかせない、こういったところから、経営状況が悪化いたしておるわけでございます。また料金の格差が十トン当たり百円から法適用企業の中において五百四十円、こういった非常に格差がございます。片一方工業用水道事業におきましては、既成の工業地帯であります四大工業地帯でございますと、トン当たり五円五十銭ないし六円、こういうことを前提にいたしまして、妥当割れ部分につきましては国庫補助がある、こういった形になっておりまして、上水道事業との間に、私どもも制度的な問題点なしとしない、こういった気持ちを持っておる次第でございます。

竹谷源太郎民主社会党

○竹谷分科員 各省からお話を承りまして、政令違反ではないということでございますが、工業用水は末端価格一トン四円で初めから工業家には利用し得るということをきめておる。片一方は大倉ダムのような方式で、末端最終価格は大体これくらい以上は飲料水は高くしないほうがいいということをきめて、逆算していけば妥当な価格が得られるのに、山元単価二円ときめ込んじゃって、そして専用施設等にたくさん金がかかって、そのために一トンが五十円にも六十円にもなる。こういうこと自体は大臣非常に不当であると思うのです。その結果、いま自治省は非常に地方財政からいって関心が深いと言っていらっしゃいますが、いまたしか五千億か六千億の水道の赤字の借金があろうかと思うのです。これが連年猛烈な勢いで激増していっており、しかも一方水道料金はぐんぐん高まっていく。一方工業用水は一トン四円の末端価格で売るのだ。片一方は山元単価二円にして、あとは施設費その他に非常に金がかかれば料金を幾ら上げてもいいというやり方は非常にいかぬ。ことに工業用水には三分の一なり四分の一の補助がある。こうまでなっているときに、この水道料金は大体これ以下くらいで供給するほうがいいということを基準にして、この負担割合をきめていくという方向でいかなければならぬのじゃないかと思うのです。この多目的ダム法の政令にも、身替り建設費及び妥当投資額と二つ数字が出るのですが、その場合そのいずれかの少ない金額をもとにしているくらいでございますから、末端価格で計算したものと、それから山元単価で計算したものと両方出して、その安いほうをとる、こういうふうな方針をとるべきではないかと思うのです。これが特定多目的ダム法の精神ではないかと思うので、その二点を十分勘案して——これはいま私の住んでおります仙台市が供給を受ける大倉ダム、いま建設にかかろうという釜房ダム、いずれも仙台市がそこから水を取るのでありますが、その二つが、同じ多目的ダムについて算定方法が違う。これはおかしいのですよ。大倉ダムの方式を今度もやればいいものを、今度はうんと取ってやろう、前には数年前で初めてだから少し安く、今度は二度目だから高くとってやろうというやり方は、政令違反ではないとしても、その精神に反する。いままだ金額がきまっておらぬそうでございます。建設大臣の所管でございますが、これはやはり建設省だけの問題でなくて、物価問題で経済企画庁、それから地方の財政問題で自治省、そうして厚生省あり、非常に関係の深い、空気とともに大切なわれわれの飲む水でございます。十分ひとつこれを研究考慮の上、飲料水ができるだけ安く市民に供給ができるように、そういうふうにお考えの上、今後特定多目的ダムと上水道の問題を解決するように、ひとつ建設大臣に特にお骨折りが願いたい。この建設の負担金を見ましても、工業用水及び電力、発電関係の負担が非常に少ないのです。いままでの例を私ずっと見ましたら、時間がないから詳しいことは申し上げませんが、上水道のほうは非常にたくさんの金を出さなければならぬ。そのためにますます水道料金は高くなる。こういうことでございます。ひとつ十分これを御勘案の上、適切な解決——いま各省協議中ということでございますので、その点できるだけ安い水を市民に供給できるような、そういう方策を今後とる御意思があるかどうか、建設大臣の御方針を承って、私は質問を終わりたいと思います。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 こまかい法規のことは私よく承知いたしておりませんが、いま各省の担当官のお話等を聞いておりまして、どちらにも規則上あるいは法制上は理屈があると思います。理屈はありますが、問題は、それだけの施設をするのに金がかかる。したがって山元で計算するか下で計算するか、いずれにしてもそういう施設の費用をどう取り扱うかということになると思うのです。問題は、工業用水についてはこれは一つの政策が別に施されておって、水を大量に使うというところ、生産物のコストをそれによって上げるということは国民経済に大きな支障を来たす、こういう趣旨で補助金制度も立てられておる。これは一つの政治だろうと思います。でありますから、従来それほどでなかったのでありますが、水はまたおっしゃるとおりにこれはもうみんな日常使わなければならない。しかも今後生活が向上いたしますと同時に、いわゆる上水道を使うということは全国的に普及しなければならない問題であります。まあ簡単に申し上げると、地下水をあげてとっておるところなんかは、ほとんど建設費がかかりませんから非常に安い水で暮らせる。相当長距離から引水するという場合は、途中の上水道オンリーの施設がたくさんかかる。そこにいまのような問題が起こるわけでありますから、やはりどの程度の水道料金で生活を維持するのが適当か、これはみんな同じというわけにもいかぬでしょうが、そういうところを一応踏まえて、建設費はこうかかる、その間の調節をどうするかということであろうと思います。これはやはりいま自治省からお話がありましたように、公営企業の大きな問題点であろうと思います。特に日常国民が使います上水道等については、今後の非常に大きな問題点であろうと思いますから、一つの政治問題として私も努力をいたしたいと思っております。

荒木萬壽夫自由民主党

○荒木主査 加藤清二君。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)分科員 質問の前に、前提として大臣に承っておきまするが、議員が予算委員会で質問をすることについて、あなたのほうは部下を督励して質問をさせるなという指示をなすったことがありますか。  二番目。質問をした関係地区で、政治的または行政的な圧力を加える、つまり江戸のかたきを長崎でとる、そういうたぐいのことを今後なさろうとしていらっしゃることがございますか。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 私がそういうことをする男でないということは、御理解願っておると思います。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)分科員 さようなことはないと断言できますか。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 全然ございません。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)分科員 もちろんそうでしょう。これは明らかに国会の審議権への侵害でございまするから、そんなことを建設大臣が指示なさったり、あるいは質問者に対する江戸のかたきを別のところで討ってやるなどとは、ほかのところはいざ知らず、瀬戸山建設大臣においてはさようなことはないと私も確信をいたしているものでございます。しかし現にあったのです。あったらどうします。私が本日ここであなたに住宅造成、宅地造成の問題で質問するということは、あなたの省のその関係の人と道路公団の人以外には知らないはずでございます。ところが、これがめぐりめぐってすぐに私のところへ、その質問をやめてくれと言ってきた。理由は質問をすると仕事がしにくくなるんだからかんべんしてくれ、こういうことでございます。名前を全部あげてみせます。だれがどこでそう言うたか。大臣、あったらどうします。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 あったかないか全然私は知らないのです。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)分科員 あなたの部下にあったらどうします。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 あったらそういうことはよくないですよ、そういうことは適当でありませんと言いましょう。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)分科員 私も社会党です。首切りは反対でございます。首切れなどとは言いません。しかし、いまやこの住宅建設ということは、国民の願いなんです。すべての国民活動の源泉は、住宅をより多く、より早くつくって与えるということなんです。これはあなたの意見もしばしば聞きましたが、総理も大蔵大臣もともに施政方針演説で述べておるところなんです。これはもう国民あげての問題なんです。住宅建設ということは国民あげての問題と認識せざるを得ないことなんです。そういうやさきに、それを前向きで推進したいと思うて質問することを、やめてくれというのです。質問するというと仕事がしにくくなる——あえて私はその名前を指摘して、ここにその責めをしょわせようとは思いません。しかし、そういう空気のあることだけは事実なんです。こんなことで一体住宅推進ができるでございましょうか。  そこでお尋ねしたいことは、四十一年度、住宅を一体どの程度つくろうと考えていらっしゃいますか。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 数字が多少違うかもしれませんが、政府関係では四十万余戸であります。それから民間に約六十万余の期待をしておる。四十一年度はさようなことであります。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)分科員 もう少し詳細に事務当局のほうから……。

尚明建設技官(住宅局長)

○尚政府委員 お答え申し上げます。  四十一年度の住宅建設計画は、政府施策関係、これは建設省及び厚生省、労働省その他の政府関係も全部含めまして四十万四千戸の住宅建設計画を持っております。そのほかに、この四十一年度間におきまして、民間の自力建設が六十四万戸行なわれることとして推計いたしております。合わせまして百四万四千戸の計画をいたしておるわけでございます。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)分科員 いみじくも発表がございましたように、本省の計画それ自体が民間の協力を初めから計算に入れての数字でございますね。  そこで大臣にお尋ねしたいのですが、特に土地対策について、いわゆる低価、値段の安い土地の利用、これは民間の協力を得ずしてはたしてできましょうか、大臣の御所見を承りたい。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 私は、政府といわず民間といわず、住宅に情熱を傾ける時代だと思っております。従来の実績から言いましても、民間の建て方が多いです。これは非常に喜ばしいことだと私は思っております。本来家は自分で建てるのがたてまえであります。けれども、いまの経済情勢、国民所得の情勢、しかもこの住宅不足の実態ではそういうことはできませんから、そういう方々に対しては国が責任を持ってやろうという体制を整えております。これはやはり、人間だれしも自分の住まいをつくる、みずからの生計を立てていくというのは本来の姿であります。ただ、諸般の情勢によってそういうふうにできない方がたくさんある、それに対しては政府が責任を持っていこうということでありまして、従来から日本の戦後の困難な時代でも、やはり実勢は、政府の施策が万全であったとは言いませんけれども、今日まで一千万余戸建っておりますが、その六割以上はやはり民間でみずから建てた、その日本人のエネルギーというものは、私は大いに尊重してしかるべきだ、今後も大いにやっていただきたい、こういうことを想定して計画を立てておるということでございます。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)分科員 盛り上がる民間のエネルギーを勘定に入れ、それを想定して国家の住宅建設計画を立てておる、こういうお答えのようでございます。したがいまして、国家の住宅建設計画を推進するには、国民の協力なくしてはできない。特に土地所有者の協力なくしてはできないという問題でございます。  そこでお尋ねいたしまするのは、この協力者の中に、村をあげて、町をあげて協力しようというところがございます。すなわち、区画整理組合でございます。大都市周辺には区画整理組合が非常に多く国家の目的に協力するためにいま仕事を行ないつつある。建設省またこれに対していろいろけっこうな指導をしていらっしゃる。その点は私はけっこうだと思うのです。ところで承りたいが、一体この区画整理事業を行なっている区画整理組合が全国で幾つあるか。その面積、住宅地造成に協力しているところの面積は一体どのくらいあるか。その必要とするところの費用はどのくらいであるか、これをまず伺いたい。

志村清一建設事務官(計画局長)

○志村政府委員 宅地造成のための土地区画整理事業を施行しておる組合の数は相当ございます。私どものほうで無利子の貸し付けを昭和三十八年から…

加藤清二日本社会党

○加藤(清)分科員 いや、区画整理組合の数、面積、それから費用、順番に答えてください。

志村清一建設事務官(計画局長)

○志村政府委員 私どもの対象にいたしました分の組合の数が七十八組合、面積といたしまして一千四百九十一万坪でございますが、このほかに独自の立場で組合が施行している分がございますが、ちょっといま手元に資料がございませんので…。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)分科員 大臣、百万戸の住宅をつくろうという計画ですね。いま言われた数だけで、整理組合七十八、面積はといったら千四百九十一万坪、こんなばかりじゃないのです。これはあなたのほうが許可した経過措置のものと新規に許可したもの、その内訳だけなのです。実際はこんなばかりじゃない。これ以上です。しかもこの費用が一体幾らかかるか。あなたの発表になったそれだけでけっこうですが、区面整理組合が必要とする費用は幾らかかりますか。

志村清一建設事務官(計画局長)

○志村政府委員 正確な数字ではございませんが、おおむね七十八組合で二百四十億程度かと考えます。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)分科員 坪当たり一体幾らになるのです。——それではその試算はあとできちっとしたのを出していただきましょう。せめてあなたのほうが把握していらっしゃる許可をおろしたそれだけでけっこうですから。これはすぐ試算できましょう。それに対して一体国家予算は幾ら盛られているか。

志村清一建設事務官(計画局長)

○志村政府委員 四十年度予算といたしましては、国費四億五千万円でございまして、それに地方公共団体が同額を出すものでございますから、事業費といたしましては九億でございます。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)分科員 いま審議しているところの四十一年度の予算では幾らになりますか。

志村清一建設事務官(計画局長)

○志村政府委員 四十一年度の予算案では国費五億五千万円、事業費総体といたしまして十一億を予定いたしております。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)分科員 大臣、この予算は妥当でございますか。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 その予算は街路その他の公共的な部面に使う予算でありますから、区画整理組合全体の予算ではございません。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)分科員 もちろんそうです。キャッチしているだけで七十八組合、千四百九十一万坪に対して、建設省は五億五千万組んだ。合わせて十一億だと答えた。これは法律違反になりませんか。

志村清一建設事務官(計画局長)

○志村政府委員 法律におきましては、政令で定める範囲の貸し付けを行なうということになっておりまして、さらに政令におきまして三分の一の範囲内というふうな規定がございます。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)分科員 これは法律違反になる疑いが十分にございます。その証拠を一々条章をあげて説明いたします。  第一番に、その補助金は、この区画整理事業の中に国家公共企業の仕事が入ってくる、たとえば国道、県道、公立の学校用地等々が入ってきました場合には、本法百二十一条によって二分の一の補助金をしなければならぬことになっておる。その同じ趣旨でもって百二十一条の二の一、二、三において、国の一部負担が規定されておる。同時に国家公共の事業がその区画整理事業の中に含まれない場合としましても、なお三分の一は融資しなければならぬことになっておるわけです。  そこで、いま十一億しかないという話なのです。あなたの試算からいっても二百四十億もある。これはもうずっと内輪に見積もっているのです。しかもなおあなたのほうの指導が、大きい数字を出してきたら許可せぬと言うている。なるべく内輪に見積もってくれ、それでなかったら許可してやらぬぞ、こういう指導をしている。押えて押えて、それでもなお二百四十億です。ほんとうに実行されるもの、区画整理組合の試算をトータルとってごらんなさい。区画整理組合で指導しておるのだから、そこの実際支払う費用を試算してごらんなさい。そんな二百億や三百億で足りますか。もしこれで大臣がよろしいとおっしゃるならば、今度は住宅公団の費用の削減を要求しますよ。住宅公団は坪当たり一体幾らかけておる、一万円以上かけておるじゃありませんか。だから三百円や五百円で入手した土地を、住宅公団がくわを入れて造成すると、とたんに一万円以上で売るじゃございませんか。私が三百六十円で売った土地を、土地造成にそれだけ要ったからといって一万二千円で売ったじゃございませんか。あなたの部下が公団流に試算していっても二百四十億や二百五十億で足りるものですか。いわんや十一億ばかりでどうして足りますか。したがって、局長にお尋ねするが、なぜこんなみみっちい予算になったか。これはあなたのほうの怠慢か。一体住宅公団で土地造成をやった場合に幾らかかるか。国家がやっている、あなたのところの部下がやっているそれ流に試算をしていけば、区画整理組合がやったら幾らかかるかすぐ出てくるはずだ。しかも許可したものが七十八、既住の事業と新規許可事業と合わせて幾ら要るか、ちゃんと試算ができるはずだ。あなたのほうは、大蔵省の主計局に予算折衝をされたときに、一体どういう積算の数を提出されたのかはっきりしてもらいたい。

志村清一建設事務官(計画局長)

○志村政府委員 貸し付け金の総事業費は十一億でございますが、この額はまだ不十分な額と思っております。私どもといたしましても今後さらにこのワクを大きくしてまいりたいと考えておるわけでございます。  なお、先生のおっしゃいました小さく申請するようにということでございますが、貸し付け金の総ワクが十一億、昨年は九億という額でございましたので、希望者全体に行き渡るのに非常に困難がございまして、大体一事業主体一億円程度を一応の限度として考えてまいったわけでございます。しかしこの一億円の貸し付け限度額につきましても、これを撤廃してまいりたいということで努力をいたしている状況でございます。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)分科員 私の質問に答えていただきたい。あなたは四十一年度予算区画整理事業への融資並びに補助金、これの積算をどれだけなさったか、大蔵省と折衝のときどれだけ提出なさったのか、その結果十一億という数字が出てきた——これはどんぶり勘定で出されたのですか。

志村清一建設事務官(計画局長)

○志村政府委員 予算の積算といたしましては、区画整理事業の新規に関しましては、丘陵と平たん地平均して単価を出しまして五百六十万坪分、それから継続分につきましては二十七地区六百万坪分、合計いたしまして十四億の要求をいたしましたが、査定の結果、予算案としては十一億になったわけでございます。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)分科員 その五百六十万坪と六百万坪を寄せてみると、先ほどあなたのおっしゃった千四百九十一万坪にもならないですね。そうなると、積算して出すときにあなたは面積を削って出されたのですか。  と同時にもう一つ、五百六十万坪と六百万坪、それだってすでに千百六十万坪になるわけなんです。それが十四億という積算ですと、住宅公団の坪当たり単価と比べて一体何分の一になる。こんなことでできますか。  なお、せっかく十四億出されたものが十一億に削られたのは、どこで削られたのですか。大臣、これはあなたが最後折衝をおやりになったのでしょう。

志村清一建設事務官(計画局長)

○志村政府委員 先ほど千四百九十一万坪と申し上げましたのは、三十八年度から無利子貸し付けをいたしましてその総合計だ、こう申し上げたわけでございます。したがいまして、四十一年度の数字が違うわけでございます。  この査定につきましては、先ほど申し上げましたように、一案件につきまして一億円という貸し付け限度を従来行なってきたわけでございますが、これを撤廃いたしたいということでいろいろ折衝してまいったのでございますが、まだ結論が出ない、必ずしも撤廃ということに踏み切れずに終わったわけでございます。その結果、大体十一億に終わったわけであります。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)分科員 すみませんが、おそいから早く片づけたいので、私の質問にさっさと答えるようにお願いしたいのです。

荒木萬壽夫自由民主党

○荒木主査 答弁は簡潔に願います。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)分科員 そこで、私の質問に答えてください。あなたは十四億提出した——その内容についても云々したいが、時間がないからそれを省いて、どこで削られたかということを聞いている。それが十一億になったのですから、三億どこで削られたかということを聞いている。だれがそれを削ったかということを聞いている。

志村清一建設事務官(計画局長)

○志村政府委員 継続分で一億五千万円、新規分で一億五千万円、合計三億円でございます。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)分科員 どんぶり勘定で削られたわけだ。削ったのは主計局長ですか、主計官ですか、それとも大蔵大臣と建設大臣との大臣折衝において削られたのですか、いずれです。

志村清一建設事務官(計画局長)

○志村政府委員 この問題につきましては、宅地開発につきましては宅地事業全体の問題につきまして最後までいろいろ問題があったわけでございますが、最終的にこの十一億でおさまったわけでございます。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)分科員 そんなこと聞いておるのじゃない。委員長、これでわかるでしょう。私は、どこで削られたか、名前まであげている。主計局長か、主計官か、ないしは大臣折衝のところかと聞いておる。結果を聞いておるのじゃないですよ、結果は十一億ということをあなたは言ったのですから。

志村清一建設事務官(計画局長)

○志村政府委員 主計官と私の間でございます。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)分科員 主計官は何という名前です。

志村清一建設事務官(計画局長)

○志村政府委員 長岡主計官でございます。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)分科員 大臣にお尋ねします。法律によれば、区画整理法本法の百二十一条、施行令の六十六条の二、それから施行令の六十三条の二項、これによって、この中へ国家公共事業が入った場合には二分の一の補助金をつけるとちゃんとはっきり書いてある。次に融資についてもぴしゃっと出ておる。これだけ関係法がちゃんとある。それを、この法律に違背するようなことをかってに主計官とあなたのところの局長できめてよろしいのですか。私は建設省としては、大臣が住宅造成には民間協力が必要だというので、それに必要なものは法律の範囲内において要求したと思っていた。最初から遠慮して、なおどんぶり勘定で、頭ちょん切られて、そんな権限が担当官にありますか。担当局長にありますか。明らかに法律違反です。もしもそういうことにするならば、たとえば、ことし四十一年度は万やむを得ぬから、このような補助金でとどめなければならぬ、とどめますという関係法を提出しなければならぬ。

志村清一建設事務官(計画局長)

○志村政府委員 区画整理組合に対する貸し付け金は、先ほども申し上げましたように、政令で定める範囲内で無利子貸し付けをする、政令では三分の一の範囲内でやるということになっておりますので、政令、法律違反では必ずしもございません。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)分科員 そうくるだろうと思って待っていた。あなたはそう逃げるだろうと思って待っていた。一億円頭打ちとはだれがきめた。どこの法律できめたか。

志村清一建設事務官(計画局長)

○志村政府委員 私どもが先ほども申し上げましたように、予算額がそう十分でもないので、各方面からの要望もございますので、一応その程度で運用いたしておるわけでございます。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)分科員 大臣に聞く。法律でなるほど範囲内と出ているところもございます。しかし、本法で二分の一、三分の一とはっきり書いてあるところもある。しかもこういうことで予算を削って、万やむを得ず予算を削らなければならないというならば、その関係法を提出しなければならぬ義務があるはずです。大臣、これについてただ単なる主計官と局長との間でちょこちょこやるだけでことが足れりとお思いでございますか。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 法律で二分の一あるいは三分の一ときめてあるのを削ってやっておることはないと思います。ただ以内という場合には、財政の範囲でやることでございますから、違ってくることもあると思います。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)分科員 以内と書いてある場所もあれば、はっきり以内という字のない場所もある。したがって、このことはむしろ怠慢かあるいは大蔵省の主計局についにひねられたか、いずれかだ。いわんや三十九年以降一口当たり一億以上は頭打ちなどというようなことを、法律に訴えずにかってにきめた。国会の、立法府の審議も経ずに、かってに行政府でそんなにきめる権限がどこにあります。あなたに聞く。あなたにそういう権限をだれがいっどこで与えたんです。

志村清一建設事務官(計画局長)

○志村政府委員 先ほど先生は二分の一ないし三分の一の補助というお話がございましたが、これは土地区画整理組合に関してはございません。地方公共団体施行の区画整理に対する公共施設の整理についての補助の規定かと考えます。区画整理法の百二十一条でございます。ただいま先生が問題にしておられました区画整理組合に対しては、先ほど申し上げましたように、政令で定める範囲内、政令では三分の一の範囲内ということで定められておるわけでございまして、私どもも一億の頭打ちについてはこれをできるだけはずしたいということで今後も努力いたしたいと思います。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)分科員 法解釈の相違、それの一致点を見つけるためにここであなたと論議しようとは思わない。急げ急げのお話だが、この問題は私が勝つにきまっていると思う。私がここに臨むにあたっては方々のこの関係のプロフェッサーたちとも話をし、弁護士とも話をしてきておるわけです。みえや酔狂でこんなところであなたと争っているわけじゃない。しかし、きょうは時間ももう迫っているからその先へ行こう、こういうわけで一億円頭打ちはだれがどこできめた、そういう責任があなたにあるかと聞いておるのです。あなた、すれ違いの答弁や食い違いの答弁をせぬで……。だから意見と答弁がすれ違ったり食い違ったりする。それで時間が長引いた、新聞記者からこういう批判を受けるのですよ。あえてそれをあなたたちがこの場を逃げようと思うから、そういうことになる。頭打ち一億はだれがきめたか。

志村清一建設事務官(計画局長)

○志村政府委員 私がきめました。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)分科員 そういう権限があなたにいつどこで与えられたかということです。

志村清一建設事務官(計画局長)

○志村政府委員 区画整理組合に対する貸し付けの業務は計画局の所管になっておりますので、私の所管事業の中におきましてさような方法をとったわけであります。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)分科員 では、大臣にお尋ねいたします。その法的な解釈の問題は、いずれ別な委員会で詳細に行なうといたしまして、具体的にお尋ねをいたします。  問題は、その法律があっても裏づけの予算がない。住宅公団が行なうときにはふんだんにある。にもかかわらず、それが住宅公団の手に渡って、いよいよ売り出されるというときには、とたんに七千円から一万円も値上がりをして売られる。これが一点。地方自治団体がこれを引き受けて行ないます場合には、地方自治団体の赤字を承知の助でここへ補助金融資が行なわれる。しかし、やむなく協力体制をつくらされる区画整理組合——なぜつくらなければならないのか。先祖伝来の土地を売りたいなどと考えるのは一人もいない。自分の農業を全部捨てようなどと考える者は一人もいない。ただ国家が、あなたのほうが国道をつくるのだ、インターチェンジをつくるのだ、第二循環線をつくるのだ、都のほうが高速道路をつくるのだ、したがって、土地を供出せよ、切なることだから、やむなく組合をつくった。案分供出、残り分の配分ということでやむなくできた。つまり国家の要請に従ってやむなくできたのが区画整理組合なんです。そういう組合に対して、たとえていえば、(地図を示す)これは建設省でつくられた地図でございます。建設省で許可になった整理事業でございます。これに対して組合の試算は三十三億かかる。それを三十億だの、十億だの、そこですよ、さっき言ったのは。そんな高い値段を言うてきたらいかぬ、倒れ、そうして低い値に押えさして——まあそれもいいとして、三十億も三十三億もかかるところへ一体補助金が幾らあるか、びた一文もない。融資はどうか。先ほどお話しの頭打ち一億だ。三十三分の一しかないのです。さあ、残りの三十二億をどこでどうやってまかなうのです。銀行で借りよう、貸してくれるような銀行はありません。山一証券にはどしどし日銀までが貸すのですけれども、国家の要請に従って国家に協力しようというところへの融資はありません。そこでどうするか。やむなくもう一つ土地を供出しなさい。保留分と称して、保留分という土地を十万坪もつくらせて、それを売らせて、売った金でもってこの区画整理事業をやれ、こういうことなんです。大臣、そんなことに応じられますか。国民が喜んで応ずるとお思いになりますか。工場誘致で海岸を埋め立てた。地先権、入り会い権、これだけでも知多半島で一戸当たり三百万円から、多きに至っては一千万円の補償金をもらっている。ところがここは、農業は全部転業なんです。区画整理をやってしまったらもうやれない。商売は全部剥脱される。しかし、その権利は何にももらえない。なお、その事業に協力するために一字で十万坪供出さして、それを売っぱらってその費用でやれ、そうして国道線の道路の土地を出せ、インターチェンジの土地も一出せ、あれも出せ、これも出せだから、一体残りはどういうことになるか。残りは六割以下になった。そこで問題になる点はどこか。すでに住宅を用意しようと思ってこの土地を買ってきた人が、三十坪、五十坪、それが四割、五割とられたら、これで家ができますか。できぬようなことをやらせておる。そこで、いま道路公団の必要とする国道用の土地の供出さえもできない。もうごめんしてくれと言う。大臣、これで国民の協力を得て住宅をつくることができますか。まさに苛斂誅求じゃござんせんか。こっちのほうにはたくさんありますよ。これは拡大図ですけれども。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 具体的なこの図面の場合は、私はよく承知いたしておりません。加藤さんは御承知だと思うのですけれども、この区画整理事業は、御承知のように、その地域全体を区画し、整理をして、お互いに環境をよくし、住みよい地域につくろうじゃないかという住民の話し合いでやる仕事であります。これはそういう制度になっておるわけであります。たとえばここに道路ができる、あるいは道路を広げる、その際に、その道路敷地になるところだけ買い上げて、あるいは補償をしてやる場合もあります。せっかくそういうことがあるならば、ここら辺全体の区画を整理して、あるいは街路をつくり、あるいは広場をつくり、場合によっては学校施設もつくろうじゃないか、そしてお互いにその地域の環境をよくしていこうじゃないか、これはきわめてよい考え方であろうと思います。そういう道路ができる場合でなくとも、どうも旧態依然たる徳川時代以来の村になっておる、あるいは町の姿になっておる、この際もう少し道幅を広げ、あるいはまっすぐにし、区画を整理して住みよい場所にしようじゃないか、そういうことで、お互いに持ち合っておる土地を三割以下あるいは二割何ぼずつ出し合って、それを道にし、公園にし、あるいはその地域の学校の敷地にしよう、こういうことで出し入れをして整然たる町、あるいは村にしょう、これがこの区画整理事業の本旨であろうと思います。したがって、それに対する費用というものをお互いに出し合ってやろうということ、土地の増減、あるいは場所等の移動がありますから、最後に評価をして精算をして整理しよう、それが済むまで五年ないし七年かかる。ここはどのくらいの計画になっておりますか、いまやっておる計画はおおむね五年計画、あるいは資金の都合もありますから七年計画、そういうもので一応計画は立てて、金が当初に要りますから、それをどこからか借りてきて、そして最後に精算をして整理しようというのが、この区画整理のたてまえであろうと思っております。そういうところは、率直に言って、私の都城市でもやっておりますが、これをやりますまでにはいろいろ個人個人に利害関係がある。その話し合いがつくまでに相当の時間がかかります。これは加藤さんに申し上げるまでもないことでありますが、それぞれ委員を選挙をして、代表者が集まって計画を進めていかれる、こういうことであって、でき上がったあとは非常に喜ばれる。この事態がどうなっておるということじゃありません。そういう制度でありますから、必ずしもこの具体的な場合がうまくいっておるかどうか、私は率直に言ってよく承知をいたしておりませんが、そういう制度である。そこに、やはり資金はある程度国も貸し金で援助しようじゃないか、無利子の金を出そうじゃないか、こういうことであります。  先ほど来の加藤さんのお話、よくわかりました。これだけの仕事をするのに、そういう希望の土地がたくさんあります。たくさんありますが、財政上の都合もありますから、そうどこでも認めるというわけにいかない。また、大規模なものを持っていらっしゃる。大規模なものをやればよろしいけれども、さっきお話しのとおり、それに融通する資金もそれほど潤沢でない。したがって、五年計画のものが七年になるものもございます。でありますから、あまり大きなものを持ってこられても、規模はわからないけれども、やれませんぞという指導をしておる場合も私は往々にしてあると思うのであります。私どもの都城市でも七億くらいかかるのを五億くらいにしよう。これは小さなところでありますけれども、しぼられて、そういうことならば面積をしぼって五億にしましょうということでやっておる。これはあながちお役人さんが悪いとは思わぬのです。それはお金がたくさんあれば大いにやってもらいたい。日本国じゅうのものが徳川時代の遺物みたいなかっこうをしておるのですからやりたいけれども、なかなか建設省で金をつくり出して、どんどんやれるという状態ではございませんから、苦心惨たんしておるわけであります。一億頭打ちがいいかどうか。私は初めて聞いたのですけれども、これは確かに加藤さんの言われる気持ちはよくわかる。そんなことで国家的大事業がどうしてやれるか、加藤さんの言われることよくわかりますが、いわゆる区画整理事業というものは、そういうことで進めておりますから、悪いところは直しますから、あまり法律をたてにして、せっかく心配しておる連中を、指導してくださるのはよろしいのですけれども、ほどほどにお願いをいたしたいと思います。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)分科員 先ほど申し上げましたように、私は首切り反対なんです。社会党ですから。首切ろうとか、痛めつけてやろうとか、そんなつもりはない。しかし大臣の認識に誤謬があってはいけませんから、おことばを返すようで悪うございますけれども、希望者がたくさんある、だけれどもない袖は振れないから、財政上そんなにたくさん許してやれぬ、こういうおことばですけれども、これは違うのです。大都市周辺は違うのです。希望じゃないのです。指定なんです。国道が通る、第二循環線が通る、これも建設省で計画しておることなんです。電車を通す、申請じゃないのです。大都市の住民に住宅を与えるために、その大都市の周辺の農村にそれをやらせているのです。だれが希望するものですか、こんなことを。そうして土地を供出させておきながら、それに必要だからというので案分供出、残り分案分配分で、残った人だけが得して、とられた人が損ということのないように、仲よくいたしましょうというのでつくるのが区画整理組合。それだから、これがうまくいかぬから、東京周辺ではすでに住宅公団のできたところに、法律上のトラブルがわんさと起きておるでしょう。都市計画局長なんかよく御存じのはずです。宅地部長も……。裁判ざたにまでなっておる問題がたくさんあるのです。だからこの際この程度でかんべんとか何とか、そんな問題じゃないのです。あなたはかってテレビ対談に出られた。私は長きにわたってあなたのテレビ対談を聞いた。まことにその意気たるやもって壮とすべし、その意欲たるや大賛成だ。ところがふたをあけてみれば、どうです。そうやって無理やりにやらせる区画整理事業、その裏として、あなたたちは国家に土地を提供させるのですよ。春日井ベッドタウンのごときは、三万戸分の土地を供出させるのですよ。だからほんとうに保守党の議員さんまで反対派があったでしょう。けれども、これはまあまあ目をつぶって国家の要請に従おうということで、地元はみんな協力態勢にしたわけです。そうやって協力態勢にしたならば、これに対しては昔流のやり方でなくて、昔の千戸か二千戸程度だったら、既存の町村が全部これを吸収してまかなえた。ところが二万五千戸の住宅が一ぺんにできるといたしますと、小中学校だって二十もつくらなければならぬという勘定が出てくる。それを既存の市町村でどうやってまかない切れますか。衛星都市でどうやってまかない切れますか。ここに特別立法が必要になってくるわけです。これは東大のプロフェッサーに委託して検討を進めてみえるでしょう。これだって予定より二年おくれちゃった。いまの土地の問題なんです。大臣、よそごとじゃございません。  それからいまの一億頭打ちの融資の件、これは私はえらいと思った。局長は自分で引き受けておる。そうじゃないのです。大蔵省に言われた。大蔵省とはもうすでに話し合ってきた。分科会で一問一答をやってきた。犯人はだれであるかということははっきりしておる。あなたがわざと引き受けておるだけだ。なかなか勇気があってたいしたものだ。のがれることでなしに、自分でひっかぶっておるのですから、あなたたいしたものです。しかし、そんなことまで自分で引き受ける必要はない。農林関係、大蔵関係みんな済ましてきた。ここが最後です。意見不統一、これは次の最後の総括質問において持ち出すつもりでございます。それまでに大蔵省は、関係省と折衝して意見統一して総括質問の前にお答えを出します、こう言うておる。これは大蔵大臣の答えです。確かに少のうございました、そんなばかなことはありません、なるほど三十三分の一、むちゃだ、こう言うておる。むちゃです、これはできますか、大臣。ですから、ほんとうに腹を割った話を聞きたい。さあこれについてどうするか、こういう問題があまたある。これをほうっておけば裁判ざたになる。どうしますか。裁判ざたならいいのです。せっかく国家に協力したこの組合はつぶれていきますよ。

荒木萬壽夫自由民主党

○荒木主査 加藤君に申し上げます。申し合せの時間をすでに経過しておりますので、結論をお急ぎください。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)分科員 答弁もお急ぎください。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 この具体的な問題は、いま加藤さんから初めて聞いたのでありますから、そういう事態があることもよく研究して善処したいと思います。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)分科員 これは善処なさる時期ですが、本予算の最後の一般質問ないしは総括質問の行なわれるまでに、関係三省が——これに含めて、池の所有権の帰属の問題、これは建設省に大きに関係がある。愛知用水にも関係してくる問題、全国の池に関係がある。この問題について意見統一をして答えると言うておられまするが、大臣、あなたも前向きに、これを最も期近に処理する覚悟がございますか。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 これは、予算は先ほど申し上げたとおりでありますから、四十一年度で全部処理することができるかどうか問題であります。いずれにいたしましても、いまいろいろお話を承りましたから、各省と相談して、これをよくする方法はどうすればいいか、こういう意味で相談をしたいと思います。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)分科員 それでは主査の命令に従いましてこれで終わりますが、大臣、これは早急に関係省とよく相談し合って、一日でも早くこの結論が出るように——そうしないと国道が通りませんよ。国道の事業ができませんよ。十一月にくわ入れ式をやったのですが、いまだにくわが動きませんですね。ブルドーザーが動かないのです。そういう具体的事実がある。だから私は推進のために言うておるのみならず、これは全国の問題なんです。一カ所の問題じゃないのです。十一億の問題じゃないのです。池の問題は聞きたかったのですが、主査の命令ですから、これは大蔵省、農林省とよく御相談の上、御協議願いたいと存じます。  最後に、読み上げるだけ読み上げて終わりにします。  もう一点だけ。住宅金融公庫に関する業者の不正事件と歩積み、両建てという問題がございます。歩積み、両建てが今日この世の中にこれほど大きく問題になっているやさきに——住宅金融公庫の金は、代理業務を銀行が行なっておりますね。この銀行に取引があり、貯金があり、拘束預金の承諾をしないと、この金は、つまり住宅金融公庫の金は貸せれないものかどうか。具体的事実があったらどうするか、これが一点。  第二点は、建築請負業者が他人名義を利用して融資の権利の確保と、確保したものの権利売りをやっている事実かあるが——住宅金融公庫の抽せんの関係ですよ、こういう事実があるが、これに対して一体どう処置される用意があるか。  もう一点、産労住宅というのがありますね。産労住宅の分譲方式を、勤労者自体に分譲できるような方式を考えられる余裕があるかないかという問題、なぜそんなことを言わなければならないかと申しますと、従来は会社の権利、会社の所有権になったわけでございます、産労住宅で金を借りてつくりますね。従業員の福利施設のはずであるけれども、所有権は会社の側に帰属したわけです。ところがそれがだんだんと変わってまいりまして、従業員が結婚したからよそへ出たんだと称しておっぽり出して、他人から権利金を取って権利貸しをしている会社の例を幾つか労働省でもキャッチしております。こういうことが行なわれないほうがいいわけなんです。そのために、産労住宅の分譲方式は、労働者自体に渡るようにすべきではないかという論がすでに起こってきております。  以上三点について、いずれ建設委員会においてお尋ねする予定でございまするが、幸い大臣が見えまするので、いまお答えいただけたら答えていただきたい。

瀬戸山三男自由民主党建設大臣・近畿圏整備長官・首都圏整備委員会委員長

○瀬戸山国務大臣 こまかいことは私承知しておりませんが、住宅金融公庫の金を銀行が歩積み、両建てするということは許されないことだと思っております。  それから権利譲渡も、これは許すべきことではございません。これは相手方を見て貸しておるのですから、要らぬ人に貸す必要はございません。  それから産労住宅、これはそこに働いておるいわゆる勤労者のために融資しておるのでありますから、ほかに貸し家をやってもらっちゃ困る。ただ今度新たに四十一年度に私たちが始めよう、試みに始めてみて成績がよければだんだん広げていきたい、五千戸だけ金融公庫から貸しまして、これは民間の資金の協力も得なければなりませんから貸しまして、そして将来にはその勤労者の所有になるように分譲方式をとりたい。それを政府が五千戸だけ試みに四十一年度実施する方針でおるわけであります。

加藤清二日本社会党

○加藤(清)分科員 どうもありがとうございました。

荒木萬壽夫自由民主党

○荒木主査 次会は明二日、午前十時より開会し、運輸省所管について質疑を行なうこととし、本日はこれにて散会いたします。    午後六時二十六分散会

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